気仙沼市議会 2010-06-23
平成22年第30回定例会(第5日) 本文 開催日: 2010年06月23日
トップページ 検索結果一覧 使い方の説明 (新しい
ウィンドウで開きます) 2010-06-23 平成22年第30回定例会(第5日) 本文 文書・発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ
ヒット発言 前へ 次へ
文字サイズ・別
画面表示ツール 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール
印刷用ページ(新しい
ウィンドウで開きます) 別窓表示(新しい
ウィンドウで開きます) ダウンロード 表ズレ修正
表示形式切り替え 発言の単文・選択・全文表示を切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者の
表示切り替え 全 89 発言 / ヒット 0 発言 すべての発言・
ヒット発言の
表示切り替え すべての発言
ヒット発言 選択表示を実行・チェックの一括変更 選択表示 すべて選択 すべて解除
発言者一覧 選択 1 : ◎議長(臼井真人君) 選択 2 : ◎議長(臼井真人君) 選択 3 : ◎議長(臼井真人君) 選択 4 : ◎議長(臼井真人君) 選択 5 : ◎議長(臼井真人君) 選択 6 : ◎議長(臼井真人君) 選択 7 : ◎5番(千葉慶人君) 選択 8 : ◎議長(臼井真人君) 選択 9 : ◎市長(菅原 茂君) 選択 10 : ◎議長(臼井真人君) 選択 11 : ◎5番(千葉慶人君) 選択 12 : ◎議長(臼井真人君) 選択 13 : ◎市長(菅原 茂君) 選択 14 : ◎議長(臼井真人君) 選択 15 : ◎5番(千葉慶人君) 選択 16 : ◎議長(臼井真人君) 選択 17 : ◎市長(菅原 茂君) 選択 18 : ◎議長(臼井真人君) 選択 19 : ◎11番(鈴木高登君) 選択 20 : ◎議長(臼井真人君) 選択 21 : ◎市長(菅原 茂君) 選択 22 : ◎議長(臼井真人君) 選択 23 : ◎選挙管理委員会委員長(岡本 寛君) 選択 24 : ◎議長(臼井真人君) 選択 25 : ◎11番(鈴木高登君) 選択 26 : ◎議長(臼井真人君) 選択 27 : ◎市長(菅原 茂君) 選択 28 : ◎議長(臼井真人君) 選択 29 : ◎産業部長(熊谷秀一君) 選択 30 : ◎議長(臼井真人君) 選択 31 : ◎危機管理課長(佐藤健一君) 選択 32 : ◎議長(臼井真人君) 選択 33 : ◎総務部長(大和田一彦君) 選択 34 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 35 : ◎選挙管理委員会事務局長(吉田信一君) 選択 36 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 37 : ◎11番(鈴木高登君) 選択 38 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 39 : ◎市長(菅原 茂君) 選択 40 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 41 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 42 : ◎8番(秋山善治郎君) 選択 43 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 44 : ◎市長(菅原 茂君) 選択 45 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 46 : ◎8番(秋山善治郎君) 選択 47 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 48 : ◎市長(菅原 茂君) 選択 49 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 50 : ◎産業部長(熊谷秀一君) 選択 51 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 52 : ◎8番(秋山善治郎君) 選択 53 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 54 : ◎産業部長(熊谷秀一君) 選択 55 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 56 : ◎商工課長(熊谷英樹君) 選択 57 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 58 : ◎6番(村上 進君) 選択 59 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 60 : ◎市長(菅原 茂君) 選択 61 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 62 : ◎6番(村上 進君) 選択 63 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 64 : ◎危機管理課長(佐藤健一君) 選択 65 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 66 : ◎保健福祉部長(伊藤丈人君) 選択 67 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 68 : ◎8番(秋山善治郎君) 選択 69 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 70 : ◎市立病院事務部長(加賀秀和君) 選択 71 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 72 : ◎8番(秋山善治郎君) 選択 73 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 74 : ◎市立病院事務部長(加賀秀和君) 選択 75 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 76 : ◎8番(秋山善治郎君) 選択 77 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 78 : ◎市立病院事務部長(加賀秀和君) 選択 79 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 80 : ◎市立病院事務部長(加賀秀和君) 選択 81 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 82 : ◎8番(秋山善治郎君) 選択 83 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 84 : ◎総務部長(大和田一彦君) 選択 85 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 86 : ◎8番(秋山善治郎君) 選択 87 : ◎議長(
臼井真人君) 選択 88 : ◎総務部長(大和田一彦君) 選択 89 : ◎議長(
臼井真人君) ↑ ページの先頭へ 本文 ▼最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1: 午前10時00分 開 議
◎議長(
臼井真人君) おはようございます。
ただいまの出席議員数は30名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
2: ◎議長(
臼井真人君) 本日の欠席届け出議員及び遅参届け出議員はございません。
以上のとおりでありますので、御報告いたします。
3: ◎議長(
臼井真人君) 次に、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において、14番小野寺俊朗君、15番守屋守武君を指名いたします。
4: ◎議長(
臼井真人君) 次に、地方自治法第121条の規定により、説明のため出席を求めましたところ、お手元に配付の名簿のとおりでございますので、御報告いたします。
5: ◎議長(
臼井真人君) 次に、報道機関から写真撮影の申し出があり、議長はこれを許可しておりますので、御報告いたします。
6: ◎議長(
臼井真人君) これより日程に従い、一般質問を行います。
順次質問を許可いたします。
まず、「合併後の気仙沼市の均衡ある発展について」ほか1カ件、5番千葉慶人君の質問を行います。5番千葉慶人君。
7: ◎5番(千葉慶人君) 皆さんおはようございます。
本日の一般質問のトップバッターを務めさせていただきます会派みらいの千葉慶人でございます。どうかよろしくお願いいたします。
まず、一般質問に先立ちまして、どうやら今議会では皆さんおっしゃっています、定例となっておりますけれども、またかと思われますが、やはり礼儀でございますので、過般執行されました市長選挙におきまして、見事当選の栄に浴されました菅原新市長に心よりお祝いを申し上げさせていただきます。
菅原市長とは、社団法人気仙沼青年会議所におきまして、数年間一緒に活動をさせていただきました。頭の回転の速い、芯のある、しっかりとした考えの持ち主であり、尊敬すべき先輩でありました。悪い意味ではありませんけれども、頑固な一面も持ち合わせていたように記憶もしております。市民は、今回の選挙におきまして安定感と新しさをあわせ持つ菅原市長に今後の4年間を託しました。市長が代議士秘書時代に何度か一緒に飲みましたが、そのときにいろいろと熱くお話しした内容を覚えておいででしょうか。今、その思いを実現できる立場となられました。今こそ、今までの気仙沼のよさを生かしながら新しいことにどんどんチャレンジし、新しい気仙沼市をつくっていただきたいと、そのように思います。
今定例会の代表質問において、ほとんどの質問に市長がみずから答えていらっしゃいました。そして、細かい説明部分に関しては部課長に指示を出し説明をさせていらっしゃいます。今までは、大部分を部課長の皆さんが答えていたのに対し、新市長の意気込みを感じられます。さらに、意気込みだけでなく、しっかりと勉強もなされているようであります。
本来、代表質問や一般質問は議員が当局イコール首長に対し質問・提言をし、議論をする場であります。部課長の皆さんは、開会当初にも議長の方から言われたとおり説明のための説明員としての出席でありまして、その部課長が市長の指示なく答えるという、今までの姿に、これが気仙沼市議会のスタイルかと思いつつも違和感を感じたものでした。また、その説明のために部課長の皆さんのみならず係の皆さんまで議場の外で待機している姿を見て、本来の業務に支障は出ないのか、人材がもったいないとも感じたものでした。市長がこのスタイル貫けば、議場に説明のために出席する人員も少なくて済み、その分、本来の業務に精励することができ、これも一つの行政改革ではないかなと思っております。議場は議員と当局の議論の場であり、ぜひ今後ともお互いに切磋琢磨して気仙沼のために頑張っていければ思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
さて、前置きが長くなりましたが、通告してある質問に入ります。
まず、「均衡ある市域の発展について」ということでありますけれども、第1次合併により唐桑町と、第2次合併により本吉町と合併し、今や気仙沼市は、かなり広大な市域を持つようになりました。東側に海を臨む当地域の特徴により、縦に長い市域でもあります。
さきの代表質問におきまして、新市の一体感の醸成はとの質問に対し、新市建設計画、基本計画の着実な実行と市長はお答えなされました。これらの計画は合併時における取りきめ、憲法であり、必ず実行されなければならないのは言うまでもありません。しかし、その計画は新市としての取り組みもあるものの、その大部分がそれぞれの自治体の課題、施策を持ち寄り調整したものであり、これがなされることイコール一体感の醸成とは必ずしも言えないのではないかなと私は思います。
新市基本計画には、その策定の趣旨として均衡ある発展を図ることによって1市1町の一体感の確立及び住民福祉の向上を図るとあります。この均衡ある発展が一体感の醸成を図るのだとすれば、これはどのような方向性を指すのでしょうか。市長は代議士秘書という立場でたくさんの自治体を見ていらっしゃったと思います。既に合併した他市におきましても、恐らく同様の問題が存在し、その内容も知っていらっしゃると思います。さまざまなケースを見聞きしていらっしゃるであろう菅原市長は、この問題、テーマに関しどのようにお考えでしょうか。どのような市域づくりを考えていらっしゃるか、市長のお気持ちをお聞かせください。
次に、産業振興政策について質問をいたします。
代表質問における産業振興策への質問に対し、市長はトップセールスによるニーズの把握や企業誘致を挙げていらっしゃいました。私は、いわゆる2次産業である地元で製造業を営んでおります。常に感ずるところは、基幹産業である第1次産業に対してはさまざまな補助、環境整備等の政策はかなり見受けられますが、市内におきまして多くの市民の皆さんを雇用し、また多くの市民の皆さんの生活を支えている第2次、第3次産業、特に企業に対する市の政策が乏しいのではということであります。
新規企業、あるいは新施設の設置に対する支援は企業立地奨励条例等がありますが、この不況下で設備投資をしたくてもできない、でも頑張って経営を継続し、雇用を維持している多くの企業に対する支援策は金融支援くらいしかないのが現実であります。企業誘致も大切ですが、それが実を結び、実際稼働するまでには数年かかるであろうと思います。地元企業が元気になること、それが産業の活性化の第一歩であろうと思います。産業の振興を掲げる市長として、地元の既存企業に対して新たな支援策を考えているのかを伺います。
市長の考えを伺った後に自席から再質問を行いたいと思いますので、まずは市長の思いをお聞かせ願いたいと思います。
以上で壇上からの質問を終わります。
8: ◎議長(
臼井真人君) 5番千葉慶人君の質問に対し、当局の答弁を求めます。市長菅原 茂君。
9: ◎市長(菅原 茂君) 千葉慶人議員さんの御質問にお答えいたします。
先ほどは、私とのこれまでのおつき合いにつきまして御紹介をいただき、大変ありがとうございます。千葉慶人議員さんの御当選をお祝いし、ともに気仙沼発展を目指していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
まず、合併後の気仙沼市の均衡ある発展についての御質問でありますけれども、先ほど議員おっしゃったように、気仙沼市・本吉町合併協議会において作成された新市基本計画の着実な実施が基本でございます。また、地区ごとの特性を生かした産業の育成を図ることにより、よって偏りのない各地区の振興につながるものと思っております。その結果、偏りのない福祉の充実にもつながり、一体感の醸成が図られるものと認識しております。
次に、産業の振興政策についてでありますが、既存企業への支援策は、金融支援のほか企業立地奨励制度や企業立地促進法による事業の高度化、規模拡大に対する支援もありますことから、その周知と活用の促進に鋭意努めてまいります。さらなる支援策につきましては、企業訪問や各業界からの聴取により把握したニーズを精査し、必要なものについては現行制度の見直しも視野に入れてまいります。また、新分野に新規に起業される方のための起業化促進支援事業に関しても周知と活用の促進に努めてまいります。
10: ◎議長(
臼井真人君) 5番千葉慶人君。
11: ◎5番(千葉慶人君) 簡潔明瞭な御答弁ありがとうございました。
まず、均衡ある市域の発展でございますけれども、今、市長が新市基本計画、建設計画のまず着実な実行であると。そして特性を生かした地域づくりにより、偏りのない発展を遂げるというお話をなさいました。実は、それこそ私が言いたいと思っておったことでありまして、二の矢をさてどうしようかなというふうに今思っているところでありますけれども、改めまして私の考えを述べさせていただきますれば、まさに今市長が言ったとおりでありまして、金太郎あめ的に各地に同じ施設とか同じものをつくるとかではなくて、やはり各地の特性を生かした、将来を見据えた役割分担ということになろうかなと思っております。
先日の代表質問におきまして、馬籠山田地区の中核工業団地構想ということのお話がありました。市長は、それに対しまして前向きに答弁をなさっておりましたが、確かに現状、多くの本吉地区の住民が気仙沼地区に就労に通っております。これは、逆もまた真なのではないかなと思います。何も中心部にばかりいろいろなものを集める必要はなく、同じ気仙沼市なのですから、より便のいいところにより多くの企業を誘致し、そしてそこに市内ですから皆さんが通勤する。それもまた一つの活性化であり均衡ある発展につながるのではないかなと思っております。
その特徴ある発展ということですけれども、もちろん、今どの地区に何をということは言えないとは思うんですけれども、例えばですけれども、現在三陸道に一番近い地域としての馬籠山田地区、今申し上げたように、例えば工業を誘致する工業地帯、あるいは本吉気仙沼道路のインターができるであろう大谷海岸、あるいは階上、その地区に関しましては観光ゾーン、あるいはそして気仙沼地区に関しましては漁業や加工、そして商業、そのような集積ゾーン、また唐桑地区は観光や福祉などの集積ゾーンというふうにバラエティーに富んだ、本当に合併したことによって市の将来像といいますか、それが考えられるのではないかなと思っております。
よく合併した市であることですけれども、いわゆる周辺部の声が届かなくなる、周辺部が寂れていく、もちろん中心部が発展することによって周辺に波及するということもあるでしょうけれども、周辺部が発展することによって中心部が栄える、全市的に栄えるというのも、またこれは今の方向性ではないかなと思っております。ぜひ、同じような方向性ということを、今市長のお答えをいただきましたけれども、いま一度、これに関してもう少し踏み込んだといいますか、先ほどのは余りにも簡潔でしたので、市長のお考えをお聞かせ願えればなと思っております
続きまして産業振興に関してであります。
企業立地条例、あるいは高度化、拡大に関する施策を周知徹底していくというお話をいただきました。そして、企業に関してさらなる施策に関しましてはニーズを把握して現行制度の見直しも含めて考えていきたいというようなお話をちょうだいしました。
企業立地奨励条例等は、もちろん進出を考えている、あるいは規模の拡大を考えている企業にとっては必要な支援でありまして、これを否定するものではありません。しかし、現実の多くの企業におきましては、ぎりぎりの厳しい環境の下、何とか生き残ろうと頑張っているのが現実ではないかなと思っております。新規企業の誘致、または勢いのある企業への支援、これはもちろん必要でありますけれども、今まで地道にこの地域の経済、雇用を支えてきた、このような中小企業への支援こそが今こそ必要であろうと思います。
