◆17番(
新井信一郎君) ありがとうございます。非常に多忙を想像させていただきます。 そうしますと、長野県内で感染者が発生する前から非常にいろんな準備等々されておられるのかなあと想像もつくんですが、当地域でも感染者の発生が、これはどこで起きてもおかしくない状況になってまいりましたので心配される。その場合、市立病院でどのような受入れ準備をしているのか、お伺いいたします。
○議長(湯澤啓次君)
堀米市立病院長。
◎
市立病院長(堀米直人君) 当院では、長野県内での感染者が発生する前に、
ダイアモンド・プリンセス号の発生以来、非常に緊張感を持っていろいろ準備をしておりますけれども、長野県内での発生を踏まえて、よりいろいろな準備を進めているところでございます。 まず、
飯田保健所管内で感染症が疑われたという患者さんがもし発生した場合には、飯田保健所の判断で当院に設置されております帰国者・接触者外来というところに受診が勧められますので、その患者さんは来られます。 具体的には、その患者さんが来られた場合には通常の外来患者さんとは別なルートで診察室に入ってもらいます。この診察室は、先ほど申し上げました感染症病棟に設置してあります。そこで診察を行い、もし入院が必要な場合にはそこのところで入院をするとか、重症になったときはどうするとか、そういうことまでちゃんと、どこで誰が診るかというようなところまできっちりといろいろな場面を想定して、感染管理の専門職がいろいろシミュレーションを行いながら、マニュアルを逐次改訂しながら緻密なものとして、毎日毎日確認を行っているところでございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 改めて、非常に多忙、そして本当に先を読んだ行動をされているなあとお伺いいたしました。 そういった中、発生しては絶対いけない話、
院内感染予防の対策、お伺いをいたします。
○議長(湯澤啓次君)
堀米市立病院長。
◎
市立病院長(堀米直人君) まさにその院内感染というものは非常に重要な問題でありますので、お答えさせてもらいます。 当院は、もともと当地域の3次救急、
救命救急センターを持っていますし、救急病院ということで行っていますけれども、しかし、先ほどの2種感染症の
指定医療機関ということになっておりますので、両方を診なければならない。今回の
新型コロナウイルス感染症は、感染しても軽症であったり、それから症状がなくて治ってしまう方というのが8割というような話も出ておりますけれども、そういうようなことがありますので、そういう方たちが知らず知らずにいらっしゃるかもしれないということで、そこの
院内感染防止が極めて重要だと思います。 感染症疑いの患者さんには、先ほども申し上げましたように本館とは別棟で対応を行いますけれども、一般の外来で救急患者さんとか、それからそんなに自覚症状がないというような方たちで、
新型コロナ感染の疑いのある患者さんということがいらっしゃるかもしれない。そういうことですから、そういう方に関しましては国の方針に従いまして、その場合も院内で統一して対応するようなことになっております。 具体的なことに関しましては、見つけ次第いろいろな中でできる限りの対応をするというようなことでございますけれども、今回の
新型コロナウイルス感染というものは潜伏期が非常に長いものですから、知らず知らずに感染してしまう例が全国的には多いということはやっぱり考えておかなければならないことだと思います。 日常の診療の場で感染対策を万全にすることが感染リスクを低下させるということで、院内ではとにかく予防、手洗いとかマスク、それから手指消毒というようなことを徹底しております。2次感染を防止しつつ、当院の急性期病院ということも行いながらやらなければいけませんので、適切な診療や治療をそういう方たちに行うために、患者さんや職員の動線の確保、それから予防としてマスク、ガウンなども行ったりとか、手指消毒なんてしょっちゅうやらなければいけないということで様々な準備をしておりますし、そんな中で患者さんに多少御負担をかけることもありますので、そこのところはどうか2次感染予防ということでありますので、御理解いただいて対応していただきたいと思います。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 院長、それぞれ大変なことかと思いますが、ぜひ市民の安心・安全を守るためにも、今後御注意のほどよろしくお願いいたします。 それでは、次に移ります。 市役所など公共施設の対応についてお伺いをしたいと思います。
○議長(湯澤啓次君)
寺澤総務部長。
◎総務部長(寺澤保義君) まず、市役所で行っております来庁者等への対応について御答弁させていただきますが、市役所の本庁舎におきましては、感染症の対策といたしまして、以前よりA棟・C棟の出入口に消毒液を常時設置いたしておりますが、これによりまして手指の消毒をできる環境を整えてきております。加えまして、1月下旬より
新型コロナウイルス等の感染症対策といたしまして、せきや熱の症状のある来庁者に対し、申出のあった方については受付にてマスクを配付できるようにいたしております。 加えまして、職員が感染の媒体とならないということに意を配しておりまして、職員やコンシェルジュにはマスクを着用して来庁者の対応をさせていただいているほか、玄関など、それからトイレ等に望ましい手洗いや注意事項、こういったものを掲示させていただいておるといったような状況でございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) ただいまは本庁舎に限ってのお話を頂戴しました。本庁舎以外の出先機関等につきましてはいかがでしょうか。
○議長(湯澤啓次君)
寺澤総務部長。
◎総務部長(寺澤保義君) 主に
自治振興センター等を含めまして、ただいま申し上げましたとおり消毒液の配付等、それから出入口等に対する注意喚起、こういったものは同様でございます。 また、本庁舎の市民サロンやりんご庁舎、出先のセンター、公民館、図書館など、こういった不特定多数の人が集まる場所について、今のところ一律の利用制限というような状況ではございませんが、こういった場においても国等から示されました注意事項、こういったものを掲示する場としての対応を進めながら、市民に対する広報の場としても活用させていただいておると、こんな状況でございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 本庁舎トイレに設置してあります
ジェットタオルが現在使えなくなっておりますが、その意味は何かあるんでしょうか。
○議長(湯澤啓次君)
寺澤総務部長。
◎総務部長(寺澤保義君) まず
ジェットタオルについては、その外の部分にウイルスがたまりやすいという国の検査結果、こういった通知も確認をいたしております。本庁舎含めて
ジェットタオルのタイプというのは幾つかありますし、どういった清掃をするかということとの当然のことながら関連がありますけれども、本庁舎のトイレにあります
ジェットタオル、これについては殺菌機能がついていないタイプだということであります。 そういったことから、できるだけ感染の可能性のあるものは排除していくことがよかろうと。そういったことで、当分の間、使用については止めさせていただいておるといった状況でございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) どうしてもあの機械が使えないと、こんなことをする人は今はいないかと思いますが、そういったところも注意をするように注意喚起よろしくお願いいたします。 また、お手洗いに石けんの使い方、手洗いの仕方、掲示もされておりました。ありがとうございます。そのあたりの徹底をまた今後お願いいたします。 続きまして、職員の皆さん方、非常に多くの不特定多数の皆さん方とお仕事をする関係上、職員の健康管理についてお伺いをいたします。
○議長(湯澤啓次君)
寺澤総務部長。
◎総務部長(寺澤保義君) 健康管理等、飯田市の
新型コロナウイルス感染症対策本部方針に基づきまして、対策を講じて徹底をしてきております。4つの点ということで、風邪の症状を含めて37.5度以上発熱のある場合についての出勤の見合せ。それから、健康管理に気をつけ、小まめな手洗いを励行すること。不要不急な外出等を避ける、それから人混みでのマスクの着用。それから、講演会・イベント等での手洗い、
せきエチケットの徹底。こういったことについてはしっかりと職場で共有できるよう徹底をいたしております。 何よりも市役所として大事にいたしておる点でございますが、市民が安心して暮らせるための
行政サービスの機能をまずしっかりと維持させると。この責任の下、職員が自身の健康維持のために感染予防に取り組むと。また、周囲に感染することがないように今後ともしっかりした対応を図っていきたいと思うところでございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) ぜひ、お気をつけて作業のほどをよろしくお願いいたします。 続きましてウなんですが、大規模集会・イベント等への対応なんですが、昨日の一般質問でやり取りがありましたので割愛をさせていただきたいと思います。 続きまして、今後の対応、病院等の医療機関の連携も昨日の一般質問で明らかになりました。そこは割愛をさせていただきたいと思います。 続きまして、①医療機関との連携ということで、市立病院の患者さんから疑いの症例が出た場合にはどうするのかというところ。そこをちょっとお伺いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(湯澤啓次君)
堀米市立病院長。
◎
市立病院長(堀米直人君) 疑い症例が出た場合でございますね、お答えしたいと思います。 今のところは規定に従いましていろいろやっておりますけれども、今後変更になる可能性もありますので、現時点での対応ということで御勘弁いただきたいと思いますが、飯田保健所からの紹介患者さん以外から当院へ直接電話がかかった場合、このようなときは、やはり患者さんには申し訳ないんですけれども、飯田保健所へ電話相談をしていただいてからという流れで対応しております。 それから、次に、患者さんが直接当院へ来院された場合、そういうときにはどうするかと申しますと、患者さんにはまずマスクをしていただいて、それからなるべく人のいないところで待機していただいて、そこで担当看護師が自分で予防しておりますような格好でお話をお伺いして、それでお車などで待機して、当院のほうでは職員が検討しまして、それですぐ診られるか、または飯田保健所へやはり連絡していただいてから、いろいろな動線をまたちゃんと感染症疑いという形でやるかというようなことを検討してからの対応となっております。 救急患者さんの場合で疑わしい方というのは、ほかの患者さんとの接触を避けるようにしまして、個室へ移動していただいて、そこのところで私たちは当然十分に感染予防をしながら患者さんに対応して、怪しいかどうか、疑いがあるかどうか、または普通の風邪症状だなとかいうようなことをちゃんとトリアージしてから、そこのところでまた対応するような格好になっております。ですから、いろいろな装備、それから準備なんかに多少時間がかかりまして行っているので、皆さんには先ほど申しましたけれども、ちょっと御迷惑がかかる場合があるかもしれないと。 それから、あと患者さんの情報を飯田保健所のほうへちゃんと集めて、情報を一括で管理していただかなきゃいけないということで、そこのところにまず指示を仰いで、それから私たちは対応するというようなことで行っておりますので、保健所と連携しているというところもちょっと強調させていただきたいかなと思います。 それから、それぞれの歩いてこられた場合とか、急に来られた場合に関しても適切に対応を予防策を講じながら行っているということをお話ししたいと思います。よろしいでしょうか。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 承知いたしました。非常にナイーブなところでございますので、また市民の皆様方に周知徹底のほど、御報告のほど、よろしくお願いしたいと思います。 次に、幼稚園や保育園及び学校の対応というところなんですが、一昨日の質問におきましても相当数の要旨が説明されておりました。また、重複答弁等は避けることにしまして、質問をさせていただきたいと思います。 このところ、3月2日から春休み前まで全市全小・中学校を休校にしたと説明がございました。私は、政府の思い切った行動は、世界の状況を鑑みればよくぞ思い切ってくれた、そう評価をしたいと思います。ただ、こちらに列席の職員各位はもちろんのこと、学校教員、児童・生徒は当然混乱をし、現場の
