延岡市議会 2006-03-10
平成18年第19回定例会(第5号 3月10日)
平成18年第19回定例会(第5号 3月10日) 議 事 日 程 ( 第 五 号 )
第十九回延岡市議会(定例会)第十一日
平成十八年三月十日(金)午前十時会議
第十一日(平成十八年三月十日)
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のための出席者
事務局職員出席者
開 議
議案第一七二号(平成十八年度延岡市一般会計予算)ほか百八件
議案に対する総括質疑及び一般質問
上田美利君(北桜会) 個人質問
一.市長の政治姿勢
(1)市民と行政の協働を進めるための支援について
(2)生活道(県道、市道)の整備について
二.災害に強いまちづくり
(1)
水位雨量監視システムの導入について
三.農林業の振興
(1)市の農業の未来について(後継者、
都市近郊型農業等)
(2)所得安定対策について
(3)農地 水
環境保全向上対策による、自治組織との連携について
(4)耕畜連携について
(5)森林再生について
四.観光施策
(1)多彩な自然を生かした広域観光ルートの確立について
市長答弁
農林水産部長答弁
商工部長答弁
都市建設部長答弁
上田美利君 再質問
市長答弁
農林水産部長答弁
商工部長答弁
河野仁生君(新政会) 個人質問
一.市長の政治姿勢
(1)職員の綱紀粛正について
@旧北浦町で発生した職員の公金横領に対する市長の感想について
A今後の職員指導及び綱紀粛正への取り組みについて
B公金横領についての旧北浦町長からの引き継ぎと責任の所在について
C横領額の清算と事件の調査結果について
D公金を取り扱う各課所の状況について
二.総合支所機能の充実
(1)適正な人員配置と住民サービスの徹底について
三.
道路ネットワークの形成
(1)東九州自動車道の整備進捗状況と今後の見通しについて
(2)国道三八八号川島〜浦城間の整備改良について
市長答弁
助役答弁
都市建設部長答弁
河野仁生君 再質問
都市建設部長答弁
堀田定加君(北政同志会) 個人質問
一.市長の政治姿勢
(1)北浦 北方周辺地区への市長自身の視察について
(2)特例市の実現に向けて、中核となる本市の対応について
二.過疎地域指定
(1)
過疎地域活性化計画策定について
(2)
過疎対策事業債の活用について
三.財政問題
(1)地域振興基金について(
合併市町村振興基金)
(2)合併特例債について
四.行財政改革
(1)将来に向けた取り組みについて
五.アスベスト問題
(1)民間を含めた本市の現況把握について
市長答弁
市民環境部長答弁
堀田定加君 再質問
市長答弁
市民環境部長答弁
甲崎公雄君(
日本共産党市議団) 個人質問
一.市長の政治姿勢
(1)
神話高千穂トロッコ鉄道について
@今後の支援に対する見解について
(2)豪雨災害対策について
@台風十四号の被災者が安心して暮せるよう、国 県に働きかけを
二.交通手段の確保について
(1)
高千穂鉄道利用者に対する代替交通手段の確保について
(2)台風災害に伴うバス路線一部不通地区への対応について
三.城山公園について
(1)憩いの場としての城山公園の再整備について
(2)本市のシンボルとしての延岡城の建設について
市長答弁
企画部長答弁
都市建設部長答弁
甲崎公雄君 再質問
市長答弁
企画部長答弁
河野広美君(北桜会) 個人質問
一.市長の政治姿勢
(1)旧二町(北方町 北浦町)のまちづくりについて
@旧二町における今後の地域振興策について
A旧二町、延岡市周辺地域への「過疎債」及び「合併特例債」の活用
B旧二町管内の現状把握と視察について
二.アスリートタウンのまちづくり
(1)旧北方町〜旧北浦町までの駅伝大会の開催について
(2)プロ野球チームのキャンプ誘致について
三.農林業の振興
(1)農林業の振興と後継者問題について
四.河川橋梁整備
(1)川水流橋のかけかえについて
五.道路整備
(1)県道上祝子綱の瀬線、
県道大保下曽木停車場線の整備改良について
市長答弁
河野広美君 再質問
市長答弁
西原茂樹君(公明党市議団) 個人質問
一.市長の政治姿勢
(1)
地球温暖化防止対策
(2)北川町との合併
(3)災害対策として
被災者生活緊急支援の取り組み
二.自治体の財源確保
(1)遊休地の実態と活用方針
16議案第一八七号 延岡市
土地区画整理事業基金条例の制定
17議案第一八八号 延岡市
国民健康保険診療所条例の廃止
18議案第一八九号 延岡市
国民健康保険診療所職員の給与並びに旅費支給
の特例に関する条例の廃止
19議案第一九〇号 延岡市
簡易水道事業条例の一部改正
20議案第一九一号 延岡市簡易水道事業に
地方公営企業法を適用する条例
の一部改正
21議案第一九二号 延岡市
浄化槽事業条例の制定
22議案第一九三号 延岡市
浄化槽事業債償還基金条例の制定
23議案第一九四号 延岡市
特別会計設置条例の一部改正
24議案第一九五号 延岡市体育館条例の一部改正
25議案第一九六号
延岡勤労者体育センター条例の一部改正
26議案第一九七号 延岡市
北方南部地区体育館条例の一部改正
27議案第一九八号 延岡市
北方運動公園条例の一部改正
28議案第一九九号 延岡市
北浦運動公園条例の一部改正
29議案第二〇〇号 宮崎県
北部広域行政事務組合を組織する地方公共団体
の数の減少及び宮崎県
北部広域行政事務組合規約の変
更について
30議案第二〇一号 宮崎県
自治会館管理組合を組織する地方公共団体の数
の増減について
31議案第二〇二号 宮崎県
市町村総合事務組合への加入について
32議案第二〇三号 宮崎県
北部地域障害者給付認定審査会の共同設置につ
いて
33議案第二〇四号 和解及び損害賠償の額の決定
34議案第二〇五号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市
一般会計補正予
算)
35議案第二〇六号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市国民健康保険特
別会計補正予算)
36議案第二〇七号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市
下水道事業特別
会計補正予算)
37議案第二〇八号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市
老人保健特別会
計補正予算)
38議案第二〇九号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市農業集落排水事
業特別会計補正予算)
39議案第二一〇号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市漁業集落排水事
業特別会計補正予算)
40議案第二一一号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市
介護保険特別会
計補正予算)
41議案第二一二号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市
水道事業会計補
正予算)
42議案第二一三号 専決処分の承認(延岡市
特別職職員給与条例の一部改
正)
43議案第二一四号 専決処分の承認(
常勤特別職職員の退職手当に関する
条例の一部改正)
44議案第二一五号 専決処分の承認(延岡市
職員退職手当支給条例の一部
改正)
45議案第二一六号 専決処分の承認(延岡市職員等の旅費及び費用弁償に
関する条例の一部改正)
46議案第二一七号 専決処分の承認(延岡市財産条例の一部改正)
47議案第二一八号 専決処分の承認(延岡市
法定外公共物管理条例の一部
改正)
48議案第二一九号 専決処分の承認(旧来の慣行により使用する公有財産
使用料徴収条例の制定)
49議案第二二〇号 専決処分の承認(北方町及び北浦町の編入に伴う延岡
市税条例の適用の経過措置に関する条例の制定)
50議案第二二一号 専決処分の承認(延岡市
道路占用料徴収条例の一部改
正)
51議案第二二二号 専決処分の承認(
延岡市営住宅条例の一部改正)
52議案第二二三号 専決処分の承認(延岡市
ニュータウン北方住宅条例の
制定)
53議案第二二四号 専決処分の承認(延岡市
若者定住促進住宅条例の制定
)
54議案第二二五号 専決処分の承認(延岡市
山村定住住宅条例の制定)
55議案第二二六号 専決処分の承認(延岡市
国民健康保険税条例の一部改
正)
56議案第二二七号 専決処分の承認(延岡市廃棄物の処理及び清掃に関す
る条例の一部改正)
57議案第二二八号 専決処分の承認(延岡市下鹿川林業者健康増進用建物
条例の制定)
58議案第二二九号 専決処分の承認(延岡市
高齢者活動促進施設条例の制
定)
59議案第二三〇号 専決処分の承認(延岡市農産物直売・食材供給施設条
例の制定)
60議案第二三一号 専決処分の承認(延岡市
農林産物集出荷貯蔵施設条例
の制定)
61議案第二三二号 専決処分の承認(延岡市自然休養村センター条例の制
定)
62議案第二三三号 専決処分の承認(延岡市
生活改善センター条例の制定
)
63議案第二三四号 専決処分の承認(延岡市北方中部地区集落センター条
例の制定)
64議案第二三五号 専決処分の承認(延岡市
北浦漁業センター条例の制定
)
65議案第二三六号 専決処分の承認(延岡市
ETOランド速日の峰条例の
制定)
66議案第二三七号 専決処分の承認(延岡市浜木綿村条例の制定)
67議案第二三八号 専決処分の承認(延岡市末
越レジャーパーク条例の制
定)
68議案第二三九号 専決処分の承認(延岡市森林総合利用促進施設鹿川キ
ャンプ場条例の制定)
69議案第二四〇号 専決処分の承認(延岡市企業職員の給与の種類及び基
準を定める条例の一部改正)
70議案第二四一号 専決処分の承認(延岡市
水道事業給水条例の一部改正
)
71議案第二四二号 専決処分の承認(延岡市簡易水道事業に地方公営企業
法を適用する条例の一部改正)
72議案第二四三号 専決処分の承認(延岡市
簡易水道事業条例の一部改正
)
73議案第二四四号 専決処分の承認(延岡市
集落排水処理施設条例の一部
改正)
38議案第二〇九号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市
農業集落排水事業特別会計補正予算)
39議案第二一〇号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市
漁業集落排水事業特別会計補正予算)
40議案第二一一号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市
介護保険特別会計補正予算)
41議案第二一二号 専決処分の承認(平成十七年度延岡市
水道事業会計補正予算)
42議案第二一三号 専決処分の承認(延岡市
特別職職員給与条例の一部改正)
43議案第二一四号 専決処分の承認(
常勤特別職職員の退職手当に関する条例の一部改正)
44議案第二一五号 専決処分の承認(延岡市
職員退職手当支給条例の一部改正)
45議案第二一六号 専決処分の承認(延岡市職員等の旅費及び費用弁償に関
する条例の一部改正)
46議案第二一七号 専決処分の承認(延岡市財産条例の一部改正)
47議案第二一八号 専決処分の承認(延岡市
法定外公共物管理条例の一部改正)
48議案第二一九号 専決処分の承認(旧来の慣行により使用する公有財産使
用料徴収条例の制定)
49議案第二二〇号 専決処分の承認(北方町及び北浦町の編入に伴う延岡市
税条例の適用の経過措置に関する条例の制定)
50議案第二二一号 専決処分の承認(延岡市
道路占用料徴収条例の一部改正)
51議案第二二二号 専決処分の承認(
延岡市営住宅条例の一部改正)
52議案第二二三号 専決処分の承認(延岡市
ニュータウン北方住宅条例の制定)
53議案第二二四号 専決処分の承認(延岡市
若者定住促進住宅条例の制定)
54議案第二二五号 専決処分の承認(延岡市
山村定住住宅条例の制定)
55議案第二二六号 専決処分の承認(延岡市
国民健康保険税条例の一部改正)
56議案第二二七号 専決処分の承認(延岡市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正)
57議案第二二八号 専決処分の承認(延岡市
下鹿川林業者健康増進用建物条例の制定)
58議案第二二九号 専決処分の承認(延岡市
高齢者活動促進施設条例の制定)
59議案第二三〇号 専決処分の承認(延岡市農産物直売・
食材供給施設条例の制定)
60議案第二三一号 専決処分の承認(延岡市
農林産物集出荷貯蔵施設条例の制定)
61議案第二三二号 専決処分の承認(延岡市自然休養村センター条例の制定)
62議案第二三三号 専決処分の承認(延岡市
生活改善センター条例の制定)
63議案第二三四号 専決処分の承認(延岡市
北方中部地区集落センター条例の制定)
64議案第二三五号 専決処分の承認(延岡市
北浦漁業センター条例の制定)
65議案第二三六号 専決処分の承認(延岡市
ETOランド速日の峰条例の制定)
66議案第二三七号 専決処分の承認(延岡市浜木綿村条例の制定)
67議案第二三八号 専決処分の承認(延岡市末
越レジャーパーク条例の制定)
68議案第二三九号 専決処分の承認(延岡市
森林総合利用促進施設鹿川キャンプ場条例の制定)
69議案第二四〇号 専決処分の承認(延岡市企業職員の給与の種類及び基準
を定める条例の一部改正)
70議案第二四一号 専決処分の承認(延岡市
水道事業給水条例の一部改正)
71議案第二四二号 専決処分の承認(延岡市簡易水道事業に
地方公営企業法
を適用する条例の一部改正)
72議案第二四三号 専決処分の承認(延岡市
簡易水道事業条例の一部改正)
73議案第二四四号 専決処分の承認(延岡市
集落排水処理施設条例の一部改正)
74議案第二四五号 専決処分の承認(延岡市下水道条例の一部改正)
75議案第二四六号 専決処分の承認(延岡市
老人デイサービスセンター条例の一部改正)
76議案第二四七号 専決処分の承認(延岡市
北浦老人福祉館条例の制定)
77議案第二四八号 専決処分の承認(延岡市
北方健康福祉センター条例の制定)
78議案第二四九号 専決処分の承認(延岡市保育所設置条例の一部改正)
79議案第二五〇号 専決処分の承認(延岡市寡婦医療費助成に関する条例の制定)
80議案第二五一号 専決処分の承認(延岡市
出産奨励祝金支給条例の一部改正)
81議案第二五二号 専決処分の承認(延岡市
国民健康保険北浦診療所条例の制定)
82議案第二五三号 専決処分の承認(延岡市
北浦保健福祉センター条例の制定)
83議案第二五四号 専決処分の承認(延岡市
北方母子健康センター条例の制定)
84議案第二五五号 専決処分の承認(延岡市介護保険条例の一部改正)
85議案第二五六号 専決処分の承認(
延岡市立小中学校設置条例の一部改正)
86議案第二五七号 専決処分の承認(
延岡市立幼稚園条例の一部改正)
87議案第二五八号 専決処分の承認(延岡市
学校給食共同調理場条例の一部改正)
88議案第二五九号 専決処分の承認(延岡市体育館条例の一部改正)
89議案第二六〇号 専決処分の承認(延岡市
北方南部地区体育館条例の制定)
90議案第二六一号 専決処分の承認(延岡市
北方運動公園条例の制定)
91議案第二六二号 専決処分の承認(延岡市
北浦運動公園条例の制定)
92議案第二六三号 専決処分の承認(延岡市公民館条例の一部改正)
93議案第二六四号 専決処分の承認(延岡市三川内ふれあい広場条例の制定)
94議案第二六五号 専決処分の承認(延岡市北方ふれあい
交流センター条例の制定)
95議案第二六六号 専決処分の承認(延岡市
北方文化センター条例の制定)
96議案第二六七号 専決処分の承認(カルチャープラザのべおか条例の一部改正)
97議案第二六八号 専決処分の承認(字の名称の設定について)
98議案第二六九号 専決処分の承認(字の名称の変更について)
99議案第二七〇号 延岡市
重度心身障害者医療費助成に関する条例の一部改正
100議案第二七一号 工事請負契約の締結(旧
清掃工場解体工事)
101議案第二七四号 平成十七年度延岡市
一般会計補正予算
102議案第二七五号 平成十七年度延岡市
国民健康保険特別会計補正予算
103議案第二七六号 平成十七年度延岡市
下水道事業特別会計補正予算
104議案第二七七号 平成十七年度延岡市
老人保健特別会計補正予算
105議案第二七八号 平成十七年度延岡市
農業集落排水事業特別会計補正予算
106議案第二七九号 平成十七年度延岡市
介護保険特別会計補正予算
107議案第二八〇号 平成十七年度延岡市
水道事業会計補正予算
108議案第二八一号 延岡市介護保険条例の一部改正
109議案第二八二号 延岡市
過疎地域自立促進計画について
◎日程第二 一般質問
○議長(稲田和利君) 日程第一 議案第一七二号平成十八年度延岡市一般会計予算外百八件を一括議題といたします。
これより、ただいま議題といたしました議案百九件に対する総括質疑及び日程第二の一般質問を行います。
これより八番 上田美利議員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。
〔八番(上田美利君)登壇〕
○八番(上田美利君) 北桜会の上田であります。
まず最初に、市長におかれましては、市長選にて当選され、まことにおめでとうございます。惜しむらくは我々も選挙に参加したかったところでございますが、新延岡市誕生と新たな歴史の第一歩にふさわしく、また頼もしく思っておるところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、通告書に従い、質問をいたします。
まず、市長の政治姿勢でありますが、施政方針にもありましたように、市民の目線に立った市政運営、経営感覚による財政運営であります。中でも、市民と行政の協働です。合併ということで住民、特に旧町にとっては、寂れるのではないか、また、行政が遠い存在になるのではという懸念があります。特に、山間部の集落においては、高齢化が進み、地域の助け合うシステムが維持できなくなるようなおそれもあります。ぜひこのような地域にも市民として誇りを持てるよう目線を向けてほしいと思います。
