飯田市議会 2021-06-16
06月16日-03号
令和 3年 6月 定例会(第2回) 令和3年飯田市議会第2回定例会会議録 (第3号)
----------------------------------- 令和3年6月16日(水曜日)10時00分
-----------------------------------日程 第1 会議成立宣言 第2
会議録署名議員指名 第3 一般質問 (1)岡田倫英 (2)小林真一 (3)佐々木博子 (4)熊谷泰人 (5)関島百合 (6)木下徳康 (7)清水優一郎 (8)清水 勇 第4 議案審議 追加議案(3件) 委員会付託議案 議案第63号から議案第65号まで 説明、質疑及び委員会付託 予算決算委員会(全体会) 議場 委員長報告、質疑、討論及び採決 第5 請願、陳情上程(請願1件)
委員会付託散会-----------------------------------出席議員 23名 (別表のとおり
)-----------------------------------欠席議員 なし (別表のとおり
)-----------------------------------事務局出席者 (別表のとおり
)-----------------------------------説明のため出席した者 (別表のとおり)
----------------------------------- 9時00分
開議-----------------------------------
△日程第1 会議成立宣言
○議長(井坪隆君) 現在の出席議員は23名でございます。 よって、本日の会議は成立いたしております。 これより本日の会議を開きます。
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△日程第2
会議録署名議員指名
○議長(井坪隆君) 会議録署名議員として、清水優一郎君、岡田倫英君を指名いたします。
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△日程第3 一般質問
○議長(井坪隆君) それでは、昨日に引き続き一般質問を行います。 岡田倫英君。
△岡田倫英
◆10番(岡田倫英君) おはようございます。会派きぼうの岡田倫英でございます。 一般質問2日目の朝一番、先陣を切らせていただきます。すがすがしい議論となりますよう頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。 今回は、中心市街地の活性化、リニア駅周辺整備に伴う雨水排水対策、さらにコロナ禍における児童・生徒の自主休校の3項目について質問いたします。 早速、通告順に従い、質問に入らせていただきます。 通告の1番、中心市街地の活性化についてです。(1)の(仮称)
飯田駅前プラザにつきましては、第1回定例会でハード整備に関する予算案を可決し、本年度事業で執行、令和4年度の供用開始を目指すとなっております。 原点に立ち返りますと、3年前の平成30年9月に旧
ピアゴ飯田駅前店が閉店となり、近隣地区の皆様が買物弱者になるのではという懸念が注目されたところでございます。 今般、(仮称)
飯田駅前プラザの整備事業が具体的に進んでいく中で、注目と期待が特に寄せられているのは、
商業スーパー機能だと感じています。飯田市が2階、3階に整備する公共スペースと併せ、進捗の見通しをまずお伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 執行機関側の答弁を求めます。
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) (仮称)
飯田駅前プラザでございますが、1階の商業施設は
吉川建設株式会社さんが生活必需品を取り扱う店舗を誘致しようとしております。地域要望であります生鮮食品の取扱いに関し、最後の調整をされていると伺っております。詳細につきましては、7月に発表できるよう準備されていると聞いております。 この
飯田駅前プラザの2階、3階の公共空間に配置する機能は、現時点では飯田市公民館機能、図書館機能、平和学習機能、学習支援機能、
次世代学習交流支援機能、多
文化共生推進機能、内外の
連携交流推進機能等を想定しております。これら多くの機能をより高められるように、
市民ワーキンググループ等と引き続き検討を進めております。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 先ほど申し上げました商業スーパーの機能の部分ですが、こちらは細部の調整をされていて、7月に公表をされるとお聞きいたしました。あわせまして、飯田市が利用いたします2階、3階の公共スペースについても検討が進められているということで、民間、相手がある話のため、ここで説明できることには限界があるのかなあと理解いたします。今後の推移を注視したいところでございますが、商業施設につきましては、近隣の高齢者の皆様、これまでの間、公共交通を使ったり宅配注文をしたりで買物をしてきましたが、身近な場所で日用品、生活必需品を買えるのは安心感が全く違うと何人からもこういったお声をお聞きしているところです。 7月といえば、あと1か月です。細部の調整をされているということですが、それは具体的な見通しが立ってと理解してよろしいでしょうか。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) 今の時点では公表はできないけれど、かなり確かな確率、確実性を持って7月に発表したいと、こういうふうに話を聞いております。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 7月ということだと、今から考えましてそういった状況なのかなあとお察しいたします。 関連いたしまして、この事業の主体についてお聞きいたします。 昨年6月に国の認定を受けた第3期飯田市
中心市街地活性化基本計画にのっとって進められているわけですが、認定当時は実施主体の一つが吉川建設と記載されていました。これが、本年3月の議会第1回
定例会議案補足説明資料では、施工者という形でしたが、
飯田駅前プラザ合同会社になり、さらにその後、株式会社と表記の仕方が変わっているとお聞きしております。これらの理由と、事業進行の上でどのような意図があったのかお伺いいたします。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) この吉川建設さんが旧ピアゴを取得して活用、検討してきたのは、まずは空きビルの再利用のモデルとして取り組むということと、それから駅前に新たなにぎわい拠点をつくっていきたいということだというふうに聞いております。それを進めるに当たっては、対外的に理解されること、多くの方々に理解されること、誤解されるような形にならないということだと思います。それから、社会的信用、そういうことが極めて大事であるということから、吉川建設さんは吉川建設本体とはきちんと経理など切り分けて、別の会社で事業を進めるということで、当初は株式会社の新設を目指していたということでございます。 ところが、いろいろ時間的な制約とか、手続上の制約とかがございまして、早期に設立することが可能な
飯田駅前プラザ合同会社ということで令和2年、昨年の12月に設立したということですが、その後、今年の3月に株式会社への組織変更の準備が整ったということで、合同会社から株式会社に変更することとしたと、こういうふうに吉川建設さんから聞いております。 こういうような経過でございますけれど、私どもとしますと、株式会社という形になったことのほうがむしろよかったのではないかと、こういうふうに理解しております。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 手続上の都合だったのかなあと受け止めさせていただきます。民間の事情とはいえ、これは国としての財源が投じられている重要な事業でございます。今後、飯田市が使う公共スペースの使用料設定をどうするかといった課題もありますので、できる限りこういった重要な事項については透明性に努めていただきたいと思いますが、市の考えをお聞きいたします。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) 今その透明性のことにつきましては、繰り返しになりますけれど、やはり吉川建設さんの本体と、この
飯田駅前プラザにおける収入支出が一緒になると、対外的に外から見たときに分からないということがありまして、そのところは吉川建設さんも先ほど申し上げたとおり、対外的に理解されること、そういう社会的な信用が大事だということで、本体とは切り分けて別の会社として独立した採算でやるんだということでございますので、ここのところがポイントかなあというふうに認識しております。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 続きまして(2)、第3期
中心市街地活性化基本計画にあります、駅周辺低・未
利用地活用整備事業についてお聞きいたします。
中心市街地活性化基本計画の第2期では、
駅前ストリート整備事業とされていたのですが、第3期において、駅周辺低・未
利用地活用整備事業に表現が変わっております。(仮称)
飯田駅前プラザもこの中の一つに位置づけられているわけですが、私が注目いたしましたのは、実施時期が令和3年度から7年度までとなっている点です。このことは、(仮称)
飯田駅前プラザの整備に留まらない意味を持つと受け止めます。 駅周辺低・未
利用地活用整備事業とは、どのような構想を描いているものなのかお示しください。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) 今御指摘の点は、第2期計画においては、駅周辺及び
駅前ストリート事業というふうになっていたと。これが、第3期計画になったら、旧ピアゴほか駅周辺低・未
利用地活用整備事業に変わってきていると。これが次の計画期間中に入っていると、こういうお話だったと思います。 それで、この第2期の前の計画のときには、当時リニアの関連整備と関連して、このリニア駅と市街地を結ぶ道路整備にもこの中活の事業というか補助がうまく当たる可能性があるということで、そういったことを想定してこういう事業を搭載した、位置づけたわけでございましたが、実際には、これを使ってというものはございませんでした。 それでまた3期については、先ほどの旧ピアゴほか駅周辺低・未
利用地活用整備事業ということになったわけですけど、現在ここで旧ピアゴの事業が1つ動いているわけですけど、これ以外にも、旧ピアゴ周辺について、市民会議においてももっといろんなことを研究していきたいという声がありまして、こうした事業として位置づけをしてあるものでございます。引き続き、市民の皆さんと研究を続けてまいりたいと存じます。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 市民の皆さんと研究をしていきたいというのが現状だとお聞きいたしました。 ということで、関連いたしまして、(3)の②飯田5地区や市民団体からの提言を受け、市として青写真を描く考えはあるかに入ります。 令和7年度といいますと、今年度を含めてあと5年間です。具体的な方向づけが整っていないにしても、目出しにかかる機運は漂い始めてもよい時期なのではないかなあと考えます。 駅周辺に関しましては、これまで飯田5
地区まちづくり協議会や市民団体から将来像の提言がされていると認識しております。中活計画で実施主体の一つを担っている飯田市として、青写真を描く姿勢を示してはと考えますが、どのような認識でしょうか。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) 今議員から御紹介があったように、今年度から7年度まで5年間の計画の中に、先ほどの事業が位置づけられているということで、5年先までのことを考えれば、そろそろ目出しがあってもいいんじゃないかというお話でしたけれども、まず飯田市としては、飯田駅前のエリアを重要な場所と考えている中で、現在
株式会社駅前プラザが取り組んでいます旧ピアゴの再整備事業、これに飯田市として公共スペースを2フロア用意をして、お借りをして、そこで事業展開をする、ここに今注力をしているわけです。 その先ですけれども、市としての青写真というよりは、中活計画というのはいろんな関係者の皆さんと合意形成をしながら、あるいは役割分担をしながら進めていくものだというふうに思っていますので、いただいている5地区の提言、あるいは市民の皆さんの声、これはしっかりお聞きしながら、どういった取組をしていくかということをこれから考えていくということになります。 元より、駅前エリアというのが公共交通の結節点であったり、あるいは公共交通からの玄関口ということで中心拠点の玄関口ということで重要なエリアであることは論を待たないところですので、ここを中心としてどういう中心市街地を描いていくかというようについては、これからもしっかりやっていきたいということでございます。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 重要なエリアであるという認識、市長からいただきました。
飯田駅前プラザの例を見ますように、まちづくりにおいてはもしかしたら民間を支援していくという手法が今後多くなっていくかもしれません。ただ、まちの姿をこうありたいと描くきっかけ、あるいはきっかけを後押しするのは行政でもよいのかなと感じるところです。 余談ではありますが、2年後の2023年8月3日、飯田駅が開駅100年の節目を迎えるそうです。飯田駅とその周辺が果たす役割、先ほど市長がかなり重要視をされているとお聞きしたばかりのところですが、その位置づけを見直す機運としてもよいのではないかと思います。飯田駅とその周辺に寄せる思い、改めてお聞きしてよろしいでしょうか。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) 間もなく100年を迎えるというのは今議員からの話で初めて、初めてといいますか認識をしましたけれども、飯田市街地の歴史というのは、飯田線とともにあったと言ってもいいのかもしれません、この100年。そういった意味で非常に重要なエリアですし、これからリニア開通するという新しい時代を迎えるわけですけれども、そのときになお中心市街地、あるいは現飯田駅の周辺というのが大変重要なエリアになるというのは先ほど申し上げたとおりです。この中心市街地において、いろいろな行政機関であったり、あるいは文教施設であったり、あるいは飲食・宿泊、そういった機能が集積しているわけですから、そことの接点、公共交通という意味ではその接点を担うのが飯田駅前エリアということになりますから、ここをどういうふうに描いていくかというのはこれから先の中心市街地を描いていく中で非常に重要なポイントになるというふうに思います。 先ほど申し上げましたように、いろんな関係者の皆さんとしっかりと意見を交換しながらやっていくことが大事だと思いますけれども、その中で、飯田市というのが非常に中心的な役割を果たすべきだというふうに思いますので、しっかりそういった議論を進めてまいりたいと思います。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) (3)人口減少時代における中心市街地の在り方についてです。今までと少し切り口を変えてお聞きしてまいりたいと思います。 当地域におきましても、人口減少が重要な課題になってきているところは、今定例会初日に佐藤市長が挨拶で触れられたとおり、私も同じ認識でございます。また、対策の一環として、若者流出の傾向にあらがっていく、そんな観点から、当地域に大学を誘致するという考え方は価値が大いにあると思いますし、昨日における筒井議員の一般質問でも、前向きな可能性を感じさせる議論が交わされたと認識しております。 ここで、大学機能と中心市街地を関連づけた全国の事例を幾つか御紹介いたします。 まずは東京都墨田区。都内23区で墨田区はこれまで唯一大学がなかったそうです。そうしたところ、令和2年4月に
iU情報イノベーション専門職大学というところが開学いたしました。この専門職大学が墨田区を選んだ理由について、地元との連携による地域課題解決、地域活性化に取り組む上で、伝統的な下町が最適だと考えたと述べています。なお、墨田区では、今年4月に区が公的施設の改修を加えた場所に千葉大学が
サテライトキャンパスを開設と、新しい動きが相次いでいるようです。 もう一つの事例として、山形県の山形市を上げさせていただきます。若年層の居住という観点を重視して、中心市街地に学生などが住むよう、シェアルームや
ワンルーム賃貸住宅など環境整備の政策を中活計画の長・中期ビジョンに盛り込んだとのことです。大学がどこに立地するかという観点は別にいたしまして、研究活動の場所、また学生が生活する場所として市街地に着目がされたというのは、飯田市にも置き換えて考えられそうです。 今後、大学機能、誘致の可能性を検討していく中で、セットにしてはと考えますがいかがでしょうか。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) 大学誘致と中心市街地の定住誘導、若者の定住誘導を結びつけた例ということで今御紹介をいただきました。大変興味深くお聞きをしました。 これまでの飯田市の中心市街地の活性化の大きなビジョンというのは、歩いて暮らせるまちをつくる、必ずしも自動車に頼らなくても暮らせるまちをつくる、そういう考え方で再開発を行って、そこに買物の機能であったり福祉の機能であったり、そういったものを置いて車を運転しない状況でも暮らせる、そういう考え方で再開発事業を進めてきたというふうに認識しています。そういった意味では、学生に住んでいただくということを考えると、学生の場合、必ずしも自動車を持っているわけでもないですし、そういう意味でつながってくるものがあるのかなあというふうに思います。 昨日、筒井議員のお答えの中でも申し上げましたけれども、今エス・バードでいろいろな信大のキャンパス、南信州の
サテライトキャンパスというくくりができる取組が進んでいる。エス・バードの場合は、元善光寺駅を使って飯田線で通学するということも考えられるわけですので、そういった意味で中心市街地に居住をしてエス・バードのキャンパスに通う、そういった学生の動きも当然想定できるわけですね。そういうようなことも視野に入れながら、長期的な中心市街地の在り方を考えていくというのは一つの視点かなあと思いますので、今の議員からの提案も受け止めて、これから中心市街地の将来像を考えていきたいと思います。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 前向きな御答弁をいただきました。大学機能とのセットというのは、長期的な話になろうかと思います。
中心市街地活性化に関しましては、この後熊谷議員の一般質問でも議論が深められると思います。冒頭でも触れましたが、(仮称)
飯田駅前プラザの整備効果が点に留まることのないよう、面として広がっていくように進めていただきたいと思います。改めてお考えをいただいてもよろしいでしょうか。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) まちの活性化を考えるときに、点ではなく面で考えなければいけないというのは本当に御指摘のとおりだと思います。駅前プラザの整備構想についても、それが点に留まらないようにということであるわけですし、後ほどの熊谷議員との議論もそういった話が中心の議論になると思います。そういう面的に考えて、人の流れをどういうふうにつくるのか、あるいはエリア全体の像をどういうふうに考えるのか、そういう視点で中心市街地についても考えていきたいというふうに思います。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 通告の2番、リニア駅周辺整備に伴う雨水排水対策について伺ってまいります。 リニア駅周辺整備をはじめ、関連事業につきましては、移転をお願いする皆さんに今も大変な御負担、御心配をいただいていますと同時に、代替地の整備も進んでいるところでございます。先行しております上郷の
丹保北条地区代替地では、既に何棟か建築工事の進み具合が目に見えてきております。一方で、土ぼこりによって洗濯物を外で干せなくなったとか、飛び石によって車のガラスが傷ついたとか、周辺では幾つかのトラブルも耳にしているところです。 今回、雨水排水対策について取り上げさせていただきます。 大雨が降ったときに備えて、駅周辺エリア、
住宅代替地エリアでは、それぞれ調整池を整備する計画があるのは、これまで説明を受けているところでございます。では、駅周辺エリアの調整池から排出される水は、どこへ流れていくのでしょうか。移転街区を含め、標高が低い場所、特に住宅地への影響をどのように考えておられますでしょうか。
○議長(井坪隆君)
細田リニア推進部長。
◎
リニア推進部長(細田仁君) 今の議員のほうから冒頭御質疑を賜りましたリニア関連事業に伴いまして、移転をお願いする皆様に選択をいただく代替地の整備に関しましては、特に丹保北条の代替地に関しましては、丹保地区の皆様に多大なる御理解と御協力を賜りまして、事業を進めさせていただいております。そんな工事の最中、今お話がございました工事中の飛び石等、あるいはほこり等、こういったものに関しまして多大なる御迷惑をおかけしていることに関しまして改めておわび申し上げたいと思います。 リニア駅の周辺には、
リニア駅前空間をはじめ、いわゆる駅広ですけれども、そういったものをはじめ、いろんな事業が重なっておるわけでございますが、市が実施いたします
リニア駅前空間の土木関連の自主設計につきまして、昨年度から今年度、令和3年度にかけまして進めているところでございます。リニア駅周辺エリアの開発に伴いまして、雨水排水に関しましてはその量が増加することが見込まれるわけでございます。こうした河川に流れ込む雨水排水の量を検討するに当たりましては、豪雨時のことも勘案いたしまして、議員御指摘のとおり、現在調整池の設置を計画しているところでございます。 これにつきましては、長野県の流域開発に伴う
防災調整池等技術開発技術基準、こういったものがございまして、これに準ずる形で下流域の河川断面等を踏まえた許容放水量というものがございまして、これを超えないよう放流するため、開発区域内で一時的に雨水を貯留するための施設として調整池を設置するものでございます。 実施設計におきましては、
リニア駅前空間に2か所の調整池の設置を検討しておりまして、1つはリニア駅の北側に約400立米、もう一つはリニア駅の南側に700立米弱の調整池を設置することを検討している状況でございます。 御質問のございました配水ルートにつきましては、まずリニア駅北側の調整池につきましては、隣接する土曽川へ直接放流する計画でございます。一方、リニア駅南側の調整池の排水ルートにつきましては、リニア駅の南側エリアの現在の雨水排水の多くが、その東側に隣接しております当該エリアより標高が低い丹保地区の既存の排水路を通って、河川断面が土曽川より小さい新戸川に放流されている現状、あるいは新戸川の下流域の影響等を勘案する中、新戸川より河川断面が大きな土曽川に放流するとともに、かつ、既存水量には合流させずに別途単独で排水管を整備すること、こういったことを基本的な方針として地元に対してお示ししている状況でございます。以上です。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 今検討中ということで、幾つか選択肢を持っているということでお聞きいたしましたが、今検討中、そこについてちょっとお聞きしていきたいと思います。 そもそも、今このような議論をしなければいけないという状況自体がいかがかと思います。基盤整備が始まる前に、ある程度方向づけがされるべきだったのではないかと考えますが、どのような認識でしょうか。
○議長(井坪隆君)
細田リニア推進部長。
◎
リニア推進部長(細田仁君) 冒頭申し上げましたが、このリニアの駅周辺エリアの整備に関しましては、市で行います駅前広場の整備並びにJR駅を中心とする本線の工事、そして、長野県が行います国道153号の改良等々、3者によって事業を調整するわけでございますが、そうした形の中で事業の進捗等々、当然ながら工程を調整しながら当然進めていく形になりますが、今議員のほうが御指摘いただきましたように、当初からそういったものを見込みながらそういった調整をすべきではなかろうかということでございます。具体的な土地の構造等につきまして、今まさに実施設計において具体的なことを示している状況でございまして、それを踏まえて今既存の排水量の状況でありますとか、そういったものを踏まえて詳細のことを詰めている状況でございます。大まかなことはお示しできましても、具体的な話ということになれば、今基本的な方針を示して、今後地元の意見、そして地元のお考えをしっかりお伺いしながら進めていくという段取りで今事業を進めているわけでございますので、その点についてはぜひ御理解を賜りたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) ここまで駅周辺整備に大きなエネルギーを注いでこられたというのは理解しております。ただ、その周辺には現に市民の皆さんの生活環境があります。先ほどトラブルの例を挙げさせていただきましたし、部長からは陳謝という姿勢をいただきました。雨水排水対策は、それこそ大きなトラブルになりかねない重要課題ですので、後先にならないよう丁寧な対応を進めていただきたいと要望申し上げます。 (2)一級河川土曽川下流域の対策をどのように進めるかについてお聞きいたします。 先ほど、調整池に係る雨水排水のかなりの量が土曽川に誘導されるのかなとお聞きしたところです。土曽川には、この先新設されます県道座光寺上郷道路などの雨水も集まってくると考えられます。 一方で、下流の天竜川合流付近は天井川の構造になっておりまして、しかも三六災害当時に造られた古い施設だとお聞きしております。県とともに安全対策を講じる必要があると思いますが、認識をお聞きいたします。
○議長(井坪隆君)
細田リニア推進部長。
◎
リニア推進部長(細田仁君) まず前段、調整池からの排水方法や経路に関しましては、令和元年度に基本的な方針をお示ししながら3回にわたって説明会を開催してきたという経過がございまして、その経過の中で地元からは本当に真摯な御検討をいただく中、いろんな御意見等を頂戴するということがございますので、今後もそういった御意見でありますとか、お考えであることをしっかりお伺いしながら対話してまいりたいと思いますのでよろしくお願いします。 続きまして、土曽川の安全対策に関しましてお話をさせていただきたいと思いますが、このリニア駅の周辺整備エリアの開発に伴う雨水排水の説明会におきましても、議員から御指摘いただきました御意見というのは頂戴しているところでございます。土曽川の河川管理者であります県からは、護岸が破損している箇所につきましては、応急的な処置はもちろんのこと、修繕につきましても実施をしているところでございますが、堤防の調査及び必要な対策につきましては、引き続き丹保まちづくり委員会や飯田市と調整をしてまいりたいと回答を行っている状況だということでございます。 現在、長野県、JR東海、そして飯田市が行っております3者調整会議という会議がございますが、その今年度の会議におきまして、長野県よりは土曽川の施設機能向上を目的とした測量調査、こういったものを実施する予定であるとお伺いしているところでございます。いずれにいたしましても、今後もこの3者調整会議、あるいはその部会等を通じて、まずは地元の皆様の御意見をしっかりお伺いしながら対応を進めてまいりたいと考えております。情報の共有をしっかりと図ってまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 先ほど来からの繰り返しになりますが、周辺住民の皆さんの不安の払拭に寄与できるように進めていただきたいと要望申し上げます。 通告の3番、コロナ禍における児童・生徒の自主休校について触れさせていただきます。 コロナ禍によって、全校一斉休校が解除されてから1年余りが経過いたしました。これまでの間、教育現場では、学びを止めないといった呼びかけの下、様々な試行錯誤が重ねられてきているのだろうということは周知のとおりだと思います。 一方で、新型コロナウイルスの感染への不安を理由に学校を休む、いわゆる自主休校の小・中学生の状況が注目されてきております。NHKが今年4月に放送した番組では、東京23区と政令指定都市の一部で、昨年度、一日でも自主休校した児童・生徒は7,000人に上っていると報道されました。 私も、市内の御家庭から何件かこういった状況のお話をお聞きしております。以前からありました不登校、あるいは教室になじめない児童・生徒といった課題が裾野を広げている感さえあります。飯田市内におきまして、欠席した児童・生徒の数は、コロナ禍とそれ以前でどのような変化がありましたでしょうか、お聞きいたします。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) コロナ禍における児童・生徒の欠席についてです。 児童・生徒が欠席扱いとならない休校、休み等も含めて、全体としては昨年度学校を休む児童・生徒は多くなっているという認識をしております。特にコロナ以降、風邪症状で休む場合に関しては出席停止となり、欠席とはなりません。したがって、その報告人数は相当増えているという認識を持っています。 ただ一方で、風邪のような症状がある場合には、もしくは家族が風邪の症状がある場合でも学校は感染拡大を防ぐために休んでくださいというようなお願いをしている事情もあり、逆に捉えると、しっかりとした感染対策が学校でも進んでいるという捉え方もできると考えております。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) コロナを契機に多くなっていると今お聞きいたしました。そして、いわゆる欠席のほか、これは学校保健安全法に基づく出席停止ということですかね、いわゆる欠席の扱いにならないけれど出席になる、数字上で出席扱いになるのかならないのか、この辺がちょっと詳しい内訳はお聞きしたいところですけれど、先ほどお聞きしたこの多くなっている欠席児童・生徒の中で、長期化、特に1か月以上となっている児童・生徒がどれくらいいるのかは把握していらっしゃいますでしょうか。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 子供たちがどういった理由で長期欠席をしているのかというのは、教育委員会としては学校と連絡を取りながら十分に把握しているところであります。議員御質問の、いわゆる不登校、子供たちに関しても、昨年度飯田市では速報値をまとめております。その数は、小・中学校、児童・生徒全体に占める比率としては2.28%になっています。この数値に関しては、この過去10年間で最も高い数値となっています。 特に昨年度に関しては、中学1年生の不登校児童・生徒が多いという状況になっています。これは、各学校に状況を聞くわけですけれども、小学校を卒業した、そして中学校へ入学、入って、人間関係をしっかり育まなきゃいけない大切な時期に、そういった活動や、また指導ができなかったということが大きな一つの原因になっているんじゃないかというふうに考えています。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) まさにコロナの影響というのは、社会的に子供たちの世界にも大きな影響を与えると改めて感じたところです。絞り込んだ定義づけの自主休校に加え、先ほどお聞きしました出席停止という扱いも含めまして、みんなと一緒に教室で授業を受けることができない、言わば教室になじめない児童・生徒が増えているのだと改めて認識いたしました。ここで、私がお聞きしている自主休校の児童の一例を御紹介申し上げます。 この児童は、もともとは活発な方でしたが、一斉休校を機に昨年7月から学校に行けなくなったとのことです。原因は、学校そのものがどうこうというよりも、コロナ禍における集団生活を、もしかしたら感染してしまうかもしれない、怖いと感じたのが主だそうです。そのうち体調不良も伴うようになって、スクールカウンセラーに相談したところ、無理して学校へ行かなくてよいですよと寄り添った助言をしてくれたのがとてもありがたかったと親御さんはおっしゃっています。