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平成22年第388回定例会(第5号) 名簿 開催日:2010-09-16
平成22年第388回定例会(第5号) 本文 開催日:2010-09-16

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  1. 白石市議会 2010-09-16
    平成22年第388回定例会(第5号) 本文 開催日:2010-09-16


    取得元: 白石市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-11
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1      午前10時開議 ◯佐藤英雄議長 おはようございます。  ただいまから本日の会議を開きます。  現在における出席議員数は21名でありますので、定足数に達しております。  本日の会議は、お配りいたしました議事日程第5号をもって進めます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  日程第1 会議録署名議員の指名 2 ◯佐藤英雄議長 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、会議規則第79条の規定により、議長において3番水落孝子議員、19番山谷清議員を指名いたします。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  日程第2 一般質問 3 ◯佐藤英雄議長 日程第2、市政に対する一般質問を行います。  これより順次質問を許します。  最初に、12番四竈英夫議員。    〔12番四竈英夫議員登壇〕 4 ◯12番(四竈英夫議員) おはようございます。  一般質問2日目のトップバッターとして、通告に従い質問させていただきます。  まず初めに、農作物への鳥獣被害対策についてお尋ねいたします。  農作物への鳥獣の被害が問題になってからかなりの年月が過ぎていますが、その被害はおさまるどころか逆に拡大を続けております。猿、クマ、ハクビシン、カモシカなどを初め、近年はイノシシの被害が大きく取り上げられております。さらに野鳥による被害も出ており、カラス、カモ、スズメなどが、稲、大豆、野菜などに被害を与えています。  近年、特に被害の大きいのがイノシシであります。体が大きく力が強いため、網やさくを破って圃場に入り、バレイショなどの地中の作物も食い荒らします。また、水田に入って稲を倒す被害も出ており、打つ手がない状態です。そして、きばを持っているため、人畜への被害も懸念されます。丹精込めて育て上げ、収穫間近の農作物が一夜にして鳥獣に食い荒らされてしまったときの残念さは、当事者でなければわかりません。このままでは作物をつくり続けていくことができないと、耕作をあきらめる農家までいるほど問題は深刻化しています。
     また、先日はクマが民家近くまであらわれ、住民や通学児童生徒に大きな不安を与えているということも聞きました。これらの原因の一つは、広葉樹林の伐採により、奥山に鳥獣類が食べる木の実などが少なくなったこと、また、耕作が放棄された農地がふえ、そこに住みつくことなどが挙げられています。  これら鳥獣被害の防衛対策として、花火で威嚇したり、電気さくを設置したり、防除ネットを張りめぐらしたりしておりますが、これといった決め手がないのが現状であります。最も効果的なのは銃器による駆除と言われておりますが、銃砲を使用するためには狩猟免許が必要になり、使用が制限されます。そこで、今後も続く鳥獣の被害に対して、農家の防衛対策としてどのようなことを普及させていきたいと考えておられるかお尋ねいたします。  次に、小中学校の熱中症対策についてお伺いいたします。  ことしの春の長期予報では、ことしの夏は冷夏との予報が出されました。事実、水稲の種まきをした直後の4月下旬には時ならぬ大雪に見舞われ、不安は的中したかに見えました。ところが、梅雨明けした7月下旬から一転して猛暑が訪れ、冷夏の心配は全くの杞憂に終わりました。それは喜ばしいことではありましたが、逆に猛暑の夏を過ごすことになったのであります。  南米ペルー沖の海水の温度が低くなるラニーニャ現象と、日本上空を蛇行するジェット気流の影響で太平洋高気圧の張り出しが強く、日本列島は猛暑に包まれたのであります。過去113年間で第1位と言われる異常高温が続きました。気象庁の発表によれば、6月から8月までの平均気温は、平年より1.64度高かったとのことであります。1度高いと、地図の上では約100キロメートル南下したことになると言われています。したがって、白石市は関東地方あたりまで南下したような気温だったということになります。  こうした高温の中、学校は夏休みが終わりました。暑さのピークの時期は夏休みで、家庭で過ごすことになりましたが、休みが終わった9月に入っても連日の真夏日、猛暑日など、記録ずくめの暑さが続きました。ここに来てやっと涼しさを感じる日々となりましたが、児童生徒の健康が心配されます。猛暑の時期の授業を初め、体育館での体育や部活、ましてや炎天下のグラウンドでの活動などは、想像以上の高温にさらされると思います。こうした状況の中では、常に細心の注意を払って児童生徒の健康を観察し、気を使っていかなければなりません。  この夏、学校において熱中症など高温による体調不良を訴えた生徒はいなかったでしょうか。もし体調不良の生徒が出た場合、どのような対応をとられたのでしょうか。地球温暖化が深刻な問題となっている現在、今後もこうした異常高温の夏が続くことが予想されます。そうした状況を予測して、マニュアル的なものを定めておくことはどうでしょうか。例えば、最高気温が何度C以上になるという予報が出された場合にはどういう対応をとるとか、万一ぐあいの悪くなった生徒が出た場合の対処の仕方などをあらかじめ決めておけば、とっさの場合慌てずに適切な対応をとることができるのではないでしょうか。それらに備えて、今後どのような対策を考えておられるかお尋ねいたします。 5 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 6 ◯風間康静市長 おはようございます。  お答えを申し上げます。  まず、農作物への鳥獣被害対策についてでございますが、野生鳥獣による人畜及び農林産物への被害が拡大している中で、永続的な農林業生産振興による経営の安定と市民生活の安全を図ることが必要であると考えております。  そこで、今、一つ目の対策としては、自己防衛をお願いしているところでございます。これは、市といたしまして、個人及び集落内の農林業者で組織する団体が行う電気さく設置等、また、農林作物鳥獣被害防止対策に要する経費について、5万円以上20万円以内の2分の1を助成しておるところでございます。また、先ほど議員がお話ししたとおり8連発の花火、またロケット花火を配布して威嚇発射による追い払い、田んぼ、畑周辺の下刈りを行い、隠れ場所をなくすようにお願いをしておるところであります。  二つ目は、宮城県で作成しております鳥獣保護管理計画に基づく白石市イノシシ保護管理実施計画、また、白石市ニホンザル保護管理事業実施計画等に基づきまして、銃器、箱わななどによる捕獲を市内の10の捕獲隊に許可を出して、個体数調整を行っておるところであります。  今後の対応といたしましては、市民の皆様には、農林作物鳥獣被害防止対策事業補助金を活用して自主防除をお願いするとともに、市内捕獲隊との連携を図り、なお一層有害鳥獣被害の防除に努めてまいりたいと考えております。  また、捕獲許可に対して実績が少ない状況にありまして、捕獲隊の高齢化が要因の一つと考えております。狩猟免許の取得について、情報を広報等を使ってお知らせして、多くの方に取得していただき、捕獲していただきたいと考えておるところでございます。私からは以上です。 7 ◯佐藤英雄議長 武田教育長。    〔武田政春教育長登壇〕 8 ◯武田政春教育長 おはようございます。  ただいま議員ご指摘のとおり、まさに今年度の夏は異常高温、猛暑でありました。教育委員会といたしましても、夏休み明けの授業は非常に危惧されまして、夏休み終了前に、小中学校、幼稚園に、十分に熱中症対策をとるように改めて文書で通知を出したところであります。  議員お尋ねの質問でありますけれども、熱中症による体調不良を訴えた児童生徒、夏休み明けの数ですけれども、7名早退をしております。そのほかに夏休み中、特にこれは駅伝の練習ですけれども、多い学校で5名ぐらいが、途中でぐあいが悪くなって帰ったと。ただ、次の日からまた駅伝の練習に出てきたというような状況だったというふうに報告を受けておるところであります。病院への搬送等は全くなかったということであります。  体調の悪くなった生徒に対しては、先ほど話しましたように早退等の措置をとっているということであります。早退までの間は、保健室にクーラー等ついておりますので、そこで休ませるというような措置をとってきたところでございます。  また、今後ということですけれども、各学校で本年度も例えば夏休み後に水筒持参、あるいは、小学校においては必ず帽子を着用するとかそういった指示を出しておりますし、学校においては冷水補給タンクを各教室に設けるとか、そのような対策をとっております。あるいは、小規模校が主ですけれども、各学年必ず1日に1回はコンピュータールーム、ここはエアコンがついていますので、コンピュータールームを使っての授業を行うとか、そういった措置を行っているところでございます。  