疲労こんぱいは想像を超えるものかと思いますが、非常にそういうような御対応に迅速に対応されていること、感謝申し上げるところでございます。 しかしながら、突然の出来事に対し、また長期の対応ということを余儀なくされる御家庭や職場対応に、何よりも大切な我が子であろうと、保護者の皆さん方から混乱をしているという声を頂戴いたします。現在、小学校児童・生徒の休校の間の受入れ体制、そのあたりの状況をお聞かせください。
○議長(湯澤啓次君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 議員御指摘いただきましたように、今この急な事態の中で保護者やそういった関係者の不安を最小限に抑えた対策を取るということが大事だろうというふうに考えております。 そんな中で、現在、昨日も答弁させていただきましたが、児童・生徒の特別な指導の必要があれば臨時的な登校を認めるという措置を取っております。 また、小学校の低学年の児童を目安に、共働きなどで家庭に1人で置けないという御家庭に関しては、学校と相談の上、朝から下校時まで学校で受け入れるという対応を取っています。下校時は、登録している児童は
放課後児童クラブで通常どおり受け入れる、こういう形で必要最低限の対応を取りながら、混乱を最小限にしていきたいと考えております。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) ありがとうございます。 学校ですので、休校となることで授業時間が不足するんじゃないか、大丈夫なのかなあ、そんな心配も頂くんです。卒業・進級に影響はないのか、そのあたりの確認をさせていただきます。
○議長(湯澤啓次君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 既にこの件に関しては、国から通達が来ています。今回の臨時休校によって児童・生徒に不利益が生じないように卒業・進級の認定をするようにという通達が来ていますので、この件に関しては大丈夫だと思います。 ただ、現実問題としては、この間の授業がない。教わっていないわけですから、こういった内容に関しては、具体的には来年度、次年度以降、授業を補足的に行うと。未指導分に関してはしっかりと子供たちに教えていくということは必要だろうというふうに考えています。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 先ほど来、国からの指導ということがありました。そして、それに対応して飯田市独自の取組も何件か今紹介いただいたんですが、飯田市独自の取組についてお伺いをしたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○議長(湯澤啓次君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 飯田市独自の取組と、ほかもやっているかもしれませんが、報道等々、飯田市が少し特徴的に対応しているなということは2点あるかなあというふうに思っています。 まず報道等でいうと、突然休校になっちゃったので、朝から
放課後児童クラブで受け入れるというような自治体が多くて、支援員の手配であるとか、また逆に密集になってしまって危険性があるんじゃないか、そんな指摘を受けていますが、飯田市の場合は先ほど申し上げましたとおり、学校で受け入れようということで、昼間の期間はよりスペースの大きい学校で受け入れている。これを既に28日の段階で学校で受入れを指示して、その体制を整えているということは、早くそういった対応ができたかなあというふうに思っています。 もう一点は臨時的登校を認めるということで、特にこれから中学校に関しては入試があるわけです。そういった進路指導に関して、このまま学校に来られないということだと不安になってしまいますので、そういった臨時的な登校で指導ができる環境を整えた。これも28日の段階で既に学校に通知していると。その間、27日の深夜にこういう対応をしていいかということを学校現場と連絡が取れた。そういった学校現場への御協力や一緒にできたことに対しては感謝申し上げたいと思います。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 教育現場でも非常に血のにじむような大変な作業、そして迅速な対応に感謝申し上げます。 続きまして、保育園・幼稚園、そのあたりの対応、特徴はどのようにありますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(湯澤啓次君) 清水健康福祉部長。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(清水美沙子君) 保育園の対応についてという御質問ですけれども、学校につきましては3月中の臨時休校の措置を取ったわけですけれども、保育所や認定こども園につきましては通常の保育を実施しております。ただし、集団で過ごすリスクを少しでも回避するために、可能な方は家庭での保育に御協力を頂いておるところでございます。 また、3月はお別れ遠足など園内行事の多いシーズンでありますので、各園に対しましてできるだけ中止、延期、縮小などの協力を要請しておりまして、実施する場合には手洗い、
せきエチケット、小まめな換気などの感染予防の配慮、また公共交通機関や不特定多数の者が集まる屋内施設の利用について、極力回避するように要請しているところでございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) ありがとうございます。 通常保育を継続してくれている、そんなような状況かなあと思います。ぜひそのあたり、対応、対策、お声かけありましたら、ぜひお酌み取り頂き、市の援助等々お願いしたいと思います。 続きまして、特養など高齢者施設等への対応についてお伺いいたします。いかがでしょうか。
○議長(湯澤啓次君) 清水健康福祉部長。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(清水美沙子君) 高齢者施設の対応ですけれども、こちらは厚生労働省のほうから高齢者介護施設における一般的な感染症対策についてまとめましたマニュアルが出ております。それに併せまして、令和2年1月31日付で社会福祉施設等における
新型コロナウイルスへの対応についてという通知以降、
新型コロナウイルスに関連しました通知が多数発出されておりまして、面会制限、湿度管理、施設の消毒、職員及び入居者の手洗い・うがいの励行、職員の出勤前の体温測定、マスクの着用など注意喚起がされているところでございます。 市でも、2月20日に開催しました介護事業所を対象としました連絡会で、
新型コロナウイルスの対応について周知・注意喚起を行っているところであります。 また、市の指定管理施設におきましても、感染予防対策を徹底しているところを確認しているところでございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 特に高齢者の皆さん方、合併症等々怖いので、そのあたりの指導、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、公共交通機関・道路等の封鎖の対応についてということなんですが、こちらはこの名のとおり非常に大きな話ではあります。いわゆる国や県警、様々な省庁との連携が取れているか、そんなような意味でお伺いをしております。御答弁をお願いいたします。
○議長(湯澤啓次君) 北澤危機管理室長。
◎危機管理室長(北澤克弘君) 議員おっしゃるとおり、今回のコロナウイルスの件では、公共機関の停止や道路封鎖等には現時点では至っていないというところでございまして、今後も想定されます可能性は低いというふうに考えているところでございまして、そんなことでありますけれど、万が一に備えた国・県、警察、医療機関等の関係機関との連携と連絡はより密にしていく必要があると考えているところでございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 続きまして、リニアの開通を見越しますとどうしても関係人口が増えてくれなきゃ困る、そんなエリアなんですが、防災意識も高めていかなければなりません。そのあたりについて、対策はいかがでしょうか。
○議長(湯澤啓次君) 北澤危機管理室長。
◎危機管理室長(北澤克弘君) 今後ですけれども、リニアが開通し、長野県駅を設置するというところで、議員おっしゃいますとおり関係人口が増えていくということも想定する中で、こうした感染症のリスクが高まることは避けられない要素の一つであるということは認識しているところでございまして、市の対応といたしましては、事前の感染対策用の物資の備蓄と緊急時に早期の調達を行うとともに、現状の把握と見立て、体制の確保、目標・方針の決定を行い、そして国・県・関係機関との連携が必要と考えているところでございます。 いずれにしましても、市民の生命と財産を守るためにこうした事態に対応できる人材の確保・育成や、住民に対しても意識啓発も含めながら引き続き充実を図っていくようにお願いをしたいというところでございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) このように感染症等々なんですが、日頃の健康管理、手洗い、うがい、マスク等々の着用等々があります。そんなような中、他人へのマナーアップも必要に、今回のことを機にきちっとしなければならないのかなあと思います。そのあたりの手法についてお伺いいたします。
○議長(湯澤啓次君) 清水健康福祉部長。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(清水美沙子君) 感染症にかからないための手法ということですけれども、季節性の
