小諸市議会 2022-12-07
12月07日-04号
◆11番(
竹内健一議員) 今、総務課長おっしゃるとおり、やはり何のための
自治基本条例で、区民は区に加入しなければいけないということです。その役割、区の役割等々をしっかり、そういう問合せがあった場合は説明しておるということで、近年、途中で辞められるという区民の方、そんな情報も入ってきますので、やはり各区それぞれの役員は苦慮していると思うんですね。ですので、そこら辺しっかり丁寧な説明をして、途中で辞めたからといって、また入ってもらうような、そんな呼びかけもするような、そんなアドバイスもしていただければと思います。 続いて、各区でやっぱり一番大きな課題と私、捉えているのは、やはり区の区長ないし役員の成り手なんですが、成り手不足の対応については、担当課としてはどんな助言をされているのかお尋ねします。
○議長(
清水喜久男議員) 総務課長。
◎総務課長(春原信行君) 区と市は対等な立場のパートナーということになりますので、一緒に考えたりということをさせていただいております。 まず、成り手不足については、こちらとしては2点、大きな要因があるかというふうに思います。 対応としては、1つは役員の数の見直しということが1点目、あると思います。2点目としては、役員を受けやすい
環境づくりというもの、これが2点目ということで考えております。 まず、1点目の役員の数につきましては、例えば区と区が統合するといったことによって、役員数が少し減らすことができるといったこともございますし、2点目の役員を受けやすい
環境づくりという観点からしましては、今現在行っていただいています区の事業について、実際、今の住民のニーズに合った事業への見直しということが考えられますし、あとは、役員の業務量自体の軽減といったことも、受けやすい
環境づくりといった点では、必要なことになるかというふうに思います。 いずれにしましても、全国的な課題でございますので、全国のいろんな優良事例なども参考にしながら、今後も引き続き、区長会の皆様と連携をして対応してまいりたいというふうに考えております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 言われるとおり、統合することによって、役員の数が減らせるとか、いろんな手法はあるんだけれども、区単位、区の中を見た場合、組ってありますよね。うちの地区なんかも1組から15組と、1つの区の中に、その組の中でも、もう1組で戸数が5戸しかないとか、例えば2組で6戸しかない、じゃ、1組と2組を統合して11戸にすれば、例えば衛生委員だとか、そういう役の回りなんかも、当然区が主体でそれは考えていかなければいけないんだけれども、やはりこの人口減少に伴って、やはり区の中の編成といいますか、そういうことも今後急務になっていくのかななんて思っています。また、区長会等々でもそんな話が出てきたら、また担当課としてアドバイスしていただければと思います。 今、課長のほうからも、2件の手法を考えているということでありますが、特に区長の成り手に関しては、業務量が多くて、そこから区長の成り手不足につながっていると思うんですけれども、その負担を軽減する働きかけをまた区長会等々で議題に上げて、検討したらいかがでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員) 総務課長。
◎総務課長(春原信行君) ご指摘のとおり、やはり区長の業務が多いということで、なかなか区長の成り手不足ということにもつながっているというふうに考えております。引き続き、区長会の皆さんと連携をしまして、話合いを進めていきたい、そのように思っております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) そのようにお願いいたします。 それでは、続いて、要旨(2)今後の計画について。
質問事項①人口減少に伴い区の見直し等はどのように考えているのかお尋ねします。
○議長(
清水喜久男議員) 答弁願います。 市長。
◎市長(小泉俊博君) 人口減少に伴い、区に加入する住民の総数が減少していき、先ほどから出ていますように、区の役員の成り手不足や役員の高齢化、また区への加入者の減少などの問題がより深刻になることが考えられます。このことから、区の組織の弱体化や
地域コミュニティの希薄化が進むことが懸念されるということであります。 私も公約、政策集でもお示しをしたんですが、各区の存続が難しくなった場合には、合併の必要もあるというふうに考えております。まずは、各区の担い手不足や高齢化などの課題をほかの区とも共有し、話合いを深め、地区という大きなくくりで考えていくことによって、
スケールメリットを生かした課題解決が可能になることも考えられますので、こうした地区活動をさらに進めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 今、市長答弁のとおりだと思います。 区長会において、各区の実態をつかむためにアンケートを取ったらどうでしょうか。その結果を集計して、各区が様々な課題等の情報を共有する、やはり各区の区長同士の横のつながりといいますか、そんなのを共有することで、今後の小諸市の将来に向けての区の在り方が見えてくるのではないでしょうか。いかがですか。
○議長(
清水喜久男議員) 総務課長。
◎総務課長(春原信行君) 以前、
自治基本条例の制定に向けて、各区に大きなアンケートを取ったということはございましたが、現在、毎年開催しております区長会の総会の際に、各区からのいろんな課題ですとかそういったものを議題としてご提出をいただきまして、総会の中で、その中身を議論するというような課題の共有化も図っております。 今後につきましても、区長会の取組としまして、総会だけでなく、区長の全体の研修会などもございますので、その中で課題の共有などを図ってまいりたいと思っております。 まずは、アンケートの実施も含めまして、定期的に開催しております区長会の役員会等でお諮りしてみたいと考えております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) なかなか近年コロナ禍で、区長会もまま開催できず、10地区の役員、区長会長が10人集まって、その辺でまた議題に上げていただいたりして、68区の皆さんにまた落とすというか、そういうことも必要なのかなと思います。 人口減少する地域と、また人口が増加している地域と、小諸市は様々ですが、市として区に対する将来像について、そろそろ検討をしっかり始めていく時期だと思います。少子化、また高齢化もありますので、その辺はどう捉えていますか。
○議長(
清水喜久男議員) 総務課長。
◎総務課長(春原信行君) ご指摘のとおり、まさにそういう時期に来ているのかなと考えております。各区によって、区を取り巻く環境でしたり、また区が直面している課題などは様々でございますので、その対応策というものは、やはり区民の方、住民の方が本当に十分に話し合って、区の将来像というものを描いていく必要があるかと思います。こうした過程におきましても、市としましては、必要な情報を提供させていただいたり、また区の皆さんと連携をして、課題解決の方策などをその解決に向けて一緒に考えて、そして支援をしていきたいと考えております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 小諸市の68区制定したのが何年前か、私調査していなくて分からないんですが、もうそれから相当の期間を経ているんですね。その時代に68区が適当だからそういう形でされたと思うんですけれども、やはりその時代の変化、特に人口減少に見合う編成というか見直しというのは、今後、小諸市において区の重要施策のひとつとなります。そこでやはり区民が豊かに幸せに暮らしていくための区というのは一番の礎と思いますので、その辺の将来像、今、課長のご答弁のとおり、また担当課としても、ちょっと中長期的なビジョンを描いて検討していただければと思います。 では、
質問事項②で、再編・統合の考えはあるのかお尋ねします。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 先ほどの総務課長の答弁とも重複する部分はありますが、お答えをいたしたいと思います。 各区がそれぞれの活動や運営が困難になった場合、まずは、地区内のほかの区との連携を検討するというのも一つの方法になるかというふうに思います。例えば、各種の行事などをほかの区と合同で開催すること、区だけではなくて、
市民活動団体やまたボランティアの皆さんと連携することも有効な手段となり得るものと考えております。また、区と区が合併することで、役職を減らすこともできますが、住民合意や事務作業などの労力も必要となります。いずれにしても、区は住民の自主的な共同活動の組織であることから、区の合併などの課題については、行政があまり一方的に再編等を進めるのではなくて、住民同士が自主的に話し合い、また方向性を検討していくことが大切であるというふうに考えております。 市としましては、この過程に連携をして、よりよい方向性が導き出せるように支援をしてまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 市長、今言われるとおり、主体は区ですので、区の住民の住まれる方の、まずは合意をもって、市がリーダーシップを取るのではなく、やはりその区の皆さんの合意が一番だと、そのとおりだと思います。 市内10地区の現状は、戸数など大きな開きがあります。特に、北大井地区は15区、東南部地区、そして川辺地区は10区と数も多いです。また、再編を考えた場合は、そういう数の多いところはやはり統合については課題があるのかなと。また逆に、
南大井地区は5区しかなく、また大所帯であります。その地域の利便性から、今後、
南大井地区は人口も増えていくことが想定できまして、またそちらの課題とすれば、分区ですね。分ける分区を検討していかなければならないような課題があると思います。再編検討を区が進めた場合、現実に統合、そして分区が具体的に進んだときは、市としてしっかりとアドバイスできるのでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員) 総務課長。
◎総務課長(春原信行君) 一番は、各区の中で十分な話合いというものが行われて、その結果、例えば統合ですとか分区といった意向があった場合に、小諸市としましては、区と行政の関係に関する規則というものがございます。これを踏まえた上で、市としましてもその方向性に向けて支援をしてまいりたいと考えております。 この規則については、平成28年になりますけれども、区長会の役員の皆さんが
検討委員会というものを別に設置しまして、その中で、年7回程度だったと思いますけれども、いろんな議論を積み重ねてできた規則でございます。この規則には、区と区の統合のことにも触れておりますし、また、区と行政の関係性にも触れた規則ということになっております。いずれにしましても、区の主体性をきちっと尊重しながら、そこに市としてはきちんと連携をして、支援をしてまいりたい、そのように思っております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) そのとおり、その規則にのっとってできるということであります。現実的に、今後、そういうことが具体的に進むことも想定できますので、また、そのときにはしっかりと担当課としてよろしくお願いしたいと思います。 それでは、今の質問は終わります。 続いて、件名2、小諸の玄関口、駅についてお尋ねいたします。 私は、小諸駅舎及び駅構内について、過去二度において質問をしてきました。平成25年3月議会においては、駅構内の
バリアフリー化をただしまして、