その後は、教室の様子をオンラインで視聴して学習の進み具合や学級とのつながりを感じながら自宅で過ごしたとのことです。その児童は、コロナの心配がなくなれば学校にまた行きたいと話しています。モチベーションが保たれているのはよいことだと思いますし、ICT機器が有効に活用されているのはいいことだなあと思いました。 ここでお伺いいたします。自主休校している児童・生徒の実情は千差万別です。休校中の児童・生徒が家庭でどのような時間を過ごしているのか、把握できていますでしょうか。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) まず、不登校に対する考え方ではありますけれども、今考え方が大きく変わって、不登校は問題行動ではないという考え方を学校全体、地域全体でしております。子供たちの学びというのは学校の教室だけではなくて、いろんなことの可能性があるんだということをまずは保護者、また子供たちにとっても悪いことじゃないんだよということを徹底されることはとても大事なことだというふうに考えています。 その中で、欠席が長引いている児童、家庭がどんな生活しているか把握しているのかということでありますけれども、今飯田市の状況としては、担任の先生と、それだけではなくて教育支援指導主事という、元学校の管理職を務めていらっしゃった先生方を各中学校区に配置しております。その教育支援指導主事の先生方と担任の先生方が連携をし、各それぞれの状況をしっかりと把握し、個票をつくりながら子に寄り添った対応に力を尽くしているところであります。 さらに言うならば、そのつながりが途切れないように、何らかの形で家庭と連絡が取れる、そういった状況もしっかりとやっている状況でございます。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) つながりが保たれているかどうかというのは、とても大事なことだと思います。重要なのは、児童・生徒本人にとって、自分の居場所を感じられるとか成長、学習の機会を持てているかとか、あるいは学校や友人とのつながり、自己肯定感を持てるか、こういった観点が重要だとお聞きしております。ただし、自分の居場所、他人のつながりがあるとしても、それがゲーム依存症、限度を超えたゲーム漬けになっていると、これは問題ではないかなあと思います。先ほど連携の中でつながりは持っているとお聞きしましたが、こういったゲーム漬けに関することも把握できているかどうかお聞きしたいと思います。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 2.28%の今学校で来られない長期欠席の全ての子供たちの状況は把握したいという形で取り組んでいますが、ただ、その中にはまだまだ把握し切れていない状況があるというふうに認識しているところであります。ですので、繰り返しになりますが、担任、学校、そして教育委員会が力を合わせて、個々の状況について、ゲーム漬けになっていないか、どういう状況にあるのか、今回導入したICTも使いながら、しっかりと対応していきたいと思っております。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) (2)当該児童・生徒への対応、支援についてのうち、①番として、学習用端末などICT機器の活用状況についてお聞きいたします。 ICTのことは今ほど教育長からお聞きしたところですけれど、この学習用端末、登校できなくても児童・生徒の学びを保障できる、あるいは予習的な家庭学習への活用を方向づけとして令和2年中に導入されたところですが、現在までの活用状況をお聞かせください。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 1人1台の端末ですが、飯田市では昨年10月から各学校に配付を完了させていただきました。もちろん、授業で使うことが前提でありますけれども、その年度の再び休校になったとしても、また学校に来られない子供たちの状況を見越して、家庭での持ち帰りということも検討をしながら、11月から持ち帰りを始めている状況でした。 ところが、学習以外に使用している実態が把握できた、確認できたために、12月中旬から家庭への持ち帰りを現在中止している状況です。現状としては、システムで制御できることを強化するとともに、モラルの問題を徹底する情報モラル教育を今しっかりと始めている状況であります。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 今持ち帰りを中止しているということでお聞きしました。この後でまたお聞きしたいと思うんですけど、その前段として、全国的な一般論ではありますが、オンライン授業は教室にいる児童・生徒の肖像権、教職員が機器を操作する負担感などが課題として上げられているそうです。飯田市ではどのような状況でしょうか。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 10月に1人1台という状況はそろいましたが、既に始まって1人1台に近い学校区はありました。例えば遠山中学校区であるとか、竜東中学校区はオンライン授業の近い形は既にできる状況でしたので、そういったところでは授業というよりはオンラインの学活、こういったものを中心に行いました。 休校中に大事だなあというのを学校間と確認したのは、授業そのものよりも子供たちがつながっている、独りじゃないんだということは、オンラインでやることが非常に有効であるということは確認は取れましたので、10月のなった段階でもそういったことをまず授業、ハードルの高いところじゃなくて、クラウド上で子供たちがつながることによって、安心感を得られる、そういった取組を始めていたところでございました。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) では、先ほどお聞きしました持ち帰りを現在中止しているという件についてです。 先ほど紹介申し上げました御家庭のお声なんですけど、回収されたときに、なぜそうなったのか分からず、大変動揺したとお聞きしました。頼みの綱にしている御家庭には、特に丁寧に速やかに状況を伝えていく必要があるのではと感じましたが、どのような認識でしょうか。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) おっしゃるとおり、方向が少し変わりましたので、その部分に関して十分な説明が行き届いていなかったことには反省をしております。ただ、現在もどうしても家庭で勉強をしたいという一部学校に来られない子供たちに対しては、貸出しを認める方向で進んでおります。そういったところも含めて、今全体としては持ち帰りをしておりませんが、今後のことですけれども、学校長がやはり家庭でこういう勉強をしたいということをしよう、目的を明確にしながら、学校でその目的と期間をしっかりと確認して、そういった状況から持ち帰り申請書というものを学校から提出していただいて、その持ち帰り申請書を教育委員が確認して、そういったしっかりとした状況ができたら、学校から順次持ち帰りを始めていきたい。そのように丁寧に進めていきたいと考えております。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) まさに頼みの綱としている御家庭があるという認識で、そのように進めていただきたいと思います。 ②番、1年が経過し、現在の状況はどうかについてお聞きいたします。 自主休校、または出席停止の児童・生徒は、現在どのような状況でしょうか。短期間で改善が見られているケースもあろうかと思いますし、裏を返しますと、長期間に及んでいる児童・生徒はそれだけ根が深いのではないかと考えられます。改善傾向が見られるかどうか、お聞きいたします。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 昨年度から今年になっての状況変化ですが、私自身が職務代理とともに年度初め、4月、5月には全教室、全学校を回って休校の状況を確認してまいりました。全体的な認識としては、昨年度より大きく状況が深刻化しているという認識はございません。学校が順調にスタートしたなというふうな認識を持っております。 ただ、その一方で、従来であると少しぐらい風邪だったら、頑張って学校へ行きなさいとか、授業へ行きなさいという声かけが保護者も教職員もできるわけですけれども、そういったところはまだまだ風邪の症状だと出席停止にするとなるということで、休むハードルが少し下がっている部分、こういった部分に関しては事例もあり、個々に応じた対応というのをしっかりと見極めていかなければいけないなと、そんなふうに思っています。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) 今教育長おっしゃってくれたように、休むハードルが下がっている、学校が休みやすい、またはどうしても行かなければならない場所という認識から変わりつつあるのかなあと感じます。 (2)当該児童・生徒の保護者への相談支援についてお聞きいたします。 児童・生徒の背景には、当然、保護者であり家庭といった存在があります。私がお聞きした方からは、家を子供だけにするわけにはいかない、私も毎日一緒に巣籠もり状態、できることなら仕事に行きたいが、鬱々としていてどこで本音を吐き出せばよいか分からない、親が焦ると子供も焦る、私はなるべく感情を外に出さないよう努めているとお聞きいたしました。 生まじめな方になればなるほど、どれほどストレスをため込んでおられるのか心配するところでございます。仕事も含めた御家庭の不安には、担任の先生や学校、教育委員会の範疇に留まらない支援体制が必要な状況が出てくるかもしれません。飯田市では、こういった相談に対し、どのように対応しておられますでしょうか。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 現状を踏まえた御指摘ありがとうございます。教育委員会としても、このコロナ禍の状況の中で本当に深刻な状況というのがあるというふうに、そういった前提の中でしっかりと支援をしてまいりたいと考えております。 基本的な今家庭の支援の状況ですが、各学校では支援会議というものを行います。これは担任の先生や生活指導の主任の先生や、時には教頭や校長も入ってその支援会議を行います。そこに保護者も入ってもらうケースがあります。そういった保護者も入ってもらいながら、様々な意見を出し合い、方向性を検討し、少しでも保護者の不安が和らぐ、そんな会議を定期的というか頻繁に行っている現状があります。 教育委員会の中では、先ほど御説明させていただきますが、相談員という専門職もいますので、相談員が時には入ったり、またさらにはこども家庭応援センターの職員、さらには教育指導専門主査、様々な教育委員会の人材も関係しながら、組織的に支援をするということを行っていきたいと考えております。
○議長(井坪隆君) 岡田倫英君。
◆10番(岡田倫英君) これをすれば正解だという対応策は明快ではないと思います。当該する御家庭だけが悩みを抱え込まないよう、個々の状況に応じたきめ細かい息の長い取組をしていただきたいと申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
○議長(井坪隆君) 以上で、岡田倫英君の一般質問を終わります。 それでは、次の一般質問を行います。 小林真一君。
△小林真一
◆13番(小林真一君) 皆様こんにちは。公明党、小林真一でございます。 今回は、コロナ禍における飯田市の現状について質問をさせていただきます。 早速通告に従い、進めてまいります。 飯田市を含む長野県内の新型コロナウイルス感染症の拡大について、県内では初めて陽性者が令和2年2月25日に、飯田保健所管内においては令和2年3月29日に確認され、今コロナ感染の第4波までが到来したと認識しております。 今日までの間、地域の様々なところに様々な影響があったかと思います。そこで、(1)地域経済の現状をどう認識するかについて質問をしてまいります。 ①地域経済の現状として、市の認識はいかがでしょうか。
○議長(井坪隆君) 執行機関側の答弁を求めます。
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) 地域経済の現状と、どう認識しているかということでございますが、先月5月14日に新型コロナウイルスの飯田市の緊急経済対策本部会議を開催いたしました。ここで、各業界の経済動向、それから資金繰りや雇用などをテーマに関係する各機関や業界の皆さんから報告、それから意見交換をいたしました。そして、また今後の各機関の取組や対策の方向性について議論を行ったところでございます。 その議論や報告の中で、地域経済の状況は主には人の移動の自粛の影響で、特に宿泊業、旅行業、運輸業、飲食業などの非製造業において厳しい状況が続いているということがありました。 また一方で、製造業はおおむね景況感は堅調さを維持しており、総じて製造業と非製造業の景況感の違いが明らかになっていると、二極化が進んでいるということでございます。 この飯田ではございませんが、特に都市部での緊急事態宣言等の影響により、外からの人の移動がなくなる、なくなったということで、特に先ほどの宿泊、旅行、運輸、飲食など、この地域の経済に大きな影響を与えているというふうに分析しております。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) お答えいただきました。私自身も、市民の皆様とお話をさせていただくと、御答弁いただいたとおり、二極化が進んでいるのではないかなあというふうに私も同じ認識でございます。 次です。②コロナ対策第7弾プレミアム割引クーポン券の考察について。 このプレミアム割引クーポン券、テークアウト割引券と支え合い割引券の2種類が配付され、このクーポン券について今までも何度か御説明をいただいているところではありますが、改めて市の思い、考え方を確認させてください。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) プレミアム割引クーポン券につきましては、第7弾の対策事業ということでお認めをいただいたものですけれども、当時の状況を振り返ってみますと、年末から年明けにかけて県内で感染拡大が顕著となって、この飯田市でも感染警戒レベルが5という状況になって、そして中心市街地の飲食店に対しまして休業、あるいは営業時間の短縮といった協力要請がなされたという状況がございました。その際、県のほうからは、休業または時短の要請にお応えいただいた店舗に対して、協力金という形で支払いがあったわけですけれども、その対策について、その線の区域の中にいる事業者の皆さんとそうでない事業者の皆さんとの間の不公平感があったり、あるいは業種間の不公平感があったりと、そういった中で市としてどういう対策を講ずればいいのかと、臨時議会のときにも申し上げましたように、大変悩みながら打ち出した施策がプレミアム割引クーポン券ということであります。 1つは、今申し上げた事業所の立地の場所であったり事業規模、あるいは業種、そういった様々な違いがある事業者の皆さんをどこかで線引きをして支援しなければいけないという状況を避けるために、プレミアム割引券という形で全体の消費喚起を促す、そういった考え方。 そしてもう一つは、先ほど産経部長の答弁の中にもありました緊急経済対策会議で産業界の皆さんの御意見を伺う中で、金融の皆さんから国のほうで講じた給付金の事業、これが必ずしも消費に回っていない、地域経済の消費に回っていないと、そういうお話もありましたので、その部分について市民の皆さんにも半額出していただくという形のクーポン券事業で地域経済の消費喚起を図っていきたい。この大きな2つの考え方を持って、プレミアム割引クーポン事業というのを出したということであります。 おかげさまで、市民の皆さんには活用していただいている、しっかり使っていただいているという認識であります。6月30日までの利用期限ということになっておりますので、残りが2週間ほどになりました。一枚でも多く利用していただきたいというふうに考えております。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) このプレミアム割引クーポン券事業について寄せられている声について、少し御紹介をさせていただきます。 これは現場では、単なる商品券ではなくて、初めての割引クーポン券というものでございました。それから、テークアウトを先行させたという2段ロケット方式で行ったということもございまして、当初は戸惑いの声をいただくこともございましたが、その都度丁寧に説明をして御理解をいただきながら進めてきたということでございます。そうした中で、中にはテークアウトの注文が、このお昼のテークアウト、それから夕方のテークアウトということに、これが非常に多くて、店の営業を休止せざるを得ないというような、そういう対応に苦慮したというような声や、それから、一方ではそういう苦労もあるけど、来客者が激減しているという非常に厳しい時期にこのクーポン券で支えてもらえたというお礼の声もありましたし、お店によっては、売上げの5割になったとこういう声もいただいております。 まだ期間中ですので、しっかりとした分析、評価はこれからとなりますけど、5月26日時点で1億6,000万以上の換金がなされていますので、これは1,000円の買物をして500円のクーポン券が使えるという仕組みでございますので、1億6,000万円の換金があったということは、売上げとしては3億円を超えるというような効果が出ているんじゃないかと、5月26日時点、そういうふうに考えております。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) 詳しくお答えいただきました。このプレミアム割引クーポン券、本当に知恵を絞っていただいたと思います。この思い、考え方ですね、私本当に前向きに捉えたところであります。再度確認させていただきました。 このクーポン券を使う側の市民の皆様の御意見、先ほども紹介ありました、私自身も様々お伺いしております。ここではちょっと時間もありませんので御紹介しませんけれども、よかった、よくなかった、こういった御意見両方お伺いしておりますけれども、その都度一応今回御答弁いただいた市の思いをその都度お伝えをさせていただいてお話をさせていただきました。 そこで、次の考察の部分、御質問をしたかったんですけれども、先ほど部長のほうから経済効果であったりとか業者さんの反響、一緒にお答えいただきましたので、ここについては質問を割愛させていただきます。 先ほども教えていただきましたけれども、支え合い割引券、これについては今月の30日までが有効期限ということでありますので、期間終了後、結果、状況について改めてお示しいただけるということでよろしいですね。はい、分かりました。ありがとうございます。 次でございます。③コロナ対策第8弾、観光需要回復地域内消費喚起策である飯田市民支え合い市内観光キャンペーンに対する思いについて。 このキャンペーンについて、私も昨年6月に一般質問で、コロナ禍において本当に厳しい観光業、宿泊業の皆さんのためにも、地域の人が地域内で観光・宿泊をするためのキャンペーンを打ったらどうかと御提案させていただきました。 そこで、今回、このコロナ対策第8弾、飯田市民支え合い観光キャンペーンに対する思いを確認させていただきます。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) これは、コロナ禍で人の移動が制限される中で、また飯田市の新型コロナの専門家会議でも水際対策ということが非常に大事だということを言われる中で、どうしても市外からの誘客ができずに大きな影響を受けている市内の宿泊施設や観光関連事業者、この皆さんをまず支援をしたいと。これが1つでございます。それからもう一つは、こういった機会に市民の皆さんが市内にある宿泊施設や観光関連施設を利用していただいて、改めてその存在を知ってもらい、その魅力を感じていただきたいという思いもございました。 市民の皆さんは、今コロナ禍で旅行を控えるなど出かける機会が減っているという中で、ぜひ市内の宿泊施設に泊まったり、それから市内の観光関連施設を訪れていただくことで、少しでも家族や親しい仲間とほっとする時間、ぜいたくな時間を過ごす機会としていただきたい、そう思っております。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) お答えいただきました。これは私も同じ思い、今も変わっておりません。 コロナ禍において、観光業、宿泊業の皆さんからは本当に切実な思い、厳しい現状をお伺いし、私自身何とかできないか、何とかこのコロナ禍を乗り越えるすべはないか、この思いで一般質問等の場で様々御提案をさせていただいてまいりました。このキャンペーン実施については、素直にうれしく思いますし、このキャンペーンに期待したいというところであります。 このキャンペーンについてもう少しお伺いをいたします。 先ほど部長答弁の中に、市内宿泊施設や観光関連事業者の支援、また市民の皆さんが市内の宿泊施設、観光施設のよさを知る機会とするためとありました。これについても、私も本当に同じ思いでありまして、地元地域のよさを再発見、再確認し、アフターコロナを見据え、県内外など友人、知人への紹介、アプローチするための足がかりとなると考えます。これから宿泊・観光していただく市民の皆さんに、地元の観光についておすすめのプラン、また場所の提供、PRが必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) 今議員御指摘のように、宿泊施設、それから観光施設を知っていただくと、これが一番大事なことというか狙いであります。 それで、今回は観光の割引券と併せて発行する最大2,000円分の観光クーポン、これも積極的に観光関連施設で利用していただきたいというふうに思っておりますので、宿泊施設のほうでも、食にこだわった魅力的なプランを含めて、こういう観光関連施設もありますよというようなことも紹介していただくとか、ぜひ有効に使ってもらいたいと、そういうふうに考えております。議員さん言われるように、その後につながるような展開になるといいなということを願っています。 それからもう一つ、今コロナに関しては、まだまだ心配される向きの市民の方もいらっしゃいます。ですから、このホテル、旅館、観光施設につきましても、そういう心配を低減するように、少しでも多くの皆さんにこれを利用してもらうためには、十分なコロナ対策も行った安心、安全な宿泊プランとか、そういったことも考えてもらいたいと、併せてこれからお願いをしてまいります。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) 地域の発信、PR、これは本当に大事であります。私自身もSNS等、拡散機能を活用しまして地域の観光宿泊施設、またお店、そういったものを発信をさせていただいております。これによって、興味を持った方がお店などに訪問をしていただいたといったこともありました。 今コロナワクチン接種が進んで、市長挨拶でもワクチン接種を終えた人の割合を高め、当地域の中で集団免疫を獲得することが地域経済再生への近道であるのだと思いますと述べられておりました。観光業、宿泊業の皆様には、何とかこの厳しい現状を乗り越えていただけたらと切に願うものであります。 次の質問です。(2)福祉支援の現状についてお伺いします。 ①女性の生理を巡る環境の実態と対応についてです。 私たち公明党は、コロナ禍においても弱い立場の方たちの声に耳を傾け、支援に力を入れてまいりました。そういった中で、公明党の活動として困窮女性への支援についての取組の中で、今全国的に経済的な理由から生理用品を買えない女性がいる問題は、生理の貧困と呼ばれ、コロナ禍で顕在化してきていることを踏まえ、私たち会派としても、コロナ禍の貧困をはじめ、生理の貧困について、5月14日に担当所管と意見交換をさせていただいたところであります。そこで、改めて今日、お伺いいたします。 飯田市における生理の貧困と言われる実態について伺います。こういったことはございますでしょうか。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) 福祉事務所には、女性相談ですとか、それから福祉丸ごと相談窓口、あるいは生活就労支援センターというのが社協にお願いをしてあったりといったような様々な女性に関わる相談窓口というのがございます。相談内容を限定せず、幅広に窓口を開けておりますけれど、現在の段階で生理の貧困に関する相談のカウントはございません。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) お答えいただきました。今のところ問合せはないということでありました。 実態についてお伺いしました次であります。この生理の貧困については、現在のところ、御答弁のとおり、実態はないとの御回答でありましたけれども、飯田市においてまだ顕在化していないという可能性も考えられます。 そこで、今後のことも踏まえる中で、イとして、市の対応状況を伺ってまいります。まず、教育現場、小・中学校の対応として、性教育の現状、相談先、また女子児童・生徒への保健室などでの対応はどうなっていますでしょうか、伺います。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 学校現場の対応について、私のほうから御説明させていただきます。小・中学校では、生理が急に始まってしまったとき、また生理用品を忘れてしまった、そういった児童・生徒のために、保健室に生理用品を備えており、必要な児童・生徒には提供、または貸与をしているという現状があります。身体の変化や対処方法については、小学校4年生の授業で男女一緒に指導を行い始めます。その後も、発達段階に応じた学習を継続しております。 女子児童・生徒に関しては、発育測定など女子生徒のみが集まる機会を捉えた指導や、宿泊学習前に女子児童・生徒を集めての指導を行っている状況です。さらに、学校では養護教諭が中心となってその対応窓口、子供たちのケアを中心的に行っております。 また、生理痛など非常に症状が重い生徒に対しては、担任と養護教諭が情報を共有して、体育の授業を見学させる、保健室で暖かくして休ませる、状況により早退させるなどの個々の対応を取っています。 女子児童・生徒の健康のために、個々に寄り添いながら、周りの児童・生徒にも女性特有の症状があることや、人によって違うことを理解し、配慮できるような指導につなげ、困ったときには相談しやすい、そういった環境をつくることが大事だと考えています。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) 教育現場の対応状況をお伺いいたしました。 次に、市民の皆様に対して、市の対応状況、また相談窓口についてはどうなっていますでしょうか、伺います。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) 先ほど申しましたけれども、市の福祉事務所には女性相談員がおります。相談しやすいように、相談員さんは必ず女性の方を配置しておりますので、様々な女性の御相談に対応できるかなあというふうに思います。 また、どこに相談していいか分からない、そういったものにつきましても、今年4月には福祉課に福祉丸ごと相談窓口をつくってございます。どのような相談も、一旦は受け止めまして、丁寧に様子を伺い、相談内容に応じて関係機関につなげるなど、必要に応じて、場合によっては訪問、同行支援等も行っております。以上です。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) お答えいただきました。福祉丸ごと相談窓口、これは私ども公明党としても御期待するところでございます。 次です。今回の生理の貧困について、長野県内において私たち公明党市町村議員が提言、要望活動、また勉強会、調査をさせていただいております。この生理の貧困について、自治体によっては災害備蓄品として生理用品を準備するための補正予算が組まれ、状況によってはその備蓄品を活用するというような話もお伺いしております。 そこで、ウとしまして、飯田市における災害備蓄品の現状について、生理用品など要配慮者、要支援者に対しての災害備蓄品の現状、また準備している状況であれば更新時期があると思います。更新後の生理用品などの備蓄品の利活用について、例えば収入の厳しい女性に配付、小・中学校など教育現場での配付、こういったお考えはありますでしょうか。2点お伺いします。
○議長(井坪隆君) 田中危機管理室長。
