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09月08日-02号

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  1. 飯田市議会 1997-09-08
    09月08日-02号


    取得元: 飯田市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-10
    平成 9年  9月 定例会(第3回)          平成9年飯田市議会第3回定例会会議録                (第2号) --------------------------------------         平成9年9月8日(月曜日)午前10時 --------------------------------------日程 第1  会議成立宣言 第2  会議録署名議員指名 第3  一般質問      (1) 牛山重一  (2) 西尾喜好  (3) 井坪 隆      (4) 下平政幸  (5) 佐々木重光 (6) 佐藤久美子      (7) 牧内信臣  (8) 熊谷富夫  (9) 荒木興利      (10) 渡  淳  (11) 柄澤紀春  (12) 清水可晴      (13) 中島武津雄 (14) 矢澤芳文  (15) 小池 清      (16) 大坪 勇  (17) 佐藤好英  (18) 木下昭一延会 --------------------------------------出席議員  31名     (別表のとおり) --------------------------------------欠席議員  なし --------------------------------------事務局出席者     (別表のとおり) --------------------------------------説明のため出席した者     (別表のとおり) --------------------------------------       10時01分  再開  ------------------------------------- △日程第1 会議成立宣言 ○議長(小林利一君) おはようございます。 ただいまから会議を再開をいたします。 現在の出席議員は31名であります。 よって、本日の会議は成立いたしております。 これより本日の会議をはじめます。  ------------------------------------- △日程第2 会議録署名議員指名 ○議長(小林利一君) 会議録署名議員として、林幸次君、渡淳君をご指名申し上げます。  ------------------------------------- △日程第3 一般質問 ○議長(小林利一君) 次に進みます。 日程に従いまして、これより一般質問を行います。 一般質問は、本日から3日間の日程で行うことにいたしますが、18名の通告がありました。 質問時間につきましては、質問、答弁を含めまして1時間以内とすることになっておりますので、質問、答弁とも簡潔明瞭に願い、会議の進行にご協力くださるようお願いをいたします。 それでは、通告順に発言を認めます。 牛山重一君。 ◆10番(牛山重一君) おはようございます。 日本共産党の牛山であります。 私は、ほぼ毎回の定例会で一般質問を行ってきましたけれども、トップバッターを務めますのは最初でありますし、傍聴者がおみえでありますので大変緊張しております。的確な質問ができるか、いささか心もとないわけでありますが、精一杯やらせていただきますので、よろしくお願いをいたします。 今年の夏の暑さの中で大変ショッキングなことがマスコミを通して伝えられました。北極のベーリング海峡の氷河が溶け、浜名湖と同じくらいな湖ができたとのことであります。今問題なっている地球の温暖化、その影響を最も受けているのが北極であり、平均気温が3度も上昇している、その結果であるとの報道であります。あえて言うまでもなく地球温暖化の最大の原因は二酸化炭素の増加であります。地球規模の環境問題をどのように解決していくのか、人類共通の課題として、1992年、地球環境サミットがブラジルで開催されました。そしてまた、今年12月には地球温暖化防止京都会議が開催され、二酸化炭素の排出を世界レベルでどうするのか、各国の目標値も含め、話し合いが行われる予定になっております。 少し前置きが長くなりましたが、今回私は、わが飯田市が掲げる環境文化都市づくりと中電送電線問題を質問のメインテーマとして取り上げるに至った経緯について触れさせていただきました。 この問題につきましては、6月定例会で菅沼立男議員が質問され、市としての対応について答弁もあり、また、今定例会の市長あいさつでも市政の当面する課題として触れられています。こうした経過を踏まえながら、以下2点について質問いたします。 市長は、あいさつの中で、「私といたしましては、中部電力の対応策や環境審議会の審議の動向、経済団体から提出されている送電線計画推進についての要望書、そして、市議会の陳情審査などを踏まえて最終的な判断をいたしてまいりたい」と慎重な態度表明があります。また一方では、「電磁波の問題に関しては、送電線の安全性に対する不安を完全にぬぐい去ることはできない方々がおられることは承知しておりますし、議会における請願、陳情審議が継続中ということではございますが、私といたしましては、これら公的機関の見解などを信頼し、磁界の問題で送電線建設にブレーキがかかり、市民生活や社会経済活動に不測の事態が生じることは避けなければならないものと考えております」と一歩踏み込んで先行する態度表明がされております。前者は風越山麓の送電線建設に伴う景観や自然保護にかかわること、後者は座光寺、上郷間の送電線変電所建設に伴う市民の生活と健康にかかわることへの態度表明であると思います。私は、中電送電線の問題は前者も後者も相互に関連し合う大変重要な問題であり、切り離してそれぞれ別々に態度表明すべき事柄ではないと考えております。市民運動の分断をねらったのか、それとも、この秋から工事着工を考えている座光寺、上郷ルートの事業計画に支障を来さないために中電の要請に応じてやられたのか、その真意のほどはわかりません。しかし、飯田市の掲げる環境文化都市は、市民の皆さんが将来にわたり美しい環境の中で健康で文化的な生活が営めることを実現するための都市像であることは市長自らが百も承知のことではないでしょうか。この都市像を掲げて昨年3選された田中市長に環境文化都市づくりと中電送電線問題に関する所信のほどを、この際まずもって改めてお尋ねをいたします。 私は、今回の中電送電線問題の基本は、飯田市の産業振興と市民生活にとって欠かすことのできない電気、この電気をどのように安定的に確保していくかのエネルギー対策を目指す環境文化都市と、どのように整合させていくかが問われていくところにあると考えています。そして、その取り組みは、この飯田市も始まっていると言えます。新エネルギー導入事業エコタウン事業等々であります。エコタウン事業計画につきましては、下平政幸議員、中島武津雄議員がそれぞれ今定例会の質問で取り上げてみえます。そのときに、この事業内容は明らかにされると思われますが、私は新エネルギー導入事業に関連して触れさせていただきます。 ここに昨年3月に飯田市が発行した新エネルギー導入促進基礎調査をまとめた報告書があります。この調査を進めるために飯田市新エネルギービジョン策定委員会が設置され、そのメンバーには、委員長である柏木東京農工大学工学部教授をはじめ、関東通産局エネルギー対策課長、飯田市村松前助役、飯田商工会議所前専務など、国、学識経験者、産業界、地方自治体の代表によって構成され、ちなみに中部電力飯田支店営業課長も参画されております。ここでこの調査報告書のすべてを紹介することは不可能でありますが、私が質問したかった点について触れられている事項がありますので、その部分について紹介します。 報告書15ページにエネルギー面から見た飯田市のまちづくりの基本方向の中で、その基本理念として、1つ、地球温暖化大気汚染などの地球規模の環境問題とエネルギー資源の有限性などに対応するためは、環境への負荷が小さく、資源制約の少ない新エネルギーの導入と省エネルギーの推進を地域レベルで積極的に進める課題。1つ、また、大地震などによる都市型災害対策の上からも災害に強いエネルギーシステムの整備。1つ、飯田市は、「人も自然も美しく、輝くまち飯田」を環境文化都市像として掲げ、地球環境問題とエネルギー問題に対応し、日々の生活から産業まですべての営みが自然と調和し、持続的に成長するまちづくりに先駆的に取り組む地球市民として行動しようとしている。1つ、そこで自然にやさしいエネルギーシステムの構築や人々の意識からライフスタイルを含んだ社会システムの変革により、市民、事業者、行政が一体となって取り組むことにより、わが国はもとより世界全体の新しい都市づくりを先導する飯田市の役割を発揮していこうとするものであるとあります。また、新エネルギーの導入目標として、飯田市における二酸化炭素の排出量は、1993年時点で総量で年36万7,704t、一人当たり排出量は3.45tと推定される。このまま推移すると2010年には年52万4,701tとなり、一人当たり排出量も4.48tまで増加することが予測される。地球温暖化防止計画では、2000年以後一人当たり排出量を1990年レベルで固定することを目標としているが、飯田市では本ビジョンの実現による新エネルギーなどの導入により、2010年以降一人当たり排出量を1993年レベルで固定することを目標とするとあります。この目標値自身、地球温暖化防止計画から後退していますが、時間の関係でその件については触れません。日本の電力事業は二酸化炭素を排出する石炭、石油など一時エネルギーの約30%を消費しているといわれますから、この排出目標値には当然エネルギーとしての電力が含まれていることになります。この目標値を達成するために、太陽光発電、ネットワークの整備、ごみ、発電施設の整備、中小水力発電ネットワークの整備、コジェネレーション施設の整備等々の新エネルギー事業を取り入れていくことが述べられております。当時すでに中部電力が市に申し入れのあった送電線事業については、どのページのどこを見ても顔を出しておりません。6月定例会の菅沼立男議員の質問に対する増田企画部長の答弁の中に、「市民生活の安定はもちろんでありますが、産業づくりを重点目標に掲げる本市にとりまして重要なインフラ整備ということで、2ルート、2電源化を図る必要があるということでございます」と、今回の送電線計画の必要性を認める答弁がなされております。新エネルギー導入事業の基本理念、目標値も事業計画も、それを絵に描いた餅にしないために、この答弁は環境文化都市を目指す取り組みとはいささか整合性に欠けるのではないかと私は思いますが、その点についてもお尋ねし、私の第1回の質問を終わります。(拍手) ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 牛山重一議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 環境文化都市づくりと中部電力の送電線問題に関連いたしまして、産業振興とエネルギー対策についてどう思うかという質問でありますが、昨年4月にスタートいたしました第4次基本構想で掲げました環境文化都市におきましては、現在、人類共通の緊急課題となっている地球環境問題への対応を、環境保全という範囲を超えて地域発展政策あるいは産業政策として積極的にとらえていこうという考え方が基本にございます。 本市におきましては、健康で文化的な生活を確保する上で景観も含め、環境保全への対応を行っていく一方で、エネルギーの安定的確保及び経済の成長が強く求められているものと思っております。しかしながら、この環境保全、エネルギーの安定的確保、経済成長につきましては、それぞれ個別の対策を進めていきますと、お互いに相いれないという三者択一の苦しい立場、すなわちトリレンマの関係にございまして、これを解消するためには、個別対策を行っていくのではなくて、いわば三位一体的な政策が必要であると考えているところでございます。第4次基本構想、基本計画では、将来想定をされます人口の減少、超高齢社会の進行から福祉や医療費等の増大と、それに伴う財政負担の増大、貯蓄率の低下による経済への悪影響などによる地域活力の低下を懸念をいたしまして、若者の定着を図るための雇用の場の確保を大きな課題といたしており、この課題への対応といたしまして、この10年間の重点目標の最初に産業づくりを位置づけたことは議員ご承知のとおりでございます。また、その産業も先程申し上げました三位一体の政策として環境文化都市の延長線上で考え、地球環境問題に貢献できる環境関連産業の誘致、創造、育成をしていこうといたしておりまして、そのことが産業の振興と自然との調和を両立させる道ではないかと考えているところでございます。また、エネルギーの安定確保という視点で申し上げれば、産業を振興していく上で当面の電力需要をお聞きいたしておりますと、今の飯田市の電力事情においては心もとないところがございまして、産業の振興を図り、安定した市民生活、暮らしを守るために新しい送電線は重要なインフラ整備であると考えております。しかし、今までの豊かな生活を求めてつくり上げた物質文明がエネルギーを大量消費し、地球環境を悪化させている状況を考えますと、このまま無条件にエネルギーの消費を増大させてまいることは許される問題ではないことは論を待たないところでございます。 そこで一昨年策定をいたしました新エネルギービジョンにおきましては、産業振興を図りながら太陽光発電等の新しいエネルギーの活用とか省エネルギーを推進することによりまして、CO2 の排出量を2010年以降一人当たりに換算をいたしまして1993年レベルに抑えることを目標にいたしているものでございます。ただ、このことが、ここ数年の間に達成できるというものではなくて、つまり石油などの既存エネルギーの節減にただちに結びつくということにならないわけでありますが、将来は既存エネルギーの使用量を一定レベルに抑え、そのことによってCO2 排出量削減ができるよう目標を設定をいたしたところでございます。新しいエネルギーを活用し、省エネルギーを推進していくには、もちろん市民の皆さんのご理解ご協力を得て生活スタイルを変えていく必要がございますし、それとともに、それらを支えるための技術開発等が必要になるわけでありまして、ここにも産業振興のきっかけが生まれてくるのではないかと考えております。 以上申し上げましたように環境を保全しながら産業振興を図り、エネルギーを安定的に確保していくという三位一体の政策は、環境文化都市という都市像から当然に導かれるものでありますし、新エネルギービジョンとも合致をいたすものであると思っております。 以上で第1回の答弁といたします。 ○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 牛山重一君。 ◆10番(牛山重一君) それでは、第2回目の質問に入らせていただきます。 今の答弁について斟酌いたしておりますと質問が先に進みませんので、2回目の通告してある要旨に従って質問をしてまいりたいと思います。 時間の関係で若干原稿を見ながら早口でお尋ねしていくことになると思いますけれども、お聞き逃しなく的確な答弁をお願いをしておきます。 私は、第1回の質問の際、今回の中電送電線問題の基本は、飯田市の産業振興と市民生活にとって欠かすことのできない電気を、どのように安定的に確保していくのかのエネルギー対策を、目指す環境文化都市と、どのように整合させていくかが問われているところにあると指摘をいたしました。もっとも一口に産業振興と言いましても、地域交流商業のみならず、関連する地域産業全体を苦境に追いやった大型店やギャンブル性の高いパチンコ産業の振興では困るわけであります。エネルギー消費の比較的少ない基幹産業である農業や既存の中小商工業、さらに環境関連産業などの振興を進めて飯田地方の経済発展に結び付けていただきたいと思います。ただし、少し苦言を申し上げるならば、三菱電機飯田工場での太陽光発電システム生産工場新設と送電線問題を絡めて新聞報道がされ、市民に失笑と失望を与えました。環境関連産業の振興が、かえって将来にわたってエネルギーの増大を招くような結果とならないように環境文化都市にふさわしいエネルギー対策を進めていただきたい、このことを、まずもって指摘をしておきます。 さらに質問に入る前に、電力の需要と供給、電力産業の現状、さらに通産省の最近の対応などについて簡略に触れさせていただきます。 ご存じのように日本では夏場の約1週間程度の昼間が電力需要のピーク時であります。これは冷房とのかかわりでそうなっているわけであります。供給する側の電力会社は、このピーク時に併せて今まで水力だとか火力だとか原子力発電所をつくって、また、送電線も建設して電力を供給してまいりました。ごく最近では、住民の皆さんが反対をしている中部電力のあの4千億円を投じてつくられると言われる夜間の原子力発電所からの発電された電力を利用しての揚水式発電所というのも大きな社会問題化しているのもご存じのとおりであります。そのために夏場のピーク時に使われる電力量と夜間も含めて平均して年間使われる電力量との比率、これを負荷率と言いますけれども、この率が年ごとに増え続けるピーク時に対応する設備投資を続けてきた結果、以前は70%台であったのが、最近は55%にまで低下し、効率が悪くなっております。ちなみに通産省の省エネルギー庁は、この負荷率が1%改善されるだけで国内電力全体で1,500億円のコスト削減につながると試算しているということであります。負荷率のことをもう少しわかりやすく言いますと、現在、日本の電力会社で発電している電力は、その55%しか有効に利用されていないと言い換えることもできます。なぜ、こうした無駄な設備投資を電力会社ができるのかと言えば、現行の電気料金制度は、設備投資をすれば、その分だけ電気料金に上乗せでき、その上利益率の最高8%までは電気料金に算入できる総括原価主義が取られているために、電力会社は痛くもかゆくもなく設備投資ができる仕組みになっているからであります。この分諸外国に比べ2割も高いと言われる電気料金として私たち国民が負担していることにつながっております。こうした実態は、産業界や国民も願っている電気料金の値下げ要求、エネルギーの効率的な利用の方向に逆行すると指摘され、政府通産省もピークとなる昼間を避けて夜間に冷熱をためる蓄熱式空調システム導入対策や、先程第1回の質問で取り上げた新エネルギー導入事業計画が計画実施され始めました。飯田市でも庁舎に蓄熱式空調システムが設置され、月12万円の電気代が節約されています。また、2010年までに全世帯の30%普及を目指して今年度から太陽光発電システム導入の融資事業が出発しました。諏訪市では、病院や老人福祉施設にコジェネレーションを導入することを計画しております。また、最近では、NASという夜間電力を蓄え、昼間放電する蓄蔵電池、これは出力約1基で6千キロワットと言われておりますけれども、その実用実験が昨年秋から始められたとも報じられております。電力を中心とする安全で安定したエネルギー需給体制をつくることは国民市民の誰しもが願うことであります。需要の面について言えば、生産、流通、消費活動のあらゆる分野を見直してエネルギーの浪費をなくしていくことが求められ、供給面では環境に考慮したエネルギーの効率的な利用や新エネルギーの開発がこれから必要となります。 そこでお尋ねしますが、負荷率は全国的に55%と、私、先程言いましたけれども、飯田地方ではどの程度か。また、負荷率を高めるため、新エネルギー導入事業に飯田市としてさらに今後どのように具体的に取り組もうとしているのか答弁をお願いをいたします。 次に、電磁波、磁界の問題についてお尋ねをいたします。 第1回質問の折に市長は、公的機関の見解をどのように信頼し、この問題で送電線建設にブレーキがかかってはならない旨の態度表明を本定例会の冒頭のあいさつでされたことを申し上げました。このあいさつで市長は、公的機関として通産省や世界保健機関、最近ではアメリカの国立がん研究所などを挙げておみえになります。中部電力が8月20日、23日、28日と3回ご丁寧に新聞に折り込んだ「送電線変電所からの磁界は心配ありません」のビラの内容とほとんど変わりがありません。「通産省資源エネルギー庁は1993年、居住環境で生じる商用周波電磁界により人の健康に有害な影響があるという証拠は認められないと発表しています」とあります。それでは、1997年1月、電磁波の影響で免疫機能が低下し、がん誘発の可能性もあると労働省研究所が実験結果で指摘し、労働省は人体が浴びる電磁波の量を抑えるための対策や防護方針づくりなどに取り組むことを決めておりますが、これについてはどのようにお考えになるのか。世界保健機関は1987年、50G(ガウス)以下では有害な生物学的影響は認められないとありますが、その世界保健機関が、その後の疫学研究報告に基づいて2000年を目途に見直し作業を進めていることについてはどのように考えるのか。「1997年7月、アメリカ国立がん研究所の磁界が小児白血病を増加させる証拠はないとの研究結果も発表されています」とありますけれども、この研究の内容は、アメリカ国立研究所マーサー・リネット博士らのグループが、15歳以下の小児白血病患者638人と健康な子ども620人について調査したもので、2mG(ミリガウス)で1.24倍、3mG(ミリガウス)で1.39倍、5mG(ミリガウス)で3.28倍であったとの研究結果であるとされていることについてはどのように考えているのか。なぜ、市長は、こうもいとも簡単に反論されてしまうことをもって電磁波問題について態度表明をする基準とされたのか。電磁波の影響について、まだ決定的な結論が出ていない今日、人体に悪影響が懸念される疫学研究発表が相次いでいる以上、スウェーデンやアメリカの一部の州や自治体が、その慎重な対策を取っていることに学び、市民の安全と健康を守る立場に立って電磁波問題の態度表明を基準としなかった、この点についての市長の所信をお尋ねいたしまして私の第2回の質問を終わります。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 2回目のご質問にお答え申し上げたいと思いますが、はじめに、負荷率についてどうなのかというご質問でありますけれども、中部電力に伺いましたところ、飯田支店管内におきましては、平成8年度で59.2%、中部電力全体におきましては、平成7年度で53.8%となっているとのことであります。 そこで2点目の質問といたしまして、ピークカット時について市民に対するPRが必要であるが、どうなのかというご質問でありますけれども、議員ご指摘されましたように、まだ十分な点はないわけでありますけれども、しかし、それなりの取り組みを今、行っているところであります。その一つが公共施設におきましての新しいエネルギーの積極的な活用であります。これにつきましては、みつば保育園あるいは座光寺の麻績の里の交流センターにおきまして太陽光発電システムを設置をいたしました。また、緑ケ丘中学校におきましては、新エネルギー産業技術総合開発機構フィールドテストの支援を受けまして10KW(キロワット)の太陽光発電システムを設置をいたすことになっております。また、省エネルギーの対策におきましては、先程も議員がご指摘をされましたが、本庁舎におきましてエコアイスと呼ばれます氷蓄熱式空調システムを投入をいたしたわけでございまして、これはご承知かと思いますが、夜間電力でつくりました氷により昼間の冷房をいたすものでございまして、こういったことが昼間の電力時のピークカットができるようになろうかというふうに思っております。 このように公共施設に率先して取り入れることによりまして市民あるいは事業者の皆さんへの事業拡大を期待をいたしておるところでありますけれども、今後におきましても、このことを推進をいたしてまいりたい、そのように考えておるところであります。 次に、電磁波問題でいろいろな所見を申されまして、さらにまた、慎重な回避を行うべきではないかという再度のご質問でありますけれども、冒頭のあいさつにも申し上げましたが、通商産業省とか世界保健機構、WHO、さらにアメリカの物理学界評議会とか全米科学アカデミー、そして、最近におきましては、アメリカの国立がん研究所などの国内外の公的機関の見解におきましては、現時点での居住環境におけます磁界の健康影響につきましては科学的に否定的な見解が強いわけでありますし、今回計画をされております送電線からの磁界の強さにおきましては、ドイツをはじめといたします各国の規制基準を大幅に下回っておるものであります。つい最近、JR長野駅東口で中部電力が進めておりました高圧線の地下埋設工事におきまして、高圧線から発生をいたします電磁波が健康や生命に重大な影響を与える恐れがあるとする工事差止めの仮処分申請に対しまして、長野地方裁判所におきましては、このことに対しまして因果関係が明確でないとして却下をいたしておるわけであります。日本や世界の公的機関からこのような見解が示されておりまして、また、今回の計画の送電線から生じます電磁界の強さが各国の基準をも大幅に下回っている現状からは、それらの見解を信じてまいりたい、そのように思っておるところであります。 以上であります。 ○議長(小林利一君) 増田企画部長。 ◎企画部長(増田郁夫君) さっきの牛山議員さんのご質問の中で、三菱電機が例の住宅用の太陽光発電システムの製造工場を飯田市へ立地することと新送電線建設とのかかわりの中で、新エネルギーを導入するために多くの電力が必要になるということはおかしいんではないかというふうなお話がございました。 ただ、私ども三菱電機だけのために送電線が必要というふうなことは申してはおりませんで、ただ、それも一つの要因であるということは事実であります。そして、このことについて誤解があるといけませんので、ご質問ではございませんが、あえて申し上げるわけでありますが、このシステムを製造するためには、確かに多くの電力が必要ということになりますが、その初期に投入される電力、これはつくられたシステムを利用することによって、およそ2年くらいで回収ができ、その後は新たな新しい電気を生み出し続けるということになりますので、結果的には既存エネルギーの節約につながる。つまり初期のコストはかかりますけれども、中長期的に見れば地球規模でのエネルギー問題あるいは環境問題に貢献できるものであるというふうに考えておりますので、そのようなご理解をいただきたいと思います。 ○議長(小林利一君) それでは、3回目の質問に移ります。 牛山重一君。 ◆10番(牛山重一君) いつもの質問と大分異なってまいりまして、私は、これでいつもだと5分ぐらいしかないんですが、原稿を読み上げたおかげで25分残っております。若干もう少し時間をいただいて、今度はあまり原稿に頼らずに、今の質問も踏まえる中でお尋ねをしてまいりたいというふうに思いますが、公的機関云々の問題でありますけれども、私、市長が冒頭あいさつで言われた公的機関と言われた部分についてご指摘を申し上げて、反論と言いますか、新聞の見出しだとか中電の資料だけをもとにして言われるのはちょっと問題があるんではないかと、環境文化都市を掲げる幹部の皆さん、ましてや市長を先頭にしてそういうふうでありますから、きっと原文を取り寄せたり、インターネットか何かで使われて、その資料内容についてかなり精査をされてのお話だろうというふうに思いますけれども、この問題については新聞で見出しだけを見て、その報道だけを信じて、そして、中電の資料だけを信じて、市民の皆さんの健康に、将来にわたっての健康についての問題を、ちょっとそういう部分だけで今のような態度表明をされる、基準にされることについては私は納得しかねます。 再三申し上げますけれども、この問題は、まだ100%因果関係について証明はされていません。私もそのことは十分承知をしております。ただ、公的機関、国も私は公的機関だと思います。アメリカの自治体、州、これも私は公的機関だというふうに思います。スウェーデンは、ちなみに皆さんもご存じだと思いますが、2mG(ミリガウス)、これを基準にしながら保育園を送電線の下から撤去したり、それから、地中化を求めたりというようなことで国を上げてその対策に取り組んでいること、これはもうご存じのとおりだというふうに思います。こういった公的機関、自治体としては、その長である市長、これも当然のことながら公的機関でありますが、そういった部分の公的機関が取っている態度、それをもっと研究し、学んで、そういった立場に立たれるのが私は、かねがね市長が言われる市民党的立場ではないか。どうも私は今の答弁をお聞きして、あまりにもちょっと中電寄りすぎの、企業寄りすぎの答弁ではないかなというふうに思います。 それから、長野の駅前云々の話が出ました。私たちや市民の皆さんが求めているのは、まさに地中化を求めているわけでありまして、その判決が出たことをもってどうこうということではございません。むしろ40m下へスウェーデンのように地中化していただければ、それだけ電磁波が少なくなるわけでありますから、そのことについて求めているわけでありますから、そのことをもってどうこうとやかく言うということについては、ちょっと私は解せないわけであります。 電磁波の問題につきましては、私は市民の将来にわたっての健康を守っていくという立場に立って市長はきちっとした態度をされていくことが、その道が正しいんではないかなというふうに思います。 それから、ここに資料がございますけれども、今、市長は中電寄りの、どうも答弁ではないかというふうに私申し上げましたが、その肝心の中部電力ですけれども、私が入手しました資料によると、「飯田市北西部通過の送電線新設計画について、ご説明内容の一部削除のお願い」これはマスコミ各社にそのお願いを出したようでありますが、これは平成9年の5月15日付の中部電力飯田支店の文書であります。これによりますと、「5月13日に説明させていただきましたが、その内容の一部を下記の事情により削除したいと存じます。誠に申し訳ありませんが、是非ご理解いただきますようお願い申し上げます」これはマスコミ各社にこのようにお願いしているわけであります。「削除をお願いしたい内容、農振法の解除を6月末までに申請できないと工程的に厳しくなる。2、削除をお願いしたい理由、座光寺下市田地区は反対同盟の締めつけが大変厳しく、地権者の正式同意がなかなかいただけない状況下にあります。農振法のことがオープンになりますと、反対同盟の矛先は数名の地権者に向けられ、結果として地権者を大変苦しい立場に追い込んでしまいます。当社といたしましては、このような事態を何としても避けなければなりません。すでに鉄塔敷の地権者の大半からは内々の承諾をいただいておりますので、今後飯田市自治会の協力を得て反対同盟との話し合いの中から円満解決できるよう最大限の努力をしたいと考えております。以上」こういう文章がマスコミ宛てに出されております。反対をされている市民の皆さん、一生懸命寝食を忘れて仕事もろくにできずに、自分たちの孫子の子孫にわたってまで電磁波の問題をどうするか、環境の問題をどうするか、一生懸命取り組んでおみえになるわけであります。飯田市民であります。この市民運動に対して、何といいますか、こういう文章の表現でされる、こういう企業寄りの立場で、この問題を解決しようとする市長の立場は、私は田中市長の立場は誠にまずいと。田中市長らしくないと思います。是非市民の側の立場に立ったこの問題についての態度表明をしていただきたいと私は思っております。 環境問題は、私、第1回目の質問でも言われましたけれども、今日、地球規模で全人類の課題としてクローズアップされております。以前私は、テレビでいくつかの環境問題についての報道を見る機会がありました。以前は、環境で飯が食えるか、この部分については、かなりまだ言われる方もおみえになりますけれども、例えば、鳥が生息するような環境をどのようにつくっていこうかという、そういう環境保護グループの運動に対して、鳥を殺してしまえというような落書きまで、その反対をされている、保護をしたいと思っている人たちの壁やそういうところにスプレーで書いてあったというようなことも以前はありました。ですけれども、ブラジルでの地球サミット以来環境問題というのは、その方の思想信条の問題、政治的立場を超えて大きな問題として取り上げられて運動も前進してきている、このように思います。ムツゴロウの問題もそうでありました。最近の日本で言いますと、新潟県の巻町や岐阜県の御嵩町、あそこにおける住民投票もそうであります。私がこの質問を取り上げるときに、ある友達から、「牛山君や、中電送電線をやってもらえば飯田市の道路もよくなるし、そういう立場でやってみたらどうよ」というような冗談を言われました。そのときに私は本当にはたと思ったんですが、あの巻町の原子力発電所はいらないと言われたあの町長さんをはじめ住民の皆さん、きっとそんな中電の送電線によって道路がよくなるとかどうとかいうようなそんな生っちょろい問題ではなくて、もっとこのまちがよくなりますよ、いろいろのことがよくなりますよという猛烈な利益誘導があったというふうに思います。しかし、それをはねのけて巻町の皆さんは将来のまちを自分たちの手で決定したわけです。そういう時代であります。御嵩町も、町長さん、あの産業廃棄物の設置をめぐって、それに関連しているのではないかという人からバットで殴られ、瀕死の重症を負ってこの問題に取り組んで、ああいう住民投票の結果を生むことになりました。このことは、そこに住んでいる住民が、その地域の環境のことを決めていく、さまざまな問題を決めていく、まさに住民こそ主人公の立場が、国の従来の環境政策、エネルギー政策の方向を転換させて、21世紀に向けて環境を守りながら経済を発展させる展望を切り拓く社会をつくりつつあると言っても私はいいと思います。 こうした流れの一環として、今回の中電送電線問題をどのようにとらえ、私たち飯田市民は何をなすべきかが問いかけられました。環境文化都市づくりを目指す飯田市、その市民から負託を受けた私たち議員と議会、今度の9月議会で、それぞれの陳情、請願を審査することになります。この場で市長にお願いすることではありませんけれども、私は、この審査の中で、いろいろの立場のご意見を、そして、指導をお聞きをしたり精査をし、勉強をしながら、慎重な議会としての態度表明をしていく必要があるというふうに思っております。自治体の長である市長の態度表明は、私は企業の側、中電の側に立つのではなくて、市民の願いにこたえる内容でなくてはならないと考えます。市長が、万が一、この送電線事業が必要との認識に立っても、電磁波の危険性を回避するためのルート変更と変電所設置場所の変更、送電線の地中化を求めて中電との交渉に当たっていただきたい、このことを切望をする次第であります。今度の問題は、私たち一人ひとりに大変大きな課題を与えていただきました。今度の事業は10万V(ボルト)以下の事業でありますから通産省の直接事業認可を必要とするというような事業ではありません。従って、ゴルフ場のように、ああいう大型開発、その環境アセスにかかわって、その自治体の長の意見を付記しなくてはならないとか、住民合意だとか、そういう問題についても、7万7千V(ボルト)でありますから技術基準だけクリアすれば中電がやることはできます。できますけれども、私は市長に、最後まで市民の立場に立って中電に言うべきことはきちっと申し上げていっていただきたい、このことを最後にお願いをし、この件についての市長の決意を、所信のほどをお尋ねして私の質問を終わります。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 3回目のご質問にお答え申し上げたいと思います。 電磁波につきましては、ご自身が勉強されてまいりました体験からいたしまして、いろんなご意見をお聞かせいただきました。公的機関としての判断はどうなのかという再質問だったと思いますけれども、電磁波の問題につきましては、先程もお答え申し上げましたが、日本や、あるいは世界の公的機関におきましてもさまざまな見解が示されておるわけでありまして、こういった問題に対して市が独自に科学的な根拠を持って判断をできることではないというふうに思っております。そこで、さまざまな見解があるわけでありますから、現段階におきましては、そのようなご意見を聞く中で判断をいたすべきものであろうというふうに思っておりますので、結果として公的機関の見解を尊重いたしていかなければならない、そんなように考えておるところであります。 送電線の問題につきましては、今日までもそれぞれのお立場の皆さん、お考えがございますから、そういった皆さん、あるいは団体の方々からもご意見を拝聴してまいりました。当然のことでありますけれども、市民のシンボルであります風越山の麓を通ることになるわけでありますから、私どもといたしましては、やらなければならないということになれば、そういった市民感情につきましても十二分に中電の方にお願いをしていかなければならない、そのように思っておるところでありまして、さらにまた、市民の皆さんのご意見を聞く中で、この問題につきましても適切なる判断をいたしてまいりたい、そのように考えております。
