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03月25日-一般質問-10号

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  1. 石巻市議会 2013-03-25
    03月25日-一般質問-10号


    取得元: 石巻市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-20
    平成25年 第1回 定例会  平成25年石巻市議会第1回定例会会議録(第10号)                                           議事日程第10号  平成25年3月25日(月曜日)午前10時開議 第1 会議録署名議員の指名                             第2 一般質問                                   散 会                                          本日の会議に付した事件 議事日程のとおり                                                                           出席議員(30名)   1番  阿  部  久  一  議員    2番  丹  野     清  議員   3番  阿  部  純  孝  議員    4番  黒  須  光  男  議員   6番  髙  橋  左  文  議員    7番  山  口  荘 一 郎  議員   8番  大  森  秀  一  議員   10番  水  澤  冨 士 江  議員  11番  阿  部  欽 一 郎  議員   12番  安  倍  太  郎  議員  13番  遠  藤  宏  昭  議員   14番  千  田  直  人  議員  15番  櫻  田  誠  子  議員   16番  渡  辺  拓  朗  議員  17番  千  葉  眞  良  議員   18番  阿  部  正  敏  議員  19番  青  山  久  栄  議員   20番  阿  部  和  芳  議員  21番  西  條  正  昭  議員   22番  庄  司  慈  明  議員  23番  石  森  市  雄  議員   25番  森  山  行  輝  議員  26番  長  倉  利  一  議員   27番  伊  藤  啓  二  議員  28番  堀  川  禎  則  議員   30番  阿  部  政  昭  議員  31番  髙  橋  栄  一  議員   32番  後  藤  兼  位  議員  33番  髙  橋  誠  志  議員   34番  阿  部  仁  州  議員欠席議員(なし)欠  員(4名)                                          説明のため出席した者  亀 山   紘  市     長        北 村 悦 朗  副  市  長  笹 野   健  副  市  長        阿 部 盛 男  教 育 委 員 会                                   委  員  長  境   直 彦  教  育  長        伊 勢 秀 雄  病 院 局 長                                   兼 病 院 局                                   石巻市立病院長  柳 田 正 人  総 務 部 長        阿 部 明 夫  企 画 部 長  星   雅 俊  震 災 復興部長        堀 井   栄  河北総合支所長  相 澤 清 也  雄勝総合支所長        伊 藤   亮  河南総合支所長  石 川 文 彦  桃生総合支所長        新 藤 喜 悦  北上総合支所長  岡 田   伸  牡鹿総合支所長        須 田 昌 義  生 活 環境部長  水 野 正 昭  健 康 部 長        内 海 正 博  福 祉 部 長  阿 部 正 博  産 業 部 長        阿 部 善 弘  建 設 部 長  松 川   正  会 計 管 理 者        鷲 見 祐 一  病院局事務部長                                   兼 病 院 局                                   石 巻 市立病院                                   事務部門事務長  佐 藤 和 夫  教 育 委 員 会           事 務 局 長                                          事務局職員出席者  日 野   智  事 務 局 長        佐々木 恭 弘  事 務 局 次 長  渡 邉 伸 彦  事 務 局長補佐        佐 藤 真 一  主     幹  髙 瀬 禎 幸  主     幹        佐々木 直 樹  主     査  星   貴 幸  主     査        平 塚 悦 子  主 任 主 事 △午前10時開議 ○議長(阿部和芳議員) ただいまから本日の会議を開きます。欠席通告議員はありません。 本日の議事は、日程第10号をもって進めます。 △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(阿部和芳議員) 日程第1会議録署名議員の指名を行います。本日の会議録署名議員に4番黒須光男議員、7番山口荘一郎議員、8番大森秀一議員、以上3議員を指名いたします。 △日程第2 一般質問 ○議長(阿部和芳議員) 次に、日程第2一般質問であります。22日に引き続き一般質問を行います。質問は前者と重複しないよう願います。なお、申し合わせによりあらかじめ発言時間の制限をいたします。発言時間は、22日と同様答弁を含めず1人30分以内といたしますが、質問回数は制限いたしません。21番西條正昭議員の質問を許します。21番。 ◆21番(西條正昭議員) おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、大綱3点について質問いたします。 3月23日、橋浦小学校、吉浜小学校、そして相川小学校と3校の閉校式がありました。亀山市長、阿部議長、そして教育長、また大森秀一環境教育委員会委員長に大変忙しい中御出席をいただきましてありがとうございました。 大綱第1点目、東日本大震災からの復旧、復興について伺います。3月11日、各地で合同慰霊祭がとり行われ、石巻市でも旧河北町ビッグバンで追悼式が行われました。震災から2年が経過し、過ぎ去る時間の早さにただ驚くばかりであります。東京都では、3月16日、桜の開花が発表され、例年より15日、平年よりも10日も早い開花となりました。その桜前線も北上し、石巻地方でも例年ですと4月中旬から下旬ですが、ことしは4月10日過ぎごろ開花が予想されます。 震災から2年が過ぎ、3度目の桜を見ることができますが、時間がたつのが早いのか、復旧が遅いのか、周囲を見渡すと復旧すら進まないところもあり、心が折れるばかりであります。震災直後は、飲み物、食べ物、住むところ、何もかも失われ、毎日毎日がつらく苦しい思いをしながらその場をしのぎ、生きようと無我夢中でした。今、この苦しい時期を乗り越え、震災前の生活に一日も早く戻ることに夢と希望、そして勇気を持って一生懸命頑張ってきました。震災から時間が過ぎれば落ちついてくるのかとも思っていましたが、そうではなく、むしろ見えないところで震災の影響がじわじわと出てきています。それにじっと我慢強く耐えている人たちが大勢います。被災者の声なき声をどう聞き取るのか、被災者の立場にどう立てるかがこれからの復旧、復興をなし遂げる最も重要なことだと思います。災害に強いまちづくりを掲げ実現するために、世界に誇れる復興モデル都市石巻をキャッチフレーズに石巻市災害復興基本計画を策定し、議会でも承認されています。農林漁業の再生、避難路を含む道路交通ネットワークの構築、集団移転等の現状はどのようになっているのか、また計画どおり進んでいるのか、次の2点について伺います。 第1点目、世界に誇れる道路、交通ネットワークについて。 第2点目、集団移転等に係る上下水道の整備と地盤沈下による雨水排水対策について。 以上、2点について伺います。 ◎亀山紘市長 おはようございます。西條議員の御質問にお答えいたします。 東日本大震災からの復旧、復興についてお答えいたします。東日本大震災からの復旧、復興事業が計画どおりに進んでいるかについてでありますが、議員御指摘のとおり石巻市震災復興基本計画における計画期間として、平成25年度は復旧期の最終年度となっており、本計画では復旧期は住宅や生活基盤、インフラなどの復旧に加え、再生発展に向けた準備を精力的に進める期間と位置づけております。昨年3月に第1回目の復興交付金が配分されて以降、同交付金を活用し、昨年11月には新蛇田地区被災市街地復興土地区画整理事業、先月には北上地区の共同乾燥調製貯蔵施設の起工式がとり行われたほか、今月10日には半島部9地区において防災集団移転促進事業の起工式や安全祈願祭がとり行われるなど、少しずつではありますが、復興のつち音が聞こえつつあります。 しかしながら、災害復旧事業においても入札不調などが相次ぐなど、なかなか事業が進捗していない状況にあることも現実であります。私といたしましては、被災した市民の方々がいち早く安心してこの石巻市で暮らしていただけるよう、復興交付金などの財源確保を国等へ対して積極的に働きかけてまいりますとともに、復興に向け粉骨砕身取り組み、夢や希望が実現できる新しい石巻市を創造できるよう努めてまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆21番(西條正昭議員) それでは、再質問させていただきます。 まず1点目、世界に誇れる道路、交通ネットワークについて伺います。道路は、産業や経済の発展と物流の輸送、通院、通学、通勤等、また緊急時には避難路として必要不可欠のものであります。特に石巻市は、原子力規制委員会から昨年10月24日に提言された原子力発電所の避難区域30キロ圏内にあり、事故発生時には緊急避難路として重要な役割を持っています。石巻市災害復興基本計画に掲げている復興道路は、県のほうからどのように示されているのか伺います。 ◎星雅俊震災復興部長 お答えします。 災害に強い道路網並びに復興道路関係でございますが、災害に強い道路網につきましては議員おっしゃったとおり本市の骨格となります重要な路線でございまして、緊急時の災害復旧活動、もしくは緊急輸送時のために非常に重要な路線でございます。 議員おっしゃる復興道路につきましては、半島部のほうの道路かと思いますが、現在市と調整しておりますが、県のほうの考え方につきましては基本的に半島部につきましては現道の路線を基本として高台移転の道路のアクセスを考えていきたいといった姿勢でございまして、現在市が計画いたしております今次津波が来ても水がかぶらないような高台のほうに入るL2対応の道路につきましては、財源上非常に困難だという見解が示されております。 ◆21番(西條正昭議員) 数多くある中で、4点ほどに絞ってお聞きしたいと思います。 まず、1点目の高盛り土道路の整備について伺います。会派代表質疑で高盛り土道路の東松島市への延伸について、市長答弁では東松島市では必要を認めないということですが、石巻市では必要があるから質問しましたので、これはどのようになっているのか、また事務方レベルで協議すべきと思いますが、いかがでしょうか。 ◎星雅俊震災復興部長 お答えいたします。 高盛り土道路の東松島市との調整ぐあいでございますが、釜から定川を通って東松島市に行く道路だと思います。これに関しましては、釜から定川を渡って、それから東松島市に行くという道路機能としては一直線になることが非常に望ましいものですので、これは現在宮城県が入りまして条件の整理とか法線の検討を開始いたしましております。今後、東松島市とこの調整につきましては一緒に検討してまいりたいと考えております。 ◆21番(西條正昭議員) 2市1町の定住自立圏構想もありますので、その辺はしっかりと協議しながら整備をしていただきたいと思います。 それでもう一点、関係あるのでお聞きいたしますが、現在蛇田北区のほうを造成しております。それで道路の取りつけでございますが、Uターンして帰ってくるような道路の計画をされていますので、これも東松島市のほうの石巻港インターチェンジからの取りつけ道路、そっちのほうに延伸したほうがより効果的であるし、車の渋滞も解消されるのかと思いますが、この件についてもどのように考えているのか伺います。 ◎星雅俊震災復興部長 御質問の新蛇田が新市街地が形成されることによりまして、ネットワーク道路として西のほうに延びて石巻港インターチェンジのほうに向かう道路はということだと思いますが、これはここに数千人の方がお住まいになりまして、いずれ西の方向に向かう道路法線というのも必要ではないかと考えておりますが、財源的には復興交付金の事業としてはかなりハードルが高くて、調整は難しいと考えておりますが、そうであっても市道のネットワークという意味では必要性が感じられますので、関係部と協議してまいりたいと思います。 ◆21番(西條正昭議員) これはしっかり協議してもらわなければ大変困ります。目の前にインターチェンジからの降り口の道路があるのに、また入り口のほうに戻ってきて帰っていくような道路の状況に今なっていますので、しっかりと計画をしていただきたいと思います。 それでは、次の点でございますが、昨年の3月の定例会で質問いたしました北上大橋から富士沼を通って水沼までの路線について質問いたしましたが、その後どのような検討をしたのかまず伺います。 ◎阿部正博産業部長 お答えいたします。 まず、このルートにつきましては、林道を活用して避難路をつくるということでございますので、私のほうから答弁させていただきたいと思います。これにつきましては、前にも御答弁申し上げましたとおり針岡地区が今回の震災で孤立したということで、避難路が必要だというところで林道を活用して避難路をつくるというものでございまして、今年度、ルートを含めまして測量設計ということでやらせていただいているところでございます。ルート的には、今議員がおっしゃるとおり、前につきましては私も福地等ということでお話はさせてもらった記憶もございますけれども、現在の中では今議員お話しするような形で、富士沼付近から、それで針岡から水沼というルートも現在検討させていただいているという状況でございまして、まだ最終的な報告は来ておりませんので、その辺は確認をさせていただいて、あとできれば次年度以降工事に着手できるような手続がとれたらいいなというふうに思っているところでございます。 ◆21番(西條正昭議員) この路線は、昨年3月11日に被災された針岡地区が陸の孤島となりまして、避難路として必要不可欠であることを地域の住民が認識しています。そしてまた、この道路は北上町から旧石巻市までの最短距離である横断の路線にもなります。今北部バイパスから女川のほうに道路をだんだん延伸していきますが、それとつながり、また北上町のほうにもつながる路線でございますので、しっかりと整備のほうを進めていただきたいと思います。 それから、これも河北町の分になると思いますが、尾ノ崎から名振までの県道について、県のほうからどのように示されたのか伺います。 ◎阿部善弘建設部長 雄勝のほうから河北のほうに名振、それから尾ノ崎の先のほうに来る県道につきましては、基本構想計画の中ではルートのほうを示してありますが、県のほうからは今のところ正式なルートについての検討のお話等についてはまだ来ていないというような状況にあります。 ただ、復興する中で集団移転、そういったものの計画等ございましたら、そういったもののルートの連結ということで県のほうと今後相談して、そういう道路改良について進めていただくよう要望していきたいと思っております。 ◆21番(西條正昭議員) この路線は、釜谷大須雄勝線でかなり最短距離で結ばれる道路でございまして、この必要性は堀川議員も前回質問されていますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 復興交付金なくして石巻市の再生はないと思います。それで、第5次復興交付金が配分されましたが、各種事業はある程度予定どおり予算化されていますが、この道路の関係、復興道路については厳しい査定がされています。道路予算確保について市長は今後どのように進めていくのか、その決意のほどをお伺いいたします。
    ◎亀山紘市長 大変厳しい査定を受けております。そういった意味では、その道路の復興整備についてはしっかり国・県に要望していかなければいけないというふうに思っております。住宅再建資金についても1年もかかりました。何とか道路予算についても必要性をどんどんこれからも訴えていきたいというふうに考えております。 ◆21番(西條正昭議員) 1,000年に1度とも2,000年に1度とも言われているこの大災害を乗り越えるには、まず市長をトップとして市当局の皆さんの団結、そして我々も議長と一緒に産業界と議会と、そして当局と一体となって予算獲得に火の玉となってまた取り組んでいきたいと、このような思いを持っていますので、よろしくお願いいたします。 次に、地盤沈下による雨水排水対策について伺います。マグニチュード9、震度7という巨大地震により石巻地方は約80センチ前後地盤が沈下しました。台風や大雨による排水対策は万全なのか伺います。 ◎阿部善弘建設部長 市内全域の地盤沈下に伴う雨水排水の対策ということでの御質問なのですが、これにつきましては旧市内のほうにつきましては下水の雨水基本計画を策定しております。これに基づきまして、どういった排水方法をとったらいいのか、ポンプ場、それから排水区の見直しということで、今回平成24年度なのですが、そういった基本計画の策定をしております。今後そういう内水排除につきましては、地盤のかさ上げというよりも、もうポンプ場での対応しかないのではないかということで、新たなポンプ場の設置、そういったものについて現在設計と、それから検討しているというような状況にあります。 それから、半島部のほうにつきましても集団移転によって集落のあった箇所がかさ上げ、そういったものの計画もあるということですので、そういったかさ上げによって今度水路の整備、それによってさらに内水が排除できないような箇所が発生したということであれば、ポンプ場の設置とかそういったものを今後検討していかなければならないのではないかというふうに考えております。 ◆21番(西條正昭議員) そのように進めていっていただきたいと思います。いろいろな地形がございますので、市内のほうは排水ポンプがいいと思いますし、我々半島部のほうはリアス式海岸特有の地形でございますので、ちょっと盛り土すれば自然流下という余り予算のかからない事業でできると思いますので、その辺もまた検討しながら進めていただきたいと思います。 それでは、具体的に1点ずつ質問させていただきます。半島部の給水について伺います。これは集団移転に係る上下水道の整備と雨水排水対策の第1点目でございますが、高台への集団移転地については配水池より低いところなのか、まず伺います。 ◎星雅俊震災復興部長 半島部の高台移転の場所に関しての上水道、下水道の考え方でございますが、上水道につきましては既存の上水道管よりも高いところも結構ございますが、基本的には現在の水道の圧力でもって極力上のほうに持っていくと、それで足りない高低差がある場合に関しては揚水ポンプ等を使いまして高架水槽にためるという手法も検討してございます。今コンサルタントに発注いたしまして、その地区ごとにどういった手法が適当なのかということを策定中でございます。 それから、下水道でございますが、基本的には集団移転で行く箇所につきましては、個別の浄化槽でしていただきたいという基本的な考えは持っております。 ◆21番(西條正昭議員) 水道については、これから事業着手となりますが、企業団との協議は調っているのか、まず伺います。 ◎星雅俊震災復興部長 お答えします。 石巻地方広域水道企業団とは随時調整いたしておりますが、かなり事務処理が立て込んでいる状況でございますので、計画策定部分につきましては石巻市が上水道の計画をつくりながらやっていくという方向でございます。ただ、現在の上水道の埋設箇所等ございますので、そこらは上水道と逐次調整をいたしております。 ◆21番(西條正昭議員) 後戻り工事のないように、しっかりと協議をしていただきたいと思います。我々個人で自立再建する場合でも、土地を見た場合に水道と排水についてはこれは基本中の基本でございますので、計画するときからその辺のことを考えながら整備していただきたいと思います。 次に、集団移転先、蛇田北、南地区、そして渡波東、西地区、あけぼの北地区、小船越の二子地区は、現在農地であるため、台風や大雨のときなどは貯水池となり、洪水を防ぐ役割も果たしています。今後は、全て盛り土による造成、区画整理となり、貯水池の役割を果たせなくなるが、それらの排水対策は万全なのか、またどのような協議状況及びスケジュールとなっているのか、蛇田、渡波地区の順に伺います。 ◎星雅俊震災復興部長 お答えします。 新市街地の蛇田、それから渡波地区の排水対策関係でございますが、計画的にはそこの中に県の要綱で示します調整池をつくりながら、最終的には降った雨を一時的にそこの調整池にためて調整しながら排水をしていくといった基本的なものでございまして、現在県の指導を受けながらやっておりますが、スケジュール的には蛇田北につきまして平成25年度で造成工事並びに防火の調整池の工事が始まります。平成25年度から、現在は完成は平成27年度までの予定でございます。渡波地区につきましては、これも平成25年度の造成工事の中に調整池の整備がございまして、一応現在の予定では平成25年度中に調整池を完了する予定でございます。 ◆21番(西條正昭議員) ちょっと遅いのかなと思います。蛇田地区におきましては、46.5ヘクタールと広大な敷地に盛り土をして、道路と同じような高さにします。この農地が貯水池としてこれまでは災害をある程度防いできましたが、これが全て造成で平らになった場合には、平成26年、または平成28年や平成29年の工事完了といったら、その前に大雨なんか来たらどうしますか。これは造成とともに排水のほうも、逆に言えば排水のほうを進めて造成すべきと思いますが、その辺反対ではないのかと思いますが、部長はどのように考えておりますか。 ◎星雅俊震災復興部長 お答えします。 工事施工中の排水対策でございますが、昨日も答弁いたしましたが、現在の造成の中に仮設の堰、仮設の調整池、そういったものをつくりながら排水していくといったものが基本的でございまして、特に蛇田につきましては地中に50センチ程度の砕石を入れますので、そういった透水性のよい機能を持ちますので、一定程度の降雨量には耐えられるものと考えております。 ◆21番(西條正昭議員) 先日、この件についても堀川議員が質問いたしました。この排水については、眼鏡筒のほうのポンプ整備をして、そちらのほうに排水すると言っておりますが、46.5ヘクタールの排水については、そこ1カ所だけで間に合いますか。もしあれでしたら、もう1カ所か2カ所ぐらい工事、準備しなければならないと思いますが、いかがですか。 ◎阿部善弘建設部長 新市街地の雨水の既存水路以外に排水するというようなお話なのですが、これにつきましては現在の見直しの計画策定しております。それによりまして、新市街地を含めた新たな排水ポンプ場を設置していってはどうかというようなことで現在検討しております。これらにつきましても、眼鏡筒の排水機場のほうに集中させないほうが付近の冠水とか浸水、そういった対策になるのではないかということで、現在その新たな排水ポンプ場ということで検討を進めております。 ◆21番(西條正昭議員) 蛇田地区、そしてまた青葉地区の皆さんも大変床下、床上ということで、水について恐怖を持っておりますので、早速整備に着手をしていただきたいと思います。3月定例会、土地取得で提案された石巻市あけぼの北地区、この場所は津波の浸水域で1週間以上も水が引けなかった場所であります。この場所を高盛り土で造成した場合、あけぼの地区や向陽町のほうで水浸しになりますが、道路と側溝、下水と排水を一体と考え造成をし、復興がおくれることなく一日も早く被災者に分譲するようにあらゆる対策を講ずるべきと思いますが、どう考えているのか伺います。 ◎星雅俊震災復興部長 お答えします。 あけぼの地区の約5ヘクタールの部分の造成関係でございますが、現在用地取得をいたしまして、早々に事業認可してから工事着工したいと考えております。そういった中で排水関係、それから道路の高さ、地面の高さにつきまして実施設計をやっておりまして、その中で議員御心配の点を解消しながら設計、施工に取り組んでまいりたいと思ってございます。 ◆21番(西條正昭議員) 同じく小船越二子地区17.85ヘクタールの土地は、国道45号と旧国道45号の間にある土地で、すり鉢のような形になっている地形と、南側に川があり、増水のときなど排水は厳しいものがあることから、各部署とすり合わせをしながら後戻りのないようなことを進めるべきと思います。どう考えておりますか、この点についても伺います。 ◎星雅俊震災復興部長 お答えします。 二子地区の造成区域面積は約19.0ヘクタールでございまして、ここにつきましては地質調査はこれからいたしますが、今までの開発の周りの情報を見ますと、田んぼでかなり水はけが悪い地区でございます。そういった点から、造成のやり方、高さとか、水の抜き方、そういったものを今から計画の中で策定して、御心配のないようにしてまいりたいと考えております。 ◆21番(西條正昭議員) 最初から道路と側溝、下水と排水を一体として考え整備をしていただきたいと思います。この辺を指摘しておきます。 次に、大綱第2点目の被災地域、中小造船業復興支援事業について伺います。現在石巻市内には日本有数の造船所であるヤマニシが石巻港西浜地区に所在しておりますが、それ以外の造船所は旧北上川沿いにあります。北上川沿いにある造船所周辺は、津波のL1対策や地盤沈下対策として国が北上川の堤防かさ上げを予定しており、北上川と造船所の間に堤防ができ、造船所としては事業を継続していくことが地形的に問題となっております。国においては、復興庁予算として地域基盤産業である水産業に貢献し、地盤沈下による復興が困難な中小造船関連事業者の集約等を支援するとして、被災地域中小造船業復興支援事業を新たに160億円予算化しておりますが、水産都市石巻市として当市の基幹産業である水産業を支える造船の建造、修理を中心とする中小造船所が石巻市にとって必要不可欠と思います。新たな国の政策に対し、どのように考えているのか伺います。 ◎阿部正博産業部長 私から、被災地域中小造船業復興支援事業についてお答えいたします。 本市の造船業は、基幹産業である水産業を支える重要な産業であり、その造船技術は高く評価され、地元のみならず全国各地から発注をいただいていると伺っております。しかし、東日本大震災により旧北上川河口部を初め、沿岸部に位置する全ての造船所が壊滅的な被害を受けており、その多くが一部業務を再開しているものの、津波で失った施設や設備の取得には多額の費用を要し、加えて河川堤防や防潮堤等の整備により移転を余儀なくされている事業者もありますことから、いまだ復興のめどが立っていない実情にあります。こうした状況を踏まえ、本市といたしましても造船業の一刻も早い復旧、復興に向けた支援制度の創設をあらゆる機会を捉え国に要望してきたところであり、議員御案内の被災地域中小造船業復興支援補助金制度が来年度新たに創設される見込みとなったところであります。先般国の担当職員が制度設定のための事前調査に来訪された折、事業者と市が連携し、改めて手厚い支援と協力を要望いたしておりますが、国としても全力で支援したいとの力強い言葉を受けております。本市といたしましては、造船業の早期復興に向けて当該補助金の活用が不可欠でありますことから、最低条件であります被災した造船業者で構成する組織化等についてこれまで以上に積極的に支援してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆21番(西條正昭議員) 造船所の集約とともに、造船会社とエンジンの整備や内装屋、そして電気工事や冷凍設備会社などの関連会社の集約も大変大事だと思います。漁業に関するあらゆるサービスがワンストップで受けられるように集約整備すべきと思いますが、いかがでしょうか。 ◎阿部正博産業部長 まさしくそのとおりでございまして、国のほうでも今回集約化をするというのがまず一番の条件になっておりますので、それが造船業、造船所だけに限らず、関連産業、裾野の広い産業でございますので、塗装業とか電気、機械等々がございますので、できれば造船業を核とした関連産業も集約できればよいのかなというふうには考えているところでございます。 ◆21番(西條正昭議員) 比較的小さい小型漁船、半島部の造船についてFRP船なんかについての考えはどのように持っていますか。 ◎阿部正博産業部長 半島部の造船所につきましては、地元の漁業者からの要望もありまして、当然でありますが、できれば現在地での再建が要望されているという状況でございます。今申しますとおり、この新しい補助制度につきましては集約化をしていくというのが大きな柱となっておりますけれども、先ほど答弁申し上げましたが、先般国のほうからも担当課長が見えて造船所1社1社歩いて回っていただいて実情を聞いていただきましたので、私どものほうの問題とすれば河口部の造船所があるよと、それから半島部にも10社ほど点々と造船所がございますので、一律的にはやれないのだなということをまずもって国の担当者のほうに実感していただきましたので、実情に合わせた支援をしていくということがございますので、半島部につきましてはこちらの河口部とはまた違った形の支援になっていくのかなというふうには考えているところでございます。 ◆21番(西條正昭議員) 1次産業の振興、漁業の発展、これは船がなくては漁業も1次産業が発展しませんので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 それから、市長にお伺いしますが、我々零細事業所におかれましては、何年も前から計画していれば、移転先とか会社の業務拡張、そういう心の準備もあれば何とかできますが、1,000年に1度とか言われている大災害であります。水産都市石巻を標榜している市長であれば、石巻市の独自策ということで、我々も助成が必要と思いますが、いかがでしょうか。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 今回の被災地域中小造船業復興支援補助金を活用して何とか造船業の方々を集約化していきたいというふうに考えております。特に北上川河川堤防の整備に係る4造船所の集約化、それと雄勝地域、ここ雄勝地域だけで8社ございますけれども、なかなか地域とともに歩んできた造船業ですので、どういった集約の仕方があるかしっかり検討しながら、国の支援もいただきながら、また市としてどういうふうな対応ができるのか。造船業というのは水産業を支える大変重要な産業でありますし、また裾野が広い産業ですので、何とか再建に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 ◆21番(西條正昭議員) 助成もよろしくお願いいたします。 次に、大綱第3点目、北上地域の諸課題について伺います。先日マスコミで報道されておりましたが、北上地域まちづくり委員会で市長のほうに提案がされました。私も記事を見て、北上に所在している者として声をかけていただきたいなと率直な気持ちでございます。 1点目、国道398号北上大橋から小指までの高台移転について伺います。 2点目は、危険地域に指定された跡地利用について。 3点目、高台への集団移転について。 4点目、公共施設の集約化について。 以上、4点について伺います。 ◎新藤喜悦北上総合支所長 私から、北上地域の諸課題についてお答えいたします。 初めに、国道398号北上大橋から小指までの高台移転についてでありますが、北上地区の幹線道路である国道398号は、地域住民の通勤、通学などの生活道路として重要であり、平成23年8月に石巻市都市基盤復興基本計画図(案)を公表し、国や県に対して安全な高台を通るルートを要望してまいりました。また、昨年11月には新北上大橋から小指までの間の国道398号のつけかえ整備について、北上地域まちづくり委員会と北上地区行政委員会から本市及び事業主体である宮城県に対して要望書が提出されております。現時点では、小泊地区から小指地区間の1,800メートルが復興交付金事業として事業採択され、新北上大橋から小泊までの区間につきましてはいまだ認められておりませんが、引き続き国や県に対して要望してまいりたいと考えております。 次に、危険地域に指定された跡地利用についてでありますが、北上漁港及び白浜漁港区域につきましては、なりわいである漁業の再生に向けて、これまでも多くの方々が取り組んでおられます。被災跡地につきましては、地域産業の復興に向けた利用計画が望ましいと考えておりますので、震災後現地で生活を再建されている方もおられますので、地域住民の意向や地域ごとの実情を反映させながら計画を進めてまいりたいと考えております。また、漁港区域外である長塩谷から釜谷崎地区につきましても復興交付金の運用の柔軟化を踏まえ、地域住民の意向や地域ごとの実情を反映させながら計画を進めてまいりたいと考えております。 次に、集団移転についてでありますが、小室地区、小指地区、釜谷崎地区につきましては、今月10日に起工式を開催し、事業に着手することとなりました。月浜地区、長塩谷、白浜地区、小泊、大室地区につきましては、現在設計作業を進めており、その後用地測量、境界や立木等の補償についての調査、地権者との用地交渉を進め、順次発注してまいりたいと考えております。その他の地区につきましては、地域の皆様と話し合いを継続しており、合意が得られ次第、実施設計を進めてまいりたいと考えております 次に、公共施設の集約化事業についてでありますが、北上地区は東日本大震災により甚大な被害を受け、総合支所、公民館、河北消防署北上出張所、2つの小学校など地域の主要施設も壊滅的な被害を受けました。被災した各施設には地域の生活に密接にかかわるものであり、早急に整備を行わなければ被災者の生活再建も図れないことになります。このことから、公共公益施設を集約させるための用地を確保するとともに、津波発生時にも北上地域の重点機能が維持でき、地域防災の拠点となる施設整備が求められております。にっこりサンパークは、今次津波が及ばなかった高台に位置しており、中学校と多目的グラウンド、野球場、テニスコートなどを集約した北上地区の教育及びスポーツの拠点として位置づけておりました。被災した各公共公益施設をにっこりサンパーク周辺に集約させることにより、災害に対して安全な土地に北上地区の重点機能を充実させるとともに、津波等の災害発生時における北上地域の防災拠点エリアとして整備を進めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆21番(西條正昭議員) それでは、4点について1点ずつ丁寧に質問させていただきます。 まず、1点目の国道398号北上大橋から小指までの高台移転について伺います。北上町のまちづくりの原点は道路整備からであり、三陸自動車道河北インターから北上までのアクセス道路整備が必要でございます。最重要課題であると私は思っております。国道45号飯野川橋から下流左岸堤ですが、この道路は県道北上河北線、そして県道北上津山線、そして国道398号の3路線が北上町の主要道路になっています。皆さん御案内のように大型自動車同士のすれ違いができないほか、主要道路でセンターラインのない道路は今の時代どこにもありません。一昨年、3月11日の東日本大震災、最大の被災地である石巻市、その中でも北上町は3カ所の橋が落橋しております。国道398号新北上大橋、そして新相川橋、そして相川橋と3カ所の橋が壊滅的な被害を受けました。このような道路を二度と通りたくない、二度とこのような被害がないように国道398号を高台への避難路として整備すべきであると思います。また、国からどのように示されたのか、計画について伺います。 そしてまた、閉校式に当たりまして、阿部盛男教育委員長の挨拶の中に、3小学校を子供たちの生命が第一であり高台への統合を決意したところでありますと、そのような挨拶がありましたが、今学校を高台にやって住居も高台で、そこに行く道路は全て下の道路で、現在の道路から2メートルや3メートル盛り土したって、子供たちの生命が第一ということで、とても危険な道路を通学させるわけにはいかないと思いますが、その辺についても伺います。 ◎新藤喜悦北上総合支所長 お答え申し上げます。 国道398号の高台へのルート変更につきましては、先ほども申し上げましたとおり地域住民の代表者から宮城県に対して要望書を提出するなど、これまでも宮城県に対し要望活動を行っておりますが、今後も粘り強く県に対して要望を続けてまいりたいと思いますので、御理解をお願いいたします。 また、県道北上津山線及び北上河北線等におきましても建設の促進期成同盟会等を通じて要望しております。 ◆21番(西條正昭議員) 執行部の皆さんも大変一生懸命やっているということの説明でございますが、先ほど私が言いましたように議会と当局と一体となって要望活動をすべきであり、先日市長のほうに提案書を提出したときに、青山議員もいますし、私もいますので、やっぱり一言声をかけて、この地域の課題はこれこれが重要であるので何とかお願いしますという、そのような要望活動をすべきと思いますが、その辺ちょっと配慮が足りなかったのかなと私も北上に住所ある者として大変残念な思いでいます。 それで、国道398号の相川工区、大体1,800メートル予算化されたといいますが、現在、国道398号は原状復旧ですっかり直ります。その近くにそういう道路をつくっても、まず余り近いのでいかがなものかと思いますのが1つと、その道路をつくることにより橋桁が土地の少ないところに20メートルぐらいの高さの盛り土をして、そこを通ります。そして、その前は相川沢川がありまして、5メートルぐらいの高さの道路で敷地も皆なくなりますので、その辺もよく考えていただきたいのが1点と、もう一点は橋が3カ所も落橋しました。そして、4カ所目の橋、小室橋がありますが、その橋の上も波が行ったり来たりして、そして瓦れきが橋桁にぶつかって傷跡もあります。そこをまた通らせるというような計画でございますので、市長、その辺をどのように考えているのか伺います。 ◎亀山紘市長 国道398号北上大橋から小室までの高台移転についての要望は、私も何回か受けております。県ともいろいろとこの要望を進めさせていただいておりますが、なかなか難しいというような状況があります。しかし、現在の道路を復旧するということでは、やはり今後の災害に当たっても大変危険性、それから安全、安心が守れないというところがありますので、引き続き県に強力に要望していきたいと思いますが、どうしても市長単独で行くよりは議員の皆さんと地域の課題について要望を進めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ◆21番(西條正昭議員) 安全性を考えて高台への住居、そして高台への公共施設の集約化ということで、大変計画はすばらしいものがあります。しかし、そこまでたどり着くには、北上川沿いとか海岸沿い、現在の道路に3メートルぐらい盛り土をしてそこを通らせるというような計画では、その地域に住んでいる者として非常に残念でありますし、定住する若者も皆いなくなります。風光明媚でもあり、食材も大変多い地域として、その道路が生活道であるのも一つでありますし、食材も新鮮なうちに届けられる流通の道路ともなっておりますので、私も市長と一緒に国・県なりに要望していきたいと思っておりますので、その辺もしっかりと取り組んでいきたいと思います。 次に、2点目、危険地域に指定された跡地利用について伺います。漁港地域、白浜から下流側、大室、小室、小泊、相川、小指、大指、この地域については漁業集落事業でできますが、それ以外の二丁谷地から釜谷崎、そして追波から立神、長塩谷までの跡地はどのように計画しているのか伺います。 ◎新藤喜悦北上総合支所長 ただいまの御質問にお答えいたします。 漁港区域を除きました地域の整備についてでありますが、これらの地域につきましては現在国土交通省により北上川堤防の復旧、改良工事が進められております。この改良計画と調整を図りながら、該当する地域の整備計画を策定したいと考えております。 なお、総合支所がありました月浜地区には大震災を慰霊する祈念公園的な施設を整備したいというふうに考えておりますが、このほかにも震災で壊滅いたしましたきたかみさくら公園や北上水辺センターなどにつきましても再建を検討しております。