平成10年 9月 定例会(第3回) 平成10年
飯田市議会第3回
定例会会議録 (第3号)
-------------------------------------- 平成10年9月8日(火曜日)午前10時
--------------------------------------日程 第1
会議成立宣言 第2
会議録署名議員指名 第3 一般質問 1 牧内信臣 2 牛山重一 3
佐々木重光 4 上澤義一 5 實原公男 6 佐藤好英 7 大坪 勇 第4 請願、陳情上程
委員会付託散会 --------------------------------------出席議員 31名 (別表のとおり
) --------------------------------------欠席議員 なし
--------------------------------------事務局出席者 (別表のとおり
) --------------------------------------説明のため出席した者 (別表のとおり)
-------------------------------------- 10時00分
再開 ------------------------------------
△日程第1
会議成立宣言
○議長(小林利一君) おはようございます。 現在の出席議員は31名であります。 よって、本日の会議は成立しております。 これより本日の会議をはじめます。
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△日程第2
会議録署名議員指名
○議長(小林利一君)
会議録署名議員として、片桐司郎君、竹村仁實君をご指名申し上げます。 ------------------------------------
△日程第3 一般質問
○議長(小林利一君) 次の日程に進みます。 昨日に引き続き、一般質問を続行いたします。 牧内信臣君。
◆11番(牧内信臣君) おはようございます。
日本共産党の牧内信臣です。 今回も勇気を持って登壇いたしました。よろしくお願いを申し上げます。 今日は、さっそく本題に進んでまいりたいというように思います。 言われて久しい世界の、日本の、そして、飯田の農業と食糧、しかし、現状での結果は、日本の
食糧自給率が
カロリーベースで40%前後と実に60%の食糧が外国に委ねられていることに示されているように、今の農業、食糧の実態は惨憺たる状況であり、日本の将来は大丈夫なのかと感じる毎日であります。ちょうど9月定例会の開会日の8月27日に、日本農業新聞の1面に、「共生の新世紀」、ともに生きる新世紀と題して作家の広瀬隆氏の手記が載っておりました。内容は、「国破れても山河を残せ」と題して、今の政治は公共事業で景気対策をやろうとしているが、ゼネコンに投入したお金は、いずれ
産業廃棄物になり、最後はダイオキシンを国民が浴びる。大切なのは景気ではなく、働く場の確保を農業が吸収する形が一番よい。農業に人口が戻れば町や村が生き返り、文化が復活する。日本ほど、ものすごい勢いで自分の文化をコンクリートで埋めてきた民族はない等々の中身でありました。いかに農業、食糧が国を支える上で大切なことなのか、しかし、すべてが今の政治は逆な方向へ目を向けてしまっているといった方が正確だと思うものであります。 そこで今回の農業、食糧問題に関する一般質問は、どうなるだけではなくて、どうするの部分に力点を置いて進めていきたいと思います。 前段での私の所感では、大上段に振りかぶり、ストレートを力一杯市長に投げ込んでみましたが、それなりの意味を持っているものと理解をいただき、これからの質問について落球しないように受け止めていただき、市長におかれましては変化球で返さないように申し上げておきたいと思います。 さて、どうすれば今の農業、食糧問題を再生することができるのかということであります。 今の飯田の農業を見るにつけ、どのような農政を結びつけていったらよいのか、国政や県政とのかかわりもあり、直観的に思い出すことができず、苦しんできました。ただ、わかったことは、田中市長のときに農林部を廃止してしまった気持ちぐらいかなと淋しく感じている一人であります。 そこで気を取り直して質問の第1点であります。 飯田市としては今でも農業を基幹産業と位置づけているわけですが、現状の農業、そして、食糧の実態をどう見て判断をしているかということであります。農業は基幹産業という言葉を、それをそのまま理解をすれば、飯田市の産業の柱の一つとして
農業生産活動を通して
地域づくりや人の交流を図り、自然文化を進めながら地域経済を創造していくことだと思っておりますが、これらのかかわりも含めて行政として認識をされている農業、食糧の実情を伺っておきたいと思います。 2点目であります。 行政として、それでは今までどのような
農業振興策をとってきたのかということであります。 年度年度によっても違いがありますが、ソフト面、ハード面を通して進めてきたと思っております。これらの
農業振興策は、農家の側から見てどのように役立ち、反映されたと見ているのか、これもお聞きをしておきたいと思います。 3点目は米の減反政策に関してであります。 この問題については私は一貫して好ましいことではないと指摘をし続けてまいりました。そして、今後も減反政策がある限り改善を求めていく決意であります。減反政策とは何なのか。日本の主食のお米を生産する水田で稲をつくってはいけないという前代未聞の政治であります。そして、その一方では、水田の評価のもとに
固定資産税だけはお支払いをしている
おまけつきのものでもあります。私たちは、この減反政策を進めるに当たっては、絶対に強制は避け、農家の合意と親切な転作作物への誘導を優先して取り組むことを希望し、望んでまいりましたが、今年の減反はどう進めているのか。また、現場、特に農家の皆さんの受け止めはどうだったのか、この辺の答弁を伺っておきたいと思います。 次の質問に入ります。 今まで3点ほど意見を述べて質問をしてまいりましたが、それらと結びつける形で私なりの考えを述べていきたいと思います。 今の農業、食糧を取り巻く状況は、非常に厳しいものであるということは誰もが認めているところであります。結果として農地がどんどん荒廃をしていく、農業を担う人たちが減少している、農村文化が並行して衰退をしていく等々、これでは明日の農業、食糧は何も見えないのであります。何が最大の原因なのか。働く汗に見合う所得を得ることだと思います。平たく言えば、働いたらおまんまが食べられる、そこに視点を当てた
農業振興策を通して生産意欲を高める工夫をすることが大切なことであり、今までのような型通りの農業施策では、農業、食糧の再生は難しいと判断をする一人であります。そのために農業予算の使い方を、これからは直接農業振興にウエイトを置いた予算の組み立てを図るべきではないでしょうか。取り組む内容としては、
主要農産物の所得の保証ができること、あるいは
下支え制度など直接予算を投資する内容と、もう一つは、安全で新鮮な農産物を計画的に選定し、
加工製品化をしたり有機農業の活用を進めながら、生産者側で一定価格を決めながら地元消費を拡大するための方法を考えていくことにあると思います。これらの考えはいかがでしょうか。ご意見を伺っておきたいと思います。 次は、学校給食における
地元農産物の活用の問題であります。 このことについては私自身が何回か質問をしてまいりました。地元の見えるところで生産された農産物を
子どもたちに食していただく、安心して生産できる農家の立場からも農業振興の大きな役割を果たすものと思っております。できたら進めていきたい、こんな答弁も過去にいただいておりますが、その後どのような検討をなされ、取り組みが進められておるのか、こんな点をお答えいただきたいと思います。 農政の最後は有機農業の具体化の問題であります。 このことについても過去何回か問題提起をさせていただきました。農産物は当然のことながら自然のものであります。そして、そこに施すものも自然から生まれた堆肥が農地に還元され、作物を育てる、これもまた自然だと思います。飯田の農業のイメージとして、有機農業のまち飯田も欠かせない
農業振興策の一端を担うものと大切に思っておるところでございます。家畜の糞尿やきのこ類のおがこかす、あるいは今話題の生ごみ等々、現在の取り組みの様子を聞かせていただきたいというように思います。 次は教育の問題について質問をしてまいります。 今、
子どもたちを取り巻く教育環境は、必ずしもよい方向にあるとは言えないのが実態ではないかと思います。それだけに
子どもたちにとっても現場で働く先生方にとっても問題意識の大きい毎日ではないかと思うところであります。これからの世代を背負う
子どもたちのための教育、そのための教育環境は大いに改善をしていかなければならないと思うところであります。改善しなければならない柱の大きな一つに、楽しい学校、わかりやすい勉強とともに、少人数学級を組み入れ、多様化する
子どもたちの心を掌握できる教育環境をつくることが今最も大切だと考えておる一人であります。当面35人学級は緊急の課題であると思っておりますけれども、飯田市の考え方、飯田市
教育委員会の考え方、よいとはわかっていても、なぜ進めないのか。また、やろうとすれば本当に市独自の考えで進めることができるのか、まずこの点をお聞きして私の第1回の質問を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君)
牧内信臣議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 はじめに、どうすれば今の農業、食糧問題を再生することができるのか、飯田の基幹産業としての位置づけ、今までの
農業振興策、米の減反、市の農業予算、以下何点かありますけれども、相互関連をいたしますから一括でお答えをいたしたいと思います。 当市の産業は、農、工、商の分野がバランスよく発展をいたしてまいりましたが、社会経済の大きな変化により、すべての分野が大変厳しい状況を迎えております。このような中で、農業、農村を取り巻く状況は今日さまざまに悲観的な言葉が多いようでありますが、私は不透明な中にも明るい希望が灯されていると思っておりますし、農業、農村の活性化が地域市民の暮らしと文化を豊かにする道につながるものと信じております。こうした意味合いにおいても農業は飯田市の基幹産業であり、そのような位置づけで施策を展開してきたと思っております。
マスコミ関係者の中には、21世紀を新しい農業の時代という論調も見られる昨今でもあります。21世紀は人口、食糧、環境、エネルギーが大きな問題になるだろうと言われておりますし、食糧問題、とりわけ自給率という問題は
世界的グローバルに見ましても由々しき問題であろうと思っております。しかし、了見が狭いと思われるかもしれませんが、私としては飯伊地域の
食糧自給率という視点が極めて大切な見方であろうと思っております。
国政レベルの議論とか論点は別の機会に譲るといたしましても、地域の
経済的自立の根幹が農業の振興にあるという認識を申し上げたいと思うところであります。 以上申し上げましたような視点、認識に立って今までの
農業振興策、施策を振り返り、また、それらがどう反映されてきたかを振り返ってみますと、行政施策としましては農地や
道水路等農業の基盤整備、
集落農村関係の施設整備、それに加えまして
集落複合経営、
農業マネージメント事業といった
ソフト事業を中心に展開をいたしてまいりました。また、これらと連動して
農協サイドの
生産振興施策が推進をされているわけでありまして、総括的に振り返って基盤なり環境整備は、かなりな成果と言いますか、ストックができてきたのではないかと思います。ただ、今までを振り返り、さらに今後のことを考えますと、かつての農村、農業が失ったもの、すなわち農産物の加工販売、あるいは地域に生きる人々の自信と誇り、生き甲斐といったような側面にも視点を注ぐ必要があるだろうと思うところであります。言い換えますと、今までは主に生産振興にウエイトを置いてきたが、これからは、これにプラスアルファする施策が大事になるであろうということであります。 ご質問の中山間地、加工製品、家族農業、地元消費の拡大、さらには学校給食、有機農業といくつかの具体的な点につきましては担当からお答えをいたしますが、いずれも当市の農業、農村の振興、活性化と同時に市民の健康と福祉、生活文化といったさまざまな面からもつながりを持った課題であろうと思っておるところであります。 次に、米の減反についてであります。 ご承知のとおり今年は米の過剰在庫という事情から、前年対比15%増加という過去最大の生産調整をせざるを得ない事態になったわけであります。このような事態を受けて本年1月、飯田市
生産調整推進会議におきまして飯田市の基本方針を決定し、農協をはじめとする関係機関のご協力のもとに生産調整を進めたわけでありますが、個々の農家の皆さん方にとりましても大変に厳しい事態であったろうと思うところであります。幸い農家の方々をはじめといたします関係者のご努力によりまして、概ね当初
計画どおりの目標数字が達成される見込みであります。今申し上げた減反等厳しい現実もあるわけでありますが、新全総の柱にあります多
自然型居住地域の創造は、農業、農村が絶えず新しい試みにチャレンジし、心豊かに暮らす地域をつくっていくという広い視点が求められているのではなかろうかと思うところで、
農業予算イコール農業振興というだけでなくして、農業、農村の
地域づくりのために予算を活かすという心構えを持ちたいものと思っております。 先程も申し上げましたが、以下何点かにつきましては所管の方からお答え申し上げます。 次に、教育に関しまして、よいとわかっていて当面35人学級はなぜ進まないのか、やる気があればできるのかという質問でありますが、現在の決まりは1学級の
児童生徒数を40人と決められております。一人ひとりに指導がより行き届くという観点からいたしますと、少人数の方が望ましいことは事実だと思いますが、少なすぎることによる弊害もあり、何人が適当かはさまざまな論議がありますので、さらに検討を要する問題だと思っております。 以下
教育委員会から答弁をいたします。 以上で第1回の答弁といたします。
○議長(小林利一君)
松村産業経済部長。
◎
産業経済部長(松村茂利君) 私の方から何点か具体的な点について補足させていただきたいと思います。 はじめに、市長も今申し上げたわけですけれども、飯田市の農業の基本的な方向と、こういった点について若干補足させていただきたいと思います。 飯田市の農業、あるいは
飯田下伊那地方の農業、これが極めて特色を持っているということは今までも言われておるわけでありまして、それは気候風土、あるいはいろんな植生といった点から、この日本の中で南北の、いわゆるちょうど
交流結接点になる、いわゆる両方が入り交じった地域になる、これはいろんな面から言われておりまして、それによって、この地方の農産物が非常に多種多様なものをつくっておる。北海道とか新潟みたいに単作地帯とは全く違って百貨店みたいな農業展開、これは、この地方の大きな特色であろうというふうに思っております。これから飯田市の農業化をなすときに、この地方の特色をいかに活かしていくかと、これが一番の根本になるんではないかなというふうに思っておりまして、そういった意味で今までの農業のいろんな展開がされてきたというふうに思っております。 これから考えなきゃならんことは、そういった中で、今も議員のご質問にございましたが、生産意欲でありますとか、所得の問題でありますとか、こういった問題は永遠の課題と言ってもいいような農政の課題でもございますが、また改めてこれからの時代考えていくときに考えなきゃならん点じゃないかなと、こんなふうに思っておるわけでございます。それと同時に、ちょっとこれは総論的になりますが、農業が、この地域社会にとっていかに必要なものであるか、大事なものであるかと、こういう点については、農家と都市の生活者というふうなはっきりした区分けがない地域と、地方都市が、そういうふうに私は思っておりまして、個々を細かく見ますと、非農家と農家とこういう分類がございますが、地域社会の中では一体になった田園社会と、こういうふうにとらえて農業施策を展開をしていく必要があろうと。そういう視点で今までも展開してきておると、こんなふうに認識をしておるわけであります。 いくつかこれから以下具体的な点について申し上げますが、まず、中山間地の作物選定の問題、それから、価格の
下支え制度、いわゆる所得保障ということですか、そんな問題、それから、農産加工の問題、学校給食、有機農業と、いくつかについて若干補足させていただきますが、中山間地といいますと、私どもついつい地形的に竜東でありますとか、三穂みたいな地形を思い浮かべるわけでありますが、やはりちょっと大きく見ますと
飯田下伊那全体が中山間地域であろうと、全国的に見てもそういった認識を持つ方が正しいであろうと、こんなふうに思っておりまして、そういった意味で考えていきますと、この中
山間地対策というものが飯田市の農業の全体的な対策と全くイコールであると、こんな認識でおるわけであります。ただ、個々の事業が中
山間地事業とかいったように個別事業があって、ついそんなような山間地は竜東だとか何とかというような認識を持つわけでありますが、根本的には飯田市全体、あるいは
飯田下伊那全体が中山間地だと、こんなふうに思っていきたいと、こんなふうに思っております。そんな中で、先程もちょっと市長が申し上げましたが、今の農業生産の中の今の大方の農家の方は物をつくって農協なり市場なり出荷をして、あとはお任せと、こういうのが実態でございます。これから考えなきゃならんことは、加工、付加価値をつけていかに所得を上げるかと、こういうところじゃないかと。さっき市長が申し上げましたのはその点でございまして、昔はそういったことを日常的な農家の方はみんなやってこられたわけでして、それが市場経済が進むにつれて分離をしてきたと。昔に戻ることがいい、悪いという論点は別にして、これから過去取り忘れてきたものを取り戻す、こういった視点で、農家あるいは行政、あるいは
農協サイドの団体というようなところが取り組んでいく時期がまたきたんだなと、こんなふうに思っておるわけであります。ごく小さく言いますと、農家がやっておる無人販売なんかは、そういったものの本当に小さなことですけれども、はしりであろうと、こんなふうにも思うわけであります。 それから、家族農業とか地元消費というような、そんなこともご質問の中にございましたけれども、農業、あるいは農家というものを見ますと、本当に立派な専業農家から一番端の方は日曜の家庭菜園の農家まで、農家と言っていいかどうかわからないくらいなところまで幅広いわけでありまして、大きくとらえると土に親しむ生活をしておればすべて農家と、こんなふうにとらえてもいいかと思いますが、そんな中でそれぞれの分野別というか類型的に対応していく政策というのが必要じゃないかなと。今は
中核的専業農家をつくるのが一本やりというのが国の農政の一つの主流であるように思いますけれども、こういう飯田地方のようなこういった地域になりますと、幅の広い、いろんな農家がたくさんあって、それが一つの地域の生活のライフスタイルになると、こんなことが理想であろうと、こんなふうに思って仕事に取り組んでおるわけであります。 学校給食の点については、前にもご質問があったようでありますが、実態は学校給食の方の状況なんかを調べてみますと、地場で生産される野菜、主に野菜ですが、ほとんど使えるものは使っておると。これは市場でありますとか、
学校給食調理センターへ導入しておる業者の方からの調査なんかもいたしまして実態を調べてみましたら、ほとんどここで生産されるもの、種類によって、時期によって違いますが、使えるものは100%使っておるものが大半でございまして、季節的に間に合わないものは他から当然入るわけでありますが、そういったようなのが実態で、これは地元の市場、それから、納入業者それぞれにそういった意識が十分あるようですし、それがビジネス的にも十分その方がお互いにいいと、こんなようなことが実態のようであります。また数字的なものが必要でございましたら別の機会にご案内をさせていただきたいと思います。 最後になりますけれども、有機農業の一つの取り組みと、こういうようなご質問ございました。 今、全国的に有機農業という言葉が非常に流行と言っていいくらい盛んになってまいりました。例えば平安堂なんかに行きますと、健康雑誌がたくさんあって、その中には有機農業の農産物で健康になったというような記事が氾濫をしております。それから、日常の健康に少し関心のある方は、ほとんどこういった
有機農産物についての関心が非常に高まっておるわけでありまして、これが一つのこれからの新しい時代を示唆するものではなかろうかと、こんなふうにも思っておるわけでありまして、飯田市の中でも、そういった意味の取り組みをぼちぼち始めておるわけであります。 いくつか具体的に取り組んでおる内容を申し上げてみたいと思いますが、まず、やはり
有機農産物の一番の根本は土ではなかろうかと。土づくりということで、その点で農政の仕事に取り組んでおりますのは土づくりの講習会でありますとか、
認定農業者なんかを対象にした講習会でございますが、それでありますとか、いろんな講演会を通しての勉強会、それから、これは
エコタウン推進事業の中で取り組んでおりますが、
エコタウン推進ネットワークという活動の中で
循環型農業、有機農業を絡めた研究会なんかも自主的にスタートしておりまして、これは農家から商店、それから、ごみの堆肥からメーカーまでいろんな方が集まって研究会を自主的にスタートしております。そんなことがあったり、さらに農協なんかを介在をして国県の補助金をとって堆肥舎の建設をしたりと、こんなようなこともしております。農協の方では土づくり、土の土壌検査なんかの方もまた取り組んでおるようになりました。 あれやこれやで有機農業につきましては非常に幅広い取り組みが芽生え始めたという状況でございまして、地域を挙げて、飯田市を挙げて、有機農業の里というようなところまではまだいっておりませんが、全国的に見ますと、例えば宮崎県の綾町というところが有機農業の里ということで売り出して、かなり観光客を集めておるというようなことでありますとか、いくつかそういったようなところがございます。山形県の長井市というところは、家庭の生ごみを堆肥化をして、それを有機農業でつくって地場商品に回しておる、こんなようないくつか先進的な自治体もございまして、そんなことも参考にしながらこれから取り組んでまいりたいと、こんなふうに思っております。 以上であります。
○議長(小林利一君)
小林教育長。
◎教育長(
小林恭之助君) 35人学級のことにつきまして市長の答弁に補足させていただきます。 市長の申しましたとおりに現行では
公立義務教育諸学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律というのがありまして、40人と、こういうふうに決められておりますので、できない現状でありますが、この頃
地方教育行政のあり方について検討しておりました文部大臣の諮問機関の
中央教育審議会の小委員会で、学級編成や教職員の配置を地方自治体に委ね、その判断で少人数学級とすることができるというような制度改革を盛り込んだ答申の素案をまとめたようでございます。これが実施されますと学級の定員の減が可能になると、こんなふうに思っております。 それで、やろうとすればできるのかと、こういうお問い合わせでございますが、やろうとすれば今のようなこともございますので、現在のところはチームティーチング方式と言いまして、つまり学級を能力的に2学級に分けたということにして2つの組で指導するという方法しかないと、こんなふうに思っております。
○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 牧内信臣君。
◆11番(牧内信臣君) それでは、2回目の質問に入りますけれども、私も今回、時間配分を非常に研究しながらやらせていただきましたけれども、久しぶりに
産業経済部長の熱弁をいただきまして、ちょっと時間が乏しいかなというように思いますけれども、ありがとうございました。 今回の質問のタイトル、再生という言葉を使ったんです。なぜ、農業、食糧問題を再生することができるのかというタイトルで、まず私と市長以下市の行政を進める側の人たちが同じ認識に立っていただくことが、まず一つの一番大事なことかなという思いで、ここから入っていったわけですけれども、ほぼ情勢認識では一致しているかなというように思います。ただ、市長の方は若干経験上楽天的な部分も見受けられましたけれども、ほぼ今の農業、食糧問題の考え方と言いますか、それは一致しているかなというように思います。どうしてもこの農業問題、食糧問題をとらえるときに、ただ、これは飯田市の問題、あるいは県の問題、国の問題、世界の問題というだけではなくて、本当に飯田市自らが飯田市に責任を負える農政、農業振興、これをやはり貫いて求めていくことが今一番大事になってきておるというように思うわけです。例えば、第1回でも申し上げましたけれども、今、農産物の自給率は40%、穀物では20%台に入る。人口1億2千万の日本人、実に7千万の人が外国の食糧で今賄われておる、こういう異常な認識に立って、そして一方では、現実の農家、食糧がどのような状況になっているのか、そこは認識の土台に立って思い切った施策と
農業振興策を立てていく、これがやはり一番大事な課題ではないかなというのが私の思いであります。是非そんな点で、そこらの見解ありましたらお願いをしておきたいというように思います。 そして、市長の答弁でもありました。今の農業、食糧の問題に関しては地域の
経済的自立の根幹が農業の振興にあるという認識をお持ちであります。そして、飯伊地域の食糧の自給率の視点が極めて大切だという、まさに私もそうだと思います。そういう発言が市長答弁でありましたけれども、了見が狭いと思われるなんて、そんな謙遜したことは言わなくても結構です。大いに自信を持って、その点ではやっていただく必要があるというように私は思います。今の市長の答弁、この点については全く私も同感ですし、同じ土俵の中に立って相撲がとれると思います。逆に私も市長の土俵の中に飛び込んでまいります。本当にその考えに立って、どうやって飯田市の農業、食糧、これを育て、進めることができるのか一緒に考えていきましょうや。是非お使いください。お願いをいたします。 まず、2回目は減反の問題、これは議長さんにお取り計らいをお願いしたいと思いますけれども、是非農業委員会のお考えもお聞かせいただきたいという立場で思っておりますので、そんな点ご了解をお願いしておきたいというように思います。 減反問題、この問題については、どうしても前段とは違って行政の今進めている考え方と私の考えが一致しないんですよ。この点では土俵に入れません。なぜならば、今60%が外国の農産物、そして、数字的に見ると40%が今、減反なんですよね。合わせて100%。物をつくっちゃいかんという指導は根本的に間違いなんです。先程も言いましたけれども、あくまでも減反だったら、これから議論になってまいります、転作するように親切に誘導してやって、安心して農家の皆さんにつくっていただける体制をまずとる。そして、減反政策ならお米から何々に変えるということを私は今までも要求してきたし、これからも要求していくということですけれども、今の段階ではそれがないというように思うわけであります。平成10年度の長野県及び
飯田下伊那の生産調整の見込みを調べてみますと、8月28日現在で、生産調整の対象面積に対して、長野県の場合は実施面積が2万5,338haで、103.2%の達成率。実施率が飯田の場合が760haですね。これも今の答弁では達成をされたというように聞いておりますけれども、今度の減反の場合の一番の問題点、これは水を入れただけの調整水田、これが長野県だけで3,244haあります。青刈りなどの自己管理保全管理の水田が1,501ha。要するに今までと違って農産物を生産しない転作水田の拡大が今度の減反の大きな特徴であるわけであります。ここにやはり問題があるんですよ。一方では
食糧自給率を上げる。そして、仮にお米が余ったんなら転作をしていただく。そうだったら転作を誘導する形にこの作物とこの作物をつくったらどうですと、そして、
飯田下伊那の食糧の自給率を上げていこうではないか、こういう視点に立つのが今の前回の最初の市長答弁の基本的な考えではないでしょうか。この点やっておることと言うことが逆なんですよ。その点についてもう一度お聞かせをいただきたい。このままじゃ農業振興はできません。 どう考えてみても、私もいろいろ角度を変えて考えてみたんです。これは上から見ても下から見ても右から見ても左から見ても全く理屈に合いません。この点早急に改善をしていただいて、あくまでも飯田の農業の振興のために役立つような、そういう施策が行政自らやっていくべきであるというように思うわけであります。そんな点について是非ご見解をいただきたいというように思います。 それとここに文書があります。8月11日の生産調整実施状況についてということで、行政から各地区の推進委員会長さんと飯田市農業委員の皆さんに、この文書が送られました。この内容を見ますと、名指しで、このままでいくと2町7反不足すると、減反が。そして、けしからんのは伊賀良、山本、上郷、下久堅だと。達成してない。そして、今後、未達成地区については補助事業が導入できないので、全般的に非協力者に対して指導をすると、地区推進協議会にお願いをしていく。非協力者とはどういう意味ですか。それと補助事業が導入できない。これはどういう根拠、理由があってこういう文書を出したんですか、これをお答えいただきたいというように思います。 農業委員さん、今日はお願いいたします。この文書が農業委員会に配られたと思うんです。これをどう受け止められて、どう対応されたのかということと、もう一つは非常に農業振興のために日夜、農業委員会ご努力されておるわけですけれども、今の農業の実態と併せてみたときに、飯田市の
農業振興策として今、一体何が一番大事なのかという点についてご見解を是非お願いをしたいということで、議長、お願いを申し上げたいというように思います。 あと教育問題ですけれども、今、答弁をいただきましたが、決まりがあるということであります。望ましいことだが、決まりがあってできないというのが市と
教育委員会の判断だと思うわけですけれども、やはり今の子どもの教育環境、飯田市でも数年前からいじめや不登校の問題が問題になりました。そして、ごく最近では、本当に驚くべきテレクラ、覚醒剤、援助交際、今、子どもの側にとって大変な状況が学校教育の現場で起きておる。何が一番やらなければならない緊急の課題かということを考えてみる必要があると思います。これはいろいろあると思います。例えば、大人の社会がまき散らす
子どもたちに対する社会悪、あるいは家庭環境にも問題があるかもしれません。そして、もっと言うと、一番問題なのは学校内における問題ではないでしょうか。これはやはり
子どもたちを序列をつける偏差値教育のあり方、ここらにもメスを入れていかなくてはならないというように思いますけれども、当面、行政として一番できることは、少人数学級で本当に先生方が一人ひとりの
子どもたちの心をとらえて、そして、それを
子どもたちと一緒になってやっていく、少人数学級が緊急の課題だと私は思います。この点について、ただできないというだけではなくて、どうやったらできるのか、あるいは残念ながら学校教育の関係は、先生方は県費の先生方が圧倒的に多いわけですけれども、今、時によっては市費のお金も投入して一定部分支えている部分があるというように私は見ておりますけれども、市費の投入も含めながら県へもうちょっと大胆に働きかけながら、今の子どもを中心にして
子どもたちが健全に将来に対して伸びていくにはどうしたらいいのかという点を、教育側、行政の側ともども手を取り合って、やはり少人数学級をまず早急にやるべきだということが、これからの教育環境を整えるまず基本的な第一歩であるというように私は思っておりますんで、そんな点、壁があることは承知しておりますけれども、もう一歩突っ込んだご答弁をいただければありがたいということであります。 2回目を終わります。