総合支所、地域審議会が設置され、住民と行政の連携もされると思いますが、北方町においては、市政連絡員、自治公民館長、納税組合長と、今までと仕組みが変わりました。そして、地域での活動資金となっていた補助金、交付金、そして報酬も四年間をめどに削減となっております。先ほど申したような集落においては、成り立たなくなってくるところが出てくるのではないでしょうか。これによって地域の連携もなくなるのではと思います。これまでは行政任せのところがあったことは否定できませんが、この厳しい財政の折、自分たちでやれることは自分たちでやるという姿勢のある活動に支援は考えておられないか、お伺いいたします。
次に、生活道路の整備について質問いたします。
実は、私ここ市役所まで四十キロ、一時間かかります。でも、私の周りの友人、また子供たちには、毎日この延岡市に通勤、また高校に通学している人がたくさんおります。合併に当たり、重点的に取り組むことが必要と決定されたのが
道路ネットワークの形成、情報ネットワークの構築であります。一体性の確立、均衡ある発展、住民が強く求めている、以上の点から重点的取り組みとなっております。その
道路ネットワークにつきまして、北方町内国道の幹線道路は整備が進みました。そして、北方延岡道路の槌音も、いよいよ現実味を帯びてまいりました。しかし、それにつながる県道の改良率一九・九%、市道は三六・一%となっています。距離を縮めることはできませんが、時間の短縮は道路改良で可能と思います。思いやり、譲り合い運転は大事でありますが、せめてバックをしなくても離合できたらと思います。道路整備につきまして、どのように進められるか、どのように考えておられるか、お伺いいたします。
次に、災害に強いまちづくりです。
昨年の台風は、甚大な被害をもたらしました。災害の原因は予想を超える雨の量でした。私も我が家にて、停電でありましたので防災無線の情報を頼りに警戒をしておりました。その中で、日之影町の見立ての雨量、星山ダムの放水量の放送、そして外の雨のすごさに異常な豪雨を感じておりました。山崩れ、道路の決壊がかなり発生するのではと危惧しておりました。幸い人命にかかわるような崩壊はありませんでしたが、未曾有の大災害でありました。
そこで感じたのは、もっと身近な場所での雨量、水量は把握できないか。豪雨をいち早く予測し判断することが、山崩れなどから避難する適切な判断につながり、また、下流域、延岡市街地まで情報が瞬時に流れるとしたら被害の軽減になるのではないでしょうか。水位、雨量を山奥、川の上流で観測、河川水位の上昇や状況を把握し、注意・警戒情報を出力、そして地域イントラネット事業による光ファイバー網を利用すれば、山崩壊などからの避難の適性判断、下流域の被害もかなり防げるのではないでしょうか。その水位、雨量監視システムの導入の考えはないか、お伺いいたします。
次に、農林業の振興についてお尋ねいたします。
先日の合併記念式典祝賀会において、延岡どれの米・野菜、また灘アジなどの海産物、そして豚・牛肉の肉類、また加工品が我々の胃袋を満たしてくれました。本当にこれだけの美味な食材が我が市でできることに誇らしく思ったのは私だけでしょうか。宮崎県は食料供給基地であります。ここは工業都市延岡市であります。その中に、耕地面積、水田千七百五ヘクタール、畑六百ヘクタール、果樹園百七十二ヘクタール、計二千五百ヘクタールの耕地があります。それに十三万人の消費者が近くにいるのです。
今、地産地消、安心・安全と言われ、農業は命の未来産業と思うのでありますが、現実は厳しいものがあります。高齢化、後継者不足、外国の安い農産物と問題も山積みです。
ちなみに、市の農家の六十五歳以上の高齢化率四三・六%、専業農家十二・九%、そのため耕地の荒地が目立つようになっております。特に、山間部に多く見られます。このまま行くと、十年後、いや五年後には、農業者は減り、荒地が広がり、食料自給率はかなり低下していくのではないかと危惧されます。やはりこれからは農地の集積によって、集団化、法人化した経営、また、異業種の農業参入も検討されるのではないかと思いますが、そこで、市長にお伺いいたします。
ここ延岡市の農業の未来について、どういうビジョンを持たれておられるのか、また、企業経営者の立場から、これからの農業経営に対してどういう見解を持たれているのか、お伺いいたします。
次の二、三の質問は、国の大規模な農政改革について、市としてどういう対応をしていくのかという質問であります。
品目横断的経営安定対策につきましては、農業従事者の減少、高齢化、耕作放棄地の増大などにより、農村が危機的状況にあるということで担い手の育成、生産振興など地域資源を最大限活用する仕組みづくりをする。つまり認定農業者、集落営農に支援をし、価格政策から所得保障をしていくということのようであります。農業者にとって、これからの営農をいかにしていくか、本当に悩んでいるところであります。担い手にとりましても、自分だけがよければいいのか、集落のことは考えずには取り組みにくいとか、集落内でも十分な話し合いが行われなければ、非常に厳しい難しい課題であると思われます。しかし、これからの高齢化、農業従事者の減少を考えますと、何らかの取り組みが必要と思われます。
今は、対象品目は米・麦・大豆に限られておりますが、将来はすべての品目、野菜、果樹、畜産に拡大するようであります。日本全国他の地域において、いろいろ話し合いが進み、着々と集落営農が立ち上げられている現状があります。そこで、本市としてどのように対応するのか、また、現在の状況をお尋ねいたします。
次は、農地、水、
環境保全向上対策による自治組織との連携についてであります。
内容は、集落などにおいて、農業者だけでなく、地域住民、自治会などが参画する共同活動組織を設置し、水路の生き物を守ったり、地域景観をよくするような取り組みをすることに対して支援を行うということであります。国と県、市町村の支援により行われるわけですが、コミュニティともつながるので、ぜひ本市でも取り組んで地域の環境景観をよくする方向にしていったらいいのではないかと思います。
現在は、農村部でも近所づき合い、助け合いが希薄になっております。地域共同体のためにも、ぜひ取り組んでほしい事業と思いますが、御所見をお伺いいたします。
次に、耕畜連携についてお尋ねします。
管内農業生産高の大部分を占める畜産、その畜産農家にとって堆肥の処理と飼料の確保が絶対条件であります。また、耕種農家は有機質肥料の確保が土づくりの基本であります。口蹄疫、BSE、鳥インフルエンザと世界各地で病気が発生し、外国の飼料の危険性のため、ぜひ国内で、それも地域内で飼料が確保できれば、その心配もありません。飼料であるワラ、それと堆肥の交換により、豊かな土と作物、家畜の増頭につながると思いますが、耕畜連携の体系的な取り組みはできないものか、お伺いいたします。
次に、森林再生についてであります。
今、山では手入れの行き届かない山林、伐採跡地荒廃林がふえております。それは、高齢化、木材価格の低下などが原因です。しかし、昨年のような台風が来ると、地すべり、崩落など、災害の危険性をいっぱい持っております。山の管理ができない今、県でも今いろいろ対策を上げておられます。企業局の荒廃林地の買い上げ、植林、また環境税導入による森林整備など、県でも上げておりますが、市としても治山治水、環境保全、防災を考えると手放しにはできないと思います。
そこで、市長にお伺いいたします。森林再生についてどう思われますか、お伺いいたします。
次に、観光について質問をいたします。
合併により、日豊海岸国定公園から祖母傾国定公園へと壮大な資源が新市となりました。特に、市街地の近くにある行縢山、ロッククライミングの比叡山、春はアケボノツツジ、秋は紅葉の大崩山と続く山並みは、登山家にとってはたまらないと思いますが、この多彩な自然を生かして広域観光ルートを確立する考えはないか、お尋ねいたします。
以上、壇上での質問を終わります。
(降壇)
〔市長(首藤正治君)登壇〕
○市長(首藤正治君) ただいまの上田議員の御質問にお答え申し上げます。
まず初めに、市民の自主活動への支援についてのお尋ねでございます。
全国的な少子高齢化の中で、本市におきましても、きめ細かな福祉施策や災害対策など、安心して安全に暮らせる地域づくりが非常に重要な課題になってきております。
これらに対して、行政が取り組むだけではやはり限界がありますので、議員御指摘のとおり日ごろから地域の住民同士が触れ合いながら、そして自立の意思を持って、必要なときには助け合うという住民自治のシステムづくりが、まさに今日的テーマであると考えております。
このような中で、合併後の新市における地域住民の連帯を強め、旧市町村単位の地域振興を図るために、合併特例債を活用した地域振興基金を設置することができるということになっております。
この基金は、先ほど申し上げました地域での活動等を支援するために有効なものであると考えておりますので、設置を検討してまいりたいと思っているところでございます。
また、旧延岡市では、市民の新たなまちづくり活動を支援する事業として、従来から「リフレッシュのべおか推進助成事業」というものを実施しておりますので、こうした事業の活用をあわせて、市民活動に対する支援を行ってまいりたいと考えているところでございます。
次に、本市農業のビジョンと今後の農業経営に対する見解についてのお尋ねでございます。
農業振興の重要性は、これは十分認識しているところでございまして、未来に向かって持続性のある農業・農村を確立しなければならないと考えております。
そのためには、生産基盤や農道などの整備、地域特性を生かした産地形成を図り、営農集団や集落営農などの手法も活用しながら、多様な形で担い手を確保・育成することがまさに急務でございまして、さらには耕畜連携という形での循環型農業を推進していくことが必要であると思っております。
今後の農業経営につきましては、産地間競争、輸入農産物との競争にさらされることは明白でございますし、これはますます厳しくなってくるものと思っております。ブランド化を目指すこと、そして消費者のニーズに合った物をつくること、費用対効果を考えること、また、総じて言えば、付加価値を高めるために知恵を絞ること、そうしたことが肝要であると考えているところでございます。
次に、荒廃森林の再生についてのお尋ねでございます。
近年の林業は、木材価格の低迷など、依然として厳しい経営環境が続いておりまして、間伐などの適切な森林管理が十分にはなされていないというのが現状でございます。
このような状況において、温暖化対策でありますとか、水資源の涵養でありますとか、森林の持つ公益的な機能に支障を来すことが心配されております。
本市では、伐採後、放置されております森林の植栽事業でありますとか、それぞれの地域で行う山林の境界の確認、また、生育状況の確認といった山林管理に取り組んでいるところでございます。
また、国・県においては、造林の補助事業や保安林の整備事業、さらには森林災害に対する治山事業などに取り組んでいただいておりまして、今後とも、国・県の支援を受けながら森林の再生に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
(降壇)
〔農林水産部長(沖米田 孝君)登壇〕
○農林水産部長(沖米田 孝君) お答えいたします。
三点についてのお尋ねでございます。
まず、国の大規模な農政改革についてのお尋ねでございます。
この改革につきましては、国がこれまでの全農家を対象とし、作物ごとに講じてきた対策を、担い手に対象を絞り、経営全体に着目した対策に転換するものであり、戦後の農政を根本から見直すものとなっております。
また、平成十九年産からの政策転換に向け、政府・農業者団体が一体となって集落営農の組織化などを含めた担い手の育成・確保を図るなど、制度の円滑な実施に向けて準備を進めていくと伺っております。
市といたしましても、国・県の動向を踏まえて、これに対応するため、現在、JAや関係機関とともに、地区ごとに営農座談会を開催するなど、事業の趣旨の周知に努めているところでございます。
次に、農地・水・
環境保全向上対策による自治組織との連携についてのお尋ねでございます。
農林水産省では、平成十九年度から農地や農業用水などの資源の保全と、その質の向上を図る新たな対策に対しまして助成を行います。この対策により、さまざまな状況に対応し、将来にわたって農業・農村の基盤を支えるとともに、農業者だけでなく、地域住民、自治会、関係団体などが幅広く参加する活動組織を新たにつくってもらい、これまでの保全活動に加えて、施設を長もちさせるようなきめ細かな手入れや農村の自然や景観などを守る地域活動を促進します。
平成十八年度は、本格的な対策の着手に先駆けて、全国の約六百カ所で実験的な取り組みに対する助成が行われます。延岡市におきましては、細見・小川地区が調査予定でございます。
議員御指摘のとおり、平成十九年度以降につきましては、延岡市全体を見据えた事業計画を作成しながら検討してまいりたいと思っているところでございます。
最後に、耕畜連携による稲ワラ交換などの制度整備についてのお尋ねでございます。
御指摘のとおり、地域内稲ワラ供給体制整備は、防疫対策上からも一つの課題であると考えますが、収集組織の整備や堆肥と稲ワラの交換を管理するための事務処理機構の問題など、制度整備には課題が多くございます。
現在、JAの提唱で営農集団による緩やかな情報提供、稲ワラあっせんが行われておりますので、現状ではこのようなシステムにより稲ワラと堆肥の交換を進めているところでございます。
しかしながら、新市におきましては、平地畜産から山間地畜産まで含まれることとなり、特に中山間地の自給飼料確保には狭小な農用地集団や傾斜地等条件不利地など困難性があると考えられますので、今後、さまざまな手法による中山間地向け飼料生産対策をJA・普及センターとも検討を行ってまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
(降壇)
〔商工部長(中嶋 弘君)登壇〕
○商工部長(中嶋 弘君) お答えいたします。
多彩な自然を生かした観光ルートの設置についてのお尋ねでございます。
今回の合併に伴い、本市の観光資源は充実をいたしましたが、中でも、海、山、川の豊かな自然につきましては、そのエリアも拡大し、魅力あるものとなっております。
このような中、議員御指摘のとおり、これらを生かした観光施策の実施が必要でありますので、このたびの合併に当たり、観光パンフレット「まるごと延岡」を刷新し、「山岳ルート」と「海岸ルート」のページを設け、祖母傾国定公園の勇壮な山々や日豊国定公園の美しい海岸線についてPRする取り組みを行ったところでございます。
今後とも観光協会等と連携し、登山やマリンスポーツに関する情報の発信を初め、四季を通して本市の豊かな自然を積極的にPRすることにより、観光客の誘致はもちろんのこと、地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。
以上でございます。
(降壇)
〔都市建設部長(岡田博志君)登壇〕
○都市建設部長(岡田博志君) お答えいたします。
まず、旧北方町内における県道及び市道の整備についてのお尋ねでございます。
現在、旧北方町には「北方北郷線」を初め県道が九路線ありますが、その改良率は平均しますと約二〇%、また、市道につきましては百三十三路線で、改良率は約三九%となっております。
議員御指摘のように、県道及び市道の改良率は、いずれも国道に比べて低い状況となっているわけですが、これまでにもお答えしましたように、今後の市道整備につきましては、改良すべき市道が大幅に増加したことに伴い、これまで以上に緊急度や優先度等を考慮した計画的な整備が必要になってくるものと考えております。
また、県道につきましては、新市建設計画の重点的取り組みの一つである
道路ネットワークの形成のかなめとなる道路でございますので、その進捗を図るべく、整備促進期成会の活動など、あらゆる機会を通じて県に働きかけていきたいと考えております。
次に、水位、雨量監視システム導入についてのお尋ねでございます。
現在、五ヶ瀬川水系の水位観測所は、国土交通省が五カ所、県が十二カ所、合計十七カ所に設置されております。また、雨量観測所は、国土交通省が十五カ所、気象台が五カ所、宮崎県が二カ所、大分県が五カ所、その他九州電力などの民間観測所が九カ所、合計三十六カ所に設置されております。
また、昨年十一月に採択されました河川激甚災害対策特別緊急事業のソフト事業として、国土交通省では、各防災機関やライフライン関係機関などを結んだ危機管理システムの本格的な運用を開始するほか、これまで県を経由して市町村へ伝達されていた情報を県と同時に各市町村へも直接伝達していただくと伺っております。
さらに、県の河川砂防情報システムによる水位、雨量等の情報も各市町村へ配信されており、当該監視システムの導入につきましては、これらのソフト・ハード事業の進捗を踏まえ、河川管理者とも協議しながら、今後、調査研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。
(降壇)
○議長(稲田和利君) 上田美利議員の再質問を許可いたします。
○八番(上田美利君) 協働を進めるための支援活動については、地域振興基金は特例債を活用して設置できるということでありますが、ぜひ設置してほしいと思います。合併によって旧町民は、いわば一種のあきらめムードがないとは言えないところであります。しかし、こういう支援があることが、旧町民にとって地域活性化の原動力になり、また、市政との協働につながるでしょう。どうぞよろしくお願いしたいと存じます。
再質問をいたしたいと思います。
一点目は、品目横断的な経営安定対策についてであります。
農林業センサスによると、農村集落の寄り合い回数、平均年九回だそうであります。行事の打ち合わせ、農業生産関連、祭り・イベントなどの話し合いが主だそうです。今、その集落に求められているのが地域農業再編です。