なお、中学校等については、今ハーフパンツと言うのだそうですけれども、運動着で授業を受けるとか、そういった対策をとってきたところであります。  30年に一度の異常気象であるということでありますので、今後市としても、当面、今年度行ったような対策をとりながら、今後の夏を乗り切ってまいりたいというふうに思っております。以上でございます。 9 ◯佐藤英雄議長 12番四竈英夫議員。 10 ◯12番(四竈英夫議員) 第1点目の鳥獣被害についてでございますが、この問題につきましては、行政としても大変苦慮されているということは、私どもも十分認識しております。しかし、農家の困窮した現状を見るとき、できる限りの対策をとらなければならないのではないかと思っております。  そこでお伺いしたいのですが、駆除隊員として地元猟友会の方々へはどのような協力を要請されているのでしょうか。そして、出動をお願いする場合には日当や謝礼などを支出しなければならないと思いますが、そうしたときの予算措置はされているのでしょうか。仕事を休んで出動されるわけですので、それらの配慮も必要かと思います。  また、動物を追い払うための花火の支給でありますが、現在は1年間で1人6本までというふうになっておりますが、この本数をもう少しふやしていただくことはできないものでしょうか。6本といいますと、すぐ使い果たしてしまうというケースがありますので、できればもう少しふやしていただければというふうに考えております。  それから、イノシシの捕獲でございますが、イノシシは夜行性ということでございまして、銃器による捕獲はまず無理だということから、わなを使って捕獲するということになると思いますが、市がわなを貸し出すということをされておられるやにも聞いておりますが、そのわなの数をふやすとかそういったことで、もう少し対策を広げるというようなことができればと思います。  また、先進事例として、同じような鳥獣被害を受けている地域でどのような対策をとっているか、そういう地区から経験者をお呼びしてアドバイスを受けるとか、そういったことで勉強するような機会を設ける、そういったことも必要ではないかと思いますが、そのようなお考えがないかどうかお伺いいたします。それが第1点でございます。  それから、第2点目の熱中症でございますが、ただいま教育長のご答弁により、児童生徒の健康を最優先に考え的確な対応をとられているとのことで、大変心強く感じた次第でございます。しかし、もう一つ心配されますのは、全部の学校が同じ条件ではないということでございます。同じ気象状況の中でも、暑さや寒さの影響を受けやすい校舎とそうでない校舎があるのではないかと考えられます。  と申しますのは、先日、決算審査のため現地調査で第二小学校を訪問させていただきました。そのとき感じたわけでございますが、これは同僚議員も同じ趣旨の質問をなさっておりましたけれども、夏は暑く冬は寒いという外気の影響を受けやすいような構造のように見受けられました。また、暑さをしのぐために遮光板を使っているようですが、それを使えば室内が暗くなるというようなこともありますし、また、校庭からの風が教室に吹きつけ砂ぼこりなどが入りやすいということで、それを防ぐために透明の塀を設置されておりますが、それが今度は逆に通気性が悪くなり暑さがこもるということで、数カ所に通気窓を設けるなどの措置をとられておりまして、本当にご苦労のほどがしのばれたわけでございます。このように、全部の学校を画一的にとらえることはできないと思いますので、その学校の実情に合った対応が必要と思われますが、このことについてもどのようにお考えかお伺いいたしたいと思います。よろしくお願いします。 11 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 12 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  まず、この鳥獣による被害というのは本当に悩みでございます。ですから、今後、先進事例のアドバイスを受けながら、研修会等がある場合、今後も捕獲隊員の方にお知らせをして、出席をして知識を得ていただくように努力を進めてまいりたいと思っております。  これからも、この野生鳥獣による人畜及び農林作物への被害が拡大しないように、有害鳥獣対策を行っていきたいと考えております。あと詳細につきましては部長より答弁いたさせます。 13 ◯佐藤英雄議長 佐々木産業部長。    〔佐々木徹産業部長登壇〕 14 ◯佐々木徹産業部長 市長の命によりまして、ご答弁申し上げます。  捕獲隊に関しましては、白石市農作物有害鳥獣対策協議会の役員の中に獣畜の捕獲隊の隊長が入っておりまして、情報の交換を行い、共有化を図っているところでございます。  協力要請は、住民の方から市または自治会長または捕獲隊に連絡をいただきまして、自治会長等から市の方に捕獲の要請を出してもらっているところでございます。要請に基づきまして、イノシシであれば市長が、猿、クマにつきましては県知事の許可により捕獲することになっております。ただし、イノシシ、猿につきましては、保護管理計画に基づく個体数調整により約1年間捕獲の許可を行っており、決められた頭数を捕獲することができる状況になります。  出動に対する日当、謝礼につきましては、予算の範囲内ではございますが、出役金として白石市農作物有害鳥獣対策協議会を通じまして支払っているところでございます。  また、イノシシにつきましては、捕獲によりまして1頭3,000円、また、カラス、カルガモの予殺につきましては各隊員年間5,000円を、白石市農作物有害鳥獣対策協議会を通じましてお支払いしているところでございます。  花火の配布の本数につきましては、現在6本を配布しておりますけれども、今後検討させていただきたいと思っております。  イノシシの箱わなにつきましては、現在16個を各捕獲隊に貸し出しておりますが、今後ふやしていきたいと考えているところでございます。以上でございます。 15 ◯佐藤英雄議長 武田教育長。    〔武田政春教育長登壇〕 16 ◯武田政春教育長 議員ご指摘のとおり、各学校、地形、あるいは位置、あるいは校舎の形状等によって相当違いが出てくるだろうというふうに思っているところであります。この夏の状況を検証しながら、今後検討を加えていきたいというふうに思っておるところであります。以上でございます。 17 ◯佐藤英雄議長 次に、10番大野栄光議員。    〔10番大野栄光議員登壇〕 18 ◯10番(大野栄光議員) おはようございます。  通告に従い2点ほど質問いたします。  川原子ダムの自然環境を守るについて。  不忘の山のすそ野に水を満面に蓄え、ひっそりと存在感を漂わす湖、四季折々の魅力を見せてくれます。初夏の新緑、燃えるような秋の紅葉、湖面に映る逆さ不忘の山並みは、湖の絶景とも言えます。冬になると、あたり一面、山水画を思わせるような世界に変わります。そんな自然の魅力に魅せられて、湖畔の廃屋を借り、自然環境の大切さを知ってもらおうと自然塾を開いている方もおります。  市民のみならず、遠方よりも来て景色を楽しんでいます。山を見回る巡視員の方は、通年にわたり来客があると言います。多くは、湖に生息している小魚が目当ての釣り客の方かと思います。生息環境が最適で、ほかに類を見ない生育を遂げ、釣りファンにとってはたまらない魅力だと地元の方は言っておりました。  しかし、ここ数年、ダムの水は秋から冬にかけほとんど水が抜かれ、ぽっかりと口をあけた何とも奇妙な光景となっております。遠方より来られた方たちの心を察すれば、さぞかし残念なことと思います。小魚や生物、周りの植物への水のサイクル等、自然環境を考えたとき、渇水にする人間思考でなく、ダム本来の自然環境を守る姿であってほしいと思いますが、市長のご所見をお願いいたします。  2点目に、南蔵王色彩の森、入園有料化についてお尋ねいたします。  市民の共有財産である蔵王山麓。自然林に、澄んだ空気と森の精霊が感じられます。ことしの夏の異常気象の猛暑にあっても、林の中は体に心地よい涼風と静寂を感じることができます。春の水芭蕉の森は、長い冬の雪の下、雪解けを待ち、湿原一帯に可憐な白い花らしき穂を見せてくれます。春の息吹が感じられるときです。こぼれんばかりの数々のドウダンの花、また幽玄の世界に浸ることができる不伐の森、成木した松の木はどこまでも奥が深く、自然の深さを感じます。市民が誇りとする公園森、季節を問わず不特定多数の人たちが来園し、森の魅力を楽しんでいます。そんな森が、いつまでも皆さんに大事に愛される森であってほしいと思います。  しかし、今、山林は大変疲弊しています。蔓延する松くい虫病、住宅需要の低さに、五、六十年の松の木が、虫により病原菌を媒介して枯らされてしまいます。木本来が弱く、風に耐えられない風倒木、先日新聞報道されましたナラ枯れ病、雑木需要の不振のため、成木した木が虫のカビ菌により枯らされてしまいます。関係者は、一生懸命防疫作業に努めていますが、まだまだ人の手による適正管理が不足しています。  山の自然の恵みの大切さを再認識する上においても、そして維持管理する上にも、受益者負担の原則に倣い、応分の負担は必要と思います。このたび、公募の中から「南蔵王色彩の森」というすばらしい名称をいただきました。これを機に入園を有料化し、森の自然の大切さを守る基金を創設し、それに充てることを提案いたしますが、市長のご所見をお願いいたします。 19 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 20 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  川原子ダム、これは昭和44年に農業用水施設として整備されました。