これらにつきましては、国・県と調整を図りながら、関係各部と協力して整備を推進したいというふうに考えております。 ◆21番(西條正昭議員) 各浜では、現在倉庫や冷凍庫、そして作業所などが建設され、本格的に漁業が再開されています。漁業集落防災機能強化事業を実施するに当たり支障はないのか、あるとすればどのような手当てをするのか伺います。 ◎新藤喜悦北上総合支所長 現地で作業場等を建設している方もおられますが、今後浜々の整備計画を策定するに当たりましては、現地の住民の方々と相談の上、計画を進めていきたいというふうに考えております。 ◆21番(西條正昭議員) 震災復興部長にお伺いします。 本事業計画を打ち出す時期や、計画が大変遅過ぎると思います。集団移転促進事業とともに漁業集落防災機能強化事業と一体に進めるべきではなかったのか、その辺についても伺います。 ◎星雅俊震災復興部長 お答えします。 漁業集落防災機能強化事業につきましては、産業部で担当しておりますが、そもそも集団移転促進事業の発端が初め平成23年、国土交通省の制度の中で入ってきたものでございまして、まず移転ありきということで作業を進めておりました。若干移転元地の整備手法につきましては、いろいろな制度改正とともに来ておりまして、高圧的な制度になっておりましたことから、現在なかなか進まない状況になっております。なるべく漁業集落防災機能強化事業につきましても、関係部とともに一緒に進めてまいりたいと思います。 ◆21番(西條正昭議員) せっかく復旧、復興が始まりましたので、後戻りのないようにしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、二丁谷地と吉浜地区、危険地域に昨年12月1日指定されました。残されている釜谷崎、二丁谷地7軒、吉浜地区13軒についてどのように考えているのか伺います。 ◎新藤喜悦北上総合支所長 お答え申し上げます。 吉浜と二丁谷地につきましては、危険地域指定となり、住宅の新築は認められなくなりましたけれども、従来の住宅を補修して住んでいる方がおられますので、そのような方に対しましては道路や上下水道を初めとしたインフラなど、将来とも不便を来すことのないよう積極的に維持管理してまいりたいというふうに考えております。ただし、危険地域でもありますので、今後移転を希望されることも十分考えられますので、移転した場合の補償の算定等、そのような場合は必要になってくると思いますので、関係各部と協議しながら進めたいというふうに考えております。 ◆21番(西條正昭議員) 多額のお金をかけて修繕をし、今住んでいますから、住民としっかりと協議をしながら進めていただきたいと思います。 次に、第3点目の高台への集団移転について伺います。北上地区では高台移転団地が10団地あり、既に3月11日には釜谷崎、小室、小指地区の3団地が起工式を行いました。残された7団地は今後どのように進めていくのか、年内に造成工事まで進むのか伺います。 ◎新藤喜悦北上総合支所長 お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたとおり、3団地につきましては3月に起工式を行いました。それで、現在そのほかにつきましても月浜地区、長塩谷、白浜地区、小泊、小指地区につきましては夏前に発注したいというふうなことで考えております。そのほかの地区につきましても、熟度が高まり次第、なるべく早い時期に発注したいというふうに考えております。 ◆21番(西條正昭議員) 高台への団地造成でございますが、計画図を見ますと入り口と出口が1カ所だったりして、非常に危険な状態の計画になっております。普通の家庭でさえ非常口もありますので、道路は入り口と出口と1カ所ずつあるべきだと思います。その辺もしっかりと計画を再度練り直していただきたいと思います。普通、道路は6メートル道路で整備するように計画されておりますが、我々の説明に対しては4メートルぐらいの現状の道路で、ただそこに14軒、ただそこに9軒というような説明でございますので、余りにも皆さんの心のない説明でございますので、その辺をきっちりと指摘をしておきます。 次に、第4点目、公共施設の集約化について伺います。北上町は、細長い地形のまちになっています。現在にっこりサンパークを中心にまちづくりされていますが、震災前は小学校区単位でコミュニティーが形成されていました。地形的なこともありますが、バランスのあるまちづくりをすべきと思います。相川地区のまちづくりについて伺います。 ◎新藤喜悦北上総合支所長 お答え申し上げます。 相川地区には、現在公共施設といたしまして相川保育所と併設された子育て支援センターがあります。震災時は、この施設が避難所として非常に重要で、活用させていただいたことは記憶に新しいところであります。また、現在仮設住宅の敷地となっております相川運動公園につきましては、仮設住宅撤去後には再び運動公園として利用することが可能というふうに思っております。運動公園として、また災害時はヘリポートとしても十分利用できるというふうに考えております。 また、移転に伴いまして集会所等の整備が必要になってきますが、集会所につきましては既存集落を含めた移転後の集落の規模などを勘案して、住民の方と協議の上、規模、場所等を検討したいというふうに思っております。また、その他の必要な施設につきましても地域の住民の皆様と協議の上、検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆21番(西條正昭議員) この相川地区は震災前は100軒ぐらいのまちでしたが、しっかりとコミュニティーが形成されていました。小学校もあり、保育所もあり、漁港、そして郵便局、それから小売店ですが3カ所もあり、床屋、パーマ屋、そして薬局など全てそろっておりましたが、それが60軒ほど流され、今現在は何もないような状態になっております。しかし、集団地というところがありまして、これは明治29年、三陸大津波、そして昭和8年の三陸大津波で2度にわたり高台へ移転をしました。この地区は、昭和8年の岩手県、宮城県、その震災でも高台移転した中で唯一被災されなかった地域とお聞きしております。そこでこの中心の相川保育所、そして相川子育てセンター、それが避難所となって今回大変活躍したところでございます。この地域をもう一度再開するためにも、市のほうではどのような考えを持って計画しているのか伺います。 ◎新藤喜悦北上総合支所長 お答え申し上げます。 今後整備するといいますと、道路ですとか、そういう集会所ですとか、あとこれまで皆さん住んでおりました低地のほうの利用計画等もありますので、その辺は地域の住民の皆様と十分協議した上でいろいろ整備計画のほうを進めていきたいというふうに考えております。 ◆21番(西條正昭議員) 北上の中心地は今にっこりサンパークに移転しようとしておりますが、全てそこに集約化するのではなく、このような震災前にコミュニティーが形成された地域についてもしっかりとまちづくりを検討していただきたいと思います。 次に、農地の塩害対策についてお聞きしますが、月浜第1水門、そして第2水門の復旧はどのようになっているのか伺います。 ◎新藤喜悦北上総合支所長 お答え申し上げます。 月浜第1水門につきましては、国土交通省のほうからお聞きしたところによりますと、年度内の工事で復旧したいというふうに申しておりましたが、若干おくれてもそれほど遅くはならないというようなことで、復旧の工事をしたいというふうに聞いております。 また、第2水門につきましては、北上川堤防の復旧工事とあわせまして位置等を設計変更するというようなことを伺っておりますので、そちらのほうにつきましては堤防の復旧工事と同じ進捗のほうで進むというふうに考えております。 ◆21番(西條正昭議員) 田植えも来ますので、しっかりとその辺をお願いします。 それから、震災の風化、忘れないようにということで、震災伝承館の建設、そしてもう一点は北上大橋のたもとに水辺プラザセンターという建物がありましたが、この辺についてどのように考えているのか、以上2点を聞いて私の質問を終わります。 ◎新藤喜悦北上総合支所長 先ほども申し上げましたが、北上川の堤防の整備計画とあわせて敷地等の確保を図りながら、国・県などと調整して計画を進めていきたいというふうに考えております。 ○議長(阿部和芳議員) 以上で21番西條正昭議員の質問を終わります。次に、33番髙橋誠志議員の質問を許します。33番。 ◆33番(髙橋誠志議員) 通告に従い一般質問を行います。 3.11東日本大震災から2年が経過しました。少しずつではありますが、復興の兆しが見えてきたところではあります。国のほうを見れば、政権が交代をしました。アベノミクスと言われ、大いに期待できるやに思われましたが、連日報道にもあるようにTPP交渉参加をめぐり議論が激化をしております。本市としては、震災復興が最優先課題でありますので、復興加速、市民とともに築こう輝く石巻で頑張らなければなりません。震災から3年目に入った今年度からは、まず被災者の生活を安定させること、横やりは耐えればいいのです。優先順位を間違えないこと、被災地で制度にないことをやるのは大変難しい。しかし、被災者はどんなつらい状況に置かれても目標を持つことで乗り切っていけると私は信じております。だからこそ道しるべをしっかりと示すことが大事なのです。現場を動かすのは非常に難しく、批評はたやすい。私は、今回農林業振興策をテーマに質問をいたしますが、提案も示しながら当局の御所見を伺ってまいりたいと存じます。 さて、TPPでありますが、メリット、デメリットがあるわけでありまして、メリットは貿易の自由化が進み、輸出額が増大をする。大手製造業企業にとっては、企業内貿易が効率化し、利益がふえる。鎖国状態から脱し、グローバル化を加速させることによってGDPが10年間で2.7兆円増加すると見積もられております。また、デメリットとして、海外の安価な商品が流入することによってデフレを引き起こす可能性が出てくる。関税の撤廃により米国などから安い農作物が流入し、日本の農業に大きなダメージを与える。食品添加物、遺伝子組み換え食品、残留農薬等の規制緩和により食品の安全性が脅かされる。医療保険の自由化、混合医療の解禁により国民健康保険制度の圧迫や医療格差が広がると危惧をされております。以上のような点が指摘されておりますが、安倍総理は、私を信じてくださいと力説をしていますが、いま一つ信頼性に欠けています。このようなことも念頭に入れながら、本市の農林業振興策について、次の6点についてお尋ねをいたします。 ①、石巻市の産業として農林業分野をどのような位置で振興を図ろうとしているのか。 ②、被災農地の再生はどうするのか。牡鹿エリア、北上エリア、河北エリア、雄勝エリア、そのほかにも被災地はあるわけであります。 ③、石巻管内土地改良区の現状と課題について。 ④、植物工場の可能性について。 ⑤、林業振興の立ちおくれが懸念されるが、対策はいかなるものか。 ⑥、農地が絡む市街地調整区域の見直しが迫られている今日にあって、本市の考えを伺うものであります。 以上、6点について当局の御所見をお伺いいたします。 ◎亀山紘市長 髙橋誠志議員の御質問にお答えいたします。 農林業振興策についてお答えいたします。初めに、産業として農林業分野をどのような位置づけで振興を図るかについてでありますが、本市は広域合併後、農業、水産業、工業、商業がバランスよく発展し、多様性に富んだ産業構造となっており、このうち農業は肥沃な水田が広がる米作地帯であり、トマトやキュウリ等の野菜の産地でもあります。また、林業については、市域の約半分が森林であり、木材関連工場も多数立地しております。こうした地域資源を生かした産業を創造し、魅力ある農林業の確立を目指すため、農業については圃場整備による生産基盤の整備を促進し、意欲のある担い手への農地の集積を図り、効率的な高生産性農業の確立、安定的な農業経営を目指しております。林業については、森林資源の有効活用と適正な森林施業に取り組み、林業経営の効率化に努めてまいりたいと考えております。 次に、被災農地の再生についてでありますが、東日本大震災の津波により1,771ヘクタールの農地が浸水被害を受けております。エリアごとの被災面積といたしましては、旧石巻地区が約565ヘクタール、河北地区が約664ヘクタール、雄勝地区が約1ヘクタール、河南地区が約191ヘクタール、北上地区が約308ヘクタール、牡鹿地区が約42ヘクタールといった状況になっております。被災農地のうち、約1,392ヘクタールについては宮城県による農地災害復旧事業に着手し、作付も再開している状況ではありますが、河北の長面地区や北上の吉浜地区を初めとする約380ヘクタールの農地については復旧事業が未着手であることから、早期の事業着手、農地復旧について宮城県に働きかけてまいりたいと考えております。 次に、石巻管内土地改良区の現状と課題についてでありますが、市内には5つの土地改良区があり、受益面積の大小により経営規模に差があり、東日本大震災により受益地が営農不能となったところや新市街地の形成に伴い農地が減少するなど、経営が厳しさを増している状況にあります。本市といたしましても、これまで市街地の排水が流入する排水機場に対する運転経費の一部助成や東日本大震災により被災した農業用施設の災害復旧事業のうち、土地改良区が実施した復旧事業費の一部を助成するなどとしております。また、土地改良区の統合整備につきましては、宮城県が水系単位や市町村単位の合併を推進し、小規模改良区の解消を図る方針を示していることから、当該土地改良区の意向を確認しながら、県を初め関係機関と連携し、検討を重ねてまいりたいと考えております。 次に、植物工場の可能性についてでありますが、植物工場につきましては従事者の高齢化や後継者不足などの問題を抱えている農業の振興、さらには東日本大震災からの復興を目指す本市にとって6次産業化の新たな切り口の一つとして非常に期待できるものと認識いたしております。これまでの取り組みといたしましては、植物工場の誘致に向けてアグリクラスター基本構想及び実施計画の策定を目指しておりましたが、震災により立地環境等が一変したことから、構想の大幅な見直しが必要となったところであります。震災以降、本市への植物工場の立地に関し、数社から申し出を受けておりますが、立地場所の確保が困難であることなどから立地に至っていないのが実情であります。今後は、民有地も考慮に入れながら立地場所の確保に努めるとともに、日照時間の長さや独自の補助制度など、本市の優位性を積極的にアピールしながら植物工場の立地を推進してまいりたいと考えております。 次に、林業振興策についてでありますが、今後住宅新築工事等により木材の需要増加が想定されますことから、建築資材等に地域産材を活用することは本市の林業振興のためにも非常に重要であると考えております。地域産材の活用促進のためには、宮城県が実施しております県産材利用エコ住宅普及促進事業といった補助制度が有効であることは認識しておりますが、財源の確保などの課題もありますことから、今後検討してまいりたいと考えております。また、木材需要の増加に対する安定的な木材供給といった課題もありますことから、宮城県や石巻地区森林組合等の関係団体とも意見交換などを行い、被災された皆様の住宅再建支援や公共事業における地域産材の利用推進について取り組んでまいりたいと考えております。 次に、農地が絡む市街化調整区域の見直しについてでありますが、市街化調整区域と市街化区域の区分は無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図る目的から定めるもので、通常は人口規模や土地利用など現況と将来の見通しについておおむね5年ごとに行われる都市計画基礎調査をもとに必要に応じて宮城県が変更するもので、前回の定期見直しは平成22年5月に行われたところでございます。市街化調整区域の見直しに関しましては、市街地の現況土地利用を把握し、将来の人口増加等により現状の市街地では収容し切れないことが明らかである場合などに市街化区域への編入が検討されるものでございます。現在、渡波地区や蛇田地区におきまして、被災された方の移転先として市街化調整区域内の農地を新市街地に転換する事業が進められておりますが、当該地区に関しましては今後の事業の進捗に合わせ、適切な時期に市街化区域への編入を行ってまいります。なお、他の地域における農地が絡む市街化調整区域につきましては、開発と保全について慎重に検討を進めてまいりますが、復興の過程で都市的土地利用への転換が必要な場合は、面的整備事業や地区計画などの導入により良好な市街地の形成に向けた方策を考慮し検討してまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆33番(髙橋誠志議員) 何点か再質問させていただきたいと思いますが、①につきましては農業の振興策については圃場整備と担い手を育成していく、林業については森林資源の有効活用と適切な森林施業を行うということではありますが、答弁にもありましたように肥沃な水田が広がる米作地帯である本市でございます。そしてまた、市域の半分が森林であるということでもありますし、木材関連工場も多数立地をしているということでございます。そういうことであるとするならば、これらに関連する事業展開があってしかるべきというふうに思うのですが、特定できるものがなかなか見当たらないということでございます。私の6点の質問全てが関連するわけでありまして、①については幹の部分だということで理解をさせていただきたいなと思います。 それで、次に②番の被災した農地の再生についてということでお尋ねをいたします。これまで約1,392ヘクタール復旧して作付もしたと、しかし約380ヘクタールについては復旧事業が未着手である、よって県に働きかけをしているということでございますが、この石巻地域を見れば雄勝地区にも牡鹿地区にも農地があるわけでありまして、それらの農地の振興、そういったものについてお尋ねをしたいのですが、牡鹿総合支所長、牡鹿エリアの農地についてどのように振興策を展開していこうとしているのか、まずその辺についてお尋ねをいたします。 ◎岡田伸牡鹿総合支所長 お答えいたします。 牡鹿地区の農地につきましては、谷川浜、それから大谷川浜、鮫浦と、この3地区に集中しておりまして、被災前の農地の登記面積につきましては約42ヘクタールというふうなことになっております。平成22年度におきます農地の耕作面積につきましては、実際的にはその約3分の1であります15ヘクタール程度でございます。平成25年1月に牡鹿地区では今後の農地の再生についての考え方を把握するため、農地所有者の63名の方に対しまして意向調査を実施しており、その約90%に当たる56名の方より回答をいただいております。その中で将来の水田経営についての問いに対する回答では、規模を拡大したいとお答えになった方が2名、現状維持のままでというふうな方が9名、それから農地を貸して耕作をしたいというふうな方が8名ございました。その他の37名につきましては、回答を保留された方とか、それから農業をやめたいというふうな回答をいただいております。 今後につきましては、谷川、大谷川、鮫浦の農地の利用につきまして、復興交付金の基幹事業の中に農山漁村地域復興基盤整備総合事業というのがございますが、これらの事業の活用が可能かどうか、県とも、それから地域の農業者とも協議を重ねてまいりたいというふうに考えております。 ◆33番(髙橋誠志議員) 今牡鹿総合支所長のほうから回答ありましたように、言ってみますと耕作放棄地、そういったところがほとんどなのかなというふうに見受けられます。そういうことで、半島部についての農業振興策というのは非常に難しい局面になっているのかなと思います。したがって、ほとんどの方が回答を保留するような状況、あるいはどなたかに任せたい、あるいはもう農業をやめたいという状況でございます。これは国の農業政策的なものが問題にあるのか、地域の産業バランスがそういうふうになっているのか、いろいろ研究をしなければなりませんけれども、合併をして水産業あるいは農林業、漁業、商業、工業、観光というふうなことで、石巻市がバランスよい産業構造になったわけでありますので、農業分野において少しではあっても振興も図っていかなければならないというふうに考えております。 雄勝総合支所長にお尋ねをいたしますが、雄勝のほうは1ヘクタールというようなことでございまして、非常に少ない農地でございました。被災したのが幾らあるのか、あるいは被災しないでそのまま放棄地になっているのかというようなことでちょっとお尋ねをいたしますが、現状はどのようになっていますでしょうか。 ◎相澤清也雄勝総合支所長 お答え申し上げます。 