石巻市議会 > 2021-03-15 >
03月15日-一般質問-09号

  • PTA(/)
ツイート シェア
  1. 石巻市議会 2021-03-15
    03月15日-一般質問-09号


    取得元: 石巻市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-20
    令和 3年 第1回 定例会  令和3年石巻市議会第1回定例会会議録(第9号)                                           議事日程第9号  令和3年3月15日(月曜日)午前10時開議                       第1 会議録署名議員の指名                                第2 一般質問 散 会                                                                                本日の会議に付した事件 日程第1から日程第2 延 会                                          出席議員(29名)   1番  阿  部  浩  章  議員    2番  佐  藤  雄  一  議員   3番  髙  橋  憲  悦  議員    4番  阿  部  和  芳  議員   5番  大  森  秀  一  議員    6番  黒  須  光  男  議員   7番  楯  石  光  弘  議員    8番  奥  山  浩  幸  議員   9番  遠  藤  宏  昭  議員   10番  木  村  忠  良  議員  11番  櫻  田  誠  子  議員   12番  鈴  木  良  広  議員  13番  青  木  ま り え  議員   14番  千  葉  正  幸  議員  15番  星     雅  俊  議員   16番  青  山  久  栄  議員  17番  阿  部  正  敏  議員   18番  齋  藤  澄  子  議員  19番  阿  部  久  一  議員   20番  丹  野     清  議員  21番  安  倍  太  郎  議員   22番  阿  部  欽 一 郎  議員  23番  森  山  行  輝  議員   25番  千  葉  眞  良  議員  26番  山  口  荘 一 郎  議員   27番  髙  橋  栄  一  議員  28番  西  條  正  昭  議員   29番  後  藤  兼  位  議員  30番  水  澤  冨 士 江  議員欠席議員(1名)  24番  渡  辺  拓  朗  議員                                          説明のため出席した者  亀 山   紘  市     長        菅 原 秀 幸  副  市  長  境   直 彦  教  育  長        椎 葉 健 一  病 院 局 長  岡   道 夫  復 興 政策部長        渡 邉 伸 彦  総 務 部 長  大 塚 智 也  財 務 部 長        後 藤   寛  復 興 事業部長  村 上 秀 樹  半島復興事業部長       千 葉   巧  河北総合支所長  万城目 昭 博  雄勝総合支所長        水 沼 俊 宏  河南総合支所長  今 野 裕 之  桃生総合支所長        佐々木 貞 義  北上総合支所長  及 川 伸 悦  牡鹿総合支所長        沼 田 裕 光  生 活 環境部長  守 屋 克 浩  健 康 部 長        津 田 淳 一  福 祉 部 長  吉 本 貴 徳  産 業 部 長        伊勢崎 誠 一  建 設 部 長  阿 部   仁  会 計 管 理 者        大 内 重 義  病院局事務部長  及 川 伸 一  教 育 委 員 会           事 務 局 長                                          事務局職員出席者  今 野 善 浩  事 務 局 長        松 﨑 泰 政  事 務 局 次 長  吉 田 直 也  事 務 局長補佐        熱 海 照 郎  主     幹  川 田 秀一郎  主     査        菊 地 光 大  主 任 主 事 △午前10時開議 ○議長(大森秀一議員) ただいまから本日の会議を開きます。欠席通告議員は24番渡辺拓朗議員であります。 本日の議事は、日程第9号をもって進めます。 △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(大森秀一議員) 日程第1会議録署名議員の指名を行います。本日の会議録署名議員に26番山口荘一郎議員、27番髙橋栄一議員、28番西條正昭議員、以上3議員を指名いたします。 △日程第2 一般質問 ○議長(大森秀一議員) 次に、日程第2一般質問であります。12日に引き続き一般質問を行います。質問は前者と重複しないよう願います。なお、申合せによりあらかじめ発言時間の制限をいたします。発言時間は、12日と同様答弁を含めて1人50分以内といたしますが、質問回数は制限いたしません。1番阿部浩章議員の質問を許します。1番。   〔1番阿部浩章議員登壇〕 ◆1番(阿部浩章議員) 皆さん、おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、大綱2点について質問いたします。 初めに、議長に資料の配付の許可をお願いいたします。 ○議長(大森秀一議員) 許可いたします。   〔資料配付〕 ◆1番(阿部浩章議員) 許可ありがとうございます。 それでは、始めさせていただきます。震災から10年を迎えました。最大の被災地である石巻市においては、各所で被害が甚大であり、多くの方が犠牲になり、家族を亡くされた方も多く、親戚、知人を含めると、ほとんどの方が犠牲者と関わりを持っております。私の場合、そのときの思いは被災への怒り、犠牲になった方への哀悼と同時に、このまちの復興が生き残った者として犠牲者に対するせめてもの責務と感じ、心に誓ったものであります。このことは、私だけでなく、震災を経験した全ての人の心の中にあったはずです。 あれから10年がたち、被災直後の瓦礫処理、避難所、応急仮設住宅から復興住宅等の恒久的住宅確保、都市基盤の再整備等、ハード面の復興は着実に進んでいる感があります。しかし、これらは国の復興財源を原資としており、今後復興財源が切れ、通常の歳入に戻ったとき、このハードを有機的に機能させるソフト面が脆弱するのかなと懸念をしております。そして、何よりも震災当時犠牲者の方への誓いとも言える生き残った者が結束してこのまちを復興するといった思い、心の復興がだんだん弱くなっており、このまちの将来への展望に対し、深く憂慮する次第であります。 これで本当に生き残った者として、犠牲者に対して胸を張れるのか、ここである詞を紹介いたします。「亡き友よ もう一度 おまえの顔 見たい あの頃の 笑い顔 あの時 泣いた顔 陽が沈む三陸の あぁ海憎し この町の 穏やかさ すべてを 飲み込んで 忘れない 忘れない あぁ 俺たちは…」、「涙拭き 動き出せ 亡き人 手を合わせ 風の中 誓ったよ この土地 守ってく 寄せる波 海鳥よ あぁ故郷よ 木を植えろ 花咲かせ もう一度 飲み明かす 立ち上がれ 立ち上がろう あぁ 三陸よ…」。この詞は、吉幾三氏が被災者に贈った「忘れない…」という詞です。この詞にあるように、あのときの悲しみ、怒りはもう二度と起きないようにするのが生き残った者として亡き者への誓いであり、決して忘れられないと深く心に刻むものであります。この誓いを胸に、一般質問をさせていただきます。 人間は、一人では生きていけない社会的動物と言われており、地域の構成員である一人一人が自己の尊厳を保持しながら、能力に応じて自立し、能力を超える部分について互いに支え合う社会を目指し、地域の中で人、物、金、思いが循環し、相互に支え、支えられる関係が地域共生社会であると思います。地方自治法の第1条においても、住民自治及び団体自治といった地方自治の本旨に基づいて、民主的にして能率的な行政の確保を図るとともに、健全な発達を保障することを目的としております。 超高齢社会においても、民主的で効率的な行政確保を図るためには、地域共生といった理念の下で医療、介護、福祉といった縦割りで国の制度化された内容を本市の特性に合わせて包括的に制度設計することが必要不可欠と考えています。 そこで、大綱1点目、地域共生社会等の超高齢社会に向けた仕組みづくりの現状と課題について、①、次期地域福祉計画策定に向けた現状と課題について伺います。 ②、医療介護連携の現状と課題、アとして、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律の目的と本市の医療介護連携の現状、課題について伺います。 イとして、市立病院再建の目的と各市立診療所との関係について伺います。 以上、2項目についてお伺いいたします。   〔亀山紘市長登壇〕 ◎亀山紘市長 阿部浩章議員の御質問にお答えいたします。 地域共生社会等の超高齢社会に向けた仕組みづくりの現状と課題についてお答えいたします。初めに、次期地域福祉計画策定に向けた現状と課題についてでありますが、本計画につきましては現在次期計画策定に向け、令和2年10月に市民、民生委員及びNPO等地域活動団体に対してアンケート調査等を実施し、地域における現状把握や課題整理等を行っている状況であります。 課題につきましては、急速な少子・高齢化の進展や震災による半島部の人口減少などを背景に、地域コミュニティーの希薄化が浮き彫りとなり、社会的孤立が顕在化しておりますことから、子供、高齢者、障害者など、誰もが住み慣れた地域で安心して生きがいを持って暮らすことのできる地域共生社会の実現を目指した計画にしてまいりたいと考えております。 ◎守屋克浩健康部長 私から、医療介護連携の現状と課題についてでありますが、初めに地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律の目的と本市の医療介護連携の現状、課題につきましては、本法律は地域における医療及び介護の総合的な確保を促進する措置を講じることで国民が生きがいを持ち、健康で安らかな生活を営むことができる地域社会の形成を目的としております。本市では、医療介護関係者による地域包括ケア推進協議会などにおいて、医療・介護連携推進事業に取り組んでいるところでございます。 課題につきましては、在宅医療を担う医師や介護サービス提供の希薄な地域に、地域の実情に応じて適切に対応していくことと認識しております。 今後医師会や介護事業者など、関係機関との連携により、医療資源の確保やオンラインを活用した患者情報の共有など、ニーズに応じた創意工夫を重ねてまいりたいと考えております。 ◎大内重義病院局事務部長 私から、市立病院再建の目的と各市立診療所との関係についてでありますが、石巻市立病院再建の目的につきましては、東日本大震災により多くの医療機関において医療機能が停止に陥ったことから、疲弊した地域医療の厳しい状況を早期に解消し、市民が安心して暮らせる医療提供体制を実現するとともに、地域における切れ目のない医療提供体制の構築のため、再建したものであります。 次に、各市立診療所との関係についてでありますが、各市立診療所から紹介患者の受入れを行うなど、医療連携を図っております。また、各市立診療所へ医師等の医療従事者を派遣するなど、医療提供体制の充実を図ることも必要と考えております。 しかしながら、現時点において石巻市立病院では安定的な医師の確保が困難であることから、医師の診療応援は厳しい状況となっておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆1番(阿部浩章議員) それでは、再質問をいたします。 初めに、次期地域福祉計画策定に向けた現状と課題についての再質問をいたします。ただいま市長の答弁で全ての人々が地域共生社会の実現を目指す計画との回答をいただきましたが、そうすると本当にかなり広範な分野を網羅することとなります。全庁的な推進が必要と考えますが、計画策定に当たり、全庁的体制整備はどのように進めているのか、また次期総合計画策定における体制整備をどのような関係性を持って進めているのか、福祉部長にお伺いいたします。 ◎津田淳一福祉部長 お答えをいたします。 地域福祉計画が大変広範なものになるということでの全庁的な体制ということにつきましては、庁内に検討部会を設置しておりまして、復興政策部、健康部、それから教育委員会、各総合支所、福祉部という関係部で22名で構成しております。具体の内容につきまして、情報共有しながら検討を進めているという状況にございます。 また、地域福祉計画の上位計画となります総合計画との関係性につきましては、市全体としての共通認識の下、地域共生社会の実現に向けた具体の政策等が推進できますように、十分に整合性を図って計画を進めてまいりたいと考えております。 ◆1番(阿部浩章議員) 了解しました。今ちょっと安心しました。この庁内検討会議、各部、5つの部の中から22名が選出されて検討しているということで、横の連携も進んでいるのかなという思いもいたしました。総合計画との整合性についても答弁いただきましたけれども、今後復興政策部サイドとも十分検討、調整していただきたいと思います。 次に、本市には地域包括ケアシステム推進実施計画高齢者福祉計画があり、これらは支援体制整備等の類似するものが多くあります。これらを包括的な計画にすることが限られた資源で能率的な行政確保につながると思います。この制度設計に向けた関係性の調整は、特に健康部と福祉部において両部長が率先垂範しなければいけないと思います。両部長の定期的な協議はどのようにこれまで行ってきたのか、健康部長にお伺いいたします。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 平成30年4月ですか、改正社会福祉法が施行されまして、地域共生社会の実現に向けた取組ということが打ち出されました。国では、地域共生社会というものは地域包括ケアシステムを包含する概念とも国から示されておりまして、これまで福祉部、それから健康部、この2部だけではなくて、地域自治システムとの連携ということもありますので、復興政策部地域協働課ともいろいろと話をしながら、随時関係課調整会議等で調整を図ってきたところでございますので、御理解願います。 ◆1番(阿部浩章議員) ありがとうございました。本当にこの計画についても、広範な分野の制度設計でありますので、縦割りではなくて横の連携を密にして、今後も定期的に協議していただきたいと思います。 次に、ささえあいセンターを地域包括ケア推進の拠点として、在宅医療と介護を一体的に提供する取組の支援など、必要な事業を実施しますと令和2年第3回定例会で同僚議員に答弁しておりますが、地域包括ケアの深化とした地域共生社会においては、地域住民の自助、互助の下に専門機関による相談機能等の支援を一体的に推進すべきものと私は考えております。このため、当該センター地域包括ケア推進の拠点といった場合に、ささえあいセンターには現在社会福祉協議会が同居しております。社会福祉協議会包括ケアセンターとはどのような連携をつくっているのか、健康部長にお伺いいたします。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 ささえあいセンターと社会福祉協議会の関わりといいますか、連携の在り方、関わりについてでございますが、現状といたしましては相談の支援や地域課題の把握など、密接に意見交換や情報共有を行っているところでございます。社会福祉協議会が3階にあって、包括ケアセンターが2階に常時おりますので、それから社会福祉協議会の職員が常時包括ケアセンターの手伝いもしていただいておりますので、そういうところで意見交換や情報共有を図っておるところでございます。 課題としては、地域包括ケアの拠点としての事業の展開を市民の方々に分かりやすく、よく見える形で進めていくというところ、それから地域の住民や専門職の役割なども分かりやすくお示ししていくというところが必要ではないかと思っております。 地域包括ケアを推進する上では、地域コミュニティーというのは非常に大事なものだということは認識しておりますので、社会福祉協議会との関係性をより深めながら、地域の実情や住民の声を共有いたしまして、そこに庁内関係課との横断的な連携も図りながら、お互いに協働して事業を展開してまいりたいと考えておりますので、御理解願います。 ◆1番(阿部浩章議員) ぜひささえあいセンターの機能について、市民が分かりやすい広報をしていただきたいと思います。社会福祉協議会包括ケアセンターとの情報交換をより強めるという答弁も今いただきましたが、本当に情報共有して、課題解決につなげていただきたいと思います。 次に、医療介護連携、現状と課題について再質問いたします。地域医療介護総合確保推進法の目的については、私も健康部長が答弁したとおりだと思います。同時に、同法第1条では地域において効率的かつ質の高い医療提供体制の構築と地域包括ケアシステムの構築することを通じとあります。この部分が目的達成のためには極めて重要であると私は認識しておりますが、健康部長、いかがでしょうか。