エレベーターの設置、そして車椅子で乗降する際の段差の解消のためにホームのかさ上げ等々を提案し、その後、改修されてきております。平成27年6月議会では、駅舎再構築についてただしてきました。駅舎再構築は、駅に図書館を併設する構想から始まりましたが、時の首長が、野岸小学校の校舎が耐震なされていないということが発覚し、予定していた財源を回したため、駅舎再構築案は白紙となりました。それからはや12年ほどが経過しております。駅舎は昭和25年築から75年を経過し、現在に至っております。小諸市の顔でもある駅舎の再構築はしっかりと準備を始め、検討していかねばいけないと思っております。次世代へ誇りを持てる小諸駅舎について質問いたします。 要旨(1)駅舎の現状について。
質問事項①現況と課題は何かお尋ねします。
○議長(
清水喜久男議員) 答弁願います。 市長。
◎市長(小泉俊博君) お答えいたします。 先ほども竹内議員からお話があったとおり、しなの
鉄道小諸駅舎は、昭和25年に現在の
JR東日本旅客鉄道株式会社が整備をして、今年で72年が経過しており、沿線の中でも6番目に古い駅舎となっております。当然のことながら老朽化は進んでおり、耐震についても補強が必要であるとの診断がなされております。これまで跨線橋への
エレベーターの整備やホームのかさ上げ等、
バリアフリー化の改修を優先的に進めてきたところであります。そんな状況ではありますが、駅舎の
空きスペースを利用して、地元野菜の直売所、またそば屋、
コミュニティカフェなどがオープンし、ご好評をいただいております。待合室には鉄道グッズのギャラリーの整備、懐古園との
タイアップイベントの開催、こもろ観光局の観光案内所とレンタサイクルの貸出しなど、既存の施設を利用して、有効的な活用が活発に行われているところであります。
まちづくりを考える中で、駅は中心的な施設であり、鉄道を利用する人だけではなく、多様な人々が集まり、様々な交流や発見が生まれる公共空間であるべきだというふうに考えております。そのようなことからも、駅舎を含め駅前広場をどのような空間にしていくのか、大手門公園や
北国街道小諸宿・小諸本陣への導線や商店街への回遊性、周辺の老朽化した建物の今後の活用の方向性、
駅前ロータリーの安全性など、駅舎単体で考えるのではなく、周辺も含めた中で検討が必要であると考えております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 先日、阿部知事との対話集会においても、小諸の駅長から知事のほうにいろんなご提案等々、課題等々もお話しされていました。駅舎は長年経過しており、かなり老朽化しているのはご承知のとおりであります。私は、先日、小諸駅長とヒアリングをしてきまして、現況をお尋ねしました。3年前の台風19号では、橋が崩落して運休したり、また近年、新型コロナウイルス感染症の影響等々で今年度も赤字決算ということであるとおっしゃっていました。新たに電力47%を抑える車両を導入して、経費削減を図っていますが、昨今の電気料の値上げ、大幅値上げにより、経費削減につながってきていないという現状であるとのことであります。 鉄路安全が優先第一であり、貴重な財源はその経費に回すことになり、現状の状況では、駅舎に投資する余裕が無いと推測できるわけであります。したがいまして、今までしなの鉄道との定例協議会の中で、将来の駅舎改築については、この間なかなか議題には上がりづらいというか、議論はあまりなされていないと想像しております。 市としても、駅舎も含め幾つかの課題について、今後どのような対応を考えておるのかお尋ねします。
○議長(
清水喜久男議員)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(山浦立男君) 先ほどの市長答弁の中でも申し上げましたとおり、駅舎単体で考えるのではなく、駅前広場を含め駅周辺へのつながりも考慮した中で検討することが必要だと考えております。そのために、現在、駅周辺の未来ビジョンの作成に着手をしているところであります。そのビジョンに沿って、しなの鉄道をはじめ関係機関とも協議しながら、規模等必要な駅舎をイメージしていきたいと考えております。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 駅単体で考えるのではなく、まちタネ広場もそうですし、DXの社会実験も今、市は取り組んでおられます。その一体的に考えているということで、理解できました。 要旨(2)の駅舎改築について。
質問事項①しなの
鉄道株式会社との協議状況はどうか、お尋ねします。
○議長(
清水喜久男議員) 答弁願います。 市長。
◎市長(小泉俊博君) しなの
鉄道株式会社は、先ほどもお話がありました令和元年東日本台風による、これまでにない規模の被害やその後の新型コロナウイルス感染症の影響により、経営状況は悪化し、経営を維持することが最優先となっております。そのような状況の中、しなの
鉄道株式会社は昨年、コロナ禍を乗り切る経営改善策を策定し、中長期的な視点による経営の改善のための取組を進めておられます。小諸市も県や沿線自治体と連携して、省エネ型の新型車両の導入費用や車両の修繕費用、また検査費用など、台風被害以前と比較して多額の財政支援をしているところであります。 このような大変な状況でありますので、本格的な協議には至っておりませんが、連携イベントの開催や既存の施設の利用の方法の検討、また駅周辺の整備の方向性など、駅舎の改築も含めた意見交換は適宜行っているところでございます。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 先ほど多額な財政支援を行っているということですが、鉄道軌道安全輸送設備費整備事業負担金ですが、私、前、平成27年にその質問をしたときに、当時は1,499万円でありました。今年度もこの負担金、多いということですが、いかほどあるのでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(山浦立男君) 鉄道軌道安全輸送設備等整備事業負担金という一つのものではなく、全体の支援ということでお答えをさせていただきますと、今年度については予算ベースとなりますけれども、しなの鉄道安全運行緊急支援事業負担金としまして、車両6両の重要部分の検査費用と車両3両の全般検査に係る費用156万円余、鉄道軌道安全輸送設備等整備事業負担金として、劣化したレールの更新や枕木の更新、電柱の更新に係る費用250万円、老朽化した車両の計画的な更新として6両分の費用1,736万円余を沿線自治体と連携して負担金として計上してございます。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 負担金については理解できました。いずれにしても、沿線の自治体の協力と、あと、主体はしなの鉄道でありますので、特にこの駅舎再構築を検討する段階になることがしなの鉄道が何よりそういう方向にまずならなければ、この先、話は進んでいかないんですけれども、その定例協議会もコロナ禍で開催もなかなかおぼつかないということも想定しておるんですが、将来設計のひとつのために、そんな協議を定例会において持っていったらいかがでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(山浦立男君) 先ほどの答弁の中でも申し上げましたが、駅舎の改築については正式な協議となっていないことから、総会等の議題に上げるのは現在難しいと考えております。駅舎の所有者であるしなの
鉄道株式会社の考え方もありますし、市としてもそれなりの考えや対応が必要ということになりますので、まずは、段階を踏むという意味でも、駅周辺の未来ビジョンを作成することが必要ではないかと考えております。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 理解できました。 それでは、
質問事項②の①を踏まえ、どのように考えているかお尋ねします。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 小諸市といたしましては、住民の生活になくてはならない公共交通の確保、また欠くことのできない運行の安全性の確保といった面からも、経営の健全化が一番と捉えておりますが、長期的な視点で駅舎の問題についても検討していくことは必要だと考えております。 都市計画課では、昨年度から、小諸駅を起点とした社会実験として、情報通信技術により最適な交通サービスを提供するMaaSシステムの取組、また、しなの
鉄道株式会社と連携してお得な電子チケットを発行するなどの利用促進事業や、駅前スペースでの安全で居心地のいい空間づくりの実験を行っております。 また、駅前広場を含め、駅を利用する人や小諸市を訪れた人が心地よく駅前のスペースを利用していただくためにはどのような空間を創出すればよいか、利用者のアンケート調査を行いながら、社会実験を行っているところであります。
まちづくりにおいて、駅は一つの重要な拠点であると考えております。多くの人々が行き交う場所でどのような情報発信が有効なのか、そしてそこに交流が生まれ、新たな出会いや
まちづくりに発展できないかなど、人が集まる駅は、活用によっては様々な可能性を秘めた公共空間であると考えております。これまでの社会実験の実績また成果を基に、今年度から駅舎も含めて駅前広場の整備に向けた検討を進めてまいりたいと考えておるところであります。 現在の駅前広場は、夕方のお迎えの時間帯など駐車スペース以外にも車が停車し、歩行者がロータリーを横断するなど、とても危険な状態となっております。実際に利用者のアンケートを行っている間に車同士が接触しそうになるなど、危険な場面に遭遇しておるところであります。そのようなことが無いように、車と歩行者、バスやタクシーなどを分離し、安全が確保され安心して利用でき、さらに何かわくわくできるような空間が創出できればと考えております。 しなの
鉄道株式会社との意見交換においても、駅舎が駅前広場と一体的となって利活用されることが望ましいとの共通認識の下、これまでに述べてまいりました安全性や快適性のほか、鉄道・バスを共通利用できるICカード等の導入など、利便性の向上が必要であるとともに、適正な建物規模などの視点も重要であると考えております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 今、実験の真っただ中ということで、いずれ結果が出て、その結果に基づいて、どうあるべきかというのをまた市が主導して考えていくことになると思いますが、その向こうにやはり市民協働で、市の顔である駅舎については市民協働で進めていくことが重要と捉えております。そんなきっかけづくりとして市は何かできますでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(山浦立男君) 小諸駅は、市民をはじめ多くの方が利用者されており、多様な交流が生まれる場になる可能性が大きいことから、駅舎の改築が多くの皆さんに期待感や共感を持っていただくことは大変重要なことと考えております。そのためには、多くの皆さんに関心を持っていただく取組が欠かせないものと考えております。 一方、駅舎はしなの
鉄道株式会社所有の建物であり、駅前広場との一体的な活用を図っていくためには、交通事業者との協議や調整、商工会議所をはじめとする関係団体や民間事業者との連携が欠かせません。そこで、小諸駅及びその周辺地域の市内及び広域的な位置付けや未来予想、未来への展望をまとめた小諸駅周辺地域の未来ビジョンの策定を多様な皆さんに協力をいただきながら進めてまいりたいと考えております。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) ありがとうございます。 以前、図書館を再構築するときに、市民主体で市民が主体の図書館を考える会、再構築を考える会みたいな会が立ち上がって、長年議論を積み重ねて、今の新たな図書館が建設されたんですけれども、そのように図書館再構築みたいな、例えば小諸駅舎の将来像を考える会みたいな、これも市民が主体でそんな会が立ち上がって、同様なプロセスを踏んで、市民主体で結成されることが理想と考えます。その辺について、担当課はどう捉えますか。
