平成28年 9月
定例会--------------------------------------- 平成28年
松本市議会9月
定例会会議録 第1
号--------------------------------------- 平成28年
松本市議会9月定例会が9月5日午後1時 松本市議事堂に招集された。
--------------------------------------- 平成28年9月5日(月曜日
)--------------------------------------- 議事日程(第1号) 平成28年9月5日 午後1時開議 第1
会議録署名議員の指名 第2 会期の決定 第3 議案第1号 松本市
体育施設の
設置管理等に関する条例の一部を改正する条例 第2号 平成28年度松本市
一般会計補正予算(第2号) 第3号 平成28年度松本市
国民健康保険特別会計補正予算(第3号) 第4号 平成28年度松本市
介護保険特別会計補正予算(第1号) 第5号 平成28年度松本市
農業集落排水事業特別会計補正予算(第1号) 第6号 平成28年度松本市
市街地駐車場事業特別会計補正予算(第1号) 第7号 平成28年度
松本市松本城特別会計補正予算(第1号) 第8号 平成28年度松本市
下水道事業会計補正予算(第1号) 第9号 平成27年度松本市
水道事業会計未
処分利益剰余金の処分について 第10号 平成27年度松本市
下水道事業会計未
処分利益剰余金の処分について 第11号 平成27年度松本市
歳入歳出決算の認定について 第12号 平成27年度松本市
公営企業会計決算の認定について 第13号
工事請負契約の締結について(松本市
四賀運動広場造成工事) 第14号
工事請負契約の締結について(
松本市営住宅寿団地B-1棟
新築主体工事) 第15号
市有財産の取得について(
消防ポンプ自動車) 第16号
市有財産の取得について(
鳥獣被害防護柵資材) 第17号
市有財産の取得について(
松本都市計画道路3・2・12
号内環状北線整備事業用地) 第18号
市有財産の取得について(
松本城南・
西外堀復元事業用地) 第19号 市道の認定について 第20号 訴えの提起について 第21号 訴えの提起について 第22号
体育施設事故に関する和解について 報第1号
仮処分命令申立事件に関する和解について
------------------------------ 議長 犬飼信雄 副議長
近藤晴彦出席議員(30名) 1番 今井ゆうすけ 2番
勝野智行 3番 青木 崇 5番 若林真一 6番
川久保文良 7番 吉村幸代 8番 井口司朗 9番
上條美智子 10番 田口輝子 11番 中島昌子 12番 村上幸雄 13番 上條 温 15番 上條俊道 16番
犬飼信雄 17番 小林弘明 18番 阿部功祐 19番
澤田佐久子 20番 宮坂郁生 21番 忠地義光 22番 芝山 稔 23番
犬飼明美 24番 柿澤 潔 25番 宮下正夫 26番 青木豊子 27番
近藤晴彦 28番 南山国彦 29番 草間錦也 30番 太田更三 31番
大久保真一 32番
池田国昭 ------------------------------欠席議員(1名) 14番 小林あや
------------------------------説明のため出席した者 市長 菅谷 昭 副市長 坪田明男
総務部長 福嶋良晶
政策部長 矢久保 学
財政部長 島村 晃
危機管理部長 嵯峨宏一
地域づくり部長 宮川雅行
文化スポーツ部長 寺沢和男
環境部長 土屋雄一
健康福祉部長 丸山貴史
こども部長 伊佐治裕子 農林部長 塩原資史
商工観光部長 川上正彦
健康産業・
企業立地担当部長 平尾 勇
建設部長 小出光男
城下町整備本部長 浅川正章
上下水道局長 横内悦夫
病院局長 斉川久誉 教育長 赤羽郁夫
教育部長 守屋千秋
会計管理者 征矢深志
代表監査委員 太田由夫
行政管理課長 樋口 浩
行政管理課法制担当課長 小西敏章 秘書課長
羽田野雅司 政策課長 横内俊哉 財政課長 高野一司
------------------------------事務局職員出席者 事務局長 麻原恒太郎 事務局次長 小林伸一 次長補佐兼
議会担当係長 主査 住吉真治 逸見和行 主査 金井真澄 主任
高橋千恵子 主任 永原浩希
------------------------------ 本日の会議に付した事件 議事日程(第1号)記載事件のとおり
------------------------------ 午後1時開会
○議長(
犬飼信雄) これより平成28年
松本市議会9月定例会を開会いたします。 現在までの
出席議員は30名でありますので、定足数を超えております。 よって、直ちに本日の会議を開きます。 最初に、
報告事項を申し上げます。 市長から、議案が23件提出されております。 また、平成27年度松本市
健全化判断比率の報告、平成27年度松本市
公営企業資金不足比率の報告、平成27年度
法人関係事業報告及び決算7件、市長の
専決処分事項の指定にかかわる報告1件並びに権利の放棄の報告が1件提出されております。 次に、
教育委員会より、平成27年度教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の報告が提出されております。 あらかじめご配付申し上げてあるとおりであります。 次に、陳情書が3件提出されております。
陳情文書表第1号として、ご配付申し上げてあるとおりであります。これは、記載の
常任委員会に回付しておきます。 本日の議事は、日程第1号をもって進めます。
------------------------------
△日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(
犬飼信雄) 日程第1
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、
会議規則第129条の規定により、議長において、32番
池田国昭議員、1番 今井ゆうすけ議員、2番
勝野智行議員を指名いたします。
------------------------------
△日程第2 会期の決定
○議長(
犬飼信雄) 日程第2 会期の決定を議題といたします。 お諮りいたします。
今期定例会の会期は、本日から9月23日までの19日間といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
犬飼信雄) ご異議なしと認めます。 よって、会期は19日間と決定いたしました。
------------------------------
△日程第3 議案第1号から第22号まで及び報第1号
○議長(
犬飼信雄) 日程第3 議案第1号から第22号まで及び報第1号の以上23件を一括上程いたします。 提案理由の説明を求めます。
菅谷市長。
◎市長(菅谷昭) 〔登壇〕 本日ここに、平成28年
松本市議会9月定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様方にはおそろいでご出席をいただき、厚く御礼を申し上げます。 さて、議員の皆様もご承知のとおり、本年11月に、姫路市と松本市が昭和41年に
姉妹都市提携を結びましてから50年の節目を迎えます。そこで、先週29日に、姫路市の
石見市長並びに
細野市議会議長にご多忙のところ遠路ご出席いただき、「姫路市・松本市
姉妹都市提携50周年
記念式典」を開催いたしました。 式典の中で
石見市長からは、お城を生かした観光に力を入れており、
松本市民の皆様の
取り組みを参考に、引き続き両市で協力していきたい旨のお話をいただいたところでございます。 松本市といたしましても、ともにお城を中心とした歴史と文化を育み、まちの発展に努めてまいりましたことから、今後も引き続き連携を密にし、交流を一層進め、お互いのさらなる発展につなげてまいります。 次に、先月10日、11日に上高地で開催されました第1回「山の日」
記念全国大会について申し上げます。 おかげさまで
大会期間中は大変すばらしい天候に恵まれ、日本が世界に誇る穂高連峰の山並みを
大会会場の上高地から臨むことができました。 そのような中、
皇太子同妃両殿下並びに
愛子内親王殿下のご臨席を仰ぎ、「山の日」の誕生を祝う第1回
記念全国大会が滞りなく開催できましたことは、
大会実行委員会会長としてまことに名誉であり、喜びにたえないところでございます。これもひとえに共催の長野県を初め、国や
地元上高地町会、
山岳関係者など大変多くの皆様方のお力添えによるものと、この場をおかりして厚く御礼申し上げます。 大会は、10日の「
信州四方山祭りin松本城」のオープニングセレモニーで幕をあけ、夕方の
歓迎レセプションでは
皇太子殿下のご臨席を賜り、上高地に好感をお持ちの殿下からは山への思いをお伺いし、また、