議員ご指摘のとおり、平成19年度より冬期間ダムの水を放流し、底干しを行っております。これは、氷上釣りを防止する対策として行っております。  近年の釣りブーム、薄氷にもかかわらず、川原子ダムにもワカサギの氷上釣りをする人が多く見られるようになりました。大変危険な状況であることから、警察からその対応策を求められて、警察、土地改良区等と川原子ダム氷上釣り対策会議を開催し、釣り禁止の看板の設置、進入路の閉鎖等の対策をとってまいりました。しかしながら、マナーの悪い釣り人により一向に改善されないことから、現在の底干しの対策をとっております。付近には不伐の森等もあり、大変風光明媚なところでありますが、安全対策を優先し、現在の対策をとらざるを得ないことをぜひご理解いただきたいと思っております。  議員もご承知のとおり、川原子ダムの設置目的は農業用水の確保であり、釣りは禁止となっております。設置目的にあった健全な施設の管理ができるように、ぜひご協力をお願いしたいと思っております。  2点目の有料化のことでございますが、議員提案の森の自然を守るという趣旨については理解をいたします。そのために入園を有料化するというものでありますが、これは入園料の問題もさることながら、入場を管理する施設や職員の配置など経費が発生しますので、費用対効果を考えれば難しいのではないかなと考えております。  市では、都市公園のスパッシュランドや材木岩公園などを無料で公開しており、多くの観光客に好評を得ております。それらの公園と同じように無料で公開し、自然保護の啓発や交流人口の増加につなげていきたいと考えておるところでございます。以上です。 21 ◯佐藤英雄議長 10番大野栄光議員。 22 ◯10番(大野栄光議員) 観光都市を目指している当市は、市中には城下町、そして郊外には国定公園と、大変恵まれた要素があります。全市民、おもてなしの心で迎えてくださいという市長の思いやりは、どこにあるのかと私は思います。自然を楽しみ、趣味で活力を得て、またこの白石の自然に浸り、真の観光リピーターとなり得るものと私は思います。何かしら危険というもので、そんな人たちを排除していたとしたら、私は短絡的思考ではないかと思います。すべてにおいて、大なり小なり危険などを取り除くということはできないと思います。個人の責任において常に行動して、楽しんでいるのだと私は思います。自然と人が共有して環境が守られるものと私は思います。  確かに危険ということでもって底干し、そんな意味での対策ということは私も理解できます。しかし、岩手の岩洞湖などは、冬の風物詩においてワカサギ釣りがテレビなどで紹介されております。当市は交流人口の増を目指し、観光誘致を行っておりますが、お釜があり七ヶ宿ダムがあり、湖ラインとして魅力を紹介することもできるのではないでしょうか。  ある同僚議員が言っておりました。一枚の写真の景色に魅せられて、中国より観光客がやってきました。あの川原子ダムの自然を守り、四季折々の景色を湖面に映し出すことにより、一枚の魅力ある写真のスポットになり得るものと私は思います。そして、多くの人たちが白石の自然を堪能し、定住してもらう人も出てくるのではないでしょうか。その所見について伺いたいと思います。 23 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 24 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  先ほどもお話しさせていただきましたが、川原子ダムのもともとの意義、それと、あそこの部分での薄氷、ほかの地域で氷上釣りをしているところの厚さが違うということ。ですから、先ほども申しましたが、安全対策を優先させて行っているということでございます。それは冬期間でございますので、それ以外の部分では水を張ってありますので、それを楽しんでいただければありがたいというふうに思っております。以上でございます。 25 ◯佐藤英雄議長 次に、2番管野恭子議員。    〔2番管野恭子議員登壇〕 26 ◯2番(管野恭子議員) 2番公明党の管野恭子でございます。早速質問に入ります。  最初に、子育て支援の見地から2点お伺いいたします。  1点は、コモンセンス・ペアレンティング、略してCSP講座の実施についてです。コモンセンス・ペアレンティング(CSP)は、親になるためのしつけの技術という意味合いで使用されている言葉です。以下、略してCSPと表現させていただきます。  これは、アメリカで児童虐待を防ぐために開発されました。日本で最初に取り入れたのは、兵庫県神戸市の児童養護施設「神戸少年の町」です。姉妹施設のアメリカ・ネブラスカ州の児童養護施設「ガールズ・アンド・ボーイズタウン」の取り組みをもとにし、日本向けの開発が行われ、2000年から実施しており、現在はCSP講座のトレーナーの養成研修も行っております。  アメリカでは、1989年以降、虐待の親や子育てで悩む親たちに実施してきており、科学的手法を用いた効果測定でも、効果が実証されている数少ないプログラムの一つになっております。  現在、日本においても、実施の自治体がふえてきております。神奈川県茅ヶ崎市では、ことし4月からCSP講座を本格的にスタートさせ、その模様は日本テレビ、NHKでも報道されております。同市では、子育ての悩みを抱えた3歳から12歳の子供を持つ保護者を対象に実施し、中には虐待防止に役立ちたいと受講する親の姿もあるそうです。  CSPは、暴力・暴言を使わない子育ての技術を親が習得し、虐待の予防解消を目指すものですが、だれでも簡単に実践でき、短期間で効果が上がるのが特徴とされております。同市が市民向けに開催する講座は、1回2時間で全7回講義、ビデオに模擬演技を交えた演習形式で、3人から6人程度のグループでの受講を基本にし、状況に応じて個別講座も開催するとのことです。  講座内容は六つのポイントがあり、一つ、わかりやすいコミュニケーション。二つ、望ましい行動を増し、望ましくない行動を減らす方法。三つ、効果的な褒め方。四つ、予防的教育法。五つ、問題行動を正す教育法。六つ、自分自身をコントロールする教育法から構成されております。  わかりやすいコミュニケーションでは、親が子供にしてほしい行動をあいまいな表現ではなく、わかりやすく伝える方法を身につけます。例えばちゃんとしなさいの「ちゃんと」の言葉を、理解できるのは多くは10歳以上であるので、具体的な表現をするとのことです。  また、自分自身をコントロールする教育法では、多くの親は「落ちついていればできるのですが」と訴えることがよくあるそうです。自分自身を見失わないで、落ちつきを維持する方法をここでは学びます。  受講した親の一人は、これまできつく言うことが多かったけれども、感情でしかる回数が減った。また、御飯を食べない子供をたたいてしまうことで悩んでいた親が、手を上げないように変われたなど、短期間で効果が生まれております。  講師は、CSPのトレーナー研修を受けた資格者4人が行っており、外部講師に頼らずに実施できております。研修費は1人当たり2万3,000円から3万円であり、コストも大変低いものでございます。同市では、講師の育成に力を入れ、3年後には全保育所でこれを実施したい方向と言っております。  昨今、痛ましい児童虐待事件が続出しております。平成21年度の相談数は4万4,210件と、過去最多を記録しております。このような状況の中、児童虐待を予防する方法の一つとして、CSP講座は大変有効な手段と考えます。本市においても、健全な子育て支援の一環として、ぜひ実施へ向けての検討をすべきと考えますが、市長の見解を伺います。  2点目は、父母の一日保育士体験事業の実施についてでございます。  核家族、それからもろもろの事情によりひとり親の増加に伴い、子育てに孤立化する父母が目立ってきております。このような中、東京都品川区では、保育のプロである保育士が、子供とどう接しているかを見て参考にしてほしいとの期待を込めて、ことし4月から、区内の公立全保育園で一日保育士体験事業をスタートさせました。  保護者の育児に対する視野を広げてもらうとともに、園との信頼関係構築が目的とのことです。取り組み内容は、希望する父母は自分の子供の通う保育園に申し込み、子供のクラスで平日の都合のよい日に体験ができ、プログラムは朝の受け入れに始まり、給食やおやつを一緒に食べたり、絵本の読み聞かせなどを行い、昼寝タイムには日ごろ不安に感じている子育ての悩みを保育士に相談もできるという内容でございます。  参加者からは、子供の多様性や成長の過程がはっきりわかった。また、家族でいるときと集団でいるときとの我が子の姿の違いに驚いた。また、保育士の仕事が大変なことがわかったなどなどの声があり、好評に事業が展開されているとのことです。神奈川県茅ヶ崎市でも、実施に取り組むことが検討されております。  本市では深谷保育園が実施しており、品川区と同様の声が寄せられていると伺いました。深谷保育園の担当者の方は、とても大事なよい企画だと思っている旨を語っておられました。深谷保育園では、保育参観が行われる6月またはその月に近い月に、保護者の都合のよい1日を選んでもらい実施しており、全保護者が体験できるように呼びかけ、調整を行っているとのことでした。既に実施例を持つ本市において、この一日保育士体験事業を、限られた保育園のみでなく、全保育園が参加できるよう、本市の大事な事業としての取り組みを行い、父母等の保育の視野を広げ、そして子育ての孤立化を防ぎ、さらには園とのコミュニケーションに役立たせていかれてはいかがかと、その検討の見解を伺いたいと思います。  次に、子宮頸がんワクチンの接種について質問いたします。  厚生労働省は、平成23年度予算の概算要求で、特別枠で子宮頸がんワクチン接種助成に150億円を計上いたしました。これによりますと、10歳以上19歳までを対象に助成する自治体に対して、負担する額の3分の1相当を支援する内容になっております。