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 2回目のご質問にお答え申し上げたいと思いますが、米の減反について私の方からお答え申し上げたいと思います。 米の生産調整、いわゆる減反対策につきましては、目標数字が年々厳しくなっておりまして、それぞれの立場で苦労をする場面が多くなっているというふうに思っております。ただ、市は農協とともに減反を推進をする立場にありまして、一方、農家なり地区におきましては、それを受け入れるという立場になるわけでありますが、この対策を推進する過程におきましては、一番肝心なことは、そのこと自体を押しつけるとか押しつけられるとかいったような考え方ではなくして、お互いが苦しいときを努力し合うような思いを持つことが必要であろうというふうに思います。ただ、現実の問題として、今年もそうでありますけれども、私どもも厳しい状況にあるということはよく理解をいたしております。過日の市長会のときにも、こういった現状を国の方にも市長会として申し入れをいたしておるわけでありますから、できるだけそういった立場を利用しながら現状をよく見る中で国の方へも働きをかけていきたい、そんなふうに考えております。
○議長(小林利一君)
小林教育長。
◎教育長(
小林恭之助君) 35人学級は、議員おっしゃるとおり一人ひとりに手が届くという点からはベターであるというふうに思っております。ただ、ご承知のように35人学級ということは36人になると18人と18人ということになりますので、そういう点から、いわゆるさっき序列化というお話もありましたが、集団が集団として幾人くらいが一番いいかということはいろいろ問題があろうかと思います。しかし、それはそれとして大事なことでありますので、私ども今までもお願いをしておりますし、これからも県にしっかりお願いしてまいりたいと、こんなふうに思っておるところでございます。
○議長(小林利一君) 松下農業委員会会長。
◎農業委員会会長(松下芳治君) 農業委員としての立場をこの席で改めて表明できることを大変感謝申し上げております。この機会をつくっていただいた牧内議員にお礼申し上げたいわけでございますが、お尋ねの
農業振興策で当市として何が一番大切かという意味でのご質問でございますが、飯田市の農家、約6千戸あるわけでございますが、そのうちの1千戸ないし1,200戸程度の農家が飯田市の農業生産の7割を占める生産高をしております。一口に専業農家という枠組みではちょっと取りきれないわけでございますけれども、約2割前後の専業的な大規模農家が農業生産の7割を生産している現状を考えますとき、これらも農家の技術水準は非常に成熟化しております関係の中で、これからの施策の重点は、どうしても先端的なこれからの経営の指針、それから、設備等の情報の伝えることが大変必要であろうかというように理解いたします。それぞれまた、それに基づいて設備、機具等の更新をする段階についての大きな資金需要が必要になってまいります段階の中での資金対応についても、その施策が必要であろうかと思うわけでございます。なお、残余の農家が、残り農地ほぼ5千戸に余るような農家が農地の半分、約1,500haぐらいを使っての農家がございますが、これらがいわゆる兼業農家というような形で位置づけられておるわけでございます。ちょうど竜東、竜西それぞれ大型農道が開設されておるわけでございますが、その中で農家のみならず大変田園景観を楽しむというような形の中で大きな通行量が入ってまいります。田園景観の中で山は山らしく、畑は畑らしくというような形で、よく手入れされた状況の農地があることが大変爽やかさを増してくれる要素でございますが、それらを担っておっていただける方が残りの農家の方々でございます。ただ、この方々が、それぞれ農地を一生懸命耕していただいておるんですが、これらの生産、流通の問題に問題がございます。あまり小口な農産物の生産でございますので流通の経路に乗りにくいというようなことで、つくってみても販売の手法が見当たらないというようなことがございますので、そうした形の施策を何らかまたお願いを申し上げたいというように考えておるわけでございます。 それからまた、農業委員会といたしましてのそれぞれ対応でございますが、4つの特別委員会を一昨年からつくってございます。農家意向調査フォローアップ委員会ということで、土地問題を扱う委員会、それから、農村家族問題の委員会、中山間地グリーンツーリズムの委員会、そして、加工販売強化振興委員会というような4つの小委員会を組織いたしまして、積極的に農地の流動化を図り、優良農地の確保、女性の地位の向上、中山間地の農業振興、農産物に付加価値をつける加工等の開発というような形で農家収入の増加を図る何らかの手法を見つけたいということで努力をしておるところでございます。 また、そんな形の中で、農地の流動化というようなことで大型農家へ土地の余っている農家から貸し借りの制度がございますが、それらが農地の12.2%に及ぶ370町歩前後の農地が貸し借りで大型農家へまいっております。そんな形で農業振興に続けておるわけでございます。それから、昨年、いわゆる農業委員会として市長に建議というような形で、飯田市として農政に当たる問題をこんなような形でやっていただきたいというような建議をいたしておるわけでございますが、その中で昨年では、中
山間地対策、農村環境対策、人づくり、後継者担い手の対策、その他というような形で建議をいたして、それぞれ農政部の担当で、それぞれ活かしていただくようにお願いをしてございます。本年度もまた先程申し上げたような形でこれからの施策に活かしていただけるような建議を検討しておるところでございます。 それからまた、昨年、農業新基本法というような形で基本法の問題が大きくなってきた段階の中で、農業委員会としても是非ともこんな形で新しい農業、食糧、農村政策の確立に対する要望書というような形で特別議決をして要望を全国基本問題調査会に上げてございますけれども、先の6月の市の議会におかれましても、私どもの要望書と同様の趣旨の意見書を全会一致で可決されまして、政府関係機関に提出されましたことを大変ここで感謝申し上げるわけでございます。農業委員会は農政課とタイアップして飯田市の農政プランの具現化、農家の相談窓口としての農業振興センターの立ち上げに昨年いたしまして、本年度いよいよその具体的な問題の取り組みに入るわけでございます。それらが農家の生産振興に果たす役割は大変大きなものがあろうかというふうに期待をしておるところでございます。 次に、生産調整の問題の8月11日付の文書の内容のお話がございました。これらにつきましては確かに配慮に欠けた文章表現がありました。8月11日には、農業委員会がそれぞれ部会が2つございますが、同時に開催された日でございまして、急遽この文書が私どもの手元にまいったわけでございます。それぞれ竜丘で1月19日に行いました市の生産調整協議会の決議、それから、農業委員は各支部の生産推進協議会の支部長というか、協議会長を務めております関係の中で、減反に対する議論は、牧内さんと同じように生産者の立場になりますと大変理不尽なものであるという理解でございますけれども、向こう岸へ渡ってちょうど私はこちらにおるような形の中で、その立場で申し上げる段階の中では、やむを得ずこの計画が達成できるように努力をしておるわけでございます。そんな形の中で市の職員が、それぞれ非常に思い入れが強い段階の文章表現であろうかというように考えます。それから、農業委員といたしましても、できれば減反に協力しない方がうまいことをしたというような形の不公平感を与えることのないように、公平感を達成するためという形でこの減反に協力をいたしておるわけでございますが、これはまた、心ならずも協力という意味合いでご理解をいただくようにお願いし、なお、これが減反の問題が話題を転じて福というような形で飯田市の農業生産の振興に役立つような形になるような施策を、またともども考えてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。 以上で終わります。
○議長(小林利一君)
松村産業経済部長。
◎
産業経済部長(松村茂利君) 時間が短いんで手短に補足させていただきます。 減反について、ただいまも農業委員会の会長さんからお話ございましたが、文書自体が私の名前で通知を出したもんですから私の方から若干補足させていただきたいと思います。 大方言い尽くしていただきましたが、文章表現上不適切なところがあって反省をいたしております。きっと気配りに欠けたという心配をしております。補助事業の導入ができないと、こういうような表現があったということでございますが、国の方でも補助事業を導入しないと、これは文章上の指導はございません。ただ、口頭でちらちらと出てくるというものをうちの方でまともに受けたというところがございまして、実際は会長さんが申し上げたように、過去も、あるいは将来もそういった面であまりこだわっていく問題ではなかろうと、こんなふうに認識をしております。 それから、自給率の問題がございましたが、
飯田下伊那の自給率ということで考えますと、作物別に見てそういった自給率を調査したデータも、ちょっと古いですが、ございます。そういったものをときどき検証しながら将来に備えていきたいと、こんなふうに思っております。 以上です。
○議長(小林利一君) それでは、3回目の質問に移ります。 牧内信臣君。
◆11番(牧内信臣君) 本当は予算の使い方の問題についてもっと深く言及したかったわけですけれども、例えば、平成5年度からの農林予算をずっと見ると、30億から35億で推移しているわけですね。ところが、9、10と極端に落ちてまいりました。これは産業経済部になってからだというように思いますけれども。そんな中で、これは農集排がほかの他の方へ行ってしまったということもあるわけですが、それにしても落ちておるんです。それと一番特徴なのは、同じ農業予算の使われる状況の中で普通建設事業費の占める割合が莫大なものであるということです。18億、17億、17億、17億、年度別ですね。ここらのあり方も変えていけば本当に、どうやったら農業が再生できるかというところで認識が一致してきたわけですから、そこら辺の使い方で本当に農業振興、飯田市の基幹産業にふさわしい、そして、環境文化都市を守る担い手としての飯田市の予算の使い方を十分検討していただきたいというように思うわけであります。 それでは、最後になりますけれども、具体的にはどんな手立てが一番必要なのかということであります。 今まで一般的なことを言われてきた、情勢は厳しい、こういうふうにやってきた、しかし、なかなかうまくいかない、もうこういうときではないんです。どうやったら再生できるかということを行政も考え、農家の皆さんも考え、農協も考え、そして、一つになって進んでいく、こういう体制をとることが一番大事かなというように思います。やはり一番大事なことは、あれこれ言ってもつくったものが農家の皆さんの汗に報われる、やはり所得が一定見込めるようなシステム、体制をつくっていくということであります。これには直接的には、かつてやっておりました野菜の価格保障、これは農家だとか農協だとか行政が出して、あれみたいなもの、
下支え制度ですね、つくっていくことが必要であると同時に、もう一つは、農家が値段を決めて売れるような体制システムをつくるということです。これには、特に今、大型店の問題もありますけれども、農家が有機農業で安全で新鮮な食糧をどんどん計画的につくっていただいて、地元のスーパー、小売店、あるいは旅館やすべての、そういう使われるところへ利用していただくようなシステムをつくりながら計画的にどんどんつくっていただくということだというように私は思います。これ、難しいかもしれませんけれども、やっていただくことが必要であるし、こういう形で一定の所得が計算できる体制をつくっていくことが一番大事だと。専業農家の皆さんは今、当然先導で引っ張ってくれておりますから、今一番問題になっておる農地の荒廃だとかという部分については、お年寄りの皆さん、高齢者の皆さん、女性の皆さん、2種、3種の兼業の農家の皆さんがやっている、こういうところにも視点を当てて、やはり農地を守りながら農業を育てていく。そして、働いた結果、それが汗に報われるような一定の経済的効果も生まれてくるというシステムを今一番緊急につくっていくことが必要だというように思います。その点で学校給食の問題だとか、今、高森でも早々始めました。有機農業のまちというイメージをつくりながら安全で新鮮な食糧をつくっていくんだという農業のプランができてまいりまして進んでくると思います。やはり飯田も規模が大きいだけにそれくらいのことをやっていただいて、それに一定の予算もつぎ込んでいただきながら、これはハード面とソフト面があると思います。そして、今までつくり上げてきた小規模基盤整備、これを畑地にも適用したりして、大いに1反歩でも5畝でも2反歩でも、そういうものをつくっていただきながら、総トータルとして飯田の農業を守っていく、こういうシステムを是非検討していただきたい。その知恵を絞っていただきたい。そして、そのためには一定の人材も確保していただきたいというように思うわけであります。私は今考えられる、先程市長が言ったように国政の部分を離れて地方自らが農業振興、このことが環境文化都市にも通じ、農業が基幹産業という位置づけにも通ずるわけですから、飯田市独自の施策を大胆に発揮して、そして、何年か後には全国から、農業、有機農業のまち、本当に市独自で農業振興の素晴らしいモデルになったということで全国から視察者がどんどん押し寄せてこれるようなまちづくりをしていこうではありませんか。こんな点お聞きをして私の質問を終わります。
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) ご質問というよりは、まさにお説のとおりだと思います。汗を流した成果がそのまま出てくるような農政を行っていかなければならないと思います。その基本となりますのは、私はやはり当市の農政プランだと思います。農林部がなくなったということを再三おっしゃられておりましたけれども、今の産業経済部におきましては、農林業から商工観光、さらには労働消費生活、まちづくりと、考えてみますと生産から消費までの幅広い分野をトータルに担当するところになったわけでありますから、これからも総合的な見地に立って取り組んでまいらなければならない。そうした中で予算的にも工夫をしながらやってまいりたい、そのように思います。
○議長(小林利一君) 以上で牧内信臣君の一般質問を終わります。 それでは、次の一般質問を行います。 牛山重一君。
◆10番(牛山重一君)
日本共産党の牛山重一であります。 今定例会では介護保険制度の取り組みについてお尋ねをいたします。 この件につきましては、私自身で言いますと、昨年の12月定例会の折りにも取り上げましたので2回目の質問になりますが、何人かの議員によって質問がされ、先の6月定例会では、岩崎、林両議員によって質問がされました。こうした質疑、答弁を踏まえながら質問をさせていただきます。 介護保険法案は、昨年12月の国会で可決成立したわけでありますが、本案審議が十分なされないままであったため、多くの国民や自治体関係者の不安や問題点を残したままとなり、その多くが政省令に任されてしまいました。その数は300項目に上り、現在、厚生省の医療保険福祉審議会などで、その策定作業が進行中であります。従いまして、この策定審議に国民の声や自治体の要望をいかに反映させ、介護保険制度の改善をさせていくかが大変大切になってくるわけであります。私の質問も、そうした観点に立って行いますので、ただ政省令待ちという答弁にならないようあらかじめお願いをしておきます。 質問の内容に入る前に、平成12年4月からスタートする介護保険制度とはいかなるものか簡単に触れておきます。 この制度は、寝たきりや痴呆など介護が必要になった場合に、在宅介護サービスや施設への入所などの介護保障を社会保険方式で行う制度であります。長年にわたって日本では介護の費用は老人福祉法に基づいて税金で賄われてきました。これを国民の保険料と税金との折半で賄うことに切り替えるもので、サービスの提供は、これまで市町村の責任で措置制度として行ってきたことを原則的に廃止し、利用者が事業者と直接契約する方式に変わります。介護保険の運営は、保険者である市、区、町村が行い、加入を義務づけられる被保険者は40歳以上の国民すべてで、保険料の支払いが義務づけられます。義務づけられても介護サービスを受けられるのは、原則として第1号被保険者と言われる65歳以上の人で、40歳から64歳の第2号被保険者は政令で定める老化に伴う疾病の場合に限られ、現在、厚生省で脳血管疾患、骨粗鬆症などのほかにパーキンソン病などの難病も含め、15疾病が検討中であると言われています。さらに、これらの人が申請すれば誰でもサービスを受けられるわけではなく、市町村の介護認定審査会で要介護の認定を受けた人だけに限られます。その上介護サービスを受けた場合、その介護費用の1割を利用料として負担しなければなりません。保険証1枚あれば誰でも自由にサービスを選べるようになると政府は薔薇色の宣伝をしてきました。しかし、その実態は、重い保険料、利用料負担、厳しい介護認定など保険原理が徹底して貫かれ、サービスを受けるには、いくつもの高いハードルを超えなければなりません。しかも肝心の介護の基盤整備は、マンパワーの面においても施設の面においても大きく立ち遅れ、まさに保険あって介護なしになりかねない状況にあるわけであります。 以上文字通り簡単に介護保険制度のあらましと問題点について触れさせていただきました。 昨年12月の定例会の折りに私は、保険あって介護なしにならないよう、飯田市として介護の基盤整備を早急に行っていくように質疑をさせていただきました。現在多くの市民の皆さんが一番不安に思い、知りたいことは、何といっても今までどおりの、さらにそれ以上の介護サービスを受けれるようになるかということだと思います。この点に関して市の基本的な考え方について以下お尋ねをいたします。 介護保険の中身というのは極めて限界がありまして、国が定めた介護保険の給付の枠内でできない場合は民間保険でいきなさいということになっております。しかし、その民間保険でやりなさいという部分を自治体、すなわち市町村の責任でやるという可能性はあります。例えば、介護保険は支給限度額という限度を持っています。それでは、その金額でやりきれなければ額は上乗せして支給限度額を自治体でつくれるかといったら、この法律はつくってよろしいとなっております。また、例えば在宅の場合には、12種類、施設の場合には3種類という極めて限定されたサービスしか持っていません。もっと必要なサービスの種類を増やす必要があるなら、これも民間保険に委ねないで市町村の特別給付としてやっていいという法律になっております。さらに支給限度額とか特別給付というのは要介護認定を受けた人が対象になりますけれども、そうでなく、たとえ認定を受けなくても、若しくは65歳未満でも、予防施策として、あるいは支援施策として自治体の保健福祉事業としてやっていいですよと法律では決まっているわけであります。従って、限定的な介護保険の枠組を超えて額を上乗せしたり、サービスの種類を横出ししたり、若しくは支援事業を創設したり、それでも足りなければ自治体の単独事業として下支えする保健医療、福祉施策をつくっていくことは、自治体の判断によって可能な仕組みになっているわけであります。介護保険導入によって、よりよい介護サービスの提供を求める市民の願いにこたえるため、また、地方自治体が住民の暮らしや健康、安全や命を守っていくという立場から、我が飯田市がこれらの施策にどう取り組むか、その力量が今問われております。まず、市長のご所見をお尋ねしておきます。 ところで、一方で、それだけ広げた介護保障になれば、65歳以上の1号被保険者の保険料を財源にしてくれということを国は基本にしております。高齢者の保険料を引き上げなくてはならない、その方向につながってくるわけであります。しかし、自治体からの一般財源を使ってやるということについては、妨げるものではないとされています。従って、財源についても自治体の判断ということになります。財源措置について市の考えも併せてお尋ねをいたします。 こうして見てきますと、来年の秋頃完成を予定していると言われる飯田市の介護保険事業計画の策定に当たって、市民の声をどれだけ反映させていくか大変重要になってきます。市は、そのために、この秋に介護保険事業計画策定懇話会を設置して市民の声を事業計画に反映させるとのことであります。この件につきましては、6月定例会の林議員に対する答弁、また、最近の新聞報道でも明らかにされていますが、今一度お尋ねをしておきます。 さらに、この懇話会のメンバーに公募による市民代表を何人か加えることを提案させていただきますが、市としてそうした考えがあるかどうかお尋ねをいたします。 さらに情報公開、PRはどのようにされていくか併せてお尋ねをします。 最後の質問項目になりますが、保険料、利用料の減免措置についてであります。 まず、保険料についてですが、法律では、その第142条において、市町村は条例で介護保険料の減免制度を設けることができることになっていますが、現在、国が省令で定める減免基準は災害時の場合という限定されたものになりそうです。国民健康保険制度と同じような低所得者のための公費による減免制度の創設がどうしても必要と思いますが、お尋ねをいたします。 次に利用料についてですが、例えば今、全国でホームヘルプサービスを受けている世帯の83%は無料であるという厚生省の実態調査の結果があります。飯田市でも、きっとその辺の数字になろうかと思います。現行制度では利用者の所得に応じて負担をしている、このようになっているからであります。介護保険では所得に関係なくサービス費用の1割を負担しなければなりません。そのため重い利用料を払えず、サービスを受けられない人が大勢出てくることが予想されています。こうした事態を防ぐために低所得者のための減免制度を創設することが必要であると考えますが、その点市の考え方をお尋ねいたします。 以上少し長くなりましたが、通告に基づく私の質問であります。くどいようでありますが、国県の指導待ち、政省令待ちというだけの答弁にならないよう、積極的な答弁を求めまして私の第1回目の質問を終わりにさせていただきます。(拍手)
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 牛山重一議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 介護保険制度への取り組みに関して、介護保険制度に取り組む市としての基本的な考えは、一括してお答え申し上げたいと思います。 介護保険制度に取り組む市としての基本的な考え方でありますが、介護保険制度は老後最大の不安要因であります。介護社会保険方式で社会全体で支え、利用者の選択によりまして多様な保健医療サービス、福祉サービスが受けられる仕組みでございまして、当市といたしましても国からの実施に向けた具体的な指示を受けながら、平成12年4月のスタートに向け、組織体制の強化を図り、鋭意作業を進めているところでございます。施設や人材の不十分さから保険あって介護なしになるとの指摘や制度への不安感が拭われていないというようなことも聞くところでございますが、介護保険法施行に伴う詳細の事項は、政令、省令や厚生大臣に委任をされている事項が多いわけでございまして、順次明らかにされることによって解決をされていくものと思っております。介護保険制度の運用に当たりましては、条例の定めるところにより支給限度額の基準を引き上げたり、逆に経過的に引き下げることも可能であったり、寝具洗濯、乾燥サービス等の市町村特別給付や家族リフレッシュ事業等の保健福祉事業につきましても、65歳以上の被保険者の保険料を財源として独自に実施できることから、どんなサービスを介護保険の範疇とするのか、あるいは介護保険に含まれない現行の保健福祉サービスをどう取り扱っていくのかなど現時点では明確に整理できておりません。いずれにいたしましても介護保険事業計画の策定の中で慎重に検討いたしてまいる考えでございます。介護保険事業計画の策定に当たりましては、広く市民の声を反映させ、また、市民から理解を得られるものとするため、制度内容の啓発とともに懇話会を10月頃には設置をいたしてまいりたいと考えております。 懇話会の構成としましては、被保険者代表、学識経験者など30名以内を考えておりますが、委員を公募により選出するかどうかにつきましては、今少し検討を深めてまいりたいと思います。 低所得者等の保険料や利用料の減免につきましては、災害その他厚生省令で定める特別な理由がある場合に条例で定めるところにより減免できるとなっておりますので、厚生省令や国保の減免制度などを参考にしながら検討していく考えでございます。 以上で第1回の答弁といたします。
○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 牛山重一君。
◆10番(牛山重一君) 簡潔な答弁ありがとうございました。嫌みじゃないんですから、本当ですから。 2回目の答弁、少し突っ込んで質問させていただきますので、時間を心配しておりましたのでお礼を申し上げました。 何点かにわたって質問をさせていただきますので、是非聞き漏らしのないように、また、答弁も今のように、できるだけ簡潔にお願いをいたします。 最初に、支給限度額についてでありますけれども、これは保険給付がどの程度されるか、それを金額に置き換えて、その支給の限度を示したものが限度額と言われておるわけですが、厚生省の試算を参考にした資料があるわけです。これによりますと、在宅介護の場合、要介護に応じて最低月6万円から29万円程度までと6段階の限度額が検討されておるということであります。例えば、寝返りを打てない人、一日中ベッドで生活をしている重度の寝たきりの老人、これは要介護度は5になります。このランクで支給限度額は月最高の29万円程度ということになっております。私の手元に東京足立区の資料がありますけれども、足立区では、このランクの老人に24時間のホームヘルパーや訪問看護など月に60万円相当のサービスを現在提供しているというふうになっております。介護保険になりますと29万円程度ということでありますので、半分しかそのサービスを受けることができないということになります。足立区と同じようなケースの場合に、飯田市ではどの程度のサービスを現在提供しているか、まずお尋ねをしておきます。 それから、特別給付についてでありますけれども、在宅介護の場合、介護保険を受けられるサービスは、先程言いましたように12種類であります。現行サービスよりメニューが少なくて十分なサービスが受けられないという心配があるわけでありますが、飯田市の現行の在宅介護サービスから介護保険に移行できない保健福祉事業、在宅介護サービスを今やっている部分でどんな事業があるのか、移行できない部分についてお尋ねをいたします。 それから、要介護認定者以外への支援事業についてでありますけれども、飯田市としては、基本的な考えとして老人保健福祉事業の見直しで対応していこうというような考えだろうというふうに思います。そういうことになりますと、当然、介護保険事業計画にも位置づけをされて、策定のための懇話会での審議の、この部分についても審議の対象になると考えますけれども、そのように理解をしておいてよろしいのかどうか、その点についてもお尋ねをしておきます。 それから、財源問題でありますが、介護保険の導入によりまして、国民は新たな保険料を負担しなくてはなりません。この保険料については後程少し細かく触れたいと思いますけれども。そのことによって、その引き換えに国自治体の公費負担が大幅に減るということになっております。制度的な移行もありますので、当然、公費負担が減ってくるということになるわけでありますが、平成12年度で公費負担の減少はどれぐらいになるかという試算がございます。国では3,700億円程度になるだろうと。ただ、長期療養型、要するに社会的な入院を解消するという部分の費用がこの中には含まれておりませんので、その分を入れればもっと多くなるだろうと言われております。それから、市町村ではどのぐらいかと言いますと、1,600億円ぐらいになるだろうというふうに推定をされております。人口約10万人の東京では、どれぐらい財源が、財源と言いますか、財源と言っておきましょう、公費の負担が少なくなるかということですが、約7億円というふうに10万人規模の東京の小金井市では試算をされているようであります。飯田市の試算ですけれども、保健福祉関係分と国保会計についても、この問題については影響が出てくるかと思いますので、国保会計分とではそれぞれどの程度になるかお尋ねをしておきます。 それから、介護保険事業計画策定に当たって市民参加と情報公開について次に質問させていただきますが、先程市長答弁の中で私が一番聞きたかった点については、現在のところ検討中ということでありました。是非今、市民レベルの中で各種の団体や、特に福祉だとかいろいろ関係される方が多いと思いますけれども、いずれにいたしましても、いろいろの団体の皆さんが、地域や職場や団体の皆さんで、勉強会だとか、学習会だとか、知る会だとか、いろいろの形で介護保険制度についての情報をキャッチする市民の活動が進んでおります。それで是非、言葉は悪いですけれども、官制の上からつくられた組織の代表というだけではなくて、積極的にこういった部分に関心をお持ちの市民の皆さん何人もおみえだと思いますので、人数的には何十人という規模で代表を加えるなんていうのは、とうていいろいろの形で無理だと思いますけれども、何人か公募をされて是非メンバーとして加えていっていただきたいなと、このように思います。それは、ほかの自治体でもそういった方向での取り組みが始まっているところもありますし、実現しているところもありますので、是非その点再度そういった方向で検討していただくことも含めてお願いをしたいと思いますので、答弁をしていただきたいというふうに思います。 それから、保険の事業計画策定に当たって、平成12年の4月にオープンする予定で、現在、旭ケ丘中学校区に西部デイサービスセンターを建設するということで事業計画が進められておるわけでありますけれども、是非福祉だとかいろいろ関係する皆さんの、地元の関係の皆さんの意見だとか要望をとりまとめて、この介護保険事業の計画をつくる段階、策定の段階に反映させていただきたいということと、それから、中部デイサービスセンターについても3か年計画、昨年ちょっと顔を出しました。ちょっと顔を出しましたが、平成12年4月にオープンできるように建設計画を早めて、この介護保険事業計画策定に活かしていくべきではないかというふうに私は考えますが、中部デイサービスセンターの建設計画を早める考えがあるかどうか、その点についてお尋ねをしておきます。 それから、保険料と利用料の減免措置についてでありますが、今市長から国民健康保険税と同じような方向で検討してまいりたいというようなお話もございました。少し保険料のことについて話をさせていただいて質問をしていきたいと思いますが、特に65歳以上の高齢者の負担が大変であると言われております。現在、被保険者の65歳の方の保険料はどのようになるかということで試算もされているわけでありますが、全体の被保険者の保険料は、現在の段階では平均して月2,500円程度だろうと言われておりますが、施行がされる平成12年には、ひょっとすると2,600円ぐらいに平均にするとなるんではないかということも一方でも言われております。まだこれは定かではありません。従いまして、今言われております月平均2,500円程度というこの金額を基準にいたしまして、65歳以上の保険料はどうなるかということについて試算をされておりますので、ここで言いますが、月3万円程度の老齢福祉年金しか収入のない人でひと月に1,250円、第3段階の住民税の非課税の人で月2,500円、第5段階の住民税課税の方で月3,750円ということになります。これは5段階になっておるわけですが、3段階について申し上げました。それで、これはご夫婦でありますと、この倍いるということになるというわけであります。これらの被保険者は、1号の被保険者の方たちは、2号被保険者と異なりまして企業と国費による折半がないわけであります。従って、もろにこの金額が年金から天引きをされるということでありますので、わずかな年金で暮らしている高齢者、低所得者にとっては大変な負担になると言われております。さらに深刻な問題は、保険料を払えない人が続出するのではないかという心配であります。年金が今、私、3万円程度の方というふうに言いましたが、それ以下の方については直接市の職員が出向いて最終的には徴収しなきゃならんだろうというふうに思いますけれども、そういった方たち、要するに年金が3万円以下の人、これは全国の資料しか私ここにありませんが、約660万人いると言われております。これらの方は、先程言いましたように自治体が個別に徴収するということになっておりますので、生活もやっとという人から保険料がとれるのかなという、ここら辺が一番、自治体の働いてみえる方にとっては一番深刻な問題になってこようかというふうに思いますが、そういう問題もあります。そういう不安な声があります。それから、国民年金の滞納者の方も当然おみえになりますし、無年金の人もおみえになります。こういった人たちがどうなるか。果して保険料が徴収できるのかどうかという問題ですね。それから、飯田市の国保税の収納率は現在、95%程度というふうにお聞きをしております。従って、国保税を払うことができない市民の皆さんが約5%いるということになるわけでありますが、こういった方たち、保険料が国保税に上乗せをされて、そして、納付、納めなくてはならないということになりますと、今95%の収納率そのものも、もっと下がってしまう。要するに国保税そのものの収納率も下がってしまうんじゃないかという不安と同時に、さらにとてもじゃないが、保険料も払えないよという、そういう大変な、国保会計にとってみましても集める立場から言いますと大変、払う側からいっても大変という状況になってしまうんではないかなということが心配をされております。これはどこでも心配をされていることでありまして、飯田市だけではないというふうに思うわけですが、言うなれば、一言で言いまして保険料の滞納者が大勢出ることが予想されておるということであります。じゃ、滞納者はどうなるかということでありますけれども、現在、国の方で考えていることについて若干申し上げますと、重い罰則規定を設けておるということでありまして、例えば介護を受ける時点に滞納があった場合にはどうなるかとか、いろいろありますけれども、早い話が、簡単に申し上げますと、利用料を3割から全額払わなきゃならんという罰則規定があります。給付も停止をするという罰則規定がありますので、利用料を1割負担するのも大変と言われる中で3割負担をするとか全額負担をするなんていうのは、とても無理な話につながってまいりますので、実質的には介護の保険料を払えない方については介護サービスを受けることができなくなるということにつながってくるんではないかなというふうに思います。そういう点で、どうしても低所得者に対する国保税並みの減免措置が必要だというふうに思います。 それから、1割の利用料負担についても同じことが言えるわけでありまして、先程ちょっと触れましたけれども、国では現在、利用料についての減免措置制度として、この間答弁でもありましたけれども、医療保健の高額療養費制度と同じようなものと、これは早い話がたくさんの利用料を払って、うんとたくさん払った方に後からお返しをするという形になろうかと思いますが、そういうものと食費の標準負担額の軽減措置という2つの制度を設ける予定であるというふうにされております。しかし、在宅介護サービスの最低ランクである要支援の、一番最低ランクです、要支援のサービスを受けた場合でも6万円でありまして、その1割ということになりますと6千円の利用料を月負担しなくてはならないということになります。保険料を払った上にそれだけ払わなきゃならないということになりますので、6千円ということになりますと、高額のというような先程のような制度にはもちろん引っかかりませんし、食費の部分についても引っかかりません。要するに減免の対象になりません。その6千円も負担できない人が大勢見込まれると言われております。所得や実態に見合った利用料の減免制度がどうしても必要になってくるんではないかというふうに言われております。これは方々で言われておりまして、自治体関係者からも言われておりまして、このようなことから政令指定都市でつくる13大都市民生主管局長会議という会議があるようでありますが、昨年の12月に厚生省に提出をいたしました介護保険の緊急要望書にはこういうふうに言われておるわけです。低所得者の保険料や利用料負担の減免について対象となる範囲や額を明らかにするとともに、実態を踏まえ、介護サービスの利用が限定されることのないような基準とすること。また、その際の減免などに要する費用については、国庫負担で措置することという要望書を出しているということであります。先程市長からも減免についての、1割サービスについての減免措置についてのお話は全然なかったわけでありますが、この点について市長も、13大都市の主管の皆さんがこういう働きかけを国にしておるということでありますので、是非あらゆる場所で市長もそういった立場で国に積極的にこういったものを求めていくべきではないかというふうに思いますけれども、その点についての市長のご所見をお尋ねをいたしまして第2回目の質問を終わります。