山岳関係者とお気軽にお話をされるなど、私にとって大変有意義なひとときを過ごすことができました。 また、
宮内庁主催の昼食会において、
雅子妃殿下からは、ご祖父様が
旧制松本高校をご卒業されておられることをお聞きし、
皇太子殿下ご一家と松本市とのご縁をうれしく思ったところでもあります。 翌11日の「山の日」には、
皇太子同妃両殿下並びに
愛子内親王殿下ご臨席のもと、
上高地バスターミナル特設会場において、約400名の招待者をお迎えして
記念式典を挙行いたしました。
皇太子殿下からは、
山岳観光地として名高い松本市上高地で第1回の
全国大会が開催されることは、「山の日」の制定趣旨を表現するにふさわしく、大変意義深いとのお言葉を賜り、加えて、ご幼少のみぎり、天皇皇后両陛下とともに上高地をご散策されたときの懐かしい思い出にも触れていただきました。
記念式典においては、「山の日」の意義を全国に発信し、サイトウ・キネン・オーケストラのメンバーによる
記念公演なども行われ、「山の日」制定を祝うにふさわしい、記憶に残る
松本ならではの式典になったと、多くの皆様方から評価をいただきました。 さらに、この
記念式典に加え、その日の午後には、
まつもと市民芸術館において、市民の皆さんを中心に約800名の皆様にご参加いただき、二山治雄さんによる祝祭舞踏や
波田少年少女合唱団による「山の日」の歌の合唱などが披露され、大変華やかなものとなりました。
実行委員会といたしましては、第1回という栄誉を担わせていただいたところでありますが、まっさらな白紙に筆をおろすという緊張感と使命感の中で世紀の
記念行事に臨み、幸いにも一本の道筋をつけることができたものと考えております。 今後は、次代を担う
子供たちに自然の恵みを引き継ぐとともに、「山の日」制定の意義が広く浸透し、多くの人々の手により山の未来が創造されることを切に願っております。 次に、平成4年のスタートから本年で25回目の節目を迎えた「
セイジ・オザワ松本フェスティバル」について申し上げます。 市民の皆様はもとより、全国のファンが待ち望んでおりました「
セイジ・オザワ松本フェスティバル」は、先月9日の
室内楽勉強会の発表会を皮切りに、
オーケストラコンサートやGigなど迫力あるすばらしいステージが繰り広げられ、あとは、
グラミー賞を受賞した演目と同じ、「こどもと魔法」の公演を残すところとなりました。 本年は、小澤征爾総監督の体調もあって、指揮者や曲目の変更などもありましたが、
オーケストラコンサートやGigでは、マエストロの渾身の迫力みなぎる躍動的な指揮に客席が総立ちで、大きな感動の拍手が送られておりました。 この
オーケストラコンサートの模様を、本年も金沢市や鹿児島市など全国7都市へ、
特別スクリーンコンサートとしてリアルタイムでお届けしたわけでございますが、本
フェスティバルの魅力や音楽の都「楽都松本」のすばらしさを広く全国にPRできたものと確信しております。 今後も、
小澤総監督の理念である次世代を担う
子供たちに世界一流の音楽に触れる機会を提供いたしますとともに、OMFの充実、発展のため、松本市といたしましても引き続きしっかりと支えてまいりますので、皆様のご理解を賜りますようお願い申し上げます。 それでは、議案の
提案説明に先立ちまして、本市が抱えております
懸案事項等について若干申し上げたいと存じます。 初めに、新たに策定いたしました第10次
基本計画について申し上げます。 第10次
基本計画につきましては、平成26年に策定に着手し、途中、市長選挙を挟み、約1年半の時間をかけて、その策定に取り組んでまいりました。
市民総ぐるみの
取り組みを基本として、
市民アンケートや
市民ワークショップ、また、公募した市民の皆様を初め、各種団体の代表者にご参加をいただいた
基本計画策定市民懇談会などで、熱心なご議論と数多くの貴重なご意見をいただきました。 市議会の皆様からも、去る6月13日の
議員協議会でご協議いただくとともに、6月定例会においてもご意見、ご提言を頂戴したところでございます。 さまざまな場面を通じてご意見をいただいた皆様に対し、改めて感謝を申し上げる次第でございます。 このたびの第10次
基本計画は、「
健康寿命延伸都市・松本」を目指す松本市
基本構想2020の
後期計画として、生きがいの
仕組みづくりに市民の皆様などと一緒に
取り組みながら、「
健康寿命延伸都市・松本」をより確かなものにしてまいりたいと考えております。 なお、本
会議終了後の
議員協議会におきまして、最終案をご報告させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。 次に、
地域包括ケア体制について申し上げます。 市議会6月
定例会提案説明において、今後の市政運営の課題として掲げた5つの重点目標の一つ、「健康と
きずなづくり」の
取り組みである
地域包括ケア体制の整備につきましては、6月
補正予算へ、市内3つの
モデル地区での
地域包括ケアシステムの
ルールづくりや、他地区へ応用する
マニュアルづくりを行う事業費を計上し、今月から
モデル地区での事業がスタートいたします。
地域包括ケアシステムは、その目指す姿が見えにくく、広く市民の皆様に内容が十分に浸透していないことから、
モデル事業では、まず勉強会や学習会からスタートすることといたしております。そして、地区での
ワークショップやヒアリングを通じて、地区の目指すべき姿の検討、地区が抱える資源や課題などについて調査を行い、医療と介護が連携した
在宅サービスの提供と、古きよき時代の隣組にも劣ることのない支え合いの仕組みの
ルールづくりを行い、早期に他地区へ波及させていきたいと考えております。 また、その一方で、
地域包括ケアを進める上では、市民の皆様の意識改革も必要ではないかと考えております。それは、
高齢化社会の次に訪れるであろう、いわゆる多死社会を見据え、人生の終末や死生観など、住みなれた地域や自宅でどう最期を迎えるのか、今まさに意識の変革や覚悟が求められていると思います。 このため、その啓発の場として、在宅でのみとりの現状、患者や家族の思いなどを共有していただく場として、
市民公開講座を開催してまいります。一朝一夕に啓発が進むものではございませんが、市民一人一人の命題として考える機会を継続的に提供したいと考えております。 次に、松本市の「平和を創る」
取り組みについて申し上げます。 松本市は、本年度の
平和都市宣言30周年
記念事業として、5月の
日本非核宣言自治体協議会の総会、6月から始めた
親子平和教室に続き、先月15日には21回目となる松本市
平和祈念式典を開催いたしました。 ことしの
祈念式典では、平和への祈りを込めて作成した折り鶴の献呈や、
被爆地広島の
平和記念式典に参加した中学生による
平和メッセージの発表などの例年の事業に加え、
日本非核宣言自治体協議会総会開催の折に長崎市からいただいた「
被爆クスノキ二世」を植樹し、この新たな平和のシンボルを前にして、市議会や
式典参加者の皆様とともに、核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現を誓ったところでございます。 今、日本は、終戦から71年が経過し、悲惨な戦争の記憶の風化が懸念される中、松本市においても
戦前生まれの方が人口の2割を下回る状況となっております。私は、平和の大切さや命のとうとさを、いかにして戦争を知らない8割を超える世代の皆様に語り継いでいくかが、まさに喫緊の課題であると考えております。 そこで、松本市では、これまでの小中学生への
平和教育や
平和事業に加え、高校生や大学生及び20代の若者による平和への
取り組みを推進するため、本年度から市内の大学生で構成する
松本ユース平和ネットワークの活動を積極的に進めております。 この
松本ユース平和ネットワークでは、松本市の戦争の歴史に係る学習や
戦争体験談の聞き取り、長崎大学の学生との
平和交流など、平和への知識を深める活動に取り組んでおり、これらの活動を通じて若者がみずから戦争や平和、国際情勢について学び、知り、そして多くの人たちに伝えることにより、平和の連鎖が広がり、次の世代に引き継がれていくことを願っております。
平和都市宣言30周年の節目を迎え、今後も、今月21日に開催する「
平和都市宣言の日」などを通じて、若者による「平和を創る」
取り組みを進め、
地方都市松本から国内や世界に向けて、引き続き平和への願いを発信してまいりたいと考えております。 次に、
信州まつもと空港大阪線について申し上げます。
信州まつもと空港大阪線につきましては、平成26年8月1日に、1カ月間の
夏期運航季節便として、日本航空が運航を再開いたしました。 これまでの利用率につきましては、平成26年は、大雨による土砂災害により
JR中央西線の
通行停止期間があったこともあり、90.1%と高い実績を上げましたが、平成27年度には59.7%にとどまりました。 そこで、本年度は、