登記簿上の水田農地の面積でございますが、全部で4万101平方メートル、4町歩ということになります。震災前の作付面積が1万9,213平米ということで、1町9反ということです。被災した面積が約5反歩ということになりまして、今後防災集団移転促進事業で農地、原地区になりますが、そちらの農地法第5条転用みたいな形になると思うのですが、それが7反歩ほどございます。震災後、作付可能面積というのが約7反歩ぐらいしか残りません。 御存じのとおり農業所得よりも漁業所得のほうがかなり格差があるという現実もございまして、かつての水田農業確立対策、水田農業推進協議会のほうとか、そういった組織の分会はあるものの、もうほとんど水田の利用規制もかかっておりませんで、飯米農家といった形で作業が進んでいるという状況にございますので、今後も残った地域については機械とかの準備立て、道具立てもかなり費用かかりますので、できれば委託したいとか、そういった部分の意向が強いようであります。ただ農地があるから、水田があるから米をつくっていくといったような意向が強いように受けとめてございます。 ◆33番(髙橋誠志議員) 河北総合支所長にお尋ねをいたしますが、河北地区では大変大きな被害を受けた、そしてまた多くの水田がいまだ復旧をしていないという現実がございますけれども、その辺について河北総合支所としてはどのような考えでこれを復旧をさせようというふうにしているのか、まずその辺についてお尋ねをいたします。 ◎堀井栄河北総合支所長 特に長面地区につきましては、先ほど市長のほうから答弁がありましたとおり、原則は農地復旧をしていくというような方向で現在進んでおります。現在、御承知のとおり大川地区の針岡については農地復旧が進んでおります。未着手の部分について、長面につきましては今後年次計画で農地復旧が進められるような状況下にあります。特にいまだ海化となっております70ヘクタールにつきましては、今後北上川の堤防、あるいは長面、横須賀海岸の閉塞機能が実施された後に農地復旧を予定するというような今の状況でございます。 ◆33番(髙橋誠志議員) 耕作者の中には、もしかしたら諦めもあるかもしれません。しかし、農地を復旧をさせるということが大前提にあって内水排除、そういったものの機場整備なんかも出てくるわけであります。農地を放棄するということになれば、もちろんそういう堤防の整備とか内水排除のための機場なんかも多分国のほうではよしとしないのかなというふうに思っております。したがって、まずは農地を復旧させるということを大前提に置いて物事を進めてもらいたい。多少考え方が変わってきたので、方針転換をしましょうというようなことを論ずるべきものではないというふうに思います。したがって、とにかく早く堤防を復旧させて内水排除をさせると、この一本で当局あるいは地域の方々としっかりと話し合いをして進めてもらいたい、このように思うのですが、産業部長、そういった点でこの地域、反対側の北上地域もそうなのですけれども、まだ復旧が進んでいない、そういう状況において、今私が申し上げたような方法で取り組んでいただきたいというふうに思うのですが、部長の所見を伺いたいなと思います。 ◎阿部正博産業部長 農地の復旧については、それぞれ市長が申しましたとおり、それから各総合支所長が申しましたとおりでございまして、基本的な農地の復旧をどうしていくのだというような考え方だと思いますが、この農地復旧に当たっては今後どうしていくのかということで地域の方々、それから行政等が入りまして関係各位で検討させていただいて農地を復旧させるという方向で結論が出たというふうに伺っておりますので、この方向づけは現在のところは変わっていないというふうに思いますし、この方向で進んでいくように努めていきたいというふうに考えております。 ◆33番(髙橋誠志議員) ぜひそのようにお願いしたいなと思います。 次に、③番の土地改良区の課題でございますが、現状等につきましては先般3月14日でございましたが、市長に対して要望書を提出しておりました。近日中に要望に対する回答を文書で頂戴をするということになっておりますが、それぞれの項目について良識のある回答を期待をするところでございます。したがって、この場でその点については議論をするつもりはございませんが、先般の一般質問の中でそっくり取り上げられたようですが、あれでは回答になっておりませんので、手順に従って文書で回答をお願いしたいなというふうに思います。 1つだけつけ加えれば、土地改良区の統合、合併、こういった問題が今出ております。JAいしのまきも、あるいは森林組合も統合とかそういった合併とかにもう取り組んでいるわけでございまして、この土地改良区についても議論が出てきております。したがって、現下の厳しい農業情勢を踏まえれば統合問題は避けて通れないということになりますので、これは事務的にでも行政指導、これが必要だなというふうに思うのですが、これらについてはどのようにかかわりを持って取り組まれるのか、その辺についてお尋ねをいたします。 ◎阿部正博産業部長 お答えいたします。 土地改良区の統合につきましては、震災前からいろいろ話し合いが持たれていて、勉強会なり研究会なりということでやってきたというふうに聞いておりまして、そういったさなかでさきの震災を受けてしまったという状況で、また被災が加わったということで状況が大きく変わったというものがございますので、また一からなのかなというふうに思っているところでございます。土地改良区につきましては、それぞれの土地改良区で以前からもそうですけれども、被災を受けてなお施設等、それから今は賦課金の免除等を行っておりますので、経営的には大変だという部分では理解しておりますし、今後いろいろ市街化の関係等でも経営的には大変になっていくのかなというふうな認識でございます。 それで、私どものほうでも県のほうと一緒になりまして、早速でございますけれども、各土地改良区を訪問させていただきまして、今震災後の状況、それから考えについて意見を聴取させていただくということで歩かせていただいているところでございます。この辺でいろいろまた新たな形での御意見をお伺いいたして、県、それから私ども、土地改良区、本当に一体となって今後どうしていったらいいのかという部分を踏まえて統合に向けて検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆33番(髙橋誠志議員) 土地改良区については、震災後大きく状況も変わっております。そういったことで、できれば補助をいただきたいなという気持ちが出てくるのですが、土地改良区の事業そのもの全てが本来受益者負担というようなことで賄っていくものなので、余り行政におんぶにだっこというようなわけにはいきませんので、自助努力をした中でなおかつ足りないという部分についてはぜひ面倒を見ていただきたいなというふうに思います。 それでは、④の植物工場について、その可能性をお尋ねをいたしました。アグリクラスター基本構想及び実施計画、この策定を目指していたのだけれども、震災で思うようにいかないというようなことでございました。それで、この計画概要、そして計画上にどのエリアがあったのか、まずその辺についてお尋ねをいたします。 ◎阿部正博産業部長 お答えいたします。 まず、アグリクラスター基本構想ということで、2010年にその計画ということで検討させていただきました。その際の基本的な考え方ということでございますけれども、本市では太陽のまち、自然を生かした産業づくりにより、環境都市を目指すということを目標にしておりますので、これに食の安全、安心の観点、さらには自給率の向上を視野に入れてということでございます。さらには、安価な電気料金等、産学官連携を軸にして植物工場を誘致して次世代型の農業の集積を図り、産学官連携による農商工連携の推進を図るというようなことを基本的に掲げましてアグリクラスター基本構想を策定したところでございます。 エリア的には、石巻市特産品戦略センターを設置してというところでございまして、これにつきましてはルネッサンス館を核にいたしまして産学官連携してその誘致に取り組んでいくというような計画があったというふうなことでございます。 ◆33番(髙橋誠志議員) 今また新しいのが出てきたのですが、石巻市特産品戦略センターという名称が出てきました。この石巻市特産品戦略センターというのは簡単に言えばどういうことなのでしょうか。 ◎阿部正博産業部長 この石巻市特産品戦略センターにつきましては、産業育成機能ということでございまして、農商工連携、6次産業化サポート機能を持たせると、それから地域資源を発掘するということでマッチング、それからコーディネート等を行い、産業化プランナーによる企業化を支援するということでございます。それから、施設の活用機能といたしましては、マーケティング機能を持たせるために試験栽培とか各種データ等を収集します。それからビジネスマッチング機能ということで研究開発、商談、販売促進を行い、それから施設レンタル、受託栽培機能ということでございまして、栽培実践とか人材育成を図って産業振興、ものづくり等を図っていくというようなものでございます。 ◆33番(髙橋誠志議員) 構想はすばらしいものだなというふうに拝見をいたしました。それで問題となるのは、この立地場所、いわゆる拠点となるところがルネッサンス館だと、エリア的にはトゥモロービジネスタウンになる。しかしながら、今あの場所については仮設住宅で満杯状態でございますね。仮設住宅の云々にかかわってくるわけなのですが、この構想の進捗と仮設住宅の移転の時期等々をにらみ合わせると容易にはできないのかなというふうに推測できるわけなのですけれども、この辺についてはどのようなお考えをお持ちなのでしょうか。 ◎阿部正博産業部長 まず、アグリクラスター基本構想の実施時期ということでございますけれども、先ほども申し述べさせていただきましたが、構想の後に震災があったということでございまして、本当に大きく状況が変わってしまいましたので、構想自体も見直しが必要になってくるのかなというふうに考えているところでございます。 また、その場所につきましては、議員御案内のとおりトゥモロービジネスタウンを利用してということで考えておったわけでございますけれども、御存じのとおり仮設住宅が建設されたということでございまして、これも1年、2年という形での復旧、復興というのは厳しいのかなというふうに思いますので、アグリクラスター基本構想自体を見直す中で、その時期、場所等々については考えていかなければならないのかなというふうには思っております。 ◆33番(髙橋誠志議員) 時期、そういった場所を見直すのもいいのですが、見直した後に、トゥモロービジネスタウン、あるいはルネッサンス館の機能そのものがどうなるのかということにもつながっていくわけです。ですから、やはりその辺についてはしっかりした計画がないとだめなのかなというふうに思っております。例えばトゥモロービジネスタウンのエリアに入っている方々については早目に移転を促進するような方策をとるとか、いろんなそういった手だてを考えながらこの地域を生かしていくという方向でいかなければならないと思います。ここがだめだからすぐ別なところという安易な考えでは、私はだめなのではないのかなと。ですから、最終的にどのようなところにどの程度のものを予定しているのか、そういったところについても疑問点があるのですが、このいわゆる植物工場の構想については最終的な目標はどこにあるのでしょうか。例えば規模だったり、そういう機能を持たせる施設だったり、そういったものをどの程度見込んでいるのか。例えば今最初の段階ででもいいのです。では、面積はどのぐらいの面積で、施設はどのような施設なのか、その程度のくらいの計画はあったと思うのですが、その辺をまずお聞かせください。 ◎阿部正博産業部長 お答えいたします。 施設規模でございますけれども、まず面積とか生産能力につきましては植物工場の形態、例えばビニールハウス等々の開放型というのが1つと、それからあともう一つは密閉型と言われる人工光を使って栽培するというような、大きく形態が2つに分かれるのかなというふうには思っております。一概には言えませんけれども、密閉型については当然高さをとって階段状につくっていきますので、そんなに面積は必要ないのかなと思いまして、約200坪からまず300坪というふうに考えているところでございます。それからあと、開放型の太陽光につきましては、当然高さはとれませんので、大体3から4ヘクタール程度の規模というような形を想定しております。それから、品物、品目につきましては当然ですが、既存農家とバッティングするというふうにはいきませんので、競合しない葉物類を想定して計画をしていたということでございます。 ◆33番(髙橋誠志議員) 部長、そうしますと300坪程度だったら、トゥモロービジネスタウンのほんの一画、300坪だったら。それだったら、あそこに仮設住宅があるから、あるいは被災したからというような理由立てにはなりませんね。だって、1区画あれば済むのです。ですから、何もかにもが震災でだめになったというようなことの前提でもって物事を進めてもらっては困るということです。これについては、見直しするよりも進む方向で検討すべきだというふうに思うのですが、市長の御所見を伺いたいなと思います。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 これは植物工場については、人工光型と、それから全天候型がありまして、全天候型の場合には太陽光を使ってやりますので、施設規模がどうしても大きくなります。三、四ヘクタールから、あるいは今現在ですと5から6ヘクタールぐらいの施設面積を有する太陽光型の施設が今そろそろ主流になりつつあります。今出ておりました人工光型の場合には、現在ですと太陽光発電パネルと、それからLEDを使って植物工場をつくるという方向に行っておりますけれども、これですとまちの中にでも小規模でも、あるいはある程度規模の拡大も可能でありますけれども、そういった意味で、ただどうしても植物工場は場所の問題もありますけれども、初期投資が、イニシャルコストが非常に高いものですから、この辺を国からの、あるいは県の財政支援をいただきながら進めていきたいというふうに考えておりますが、私としても市長になってからすぐにでもマニフェストに掲げてきたものですから、何とか実現したいと思っておりますので、今後取り組んでいきたいというふうに考えております。 ◆33番(髙橋誠志議員) ぜひ大きな目標の一つであるということで進めていってもらいたいなと思います。 次、⑤の林業の振興策でございます。私がこの議会に関与するようになって森林振興策、それは松くい虫対策が森林振興策なのかなと間違うくらいでした。林業の振興策というと、ほとんどが松くい虫の対策補助だったように記憶しております。したがって、林業の振興策についての目玉商品というようなものはなかったのかなというふうに感じております。 そこでお尋ねをいたしますが、県のほうでは地元産の材料を使ったものに対する奨励的な制度がございます。石巻市には、残念ながらそういうのがないというようなことでございます。ただ、県のやつにのっとりながら何とかしようというふうに研究をしているのも理解をしております。石巻市の公共建築物における木材利用の促進に関する方針と、方針はできているのです。この方針について伺いたいのですが、木材利用促進に関する公共施設、いわゆる公共建築物、それはどういうものを指しているのか、それから公共建築物における木材利用の目標は、どの程度までそれを持っていこうとしているのか、それから東日本大震災からの復興策というようなことで木材利用をしたものについて何とかしようやというのがあるのですが、その3つについて具体にお示しをいただきたいと思うのですが、いかがですか。 ◎阿部正博産業部長 お答えいたします。 まず、公共建築物でございますけれども、考えられるのは一番大きいのは学校、それから保育所、幼稚園等の集団で利用する施設なのかなと思っております。それから、目標でございますけれども、なかなか今の計画的にここまで幾らという部分については持ち合わせておりませんので、できるだけ多くの地元の木材を使おうというふうなところでございまして、具体の数字というものについては今のところは持ち合わせておりません。(33番髙橋誠志議員「もう一つ」と呼ぶ)もう一つ、ちょっと私聞き逃してしまいまして、大変申しわけございません。 ◆33番(髙橋誠志議員) 東日本大震災の振興策というようなことで、木材利用を考えているというところでございます。 ◎阿部正博産業部長 お答えいたします。 当然でございますけれども、これから復興住宅等々が多数建設されますので、ここを利用いたしまして地元の木材を御利用いただいて地元産の消費を図っていきたいというふうに考えているところでございます。 ◆33番(髙橋誠志議員) それが何なのかというのが具体に見えていないということでございます。 1つ提案をしたいのですが、震災に遭った方々、いわゆる罹災証明を持っている方々でうちを直すと、あるいは新築をするといった際に、例えば100万円の上限額を求めて、あと内規の中でこういうものを使いなさい、これだけの量を使いなさいというような、そういう制度を創設をすると。それが石巻市の被災者に対する独自策にもなるし、もう一つは林業の振興策にもなるということで、これを何とかしてもらいたい。当局としても考えているのはわかるのです。項目にはありますから、東日本大震災で木材を利用したそういうところのプロジェクトというようなことを打ち出しておりますので、具体に見えないので、具体の策として今私が申し上げたものを取り組んでみてはいかがかということなのですが、担当部長、いかがでしょうか。 ◎星雅俊震災復興部長 お答えします。 市民の皆さんの住宅再建に関しての木材利用に関する支援ということでございますが、これはさっき言われました土地利用の方針に基づいて行いますが、ここにつきましては具体的な支援策をまだ検討いたしておりませんので、震災復興部並びに建設部、産業部で建設してまいりたいと思います。 また、おくれましたが、復興公営住宅につきましては設計ガイドラインの中で県産材を使うことに関しまして進めておりますので、具体的にはこれから何戸ぐらい木造住宅をつくれるかといった協議をしてまいりたいと考えております。 ◆33番(髙橋誠志議員) それは、ですから復興住宅、そういったものに利用するということですが、それはあくまでも県のほうの指針とか、そういったものにのっとっているものであって、私が申し上げているのは石巻市の独自策というようなことで、5年なら5年の限定でもいいのです。そういう時限立法でつくってもらってもいいのですが、独自策を出してくださいということを申し上げているわけです。それが林業の振興にもつながるし、石巻市の被災者に対する独自政策の一つになる、一石二鳥だからいかがですかと申し上げているわけでございますので、その辺についてもう一度お願いします。 ◎星雅俊震災復興部長 議員御提言の趣旨、十分わかりますので、木材利用の方針の中でもう少し細分化した補助制度というものも内部で検討してまいりたいと考えております。 ◆33番(髙橋誠志議員) ぜひそのようにお願いをしたいなというふうに思います。 それでは、大きい項目の2番目にいきたいなと思います。避難道路(渡波稲井線)を有効活用するために。避難車両のための駐車スペース確保についてお尋ねいたします。震災復興計画の中で新たに組み込まれた市道渡波稲井線、生命安全確保のためには大いに期待をされる道路になることは間違いありません。いざというときの利用車両、平時のときの物流と交通渋滞の緩和にとその使命を発揮するものと思います。 さて、これまでいざというときに避難したそういった状況を精査してみますと、避難する際の交通渋滞は覚悟しなければなりません。それはなぜかといえば、例えば津波の影響のない地点まで、そこまで来ればどうしても安全だと、安心だという気持ちが働きますので、その場にとどまってしまう。そこで事の状況を見きわめようと、そういう考えが起きるのはこれは心情としてやむを得ないところでございます。その心理状況を解除するのには、その先に安全地帯があるのだと、駐車スペースがある、そこまで行けば安心なのだよというそういう担保が必要だというふうに思うのですが、お尋ねいたしますけれども、集団で避難した際の車の行き先、そこはどのようになるのでしょうか、まずその点についてお尋ねをいたします。 ◎柳田正人総務部長 私から、避難道路(渡波稲井線)の有効活用についてお答えいたします。 避難車両のための駐車スペースについてでありますが、津波警報が発せられた場合の避難行動といたしましては、原則徒歩により一刻も早く高台や浸水区域外に避難していただく必要があります。一方では、災害時要援護者など、どうしても車での避難が必要となる方々もおられます。