平成30年 9月
定例会--------------------------------------- 平成30年
松本市議会9月
定例会会議録 第1
号--------------------------------------- 平成30年
松本市議会9月定例会が9月3日午後1時 松本市議事堂に招集された。
--------------------------------------- 平成30年9月3日 (月曜日
)--------------------------------------- 議事日程(第1号) 平成30年9月3日 午後1時開議 第1
会議録署名議員の指名 第2 会期の決定 第3 議案第1号 松本市
空家等対策協議会条例 議案第2号 松本市
上下水道事業経営審議会条例 議案第3号 松本市
市税条例の一部を改正する条例 議案第4号 松本市
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第5号 松本市
指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに
指定地域密着型介護予防サービスに係る
介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第6号 松本市
地域包括支援センターの運営及び職員の基準を定める条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例 議案第7号
松本市営市街地駐車場条例の一部を改正する条例 議案第8号
松本市営住宅条例の一部を改正する条例 議案第9号 松本市
手数料条例の一部を改正する条例 議案第10号 松本市
病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例 議案第11号 平成30年度松本市
一般会計補正予算(第2号) 議案第12号 平成30年度松本市
介護保険特別会計補正予算(第1号) 議案第13号 平成30年度
松本市松本城特別会計補正予算(第1号) 議案第14号 平成30年度松本市
水道事業会計補正予算(第1号) 議案第15号 平成29年度松本市
水道事業会計未
処分利益剰余金の処分について 議案第16号 平成29年度松本市
下水道事業会計未
処分利益剰余金の処分について 議案第17号 平成29年度松本市
歳入歳出決算の認定について 議案第18号 平成29年度松本市
公営企業会計決算の認定について 議案第19号
工事請負契約の締結について(平成30年度
筑摩雨水幹線貯留施設新設工事) 議案第20号
工事請負契約の締結について(
松本市営住宅寿団地B-3棟
新築主体工事) 議案第21号
工事請負契約の締結について(
松本市営住宅寿団地B-4棟
新築主体工事) 議案第22号
工事請負契約の締結について(平成29年度県第一
雨水幹線貯留施設新設工事)の議決更正について 議案第23号
市有財産の取得について(
指定避難所用備蓄倉庫) 議案第24号
市有財産の取得について(
一般乗合旅客自動車運送事業用バス車両) 議案第25号 市道の認定について 議案第26号 市道の変更について 議案第27号
法面崩落事故に関する和解について
------------------------------ 議長 上條俊道 副議長
小林弘明出席議員(31名) 1番 今井ゆうすけ 2番 勝野智行 3番 青木 崇 5番 若林真一 6番
川久保文良 7番 吉村幸代 8番 井口司朗 9番
上條美智子 10番 田口輝子 11番 中島昌子 12番 村上幸雄 13番 上條 温 14番 小林あや 15番
上條俊道 16番
犬飼信雄 17番
小林弘明 18番
阿部功祐 19番
澤田佐久子 20番 宮坂郁生 21番 忠地義光 22番 芝山 稔 23番 犬飼明美 24番 柿澤 潔 25番 宮下正夫 26番 青木豊子 27番 近藤晴彦 28番 南山国彦 29番
草間錦也 30番 太田更三 31番
大久保真一 32番 池田国昭
------------------------------説明のため出席した者 市長 菅谷 昭 副市長 坪田明男
総務部長 丸山貴史
政策部長 山内 亮
財政部長 高野一司
危機管理部長 嵯峨宏一
地域づくり部長 守屋千秋
文化スポーツ部長 寺沢和男
環境部長 土屋雄一
健康福祉部長 樋口 浩
こども部長 伊佐治裕子 農林部長 林 浩史
商工観光部長 小原直樹 健康産業・
企業立地担当部長 小林浩之
建設部長 小出光男
城下町整備本部長 百瀬雅仁
上下水道局長 征矢野伸一 病院局長 斉川久誉 教育長 赤羽郁夫
教育部長 矢久保 学
会計管理者 松田佳子
代表監査委員 太田由夫
行政管理課長 中野嘉勝
行政管理課法制担当課長 向井津富 秘書課長
羽田野雅司 政策課長 小西敏章
------------------------------事務局職員出席者 事務局長 市川英治
事務局次長 逸見和行
議会担当係長 住吉真治 主査 金井真澄 主任 芦田真理 主任 永原浩希
------------------------------ 本日の会議に付した事件
議事日程(第1号)記載事件のとおり
------------------------------ 午後1時開会
○議長(
上條俊道) これより平成30年
松本市議会9月定例会を開会いたします。 現在までの
出席議員は31名でありますので、定足数を超えております。 よって、直ちに本日の会議を開きます。 最初に、
報告事項を申し上げます。 市長から、議案が27件提出されております。 また、平成29年度松本市
健全化判断比率の報告、平成29年度松本市
公営企業資金不足比率の報告、平成29年度
法人関係事業報告及び決算7件、市長の
専決処分事項の指定にかかわる報告6件並びに権利の放棄の報告が1件提出されております。 次に、
教育委員会から、平成29年度教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の報告が提出されております。あらかじめご配付申し上げてあるとおりであります。 次に、陳情書が1件提出されております。
陳情文書表第1号としてご配付申し上げてあるとおりであります。これは、所管の
教育民生委員会に回付しておきます。 本日の議事は、日程第1号をもって進めます。
------------------------------
△日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(
上條俊道) 日程第1
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、
会議規則第129条の規定により、議長において、16番
犬飼信雄議員、18番
阿部功祐議員、19番
澤田佐久子議員を指名いたします。
------------------------------
△日程第2 会期の決定
○議長(
上條俊道) 日程第2 会期の決定を議題といたします。 お諮りいたします。
今期定例会の会期は、本日から9月21日までの19日間といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
上條俊道) ご異議なしと認めます。 よって、会期は19日間と決定いたしました。
------------------------------
△日程第3 議案第1号から第27号まで
○議長(
上條俊道) 日程第3 議案第1号から第27号までの以上27件を一括上程いたします。 提案理由の説明を求めます。
菅谷市長。
◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕 本日ここに、平成30年
松本市議会9月定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様方にはおそろいでご出席いただき、厚く御礼を申し上げます。 さて、松本市市制施行110周年記念の