金融支援のお話いただきました。これはいわゆる利子補給の制度でありますけれども、これに関してちょっとお話しさせていただけば、実は、使いづらい制度に今なっているのかなと思っております。さきの議会におきまして市の制度融資の利用が減少したと。しかし、これはセーフティーネットに流れたためではないかというふうな分析を当局の方いただきましたが、分析だけではなく、なぜ流れたかというのを考えたでしょうか。市の融資、制度融資、これは最大2,000万円までで7年以内の返済ということであります。利子補給もあります。セーフティーネットに関しましては、御存じだと思いますけれども、要は借り入れをまとめて低利で長期間の返済を可能とすることにより企業の負担を軽減するものであります。
利子補給のある市の制度融資への利用がなぜ減ったのか。私はこれは、その返済期間に問題があると思うんです。借り入れをまとめた場合その総額が大きくなるため、セーフティーネットでは最大10年間の返済というようなありますけれども、市の制度融資では、これが7年であります。結果的に市の制度では月々の返済負担が逆に大きくなるということもあり得るわけです。しかし、セーフティーネットの場合は、公庫等の国の機関を使う場合は別ですけれども、例えば民間の金融機関を窓口にした場合、合算して借り入れる場合でも既存の借り入れ分を一回返してから、精算してからまた借り入れしなければいけないというハードルもあるわけです。市の制度融資にはそれがないんです。よって、本来であれば利子補給もある市の制度の方を本来は使いたいわけなんですけれども、さきに述べた期間の問題により使いにくくなっているという状況が挙げられます。
それで何を言いたいかといいますと、既存企業の支援策の一つとして、積極的に市が利用してほしいと、これを考えるならば、例えば一律に延長するのではなく、融資額に応じて返済期限を延長する、変更する等々のフレキシブルな対応ができれば、もっと利用が伸びる、あるいはためらっているところも利用しやすくなるのではないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
また、さらに、新たな支援策についての考えなんですけれども、現状として市長は企業訪問によりニーズを把握中であるというようなお話をなさいました。ほかを比べるわけではありませんけれども、参考までに旧本吉町における企業支援の施策としまして、まず燃油高騰の折には、漁業関係だけではなくて農業、畜産、あるいは企業への燃油支援を行いました。また、既存企業への応援ということで水道料金の補助等も行っておった経緯があります。そして、企業におけるいわゆる健康診断、これへの助成も行っておりました。
合併に向かうことによりまして、これらをすべて気仙沼市では現在行っていないということで21年度予算でなくなってしまいましたが、この中でも、市長が今回の代表質問の答弁の中で、市が行う健診への助成の見直しを図るという発言をなされました。企業におきましては年1回のいわゆる従業員への健康診断への実施というものが、その企業負担で義務づけられております。しかし、今この現状では、それができない企業も多いかと思いますし、その費用が負担になっているということも事実であろうと思います。市が行う健診への助成を考えておられるのであれば、この企業で行う健診への助成も考えるべきではないかなというふうに思います。これならば、業種による不公平という偏りもなく、企業への応援と、それから市民の健康を守るという観点からも非常に寄与するのではないかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
次に、地元企業の育成に関しまして、これはものをつくることだけではなくて、その販路の確保というのが一番の応援であろうと思います。売り上げがふえれば利益も上がり、その結果借り入れも返済、新規投資もできる、これは自明のことであろうと思います。市長は気仙沼ブランドの確立を掲げ、積極的なトップセールスを図るとおっしゃっておりますけれども、気仙沼のすべての産業をセールスし切るというのは無理があると思います。具体的にどのような方策を考えておられるのか、もう一度お伺いしたいと思っております。
また、市長は情報発信の手段としてホームページの活用というものを掲げていらっしゃいます。これをもっと充実させ、いわゆる産業のポータルサイトみたいなものをつくってはどうかと考えます。現在、もちろん民間におきましてもさまざまな販売サイトが立ち上げてありますし、あるいは個々の企業におきましても、それぞれのホームページを立ち上げていらっしゃるところがかなりあります。これらのホームページへ誘導、リンクするだけでもいいでしょうし、要は気仙沼というブランドの恩恵を個々の企業、もっと多くの企業へもっともっともたらすべき、あるいは利用させるお手伝いを市としてすべきではないかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
また、地元企業の育成に関しましては、地産地消のさらなる推進、これも必要であろうと考えます。昨年度、各方面の御協力によりまして100%地元食材による学校給食が実現いたしましたが、地産地消とは食材や産物だけではなくて、地元企業の育成のためにも人や企業もそうであるべきではないかなと考えます。市長はこのような地産地消の推進についてどのように考えられますでしょうか。
地元企業の育成、あるいは地産地消ということに関しまして、一つ例を挙げてちょっとお話をさせていただきますけれども、昨年、旧本吉町の建設業組合の皆さんと会談を持ちました。現状の知っていただきたいという要請があり、何名かの旧本吉町出身の議員が参加したわけですけれども、その中で最も多く出された意見といいますのが、市の入札制度における落札価格の低さについてでありました。資料を見させていただきましたけれども、その落札率が70%や60%、最も低いのは40%という数字がありました。その半面、国の補助がある学校建築などは95%くらいの率であります。もちろん、市としては予定価格や最低落札価格を公表はしていないのですから、この数字は推定だと思うんですけれども、これは本業の方々に出した数字ですから大きな差異はないと思っております。
お話ですと、国の最低落札ラインが86%くらい、県が83から84%という話を伺いました。私がいろいろ調べました情報によりますと、まず設計価格がありまして、それに対して歩切りというんでしょうか、ということで財政の方により事業に数%の頭のカットされたものが予定価格。そしてそこから気仙沼市の場合30から35%引いたところが最低落札ラインではないかというようなお話をいただきました。これは業者の方のお話です。要は、市の財政の厳しいがため、国県の補助があるものは別ですけれども、市単独の事業はできるだけ安くということなのではないのかなというふうに思っております。
しかし、ここで考えていただきたいのは、私も事業をやっているからわかるんですが、よいものを安くというのは、これは消費者の当然の気持ちでありまして、それはわかっております。しかし、現実には限界がありまして、やはり安いものはそれなりのものであり、いいものはやはりそれに見合った価格、価値があるということであります。市の事業の入札に関しましても、実際にそういうふうに安く入札できるのではないかというお話が随分あると思いますけれども、現実は、将来に向けての投資、これにつなげる利益を確保することもできなくても、今を生きるため、雇用を維持するため、そして自分がとらなければほかの業者にとられて、その少しの仕事もなくなるという危機感、赤字であっても下げて仕事をとらざるを得ないというのが事実だそうです。
市の最低ラインは余りにも低過ぎるというのが、さきにもお話ししましたけれども、多くの皆さんのお話であります。もしこれが当たり前であるならば、一体設計価格というのは何なのでしょうか。きちんとした仕事をしていないということにもなりかねません。低い価格をつけるということは、要はそれにかかる原材料費というのはある程度決まっていますから、これは削れない。要は削るとすれば、その質、あるいは人件費、そして管理費等々であろうと思います。これでは安心できる公共事業の結果は得られないのではないでしょうか。せめて、県並みに引き上げてほしいというのが業界の多くの意見でありました。それによって、企業に将来へ向けての投資もでき、そして人の雇用、そして利益が上がれば市税の納入にも反映されると思います。地元企業の育成ということで話のありました、そして人を現状も多く雇用しております建設業を例にとってお話しいたしました。
そして、またもう一つ出てきておりましたのが、名前は私は聞きませんし挙げられませんですけれども、大手の企業さんとか大手の何かのときのJVというんですか、そういう企業が仕事をとると。それはそれでいいんですけれども、やはり安くとるがために、その下を地元企業ではなくて外に出しているというような話も伺ったことがあります。前にたしか鹿折小だったでしょうか、市の説明でやはり地元材料、あるいは地元企業をできるだけ使うようにという指導はしているというお話を伺いましたけれども、やはり実際、そういう価格が低くなれば地元で対応できない、そうせざるを得ないというのが本来であろうと思います。
これではやはり、地元の資金とかそういうものが外に流出している。やはり地元企業の育成という観点からすれば、できるだけそういう企業に関しましても、人に関しましても、地産地消をつなげる。もちろん行政改革、行財政改革という点からすれば、できるだけ安くというのはわかりますけれども、そのためにやはり地元を泣かせてもいいのかということになろうかと思います。やはりある程度のライン、育成のための政策としてのある程度のラインというものも検討すべきではないのかなというふうに思いますけれども、今までいろいろとお話しさせていただきましたが、この問題に対してのお考えもぜひお聞かせ願えればなというふうに思います。以上で再質問を終わります。
12: ◎議長(
臼井真人君) 当局の答弁を求めます。市長菅原 茂君。
13: ◎市長(菅原 茂君) 千葉慶人議員さんの御質問にお答えしたいと思います。
まず最初の御質問でございます均衡ある発展の中身に関して、また私の考えをもう少し詳しくというお話だったと思います。
千葉議員さんおっしゃるように、私は各地にやはり特性があるんだと思います。唐桑は唐桑の特性がありますし、気仙沼も各地域によって特性があって、もちろん本吉も特性がある。特にわかりやすいのは唐桑と本吉ではまるで違うという地勢学的なこともあると思います。
そういう中で、やはり全体が発展していくためには適材適所と申しますか、産業立地等におきましては適材適所を図っていく。同時に、必要に応じて場所を選定して集積も行っていく。お互いの地域にお互いの人が仕事の面では入り込む可能性はある。それが拡大していく傾向があってもしかるべきだと、そういうふうに考えています。そういう中で、産業が活性化される中で、福祉に関しましてはどの地域におっても同じようなレベルで享受できるというような発展の仕方が望ましい、そういうふうに考えております。
御指摘のように、大谷のインターができる、その他の高速交通体系にかかわって適地も増してくると思います。またきのう、山田馬籠地区のお話もありました。そこが適地かどうかというのはこれからの話でございますが、さまざまな面で、土地の地域の特性を見きわめながら適材適地、そういう考えで進んでいきたいと思います。
もう一つ、気仙沼ブランドの生かし方ということだったと思います。すべてのことを売り込むというのはなかなか難しいのではないか、そういうようなお話だったと思います。これまでいろいろな材料に関して、アイテムに関して協議会がさまざまな形の協議会がそれぞれに頑張ってきている、そういうことだと思います。そのほとんどどれもに市も参画して、その支援を行ってきたところであります。その活動に関しましては、きのうの質問にもありましたけれども、今後とも進めてまいりたいと思います。また、きのうちょっとお話が、小野寺議員さんの質問に対してお答えさせていただきましたけれども、同時にチャンスがあれば気仙沼そのものの認知を高めるということも市ならではできることもあろうかと思いますので、そういうことにも意を払っていきたいと、そういうふうに思っています。
産業振興の、特に地元の産業振興についてでありますけれども、実は29日に気仙沼商工会議所さんの総代会ですか、総会ですか、ありまして、私も呼ばれております。その後、商工会議所の幹部の方たちとの懇談を予定をされております。また、同じ29日だと思いますけれども、本吉町の企業連絡協議会さんとの会合も持たれる予定になっております。さらには先日、唐桑本吉商工会の事務所が本吉の総合支所のわきに移ったということで寄らせていただきました。そういう団体ともさまざま懇談をしながら、皆さんの要望を聞いていきたいと、そういうふうに思います。
その中で、中小の会社にとってみれば資金繰りが大事であるというお話を今いただきました。資金繰りの、今市の融資制度のネックになっているのは償還期間がセーフティーネットが10年に対して7年という、その問題だというお話だったと思います。それに関して条件の緩和を考えられないのかと。いわゆるリスケジュールのことだと思います。リスケジュールに関しましては、金融機関ですから金融でございますから、それは検討の対象になろうか思いますが、同時にその場合は経営の診断だとか、経営計画に対する妥当性を市がどこまで審査できるのかということが条件になってまいりますものですから、検討をさせていただきたいと思います。勉強が必要だと思います。
もう一つ、本吉町においては、例えば燃油が高騰した際には漁業以外、気仙沼市では漁船漁業の方に行ったと聞いておりますけれども、漁業以外にも行っていた、またはその企業に対して水道料金の補助もしたり、企業が行う健康診断に対して補助を行ったと、そういうようなことがありました。このことに関しましては、さまざまいろいろ条件があろうかと思いますので、本吉町で行ったことに対して、いろいろ後で私の方でも調べてみたいと思います。
次に、販路の確保に関して市ができることがあるのではないかということだったと思います。お話しのように、ホームページの活用は一つの大きなツールだなというふうに思っています。それも各企業がばらばらにやっているだけでなく、ポータルサイト的なもの、そういうものを上手にまとめることによって、もっと、要はネットで引っかかりやすくして、より広範に販路の拡大につなげていくというような御指摘だと思います。そのことに関しましては、各協議会に市が入っているのさまざまありますので、そこでいろいろ話題に出しながら、まとまってやった方がいいものに関してはまとまっていくように、こちらからも進めていく、そういうことが必要だろうというふうに思います。
地産地消の問題であります。地産地消のことに関しましては、確かに各分野において地産地消が必要だと思っています。同時に地産地消も必要ですが、気仙沼市が今の状態から脱するためには、こういう言葉があるかどうかわかりませんけれども、地産で他消、ほかで消費をしてもらうことをより強く図っていかなければ、地産地消もまたおぼつかなくなると、そういう関係にあろうかと思います。もっともいけないことが他産の地消だと、そういうふうに認識しておりますので、市のさまざまな施策も、その観点を忘れずに進めていきたい、そういうふうに思います。
その次、本吉町の建設業協会の方たちとの話し合いの御指摘であります。
実は、私は本件に関して特に詳しかったわけではありませんけれども、先月来さまざまな総会に来賓として呼ばれたり、自分のところが会長であったりしてさまざま出させていただきましたが、その中で、気仙沼建設クラブさんの総会の冒頭だけ出させていただきました。総会資料の添付に、今千葉議員さんがおっしゃった資料がくっついておりました。市長、これを見てくださいと。そのときは総会ですので、私たちと懇談する場ではなかったのですけれども、資料だけはいただいてまいりました。今、千葉議員さんのお話の中で、設計価格は仕事してないことになってしまうのではないかというお話ありましたが、あの設計価格に関しましては国もしくは県の基準によって、これどこの自治体でも同じルールで計算しているものですから、それはそれとして使うことになるのは一つのルールだとお考え願いたいと思います。
実際に、気仙沼市の最低価格発表されておりませんけれども、結果を見れば、県や国の結果よりも随分低いのではないかと。そのことが民業にとっては大変つらい話になるんだろうと、そういうようなお話だと思います。その件に関しましては、実態をもう少し私の方でも調査をさせていただきまして、同時に千葉議員さんたちが行ったように業界からの聞き取りもする必要があるというふうに思っております。
現在、市ではその対策というか入札制度の改善の中で、必ずしも値段だけではなくて、工事の内容によっては総合評価制度という形で、県・国ではさまざま導入しておりますけれども、その導入を進めているところであります。以上です。
14: ◎議長(
臼井真人君) 5番千葉慶人君。
15: ◎5番(千葉慶人君) いろいろと市長のお考えを伺わせていただきました。
均衡ある発展に関しましては、再度お考えを聞かせていただきたいということで、再度詳しく思いを聞かせていただきました。まさに私の言わんとするところと同じでありまして、ぜひこの広い市域の均衡ある発展ということに向かって、それぞれの特色を生かしながら、これからのまちづくりを引っ張っていっていただければなというふうに思っております。
企業の育成に関しまして、私の質問したそれぞれに対しまして御答弁をちょうだいしました。私のメインというのは、いわゆる既存企業に対しての支援ということでありまして、今の市長の答弁からは、いろいろ調査して、まずニーズを把握しながら前向きに対応したいというように受け取りましたので、ぜひ、それの推進をお願いしたいと。これから商工会議所さんとの懇談、あるいは本吉の企業連絡協議会との懇談とあるそうですけれども、この支援に関しましては、やはり何年スパンというよりも、やはり今、やはりできるだけすぐいろいろな支援を打ち出す、もちろん企業出身の市長でありますから、企業側も期待するところはやはりそこであろうと思っております。ぜひ、早急なる検討実現をお願いしたいと思っております。
それから、地産地消、建設業関係に関しまして、今市長がおっしゃいました中での地産他消ですか、これは要は私申しました気仙沼ブランドの確立ということで、さらに外に打って出るということにもつながるかと思います。確かにそのとおりで、力を外に出さないのはもちろんですけれども、外から力を奪ってこなければ、これはやはり活力が上がらないということになりますので、それの推進もぜひぜひお願いしたいというふうに思っております。
それで、これが3回目の質問というわけでありますけれども、やはりほかの業種ももちろんそうですけれども、私は建設業ではないので特に問題はないと思うんですけれども、建設業界にこだわることに関しては、友人、知人おりますし、やはり建設業界というのはすそ野が広いと思うんですよね。単体でいわゆる入札して受けるだけでなくて、やはりそこから下請けがあり、あるいは設備関係がありというふうに広がってくる。やはり設備関係の方からも聞きますと、要は低くとってしまったので、これでやってくれと。はっきり言って「えっ」と思うような価格を提示されると。ただ、それでもやはりやらざるを得ないというような事実があるということであります。要は、タコが身を食うではありませんけれども、価格を安く抑えるということは、それだけ回るお金が少なくなる、それだけ税収も少なくなる、そうすると予算も少なくなるという悪循環。かえってこれが逆に企業にきちんとした利益を与え、それで力をつけさせれば、これこそ今市長がおっしゃいましたように、外に打って出る体力がつくことも可能になってくるわけです。