このようなことから、本市におきましては現在石巻警察署などの関係機関とともに津波災害時の避難誘導対策等を検討しているところであります。(仮称)渡波稲井線につきましては、沿岸部から内陸部に避難できる主要な避難路でありますので、議員御提案の駐車スペースの整備につきましては、関係機関との協議の場でも議論をさせていただき、財源も含めて考えていきたいと思いますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆33番(髙橋誠志議員) そこで駐車スペースの提案なのですが、山を越えて稲井側のほうに行きますと、稲井小学校があったり稲井中学校があったりしております。そこに今回の道路が予定されているわけなのですが、その先に新栄地区という地域がございます。そこについては、先般も地元の方々が公共施設にどうぞお使いくださいというようなことで提供を申し出たところでございますので、篤と御案内のとおりかなというふうに思いますが、新栄地区については、市長、その場所については御存じでしょうか。その辺について、ちょっとお尋ねをしたいなと思うのですが。 ◎亀山紘市長 新栄地区という地域、はっきりとはあれですけれども、大体この辺というのはわかっております。 ◆33番(髙橋誠志議員) 前に当局のほうに要望をしていた地域でございますので、記憶にはあると思います。 それで建設部長、駐車スペースを確保する際に1台当たりの所要面積、これはどのぐらいというふうに試算されておりますか。 ◎阿部善弘建設部長 幅が大体2.7から3メートル、それの延長の5メートルから5.5メートルということに大体はなっています。 ◆33番(髙橋誠志議員) 質問が悪かったようですね。必要な面積がどれくらいなのか、今場所を提供しようとしているのですから、1台当たりの所要、必要面積が幾らなのかなというふうにお尋ねをしたかったわけなのですが、1台当たり、ちょっとお伺いをしたら、結構な面積が必要なのだというふうなことでございました。これが正確な数字かどうかわかりませんが、25平米ぐらい必要だという、通路も含めてそういうふうに言われております。 今私が申し上げているところの面積は36.4ヘクタールほどあります。耕作者が76人ほどなのですが、ほとんどの方というよりも100%同意をしているというようなことで、ここを利用しない手はないのかなというふうに思います。この地域は、国道398号の北部バイパスが真ん中を通ります。そこから県道石巻河北線、県道石巻雄勝線、あるいはバイパスを通れば三陸道にも乗り入れができる、国道45号にも行ける、車で2分から5分程度です。そういうふうな便利な地域でございます。ここにスペースを考えるということを御提案申し上げたいのですが、さらにつけ加えれば、その場所を補完する意味でも、小学校があるし、中学校があるし、商業があります。それから、専修大学もあるし、運動公園もあるというようなことで、駐車のスペースには事欠かないところでございますので、まずその辺を考えていただきたいという提案なのですが、これらについての御所見を伺いたいなと思います。 ◎柳田正人総務部長 先ほどもお答えしたとおり、現在緊急時の避難の手法といいますか、考え方等々につきまして警察、それから大学、それから自動車メーカー等のデータもいただきながら、その辺の検討に入っているところでございます。先ほど来お話ししましたように車での避難という部分もどうしても一定程度ありますので、今議員からいろいろ具体の面積なり具体の場所が提示されましたけれども、石巻市全体としていろんな避難路を今後も予定しておりますので、それぞれを活用した中でどのように車が出てきた場合の道筋、そして議員から今お話のありました目的地といいますか、駐車をここにこういうふうなことでということも含めまして全体的な考え方をまとめる必要があるのかなと思いますので、なかなか具体にこの場所というのはちょっと今の時点でお答えはちょっと難しいかなと考えております。 ◆33番(髙橋誠志議員) もちろん避難道路あるいは避難スペースというのは全市を網羅した形で考えなければならない、これは当然のことであります。私が申し上げているのは、その全市の中でも北上川を境にして、いつも言われる東部と西部、あるいは北側というようなことを考えれば、東部のほうの差し当たって避難道路として今回震災があったがゆえに新しく計画をした道路、その先にこのスペースを設けたらどうなのやということなので、これはもちろん全市的に考えていただいて結構でございます。ただし、東部にはこういうところがありますよと、それから近々に石巻市の大々的なお祭りである川開きなんかも再開をします。そうしますと、再開したときの観光客を誘致した際の駐車場、今はどうするのですかと。前は運動公園あるいは大橋エリア、そういったところに駐車スペースを設けていました。今はないわけでありまして、そういう発展的な考えで2年後、3年後、あるいはずっと未来永劫のことを考えれば、今私が提案している場所についてはそういう大きなイベントにも利活用できるということで提案をしているわけでございます。ぜひその辺について、全市的な問題といいながらも、東部のほうにはそういうところがまずありますよということを念頭に入れていただいて検討していただきたいと、このように思うのですが、市長の御所見を伺いたいなと思います。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 今回の地震、津波の災害を教訓にして災害に強いまちづくりを進めていく必要がありますが、その中で車を使って避難される方が多いということは、これまでの12月7日の経験でもはっきりしておりますので、そういう意味では避難路の整備と同時に避難公園的なスペースが必要だというふうに思っておりますので、今後検討させていただきたいと思います。 ◆33番(髙橋誠志議員) ぜひこの問題については真剣に取り組んでいただきたいテーマだというふうに私は思っております。ただ単に要望したからそこの場所にというようなことでは決してございませんで、やはり生命、安全を守る、特に魚町の皆さんについては車が大事な部分がありまして、車で避難した際に、ではその車、車といってもトラックです。そのトラックをどこに置くのだ、命の次に大事なのがトラックだなんていうことも言われましたので、そういうことを考えれば、やはり渡波方面から山を越えて裏側の稲井地域のほうにそういうスペースを設けると、これが今回の震災で避難道路というふうに位置づけたところの最終的な安全地帯になるのかなというふうに思いますので、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。 以上で私の質問を終わります。 ○議長(阿部和芳議員) 以上で33番髙橋誠志議員の質問を終わります。暫時休憩します。   午後0時11分休憩                                             午後1時15分開議 ○副議長(阿部欽一郎議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。18番阿部正敏議員の質問を許します。18番。 ◆18番(阿部正敏議員) 議長のお許しが出ましたので、一般質問に入ります。 震災から丸2年が過ぎました。復旧から復興へステージが移ろうとしています。津波がおさまった翌朝、真っ青な空が水に反射し、風一つない穏やかな日差しを浴びながら水没した町内をカヌーをこぎながら防災倉庫まで食料をとりに行ったときの何とも不思議な光景、町内の家々が、そして標識が水に浮かび水路になった道路をカヌーでこいで自分の家の前を通過する光景、皆さん、本当に想像できますでしょうか。それから3日後、水が引いた後の真っ黒なヘドロと瓦れきとの格闘、寒さと飢え、突然襲ってくる不安、本当に苛酷な毎日を過ごしました。あれから2年、よくここまで来たなと実感しています。復興は早い遅いの議論はありますが、これからがむしろ本当の意味で行政手腕が問われる復興のステージに入ります。行政の企画力と創造力が求められます。住民やボランティアの自発的行動に期待する受け身の発想ではなく、あるときは主導権を持って住民を引っ張っていく強引さが求められています。復旧から復興へと題しまして質問に入ります。 大綱1点目、牡鹿総合支所地域における震災復旧から復興へと題しまして、(1)、高台移転整備事業についてと(2)、非可住地域の跡地利用について、2点についてお伺いいたします。 (1)、ア、整備事業予算の算出方法について、イ、地域住民の声をどう反映するか、ウ、原子力発電所隣接地域、鮫浦、前網、寄磯などにおける避難道整備について、エ、地域が分散する場合の生活道路整備において既存道路整備は可能なのか。 (2)、非可住地域の跡地利用についてお伺いいたします。ア、漁業集落における跡地利用の考え方について、イ、行政、商業地域における跡地整備の考え方について、ウ、行政区単位での跡地一体整備についての考え方について(非可住地域は要請があれば全て市が買い受けた上で整備するのか)、エ、跡地の買い上げが虫食い状態になった場合の一体整備は難しいと思うが、いかがか。 この2点についてお伺いいたします。 ◎岡田伸牡鹿総合支所長 阿部正敏議員議員の御質問にお答えいたします。 牡鹿総合支所地域における震災復旧から復興へについてお答えいたします。まず、高台移転整備事業の予算の算出方法についてでありますが、事業費の算出に当たりましては防災集団移転促進事業に参加される世帯数に基づき、その面積や造成費等を積算し、事業費を算出しております。 次に、地域住民の声をどう反映するのかについてでありますが、安心して居住できる住環境を提供するため、高台に移転を希望される方々と地区ごとの意見交換会や説明会をこれまで幾度となく開催し、地域住民の意向などを確認しながら造成計画を策定してきております。 次に、原子力発電所隣接地域における避難道整備についてでありますが、当面の対策といたしまして寄磯、前網地区の幹線道路であります市道寄磯線について、平成25年度事業といたしまして電源立地地域対策交付金を活用し、総延長2,650メートルのふたなし側溝を落ちぶた式側溝に入れかえしたいと考えております。この工事により幅員で約0.5メートルから1メートル程度広がり、スムーズな相互通行が可能となり、生活道路としての利用向上や原子力発電所避難路としての機能向上が図られますことから、早急に整備したいと考えております。 次に、地域が分散する場合の生活道路整備において既存道路整備は可能かについてでございますが、防災集団移転促進事業で高台を造成する場合、幹線道路への接続などにおいて不便や不都合が生じないよう、既存道路の改良整備も含め集団移転地の造成計画等の中で策定してまいりたいと考えております。 次に、非可住地域の跡地利用についてでございますが、初めに漁業集落における跡地利用の考え方についてでございますが、漁業集落事業は従来住まいとなりわいの場が密接な関係を持って生活が営まれており、被災跡地につきましては地域の復興に不可欠な活力ある地域産業の復興に向けた利用を計画したいと考えており、各地区のまちづくりを検討する中で地域住民の意向や地域ごとの実情をできるだけ反映できるよう作業を進めてまいります。 次に、行政、商業地域における跡地整備の考え方についてでありますが、商業地域などを含む漁業依存度の低い集落の跡地整備につきましては、隣接する漁業依存度の高い集落と一体的に漁業集落防災機能強化事業を行うことは可能であると考えておりますが、行政、商業施設につきましては、この事業による対応ができませんので、別な手法での整備を検討してまいりたいと考えております。 次に、行政区単位での跡地一体整備についての考え方についてでありますが、漁業集落防災機能強化事業などにより産業基盤の復興に向けた施設整備等を実施してまいりますが、跡地一体の整備に当たりましては、地域のグランドデザインなど、まずは将来へ向けた土地利用計画の策定が前提となりますので、地域の方々の意向をお聞きしながら関係機関との調整を進めてまいります。 次に、跡地の買い上げが虫食い状態になった場合の一体整備についてでありますが、移転跡地の買い取りは防災集団移転促進事業により来年度から行う予定であり、用地測量、鑑定評価業務を委託する準備をしているところでございます。買い取りの対象は、住宅用地及び住宅用地に介在する宅地または農地とされております。跡地につきましては、所有者が引き続き所有し、事業用地としての利用が可能であり、公有地と民有地が混在することになると予想されますが、漁業集落防災機能強化事業による跡地利用の手法により、必要な低平地の整備が可能であると考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆18番(阿部正敏議員) ただいまの2点について再質問させていただきます。 1点目の高台移転事業につきましてですけれども、先ほどの高台移転の整備のざっくりとした概算の算出方法というのがもし簡単に示せればお聞かせいただきたいと思うのですが、例えば寄磯地域のように30戸程度の高台移転を全体的な造成プランを考えたときにどの辺まで既存の道路、あるいは新設の道路も含めてその辺整備が可能なのか、全体的な予算の算出方法について、もうちょっと具体的にお示しいただけませんでしょうか。 ◎岡田伸牡鹿総合支所長 お答えいたします。 防災集団移転促進事業の造成地についての事業でございますが、まず1つは宅地に当たる部分の造成の面積、それから防災集団移転促進事業ではその面積の30%程度は公用的施設、例えば集会所等あるいは緑地、そういったもので30%程度は余分に整備できるというふうになっております。それから、その取りつけに係ります道路、これにつきましても寄磯の場合でいきますと低平地から高台に至るまでの道路、こういったものも整備が可能でございますし、それからそれに伴います、いわゆる低平地からの避難道路、こういったものにつきましても整備が可能であるというふうになっております。各地区におきまして、その移転場所、それから世帯数に応じましてかなり造成の面積が異なりますので、それからあと切り土の土量、そういったものが場所によってといいますか、地域によってかなり多い場所もございますし、比較的少なくて済む場所もございます。そういったところで一概には申すことはできませんが、そのような一体的な地域の通行、それから安全な高台の宅地造成、それから集会所施設、それから周辺の環境整備というふうなところはあわせて整備が可能というふうになっております。 ◆18番(阿部正敏議員) ぜひ既存の世帯数が例えば寄磯の場合につきましては60世帯ほど残っていますので、そこから高台までの消防車もなかなか通れないような既存の経済道路、そこの中心道路がありますけれども、ああいったところの拡幅、そしてまた取りつけというのはこの整備の予算の中では可能なのか、それもう一点お伺いしたいと思います。 ◎岡田伸牡鹿総合支所長 お答えいたします。 議員おっしゃっておりますのが、場合によって寄磯の林道の部分かと思いますが、林道につきましてはこれはまた別の事業で実施する必要があるだろうというふうに考えております。 ◆18番(阿部正敏議員) そういった住民要望を十分踏まえて、ぜひ要望に応える形で整備につなげていただきたいと思います。 また、今般、この間の災害で寄磯地域、原子力発電所の隣接地域でありますけれども、道路が寸断されまして避難が難しかったというところで、今現在避難道整備について、先ほど落ちぶた式の拡幅というふうなお話がありましたけれども、やはりこういったところの3キロに満たない市道の部分の拡幅程度ではなくて、もっと抜本的に、やっと普通乗用車が交差できる程度の広さですので、3キロに満たないこの辺の整備をきちんとやらないと、示さないと、非常に住民理解は難しいのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
    ◎岡田伸牡鹿総合支所長 お答えいたします。 市道寄磯線の拡幅につきましてですが、平成25年度予算といたしまして今回の議会にも提案させていただいておりますが、現在の側溝の部分を今回は落ちぶた式側溝に入れかえをいたしまして、それで既存道路の中で幅員の利用範囲を広げたいというふうに考えております。 議員ただいまおっしゃいましたのは、より本格的な方法で道路の拡幅工事ができないかというふうなところでございますが、これは財源等というふうな部分もございますし、それから地域の地形を考慮した場合になかなか幅員といいますか、道路幅を拡張しづらい部分も現実にはございます。今回の落ちぶた式側溝に入れかえることによって結構幅員等も広がります。部分的に、幅員がとれないところにつきましては産業建設常任委員会でもお話しいたしましたが、建設部とも協議しながら、今後はそういった幅員が確保できないところについてどのような手法で通行が容易になるように対応ができるか協議してまいりたいと思いますが、先ほど来からおっしゃっております全面的なといいますか、大規模な道路の改良工事といいますのは、なかなか現時点では財源等も見つからない状況でございますので、今後例えば来年度から地域防災計画の全編的な見直しが予定されておりますが、その中で検討委員会等も設置されることになると思いますので、各地区の避難路、そういったものにつきましてもそのような委員会の中での検討を待ちたいというふうに思っております。 ◆18番(阿部正敏議員) 市長にお伺いしたいのですけれども、現在避難マニュアルの原子力発電所編と津波編ということで先般読ませていただきましたけれども、この地域からの脱出方法というのは基本的にいまだ示されていないわけでございまして、この間示されたのは牡鹿中学校からの空輸というような判断です。こういった判断では、牡鹿中学校まで結局この地域の方々というのは、この間の震災では避難できなかった地域でございます。そういったところは具体的に示されておりませんので、今回のような落ちぶたで幅員する程度の整備というのは、住民にとってはむしろその程度の整備で終わってしまうのではないかという逆に不安を増長させるような結果に私はなると思うのです。そういった意味で現実的になかなか難しいとはいいながらも、しっかりとした避難道整備について抜本的に整備をするというところにやはり言及していただかないと、なかなか地域住民の理解は難しいと思いますが、市長に最後にこの質問に対して御答弁いただきたいと思います。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 寄磯、前網も原子力発電施設と大変近い場所ですので、災害時における避難道路の確保というのは本当に喫緊の課題だというふうに思っております。 今回の側溝を落ちぶた式にして片側50センチ、1メートルが拡幅されますけれども、やはり避難路の確保というのはそれだけで終わらせるということにはできませんので、何とか今後予算獲得を目指しながら抜本的な改良工事あるいは整備をしていきたいと、そういうふうに考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。 ◆18番(阿部正敏議員) よろしくお願いいたします。 続いて、(2)の非可住地域の跡地利用についてです。先ほど答弁の中で示されましたけれども、漁業集落地域とは別な手法でということで、例えば鮎川あるいは大原、こういった2つの行政区の整備の手法について具体的にお示しいただきたいと思いますが。 ◎岡田伸牡鹿総合支所長 お答えいたします。 鮎川についてと大原についてというふうなことでございますが、まず鮎川につきましては漁業集落防災機能強化事業のほかに復興交付金事業メニューの中で検討できます内容といたしましては、1つといたしましては都市計画区域に編入しての区画整理事業、それからあと可能性があるかもしれませんのですが、もう一つ考えられ得る事業といたしまして津波復興拠点整備事業、こういったものでの整備が可能ではないかというふうに考えておりますが、これらの事業の適用につきましては今後震災復興部並びに県・国との協議を経た上で決めてまいりたいというふうに考えております。 それから、大原地区につきましては、ここもなかなか漁業者の漁家率が比較的低い地域でございますので、純粋に漁業集落防災機能強化事業を適用できるかといいますと、ちょっと不透明な部分がございますが、先ほど答弁でもお答えいたしましたとおり、その近辺の浜との一体的な整備、いわゆる1つの地区だけでなくて隣の地区と抱き合わせのような形での整備が可能ではないかというふうに考えております。 ◆18番(阿部正敏議員) この跡地利用も含めて非常に難しい段階に入っていますので、やはり行政の一歩踏み込んだそういった提案型の住民とのやりとりが必要になってくるのではないかと。