グランドフィナーレとして、また松本市
美術館開館15周年記念として、3月3日から7月22日までの会期で開催されました
草間彌生ALL ABOUT MY LOVE 私の愛のすべてについて申し上げます。 この
草間彌生展は、おかげさまで会期末まで途切れることなく
入場者数が伸び続け、開会前に予想しておりました
入場者数を大きく上回る実に16万7,000人余の皆様にご来場いただき、松本市美術館のこれまでの記録を大幅に塗りかえ、記録と記憶に残る大変すばらしい特別展になりました。これは、何より
草間芸術に対する世界的な評価が高まり、
草間芸術を愛する人が爆発的に増加したこと、あわせて松本市
美術館単独での125日間というロングランの開催であったことや、これまで国内で公開されていない初出品作や世界初公開の作品など、約180点を紹介する過去最大規模の展示となったことなどが反映されたものと考えております。 加えて、美術館を飛び出し、館外における作品の展示、
市内飲食店における
記念メニューの提供やフラッグを掲げた
草間アベニューの創出など、多くの市民の皆様にもご協力いただき、まち全体を
草間ワールドとした演出も功を奏したものと思っております。ここに
草間彌生さんのご理解、ご協力に深く感謝を申し上げますとともに、関係者の皆様にはこの場をお借りして心から御礼を申し上げます。 今後は、世界的な
天才芸術家、草間さんの生誕の地として、これまで以上に
草間芸術の顕彰を進めてまいりたいと考えております。そして、国の内外から訪れる方々の期待に応え続けられる美術館とするため、
草間作品の収集に精いっぱい努力し、草間さんの壮大な
芸術活動とその魅力を世界中の人々に知っていただくよう、生誕の地・松本から世界に向けて
草間芸術を発信していきたいと考えております。 次に、現在開催中の
セイジ・オザワ松本フェスティバルについて申し上げます。 平成4年にスタートし、本年で通算27回目を数える本
フェスティバルは、先月18日の
OMF室内楽勉強会発表会を皮切りに、
オーケストラコンサートや
OMFオペラなど、迫力あるすばらしいステージが繰り広げられております。ことしは大変残念なことに、小澤征爾総監督が腰痛のため
松本入りができませんでしたが、治療に専念され、来年の
フェスティバルにはお元気なお姿でお会いできることを期待しております。 このような中、先月26日には、今回で3回目を数えるディエゴ・マテウス氏が、また
小澤総監督の盟友、秋山和慶氏が14年ぶりに、若手の台頭著しい世界のサイトウ・キネン・オーケストラを指揮され、満員の観客の心を魅了し、ホールは大きな感動の嵐に包まれておりました。この
オーケストラコンサートの模様は、本年も生中継による
特別スクリーンコンサートとして札幌市や藤沢市、姫路市など
全国各地に発信し、本
フェスティバルの魅力や音楽の都、楽都・松本のすばらしさを広く全国にPRできたものと確信しております。 松本市といたしましても、
協賛企業のご支援を得ながら、引き続きボランティアの皆様とともに、世界に誇る
松本ブランドOMFを支えてまいります。 次に、先月25日に、鹿児島市において開催されました札幌市・鹿児島市・松本市の3
市長鼎談について申し上げます。 ご承知のとおり、相互に
交流協定を締結している札幌市、鹿児島市並びに松本市の3市の市長による鼎談が鹿児島市で開催され、私も出席してまいりました。今回は「明治維新150周年記念 3
市長トークライブ」と題し、
スポーツを生かした
観光まちづくりをテーマに、3市それぞれの
取り組みについて意見を交わし、松本市からは、松本山
雅フットボールクラブとの連携による市民の
健康づくりの
取り組みや、ウオーキングを切り口とした
健康づくりとツーリズムの
取り組みとして
松本城ウォーク、梓川・
桜ウォークを紹介し、大変有意義な意見交換の場となりました。 札幌市並びに鹿児島市とは、
交流協定締結からそれぞれ8年と6年が経過し、札幌市との
子ども未来委員会の交流や鹿児島市との
中学生スポーツ交流など、次代を担う
子供たちの交流も盛んに行われております。今後も、これらの交流を継続しながら、20年、30年先の3市の発展につながる一層の
交流促進を図ってまいります。 それでは、次に、本市が抱える
懸案事項等について申し上げます。 ご承知のとおり、ことしの夏は
全国各地において
災害レベルとも言われる猛暑が続き、松本市においても例年にも増して大変厳しい暑さとなりました。そこで、先月開催された
教育民生委員協議会に既にご報告申し上げましたとおり、とりわけ
市内小中学校における児童・生徒の
熱中症予防対策として、窓をあけて授業を行うことができない音楽室のある
小中学校に順次
エアコン設置工事を進めているところでございます。来年の夏以降も引き続き猛暑が心配されることから、
市内小中学校への
エアコン設置の推進は喫緊の検討課題であると認識しており、来年の夏に向け
小中学校へのさらなる
エアコン設置について引き続き検討を進めてまいります。 次に、松本市の
平和推進の
取り組みについて申し上げます。 私は、先月15日に開催いたしました第23回松本市
平和祈念式典の際にも申し上げましたとおり、世界で唯一の被爆国であり、加えて福島第一
原子力発電所の大
規模災害を受けた我が国が、核兵器の廃絶や戦争のない平和な社会の実現について、世界各国に向けて訴えていくとともに、一人でも多くの方々に、被災後7年を経ても、福島では今もなお先の見えない状況が続いている
原子力災害の事実を伝え続けていくことが、私たちに課せられた使命であると確信しております。 このような中、今月24日には、女優の
紺野美沙子さんをお招きし、昭和61年9月に
平和都市宣言を行ったことを記念するイベント、
平和都市宣言の日を開催いたします。紺野さんは、「若い人たちには、今、世界で起きていることを身近なものとして捉え、知ってほしい」との思いを持ち、
国連開発計画親善大使として、カンボジア、タンザニア、パレスチナなど、アジア、アフリカ、中東の紛争や貧困に苦しむ国々を歩いた体験を
小中学校や高校で語る活動をされております。 私といたしましては、子供や若者を初め多くの皆様が、紺野さんの体験に基づくお話を通じて、世界の出来事に関心を持ち、改めて平和について考える機会としていただくことを願っております。また、紺野さんには、松本市が進めております子供の
居場所づくり事業を見学していただくこととしておりますことから、子供の貧困とその連鎖が社会問題となっている今、
子供たちが家庭や学校、地域などで安心して生きることができる平和な社会の実現に向けてご助言いただけるものと期待しております。 今後も、さまざまな
平和事業に積極的に
取り組み、引き続き平和への願いを発信してまいります。 次に、平成30年7月豪雨における被災地への松本市
支援職員の派遣並びに日常時の見守り体制や災害時の
支援体制について申し上げます。 去る7月に西日本で発生した豪雨により、
特別警報の運用開始以来、最多となる11府県に
大雨特別警報が発表され、中国、四国地方を中心に多くの地域で河川の氾濫や浸水、
土砂災害が発生し、亡くなられた方が200人を超える甚大な被害となりました。改めて、この災害によりお亡くなりになられた皆様のご冥福をお祈りいたしますとともに、災害に遭われ、今もなお懸命な
復旧作業や不安な
避難生活を送られている被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げ、一日も早い復興をご祈念いたします。 この
豪雨災害では、総務省の調整により、長野県が道路など多くの被害が発生した広島県尾道市に対して、長野県
合同災害支援チーム(
チームながの)による支援を決定いたしました。そこで松本市は、
チームながの松本ブロックの一員として、長野県を初め塩尻市と安曇野市とともに先月17日から23日までの7日間、
土木職員1名を派遣して被災地の