◎危機管理室長(田中真君) 災害備蓄品についての御質問をいただきました。 当市の災害対応時におけます資機材の備蓄につきましては、救助救出の際の応急対応に使う資機材のほかに、被災者が避難生活を送る上で最低限必要となる生活必需品、これを市内28か所に設置しました防災備蓄倉庫に備えているところでございます。 生理用品につきましては、市全体で3,396個現在備蓄しているという状況であります。このほかにも、乳幼児用のおむつ、あるいは大人用のおむつ、粉ミルク、離乳食等も備蓄をしております。 更新についてでございますが、メーカーのほうでは、この生理用品やおむつ等の有効期限、約5年ということでされております。こういった有効期限を参考としながら更新をかけていくわけなんですけれども、当然更新したものが今度廃棄ということになっておるわけですが、その状況を見ながら、使用できる状況かどうか、吸水性ですとかギャザー等に問題がない状況かどうか、こういったものを確認しながら更新しておるわけですけれども、そういった更新のときに問題がない状態であれば、そういった教育現場への提供、あるいは生活相談窓口での配付を調整して対応していきたいというふうには考えております。 ただ、当然その更新時期の前後でそういったものが出てくるということでありますので、そういったニーズがあるかどうか、そういったものでも使用して構わないという、そういうニーズがあるかどうかというのを調整しながら、そういった対応をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) 分かりました。しっかり備蓄していただいている、またニーズに応じて必要な対応をしていただけるということでした。 次です。生活困窮者の実態と対応について。 コロナ禍における生活困窮について、飯田市における新型コロナウイルス感染拡大から約1年3か月がたとうとしております。生活困窮者の実態として、コロナ出現前とコロナ禍の現在では変化がありますでしょうか。また、対応状況を伺います。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) まず、生活保護受給者の状況でありますが、昨日福澤克憲議員から御質問がありまして、お答えをしておりますので数値は割愛させていただきたいと思います。その際にも、福澤議員からの解釈がございましたけれども、まだコロナ禍の影響は限定的ということでございます。 ただし、飯田市生活就労支援センターまいさぽ飯田がありますけれども、そちらの令和2年度の相談件数は1,880件でございます。これは前年比1.7倍でございます。作成しました支援プランの件数は、380件で3倍でございます。 社会福祉協議会で生活福祉資金の新型コロナ特例貸付けを行っておりますけれども、これも大変盛んに使用しておりまして、緊急的な支援が活発に活用されているというふうに考えられます。 もちろん、このまま収入減が長期化すれば深刻化は予想されます。ここは窓口でしっかり相談支援に当たる重要な時期だと考えております。6月15日号の「広報いいだ」に、新型コロナウイルス感染症に関する生活支援窓口一覧を再度掲載いたしましたので、仕事、お金、あるいは家賃に関する相談窓口等について、もう一度御理解をいただけるよう広報をいたしておるところでございます。以上です。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) しっかりお答えいただきました。数字的には本当に増えてしまっているのかなあというふうに感じます。引き続き、一人一人に寄り添った御対応をよろしくお願いいたします。 次です。③子育て世代への対応状況について。 今コロナ禍で様々な方が不安な思いをしておられます。そういった中でも、子育て世代については、自身の子供からすると、おじいちゃんおばあちゃんが他県、他地域に住んでいるために、今までできていた家族間の行き来、また子育て世代の友達との行き来、こういったものが制限されてしまっている、さみしさを抱えているとお聞きします。 そして、飯田市には子育て相談窓口として、飯田市こども家庭応援センターゆいきっずがあります。子育て世代のお母さん方にお話を聞くと、このゆいきっずを本当に頼りにされているお母さんが多いです。ただ、コロナ禍、まだ感染レベルが変化する中で、どう相談したらよいのか分からないとの声もお聞きします。そこで、コロナ禍における子育て世代への対応状況はどうなっていますか。伺います。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) 今お話のありましたゆいきっずでございますけれども、りんご庁舎が休館期間中であっても、ゆいきっずの相談は通常どおり運用してきておりました。また、市内の集いの広場では、LINEとかインスタグラムとかそういったSNSを活用した子育て交流の場を提供したり、Zoomを用いてオンライン型の子育て交流とか、子育て講座などを開催してきたところでございます。 集いが休館中の電話相談、こういったものも実施してきておりまして、トータルで35件あったと御報告を受けております。広報につきましては、引き続き飯田市子育てネットに随時情報を掲載するなどしておりますので、活用いただければと思っております。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) このコロナ禍という大変な中でありますけれども、引き続き頑張っていただきたいと思います。コロナ禍においても、しっかりと対応していただいている、ただ、まだ認識されていない親御さんもいらっしゃいました。フォローや周知についてもしっかりとお願いをいたします。 続いて、ア、児童虐待の実態と対応について。 昨年6月、一般質問で、子どもの見守り強化アクションプランの取組の中で、コロナ禍の児童虐待の実態について取り上げさせていただきました。当時の答弁は、虐待の数字をお示ししていただき、過去3年間の同時期と比較して例年並みの状態であり、コロナの影響によって新たな虐待が多発したとの見方はしていないとのことでした。 そこから1年がたちました。コロナ禍における現在の児童虐待の実態と、児童虐待への対応について、2点一括でお伺いします。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) 昨年の6月議会では、子育てについて、コロナ禍の影響はまだあまり出ていないというお答えを確かにしてございます。これが、夏休みを超えてきて、結局1年たったわけでありますけれども、このように長期化する中で、子育て環境というのは、やはりなかなかストレスを大きく感じているということだと思います。 令和3年度において、市のこども家庭応援センターが把握した虐待相談のケースは97件でございます。この数値は令和元年と比べますと1.7倍でございます。過去2年間比較して確かに増加を認めてございます。 児童虐待の対応について、市では虐待防止のネットワークによる情報連携を駆使して、地域の見守り体制を強化してきました。例えば、保健師のほか、保育所や小学校では休校や登園自粛を要請した期間において、必要な御家庭に対し、電話や家庭訪問などを行ってまいりました。また、地区の主任児童委員さんは、生後4か月家庭への声かけ運動等によって、子育ての悩みをいち早く把握してまいりました。また、コロナ禍の養育力の低下を予防する相談体制として、母子保健と子育て支援との連携体制を強化してまいりました。などなど、取り組んできたところでございます。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) 令和元年度から比べると、1.7倍ということで増えてしまっているということでありました。以前より、市としても児童虐待については本当にしっかり対応していただいているということは存じ上げております。このコロナ出現前と違って、コロナ禍において人と人との直接の交流が制限されがちでございます。本来、気軽に話や相談ができてきたことが制限されてしまって、本当に大変なときであります。ぜひとも、子育て世代をはじめ、何とか虐待が増えないように、担当課の皆様には引き続き市民に寄り添っていただきたいと思います。 次です。④エンディングサポート事業への取組の考えについて。 このエンディングサポート事業、いわゆる終活支援について、平成30年6月一般質問でも取上げをさせていただきました。当時、独居高齢者の対応状況をお聞きする中で、このエンディングサポート事業について取り組んではどうかと御提案をさせていただきました。御答弁といたしましては、現在のところ、高齢者の終活について、地域包括支援センターや市の窓口で相談を受ける件数は少ない状況、したがって、自分が亡くなった後の葬儀や埋葬、家財の処分、賃貸住宅の明渡し等の事務をどのようにしたいか、生前に意思表示することを行政として支援することは、今現在としては必要な状況になっていないと判断していますと。高齢者自身が亡くなった後、生前に意思表示を行い、また確実に実行するための手段として、遺言書の作成や死後事務委任、契約等の制度があり、こういった制度の利用について地域包括支援センター、成年後見支援センター等の相談業務を通じて周知を図るというふうにお答えいただきました。 ただ、このコロナ禍の今、エンディングサポート事業が必要になってくる可能性があると私は考えます。何度も申し上げますが、コロナ出現前とは違って、コロナ禍において、人と人との直接の交流が制限をされています。本来、気軽に相談ができてきた家族間、特に県外、また県内であっても感染レベルの違いによって行き来の制限などがなされてしまっている、そういった現状がございます。コロナ禍だからこそ、エンディングサポート事業への取組、改めて提案しますが、いかがでしょう。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) まず、御答弁させていただく前に、先ほど私、児童虐待の数値につきまして、令和3年度と間違えて申してございました。令和2年度の間違いでございますので、修正させていただきます。 それから、エンディングサポートについてでございます。議員お話しいただいたとおりでございまして、コロナ禍によって遠方から子や孫が規制することが困難な状況が続いております。高齢者が亡くなった後の葬儀や埋葬、家財の処分、賃貸住宅の明渡しなど、御家族であらかじめの話合いや準備が進めにくい状況というのは認められます。今ほど御案内いただきましたような遺言書の作成とか、あるいは死後事務委任契約等の制度、それから飯田医師会と南信州在宅医療介護連携推進協議会で進めております事前指示書ですとか、医療、ケアについての要望書の取組、これは人生の最終段階における医療等をあらかじめ考えて示しておくといった制度でございますけれども、こういった飯田下伊那のオリジナルの制度もございます。こういったものをしっかり準備をしておくことが必要だろうと思います。 また、市は認知症や障害などにより、判断能力が不十分な方への成年後見制度も立ち上げております。昨日、これらの制度について市瀬議員からの御指摘もございましたけれども、地域包括支援センター、あるいは成年後見支援センターの認知を、御家族など若い皆さんにしっかり広めることで、こういったエンディングケアプランのサポートに寄与してまいりたいというふうに思います。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) 前向きな答弁だったのかなあというふうに私は感じます。これについては、まだ会派としてこのエンディングサポート事業について、引き続き市民の皆様の声をお聞きしながら研究してまいりたいと思います。 次の質問です。(3)小・中学校における教育の現状について。①ICT教育の現状と課題についてお聞きしてまいります。 コロナ禍の小・中学校の教育について、先ほど岡田議員と同様の質問になるかと思いますが、今回は学びや学びの方法についてではなく、タブレット端末の利用、使用についての現状と課題を伺います。 先ほど、タブレット端末1人1台配備された、そういった中で、親御さんから無料の動画配信サイトを自宅で見てしまったりとか、無料のメッセージアプリ、こういったものを活用してしまって困っている。また、1年生の親御さんからは、タブレットを自宅に持ち帰るのにどうしても荷物が重たいと、そういった声もお聞きしました。先ほど教育長の答弁の中で、持ち帰りは制限をさせていただいているということで答弁をいただきましたけれども、これは学校でも活用している中で、ちょっとどういうふうだかというのは詳しくは存じ上げませんけれども、例えば無料動画配信サイトの閲覧の規制であったりとかメッセージアプリの規制、こういったことはできているんでしょうか、お伺いします。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) リスクマネジメントとしてのハード、いわゆる議員お示しのように有害サイトや危険サイトのフィルタリングの強化というものは行っていますので、基本子供たちが配付したタブレット端末で見るときには、そういった制限があるという状況です。 ただ、その一方で、どうしてもそういったものをかいくぐることができるので、その一方でソフトの部分での子供たちの情報モラル教育、そういうことは駄目なんだということもしっかりと両輪で回していきたいと考えています。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) 教育面、今お答えいただきましたけれども、次のアとして質問をしたかったところであります。もう少し詳しく学習の機会、タイミングなど、もしどういったことなのか、このインターネットやSNSの危険についての学習の状況ですね、これの学習のタイミング、回数、そういったものが分かれば教えていただきたいと思います。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 例年、情報モラル教育というのをやっておりましたが、今年は特に時間と回数を増やしてやっております。特に今年度、1学期中に全小・中学校で学習会を行うと。さらには、発達段階によって受けられるキャパシティーも違うので、小学校の場合1・2年生と3年生以上ということで内容も分けて行っています。さらに、1・2年生を優先して行えるように計画をしているところです。さらに、その研修を受けた後に、各学校でルールをつくる、そんなところもしっかりとやっているところでございます。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) 教育をしっかりやっていただいているということでありました。 次、イとしまして、ICT教育が進む中、視力、また姿勢など身体のケアについて、これも必要であると考えますが、現状はいかがでしょうか。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 議員御指摘のとおり、これは本当に大事な問題だと思っています。今、学校現場では30・30、すなわち、学習端末を30分利用したら休む、30センチ離す、こういったことを子供たちにも、また教職員、家庭にもしっかりと徹底をしている状況であります。
○議長(井坪隆君) 小林真一君。
◆13番(小林真一君) 修学旅行実施に当たっての考え方は、もうお聞きしません。ただ、保護者の方から御意見がありました。お伝えをさせていただきます。 修学旅行について、何とか実施してもらいたいと。感染レベルによって修学旅行の行き先として、県外や県内が無理だとしたら、市内で修学旅行を企画してもらいたい、こういった声をお聞きしております。これは、大切な思い出づくりという面と、地元の観光宿泊の盛り上げにもつなげたいとのことでありました。思いはこの飯田市民支え合い市内観光キャンペーンにも通じる部分かと思います。 コロナ禍において、今まで普通にできてきたことが制限され、市民の皆様は様々な思いを抱えております。何とかみんなで知恵を出して、今を乗り越えていこうとする前向きな御意見であり、私も同じ思いであります。このことをお伝え申し上げまして、私の一般質問を終わります。
○議長(井坪隆君) 以上で、小林真一君の一般質問を終わります。 会議の途中ですが、ここで暫時休憩といたします。 10時30分 休憩
----------------------------------- 10時45分 再開
○議長(井坪隆君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 それでは、次の一般質問を行います。 佐々木博子さん。
△佐々木博子
◆14番(佐々木博子君) 皆様、こんにちは。会派みらい、佐々木博子でございます。 生まれて初めての一般質問で、人並みに緊張しております。足が震える、手が震える、話がかみ合わないなどお見苦しい点も多々あるかと思いますが、御容赦いただきますようよろしくお願い申し上げます。 では、通告順に従い早速質問に入ります。 1.市民の誰もが安心して暮らしやすいユニバーサルデザインのまちづくりについてお伺いいたします。 1.飯田市のトイレに関しまして。 私には車椅子ユーザーの友人がおります。本日は、記念すべき私の一般質問を傍聴に来てくれております。彼女に飯田市のここ、何とかしてほしいということはありませんかと尋ねたところ、真っ先にトイレです、出かけるときにトイレのことが一番心配ですとお返事をいただきました。 そこで1つ目の質問です。 飯田市内の公共施設、民間構造物の多目的トイレの設置状況はどのようになっておりますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 執行機関側の答弁を求めます。 塚平市民協働環境部長。
◎市民協働環境部長兼結いターン移住定住推進室長(塚平裕君) 御質問いただきました飯田市所管の公衆トイレの数でございます。現状で139か所ございます。そのうち、多目的トイレを備えておりますのが92か所ございまして、普及率は66.2%でございます。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) 66.2%、約半分以上はありますけれども、100%にはまだ少し足りないというところだと思います。 今回の質問するに当たり、私も実際に飯田市内のトイレを見て回ってみました。主に丘の上と言われる旧市街地ですけれども、どこの公衆トイレにも多目的トイレはありました。どこもきれいに手入れをされておりました。また、防犯上の観点からでしょうか、どこのトイレも多目的トイレの扉は全て開放されておりました。 ただ1つ気になった点があったのは、一体どこに多目的トイレがあるのか、すぐ誰にでも分かるのだろうかということでした。私は、母親と子供の頃から丘の上で買物をしておりましたので、市街地のどこにトイレがあってどこに入ればいいかは大体把握しております。けれども、土地カンのない人や急にトイレに行きたくなった人、それも通常のトイレが使えない人は一体どうやって多目的トイレのある場所へたどり着けるのでしょうか。 そこで2つ目の質問です。 多目的トイレの設置場所などの情報提供はどのようになっておりますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 塚平市民協働環境部長。
◎市民協働環境部長兼結いターン移住定住推進室長(塚平裕君) 議員御指摘のように、現時点では市のウェブサイト上に施設ごとの掲載はしてございますけれども、なかなかそれが一覧表のような形ですぐに分かるという状況になっていないのが現状でございます。スマートフォン等によります民間のマップで情報を得ていただいているのが現状というふうに認識しております。 今回、議員御指摘をいただきましたトイレの場所につきましては、マップを活用するとか一覧表で掲示をするとか、そういったような部分について、所管が市民協働環境部だけではございませんので、庁内の関係する課と連携をして分かりやすい情報ができるように、早急に検討してまいりたいと思います。
○議長(井坪隆君) 佐々木さん、挙手をお願いします。 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) 前向きな答弁ありがとうございます。 私がまち歩きを見ていたときに、ベビーカーで子供を一生懸命連れてお散歩していたお母さんがおりました。あのお母さんが、もし今すぐどこか多目的トイレに行きたいといったときに、どうやって調べるのかなと我が身になって想像してみたときに、やはりスマートフォンなんかで、彼女たちは一番そういうものが手元にあるものですから、それでやっぱりすぐ「飯田市 多目的トイレ」と検索できることが、それですぐ一目瞭然に近いところが分かることが一番助かる、いいことなのかなと私も思います。 私自身、予期せぬときにおなかが痛くなってトイレに飛び込むことが度々あります。多くの場合はコンビニや大型スーパーでお借りして事なきを得ますけれども、最悪のときは民家に飛び込んで何とかするということも私たちは可能です。 けれども、特殊なトイレを必要とする方はそういうわけにもいきません。誰でも安心して飯田市街地へお出かけいただくためには、やはりトイレの存在というのは誰にでも必須なものです。ぜひ誰もが安心して飯田市へお出かけいただけるように、誰でも入手できる情報の提供を今後もよろしくお願いいたします。 次の質問です。 多目的トイレの勉強をしていて、多目的トイレは多目的過ぎて当事者には使いづらいという意見がありました。車椅子、高齢者、妊婦、オストメイト、おむつ替えをする赤ちゃんなど、いずれも利用するのに時間がかかる上に、それらを全部1か所で対応しようとしているため、混雑が発生し、利用したいときに利用できないという現象が起きているということです。 1か所の個室を多目的にするのとは逆の発想で、車椅子ユーザーと子供連れの個室を別にするなど機能を分散する、全ての人に優しいトイレを個室という点からトイレ全面という面に広げた考え方、多目的トイレをユニバーサルデザイン化する考えはいかがでしょうか、お伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 塚平市民協働環境部長。
◎市民協働環境部長兼結いターン移住定住推進室長(塚平裕君) 今、新しい提案をいただきました。 我々が考えておりますのは、今市役所の本庁舎にも多機能トイレを整備してございますけれども、当面、今後整備をしてまいるところ、さらに改修等をするところにつきまして、多機能トイレの設置について検討してまいるという状況はあります。 ただ、今御指摘いただいたように、どういう形態のトイレが本当にいいのかというところについて、今御提案をいただきましたので、それも含めて多機能トイレ、どういったものが便利になるのか、使いやすいのかというところを検討してまいりたいと考えております。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) 今、改修というお話をいただきました。設置場所の広さ、建物の構造、様々な制限があって、簡単に改修ができないということはもちろん当然のことだと思います。 全ての人に優しいトイレと言葉にすることは簡単ですけれども、全ての人が100%満足する答えを出すことは簡単なことではありません。だからこそ、全ての人の安心・安全の実現に向かって、試行錯誤を繰り返すプロセスや姿勢こそがユニバーサルデザインなのだと私は思っております。 まずは、ユニバーサルデザインが全ての人に優しいトイレとは何だろう、そう関心を持つこと、想像を巡らすこと、心のユニバーサルデザインから始めることが大切なのかなと私は思っております。 続いての質問に移ります。 障害者、高齢者の温泉施設利用に関してお伺いいたします。 実は私、毎日市内の民間温泉施設を利用して入浴しております。車椅子ユーザーの友達とも、その温泉施設で出会いました。彼女がそこで入浴しているときに、ほかの来客のお客様にこんなことを言われたそうです。温泉に車椅子の家族を連れていってあげたいんだけれども、どの温泉へ行っても、浴場へ行くまでに何か所も段差があって温泉に連れてきてあげることができない。私の友人は、多少の段差ならば、車椅子から降りてお尻や腕の動きを使って段差を上がることができます。けれども、それが不可能な方、高齢で足や腕に力がなく、車椅子に乗ったままの移動しかできない方の場合は、入りたくても入れない、家族を連れてきてあげたいけれども連れてくることができない、段差があるから諦めると、そういう本人、家族、両方の希望がかなわないという現状があります。 そこで1つ目の質問です。 ユニバーサルデザインの考え方を適用し、全ての人のための入浴という観点で考えた場合、現在車椅子が利用できる飯田市内の温泉施設はどの程度ありますでしょうか。温泉に限定せず、入浴施設としてのお答えでも結構です。お願いいたします。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) 市内の温泉施設について、車椅子利用者など障害者から見たデータというものは、残念ながら持ち合わせてございません。 ただ、温泉を活用しました健康増進施設ほっ湯アップル、これにつきましては、リフト付の家族風呂浴室がございまして、車椅子利用者の方もそのまま湯舟に入っていただくことが可能です。以上です。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) 以前お伺いをしたときに、共生型サービスというのがあって、今後はそれを活用しようと思っているということをお伺いしたことがあります。重度の方がなかなかお風呂に入る施設がないために、介護福祉サービスと障害福祉サービス両方の事業所を使って共用的に今後はお風呂に入っていただくように、重度の方もお風呂に入っていただくようにということをお伺いしたことがありますが、共用型サービスのことについてはいかがでしょうか。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) ただいまの御指摘いただいたとおりでございまして、障害者の入浴に関する課題としましては、温泉の話ではございませんけれど、在宅で生活する重度の障害者に対する入浴支援のサービスを提供する事業所の確保の問題があります。これが喫緊の課題だと考えておりまして、市内では重度の障害者の入浴支援ができる施設が少ないので、今後は高齢者の通所施設において、障害者も利用できる共生型サービス事業の推進に取り組む必要がありまして、今議会でも条例改正を上程しておるところでございます。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) 一口に障害と言っても、そこには多様性があり、その多様性に従うニーズの対応に追いついていない、障害のレベルを1から10とした場合、優先順位の高い重度、10のニーズの方のニーズを満たすのに今は手いっぱいの状態であるという話で、私は今お伺いしました。 今の回答をお伺いして気づいたことが1点あります。その状況は決して入浴だけの課題ではないということです。 私ごとではありますが、1つお話をさせていただきます。私のいとこは、軽度の知的障害と精神障害があります。両親は既に他界、兄弟もおりませんので、自宅で障害福祉サービスを利用して、ヘルパーさんの手を借りながらしばらくは実家で独り暮らしをしておりました。 その後、家屋が老朽化して維持費がかかるので、賃貸アパートに引っ越して1年半ほどは独りで暮らしておりましたが、妄想のために亡き母親を探して近所をピンポンと訪ね歩くため、警察のお世話になることが度々あり、とうとうそのアパートからの退去を命じられてしまいました。そのアパートも、飯田市内あちこち探してやっと見つけたアパートでした。ほかに市内の施設もいろいろ当たりましたけれども、彼女の場合はその知的障害のレベルがさほど重くなく、また本人の意思がはっきり私は施設に入らないと言っているため、あと親の残してくれた資産も少しあったために、なかなか彼女に適用されるいい施設がありません。 結局、長野県内では彼女にいい施設がなく、まただからといって高齢者向けの介護福祉サービスを使った施設に入れることもできず、県外の障害者用のグループホームに今後連れていく予定をしております。今お話を伺った共生型サービスが今後進んでいけば、こういった住居の問題にも少しずつ解決の道が開けてくると思います。いとこのことは、私もいずれ飯田に連れ戻してまいりたいと思っておりますので、この件に関しては私も皆さんとともに一緒に考えていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 次の質問です。 現在、飯田市では指定管理者制度、先ほどもお話が出ました、2つの施設を運営しております。障害者、高齢者の利用に対して、その2つの施設であるご湯っくり、あとほっ湯アップルの対応はどのようにされておりますでしょうか。利用条件、利用時間等も含めてお伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) まず、
天龍峡温泉交流館ご湯っくりでございます。平成29年4月にリニューアルオープンした温泉交流施設でございます。建物の入り口から浴室までの動線、それから食堂などの動線、これはバリアフリーの配慮がなされておると聞いております。 それから、ほっ湯アップルについてでございます。障害者の健康増進事業の観点からリフト付浴室の利用料を市が補助する仕組みを設けておりまして、令和2年度の補助実績は396件ございました。こちらの運用の状態ということでございますが、この浴室の使用については、1こま1時間、1日に6組の御家族が利用できるプログラムとなっております。以上です。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) 今お話を伺いましたほっ湯アップルの件ですけれども、浴室の利用時間が1こま1時間、入浴の時間が45分となっております。この時間設定から考えると、入浴以外の着替えの時間が15分となります。多くの方に御利用いただくためにこの時間設定になったとお伺いしましたけれども、実際利用された方からは、障害者や高齢者は着替えに時間がかかる、服を脱ぐ、着るだけでも30分必要なのに、利用時間が1時間では入浴するのが大変で使いづらいと、入浴時間が短い、利用時間が短いことで、ほっ湯アップルの家族風呂を利用しなくなったという話がありました。今後、浴室利用時間の設定に関して、再検討及び変更のお考えはありますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) 事例に挙げられました方々の浴室ですとか脱衣室でどういうふうにされておられるかというような御様子は、まぶたを閉じれば、容易に私は想像できます。 議員から御要望があったことは、指定管理者である株式会社飯田健康温泉へ必ずお伝えを申し上げます。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) お伝えしていただいたところで、指定管理者の方がどういう判断をされるかは、こちらでは把握できないということですよね。現場の方に、そういう御意見が現場であるんだけど、そういうお客さんがいらしたんだけど、どうですかとお伺いしたら、現場の方が、ううん、掃除の時間を短くされたら私も困るし、誰に何を言ったらいいんだらと、現場の方はおっしゃっていました。 指定管理者制度を使うということは、その施設が公の施設であるということです。公の施設の目的として、住民福祉の増進をするためにも、住民目線、利用者目線で施設の運営に目を図りつつ、市と民間業者が理解と対話を深めながら、公共サービスの質の向上に取り組んでいただくことをお願いいたします。 次の質問です。 私が実際ほっ湯アップルへ行ったとき、現場の方にお話をお伺いしたところ、リフトつきの家族風呂に岐阜県から毎週来てくれていた利用者さんがいたそうです。その利用者さんは、岐阜県にはこういうところがないから、飯田まで来ているとおっしゃっておりましたそうです。家族で飯田市に毎週ドライブに来て、ほっ湯アップルのお風呂に入り、のんびり家族の時間を楽しんでいかれたのだと想像いたします。 飯田市には数多くの温泉旅館があり、観光資源としての温泉施設に恵まれております。今後、ユニバーサルデザインの考え方を市内の温泉施設などに求めることはどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) 車椅子を利用されている御友人が飯田へ訪れていただいているというお話でございました。とてもうれしく、歓迎したいと思います。 飯田下伊那は、まさに数々の名立たる温泉の群落でございます。障害者を含む誰もが利用しやすい温泉施設が増えることは、地域市民の暮らしを豊かにするばかりでなく、ユニバーサルツーリズムを推進する視点からも重要な観点だと思います。 国では、浴室での動線のバリアフリー化を図る宿泊施設バリアフリー化促進事業という補助事業がありますので、それらの活用が図られるよう、制度の周知と啓発に取り組んでまいります。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) 前向きな御答弁ありがとうございます。 今、車椅子を必要とする障害者、高齢者という側面でお話を進めてまいりましたけれども、温泉は必然的に人前で裸になるという場であるがゆえに、実は気づかれにくい様々なニーズが潜在しております。乳がんで乳房を失った方、性的マイノリティーの方など、裸になっても人目に触れたくないという思い、ジェンダー平等の側面からもユニバーサルツーリズム、全ての人が楽しめる温泉のニーズはあると考えられます。今後は、パブリック・プライベート・パートナーシップなど新しい官民連携の手法の導入も御検討いただきながら、アフターコロナを見据えたまちづくりを温泉好きの一人として、私も共に考えていきたいと思います。よろしくお願いいたします。 続きまして、ユニバーサルデザインのまちづくりについてお伺いいたします。 先ほどユニバーサルツーリズムのお話がありましたけれども、地域福祉の充実という側面と同時に、訪れるまちとしての観光資源を持つ飯田市として、今後、市内の民間店舗等に対してユニバーサルデザインへの取組を普及させていく考えはございますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) 店舗の新築等の際には、長野県福祉のまちづくり条例に基づきまして、用途ごとに定められた一定規模以上の建築物について、建築等の着手前までに届出をいただき、その計画に基づいて建築していただくルールになっております。 また、御自身の住宅につきましては、高齢者及び障害者に優しい住宅改良促進事業ですとか、高齢者等住宅リフォーム補助事業など福祉の事業や介護予防事業を用意しております。これを使って、障害者、高齢者の生活環境づくりを支援してまいりたいと思います。 なお、既存の個人の店舗等の改修については、補助制度はございません。 また、バリアフリー化といいますのは、例えばお店の奥のトイレだけ改修しても、入り口から始まる店内フロアの広さだとか、そういった様々な改修が必要となるでしょう。そういう意味では、今後ユニバーサルデザインを推進するに当たり、市にどんな支援ができるのか、あるいはできないのか、研究をしてまいりたいと思います。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) ありがとうございました。 なかなか民間の施設のほうにまでは補助金も特に御用意ができずに、なかなか難しいというお話を伺いましたけれども、先ほどのトイレの問題にも関係してまいりますけれども、行きたいお店があっても店内までは入れても、車椅子の入れるトイレがない、行けない、だからそこのお店には行けない。先ほどの動線の話もございました。市内の飲食店で車椅子で入れるトイレがある飲食店は限られてきます。いつも同じ店にしか行くことができない。健常者が当然のように与えられている行きたい店に行けるということが、障害のある方にとっては行けるところにしか行けないという状況になっております。 全ての人が行きたいところへ行ける、少なくとも選択肢が今よりは増えるようになることを私は皆さんに望みますし、そういうふうになることを私自身も一緒に考えていきたいと思っております。 次の質問です。 いいだ未来デザイン2028、中期4年間に取り組む13の基本目標のうちの8番目、ユニバーサルデザインの推進とあります。