この改革は、小農切り捨てであるという批判もありますが、しかし、決まった以上は対応していかざるを得ないと思います。どうか小農切り捨てにならぬように延岡らしい国の施策であり、縛りもあると思いますけれども、取り組みをしてほしいと存じますが、いかがでしょうか。また、難しい難解な問題でありますので、わかりやすく実例を挙げて周知をすることが理解を得ると思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
次に、観光ルート確立についてであります。
観光ルートを確立し、PRの取り組みをされたということでありますが、問題はそれから先のことだと思います。例えば、山岳ルートの鹿川では、小学校二校閉校の過疎地であります。そんな地域の活性化、人的交流にどうつなげていかれるのかが問題と思いますが、それについてはどう考えておられるのか、お伺いいたします。
最後に、市長にお伺いいたします。
合併して地域の一体化ということがよく言われますが、私はその一体化の一番の中心になるのが観光地、またイベントの一市民として共有することにあるんじゃないかと思います。イベント・祭り等には、その地域の歴史・文化があり、またそれを一緒に体験することにより一体感が進み、また、市民としての自覚も出てくるのではないかと思います。
そこで、市当局はもちろん、私たち議員もでありますけれども、市民の方も、北方の人が北浦に行ったり、北浦の人が北方に来たり、また延岡と交流をしたり、この合併した新市全体で交流を深めることが大きく一体感を進めることになるんじゃないかと思いますが、そして第三セクターが各地域にございますが、それらの人の出入りを多くすることにもつながるんじゃないかと思います。
そこで提案ですけど、私は、この第三セクターなどができておりますが、この合併記念として、特典として、例えば入場料を無料か半額にして、市民に限って行うとか、そういうことは考えておられないのか、また、一体感についてどのように考えておられるか、御質問いたします。お願いします。
○市長(首藤正治君) お答えいたします。
地域の合併後の一体化ということについてのお尋ねでございました。
これから、この地域が相互に交流をしていくということも必要ではないかということでございまして、御指摘のとおりだと考えておりますので、これから、いわゆる交流人口の増大ということにつきましては、地域外からの交流人口ということも当然ございますが、この地域内の旧一市二町の中での交流人口の増大というそういう視点もあるかとも思います。ぜひこれからそういう視点もあわせて、そして御指摘のような域内の第三セクターの施設の料金の問題、こうしたものもあわせて、これから検討を行ってまいりたいと思います。
以上でございます。
○農林水産部長(沖米田 孝君) お答えいたします。
今後、確かに小規模農家は厳しくなると思いますけれど、その方々への方策といたしましては、担い手の高齢化、それに後継者不足から、集落営農を立ち上げることが最も望ましい方策ではないかと考えております。
しかしながら、これを立ち上げるには相当の時間もかかりますので、当面の対策といたしましては、売れる米づくりや空飛ぶ新玉ねぎ、それにオクラなど、所得向上につながるようなブランド品を栽培していくのも一つの方策かと思っております。そのための支援につきましても、今後、検討してまいりたいと思います。
また、この農政改革の周知につきましては、確かに難しい問題でもありますし、さらに説明会を重ねていきたいと考えております。
以上でございます。
○商工部長(中嶋 弘君) お答えいたします。
観光ルートの設置とともに、人的交流の考え方はないかということでございますけれども、観光につきましては、見る観光と体験型の観光があると考えているところでございます。
その中にありまして、農林水産省におきましては、緑豊かな農村地域において、その自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動としてグリーンツーリズムを提唱しております。これにつきましても、地元で体験する体験型と、それから学校教育の学習の一環としてやるということで、いろいろその方法も変わってきておりますので、また、この体験型につきましては、地元の皆さんの協力が一番大切なことでございますので、やはり来て楽しかったということの滞在型となりますと、地域全体でフォローしていくということにもなりますので、今後、いろんな方法を考えていきたいと思っております。
以上でございます。
○議長(稲田和利君) これをもって上田美利議員の総括質疑及び一般質問を終わります。
これより三一番 河野仁生議員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。
〔三一番(河野仁生君)登壇〕
○三一番(河野仁生君) 新政会の河野でございます。
まず、このたびの市長選挙で大勝され、見事に二十四代延岡市長に就任されました首藤市長に心よりお祝い申し上げます。
ここに、新しい船「新造船延岡丸」が誕生し、お祝いのくす玉が割られ進水されました。首藤船長の巧みなかじ取りで前方をしっかり見据えながら、杉本助役、町田収入役とともに、面かじ取りかじ、右舷左舷にもよく気を使っていただいて、新造船延岡丸のこれからのすばらしい航海をよろしくお願いするところでございます。
新生延岡市の初議会におきまして、一般質問の機会を得ましたことを光栄に思っているところであります。ここに登壇いたしましたが、皆様御承知のとおり、胸を張って質問できる状況でないことは十分承知で、あえて恥を忍んで登壇させていただきます。
では、ただいまより通告に従いまして、一般質問を行います。御答弁をお願いいたします。
まず、職場の綱紀粛正についてであります。
旧北浦町職員の不祥事についてお伺いいたします。
このことについては、一昨日、新井敏文議員の質問に対して、助役より、数字をもって詳しく説明がありました。重複する点もありますが、よろしくお願いいたします。
御承知のとおり、昨年四月、税政保険課の職員が不祥事を起こし、懲戒免職となり、さらにことしに入って多額の追加横領金が確認され、刑事訴訟に至りました。また、合併直前には、建設課の職員二名が住民の納めた水道料金を着服していたことが発覚し、二名とも懲戒免職となったところであります。
私、北浦町の議員であったものにとりましては、行政に対するチェック機能を欠いていたと言わざるを得ず、責任の一端を痛感しているところであります。
今回の不祥事が市議会議員の皆様、旧延岡市、旧北方町の当局並びに市民の皆様には、一市二町の合併という歴史的な取り組みの中で汚点を残し、多大な御迷惑と御心配をおかけしましたことを改めてここにおわび申し上げます。
私どもは、ふるさと北浦を愛し、これから新延岡市の一員として地域の発展を心から願うものであります。そのためには、たび重なる不祥事をこれ以上繰り返すことなく、失った信頼を回復していかなければならないと思っております。
市長におかれましては、新任早々このような不祥事が発覚し、大変驚かれたのではないかとお察しいたしますが、これからの信頼回復は市長に託すほかございませんので、特段の御配慮をお願い申し上げます。新任市長に対しまして、このような質問をすること自体に危惧いたしておりますが、次の五点についてお伺いいたします。
まず第一点は、発生している二件の横領について、市長の率直な御感想をお伺いいたします。
第二点は、今後このような事件を繰り返さないために、職員の指導と綱紀粛正をどのように行っていくのか、あわせて、このような不祥事を根絶する決意をお聞かせいただきたいと思います。
第三点、旧北浦町長から、この件についての引き継ぎはどのように受けているのか、その責任の所在についてどのようになるのか、お伺いいたします。
第四点でありますけれども、横領額の弁済はできるのか、また、弁済ができなかった場合はどのようになるのか。また、事件発覚後の調査結果についてお伺いいたします。
第五点、このような不祥事が連続して発生しますと、行政不信がさらに高まることになりますが、北浦総合支所における公金を扱う他の部署においては問題ないのか、お伺いいたします。
次に、総合支所機能の充実と適正な人員配置、住民サービスの向上についてお伺いいたします。
北方町、北浦町におきましては、合併前の職員体制が既に異なっております。北方町は合併を前提とした体制の中であります。北浦町では自立を目指した圧縮財政の中で、かなり絞り込んだ職員体制といたしておりました。そのために、北方と北浦総合支所では、職員数にかなりの開きがあるわけであります。
総合支所の組織につきましては、新年度から基本的には七課体制に改編することになっており、本庁と総合支所の業務分担に基づいて、人員体制も縮小することになると思いますが、住民サービスの低下を招くことのないよう適正な人員配置を行っていただきたいと思います。
住民の皆さんは、合併により何が変わる、何かがよくなるという期待感を持っておりますので、そういった期待にできるだけこたえていくことが大事でありますし、合併協議会の調整方針に基づいて「地域の住民サービスに係る事務を総合的に所掌する」機能を有するよう適正な人員配置を行っていただきたいと思います。
そこで、次の二点についてお伺いいたします。
まず、第一点は、本庁と総合支所に事務の配分については十分協議されたと思いますが、その基本的な考え方についてお尋ねいたします。
第二点は、人員の適正配置についてでありますが、四月一日の姿はどのようになるのか。また、将来的な支所機能の充実とサービス向上について、どのようにお考えか、お尋ねいたします。
次に、合併後の新市における
道路ネットワークの形成についてお尋ねいたします。
一市二町が合併し、新延岡市を建設していく指針として「新市建設計画」が策定されましたことは御承知のとおりであります。
この計画に基づき、着実に新市の建設が進行していきますことを願うものでありますが、この計画の骨子となります「重点的取り組み」には、新市の一体性を確立するためにも必要なもの、住民が強く求めていくものといった観点から、新市が合併を契機として新たなまちづくりを進めるに当たって、特に重点的に取り組む必要があるものとして、第一番に「
道路ネットワーク形成」が掲げられており、取り組みの内容として各路線が明示されております。
そこで、まず新市が将来にわたって発展していくために欠くことのできない東九州自動車道につきましては、先月に開催されました第二回国土開発幹線自動車道建設会議において「佐伯〜蒲江間」が新直轄方式で、また「津久見〜佐伯間」と「門川〜西都間」は有料道路方式で建設されることが決まりました。
整備方式が決定したことにより、完成に向けて弾みがつくものと理解いたしておりますが、高速道路本来の広域的な連携機能のみならず、新市の一体性の確立にも大きく寄与するものと期待されます「北浦〜北川間」並びに現在事業中の延岡道路一工区「北川〜延岡ジャンクション間」の進捗状況と今後の見通しをお尋ねいたします。
次に、国道三八八号「川島〜浦城間」の整備改良及びバイパス取りつけについてお伺いいたします。
新市域のうち、旧北浦町と延岡市を結ぶ唯一の路線であります国道三八八号は、県御当局の御尽力により鋭意改良が進められ、現在施工中の無鹿バイパスは今年中の供用開始予定と伺っており、また、最後に残りました北浦市尾内工区も平成十六年度に改良工事が着手され、新市域のほぼ全線の見通しが立ったものと理解いたします。
また「浦城〜北浦間」の大半がトンネルで結ばれ、立派な道路が完成いたしました。「北浦〜延岡間」の時間も短縮され、産業、経済、商工、観光、教育、生活面からも大きく効果を得ています。
しかし、本路線の中でも最も交通量の多い「川島〜浦城間」は、急峻な峠に川島・浦城の二つのトンネルがあり、改良された時期も昭和五十四年と古く、現在の改良された道路と違って勾配のきつい坂道や急なカーブが残されており、文字どおり隘路となって重大事故が多発、同一場所で自損事故だけでも年間三、四十件を超える状態にあることは御当局は御存じかどうか。また、この路線は、大型保冷車の通行も多く、登り坂で後続車が連なることもしばしばであります。
昭和の合併で旧南浦村(浦城・須美江・熊野江・島浦)は、延岡市と合併しましたが、何ら変わることもなく、延岡市に取り残されたと長く言われてきました。
今回の合併もそれが原因で、北浦も南浦の二の舞になるのではないかとの住民の懸念も十分にあります。
私は、昭和五十六年から十八年間、延岡へ通勤し、現在も日々通っていますが、トンネルのない旧国道三八八号浦城〜北浦間は、坂道、急カーブは多いが、川島〜浦城間の道路のような事故はなかったと思います。
昭和五十四年完成から現在まで、私の知る限りでは、死亡事故は三件、人身事故、車両自損事故件数は言うに及びません。
特に、浦城トンネル〜浦城間の山手側壁吹きつけ斜面に車が接触、または乗り上げての横転事故、ガードレールに至っては何回取りかえ補修されたことかわかりません。
旧一市三町議員協議会による県への陳情にも加えてもらいましたが、何ら道路改良されることなく現在に至っております。
県からの回答は、大半がスピードの出し過ぎによる事故であるので、現在五十キロのところを制限速度を三、四十キロに変更したらどうかというような話もあったと聞いております。
現在、延岡から北浦まで片道約三十分、往復一時間、最近では救急車による救急業務も増加しておることでもあります。
せんだっては、救急車を要請したが、救急車が来たときは既に遅く、町の病院で亡くなったというような事例もあります。人命救助も時間短縮が急務であります。
さらに、農業並びに漁業者にとっても、国道三八八号は農産物、水産物、特に鮮魚・活魚を輸送するための基幹道路であるがゆえに、速くて安全に通れる道路、そして経済的にも負担のない道路への改良は絶対に必要なのであります。
高速輸送の時代であります。南浦・北浦地区の大切な生活道路でもあるこの路線に、バイパスとして新たにトンネルの道路ができることが、南浦・北浦の最大の合併メリットであります。新市の一体性の確立と均衡ある発展にとりましては、ぜひとも実現しなければならない課題であると考えますが、都市建設部長の御所見をお伺いいたします。
以上で壇上からの質問を終わります。よろしく御答弁をお願いいたします。
(降壇)
〔市長(首藤正治君)登壇〕
○市長(首藤正治君) ただいまの河野仁生議員の御質問にお答え申し上げます。
まず初めに、横領事件の感想と綱紀粛正についてのお尋ねでございます。
横領事件が連続しまして、驚きとともに、まことに残念に思ったところでございます。このような事件が発生いたしますと、市民の皆様の信頼を損ない、行政の停滞を招くばかりではなく、まじめに勤務をしている職員までが不信の目で見られるということにもなりまして、その影響はまことに大きいものがございます。
市民の皆様の信頼回復ということにつきましては、一朝一夕にできるものではございませんけれども、職員一人一人が公務に対する意識を再認識し、そして誠意を持って市民の皆様へのサービスを行うというひたむきな姿勢でこれからも努力を続けるということが、それが何よりも大事だと思っております。
今回のような不祥事を根絶するために、具体的には公金管理体制の再点検を行うとともに、部課長に対しましては、先日、綱紀粛正の徹底を指示したところでありまして、今後、公務員倫理や会計事務等の研修にも力を入れながら取り組んでまいりたいと考えております。
次に、この件につきましての引き継ぎと責任の所在及び清算についてでございます。
旧北浦町の報告によりますと、横領未返済額は、税が約千九百万円、上下水道料金が約三百三十万円ということになっております。
責任の所在ということにつきましては、本人はもとより、このようなことを防止できなかった旧北浦町としての全体的な体制のあり方に問題があったと受けとめるべきではないかと推察いたしております。
次に、横領額の清算ということにつきましては、地方自治法の規定に基づき、監査委員が決定されます損害賠償額を速やかに横領者本人に請求し、これに応じない場合は訴訟の提起を考えているところでございます。
続きまして、公金を取り扱う他の課所についてのお尋ねでございます。
北浦町総合支所におきましては、企画観光課を除くすべての課所で公金の取り扱いを行っておりますが、ほかの課所におきましては、会計課に納入された現金と証憑書類等は符合しているとの報告を受けているということでございます。
以上でございます。
(降壇)
〔助役(杉本隆晴君)登壇〕
○助役(杉本隆晴君) お答えいたします。
総合支所の事務配分、人員体制や将来的なサービス向上についてのお尋ねでございます。
総合支所の事務配分につきましては、旧一市二町におきまして、合併協議会の調整方針に基づきまして、地域住民サービスに係る事務を総合的に所掌するとともに、地域振興の拠点として各種事務事業を企画立案、実施する機能を有することを前提として調整をしたところでございます。
また、新年度の体制につきましても、調整方針を踏まえ、両区長とも相談しながら、住民サービスの低下を来さないよう配慮した人員配置を行いたいと思っております。
さらに、将来的な総合支所の機能につきましても、これらの調整方針を基本といたしまして、住民サービスの充実向上が図られるよう努めてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
(降壇)
〔都市建設部長(岡田博志君)登壇〕
○都市建設部長(岡田博志君) お答えいたします。
まず、「北浦〜北川間」及び「北川〜延岡ジャンクション間」の進捗状況と今後の見通しについてのお尋ねでございます。
まず、新直轄区間の「県境〜北川間」につきましては、昨年七月に旧北浦町において着手式を開催し、現在、設計協議に向けた協議用図面を作成しております。
来年度は、地元設計協議を完了した後、用地幅杭設置及び用地測量を行い、用地買収に着手する予定でございます。
また、この区間の事業を強力に推進するために、今月三日には、国や県、沿線自治体等で構成するプロジェクトチームが結成され、地域が一体となって連携・協力していくことで合意いたしました。