     私は、これまで本ワクチン接種の助成を、ことし2月の第385回、6月の第387回の各定例会の一般質問で強く訴えてまいり、さらに本市への要望書も提出いたしております。市長は、6月の第387回定例会での私の質問に対し、「国や県の動向を注意しながら対応してまいりたいと考えている」との回答をいただいております。国が動き出しました。本市もいよいよ助成すべきそのときではないでしょうか。国が対象とする年齢枠内で、最も適切な年齢層への助成を一日も早く検討し、速やかに実施すべきと考えますが、市長の見解を伺います。以上です。 27 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 28 ◯風間康静市長 お答え申し上げます。  まず、1点目のCSPの講座についてでございますが、児童虐待については連日マスコミ等でも取り上げられており、痛ましい事件が後を絶たずに、深刻な社会問題になっていると感じております。  本市におきましても、要保護児童対策地域協議会を設置いたしまして、各種の関係機関と連携をとりながら、適切な対応、防止の取り組みを行っているところであります。  県内のCSP講座の取り組み状況でございますが、宮城県や関係機関に問い合わせをしましたところ、県内でのCSP講座の実施をしている事例は現在ございません。今後は、関係機関また子育て中の保護者等の意見を参考にしながら、子育て支援策として、育児に不安を覚える保護者等への支援講座の開催などについて検討してまいりたいと考えております。  2点目の、もう当然議員ご承知のとおり、深谷保育園で保育士体験は行っております。ですが、全園といいますと、保育士体験の実施に際しましては、保護者のニーズや保護者の就労等の状況に配慮して、家庭の連携、協力のもとに実施をしているところでございます。そうなってきますと、保育体験にまでは至らない理由がそこに挙げられるのではないかなと。一つには、保護者の就労の関係から見ますと、行事は極力保護者の負担とならないように今現在配慮しております。また、保育士体験となると保護者が構えてしまいまして、参加に消極的になることなどが挙げられます。ただ、今後も、これからは保護者との理解と協力を得ながら、保育体験を実施できるように検討してまいりたいというふうに考えております。  3点目の子宮頸がんワクチン、これは私も認識をしっかりと持っておるところであります。先ほど議員がおっしゃったとおり、厚生労働省平成23年度概算要求で、子宮頸がん予防対策強化事業として、公費による接種事業を実施する市町村に対して、接種費用等の定額3分の1を助成するというふうに発表しております。ただ、それ以外の詳細については未定であります。県の補助の有無もわからない状況でありますが、これは他の近隣市町の動向、また国の助成制度を考えたときに、地域格差を生じてはならないためにも、国の助成制度を活用して、市町村として助成することが望ましいと考えております。今後は、国の動向を注視しながら、実施に向け検討していきたいと考えております。以上です。 29 ◯佐藤英雄議長 2番管野恭子議員。 30 ◯2番(管野恭子議員) 一日保育士に理解いただきまして、実施の方向で可能な限り検討していただければなと考えます。  それから、あとCSPなんですけれども、確かに宮城県はまだその情報が少なかったり、何せこの資格を取れるのが千葉だったり神戸だったりするものですから、場所が遠いものですから遅くなっているのかなという感じもいたします。  そこで、市長、このCSPなんですけれども、トレーナー資格を取得するだけでもしていただけないかなと考えるのです。金額は、こちらにも申し上げましたように2万3,000円から3万円ということで、これは3日間の工程なんだそうですけれども、人材育成という意味につきましてもお役に立つのではなかろうかと。子ども家庭課あたりを、子育て支援という意味からどうなのかなというふうに考えるのですが、そのあたりの所見を伺いたいと思います。  それから、子宮頸がんワクチンの接種でございますが、まず、格差が出てはいけないというお話でございますが、国全体の格差は国が考えればいいことでありまして、県全体の格差は県が考えればいいことであって、白石市におきましては、白石市民の安全とか発展とかそういったものを守っていくのが市長の役割ではなかろうかと思うのです。そういったことに専念することによって、格差が縮まってくるのではなかろうかと。国が、格差があると幾ら騒いでもこれはどうしようもないことであって、それよりも私たち白石市民の命を守る方向に転換していった方が、より得策ではなかろうかと考えますが、その件についていかがお考えでしょうか。  それから、国・県の動向を見るとおっしゃっていますが、具体的にどのあたりの動向になってくれば腰を上げるのかお聞かせいただきたいと思います。例えば、助成額がここまでなるんだとか、県も出すんだとか、そういった部分がここまで煮詰まったら本市は腰を上げるんだというそのあたりをお尋ねしたいのですが、いかがでございましょうか。市長は、本当に子育て支援に力を入れておられることはよくよく理解しておりますが、よろしくお願いします。 31 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 32 ◯風間康静市長 まず、1点目のCSPの件でございますが、昨日、山田議員の方にも答えさせていただきましたが、本市では今、子育てメール相談をしっかりとやらせていただいております。その中に該当するのではないかなと。ですから、今CSPのトレーナーを養成するという考えは現在は持っておりません。ぜひとも子育てにお困りのときは、子ども家庭課でやっております子育てメールを活用していただいて、いろいろご相談いただけるとありがたいと思っております。  子宮頸がんワクチン、本当にこれは勉強させていただきました。どこで云々ではなくて、今、国自体がやっと3分の1という、何の詳細もなく、どこの部分に充てるのかもわからない状況。私が言っているのは、例えば白石市、蔵王町とか七ヶ宿町、大河原町とかで、住んでいる住人が違う状況でいいのだろうかということをお話しさせていただいているのです。ですから、白石市としても今前向きにしっかりと検討して、それと同時に、子宮頸がんワクチンだけではなくて、今後かかわる女性の部分を守りたいという観点からは、検診の充実も図っていかなければならない。一つの問題だけではなく、いろいろなものがかかわってきますので、それをしっかりと今精査しながら前に進めているところでございます。以上でございます。 33 ◯佐藤英雄議長 2番管野恭子議員。 34 ◯2番(管野恭子議員) CSP講座についての認識がちょっと違っているかに感じたのですけれども、メールでは取得できないような内容なんです。このCSP講座というのは、先ほども申し上げましたように、実際的に希望する方々3名から6名を対象にしながら、実際演技なんかを通しまして、目で訴え、動作で訴え、そして父母の方々に理解していただいて、そうなのかと心から納得していただいて、そして自分が実践するということなのです。言葉だけではちょっと……、メールは言葉とか絵も出てきますけれども、そういうようなものとは質が違いますので、もうちょっと検討していただいて、まず違うんだということをおわかりいただいて、そして大変いいものだと。  私も、この質問をするに当たりましていろいろ勉強させていただいたのですが、宮城でやっているところがないというふうな現状だったのですが、情報が入りまして、仙台市の児童相談所、ちょっと名前は言いませんが、そこの責任者の方が今回10月に神戸に行ってトレーニングを受けてくるという、そういうお話もいただいております。恐らく情報が遅いので、そういった今のような状態になっているのだと思いますが、恐らくそれが、一つやるところが出てくると、次第に普及していくのではなかろうかと考えるのです。ぜひCSPに、うちの方からもトレーニングを受けにいくような検討をもう一度調べていただきまして、検討していただければいいかなと思います。  それから、子宮頸がんワクチンなんですけれども、近隣の蔵王町等々に配慮してということもあるのですけれども、それはうちの方が先にやることで、かえって後からついてくるという部分で、先駆の白石ということを考えれば先にやることの方が、いいことは先にやるというそういうスタンスが、非常にこの白石にとって今までやってきたことですから、いろいろな意味でいいことは先んじてやってきました。どっちみちやるのであれば、大体めどもついていることですから、一刻も早くなされた方が私としてはいいのではなかろうかと考えますが、いかがでございましょうか。 35 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 36 ◯風間康静市長 お答え申し上げます。  言葉足らずだったかもしれませんが、昨日の山田議員のところでもお話しさせていただきましたが、地域子育て支援センターでは、電話だけでなくて面談等も行っておりますので、それもご利用いただければありがたいというふうに思っております。  また、子宮頸がん、今2市7町の仙南広域の部分でも、首長が集まると、みんなでしっかりとやれるような方向で今話し合いを進めております。