    ○議長(小林利一君) 以上で牛山重一君の一般質問を終わります。 それでは、次の一般質問を行います。 西尾喜好君。 ◆21番(西尾喜好君) 明政会の西尾喜好でございます。 今年の夏は不順とも言われ、冷夏とも言われており、7月、8月には本土に台風が上陸し、近年あまり例がないと言われており、九州、山陰地方には多くの被害を及ぼしましたが、幸い当地方には、若干の公共災害はありましたが、大したこともなく幸いでありました。しかし、9月に入りましても残暑の大変厳しい毎日であります。 今回は福祉関係について質問をしてまいりますが、福祉のことでありますので、わかりやすく明快なるご答弁を、まずもってお願いをしておきたいと思います。 最初は私の所見を申し上げ、質問に入りたいと思います。 今、国、地方を通じて、福祉、経済、環境をはじめ、教育、産業等時代的転換期を迎えております。日夜報じられている事柄に接していると、飯田市としてもボヤボヤしてはいられないような焦りさえ強く感じます。市長をはじめ職員のご努力には敬意をあらわすところでありますが、一層の熱意あるお取り組みを願うところであります。 本日は福祉問題と医療対策について具体的な何点か質問をいたし、見解をお聞きしていきたいと思います。 質問をいたす前に私の道義的見解を述べておきますが、それは現在の社会に欠けることは道徳的観念の低下による人間らしさの点であり、あまりにも経済、科学をはじめ近代化に国を上げて取り組みをしてきたツケが社会秩序の荒廃を招いていると考えます。私どもの育った初等教育と社会の通常生活の中には、他人を思いやる心、年寄りを大事に思う心、自然を大切にする心、そして、たくましい人間に成長する方向、方針が基本的にあったと思います。こう申し上げますと、一口に古臭いと言われるかもしれませんが、どんなに時代が変わったり動いても人間教育の根底には変化はないものと思います。この点について通告はしてありませんが、教育長さんに学校教育における福祉問題をどのように考えておられるのかをお聞きをしておきたいと思います。 さて、通告に従いまして質問させていただきます。 飯田市におきましても、本格的な超高齢化、少子化社会を迎えつつある中で、市民の誰しもが健康で生き甲斐を持ち、安心して暮らしていくことができる地域福祉社会を進めていくことが大きな課題となっております。そうした中で、福祉の方向として地域社会を基盤とした福祉施設の拡大や内容の充実が進み、その中で各種の福祉サービスを求められております。そうした中、飯田市が福祉施設の充実、整備のために大変な努力をされていることに市民等しく感謝を申し上げるところであります。 そこでまず、デイサービスセンターについてお尋ねをしたいと思います。 デイサービスセンターの現状と利用実績について。また、現在までの開設されたセンターの問題点と併せて今後の開設予定について。3番目に、県下に先駆けて開設され、開設1年を迎えようとしている24時間ホームヘルプサービスの現状と問題点についてお伺いをいたします。 次に、保育園改築計画と今後の予定についてお伺いをいたします。 現在、飯田市立の認可保育園は24園あり、そのほかにへき地保育園が2園、合わせて26園あります。近年は出生率の低下と園児の減少による漸減傾向にありますが、年次計画的に改築等を進められてきておると思いますが、すでに老朽化し、早急に改築すべき園も多くあると考えますが、今後の改築計画とその後の予定についてお考えをお聞きしておきたいと思います。 次に、地域医療の高度化と多様化の推進についてお伺いをいたします。 第4次の基本計画にも示されておりますように、長寿社会の到来や慢性疾患の増加等による医療構造の変化や医療需要の増加に対応する医療の高度化や多様化に市が積極的に取り組んでおりますことに深く感謝を申し上げます。そうした市長のお考えのもとに無医地区解消のために大変ご配慮をいただき、今年4月には下久堅地区へ診療所が開設され、一部無医地区でありました竜東地区も解消され、地域住民は大変喜んでおるところであります。 そこでまず、診療所として開設されております三穂、千代、上久堅、下久堅それぞれの診療所の現状と利用状況についてお伺いをいたします。 次に、歯科診療についてお伺いをいたします。 このことにつきましては、私も議員としてお世話になり今年で9年目に入りますが、歯科診療の地域出張診療ができないものか、過去何回か市会一般質問でお伺いをしてまいりました。最近では、最近とは言えませんが、平成3年第2回定例会で質問をいたしました。その都度歯科医師会との話し合いをしながら研究、検討をしていくとの答弁をいただいてまいりました。6年も研究をいただきましたが、その後どのような状況かをお伺いをいたします。 最後に、仮称福祉バス試行計画についてお伺いをいたします。 このことにつきましては、過去多くの議員から質問をされてきましたが、交通弱者の足確保対策についてお尋ねをいたします。 仮称福祉バスの試行計画についてでありますが、交通弱者の足の確保の重要性については申すまでもありませんが、運行に向かった試行計画案が交通問題懇談会のメンバーの皆さんの大変なエネルギーと努力で示されました。その後の経過と計画案の内容について、まずお尋ねをいたします。 併せて予定とされている試行時期もお伺いをいたしまして、私の第1回の質問を終わります。(拍手) ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 西尾喜好議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 はじめに、デイサービスセンターの現状と今後につきまして、まず、現状と利用実績につきましてお答え申し上げてまいりたいと思います。 デイサービス事業は、ホームヘルプサービス事業、ショートステイとともに在宅福祉サービスの3本柱の一つと位置づけられておりまして、在宅の虚弱老人や寝たきり老人をリフトバス等によりデイサービスセンターへ送迎をし、各種のサービスを提供することによりまして、心身の機能の維持、改善を図るとともに、介護している家族の皆さんの負担軽減を図ることを目的とした事業であります。 当市のデイサービスセンターは、現在5か所8施設を設置をいたしておりまして、市内全域を対象にサービスを行っておりまして、一日当たりの利用定員は、8施設合計をいたしますと、99人という状況であります。運営につきましては、市の直営1か所、社会福祉法人萱垣会への委託が1か所、飯田市社会福祉協議会への委託3か所という状況でございます。 利用状況でございますが、本年7月の状況で言いますと、実利用者637人、一日当たりの平均利用者は98.1人という状況でありまして、利用者も逐次増加をいたしており、一日当たりの利用者は、利用定員に対しまして、ほぼ100%の利用状況となっております。 現在までに開設されたセンターの問題点についてでありますが、デイサービスセンターにつきましては、市民への利活用のPRが済みまして、利用者の増加とともに地域福祉の拠点として位置づける中でデイサービスセンターへのボランティア活動を進めていただくなど、地域福祉の推進にも効果が上がっている状況でありまして、こうした市民の方々の協力に感謝を申し上げる次第であります。 デイサービスセンターの課題といたしましては、高齢化の進展に伴いまして増加をするニーズに対応できる質の高いサービスの拡充をいかに進めていくかということでございまして、計画的な施設の整備とともに、本年度から鼎デイサービスセンターにおきまして、休日や祝祭日など1年365日を通じて利用できるホリデーサービスを実施をすることといたしたところであります。今後引き続きまして施設の有効利用や効率的運営に努めてまいりたいと考えております。 今後の開設の予定でありますが、飯田市老人保健福祉計画等に基づきまして3か年実施計画で具体的な建設計画を立てて進めておるところでございまして、本年度は川路に建設を行っておりまして、続いて伊賀良、山本地区を中心といたしました西部地区への建設を計画をいたしているところであります。これからのデイサービスセンターの配置計画につきましては、急速な高齢化の進行や介護保険制度の導入など大きく社会情勢が変化をする状況下にありまして、こうした状況を見極めながら計画を見直していかなければならないと考えております。 次に、24時間ホームヘルプサービスの現状につきましては、昨年10月から飯田市社協へ委託をいたしまして実施をいたしまして、約1年経過をいたしたところでございますが、本年度よりヘルパーの勤務体制につきまして見直しを行いまして、9名を中心といたしました専門班体制として実施をいたしておりますが、この体制につきましても定着をし、順調に業務が行われている状況であります。 利用状況につきましては、現在、利用登録者58名でございまして、事業発足時と比較いたしますと2倍の利用者となっておりまして、市民の理解も進んでいるものと思っております。 問題点といたしましては、当初から問題となっている巡回地域が広範であることに加えましてヘルパーの移動時間が長くなることに伴う交通安全対策などでありまして、効率的な事業運営に当たっての一層の工夫が課題となっております。今後におきましては、介護保険制度の導入に向けて滞在型サービスを含めたホームヘルプサービス全般のあり方について研究をいたしてまいる考えであります。 2番の保育園の改築計画と今後の予定につきましては、建築後の経過年数や老朽化の進み具合、少子化の進行する中での保育需要、また、立地条件や地区の要望などを踏まえる中で、適正な規模や配置を見極めながら年次計画的にその整備を進めていく必要があると考えております。特に、木造建築で築後20年以上を経過をし、老朽化が進んだ施設につきましては、大規模改修や維持修繕などの経費も多額に必要となってまいりますことや、民間保育所の改築におきましても、やはり老朽化が進んできておりまして、改築等施設整備を実施をするに当たりましては資金の公的補助も必要となってまいるわけでございまして、公私立合わせまして改築進行を図っていく必要があると考えております。いずれにいたしましても、保育園の改築や大規模改修などを実施をするにつきましては多額の支出を伴うわけでありまして、財源の確保としまして国県の補助が必要と考えております。当市の中長期にわたる財政計画などを勘案しながら、実施計画の中で具体的な箇所を位置づけてまいる所存でございます。 地域医療の高度化と多様化の推進につきまして、無医地区解消による診療所開設に伴う現状と実績の質問でありますが、現在、飯田市が設置開設をいたしております診療所といたしましては、上久堅、千代、三穂地区に3か所の診療所がございます。また、下久堅地区で開業されておりました医院の閉鎖に伴いまして下久堅が無医地区となり、その対応に苦慮いたした経過がございましたが、幸い本年6月に医療法人輝山会で診療所を開設をしていただき、無医地区を解消することができました。市が管理をいたしております3診療所につきましては、いずれも飯田市医師会や飯田下伊那医師会のご協力をいただき、上久堅診療所は代田医院に、三穂診療所は市立病院、また、千代診療所は飯田橋外科内科病院にそれぞれ診療業務を委託をいたしております。診療日は各施設まちまちでございますが、原則として、上久堅診療所は日曜、祝祭日を除く毎日、三穂診療所は毎週水曜日、千代診療所は毎週火曜日と金曜日の午後診療をいたしております。 平成8年度の実績によります患者数につきましては、上久堅診療所が9,738人、三穂の診療所は1,782人、千代の診療所は1,858人となっております。 課題といたしましては、毎日診療を望む声があるものの医師の確保が困難なこと、さらには受託者側から見れば診療所の経営ということなどから毎日診療が実現できないことでありますが、地域に医療機関があることが保健福祉の拠点となって地域住民の安心感が得られ、心の拠り所となることが最大の効果であると考えております。 歯科の地域出張診療につきましては、平成3年の第2回定例会におきまして西尾議員の一般質問に対しまして、歯科医師会と協議を重ねたいとお答えをした経過がございますが、平成4年に千代地区で実施をいたしました歯の健康状態に関する実態調査におきましては、20代を除き、どの年代でも半数以上の人がかかりつけの歯科医を持ちまして、かかりつけ歯科医は6割以上が竜丘と川路に集中をいたしているという調査結果もございます。その後歯科医師会とも事務レベルで協議をいたさせておりますが、歯科の地域出張診療にはいろいろと難しい問題があると思っております。例えば、歯科診療設備の投資経費が高額になること、また、歯科医師の確保、さらには全市的な歯科診療所の状況等課題が多く、引き続き慎重に調査検討する必要があると思っております。寝たきり老人や心身障害者の歯科診療につきましては、在宅寝たきり老人歯科保健推進事業の中で往診診療を実施をいたしておりまして、好評を得ておりますので申し添えておきます。 仮称福祉バス対策の運行予定と今後についての質問でありますが、仮称福祉バス対策につきましては、今日まで関心を持たれている多くの市民の皆さんや議会をはじめ交通問題懇談会などで貴重なご意見をいただいているところであります。交通弱者の足の確保につきましては、本年3月の交通問題懇談会に一つの試行計画案として計画をお示しし、その後試行運転を実施するに当たってのさまざまな諸条件について検討をいたしてまいりました。利用対象者は、高齢者、身体障害者をはじめ高校生などの、いわゆる交通弱者を中心に、どなたでも利用できるようにしたいと考えております。限られた財政の中で最少の事業費で事業効果の高いものとするため、交通問題懇談会に提案をいたしました試行計画案をたたき台として、バス会社はもちろんタクシー業界などに事業費の試算をしていただくとともに、市が直接バスを購入し、運行する場合、さらには現在市が持っている自動車、例えばデイサービスセンターの送迎用の車を利用しての運行する方法などについても比較検討をいたしてまいりました。さらに試行路線や停留所など現状のバス路線を踏まえる中で、多くの方が利用しやすくするためには、どのような運行計画が望ましいのかを検討いたしてまいりましたので、今日まで時間を要したわけであります。 こうした検討を行っている中、バス会社からは、現在運行いたしている路線バスのうち、平均乗車密度5人未満の久堅線、千代線、大休線の整理のため路線廃止したいとの申し出がありました。試行計画の具体化に向けて、現在は、この既存バス路線の廃止についても視野に入れ、県の補助事業である廃止代替バス運行補助金を申請することを考え合わせ、代替バスの運行を取り入れながら、併せて市内循環系統の運行により利便性を高めて交通弱者の足の確保をすることについて検討をいたしております。従って、試行計画の作成に当たりましては、福祉バスにとらわれることなく、まず交通弱者の足の確保を行うためのバス運行を考え、試行を行う中で、福祉施策としてのバス運行について、さらに検討いたしてまいりたいと考えております。 試行に向けた今後の進め方につきましては、この9月16日に交通問題懇談会を開催をいたしまして具体的な試行案を提示をし、ご意見をお聞きする予定でおります。続いて18日に予定をされております市議会全員協議会に同じく試行計画案を提示をいたしまして、議員各位のご意見を伺いたいと考えております。それらのご意見を踏まえまして、計画路線の自治会などを通じて試行しようとするバス運行計画をお示しをし、地域の皆さんに理解を深めていただき、より多くの皆さんが利用していただけるよう、運行ダイヤや停留所の設置などについて地域の交通機関として、ともに研究をいただけるようご協力をお願いしてまいりたいと考えております。試行計画の実施に当たりましては、さまざまなご意見や要望があるかと思いますが、すべてを満たして試行を開始することは今後さらに時間を要することと考えられますので、一定の条件が整い次第、試行運転を開始をし、1年間の試行運転を行った段階で、さらに課題や問題点を整理をし、その後の運行計画の検討などを行ってまいりたいと考えております。 以上で第1回の答弁といたします。 ○議長(小林利一君) 教育長、通告にありませんが、お答えできますか。 小林教育長。 ◎教育長(小林恭之助君) 先程の福祉の問題につきましてお尋ねでございますけれども、学校教育の現場においては、さまざまな活動を通す中で、どの学校でも大切にして指導をいたしておると思います。議員がご提案のとおり他人を思いやる心とか、あるいは年寄りを大切に思う心とかいうことは今、子どもたちの指導になくてはならない大切な心であると、こういうふうに思っております。 市内の学校教育の現場で申し上げますと、福祉教育の中で福祉施設とどうかかわっているかということについて言いますと、老人ホームあるいはアップルハイツあるいはハートヒル川路、明星学園あるいはひまわり学園等々訪問もして交流をしております。このほかにも独居老人宅の訪問とか、あるいは手紙での激励あるいは資源回収の資金で施設に車椅子を贈ると、あるいは花を贈るということなどもやっておる現状でございます。今後大切な教育の一環として継続していかれるよう指導してまいりたいと思っておるところでございます。 以上でございます。 ○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 西尾喜好君。 ◆21番(西尾喜好君) 通告はなくてご答弁いただきまして大変ありがとうございました。 それでは、第2回目の質問に入りたいと思います。 デイサービスセンターは在宅福祉にとっても大きな存在であり、また、老人、身障者、そして、その家族によい施設サービスの拠点であるということで喜んでおるものであります。 そこで一般的な問題点等についてはご答弁をいただきましたけれども、具体的に私の方から何点かお伺いをしたいと思います。 センターが開設をされてさまざまな問題点があろうかと思いますけれども、例えば、従事する職員の配置が十分充足されておるかどうか。また、サービスの内容がどう工夫して実施をしているか。そしてまた、送迎のバスの運行はどうなっているのか。個人的に送迎等をしておるのかどうか。その他当初見込んだことと異なる点等があろうかと思いますが、利用を希望する者すべてが受け入れられているのかどうか。待機者はいないか。また、利用者とその家族について意見をアンケート等により吸い上げたことがあるかをお伺いをいたしたいと思います。 また、そこで今後の開設予定でありますけれども、国の指導、市の計画によりまして、中学校区に1か所の予定で進められておるわけでありまして、今後は、先程のご答弁の中にありましたように西部地区へというようなお話がございましたが、その後の施設の適正配置の考え方があるかどうか。見直しを今からする必要があるんではないかと、そんなふうに思いますが、その点についてもお聞きをしておきたいと思います。 ここで、私のところへデイサービスセンターを利用しておりますお年寄りの方から葉書が来ております。これは実際に来たものでありますけれども、紹介をさせていただきますので、市長さんの所見をお聞きをしたいと思います。 すべてそのまま読みますが、最初は私の選挙の当選のお祝いを書いてありますので省きます。「一つ西尾さんにお願いがあります。私はデイサービスセンターにお世話様になっております。センターに行くと看護婦さんが親切にいろいろ教えてくれたり、ゲームをしたり大変楽しく、また、お風呂に入れてくれて背中まで流してくれたり、爪まで切ってくれて、至れり尽くせりです。本当にありがたく、知り合いの人が多くできて大変楽しいです。いろいろな話ができます。ただ一つだけ、送り迎えを小さなバスでしてくれますが、私のところから3里ぐらいあると思いますが、道が曲がっていて途中で酔ってしまいます。何とか近いところへつくってもらいたいと思います。どうか何とかお願いをいたします」以上であります。 この手紙について市長さん、どのように所感を持たれたか、後程またお伺いをいたしたいと思います。 次に、24時間のヘルプサービスについてでありますけれども、このことについてはよくわかりましたが、大事業であると思います。どうか、大変でありますけれども、24時間、ひとつこれからも頑張ってやっていただくようにお願いをしておきたいと思います。 次に、保育園の改築の今後についてでありますが、一般的にはご答弁いただきましてわかりましたが、今議会の市長のあいさつで申されましたように、平成10年以降の予算編成及びその執行に当たり、当分の間は財政等の問題により身を切る思いで財政改革をと強調されました。そこで公立保育園の過去10年ぐらいの改築実績を見ますと、昭和59年に山本保育園が改築され、昭和61年に龍江保育園、63年には竜丘保育園と、この時期は隔年に大改築、新築をされてきております。その後は平成8年まで鼎みつば保育園、鼎中央と鼎南2園が統合して新改築がされたわけでありますが、また、その間松尾東保育園の増築が平成8年になされております。それぞれ理由と老朽化程度と事情等があったにせよ、最近では8年間の新改築がされておりません。仮に公立保育園26園が同じようなローテーションで改築をしていくということになれば百数十年かかってしまうというようなことになるわけでありますが、どうか、保育園改築計画は年次計画的に3か年実施計画に沿ってとおりに進んでいただきたいと、そのことを特にお願いをしておきたいと思います。 次に、地域医療についてでありますけれども、無医地区の解消のために大変努力をされたその成果は今後上がってくるものと期待をいたしております。地域の健康づくりの拠点として期待をしたいと思います。 そこでローカル的になって大変恐縮でありますけれども、千代の診療所も週2回の診療をしていただいておるわけでありますけれども、ほかの診療所に比べますと何とか大変遠い地域でありますので一日増診をしていただいて、週3回の診察をしていただくことができないものかどうか、このことをお伺いをしておきたいと思います。実績とかその点については十分理解ができました。 次に、歯科診療についてお伺いをいたします。 大変難しい問題だということは私ども認識をいたしておりますけれども、飯田下伊那の中で歯科の開業医は87あるわけでありますけれども、その中で飯田市が58歯科医が開業しております。うち竜東地区は無歯科地域であります。歯医者さんが1件もありません。市長さんはお若いので歯の治療をしたことがないかもしれませんけれども、実際に歯の治療を受けた人は歯の痛みは耐えがたく、大変なものであります。診療時間はほんの10分か20分でありますが、今は予約制かもしれませんけれども、時によれば1時間も2時間も待ち時間があり、竜東から歯医者さんに行けば交通弱者の人は約1日かかってしまうというのが現状であります。そうした中で、例えば千代の診療所には歯科が出張できるベースもあるわけでありまして、何とか週1回あるいは2回の出張診療ができないものか、その点について再度お伺いをしておきたいと思います。 最後に、仮称福祉バスについてでありますけれども、平成9年の第1回定例会の折にも牛山議員の一般質問の中でも市長さんは次のように答弁をされております。「試行を開始するには国県及び陸運局並びに民間旅客運送業者など、さらに関係地域の方々との試行にかかわる事業費などについての協議、路線や運行時刻、停留場所の決定等について検討を行う必要があると考えております。また、運行しようとするバスが広く市民の皆さんに理解され、多くの皆さんの利用がされるためにも、地域の皆さんとの懇談を行うなど取り組みをしてまいりたいと考えております。従いまして、平成9年度当初からは試行は困難と考えておりますが、できるだけ早い時期に運行が始められるよう準備を進めてまいりたいと考えております」との答弁がありました。先程ご答弁の中では、早急に今回、全協と、あるいは16日の日ですか、交通問題懇談会、それから、18日の全協にはそのことが示されるというようなことで大変ありがたく感謝を申し上げるところでございますが、ただ、その中で、先程ちょっと触れられておりましたけれども、地域の利用者の皆さんとの懇談会を行うというようなことが前回にあったわけでありますけれども、今日までにそうした地元の皆さんとの懇談が持たれたかどうか。先程のお話だと持たれておらないような話でありますけれども、どうしても、やはりこれは利用者との話を十分していただくことが大切だと思いますが、その点についてもお伺いをして第2回目の質問を終わります。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 2回目のご質問にお答え申し上げたいと思いますが、はじめに、デイサービスセンターの今後の計画はどうなのかというお話でありますけれども、配置計画につきましては、順序立てて今、行ってきたわけでありますが、しかし、現在のような急速な高齢化の進行とか、あるいは近い将来予定をされております介護保険制度の導入などがあるわけでございまして、こういった大きく変化をする社会情勢の状況を見極めながら、計画をどのように立てていくのか、そういったことも、これから検討材料に含めていかなければならない、そのように考えておるところであります。 そこで手紙の所感をどうなんだろうというお話でありますけれども、デイサービスを利用されて感謝をもってのご意見だと思います。それだけに期待の大きさを十分感じたわけでございまして、これからもサービス向上につきましては一層また努めていかなければならない、そのように思っておるところであります。ご指摘がされた点もありますけれども、飯田市は、ご承知のとおり非常に広い範囲でありますから、そういった利用状況、利用動向も、やはりこれからの開設につきましては判断材料の一つにしていかなければならないのかなという感じもいたしておるわけでございまして、これからの社会情勢の変化を見ながら、そういった高齢者の皆さんの期待に添えるようなデイサービスを設置をいたしてまいりたい、そのように思います。 保育園の改築についてどうなのかという話でありますが、今日まで計画に従いまして行ってきたわけでございまして、先程も第1回の質問にもお答え申し上げましたとおり、年次計画に従いまして、その整備を進めていく必要があるであろうと考えております。しかし、公設のみならず民間の保育園も、やはりそういった時期がきておるわけでありますから、そういったことも行政としては考え合わせていかなければならないわけでございまして、財政的に難しいときでありますけれども、国県に強力にお願いをする中で行ってまいりたい、そのように思っておるところであります。 診療所の件につきまして、現在2回行っておるけれども、それを3回にどうなのかという具体的なご提案でありますが、今始めたばかりでありまして、今のところ、まだまだどういう状況にあるのかは判断するには早い時期ではないかなという感じがしております。お願いをしてございますドクターの考えもあろうかと思いますので、地元の皆さんのお考え方、それから、施設の利用状況、それから、お願いをしておりますお医者さんのお考え、これらをいただく中で今後の回数につきましては検討いたしてまいりたい、そのように思います。 歯科医師の無医地区につきましては、再三にわたりまして竜東地区にということでご指摘をされてきたわけでございまして、私どもも歯科医師会とも事務レベルにおきまして再三申し上げてきたわけでありますが、残念なことに、なかなか議員のご指摘がされているような状況にないわけでございます。そうかといってお医者さんのように診療ということになりましても、先程申し上げましたとおり相当な設備がかかるわけでありますから、これもまた、なかなか難しい点があるわけでありますけれども、しかし、西部地区の方を見ておりますと、歯医者さんもかなりたくさんあるようでありますから、これからもさらに竜東地域に向けての働きかけを私どもといたしましてもいたしてまいらなければならない、そのように思っておるところであります。 福祉バスにつきましては、先程お答え申し上げましたが、いろいろと議論をしてまいりました中で信南の方から現在の路線を廃止をしたいという新しい問題が起きてきたわけであります。それも含めて、このバス運行をどうしたらいいかという新たな問題が生じてきたわけでございまして、そういった問題も取り組む中で、ある程度の骨子ができてきたわけでありますから、それをもとにして交通問題懇談会あるいは議会の全協において議論をいただくわけでございます。当然地元の皆さんにもそういったお考えがあろうかと思いますから、私どもといたしましても、そういったものの骨子をまとめながら、地元の意向もそれらに含めて、地域にとってよりよいバス運行がどうあるべきなのか、ともどもご一緒に検討いたしていくべきであろうと、そのように思っております。 ○議長(小林利一君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(知久一彦君) デイサービスセンターの現況について5点ほどご質問をいただきましたので、お答えを申し上げたいと思います。 