○議長(
清水喜久男議員)
建設水道部長。
◎
建設水道部長(山浦立男君) ご指摘のとおり、駅舎の改築には、市民や利用者など多くの皆さんに期待と共感を高める取組が重要であると思っています。一方、所有者であるしなの
鉄道株式会社をはじめとする交通事業者との協議・調整、関係団体及び民間事業者との官民連携による駅前広場との一体的な活用検討が必要であり、これらを一つの場や組織で包括的に行っていくことは難しいものと考えております。 駅舎改築に向けた具体的な取組の方法については、繰り返しにはなりますけれども、小諸駅周辺地域の未来ビジョンを策定する中で、研究してまいりたいと考えております。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 了解いたしました。 それでは、質問事項③財源等、見通しはどうかお尋ねします。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) まず、駅舎改築に係る市の係わり方につきましては、先ほど来申し上げているとおり、駅舎がしなの
鉄道株式会社の所有ということでありますので、あくまでもしなの
鉄道株式会社からの要請に基づき、負担金として財政支援を行うことを想定しております。 次に、財政支援の在り方につきましては、現在の駅舎がかつて信越本線の特急が停車したという規模の大きな建物となっているため、新しい駅舎では規模をどこまで縮小するかの検討が必要であるかと考えます。その上で、規模縮小により生じる残地の利活用の妥当性、また長期財政見通し等を検討する中で、負担金額の大枠を定めていくようになると考えております。 ご案内のとおり、駅舎の改築には多額の経費がかかり、他の駅舎と同様に市の負担も大きくなることも想像されますので、駅舎と駅前広場が一体となった多様な活用のイメージと、目指すべき方向性を定め、財政状況に応じた身の丈に合った計画になるよう調整してまいりたいと考えておるところであります。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 市長おっしゃるとおり、主体はあくまでもしなの
鉄道株式会社でありますので、まずそういう要請があった場合に備えてということで、こういう質問をしております。 将来の駅舎が例えばしなの
鉄道株式会社のほうからそんな構想が持ち上がって、市のほうに負担金となった場合に、備えとして駅舎の改築のための基金を今から創設して、準備金を蓄えたらいかがでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員) 財政課長。
◎財政課長(土屋雅志君) お答えいたします。 先ほどの答弁にもありましたとおり、事前の財政的な準備は必要なこととは思いますが、駅周辺を含めたビジョンが定まらない限り、整備の方向性や規模、市の財政負担も明確でないため、現時点で新たな基金の創設は適当でないと考えます。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) 前、図書館と駅舎を併設することによって、国から支援金が得られる、そんなその頃の構想があって、今回例えば、駅舎を再構築する場合、駅舎プラス公共施設を複合した場合、国から援助できるような、そんな助成金の対象制度はあるのでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員) 財政課長。
◎財政課長(土屋雅志君) お答えいたします。 公共施設だけに限りますと、公共施設の集約化、複合化だけを行う事業には補助制度はなく、公共施設と適正管理推進事業者への活用が考えられます。この事業者へは、事業費の充当率が90%、交付税措置率が事業内容によりますが、30%から最大50%までとなっています。しかし、さきの答弁にもありましたとおり、駅舎はしなの
鉄道株式会社様が所有しておりますので、公共施設等の複合化も一つの選択肢として小諸駅周辺の未来ビジョンを策定していく中で、導入していく事業や国の財政制度などの財源を併せて検討していくことが必要と考えます。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) よく分かりました。 最後に、市長、私、今回これを取り上げたのは、市長さっきからおっしゃるとおり、主体はあくまでも、ものはしなの鉄道のもの、もしそれを今後、未来に向けて駅舎を構築するときの準備を今から進めたらどうかというのが一番の趣旨であります。その見解をお願いします。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 先ほどもお話をさせていただきましたが、もう既に70年以上たっている駅舎ということで、耐震補強もまだできていないということであります。規模感等様々検討する、あと駅前広場との利活用ということも様々な要素を取り入れながら、未来に向かってはしっかり検討していかなければならない大きな課題だなというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
○議長(
清水喜久男議員)
竹内健一議員。
◆11番(
竹内健一議員) いつしか近い将来に、昭和を醸し出す小諸の情緒あふれる、そんなレトロなすてきな駅舎が再構築できることを期待して、私の質問を終わります。
○議長(
清水喜久男議員) 以上で、11番、
竹内健一議員の質問を終わります。 お諮りいたします。 この際、議事の都合により、暫時休憩したいと思いますが、これにご異議ございませんか。 〔「異議なし」の声あり〕
○議長(
清水喜久男議員) ご異議なしと認めます。よって、この際、暫時休憩といたします。 再開時刻は午前9時50分といたします。
△休憩 午前9時4
0分
△再開 午前9時5
0分
○議長(
清水喜久男議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
---------------------------------------
△早川聖議員
○議長(
清水喜久男議員) 次に、
一括質問一括答弁方式により、10番、早川聖議員の質問を許します。 10番、早川聖議員。 〔1
0番 早川 聖議員 質問席〕
◆1
0番(早川聖議員) 議席番号10番、早川聖です。 通告順に従い質問させていただきます。 件名1、小諸市が選ばれる持続可能な
まちづくりについて。 要旨(1)子どもたちが伸びやかに育つことができる市政の実現についてお尋ねします。 厚生労働省は2022年9月16日、2021年(令和3年)の人口動態統計確定数を発表しました。出生数は1899年(明治32年)の調査開始以来、最少の81万1,622人。合計特殊出生率は前年比
0.03ポイント減の1.30、自然増減数は15年連続で低下を続けています。そのような中、物価高騰と国民生活の悪化が深刻となっています。 ところが、岸田政権は物価高騰と異常円安をもたらしているアベノミクス、異次元の金融緩和に固執をし、対応不能に陥っています。構造的違いと言いながら中身はなく、物価高騰のさなかに医療や介護の負担増を次々と押し付けるという血も涙もない政治を行っています。 総合対策を打ち出しましたが、物価高騰はあらゆる分野に及んでいますが、政府の対策はガソリンや輸入小麦、電気、ガス代といった部分的、一時的な価格抑制策だけであります。物価高騰への対策としては消費税の減税が最も効果的です。また、物価高騰だからこそ社会保障や教育の公的負担を軽減して、国民の生活を守り、消費の減退と景気の後退を防ぐべきではないのでしょうか。 自公政権はアベノミクスで消費税を5%に引き上げ、年額12.5兆円、国民一人当たり年間10万円もの大増税を行い、これが消費を冷え込ませ、経済の悪化をもたらしました。その上、物価高騰によって、1年前に比べた家計の負担増は一世帯当たり約10万円にもなります。 一方で、こども食堂やフードバンクなどNPOに対する支援が拡充されたことは一定評価をしますが、そこにつながる人はごく一部であります。むしろ国は支援団体の相談活動などを通して明らかになった課題に向き合うときではないのでしょうか。まさに学校給食無料化、医療費無料化、児童扶養手当の拡充など抜本的な制度見直しこそが待たれているのではないのでしょうか。 そこで、
質問事項①学校給食費の無償化をすることはできないか。
質問事項②子どもの医療費にかかる、窓口負担を無料にできないかについてお尋ねします。 次に、要旨(2)第8波に向けたコロナ対応について、についてお尋ねします。 長野県は、高齢者に感染拡大することで入院が長引き、医療の負荷が増すとして、11月14日、新型コロナウイルスの感染拡大で医療への負荷が増しているとして、県独自の医療アラート4段階で最も高い医療非常事態宣言を出しました。さらに11月22日には感染の再拡大を受けて、県は医療の逼迫を防ぎ、社会経済活動を維持しながら新型コロナウイルス感染症の第8波を克服するため市長会や町村会、県商工会議所連合会などと共に新型コロナ第8波克服県民共同宣言を発表しました。市長は、第8波に備えて市長メッセージを出すなど市民向けに注意喚起を図るべきではないのでしょうか。 そこで、
質問事項①医療崩壊を避けるには、情報発信を行うべきではないのかについてお尋ねします。 市場で総括質問を終わりといたします。
○議長(
清水喜久男議員) 答弁を求めます。 市長。 〔市長 小泉俊博君 答弁席〕
◎市長(小泉俊博君) 議席番号10番、早川聖議員の質問に対して答弁をいたします。 件名1、小諸市が選ばれる持続可能な
まちづくりについて。 要旨(1)子どもたちが伸びやかに育つことができる市政の実現について。
質問事項①学校給食費の無償化をすることができないか答弁をいたします。 学校給食法では、学校給食の実施に必要な施設及び設備に要する経費並びに学校給食の運営に要する経費のうち、給食調理員の人件費などを学校の設置者が負担することとなっており、それ以外の学校給食に要する経費は学校給食を受ける児童または生徒の保護者の負担とすることが定められております。この法律により、本市では食材費のみを学校給食費として保護者の皆様にご負担をいただいております。 本市は、昭和28年から現在まで学校ごとの単独給食調理室にこだわり、各学校で調理する直営の自校給食を全ての小中学校で行っております。市内8校の小中学校には栄養教諭・栄養士が配置されており、県職員4名、市職員4名で地元食材を多く取り入れた献立を考え、調理員の手際よい調理により温かいもの、冷たいものなど適温の学校給食が子どもたちに提供されております。 栄養教諭・栄養士は、主に給食の献立を作成し、地元の食材を使用した地産地消の給食を提供できるように地元生産者、農家とか直売所ですが、と連携をし、旬の農産物の収穫状況について情報交換を行っております。実際、農産物の納品段階となったときに天候の影響等で収穫が遅れてしまい、給食献立の変更が必要な場合でも経験を生かし、各学校の栄養教諭・栄養士が連絡を取り合ってスムーズに対応をしております。 また、給食に農産物を提供してくださる地元生産者の畑で子どもたちが収穫などの農業体験を行い、自分たちが収穫した農産物が翌日の給食に利用されることで、給食で提供される食べ物がどのように作られているのかを学んでおります。その結果として、その日の残食がゼロになるなど子どもたちの食べ物への関心が高まっております。 平成27年に環境省が全国市町村を対象にしたアンケート調査では、1人の児童生徒が1年間に食べ残す量は平均7.1キログラムとの結果となりました。本市では、ここ数年、概ね