一方、国土交通省の直轄事業として整備を進めております「北川〜延岡ジャンクション間」につきましては、用地進捗率が本年二月末現在、関係者ベースで約四割に達しており、今年度より大峡谷川橋の下部工工事に着手するとともに、あわせて用地取得を目指すことにしていると伺っております。
次に、国道三八八号の改良についてのお尋ねでございます。
国道三八八号につきましては、道路管理者であります県におきまして、現在、無鹿バイパスと市尾内工区の拡幅整備が進められており、このうち無鹿バイパスが完了しますと、旧北浦町中心部と旧延岡市を結ぶ全線が改良済みとなります。
お尋ねの新たなバイパスの整備につきましては、東九州自動車道の大分県境から北川間は、県の負担を伴う新直轄方式で建設され、多大な費用を要しますことから、これと並行して整備を要望することは困難ではないかと考えており、当市といたしましては、まず優先して東九州自動車道の北浦〜北川間及び国道十号延岡道路の北川〜延岡間の早期完成を強く要望してまいりたいと考えております。
しかし、早期に改良されました川島〜浦城間には、一部に線形の悪い区間があることから、県においても交通安全上の対策について検討していただいていると伺っており、新市の一体性の確立と均衡ある発展にとりまして、国道三八八号は大変重要な路線でありますことから、今後とも改良の要望を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
(降壇)
○議長(稲田和利君) 河野仁生議員の再質問を許可いたします。
○三一番(河野仁生君) ただいま市長を初め、当局より御答弁をいただきまして、まことにありがとうございます。
今回の不祥事で北浦の住民の方々も非常に憂慮しておりますし、一日でも早く安全管理体制を徹底し、住民に周知して、行政不信を一日でも早く払拭することが大切であると思いますので、当局の御指導よろしくお願いいたします。
再質問を一点だけお願いしたいんですが、都市建設部長の方でお願いいたします。
都市建設部長よりただいま説明を受けましたが、全体的内容説明からして、高速道路のみが優先というように、ただいまの説明では聞こえました。私は、東九州自動車道の早期完成を一日も早く望むものではありますけれども、しかしながら、この東九州自動車道「北浦〜北川間」は、昨年の七月に測量の着手式があったばかりであります。完成までには、まだ十年なり十五年先のことではないかと思います。お隣の大分県では、早くから高速道路はもとより、生活道路の建設が急ピッチで進められて、すばらしい道路ができつつあります。本県は、言い過ぎかもしれませんが、政治力の違いか、道路を見る限り大分県とは大差があるのではないかと、そのように思います。
国道三八八号は、南浦、北浦の延岡への生活道路であります。完成から二十八年、浦城トンネル〜浦城間における多発する事故は、自損事故であるがゆえに届け出がない、このために行政側から見過ごされてきたと、このように思います。
答弁では、今後も改良の要望をしていくということでありますが、今までと、そう大差がないように考えられます。これは県の関係でありますので申し上げにくいとは思いますけれども、実現に向けた前向きな部長の御答弁をお願いしたいところですが、よろしくお願いいたします。
○都市建設部長(岡田博志君) お答えいたします。
国道三八八号の浦城地区のバイパス建設についてのお尋ねでございます。
国道三八八号の稲葉崎から北浦間につきましては、昨年一年間、人身事故が十九件、物損事故が三十九件、合計五十八件の事故が発生いたしております。お尋ねの浦城〜浦城トンネル間につきましても、事故の多い箇所であることは十分認識いたしております。
いずれにいたしましても、市街地と南浦・北浦間を結ぶ重要な路線であると認識いたしておりますので、同区間のバイパス建設につきましては、検討していただきますように県に要望してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(稲田和利君) 河野仁生議員の再質問を許可いたします。
○三一番(河野仁生君) 再質問ではありませんが、ひとつその道路につきましてもよろしくお願いいたしまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(稲田和利君) これをもって河野仁生議員の総括質疑及び一般質問を終わります。
これより五四番 堀田定加議員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。
〔五四番(堀田定加君)登壇〕
○五四番(堀田定加君) 北政同志会の堀田定加でございます。
一般質問四日目ともなりますと、もう私への答弁も何回となくいただいたような気がしないでもありません。このまま降壇してもいいのでありますが、せっかく通告書も提出いたしておりますので、重複する部分多々あると思いますが、でき得る限り視点、角度を変えながら質問をいたします。明快な御答弁、よろしくお願いいたします。
まず初めに、このたびの市長選挙において、厳しい選挙戦を戦い抜かれ、見事当選され、第二十四代延岡市長に就任されました首藤市長に心からお喜びを申し上げます。
既に、皆さん御承知のことでありますが、合併直前に発覚いたしました、たび重なる旧北浦町職員の不祥事につきましては、まことに遺憾であり、首藤市長を初め、旧延岡市・北方町の関係各位に対し、行政の一端にかかわってきた者として深くおわびを申し上げます。今後は一致協力して、失った信頼を一刻も早く回復すべく努めねばならないと肝に銘じておるところでもございます。
さて、合併とともに歩み始めた新首藤市政に対し、私は、本定例会において、通告に従い、次の五点について質問をいたします。
まず第一点、市長の政治姿勢についてでありますが、合併により新たに延岡市となりました北浦、北方はもとより、周辺地区への市長御自身の視察についてであります。
首藤市長、御自身の足で踏みしめ、目で確かめ、その地域の生活の息吹を肌で感じ取る。このことこそ市長の標榜される「市民とともに元気な新生延岡の創造」に不可欠であると考えますが、所信をお伺いいたします。
またさらに、将来の道州制を見据えた人口二十万人以上の特例市の実現に向けて中核となる本市の対応につきましては、老朽化著しい、少なくとも私にはその感が否めません本庁舎の建てかえも必要ではないかと考えます。
市民のだれもが、まさに中核都市にふさわしい毅然とした延岡市政の象徴とも言うべき新庁舎の建設も視野に入れるべきだと認識するものであります。
そのための基金の創設等、今から取り組むお考えはないか、お伺いいたします。
次に二点目でありますが、今般、合併に伴い、過疎地域自立促進法の適用を受け、本市全域が過疎地域に指定され、
過疎地域自立促進計画も示されたところであります。この計画に沿って
過疎対策事業債対象事業として二十三事業が計画されているようでありますが、市長はこの特例債の活用に際して積極的に運用していかれるおつもりか、あるいは公債費等との兼ね合いも考慮しながら活用していかれるおつもりか、お尋ねいたします。
次に第三点目、財政問題でありますが、
合併市町村振興基金についてであります。
さきの上田議員の質問に対し、御答弁としてありましたが、通告も上げておりますことでありますので、いま一度質問をいたします。
合併協議会においても議論がありました。合併関係市町村の区域における地域振興等のために設ける借入限度額十年間ということで、一市二町の枠組みで約二十五億一千万円。十年後は基金を廃止して、地域の振興事業の財源として活用できる地域にとって心強いこの基金の設置が、平成十八年度予算において見えておりません。「合併元年基金」の設置は早急に必要だと思いますが、いかがお考えか、お尋ねいたします。
また、合併特例債につきましては、新清掃工場建設など、幾つかの事業が計画されているようですが、起債可能な限度額いっぱいの活用を見込んでおられるのかどうか。もし見込んでおられるとするなら、その配分はどのようにお考えか、お尋ねいたします。
次に第四点目、行財政改革についてであります。
将来に向けた取り組みにつきましては、施政方針で明らかに示されていますが、住民が求める無限とも言われる行政需要に対し、トップリーダーとして、取捨選択をしながらリーダーシップを発揮していく。このことが一番問われると思われますが、市長の決意のほどをお尋ねいたします。
次に第五点目、アスベスト問題についてであります。
学校など、公共施設等につきましては、種々調査され、結果は新聞等でも報道され、その対応につきましても検討されていると聞き及んでいますが、将来にわたって住民に被害を及ぼすアスベストであります。公共施設のみならず、民間における各種施設を含めた本市の現況はどのように把握されておられるか、お尋ねいたします。
以上で壇上からの質問は終わりますが、御答弁によりましては質問席からの再質問も行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。(降壇)
〔市長(首藤正治君)登壇〕
○市長(首藤正治君) ただいまの堀田議員の御質問にお答え申し上げます。
まず初めに、北方・北浦両地域への視察についてのお尋ねでございます。
まちづくりを進めていく上では、市民の皆様と行政とが情報や理念を共有するということ、これが大変重要なことと考えております。
そのようなことから、旧二町の地域の実情でありますとか、特性でありますとか、こうしたことを知るということは、ぜひとも必要であると考えておりますので、できるだけ早い時期に、それぞれの地域各地を見させていただきたいと思っております。
次に、中核都市に向けた本庁舎建てかえのための基金についてのお尋ねでございます。
御案内のとおり、本庁舎は建築後、もう既に五十年が経過しておりまして、老朽化が進んでおります。平成十五年度に「市庁舎劣化度診断調査」を行いまして、また、現在「耐震診断調査」を実施しているところでございます。
今後は、それらの調査結果を踏まえながら、将来の新庁舎建設も含め、中長期的な営繕計画を総合的に検討してまいりたいと考えているところでございます。
以上のようなことから、新庁舎建設につきましては、重要な課題の一つであり、市民の皆様のコンセンサスを得ながら、現在の庁舎建設整備基金の積み立てなどについて検討していく必要があるものと考えております。
次に、
過疎対策事業債についてのお尋ねでございます。
過疎債は、他の地方債に比べて、地方交付税による財源措置の割合が大きい大変有利な地方債でございますから、
過疎地域自立促進計画に掲げました事業の推進に必要な財源確保という観点からも、この制度を有効に活用していきたいと考えているところでございます。
しかしながら、合併に伴いまして、投資的な事業費の増加が見込まれるところでもございますので、今後、市債の借入額も増大してくることが予想されております。
このため、過疎債の借り入れに当たりましては、健全な財政運営ということを基本としまして、他の地方債との借り入れの調整を図るなど、借り入れに伴う将来の公債費負担の影響も十分に見きわめながら、効果的、効率的な運用に努めてまいりたいと思っております。
次に、地域振興基金についてのお尋ねでございます。
地域振興基金は、合併特例債を活用して、基金の造成を行うものでございまして、新市における一体感の醸成でありますとか、旧市町村単位における地域の振興を図ることを目的として設置されるものでございます。
具体的には、基金の運用利子を活用いたしまして、イベントの開催でございますとか、旧地域単位におけるコミュニティ活動や自治体活動などへの助成事業を行うことができる大変有効なものでありますので、今後、設置に向けて検討を進めてまいりたいと思っております。
次に、合併特例債についてのお尋ねでございます。
合併特例債は、合併した市町村だけに認められ、地方交付税による財源措置の割合が大きい、これも非常に有利な起債でございますので、この制度を最大限に活用していくことは当然のことであると考えております。
しかしながら、合併後十年間に限定された制度である上に、すべての事業が無条件に合併特例債の対象として認められるわけではなく、新市建設計画に基づく事業で、合併市町村の一体性の速やかな確立を図るために、また、均衡ある発展に資するため、あるいは新市町村の建設を総合的かつ効果的に推進するために行う公共的施設の整備事業のうち、特に必要と国が認める事業だけが対象となるものでもございます。
本市では、起債可能な額は約二百二十五億円となっておりますが、後年度の公債費負担も考慮しながら、広域的な事業に充当していきたいと考えておりますので、その配分ということについては、これはそれぞれの地域に配分するといった考え方ではなく、対象事業としての要件や必要性、優先順位等、さまざまな面から検討し、最大限の活用が図られるよう調整を図っていく必要があると考えているところでございます。
次に、行財政改革におけるリーダーシップについてのお尋ねでございます。
議員御指摘のとおり、価値観やライフスタイル、あるいは社会構造の変化ということに伴いまして、市民ニーズも多様化してきております、そして高度化もしてきております。そして行政需要ということにつきましても、今後ますます増大してくるものと思われます。
しかしながら、現在、地方は税収の伸び悩みでありますとか、地方に対する国の関与の低下によりまして、取り巻く環境はさらに厳しくなることが予想されております。本市においても、財政状況がこれまで以上に厳しくなってくるものと考えているところでございます。
そのような中におきましても、市民サービスを安定的に提供することが行政の大きな使命でございますので、それを確実に担うことができるように、私みずからが先頭に立って事業の選択と重点化を適切に判断しながら、健全な財政基盤の確立のための行財政改革を推進していく所存でございます。
以上でございます。
(降壇)
〔市民環境部長(飯干泰志君)登壇〕
○市民環境部長(飯干泰志君) お答えいたします。
アスベスト問題に対するお尋ねでございます。
本市のアスベストにつきましては、旧北方・北浦両町も含め、二百四十五カ所について実態調査を行ったところです。
その結果、旧延岡市において、水道局の祝子水源と西階水源ポンプ場の自家発電室、下水処理場の伊形ポンプ場電気室及び大瀬町街区公園に展示された蒸気機関車についてアスベストを一%以上含有する吹きつけ材等の使用が確認されましたが、これらの施設につきましては、十八年度までにアスベストの除去等の対策を実施する予定でございます。
一方、民間の建築物につきましては、昭和三十一年から平成元年までに建設された床面積、おおむね一千平米以上の建築物三百七十七件について調査を行った結果、露出してアスベストを含有する吹きつけ材が使用されている建築物が旧延岡市で二十一件確認されております。
このうち九件は既にアスベストの除去等の対策を終えており、残りの十二件につきましては、現在、市の建築サイドで自主点検の実施や改善等を指導しているところでございます。
○議長(稲田和利君) 堀田定加議員の再質問を許可いたします。
○五四番(堀田定加君) 壇上からの質問に対しましては、おおむね理解をするに足る御答弁であったと思っております。
それでは、再質問を五点ほどさせていただきます。
まず、視察についてでありますが、首藤市長、鋭意地方にも視察に行きたいということでありますが、その視察の中身を私は問うておるのであります。例えば、地域のさまざまな協議会に市長は参画されるでしょうし、そのときには各地域の幹線道路を行ったり来たりすることありますが、そういうことではなくして、地域の一歩でも二歩でも奥に自分の足で入ってみて、そして自分の目で確かめると。私の、足で踏みしめ目で確かめてというのは、そのことを言っているのであります。
例えば、私たち北浦で言うならば、基幹産業は何かと問われれば、ストレートに水産業ということで答えます。しかし、一歩中に入れば、農林・農産物・田畑にはさまざまな作物が栽培をされております。そういうものを自分の目で確かめないと、わからない部分があると思うんですね。
例えば、北方町にすれば、一口に言えば農林業ですね。しかし、地域を少しでも離れて、作物の栽培内容も大きく違ってくる。そういうものは自分の目で確かめる以外にはないと思いますので、どうかスケジュールを、公務多忙とは思いますけれども、スケジュールを調整しまして、我々北浦では一日もあれば、そう一軒一軒、選挙運動みたいに戸別訪問しろというわけではありませんので、でき得る限り地域の奥へ入っていただくと、こういうことを言っておるのであります。その考え方をお願いいたします。
そして、新庁舎建設でありますが、私は、市長、否定的な、もちろんこの財政の厳しい現実は直視をしなければなりません。これから目を離すことはならないと思いますが、しかし、市長が掲げる「元気な延岡の創造」構築、これに向けての発進ということでありますから、今は新築をするんだということは言えないかもしれませんけれど、心の内でその気力といいますか、気迫といいますか、迫力といいますか、そういうものは心の内にとめ置いていただきたいと思います。
と申しますのは、これから将来、延岡市を背負って立つであろう若者、子供たちに中核市となって、延岡市のあるべき姿というものは、この新築がすべてとは言いませんけれども、明るい発進材料として、私は大きく糧になるのではないかと考えるものでありますので、抽象的で申しわけありませんけれども、心の中にはそれぐらいの強い意志というものを市長には持っていただきたいと思っております。そのあたりの気持ちのあり方をお願いいたします。
そして、地域振興基金でありますが、昨日、日銀も量的緩和の解除ということを決定したように報道されております。ということは、運営利子で果実で地域のイベント経費に充てるということでありますから、地域のイベントということであれば、そう何百万、何千万という経費がなくても、地域で知恵を出し合って、そしてイベントの経費に充てることができると思うんですね。そういう意味から考えますと、これからは利子が、おいしい果実が得られる可能性が出てきたということでしょう。そういうことで、国債に運用するのか、あるいは違う方面でいろいろな金融商品で運用するのかは当局の御判断によると思いますが、積極的に基金積み立てを運用して、ぜひとも地域のイベント等の経費に充てていただきたい。このように考えますが、いま一度お考えをお伺いいたします。