    守屋克浩健康部長 お答えいたします。 先ほど地域コミュニティーというものは非常に大切だと申し上げましたが、地域包括ケアの推進につきましては、これまで二本柱といいますか、1つは地域コミュニティーの醸成とか、地域コミュニティーを活発化していくというところがありますが、もう一つが医療、介護の連携というところでございます。議員おっしゃるとおり、医療介護連携というのは本当にだんだん少子・高齢化で少なくなっていく医療資源をどのように有効に活用していくかということの一つの施策だと思っておりますので、非常に重要な内容だと認識しております。 ◆1番(阿部浩章議員) ありがとうございます。認識は一緒のようですので、安心しました。 それで、総務省では新公立病院改革ガイドラインを設け、公立病院の改革プランの策定を義務づけしているとのことであります。このガイドラインでは、医師派遣等に係る拠点機能を有する病院整備の中で、再編、ネットワーク化に係る計画策定に際しては、医師確保対策に資する観点から基幹病院にその他の病院、診療所に対する医師派遣等の拠点機能が整備されるよう特に留意すべきとあります。これを受け、皆様に配付しました石巻市新公立病院改革プランの中に石巻市立病院の主な役割として、市立診療所への医療従事者派遣等へき地医療への取組が記載されているところでありますが、この市立診療所医療従事者派遣、へき地医療の取組について、このような認識でよろしいのか、病院局事務部長にお伺いいたします。 ◎大内重義病院局事務部長 お答えいたします。 新公立病院改革プランに掲げております石巻市立病院の役割でございますけれども、まず石巻市立病院の医師の確保の状況からちょっとお話しさせていただきたいと思います。現在全国的にも医師不足というのが問題になっておりますが、これは医師の偏在という問題がございます。東京や仙台などの都市部に医師が集中して、地方にはなかなか集まってこないといった状況がございます。このような中、石巻市立病院といたしましても、医療を安定的かつ継続的に提供していくには、医師の確保が最も重要であると考えておりますことから、東北大学病院東北医科薬科大学病院をはじめとした関係機関へ継続して医師の派遣要請を行うなど、医師の招聘には努めてございます。 このように、石巻市立病院としては医師不足の状況でありますが、診療所への医師の派遣も必要と認識してございます。現在の状況では、常勤医師を派遣するということはなかなか難しい状況ではありますけれども、石巻市立病院としてもできる範囲で医師の派遣に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。 ◆1番(阿部浩章議員) ありがとうございました。ここの資料の一番右側の1の石巻市立病院の主な役割ということで、点々とたくさんあります。その下に、今病院局事務部長が言った診療所への医師の派遣の役割も入っていますので、認識としてはこの部分もやっていくのだという認識で理解いたしました。ありがとうございます。 つまり私は効率的かつ質の高い医療提供体制の構築と地域包括ケアシステムを構築することを通じということで、石巻市立病院市立診療所への医療従事者派遣とへき地医療へ取り組むという認識であります。先ほどの答弁では、安定的な医師確保が困難であり、診療応援は困難とのことでありますが、今言ったように主な役割の中にもありますので、ぜひ派遣も考えていただきたいと思います。 確かにこの主な役割を見ますと、石巻市立病院が担う課題が結構あるように思います。その中で、長先生が退職された中で、雄勝診療所への医師派遣を早急に、もう3月1日から早急に対応していただいたことに対しては、本当に感謝しているところであります。しかし、基本的にはこの能率的な行政確保と包括ケアシステムが機能して初めて効率的で質の高い医療提供体制が構築できると私は思っています。 そこで、現在石巻市立病院市立診療所はどのような所管になっているのか、私なりにちょっと調べてみました。そうすると、石巻市立病院石巻市立牡鹿病院の所管が石巻市立病院になっています。診療所の所管については、田代診療所が健康部の健康推進課、そして雄勝診療所と雄勝歯科診療所雄勝総合支所の保健福祉課、橋浦診療所が北上総合支所の保健福祉課、寄磯診療所が牡鹿総合支所保健福祉課とばらばらの状態でありました。健康部長、これで間違いありませんか。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 議員の御指摘のとおりでございます。 ◆1番(阿部浩章議員) 間違いないとのことで、それで疑問ですが、診療所は田代診療所を除き、総合支所の保健福祉課が所管でありますが、地域内の医療にどこまで責任を負うのか。この前ですけれども、健康部は雄勝診療所の医師確保は雄勝総合支所で探す旨要請したそうですが、今後総合支所の職員削減に伴い、効率的で質の高いサービスが求められる中で、診療所の現実的所掌を私は明確にするべきと思いますが、健康部長、いかがですか。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 地域医療を継続していくということは、やはり医療従事者、お医者様をはじめとする医療従事者の確保というものが大変課題と、安定確保が課題になります。各診療所、それから夜間急患センターもはじめ、総合支所と健康部で所管をしておりますが、石巻市立病院のお医者様を派遣していただきながら運営している診療所もございます。医師の配置につきましては、夜間急患センターの医師、それから各診療所の医師をはじめとして、うちでは年に数回東北大学病院だとか、それから石巻市立病院に協力をいただきながら、その配置に努めている、出向いていって来年度の配置もよろしくということでお願いをしながら協力をいただいて、その配置に努めているという状況でございます。 なお、診療所の所掌事務を一体的にということにつきましては、今後の課題とさせていただきたいと思いますので、御理解願います。 ◆1番(阿部浩章議員) 今後の課題というところで答弁でしたが、本市の医療に関する所管はどこになっているのか、これも調べてみました。事務分掌では、健康部の健康推進課の中に地域医療に関することということでうたわれておりますが、これは何を意味しているのか。石巻市立病院を含めた本市の地域医療に関することなのでしょうか。その辺について健康部長にお伺いします。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 地域医療となれば、診療所の配置、それから各診療所や夜間急患センターのお医者様の配置もありますけれども、そのほかにも地域医療となれば、医療ということになれば民間のお医者様方との連携、医師会との連携だとか、そういうことも含めて石巻市内の地域の医療について全般についてのいろいろな調整や、事務を進める方向での健康部での所管となっているということで御理解願います。 ◆1番(阿部浩章議員) 私の言いたかったのは、総務省から公立病院の改革プランをつくりなさいということで、石巻市立病院のことでこの改革プランをつくりました。その中で、主な役割として診療所への医療従事者派遣等地域医療への取組というのは、もう石巻市立病院にうたわれております。だから、今確認したのですけれども、どうなのだと、網羅した健康部で全部を担うのかということで今確認したのですけれども、その辺答弁いただけませんでしたけれども、いずれにせよ先ほどの医療介護総合確保推進法で説明された地域における効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するには、少なくとも本市所管の医療機関に関し、現状を整理、再編し、方針及び執行の管理の所管を私は明確にする必要があると思いますが、最後に市長に所見をお伺いいたします。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 議員御指摘のとおり、石巻市立病院と各診療所の医療従事者の確保というのは、何よりも市民の医療に対する安全、安心の確保のために非常に重要なことだと考えております。組織の見直しも含めて、今後の検討課題であると考えております。 ◆1番(阿部浩章議員) ありがとうございます。これからの検討課題ということで、市長、次期市長にもその旨を引き継いでいただきたいと思います。 次に、大綱2点目、前回議会までの答弁の進捗状況について伺います。平成29年4月に亀山市長は、半島沿岸部の復興の遅れを解消するため設置した半島復興事業部を、雄勝地区、北上地区、牡鹿地区の整備事業が完了、そして一定の方向性が図られたとのことで、廃止するとのことですが、御承知のようにいまだ半島沿岸部は未整備のところや復興課題が多々あります。 そこでお伺いいたします。①、明神、小島漁港整備事業の進捗状況について伺います。 ②、峠崎自然公園整備事業等の進捗状況について伺います。 以上、2項目についてお伺いいたします。 ◎吉本貴徳産業部長 前回議会までの答弁の進捗状況についてお答えいたします。 私から、明神、小島漁港整備事業の進捗状況についてでありますが、明神漁港海岸及び小島漁港海岸につきましては、令和2年第1回定例会におきまして、令和元年9月に契約締結した明神漁港海岸保全施設災害復旧(その2)工事に小島漁港海岸の残工事を追加変更することを御承認いただき、両地区の復旧工事の進捗に努めていく旨御説明を申し上げたところであります。 本工事につきましては、契約解除となった1期工事の補修必要箇所が広範囲であったため、確認作業や補修方法の検討などにより工事再開まで時間を要したことや、工事着手後の関係機関との調整による工事工程や工法の見直しなどにより時間を要した影響から、令和3年度への繰越しとなるものであります。 工事の進捗状況につきましては、本年2月末時点で明神漁港海岸では51%、小島漁港海岸では71%となっており、引き続き工事の進捗に努めてまいります。 また、地元への説明につきましては、工事調整のめどがついてきたことから、工事状況の説明や完成時期なども含めて説明を行ってまいりたいと考えております。 ◎万城目昭博雄勝総合支所長 私から、雄勝峠崎自然公園整備事業の進捗状況についてでありますが、平成30年第4回定例会において、阿部浩章議員に対してトレッキング、トレイルランニングのコースとして遊歩道を整備しつつ、雄勝地域内の交流事業や観光施設と連携した観光ルート化について検討、協議してまいりたいとお答えいたしました。 雄勝地域においては、昨年5月にオープンした拠点エリア、硯上の里おがつを中心に地域内外の観光コンテンツと連携しながら、リアス沿岸の観光ルート化を検討しております。 また、雄勝地域は環境省を中心に整備を推進しておりますみちのく潮風トレイルコースになっていることから、コースに隣接する雄勝峠崎自然公園につきましても自然豊かなトレッキングコースとして活用し、近隣の荒浜海水浴場や大須埼灯台などとの一体的なリアス沿岸観光ルート化についても地域の方々や関係者と協議してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆1番(阿部浩章議員) それでは、再質問いたします。 まず、明神漁港、小島漁港整備事業について再質問します。今産業部長から、関係機関との調整による工事工程や工法の見直しにより繰越しとなったとの答弁いただきました。具体的にこの工法、工程の見直しの内容についてお伺いいたします。 ◎吉本貴徳産業部長 調整内容ということでございます。初めに、小島漁港でございますけれども、小島漁港につきましては、御承知のとおり出来高があまりよろしくなかったということで、補修工事ということがメインになりますけれども、この防潮堤本体の表面パネル、貼ってありますパネルの裏側にかなり隙間があるということで、そこに充填剤を注入する工法を選定するわけですけれども、その充填箇所がかなり広範囲であったということがございまして、その注入位置の特定等の作業に時間を要したというのが小島漁港の理由でございます。 明神漁港につきましては、隣接する県道の復旧工事が行われておりまして、それが先行して行われているのですけれども、どうしても先行していた工事との調整で、土留めと防潮堤がかぶっている部分の調整であったりとか、県道工事に合わせまして水路等を施工、敷設する予定でございましたけれども、どうしても県の交差点改良等の部分で時間を要するということで、同時施工だとさらに明神漁港の完成が遅れるということがございましたので、漁港に関連する水門の工事を先行させていただきたいということで、県の工事、土木事務所との調整、これを行いまして、これに時間を要したということで、繰越しになったというのが主な理由でございます。ただ、特に時間のかかります水中作業、基礎部分の水中工事につきましてはおおむね完了しておりますので、今回調整が整いましたことによりまして、今後の工事については進捗が図られていくものと考えているところでございます。 ◆1番(阿部浩章議員) ありがとうございます。カルヤードからの残工事ですので、工法、工程の見直しにつきましては、理解いたします。ただ、繰越しとなったことを、私はこれまで明神漁港へ何度も行っていますけれども、市は地域住民に対して何らかの説明の場があってもよかったかなと思いますが、本来であれば明神漁港、小島漁港の工事は平成30年度には完成していなければならない復興工事でしたので、その辺について、産業部長、いかがですか。 ◎吉本貴徳産業部長 この明神漁港、小島漁港に関しましては、何度も議員からも地域への説明という部分に関しては御指摘いただいていたところでございます。本来であれば、繰越しになります令和3年度まで行きますという段階で、地域の方には説明は必要だろうと考えているところでございましたけれども、どうしても先ほど申し上げました工事の調整が整わない中で、地域の方が恐らく一番知りたいという部分は、外見上まだ全然明神漁港とかは防潮堤が見えてきておりませんので、いつ出来上がるのだというところがなかなか説明ができない状況でということがございましたので、この工事調整が整ったのを待って、今回整いましたので、4月早々には地域に説明をしたいと。 ちなみに、小島漁港につきましては本年9月末、それから明神漁港につきましては本年12月末の完成見込みということが今工程の中では見えてきておりますので、そういった完成時期も含めて地域には丁寧な説明を行ってまいりたいと考えております。 ◆1番(阿部浩章議員) 明確になる時期に説明を行うということで、4月早々には説明会を開いていただけるということですが、本当に早急に説明の場を設けるよう要望しておきます。 亀山市長は、これまで復興期間内には完了させたいと何度か私に答弁しておりましたが、市長の任期中には完了することができませんでした。この復興事業に対して、市長の総括を伺いたいと思います。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 小島漁港、明神漁港については、当初は復興期間で完了するという想定をしておりましたけれども、カルヤードの残工事がなかなか難航して、完成時期が遅れたことに関しては、やはり地域住民の方々に大変申し訳ないと、心からおわびを申し上げたいと思います。何としても小島漁港、明神漁港の整備については、しっかりと今後対応させていただきたいと考えております。 ◆1番(阿部浩章議員) ありがとうございます。 次に、峠崎自然公園についてですが、平成30年第4回答弁の内容と今回の答弁、ほとんど変わらない感じがしました。この間、3年、4年たっていますけれども、地域の方々や関係者とどのような協議検討を重ねてきたのか、雄勝総合支所長にお伺いいたします。 ◎万城目昭博雄勝総合支所長 御説明いたします。 雄勝地区における観光振興につきましては、震災以降一貫して中心部エリア、新雄勝総合支所付近の中心部エリアを中心として、観光施設への集客を視野に入れて検討することとして説明してまいりました。御承知のとおり、その観光施設が令和2年5月、昨年5月にオープンしたわけでございますが、これらの集客を最優先課題として取り組んできたのが現状でございます。そして、新型コロナウイルスの影響もありましたけれども、ある程度集客が進んできたということもございますので、今後来年度以降中心エリアの集客力を高めながら、そういった部分の周辺観光ルート化に向けて取り組んでまいりたいということで考えております。 