道路復旧業務に従事してまいりました。 このような中、昨日、平成30年度の松本市
総合防災訓練を今井地区を主会場に行い、今年度初めて
福祉避難所開設運営訓練を同地区内の
特別養護老人ホームにおいて実施いたしました。この
福祉避難所とは、災害時、高齢者や障害のある方など、
指定避難所において
避難生活を続けることが困難な方を受け入れる二次的な避難所です。松本市は、これまで市内の
介護施設や
障害者施設など10施設と
福祉避難所の
設置運営に関する協定を結んでおりましたが、今年度、新たに47の施設と協定を締結し、計57施設を
福祉避難所として指定したところでございます。 今後は、今回の訓練を踏まえて、
福祉避難所開設運営マニュアルを作成し、
協定先施設とも連携しながら災害に備えてまいります。 次に、
信州まつもと空港について申し上げます。 既に皆様ご承知のとおり、先月8日から31日までの24日間、
新規路線として初めて
松本-札幌丘珠線が運航されました。この間、松本と北海道を結ぶ空路は、新
千歳空港発着の既存路線を含め1日2往復になりましたことから、お盆の期間中の
搭乗者数は前年同期と比較いたしますとほぼ倍増となり、夏休みを利用した親子連れの帰省客や観光客など多くのお客様にご利用いただくことができ、大変うれしく思っております。札幌新千歳線の搭乗率は、昨年並みの数値を維持しつつ、
新規路線の丘珠線の搭乗率はFDAが目標に掲げる数値を達成したところでございます。
期間限定ではございましたが、
まつもと空港と北海道を結ぶ空路は、待望の複便化となりましたことから、
札幌丘珠線の就航につきまして、改めてFDAを初め関係する皆様のご尽力に心から感謝申し上げる次第でございます。 また、本年で5年目となりました大阪線が先月1カ月間の
期間限定で運航されました。この間、議員の皆様方にもご利用いただくなど、おかげさまで運航会社のジェイエアによる速報値では、搭乗率は前年の79.3%を上回り、目標の80%を達成することができました。この数値から見ても、松本・
大阪路線についてはかなりの需要が見込まれることから、今後、大阪方面への新たな定期便が就航するよう、長野県とともに努めてまいりますので、市議会を初め関係者の皆様のご理解、ご協力をお願い申し上げます。 次に、
市立病院の
経営改革について申し上げます。
市立病院では、
病院経営を取り巻く環境が厳しさを増す中、医療の質の向上を図りつつ、急性期から回復期への病棟再編など、これまで
経営改善に向けた
取り組みを行ってまいりました。しかしながら、大変残念なことに、平成29年度決算から判断すると、その結果がなかなかあらわれず、
病院経営は極めて厳しい状況に置かれております。 このような中、本年度は新
松本市立病院の基本設計を行う計画でありましたが、新
公立病院改革プランの達成も難しい状況にあることから、しっかりと現病院の実態に目を向け、経営を立て直すことが最優先であると判断し、改めて抜本的な
経営改革に取り組むよう病院長並びに
病院局長に対して指示したところであります。この
経営改革の
取り組みの一つとして、今定例会に
市立病院の
一般病床数を見直す
条例改正議案を提出しております。この病床数の見直しにより、国における
在宅療養中心への
医療政策の転換を背景に、本年4月に行われた
診療報酬改定等を踏まえ、
一般病床と
感染症病床とを合わせて200床未満の病院にすることで、これまで以上に
在宅療養と
地域包括ケアシステム等を支える
地域密着型の
在宅療養支援病院へと現病院の機能を転換し、これを今後の
市立病院の
経営スタイルとしてまいります。 加えまして、
病院事業の
歳出構造にもメスを入れ、人員配置の最適化や
外来診療科の見直しなど、
スピード感を持って抜本的な
経営改革に取り組むこととし、
病院事業管理者などの設置を進めてまいりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。 次に、中核市移行に向けた
取り組みについて申し上げます。 中核市移行に向けた
取り組みにつきましては、去る5月18日に開催をお願いした
議員協議会におきまして中核市移行の方針決定をご報告申し上げるとともに、中核市移行に関する諸課題の解決に向けた
取り組みを進め、今定例会を目途に、その解決の方向性及び移行の期日をお示しすることとしたところでございます。これまで庁内の
検討委員会を初め国や県の担当者、さらには
関係団体ともさまざまな角度から協議を続け、熟慮に熟慮を重ねた結果、中核市移行の期日につきましては平成33年4月1日とし、次なるステップへ踏み出してまいりたいと考えるに至りました。この件につきましては、本
会議終了後に開催をお願いしております
議員協議会においてご協議申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。 それでは、ただいま上程されました議案についてご説明申し上げます。 本日提案申し上げました議案は、条例10件、予算4件、決算等4件、契約4件、財産2件、道路2件、その他1件の合計27件となっております。 まず、初めに、条例についてでございますが、全国的に増加し、松本市におきましても、防災、景観などの観点から市民生活に影響を及ぼすことが懸念される
空き家等について、その対策を総合的かつ計画的に推進する必要があることから、専門的に協議する
対策協議会を設置することについて必要な事項を定めるものなど、制定2件、また、
地域再生法の改正に伴う企業の固定資産に係る特例措置の拡充等による改正など、改正8件を提出しております。 次に、予算についてでございますが、
補正予算の説明に先立ち、現在の日本の
経済状況について若干申し上げます。 政府は、8月の
月例経済報告において、
日本経済全体の
景気判断として8カ月連続で「緩やかに回復している」との
基調判断をしております。しかしながら、その先行きにつきましては「通商問題の動向の影響に留意する必要がある」とし、輸出と輸入の判断について下方修正を行いました。 また、
消費者物価についても、「緩やかに上昇している」から「
上昇テンポが鈍化している」と、上昇の勢いを弱く見る方向に判断を変更しております。 次に、長野県内を見ますと、
長野財務事務所は、最新の7月の長野県の
経済情勢報告におきまして、
総括的判断を「回復しつつある」とし、今後については「
雇用情勢の改善が続く中、
各種政策の効果により回復していくことが期待される」としていますが、
企業収益については
減益見通しを示すなど、国の動向と同様に、一部、回復傾向に鈍化が見られると判断しています。 このような
経済状況の中で編成いたしました平成30年度9月
補正予算は、当初予算並びに6月
補正予算成立後の状況の変化に着実に対応することを基本とし、来年5月に予定されている改元への対応に係る経費や本年度中に事業化する必要がある
政策的経費、国や県の
補助事業の内示に伴う経費、第10次
基本計画に掲げた5つの重点目標に係る経費等を計上するとともに、1件300万円以上の契約差金を整理し、新たな財源として年度内に各事業の進捗を図るための予算編成を行っております。
補正予算の規模といたしましては、一般会計で14億2,967万円の追加、特別会計では介護保険特別会計など2会計で1億4,103万円の追加、企業会計では
水道事業会計のみ補正を行い、12万円の追加、合わせて15億7,082万円の追加となっております。 それでは、
補正予算の主な内容についてご説明申し上げます。 まず、冒頭申し上げましたとおり、
草間彌生氏の顕彰に努めるべく常設展の充実などを図るため、今回の特別展の収益を財源の一部に充て、草間氏の作品購入費用として美術館管理運営費に5億2,272万円を計上しております。 次に、来年の5月1日に予定されている改元への対応経費として、さまざまな部にまたがる形で総額736万円を計上しております。対応が必要な経費の中でシステムの改修など作業やテストに時間を要するため、今年度中から対応が必要な経費のみ今回の