そして四点目、合併特例債でありますが、限度額二百二十五億円。現時点での運用見込み額、そして残りですね。その残りにおいても、その必要性、対象事業としての要件が整えば、もちろん市長の答弁にもありましたけれども活用していくと、このように理解をしてよろしいのかどうか。
そして五点目、民間のアスベストでありますが、民間の建造物については二十一件アスベストを含有する吹きつけ材が使用されている。このうち九件は既に対策は終えている、残りの十二件については自主点検、改善等を指導している。私がお聞きしたいのは、その後の対策なんですね。その後は除去ということになるのか、あるいは自主点検を将来もずっとしてくださいということなのか、指導をして、将来もそのまま指導ということで終わるのか、その先のことをお尋ねいたします。
以上、再質問よろしくお願いいたします。
○市長(首藤正治君) お答え申し上げます。
まず初めに、視察についての重ねてのお尋ねでございました。
足で踏みしめて目で確かめて、そして五感で感ぜよという御指摘でございました。
私自身も、これまで旧延岡市内は本当につぶさに見て回っておりますので、これからは同じく旧北浦町、旧北方町の地域につきましても、そうした形で実際になるべく奥までといいますか、細かいところまで見させていただければと考えております。
それから二番目、新庁舎につきましてでございました。
これは、財政的な状況ということももちろんございますが、長期的な、これからの延岡の姿、延岡の市役所の姿ということも考えるに当たって、いつまでも先延ばしをしていいということでも当然ないわけでございますので、じゃあどういう形で、それを将来的には建設をしていくのかということは、これは一つの責務として心の中に持っておかなければいけない課題だと認識しております。ぜひそういう形で、これから検討していきたいと思います。
それから三番目でございました地域振興基金の活用についてということでございますが、これも日銀の政策の転換ということもございまして、これから先、イベントなどの経費に充てるための果実がこの基金からある程度生まれてくるということもございますが、その果実がこれからその金利ということも当然ございますので、なるべく大きい果実が実を結んでくれるといいなと期待しているところでございます。
そして四番目でございます。合併特例債でございます。
合併特例債についてのお尋ねでございましたが、具体的な事業といたしまして、新清掃工場の建設でございますとか、それから消防庁舎の建設、それからCATVのエリア拡大事業、こうしたものを中心としながら充てていきますが、残りについては突発的な事業ということもございますし、今後、内容については検討しながら、そうした突発な事業にも充てるということで御理解をいただきたいと思っております。
以上でございます。
○市民環境部長(飯干泰志君) お答えいたします。
民間施設についてのアスベスト問題なんですけど、基本的に民間施設につきましては、県からの依頼に基づいて調査したところでございます。残りの施設につきましては、除去とか封じ込めとか、対策についてはいろいろあろうかと思いますけど、そういうものにつきまして一応、再度そういう形で指導をしていきたいと。
また、これにつきましては、国の方でも財源等そういう措置なんかも検討されておりますので、そういうものを含めまして、今後、指導、点検をまた強化していきたいと思っています。
以上でございます。
○議長(稲田和利君) これをもって堀田定加議員の総括質疑及び一般質問を終わります。
議事の都合により、しばらく休憩いたします。
午前十一時三十六分 休憩
午後 一時 零分 再開
○議長(稲田和利君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。
これより一一番 甲崎公雄議員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。
〔一一番(甲崎公雄君)登壇〕
○一一番(甲崎公雄君) 私は、日本共産党、前北方町議の甲崎公雄です。
日本共産党市議団は、先日亡くなられた伊藤一郎さんが一九五五年、一人から出発し、私の合併在任特例によって、今回初めて三名の議員団になりました。伊藤一郎さんの意思を受け継いで、延岡市民の皆さんの命と財産、暮らしを守るために全力を尽くす思いを込めて一般質問を行います。
まず最初に、
神話高千穂トロッコ鉄道についてであります。
昨年、九月六日、宮崎県を襲った台風十四号により壊滅的な被害を受けた第三セクター高千穂鉄道は、十二月二十七日に全面廃止が決まりました。沿線住民の「鉄道を残して」の強い願いから、高千穂町の民間団体による発起人会が、ことし一月十九日、新会社名を「
神話高千穂トロッコ鉄道株式会社」と決定し、今月十五日に設立総会が開かれ、来月の十五日から高千穂に高千穂−日之影温泉駅間の運行を目指し、将来は延岡までの全線復旧を目指していますと夕刊デイリーが報じています。
また、朝日新聞によりますと、七年度以降に槙峰駅まで延伸し、道路と鉄道両用の新型車両導入なども検討し、設立委員会事務局は、人気のある高千穂観光や日之影町が目指す森林セラピー基地などとタイアップした一つの公園内の乗り物と位置づけ、鉄道の付加価値を高めると報じております。
私は、延岡市に暮らす沿線住民の、特に子供や高校生、お年寄りの皆さんのためにも、この鉄道は絶対に必要だと思います。
この新会社は、全国から支援金を十億円募ることにしております。既に資本金目標五千万円も突破しているとのことであります。首藤市長は、支援に対してどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。
なお、つけ加えますが、昨年十二月二十九日付の「レールが泣いている」という見出しの夕刊デイリー新聞を松竹の映画監督 山田洋次さんのもとへ送りました。山田さんは、いまや世界で名の知れる映画監督であります。日向市の山田会のメンバーが日向に寅さんを呼ぼうと働きかけをし、しかし、渥美 清さんが亡くなり、寅さんの撮影はできませんでした。日向市には、山田さんはもう何度も訪れられております。ことしの十一月は、今、撮影中、もうすぐ終わりますが「武士の一分」の試写会と山田さんの講演が予定されております。十二月に全国封切が予定されております。
「レールが泣いている」の夕刊デイリーを見た山田さんのはがきを紹介しますと、次のようにしたためられておりました。
災害の生々しい写真をちょうだいいたしました。大変な目に遭ったんですね。心からお見舞いの言葉を、そして高千穂鉄道よ、永遠に。としたためられていました。できるだけ早く
神話高千穂トロッコ鉄道の撮影に来てもらいたいと思っておりますので、首藤市長からもぜひお願いしていただけたらと思います。十一月には日向に来られますので。
日之影町出身の漫画家であります赤星たみ子さんも、高千穂鉄道に対して大変な思いを持っておられるように思います。全国からお客さんが来て、延岡駅から高千穂までトロッコ鉄道に乗ってもらえる日が早く来ればいいと私は思っております。
次に、豪雨災害対策について質問いたします。
歴史に残る台風十四号は、五ヶ瀬川流域に暮らす住民に甚大な被害をもたらしました。今なお多くの被災者は、あの日から半年が過ぎたというのに、昨年九月六日以前の生活に戻ることはできておりません。仮設住宅で暮らす被災者、借家住まいの被災者の気持ちを思うといたたまれません。新築しても、その資金づくりのために田畑を手放さなければならない被災者。二〇〇四年、そして二〇〇五年と、毎年床上浸水の被害を受けた被災者は、やがて来る台風の季節におびえなけれななりません。
国交省は、昨年十一月十八日、五ヶ瀬川の岩熊井堰までを激特事業に採択し、夏田地区も含めて二百十二億円もの巨額の費用を投じて、今、工事が進められております。北方町では、水防災事業が六年前に採択され、地元住民も、これで安心して暮らせると喜んだものでした。しかし、平成五年の台風のときの水位での工事だったために、かさ上げしても被害を受けました。今、笠下地区で工事が進められています。
先日の県議会では、県は水防災事業の見直しを考えているとのことでした。しかし、これには、城、八峡、早日渡地区は含まれていません。下曽木地区においては、県は輪中堤の工法をとり、地元住民はかさ上げを要望し、いまだに工法は決定していません。この下曽木地区が決定しなければ、上流の柳瀬地区も工事ができません。川水流も県は道路をかさ上げという方向でおりますが、なかなか地権者の同意も含めて難しい状況にあります。そして、現実も富山区長さんが市長に対して陳情しておられましたが、これらを含めて、すべての被災者が安心して暮らせるように、国や県に働きかけをしていただきたいと思います。また、北方町に来ていただいて、被災者の声を聞いてほしいと思います。
昨年、十二月十八日、京都市で開かれた市民が進める温暖化防止二〇〇五シンポジウムで、気象研究所の主任研究官が、地球温暖化とともに、台風など強い熱帯低気圧がふえるという最新の模擬実験結果を報告しました。そして、これまで考えられなかった規模の暴風雨災害がもたらされるおそれがあると警告しました。そして、強い雨が降るケースが増加すると予想しています。
このように、専門家が警告しているのですから、早急に整備を進めなければならないと思います。
曽木川においては、堤防を一メートル以上も越水し、濁流と化しました。堤防自体にも被害が及びました。地元・県・そして国交省に直接出向いて働きかけをしていただけるか、答弁をお願いいたします。
次に、TRを利用されていた住民の交通手段の確保についてお尋ねいたします。
特に高校生やお年寄りの方たちは大変困っています。鉄道がなくなった曽木駅では、吐合や川水流まで歩いていかなければなりません。曽木駅にも宮交の小型バスでも運行してもらえるよう、市の方から働きかけをしていただけないでしょうか。
また、八峡、滝下、槇峰方面も台風十四号のため道路が壊れ、今バスが運行しておりません。沿線住民の足の確保を一日も早く実現していただきますよう、よろしくお願いいたします。このことについて答弁を求めます。
次に、城山公園についてお尋ねします。
私が子供のころは、城山公園には、動物園もあり多くの家族連れでにぎわっておりました。今、子供のいる家庭は、郊外や日向市、宮崎市に、休日など出かけ、城山公園を訪れる家族は少ないように思います。子供たちの好きな動物を一種類でも構いませんから、公園の片隅に動物を飼うとか、季節ごとの花をたくさん植えるとか、そういった再整備の考えがないか、お尋ねいたします。
また、延岡のシンボルは何と聞かれたとき、うまく言えません。私も若いころ、日本中を仕事で旅しましたが、城のある風景は実に美しいものがあります。首藤市長も学生時代を京都で過ごされ、京都や奈良の美しさは体感しておられるのではないでしょうか。子供たちが大人になっても住み続けたくなる延岡にするためにも、延岡城があったらと思えてなりません。いろんな問題もあって大変でしょうが、長期的にとらえて、この延岡城建設に対しての首藤市長に思いをお聞かせ願いたいと思います。
以上で壇上での質問を終わり、不足の点は質問席で行います。
(降壇)
〔市長(首藤正治君)登壇〕
○市長(首藤正治君) ただいまの甲崎議員の御質問にお答え申し上げます。
まず初めに、高千穂鉄道再開のための支援についてのお尋ねでございます。
御案内のとおり、昨年の台風で甚大な被害を受けた高千穂鉄道につきましては、さきの臨時株主総会におきまして、第三セクターによる経営を断念したところでございまして、現在、その清算手続の準備を行っているところでございます。
こうした中で、新聞等で報道されておりますように、高千穂町の民間団体を中心として、高千穂〜槙峰間を運行する新会社設立の動きがございますけれども、この件につきましては、具体的な事業計画、あるいは資金計画など、詳細なお話についてはまだ伺っていない段階でございます。
また、このような動きの中で、これまでの経緯等を踏まえて、県は、再び新会社の経営に参画するということは差し控えたいという意向を示しておりますが、本市としての支援につきましては、そうした県の意向でございますとか、沿線自治体の動向等を踏まえながら、これから判断をしてまいりたいと考えているところでございます。
次に、延岡城の建設についてのお尋ねでございます。
延岡城跡の整備につきましては、現在「延岡城跡保存整備計画」に基づきまして、公園整備の中で進めているところでございます。
この中で、三階櫓など建造物の復元につきましては、最終目標としてその整備を目指しているところではございますが、城の土台であります石垣の修復や資料の調査、あるいは既存施設の撤去など、こうした多くの課題が残されております。
また、延岡城跡は、県内唯一の本格的な近世城跡として大変貴重な文化財でございますので、石垣など現存する遺構を改変することのないように、慎重にこれは取り扱って、史実に基づいた形で後世に残していかなければいけないと考えております。
したがいまして、長期的な取り組みになるものと思われますけれども、本市の歴史的遺産をまちのシンボルとして生かすという観点から、その整備に向けてこれからも努力を続けてまいりたいと思っております。
以上でございます。
(降壇)
〔企画部長(楠葉秀三君)登壇〕
○企画部長(楠葉秀三君) お答えいたします。
初めに、高千穂鉄道の代替交通手段の確保についてのお尋ねでございます。
高千穂鉄道の代替交通手段につきましては、宮崎交通が運行しております延岡駅前バスセンター〜高千穂バスセンター間の従来のバス運行ダイヤに加えまして、朝夕の通勤・通学者の交通手段を確保するために、宮崎交通の御協力によりまして、急遽、二・五往復の増便を図り、対応しているところでございます。
次に、台風被害による不通バス路線の代替交通手段についてでございますが、議員御指摘の不通バス路線は、県道北方〜高千穂線の城小学校前の路肩が崩壊したことにより、県道沿いの蔵田地区から高千穂町間のバス路線が不通となったものでございます。
こうしたことから、現在、延岡土木事務所により復旧工事が進められているところでありますが、全面復旧は八月下旬ごろになる見通しとお聞きしております。
こうした中、仮復旧により四・五メートルの幅員が確保されまして、片側交互通行が可能となっており、バス通過のための十分な安全性が確認できれば、バスの運行も可能であるということから、宮崎交通に早急なバスの運行をお願いしているところでございます
以上でございます。
(降壇)
〔都市建設部長(岡田博志君)登壇〕
○都市建設部長(岡田博志君) お答えいたします。
曽木地区における水防災対策特定河川事業についてのお尋ねでございます。
曽木地区の水防災事業では、家屋が密集しているために、かさ上げ工事が物理的に困難であるほか、上下水道・電気・電話などのライフラインの移設、仮設住宅の確保、事業対象外家屋の出入り口の確保等、困難な問題に加えて、かさ上げと輪中堤の工法比較において工事費に倍以上の開きがあり、輪中堤の工法選択がなされたと伺っており、工法の変更は容易ではないものと考えております。
また、事業区域につきましては、先週開催された県議会におきまして、事業区域の拡大など、計画の見直しを国と協議していきたいと県当局から答弁がなされておりますので、情報の収集に努め、必要に応じまして、地元の皆様とともに要望活動にも取り組みたいと考えております。
次に、憩いの場としての城山公園の再整備についてのお尋ねでございます。
城山公園につきましては、当初、都市公園として歴史性、文化性を生かした公園づくりを基本方針として基本計画を策定し、平成元年より国の事業認可を受け、これまで遊具広場や大手門、管理事務所、便益施設、駐車場整備のほか、発掘調査や用地買収など行い、現在までに六四%の進捗率となっております。
この間、平成四年ごろからは、文化財保存の見地から史実に基づいた公園づくりを要望する市民の声が強くなり、城山公園整備検討委員会を発足し、市民の意見を聞きながら、基本計画の見直しを行い、整備を進めているところでございます。
今後は、平成二十年度までに北側駐車場を整備し、その後、園路や修景施設等の整備を行っていく計画になっております。
これからも史実に基づき、延岡市のシンボルとして、また市民の憩いの場として、歴史を感じる公園整備を進めていく予定でございます。
以上でございます。
(降壇)
○議長(稲田和利君) 甲崎公雄議員の再質問を許可いたします。
○一一番(甲崎公雄君) 失礼しました。さっきは、合併特例債について、前回の質問の答弁があったものですから割愛させていただきました。どうも申しわけありませんでした。
神話高千穂トロッコ鉄道についてでありますが、今、五千万円以上が突破しているということであります。全国で十億円の支援金を募っているということでありますが、今、延岡市の市民も、まだ一応四月十五日の予定は日之影温泉駅までということでありますが、将来は槙峰、そして将来は延岡までつなげたいという意向のようでございます。市長におかれましては、そういう市民の利用者が将来出てくる状況にあると思いますから、延岡市として、この支援金に対してのとらえ方といいますか、そういうことについて支援をする気がないか、お尋ねいたします。
それから、豪雨災害対策についてでありますが、先ほども申しましたように三つの地区は見直しに入っておりません。ぜひとも市長みずからが、県そして国交省に対して、じかに水防災事業に入れてもらえるよう強く要望していただきたいと思いますが、その点お尋ねいたします。
それと、先ほども申しましたように、もう六年が経過しております。いまだにめどが見えておりません。県は輪中堤、地元はかさ上げ、平行線であります。どうか、市長も大変多忙であると思いますが、やがて台風シーズンがやってきます。どうか市民の中に、被災者の中に入っていただいて、そういう方向を一緒に見出す方向に持っていただけたらと思いますが、その点についてもお尋ねいたします。
それから、県は今、上崎の橋がかかっておりますが、その上流を掘削するということでありますが、今、五ヶ瀬川では吐合の、いわゆる鹿越も多くの被災者が出ました、あの鹿越の堤防に近いほど川底の土砂が堆積しております。その上流の角田地区の堤防にも、堤防に近いほど、見てもらったらわかりますけども、大変な土砂が堆積しております。ぜひともこれも取り除いていただきたいと思いますので、このことも含めて県・国に対して要望していただけるのか、お尋ねいたします。