これまでいろいろ地域の皆様と協議してまいりましたが、基本的に中心部エリアの観光を優先した部分ということがございます。そういったことで御了解いただきたいと思います。 ◆1番(阿部浩章議員) この件は、石巻市観光復興プランの自然公園再生プロジェクトに位置づけて推進ということで、産業部にも雄勝からのせていただいております。ただ、この総合計画の実施計画に掲載されているのか。いないとすれば、この間どのように企画サイド、復興政策部に働きかけをしてきたのか、整備するには予算も伴いますので、実施計画にのっていなければなかなか前に進まないと思いますけれども、その辺どのように復興政策部に対して働きかけをしてきたのかお伺いいたします。 ◎万城目昭博雄勝総合支所長 お答えいたします。 観光ルート化につきましては、いろいろ復興政策部とも協議してまいりましたけれども、どうしても優先順位という部分がございまして、そういった部分を考慮した中で、取りあえず中心部地区の観光ルート化ということが中心となりましたものですから、そういった部分で協議してきたということでございますので、御了解いただきたいと思います。 ◆1番(阿部浩章議員) これから進めていただきたいということで、復興期間の10年は過ぎていますけれども、ここから早急に、いろいろ課題ありますけれども、進めていただきたいと思います。 総合支所長は、雄勝地区の将来をマネジメントするつかさであります。したがって、いろいろあります。パークゴルフ場の整備とか、陸上養殖の誘致とか、国道398号の工事もまだ終わっていません。まして今産業部長が言った明神漁港、小島漁港についてもまだです。いろいろと多々課題がありますので、本当に我が事として積極的な対応をお願いしたいと思いますが、最後に雄勝総合支所長の所見をお伺いいたします。 ◎万城目昭博雄勝総合支所長 お答えいたします。 おかげさまをもちまして、雄勝総合支所も来週22日に無事開所するという段取りになってまいりまして、ようやくほかの拠点エリアにやっと並んだのかなという部分がございます。そして、今後雄勝地区につきましても、その遅れの分を皆さんで取り戻せるように、私も地域にいろいろ出向きまして、地域の皆さんと合意形成を図りながら、雄勝地区の発展について考えていきたいと、いろいろ皆さんと汗をかいていきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ◆1番(阿部浩章議員) ぜひ雄勝地区のためによろしくお願いしたいと思います。 最後に、亀山市長におかれましては、3期12年、本当に御苦労さまでした。また、この3月で退職される先輩職員の皆様、震災でこの10年、本当に御苦労さまでございました。そして、ありがとうございました。皆様に感謝と御礼を申し上げ、私の一般質問を終わります。 ○議長(大森秀一議員) 以上で1番阿部浩章議員の質問を終わります。ここで換気のため暫時休憩いたします。   午前10時47分休憩                                             午前11時05分開議 ○議長(大森秀一議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。3番髙橋憲悦議員の質問を許します。3番。   〔3番髙橋憲悦議員登壇〕 ◆3番(髙橋憲悦議員) 大森秀一議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問いたします。 今回で3回目を迎えました亀山市政への考察についての一般質問も最終章となりました。(1)、東日本大震災から10年目という節目を迎え、市長の任期も残すところ約2か月となり、亀山市政の懸案事項のその後についてお伺いします。①、大川小学校訴訟の判決結果に伴う本市の取り組み方について。 ②、瓦礫処理不正請求事件に関するその後の対応について。 ③、低迷している地域自治システム地域コミュニティー振興について。 (2)、行財政改革を含め、チーム石巻としての組織づくりについて伺います。①、事務事業の選択と集中について。 ②、職員等の意識改革、人材育成について。 ③、健全な財政運営を図るための施策、考え方について。 (3)、亀山市政12年の回顧についてお伺いします。   〔亀山紘市長登壇〕 ◎亀山紘市長 髙橋憲悦議員の御質問にお答えいたします。 市政の考察についてお答えいたします。私の市政12年の回顧についてでありますが、平成21年4月、清新で公正な生活者起点の透明性の高い市政の実現を目指し、市長に就任し、以来今日まで市民の皆様が充実した人生を送ることができる舞台づくりを使命に市政運営に当たってまいりました。 当初描いた石巻市の姿は、新しい産業が次々と生まれ、日々成長し、また障害者や高齢者も生きがいを持って自立し、市民が元気で明るく輝き、健康的で生き生きと暮らしている住みやすさオンリーワンのまちであり、この将来像の実現に向け、市民参加型のまちづくりを進めるとともに、活気ある組織づくり、人材育成などに取り組んでまいりました。 就任2年目に発生した東日本大震災は、その大きな揺れと巨大津波により、一瞬にして私たちの日常を奪い去り、震災後はその復旧、復興を最優先課題に、市民の皆様の元気な笑顔を取り戻すため、一日も早い復興の完結に向け、一心不乱に邁進してまいりました。発災から今日まで、様々な困難に直面し、乗り越えれば、また新たな困難に直面する、この繰り返しでありました。この間、市民の皆様、議員各位からは、大変心強いお力添えをいただきました。また、国内外の多くの皆様からはたくさんの温かい御支援をいただき、改めて人々の絆の尊さを強く感じた10年でありました。 震災から10年が経過し、復興完結まではあと一歩となりましたが、加速した高齢化や人口減少など、震災に起因する多くの課題が残されています。本市の将来を見据えたとき、昨年モデル事業にも選定されたSDGsの取組は、その課題の解決に大きな成果をもたらすものと確信しております。 一方で、世界中に蔓延した新型コロナウイルス感染症は、市民生活や本市経済に大きな影響を及ぼしており、適切な感染拡大防止対策と落ち込む経済への機動的な対応が求められています。 私の任期まで限られた時間となりますが、一日も早い復興完結と最大の被災地から未来都市石巻の実現を目指し、引き続き精いっぱい努力してまいりたいと考えております。 ◎境直彦教育長 私から、東日本大震災から10年目という節目を迎え、市長の任期も残すところ約2か月となり、亀山市政の懸案事項のその後についてでありますが、大川小学校訴訟の判決結果に伴う本市の取り組み方につきましては、最高裁の決定を受け、本市では以前にも増して東日本大震災を教訓とした児童・生徒の命を最優先に守る防災教育に力を入れてまいりました。 震災後の平成24年2月には学校防災推進会議を設置し、防災研修、防災管理、防災教育のワーキンググループによる防災教育の充実と学校防災に対する進捗管理等を行ってまいりました。1つ目の防災研修では、防災主任研修会において、学校が立地する場所の津波ハザードマップや地形図を用いた研修を行い、起こり得る災害や浸水箇所について確認しております。各種災害に伴う避難場所の指定につきましては、危機対策課と連携しながら、屋内運動場のほか、災害種別に応じ、校舎の2階以上にも避難場所を追加で指定したところであります。 2つ目の防災管理では、全ての学校、園の防災マニュアルの点検と改善を行っております。また、大川小学校事故検証報告書による24の提言に関しては、取組状況調査を実施し、公表することにより、提言の具現化に取り組んでおります。さらに、児童・生徒の安全で安心な学校環境づくりのため、地域防災連絡会設置の推進に取り組んでおりましたが、令和2年12月に市内全ての各学校、園が所在する地域に連絡会の設置が完了したところであります。 3つ目の防災教育では、市独自の防災教育副読本を作成し、市内の小中学校へ配付の上、活用しております。また、毎年「防災合言葉」コンクールを開催しており、復旧・防災マップコンクールを含め、年々応募者が増加するとともに、作品の中身も充実するなど、防災に対する意識の高さを感じております。 震災後、本市は平成24年から文部科学省の委託事業である学校安全総合支援事業を県内で唯一継続して受託し、災害安全、交通安全、生活安全の3領域における学校安全に対して先進的に取り組んでおります。各学校においては、緊急地震速報受信機を最大限に活用した避難訓練を複数回実施し、児童・生徒が主体的に自分の命を守る行動が取れるよう育成を図り、今後起こり得る様々な災害に対し、事前防災に備えております。 今後も高裁判決の意義を踏まえ、防災研修、防災管理、防災教育のさらなる充実、向上を図り、安全、安心な学校環境づくりを進め、学校と地域がさらに連携した防災体制の構築と取組を引き続き講じてまいります。 ◎沼田裕光生活環境部長 私から、瓦礫処理不正請求事件に関するその後の対応についてでありますが、藤久建設株式会社による災害廃棄物処理業務詐欺事件により、超過交付となった国県補助金合わせた5,242万6,000円につきましては、令和元年7月に宮城県宛て返還したところであります。 このうち618万2,000円は、藤久建設株式会社及び当時の代表者個人の破産手続により回収済みですが、残額につきましては当時の代表者から令和2年5月に分割納付計画書の提出があり、定額を毎月回収しているところであります。 今後も当時の代表者との定期的な協議を設け、資力の状況を確認しながら債権回収に努めてまいります。 ◎岡道夫復興政策部長 私から、低迷している地域自治システム地域コミュニティー振興についてでありますが、今後人口減少や少子・高齢化による役員の担い手不足などにより、地域コミュニティーの核となる自治会等の活動が停滞し、これまで以上に地域活動が困難なものになることが予想されます。 震災以降、新市街地や被害の大きかった既成市街地において、町内会の設立や再構築をサポートすることで地域コミュニティーの振興、再生に取り組んできたところでありますが、地域自治システムの運営母体となる住民自治組織の設立は、市内全16地区のうち4地区にとどまっております。 地域自治システムの構築推進は、地域住民が地域特性に応じ、地域課題を解決するための仕組みづくりであり、地域コミュニティーの振興のためにも重要であると認識しておりますことから、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 ◎大塚智也財務部長 私から、行財政改革についてでありますが、初めに事務事業の選択と集中につきましては、例年各種事務事業の予算化に際し、総合計画実施計画における裁定を基に財源や実施年度の調整などを進めておりますが、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う税収減や人口減少に伴う地方交付税の減に加え、新たな公共施設維持管理費や扶助費等の増加により、本市の財政状況は非常に厳しい状況に直面しております。 そのような中で、経常的経費の削減にも限界が見込まれており、今後の財政運営においては個々の事務事業のコストや成果を分析し、事業を取捨選択していくことが必要であると認識しております。したがいまして、社会情勢の変化や多様化する市民ニーズを的確に把握しつつ、限られた財源の中でどのような事業を重点的に行うべきか、事務事業の選択と集中を意識した予算編成及び財政運営に取り組んでまいります。 次に、健全な財政運営を図るための施策につきましては、行財政改革推進プラン2025や職員定員適正化計画に基づく財源の創出や安定確保、業務の最適化など、全庁的な行財政改革を着実に推進することにより、一定の財政効果額を生み出し、安定的で持続可能な財政基盤を確立させ、行政サービスの維持及び向上に努めてまいりたいと考えております。 ◎渡邉伸彦総務部長 私から、職員等の意識改革、人材育成についてでありますが、震災復興期間終了後は、ますます厳しい行財政運営が想定される中、魅力あるまちづくりを推進するために、職員にはこれまで以上に環境の変化に応じた創意工夫や柔軟な対応、市民本位の行政運営が求められます。 これらに対応していくためには、市民感覚やチャレンジ精神、経営感覚などの意識を高く持った職員が求められますことから、意欲と能力を高める職員研修の推進、能力を高め、発揮できる職場風土の醸成、意欲と能力を引き出す人事管理の3つを重点とし、人材育成の推進を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆3番(髙橋憲悦議員) それでは、再質問を行います。 議長に資料の配付の許可をお願いいたします。 ○議長(大森秀一議員) 許可いたします。   〔資料配付〕 ◆3番(髙橋憲悦議員) 許可ありがとうございます。資料は後ほど使いますので、質問を続けます。 亀山市政の考察について、前回12月の私の質問に対しまして、この4月で市長を勇退すると表明されました。今回の質問は、亀山市長に市政全般についてお聞きする最後であり、通告した質問に対しては市長の部下の方々、職員が一生懸命に作成され、立派な答弁でした。これからの質問は、亀山市政12年の回顧を中心にお伺いします。 まず初めに、今から98年前、約100年前の大正12年9月に発生した関東大震災から東京を復興させ、国家の医師と言われる後藤新平氏は、政治家、特に自治体のリーダーとして今も尊敬されております。自治体のリーダーとして、それをテーマとして、この間1月29日に議会研修会がありましたが、講師の先生が後藤新平氏の言葉である「金を残して死ぬのは下だ。仕事を残して死ぬのは中だ。人を残して死ぬのは上だ」という言葉を紹介しておりました。間もなく任期満了を迎える市長にこの言葉に対しての所見を伺います。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 後藤新平氏については、私も今回の震災を踏まえて様々な課題にぶつかったときに、1冊の本を読みながら、後藤新平さんだったらどんなふうにここを切り抜けていくかということをしっかり学ばせていただきました。そういう意味では、やはり後藤新平さんの言っている一番大事なことは人を残すことだと私も思っております。 ◆3番(髙橋憲悦議員) 先に市長の答弁をいただきましたが、その後藤新平氏が常々言っている言葉に「一に人二に人三に人」、これはこの世をつくっているのが人であるとの考えから、優秀な人材をつくり出し、生かしていくことが大切であると説いております。亀山市長は、以前大学の教授であり、学生などの人材づくりについては造詣が深いのでありますが、市長として職員の人材づくりの総括について伺います。 ◎亀山紘市長 人づくりの総括ということなのですが、東日本大震災で職員は大変な思いをしながら、自ら被災した中で石巻市の震災からの復旧、復興に御尽力いただきました。そういう意味では、本当に職員の力があってこそ、今の復興の状況があると認識をいたしております。 その中で、私は3期12年の石巻市の市政を担うことになりましたけれども、やはり職員が自ら考えて事業を進めるという、そしてそれに対して横断的な取組をしながらしっかりと取り組んでいただいたということは、この震災を教訓にして職員の皆さんが創造的な復興を果たすために何が必要かということを常に考えて取り組んでいただいた結果だと思っております。そういう意味では、この震災を通して職員の皆さんにもしっかりと成長していただいたものと考えております。 ◆3番(髙橋憲悦議員) また、同研修会の講師は、日本の独特の文化として、地域の課題は地域で解決してきたと。自治体のトップは、その地域の将来に何を残すかであるとも話されておりました。市長の今回の勇退に当たり、市長は石巻市に何を残されたのか伺います。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 震災からの復旧、復興ということで、インフラ整備についてはもちろんでございますけれども、やはり必要なことは人を育てるということが最も必要であるということと、それと地域包括ケアについては石巻市の将来を見据えた上で、医療、介護、福祉の連携ということでは、そういった事業を推進することができたということについては、私もある程度の成果が得られたものと思っております。 ただ、私としては市民の皆さんがその地域にふるさとを思う気持ちを大事にして、そして地域の課題を市民自ら取り組んでいただく地域自治システムが4地区だけにしか設置できなかったということについては反省しておりますけれども、これからの少子化時代にあって必要なことは、やはり地域の自治を市民自ら取り組む姿勢、そういったものを残すということが私の大事な政策だと考えておりました。 ◆3番(髙橋憲悦議員) これから質問しようと思った地域自治システム、これ市長に最初に答弁されましたので、市長、お願いあります。