0.5から
0.6キログラムと全国平均の10分の1以下となっております。 本市の学校給食は、子どもたちに健康で生き生きと育ってほしい、食文化に興味を持ち、大切にしようとする心を持ってほしい、そんな地域全体の思いが込められております。子どもたちは、毎日の給食を通して作り手への感謝の気持ち、調理に込められた思いなどを感じながら、バランスの取れた食事の大切さ、食文化への理解などたくさんのことを学んでおります。地元食材を使った本市の学校給食は、地元食材のおいしさが子どもたちから家庭にも伝わり、給食を通じてそれを支える農家、地域、子ども、そして親や大人たちの食への関心を高め、食育が地域全体で推進されております。 続いて、本市の給食費についてですが、市議会9月定例会の一般質問でお答えしましたとおり、現在、県下19市の中でも低額に設定しており、物価高騰が続く中において学校給食の運営は大変厳しい状況にあります。地産地消のおいしい給食の提供を維持するため、給食現場では食材の調達など創意工夫を行っております。さらには、就学援助による支援、物価高騰には地方創生臨時交付金を活用することにより、子育て家庭にできるだけ負担増を求めることにならないよう現行の給食費の維持に努めております。以上のことから、学校給食の無償化は考えておりません。 続きまして、
質問事項②子どもの医療費にかかる、窓口負担を無料にできないか答弁をいたします。 医療保険制度では、医療を受ける人と受けない人の公平性や適切な受診を確保する観点から医療機関など窓口での一部負担を求めております。これは、窓口負担を完全に無料化することの影響として不要な受診やコンビニ受診などが増加する懸念があり、受診回数の増加や夜間、休日の受診も増えることが想定されます。特に、地域においては限られた医療資源の中において医療費全体の増加や医療現場の負担が増加し、ひいては医療体制全体への影響が懸念されます。 平成30年から実施している福祉医療給付費の現物給付事業導入時におきましては、事前に行われた県と市町村との検討会において子育て支援、少子化対策を推進する観点から、全市町村が中学までを対象に長野県全体で導入してきた経過があり、現在ではほとんどの市町村が18歳までに対象を拡大しております。そして、この事業運営に係る費用の一部を受給者の皆様に無理のない額として500円の窓口負担をいただいております。 ご質問の窓口完全無料化については、受給者の方にとりましては望まれることではありますが、福祉医療制度が社会保障制度の枠組みに位置付けられており、受益者負担の在り方は医療費の増加や保険料、また国、県、市の大きな財源負担や制度改正等に影響が生じますことから、国や県、他市町村の動向を注視していきたいと考えております。 続きまして、要旨(2)第8波に向けたコロナ対応について。
質問事項①医療崩壊を避けるには、情報発信を行うべきではないのかについて答弁をいたします。 佐久圏域における新型コロナウイルス感染症の新規陽性者は10月中旬より増加に転じ、以降増加傾向が継続しております。これまでの間、長野県は10月20日、医療への負荷が再びかかり始めたとして医療警報を、11月4日、医療提供体制の逼迫が懸念される状況となっているほか、季節性インフルエンザとの同時流行に備えるため医療特別警報を、そして11月14日には確保病床使用率が50%を超え、医療への負荷が増大しているとして医療非常事態宣言を発出し、注意喚起を行っております。 本市におきましても、こうした長野県や厚生労働省からの情報を基にホームページ、広報等を通じて適宜、情報発信をしてきております。特に、この冬懸念される新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行とオミクロン株対応ワクチンの接種については「広報こもろ」11月号で特集し、市民の皆様にお知らせしたところでございます。 この3年近くに及ぶ感染症対策により、市民、飲食店、企業等の皆様には様々な知見と経験の積み重ねにより、最大限の取組をしていただいておるところでございますが、引き続き最新情報に注視しながら、重要な局面ではめり張りを利かせた内容と伝達手段により分かりやすい情報の発信に努めてまいります。 本席からの答弁、以上となります。
○議長(
清水喜久男議員) 早川聖議員、再質問はよろしいですか。 早川聖議員。
◆1
0番(早川聖議員) それでは、順次再質問いたします。 件名1、小諸市が選ばれる持続可能な
まちづくりについて。 要旨(1)子どもたちが伸びやかに育つことができる市政の実現について。
質問事項①学校給食の無償化をすることはできないかについてお尋ねします。 先ほども市長答弁にありましたように、地産地消であったり自校給食、そういった点については私も高く評価をしています。ここで、11月23日の朝日新聞の記事を紹介したいと思います。公立小中学校で給食費を完全無償化する動きが全国各地で相次いでいる。これまでは比較的規模の小さな自治体が目立ったが、人口が多い地区にも広がっているのが特徴。物価高騰などが背景にあるとしている。しかし、課題も少なくない。約35万人が暮らす大阪府高槻市、今年4月から市立中学校の給食を完全に無償化をした。中学生は部活動や習い事など家庭の負担が増えることから、子育て支援として給食の無償化が一番効果的と判断をし、時限措置は設けていない。 対象は全18校の計8,600人ほどで、市は年間4億5,000万円の費用を全額負担する。円安などに伴う物価の高騰を受け、9月からはさらに市立小学校でも無償化を始めた。全41校、約1万7,000人の児童が対象だ。文部科学省が2017年に実施をした調査によると、当時の全国1,740市区町村のうち小中学校ともに無償化を実施していたのは76市町村。7割超が人口1万人未満、9割超が町や村だ。 文科省はその後、同様の調査を実施はしていない。そこで、今年9月から10月、朝日新聞が47都道府県の教育委員会や学校給食会などに取材をしたところ、小中学校ともに無償化している市町村が少なくとも200以上あることが確認できたというもので、子育て支援として給食の無償化が一番効果的とも言われるものですが、この点について、市長、どう思われますか。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) それぞれの自治体の判断ですので、給食費の無償化を採用しているところについて私がとやかく言うあれではありませんので、小諸市については先ほど総括答弁をいたしたとおり、無償化は現在のところ取らないということでご理解いただければと思います。
○議長(
清水喜久男議員) 早川聖議員。
◆1
0番(早川聖議員) あと、コロナ禍や物価高騰を受けて学校の給食費を無償化にする自治体が相次いでいます。ここ佐久地域で見ると、佐久市と小諸市以外は全て無償化されています。県内で見ますと21町村が実施をされ、申請不要の自治体もあります。小諸市が若者から選ばれるまちにするためにも、こういった施策の検討を早急にすべきじゃないのでしょうか。 ところが、小諸市もそうですけれども、財源の確保に悩む自治体もあります。子どもの給食費は誰が負担すべきなのかということなんですが、そういった点において、国は本当に子どもの権利保障としての無償化を考えているのかと考えさせられます。現状は、地方自治体に丸投げになっているために、今たまたまお金に余裕があある自治体だけが無償化できるという状況も私はおかしいと思います。本来は財政的に安定している国が全国一斉に質を担保し、無償化すべきではないのかと考えますが、その点ついて、市長、どう考えますか。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 先ほど総括答弁でも申し上けましたが、早川聖議員も評価していただいているという小諸市の前半のほうの取組ですね。ここがすごく大きなポイントではないかなと思います。子育て支援というのは無償化するのもそのひとつかもしれませんが、一つはやはり地元の食材を、豊かな食材を使って、地産地消に努めて、ましてやおいしい給食を作るという部分が一番重要で、私はその部分が一番の子育て支援じゃないかなと思っています。 これが一律、国のほうの財源によって無償化された場合に、懸念されるのが、統一的な材料、統一的な調理を取ることによって小諸市の学校給食のよさというのが消されてしまう可能性も、あるいは生じてしまう可能性というのも想定されるのかなと。財源がそちらから出ているということによって、その辺りに大きな懸念があります。
○議長(
清水喜久男議員) 早川聖議員。
◆1
0番(早川聖議員) 確かに市長の言われる、そういった懸念について全く拭われるものではないかなという感じは私もしています。あと、先ほど市長の総括答弁にもありましたが、学校給食法の第11条に学校給食費は保護者負担と明記されていることから、食材費等については小諸市の場合、受益者負担という話もありますけれども、2018年2月6日の参議院の文教科学委員会で日本共産党の吉良議員の質問に、当時の柴山文科大臣は「学校給食法第11条の規定は昭和29年の文部事務次官通達のとおり、給食費の一部を補助することを禁止する意図はなく、地方自治体等がその判断によって全額補助することを否定するものではない」と答弁しています。 現に食材費が高騰し、2人の子の学校給食費は年10万円を超えます。学校給食は教育ですので無償にしてほしい、これが圧倒的な親の声ではないのでしょうか。当面の対応として、先ほども市長答弁にもありましたけれども、新型コロナウイルス感染症に伴う国の地方創生臨時交付金を活用されていますし、また基金を崩すということでできないのかというように考えますが、そういった点については市長、どう考えますか。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 基金を取崩しということになりますと、いつか枯渇することは明確ですし、それから早川聖議員の意図するところ、いろいろあるとは思いますが、例えば生活に困窮されている家庭については就学援助、また物価高騰に関しては先ほどもおっしゃっていただきましたが地方創生臨時交付金等を活用して、家庭に負担のいかないように、今までどおりの給食費で維持しているというのが今の小諸市の現状ですので、その部分、改めて確認をさせていただきたいと思います。
○議長(
清水喜久男議員) 早川聖議員。
◆1
0番(早川聖議員) 財源的には非常に厳しいということは分かります。今後、移住者等、また子育て世代に選ばれる
まちづくりを考えた場合には、私は必要なことかなと思いますので、ぜひ今後、前向きな対応を強く望みたいと思います。 次の
質問事項②子どもの医療費にかかる、窓口負担を無料にできないかについてお尋ねします。 小諸市の医療費特別給付金条例の目的として、第1条には「乳幼児、児童、障がい者、母子家庭の母子等及び父子家庭の父子が療養の給付又は療養費の支給を受けたときに福祉医療費給付金を支給することにより、早期適切な受療と医療費の負担軽減を図り、もって福祉の増進を図ることを目的とする」とあります。簡単に言うと、子どもに係る被医療費の一部を助成することにより、疾病の早期発見と治療を促進し、子どもの保健の向上と福祉の増進、子育て家庭の支援の充実を図ることであります。 ところが、どうでしょうか。高校卒業までに拡大した点については私も高く評価をしていますけれども、子どもの保健の向上と福祉の増進、子育て家庭への支援の充実を図るといった視点からするとすれば、1診療500円の窓口負担が残ることから、まだ不十分ではないのでしょうか。先ほども市長のほうからコンビニ受診とか時間外の、そういったようなことは一定の危惧はされますけれども、それほど私は影響はしないと考えるんですけれども、ちょっとそのあたり、もう一度お願いします。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 先日も新聞等には報道されていますのでご案内かとは思いますが、今後、医師の働き方改革という問題が出てきて、夜間の医療の体制というのが非常に厳しくなってくる。そういう中で500円のレセプト代を完全無料化することで、先ほどもコンビニ受診だとかそういうものが懸念されるという部分で必ず影響が出てくると思います。やっぱり適正な医療を受診をしていただくということを基本にないと、安易に500円を軽減することで影響というものも大きいかなと思っているところであります。