第1点の職員の配置が十分であるかどうか、こういうことでございますが、当市のデイサービスセンター5か所8施設ともに生活指導員あるいは看護婦、ヘルパーなどを配置しておりますが、国の職員配置基準を満たして充足しているものと思っております。 サービス内容をどう工夫しているかというご質問ですが、各デイサービスセンターともに、お花見であるとか、あるいは七夕祭あるいはクリスマスなど季節の行事、あるいは職員によるリハビリ的な軽体操、また、個人、集団によるゲームなどを取り入れておりまして、喜ばれるあるいは親しまれる工夫をいたしておるところでございます。 送迎はどうなっているかというようなことでございますが、原則として施設のリフト付バスで送迎をいたしておりますが、少人数ではございますけれども、送迎時間の都合あるいは利用者の体調などによっては家族が送迎をしている利用者もございます。 4つ目に、希望者すべて受け入れているかと、こういうことでございますが、虚弱老人から寝たきり老人まで、一応申し出によって在宅介護支援センターで調査をいたしまして、その利用基準を満たしている人はすべて受け入れをしているところでございます。ただし、利用者が多くなるというような状況の場合には、その利用状況によって利用回数を調整するというようなことも現在行っているところでございます。 次に、利用者家族にアンケート等によって意見を吸い上げたことはあるかと、こういうことでございますが、それぞれのデイサービスセンターでは運営会議というものを設置しておりまして、四季折々の行事あるいは運営に当たっての意見を聞いたり、協力をいただいているところでございます。また、家族が参加する介護教室あるいは連絡ノート、こういったものによりまして意見交換をする中で、施設と利用者がつながりを持つように配慮をいたしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(小林利一君) それでは、3回目の質問に移ります。 西尾喜好君。 ◆21番(西尾喜好君) ご答弁ありがとうございました。 それでは、3回目の質問に入りたいと思いますが、時間がありませんので簡略に質問させていただきますが、デイサービスセンターの利用者の手紙については、市長さんの方でも十分ご理解をいただけたと思いますが、私も、このことについては大変、施設あるいは中におる職員の皆さん、そして、大変よくしてくれていい施設でありがたいと。そうは言っても、どうしても遠くて酔ってしまうということが大変、この方の意図するところだと私も思います。そういう意味からも、今後どうしても施設の適正配置というような意味からも、見直しをどうしてもしていただきたいと、そんなふうにお願いをするわけであります。例えばでありますけれども、千代と上久堅の一部、龍江の一部をエリアとした地域へ、同じような規模でなくても結構でありますけれども、やはり竜東地域は1か所だけでは、どうしてもこれから高齢化が進む中で、広範囲の中で適正配置とは言えないではないかと、そんなふうに思いますので、その辺について、もう一度市長のお考えをお伺いをさせていただきたいと思います。 それから、保育園の改築計画等につきましては、よくわかりましたけれども、やはり3か年の実施計画に基づいて年次的に、このことは大変財政的にも厳しい状況でありますけれども、やはり先程私の方からも質問させていただきましたように、後へずっといきますと大変、1年に2つの保育園、3つの保育園を改築するというようなわけにはまいらんわけでありますので、どうか3か年の実施計画に基づいて変更のないように、ひとつ進めていただきたいと思います。お聞きをしますと、3か年の実施計画は変更の計画でもあるというようなことも言われます。そうでなくて、この件については是非そんなことで進めていただきたいとお願いをしておきたいと思います。 地域医療につきましては、診療所の件につきましては了解をいたしました。大変診療していただいて地域の皆さんが大変喜んでおるわけでありまして、また、様子を見て、その利用状況等においては、また診療日数を増やしていただきたいと、そんなことをお願いをしていきたいと思います。 歯科診療については大変厳しい状況ということでありますが、そうは言いましても竜東地域には無歯科地域であります。私も何回も質問をしてまいりましたけれども、どうか今後も再度引き続いて、ひとつ市長さんの方のお力で、行政の力で、週に一度でも出張診療のできるような、そういう方向に、ひとつ力を注いでいただきたいとお願いをいたしたいと思います。 仮称福祉バスの対策につきましては、大変ご努力をいただいて、そういう方向に進んでおるということは大変ありがたいことでありますし、ただ、竜東方面の路線バスの代替というようなことが、優先のような形で進めていただけるというようなお話を承りましたが、基本的には飯田市の福祉バスとなりますと市全体を見据えて、ことに市立病院を核とした運行とのことでありますが、病院、市役所より遠い地域、特に、三穂、山本、そういった地域の対策も今後早急に対応すべきだと、そんなふうに思いますが、その点について最後にお伺いをいたしまして私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 3回目のご質問にお答え申し上げたいと思いますが、デイサービスセンターについて、おそらくサテライトサービスのようなもののご提案だろうというふうに思います。先程も若干お答え申し上げたわけでありますけれども、社会情勢が大きく今、変化をしている時代であるだけに老人保健福祉計画の見直しの中で、さらにまた、利用状況を見ながら現在あります既存施設を活用しながら、ただいまご提案がございましたようなことも今後の検討材料にさせていただきたい、そのように思っております。 保育園の改築につきましては、確かに計画からいきますと、そのような段階で100年なんていうことになってしまうということになるかもしれませんが、やはり施設の状況というものは、これはよく判断をいたしていかなければならないわけでありますから、財政計画は財政計画といたしまして、しかし、それぞれの保育施設の状況も判断をいたしていかなければならない、そのように思っておりますので、そういった点についてよく精査する中で取り組みをいたしていかなければならない、そのように思っておるところであります。 それから、福祉バスにつきましては、5人以下の利用率がなくなった路線があるわけでございまして、現在の路線を廃止をしたいという問題が出てきたわけでございます。それを含めて現在まで検討されてまいりました福祉バスのことも併せて一緒に検討を行っておるところでございまして、それをまた議会の方にもお示しをする中でそれぞれのお立場でのご提案をいただく中で市民の皆さんにとってよりよい方策を検討いたしてまいりたい、そのように考えております。 ○議長(小林利一君) 以上で西尾喜好君の一般質問を終わります。 ここで昼食のため暫時休憩をいたします。 午後の開始を若干早めますので、ご承知おきをいただきたいと思います。       11時45分  休憩  -------------------------------------       12時51分  再開 ○議長(小林利一君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 一般質問を続行いたします。 井坪隆君。 ◆13番(井坪隆君) 明政会の井坪隆でございます。 今からちょうど4年前のこの9月議会、私が議会議員として初めての一般質問に立たせていただきました。緊張を振り切ろうと演壇であまりにも大きく声を出しすぎて、当時の三井総務部長から、「上郷にはマイクとかアンプはないのか」と冷やかされたことを覚えております。私は、農業が家業とはいえ、サラリーマン生活を部下を抱えて20年、そして、勤め、先頭を切って趣味に没頭できましたそれまでの温室のような生活から、市長と対等の地位にあって議決権を行使するという議会という根本的に違った世界に入った私には、戸惑いを通り越した苦悩の日々を過ごしてまいったのが実情でございます。以来、先輩の皆さん、そして、同期の皆さんに親身になって助けられ、温かな気持ちで支えられ、そして、わがことのように指導をいただきまして、おかげさまで5年目の今日を迎えることができました。ありがたいことです。そして迎えた本年、1997年、これは私どものかかわる地方行政の大綱を定める地方自治法施行から50年を迎えた記念すべき年であります。しかしながら抜本的な改革の必要も迫られてきたことから、50年を経た今日ただいま論議されている地方分権及び行財政改革への経緯となっていることは周知の情勢でございます。 さて、わが飯田市議会におきましては、その改革の今日的社会情勢を先取りし、議員定数に関する論議を2年前に実施した結果、実質的に定数を減らすという自らに厳しい判断と決断を下し、この4月の市議会議員選挙に臨んでまいりました。その選挙は、定数の減員という状況にありながら予想を翻した多数激戦となり、結果、平均年齢が7歳以上も若返る前途有望な新進気鋭の輝く同志を迎えることとなったことは、結果論ながら議会改革の波の広がりを感じさせるものであります。新しい議員のお一人ひとりにお話を聞く機会がこれまでにもありましたが、それぞれ立派な経験と経歴のもとに出てこられて筋を持った素晴らしい方々でございました。この新しい力に私ならずとも市民は大いに期待を寄せているところでございましょう。もちろん伝統ある飯田市議会を今日まで築いてこられた先輩の豊かな経験と卓越した知識に頼りながら、ともに新しい議会を築いていかなければならないことは言うまでもありません。全国の地方議会においては、議員定数の削減を求める住民の直接請求の提出にもかかわらず、議会がこれを条例化しないケースも少なくない中にあって、わが飯田市議会が定数を減らすという英断を下したことは、改革の姿勢を市民に示すこととなり、本日の行財政改革の議論の資格を得たものと私は考えます。 そこでまず、財政改革の推進に当たっての考え方をお聞きいたします。 今日までの飯田市政は、時代の要請と客観的な市民要望に対する投資を行い、そして、新市建設計画、地方拠点都市整備計画に基づく事業の推進をはじめとして、これまでにおいても、厳しい財政状況下、地域の活性を求めて積極的に事業展開を行ってきました。こうした事業展開には当然ながら有利な起債をはじめ国県の補助事業などを積極的に導入していく必要がありました。こうして行政の執行者として将来に向けた市政の方向を示して、それに向かって大方の市民の要望にこたえながら市政を運営していくということは、負託を得た政治家として課せられた仕事であります。その過程では財政運用の目安として議会の監視の中で起債制限比率などの注意を払ってきたわけであります。これに対し、理想論や机上の論議で起債を重ねる市政を推進して、これこそが財政危機を招いたと断言する主張は、総体的な財政運用の視点で多くの市民から見れば的を得てるとは言いがたいものです。 さて、このたびの国の財政構造改革による地方財政への影響として、特に地方交付税制度の見直し、有利な起債の縮減、国庫補助金の整理合理化が具体的に提案されておりますが、これらの地方にとっての懸念材料というものは、地方財政の根本を覆すに等しく、言わば甘えの構造にメスが入ると同時に、地方としての財政の自主性がいやが応にも高まらざるを得ない、そんな方向が見えてまいります。今議会の冒頭の市長あいさつにもありましたが、本市においても平成10年度を初年度とする長期財政計画において大幅な財源不足が見込まれるとのことです。そこで当面方向転換を迫られることとして歳出の見直しを市長あいさつにて表明されております。その際市長は表明されませんでしたが、加えて一方では、自主財源の増収確保が必要となってくると考えます。このような中で、特に歳出の見直しにおいての問題は、その個別の手段もさることながら、最も重要なことは、市政のイメージや自治体経営の要諦、これらをどう考えるかであります。つまり市長として、未曾有の財政難に対して歳出の削減をせざるを得ない市政運営にどういう姿勢でのぞむのかという点であります。歳出の削減は明らかに市民生活に影響が出てくる可能性も考えられます。しかし、このまちを預かる市長として市民の負託には精一杯こたえていかなければなりません。そして、厳しい中に将来を見据えて市民の夢を叶えるべく、社会基盤の整備や福祉政策の重要なものはそれなりに淡々と推進していかねばなりません。それを市民は願っております。 そこでお伺いいたします。 重点的な歳出の削減を図るに当たって、市長としての政策ビジョンをどう掲げるのか、市長のご所見をお伺いいたします。 また、歳出の削減とともに自主財源の増収確保の必要性も議論されなければなりませんが、現状から分権型社会にいこうとしようとするときに非常に難しい課題ではないかと考えます。話は飛びますが、古代ローマ人はパンとサーカスの両方を求めて拳を振り上げたと言われますが、そのような社会がどんな結末を迎えたかは歴史を知る者にとっては明らかであります。財源の確保に向けて市民に受益と負担の関係を明らかにし、増収に積極的に取り組む時期に来ていると私は考えております。 そこでお伺いいたします。 自主財源の確保に向けて、いかにして市民の協力を求めていくのか、市長のご所見をお伺いいたします。 次に、芸能文化ホールのあり方についてお伺いいたします。 前段で未曾有の財政難を訴えながら何が芸能文化ホールかとの懸念を抱かれると存じますが、私は今回、文化ホールの建設を求める質問を行うつもりではございません。事実、質疑通告の中に「建設」の二文字は一言も入れておりません。この十数年の間に、わが国の地方都市をはじめといたしまして文化ホールの建設ラッシュが続き、その結果、運営体制の不備などから豪華さだけの、また、市勢や政治家、そして、首長の力を誇示する建造物に過ぎないものになっているホールづくりがあちこちに見られました。地域住民の税金で建設運営される公立の文化ホールは何か、そういう根源的な問いかけを置き去りにした状況は、市民不在な強大な空間を持つ建築物の化け物でしかありません。そのホールのあり方の前段といたしまして、ホール整備は既定の計画として位置づけた地方拠点都市基本計画では次のように述べております。「若者らの地元定着を促進するために専門的な文化施設や特色ある施設の整備を進め、教養文化活動を充実する必要がある。そのために大規模な音楽向け芸能文化ホールの整備を進める」こう基本計画に盛られております。この基本計画とアフィニスセミナーなどを通じての音楽文化の振興の目ざましい中、市民の間にかねてより要望の強い音楽専用ホールについては今すぐどこにつくるかといった建設のハードの議論をするのではなくて、飯田下伊那にあってのホールというものはいかにあるべきか、これを財政的な見通しの判断が難しい今こそ冷静に論議するべきと考えます。 そこでお伺いいたします。 地方拠点都市計画に基づくホールの施設整備に向けた進捗状況についてお伺いいたします。 そして、飯田下伊那の広域を含めた地域社会におけるホールのあり方についてどのような考えをお持ちになっているか、市長のご所見をお伺いいたします。 次に、青少年の健全育成についてお伺いいたします。 はじめに、通告で1に「青少年健全育成条例」となっていますが、「青少年保護育成条例」に訂正をいただきたいと思います。 今さらここで申すまでもなく、ここ数か月というものは、青少年が加害者であり、また、被害者となる痛ましい事件が続発し、日本社会全体の受けた衝撃の重さははかり知れないものがあります。これらの事件を契機として、法的な面を含めた青少年を取り巻く環境のあり方についての議論が、やはり全国において多面的に行われております。また、最近の事件との因果関係は直接はないにしても、テレホンクラブや有害図書の自動販売機設置、そして、インターネットなどの新しいメディアの普及から業者などによるボーダーレス社会の新しい手法が次々とあらわれ、青少年を取り巻く健全育成の環境は急速に変化してきています。こうした事件が社会問題化しますと、一部にきまって行政の責任や教育委員会に対してのみ、その矛先を向け、問題解決の糸口にしようとする風潮が出ることに私はいささか疑問を感じております。今回の質問では、こうした青少年の健全育成に関しての主体は地域社会であり、家庭であって、また、もう一つの大きな柱としての行政の役割を、それら地域社会や家庭の後押しとして何をなすべきかを考えていくべきと位置づけております。こうした意味から行政としての時代に対応した措置を考えるとき、条例の制定、そして、これによる規制、そして、罰則、こういった形での健全育成については、はたして、そういう形でいくのかどうか、本市においても、その論議をしていくべきときと考えています。ご承知のとおり、現在、長野県においては全国で唯一青少年保護育成条例を制定せず、行政の啓発運動、そして、業界の自主規制、さらに住民運動、これらのスリーパワー方式をもって県民運動による青少年健全育成の姿勢を取っております。6月の県議会の一般質問においてテレホンクラブの規制条例を制定を含めた青少年の健全育成について吉村知事は、条例には走らないというこれまでの姿勢を改めて示しました。これに対して瀬川県警察本部長は、テレホンクラブ規制条例は青少年保護育成条例とは性格を異にするものであり、別個の問題として検討すべきものであると答弁し、それぞれ認識の違いが表面化いたしました。また、県内で唯一青少年保護育成条例を制定している長野市では、市議会において数年前から毎回県の条例規制が論議されて、市長、教育長はそのたびに県に対して条例の制定を積極的に働きかけていくことを答弁しております。逆に松本の市議会では、この6月の一般質問で市長は、基本的に市民の良識、意識の問題としてモラルによる自助努力を求め、条例の制定には言及いたしておりません。このように青少年保護育成条例を制定していない長野県においては、県庁内部及びそれぞれの自治体によって意見が分かれているのが現状です。 そこでお伺いいたします。 わが飯田市長は、この青少年保護育成条例の制定について県にこれを求めるのか、本市での制定に対する考えを含めて市長のご所見をお伺いいたします。 また、本市として青少年保護育成条例の制定以外にも有害図書の規制条例などの個別の規制条例を制定する考えはないか併せてお伺いいたします。 ところで、青少年の健全育成に対して、その環境浄化と意識の高揚に努力をされておられる多くの市民がおみえになることを忘れてはなりません。地区の育成会で年間多くの事業を実施されている青少年健全育成会の皆さん、松本市の1.5倍の252人の補導員を擁し、年間1千回に及ぶ補導活動をされておられる飯田市少年補導員の皆さんをはじめといたしまして、学校、保護者会など地域の子どもたちは地域で育てるという理念のもとに地域社会の今あるこの姿が一定の効果を上げていることを私は敬意を表するわけでございます。 そこで行政の立場として、育成会、補導員、学校、保護者会、さらには民生委員、児童館などのあらゆる機関がそれぞれで環境づくりを行っている現状に対して、これまで欠けている横の連携を手がけていくべきと考えます。 そこでお伺いいたします。 青少年の健全育成のために地域社会により積極的な行動を取るべく、これに行政としての支援策を講ずるべきと考えますが、市長のご所見をお伺いいたします。 さて、冒頭で述べましたが、地方自治法の施行から50年の歳月を迎えるこの節目に、地方自治にとって大きな課題が突きつけられております。日本中を覆う行財政改革が地方分権の方向を指しているわけですが、このことは地方の政策決定の範囲を広げ、その責任を重くすることを意味します。これによって地方議会は名実ともに地域の政策を決める最高の場とならなければなりません。これは議会が単なる批判機能であったり、分権という社会の潮流に反して自らが率先して国と地方の間に立って行動を起こしたりすることでなく、自らの政策立案能力を高めることが議会活性化への近道であると私は考えます。国においても離合集散を繰り返し、政策的理念で結成されたとはとうてい思えない集団が見られたり、以前の党派の名前すら思い出せないほどの、そうした国をはじめとした政治の混乱を横目に見ながら、議員定数の実質制限、削減、会派の改革など自らの改革を積極的に推進する飯田市議会にならい、市長も英断を持ってこの厳しい現実に対処いただきたいと願いまして私の第1回目の質問を終わります。(拍手) ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 井坪隆議員の質問にお答え申し上げたいと思います。 はじめに、財政改革の推進につきまして、その一つとして、さらなる歳出抑制が避けられない中にあって政策ビジョンをどう掲げるのかについてお答え申し上げてまいりたいと思います。 財政の状況につきまして、基本的な認識におきましては十分ご理解いただいているところでございますが、財政改革を行わなければならない、それも早期に行う必要があると決断をいたしましたのは、平成9年度の市税収入見込みが低迷をし、これを基礎といたします市税の長期収入見通しがわずかな伸びしか期待できないと判断をいたしたからでございます。国の経済対策は平成4年度以降今日まで7次にわたり実施をされてまいりましたが、同時に地方も巨額の負担をいたしまして、景気回復の実効が上がるよう努力をいたしてまいりました。しかしながら、その経済効果が税収に反映されるまでに至らず、これまで景気は一喜一憂し、長いこと不透明なまま推移している状況でございます。こうした状況から判断いたしますと、これまでのような財政運営、具体的に申しますと、将来の税収に期待をして、当面は基金からの繰り入れで対応するという財政運営でございますが、基金残高が減少し続けているという実態から勘案をいたしましても、今後改善をしていかなければならないと考えております。そういたしますと、当然歳出は窮屈になるわけでございまして、歳出をどう工夫をして予算計上していくのか、国の財政構造改革の影響はどうなるのか等々課題は多々ございまして、まさに財政の正念場に差しかかったと感じております。特に、自ら率先して行わなければならない課題といたしまして、事務事業の見直しや定員管理等による人件費に総額の抑制に取り組みたいと考えております。このような状況ではございますが、第4次基本構想、基本計画は出発したばかりでございまして、これらに掲げます施策は、限られた財源の中、実現に向けまして最少の経費で事業効果が上がるよう智恵を出してまいりたいと思っているところでございます。従いまして、極めて厳しい制約の中で財政運営を行うこととなりますが、環境文化都市を目指すために、将来の飯田市を見据えた政策に力点を置きながら、これから始まります実施計画のローリングの段階で再構築を図りたいと考えております。冒頭に私のあいさつでも申し上げましたが、今議会中におきまして機会をとらえ、具体的な歳出削減方策等についてご説明をいたす所存でございます。 次に、自主財源の増収に向けて、いかに市民の協力を求めていくかという質疑でありますが、財政改革は、議員各位、さらには市民皆様のご理解ご協力が大前提でございます。そのためには、今後さまざまな機会を通じ、財政の状況及びその対応策等を広くお知らせをしてまいりたいと思います。国は増税なき財政再建を基本方針といたしまして、歳出の削減によりまして財政の立て直しを図るということでございますが、経済に与える影響も相当深刻であると推測されております。そのため歳出削減と増税を合わせて実施すべきであるという考え方もございまして、国の財政再建の成り行きは紆余曲折を経てまいると思われます。 そこで自主財源の増収についてでございますが、本市におきましても、まず歳出の点検を徹底的に行い、すべての事業につきまして、事業効果及び執行方法について検討を加える中で、事業の廃止、縮小も視野に入れながら必要最小限の経費を計上いたしてまいりたいと考えております。その間従来にも増して未収金の整理を図り、徴収率の向上に努めてまいる所存でございます。その上で、しばらくの間見直しを行っていない使用料とか手数料につきましては、各市の状況あるいは近隣町村の動向等に十分配意いたしまして改定のお願いをいたしてまいりたいと考えているところでございます。また、長期的視点に立ちまして、将来の税収増に結びつく産業の振興や、そのための基盤又は基礎的諸条件の整備に力を入れてまいります。 次に、芸能文化ホールのあり方について、施設整備に向けた進捗状況はどうかという質問でありますが、ご承知のとおり、平成6年、飯田下伊那18市町村が飯伊地方拠点都市地域の指定を受けたわけでありますが、この計画の中に、重点的に実施すべき公共施設等の整備に関する事項といたしまして、地域文化の保存伝承と多彩な交流を盛んにし、若者らの地元定着を促進するために専門的な文化施設や特色ある施設整備を進め、既存の施設との機能連携を図りながら教養文化活動を充実する必要から、大規模な音楽を中心としたホールの整備を広域的な見地から進める計画を立てておりました。これは飯田下伊那地域の舞台芸術の拠点的施設であります飯田文化会館が、建設以来すでに25年たちまして老朽化が目立ち始めましたのと、また、近年、より素晴らしい舞台芸術を創造するためには、多目的なホールでなく、それぞれ個々の芸術分野の要求にこたえられるホールの役割が要求されるようになってまいりましたためでございます。しかし、ホール建設には多額な費用が必要となりますので、昨年度からスタートいたしました第4次基本構想、基本計画におきましては、行政改革に伴い、事業を根本的に見直し、飯田市にふさわしい財政規模を考えていく必要から、当面、具体的な検討はいたしておりません。文化政策は、21世紀において人々の生活に極めて重要な施策の一つであると考えており、基本計画の後期見直しの中で、広域的、かつ総合的見地から考えていきたいと思っているところでございます。当面、既存の飯田文化会館を改修しながら、市民の舞台芸術への要求を踏まえ、専門的なホールの必要性について研究をしてまいりたいと思っているところでございます。 次に、当地域における芸能文化ホールのあり方をどのように考えるかでありますが、環境文化都市の都市像を掲げております当市にとりましては、文化ホールは、地域文化、とりわけ舞台芸術をつくり上げるために優れた芸術の鑑賞の機会を提供、また、伝統文化保存、継承しながら新たな文化の創造創出、舞台芸術の日常化等になくてはならないものであり、文化そのものが私ども人間として生きている証であると同時に、活発になるほど飯田市の個性とグレードを高めるもので、極めて大きな意義を持つものだと認識をいたしているところでございます。とりわけ1970年代後半から心の豊かさを求める声と相まって市民の文化への関心が高まり、これを反映し、舞台芸術のためのホールが全国各地で建設されており、今後も生活水準の高度化、余暇時間の増大等を背景に舞台芸術ホールへの期待はますます高まると考えられます。 ところで、ホールの利用は観客動員の規模あるいは舞台の広さ、舞台設備などの舞台条件により決まると思いますが、本市におきましては4つのホールがあり、それぞれ有効に活用されております。拠点都市整備計画にうたわれている芸能文化ホールは、基本的には広域的な観点で建設されなければならないと思いますが、飯田市において、その性格を考えるとき、大切な要素として、まず、市民文化活動の実態がどうなのかを把握し、そして、全国的にも特徴的な文化イベントとなっている人形劇カーニバルやアフィニス夏の音楽祭の進展の状況を勘案することだろうと考えます。いずれにいたしましても、当地域における芸能文化ホールのあり方は、規模、施設のこともありますが、将来のまちづくり、都市づくりの将来像の中で、いかに機能、水準中身を充実させていくのか、その結果として新しい芸能文化ホールの姿が浮かび上がってくるのであると思います。 3番の青少年の健全育成について、青少年保護育成条例の制定を県に求める声があるが、どう考えるかという質問でありますが、21世紀を担う青少年が、社会の変化に主体的に対応できるたくましい身体と精神力を育み、創造的で活力に満ちた社会を築いていくことは、すべての市民の願いであります。近年、さまざまなメディアによる性や暴力に関する情報が氾濫をし、テレホンクラブなどの少年非行を誘発、助長する営業が多様化しているほか、いじめに起因する事件や自殺、覚醒剤等薬物の乱用が増加するなど、青少年を取り巻く状況は誠に憂慮すべき状況となっていると認識をいたしております。飯田市におきましては、少年補導員による巡回活動や青少年健全育成会による地域活動が活発に展開をされるなど住民主体の活動で行っております。青少年保護育成条例制定の県下の動きにつきましては承知をいたしておりますが、飯田市といたしましては、もう少しさまざまな立場から条例制定について検討する必要があると思っております。 関連いたしまして、本市としての規制条例を制定する考えはないのかという質問でありますが、情報化、少子化、高齢化、核家族化等社会の変化は、飯田市におきましても急速に進んでおります。一方、飯田市の青少年を取り巻く環境は必ずしも安心できる状況にはないと思っております。こうしたことから、今この問題が社会全体の課題であることの認識のもとに、心身ともに健全な青少年を育成するため、広く市民の理解と協力を得ながら、家庭、学校、職場、地域社会及び行政が一体となって、健全な社会環境づくりのため地域に根ざした青少年育成市民運動の一層の推進が急務と考えております。飯田市としましては条例制定が必要であるかどうか、青少年健全育成関係機関や団体で慎重に検討協議をいたしてまいりたいと存じます。 関連をいたしまして、青少年健全育成のための、より積極的な行動を取るべく支援策を講ずるべきではないのかという質問でありますが、今、青少年健全育成で特に求められている課題は、青少年に生きる力や社会性をいかに育てるのかであります。いじめをはじめ自分の部屋に引きこもる子どもの増加、自立心や忍耐力の希薄など青少年の現状を危惧する声が多くなっております。これは青少年の成長過程で生きる力や社会性を欠落させたまま成長させてしまったからだと言われております。私は、青少年の生きる力や社会性を伸ばす場として、地域社会におけます青少年健全育成関係団体が連携をして、子どもの手による地域子ども会の育成に積極的に支援をしていくことが特に重要なことだと考えております。地域子ども会活動の中で自然体験や地域の人々との交流をすることにより、郷土愛や思いやりの心を育み、子どもたちが将来、飯田に育ったことに誇りを持てるような環境づくりをしていくことが今、必要であると考えております。飯田市としましては、子ども会のリーダー育成や指導者育成を図るほか、青少年健全育成を総合的にとらえ、活動を効果的に推進をするため積極的に支援をいたしてまいる所存であります。 以上で第1回の答弁といたします。 ○議長(小林利一君) 小林教育長。 ◎教育長(小林恭之助君) 先程、井坪議員の方から、青少年健全育成のための各種団体の横の連携を持ったらどうかと、こういうご提案がありましたが、全くそれは大事なことだと、こんなふうに思いまして、実は2年ほど前からそのことを呼びかけてきております。市内のいくつかの学校には、そういう横の連携を持つ会議が開かれておる現状もございますけれども、なかなか全校に浸透というわけにはいかないわけであります。それで、例えば育成会、補導員会あるいはPTA、その他いろいろ関係団体の皆さんにお集まりいただいて、私どもは教育委員会としては、いわゆる学校からアプローチをかけていこうじゃないかというふうな格好で呼びかけていこうじゃないかということも提案してあるわけでございますが、非常に大事なことだと、こんなふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 井坪隆君。 ◆13番(井坪隆君) 2回目の質問にまいります。 全般にわたって答弁の方が、私から見ますと甘いと言わざるを得ません。 まず財政改革の件でございますが、ちなみに東京都知事の青島さんが当選しましたけれども、かなり前に。うっかり投票したら、結果にびっくりして、実績にがっかりしたという評もございます。このときには、一つには信組の融資への拒否、もう一つに世界博の中止、この2つでした。これはやめるというマイナスの思考が目立って、結局前向きなビジョンが見られないということが評されたうちの大きな原因であろうと思うんです。こういったことで2回目の答弁には、是非より踏み込んだご自身の前向きな答弁、ビジョンを聞きたいというふうに思います。 その前に私なりの考え方を申し上げたいと思います。 まずは、歳出削減の実務的な面でございます。 今の時点で市政に一番欠けていると思われるのは、経済性と効率性の視点であろうかというふうに思います。まずは組織と職員。民間に学んで、もっと成果を上げられるような能力をつくるための制度、これをつくりまして弾力的な組織運営に切り替える必要があると思います。また、こんなときですから、実力を蓄える意味でも職員の資質を高めるということに視点を置いたらどうか。言ってみれば、言い方はおかしいですが、お金がかからないけれども、内部が高まるよと、こういうことです。加えて、過去に私も一般質問で申し上げましたが、スペシャリストの育成を、そんな人事を導入する時期だというふうに思います。