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 2回目のご質問にお答え申し上げたいと思いますが、先程もお答え申し上げましたけれども、懇話会を公募したらどうかというご質問でございました。 現在考えておりますのは、被保険者の代表とか学識経験者等を含めまして概ね30名くらいの委員構成にしたいということでありますから、公募等につきましては今後検討いたしてまいりたい、そのように思っておるところであります。 それから、中部デイサービスについて計画を早めたらどうかというご質問でありますけれども、この件につきましては、平成9年度の策定の3か年実施計画で位置づけておるわけでありまして、平成11年度に計画をいたしております介護保険事業計画の策定の中で検討結果を踏まえまして整備をする考えでありますけれども、ご承知のとおりの今の財政状況でありますから、これを早めて建設するということは、ちょっと困難であろう、そのように思います。 それから、ただいまの保険料、利用料の減免措置の制度化に向けてこれから努力したらどうかというご質問でありますが、この件につきましては、条例に定めるにいたしましても、政令、省令が基本にあってのことであり、また、その財源ほかにおきましては国が負担すべきということから、市長会等を通じまして国に向けて明確な制度化を図るよう、これからも私どもとしても強力に要望いたしてまいりたい、そんなふうに考えております。 あと何点かにつきましては、所管の方からお答えをいたします。
○議長(小林利一君) 知久保健福祉部長。
◎保健福祉部長(知久一彦君) 何点か市長の答弁に補足をさせていただきます。 まず第1点ですけれども、支給限度額ランク5に相当する当市の介護サービスの事例から介護報酬がどれくらいになるかと、こういうお尋ねでございました。 当市にとりましても極めて稀な例というようなことで、サービスを一番多く提供しているというような事例をもって申し上げてみますと、老人夫婦で、妻寝たきりというような、いわゆる特養待機者に相当する最重度の方へのサービス事例を申し上げますと、ホームヘルプサービス巡回型、いわゆる24時間型ですが、これが週44回。ということになりますと、大体1日に6回か7回となるわけですが、これが週44回。それから、滞在型が週2回。訪問看護と言われるものが週2回。派遣入浴というのが週1回というようなことのサービス提供を行っておるわけでございますが、この場合、厚生省から、まだ介護報酬単価というものが明らかにはなっておりませんけれども、各種の資料をもとに私どもの力だけで試算をしてみた、そうしてみますと、月額大体40万円余程度になるんじゃないかというように予測しております。ただ、ホームヘルプサービスの巡回型、週44回と申しましたが、一般的な例を申し上げますと、大体1日に4~5回になっていると、こういう状況になっているわけでございます。 続いて、介護保険に移行できない部分があるんではないかと、こういうご質問でございましたが、今、牛山議員がおっしゃられましたように、現在の、いわゆる福祉保健サービスを大きく区分をいたしてみますと、全国一律の介護給付、あるいは予防給付に区分されるもの、それから、市町村特別給付に区分されるもの、保健福祉事業に区分されるものということになるわけですが、財源をどこに求めるかということは別といたしましても、これらの現行保健福祉サービスというものを維持していくのが基本だと、こういうふうに思っております。従いまして、今回の介護保険制度の導入によって老人保健福祉制度が大きく変わるわけでございますけれども、老人保健福祉計画の見直し、あるいは介護保険事業計画の策定をする中で総合的に検討してまいる考えでございます。一番大きな問題として思っておりますのは、介護慰労金給付事業というのがございます、これだとか、あるいは高齢者祝金というようなものも祝金支給を行っていますが、これらの問題については、これからどうしていくか、大きな課題だと、こういうふうに思っておるところでございます。 続いて、老人保健福祉事業計画と介護保険事業計画の関連でございますけれども、現在、国の方で言われております介護保険制度だけでは要支援、要介護の方々を支えるわけにいかない。そういう意味で老人保健福祉計画というものもあるわけでございまして、大きくは老人保健福祉計画があって、その中の一部が介護保険制度だと、こういうふうに理解をしておりますので、今回11年度末には、この老人保健福祉計画の見直し、それから、介護保険制度への移行、こんなことの事業計画を策定をしていく考え方でございます。 それから、介護保険に伴って公費負担の減少になるんじゃないかと、こういうことでございますが、これはご案内のとおりでございまして、現在、在宅サービスでは補助対象額の4分の1を飯田市で負担をしている、あるいは特養の措置費については2分の1を負担をしているということでございますが、これらが、いわゆる介護保険制度に移行されますと、全額介護保険の方へその負担が変わると、こういうことになりますので減少するわけですが、私の手元の資料で持っておりますホームヘルプサービス事業、デイサービス事業、ショートステイ、入浴サービス事業、特養の入所事業の5つの事業だけで大雑把に計算をしてみますと、事業費規模では5億6千万円余が減少になるのかなと、こういうふうに思います。しかし一方で、介護保険への繰出金というようなのが5億3千万円余、こういうことになりますから、この差大体3,500万円ぐらいが一般財源の減少になるというふうな感じを受けるわけでございます。また、国保会計では老人医療拠出金の減少というようなことを考慮してみますと、概ね7,500万円ぐらいがその財源が減少になるんではないかと、こういうふうに思っておりまして、この2つを合わせますと、およそ1億1千万円ぐらいが一般財源の減少と、こういうふうになると、こういうふうに思っております。しかしながらホームヘルプサービス事業であるとか、特養の運営事業については、単独持ち出しと申しますか、そんなものもございますし、介護保険事業を推進するための職員体制を充実していかなきゃいかん、こう思ってきますと、それらを差し引きしてみますと、大変、介護保険制度が導入されても、なかなか厳しい財政運営を強いられていくなと、こんなふうに思うところでございます。 以上議員の方からご質問のありましたことについてお答えを申し上げました。 以上です。
○議長(小林利一君) それでは、3回目の質問に移ります。 牛山重一君。
◆10番(牛山重一君) それでは、3回目の質問をさせていただきます。 何点か質問もさせていただきましたし、答弁もいただきました。大体私が思っていることとそんなに違った答弁もなかったというふうに思います。現在の段階では今言われた程度までの答弁かなという感じもなきにしもあらずであります。平成12年の4月導入までということになりますと、まだ1年半ばかりありますので、また折りを見まして今日取り上げなかった、例えば認定審査会の問題だとか、その他その認定審査会が十分きちっと機能するかという問題だとか、それから、痴呆性老人の問題については大丈夫かとかいろいろとまだ問題点としてはお聞きしなくてはいけない問題がいくつもございますが、その点につきましては通告してございませんので、折りを見て再々質問をさせていただくということにいたしまして、まず最初に1点、最終回でありますので2点質問をさせていただきますが、その第1点であります。 財源の問題についてちょっと質問させていただきますが、率直に申し上げまして、この介護保険の保険料というのは第2の消費税じゃないかと指摘される部分もございます。それはどうしてかと言いますと、当然だと思うんですが、施行されて10年余になります消費税3%の導入のときの一番の政府が言っていたことは、これからお年寄りを介護するにしても何をするにしても、高齢化社会を迎えるに当たって国民の皆さんにご負担をいただかなくてはだめです。従って、消費税の導入に是非賛成をしていただきたいというのが、平たく申し上げまして消費税導入のときの最大の政府の言い分であったわけであります。その後のずっと長い間の経過を見てみますと、国民は何十兆円もという負担をしてまいりました。消費税の負担分でありますが、何十兆円という負担をしてまいりました。今度消費税も5%に引き上げられました。さらに負担が多くなりました。じゃ、福祉にどのぐらい使われたのかということでありますが、いろいろ言われ方によって違いますけれども、消費税の集めたお金の約7%から8%ぐらいしか使われてないんじゃないかなと言われる資料もあります。じゃ、あと残りのお金はどこへ使われちゃったのよと、皆さんいろいろと思いめぐらせていただければわかると思いますが。従いまして、そういった理由で導入をしておきながら、今さらまた何で保険料を払ってそういうことをしなきゃならんのよという、基本的な部分で、まだ市民の皆さん、国民の皆さんの中には気持ちの中で整理されないと言いますか、憤懣やる方ないという部分があろうかというふうに思います。私も基本的な部分ではそこら辺で引っかかっておりますし、もうそういった部分については、きちっと公費で介護が誰しもが安心できるという方向で事が進められるのが一番いいんではないかなというふうに願っておりました。しかし、国会で決まったことでありますので、私が質問の冒頭で申し上げましたように、国に今、策定をされている政省令に国民の声や何かを反映をさせて、この制度がよりよい方向にしていくためにお互いに努力を、行政もしていかなきゃいかんし、私たちもしていかなきゃいかんだろうなというふうに思いますけれども。それで市民の皆さんにとってみますと、そういうことでありますので、これ以上の介護サービスが低下しないようにという思いは深くあるというふうに思います。 従って、その点にかかわって2点ばかりお尋ねして、最初に財源の問題についてでありますが、先程財源はこの程度というお話がありました。5~6億円、全部で保健福祉関係で5億6千万円ですか、それから、国保関係で7,500万と。しかし、移行に伴ってそちらの方のお金が今度はいりますから、差し引きすると約1億1千万という程度になるんではないかと、2つ合わせてのお話がございました。それで財政も大変ということも言われましたが、やはり地方自治として一番やらなくてはいけないことは、かねがね申し上げておりますけれども、それから、これからの国のありようについてもかかわってまいりますけれども、地域を何を興してどうすることによって、産業活動だとかその他人材だとかいうようなことも含めて、どう活性化していくかということについても非常な問題に今現在なっております。それは、例えば土木公共費を導入した方が景気浮揚になるのかという問題と、社会福祉関係にお金を投じた方がマンパワーの面から何から言っても、もっと事業効果がありますよという論点もあります。そういう方向に今、国全体も変わりつつ、なかなか変わりませんけれども、変わっていく。要するに福祉国家をどうつくっていくかという方向に向かないと、日本のこれからの先行きも大変だよという論調もあります。私もそういう方向にだんだん舵取りを国も地方自治体もしていかないといけないんじゃないかなと、行き着いてしまうんじゃないかなという心配もありますので、そちらの方への予算、昨日からの答弁を、例えば市民バスのところで総務部長からも答弁がございましたが、何しろ限られた財源の中でのことでありますと。それから、下平議員に対する答弁だったと思いますが、約40~50億ぐらいしか自由に使えるお金がないというようなお話もございました。そちらの方、先程言いましたような保健福祉だとかいうような方向に、介護保険サービスにかかわるような方向に予算が使われることについては、私は今後の方向としては、この部分が削られたり減額されたりする方向というのは絶対にあってはならんことだというふうに思っております。従って、1億1千万ばかり出てくる財源については、そちらの充実に大いに使っていただきたいというふうに思いますし、さらには上乗せをする方向で財政的な措置もしていっていただきたいというふうに思いますが、その点についての、これは市長の直接的な答弁をお願いをしておきます。 それから、一度言ったことをまた引っくり返すというのが朝令暮改で大分流行りました、言葉として。これは国会議員でありますが。田中市長はそういうことはないと思います。ないと思いますので、その点ちょっと次なる質問をさせていただきますが、6月定例会の折りに、林議員の質問に対して市長はこのように答弁をされております。「介護サービス基盤の整備は保険者となる各市町村の責任において対応することが基本であり、市町村自身が住民が必要とする介護サービスを十分に整備する責務もございますので、国や県に対し、財政措置を求めながら市町村自らが介護サービスの質、量とも高めていく努力をしてまいらなければならないと考えております」誠に力強い答弁をいただいておるわけでありまして、この答弁であれば私も、それから、大方の市民の、何か意図的に言えば別ですが、大方の市民の皆さんは、この答弁を本当に前向きな力強い答弁だったというふうに、私も受け止めておりますし、市民の皆さんも受け止めておみえになると思います。6月から9月まで経過いたしました。今度の介護保険法案については、民間の事業が参入できるようにという規制緩和の問題とも絡めながら保険法案が通ったという経過もございますので、政府厚生省の感じとしては、保険者である市区町村は、その調整役的なものに徹せよというようなことも、この担当者会議の席上で言われたというような報告もあります。市長の答弁は、そういう方向の答弁とはまるっきり違う、まさに自治体として取り組まなくてはならない責務についてきちっと答弁をされております。誠に力強く感じるわけでありますが、再度この点、現在も変わりない立場で今後あらゆる事業の取り組みに、要するに策定に、懇話会もできます、いろいろと事業が進展してまいります、この基本的な立場を堅持して取り組んでいただきたいというふうに思いますが、その点について再度最後に市長のご所見をお尋ねいたしまして私の質問を終わらせていただきます。
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 3回目のご質問にお答え申し上げたいと思います。 介護保険手当の中から算出いたしてまいりますと財源が残ってくるというようなご指摘もございましたが、現在の当市の財政状況につきましては、議員もご理解をいただいているものというふうに思っております。そういった状況でありますが、老人保健福祉計画の見直しとか介護保険事業計画の策定状況を、これからも総合的に判断をしながら財政状況を勘案をする中で、市民の保健福祉の充実にこれからも努めていかなければならない、そのように思っておるところであります。 また、先程の6月定例会のことを紐解きまして再度ご示唆があったわけでございますが、あの点につきましては当然私の思いを申し上げたわけでございまして、これからも国や県の財政支援を求めながら引き続いて努力をいたしていく考えには変わりはございませんので、そのようにご理解いただきたいと思います。
○議長(小林利一君) 以上で牛山重一君の一般質問を終わります。 ここで昼食のため暫時休憩いたします。 11時55分 休憩 ------------------------------------ 13時03分 再開
○議長(小林利一君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 一般質問を続行いたします。 次の一般質問を行います。
佐々木重光君。
◆4番(
佐々木重光君) 市民21の
佐々木重光です。 通告に従い、一般質問をさせていただきます。 一般質問も2日目の午後になりました。皆様方におかれましては大変お疲れと思いますが、よろしくお付き合いをお願いいたしたいと思います。 今回は5項目とちょっと項目が多いわけでありますが、あまり難しい内容を含んでおりませんので、よろしくご回答の方をお願いいたしたいと思います。 田中市長は決断の人に変身されたのでしょうか。世の中のムードがあまりよくないときは、特にリーダーは夢を持って率先垂範し、市民を導いていくことが大切であると思います。最近の市長言動は今までとは違うという感じがしますが、いかがでしょうか。 その事例の1番目は、広域連合を平成11年の4月を目途に立ち上げたいという決断であります。 これからの時代は地方の時代と言われています。行政改革でも地方分権が叫ばれているとき、その受け皿となる広域連合を
飯田下伊那が一丸となって、受身の姿勢でなく、積極的、前向きに取り組んでこそ、この地方の発展が望めるわけであります。広域連合の推進は賛成であります。 事例の2番目は、国際環境システムISO14000を平成11年度中に飯田市として認証取得をすると決意されたことであります。 自治体の取得では県下では初めてであり、全国的にも稀であるわけで、まさに環境文化都市の市長にふさわしい決断であると思います。立ち上げの苦労は大変だと思いますが、職員や市民の皆さん方の協力を得て、よりよいシステムをつくり上げていただきたいと思います。必ず有形無形の大きな効果があるはずであります。期待をいたしております。 事例の3番目は、人形劇カーニバル飯田は、今回の20回をもって終了するという決断であります。 この決断だけはタイミングとプロセスに問題があったと思います。飯田市は、人形劇のまちづくりをうたい、重点プロジェクトにもなっているわけで、その中の目玉事業であるカーニバルを開催直前にやめるというので多くの市民がびっくりしました。まさにキツネにつままれた状態とはこのことを言うのだと思います。 そこで1番目の質問に入りますが、人形劇カーニバルについてお伺いします。 この質問は、昨日も菅沼議員、井坪議員の質問があり、今回の一般質問では4人の方が質問されます。私は3番目でありますので、大筋は理解できたと思いますが、多少違う観点から提案を含め、質問させていただきたいと思います。 今年の人形劇カーニバルは世界人形劇フェスティバルと同時開催され、400劇団、2,400人の劇人、公演が300ステージに及び、国内最大規模で行われ、大きな盛り上がりを見せたわけであります。しかし、その内側には20年の間に積もった問題点がたくさんあったことを知りました。劇人と市民と行政による三位一体で運営されながら、一番知らなかったのが市民であったことが問題であります。また、海外から来られた招待劇団の皆さんは、どんな思いで帰られたのでしょうか。記念すべき20回大会に向けて多くの市民が新しい企画で参画されました。私も今までは見る立場だけでしたが、今回は団体や企業にも呼びかけて、この20回のカーニバルを少しでも盛り上がればよいと思い、美術会の有志の皆さん方にボランティアで商店のシャッターに人形劇の絵を描いていただきました。時間は夜中であります。今後もこの事業については続けていくつもりであります。また、飯田市に来られた皆さんに、何かいい記念品はないか、そういうことで多くのグッズを仕掛けつくっていただきました。どちらも実行するまでは苦労しましたが、参加された方々からは一様にやってよかったという言葉をいただいています。と同時に、来年以後の不安を感じていました。私も20回大会を契機に成果と問題点を明らかにすることは大切なことと思います。問題解決のポイントは行政と劇人にあるのではないか。人形劇カーニバルが行政の能力以上に大きくなってしまったこと、劇人の中にもプロとアマがおり、その関係、それから、劇人の重要な役員をしている方の言葉で、「メッカの夢は破れ、今は飯田のまちおこしの助っ人集団になろうとしている」と言っていることであります。この言葉にドキッとしましたが、ここに問題点解決のヒントがあるように思います。 そこで質問ですが、20年間の成果と問題点はどこにあったのか、それをしっかり評価して、それから、来年以後をどのようにしているのか再度お伺いいたしたいと思います。 2番目の質問は、友好都市交流についてであります。 現在、飯田市ではフランスのシャルルヴィル・メジェール市と昭和63年、1988年に友好都市宣言をされ、10年間が経ちました。人形劇を通じての交流が、市長以下市民も含めて行われています。また、市政提携都市として、岡山県の南は瀬戸内海、北は日本海の真ん中にある津山市と昭和44年、1969年に結ばれて約30年になります。中国地方の内陸にあり、中国自動車道が通り、飯田市に似た地形だということはわかりましたが、残念ながら積極的に交流をしている様子は伺えません。なぜ、津山市なのかということも疑問であります。飯田市は以上2都市と提携していますが、まだ多くの都市と交流も持っています。 そこで質問ですが、友好都市市政提携の目的は何か、都市交流が機能しているのかどうかお伺いいたしたいと思います。 3番目の質問は、第1回勤労者祭りについてであります。 市民の願いは景気をよくしてほしいであります。国も景気浮揚策を打ち出し、多額のお金を注ぎ込みましたが、どの指標を見ても一向に上向かず、ますます悪くなっています。本当に心配であります。飯田市も産業振興を第一の柱に置いているわけですから、状況を的確にとらえ、対策委員会などをつくり、積極的に産業振興や失業対策にのぞんでいただきたいと思います。最近では、地震とか雨がたくさん降った、災害が起きた、すると対策室なんかすぐできますが、まさに今は産業の災害だと、そういうふうに考えられます。7月の有効求人倍率を見ますと、全国で0.5倍、長野県で0.88倍。0.9を切ったのが第2次石油危機のあった1982年以来15年ぶりです。飯田市も0.91倍で、4か月連続で1を切っていて大変な状況にあります。 こんな中で飯田市より勤労者福利厚生事業の補助金を計上いただきました。飯田市勤労協が全労働団体や公共機関に呼びかけ、賛同をいただき、未組織の勤労者を含めたイベントを企画しました。日程は、11月23日の勤労感謝の日であります。場所は、飯田市勤労者福祉センターさんとぴあ飯田において、名称は、第1回勤労者祭りとして行います。事業内容は、食、住、遊、学の多岐にわたり、勤労者の健康維持増進を図り、職業相談や生活相談、能力開発などの啓発、生活の安定と向上を図るための諸事業を行います。また、家族ぐるみの触れ合いを大切にしながら少しでも明るくなればと願っています。 そこで質問をいたします。 行政といたしましても、この趣旨を理解いただき、事業の認可と支援をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 4番目の質問は、公共建物の建築様式及び維持管理についてであります。 飯田地方は内陸性気候で寒暖の差が大きく、夏の高温と雨、冬の寒さと氷は建物にとっても過酷な条件になるわけであります。今までの公共の建物を見るとき、これらの条件が考慮されていたのでしょうか。一例で申し上げますと、屋上に雨の溜まる様式は雨と冬の寒さに弱く、年を重ねると必ず雨漏りが始まります。学校の例では、廊下がないので教室のドアを開けるといきなり寒風や雪が吹き込みます。夏は砂ぼこりであります。これらの様式は飯田地方に適しているのでしょうか。また、維持管理では壊れるまで手を入れずに使う、が基本の管理になっているように見受けられます。例えば、鉄材やトタン屋根は錆びて機能を失ってから直す、雨漏りもひどくなってから直す。維持管理に金をかけていないために、結果的には大金をかけて修理をしているのではないかと思われます。 そこで質問ですが、飯田地方の気候風土に合った建築様式になっているのかどうか。また、建物の維持管理はどのようにしておられるのかお伺いします。 5番目の質問ですが、今回の参議院選挙では投票時間の延長がされました。その結果についてお伺いいたします。 今回の選挙ほど1票の、一人ひとりの投票で政治の流れが変えられる、そういう自信を持った選挙も少なかったかと思います。この7月に実施された参議院選挙から投票時間が2時間延長されたことと、不在者投票の要件が緩和された、これだけではないとは思いますが、投票率の向上に貢献したわけであります。全国的に見ますと、投票率が前回に比べて約14%、58.84%、長野県でも65.48%で、11%の投票率の向上を見ております。長野県の投票率は全国でも上位で5番目であります。そんな中で飯田市の結果についてはどのようだったのかお聞きいたしたいと思います。 また同時に、開票が即日開票であったために開票作業にも大きなしわ寄せがあったのではないか、そんな点で事務関係の問題点はあったのかどうか、その辺をお聞きいたしまして1回目の質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君)
佐々木重光議員のご質問にお答え申し上げます。 はじめに、人形劇カーニバルについて、20年間の成果と問題点は何かという質問でありますが、まず佐々木議員におかれましては、美術会の有志と一緒になりまして人形劇のまちの雰囲気を醸し出す商店のシャッターに人形劇の絵を描いていただいたり、長年懸案でありましたグッズの仕掛けをしていただきました。一人ひとりの思いが明日の人形劇のまちをつくり上げていくものだと確信をし、感謝を申し上げる次第であります。 20年間の分析は、いまだ行っておりませんので、これまでに何回か行われました検証の中から申し上げますと、全体として、市民、劇人、行政が三位一体となり、人形劇カーニバルをつくり上げてきたこと、夏の恒例行事として劇人同士、市民と劇人、市民同士がいろいろな交流を楽しむ場となっていること、風土に立脚した開かれた
地域づくりの重要性と可能性を市民と行政にもたらしたこと、飯田方式と言われる新しい試みが根づき、全国にその方式が発信をされたこと、人形劇のまちと標榜されてまちづくりの一翼を担うとともに、さらに恒常的な人形劇のまちづくりが進み、市のグレードを高めている等でございます。行政の立場といたしましては、文化を基調とした
地域づくりの重要性、あるいは
地域づくりにおける文化的側面の重要性を認識をすることになったこと、ウニマの国際会議の開催、世界人形劇フェスティバル、アイラブユー国際人形劇フェスティバル等開催を通しまして、シャルルヴィル・メジャール市との友好都市提携などにより地方の国際化が実現をされる機会となったことや、今後21世紀に向けて心の豊かさを目指す人づくりに極めて大切な素材として人形劇が活用できることが実証されつつあることでございます。市民の立場といたしましては、人形劇を通しまして人と人との触れ合いにより地域に関心を持ち、ロマンや誇りを持つようになってきており、コミュニティづくりへの熱意が出てきたことであり、地域の伝統芸能が再認識をされまして伝統人形浄瑠璃そのものの活性化に役立ったこと、社会人サークル、小中学校のクラブなど地元のアマチュア劇団がつくられ、市民の側に文化を創造する力が根づいてきたことなどでございます。 問題点といたしましては、カーニバルの理念や組織の問題など当面する課題の中で申し上げてまいりましたが、それ以外として、参加のメリットが少ないと判断をしたプロ劇団が参加しない状況が出ていること、手弁当方式が今まで人形劇カーニバルを継続した要因である一方、劇人としてノーギャラでいつまで続くか不安が出てきていること、さらにカーニバルのワッペン代が人形劇界の入場料を引き下げているという指摘を受けていることなどでございます。 そこで来年以後はどうするかということでありますが、このことにつきましては冒頭のあいさつでも申し上げ、菅沼、井坪両議員にもお答えをいたしましたとおり、人形劇に気楽に触れられる場、市民と人形劇人との交流の場、