○議長(
清水喜久男議員) 早川聖議員。
◆1
0番(早川聖議員) 確かに市長の言われることも一定、私も理解する面ではあるんですけれども、仮に、実施をした場合についても、やはりそういった医療機関の適切なかかり方的なものも含めまして周知されれば、さほど私は影響ないと考えます。 長野県内では無料化をした自治体が19市中2自治体、15町村が実施をしています。また300円に軽減をしている自治体も13自治体あります。子どもの幼少期には小児科を中心に頻繁に医療機関にかかる傾向があります。やはり先ほども言っています学校給食費と同様に、物価高騰の中だからこそ社会保障や教育の公的負担を軽減して市民の生活を守ることが私は必要だと思います。再度、市長、いかがでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 現在のところは先ほどの総括答弁のとおり、小諸市では考えていないと。今後の国や他の市町村の動向を注視していくというスタンスでご理解いただきたいと思います。
○議長(
清水喜久男議員) 早川聖議員。
◆1
0番(早川聖議員) 第2期の小諸市子ども・子育て支援事業計画の理念についてなんですけれども、「子どもが輝き やさしさつながる 笑顔あふれる 小諸市」で、その基本政策は子育て家庭への社会的支援となっています。今まさにそれらが必要なときではないのでしょうか。昨日も一昨日もその点については行政のほうで手を差し伸べるというように話も聞いていますけれども、学校給食費についても子どもの医療費についても物価高騰と賃金が伸び悩む状況を考えた場合、まさに今、手を差し伸べるべきではないかのか。ちょっとその辺、教育長にお聞きしたいんですが。
○議長(
清水喜久男議員) 教育長。
◎教育長(山下千鶴子君) ただいまのご質問にお答えいたします。 子どもたちの輝く笑顔、そして豊かな心の育成、これは全ての国民が願っていることであります。私は、給食関係のことで、体をつくるという意味のところでお話ししたいと思いますが、先ほどの市長答弁の中に、本市は昭和28年から単独給食調理室にこだわって自校給食を進めていると。考えてみますと、私自身、間もなく70歳ですが、私の体は本当に学校給食で支えられて今に至っています。 子どもたちもそうですよね。3食のうちの1食を学校給食で、栄養面から、それから食育全てを統括した形で育て、育んでいるということに当たるわけです。同時に、今、小諸市で取り組んでいます地場産業、地産地消を推進するということも非常に子どもたちの心の成長にプラスに働いていると思います。新鮮な旬の野菜が、食材が食べられる。そして生産者の顔が見える。そして大切にしようとする、食べ物を大切にしようとする心も育つ。そして、さらに持続可能ということにつなければ輸送費用なども短くなって、非常に環境に優しい。さらには地域経済の活性化にもつながる。そういう意味で全力を投入して学校給食、自校給食を今、進めている状況であります。 ぜひ、今後も保護者の皆様にも、子どもの心や体のもとをつくる大切な1食を提供しているんだということをご理解いただきたい。また、そのためのアピールも様々に教育委員会としてはしていきたいと考えております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員) 早川聖議員。
◆1
0番(早川聖議員) 子ども・子育て支援事業計画については、やはり子育て支援についてしっかり明記をされています。そんな点についてしっかりフォローをしてもらいたいということであります。 2021年に認定NPO法人キッズドアが行った子育て困窮世帯の緊急アンケートでは、新型コロナウイルス感染症流行前と比べて収入が減った世帯は7割、今も収入が減ったままだという世帯が5割に上っている。同じく昨年に内閣府が行った子供の貧困調査の分析調査では、過去1年間に必要な食料が買えなかった経験は全体で11.3%、ひとり親世帯は30.3%、母子世帯では32.1%になっています。こういった現実があります。 そういった点に照らしまして、第2期小諸市子ども・子育て支援事業計画の理念に照らして、市長、どう考えているかお聞きしたい。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 先ほどの回答と同じようになってしまいますが、就学援助費の部分も拡大をしたりということで、生活困窮されている家庭の皆様には、ほかの制度を活用する中で給食費が10割負担、市のほうはですね。実質無償化されていたりとか、そういうところでカバーができている部分が大きいかと思います。また、福祉医療に関して500円という話ありますが、先ほど総括答弁でもお話ししましたが、中学生までというところを、長野県内でも小諸市はいち早く18歳まで無償化という形を取って、子育て支援にそれなりに貢献してきたと自負をしています。そういう部分もご理解いただきたいということでございます。よろしくお願いいたします。
○議長(
清水喜久男議員) 早川聖議員。
◆1
0番(早川聖議員) この課題にいては、今日、即できるというような状況ではないのは十分分かりました。 次に、要旨(2)第8波に向けたコロナ対応について。
質問事項①医療崩壊を避けるには、情報発信を行うべきではないのかについてお尋ねします。 先ほどの総括答弁でもありましたが、情報発信については適宜発信をしているということでありましたけれども、小諸市のホームページを開けてみますと、残念ながら11月14日以降更新がないというか、私が見られないというような状況にありますので、ぜひ市長答弁のとおり、適宜しっかりと発信をしていただきたいというふうに考えます。 9月議会で、私、この問題で全国的な新型コロナウイルスの感染拡大と医療逼迫による影響などに触れ、感染防止対策のさらなる周知の徹底、そして市の情報発信を求める質問をしてきました。その際、市長は長引くコロナ禍にあって繰り返し感染対策をお願いする中で、市民の関心が薄れていることが懸念をされ、社会経済活動維持と医療逼迫の解除を両立できるよう、引き続き新たなフェーズに即した情報発信の工夫、充実に努めるとたしか述べていました。 既に、今、第8波に入って、新しいフェーズに入っていると思うんですけれども、そういった中において、しっかり私は情報発信すべきと考えるんですが、その辺、市長、どうですか。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) スタンスは今、早川聖議員がお話しいただきました9月議会での答弁と変わりありません。今、第8波、真っただ中ということでありますが、確かにこの佐久圏域で感染者、新規陽性者は増えているというか、止まっているような状況ではありますが、なかなかやはり一般の市民の皆さんも感染慣れという言葉はちょっと語弊があるかもしれませんが、やっぱり大きく転換する場面でないと、やっぱりそのメッセージが伝わりにくいのかなと思っています。 ただ、そうは言っても、毎日、例えば夕方のテレビニュース等でエリアの感染状況が発せられる中で、オミクロン株対応のワクチン接種等も計画的に皆さんに接種していただいておりますし、それぞれの市民の皆さんが自己防衛という意味も含めて、大分新型コロナウイルスに対して対応力が付いてきたのかなと思っていますので、早川聖議員のおっしゃるところはよく分かりますが、やっぱりめり張りを付けて情報発信をしていきたいなと思っております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員) 早川聖議員。
◆1
0番(早川聖議員) 市長メッセージについては8月9日以降、出されていません。お隣の佐久市を見てみますと、12月2日付で新型コロナウイルス感染症に関する市長メッセージが出されました。その内容は、簡単に言いますが、新型コロナウイルス感染症第8波が続いている。現在、全県に医療非常事態宣言が発出をされ、佐久保健所管内では日々、300人を超える陽性者数となっているとして、陽性者数の増加に伴い病床使用率も上昇し、東信地域では現在80%を超えていると。真に医療が必要な方が受診できなくなる事態を避けるために医療の負荷軽減にご協力をお願いするというものです。 先ほど市長のほうから、いろんなマスコミでの報道があったりということで言われてはいるんですけれども、やはりこの段階においては私は市長メッセージを出すべきではないのかということを考えます。私個人的には危機意識が少し不足をしているのではないのかなと感じます。その点いかがですか。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 小諸市としては情報発信は継続していますので、そういう部分ではSNS等通じてでありますがやっておりますし、市長メッセージを佐久市長がどうのこうのという気はさらさらありませんが、やっぱり適宜、場面、大きくフェーズが変わるときにやっぱりメッセージを出すべきではないかなと私は思っています。 今後について、また庁内で十分検討した上で、早川聖議員の意に沿うかどうか分かりませんが、できる限りそういう部分でしっかり情報発信は行っていきたいと思っております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員) 早川聖議員。
◆1
0番(早川聖議員) ぜひとも、確かにマスコミの報道であったり、そういったことについては当然信頼性は十分分かるわけなんですけれども、やはり身近な自治体としての発表ということは、まさに市民にしっかりとその点を周知されるので、ぜひお願いをしたいということを申し上げておきます。 最後ですけれども、長引く新型コロナウイルス感染症や物価高騰が市民の生活に重くのしかかり、貧困と格差を広げ、子どもたちにも深刻な影響を与えています。そのひとつが、給食費が家計の大きな負担となっていることであります。先ほど教育長答弁にもありましたけれども、そのため家庭で必要な食事が十分に取れずに、学校給食が大切な食事になっている子どもさえも生まれています。 学校給食は戦後間もなく、子どもの栄養状態の改善を目的に始められ、今日まで食育として人間の生活の基本となる食事、食文化を伝える教育のひとつになっています。憲法26条には「義務教育はこれを無償とする」と明記をしています。この憲法の精神に立てば、学校給食も無償にするのが本来ではないのでしょうか。 日本共産党は、50年余にわたって取り組んできた子どもの医療費無料化、そして学校給食の無償化が子どもたちの健やかに生き、成長する権利保障として大きく前進することを期待し、また長野県に対しては小中学校給食費の無料化のために市町村への支援を求める要請署名を旺盛に進めているところであります。そんなようなことも述べまして、私の質問を終わりといたします。
○議長(
清水喜久男議員) 以上で、10番、早川聖議員の質問を終わります。 お諮りいたします。 この際、議事の都合により暫時休憩したいと思いますが、これにご異議ございませんか。 〔「異議なし」の声あり〕
○議長(
清水喜久男議員) ご異議なしと認めます。よって、この際、暫時休憩といたします。 再開時刻は午前10時40分といたします。
△休憩 午前1
0時31分