それと、曽木川ですけども、先ほども申しましたように、あの台風十四号、午後二時ぐらいでは堤防を一メートル以上も超えて濁流と化しました。堤防も裏の方が壊れております。今度、今あのような台風が来たら堤防が決壊し、家が流される状況にございます。急いで、一日も早くこの堤防の復旧工事、また、このTR鉄橋の川底も大変、昔はあの中洲に牧場、牛の子の市場がありましてトラックが往来しておりました。しかし、今は軽トラがやっと通るぐらいです。もう土砂が大変川底から高くなっております。ぜひともこの土砂も急いで取り除いていただきますよう県・国に対して強く要望していただきますよう、よろしくお願いいたします。このことについての答弁も求めます。
それと、今まで高千穂鉄道を利用されておりました曽木駅、曽木川流域の人たちですけども、特にお年寄りの人たちが大変困っております。何とか宮交さんにお願いしていただいて、小型バスでも結構ですから、この県道に曽木駅の方にバスを乗り入れてもらえますよう市からも働きかけをしていただけますか、お尋ねいたします。
以上です。
○市長(首藤正治君) お答え申し上げます。
まず、
神話高千穂トロッコ鉄道株式会社の件でございますが、市として支援をということでございました。
これにつきましては、先ほどの答弁についての重ねての御質問でございましたが、市としての支援ということにつきましては、これまでの県の御意向でありますとか、それから、今はまずは槙峰から高千穂までということでございます。その沿線の自治体の動向ということもございます。こうしたことを踏まえながら、これから支援の可否ということもあわせて判断をしてまいりたいと考えております。
そして、水防災事業についての国・県に対する要望をぜひとも強くということでございました。
このことにつきましては、重ねて国・県に対して要望をしていきたいと考えております。また、同じく現地の状況をあわせて、視察ということも含めて見させていただいて、そして、これもその要望に生かしていきたいと考えております。
また、河川の掘削でございますとか、それから堤防の問題ということもありました。こうしたこともあわせて、改めて国・県に対してしっかりと要望していきたいと考えております。
以上でございます。
○企画部長(楠葉秀三君) お答えいたします。
不通バス路線の早期再開についてでございますけれども、住民の皆様の御不便は十分理解できますので、宮崎交通さんへ再度、強く運行再開のお願いをしてまいりたいと思っております。
以上でございます。
○議長(稲田和利君) これをもって甲崎公雄議員の総括質疑及び一般質問を終わります。
これより七番 河野広美議員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。
〔七番(河野広美君)登壇〕
○七番(河野広美君) 北桜会の河野広美です。よろしくお願いいたします。
二十三人目となりますと、皆さんも少し疲れているようでございます。眠たくなっている人もおられますので、目の覚めるような質問をしたいと思いますので、市長も目の覚めるような答弁をお願いいたします。
それでは、通告書に従い、一般質問を行います。
まず初めに、北方町、北浦町のまちづくりについて、三点ほどお伺いいたします。
私は、合併の最大のねらいは市町村の体制強化と行政の効率化と思います。合併が求められる理由として、国と地方の財政危機からの脱却のためだけではなく、分権化、生活圏の広域化、少子高齢化に対応した行政サービスを担う受け皿づくりと思っております。
一点目は、合併をすることで、合併をする前の町民の声を聞きますと、一番不安に思っていることは、
一つ、延岡市の中心部がよくなり、周辺部が取り残されるのではないか。
一つ、旧二町の議員の数も減り、今後は地域の声が反映されないのではないか。という意見が、北方町、北浦町も多かったようです。
地方交付税の大幅な削減により、今までできたことができない。団体等への補助金があったのがなくなる。また、地域の交流も薄れるのではないか。合併をすることによって、メリットよりもデメリットの方が目立つような考え方になるわけですが、そのデメリットの部分をなくすために、市長の施政方針の中にもありましたように、平成の大合併は地方繁栄のチャンスととらえるべきである。今後は、新市建設計画に基づく積極的な施策の展開により、延岡市の発展を目指していくことはもちろんのこと、地域住民の相互の交流、連帯による新市一体感の醸成ときめ細やかな地域の振興を図っていくということです。私もそう思います。
そこで、具体的に北方町、北浦町をどのようにしていこうと考えておられるのか、市長の御所見をお伺いいたします。
次に二点目は、「みなし過疎」についてでございます。
過疎地域自立促進特別措置法に基づき、新生延岡市は「みなし過疎」に指定を受けました。このみなし過疎と合併特例債をうまく活用すれば、いろんな事業、施策を講じることができると思うのですが、北方町、北浦町、旧延岡市周辺にどのように活用されていくのか、市長にお伺いいたします。
次に三点目でございますが、首藤市長は、さきの市長選挙において、市民の目線に立った市政運営と経営感覚による行財政運営を訴えておりますが、旧北方町、旧北浦町は選挙に参加していないわけですから、首藤市長がどのような考えで、何をやるつもりなのかということはわかっていないと思います。そのためにも、地域の現状を把握し、市長の考えを伝えることが必要だと考えますので、北方町、北浦町管内の視察をするべきではないかという質問だったのですけれども、堀田議員の答弁の中で実施するということでしたので、それではいつごろ実施される予定なのか、お伺いいたします。
次に、アスリートタウンのまちづくりについて、二点ほどお伺いいたします。
アスリートタウンづくりというのは、延岡市のイメージの向上、交流人口の増大を図り、スポーツイベントの充実や新たな合宿やイベントの誘致に取り組むとともに、推進体制の整備充実を図り、市民と一体となって取り組んでいくということだと思います。
現在、「ゴールデンゲームズinのべおか」「延岡西日本マラソン大会」「磯貝杯九州少年柔道大会」など、また、トップアスリート等による講演会、実技講習会が行われているわけですが、私も「ゴールデンゲームズinのべおか」を近くで見たことがありますが、トップアスリートたちが目の前を走る姿を間近に見ると大変興奮し、市民が一体となって応援をする姿を見ますと、何か熱いものを感じました。
そこで一点目は、二月二十日に延岡市、北方町、北浦町が合併をし、新延岡市としてスタートしたわけですから、その日を記念し、二月二十日前後に北方町から北浦町まで一本の線で結ぶ駅伝大会のようなスポーツイベントを企画する考えはないか、市長にお伺いいたします。何か一つのイベントを旧一市二町の住民が一体となってやることは非常によいことだと思うし、それが人づくり、まちづくりにつながるのではないかと私は考えます。
二点目は、キャンプ地の誘致についてであります。
本県は、全国的にプロ野球、サッカーチームのメッカでございます。昨年は延べ七万人の選手がキャンプに参加し、約六十万人の観光客が訪れ、経済効果は、県全体で約百二十三億円と言われております。キャンプ地のほとんどが県南、県央に集中しております。延岡市では西階陸上競技場でサッカーJ2ベガルタ仙台が一月三十一日から二月十七日までキャンプをしました。
以前、プロ野球チームの近鉄が昭和四十四年ごろから約六年間、韓国のプロ野球チームの三星ライオンズが昭和六十三年から平成四年と平成六年にキャンプをした経緯があるわけですが、施設整備の充実という点では問題があるでしょうが、プロ野球チーム、社会人野球チーム、サッカーチームなど、キャンプ地の誘致プロジェクトチームというのをつくり、積極的に行う考えはないのか、市長にお伺いいたします。
次に、農林業の対策と後継者問題についてお伺いいたします。
北方町の基幹産業である農林業の後継者問題であります。
なぜ後継者がいないのか。その答えは明白であります。それは、農業、林業だけでは生活をしていけないからであります。
今の現状を見ますと、平成十五年度延岡市の専業農家数三百三十八戸、兼業農家数七百八十一戸、北方町専業農家数百十二戸、兼業農家数四百十五戸、北浦町専業農家数二十八戸、兼業農家数百十戸。兼業農家の比率を見ますと、延岡市七〇%、北方町七七%、北浦町八〇%、いかに兼業農家の割合が高いかということです。これを維持していくためには、農畜産物や木材の価格の安定、若者の働く場をつくることです。
それから、我が国は食料の自給率が大変低いということです。平成十四年度でフランスは一三〇%、アメリカ一一九%、ドイツ九一%、イギリス七四%、韓国で四九%です。日本は昭和四十年度には七三%ありましたが、今では四〇%に低下しております。世界の人口も、現在六十三億人から二十五年後には八十三億人まで急増すると予測されております。
国連食料農業機関(FAO)は、対応するには、穀類など主要作物の五〇%増産が必要と試算をしています。今後、異常気象、人口の増加等による世界的な食料不足が予想されます。
日本は、世界一の農産物輸入国です。輸出国が食料不足に陥ったら日本はどうなるでしょうか。
そこで、我が国にとって食糧の安定供給を脅かすことがないような取り組みを今からしていくべきではないでしょうか。
水源涵養や災害防止、病害虫発生の抑制などのために、田んぼには米、麦をつくり、畑には野菜をつくり、山には植林、手入れをしていかなくてはいけないと思います。
今後は、認定農家数をふやし、営農集団の活用、集落営農の推進、若者が働く所、企業誘致を積極的に行うべきではないかと私は考えます。つまり、農林業の振興、雇用の場の確保、この点を市長はどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
次に、県道北方・北郷線、川水流橋のかけかえについてお伺いいたします。
この川水流橋は、門川町、美郷町方面から国道二一八号線に連絡するための五ヶ瀬川にかかる橋でございます。昭和三十二年にかけかえられ、現在四十八年間たっております。老朽化しております。
この川水流橋は、全長二百七十メートル、幅四・四メートルです。ところが、水害にたびたび遭っているために、一本の橋でありますが、その途中で橋の幅が変わっているのです。それがわからずに進行してきて離合できない状況や、特に近年では大型車両の通行量がふえ、橋の上で渋滞が起こる状況さえあります。
それから、昨年の台風十四号により、国道二一八号線が不通になりました。そのときの非常時の迂回路路線となり、あわせて、災害時に避難所と指定されている中山の勤労者体育館に行くための唯一の橋でもございます。
県内一時間構想による国道三八八号、県道二〇号北方北郷線、県道四九号土々呂北方線の整備により、この路線の利用者が急増しております。また、この橋は子供たちの通学路にもなっており、歩道もなく、事故など心配されるところです。
以上のことから、川水流橋の早急なるかけかえが必要と考えますが、市長はどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
次に、県道二一四号上祝子綱の瀬線、県道二一五号大保下曽木停車場線の改良についてお伺いいたします。
県道二一四号上祝子綱の瀬線につきましては、平成十六年十二月末日に、当時の米良県議長、延岡土木事務所長、東臼杵農林振興局長さんなど、視察していただきましたが、改良は早急には難しいだろうということでした。
この県道二一四号線は、日之影町に隣接し、自然豊かな観光資源があります。鹿川渓谷、キャンプ場、県内外観光客も、平成十六年度、約一万四千人を数えております。全国的に有名なロッククライミングの比叡山の路線でもあります。改良の進捗率は、平成十六年四月現在、わずか二・一%です。県道二一五号大保下曽木停車場線は、平成四年七月に県道二一五号・二一八号、整備促進期成同盟をつくり、今まで何度も陳情、要望を繰り返してきましたが、改良の進捗率は平成十六年四月現在、八・六%となっております。両県道とも市内に出るには一時間、場所によっては二時間近くも要する路線でございます。緊急時、救急時など、地域住民の福祉向上を図るためにも、どうしても改良が必要でございます。この両県道は、首藤市長が先頭に立って県・国に要望していかなくては前に進みません。
以上のことから、市長はどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
以上で壇上からの質問は終わります。
(降壇)
〔市長(首藤正治君)登壇〕
○市長(首藤正治君) ただいまの河野広美議員の御質問にお答え申し上げます。
まず初めに、北方・北浦両地域のまちづくりについてのお尋ねでございます。
旧二町地域のまちづくりにつきましては、新市の一体感の醸成とともに、きめ細やかな地域振興を図っていくために、ケーブルテレビ網でございますとか、道路の整備を重点項目として取り組むことにいたしております。
しかしながら、何といいましても、大切なことは「自分たちの住む地域は、自分たちで築く」というスタンスで取り組んでいくことではないかとも考えております。
そのようなことから、今後のまちづくりの展開につきましては、それぞれの地域協議会の皆様の御議論や地域住民の皆様のまちづくり活動というような部分をもとにしながら、新市建設計画に掲げた施策の具体化を図ってまいりたいと考えているところでございます。
次に、過疎債及び合併特例債の活用についてのお尋ねでございます。
過疎債につきましては、これまで過疎地域の指定を受けていた旧北方・北浦両町のエリアを中心に、そして合併特例債につきましては、新市全域を対象としながら活用を図っていくことになるものと思っております。
また、これらの財政支援措置は、新市の一体的発展を目指すという観点から、効率的・効果的に運用することが求められておりますので、事業の選択に当たりましては、それぞれの制度の趣旨を踏まえるとともに、事業の規模や実施範囲などを基準に、個別具体的に検討してまいりたいと存じております。
次に、北方・北浦両地域の視察をいつごろ実施するのかというお尋ねでございました。
新市のまちづくりにおきましては、市民と行政が、お互いの考えやそれぞれの実情というものを理解し合って、そして思いを一つにして、さまざまな取り組みに臨むことが重要であると考えております。
そのようなことから、旧二町につきましても、地域の実情を把握することが何よりも大切でございますので、地域各地を見させていただきたいと考えておりますが、その時期につきましては、これからスケジュール調整をさせていただきながら、できる早い時期にと考えておるところでございます。
次に、駅伝大会の開催についてであります。
新市の一体感を醸成するという意味でも、旧一市二町の住民が主体となってイベントを開催することは大変よいアイデアであると思っております。
御提言の二月二十日前後の駅伝大会となりますと、延岡西日本マラソンやさくらマラソンとも日程が重なってまいりますので、今後、記念イベントとなるようなものを、スポーツに限らずほかの文化的な行事も含めて、幅広く御意見を伺ってみたいと考えております。
次に、スポーツキャンプの誘致についてでございます。
現在、「スポーツランドみやざき」という構想のもとで、本県ではプロ野球やサッカーのJリーグ、その他多くのスポーツのチームがキャンプを行っております。
本市においても、ことしになって既にJリーグのベガルタ仙台でございますとか、日本文理大学のサッカー部、そしてトヨタ自動車野球部、こうしたところが合宿を行っておりまして、これからも九州実業団男子陸上を初め、九州高校駅伝、福岡教育大学サッカー部など多くの合宿が予定されております。
本市は、アスリートタウン構想の中で、スポーツ合宿による経済効果を含めて、まちの活性化を目指しているところでございますが、現在、ベガルタ仙台の受け入れを中心に、NPOアスリートタウン延岡を初め、競技団体、NATS、そして青年会議所などの民間団体や行政の関係各課と協議を進め、対応しているところでございます。
今後は、この組織を充実・強化していくことが、より効果的なキャンプ誘致につながるものと考えているところでございます。
次に、農林業の振興と雇用の場の確保についてのお尋ねでございます。
今回の合併によりまして、旧北方町と旧北浦町の農・林・水産業が一体となることによりまして、第一次産業の比重が増すとともに、その相乗効果が出るものと期待しているところでございます。
また、今日の農業経営が厳しいことにつきましては十分に認識をいたしております。できる限りの制度事業を導入するとともに、単独事業を組み合わせながら、農林業の振興のための施策を、これからも積極的に実施していきたいと考えているところでございます。
若者の雇用の場の確保につきましては、企業の立地が一番であることは言うまでもないところでございますが、そのためには、企業立地のための環境づくりはもちろん、産学官の共同研究や異業種連携による新産業の創出も図ってまいりたいと思いますし、トップセールスによります企業誘致につきましても、これからも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、県道北方北郷線の川水流橋のかけかえについてのお尋ねでございます。
川水流橋は、昨年の台風十四号の災害の際に、各所で国道二一八号が通行不能となり、この折、県道北方土々呂線、県道北方北郷線から川水流橋を経由して熊本方面と行き来する唯一の代替道路となっておりました。
また、このような広域交通機能のみならず、北方町総合支所管内の五ヶ瀬川右岸地区と左岸地区を結ぶ重要な橋梁であると認識いたしております。
その整備につきましては、旧北方町で県に対して、かけかえの要望をしてきたところでございますが、その際に「離合困難な橋であり、整備の必要性は認識している。今後の交通量の推移を見ながら検討していきたい」という回答を得ておりますので、今後は本市のみならず、隣接する美郷町、門川町、西臼杵郡内の三町との広域的な連携も視野に入れながら、早期に整備が実現いたしますように、引き続き県に要望してまいりたいと存じます。