運航再開から3年目を迎え、今後の
運航期間の拡大や運航の定着に向けて重要な年であると位置づけ、まず1つ目として、広域的な連携を強化し、取り組んだところであります。 先月1日には、長野市、上田市、松本市の3市が連携して、
信州真田丸観光PR大阪キャラバン隊を結成し、
NHK大河ドラマ「真田丸」後半の舞台となる
大阪方面からより一層の
観光誘客を図るため、在
阪関係自治体などを訪問し、
空港利用や「山の日」の施行に合わせたPR活動を実施いたしました。 また、2つ目として、
就航先都市・大阪府豊中市との間で、本年6月に
FM放送番組において大阪線の共同PRを行うなど、連携の強化を重ねてまいりました。 これらの施策を進めた結果、今年度の利用率は70.6%となり、昨年の59.7%を上回る結果となりました。 今後も一層の利用促進を図り、大阪線の
運航期間の拡大と来年度以降の
運航定着化に向けて、長野県や
関係機関の皆様とより一層連携を密にし、空路の拡充、強化に取り組んでまいります。 次に、(仮称)
イオンモール東松本の状況について申し上げます。 皆様ご承知のとおり、
イオンモール株式会社は、先月3日に(仮称)
イオンモール東松本の起工式を行うとともに、
計画概要や
外観イメージ、
開発コンセプト、敷地・建物構成を示し、来年秋のオープンに向け、本格的な
建築工事に着手する旨の
プレスリリースを行いました。 多くの皆様が心配されておりました建物の規模につきましては、日ノ出町通り北側の建物の低層化などにより、
延べ床面積が当初の計画である約12万3,500平方メートルから約9万7,000平方メートルへと、約2万6,500平方メートル縮小されております。 また、大
規模小売店舗立地法に基づく総
店舗面積については、当初予定の約4万1,000平方メートルから縮小される見通しであります。 これまでは、
開発計画に対する基本的な考えであります、地域特性を生かした松本らしい開発、適正規模、回遊性の3つの観点から、
城下町松本の町並みに配慮していただくよう求めてまいりましたが、今後は、
渋滞対策を含め、来年秋のオープンまで最善の努力をするよう、
イオンモール株式会社側に求めてまいります。 なお、
イオンモール株式会社からは、今後、大
規模小売店舗立地法に基づく届け出を行う旨お聞きしております。この届け出により、
店舗面積や駐車場の位置並びに収容台数などが明らかになるとともに、周辺住民の皆様への説明会の実施など、出店に向けた動きも一層加速していくものと捉えております。 今後は、特に懸案となっております
渋滞対策などのほか、
松本商工会議所とも連携し、
既存商店街並びに店舗の活性化に努めてまいります。 最後に、
松本市立博物館の整備並びに
市立病院の改築について申し上げます。 6月定例会の際、
議員協議会においてご協議いただきました
松本市立博物館の整備につきましては、去る7月、
博物館移転計画について地元住民の皆様に説明会を開催させていただくとともに、9月1日には外部の有識者などの皆様を委員とする松本市
基幹博物館施設構想策定委員会を設置し、新博物館の構想について検討を始めたところでございます。 そこで、今後、具体的な構想を策定し、本計画を積極的に推進していく必要がありますことから、今定例会において
特別委員会の設置をお願いしているところでございます。 また、
基幹博物館の整備とともに、
市立病院の改築につきましても、計画の推進を積極的に図るため、同じく
特別委員会の設置をお願いしているところでございます。 今後は、この2つのプロジェクトについて、議員の皆様にご相談しながら、慎重かつ着実に事業の推進を図ってまいる所存でございますので、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。 それでは、ただいま上程されました議案についてご説明申し上げます。 本日提案申し上げました議案は、条例1件、予算7件、決算等4件、契約2件、財産4件、道路1件、その他3件と、報告案件として緊急を要し
専決処分をいたしました和解1件の合計23件となっております。 まず初めに、条例についてでございますが、柔剣道場の
施設改修に伴う暖房設備の新設による条例改正1件を提出しております。 次に、予算についてでございますが、
補正予算の説明に先立ち、現在の我が国の経済状況について若干申し上げます。 政府は、8月の
月例経済報告において、我が国の経済は、個人消費、輸出、生産はともに横ばいとなっており、
企業収益も改善に足踏みが見られるが、設備投資は持ち直しており、雇用情勢も改善していることから、「景気は、このところ弱さも見られるが、緩やかな回復基調が続いている」との基調判断をしております。 一方、「先行きについては、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待される」とするものの、中国を初めとした海外景気の下振れや、英国のEU離脱問題など、海外経済の不確実性の高まりなどに留意するとともに、熊本地震の経済に与える影響に十分留意する必要があるとしております。 次に、長野県内を見ますと、長野財務事務所による7月の長野県の経済情勢報告では、個人消費は、一部に弱さが見られるものの、持ち直しており、生産活動も、一部に弱い動きが見られるものの、おおむね横ばいで、雇用情勢は改善していることから、「一部に弱さが見られるものの、持ち直している」としております。 このような経済状況の中で編成いたしました平成28年度9月
補正予算は、平成28年度の当初予算並びに肉づけ予算である6月
補正予算成立後の状況の変化に着実に対応することを基本として、本年度中に事業化する必要がある政策的経費や、国・県補助事業の内示に伴う経費などを中心に計上しております。
補正予算の規模といたしましては、一般会計で31億591万円の追加、特別会計では、国民健康保険特別会計などの5会計で2億4,424万円の追加、企業会計では、
下水道事業会計で2,227万円の追加となり、全会計の補正額は33億7,242万円の追加となっております。 それでは、
補正予算の主な内容についてご説明申し上げます。 まず、公約に基づく5つの重点目標に対する
取り組みについて申し上げます。 初めに、「健康と
きずなづくり」では、介護保険特別会計において、
市民公開講座を開催する事業費30万円を計上しております。 次に、「次世代を育むまちづくり」では、本市の子育て環境に関するパンフレットを作成し、子育て世代に配布することで、子育て世代のIターン、Jターンの促進及び定住促進を図るための事業費171万円を計上しております。 「経済の好循環の創出」では、国の地方創生推進交付金を活用した2事業を計上しております。 まず、カラマツ材販路拡大事業では、松本産カラマツの販路拡大を図るため、現状では合板の材料での活用が主体となっているカラマツ材について、より高い単価での取引が見込める建築用材としてブランド化するなど、広く流通させることにより産業の活性化を目指し、首都圏において需要調査や消費者ニーズの把握などを行うための事業費742万円を計上しております。 また、
健康産業市民協働促進事業では、市民の健康とヘルスケア産業の創出・育成を同時に実現するビジネスモデルを確立するため、昨年度設立した松本ヘルス・ラボを一般財団法人化することとし、法人化に必要な関連経費や事務所開設のための経費4,701万円を計上し、より市民と事業者が協力しやすい体制を整え、松本ヘルスバレー構想実現へ向けた
取り組みを進めることとしました。 次に、「暮らしと生活の基盤づくり」では、債務負担行為を含め、7事業、7,086万円を計上しております。 主な事業といたしましては、大規模災害に備え、備蓄体制の強化を図るため、災害時に地域の拠点となる市内の全小中学校に備蓄倉庫を3年間で整備することとし、本年度は被害想定が大きい8校に整備するための事業費2,617万円を計上しております。 また、アルピコ交通株式会社が廃止方針を示している三才山線の一部、入山辺線、中山線の3路線について、交通空白地帯が生じることから、地区住民が主体となって実施する代替バスなどの公共交通システムに対する助成金1,415万円を計上しております。 さらに、地域に欠かすことのできない生活道路の整備について、地元要望に基づき、新たに4路線に着手することとし、測量に係る経費1,728万円を追加しております。 最後に、「将来世代のためのハード整備」では、老朽化が進んでいる松本市野球場の大規模改修事業に着手することとし、本年度は、照度が低下した照明灯を改修し、建設当時の明るさへと復元するための改修を行うこととしました。 さらに、これにあわせ、今後の整備方針を決めるため、雨漏りを初めとした施設全体の状況調査を行うこととし、2億6,810万円を計上しております。 また、