ですから、ここら辺の早急な検討をお願いしたいですし、また、今の入札とはちょっと変わってくるかもしれませんけれども、例えば地元商店の活用というお話もちょこっと、私も商工関係でそこらを回っております。といいますのは、やはり今回は地元企業の育成ということですので余り外れないようにお話ししますけれども、地元の商店であっても、やはり企業でありまして、例えば、先日こういう話がありました。本吉の津谷にいわゆる、まちなか広場という駐車場ができ、そこにトイレがあるわけですけれども、それの管理を商工会、すけっとさんという団体で委託されているわけですが、掃除とかトイレットペーパーの補給も含めて。例えばトイレットペーパーとかそういう備品関係は、いわゆる町の商店から、そんな高い値段ではないでしょうけれども、きちんと回り番で買って入れていたと。それがこの間から、要は役場の庁舎の方、支所の方でやるからということになったと。恐らくこれも行財政改革の一環ということで、恐らく大量に1回で仕入れて、1カ所から仕入れて安くして、それを回すということなのかなというふうには思ったんですけれども、支所にいろいろ話を聞けば、例えば支所自体のいわゆる決裁というんでしょうか、に関しましても、やはりどうしても本所にある程度のものになると伺いを立てなければいけなくなるし、量的にまとまるものは本所の方で一括購入してというような話も伺いました。地元企業、商店の育成という面から考えれば、財政の面からすれば何ぼでも安い方がいいとは思うんですけれども、例えば本吉の支所であれ、唐桑の支所であれ、地元に商店とか、今まで単独であれば、やはりそこに納入することによって仕事を得ていたところがあるわけなんです。ですから、そこら辺をもう少し権限を持たせて、支所で使うものは例えば地元の商店や地元を利用するとか、そういうふうな方向性というのはもう少し考えられないものなんでしょうか。さきの建設業の問題と含めまして、この支所での物品の利用、地元商店の利用ということに関しまして、最後の再々質問ですけれども、市長の考えをお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
16: ◎議長(
臼井真人君) 当局の答弁を求めます。市長菅原 茂君。
17: ◎市長(菅原 茂君) 千葉慶人議員の質問にお答えいたします。
先ほどの件の2回目でございますけれども、建設の落札の方のことでございます。
この件に関しましては、今千葉慶人議員がおっしゃったのは、地元の企業にそれなりの価格で落ちれば、そのお金が全体として回っていくんですよと、こういうことだと思います。それは税収も含めたということだと思います。それはそういうことだと思います。
あわせて私がこの問題を建設クラブの方から言われたときに、ちょっと思ったのは、結局、仕事を無理にとる方たちは、やはりそれなりに苦しくてとっていくという事情があることが多いのかなというふうに思いました。
ということは、その方たちはいろいろなものを、建設を行う場合にいろいろなものを仕入れる必要があると思うんですが、仕入れるときに、必ずしも強い立場にはないということだと思います。ということは、ではそういう中で頑張ってとっていった金額におさめるためにはどうするかというと、やはり人件費の方にしわ寄せが来てしまっているのではないかなという、危惧をちょっと直観的に思いました。その賃金であるのか雇用の形態であるのか、どちらかもわかりませんが、そういうことも市民のことでございますから頭に入れながら調べていきたい、そういうふうに思います。
もう一つ、地元のものに関しては、なるたけ市内の中の地元のものに関しては地元で買う配慮をということだと思います。これは、本吉支所に権限があるとかないとかという、どこに権限があっても、多分同じ観点で考えていく必要があると思います。その件に関しては実態がよくわかりませんけれども、そんなに差がないと、できれば同じ値段であれば、そういう配慮は大した手間ではないと思いますし、かえって臨機応変に現場では対応していただける可能性があると思いますので、実態をよく調べて対応できることは対応していきたい、そういうふうに考えます。
18: ◎議長(
臼井真人君) これにて5番千葉慶人君の質問を終わります。
次に、「前任者との引継ぎについて」ほか1カ件、11番鈴木高登君の質問を行います。11番鈴木高登君。
19: ◎11番(鈴木高登君) 通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。
まず、菅原新市長には、市長になる前、前職時代からいろいろとお世話をいただいておりました。そういった意味では感謝をいたしておりますが、立場が変わられた今、ともに市政発展のため尽力すべく、手厳しいことも申し上げることになるやもしれません。しかし、それも新市長の市政運営を後押しするためと思い、エールを送りつつ心を鬼にして一般質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
さて、菅原新市長は新気仙沼市の2期目を担うに当たり、前鈴木市長よりさまざまな引き継ぎを受けられたことと思われます。事実、前市長もそのようにすることをこの議会の場で述べられておりました。しかしどうなのでしょう。時間的、物理的にこの気仙沼市の計画その他もろもろをそんなに短時間ですべて引き継ぐことなど無理だったのではないかと思うのです。結果して、それが遠慮しがちな所信演説になったのではないでしょうか。即戦力という言葉があります。まさに市長は即戦力を期待され、今この場におられるのだと思います。
そこで、市長には多くのことをお尋ねしたいのですが、代表質問等で既に明らかになった部分もございますので、それとは違った観点で市長に数点お尋ねさせていただきます。
まず1番目は、代表質問で確認はされていることでございますが、この後の質問を続けるためには新市建設計画及び基本計画を推進していくことに揺るぎはないかどうかをまずもって確認させていただきます。
2点目は、平成18年、旧唐桑町との1次合併の際に立てた建設計画において、計画年度が過ぎてもいまだ着手できずにいる事業もあるかと思われます。ローリングするのか、あるいは計画を変更するのか、新市長はどのように対処していくおつもりなるかお尋ねをいたします。
また、前市長にあっては市民との直接対話を好まれ、市役所応接室では要望活動が頻繁に行われ、そのほとんどに対し現地視察を行っておられたようです。さらに、視察地では地元住民に対し事業として実施することを約束をしていたようにも思われ、財政の裏づけを心配したものでした。その数がどれだけあって実施済みがどれだけなのか定かではございませんが、住民との約束をしつつ未実施であるものもあるはずでございます。そうしたものへの対処はいかにするのか。あわせて菅原市長は住民要望に対しては前任者同様の対応のあり方を踏襲していくのかどうかをお尋ねをいたします。
3点目は、水産業には極めて精通している市長でございます。基幹産業である水産業の低迷が叫ばれて久しい昨今、その振興をいかにして図るのか非常に期待を寄せているのは市民皆同じくするところと思います。そこで今回お尋ねをいたしたいのは、新市建設計画の事業として養殖業者を後押しすべく漁業近代化推進施設整備事業が計画され、唐桑宿舞根漁港埋立地に共同カキ処理工場を初めとする諸施設の建設を行うというもので、この秋にも施設の完成、そして稼働という運びになっていた件でございます。前市長はこの漁港埋め立ての実績を盛んに自負しておられましたが、施設が完成して初めてこの一連の事業が完遂するはずなのですが、結果して上物の建設は本年度は行われないことになったようであります。何がどうなったか、詳細な説明を求めるものでございます。とともに、今後の対応策をお伺いいたします。
大きな2点目でございます。
1999年以来本格化した平成の大合併により、全国の市町村数は3,200余りから1,700余りとなり財政基盤が強化されたという学者がおります。されど、行政サービスについてはといえばどうなのでしょう。当初、国や県が約束したことは守られているのでしょうか。さかのぼればいつからになるのでしょう、我が気仙沼市はたび重なる合併を経て広い広い面積のまちとなりました。すべての市民が住みよいと思うまちになることを切望いたします。改めて思います。人がそのまちに暮らす条件は何なんだろうかと。生まれ育った家があるから、土地があるから、これまではそれが絶対的な条件であったはずですが、どうも昨今では少しずつ変わってきているようでございます。それらを踏まえながら以下についてお尋ねをいたします。
まず1点目は、若者と高齢者とではまちに望むものはおのずと違うと思われます。男女でもその違いはあることでしょう。そのすべてを満足させることはなかなか難しいことだと思いますが、市長は何にウエートを置き、日本で一番住みたいまちの実現に向けようとしているのでしょうか。
2点目は、目覚ましく進歩する情報技術、元来、アナログ人間の私などにはついて行くことさえできずにおります。自在に使いこなせることができれば便利なのはわかるのですが難しいものです。どちらかといえばモニター画面と向き合うよりも人と向き合う方が好きです。恐らく高齢者の方もそういう方が多いのではないでしょうか。
さて、そこでお尋ねしたいのは、これからの行政運営を考えるとき、インターネット端末を利用した対住民サービスがさまざま考えられてくることでしょう。当然、人件費の削減を考えるとき、それもやむなしということもあるのでしょうが、先ほども申し上げましたとおり、ほとんどの高齢者はデジタル機器に順応できるとは私には思えません。例えば、災害発生時、予報や警報をネット配信したところでどうでしょう。また、選挙速報、だれよりもその結果を早く、その早く結果を知りたがる高齢者、唐桑地域には現状ケーブルテレビもなければインターネットとは何のことと、速報を電話サービスで問い合わせれども回線がパンク状態、朝3時の新聞配達を待っていたんだよと、80を過ぎたばあちゃんに言われ、ごめんねとしか言えませんでした。
文明の利器の活用もよいのですが、まだまだこの地域にはアナログ時代を生きてきた方々が大勢暮らしております。発信する側のことばかりではなく、受信する側の立場をもう少し考慮したサービス提供を望むものですが、市長の見解を伺います。
最後の3点目は、5月31日現在、本市の年齢別人口を5歳ごとに区切ったその調査を見るに、85歳以上が少なくなってくるのは年齢的なものとして、20代前後半がゼロから4歳に次いで圧倒的に少ないことが目にとまりました。むろん、その当時の出生数との関係もございましょうが、進学等で市外転出したままふるさとに戻ることがない、好んで帰ってこないのか、あるいは帰ってきたくても帰ってこれないのか、市長はどう思われますか。雇用の場の創出が必要なのか、これまた若者に魅力のあるまちにすることが必要なのか、市長はどのようにお考えでしょうか。その見解を伺います。再質問は自席よりさせていただきます。
20: ◎議長(
臼井真人君) 11番鈴木高登君の質問に対し、当局の答弁を求めます。市長菅原 茂君。
21: ◎市長(菅原 茂君) 鈴木高登議員さんの御質問にお答えいたします。
初めに、鈴木議員さんの御当選をお祝い申し上げますとともに、エールに感謝し、ともに気仙沼の発展を目指したいと思いますのでよろしくお願いを申し上げます。
初めに、新市建設計画及び基本計画についてでありますが、合併効果を最大限に生かすとともに行財政改革の推進による財源の確保に努め、計画の着実な実施に取り組んでまいります。
次に、新市建設計画事業についてでありますが、前期に位置づけられたハード事業にはほぼ着手しており、順調に推移しております。また、ソフト事業についても計画に基づき取り組んでいるところであり、今後も計画の着実な推進に努めてまいります。
次に、地域の要望等につきましては緊急性や重要性を勘案し適切に対応するとともに、今後とも真摯に耳を傾けてまいります。必要に応じ現場を視察することが必要と思います。一義的には担当がまず専門的な目で現場を視察することが必要であると認識しております。
また、要望の受け方につきましては、厳格には難しいと思いますが、ある程度のルールづくりが必要と考えております。
次に、宿舞根漁港の漁業近代化推進施設整備事業についてでありますが、本事業は県漁協が国の強い水産業づくり交付金事業により、今年度養殖漁業の共同作業場を整備する運びとなっていたものであります。しかし、事業採択に至らなかったことから、改めて早期の採択と事業実施に向け、県・市及び事業主体が一体となって対応しているところであります。
次に、日本で一番住みたいまちにつきましては、気仙沼市が持つ恵まれた自然環境、歴史や伝統、風土を大切にしながら福祉や医療の面で他地域に比べ遜色のない安全・安心のまちを標榜しようというものであります。本市に生まれた者が本市で生活をする、一たん故郷を離れてもいつか帰ってきたいと思う、そして他地域で生まれた者が訪れたいと思う、住んでみたいと思うまちを目指したいと考えているものであります。
この目標を限られた財源の中で達成していくことは容易ではありませんが、市民の皆様と一緒になって、議員の皆様の御協力のもと一つ一つ確実に進めてまいりたいと思います。なお、御指摘のとおり、年齢層や性別によって住みたいまちに求めるものは違っていると認識しております。例えば、流出の多い20代には雇用を、30代には子育てや教育の充実を、高齢者には福祉の充実などがより重要なものになると考えております。総合的にバランスを考え施策の展開が必要と認識しております。
次に、高齢者への情報提供と対応についてでありますが、災害情報につきましては住民の利便性に配慮し、各種の伝達手段を取り入れておりますことから、今後とも地域や世代等の違いによる情報の格差が生じないよう、正確でわかりやすい提供に努めてまいります。
高齢者等の避難につきましては、地域ぐるみの助け合いが減災に大きくつながるものと認識しておりますことから、自主防災訓練などを積極的に支援し、自助・共助意識の涵養を図るとともに、見守りなど要援護者を地域全体で支える環境づくりに努めてまいります。
次に、Uターンの条件についてでありますが、1番として働く場が確保されることが必要と考えております。次に、娯楽やアミューズメントも含め健やかに暮らすことができ、住み続けたいと思える地域づくりが必要と考えております。このため、地場産業の振興を初め企業誘致を含めた新産業の創出等に取り組み、雇用環境の改善に努めるとともに、保健、医療、福祉、介護サービスの充実を図るなど総合的・長期的な視点に立ったまちづくりに取り組んでまいります。
先ほど、選挙関係の関連の質問もあったと思いますので、その件につきましては選挙管理委員会委員長から答弁をいたします。
22: ◎議長(
臼井真人君) 選挙管理委員会委員長岡本 寛君。
23: ◎選挙管理委員会委員長(岡本 寛君) それでは、鈴木高登議員さんの御質問にお答えいたします。
各選挙にかかわります開票状況等の情報伝達につきましては、臨時サービス電話の開設により対応してきたところであります。旧唐桑町及び旧本吉町におきましては、同報無線により情報提供を行ってきた経緯はありますが、新市になりまして開票作業が深夜に及ぶことから使用を見合わせました。今回の市長、市議会議員選挙については、臨時電話に加えてインターネットにより開票状況をお知らせしたところであります。今後は臨時電話の増設などを検討いたしまして、市民へのサービス向上に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
24: ◎議長(
臼井真人君) 11番鈴木高登君。
25: ◎11番(鈴木高登君) 順次再質問をさせていただきます。
まず1点目からでございますけれども、正直言って答弁を聞きながら、しょうがないのかなというふうな感じがいたしました。それは私の通告にも問題があり、市長の1回目の答弁であるということからだと思いますので、2回目はもう少しお互いに腹を割った形でぶつけ合いたいと思いますので、よろしくお願いします。
まず、大きな1点目の最初は、新市建設計画ともに基本計画もほぼ完了というか順調に進んでいるんだよという御答弁でございました。それについてはあらまし了解はするのですが、その後の部分でございます。建設計画、基本計画についてもまるっきり全然100%推進しているのかなというふうに、ちょっと首をかしげてしまったわけなんですね。それは、後段の方の宿舞根漁港の部分にもつながってくるんですけれども、間違いなく100%順調に進んでいるんだよというのであれば、私は何ら問題はないわけでございますが、その辺のところも、ほぼという言葉だったので、言葉じりをとらえるわけではございませんけれども、順調に進んでいるんだということをもう一度確認させてください。
そして、その後の部分でございますけれども、後の前か、市長は先般、この場で臨時会のときだったか、行政運営については新市建設計画あるいは基本計画をベースにして行っていきますという、そういう御発言があったように私は記憶しております。ベースにしていくんだということであれば、それはあくまでベースであって、たたき台にしていくということなのかなというふうに私はそのとき率直に感じたわけなんですね。しからば、つけ足したりあるいは差し引いたりしたりすることも考えているのかなというふうに、そういうふうに感じ取ったわけなんですけれども、その辺のところもこの際でございますので市長の見解お尋ねしておきたいと思います。
それから、2つ目でございますけれども、さっきも申し上げましたけれども、建設計画の実施状況については間もなく公表するので待っていてくれというふうに答弁が前にもあったと思います。今回もいただいたようなふうに聞いております。その件については余り時間がかからないことを期待しながら待ちたいと思いますので、ぜひ早急にというか早めに出していただければなというふうに思います。
問題なのは、前任者の前鈴木市長が、前とはいえ時の為政者が約束したさまざまな地元住民との約束ごとでございます。私も唐桑のこととなると地元議員ということで、地元唐桑の選出議員が市長がきょう現地視察に来るから、要望に対して視察に来るから、あんたたちも一緒に来てけらんやというふうなお話で現地をともに視察して回りました。その都度、その場ではああそうですね。やらなくてはいけませんね。やりましょうねというふうに、地元の方々に大抵の場合そういうふうなお話だったわけなんですね。それは前のことだったとはいえ、その場で口約束をしてしまっているわけなんですよね。やらなくてはいけないんだというふうなことで。地元の住民の方は市長さんがやると言っているんだから間違いないんだなというふうに安心しているわけなんですよ。なので、それが為政者がかわったからといって、その約束がほごになってはいけないと思うし、ほごにするべきではないと思うんですよね。ですから、その辺のところは引き継ぎとしてきちんと市長に、菅原市長に伝わっているかどうかということと、それとそれを菅原市長は聞いた上で進めるか進めないか、進めなくてはいけないとは思うんですが、その辺のところをどうお考えですかということをお尋ねしたかったわけでございます。その辺のところもどうお考えなのか見解をお願いしたいと思います。
それから、大きな1点目の3点目です。
実は、今回の一般質問に至ったのはこの件があったからなんでございますが、唐桑地区の宿舞根漁港埋め立てして、そこに先ほども申し上げましたとおり上物を建てるんだということで、それは事業計画に載っておりますし、実は2月定例会のこの場でも当局の皆さんにお尋ねをしたところでございます。そのときの答弁はやりますよと。やりますよという言葉の前に、国から了解が出る、オーケーが出ればやりますよというふうな答弁だったというふうに記憶しております。