そういった意味では、やはり受け身の態勢ではなくて、もうちょっと住民の側に立って一緒になってこういった跡地利用について考えるべき段階に来ているのではないかというふうに思いますが、市長、いかがお考えかお示しください。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 漁港整備をしながら、同時に漁業集落を進めながらまちづくりをしていくということが必要になりますので、跡地利用については一番地域の方々が心配しているところでありますので、何とか早急に対策をとって、そしてこれもその地域の方々としっかりと意見交換をしながら早急に進めていくことが必要だというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ◆18番(阿部正敏議員) 次に、山下地域における震災復旧から復興へと題しまして、1点目、慢性的冠水地域解消に向けた本格復興について、2点目、釜幹線用水路整備についてお伺いいたします。 1点目、慢性的冠水地域解消に向けた本格復興について。ア、山下地域における雨水基本計画の中身について、イ、排水ポンプ場新設整備について、ウ、排水ポンプ場新設整備に伴う雨水排水路整備について、エ、雨水基本計画実現までの暫定措置について。 2点目、釜幹線用水路整備について。ア、改修整備の目的について、イ、埋立地の利用活用について、ウ、北上運河の県整備事業との連携について、エ、水辺の緑のプロムナード事業との連携について、オ、北上運河、釜幹線用水路整備に伴い地域住民の声をどのように反映するのか、この点についてまずお尋ねいたします。 ◎阿部善弘建設部長 私から、山下地域における震災復旧から復興へについてお答えいたします。 初めに、慢性的冠水地域解消に向けた本格復旧についてでありますが、山下地域における雨水基本計画の中身につきましては、現在見直し策定中であります公共下水道雨水基本計画の中で北北上運河左岸地区の事業認可区域への編入や、それに基づく排水路やポンプ場の整備などを検討しているところであります。 次に、排水ポンプ場新設整備についてでありますが、排水ポンプ場の整備は震災で地盤沈下したことから、雨水の強制排水が必要であると考えており、公共下水道雨水基本計画で策定された整備計画をもとに詳細な検討を進め、ポンプ場の早期完成に努めてまいりたいと考えております。 次に、排水ポンプ場新設整備に伴う雨水排水路整備についてでありますが、排水路につきましてもポンプ場の整備と同様に一体的な整備が必要であると考えております。 次に、雨水基本計画実現までの暫定的措置についてでありますが、山下下水路から横堤ポンプ場へ向かう合流箇所の改修及び横堤ポンプ場の運転設定の見直しなどを行いながら効果的な措置を図ってまいります。 また、下水路などの草刈りやしゅんせつなどの環境整備も引き続き実施し、山下地域の冠水対策に努めてまいりたいと考えております。 ◎阿部正博産業部長 私から、釜幹線用水路整備についてでありますが、まず改修整備の目的につきましては、農業用施設としての機能維持のほか、災害時における避難路としての活用等農業用以外の機能を求める地域からの要望もありましたことから、用水路として必要な通水断面の確保を行った後、残地については埋め立てを行い、地域の生活環境の改善や防災、安全性の向上に向けた整備を行うものであります。 次に、埋立地の利活用についてでありますが、地域からの要望でもある避難路としての活用など、用水路の埋め立てに伴い発生する用地の有効利用について、町内の関係各課などと今後検討を行ってまいりたいと考えております。 次に、北上運河の県整備事業との関係についてでありますが、釜幹線用水路と並行する北北上運河につきましては、河川管理者である宮城県により堤防の災害復旧工事が予定されておりますことから、用水路の整備に当たりましては宮城県と十分に協議、調整を行いながら事業を進めてまいりたいと考えております。また、あわせて堤防と一体となった用水路埋立地の利活用などにつきましても今後宮城県等の関係機関と検討を行ってまいりたいと考えております。 次に、水辺の緑のプロムナード事業との関係についてでありますが、いしのまき水辺の緑のプロムナード計画では、国による旧北上川河口部の堤防整備と一体となった空間整備及び北北上運河や雲雀野海岸の堤防や水辺の利活用促進が主な内容となっております。北北上運河につきましては、プロムナード計画の中で、これらの堤防と従来からある公園や水辺を散策やサイクリングなどの利活用を促進することとしておりますので、釜幹線用水路の利活用につきましてもあわせて検討を行ってまいりたいと考えております。 次に、北上運河、釜幹線用水路整備に伴い地域住民の声をどう反映するのかについてでありますが、これまでも釜幹線用水路の維持管理等の課題について、山下地区町内会連絡協議会との懇談や現場の確認を行ってまいりました。今後も地域の皆さんと意見交換などを行いながら、釜幹線用水路等の整備を初めとする地域の課題解決に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆18番(阿部正敏議員) この2点について再質問させていただきます。 初めに、慢性的冠水地域解消に向けた本格復興について答弁がありました。先ほども西條議員のほうからありましたし、同僚議員の堀川議員のほうからも新市街地の雨水対策について随分踏み込んだ対応をされるような発言が出ておりますが、私もこの問題についてもう本当にしばらく前からこつこつ一般質問を積み上げながらやってきているのですけれども、どうも何か新市街地に山下地域の雨水対策、先を越されてしまうのではないかという不安に駆られているのですけれども、先般市長のほうから所信表明の中で日本下水道事業団への委託事業が正式に言及されております。基本的にこの事業団への委託ということになれば、山下地域の抜本的な冠水についての整備、これについては部長、間違いなく進むと、あるいは万々が一蛇田に先を越されるというようなことはないでしょうね。 ◎阿部善弘建設部長 施政方針のほうでも、平成25年度におきまして排水ポンプ場の実施設計等を行うために日本下水道事業団と協定を締結して、施設の早期完成を目指してまいるというお話をいたしております。新年度早々に日本下水道事業団との実施設計に関する委託協定を締結したいと。締結することによってそういった詳細設計、それから今お話あったように地域の地盤沈下による対策をとらなければならないということですので、とにかく排水ポンプ場を設置しなければならない箇所につきましては、全て早急にこういった日本下水道事業団のほうにお願いして実施設計を進めたいというふうに考えております。 ◆18番(阿部正敏議員) その件についてスケジュール、はやる気持ちを抑えながら質問させていただきますけれども、実施設計が平成25年度と、実質重機の煙が立つのは平成26年度、土地の買収も含めてそういったスケジュールの解釈でよろしいのでしょうか。 ◎阿部善弘建設部長 平成25年度にそういった設計のほうをやりまして、早ければ平成26年度から用地等そういったものにも入っていきたいというふうには考えております。ただ、ポンプ場の場所の選定に当たっては時間を要すのではないかというふうに思いますので、その辺の場所の選定等につきましても議員のほうの御協力をいただきながら早急に進めたいというふうに思っております。 ◆18番(阿部正敏議員) 早くそういった計画をお示しいただいて、地域を挙げて復興に、こういった整備に協力したいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、釜幹線用水路整備についてお伺いいたします。先ほど用水路整備について地域要望があったというようなお話でございます。この地域要望、山下地区連絡協議会のほうからもそういった要望が上がっていることを私も承知しております。この辺、この際ですから、相当ここを埋め立てをした場合の跡地利用についていろいろイメージが湧いてくるわけでございまして、やはりこういった地域でもって地域を挙げて議論を喚起して、地域住民にどんどん、どんどん振るというところで地域の皆さんも政治意識を高く持ってきて、地域をどうするのだという意識も芽生えてきますから、こういった観点でぜひそういった地域の方々にどんどん意見を振って、その辺の集約を図っていただきたいというふうに思いますが、部長、いかがお考えかお示しください。 ◎阿部正博産業部長 お答えいたします。 この釜幹線用水路整備につきましては、これまでもいろいろ問題を抱えてやってきたというふうには認識しておるところでございまして、町内の方々からもさまざまな面で要望いただいていたということでございます。今回、平成24年度で測量設計ということでやらせていただいて、できれば平成25年度、平成26年度で工事を行いたいというふうに考えておりますので、なかなかこれまでは具体というものが見えない中でのいろいろなお話し合いだったと思いますが、今後具体をお示しできるような形になりますので、そういった意味で具体をお示ししながら防災、それから公園等いろんな使い道があるだろうと思いますので、地域の方々とお話し合いをしていきたいというふうに思っておりますので、御理解賜りたいと思います。 ◆18番(阿部正敏議員) その埋め立てをした場合の一体の県の整備のかさ上げの事業もありますし、水辺の緑のプロムナード事業もあります。非常に多面的に利活用が見えてきます。やはりこういったのを一つの起爆剤にして地域住民の皆さんの御意見を拝聴すると、それによって行政と地域が信頼関係を築いていって、さらには山下地域は大変いろんな要望も多いですし、意欲的にこういった行政の問題に取り組んでおる地域でございますので、今現在もそうなのですけれども、草刈りとかこの辺のこういった掃除とかごみ拾いとか定期的にやっているのです。皆さんが最後まで責任を持ってこういった管理までやっていただけるようになるためにも、ぜひ徹底的に地域住民の要望に徹すると、場合によっては具体的な工事も、逆にこういった利活用のイメージもそっくり投げかけていただいて、やはりそういった自発的な発言を待つというような観点で接していただきたいというふうに思いますが、いかがお考えかお示しください。 ◎阿部正博産業部長 お答えいたします。 答弁でも述べさせていただきましたが、この釜幹線用水路整備に関しましてはいろんな面でいろんな関係機関で調整するところがかなり多いのかなというふうな気がしております。また、その中の一つとして山下地区の町内会も当然入ってくるというふうに考えておりますので、いろんな形で調整する中でさまざまな形で御意見をいただいて、これまでもいろいろ山下地区に関しましては積極的な町内活動をしていただいておりますので、その辺十分御意見を伺いながらやらせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 ◆18番(阿部正敏議員) 最後に、この質問に関連して市長の考え方をお聞きしたいのですけれども、この後に地域自治システムの導入についても私質問しますけれども、やはりそういった問題提起をしていただいて、それによって多くの地域住民が参加して議論を深めていくと、そして一つの地域自治みたいな形を確立しながら、こういった議論喚起をして行政と地域が一体感あるいは信頼関係を再構築するということでは、こういった整備事業を地域に振るということは非常に大事だし、いろんな地域自治システムの理解についても進むのではないかというふうに思いますが、市長、この辺の市長としての考え方、それを改めてお示しいただきたいと思います。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 議員御指摘のように、後でも地域自治システムのことについて御意見がございますけれども、この地域、大変地域自治システムについても意欲を持った地域でありますので、また非常にこの地域、さまざまな住民の方々が率先してまちづくりに関与していただいているというようなこともありますので、釜幹線用水路整備に伴うその後の利用のあり方、あるいはいしのまき水辺の緑のプロムナード計画、これもコースに入っておりますので、やはり町内会の皆さんとこの辺の意見交換をする中で利活用のあり方、あるいはこのいしのまき水辺の緑のプロムナード計画にどのように町がかかわってくるかというようなことも含めて、今後意見交換をさせていただきたいと思っています。 ◆18番(阿部正敏議員) ぜひいいきっかけになればというふうに思いますので、進めていただきたいと思います。 大綱3点目、地域自治システムについてお伺いいたします。ア、地域における自治システムが果たす役割について、イ、理想と現実をどう埋めていくか、ウ、町内会、自主防災会、PTA、石巻市子ども会育成連合会、地域任意団体との連絡について、エ、地域まちづくりアドバイザーの役割について、まずこの点について質問いたします。 ◎亀山紘市長 それでは、地域自治システムについてお答えいたします。 まず初めに、地域における自治システムが果たす役割についてでありますが、少子・高齢化の急速な振興や福祉サービスなど、多様化、複雑化する市民ニーズに対して行政だけで対応することが困難になってきております。しかし、今後も活力ある地域を持続させ、それぞれの地域が持つ独自性を生かしながら地域力を高めていくことが必要であります。そのためには、そこに住む方々みずからが知恵を出し、力を合わせ地域をつくり育てていく、それを進めるのが地域自治システムの役割であると考えております。 次に、理想と現実をどう埋めていくかでありますが、地域自治システムを軌道に乗せるためには、みずからの地域課題をみずから考えるという意味からも、住民自治組織を構成する人たちが身近な課題をテーマに自分たちのできることは何かを考え、地域住民それぞれが役割を担い合いながら実践していく必要があります。それらの活動を継続していくことによって目指す地域自治システムができ上がっていくものと認識しており、それには一定程度の時間が必要ではないかと考えております。 次に、町内会、自主防災会、PTA等の連携についてでありますが、地域自治システムを進めるための協働のまちづくりは、市民と行政だけのつながりだけではなく、自治会や町内会、NPOや企業等も地域の一員であると考えており、それぞれが地域における役割と責任をしっかり果たしながら、パートナーとしてともに連携、協力して取り組むことが大切であると考えております。 次に、地域まちづくりアドバイザーの役割についてでありますが、地域自治システムを実現するためには、その基本となります協働を理解することが最も重要であると考えております。アドバイザーには直接地域に足を運んでいただき、地域の方々に自分たちの住んでいる地域の特性や課題を探して身近なテーマを設定してもらい、それを実践するための指導、助言をしていただき、そうした活動を通じて地域住民の協働への理解を深めていただくことにしております。本市といたしましても、地域に根づいた地域自治システムが構築されるよう、市民と行政とがともに考え、ともに取り組む姿勢をつくり、地域との信頼関係を築きながら進めてまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆18番(阿部正敏議員) 関連で再質問させていただきます。 地域自治システム、私自身もはっきりこれだという認識は難しくて、理解がなかなかしがたい部分があって、いろいろ当局とこの話についてもお話はするのですけれども、当局側もこれといった限定したお話もございませんので、ぼやっとした感じで今現在いるような状況でございます。 この地域自治システム、いろいろな団体ありますけれども、任意団体とよく出るのですけれども、PTA、町内会あるいは石巻市子ども会育成連合会といったような団体は認識はあるのですけれども、例えば山下地域においてどの程度任意団体があるのかお示しください。 ◎阿部明夫企画部長 任意団体というか、NPOですけれども、山下地区には障害者や高齢者支援、あと子育て支援といった福祉事業を行っているNPOが6団体あります。それと、あと地域生涯学習事業を行っているNPOが2団体、あと地域社会づくり活動を行っているNPOが3団体、あと国際交流をやっている団体が1団体ということで、全部で12団体が山下地区のほうにはあるということでございます。 ◆18番(阿部正敏議員) 山下地域に限らず、ほかの地域もそうですけれども、ちょうど今町内会の改選時期に当たって役員のなり手が非常にないというような状況で、何年も続けて会長職、役員職を務めているような状況でございまして、誰が主導的にこういった自治システムについての議論を、いわゆる入り口の段階で誰がこういった趣旨を誰に説明をして、どういうふうにして呼びかけていくのか。そしてまた、この中にあって地域アドバイザーの方の果たす役割、その辺のそもそものきっかけといいますか、入り口、この辺どういうふうにして構成したらいいのか、企画部長、お話しください。 ◎阿部明夫企画部長 地域自治システムを導入するためですけれども、今回地域アドバイザーを導入したということで、これに関しましては住民の方々に協働という考え方、これを理解していただくためにその地域に入っていただいて、アドバイザーと一緒に問題点を考えて、どういうふうにして地域で解決したらいいのかということを考えていただくきっかけとしてアドバイザーに入っていただいております。 それで、誰がどういうふうに誰に対してやるのかということでございますけれども、それはあくまでも市のほうがこの制度をつくったということで、この制度の概要等を地域の方々に説明するのは市のほうでやるということで、その受け皿については地域協議会の準備会をつくっていただくという中で、その中で市のほうでもその団体に対していろんな話もするということで、あとその前の段階として地域アドバイザーを今回地域のほうに入れさせていただくということで考えております。 ◆18番(阿部正敏議員) この間機会がありまして、アドバイザーの方とお話しさせていただきましたけれども、我々の理解がどうなのかは別として、果たす役割も非常に難しいだろうなと。この地域でない方がこの地域に来て、地域になじんで地域の方々と信頼関係を築いて、そして輪の中心になっていくような、ある意味中心でありながら、ある意味黒子であるというような非常に難しい対応を迫られているのではないかなと率直に思いました。この間、既に地域自治システムが確立している河南地区の様子も聞かせていただいたのですけれども、それを聞いた上であえて今でもなかなか私自身理解が難しいなというような思いを持っております。 そういった中で、一つのきっかけとして、やはり地域の方々にいろんなテーマを持ってお話を聞く場をつくる。そのテーマとは、例えば山下地域において冠水対策をどうするのか、あるいは先ほどお話しした水辺の緑のプロムナード事業も含めて、その辺の一体的な整備の利活用をどうするのか、こういったテーマを軸にして市側としてそういった呼びかけをしていくと、こういったところが一つの切り口になってくるのではないかなというふうに思いますが、その辺の進め方について企画部長、もう一度お聞かせください。 ◎阿部明夫企画部長 地域自治システムの考え方といいますか、先ほど議員のほうからも話がありましたように、担い手の問題が、今の町内会とか1つの行政区とかでは地域の担い手としては後継者もなかなか難しいと。それで、いろんな多岐にわたる問題点が出ているということで、単位としてはそれでは小さいだろうということで市内を17のブロックに分けたというのが、もっと大きい枠取りをしてその中で活動している町内会であれ企業であれNPOであれ、そういう方たちに集まっていただいてその担い手となっていただくと、それで地域にある問題点をいろいろな方向から解決していただくというのが今回の地域自治システムの考え方でございます。ですから、町内会をもっと大きくして担い手を多くするというような形で考えていただければいいのかなというふうには考えております。 それで、その中で今話がありました地域のいろいろな問題点、それについては地域の方々の中でも話し合っていただくし、あと市の間でもこれをどういうふうにして解決したらいいのかと。地域だけで解決できる問題もありますし、地域だけでは解決できなくて、当然市のほうで何かしらやらなくてはならないだろうという問題もあります。その部分を明確にしていく中で、市の役割、あと住民の役割というような形で分担をして地域の問題点を解決していきたいというのがこの地域自治システムの基本的な考え方でございますので、その辺よろしくお願いします。 ◆18番(阿部正敏議員) 今の答弁ですと、そうすると我々一住民として、こういった呼びかけを市が問いかけているということについて受け身の形でいればいいのか、それとも積極的にこれに例えばPTAなり、あるいは町内会なり自主防災会とか、いろんなそういった団体に呼びかけをして、市がそういった形で主導的にそのテーブルをつくっていくというような受けとめ方でよろしいのか。 ◎阿部明夫企画部長 基本的には、住民の方々のまとまりというのが大切になってくると、あくまでも市が働きかけてつくってもらうというのは補助金なりなんなりということで、あとどういうふうな形で問題解決にまで持っていったらいいのかというような、そういうアドバイスは当然しますし、あとその問題解決についても住民の方々と一緒にはやりますけれども、地域の方々に集まっていただいて、自分たちの地域の問題を解決していこうというその姿勢というか、その辺の意欲なりをまず醸成していくというのが大切なのかなと。市主導でやっても、市が主導してつくった協議会なのでということで受け身になってしまったのでは、その地域の問題点を積極的に解決しようというところがなかなか出てこないだろうというふうには思っています。ですから、まず住民の意識を高めて、自分たちの地域の問題は自分たちでまず解決しようと、それで自分たちができないものについては市とどういう役割分担で解決していくのかというような、その方向性で話し合っていただければいいのかなというふうに考えております。 ◆18番(阿部正敏議員) いずれにしても、大変呼びかけのきっかけづくりというのは非常に難しいなというような印象を受けています。実際、例えば町内会なり連絡協議会なりが表に出てしまうと、やはり役員不足の状況の中で役員会の延長線みたいな、役員になってくださいみたいな話で受けとめられてしまうということもあって、かといって黒子に徹すれば事は前に進まないというのが今の町内会の地域の状況でございますので、その辺何か市が市民に求めることは非常に高いハードルを求めているなというような私は印象を受ける、正直そういうふうに思います。いずれここから、我々も真っ正面からこれに向かって取り組んでいかなければいけないなというふうに思いますけれども、市長、最後に先ほど地域が果たす役割、あるいは自分たちがいかにして地域をよくしていくかという自立心を目覚めさせる、そういったところからこういった自治システムというのは構築してくるのだろうなというふうには思います。 そういった意味で、先ほどの問題提起させていただいた埋め立てをした釜幹線用水路の跡地利活用、こういったものを地域に振っていただいて議論喚起を促す、そういった対応を市のほうからお願いしたいなというふうに、例えばの話ですけれども、そういった地域をどうするかについてもっともっと議論を深めるような呼びかけをぜひ市としても対応をお願いしたいなというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 どうしても自治システムという言葉がかたいので、大上段に構えて何かやらなければならないのではないかというふうな意識になってしまうのだと思いますが、地域の特色、あるいは地域で何を大切にしようかとか、そういう意味で山下地区の皆さんは学区民運動会とか、いろんなことをやられていますよね。そういったものとか、あるいはつい最近も出ましたけれども、この地域はこういった取り組みで敬老会をやりましょうとか、そういったいろんな小さな取り組みでもみんなでやることによって、どんどん自治のあり方というものが成長してくるのではないかというふうに思っているのです。ぜひそういった形で、今までどうしても町内会という組織はかなり高齢の方々がこれまで支えていっていただきましたけれども、その中に将来の担い手、若い方々も何か入るきっかけをつくっていただいて、将来の町内会の担い手になっていただくような取り組みをしていただければというふうに考えております。そういう意味で釜幹線整備後の利用の仕方とか、あるいは水辺の緑のプロムナードとどういうふうに、今市が考えている北北上運河をどういうふうな形で自分たちが利用していくかとか、その辺を一緒に考えていきながら、その地域でどんな取り組みができるかということを一緒に考えさせていただければというふうに思っておりますので、ぜひそういった形で気軽にうちの町内会をどんな町にしたいかということで、さまざまな小さなことでもいいと思うのです、取り組んでいただければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 ◆18番(阿部正敏議員) 山下地域は、小さなことに関しては本当にまめに長年続けてきておりますので、むしろ行政が今やろうとしている画一的な整備というものではなくて、やはり地域性という、地域住民の意見を取り入れながらそういった整備についてもどんどん住民要望に応えながら地域に振っていくというところをしっかりやっていただければというふうに思います。 次に、最後の質問になります。地域における防災について。ア、被災沿岸部における消防団員確保について、イ、自主防災組織の基本的な考え方について(震災前と後ではどう変わったのか)、ウ、高台、内陸部地域における津波避難についての基本的な考え方について、エ、内陸地域と沿岸地域における総合支所の津波避難に対する基本的な考え方について、この4点についてお伺いいたします。 ◎柳田正人総務部長 私から、地域における防災についてお答えいたします。 初めに、消防団員確保についてでありますが、消防団員については震災前から年々減少傾向にありましたが、震災により沿岸部などの人口減少に伴い退団を希望される消防団員が多数おられる状況にあります。消防団は、地域防災の中心的な役割を担うものであり、必要不可欠であると認識しておりますことから、市報やホームページによる周知に加え、特に団員不足が懸念される沿岸部につきましては、消防団OBを活用した機能別消防団員の配備や地域の枠を超えた分団や班の再編成にも取り組んでいく必要があると考えております。 次に、自主防災会の基本的な考え方についてでありますが、本市の自主防災組織につきましても災害対策基本法に規定されておりますとおり、隣近所の人々が役割を分担し、力、心を合わせて助け合うという住民の隣保協同の精神に基づき、災害の未然防止や被害を最小限に食いとめるため、防災訓練などを実施していただいております。震災時、自主防災組織の皆様におかれましては、避難誘導、避難所の運営、物資の配布、情報収集や伝達など、本当に多くの御支援をいただき、震災を経て改めて自主防災組織の重要性を再認識したところであります。今後は、さらに自主防災会の設立や強化、育成に取り組んでまいりますとともに、市全域での組織化なども推進してまいりたいと考えております。 次に、高台、内陸部の津波避難についてでありますが、沿岸部における津波避難につきましては、一刻も早く高台や浸水区域外へ避難することが最も重要であります。高台や市内内陸部に居住する皆様には、御自身や御家族の安全を確保しながら、沿岸部から内陸部に大勢の方々が避難されてきた場合には、そのような方々に対し避難所運営などの御支援などをいただきたいと考えております。このようなことから、今後の防災訓練などにおきましても内陸部での避難者の受け入れの訓練などの実施も必要と考えております。 次に、総合支所の津波避難に対する考え方についてでありますが、各総合支所における災害時の基本的な活動につきましては、石巻市地域防災計画津波災害対策編に位置づけし、総合支所ごとに迅速な災害対応を図ることといたしております。河南、桃生総合支所につきましては、当該地区の被災状況にもよりますが、沿岸部からの避難者の受け入れや被害の大きな地域への支援なども必要となるものと思います。また、河北、雄勝、北上、牡鹿総合支所など、管内に津波災害が予想される総合支所におきましては、本庁及び関係機関とともに救助活動や避難所運営など横断的な災害対策を講じていくことが重要であると考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◆18番(阿部正敏議員) 地域における防災について再質問させていただきます。 先般、新世紀クラブで各総合支所を視察させていただいております。内陸部の総合支所、桃生、河南におきましては、いろんな対応が当時できたのではないかというようなお話もありました。こういった沿岸部にある総合支所、あるいは内陸部にある総合支所、この辺おのずと教訓として、今後の対応としては津波避難に対する避難対応というのは当然変わってくるだろうというふうに思いますが、改めてこの辺のきちっとした庁内でのルールづくり、こういったものは既に確立しているのかどうかお聞かせください。 ◎柳田正人総務部長 今答弁で申し上げましたが、防災計画の津波災害対策編に総合支所も含めまして、各災害対策部の所掌事務というのは基本的には網羅しているところでありますけれども、先日の総合防災対策特別委員会等々でも御説明申し上げておりますけれども、来年度地域防災計画の抜本的な見直しを行うこととしてございます。その中で各災害対策支部といいますか、各部署と今回の現時点で定めましたいろんな基本的な考え方をもう少し詳細に詰めましょうというようなスケジュールも立てておりますので、4月早々になるかと思いますけれども、庁内の中でそういう議論を始めるということに今事務方で整理をしております。その中でもう少し具体的なものもこちら本庁、そして各災害対策市部、そして各総合支所も含めて連携がとれるようなルールづくりといいますか、基本的な臨み方、災害時への対応の仕方につきましては、そこでもう少し議論をさせていただきたいと思います。 ◆18番(阿部正敏議員) あわせて、例えば山下地域、この地域、私の地域は新橋地域ですけれども、16町内会のうち浸水地域と、日和山地区、明神、山下地域は山地域でございます。こういった地域の地震と津波の対応というのは当然変わってくるわけでございまして、我々平低地についてはとにかく避難誘導が一番最初に行われるというようなことでございますけれども、やはり明神山とかそういった山にある地域の防災対応というのは、部長、これ相当認識が変わってくるはずだと思うのですけれども、この辺の津波対策として、避難初動態勢について、その辺の細かいマニュアルというのは既に整備しているのかどうか、それお聞きしたいと思います。 ◎柳田正人総務部長 津波の災害対策編のときにも御説明をさせていただいていたと思うのですが、県のほうから近々に示されるという浸水区域の考え方、この辺が具体的にまだ示されておりません。そういうこともございまして、先ほどもお話ししましたけれども、来年度の地域防災全体計画の見直しの中で、先般定めました津波避難計画にも手を入れていく必要があるのかなというのが基本的な方向性かと思います。 今御案内ありました明神山、こちらは高台のエリアになります。市内には至るところにそういう高台の地域も含めた町内会といいますか、そういう組織がございますので、津波が来るというときの町内の役割というのは多分地域ごとに当然担っていただく、分担していただくということは変わっていくのかなと思います。基本的な考え方を私のほうでお示しをするということなものですから、昨年度も町内会のいろんな場面に出かけていきまして、いろんな意見交換、それから要望、懇談等を防災対策課中心にさせていただいておりますけれども、引き続きそういう地域の特性があるところも含めまして、こちらのほうからもしかしたら来ていただくことも含めまして意見交換、懇談をさせていただいた中で、その地域でどのようにこういう場合は担っていただくのかという部分はそれぞれ意見交換、議論をさせていただいて、必要な支援があればこちらのほうからも支援をお願いしていくというふうに考えております。 ◆18番(阿部正敏議員) あえてもう一度申し上げますけれども、やはり庁内においてもまだまだそういった議論不足というか、来年度のそういった抜本的に見直しというような前提でもって多くは進んでいないなというような印象を受けます。例えば山下地域においては、こういった防災対策については、恐らく山下小学校が避難場所としての中心になってくると思います。こういった地域でしっかりとその地域の方が山下小学校に入って活動するということについては、学校側としてもなかなか受け入れ態勢が確立していないと思うのです。市と学校と町内会できちっとその辺の議論というのを今後調整を進めていく必要があると思いますが、この辺も怠りなくやっていただきたいと思いますが、部長いかがお考えかお示しください。 ◎柳田正人総務部長 御案内の山下地区につきましては、先ほど来から各コミュニティー活動が盛ん、そしてもちろん今お話しの防災活動についても一生懸命取り組んでいらっしゃるということは私のほうでも認識をさせていただいております。昨年いろいろ打ち合わせをする中で、例えば学校との防災連絡会議的なもの、そういう部分というのも何回かやっているように記録上はございます。ただ、詳細の中身につきましてはちょっと手元にございませんけれども、まだまだ取り組みがあるのだ、できるのだということであれば、私のほうからも再度防災担当部署のほうに話をさせていただいた中で、地元の方と連絡をとっていただいた中で学校のほうも含めまして協議する場をぜひ設けさせていただきたいというふうに考えております。 ◆18番(阿部正敏議員) 最後、市長にお尋ねいたします。 先ほど来、跡地利用あるいは自主防災、地域自治システムといったような地域に委ねる、依存するという部分が非常に多くなってきております。そういった中であえて申し上げたいのですけれども、市民に高いものを求めようとする市の対応に対して、一住民として市から言われたくないという思いを持ってしまうのは私一人ではないというふうに思います。今般、次の4年間に身を投じようとする市長に対し、震災自治体の復興の道を歩むに当たり、職員の意識改革を促し、復興のモデル市としてのルールを創造するぐらいの気概で取り組むのだという意識を植えつけることへの市長の覚悟をお聞きして私の質問を終わりにしたいと思います。 ◎亀山紘市長 お答えいたします。 今震災後さまざまな課題を抱えております。そういった中で今回出ましたように、その地域の課題を単に地域で解決していただくというようなことで協働の社会をつくるという、いきなりそれをやったのでは、恐らくなかなか地域で協働のまちづくりというのはできないと思います。ですから、できるだけ地域の方々と行政も丁寧に話し合いながら、この地域にとって何が必要か、あるいは今何をすべきかということをしっかり意見交換させていただきながらまちづくりを進めていくことが必要だというふうに思っております。 特に最後の災害に強いまちづくりにおいても、その地域で、山下地域であれば恐らく山下小学校が避難する場所になってくると思いますので、そういったときにその地域の方々と一緒にここに住んでいる、あるいは通学路にある子供たちが通学時間に地震に遭ったときにどうするかというのを一緒に考えさせていただきながら、その地域の子供も含めて地域力を高めていくことがこれからの災害に強いまちづくり、あるいは住みやすいまちづくりを進める上で必要だというふうに思っておりますので、震災から2年が過ぎて、ことしは本当の意味で復興の姿が見えてくると思いますので、改めてその地域のコミュニティーをどのように醸成していくか、その辺は行政もしっかり考えて、一緒に手を携えてまちづくりをしていきたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。 ○副議長(阿部欽一郎議員) 以上で18番阿部正敏議員の質問を終わります。次に、3番阿部純孝議員の質問を許します。3番。 ◆3番(阿部純孝議員) 既に通告をしております市長の政治姿勢についてお伺いをいたします。 歴史的大震災の発災から2年余りが経過した中で、今年度はまさに復旧期から本格復興へ移行する極めて重要な年になろうかと思います。亀山市長は、就任以来4つの基本政策を掲げ、その実現に努力されるも、この大震災に見舞われ、市長のいうところの夢のある石巻をつくろうどころか、希望さえ持てず失意のどん底にある被災者も少なくないはずであります。 とりわけ震災対応に当たっては、まずは発災直後の市長不在の3日間、それと初動態勢の不備であります。また、後に桃生総合支所における飲酒事件や解体事業受託業者による贈収賄事件も発覚いたしました。加えて、災害廃棄物処理業務委託等に関する不正な会計処理と、これに起因する平成23年度一般会計決算が不認定となったことについて、さらには有価物窃盗事件の告訴など、枚挙にいとまがないのであります。 それにしても、いまだに納得できないのは、石巻市立病院再建に係る政治手法であります。その建設検討委員会を内部職員だけで組織し、結果、全くもって民意が反映されず、その候補地が政策決定されたことであります。あわせて、後に発表されました石巻駅周辺土地利用構想もまたしかりであります。多額の財源を必要とするこれら重要な計画を震災下にあるとはいえ、確かな政策プロセスと合意形成を持たずに決定したことについては大いに疑問を持つものであります。 また、いまだ文部科学省の設置する第三者委員会に委ねられたまま出口の見えない大川小学校の問題や、その市長の宿命発言など、就任以来これらの事象に対してどのように検証し総括されようとしているのか、改めてお伺いをするものであります。 次に、去る3月19日に行政報告のあった倒壊家屋事業所等撤去業務受託業者の作業による有価物窃盗事件に係る被害届及び告訴について伺います。平成24年8月21日に目撃者からの情報提供があり、受託業者からの事情聴取を経て同年9月6日に河北警察署に事件相談を行ったものでありますが、被害届の提出とあわせて告訴に至った経緯について改めてお伺いをいたします。 また、さきの定例会一般質問でもお伺いしたように、災害廃棄物処理業務委託等に関する再調査特別委員会が当該受託業者に対して記録提出拒否により告発をいたしました。市としても早急に真相究明するための内部調査機関を設置し、市民に対しても明確な説明と責任を果たすべきとただしてまいりました。その後、災害時における事務処理の適正な処理についてどのように検討され対応していくのかお伺いをいたしまして、とりあえずの質問といたします。 ◎亀山紘市長 阿部純孝議員の御質問にお答えいたします。 私の政治姿勢についてお答えいたします。1期4年の総括と検証でありますが、私は市長就任当初から市民参加型の協働によるまちづくりを進めるため、4つの基本政策を柱として本市のさらなる発展を目指し、市政運営に当たってまいりました。しかし、東日本大震災により本市は未曽有の被害を受け、最大の被災地となりました。震災以降は、被災した市民の皆様の暮らしを一日も早く取り戻すことを最優先に、震災からの復旧、復興に全身全霊を傾注し、努力してまいりました。間もなく市長としての1期4年間が過ぎようとしておりますが、本市の復興をなし遂げるため、引き続き全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。 次に、災害時における適正な事務処理についてでありますが、東日本大震災により発生した膨大な量の災害廃棄物の処理を執行するに当たっては、発災初期の段階から必要な技術や知識を持った職員の配置が必要でありましたが、限られた職員の中で必要な職員を配置することができない状況でありました。結果的に適正な事務処理が行えなかったことを考えた場合、発災初期における人的配置を含め、災害の状況に応じた組織体制の確立の必要性を痛感したところであります。このようなことから、当面今後の復興に向けた適切な事務処理を一層加速させるため、組織機構の見直しを進めているところであります。今後新たな大規模災害が発生した場合に迅速に対応できる組織体制をどのように構築していくのか、また事務処理のマニュアル化なども含め、今回の災害を教訓とした課題等を検証することが必要でありますことから、石巻市地域防災計画の見直しの時期に合わせて災害時における適正な事務処理に向けた検討を職員に指示してまいります。 ◎須田昌義生活環境部長 私から、有価物窃盗事件に係る告訴までの経緯についてお答えいたします。 本事件については、昨年8月21日に寄せられた目撃者からの情報提供をもとに雄勝総合支所地域振興課において調査を行った結果、事件の覚知に至りました。この調査の中で解体現場から不正に持ち出された被害品は、ブリキや鉄骨等2万2,890キログラム、金額にして44万7,588円相当であることを確認し、本市では顧問弁護士からの助言をいただきながら9月6日に所轄警察署である宮城県河北警察署に事件相談を行ったものであります。