インフルエンザでお願いしていることと同様かなあと思っておりまして、
せきエチケットの実施や外出先からの帰宅時や調理の前後、食事前などに石けんやアルコール消毒液などによる手洗いなどにお一人お一人が努めていただくことが重要かなあと思っております。 今回の
新型コロナウイルスは、飛沫感染と接触感染によりまして感染すると考えられておりまして、空気感染は起きていないと考えているものの、閉鎖した空間、近距離での多人数の会話等には注意が必要とされております。 また、持病のある方、御高齢の方はできるだけ人混みの多い場所を避けるなど、より一層注意をお願いしたいと思っております。 また、発熱等の症状が見られるときには会社等を休んでいただいて、自宅での静養・安静をお願いしたいと思っております。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 持ち物を床に置かない、新
せきエチケット、市民にせきのエチケットの励行など、衛生文化の周知・普及に取り組んでいただきたい、そんなようなお願いをしたいんですが、このたび同僚の岡田議員が超党派議連の研修会で学ばれたことを紹介させていただきたいと思います。 せきのエチケットなんですが、せき・くしゃみをするときは1メートル以上離れ、できたらしゃがむか下を向いてする。2つ目、出入口の靴底消毒、ドアノブ等の定期的な消毒、室内の換気、加湿の励行。3つ目、持ち物を床に置かない、室内に入るときは持ち物もきちんとアルコール消毒をする。できればそれぐらいのことをしてほしいなあということ。汚染された、どうしてもくしゃみ等々をすると地面に様々な飛沫が飛びます。それをどうしても靴が引っ張りますので、そういったところにまたバッグ等々を下に置いてしまうと、それがそれぞれのところにまた広がっていくという、そんなような御指導を頂きました。ぜひ市民にも広めていただきたいなと思います。 続きまして、大きな2番に移らせてください。 リニア新時代に向けた山岳観光産業づくりについて、お伺いをいたします。 一般社団法人南信州山岳文化伝統の会が立ち上がりました。その会に対しまして、支援状況と今後の取組についてお伺いをいたします。
○議長(湯澤啓次君) 遠山産業経済部長。
◎産業経済部長(遠山昌和君) 山岳観光についての御質問を頂きました。 飯田市におけます山岳観光につきましては、やっぱり南アルプスの玄関口でもあります遠山地区の地域活性化の一翼を担う大きな影響を与えるものだというふうに考えております。リニア時代を迎えまして、遠山郷からのアプローチを含めまして南アルプス南部の山の奥深さ、不便さというものが今新たな国内登山に対する価値を生み出す、魅力あるものになるんじゃないかなあという可能性を認識しておるところであります。 一般社団法人南信州観光文化伝統の会の取組につきましても、南信州観光公社と連携した法人化に向けた支援やシンポジウム、そして地元山岳画家と写真家の展示会、そして遠山における世界的登山家の大蔵喜福様による「赤石山脈のエコ・登山活動を遠山に」講演会など参画してきたところでございます。 これまでも今後も、一般社団法人南信州山岳文化伝統の会の皆様が進めているエコ登山の取組、これは地域住民が南アルプスの歴史を知る、そしてまたそのすばらしさ、そして地域としての貴重な資産であるということを実感できる取組だと思っております。この貴重な財産である南アルプスを地域の人が認識するということが、この地域に住む人の再興につながると、自信と誇りを持つことにつながるということで、皆様方とのかけ橋になるよう支援をしてまいりたい、そのように思っております。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) そうしますと、南アルプスエリアの今後の展開についてお伺いをいたします。お願いします。
○議長(湯澤啓次君) 遠山産業経済部長。
◎産業経済部長(遠山昌和君) 南アルプスエリアでございますが、こちらは当地域が有する大切な資源的財産、文化的財産であるところのユネスコのエコパーク、ジオパークの登録を受けております。これらのエリアを拠点に遠山郷の魅力を体感できる体験型プログラム、これを地域と一体となってつくり上げていく、提供できる体制を整えていく、そうしたことで南アルプスへの入り込み客を拡大することができます。 そしてさらに、充実したガイドを行うことで観光客の皆様方の満足度を高める。それによってまたリピーターを増やしていくことができると。ひいては地域に落ちる財貨の獲得にもつながるものだと思っております。 また、この令和2年度におきましては、今後の遠山郷の観光の理念を明らかにしていきたいということで、遠山郷観光振興ビジョンというものをこの地域の関係する皆様と一緒になって策定する予定であります。このビジョン策定の中で山岳高原観光の重要性、そして今後の展開についてもしっかりと位置づけてまいりたいと考えておるところでございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) ただいま御紹介がありましたとおり、登山家の大蔵喜福さん、遠山郷におきまして講演会をしていただきました。参加者数は75名、100名弱というような報告を頂戴しております。目的として、明石山脈の麓、遠山郷の地域住民で主に登山関係者でない方を対象として、赤石のエコ・観光登山の構想を説明し、理解を頂くとともに、ワークショップを行い、地域住民の方ができることを出し合いながら、地域全体のプロジェクトとすることのコンセンサスを得る機会とさせていただいた、そんな報告を頂戴しております。 そして、参加者のアンケートがよかったですね。講師の話に思わず聞き入ってしまった。知らないことが多かったですが、南アルプス・赤石山脈が全くといっていいほど手つかずだったのは宝だったし、チャンスと言えることが分かったと。日本は多様性があり、日本人の生きる知恵はすばらしい。めったに聞けない世界の山での暮らしを理解できたと。誰でも学べて自然を大切にしたいと思った。トイレ、その他全て持ち帰りが大切だと改めて認識を多くの皆さん方から寄せられた。そんなことを紹介させていただきます。 続きまして、交流人口を増加させるために市内20地区の取組についてお伺いをいたします。いかがでしょうか。
○議長(湯澤啓次君) 遠山産業経済部長。
◎産業経済部長(遠山昌和君) 山岳高原観光の流れの中で20地区の取組ということでございますが、今それを控える遠山郷の中でもいろいろな取組が行われているということを踏まえる中で、昨年の10月には「行きつけの田舎」というようなコンセプトで関係人口の創出を目指しまして、都心を中心に活動している情報発信力のあるクリエーターの皆様を招聘いたしまして、下久堅地区と南信濃の両地区におきまして体験型の見学会、エクスカーションというようですけれども、これを実施して、両地区の結びつきのきっかけをつくってきたと、こんな事例がございます。 今後のまちなか観光、それぞれの20地区、例えば風越山、野底山の里山の魅力、そして西部山麓の美しい景観など、それぞれの皆様方が地域を挙げて取り組んでいただいておる。こうした取組をしっかりとつなげながら、飯田市における周遊滞在型の観光、そうしたものも提案していき、人と人との交流によりまして地域の活性化、こうしたものにつなげてまいりたい、そのように考えております。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) ぜひ幅広く提供をお願いしたいと思います。 この地域は人口減少が非常に大きいわけで、試算では10年後で3割とも言われてしまうような、そんな試算もあろうかと思います。そのような中、
観光人口の増加や様々なニーズに対し、エコツーリズムに関する、またその類いの新しいチャレンジ、国や県の支援策をきちんと取り入れ、連携を密に今後もしていただきたいと思います。 どうしてもそれに対しましてはインフラ整備が欠かせません。特に遠山郷の主要路線、観光のトップシーズンを前に通行止めになってしまうこの現状回避をどうお考えなのか、お伺いをいたします。
○議長(湯澤啓次君) 北沢建設部長。
◎建設部長(北沢武人君) 観光のトップシーズン前の通行止め、道路管理ということでございますが、雨季の安全対策として定期的に上村駐在の職員と土木課の職員が中心になって、路面の状況、それから落石、そういった可能な部分ののり面の点検等を実施しております。特に梅雨時期には重点的に点検をして、必要な維持・補修工事等を実施している状況でございます。 また、降雨量の時間雨量、連続雨量、規定を設けて安全確保のための通行止めの措置、さらには安全確認後に開放している、そんな対応をいたしております。 国や県においても、のり面対策の工事を協議をして実施していただいている、そんな状況もございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) しらびそ高原の天の川への周遊道路(市道上村1号線)、この辺りは通年通行ができるようにしてもらえないか、そんなような要望も日に日に高まってきております。このあたりのお考え、いかがでしょうか。
○議長(湯澤啓次君) 北沢建設部長。
◎建設部長(北沢武人君) ただいま御発言いただきました上村1号線になりますが、これは上村4号線の分岐点から冬季閉鎖をしている状況にございます。今年におきましても、11月18日から4月の上旬を予定して閉鎖を実施しております。 この路線につきましては、積雪の期間も長く、それから雪崩といったような心配もございます。その時期に除雪作業を行いながら安全に一般車両を通過させるということは、なかなか難しいのが現状というふうには認識をしております。 今後、ただいまおっしゃっていただきました通年開放、これにつきましては、申し上げたような状況からすれば、冬季閉鎖として春に除雪、さらには安全確認後に開放といったところが望ましいというふうには考えるところでございますけれども、施設の営業状況、そういったものと併せて検討課題というふうには認識をしているところでございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) そうですね。どうしてもバランスよく物事を考えていかなければなりません。そして何より安全でなければいけません。そのあたりをぜひ、国・県の皆さん方と連携をとって通年営業、それこそ南アルプスエリアの大きな観光の目玉になります。ぜひ、リニア開通までにはしっかりと形を出していただけるようにお願いをいたします。 続きまして、大きな3番フィルムコミッションについてお伺いをいたします。 映画「いつくしみふかき」が飯田市内を中心に6年の歳月をかけ作成をされました。飯田市内でも先行上映をされ、多くの感動が広がっております。このことにつきまして、飯田市が後援に至った、本当にありがたい話です、その経緯についてまずお伺いをいたします。
○議長(湯澤啓次君) 串原市長公室長。
◎市長公室長(串原一保君) この後援の申請は、今から2年半ほど前にございまして、平成29年8月でございますけれど、映画「いつくしみふかき」製作委員会のほうからございまして、この趣旨が、当地をロケ地として制作するものであるということでございましたので、そういった趣旨を適当と判断いたしまして承諾させていただいたということでございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 後援をした結果見えたものをお伺いいたします。