ということは、国からオーケーが出なかったんだなということなんですが、今までそんなケースってあったのかなと思って、実は私は不思議に思ったんです。市が要望して県がオーケー出して、そして国に行ってけ飛ばされるというような、そんなことって今まであったのかなと思って、不思議で不思議でしようがなかったわけなんですが、その辺の経過もお尋ねしたいですし、例え政権がかわったとはいえ、何でこれだけの大きな事業というか大事にしている事業、それこそ漁業を基幹産業として推進しようとしているこの気仙沼市の、その大事な大事な事業をけ飛ばす政権というのは一体何者なんだと思って、私はそれこそ腹が立って腹が立ってしようがなかったんですけれども、それは何らかの事情があるのかなというふうに、それは聞いてみなければいけないと思いまして、改めてここでお尋ねをするわけでございます。
それで、先ほどの市長の答弁では県漁協と今後要望活動していくんだということですが、またけ飛ばされたらどうするのかなというふうな、そういう心配も出てくるわけなんですよね。ですので、その辺のところ、もう少し詳しく教えていただきたいと思います。
今般の代表質問等でも出ておりますけれども、この養殖業者の方々、さきの津波で大きな被害を受けた養殖業者の皆さん方です。それと津波と上物施設の延期ということで、受益者の方々はダブルパンチなんですよね。もう泣きっ面にハチというんですか、なので、その辺のところをもう少しわかりやすいように、ここで説明していただければいいのかなというふうに思いますし、それから、先般も質疑に出ておりましたが、激甚災害等の関係も、その辺のところもどんなふうになっているのか、ここではあえてその件については触れませんけれども、受益者負担が伴う事業なわけなんですよね。ですから、津波で被害をこうむった上に受益者負担も出さなくてはいけないということなので、まさに業者の方々はとれるものもない、お金は出さなくてはいけないということで、大変な大変な苦痛に、今さいなまれているというか、そういう状況のようでございます。くどいようですが、もう少しわかりやすく説明をしていただきたいと思っております。
それから、大きな2点目です。
暮らしやすいまち、住みやすいまちということで市長はずっと述べられておりました。限られた財源では難しいんだけれども、総合的に考えながらやっていきますということですが、実はその総合的な部分というのが大事なのでないのかなというふうに思うんですよ。何をもって総合的というふうにおっしゃっているのか。さまざまな人が暮らすこのまちで、気仙沼市で、価値観が皆同じであるはずは当然ないわけでございます。日本一住みたいまちというのが、そうした意味では総合的だけではなかなかわからなくて、やはり重点施策、さっき雇用というような話も出てきましたけれども、もう少し詳しい重点施策があってもいいのではないのかなというふうに思います。その辺のところをどんなふうに考えていらっしゃるかお尋ねしたいと思います。
地元の話、地元というか私の周りの何軒かの話なんですけれども、子供が都会に、仙台なり東京なりに就職して、なかなか帰ってくるタイミングを失ってしまって帰ってこれないと。そうすると、家では年寄り夫婦がじいちゃんばあちゃんで養殖仕事をしていたりするわけなんですよね。そうすると、今度の津波なんかでやられてしまうと、おら、もうこのまま後はやめて
息子たちのところに行くからというようなことで仙台なり東京なり行ってしまっているんですよ、現に。そういうところがあるんですよね。なので、もう少し具体的なことを対策を考えていかないと、本当に年寄りの人たちは外に出ていった
息子たちのところにみんなついて行ってしまうのではないかなというふうな、そういう心配もございますので、もう少しその辺のところを市長に、今の時点でお考えがあればお尋ねをしたいと思います。
それから大きな2問目の2つ目です。
先ほど市長からは、地域や世代に格差が出ないようにということでその他答弁をいただきました。まず、災害発生時の関係ですけれども、自助・共助、それから地域で見守るという、そういう大枠でのお話かと思います。それをいかに、例えば民生委員さんの協力を得ながらとか、いろいろあるとは思うんですけれども、災害発生時に、やはりこの前の津波のときがいい例だったんですけれども、必ずしも御老人の方々、高齢者の方々、満遍なく避難とかできかたのかなと、そういう危惧があるんですね。そして避難はしてみたけれども、御案内のようにさっさと家に帰ってしまったとか、警報が解除になってからさっさと家に帰ったとか、まだまだ心配な点があるわけでございますね。そういったところ、あるいは避難した場所、避難場所にもそれこそ格差が若干あったりしまして、テレビがないものだから全然情報もとれなかった。ラジオも聞こえないし、おらほの避難場所、全然情報が入って来ないんだやというふうな、そういう実際格差もあったりしたわけなんですよね。ですから、そういったところ、特に高齢者の方々にとっては情報源というのは本当に限られているわけですから、その辺のところも細かく検討していただくべきではないのかなと思うんですが、どういうふうにお考えか見解をお願いしたいと思います。
それから、選挙の関係の方でございます。
今、岡本選挙管理委員長から答弁をいただきましたが、壇上でも申し上げましたとおり、臨時の電話サービス、私は残念ながらかけることがなかったので、その状況は人から聞いたことを伝えるしかできないんですが、何ぼかけても話し中でつながらなかったんだと。これも高齢者の方から言われたことなんですね。高齢者の方々は、やはりそれしか知るすべがなかったんですが、全然つながらなかったんだぞということで、だったら逆に期待持たせるようなあんなこと言わなければいいのにななんて逆に怒られたりもしてしまったんですが、その辺のところ、やはり先ほど、今後検討していくというお話でしたが、積極的に検討していただきたいと思います。
それから、あすまた国政ではありますけれども大きな大きな選挙があるわけでございますけれども、かつて、先ほど御案内あったように、本吉町でもそうだったとは思いませんでしたが、旧唐桑町では同報無線を使っての報告、選挙速報もあったものでございました。夜が遅いからというお話でしたが、どうなんでしょう、夜遅いから同報無線で余り大きな音をたてるのがよくないのか、あるいは一刻も早く速報を知りたいのか、どっちが優先されるのかなというふうに実は私は思います。そんなにそんなにあることでもないですし、町の代表なり国の代表を決める選挙の報告ですから、夜だから、遅いからというのはどうなのかなというふうな、私はそんな気がいたしますが、なおそれについては検討が必要なのかなと思いますので、今後も引き続きよろしく検討方お願いしたいと思います。
それから、最後です。最後若者の定住あるいは転出の関係でございますけれども、先ほど市長からは若者にとっては娯楽やアミューズメント、それからそれとあわせて雇用の場の創出も必要なんだろうなと。しかし、それも総合的に考えてというふうな御答弁でございました。
総合的にとしかならないのかもしれませんけれども、これもやはりそういうふうに大枠で言われてしまうと、本当は一体どこに力を入れるのかなというのが、なかなかわからなくなってきてしまうんですね。さきにも申し上げました年齢別人口調べというのをちょっと機会があって見ることがありました。最初、唐桑の現状がどうなっているのかなと、人口がどんどんどんどん少なくなって、毎日毎日黒枠を見ていると、ああまた亡くなった、また亡くなったという感じがするので、一体今唐桑の人口どれぐらいいるのかなと思って、それを調べようと思ってたまたま見たんですね。唐桑の人口が7,680人ということで、そうして見たときに、やはり20代前半が218人、20代後半が228人ということで、さっきも言ったとおりゼロから4歳に次いで少ないんですよね。20代前半は恐らく進学等で学校に、大学等に行っているからなのかなとは思うんですけれども、その後の25歳過ぎも少ないんですよね。やはりこれというのは、今後この人たち、この20代というのはこんな数字でどんどん推移していくというか、20代というのはこんな数字でとまっていくのではないかなというふうに思って見ていたらば、気仙沼市全体はそれでどうなんだべなと思って見たらば、やはり同じなんですよ。なので、ここは総合的に考えているだけでは、市長、ちょっと力の入れ方が足りないのではないのかなというふうに私は思います。
半面、やはり50代、60代、40代あたりが、その年代がやはり一番多いんです。その方たちがどんどん、私も含めどんどん年を重ねていく。そうすると、若い人たちは全然気仙沼には残っていない状態が続いてしまうととんでもない話になってしまうんですよね。ですので、もう少し具体な話をお聞かせ願えればよろしいかなと思いますので、よろしくお願いいたします。
26: ◎議長(
臼井真人君) 当局の答弁を求めます。市長菅原 茂君。
27: ◎市長(菅原 茂君) 鈴木高登議員さんの御質問にお答えしたいと思います。
最初に宿舞根漁港の漁業近代化推進施設整備事業、養殖漁業の共同作業場のことでございますけれども、本件に関しましては農林水産省の概算要求で出していた予算が、今般、新政権になりまして農水省、国交省が特に予算が削られております。その中で、農水省においてはハード事業を中心に予算の削減が行われたわけでありますけれども、いわゆる事業仕分けの対象となりまして、政府の強い水産業づくり交付金が減額されたことにより、本件に関しましては平成22年度の事業採択に至らなかったと、そういうふうに報告を受けております。
一方、強い水産業づくり交付金につきましては廃止されたわけではなく、23年度も続いておりますことから、現在、県・市並びに漁協も一体となって対応しようとしているところであります。本件に関しましては、もう少し詳しいところ、現在の状況に関しまして担当部署の方からも加えて説明をさせていただきたいと思います。
それと、新市建設計画並びに新市基本計画の話の中で、ベースという言葉はどういう意味を持つのだと、そういうことだったと思います。ベースは私は基本として考えたいと。それを守ることも基本であるというふうに考えております。ただ、長期にわたる計画でございましたので、確認をしながらやっていくことが必要だというふうに思っております。
あと3番目の前任者の約束のことなんですが、私はおとといからお話をしておりますが、190項目ぐらいの重要課題とか重要事務実行の引き継ぎを受け、説明も受けました。その中には引き継ぎ事項に近い内容のことも入っているんだと思いますが、どの項目が、今鈴木議員がおっしゃったことに当たるのかというふうな仕分けは、その項目の中ではなされていないわけであります。担当の方でどの部分ということがわかっていれば、また確認をさせて現在の状況に関しまして調べてみたいと思いますけれども、基本的には前任者が約束したものは、そのとおり実行していくことが筋だというふうに思っております。わかる範囲で担当課の方からも補足をさせていただきたいと思います。
それともう一つ、今度まちづくりの方に関してでありますが、優しいまちづくりというタイトルでの御質問が最初ありましたのでお答えしましたが、総合的という言葉も使いましたが、私が強調したかったのはバランスということであります。バランスというのは、先ほど言いましたように世代間だとか男女間によって求めるところは違うものですから、そのことに関して一番そのデータを持っているべきが役所であって、おのおのの方たちのさまざまな意見はさまざまな形でやってくるけれども、またこういう場でもお聞かせ願えるんだと思いますけれども、役所としては、そこはバランスをとって少ない予算の中でやっていくことが基本だろうと思います。若者にとっての定住にとってということに限って申せば、先ほど私はこう言いました。第一に雇用ですと。娯楽というのはその後の話だというふうにお話をさせていただいたつもりであります。
災害時の高齢者の避難等に関しましては、担当課の方から御説明をさせていただきたいと思います。
28: ◎議長(
臼井真人君) 産業部長熊谷秀一君。
29: ◎産業部長(熊谷秀一君) 鈴木高登議員さんにお答えを申し上げたいと思います。
ただいま市長がお話ししたとおり、この種の事業につきましては概算要求で調整が図られまして、本要求で実施する運びになっていたんでございますけれども、昨年の6月にカキ処理場も含めた概算要求で全国で74億7,000万円で調整が図られまして、地元唐桑地区漁協につきましても実施するということで考えていたところでございますけれども、昨年の11月になりまして事業仕分けということも出てまいりまして、予算額の3分の1が削られたわけでございます。その予算額が50億5,000万になったと。そういうことで、水産庁の方では、その中で優先度、緊急度を考慮して採択件数を決めまして、その時点でカキ処理場が漏れてしまったということでございます。
今後の対応でございますけれども、県も市も実施するつもりでいたものですからショックを受けていたんですけれども、県と協議の結果、水産庁の、例えば執行残予算の利用、それから予算外の流用が可能なのかどうなのか、その辺の活用も含めて22年度予算で対応できないかどうか、県を通じまして水産庁と今協議中でございます。
それがまず1点でございますけれども、それがだめであれば、23年度の要求ということで、現在、来年度の概算要求が始まっておりますから、それの方にも手を挙げております。この2段構えでなっておりまして、できれば今年度、22年度事業でできるように頑張りたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。以上でございます。
30: ◎議長(
臼井真人君) 総務部危機管理課長佐藤健一君。
31: ◎危機管理課長(佐藤健一君) 私の方から、発災時の大枠での高齢者等の避難というようなことかと思いますけれども、対応等、これにつきましては2月28日のチリの津波というようなことの実態を現在アンケート調査しておりまして、それによりまして災害時要援護者となる方々の実態というようなもの、それから課題というようなものが明らかになってくるものと思っております。その中で、またあらわれた課題に対しての対応をというようなこともありますし、現在行っております4月に策定されました災害時要援護者支援計画というような中で、近々民生委員、児童委員、それから自治会長さんを対象に地区ごとの説明会を実施し、災害時の要援護者の対応、どのような形で進めたらいいかというよりも、実際の対象となる方々の名簿というようなものをつくる作業に入ってまいります。またその後、その名簿をもとに現実的にだれがどの方を助けに上がるんだというような共助の部分をつくり上げていくというようなことを、今、取りかかったところでございます。
また、そういうような発災時におきましては、要援護者という方々、高齢者とか障害を持った方々ということもありますが、一つはやはり災害時の情報の取得困難者というような方々も一つ大きい課題というふうなことでとらえておりまして、やはり、あらゆる情報伝達手段の確保というようなものも大きな課題であるということでとらえております。そのことにつきましては、解決手法の一つとして4月から実行しておりますエリアメールというようなものも情報取得困難者の大きな力になるものだというふうに我々考えておりまして、これをさらに情報伝達の手段の確保というようなもの、それから要援護者の対応というようなものをさらに進めていきたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
32: ◎議長(
臼井真人君) 総務部長大和田一彦君。
33: ◎総務部長(大和田一彦君) それでは、私の方からは住民との約束した部分についてでございますが、これにつきましては市長申し上げましたとおり190項目の中にほぼ入っているものと考えてございます。ただ、その事業手法、国の県の補助等を使わなければなかなか困難な事業等も含まれておりますことから、さらに精査をしていく必要があると思ってございます。
また、市長間の事務事業の引き継ぎの中では、新市基本計画、また新市建設計画の重要な課題について引き継ぎを行ったところでございまして、さらに今後もその計画を踏まえて着実な進行、進展を図るよう努力してまいると、こういうことでございますので、御理解をいただきたいと思います。以上であります。
34: ◎議長(
臼井真人君) 選挙管理委員会事務局長吉田信一君。
35: ◎選挙管理委員会事務局長(吉田信一君) 選挙に関します臨時電話及び同報無線による情報提供につきましては引き続き検討してまいります。
36: ◎議長(
臼井真人君) 11番鈴木高登君。
37: ◎11番(鈴木高登君) では、一番最後だったので選挙関係の情報提供については、なお一層検討して、よりよいものにしていただきたいと思いますし、先ほどから申し上げているとおり、高齢者が多くなってきているわけですから、その方々に優しい情報提供のあり方を望むところでございます。
それでは、大体のところで御答弁をいただいたので、今回はこれでよしとせざるを得ないのかなというふうに思うところなんですが、190項目の中にある部分で、ぜひその190項目がどれだけの内容なのか私は存じ上げませんし、今回はそれはそれでよろしいんですが、ぜひ、国のような事業仕分けなどをすることのないように、やっていただければなというふうに考えるところでございますので、お願いしたいと思います。
それから、場合によっては事業仕分けせざるを得ない場合もあるんでしょうけれども、財政的な部分で、その辺のところは柔軟な対応をお願いしたいとは思いますが、ただ、一つだけ、ただ、我々も先ほど申し上げましたとおり、現場に行っていて、やるはずだよ、やるんだよというふうな返事をされて、それをその場にいたケースもあるわけですから、あいつはいつまでやらないのや、どうなったのやと、実は市長が事業仕分けしてやらないことになっていたなんていうことをわからないでいる場合もありますので、もしそういう情報の交換ができるのであれば、あわせてお願いしたいと思います。
それから、カキ処理場の関係でございます。ここで何を言っても国のことなので、奥歯に物の挟まったような言い方しかなかなかできないところではあるんですけれども、これこそ国の事業仕分けに遭ってしまったんだというふうな、先ほど答弁がございました。部長の答弁でしたけれども、どうなんでしょう、さっきも申し上げましたとおり、水産業をもう第一次産業として胸を張って標榜してやっているこの気仙沼市のその事業を、県から上がっていったやつを事業仕分けでやってしまうというのは、本当に、ほかの事業だったらいいというわけではないですけれども、今からこれをやってまちの活性化を図っていくんだ、あるいは生産者の所得向上を図っていくんだというふうに言っているのに、それを切ってしまう、国の政府のやり方が全然わかりません。今年度、また要望に行くというお話でございます。ぜひ、今年度は何としても通していただいて来年度に持ち越すことのないように、何とかここは担当部長、市長もそうですけれども食い下がっていただいて、何とかここは通していただかなければ、埋め立てはしたというものの箱物が建たないことには何もならないわけですから、どうぞ頑張ってくださいと、それこそエールを送らせていただきます。
それから、災害時の関係のお話、課長から承りました。一生懸命やっているのはわかるんですけれども、それはそれで認めますし、応援もさせていただきます。ただ、先ほどちょっと出ましたエリアメールなどを使ってというふうなお話がございました。課長、そこを言っているんですよ。だから年寄りの人たち、そのエリアメールも何もわからない人たちが多いわけですから、エリアメールというのはやはり若い人だとか、ぎりぎりの世代があると思うんですよね。それ以上の高齢者の人たちに、やはり、それはエリアメールを普及させるというんだったら、それはそれでいいですけれども、その辺のところをもう少し、それこそ人に優しい防災体制のあり方というところを力を入れていただきたいなというふうに考えます。