組織の都合を優先した無計画な人事ということを脱却しまして、分権時代に耐えられるような、そんなものを担える職員を誕生させなければならないというふうに考えます。それによって飯田市の、これら総合的に見て飯田市の規模に合った人員の適正配置あるいは適正規模というもののありようを打ち出して経費の削減を図る、こういうことになると思います。甘いことは言っていられない状況かどうかお考えいただきたいと思います。 併せて民間の方が断然効率的ですから、創意も工夫もします。民間でできることは民間に任せる。また、業務委託でも複数の企業に競争させていくべきであります。これを打ち出すと、すぐに民間企業と行政とは本質的に異なるという見解が強く存在いたしますけれども、自治体は地域経営の主体、こういうふうに言われますので、経営的な観点で見れば両者は共通の課題を持っているわけですから、そもそも圧倒的に多くの自治体はすでに今日に至るまで、すでに民間の委託の実績を積み重ねております。本市も最近ではホームヘルパーの委託が成果を上げていることと思います。 次に無駄の排除であります。 一例を挙げれば道路の二重三重の掘り返しであります。市民の目から見ると大きな疑問点の一つであります。それなりの理由と事情があることは私はある程度承知できますけれども、これが予算の段階で事業別に公然と計上されているという実態があります。特別会計の中で、下水道事業特別会計におきまして今年度も7,800万円の舗装復旧負担金、これが計上されています。土木費との関連から検討の余地は大いにありと私は見ております。 これら内部の改革を推進してこそ初めて外に対して財源を求める資格が生まれる。これが先程申し上げた自主財源をいかにして求めるかという、その根本であります。 さらに行政サービスの質や量のコストには、拡大というものにはコスト並びに負担が伴うということを、きちんとこれから市民に説明していかなければならない。さらに厳しい、厳しいということの連呼では、最も大切な、先程から市長のお話にもありますとおり、生きる希望というものを市民に与えることはできません。歳出の削減によりまして、例えば、待ち望んでいる建設事業が抑えられるかもしれない。又は完成が遅れてしまうかもしれない。補助金で細々と運営してきた団体が、あるいはその活動が苦しくなるかもしれない。こんな声が市民から聞こえてきそうであります。ですから、地元合意のできた事業は最優先で進める。逆にそうでないもの、あるいは見合わないと判断できる事業については、例えばメンツというようなものを捨てて打ち切る。そして、市民との話し合い等、納得を常に心がけるといった姿勢が、市民に希望を持っていただくためには絶対に必要であると思います。市長、人間は現在よりも将来の希望に生きるというのは、田中市長が折に触れて好んで使われる言葉であります。最初に使われたのは、昨年の9月の議会の私の一般質問への答弁でありました。今こそ私から市長に贈りたい言葉であります。 こうした実務的な面を基礎にいたしまして、将来に対してどういうビジョンを描いていけばいいか。まずは広域的においてリーダーシップを発揮いたしまして、広域のチームワークをよくして地域としての力を結集することだというふうに思います。現在、松本が何とポストオリンピックを声高にして騒いで元気がいいようであります。 そして今度は、にあっては地域経済の底上げを図ることであります。そこで第4次基本構想の3つの重点目標の中で、その中でも私は産業づくりを当面の最重要課題として位置づけて、極めてドラスティックにこれを進める必要があると考えます。この政策というものは古くて新しいものですけれども、財政改革の時代にあらゆる効果が期待できるだけに、今こそ本気で取るべき飯田の進む方向であるというふうに考えます。そのための心掛けとして、例えば中央をはじめといたしまして飯田市の知名度も徐々に上がっている状況の中で、人形劇カーニバルのイベントを通じまして超優良大手企業が、あるいはまた、その役員が飯田市を訪れるといったようなことが出てくるでしょう。そんなときに何とか飯田に工場をと積極的なPRの体制を敷くような準備がなくしてはビジョンは実現はできないというふうに思います。企業誘致は一つの例であります。市民の皆さん、改革の5年間は我慢してほしい。6年目にはこうします。新しい企業を何社か連れてきます。こんな元気な市長の声が市内に響きませんか。そうした何が目的なのかをはっきり示して、その目的にはずれることは切っていく。さらに、ほかのまちだって厳しいじゃないか、こういった横並びの感覚ではだめでありまして、ほかがだめなときほど、うちはやり抜くという精神と手法が今こそ私は求められるというふうに思います。一方的に申し上げましたが、市長のご所見をお伺いいたします。 次に、ホールの件であります。 財政難が声高に叫ばれる今となりましては、全国的に見ても地方自治体に余りある豪華なホールをつくり続けていくには厳しい環境と言わざるを得ませんし、今回の第4次基本構想でもはずれておることは実態でございます。拠点計画の進捗状況も、この例外ではないというふうに先の答弁から判断いたしますが、市民のコンセンサスを得て、そして、大衆を巻き込んだ形でのホールの活用のプレゼンテーションさえできていれば、ヨーロッパの都市のように市民の心の財産として税金を使うことの圧倒的な支持を、私は得るものであるというふうに思います。この点から見ても、もっと踏み込んだ答弁をちょうだいしたい。 私の訪れたヨーロッパとアメリカの都市では、市役所の隣とか、あるいは地下、又は市のど真ん中にホールがあります。どのホールも、その建物を前にいたしますと市民の心というものが伝わってくる、そんな感じがします。こういった見て感ずるということが海外を訪れることの重要な点でありまして、この海外視察を計量経済学的に考えてほしくないものでありますが。 さて、こういった市民文化を把握するという答弁をいただきましたけれども、音楽文化というものは、それが、どの程度そのまちの意識とか、あるいは市民権を得ているかというものは計量的に計ることは難しいものであります。しかし、飯田下伊那の実態を見ますと、例えば、毎年11月の休日を全部利用いたしまして、文化会館をステージとして参加者の市民によって行われる伊那谷文化芸術祭、これがありますが、出演者が延べ3千人、観客が7千人、計1万人にも及ぶ大規模な音楽祭であります。1万人ということは、概ね飯田市民の全部の10%がその祭りに集まるということであります。今年で35年目を迎えます。今や県や他の都市からも注目を浴びている芸術祭であります。さらにアフィニスセミナーの開催に伴いまして、この地域にもバイオリンを主とした弦楽器への関心を、その高まりを裏付けたことは、今年から始まりました文化会館を会場として行っているバイオリンの講座、これは飯田文化協会が主催しておりますが、これが予想では15~16人であろうと思ってやったものが、最終的に80人を上回る人が応募してきました。それから、これも文化会館を拠点とする活動でありますが、童謡唱歌を歌う会、これは会員が何と500人であります。そして、市長あいさつでは、この地域の本年のスポーツだけの目ざましい活躍が紹介されておりましたが、今年の吹奏楽の世界では、コンクールの長野県の代表といたしまして中学校が2校、高校が1校、一般が1団体と、これまでの実績に加えて、さらに今年は吹奏楽は飯田下伊那という名前を欲しいままにしたような感じがありました。この団体も、すべて自分たちの演奏の発表の場として文化会館を利用しております。さらには趣味で公民館活動でと、いろいろな立場で音楽芸術に親しむ人がこの地域に多いことは、伝統芸能に見られるように、この地域の地域性であろうと私は思います。ここに拠点都市に盛られるところのあった芸能文化ホールの必然性があるというわけでありますが、では、そのホールというのは自治体ごとの小さなものがいくつかあればいいのでしょうか。舞台芸術や音楽を楽しむ、そして、極めようとする人たちが一堂に会して、そして、互いに高め合う。そして、これは発表の場であると同時に、今日まで築かれてきたホールを持つ飯田文化会館の姿であります館を貸すだけの貸し館ではなくて、今後も郡市民の、いわゆる活動の拠点としての事業館である、そういう必要があり続けます。北信から赴任してきた中学校のある先生は、「こんなに毎日どこかで音が聞こえて人が来ているホールは北信には絶対にない」と、こう感動の面持ちで私に話してくれました。ここに地域の音楽文化とか舞台芸術の拠点としての文化会館、ホールが活かされて、これからも求める市民の活動がそこにあるわけでありまして、市民文化をこれから把握しなくても、歴然とすでにあらわれておるわけであります。こうやって全国の多くのホールに欠けております大衆文化を巻き込んだ形でのホール、そして、市民のあり方というプレゼンテーションというものは、この地域においては日常的にでき上がっておりまして、文化会館ホールというものが郡市民的な支持を得ているというふうに理解できます。25年を経過する飯田文化会館でありますが、点検処理が急がれるということでありますが、ホールそのものは、まずまずの評判をプロからも得ております。私自身も指揮者の端くれとして県内や県外のほかのホールで演奏をいたしましたが、実際響きには癖がなくて非常によい方にはランクされるわけです。しかし、25年前に、先程もお話ありましたが、多目的につくられたホールでありますから、特に響きという点については厳しく求められる。つまり近年、非常に急速に水準が高くなった演奏家と聴衆、これらの要求にこたえられるまでには大変遠いものがある。特に聞く側ですね。観客席での課題が今はあります。これは演奏家からの指摘も強くされております。 長々と申し上げましたけれども、当地域のホールに対する郡市民的な環境が整っているわけですから、拠点都市計画に盛られたホールの基本的なことについて、バブルがはじけて、そして、財政改革が進められようとする今こそ冷静に論議ができるだけに、特にこれから市民とその論議を行っていくことを始めるべきだと、こういうことで私が先程お話した甘いというか、腰が一歩引けた答弁だというお話でございます。 そこで再度お伺いいたしますが、市民の間に検討をする機運を設けるためにも、答弁にありましたが、後期の基本計画検討ということに持ち越さずに、拠点都市計画を一歩進めて完成期限を設けなくても新しい音楽専用ホールを含むホールの、いわゆる、それに対する基本的な方針ぐらいは、そろそろ出すべきではないかなというふうに思いますので、市長のご所見をお伺いいたします。 最後に、青少年の健全育成についてお伺いいたします。 市として条例制定の考え方、それから、地域社会への支援策については了解いたしました。 県と市の青少年保護育成条例の制定について関係機関との協議を進めていくとの答弁でありますが、市長は、これだけ社会問題化する事件の多い中で、もっと個人的に感ずるものはないんでしょうか。そんな生の市長の感ずるところをお聞きしたいと思います。 私は、基本的には青少年保護育成条例の制定というものには気が進みません。法を制定している長野市では、条例の中に項目として、有害図書の自動販売の規制をしておりますが、では、長野市内にはそうした自動販売機がないかというと、逆に県内では実に多くの設置がされている都市となっているのが実情です。従って、条例の制定が抑止になるとは限らないでありますけれども、であるがゆえに業者に土地を貸す人のモラル、それから、それを利用する、こういった大人のモラルといったものが今、対処しなければいけない問題であるということは間違いない問題であります。そして、現在のわが国では、いい学校へ、いい会社へ、そういう社会が幸せな人生は何かと、こういう大人の価値観を変えていっているのも事実であります。そこから青少年への教育、育成へのウエイトが学校に大きくなりすぎて、学校さえうまくいっていればよいというような社会が大人の責任の負うところが大きい。 そういうところでこれから提案をいたしますが、条例がないというのは誇りという意見があります。私も長野県人として確かに誇りであります。しかし問題は、今のこういった社会の複雑さとか、あるいは広域化、それから、インターネットなどの情報化であります。条例の制定が特効薬ではないというふうなことは考えますが、県の言うところのスリーパワー方式、これをすべての糧にいたしまして、しかしながら広域化、情報化といった時代に見合った対応として、こうした市民運動の後楯としての、いわゆる意味合いからは、せめて県のレベルにおいては青少年保護育成条例を制定していく必要があるのではないかと私は考えます。 そこでお伺いいたします。 以上の観点によりまして、結果として青少年保護育成条例を県に対して強く働きかける、そういうふうに考えますが、市長の感ずるところをお伺いいたしまして、時間が少ないですが、以上で質問を終わります。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) ご質問にお答え申し上げたいと思いますが、かなり早口でありましたから、できるだけ意に沿った答弁を申し上げてまいりたいというふうに思います。 最初に、財政改革の推進について、ちょっと及び腰じゃないかというようなご質問がございましたが、それに対しまして、ご自身の今日までの経過を含めましてご体験をもとのご提言をいただきました。結果といたしましては、まさに税収が向上するような政策の展開が、当然のことでありますけれども、とらえていかなければならないわけでありますから、先程ご提言されましたような企業家的な考えを導入に職員を督励をしていくということも、これは一つの方策かというふうに思います。先程の質問の最初の答弁のときに私は、むしろどちらかというと出ずる方のことを申し上げてきたわけでございまして、今回の私ども新しく策定をいたしました基本構想におきまして、第一に、その重点項目として掲げましたのは産業づくりであります。環境文化都市を目指す中で新しい産業を構築をいたしていくことによって、この地域の活性化を求めていかなければならない、そういったことを最大の目的にいたしておるわけでございますから、その目的に沿うような、新しい事業化に向けましても、民間の皆さんのご指導もいただく中で積極的な取り組みをこれからいたしていかなければならないというふうに思います。そうは申し上げましても、早急の課題としましては財政がないことは事実でありますから、足元の事業の見直しを行う中で、先程も井坪議員も指摘されておりましたが、そう消極的なことばかりやっていたんでは前に進まないではないかという意見も当然あるわけでございまして、事業の重点化の見直しを行う中で、やはり停滞のないような行財政の運営を行っていかなければならない、そのように思っておるところであります。 次に、芸能文化ホールのあり方についてどうなのか。この際、拠点都市の計画の中で明らかにしていく方策はないのかというご質問でありますけれども、当地域は、議員もご参加をいただきましたが、文化協会というようなのがございまして、30数年にわたりましてこの地域の、まさに文化の中心としてこの文化を支えてくれました。先程も若干申し上げましたけれども、十数年前になろうかと思いますが、文化行政の見直しが図られて、各地域で揃って非常に華麗な、また、膨大な文化会館を競ってつくった経過がありました。しかし、その後、その文化会館をつくった皆さんが何を最初に取り組んだかと言いますと、いかにして文化会館を使うようにしたらいいのかというサミットが開催されたようであります。たまたまそれは私が市長になった頃でありますから平成元年か2年の頃かなという感じがしておりますけれども、そんなことがありました。物はできたけれども、実はあまりにも高嶺の花ができてしまって、文化会館を維持していくのにも相当な料金をもらわないと維持できない。そのために逆に市民の利用率が下がったというように当時言われたわけであります。その点私どもの文化会館は、考えてみますと、もう25年経ちますが、幸いにいたしまして、より多くの関係各位のご熱意をいただく中で、ただ会館を貸せるという文化会館でなくして、文化会館も文化行政に一緒になって参加をするというような体制が生まれたことは、これはやはり20数年の、私は宝物であろうというふうに思います。そういった活動を図る中で、これからの時代に向けて多目的というのはなかなか通用しない時代になってきましたから、必要な会館はどうなのか、これはやはり、さらにまた検討を深めていく必要があろうかと思います。現段階では、まだまだ、事の云々ということは専門家の皆さんは申されるかもしれませんけれども、まだまだ十二分に使うことができる会館でありますから、現在ありますいくつかの会館をうまく利活用する中で、今度は広域的に拠点としてどういうものが必要なのか、これはやはり関係の皆さんとご一緒になって考えていく必要があるであろうと、そのように思っておりますから、是非専門のお立場で、またご指導もいただければありがたいというふうに思っております。 次に、青少年の健全育成につきましての条例制定はどうなのかというご質問だったと思いますけれども、おかげさまで、決してこの地域が青少年のためにすべてがよいということは申し上げませんけれども、少年補導員とか青少年健全育成会の皆さんのご努力で何とか現在の状況を今、保っておるところでございます。まださらに私ども行政といたしましても、できるだけの支援を申し上げる中で、あらゆるものを取り上げる中で、当市におきましてはスポーツ少年団とか、あるいは人形劇カーニバルもあるわけでありますから、そういったものを教育委員会と駆使する中で、是非将来にわたる青少年の健全育成に対しては力を注いでいかなければならない、そのように思っておるところであります。条例があれば、すべてが健全育成になるというものではないわけでありますから、県の条例等につきましては、まだまだこれから検討していく必要があるであろう、そのように今考えておるところであります。 ○議長(小林利一君) 以上で井坪隆君の一般質問を終わります。 次の一般質問を行います。 下平政幸君。 ◆19番(下平政幸君) 明政会の下平政幸でございます。 それでは、第1回目の質問をさせていただきます。 戦後の50年間、日本社会は自由と平等を旗印のもとに保護主義政策が取られてきました。近年のグローバル化による規制緩和は、価格破壊を生み、大競争時代へ突入し、日本の製造業も空洞化と呼ばれる状態のグローバル化となりました。グローバル化は大競争時代を生み、弱肉強食時代への到来は今私が申し上げるまでもございません。このために、はじき出された小売業や零細企業と農業者等々数多くの人たちの苦しみはその人たちでなければわからず、途方に暮れることが相当あると思われます。グローバル化によってはじき出された弱者は、今後、生活弱者として社会の問題で取り上げていかねばならない事柄だとも考えられます。今、構造改革で地方分権が論議され、近いうちに結論に達するやに伺われております。このようなとき、政府機関、関係機関、そして、市町村のリーダーの方々も民間活力に期待し、頼らなければならない状態ではないだろうかと思います。地方分権、それは苦しい財政の中で自助努力をしていくことが、ますます重大になってくることはご案内のとおりでございます。 そこで私、第1番目にお伺いをいたします。 環境文化都市については先程牛山議員が質問がありましたが、私は私の形で質問をさせていただきます。 飯田市が環境文化都市の構想の計画で理念と行動に取り組んでおるわけでございます。環境文化都市の理念は他に類を見ないほど素晴らしい言葉だと思います。問題は行動だと思います。9月議会で補正予算を組み、エコタウン事業に取りかかるようですが、環境と調和する産業づくり、民、産、学、官のネットワークによる計画のようで、非常によい発想であることは間違いないと思います。市長の冒頭あいさつにありました明治維新、戦後改革に次ぐ第3の改革は、智恵と責任によってまちづくりができるような取り組みを一層強めていき、そして、地区内外からの人、物、智恵、情報を集める波及効果に期待するところが大きい旨であります。私も、飯田市にとって天竜峡エコバレーが世紀の大事業として期待をしている一人でございます。エコタウン事業は、もちろん天竜峡エコバレー構想の推進役であることと、ハード事業への構想計画の一環事業であることは間違いないわけで、今後の行動如何にかかっております。第3の改革、すなわち新しい風を入れることが必要でありまして、大競争時代での地域間競争が熾烈を極める中で、飯田市が取り残されないためにも、必要なものは広い視野と豊かなる見識を持って行動する人材だと思われます。日本開発銀行との関係をもってノウハウを取り入れておられるようですが、予想を超える急激な社会情勢の変化、グローバル化は、国県に頼った行政から脱却を促しており、それを進める役割を担う新しい風は、どうしても必要に迫られております。このような中では内部育成型の人材確保だけで機関の構造改革を乗り切ろうとするのではなく、民間人的な発想や行動を加えることが大切であり、この時期特に大切だと思われます。エコタウン事業と天竜峡エコバレー構想実現に必要不可欠と私は思います。全国の地方都市で活躍しているリーダーの中には地域からの出身者が意外に多いと聞いております。市場原理を役所にも取り入れるべき時代に入っていると思われます。 そこで次の点をお伺いいたします。 第1点目は、人事院では来年度から国家公務員の中途採用制度を導入するようですが、先程来申し上げておりますように、エコタウン事業や天竜峡エコバレー構想実現のために民間的発想を持った経験豊かな人材を確保すべきだと思います。角度の違う観点から柔軟に発想し、行動する職員を必要とするときではないだろうか。民間的発想については先程井坪議員からも質問をしております。この件は私も平成7年12月議会で質問したことがありますが、再度質問をさせていただきます。 第2点目は、環境文化都市の重点施策の一つに、地域に根ざした産業づくりが重大施策の一つになっております。産業の高度化に向けた研究開発の強化があります。新しいことをつくり出す、また、行動を起こす奨励賞にムトス事業があるが、特許を出願し、飯田市独自のものをつくり出すような奨励制度とか研究機関とか等々のものがあるのか、今後どのように考えられておるのかお伺いをいたします。 この件は、先程の新聞紙上によりますと、18年間のハイテク振興で大阪、東京がトップで、静岡、富山が続きましてランクされ、ワーストには鳥取、埼玉のようでございます。特許出願数が自治体の予算規模に比例しないことが判明したとあります。埼玉県の工業振興課は依頼試験などを重視しており、民間企業のような特許出願に力を入れないと言っておるようですが、自治体が取得した特許は自治体の保有となり、工業所有権の関心は自治体によってかなりの差があると言っております。新産業の育成や特許有効利用を進める上で自治体の特許出願は極めて重要であると見ているようですが、この点いかがかお伺いをいたします。 第3点目は、先頃、伊那谷地域森林実施計画の素案検討会が行われたようでございます。また、環境文化都市の自然と共生の中で動植物の共生で森林の持つ意義は大きく、そのための治山事業に大型予算がこの地方につき、本当にありがたいことであります。人間が農耕民族として山林等を開拓し、農地を広げ、そして、奥山にヒノキ、スギ、マツ等による人工林を増やして山崩れ等をなくし、緑を多くすることによって水源の確保と空気の清浄化に努めてきた、そのことはそれでよいが、ちょっとここで立ち止まって考えるべきではないだろうか。あまりにも人間中心的ではなかったかということでございます。3兆5千億くらいの負債と言われる国有林事業、その他の山林事業等の人工林が動物の住めない山林をつくってしまってはいないだろうか。植林したヒノキの若葉を食べられるといってカモシカを退治し、植林木に絡みつく実のなるツル等を退治する。紅葉樹林の実のなる雑木を伐採して動物等のエサとならないような針葉樹で人工林をつくっていると思います。山の中にエサのない、それによって鳥獣類は里山へと下りてくるようになったとも考えられます。山村の農地は荒廃地となり、動物の住処となっている。そして、近所の農作物を荒らすようになっていて、鳥獣類被害の対策を行わなければ山際の農産物は守れなくなっているのが現状ではないだろうか。そこで今後の植林は、木の実のなるような植林を数多く植えて人工林を増やして、鳥獣類には山奥に住んでもらうような手立てが必要と思うが、お考えをお聞きいたします。 2番目に、子どもの養育についてお伺いをいたします。 青少年保護育成について井坪議員から質問がありまして、関連しておると思いますが、私なりに質問をさせていただきます。 市長あいさつの第3の改革は、教育改革にもあるようです。戦後の教育が横並びを意識しての教育であったと思われる。子どもと子どもの学力の差は大きいが、皆が同じペースで学んできたが、義務教育の過程では能力別的な制度は取らない教育で、平均的な知識教育から50年間、同一行為で繰り返されてきていた。確かに大衆教育ではあった。ここへきて飛び入学方式とか中高一貫制とかが取り入れられようとしております。時代の変化とはいえ、教育の難しさを如実に物語っておると思います。この後牧内議員からも質問が今日あるようでございますが、神戸の小6殺害事件は大多数の国民にショックを与えたことは事実であり、犯罪が低年齢化したとはいえ、誰もが予想しなかったことと我が耳を疑ったのは私一人だっただろうか。今後の社会を若い人たちに期待し、背負っていく子どもたちをどのように育てるかは私たちの使命であると言ってもよいと思います。このたびの事件から心の教育がクローズアップされ、国は親の心の悩みをケアし、家庭教育カウンセラー的なものを新設する方針を固めてカウンセリングのプロを積極的に活用していくようです。これらは文部省だけの問題だろうか。三つ子の魂百までと言われますが、幼児期が大切だと思います。心の教育の文部省カリキュラムは今後の問題といたしまして、幼児期の親の接し方が本当に大切であると思います。現在は、ほとんどの子どもが3歳児から保育園、幼稚園へ通うようですが、保育園、幼稚園の3年、小学校の6年、中学校の3年、高校の3年と、15年間は子どもにとって準義務的な教育期間であると考えられ、子どもにとってはハードではないだろうか。英才教育ならいざしらず、同じ3歳児でも実質1年も違うような子どもの能力を同一化していろいろと催物を企画し、行事を行う。千差万別の幼児は、ここでも負担になってはいないだろうか。ついていける子どもはよいが、ついていけない子どもにとって格差は必然的につく、幼児に重荷になっているところはないだろうか。すくすくプラン飯田を読ませていただきました。計画策定の趣旨、基本理念、子どもサービスの利用状況から家庭保育の支援等々立派な策定で読ませていただきました。少子化の時代で子どもは大切であるあまり、与えることによって育てるシステムかなと感じました。また、学校教育も奇妙な平等感で仲良しクラブ的になってはいないだろうかとも感じました。学校教育の場においても皆がやさしくなっており、叱るリーダーがいないし、過保護的な親の出現もあり、体罰反対を唱え、やさしくなった教師など、総じて子どもにやさしくなっていることは事実だと思います。少子化による兄弟喧嘩の減少は怒りをぶつけ合う場面が少なく、弱い子どもになっているような気もいたします。叱る行為に慣れない大人、上手に叱ることのできない親たちが多いのではないかと思われます。神戸の事件で一番悲しんでいるのは実の親ではないだろうか。はたして幼児期から親子のふれ合いがどのような形であったのだろう。すくすくプランの中で親子の心のふれ合いについてアンケートがなかったのが残念だなと感じました。親は子どもを養っている立場でありながら、子どもをおぼっちゃん、おじょうさん的にしてしまってはいないだろうかという疑問にかけられます。井坪議員の答弁に市長は、子ども会に力を入れていく旨でありますが、そこでお伺いをいたします。 1点目は、子育てで生活的、経済的に困惑し、保育園へ預けるのが原則であるようだが、何か違った点はないだろうか。 2点目は、戦前戦後の違いの中で、子育てのわが子に対しての接し方の基本的なところで過保護的になっている面はありはしないだろうかと思いますのでお伺いをいたします。 次に3番目でございます。 健康推進についてお伺いをします。 今議会で健康づくり推進協議会と設置条例の制定が上程されました。人間誰もが健康で長生きをしたいと願っております。先日の発表で、日本人の平均寿命が、また延びたようでございます。医療の発達もさることながら、日頃の体力づくりと生活改善の推進、食生活改善推進等によるところが大きいと考えられます。市当局の保健等の取り組みは私たち市民にとりましてあたがたいことで、ただただ頭が下がる思いでございます。そこで体力づくりと成人病の予防対策として日頃の運動が必要であることは私が申し上げるまでもございません。そして、一日1万歩は歩けと言われております。職業上どうしても歩くことと結びつくことのできない人たちは朝晩を利用して歩くことをしなければならないと思います。しかし、自宅を中心としたところで周囲に1万歩、又は1時間ぐらい歩くことのできるコースのある人はどのくらいあるだろうか。国道、県道、市道、農道、私道を利用するとして、車社会の中でどうしても安心して歩けるコースが少ない地域が出てきております。中心市街地のほとんどは歩道があり、山間地は車の通行が少ないから危険性が少ないわけですが、中心市街地の空洞化によるドーナツ現象の郊外に住居のある人たちの地区ではないかなとも思います。医者から毎日最低1時間ぐらいは歩くことを進められても、車が多い道路で歩くコースがないと言われる人たちが多いようです。 そこでお聞きをいたします。 それぞれのエリアで毎日歩くコースを設定して奨励することが健康体を維持できる一つの方法と思いますが、コースづくりのために、農道、私道への施設費を計上すべきと思いますが、ご所見をお伺いをいたします。 4番目に、仮称福祉バスについてですが、先程西尾議員の質問のお答えで了とするものでございますが、そんな形の中で、なるべくダブらない形で簡単に質問をさせていただきます。 今後諸問題がありましょうが、福祉バス問題は避けて通れない問題となっております。目下検討しているとのことですが、そこで次の点をお伺いいたします。 将来ともに仮称福祉バスを存続していくための必須条件とは何かを考えておられるかお伺いをいたします。 2点目は、市長が申しておられるとおり、交通弱者の多くは医者通いの高齢者と子どもたちだと思われますので、試運転は試運転でA、B、Cゾーンはもちろんですが、これ以外の地区の声を、アンケート方式もありましょうし、地区ごとに聞いてみて実施していくべきであると思いますが、いかがでしょうか。 3点目は、A、B、Cゾーンの運行予定以外にも検討を要する問題があると思いますが、これを今後どのように進めていくのでしょうか、お伺いをいたします。 4点目ですが、デイサービスの各所に送迎用のバス、これを活用することで福祉バスのネットワークが組めるような気がいたしますが、一日も早い対応をすべきと思いますが、いかがでしょうか。 以上で第1回の質問を終わります。(拍手) ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 下平政幸議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 はじめに、環境文化都市の実現のための行動につきまして、エコタウン事業と天竜峡エコバレープロジェクトの実現について民間からの採用はどうなのかという質問でありますが、エコタウン事業あるいは天竜峡エコバレープロジェクトは、環境文化都市の実現を目指す今回の第4次飯田市基本構想、基本計画におけます最重要課題の一つであり、何としてもやり遂げなければならないと思っております。これらの事業は、環境をキーワードに、従来にない新しい産業あるいは産業連鎖を起こし、それをもとに全国にも範となるような全く新しい地域づくりを進めようとするもので、当市をはじめといたします地方都市が従来行ってきたような施策の立案、実施と同じような発想あるいは手法などの中からは、所期の目的を達成する道を見出すことは困難であろうと考えております。そこに人あるいは情報の持つ重要性が存在をするのであり、議員ご指摘の趣旨は私も全く同感でございます。 一方、私たちを取り巻きます社会経済状況を勘案するに、すでに言い尽くされていることではございますが、今日は新たな時代への過渡期であり、従来の考え方や行動様式、ひいては社会全体のあり方すら見直しを迫られているときでもございます。このことは地域経営に携わる行政におきましても当然に例外ではなく、今議会冒頭のあいさつでも述べました行財政改革は、そのような時代の流れの中で、新しい地域を切り拓いていくためにふさわしい行政のあり方を、自ら多面的かつ根本的に問い直そうというところに本旨があるのであって、単に規模の縮小といった次元でとらえるべきではございません。その意味では、エコタウン事業あるいは天竜峡エコバレープロジェクトにかぎらず、行政全般におきまして、有為の人材をいかに育て、あるいは登用するなどして地域経営にどう結び付けていくのか、すなわち人事は基本的かつ重要な課題でございます。