補正予算で計上するものであります。 続きまして、5つの重点目標の1つであります次世代交通システムの具現化に係る施策として、平日ノーマイカーデーを実施する経費473万円を、本郷地区のみんなのバス運行の補助に係る経費537万円を、またシェアサイクル導入経費として債務負担行為2,389万円を計上しております。これらの次世代交通政策は、中心市街地への自動車の流入量を減らし、人や環境に優しいまちづくりを推進していくための施策でございます。 また、6つのまちづくりの経済の健康に係る施策として、平成18年度から分譲を続け、去る7月29日をもちまして全313の区画が完売となったJKタウン和田西原の販売促進に係る経費1,622万円を計上しております。これは、紹介者への報奨金や分譲価格の値下げ分の損失を補填する負担金について計上するものであり、販売に係る予算の計上は今回が最後となります。 最後に、5つの重点目標の健康ときずなづくり並びに6つのまちづくりの地域の健康に係る事業であります。 災害時支援物資集積拠点整備事業についてですが、用地の購入と補償に係る予算3,357万円並びに工事とその監理委託に係る債務負担行為8億2,682万円を計上しております。平成28年度から進めている事業であり、平成31年度中の供用開始を目指し、計画に沿って事業の進捗を図るものでございます。 次に、特別会計では、介護保険特別会計で前年度繰越金とそれに伴う基金の積み立てを計上したほか、松本城特別会計におきましては、繰越金、基金積み立てのほか藤棚や石垣の補修経費など、来場者の安全確保のために緊急対応が必要な経費などを計上しております。 次に、
水道事業会計におきましては、新たに設置する上下水道事業経営審議会に係る委員報酬など12万円を追加し、補正後の規模は80億7,648万円となりました。 次に、平成29年度決算について申し上げます。 平成29年度の一般会計と11の特別会計を合わせた決算総額は、歳入が1,477億5,918万円、歳出が1,448億7,086万円となっております。したがいまして、形式収支は28億8,831万円で、翌年度へ繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は27億9,532万円の黒字決算となりました。このうち一般会計につきましては、歳入が912億8,829万円、歳出が896億1,145万円となり、形式収支は16億7,683万円、また実質収支は15億8,384万円の黒字となりました。また、特別会計では11の全ての会計が黒字もしくは収支均衡の決算となりました。 平成29年度は、市制施行110周年の節目の年として、関係する諸事業等を実施するとともに、総合計画「基本構想2020・第10次
基本計画」の2年目として、重点目標である健康ときずなづくり、次世代を育むまちづくり、経済の好循環の創出、暮らしと生活の基盤づくり並びに将来世代のためのハード整備に沿って多彩な事業に取り組んでまいりました。 市町村財政につきましては、超少子高齢型の人口減少社会の中で社会保障関係費は高い水準で推移する見通しであることや、普通交付税の合併加算措置が平成32年度をもって終了することなど、さまざまな懸念があることから、健全財政の堅持に向けたより一層の営みが求められております。 今後も、歳出全般にわたる徹底した見直しや市債借入額の抑制、公共施設等総合管理計画に基づく公共施設の整理などを行う一方で、経済対策による税源涵養や基金の有効活用などにより安定した財政基盤の確立を図り、一層の市民サービスの向上を進めてまいります。 次に、公営企業会計の決算について申し上げます。 初めに、上高地観光施設事業会計では379万円の利益が生じ、平成19年度以降11年連続の黒字決算となりました。 次に、
水道事業会計では4億7,820万円の利益が生じ、16年連続の黒字決算となりました。 また、
下水道事業会計でも11億638万円の利益が生じ、10年連続の黒字決算となりました。 一方、
病院事業会計における会田
病院事業会計では3,200万円の黒字決算、また
松本市立病院事業会計では3,771万円の黒字決算となりました。 企業会計におきましても、依然として厳しい経理環境ではありますが、さらなる企業努力に
取り組み、経営基盤の確立に努めてまいります。 次に、契約案件につきましては、雨水による都市浸水被害の防止を図るため、筑摩雨水幹線に雨水の貯留施設を新設するものなどの請負契約3件と、平成29年第3回臨時会で議決された平成29年度県第一
雨水幹線貯留施設新設工事について、工事着工後、不要となった仮設排水ポンプの設置費用等について減額などを行うため、議決更正1件をお願いするものであります。 次に、財産につきましては、大
規模災害に備え
指定避難所である
小中学校に備蓄倉庫を整備するため、
指定避難所用備蓄倉庫を取得するもの、並びに市内周遊バス、タウンスニーカーを市民を初め利用者を第一に考えた運行サービスを行うため、
一般乗合旅客自動車運送事業用バス車両を取得するもの、2件を提出しております。 その他の議案といたしましては、市道関係2件、和解1件を提出しております。 また、議案以外のものといたしましては、平成29年度の
健全化判断比率並びに
公営企業資金不足比率のほか、松本市が資本金等の2分の1以上を出資しております法人の事業報告など7件と、市長の
専決処分事項の指定に係る報告6件、並びに松本市債権管理条例に基づき放棄いたしました非強制徴収債権に係る権利の放棄の報告をいたしております。 なお、今定例会中には、人事案件として人権擁護委員候補者の推薦についてを追加してお願いする予定でございます。 以上、本日提案いたしました議案等についてご説明申し上げましたが、詳細につきましては、それぞれ補足説明をさせますので、よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(
上條俊道) 高野
財政部長。
◎
財政部長(高野一司) 〔登壇〕 私からは、議案第11号から第13号の平成30年度9月
補正予算につきまして、お手元の9月
補正予算の概要に沿って、市長提案説明に補足して説明を申し上げます。 1枚おめくりください。 概要の2ページでございますが、
補正予算の要点、
補正予算の規模につきましては、先ほど市長が提案説明で申し上げたとおりでございます。 3ページの
補正予算額でございますが、一般会計は表の一番上、左から3列目、補正額にお示しのとおり14億2,967万円の追加で、補正後の予算額の前年度同期増減率では1.5%の減となっております。 特別会計は、介護保険特別会計、松本城特別会計の2つの会計で1億4,103万円の追加、企業会計は、
水道事業会計のみの補正で12万円の追加、全会計合わせての補正額は、表の一番下、合計欄15億7,082万円の追加で、補正後の予算規模は前年度同期と比べて4.3%の減となっております。 4ページをお願いいたします。 一般会計の款別歳入でございます。 中段の11款地方交付税は、普通交付税の確定に伴い3億5,640万円、前年度対比11.0%の更正減となっております。 また、下段の20款繰越金は、平成29年度決算による実質収支額の確定に伴い15億5,384万円の追加、前年度対比2.1%の増で、ほぼ例年並みとなっております。 続きまして、5ページは目的別の歳出でございます。 2款総務費は8億9,435万円の追加ですが、そのうち7億9,193万円は財政調整基金への積立金です。これは、地方財政法や条例に基づき平成29年度決算における実質収支額の2分の1を財政調整基金に積み立てるものでございます。 1ページ飛びまして7ページをお願いいたします。 初めに、総務費の2つ目の二重丸、中核市移行事業費では、中核市移行に向け関係機関との協議、調整を行うための経費と市民へ周知を図るパンフレット作成の経費を新規に46万円計上しております。 