それの中で、そこに格差がないように、できる限り配慮したいというふうに考えておるところでございます。以上でございます。 37 ◯佐藤英雄議長 次に、1番沼倉昭仁議員。    〔1番沼倉昭仁議員登壇〕 38 ◯1番(沼倉昭仁議員) 通告に従いまして、実効性のある改善計画の議会への説明について質問をいたします。  風間市長は、7月7日、白石市議会において病院改革プランの(改定版)を説明した。この改定版は、ことしの2月議会で、刈田病院の赤字補てんを市議会に提案した風間市長に、「赤字補てんを可能にする将来展望まで含めたきちんとした根拠、実効性のある改善計画を提示すべきではないか」と我々が指摘したことを受けて、風間市長が「6月までに実効性のある改善計画を議会に提出する」と、みずから約束したことにより実現したものであります。  今回の一般質問では、この修正改革プランが、本当に実効性のある改善計画となり得るのかを市議会の範囲で検証するため、答弁をいただけなかった前回の6月議会に引き続き、風間市長に再度答弁を求めるものであります。  私が、今回、過去の私の質問に対して再度答弁を求めるのは、昨年の10月に策定された宮城県の地域医療再生計画の中での刈田病院の位置づけや、風間市長のツインホスピタルの概念規定の中に見逃し得ない重大な誤りが存在しており、そして、そのことが、白石市から赤字補てんを不可欠とする経営体質を招いている根本的な原因ではないのかということについて、過去の風間市長の答弁からは十分な納得が得られなかったからであります。  そのため、まずは、これまで私の一般質問で指摘した宮城県の地域医療再生計画策定の経緯と、その中での刈田病院の位置づけ、風間市長の対応など一連の流れを整理することで、そこに含まれる矛盾点と思われる部分を明らかにしながら、その問題点について再度風間市長の見解を求めることにいたします。  宮城県は、昨年の10月、麻生首相時代の地域医療再生基金構想を受けて、人口19万人規模の仙南医療圏を一つの医療圏とする「地域医療再生計画」を策定した。この計画は、東北大学の伊藤恒敏教授が提唱した「深刻な医師不足にあえいでいる医療圏にこそ、人口20万人規模に一つ、医師の集まる赴任しやすい500床規模の病院(マグネットホスピタル)を設置し、医療圏全体で医療の質と医師を確保し、住民への安心を保障すべきである」というマグネットホスピタル構想に基づいている。  実際、県南中核病院は68人もの医師が集まる病院となっており、宮城県はそうした基幹的病院に高次の医療機能「救命救急センター」を新設、医師が減少している刈田病院にはリハビリテーション病棟を設置、中核病院と連携させることにより、仙南医療圏全体で完結型の医療を充実させて医療の質を上げよう。そのためには、仙南医療圏の基幹的病院を中核病院とするのは避けられない。それが医療の効率化だという考え方であり、風間市長は、昨年の10月に、唯一首長の策定委員としてこの計画を承認していた。  にもかかわらず、風間市長が、県の計画とは別に、中核病院と同等・同質のツインホスピタルを推し進めようとしていると思われることは、従来の風間市長の私の一般質問への答弁から明らかであり、それにより、刈田病院の赤字補てんの経営体質、2008年、2009年の2カ年で、構成市町で合計11億5,000万円もの特別繰り入れを実施した危機的状況を解消できずに、どうしたら赤字補てんが解消できるのか、頭を抱える事態をみずから引き起こしているというのが真相ではないのか。  つまり、2008年から始まる刈田病院の医師数の減少に、風間市長は有効な対策を講じることができず、その結果、刈田病院には研修医が全く応募しなくなり、医師が集まらなくなり、最終的に仙南医療圏の基幹的病院を中核病院とするのは避けられないといった構想を宮城県から受けざるを得ないほどまでになった。  ところが、風間市長は、この県の計画を県の会議でみずから承認したにもかかわらず、白石市長としては、刈田病院の経営形態の見直しも要請せず、中核病院と同等・同質のツインホスピタルにするために、医師をできるだけ招聘したいと従来の施策に固執していると思われることが、刈田病院の医師不足、赤字補てんの体質をさらに増幅させている根本的な原因ではないのか。その真相を探るため、宮城県の地域医療再生計画など仙南医療圏を取り巻く医療事情が大きく変動する中で、刈田病院改革プランは果たしてどのように見直しがなされたのか、以下の三つの観点から質問をいたします。  一つ目に、風間市長は、県の計画とは別に、中核病院と同等・同質のツインホスピタルを推し進めようとしているのではないかということについて。  風間市長は、ことしの2月議会の私の一般質問の中で、今回の県の計画について、「ツインホスピタル、つまり両方の病院が必要であるということ。序列化はどこにも書いていない構想である」と答弁していた。ところが、本来のツインホスピタル構想とは、かつて刈田病院と中核病院とが統合すべきとのマグネットホスピタル構想が出た際の、それに対抗する概念として打ち出された、一つの医療圏に同等・同質の基幹的病院が存在してもいいのではないかという考え方だったはずであります。したがって、風間市長は、今回の県の計画を刈田病院と中核病院とを同等・同質のツインホスピタルにするものであると認識していることは明らかであります。  今回の県の計画で示された仙南医療圏の基幹的病院を中核病院とする構想は、風間市長が弁明するようなツインホスピタルでないことはだれが聞いても明らかであり、にもかかわらず、風間市長は、いまだに県の計画についてツインホスピタルの言葉を使用している理由は一体何なのでしょうか。刈田病院への赤字補てんの最大の原因となっている部分であると考えるので、改めてお伺いいたします。  風間市長は、今回の県の計画の中で、ツインホスピタルの概念をどのようにとらえているのか。その上で、そのツインホスピタル構想すら変節させた風間市長の根拠と理由は何か、明確な答弁を求めます。  二つ目に、このツインホスピタルの概念規定と関連して、風間市長は、中核病院と同等・同質のツインホスピタルにするために医師をできるだけ招聘したいと、従来の施策に固執しているのではないかということについて。  風間市長は、ことしの2月議会の私の質問への答弁の中で、昨年度の赤字補てんが増額となった理由は、刈田病院改革プランで計画されていた医師数などの増員計画が、計画どおりにいかなかったからだと答弁した。  実際、医師数が減少している刈田病院の現状を受けて、宮城県からは、仙南医療圏の基幹的病院を中核病院とする構想の指定を受けざるを得ないほどまでになり、風間市長は、昨年の10月に、唯一首長の策定委員としてこの構想を承認していた。  それならば、風間市長に求められる対応とは、医師が減少している刈田病院の現状を受け、みずから承認した県の計画に従いながら、白石市長として刈田病院を現在の医師数に合った形態に導き、この地域に最低限必要な医療だけを何とか残す。地域医療のあるべき姿を実現するために、刈田病院に要請することこそが白石市民が求める秘策ではないのか。  それを裏づけるように、7月に説明された刈田病院改革プラン(改定版)は、本来なら医師の招聘策を具体的に示すプランでなければならないが、「病院側にも市長として伝えていきたい」と答弁していたにもかかわらず、その具体的計画が全く示されていないのはなぜなのか。  つまり、全国的に深刻な医師不足の中、また、宮城県すら具体的な医師確保の方策を示すことができないでいる現状で、風間市長が目指すツインホスピタルを実現するために、刈田病院の単独で効果のある医師招聘策について、具体的にどのように聞いているのか、情報の開示を求めます。  三つ目に、今回の修正改革プランでは、平成22年度の経常損益が8億円を超える計画となっていることについて。  風間市長は、さきの2月議会での私の質問への答弁の中で、「刈田病院の健全経営の根拠は、新たな改革プランには入れ込んでまいりたい。赤字解消のための根拠を修正改革プランには明示する」と答弁していた。修正改革プランを、白石市からの赤字補てんを縮小させる実効性のある改善策とするためには、増収のための何らかの試みや経営形態の何らかの見直しが不可欠だが、その具体的対策をどのように聞いているのか。  つまり、平成20年度の決算、平成21年度の決算見込みでは、経常損益は6億2,500万円、5億7,900万円と相変わらず収支が悪化したまま、累積欠損も平成21年度見込みで84億7,000万円にもなる危機的状況であるにもかかわらず、修正改革プランでは、構成市町からの繰入金を年度当初より3億800万円ふやす。つまり、年度末に繰り入れていたものを年度途中に繰り入れることによって、年度末の赤字額を小さくする計画となっております。  繰入金を年度当初より構成市町で3億800万円ふやさなければならない理由とは何か。そして、その赤字解消への対策はどのように講じられるのか、市議会にも詳しい説明がなされるべきではないのでしょうか。  さらに、修正改革プランの刈田病院に係る一般会計負担の考え方及び一般会計繰入金試算の費目のうち、平成21年度見込みから10%以上の増減がある費目について、合理的な説明を求めます。  一般会計からの繰り入れが、総額で、平成20年度に13億円から14億円へと急激にはね上がったにもかかわらず、なぜ新プランを作成しても赤字補てんがもとのレベルまで減少しないのか。これはひとえに、風間市長の答弁にも見られる中核病院と同等・同質のツインホスピタルへのこだわりが影響しているのではないか。こだわり続ける限り、一般会計から繰り入れる赤字補てんの構造は変わらないのではないでしょうか。  