何よりも職員自らが日常的に研鑽を積み、向上心を持って現状に甘んじないことは言うまでもございませんが、さらに適材適所を旨として、年功にとらわれない人材の配置や登用あるいは議員ご提案のような弾力的な職員採用など、人事のあり方全般につきましても見直す時期にあると感じております。 これについてもう一言加えれば、地域経営において行政が担うべき部分や、それへのかかわり方など行政のあり方が問い直される中で、民間にまかせられる部分やその力を活用できる部分はそうしていくというのが今日の大きな流れであり、行政のあり方や職員の採用なども、その流れの中で考えていくことになります。 これらを踏まえまして改めて考えてみますと、エコタウン事業あるいは天竜峡エコバレープロジェクトは、これまで地元住民の皆さんや当地域の有識者の皆さんなどと協議を重ねる中で進めてきておりますが、先程も申し上げましたとおり、その先進性や斬新性あるいはその裏返しとしての特殊性などから、この地域にかぎらず全国レベルで人材あるいは情報を求めることが必要になりつつあり、現在、日本開発銀行などを通じまして、これまで培ってきた多彩な人脈を活かしながら広く人材を求め、事業推進のサポート体制を整えているところでございます。よって当面、職員を採用することは考えていないものの、事業の進捗を注意深く見守る中で、事業にふさわしい推進体制のあり方についても柔軟に考えていく所存であります。 次に、関連をいたしまして特許出願に対しての対応はどうかという質問でありますが、この地域の特許関係の窓口といたしましては飯田商工会議所で取り扱っておりまして、特許実用新案、意匠、商標の登録事務や相談業務が行われておりますが、県内では、この地域は特許等への意欲が旺盛であると聞いておりまして好ましいことと思っております。 ところで、実際、独自での特許出願について市の対応はどうかということでありますが、当市の都市規模におきましては、特許出願できる能力を保有した研究機関を設置することは至難かと思いますが、当面は、飯伊工業技術センターの調査、分析業務を通じまして、技術の高度化、品質水準を高める努力をいたしてまいりたいと思います。しかし、独自技術の開発は地域産業振興にとって重要でありますことから、近くは浜松、豊橋などに先進的な取り組みの事例がございますので参考にしてまいりたいと思います。 次に、自然との共生について人工林のあり方についてどのように考えているのかという質問でありますが、わが国の林野率は67%と山林面積は広大であり、当飯田市におけます林野率も71%を占め、そのうち約4割が人工林でございます。従って、大半は自然林であるわけであります。人々は山林から、より多くの幸を得るために、古くから時代時代の需要に応じて森林づくりを行ってきました。戦後だけを振り返りましても、終戦から昭和30年頃までの荒廃森林復旧の時代、昭和30年前半から40年代半ばまでの森林生産力増強の時代、昭和40年半ばから60年代前半の森林資源の整備、充実の時代、そして、現在に至ります多様な機能を発揮する森林整備の時代に区分をされまして、それぞれの時代の要請に応じて人工林づくりや治山事業を行ってきたものであります。人工林の第一の目的は、木材の生産にはじまり、これを行う林業は木材等林産物の安定供給を図るために使用されてきましたが、近年、社会の発展とともに森林公益的機能がより多く求められるようになり、治山や水源の涵養、環境保全、さらには保健休養林など、豊かで潤いのある市民生活の実現に資する森林づくりが求められております。議員が言われますように、最近は、鳥獣による被害は山際の農地の農産物はもとより森林におきましても甚大なものとなっており、植林地では有害鳥獣の餌場となっているのが現状であります。これは鳥獣の増加とともに山村の過疎化や林業生産活動の停滞等によりまして鳥獣が里へ来て被害を及ぼしているのではないかと考えられ、これらの対策といたしましては、適正な個体数調整と被害対策を総合的に講じる必要がございます。ご意見がありましたように、鳥獣との共生のために実のなる木を植える方策につきましては、広大な山林の中では特定の事業のほか実施をされておらないのが実態であります。これからの森林は、木材を生産したり自然災害を防いだり、きれいな水を育むだけでなく、一面では貴重な動植物を保護する場、また、レクリェーションの場など多様な能力も期待をされておりまして、現に人工林も複層林づくりへと変わってきております。国において先に改定されました森林資源に関する基本計画は、現在ある森林がこれらの期待にこたえられる森林となるよう、質的に変化させていこうというものであります。国民の理解と参加が得られるよう、その整備の方向として、目的別に、水と土の保全、森林と人との共生、資源の循環利用の3つの方向が示されております。これらの方針に従いながら地域森林計画などへ反映させつつ、整備を進めていく必要があろうかと考えております。 2番の子どもの養育について、凶悪犯罪の低年齢化は防げないのだろうかという質問でありますが、ご案内のように近年、核家族化の進行や夫婦共働きの一般化、家庭や地域におけます子育て、養育機能の低下など、児童と家庭を取り巻きます環境が大きく変化をするとともに少子化が進行いたしておる現状でございます。社会環境の急激な変化に伴い、子どもの生活のあり方も大きく変容いたしておりまして、大人の心が子どもの生活行動にあらわれるとも言われております。こうした社会的背景を受け、国におきましてはエンゼルプランを策定をし、さらに、昭和22年制定されました児童福祉法についても50年ぶりに改正をされたものと認識をいたしております。幼児期におきます養育の大切さは三つ子の魂百までと言われますように大変重要なことと認識をいたしておりまして、保育園では、この重要で大切な時期を子どもを預かり、保育を実施をいたしているところでございます。 ご質問の1点目、保育園へ預ける原則につきまして違った点はないかについてでございますが、物質的に恵まれている現代の生活は、生活に対する価値観が多様化してきております。すなわち働いて経済的に豊かな生活を送りたい、そのためには子どもの養育も保育園へお願いしたいと考える風潮のあることも事実であります。一方、主人の働きだけで一家を支え、節約、倹約に努めようとしたかつての時代から考えれば、その価値観の変化は大きいものがございます。そこで物が豊かになった現代という時代の中から親も子どももともにあるべき姿を求めるには、現代の世相を肯定した上で多様化した価値観の中でどこをどう考えていったらよいか、その考え方、生き方を今真剣に探してみなくてはならない時期でもあろうかと考えております。その中で時代を超えて大切なことは、子どもの養育は親に勝るものはないということであります。忙しい現代生活の中で、わずかな時間を惜しんで子どもとの絆をどこでどのように求めるのか、日本の家庭生活の今置かれている最大の課題でもあろうかと考えております。 2点目の過保護的になっている面についてでございますが、最近の子どもの養育態度が過保護ではないかというご指摘でございますが、そう思われるような節もございます。それは現代の少子化現象が、そのことを促進をしているのではないかとも考えられます。議員ご指摘の過保護ということの内容を具体的に分析をしてみますと、人それぞれにより違いがございます。それは、ある人は過保護と感ずることも、ある人はその子どもに合った指導であるという場合もあるからであります。そう考えてみますと、子どもの養育問題は具体的な問題におりますと主観的な内容を持ったものが多いことも考えられるわけであります。それはそれとして、子どもの養育問題が問われている現代、ご提案のことにつきましても、21世紀に生きる子どもたちのあり方の問題として、今後さまざまな立場から検討されるべきであろうと考えております。 3番の健康づくりについて、施設及びコースの設置をどう考えるかという質問でありますが、便利さや楽しさを追求するあまり、車に頼りすぎて歩くことのほとんどを車に変えてしまったのが今の生活の姿であり、運動不足、歩き不足といっても過言ではない健康ブームの落とし穴とも思います。歩くことは、気軽で、いつでもどこでも誰もが継続してできる文化の楽しみがあるスポーツと考えております。自らの健康は自らが守るの観点に、健康のための歩く道づくりは、安全で自分に適したコースを自らの手によってつくっていただきたいものと思っております。ちなみに安全に歩くためのコースづくりは、平成7年度からふるさとウォーキング事業として教育委員会において市内の各地区に設置をいたし、現在6コースが整備をされておりますし、上郷地区におきましては、公民館独自の事業として取り組んだコースもございます。今後も市内各地域に親子や地域の人たちなど、いつでも安全で安心して歩くことのできるふるさとウォークの歩く道を整備をしてまいる計画でございます。 最後の福祉バスでありますが、先程の西尾喜好議員のご質問にもお答えをいたしましたとおり、交通問題懇談会でお示しをした試行案につきまして、議会をはじめ多くの皆さんから寄せられましたご意見ご提案を検討いたしていましたところ、過日、信南交通株式会社から、現在運行しております路線バスのうち、平均乗車密度の5人未満の久堅線、千代線、大休線の整理のため路線を廃止したいとの申し出がございました。市といたしましては、まず各路線の足の確保が緊急課題として浮上いたしてまいりましたので、廃止代替路線として位置づけ、第1に、久堅線、千代線、大休線の各線は利便性を高めながら確保していくことといたしました。併せて市内循環系統の運行により利便性も高めていきたいと考えております。これらを検討し、整理ができましたので、試行案として交通問題懇談会や市議会、自治会などに提案をいたしまして理解と協力をお願いをいたしていく次第であります。すべての要望意見や課題の解決ができた試行案とは思っておりませんので、試行運転を実施をしながら、関係をいたします多くの皆さんからご意見をお聞きをしながら課題や問題点を整理をする中で、さらに検討いたしてまいりたいと考えているところであります。 以上で第1回の答弁といたします。 ○議長(小林利一君) 中村総務部長。 ◎総務部長(中村敬彦君) 仮称福祉バスについて若干補足を申し上げたいと思いますが、ご質問の中で、広く市民の声を吸収すべきではないかという、こういうご意見でございますが、福祉バスの議題として会合を持ったことは特別ございませんが、非常に多くの市民の方の関心事でありますので、自治会の会合とかいろいろの会合の中で意見を聞いてきたつもりでございます。今、議員の方から提案のありましたデイサービスセンターの車を利用したらというお話でございますが、実は、あのバスが空いておる時間が午前10時から午後3時まででございます。それともう一つ、車の構造自体が車椅子で乗らなくちゃならないという、こういうことでございますので、非常に乗車人員が制限されるというようなこともありまして、非常にこれらの問題もありますので、提案がありましたが、今後の検討課題とさせていただきたいと思っております。 それと、この事業を継続させるにはどうしたらいいかということでございますが、非常に多くのご意見がございますので、多くの市民に喜ばれるように、また、多くの市民の方が利用してもらうことが、この継続につながるんではないかと思います。そういう面では、このバスの運行の理解とPRに努めてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 下平政幸君。 ◆19番(下平政幸君) ご答弁誠にありがとうございました。 1番の問題ですが、気持ちはわかるし、同意はするが、今のところ採用する気持ちがないという答弁だったような気がいたします。ということは、何で私が再度この問題を取り上げるかということは、十数年なると思いますが、初めて飯田市へ大学の問題が出たとき、あのときに、それなりのスペシャリストを採用しておれば今になって18万人おれば大学ができるものじゃないとか、今になって苦しいとか、少子化の時代に向かっておるとか言わなかったんではないかなという念にからされておるわけでございます。ですから、これからエコタウン事業にしようが、あるいは天竜峡のエコバレーにしても相当の大事業である。スペシャリストを養育する前に行動する人間と言えば、先程申し上げたここの地方出身の優秀な人材があるとすれば一応探してみる必要があるんじゃないか。こういうことを、こういう場で言っていいのかどうかわかりませんが、この際市長がそういう気がないというから、私ここであえて申し上げますが、臼井原の工業団地自体だって市の職員で結局詰まっておるでしょう。それにはそれなりのスペシャリストがあったと思うんですよね。ですから、これだけエコタウン事業にしろ天竜峡エコバレーにしろ、また、何か聞くと土盛工事がちょっとストップしておると。やはり民間には民間のノウハウがあるんじゃないか。市の人たちがずっと培ってきたタイプでなくて、結局従来の発想や手法で新しい事業が遂行することが難しいんではないか、私はこんなように思うわけであります。人間、環境に支配されると言われますが、全くそのとおりで、長い間型にはまって身につけてきた行動は、どんな人間にも拭い去ることはなかなかできないものでございまして、今こそ公務員らしくない、優秀な公務員が欲しいときではないか。それを私はお聞きしておるんであります。市長あいさつにありました第3の改革は構造改革が基本であると思われます。戦後50年間官庁での構想計画を具体的に行動し、実現してきたのは、大半が民間人の力であったように私は思います。行動する優秀な人材探しは、どうしても必要だと思いますので、あえて二度目の質問をいたしましてご所見をお伺いしたいと思います。 2点目の出願特許ですが、これは公共団体がやればいいんですが、やれなくても飯田市の飯田市とは何かと言われるような物をつくり出すためには、こういうことに向けていくことが、先程井坪議員が言われたとおり自主財源の増収につながると私は考えて、この問題を質問しておるところでございます。信州大学共同研究センターのかかわりを今後は持つべきであるし、ここに大学がない以上は、そういうハイテク産業のノウハウというのは絶対に研究所とか大学と連携を取るべきだと、こんなように思っております。庁の機構改革は産能大学のノウハウをお借りしたようですが、やはり物づくりのノウハウは絶対に必要だと思いますし、技術系の大学研究所との連携は絶対必要だと思いますので、ご所見をお伺いいたしたいと思います。 次に、自然との共生では市長のご答弁で何にも申し上げることはございません。けれども、やはり時間があるんで私なりに自分の経験を話してみたいと思いますが、今から何十年か前に30戸ぐらいのある部落で1年ぐらい仕事をしたことがあるんです。その当時、そこの30戸ぐらいの部落に、ほとんどヤマミツバチを飼っておりました。そうすると、秋になると、このヤマミツを熊が冬ごもりのために取りにくるわけなんです。ヤマミツだけ取っていくんならいいが、飼ってるニワトリからウサギまで取っていってしまう。人間一生懸命になって落とし穴をつくったんですが、熊の方が利口で人間臭い落とし穴には絶対落ちない。これは何かということは山だからヤマミツをそのまま山へ置けばいいのを、うちの庭へ飼おうとするからこの現象が起きる。こういうことでございます。別にこれを言いたいから言うんで、市長にご答弁をいただきたいとは思いません。市長の答弁で結構でございます。 そして、福祉バスについても、後の方でございますが、いいご回答をいただいておるのはいいんですが、子どもの養育について、もう少し質問をしてみたいと思います。 すくすくプランの64ページ、しっかり読ませていただきました。その中で64ページの家庭教育の支援、家庭での保育、このページが私にとって相当重要視されると思いまして質問するわけでございますが、家庭での保育が理念的で立派であるが、アンケートという方法を取って現在の親の気持ちをこの本にあらわしていないというのが誠に残念でございます。何か前での方を見ますと、何が欲しいかとか、施設はどうだとか、あるいは保育料が高いとか安いとか、何か不便だとか、そういう物質的なことだけアンケートに取ってあるんですね。ですから、誠に残念ですが、この点が私、悲しいなと、こんなように思います。何を申し上げましても親子の関係が一番大事だと思います。家庭での寝泊まり、食事等の接する中での子どもとの会話が子どもを変えていくと思います。教育は本当に難しく、こうすればよいという特効薬があるわけではないので、そのことはわかっております。少子化とはいえ、児童を主役にして祭り上げてしまって、アメとムチの教育が今必要ではないかなと、こんなように私なりに思うところでございます。小学校1年になって自我が目覚めてきた子どもが親に向かって、「私を何々ちゃんと呼ばってよ」と言ったということも聞きます。社会環境がそのようになってしまっているのかなと、こんな気持ちでございます。「老いては子に従え」という言葉は親が年老いて言う言葉であって、年老わぬうちから使う言葉じゃないんじゃないか。戦前の親子の関係は、主従、上下、友達の関係等でよかったことは取り入れて、児童の養育に役立てていってもらいたいな、こんなことも思います。少数だと思われますが、親子の原則を忘れてしまっている方がおるのではないだろうか。すくすくプランの中で心の教育のアクションプランをどこらに置いているのかお伺いいたしまして、この問題は終わりますが、もう一つ、健康づくり、誠に答弁をいただいておりますが、事実これも時間があるようなんで念を押させていただきますと、昔の郵便屋さんで若いときに歩いた80歳代という人たちが、今見ると本当羨ましいほど元気であります。いかに歩くことが健康にいいか、市長さんも大分歩いておられるんで見受けさせていただきますが、やはり歩いてみると歩くことの楽しさも知り、健康に最高にいいと。特に医者から1時間ぐらい歩きなさいと言われて指示されて歩く人のコースということは今後考えていただきますよう再度お願いしたいと思います。 先程もいくらかウォーキングの話があったようですが、ウォーキングモニターの募集をされているようですが、ウォーキングモニターの募集等について説明なりお答えをいただければありがたい。この3点をお伺いいたします。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 2回目のご質問にお答え申し上げたいと思いますが、事業実現のために民間からの採用をさらに考えたらどうかというご質問であったと思います。 最初の答弁でも申し上げてまいりましたけれども、この人材確保につきましては、これまで当市が培ってきた多彩な人脈があるわけでありますから、そういった人脈を活かしながら、広く人材を求めながら事業推進のためのサポート体制として、これからご支援をいただいてまいりたい、そのように考えております。よって当面、職員を採用するということは考えておりませんけれども、事業の進捗を注意深く見守る中で、事業にふさわしい推進体制のあり方も一緒になって柔軟に考えていく必要があるであろう。そうすることによって人材の不足な部分をフォローいたしてまいりたい、そのように考えておるところであります。 次に、特許についてどうだろうかという再質問でございましたけれども、先程も答弁申し上げましたが、三遠南信で深く交流をしております浜松とか豊橋には身近に工業大学がございまして、そことの連携を取っておるようでありますけれども、当市はそういった環境にはございません。しかし、同様なことをしようと思うことは、これは困難でありますけれども、長野県には信州大学地域共同研究センターというのが、議員もご指摘をされておったようでありますけれども、そういったものもございますから、飯田市も昨年から、実は会員になりまして連携を今、深めておるところでございます。現在のところは信大との人的な連携を深めている段階でございまして、今後は、この地域の独自技術の開発に、そういった制度を利活用しながら何らかのアクションを起こしていくべきであろうと、そんなふうに考えておるところでございます。 次に、すくすくプランを見まして幼児に対します指導に対しての再質問でございましたけれども、当市におきましては、今回の質問に対しましてご提案をされましたその中の参考資料として飯田児童育成計画すくすくプランを策定をいたしてきたことは、もうすでに読破していただきましてご理解をいただいているものというふうに思っております。このすくすくプランの基本理念の中にあります豊かな文化資源や自然を活かした保育、これは具体的な例を申し上げますと、人形劇とか伝統芸能などを通じながら、また、この地域の自然に触れて、その中で友達や仲間との遊びを通しながら個性的な創造的豊かな子どもが成長して、あるいはそういった心を育てていこうというのが、この育成計画の目的でございます。教育犯罪の低年齢化の防止に対しての決め手というものは、これはなかなかないわけでありまして、これは幼年期とか少年期におけます保護者の養育成態度とか、あるいは子どもたちを取り巻きます世相、それから、保育園等あるいは教育機関への対応、当然のことでありますけれども、家庭、教育、そして、行政も当然のことでありますが、それぞれの立場で努力をいたしていく必要があるであろう、そのように考えておるところでございまして、これからもそういった皆さんとの共同歩調を取る中で、是非健全育成のためにもこれからも努力をいたしていかなければならない、そのように思っておるところであります。 健康づくりに対しまして、歩くことは大事だからどうだろうかというご提案がございまして、恐縮でありますが、私もできるだけ朝5時過ぎから40~50分歩いております。コースというものは、確かにウォークサミットを行ってきて当市におきましてもいくつかコースがありますけれども、そういったことを設定しながら、あるいは上郷の公民館としては独自な方策もあるようでありますが、それはそれとして、歩くということにはそんなにコースとしてこだわる必要がないかと思います。ただ、やはり道路状況は、これはやはりよく注意をしていかなければならないわけでありますから、できるだけ道路につきましても環境整備をしながら、より多くの皆さんが歩けるような道路整備も、これは行う必要もあろうかと思いますけれども、身近な自分たちの利活用できる道路を見つけていただいて、そして、ご自身の健康でございますから自由な時間にご散策をいただく中で健康増進にご努力いただければありがたいというふうに思っております。毎年4月にはウォークサミットを行っておるわけでございまして、当市以外から南は沖縄から北は北海道からご参加をいただいておるわけでございまして、どちらかというと地元の方が参加が少ないというふうに言われておりますから、是非また下平議員にも積極的なご参加ご支援をいただく中でご指導いただければありがたいというふうに思っております。 ○議長(小林利一君) 知久保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(知久一彦君) 健康ウォーキングモニター事業についてご質問がございましたので、現在の状況を申し上げます。 健康づくりのポイントは、今、市長が申し上げましたように栄養とか運動とか休養のバランスの取れた生活習慣の確立にあると言われております。そんな中で現在の生活様式の中で運動不足が目立つことから、運動の習慣をつけまして自分の健康は自分でつくるという、こういう機運を市民の間に高めていくことを目的として今年度から健康ウォーキングモニター事業を始めたところでございます。このモニターになっていただいている方はウォーキングの習慣のない人で、一日1回20分以上のウォーキングを週3日以上やっていただく。あるいは、その結果として、3月、6月、9月に健康検査を受けると、こういうような状況になっておるわけでございますが、現在246名の方にウォーキングモニターとして歩いていただいております。最近行いました6月の健康検査によりましても、その効果というのがあらわれてきております。これからの状況をよく内容を見ていきたいと、こう思っておりますが、この事業のまとめは10月に開催する市の健康フェスティバルで発表してまいりたい、こういうふうに思っておりますので、どうぞまたご覧をいただきたいと思いますし、今後も教育委員会等とも連携をしながら市民運動としてウォーキング活動に取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。 以上でございます。 ○議長(小林利一君) 以上で下平政幸君の一般質問を終わります。 それでは、次の一般質問を行います。 佐々木重光君。 ◆4番(佐々木重光君) 市民21の佐々木重光であります。 通告に従い、一般質問をさせていただきます。 一般質問に入る前に、6月に開催されました第2回定例会において私は3つの質問をさせていただきました。一つ目は市役所周辺の景観についてであります。早速プランター等を置いていただき、ありがとうございました。まだ駐車場、市役所前の空き家については解決していないので、引き続きご努力をお願いします。 2つ目は、コミュニティセンター、箱物の多目的活用についてであります。 財政厳しい時代でありますので、長時間使用等をして負担を軽くする努力を、さらにお願いいたしたいと思います。 3つ目は産業振興と人の問題であります。 I、J、Uターンの積極的推進で若者や技術者を飯田へ呼ぶ努力をさらにお願いいたしました。いずれも前向きに取り組むとの答弁をいただきましたが、諸施策の中に活かしていただきたいと思いますし、私も注意深く長い目で見守ってまいりたいと思います。 前置きはこのくらいにいたしまして本題の質問に入らさせていただきますが、質問は60分、それから、3回の形式がございます。私は、それにこだわりませんので、できるだけ1回で誠意のある答弁をお願いします。 今回の質問は、大別すると、1つは、青少年の健全育成への支援、2つ目として、住環境の改善方法、3つ目として、妙琴公園についてであります。 それでは最初に、第1の質問でありますが、これは甲子園を目指そうであります。 今次、第3回の定例議会の冒頭の市長あいさつの中で、人形劇カーニバル、アフィニス音楽祭の成功は、人づくりと交流に大いに役立っていると言われました。また、スポーツにおいても、中学のバスケットの全国大会出場と活躍、それから、陸上、水泳の活躍、有能な中学生ラガーの誕生、高校生の高校総体での弓道、走高跳の好成績、リトルリーグの全国大会への出場、少年野球の活躍など話題に事欠かないくらい青少年の諸君が頑張っていることは大変嬉しいことであると言われました。私も同感であります。全国的には青少年犯罪の低学年化や残虐な事件など暗いニュースの多い中で大変ありがたいことだと思います。また、教育長が答弁の中でも、人づくりの基本は人形劇であり、ウォーキングであると言われました。その発想に賛成するものであります。私なりに人形劇とは心であり、ウォーキングとは体を使う、汗をかく、そういうことではないかと、そういうふうに感じております。青少年の健全育成のためにご尽力をいただいている関係者の皆さんや多くのボランティアの皆さん、市民の皆さんの努力が実ったものであります。将来の飯田市の担い手として、きっと大きく育ってくれると思います。飯田市の行政としても積極的に、これらに対して物心両面からの協力をさらに進めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。 そこで、さらに上をねらおうとするのが私の提案、甲子園を目指そうであります。少年野球やリトルリーグの活躍は以前より常に新聞紙上で報道され、もう一度飯田長姫の夢は見られないものかと思っている多くの市民のうちの一人であります。飯田は知らなくても、飯田長姫は20年も30年も覚えていてくれます。りんご並木、人形劇と並んで飯田の知名度を上げ、爽やかな印象を人々に与えてきました。せっかく育った有能な人材を松商や長聖に行かせることはないと思います。今回松商が甲子園に行ったようでありますが、あの中にこの地方の出身の方が6人もいました。飯田地方から甲子園を目指してもらいたいものであります。今の教育で観点を変えれば私立も公立もないと思います。地域に合った特色ある教育、それが今、求められているからであります。和歌山の分校が春の選抜に甲子園出場を果たし、話題になりました。この村では、若い人が集まり、村の活性化になっているそうであります。高い目標を持って地元で頑張ること、そこで汗を流すこと、これが若者定着と健全育成の原点だと思います。ラグビーも岡工に勝てるチームは十分可能です。飯田に欠けているものは、青少年育成の継続性と盛り上げようとする市民全体のムードづくりだと思います。活力ある飯田市づくりのために市長が先頭に立っていただき、是非達成させたいと思うが、いかがでしょうか。果たしたときの話題性や期待をしてはいけないと思いますが、経済効果も大変なものがあろうと思います。また、野球を引き合いに出しましたが、野球のことだけを言っているつもりはありません。すべてのスポーツや、また、ロボットコンテストなども同様であります。スポーツマン市長の前向きな答弁をお願いします。 2つ目の質問は、道水路の環境改善についてであります。 道路の拡幅や改良の市民要望は大変多く出されています。しかし、財政はますます厳しさを増しています。そこで私の提案と質問のポイントは、金をできるだけかけずに市民の要望と住環境の改善を進めることにあります。飯田市の中に4m未満の道路で車のすれ違いのできない道路、左折や右折のできない道路がたくさんあります。市民生活に大変不便さを感じさせています。この道を全線拡幅するには大変なお金と時間がかかります。そこで4m未満の道路でも市民生活の不便さを解消する方法の検討が必要です。 そこで私の提案は、狭いほど大きなバチのR化で車が左折、右折が容易になることであります。ちょっと図面を用意しましたが、このバチをとるのにRを大きくとれと、そういうことでございます。それから、すれ違いのできない道路には50m、この50mがいいかどうかはわかりませんが、ごとに待避所を設置することで不便さを解消したらどうでしょうか。当然、地権者の理解が必要でありますが、かえって全線拡幅するより喜ばれるのではないかと思います。 また、水路のコンクリ三面張の件でありますが、水路、川の持つ意味をもう一度見直したいものであります。環境文化都市づくりに、あまりにも無味な工法です。湧き水、清らかなせせらぎ、魚の住む川、ホタルの舞う川、すべてを否定する工法であります。ただ、すべて悪いわけではありません。排水性の良さ、草が生えない、毎年2回くらいあります河川清掃が大変楽であります。つまり排水路には適している工法だと思います。最近はコンクリート製でもいろいろなものが工夫されていると聞いています。もう一度水路の機能別工法を取り入れて環境文化都市にふさわしい川づくりをしていただきたいと思いますが、ご所見をお伺いしたいと思います。 3つ目は、道水路の維持改修率の向上についてであります。 この質問は、前項の道水路の環境改善とも関連している質問であります。毎年地元から道水路の改修改良の要望が文書で出され、その要望箇所は大変多くあります。鼎だけでも今回166か所が上がっております。これでも区ごとに調整をして出しているのが現状であります。この要望書に基づいて市の担当者と自治会の役員の多くの皆さんが一日かけて現地調査をし、大変なエネルギーを使っています。このとき地元自治会では、1つでも1か所でも多く取り組んでもらいたいという気持ちで立ち会っています。また、市の担当者にしてみますと、やってやりたいけれども、予算がない。これは自分でわかっていることであります。その狭間で多分悩んでいると思います。この両者のギャップの大きさは大変なものがあります。この地元要望に対してやっていただけるという回答は、鼎の場合で20%台であります。この結果に対して市民感情はどうなっているかというと、どうせ出してもやってくれない。つまり、このままの方法を続けていると道水路の問題だけでなく行政に対する不信感につながりかねないのであります。また、これはどうでもいいことでありますが、議員も頼りにならない、そういうことになります。この方法を見直す必要があると思いますが、いかがでしょうか。 その解決策として、一つの方法として、道水路の改修費は約、調べてみましたところ4億円くらい、これは新規のものは別にいたしましてかけております。これを各支所あるいは自治会に配布して、その予算によって各自治会で優先度の決定などをまかせたらどうか、そういうふうにお伺いします。 それから、維持改修費を見ると5年間くらいあまり増額されていません。総予算の1%を切っているのであります。増額をすべきではないかと思います。今の時期、増額ということは言いにくいわけでありますが、必要なところ重点配分として位置づけていただきたいがどうか。市民にとって生活圏周辺の不便さ解消は最優先課題であるからであります。環境文化都市の原点であります。所見をお伺いいたしたいと思います。 4つ目の質問は、住宅地の緑の保全と公園の確保についてであります。 ゆとり、豊かさ、潤いのあるまちづくりのバロメーターに、一人当たりの公園の面積の広さ、あるいは緑の多さが優れた環境とされています。21’飯田環境プランの中でも施策の柱5つを立て、そのうちの一つが、緑豊かな美しいまちづくりであります。緑の保全と創出、良好な景観の形成がうたわれています。