おめくりをいただき8ページ、2つ目の白丸、地域防災無線管理事業費は、債務負担行為のみの計上です。山間地である四賀、安曇、奈川地区により確実な情報を届けられるよう、CATV回線を使用した戸別受信機の配備と屋外拡声子局の設置を複合させて形で整備するため、平成30年度中に契約手続を進め、平成31年度に早期に着工しようとするものでございます。 9ページ、下段の民生費は1億8,475万円の更正減となっています。1つ目の二重丸、地区福祉ひろば整備事業費は、かねてより検討や調整を進めておりました鎌田地区福祉ひろばにつきまして増築に対する地元の意向が固まったため、実施設計委託料など所要の経費を558万円計上しております。 次に、10ページをお願いいたします。 衛生費は2,773万円の追加となっています。1つ目の白丸、少子化対策事業費ですが、出産後間もない妊婦に実施する健康診査の費用助成を行うためのシステム改修経費で、松本医療圏の各市村で足並みをそろえ、平成31年4月からの実施を目指し準備を進めるものでございます。 農林水産業費は687万円の更正減となっております。次のページ、農林水産業費の一番下の白丸、単独耕地事業費の2つ目、補償料は新規の計上で、4月の経済地域委員協議会にご報告申し上げました波田地区の上高地線鉄道軌道内への土砂流入に伴う損害賠償金でございます。 ページ、下段の商工費は9,509万円の追加となっております。2つ目の白丸、山岳観光施設整備事業費には穂高岳・涸沢と横尾を結ぶ登山道にかかるつり橋である本谷橋の改修工事の経費924万円を計上しております。こちらは、県の平成30年度の補助金を活用して実施する工事でございますが、現場の事情から橋の設置工事が来年4月、5月となるため、予算の計上に合わせ繰越明許するものでございます。 12ページ、土木費は4,637万円の追加で、2つ目の白丸、自転車利用促進事業費では、債務負担行為2,389万円を計上しております。これは、有料で24時間貸し出しと返却が行えるシェアサイクル事業を平成31年4月1日の事業開始を目指して導入するものでございます。 13ページ、上から2つ目の白丸、都市計画策定事業費では、当初予算に計上いたしました村井駅施設等の概略設計業務委託料を減額し、債務負担行為を追加するものでございます。これは、地元調整やJRとの協議が進む中で必要な調査や設計の項目が明らかになってきたため、委託期間を延長し事業費を増額する必要が生じたものでございます。供用開始予定時期は、従来どおり平成34年度を予定しております。 続いて、14ページ、教育費は5億7,571万円の追加となっております。4つ目の白丸、学校施設整備事業費では、鎌田小学校の校舎増築に伴う関連経費を計上するとともに、リース契約に伴う債務負担行為を計上しております。子供の数が減少傾向と言われる中、鎌田小学校においては学区内の宅地開発等に伴い児童数が増加しており、教室数が不足する見込みとなったため、5年間のリース方式により校舎を増築するものでございます。 次に、一般会計の歳入についてご説明申し上げます。 16ページをお願いいたします。 まず、地方交付税は7月に決定した算定結果に基づき3億5,640万円の減額補正をしております。普通交付税の交付額は、前年度対比で11億6,911万円、率にして8.7%減少し122億5,360万円となりました。これは、4村1町との合併に伴う合併算定がえが段階的に縮減され続けていることや、市債残高の減少に伴い基準財政需要額が年々減少していること、また基準財政収入額の算定において個人市民税、法人市民税、固定資産税が全て増額となったことが交付税の減の主な要因でございます。 17ページをお願いいたします。 中段、諸収入ですが、1億5,830万円の追加となっています。4つ目の白丸、教育費雑入のうち2つ目の特別展分配金は、記載のとおり
草間彌生展の収益が当初の出資率で案分して配分されるもので、この収入は市長が説明申し上げた
草間作品の購入に充当してまいります。なお、諸収入の2つ上、繰入金1つ目の二重丸、減債基金繰入金も
草間作品購入財源の不足を初めとする財源調整として4億円を追加するものでございます。 最下段、市債は2億6,160万円の更正減です。18ページ、一番下の白丸、臨時財政対策債は、普通交付税の確定に伴うもので2億2,620万円の減となっています。 右側19ページは、先ほど申し上げました県からの補助金を財源に、上高地の本谷橋を平成31年度の4月、5月に改修するため、工事請負費を繰越明許するものでございます。 おめくりいただきまして20ページの債務負担行為をごらんください。 債務負担行為を新規に14件設定するものでございます。来年度の当初予算では契約が間に合わないものや複数年度にまたがる事業などを計上しております。 次に、21ページの特別会計についてご説明をいたします。 まず、介護保険特別会計では、前年度繰越金とそれに伴う基金の積立金としてそれぞれ7,393万円の補正を行い、また次の22ページ、上段にございますが、
中央地域包括支援センターの委託化に伴う債務負担行為を3件計上しております。 恐れ入りますが、もう一度21ページをお願いいたします。 中段からの松本城特別会計では、平成29年度決算における実質収支額を繰り越し、その2分の1を基金に積み立てる経費や、来場者の安全確保のための藤棚改修経費などを計上しております。補正額は6,710万円でございます。 24、25ページには、参考資料といたしまして地方交付税の近年の算定状況をお示ししてございますので、ごらんください。 以上を申し上げまして、平成30年度9月
補正予算関係議案の補足説明とさせていただきます。
○議長(
上條俊道) 松田
会計管理者。
◎
会計管理者(松田佳子) 〔登壇〕 初めての登壇となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。 私からは、議案第17号 平成29年度松本市
歳入歳出決算の認定について、お手元の平成29年度松本市決算説明資料により、市長の提案説明に補足いたしましてご説明申し上げます。 金額は万円単位、1万円未満切り捨てで、主な内容について申し上げます。 決算説明資料の1ページから4ページの総括につきましては先ほど市長から申し上げましたので、5ページ以降について申し上げます。 まず、5ページの一般会計の概要でございます。 2の歳入につきましては、市税が歳入全体の40.1%を占めておりますが、市税の構成率が40%を超えたのは平成20年度以来となっております。個人市民税が2.3%の増、法人市民税が景気変動などにより10.7%の増、固定資産税が新築家屋の増などにより1.4%の増など、総額では前年度対比2.4%増の366億2,348万円となっております。 なお、市税の収納率は、現年度分が前年度より0.22ポイント増の99.11%で、99%を超えたのは平成8年度以来となっております。滞納繰越分を含めた収納率は96.55%となり、前年度を0.67ポイント上回り、8年連続の上昇となりました。 次に、国庫支出金は、学校施設環境改善交付金などが減となった一方、経済対策臨時補助金などの増により、前年度対比5.3%増の111億5,693万円となっております。 6ページをごらんいただきまして、市債は、平成18年度臨時財政対策債借換債や小学校の大規模改造事業費充当債などが減となった一方、保育園改築事業費充当債や臨時財政対策債などの増により、前年度対比9.2%増の72億5,040万円となっております。 次に、不納欠損額は、前年度対比4.7%増の1億9,487万円となっております。これは主に市税にかかわる不納欠損が増となったものでございます。 次に、7ページをごらんいただきまして、収入未済額は、前年度対比14.0%減の14億5,712万円となっております。 次に、3の歳出でございます。 款別の構成比では、民生費が37.6%と最も大きな割合を占めており、臨時福祉給付金給付事業費や年金生活者等支援臨時福祉給付金給付事業費などが減となった一方、経済対策臨時福祉給付金給付事業や中条保育園改築事業費などの増により、前年度対比2.5%増の337億1,869万円となっております。 