地域になくてはならない大切な病院が刈田病院であり、ここに至るまでは病院内各部局のたゆまぬ改善の努力が、このようなすばらしい病院をつくり上げてきたものであり、私も市民の一人として、各部局の皆さんのご労苦に対し感謝と敬意を申し上げるものであります。それゆえにこそ、刈田病院は果たしてどうなるのか、白石市民の危機意識は非常に高いものがあります。市民の不安に風間市長はどのようにこたえようとするのか、風間市長の明確な答弁を求めます。 39 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 40 ◯風間康静市長 お答えを申し上げます。  まず、公立刈田綜合病院への考え方について申し上げますが、持続可能な安定した経営、良質な医療を継続して提供するため改革プランを策定し、市民の必要とする安全・安心を守るため、医療の提供を行う公立刈田綜合病院を支えていくということが構成市町の役割だと考えております。  また、公立刈田綜合病院の果たすべき役割は、改革プランにもあるように、これまでの2次医療機関として高度専門医療、救急医療などを提供することであり、これからも2次医療機関であると考えております。  沼倉(昭)議員は、刈田病院の規模縮小を考えているようでございますが、私とは考え方に大きな隔たりがあると思っております。  私は、刈田病院を守ることを公約として挙げております。全国的な医師不足の中にあって、厳しい状況下にあるものの、市民の命と健康を守るために、刈田病院の果たすべき役割を市民と一緒になって支えていく考えであります。それに基づきまして、お答えを申し上げたいと思っております。  まず、1点目のツインホスピタルにつきましては、第385回定例会、第387回定例会において議員にお話ししているとおり、刈田病院と中核病院の両方の病院が両方とも補完し合い、それぞれの機能分化、連携をしながら地域に必要な医療を提供していくものと考えております。  公立刈田綜合病院改革プランの「刈田綜合病院の果たすべき役割」にもありますように、仙南医療圏または1市2町という枠組みの中で、2次救急なり透析などの不採算医療や、結核や感染症など社会政策的医療を実施するというこの刈田綜合病院が果たすべき役割を踏まえ、中核病院と機能分担を行っていくことが、二つの病院が成り立っていくことであり、それがツインホスピタルであると私は考えております。  2点目の単独で効果のある医師の招聘策ということでございますが、全国的医師不足の厳しい状況の中で最大限努力しておりますが、人事に関することなので具体的な内容は控えさせていただきます。現在、改革プラン(改定版)をもとに、管理者、副管理者、院長及び副院長一丸となって、医師の招聘に当たっているということでご理解を賜りたいと思っております。  3点目の繰出金を3億800万円ふやすという負担金の変更については、何度も申し上げましたが、4月23日付で、総務副大臣からの「平成22年度の地方公営企業繰出金について」の通知により、繰出基準の一部改正がありましたことから、県内の主な公立病院の繰入金の現状を調査し、他の病院の繰り入れ状況も踏まえ、構成市町と協議をした上で、繰出基準を基本として見直しを行い、その結果増額となったものでございます。  赤字解消への対策ということでございますが、このたび策定した公立刈田綜合病院改革プラン(改定版)に基づきまして、医師の招聘、看護師の採用に努め、持続可能な安定した経営のもとで、良質で地域にとって必要な医療サービスの提供を行うことと考えております。  一般会計繰入金試算の項目には15項目がありますが、平成21年度と平成22年度の比較になりますと、10%以上の増額に該当する項目は14項目になります。その内訳としては、繰出基準の見直しによるものが9項目と、繰出基準外の政策的なものが5項目となります。以上でございます。 41 ◯佐藤英雄議長 1番沼倉昭仁議員。 42 ◯1番(沼倉昭仁議員) まず、ツインホスピタルについてでございますけれども、ツインホスピタルとは、風間市長が意図するような二つの病院が補完することを意味する言葉ではございません。二つの病院が同等・同質であることを示す言葉です。つまり、同等・同質が基本であります。風間市長は、ツインホスピタルの言葉の概念を誤って使っているのではないですか。今の時点において、ツインホスピタルとは、中核病院と同様に刈田病院が3次救急も担うという意味になります。風間市長は、現時点においてそれを目指しているのでしょうか。政策において、概念規定は政策を左右する非常に重要な部分であり、だからこそ何度も確認をしております。  つまり、今回の県の計画は、中核病院が3次救急を担い、刈田病院が2次救急までを担う、まさにそのことこそがツインホスピタルではない。刈田病院と中核病院とを同等・同質な病院にする計画でないことは、だれが聞いても明らかであります。にもかかわらず、風間市長は、今回の県の計画について、ツインホスピタル、両方の病院が必要であるということであり、序列化はどこにも書かれていないと、ことしの2月議会で私の一般質問に答弁していた。とするならば、風間市長は、単にツインホスピタルの言葉じりの問題ではなく、県の計画そのものを意図的に異なる意味に解釈している。風間市長は、刈田病院を中核病院と同等・同質な病院にしたいという思惑を持っている。それが可能であると考えているということではないですか。  そうであるなら、逆に認識を改めなければいけないのは風間市長ご自身ではないでしょうか。刈田病院改革プランに、医師招聘策が具体的に示されていない現実。それにより、風間市長がみずから承認した県の計画をみずから否定するような発言をしていることになる。これは重大な問題ではないでしょうか。風間市長は、この重大な矛盾点をどのように説明しようとするのか。県の計画、ツインホスピタル、それぞれどのように認識しているのか再度お伺いいたします。 43 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 44 ◯風間康静市長 お答え申し上げます。  多分、確実に見解の相違ではございますが、まず、計画の中で、仙南医療圏で中核を担える病院が、白石の刈田綜合病院300床、大河原にございます中核病院の300床というのが、現在仙南地域にある病院でございます。それが中核を担う病院であります。  それを、議員がおっしゃる同等・同質の部分でやっていきますと、両方共倒れになる。そこで考え出されたのが、両方の病院を新たに500床にするわけにもいきませんので、二つの病院を機能分担、また連携によって、この仙南地域、南の地域における医療の基準にしようという計画でございます。ですから、病院がそれぞれの機能を分化することであり、3次が上、2次が下というような序列などというものはないということを、まずはご理解をいただきたいというふうに思っております。  現在それに向けて、刈田病院がとるべき役割をしっかりと担っていくように、現在の先生方が頑張っている。また、看護師、職員、すべてのあそこに従事する者が、しっかりとそれに向けて、改革プラン(改定版)に基づいて動いていることをご理解いただきたいと思っております。以上です。 45 ◯佐藤英雄議長 1番沼倉昭仁議員。 46 ◯1番(沼倉昭仁議員) ただいまの風間市長の同等・同質にしない、それが県の計画だと。それは正しいと思います。それを風間市長がツインホスピタルであると表現していることそのものが間違いであると私は指摘しているのであります。そのため、誤った概念、また、あいまいな定義。私は、今回の県の計画をツインホスピタルであると風間市長が表現していることそのものに、風間市長が赤字補てんを解消できない根本的な原因があるのではないかと指摘しているのであります。  つまり、風間市長は、今回の県の計画について、宮城県には受け入れたと話したにもかかわらず、白石市ではツインホスピタルという表現を使いながら、県の計画とは別に、中核病院と同等・同質の病院にいまだに固執していることをアピールしているのではないか。そのため、白石市長として、経営形態の抜本的な見直しや刈田病院に要請することもなく、2008年と2009年の2カ年で、構成市町で合計11億5,000万円もの特別繰り入れを実施した危機的状況を解消できずに、どうしたら赤字補てんが解消できるのか頭を抱える事態をみずから招いているというのが本質ではないですか。  逆に、風間市長がそれだけツインホスピタルにこだわるのであれば、今回の県の計画で唯一首長の策定委員としてかかわったその席上で、中核病院と実質的にも同等・同質な病院にする計画にしてほしいとなぜ提案しなかったのでしょうか。それもできずに、白石市議会ではツインホスピタルというあいまいな概念のもとに、県の計画を否定するような発言をしている。白石市民に対し、刈田病院の今回の県の計画の中での位置づけを堂々と説明できないのであれば、逆に風間市長は県の策定委員をやめるべきではなかったのですか。  風間市長は、今、白石市民が最も関心を寄せている刈田病院の経営に関する部分についてまで、病院の管理者としてではなく白石市長の立場で、しかも市議会の承認も報告さえもなしに県の計画として承認していた。しかも、白石市議会においては、みずから承認した計画をみずから否定するような発言を繰り返している。これは重大な責任問題ではないですか。  ここまで説明すればわかると思います。風間市長は、この重大な事態の責任を明らかにし、その責任をとって兼務している病院管理者を辞任すべきではないか。その上で、行政が経営上の干渉を行わない体制をつくることこそが、刈田病院を再生させる唯一の道ではないですか。白石市民の危機意識、市民の不安をご自身が招いている事態に、風間市長はどのような釈明をするのか、どのような形でその責任をとるのか、最後にお伺いいたします。 