基幹博物館整備事業では、移転計画地にある大手門駐車場北棟内のテナント入居者に対する補償算定に係る経費717万円を計上しております。 次に、特別会計では、松本城特別会計におきましては、来年度の市制施行110周年に合わせ、バーチャルリアリティー技術を活用し、松本城内の江戸時代の眺望や本丸御殿の映像などがスマートフォンなどの情報端末機を通して見られるようにするためのCG画像を作成する事業に係る経費を、債務負担行為で1,640万円計上しております。 次に、
下水道事業会計におきましては、2,227万円を追加し、補正後の規模は126億8,845万円となりました。これは、国からの補助内示の結果により、建設部で実施する雨水渠改良事業と、農林部で実施する寿赤木地区の農業集落排水施設を公共下水道に接続するための事業に必要な財源として、国庫交付金等を企業会計で受け入れ、各事業会計へ繰り出すものであります。 次に、平成27年度決算について申し上げます。 平成27年度の一般会計と13の特別会計を合わせた決算総額は、歳入が1,480億7,179万円、歳出が1,441億5,115万円となっております。したがいまして、形式収支は39億2,064万円で、翌年度へ繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は27億6,110万円の黒字決算となりました。 このうち、一般会計につきましては、歳入が924億8,066万円、歳出が886億2,211万円となり、形式収支は38億5,855万円、また、実質収支は27億51万円となりました。 また、特別会計では、12の会計が黒字もしくは収支均衡の決算となりましたが、国民健康保険特別会計は赤字決算となり、平成28年度予算から繰上充用を行いました。これは、高齢化の進展や医療の高度化などにより保険給付費が増加する一方、被保険者数の減少による保険税収入の減少などにより歳入は減少し、収支が悪化したことによるものです。 財務省の財政報告によりますと、平成27年度の我が国の経済は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を柱とする経済財政政策の推進により雇用・所得環境が改善し、原油価格の低下などにより交易条件が改善する中で、緩やかな回復基調が続いています。 物価の動向を見ますと、原油価格等の下落の影響があるものの、経済の好循環が進展する中で、物価の基調は緩やかに上昇すると考えられております。 先行きにつきましては、一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策などの諸施策の推進等により雇用・所得環境が引き続き改善し、経済の好循環がさらに進展するとともに、交易条件が緩やかに改善する中で、堅調な民需に支えられた景気回復が見込まれています。 このような中、松本市におきましては、松本市総合計画
基本構想2020の折り返し、また、第9次
基本計画の最終年度であり、第10次
基本計画へとつなげていくため、リーディングプロジェクトである「松本城を中心としたまちづくり」、「
健康産業の創出と誘致及び松本ヘルスバレーの構築」、「次世代交通政策による中心市街地の賑わいの創出」、「生き生きとした地域づくりの推進」、そして「交流拠点都市の形成と都市間交流事業」にこれまで取り組んでまいりました。 行財政基盤の強化につきましては、将来に向け安定した市政運営を維持していくため、行政改革の実施などによる歳出全般の見直しを行うとともに、積み立てた基金の有効活用などにより市債借入額を抑制し、市債残高を減少させる
取り組みや、公共施設の計画的な修繕等による適切な維持管理などによって、引き続き持続可能なまちづくりのため、健全財政の堅持を念頭に、行財政基盤の強化を図ってまいります。 次に、公営企業会計の決算について申し上げます。 初めに、上高地観光施設事業会計では285万円の利益が生じ、平成19年度以降9年連続の黒字決算となりました。 次に、
水道事業会計では7億89万円の利益が生じ、14年連続の黒字決算となり、また、
下水道事業会計でも9億5,802万円の利益が生じ、8年連続の黒字決算となりました。 一方、病院事業会計における会田病院事業会計では2,304万円の黒字決算、また、松本
市立病院会計では1億6,087万円の赤字決算となりました。 企業会計におきましては、依然として厳しい経営環境ではありますが、さらなる企業努力に
取り組み、安定した経営基盤の確立に努めてまいります。 次に、契約案件につきましては、各種設備の老朽化、機能面で不備が見られる
体育施設の改修のための
四賀運動広場造成工事、並びに老朽化した市営住宅の建てかえのための市営住宅寿団地B-1棟
新築主体工事の請負契約2件を提出しております。 次に、財産につきましては、消防団へ配備する
消防ポンプ自動車、奈川地区の野生鳥獣による農作物被害を防止するための
鳥獣被害防護柵資材、
松本都市計画道路3・2・12
号内環状北線整備事業用地、並びに
松本城南・
西外堀復元事業用地の取得4件を提出しております。 その他の議案としましては、市道関係1件、市営住宅の家賃滞納者に対し、明け渡し請求等を行うなどのための訴えの提起2件、
体育施設事故に関する和解、並びに緊急を要し、地方自治法第179条の規定により、去る8月29日付で
専決処分いたしました
仮処分命令申立事件に関する和解を提出しております。 また、議案以外のものといたしましては、平成27年度の
健全化判断比率並びに
公営企業資金不足比率のほか、松本市が資本金等の2分の1以上を出資しております法人の事業報告など7件と、市長の
専決処分事項の指定にかかわる報告1件、並びに松本市債権管理条例により放棄いたしました非強制徴収債権に係る権利の放棄の報告をいたしております。 なお、今定例会中には、人事案件として人権擁護委員候補者の推薦についてを追加してお願いする予定でございます。 以上、本日提案いたしました議案等についてご説明申し上げましたが、詳細につきましては、それぞれ補足説明をさせますので、よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(
犬飼信雄) 島村
財政部長。
◎
財政部長(島村晃) 〔登壇〕 私は、議案第2号から第8号の平成28年度9月
補正予算につきまして、お手元の9月
補正予算の概要に沿って、市長
提案説明に補足して説明を申し上げます。 まず、2ページをお願いいたします。 今回の
補正予算は、市長4期目の5つの重点目標に係る事業のうち、速やかな事業化が必要な政策的経費を中心に計上したほか、今年度の歳入を今年度中に有効に活用するため、国・県補助事業で内示により減額となった経費と契約差金を減額し、財政見通しを修正することで、状況の変化により早期に行うべき事業を前倒しして実施するなど、積極的対応も図っております。 次に、3ページの
補正予算額でございますが、一般会計は、表の一番上の行、左から3列目の補正額で31億591万円の追加、補正後の予算額の前年度同期増減率では0.7%の減となっています。 特別会計は、中段、国民健康保険特別会計など5つの会計で2億4,424万円の追加、また企業会計では、
下水道事業会計1会計、2,227万円の追加を行い、これらを合わせました全会計での補正額は33億7,242万円の追加、補正後の予算規模は前年度同期と比べまして0.3%の伸びとなっております。 次に、4ページをお願いいたします。 一般会計の款別歳入でございますが、詳細は後ほど申し上げますが、補正額の大きなものでは、中段の11款地方交付税が、交付額の確定に伴う1億3,291万円の追加ですが、前年度対比では2.7%の減となっております。 また、下段の20款繰越金は、平成27年度決算による実質収支額の確定に伴う26億7,051万円の追加。平成27年度は、市税や地方消費税交付金が予算を上回る決算となったことから、前年度と比べて12億6,830万円の増加となっております。 続きまして、5ページの款別歳出でございます。 上段の2款総務費は、18億5,892万円の追加補正ですが、この中では13億5,026万円がルールに基づきまして、平成27年度決算における実質収支額、先ほど申し上げた実質収支額の2分の1を財政調整基金に積み立てるものが主なもの。 また、下段の10款教育費は、9億1,024万円の追加で、同じくそのうち8億円が
基幹博物館整備事業に充てるための芸術文化振興基金への積み立てとなっております。 続きまして、6ページの性質別歳出でございます。 中段の普通建設事業費は、6億689万円の追加補正となっておりますが、補正後の予算額は92億6,009万円で、前年度同期比では19億1,918万円の減となっております。このうち単独事業につきましては、市長が
提案説明で申し上げました松本市野球場の大規模改修事業が主なものとなっております。 7ページの市長4期目の「5つの重点目標」への取組みは、先ほど市長が