次の総務費は、音楽文化ホール管理運営費などが増となった一方、財政調整基金積立金や総合体育館改修事業費などの減により、前年度対比5.9%減の116億1,190万円となっております。 次の公債費は、前年度対比2.1%減の107億3,005万円となっております。これは、一般会計の起債残高が前年度末から20億3,800万円減少していることによるものです。 8ページをごらんいただきまして、教育費は、基幹博物館整備事業費などが増となった一方、芸術文化振興基金積立金や菅野中学校、清水小学校の大規模改造事業費などの減により、前年度対比6.0%減の92億6,226万円となっております。 次の土木費は、雨水渠改良事業費などが減となった一方、橋りょう長寿命化事業費(防災安全)や周遊バス運行事業費などの増により、前年度対比5.3%増の67億6,411万円となっております。 次の衛生費は、塵芥埋立処理費などの減により、前年度対比0.4%減の49億4,722万円となっております。 次の商工費は、企業立地助成事業補助金などが増となった一方、中小企業金融対策預託金などの減により、前年度対比5.9%減の36億4,928万円となっております。 9ページをごらんいただきまして、消防費は、単独消防施設等整備事業費などが減となった一方、松本広域連合負担金や単独消防設備等整備事業費などの増により、前年度対比1.1%増の25億7,066万円となっております。 次の農林水産業費は、そ菜花き振興費の産地パワーアップ事業補助金などが増となった一方、強い農業づくり交付金事業補助金などの減により、前年度対比9.0%減の24億3,911万円となっております。平成29年度から平成30年度への事業の繰越額は、事故繰越を除く繰越明許費で、前年度対比52.1%減の6億円となっております。繰り越しとなった主な事業としては、総務費の統合書庫整備事業費や四賀運動広場整備改修事業費で、全体では昨年度と同様に10事業が繰り越しとなっております。 次の10ページからは一般会計の主な事業の歳出決算額を款別にお示ししてございます。説明は省略させていただきますが、28ページの11款公債費をごらんください。 この公債費のうち、償還元金は102億2,033万円でございます。先ほど歳入で申し上げました平成29年度に借り入れた市債を差し引き、また城山介護老人保健施設事業特別会計の廃止に伴い、平成29年度より同特別会計分が一般会計に移管されておりますので、その分を加えますと一般会計の市債残高は767億148万円で、前年度対比20億3,808万円の減となっております。 次の29ページから49ページまでは、決算に係る資料をお示ししてございます。 続きまして、51ページまでお進みください。 ここからは特別会計の概要でございます。会計ごとに記載しております。平成29年度の特別会計は、前年度より城山介護老人保健施設事業特別会計の1会計が減り、全部で11会計となっております。 それでは、主な3会計について申し上げます。 まず、55ページをごらんください。 国民健康保険特別会計(事業勘定)でございます。 2決算概要の(1)総括のとおり、歳入の決算額は287億4,869万円、歳出の決算額は277億6,649万円で、形式収支、実質収支ともに9億8,219万円の黒字決算となりました。これは、被保険者数の減少により保険給付費が減少したことなどによるものでございます。また、今後の財政運営の安定化に備え、国民健康保険事業財政調整基金へ6億3,000万円の積み立てを実施しています。 なお、国民健康保険の加入状況は、56ページ、3の(1)にお示しのとおり、加入世帯数は3万2,135世帯、被保険者数は5万1,871人となっております。 次に、65ページをごらんください。 介護保険特別会計は、2決算概要の(1)総括のとおり、歳入の決算額は215億4,237万円、歳出の決算額は214億6,845万円で、形式収支、実質収支ともに7,392万円の黒字決算となりました。黒字額は前年度対比2億6,241万円の減となりましたが、これは、第6期介護保険事業計画の最終年度であることから収支が均衡したことによるものでございます。 また、被保険者数及び介護認定者の状況は、66ページ、3の(2)にお示しのとおり、被保険者数は14万5,536人、認定者数は1万2,585人となっております。 次に、81ページをごらんください。 松本城特別会計は、2決算概要の(1)総括のとおり、歳入の決算額は7億158万円、歳出の決算額は6億3,579万円で、形式収支、実質収支ともに6,579万円の黒字決算となりました。 なお、平成29年度の年間有料観覧者数は、1概要のとおり、前年度対比で7.2%減の75万2,834人でございました。 特別会計では、ただいま申し上げました国民健康保険、介護保険及び松本城会計のほかに霊園、後期高齢者医療及び新松本工業団地建設事業会計がそれぞれ黒字決算となっております。また、それ以外の5会計は、一般会計からの繰入金等により収支が均衡する決算となっております。 なお、決算額の詳細は別冊の
歳入歳出決算書を、借入金の詳細は別冊の市債現債額調を、また平成29年度の主要事業の内容は別冊の事務報告書を、さらに市が所有しております土地建物等の詳細は別冊の公有財産明細表をそれぞれごらんいただきたいと存じます。 続きまして、議案第18号 平成29年度松本市
公営企業会計決算の認定のうち、上高地観光施設事業会計決算につきましてご説明申し上げます。 お手元の平成29年度松本市上高地観光施設事業会計決算説明資料をごらんください。 1ページ、1決算報告書の(1)収益的収入及び支出でございます。 まず、ア収入の決算額は3億5,069万円で、前年度対比800万円、2.3%の増となっております。 また、イ支出の決算額は3億4,690万円で、前年度対比1,162万円、3.5%の増となっております。 次に、(2)資本的収入および支出でございます。 ア収入の決算額は1億2,790万円で、平成26年度から着手した上高地アルペンホテルⅢ期改修工事の企業債の借り入れでございます。 イ支出の決算額は1億3,960万円で、建設改良費として、上高地アルペンホテルⅡ期及びⅢ期改修工事の1億3,610万円及び徳沢ロッヂ電力供給事業償還元金の350万円でございます。 次に、2損益計算書でございます。 2ページをごらんいただきまして、(3)当年度純利益は379万円で、前年度対比361万円、48.8%の減となりましたが、平成19年度から11年連続の黒字決算となっております。 平成29年度未処理欠損金は、3剰余金計算書の(2)にお示しのとおり5,478万円となりました。 今後も引き続き健全な経営に努めてまいります。 以上、平成29年度松本市一般会計、特別会計並びに公営企業会計のうち上高地観光施設事業会計の決算につきまして補足説明を申し上げました。
○議長(
上條俊道) 征矢野
上下水道局長。
◎
上下水道局長(
征矢野伸一) 〔登壇〕 私からは、議案第18号 平成29年度
公営企業会計決算の認定のうち、上
下水道事業会計の決算について並びに議案第15号及び第16号の平成29年度上下水道事業に係る未
処分利益剰余金の処分につきまして、市長の提案説明に補足して説明申し上げます。 お手元の平成29年度松本市
水道事業会計及び松本市
下水道事業会計の決算並びに
水道事業会計及び
下水道事業会計の未
処分利益剰余金の処分説明資料をごらんください。 金額につきましては万円単位で、主な内容についてご説明いたします。 最初に、1ページの