○議長(湯澤啓次君) 串原市長公室長。
◎市長公室長(串原一保君) 後援をしたことによってというよりも、これは映画の制作に携わった皆様の努力だと思いますけれども、地元の住民の皆さんがエキストラとして参加するとか、それから食事だとか宿泊のお世話をするだとか、お聞きしますと約600人もの皆さんがここに関わりまして、共同して制作するような形になっていったということで、単にここをロケ地とするというだけではなくて、この映画づくりを通じて人と人とのつながりが築けたと聞いております。 市といたしましても、そういう協力があったということ、それからその後のいろんな評価、これが飯田を映画という形で全国・世界に発信できたというようなこと、こういったことを誇りに思うとともにうれしく思うということでございまして、市といたしましても広報の立場から協力をさせていただいたということでございます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) ただいま答弁があったように、飯田市のみならず全国に、そして世界に発信できるすばらしい作品ができ、それに地元の皆様方が深く携わっていただきました。そんなような作品が、このたびテアトル新宿にて公開が予定されております。4月17日よりと聞いております。それは、飯田市を全国・世界に告知できる大きなチャンスと捉える、そんなようなお考えはいかがでしょうか。
○議長(湯澤啓次君) 木下副市長。
◎副市長(木下悦夫君) この「いつくしみふかき」でありますけれども、市役所の玄関にも映画の撮影のスナップ写真が掲示されておりますけれども、霜月祭、それから人形劇、りんご並木、それから飯田焼き肉といった飯田の魅力がスクリーンに出てくるわけであります。飯田を知っていただける映画というふうに捉えております。 これまでも広報、それから飯田市が管理するフェイスブックやツイッターで全国に情報発信をしてきたところでありますけれども、4月17日からの東京上映に向けましては、信州飯田ふるさと会連合会役員会での広報の配布、それから銀座NAGANO、それから長野県東京事務所へのチラシの配布などの協力をお願いするなど、そうした取組。それから、飯田ブランディング事業の一環としてでありますけれども、東京においてメディア、それから情報誌の関係者にもその発信についてお願いをしてきたところであります。引き続き情報発信に取り組んでまいります。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 過日、南信州地域の振興局、局長さんに御挨拶にお邪魔させていただきました。観光誘客や映画のロードショー、後にもいわゆる聖地巡礼と言われる、そんなようなことにも非常に県内の多くで取り組まれており実績があるということ。まさに「いつくしみふかき」、この作品も後が非常に楽しみな作品だ。そして、多くの感動を呼ぶ、そんなお墨つきを頂戴しました。 また、この近くに長野県知事さんのほうにも御挨拶に行きたいなあ、そんなような計画もしております。ぜひ、そのあたりも飯田市の皆様方にお力添えを頂きたいと思っております。 あと、コロナウイルスという非常にやっかいなタイミングでございます。大きなイベントがなかなか打てない中、各個人個人へなるべく多くの手元に届くような、そんなようなPRの方法も大切なのかなあと思っております。そのあたりの御相談、今後させていただきたいと思います。 続きまして、フィルムコミッション、先ほど題目とさせていただきましたが、この「いつくしみふかき」撮影における支援状況と、今後の必要性なんですが、必要性のほうを特に重点的にお伺いをしたいと思います。お願いいたします。
○議長(湯澤啓次君) 遠山産業経済部長。
◎産業経済部長(遠山昌和君) 今後の必要性ということでございます。 これまでも議員さんおっしゃられましたように、いろいろと取組をする中では多くの方が関わっていただいて、やはり今回の場合も南信濃、そうしたところの地域の中の皆さんに関わっていただきました。応援する会を立ち上げていただいたりしてきたということで、やはり地域の盛り上げがあったということが大事だったかなあと、そうした応援もしてきたということを思っております。 そして、必要性につきましてですけれども、これまでも飯田を舞台とした作品が上映されてきておることではございます。今回の「いつくしみふかき」の場合も、今までも出ておりますように多くの方の御支援を頂いて、それぞれの立場からの支援を頂いてきたということでございます。これは当地における一丸となるという多様な主体の協働につながるものだと認識しておるところでございますけれども、この映画を撮影した場所が上映されることで、やはりこれが全国、そして世界へと発信されます。これはそこの地域の皆さん方の誇り、そして地域への愛着というものへもつながっていくということで、さらには観光的には議員のおっしゃるような聖地巡礼といいますか、いろんな方がこちらへ来ていただけるということにつながってくるなあと思っておりますので、今後も映画だけじゃなくて番組取材とか、そういったテレビ取材含めて取り組んでまいりたいと思っております。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
◆17番(
新井信一郎君) 大山晃一郎監督が述べました。ロケ地となった長野県飯田はどうだったか。飯田は360度山に囲まれていて、小さな路地にいきなり階段があったりだとか高低差があるんです。カメラを通して見たとき立体的で、ここで撮りたいという場所がすごく多いと。そして、準備段階でのエピソード、飯田にフィルムコミッションがなかったこと。地元の方たちも映画を撮るのはいいけれど、自分たちが何をしていいか分からないという状況でありました。映画を応援する会という組織をつくらないと話を通すのもしんどいということで、応援する会に入ってくださいとお願いする活動が大変だったと。いざ撮影となると、飯田の方たちが映画のスタッフになってくださり、他の地域でフィルムコミッションさんと一緒にやるよりももっと広い範囲のことを地元の皆さん方が気遣ってくださいましたと、そんなお言葉も頂いております。 渡辺いっけいさんも、飯田のまちが景観がいいというか、ロケ映えする場所なんです、そんなようなことも頂戴しました。そして、主演男優の遠山雄さん、長野県飯田での撮影にこだわりがあったと聞くが、どういうところかというところなんですが、3年周期で転校を繰り返していた幼少期、そんな遠山雄少年が初めて長野県大鹿村にて皆がフレンドリーで1日で打ち解け、温かく感じたと。そして、厳冬期には飯田市内にて過ごしたのでありますが、飯田は嫌なことがあったり、これから何かにチャレンジをしなくてはいけない不安がすごくあるときは、大人になってからも何かあるとおじいちゃんとおばあちゃんのお墓に報告しに行くぐらい温かい、そんな思い出しかない非常に温かい場所だと頂きました。だから、今回の映画作成のようなどれだけ大変なチャレンジをしても、飯田なら最終的に誰かが助けてくれて何とかなるのではないか、そんな気持ちがあったと、そんな答弁を頂いております。 最後に、この映画「いつくしみふかき」がこうして多くの感動を生み出している真ん中に、この人をなくして今はありません。故伊藤茂雄さんです。今なお多くの人々の心の中で生き続ける茂雄さん、こんなにも多くの感動と人々のつながりを生み出せる場がふるさと飯田。私は、映画「いつくしみふかき」を応援する会に微力ながら参加をさせていただき、作品づくりからまちづくりを改めて学ぶことができました。 だから、この感動を全国の、世界の多くの皆さん方に伝えること。そして、次なる作品づくりができるまち飯田に。 そして、私は政治家です。政治でできることをもっともっと多くの人々と共有できるまちづくりをしたいと思っております。 提案します。私が市長なら、飯田映画祭、もしくは飯田国際映画祭が開催できるまちにしたいなあ、そんなふうに思います。ありがとうございます。 続きまして、4番土地活用(ソーラーパネル等の設置)についてですが、ソーラーパネル、エコは非常に良いことなんですが、その設置後、トラブルが非常に絶えないというようなことがございます。環境基準、そして開発基準、そのあたりは市のホームページ等々に出ておりますが、全国の設置後のトラブル把握、そのあたりはきちんとされていますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(湯澤啓次君) 松下市民協働環境部長。
◎市民協働環境部長兼結いターン移住定住推進室長(松下徹君) 太陽光発電設備の設置後のトラブルという御質問ですけれども、全国的にはパワーコンディショナーからの騒音の問題ですとか、あるいはパネルの反射光による光害、こういったことが一番多く発生しているということで情報把握をしております。 これ以外もるるありますけれども、このぐらいの答弁にさせていただきます。
○議長(湯澤啓次君)
新井信一郎君。
○議長(湯澤啓次君) 以上で、熊谷泰人君の一般質問を終わります。 それでは、次の一般質問を行います。 永井一英君。
△永井一英
◆12番(永井一英君) 皆さん、こんにちは。公明党の永井一英でございます。 今回は、昨年12月議会での代表質問において少し触れ、また市長も年頭所感の中で触れておられますテーマ、人生100年時代を見据えてと題し、議論したいと思っております。 早速質問に入ります。 初めに、飯田市民の男女別平均寿命と健康寿命の推移はどうなっていますか。また、100歳以上人口の10年前との比較はどうでしょうか、お示しください。
○議長(湯澤啓次君) 清水健康福祉部長。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(清水美沙子君) 初めに平均寿命でございますが、平成22年度と平成30年度の数値を比較してみますと、男性は平成22年度が80.39歳、平成30年度が82.3歳。女性につきましては、平成22年度が87.36歳、平成30年度が87.50歳で、男女とも延びている状況であります。 また、健康寿命につきましては、男性は22年度が78.77歳、30年度が80.82歳。女性は22年度が84.01歳、30年度が84.25歳で、男女ともに延びている状況でございます。 また、100歳以上の人口についてでございますが、これは長寿支援課での敬老祝賀会を行うためにつかんでいる対象者数で回答させていただきたいと思いますが、平成22年度が87人、令和元年度が139人ということでございまして、22年度に比べまして1.6倍に伸びている状況でございます。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) 分かりました。 女性が占める割合が80%を超えると。多分、全国と一緒の傾向だと思いました。 続いて、平均寿命と健康寿命、また100歳以上人口の将来予測と市の認識を伺いたいと思います。