提案説明で申し上げたとおり、表のとおりでございます。 次に、それ以外の経費を中心に、
一般会計補正予算の主な内容について、歳出を8ページ以降でご説明いたします。 8ページをお願いいたします。 初めに、総務費では、一番上の白丸、一般事務費と4番目の白丸、財産管理費にそれぞれ四賀会館の解体工事費7,699万円と、美鈴湖の旧湖畔荘の解体工事費833万円をそれぞれ計上しております。これは、本年度策定いたしました公共施設等管理計画に基づき、公共施設の最適配置を進めるため、不用となった公共施設について計画的に整理統合等を行うもので、今後、さらに適正管理に努めてまいります。 5つ目の白丸、国際姉妹・友好都市交流事業では、昨年、中国廊坊市との友好都市締結20周年を迎えました。それを記念して、10月に公式親善訪問団が廊坊市から松本市を訪れることとなったことから、訪問団を迎えるための事業費131万円を計上し、両市の友好関係をさらに深めてまいります。 下段の民生費は、1,325万円の追加となっております。このうち、10ページへまいりまして、2つ目の二重丸、保育園大規模改造事業費では、老朽化に対応するため、鉄骨でつくられております梓川西保育園の大規模改造事業に前倒しで着手することとし、実施設計に係る経費364万円を計上しております。 なお、保育園の改修につきましては、鉄骨造の園舎について、従来どおり建設後おおむね30年をめどに大規模改造事業を実施してまいりますが、鉄筋コンクリートづくりの園舎につきましては、小中学校が建設後40年をめどとして長寿命化改修事業へ移行したことに合わせまして、今後は長寿命化事業での対応へ移行することとしております。 衛生費は、6,659万円の追加となっています。このうち、5つ目の白丸、各種予防接種事業費では、国の制度改正により、ゼロ歳児のB型肝炎ワクチンの予防接種が定期予防接種に加えられ、全額公費負担となったことから、予防接種委託料2,436万円を追加しております。 その下の白丸、環境
基本計画推進事業費では、「残さず食べよう!30・10運動」をさらに家庭内で気軽に取り組めるよう、昨年度発行いたしました「もったいないクッキング『サンクスレシピ集』」から抜粋して2種類のレシピカードを作成し、これを環境教育を行います小学校3年生を通じて世帯へ配布するとともに、図書館や保健センターなどでも配布することで、家庭から食品ロス削減を一層進めていただく印刷費等21万円を計上しております。 農林水産業費では、9,370万円の追加となっています。主なものは、11ページへまいりまして、一番上の白丸、森林造成事業費で、本年1月に発生いたしました雨氷による森林被害に対応するため、新たに森林所有者が行う倒木処理や危険木の撤去に対する費用の助成を行うとして200万円を計上しております。 なお、雨氷による森林被害につきましては、比較的被害が大きく、防災上の危険性が高い森林については、県の治山事業、造林補助事業で対応し、この事業においては、被害の規模がそれほど大きくない森林について、市の単独事業で実施することとしております。 また、3つ目の白丸、林道維持管理費では、雨氷被害により美ケ原王ケ頭が一時孤立状態となって、ホテルの宿泊客が足どめをされたことから、冬期間における通行ルートを確保するため、県などと協力して除雪を行うこととなりました。このうち、本市が分担いたします林道美ケ原線の除雪経費1,191万円を計上しております。 12ページをお願いいたします。 商工費は、6,132万円の追加補正となっております。1つ目の白丸、中小企業金融対策事業費では、事業系ごみの減量化を進めるため、昨年度から「ecoオフィスまつもと」の認定を行っておりますが、今まで環境に対する
取り組みを余り行っていただいていない小規模事業者にも活動を広げていきたいということから、中小企業制度資金の利子補給の対象に「ecoオフィスまつもと」認定事業者を加え、認定を受けるインセンティブを付与することで事業認定者をふやす
取り組みを行うこととし、利子補給額で8万円を計上しております。 次に、13ページでは、土木費は、8,251万円の追加となっています。3つ目の白丸、道路橋りょう維持補修事業費では、近年、全国で路面の陥没が問題となってきていることから、幹線道路の路面下の危険な空洞を調査・解析するための事業費1,600万円を計上し、路面陥没に伴う重大事故を未然に防止する
取り組みを進めてまいります。 また、5つ目の白丸、雨水渠改良事業費では、国の補助内示に基づきまして、新たに筑摩雨水幹線、丸の内排水区雨水管の整備に着手するために
基本計画の見直しを行う事業費など2,372万円を計上し、大雨による都市部の浸水被害の防止対策に
取り組みます。 その下の白丸、開発行為許可事務費では、大規模な盛り土による造成地が大規模地震時の地殻変動により甚大な被害が発生するおそれがあることから、市内の既存の宅地造成地での大規模盛り土の有無を調査するとともに、宅地の地すべり災害に対する市民の理解を深めていただくため調査結果を公表することとし、調査費449万円を計上しております。 下段の消防費は、1,938万円の追加となっています。このうち、単独消防施設等整備事業費では、当初予算において債務負担行為で計上いたしました北深志の第1分団詰所を移転改築するための用地取得費を歳出化し、2,739万円を計上しております。 14ページをお願いいたします。 教育費は、9億1,024万円の追加となっています。1つ目の白丸、要保護・準要保護児童就学援助事業費の中では、中学1年生の入学用品費の支給を、従来は中学校入学後の6月に支給しておりましたが、制服などの購入は入学前に行うため、支援を入学前に行うべきではないかとのご指摘を踏まえ、本年度から支給を3月支給へと前倒しすることとし、来年度、中学に入学される生徒の皆さんへの支援に係る経費として698万円を計上しております。 2つ目の白丸、社会教育事務費では、先ほども申し上げましたが、
基幹博物館を大手門駐車場北棟用地へ移転整備することとし、具体的な整備計画の検討を開始したことから、その財源に充てるため、現在15億円あります芸術文化振興基金への積み増しをすることとし、積立金として8億円を計上しております。 3つ目の白丸、公民館管理運営費では、地区公民館につきましても、小中学校と同様に、従来の大規模改修事業を長寿命化事業へと移行することとしておりますが、このうち寿公民館につきましては、緊急度の高い外壁等の改修をそれに先立って行うことといたしまして、関連予算1,185万円を計上しております。 次に、一般会計の歳入について申し上げます。 15ページでは、まず地方交付税は、6月に決定いたしました算定結果に基づき、1億3,291万円を追加補正しております。これによりまして、普通交付税の交付額は前年度対比では3億3,866万円、率で2.4%減少しております。この減少は、基準財政需要額において、平成27年国勢調査で人口が増加したことによる増額はありますが、一方、リーマンショック後の景気後退に対応するために国が特別に上乗せしていた別枠加算分が全額廃止されたこと及び、基準財政収入額において、消費税率引き上げにより地方消費税交付金の算入額が大幅に増額になったこと、また、合併算定替えが段階的に縮減されることなどの理由によりまして減少しております。 国庫支出金、県支出金は、各事業費の財源となる補助金を中心に計上しております。このうち、国庫支出金では、
まつもと市民芸術館と
セイジ・オザワ松本フェスティバルでの文化芸術による地域活性化・国際発信事業への国の補助金7,850万円を計上したほか、地方創生交付金対象事業として、カラマツ材販路拡大事業、松本ヘルス・ラボ法人化支援事業に関する交付金1,094万円を計上しております。 下の段の寄附金では、国が本年度に創設いたしました地方創生応援税制、いわゆる企業版ふるさと納税について、松本市の「九州戦略」がその対象事業と認められたことから、新たに企業版ふるさと寄附金10万円を計上しております。 16ページをお願いいたします。 下の段の債務負担行為でございますが、複数年の契約が必要な事業を新たに5事業追加しております。この中で、4行目では、市民の皆さんの利便性を向上させるため、保育料をコンビニエンスストアで納付することができるようにするためのシステム改修経費579万円、また5行目では、御嶽山の噴火を受け、焼岳小屋を噴火等の災害時における退避所としての機能も備えた施設へと再整備することとし、それによって収益性が低くなることから、上高地観光施設事業会計から一般会計へその施設を所管がえすることも含め、専門家による
基本計画の策定を行うための経費106万円を計上しております。 続いて、17ページ以降、特別会計についてご説明いたします。 まず、中段の介護保険特別会計では、市長が
提案説明で申し上げました在宅医療の推進のために開催する