これからの飯田市のまちづくりにユニバーサルデザインの考え方をどう取り入れていくか、お考えをお伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) 今、佐々木議員の御質問、いろいろな具体的な事例を挙げて御指摘をいただきました。 ユニバーサルデザイン、誰もが住みやすい、そういった観点ということであります。未来デザインの中でも中期目標の中で基本目標に掲げているというところでありますが、このまちづくりは今、主にハードについての御指摘をいただきましたけれども、ハード・ソフト両面あります。また今の御指摘にもありましたように公共施設だけではなくて、民間の施設もそういった形に変えていく、こういったことが必要になります。 庁内でも、今は健康福祉部長が主に答弁をさせていただきましたけれども、あらゆる部門の業務にまたがる、そういうことでありますので、今日御指摘いただいた内容も十分受け止めた上で、全庁での体制、そして研修、あるいは地域社会の啓発、しっかり取り組んでいきたいと思います。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) なかなか市としては手の届くところ、手の届かないところ、手が出せるところ、出せないところあると思いますけれども、やはり飯田市を皆さんが訪れてもらえる、そういうことを考えたときには、暮らしている私たちもどんな人も満足に暮らしていけるように、ぜひ今後も啓発、その他、皆さん一緒に考えていきたいと思います。よろしくお願いします。 もう一ついいですか、すみません。 先ほどの答弁の中で、着工前に関しては補助金が出るというお話がありました。私が聞き取りをしたある車椅子ユーザーの方は、障害者向けの駐車場に屋根が欲しいとおっしゃっておりました。さらには、滑らないつえがあるなら幾ら支払ってもいいと、その方はおっしゃっていました。健常者にとっては、両手が空いていて、傘が差せることは当然のことです。雨で路面がぬれていても、滑って転ぶことを想像することも私たちはありません。けれども、歩行が安定しない障害者や高齢者にとっては、全体重を乗せたつえが滑ることは命に関わります。 私たちは誰でもいずれ高齢者になります。明日、事故やけがをして、つえのお世話になるかもしれません。今後はリニア駅周辺のまちづくりもあります。おとといの駅前プラザの勉強会でも多目的トイレの説明がありましたけれども、そこに当事者の目線、意見が入っているのかには、私は疑問が残りました。 当事者は私たちのすぐそばにいます。ぜひ当事者の意見を聞く場を設定し、行政の視点だけでなく、様々な利用者の方の視点に立った誰もが安心して暮らしやすいユニバーサルデザインのまちづくりをよろしくお願いいたします。 次の質問に参ります。 経済的に困窮する女性への支援に関してです。先ほど小林議員の質問でもありましたが、女性の当事者である私からもう一度お話をさせていただきます。 今、見渡す限り、この議場には90%が男性の方です。自分には関係のない話だと思われてしまうのもちょっと悲しいことですので、生理がどういうものなのかを少し説明させていただきます。 今、この議場にいらっしゃる男性の皆さん、夜空の満月を想像してください。満月は月になり、三日月になり、新月になり、そしてまた三日月になり、半月になり、再び満月に戻ります。この月の満ち欠けは誰にもコントロールできません。天地自然のことわりです。この自然の同じことわりが女性の体にもプログラムされています。それが生理です。 さらに、この生理という名の自然のことわりは、自分で排出をコントロールすることができません。排便や排尿はある程度自分でコントロールすることができますが、生理は毎月約1週間、梅雨の雨のようにこちらの都合関係なく降り続け、我が身をぬらし、時には衣類をびしょぬれにして日常生活に支障を来します。 誰でも雨が降ったら傘を差します。女性にとっての生理がコントロールできない雨だとするならば、その雨を受け止める傘となるものがナプキンやタンポンなどの生理用品です。 先ほど小林議員の質問でお答えをいただきましたので、飯田市の現状についての質問は割愛させていただきます。けれども、先ほどの答弁の中で、関係各所の聞き取りや回答をしてみたが、要望はなかったとお伺いしました。この点について私は気になることが1つあります。要望の声がないから困っている人がいないのかということです。 欲しい物を欲しいと言える人ばかりではありません。助けてほしいときに助けを求められる人、助けてくれる人がいるなら、そもそも困窮はしない。経済的に困窮しているからこそ、欲しいものを欲しい、助けてほしいと言えずに困っている、そういう人はこの沈黙の中にいないのか。もしいるのだとすれば、ナプキンやタンポンの配付をきっかけに新たな支援につながる可能性もあるのではないか、私はそんなふうに考えました。それを踏まえた上で、次の質問に移ります。 この問題に関して、今後の対応はどのように考えておりますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) この時期はちょうどコロナ禍真っ最中でございます。収入が不安定になっていたり、家庭環境が不安定になっていたりという問題は、生理の貧困、あるいは子供の貧困、様々なほかの分野の貧困にも派生するでしょう。 市の福祉事務所では、前回もお話ししましたけれども、女性相談員を用意してございます。どんな悩みでも独りで抱え込まないで御相談いただきたいと思います。また、福祉まるごと相談窓口におきましても、相談窓口の分からない皆さんの御相談に対応してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) 潜在的なニーズがないのかという私の疑問に根拠はありません。根拠のないものに対して資金と労力をかけて行動に移すということはなかなかできないことだと思います。また、こういうデリケートな問題の場合、やる、やらないの判断はなかなか難しいと思いますけれども、私も皆さんとともに友人、知人のネットワークを使って女性たちの生の声を聞いて皆さんに届けて一緒に考えていきたいと思っております。よろしくお願いします。 次の質問です。 私は今まで様々な職場でお仕事をしてきました。そこでは、シングルマザーの女性と出会うことも何度もありました。私が独身で言いやすかったせいなのか、彼女たちの愚痴を聞くこともたくさんありました。お給料が安い、お金が安くて給食費を支払えない、スマートフォン・携帯電話の料金が支払えない、電気を止められた、そんなシングルマザーの子はたくさんいるよと友達から聞いたこともあります。 子育て中の女性は非正規雇用も多く、コロナ禍の今、雇用調整で真っ先に影響を受けているのはやはり独り親、特にシングルマザーの方だと思います。さきの小林議員の質問にもありましたが、再度母親のほうの困窮についてお伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) 一つの指標を申し上げたいと思いますけれども、雇用や収入が安定しない独り親世帯に対しまして、生活の安定と自立の促進を図るため、児童扶養手当を支給しております。児童扶養手当の手当の額の基準月額は4万3,160円、児童数に応じた加算もございます。これは令和3年5月末現在で見ますと、児童扶養手当を受給する母子家庭は729件でございます。 受給者は長期的に見ると微減傾向にありましたけれど、このコロナ禍の中で、昨年度より特別支援給付金を支給することから、コロナ禍による収入の落ち込みが見られる独り親家庭の御相談も随時受け付けておるところでございます。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) さきのシングルマザーだった友達に、お金がないときどうしていたのか聞いたことがあります。今おっしゃっていた児童扶養手当ももらっていたお金は全部使い果たして、それで足りなくて、子供のお年玉で支払ったり、親戚の人にお金を借りたり、とにかく家中のお金をかき集めて支払いをしていたと話をしてくれました。 お金がなくて困っていたとしても、なかなかそれは人に話すことができません。問題を独りで抱え込む傾向にあるような気がします。そんな女性たちに今後どのように手を差し伸べていくか、お伺いいたします。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) 児童扶養手当を受給するには、8月に現況届という手続が必要でございます。市は、ただ書類を受け取るということではなくて、その届出の際に、受給者の生活全般に関する困り事などの相談に応じております。そしてまた、関係機関につなぐなどのフォローアップをしているところであります。ある程度の所得があって、その年は手当を受給する状態じゃないと、こういった方も現況届の手続は必要ですので、相談窓口を実施しており、そこで様々な御相談や生活支援ができるのかなというふうに思っております。 また、福祉事務所では、母子自立支援員を配置しておりまして、生業のための貸付けですとか、資格取得のための各種補助金をはじめ、生活困窮から脱出するための相談支援を実施しておるところでございます。 新型コロナウイルス感染症の影響も長期化してきております。令和3年度におきましても、低所得の子育て世帯の生活を支援する給付金の支給も実施しておりまして、児童扶養手当受給水準の独り親家庭に対して給付金を支給してまいりたいというふうに思っております。
○議長(井坪隆君) 佐々木博子さん。
◆14番(佐々木博子君) 様々な支援の補助金等があることをお伺いいたしました。 魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよという老子の言葉があります。飢えた人に魚を与えると1日で食べてしまう。しかし、魚の釣り方を教えれば生涯食べていくことができるという意味です。 お金がないことは、精神的に本当に追い詰められます。まず、現金や現物を支給して今の苦しい状態から脱してもらう。その次は、やはり心のケアが大事だと私は思います。今の答弁の中で様々な相談窓口を設置して、大きく門戸を広げて支援の体制を整えているとお伺いしました。非常にありがたいことだと思います。今後も関係各所と連携して支援の継続をお願いしたいと思います。 後半は生理の貧困、母親の困窮と、女性に関しての質問をさせていただきました。ですけれども、困ったときに助けを求めることができない、問題を独りで抱え込んで苦しむ、それは女性よりもここにいらっしゃる多くの男性の方のほうが心当たりがあるのではないでしょうか。老いること、病気やけがで不自由な体になること、困ったときに助けを求めること、それらに性別は関係ありません。障害のある、なしも関係ありません。ここにいる誰もがその当事者として、これらの課題を共有できたと信じて、私からの質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
○議長(井坪隆君) 以上で、佐々木博子さんの一般質問を終わります。 次の一般質問を行います。 熊谷泰人君。
△熊谷泰人
◆18番(熊谷泰人君) こんにちは。新政いいだ、熊谷泰人でございます。 改選後初の一般質問となります。市民の皆様の負託に応えるべく4年間精進してまいりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 今回の質問は、中心市街地の活性化について議論をさせていただき、最後に私の選挙中の公約でもありました屋根付多目的広場の提案をさせていただきたいというふうに思います。 中心市街地の活性化の取組を振り返ってみますと、平成13年には橋南第1地区の市街地再開発事業の複合施設トップヒルズ本町が完成し、平成18年には同じくトップヒルズ第2が完成をいたしました。平成19年には銀座堀端ビルが高齢者コミュニティ施設や高齢者専用賃貸住宅や店舗などの複合ビルとして完成し、町なか居住及び複合機能の拠点となっております。 平成21年からは
中心市街地活性化計画として、人々の交流によるにぎわいの回復、そして環境に配慮し安心・安全な暮らしの実現、この2つの目標を設定し、中心市街地ににぎわいを取り戻し、市街地の活性化を図るため、中央公園の東和町や吾妻公園、それから追手町公園や動物園、りんご並木、そして春草公園などのハード整備など、多くの事業に取り組んでまいりました。また、丘の上フェスティバルや人形劇、それから獅子舞フェスなどのイベントの実施によりまして、国内外からの誘客にも取り組んできております。 昨年7月からは、ソフト事業を中心とした第3期
中心市街地活性化計画がスタートしております。これら様々な事業の成果もあってか、動物園には年間14万人の来場者を、また、町なか回遊の歩行者、自転車の通行量も年々増加をいたしております。また、イベントには多くの来訪者があり、ある程度のにぎわいを取り戻してきてはおります。 しかしながら、動物園やトップヒルズなど一部の地域やイベント開催時の一時的な誘客に限られ、駅前の大型店舗の撤退や、郊外大型店舗の進出などの影響もあってか、空き家、空き店舗の増加など、市街地の人の流れは思うように回復はしていないのが現状で、交流人口の拡大には至っていません。 それには様々な要因があると考えられていますけれども、私は子供から高齢者、特に若者、また観光客などが交流できる魅力のある拠点施設が、この中心市街地にはないことが一つの要因と考えております。 そこで、先ほども岡田議員の質問もありましたけれども、現在吉川建設さんが中心となり進めております
飯田駅前プラザについて伺いたいと思いますけれども、市はこの市街地の活性化にこの駅前プラザなどをどのように活用していくのか、また中心市街地の活性化の中心的な拠点として成り立つというふうに考えておられるのか、伺いたいというふうに思います。 計画施設の内容につきましては、先ほど岡田議員の答弁で伺いましたので、簡潔な答弁をお願いしたいというふうに思います。よろしくお願いします。
○議長(井坪隆君) 執行機関側の答弁を求めます。
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) それでは、(仮称)
飯田駅前プラザの機能についてはここでは省略いたします。 ここにあります多種多様な、ありますというかこれからできてきます多種多様な機能によりまして、ここに高校生はじめ若者の皆さん、それから性別、年齢、国籍を問わず、市民の皆さんのムトスの精神に基づいた活動、これを支援するムトス飯田推進事業の機能を備えることも想定しております。これらがきちんと機能していけば、おのずと交流の拡大、交流拠点になっていくというふうに思っております。例えば、飯田市を訪れる学輪IIDAの大学生とか研究者、こういう皆さんとの交流があってもいいし、いろんな形で使い込んで、使い込みながらまた人を呼び込んで、そうやってつくり込んでいくことが大事じゃないかなと思っております。
○議長(井坪隆君) 熊谷泰人君。
◆18番(熊谷泰人君) 簡潔な答弁ありがとうございました。 今御説明ありました、これまでの説明を聞いておりましても、この施設はどちらかというと公民館を中心とした市民の交流の場として、今閑散としております駅前のにぎわいを取り戻す施設としては大いに期待ができるというふうに私も思っております。 特に、7月に発表ということでございますけれども、地域が要望しております1階に食品販売を主とする事業者が入居されること、また近年、丘の上からだんだんと姿を消していっている喫茶店、こういうものが入居されるということを私としては願いたいなというふうに思っているところです。 また、今後2階、3階の公共エリアについて、もう少し地域や市民の声を反映して計画をするべきというふうに考えておるわけですけれども、スケジュール的にもう7月から始まるということで、また来年の5月にオープンとなりますと、非常に厳しいわけですけれども、今後どのようにこれを進めていくのか、またこの施設に移転をします飯田市公民館の跡地の利用、これがどのようになっているか。これも地域市民の十分な意見を聞いて進めていっていただきたいというふうに思いますので、市のお考えをお聞きしたいというふうに思います。
○議長(井坪隆君) 塚平総合政策部長。
◎総合政策部長兼IIDAブランド推進課長(塚平賢志君) では、スケジュールというか、そちらのほうを私のほうからお答えしますが、今議員おっしゃいますように、大変タイトなスケジュールではございますが、既に市民のワーキンググループの皆さんと意見交換を進めておりますし、今後そちらのほうを活発化させまして、2階、3階の交流部分も使い勝手をいいものにするように、時間が限られた中でございますけれども、十分検討をしてまいりたいというふうに思います。 公民館等については、教育委員会から。
○議長(井坪隆君) 松下教育委員会参与。
◎教育委員会参与教育次長事務取扱(松下徹君) (仮称)
飯田駅前プラザに飯田市公民館機能を移転した後の施設でありますけれども、飯田市公民館につきましては、昭和51年に利用開始をして築45年を経過しようとしていますけれども、耐震診断を行った結果、耐震性能を満たしていないことがもう既に判明しておりますので、移転後は取り壊す予定でございます。また、その跡地利用につきましては、今後検討していくこととなります。
○議長(井坪隆君) 熊谷泰人君。
◆18番(熊谷泰人君) 分かりました。 特にスケジュール等厳しい中で、市民の声というのはきちんと把握していただけたらなあというふうに思いますけれども、公民館については、取り壊し解体ということのようで、今後の利用はまだこれから検討をされるというふうに理解をいたしました。 とにかく駅前プラザについては、特に市民の声、先ほど7月にならなきゃまだ決まらないというような話もありましたけれども、どうしても食品関係のスーパー的な施設が欲しいということがありますので、その辺のところもしっかりと行政としても、吉川建設さんに任せるだけではなくて、しっかりと協働して進めていってほしいなというふうに要望をしておきます。 それでは、次にこれまで開発が進められてきました橋南地区の第1、それから第2地区再開発は、公益、それから住宅、店舗などの複合施設として地域、行政が一体となって取り組んで、中心市街地の活性化に一定の成果を果たしてきていると思っております。中心市街地の活性化には、交流人口の増加に加え、居住人口の増加が課題となっているわけですけれども、市長もマニフェストの中にはサテライトオフィスの誘致とか、居住環境の整備が重要であるというふうにおっしゃっております。 現在、橋南第3地区市街地再開発準備組合が進められております再開発計画では、サテライトオフィスの誘致のための貸し事務所や、それから店舗、そして住宅を50戸建設するなどの複合施設として計画を進められているようですけれども、この計画に対しまして市はどのように関わっていかれるのか、お聞きしたいと思います。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) この橋南第3地区市街地再開発事業、これは橋南まちづくり委員会の橋南将来構想推進プロジェクトにまず位置づけられたものでございます。魅力ある居住空間と町並み形成を目指すということになっております。こういった地元の地区の基本構想とか計画を受けて、第3期飯田市
中心市街地活性化基本計画においてもこうした事業を支援できるように位置づけているというところでございます。 市の関わりということでございますが、この橋南第3地区の再開発準備組合が検討している内容について伺っております。この事業、具体化に向けましては、乗り越えなければならない課題も多くあろうかと思いますので、これを実現するための進め方とか手順について、関係機関にもいろいろ問合せしながら一緒に考えていくと、こういうスタンスでございます。
○議長(井坪隆君) 熊谷泰人君。
◆18番(熊谷泰人君) 今、それぞれ一緒に考えていっていただけるというようなお話もお伺いしました。組合のほうからは、常に銀行、それから企業、あるいはコンビニなんかの店舗ももう入居したいというような引き合いも多く来ているようでございますし、50戸の住宅を計画されているということもありますので、第1期、第2期の再開発事業を評価した中で、やっぱり中心市街地の目標であります環境に配慮し、安心・安全な暮らしの実現を図るためには必要な事業であるというふうに私も考えます。今後、具体的なプランニング、それから組合員だけではなかなか思うように進まないのが現状だというふうに思いますので、今部長がおっしゃられたように、ぜひ支援を続けていってもらいたいなというふうに思っておりますので、まずその支援、助言の仕方、そういうものもきちんと今お聞きしたいんですけれども、時間もありませんので、とにかく支援をお願いいたしたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。 それでは、次に移ります。 今年も飯田市は人口1万人当たりの焼き肉店舗数が全国一というふうになりました。このことだけで日本一の焼き肉のまちというふうに称するのは、私は少しおこがましいような気がしております。しかし、何にしても全国一、日本一のものがこのまちにあるわけですから、それにふさわしい取組や施設などの整備、そしてシビックプライドを上げていくべきと考えております。 既に飯田市では、川路出身物まね芸人ニッチローさんに飯田焼き肉大使を就任いただき、飯田の焼き肉のアピールとなる活動をお願いしたり、飯田焼き肉の地図帳を作成したり、ウェブサイトでの焼き肉、食肉文化情報を発信したりするなどの取組を行ってきていることは承知をしております。また、昨年でしたか、北海道北見市や三重県の松阪市など、他の市町村との焼き肉食文化のまち連合のようなものを設立して準備を進めて、自治体同士の連携により発信力を高めていくというような報告も受けております。 焼き肉を愛する市民のグループの皆様からは、日本一の焼き肉のまちをブランド戦略の中核に取り組むべきというような御意見も伺っておりますし、今、他市との取組状況、また今後の方向性等について市の考えをお聞きしたいというふうに思います。
○議長(井坪隆君) 塚平総合政策部長。
◎総合政策部長兼IIDAブランド推進課長(塚平賢志君) 焼き肉の話でございます。 今議員おっしゃっていたとおり、これまで焼き肉につきましては、私ども地域内外の方に飯田市を知っていただくための魅力発信の一つの主力として扱ってまいりました。私どもで取材を受けたノートの確認をするだけでも、60から70件ぐらい、新聞ですとか、ウェブですとか、テレビ、そういったところで取り扱われております。 また、今御紹介ありましたように市民の皆さん、積極的な活動をしておりまして、焼き肉ロックフェスですとか、それから最近特殊な鉄板ですとか、また焼き肉にこだわったたれですとか、調味料の開発、また昨年度、民間ベースですけれども11月29日の飯田焼き肉の日、こういった話もございます。 昨年度の議会の行政評価でも、焼き肉のまちの取組につきましては強化しろという御提言をいただいております。特に本年度、日本一の焼き肉のまちの取組を盛り上げられるように、私ども産業経済部とも協力して民間の活動を支援してまいりたいと思っておりますし、特に昨年度、記念日登録されました11月29日に向けた取組は、マスコミの注目度も高いもんですから、ぜひそちらのほうを盛り上げていきたいと思っております。まだ今ちょっと具体的なお話は申し上げる段階にはございませんけれども、盛り上げてまいりたいと思っております。 飯田のブランドをPRする有力なものとして、日本一の焼き肉のまちは、これからも積極的に発信してまいりたいというふうに考えております。 あと、他市との取組のこともございましたが、こちらのほうは、もともと食文化観光推進機構というところから北見市、松阪市、飯田市ですね、連合をつくってやったらどうかというお話をいただいておりますけれども、その後、実は松阪市は市としてはちょっと参加できないという表明がありまして、現在北見市と飯田市と機構の3者で検討をしている状況でございますけれども、コロナ禍ということがありまして、具体的なイベントのほうは実施を見合わせているところであります。ただ、この連合発足ということにこだわらずに、焼き肉のまちとしての情報発信は引き続き行ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(井坪隆君) 熊谷泰人君。
◆18番(熊谷泰人君) 残念ながら松阪市が乗れなかったということもお聞きしましたけれども、今部長おっしゃったように、この焼き肉産業に関係する事業者、精肉店はもちろんですけれども、酒屋さんですとか、たれの関係するみそ、しょうゆなどの発酵食品関係、またガス、木炭などの燃料、また鉄板や先ほどのトングなどの鉄鋼業、そして生鮮野菜や当然畜産業農家などのものにも影響するわけで、数多くの波及効果があるというふうに考えております。当然観光面でも、この飯田市の自然を満喫しながら、おいしい焼き肉をビールを飲みながら食べていくなんていうことになれば、この誘客効果も大きいんではないかなというふうに考えます。 市民のグループの方のお話ですと、飯田市に観光や仕事で来られた方から、飯田市は日本一の焼き肉のまちということを聞きますけれども、お昼にどこか焼き肉でも食べたいというふうに思うんですが、どこかで食べられますかねとよく聞かれることがあるそうです。残念ながら、丘の上でお昼にやっている店舗というのは一部に限られておるわけで、これにも対応に非常に苦慮するというような話も聞いております。 ここのところ、後継者不足などから店舗も閉めるというようなところも聞いておりますし、これらの対応も含めまして、飯田市が焼き肉のまちであることで消費拡大、それから観光誘客につながるような市民グループなどとの連携をして、先ほど焼き肉の日の話がありました、11月29日、この焼き肉の日にギネスに載るような、例えば広場に1,000人のバーベキューですとか、そのような一大イベントを開催して、この日本一にふさわしい取組を検討されたらいいのかなというふうに思いますが、いかがでしょう。
○議長(井坪隆君) 塚平総合政策部長。
◎総合政策部長兼IIDAブランド推進課長(塚平賢志君) ギネスというようなことを御提言いただきました。こちらのほう、御提言として検討させていただきたいというふうに思います。 今年、私どもの部署で以前からつくっておりましたが飯田の魅力の紹介の「へぇー図鑑」というのもつくりますが、これの後継版をつくることで予算を認めていただいておりますけれども、こちらにもぜひ焼き肉のまちを扱って、こちらのほうは冊子とウェブを連動するような形にしていきたいと思っていますので、紙を見ていただくだけではなくて、多くの方が焼き肉の魅力に接するようなこともしてまいりたいと思います。併せて御紹介いたしました。
○議長(井坪隆君) 熊谷泰人君。
◆18番(熊谷泰人君) そうですよね。焼き肉フェスということも頑張っておられる市民グループもございますので、ぜひとも行政も一体となって進めていってもらいたいなというふうに思います。 これまで議論してきましたけれども、さきにも述べましたとおり、中心市街地の活性化には子供から高齢者、特に若者が集まれる場所や観光客も含めた交流の拠点施設が必要と考えておりまして、これまで中央公園の東和町、それから吾妻公園は町なかの憩いや集客交流の空間づくり事業として整備がされてきました。しかし、老朽化した市民プールや市公民館前の広場については、まだ未整備の状況となっておりまして、この場所を利用いたしまして、中心市街地の交流の拠点として屋根付多目的広場の整備を提案させていただきたいというふうに思います。 この場所は、地下に河川があり、かなりの制約があるかというふうに思われますけれども、今後の計画の言ってみればたたき台のような形としていただいて、参考にしていただければなというふうに考えております。この提案には、幾つかの市民グループも同じような考え方を持っておりまして、日本一の焼き肉のまちにふさわしい焼き肉広場の構想、それからまたフットサルを中心としたスポーツ交流の場として、ここに人工芝のフットサル場を計画したらどうだというような御意見も聞いております。それらの構想を全て整合した中で、さらに丘フェスや獅子舞フェスティバル、または人形劇フェスティバルなどのイベントに対応できる屋根つきの多目的広場、これは必要ではないかなというところで提案をさせていただきます。 議長に了解を得まして資料を用意しましたので、御覧をいただきながら概要を説明させていただきたいというふうに思います。 まず、すみません、タブレットにございますので、3ページ目を見ていただければと思いますけれども、3ページ目に提案の概要図が載せてあります。 ここに600分の1と記載しておりますけれども、これにつきましては実測図ではありませんので、おおむねの数値として見ていただければと思います。 図面の右側の緑色の部分が屋根つきの多目的広場でございます。立体トラス構造で約1,600平米ぐらいのものになりますが、床面的には人工芝でフットサルやテニス、またはバスケットなどができるようなスポーツ交流広場、ここを昼間は主に完全なセルフ型の焼き肉広場として活用をいたしまして、店舗というふうに書いてございますけれども、これは下の右側にもございますけれども、コンテナハウス的な移動可能なもので、焼き肉の広場に対応する精肉店ですとか酒屋さん、あるいは野菜、また飯田のブランドでもあります和菓子などの地場産品の販売者が使用していただくような店舗になっております。当然、ここで丘フェスや獅子舞フェス、人形劇などの各種イベントにも対応をするような施設でございます。 また、下のほうに少し書いてございますけれども、農家や果樹園など地場産品の朝市の広場として、例えば朝6時から10時ぐらいまでをここで朝市を行って、10時から5時ぐらいまでを焼き肉広場、そして5時以降は地元の焼き肉店舗を刺激してはいけませんので、ここをスポーツ交流の場というような形で若者の交流ができるような場所として考えたらいかがかなというところであります。 それから図面の中心には野外ステージを設けまして、各種イベントや吹奏楽部の練習、また若者グループの練習の場、発表の場として利用させていただいて、オープンなステージとして使っていただけるようなもの、当然各種人形劇ですとかイベント等には対応できるかというふうに思います。 図面の左側でございますけれども、現在プールがある場所になりますけれども、海の砂浜をイメージしたビーチとして整備をいたしまして、バーベキューやビーチバレー、子供の遊び場として利用をされたらどうかなあと。 左側のプールについては、今現在、保育園等が使っておりますので、子供用のプールとして整備をし、例えばオフのシーズンには水を抜いてスケボーなどができるような構造にするのもよいのではないかなというふうに考えております。 右上の立体駐車場というふうに記入してあるところでございます。これは現在の市公民館のある場所でありまして、1・2階を駐車場、例えば3階以上を貸し店舗や住居として建築するのも一つの考え方かなあというふうに思っております。 いずれにしましても、こういう拠点施設を造ることによりまして、動物園からりんご並木を通って、この中心拠点である中央公園、この広場を使う、屋根付多目的広場を使いながらここで交流をする。そして、これから今計画されている駅前プラザ、駅のほうへ行くということで、ずうっと要するに回遊の場として、その飯田市中心市街の中心の拠点としてはなり得るのかなあというふうに考えております。 あくまでも提案でございますし、先ほど申し上げましたように河川の状況もあったりして、これだけの屋根ができるのかどうかというのは今後の研究とはなるかと思いますけれども、やはりそれぞれの市民のグループの皆様、かなり期待をしているところもございます。特にフットサルの関係では、既に計画なんかも進んでいるようなこともお聞きしておりますので、ぜひともこういうものも一つのたたき台として考えていったらどうかなあというところでございます。 提案させていただきました。市長の御見解をお聞きしたいというふうに思います。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) 大変興味深くお聞きをしました。 今議員の御発言の中にも、動物園からりんご並木を通ってここを一つの起点として、さらには駅前プラザのほうまでという回遊のイメージもお話しいただきました。そういった、先ほど岡田議員の御質問にもあったように、それぞれの施設を点に捉えるんじゃなくて、まち全体としての面的なプランというのが重要なんだろうなあというふうに思います。 そういった意味では、ここにあるような形でいろいろな多目的な利用ができるというこのプランについては非常に興味深くお聞きをしたところです。 こういったものを考えていくときに重要なのは、誰がどう役割を担うかということかと思います。特に運営というところだと思うんですね。誰が造るかというのもありますけれども、運営を誰が担うかというところが非常に重要で、こういったスペースを維持管理していく、あるいは店舗も入るということですから、そういったところの調整を誰がするのか。そういう事業を実際にどう運営していくのかというようなことがありますので、いろんな方々が今、機運が盛り上がっているということですけれども、そういった方々がそれぞれどういう役割を担っていくのか、全ては行政でやってくださいというとなかなか難しいところだと思うんですけれども、民間事業として成り立つぐらいプランニングが進んでいくということになれば、非常にいい形で進められることが可能かなと思います。 ただ、いずれにしても公共用地といいますか、市の用地をどう使うかという話になりますので、先ほど申し上げたまち全体、どういうふうに面的にプランニングしていくかという中で議論していくことかなというふうに思います。