○議長(湯澤啓次君) 清水健康福祉部長。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(清水美沙子君) ただいま申しましたように、平均寿命は延びている状況でして、健康寿命も延びてきている状況であります。その差につきましても、僅かではありますが縮まってきておりまして、今後も同様に推移していくと考えております。 飯田市では健康寿命を日常生活動作が自立している期間の平均で算定しておりますけれども、平均寿命との差は日常生活が自立していない不健康な状態の期間となりますので、その差を短縮できることで個人の生活の質の低下を防ぐことになると考えております。その短縮を目指しまして、各種事業を実施しているところであります。 また、100歳以上の人口につきましても、今後同じように増加傾向が見込まれると考えております。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) 以前に一般質問の場で話題となったことがありました。漫画「サザエさん」、これは昭和21年、1946年に連載を開始しておりまして、登場する磯野波平さん、明治28年、1895年生まれ、年齢は54歳という設定なんですよね。70年たった今から考えますと、私たちは少なくとも10年ぐらいは若返っているのかなという気がするところでございます。 さて、それでは、人生100年時代と言われ、これまでの現役世代や高齢者の概念を変えていく必要性が指摘されております。市長、どのように考えられますでしょうか。
○議長(湯澤啓次君) 牧野市長。
◎市長(牧野光朗君) これは年頭所感の中でも、まさに人生100年時代の地方創生の報告書で紹介させていただいていますが、今までのまさに磯野波平さんのようなライフスタイルからかなり変わってくるんではないかというふうに思っています。もちろんその背景にあるのは、技術革新が相当進んでいて、平均寿命が延びていて、我々自身がそれだけ若返っていると、昔に比べればというのもあると思うんですが、今までのように学校を卒業して一つの会社に勤め上げて、そしてそこを定年退職したらあとは悠々自適といいますか、どっちかというと養われる側に回るみたいな、そういったイメージから、人生100年時代のこれからは定年後にもう一回チャレンジするというような、そういったライフスタイルを考える人がもっともっと増えてくるということを思うわけであります。 実際に、いわゆるシニアベンチャーという言い方もしておりますけれども、具体的には南信州飯田産業センターの専務理事や、あるいはマネジャー、オーガナイザーなんかみんなそうなんですけど、一度は会社の社長さんまでやられた方が、もう一度社長を辞められた後も社会で活躍され、新しい産業育成にも関わっておられると。そういったのはこれからもどんどん出てきて、まさに現役世代という概念が変わっていく、私はそんなふうに捉えております。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) 全く同じ認識なんですね。 実は、友人から「ライフシフト 100年時代の人生戦略」という本を紹介されました。感銘を受けました。同書では、御存じと思いますが、100年ライフを過ごすことになると、従来の、同じことを言っているんですよ。教育、仕事、引退という3つのステージから、ステージの移行を数多く経験するマルチステージへの人生へとさま変わりすると。当然、社会のありようも変化する。しかし、長寿化がもたらす恩恵は煎じ詰めれば時間という贈物であり、人生が長くなれば目的意識を持って有意義な人生を形づくるチャンスが生まれると捉えておられます。 私自身に置き換えますと、十数年費やして仕上げる仕事をもう一つできるという形になるんですよね。これはライフシフト、まさに生き方の転換になります。それは当然、健康寿命を延ばす努力をしていかなきゃならなくなるわけで、これにつながり、ひいては社会貢献にもなるのかなと思うところなんです。そうだとすると、やっぱり今までの固定観念の転換を図るための動機づけ、これが大事になるし、そこをどうするかという、ここに行くんじゃないかなと思うんですね。 市長、年頭所感の中で、御自分も参加された片山委員会の報告書「人生100年時代の地方創生」を引用されて、このように言われておりますね。シニア人材の活用も重要な役割で、シニア人材が活躍できるよう当事者という価値観を共有しつつ、シニアのチャレンジを後押しする社会教育が必要と。ここでいう社会教育は、その意識の転換を図る動機づけになるんでしょうか、どのように考えますか。
○議長(湯澤啓次君) 牧野市長。
◎市長(牧野光朗君) これは、一つのチャレンジだとは思うんです。やはりそういった今までの教育を受けて、それから社会に出て、そして定年になったら引退だという、そういった一つのライフサイクルみたいな感じのパターンを、いやいやそうじゃないと、今お話があったように、もう一度チャレンジしようということは、そのことが実は自分にとってもいいことだし、地域にとってもいいことなんだということをやはり知ってもらう、理解してもらう。そういったことが私は非常に重要かなというふうに思っています。そのためには、まさに地域のために何か自分ではまだできるんじゃないかなという当事者意識を持ってもらうための、まさに議員が言う動機づけですね、これができるような社会教育、あるいは地域人としての教育、こういったものを生涯現役の考え方でやっていくというのがこれから非常に重要になってくるんじゃないかなと私は思っています。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) そうなんですね。それで、この社会教育という言葉を使うんですよね。 報告書はさらにこう言っておりますね。社会教育は、人生100年時代においてどこからでもチャレンジできることを知らせつつ、この後なんですけど、多様な生き方を受け入れる寛容な社会の醸成にも寄与すると。多分そうだろうなと思うんです。 この後に、長野県においては公民館という既存の仕組みを活用する方法もあるというふうに提言をされているんですけれども、公民館というと教育長の所管だと思うんですけれども、こういった公民館の活用というのは私は理解するんですけれども、今の取組そのままでできるというふうに考えられるか、御所見をいきなり聞いてもよろしいですか。
○議長(湯澤啓次君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 公民館活動というのは、今までは心の豊かさや生きがいを学ぶような場であったことが中心だったと思います。ただ、今、議員と、また市長の会話の中で出てきた学び直しによる人生100年の新たなステージを築くというところに関しては、もう少し仕事に直結したようなノウハウを学ぶ、そういうことは最低限必要になってくるんだろうというふうに思います。 ですので、公民館はベースになりながらも、今のままがそのまま生きがいや働き方、心の豊かさというところから、もう少しステージを上げて働くために何が必要なのか、そういうところを学び合ったりとか、刺激し合ったり、そういう場に少し昇華をする必要があるんじゃないかなと思っています。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) 私、公民館活動はこの仕事より長いんですけれども、まさに今言われた、そういうふうに感じていまして、ただ、例えば新たな視点を加える、今昇華と言われましたが、そういうことがないと、今のままを否定するわけじゃないです、絶対に、十何年やっていますので。だけど、もう一つ引き出しを昇華させると、ここを思いました。いずれにしろ教育委員会の役割は僕は重要だなというふうに思っておるところなんです。 続いて、市長、ちょっと大きい、でも市長に聞くしかないんですね、片山さんの。続いて、今後の社会の変化を想定したとき、行政の在り方をどう考えるか、お考えをお示しいただきたいと思います。
○議長(湯澤啓次君) 牧野市長。
◎市長(牧野光朗君) まさに今のところは非常に重要なところだと思うんですけど、今後の人生100年時代を迎える中で、新たなチャレンジをしていく、そういった環境整備をしていくためには、まさに大人の皆さん方に対しても、多様な人との交流を通じて当事者意識をどうやって醸成していくかと、まさに公民館の役割も含めて、大変重要になってくるというふうに思います。 ちなみに、公民館のもともとの中には、産業振興というのは実は入っていたというのは、これはずうっとやっていた方は御存じの話で、むしろそういった産業振興的な人材育成もかつて公民館はずうっと担っていたということも、もう一度思い返しながらということになるかと思います。 少なくとも今お話がありますように、シニア人材が活用できるためには、そういった地域づくりや産業づくりや人づくりのまさに当事者としての価値観、もう自分が引退してしまっていて、あとはお世話になるだけであると、そういうんじゃなくて、むしろもっと積極的に地域に関わっていこうというチャレンジを後押しするような仕組みというものが求められている。 そういった中で、私は地域の産業界の役割もまだまだあると思うんですね。今までの若い皆さん方だけじゃなくて、そういった皆さん方とも連携していく、そういったステージをつくっていくということも非常に重要かというふうに思っています。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) そこも一緒です。 片山報告書でも6点にわたって問題提起していますけれども、私が思ったのは、飯田市においてどうやって提起された状態に持っていくか、この過程のところが一番大事かなというふうに思っております。また、議論させていただきたいと思います。 それでは、次に進めさせていただきますが、やっぱり何といっても健康寿命を延伸させる必要が出てきますが、政策を伺う前に健康寿命の目標値、ないしはそれに代わるような目標値があるのでしょうか。あれば進捗状況、概要だけお示しいただきたいと思います。
○議長(湯澤啓次君) 清水健康福祉部長。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(清水美沙子君) 健康寿命の目標値ということですけれども、市のほうでは介護保険の認定率を目標値にしておりまして、いいだ未来デザイン2028の中では計画値を20.2と定めておりまして、現在のところ認定率は19.3という状況になっておりますので、目標値を下回っている状況でございます。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) 健康寿命についての目標値を定めていないというのは存じ上げておりました。いわゆる認定率のほうを目標値に掲げてやっているということなんですね。ただ、どうも他市に比べると、ないしは全国、長野県と比べると、少し高いかなという状況かなというふうに認識しております。 それでは、先ほどからずうっと議論しております、3つのステージを行ったり来たりするマルチステージの人生を送るためには、まずはやっぱり健康寿命、賃金を得るための労働に限らず、地域活動などを通じて社会と関わり支え合いの社会づくりに貢献できる期間、これを私たち公明党は活動寿命と言っているんですけど、この延伸に向けた市の政策について伺います。