施策の達成目標でも緑の確保にかかわる目標値は、平成22年度に平成2年度並みの面積として2万3千haの森林を維持するとあります。また、公園の緑地面積は現在、一人当たり8㎡でありますが、平成22年度には20㎡を目指すとなっています。しかし、現状はどうでしょうか。住宅地の緑は確実に減っています。公園のない地区があります。緑の保全と公園の確保のために21’飯田環境プランを実のあるものにするために具体的な施策が必要です。また、地区別の環境満足度調査、これは平成8年8月に実施されておりますが、市街地、住宅地の人に不満を持っている人が多いことがわかります。 そこで1つ目として、1区にせめて1公園はないといけないと思うが、どうでしょうか。コミュニティの広場であり、災害時の避難場所のためにも是非必要と思います。 2つ目として、具体的施策の案として、これもお金をかけないで公園や緑の確保ができないかということであります。 私は、私設公園の新設を提案します。簡単に言いますと、市が土地を買い上げをしなくて公園をつくることであります。税制処理と助成で必ず緑の確保ができます。税制とは、固定資産税の免除、相続税軽減などであります。助成とは、樹木の植栽などであります。管理は基本的には地区あるいは個人でお願いしたらどうでしょうか。お考えをお聞かせ願いたいと思います。 さらに個人の庭園で昔から由緒があり、また、大きな庭園もあります。これらも公開を原則に同様な扱いができないものでしょうか。それから、青垣の推奨でありますが、環境プランの中にも具体的に支援コンテスト補助制度がうたわれています。具体化していただきたいと思います。青垣は災害時の安全性も向上します。それから、街路樹も道路によって統一した方がいいと思います。道路の地盤を持ち上げるような樹木の設定をすべきではないと思うが、所見をお伺いいたします。 5つ目の質問であります。 妙琴の整備促進についてであります。 妙琴公園は、昔から飯田市民に親しまれた松川の清流に沿って広がった開けた公園であります。また、松川の水の尊さは、先の会派の勉強会、上下水道を知る機会がありました。そのときに改めてその重大さを知りました。飲んでおいしく、工業用水にも適する水はほかにないと、ある水質調査の業者の方が驚いていたことを思い出しました。この水は広く市民の水として、飲み水として、松川流域だけでなく天竜川を超えて広く利用されています。今は風致公園となっていますが、他の公園に比べて整備が遅れていると思いますが、いかがでしょうか。公園の拡大とキャンプ場の整備を当面お願いしたいと思います。 また、先回の上下水道の勉強会で感じたことでありますが、それらと併せて、この公園づくりのコンセプトを、おいしい水公園としたらどうでしょうか。そうしたことで猿庫の泉もさらに活きるし、浄水場も松川ダムも公園の中に取り込めます。飯田市民や来園者が水の尊さを知っていただける公園にしたらいかがでしょうか。そんなことを提案し、質問させていただきまして、第1回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 佐々木重光議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 はじめに、甲子園を目指そう、青少年健全育成の協力と活力ある飯田市づくりのためにのご質問にお答えを申し上げたいと思います。 次代を担う青少年が、心身とも健やかで明るい毎日を送り、豊かな情操と創造力を養い、人間性豊かな社会人として成長することは市民すべての願いでありまして、その成長を援助をすることが私たちの責務と思います。その中で青少年への各種スポーツに対する支援は、人づくりのため、活力ある飯田市の創造のため、積極的に取り組む必要があると考えております。今議会の冒頭のごあいさつでも申し上げましたが、当市におきましては、この夏の青少年のスポーツを通じました全国レベルでの活躍が数多くございました。これらは市民の日常におけます青少年の健全育成に対するたゆまぬご努力とご尽力のあらわれと感謝をいたす次第でございます。ご指摘のように、スポーツを通じましたこのような青少年に定着を願いながら、いかに継続をし、さらに発展をしていくのか、家庭、学校、地域などのご理解やご協力を得ながら、若者定着の受け皿づくりが今後の課題と存じ上げております。 次に、道水路の環境改善につきまして、4m未満の道路の交差点のバチ取りと隅切りR化、そして、待避所の設置をどうかというご質問でありますが、冒頭のあいさつでも申し上げましたように、飯田市の財政は大変厳しい状況にありまして、市民要望の強い道路建設費も縮減せざるを得ないと考えております。そのような中で、ご質問の趣旨は、土木費、特に道路行政に対しまして、創意工夫を図り、最少の予算で最大の効果が上がる施策の提案だと思います。飯田市の道路行政におきましては、三遠南信自動車道あるいは中央自動車道へのアクセスの道路の整備、地域の骨格となる幹線道路とか生活関連道路及び農道を含めました地域道路網の整備を体系的に進めておりまして、地域交流や経済活動を支えてまいりました。これからの土木行政といたしましては、厳しい財政下の中で時代に合った施策を展開していく必要がありまして、また、多様化する市民の要望にこたえていくためにも効果的に事業を押し進めていかなければならないと思っております。重点事業を定めまして優先順位を決める中で、投資効果が上がるよう努力をいたしてまいりたいと考えております。 さて、4m未満の道路交差点の隅切りでありますが、隅切りがあれば車が楽に運行することができると思われる箇所もございますので、実施可能な箇所から検討いたしてまいりたいと考えております。また、4m未満道路への待避所設置でありますが、道路機能の向上に有効な手段の一つであると思われますが、地権者の理解を得る中で、条件整備がされました箇所から検討いたしてまいりたいと存じます。 水路のコンクリートの三面張の見直しでありますが、これまでの水路の改修におきましては、防災や機能性を重視をし、事業の促進を図ってまいりましたが、その結果、災害に対して、より強く、また、日常的に管理もしやすいコンクリート三面張りの水路が多くなりまして、議員のご指摘のとおり、生態系にとりましては好ましくない状況にございます。また、これからの整備に当たりましても、当地域の急峻な地形による事情等により従来のような工法によらなければならない箇所も多いと思われます。しかしながら、我々は自然環境から多くの恩恵を受けるとともに、自然環境に対し、さまざまな影響を及ぼしながら活動をいたしております。そうしたことを踏まえまして、今後は動植物の生息環境にも配慮しながら木や石などを用いた多様な水際環境をつくり、また、市民が豊かな水辺空間に親しめる水路や河川の整備に努めてまいりたいと思います。 道水路維持改修補修率の向上について地元要望、現地調査の見直しはどうかというご質問でありますが、毎年、各地区の自治会の要請に基づきまして、土木課、農政課の地区担当職員が合同により地区回りを行い、現場を直接精査し、総合的判断をし、事業を遂行いたしてまいりました。これは地域の市民要望の把握、地区の地理あるいは地形を知り、そして、各地区の均衡、公平性を確保するために行ってきたところであります。今後の地区要望のとりまとめに当たりましては、要望書の統一、現地調査の方法など、今までの経過を踏まえまして検討いたしてまいりたいと考えております。また、事業化に際しましては、厳しい財政状況を踏まえる中で計画的に取り組んでまいりたいと考えます。 関連いたしまして、維持改修費を支所か自治会へ配分するのはどうかという質問でありますが、維持改修費とは、道路、水路等公共施設の破損箇所の修繕のための材料費及び工事費でございます。過去におきまして、少額ではありましたが、支所長の判断で実施できるよう維持補修費の一部を支所ごとに配分をしたときもございましたが、緊急性の高い破損箇所の修繕が目的であるため、事業の性格上各地区への配分につきましては適当でないと考えております。 維持補修費の増額との要望でございますが、補修を必要といたします箇所につきましては、道路の安全確保の観点から、緊急性の高いものについては今後も遅れることなく対応いたしてまいる所存でございます。 4番の住宅地の緑の保全と公園の確保につきまして、1区1公園運動の推進はどうかという質問でありますが、緑は快適で安全な市民生活を実現する上で必要不可欠なものでありまして、とりわけ住宅地の緑や公園など暮らしの中の緑は、ゆとりと潤いに満ちた生活を送る上で大変重要な要素でございます。そうした認識に立ちまして、現在までに22か所の街区公園や近隣公園などの身近な公園を整備をいたしてまいりました。近年、緑には潤いある生活環境や美しい景観の形成といった機能に加えまして、野性生物の生息環境の確保など豊かな生態系を構成をする機能、さらには阪神淡路大震災を教訓といたしまして避難地としての機能や火災の拡大防止など緑の持つ防災機能が改めて評価をされたわけであります。第4次飯田市基本計画にもありますとおり、緑の将来像や配置構造を明らかにしながら、緑の保全、再生、創出についての手法、手段、手順などを示す緑の基本計画を策定をし、公園や緑地等の適正な配置を行ってまいりたいと思います。 私設公園の新設でありますが、都市計画区域の一定の広さを持つ屋敷林や空き地について市民緑地として市民に公開する制度がございます。ご質問の私設公園の新設につきましては、この市民緑地制度が当てはまるのではないかと思われます。しかし、現在、この制度を活用した例は極めて少なく、県内におきましても、このようなケースはございません。この制度を緑豊かな都市の形成を実現するための施策として活用できるかにつきましては、今後検討いたしてまいりたいと思います。 青垣の推奨、街路樹の統一でありますが、潤いのある生活環境や美しい景観の形成には住宅地の緑化というのも大切な要素でありまして、ご指摘のとおり青垣などの植栽が有効な手段であります。飯田市におきましては、現在、育良町など3地区におきまして住民協定により統一した樹木選定などが進められております。今後もこうした景観協定や緑地協定によりまして潤いある生け垣等が増えていくことを期待をいたすわけであります。 街路樹につきましては、整備が多年にわたることから、同一路線であっても違う樹木が植栽をされるケースもありました。美しい都市景観を創造するために、沿道の皆さんの理解を得る中で、同一路線ごとにその路線にふさわしい樹木を植えてまいりたいと思います。 次に、妙琴公園の整備促進についてでありますが、公園区域の拡大とキャンプ場の整備、関連がありますから一括でお答え申し上げたいと思いますが、妙琴公園につきましては、松川をはさみまして羽場側の権助公園と合わせ、風越公園という名称で昨年度より整備の基本計画を検討いたしております。この風越公園は、樹林や水辺を活かした風致公園という位置づけになっておりまして、全体面積が15.5haございます。この公園につきましては、以前にも地元の皆様方より整備の要望が出され、特にマレットゴルフ場とキャンプ場の見直しは必要であり、また、県で施工を予定をいたしております松川の親水護岸整備等も併せまして公園全体の検討をいたしているところでございます。この基本計画が定まった段階で地元の皆様方にお示しをし、計画的に整備を進めてまいりたいと考えております。議員ご指摘の区域拡大につきましては、現在の公園区域の整備を中心に考えてまいりたいと思っております。 なお、名称等につきまして新しい提案がございましたが、これらにつきましても、新しい提案でございますので、これから検討させていただきたいと思います。 以上で第1回の答弁といたします。 ○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 佐々木重光君。 ◆4番(佐々木重光君) 大筋私の質問に対して前向きな検討をいただきましたのでいいと思いますが、若干再質問をさせていただきたいと思います。 甲子園を目指そうでありますが、先程も言いましたように、是非そういう環境整備も、また回りからやっていただきたいと思いますが、それをしていく場合に、具体的に出せるかどうかわかりませんが、支障になりそうだとか、こういう問題がありそうだというようなことがありましたらお聞かせいただいて、私なりにも、そういう問題点の解決にも努力をしてまいりたいと、そんなふうに考えております。 それから、道水路の環境改善のところでも前向きな答弁をいただきました。 是非待避所とか、それから、バチ取り、こういうものの義務化というんですか、飯田市の工事の標準というんですか、そういうふうに是非していただきたいと、そんなふうに思います。具体的な整備がされたところから実施してみたいと、そういう答弁でありますので、早速できるだけ早めに、そういうようなことを実際にやってみたいと、そんなふうに考えております。 それから、維持改修のところでは若干違いがありますが、鼎でもいろいろのアンケートを取っております。勤労協としても取っておるわけでありますが、その中で関心事とか悩み事、それから、今すぐ改善してほしいこと、そういうようなものの中に、道路問題が約30%でトップであります。あと汚水、ごみ処理、下水道問題、水路問題、やはりそういうような問題が上位を占めております。そんな点からしても、いかに、鼎は特別道が狭いということは昔から言われておりますが、鼎だけでなくて、やはり今回方々回ってみまして車の回れないところがかなりありましたんで、是非そんな点でお願いをしたいと思います。 そこで予算を是非増やしていただきたいと、それに対する答弁がなかったように思いますが、それについて再度お願いします。 それから、緑の保全についてでありますが、21’環境プランの中にも、その調査の中で出されてまして、今の環境に満足しておるかどうか、そういう調査が出ておりました。満足してないのは残念ながら鼎が一番でありまして、環境に満足しておらん方のベスト5は、鼎36%、中心市街地37%、あと松尾、上郷、伊賀良、やはり市街地とその周辺に環境に対する不満者が多いと。いい方では三穂、川路、下久堅、上久堅、竜丘などであります。そんなことも含めて是非、身近な環境改善に対して是非積極的な施策をお願いしたいと、そんなふうに思います。 それから、私設公園についてでありますが、これも何かいい法令があるようであります。是非それを長野県で一番最初にご利用いただいて、環境文化都市にふさわしいまちづくりをしていただきたい、そんなふうに思います。 それから、妙琴公園についても先程おいしい水公園という提案をさせていただきましたが、やはりこれから水が大変貴重なものになってきます。そういう意味で、そこへ行くと水の尊さがわかると、そういう公園づくりに是非していただきたいと、そんなことをお願いしまして2回目の質問にさせていただきます。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 再質問にお答え申し上げたいと思いますが、1番の差し障りのあることというのは、ちょっと質問の意味がわかりませんので、差し支えなかったら、もう一度ご質問いただければありがたいと思いますが。 道路につきましては、これはもう生活が伴ってくるものになるわけでありますから、財政が厳しくても緊急性のあるものは早急に行っていかなければならないというふうに考えております。各地区におきましても、自治会を中心としてさまざまな地域を見ていただく中でご検討いただいておるわけでありますから、是非建設の方の所管と話をして詰めていただきまして、先程も議員からもご提案ありましたが、緊急性のあるもの、それから、重点性のあるもの、そういったものを話し合いの中でご提言をいただく中で、私どもといたしましても、財政は厳しくともやらなければならないものは、これはもうやらなければならないわけでありますから、そういった取り組みもいたしてまいりたい、そのように思っております。 公園等につきましては、私設公園は、これは新たな取り組みでございまして、またお考えがあるようでありますから、そのお考えをいただく中で、私どもといたしましても検討させていただきたいというふうに思います。 公園は、当然のこと環境文化都市を目指すためには必要なものであります。しかし、これを育てていくためには、やはり行政のみならず周辺の皆さんとの毎日におけますご協力もお願いをいたしていかなければならないわけでございますから、ともどもそういった点についてもご配慮しながら頑張って検討いたしてまいりたい、そのように思っております。 ○議長(小林利一君) 小林教育長。 ◎教育長(小林恭之助君) 先程議員、上をねらおうという言葉がございましたが、私は、その上をねらうということは、進歩だとか、向上だとか、発展だとかいうことを期待するんだという意味で、それによって教育が進展したり人間が育っていくんだという意味から非常に大事なことだというふうに思っておりますし、それが教育という仕事の一つの大事な使命であるとも思っております。ただ、例えば、この間バスケットボールで勝ち進んでいった学校のチームは、聞いてみますと日頃の練習の中で勝ち進んでいったんだと、こういうことを言っております。勝つためには練習時間だとか、指導のあり方だとかいろいろ問題になってくるわけでございますが、ただ勝っていけばいいということ、ことに中学校教育においては何時間でも長くやっていけばいいということでもないわけでございますので、そこら辺の兼ね合いが非常に難しいことでありまして、そこのところを間違えちゃうと何のためにスポーツをやっているかわからなくなっちゃうこともありますので、上を目指すということと、それから、それに処する態度といいますか、そこはやはり教育的に考えていかなきゃいけないこともあるんじゃないかと私は思っておるところでございます。 ○議長(小林利一君) それでは、3回目の質問に移ります。 佐々木重光君。 ◆4番(佐々木重光君) 大筋いいわけでありますが、それでは、甲子園を目指そうについてだけ再度質問します。 支障になっていることということは、甲子園を目指すために支障になっていることがあるか、ないかと、そういうことでございます。 今、教育長さんがおっしゃいましたように、私も勝つためにということが主題になっちゃいかんと、当然そういうふうに思いますが、今の子どもたちを見てみますと、要は目標のない子どもが非常に多い。その中で、そういう目標、何らかの目標を持っておる子どもの芽を摘んじゃいかん。そういうことをしっかり、さっきも出ておりましたが、横並びということは出るのを叩く習性もあります。出るものはどんどん育てていく、そして、下も引き上げていく、そういうことが必要じゃないか。そういう観点でとらえておりますので、ただ勝つためだけに執念を燃やしちゃいかんと、そういうふうに私も思います。 以上でございます。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 甲子園を目指して支障になるものはというのは、なかなか難しい質問でございまして、ただ、今年のリトルをはじめといたしまして有能な小中学生の皆さんが活躍をされてきたということは、これは近い将来、そういった甲子園のみならず、そういった大きな大会に出場する可能性のある子どもさんが大勢おるというふうに思います。ただ、一番の問題は、その子どもさんが地元の高校に進んでいただけるかどうかということになるわけでございますから、是非学校、そして、家庭、そして、指導をされております関係の皆さんの、より強力なるご指導をいただく中で、佐々木議員もそうでありますし、私どももそうでありますけれども、目的が達成されるような環境整備ができることが望ましい、そのように思っておるところであります。 ○議長(小林利一君) 以上で佐々木重光君の一般質問を終わります。 ここで暫時休憩いたします。       15時35分  休憩  -------------------------------------       15時44分  再開 ○議長(小林利一君) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。 一般質問を続行いたします。 佐藤久美子君。 ◆1番(佐藤久美子君) 日本共産党、佐藤久美子です。 6月の定例議会の折に一般質問を初めてさせていただきました。あれからあっという間に時間が過ぎて9月の定例議会を迎え、今日の一般質問をまたやらさせていただくことになり、大変にありがたく思っております。 この9月の定例議会、私、一般質問をさせていただきたいと思っておりましたところ、いろいろな方から、今回はこういうことをやってほしい、ああいうことをやってほしい、是非このことについて市に尋ねてほしい、こういう声を多くの皆さんからいただきました。日本共産党では、ほとんど毎回4人の議員が一般質問をさせていただいておりますが、これは強制でやっているわけではなくて、私どものところにたくさんの声が寄せられているという事実であります。私どもは、この市民の皆さんの声を議会に届けるためにここの場所に来ておりますので、その声をきちんと届けていく、その仕事を私もひとつやらさせていただいているわけです。 今回の一般質問は、大きく分けて2つのことを質問させていただくことにしました。 大きい一つ目は、ごみ問題です。 近年、ダイオキシンについては、その毒性が広く知られることになりまして、厚生省でも今年、ダイオキシンの排出に法的規制のかかる新ガイドラインを定め、12月から施行されることになりました。諸外国では、すでに10年も15年も前からダイオキシンへの規制がされているわけですけれども、日本では1983年にごみ焼却によってダイオキシンが発生している、こういう発表がされているにもかかわらず、健康への影響が現時点では見出せない、こういう理由でそのガイドラインの内容も努力目標に終わっておりました。今回、厚生省が12月から法的規制のかかる新ガイドラインを定めたことは一歩前進と考えてもよいかと思います。けれども、先程も述べましたように諸外国よりも数十年遅れている。この遅れている分を一生懸命取り戻さなければいけない、そういう時期だと思います。改めて言うまでもありませんが、ダイオキシンは、ごみ焼却施設などから排出されてガンや奇形の原因となるばかりか、人体に蓄積し、肝障害や皮膚病を引き起こしたり、母乳を通じて子どもたちの遺伝子や免疫機能に影響を及ぼすことが明らかになっております。こうした焼却炉に対するダイオキシンの削減対策は、国ばかりでなく、県や、また、市とも急務の課題と考えております。 さて、そのダイオキシンですけれども、特に、その毒性が子どもたちに対して影響が強いとされております。市民の皆さんの中にも、このことについては大変心配されていらっしゃる方が多くて、飯田市のダイオキシン対策はどうなっているのだろうかという声をこの間たくさんいただきました。また、私が一般質問で取り上げますということが新聞報道された後、ぞくぞくと情報やら、是非こういうことも聞いてほしい、そういうような声をいただいております。ごみ問題全般に対しましては以前から先輩の議員の方々が幾度も質問されて、今年の6月の定例議会の折には中島議員が一般質問で市に対して質問をされております。今回、私は、特に飯田市のダイオキシン対策を中心にお尋ねしてまいりたいと思っております。 まず第1点ですが、産業廃棄物の処理施設についてです。 現在、飯田市の産業廃棄物の処理施設の数、そして、処理されている量等をお尋ねいたします。 また、それらの施設への市民から寄せられた苦情の件数や内容、その対処の仕方についてお尋ねしておきたいと思います。 2点目は、今年、文部省が学校のごみ処理の実態を調査しておりまして、新聞発表もされておりますが、飯田市の小中学校及び保育園のごみの処理の方法はどうなっておりますでしょうか。 ごみ対策については、大まかにこの2点について最初にお尋ねしておきたいと思います。 もう一つ質問ですが、区画整理についてお尋ねをしておきます。 この件につきましては長年にわたって論議されてきているものでありますが、私が議員に選出されて以来のこの数か月間にもいくつもの問題が寄せられております。私、この区画整理については一生懸命勉強しましたけれども、まだまだわからないことが多い。この中で住民の皆さんと一緒に考えて、そして、悩んできたことを率直に市に対してお聞きしてまいりたいと思っておりますので、どうかわかりやすい言葉で答えていただきたいと思っております。 最初に、現在の羽場地区における区画整理がどの程度進んでいるか。また、今後の進め方についてお聞きしておきたいと思います。 区画整理という住民の皆さん方が直接減歩という形で痛みを伴う大事業でありますので、その辺のところを住民の皆さん方にどのように説明をし、ご理解いただいているのかお聞きしたいと存じます。 以上大きく2点についてお聞きいたします。よろしくお願いします。(拍手) ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 佐藤久美子議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 はじめに、ごみ対策とダイオキシンにつきまして、その1番として、産業廃棄物処理施設における焼却はどのようにされているのか。そして、市としての対処はどうなのかという質問でありますが、事業活動により発生をいたします産業廃棄物は、事業者自らその廃棄物を処理するのが原則となっております。産業廃棄物は年々増加の傾向を示しておりまして、これを処理するに当たって周辺住民から苦情が寄せられることが多くなってきております。産業廃棄物の処理施設を設置する場合には、廃棄物処理法に基づき県知事の許可を受けなければならないことになっており、廃プラスチック類の焼却施設につきましては、一日当たりの処理能力が0.1tを超えるもの、また、その他木くずや紙屑等の焼却施設につきましては、一日当たりの処理能力が5tを超えるものが対象となっております。県では許可に当たりましては、事業者からの設置の申請の際、地元関係者の同意書の提出を求めるほか、関係市町村長の意見の聴取、その他技術上の基準に適合しているかどうか等を審査をしながら許可をいたしております。過去に設置をされました施設の周辺から苦情が出ているものもありまして、法律上事業者への指導の権限は県にあるところから、市といたしましては、適切な施設管理の指導や排ガス検査等を要請し、県と合同で調査等を行っているところでございます。 今後の対応といたしましては、施設設置時の地元の同意について関係者の意見が反映されているかどうか相談に応じるなど設置時の十分な調査を行うほか、問題のある既存の施設につきましては県と連携をし、指導強化に努めてまいりたいと考えております。 なお、苦情処理件数等につきましては、また担当からお答えをいたします。 関連をいたしまして、公共施設、特に小中学校等々の扱いをダイオキシンと関連してどう考えるのかという質問でありますが、学校等のごみ処理の適正処理につきましては、平成9年7月23日付で文部省より焼却炉でのごみ処理に伴う有害物質の排出等による環境汚染の危惧が指摘をされまして、学校におきましては適切な処理を図るようにと通知があったところであります。内容的には、ごみについては分別収集を徹底し、資源ごみのリサイクル、両面印刷、両面コピーなど用紙類の使用量の削減、生ごみの堆肥化を進めるなど、ごみの減量化に努めることとなっております。また、燃えるごみにつきましても、一層の減量化の促進や、地域の実情に応じ、可能なかぎりごみ回収にゆだねるなど、校内におけます焼却処理の抑制、廃止に努めることとなっております。 市内小中学校の実情等、細部につきましては、また教育委員会の方でお答え申し上げておきたいと思います。 一方、保育園のごみ処理対策につきましては、各園が一つの事業所としてごみの減量化に努め、ごみの分別化を進めるとともに、燃えるごみにつきましては、当面、各園とも小型焼却炉を設置をいたしまして焼却処分をいたしておるわけでありますが、学校と同様、焼却処理の抑制、廃止に努めたいと考えております。 2番の羽場地区の区画整理について、現在、区画整理がどの程度進んでいるのかという質問でありますが、昭和22年の火災復興以来、市の中心市街地とその周辺は、土地区画整理事業によります整備を進めてまいりましたが、現在は、丸山羽場の2つの地区で事業を実施をいたしておりまして、関係をいたします地区の皆様には工事のご迷惑をおかけをいたしておりますが、新しいまちづくりに対します理解とご協力をいただきまして深く感謝申し上げるところであります。 第1地区におきましては、昭和59年度に事業着手をいたしまして、今年度で工事を完了できる予定であります。10年度からは換地と清算業務にとりかかる計画であります。 第2地区につきましては、平成元年度に着工いたしまして、現在、工事の最盛期となっておりまして、平成14年度には工事を完了する計画で進めております。羽場地区の南部と丸山地区の一部を含めた第3地区につきましては、昨年度より地元説明会を開始をいたしているところであります。 関連をいたしまして、住民合意、理解を得るために市としてどのような努力を払っているかという質問でありますが、土地区画整理事業は買収により、道路をつくる事業とは異なりまして、一定の地区のすべての公共施設を一括で整備するため、ほぼ全員の財産や権利に直接かかわる事業であります。このため前段では事業の仕組みや内容につきまして十分ご理解をいただく必要がありまして、どの地区におきましても、自治会と地元の推進組織の皆さんのご協力をいただきながら進めてまいってきております。 第3地区では、すでに平成4年にまちづくり推進協議会を組織をいただきまして、まちづくりの必要性などの研究を進めてきておりますが、市の実施方針が整った昨年度から今年の6月、7月にかけて図面をお示しをしまして説明会を始めているものであります。説明会は各自治会ごとに開催をしてまいりましたが、できるだけ発言の機会を設けるために、大きな自治会におきましては何回かに分けて実施いたしまして、また、7月には自治会単位での個人面談会も行ってまいりました。説明の中では、11月に区画整理区域の都市計画決定を予定をいたしていることもご説明を申し上げてまいりましたが、今までの説明会の経過を検討いたす中で、11月の都市計画決定は尚早と考える次第であります。 今後の方針といたしましては、今までの説明会で出されましたご意見をもとに新たな資料もお示しをすることとして、また説明会の開催方法につきましても、地元自治会をはじめといたしますまちづくり推進協議会の皆様とご相談の上、よりきめ細かな方法によって住民の皆さんのご理解を得られる努力を重ねてまいりたいと考えているものであります。 以上で第1回の答弁といたします。 ○議長(小林利一君) 井川水道環境部長。 ◎水道環境部長(井川弘志君) 産業廃棄物の焼却施設でございますが、現在、市内に3か所ございます。 それから、産業廃棄物の処理量でございますけれども、年間4万9,900tとなっておりまして、先程申し上げました市内の3か所の焼却施設で6,700t焼却処理をされております。 それから、8年度における産廃に対する苦情の処理の件数でございますが、全部で22件ございまして、全体の苦情処理件数の16%を占めておるわけでございますが、その主な内容といたしましては、不法投棄が一番多くございまして、その次に野焼き、焼却炉の順となっております。 以上でございます。 ○議長(小林利一君) 関口教育次長。 ◎教育次長(関口和雄君) 市長答弁に補足をさせていただきます。 市内の小中学校の実情と、こういうことでございますが、学校の焼却炉による焼却が19校、それから、ごみ回収に出すのと併用している学校が6校となっております。全部で25校あるわけでございますが、そういう内訳であります。 それから、焼却炉の毎時200㎏以上、又は燃やすところの火格子の面積が2㎡以上が3校、大型の焼却炉でありますが、3校、それから、既製品又は煉瓦あるいはコンクリートづくりが21校、簡易なものが1校となっております。 ごみの分別回収につきましては、空き缶、ビン、ガラス類、新聞雑誌は100%実施されておりますが、ペットボトルあるいはプラスチック類、発泡スチロール類は65%から88%の実施状況となっております。 以上が状況でございます。 ○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 佐藤久美子君。 ◆1番(佐藤久美子君) 2回目の質問に入らさせていただきます。 産業廃棄物のごみ処理の問題ですけれども、大型のものは県の許可がいるということで、私も保健所の方に出向きましていろいろとお話を伺ってまいりました。確かに大きいものについては市が手を出すことはできず、一緒に行ってお話を聞いていただいているというようなことを聞いてまいりました。けれども、住民感情として、やはり苦情の持って行き場というのは、窓口は飯田の市役所になる。直接保健所の方に行かれる方はあんまり多くなくて、飯田市が窓口になっている例がほとんどだということでした。その中で保健所の方と飯田の市役所の職員の方が一緒に苦情処理に行かれるわけですけれども、行ってみて、それが産廃なのか、若しくは一般の廃棄物なのかが内容的によくわからない、そういう例が結構多いそうでした。