△再開 午前1
0時4
0分
○議長(
清水喜久男議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
---------------------------------------
△
福島鶴子議員
○議長(
清水喜久男議員) 次に、一問一答方式により、18番、
福島鶴子議員の質問を許します。 18番、
福島鶴子議員。 〔18番
福島鶴子議員 質問席〕
◆18番(
福島鶴子議員) 議席番号18番、福島鶴子です。 一問一答方式にて質問させていただきます。 なお、議長にあらかじめお願いを申し上げます。時に、個人的見解を申し上げることもあろうかと思いますけれども、今議会をもって
小諸市議会を去る決意をしている私の心情と受け止めていただき、ご容赦をお願いしたいと思います。
○議長(
清水喜久男議員) はい。
◆18番(
福島鶴子議員) 地方自治の一翼を担う議員として、20年間、議会に身を置かせていただきました。中でも、
小諸市議会での16年間は、基礎自治体の議員として地域住民の皆さんの声の代弁者でありたい、議員としての初心を忘れないようにと心がけてまいりました。しかし、それを発揮する場として、近年の
小諸市議会のありようには疑問を感じることが多くなってまいりました。 このような発言をいたしますと、一般質問にそぐわないといった議論が出るかもしれません。しかし、私は議員が自分の責任において行う一般質問に対して、他の議員が異議を述べることに対する疑問があります。議会の中が、議員同士、あるいは会派間の足の引っ張り合いの場となってしまうような印象を受けていて、とても心配です。小さな声が大きな声に潰されがちなのが心配です。これでは議会力の弱体化につながるだけです。どこに原因があるのかと考えたとき、理事者と議会の関係に対する、いわゆる二元代表制の認識不足から生まれていると感じられるのです。 「孤掌鳴らし難し」という言葉がございます。自治運営を適切に活気あふれるものにするには、地方自治に係わる行政と議会がお互いに課せられた機能を磨き、切磋琢磨して競い合うことが大事なのです。意識改革は双方が考えて実行しなければかないません。そうした意味で、冒頭申し上げました
小諸市議会のありようへの悲観的受け止めは、行政と議会のありようの問題でもあることを申し上げておきたいと思います。 総務省が資料として出している、議会を中心とした現行制度の概要の中に、二元代表制について、議会は地方公共団体の意思を決定する機能及び執行機関を監視する機能を有するものとして、同じく住民から直接選挙された長と相互に牽制し合うことによって、地方自治の適正な運営を期待することができる云々の一文があります。ここで大事なことは理事者と議会の関係です。お互いに緊張感を持って牽制し合うことこそ大事だと言っています。これがなくなると、なれ合い議会とか追認議会と称されます。しかし、このことは議会ばかりの問題ではなく、その受け手である行政の問題でもあります。理事者と議会が同等の立場で、市民の幸せに向かって牽制し合いながら努力する、この姿での自治運営が求められています。
小諸市議会はどうか。議会を去る者として、現実の幾つかを例にお聞きし、新議会への課題として送ることができればと考えています。 質問に入ります。 件名1、地方自治体の役割について。 要旨(1)
地方自治体首長として議会への認識について。
質問事項①地方自治体の役割を果たすため、議会の存在をどう捉えているのか。 小泉市長のいわば議会観についてお聞かせをください。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 議会は住民自治の基盤であると言われておりまして、合議制の住民代表の機関として、地域の民主的な合意形成を進めることなど、民意を集約し団体意思を決定するという重要な役割を有していると認識をしております。 また、地方自治体は、首長と議会議員をともに住民が直接選挙で選ぶという二元代表制を取っております。この二元代表制の特徴は、首長、議会がともに住民を代表するところにあり、首長と議会が相互の抑制と均衡によって緊張感を保ちながら、議会が首長と対等の機関として、地方自治体の運営の基本的な方針(意思)を決定(議決)し、その執行を監視し、また積極的な政策提案を通して政策形成の舞台となることこそ、二元代表制の本来の在り方であり、お互いが目指すべき理想の姿であると認識をしております。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) ただいまのご答弁で、市長が二元代表制の意義についてしっかりとご認識いただいているということが分かりました。このことをお聞きした上で、次の質問に移ります。
質問事項②小泉市政において、
小諸市議会はどのような存在となっているのか、お聞きしたいと思います。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 先ほどの
質問事項①において答弁をいたしました、地方自治体の役割を果たすための議会の存在意義と何ら変わるものではなく、相互の抑制と均衡によって緊張感を保ちながら、対等の機関として提案やご指摘には真摯に対応してまいりましたが、今後も同様に真摯に対応していくことにより、市民の皆様の信頼に応えてまいりたいと考えております。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) その中で、先ほど来、私も説明いたしましたけれども、二元代表制がしっかり機能するために、市長の答弁にもありましたけれども、執行機関と議会の緊張感が必要だということがあると思うんですけれども、市長は現在の
小諸市議会との間の緊張感についてはどう感じていらっしゃいますか。
○議長(
清水喜久男議員) 副市長。
◎副市長(田中尚公君) 私のほうでご答弁させていただきます。 地方自治の運営における二元代表制として、議会議員と首長はいずれも直接選挙をされ、それぞれ住民の代表として相互に権限を分け合い、均等と抑制を図りながら地方自治体の行政運営を行っております。 議会は、住民自治の基本として主権者である住民の意思を反映するための重要な役割を果たしているため、執行部側も常に緊張感を持って対応しております。 今後も良好で適切な関係を維持できるように配慮してまいりたいと思います。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) ご説明、ご答弁は通り一遍といいますか、そんな感じがするんですけれども、一つちょっと具体的にお聞きしたいんですけれども、市長として緊張感を維持していくために心がけているというようなことが、具体的にあったらお願いします。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 特に心がけているという部分では、常に議員の皆さんには尊敬の念を持って、真摯に対応していくということ、そこら辺が一番だと考えております。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 市長の答弁、ちょっと分かりにくかったんですけれども、実は具体的にちょっとお話ししますと、少し前なんですけれども、多分コロナ禍になってからはそういうこと無いんじゃないかと思うんですけれども、ある市民からこんなことを聞かれたんですね。市長がある議員たちとの酒の席にいたんだけれども、あれは市長派の集まりかいと。市長、これについてはどうお答えいただけますか。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) どの場面でどういう方々と飲んでいたことを捉えているのか分かりませんので、もう少し詳しくお話をいただけるのか、一般論でお答えしていいのか、そこだけちょっと。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) お名前を上げるということは私もできません。しかしながら、市長にお聞きしますけれども、全く身に覚えの無いことですか。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 複数の方々とという部分でもし問われているんだとすれば、過去にある会派の皆さんと政策の意見交換をした後、懇親会を開いたということがありますし、それから他の公務において何かの会があって、その後飲んだということはありますが、そういうことでございます。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 今のお話聞くと、そういうことはあり得ると思います。しかしながら、市長やその議員には、変な話ですけれども、そのつもりがなくても、市民目線で考えるとこのように映るということがあります。したがって、私は首長が特定の議員とか親しく酒の席を一緒にすることは、なるべく控えるべきじゃないかと思うんですけれども、その辺に対する認識はどうでしょう。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 頻繁に行っているという事実はございませんので、多分その見られた方がたまたま飲んでいる席を見て、そのように判断されたと思います。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 大変僭越なことを申し上げたと思っておりますけれども、その辺のこと、私の中に入った情報の中でちょっとお聞きしたかったので、ご了解いただきたいと思います。 次に、議会との関係なんですけれども、
小諸市議会は、理事者の提案を修正したりとか否決したりとか、あるいは附帯事項を設けて認めるといったことはほとんどありません。議会の活性化の視点においては、そのことは決して褒められるものではないと言われていますけれども、
小諸市議会のこの現状を理事者としてはどう受け止めていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
○議長(
清水喜久男議員) 副市長。
◎副市長(田中尚公君) 私のほうでご答弁させていただきたいと思います。 議会は、行政活動の執行状況を監視、統制する機能を持つほか、予算や条例などの議決権を持っております。中でも予算の議決権は議会の最も重要な権限であると認識しております。よって、修正附帯決議が無いことにつきましては、提案の段階で私どもが関係者と議論を尽くした上でご提案申し上げるため、提案内容に間違いがなかったと安堵するとともに、ご承認をいただいたことに感謝を申し上げるところでございます。 また、議会よりいただいたご意見等につきましては、真摯に受け止め、丁寧に対応をさせていただいております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 確かに執行者の皆さん、特に担当者の皆さん、専門的な研究調査をなさった上で、またいろんな方々のご意見を聞いた中でご提案をいただくのですから、議会の中でそれに対してそれに勝るものを提供するということは非常に困難なことだと思うんです。しかしながら、100%ということが無いので、どこかでそういうものがなきゃいけないのかなとは思っているんですけれども、議会としては大いに反省すべきことかなと思います。 それは私も必ずしも修正するということが好ましいと思っていませんので、皆さんのご努力には、また私たちも聞いた中で、これ以上のことはちょっと自分自身の勉強不足もあってなかなか出ないというのが実情だと思っております。 それでは、このことはそれでおしまいにしまして、次にお聞きしますけれども、以下、市長に伺います。 執行機関の職員と、それから議員との関係はどうあるべきだとお考えか、お聞きしたいと思います。
○議長(
清水喜久男議員) すみません、