○議長(湯澤啓次君) 御答弁をお願いいたします。 清水健康福祉部長。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(清水美沙子君) 飯田市では、地域健康ケア計画というものを毎年更新してつくっておりまして、その中にも介護認定率等を目標に取り組んでおります。その中で、特にフレイル予防の取組が……。 (「議長」と言う者あり)
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) それは後ほど聞きます。 地域健康ケア計画2019、市長の肝煎りで各部を横串にした、いわゆる健康政策を打っていますよね。この中の重点プロジェクト2に、高齢になっても地域で安心して暮らせるための施策の中が多分入っているんじゃないかなと推測するんです。ですから、様々な部署が相まって取り組んでいるんじゃないかなと思いますが、それでよろしいですね。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(清水美沙子君) はい。
◆12番(永井一英君) それでは、一つだけ紹介をさせていただきたいと思います。 愛知県豊明市、多分部長ももう御存じだと思います。介護保険の新しい総合事業として、民間企業と協力をして、要支援となった高齢者を元の生活に戻す。ここが発想の転換ですね、豊明モデルと言われているもんですけど、高齢者が外出したくなる取組を行っていますね。この辺については私たちの会派はすごく大事にしておりまして、視察を3回断られておりますけれども、温めていきながら、また次回に取り上げさせていただきたいと思います。 それでは、先ほど部長言われましたフレイル予防について進めたいと思うんですけれども、実は平成30年の第4回定例会におきまして、会派の代表質問で村松議員がフレイル予防の取組に言及をしております。その後の市の取組をお伺いしたいと思います。
○議長(湯澤啓次君) 清水健康福祉部長。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(清水美沙子君) フレイルというのは、要介護状態に至る前段階でありまして、身体的だけでなくて、心理的、社会的な問題を抱えやすく、健康障害を招きやすいリスクの高い状態であります。また、フレイルは、日常生活動作が低下する前に活動性の低下や認知機能の低下、骨折などがありまして、その要因に生活習慣病を抱えている場合も多いために、働き盛り世代から生活習慣病予防の取組をしていくことが必要と考えております。 第7期の介護保険事業計画の期間内では、要介護認定者の伸びが計画値を下回っておりますけれども、当市は県内他市に比べまして要介護認定者の出現率が高くなっておりまして、県内の市で一番高額の介護保険料を御負担いただいておる状態であります。この状態を改善するために、まずは元気な高齢者を増やすことが必要であると考えておりまして、要介護認定者数の抑制、低減が進みますと、介護給付費の抑制、低減につながりまして、保険料の抑制につながるものと捉えておりまして、元気な高齢者を増やすために、フレイル予防については今後さらに注力して取り組んでいく必要があると考えております。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) プライベートのことは申しませんが、身近な者が他界をしましたが、介護保険を一回も使うことなくだったんですね。それを見ていて、やはりフレイル予防は大事だというふうにすごく私は身近に思いまして、それで今これを取り上げておりますが、特にオーラルフレイル、これから伺うんですけど、健康寿命を延伸するためには、やはりいつまでも口から食べる、口腔健康管理が大事だというふうに思うんです、実体験から。オーラルフレイル予防の取組、これについて伺います。
○議長(湯澤啓次君) 清水健康福祉部長。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(清水美沙子君) オーラルフレイルとは、かんだり飲み込んだり話したりするための口腔機能が衰えることでありまして、かむ力や舌の動きの悪化が食生活に支障を及ぼしたり、滑舌が悪くなることで人や社会との関わりの減少を招くことから、全体的なフレイルとの深い関係性が指摘されておりまして、市としてもオーラルフレイルの予防について力を入れていく必要があると捉えております。 現在、取り組んでいる取組としましては、歯科衛生士が高齢者の通いの場等に出かけまして、口腔機能向上の話や体操、義歯の手入れなどの指導を行っておりまして、平成30年度は高齢者を対象としました教室等に50会場500人以上に指導を実施しておるところでございます。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) 部長、やはり人的資源が多分一番要るんだろうなと思うんですね。これが充足しているかというのが少し心配なんです。例えば、歯科医師会との連携というのは考えられないでしょうか。また、そのほかの課題がありますでしょうか、伺います。
○議長(湯澤啓次君) 清水健康福祉部長。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(清水美沙子君) 歯科医師会との連携ということですけれども、歯科医師会とは懇談をしまして、協力していろんな事業を組み立てていきたいと考えておりまして、まず介護予防の事業としまして、今年度取り組みました短期集中通所型サービス事業、これは運動と栄養と口腔の3つの視点から機能回復を図るわけですけれども、そんな点で歯科衛生士に関わっていただく必要がありますので、そんなところの人材確保について歯科医師会に協力要請等をお願いしながら現在取り組んでおるところであります。 一方、資格を持っておっても、現在職場を離れている方の情報がなかなか得ることが難しい状況がありまして、歯科衛生士の人的確保について課題があるなということを思っております。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) 課題を認識いたしました。 それでは、次に進みます。 アクティブなシニア層に向けた就労支援や地域で活躍するための支援はどうなっていますか、お伺いします。
○議長(湯澤啓次君) 遠山産業経済部長。
◎産業経済部長(遠山昌和君) アクティブなシニア層への就労支援ということでございます。 現在、国の施策におきまして、やはり労働人口が減少している中で、やはり65歳以上高齢者に対しての多様な就業機会を提供できるということが重要なことだという認識から、雇用継続、定年の引上げというのが進んでおるというような認識をしておるところであります。 中でも、ハローワークにおきましては人生100年時代というものを見据えまして、全国240か所になるわけですが、生涯現役支援窓口というのを設けまして、再就職などを目指すおおむね60歳以上の皆様を対象にいたしまして、求人情報の提供や各種ガイダンスを実施しておるところでございます。 そうした中、当市におきましては、就労支援につきまして、若者から高齢者を含めまして起業意欲のある方、また就労を希望している意欲のある方を対象に、飯田ハローワークと連携した個別相談や合同就職面接会、さらには飯田商工会議所と連携した創業支援、またシルバー人材センターとの連携、こうしたことを年齢を問わず、切れ目のない支援に取り組んできているという状況でございます。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) 一つ事例を挙げさせていただきます。 東京の杉並区ですけれども、おおむね55歳以上の区内の在住者ないしは在勤者を対象に、就業・起業・ボランティア活動等、様々な社会参加に関する情報提供や技術の取得を行う講座、あるいは合同就職面接会を開催。また、個別相談も受けるシニアの就業企業地域活動応援事業を行っておりますが、飯田市でこのような取組はできますでしょうか、伺います。
○議長(湯澤啓次君) 遠山産業経済部長。
◎産業経済部長(遠山昌和君) 杉並区の例を頂きました。やはりシニア層が、今までの議論の中でもありましたように、第二の人生といいますか、地域活動とかにも就労含めて出ていこうとする意欲ある方をしっかりと、定年の前から、早い段階で意欲のある方を支援していくという、これは重要なことだと思っております。 一般社団法人日本アクティブシニア協会というのがあるようでありますけど、そこでは現役以上老人未満というようなことを言っておられる。その中の間、早くから進めていくということは大事なことだと思っておりますので、そうしたことは参考にさせていただければと思っています。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) それで、なかなか新しいシステムをつくってというのは難しいと思うんですけど、私は29年、30年に飯田広域シルバー人材センターの総会に出席させていただきまして、非常に会員の皆さんの社会貢献に対する意欲を感じたんですが、このシルバー人材センターの連携はどうでしょうか。
○議長(湯澤啓次君) 遠山産業経済部長。
◎産業経済部長(遠山昌和君) シルバー人材センターとの連携、これはもちろん重要なことだと思っていまして、今まで、先ほどもちょっと申しましたけれども、これまでも連携をさせていただきながら受皿としての連携を取らせていただいておるということでございます。ただ、いろいろとシルバー人材センターの運営につきましても、雇用するいろんな課題があるというようなこともありますので、そういったところはしっかりと協議しながら連携をこれからも進めていく、そんな考え方でおります。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) もう一つ事例があります。 広島市の事例ですけど、協同労働プラットフォーム「らぼーろひろしま」の取組です。この団体が推進している協同労働は、地域の課題解決につながる新たな働き方のことで、60歳以上を中心とする地域住民により構成される多くの自主団体が、メンバー自ら出資者、経営者、そして労働者となり、高齢者の見守り、子育て支援、地域の安全・安心、多世代間の交流といった活動を行っております。いわゆる株式会社のように株主、経営者、労働者が分かれていないんですよね。また、無償のボランティアでもなく、出資経営を集まった方々全員で担って責任を分担しながら各自で収入を得るというユニークな形態です。御所見を伺いたいと思います。
○議長(湯澤啓次君) 松下市民協働環境部長。
◎市民協働環境部長兼結いターン移住定住推進室長(松下徹君) 今、議員から御紹介いただいたらぼーろひろしまの協同労働でありますけれども、これについては、今年度実はムトス飯田賞を受賞された小野子区でも、高齢者の方の家の周りの除草管理ですとか家事について、やはり地域の方が出資をされて、低廉な料金で助け合いをするというような仕組みをつくられていますけど、これに似た在り方ということでありまして、これから一つの重要な在り方だなということで、大変この活動の中に得られるヒントが多いものとして捉えさせていただきました。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) 市長、代表質問のときにも話題にしたと思うんですが、地域課題に対応するための事業体の立ち上げの受皿の組織体というところで、すごく方向性を示しているなと思ったところです。多分同じかなと思います。 ちょっとまた伺いますが、もう一点、市長、思ったのは、通告書に高齢者と書かずにあえてアクティブシニア層と書いたんですね。それは今までの議論のとおり、人生100年時代を見据えるとアクティブなシニア層に向けた就労支援や地域で活躍する支援というのが私は大事だと思うんです。今伺っているように、産経部、市民協働環境部、健康福祉部、教育委員会、複数の関係する部署がまたがる飯田市において未整備の分野かなと思うんですね。これに対して取り組むべきだと思いますが、市長のお考えを伺います。