子どもたちと人形劇とが渾然一体となってつくり上げる場とし、また、分散公演は飯田の柱としてきちんと据えた上で、各地区のご意見もお聞きする中で、より充実させていきたいと思います。加えて芸術文化としての人形劇の振興に、いささかなりともお手伝いができるような活動も盛り込んで、人形劇のまちとしての飯田を、より明確にいたしたく考えております。いずれにいたしましても、原点であります三位一体の運営原則を再認識をした上で、劇人や市民のご意見を改めて十分お聞きする中で、来年から人形劇の祭典が質的に向上して開催できるよう、9月1日付でこれを担当いたします職員を配置をし、必要に応じ庁内に支援プロジェクトを組織をするなど全庁挙げて取り組んでまいる覚悟でございます。 2番の友好都市提携につきまして、市政都市提携、友好都市提携の目的、都市交流は機能しておるのかという質問でありますが、関連でありますから一括でお答えをいたします。 まず、市政提携、友好都市提携の目的につきましては、行政単位の枠を超えて、それぞれの都市が持つ個性や特性を活かしながら、産業、福祉、教育文化、自然環境に及ぶ交流と連携の中から都市としての個性と魅力をさらに高めていくことをねらったものであると認識をいたしております。岡山県の津山市とは行政規模や立地条件で似ているところが多く、同様の行政課題があったことから、昭和44年に市政提携を結んでおり、当時は、行政はもちろんのこと議会、市民の皆さんによるさまざまな交流が盛んに行われ、現在も当時ほどではありませんが、交流が続けられております。一方、シャルルヴィル・メジェール市との友好都市提携につきましては、人形劇を通じた交流を進めながら、国際化にも対応したまちづくりを進めることを目的に昭和63年に提携がなされました。特にシャルルヴィル・メジェール市で開催されます世界人形劇フェスティバルにおきましては、今田人形や天竜太鼓が公式招待されるなど交流も盛んになってきております。今や時代は地域の国際化とともに、広い圏域において人、物、情報の活発な交流が行われ、生活、産業、文化等の諸活動が日常の生活の圏域を超えて広域的に営まれるようになってまいりました。三遠南信地域の交流と連携もその代表的な一つでありまして、今では製造業や農業といった産業分野も含め、人的交流や文化交流などさまざまな交流や連携が深まりつつあります。また最近では、国際交流を行っております民間団体の活動も盛んになりまして、広い視野を持った国際性豊かな人材の育成にもつながってきております。さらに個人のレベルでも広く世界を舞台とする活動が日常化してきたり、観光等による交流も拡大をするなど、さまざまな交流が進んできております。このように現在では、市政提携や友好都市提携といった特定の都市との提携を行わなくても、あらゆる分野で自主的な交流が国の内外を問わず、さまざまな地域との間で行われておりまして、今後とも地域の連携がますます進むことが当地域の発展にとりましても重要な一つの要素になると考えております。 3番の第1回勤労者祭りにつきましては、先般、飯田市勤労者協議会と労働5団体から市に対し、協力の依頼と行政支援についての陳情をいただきましたが、組織、未組織の労働者が一堂に会して行われるこのような催しは誠に結構なことで、関係者の皆さんに敬意を表するところであります。勤労者祭りは11月23日の勤労感謝の日に開催をされるということで、毎年この日に行っております飯田市技能勤労者報償とともに勤労者の祭典となることを期待をいたしております。行政の支援につきましては、事業内容が今年度新たに予算化いたしました勤労者福利厚生事業の目的であります勤労者の連帯と親睦を深め、勤労者福祉の向上を図る事業に合致するものと思いますので、可能な協力は惜しまないところであります。 4番の公共建物の建築様式及び維持管理について、飯田地方の気候風土に合った建物になっているかという質問でありますが、飯田市の目指す都市像、環境文化都市実現のため、本市の個性ある美しいまちづくりや当地方の風土に合った建物を維持するため、平成8年度に飯田市公共建築物整備規定を定めてあります。この基準は、自然との調和、人へのやさしさ、地域文化の伝承と創造の3点を柱とした整備基準であります。市では、すべての建築物に、できるかぎりこの要領を取り入れております。例えば、西中の武道館をはじめ緑ケ丘中学校などでは木材を多用した建物となっており、雨漏り防止対策と併せて景観にも配慮した山形屋根となっております。また、これから建築をいたします黒田人形の館もこのように計画をされております。この要綱により当地方にふさわしい施設づくりができるものと思っており、引き続き配慮いたしてまいりたいと考えております。 関連いたしまして、建物の維持管理はという質問でありますが、市民共有の財産であります公共建物の維持管理に当たりましては、公衆の安全や利便性、景観等が常に良好な状態でなければならないと思っております。建物の機能に一部支障が生じてから修繕を行うのではなく、適切な判断のもとに改良工事を行い、建物の機能維持や延命化を図ることは重要と考えております。建築物は建設をしてから地震や風雨、凍結等の自然環境により建物の構造や建築材料の材質に変化が生じてきまして、経過年数とともに劣化し、性能も低下をいたしてまいります。建築物のストックは年々増大をいたしておりますが、これに伴い、補修費も含めた維持管理費も毎年増加をいたしております。このため、すでにご提案申し上げてございます一般会計補正予算第3号案につきましても各種施設の維持管理費は最優先で計上いたしておりますし、緊急な場合は予算の流用等で対応することといたしております。現在のような財政状況のもとでは施設を更新することがままならない場合も出てまいりますので、先進都市の例を参考にするなど施設の適切な維持管理を心がけてまいりたいと存じます。 5番の参議院議員選挙におけます投票時間の延長についての結果はどうであったのかという質問でありますが、公職選挙法の大幅な改正後初めての選挙として参議院議員選挙が行われましたが、当市としては特に大きな問題もなく、無事に終了することができました。そこで、投票時間が2時間伸びた午後6時から8時までの時間帯に投票した人は1万828人で、当日の飯田市の有権者数の18.9%でありました。また、不在者投票も3時間延長され、午後5時以降8時までに投票されました人は982人で、不在者投票総数の30.6%でありました。なお、投票時間の延長によります投票率の向上の効果は明確に検証できませんが、前回の参議院議員選挙より7.56%の伸びであったと聞いております。 以上で第1回の答弁といたします。
○議長(小林利一君) 中本選管事務局長。
◎選管事務局長(中本卓良君) 選挙管理委員会の方から、事務的な部分にわたりますので私の方から市長の答弁に補足させていただきます。 開票作業への問題点はあったのかどうかということでございますが、投票時間の延長につきましては、多くの市民、有権者の皆様に好評であったわけでございます。しかし、2時間延長することによりまして開票作業もその分遅れまして、1時間50分の遅れで9時20分から開票作業を行ったわけでございます。女子職員につきましては、10時から深夜にわたるということで開票事務に従事できなかったわけでございますが、食事を事前に投票所、あるいは自宅で済ませてくるというようなことで時間を切り詰めたわけでございます。いずれにしても早く開票をするということが命題でありましたので、事前に開票迅速化会議等を持ちまして、あるいは各係の主任者会議等をもって事務改善に努めてきたわけでございます。それから、人員の方も前回より28名増員し、あるいは計数器を2台増設して取り組んでまいりました。しかしながら、人数あるいは機械では開票しきれない部分がございました。これは開票立会人の理解が得られなくて、疑問票等の立会い作業の中で、100%開票の時間までにおよそ1時間の遅れが生じたわけでございます。今後は人員、機械の数だけでなくて、立会人の理解、協力を得て一刻も早く開票結果を市民に知らせることができるように努力してまいりたいと思っております。 以上であります。
○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。
佐々木重光君。
◆4番(
佐々木重光君) それでは、2回目の質問をさせていただきたいと思いますが、まず、人形劇カーニバルについてであります。 昨日の市長の答弁、それから、質問の中でもいろいろがわかってきたわけでありますが、私は多少視点を変えて提案をしながらお聞きをしたいと、そんなふうに思います。 私は、かねてより飯田市は人形劇のまちではない、人形劇カーニバルのまちだというふうに思っておりました。ということは、カーニバルのとき以外に市街地なんかを歩いて、そこから何を感じるか、例えば町並みがそのような雰囲気を醸しだしておるのか、あるいはモニュメントがどのくらいあるのか、あるいは人形がどのぐらいあるのか、あるいは定期公演等がされているのか、そういうようなものを見たときに人形劇カーニバルのまちだと、人形劇のまちではないと、そういうふうに感じてきたわけであります。カーニバルというものは一過性であります。 そこで私は、21回以後に向けて人形劇のまちづくりを基本に置いてカーニバルのウエイトを下げるべきだと思います。また、それは短期間に300公演という公演は鑑賞ができません。また、まちづくりを基本に置いてやるということは、年間を通した交流人口が望める利点があります。そういう意味でカーニバルも期間をもう少し長くして、ゆったりとした計画の中で行うべきだと思います。そのような研究をしながら間を開けることなく来年も21回の人形劇カーニバルをやっていただきたいと思いますが、さらに地元には多くの民話があります。そういうものの創作人形劇なんかにも是非力を入れたらどうか。それから、せっかく人形劇場がありながら、その利用を見ますと、人形劇以外に使われるのがほとんどであります。そういう意味で、人形劇場での通年の公演、そういうようなことも是非考えていただきたい、そういうふうに思います。 それから、一つだけ違う質問なんですが、答弁の中で、劇人と行政、そこの信頼関係が損ねられたというようなことが言われておるわけでありますが、それの信頼関係の回復、これは可能かどうか、その点について1点お伺いします。 いずれにいたしましても、来年以後も21回の人形劇カーニバルとして内容を改めて、せっかくここまで積み重ねてきた人形劇カーニバルを是非続けていっていただきたい。そういうことで再度お伺いいたしたいと思います。 それから、友好都市交流についてでありますが、今、答弁にありましたように飯田市は2つの都市、フランスと国内でやられておるわけでありますが、三遠南信の関係では浜松市や豊橋との交流が公民問わず積極的に行われていますし、中津川市とも防災協定なんかを結んでいます。また、海のある伊勢市とは学生交流も行われています。その他各種団体や民間レベルでも海外を含めて多くの交流があるわけであります。これからは、ますますグローバル化が進み、国際交流が盛んになるわけですから、国内、海外を問わず積極的に友好都市提携を結び、公民含めた交流を盛んにすべきだと思います。そのことにより交流人口の増が望めますし、国際感覚の醸成にも役立つのではないかと思います。 そこで県内の他市の状況でどういうところでやっておるのかというのも調べてみましたが、長野市がアメリカ、具体的な市は省きますが。それから、中国、松本市がアメリカ、ネパール、中国、上田市が中国、岡谷市がアメリカ、諏訪市がオーストリアが2件、アメリカ、フランス、須坂市が中国、伊那市も中国、大町市がオーストリア。まだいくつの町から村からやっているわけでありますが、かなり海外との提携も盛んに行われております。そういう意味では、さらに飯田市も積極的にほかの国なんかとも産業の面、あるいは環境文化都市、そういうようなことを基本に置きながら是非拡大をしていっていただきたいというふうに思います。また、飯田市出身の国際人なんかもかなりおると思われますので、そういう人たちの定期的に飯田へ来てもらって会議をするとか、そんなようなことも、これからは必要になってくるかと思います。そんな意味を含めて友好都市交流を積極的に進めていく考え方について再度お聞きをしたいと思います。 第1回の勤労者祭りについてでありますが、これについては市の考え方と合致する、あるいは協力していただけると、そういうことでありますので、さらに突っ込んで協力の方もよろしくお願いいたしたいと思います。 公共建物の建築様式及び維持管理についてでありますが、長野県は予防医学が大変進んでおります。高齢化率が高いわりに医療費が安いということで全国的にも注目されておるわけでありますが、当然、人間だけじゃなくて建物も定期点検による予防、これが非常に効果的であります。そういう意味で結果的にそれを怠ったために大切な税金が無駄に使われる、そういうことはあるわけでありますから、そういう意味で一歩突っ込んで、そういう建物の技術者と財政でチームをつくっていただいて、定期点検マニュアルなんかによって建物の診断をしてはどうか。当然これからISOに取り組まれるわけでありますが、その辺も組み込まれるかと思いますけれども、そんなようなことも具体的にやったらどうかお伺いいたしたいと思います。 それから、投票時間の延長の件でありますが、実は市民の中から、2時間延長で投票立会人、これも14時間座りっぱなしで大変であると、そういうことで頼む方も頼まれる方も大変だと、そういうふうにお聞きしております。そこで半日交替制を取り入れられないかお伺いいたしたいと思います。 以上で2回目の質問を終わります。
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 2回目のご質問にお答え申し上げたいと思いますが、カーニバルにつきまして、劇人との信頼関係はどうかというご質問と、それから、新しい提案をいくつかいただいたところであります。 来年以降の人形劇の祭典を行うことにつきましては、すでに実行委員会でも確認をいただいておるところであります。当然その中の委員のメンバーとして劇人の皆さんもご参加をいただいておるところでありますから、信頼性は失われずに、これからも行っていくことが可能であろう、そのように思っております。できるだけ早い取り組みを、昨日からお答え申し上げておりますけれども、取り組みを行ってまいりたい、そのように思っております。おかげさまで20回を顧みますと、市民の間にもアマチュアの人形劇団がいくつか育ってまいりました。これは学校のクラブもそうでありますし、それから、諸団体におきましても、そういったものが育ってきたわけでございます。こういった点については、ある意味で人形劇のまちができてきたかなという感じがしますが、しかし、議員のご提案されておりましたことについては、確かに設備はあっても現状としては今、稼働していないという点もあるわけでありますから、そういった建設的なご意見をお聞きいたしましたので、今後そういった点につきましても、これからの当市の人形劇がどうあるべきか、そんな点についても含めて、これからまた検討させていただきたいというふうに思います。また、議員は、グッズだのシャッターでの絵画だの、いろいろのお知恵を持っているようでありますから、また是非機会あるごとにご指導賜ればありがたいと思います。 友好都市交流でありますが、当市におきましては、基本的な考え方としては、特定な地域を決めて姉妹都市提携を行うということでなくして、友好都市として、来るものは拒まずというと、これは非常に生意気かもしれませんけれども、お話がある地域とは、それなりの提携を深めておるところであります。国内においてもそうでありますし、国外においてもそうでありますが、とりわけ国外におきましては、民間の皆さんが中心となって、日中、日比、日韓、あるいは日タイ、フランスもそうでありますけれども、さまざまな交流の展開をしていただいておるところであります。我々行政といたしましても、外部から当市にお越しいただきます国内の都市、海外の皆さん、非常に多いわけでありますから、できるだけ懇切丁寧にお迎えをする中で当市との交流の輪を広げてまいりたい、そのように考えておるところであります。 なお、公共建物と投票時間につきましては、また所管の方からお答え申し上げます。
○議長(小林利一君) 関口教育次長。
◎教育次長(関口和雄君) 市長答弁に補足をいたします。 議員お話のありました創作人形劇で飯田の民話をと、こういうようなお話がございますが、かねてより検討してまいりまして、飯田の民話の脚本を現在、作成のために印刷に回してある状況にあります。従いまして、近くでき上がってまいりますので、学校あるいは保育園等の人形劇の取り組みにさらに活用してまいりたいと、こういうように思っております。
○議長(小林利一君) 細澤建設部長。
◎建設部長(細澤彰雄君) 公共建物の維持管理につきまして、技術者や財政担当者によりますチームを編成いたしまして定期的にマニュアルに基づく診断をしたらどうかと、こんなお話でございますが、これにつきましては、県をはじめ政令指定都市など一部の先進都市におきまして研究がなされている状況でございます。当市といたしましても、県などによりまして情報を得ながら、マニュアル化に基づく検討も含めまして保全業務のあり方について研究を深めてまいりたいと、こんなふうに思っております。
○議長(小林利一君) 中本選管事務局長。
◎選管事務局長(中本卓良君) 市長の答弁に補足させていただきます。 投票立会人の勤務時間でございますが、今回から朝6時30分から夜8時30分までの14時間の長時間になったわけでございます。今回は1日を通して勤務に就いていただくということで様子を見ることとしてきたわけでございます。当市での投票立会人の選任につきましては、1つの投票区で2人、57投票区あるわけでございますが、13支所長と、旧市においては明るい選挙推進協議会の地区の会長5人等に依頼をいたしまして投票立会人の選任をしていただいておるわけでございます。その結果、長時間すぎるという強い指摘もございました。その反面、交替制の場合は選任する側からすれば倍の人を選任しなきゃならんので大変だという声も聞かれたわけでございます。交替制度は当市の報酬に関する条例を改正することによって可能でございますので、原則1日通して勤務していただきますけれども、必要な投票所においては半日交替も可能というような形に今後検討してまいりたいと思っております。 以上でございます。
○議長(小林利一君) それでは、3回目の質問に移ります。
佐々木重光君。
◆4番(
佐々木重光君) 人形劇については、いずれにいたしましても飯田市の目玉事業でありますし、いろいろな問題点を速やかに克服しながら、新しい人形劇のまちと人形劇カーニバルになるように一層の行政としてのご努力をお願いしておきます。 それから、友好都市でありますが、今市長のお言葉で、来るものは拒まずというような言葉がございましたが、私は逆に積極的に働きかけていくべきではないかと、そういうふうに思っております。日本の中でへそに当たる飯田市、なかなか海外から積極的に来てくれる可能性というのは少ないんじゃないか。そういう意味では逆に積極的に働きかけて、国際交流なり他市との交流を盛んにしていく、そういうことが必要じゃないかと思いますので、そんな点もお願いいたしたいと思います。 建物についても、いずれにしても維持管理を怠りますと結果的には税金の無駄遣いになりますので、ちゃんとした、今回答がありましたようにチーム、あるいは点検マニュアル等でしっかり診断等をしていただいて、早め早めにプロの目で見て維持管理をお願いしたいと、そんなふうに思います。 投票立会人についても、いずれにしても条例変更で可能だということでありますので、経験された方からそんなような声が出ておりましたので、是非前向きに取り組んでいただきたいことをお願いいたしまして私の質問を終わりたいと思います。
○議長(小林利一君) 要望ですのでお聞き取りをいただきたいと思います。 以上で
佐々木重光君の一般質問を終わります。 それでは、次の一般質問を行います。 上澤義一君。
◆7番(上澤義一君) 明政会の上澤義一でございます。 あと何人か残っておりますが、私の話もしっかりお聞きをしていただきたいと思います。 1992年の6月にブラジルのリオデジャネイロにおきまして地球サミットが開催をされました。その中で地球環境の保全をテーマに話し合いが行われたわけでありますが、それを契機に今、国内はもとより世界中で、地球の温暖化、オゾン層の破壊をはじめ、これらの地球環境にかかわる問題について報道が途絶えることはございません。そんな中で環境文化都市を目指す飯田市として、定例会の冒頭、市長あいさつで、平成11年度中に環境管理国際規格ISO14001の認証取得を目指すという表明がされました。今日まで取り組むための調査なり準備を重ねて、その上で飯田市として取得は環境文化都市として必要であり、また、認証取得は可能だと、そういうふうに判断されたものと考えます。エコタウンプランをはじめ資源循環型社会の構築、環境産業の創造育成等、環境文化都市を目指す飯田市としても、是非ともこの環境管理国際規格ISO14001の認証取得を実現しまして、取得後の効果を含めてその活用も十二分に発揮してほしいものだというふうに考えております。 ここでISO14001につきまして簡単に述べてみたいと思います。 ISO14001につきましては、この制定に背景としまして深刻な地球環境問題がございます。それは地球の温暖化、砂漠化、オゾン層の破壊、海洋汚染、酸性雨、森林の減少等のこれらの問題を解決するために、国際標準化機構において、これがISOと言われるところでございますが、ここにおきまして国際的に通用する規格、標準類を規定したものでございます。ISO14001は地球環境問題の対応ツールとして1996年の9月に制定された環境管理についての規格でございます。この定義を読んでみますと、組織が環境に与える影響を常に提言できるように配慮して、それを継続的に、かつ、その改善を続けられるようにするための組織的なシステムであるというふうに定義づけられております。組織というものは、当市におきましては飯田市を指すものでございます。ちなみに1996年の9月に制定されましてから今年の5月までに、国内では973件の取得がなされ、長野県内におきましても、5月まででございますが、37件という取得がされておるわけでございます。飯田市は、この認証の取得を目指すことを決意されたわけでございまして、この認証を得るということは理事者をはじめ全職員はもちろん、企業や市民の多くの皆さんにも、この取り組みについての理解、又は協力もいただかなければ、この取得は難しいというふうに言われております。要するに飯田市挙げての大きな取り組みが必要だというふうに思います。かつまた、質問でもさせていただきますが、短期間での取り組みというふうになるわけでございます。そういった中で私は、今回の質問は、ISO14001の認証を得るに当たりまして基本的なことを中心に質問をしてまいりたいと思います。 まず一番始めに、1番としまして、前回第2回定例会におきまして佐々木議員に対する市長答弁もございましたけれども、この認証を得るための実現には大変な、また労力もかかります。また、取得するための費用もかかるわけでございます。飯田市は現在、数々のプロジェクト事業も推進をしておる最中でございますし、また、多くの課題も抱えております。こんな状況の中で市長が決断されたわけでございますので、改めてこの取得に対する目的と取ったあとの効果、取ることによって出るだろう効果についてお聞かせをいただきたいと思います。 2番目としまして、プロジェクトを設置して準備段階に着手されておるというふうな新聞報道もございました。11年度中に認証を得るためにはどういったスケジュールで行われるのかお示しを願いたいと思います。 3番目としまして、プロジェクトと、仮称という表現でございますが、環境管理委員会の取り組む内容につきまして現時点で考えておることにつきましてお伺いをしたいと思います。 さらにこの取り組みは、要するに対象とするのは庁内全部署を対象とするのかどうか、ここにつきましてもお聞きをしたいと思います。 4番目としまして、これを認証を得るために多くの費用もかかるわけでございますし、労力もかかるわけでございますが、準備段階から認証を得るまで、また取ったあとの維持審査、毎年維持審査を受けるわけでございますし、3年に1回は更新審査等も受けなければならないわけでございます。これにかかわる費用についてどの程度なのかお伺いをし、この認証取得を取るに当たりましてコンサルタントの導入は考えておるのかどうか、この点につきましてもお伺いをしておきたいと思います。 次の質問事項に入らさせてもらいますが、飯田市の文化施設等の現状と今後の考え方ということについてお伺いをしてまいりたいと思います。 飯田市は、今年度から平成15年度まで6年間を財政改革年間としまして、今年度予算につきましても財政改革の初年度という位置づけをして、歳入の確保、事業の見直しをはじめとする多方面にわたり歳出の削減策を打ち出し、それを今進めようとしておるわけでございますが、そしてまた、市民に対しても財政改革の必要性を訴えて理解を求めるようなこういった財政事情でもあるわけでございますが、先程、平成9年度の普通会計の決算まとめが出されたわけでございます。詳細につきましては、後日、議会の方にも報告説明がされると思いますが、この決算統計のまとめの中で、先程私ども明政会の下平議員からもお話がございましたが、経常収支比率が83.4%になったと、80%の警戒ラインを超えたという市長の答弁もございました。このことは、財政の弾力性が乏しくなって財政の硬直化、こういったことを意味するわけでございますし、財政の経常収支の比率の増加は財政改革を進める上で極めて重要なことではないかというふうに思います。また、地域市民からの要望事項も数々あるわけでありますし、それから、今までいろんな経過の中で事業化を決定されてきました事業もたくさんあるわけでございます。この財政改革期間中においても多くの事業を進めなければならないわけでございます。事業を行う場合は、補助金や有利な起債等を充当して完成をさせるわけでございますが、一たんそのものができ上がると、そのものについて年間の管理運営費や維持費が長年にわたってついてくるわけであります。必要となってくるわけでございます。多くの要望事項等の実現をするごとに管理運営費というものが年間予算の中へ編入をされてくるということになるわけでございます。この経費が編入されるごとに毎年必要額として予算化され、これが財政の硬直化にもつながるんではないかというふうに考えております。私は今回質問する文化施設につきまして、市民の芸術文化活動や優れた、先程明政会の井坪議員がビビッときたという話がございましたが、素晴らしい世界的に有名な演奏家等も招き入れて市民にそういった機会を与えると、そういう場所もございますし、また、市民自らの学術的な研究だとか美術芸術活動の振興、あるいは地域の伝統文化の保存、伝承等に大きく貢献していることは十分承知してございますし、これらを通じまして
子どもたちの健全育成や大人含めて心の豊かさが実感できる大切な欠かすことのできない事業であるということは十分認識をしておるつもりでございます。そんなことを承知の上で質問してまいりたいと思います。 1番目としまして、文化施設等の運営管理に要する経費は、一般会計予算の中でどの程度を占められておるのか。文化施設の経費合計とか割合とか、そういったことをお示しを願いたいと思います。 2番目に、文化施設ごとの利用料、収入ですが、それと入館者数、その実態についてお示しをお願いいたします。 3番目としまして、現在の財政状況と財政の硬直化等を勘案してみるときに、健全な財政を進める上で、運営経費の許容範囲というのは一般会計予算の中でどの程度が望ましいのか、考え方につきましてお伺いをしたいと思います。 4番目としまして、市民要望事項、さらには従来からの経緯から建設計画等されている文化施設等の内容とその考え方についてお伺いいたしまして1回目の質問を終わらさせていただきます。(拍手)
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 上澤義一議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 はじめに、ISO14001認証取得について、その目的と取得の効果と言いますか、ねらいからお答え申し上げてまいりたいと思います。 地球地域環境問題に対します市民の皆さんの関心の高まりを背景にいたしまして、本市におきましても、第4次基本構想の将来の都市像として環境文化都市を打ち出して以来、環境プランの策定、環境基本条例の制定、通産省によりますエコタウン地域の指定など積極的な取り組みを行ってまいりました。また、1事業所といたしましても庁内に環境にやさしいオフィス推進本部を組織し、さまざまな環境にやさしい活動を展開をしてまいったところでございます。私がISO14001の導入を決意いたしましたのも、先に申し上げました諸施策を環境管理行動として展開できる有効なシステムと考えてのことでございます。まずは現在のエコオフィスの取り組みを一層推進、システム化いたしますが、点検、監督等の環境保全、指導行政から一歩踏み出し、職員一人ひとりが実践者として一丸となって環境問題に徹底的に取り組み、地域での先導的な役割を果たすことで新たな行政のスタイルを内外に提示できるものと認識をいたしておるところであります。さらに申し上げれば、基本構想では環境文化都市を掲げ、産業振興の中では環境産業の創造を目指しております。そのためのさまざまな取り組みをいたしているところでありますが、このISOの導入も大きく貢献できる戦略的なものの一つであると考えております。現在、エコタウン事業の中で地域ぐるみでISOに挑戦しようとする活動が行われており、市役所も取得し、継続することにより、地域の企業と行政がスクラムを組むことにより一層地域のイメージアップにつながり、地域産業の振興と環境産業の創造に貢献できるものと考えておるところでございます。今までの基本構想、環境プラン、新エネルギービジョンを策定し、産業創造に向けた取り組みが評価を受け、例えば三菱電機が太陽光発電の工場を建設したり、その後エコタウン地域の指定を受けたことから環境産業の創造につながる動きが起きていることは、それを示唆するものと思っております。 関連をいたしまして、取得までのスケジュールでありますが、本年度は先月発足をいたしましたプロジェクトチームに細部のスケジュールを詰めさせているところでございますが、来年4月に専任職員を配置し、組織体制を整え、環境管理行動を開始をし、年末頃には審査登録機関によります本審査を終え、11年度中の認証取得を果たす考えでおります。 庁内プロジェクトの内容と取り組む姿勢でありますが、先に申し上げましたプロジェクトチームは本年度のみの時限的なものでありまして、来年の4月からは飯田市環境にやさしいオフィス推進本部を母体として機能的な組織を築く考えでおります。このプロジェクトは、事務局を総務部人事課に置き、関連する課から5名の職員を兼務発令をいたしまして組織をいたしたところでございます。検討させています事項の一つには、対象組織の範囲があり、本庁敷地、建物に所在する市長部局を中心といたしました最小限の単位から始めたいと考えております。この認証取得の意義を職員に徹底し、実現を図る組織も重要でありますので、推進責任者、事務局、内部環境監査体制等の来年度の組織体制、そのための研修体制のあり方なども検討させておるところでございます。ISO14001の認証取得に向けまして、職員一人ひとりへ徹底を図りながら自ら陣頭指揮に当たる所存でございます。 取得までの費用とその後の想定されます経費でありますが、本年度は今議会で総額123万円の補正予算の審議をお願いをいたしておりますが、内部環境監査委員の養成などシステムの構築、維持のために必要な職員の派遣研修と、広く一般職員の理解を図るための研修をコンサルタントの活用により実施をする考えであります。来年度は職員の人件費のほかに登録審査費用などに360万円程度が必要かと考えております。以後の年度は、取得をした認証の維持と継続的な改善のために専任職員を要するほか、定期審査費用に80万円程度、3年に一度の更新審査費用に150万円程度が必要かと試算をいたしておるところであります。 2番の市文化施設等の現況と今後の考え方でありますが、最初に、文化施設等の運営経費と年間予算、文化施設の利用料と入館者数についてお答えをいたしたいと思います。 文化施設等の活用につきましては、広く市民の皆様に親しまれる場となるように運営に心がけてまいりました。先月末に終了いたしました川本喜八郎展におきましても1万人余の入館者を数えるに至りましたが、これらの観覧者を見ましても幅の広い層にわたってご利用いただいていることが特色ではないかと考えております。 そこでご質問いただきました文化施設等の運営につきましては、当市といたしましても予算の配分には配慮しながら入館者や利用者の増加に努めているところでございます。 これらの詳しい数値は、後程、