それから、最後の若年層あるいは若者のUターン、あるいはIターンまで含めて、ぜひこの気仙沼を魅力あるまちにもっともっとしていただきたいと思いますし、そのためには雇用が最初でアミューズメントは後だというお話ございましたが、もちろんそうなのかもしれませんけれども、雇用を創出するにおいても、先般ずっと市長はそこで答弁しておられました。企業誘致であるとかいろいろなことを語っておられましたが、なお一層、できれば地元のこの水産業をまたさらにというか、水産業界をよいものにするためにも、そういった形での雇用創出を望むところでございます。トヨタ自動車が来てもらうのも構わないんですけれども、それよりもやはり、このまちは水産業あっての観光等々2次、3次の産業がついていくと私は思っておりますので、その水産業の発展を願うところでございます。
答弁していただけるところを答弁していただいて私の質問は終わります。
38: ◎議長(
臼井真人君) 当局の答弁を求めます。市長菅原 茂君。
39: ◎市長(菅原 茂君) 鈴木高登議員の再々質問の最後の部分に答えたいと思います。
世代間で人口が20代前半、後半が少ないということの御指摘、またそのことが流出したままになっているという御指摘だったと思います。また、そのお父さんたち、お母さんたちが、息子さんたちが帰ってこないのでそちらに行ってしまうということが実際に起きてますよという御指摘だと思います。そういう意味で、この世代のどこが流出したかというのも大変大事なんですが、もう一つやはり、私がこのごろ気をつけて見るようにしているんですが、世帯そのものがなくなっていくということが、その結果としてあらわれてくるんだと思います。そういうところも注意しながら見ていく必要があるかと思います。一番は、やはり雇用が大事だろうなと、そういうふうに思っておりますので、産業の活性化を図りたい。その中で、先ほど千葉議員さんの御指摘のときにもお答えしましたけれども、地域特性というものは合併したからといって大事にしていかなくてはならないものですから、鈴木議員さんがおっしゃるように唐桑地方において漁業というのは大変大事な、また唐桑地方に適した産業であるというふうに私は認識しておりますので、先ほどのカキ処理場も含めまして漁業の振興に一層励んでいきたい、そういうふうに思います。
40: ◎議長(
臼井真人君) これにて11番鈴木高登君の質問を終わります。
時間がありますが、開会前に次の質問者である秋山議員さんから、質問は休憩を挟まず行いたいとの申し出がありました。よって暫時休憩をいたします。
再開を午後1時といたします。
午前11時41分 休 憩
───────────────────────────────────────────
午後 1時00分 再 開
41: ◎議長(
臼井真人君) 再開いたします。
休憩前に引き続き会議を開きます。
次に、「旧気仙沼地方衛生処理組合の使途不明金について」ほか2カ件、8番秋山善治郎君の質問を行います。8番秋山善治郎君。
42: ◎8番(秋山善治郎君) 日本共産党の秋山善治郎です。
5年ぶりにこの壇上に立たせていただいたことに心から感謝申し上げます。
私は13年前、政治に足を踏み出す決意をいたしました。そのとき、自分の信念、謙虚さを持続させるために民師挑政という言葉を机に張りました。市民の心に学び、政治改革に挑む私の心構えであります。今この壇上に立つに当たり、市民の暮らしを守り、公正な気仙沼市政を実現するために初心を貫き全力を尽くす決意であります。皆様の御指導、御鞭撻をよろしくお願いいたします。
それでは順次通告した質問をいたします。
初めに、気仙沼地方衛生処理組合で発覚した使途不明金の真相究明についてお伺いします。
さきに行われた市議選の中で寄せられた市民の声の一つが、衛生処理組合使途不明金の真相究明を求めることでありました。事件をうやむやにするな、役所の中に残っている、どうでもいい、いいかげんな無責任体質を打破してほしいという声であります。これは行政改革の根本問題、心構えの問題としてとらえ、考え方をお伺いするものです。菅原市長は当時この事件をどのように見ていたのでしょうか。今、第2代気仙沼市長になって、見方が変わったのでしょうか。少し前のカボチャ祭りに使途不明金事件を風刺し、「忘れちゃならない。これだけは」というスローガンが掲げられました。市長はこの事件をどのように見ているのか、真相究明にどのような考え方を持っているのかお伺いします。
3億円にも上ろうとする使途不明金の発覚は、気仙沼市政の前代未聞の汚点であり、決して忘れてはならないことであります。この事件の真相究明を進めてきた一人として、1年前に「忘れてはならない事件簿」というタイトルで地元紙に投稿し一石を投じました。事件の真相究明をとめてはならないという考えからであります。また、同年3月25日に開いた住民の会の決議として、住民の会代表の菊田寅右エ門さんとともに、組合は自浄能力を発揮し再発防止のため原因・背景の全容解明を本気で進め、住民にすべてを公開すること、そして組合の損害を回復させる方針を示し、住民への説明責任を果たすことの2つの申し入れもいたしました。その後、どうなったのでしょうか。役所は何も行動を起こさなかったのかどうかわかりませんが、私にはさっぱり見えてきません。この1年、真相究明にどのような行動をしたのか答弁を求めます。
一職員が、昼間、人をはばかることなく堂々と何百回にもわたり、繰り返し毎日のように横領できる職場があったことがどうしても信じられないのであります。だから、この事件の背景に役所の裏金づくりが組織的にあったのではないか、不正を黙認するシステムが役所にあったのではないか、政治的に流用されたことがなかったのかとの疑いを持ち、私は第400回旧気仙沼市議会で質問いたしました。当時の鈴木 昇市長は調査中でございますと答弁しております。その後、裏金疑惑について、どのような調査をなさり、どういう結論を出したのか、その根拠を含めて答弁を求めます。
事件発覚の半年前に、監査委員は残高証明書と決算書の金額で15万5,501円の違いを発見したそうであります。3億円の使途不明金が進行中で、どうしてこの金額の誤差かは知るよしもありません。真相究明する上で指摘したいことは、この半年前の時点で三役も薄々気づいていたのではなかったかという疑惑であります。五、六年前から監査報告書に収入伝票も歳入調停書もつけなくされていました。最も重要な伝票を事務局長を通さず、また収入役にも見せないで監査させるシステムに変えられていました。1年か2年ぐらい前からは残高証明書の偽造も行われていました。発覚の1年前は、当地方を襲った5.26地震と7.26宮城県北部地震の対応、隣接市町村からのごみの受け入れ調整に忙殺される日々の中にありながら、当時の事務局長は経理事務の改善に果敢で挑んでいたのでありました。例月検査時に通帳の提示や監査への立ち会いを求めても、今までこれで通ってきたのに、なんで今さらそんなことを言うんですかと頑強に拒否される始末。とても私には手に負えませんと上司に報告をし、支援を要請していたのであります。当時の事務局長から通帳を見せられないことや監査立ち会いが認められないことの報告を聞きながら、上司はまさかそんなことをしでかしているとは思ってもいなかったと回想していますが、では通帳を見せない、監査への立ち会いも認めない、監査資料の決裁もされていないことを知っていながら、どういう判断をしたのか真相を知りたいものであります。当時の回顧録を聞くにつけ、当時三役もこのことを把握していたのではありませんか、答弁を求めます。
衛生処理組合における使途不明金の真相を究明することは、行政改革の心構えを磨くことであります。私はこの事件は、平気でうそをつく体質が存在し、それを見抜こうとしなかったことに凝縮されていると考えるのであります。KMが刑務所から出所したら、直接会って損害賠償金回収に全力を挙げますと市民に約束していた鈴木 昇前市長は、約束を履行して菅原新市長に引き継がれたのでしょうか。その後の進展状況とあわせて事件の全容解明へどのように取り組むのか、市長の所見をお伺いします。
最近ある職場で、時間外労働をしたのにその手当が支払われていないとの話を聞きました。さっそく時間外労働賃金未払いに係る資料公開を求めました。当局の答えは何と、該当する事実がないとして公文書不存在通知書を私に送りつけてきたのであります。また、嘱託職員の雇用年齢も各課長の裁量でまちまちにしていることも、市民感情を逆なでする要因になっています。ある課長は70歳定年制を言い、別の課長は嘱託職員に年齢制限はないと言う。これでは不公平感を増幅させることは当たり前ではありませんか。
気づくということは、人間が成長できるために欠かすことのできない根本問題ではないのか。どんなに多くの知識を吸収しても、気づきがなければ現実を打破することも、真の人間性の向上もあり得ないと指摘する人もいます。私も同感であります。私はあえてこの事件を冒頭質問しているのは、この役所に長い間住みついている組織の持つ弊害、モンスターメイヤーをいかに断ち切るか否かが行政改革の根本だと考えるからであります。無責任さ、いいかげんさとの決別なくして、この難局を脱し切れないとの思いからお伺いしております。市長の所見をお伺いいたします。
次に、地籍調査のあり方についてお伺いします。
地籍調査は、市民の大切な財産と権利を守るために国土調査法に基づき一筆ごとの土地について、その所有者、地番及び地目の調査並びに地籍に関する測量を行い、その結果を地図及び簿冊に作成するものだとあります。調査の結果、土地に関する正確な記録を整備することができ、市民の大切な土地を守ることに役立つはずであります。ところが、過去における気仙沼市の調査において、市民の大切な財産が侵されてしまったことがあるのです。市民の財産を守ることを本分とする地籍調査で、逆に財産権を侵す手伝いをしていたらどうなるでありましょうか。誤りを指摘された段階でよく調査してみるというのが、少なくとも専門の調査をしている役所の対応であると私は考えるものであります。
私は、東中才に土地を所有している市民Aさんからの相談を受け、事実関係を調べてみました。そのAさんの言い分に道理があるのか、市役所の言い分に道理があるのか、関係者一堂に会して関係者の同意を前提に実施される地籍調査でどうして誤りが生まれたのか。単なる思い込みでないのか。一つ一つ現地を見、図面も見、法務局にも通い、市役所の担当者からも聞き、必要な情報公開も行いました。その結果として、市役所の地籍調査に誤りがあるとの確信をもとに訂正願いをつくり、提出するお手伝いをいたしました。市役所からいただいた回答書には、このように書かれてありました。本人が相手方と数度立ち会いし、境界を確認しているから、修正の対象にはならないと判断されると。
そこで私は、数度立ち会いし境界を確認していることを証明する記録の情報公開を求めました。開示された証拠記録を見て、私は唖然としたというのが第一印象であります。例えば市長は、領収書を書いてもらうとき、内容の記録のないまま、相手方にまず年月日を記録させ、署名させ、印鑑を押してもらうことがあるのでしょうか。地籍調査の進め方がどういうものかわからない市民に、このようなやり方で署名、印鑑を押させて書類をつくり、それがあなたとの立ち会い確認証拠であると言われても納得できないのも当然でありましょう。イメージがわいたでしょうか。要するに、誤りの訂正を求めた訂正届に対しての回答は、具体的な指摘事項について調べることもなく、体裁が整っていることを理由に却下した内容になっていることであります。書類の形式が整っており、手続上も問題がなかったから市役所に誤りがないという主張を通してきました。さきの述べた証拠書類と市役所がいうところの書類へ署名し、印鑑を押したAさんは、立ち会いに参加した出勤簿だと思って判こを押したそうであります。
3回にわたって判こを押した最後の日、その日の夕刻になって市職員に、Aさん、ちょっと来てくださいと呼びとめられたそうです。何だろうと思っていると、ここに一筆書いてほしいとのこと。示された書類は、先ほど出勤簿だと思って判こを押した文書であります。何をどのように書けばいいのかと尋ねたところ、土地の境界に異議がありませんと書いてほしいと言われました。とっさのことで漢字も思い出せないでいると、職員はお手本を書いて、このように書いてほしいと言われ、そのように書いたそうであります。当人は出勤簿だと思っていた書類にであります。地籍調査を担当している職員は目的を達成したのであります。土地境界確認書が完成したのでありますから、一件落着の心境だったでしょう。このときから市役所が最終確認の判こをもらいにくると約束していたが、いつまで待っても来ない。何をしているのだろうという日々を送っていたとAさんは証言しています。なぜなら、境界の要の石がなくなり、事前の話し合いにも応じてもらえず、一方的な言い分で地籍調査を実施していることに怒り、筆界未定にしてほしいという主張すらも無視するやり方に業を煮やしたことから、私の土地が奪われている。このままにしておくことはできない。取り返さなければならないとの思いから、地籍調査の担当者に、地籍調査をもとに変更するための事務処理の場面があるのかと問い詰めたことがあり、担当者は、地籍調査が終了し図面化するときに変更することをお互いに了承した確認の印鑑をもらいに来ますとの約束を交わしていたからであります。幾ら待っても来ないことから市役所に問い合わせたところ、すべてが終わっており、昭和8年から所有していた土地が奪われていたことを知らされたのであります。
何も知らない市民をだますことは簡単だという態度で行政を行っていたらどうなりますか。財産権は、これは侵してはならない。日本国憲法第29条であります。地籍調査はこの立場に徹すべきであります。市役所が憲法違反の仕事を行っているならどうなりますか。肝心なことを後からつけ足す手法は、ややもすると詐欺集団の手口を連想させるものであります。私はこのような地籍調査のあり方の改善を要望し、市役所が証拠として提出した書類の不備を指摘しておきます。選挙のトラブルと土地争いのトラブルは一生末代のトラブルになるのだと言われております。どうか菅原新市長にあっては、よくよく考えて善処されることを期待いたします。
次に、地域経済活性化策についてお伺いします。
「元気ある気仙沼」「世界に羽ばたく産業のまち」「日本で一番住みたいまちづくり」を目指す菅原市政に多くの市民が期待を寄せています。市長が示したマニフェスト、所信表明を読めば、すぐに実行する施策の一つとして地場産業育成と企業誘致を挙げ、地域経済の復興にことさら心血を注ぐ覚悟のようであります。選挙戦の中で市民から寄せられた声の中には、今は選挙どころではない、あしたの仕事がない、従業員もやめさせたというおしかりも受けました。雇用の創出、産業の活性化策は待ったなしであります。とりわけチリ地震津波で14億円を超える被害を受けた養殖漁業者への支援は急を要します。政府は激甚災害の指定を決めていますが、どこまで適用になるのか、再建にどこまで援助されるのか不安が増大しています。
私は、日本共産党の地方議員団に合流し、高橋ちづ子衆議院議員や大門みきし参議院議員ともども水産庁と2度にわたり交渉を重ね、養殖漁業者への再建への思いを伝えてきました。市が取り組む上で急ぐことは、国の査定基準が示されるのを指を加えて待つのではなく、いかに気仙沼の被害救済に効果のある査定基準をつくらせるかであります。私は、再三再四、そのことを申し入れてきましたが、気仙沼市はチリ地震津波激甚災害指定の実行策を国へどのように働きかけてきたのか答弁を求めます。
次に、徳仙丈山の山ツツジの撫育についてお伺いします。
山が真っ赤になるなんてあり得ない、全山真っ赤に染まる山を見たい、そんな思いでことしも遠方から徳仙丈の山ツツジに会いにきた多くの観光客がおります。案内役を仰せつかった気仙沼市民の一人から、こう要望されました。秋山君、4年間何もしなくていいから、この道路を舗装してくれ。それだけでいいからと。この要望は、そのまま市長にお届けいたします。もちろん、4年間何もしなくていいからということではありません。観光地の環境整備に努めると述べられた市長は、任期中の道路整備計画に入れないわけにはいかないという点では思いを共有できるのではないかと思っております。また、つつじが原のツツジにツタが覆いかぶさり、真っ赤なツツジよりも緑が目につきます。まさに主役よりわき役が目立つようになっているのでは、山ツツジの撫育に人生をかけた佐々木梅吉さんに、日本一が泣きますよと指摘されるのではありませんか。おもてなしの心のこもった答弁を求めます。
次に、住宅リフォーム補助についてお伺いします。
伺いたいことは、平成18年7月6日に採択された「住宅店舗リフォーム助成制度の実現を求める請願」が、今般の補正予算にどうして計上にならなかったかであります。日本共産党が2月25日に前市長に申し入れ懇談をしたときに第一に掲げた項目が、産業振興に力を入れ、雇用創出の施策実施であります。住宅リフォームへの補助金がいかに経済効果があるかについては、全国の例からも御案内のとおりであります。6月1日から県内では石巻市が実施を初め、4日間で予算化した2,000万円の枠を使い切りました。それを伝える石巻市の地元紙によれば、景気低迷にあえぐ地元の住宅関連業界から歓迎の声が上がっている。市役所窓口の商工課は、予想以上の反響であり2億円以上の効果が期待できる。会心の一手に気をよくしているということであります。
岩手県の宮古市では、この4月から5,000万円の予算でスタートしました。20万円以上の工事に現金で一律10万円補助するという制度です。申し込みが殺到し、専決処分で5,000万円を追加補正し、さらに6月議会に1億5,000万円の補正を提案しています。合わせて2億5,000万円の事業となっています。今、宮古市では仕事がふえて、みんなが元気、忙しくてカラオケにも行けないとの大工さんのうれしい悲鳴が上がっています。担当している都市計画課長は、やりがいがある。こんなに市民に喜ばれると行政マン冥利に尽きると述べられています。行政改革はむだを削ることだけではありません。税金を有効に使い、市民生活向上に必要な施策を大胆に行うことが肝要であることは言うまでもありません。住宅リフォーム助成について、全国の市町村で取り組みが広がっています。どうして住宅リフォームへの補助制度を求める声が広がり、それを実施する市町村が広がっているのでしょうか。検討に検討を重ねたと当市では言っておりますが、何をどのように検討したのでしょうか。他市では経済効果が予想をはるかに超えてあらわれている状況なのに、気仙沼市ではなぜ施策化ができないでたじろいでいるのでしょうか。
元気なまちづくりを旗印にしている市長ですから、さっそく取り組むものと考えます。追加提案されるという話を聞いたとき、私は、もしかしてこの住宅リフォーム助成の補正予算が出るのではないかとさえ思いました。そうではありませんでしたが、今宮古市では、経済対策で始めた事業ということで商工費で予算づけをし、その事業そのものは都市計画課で担当しています。第7款で予算を組み、第8款の部署が仕事をする。まさに庁舎一丸となった取り組みがなければできないことであります。特命チームは事業仕分けだけではないと思います。事業を促進するために、行政の枠を超えたチームワークが必要なこともあります。トップが方向性を明確に示し庁内の風通しをよくすると、職員は大きな力を発揮します。経済対策は待ったなしです。市長の英断ある答弁を期待します。
私は田中富治市議会議員からバトンを引き継ぎました。私が渡したときと比べものにならないくらい、そのバトンが太くなっていました。市民の期待のあらわれによってであります。まだまだ質問しなければならないことがある中で、絞った質問をしました。当局におかれましては、三の矢対策などむだなことをしないで、一の矢で仕とめる覚悟で答弁を御期待いたします。