○議長(井坪隆君) 熊谷泰人君。
◆18番(熊谷泰人君) 確かに今市長がおっしゃったように、行政だけでこれを整備するということは非常に厳しいということは理解できますし、先ほどフットサルのお話もさせていただきましたし、焼き肉広場の話もさせていただきましたけれども、地元の企業を中心とする民間企業の協力というものがこれは不可欠だというふうに思っております。 何よりも当然市民の皆様の御意見が大切だというふうに思っておりますので、ここを交流の拠点として考えて、中心市街地のいわゆる交流人口の拡大につながっていけば非常にいいのかなというふうに思っておりますので、これを一つのたたき台として、地域や広く市民の御意見を聞きながら、実現に向けて少しでも進んでいくことをお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(井坪隆君) 以上で、熊谷泰人君の一般質問を終わります。 会議の途中ですが、ここで暫時休憩といたします。 11時53分 休憩
----------------------------------- 13時00分 再開
○議長(井坪隆君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 一般質問を行います。 関島百合さん。
△関島百合
◆6番(関島百合君) 皆さん、こんにちは。無会派の関島百合です。 初めての一般質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。緊張しておりますので、早速質問に移ります。 まず初めに、天竜川の治水対策についてお尋ねします。 川路、龍江、竜丘では、堤防による恒久的な治水対策が完了しましたが、松尾を流れる天竜川の2つの支流、金色洞沢川と祝井沢川には大雨で増水した天竜川からの逆流を防ぐ樋門が設置されています。樋門が閉じると2つの支流は周囲で内水氾濫を起こすため、移動式の排水ポンプでたまった水をくみ上げ、天竜川へ排除する大がかりな機械操作が必要になっています。行政と住民、業者による排水ポンプの操作訓練を5月に見学させていただきましたが、排水ポンプを組み立て、クレーンでつり上げ、川に設置するといった作業は、大雨の緊急時には危険が伴うと感じました。 今年は、三六災害から60年の節目に当たります。そこでまず、天竜川で起きた内水氾濫によるこれまでの被害状況を教えてください。
○議長(井坪隆君) 執行機関側の答弁を求めます。 田中危機管理室長。
◎危機管理室長(田中真君) ただいま天竜川の内水氾濫について御質問をいただきました。当該の松尾地区でこれまでに発生した内水氾濫、こちらのほうを御紹介したいと思いますけれども、まず三六災害以降でございますが、昭和58年の台風10号災害、それから平成11年6月の梅雨前線豪雨、平成18年7月の豪雨、それから近いところでは平成30年の7月豪雨において浸水を確認したというところでございます。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) ありがとうございます。 そのような原因はどのようなものでしょうか。
○議長(井坪隆君) 田中危機管理室長。
◎危機管理室長(田中真君) まず、そういったところで内水氾濫を起こす仕組みについてちょっと御説明をさせていただきたいと思います。 まず、本流であります天竜川が上流域の出水等によりましてその水位が上昇するといったことがございまして、これによって天竜川に流れ込む支流が天竜川にその水を流れ込めなくなる、そういったところが主な原因となっております。御紹介いただきました毛賀沢川の支流であります金色洞沢川につきましては、毛賀沢川の水が天竜川に流れ込むことができなくなりまして、河川内にたまって抱え切れなくなった水があふれて出てしまうというようなことによります。また、祝井沢川についても同様の原因ということでございます。 この根本の天竜川の水位が上昇する原因でございますけれども、当然ながら天竜川上流域であります諏訪から上伊那地域、あるいは長谷などの南アルプス周辺におきまして豪雨により上昇すること、また支流に設置されましたダムの放流等も影響しているといったことも考えられるところであります。 特に平成18年の7月の豪雨の際には、各支流のダムが一斉に大量の放流を行ったということもございまして、それも一つの要因であるというふうに考えられております。 今年も入りました、先月の20日、5月20日ですけれども、この際にも出水をしておりますけれども、喬木村の伊久間というところに水位計がございまして、こちらの観測所における天竜川水位を内水排除等の判断基準の水位としておりますが、そちらが既に到達していたんですが、下毛賀沢川の樋門を閉鎖する状況には至りませんでした。これにつきましては、昨年度末まで国が行っておりました鵞流峡の掘削ですとか、あるいは川幅の拡張といったような工事、こういった対策の成果が現れてきたものと実感しておるところでございます。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) ありがとうございます。国からもしっかりと工事をしていただいているということでよく分かりました。 そうしますと、次に排水ポンプについてお尋ねします。 松尾には排水ポンプが3台配備されています。松尾に排水ポンプが配備されるようになった経緯と背景についてお聞かせください。
○議長(井坪隆君) 米山建設部長。
◎建設部長(米山博樹君) 最初に5月の内水排除訓練に御参加いただきました議員の皆様にはお礼を申し上げたいと思います。大変ありがとうございました。 経緯でございますが、内水排除のポンプによる排水検討につきましては、平成6年から当時の建設省天竜川上流河川事務所をはじめとする関係機関との協議から始められております。当初は祝井沢川へ固定式ポンプの設置の方向で検討しておりましたが、平成11年6月の下島地区、今おっしゃられました金色洞川ですけれども、浸水時の建設省からの排水ポンプ車の応援を機に、状況により複数の氾濫源に対応可能な可搬式のポンプによる排水方法に方向を変更しまして、平成12年、地元地区と協議の上、排水ポンプ車2台の配備を始まりとして今日に至っておるということでございます。この間、市では当初の2台のポンプ車に加えて可搬式ポンプを増やしまして、現国交省のポンプ車も3台に増、それから長野県も3台に増えまして計6台のポンプ車で応援を受けられる体制と、こういうことになっております。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) 排水ポンプがどんどん増えているという状況だと思うんですけれども、排水ポンプの効果はいかがでしょうか。
○議長(井坪隆君) 米山建設部長。
◎建設部長(米山博樹君) 現在市で所有している排水ポンプ車2台と車載式ではない単体の可搬式のポンプでございますけれども、排水能力は1台当たり30立米毎分でございます。3つで合計で90立米毎分でございます。 平成18年災においては、天竜川の水位上昇によりまして排水能力を超えたということから内水氾濫が発生したと考えておりますけれども、それ以外については一定の効果があるというふうに考えております。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) 5月に操作訓練を見学させていただいたんですけれども、そのときに地元住民の方が多く参加されておりましたので、そのような排水ポンプを扱う組織はどのような人たちが関わっているのか教えてください。
○議長(井坪隆君) 米山建設部長。
◎建設部長(米山博樹君) 内水排除の出動体制ということでございますけれども、体制につきましては、松尾地区まちづくり委員会、それから天竜川に面します松尾4地区の居住者、企業等などでつくられております飯田市松尾竜水開発組合、それから松尾地区の協力業者、さらに飯田市ということで、今年度は79名の体制が確立されております。また、国それから長野県とも連携を取っているということでございます。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) ありがとうございます。 そうしましたら、過去5年間にそうした組織が出動した回数と実際に排水ポンプを稼働させた回数を教えてください。
○議長(井坪隆君) 米山建設部長。
◎建設部長(米山博樹君) 過去5年間、平成28年度以降でございますけれども、平成28年度、平成29年度については出動はございません。平成30年度が出動回数が2回、それからポンプ稼働はありません。それから令和元年度でございますが、出動回数が1回、このときもポンプ稼働はありません。それから令和2年度、出動回数が4回、ポンプ稼働が1回でございます。それから令和3年度5月ですけれども、出動回数1回、このときもポンプの稼働はないということでございます。 以上のような状況でまとめますと、この平成28年度以降では合計8回の出動、それからポンプ稼働したのは1回、それから国への応援要望が3回と県への応援要望が4回でございます。いずれも市の職員のほうで対応しておるという状況でございます。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) ありがとうございます。 そうしましたら、そうした組織が出動する基準と排水ポンプを稼働させる基準はどのようになっていますでしょうか、教えてください。
○議長(井坪隆君) 米山建設部長。
◎建設部長(米山博樹君) 松尾地区の内水排除対応計画における出動基準ということでございますけれども、過去の災害における最大水位値を基に定めておりまして、天竜川伊久間水位計の値を基準として平常時の水位から約1.9メートル程度上昇したとき、これは水位計で50センチですけれども、それに達したときに関係者に待機を要請し、そこからさらに50センチ上昇したとき、水位計で1メートルに達したときに出動を要請するいうこととなっております。ただし、状況に応じまして市の職員だけで対応可能な範囲については対応しております。市以外の関係者には、代表者に随時状況を報告し、必要に応じて応援要請を行うということでございます。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) ありがとうございます。 また5月に排水ポンプの操作訓練を見学させていただいたことに触れるんですけれども、国と県が所有する排水ポンプもそこにありました。国と県の応援が受けられる基準を教えてください。 天竜川が流れるのは飯田市だけではありません。ほかの地域でも内水氾濫が起きたとしても応援は受けられるのでしょうか。
○議長(井坪隆君) 米山建設部長。
◎建設部長(米山博樹君) 国及び県の排水ポンプ車運用要領というものがございまして、それによりますけれども、豪雨によって市の所有する排水設備の能力を上回る水位の上昇が見込まれると、市のポンプだけでは排水ができないおそれがある場合には、応援要請を行うこととなっております。この場合、国あるいは県のほうでは派遣の準備ができた場合には、その旨を前もって連絡をいただいているという状況でございます。国あるいは県では排水ポンプ車を複数台所有されておりますので、基本的に出動要請に応じた対応をいただくということで確認をいただいております。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) 分かりました。 次に、飯田市の水神倉庫、いわゆる松尾浄化管理センターの敷地内にある水防倉庫には、排水ポンプ車のほかにどのような機械、または機器がありますでしょうか。簡潔で結構ですので教えてください。
○議長(井坪隆君) 米山建設部長。
◎建設部長(米山博樹君) 水神・水防倉庫には、ポンプ車2台をはじめまして可搬式の単体のポンプ、それからポンプを設置するための自走式の小型クレーン、発電機、投光器等、排水に必要な機材を配備しておるという状況です。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) 引き続きまして、排水ポンプの耐用年数による更新のタイミングで市はどのように対応するのか教えてください。 それから、飯田市が所有するのは2台の排水ポンプ車と1台の排水ポンプ、計3台だと思いますが、ここ10年以内に更新が必要だと思うポンプはありますでしょうか。また、更新する場合、費用はどれくらいかかりますでしょうか。
○議長(井坪隆君) 米山建設部長。
◎建設部長(米山博樹君) 更新のタイミングにつきましては、毎年1年ごとに定期点検を行っておりまして、機材の老朽化具合を把握しまして不具合の修繕と更新の検討をしているということでございます。 それから参考としましてですけれども、平成23年に配備したポンプ車というのが一番新しいんですが、これが当時でございますが3,3000万円で購入しておるということです。20年ということですので経過は見ておりますけれども、当面更新する必要性というものは特別なことがない限りはないんじゃないかと思います。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) ありがとうございます。 そうしますと、松尾に配備されている排水ポンプは移動式のため、稼働させるまでに多くの人手が必要になっています。このため、地元では常設できる排水ポンプへの切替えを希望しています。この点についていかがでしょうか。従来の移動式から常設に切り替えた場合の費用とメリット・デメリットも教えてください。
○議長(井坪隆君) 米山建設部長。
◎建設部長(米山博樹君) 地元の皆様から常設ポンプ、いわゆる固定式のポンプ化という御意見がありますのは承知しております。 常設化の費用ということになりますと、ポンプの能力ですとか、それに附帯します土木工事、工法等々によりまして違うために一概に費用というものには回答できませんけれども、内水排除の在り方について、1つは常設とした場合は、おっしゃられるように少人数による安全な作業が可能になるということがあります。それから、デメリットとしますと、堤防内に放流管を設置するには堤防のかさ上げ等の条件があったり、あるいは河川占用条件を満たすための整備が必要になるということ。それから、ポンプ自体も大きくなりますので、初期投資が大きくなるということがあります。 それから、移動式の場合ですけれども、メリットとしますと初期投資が少額で移動作業で汎用性が出てくるということが1点。それからデメリットとしますと、排水に至るまでの組立て等の時間がかかるということと、夜間等はちょっと安全性に欠けると、こういった点が出てくるかというふうに思います。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) おととしの千曲川での台風の被害で常設されていた排水ポンプが水没されて駄目になったという話を聞いておりますので、そういったことも含めて地元の要望も踏まえながら検討をお願いしたいと思います。 宅地化が進む一方で農地が減り、雨水の問題は今後ますます身近で大きくなっていくと思います。近年の気候変動による異常豪雨は、飯田市だけでなく地球規模での問題ですが、治水は必要不可欠な公共事業ですので、引き続きよろしくお願いいたします。 次に、学校給食への有機食材の導入について質問いたします。 有機給食を求める動きは世界的な流れになっており、フランスでは自然環境に配慮しながら食の安全と自国の農業を守るために、持続可能で品質が保証された食材を給食に50%使う、そのうち最低20%はオーガニックを使うことが法律で2022年から義務化されるため、有機給食に取り組む自治体が増えていると、3月20日にフランスと日本をつないで行われたオンラインでの学習会、明日子供たちに何食べさせようで知りました。この学習会は、栄養士と調理師、保護者、農家で組織するフランスの団体CPPに所属する日本人の方などによって開催されました。また、韓国のソウル市は、今年から市内の小学校と中学校、高校の全1,302校を対象に有機給食を無償で始めています。フランスは有機給食に健康を考えた給食を子供たちにという目的のほか、深刻な環境問題の解決と公平な社会の実現、ソウル市も有機給食に安全・安心な食への権利や持続可能な農業、地域経済の活性化などを見いだそうとしています。 国内においても各地で有機給食を求める動きが確認されており、松川町では遊休農地を活用し、町民が収穫した有機農産物を学校給食に提供する取組が2年目を迎えます。松本市波田にある公益財団法人自然農法国際研究開発センターから年に10回指導を受けながら取り組んでおり、タマネギやジャガイモの畑、水田などで松川町の有志の皆さんが土作りなどを試行錯誤している様子を今月初めに見学してきました。佐藤市長がマニフェストに有機給食の導入拡大を進めるといった項目を盛り込んだことは大きな決断だったと思いますので、ぜひ応援したいと思います。 しかし、有機給食を求める動きが広がる中で、個人的に危惧していることがあります。それは、給食を作る現場の方たちへの配慮が欠けていることです。毎日決められた時間までに給食を仕上げ、届ける仕事は苛酷で、事故に対する細心の注意も必要です。これからの季節は調理員の皆さんの熱中症も心配されます。学校給食への有機食材の導入を考える前に、調理に携わる方たちの労働環境を把握する必要があると思いますので、まず初めに、飯田市内にある丸山・矢高・竜峡共同調理場と南信濃給食センターがそれぞれ提供している給食の数と、上郷小学校と高陵中学校の自校給食で提供している給食の数を教えてください。
○議長(井坪隆君) 松下教育委員会参与。
◎教育委員会参与教育次長事務取扱(松下徹君) 市内の6つの調理場の食数と市全体の食数ということで御質問いただきましたけれども、初めに、センター方式の調理場で食数が多い順に申し上げます。 矢高共同調理場については、8校に配食しており3,900食、竜峡共同調理場については、9校に配食しており1,800食、丸山共同調理場については、6校に配食し1,500食、南信濃給食センターについては、3校に配食し110食。続いて、自校方式の調理場ですが、上郷小学校は830食、高陵中学校は560食、以上6調理場で、合計約8,700食を調理し配食をしております。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) ありがとうございます。 そうしましたら、学校給食の調理の現場に従事する方たちの状況を教えてください。近年は、正規採用されないケースが増えていますので、正規採用の比率も併せて教えてください。
○議長(井坪隆君) 松下教育委員会参与。
◎教育委員会参与教育次長事務取扱(松下徹君) 各調理場の職員の内訳について、また正規比率も含めてお答えをします。 初めに、直営で運営している調理場でありますけれども、竜峡共同調理場については調理員は17名で、うち正規7名、正規比率は41%でございます。南信濃給食センターは調理員3名で、正規職員はおりませんので正規率はゼロ%でございます。上郷小学校が調理員6名で、うち正規3名で正規比率が50%、高陵中学校は調理員5名で、うち正規3名で正規比率が60%。 続いて、民間に委託している調理場でありますけれども、矢高共同調理場につきましては調理員27名で、うち正規20名、正規比率が74%、丸山共同調理場については調理員13名で、うち正規10名、正規比率が77%でございます。 6調理場の合計では調理員71名のうち、正規職員が43名で正規比率が61%でございます。なお、このほかに各調理場には1名から4名の合計9人の栄養士がおりますので、これを含めると全体で80名、正規率は65%という形になります。以上でございます。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) ありがとうございます。調理員さんの正規の比率がこれ以上下がらないことを望みます。 続いて、調理場での一日の流れを教えてください。
○議長(井坪隆君) 松下教育委員会参与。
◎教育委員会参与教育次長事務取扱(松下徹君) 例として、矢高共同調理場の一日の流れを簡単に御紹介させていただきます。 まず朝ですけれども、7時頃から主に栄養士による野菜の納品検品、冷蔵冷凍庫の温度確認や調理室内のアルコール消毒等の作業から始まります。8時15分頃野菜の皮むき、洗浄から調理を開始して、9時半頃からサラダやあえもの、肉、魚、揚げ物、10時半頃から汁物と献立ごとに手分けをしながら出来上がったものを食缶やバットに移して、11時頃にはサラダや汁物を完成させ、準備ができたコンテナを学校行きのコンテナ車に積み込み、11時40分頃最後のコンテナ車が学校に向けて出発をするということで、この間の実質的な調理時間は、おおむね2時間45分程度ということになります。 その後、12時頃から使用した器具等の洗浄、片づけ、14時頃までには食べ終わった食器、食缶等を積んだコンテナが学校から戻ってまいりますので、洗浄、白衣類の洗濯、翌日の食器準備が始まり、3時過ぎからは翌日分の冷食等の納品検品、調味料の準備、翌日の打合せや点検等を行い、17時に終業という形になります。以上でございます。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) そのほかにもアレルギーへの対応とか、いろいろとあると思いますので、調理員さん、栄養士さん、皆さんお子さんの命に関わるという任務を担っていただいていると思いますので、この場で感謝を申し上げたいと思います。 作業の流れについては、規模が一番大きな矢高共同調理場と自校給食の上郷小学校と高陵中学校の調理場で違いはありますでしょうか。
○議長(井坪隆君) 松下教育委員会参与。
◎教育委員会参与教育次長事務取扱(松下徹君) 自校給食の場合も基本的にはあまり変わりませんけれども、ただ配食の時間が必要ない分、先ほど御紹介した竜峡共同調理場等と比べると若干余裕があろうかなというふうに思います。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) そうしますと、例えばなんですけれども、有機食材の導入については自校給食から始めるのが現実的でしょうか。
○議長(井坪隆君) 松下教育委員会参与。
◎教育委員会参与教育次長事務取扱(松下徹君) 有機食材の導入につきましては、生産量自体がまだ限られているということがございますので、また規格がそろっていなかったり、異物点検を強化しなければならないといったことが先進的な事例から分かっていますけれども、調理場の条件とすると、やっぱり食数と調理員のマンパワーがまず課題となってこようかと思います。そうした意味では、まず食数が少なく多少作業に余裕がある調理場からということ、そういった考え方はあろうかなというふうに思います。 ただ、それ以外にも生産農家や流通、納入事業者の方々を含めた独自の生産流通体系をつくるといったことですとか、あるいは有機農産物は基本的に量産品ではなく、手間も時間も丹精込めてつくられているということもありますので、農家の皆さんが再生産可能な価格と給食費の購入可能価格といったものを調整といったようなこともやっぱり研究課題になろうかなというふうに捉えています。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) 分かりました。検討の余地がまだまだあると思いました。 次に、飯田市の学校給食における地産地消の実態についてお尋ねします。 地産地消にはいつから力を入れ始めたのでしょうか。また、地産地消の割合も併せて教えてください。
○議長(井坪隆君) 松下教育委員会参与。
◎教育委員会参与教育次長事務取扱(松下徹君) 学校給食に地元の農産物、食材の導入ということを本格的に始めましたのは平成15年度からでございまして、ニンジン、ホウレンソウ、小松菜等をはじめとする主要野菜10品目の地場産使用率を独自に算出し、地元産の野菜の使用率の向上に取り組んできております。取組を始めた当初については20%弱という水準でしたけれども、近年では50%前後まで推移しており、令和2年度は若干天候等の理由もありまして46.8%でしたけれども、その前年度は54%程度の率となっています。また、お米については飯田下伊那産が100%でございまして、農薬の使用量半分以下、また化学肥料の使用量を3割に減らした特別栽培米の天竜乙女を優先しながら使用しているという実態でございます。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) お米に関しましてはうれしい報告をありがとうございます。生産者の皆さんの苦労と御努力に敬意を表し、感謝申し上げます。 地産地消をベースにした有機食材の導入拡大には、子供たちの心と体を考えた安心・安全な給食の提供という目的がまずあると思います。食べること、すなわち食を大切にすることは、食の現場で働く方たちを大切にすることにもつながると思いますので、給食を作る現場の皆さんが気持ちよく働けるような配慮もお願いいたします。 次に移ります。 有機食材の導入拡大を進めるには、農産物の供給体制も課題になります。そこで、佐藤市長がお考えになる有機についてお聞かせください。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) 今回、さきの選挙に当たりましてマニフェストに有機食材の導入、拡大を進めたいということで書きましたけれども、本当は非常に素朴に考えておりました。有機というのは、私にとっては化学的な農薬を使わない、あるいは化学的な肥料を使わない、そういうものというふうに捉えております。それが法律上の位置づけがどうなのかというのはちょっと詳細には分かっていませんけれども、そういう子供の食の安全を守るという意味で、そういった有機と呼べる食材を拡大していきたい、そういう思いでマニフェストに載っけたということであります。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) ありがとうございます。私も、佐藤市長と同じように捉えております。 個人的には、さらに微生物が土壌に豊富にいる健全な土壌で育つ農産物といった内容も加えたいと思っております。加えますと、フランスや韓国では、深刻な環境問題の解決、公平な社会の実現、持続可能な農業などを有機給食から導こうとしています。 そこで、飯田市が長い目で有機給食を進めていく上で、有機とは何かといった共通認識を行政職員と市民で共有することが必要だと思います。専門家を交え、農家と消費者、保護者、栄養士、調理員、教師などでワークショップのようなものを行い、有機について考える場があると有機への認識がより広がると思いますので、検討をお願いいたします。 次に、学校給食における有機食材の導入について、取組の状況を教えてください。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 先ほど松下参与のほうから認識をお話しさせていただきました。有機食材の導入のためには流通の問題とかコストの問題、調理の問題とかありますので、そういった課題を認識しながら学校給食における利用を進める具体的な取組はこれからという段階であります。 まずは関係課、農業課になると思います。また有機野菜を扱っている業者、農家などの情報を収集し、意見交換の機会を設けるところから始めていきたいと思います。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) ありがとうございます。 そうした意見交換の場は、いつ頃から具体的に始まるでしょうか。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 先ほど関係課、業者、農業というふうに申し上げましたが、関係課は庁内ですので、早速今週中にも始めたいと思います。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) 大変ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。うれしいです。 次に移ります。 農林水産省は、令和元年8月に有機農業と地域振興を考える自治体ネットワークを立ち上げています。これは有機農業を地域振興につなげている自治体、これから取り組みたいと考えている自治体と民間企業が情報交換を行うのが主な目的です。さきに説明した松川町や学校給食に有機米100%を実現させた千葉県いすみ市も加入しており、5月11日現在で27の市町村が加入しています。松川町の担当者に聞いたところ、このネットワークを通していすみ市の取組を視察してきたそうです。有機農業に関する補助金の紹介もあるようです。費用は無料ですので、飯田市も加入すればメリットも大きいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) 今、議員から御紹介いただきました自治体ネットワーク、これは有機農業に関する全国の様々な取組、先進的な取組、これを共有できるということが分かりましたので、加入する方向で進めていきたいと思います。 それから、松川町が積極的な取組をしているということで、これも議員さんから紹介いただいて分かりましたので、松川町ともいろいろ情報交換、それから情報をいただくなどして連携していきたいと考えております。
○議長(井坪隆君) 関島百合さん。
◆6番(関島百合君) 積極的な答弁をありがとうございます。 先日も農業課長以下、農業課の職員さん3名の皆さんと松川町が主催した有機給食と有機農業をテーマにしたイベントで御一緒させていただきました。飯田市が動けば松川町も心強いと思いますし、南信州の地域づくりに新たな一石を投じることができると確信します。 あと時間がありますので、時間がないと思ってさっさと進めたんですが、時間が余ってしまいました。ちょっと申し上げます。 佐藤市長が以前赴任されていた大分県にある臼杵市では、農産物に対する市独自の認証制度を設けたり、有機栽培が体験できる参加型の農園を用意するなど、担い手づくりや農産物の確保に取り組んでいます。昨日も、橋爪議員から遊休農地に関する質問が行われましたので、臼杵市のこうした先進事例なども研究しながらぜひ進めていただきたいと思います。 時間が余ってしまいましたが、有機農業と有機給食に関しましては、引き続き質問をさせていただきますのでよろしくお願いいたします。 これで、私からの質問を終わります。
○議長(井坪隆君) ここで、松下参与から発言の申出があります。
◎教育委員会参与教育次長事務取扱(松下徹君) 大変申し訳ございません。 先ほど各調理場の職員の内訳と正規比率についてお答えしたところ、誤りがございましたので、訂正をさせておきます。 栄養士9名を含めて全体で80名、正規比率65%というふうに申し上げましたけれども、栄養士は12名でございまして、この栄養士12名を含めると全体で83名、正規率は66%でございます。訂正をし、おわびを申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。
○議長(井坪隆君) 以上で、関島百合さんの一般質問を終わります。 次の一般質問を行います。 木下徳康君。
△木下徳康