教育委員会からお答えをいたします。 次に、関連をいたしまして年間一般会計予算の中で運営経費はどのくらいかという質問でありますが、一般会計の予算額と運営経費につきましては、一概に数値だけではあらわしにくいものと思われます。当市といたしましては、市民各層の皆様に文化に対する関心を高めていただいたり、日々の生活の中に潤いを持っていただくことを第一義に市政の運営に心がけてまいりました。今後も利用しやすく身近な施設で地域に根ざした活動を進めることが、結果として効率的な市民サービスにつながるのではないかと考えております。いずれにいたしましても、これらの運営経費につきましては必要最小限にとどめているのが現状であります。 関連をいたしまして、今後の文化施設建設の計画と考え方でありますが、近年、文化施設の整備が進み、文化の時代と言われるような風潮になってまいりました。このようなときに文化施設等の整備を行う意味合いは、単に物をつくるだけでなく、その施設を通して風土や先人の足跡を考えたり、地域の連帯感や誇りを生み出すことこそ目標ではないかと思われます。その意味で施設の整備には地域の主体性と固有の文化を主張することが基本であり、そのことが、これからの国際化時代を生きる都市としての核づくりにつながるのではないかと考えております。このような中で小笠原資料館は明年3月に完成をする予定でございますし、竹田扇之助国際糸操り人形館、また、人形浄瑠璃の黒田人形館も同時期にでき上がる予定にあります。今後はこれらを活用し、さらに人形劇のまちづくりを進めることが肝要ではないかと考えております。さらに今後の予定をいたしているものといたしましては、人形劇のまちとして日常的に人形芸術に触れ合える場としての川本喜八郎人形美術館構想がございます。この施設は単に人形の展示を行う美術館にとどまらず、川本さんの今まで蓄積をいたしましたノウハウも提供されることにより継続的なワークショップもできるものと考えているところでございます。いずれにいたしましても、具体的な問題につきましては議会の皆様とご相談をしながら進めてまいりたいと思います。 以上で第1回の答弁といたします。
○議長(小林利一君) 関口教育次長。
◎教育次長(関口和雄君) 市長答弁に補足いたします。 平成9年度の文化施設等の運営費を各施設ごとにと、こういうことでございますが、支出額でございますけれども、美術博物館におきましては2億3,650万4千円、上郷考古資料館が2,666万6千円、旧小笠原家の書院は587万4千円、考古資料館は470万2千円、体育施設はアクアパークなどを中心に1億769万3千円でございます。この額が一般会計の中でどのくらいの比率を占めるのかと、こういうことでございますが、およそ1.2%ぐらいになろうかと思います。 続きまして、平成9年度の使用料等の収入と利用者数ということでございますが、美術博物館におきましては、1,022万4千円が使用料として入っております。利用者数でございますが、4万1,251人、上郷考古資料館が86万6千円の使用料収入に対しまして、利用者数が2,499人、旧小笠原家書院が39万3千円、利用者数が4,490人、考古資料館が13万6千円、利用者数が1,133人、体育施設アクアパークなど2,696万円、33万2,023人ということになっております。さらに利用者を増やすようにまた努力をしてまいりたいと思っております。
○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 上澤義一君。
◆7番(上澤義一君) 最初に、ISOの関係につきまして2回目の質問をさせていただきたいと思います。 ただいま市長の方から認証取得の基本的な事項につきましてご答弁をいただきました。環境問題の先導的な役割、市役所の体質の改善だとか行政コストの低減等の効果もあるわけでございますが、答弁いただきましたように当市が目指す環境文化都市としてのアピールはもとより、環境産業をはじめとします産業の活性化、発展にも効果が、答弁のようにできるものと私も考えております。 そこで、これを取得した後のメリットを有効活用を是非していただきたいということで、お答えにも関連があるわけでございますが、環境産業をはじめとする産業振興、育成についても、今の段階からその活用、また、環境関連産業等の誘致と、こういうことを飯田市で準備しておると、是非飯田市の方へも来て企業活動をしていただきたいというような、そういった計画、筋道というものもこの際立ててISOを有効活用をしていただきたい、これにつきましてご所見をお伺いしたいと思います。 次に、今年の2月に自治体として認証取得をしました上越市の取り組みにつきましては、ご案内のように庁内組織、企業、市民を含めた組織化を図りまして短期間で実現をすることができたわけであります。これを取るまでの取り組み内容としまして7項目ばかりあるわけでございますが、最初に予備環境レビューと言いまして法的だとか条例だとかそういったことを指すわけでございますが、その管理体制を十分に把握をしておくという作業から始まりまして、環境影響調査、環境方針の策定、環境管理プログラムの策定、マニュアルの作成、それから、これを条件としてマニュアルをつくってから3か月以上運用をした上でないと外部審査を受けれない、これが絶対的な条件になっておるわけであります。ですから、先程の答弁をいただきますと、来年の4月に環境管理委員会というものを発足させて、要するに専従者を置いて専任をさせて発足させて4月から12月には本審査を受けたいというような答弁がございましたが、果して本当にそういったことが可能だろうかというふうな、私は私自身の考えとしてお聞きをするわけでありますが、そこをもう一度お聞きをしておきたいと思います。 普通、現状の洗い出しというのは非常に多くの手間がかかるわけでありまして、これに費やす時間と労力というものは大変なものがあるわけであります。そういった中で、プロジェクトは今から職員の研修だとかそういった準備をして、それから本当に専任体制に入るのは来年の4月からだというような答弁でございましたので、その上で12月にはもう認証の審査を受けるというお話がございましたので、もう一度そこら辺を詳しくお聞きをしたい。そんなに甘いものではないというふうに私は思います。そういうことでコンサルタントも特に呼ぶ用はありませんし、市独自で優秀な皆さんばかりですから取れると思いますが、私は取った後の活用、有効メリットというものを考えた場合に、是非これは実現してほしいためにこういう再質問をさせていただくわけでございます。 そして、そういうスケジュールをお聞きしましたんで、やはり市長が先程答弁がございましたように自らが陣頭指揮をするという強い決意をいただきましたが、まさに市長のおっしゃるとおりで市長の強いリーダーシップと決意がなければ、この事業は成功しないというふうに思います。そこで再度火の玉だとか死にものぐるいでだとか、そういったことは望みませんが、再度強い市長の決意のほどをあらわしていただきたいと思います。 次に、文化施設につきまして詳しくご報告いただきましてありがとうございました。 私が考えますに、ここ数年、あるいは今後の計画をお聞きしましても、この施設に対する支出が目立って増えてきておるんじゃないか、そんな感じがいたします。現在は財政改革期間中ということで、多くの歳入も望めない厳しいこういった状況の中で今年度は、先程下水道事業の見直し、また、皆水洗化も2年間延長したと、そういった状況の中で、文化事業の大切さ、必要性というのは私が先程述べましたが、まさに大切なことだと思いますけれども、それは十分に理解はするものの、文化事業につきましても一定の限度があるんじゃないかというふうに考えます。また、関係者、市民に対してこういったことを理解を求めることをしていかないと、新しい取り組みや新規事業がなかなかできにくくなるんではないかというふうに考えます。そこで今言いましたように文化事業についての限度の考え方があればお聞きをしたいと思います。 また、それらを、これは地域の要望だとかそういったことが多いわけでありますが、それらをPRする立場を理解してもらうためのPRの方法等もお考えがございましたらお伺いをしておきたいと思います。 次に、日本の経済はもとより今、全世界に不況感というのが広がりを見せつつある中で、多くの企業が、国内の企業、この地域の企業もそうなんですが、厳しい対応を迫られておるわけであります。わかりきったことでございますけれども、企業は新たな設備投資を行う場合に計画して実行していくわけでありますが、設備投資に対する採算性というのを真先に検討するわけですね。そして、その上で事業の可否を判断して対応していくと、これは企業の倫理で費用対効果ということでございますが、私はここで企業と行政事業を同じ視点で見るつもりはないんでありますが、また、行政と企業の立場はもともと違いますし、特に文化施設等は収益につきましても博物館法等の絡みもございまして高い料金で収益を上げる、そういった施設ではないということは十分承知はしておりますけれども、1回目の質問でお話をさせていただきましたけれども、本当に大切だということはわかりますが、行政として大きな財源を必要とする事業を進めようとする場合に、事業化に対して、事業を興すことに対して、例えば数十パーセントくらい、このくらいの収益を目標として、それから事業に着手すると、また、運営をしていくと、そういったことが大切ではないかというふうに考えます。特に、こういった行政改革をやっておるということと同時に、今日、自治体に対して起業家精神といったことも叫ばれておるような今日この頃でございますので、是非そういった、営利を目的とするわけではありませんが、ある程度の目標を持った取り組みも必要ではないかというふうに思います。こういったことを地道な努力によりましてイベントの開催の回数を増やすだとか、魅力あるものを導入していくだとか、それから、広く市民にこういったことをやっておるんだよと、こういう催しをやっておる、是非皆さんご覧ください、人形劇場でやってます、それから、今度できる竹田人形館でやってます、そういったことが、断片的には伝わるんですが、年間を通じてなかなか伝わりにくいというのがございますので、そういったところ、それから、県内外にも広くそういうPRという部分を大切にしていただきたい。それによって、収益が目的ではないんですが、それによって結果的には収益も上がり、ある程度目標値も持てるというふうに考えます。是非このことにつきましてご所見をお伺いをして2回目の質問とさせていただきます。
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 2回目のご質問にお答えを申し上げたいと思います。 最初にISO14001の認証取得に対しましての関連しての質問でありますが、行政が認証取得を行うことによりまして、当然のこと地域においての先導的な役割を果たすことができるわけでありますから、新しい行政のスタイルというものを内外に私は提示できるものというふうに認識をいたしております。そのことが、先程も議員もご指摘をされておりました企業誘致のもとにも有効に作用するものであろう、そんなふうに思っております。どういったPRがいいのかは、その状況を見ながら判断せざるを得ないと思っておりますが、いずれにいたしましても取得することも大きな目的であろう、そんなふうに思っておるところであります。 それから、日程については、一応4月に専任職員を置きながらこの日程に従って、先程も申し上げましたけれども、もう一度市長の決意のほどを申せというんですが、是非その範囲内で私も陣頭指揮をとって認証取得に頑張ってまいりたいと思います。 しかし、ちょっと正直申し上げて不明な点もあることは事実でありますけれども、そんな点につきましては、担当の方からまたお答えを申し上げたいというふうに思います。 次に、文化事業の予算の限度という質問でありますが、このことを一口に申し上げることは正直申し上げて難しいというふうに私は思います。都市のグレードとしての一定の文化予算というものは、これは市民サービスのみならず、私は市民の文化を上げるためにも必要であろうというふうに思っております。いずれにいたしましても時代時代の変遷を見ながら、どの程度の予算枠を組んだらいいのか、そういった点をまた議会の皆さんにもご相談を申し上げる中で、あるいは市民の皆さんのお考えを聞く中で是非ご相談をしながら考えてまいりたいというふうに思います。 そこで、まさにPRの時代でありますから、そういった文化施設も、ある程度行政の方でPRをしながら収益的な面も考えたらどうかというご質問でありますが、私も前々から役所内部でよく申し上げていることの一つに、どうも役所は外に向けてのPRが下手だということを盛んに申し上げております。これは宣伝することによってお金の収益を上げるということでなくして、例えば当市が行っておりますイベントにおいても多くの皆さんに参加をいただくことが当市を知っていただく大きな機会でもあり、そのことがまた交流を広げる機会にもなるわけでありますから、そういった点についても関心を持ちながら大いに考えていくべきことであろうと思います。そのことが結果として収益につながればよろしいかなということを思っておるわけでありますけれども、文化事業をやったからいくら儲かったということでなくて、結果としてそれなりの収益が上げられたというような形をとることができればありがたい、そんなふうに常々考えておるところであります。是非また経営者の方々が多い議員の皆さんでありますから、また皆さん方のお知恵をお借りをする中で、これからもまた考えてまいりたい、そのように思います。
○議長(小林利一君) 中村総務部長。
◎総務部長(中村敬彦君) ISO14001の取得に関して、11年の12月までの取得は大変厳しいんじゃないかというお話ですが、実は私も、この取得に向けまして上越市の視察に行ってまいりました。大変厳しい書類の作成等から始まりまして厳しい環境かなという感を受けていたわけでございますが、そういう中で、今回取得に向けて最近、4か所ばかりのコンサルタント等の接触をしてきております。そういう中では、いろいろ日程的なことについても協議をしていただいておりますが、何とか11年12月頃までには取得できるんじゃないかなと、こういうことを話を聞いてきております。特に今回、12月まで取れるというのは大体、今プロジェクトがスタートしておりますので、このプロジェクトが今年度中にほとんど骨格をつくって11年度には早々にスタートできるようなことを考えておりますので、そのことを併せますと、何となくと言いますか、11年度中には取得できるんではないかと、こういう判断をしております。 そういう中で取得後の有効利用というようなお話もありましたが、市長の答弁に若干補足しておきますが、最近、この取得に向けて飯伊の企業でも非常にいくつかの企業が努力をしておりますが、その仲間入りをさせていただきまして非常に情報交換等をしてきておりますので、そういう情報交換の中から企業誘致等に向けたお話もしてまいりたいなと、こんなふうに考えております。 以上です。
○議長(小林利一君) それでは、3回目の質問に移ります。 上澤義一君。
◆7番(上澤義一君) ありがとうございました。 3回目の質問に入ります。 今、総務部長の方からお答えをいただきましたが、上越市の話が出ましたので、また私も上越市の話をさせてもらいますが、上越市の環境管理組織というのは今現在、認証取得されてから今、発足しておるわけですけれども、それを見てみますと、市長は当然、環境管理総括者という立場で、それから、環境管理委員会、飯田市が今度取り組もうとする、実際の行動を起こそうとする、仮称管理委員会と報道がなされておりますが、その委員長は助役であります。要するに文字通りトップが陣頭指揮をとって先頭に立って環境行政をやろうと、そういう体制をとっておるわけであります。私は、これを別に飯田市がこれと同じ形をやれということを言っているわけではありませんが、そんな中で環境管理の主管部署の環境部というのがございますが、そこの中で実際の事務的な役割、推進箇所の課長の名刺が、地球環境課長というふうに、上越市では国内だけでなくて地球環境課長というような名前があるわけであります。こういったことを見ましても、非常に取り組む姿勢というのが地球規模を考えた環境保全に取り組む、そういう意気込みのあらわれだと。それと同時に私が感じたのは、やはりここまでやるかという気もしたんですが、それだけの市長以下熱意があるというふうに感じましたので、ちょっとだけ報告をさせていただきます。 最後に、既設の文化施設をはじめ多くの財源を投入して市民等にいろんな活用をなされておるわけでございますが、先程も言いましたけれども、有効活用と市民に対するイベント情報等の年間的な、例えば人形劇場は何月にはこういった催しがあります、文化会館でもこうですというのが、文化会館だとか人形劇場だとか断片的には広報を通じたりしてわかるんですが、全体的な人形劇のまちと先程言われましたけれども、そういった一連のものがなかなかつかみにくい。せっかく美博もあるわけでありますから、そういった文化施設をトータル的にまとめた形で是非、年間のスケジュール調整等もあると思いますが、市民にわかりやすい形で情報の提供をお願いしたい。それが入館者数の増加にもつながりますし、それらをまたうまく活用していただいて市内の旅館からはじめ観光旅行社等も通じながら、各種団体通じながら是非こういったところをPRをしていただきたい。これによって、私が先程2回目で述べさせていただきましたが、収益にもつながるということでございますし、飯田市の交流人口が増えるわけでございますから、活性化にも役立つということであります。非常に小さい提案でございますが、是非ご検討いただき、ご所見をいただければいただきたいと思います。多くの市民に環境文化都市を実感していただき、かつ広く県内外の多くの皆さんにもPRして有効的な収入を含めた入館者数を含めた交流人口を増やすためにも、そういうせっかくの施設の活用も考えていただきたい。これにつきましてご所見をお伺いいたしまして質問を終わりたいと思います。
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 3回目の質問のご提案はもっともなことだと思います。私も前々から庁内におきましてそういったことを示唆いたしておりますけれども、残念なことに、まだそのような状況にないのが現実の問題であります。ご指摘をされたこと深く止めまして、これからさらにどういう方法がいいのか検討を深めてまいりたい、そのように思います。
○議長(小林利一君) 関口教育次長。
◎教育次長(関口和雄君) 市長答弁に補足いたします。 文化施設等の年間計画につきまして一連のものがつかみにくいと、こういうお話でございます。美術博物館、考古資料館につきましては、年度当初に年間の計画表を各戸に配布いたしております。さらに今ご指摘がございましたので、そのPRの方法について、今までやっておりましたけれども、さらにどういう方法がいいのかも含めまして今後検討して、施設が有効に皆さんに利活用できますように考えてまいりたいと思います。
○議長(小林利一君) 以上で上澤義一君の一般質問を終わります。 それでは、次の一般質問を行います。 實原公男君。
◆24番(實原公男君) フォーラム21の實原でございます。 私は、通告どおり人形劇カーニバルをはじめとして4点につきまして市長見解を承りたいと思います。 すでに3人の方が、この人形劇問題については議員が質問いたしておりますので、三番煎じ、四番煎じということでお茶の出がらみたいになっておりますが、大変重要なことでもありますし、また、一つの議会で一つの問題に4人の議員が質問に立つということは、それだけある意味では市民の反響と言いましょうか、関心が高い課題であろうと、こんなふうに考えておりましてご容赦をいただきたいと思います。 今では完全に飯田の夏の風物詩となった人形劇カーニバルでございますが、今年は記念すべき20年だったわけであります。しかし、このことについては昨日来明らかになったように今回は異変が起きたようであります。経緯についてはいろいろと論議をされておりますので改めて問うことはしませんが、はっきりしていることは、20年の長きにわたってカーニバルの中心的役割を果たしてきた人形劇人委員会が解散をしたということであります。そして、昨日来の答弁を聞いてもおわかりのように、来年はどうなるのか、これからだということであります。いわゆる飯田方式と言われるこの20年のカーニバルを振り返って、劇人の果たした役割を市民なり私どもが一体どう見るかという課題が一つは残されております。飯田方式と言われる三位一体が事実上崩れたことを、これからどう考えていくというのでありましょうか。私はちょっと皮肉な見解ですけれども、市が、この20年労苦をされた劇人に対してこたえた道は、委嘱制度という誇り高き劇人たちの心を傷つけたということにあるのではなかろうかと思います。ある意味では、とられようによっては最大の侮辱をもって報いたと言っても決して過言でないというように思うわけです。問題は、市がこのことの重大さにあまり気がついていないんじゃないかという点こそ指摘されるべきだろうと思うわけであります。まさに私どもは人形劇について大変な関心を持っているだけに、今度の事件は極めて残念と言わざるを得ないわけであります。今年の予算書では人形劇のまちづくり費は1億5,287万円、そのうち負担金が1億2,776万円、ハード面では竹田、黒田両人形館建設について約4億3,900万円が計上されていることはご案内のとおりであります。まさに人形劇のまちにふさわしい予算内容となっているわけであります。議会はこのことにクレームをつけたことは一度もございません。それだけ理解が深いということなんであります。このほかにワッペン、入場料収入、あるいは参加料などあるわけでありますから、おおよそで結構ですけれども、これらの人形劇に要した収支バランス、あるいは主なる支出内容とは一体、まだちょっと集計ができていないのかもしれませんけれども、おおよそで結構ですからお聞かせをいただきたい。また、この年中行事になりましたカーニバルの、いわゆる経済効果なるものはどのようにわかっているのでしょうか、わかっていましたらお答えをいただきたいと思います。 次に劇人委員会との関係であります。 これは、すでに昨日来言い尽くされたような感もあるわけでありますが、市長の発言によれば、不用意な発言以来、いわゆる修復に上京、市の理事者を含めて幹部が4回も修復に力を入れたというように聞いております。けれども、結果的には、ご案内のとおり解散になってしまったわけであります。もはや私どもから見ると劇人との修復は困難と思われているわけであります。11月下旬を目途に新体制を発足させるという、そういうお答えがありました。従来の三位一体というこの飯田方式、これはまさに新しい新体制、異質なものになるのではなかろうかと心配をするわけであります。昨日市長の答弁を聞いておりますと、劇人の修復、わりと気楽に考えておられるように私は受け取っているわけでありますが、事実関係で言えば、先程申し上げたように三位一体の運営がなくなるということでありまして、ある意味では三本柱の1本の欠けた2本の柱、2本の柱がどういうことになるのかわかりませんけれども、それで今後の運営を図ろうと意図しているやに承ったわけであります。ただ、この経過の中で、言いたくありませんけれども、委嘱の方法が新しい来年からは、ご苦労さま、あんた方はもういらないよと、来年はこれこれの人にやってもらいますよと、委嘱する劇人にやってもらいますよ、こんなことを言われれば、少なくとも誇り高き人格を持った人は頭へ来るのは当然のことだと思うわけです、私にして言わせれば。最も組織にとって大事なことは、選別される、差別をされる、こういうことだと思うんですね。それは人格の否定である。そういうことをやっておいて、そして、修復だなんて頭下げてみたって、時すでに遅いということだろうと思います。このことの理解が、ちょっとあっちこっちしますけれども、極めて残念と言わなきゃならない。私は、それよりももっと大事なことは、この所管が
教育委員会、信義とか信頼ということを一番大切にしなければならない役所がこのことをやったということ、これはまさに救い難い思いが私はするわけであります。今回の一連の声明、やりとりを見て飯田市は環境文化都市と言っておるけれども、文化都市の文化を果して理解をしているのか、文化豆腐と文化包丁というのもあるんですが、これと人形劇の文化とごっちゃにして峻別もできないんじゃないか、こういう気が私はするわけであります。極めて残念と言わなくてはならない。解散ということを決めてから劇人のアンケートをとられたようでありますが、集約はおそらく
教育委員会でされていると思いますので、その主だった内容についてひとつご発表願いたいと思います。 それから、人形劇とまちづくりを一体のものとしてとらえてきた我が市にとって、飯田方式というのは、先程申し上げたとおり、これは劇人の側から提案された中身ではありましょうけれども、さまざまなアイデアを提供して今日に及ぶ世界の飯田市と言われるまでに発展をさせてきたわけであります。そして私は、今度質問するに当たって、門外漢ではありましたけれども、劇人の皆さんや、あるいはそれを下で支えている人たちといろいろと話をしまして勉強させてもらったわけであります。確実に市民の間に人形劇文化が根づいてきたな、そして、幅が広がってきたなという思いをして、今回の事件はその上で、やはり改めて残念だなと思うわけであります。そこで竹田、黒田、川本喜八郎人形館建設の話も出ておりますし、いわゆる目白押しに人形劇の館づくりが並んでいるわけであります。私はハードの面では、ほぼ満足に近い、飯田のまちは施設ができるのではなかろうかと、こう思うわけです。問題は、やはり20年の総括の中でも触れられてますように、いわゆるこれを支える市民団体、支持する市民団体、あるいは地元人形劇人の育成、ソフトの面で、あるいはネットワークづくりと言いましょうか、そういう面で、ただいまも上澤議員から指摘のありましたような、そういう有機的なつながり、あるいは宣伝、あるいは施策、こういったものが、どうやら扇の要がちょうどはずれたような形の状況に今なっているのではなかろうか、これをきちっと扇の要のように締めて、そして、末広がりの状況の人形劇文化、飯田市のまちづくりが進められるべきだと思いますが、その辺の点につきましてお考えがありましたらお聞かせをいただきたいと思います。 次に、ユニー駅前店の問題であります。 6月4日、日経紙によりますと、「飯田駅前店存続の見通し」というタイトルで社長とのインタビュー記事が載っております。アピタ高森店開店後最低1年は営業を継続すると言明をしております。つまり1年はアピタ開店後もユニー駅前店は存続をするが、それ以降のことについては何にも言ってないわけであります。先日、実は私、ユニーの問題で議会で質問すると言いましたら、これは柄澤議員と一緒でありましたけれども、何と2~3人の人が私に意見を言うかと思ったら40人も出てきまして、何としてもユニーは引き揚げられちゃ困る、飯田のまちが終わっちゃう、こういうことで実は何としても存続に向けて市に頑張ってもらうように言ってくれと、こういう注文を受けてきたところでございます。それだけに、これは1私企業のことでありますから市がどうのこうの言いませんけれども、西友撤退のときもあの騒ぎになったわけでありまして、その西友が撤退してから近所のおばさんが、西友の店がなくなったといって間もなく亡くなってしまったといって淋しい話も聞かせてくれましたけれども、いずれにしても近所の人は頼りにしているわけですね。そういったようなことも含めまして是非とも存置について市がどういう実行策を持っているのかお聞かせをいただきたい。 3番目の質問です。 障害者プランと施設サービスの建設の状況、身体障害者協会と手をつなぐ親の会から連名で要求書が出ておりますので、これらの点は当然、社会委員会で論議をされる対象ではありますが、全市民の前に、このことについてお答えをいただきたいと思います。 4番目の課題でありますが、このほど開かれました広域議会、先程もどなたからかお話がありましたように、理事会において協議会から連合移行、強力な慎重意見もありましたけれども、思い切って連合へ踏み切ることを確認を理事会としてもされたようであります。心から賛意を表したいと思います。ただ、私も議会へ出まして感じることは、何と18人の首長さん、こっちの議会より理事者の方に並んでいる人たちが多いわけでありますが、奇妙な議会なんですよね。これを束ねていくことは大変なことだなと、同情は私はします。しかし、断じて行えば鬼神もこれを避くという言葉がありますけれども、
飯田下伊那のグレードアップを図るためには、やはり組合長がしっかりしてリーダーシップを持ってやっていかないと
飯田下伊那よくならない。特にポストオリンピックと言われてます北高南低がますます激しくなったこの時代に、よほど我々がきつくなって5人の県会議員と提携をしながら頑張らないと、これはいつまでもいつまでも北高南低は続くのではなかろうか、こんなふうに思いますので、エールを送りながら連合としてスタートすることは一日も早からんことを祈りますし、それから、それに関連をいたしまして例の知事が約束をしたと言われるポストオリンピックの目玉といたしまして子ども未来センターの建設ということで、当初知事は南信を考えておったようであります。しかし、ご案内のとおり3~4日前の新聞にも出ておりましたけれども、誘致合戦がものすごくて、県内で6か所でしたか、出ておるようであります。ご案内のとおり議会でも私発言しましたけれども、
飯田下伊那で7か所の候補地を出している。ひどいのになりますと松川町のごときは同じ町内で2か所出しているんですね。これも見識を私は疑うんですけれども。上伊那は当初6か所あったのが1か所に絞りました。そのほかの地区もみんな一つに絞って、おらが村へ、おらが村へと頑張っておったのが、みんな統一をして実現に向けて統一をしたわけです。しかし、依然として
飯田下伊那は7か所の候補地ということで、私に言わせれば知事はおそらく、おまえさんたち、1本にしておかなきゃ無理じゃないかというと思うんですね。それが今もって直っていない、この時期になっても。おそらく上伊那も下伊那も難しいだろうというような予測が流れているわけでありますけれども、今からでも私は遅くないんで、是非とも広域の組合長として飯田市長がリーダーシップをとって全体をまとめて、私は百歩譲って仮に間違っても松川町がみんながいいと言えば松川町でいいと思います。そのくらい大胆な譲歩をしながら、やはり
飯田下伊那へ子ども未来センターを持ってくる、このくらいのことを是非、5人の県会議員とも提携をしながら是非やっていただきたい。ちょうど来年は統一地方選挙の政治家としても真価を試される年ですから、今やらなくて選挙が済んでからいろいろ運動しておったって間尺に合わない、こんなふうに思いますので、是非ともその点について見解がありましたらお答えをいただきたいと思います。 以上です。(拍手)
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 實原公男議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 順を追ってお答えをいたしてまいりますが、はじめに、人形劇カーニバル20年の総括と運営全般につきまして、第20回大会の収支決算状況と主たる支出内容についてでありますが、平成10年度の人形劇カーニバル飯田の収支決算状況のお尋ねでありますけれども、議員も先程ご指摘されておりましたが、いまだ決算はできておりませんが、現在までの内容につきましては、所管の