御静聴ありがとうございました。
43: ◎議長(
臼井真人君) 8番秋山善治郎君の質問に対し、当局の答弁を求めます。市長菅原 茂君。
44: ◎市長(菅原 茂君) 秋山善治郎議員さんの御質問にお答えいたします。
初めに、旧気仙沼地方衛生処理組合の使途不明金についてでありますが、組合管理者にあてて住民の会より提出された要望書につきましては、旧組合において受理されております。受理以降、旧組合において受刑者の夫に対して折衝を行ったと伺っております。
次に、横領事件の背景として裏金疑惑、または組織的かかわりがあったのではないかという点についてでありますが、平成16年9月の監査報告、翌17年4月の判決によれば、いずれも金野受刑者の単独犯行としております。
次に、三役の気づきについてでありますが、当時の職員に聞き取りを行った監査報告や捜査の供述書のいずれにおいても、組合管理者を含めた三役にこのような巨額の横領事件が進行していたことの認識はなかったものと結論づけております。
次に、損害賠償金の回収と事件の全容解明に向けた今後の取り組みについてでありますが、前市長は本人と会った上で賠償金の支払いを求めるとしておりました。刑の執行終了日に関し、仙台地方検察庁に問い合わせしたところ、くしくも本日6月23日とのことでありました。私も前市長の方針を引き継いでまいります。
次に、財産権を侵す地籍調査のあり方についてでありますが、地籍調査の重要な工程であります一筆地調査は、隣接する土地所有者がお互い合意の上設置した境界くいを市職員が確認するもので、境界の決定に市が関与することはありません。御質問の事例においても、調査記録等から地籍調査は適正に行われたと判断され、誤りがあったとは認められません。
次に、地域活性化策についてでありますが、チリ地震津波にかかわる激甚災害指定については、現在国で調査要領を作成しているところであり、近日中に提示される見込みであります。激甚災害の補助対象など実施内容等については、情報収集に努めており、さきには水産庁に出向き被災した養殖漁業者の窮状を訴え、より実効性のある運用となるよう要望してまいりました。また、一施設の基準を含む運用方法の詳細については今後規定されることから、より多くの養殖漁業者に適用される内容になるよう関連機関へ働きかけてまいります。
次に、徳仙丈山ツツジの撫育につきましては、来シーズンに向け適切な下刈りと剪定に努めてまいります。
次に、徳仙丈までの市道羽田川上線の道路整備についてでありますが、これまで狭隘箇所の拡幅や支障木の伐採などを行っております。特に、徳仙丈山ツツジの開花シーズンに合わせ、集中的に路面補修等を行っております。今後の舗装等につきましては、市道整備計画策定の中で検討してまいります。
次に、住宅リフォーム補助の具体化でありますが、新市基本計画の進捗状況を勘案しながら、他自治体の事例、実績等を参考に検討してまいります。
45: ◎議長(
臼井真人君) 8番秋山善治郎君。
46: ◎8番(秋山善治郎君) ゼロ回答ではないかということで予想はしていましたけれども、マイナスの回答が来るとはちょっと思わなかったので、再度質問させてください。
一つは、事件に対する認識の問題、ここについては今市長の方からは、当時の記録についても精査をしたというような態度の答弁があったので安心をしましたけれども、念のため、もう少し私の方からも質問させてください。
事件をしっかりと解明し、市民に報告する義務を市長が持っているんだと思いますね。例えば、小切手を2枚切ったことが報告されていましたが、なぜ2枚になったのかということについて、例えばこういうふうにしゃべっていますね。15年4月に新しい局長が赴任してから、どういう行動をするのか見ていた。そうしたら、1枚1枚伝票を電卓でたたいてきたのでは、これではこれまでやってきた方法ではばれてしまう。だから、一度決済した小切手を破ってもう一度切った。そのとき使った判こは市内で買った500円の判こを使ったと。こんなことが供述調書で述べられていますが、少なくとも市長はその供述調書について一通り目を通して、しっかりと精査する必要があるし、私があえて三役の話を持ち出したのは、当時の事務局長が手に負えないということ、そして通帳も見せられない、監査にも立ち会わせてもらえないということについて訴えたことについて、供述調書の中でも述べているわけでありますから、そういうことについてもしっかりと把握した上で事件の解明について取り組んでいただきたいと思います。
私は地籍調査について、再度踏み込んで話しますが、代表質問の中で、市長は市民にとって何が有益かで問題を判断するという、こういう答弁をされています。これは衆議院の議事録の抜粋の中にあるんですが、そもそも我が国の民法というのは物件変動について意思主義をとっていると。物件の得喪変更についての書面を要求することはしていないんだと。具体的実務においても、当事者間の売買の意思が合致さえすれば書面はなくても所有権は移転すると、そういうことになっていると。その結果として、いろいろな売買物の物件変動についても原因証書そのものがない。原因証書が必ずしもこの登記の申請に添付されない実例が多いんだというのが、地籍調査のことに対する国会での議論の中で政府側委員、法務省の民事局長の答弁として出ていますけれども、したがいまして、明治時代に作成された図面を復元させることを中心に置いた地籍調査を進めていくと、とんでもない誤りを起こしかねない。この点では認識一致できると思うんですが、いかがなのでしょうか。ここがまた違うとまた違いますよね。
それでは、この登記の申請を担保するための原因証書、これが地籍調査票というのが、これがなり得るのかどうか、ここを問題にしたいと思います。普通、地籍調査というのは普通の文書のやりとりと違って、現場に行ってくいを打って、またはピンを置いて、それでやっているわけでありますから、今ある場所が地籍調査で調査した場所とまた一致するかしないか、また別なんですよね。ほとんどが同じ場所だと思いますが、その地籍調査票が確認する裏づけとして、地籍調査の調査票というのをつくっているんだと思いますが、その判こをもらう手続がしっかりと相手方に事が伝わった形でもらっているのかどうか。そこが私は一番な問題だと思っています。
先ほど答弁の中で、当初の調査で誤りがないというふうにされました。改めて具体的にちょっとお伺いしますが、地籍調査のとき出された地籍調査票の中で、こういう判こをもらった文書があります。適用欄、裏面なんですが、私が情報公開したために氏名とか判こが黒くなっていますが、3回もらったという形です。これが証拠だと言います。確かにこの備考欄の中に、土地の境界に異議がありませんと書いてあります。判こもついてあります。それで、これがその証拠だというので、ちょっとおかしいじゃないかと。一番上には県道との境界に異議がありませんと書いてある。それに判こをついている。これは県道との境界に異議がないという証拠ではないかという話をしたんですが、何と、私に対する説明は、一番上の判こは県道との境界に異議がないという判こだと。下の2つは土地の境界に異議がないという判こだと、こういう説明をされたんですよ。そうなんですかと。もっともっと最初から3つ判こをついたわけではないので、最初はこういう形で1個だけ判こをついたんです。そして、これは間違いなく県道と、間違いないと。2回、3回と判こをつきました。日付は違います。こういう判このつき方をすれば、この判こをついた人は、これは立ち会いに参加したということを証明する出勤簿だと、そう思っているわけです。ところが、この3個ついた後に、ちょっとちょっと呼んで、ここに一筆書いてくださいと。そしてそれが土地の境界に異議がないということを書くという、こういうことをやったわけであります。
そして、その書き方についても、このように書いてくださいというお手本を示して書いてありますから、こういうことをやって書類が完成した。この書類が証拠書類という形で言えるのかということを私はお伺いしているんです。お金を盗むときは1円盗んでも泥棒と言われるんだけれども、土地がなくなったときは何と呼ばれるんですかという質問を私はされました。80年近く使っていた土地がなくなってしまったとき、その人にどういう答えを私は伝えたらいいんでしょうか。答弁を求めたいと思います。
次に、住宅リフォームについてお伺いしたいと思いますが、新市のプランと合わせてやっていきたいという話をされましたけれども、市内で、去年の9月の議会の中に産業経済常任委員会の回答で、願意に基づき実現に向けて努力しているという回答を常任委員会にしているんですよ。その後、何回か交渉しているので、具体的にどこにネックがあって、これが実現できなかったのか。具体的に話してくださいよ。石巻だって2,000万の予算組んだ。4日間でもう殺到してすぐに使い切ってしまって補正を組まなければならないかどうか検討している。宮古市、さっき話したように、今2億5,000万の予算を組んでいるわけですよ。経済効果がどのぐらいになるかはかり知れないということで、専門の調査の先生を頼んで今調査をしようというところまでいっています。
この住宅リフォームの制度は、いかに地域産業、地場産業振興に対して役に立つかについては全国の例で見ればわかるんですが、下請け業者、零細業者に直接仕事が行っているという点で、大きな仕事を発注するのとまた違った形で効果があらわれておりまして、本当に仕事が回っているという実感をみんな持っているんです。だから、みんな喜んでいるわけですよ。行政も喜んでいますけれども、市民も業者もみんな喜んでいるわけです。その施策が全国で今展開されていて、なぜ地域活性化を第一に掲げる市長の中ではそれが前向きな答弁が全くないのかということが私は不思議でならない。
経済活性化という点で、宮古で苦労したことは業者のニーズと市民のニーズを結ぶこと、そこをどうやって結びつけるか。そして制度の使いやすさでも随分苦労したようでありますけれども、本当に使いやすい制度が入りました。そして何よりもお金が地域を回っている。地域経済をどう活性化させるかについて、具体策について代表質問で何回かやりとりをしていますが、その具体的な、すぐ取っかかりやすい仕事として私は提案しておりますので、本当に地域経済をどう変えるのかという観点での答弁を何としても求めたいと思っております。
それから激甚災害指定のことについてもお伺いしますけれども、国の査定基準が示されるのを待っているのではなくて、気仙沼の14億5,000万に上る被害を救済させるために、どういう働きかけを国に対して行ってきたのかということを質問しているんです。国に対して働きかけた具体的な内容を示さないで、ではこれは全く答弁したことにはならないんだと思いますので、なっていませんので、その辺について明確に、具体的にどうやってきたのか、そこについてしっかりとした答弁を求めたいと思います。
再質問は以上で終わります。
47: ◎議長(
臼井真人君) 当局の答弁を求めます。市長菅原 茂君。
48: ◎市長(菅原 茂君) 秋山議員さんの御質問にお答え申し上げます。
第1番目、旧気仙沼地方衛生処理組合の使途不明金の問題であります。
本件につきましては、前市長からの引き継ぎ事項の中でも特に前市長から重要事項であるというふうに引き継ぎを受けております。前市長は、民事で認められております賠償請求額について、その回収がはかどっていないことに対して大変責任を感じられておりまして、このことを次の者に引き継ぐことは大変申しわけないけれども、よろしくお願いしたいということでありました。
そういう意味で、私も先ほど申し上げましたように、本人が刑の終了がきょうだということでありますから、前市長の意思どおり、なるたけ早い機会に会うようにして、実際の起こったことを本人から聞いてみたいということはもちろんのこと、損害賠償金額について回収するように努めてまいりたい。当然、その段には、今まで概略の説明は事務方から受けておりますけれども、供述調書等をよく読んでから会う必要があると思っております。
2番目の地籍調査に関しましては、担当課の方から御回答をさせていただきたいと思います。
3番目、住宅リフォームの件であります。
住宅リフォームに関しましては、宮城県では石巻、そのほか岩手県では宮古、秋田県で能代と、岩手県はもっとあるかもわかりませんが、というふうに聞いております。また、私が調べたところでは、宮古の方は今のところ、予算額に対して実際に起こった工事の金額が大体5倍ぐらい。能代の方は4倍ぐらいの工事金額になるという効果があるということを調べたところであります。そういうことも含めまして、当市の、どういう形でやることができるのか、できないのか、検討を進めてまいりたいと思います。
その他、さまざまな、今までも既存の仕組みもありますから、その辺との絡みにつきまして担当課の方から御回答させていただきたいと思います。
4番目、チリ地震津波に伴う養殖施設の被害に対する激甚災害の指定、その補償についての政府への要望活動の中身はどうなんだということでございます。
2点あります。
1点は、残存価格に対しての、残存価値に対しての補償となりますことから、もちろんその残存価格ということでなくいければいいんですが、残念ながら、今回の場合は残存価値についてどこまで補償してもらうかということに時間的にもなるしかありませんので、その査定の仕方に関して、実際皆さん帳簿がそろって何年も前からさかのぼって、いつ何を何ぼで買ったかという伝票がそろっているわけではありませんので、そういう点に関して漁業者の身になった調査の仕方をしていただきたいというふうにお願いしたのが1点であります。
もう1点は、1ユニットですか、1ユニットが13万円以下の養殖施設については当たらないというふうな規定がございます。その件に関しまして、何をもって1セットというのかということが大事になってくる養殖漁業種がありますので、そのことに関しても、さまざまな見方があるので当地方においての事情を話しながら、1セットというものの解釈に関して、なるだけ拡大をしていだたきたい、そういうふうにお願いをしてきたところであります。
以上です。
49: ◎議長(
臼井真人君) 産業部長熊谷秀一君。
50: ◎産業部長(熊谷秀一君) 秋山議員さんにお答えを申し上げます。
地籍調査の件でございますけれども、1点目の明治時代の図面を基準にするのかということなんですが、地籍調査を始める前の準備といたしましては、その地籍調査前の図面、法務局で所有している図面と台帳をもとに現場に入ります。それで、それを基本としてその調査に入りますが、昔の図面でありますので、その図面どおりというふうにはなりません。それで、それもやはり相手があることでございますから、Aさんの境界ぐいにつきましては隣接するBさん、その合意のもとに設置するわけでして、昔の図面と違う場合も結構ございます。
それから地籍調査票の考え方でございますけれども、議員さんお示しの地籍調査票は3回ほど立ち会いをした形になっておりますけれども、表には1回目の立ち会いの署名をいただいております。それで、これは立ち会いを代理の方がやられる場合もありますので、だれがやったのかというのがまず、それでわかることでございます。それで、これは合計4回立ち会いしておりますので、最後のときに決定したんだと思われます。その時点で境界に異議ございませんというのを一筆書いていただいたというふうに思っております。
それで、それを根拠に市は適正にやっているんだということもありますけれども、4回立ち会いして境界を打った事実はあるんですね。立ち会いのもとに。それぞれ異議があるのであれば、境界には打たなかったはずだと思うんです。だから、そのことも一つ適正に行われたんだろうというふうに思っております。Aさんが納得してかどうかわかりませんが、納得した形で打たせたんだろうと、相手方のBさん立ち会いのもとに。それで、例えばその時点で了解したとしても、家に帰って思い返したら、ちょっと早かったかなというふうな場合は、いつでも市の方は連絡もらえれば修正可能でございます。
筆界未定という行為もとられます。Aさんは筆界未定のことも十分御存じのはずだと認識しておりますし、それで、その立ち会い調査が終わって、すぐにその図面が確定するわけではございません。次の年に測量いたします。面積測定をいたしまして、地目も決定いたしまして、そして閲覧を行うわけです。地権者に対しまして郵送で連絡いたしまして20日間の閲覧を行います。それでAさんはそのときは来られてなかったのでございます。ただ、一緒に隣接するAさんの妹さん、義理の妹さんは来ていらっしゃいました。別な筆の立ち会いでございますけれども、代理人が来ておりました。
それで、そういうこともAさんは御存じだったと思います。それで決まるわけではございません。その後、その閲覧が終わりましたら県の方にその資料を提出いたしまして、承認をいただき、それを法務局の方に納めて、それから3カ月ほどして確定すると。それまで、県の認証を受ける前までには1年半ないし2年ぐらいかかるわけでございます。その間、異議があれば、役所の方に来ていただければ筆界未定ということもとられたわけでございますから、そういうことを考えた中で、今回のやつは適正に進められたものだろうというふうに考えております。
それから、住宅リフォームについて回答させていただきます。
住宅リフォームにつきましては、現在市の方に同じような制度が何種類かございます。浄化施設の設置補助金、それから住宅改修費の補助金、それから気仙沼市木造住宅耐震化助成事業補助金、こういうような事業が、同じような形のやつがありますので、これもちょっと精査しながら検討させていただきたいと思います。また、全国的にはエコポイントの住宅のリフォームのこともありますので、もう少し時間をいただきながら検討させていただきたいと思います。以上でございます。
51: ◎議長(
臼井真人君) 8番秋山善治郎君。
52: ◎8番(秋山善治郎君) 地籍調査から再度お伺いしますけれども、法務局に今は地籍調査を完了してしまえば、それは新しい地籍調査後の図面になりますが、その前の法務局で持っている図面は明治時代の図面をコンピューター化した図面なんですよね。ですから、明治時代の図面をそのまま復元することを前提にした調査をしたのなら、これは間違いになると。そのことを指摘したいんですよ。要するに、売買するときは必ずしも図面まで提出をしなかったことがあるんだと。それは全国的にいっぱいあるんだということが国会の議論の中でもあるわけでありますから、そのことを踏まえた形で地籍調査をしていく必要があるんだということを、まず指摘しておきたいと思います。
それから、私が具体的に指摘した中身について、そうすると、今部長さんは、この全部で4回、都合4回目に最後に土地の境界に異議がありませんと言ったのは、この内容についてすっかり中身を確認したからそういうふうに書いたんだという解釈をして答弁しておりますけれども、本人は全然違うんですよ。これは出勤簿だと思って書いた判こなんですよ。そして最後にそう書いてくれと言われて、頼まれてはいはいと、どう書いたらいいかわからないからと書いた結果として出ているので、そういう文書のつくり方そのものはいかがなものかと。少なくとも契約書でもそうでも何でも文書あるとき、ちゃんと内容が後から誤解がないようにつくるのが役所の仕事ではないのかということを指摘したいのであります。
この問題について、部長の方は全く間違いがありませんという形でおりますが、私は役所の対応でこの調査票だけではなくて、最後に間違って言っていることを直さなければならないと。そのときの訂正するためにはどうするのかと。その手続ができるのかといったときに、わざわざ職員が来て、後からその確認をするための判こをもらいに来ますということを言っているから、その判こをいつもらいに来るのかをずっと待っていたと。来ないからということで市役所に行ったら、もう既に手続が完了していたと。こういう流れになっているから問題になっているのでありますから、そこについては間違いのないように対応をお願いしたいと思います。