◆16番(木下徳康君) 新政いいだ、木下徳康です。 改選後、初の定例会となります。改めて負託をいただきました。感謝の気持ちと責務の重さを感じております。 5年前の話です。2016年、当時の平成天皇が行幸啓で飯田へ来られました。そのとき、昭和22年の飯田の大火からの復興の印象としてビルド・バック・ベターという言葉を使われました。昨今のコロナもそうだと思いますが、災害などの被害から再興するときに元の状態に戻すだけではなく、前よりもっとよい状態に復興する、このことをビルド・バック・ベターということです。 さて、今回は環境文化都市の実現に向けてと課題解決に向けたスマート化について、2項目を質問いたします。これらは親和性の高いことと思っています。昨年、令和2年12月の第4回定例会では、就任後初ということで佐藤市長へのマニフェストから新環境文化都市創造プラン等に関する代表質問、一般質問が多くなされました。環境に対する市長の思いを賛同してお聞きしておりました。この4月に改定された21飯田環境プラン第5次改訂版に色濃く反映されていると思います。 環境文化都市の実現に向けての質問に入っていきます。 飯田市では、この3月19日、2050年いいだゼロカーボンシティ宣言をしました。排出と吸収で相殺し、ゼロカーボンを目指すというものですが、昨日は竹村議員からもありましたので、重複を避けて質問をしたいと思います。 これは一昨年、2019年の台風19号による千曲川の氾濫、当地においては昨年2020年の7月豪雨など、身近でも豪雨災害が多発してきております。これら自然災害と地球温暖化の因果関係は通説となっています。 宣言は、私たち飯田市と我が国における社会経済活動の持続性、人類の生存の持続性を目指して地球温暖化対策の重要な取組としていくとして、市と商工会議所、飯田市議会との共同声明の形でされました。この宣言の市民や経済界に対する波及についてお聞きしていきます。 改訂版環境プランの中に、グリーンリカバリーの説明に、環境か経済かではなく、持続可能な経済発展のために環境の視点から社会の在り方を見直していく、あるいは環境をてこに暮らしと経済を再生していくとしています。昨年12月の定例会、それ以前のマニフェストからも、市長は環境をてこにと使われております。 このてこの原理ですが、支点、力点、作用点というのがありますが、小さな力でも持続できれば大きなものを動かすことができます。例えばSDGs、あまりに大きい取組と思いますが、国家、企業、個人など全ての関わりを持つステークホルダーがそれぞれの力を力点に結集し、作用させれば、持続可能な開発目標も達成できることだし、私はこの達成の努力が全世界でなされていることに価値を感じます。 それでは、市長の環境をてこに経済を再生していくこの観点から、今回のゼロカーボンシティの宣言はどのような意味になるのか、どのような位置づけになるのかお聞きいたします。
○議長(井坪隆君) 執行機関側の答弁を求めます。 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) 大変難しい御質問をいただいたように思います。これからの経済活動を考えるときに、環境の視点を欠かしてはもはや成り立たない、そういうふうに思います。これはSDGsにも共通することですけれども、この視点を欠いた場合には、その産業の、あるいはその企業の存続すら危ういと、そのぐらい大事なものになるということだと思います。 ゼロカーボンシティの達成、30年後にゼロカーボンシティを達成するという目標に対して市民の皆さん、あるいは企業の皆さんに環境をてこにと言ったときにどういうことを期待しているのかという質問なんだと思いますけれども、今申し上げたように環境配慮とか、そういったことは当然として、恐らく大きなイノベーションといったようなもの、これがゼロカーボンシティを達成するためはどこかで必要なんだろうと思います。要するに、今の取組の延長線を積み上げていってもゼロカーボンシティには届かないかもしれない。 一方で、今申し上げたイノベーションに当たるような大きな改革、これが経済活動の中で起こることをぜひ期待したいと思います。例えば今の自動車業界では、ある年次までにエンジン車をやめて電気自動車に、あるいは水素自動車に置き換えていくと、そういう目標を立てていますけれども、それは今の延長線上にあるというよりは、その目標をまず立てて、そのために技術革新を起こしていこうということだと思います。 同じようにゼロカーボンシティを目標に掲げたわけですが、その中で、経済活動におけるゼロカーボンをやるためには、何か大きな変革が必要であり、その変革がその企業にとっては非常に大きなアドバンテージになる、売りになる、そんな可能性も当然あると思います。ですので、そういう意味での大きな変革、これをぜひ企業の皆さんには期待したいというふうに思いますので、答弁になっているかどうか分かりませんけれども、てこにと申し上げた中には、そういった大きな変革への期待も込めているというふうに受け止めていただければと思います。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) 変革につながればという話でお聞きしました。てこの原理からしますと経済の再生、これが作用点だとすると、この宣言は私が思うに目的であるとともに、支点だと思います。それが正しいかどうかは置いて、この支点と作用点というのは近いほど効果が出ます。そして、この経済界が市長が言われるように変革が起き、さらに発展することが望まれますが、この宣言の実現に向けた産業界との連携の状況はどのようになっておりますでしょうか、お聞きします。
○議長(井坪隆君) 塚平市民協働環境部長。
◎市民協働環境部長兼結いターン移住定住推進室長(塚平裕君) このゼロカーボンシティ宣言と産業界にどう働きかけをしていくか、どういう関係を持っていくかという質問だというふうに思います。私のほうから対応させていただきます。 既に今年度取組の一環といたしまして、まずは南信州広域連合で取り組んでおります南信州いいむす21の取組事業所、これは69事業所、現在あります。また、地域ぐるみ環境ISO研究会の所属事業所、こちらは24事業所ありまして、ダブっているところも当然ありますけれども、こういった事業所に呼びかけを行いまして、現在行っております南信州いいむす21によりますISO14001による目標設定ですとか、評価の仕組みをSDGsが掲げる17の目標達成を目指す取組を支援するツールとして活用することで、ゼロカーボンを目指す企業活動をSDGsの要請に応える活動として評価していくためのプラットフォームをまず構築しましょうという検討に既に着手をさせていただきました。企業の皆さんへの意識改革という部分が一番だというふうに思っていますが、議員おっしゃられたように、企業の皆さんにそれをどう促していくかという部分では、まずはそのプラットフォームをつくって、そちらに参画をいただく中で進めていきたいということでございます。 また、これに付随いたしまして、そうした企業活動を市場からも御支援いただくために、市内に拠点を置きます金融機関にも呼びかけを行う中で、ローカル版のいわゆるESG金融の研究も進めていこうということで準備を進めております。こうした取組がゼロカーボン推進の取組を早めることにつながり、経済活動の面から地域の持続可能性を高め、環境文化都市の実現を促進するという考えの下に取組を進めてまいりたいと考えております。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) プラットフォームを構築してESGにも取り組んでいくと、促していくということでお聞きしました。 ちょっと質問の仕方もあれでしたんですが、飯田市がこの環境文化都市として宣言をし、今回ゼロカーボンを宣言したということで、例えば企業誘致なんですけれども、飯田市がこのゼロカーボンをもちろん達成していればだし、市民への誇りと思い、またシビックプライドと言われるような取組が環境に対して行われている、こんな飯田市であればぜひ飯田市に行って工場を持ちたいというところがこれから出てきてもいいんではないかというふうに思うんです。 それで、先ほどの市長の御答弁の中にもちょっと部分的にあれですけど、売りになるんじゃないかという言葉がありました。それで、そういったことから考えても、私が思うのに、今までは環境か経済かと言われていたんだけれども、それがニアイコールになってきて、これからは市長も言われていたように、この環境に取り組まないとなかなか企業活動ができない。その反面でもっと言えば環境を進めていれば売りになる、こういう時代になってきたのではないかと。だから、この宣言をてこにそういった環境施策を進めている市、認識の高い市ということをアピールすることがシビックプライドであり、今後の飯田の売りになるんではないかというふうに私は考えて、ちょっと質問をさせていただきました。思いとしたらそういうことです。 そして、これを広く進めていくには、ちょっとてこの話で始めましたので、あと力点というのが残っておりますが、ここは多くの環境に対する思いを持っている人、あるいは行動する人が必要になります。そのために聞きます。市民をはじめ、事業者の宣言に対する意識を高めるための取組はどうかお聞きします。
○議長(井坪隆君) 塚平市民協働環境部長。
◎市民協働環境部長兼結いターン移住定住推進室長(塚平裕君) 議員が今おっしゃっていただいたのは、市民の皆さんを含めてどういうふうにアピールすることで巻き込んでいくかということでよろしいですか。
◆16番(木下徳康君) はい。
◎市民協働環境部長兼結いターン移住定住推進室長(塚平裕君) それでは、その観点でどういったことを現在行い、また今後やっていくかというところで御説明申し上げたいと思います。 環境課題への取組には、今、議員が御指摘いただいたとおり、情報を十分に共有した上で意識を共有していくというのが最も必要であるというふうに考えております。そういった部分から、まずは「広報いいだ」の5月1日号に環境特集記事を4ページにわたって掲載をさせていただいて、併せて5月17日からは飯田ケーブルテレビにてエコスポットめぐりと題した特集のテレビ広報を現在も放映しております。さらに、環境モデル都市推進課の公式SNS、ツイッターですとかインスタグラム、ユーチューブもそうですけど、そういったようなところを御覧いただきますと、ゼロカーボンシティの実現に向けた取組やイベント情報を随時配信しております。私もユーチューブで環境モデル都市推進課の職員がEVバスを紹介したところを見たりしておりますけれど、ぜひそういうところを市民の皆さんにも見ていただいて身近に感じていただけるといいのかなというふうに思っています。そういったものを今後も随時配信をしてまいりたいと思っております。 このほか、共同宣言をいたしました市議会の皆様、それから商工会議所等と連携をするの中で、市内の各事業所へ2050年いいだゼロカーボンシティ普及啓発のためのパンフレットを配布するように計画をしております。さらに工夫を凝らして普及啓発を今後も進め、これらを通じて多くの方々にゼロカーボンシティの取組に加わっていただけるように取り組んでまいりたいと思っております。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) 私もケーブルテレビでEVバスのニュースを見ました。 さて、広報、パンフレットも含めて進めていくというお話を聞きました。SDGsの実現に向けて、中学校の話ですが、地球の気候変動の現状を学ぶ講演会を開催した旭ケ丘中学校、委員会ごとにSDGs宣言を行った西中学校などや、また企業としては県の推進企業登録している市内の39社など、地元の企業の中にもSDGsの取組を積極的に行っているところがあります。こういったところには、ゼロカーボンの宣言に対しても理解、推進が期待できます。こういったところ、それぞれに活動する市内の団体、個人の結びつきを強くできないかというふうに思います。 昨日、御説明の中で事例集の話が出ていたかと思います。それは賛同します。実際行動を起こしている人たち、それぞれの行動履歴、成功例を互いに知り合い共有することは励みになると思います。私は、それを発表したり議論する場として、仮称ですがSDGs飯田サミット、あるいはゼロカーボン飯田サミットとして企画してはどうかと思います。それをまとめて事例集を作ればどうかなというふうに思いました。 また、このことですが、御案内のとおりですけれども、SDGsは2015年9月の国連サミットで2030アジェンダとして決定されております。このアジェンダ80番では、地域レベルの追跡評価は相互の学び、共通のターゲットに関する成功例と議論を共有する有益な機会となり得るとあります。地域内でも発表し、共有することを勧めます。また、県との協働も視野に入れて検討されることを要望いたします。 さて、支点、棒の長さ、力点の位置など効率よく作用点で効果を出すためには、てこの環境を整えることが重要で、これが市の仕事ではないかというふうに考えます。ゼロカーボン宣言が市民に浸透しますようよろしくお願いします。 次の項目に行きますが、これもその一助となればと思い、EV化の推進について聞きます。最終的には、この項では、ごみ収集車のパッカー車両をEV化できないかというものです。 まず、一般車両用としてガソリンなど石油由来の燃料を使うよりもEV化された電源エネルギーを使うもののほうがCO2排出に有利と思いますが、市としてEV化車両の推進に対する考えをお聞きします。
○議長(井坪隆君) 塚平市民協働環境部長。
◎市民協働環境部長兼結いターン移住定住推進室長(塚平裕君) EVという形で御質問をいただきましたが、現在国ではEV等という言い方で、EVだけではなくてハイブリッド、さらにはプラグインハイブリッド、燃料電池といったような部分の推進が行われているというふうに理解をしております。 国では、2020年12月に示しました2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略におきまして、2030年代半ばまでに乗用車の新車販売においてEV車やハイブリッド車等の電動車を100%にする措置を講じ、商用車も2021年夏までに検討を進めるとしております。また、特にこの10年間につきましては、EV車の導入を強力に進めるというふうに進めているところでございます。 当市におきましても、21飯田環境プラン及び飯田市地球温暖化対策実行計画に基づきまして、自動車の電動車化を促進してまいりたいと考えております。運輸部門の電動化によります将来のCO2削減効果につきましては、2005年比で2030年にマイナス8,800トン、2050年目標年度にはマイナス14万1,000トンと現在見込んでおるところでございまして、2050年いいだゼロカーボンシティの実現に大きく寄与をするとともに、環境と経済の好循環も生み出す大変意義のある取組だというふうに考えています。この点は、様々な情報発信の機会を捉えて積極的に皆様にお示しをしていきたいと考えております。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) 効果のあることで促進をしていくという姿勢をお聞きしました。一般車両に関してはそういうことですが、この一般車両はそれぞれ個人の所有だったり、いろんな所有があります。それに対し、公用車に関しては市の意思で買換えも可能かと思います。その意味で、現在の市の所有する公用車のEV化等の状況をお聞きします。
○議長(井坪隆君) 櫻井総務部長。
◎総務部長(櫻井毅君) 公用車につきまして、電気自動車、それからハイブリッド等も含めた電動車という観点でお答えいたしますと、公用車が467台、そのうち電気自動車が3台でハイブリッド車が17台と合わせて20台がそういったものに該当するという状況でございます。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) 台数もきちっと言ってもらいました。これからすると、今の比率で見るとまだまだかなというような気がするんですけれども、今後この公用車は随時替えていくときには、どのように考えておられるのか、今後のことをお聞きします。
○議長(井坪隆君) 櫻井総務部長。
◎総務部長(櫻井毅君) 今までも出張に使う普通乗用車の更新に際しましては、ハイブリッド車の導入を進めてきたということがございます。いわゆる電動車につきましては、今後さらに技術革新が進んで選択肢も増えることも見込まれますので、公用車の更新の際には、そういったハイブリッド車だけでなく、様々な電動車の導入の可能性も検討しながら環境に配慮した車両の導入に努めてまいりたいと考えるところでございます。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) 今後も買換えに当たっては随時EV化の方向で更新していくというふうにお聞きしました。 さて、ごみ収集のパッカー車両についてです。大分前の話ではございますが、この収集車のエンジン音で深夜目が覚めてしまったという話を聞きました。収集の方には限られた条件の中で御苦労をかけていることと思います。そのとき車両がせめて電動であれば、少なくてもエンジン音はないだろうなというふうに思いました。 まず、公用車と異なり、このパッカー車は直接市の所有ではないかと思われます。そこら辺も併せてごみ収集のパッカー車両の現状についてお聞きしたいと思います。
○議長(井坪隆君) 塚平市民協働環境部長。
◎市民協働環境部長兼結いターン移住定住推進室長(塚平裕君) ごみ収集のパッカー車の現状についての御質問でございます。 飯田市の家庭ごみの収集につきましては、現在9社の事業者に委託をしておりまして、この9社が家庭ごみの収集に用いるパッカー車を運用しているところでございまして、この9社が持っておりますパッカー車につきましては、全部で25台あります。この25台のうちにはEV車はないんですけれど、ハイブリッドと呼ばれて走行中に電池に蓄電をして、エンジンではなくてモーターでごみの収集のパッカーを回すというものについて2台あるというふうに伺っております。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) ハイブリッドでパッカーを動かすのに電動になっているというのが2台あるというのは、先ほどの例からいけばすごく重要なことだというふうにお聞きしました。 それで、実際にこの車両をEV化へ支援は考えられないかというわけですが、このパッカー車はごみを収集しますと必ず稲葉クリーンセンターに戻ります。そこで発電している電力を使うことも可能だと思います。私が知っている先例市によりますと、この車両のバッテリーはカートリッジタイプになっていて、その交換は3分で可能なようです。そしてこのカートリッジは、災害時の非常用電源として想定されているということです。クリーンセンターの発電電源を使うことはゼロカーボンシティを目指す上からも価値があり、このパッカー車が走ることは市民に対するアピールにもつながると思います。実現するには南信州広域連合との協働が必要になると思いますが、このごみ収集のパッカー車両のEV化はいかがでしょうか、お聞きします。
○議長(井坪隆君) 塚平市民協働環境部長。
◎市民協働環境部長兼結いターン移住定住推進室長(塚平裕君) パッカー車のEV化という部分で御質問をいただきました。 議員が今御指摘いただいたように、私どもも先行市の取組について調査を始めさせていただきました。ただ、EV化については現状で拝見するのには幾つか課題が想定をされております。当然、委託事業者が購入することになりますので、非常に現状では高価であるということがまず1点ございます。また、発電をするためのEVステーションについても、非常に設備投資にお金がかかるというのも事実なんです。それから根本的な課題として、この市内を走っている市内の委託業者が使用しているパッカー車は今4トン車でございまして、現在の技術でいきますとEVのパッカー車は2トンまでということになっておりますので、根本的に今の技術のパッカー車でありますと、山坂が多いですし、移動距離が多いという部分を考えると、現状のEV車ではこの地域には今のところまだそぐわないのかなというふうに考えておりますので、御提案をいただきましたので、その部分につきましては、改めて引き続き他市の事例も含めて調査をしてまいりたいと考えています。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) 環境部長のお答え、私満足しております。調査に入っていただいていること、そしてまだ金額が高いこと。これは、今でもそのパッカー車両を委託業者の方が入れて運用していただいている。そのときに燃料代になる今度は電源は行政とか広域のほうで持つことができたら話は変わるかなという。それにしてもまだ高価なので、その高価なこと、あるいはEVステーションのこと、そのEVステーションに関しては、もっともっと稲葉に人が行けるような、公園も使ってもらえるようなこととこれを組み合わせていくと非常にいいと思いますが、またそれは次の機会にしたいと思います。 そして、今先例市では2トン車を使っているけれども、市内では4トン車だと。やはりこの4トン車が出てからのほうが私も順調に移行ができると思います。そういった意味では、こういった課題を上げておいてどういうときには入れることができるのか、そういうラインを今はつくっておいてもらうことを要望いたします。 次に参ります。課題解決に向けたスマート化についてです。 若者の回帰、出生数、生徒数の減少、空き家、介護の問題等々、人口問題に伴う諸課題があります。組合をはじめ、地域活動、移住・定住策、公共施設マネジメント等々、課題は山積しております。これらを人口が減少していて担い手が足りない中で解決、改善していくには、人的要素を最小限にするためICTを活用しスマート化することは効率のよいことだと思います。 このスマート化が全体に及び、地域全体となったときをスマートシティと呼ばれているようです。このスーパーシティと類似しますが、スーパーシティ型国家戦略特別区域の指定に関する公募というのが内閣府から昨年12月から先月4月16日の間でありました。これに飯田市では応募しなかったわけですが、このことについてちょっとお聞きしたいと思います。 この戦略を市ではどのように捉えているのか。あるいは捉えていたのかをお聞きしたいと思います。
○議長(井坪隆君) 塚平総合政策部長。
◎総合政策部長兼IIDAブランド推進課長(塚平賢志君) 今御紹介いただきましたようにスーパーシティですけれども、スーパーシティの考え方はAIやビッグデータを活用して複数分野の先端的サービスを住民に提供する未来都市と国では言っております。国の資料によりますと、行政手続ですとか移動、物流、観光、医療介護、教育、防災、エネルギー環境、支払いのキャッシュレスということですかね、こういった複数の分野をデジタル化、AI化を想定して、これらの分野を連結して活用することで先端的サービスを提供する考え方というように理解をしております。 今スマートシティの話もちょっと出ましたが、スマートシティはちょっと前から出ているんですけど、これは規制改革的には特定省庁、特定分野をまずやって徐々に広めていくという考え方。スーパーシティはこれに対しまして、内閣府がリードして様々な省庁の分野を一気に規制改革すると。規制改革の手法としては大きく異なるというふうに理解をしております。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) それでは、これに応募しなかったわけですが、そのときこの公募に関して検討はどうされたのかお聞きします。
○議長(井坪隆君) 塚平総合政策部長。
◎総合政策部長兼IIDAブランド推進課長(塚平賢志君) 検討の経過ということですけれども、私どもの部署でも昨年の7月に内閣府の地方創生推進事務局のスーパーシティの担当の方に直接電話でお話を伺うというような説明もいただいておりまして、国の動向ですとか関連情報は収集してまいりました。スーパーシティの候補に名のりを上げるためには、先ほど申しました多くの分野、これのうちの少なくても5分野をカバーする計画を策定することが必要というような説明も受けております。当然生活の利便性が向上するといったプラス効果が期待できる一方で、その前提としては多くの個人情報もひもづけして民間の事業者が取り扱うということで、当然国からは安全管理対策の説明はなされておりますけれども、当時示された情報だけでは確実に安全確保できるかというのはちょっと判断が難しいなというのが率直な感想でございます。 また、スーパーシティにつきましては、今申しましたように多くの個人情報を扱いますので、その最終実現には住民投票などの意思決定が必要になるということですけれども、当時は応募の段階でそこまでは求められませんが、そういったことまで視野に入れてすぐ今の段階で住民の皆様に制度の理解をいただくのは少し難しいんではないかなと懸念がありまして、当面は応募を見合わせたということでございます。 将来的には当然、どんどん先行市が行けば状況も分かってくるというふうに思いますので、引き続き状況は注視していきたいと思っております。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) 御答弁に納得しております、現時点で応募しなかったことに関しては。 それで、一つ個人情報保護ということですが、これとこのスマート化ということは、かなり問題になっていくと思います。必ず問題になると思います。そして、これは当然安全性を高度に保つこと、場合によっては今の答弁の中からも思ったんですけれども、承諾を得る必要があるかもしれない、住民の合意を。いずれにしても、何らかの形でこの個人情報保護に対してクリアしないとスマート化は進められないということがあると思います。なので、個人情報の漏えい等々が、そのセキュリティが厳しいからやらないというその段階の話では、これは今後はなくなっていくと思うんですね。だから必ずこれをどうしたら克服できるかというのは検討課題として、そう思っていられると思いますけど取り組んでいただきたいというふうに申し上げます。 それでは、スマート化のまちづくりについてです。 飯田市においては、リニアなど将来に向けてスマート化は非常に重要であるというふうに思いますし、親和性のあることだと思います。この飯田市において、スマート化の必要性をどう考えているのかお聞かせください。
○議長(井坪隆君) 塚平総合政策部長。
◎総合政策部長兼IIDAブランド推進課長(塚平賢志君) これまでも当地域の課題解決にはICTを活用した例として医療情報のイズムリンクですね、これは全国の先進例と言われていますけれども、イズムリンクですとか、図書館ネットワークシステム、また地域情報アプリや、私もよく使っていますが、ごみ出しアプリさんあ~る、いろいろありまして、当然多くの皆さんに利用していただくということが大事、市民の利便性を向上するために様々な課題解決にICTやデジタル技術の活用というのは必要だというふうに考えております。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) 様々な取組が必要だというお話でした。では、この方向性、この取組の今後をお聞かせください。
○議長(井坪隆君) 塚平総合政策部長。
◎総合政策部長兼IIDAブランド推進課長(塚平賢志君) 社会全体でデジタル化を進めるということも今申し上げたとおりなんですけれども、ここは昨日宮脇議員の御質問で総務部長が答弁したこともございますけれども、まず行政のデジタル化を進めてまいりたいと。これは市民の皆さんの利便性を向上する、直結するということでございまして、昨日も答弁いたしましたように本年4月に庁内デジタル化推進担当専門幹を配置いたすというのはその考え方であります。 本年度、行政のデジタル化に向けた方針と実証に向けた研究を庁内関係課と連携して進めていきたいというふうに思っております。
○議長(井坪隆君) 木下徳康君。
◆16番(木下徳康君) まずは庁内からということをお聞きしました。またこれを全体に進めていくためにも、今回、自治振興センターをWi-Fi化することがその一歩だと思いますので歓迎しております。 そして、問題解決にこれを使うということで、いろんなことに使えると思います。そういったことを市民も交えてちょっと例を挙げようと思いましたけど時間がありませんので、またそういったどういう手法、あるいは問題があるか、そういうものをミックスして考えることが大事かなというふうに思います。問題がある人、抱えている人、解決できる能力を持っている人、それらを組み合わせていくことがこのスマート化には重要だと思います。 このコロナのダメージは不可逆的だと言われています。今は道半ばですが、やがてワクチン接種が進み、集団免疫が獲得できたならコロナは終息できるかと思いますが、今受けているこのダメージの復活には時間と努力が必要と思います。その方法として、環境をてこに産業を活性化させ、スマート化により効率を上げて復活できればと、今回の質問をいたしました。 最後に、昨年8月24日エス・バードで行われた、いいだ未来デザインを考える×学輪IIDAで、石神先生のリモートの発言を引用します。コロナウイルス感染症で、飯田のみならず、全国、世界も大変な損失を受けている。これは元には戻らない。一気に社会再構築のよいチャンスと捉えて行動することが成功への鍵ではないかということでした。また、コロナはビルド・バック・ベターでしか乗り切れない。また次に、飯田はその模範となる、なれる、そしてなるべき市ではないかとおっしゃっておりました。 以上で質問を終わります。
○議長(井坪隆君) 以上で、木下徳康君の一般質問を終わります。 それでは、次の一般質問を行います。 清水優一郎君。
△清水優一郎
◆9番(清水優一郎君) 新政いいだの清水優一郎です。 改選後、初めての一般質問となります。市民の皆様、執行機関の皆様、改めてよろしくお願いいたします。 4月25日の市議会議員の選挙では、8人のベテラン議員が引退、勇退をされて9人の新しい議員が誕生いたしました。私も、再度市政の場に送り出していただきましたので、日々の議員活動、議会活動を通してその負託に、その期待に誠心誠意、全身全霊を込めて応えてまいりたい、そういう決意を新たにしたところでございます。 ちょうど8か月前になりますけれども、昨年の10月の市長選では佐藤新市長が誕生しました。市長選や市議選を振り返ってみますと、時代の変わり目、飯田市政においても大きな転換期、転換点となっているだろうというふうに感じています。 また、コロナの影響も大きく関係しておりまして、そういったことも踏まえて、この時代の大きな変わり目に私たちは今立っていますし、この時代の変化に合わせて、またもっと言えばもっと先の時代の潮流を読んで、変えていくべきところはこの際大胆に変えていくということが求められているんだろうと思います。このことは、いつも議長も変革という言葉で表しておられるとおりだと思います。 その一方で、時代が変わっても変えてはいけないことということにも最近よく気づかされます。守るべきものは守り、変えていくべきところは大胆に変えていくという姿勢が、特にこの変革の時代には重要だというふうに思っています。偉そうに言っておりますけれども、このことは勇退されたベテラン議員から教えられたことの一つでもあります。 ワクチン接種が関係者の御尽力のおかげで着実に進んでいるというふうにお聞きをしております。ただ、飯田市民、日本国民全ての方がワクチン接種が完了したからといって手放しで喜んでいられる状況には即座になるとは思いませんけれども、市長も開会の挨拶でおっしゃっておりましたが、少なくとも一定の区切りにはなるんだろうというふうに思います。そして、今よりも状況は改善していくんだろうというふうに思っています。いずれにしても、皆様の協力があってコロナ禍は必ず終わります。そのことを信じて、皆さんと協力して一日も早くコロナ禍を終わらせるために頑張ってまいりたいと思います。 今回の私の質問は、コロナ禍で変わる社会の中で飯田市をどう導くかということをテーマに質問をしていきます。具体的には、佐藤市長が掲げられた「2050年、飯田は日本一住みたいまちになる」を実現していくためにはどうしていったらよいのか。このことを未来志向で建設的に考える時間になればというふうに思っております。 その前提として、まずコロナが市政運営に与えた影響についてお聞きをします。それから、今から約30年後の2050年には飯田市を担っていてくれているであろう今の子供たちへの影響についてお聞きをしたいと思います。そして最後は、佐藤市長とのやり取りをお願いしたいと思っておりますけれども、これからの時代認識、これからの経済政策の考え方、2050年に日本一住みたいまち飯田を実現するにはどうしたらよいのかを議論したいと思います。よろしくお願いいたします。 それではまず、コロナが市政運営に与えた影響について。子供と教育については後でお伺いしますので、それ以外の市政運営全般にどのような影響を及ぼしたのかお聞きしたいと思います。お願いいたします。
○議長(井坪隆君) 執行機関側の答弁を求めます。 田中危機管理室長。