教育委員会の方からお答えをいたしたいというふうに思います。 次に、関連をいたしまして市と劇人委員会との関係でありますが、このことに対しましては、昨日の菅沼議員のご質問にもご答弁をいたしましたとおり、経過といたしましては、不用意な発言で劇人の皆さんに大変なご迷惑をおかけをいたしましてあのような状況になったわけであります。その後、所管もそうでありますけれども、私どもも劇人の皆さんとの話し合いを重ねる中で、今後、劇人の皆さんと新たな信頼関係を構築をしながら協力をしていただくための努力をいたしてまいりたい、そのように思っておるところであります。いずれにいたしましても劇人の参加のない人形劇というのはあり得ないわけでありますから、来年も開催することは決定をされておるわけでありますから、できるだけ早い時期、再三お答えをいたしておりますけれども、11月中を目途といたしまして組織の体制を整えながら、どのような体制でのぞむのか、新しい体制になってくると思いますけれども、取り組んでまいりたい、そのように思っておるところであります。 劇人関係のアンケートのまとめにつきましては、現在、事務局でとりまとめを行っておるところでありますが、回答をいただきました件数は60件ほどあるようであります。 この内容につきましては、また所管の方からお答えを申し上げたいと思います。 4番目の観光行政に当たりますカーニバルの位置づけについてでありますが、人形劇カーニバルは毎年恒常的に開催されておりまして、夏の観光は、得てしてレジャーとして海とか山が従来から主力でありますが、今後の流れは、文化的なイベントにもかなりの期待のできる観光的要素を持つものでございまして、平成6年の8月1日には日本観光協会が創設をいたしました第1回優秀観光地づくり賞を受賞したことでもおわかりかと思います。今後は観光としての側面も十分担う形態で進めることも必要だと感じております。特に今年度は、飯田商工会議所の小売商業部の皆さんや伊那谷道中によりますバナー広告が6月下旬から設置をされましたこと等は従来なかったことでありますが、このように民意によりましてまちを盛り上げていただくことが本当に大切なことでありまして、感謝をいたしておるところであります。今回開催いたしましたカーニバルは特に宣伝にも力を注ぎまして、また、観光的にも、エージェントがツアーの企画ができるように特別の観劇につきましては全座席の指定やチケットの全国販売としてチケットピアでの販売を行いまして大変好評をいただいたところであります。今後計画をいたします恒常的な人形劇のまちづくりのハード部分と併せまして、伊那谷の芸能文化、さらには体験的な学習、グリーンツーリズム等とも考慮しながら、計画的な戦略を立てながら、なお一層の交流人の拡大を考えてまいりますので、これからもお力添えをお願いを申し上げたいと思います。 次に、ユニー駅前店について、アピタの高森店開店後最低1年は営業を続けるとしているが、市としての対応はどうかという質問でありますが、ユニーさんには昭和49年に飯田駅前にユニー駅前店として開店以来四半世紀にわたりまして丘の上の賑わいの中心的な存在でありまして、現在もその立場で営業努力をされておりますことに感謝をいたしているものでありますが、アピタの高森店が具体化してきましたので、中心市街地の活性化のために駅前店の存続につきまして商工会議所の会頭さんとともにユニーの社長さんに要請をした経緯がございます。新聞報道によりますと、高森店との競合の度合いは少なく、共存は十二分に可能ということであり、現にユニーさんでは立派に営業されているところでありますので、私がこのことについて口をはさむことはいかがなものかと考えますので、発言を差し控えたいと思います。近隣の商店街や地元の皆さんは、ユニー駅前店が賑わいの核となっていることからユニーさんとの共存共栄の取り組みを今行っておりまして、この協調の動きを大事に見守りながら、側面的にそのための支援を商工会議所とともに取り組んでまいりたいと考えております。 3番の障害者プランと施設サービスの建設の状況はどうかという質問でありますが、従来の障害者福祉施策は施設を生活の場の拠点として展開をされてまいりましたが、ノーマライゼーションの理念の普遍化と普及によりまして、在宅福祉を中心とします施策に重点を置きながら、所得の保証、住居、保健医療等の確保を図りながら障害者の社会参加をなお一層促進することが大切と考えております。一方、在宅志向が高まる中で、障害者の障害の重度、重複化に併せまして高齢化が進み、加えて障害者のニーズがますます多様化、個性化する中で施設の役割も大切となってきております。障害者福祉施設の整備につきましては、民間社会福祉法人の力によるところが大きいわけでございますが、今後におきましても、民間が主体となり、行政と連携のもとで広域的視野に立った施設整備に取り組んでまいることが望ましいと考えております。 4番の飯田市として広域連合の発足と子ども未来センターの誘致はどう考えるのかという質問でありますが、広域連合につきましては、冒頭のあいさつでも申し上げましたとおりでありまして、来年4月の移行を目標にして、対象といたします事務事業の内容等につきまして、今後、精力的に詰めてまいる所存でございます。子ども未来センターにつきましては、現在は広域行政組合としてそれぞれに特色のある7か所を候補地として掲げ、この中から県の構想に合致する場所を選定をしていただくよう要望いたしておるところであります。市といたしましては、その中の一つとして、21世紀を担う
子どもたちの健やかな成長に資するための子どもの活動の場として、今年度から工事に着手をいたしました風越山麓子供のもり公園に子どもの文化創造拠点であります子ども未来センターを併設することは、相乗的な効果が期待できること、市街地に近く、交通の便もよいことから
子どもたちの利用しやすい立地条件にあること、土地につきましても県有地である飯田工業高校跡地を含んでおりまして、事業誘致には好条件である等を勘案をいたしまして立候補いたしておるわけであります。県の構想がはっきりと固まっていないことや建設場所の選定作業が立候補した地区が多いことなど、さまざまな事情がありまして予定より遅れている状況にありますが、いずれにいたしましても、この事業が実現することとなれば何よりこの地方の子どもにとって素晴らしいことでございますので、今後とも地元飯伊の県会議員のご支援をいただきながら、
飯田下伊那が一丸となってその実現を強く要望いたしてまいりたいと思います。 以上で1回目の答弁といたします。 あと所管について、またお答え申し上げたいと思います。
○議長(小林利一君) 関口教育次長。
◎教育次長(関口和雄君) 市長答弁に補足をさせていただきます。 まず第20回大会の収支決算状況と主なる支出の内容についてと、こういうことでございますが、人形劇カーニバルの会計年度は毎年4月1日から翌年の3月31日までとなっておりまして、先程市長が申し上げましたが、決算はできておりません。今回は20回の人形劇カーニバル世界フェスティバルということで予算上からも多くなっております。 今回の人形劇カーニバルにかかわります実行委員会の歳入歳出予算総額でございますが、1億5,178万5,260円でございます。まだ若干の変動がございますが、現時点のものにつきましてご報告申し上げておきます。 まず、ワッペン売り上げの関係でございますが、当初2万枚ほど目標にしておりましたが、1万7,867枚と、こういうことであります。それから、特別観劇指定券につきましても、当初1万枚を目標でおりましたが、この方は1万3,033枚と、こういうことで予算的にも増になっております。 それから、主な支出内容と、こういうことでございますが、公演事業関係費の予算につきましては1億円を見込んでおりました。それで海外の劇団招待費では、フランスの1劇団についてはフランス政府による渡航費の負担、あるいはヨーロッパからの劇団につきましては、エールフランスとの交渉によって荷物代が無料となったというような経過もありまして、5,500万円ほどとなっております。このほか国内の招待劇団23劇団あったわけでございますが、1,820万円、それから、伝統人形劇団11劇団につきましては、937万6,500円ということになっております。 それから、劇人関係のアンケートのまとめの関係のご質問がございましたが、劇人関係のアンケートの内容としましては、4項目にわたりまして行ったわけでありますが、すべて筆記式でお願いいたしました。各項目大体似ておりますので2つばかりずつ紹介をしたいと思います。 まず1点として、これまでのカーニバルで楽しいと感じたことは、よいと思ったことは何ですか。また、一番印象に残ったことは何ですかとの設問では、宿泊したり連日人形劇を見ることができる楽しさは飯田しか味わうことができない。日本の人形劇の最新の情報に触れることができるなどで、地元の方の温かい歓迎が一番嬉しいという印象がありました。2点目として、カーニバルを振り返って直した方がよいと感じたことは何でしょうかという設問には、ワッペンの料金を少し上げてもよいが、特別観劇は現状の料金でいってほしい。それから、旧市街地の上演会場が少ない。毎回毎回溢れてしまうという反省のご意見。それから、交通手段が厳しいということと駐車場が少ないという意見が寄せられております。3点目として、来年から飯田が新しく始めようとしている人形劇の祭典の催しについて、内容、運営、方法等にご要望ご提案等がありましたら具体的にお書きくださいという設問につきましては、上演参加したいと思えば誰でも参加できることを崩さないでほしい。劇人にとって飯田は心のより所です。夢が実現するところです。少し形は変わってもできれば今の形で持続してほしい。また、市民レベルの祭りが中心であってほしいという要望も寄せられております。4点目は、劇人の立場から、又は人形劇全般について夏の一時期に限らず広く飯田に期待することの設問については、市民の方のボランティアの方々にも負担がかなりかかっていると思う。是非無理しないところで来年も続けてほしいというボランティアに関することがいくつか寄せられております。これらアンケートも参考にし、新たな人形劇の祭典の構築に取り組んでまいりたいと思います。 それから、先程カーニバルの経済効果についてというご質問がございました。 商品の売り上げとか宿泊数などの経済効果につきましては、目下調査中でございまして、わかっておりません。従いまして、この結果等を次年度以降のカーニバルの取り組みに活かしてまいりたいと、こういうように思っております。
○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 實原公男君。
◆24番(實原公男君) 人形劇の問題は私にとりまして門外漢でありますし、どなたかがおっしゃっておりましたように能動的参加者ではないわけであります。しかし、キザな言い方ですけれども、私は今回の質問に当たって、十何年ばかり前だと思うんですが、飯田市が人形劇のまちだということが頭にありまして、松本の古本屋で大枚6千円をはたいて買っておいたロシアのオブラスウォッツというんでしょうか、そういう人形劇の演出家の「人形劇」という本を、「私の生涯の仕事」と副題がついておりますが、上巻下巻を一日がかりでちょっと目を通してみたわけです。また、昨日市長答弁にあったように10年の総括書は出ているよというので企画から借りまして、一夜漬でありましたけれども、中身に目を通させてもらったわけであります。改めて2つの本の中で私が感じたのは、人形劇の、我々が感じているような子どもの人形を見るんだといったようなものでなくて、それはすごく深い文化性の高い、そういうものだということが改めて私は痛感をさせられて、目から、まさにうろこが落ちた感じがしたわけであります。また、この質問に当たりまして2、3の劇人とも直接お会いをすることができましたし、20年に近い縁の下の役割を果たしてきた、私にこの飯田市のカーニバルどうなると質問するんならということで助言をいただきました数人の方々からもお話を聞く機会を得ました。また、人形劇人が出しております「ぱぺぱてぃ」というんですか、機関誌があるわけですが、20周年の特集号も隅から隅まで読ませてもらったわけです。そして、劇人たちの飯田への熱い思いを、飯田を人形劇のメッカにしたいという熱い情熱を、やはり今もって汲み取ることができたわけであります。私は議会人でありますけれども、期間中胸にバッチをつけて、ワッペンはたった3つでありましたけれども、買わさせてもらったわけであります。そして、期間中に見た出し物は、「今田人形物語」と「老人とキツネ」でありました。たった2つを見ただけにすぎません。決して能動的参加者ではなかったわけであります。ただ、1市民として人形劇について深い思いを今回抱いたのは、ショッキングな例の解散、実行委員会が解散という事態があったから、これほどまでに、ある意味では関心を持ったのかもしれませんけれども、しかし、飯田が環境文化都市ということで、あえて環境以外に文化と名付け、しかも人形劇をまちづくり、人づくりの中心に据えているという、この感覚は正しいと思うし、崇高だと思うんですよね。そして、私は文化をそれほど理解する男ではないつもりでありますけれども、劇人たちの話で本当に文化というものは一体何だろうという意味の、何というか匂いがふんぷんと劇人を通して伝わってくるんですよね。すごい雰囲気でした。素晴らしい雰囲気でした。これがやはり飯田方式と称される分散方式で、やはり田舎のおっちゃん、おばちゃん、あるいは手弁当や、あるいは自分でつくった重箱を持ち寄って劇人の皆さん方との交流の中で生まれる素晴らしい私は田園文化だと感じたわけであります。それだけに双方に、劇人の側にも我が方の側にも、わがままだ、金がかかりすぎるとか、市長のあいさつでは、いくつかの問題点がありましたが、問題はあるにしても劇人を解散に追い込んだことは事実なんでありますから、この事実を重大視をして、そうではなくて何としても、元へ戻せといっても無理かもしらん、おそらく誇り高き人たちですし、飯田市に用がないと言われれば、それを頼んでおそらく元へ戻してくれといったって、ふん、そうかということにならんと思います。ならんとは思いますけれども、しかし、飯田人として私は残念に思うのは、やはり飯田人というのは都合のいいだけ使っておいてポイ捨てかと言われることに対する、飯田人としての誇りが許さん。そういう意味では何としても修復してほしい。そして、結果として解散になったって、それはしようがないと思うけれども、少なくも真意は彼らに誇りを傷つけることでなしに、差別、選別をすることでなしに、やはり新しい出発をするためにはこうせざるを得なかったという我々の真意を、やはり理解する努力を何としても私はやってほしいし、そして、劇人、20年間我々と長いお付き合いをした劇人が、やはり、よおと言ってまた飯田へ気楽に来れるような雰囲気はしておいてもらわんと、このままじゃ我々は本当に寝つきが悪い。寝つきが悪いどころか、飯田人というのはあんな常識も知らず文化も全然語ることのできない野郎どもの集まりかと言われることは、私は子孫に言われるのが悲しいわけであります。まさにこのことは修復をしないかぎり悔いを千載に残すんではなかろうか、このように考える一人であります。修復はできないかもしれませんけれども、その辺の、やはり意のあるところ誠意を尽くして劇人に訴えて、何らかの形で、いや、あの問題はお互いの誤解だったと氷解できるような道筋を是非市の責任においてとってほしいというように思うわけであります。特に環境文化都市と言っているんですよ。環境文化都市が羊頭狗肉であっては決してならない。私はそういうように思う一人であります。特に、この私がこだわるのは、全国で、菅沼議員も言っておりましたように100の自治体で人形劇をやっているんです。しかし、たった一つ飯田でやっている人形劇の特徴は、全国の人形劇人が中心になって、その劇人たちが我がまちと、飯田は我がまちである、自分のことのように20年間やってきたんですよ。その思いを無視しちゃならないと思うんです。そういうことを是非とも私は全国に例がない飯田方式の人形劇、これはやはり僕はいい伝統は、確かにマンネリかもしらん。マンネリかもしらんけれども、いい伝統だけは、やはり残して、苦しくても続けることが大事ではなかろうかと思うわけであります。マンネリも、井上ひさしが言っているように勲章だという人すらいるわけでありますから、そういう意味で、そんなにマンネリだなんて言われて何もペコペコすることはないんでありまして、20年も長く続いたというこのことこそ飯田の誇りであり、我々門外漢で協力はできませんでしたけれども、これを機会に、やはり新しい人形劇、そして、市民が本当に主人公になれるような人形劇にしていきたい、そういう決意を私自身は持っております。 2番目のユニー駅前店につきましては、個人的には田中市長さんも社長さんと昵懇の間柄のようでありますので、情報は十二分にとっていただいて、そして、市民全体が少なくもユニーが存続できるような協力体制というものを折りに触れてPRをしていただく、そして、ユニーもまた、その住民の期待にこたえて是非とも飯田駅前店で苦しくとも頑張ってもらえるような、そういう運営をお願いをしておきたいと思うわけであります。 障害者対策で一つだけ注文と言いましょうか、お願いをしておきたいのは、先程清水議員も精神障害者の問題について言いましたけれども、身体障害者というのは、ともするとちょっと焦点からはずれるのかなという思いもしないでもありません。特に聴覚障害者に対して公共施設にファックスがないということは大変なことのようでありまして、是非ともこれらの皆さんのために設置する考え方はないかどうか、その点についてちょっとお答えをいただきたいと思います。 子ども未来センターは依然としてせっかく広域連合を決意した組合長さんにしては珍しく消極的でありますけれども、少なくも全市町村を説き伏せて、飯田市の丸山の公園がいいというふうに組合長さん自身がお感じになったら何としても他の市町村の村長さん方を説き伏せて是非1か所に集中をして、改めて5人の県会議員の力を借りながら政治力を駆使して、そして、是非実現するような方向で頑張ってほしいと思います。私が先程、松川町でもいいと言った意味は、少なくも全理事者が一丸となって1か所に絞って、私は上伊那と下伊那と合併してもかなり厳しいと思いますよ、おそらく。そのくらいのものを7つも候補地があったんでは問題にならん、これは。全然。と思いますので、是非ともそういうリーダーシップを組合長さんにお願いをしたい。 以上で2回目の質問を終わります。
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 2回目のご質問にお答えを申し上げたいと思いますが、人形劇に対します議員の今日までの思いを申し述べていただきまして、現状の打開に対しまして熱意あるご質問をいただきました。 そのとおりだと思います。我々も決して今日までの劇人、それから、市民の皆さんのご努力を、しかも20回も続いたものを、ここで無下にする必要は何もないわけでありまして、当然のこと人形劇カーニバルは劇人あっての人形劇でありまして、市民あっての人形劇でありますから、私も、またさらにその修復と言いますか、劇人の皆さんとの話し合いを重ねる中で、来年どういう形になるかはまだ定かではありませんけれども、さらに素晴らしい人形劇のカーニバルと言いますか、祭典になりますように私も努力をいたしてまいりたいと思いますし、また、関係をいたします議員の皆さんも大勢おいでになりますから、是非ともまた、それぞれのお立場でのご指導もいただきたい。そのことが、また次なる人形劇の祭典として素晴らしいものになりますように皆様方の努力もお願い申し上げてまいりたいと思います。 ユニーの存続につきましては、最初の質問のときの答弁を申し上げましたとおり、会頭さんと何人かの皆さんと本社までまいって話をいたしてきた経過がございました。その後も佐々木社長さんとは個人的にも何回かお会いをいたしまして交流を深めておる間柄でございまして、そういった仲を大切にしながら、これからも当地域においてのユニーの存続に向けて私もまた努力をいたしてまいりたいと思いますし、何よりも現在のユニーさんが発展をされることがそのことにつながるわけでありますから、地域の周辺の皆さんともひとつご努力をいただく中で存続に向けて努力をいたしてまいりたい、そんなように思います。 障害者の施設についてのファックスという新しい提案されましたので、そんな点につきましては、どういった方法ができるのか、可能性があるのか、これからまた検討させていただきたいと思います。そんな中から考えてまいりたいというふうに思います。 子ども未来センターにおきましては、再三にわたりまして1か所に選定しての運動を展開したらどうかというご意見をいただいておるところであります。当初いくつかの候補地を出す中で1か所に絞ろうかという考えもないわけではなかったわけでありますけれども、県議の皆さんともご相談をする中で、むしろ候補地が多い方が選択肢が広がるだけ県の方もよいのではないかという当時の判断にあったわけであります。そこで、いくつか出していただいた中で現在の7候補というものがあったわけであります。それに基づいて実は今日まで県へ出向するたびに私どもも広域行政組合の組合長としてのお願いをいたしてきたわけであります。当初の話でありますと秋には決まるような状況が、陳情の段階で最初の段階ではあったようでありますし、それからまた、最初の知事のお話でありますと、長野県は広いから2か所ぐらいという話があったんですけれども、状況が全くわからなくなってまいりました。それが1か所になりますかどうか、それは定かではありません。しかし、最近にわたりましては、私も近々でもお願いに行ってきたわけでありますけれども、やはり財政の厳しさは当市のみならずどこでも同じでありまして、そういった点について、なかなか判断を求めていくのは難しい状況にあります。現在までこういった状況で私どもも申し出をいたしてきたわけでありますから、現在の体制で、さらにこの中でよい箇所が選んでいただけるものならありがたいということで、これからも県の方には積極的に努力をいたしてまいりたい、そのように考えておりますのでご理解をいただきたいと思います。
○議長(小林利一君) それでは、3回目の質問に移ります。 實原公男君。
◆24番(實原公男君) お答えいただきましたけれども、ちょっと細かい話ですけれども、ワッペンの収入は1枚700円ですから大体1,250万くらいですか、1,300万くらいになるわけですか、売り上げは。そのうち、劇人の皆さんが言うには2割程度のものは劇人のところへいくんだというお話を聞いてましたけれども、およそで結構ですから、ちょっとその辺の細かい点でありますけれども、お答えをいただきたいと思います。 それから、観光ということで私はこれからと思っておりましたが、お答えをいただきまして考え方はわかりました。 この間ちょっと新聞の報道でもありますけれども、青森のねぶた、弘前のねぶた、これは全市を挙げて取り組んで大変な勢いで全国から観光客が集まる。30万人の青森市が何と10倍の350万人に膨れ上がるという、うらやましいような大変なような複雑な思いがしますが、東北の各市町村は観光ということに、まさに全市挙げて、あるいは全県挙げて取り組んでおるという一つの大きな証左であろうと思うわけです。ご案内のとおり景気問題が云々されてますけれども、いわゆる景気の中に占める個人消費というものが日本経済の中で約60%を占めるというように言いまして、お互いに巾着の紐を締めると日本の景気も悪くなるわけでありまして、これからやはり巾着の紐を緩めるには、やはり観光で、どなたかもおっしゃっていましたように、交流人口の増大というところに、それぞれの自治体が大きな目を向けるのは当然のことだというように私は思うわけであります。飯田へ来たって飯田なんて見るものがないじゃないかと、こういって自らを卑下する向きもありますが、私は議会の観光調査部会の責任者という立場で言うわけじゃありませんけれども、改めて市の行政の全体的な流れを観光に目を向けさせて、予算も人もふんだんに充実強化をするということで、何としても答申をしたいというように考えておる一人でありますけれども、何もないと言われる中で、私は、りんごんを含めた夏の人形劇カーニバル、あるいはアフィニス音楽祭、これは立派な一つの財産だと思うし、それから、美術博物館にしても、民俗芸能の宝庫と言われるそれらの問題を顕在化すれば、決して
飯田下伊那が観光で何もないだなんて卑下することは何にもないんでありまして、むしろ謙虚さこそ反省されなきゃならん点だろうと思うわけでありますし、先程市長自らもPRは役所は下手だというように認めておりましたけれども、私は広報のこれからの重要さということについては議会のたびにご指摘を申し上げているわけでありますけれども、少なくも毎日のように広報マンが市の逐一行事を新聞記者に向かって記者発表するくらいな熱意というものがなければ、やはり市民とのコミュニケーション、あるいは対外的なコミュニケーションというものは確立されないんではないかと、こんなふうに思いますし、ある意味では、やりようによっては、観光の面では可能性を無限に秘めたのが
飯田下伊那地方だろうと、こういうふうにも私は思うわけであります。それだけに今回の不用意な発言に端を発しました人形劇カーニバル問題、これは確かに不幸な事件ではありましたけれども、これを契機に災いを転じて福となすと、劇人の一人も言っておりましたけれども、雨降って地固まると、こういうことを言って自ら慰めておりましたけれども、一日も早い修復をしてもらって、そういう中で本当に災いを転じて福となすような、そういうことにつきまして是非ともご努力をいただきたいと思います。 あとユニーの問題につきましては、是非とも意のあるところをお汲み取りいただいて、本当に私はびっくりしたんです、2~3人の人が意見を聞かせてくれると思っておりましたのに40人もの人が部屋いっぱいに出てきてもらって口々に、大変何としても、あなた方2人今日は出てきたんだけれども、市の担当も、あるいは商工会議所も一緒になって、それから、2人の議員ばかりでなしに旧市の議員みんな揃って、ひとつ存続に頑張ってくれという激励もいただいているわけでありまして、これから皆さん方と相談をしながら、どういう形で協力をしながら存続できる、それは1私企業の判断によることではあるといっても、市でできること、我々にできること、市民にできること、いろいろあるわけでありますから、存続に向けて頑張っていきたいと思いますので、市としても、事態が最悪の事態になって、それから慌てふためいて陳情を繰り返すのでなしに、先程も申し上げましたように情報をキャッチをして、いち早く手を打つと、こういう点で是非とも取り組みをお願いをしたいと思います。 障害者対策につきましては万全を期されるように担当の皆さんにお願いしておきたいと思います。 広域連合の発足は非常によかったと思います。それだけに私は子ども未来センター、こだわるわけではありませんけれども、何としても、あんまりあっさり諦めないで、大体県のやることは新聞社へまずリークをして世論をつくっちゃうんですね。
飯田下伊那上伊那みんなだめだよと、大体諏訪になりそうだよといったようなことを新聞記者にリークをしながら世論をつくって、その上で鉈を振るうと、こういうのが大体県庁のやり方なんでありますから、そういう意味では、そんなもので脅かされないように不屈の精神で、ひとつ飯田市へ未来センターを持ってくるような、そういう取り組みを是非とも市長にお願いしておきたいと思います。また、そういう立場におるわけですし、初仕事、広域連合と並んでの初仕事として是非成果の上がるようにお願いをしたいと思います。 以上です。
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) すべて要望というふうに受け止めます。ただ、強力な要望だと受け止めまして、特に県に向けては、さらなる努力をいたしてまいりたい、そのように思っております。
○議長(小林利一君) 関口教育次長。
◎教育次長(関口和雄君) ワッペンの売上金の関係でございますが、劇人委員会の方へどのくらいいっているのかと、こういうお話でございます。 売上金の20%が劇人委員会の方へいっておるわけでございます。今回1万 7,867枚、700円、それの20%ということで、250万1,380円が劇人委員会の交付金としていっております。なお、劇人委員会としては参加費というのを集めておりまして、この中からワッペン代と、それから、劇人の皆さんがわかるように水引のワッペンをつけておりましたが、それを差し引きましたものが、およそ115万7,700円、110万少し余がそれに加わっていっておると、こういうことになります。 以上です。
○議長(小林利一君) 以上で實原公男君の一般質問を終わります。 一般質問の途中ですが、ここで暫時休憩をいたします。 15時38分 休憩 ------------------------------------ 16時03分 再開
○議長(小林利一君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 一般質問を続行いたします。 次の一般質問を行います。 佐藤好英君。
◆26番(佐藤好英君) 明政会の佐藤好英でございます。 一般質問も大詰めになりました。下平、牧内議員及び前任者と重複する部分がありますが、私なりに視点を変えて質問をしてまいりたいと思います。 私は、去る3月第1回定例会で、国の予算を先取りし、その概要と動向を見ながら、地方行政の糧として事業にいち早く取り組み、地方自治財政の健全と向上を確立することが肝要ではないかと所感を申し述べ、農業振興の課題について質問させていただきました。その理由は、補助金、交付税等地方財政の措置が講じられているからであります。さらには事業概要を会得し、予算編成時の事業選択、その仕組み、方向を構築できることであります。制度制約に基づく行政のあり方を学びとれることであります。また、地方自治体が財政の健全なる確立と向上を図ることができるからであります。等を含め、今の世相の現況について私自身の情勢判断をしたいからであります。このたびも全国農業会議所が、食糧、農業、農村に関する新たな基本法及び行動政策についての提案がなされています。その指針を理解するとき、地域農業をどう守るか厳しさを感じますが、農林業は絶対再構築を図らなければならない重要産業であります。諸々の視点から農業のあり方についてこのたびもお尋ねしたいと存じます。 そこで端的ではありますが、提示された概要を私の方から先行して申し述べますので、答弁の段階で、制度、規約等の内容説明は省略していただいて結構であります。 本題に入らせていただきますが、基本的な考え方では、歴史的な変革期にある我が国にあって真に豊かな国民生活を実現するためには、農林業、農村が十分にその役割、機能を発揮することが必要としております。1つ、国民食糧の安定供給の実現、2つ、自然生態系と調和した産業としての農林業振興、3、国民共有の空間としての農村地域の位置づけ、4、農林業、農村の多目的、広域的機能の発揮、5、地球規模での食糧安全保障の実現、以上5点を目標とするように求めております。さらには農業委員会組織が昨年9月に農林水産大臣諮問に答申した21世紀に向けた農業の人材確保と養成、農地の確保と有効利用の方策、食糧の安全保障と豊かな国民生活を目指して中山間地などの直接所得保障の導入等の提言も含まれております。問題点は株式会社の農地取得による農業の参入でありまして、議論を詰め、考え方をさらに深めることにしております。以上がその概要でありまして、農業こそ守らなくてはならない昔ながらの地域産業であることを痛感する次第であります。市長は本年第1回定例会で私の質問に対し、農業は飯田市にとりまして基幹産業であるとともに、これからも一生懸命取り組んでまいる所存でございます。そのようにご理解いただきたいと思いますとの心強い答弁がありました。農林業に対し、市長の前向きの姿勢に感銘し、昔の言葉百姓として敬意を表したいと存じます。 それでは一生懸命取り組んでいただくためにさっそく1点として、農林業の振興、農政の課題についてお尋ねします。 1、基幹産業として飯田市農業の位置づけと今後の取り組みをどのように考えておられるのか、まずお伺いしておきたいと存じます。 3月議会の答弁で、厳しい財政事情の中で、中
山間地対策、棚田保全、小規模の生産基盤や中高年の就農対策等々の、以下省略しますが、当市といたしましては、これら施策の中から当地域の農業に最も効果的な施策を検討し、積極的に導入していくつもりでありますと市長は明言されました。いかがだったでしょうか、今日までの成果は。いずれにしましても、国の推進政策には地方も並行して積極的取り組みは必要事項であります。目指す飯田市農業のあり方について市長のご所見を承りたいと存じます。 2、農林業、農村の役割を活かす基本的考え方をどのように考えておられるか、市長のご見解をお伺いしておきたいと思います。 ア、食糧安全保障政策については、まず生産目標を設け、自給率向上を図ることを求めているとともに、最低栄養水準の確保のため食糧自給計画を策定することが必要としているところであります。イ、担い手確保、経営安定対策については、農林業への転職斡旋機能の付与を求めているとともに就農を円滑に進める体制設備が必要とし、農業者の所得確保のため直接支払い、収入保険制度の検討を求めているところであります。ウ、農地の確保と有効利用については、必要な農地総量の数値目標として明示する必要性と農地制度や構造政策関連諸制度の整備と併せて組織整備を求めているところであります。エ、農村地域政策については、農林業振興に加え、農地の保全管理や居住環境の整備、就業機会の確保などを取り込んだ農村整備計画制度の創設を提案しているところであります。 以上4点は視点を置いて項目的に分類し、農林業振興と経営継続に向けた条件整備、農林業のあるまちづくりの積極的な推進の必要を訴えております。いずれにしましても昭和ひと桁の世代の引退などで増加傾向にある耕作放棄地の地域における農地の利用、調整活動や啓蒙運動が将来農林業を守る大切なポイントではないかと思います。この辺のことについて市長のご判断はいかがなものか、諸々の諸案件、提示、提言、計画、制度化の創設が叫ばれる今日、このことに対して市長はどのようにご見解をお持ちなのか、今後の見通しと対応策について明確な答弁を承りたいと存じます。 2点として、国土保全対策事業の取り組みについてお尋ねします。 このことは平成10年度の地方財政対策において、国土保全対策