水道事業会計では、1決算報告書の(1)収益的収入および支出をごらんください。 アの収入の決算額は55億3,567万円で、前年度と比較して3,130万円、率にして0.6%の減となっております。この主な理由は、長期前受金戻入の減及び他会計補助金の増でございます。 また、イの支出の決算額は49億7,368万円で、前年度と比較して1億837万円、率にして2.2%の増となっております。この主な理由は、原水及び浄水費、減価償却費の増及び資産減耗費の減でございます。 次に、(2)資本的収入および支出でございます。 アの収入の決算額は6億7,834万円で、前年度と比較して3億6,444万円、率にして35.0%の減となっております。この主な理由は、企業債、工事負担金の減でございます。 また、イの支出の決算額は21億1,663万円で、前年度と比較して7億5,138万円、率にして26.2%の減となっております。この主な理由は、改良費、建設費の減でございます。 続いて、2ページをごらんください。 2損益計算書について説明いたします。 (3)の当年度純利益は4億7,820万円の黒字決算となり、この純利益に前年度から繰り越された利益譲与金3億6,718万円とその他未
処分利益剰余金変動額の1億840万円を加え、当年度未
処分利益剰余金は9億5,379万円となりました。この取り扱いにつきましては、議案第15号のとおり、また3ページの4剰余金処分計算書に記載のとおり、資本金へ1億840万円を組み入れるとともに建設改良積立金へ5億円を積み立て、残り3億4,539万円を翌年度へ繰り越そうとするものでございます。 続きまして、
下水道事業会計について申し上げます。 4ページをごらんください。 1決算報告書の(1)収益収入および支出をごらんください。 アの収入の決算額は77億7,252万円で、前年度と比較して1,086万円、率にして0.1%の減となっております。この主な理由は、一般会計負担金の減でございます。 また、イの支出の決算額は66億5,803万円で、前年度と比較して5,657万円、率にして0.8%の減となっております。この主な理由は、支払利息及び企業債取扱諸費、総係費の減でございます。 次に、(2)資本的収入および支出をごらんください。 アの収入の決算額は26億4,882万円で、前年度と比較して8,522万円、率にして3.1%の減となっております。この主な理由は、国庫補助金、一般会計負担金の減でございます。 また、イの支出の決算額は53億366万円で、前年度と比較して1億6,114万円、率にして2.9%の減となっております。この主な理由は、企業債償還金の減でございます。 次に、5ページをごらんください。 2損益計算書についてご説明いたします。 (3)当年度純利益は11億638万円の黒字決算となり、この利益に前年度から繰り越された利益剰余金3億3,755万円とその他未
処分利益剰余金変動額の4億5,895万円を加え、当年度未
処分利益剰余金は19億288万円となりました。この取り扱いにつきましては、議案第16号のとおり、また6ページの4剰余金処分計算書に記載のとおり、資本金へ4億5,895万円を組み入れるとともに、減債積立金へ8億円、建設改良積立金へ3億円を積み立て、残り3億4,393万円を翌年度へ繰り越そうとするものでございます。 平成29年度の上
下水道事業会計決算及び関係議案の補足説明は以上でございます。 上下水道事業を取り巻く環境は、節水型機器の普及や超少子高齢型人口減少社会の進展により給水収益や下水道使用料は減少することが予想される一方、施設の老朽化に対応する更新工事や耐震化への投資といった費用の増加が見込まれております。 今後も引き続き安定経営となるよう努めてまいります。 補足説明は以上でございます。
○議長(
上條俊道) 斉川
病院局長。
◎
病院局長(斉川久誉) 〔登壇〕 続きまして、議案第18号 平成29年度松本市
公営企業会計決算の認定についてのうち、松本市
病院事業会計決算につきまして補足してご説明申し上げます。 お手元の平成29年度松本市
病院事業会計決算説明資料をごらんください。 金額は万円単位で、主な内容について申し上げます。 初めに、1ページ、会田
病院事業について申し上げます。 会田病院は、平成29年度が病院として最後の決算でございます。 1決算報告書、(1)収益的収入および支出、アの収入の決算額は3億9,936万円で、前年度比1,322万円、3.2%の減です。診療所化に向け、
一般病床を11床廃止により入院収益が減少したことが減の要因でございます。 イの支出の決算額は3億6,112万円で、前年度と比較して5,145万円、12.5%の減です。これは、
一般病床廃止に伴い看護師など職員の減員により給与費が減少したことが主な要因でございます。 (2)資本的収入及び支出につきまして、収入はございません。支出の決算額は72万円で、企業債の償還によるものでございます。 続いて、2ページをお願いいたします。 3損益計算書について、(3)の当年度純利益は3,200万円の黒字となりました。前年度繰越決算と合わせまして当年度未
処分利益剰余金は765万円でございます。この剰余金につきましては、3ページの5剰余金処理決算書(案)のとおり、翌年度へ繰り越すものでございます。 続きまして、3ページ中ほどの
松本市立病院事業について申し上げます。 1決算報告書、(1)収益的収入及び支出、アの収入の決算額は47億1,695万円で、前年度比4億4,199万円、10.3%の増でございます。入院、外来等の医業収益は前年度より1億3,600万円増加しました。また、診療報酬の一部が平成21年度の決算から計上漏れとなっておりました2億5,135万円を過年度修正益として特別利益に計上し精算をしてございます。 イの支出の決算額は46億1,728万円で、前年度と比較して1億7,075万円、3.8%の増となっております。これは、医師2名、病院建設にかかわる出向職員2名など、職員8名の増員により給与費が増加したことが主な要因でございます。 (2)資本的収入および支出、アの収入の決算額は1億9,210万円で、前年度比1億5,140万円、44.1%の減。 ページをおめくりいただき4ページ、イの支出の決算額は4億1,135万円で、前年度比1億1,682万円、22.1%の減です。平成26年度から平成28年度まで3年計画で取り組んでまいりました設備改修及び大型医療機器の更新が終了したことなどが主な減の要因です。 3損益計算書について、5ページ中ほど、(3)当年度純利益は3,771万円の黒字でございますが、特別利益2億5,135万円を除く実質的な経常収支は2億1,364万円の赤字となりました。前年度繰越欠損金と合わせ当年度未処理欠損金は5億1,667万円で、この欠損金につきましては、6ページの上段の5欠損金処理計算書(案)のとおり、翌年度へ繰り越すものでございます。
市立病院は、4年連続で経常収支が赤字となり、医師の確保や病棟の再編など、病院一丸となって
経営改善に取り組んでおりますが、その結果が出ておりません。市長の提案説明にありましたとおり、抜本的な
経営改革に覚悟を持って取り組んでまいります。 補足説明は以上でございます。
○議長(
上條俊道) 次に、監査委員から平成29年度各会計決算に対する審査意見の報告を求めます。 太田
代表監査委員。
◎
代表監査委員(太田由夫) 〔登壇〕 平成29年度松本市一般会計、松本市霊園特別会計ほか10の特別会計、松本市