市民公開講座の事業費のほか、平成27年度の事業費の精算に伴います過年度分の返還金等5,001万円などを計上しております。 次に、18ページをお願いいたします。 農業集落排水事業特別会計では、国の補助内示があったことから、寿赤木地区の農業集落排水を公共下水道に接続するための事業費として3,905万円を計上しております。 最後に、松本城特別会計では、主なものは、19ページで、先ほど市長が
提案説明で申し上げましたCG画像に係る経費のほか、熊本地震を受け、地震等の災害時に天守来場者の安全を確保するための避難誘導計画を策定する事業費65万円、また、南・西外堀復元事業に対する一般会計の繰出金4,914万円を計上しております。 以上で、平成28年度9月
補正予算関係議案の補足説明とさせていただきます。
○議長(
犬飼信雄) 征矢
会計管理者。
◎
会計管理者(征矢深志) 〔登壇〕 初めての登壇でございますので、よろしくお願いをいたします。 議案第11号 平成27年度松本市
歳入歳出決算につきまして、お手元の平成27年度松本市決算説明資料により、市長の
提案説明に補足しましてご説明申し上げます。 金額は万円単位、1万円未満切り捨てで、主な内容について申し上げます。 決算説明資料の1ページから4ページの総括につきましては、先ほど市長から申し上げましたので、私からは5ページ以降について申し上げます。 まず、5ページの一般会計の概要でございますが、2の歳入につきましては、市税が歳入全体の38.8%を占めておりまして、個人市民税が4.7%の増、法人市民税が法人税割税率の減及び景気変動などにより9.3%の減、固定資産税が地価の下落や評価替えによる減などにより1.4%の減など、それぞれ増減ございますが、総額では前年度対比0.1%減の358億3,449万円となっております。 なお、市税の収納率は、現年度分が前年度より0.03ポイント増の98.73%で、滞納繰越分を含めた収納率は95.39%となり、前年度を0.19ポイント上回り、6年連続の上昇となりました。 次に、国庫支出金は、社会資本整備総合交付金や地域再生基盤強化(道整備)交付金が減となった一方、年金生活者等支援臨時福祉給付金補助金の増により、前年度対比4.1%の増、120億1,583万円となっております。 6ページをごらんいただきまして、市債は、福祉関係複合施設建設事業費などが増となった一方、道路橋りょう整備事業費や小中学校の大規模改造事業費の減などにより、前年度対比17.5%減の69億9,800万円となっております。 次に、7ページをごらんいただきまして、上段の不納欠損額は、前年度対比37.2%増の1億6,181万円となっております。これは、5,500万円を超える高額滞納者を不納欠損したため、増となったものでございます。 次の収入未済額は、前年度対比6.5%減の19億2,516万円となっております。 次に、3の歳出でございます。 款別の構成比では、民生費が36.2%と最も大きな割合を占めており、子育て世帯臨時特例給付金などが減となった一方、福祉医療費給付事業費や南松本福祉関係複合施設建設事業費の増などにより、前年度対比2.5%増の321億1,720万円となっております。 次の総務費は、財政調整基金積立金や減債基金積立金が増となったことや、スポーツ振興費が教育費から総務費へ科目の見直しを行ったことなどにより、前年度対比9.8%増の118億8,329万円となっております。 次の教育費は、体育振興費や
体育施設費を教育費から総務費へ科目の見直しを行ったことや、本郷小学校、島内小学校、島立小学校の大規模改造事業の完了による減などにより、前年度対比39.5%減の78億5,133万円となっております。 8ページをごらんいただきまして、公債費は、前年度対比1.7%減の106億5,636万円となっております。 次の土木費は、道路橋りょう維持費が増となった一方、交通安全対策事業費(防災安全)や社会資本整備総合道路事業(橋りょう)費などの減により、前年度対比5.7%減の67億5,934万円となっております。 次の衛生費は、大野川診療所改築主体工事費などが増となった一方、住宅用太陽光発電システム導入補助金の減などにより、前年度対比4.8%減の49億1,334万円となっております。 次の商工費は、新松本工業団地建設事業特別会計繰出金や「山の日」
記念全国大会開催事業費の増などにより、前年度対比25.0%増の51億8,255万円となっております。 9ページをごらんいただきまして、消防費は、単独消防設備等整備事業費の車両購入費などが増となった一方、単独消防施設等整備事業費の工事請負費などが減となったことにより、前年度対比3.5%減の24億9,557万円となっております。 次の農林水産業費は、農作物等災害緊急対策事業費などが減となった一方、四賀有機センター管理費や中信平二期地区国営土地改良事業費の増などにより、前年度対比13.7%増の26億9,402万円となっております。 次に、平成27年度から平成28年度に事業を繰り越します繰越明許費は、全体で25億5,483万円でございました。 次の10ページからは、一般会計の主な事業の歳出決算額を款別にお示ししてございます。 説明は省略をさせていただきますが、24ページをごらんいただきますと、11款公債費がございます。この公債費のうち、元金償還分は99億1,599万円でございます。先ほど歳入で申し上げました平成27年度に借り入れた市債と差し引きますと、一般会計の市債残高は824億5,067万円で、前年度対比29億1,799万円の減となっております。 次の26ページから45ページまでは、決算に係る資料をお示ししてございます。 次に、46ページまでお進みください。 ここからは特別会計の概要でございまして、会計ごとに記載しております。平成27年度の特別会計は、前年度より簡易水道事業の1会計が減り、全部で13会計となっております。 それでは、主な3つの会計について申し上げます。 まず、50ページをごらんください。 国民健康保険特別会計(事業勘定)でございます。 2決算概要の(1)総括のとおり、歳入の決算額は288億134万円、歳出の決算額は289億2,644万円で、形式収支、実質収支ともに1億2,510万円の赤字決算となりました。これは、先ほど市長から申し上げましたとおり、高齢化の進展や医療の高度化などにより保険給付費が増加する一方、被保険者数の減少による保険税収入の減少などにより歳入は減少し、収支が悪化したことによるものでございます。 また、国民健康保険の加入状況は、51ページ、3の(1)にお示しのとおり、加入世帯は3万4,316世帯、被保険者数は5万7,553人となっております。 次に、60ページをごらんください。 介護保険特別会計は、2決算概要の(1)総括のとおり、歳入の決算額が205億8,199万円、歳出の決算額が205億5,080万円で、形式収支、実質収支ともに3,118万円の黒字決算となりました。 また、被保険者数及び要介護認定者の状況は、61ページ、3の(1)にお示しのとおり、被保険者数は14万3,833人、認定者数は1万2,622人となっております。 次に、80ページをごらんください。 松本城特別会計は、2決算概要の(1)総括のとおり、歳入の決算額が6億3,815万円、歳出の決算額が5億6,647万円で、形式収支は7,168万円、実質収支は繰り越すべき財源150万円を差し引いた7,017万円の黒字決算となりました。 なお、平成27年度の年間有料観覧者数は、1概要にお示しのとおり、前年度対比12.3%増の79万8,489人でございました。 特別会計では、ただいま申し上げました介護及び松本城会計のほかに、霊園及び後期高齢者医療会計がそれぞれ黒字決算となっております。 また、それ以外の8会計は、一般会計から繰入金等により、収支が均衡する決算となっております。 なお、決算額の詳細は別冊の
歳入歳出決算書を、借入金の詳細は別冊の市債現債額調を、また平成27年度の主要事業の内容は別冊の事務報告書を、さらに市が所有しております土地建物などの詳細は別冊の公有財産明細表をそれぞれごらんいただきたいと存じます。 続きまして、議案第12号 平成27年度松本市