それから筆界未定について、最初から筆界未定だと、こういうところは筆界未定にするしかないということを言ったんだけれども、そこに来て全く無視して調査を進めたということについても、私は言っておきたいと思います。対応として、結果とすれば憲法29条による財産権を侵してはならないということを、全くそれに反する実態になっていることが現実でありますから、そこについては、やはりどうするのかについて明確にした対応をしていかないと、気仙沼市は将来にわたって禍根を残すことになるのではないかと、こういうふうに指摘しておきたいと思います。
それから住宅リフォームの問題について、実は宮古市でも当然耐震対策をした場合の援助制度とか、そういうのあるわけですよ。ほかの市だってあるわけですよ。問題は発想なんですね。地域経済を活性化させるために何が有効なのかという立場での発想なんですよ。その発想がないと、こういう思い切った施策は出てきません。例えば今、宮古で5,000万でスタートして、今2億5,000万まで予算膨れ上がっていますけれども、全住宅の1割が対象になるということで1年限りの施策として今進めているようでありますが、地域経済が今どうなっているのかと。市民の暮らしがどうなっているかということについて、いち早く手を打つことができる施策は何なのかと。そして、具体的な問題として、全国でこれ実証済みなんでありますから、そこにいては思い切った対応は必要ではないでしょうか。
これまで何回か検討してきたということなんですけれども、そこがやはりしっかりと見えてこないといけないと思いますし、単に役所の中だけでこれを議論することではありません。関連する業界の方々との懇談も十分しなければならないし、庁内を横断的に、まさに特命チーム的な形で議論しなければならないんだと思います。
これまでこの住宅リフォームの問題について、質問の仕方変えますが、では業界の方々と懇談して、どうなんでしょうかということを聞いたことがあるんでしょうか。市内に入っていって、そういう制度が要望されていますし、議会でも議決されている、請願が採択されているんだけれども、業界の方々どうでしょう、こういう制度をつくってはどうなんでしょうかということで相談したことがありますか。庁内で課を横断的に、ほかの課を含めて検討したことがあるんでしょうか。どういう形でこの結論を出したのか、単に商工課だけでの問題だけではないんだと思います。これだけの地域の経済が疲弊している中で、どういう手を打てば一番いいのか、効果的なのかについて、十分に対応を検討していく必要があると思いますので、再度その辺については、これまでの市内の業者との懇談の問題、ほかの課との連絡の問題について質問しておきますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから、チリ地震津波の問題なんですけれども、市として市長が直接水産庁に出向いて行って交渉したことについては、過日の議会の中でも報告ありましたが、気仙沼市として、それではその今市長が答弁した内容を、どういう形で国に働きかけてきたのかについても、これ答弁していただきたいと思います。気仙沼におけるいろいろな具体的な浜の状況についても、やはり水産庁自身もよくわからないでいるわけでありますから、そこをしっかりと伝えていく必要があるんだと思います。
例えば、アンカーに砂袋を使うことが、これは残存価格どうなのかということについても、ないんではないかという判断をしたりして、誤った見解を持ったりしていますからね。そういうことについても、そうではなくて、2トンなり3トンのアンカーとしてつくっている有効性、そしてその価値の問題についても、しっかりと伝えていくとか、具体的な問題について詰めていかないと、なかなか激甚災害指定されても、その効果が上がらないんだということに思いますので、そこについてしっかりとした対応を重ねてお願いしておきたいと思います。
以上で質問を終わります。
53: ◎議長(
臼井真人君) 当局の答弁を求めます。産業部長熊谷秀一君。
54: ◎産業部長(熊谷秀一君) お答え申し上げます。
地籍調査のくいの打ち方でございますけれども、調査に入る前に地区で説明会を行っております。その時点で、地権者の方には事前にくいは打っておいていただきたいと、隣接する地主さんと一緒になってくいを事前に打っていていただきたいというお願いをいたします。ただ、実際、立ち会いに行きますと、打っているケースというのは余りないんです。それで、今回のケースはきちんと4回も立ち会いをして、最終的には2人のいる前で打たせたんだと思うんです。そうでないと、Aさんが納得できなければ、これは打たなかったと思うんですね。ですから、市の調査員も、多分、恐らくここでいいですねという形になって、両者立ち会いのもとに打ったということだと思うんですよ。そうでないと、普通は打たないんですね、これAさんが納得できない場合は。ということですのでよろしくお願いします。
それから、異議なしの印鑑のことでございますけれども、反対側のBさんの調査票にも一番最後の同じ日に土地境界については異議ございませんというふうにBさんからもいただいております。
それから、住宅リフォームの件でございますけれども、商工課長の方に答弁いたします。
それから、津波の関係の国への働きかけでございますけれども、やはり激甚災害の指定の関係で多くの漁業者が適用になるように、なかなかなくなってしまった施設を査定するわけですから、査定の仕方もなかなか難しいということで県の方にはお話ししております。残存価格の関係もありますし、1機13万という件もございます。それで、県の担当を通じて国の方にお願いするような形で働きかけているところでございます。以上でございます。
55: ◎議長(
臼井真人君) 産業部商工課長熊谷英樹君。
56: ◎商工課長(熊谷英樹君) 住宅リフォームの関係についてお答え申し上げます。
2月に要望がございしまた際に、石巻の実はこの6月から制度始めてございます。石巻、いわゆる県内で初めての実施ということで、石巻での制度の実績等を見ながら、これは検討していくということを2月にはお答え申し上げたと考えております。それから、業界に対する部分でございますが、確かにその部分、今後の制度運用の中で必要不可欠と考えてございます。あわせて宮古の事例なんかを見ますと、宮古の部分で実際リフォームされた内容等を見ますと、例えば壁や屋根の補修、あるいはサッシか、高気密高断熱への改修工事等ということで、これ、21年、ことしの1月からの分、今現在行われておりますエコポイントのエコリフォームにぴったりと合致する工事内容となってございます。ちなみにこのエコポイント、最大30万ポイント、つまり金額にすれば30万円の実質補助になるということでございまして、これは実際市内の建築業界、かなり大変な状況にあるということがわかってございますので、そういった建築業界の、いわゆる業界を活発化させる一つのツールとしても、このエコポイントが有効だというふうに考えてございますので、この辺の周知方等も含めまして、業界の方と話し合っていきたいというふうに考えております。以上でございます。
57: ◎議長(
臼井真人君) これにて8番秋山善治郎君の質問を終わります。
次に、「緊急速報「エリアメール」について」ほか2カ件、6番村上 進君の質問を行います。6番村上 進君。
58: ◎6番(村上 進君) 6番、公明党の村上 進でございます。
まず初めに、菅原新市長の当選の栄をお喜び申し上げます。
そして、私自身、ことしの1月まで市立病院の薬剤科で薬剤師として市民の皆様の命を守る仕事に31年間携わらせていただきました。この場をおかりいたしまして、市民の皆様、市立病院の皆様に厚く御礼と感謝を申し上げます。今後は、薬局の外に出て、市民の皆様の命、生活を守るために、市民の代弁者として皆様の声を市政に反映させて、一人でも多くの人に生きがいを感じていただけるように全力を挙げて努力してまいりますので、市民の皆様、そして菅原新市長さんを初め、先輩議員の皆様、当市職員の皆様、御指導、御鞭撻のほどを何とぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、通告に基づきまして表題3点にわたって一般質問させていただきます。
公明党は「大衆とともに」の立党精神を原点に、政治の主体者である庶民、大衆、いわゆる市民の皆様の命、福祉、教育を守ることに全力で闘ってまいりました。
したがって、今回の最初の一般質問は、市民の命を守るためにも災害時の緊急連絡が非常に大事との思いで「エリアメールについて」、気仙沼市にとって宝である将来の担い手を育てる子育て支援と教育が大事であると思いますので「ブックスタート事業」、そして最後に、市民の生活福祉が生きがいにも通じますので「情報バリアフリーの武器・音声コード」について質問させていただきます。
まず、表題1点目といたしまして、災害・避難時や地震・津波時の緊急速報であるエリアメールについてであります。この件は、午前の一般質問でも鈴木議員の方からも大事であるとの御意見がありましたが、近い将来、高い確率で発生すると言われている宮城県沖地震や、大規模自然災害における情報伝達手段として、地域住民や漁船員、観光客の皆様に迅速かつ正確な災害情報の配信を行いたいとの思いで導入されたと伺っております。
よって、以下の3点についてお尋ねいたします。
1点目は、ことしの4月1日に宮城県初の配信開始までの企画・導入経過についてお伺いいたします。
2点目としまして、ことし6月6日に6.12気仙沼市総合防災訓練が実施されましたが、そのときに、訓練の一環として訓練開始のときと終了時に緊急速報として実質初めて配信されましたエリアメールの反響と反省点についてお伺いいたします。
3点目に、現在はNTTドコモの1社との契約と伺っております。災害時に一刻も早く一人でも多くの市民の皆様に緊急連絡し、避難、そして安全確保がエリアメールの目的であれば、今後他社との配信契約の予定と今後の展望についてお伺いいたします。
次に、表題2点目といたしまして当市の将来になくてはならない人材づくりにつながる子育て支援の一環でありますブックスタート事業についてであります。
ブックスタート事業とは、揺りかごから墓場までと教育・福祉が有名なイギリスで1992年に保護者への子育て支援策、読書の環境や子供の育つ環境を豊かにする取り組みとして開始されました。
我が国におきまして2000年、子ども読書年に紹介され、翌年2001年に世界で2番目に開始され、2001年4月に12市町村が実施、2010年、ことしです、5月31日現在で732市町村実施となっております。
そこで、次の3点についてお尋ねいたします。
1点目は、将来の本市における宝の人材となる子育て支援の現状についてお伺いいたします。
2点目は、先ほどもお話しいたしましたが、現在の時点で実施市区町村が732、正式に登録していない分も含めるとかなりの数があると思われます。ここまで実施拡大が進んだ理由としては、人づくりの重要性とか、ほかの事業と比べて安価で済むなどが考えられますが、どのように思われますか、お伺いいたします。
3点目として、5月31日現在として検索いたしましても、当市の正式な実施登録はされてなかったのですが、今後のこの事業の取り組みについて、既に取り組み中であれば、その状況をお伺いいたします。
最後に、表題3点目といたしまして、視覚障害者に対する情報バリアフリーとして音声コードの現状と展望についてであります。
音声コードは、約800文字の情報を記録できる正方形のバーコード。専用の活字文書読み上げ装置を使えば、文字情報の内容が音声で読み上げられ、視覚障害者は耳でその内容を知ることができます。厚生労働省が2006年に行った身体障害児・者実態調査によれば、全国の視覚障害者、在宅18歳以上でありますけれども、人数は約31万人と推計され、70歳以上が約半数を占めております。これは、病気などによって中高年になってから目が見えなくなる事例が圧倒的に多いことを示しており、こうした実情から、実際に点字ができる視覚障害者は全体の1割、10%にとどまっているとの現状であります。
現在、インターネットなどを利用して得られる情報もふえてはおりますが、やはり印刷物でしか入手できない情報は多いのであります。視覚障害者は、銀行の預金通帳や各種の請求書、税金に関する通知など、市としては広報紙、視覚障害該当者へのお知らせとか、印刷物による情報はすべてだれかに読んでもらわなければ日常生活もままならない環境にあり、著しい情報格差を強いられております。視覚障害者の情報場バリアフリー化に向け、音声コードの一層の普及が急がれている昨今であります。
そのことから、以下の3点についてお尋ねいたします。
1点目として、本市の視覚障害者、1級から6級まであると伺っておりますけれども、の現状について、人数と情報環境、その中で点字利用者は何%か等お伺いいたします。
次に2点目として、視覚障害者の情報取得の切り札として期待されているのが音声コードであります。普及は十分には進んでいないのが実態であります。その普及の起爆剤として期待されているのが同コードを読み取れる携帯電話の開発であります。そのことを踏まえて、情報バリアフリー化に対するこれまでの本市の取り組み状況をお伺いいたします。
最後に3点目として、視覚障害者の情報バリアフリー化に対応するため、市の広報や公文書、通知書等の行政情報に音声コードを導入していく必要があると考えますが、今後の本市の取り組みについてお伺いいたします。
以上の表題3点について正対した御答弁をお願いいたします。再質問の場合は自席からさせていただきます。
御静聴ありがとうございます。
59: ◎議長(
臼井真人君) 6番村上 進君の質問に対し、当局の答弁を求めます。市長菅原 茂君。
60: ◎市長(菅原 茂君) 村上 進議員さんの御質問にお答えいたします。
初めに、村上議員さんの御当選をお祝いするとともに、これからさまざまな御意見をちょうだいし、ともに気仙沼市の発展のため進んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
緊急情報エリアメールについてでありますが、情報伝達手段の拡充のため、本年4月に海上の沿岸漁業者を含め本市域内の携帯電話へ一斉配信する本システムを導入したところであります。
次に、市総合防災訓練時のエリアメール配信の反響と課題についてでありますが、津波警報などを配信し、その有効性が実証されたところであります。訓練後には、対応機種などについて問い合わせが寄せられ、市民の関心の高さを認識しているところであり、今後とも迅速性や受信確認を高めるための機能の改善などについて配信会社などに要望し、利便性の向上に努めてまいります。
NTTドコモ以外の配信予定と今後の展望についてでありますが、現在のところ他社において当該システムの取り扱いがありませんことから、その実施時期を見据え対応してまいります。
次に、本市の子育て支援の現状についてでありますが、次世代育成支援行動計画に基づき、安心して子どもを産み育て、地域全体で子育ての喜びが実感できるまちづくりを目指し、関係部門が連携して各種施策を実施しております。
次に、ブックスタート事業につきましては、子供の読書活動の推進に関する法律の施行により全国的な広がりを見せておりますが、乳幼児期に絵本の読み聞かせを通して親子が触れ合い、きずなを深めることの大切さが理解されたものと考えられます。
次に、本市の状況につきましては、すこやか内にお勧め絵本を展示しており、また4カ月時健康診査の際に、市図書館読み聞かせボランティアが保護者にメッセージを伝えながら手作り絵本を手渡しております。
次に、本市の視覚障害者の現状についてでありますが、平成22年3月末現在、身体障害者手帳所持者は211人となっております。このうち点字を日常的に利用されている方の実数は把握しておりません。
次に、情報バリアフリーへの取り組みにつきましては、ダイヤル広報のほか障害の状況に応じ情報支援用具の給付や居宅介護による支援を行っております。また、朗読奉仕団体が広報等の録音テープを配布いたしております。
次に、個別の通知文書等への音声コードの添付につきましては一部試行的に実施しておりますが、広報や公文書への導入に関しては運用面での課題もありますことから、今後、調査研究してまいります。
61: ◎議長(
臼井真人君) 6番村上 進君。
62: ◎6番(村上 進君) 6番村上 進でございます。
再質問をさせていただきます。
1点目は、先ほどエリアメールについてお伺いいたしましたが、その点でドコモだけということであれば、エリアメールを発信しても今のところ人数的に受信できる方の制約があるのではないかと。私が聞いたところでは、携帯電話を持っている、日本全体のことらしいんですけれども、半分がドコモで、そのまた半分がエリアメールの対応機種なんで、4人に1人だということであります。ですから、今の当市の人口を考えてみますと7万5,000と考えますと、4分の1で、4人に1人ですから、1万8,000人強というふうになるんですけれども、先ほど午前中にも鈴木議員からもありましたように、情報のなかなか受けられない人とか、弱者とか、あと要支援者という方々に関しましても届くように、今後、なお一層にエリアメールが市民の関心があって対応機種の、相互訓練の終わってから問い合わせがありましたということでありましたら、やはりエリアメールについても市民によくアピールしながら、そしてやはり重要性を訴えていかなければいけないのではないかなというふうに思っておりますけれども、その点を担当課で結構ですからお伺いしたいと思います。
また、対応機種でない場合は、対応機種であっても受信設定を必要ない人もあれば、事前の設定も必要もあるという2点があるそうですけれども、また、対応機種でないものは新たに購入しかないのかというようになってくると思いますので、今後、徐々にではあるかと思いますけれども、いっぱいエリアメールに関心を持たれまして、市民が、ふえていった場合に、回線混雑というか、そういうことはないのではないかと思うんですけれども、ふえていくにしたがって、そういう影響はあるのかどうかをちょっとお聞きしたいと思っております。
また、2点目としまして、ブックスタートのことでありますけれども、ことしは皆さん御存じのように2010年は国民読書年に当たっていまして、これは経過がありまして、1990年に子ども読書年に関する決議ということで、国会で採択されまして、それを受けて2000年に子ども読書年ということで、そのときにブックスタートということで2001年からスタート開始したということでありますけれども、このブックスタートを実施しているところは、東北で54カ所ありまして、自治体が、そして隣の岩手県は、ちょっと若干多いんですけれども13で、宮城県が5ということで、これは正式に届け出ているところだと思うんですけれども、当市でも既に手づくり絵本をやっているということでありますけれども、隣の市である登米市とか石巻とか、やっていることでありまして、その反響も結構保護者とか、あとはそれに携わっている運営されている担当課の方々も、本当に喜ばれて、これを進めて実施してよかったというふうになっているわけですけれども、これも、赤ちゃんに絵本を上げるという、プレゼントするという、これがスタートでありますけれども、よくいろいろな県を見ますと、そこから始まりまして6年後というと小学校1年生、入学時になるんですけれども、その入学時にセカンドブックということで、今度はただ赤ちゃんのときのように健診にただ上げるだけではなくて、今度は小学校入学時に子供自身から本を選んでもらうと。自分自身やはり読書に関心を持つ、そして自分で本を選び、自分で本を読む始まりとなると、こういう大きな教育効果があるというふうに期待されているセカンドブック、そしてその6年後といいますと、中学校の入学なんですけれども、そのときにも今度はサードブックということで、サードブックプレゼントということで、このときは人生の宝となるような本を生徒が自分自身で本選びをして、その手伝いをさせていただくということで、ブックプレゼント事業もブックスタート、セカンドブック、サードブックと、そのように連続させていくと、ことしは国民読書年でもありますけれども、その活字文化離れを防げまして、また当市の本当に将来を担って立つ人材づくりも役立つのではないかと思いますけれども、その点、どう考えていらっしゃるかをお伺いしたいと思います。