ソフト事業及び国土保全特別対策ハード事業として創設された事業であります。その概要は、農村漁村地域対策として自然的条件の厳しい地域における社会資本、生活環境、農林水産業の振興等を通じて地域振興を図ろうとするものであります。 1、基本的考え方と対象となる事業は何か。 2、事業採択は自治省になっているが、取り組みをどのように考えているか。 3、関連する地方財政措置をどのように考えているか。 4、林業振興のため公有林化をどのように考えているか。 以上申し述べましたが、このことについて市長のご所見を承りたいと存じます。 3点として、当面する施策の諸問題についてお尋ねします。 市長は定例会冒頭のあいさつの中で日本経済再生のため国の財革法凍結について触れられました。本市の財政運営についての考え方も示されました。さらに、いずれにせよ国の経済対策に協力しながら健全財政維持のための財源が必要であり、そのためには経費節減など財政改革を積極的に推進してまいりたいとのご発言もなされました。そして、各般にわたる議論や国の判断等それらの状況を見極めまして、今後、具体的な経済対策には対処してまいる所存でございますと言明されました。大変厳しい状況の中で、さまざまな背景があるにせよ、国の動向をいち早く熟知することが肝要であり、先決する課題ではないかと存じます。 それでは次の質問に入りたいと思います。 1、国の財革法凍結と地方分権の5次勧告動向をどのように考えているか。 2、国の公共事業の見直しと補正による国の15か月予算をどのように考えているか。 3、状況を見極めるとしているが、飯田市の来年度予算との整合性をどのように考えているか。 以上3点について一括申し述べました。これらのことについて市長のご所見を承りたいと存じます。 今こそ理屈抜きで農林業を立て直すときではないか、2000年にあと500日、平成11年に期待をかけ、適正なる方向づけを念願しまして第1回の質問を終わります。(拍手)
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 佐藤好英議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 はじめに、農林業振興、農政の課題につきまして、基幹産業として飯田市農業の位置づけと今後の取り組みでありますが、基幹産業としての農業の位置づけにつきましては、牧内議員にご答弁をいたしましたので同様でございますが、いずれにいたしましても新たな農業の創造、育成は緊急の課題として取り組んでまいりたいと考えております。 次に今日までの成果はとの質問でありますが、本年度事業では、遊休地対策として新たに市単独事業の枠の拡大や農村高齢者ビジョンの策定、仮称農業振興センターの設立による施策を展開中であります。また、棚田保全につきましては、補助事業実施に向けまして検討をいたしておるところであります。 次に、2番の農林業、農村の役割を活かす基本的な考え方として、順序を追ってお答えをいたしてまいりたいと思います。 最初に、食糧安全保障政策でありますが、本年、アジア地域は至るところで災害等が発生をいたしまして食糧危機を迎えております。もし、世界的な食糧危機になったときに日本へ確実に食糧が輸出されるかは未知数であります。現在のアジア各国の事態が、いつ我々の現実となるかはわかりませんが、やはり自分たちの食べるものは自分たちで確保するということが一番大事であり、自給率の向上を図るため生産目標設定は必要であると感じております。こうした点で、農地を守り、生産力の高い農家をたくさんつくることが当市にとりましても日本にとっても大変重要であると考えます。 次に、担い手の確保と経営安定対策でありますが、担い手の確保につきましては、農業に限らず苦慮いたしておるところでありますが、先程申し上げました生産力の高い農家をたくさんつくることが大事でありますから、
認定農業者制度を積極的に活用し、やる気のある農家を育成をいたしてまいりたいと思います。一方、他産業に従事している方の中に農業をやってみたいと考えている方が増えております。こうした新規就農希望者に対しましても個別の相談等を行っております。将来的には農業をやりたい方に土地や機械、ノウハウを提供できるようなシステムの構築が望ましいと考えます。 次に、農地の確保と有効利用でありますが、当市におきましても農地の減少や遊休荒廃農地の増加といった構造的問題があります。農地総量の確保は大変重要な問題でありまして、多面的、広域的機能の維持を含め、事業導入の検討をいたしております。農家の皆様におかれましても、農地は今の時代を預かり、次世代に手渡すという気持ちになっていただければと思います。 次に、農村地域政策についてでありますが、中山間地域の農業農村が活力を維持するには生産性を追い求めても限界があります。高齢化する農村の維持には前段の担い手確保ということが第一でありますが、社会構造的な問題でもあり、簡単な問題ではありません。このようなことから当市では、高齢者、女性を抜きに担い手問題を解決することができないと判断をいたしております。しかしながら若手農業者と同様のことをしていただくということは非常に困難であり、現在、都市住民が農村に心の安らぎを求め、農業農村を旅する流れが顕著になってきている点に着目をし、これからの中山間地域の新しい農業はグリーンツーリズムを主体とした農業に展開せざるを得ないと考え、千代を中心に定着をいたしてまいりました体験修学旅行の財産をベースに、竜東を中心に農業体験の場づくりやワーキングホリデー、園農といったことをモデル的に進めております。この体験農業をはじめ民宿等の地元対応は、どうしても高齢者、女性が中心にならなければならないため、こうした新しい流れの中で生き甲斐を見出して農業農村を守ってほしいと考え、積極的な支援をいたしておるところであります。 2番として、国土保全対策特別事業の取り組みにつきまして、基本的な考え方と対象とする事業、事業採択は自治省になっているが、その取り組みや関連する地方財政措置、林業振興のための公有林、これら関連がございますので一括でお答えをいたします。 国土保全特別対策事業につきましては、従来からありました3事業を包含した起債事業でありまして、交付税措置を充実する制度でございます。従いまして、所管は自治省でございますが、制度創設の背景には中小市町村に手厚いとされます交付税制度に多々批判がございますことから、これら農山村地域の国土保全に対する重要な役割を、国が改めて認識いたしまして積極的な支援策を講じたものでございます。本市におきましては、本年度の交付税算定で
ソフト事業分といたしまして約4,500万円算入をされておりますが、交付税の活用例とされます公有林や民有林の管理充実では、松くい虫対策事業や造林事業などを推進いたしておりますし、U、J、Iターン対策や都市住民との交流事業も進めておりますので、現在、十分にその役割を担っているものと考えております。また、ハード事業におきましては、有利な起債の活用によります小規模農地や耕作放棄地の整備事業、棚田等の景観保全事業、研修施設整備事業などが挙げられますが、これらの事業につきましては、農林水産省の補助事業の方が得策でありますことから起債事業を興す団体は少ないと聞いております。現在、竜東地区では農林事業立ち上げのため、いくつか調査を行っておるわけでありますが、土地改良や施設整備につきましては、国庫補助事業を極力導入してまいりたいと存じます。従いまして、国土保全特別対策事業にかかわります起債の活用は、当面の計画へは組み込んでおりませんのでご理解をいただきたいと存じます。 また、公有林化についてでありますが、これは重要水源である森林を維持をするために下流の自治体がその森林、山林を水源公有林として取得するというものでございます。幸いと申しますか、当市の場合、市民の水源である松川入一帯の山林のほとんどが財産区、あるいは国有林となっておりまして、すでに公有林化されている実態にありますので、現在は治山治水事業に全力を傾けているところであります。 3番の当面する施策の諸問題について、国の財革法凍結と地方分権の5次勧告動向をどのように考えておるのかのご質問でありますが、財政構造改革法につきましては、いつまで凍結するのか、その内容は明らかではございませんが、法律は凍結をいたしましても財政構造改革にかかわります基本的な考え方は踏襲されるものと思われます。このため省庁の統廃合や定員の削減は積極的に行われると考えられますことから、地方分権ではかなりの事務量が地方へ委譲されるものと思っております。また、地方分権推進委員会の5次勧告は、この秋答申されます見通しでございますが、直轄事業を縮小し、県や政令指定都市へその権限を委譲する件につきまして、とりまとめ作業が難航いたしている模様でございます。財政構造改革法の凍結、地方分権の5次勧告と国の動向には一時も目が話せませんが、分権が具体化してまいりますと、地方財政への影響も大きいと考えられますので、仕事は増えるが財源が伴わないという状況に陥らないよう、市長会等を通じまして地方財源の充実を国へ働きかけてまいりたいと存じます。 次に、国の公共事業の見直しと補正によります国の15か月予算をどのように考えておるのかという質問でありますが、政府は先月12日、平成11年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針を各省庁に示しました。これによりますと、ご案内のように景気回復に全力を尽くす観点から総額4兆円の臨時緊急特別枠を設定し、そのうち公共事業分を2兆7千億円といたしております。国の財政構造改革では、平成11年度の公共事業費は前年度当初予算額を下回ることとなっておりましたので、突然の方向転換に戸惑うばかりでございます。しかし、少しでも景気回復に寄与でき得れば財政状況を見極めまして国の施策には協力をいたしてまいりたいと思っているところでございます。今のところ特別枠につきまして正式に県からの要望とりまとめはございませんが、来年1月から平成12年3月までをまとめて15か月予算と位置づけ、特別枠の多くは平成10年度第2次補正予算へ計上されると言われておりますので、準備をいたしてまいりたいと思います。 3番の状況を見極めるとしているが、飯田市の来年度予算との整合性をどのように考えているのかという質問でありますが、国が経済対策を行う場合には地方への協力要請がございますが、同時に財源の裏付けを示してまいります。例えば、交付税による財源算入でありますとか、有利な起債の活用などでございます。先の総合経済対策に伴います地方財源措置につきましては、交付税が約1億5千万円上乗せとなり、併せて有利な起債の活用が図られたところでございます。このように経済対策にかかわります財源の様子が明らかになりませんと対応いたします事業規模も積算できないという状況にございます。また、経済対策で要望いたします事業は市の実施計画に登載された事業の前倒しを基本といたしますので、これから始まります3か年実施計画の策定作業と県への予算要望は並行して進める必要があると考えております。現在のところ国の動きがどうなるかわかりませんが、公共事業の特別枠で市の予算に関係いたしますものは本年度予算の補正で対応することになろうかと思います。公共事業の追加と市財政の整合性につきましては、市税等歳入の状況、基金残高の状況など財政運営の将来見通しから判断いたしますと、経済対策に伴います財政負担は本年度あたりがそろそろ山と考えますので、一刻も早い景気回復を願うところでございます。また、このことは本市のみならず全国の都道府県、市町村に共通をいたします認識であろうと思います。 以上で第1回の答弁といたします。
○議長(小林利一君) 質問の途中でありますが、ここでお諮りをいたします。 本日の会議時間を議事の都合により若干延長いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。 (「異議なし」と言う者あり)
○議長(小林利一君) ご異議なしと認めます。 よって、本日の会議時間は延長することに決定いたしました。 一般質問を続行いたします。 それでは、2回目の質問に移ります。 佐藤好英君。
◆26番(佐藤好英君) 2回目の質問をさせていただきます。 予算に触れましたし、前倒ししてきましたので、私は一方的に喋りますので、違った点がありましたらご答弁をいただいて結構でございます。 農政問題をはじめとして全般にわたりご丁寧なご答弁承りました。 1点として農林振興について、その1の基幹産業云々とありますけれども、このことにつきましては、再三にわたり市長の力強い農業は基幹産業であるとのご見解を篤と理解するところであります。私も強く感じ、我がふるさとの野山を守り、農林業振興のため努力してまいりたいと思っております。 先に牧内議員の質問にもありましたが、どうすれば今の農業、食糧問題を再生することができるか、大変難しい状況下にあり、全く先も見えない、期待も持てない農林業問題であります。先の質疑答弁をおよそ了解するところでありますが、あえて申し上げたいことは、農業構築のための答申がされる時節がらでありますから、是非とも農業に目を開ける打開策を見つけ出さなければならない役割と責務遂行のため、何としても前途の光明に向かって、能ある産業は観光もありき、どこかで聞いたような言葉でございますけれども、の特攻精神で立ち向かい、豊かな国民生活実現を目指して健全なる地域社会を構成しなくてはならないと思います。これらのことについて市長はどのように考えておられるか、再三になりましたが、総合的ご所見を承りたいと存じます。 農林業、農村の役割を活かす問題でございますが、食糧安全保障政策では、1、国内農業総生産の増大、2、国民ニーズに対応した安全、良質な食糧の安定供給、3、長期的視点での農業措置の保全、担い手の確保、技術の維持向上の3つを政策目標とすることを提起しながら、現行の農産物の需要と生産の長期見通しを国内生産目標にして位置づけることを求めております。具体的な目標設定では、20代男性の基礎代謝熱量を一日一人当たり1,500~1,600カロリーを国民の生命維持に最低必要な熱量とし、これを国内生産ですべて供給するよう求めております。
食糧自給率については、食糧政策を進める上で重要な指標とした上で毎年明らかにし、自給率の維持向上に努める必要があるとしております。地球規模の人口増大や環境異変など長期的視点から食糧、飼料の輸入の途絶えを想定した場合、そうした非常時に最低必要な国民の栄養水準と農地面積を明らかにするよう求め、国内だけで食糧供給を可能とする食糧供給計画の策定が必要であるとしているところであります。同時に、地球規模での食糧安全保障を確保するため、国際的な食糧の備蓄管理を行う食糧自給調査機構、仮称でございますが、創設を検討するよう求めているところであります。これらのことについて具体的な対応策をどのように考えているか、市長のご所見を承りたいと存じます。 イとして、担い手確保の点でありますが、幅広い人材の確保と養成、市場原理導入をにらんだ農業所得の安定確保や個別経営の投資助成、経営の円滑な継承を柱にしているところであります。地域就農者の相談窓口については理解しているところでありますが、個別相談等行っているその成果、現況対策、今後の取り組みについてどのように考えているか市長のご所見を承りたいと存じます。 ウ、農地の確保と有効利用では、国民生活と経済活動に不可欠な基盤である農地については、市場原理にその多くを委ねるべきではないと、いたずらな規制緩和はすべきでないと牽制しております。農振法に基づく特定利用権がほとんど利用されていないことにも言及、現行の農地保有合理化法人も設定を受け、
認定農業者などに貸し付けができるような制度の改善を提起しております。こうした土地と人対策の充実に対して、市長はどのように考えておられるか、ご所見を承りたいと存じます。 エ、農村地域政策では、農村を総合的に整備する土地利用詳細計画が中心となっており、その実現に向け、ソフト、ハード両面にわたる誘導措置を設けることとして、土地改良制度の農地、水資源の管理や環境保全、景観維持、生活環境の整備をその目的に加えるよう要請しております。また、中山間地の棚田など放置しておくと荒廃する恐れがあり、国土保全の観点から保全すべき農地については保全農地制度の創設を求めております。これらのことについて計画制度の創設等に向けて市長はどのように考えておられるかご所見を承りたいと存じます。 2点として、国土保全対策事業の取り組みについてお尋ねします。 このことにつきましては、国土保全にかかる必要な事業がいくつかあると思われますので注目をしており、詳細が明らかになれば飯田市にマッチする事業については積極的に検討し、導入を図ってまいる所存であるとの答弁をいただいております。その詳細部分についての質問に対し、先程の答弁があったものと理解し、概ね了解するところであります。 1つ、基本的な考え方と対象となる事業は何か。 我が国の農山村地域の過疎化、高齢化の進展等により活力の低下と機能、役割も低下しており、多目的機能を維持することは極めて重要であり、地方団体における実情に応じた総合的、効果的施策の展開と成果が実りあるものになるように、1つ、期待される新規特別事業であり、今後のような積極的取り組みが財政的な裏付けを大きく評価するとのことであるが、その辺の考え方はどうなのか。 2つ、対象事業は全部起債事業となるか。 3、起債事業特別分充当率75%を許可するとあるが、普通交付税措置は、基本方針として市町村分は、その他の諸費、経常経費でございます。において田畑面積と森林面積を指標とした補正によりそれぞれ算定するもので、後年度財政力に応じて、その元利償還金に30%から50%に相当する額を基準財政需要額に算入するとあるが、飯田市としての取り組み方にどのように影響するのか、これらのことについて市長のご所見を承りたいと存じます。 2、事業採択は自治省になっているが、取り組みをどのように考えているか。 自治省は地方交付税又は地方債で事業採択をしているが、農水省は公共、非公共等ほとんど補助金制度で事業を実施していると思われるが、事業導入に当たり両省二者択一であろうかと推察するが、整合性はどうなのか、これらのことについて市長のご所見を承りたいと存じます。 3、関連する地方財政措置をどのように考えているか。 有利な起債と近年よく言われてきたが、地方財政対策と言われる国土保全対策事業の有効利用、取り扱いはできないものか。また、一定の第三セクターへの助成とあるが、多分受託事業かと考えるが、これらのかかわりについて市長のご所見を承りたいと存じます。 4、林業振興のための公有林化をどのように考えているか。 対象事業に行政財産として、1、荒廃林地の取得及び整備とあるが、公有林化についても従来の、2、地域環境、3、広域保全の2事業等、さらには4、若者定住促進、5、集落の再編整備事業の2事業、合わせて4項目5事業と、関連する住宅農地都市交流景観保全等を含めて、事業内容は全体で9項目12事業と理解するが、それに相違ないか。また、この事業の対象となるものは何か。林業振興の立場から是非とも事業推進を図り、雇用を含む過疎対策、地域活性化を促進したいと考える次第であります。これらのことについて市長のご所見を承りたいと思います。 先程の答弁では、実を言いますと細かいことがわかりませんでしたので、私の方から申し上げた次第であります。ご答弁は気に入ったところがあったら申し上げていただいて結構でございます。 3点として、当面する諸問題について詳細なご答弁をいただきました。 国の財革法凍結と地方分権についてでありますが、何といっても財革法凍結は国会論戦の火種になっただけに、その影響は大きく、景気対策で税制が歪み、危機感を緊張する政府税制調査会は恒久的減税により、所得、住民、法人税が半減するから、そのかわりに生活必需品は除き、消費税率を10%超に引き上げる改革の方向性をまとめているが、そのことについて市長のご所見を承りたいと思います。 2、国の公共事業の見通しと補正による国の15か月予算をどのように考えているか。 景気回復を最優先として景気対策枠を設け、15か月予算としたのが特色とのことでありますが、私は農林業振興を位置づける方策として予算の先取りを再三申し上げてきましたから、今度も概算要求とはいえ、農林省を主として関連する自治省の要求内容を質問事項に併せながら探究してまいりたいと思います。 国の概算額は一般会計84兆5,900億円で、平成11年度概算要求は過去最大の8.9%の伸びを示しているとのことでありますが、そのうちの農水省の概算要求額は、平成11年、3兆4,358億円と景気対策枠1兆23億円、計4兆4,381億円で、前年度比一般会計で1.8%増であり、農水省も経済再生に重点を置いたとのことであります。景気対策枠では公共事業46%増であり、枠の相当部分は平成10年度補正予算に前倒し計上される見込みとのことであります。要求内容を見ますと、私が質問している1点、農林振興、2点、国土保全に関係する対象事業が一致しておると思われます。なぜなら、食糧、農業、農村に関する新たな基本法及び構造政策についての提案事項に基づいて質問をしているからであります。先程も申し上げましたが、ここに基づいておりますので、間違いがなかったら答弁はいりません。従いまして、詳細は省略しますが、経済再生対策では、1、公共投資の効果的推進、2、経営支援対策の充実、3、食糧消費の増大、4、アジア経済活性化への貢献を要求しております。新基本法に向けては担い手対策など要求をしております。主なものは中山間地域の活性化対策とウルグアイラウンドの関連対策を柱とし、農林地一帯整備の仕組み創設、高齢者活動の支援施設の整備、新たなる麦対策等を要求しておりますが、その他の事業は省略します。以上でありますが、このことについて市長のご所見を承りたいと存じます。 3、状況を見極めるとしているがにつきまして、予算獲得の絶好の機会と各省庁はねらっていると言われ、ばらまき型予算と今から懸念されているが、景気枠内の事業は具体的内容を10月過ぎに提出すればよいとのことであり、飯田市に当てはまる事業があるのかどうか、景気対策を配慮すれば少し厳しくても起債に取り組み、地元業者に潤いを与えることも肝要ではないか、考え方によっては該当する事業を2課目採択で同時施行が可能と思われるが、飯田市単独事業について市長のご所見を承りたいと存じます。 以上で第2回目の質問を終わります。
○議長(小林利一君) 佐藤議員、発言残時間の表示が機械のトラブルで若干間違っておりますので、確認をさせていただきます。5分超過多めに出ておりますので、5分の表示が出た時点で終わりとなりますのでご承知おきください。 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 2回目のご質問にお答え申し上げたいと思いますが、いくつも具体的に出てまいりましたけれども、私の方は総論でお答え申し上げて、また所管の方でお答え申し上げたいと思います。もし、そこで漏れてる点がありましたら、また再度ご質問いただければありがたいと思います。 2回目の質問は、最初の質問にちなみながら、今後の農業の再生をどうしていくのかということに尽きるであろうというふうに思います。 そこで、このことには牧内議員にもお答えをいたしましたけれども、議員もおっしゃるとおり、来るべき21世紀を迎えるに当たりまして、農業を産業としてこれから魅力ある、また、やりがいのあるものとして力強い農村地域社会の実現のために、これからも努力をいたしてまいらなければならない、そのように感じておるところであります。第1回目のご質問にもお答えをいたしましたとおり、これからも生産目標を定めながら自給率の向上に努めますことは非常に重要なことだと思います。そこで自主性と創意工夫を活かした
地域づくりを基本にしながら、産業活動の振興、あるいは生活環境や景観の整備、国土、環境保全、多面的機能の維持保全、あるいは地域の実情に沿った魅力ある、活力ある地域農業農村を構築をしていくために、飯田市の豊かな農林業の地域資源の活用は不可欠であろうと思います。そこで、いくつものご提案をいただいたわけでありますから、そういった提案につきましては、これからまた参考にさせていただいて今後の農業の取り組みといたしてまいりたい、そのように思います。 何点かにわたります細かい事項につきましては、また所管の方からお答え申し上げたいと思います。
○議長(小林利一君)
松村産業経済部長。
◎
産業経済部長(松村茂利君) たくさん質問いただきましたので、議員の中でもいただきました主な点について補足の方をさせていただきます。全部やっておると時間がなくなっちゃうと思いますので。 まずはじめに、農業と観光ありきとかいうことが大事だと、こういうお話をいただいたわけであります。 農業と観光のかかわりという点で若干申し上げたいと思うんですけれども、今、グリーンツーリズムでありますとか、体験教育旅行でありますとか、観光サイドの事業で取り組んでおりますが、これが将来、農村の活性化に一つのキーワードになるんじゃないかなと、こんなことを思っております。 ちょっと話は逸れるわけですが、文部省の中教審の答申が出されまして、その中でも言っておりますことは、子どもの生きる力、より自然と親しんで力をつけていく、こんなようなことを言われておりまして、そういった意味からも農村の価値と言いますか、これからの生きざまというものが一つ示唆されておるんじゃないのかなと。佐藤議員がおっしゃっております農村の活性化という面にも関係してくるんじゃないかと、こんなふうにも思うわけであります。 それから、
食糧自給率の問題がかなり言われましたが、午前中の牧内議員のときにも同様の答えを申し上げたわけでありますけれども、
食糧自給率、グローバルに見ますと大変な心配がある。アメリカのレスター・ブラウンという人が論文を書いて、「誰が中国を養うのか」と、こういうレポートを昨年だったか、出しまして、中国12億の衆がビフテキなんか食べさせると世界中の食い物がなくなっちゃうと、こういうふうな警告を発したことがございまして、食糧問題は非常にナイーブなものであります。しかし、飯田市に住んでおりますと、ちょうど好天続きのときにいずれ洪水がくる、その心配をしろというようなところがちょっとありまして、実感はなかなかないわけでありますが、市長申し上げましたように、この
飯田下伊那の
食糧自給率という面で一生懸命取り組んでまいりたい、必要があろうと、こんなふうに思っておる次第であります。 それから、国土保全対策事業について多方面なご質問と言いますか、ご提案なんかをいただきました。特に佐藤議員は林業の関係は専門のようでございますので、公有林化の問題について若干補足いたしますと、松川入、それから、野底の上郷の財産区、すべてほとんどが飯田市の水源すべてでありますが、そのすべてが幸いなことに公有林になっているというようなことで、国土保全対策事業で言っております公有林化の事業は、そういったところを民有林が持っておって乱開発すると下流の水源の衆が困る、そのために市町村が山を買って確保しようと、水源を確保しようと。それに対して起債を貸してやると、こういうのが大きな趣旨のようであります。飯田は幸いそういうことをする必要がないようになっておりまして、そんなことで起債事業を導入する必要がないと、こんなことを先程申し上げたわけであります。 それから、国土保全対策事業の9事業12項目というメニューがございますが、これは間違いないかと、こういう確認がございました。 これは官庁速報に書いてありますとおりでございまして、全くそのとおりでございます。 大体ちょっとはしょって申し上げたわけでありますが、もし、落ちがございましたら、また次でご質問いただければと思います。 以上です。
○議長(小林利一君) それでは、3回目の質問に移ります。 佐藤好英君。
◆26番(佐藤好英君) それでは、3回目の質問をさせていただきます。 昨日に引き続き、多岐にわたりご答弁ありがとうございました。 大体了解をするところであります。 市長発言でございますけれども、かいた汗が報われる農業経営をしたいというような切実な声が聞こえてまいりますとは市長が申されております。切実な声を反映できる農業対策はどんなものなのか、ここを市長にお聞きしておきたい。 私は専用農家では規模拡大と複合経営ということを先程申し上げましたけれども、ここらが基本になるのかなと、こういうように思っております。 それでは、新規事業の方のあれが重複するかもしれませんが、私の方から申し上げます。 新規事業では、大区画ほ場整備と大型機械の導入を一体的に進める農業農村整備事業、それから、家畜糞尿処理を公共事業で取り組む家畜環境整備事業、中山間地域支援のための基金造成、新たな麦政策に即した麦、大豆の研究開発などを盛り込んでおります。 さらに進めさせていただきますけれども、2番目に入ります。 アの食糧安全保障という部分でございますが、今、注目される食、農の教育、これは地域家庭でこそ食、農の教育ができるということで提示されておりますので、この辺のことについてご説明をいただきたいと思います。 イといたしまして、担い手確保と経営安定対策では、私の考え方では、所感でございますけれども、今後の見通しとして、低迷する景気の動向により雇用場所の減少、失業率向上を踏まえる現況から見て、必ず農林業に就労の場を求めてくるであろうと期待を込めて賢察しているところであります。このことについての市長のご所見を賜りたいと思います。 それから、ウといたしまして、農地の確保でございますけれども、交換分合事業の積極的な推進をいたしまして土地投資に対して株式会社の参入を認めないというような方針で今考えられておるようでございますので、このことについてさらなるご所見を賜りたいなと、こういうふうに思います。 その次にエでございます。 農村計画制度の提示では、都市住民を含む多くの国民の生命、生活を守る重要な役割を果たしていることで、先程ご説明ありましたグリーンツーリズムかと思いますが、滞在型農業の推進と観光を含めてやったらどうだと、こういうふうに提示されております。 次は2点に移ります。 国土保全奨励制度の確立を国に求めてはどうか。 これは国土を守る人々の役割を適正に評価することで、その対価は、そこに住んで農林業に従事する人々に還元すべきものと考えた結果とされておりますので、この辺のことをどのように考えておるか。これは大事なことではないかなと思います。先程申されました起債事業は起こさないよということになりますと、こういう地域の活性化は望めないんだなと、こういう位置づけがされようと思いますので、活性化対策ででき上がっている国土保全特別枠の事業は、なぜ、やらないのか、ここが目を向けるべきではないかなと、こういうふうに思っております。 それから最後に、4の林業振興へまいります。 林業を農業に最大限参入させ、農産物の活用を含め、専用農家はもとより兼業農家を育成し、担い手として若者定着対策及び新規就農者の優遇措置を考えられないのか、これらのことについて市長のご所見を賜りたいと思います。 それから3点目へまいりたいと思います。 地方分権については内容をちょっと申し上げますと、高速道路や国道1号から58号までを国の管理とし、これ以外は自治体委譲とするとありますが、果して地方が受け入れられるものか。公共事業の御三家が交戦している現況から見て、3省がどこまで事業や補助金を自治体に委譲する気があるのか懸念されております。このことについて市長のご所見を承りたいと思います。 最後にまいりまして、いわゆる営繕関係でございますけれども、建物、施設を計画する際に、予算化に当たり起債事業とあらゆる補助対象事業の相違はあるのか。例えば、国庫補助50%の施設建設を比較した場合、起債事業とどちらが有利か、このことについて市長のご所見を承りたいと存じます。 主な諸問題について付け加えておきたいと思います。 森林空間、公園を含む今後の取り組みについて、それから、中山間地域の対策事業の取り組みの中で前倒しになる事業の取り組みについて。 最後に1点申し上げます。 市長あいさつ冒頭の中で終わりまで耳を傾けておりましたけれども、農の言葉が一つも出てこなかった。これは残念至極でございます。基幹産業として農に取り組むと市長は元気なお言葉をちょうだいしておりますけれども、これは何たることかなとちょっとゾムゾムとしたような感じでございました。どうか、このことにつきまして今後も予算編成に、前倒しの予算編成に向けて、能ある鷹は爪を隠さんように堂々たる爪を羽ばたいていただきたいなと、こんなことを念願いたしまして私の質問を終わります。
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 3回目のご質問にお答えを申し上げたいと思いますが、汗をかいただけ成果が上がる農業とは、再度の質問ということでありますけれども、先程午前中の牧内議員のご質問の3回目にそのようなことを申し上げたわけであります。汗をかいただけ成果が上がる農業、それを求めるために私は当市の農政プランを中心にして行っていかなければならない、そのように考えておるところであります。そこで今の産業経済部は生産から消費まですべてを抱えている部でありますから、あらゆるものがこの部に集中されておるわけでありますので、昨今の社会情勢を見ておりますと、いろいろな業種が交わってでないと、なかなか解決ができない状況下にあるわけであります。1次産業、2次産業、かつてのように3次産業ということで区分けができる時代でないだけに、私はそういった時代に向けての新しい産業経済部を確立したわけでありますから、その部を中心として、これはもう基幹産業でありますから、決してその部だけが行うんではなくて全市が一丸となって農政プラン実現のために努力をいたしていかなければならない。そのためには是非みんなで汗をかいていく必要があるであろうと、そういったことを申し上げたわけであります。ご理解願いたいと思います。