福島鶴子議員、具体的に質問をお願いいたします。
◆18番(
福島鶴子議員) 市の職員、今までのことは理事者と、どちらかと言うと議会との緊張感というふうなことですけれども、一般職員の皆さんと議員との関係はどんなふうに考えているのかということです。
○議長(
清水喜久男議員) 総務部長。
◎総務部長(柳澤学君) 一般職員ということでありますので、私のほうからお答えしたいと思います。 一般職員は、やはりこれは理事者の代行というんでしょうか、理事者の指示によって行政を進める立場でありますので、この立場については、全く理事者と議員、それと同じ関係というんですか、立場でということだと考えております。 以上でございます。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) なぜこうした質問したかといいますと、私は議員と職員が親しくなるのは全然構わないと思っているんです。当然、情報交換したりしながら、あるいは雑談の中でいろんな話題も出るでしょうし、親しくなるということ全然構わないと思う。ただ、議員と職員が親しくなったあまりに、一般質問の原稿を職員に書いてもらうというような議員が出たりとか、職員のほうも担当する提案、賛成を求めたいということで、議員のほうに賛成のための討論を読んでもらうというような関係がある。こうしたことは、市長、ご存じですか。
○議長(
清水喜久男議員) 総務部長。
◎総務部長(柳澤学君) そういったことについて承知しておりませんが、そういうことがあるという、それは何か議員は、これ、ちょっと反問になるんですけれども、そういったことは確認はされているという、そういうことでよろしいんでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員、その件につきまして。
◆18番(
福島鶴子議員) それは確実にございますので、個人名をここで言うわけにはいかないんですけれども、ただそういうことがあるというのは、もうほとんど議員は知っていらっしゃる方も何人かいらっしゃいます。 市長は二元代表制の意義、しっかり分かっていらっしゃいますので、もしやこんなことが行われているということは思ってもいらっしゃらなかったかなと思いますけれども、職員に対してはこのようなことがいかに執行機関と職員の間の緊張感の妨げになるかということを、職員に対して対議員等の関係のありようというようなことに対して説諭するような機会ってあるんでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員) 総務部長。
◎総務部長(柳澤学君) 先ほど来からお話に出てきている、やっぱり二元代表ということは、これは行政を進めていく上での基本中の基本でありますので、直接私のほうから若い職員と話をすることありませんけれども、管理職の中では、議会との関係、また議員との関係については話をする機会は取ってありますし、常々そういった機会、そういった場面というのがありますので、そういうお話はしてございます。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) これ、とても大事なことだと思うんですね。今のような事実がじわじわと浸透する関係の中で、理事者の皆さんはそういう形で構えていても、実際問題として底辺でそのようなことが行われているということになると、決して適切な行政運営に響かないんじゃないかなと思いますので、このことについてはやっぱり職員も徹底していただいたほうがいいかなと思いますので、お願いをいたします。 それでは、次に質問事項の③に入ります。 一般質問における答弁の責任についてはどう考えているかについて、ご答弁願います。
○議長(
清水喜久男議員) 答弁願います。 市長。
◎市長(小泉俊博君) 一般質問における答弁につきましては、これまでも責任を持って、議員はじめ市民の皆様に分かりやすく丁寧な答弁に努めてまいりました。 先ほどお答えをいたしましたが、地方自治体と議会の関係においては対等の立場であることを認識し、お互いの発言にはお互いが責任を持って丁寧に、そして市民の皆様に理解が得られるよう真摯に対応してまいります。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 議会における一般質問の根拠という規定は、標準市議会会議規則第62条で、議員は、市の一般事務について、議長の許可を得て質問することができるとされているんです。できる規定ですから、一般質問は議員にとって職務でも義務でもないと言われています。したがって、一般質問しなくても何らかの賦課はありません。しかし、議員にとっては一般質問は大切な機会です。それは議員個人が個人で市の政策に係われる場であり、市民の声を直接届けることができる場でもあるからなんです。そこには当然、市民の願いを形にしたい、自分を支援してくれる市民の期待に応えたいという気持ちがあります。 市長から一般質問はとても大事にしてくださる気持ちはあることが分かりました。確かに私もそういう意味では、正式な議決でも無い、また個人的な考えに過ぎないかもしれない質問や提案を結構小諸市は取り上げて形につなげていただいています。それは議員の粘り強い思いや、執行機関が気が付かなかった提案などがあったのだと思います。 実は私ごとですけれども、私、初めて
小諸市議会の議員となったときに、最初の一般質問が、子どもの日があるのに小諸市では何の催しもない、保育園や幼稚園など子どもたちと係わっている組織が力を合わせてフェスティバルのようなものを開催したらどうかという提案をしました。すると、その年すぐに親子わくわくフェスティバルが実現しました。最近では、あぐりの湯の入場料に障がい者割引が設けられましたが、これは私の元に届いた匿名の市民からの1枚の葉書が形になったものです。こういう点では、小諸市が一般質問の議員の皆さんの思いを実現の形に取り上げてくださっているということに対しては評価をしたいなと思っております。 ただ、ちょっと気になることも無いわけではありません。2点ほど確認させていただきたいんですけれども、一般質問に対して、市民に分かりやすく的確な答弁ができるようにと質問の趣旨などを担当者と打ち合わせる答弁調整が行われますけれども、一方市民の皆さんや傍聴されている皆さんにとっては、あれでは筋書きのあるお芝居と同じだなんていうような評価もあります。 この答弁調整については、その必要性とどこまでといった濃度について、市長の見解をお聞きしたいと思うんですが、よろしくお願いします。
○議長(
清水喜久男議員) 総務部長。
◎総務部長(柳澤学君) すみません、答弁調整について私が中心になっておりますので、私のほうからお答えしたいというふうに思います。 私も理事者側として、一般質問については、先ほど
福島鶴子議員がおっしゃったとおり、非常に大切なもの、その辺のところは全く共通の認識で進めております。もう一つ、私どものほうで考えているのが、この一般質問の場については、私たち行政にとっても、もしかしたら議員の皆さんにとってもそうかもしれないんですけれども、市民の皆さんに対する説明責任を果たさせていただく場と思っております。ですので、質問に立たれる議員の皆さんについては、市民の皆様を代表してきて、大変多くの皆さんを代表してきていただいて質問されていると、そういう認識でおりますので、その皆様への質問に対するお答えという、そういうことで考えております。 ですので、やはり聞いている皆さんが、議員がどんなような思いで、どんなような背景で質問に至っているのか、そして私どもがしっかりそれに対して的確にお答えをしなきゃいけないという、そういうことから、議論が迷子になったりですとか、かみ合わない、こういうことではいけませんので、あらかじめある程度その質問の内容について打合せをさせていただくということであります。 見方によって何かシナリオができているように思われるかもしれませんけれども、それについては今申し上げたとおり、きちんと議員に対する質問の趣旨にお答えしたいという、そういう意味でございますので、よろしくお願いしたいと思います。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 私はそれはよく分かります。私も最近、結構細かく打合せをさせていただいてはいるんですけれども、ただいま私の質問の中には、皆さんにあらかじめお知らせしなかったような部分も出てきたかなと、関連なので、このぐらいのことは関連して考えてくれているだろうなと思っている質問がございまして、失礼をしたかもしれませんけれども、その程度のことは無いと、せっかくのこの機会がただ形だけで終わってしまうということになりますので、やっぱりこの議場でのこうした理事者と議員の関係というのは、もうちょっと緊迫しなきゃいけないかなと思います。だから、理事者の皆さんもそれに応えるだけの準備をお願いしなければいけないかなと思っております。それだけはちょっと申し上げておきます。 それから、最後に、この点については個人的になんですけれども、どうしても伺いたいなということがございます。これは別に私が当事者であったということではなくて、これからほかの場面でもあってはいけないんじゃないかなと思うのでお聞きするんですけれども、一般質問というのは議員が疑問に思うことを質問したり、よりよいものにと提言したりする場だというふうに理解しています。理事としては、もし質問者と違った結論を持って臨んだ場合でも、その理由とか考えは理解してもらうように考えを述べなければならない場でもあると思うんです。 実は、ある定例会のときに、私の質問、これは多分「ドカンショ」の在り方だったと思うんですけれども、私は踊りそのものをもっと大事にした祭りにできないかという考えを申し上げましたらば、市長のほうでは、たとえ踊らなくても大勢の人に参加してもらうことに意義があるといった市長の考えとぶつかりました。そこで出た市長の言葉に、「これは見解の相違です」という一言があったんですね。市長という絶対的な決定権を持つ方が、多様な意見の吸い上げを大事にしないで、見解の相違ですという言葉で質問者の質問を遮るような発言には、私、実はずっと疑問を感じていたんですけれども、この真意をぜひここの場でお聞かせをいただければと思います。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 議員がそのように捉えられたということでありますが、議員の質問に対して遮断する意図というのは全くありませんので、誤解無いようにお願いをしたいと思います。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 私もそうは取らなかったんですけれども、非常にびっくりした言葉でした。自治体の最高責任者である市長の言葉が非常に重いものだということを申し上げたいと思います。 質問事項の④に移ります。行政の
一般交流人事の一環として行われている
議会事務局人事に際し配慮していることはあるかについて伺います。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 議会事務局は二元代表制としての議会の補助機関の役割を担っておりまして、その事務局職員につきましては、政策形成能力、また法務能力、情報発信能力が重要になってくるものと考えております。 その中でも、議会と市長部局との調整力が大変重要であると考えておりますので、ある程度勤務経験を積み、議会や行政の知識を持った職員を出向するよう配慮しておりますが、組織全体を見ながら適材適所に努めているところでございます。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 今回、この質問を掲げた理由には個人的な意向は全くございません。一般論として、地方自治運営の活性化を願う立場から、議会事務局の重要性につながる質問とご理解いただければと思います。 これについて課長にお聞きしたいんですけれども、市長は