最後に、県道上祝子綱ノ瀬線及び
県道大保下曽木停車場線の改良についてのお尋ねでございます。
本路線の整備につきましては、旧北方町と整備促進期成同盟会が県に対して、一・五車線的整備を要望してきたところでございます。
両路線は、旧北方町中心部と五ケ瀬川左岸の中山間地区を結び、農林業の振興、地区住民の福祉の向上のみならず、自然豊かな祖母傾国定公園や鹿川渓谷などへのアクセス道路として大変重要な路線であると認識をいたしております。
したがいまして、今後とも、地元の整備促進期成同盟会とともに、引き続き整備の促進を要望してまいりたいと存じております。
以上でございます。
(降壇)
○議長(稲田和利君) 河野広美議員の再質問を許可いたします。
○七番(河野広美君) 市長の答弁をいただきまして、少し目が覚めました。
川水流橋のかけかえについて、一点ほどお伺いいたします。
答弁では、この川水流橋は右岸地区と左岸地区を結ぶ重要な橋であると認識している。離合困難な橋であり、整備の必要性は認識している。今後の交通量の推移を見ながら検討していきたいということでしたが、交通量が多ければ改良するんですか、少なければしないのですか。私は違うと思います。そういうことではなくて、この川水流橋がいかに重要であるか、必要性があるかということではないでしょうか。
重要性、必要性につきましては、私の質問の中にありましたので、十分理解していただいたと思いますが、北方延岡道路、舞野延岡間、二・一キロの開通により、南道路の交通量が一・四倍にふえております。この川水流橋をかけかえるということは、交通量がふえるのは目に見えているわけでございます。いわゆる投資効果があったと評価されることは間違いありません。
この橋は県の事業でありますので、市長が先頭に立って県国に繰り返し要望していかなくては実現しないと思います。もしこの川水流橋のかけかえが実現したら「首藤市長はいい仕事をしていますね」と言われると思いますが、この件についてお伺いいたします。
○市長(首藤正治君) お答えいたします。
ぜひともいい仕事をしてまいりたいと考えておりますが、先ほど答弁の中で申し上げましたのは県からの回答でございまして、県の見解といたしまして整備の必要性は認識をしておる、今後の交通量の推移を見ながら検討していきたいという県の御回答でございました。
もちろん、これを市として、私としてうのみにしているということでもございませんから、それはもちろん県の御見解、そして市としての見解、これは当然異なってもまいりますでしょう。これから市としては、それだけ重要な橋なんだという認識のもとで、重ねて県に対して要望を続けていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(稲田和利君) これをもって河野広美議員の総括質疑及び一般質問を終わります。
これより三〇番 西原茂樹議員の総括質疑及び一般質問を許可いたします。
〔三〇番(西原茂樹君)登壇〕
○三〇番(西原茂樹君) 三月定例議会最後の登壇を引き当てました公明党市議団の西原でございます。大トリの立場をいただきましたが、小鳥にならない質疑をしたいと考えております。
では、通告に従い、質問をさせていただきます。
市長は、十八年度施政方針の中で、五つのマニフェスト、さらには地域ににぎわいをもたらすために、商業の活性化、工業の推進、農林水産業の取り組み、交流人口の拡大を訴えておられましたが、就任間もないことであり、具体的取り組みはこれからであろうと推察いたします。
そこで、環境問題、特に地球温暖化防止に対する御所見をお伺いいたします。
北川町との合併については、急ぐ課題ではあるけれども慎重に対応するとの市長答弁に賛同し、質問を割愛いたします。
被災者生活緊急支援事業についてお伺いいたします。
昨年十二月定例議会でも質問させていただきました。
この支援事業は、床上浸水の被害を受けた世帯の当面の生活の支援ということでありましたが、以下、次のような県から回答をいただいております。
被災者生活緊急支援につきましては、今回の災害が県下全域にわたり、甚大な被害をもたらし、また、かつてない災害であったことを考慮し、今回に限り制定したとのことであります。
今回のような大規模な災害が再度発生すれば、次回も県は支援をされると信じますが、災害が本市のみの小規模な床上浸水の場合、本市独自にこのような支援事業を適用される考えはないか、お伺いいたします。
次に、自治体の新たな財源確保についてであります。
北一ヶ岡四丁目九番地に三角形の市の土地があります。昨年から市有地の有効利用を提言しておりますが、ロープを張ったままで何ら有効利用されておりません。民間の経営感覚をお持ちの首藤市長は、この状況をどのように判断されるでしょうか。
これは一例であり、旧二町も含めて、市内には利用されていない市有地がかなりあるのではないかと思われます。それらの実態調査と有効利用の方針についてお伺いいたします。また、その他の財源確保の方策等のお考えがあればお示しください。
以上、首藤市長にお伺いいたします。
次に、市施設における自動販売機等の見直しについてであります。
二月十二日の公明新聞の記事に、ある市役所が、市民のお手本を示さなければいけないと市役所と市の施設にある自動販売機二百四十二台を調査し、年間電力消費量と売上実績を対比したデータに基づき、ごみ減量と消費電力削減、地球温暖化防止という理由から、すべての自動販売機を撤去したそうであります。公共施設で、ずらりと並んでいる自動販売機を見ると、その町が環境問題に取り組んでいるという宣言が、ぼやけて見えるとの指摘でありました。
この件は、昨年の六月議会で大西議員も取り上げておられます。
設置場所や台数の見直しを行うとともに、省エネ機種への更新について検討する。また、その他の電気機器についても省エネ対策を講じるとの答弁のようでありましたが、どのような状況になっているのでしょうか。
さらに、このことは庁舎内にとどまらず、市施設全体の問題として対応すべきであると考えますが、御所見をお聞かせください。
次に、
自動体外式除細動器の設置についてであります。
私たちの三大死因の一つが心臓疾患であります。突然、心臓が停止し、人が倒れた場合、その原因の多くは不整脈によると言われています。心臓停止から除細動までの時間が決定的に重要で、一分おくれるごとに生存率は約一〇%ずつ下がっていくと言われています。このことは救急車の到着や傷病者の医療機関への搬送を待つのではなく、傷病者を発生現場で直ちに除細動することが重要であることを意味しています。そのようなことから、近年、
自動体外式除細動器を設置する自治体がふえております。
そこで、合併後における本市の
自動体外式除細動器設置箇所及び今後の方針と計画についてお伺いいたします。
次に、
ジェネリック医薬品の普及促進についてであります。
国民の医療費が毎年約一〇%平均で上昇を続けていると聞いております。このままの状況で推移いたしますと、国も地方も大変な財政負担を強いられることは目に見えております。
そこで、その対策の一つとして公明党が率先して取り組んでいるのが
ジェネリック医薬品、日本語に訳しますと「後発医療品」の普及であります。新薬の特許が切れた後に厚生労働省の認証を得て発売される薬で、有効成分や効能が同じであります。しなしながら、膨大な研究開発コストを伴う新薬と異なり、安価で提供される薬であります。
市場のシェアは、欧米の約五〇%に対し、日本では一六%のシェアにとどまっています。医療費抑制の観点からも、普及を促す必要があるとして、厚生労働省は平成十四年六月に、患者本人が希望すれば、
ジェネリック医薬品を提供することを国立病院へ通達しております。
以上のことから、
ジェネリック医薬品の普及促進について、市として取り組むお考えはないか、お伺いいたします。
次に、薬の副作用の説明についてであります。
二月十日の夕刊デイリーの記事に、薬の副作用の説明三割弱の記事がありました。
病院や薬局などで薬を受け取る際に、七割の人が副作用の情報を知りたいと思う一方で、実際に説明を受けた人は三割にも満たないという実態が製薬企業などで構成する「薬の適性使用協議会」の調べでわかったそうであります。
薬の効き目や服用方法についての説明は、高いパーセントで回答が合っているようであります。患者側が副作用の説明を受けても、理解していないケースもあると思いますが、本市において、病院や薬局の薬の副作用の説明がどのようになされているのか、お伺いいたします。
次に、旧北方町の河床掘削についてであります。
昨年の台風十四号の後に、北方の知り合いのお宅にお見舞いと状況調査に伺いました。地元の被災された方々から、県に河床の掘削を前々からお願いしてきたが、聞き入れてもらえず、今回もこのような甚大な被害に遭ってしまったとの話がありました。
昨年末、区長さんや町長さんらが安藤知事のもとを訪れ、河床の掘削を要望されたそうでありますが、具体的な回答は得られていないとのことであります。間もなく梅雨もやってきますし、早目の対応が求められていますが、どのようになっているのでしょうか。
次に、木造住宅の耐震化についてであります。
札幌市市議会の自民・公明議員らでつくる、防災プロジェクト研究会は、二月一日、三月定例議会に「札幌市住宅耐震化促進条例案」を議員提案することを発表しました。条例案は、地震による住宅の倒壊を防ぐための耐震化を促進し、災害に強いまちづくりを推進するのが目的であります。札幌市が木造住宅の耐震診断や耐震改修にかかる費用への助成、融資等の支援に努めることが規定されております。市内にある木造住宅約二十五万棟のうち、十一万棟が昭和五十六年の建築基準法以前に建てられていることから、地震による倒壊を心配しての取り組みであります。
そこで、本市の木造住宅の状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。
次に、下校時の安全確保についてであります。
子供たちの下校時の安全を守るために、行政・学校・PTA・地域等でさまざまな取り組みをしていただいております。まず、関係者の皆様にお礼を申し上げます。
そこでお尋ねですが、新市における平成十七年度の不審者情報及び声かけ事案については中城議員の質問で三十件あるとの答弁でありました。学校等から教育委員会に通報があった場合の対応が万全になされているのか、お伺いいたします。
また、愛媛県今治市と東京都西東京市では、本年一月十九日から、公用車に取り外しのできる青色回転灯を装備し、事件が発生しやすい下校時に巡回することで犯罪を未然に防ぐ取り組みを開始しました。かなり遠くからでも防犯パトロール車を発見できることから、犯罪への抑止力が大きいのではないかと思われます。現状の取り組みについてお伺いいたします。
最後に、学校ビオトープの推進についてであります。
私が子供のころは、五ヶ瀬川で泳いだり、魚釣りをしたり、城山の中をかけ回ったりして、自然を相手に遊んでおりました。現在では川で子供を見かけることはめったにありません。公園等で見かけるとしても、野球やサッカーをしていたり、何人かでかたまってゲームをしております。
延岡市は、身近なところに自然がたくさんあると言われておりますが、子供たちだけで遊ぶには危険性が高く、子供の足では遠いと思われます。
特に、町中の子供には、安全で自然と触れ合える環境づくりが大切ではないでしょうか。
学校ビオトープとは、校庭などに生き物の生息空間を再現することで、体験を通して自然の仕組みなどを学習できる教材のことであります。公明党は、環境教育を広げる重要な施策の一つとしてマニフェストに掲げ、学校ビオトープの推進をしております。
全国的な状況としては、全国学校ビオトープ・コンクール二〇〇五が開催されております。
本市の小中学校においての現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。
最後に「終わりよければ、すべてよし」とのことわざがございます。市長を初め、皆様の前向きの答弁を期待し、壇上からの質疑を終わります。
(降壇)
〔市長(首藤正治君)登壇〕
○市長(首藤正治君) ただいまの西原議員の御質問にお答え申し上げます。
まず初めに、環境問題、特に地球温暖化防止の取り組みについてのお尋ねでございます。
地球温暖化対策として、昨年二月に京都議定書が発効されましたけれども、我が国の温暖化の原因と言われます温室効果ガスの排出量は、近年増加傾向を示しておりまして、大変厳しい状況であると認識をしております。
地球温暖化対策につきましては、国においても「京都議定書目標達成計画」に基づき、いろいろな対策・施策が実施されているところでございますが、地域が足元から取り組んでいくことも大変重要なことであると考えております。
本市といたしましても、環境に優しい公共工事の推進でありますとか、ごみ分別拡充等の施策を、市民、事業者及び行政で取り組んでいるところでございますが、日ごろから省エネに努めるなど、市民の皆様一人一人が環境問題を常に意識して、そして行動することが重要であると考えておりますので、広報等あらゆる機会を通して、そうした啓発活動にも努めてまいりたいと考えております。
次に、災害における本市独自の支援事業についてのお尋ねでございます。
台風十四号によります各被災者支援事業は、甚大な災害から被災者の生活再建を支援することにより、地域全体の安定に資するため実施されたものでありまして、極めて強い公共性があったものと考えております。
お尋ねの、被災世帯が全県的でなく本市に限定された災害につきましては、確かに個々の被災者の方にとりまして早急な復旧が必要であり、そのための支援策は重要であると認識いたしております。
したがいまして、今後、災害対策における見直しの中で、市独自の支援策についても検討を行いたいと考えております。
次に、市有地の実態調査と有効利用についてのお尋ねでございます。
御案内のとおり、未活用の市有地は、旧二町を含めますと二十数カ所あるようでございます。
未活用の市有地につきましては、今後とも現地調査等により実態を把握し、適正な財産管理に努めてまいりたいと考えております。
また、市有地の有効活用につきましては、重要な課題の一つであると認識しているところでもありまして、それぞれの目的に応じた最も効率的、効果的な運用を図るとともに、売却処分や貸し付け等によります財源確保にも、あわせて努めてまいりたいと考えております。
次に、新たな財源確保の方策についてのお尋ねでございます。
地方自治体の財源確保の方策としては、歳入と、そして歳出の両面から考えていく必要があるのではないかと思っております。
歳入面では、課税客体の的確な把握による市税の増収や、受益者負担の適正化に伴う使用料等の引き上げ等による自主財源の確保、また、国・県やその他の補助制度、あるいは交付税措置のある有利な地方債などの依存財源の活用を図っていくことも有効な手法であると考えております。
一方、歳出面では、事務事業の見直しや行政改革の推進により捻出する経費の削減額が新たな財源として活用できることになりますので、まず職員数の削減による人件費の圧縮など、積極的に行財政の改革に取り組みたいと考えております。
いずれにいたしましても、歳入歳出の両面で、あらゆる方策を検討していく必要がありますが、具体的には、ごみ収集の有料化、駐車場の有料化、こうしたことについても検討を進めているところでございます。
以上でございます。
(降壇)
〔助役(杉本隆晴君)登壇〕
○助役(杉本隆晴君) お答えいたします。
施設における自動販売機の見直し等についてのお尋ねでございます。
地球環境問題につきましては、市が率先し、省エネなどの対策に取り組むべきものと認識をいたしておるところでございます。
昨年の六月議会におきまして、市庁舎の省エネの取り組みについての御質問がございましたが、それ以降、市庁舎の省エネ対策として、自動販売機につきましては、別館も含め六台中二台を省エネタイプへ機種変更を行い、また、そのほかの電気機器につきましても、東館空調機の本体、あるいは蛍光灯など機器取りかえによる省エネ化を図ってきたところでございます。
市施設全体の自動販売機につきましては、現在、三十六施設に八十四台設置している状況でございますので、今後、市民の要望、使用頻度の把握や設置場所の見直し、省エネ型の機種変更等について検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
(降壇)
〔福祉保健部長(夏田邦裕君)登壇〕
○福祉保健部長(夏田邦裕君) お答えいたします。
初めに、本市におきます
自動体外式除細動器の設置についてでございますけれども、現在、私ども市関係では、島浦診療所、夜間急病センター及び救急車五台にこの機器を設置しております。
今後における設置計画についてでございますけれども、最近この
自動体外式除細動器を設置する自治体がふえておりまして、また場所を選ばない心臓疾患の突然死から大切な命を救い、救命率の向上に結びつく医療機器であることは十分認識いたしております。
このようなことから、十八年度につきまして、運動施設一カ所に設置を予定しているところでございます。
今後とも、関係各課との協議の上、不特定多数の市民の皆さんが集まる主要な施設から設置できるように検討してまいりたいと考えております。
次に、
ジェネリック医薬品の普及促進でございますが、なじみの薄い言葉でございますが、さっき議員さんから御説明がございましたように、後発医薬品ということでございまして、ある薬品の特許が切れた後に、別の製薬会社から発売される、同じ成分を含み同じような効果を示す薬品ということで、開発に高いコストがかかりませんので、通常値段が三割以上安いと言われている薬でございますけれども、御指摘のとおり、少子高齢社会の我が国でありまして、医療費抑制は重要な課題でありますし、この
ジェネリック医薬品の使用促進によります薬剤費の節減には大きな期待が寄せられているところでございます。
また、先般、中央社会保健医療協議会におきまして、厚生労働省に対しまして、平成十八年度診療報酬点数改定案が答申されたところでございますけれども、この中で
ジェネリック医薬品の使用促進のために環境整備を図るといった観点から、処方せんの様式を変更する提案がなされているようでございます。