47 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 48 ◯風間康静市長 お答え申し上げます。  市長として一人だけ出た地域医療再生計画をぜひとも勉強していただきたい。宮城県全県での議論であります。仙南地域の部分をしゃべっている会議ではないということを前にもお話をしたつもりであります。宮城県全県での対応策として、この会議が持たれました。そして、最初に持たれたのが、先ほど議員がお話しした宮城県のどことどこにお金をと、そういうもので計画を行うかというのが最終決定でございます。宮城県全県と仙南地域で、それを活用するというふうになったということを何度も申し上げたのですけれども、ご理解いただけないのかなというふうに思っています。  さらに、その中で、仙南地域の部分においては、刈田病院と中核病院の7者会談を行って、この計画を県に提出したところであります。現在、この病院を取り巻く状況というのは、本当に厳しい状況であります。その中で、先ほど医師の招聘につきましても、全職員がしっかりと頑張ってやっているということ、そして運営しているということをまずご理解いただきたいと思っております。以上です。    〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕 49 ◯佐藤英雄議長 5番沼倉啓介議員。 50 ◯5番(沼倉啓介議員) 今の沼倉昭仁議員と首長との質問・答弁の中で、責任所在のあるべき姿というものが答弁されておりませんので、その辺、答弁を引き出すように議長の方からお導きをいただきますようにお願いしたい。 51 ◯佐藤英雄議長 議事整理のため暫時休憩します。      午前11時22分休憩 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~      午前11時36分開議 52 ◯佐藤英雄議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  風間市長。
       〔風間康静市長登壇〕 53 ◯風間康静市長 私は、白石市民の命と健康を守るために、公立刈田綜合病院の果たすべき役割を踏まえて守っていくことが私の責任であると思っております。以上です。 54 ◯佐藤英雄議長 次に、9番佐久間儀郎議員。    〔9番佐久間儀郎議員登壇〕 55 ◯9番(佐久間儀郎議員) 通告に従いまして、2項目の質問をいたします。  初めに、ふるさと納税制度についてお尋ねをいたします。  生まれ育ったふるさとに貢献したいという思いや、あのまちを応援したいという気持ちを寄附金という形で実現できるふるさと納税制度が始まって2カ年が経過します。ここに来て、取り組みへの温度差は、自治体間で大きくなっているのではないかと報じられています。  先般の報道によれば、2009年度の宮城県内ふるさと納税は、納付者の数でいくと南三陸町が1位、石巻市が2位ということです。その南三陸町では、2009年度では129人から731万9,000円、本年度におきましても7月末時点では35人からの寄附があり、昨年同期比で3倍以上の伸びを見せております。そして、善意の寄附金はふるさとまちづくり基金に組み入れられ、防災や観光、福祉など七つの施策の財源に、具体的には「街なか交流館」という観光・交流拠点施設の整備に、2級ホームヘルパー養成講習、あるいは木造住宅耐震化などの事業財源の一部に充てられたということです。  経済不況などの影響で、どの自治体も財政状況は厳しく、これから大幅な税収増は見込めません。むしろ、どの自治体も税収減少、歳入不足に深刻な危惧感を抱いている中、幾らかでも歳入増を図ろう、事業財源を確保しようと取り組んでいるこうした行政の努力、姿勢には頭が下がる思いであります。  本市におきましても、「ふるさと白石の応援団募集中!ふるさと白石の歴史と自然を守るために寄附をしてみませんか。1万円以上の寄附者には、白石市の地場産品の詰め合わせを送ります」と熱心にPRし、インターネットでふるさと納税を呼びかけていることを承知しております。私は、この制度をできるだけ生かしていただきたいと思っておりますが、本市のふるさと納税制度の運用実態、そして今後の取り組みについて幾つかお尋ねをしたいと思っております。  第1点、これまでに、ふるさと白石の応援団に応募いただいた人数、寄附金額をお示しください。平成21年度の決算書の寄附金では88万2,000円となっておりますが、そのうちふるさと納税は何件なのでしょうか。  また、今期定例会に寄附受け入れ報告書が提出されておりますが、報告書の寄附目的欄を見ると、「白石の雄大な自然を守るため」「白石の歴史を守り受け継ぐため」「自然景観の保護のため」と、県外にお住まいの方々から3件、それぞれ1万円の寄附がなされておりますが、これらはふるさと納税のケースなのでしょうか。  2点目、寄附金はどのように使われたものなのでしょうか。  3点目、基本的に、条例を制定して、基金を設置して寄附金を積み立てていくのではないかと考えますが、そのようなお考えは当市ではお持ちではないのでしょうか。  4点目、先ほど申し上げたように、寄附目的を「ふるさと白石の歴史と自然を守るために」と、寄附の目的を絞って提案されておるようですが、もっと細かいメニューを提案されたら、あるいは寄附件数がふえるのではないでしょうか。寄附者の自由度というか意思を尊重されて、選択の幅を広げるお考えはないでしょうか。  5点目、寄附の金額に応じ特産品を送る制度はどの自治体も持っております。当市も実践をされております。南三陸町では、寄附の金額に応じ特産品を送る制度をさらに充実させ、新鮮な海産物や菓子、野菜など、種類と選択肢をふやしたそうです。寄附金額に応じた贈答品のカタログを載せております。  ふるさと納税でもらえる全国の特産品を紹介するインターネットのホームページを通じて、特産品の側面から南三陸町を知った人も多く、このことから町出身者以外の寄附は5割を超える結果を出したということでありました。これは、注目すべきことではないでしょうか。本市出身以外からの寄附をいただける工夫の一つに、特産品の魅力を上げていく、このような取り組みを検討なされてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。  6点目、そもそも納税(寄附)をいただけるためには、応援してみようと感じる魅力あるまちづくりが重要なポイントになります。このような観点から、本市のまちづくりのスタンスがしっかりしていて、それを内外に向かってPR、発信することが肝要なものかと考えますが、いかがでしょうか。  以上、ふるさと納税に対する風間市長のご所見をお伺いいたします。  次の項目に移りまして、住民の自発的な地域活動に対する財政支援のあり方についてお尋ねをいたします。  本市には、地区民の自発性と独自性をもって展開する事業に対し、その経費を補助する「白石市きらめき推進事業奨励補助金制度」を設置されています。その補助金交付要綱では、補助対象地域は、それぞれのまちづくり協議会、コミュニティセンター設置地域として、対象事業は、これまでの実績からいってソフト事業に限定されてきたように感じます。  生涯学習課が担当されておりますから、地区民を対象とした文化、スポーツ、生涯学習等の定着に重点化してきたのは至極当然なことでありましょう。でも、補助金を交付することで、地域のさらなる発展と行政主導型から地域主導型の地域づくりを図ることが根本的なねらいでありましょうから、補助対象事業はソフトの分野に限らず、ハード的なものにも拡張していくことがあっていいのではないでしょうか。  例えば、地域の住民が年間計画を立てて生活道路を協同で補修し合うケース、地域住民が労働奉仕をして環境整備をするが、そのための骨材などの材料費を行政が補助していく、そのようなことが想定されるのではないでしょうか。地域の抱える課題と解決策を住民で話し合ってもらい、具体化した活動に対しては、ハード面であっても補助をしていくという方向が望ましいのではないでしょうか。  白石市きらめき推進事業奨励補助金交付要綱からは、市長が特に地域の活性化に必要と認める事業にも補助をしていくと読めます。したがって、ソフト事業に限定するものではないとの含みがあるように感じ、私はそういうふうに理解いたしますが、ぜひ市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。  さらに、考え方をもう一歩進めて、地域自治と行政の協働を深めるために、地域に自由な使い道を任せる、地域の実情に応じ、有効な活用方法を決めてもらう財政支援のあり方として、年度単位で地域に一括して交付金を交付していくという、そういう支援の手法があるのではないかと思われますが、いかがお考えでしょうか。  以上、地域活動への財政支援について、風間市長のご所見をお伺いいたします。 56 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 57 ◯風間康静市長 お答え申し上げます。  まず1点目、ふるさと納税につきましては、議員ご承知のように、自分が貢献したいと思う都道府県、市区町村への寄附のことでありまして、個人が5,000円を超える寄附を行ったときに、住民税と所得税から一定の控除を受けることができる制度として、平成20年6月からスタートしております。  その中で、本市において件数はということでございますが、平成20年度中に21件、36万3,000円、平成21年度中に21件、34万4,000円、平成22年度は現在までですが、6件、6万2,000円、合わせて48件、76万9,000円の寄附がございました。  