最後なんですけれども、バリアフリーの音声コードでありますけれども、携帯が今度は、今までいろいろな機械がありましたけれども、携帯でも可能になりまして、これがことしの3月に実験というか、2009年度、第1次補正予算に視覚障害者向け情報伝達機器の緊急開発費が盛り込まれ、ことし3月開発が完了したと。開発に携わった日本視覚障害情報普及支援協会、JAVISというらしいんですけれども、これが来春の製品化を目指し携帯電話会社との協議を進めているということに、今段階であるということですけれども、そのようになってきますと、ただ情報バリアフリーということで、視覚障害者だけではなくて、今度は携帯ですから目が見えにくい高齢者などにとっても、音声情報が得られることは明るい話ではないかというように思っているわけですけれども、全国で見ますと2007年に行われました視覚障害者の携帯電話を利用している方をアンケート調査しましたら、92%が携帯電話を利用しているという、高い確率なんですね。そういう方々に対しても、今までは人に頼っていたのを御自分で携帯を通して、これも対応機種がある、これからだそうですけれども、そのようになっていることを踏まえまして、本市の今後の対応等、お聞きしたいと思いまして。これは担当課でよろしいので、よろしくお願いいたします。以上で終わります。
63: ◎議長(
臼井真人君) 当局の答弁を求めます。総務部危機管理課長佐藤健一君。
64: ◎危機管理課長(佐藤健一君) エリアメールにつきましてお答えいたします。
まず市民にアピールをというようなことで、この辺は我々としましても、こういうようなシステムができ上がったというようなことを今後もアピールしてまいりたいというふうなことでございます。
それから、これはあくまで情報の拡充というようなことで、これまでの情報にプラスしてさらにというような考え方を持って導入したものでございます。これは、メリットとしまして、この気仙沼エリアの方々に対象の機種の電話を持っていますと、携帯電話を持っていますと、それに自動的に配信されるというような仕組みでありまして、観光客、それから海上にあります船舶等にも自動的に到達するというような、配信されるというメリットがあります。
でも、これは仕組み的には緊急地震速報、気象庁でやっています緊急地震速報と全く同じ仕組みを使う。しかしながら配信は自治体からというような中身でございますが、どんどんどんどん多くなってくると、回線の混雑の影響はというところなんですが、これにつきましては同報の配信というようなことでiモードメールというようなものとは全く違う配信の仕組みを使ってございます。これ、気象庁の緊急地震速報と同じ仕組みなんですが、ということで、多数への携帯電話を活用しましたメッセージの即時配信が可能だというようなことで、この間の総合防災訓練のときにも流しましたが、数秒で大体配信されたというようなことと、それからかなり岩手県側まで入った形の配信ということも確認されておるところであります。
それから、対応機種については新たな購入しかないのかというようなことでございますが、これは現在緊急地震速報もそうでございますが、すべての電話会社がこの緊急地震速報を流せるという形にはなってございません。それと同じようなことでありますが、このエリアメールの自治体で流せるサービスというのは、今のところNTTドコモだけということで、これが他社でも導入という、システムの導入ということになりましたら、市においても、それらの活用も図っていくという考え方をしてございます。
それから、これは新規な購入しかないのかと、それからパーセンテージでも関係がございますが、対象の機種といいますのは2年前のNTTドコモのFOMA以降の機種にこのような機能がついてございます。現在、まだ先ほど半分くらいが大体NTTのシェアがあるというお話でございましたが、その中にやはり旧のFOMA以前のmovaという機種を持った方々もおりますが、movaが切りかえしまして全部FOMAになるというような形でございますので、NTTドコモの機種につきましては、その辺のシェアも上がってくるのかなという感じではおります。いずれにしても、多くの人に情報を早く伝達したいというようなことから、そういうような伝達手段があればということで、こういうような緊急速報というようなシステムを導入してございますので、御理解いただきたいと思います。以上でございます。
65: ◎議長(
臼井真人君) 保健福祉部長伊藤丈人君。
66: ◎保健福祉部長(伊藤丈人君) それでは、私の方からブックスタート事業の関係についてお答えを申し上げます。
ブックスタート事業の本市の今までの流れにつきまして、若干御説明を申し上げておきたいというふうに思います。
平成13年12月に子供の読書活動の推進に関する法律が成立されたことを受けまして、平成17年7月に気仙沼市子供読書活動推進計画を教育委員会の方で策定してございます。その中には、乳幼児期からの読書活動ということで乳幼児期からの読書活動のきっかけづくりとして、ブックスタート事業の早期実現を目指しますというようなこともうたってございます。
平成19年度に気仙沼市の子供の読書活動推進計画の一層の推進のためということで気仙沼市の子供読書活動推進事業」実行委員会を設置してございます。現在、健康増進課の方で実施してございます、市長答弁申し上げておりますけれども、4カ月次健診の中で読み聞かせボランティアの方が本市では独自に手づくりの絵本を渡すと。真心のこもった絵本サービスというような形をとってございまして、その手づくり絵本に係る費用も、民間の読み聞かせボランティアの方々が民間の基金等の助成があるところから、少しいただきながら作成をしておるというような形でございます。
そういったことから、セカンドブック、サードブックスタートにつきましては小さなころから本と親しみ、そういったよい本を読む週間をつけるというような意義は理解しておりますが、絵本を他の自治体のようにブックスタートパックというような既存のものをお渡しするというような形ではなくて、本市独自のそういった手づくりの絵本を渡していきたいというような形の中の方針は努めていきたいなというふうに考えております。今後、なお教育委員会、あるいは図書館と連携して、このブックスタートの趣旨を周知してまいりたいというふうに考えてございます以上であります。
それから、音声コードの普及に向けてでございますけれども、現在本市においては活字文書読み上げ装置を利用している方については4人ほどいらっしゃいます。なかなか現在は障害福祉関係の、私どもの方の障害福祉関係の通知文書等々について試行してございますけど、なかなか機械的に変換してしまいますと、聞き手の方がちょっとわかりづらい面が多々あります。何かコンピューターで読むような感じになるものですから、何か機械的に句読点がないとか、つながって聞きづらいというような観点もありまして、今現在試行してございます。そういったことを受けまして、当面は必要に応じて、そういった個別の対応をしておるところでございますけれども、障害者の方々の意見等々を聞きながら、そういった庁内関係部署での検討調整も必要になってくるのかなと、将来的に、全庁にわたってそういった障害者の方々に対するそういった通知文書等々も含めた中での、総体的な検討が今後必要になってくるんだろうというふうに認識しておりますことから、今後、そういった部分につきまして調査研究をさせていただきたいというふうに思っております。以上であります。
67: ◎議長(
臼井真人君) これにて6番村上 進君の質問を終わります。
次に、今議会初日に行われました市長の行政報告に対する質問を行います。8番秋山善治郎君。
68: ◎8番(秋山善治郎君) 行政報告についての決算見込額調べについてお伺いしたいと思いますが、ここの中の病院事業についてだけお伺いしたいと思います。
一般質問でもちょっと触れましたけれども、時間外労働の未払いの問題について1月の時間外労働を6月に支払うということで処理しているということでございますけれども、その問題は、今回のこの企業会計にはどのような形で反映されているのか、その詳細について御報告をお願いしたいと思います。
69: ◎議長(
臼井真人君) 市立病院事務部長加賀秀和君。
70: ◎市立病院事務部長(加賀秀和君) それでは、病院事業会計に関する御質問でございますので、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。
秋山議員さんが御指摘の1月分の超勤の未払いにつきまして、これは事実あったということを確認をいたしました。それで、その1月分について超勤が未払いであったことを確認ができた時点が4月26日となっております。それで、その部署のみならず、そうした可能性がないかということで、他部署も確認をいたしまして1部署のみにおいて発生したことであるということを確認の上、1月で未払いであったものにつきましては5月の超勤に合わせ6月の給与で支給をしたと、こういうことでございます。したがいまして、先日御報告を申し上げました決算の段階では、それが未払いのままであったと。それで現在22年度の中でその分が支払われたと、こうした経過になっております。以上でございます。
71: ◎議長(
臼井真人君) 8番秋山善治郎君。
72: ◎8番(秋山善治郎君) そういたしますと、私が情報公開した段階のときは、まだ事実関係がはっきりしなかったということなんですかね。私が今手元に持っている資料によると、3月3日の段階で事実について協議をしている記録もあるんでございますけれども、いかがなんでしょうか。改めてお伺いしたいと思いますし、どのぐらいの金額が、未払い金額があったのか、時間外についてどのぐらいの時間があったのか、ぜひお示しいただきたいと思います。時間外の対象の金額と、時間数についてお示しください。
73: ◎議長(
臼井真人君) 市立病院事務部長加賀秀和君。
74: ◎市立病院事務部長(加賀秀和君) 初めに、秋山議員さんから市立病院における時間外労働賃金未払いに係る調書について文書公開請求があったのは3月19日の時点でございます。
それで、先ほど申し上げましたように、3月にそのようなことがないかということの確認を、秋山議員さん、それからほかの議員さんもございましたけれども、そういう御質問がありましたので、看護部長を通じ、その確認を行っておったところでございます。3月19日、秋山議員さんからその情報公開請求があった時点でございますが、その時点ではそうしたことが発生しているという事実の確認ができないでおりました。なお、その時点で秋山議員さんに対しては情報開示を請求された文書、それ自体が不存在であったことから、3月31日に公文書不存在決定通知ということでもって御返答差し上げております。
それから、支給することができなかったといいますか、支給しないでしまった時間数でございます。総時間数が67時間30分ということでございまして、総額については、今ちょっと手元に資料が……、失礼いたしました。総時間数ですが61時間15分でございます。それで、その、これ複数の方々にわたっておりますので、支給金額につきまして、今、手元に資料を持参しておりませんので、必要であれば後ほど出させていただきたいと思いますが。
75: ◎議長(
臼井真人君) 8番秋山善治郎君。
76: ◎8番(秋山善治郎君) 私が文書公開した時点、回答は3月31日にいただいておりますが、公文書不存在決定通知書、3月31日付でいただいた不存在の、文書がないという、今部長の方からありましたけれども、私はその理由が問題だと思うんですよね。該当する事実がないということが理由になっているんですよ。3月31日の時点で。これは、今の答弁、ちょっと違うんじゃありませんか。今、私は3月の段階まで議員でありませんから、一市民として情報公開したんでありますが、当時、今ここにいらっしゃる方でだれかしたのかどうかわかりませんけれども、市会議員も私と同じような問い合わせをしていると。それに対して回答しているという記述もありまして、3月3日からその調査をしているということがあるのでありますけれども、もう少し、事実関係については明確にした方がいいのではないかと思います。
それから、61時間余りの時間外の未払いがありましたということなんですが、該当する課の情報をとってみたら、その1月で合計で課員全部で214時間時間外していますね。足すと270時間ぐらいになるんですが、これは1月だけに限るんでしょうか。通常ですと、大体各課でも同じような時間外というのが日常的にあるように思われるんですが、12月ですと150時間ぐらい、11月ですと140時間ぐらいの時間外が報告されていますが、この1月だけに限ったことなんでしょうか。なぜ1月だけこういうふうに未払いが発生したのか、その理由について詳細にお示しください。
77: ◎議長(
臼井真人君) 市立病院事務部長加賀秀和君。
78: ◎市立病院事務部長(加賀秀和君) 秋山議員さんに3月31日に御返答申し上げた内容、該当する事実がないためということで確かに差し上げております。
これは、この時点までに実際にそうした未払いの超勤があったと、逆に言うと超勤に対して未払いの部分があったという事実確認がとれておりませんでしたので、それはないものと判断をいたしたものでございます。
しかし、その後におきまして、4月26日に実はそうしたことがあったんだということが確認されたということでございまして、その点については先ほど申し上げたとおりでございます。
なお、その月以外の分につきましては、あるのかないのか、この点について今現在調査をしているところでございます。(「原因について」の声あり)
79: ◎議長(
臼井真人君) 市立病院事務部長加賀秀和君。
80: ◎市立病院事務部長(加賀秀和君) これは、ある病棟において、超過勤務が、その病棟を管理する師長によって超勤命令簿、これを記入するわけでございますが、その際に、その師長が一部についてつけなかったという、そうした事実があったということが確認されました。それで、私もその師長と話をしまして、どうしてそういうことになったのかということで確認をいたしました。その師長につきましては、適正な管理を管理職として、超勤の適正な管理を行ったものであると。したがって、自分が適正でないと判断したものについてはつけなかったんだという話でございました。ただ、私もその話につきましては、まだ納得しておりませんので、現在、師長から詳しい経過、それからどうしてそういうことになったのか。その点の確認を行っているところでございます。
81: ◎議長(
臼井真人君) ほかに質問がないようですので、これにて行政報告に対する質問を終わります。
次に、市長の報告に対する質問を行います。質問は項目ごとに行います。
初めに、報告第1号平成21年度気仙沼市一般会計繰越明許費繰越計算書に対する質問を行います。(「なし」の声あり)ほかに質問がないようですので、これにて報告第1号平成21年度気仙沼市一般会計繰越明許費繰越計算書に対する質問を終わります。
次に、報告第2号平成21年度気仙沼市公共下水道特別会計繰越明許費繰越計算書に対する質問を行います。(「なし」の声あり)質問がないようですので、これにて報告第2号平成21年度気仙沼市公共下水道特別会計繰越明許費繰越計算書に対する質問を終わります。
次に、報告第3号平成21年度気仙沼市一般会計事故繰越し繰越計算書に対する質問を行います。(「なし」の声あり)質問がないようですので、これにて報告第3号平成21年度気仙沼市一般会計事故繰越し繰越計算書に対する質問を終わります。
次に、報告第4号平成21年度気仙沼市一般会計継続費繰越計算書に対する質問を行います。(「なし」の声あり)質問がないようですので、これにて報告第4号平成21年度気仙沼市一般会計継続費繰越計算書に対する質問を終わります。
次に、報告第5号平成21年度気仙沼市水道事業会計継続費繰越計算書に対する質問を行います。(「なし」の声あり)質問がないようですので、これにて報告第5号平成21年度気仙沼市水道事業会計継続費繰越計算書に対する質問を終わります。
次に、報告第6号平成21年度気仙沼市ガス事業会計予算繰越計算書に対する質問を行います。(「なし」の声あり)質問がないようですので、これにて報告第6号平成21年度気仙沼市ガス事業会計予算繰越計算書に対する質問を終わります。
次に、報告第7号平成21・22年度気仙沼本吉地区土地開発公社経営状況についてに対する質問を行います。8番秋山善治郎君。
82: ◎8番(秋山善治郎君) 土地開発公社にお伺いしますけれども、これ、ずっと土地の問題について長期的な展望に立った場合、もう今回は22年度で出ていますけれども、南三陸町長さんとの話し合いの中で、今後の見通し、こういうことに使う見通しがあるかどうか、その辺についての見通しだけちょっとお伺いしておきたいと思います。
83: ◎議長(
臼井真人君) 当局の答弁を求めます。総務部長大和田一彦君。
84: ◎総務部長(大和田一彦君) 秋山議員さんにお答えいたします。
南三陸町さんとも今後の土地借り入れ、この購入資金等の使い方等について先般も意見を交わしたわけでありますが、国等からについてはなるべくこういう残債についてはなるべく早く払いなさいというような指示は来ているわけでありますが、ただ、起債が借りにくいということもありますので、なるべく早めに償還金を払っていきたいという、その意見等はいただいております。ただ、今後使うかどうかは、今後土地開発公社の中で、またその事業があれば議論をしていきたいと、このような考えでおります。以上であります。
85: ◎議長(
臼井真人君) 8番秋山善治郎君。
86: ◎8番(秋山善治郎君) そうすると、22年度そのものについては、近々の年度については全く計画見通しが全くないということで理解していていいですか。その辺について再度確認しておきたいと思います。
87: ◎議長(
臼井真人君) 総務部長大和田一彦君。
88: ◎総務部長(大和田一彦君) ここ数年、南三陸町さんでも、この開発公社での利用についてはないということで見ておりますし、本市においても、まだ本年度、来年度すぐやるというような見通しはまだ立てておりません。以上であります。
89: ◎議長(
臼井真人君) ほかに質問がないようですので、これにて報告第7号平成21・22年度気仙沼本吉地区土地開発公社経営状況についてに対する質問を終わります。
以上をもちまして、本日は散会いたします。
午後 2時49分 散 会
───────────────────────────────────────────
地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
平成22年6月23日
気仙沼市議会議長 臼 井 真 人
署 名 議 員 小野寺 俊 朗
署 名 議 員 守 屋 守 武
発言が指定されていません。 このサイトの全ての著作権は気仙沼市議会が保有し、国内の法律または国際条約で保護されています。
Copyright (c) KESENNUMA CITY ASSEMBLY MINUTES, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...