公営企業会計決算のうち、上高地観光施設事業会計決算につきましてご説明申し上げます。 お手元の平成27年度松本市上高地観光施設事業会計決算説明資料をごらんください。 1ページ、1決算報告書の(1)収益的収入及び支出でございます。 まず、ア収入の決算額は3億1,232万円で、前年度対比6,804万円、17.9%の減となっております。これは、平成26年度から着手した徳沢ロッヂの大規模改修工事に伴い、1年間の休業による営業収益の減少が主な理由でございますが、上高地へのバスツアーの減少により、日本人観光客が減少していることも影響しております。 また、イ支出の決算額は3億947万円で、前年度対比5,823万円、15.9%の減となっております。収入と同様、徳沢ロッヂの休業による営業費用の減少が主な理由でございます。 次に、(2)資本的収入及び支出でございます。 ア収入は、平成26年度から着手した徳沢ロッヂ大規模改修工事及び上高地アルペンホテル改修工事の企業債が2億4,400万円でございます。 イ支出は、建設改良費として、主に徳沢ロッヂ大規模改修工事費及び上高地アルペンホテル改修工事費の2億5,738万円並びに企業債償還金でございます。 次に、2損益計算書でございます。 2ページの(3)当年度純利益は285万円で、前年度対比981万円、77.5%の減となりましたが、平成19年度から9年連続の黒字決算となりました。 平成27年度未処理欠損金は、3剰余金計算書の(1)にお示しのとおり、6,598万円となりました。今後も引き続き健全な経営に努めてまいります。 以上、平成27年度松本市一般会計、特別会計並びに公営企業会計のうち上高地観光施設事業の決算につきまして補足説明を申し上げました。
○議長(
犬飼信雄) 横内
上下水道局長。
◎
上下水道局長(横内悦夫) 〔登壇〕 私からは、議案第12号 平成27年度松本市
公営企業会計決算の認定についてのうち、松本市
水道事業会計決算及び松本市
下水道事業会計決算並びに議案第9号 平成27年度松本市
水道事業会計未
処分利益剰余金の処分について、議案第10号 平成27年度松本市
下水道事業会計未
処分利益剰余金の処分について、市長の
提案説明に補足してご説明申し上げます。 お手元の平成27年度松本市
水道事業会計及び松本市
下水道事業会計の決算並びに
水道事業会計及び
下水道事業会計の未
処分利益剰余金の処分説明資料をごらんください。 金額につきましては万円単位で、主な内容についてご説明いたします。 最初に、1ページの
水道事業会計では、1の決算報告書の(1)収益的収入及び支出をごらんください。 アの収入の決算額は55億6,373万円で、前年度と比較して2億595万円、率にして3.8%の増となっております。この主な理由は、他会計補助金及び長期前受金戻入の増でございます。 また、イの支出の決算額は47億2,790万円で、前年度と比較して3億614万円、率にして6.1%の減となっております。この主な理由は、前年度、公営企業会計制度の見直しにより、退職給付引当金をその他特別損失に計上したものが、平成27年度は計上不要となったものでございます。 次に、(2)資本的収入及び支出でございます。 アの収入の決算額は12億9,038万円で、前年度と比較して9億7,538万円、率にして309.6%の増となっております。この主な理由は、企業債及び他会計出資金の増でございます。 また、イの支出の決算額は29億1,628万円で、前年度と比較して11億2,308万円、率にして62.6%の増となっております。この主な理由は、改良費及び建設費の増でございます。 続いて、2ページをお願いいたします。 2の損益計算書についてご説明いたします。 (3)の当年度純利益は7億89万円の黒字決算となり、この純利益に前年度から繰り越された利益剰余金2億166万円とその他未
処分利益剰余金変動額の4億248万円を加え、当年度未
処分利益剰余金は13億504万円となりました。この取り扱いにつきましては、議案第9号のとおり、また3ページの4の剰余金処分計算に記載のとおり、資本金へ4億248万円を組み入れるとともに、減債積立金へ1億円、建設改良積立金へ5億円を積み立て、残り3億256万円を翌年度へ繰り越そうとするものでございます。 続きまして、
下水道事業会計について申し上げます。 それでは、4ページをごらんください。 最初に、1の決算報告の(1)収益的収入及び支出をごらんください。 アの収入の決算額は78億643万円で、前年度と比較して7,651万円、率にして1.0%の増となっております。この主な理由は、売電事業収益の増でございます。 また、イの支出の決算額は68億6,481万円で、前年度と比較して4億5万円、率にして5.5%の減となっております。この主な理由は、
水道事業会計同様、公営企業会計制度の見直しによるその他特別損失の皆減及び企業債利息の減でございます。 次に、(2)の資本的収入及び支出をごらんください。 アの収入の決算額は21億3,234万円で、前年度と比較して4億4,446万円、率にして17.2%の減となっております。この主な理由は、下水道事業債及び国庫補助金の減でございます。 また、イの支出の決算額は47億6,620万円で、前年度と比較して9億4,638万円、率にして16.6%の減となっております。この主な理由は、国庫補助対象事業及び単独処理場改良事業費の減に伴う建設改良費が減となったものでございます。 次に、5ページをごらんください。 2の損益計算書についてご説明いたします。 (3)の当年度純利益は9億5,802万円の黒字決算になり、この純利益に前年度から繰り越された利益剰余金1億1,748万円とその他未
処分利益剰余金変動額の4億5,158万円を加え、当該年度未
処分利益剰余金は15億2,708万円となりました。この取り扱いにつきましては、議案第10号のとおり、また6ページの4の剰余金処分計算書に記載のとおり、資本金へ4億5,158万円を組み入れるとともに、減債積立金へ6億円、建設改良積立金へ2億円を積み立て、残り2億7,550万円を翌年度へ繰り越そうとするものでございます。 以上で平成27年度上
下水道事業会計決算関係議案の補足説明といたしますが、上下水道事業を取り巻く環境は、節水型の機器の普及などにより水需要が年々減少する一方、コスト面では、施設の老朽化に対応するための更新工事の増加及び耐震への投資など厳しい状況にあります。今後も引き続き安定経営となるよう努めてまいります。 以上でございます。
○議長(
犬飼信雄) 斉川
病院局長。
◎
病院局長(斉川久誉) 〔登壇〕 議案第12号 平成27年度松本市
公営企業会計決算の認定についてのうち、松本市病院事業会計決算につきまして、市長の
提案説明に補足してご説明を申し上げます。 お手元の平成27年度松本市病院事業会計決算説明資料をごらんください。 金額は万円単位で、主な内容について申し上げます。 1ページ、会田病院事業について申し上げます。 1の決算報告書、(1)収益的収入及び支出でございます。 アの収入の決算額は4億345万円で、前年度と比較して3,017万円、8.1%の増となりました。これは、入院患者の増加により医業収益が2,834万円、13.3%の増となったことのほか、一般会計から基準外の繰り入れを行ったことなどによるものでございます。 また、イの支出の決算額は3億7,601万円で、前年度と比較して6,469万円、14.7%の減となりました。これは、公営企業会計制度の改定に伴って、平成26年度決算に計上しました特別損失8,734万円が皆減となったことが主な要因でございます。 (2)資本的収入及び支出でございますが、収入は該当がございません。 支出の決算額は1,675万円で、企業債の償還に係るものでございます。 1ページの一番下の段から2ページの上段をお願いいたします。 2のキャッシュ・フロー計算書でございます。これは、平成26年度から作成が義務づけられ、1年間に現金及び現金同等物がどのように増減したかを示しているもので、平成27年度の現金の残高は2,014万円で、前年度と比較して881万円の増加となりました。 3の損益計算書について申し上げます。 (3)の当年度純利益につきましては2,304万円の黒字決算となり、前年度繰越決算と合わせまして、当年度末未処理欠損金は1,786万円となりました。この欠損金につきましては、3ページの5欠損金処理計算書(案)のとおり、翌年度へ繰り越すものでございます。 続きまして、松本
市立病院事業について申し上げます。 3ページ下段をお願いいたします。 1決算報告書の(1)収益的収入及び支出でございます。 アの収入の決算額は43億6,740万円で、前年度と比較して5,440万円、1.3%の増となりました。 イの支出の決算額は44億5,153万円で、前年度と比較して3億286万円、6.4%の減となりました。主な要因は、会田病院と同様に、平成26年度決算に計上しました特別損失4億7,613万円の減などによるものでございます。 (2)資本的収入及び支出でございます。 アの収入の決算額は2億2,030万円で、前年度と比較して2億4,612万円、52.8%の減となりました。内容は、企業債と地方交付税の繰り出しである一般会計の負担金でございます。 イの支出の決算額は3億9,163万円で、前年度と比較して2億9,209万円、42.7%の減となりました。平成27年度は、透析装置などの医療機器や空調設備などの更新を行っております。 次に、4ページ中ほど、2のキャッシュ・フロー計算書でございます。年度末に行う企業債の借入額が前年度より2億2,990万円減少したことなどにより、平成27年度の現金残高は16億5,937万円で、前年度と比較して3億9,693万円の減少となりました。 3の損益計算書について申し上げます。 5ページをお願いいたします。 (3)当年度純利益につきましては1億6,087万円の赤字決算となり、前年度繰越欠損金と合わせまして、当年度末未処理欠損金は3億11万円となりました。この欠損金につきましては、下段の5欠損金処理計算書(案)のとおり、翌年度へ繰り越すものでございます。 公立病院の経営を取り巻く環境はますます厳しさを増しておりますが、経営の改善に一層努めながら、公立病院としての役割を果たしてまいります。 補足説明は以上でございます。