質問事項たくさんありますので、できれば簡潔な答弁で御協力をお願いしたいと思います。 次に、ただいま市長が申し上げられました地域自治システム、私は少し乱暴な言い方になりますが、この地域自治システムは遅れてもいいと思っております。それよりも地域課題の解消を急いで進めるべきだと思います。一般質問で何度もテレビアンテナ組合の助成についてお願いしましたが、調査はしたものの、今回も予算はついておりません。この地域課題の最たるものであるテレビ共同アンテナ組合、これをぜひともこの地域自治システムに組み込み、このアンテナ組合はもう会長も、そして会計も、運営も、そして規約も活動もはっきりしております。それらを全部包含して地域課題に取り組むという、地域自治システムで救ってやるという手が私は有効な手段ではないかと思いますが、そうすることによって地域コミュニティーが振興するという施策だと思いますが、その件について担当部長の所見を伺います。 ◎岡道夫復興政策部長 ただいま髙橋議員から御指摘いただきましたように、その地域の課題が何であるのか、そういった部分を地域と話合いをしながら、その解決を目指すというのが地域自治システムの内容でございます。そして、そのための交付金の活用ということでございますので、現状その地域によって何を課題にして、どういうふうに解決していくのか、その財源として必要なものが交付金であるということであれば、そういった使い方も一つの方策だと考えます。 ◆3番(髙橋憲悦議員) ぜひともそのような発想の転換といいますか、全庁一丸となって地域課題に取り組むと、そうすればすごく住民から喜ばれますし、市役所は大したものだという評価を受けると思います。 このような複数の部や総合支所などが連携して地域課題を解消するという、こういうことがまさに冒頭に質問しましたチーム石巻ではないかと思います。行政改革や予算を担当する財務部長の所見を伺います。 ◎大塚智也財務部長 先ほど復興政策部長が答弁しましたとおり、地域課題というのは非常に大きな課題、これをどうやって解決していくかといったことに関しましては、各部が連携して実際に必要なものは実施計画に上げる、あるいは予算に要求するなりということをやって、最終的には裁定をどうするかといったことになると思います。地域課題については、解決していくということは非常に重要であるということは認識しております。 ◆3番(髙橋憲悦議員) 亀山市政を顧みると、まず一番脳裏に焼きつくのが副市長問題であります。間もなくプロ野球も開幕しようとしておりますが、チーム石巻を野球に例えますと、監督は市長、ヘッドコーチは副市長、プレーヤーは職員、サポーターは市民であります。亀山市政12年間、チーム亀山で本当にいろんなことがありましたが、私はこの副市長人事について大変危惧しております。宮城県から石巻市に送り出していただき、東日本大震災直後、孤軍奮闘された北村元副市長を市長が自ら再任しないと本人に伝え、首を切り、また国から送り出していただいた佐藤前副市長を職員の前で土下座させ、屈辱的な、かつ不本意な幕引きの結果、お二人はどんな思いで石巻市を去られたのでしょうか。多くの自治体では、国や県との太いパイプ役として、首長の懐刀として、国や県にお願いして副市長を迎えております。お二人の副市長が辞められてからは、誰も国や県から来てもらえない状況であります。国や県から見放された陸の孤島になったチーム亀山だったと私は感じます。現在の菅原副市長は、市職員の経験を買われ、長年市長を支えてこられました。しかし、市職員の経験だけでは限界があります。これまでの亀山市政における副市長の人事について所見を伺います。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 副市長人事については、最初の北村元副市長につきましては、震災直後に大変御尽力いただいたと思っております。 そういった中で、次の人事として総務省から佐藤前副市長に来ていただきましたけれども、佐藤前副市長は任期を全うしていただいたということで、先ほど紹介ありました土下座をしたというのは、それは私が求めたものでもございませんし、話の中で突然そういう態度を取られたということで、私としては驚いておりますけれども、佐藤前副市長とは私としては特に問題があったわけではないと思っておりますので、任期を全うしていただいたと。総務省から派遣終わりということになりましたので、御理解をいただきたいと思います。 ◆3番(髙橋憲悦議員) 土下座する、しないとか、そういう問題は、まず本人の受け止め方なのです。土下座せざるを得なかった、そういう格好になったと。ただし、そういう会議の持っていき方、そこで見ていて、そんなことするなと、そういう通常一般社会において土下座してどうのこうのというのは、全くないような世の中に今はなっています。ですから、私はそういう雰囲気がどうなのですかとお尋ねしているところであります。 そして、3月11日、東日本大震災から10年目を迎えた日は、午前中は犠牲になられた方々の慰霊碑の除幕式、午後からは追悼式と、10年前の悲劇を回顧する1日でありました。どの報道機関も様々な視点から番組が編成されておりました。NHKでは、大川小学校問題をテーマにした特集番組がありました。東日本大震災は、大川小学校問題の解決なくして語れません。先ほど配付した資料を御覧ください。大変申し訳ありませんが、資料の赤いアンダーラインの部分を及川教育委員会事務局長に読んでもらいたいと思います。お願いします。 ◎及川伸一教育委員会事務局長 「亀山市長は「学校管理下で児童の命を救えず、遺族にも十分な配慮ができなかった」などと市の責任を認め、謝罪した。遺族は戻らぬわが子への悲しみと事故から8年以上を経ての謝罪に複雑な心情をのぞかせながらも、市が共に事故と向き合い、教訓が防災体制の強化につながることを望んだ」、「境教育長は「教育委員会としてなすべきことをしていなかったために、重大な事故を引き起こしてしまった。安全安心な教育環境を築いていくことを誓う」と責任を述べた」、「説明会後、亀山市長らは遺族の要望を受け予定になかった大川小訪問を行い、慰霊碑に手を合わせた」、「佐藤敏郎さん(56)は「同じ方向を向き合うきっかけになった。早い時期から歩み寄れたはずだが、それができなかったことも教訓として発信すべき」と語った」。 ◆3番(髙橋憲悦議員) ありがとうございました。今読み上げていただいた中で、「教育委員会としてなすべきことをしていなかったために、重大な事故を引き起こしてしまった」とのコメントですが、この教育委員会としてなすべきことをしなかったと気づかれたのは、最高裁の決定後か、決定前か、また教育委員会としてなすべきこととはどのようなことか、教育長に伺います。 ◎境直彦教育長 お答えいたします。 教育委員会としてなすべきことというのは、高裁判決の中にもありますとおり、学校として津波に対する避難場所、あるいは避難経路、避難方法などを定めた危機管理マニュアルを改定していなかったということが1つ目であります。 2つ目は、その危機管理マニュアルの内容を確認しなければならない教育委員会が学校に対して指導していなかったという2つが挙げられると考えております。 なお、高裁判決でそのような形で明確に指摘されたことということで御理解いただきたいと思います。 ◆3番(髙橋憲悦議員) この議会でも高裁の判決から最高裁へ持っていくというときには、本当に真っ二つに割れるぐらいの議論でした。改めて、市長、この大川小学校の総括をお願いします。 ◎亀山紘市長 大川小学校の問題については、74名の貴い児童の命を学校管理下において守ることができなかったということについては、御遺族の皆様に本当に申し訳ないと考えております。この教訓をしっかり生かして、二度と児童の命が奪われないように防災教育をしっかりしていくことで責任を果たしていくという思いでこれまでまいりました。 ◆3番(髙橋憲悦議員) 弁護士を中心として市の職員、そして市長と、この訴訟に当たられたわけですけれども、何回も私は議員になって庁議の重要性を言っていますが、庁議等でいろんな職員の意見をいっぱい聞いていただいて、そしてどうなのだと。ましてや議会で否決、可決になっても、少数派の意見というのを尊重というルールもございます。ぜひとも包含的に最終点を見据えた言動をお願いしたいと思います。 この配付いたしました資料を読んでいただければ、大川小学校問題に対する市の対応が御理解いただけると思います。昨年大川小学校の訴訟で市が敗訴し、市が20億円の損害賠償を伴いましたところ、その責任のため市長、副市長、教育長の給与の一部を6か月間削減する条例が提案されました。削減期間の6か月では短過ぎる、せめて削減期間満了後の数か月後には市長の任期が終わるので、もう少し延長してはどうかとの声があり、また削減の根拠も乏しい中、議会での当該条例案は否決、可決が微妙でありました。そのような中、議会での採決を目前とした時期に、否決の方向を思案していた議員に副市長は可決になるよう賛成してくれと電話で懇願されたようですが、それは事実でしょうか、副市長に伺います。 ◎菅原秀幸副市長 何人かの議員に、そのようなぜひ可決をということでお願いした経緯はございます。 ◆3番(髙橋憲悦議員) ちょっと聞き取れないので、もう一度お願いします。 ◎菅原秀幸副市長 お願いした経過はございます。 ◆3番(髙橋憲悦議員) そのお願いした経過、市長の給料のほかに自分の給料も入っているのです。ですから、それは粛々と議会の判断を待つと、そういう姿勢をしないと、特に菅原副市長は職員の分限懲戒審査会の委員長、そしてそれを市長に進言するという大変な立場にあります。そうであるならば、この亀山市長にもって処分を受けた職員というのはかわいそうでなりません。市長、この件についていかがですか。 ◎亀山紘市長 職員の給料のカットについては、私としてもやはり今回の大川小学校訴訟問題については、間違った点もあったという反省の下に立って、給与削減を進めてまいりました。同じ立場ということで、副市長、それから教育長も賛同していただいたということでございますので、御理解いただきたいと思います。 ◆3番(髙橋憲悦議員) 何か罪を犯したり、異論あった場合、その審査機関、議会も含めて、その判断を粛々と受け止めると、そういう気持ちがない限り、誰に頼んだの、彼に頼んだのという、そうしたらば職員は誰に頼めばいいのですか。何とか安くしてくださいよ、削減しないでくださいよ、軽くしてくださいよと。そんなめちゃくちゃな行政が一体あるのですか。これまでの議論のとおり、亀山市政は不可解で不透明と人間味の薄い市政から、今の石巻市政の現状であります。 そろそろまとめに入りますが、我が家の日めくりカレンダーに書いてある今日の格言は、イギリスの劇作家で詩人のシェークスピアの言葉で、「記憶は精神の番人である」でした。このことを踏まえまして、3月11日、東日本大震災石巻市追悼式、私は追悼式において御遺族代表の北上地区の佐藤さんのお話を聞いて、涙が止まりませんでした。佐藤さんと10歳年下の妹さん、当時24歳で、北上総合支所に勤務され、勤務中に津波の犠牲になりました。当時は私も市の職員であり、北上総合支所の惨事は今も忘れられません。私は、市職員から議員になってすぐ一般質問で、ほとんどの方が勤務中に犠牲になられた69人の職員に市長自ら時間をつくって弔問するよう進言いたしました。初めは弔問することを約束されましたが、約束はいっときの安堵で、実行されませんでした。大変残念です。一般社会のどんな小さな会社でも、従業員が亡くなれば、会社の社長が必ず弔問に駆けつけ、遺族に哀悼の意を表するのは当然であります。石巻南浜津波復興祈念公園の慰霊碑には、犠牲になられた3,695人の名前が刻まれております。その中には、犠牲になられた職員の名前も刻まれておりました。慰霊碑を訪れれば、そこで犠牲になられた職員に会えます。どうかお一人お一人の名前の前で弔意を示されてはいかがでしょうか。 御遺族を代表されて挨拶された北上地区の佐藤さんに対して、すぐ近くに座って挨拶を聞かれた市長はどのように感じていたのか。私は、複雑な思いで市長と佐藤さんを見ていました。市長は、佐藤さん宅に弔問に行くべきだったのです。犠牲になられた職員の家族には、それぞれの思いがあります。大きな仕事をする上で、義理と人情は捨てなければならないときがあります。しかし、人間としての義理人情は欠かすことのできない何よりも優先すべきものであります。風通しのよい職場環境は、日頃のリーダーの言動で変わります。前市長は、弔問をし過ぎて議会から指摘されたこともありました。 亀山市政12年を回顧する上で、私が一番印象的であり、亀山市長が浮き彫りになったのは、今議会でもありました。今議会の予算の質疑中、大川小学校の賠償金の問題で、県への応分の負担を求めては、あるいは県と一緒になって文部科学省に働きかけてはという私の質疑に対し、副市長は弁護士に相談の結果、無理であるという判断から、市は動かない、動くことができないという答弁でした。 また、瓦礫処理不正請求事件では、弁護士に相談し、被害届はまだ出せないと、弁護士の言葉を盾に取り、尻込みをして、本来回収できるものができなくなりました。とにかく弁護士、弁護士と、弁護士を絶対的なものだと崇拝されているようですが、自分の主張を弁護してくれるのが弁護士であって、判断基準を求めるのは弁護士ではありません。弁護士は、クライアントの要請により動くのです。 石巻市の問題は、市長を中心に職員の英知を結集して判断、行動し、一緒に進もうというチームとして対応が感じられません。チーム石巻の原動力は、プレーヤーである市職員の皆さんの力です。しかし、今月10日の行政報告で驚きました。職員の不祥事などに関する事件が7件、ほかにも現在審議中のものが5件もあるようです。報告では、懲戒処分で今後いさめるため戒告したとのことですが、こんなに多くの人が、多くの職員が犯したことに、まずもって市長が責任を取る、市民に申し訳ないと、そこから始まるべきだと私は思っております。 その次に、職員がいさめるべきは当然のことではありますが、まずもってどうしてこういう事件が起きたのだろう、こうしてやればよかった、こういう配慮が足りなかったと、そういう原因究明と、そして職員のカバーリングがチーム石巻にとってはなくてはならないものだと私は思っております。 このような弁護士、そして責任の取り方、本当にこの石巻市は誰のために仕事をしているのだ、どちらを向いて仕事をしているのだと、そういう他人行儀な行政にしか私は感じられません。これまでの言動や議会答弁を通して、理屈だけのその場しのぎの対応が目立ち、行政組織にまで蔓延して長年培った市政への信頼を失うばかりか、職員の意欲低下に歯止めがかからず、万事が万事、このような住民感覚から程遠い常識から離れたその場しのぎの言動の連続が亀山市長の集大成でありました。 結びに、亀山市長には最後の最後まで厳しい提言をさせていただきましたが、二元代表制であるからこそ当然とお許しをいただきたいと思います。 今回勇退される亀山市長には、私が職員だった頃から議員になった現在も大変御指導賜り、ありがとうございました。また、この3月で退職される佐々木貞義北上総合支所長をはじめ、部長、職員の皆さん、大変御苦労さまでした。ありがとうございました。旧6町の出身の職員の皆様とは平成17年の合併時から、旧石巻市の職員の皆様とは大変長きにわたり御指導をいただき、ありがとうございました。皆様の今後のますますの御健勝をお祈り申し上げ、私の一般質問を終わります。 ○議長(大森秀一議員) 以上で3番髙橋憲悦議員の質問を終わります。暫時休憩いたします。   午前11時53分休憩                                             午後 1時30分開議 ○副議長(遠藤宏昭議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。28番西條正昭議員の質問を許します。28番。   〔28番西條正昭議員登壇〕 ◆28番(西條正昭議員) 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、大綱4点について伺います。 最初に、大綱第1点目、東日本大震災からの復旧・復興完結について伺います。東日本大震災の発災から10年の節目を迎える中、国の復興・創生期間も当初計画の10年が終了しようとしています。現時点での進捗状況と遅れている復興事業への対応を伺います。 あわせて、特に復興事業が遅れている現状の中、市役所内の半島復興事業部を廃止する方針だが、拙速ではないかと考えます。少なくとも半島の復旧事業の見通しがつく時期まで延期すべきであると考えますが、伺います。 ◎岡道夫復興政策部長 西條議員の御質問にお答えいたします。 東日本大震災からの復旧・復興完結についてお答えいたします。