◎危機管理室長(田中真君) コロナが市政運営に与えた影響についてということで、まずは飯田市が庁内全体のものとして取り組んできました本部会議、こちらのほうを御説明させていただきたいと思います。 飯田市では、昨年の2月25日、こちらに任意で新型コロナウイルス感染症対策本部を設置しております。緊急事態宣言の発出期間中には、新型インフルエンザ特別措置法に基づく対策本部を設置するということになっておりますので、そちらによりまして本部会議を開催いたしまして議論を重ねてきたということでございます。 これまでに法に基づく対策本部会議を12回、それから任意設置の対策本部会議を16回、計28回という開催をもちまして議論を重ねてきたところでございます。対策本部は庁内全体と共有しまして市が行う感染予防対策や経済対策、あるいは市民に対する支援等、各種対策事業の意思決定を担ってきておりまして、迅速な意思決定を可能とするよう随時の開催ということで対応をしてきたところでございます。 特に経済面での影響はこれまで経験したことのない規模でありまして、産業経済部が所管いたします緊急経済対策本部との連携によりまして適時的確な対策を実施してきたというところでございます。 平成21年には、新型インフルエンザ蔓延の対応を行っておりますけれども、今回の新型コロナウイルスとは感染状況に大きな隔たりがありまして、これまでに経験のない対応を求められるということで非常に苦慮してきたところでございます。以上です。
○議長(井坪隆君) 櫻井総務部長。
◎総務部長(櫻井毅君) 私のほうからは、庁内、財政面、それから人事、労務管理面についての影響ということでお答えさせていただきます。 まず財政面における新型コロナの影響に関しましては、令和2年度に実施いたしました新型コロナウイルス感染症緊急対策事業の第1弾から7弾まで、事業総額で128億ということで、結果といたしまして令和2年度の一般会計の決算額が500億円台後半ということで過去に例を見ない大きな規模になると見込まれるところでございまして、そういう状況ですが、財源としては国・県からの補助金等を活用した割合が大きいということで、一般財源への影響は最小限にとどめることができたというふうに捉えております。 それから、人事、労務管理の面でございますけれども、長野県の基準で南信州圏域の警戒レベルが4になった時点、今年の1月と今年の5月にございましたが、業務継続ということでBCPの一部発動がありました。庁内行いまして、庁内の各職場では市民サービスが大きく低下しない範囲で執務室における従事職員の数を抑制したり、職員の感染防止をすることで市民サービスへの影響が出ないよう、緊急事態における業務継続性の確保に努めたところでございます。コロナ禍にありまして、通常業務を継続しながら緊急的に多様な対策を迅速かつ的確に取り組んでまいりましたので、部署によっては前年度の業務量、時間外の勤務の状況と比べますと大幅に増加した部署もございます。 例えば特別定額給付金をはじめとする各種の緊急対策事業の実施に際しましては、正規職員の人事異動による増員や会計年度任用職員の採用等で体制を整えたり、またワクチン接種に関しましては、保健課に新たな体制を設けるといったこと、また状況に応じて各部の中、全庁的な応援体制をつくりながら業務に取り組んできたということがございます。 また市立病院につきましては、地域医療の中核施設といたしまして検査担当の土・日の勤務を増やし対応したということとともに、感染症部門の負担が増加している中で院内感染を防ぐために全職員が日夜緊張感を持って業務に当たっているということでございます。
○議長(井坪隆君) 清水優一郎君。
◆9番(清水優一郎君) 市の財政については、今まで例を見ない多額のお金が出ているわけですけれども、国・県の補助金によって賄っているということで安心をしましたが、国・県の補助金といいましても国民のお金ですので、やはりこの点についても一日も早くワクチン接種を終えて経済を立て直さなければならないということを改めて感じました。 また、市役所の皆さんも頑張っていただいていると思います。このことについてもやはり一日も早くコロナ禍を終わらせなければならないというふうに感じました。 次の質問に移ります。 このコロナ禍の影響の中で特に自分が気になっている心配しているのは、子供への影響、教育への影響です。まず最初に、小・中学生以外の、それより下の年代の子供たちへの影響をお聞きしたいと思います。いかがでしょうか。
○議長(井坪隆君) 高山健康福祉部長。
◎健康福祉部長(高山毅君) 保育園等の乳幼児ということだと思います。市内保育所等は、緊急事態宣言下においても医療従事者をはじめ、必要な御家庭に必要な保育を提供するという観点から、国の要請を踏まえて原則開所を貫いてまいったところであります。幸いにも、深刻な長期欠席ですとか、重篤な登園しぶりなど、そういった報告はございません。 子供への影響の例として懸念されましたのはマスクでございます。呼吸の弱い乳幼児に常にマスクをつけられないといったこと、あるいは保育士がマスクをしてしまうと口元が見えなくなってしまって、この時期に大事な発音、発語、口の動かし方、表情の読み取り力、こういった獲得すべき多くの学びが得られないといったことを問題視しておりました。子供自身は自分で調整できないので、場面に応じて保育士がマスクを取ってあげるなどしてきましたし、市は早くから保育士へ口元を見せる透明マスクを配付してきたところでございます。発達の影響という大きなテーマについては、長期的に見ていくものなんだと思いますけれども、市は屋外活動に重心に置いた自然保育を推奨しつつ、施設内においては十分な換気を徹底して、できるだけ通常の保育をお願いしているところでございます。以上です。
○議長(井坪隆君) 清水優一郎君。
◆9番(清水優一郎君) 私もマスクは心配していました。特に保育士さんであったり、病院の中ではお母さんもマスクしなくちゃいけなくて、子供がマスクした表情をどういうふうに感じ取っているのかなというのを心配しておりました。今、透明なマスクということで対応してくださったということです。これから先、成長過程でどういう影響が出てくるのかというの分かりませんけれど、少しこのことも注視をしていただいてお願いしたいと思います。 続いて、小・中学生、児童・生徒への影響、心配なことがあったらお聞かせ願いたいと思います。お願いします。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) まず、児童・生徒の心配な影響についてですけれども、岡田議員から質問がありましたけれども、今教育委員会で最も心配していることの一つとしては、長期欠席の児童・生徒、もしくは不登校の児童・生徒が増えているという状況です。これは一つの原因としては、4月、とても人間関係づくりが大切な時期に休校になってしまったということ。さらには、様々な子供たちにとって大切な行事、音楽会や体育祭、部活動、そういった様々な行事が制限され、さらには中止になるということもあったと思います。そういった中で子供たちのやり切れない、また悲しい思いが大人の知らない中で影響を及ぼしているんだろうなと。そういうところに関しては心配なことと捉えています。
○議長(井坪隆君) 清水優一郎君。
◆9番(清水優一郎君) 分かりました。 先ほどの岡田議員の質問の中でも答弁をいただきました。特にこの不登校に対する対応状況はいかがでしょうか。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) これは、校長会も含めて今組織全体で取り組む大事なことだと思っています。特にSOSを出せるような環境を子供たちにつくってあげるということが大事だと思っています。どうしても固定化した人間関係だとSOS、悩みが出しにくいということがあります。 そのために、今くしくも新しい学習指導要領の中の一つの指針として教科担任制というのも行っています。飯田市の中も担任が変わる、教科が変わるごとにいろんな先生がいろんな視点で子供たちを見ていこうという取組も行っています。こういったことも授業力向上というのみならず、子供たちを複数の目で見守っていく。さらには、飯田市には教育支援指導主事ということで管理職を務めていただいた先生方が各中学校に入っています。それは、学校の外から少し違った視点で見られます。そういった組織的に子供たちを見守っていきたい。そんな対応をしっかり行っていきたいと思っています。
○議長(井坪隆君) 清水優一郎君。
◆9番(清水優一郎君) 先ほどの岡田議員の質問の中で、不登校というのがいわゆる問題というところから少し変わってきた、変わってきたといいますか、変わってきていないのかもしれませんが、その認識の仕方が変わってきたんだろうなというのを少し感じました。逆に私はその認識に対しては安心したんですね。ちょっと今日は時間がありませんので、ちょっと議論できませんけれども、そもそもこの不登校ということに対して、これからの教育の在り方とか、そういうことはまた今後のテーマとさせていただきたいと思っています。 続いてお聞きしたいと思ったのは、コロナの影響で悪い影響というのが取り沙汰されてクローズアップされることが多いわけですけれども、逆に結果としてこのコロナ禍によって子供たちにとってよかったこと、よい影響を与えたものというのがもしあったら教えていただきたいと思いますが、何かありますか。
○議長(井坪隆君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 学校では年度末に子供たちにアンケート調査を行います。学校評価というアンケートですが、その中で学校は楽しかったですかという質問がありますが、これがその前の年、コロナの前の年よりも楽しかったという割合が増えた学校、これが28校中過半数を超える17校で学校が楽しかったという子供たちの割合が増えているんです。これは一つの大きなコロナ禍の中の教育成果だったなというふうに思っています。 じゃあ、なぜ学校の勉強が楽しかったのかということなんですが、これは綿密な分析というよりは定期的な会話の中で私が感じているところでありますけれども、1つには、もちろん4月、5月休校だったので学校に来られたという学校のそもそもの喜びもあったかと思うんですが、それだけでは一年間の総評として楽しかったということの説明がつかないと思います。 じゃあ、どうしてこんなに増えたんだろうという学校の校長先生方と話している中では、1つはやっぱり授業スタイルが変わってきたと。個に寄り添った、宿題の出し方も事前に予習的な宿題を出して、授業では分からないところを教え合う、そんな授業スタイルに転換したこともあるだろうと。さらには、ICTを導入することによって分かりやすい授業になった、これも一つ要因としてはあるだろう。さらには、これは複数の校長先生方が語っていただきましたけれども、先ほど様々な行事が中止とか制限があったというお話をさせていただきましたが、その一方で、もう子供たちに考えさせると。もう3年生を送る会、こういう宣言だけどどうするということで、また運動会、どうやって君たちやるということで、子供たちが真ん中で主体的に考える行事が、今までは本当にあまり考えずにやってきたことを、改めて子供たちを中心に置いた行事ができたこと、これは明らかに子供たちの満足度や主体性を育むきっかけになったんじゃないかなと、そんなことを言っている校長先生方が多いです。 ですので、コロナ禍のこの宣言の中でも新しい教育の芽吹きというものも感じることができた、そんなふうに思っています。
○議長(井坪隆君) 清水優一郎君。
◆9番(清水優一郎君) とてもこれからの時代とか教育に対して前向きな気持ちになれました。やはり大人も正解を今持っていませんし、大人も子供もどうしていったらいいのかということを一緒に考えて主体的にやっていくということが大事かなというふうに思いました、これからの時代を考えるに当たってですね。子供たちが大人になったときに、自分が当事者になって、じゃあこの社会をとか、地域をどうしていこうかというところの礎になるんじゃないかなというふうに感じました。 今、教育委員会のほうでは、答えていただいたよい影響ということがありましたが、これは市政運営全体の中でも多分あるんだろうなというふうに思います、何かしら。例えば、それはこの議場を見てみても、我々議員も執行機関の皆さんも1人1台ずつタブレットを持って今使っていますね。これは議会としてはコロナ前から議会改革推進会議で議論、準備をしていたことであるとはいえ、その導入は前倒しになったということがありました。こういったこのデジタル化の分野だけではなくて、例えば業務の改善であったり、作業の仕事のやり方を効率化することによって業務が改善されたとか、そういったことが多分それぞれの部署の中にも拾っていけばあるんじゃないかなというふうに思っています。この際、一度、市役所の庁内の中でこのコロナによって仕事がうまくいくようになった内容の事例を集めて、それを生かし合うということも大事じゃないかなというふうに今教育委員会の答弁を聞いていて感じましたが、どうでしょうか。 副市長、突然ですけれど、いい影響もあるんじゃないかなと思うんですよね。そういうことが大事だと思いますが、この際一度、情報を集めてみるというのはいかがでしょうか。
○議長(井坪隆君) 高田副市長。
◎副市長(高田修君) 突然振られましたけれども、教育長の答弁を聞いていて、そういう側面ってきっとあるんだろうなと思います。私も市役所へ戻ってきてまだ3か月、4か月ですけれど、いろいろな面で職員の状況だとかをうんと気にするようになったなというふうに私個人も思っていますし、そういうことを一度聞いてみたいな、調査してみたいなというふうに思っておりますので、参考にさせていただきたいと思います。
○議長(井坪隆君) 清水優一郎君。
◆9番(清水優一郎君) よろしくお願いいたします。 それでは、ここからは佐藤市長に御答弁をお願いしたいと思っておりますけれども、これからの時代をどう見るかということです。なかなか掴みどころのない質問でお答えが難しいかと思いますけれども、自分で考えておいて何を言っているんだということですが、これからの時代について聞いていますので、これは佐藤市長のお答えになる答えが答えであって、それ以外はないだろうというふうに思います。そんな考え方の中から、まず短中期的に、2050年というよりも、もう少し手前のいいだ未来デザインの範囲といいますか、その辺りで佐藤市長の考える時代認識というのをお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) 今、いいだ未来デザインの範囲というお話もありましたけれども、今回、コロナ禍という非常に大きな時代の変化に直面しているわけですけれども、そういった中でどういうふうに今私が考えているかというところを少しお話をしたいと思います。 今回のコロナ禍に直面する中で、当たり前と思ってきたことが当たり前じゃないんだなというそういった認識であったり、あるいは私たちが何が大切なのかというのを見詰め直すような、考え直すようなそういう時間であったような思いもあります。そういった中で新しい価値観といいますか、これまで潜在的にはあったのかもしれませんけれども、そういったものが鮮明に表に出てきたというようなことがあるかなと思います。 例えばグリーンリカバリーというのもそうで、大量生産、大量消費、大量廃棄、これがおかしいなと思っている人は恐らくこれまでもいたし、それがこのコロナ禍に直面する中でやっぱりこれを見直さないといけないという動きが顕在化してきた。都市の一極集中から地方への分散ということや、あるいは改めて環境を重視するSDGsというもう既にコロナ禍より前に立てていた国連の目標が今回のコロナ禍の中でより鮮明に目標として意識されるようになってきた、そういったような変化があるのかなと思います。考え方としては以前からあったけれども、コロナ禍の中で鮮明になって多くの人がそれに共感するようになったと、そういうものがいっぱいあるんじゃないかというふうに思います。 そういった人々の新しい価値観の下で、私はこの地域のすばらしいところ、いいところというのが真っ当に評価される時代が来る、あるいはもう来ている、そういうふうにも考えています。美しい水があって、田んぼがあって、森があって、山が美しいということや、夏は暑いけれども朝晩は涼しくて、冬は寒いんだけど毎日晴れる。そして、食べ物も少量だけれども多品種作れる。お祭りや獅子舞などの伝統行事や文化が残っているし、昔よりも薄れたとはいえコミュニティーもまだまだ残っている。地震や台風のおそれが少なくて、過去の災害を乗り越えてきたという歴史、ビルド・バック・ベターの歴史を持っていると、そういったことですね。これが改めて今こそ評価される、そういった時代が来ているんじゃないかというふうに感じています。 これからこの地域にはリニアが通って、三遠南信自動車道が通るという本当に大きな変化を迎えようとしていますけれども、そういった中で今申し上げたこの地域の価値といったようなものを私たち自身が見失わないようにしていく、これが大事なことだと思っていますし、これから先の時代の認識として私たちが持っていなければいけないことではないかというふうに感じています。 答弁になったかどうか分かりませんが、私の今のコロナ禍においての時代認識をお話しさせていただきました。
○議長(井坪隆君) 清水優一郎君。
◆9番(清水優一郎君) 佐藤市長の時代認識、それからこの当地域への思いも交えながらお答えをいただきました。 ちょっと話がずれちゃいますけれど、佐藤市長、最近元気がない気がしていまして、昨日の一般質問や今日のやり取りもそうなんですけど、どうも声に張りがないんじゃないかな、ちょっとコロナでよっぽどお疲れになっているのかな、対応で疲れているのかなと思います。ぜひ、未来志向の議論をしておりますので、エネルギッシュに、そんな雰囲気でお願いできればなと。当然無理をさせるものではありませんが、よろしくお願いしたいと思います。 2050年ということを佐藤市長は日本一住みたいまちということで一つの目標設定を掲げたわけですけれども、この2050年というのはなかなか難しいと思うんですね。というのは30年後といいますと、例えば私ですと今からだと68歳、逆に遡って考えてみますと僕は8歳なんですね。皆さんも30年頃や30年前の自分をちょっと想像してみていただくと、なかなかつかみ切れないところがあるんだろうと思います。 30年後を見据えたときに、やっぱり責任があるのは自分たち、今ここに生きている自分たちがどう行動するべきかということなんだろうというふうに思います。それで、私の答えはないんですけれども、先ほど佐藤市長のおっしゃった時代認識、それから地域への思いというものを積み上げていった結果、30年後にそういう姿になっているということが望ましいし、そうあるべきだろうというふうに思います。 続けて、経済政策についてお聞きしますが、まず当然、直近はコロナ対策ということなんだろうと思いますが、先ほど冒頭の私の挨拶で申し上げたとおり、ワクチン接種が一つの区切りになるんだろうというふうに思っています。今まで緊急対策事業を打ってきましたけれども、これからの緊急対策事業の考え方ですとか、もう少し長期的には経済政策の考え方、こういったものをお聞かせいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) 最初に元気がないんじゃないかと心配いただいてありがとうございます。大丈夫です。元気はつらつでやっております。 今後の経済政策については、昨日、福澤議員への御質問にもお答えしましたけれども、これまでは事業継続をどうしていくかというそういった局面だったと思いますけれども、ワクチン接種による集団免疫の達成という一つの区切りを迎えた後は、今度は経済の再生というところにかじを切っていく、アクセルを踏んでいくということになると思います。 そのときにポイントとなるのが、グリーンリカバリーという考え方にも通じますけれども、以前の形に戻すということではなくて、このコロナ後のアフターコロナの時代に合わせていく。もう少し言うと、環境を重視した世界、環境が一つの大きな価値の側面になっていく、その時代を見据えて、そこに新しい事業を起こしていくような、そういった事業転換を各企業が行っていく、そういったことが一つ大事になってくるんだろうなというふうに思います。 そういった意味で、アフターコロナに向けて事業を新しく起こしていく、あるいはこれまで取り組んできたことを組み替えていく、そういった事業活動については、ぜひ市としても応援していきたいというふうに思いますし、さらには、地域内の経済循環という先ほどのクリーンリカバリーで御紹介した大量生産、大量消費、大量廃棄という形から少しかじを切らなきゃいけないといったときに、じゃあ、この地域でどういう取組ができるのかといったようなところで、市として経済界と一緒に取り組めることはないのか、そういったことをやっていきたいと思います。 先ほどの関島議員の質問の中で取り上げられていた有機農業というのも関島議員の質問の中でも紹介があったように、食の安全というだけではなくて農業を守るとか、あるいは環境問題に取り組むとか、そういった側面があるわけですから、それを地域経済に置き直せば同じようなことが言える。そういったようなことで幾つもの側面があると思いますが、経済活動について持続させていくという取組から再生していくという新しいフェーズに移っていくというふうに考えています。
○議長(井坪隆君) 清水優一郎君。
◆9番(清水優一郎君) 私も同じ考えです。いわゆる今の状況の例えば経済対策の考え方からいきますと、対症療法重点からもう少し進んだ、このコロナを変革の転機とする新しい取組、そこの中には必ず環境というテーマが入ってくるんだろうというふうに思っています。そういう新しい事業展開をする事業者なり起業家を応援していくということが、これからの経済政策においては大事なことであろうというふうに共通の認識を持っています。 やはり今までその環境と経済の考え方というのは、どうしても今までの経済活動というのは、企業の余剰の利益を自然保護だとか環境保全に回してきたということが現実的なんだろうと思います。その考え方から、やはり環境というものが前提にあって、それを守りながら稼ぎ出す方法を導き出していくという、そういう事業者をやっぱり応援していくべきなのだろうというふうに私も考えております。 そこで最後の質問です。今こそ「2050年、日本一住みたいまち飯田」を実現するためにどうしていったらいいのかの道筋を示す必要があるんだろうというふうに思います。今から約30年後の目指す姿に向かって、そのアプローチのイメージというものはどのようなイメージをお持ちでしょうか。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) 日本一住みたいまちになるんだというその宣言の中には、これは昨年の第4回定例会の御挨拶の中だったかと思いますけれども、私が住みたいまちという言い方に込めた思いを少しお話しさせていただきました。住みやすいまちという言い方ではなくて、住みたいまちというのはどういう意味かという、そこに主体的な意思が関わるんだという話をさせていただきました。 住みたいまちというのは、私と清水議員ではイメージが違って当然あると思いますし、理由も1つではないかもしれない。そういった非常に多様なものを含んでいるというふうに思います。これは、2050年に住みたいまちになるという、そこに向かっていこうというのは、ある種バックキャスティングの手法ではあるんですけれども、ゼロカーボンシティとはちょっと違う、ゼロカーボンシティは明らかな数値目標があって、これを達成するためにどういう取組をしなきゃいけないかという、割と道筋としては描きやすいものですけれども、住みたいまちになっていくというのは、いろんな道筋があったり、いろんな取組があったりするということだと思います。 私としては、市民の皆さんがこんなまちに住みたいという思いがたくさんある。あるいは、このまちの今こういうところが非常に困ってるという困り事もたくさんある。そういった住みたいまちになる要素を一つ一つ実現する。そして、今ここが住みにくい、住みたくないという要素になっているところを一つ一つ解決していく、そういったことを積み重ねていくことだというふうに思っています。ですので、この道筋という明確な道筋を一筋示すことができるという類いのものではないと思いますけれども、みんなが「2050年、日本一住みたいまち」になるんだというふうに掲げて一つ一つ取り組んでいく、これが大事ではないかというふうに考えています。
○議長(井坪隆君) 清水優一郎君。
◆9番(清水優一郎君) 分かりました。 住みたいまちというのは、誰が住みたいかといったときに、当然今住んでいる自分たちがここに住み続けたいまちということなんだろうというふうに私は思っています。やっぱり近き者喜べば遠き者来たるで、当然人口の推移というのは見ていかなくちゃいけないんですけれども、私たちが心豊かにここに住み続けていくためにはどうしていったらいいのか、こういうことを考えて一歩ずつ進んでいくということが大事なんだろうというふうに思います。 今日はなかなか難しい質問をさせていただきましたが、これからの飯田市のための議論になったというふうに私は感じております。ありがとうございました。
○議長(井坪隆君) 以上で、清水優一郎君の一般質問を終わります。 会議の途中ですが、ここで暫時休憩といたします。 14時48分 休憩
----------------------------------- 15時15分 再開
○議長(井坪隆君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 それでは、次の一般質問を行います。 清水勇君。
△清水勇
◆20番(清水勇君) こんにちは。 最後の一人であります。あと40分間、お付き合いお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 今回の一般質問におきまして、私も4月の改選のときには、5期目となりまして、ここへ送っていただきました。市民の皆様の代弁者として、また議会・市政のために、またしっかりと努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 私もコロナ感染症のワクチンの接種をしてきました。コロナの今回は接種に対する一般質問もありましたけれども、65歳以上過ぎましたので、妻と一緒に8日に電話で予約をいたしまして、龍江在住ということを告げまして、龍江に近い病院を紹介していただいたところ、4つの病院を紹介していただきました。一番空いているのはどこですかと言ったら、地場産が一番近いということで、近いというか空いていますということで、ですから13日の土・日にやっているということで、13日の日曜日に4時から予約を取りまして、妻と2人で行ってきました。 4時10分前頃、3時50分頃入ったんですが、最初の受付は本当に空いておりまして、そこで問診票と身分証明書を出して、次の受付で問診票の確認をして、次に接種のお医者さんと行ったんですが、全て最初の受付から次の受付、医者のところまで案内をしていただきまして、接種をして、15分待機をするところへ行って、15分安静にしていてくださいということで、紙を渡していただきまして、4時6分まで安静にしてくださいと。妻がたしか4時8分までということで、そちらのほうがやはり15分待つということで混んではいましたけれども、スムーズにいきまして、ああいう状況ならば高齢者の皆さんも安心して打ちに行けるんじゃないかなというふうに思ったところであります。 ですから、私はたしか3時50分に受付をして、出るまでに20分ほどで接種も終わりました。そういう形の中で、やはりいろいろな心配ごと、その病院とか場所にもよると思うんですが、地場産ではスムーズに対応してくれて、スムーズに打ててよかったなというふうに思っております。 2回目が7月4日のたしか4時に予約も取れておりますので、割と早くほかの人よりも打てるかなあというふうに今は半分安心しておりまして、4日が早く来ないかなと待っておるところでもあります。 さて、今回の質問につきましては、遠山郷と
天龍峡周辺の観光の取組について質問をいたしますので、よろしくお願いいたします。 初めに、遠山郷の観光施設設備について、現在かぐらの湯は市の直営で運営を行っております。昨年のたしか1月末から2月の初めにかけて源泉の改修工事中にポンプの落下という事故により、源泉をかぐらの湯に送ることができなくなりました。現在は、請負業者との間で損害賠償について進めていると思いますが、そこで、現状はどのように訴訟について取り組んでいるのかお聞きしたいと思います。
○議長(井坪隆君) 執行機関側の答弁を求めます。