○議長(湯澤啓次君) 牧野市長。
◎市長(牧野光朗君) まさにそのアクティブシニア層のチャレンジということを後押しするためのプロジェクトというのは、これから非常に重要になってくるというふうに思います。やはり横断的な取組だという認識をしております。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) 最後に伺います。 今から生き方が複線化する社会に適応していくため、誰でも必要な時に教育機関に戻って職業的スキルや知識を学べる仕組み、いわゆるリカレント教育、この飯田市における可能性について伺います。
○議長(湯澤啓次君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 先ほど公民館活動とか、飯田市では学ぶ環境が整っているというふうに伝えさせていただきましたが、やっぱり昇華、昇る華という意味で書きましたけれども、アップデートしてさらに働くためのスキルを身につけられる場所になったら、飯田市の強みというのが発揮できると考えています。
○議長(湯澤啓次君) 永井一英君。
◆12番(永井一英君) この問題は、多分これから顕著になり、これから方向性を探るという分野だとも思います。また、市長と議論ができればなと思っております。よろしくお願いいたします。以上です。
○議長(湯澤啓次君) 以上で永井一英君の一般質問を終わります。 それでは、次の一般質問を行います。 木下容子さん。
△木下容子
◆14番(木下容子君) 改めまして、皆さんこんにちは。市民パワーの木下容子でございます。 一般質問も残すところあと2人となりました。皆さんお疲れでしょうけれども、もう少しお付き合いをお願いしたいと思います。 さて、今回の一般質問ですけれども、私はこれまで携帯電話やインターネットなどが子供たちにもたらす影響について、何回か一般質問をさせていただいてまいりました。けれども、現状はますます心配な方向へ向かっているとしか思えません。 そこで、今回は児童・生徒のインターネット、ゲーム依存防止について1項目に絞って質問をさせていただきたいと思います。 まず、(1)番です。飯田市での児童・生徒のインターネットなどの利用の実態をどのようにつかんでいらっしゃるのかをお伺いしたいと思います。
○議長(湯澤啓次君) 今村教育次長。
◎教育次長(今村和男君) 飯田市の児童・生徒のインターネット等の利用状況についてということでございますが、これについては長野県教育委員会が毎年アンケート調査を実施しています。 今年のアンケート調査では、長野県内の小学校12校、中学校12校の計24校を抽出されておりまして、その中では飯田市内の小・中学校も各1校回答しております。その結果については、飯田市教育委員会では共有させていただいておりまして、その調査結果からは主に大きく3点の傾向がまとめられています。 1つは、機器使用の低年齢化が進んでいるという点。2点目は、機器の長時間使用の状況があり、ネット依存の傾向を自覚する児童・生徒、保護者が増加傾向にある。3点目は、ネット上のトラブルを経験しているとまとめられています。この傾向は、市内小・中学校の回答結果においても同様の傾向が見られるために、飯田市の小・中学生に当てはまる実態だと認識しております。以上です。
○議長(湯澤啓次君) 木下容子さん。
◆14番(木下容子君) 教育次長にお話を頂きました。 飯田市としては独自の調査を行っていないけれども、県の調査は毎年やっておられるということで私も把握をしております。 また後でも質問させていただきたいと思いますけれども、その中で分かったことは、低年齢化、長時間化、そして依存の問題、それからトラブルも出てきているという御指摘でございました。 私は独自に飯田市で調査をしてくれということは、これは必要ないなと思います。その労力をぜひ今後の対策に費やしていただきたいというふうに思うわけですけれども、インターネットの普及は本当に社会に大きな変化をもたらしてきておりまして、ネットを通じて瞬時に情報が得られる、あるいは新しい知識を得ることができる。友人や知人や、あるいは全然知らない新しい人ともコミュニケーションを図ることができる、本当にこれはすばらしいことだなというふうに思います。インターネットは正しく利用すれば便利な機器であろうというふうに思います。けれども、その一方で、今も次長がお話しいただきましたように様々な弊害も生まれてきているところでございます。この弊害についてはどのように認識をされていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。
○議長(湯澤啓次君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 今、議員おっしゃっていただいたとおり、文明の利器であるインターネット等の利用に関しては、プラスの側面ももちろんあると認識しています。ただ、その一方で、自制心を失い、長時間するような状態であると、児童・生徒の健やかな成長にとっては望ましい状態ではない、マイナスの側面もしっかりと認識していかなければいけないというふうに考えています。 具体的には、3つの課題があると認識をしています。 まず、長時間や夜遅くまで使用することで睡眠不足になり、体調に支障を来し、日常生活や学業の悪いほうに影響を及ぼすこと。 2番目としては、ネット上のやり取りだけではお互いの気持ちが通じ合えず、何げない不用意な言葉が時にいじめやトラブルに発展する可能性があるということ。 そして3番目は、安易な気持ちで画像や情報をネットに掲載することで個人が特定され、プライバシーが侵害されたり、また場合によっては犯罪に巻き込まれる、こんな危険性があると、こういった課題があるということを認識しております。
○議長(湯澤啓次君) 木下容子さん。
◆14番(木下容子君) 3つ大きく御指摘を頂きました。体の問題、本当に昔の子供さんたちだったら表でしっかり遊んで体づくりだとか健康づくりをしている。今はなかなか家の中に閉じ籠もってネットを使うことによって、本当に目が悪くなったり、あるいは運動機能の衰えがあったり、あるいはゲーム脳みたいな形の身体への異常が出てきてしまう。それから、ネット上でのいじめやトラブルの問題。プライバシーの侵害から犯罪につながるような、本当に大事なことだろうな、これらを何とかしていかなくてはならないかなというふうに思います。 今も誹謗や中傷の書き込みもある。先ほどの古川議員のいじめの問題にもこれはつながることだろうというふうに思いますけれども、誹謗や中小の書き込みからいじめにつながっていくということが考えられます。 平成25年に制定をされましたいじめ防止対策推進法には、第19条にインターネットを通じて行われるいじめに対する対策の推進という項目が盛り込まれております。国でもいよいよインターネットを取り巻く環境について本腰を入れて取り組まなくてはならないというふうに考えてのこの姿勢ではないかというふうに思いますけれども、その点を重く受け止めなければならないというふうに私は思っております。 (3)に参りたいと思います。 厚生労働省で2種類のアンケート調査をこのたび実施されました。それから、長野県での教育委員会でも、次長にお話しいただきましたけれども、教育委員会のほうでも1種類のアンケート調査が実施をされました。 まず、厚生労働省のほうでの1番目のアンケート調査ですけれども、これは厚生省の研究班が一昨年、中・高生にアンケートを実施したということです。8項目の質問、例えば、あなたはインターネットのために大切な人間関係、学校のことや部活動のことを台なしにしたり危うくするようなことがありましたかという質問。また、あるいは、あなたは問題から逃れるために、または絶望的な気持ち、罪悪感、不安、落ち込みなどといった嫌な気持ちから逃れるためにインターネットを使いますかというような8項目の質問がありました。そして、その8項目のうちの5項目以上に当てはまると、インターネット依存が疑われる病的使用者と診断をされるということです。 その調査結果では、ネット依存の中・高生は全国でおよそ93万人にも上るという推計が公表をされております。これは5年前の調査では51万人だったそうです。この51万人が5年間で93万人に増えた。これは7人に1人の割合だということです。 それから、ネット依存と診断された中・高生の割合ですけれども、男子の中学生、5年前は4.4%でしたけれども、5年後の今回は10.5%に伸びています。そして、女子中学生は5年前7.7%、今は14.3%、これは倍近くに増加をしていることです。高校生も男子7.6%から13.2%に増加、女子11.2%から18.9%にというふうに増加をしております。 先ほどの8つの質問に5つ以上が依存というふうに診断されたそうですけれども、この8つの質問に3項目から4項目が当てはまる、ネット依存予備群と呼ぶそうですけれども、この予備群と診断された人たちまで含めると254万人に上っており、これは中・高生の約半数がネットのやり過ぎで成績が低下をしているということを経験しているそうです。 2つ目の厚生労働省が行った調査ですけれども、これは昨年初めて行った10歳から29歳の若者を対象としたゲーム依存に関する調査という項目だそうです。29歳までですから、当然中・高生だけではありません。若者という形ですけれども、この調査では、過去1か月間の平日で、インターネット使用は平均4時間以上6時間未満という若者は21%いました。平日にもかかわらず6時間以上使っていたという方は15.4%だそうです。夕食を食べたり、お風呂に入ったり、宿題をしたりというような時間を過ごしてからの6時間以上ですから、就寝時間は深夜から明け方の2時、3時、4時までネットを使っているという計算になります。休日には使用はもっと増えます。4時間以上6時間未満の方は23.0%、6時間以上使用していたという方は33.8%にも上っております。 そして3つ目、長野県教育委員会でやられた調査です。 平成20年度から携帯電話についてのアンケート、あるいは携帯電話とインターネットについてのアンケートを毎年実施しているということですけれども、平成26年度からはインターネットについてのアンケートを行っています。使用時間帯について、学習用以外で夜12時から翌朝4時までの間に使用することがあると答えた中学生は、昨年度5.7%でした。しかし、1年たった今年は30.5%に急上昇をしております。さらに驚いたことに、そんな時間帯に我が子がネットを使っていると思っている保護者は2.5%、本当に実際と保護者の認識に開きがあります。高校性については、深夜に利用していると答えた高校生は、昨年度23.1%、今年度は63.5%と3倍近くに跳ね上がっております。しかも、自分の子供が深夜にネットを使っていると思っている親は10.6%のみで、本当に認識に大きなずれが生じているということです。 もう一点、子供自身が自分はネット依存の傾向があると思うという自覚をしている生徒は本当に多くなって、ネット使用している中学生で5人に1人がそう思っている。高校生では3人に1人というふうな結果が出ています。これらの調査結果をどういうふうに受け止めておられますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(湯澤啓次君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 様々な調査結果が教育委員会にも報告され、実態としてはインターネット等による負の側面が本当に進行、毎年毎年深くなっているなということが率直な感想であります。 教育委員会としてどう取り組むかについては、全国の数値だから人ごとというふうに捉えるのではなく、これが飯田市の子供たちの実態だというふうに解釈しながら対策をしっかりと打っていきたいと考えています。