○議長(小林利一君) 以上で佐藤好英君の一般質問を終わります。 それでは、次の一般質問を行います。 大坪勇君。
◆9番(大坪勇君)
日本共産党の大坪勇でございます。 質問に当たりまして今、私は2つの悲しい思いをしております。 一つは、今、日本の社会、私たちの身の回りが、いつ毒物を混入されるかわからない、そして、危機管理を強めよと、こういうことの言われるような悲しい状況を招いているということであります。人間の心が毒物に毒されてしまった、こういう状況について非常に深い悲しみを覚えます。 もう一つは、先の集中豪雨で新潟や関東平野の皆さん、非常に大きな被害を受けられました。心よりお見舞いを申し上げるとともに一刻も早く復旧をしていただきたいというふうに願っておるわけでございますが、コシヒカリの産地、ササニシキの産地が大きな被害に遭い、中国もまた大水害、朝鮮も大水害、そして、東南アジアは干ばつ、こういう状況の中で食糧の大きな不足を招く状況になっております。そればかりか、もう数年前から世界は食糧の不足の危機を招くと言われてきたにもかかわらず、飯田の市政、減反に従わない農民に対してペナルティを指示するような状況音痴の市政が進められていることについて深く悲しみを覚えるものでございます。 私は、しかし、今の日本の情勢、世界の情勢、飯田市の情勢、悲しんでばかりいられない。私ども市民が小さな力でも力を合わせて環境文化都市を押し進めて、文字通り市民のための市政をつくっていかなきゃならない、そういう立場から質問をいたしますので、市長ご答弁をお願いを申し上げたいと思います。 最初に、市の財政改革の方向についてという項目でございます。 今、国会で消費税を3%にするか、7兆円の減税をするか、このことが激しく論議をされております。そしてもう一つは、あの長銀に見られる不良債権に対して30兆円の公金を投入するかどうか、この2つのことが大きな日本のこれからの経済を占う問題として論議をされております。この点につきまして、消費税を3%にして景気の回復を図る、これが一番確かな景気回復の方針にもかかわらず、一切小渕内閣はこれに目を向けようとしておりません。我が田中市長も、この消費税3%に戻すことについて、先の議会で私、質問いたしました。戻されては困るんだという答弁でございました。非常に残念な答弁でございますが、今進められている財政改革、国は、火ダルマとなってやると言った橋本前総理大臣は国民を火だるまにしてこの財政改革をやめました。我が飯田市は、先の行政改革に続き、財政改革を提案してまいりました。前の鈴木総務部長は、これを実現して県や国からも褒められたというようなことを言っておりました。そして、市長も自分自らの給与を引き下げてでも財政改革をやろう、45億円に及ぶ地方債を35億円のペースに8年かかってでもやろうという決意をされて財政改革に取り組んでまいりました。しかし、この道は私どもは間違いであるということも指摘してまいりました。地方自治本来の福祉、教育、住民の暮らしを守る、そういう予算編成に編成替えをすることこそが地方自治体の経済の安定と景気回復の方向であるということを指摘し、それが真の財政改革の方向ではないかということを指摘してまいりました。しかし、市長は、職員の人員の削減、補助金の削減、経費の削減を先頭にする財政改革に取り組んでまいったわけであります。しかし、それにもかかわらず388億円の当初予算で発足しました本年度予算、現在、補正を2回やりまして403億円になっております。しかし、国の15か月と言われるような予算のさらに膨らみ方の中で、たぶん昨年の420億円を超す今年の予算の一般会計予算になるだろうというふうに私は思っております。同時に、35億円を目指して始めました地方債、すでに44億円までまいりまして、今年の10年度の末では46億円になるという試算が出されております。これでは何の市民に対して、職員に対して人員削減や経費の削減や公共料金の引き上げをしながら財政改革を唱えてやってきたにもかかわらず、何ら地方債の借金の減少にはならない、こういう財政改革を市長は進めてまいっておるわけであります。市長は、この財政改革、財政方針について、どういう決意を持って今後のぞむかについて最初に質問をいたしたいと思います。 次に、景気対策として小渕内閣は7兆円の減税をやる、こういうことを言われました。そして、平成10年度では、所得税、住民税などの定額減税をやる、飯田市に当てはめれば約7億円と言われております。そして、来年度11年度は定率減税をやる、これでまた7億円と言われております。同時に、法人税の引き下げも図りますから、これは46%から40%近くまで引き下げられます。そうすると、この減税の財政の収入が非常に大きな落ち込みを起こすわけですが、これは国と県がどちらが背負うかということで今、争われておるようであります。これらの減税、自主財源が、減税になることはいいことでありますけれども、地方自治体としては自主財源が非常に少なくなるわけであります。そういう点で、この自主財源の減った分をどうするかということになりますと、結局国は借金をしてやりなさいと、借金をさせてくるわけであります。同時に、こうした自主財源のなくなった部についての借金を押しつけながらも、一層の財政負担を市、地方財政に押しつけてくる、こういうやり方が今、先程から連合の発足を喜ぶ発言がいくつかありましたけれども、広域連合の発足のあれを喜ぶように言われてますが、具体的には地方財政の縮小に及んでくるんだということについて、どう市長はとらえているのかという点であります。従って、第2点の減税で飯田市にどういう影響を及ぼすのか。そして、これについて、これ以上借金を増やさないという市長の方針の中で減税で借金しかこれを穴埋めできないという状況、国は、この7兆円の減税に対する財源は赤字国債で、またこれをやるということであります。従って、飯田市もそういう点で一向に借金が減る方向の財政にならないというふうに私は思いますが、そういう点でいかがなものですか、市長の所見をお伺いしたいと思います。 3つ目に、広域行政の財政問題についてどう考えるかという問題であります。 私は、大きいものが、大きくなれば、
飯田下伊那一つになって頑張ればよくなると、頑張らなきゃならないという考え方も、それは一つは方法としては考えられますが、しかし、財政の問題から考えたら、とてもそんなことを言える状況ではありません。大体、今飯田市の財政と同じようなことが、もっとひどい状況が
飯田下伊那の各町村で直面しておるわけであります。この一人当たりの借金の額は飯田の倍、こういう状況に、大体平均して言えば飯田一人当たり85万円、各町村の借金は多いところで417万円、そして、平均にしても200万円はあるというような状況で言えば、飯田の850億円の借金、これに対して約1,300億から1,500億に近い借金を背負っておる町村があるわけであります。これに対して、これからは、先程言ったように減税もやります、自主財源がなしになります、借金は貸します。しかし、ないところは自分で税金を決めて取り立ててでもやりなさい。こういう恐ろしい方針が地方分権の中で提案されてきておるわけですから、こういう市町村の財政をどう連合で賄っていくかということになりますと、借金の寄合世帯、これに対して少なくなってきた国の予算配分をどう処理しながら進めていくかということは大変な状況であります。こういう点で、単なる
飯田下伊那の中心になれるで、市長頑張れと激励しておるだけでは非常に不幸でございます。やはり、こういう問題も、どう解決していくかという問題について一定の方針を持たずに、お神輿に乗ってわっしょいわっしょいと飛び出したら大変でございますから、市長はその点でどういうふうに考えられているかということについてお聞きをしておきたいと思います。 次に、人口問題から、この
飯田下伊那の将来をどう考えていくかということも考えていかなければなりません。 第4次10か年計画、これの基本調査、飯田市がつくった資料でございます。市長がつくった資料でございます。これによると、飯田の人口、2000年、あと2年であります。これで4千人の人口が減ることになっております。2010年には8,500人、2020年には1万3千人、2030年には2万4,500人でございます。こういう人口が減ることになっております。扉に書いてあるのは少し違いますが、そういう状況で大変な人口減でございます。この点で飯田藩堀侯のとき、ちょうど江戸時代でございますが、この飯田藩に幾人人口があったかというと、1万7千人でございます。それから考えれば今の人口は約8倍でございますが、しかし、こういうような人口減の中で今後どういう施策をとっていくかということは市政にとって重要な方向でございます。特に、この中で高齢者は、この30年間で2,600人増えることになっております。ですから、これからも一層高齢者対策はきちんとやっていかなきゃならない、そういう飯田市の人口構成でございます。そして、子どもの年少人口でございます。これが7千人減ることになっております。これは少子化対策をきちんとしていかなければならない状況になっております。こういう点で、これからの市政、高齢者対策と少子化対策、それから、次にある失業者の雇用対策もありますが、本当にこの地域で働く場所をきちんとつくり上げていくということが、今後、市政の重要な課題になってまいりますが、この少子化対策、高齢者対策、失業雇用問題につきまして、どのようにこうした中で考えておられるかということについてお聞きしておきたいと思います。 最後に、学校給食でございます。 上郷小学校、高陵中学の給食の自校制を続けることについて質問いたしますが、なぜ、こんなことを質問するかと申しますと、先程の人形劇ではございませんが、唐突に発言して反省いたしますと言われても、反省した頃にはこれが自校制がなしになっておったんでは私は困りますので、今から質問をしておきたいと思います。 上郷小学校の給食室、高陵中学の給食室も大分傷んでまいりました。ここ数年のうちには、これを改修しなきゃならない。ところが、改修するのでなくて、これを共同調理場に移したいということが、私は
教育委員会の関係の皆さんから聞きまして愕然といたしました。もう本当は教育長さんにいろいろ言いたくないんです、私は。ですが、残念ながら、また質問をしなければならない状況であります。なぜ、このようなことを考えているのかどうか、状況はどうなのかということを、まず最初にお聞きをしておきたいと思います。 市長に質問いたしたいと思います。 自校制の給食室を守るということは合併協議で決めたことでございます。私は合併協議で決めたことだから合併協議のとおりきちんと守れというふうにだけ言うわけではございません。もう大分合併も風化してきたから、ぼつぼついいだろうなんて考えられたら困りますけれども、それだけで言っておるわけじゃないんです。自校制の給食は、合併するときに子どもを持つお父さんやお母さんたちが、是非学校の給食も自分の学校でやって子どもの見えるところで近くの、給食のお母さんたちが給食をつくり、本当にいい学校の場所で給食を提供しながら学んでいただきたい、是非自校制を守っていただきたい、こういう願いで、そういうふうに合併をするときに自校制にしてほしいということで残したわけであります。合併で決まったんだから絶対守るという、そんな程度の問題ではないわけですから、そういうことも含めて今後も自校制を守っていっていただきたいという点と、もう一つは、今、共同調理場で全部飯田の上郷以外の学校はやっておりますけれども、本当に子どもの健全な発育と地域でいい教育をするならば、目指すならば、
教育委員会も市長も、遠隔地である給食室から、共同調理場から遠い千代や上久堅から是非自校制の給食に移行していっていただきたい、この考えは強く持ってまいったものでありますが、こういう意見に対してどう考えられるかという点について質問いたします。 給食の食器の環境ホルモンの問題については、渡議員から質問がありまして市長から詳しく答弁もありましたので、それ以上は触れませんが、また、食器の問題につきましては第2回の質問で触れたいと思います。 以上で第1回の質問を終わります。(拍手)
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。
◎市長(田中秀典君) 大坪勇議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 はじめに、市の財政改革の方向について、今年度予算執行の中で財政改革が活かされていないが、市長の決意はどうしたのかというご質問でありますけれども、財政改革が活かされていないというご指摘でありますが、私の取り組みに対します気持ちは、いささかも変わってないということを、まずもって申し上げたいと思います。国は、財政構造改革を凍結し、経済再生を最優先に行うという大きな政策転換をいたしましたが、公共事業や社会保障関係費、あるいは科学技術振興費など特定の事業を除きまして、引き続き徹底した経費の合理化、重点化を図るといたしております。このことから財政構造改革の考え方は生き続けておりますし、財政構造改革法を制定する過程は、国民が国の財政状況を知るよい機会であったと思います。市の財政改革につきましても同様でございまして、市財政の現状を知っていただきましたし、基本方針を定めますまでには、いろいろとご論議をいただき、また、多くの皆様からご意見をお寄せいただいたところでございます。こうして決着いたしました財政改革でございますので、私の取り組みに対します気持ちは、以前より、むしろ強まってきております。一方、予測もつかない経済情勢の悪化は、現下の国政の中で最大の課題でございます。このため国を挙げての経済対策に関し、事業を前倒しするなど、できる範囲の協力をいたしますことは、事業本来の目的が達せられると同時に、景気回復への貢献や当地域の経済発展、あるいは雇用の確保につながりますので、財政改革の理念は守りつつ、緊急事態に対しまして的確な判断も必要であろうと思っております。今後におきましても、財政改革は、その基本方針に基づきまして淡々と進めてまいりたいと思いますが、まず、起債の繰上償還が可能であれば速やかに実施をいたしまして起債残高の抑制を図る所存でございます。 関連をいたしまして、景気対策として4兆円の減税における住民税、
固定資産税の減収にどのように対応するのかのご質問でありますが、これは財政運用上大きな課題でありますが、この地方財政の苦しいときに減税が行われますと、また財政が悪化するということになりまして、正直申しまして成り行きが心配でございます。過日、県の市長会がございまして、さっそく地方財源の拡充を求めることを国へ要望することといたしました。これまでの経過から考えますと、とりあえず減税の影響額につきまして減税補てん債を起こし、後年度起債の償還に合わせ、元利償還金の全額を交付税算入するということになろうかと思います。国の経済対策は毎回減税と公共事業の組み合わせでございますが、地方全体が、この組み合わせによります対応は困難になってきていることは事実でございまして、国の判断が待たれるところでございます。毎年暮れに地方財政対策に関しまして、大蔵、自治両大臣の折衝が行われますが、国の第2次補正予算と併せまして、本年度は特に注目をいたしていかなければならないと思っております。 関連いたしまして、広域行政における財政問題でありますが、広域行政につきましては、広域行政組合から広域連合への移行に向けまして研究検討を重ねてまいりましたが、概ねその輪郭が見えてきたという状況にございます。来年4月の移行を目標に、さらに検討を深めてまいりますので、議員におきましても一層のご理解をお願いを申し上げたいと思います。今後、組織体制、取り組む事務事業など細部の検討が行われますが、当然、広域連合の財政運営につきましても、諸経費、効率化の観点に立ち、いろいろな角度から研究が進められてきているところでございます。もとより広域行政は事務事業集約化によります効率行政を目指しておりまして、その財源は構成団体の負担金で補うものでございますので、すべての構成団体におきまして、連合へ移行したことの財政上の効果が読み取れるような、そんな仕組みづくりが必要であると考えているところでございます。今後、各市町村いずれも財政運営は厳しくなってまいりますので、お互いに連携を深めまして、事務の効率化を推進するにはどうしたらよいのかという視点で見直しを図りますと、広域での取り組みが、より効率的と判断されるものが出てまいります。従いまして、これらの事業に対応いたします組織体制が確立いたしました暁には財政効果があらわれてまいるものと思っているところでございます。 2番の飯田市の人口減少問題と今後市政としての対応について、関連でありますから一括でお答えを申し上げてまいりたいと思いますが、地域社会の活力や都市の適正な成長を示すバロメーターとして、農産物粗生産額、消費販売額、製造品出荷額などの産業指標とともに人口は重要な指標となっております。欧米の例を見るまでもなく、先進各国におけます人口増加率は、いずれも低い水準となっております。しかしながら、都市の健全な成長を維持をいたしていくためには、適正な人口規模と年齢構成を維持することが不可欠であります。飯田市の将来人口につきましては、第4次基本構想、基本計画策定時の基礎資料として公表いたしました数字がございます。これによりますと、2015年には総人口が9万4,457人と推計をされておりまして、基準年といたしました1990年、平成2年が10万6,486人でありますから、25年で約1万2千人の減少とされておるわけであります。人口の将来推計は、特定期間に生まれた人口を一つの集団として、結婚、出生、死亡、転入、転出などの要因による変化率を観察し、分析することで将来人口を計算をするコーホート分析法を用いることが一般的でありまして、飯田市の推計もこれによって行っております。言い換えれば、結婚、出生、転出などの人口変化要因に対しまして適切な行政施策を行うことで、健全な人口規模と年齢構成を維持できるということであります。第4次基本構想におきましても、若者が定着でき、子どもを産みやすく、高齢者が社会参加をしながら安心して暮らせるようにすることが必要であると位置づけ、この具現化のために3つの重点目標、5つの重点プロジェクトが推進をされているわけであります。今後とも、これら施策を積極的に推進し、地域産業基盤の強化を通じて雇用の場を創出し、もって若者の定着、安定雇用を促進をするとともに、適正な年齢構成の実現に寄与することを期待をするものであります。また、近年の少子化傾向を示します数字として合計特殊出生率が話題になっております。この数字は、1人の女性が生涯平均何人の子どもを産むかの推計でありまして、平成2年から平成6年につきまして、全国、長野県、飯田市を比較をいたしますと、全国的には減少傾向にあるものの、長野県では横ばい、飯田市では県平均を上回っておりまして、平成6年では、全国が1.50に対し、当市は1.91となっております。人口1千人当たりの出生数である出生率も平均2年以降横ばい状況にありまして、少子化につきましては今後とも適切な施策により水準を維持することが必要であろうと思います。 3番の学校給食につきまして、上郷小学校、高陵中学校の給食の自校制を続けることについてどうかという質問でありますが、学校給食調理場におきましては、現在3共同調理場、2単独調理場で行っております。どの調理場も、おいしい、温かい給食を目指して行っております。上郷との合併協議におきまして学校給食は引き続き現体制とするとなっておりますので、上郷小学校、高陵中学校の給食を当面は現状のままでまいりたいと思います。しかし、将来的には共同調理場方式の検討も必要かと考えております。 次の共同調理場から自校制給食への移行についての質問でありますが、当市におきましては、共同調理場方式を採用いたしておりますが、その目指すものは、温かくておいしい、しかも心のこもった給食をすることであると考えまして日々努力をいたしております。共同調理場方式は、市内各校の食事内容の平均化、食材の大量購入による保護者負担の軽減、施設整備の充実、経費の節減等の理由で採用いたしておりますので、この方式を続けてまいりたいと思います。 以上で第1回の答弁といたします。
○議長(小林利一君) 中村総務部長。
◎総務部長(中村敬彦君) ご質問の中で起債の45億というお話でございますが、今回の財政改革の中では起債を35億に抑えるという中での、45億あるんで財政改革が活かされていないんじゃないかというご質問でございますが、確かに45億の起債があります。この中には、ご承知のように減税補てん債というのが7億円が含まれておるわけでございまして、これは実は、減税補てん債は交付税措置があるということで、当初予算の中でも、編成の中でもご説明申し上げましたが、それは除くということでありますので、45億から7億引きますと38億でございます。そうしますと、3億が今現在は超過しておるという現況でございますが、この35億の枠を設定したのは、後年度の起債償還額を抑えようという、こういう目的があって設定してあるわけでございますので、今後は、できるかぎり平成11年度から繰上償還等も含めて起債を抑えるように考えていきたいなと、こんなふうに思っております。
○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 大坪勇君。
◆9番(大坪勇君) 財政改革の点で、市民の福祉や教育や、そして、産業の振興に、本来自治体がやるべき仕事に、そういう方向へ予算の編成の比重を強めていくという形で自治体の財政改革は、そういうことを中心にやるべきではないかという私どもの考え方に対して、市長は相変わらず今までのやり方を踏襲していくと、そのやり方は全く自民党政府のやり方と同じであります。借金を減らすといって財政改革を設定し、景気が悪くなったといって財政改革をやめて景気対策に走って、それはすべて赤字国債で景気対策をやると、その景気対策は、すべて自治体に対しては借金の財政を押しつけてくると、全く今までと何ら変わりのない地方財政の危機を招くようなやり方での財政改革であります。これではだめなんだと、地方自治体の本来の財政改革を、住民のための財政改革をやらなきゃだめだということに対して何ら反省もない、こういう状況の中で、本当に今の、これからの地方自治体を行政を遂行していく立場に立てるのかどうかということを私は非常に危惧するわけであります。 再度質問でございます。 そういう点で、先程減税の問題もお話しました。平成10年度の減税は所得税と住民税を中心にやられておりますが、約市民一人当たり4万2,500円という低額の減税であります。これが約7億円に相当する、これは財政課長からお聞きしたわけですから間違いないと思います。この7億円の減税分の補てんは結局、交付税で有利な起債をやるから、補てんをいたしますから、それで賄っておってくださいと。結局借金でございます。減債だといって格好のいいこと言ってますけれども、全部これも借金であります、交付税できたもの。ですから、自由に使える金はいくらかといったら、10%の45億円ぐらいと先程お話がありました。もっとこれが厳しくなるわけですね。飯田市独自の、本当に市民のために有効に使える、自由に使えるお金が、もう45億円しかない。経常経費は83%を超してしまった。こういう状況の中で、また減税が借金のその穴埋めに、減税の自主財源の減ったことに対して借金で賄いなさいと、いやなら税率を自分で上げてやっても結構ですよというのが国の方針なんです。平成11年はどういうことになるか。これも所得の3千万円超える課税標準額を50%から40%に引き下げると。住民税は700万円の水準以上の人を15%から10%に引き下げるということですから、あまり市民にはこういう人たちはいないわけですから、関係のないように見られますけれども、それでも7億円ぐらいの減収になるということでございます。金持ちに減税をして一般に負担をかけると、こういうやり方の減税ですが、これもまた借金で穴埋めせざるを得ない。こういう地方財政であるんだということを率直に認めた方がいいと思いますが、いろいろ言わないように、有利な起債だ何だなんて言わないように、そういうようなシステムにされてきておるんだということを率直に認めた上でどうするかというふうに考えた方がいいんですが、その点について、どのように考えておるか答弁をいただきたいと思います。 今年の法人減税の2兆数千億については、先程お話したとおり46.36%から40%に引き下げるということですね。この減収分を国が背負うか、県が背負うかということで今やっておる話をしましたが、県がこれを背負うようになれば、県はさらに非常に厳しい財政状況に追い込まれてまいるわけであります。従って、県を通じて、国が4分の1出す、県が4分の1出す、飯田市が2分の1出すというような、そういう事業は、県が仲間からはずれますから県の4分の1を町市町村で背負ってでもやらなきゃ事業ができないというような、またとんでもないことが起きてまいるわけであります。県はそういう状況の中で、先程子どもの何とかというあれも県の方もはしはしせんと言ってますけれども、そういう状況になっちゃっておるんですね。こういう状況で、できるだけ安上がりの行政をやりたいというのが今度の国が出してきた地方分権であり、そして連合で、皆さん、仲良く、少しのお金ですが、仲良く分け合ってやってくださいというのが、この方針なんですよ。そこのところをきちんと見抜けるかどうかという問題が、税制の問題からいって借金の問題からいって、交付金の問題から、よく分析すればすぐわかることなんです。わかっておってわからんような顔をしてやっておられるのか、わからないのかということを私はお聞きしたいんですけれども、その点についてもちょっとお聞きをしておきたいというふうに思います。 これからの飯田市の方向、高齢者人口は2030年まで増え続ける、年少人口は7千人減るという、こういう状況の中で高齢者対策は一層強めていかなきゃならない。そして、少子化対策も強めていかなきゃならない。市長さんの言われる少子化対策は、起きたからしようがないで、保育園は統合しましょう、学校は統合しましょう、そういうような後追いの少子化対策は少子化対策じゃないんです。本当に子どもを産んで育てれるような環境をつくると、そういうことを先程申し上げました。ところが今、国はそういう方針でないんです。今度、児童扶養手当のお知らせというのが、母親が一人で、離婚したり、だんなさんが亡くなられたりして一人で育てている、子どもを扶養している人に4万ずつ月に来ている扶養手当があります。これに今度は所得制限をつけて取り消しますというのが通知がまいっております。近年、離婚の増加率に伴い、毎年全国で2万人程度の受給者が増えていること、支給総額では年間100億円近いペースで増加しておる、こういうことを言って所得制限を取り入れて、飯田市でも70人の方がこれに抵触して、今度あなたのところへは扶養手当をやれませんということで、ひどいのになると夜中の9時に電話がきたというんですね。市役所からよく9時に電話したということを私も感心しておるわけですが。そういう非常に冷たい、一生懸命子どもを育てているお母さんに対して、子どもさんに対して、こういう冷たい政治をやりながら何が少子化対策だと。2万人で100億円近いペースに増加したから、これはもう出せませんと。あの大銀行、長銀に対して30兆円、でたらめな経営をしたものに入れる財源はあっても、これから日本の将来を背負っていく
子どもたちに扶養手当も出せないというようなやり方の財政を今、国もやり、それを文書で流して70人も扶養手当を出さなくなるというようなとんでもないことをやられている中で、本当に少子化対策になるのかどうかという点で、本気になって子どもを育てる環境をつくる、保育園もたくさん維持していく、学校の子どもをよく育てる、給食室もきちんと置いてよい給食を出す、子どもの教育に35人学級も実現していくというようなことをしなくて何が少子化対策なのかという点でありますが、市長は、それに向けて少子化対策、高齢者対策と言ってますけれども、具体的に何をやるのかということを本当にお聞きしたいんです。これについて2回目の質問をさせていただきたいと思います。 もう時間がなしになっちゃってあれですが、下伊那郡部は高齢者は減っております。年少者も減っております。これでますます大変な状況になってまいるわけですから、そういう点で、市町村がこれから運営されていくという点では大変な状況にあります。下伊那の飯田町村の人口減は非常にひどいもんですね。2030年までには2万 2,200人減って、今7万人ですから5万人になると。そして、ある学者に言わせれば、飯田市が減った分、それだけまた郡部から入ってきますよと。そうなると倍減るわけですから大変な過疎地になってしまう状況になります。こういう中で、高齢者対策、少子化対策をやりながら、その地域の自治体を守っていかなきゃならない、こういう厳しい状況に立っているんだということの中で、連合は少なくなった予算を分けちゃって仲良くやるんじゃなくて、今ある政治を、地方自治体に対する補助や交付金を本当に地方住民の役に立つように配分してくるような、そういう国の財政を今、
飯田下伊那の町村長たちが力を合わせて声を大きくして、まずそこから頑張らなければ、連合で事が足りるという問題ではないんだということを私は思いますが、そういう点で市長の見解をお聞きをしておきたいというふうに思います。 給食の問題でございます。 大体
教育委員会の言われることと同じでありました。将来は共同調理場に移転をしていきたいと。将来がいつだかということを私は、給食室の寿命で考えておるわけですが、その点についてちょっと先程教育長さんの答弁になかったんで、その点はどうなっておるかお聞きしたいわけでございますが、給食の食器でも環境ホルモンの食器をやめるということで多額な2千万以上の予算を使って変えるわけですが、それは環境文化都市として非常によろしいということでございます。自校制の給食室でやれば、木曽の学校では、あそこでつくったお碗、木のお皿、地元でつくったものを使って、お母さんたちがよく洗って十分子どもに配慮して給食ができるんです。何も7千食、5千食なんていうお皿を洗わなくても自校制でやればできるんです。そして、温かいいい給食、心のこもった給食と言いますけれども、この数年、共同調理場ができましてからも熱湯をかぶって火傷した給食士さんもございます。指を切断した給食士さんもおいでになります。これは本人の不注意ということで
教育委員会では答弁がございました。そんなもんじゃありません。慣れた給食室のおばさんたちが、働いておる人たちが熱湯をかぶったり、手を切断するほど忙しいということを私は思うんです。そんな中で温かい子どもに心のこもった給食をつくれといったって無理なんです。口を開けばお金がないから、今の給食の問題も財政的効率というふうに答弁されました。もっと子どもには、心の温まるための教育費は大いに使うべきであります。教育は予算や金のないことだけで片付けちゃいけないんです。そういう片付け方をすると、サッカーくじをやってお金を儲けなきゃならんという文部省の発想になるわけであります。これでは青少年の健全育成にもなりません。先程から人形劇の問題が出されまして劇人の皆さんとの対応のことも出されました。市長は本当に信ずるところでやればいいわけですが、あの封建の時代に黒田人形や今田人形、本当に虐げられた農民の皆さんが一生懸命働きながら人間として生きる愛情や生や暮らしを考えながら、権力と闘いながら木の棒に泥を巻きつけて人形をつくって、それを自分たちの心を移して人形劇を続けてきた、こういう人たちの心が本当にわかれば市長、劇人に対した態度や人形劇に対する考え方が違うと思うんです。そういう立場に立てば必ずその辺も修復できると思います。私は子どもの立場に立ってそういう給食をつくるという気持ち、そういう立場がないから、いくら言ったって青少年の健全育成のことはわからないんです。だから、教育長さんは本当に気の毒なように頭を下げては引き下がっていく。何とかしようということを市長、もうちょっと真剣に考えてやっていただきたいと思うわけですが、そういう点で再度この給食の問題について、是非、上久堅、千代、遠いところから順次給食は自校制に戻していきたい、金がかかってもそうすべきだ、そういうことにお金を使うことは地域の景気回復にもなるし、経済の回復発展にもなるわけですから、そういう点で何も経済の経費のことばかり考えないで、そういう立場に立って考えていただきたいということをお願いして第2回の質問にいたします。
○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。