2点目の寄附の使途でございますが、ふるさと納税は使途を特定されない一般寄附でございまして、使途を定めた指定寄附ではございません。確かにホームページ上では、「白石の歴史を守り受け継ぐ」とか「白石の雄大な自然を守る」と記載しておりますが、これはあくまでも例示でございます。市といたしましては、浄財を寄附していただいた皆様の白石への熱い思いにこたえるべく、市の各種事業の一般財源として活用させていただいておるところでございます。  3点目のメニューをふやしたらどうかというご提案ですが、議員がおっしゃるとおり、私は魅力あるまちづくりが重要だと思っております。白石市はまちづくりに頑張っているなと、もっと多くの方に共感いただきまして、ご寄附いただけるよう各種事業を実施してまいりますとともに、そのPRにも努めてまいりたいと考えております。  4点目の基金条例制定についてでございますが、確かに石巻市、東松島市、大崎市など県北の地域には多いようでございますが、本市といたしましては、そこまでの考えはございません。  5点目の特産品の贈呈でございますが、これも議員ご承知のとおり現在行っております。1万円以上寄附いただいた方には、白石藩倶楽部の特産品3,000円をお送りしております。毎年同じではということで、平成21年度はあえて戦国BASARAの小十郎コースの米、みそ、温麺、めんつゆのセットに、小十郎手ぬぐい、小十郎石けん、こじゅうろうくん缶バッジをつけてお送りをしているところでございます。  6点目ですが、本市は、主要国道や高速道路のインターチェンジなどの交通資源、また、白石城主・片倉小十郎公の城下町として歴史・文化資源、また、県立高校や高等技術専門学校などの教育資源、蔵王山ろくや白石川などの自然資源、白石温麺などの伝統産業や先端技術産業などの産業資源など、非常に恵まれた地域資源を備えております。また、公共施設の整備に関しましても、一通り終了しているのかなと。今後は、これらのすぐれた資源を新しい視点で結び生かすことで、本物志向で独自性があり、魅力的な白石のイメージを確立して、アニメのキャラクターや、またデジタルコンテンツを活用しながら、インターネットの利用を通じて広くPRしていくことが重要であると考えております。  また、魅力ある白石市イメージの確立というのは、若者の定住促進や企業立地の推進にもつながります。市の直面する課題である雇用の確保や少子高齢化、人口減少の歯どめとなると考えております。現在策定中の第5次白石市総合計画では、これらのまちづくりの手法を「人、暮らし、環境が生きる交通拠点都市づくり」として推進していきたいと考えておるところでございます。  大きい2点目の地区活動に対する財政支援のあり方でございますが、白石市きらめき推進事業奨励補助金については、議員がお話ししているように、ソフト事業及び地域の活性化に必要と認める事業が対象事業となっております。地域の活性化に必要と認める事業では、事業の立ち上げに限り、ハードに要する費用を対象と認めております。  地域に対する財政支援につきましては、地域の活性化、課題解決のため必要であると認識しておりますが、交付の方法については今後検討が必要ではなかろうかなというふうに考えております。  この白石市きらめき推進事業奨励補助金につきましても、対象事業のPRに努めるとともに、対象となる事業及び経費の見直しを図っていきたいと考えておるところでございます。以上です。 58 ◯佐藤英雄議長 9番佐久間儀郎議員。 59 ◯9番(佐久間儀郎議員) まず、ふるさと納税の関係でありますが、これは使途を定めない寄附であるというようなことで、寄附目的も例示であるというふうなお話をちょうだいしたのですが、実際その法律に基づいて呼びかけておいて、寄附が寄せられるのを待っているというようなことでは特段効果があらわれないというか、寄附というのがふえなのではないかなというふうに私は思っているのです。ですから、制度の活用を真剣にお考えいただくのであれば、明確な納税に関する基金条例といいますか、例えばふるさと白石応援寄附条例などというようなものを設置されて、それを公に広めていくということが必要なのではないのかなというふうに思うのです。そこで、先ほど言ったメニューも、その中で当然使途目的もふやしていくという概括的なものでもいいわけですが、先ほどおっしゃった政策の開示の中でそういうこともPRしていくと。  それと、他方、政策メニューは特定していくというか、具体的な政策を掲げて寄附をお願いするというあり方も当然あるんだろうと。例えば、本市では、老朽化している図書館、あるいは給食センターなどあるわけです。その建設、大修繕、あるいは今資料館とか博物館の建設構想もあるわけでありまして、そういった寄附の受け皿となるような基金をふるさと納税に絡みながらつくっていくというか、そういったこともあっていいのではないのかなというようなことを私考えているのですが、これはそういった寄附の性質のものではないということであるのでしょうか。それが、条例をつくらないという理由になるのでしょうか。その辺、もう一度お答えをいただければと思っております。  それから、先ほど地域への財政支援のあり方として、一括して地域の方に交付金をというふうに申し上げたわけですが、かつて竹下内閣時代にふるさと創生基金などございましたが、そこまで大げさなものでなくても、自治行政区の地域版といいますか、そういった地域行政区単位に一定額のお金を行政から交付して、使い道をそれぞれに任せるということがあっていいのかなと。先ほどの例のほかには、例えば小規模な基盤整備とか地域の美化とか、清掃、集会所の備品購入など、そういうことを皆さんと話し合っていただいて、地域の連帯意識、自主性を高めていただくということが、これからあっていいのではないのかなと考えているところなんです。  もちろん年度当初には公費を使いますから事業計画書を出す、そして年度末には実績報告書を出してもらうと、こういうような手続はあるんだと思いますが、お金は出すけれども口は出さないというような、地域住民による個性的な地域づくりに、行政がそういうサイドで支援をするという流れが今後あってもよいのかなと。それを今考えておるのですが、再度そこについて、もう一度ご所見を伺います。 60 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 61 ◯風間康静市長 お答え申し上げます。  まず、1点目の件でございますが、条例につきまして、先ほど件数と金額をお話しさせていただきました。それを考えますと、まだそこまではいかなくてもいいのかなと。ただ、これからはもう少しPRを兼ねて、ご寄附いただくことに努めていきたいというふうに思っています。  2点目ですが、今、第5次総合計画の中にも、地域の中で自分の地域をどうしようかというまちづくり宣言を策定していただいている最中だと思います。それに向けて、議員がおっしゃるとおり、何らかの財政的支援というものも今後は考えていかなければならない。ただ、財政上の問題も含めて、しっかりと精査をして進めていきたいと思っております。以上です。 62 ◯佐藤英雄議長 9番佐久間儀郎議員。 63 ◯9番(佐久間儀郎議員) これまでの金額を考えると、まだそこまで条例化というところまでは熟していないのかなというようなお話だったと思うのですが、私は、例に出しました南三陸町をインターネットで調べさせていただきましたが、そこで熱意と努力を強く感じたものがありました。それは、寄附をいただいた結果をふるさと納税寄付金報告書としてまとめられているのです。それをどなたにも公開しているのです。その中には、今お聞きしたような寄附金額や基金の状況、また、どの事業にどのように使ったかとか、それから寄附された方の寄附指定の状況、どのようなものに指定して寄附をされたとか、また、寄附の申出書や贈答品の申し込みの件数とか、そういったものも載せてありますし、それから、もちろん匿名ですけれども、寄附をされた方々の意見、感想なども載せているのです。これを閲覧しますと、ふるさとのように本当に身近に感じます。こういう方がこういう思いで寄附をされたのかなということなのです。ですから、先ほどPR工夫とおっしゃっていますが、その辺なども十分参考にしていただいて、これからふるさと納税の財源を少しでも確保するという意味で努力していただきたいなと、このように思って質問を終わります。 64 ◯佐藤英雄議長 風間市長。    〔風間康静市長登壇〕 65 ◯風間康静市長 今、議員からいただきました意見、また、南三陸町の事例を踏まえまして、しっかりと精査させていただいて、今後も努めてまいりたいと思います。以上でございます。 66 ◯佐藤英雄議長 以上をもって、今期通告による市政に対する一般質問は終わりました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 67 ◯佐藤英雄議長 本日の日程はこれで終了いたしました。  なお、あす17日に本会議を開き、委員長報告等を行う予定であります。  本日はこれにて散会いたします。  ご苦労さまでした。      午前11時59分散会  地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する  白石市議会 議 長  佐 藤 英 雄        議 員  水 落 孝 子        議 員  山 谷   清 Copyright © Shiroishi City Assembly Minutes, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...