私から、現時点での進捗状況と遅れている復興事業への対応についてでありますが、本市の復旧、復興事業につきましては、震災復興基本計画に基づき、震災から10年間での完了を目指しておりましたが、令和元年東日本台風や新型コロナウイルス感染症等の影響により、下水道事業や漁業集落防災機能強化事業など、約60の事業が未完了となっており、現時点の進捗状況は事業費ベースで約92%となっております。 次年度へ事業期間を延伸した各事業の早期完成に向けた対応につきましては、ふくそうする事業間の工程調整や効率的、効果的な人員配置等により、引き続き事業推進を図ることで令和3年度内の復興完結を果たしていきたいと考えております。 ◎大塚智也財務部長 私から、半島復興事業部の廃止についてでありますが、半島復興事業部につきましては、震災により被災した半島沿岸地区の復興事業を推進するため、平成29年4月に設置いたしました。半島沿岸地区の復興事業につきましては、令和3年度に向け、被災元地の利活用計画の策定のほか、漁業集落・低平地整備事業においては68地区のうち10地区が継続されるなど、一定程度の事業は継続されるものの、雄勝地区、北上地区、牡鹿地区の拠点施設の整備が完了するなど、業務は大きく減少し、令和3年度中に完了あるいは完了の見通しがつくものと考えております。 このことから、半島復興事業部を廃止し、同部に属する2課を1課に統合した上で、復興事業部へ移し替え、マンパワーの集中、集約を図りながら、残る半島沿岸部の復興事業の早期完成を目指すこととしております。 今後も復興事業の収束や進捗状況に合わせ、組織の統廃合による効率的、効果的な組織改編に努めてまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆28番(西條正昭議員) 令和3年度内の復興完結を果たすと答弁ありましたが、低平地事業の長面地区や下水道事業など、現場を見る限り、かなり遅れているが、復興事業の発注業務は全て完了したのか伺います。あわせて、令和3年度内に復興を完結するのか、再度伺います。 ◎岡道夫復興政策部長 発注につきましては、今御質問ありましたけれども、基本的な部分につきましては発注は完了していると、契約は完了していると考えております。 あと、令和3年度内の完成というところでございますが、繰越しをしてマンパワーも集中しながら、令和3年度完成に最大限努力していくということで、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。 ◆28番(西條正昭議員) 発注業務は全てではなく、基本的なものだけが終わっているということでよろしいでしょうか。そして、令和3年度内に復興を完結することでよろしいですか。この2点、もう一回。 ◎岡道夫復興政策部長 先ほど基本的にと申し上げました部分につきましては、一部事業につきまして変更契約の可能性もあるということで、そういった答弁をさせていただきました。そして、令和3年度の完成を目指すというところで、重ねての答弁になりますが、全庁を挙げて最大限努力しなければならないと考えております。 ◆28番(西條正昭議員) 何度もしつこく令和3年度内に復興が完結するのかと伺ったのは、これまで復興事業を進めてこられました。これまでの工事を見る限り、変更契約が何度もあり、ほとんどの工事が増額変更となっています。万が一繰越しだけではなく、その次の事故繰越になった場合、復興予算の枠内で完結するのか、まさか市で手出しするような復興事業を進めるわけではないでしょうか、伺います。 ◎岡道夫復興政策部長 今御指摘いただきました復興事業につきましては、特に復興交付金につきましては、これまで復興庁とも様々協議を重ねた中で、きっちりその予算を取り切っているという認識でございます。 ◆28番(西條正昭議員) 復興政策部長の答弁は、ちょっと私の質問とはかけ離れております。 それで、財務部長に伺いますが、繰越明許した場合には、国の復興予算で事業ができると思いますけれども、その後の事故繰越ということはどのような手続をして進めていくのかと、そして例えば今話ししたように、全て増額変更とこれまでの工事はなってきていますけれども、その工事を進めていく中で、またいろんなハードルがあって延びた場合とか、金額が増えた場合には、復興庁枠内でやるのか、それとも石巻市が財政が厳しい中の手出しをするのか、どちらなのか伺います。 ◎大塚智也財務部長 まず、繰越しというところでございますが、繰越しの後の事故繰越までは基本的には認められるのかなということで、現在の枠の中で、大きな枠で復興交付金を今取っているというところで聞いておりますので、その中で例えば入札で金額がある程度落ちていたにせよ、多分今の金額のまま繰越しをすると。そうすると、その枠の中での増額変更というのについては、復興交付金の枠の中で、例えば繰越し、あるいは事故繰越といったところも基本的には認められるということで考えております。ただ、それ以上の枠を超えるということになりますと、かなり大きな問題ということになりますので、それは具体的に例えば災害なのか何かという、そういう状況があれば、また別枠だと思いますけれども、今の枠の中で終了させるというのが基本になるということで考えております。 ◆28番(西條正昭議員) なかなか苦しい答弁だと思います。まず、事故繰越は考えないで、被災地や被災者にこれ以上迷惑をかけないように、とにかく令和3年度内で完了していただくことを指摘しておきます。 次に、半島沿岸部の復興事業が進み、地区住民からの手直し工事の要望も各地区からあると思いますが、半島復興事業部を廃止することにより、ちゃんとした対応ができるのか伺います。 ◎村上秀樹半島復興事業部長 お答えをいたします。 事業は、その中の手直し的な、修繕的なものにつきましては、現地を確認の上、あるいは地域の皆様のお話を聞いた上での対応をしていくということになろうかと思います。それで、来年度以降の対応ということになりますけれども、新たな組織にその辺はきちんと引き継いで、漏れのないようにといいますか、そういった形で対応できるようにしてまいりたいと思っております。 ◆28番(西條正昭議員) 半島復興事業部長、現地を十分に確認して、承知しているところもございますので、それはどの部署に行ってもちゃんとした対応をしていただきたいと思います。 次に、大綱第2点目、人口減少対策について伺います。石巻市は、平成17年4月、1市6町が合併し、人口17万630人でスタートしましたが、人口減少が進む中、平成23年3月、東日本大震災により人口は激減しています。人口減少に歯止めが利かず、このままでは消滅の可能性都市に石巻市が入るのではないかと心配しています。市長として、人口減少対策に力を入れていかなければ、県下第2の座も危うくなります。少子化対策、交流人口対策等の施策を伺います。   〔亀山紘市長登壇〕 ◎亀山紘市長 人口減少対策についてお答えいたします。 平成27年12月に策定した石巻市まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、様々な事業に取り組んでまいりました。令和3年度を初年度とする第2次石巻市総合計画では、石巻市まち・ひと・しごと創生総合戦略に掲げる理念を統合した上で一体的に策定することとしており、重点施策として人口戦略を位置づけ、本市に住みたい、住んでよかったと思っていただけるようなまちづくりの実現に向けた取組を推進してまいります。 その中で、少子化対策につきましては、子ども医療費助成事業や子育て情報提供事業など、結婚、妊娠、出産、子育ての各ステージにおいて切れ目のない支援を実施し、女性が働きながら安心して子供を産み育てられる環境を整えるとともに、若い世代の不安の解消に努めてまいります。 また、交流人口対策につきましては、石巻川開き祭り、リボーンアートフェスティバルなどのお祭りや行事、伊達の黒船太鼓、桃生はねこ踊りといった伝統芸能など、本市の魅力を効果的に情報発信するとともに、今年度完成する石巻市南浜津波復興祈念公園やマルホンまきあーとテラスを活用し、様々なイベントを開催することで交流人口及び関係人口の拡大に努めてまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆28番(西條正昭議員) 人口減少対策には、いろんな問題があり、なかなか人口減少に歯止めが利かないのが現状であります。市長の答弁にもありました。石巻市に住んでよかったなと思うまちづくり、また自分の生まれ育ったまちに自信と誇りの持てるまちづくりが重要であると私は思っています。現役世代が定住できる環境づくりも重要であります。SDGs、持続可能な開発目標の視点からも、新しい取組、中長期的に続く事業が必要であります。少子化対策には、多種多様な助成制度も必要であり、子育て世代が安心して生活できるまちづくりを目指すべきであります。 山元町では、定住するための助成制度を多く活用し、人口が増加しています。市としての考えを再度伺います。 ◎岡道夫復興政策部長 西條議員御指摘のとおり、子育て世帯、そちらの定住という部分、それから外に出ない政策、そして外から来ていただく方につきましては、住んでよかったと思えるような石巻市の魅力を理解していただいた上で定住していただく、そういった施策の展開が必要だと考えております。 そういった中で、今回追加議案での提案とはさせていただきましたが、お試し移住のやり方であったり、それから地域の中でそういった外から来る方の地元での受入れ、そういった部分の意識を高めていただくための研修会であるとか、そういった部分も予定をさせていただいております。そして、なお今担当で様々な形で全国的にいろんな政策が打たれておりますが、そういったことを今研究しながら、その次のステップでやるべき中身を今担当で詰めているということで、時期を逃さずそういった政策に取り組んでいく必要があると考えております。 ◆28番(西條正昭議員) 周りの自治体の成功した施策も研究しながら、進めていただきたいと思います。 次に、交流人口の対策でございますが、ただいまの答弁では河北地区、北上地区、河南地区の祭りや行事など、何も触れていませんし、ありませんでしたが、やはり食、遊、学、観、職からつなげられる人が集まりやすい拠点やイベント等の事業も考えてみるべきであると思います。食材王国みやぎの中でも石巻市は農業、漁業をはじめ、新鮮な食材が豊富であり、農水産物の加工品など、いろんな加工品もあります。特に地域ブランドが多くあります。地場産品の販路拡大にもつながりますが、いかがですか、再度伺います。 ◎岡道夫復興政策部長 議員御指摘のとおり、当市につきましては産業バランスが非常に取れていると。そして、水産業、そして農業、そういったところで様々な優れた産品もあると。そういったところをアピールしながら、石巻市の魅力を発信していく必要が大事だなと。また、その取組の一環として、多くの人にその食材なり、そういったところを直接味わっていただく機会の拡充という部分も必要かなと。そういった中で、今般東京駅で行われたアンテナショップとか、そういった様々な場所、機会を捉えながら、そういったアピールをしていく必要があると考えております。 ◆28番(西條正昭議員) 祭りやイベントにより、いろんな販路拡大方法がありますので、きちんとした取組をして、そしてまた政策でもしっかりと対応するというか、計画して進めていただきたいと思います。 次に、大綱第3点目、学力向上対策について伺います。先日の新聞で、塩竈市、多賀城市は、新年度から2学期制を導入する方針を決めましたとの報道がありました。既に仙台市や七ヶ浜町、大衡村など、10市町村が2学期制を導入して成果を現しているようであります。次の3点について伺います。 (1)、本市の学力の現状について。 (2)、2学期制導入について。 (3)、授業時間の確保について伺います。 ◎境直彦教育長 私から、学力向上対策についてお答えいたします。 初めに、本市の学力の現状についてでありますが、今年度の全国学力・学習状況調査が新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止となったことから、昨年度の結果で申し上げますと、小学校6年生、中学校3年生、どちらの学年も国語、算数、数学ともに全国値を下回る結果となっております。小学校の算数については、一昨年に比べ、全国との乖離は小さくなっており、平均正答率で見ると、小学校、中学校ともにあと1問多く正解することで全国値に近い数値となることから、粘り強く課題に取り組む力を身につけるよう、引き続き指導に当たっているところでございます。 本市といたしましては、教員の授業力の向上を図る教員研修を実施することにより、児童・生徒が他者と協働しながら主体的に学びに向かう力を高めていきたいと考えております。 次に、2学期制の導入についてでありますが、2学期制には教育課程が柔軟に編成できることや、子供たち自身も教育活動にじっくり取り組むことができるなどのメリットがある反面、評価の機会が減ることによって、児童・生徒の学習への動機づけが弱まったり、保護者にとってもお子さんの学習状況の把握の機会が十分でなくなったりするなどのデメリットも考えられます。また、2学期制の場合、学期の途中に長期休業が入ることで、学習の継続性やリズムを整えにくいという懸念もあります。 本市といたしましては、学期の間に長期休業がある3学期制のほうが児童・生徒の生活のリズムが整いやすい等の理由により、現段階での2学期制の導入につきましては考えておりません。 次に、授業時間の確保についてでありますが、授業時間の確保については、各学校が学習指導要領の標準授業時数にのっとって、標準時数を上回るよう教育課程を編成しております。2学期制であっても、年間の授業日数は3学期制と変わらないことから、授業時間の確保という点では十分対応できておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆28番(西條正昭議員) コロナ禍により社会状況は一変し、生活も大きくさま変わりしました。2学期制、3学期制、どちらもメリット、デメリットはあります。石巻市では、2学期制の導入は考えていない旨答弁がありました。また、授業時間も十分確保しているということでございます。 それで伺いますが、この石巻市の現状を把握して、石巻市にとってどうしていくことが望ましいかを石巻市学識者、PTA、教育委員会や現場の教員、市民、そして可能なら児童・生徒の意見なども聞いて、しっかり時間をかけて話し合っていくことが大切だと思いますが、十分検討された結果、2学期制導入はしないという答えだったのでしょうか、伺います。 ◎境直彦教育長 お答えいたします。 議員おっしゃるとおり、2学期制の導入を検討するかという場合には、今議員から御提案ありましたとおり、様々な形をもって、検討委員会の設置とかという形でもって検討していかなければならないところだと考えております。実際は、平成17年市町村合併になる前あたりに、全国的にもですが、2学期制の導入ということが一時的な話題になりまして、その頃に2学期制を導入した市町村等もございました。その後、ここ10年、15年の間は、大体そこから増えてもいないという状況で推移してきておるところでございます。 今年度になりましてこのような形になったのは、新型コロナウイルスによって臨時休業の期間がありまして、学校の授業時間の確保をするためにはどのような方法があるのかということと、それから昨年度1学期の授業がほとんどできなかったことにより、評価の期間というものを1学期には見送って、年2回にしたりという特別な措置を取った学校等がございます。そういう意味では、まだまだ先は不透明な新型コロナウイルス感染拡大防止のためには、どのような方法があるのかということで、2学期制に踏み出した市町村があったのではないかと理解しているところでございます。 しかし、石巻市ではまだそのような、議員御指摘のような検討会も立ち上げておらず、逆に現状の中では2学期制も3学期制も議員御指摘の授業時間数の確保、あるいは子供たちの生活様式の様々な中での落ち着いた形で学習に取り組める学校生活を送ることが第一と考えて、現状ではまだそこまで踏み込んでいない状況でございます。 いずれ最終的には、どちらの方向にしろ、検討する上ではそういう組織をちゃんと設けて検討していかなければならないということは議員御指摘のとおりでございますので、御理解をいただきたいと思います。 ◆28番(西條正昭議員) 世の中というか、時代もいろいろさま変わりしてきております。検討するときには、いろんな角度から多くの市民、そして団体の皆さんの御意見を取り入れながら、この石巻市にはどのような方策がいいのか、十分検討していただきたいと思います。 また、学力向上とともに、心身の向上も併せて御指導いただければと思います。また、先生方は非常に学力は優秀です。みんなそれぞれ優秀な高校、大学を出てきておりますが、やはり一人の人間として、人としての道徳も教育長として身につけるよう御指導をいただければなと思っております。 次に、大綱第4点目、北上地区の諸課題について伺います。