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) 今の訴訟の進み具合ということでございます。この源泉ポンプの落下事故については、請負業者と協議して第三者による裁定手続に委ねていこうということで、長野県建設工事紛争審査会の仲裁手続をしたいということで、昨年の令和2年6月に議会の議決を受け、8月に書類を提出して受理されているというものでございます。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) 現状についてはお聞きをいたしました。やはりこの件につきましては、民間の旅館施設ならば死活問題の案件だというふうに考えております。やはり迅速にいき、また中身は早く訴訟を進めていくことが必要かと思いますので、今後の取組について、今訴訟中ですので、答弁できる範囲内でお聞きしたいと思います。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) 今後の取組ということでございますけど、現在この紛争審査会へ申請した賠償を求める内容は、落下ポンプの改修についてと、それから復旧工事に関する費用、それから指定管理者に対する営業補償、それから沸かし湯によるつなぎ営業をしておりますので、このボイラーの設備の関係、こういったものでございます。現在まで3回の審理を行ってきたところでございます。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) 現状をお聞きしたわけでありますけれども、やはり市も弁護士を立て、また県の仲裁審査会の中で進めていく中で、それぞれの今の訴訟、補償内容でいきますと時間がかかるのではないかなあというふうには考えております。 しかし、今の現状でいきますと、やはりかぐらの湯自体においてはそれを待ちながら進めるということでもないというふうに思っていますし、今沸かし湯で取り組んではおりますけれども、やはりそうした県も入り、仲裁に関わる中でしっかり早急に結論が出るように取り組んでもらいたいと思いますので、その点よろしくお願いいたします。 それでは次に、市が直営で取り組んでおりますかぐらの湯の現状と利用客のそれぞれの感想について、もしあったらお聞きしたいと思います。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) その前に今、早急な解決に向けてというお話がございました。この紛争審査会の仲裁は、結審までの審理回数が決まっていないということでございまして、そのために私どももジレンマなんですけど、見通しをちょっと言えないというような状況でございますが、当方としても早期の解決を望んでいるところでございます。 それでは、沸かし湯で今やっているけれど、その状況はどうかというお話でございますが、かぐらの湯は現在、市直営で沸かし湯により管理運営を行っているという状況でございます。コロナ禍による休業期間もこの間ございました。入浴者数は令和2年7月、去年の7月から、これは直営でオープンしたときですけど、今年の3月末まで、9か月間で1万4,000人弱ということになっております。 地元のほうでも、このかぐらの湯を盛り上げるために南信濃まちづくり委員会が設置したかぐらの湯応援団の皆さんによる環境整備作業とか、それから食事等を提供するテント市など地域を挙げて支えてきていただいているところでございます。 しかしながら、コロナの影響もありまして、コロナ前の例年の利用者数には及んでいないという状況でございます。ですけれども、かぐらの湯としては、これ見ていきますと土・日・祭日はそれなりに多くの方に利用いただいているというんですけれども、やっぱり平日利用が伸び悩むという、観光施設ですので、やむを得ない面はあるんですけれども、そういう中で平日の利用者の少ない日は時短営業、午後1時から、通常10時からのところを、そういう努力、それから従業員の勤務シフトの工夫など経費削減の取組、こういうことも併せて一生懸命運営させていただいていると、こういうことでございます。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) 現状、コロナ禍の中で、それぞれ努力しながら運営をしていると。また、地域の皆様に協力をしていただいておるということを伺いました。 この温泉は、誰でも知っているように事故前は塩分濃度の濃い温泉で、利用客は体が芯まで温まり、いい温泉との評判もよく、県外だけではなくて近隣飯田市のほうからも多くの人が行っておりました。私も知っている知人で行っていたというのも聞いて、早く何とかしてほしいなという声も聞いておりますが、現在は井戸水の沸かし湯であり、今の説明があったようにやっているわけでありますが、インターネットのある情報のところに入ったんですが、3月に県外からある客が来て、沸かし湯なら入らないというような声もあったと。やはりただ、そういう温泉というものに対して県外の皆さんも魅力を感じて来ているわけでありまして、沸かし湯ということでまた評判を下げてしまうんじゃないかというふうに思うところであります。 私はこのような現状を考えますと、先ほど訴訟には時間がかかると。では、やはり早急にポンプを引き上げることを考えるか、別に掘るか、他の源泉を探すか、そういうことが重要かと思いますが、その点について今後どのように考えているのか伺いたいと思います。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) 温泉復活の可能性というような質問だったと思うんですけど、源泉の復旧の解決について、非常に技術的な問題がございまして、今専門業者へ見積りを取ったり意見を聴取したりというようなこと、それから源泉の現況調査、それからもしやるとすれば施工方法、どんな方法があってどのくらいかかるのかと、復旧に向けた検討を進めています。ポンプ落下事故に伴う紛争審査会の審査状況、これが決まらないと手をつけにくいというかつけられないという現実もありますので、こっちを横にらみしながら並行して、復旧工事については、いざ手をつけられるとなった場合にはできるだけ短時間で確実な方法を検討していく必要があるということで、今再開できるときを目指して考えているところでございます。 それから、温泉を再開をしていくということになりますと、地元を中心とした担い手の存在というのも非常に大事になってくるということで、これも併せて大きな検討課題となっております。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) やはり今まで説明していただいたような審査会との取組だとか、そういった現状のことも地域の人たちに細かく説明をしながら、どういう状況で進んでおるというような安心感をやはり持っていただくことが必要じゃないかと私は考えております。 ですから、例えば、井戸水を使っておりますではなくて、例えばその井戸水の中身、効能というか成分を調べてどういうものがあるかとか、あそこには龍淵寺というところにカルシウムを含んでいる観音霊水というのがありまして、これも調べたところによるとカルシウム、マグネシウム等、天然ミネラルとしては非常に良質だということで、半年常温で置いても大丈夫だというようなこともインターネットには載っておりました。ですが、これは龍淵寺さんのものなので、ただこれは私の意見なんですが、そういったものがあるわけですから、やはり周りの使えるということと、呼べるという水、天然水に入りながら飲んでもいいものというような形の中で、次の温泉をどうするかということが決まるまでは、やはり手を尽くしていろいろとやってみることも必要じゃないかなと思います。 この点につきましては龍淵寺さんの水ですから、私の個人的な意見で言っていますので、龍淵寺さんに誤解されても困るので、こういう形で言っておきますが、非常にいい天然のミネラルの水ということはもうみんなが分かっていることですから、やはりこういうのもどうかということも含めて、今後そういった井戸水も調べて考えていくべきと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) ただいま一つの面白いアイデアをいただきました。やはり沸かし湯という言葉でちょっとがっかりさせちゃうということも現実にあろうかと思います。こういう中では、沸かし湯であってもやっぱり営業を続けてくれていることがありがたい、こういうお話もあるようですけど、やはり少し温泉と比べるとそういう感想もあるかと思いますので、今いただいたようなアイデアを実際にどうなのかということをちょっとぜひ検討させていただきたいと思います。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) それと、かぐらの湯は立派な建物であって、あそこには食堂や販売店も施設があるわけでありますが、やはりあの施設も私は道の駅として地域の人たちの働く場所であったりとか、地域の食材を提供するためには今後必要な地域の建物だと思っておりますので、その点について今後どのような活用を考えておられるのか、そこら辺も伺いたいと思います。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) 現在、食堂とか売店、活用できていない状況でございます。遠山郷かぐらの湯というのは道の駅でございまして、まさに道の駅としての機能、どうあるべきかということ、今全体として温泉の復旧のこと、それから施設が老朽化していること、それから中橋の送湯管の復旧のことなど、いろいろ課題を抱えておりますので、こういうことをいろいろ含めて、道の駅としてどういうコンセプトや機能を持っていくかと。今、地元のほうでも新たに遠山郷の将来に向けて検討をする体制を、検討会議をつくっていただいておりますので、しっかりとそこで議論をして、そこにまた外からの専門的な知見なども収集したり取り入れたりして考えていく必要があると考えています。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) 今まで取組や考え方を伺ってまいりました。この施設で、やはり私は地元の食材の活用や地域の人の働く場所の確保に向けてしっかり地域の皆さんと検討して取り組んでもらいたい。 それと、やはり三遠南信自動車道が開通すれば、無料の道路であり、多くの人が行き来すると考えております。中央道を使って東名を使って浜松へお金を出して行くよりも、やはり30分前後しか違わないような三遠南信がもう何年かで開通すれば、やはりそういう多くの人たちの行き来が考えられまして、今言うような道の駅として遠山郷にとっては重要な施設だというように考えております。 したがいまして、温泉施設は例えばいつまでにどのようにするか、食堂・販売店をどのように生かしていくか、今後の運営について、私は3年間、国のほうの援助をもらいながら地域おこし協力隊の検討もしながらやったらどうかというようなことで、やはり早急的に地域の人たちと検討して取り組んでいくことが必要かと思います。これにつきましては、やはり地域の人たちも情報が欲しいんじゃないかというようなことを私も考えております。 この件については佐藤市長もやはり地域活性化プログラム2021の中で観光分野についての方向性ということもうたっておりますし、また佐藤市長自体も遠山郷かぐらの湯に対して思いがあるんじゃないかと思いますので、ここで市長の御所見を伺いたいと思います。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君) ただいま清水議員から三遠南信自動車道が通った場合のあの場所の重要性についてお話がありました。私もそう思います。 自動車専用道でずっと上がってきて、青崩峠トンネルを抜けてくるという、そういった中で、かぐらの湯の辺りが久しぶりの人里というか、そういう感じになる。そうすると、非常に大勢の皆さんが恐らくあそこへ立ち寄るという形になると思います。 そういった意味で、あそこに南信州あるいは長野県の観光の南側からの起点となるような機能をぜひ持たせなければいけないと思っていますし、そのためには今お話のあった地元食材の活用であったり、地元の人材を活用したというそこが非常に大事なところになると思います。 今、地元の皆さんも一生懸命検討会議で経営体の在り方であったり、あるいは道の駅に持つべき機能について議論をしていただいていますので、そういった議論をしっかり受けて、市としても道の駅の再生についてしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) 私も、やはりあそこは道の駅として重要な施設であり、遠山郷の皆さんにとってもやはり早く再開できるような形を待ち望んでいるところでもあるんじゃないかなあと思いますし、地元の人たちでもやはり食材、山菜とかいろいろなものを使ってこういうのをやりたいというようなこともちょっと話をしたり相談を受けたりしていることがありますので、いろんなあそこの皆さんも何とかしようというのがありますので、ぜひまた先ほどの現状の話をしていただきながら一緒に取り組んでいくということで、またしっかり進めていただきたいと思いますので、その点、よろしくお願いいたします。 次に、
天龍峡周辺の観光事業の取組について質問をしていきたいと思います。 現在、
天龍峡パーキングエリア及び周辺でイベントなどの開催を行っております。その状況と運営における市の関わりはどのようなものかお聞きしたいと思います。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) イベント等の状況ということでございますが、まず
天龍峡パーキングエリアの広場では、昨年の6月から土・日・祝日、それからお盆などに
天龍峡ご案内人による周辺観光案内、それからキッチンカーやテントなどでの物販を行っております。そして、昨年の引き続き7月からは、地元の飲食店等によります「
天龍峡朝市りゅうの朝まーけっと」というものを継続的に開催するというようになってきております。そういった朝市以外にも独自のイベントも行われております。 それから、10月には「南信州
天龍峡マルシェ」、これも新型コロナがございましたけど、感染症対策の議論をしっかりと関係者の皆さんが重ねた上で開催して、多くの来場者がございました。そしてまた今年、年が明けて2月には、
天龍峡温泉観光協会の主催で「
天龍峡ナイトミュージアム」という、この
天龍峡をライトアップするという初めての取組が行われまして、2万人もの来場者があったと。この運営には地区の住民の方々、店舗の方々が協力して、観光客が少なくなる冬の新たな魅力づくりを行ったということでございます。 今コロナで観光客が減少する中でございますけれども、市としてはこの
天龍峡観光案内所が入る
天龍峡百年再生館に専任の職員を置きまして、地域の皆さんのこうした取組へ協力したり、広報・宣伝活動を本当に一生懸命やらせていただいています。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) パーキングエリア、また周辺での取組について説明を受けました。 やはり市として有用な協力、人選の面、また予算の面等関わっていると思います。そんな中で、パーキングエリアの広場の活用に例えば関わる地域団体の皆さんの要望等に対して、市はどのような取組をしてきたのか、その辺のところも伺いたいと思います。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君)
天龍峡パーキングの広場については、これまでも度々議論になってきたところだと思います。 その活用につきましては、先ほども少し述べたとおり、土・日・祝日などを中心に様々な取組を始めてきておりまして、それに当たってはこのパーキングエリアの広場が自動車専用道路の区域内にあるということがございまして、その使わせてもらうための手続が必要でございます。ですので、これは毎月、管理者である国土交通省、それから管轄する長野県警、こちらに対して申請を行い許可を受けておるという状況でございます。また、そこの使用に当たっては、管理者である国交省との協議により、安全管理員を置くこととされていまして、その人たちを市のほうで配置をしているというようなこともございます。 そういうことをしながら、出店者の募集、それから出店管理、それから使用日当日は広場のほうの鍵の開け閉めとか報告とか、こういったことを市でも関わらせていただいて、今後も一生懸命取組をして、以前と比べればかなりの活用が進んできていると、こういうふうに認識しています。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) やはりあそこのパーキングエリアについてはいろいろな制約がある使い方をしながらも、その中で市としても、人間も経費のほうも協力するというようなことを伺いました。 私は、「そらさんぽ」もできまして、渓谷を一周できる遊歩道もできました。その状況の中で往来をする人たちも多くなっております、実際に。 三遠南信自動車の開通に向けて、今後パーキングエリアの活用をどのように市としては考えているのか。やはり先ほど言われたような取組と実績も必要なものですから、それらを含めた形でどのように考えておるのか、ちょっと伺いたいと思います。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) そのパーキングエリアの広場の活用ですけれども、先々は、将来に向けては今よりもより使いやすくさせていただけるように、管理者である国土交通省としっかり協議をしていきたいと思っています。国交省さんも今一生懸命一緒になって考えてくださっていますので、すぐにというわけにはいきませんけど、今のような取組を続けながら進めていきたいというふうに思っています。 とりわけ
天龍峡のパーキングのところは、本当に三遠南信道が開通したときには、浜松のほうから来ればかぐらの湯、そして15分か20分で
天龍峡、さらにはそれが中央道、それから昼神温泉へとなりますし、それから151で南へまた下っていくということもある。この逆のコースもございます。そういう意味からしても、本当にそこに立ち寄るだけで、素通りされない、先ほど話にありましたように、龍東道もありますので、せっかく
天龍峡に寄ったら2か所、3か所寄って、それからどこかへ動いていただくと、こういうようなことも考えながら、先を見ながら進めていきたいと思っています。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) 今の説明もいただいたように、やっぱりパーキングエリアの活用については国土交通省が相手であるということで、やはりこの問題解決に向けて時間がかかるのかなあというふうに私も捉えております。 しかし、今やられている、先ほど説明があったような今後もイベントとか、そういうものに対しては開催をして実績を残していくということも非常に必要なことだと思いますので、これからも市としても今後、十分協力しながら取り組んでもらいたいと思います。 それで、東側の千栄側の
天龍峡大橋のたもとに建物ができました。あそこも産建で視察に行ったわけでありますけれども、地形的なことでやはり水回りがない、トイレとか厨房がないということで、私はそういうふうに見させてもらいました。杉林とかヒノキ林にも遊歩道というか、それぞれ山の持ち主、地主にも協力してもらいながら、また地域の皆さんも協力しながら遊歩道を造っているわけでありますが、やはり私はあそこに本来ならトイレとか水回りが必要だなあと。観光客や歩く人たちは、やはりトイレが必要になります。 そんな関係で、現在一段下に駐車場の計画も進んでいると思いますが、私は例えば上にどうしても水が持ってこれないということであれば、下の駐車場の中へ、やはり観光客にとってトイレは必要ですし、また災害時の避難所としてやはり厨房つきで、トイレで土間を打ったような建物が必要じゃないかと私は考えておりますが、そこら辺のところ、市は例えば駐車場のみなのか、私はそういう施設が必要だと思いますが、その辺のところを伺いたいと思います。
○議長(井坪隆君)
串原産業経済部長。
◎産業経済部長(串原一保君) 今の議員さんの御提案というかお話の向きは分かりました。今、千栄側ですね、そらさんぽを渡った千栄側の下村区、こちら、市と協力して公園というか広場を整備してまいりまして、広場そのものはもちろんですけれども、そこに加えて花壇だとか交流施設だとかこういったものが完成してきていると。それで、今お話があったように龍東道がございますので、この龍東道までぐるっと周って歩いていただくと、一番低いところでは天竜川の水面の高さまでですので、非常に高低差がございますので、ミニハイキング的な周遊ができると、そういうふうに私も思っています。 その御提案の向きにつきましては、予算の関係もございますので、いきなりというわけにはいかないと思いますけど、やっぱりそういうふうに先ほどからありますように、人の呼び込みも進めながら段階的に何をどういう順番にやっていくかということをしっかり考えながら、
天龍峡全体をよくしていくように検討してまいりたいと思います。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) 私もある意味で遊歩道を造るだけじゃなくて、先ほど言ったように西側のパーキングエリアは国土交通省との関係で時間がかかると。じゃあ、建物も多分できるかどうかも分からないと。そういう形の中で龍東側の千栄下村地区なんですが、あそこは私は千代全体とか、龍江とか龍東側は無料ですから、上久方からも5分かかるかかからないで来られますから、ある意味龍東地区の食材の販売とか特産品を販売するのにもプラスになる駐車場であり施設であり、今できておる建物であると考えておりますので、そこら辺について今言われたようにじゃあ全部すぐというのではないんですが、やはりそういったことも考えながら、今の状況でいくと西側はまだまだ時間がかかるし、できるかどうか今後の課題もあるということも含めて、やはり私はそういう形で言っておりますので、これについてはしっかり地域の関係者と協議していただいて取り組んでもらいたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 西側のパーキングエリアの活用につきましては、やはり
天龍峡の駅周辺だとか、姑射橋周辺だとか、若がえりの湯だとか、そういう形の動線の中でも考えながらどうするかということも必要に私はなってくると思いますので、その点のところ、やはり国土交通省のほうでも快く飯田市の要望を聞いていただけるような形というのは一番ベターなんですけど、それについてはやはりいろんなことをクリアして取り組んでいかなきゃならないと思います。そういう点でいくと、東側の今の地域については、やはり全線開通までに整備しながら、しっかりそういった龍東側のものも取り組んでいけるんじゃないかと私は十分に考えておりますので、そこら辺のところはしっかり取り組んでいただきたいと思います。 例えば12日の土曜日に、中体連の女子のテニスがあそこの
天龍峡でありました。女子の大会ですね。男性は高森とかそっちへ、やっぱり一緒にできないんで、駐車場が少ない、更衣室も着替えることがないとか、コート数が足りないとか、そういう意味で私はあそこは
天龍峡駅、JRもあるし、インターもありますし、あそこをまたいろんな意味で整備することによって、若がえりの湯も使ったり、観光客がインターネットで使いたくてもいっぱいで使えないというような今までも事情がありましたので、やはりあそこはコートや駐車場やそういった周辺整備、今のパーキングエリアだけじゃなくて、全体を捉える中で取り組んで、あそこへ人が集まるような集客として、いろんな検討課題として検討していってもらいたいと私は思っております。 ですから、そこら辺を踏まえた形の中で、
天龍峡についても2021地域経済活性化プログラムの中で載っておりますけれども、市長の所見を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(井坪隆君) 佐藤市長。
◎市長(佐藤健君)
天龍峡の今後の在り方についても、午前中の中心市街地の議論と同じように、例えば「そらさんぽ」のところのパーキングの話とか下村広場の話とかという点の話ではなくて、全体としてどういう人の流れをつくりたいか、そういう視点が非常に大事なんだろうと思うんです。 今議員がおっしゃったように、姑射橋までどうやって降りてきてもらうのかといったようなこと、これが西側では必要な議論ですし、東側は非常に長いウオーキングのコースになりますので、それをどういうふうに楽しんでもらうのかといったような議論をしていくことになると思いますが、いずれにしても少し全体として人の流れをどういうふうにつくっていくのか、そういう意味でそれぞれの場所にどんな機能を備えておきたいか、それを経営体と併せて考えていく、そういうことが大事だと思います。 残念ながら今のところは、「そらさんぽ」に来たけれども、ぱっと見、ちょっとどこへ行っていいか分からないとか、あるいはパーキングにキッチンカーは出ているけれども、地元のものはなかなか買えないとかという話にどうしても今なっちゃっていると。それをもっともっと地元を歩いてもらったり、地元のものを買ってもらったりできるような、そういう面的なプランを地元の皆さんと一緒に考えていくということかなと思います。 先ほど産業経営部長から紹介があったように、今地元、かなり若い方々を中心として新しい動きが出てきていますので、そういった皆さんとも一緒にあの地域を広く捉えて動きを起こしていきたい、それを市としても一緒に考えていきたいなというふうに考えております。
○議長(井坪隆君) 清水勇君。
◆20番(清水勇君) やはり今言われるように、
天龍峡を観光プラス、そういうテニスコートの関係とか、あそこへもう少し大きな中学校、高校の大会も条件がいいので持っていきたいと思っているんです。JRの駅、中学・高校になれば駅で来られるし、あと、お父さんお母さんも多分インターというか高速で送って来られるとか、いろんな条件の中であそこは人が集まれる場所、その集まった後に若がえりの湯も使ってもらいたいというような観光以外の集団の集まりの中、そういうふうに考えております。 先ほど市長も言われましたように、あそこの地域の若い人たち、ちょうど若い経営者、果樹園を含めた形の中で、本当に積極的に集まって取り組んで何とかしようという形でやっています。それがエリアでやっているああいう出店につながっているので、そういう実績をつくりながら、それに対してやはり当面協力してくださいというのはそういうことにもあるので、そういう形の中で、やはり今の若い人たちの集まりとか、重要と考えておりまして、今後についてそれらをまた参考にして取り組んでいきたいし、発信していきたいと思いますので、そこら辺のところをまた考えて、市としてもしっかり方向性を出して取り組んでいただきたいと思います。 これで私の一般質問を終わります。
○議長(井坪隆君) 以上で、清水勇君の一般質問を終わります。 これにて第2回定例会の一般質問の全てを終了いたします。
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△日程第4 議案審議
○議長(井坪隆君) 日程に従いまして、本日上程となりました議案の審議に入ります。 議案第63号「工事請負契約の締結について(農業施設等補助災害復旧事業頭首工復旧工事)」と、以下件名より省略いたしまして、議案第64号及び議案第65号の以上3件を一括議題といたします。 初めに、朗読を省略し、直ちに執行機関側の説明を求めます。 初めに、議案第63号について、米山建設部長。
◎建設部長(米山博樹君) 議案第63号について御説明を申し上げます。 本案は、農業施設等補助災害復旧工事の請負契約の締結について、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例第2条の規定により議会の議決を求めるものでございます。 契約の目的は、令和2年の7月豪雨により被災しました農業施設に係る令和2・3・4年度農業施設等補助災害復旧事業頭首工復旧工事でございまして、施行の場所は飯田市南信濃和田940番2ほか、1級河川遠山川に設置しております中川原頭首工でございます。 契約の方法は、指名競争入札による契約。 契約の金額は、1億7,224万9,000円。 契約の相手方は、飯田市南信濃和田1012番地、池端工業株式会社、代表取締役、池端清二氏でございます。 説明は以上でございます。よろしくお願いします。
○議長(井坪隆君) 次に、議案第64号及び議案第65号について、佐々木財政課長。
◎財政課長(佐々木学君) それでは、議案第64号について御説明申し上げます。 本案は、令和3年度飯田市一般会計補正予算(第2号)案でございまして、歳入歳出予算の総額にそれぞれ800万円を追加し、予算の総額を476億6,975万円としたいとするもので、新型コロナウイルス感染症の特に変異株の感染拡大を防ぐために、簡易検査キットを活用し、水際対策を行いたいとするものでございます。 その有効性やニーズなどのデータを検証した上で、人の動きが多くなるお盆の時期や第5波の水際対策としての活用に向けて検討を行うため、早期に事業実施をする必要があり、本日即決をお願いしたいとするものでございます。 内容につきましては、第1表 歳入歳出予算補正で御説明申し上げます。 議案書4ページ、タブレット6ページをお開きください。 歳出から説明させていただきます。 4款衛生費は800万円の増額で、ただいま申し上げました新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐため、簡易検査キットを活用した水際対策に要する経費を計上するものでございます。 続きまして、歳入でございますが、議案書2ページ、タブレット4ページを御覧ください。 19款繰越金は、純繰越金を増額するものでございます。 説明は以上でございます。 続きまして、議案第65号について御説明申し上げます。 本案は、令和3年度飯田市一般会計補正予算(第3号)案でございまして、歳入歳出ともに4億620万6,000円を追加し、予算の総額を480億7,595万6,000円にしたいとするものでございます。 内容につきましては、第1表 歳入歳出予算補正で御説明申し上げます。 第2条は地方債の追加及び変更でございまして、第2表 地方債補正で御説明申し上げます。 では、議案書4ページ、タブレット20ページをお開きください。 歳出から説明させていただきます。 2款総務費は1,440万円余の増額で、1項総務管理費はコミュニティ助成事業の採択による増額、3項戸籍住民基本台帳費は、社会保障・税番号制度に係る会計年度任用職員の人件費の増額、4項選挙費は、市議会議員選挙のポスター掲示場設置に係る業務費用の増額が主なものでございます。 3款民生費は1億7,150万円余の増額で、子育て世帯生活支援特別給付金給付事業に係る給付金及び人件費等を計上するものでございます。 4款衛生費は1億3,020万円余の増額で、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種体制を強化するために要する経費の増額が主なものでございます。 6款農林水産業費は960万円余の増額で、1項農業費は意欲ある農業者支援事業の採択による増額、2項林業費は、森林病害虫対策費用等に係る経費を増額するものでございます。 7款商工費は3,330万円余の増額で、国の地方創生テレワーク交付金を活用したサテライトオフィス等誘致及び事務所開設等の支援に係る経費の計上が主なものでございます。 8款土木費は4,860万円余の増額で、2項道路橋りょう費は防災・安全交付金事業の国の内示に伴う増額等、4項都市計画費は、県の補正予算に伴い県街路事業地元負担金を増額するものでございます。 9款消防費は500万円の増額で、企業から頂いた寄附金を活用し、避難所における新型コロナウイルス感染症対策に要する経費を計上するものでございます。 10款教育費は770万円余の増額で、小・中学校において感染予防対策を行うスクールサポートスタッフの人件費を増額するものでございます。 11款災害復旧費は1,440万円の減額で、5月20日から21日にかけて発生しました豪雨災害に係る災害復旧事業費を増額する一方、過年度に発生した農業施設補助災害の令和2年度への前倒しに伴う減額が主なものでございます。 続きまして、議案書2ページ、タブレット18ページへお戻りください。 歳入でございますが、12款分担金及び負担金は災害復旧費の分担金を計上するもので、14款国庫支出金及び15款県支出金は事業採択や補助内示の確定、追加等に伴う変更でございます。 16款財産収入は、座光寺スマートインター関連の土地売払い収入を計上するもの。 18款繰入金は、過疎地域自立促進基金繰入金及びふるさと基金繰入金を増額するものでございます。 19款繰越金は、純繰越金を。 20款諸収入は、コミュニティ助成事業補助金を増額するもの。 21款市債は、主に災害復旧費に係る地方債の額を変更するものでございます。 続きまして、議案書6ページ、タブレット22ページをお開きください。 第2表は、地方債の追加及び変更で、単独災害復旧事業債の追加と事業費の変更に伴い限度額を変更するものでございます。 説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○議長(井坪隆君) 議案に対する説明が終了いたしました。 会議の途中ですが、本日の会議時間を議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。 ここで、議案3件に対する質疑通告を受け付けることとします。 通告は、議会事務局において受け付けます。 通告はございますか。 (挙手する者なし)
○議長(井坪隆君) 議案に対する質疑通告がございませんので、質疑を終結いたします。 次に進みます。 ただいま議題としております議案3件につきましては、お手元に配付してあります付託議案一覧表のとおりそれぞれ所管の常任委員会に付託し、審査を願うことにいたします。 ここで、常任委員会へ付託しました議案1件につきまして、ただいまから委員会審査を願うため、暫時休憩といたします。 16時06分 休憩
----------------------------------- 16時40分 再開
○議長(井坪隆君) それでは休憩を閉じ、会議を再開いたします。 議案審議を続行いたします。 先ほど付託いたしました議案1件の審査が終了いたしておりますので、審議を願うことといたします。 議案第64号「令和3年度飯田市一般会計補正予算(第2号)案」について、予算決算委員会の報告を求めます。 予算決算委員長、山崎昌伸君。
◆予算決算委員会委員長(山崎昌伸君) 本会議に休憩中に予算決算委員会全体会を開催し、予算決算委員会に付託となりました議案1件の審査を行いました。御報告をいたします。 議案第64号「令和3年度飯田市一般会計補正予算(第2号)案」は原案のとおり可決することに決定をいたしました。 審査の経過については、全議員で共有をしておりますので、省略をさせていただきます。 以上、予算決算委員会の報告といたします。
○議長(井坪隆君) ただいまの委員長報告につきまして、御質疑はございませんか。 (「なし」と言う者あり)
○議長(井坪隆君) なければ質疑を終結いたします。 討論の通告がございませんでしたので、討論なしと認めます。 これより議案1件を採決いたします。 お諮りいたします。 議案1件について委員長報告のとおり決定することに御異議はございませんか。 (「異議なし」と言う者あり)
○議長(井坪隆君) 御異議なしと認めます。 よって、議案1件は委員長報告のとおり決定されました。
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△日程第5 請願、陳情上程
○議長(井坪隆君) 次に、請願及び陳情を議題といたします。 請願1件につきまして、お手元に配付してあります文書表のとおり、所管の常任委員会に付託し、審査を願うことといたします。
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△散会
○議長(井坪隆君) 以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。 6月28日は午後1時から本会議を開きますので、定刻までに御参集くださるようお願いいたします。 本日はこれをもちまして散会といたします。お疲れさまでした。
----------------------------------- 16時43分 散会 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。 令和3年8月25日 飯田市議会議長 井坪 隆 署名議員 清水優一郎 署名議員 岡田倫英...