一般廃棄物については市がきちんと処理していかなければいけない、そういうものですので、特に小さい焼却炉での苦情とか県の許可がいらない焼却炉については、市がきちんと対応していかなければいけない問題だと思います。 そこで、ごみが燃えていて煙が一杯出ていて周辺の住民の皆さんが、これは困るというふうに思われて市に行ったときに、市が何ら、それは管轄外ですのでというようなことで手が出ないというのは、これはそうではないというような思いで保健所のお話を聞いてきたわけですけれども。苦情が出てしまった場合の後のことは、法的措置が取れないとかいろいろな問題があって市の方々もいろいろ言われていたわけですけれども、じゃ、事前に被害を防止する策はないのか。出てしまってから後手後手に回ってあたふたするのではなくて、苦情が出る前に市が何か手立てを取る方法がないのかということで、ちょっといろんなことを調べさせていただいたんですけれども、その中で、飯田市の環境要覧というのをいただいておりましたので、その中で、23ページにありましたけれども、建築申請による事前指導という項目がございます。建築物の申請は、すべて飯田市の窓口に出されなければいけないわけですけれども、このときに、「市の方で建築物の建築中や建築後における公害の発生を未然に予防し、また、環境に与える影響を考え、関係各法、条例などに照らし、意見をつけます」というふうに文章でありました。従いまして、新しい焼却炉の建設申請が市に出されたときに、それに対して一定の指導が事前にきちんとできるというシステムがあるはずですので、それがどのようにされているのか。それがきちんとされていれば、もっとそういう細かなところまでわかるんじゃないか。後になって苦情がどんどん集まってくるのではなくて、そういうような事前の予防策というのが取れるんじゃないのかなというふうに思っているんですが、その辺のところはいかがでしょうか。 それから、小中学校の方のごみ対策ですけれども、先程市長さんのお答えの中にもありましたけれども、7月23日、文部省から、「小中学校での校内での原則焼却炉の中止」というのが通達されたということです。埼玉県の川越市ですけれども、この市では、文部省の通達以前に、小中学校をはじめ公民館、出張所、保育園、これらの公共の施設では小型の焼却炉の使用を中止しておりまして、夏休みのうちには小中学校の焼却炉はそのものを撤去しております。私がざっと調べただけでも、焼却炉での焼却を中止したり、そのものを撤去してしまった都市が、仙台、甲府、摂津、北九州、所沢、長野県のうちにおきましては、新聞でも報道されておりますけれども、大町市が、この9月から学校の焼却炉を紙も含めて中止して市の回収に委ねるようになっております。その後の新聞報道でも下諏訪町や諏訪市、それから、茅野市あたりの学校での焼却炉の中止も報道されておりますが、こういうふうにいろんなところでどんどんと焼却炉中止というふうな方向で動いている中で、飯田市がなかなか動かないというのが、ちょっと若干なぜだろうというような思いでいるんですけれども、公共施設のごみ焼却について、このような状況の中で、飯田市が今現在どのように考えておられるのかをお聞きしておきたいと思います。 区画整理の質問をさせていただきますが、かなり前からの事業が順を追って進められてきているということは、よく存じ上げております。また、住民への皆さんへの説明会が何度にもわたって行われているというのも市の説明のとおりだと思いますけれども、説明が何回やられたからいいとか、何回出向いて行ったからいいとかという問題ではないと思います。すでに工事が完了しようとしている第1工区、それから、途中まで進んでいる第2工区あたりでも区画整理の際の説明が不十分だったのか、若しくは聞く耳がなかったのか、その辺は私には今の時点ではわかりませんけれども、少なくとも現在もなお辛い思いを引きずっていらっしゃる方や、第1工区、第2工区と追われるように住居を移していらっしゃる方がいるということは、この区画整理という事業そのものが、どこか住民の皆さんにとって本当にいいものなのかということが私の中にどうしても疑問として残ってしまうわけです。100%の方の納得や合意はおそらくあり得ないと思います。だからこそ市の側の誠意ある態度というのがもっともっと必要になるんじゃないかと思うんです。何か言ったからいい、自治会や推進協議会の方々に説明を下ろしているからいいんじゃなくて、もっと住民の皆さんのところに出向いて直接、もっと言うなら市長さんが直接出向いていって、その話を聞いてくるというような態度でないと、この大きな事業は進まないんじゃないか。本当に進めていくという気があるんだったら、それぐらいしないと住民の皆さんの納得は得られないんじゃないかというような思いがしております。これから新しい資料を住民の皆さんにお配りをしたり、さらにきめ細かな説明を加えていくというようなお話も市長さんの口からいただきましたけれども、住民の皆さんに去年の12月からこっちに渡されている、今までに渡されている資料というのは、たった3冊の資料なんですね。それも1冊は答えきれなかった部分を質問に対して答えを出すという形の1冊なんです。なぜ、その場所で聞いたことをきちんと答えれるような、また、耳を傾けてこれるような状況じゃないのか。1冊の冊子で答えを出してすませてしまわなければならないのかというところが、大変に私にとっては納得いかないところですので、これから出される新しい資料というのがどのようなものなのかということが大変興味深く思われますので、もし、この場所で新しい資料がどのような内容なのかがおわかりでしたら聞いておきたいと思っております。 きめ細かな説明がされるようですけれども、例えば、その中で住民の皆さん方から問題提起がされた場合は、それはどのようになりますでしょうか。例えば、地図を広げたときに、地図面に道がたくさん並んでいるわけですけれども、この道は、ここからここまでにこんなにはいらないとか、この幅は広すぎるとか、そういうような思いがおそらく出てくると思うんですが、それらについてこれからの時点で変更がきくのかどうか、そこのところについてもお尋ねしたいと思います。 以上です。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 2回目のご質問にお答えを申し上げたいと思いますが、はじめに、産業廃棄物の処理施設に対しましての市の対処はどうなのかという質問でありますけれども、主に小型焼却炉に対してというご指摘がございましたが、現在、許可の対象とならない小型の焼却炉につきましては、届出等の義務がないために焼却炉の実施を把握することができない状況にあります。12月1日から施行されます大気汚染防止法や廃棄物処理法の政令改正によりまして、ダイオキシンの主な発生源であります廃棄物焼却炉の規制が強化をされまして、知事が認可をする焼却炉を現行の処理能力一日5t以上から1時間200㎏以上に引き下げる一方、不完全燃焼などが起こりにくくするための構造と維持管理の基準が強化をされることになるわけであります。小型の焼却炉につきましても、これらによりまして規制が加わってくることになるわけでありますから、この法改正の趣旨に沿いまして改善が促進をされますように、県と連携をしながら対処いたしてまいりたい、そのように考えておるところであります。 次に、小中学校における焼却炉の対策はどうなのかというご質問でありますけれども、今後の指導といたしましては、最初の質問のときにもお答えいたしましたが、当然のことでありますけれども、ごみの減量化を一層徹底してまいるとともに、分別回収をさらに進めていきながら、環境汚染の危惧のあるプラスチック類等につきましては回収に出すように指導を徹底をいたしてまいりたいと思います。当面、焼却炉につきましては、燃えるごみ、木くずとか紙屑あるいは落葉等の環境汚染に心配のないもののみを焼却をいたしてまいりたいと考えております。また、安全な学用品の推奨とか、環境汚染の心配な商品などに注意を払うことなど、学校におきまして児童生徒の環境教育も行いながら、一般家庭の中にもそうした考えをさらに進めていきたいと考えております。将来的には、ごみの量、収集回収、ストック場所等検討すべき事項がまだあるわけでございまして、いくつかの地域のご指摘をされまして焼却炉撤廃というお話がございましたが、今の段階ではすぐ撤廃というわけにはいかないわけでございますから、総合的にこれから検討いたしてまいりたい、そのように思っておるところであります。 区画整理についての質問でありますけれども、先程も区画整理に対します考え方というものはお話を申し上げたわけでありますが、全員の皆さんの財産とか権利に直接にかかわる事業でありますから、できるだけ多くの皆さんのご理解をいただく必要があるわけでございまして、そういった方針に基づきまして現在も進めてきたわけでございます。 そこで、これからの方針といたしましても、今までの説明会で出されましたご意見をもとにいたしまして、当然のこと新たなる資料もお示しをしながら、また、説明会の開催方法につきましても、地元の自治会をはじめといたしますまちづくり推進協議会等々もあるようでありますけれども、そういった皆さんとご相談の上、議員もご指摘をされておりましたように、できるだけきめ細かな方法によりまして、住民の皆さんのご理解を得られるような努力をこれからも重ねてまいりたい、そのように考えておるところであります。 ○議長(小林利一君) 井川水道環境部長。 ◎水道環境部長(井川弘志君) 市長の答弁に補足させていただきます。 建築確認時につきましては、排水問題等につきましては指導しておりますけれども、焼却炉につきましては主に事後の設置等でございまして、わからない状況でございまして、今後は事実が判明した段階で県と連携をいたしまして指導してまいりたいと思います。 また、一般市民に対しましても広報等でよくPRしてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(小林利一君) 細澤建設部長。 ◎建設部長(細澤彰雄君) 市長答弁に2点ほど補足をさせていただきます。 はじめに、今後の資料はというご質問でございますが、市長答弁ありましたように、貴重な個人の財産、それから、生活にかかわる問題でございますので、いろんな意見があることは当然と考えております。 今後の資料といたしましては、今までの説明会で、いろいろ出されましたご意見等参考にした資料はもちろんでありますが、そのほかにもいろんな事例の紹介をいたしまして、わかりやすくご理解を深めていただくよう努力をしてまいりたいと思っております。そんな資料を用意をしたいと思っております。 それから、道路計画等の変更はあり得るかというようなご質問かと思います。 都市計画街路の関係でございますけれども、これらにつきましては、地区の道路計画につきまして、丸山羽場をはじめ、高羽地区も含めた区域全体の道路網計画が立てられておりまして、この計画に基づきまして、第1、第2地区の区画整理を実施してまいったわけでございまして、隣接する第3地区につきましても、これに整合させていく関係上、街路につきましては大幅な変更は困難でございます。しかしながら、その他の道路につきましては、今後、関係地区の皆様方といろいろとご協議をさせていただく中で検討してまいりたいという考えでございます。 以上です。 ○議長(小林利一君) それでは、3回目の質問に移ります。 佐藤久美子君。 ◆1番(佐藤久美子君) 3回目の質問をさせていただきます。 ごみ問題の方ですけれども、産業廃棄物の問題については、広域の問題だとか、県の管轄だとか、いろいろな問題があって、なかなかはっきりしたことが、きちんと一般質問の中で細かいことまでは説明されないと思うんですけれども、少なくとも市が手を出していけれるような小型のものについては、保健所の人と一緒に行くんだけれども、そうは言っても、やはり飯田市の行政区の中でのことですので、市が責任を持って対処していただきたい、そういうふうに思います。12月からの法規制が変わってどうなるかわからないということもあるかと思いますけれども、それ以前にしても、もう、すでにいろいろな場所で問題が起きているわけですので、特にダイオキシンに関しましては、こういった800度に達しない小型の焼却炉から多く発生するということがわかっているわけですので、そういう意味からも、かえってそういう大きいところよりも小さい焼却炉からのダイオキシン対策というのを真剣に考えていかなければいけない時期だと思うんですけれども、今のまま苦情が発生してから対処していきますというんでは、先程も言いましたように、後手後手に回って問題が起きてから対処する、そういうことにしかならないので、そういう意味でも、小型の焼却炉については、もうちょっと真剣に考えていかなければいけないと思います。 ダイオキシン対策というのは、国や厚生省が先に立って政策を立ててきちんとやっていくという大きな問題ですけれども、先程も言いましたように、県や市も本当に住民を守っていく、小さな子どもたちの将来をきちんと守っていくという意味でも、地方自治体飯田市がやっていかなければいけないことがたくさんあると思うわけです。先程も小中学校の焼却炉については、当面廃止する方向をまだ考えてないというようなお答えでしたけれども、やはりそれではまずいと思うんですよね。本当に市民を守る気であれば、もうすでに9月の補正予算で焼却炉撤廃についての条項を盛り込んで、そういう方向で動いている市町村だってあるんですから、やはり問題が出されたときに、早くそこで一生懸命考えていくということが必要だと思うんです。是非とも遅くとも来年度予算にそういう方向で市が考えていっていただけるように強く希望します。 保育園に対しても同じです。小学校、中学校でもそうですけれども、保育園はもっとバラバラで、もっと言うならば、保育園の方が廃プラスチックが出る可能性が多いということも聞いております。小さければ小さいほどダイオキシンの影響が強いとしたら、一番守るべきところからきちんと守っていかなければならないんじゃないかと、そういうふうに思います。 先程ほかの地域の様子を少しだけお話をしましたけれども、埼玉県の所沢市では、条例をすでに制定しております。ダイオキシンを少なくし、所沢にきれいな空気を取り戻すための条例ということで、今年に入ってからは国に対して要望書も上げております。ダイオキシン対策をきちんと早く取れと。条例の中に盛り込んで、それを国に対して要望書を上げているわけです。そういうことを地方自治体の方から厚生省に働きかけていく、国に働きかけていくということも、地方自治体の仕事としてひとつ大事なことではないかと思うわけですが、その点についてはどのようにお考えかと、ちょっと聞いておきたいと思います。 厚生省の方では、大きな焼却炉をつくれば補助金を出すと言っておりますけれども、大きな焼却炉をつくって24時間燃やし続けるだけがダイオキシンの予防策の唯一の道ではないはずです。小さい焼却炉でもきちんと分別すればいいわけで、そういうことも大事になってくるわけですが、このダイオキシンの発生元である塩化ビニールのそのものの使用禁止とか、製造禁止とか、そういうことも厚生省ではこれからやっていかなければならないことだと思いますが、その中でメーカーの回収の義務づけ、それから、一般市民には徹底した分別の回収を呼びかけていく。分別してください、分別してくださいと言われて、それだけでは、やはりできないんですね。この前私、大事な会合に出ていて、たまたまごみを処理をしたんですけれども、なぜ、そうしなければならないのかということがわからないんです。危険性がわかれば、あ、そうかということで、そこの部分でちょっと面倒でも分別するんですけれども、どうして、しなければいけないのかということがきちんと頭の中に、心の中に落ちていないと、なかなかそこの場で、あ、もう、面倒臭いということになりかねないので、そういう意味ではダイオキシンの危険性と分別回収について、きちんとこれからも抑えていっていただきたいと思います。 と言いますのは、昨年の12月の議会において、吉川昌子さんが分別回収について質問をされております。そのときに市の広報に分別してくださいと書くだけじゃなくて、それについて、どうして、そういうことをしなければいけないのかという一文を載せてほしいという要望をされているんです。ところが、今年の4月に入っての回収をお願いする用紙には、その一文が全く書かれていない。やはり、それではだめだと思うんですね。市民の皆さんに分別をしてくださいというからには、なぜ、そうなのかということも一文添えていただくことが大事じゃないかなと思っております。 先程の所沢市が頑張っている例、私は本当に心強く思っているわけですけれども、是非ともこの飯田市も、所沢はああいうふうに煙突がいっぱい立ち並んでいて大変なところだから、あそこは別なんだ、あそこは例外なんだというふうに脇に避けてしまうんではなくて、飯田市だって同じなんだ、子どもを守る、市民を守るという立場では同じ、そういう意味で将来を見据えてダイオキシンに対してもう少し真剣に考えていっていただきたい。いろんな都市ではダイオキシンの特別対策委員会というのを庁舎に設けたり、部課長クラスでそういう対策委員会を持ったり、若しくは議会にそういう対策委員会をつくったりというふうにして対策を講じ始めているところがたくさんございます。そういう意味では飯田市は本当に遅れているなというふうに思わざるを得ないんですけれども、小学校、中学校の焼却炉の廃止も含めて、これからもっともっと前向きに飯田市も取り組んでいっていただきたいというふうにお願いしたいと思います。 ごみについては、要望も含めて以上にしておきます。 区画整理の方ですけれども、この問題については私も住民の皆さんと一緒に勉強をさせていただきました。ほとんど素人だった私が、いろいろな問題にぶつかって、いろいろ悩みながらここまできているわけですけれども、どうしてもやはり引っかかるのが、住民の皆さん方は本当に心から納得しているんだろうか、そういうことなんです。区画整理事業ですよ、まちがきれいになりますよ、道が広くなりますよ、便利になりますよ。はい、だから、財産を提供してくださいと言われて、はい、そうですかと素直に財産が、自分の守り続けてきた財産、若しくは一生懸命つくり上げてきた財産をスッと簡単に出せれるものか。やはり、そこまでいくには相当の時間と思いが必要じゃないかと思うんです。そういうことを前提にしての区画整理事業ですので、市民の皆さん、住民の皆さん、関係住民の皆さんの思いを、もっともっと聞いていただきたいと心から思います。何十年も前に決定しているんだから、これは変わらないんですよ、もしかしたら何十年前に聞いていた人は、もう亡くなっているかもしれません。後から引っ越してきた人は寝耳に水です。そういうことも含めて、今現在住んでいらっしゃる、生活していらっしゃる人たちの声に耳を真剣に傾けていっていただきたいと思います。広い道ができて、きれいな町並みになったけれども、そこに住んでいた人たちが郊外に引っ越していってしまった、人口がうんと減った、そういうことでは何のためにまちづくりをやったのかということになります。先程の私の質問の中にも少し入れましたけれども、第1工区、第2工区とアパートを移り住んできている人もたくさんいるんです。今度第3工区で、その人たちは今度どこへ行けばいいのか。市は言います。それについてのちゃんと補償金は出ていると。けれども、どうですか、お年寄りの方々が、そんなに何度も何度も引っ越しを続けていかれるのか。例えば市営住宅をきちんと確保するとか、そういう手立てができるのかどうか、そこのところをお尋ねしておきたいと思います。 区画整理の事業については、多くの地権者の方々や借地権者の皆さんの十分の意見を吸収して、そして、民主的なまちづくりを考えていっていただきたいと思います。あくまでも強制的な結論を急ぐようなことを飯田市がしないということを心から望んで3回目の質問といたします。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 産業廃棄物に関連をいたしまして、小型の焼却炉についてどういう取り組みをするのかという再質問でございましたが、調査をなかなかすることが困難だということを申し上げましたけれども、これからも県と連携をしながら積極的な指導をいたしてまいりたい、そのように考えておるところであります。 また、小中学校に対しましてのごみの処理場をすべて撤廃をしたらどうかという再提案でありますが、先程もお答え申し上げましたけれども、収集場所とかストックの場所、まだまだ検討すべき事項がございまして、これからも総合的に検討いたしてまいらなければならない、そのように思っておるわけであります。いずれにいたしましても、ごみの減量化と分別回収ということは大事なことでありますから、教育の場におきましても、こういった指導をこれからも行ってまいらなければならない、そのように考えております。 土地区画整理事業はすべての土地や建物に関係をいたしますから、住民の皆さんには不安や戸惑いも当然あろうかと思いますけれども、事業を推進をしていきます大前提といたしましては、そういった不安をいかに取り除いていくことができるのか、当然担当といたしましては、そういったことにかかっておるわけでありますから、再三申し上げておりますけれども、できるかぎりの説明をいたしながら、地元の皆さんのご納得をいただく中でこれからもまちづくりを行ってまいりたい、そのように思っておりますからご理解をいただきたいと思います。 ○議長(小林利一君) 細澤建設部長。 ◎建設部長(細澤彰雄君) 移転をされる方々の住宅の問題でございまして、市営住宅の対応というようなご意見でございます。 これらのことも一つの方法として今後話し合いをしていくべきことだろうと思っております。 以上でございます。 ○議長(小林利一君) 以上で佐藤久美子君の一般質問を終わります。 質問の途中でありますが、ここでお諮りをいたします。 本日の会議時間を議事の都合により若干延長したいと思いますが、これにご異議ございませんか。       (「異議なし」と言う者あり) ○議長(小林利一君) ご異議なしと認めます。 よって、本日の会議時間は延長することに決定いたしました。 一般質問を続行いたします。 それでは、次の一般質問を行います。 牧内信臣君。 ◆11番(牧内信臣君) 日本共産党の牧でございます。 時間延長となりました。しかし、これは私の責任ではございません。今回の一般質問の通告書を提出するために、いつものように穏やかな気持ちで議会事務局へ行ったところ、通告書を持った何人かの議員さんとは出会いましたが、なぜか届出をしない。初日6人までは順調だったものが、その次の順番でつかえておりました。そして、あえて私が選択をいたしましたが、今考えてみれば理由は簡単です。時間延長だった。私が、この時間帯に登壇し、一般質問を行いますので、ふんだんに皆さんのお疲れを取るために集中力と気力を振り絞って努めてまいりたいと思います。理事者の皆さんはもちろんのこと、議員諸氏も私の気持ちを十分察せられて熱い眼差しを持って迎えられんことを、まずもってお願いをしておく次第でございます。 まず最初は、教育の問題であります。 「人間を大切にする教育のために」と表現してみました。が、今の教育で最も大切な心の学校教育が遅れた教育環境になってきていると思っているところであります。今何が一番大切なのか、今の教育行政に問題はないのか、いくつかの実態を示しながら質疑をさせていただきたいと思っております。 さて、今年、神戸市で発生した子どもによる殺人事件は、多くの人々が驚き、びっくりしました。ましてや当事者が義務教育を受けている子どもであったことが、さらに悲しみを大きなものにしたわけであります。事がショッキングであったことからマスコミも一斉にこの問題を取り上げ、連日のように報道いたしましたが、この痛ましい教訓を今後どのように活かし、学校教育環境、社会環境を正していくための反省は、私の知るかぎりにおいてはなかったのであります。ただ、この事件が特異な人による特異な事件として片づけられないことだけは確かであると思います。現に飯田市の高校の教育の現場で、このような痛ましい事件があったばかりであります。 そこで、この神戸で起きた事件は一体なぜ発生したのか。何が原因だったのか。どうすれば改善できるのか。当然教育現場では話し合われていることと思いますので、飯田の教育の実態に併せて、まず報告をいただいておきたいと思います。 次は、相変わらず深刻ないじめ、不登校の問題であります。 後を絶たないいじめによる自殺、小中学校における登校拒否は、文部省の調査でも8万1,600人で、毎年毎年、過去最高を繰り返し、この飯田市でも増加の傾向だと聞いております。教育委員会でもこの問題では頭を痛め、専門のカウンセラーを配置するなど努力を続けられてはいるものの、一向に努力が報われないのではないかと思う一人であります。いじめ、不登校について努力はしているものの、なかなか子どもたちに受け入れられないとすれば、本当の意味での対策になっていないのではないかと思うものでありますけれども、いかがでしょうか。不登校やいじめの原因、要因はどこにあるのか。何が理由と思われているのか。また、飯田市はどのような、これからの対応策を検討しておるのか聞いておきたいと思います。 3点目です。 今、子どもたちにとって一番大切な義務教育における教育環境とは何かということであります。田中市長自身も環境文化都市を政治信条に掲げ、市政運営を図ろうとしておりますけれども、環境という言葉は広く重いものであります。教育現場に置き換えてみれば、子どもたちにとって本来楽しく学びたいはずの学校がそうなっていないからいろいろな問題が起きてきているのではないでしょうか。つまり今は文字通り教育の根本が問われておると私は思います。一番大切な問題として、どの子どもたちにもわかる喜びと確かな学力をつけるための教育が一番大切な教育環境と思うものですが、いかがでしょうか。はっきりしたお答えをいただいておきたいと思います。 4番目はサッカーくじに関しての指摘であります。 サッカーくじに関連する問題につきましては、飯田市の議会におきましても議論を積み重ねてまいりました。また、あれほど法案の成立を急いでいた国の動向も、全国PTA連合会や日本弁護士会あるいは多くのスポーツ団体、スポーツ関係者の憂える気持ちから反対に立ち上がり、大きな世論をも巻き起こして、今、事実上国政の場で立ち往生していると表現した方が正確な状況ではないかと思うところであります。サッカーくじ、スポーツ振興投票実施法案などとカッコいい名前でごまかそうとしておりますが、所詮はギャンブルであり、バクチそのものであります。本来サッカーだけでなく、すべてのスポーツは高度なスポーツ、自ら楽しむスポーツを含めて純粋であり、フェアプレーの精神が原点であります。そうでなければ甲子園も行けません。また、スポーツ振興は人間社会の重要な課題の一つでもあります。しかし、残念なことは飯田市長及び教育委員会の態度は諸刃の剣論を振りかざし、依然としてわかったようなわからないような考えを示しております。ギャンブルを絶対子どもたちの側へ持ち込んではなりません。この際しっかりとした良識ある答弁を求めておくものであります。 5点目は、教育環境を整えていく上での施設の充実と子どもたちのための条件整備の問題に関してであります。 まず、教員住宅の整備についてであります。 この件については私自身も前々から指摘を繰り返してきました。他の市町村から飯田市の学校へ転勤してきた先生たちの共通の認識として、飯田市の教育予算は少ない、よいと言えるような教育条件になっていない、このような言葉がよく伝わってまいります。その中の一つ、教員住宅についても、たまたま今年4月の異動時に早速聞かれました。市内に住むところがなく、松川町あるいは上片桐あたりから勤めなければならず、大変困ったという表現でありました。教員住宅の対応は一体どうなっているのか、これも聞いておきたいと思います。 続いて、学童クラブあるいは児童クラブと図書館専任司書の配置の問題であります。 児童クラブについては、今の社会環境の変化、教育環境の複雑化、家庭の状況の変化の中で、その重要性は論を待たないところであります。飯田市でも、その重要性から増やす方向で対応をしていることは承知しておりますが、今では同じ飯田市の子どもたちでありながら小規模校を中心に立ち遅れが目立ち、不公平感を感じているところであります。現時点における飯田市の考え方と進め方について率直な答弁をお願いをしておきます。 また、図書館の専任職員の配置についても同じことが言えると思います。図書館司書の役割については、競争社会、競争教育の中でストレスがたまり続ける子どもたちにとっての安らぎの場としての存在は大きいものがあると思っております。これも小規模校の遅れが目立っております。同じ同和教育で教えている子どもたちに教育現場からの地域間格差はあってはなりません。このことについても考え方と進め方についてお答えをいただいておきたいと思います。 次は、仮称福祉バスの運行計画についてであります。 このことについては今までも多くの議論の中から本年の秋以降を目処に試行ということで運行される運びになっておりました。今日も西尾議員、下平議員の質問の中で運行計画についての答弁がございました。ただ、今日の質疑でわかったことは、信南交通が3路線を廃止したいとのことです。新たな発想も必要になってきたと思っております。私は、この仮称福祉バスについて今までも交通問題懇談会、議会での提言、市民の皆さんからの声をまとめて発車しようとしている内容を大切にしながら、まずは発車をしてみる、そして、市民の足の確保という立場から見て、さらにこんな点を視野に入れていった方がよいのではないかとの考えで今後質疑を進めさせていただきたいと思うところであります。 このバス運行について2つのことを頭に描いておかなくてはならないと思います。 一つには、同じ飯田市といっても広いわけであります。そして、交通弱者のためにも公共交通はどうしても必要とする認識は一致はしておりますものの、地域地域によってこの受け止めにも違いがあるのではないでしょうか。問題は、特に久堅線、千代線のバス路線に見られるように、せっかく運行はしてみたが、今日の答弁では5人以下と言われておりましたけれども、2~3人しか乗らないのではないか。だからとならないように今から考えていく必要があるものと私は思っております。そういう意味で、もっと小回りがきいて便利な方法も視野に入れなくてはならないと思っておりますけれども、こんな点はいかがでしょうか。 2つ目は、信南交通のかかわりで赤字路線の廃止の意向がある中で、公共交通の役割、検討をさらに新たな発想でする必要があると思っておりますけれども、こんな点を答弁をお願いして私の第1回の質問を終わらせていただきます。(拍手) ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 牧内信臣議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。 はじめに、人間を大切にする教育のために、神戸で発生した痛ましい事件をどうとらえ、反省点を持っているのか。深刻ないじめ、不登校の原因は何か、どのような対策を講じておるのか。3番として、どの子どもにもわかる喜びと確かな学力が一番大切な教育環境だと思うが、どうか。4番といたしまして、サッカーくじに対する考えを求める。5番として、教員住宅、学童クラブ、図書館司書等教育環境の整備、充実を等のご質問がございました。 1番から5番まで一括でお答えをいたしてまいりたいと思いますが、神戸で発生をいたしました小学校6年生の殺害事件におきましては、教育にさまざまな問題を投げかけた事件でありました。この事件を契機に、今後、学校、家庭あるいは地域の教育のあり方を反省しながら、日本の将来を担う児童生徒の心の教育や確かな学力をつけ、人間を大切にする教育を今こそ進めなければならないと感じておるところであります。 以下これらにつきましては教育委員会の方からお答えを申し上げてまいりたいと思います。 なお、学童クラブにつきましても関係がございますから、ご一緒にお答えを申し上げてまいりたいと思います。 次に、仮称福祉バスについて、本当に住民の足として市民に喜ばれる公共交通になり得るためにという質問でありますが、交通弱者の足を確保する対策につきましては、重要課題の一つとしていつも認識をいたしております。議会をはじめ交通問題懇談会や深い関心を寄せる多くの市民の皆さんから、日常生活におけます交通移動手段として交通弱者の足の確保につきましては、既存の公共交通機関との関係を考慮する中で、有料でもいいから実施をしてほしいとのご意見も多くありました。こうしたご意見をもとにいたしまして、本年3月、交通問題懇談会などに一つの試行計画案としてお示しをいたしたところであります。お示しをした試行計画案につきまして各方面からさまざまなご意見をいただきまして、できるだけ多くの要望を取り入れるよう試行計画案をたたき台として検討いたしてまいりました。こうした中、先のご質疑の答弁でも申し上げましたとおり、運行いたしております現路線バスのうち、平均乗車密度5人未満の久堅線、千代線、大休線の整理のための路線バスを廃止したいとの申し出がありまして、交通弱者の足の確保はもちろん、該当地域の活性化のためにも代替バスによる運行が必至と考えまして、補助事業を導入する中で路線の確保をいたしてまいりたいと考えております。