東日本大震災から10年、亀山市政になってから12年になります。これまで県、市に係る課題を質問してきましたが、その後の状況など、次の6点について伺います。 (1)、大沢橋の架け替えについて。 (2)、各沢川の砂防ダム建設について。 (3)、国道、県道等主要道路の街路灯整備について。 (4)、国道398号、立神長塩谷間S字カーブの整備について。 (5)、急傾斜地崩壊対策事業について。 (6)、住民バス運行についてを伺います。 ◎佐々木貞義北上総合支所長 私から、北上地区の諸課題についてお答えいたします。 初めに、大沢橋の架け替えについてでありますが、県道北上津山線大沢橋の架け替え事業につきましては、計画から相当年数が経過しておりますが、現在も未着手となっております。令和元年10月の台風第19号の際には、河川が氾濫し、周辺地域に大きな被害が発生したところであり、地区住民も早期の整備を望んでおり、本市といたしましても宮城県に対して機会があるごとに要望しているところであります。 なお、県におきましては、令和3年度からの今後10年間における宮城県土木・建築行政推進計画を策定中であり、その中で大沢橋の架け替え整備も検討されると伺っておりますので、早期実現に向けて引き続き県に働きかけてまいります。 次に、各沢川の砂防ダム建設についてでありますが、台風災害等による河川の氾濫や土砂災害の対策として、各沢川に砂防ダムの整備が必要との意見が地域から出されております。砂防事業につきましては、県が事業主体となりますことから、整備箇所の必要性や地域住民の意見を伺いながら、砂防ダムの整備について関係部と連携しながら県に対して働きかけてまいりたいと考えております。 次に、国道、県道等主要道路の街路灯整備についてでありますが、国道398号をはじめ、北上地区の国道、県道の交差点部分の道路照明灯については、設置要望箇所が河川堤防のため、堤防断面に影響がないように配慮する必要があることから、実現には至っていない状況であります。本市といたしましては、今後も地域住民の安全確保のため、県に対し、これまで同様にあらゆる機会を通じて要望を行ってまいりたいと考えております。 次に、国道398号、立神長塩谷間S字カーブの整備についてでありますが、国道398号立神長塩谷間の屈曲区間については、昨年12月にも宮城県知事に対し、改良整備促進に向けた要望活動を実施しております。いまだ事業化には至っておりませんので、早期事業化へ向け、引き続き県に働きかけてまいりたいと考えております。 次に、急傾斜地崩壊対策事業についてでありますが、本事業は急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律に基づき、県が急傾斜地崩壊危険区域に指定の上、整備を行っております。北上地区につきましては、下沢地区において事業が進められておりますので、本地区の早期完成と要望されている崎山地区及び小滝地区の事業化に向けて、今後も引き続き県に要望してまいりたいと考えております。 次に、住民バス運行についてでありますが、平成31年4月から震災前の通常運行に戻し、料金についても適正運賃に向けた改定を行っております。北上地区の住民バスの課題につきましては、乗り継ぎと時間短縮と認識しております。市内への乗り入れにつきましては、現在河北地区の上品の郷にて路線バスへの乗換えによる運行となることから、乗り継ぎ時間の短縮等について協議を行っておりますが、解決には至っておりません。現在本市総合交通戦略の改定に着手しており、その中で種々のデータを分析するとともに課題として位置づけ、北上地区住民バス等運行協議会の意見を聞きながら検討を進めてまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆28番(西條正昭議員) 北上地区諸課題の大沢橋架け替えについての再質問に入ります。 この大沢橋の架け替えについては、県道北上津山線の期成同盟会で毎年要望をしていただいております。この女川地区には、標高532メートルの翁倉山があり、イヌワシの営巣地でもあります。山が深いため、大雨が降ると一気に川の水量が増え、川が濁流となり、流木が橋に引っかかり、氾濫します。令和元年10月13日、一昨年の台風第19号では、約300ミリ以上の大雨が降り、砂防ダムや護岸の決壊で濁流となり、女川地区では床上浸水10件、床下浸水23件、農機具や車の浸水など、大きな被害を受けました。震災の翌日の早朝、県議会議員に現地に来ていただき、北上地区の災害の現場を一回り確認していただきました。そして、早速県へ被害状況を届けていただきました。台風被害の後片づけなど、ある程度落ち着いた後に、宮城県東部土木事務所職員、県議会議員、女川地区の行政委員、市職員、私も含めて現地を調査、確認しています。土木事務所職員にも理解をいただいているところでございます。今年に入ってから、先月の2月18日、宮城県東部土木事務所職員、県議会議員、地元女川地区の行政委員4人、市議会議員2人も同行して要望しています。また、3月2日、県庁に出向き、土木部長に大沢橋架け替えの要望書を県議会議員とともに同行していただき、直接手渡しし、お願いしてきました。県議会開会中のため、時間が取れなく、知事に直接手渡しはできませんでしたが、土木部長にお願いしてきました。事業を確実なものにするために市長に伺いますが、任期中に宮城県東部土木事務所まで同行いただければ幸いと思っていますが、いかがですか、市長。 ◎亀山紘市長 宮城県東部土木事務所に要望活動するということがやはり地域の道路の整備、あるいは橋梁の整備にとっては非常に必要だと思っておりますので、任期中にできるだけ要望活動を続けたいと考えております。 ◆28番(西條正昭議員) 市長にこれまで何度も要望活動をしていただいた県道河北北上線、相野田から牧野巣間の工区、おかげさまで今工事着手されました。その後、継続してまた工事をしていただければなと思っておりますので、やはり市長の要望が我々何回言うよりも大変効果がありますので、ぜひ市長、お忙しい中ではございますが、新年度になっても我々と同行して、市民のために活動していただきたいと思います。 また、この大沢橋の架け替えでございますが、旧北上町時代から橋のたもとの両側、全て用地買収は決まっております。あとは、県で予算をつけてもらって、架けるだけになっております。 それから、この橋を架けるに当たり、また地理的なことや地域性などを把握し、地元の説明などをしながら順次進めるべきと思っています。それで、例えば北上総合支所にもしっかり関わっていただいて、この道路のほかに内側に水路敷がございます。これが女川の舘地区の避難経路として必ず必要なことでございますので、その辺もしっかりと総合支所の中で検討し、建設部ともやり取りしながら、県に必要性を説明する責任もありますが、北上総合支所長、この辺どのように考えているのか伺います。 ◎佐々木貞義北上総合支所長 議員おっしゃいました舘地区の関係につきましては、河川堤防を市道として利用しているために、堤防が越水した際には避難が難しい状況の地区となってございます。議員御指摘の水路等を活用した避難経路の確保の必要性ということもありますので、大沢橋の架け替えと併せまして、河川整備計画を含め、よりよい避難の方法を今後探ってまいりたいと考えてございます。 ◆28番(西條正昭議員) また、この大沢川の護岸、台風第19号で被災されたままトンパックで応急措置をしているところがございます。いまだに工事も着手されていません。地元の人は大変不安がっていますので、宮城県東部土木事務所に出向いて内容を聞き、地元の要望もしっかりと届けて、事業着手するべきと思いますが、その働きかけを北上総合支所長としてどのように考えているのか伺います。 ◎佐々木貞義北上総合支所長 大沢川の護岸の整備につきましては、まだ完成していない部分があります。議員おっしゃるとおり、トンパック等でまだ対応しているところがありますので、その辺地域に出向きまして状況を確認しながら、宮城県東部土木事務所に要望してまいりたいと考えてございます。 ◆28番(西條正昭議員) 次に、(2)の各沢川の砂防ダム建設についての再質問に入ります。 北上地区の大沢川の砂防ダム1か所は、台風第19号の災害で両山側の付け根の部分から跡形もなく決壊し、地元に大きな被害をもたらした大きな原因ともなっております。砂防ダムの建設必要性はかなり前から要望がありました。特に一昨年の台風第19号被害以降は、河北地区でも多くの住民要望があったと思います。現地確認を含め、石巻市全体を早急に取りまとめ、県・国に要望すべきと思いますが、再度伺います。 ◎佐々木貞義北上総合支所長 台風第19号による土砂災害や浸水被害により、砂防ダムや砂防施設の重要性が再認識され、地域でも必要性の声が上がっているところでございます。近年の台風被害などからも砂防施設の重要性を強く認識しておりますので、地域の意見などを踏まえまして整備箇所を早急に取りまとめ、関係部署と連携して県に要望してまいりたいと考えてございます。 ◆28番(西條正昭議員) この大沢川の砂防ダムの決壊、まるっきり根元からなくなった状況は、総合支所でも確認していますし、県の職員も、県議会議員も、我々も確認していますので、あとはお願いすることだけでございます。これは、建設部長も総合支所と連携を取りながら、ぜひ県に当たっていただきたいと思います。 それでは、3番目の国道、県道等主要道路の街路灯整備について伺います。この件についてもこれまで何度もここで質問をしてきました。北上地区まで来る道路は、暗い、怖いという声を多く耳にしますし、お聞きします。要所要所を明るくすることをもって、安心にもつながります。また、交通安全上、防犯上も必要でありますが、みんなが望んでいることでございますので、設置することの可能性があるのか、それとも強く要望して早急に対応できるのか伺います。 ◎佐々木貞義北上総合支所長 照明の必要性につきましては、県にも理解はいただいているところでございます。しかしながら、先ほども申し上げましたが、堤防断面内に照明灯の基礎を入れない構造とする必要があるということで、現在検討していただいているところでございます。 総合支所といたしましては、この県への要望も含め、その他の方策もあるのか考えながら、その辺も含め、今後も県に対しましては強く要望してまいりたいなと思ってございます。
    ◆28番(西條正昭議員) 堤防で難しいのであれば、この道路には月浜第一水門、また月浜第二水門もありますので、その公共物にも設置できないのか、国・県との調整もしていただきたいと思います。 次に、(4)、国道398号、立神長塩谷間のS字カーブの整備についての再質問をいたします。これは、安全確保上、大変重要であります。北上地区の主要道路であり、生活道路でもあります。また、国道398号として秋田県湯沢市まで通る観光や物流の輸送道路としても利用されている必要不可欠な道路であります。今後市としてどのように進めようと考えているのか再度伺います。 ◎佐々木貞義北上総合支所長 北上地区は、この国道、県道が生活面、観光面、輸送路などとしての要の道路と考えてございます。その安全性を向上させることは、地域の利便性の向上はもとより、観光などにも効果が現れると考えておりますので、整備要望内容を丁寧に県に説明しながら、要望してまいりたいと考えております。 ◆28番(西條正昭議員) まず、事業着手を確実なものにするには、いろんな要望の仕方や工夫があると思います。例えば私からの提案ですが、北上町の主要道路の街路灯や国道398号のS字カーブの整備などは、防犯上も交通安全上も必要不可欠であります。これまでの要望とはまた一味違った目的を達成するためには、交通安全協会の関係者、また河北警察署北上駐在所にも同行いただき、なお実りのある要望も必要だと思いますが、再度伺います。 ◎佐々木貞義北上総合支所長 議員からの御提案、ありがとうございます。総合支所といたしましても目的達成となるよう、どのような要望活動をしていくべきか、今後研究しながら進めてまいりたいと思います。 ◆28番(西條正昭議員) 次に、(5)、急傾斜地崩壊対策事業について再質問いたします。 東日本大震災前は、順調に北上地区の工事は進んでいました。現在進めている下沢地区を早期完成することと、また北上地区では、崎山地区と小滝地区の2か所だけでございますので、危険区域に指定することが先決であると思いますが、伺います。 ◎佐々木貞義北上総合支所長 下沢地区につきましては、早期に完成していただけるよう要望してまいりますとともに、崎山地区、小滝地区につきましては危険区域に指定されるよう、そして事業化されるよう、強く要望してまいりたいと考えてございます。 ◆28番(西條正昭議員) 次に、住民バスの運行について再質問でございます。 令和2年第1回定例会において、自分が身をもって体験したことを議場でお話をしました。片道3時間、乗り継ぎ時間等は協議しているが、解決しないとは、何がどのように悪いのか、ハードルは何なのか、1年過ぎても解決しないのはどういうことなのか。私の質問に対して、市では重きを置いていない。これは私一人の問題でなく、地域の要望でございます。あなたたちは、地方は何でもいいのだ、少しは我慢しろと思ってはいませんか。マスコミでも、片道3時間という大きな活字で取り上げられました。いかがですか。 ◎岡道夫復興政策部長 公共交通ということで、私から答弁させていただきます。 今御指摘いただきましたとおり、この乗り継ぎの時間という部分につきましては大きな課題だということで、それに取り組むためにバス事業者と話をさせていただきました。ただ、その中で様々な課題、具体的にはつなぎとなる鉄道との接続、そういった部分も含め、それから住民バスと連絡調整の在り方、そういった部分でいろいろお話をさせていただきましたが、なかなか解決に至らなかったということで、それは本当に申し訳なく思っております。 その対応につきましては、今新しい交通戦略という中では、地域に入り込んだ中で、その地域課題を具体に洗い出しながら対応していきたいと思っております。 ◆28番(西條正昭議員) それでは最後に、市長に就任されてから間もなく12年になります。そのうち10年は、東日本大震災というとてつもない災害で被災した最大の被災地、石巻市のトップとして、先頭に立って復旧、復興に尽力されたこと、心から敬意を表します。様々な批判や激務などから、重圧もあり、心労もあったかと思います。市長は常に復興完結が私に託された最大の使命であると身を引き締め、揺るぎない信念の下、昼夜を問わず職務を全うされました。特に約1兆2,273億円という膨大な復興予算を執行した中で、何一つ変なうわさが立つわけでなく、クリーンな政治は長く評価されると思います。おかげさまで復興事業も、多少遅れているところもありますが、完結の道筋がつきました。大変御苦労さまでした。市長の任期も残すところあと2か月です。勇退後は、残された人生、最大の被災地の市長として、誰もが経験したことのない…… ○副議長(遠藤宏昭議員) 時間が経過しました。 以上で28番西條正昭議員の質問を終わります。ここで換気のため暫時休憩いたします。   午後2時21分休憩                                             午後2時35分開議 ○副議長(遠藤宏昭議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。29番後藤兼位議員の質問を許します。29番。   〔29番後藤兼位議員登壇〕 ◆29番(後藤兼位議員) それでは、一般質問を行いたいと思います。 復旧・復興加速の課題と行財政運営について伺うものであります。東日本大震災から10年が経過した今日、復興事業の進捗状況と新型コロナウイルス対策について伺うものであります。 1点目として、新型コロナウイルスワクチンの接種のスケジュールと課題について伺うものであります。 2点目として、復興公営住宅の家賃の現状と課題について伺います。   〔亀山紘市長登壇〕 ◎亀山紘市長 後藤議員の御質問にお答えいたします。 復旧・復興加速の課題と行財政運営についてお答えいたします。新型コロナウイルスワクチン接種のスケジュールと課題についてでありますが、スケジュールにつきましては本市に勤務する医療従事者の優先接種が本年3月12日から開始され、65歳以上の高齢者の接種が4月以降に開始の見込みとなっており、4月中旬を目安に高齢者分の接種券及び予診票を発送する予定としております。 なお、高齢者施設等の従事者につきましても、クラスター防止の観点から、高齢者施設入所者と同時期の接種について検討しております。 高齢者以外の方々のスケジュールにつきましては、基礎疾患を有する方、60歳から64歳の方、これら以外の方の順に開始する予定となっております。 次に、ワクチン接種の課題についてでありますが、医療従事者をはじめ、接種会場の運営に関わる方々の確保が課題として挙げられます。現在各関係団体と調整中であり、接種開始までに体制の整備に努めてまいりたいと考えております。 ◎伊勢崎誠一建設部長 私から、復興公営住宅の家賃の現状と課題についてお答えいたします。 復興公営住宅の家賃の現状につきましては、被災者として入居された政令月収8万円以下の世帯の家賃につきましては、入居する住宅の管理開始後10年間は家賃の特別低減を行い、その後10年間で段階的に本来家賃に近づける制度となっており、収入超過世帯につきましても管理開始後8年間は割増し家賃分を除いた家賃とし、その後最長9年間で段階的に近傍同種の家賃に近づける制度となっております。 また、課題につきましては、滞納者対策が課題となっておりますが、令和3年度は宮城県住宅供給公社における滞納整理班の増員を図り、対応してまいりたいと考えております。 ◆29番(後藤兼位議員) それでは、再質問を行いたいと思います。 新型コロナウイルスワクチンでございますけれども、医療従事者の優先接種が3月12日から石巻市立病院でも始まったということなのですが、この状況について、この見通しについて、これについて御説明をいただきたいと思います。 ◎大内重義病院局事務部長 お答えいたします。 3月12日から石巻市立病院の職員について優先接種を開始してございます。この優先接種は、3月23日までの間の7日間で現在行う予定としてございまして、先週の金曜日、12日には66人に接種が終了してございます。1回目の接種が終了してございます。今回その対象者は330人ほどとなってございまして、石巻市立病院の職員のほかに、院内で仕事をしていただいている派遣職員等も含むというものでございまして、ささえあいセンターで行ってございます。本日も1時半から、42人に接種する予定でございます。その後、2回目につきましては3週間後ということで、4月2日から13日までの間で接種2回目をする予定でございます。 そのほかに、石巻市立病院といたしましては、近隣の医療従事者にも接種をするということで、石巻市立病院と合わせまして約850人の医療従事者に接種する予定としてございます。ただ、この近隣の医療従事者等につきましては、ワクチンの入手次第ということもございますので、ワクチンが入るとともに、その割り振りをしたいと考えてございます。 ◆29番(後藤兼位議員) 今後このワクチンの供給予定について、なかなか国とも見通しがつかない部分があるかと思いますが、石巻地区においてこのワクチンの供給予定について、改めて御説明いただきたいと思います。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 まず、医療従事者が終わりますと高齢者になるのですが、高齢者に係ります新型コロナウイルスワクチンの宮城県への配分予定でございますが、現状では来月、4月5日の週に2箱、これは仙台市に1箱、それから石巻市に1箱が供給される予定となっております。4月12日の週と19日の週、それぞれ10箱配分予定でございますが、こちらは仙台市、そして本市以外の自治体に供給される予定となっております。4月26日の週には、本市に1箱供給されるほか、県内全ての市町村に最低1箱が配分予定となっておりまして、6月末には全国の高齢者の2回接種分が配分になるという見込みとなっております。 ◆29番(後藤兼位議員) 例えば4月5日1箱入るという、この1箱は何人分の接種容量になるのでしょうか。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 今のところ、ファイザー社のワクチンが来る予定でございまして、195バイアル、注射器が5回打てるか、6回打てるか、今のところ6回という情報なのですけれども、そうしますと6掛ける195になりますので、大体1,000人分ぐらいが来るのではないかと想定しております。 ◆29番(後藤兼位議員) なかなか数字的にかなり厳しい状況もあるかなと思うのですけれども、接種する場合、接種業務委託料、これについてはいかがなのでしょうか。今後例えば集団接種、あるいは個別接種等もあると思いますけれども、ここら辺の接種の業務委託料の金額は幾らになるのか、これについて御説明いただきたいと思います。 ◎守屋克浩健康部長 接種業務の委託料ということでございますが、個別で接種をしていただいた場合につきまして、手技料といたしまして、国では全国統一単価ということで、税抜きで2,070円と示されております。 ◆29番(後藤兼位議員) 医療従事者、お医者さんとか医療スタッフに応援をしていただきながら集団接種するかと思うのですが、そこら辺の報酬単価、この辺についてはどのようになっていますか。 ◎守屋克浩健康部長 報酬単価については、きちんとしたところはまだ検討中というところでございますが、現在地域外来・検査センターを、場所は非公表ですが、運営しておりまして、それを参考にした中で、2市1町で同額で調整をしていきたいと。1時間当たり、医師ですと、地域外来・検査センターですと1万5,100円だとか、それから看護師、薬剤師等については5,520円ということで、これも国の補助金の単価を使っている内容なのでございますが、今後このような単価の設定については、地域のバランス等を図りながら検討してまいりたいと考えております。 ◆29番(後藤兼位議員) 石巻市は集団接種が基本だと思うのですけれども、個別接種も含めて併用しながらやるのか、どっちに重きを置いてやるのか、これについて御説明いただきたいと思います。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 現在の予定といたしましては、月曜から金曜の間の集団接種については石巻赤十字病院と石巻市立病院で、石巻赤十字病院の場合は夜間急患センターを活用して、それから石巻市立病院の場合はささえあいセンターを活用して集団接種、それから今まだ各医師会と協議中ですが、もし個別接種ができる場合には、高齢者の方々というのはやはりかかりつけのお医者さんのところで接種を希望する方が多いのではないかということで、これについては今医師会と検討中でございます。それから、各総合支所地区の公共施設を利用した集団接種につきましても、各医師会からお医者様たちに来ていただけるならばということで、今まだ決まっていませんが、そちらの方向、できればということで調整をしている最中でございます。 ◆29番(後藤兼位議員) ワクチンの供給、国の流れとか、都道府県の対応とか含めますと、やっぱりその体制がきちっと整っている地域には、ある程度ワクチンも国から県に来て、県から各自治体に来る場合、体制がきちっと整っているほうに来るというのが一つの今の流れのようです。ですから、いろいろ医師会との協力の中で詰めてはいると思うのですけれども、石巻市は集団接種をするにしても、あるいは個別接種も一般の医療機関、クリニックとか開業医の先生たちに協力をもらって、ふだんかかりつけのところでワクチン接種するというのが効率的な運営だと思うのですが、これについてもっと明確に話を詰めていかなければならない段階だと思いますが、どこまで詰まっているのでしょうか。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 先ほど私が申し上げました基本的なところについては、各医師会の先生方も承知していただいているのでございますが、時間だとか、それから医師を派遣するのか、それとも看護師も帯同していただけるのか、その辺のところの詳細について、あしたの夜もまた会議するのですが、毎週のように調整をさせていただいているというところでございます。 ◆29番(後藤兼位議員) 私は、やっぱり個別接種、開業医の先生にきちっと協力をもらうことによって、ふだんかかりつけの先生のところで安心して接種を図るほうが合理的だと思うのです。市民も安心して受けられると思うのです。 そういう意味では、この交渉の中で、個別接種を実施する場合、医療機関への補助金等の支援というのが私は必要だと思うのです。例えば場所を借りる、スタッフも借りるという状況であれば、さっきの1時間当たり1万5,100円と、あるいは看護師、薬剤師5,520円というのがありましたけれども、1本2,070円で打つというような状況なのですけれども、そのほかに個別の接種を効率的に運営するためには、協力をもらう開業医の先生たちに対して、やはり医療機関への補助金等の支援というのが私は重要なポイントで、それを含めてきちっと交渉すべきだと思いますが、これについていかがでしょうか。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 議員御指摘のとおり、地域外来・検査センターをする際にもそのようなことがございまして、いろいろと検討させていただきましたが、ワクチンの個別接種を実施する医療機関につきましては、接種体制の確保ですとか、接種実施に関する費用ですとか、それから副反応に関する対応についての費用など、国の補助金の対象にもなり得ると考えておりますので、国が統一単価を示しているところもありますが、その辺も踏まえまして、それから近隣の2市1町同一でいきましょうという保健所とのいろいろなこれまでの話合いの経過もございますので、地域の動向等も勘案しながら検討していきたいと考えております。 ◆29番(後藤兼位議員) 亀山市長、今の議論なのですけれども、やっぱり各医師会、そして開業医の先生方に協力をもらいながら、個別接種を協力してやると。石巻市医師会と桃生郡医師会とか、石巻市は2つにまたがる部分もあるのですけれども、近隣の例えば東松島市、女川町も含めて、首長として医師会に対して個別接種なりの効率的な接種の運営、これも報酬も含めて、補助金も含めて、やはり今の段階からきちっと対応すべきだと私は思うのですが、これについて市長の考えを伺っておきたいと思います。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 今保健所の指導をいただきながら、医師会の協力をいただくということで準備が進められておりますけれども、2市1町としては医師会、あるいは桃生郡医師会の協力をいただくにしても、やはり統一した見解を持って、首長としても医師会にお願いをしながら、体制を整えていきたいと考えております。 ◆29番(後藤兼位議員) 私は、その体制、協力をもらう体制、それなりの報酬、補助金をきちっと出す、これがやはり今後の効率的な接種運営について大きなポイントだと思います。これについては、鋭意近隣首長とも協力をしながら、保健所はあくまでも県の単位です。そして、実際接種する云々というのは各市町村です。その市町村がきちっと体制取っていなければ、国・県からワクチンは来ないのです。ですから、最後は石巻市の責任になるのです、ワクチンの接種の早期実現というのは。県でも何でもないのです。やっぱり石巻市なのです。ですから、そこら辺の体制をきちっと整えていただきたいということを指摘しておきたいと思います。 このワクチン接種の対象者数でございますけれども、65歳以上云々とか、いろいろ区分けありますけれども、この対象人数について御説明をいただきたいと思います。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 令和2年12月末現在の人口に基づいてうちで算出した内容についてお答えいたしますと、対象者の総数は12万4,876人となりました。そのうち、65歳以上の高齢者が4万7,030人、国からは総人口の3%と医療従事者の場合示されておりまして、それに基づきますと医療従事者等が4,225人、基礎疾患を有する者が総人口の4.9%という係数を国から示されておりますので、それに基づきますと基礎疾患を有する者は6,900人、同様に総人口の1.5%と示されている高齢者施設等の従事者、これは2,112人とうちでは積算しております。 ◆29番(後藤兼位議員) その人数を効率的に接種する、そして接種することが地域経済も動き出すというのは一つの重要な問題だと思います。早急に体制を整えていただきたいと思います。 それで、新型コロナウイルスワクチンの接種の部分でございますけれども、クーポン券を発行します。これは、3月中旬と示されて、高齢者向けの接種クーポン券を発送するということですが、さっきの答弁では4月中旬を目安とするようでございます。これもやっぱりこのワクチンの供給の遅れ等もあって、こういう形になったと思うのですが、この発送について御説明いただきたいと思います。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 高齢者向けのクーポン券、接種券の発送でございますが、先ほども申し上げましたとおり、議員にも御指摘いただきましたが、国では3月中旬を予定しておりましたが、ファイザーのワクチンの日本への供給量が思うとおりにいかなかったということで、国からは3月中旬から、先ほど申し上げましたように、4月になってからということになりまして、4月中のワクチン供給量が、供給はされても、さらに今度はちょっと少ないということもございまして、接種券、クーポン券の発送でございますが、4月の中旬に予定をしております。 ◆29番(後藤兼位議員) そのクーポン券なのですけれども、その中に新型コロナウイルスワクチン接種の予診票というのが添付されます。そうしますと、そこを見ていると、例えば現在何かの病気にかかって治療を受けていますかという項目があります。そして、その病気を診てもらっているお医者さんに今日の予防接種は受けてよいと言われましたかという回答を求めているのです。ですから、これは集団接種するとなると、現場でかなり混乱するパターンだと私は推測するのです。ですから、そういう意味でも個別接種であれば、各医療機関、クリニックとか、開業医の先生たちに協力いただければ、ふだん診療していただいていますので、こういう項目についてはそこで機敏に対応できると私は思うのです。そういう意味でも、この予診票を年配の方々が自宅で書いて、それを集団接種へ持っていって、さらにそこでまたいろいろチェックすると。これは、時間的にもロスかかるし、集団接種云々の効率性としては、私はかなり悪いと思います。この意味でも、やはり今の接種の状況、こういう予診票を見ましても、個別接種を先行しながら、よく練馬方式なんて言われていますけれども、そういう形の推進を私は図るべきだと思いますが、改めて健康部長の見解を伺っておきたいと思います。 ◎守屋克浩健康部長 国から、接種券を早めに用意して発送する準備をしなさいということもありまして、クーポン券に当初は予診票を一緒に同封できないということも想定されまして、例えば報道にもありましたけれども、仙台市では同封ができないので、何らかの別の方法を考えるということも報道されておりました。うちは、何とか予診票をクーポン券と一緒に同封して送れるようにはなりましたが、それにいたしましても今議員御指摘のとおり、高齢者の方々は、私個人的には同様に個別接種でかかりつけのお医者さんに診ていただきたいと、人間ですから、そう思うと思いますので、あした以降また医師会の先生方とお話ありますけれども、何とか個別接種もきちんと石巻市として集団接種同様に対応していけるように調整を図っていきたいと思います。 ◆29番(後藤兼位議員) 今回のワクチン、石巻市には米国のファイザー製のワクチン、これは零下75度まで冷やしておく、超低温での管理が求められております。接種会場に円滑に届けられるのか、これが大きな問題です。そして、実際使う場合、解凍しなければならないのです。解凍して使うという状況もありますので、ここら辺の課題についてはどのように対応されているのか、これについて御説明をいただきたいと思います。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 ファイザー製のワクチンは、まず先ほど議員御指摘のとおり、零下75度前後の超低温冷凍庫での保管管理が求められます。超低温冷凍庫で保管しても、国から示されているマニュアルを見ますと、2か月程度ということでございます。本市といたしましては、まず超低温冷凍庫が9台供給されるわけですが、それを石巻赤十字病院をはじめとする7つの医療機関に先ほど申し上げた9台を配置する予定としております。冷凍庫が配置された医療機関から接種会場まで、公共施設だったり、さっき申し上げました個別接種のクリニックだったりに配送することになりますが、配送につきましては専門の運送事業者等に依頼しまして、とにかく振動に注意しながら、原則3時間以内に届けるということを想定しております。次々といろいろな情報が出てきておりまして、前は冷蔵で輸送ということを国から示されておりましたが、つい最近冷凍で輸送したほうがより品質管理ができるのだということで、その辺につきましても今後ちょっと研究していきたいと思っております。 ◆29番(後藤兼位議員) このワクチン、超低温冷凍庫の配備、石巻赤十字病院、そして石巻市立病院、齋藤病院、そして石巻ロイヤル病院、石巻市立牡鹿病院、石巻健育会病院、こだまホスピタルというような形になると思いますが、その管理運営については、前にも問題になったかと思いますが、要は温度管理、それで27度まで上がって使えなくなったという事例がありました。