○議長(
犬飼信雄) 次に、監査委員から平成27年度各会計決算に対する審査意見の報告を求めます。 太田
代表監査委員。
◎
代表監査委員(太田由夫) 〔登壇〕 平成27年度松本市一般会計、松本市霊園特別会計ほか12の特別会計、松本市
水道事業会計ほか3つの公営企業会計の決算及び基金運用状況について、地方自治法及び地方公営企業法の規定に基づきまして、伊藤かおる監査委員、青木豊子監査委員との3名で審査を行いましたので、代表して私からその審査結果についてご報告申し上げます。 これらの審査に当たりましては、市長から審査に付されましたそれぞれの決算及びその附属書類並びに基金運用状況に関する調書が、それぞれの法令で定める様式を基準として作成されているか、計数は正確であるか、予算の執行はその目的に沿って適正かつ効率的になされているか、財務に関する事務は関係法令を遵守し適正に執行されているか、各基金はその設置の目的に沿って適正かつ効率的に運用されているか等に主眼に置きまして、各会計事務を所管する関係部署から説明を聴取するなどして審査をいたしました。 その結果、決算及び附属書類並びに基金運用状況に関する調書は、実施した審査の範囲内におきまして、いずれも法令で定める様式により作成され、計数等につきましては、関係諸帳簿及び証書類と符合し、正確であると認められました。 各基金も所期の目的に沿って運用され、適正に管理されているものと認められました。 また、財務に関する事務の執行につきましても、適正に処理されているものと認められました。 それでは、最初に、松本市一般会計と特別会計の概要及び意見について申し上げます。 松本市の一般会計と特別会計を合わせた決算額は、歳入が前年度比25億3,938万円、1.7%増の1,480億7,179万円、歳出が前年度比7億7,695万円、0.5%増の1,441億5,115万円となり、一般会計と特別会計を合わせた実質収支は27億6,110万円の黒字決算となりました。 市税は358億3,449万円で、前年度を2,332万円下回りました。緩やかな景気回復基調が続き、給与所得の伸びなどにより個人市民税は前年度比4.7%の増となりましたが、法人市民税は、
法人税率が平成27年4月から引き下げられたことにより、前年度比9.3%の減となりました。 また、新増築家屋の減により、固定資産税も前年度より減少しています。しかしながら、償却資産について調査等を進めたことにより、一定の成果も見られています。公平な税負担と自主財源の確保に向け、今後も的確な課税客体の把握に努めていただくよう要望いたします。 収納状況につきましては、市税の収納率が滞納繰越分は平成26年度を下回ったものの、現年度分は6年連続、前年度を上回り、市税全体では0.19ポイント上回る95.39%となりました。収納率を向上させるためには、特別徴収を強力に進めることも一つの方策と考えます。課税部門とも協力し、強化を図ってください。 一方、国民健康保険税については、収納額、収納率ともに前年度を下回っています。高度先進医療や高齢化の進展などにより保険給付の伸びが見込まれる中、国保財政は非常に厳しい状況にあると考えます。医療費などの給付費の抑制が難しい中、安定した国保財政運営のため、今後、なお一層の税収の確保と未収金の徴収に向けた
取り組みを強く要望いたします。 収入未済額は、前年度に比べ引き続き減少していますが、依然40億円を超える金額が収入未済となっています。公平・公正な負担の観点からも、未納者の状況を調査、確認した上で、一層の収入未済の削減に努めてください。 次に、松本市公営企業会計について申し上げます。 平成27年度の上高地観光施設事業会計でございますが、285万円の純利益を計上し、平成19年度から9年連続の黒字決算となりました。しかしながら、上高地への観光客は年々減少しており、4施設のうち3施設で利用者減と収益が減少しました。上高地への入り込みが減少する一方で、松本城の入場者数は過去最高を記録しています。どちらも市を代表する観光地ですので、上高地の誘客につながるような施策を要望します。平成28年度は、リニューアルした徳沢ロッヂの利用客の増加と、「山の日」の
記念式典の宣伝効果が起爆剤となり、上高地エリア一帯が観光面で活性化することを期待いたします。 次に、
水道事業会計でありますが、平成27年度純利益は7億89万円となり、14年連続の黒字決算となりました。しかしながら、節水意識の高まりや節水機器の普及により、今後も有収水量の伸びは期待できず、老朽化した施設・設備整備事業の資金需要の増加など、経営環境は依然として厳しい状況です。安定的な事業運営を行うためにも、収入の根幹である水道料金においては口座振替を推進するなど、未収金の発生を未然に防ぎ、確実な徴収に努めてください。今後も、「健やかな心とからだを育み 信頼と安心を届ける水道」という基本理念のもと、公営企業として効率的かつ安定的な事業運営を期待いたします。 続きまして、
下水道事業会計について申し上げます。 平成27年度純利益は9億5,802万円となり、8年連続の黒字決算となりました。下水道普及率が96.5%、水洗化率が98.1%と前年度に比べ0.1ポイントの微増にとどまり、本市の下水道事業は、普及促進から維持管理へと確実に移行しています。下水道使用料は前年度に比べ0.3%減少し、営業収益は依然として減少傾向にあります。その一方で、両島浄化センターの消化ガス発電による売電事業が開始から1年が経過し、通年収益9,141万円を計上しました。下水道は、生活を営む上で重要なインフラであるため、老朽化した施設・設備の耐震化及び改良更新を計画的に行い、効率的かつ効果的な経営に心がけ、安心で快適な市民サービスの提供に努めてください。また、再生可能エネルギーの活用推進による収益の増加と経費節減の
取り組みに期待します。 次に、病院事業会計について申し上げます。 会田病院事業でございますが、平成27年度は、医療機器の更新や予想を上回る医薬品、医薬材料等の増加により運営資金不足となり、一般会計から基準外繰り入れを受けたことで、結果的に2,304万円の純利益を計上し、黒字決算となりました。不採算地区の医療は行政の役割の一つとも考えられますが、資金不足を補うための原資は税金であるということを念頭に置いていただき、施設の改修や医療機器の更新等に当たっては時期や内容を精査し、会田病院が担う役割や財政状況を勘案しながら実施してください。平成30年度から入院機能の廃止に向け職員一丸となり、四賀地域住民の期待に応えられるよう地域医療サービスの提供と、一般会計に頼らない安定経営となるよう、計画的な運営及び効率的な経営による収支均衡が図られることを期待いたします。 続きまして、松本
市立病院事業でございますが、平成27年度は1億6,087万円の純損失を計上し、赤字決算となりました。患者数が前年度に比べ増加したものの、入院患者1人1日当たりの収益が減少したことから、患者増に見合った収益とはなりませんでした。また、事業費用に占める職員の給与費比率が前年度より5.3%増加したことも赤字の要因となりました。医療に従事する職員の充実は当然のことですが、給与費に見合った収益の確保が必要と考えます。経営の効率化により収支改善が図られるよう検討してください。総務省から新公立病院改革ガイドラインが示されており、公立病院はさらなる改革を求められています。移転改築の問題も含め、松本市西部地域における基幹的な公的医療機関として果たすべき役割を明確にし、良質で地域に信頼される医療が提供できる施設となるよう期待しております。 以上、松本市の平成27年度各会計決算の概要及び意見について申し上げました。詳細につきましては、市長に提出、ご配付申し上げております各会計決算審査意見書をごらんいただきたいと存じます。 最後に一言申し上げます。
健康寿命延伸都市施策、食品ロス削減施策など、松本市は国などに先駆けた施策、事業を多く実施し、全国からも注目を集めています。今後も、財政規律を確保した上で、全国から注目されるような事業展開を行うとともに、市民から信頼される行財政運営を行い、未来に向け持続可能なまちづくりに取り組んでください。 以上をもちまして、決算審査意見報告といたします。