議会事務局人事、人事権、市長にもありますから、
議会事務局人事に対して任命権者の意向はあらかじめお聞きいただいているでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員) 総務部長。
◎総務部長(柳澤学君) すみません、人事の関係ですので、私のほうからお答えしたいと思います。 市役所の人事について、定期的に人事異動というようなことをご承知のとおりやっておりますけれども、もしその人事異動に議会事務局の職員が人事異動で該当するというようなことがある場合については、これも今申し上げたとおり組織全体を見ながら選考するわけなんですけれども、その内示の前に事前に人事案を、議会事務局に関する部分だけなんですけれども、正副議長にお示しをいたしましてご了解をいただいている、そういう状況でございます。 以上でございます。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 議会と首長は緊張関係でなければいけないと言いますけれども、決して敵対関係ではないわけですので、お互いに信頼関係を結ぶ上では、やはり大事な議会事務局の、特に局長人事等に関しましては、やっぱり任命権者である議長の意向というものもお聞きいただければと思いますので、今後もそのようにお願いいたします。 もう一つ、
小諸市議会事務局処務規程の中に、先ほど市長答弁の中にもありましたけれども、調整ということがございます。関係機関の連絡及び調整を図り、相互に協力することとある、この調整に対する理事者側の見解はどのようなものでしょうか。
○議長(
清水喜久男議員) 総務部長。
◎総務部長(柳澤学君) お答えしたいと思います。 この理事者側のほうの調整ということでありますけれども、これ、主に私ども執行機関と議会の運営において、例えば日程の調整ですとか、あるいは会議事項等の調整事務というようなことを考えております。 また、日頃から議会と執行機関については、いろんな行政上の手続等の確認ですとか、あるいはいろんな目線合わせですとか、認識の共有、こういったことも同じ方向を目指して連携して取り組んでいくということがありますので、その辺の調整も図っていると、そのように認識しております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 立命館大学法学部の駒林良則教授は、市町村アカデミーの講演で議会事務局と執行部局との関係についてこんなことを言っているんです。執行部からすれば議会事務局は執行部局の意向を議員に伝えてくれる存在であることを期待しているように思われる、確かに議会と執行機関の間の調整は重要な役割と言える、しかし執行部局のために調整しているのではなく、議会側としてのスタンスで臨まなければならない、もちろん事務局がこのスタンスに立つことに執行部からは好ましく思われないであろう云々ということが言われておりますけれども、この点について小泉市長はどうお考えですか。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 一般論とすればそういうことだと思います。原則というか、一般論と言っちゃいけないか、原則はそうだと思います。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 人事権が執行部にあって、それで任免権が議会にあるというねじれ人事の中で、議会事務局の皆さんの立場は揺らぐので、もっともだと思うんですね。しかし、議会事務局の重要性を考えたときには、議会事務局員に対する相応の理解は必要だと思います。この点についてはいかがですか。
○議長(
清水喜久男議員) 副市長。
◎副市長(田中尚公君) 特に、
議会事務局長につきましては、執行機関との調整を図る大事な役割を担っていると思います。当然、議会の運営や市政全般の情報などを共有する、こういった中で行政と議会の連携を深めるためには、議会も執行部側もそれぞれ重要な任務をつかさどっているということで有効だというふうに理解していると思います。 特に、私どもとすれば、政策会議においても部長級の
議会事務局長に参加させていただいておりますけれども、それは単なる執行部機関の調整という立ち位置じゃなくて、常に議会側のスタンスとして出席、臨んでいただいておりますので、政策会議全メンバーもそのような認識で理解しているということでご理解いただきたいと思います。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) かつて、私はある次長とそんな話をしたことがあるんです。その次長は、議会事務局に来たからには、自分は議会のために働こうと決めました、こういうふうに言いました。私はこの言葉を聞いたときに、あ、この人はどこに行っても自分の力を発揮して職責を全うできる人だと感じたことを申し上げておきたいと思います。 質問④はこれで終わりまして、要旨(2)に入ります。 小諸市
自治基本条例の遵守について。
質問事項①自治基本条例の遵守と「行政裁量権」による市政経営をどう説明するかについて伺います。 平成22年3月30日に条例第1号として制定された、小諸市
自治基本条例では、第2条でこの条例は、自治に関する最高規範であり、市民、市議会及び市の執行機関は、誠実にこれを遵守しますとあります。2022年3月議会において、市民プールの廃止につながる条例改正案が議会に提出されました。まず、担当委員会である総務文教委員会で審査されました。採決の結果は2対2と賛否が分かれ、最終的には担当委員会委員長の高橋公委員長の判断に委ねられ、高橋公委員長はこれを認める判断をして、委員会として条例改正が採択されたわけです。 こんなことを言いますと、議員の中には、議会が決めたことを今さらあれこれという、おかしいと言う人がいるかもしれませんけれども、私、決して結果をあれこれ言うつもりはありません。この過程の中に、今回私の質問、地方自治に関する重要な部分が隠されております。 その説明責任を行政が充分に果たしていないと感じて、それを知りたいという意味で申し上げます。 問題は、この審査の中で、条例の改正という案件にもかかわらず、また市民サービスに直結した事業の廃止の場合は、市民への説明やパブリックコメントを経て議会に案を提出すべきものであると
自治基本条例で決められているにもかかわらず、その過程を全く経ずに提案されたことになる。審査の中で、委員から
自治基本条例に反するとの疑問が出ました。そのとき、執行部は行政判断だと言い切りました。そこでお聞きします。 市長は、行政判断、すなわち行政裁量に対してどのような見解を持っていらっしゃるのでしょか。
○議長(
清水喜久男議員) 答弁願います。 内容をもう一度確認しても結構ですので。
◎市長(小泉俊博君) 事前通告いただいた部分ということで、まず答弁させていただきます。 本市の
自治基本条例は、自治の基本原則並びに自治に係わる市民、市議会及び市の執行機関の役割や責任を果たすとともに、市政運営の基本的事項を定めることにより、市民全体の
まちづくりを協働し推進して自治の発展を目指すことを目的としております。 この条例の第3章の市政運営では、第22条で情報公開及び説明責任を、第25条では公聴に関し規定し、市民への適切な情報公開や情報提供を分かりやすく行い、市民から意見を述べる機会を設けることとしており、自治の基本理念に基づいた市政運営が求められております。 一方、ご指摘の行政裁量権につきましては、法律により行政機関が自らの判断により行政行為を行うことが認められる場合の行政機関の裁量行為を言いますが、当然逸脱することや濫用については司法に基づき制限されるものですので、そのような状況にならないよう、しかるべき手続を経ながら進めていくべきものと考えております。 したがって、市政経営に当たっては、本市の
自治基本条例の趣旨に基づき、小諸市市民参加手続ガイドラインに沿って委員会や審議会等の開催をする中で、事業の実施や提案に対する意見を求めるほか、市民ニーズや市の取組に対する評価を求めるなど、適切な市民参加手続を実践することにより、参加と協働の
まちづくりを実践していきたいと考えております。 以上です。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 確かにおっしゃるように、法律では行政機関に独自の活動の自由を認めております。しかし、それがあんまり過ぎると逸脱になってしまうわけですけれども、その場合、その行使には妥当性があるのかどうかということを説明しなきゃならないと思うんです。今回の案件の中で、3月にあの提案をしたことが本当に妥当なのかということに対して説明が無いので、妥当性についてお聞きしたいと思っていました。いかがでしょう。
○議長(
清水喜久男議員) 総務部長。
◎総務部長(柳澤学君) 先ほど、個々の案件のことについては、議会の中で私どものほうとすれば妥当性を十分説明したつもりでございますので、改めてここで説明するということは避けたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) 今、総務部長の答弁中で、議会の中で説明してきたのでということがございました。そうすると、実はこれと同じことを議員が言っているんですね。この審査の過程の中で賛成にした議員はこんなふうに言っているんですね。私たちは市民の代表としてここに出てきているんだから、市民の声を聞かなくても、議会で決めたことで市民の声と同じだろうということを言っているんです。市長もそんなふうにお考えですか。
○議長(
清水喜久男議員) 市長。
◎市長(小泉俊博君) 具体的なシチュエーション、場面がいまいちというか、よく分からない部分もありますので、コメントは控えさせていただきたいと思います。
○議長(
清水喜久男議員)
福島鶴子議員。
◆18番(
福島鶴子議員) その場に市長もいらっしゃいましたので、それを知らないということはないと思うんですけれども、ちょっと時間の都合がありますので、この辺に止めておきます。 今回、地方自治の在り方について、行政と議会の認識の必要性について伺いました。課題がたくさん出ました。これからも新しい議会において、私の出しました、この具体的なものを十分に検討しながら、いい関係が構築されて、よい自治運営ができますことをお祈りして、私の最後の質問といたします。 大変お世話になりました。ありがとうございました。
○議長(
清水喜久男議員) 以上で、18番、
福島鶴子議員の質問を終わり、一般質問を終結といたします。
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△議案の質疑について
○議長(
清水喜久男議員) 次に、日程第3、議案の質疑に入ります。 定例会初日に提案理由の説明のあった議案について、質疑通告はありませんでした。 扱いについては議会運営委員会でご了承いただいておりますので、これを省略いたします。
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△議案・請願等の付託について
○議長(
清水喜久男議員) 次に、日程第4、議案・請願等の付託については、議会運営委員会においてご協議願っておりますので、お手元に配付してあります
付託案件一覧表のとおり、所管の常任委員会へ付託いたしますので、ご承知願います。
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△散会の宣告
○議長(
清水喜久男議員) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 本日はこれにて散会といたします。 大変お疲れさまでした。
△散会 午前11時23分...