○議長(湯澤啓次君) 木下容子さん。
◆14番(木下容子君) ありがとうございます。 そういうふうに受け止めていただけるということは、これからも飯田市の状況が役に立つことになるかなというふうに思います。 もう一つお伺いをしたいと思います。 県の調査のほうですけれども、学校の授業以外でインターネットを使っている小学校6年生に使用の開始時期を聞いたところ、小学校1・2年生でという生徒が33.9%、3・4年生のときに使い始めたと答えた生徒が35.7%でした。これは、ICT教育もこれからやっていかなくてはならないので、当然必要な部分かなというふうに思いますけれども、私が本当に衝撃を受けたのは、小学校入学前という回答が18.3%もいたという事実でございます。この点については、教育長、どのような感想をお持ちでしょうか。
○議長(湯澤啓次君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) これはあくまでも個人的な見解にはなりますけれども、インターネット全てが悪い側面ではなくて、プラスの側面、様々なリテラシーを使いながら情報収集できると、感性を磨かれるという部分もあります。そういった意味で、現実問題として、小学校上がる前に一定程度、iPadをいじったりとかパソコンをいじったりという子供がいるのは、これは大きな流れなんだろうなというふうに思います。ですので、この数字の中でしっかりプラス面で使っていくということの開始時期にそういった教育をしっかりやっていく、御家庭でしていただく、学校でもしていただくということが大事なんだろうというふうに思います。
○議長(湯澤啓次君) 木下容子さん。
◆14番(木下容子君) 教育長がおっしゃっていることは本当によく分かります。ただ、小学校入学前は幼児が自ら進んでインターネットを使うということは当然あり得ないことでありまして、そこには保護者が容認し、与えたということだというふうに思います。 そして、今の親の世代は、やはり生まれたときからスマホであるとかインターネットが、生まれたときではないですね。親の世代はそれに慣れ親しんだ世代だろうなというふうに思います。だから、我が子にも幼児期から深く考えずに使わせてしまっているというのが現実じゃないかと思うんです。 ただ、インターネットの弊害も幼児にちゃんと理解をさせた上で使わないと、子供さんたちはそれほど怖いものだと思わずに使ってしまっているというところがあるんではないかなというふうに思います。そういった意味で、小さな頃から使わせるときには、やはり親の監視ができるような状況の中で使わせる、あるいは怖さがちゃんと分かる年代から使わせるということが大事じゃないかなというふうに思います。ネットやスマホを楽しむことがどんな問題を抱えているかをちゃんと理解させた上で使っていただくということが必要ではないかなというふうに思います。 今、香川県で大きな動きが出てきておりまして、(4)のところに参りますけれども、これは香川県議会で、次世代を担う子供たちの健やかな成長のためにネット・ゲーム依存症対策の条例、これは仮称だそうですけれども、この対策条例の制定をしようという動きが出てきております。今はパブリックコメントを実施し、4月の制定を目指しているということです。 制定されれば、ネット・ゲーム依存症対策に関する全国初の条例になるということでございます。この条例案も読んでみました。子供さんたちが平日にコンピューターゲームを利用するのは1日60分まで、休みの日は90分まで、義務教育終了前の子供は午後9時までに、それ以外の子供は10時までに使用をやめる。保護者はそれを守らせるように努めなければならないなどと細かく書かれております。このような条例化の動きに対して、これをどういうふうに受け止めていらっしゃいますでしょうか、お伺いをしたいと思います。
○議長(湯澤啓次君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 香川県の条例も対策の一つだと思います。ネット依存の対策に対しての意識づけや啓発活動の一助にはなるだろうというふうには思います。ただ、こういった問題に関して大事なことは、それぞれの主体、子供たちや家庭、学校が自分事として捉えることが一番大事だというふうに思っています。先ほど来議員おっしゃっていただいているように、SNSの何が危険なのか、こういったものをしっかりと理解し、その上で主体的に制限をしていくということが大事だと考えています。 その中で、飯田市での取組を少し御紹介をさせていただきますが、飯田市の中学校の中には生徒会が主体的にSNSの時間を自分たちで決めていこうということを自主的にルールを作成している学校があります。 また、コミュニティスクールの中で、学校ですること、地域ですること、そして家庭ですることというのを今相互に決めているわけですから、家庭ですることの中に各家庭でPTAが主体的に自分たちでこういう制限をしていこうということをルール化しているコミュニティスクールも出てきています。 条例で決めたから、上から言われてやめるということでは、必ずどこかでうまくいかなくなるんじゃないかなと思います。大事なことは、主体的、能動的にこうったものを自分たちで制限していくと、そういった仕組みづくりやルールづくり、また習慣化が必要だと考えています。
○議長(湯澤啓次君) 木下容子さん。
◆14番(木下容子君) 私も教育長がおっしゃるように、条例で上から押さえつけるべきではないというふうに思います。 現に香川県では条例の策定に対して賛否の議論が巻き起こっておりまして、高校生が600人の反対署名を集めて議会に提出をしたという動きにもつながっているそうです。 ただ、香川県議会のこの動きというのは、やはり自らの問題として高校生に考えさせることができた、そういう意味ではとても問題提起ができたかなというふうに思います。 ただ、今、子供を取り巻くネットやゲームの状況というのは、議会が条例をつくってでも未来を担っていく子供たちを何とか守らなければ大変なことになるという判断に至るほど深刻な状況に陥っているということではないかなというふうに思います。手をこまねいて見ているだけという状況ではないというふうに思います。確かにネットは、インターネットであるとかSNSにしてもそうですし、上手に使えば本当に便利なことですけれども、ただ、やはり負の部分があるということをきちんと理解をする中で使っていく必要があるだろうなというふうに思います。 今後の対策についてお伺いをしたいと思いますけれども、(5)のところ、今後については対策はどういうふうにお考えになっておられるのか、お聞きをしたいと思います。
○議長(湯澤啓次君) 代田教育長。
◎教育長(代田昭久君) 今後に関してですが、まず現在、飯田市で取り組んでいることを何点か御紹介をしたいと思います。 まず1点、各小・中学校においては、学校とPTAが連携をして、児童・生徒、保護者、そういった人が一緒になってネットトラブルや情報モラルに関する研修会、学習会を行っています。 また、専門機関による相談窓口を設置しています。児童や保護者、不安があった場合には、そのトラブル解消のための窓口を用意し、そこに連絡、問合せをできるようにしています。 さらには、今、飯田市の教育委員会では年に3回「Hagu」という情報誌を出していますけれども、ここに定期的にインターネットの安全・安心な利用の方法、また正しいルール、そういった必要性についても保護者に啓発するような形で情報提供を行っています。 この3つに関しては、しっかりと今後も行っていきたいというふうに思います。 さらに、先ほど申し上げさせていただきましたが、大事なことは、それぞれの主体がそれぞれの責任を持ってルールづくりをしていくということが大事だろうというふうに思います。先ほど中学校の事例、またコミュニティスクールの事例をお話しさせていただきましたが、こういった動きがだんだん広がっていくように、教育委員会としても情報共有しながら支援をしていきたい。そして、子供たちの安心・安全なネット環境というものを飯田市全体でつくっていきたいと考えています。
○議長(湯澤啓次君) 木下容子さん。
◆14番(木下容子君) 先ほどから生徒会でのお話もございました。あるいは、コミュニティスクールでの事例もお話を頂きました。これからが本当に大事になってくるかなというふうに思います。 長野県から令和2年度以降の方向性が3点にわたって出されております。それから、その中の具体的な施策として4点が提案をされております。この中には、幼児期からの啓発でありますとか、あるいは保護者への啓発がうたわれております。本当にこれは非常に大事なことだろうなというふうに思います。ぜひしっかり取り組んでいっていただきたいなというふうに思います。 先ほどの生徒会のお話ですけれども、以前の一般質問でのお答えの中では、旭ヶ丘中学校での取組がお話を頂きました。旭ヶ丘中学の取組については、県の方向性にある児童・生徒自らが主体的に考え、ルールづくりをするという県の方向性と本当に一致するものであって、その点はすばらしいなというふうに思います。やはりこのようなよい事例というものは、一つの学校だけに終わらせるだけではなくて、ほかの学校にも広げていくべきだろうなというふうに思っております。 一つ事例をお話ししたいと思いますけれども、千葉県の浦安市の取組ですけれども、浦安市には9つの中学校があるそうです。この9つの中学校の生徒会長さんたちが一堂に集まって、一緒になってうらやすっ子SNSルールという基本行動方針を策定されたということです。生徒がインターネットやSNSについて勉強し、自主的に定めた6つのルールがあるそうです。 1つ目、相手が傷つくか迷ったら書き込まない。 2つ目、お金や個人情報に関する利用規則は必ず読もう。同意ボタンは印鑑だ。 3つ目、利用時間は各家庭で決めて、寝る前のSNSの時間を違うことに使おう。 4つ目、載せてほしくないときは、相手に伝える勇気を持とう。 5つ目、SNSのトラブルは自分で抱え込まず、信頼できる人に相談しよう。 6つ目、直接会ったことのない人には必要以上に関わらないようにしよう。 というものだそうです。この浦安市の取組を参考に、旭ヶ丘のよい事例を飯田市の全中学校に広げるような取組はできないでしょうか、お伺いをいたします。