水道事業会計ほか3つの公営企業会計の決算及び基金の運用状況について、地方自治法及び地方公営企業法の規定に基づきまして、伊藤かおる監査委員、宮坂郁生監査委員との3名で審査を行いましたので、代表して私からその審査結果についてご報告申し上げます。 これらの審査に当たりましては、市長から審査に付されましたそれぞれの決算及び附属書類並びに基金運用状況に関する調書が、いずれも法令に準拠して作成されているか、計数は正確であるとか、予算の執行はその目的に沿って適正かつ効率的になされているか、財務に関する事務は関係法令を遵守し適正に執行されているか、各基金はその設置の目的に沿って適正かつ効率的に運用されているかなどに主眼を置きまして、各会計事務を所管する関係部署から説明を聴取するなどして審査をいたしました。 その結果、決算及び附属書類並びに基金運用状況に関する調書は、実施した審査の範囲内におきましていずれも関係法令に準拠して作成され、計数等につきましては、関係諸帳簿及び証書類と符合し、正確であると認められました。 各基金も所期の目的に沿って運用され、適正に管理されているものと認められました。 財務に関する事務の執行につきましては、一部に改善等を要するものもありましたが、おおむね適正であると認められました。 それでは、最初に、松本市一般会計と特別会計の概要及び意見について申し上げます。 松本市の一般会計と特別会計を合わせた決算額は、歳入が前年度比8億5,491万円、0.6%減の1,477億5,918万円、歳出が前年度比9億3,217万円、0.6%減の1,448億7,086万円となり、一般会計と特別会計を合わせた実質収支は27億9,532万円の黒字決算となりました。 市税は366億2,348万円で、前年度を8億7,398万円上回りました。今後は、さらに適正かつ公平な課税を実現するために、大型商業施設のテナント等課税客体の調査をさらに推進し、積極的な徴収による税収の確保に努めていただくよう要望いたします。 収納状況につきましては、市税の収納率が現年度分、滞納繰越分ともに前年度を上回り、特に現年度分は8年連続前年度の収納率を上回ることになりました。結果、市税全体の収納率は、前年度を0.67ポイント上回る96.55%となりました。さらに、収納率の向上が図られるよう、引き続き関係部署と協力し特別徴収を推進するなど、徴収体制の強化を図ってください。 また、国民健康保険税については、収納率は前年度を上回ることができましたが、県内19市の状況から見ると依然として低い状況です。景気回復等により市税の収納率も向上していますので、これを好機と捉え積極的に収納対策を進め、少しでも前年度を上回るようしっかりと取り組んでください。 収入未済額は、前年度に比べ引き続き減少していますが、以前多額の収入未済があります。公平、公正な負担となるよう、未納者の生活状況の把握や財産調査などを十分に行い、少額であっても毎月納付してもらうよう、積極的な働きかけに努めてください。 次に、松本市公営企業会計について申し上げます。 初めに、上高地観光施設事業会計でございますが、平成29年度は379万円の純利益を計上し、11年連続の黒字決算となりました。4施設全体で見ると、利用者数、営業収益ともに前年度より増加しており、中でも徳沢ロッヂは利用者数が22.7%増、営業収益が21.5%増と、前年度を大きく上回ったことは経営努力の結果と考えております。また、平成30年度にはアルペンホテルがリニューアルオープンしましたので、より一層利用者の増加に努めてください。また、外国人観光客が多くなっておりますので、まずは安全に観光してもらい、その上で少しでも営業収益の増加につながるよう工夫をぜひ検討してください。しかしながら、上高地全体への入り込み数は年々減少傾向ですので、関係課や他事業者と連携して上高地の魅力を世界へ発信し、観光客の誘客やリピーターの確保など、さらなる営業努力を期待します。 次に、
水道事業会計でございますが、平成29年度は4億7,820万円の純利益を計上し、16年連続の黒字決算となりました。しかしながら、今後は少子高齢化に伴う人口減少や節水型社会の定着等により、給水量が減少傾向になる一方で、老朽化した施設や管の改良への設備投資費用が確実に見込まれるため、長期展望に立った経営に努めてください。 また、未収となっている水道料金について、市税や国保税及び各種料金と連携をとり、確実な徴収ができるようぜひ検討してください。 市民にとって、災害時における断水は大きな不安となります。水道インフラ整備の強化を積極的に推進し、非常時の備えや速やかに復旧できる体制を備えるなど、常に危機管理意識を持ち、日々の管理体制を充実してください。 続きまして、
下水道事業会計でございますが、平成29年度は11億638万円の純利益を計上し、10年連続の黒字決算となりました。しかしながら、水道事業同様、今後は人口減少等により下水道使用有収水量が減少する一方で、老朽化が著しい施設や管の更新など設備投資費用が大きな負担となり、資金収支は厳しい状況にあります。未収となっている下水道料金についても、市税や国保税及び各種料金と連携をとり、確実な徴収ができるようぜひ検討してください。 また、両島だけでなく新たな宮渕浄化センターにも消化ガス発電設備を設置し、再生可能エネルギーの活用を推進しています。新しい事業を積極的に取り込み、経営の効率化に努めていることは高く評価します。これからも引き続き、長期展望に立った事業経営を行うよう要望いたします。 次に、
病院事業会計について申し上げます。 初めに、会田
病院事業でございますが、一般会計からの基準外繰り入れを受け、平成29年度は3,200万円の純利益を計上しました。しかしながら、医業収益で職員の給与費が賄えていない経営状態であり、費用抑制が求められているにもかかわらず、医薬品を主とした材料費率が年々増加している現状を目の当たりにし、院外処方への検討など根本的な経営方針を見直す必要があるのではないかと考えます。また、平成30年度からは診療所としての運営となりましたので、規模に見合った人員配置や、無料提供している患者の送迎について有料化や廃止を含めた見直しを図るなど、今まで以上に効率的な経営となるよう検討してください。 今後は、
市立病院との病院間連携により健全経営ができるよう努めていくことを要望いたします。 続きまして、
松本市立病院事業でございます。 平成29年度は3,771万円の純利益を計上しましたが、過年度未調定分2億5,135万円を特別利益として含んでいるため、実質は4年連続の赤字決算となりました。資金残高が年々大きく減少する一方、人件費率は年々高くなっており、改善する見通しがありません。積極的に医師確保に取り組むなど、
経営改善に向けた努力は認めますが、それに見合う収益が得られていません。今までの経営方法を根本的に見直し、医療需要に応じた
経営改革が必要であると考えます。また、病院建てかえについてさまざまな課題がありますが、将来にわたり持続可能な病院を建設するよう進めていただき、効率的で安定した経営に取り組むことを要望いたします。 以上、松本市の平成29年度各会計決算の概要及び意見について申し上げました。詳細につきましては、市長に提出、ご配付申し上げております各会計決算審査意見書をごらんいただきたいと存じます。 最後に一言申し上げます。今回の決算数字に変更はありませんが、出納閉鎖後に職員による不適切な財務処理が確認されました。年度内に完了すべき事務を怠り遅延させた結果、未払いを生じさせました。加えて、事務の遅延や未処理を隠す目的で、職員の指示により一部が支払われていました。市民を初めとする関係者に対し多大な迷惑をかける事態となり、市役所の信用を失墜させました。他の職員は決して他人事と捉えず、管理職は日々のマネジメントの強化に努め、高い倫理観と使命感を持って適正に職務を遂行してください。 平成29年度は、松本市市制施行110周年の節目の年を迎え、記念式典を初めとしたさまざまな行事が開催されました。中でも
草間彌生展には国内外から多くの方が訪れ、フィナーレにふさわしい催しとなりました。次のステップとなる10年間の間には、基幹博物館、
市立病院、市役所新庁舎と3つの大型公共事業の建設を初め、全国の自治体の課題でもある公共施設や道路、橋梁などインフラ資産の老朽化対策、団塊の世代が後期高齢者となる2025年問題など、課題が山積しています。また、自然災害や異常気象による想定外の財政需要に備える必要があり、引き続き厳しい財政運営が予想されます。限られた財源及び行政資産を有効に活用するためにも、松本市公共施設等総合管理計画に基づき、施設等の保有総量の縮小や利活用を進めるとともに、維持管理費の抑制を行い、効率的かつ効果的な事業執行により持続可能な財政運営に努めることを望みます。 以上をもちまして、決算審査意見報告といたします。