そういう意味では、その管理運営について、やはりきちっとしていかなければならないのかなと。その辺は、健康部として石巻市がこの冷凍庫を配置している病院に対して指導していくのか、それについてはいかがでしょうか。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 超低温冷凍庫の適切な維持管理につきましては、病院も、例えば石巻赤十字病院だとか、それから石巻市立病院については、既に新型コロナウイルス感染症がこういうふうに蔓延する前から、別の対応ということでの超低温冷蔵庫を個別に持っておりますので、扱い方については熟知されていると思いますが、ほかの病院については初めて置く病院もございますので、うちといたしましても国とか県のマニュアル等を参考にしながら、適切な管理をしていただけるように、市でもお願いしていきたいと思っております。 ◆29番(後藤兼位議員) ここら辺の指導というか、やっぱりリーダーシップを取って、健康部、石巻市としてやっていくべきだと私は思います。 それから、国から1回目の接種、そして中20日置いて2回目の接種ですよね、ファイザー製だと。そうすると、ワクチンの供給スケジュールというのは大丈夫なのか。そして、2回目接種する場合、1回目受けた方に2回目の案内、20日後でございますので、ここら辺の体制というのはどのようになっているのでしょうか。 ◎守屋克浩健康部長 2回目の接種の案内ということでございますが、クーポン券がありまして、1回目の接種をしますと、そのクーポン券がないと接種できないようになっているのですけれども、ワクチンに添付されているシールがあるのですけれども、そのシールをクーポン券の1回目のところに貼付します。20日、21日以降になったらば、また電話予約の上、接種をしてくださいとうちで御案内することになると思うのですが、それからコールセンター等に予約を入れてもらうことになりますけれども、そのときに必ずまたクーポン券を持参してくださいと御案内を申し上げて、2回目の接種が終わった後にワクチンの本体からシールを取り出して接種券に貼付して、2回目が終了したと、必ずきちんと同じ方が同じワクチンで2回接種したと、クーポン券を見れば分かるようになります。そういう管理の仕方をすると。 それから、予約システムを立ち上げることにしていまして、その予約システムにも随時入力をする予定としております。 ◆29番(後藤兼位議員) コールセンター、そして予約しなければならないということですよね、2回目受けるにしても。ここら辺が、やっぱりちょっと年配の人たちからすれば、案内が来るのだろうとか、あるいは今言うように1回目やればシール貼るところがあります。ところが、次のはいつなのだという部分がきちんとしないと、コールセンターにそれから連絡して、いつ予約云々というのはなかなか難しいというか、混乱するのが予想されると思います。そこら辺については、今後やっぱり工夫が必要だと思います。それでないと、せっかくワクチンが供給されてきて数がそろっているのに、今度はなかなか受ける人が少ないとか、本来はその数はそろっているのだけれども、なかなか今度20日過ぎても来ないとか、そういう混乱があると思うのです。もう少しそこら辺についての工夫は、やっぱり当局として必要なのではないでしょうか。これについて御説明いただきたい。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 ワクチンにつきましては、当初は予定どおり供給されるものとして、予定どおりに来るということを想定して考えておりましたが、4月については先ほど言ったように、石巻市については2箱しか来ないと。ただ、議員がおっしゃるように、5月以降に順調に供給される、6月になれば本当に順調に供給されるということになりますから、1回目の接種はもちろん、2回目の接種につきましてもきちんと、それも高齢者の方なので、新聞とか、それからできれば全戸配布の周知文だとか、とにかくホームページとか、そういうものではなくて、高齢者の方に見合った周知の仕方、文書での周知とか、それから新聞での周知だとか、それからラジオ石巻を使った周知だとか、そういう高齢者の方々に見合った周知の仕方で、なるべく2回目の接種もきちんと受けていただけるように配慮してまいりたいと考えております。 ◆29番(後藤兼位議員) 今これはファイザーのことを前提にしているのですけれども、今度供給がモデルナとかアストラゼネカ、これが入ってくることになると、1回目から2回目の接種は28日後になるのです、モデルナもアストラゼネカも。そこら辺が混乱してくる可能性もあると思うのです。ですから、2回目受けるこの日程というか、次回受ける部分をきちんと明確に意識づけて、2回をきちっと受けてもらうという、コールセンターを設置したからいいとか云々だけでは、なかなか効率的にやるというのは、私はちょっと懸念します。これについて、今後鋭意協議していただきたいと思います。これは、石巻市方式、新しい方式つくるくらいの気合でいかないと、なかなかこれは難しいと思います。全国のいろんな事例も含めて参考にして、これは対応していただきたいと思います。 そして、この接種会場の数と会場運営の具体的な方法について、健康部の考えを伺っておきたいと思います。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 接種会場の数と会場の運営の具体的な方法ということで、新型コロナウイルスワクチンの集団接種の会場は、先ほど申し上げましたが、石巻赤十字病院のほか、石巻市立病院の場合はささえあいセンターで実施するという予定にしております。 なお、このほかにも地元の医師会などの協力を得まして、先ほども申し上げましたが、総合支所管内での公共施設等での集団接種についてもただいま検討しているところでございます。 会場の運営につきましては、とにかく新型コロナウイルス感染症対策をきっちりと講じた中で、医療従事者、さらには事務従事者等の配置、それからパーティションなどの必要物品の準備も含め検討いたしまして、模擬訓練を実施するなどして、具体的に運営について整理してまいりたいと考えております。 ◆29番(後藤兼位議員) それで、健康部長、実際このワクチン接種なのですけれども、この接種開始時期、高齢者はいつから、そして基礎疾患を有する者の接種時期、そして一般の方々の接種開始、これについてはどのようになりますか。このスケジュールについて御説明をいただきたいと思います。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 4月以降ワクチンの供給が開始されるわけでございますけれども、最初は高齢者用として、本当に非常に少ない供給量になる見込みと、つい最近分かったことでございますが、そのように言われております。クラスターの防止の観点から、それだけ供給量が少ないのであれば、最近医師会の先生方や石巻赤十字病院の先生方、石巻市立病院の先生方も含めた会議の中で、やはりクラスター防止等の観点からいえば、大規模な高齢者の介護施設、そういうところを施設の従事者も含めて優先して、少ないワクチンでありますから、そちらのほうを優先して接種するということで、今はそちらの方向で検討しているところでございます。 なお、一般の高齢者に対する接種につきましては、5月頃から、国では6月には供給量がきちんと整ってということですから、なるべく6月までに終わらせるということであれば、今度は高齢者以外の方々については、基本的には7月以降になるのではないかなと。ワクチンの供給量にもよりますが、今の国からの情報から、一般の方は7月以降になるのではないかなと考えております。 ◆29番(後藤兼位議員) だから、それにしても、高齢者の一番のスタートですよね、接種のスタートをきちっと切るということ。それが混乱してくると、一般の方々は今7月というと、かなりずれていくという状況も懸念されます。これについての体制をきちっとしていただきたいと思います。 それで、旧町とか、なかなか開業医の先生もいないと。そして、集団接種もやると。そうしますと、やはり送迎の問題とかあります。この辺については、石巻市としてはそこら辺は考えているのでしょうか。これについて御説明をいただきたいと思います。 ◎守屋克浩健康部長 集団接種会場まで遠方だということでの送迎についても今検討してございますし、それからなかなか自宅から出ることができなくて、送迎されても行くことができないということにつきましては、訪問看護ステーションの看護師、それから訪問診療をしている先生方に訪問で接種するという方策も検討していかなくてはならないなということで、今調整中でございます。 ◆29番(後藤兼位議員) 優先接種対象に訪問介護従事者が加わっていません。これを私は加えるべきだと思うのですが、これについて健康部長の見解を伺いたいと思います。 ◎守屋克浩健康部長 お答えいたします。 訪問介護、ヘルパーにワクチン接種ということでございますが、今国から示されておりますのは、先ほども申し上げましたが、大規模な入所の高齢者施設の方々については、入所者に接種をする場合に、同時に施設の従事者についても併せて接種してもいいよという方向性を示されておりますが、訪問の場合、訪問介護の居宅サービス事業者といいますが、その方々、そこに勤めているヘルパーとかの従事者の方々につきましては、在宅の要介護者の方々が新型コロナウイルスに感染してしまった場合、その場合に東京都のように蔓延していると、なかなかすぐに入院というのは厳しいところがあって、石巻市の場合はすぐに入院できると思いますけれども、入院治療となるのが基本なのですが、やむなく自宅療養となった場合に限りまして、市町村の判断で在宅の介護サービスを提供する従事者に優先的に接種してもいいですよという見解が国からも示されておりますので、石巻市としても国の指針に基づいて適切に在宅の介護サービスの従事者に対応してまいりたいと考えております。 ◆29番(後藤兼位議員) そういう医療関係者、広く私は優先的に接種すべきだと思うのです。それでなければ、ウイルス感染のリスクもその従事者もあるわけですので、やっぱり方向性としては石巻市は積極的に対応していただきたいということを指摘しておきたいと思います。 次に、復興住宅の家賃の問題ですけれども、復興公営住宅入居者の家賃の最低額と最高額、これはどのようになっているでしょうか。 ◎伊勢崎誠一建設部長 お答えいたします。 家賃については、同一住宅でも間取りですとか、入居者の収入で金額が異なります。現在入居している復興住宅で最低家賃は、幾つかあるのですが、三ツ股第三住宅で1DKで4,000円、逆に最高家賃となっているのは新西前沼第一復興住宅、これは4LDKになりますが、8万6,000円となっております。 ◆29番(後藤兼位議員) 家賃については、やっぱり法定の部分がありますので、こういう最高額、最低額という形に、いろいろばらつきが出てくると思います。それで、現在の減免家賃と通常の家賃との金額の比較というのはどのようになっているでしょうか。 ◎伊勢崎誠一建設部長 お答えいたします。 被災した方で政令月収が8万円以下の方には、特別家賃低減がなされております。その8万円の政令月収をさらに4段階に分けまして、収入分位でいいますとⅠ―1からⅠ―4というようなことになります。収入分位Ⅰ―1というのは、これは収入がゼロになりますが、この方ですと先ほどの最低家賃4,000円で、通常家賃は1万3,200円となります。8万円の方、収入分位がⅠ―4になりますが、現在軽減がされて1万2,900円となっていますが、これが通常であれば1万3,700円という状況です。 ◆29番(後藤兼位議員) この家賃の上昇傾向、そして減免終了にかなり被災者の方は不安を持っているのですが、これについて現状はどのようになっているのか、これについて御説明いただきたいと思いますけれども。 ◎伊勢崎誠一建設部長 お答えいたします。 ただいま答弁しました政令月収8万円以下の方が入居住宅の管理開始後10年間家賃の減額がされて、その後10年間を段階的に上げていくということで、21年目で通常家賃になるということでございます。早い方ですと、令和4年から段階的に上がっていく方がいらっしゃるという状況です。こういった方々に関しては、入居する前にもお話はしていますが、また事前に周知したいと考えております。 ◆29番(後藤兼位議員) 石巻市の災害公営住宅の家賃の低廉化事業、これについての現状について伺いたいと思います。 ◎伊勢崎誠一建設部長 お答えいたします。 低廉化事業につきましては、管理開始から20年間入居する世帯の家賃と近傍同種家賃、これは同じものを民間が貸した場合ということなのですが、その差額の一部について国から補助をもらっているということでございます。 なお、その補助、国からいただいた補助は、今後の維持管理費ですとか大規模改修、解体、そういったものに充てられるというものでございます。 ◆29番(後藤兼位議員) それで、低減化、低廉化によって、今の石巻市の基金の残高並びに使途について、改めて御説明いただきたいと思います。 ◎伊勢崎誠一建設部長 お答えいたします。 今年の5月の見込みになりますが、基金残高は188億2,000万円ほどと見込まれます。これは、先ほども答弁しましたが、大規模改修、建設費、それから解体費、維持管理費、あとそれから本市独自で今家賃低減事務をやっていますけれども、そういったものの財源に充てられます。 ◆29番(後藤兼位議員) 復興公営住宅の被災者の孤立化防止でございますけれども、かなり問題になっておりますけれども、そのための見守りが大切だと思いますが、その取組状況について福祉部長に伺いたいと思います。 ◎津田淳一福祉部長 お答えをいたします。 見守りにつきましては、現在地域生活支援員11名を配置しまして、それぞれの入居者の状況把握、それから訪問、声かけということをさせていただいておりますし、高齢者の独り暮らし、それから高齢者のみ世帯につきましては、訪問の頻度を上げて見守りを強化しているという状況にございます。 それから、単なる見守りだけではなくて、入居者の中には健康面とか生活課題というものを抱えた方がいらっしゃいますので、そういった方につきましては社会福祉士などの専門職が訪問させていただいて、支援をしているという状況にございます。 ◆29番(後藤兼位議員) こういう復興公営住宅のいろんな諸問題があるかと思いますが、これは鋭意解決していっていただきたいと思います。 亀山市長、市長を勇退されるということでございますけれども、これまで亀山市長の政策として、私は評価できるものという分はいっぱいあるのですけれども、その中でも就任当時、子ども医療費、乳幼児医療費、市長就任当初、平成21年度には小学校就学前の通院、入院だったのが、平成28年度においては中学校3年生まで拡大、県はこの時点で通院は3歳未満、所得制限あり、入院は小学校就学前の所得制限ありの状態でございました。そういう意味では、かなり評価できる部分と、そしてまた石巻市立病院については移転再建、そして被災者住宅再建補助事業については石巻市は445億円という部分もございましたし、雨水排水事業等が結構ありました。そういう意味では、かなり評価されると思います。 そして、これまで市長を支えてきたのは、やはりスタッフであると思うのです。多くの方々、退職された方々もスタッフおりますし、今後退職される方もいると思います。そういう意味では、スタッフに恵まれながら市政運営されたと思います。韓非子に君はばち、臣は太鼓とあります。例えて言えば、主君は太鼓のばちで臣は太鼓であると、ばちと太鼓がうまく合ってよい音を出す。主君と臣下が相和すれば初めて事をなすという故事でございます。そういう意味では、市長、いろいろスタッフに恵まれながらこの運営をされたと思いますが、最後に亀山市長のこれまでの市政を振り返った見解、所見を伺っておきたいと思います。 ◎亀山紘市長 これまで震災からの復旧、復興が着実に歩みを進めることができましたのは、今議員御指摘のように、優秀なスタッフに震災から本当に昼夜を分かたず頑張っていただいたおかげだと思っております。私は、どちらかというと国にとにかく予算、財源の確保に飛び回っておりましたけれども、本当に職員の皆さんに頑張っていただいたおかげで、今の復旧、復興の状況があると思っております。本当に感謝をしたいと思っております。 ○副議長(遠藤宏昭議員) 以上で29番後藤兼位議員の質問を終わります。 △延会 ○副議長(遠藤宏昭議員) この際、お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(遠藤宏昭議員) 御異議なしと認め、さよう決しました。明日本会議を再開いたします。本日はこれにて延会いたします。   午後3時27分延会...