今後、このような国の指針に基づきまして、具体的な普及促進の方法や手段等につきましても、いろいろ国から示されると思いますので、私どもといたしましても、国・県の動向を見ながら検討してまいりたいと思っております。
最後に、薬の副作用についてのお尋ねでございますけれども、近年、高齢者の増加に伴いまして、数種類の薬の服用などによりまして副作用が懸念されておりますので、患者に対しましていろんな観点から服薬指導に基づいた医療品の適正使用を推進し、薬に対する正しい知識の普及啓発を図る必要は十分あると思っております。
市内の医療機関及び薬局におきます、この副作用等の説明に関する状況につきましては、私ども詳しくは把握はしておりませんけれども、処方の際に、薬剤情報提供料の医療点数の加算が認めれておりますので、当然これに基づき説明がなされているものと認識をいたしているところでございます。
また、延岡市西臼杵郡薬剤師会におきましては、患者の安全のためにリスクマネジャーとしての薬剤師養成を念頭に置き、いろんな研修会を行い、服用方法、飲み合わせ等の、いわゆる副作用についての薬剤情報の提供、さらに、それぞれの薬剤師の資質の向上に努めていると伺っております。
以上でございます。
(降壇)
○都市建設部長(岡田博志君) お答えいたします。
北方町総合支所管内の河床掘削についてのお尋ねでございます。
北方町総合支所管内の五ヶ瀬川の河床掘削につきましては、昨年十二月二十日に旧北方町の町長、区長会三役が知事を訪問し、要望されております。
この結果、今年度末から河川管理上、大きな支障となっている箇所から順次掘削に着手すると伺っております。
次に、本市の木造住宅の状況と耐震化等に対する今後の取り組みについてのお尋ねでございます。
本市の木造住宅の状況については、旧耐震基準で建築されました住宅戸数が約二万四千戸で、そのうち木造の建築物は約一万八千戸であります。とりわけ、大多数を占める既存木造住宅の耐震性の向上は、地震対策上、非常に重要な課題でありますので、昭和五十六年以前の旧耐震基準で建築された既存木造住宅について「木造住宅耐震診断促進事業」を実施いたしております。
当事業につきましては、木造住宅の耐震性の向上を図るため、所有者に行う耐震診断について、市町村が国及び県の補助制度を活用し、その耐震診断に要する費用を補助することにより耐震診断の実施を促進し、安全で安心して暮らせる住まいづくりの実現に寄与することを目的としているものであります。平成十七年度から平成十九年度までの三カ年で六百八十棟の診断を計画しております。
また、木造住宅の耐震改修の費用助成や融資等につきましては、国・県の動向を見守りながら、検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
(降壇)
〔教育長(牧野哲久君)登壇〕
○教育長(牧野哲久君) お答えいたします。
まず、不審者情報、声かけ事案等が学校現場から教育委員会に通報された場合の対応についてでございますが、学校より不審者の報告があり次第、私どもは速やかに市内の各学校への情報提供を行うとともに、当該学校におきましては、警察など関係機関への届け出、連絡等を実施いたしております。
また、各学校におきましては、児童生徒への具体的な指導と保護者への情報提供を学校だよりやメールなどによりまして対応いたしているところでございます。
今後とも、こうした取り組みのさらなる充実と通報の内容に対応した集団下校の実施、あるいは学校安全ボランティアの活動強化等を学校に指導し、万全を期してまいりたいと思っております。
次に、青色回転灯の装備の導入についてのお尋ねでございます。
青色回転灯つき自動車につきましては、本市では既に延岡市防犯協会で1台導入しているほか、青少年育成連絡協議会の会員の方三名が、それぞれ許可を受けて、市内をパトロールしていただいているところでございます。
御指摘のとおり、青色回転灯つき自動車による巡回活動は、子供たちの安全を見守る活動としては非常に効果的な取り組みの一つでございますので、延岡市防犯協会など関係団体に活動の充実をお願いしてまいりたいと思っております。
また、青色回転灯は、自主防犯パトロール中以外は点灯できず、計画的・継続的な自主防犯パトロールを行う必要があるなど、県警本部の許可要件がございますので、導入につきましては、犯罪のない安全なまちづくりといった大きな観点からも、体制整備を含め、関係機関で協議する必要があろうと考えているところでございます。
最後に、学校ビオトープについてのお尋ねでございます。
本市は、豊かな自然に恵まれており、身近に生き物などを観察する場所も多く、学校においては総合的な学習の時間を活用して、地域の自然や環境について学習を行っているところでございます。
現在、本市では一校が取り組んでいるところですが、これからの時代を生きる子供たちにとって、環境問題は大事なことであると思っておりますので、今後、環境教育の推進をする中で、学校ビオトープの活用についても調査研究をさせていただきたいと思っております。
以上でございます。
(降壇)
○議長(稲田和利君) 西原茂樹議員の再質問を許可いたします。
○三〇番(西原茂樹君) 御丁寧な答弁ありがとうございました。
まず、市長に二点、再質問をさせていただきます。
一点目は、
地球温暖化防止対策の一つの柱として、自然エネルギーの活用があります。我が会派の牧議員より、太陽光発電への取り組みの話の中で、市長は費用対効果の話をされておりました。私の記憶では、減価償却をするのに十五年から二十年かかり、それ以降は利益が出るようになっていると理解しております。
そのようなことから、市が率先して太陽光発電設置をし、そしてそのPRをしなければいけないと思うのでありますが、いかがでしょうか。
二点目は、税収の減少など、深刻な財政難に直面する各自治体が、従来の歳出削減一辺倒から一歩足を踏み込んで、みずから稼ぐ広告ビジネスに力を入れ始めております。住民に負担を強いるだけではなく、いい意味でみずから稼ぎ出す意識改革が必要であると思います。
そこで、市役所のホームページや広告、封筒といった、あらゆる媒体を広告ビジネスに展開できないのか、お伺いいたします。
ホームページにつきましては、本市において、月平均一万七千件のアクセスがあり、これからまだまだふえ続けるとお聞きしております。
次に、助役に質問をいたしたいと思います。
市施設全体の自動販売機の見直しについては、施設を管理する各課が現在独自に対処しているようであります。ばらばらの対応ではなく、ISOや環境の面から、助役が中心となって各課と協議しながら自動販売機の見直しをすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
さらに、設置料金の徴収についても、ばらばらの取り扱いになっているようであります。整合性のあるものにしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
次に、
自動体外式除細動器についてでございますが、平成十八年度は一カ所しか設置計画がないということでありますけれども、福祉保健部としては、現段階で何台ぐらい必要であると考えておられるのか。また、いつまでに設置したいと考えておられるのか、お伺いいたします。
さらに、除細動器を使用できる人の講習を、今後どのように計画されているのか、あわせてお伺いいたします。
次に、
ジェネリック医薬品の普及促進についてでありますが、もちろん国・県の動向も大事な要素であると思いますけれども、市として本当にできることはないのか、いま一度、真剣に考えていただきたいと思います。再度お尋ねいたします。
それから、木造住宅耐震診断促進事業を平成十七年から十九年までの三年間実施し、六百八十棟を対象にしているという答弁をいただきました。本来は四万五千円かかるところを国・県・市の助成で個人負担が一万五千円で診断していただけるということでありますが、平成十七年の実績と、これからの取り組みについてお伺いいたします。
それから、学校ビオトープの活用についてでありますが、調査研究をしていただけるということでありますけれども、現時点で全国学校ビオトープ・コンクールについて、どのような認識をお持ちなのか、お伺いしていきたいと思います。
以上です。
○市長(首藤正治君) お答え申し上げます。
まず、地球温暖化につきましての御質問でございました。
自然エネルギーとして太陽光発電をこれから今以上に活用していく気はないかというような御質問でございました。
費用対効果という点ももちろんございますが、これから先、さらなる技術革新というようなことも期待されるところでもございます。そういう意味では、技術革新にもよりまして費用対効果ということも時事刻々変わっていくということもありますでしょうから、こうしたことも視野に入れながら進めていきたいと考えておりますが、本市におきましては、これまで市営住宅の外灯に太陽光発電システムを活用しているという実例はございます。これからのそれ以外の活用につきましては、先ほど申し上げたようなことを考慮しながら、これから検討を進めていきたいと思っております。
次に、広告ビジネスについてのお尋ねでございました。
財源が非常に厳しい自治体が、最近は新たな歳入の確保ということで広告事業に取り組んでいる事例があるという御指摘でございました。そうしたことを本市として可能かどうかということもございます。
一つは、広告事業、大都市と違いまして、本市のような地方都市におきましては、広告事業というものは市内全体の需要額というものが、やはりある程度限られるであろうと考えております。そうした中で、公的機関がこの広告事業に参入するということが、果たして民間の広告事業を営んでおられる方々にどの程度の影響を及ぼすものなのか、こうしたことも十分に慎重に見きわめる必要があるのではないかと考えております。
しかしながら、広告事業ばかりではなくて、もちろん先ほど申し上げましたごみ収集の有料化でありますとか駐車場の有料化、こうしたこと以外にも適切な歳入の確保策がないか、改めて研究をしていく必要は、これは依然としてあると考えております。
以上でございます。
○助役(杉本隆晴君) お答えいたします。
市施設の自動販売機の管理についての再度のお尋ねでございます。
確かに、管理する課が各課にまたがっているということは事実でございまして、設置料金等、そういうもろもろにつきまして、その整合性について、今後、検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○福祉保健部長(夏田邦裕君) お答えいたします。
何点かございますが、まず最初に、
自動体外式除細動器、あと何台ぐらいで、いつまでにということでございますが、先ほどもちょっと主質問のところで申しましたように、今後、不特定多数の市民の皆さんが集まる主要な施設ということで考えておりますので、そういう関係する各課と協議を重ねて、どのくらいの台数と。今、申しました不特定多数の市民の皆さんが集まる主要な施設というのは、もう議員さんも大体おわかりだと思います。
いつまでにということでございますが、大体、一台につき数十万かかると聞いておりますので、財政的な面も勘案したいと思っておりますので、ちょっとここでいつまでにということは申しわけございませんが、申し上げられません。
それから、同じこの
自動体外式除細動器の使用に関してでございますけれども、確かにこれは、以前はこれが扱えるのは医療従事者に限定されていたわけでございますが、たしか平成十六年七月ですか、あれから改正になって、一般市民だれでも使えるとなったわけでございます。
実は今、私ども健康管理課の保健師や看護師は、年に何回も消防からの指導で講習を受けておりますので、もっと回数をふやしていく、さらには多くの方が使用するのが一番いいわけでございますので、私どもの職員が、講習を受けた者が、またどこかでそれを広めていくことを考えていく必要があるのかなと思っております。
それから、最後に
ジェネリック医薬品でございますが、先ほど私は国の方でということを申し上げたんですが、市の方でということでございますが、正直、これは議員さんもおわかりだと思うんですけど、薬をどうこうするというのは医師が決定するということになっているわけでして、例えば今、具体的に申しまして、例えば医師が、例えば私がかかったときに、医師がAという薬がいいと言ったときに、それを薬局に持っていったときに薬剤師さんはそれを、私がBが欲しいと言ったときにそのBに変えるということは今のシステムではできないわけですね。そういう代替調剤というんですか、そういうのができないそうでございます。その辺あたりがピシっと整理をされるということ。それと、先ほど外国の例を出しましたけど、例えばアメリカや欧米あたりでは自由診療でございますので、任意で保険入ってるわけですから、保険会社としては少しでも安い薬が、自分ところの支払いが少なくなるからいいというようなことがあるわけでございまして、正直申しまして、延岡が市立病院かなにかを持っておれば、また考えることもできるのかと思いますけれども、今のところ、
ジェネリック医薬品については、市でちょっとどうこうということは、なかなか難しいのかなと思っているのが正直なところでございます。
以上でございます。
○都市建設部長(岡田博志君) お答えいたします。
耐震診断の実績と今後についてのお尋ねでございます。
平成十七年度の耐震診断を行った戸数は八戸となっています。
それから、今後につきましては、「住まいづくりin延岡」とかいうことで、今現在、建築指導課の方で、だれにでもできる耐震診断、これは私一人でもできるようなものとか、この耐震診断の勧めということで、今後、啓発活動に力を入れていきたいと考えております。
以上でございます。
○教育長(牧野哲久君) お答えいたします。
学校ビオトープのコンクールについて、どう考えるかということですが、私は学校ビオトープの趣旨そのものには賛同いたしておりますし、そういった事業を展開する上でコンクールもまた有効な手段だろうとは思っております。
しかし、私ども延岡の現状を見ますと、学校に箱庭的な小さなものをつくるよりも、学校を出ますと豊かな自然がたくさんありますので、そういったものを活用しながら、子供たちの自然体験を豊かにすることが、まず大事ではないかと思っております。
以上でございます。
○議長(稲田和利君) 西原茂樹議員の再質問を許可いたします。
○三〇番(西原茂樹君) 先ほど、市長の答弁の中で市営住宅の外灯に太陽光を使っているというお話がございました。この部分は、耐用年数というか費用対効果から考えると、四十年近くかかります。こういうものにお金を投じるよりも、例えばコミュニティセンターだとか、ああいうところに太陽光を設置した方が資金の有効利用になると考えますので、その辺もあわせて検討をお願いいたします。
それから、広告ビジネスについてでございますが、市内の状況が限られていると、影響もあるだろうと、私もそのように認識いたします。
ただ、これから先は都市間競争も激化してまいりますし、国の方では市場化テストも考えているぐらい、行政と企業がこれから先、競い合う時代になっておりますので、その辺も考慮されて、できるだけ早い時期に広告ビジネスにも着手していただきたいと思います。
以上です。
○市長(首藤正治君) お答え申し上げます。
まず、太陽光発電につきまして、外灯の耐用年数ということもあわせて御指摘をいただきました。
この太陽光発電につきましては、これからも、こうした費用対効果ということも一つでございますが、ほかの要素もございますので、総合的に検討してまいりたいと考えております。
そして次に、広告ビジネスの件でございます。
民間への影響もあるだろうが、時代の要請ではないかという御指摘でございました。
時代の要請ということも十分に理解いたしております。もちろん広告ビジネスだけを検討すればいいというわけでもございませんので、ほかのいろいろな歳入の方策も模索しながら、その一環としてこうした広告ビジネスについても検討の余地がないか、しっかり見定めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(稲田和利君) これをもって西原茂樹議員の総括質疑及び一般質問を終わります。
以上で、今期定例会における総括質疑及び一般質問はすべて終了いたしました。
これより、ただいま議題となっております百九件の議案について、委員会への付託を行います。
議案第一七二号平成十八年度延岡市一般会計予算から議案第二八二号延岡市
過疎地域自立促進計画についてまでの百九件については、お手元に配付いたしております議案委員会審査付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
なお、議案第一七二号平成十八年度延岡市一般会計予算及び議案第二七四号平成十七年度延岡市
一般会計補正予算につきましては、歳入を総務財政委員会に、歳出については、それぞれ所管する常任委員会に審査を付託いたします。
また、議案第一七三号から議案第一八一号までの平成十八年度各特別会計予算及び
水道事業会計予算、議案第二七五号から議案第二八〇号までの平成十七年度各特別会計補正予算及び
水道事業会計補正予算につきましては、それぞれ所管する常任委員会に審査を付託いたします。
◎日程第三 陳情の付託
○議長(稲田和利君) 日程第三 陳情の付託を行います。
議長において受理いたしております陳情は、お手元に配付いたしております文書表のとおり陳情一件であります。
本陳情は、お手元の文書表のとおり、経済環境委員会に付託いたします。
お諮りいたします。
委員会審査のため、明三月十一日から三月十三日までの三日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(稲田和利君) 御異議なしと認めます。よって、明三月十一日から三月十三日までの三日間、休会することに決定いたしました。
以上で、本日の日程は全部終了いたしました。
次は、三月十四日午前十時から会議を開き、平成十七年度各会計補正予算の審議を行います。
本日は、これをもって散会いたします。
午後二時五十二分 散会...