併せて市内循環系統の運行により利便性を高めて交通弱者の足の確保をすることについて検討をいたしております。代替バスの運行につきましては、事業主体が飯田市となりますので、多くの皆さんが利用しやすい時刻、停留所の設置など地域の皆さんと相談をしながら試行運転に進めてまいりたいと思っております。従いまして、今後自治会などを通じまして試行計画の説明を行い、地域の皆様のご理解をいただく中で、地域の皆さんが利用しやすい運行が実施できるよう取り組みを進めてまいりたいと思います。今回試行しようといたしております計画案では全市をカバーできないことは承知をいたしておりますが、試行運転をしながら関係をいたします皆さんからのご意見をお聞きするなどしながら、さらに検討を加えてまいりたいと考えております。 以上で第1回の答弁といたします。 ○議長(小林利一君) 小林教育長。 ◎教育長(小林恭之助君) 市長の答弁に補足をさせていただきます。 はじめに、神戸で発生した事件でありますが、これは私ども教育関係者としても大変に残念なことであると、こう言うより仕方がありません。これにつけても私は、子どもたちに人間として備えていなければならない感性をどういうふうにこれから育てていったらいいかと、例えば、人間としての生き方とか、あるいは人間として素朴な生活のありようを子どもたちにどう指導していくか、そんなことをもとにして、この間私どもとしては、前回もちょっと申し上げましたように、定例教育委員会、それから、校長会、教頭会で多くの時間を割いてこのことを協議いたしました。いろいろといいご意見もちょうだいしたわけでございますが、このことは私たちにも問われている問題であるというふうに受け止めて、今後さらに考えていく問題かなと、こんなふうに思っておるところであります。 それから、2つ目の、いじめ、不登校の問題ですけれども、実は、この問題につきましては、私ども教育委員会のこの2~3年来の最も重点課題として取り組んでおる問題でございます。でありますので、さまざまな機会をとらえて徹底を図るようにしております。例えば校長会、例えば教頭会、例えば生徒指導主事会あるいは市教委主催の講習会、それから、私どもの学校視察の折の重要な議題、こんなふうにして取り組んできておる現状でございます。 原因はと問われますが、いじめの方は、私は何か子どもに満たされないものがあるんではないかなというような気がするわけでございます。それから、不登校につきましては、学校に起因するもの、それから、家庭に起因するもの、本人に起因するもの等々が考えられるわけであります。 そこで対策でございますけれども、いじめにつきましては、各学校にいじめ対策委員会が設定されておりまして、校長を先頭にして各学校でその対策委員会が機能しながら指導をしております。それと一緒に今度は子どもサイドから子どもに実態調査を求めて、悲しいことはないかといったような実態調査を求めて子どもたちの声をたびたび聞くようにというふうなことも実際にやっております。それから、不登校でございますけれども、不登校に対する対策としては、親の会を去年から開いております。なかなか集まってこないというのも現状でございます。親子の飯盒炊飯も計画いたしましたが、これはできませんでした。集まってこないので。それから、カウンセラーによる講習会、今年は年8回学校カウンセラーによる講習会を開いております。もう4回ほど済んだと思います。それから、今のカウンセラーは今年度は市内中学校2校に配置されております。中間教室、小中1校ずつ。情緒障害学級の設置、小学校5校、中学校5校というふうなこともございます。現状でございますが、先程議員おっしゃったように全国的には増加の様子でございますが、私どもでは昨年度よりも各校の重点的な取り組みによりまして数が減少してきております。これは努力によって回復の兆しがあるんではないかなというふうに感じておるところでございます。 それから、第3点目は、学力の向上につきまして、わかる授業、確かな学力というご提言でございますが、これは全く私も同感でありまして、常々学校に取り組んでもらうように指示しておるところでございます。今、授業がわかるということと確かな学力がつくということは教師が最も力を入れなくてはならないことだというふうに私は感じております。ですから、しょっちゅうそのことは伝えております。そのことに関係いたしまして最近、設備をしておりますコンピュータも個に応じた理解を得るための一つの道具になるかなというふうな気がして、今その教育を探しておるところでございます。 それから、4点目のサッカーくじでございますが、これは今までの定例会でたびたびお答えをしてきたところでございますが、サッカーくじは、スポーツの施設設備などのスポーツ振興財源の確保を目的にしてスポーツ議員連盟で提出されて先の国会で継続審議となっております。青少年健全育成ということから考えれば歓迎されないものでございます。国政レベルでの今後の動向にさらに注目していきたいと、こんなふうに考えております。 それから、5点目の教員住宅でございますが、教員住宅につきましては、市で管理しているものが83棟126戸、借上住宅が19戸で計145戸となっておりますが、建築の年で申し上げれば40年以上経過しているものがあったり、30年から39年のものが51戸というふうになっておりまして、だんだん老朽化していることも事実であります。水洗化の状況は、61戸中48%が水洗化されまして、今後、公共下水道や集落排水事業等が整備され次第、水洗化を図ってまいりたいと思っております。それから、住宅の改築計画では建築後すでに30年を経過しているものは順次廃止をいたしまして、不足分については、今後は借上住宅方式で年次的に増やしていく計画でございます。賃貸住宅を7年度から行っておりまして、松尾、伊賀良に2棟19戸借り受けておりまして、これは先生方に好評でありまして、引き続き配置を考えていきたいと思っておるところでございます。 それから、図書館の司書でございますが、現在、市費の職員でもって25校中に18校配置してあります。7校が未配置でございます。学校図書館法が、ご承知のように先の国会で改正されまして、一定の小規模校を除いて小中高校に設置が義務づけられまして、2002年度末までに実施されることになっておるわけでありますが、これによって今後さらに充実されることを期待しておるところでございます。 それから、学童クラブでございますが、先程市長も申し上げましたように教育に関連いたしましておりますので私の方からお答えさせていただきます。 学童クラブにつきましては、学童の健全育成という立場から、現行におきましては、児童クラブといたしまして、中間就労等による留守家庭の児童の保護と健全育成を図る目的で、放課後、児童健全育成事業を実施いたしております。児童館や児童センターも、ほぼ同一の機能と目的を持っております。それは子どもたちに健全な遊びを提供し、遊びを通して楽しさを体得しながら健康の増進を図り、情操を豊かにすることでございます。地域の運営委員会などが中心になっていただきまして、各種の季節行事や絵画、工作などの発表など多彩な事業が実施されておりまして、そのような環境のもとに心身ともに健全な子どもの発達が助長されるものと思っております。地域の子どもたちの健全育成を進めるためには、児童クラブ、児童館、児童センターともに地域の皆様や保護者の皆様の支援やご協力が不可欠でございます。その意味で関係の皆様のご努力をいただきながら充実を図ってまいりたいと、こういうふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(小林利一君) それでは、2回目の質問に移ります。 牧内信臣君。 ◆11番(牧内信臣君) それでは、2回目の質問に入りますけれども、1回目の質問で市長より教育長の方が今回はたくさん答弁していただきましてありがとうございました。 まず最初に、教育に関連した問題ですけれども、なぜ、私が神戸の問題をあえてこの飯田の議会で取り上げたかという目的、意図、考え方ですけれども、本当にこの問題は今の子どもを取り巻く教育環境、教育を取り巻く状況の中で本当に他人事ではないなという思いがありました。最初のときにも登壇して言ったわけですけれども、飯田高校のあの殺人事件のときにも私もちょうどPTAやっておりまして、あのときにも行って、はっきり発言を校長さんにさせていただきました。本当に今の教育、あれはただ特異の人の特異な事件として片付けられない教育環境があるということを本当にこの飯田の教育界、特に義務教育の中では大いに学んで反省して、こういうことがないような基本的な教育環境づくりを進めていく必要があるということが今の神戸の問題を取り上げた第一番の問題であります。 一番大事なことは、やはり子どもにとって、これは教育というと、政治と言えば田中市長の主人公は市民でありますけれども、教育は子どもたちが主人公、この立場から物事を発想していかないと本来本当の教育ができないというのが私の思いでありまして、本当に学校に通いやすいような教育環境、そして、学校へ行って喜んで学んでいけるような教育環境をつくっていくことが今一番大事な課題であるというように私は思っておりますんで、そんな点から神戸の問題を出したわけであります。今一番私が思うに、飯田の子どもたちを見ても本来楽しいはずの学校が一番子どもたちが学校へ行くとストレスがたまる場になってきておる。これが実態ではないかなというように思っております。ということは何だろうという思いですけれども、何か間違っているんですよ。何か教育の根本が間違っている。例えば、いじめや不登校の問題、飯田市でも部分的には確かにカウンセラーを置いて一生懸命頑張られておる、いろいろな努力を教育委員会を中心にしてやられておる、これはわかります。しかし、これだけでは全部なくならないんですよね。あとの残った方が特異な子どもかというと、そうでもないんです。やはり今の教育そのものに今の社会の中で本当に子どもたちにとってゆとりのある、そして、安らかな教育現場になっているかどうか、この点を、やはり教育委員会もしっかり把握してつかんでいく必要があるというように私は思うわけであります。つまり学校へ行ったら子どもたちの本当に学校で安心していられる場所、いられる教育、これをやはり第一義につくっていくことが必要ではないかなというように思っておりまして、特に今そういう点で今度の議会で教育委員の選任の報告事項がありました。私、あえてそのときに質問させていただきましたけれども、議長からちょっと制止させられた経緯もあったりして核心に入る質疑はできませんでしたけれども、教育委員会の役割というのも大きいと思うんですよね。ですから、本当に神戸のああいう事件、痛ましい事件をどのように教育委員会で議論をして、そして、これからどのように活かしていくのか。もちろん教育長を中心にした行政側の教育委員会の方でもそういう対応をしておるわけですけれども、そこらの辺の取り組みの状況、若干もうちょっと細かくお知らせいただけたらありがたい。 なぜ、学校へ行けないのか、不登校で言えば。ここらの分析ですね。この点を是非お願いしたいと思うわけですけれども、私が思うに、不登校、登校拒否、なぜ、子どもたちが学校へ行けないのか。よく子どもの立場から取って考えてみると、学校へ行きたくないという子どもの防衛反応があるんです。というように思います。行きたくないという子どもなりの防衛反応。それは何か。これはやはり、しっかりその教育の根本に戻ってつかんでいただいて、それが本当に活かされていくようにお願いをしたいというように思います。先程教育長の答弁の中でも確かな学力、これは市長が言ったのかな。確かな学力をつけ、人間を大切にする教育が一番必要なんだということを市長自らもおっしゃったわけですから、そこらの教育の根本にかかわる問題も十分議論をしていただいて進んでいただく必要があるかなというように私は思います。そんな点でもう一度、教育委員会の役割、これを是非お示しいただきたい。 どういうことを具体的に、この前の質疑の中では1月に1回ずつ話し合いをしておると。それで教育に活かしているというお話もありましたけれども、もうちょっとそこら、神戸の問題を通してのそんな教育委員会のまとめ、現在の対応についてお知らせいただきたいというように思います。 それとどの子どもたちにもわかる、やはり喜びと確かな学力を、これはもう教育長も市長も私も一緒、答弁でお聞きするかぎり一緒ということになるわけですけれども、しかし現状は、やはり現行の学習指導要領、ますます超スピード化になって詰め込み教育が、これはやはり文部省、県教委もそうですけれども、の流れの中で飯田市の教育界もそういう仕組まれてきておるというように思うんですけれども、やはりここでは、できる子どもとできない子どもの選別がだんだん激しくなってきているというのも事実ではないかと思います。ということは、本当に先程答弁がありました確かな学力という立場から見ると裏腹の内容の授業になってくるわけであります。そこらをどう、飯田市の教育委員会でかみ砕いて本当に確かな学力、ゆとりある教育を身につけるためにやっていけるのか、こんな点の分析を是非お願いをしていく必要があるというように思います。例えば、文部省は国会での答弁なんか聞いておりますと、今の小中学校の義務教育の中では3割の子どもさえわかればいいということだろうというように思うんですよね。7割のわからない子どもも一つの個性であるという見解をとっているというように聞いております。わかるのも個性、7割のわからないのも個性、だから、もっともっと詰め込みの授業をやって超スピードの授業をやっていこうというのが今の教育行政の実態ではないか。私は、ここに今の学校の学校教育環境、子どもたちにとって居づらい根本的な問題があるというように思っております。全部飯田市の教育界でそれを180度転換することは不可能だと思います。ですけれども、できることは是非やっていただきたい、取り入れていただきたい、こんな点を強くお願いする一人でありまして、そんな点のお考え、お願いをしておきたいというように思います。 さて、サッカーくじです。 教育長、前回より若干進歩したご発言をいただきまして本当に心嬉しく思います。ただ、市長は、その気持ちを私のところに今もって伝えてありません。市長の方から、それをお答えいただきたい。なぜかというと、これはくどくなるんであんまり言わんですけれども、そういってもくどくなっちゃうね。これは明らかにギャンブル、博打なんですよ。それをスポーツを通して子どもたちに悪い影響を与えるということですから、誰が考えたってやらん方がいいんですよ。それと、これは事もあろうに文部省が、このままいくと胴元になっちゃう。文部省が親分になるんですよ。先程演壇で変な発言して笑われたけれども、親分なんですね、胴元なんです。やはりスポーツは心身ともに健全な体をつくる、これが基本ですから、これを守るということになれば、どんな理由があろうとも、市長自らサッカーくじについては是非国へやめていただくように市長自らも意見を出していただく。そうしないと、いろいろうまいこと言ったって飯田の教育環境は守れないですよ。環境文化都市の中の教育環境です。この点市長の方からはっきり答弁をいただいておきたい。正しいものが正しいと言える市長になってほしい、こういうことなんです。これっきりです。 それと教育の条件整備の問題であります。 今、教員住宅の問題も指摘をさせていただきましたけれども、これは施設ということでお金の問題も多々あろうかと思います。しかしやはり、できるだけ4月に転任してきた先生、そんなことを言われないように、それと当面の問題で、確か松川から飯田市内に住むところがなくて通ったという先生がおったはずです。こういう不安をかけるようなことだけは絶対、新しい教員住宅を建てよと言っておるんじゃないんですよ。そういう配慮をして飯田市の先生たちの教育環境を整えてやる、これも大事な教育環境条件整備だというように思いますし。それと、まだ現状住んでいるわけですけれども、通勤しておる学校、飯田市の中の。学校から遠くから通ってる先生たちもおるんですよね。できたら近くの学校へ行きたいという先生たちもおると思います。こういった面でも配慮をしてやるのが教育委員会の温かい配慮かなと。やはり地域の先生たちが地域の中に溶け込んでやっていただけると非常にいいと思います。例えば、私の身の回りでは、川路小学校の先生が川路の校長住宅に普通の先生でおりますけれども、本当地域の中に出てくるんですよね、いろんな。それが地域の人たちに本当に喜ばれるんです。その中で教育問題語られるんですよね。そんな点も一つの飯田市の教育環境を正していく一つの手立てになるかなというように思います。 それと学童クラブと図書館司書について具体的にお話がありましたけれども、悪いということではないんです。是非今の教育環境からは絶対必要だと。問題は、飯田の市内の中で、例えば、学童クラブ、児童クラブなら児童センター、児童館があって、ないところでは下久堅へでき、松尾へでき、今度は龍江に4月から、確かできたというように思います。だんだん努力はしているんですけれども、ただ、今度は小規模校はまだないんですよ。図書館司書もそうだと思います。学力についていけない子、学校へ行くとなかなか居場所がなくてストレスがたまる子、それなんか図書館へ行って図書を読むことも大事ですし、その中で図書館の専任の司書の皆さんとしっかりいろんな子どもたちの自分たちの思いを話したり、悩みを話したりする、いい場所なんですよ、あれ。是非小規模校といえども、ある学校ごと全部大至急つくっていただきたい。こういうように思います。ただし、すぐ発想するのは、立派な建物を建てると私は言っておりません。空いたところ、学校以外の空いた施設、ちょっと使いやすいような個人の住宅でもいいじゃないですか。とりあえず専任の先生を配置されて子どもたちの放課後の対策、その中でも一つの子どもの、いい子どもが育つ教育環境が生まれてくる、私は信じます。図書館司書については、もうあるわけですから、専任の、これはもうほとんど市費になりますか、県費がなかなか出してこれないという状況なんで残念だと思いますけれども、是非そんな点図書館司書と学童クラブ、児童クラブ、これをお金をかけずに、そして、各行政区、小規模校といえども大至急やっていただきたい。そうしないと恩恵を受けた子ども、恩恵をまだ受けていない子ども、子どもたちは人格は一人一人同じなんです。ただ、学校が小さいから遅れる、これだけではちょっと大変なんですよね。是非、皆さんも同和教育を教えてます。差別はいけない。子どもたちに実際そういう差別をしちゃいかんですよ。是非小規模校、大至急、年次計画を立ててやっていただけるようにお願いをしておきたいというように思います。これ、どちらが答弁するのか、是非はっきり具体的にやるかやらないか、どのぐらい先にやれるのかも含めてお願いをしたい。ただし、施設ばかり頭に描かんように是非お願いをしておきたいというように思います。 さて、仮称福祉バスの問題ですけれども、1点最初、今日西尾さんや下平さんの質疑の中で新たな問題が出てまいりましたんで自分の発想の取り組みもしていかなきゃならんですけれども、信南バスが大休線と久堅線と千代線を廃止したいというように申し出があったと。それを受けたんですか、受けないんですか。ここらの辺によって非常にこれからの進め方が変わってくるというように思います。受けたとすれば今まで信南交通の千代線、久堅線も含めて、その補完という意味でバスを運行するという、こういうことですから、そういうことで今までずっと4月以降交通問題懇談会や皆さんの方で検討してここまできたというように理解しておりますから、それが崩れちゃうと全く元の状況になっちゃいます。ですから、信南交通が仮に来た場合といっても1年間はやっていただけるのか。市がせっかくここまできて補完してやるんだから1年間試行期間の間だけはそのレールに乗ってやっていただけるのか、いただけないのか、そんな点をまず最初にはっきりしておいていただかないと、これからの議論が進まないというように思っておりますんで、そんな点の答弁、はっきりお願いをしておきたいというように思います。 これで2回目の質問を終わります。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) 教育の問題につきまして、昨今の社会情勢を見る中で、それを憂えて牧内議員もご質問されたと思います。 私も前段に申し上げましたとおり、日本の将来を担います児童生徒の心の教育や、そして、確かな学力をつけながら人間を大切にする教育を、今のこういった社会情勢であるだけに進めていかなければならないと強く感じておるところであります。 以下細部にわたりましては、また教育長の方からお答え申し上げたいと思いますが。 サッカーくじについてどうかというご質問でございますけれども、教育長の答弁と私とは何ら変わってはおりません。先の国会で継続審議を行っておるわけでございまして、いずれにいたしましても、青少年の健全育成とか、あるいはこのことによってスポーツ界へ与える影響というものもあるやに伺っておるわけでありますから、これからの国政レベルでの今後の動向に注目をいたしてまいらなければならないと、そのように思っておるところであります。 バスの問題につきまして、信南のことをどうとらえておるのかという質問でありますけれども、今回過疎バスを含めまして、福祉バスを含めて交通問題懇談会をはじめといたしまして議論を深めてまいりました。そこで急きょ、先程から申し上げましたとおり信南の方から今の現状を含めて考え方を聞いたわけでございまして、そのことを我々も無視をするわけにはまいらないわけでありますから、それらも含めて検討せざるを得ないだろうという判断のもとに今、改めて検討を開始をいたしたというところでございます。まだ信南がそれでどうこうというところまでは話を詰めておりませんけれども、そういった申し出があったということは、これはやはり私どもとしましては真剣に取り組んでいかなけばならないわけでありますから、そういった状況を含めながら検討を今、開始をいたしたところであります。 ○議長(小林利一君) 小林教育長。 ◎教育長(小林恭之助君) 先程、教育委員会の役割を問われましたが、市町村教育委員会は法律の上では服務監督権者ということが与えられておるわけでありますが、私は服務監督権者もそうだと思いますけれども、私は良きアドバイザー、学校に対する良きアドバイザーでなくちゃならないと、つまり良き相談者であり、良き助言者であればいいんじゃないかと、こんなふうに私は思って常々やっておるところでございます。 それから、教員住宅の問題がございましたが、先程申し上げましたように、今だんだん賃貸住宅を進めてきておりますので、これを充実していくことが大事じゃないかなと、こんなふうに判断をしておるところでございます。 それからもう1点、司書教諭の話がありましたが、小規模校にもというご要望で、これは私もそう思います。そう思いますけれども、しかし、なかなか努力しても現状配置が進まないというのが現状でございます。先程申し上げました図書館法の改正を機に私は国や県へも強力に働きかけていかなきゃだめな問題であると、こんなふうに私は思っておるところであります。 ○議長(小林利一君) 知久保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(知久一彦君) 放課後児童の健全育成というようなことで、現在まで児童センターについては5つ、児童館については4つ、児童クラブについては3つということで、12施設現在開設をいたしております。特に本年度、下久堅、松尾、龍江というようなことで児童クラブを開設をしてきておりますが、特に牧内議員おっしゃられるように小規模校とか大規模校というような意味の判断ではなくして、その地区の児童の取り巻く環境あるいはその実情、そんなものを見ながら開設をしてきているところでございます。従いまして、今後もそういう状況を見ながら開設に努力してまいりたいと、こう思っております。 ○議長(小林利一君) それでは、3回目の質問に移ります。 牧内信臣君。 ◆11番(牧内信臣君) 今、福祉事務所長、忘れんうちに先に言っておくんだけれども、お言葉をお返しするようで誠に申し訳ないんだけれども、現実は小規模が残っているんだよ、学童クラブ、児童クラブ。地域の実情だとか、そういうんじゃなくて、今はここまできたんだから大至急お金をかけんように、下久堅だって龍江だってそうじゃない。地声になってすみません。そんな点をもっと真剣に考えてもらう。図書館の司書の問題はわかりました。そんな点で、もう一度お答えをいただきたいというように思います。 これ、ちょっと図書館司書と関係はないんですけれども、同じ図書の関係で中央図書館についての苦言を一献呈して答弁をいただきたいと思うんですけれども、中央図書館、飯田のシンボルの図書館でありますけれども、コンピュータ化され、電算化されて合理的にはなったんだけれども、あの中で働く人たち、率直に言って、先程どなたかありましたけれども、行革が進んじゃって正の職員が半分くらいと臨時が半分になっちゃった。そして、ああいうところは美博と同じように専門的な職員さんが必要なはずなのに、それが非常に少なくなって非常に困っておるというようにお聞きしております。ただ行革して職員を減らせばいい、臨時にすればいいというもんじゃない。必要なところは必要な措置として入れるのが正しいやり方だというように私思います。例えば、中央図書館へ来るのは別にコンピュータがきたり電算がくるんじゃない。子どもからお年寄りが来て、その中の職員と対応しながらあそこの図書館を機能していくというのが筋だと思うんですけれども、そんな点実態はどうなっているのかお答えをいただいておきたいというように思います。 あと信南交通、これが進まないとわからんですけれども、申し出があったと。ただし、それは飯田市はこれから、せっかくここまできて、信南交通の補完として1年とりあえず試行としてここまで進んでくるということですから、せめて1年は信南交通に、今度新たに、前段でもお話があったようにマイクロバスを対応したりいろいろお話もあったわけですが、1年間は信南交通にやってもらわないと突然抜けられても困るんじゃないですか。そこらをはっきりしてもらわないと、俺、原稿はいくらでも用意してあるし、時間もないんだけれども、議論が進まん。そこらの辺をはっきりしてもらって、それじゃ、本当にもう信南交通が大変だから大休線と千代線と久堅線、やめるという申し出があったから飯田市は受けるのか、いや、せっかくここまで1年間あれして、私の昨日までの記憶では、秋の早い時期に運行していきたいということで進んできていろんな議論をかけてきたわけですから、ここで信南交通が当面その試行の間だけでも持っていただけるのかいただけないのか、市の方の考えとしては、信南、仮にえらいからやめたいと言ってきても、それをこの1年間は頑張ってくれと言うつもりでおるのか、そこら辺のケジメがついてこないと、これからの議論は私はできないというように思います。そんな点で是非お願いをしておきたいというように思います。 それといじめ、不登校の問題でありますけれども、前段私も、不登校という言葉は学校へ行かないということですから子どもたちにとって学校の防衛反応のあらわれであるという表現をしました。例えば、全国の日本PTA全国協議会の調査によりますと、不登校、いじめの理由ですね。1位が、みんながするからというのが40%だそうです。そして、2番目がムシャクシャする。これが30%というのがPTAの調査で出されている資料でありますけれども、要するに、要因は子どもたちにゆとりがなくて、ムシャクシャしたりする。ストレスがたまってくるということだというように思うわけですね。そんな点で教育委員会も、もうちょっとしっかりしてもらう必要があると思うんですけれども、例えば、ある高校の現場では今度は飯田高校が理数科が設置されるというように聞いております。風越高校が国際学科、これはまだ予定だそうですけれども、流れがきておる。要するに英才教育をやっていくということになると、中学校もその流れに仕組まれてくる思いがあるんですよね。一方では、ゆとりある教育から見ると大変であります。そういうことをやるわりに県教委や文部省は職員の人たちにほとんど知らせてなくて上意下達、これも上意下達なんです。それで、ある飯田の高校では教育委員会の視察の日に、花壇がありますね、学校前に。水をやるのを手加減して、教育委員会が、県教委ですかね、視察の日に合わせて花が咲くように苦労したというような今、教育委員会と現場の学校との実態なんですよね。これじゃ、本当の教育できないと思います。子どもが主人公、そして、それを取り巻く先生、学校の現場、この人たちが本当に一緒になってどうするかということを真剣に考えないと本当の教育は生まれてこないと思います。要するに、あの東中であった管理主義教育、これがまだ続いておるかぎりはだめです。教育委員会は一体どのように考えているのか、こんな点も最後聞いて私の発言を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(小林利一君) 理事者側の答弁を求めます。 田中市長。 ◎市長(田中秀典君) バスにつきましてご質問にお答え申し上げたいと思いますが、ご指摘をされております久堅線、千代線、大休線の整理の件につきましては、前々から信南の方からそのような意向がございました。しかし、今回また改めてその申し出がされたわけでございまして、信南の意向を受けまして私どもといたしましては、信南の考えを聞いておりまして廃止を前提として考えざるを得ないという判断をいたしたわけでございまして、今回福祉バスの検討されてまいりました中に対しましても、このことを含めて検討せざるを得ないだろうと、そのように考えておるところであります。 ○議長(小林利一君) 小林教育長。 ◎教育長(小林恭之助君) 先程の牧内議員のムシャクシャというのは、これは学校もその原因があるかもしれませんが、学校だけではないことがあるんじゃないかなということを私は思います。 それから、先程来のお話のように、やはり私は最終的には一人一人はみんな違っていて大事なんだという、そのことを親も先生も地域の人もみんなでどうやってそれを確認するかという、そこへいくんじゃないかというような気がしてなりません。 以上であります。 ○議長(小林利一君) 関口教育次長。 ◎教育次長(関口和雄君) 図書館の体制につきましてご質問がございましたのでお答えいたしたいと思いますが、図書館には中央図書館以下3館現在ありますが、正規の職員が12名、臨時の職員が10名、合わせて22名勤務しております。そのうち司書が17名と、こういう状況にあります。現体制で対応できると思っておりますが、コンピュータが平成9年4月に稼働いたしまして市民サービスの向上に努めておるところでございますけれども、まだ使いこなせない状況もございまして、状況を見る中で体制についても努めてまいりたいと、こういうふうに考えております。コンピュータが入ったことによりまして貸出本数も4冊から10冊と、こういうようになりまして、これに伴いまして返却本の整理とか、あるいは3館のうちどこにでも返してよいというようなこともありまして、その回収、さらには検索が早くなったことによりましてサービスが行き届く面もありますが、特に図書の予約というような部分につきましては、今までの4~5倍に増えておると、こういう仕事の状況がございます。管理業務係と奉仕係というふうに2つに分かれておりますが、奉仕係のカウンター業務あるいは本の整理業務等につきましては臨職でもできますのでお願いしている状況にございます。 以上であります。 ○議長(小林利一君) 知久保健福祉部長。
    ◎保健福祉部長(知久一彦君) 児童クラブの健全育成の立場から児童クラブというのが本年度3つ整備してきたと、こんなことを先程申し上げました。従いまして、これからもそういう趣旨を踏まえまして、地域の要望、こんなこともございますし、さらに地域で協力をいただかなきゃならん、こんなこともございますので、地域の皆さん方とお話を進める中で順次整備を進めてまいりたいと思っております。 ○議長(小林利一君) 以上で牧内信臣君の一般質問を終わります。 ここでお諮りいたします。 ただいま一般質問の通告者が11名残っておりますが、本日はこの程度にとどめ、延会といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。       (「異議なし」と言う者あり) ○議長(小林利一君) ご異議なしと認めます。 よって、本日はこれをもって延会と決定いたしました。 明日9日は午前10時から本会議を開きますので、定刻までにご参集くださるようお願いをいたします。 本日はこれをもちまして延会といたします。ご苦労さまでした。       17時45分  延会  地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。        平成9年9月8日           飯田市議会議長   小林利一           署名議員      林 幸次           署名議員      渡  淳...