その後、弁護士相談や宮城県河北警察署への捜査協力、関係部局での協議を踏まえ、今月8日に被害届の提出とあわせ告訴したものですが、告訴は本市が行った調査や協議並びに宮城県河北警察署への捜査協力の中で知り得た事実から、窃盗罪の構成要件である他人の財物を窃取すること、それが故意に基づくこと、不法領得の意思があることの全てに該当性があり、事件の立証が可能で、かつ同様の事件の再発防止を図る必要があるとの判断に基づくものでございます。 ◆3番(阿部純孝議員) ただいま答弁いただきましたけれども、本当に印象としては、特に市長の部分は、私は前段で詳細に述べたつもりでありますが、なかなか理解してもらえなかったようで、つまり今の内容は極めて漠然とした内容であって、一部総括はあったかもしれません。検証もなければ、その部分が記述されていなくて、いわゆる担当課が事務的に書いたそういった答弁書を読まれているのだというふうに理解しつつも、しかしながら最終決裁は市長御自身でされているわけですから、改めてただいまの質問に対して市長の言葉で語っていただきたいというふうに思うのですが。 ◎亀山紘市長 それでは、随分いろいろと課題がありますので、まず3日間不在という点に関しては、これは私が公務で仙台市にいて庁舎に戻ってこれなかったということで、午後11時ごろに石巻市立病院に到着いたしました。石巻市立病院に入って、それから……(3番阿部純孝議員「石巻赤十字病院」と呼ぶ)失礼、石巻赤十字病院に到着いたしました。(3番阿部純孝議員「総括的でいいです」と呼ぶ)そうですか。そういうふうな不在だったということは、災害対策本部員会議を3日間私が出席できなかったというところがありますので、石巻赤十字病院で対応していたとはいえ、3日間不在にしたということは事実、それはやはり反省材料としてございます。 それから、決算の不認定についても、これはやはり厳粛に受けとめさせていただいております。議会から決算の認定を受けなかったということに関しては、これは私も今後予算執行に当たってしっかりと反省をしながら取り組んでまいりたいと考えております。 それから、石巻市立病院の建設用地の確保に関する政策プロセスについてですが、これは石巻市立病院の用地の検討についてはさまざまな角度から検討させていただきまして、最終的に庁議で決定させていただいたということで、私どもとしては通常のプロセスを踏まえて決定に至ったというふうに思っております。そのほかには何だったでしょうか    以上震災から2年が過ぎました。震災の1年目、2年目、この2年間大変な状況にある中で、職員もしっかりと職務を執行していただいてまいりました。瓦れき処理の問題、そのほかいろいろありましたけれども、その都度適正な対応をとりながら市政を担ってきたというふうに考えております。 ◆3番(阿部純孝議員) 市長は何回もそのように、私がただいま披瀝したいろんな事象に対してはその都度その都度本会議で言葉ではそのように答弁されますけれども、例えば石巻赤十字病院の3日間のことでも前段いろいろ同僚議員からも質疑ありましたが、その確証は誰もとれていないのです。市長がそのように石巻赤十字病院のほうから指示を出していたという背景は、誰もどの担当部も回答できなかったではないですか。うそと言うといろいろ語弊があるかもしれませんけれども、事実確認がとれていないのです、そのように答弁はされますけれども。そういったことで、亀山市長就任以来4つの基本政策を掲げながら、この大震災という壮大な復興事業が今あるわけですから、いろんな課題が出てきてこれは当然かもしれませんが、一つ一つつぶさに検証していくと、本当に適切な判断と指示があったのかなというふうに改めて疑問に思うものですから、今回取り上げさせていただきました。 ところで、前段も前回の質問でもありましたけれども、平成23年度の決算において監査からの厳しい指摘事項もございました。時はあたかも人事異動の時期にもなってまいりまして、人事行政というのは、極めて私も大事だなというふうに思います。前回の定例会で総務部長からいろいろその監査からの指摘に対する主たる原因は何かということでただしたところ、異動の関係、それから引き継ぎ、それから管理の徹底、その辺が欠落していたのではないかということで総務部長も認めていらっしゃいました。市長の見解、この辺今回の人事行政にどのように生かされていくのか、改めてお伺いしたいというふうに思うのですが。 ◎亀山紘市長 4月1日の人事については、これはもちろん市長選がありますから、その後のことになりますけれども、復興を加速するための組織改編をやる必要があるというふうに考えております。そのために今回の4月1日の    通常の人事ですと大幅な人事を行うわけですけれども、必要最小限の人事異動にとどめさせていただいて、しかるべき4月以降の組織改編についてはしっかりと内部で検討させていただきながら、復興を加速するための組織にしていきたいという考えでおります。 ◆3番(阿部純孝議員) 御案内のとおり市長の専権事項ですので、我々もその部分に立ち入った物言いはできないわけですけれども、しかしながら私たちにも聞こえてくるのは、特にこの震災以降、人事行政について不可解な降格人事、あるいは左遷人事、そのようにあったやにいろいろ聞こえてきます。人事異動については、結果的に不平や不満がこれはどこの部署でもあるかもしれません。しかしながら、私たちにもそういった内部の異動について、なかなか客観的な判断ができないようないろいろな事由が聞こえてきます。そうしたことは、とりもなおさずマンパワーの、今もう本当に復興事業に当たらなければならない時期に、職員の士気を高めるというよりも、逆にそういった部分で大変懸念される部分であります。これは大変デリケートな問題でもありますけれども、ただ市長就任以降、全市政に対する報復人事も、私はそのように人事異動を見て印象づけられた部分もありました。そういったことを総括した上で、改めて今度の人事行政に、今の極めて標準的な答弁でなくて、私たちに今聞こえてくるそういった率直な人事に対する不平や不満に対して、市長御自身と総務部長はお聞きになっておりますでしょうか。 ◎亀山紘市長 人事行政は、私も行政の中で大変重要だと思っております。そういった中で私としては降格人事をしたということはありませんので、やはり適正な人事等を心がけております。ですから、人事を進める上で独断で決めたことはございません。いろんな庁内の、もちろん人事課、総務課、あるいは各部署と意見交換をしながら人員配置を進めてきておりますので、御理解を賜りたいと思います。 ◎柳田正人総務部長 人事を所管している総務部ということでお答えさせていただきます。 当然人事配置ですから、職員含めて皆さんがそれぞれこれだということはなかなか難しい配置なのかなと。私どものほうの事務的な作業といいますか、やり方の中で、当然人事ヒアリング、それを各部、各課から行っております。それから、職員のほうからも意向的なものを受けるようなアンケート的なものも用意しております。そういう中で、その部署、その仕事、その職員の考え方、気持ち等をできるだけ酌んで人事行政に反映したいと。ただ、当然行く場所というのは限られておりますので、全てがいろんな声に応えるというのはこれもまた難しいかなと思いますけれども、できるだけ適材適所、そしてその方のやる気、能力を生かしたような人事配置にこれまでも努めておりますし、これからも努めていきたいというふうに考えております。 ◆3番(阿部純孝議員) 確かに今市長と総務部長の言われるように、ぜひそのような人事行政であってほしいと当然のことながらそのように思います。しかしながら、何回も言いますけれども、今やじにもありましたけれども、とりわけ特定の誰とは言いませんけれども、政治家だと思います、私が思料するところによると。そういった一部の人たちの考え方、意見を聞いて人事行政が進められているというふうに思えてならないのです。今市長は、関係部署、それぞれいろいろセクションの方々に意見を聴取して、あるいはヒアリング等々も当然尊重されるでしょう。しかしながら、そのようには実際にはなっていないというふうに断言しておきたいというふうに思います。ぜひ今の答弁のように人事行政を進められたいというふうに思います。 次に進みます。有価物の窃盗事件に係る被害届及び告訴についての件なのですが、今部長からも答弁ありましたが、極めて基本的なことから確認させていただきたいと思うのです。3月8日の市長コメントの数量とただいま部長から報じられた数量と被害額に大分乖離があるのですが、どちらが本当なのですか。 ◎須田昌義生活環境部長 今議員に答弁した件でございますが、告訴した件につきましては1万880キログラムで金額が22万6,905円という数字でございますが、我々が解体業者からの報告、それから本人の確認から、もう一件ございました。その金額が1万2,010キログラム、それで金額が22万683円、そうすると合計しますと先ほど申しましたように金額が44万7,588円という数字でございます。 それで、この告訴した件につきましては、警察とのやりとりの中で後段に先ほど申しましたものにつきましては目撃者等もないことから、それを立証することができないということで、確認できた数字で被害届を出したという状況でございます。 ◆3番(阿部純孝議員) よく行政が立証、立証と、前段の災害廃棄物の百条委員会のときも立証が難しい、新たな証拠を見出すだけのことができないと。行政がこの三権分立の中で司法当局まで介入する部分というのは、いろいろこれまでも前段議論ありましたけれども、これは単純にこの時点で被害届を粛々と出して、それで当該事業者に数量とそういった売り渡し先やら何やら確認できているものだというふうに思うのですが、そこまで確認して用意万端整えて司法当局のほうに出さなくてはならないものなのでしょうか。 ところで、雄勝総合支所長にお伺いしたいと思うのですが、窃盗罪における3つの構成要件、総合支所が先頭になって当たられたと思うのですが、この部分が確定したのはいつですか。 ◎相澤清也雄勝総合支所長 お答え申し上げます。 21日に地区内で廃棄物の処理業務を行っている事業者の皆さんから、金属類を仮置き場に搬出せずに直接買い取り業者に搬出している状況があるということで、そういう通報がありまして、翌日関係者からの聞き取りを行っております。その際、搬出先のほうも確認できましたので、取引のあった部分の計算書という参考資料をファクスで頂戴しております。その後、職員をしてその買い取り業者のほうへ出向させまして状況等の確認をやっています。これが8月30日でございました。その際に、ただいま出ました22万683円分の計算書    失礼しました、8月9日の分なのです、今報告と合わない部分は。8月9日に切断したものを22万683円分搬送、それから8月21日にただいま報告しております22万6,905円、この部分の計算書を頂戴することができたという内容で、わかったのは8月30日、職員を派遣して搬出先の状況を調査した段階ということになります。 ◆3番(阿部純孝議員) 雄勝総合支所から本庁のほうでは、こういった事象に対して特に生活環境部のほうでも報告を受けたのだというふうに思うのですが、8月30日に全て確定していますよね、そうしたら。その時点で、これをこの後どのように取り扱ったのでしょうか。 △発言の訂正 ◎須田昌義生活環境部長 その前に、私が先ほど阿部議員に答弁した中で、ブリキの被害の量を22万890キロと申し上げましたが、2万2,890キロでございまして、誤りでございましたので、訂正しておわび申し上げます。 ◎須田昌義生活環境部長 それで、この件につきましては2件分合わせた2万2,890キログラムと金額が44万7,588円で河北警察署のほうに相談に行ったという経過でございます。 ◆3番(阿部純孝議員) この時点で今のお二方の答弁を聞く限りでは、窃盗事件に事由する3つの要件が確定しているので、相談というよりも、即座に被害届を出して、そのように進めたらよろしかったのではないでしょうか。一々行政が立証する必要がないのではないでしょうか。その後どうして3月8日の市長コメント、そして3月19日の行政報告まで相なったのか。これ半年以上あるのですよ、ここまで。どのような理由ですか、納得できるような答弁いただきますよ。 ◎須田昌義生活環境部長 平成24年9月6日に河北警察署のほうに事件相談して、その中で警察に捜査協力しながら進めてきまして、それで警察のほうの最新の情報と、話を聞いたのが平成23年2月30日前後というように記憶しております。それからあと内部で……(「23年」と呼ぶ者あり)失礼いたしました。平成25年2月20日前後ということで警察のほうから情報提供がありましたので、そのことにつきましては部内、それから雄勝総合支所、それから総務課等と協議しながら、またあと弁護士と相談しながら事務を進めてきまして3月8日に告訴したという経過でございます。 ◆3番(阿部純孝議員) もう少しお伺いしたいと思うのですが、この状況を類推するに、この事件が発覚した8月21日から30日、このときは御案内のとおり災害廃棄物に対する百条委員会、これ佳境に入っていまして、9月6日の議会告発までにもう大変重要な議論が何回も重ねられた時期でありまして、これと重なるようにこの事件が発覚したということで、これはもう3つのセット要件確定していますけれども、この時点で意図的に隠蔽したということしか私は考えられないのです。これはどのような事由が今後発生しようとも、やっぱり真摯にこういった状況が出たときには、何回も臨時会あったのですから行政報告なりなんなりして、この時点でやれるではないですか。全く極めて亀山市政のこういった部分というのは不誠実ですね。(「そうだよな」と呼ぶ者あり)本当ですよ、なぜできないのですか、市長。市長も御自身でこの事由は篤と確認できていたでしょう。意図的に内部でそのようにしたのですか。 ◎相澤清也雄勝総合支所長 ちょっと私のほうから、この時点で確定はしたものの、その後警察のほうへ走りましてどのような処理をしたらいいのかということの御相談に伺いました。さらに、弁護士との相談も数回重ねてまいりました。被害届で出すのか、あるいは窃盗で出すのか、あるいは作業員が個人的に行った行為として業務上の横領という可能性もあるというようなことを相談の中で意見交換しておりました。捜査当局の話になって余り介在すべきことではないと思うのですが、そちらのほうではある程度罪状が固まった段階で一発で走れる状態までの被害報告なりを求めていらっしゃいました。そういう関係を繰り返してきまして、途中いろんな仕事も進まなくなって、私も河北警察署のほうに行きまして、どうか年度内で解決するように早目に捜査を進めていただけませんかというお願いを2回ほどしております。2月末にただいま生活環境部長から申し上げましたようにこれでいきましょうといったものが確定したということで、会派代表者の皆様への御報告とあわせその後行政報告という形に運ばせていただきました。決して我々としては、発覚した段階ですぐ告発すればいいというようなこともあるかもしれませんが、それを相談した過程で、固まった段階で一瀉千里に事を進めようというのが捜査当局と詰めてきた内容でございました。 ◆3番(阿部純孝議員) 行政として司法当局と相談しながら慎重にそのことを進めていく背景は理解はできますけれども、何もこの時点で被害届でいくのか、窃盗でいくのか、業務上の横領でいくのかという部分まで、当局の考え方一つなのだと思うのですよ。これ一々、単純に被害届でいいではないですか。相手が特定できて数量も金額も特定できている、売り渡し先も明確になっている、これ以上の情報提供したら、あとは行政はきちんと捜査の判断を待つだけでよかったのではないですか。しかも、その時点で行政報告すれば。なかなか理解できませんね、やっていることが。 次に、災害廃棄物処理業務に関して、今でも不正な請求があったというふうに理解をしていますけれども、震災後の混乱の中とはいいながらも、答弁では必要な技術や、あるいは知識を持った職員が不足していたと、結果的に適正な事務処理が行えなかったことということで原因にしていますけれども、これは間違いなく誤請求でなくて不正な請求ですから、さきの監査の指摘どおり、これは生活環境部では限界がありますよ。前の答弁でもこの問題を出したときに、犯罪を立証することが難しいとの判断から刑事告訴を断念した経緯があり、その後も建設会社社長の主張を覆すような新たな証拠等も確認するに至っていないことから、これまでと同様告訴できる状況にはないと考えておりますということですよね。しかし、これは幾ら読んでも、書類は出すのを拒めるし、しかも誤った証言もされるかもしれません。そういうことで、調査権も捜査権もない行政がなぜそこまでやらなくてはならないのですか。どうなのですか、市長、これはもう客観的に監査の言うとおり、担当主管課を除いた第三者機関を設置してもう積極的にやったらすぐ回答出るのではないですか。いかがでしょう、随分腰が引けていますよ、この問題に関しては。市長、いかがでしょう。 ◎亀山紘市長 この件に関しては、これまでも答弁してまいりましたけれども、告訴は難しいという判断をさせていただきました。これは、やはり司法あるいは警察に相談をしながら決めてきて、内部で協議した結果、告訴は難しいということで判断させていただきましたので、御理解いただきたいと思います。 ◆3番(阿部純孝議員) 改めてなのですが、もう単純に部長と市長にお伺いしたいと思うのですが、百条委員会の議論もお聞きになったと思います。当然本人の証言を得られないわけですから、それ以上詰められると資料も何も今度出してこないということです。そういった状況の中から間違いなく浮かび上がって、もう返還金もありますから、それは写真の使い回し、ボランティアの人件費請求、入浴支援業務の過大見積もり請求です。ボランティア調整金もしかりです。不可解、不透明な部分がいっぱいあるのです。公金をこれだけ不正に取り扱われたことに対して単純に誤請求だけで済まされるのですか、本当に。公金を管理する行政として、きちんとそこに犯罪性があると思料するときはと刑事訴訟法の中にもあるではないですか。刑事訴訟法第239条第2項に従って、官吏、公吏はその職務を行うことにより犯罪があると思料するときは告発をしなければならないとしてありますよ。これだけでできるのではないですか。 ◎須田昌義生活環境部長 いろいろ内部で我々も調査した中で、それを立証することができないというふうに判断したものですからできなかったと、告訴しなかったということでございます。 ◎亀山紘市長 我々としては、詐欺罪としての構成要素を満たしていないということで、立証は難しいという判断に立たせていただきました。しかし、今百条委員会から告訴されておりますので、その経過をしっかり踏まえながら今後対応してまいりたいと思います。 ◆3番(阿部純孝議員) 一般質問の中でもありましたけれども、この件について詐欺罪と今市長言われましたけれども、詐欺罪の構成要件が確定すれば告訴すると前にも答弁ありましたよ。それをできるのですかというの、行政が。これは無理ですよ。調査権も捜査権もないのですよ。当該人を呼んだって、資料を出してこなければ証言だってどうだかわかりませんよ。だから、この問題に対して今出てきた情況証拠といいますか、出てきたそれだけでやれるのではないですか。事この問題に関しては、監査からの指摘やらいろいろ我々議会の指摘に対してどうしてこれだけ腰が引けるのですか。本当にこれだけ大変な状況下の中での財源ですよ。億からの、3億3,000万円の仕事、全部とは言いませんけれども。 前にも指摘しましたけれども、これは災害廃棄物に絡んで、この問題だけではなくていっぱいあるのですよ。別の問題も前に出しましたけれども、6円で当初から契約して、今時価幾らだか知っていますか。部長、幾らでやっているのですか、売り渡し契約、例えば。 ◎須田昌義生活環境部長 まず、時価については数字は手元に持っていませんのでちょっとわかりませんが、議員御指摘のあった件につきましては3カ月の価格の見直しということで、それにつきましては改善して進めているというふうに思っております。 ◆3番(阿部純孝議員) そうなのです。相場が動きますから、それはいいのです。ただ、余りにも実勢価格からかけ離れた時価だということで、震災当初は6円で売っていたでしょう。もうどんどん数量がロットが上がってくれば億単位で歳入にかかわってきますよ、間違いなく。あのときはやりましたけれども、その後3カ月ごとの時価の実勢価格に合わせて見直してきたものの、その当初の移動した鉄、そういったものというのは大変相当量ありますから、これも管理監督の中で行政が不適切な執行をしたために過大な損失をしているということであります。 ところで、亀山市長には、ただいま前段で組織機構の見直し、当然今後の地域防災計画見直しの中での組織機構の見直しもあると、マニュアルを具体に策定すると、大震災がまた万々が一起こった場合に、そのような答弁ありましたけれども、具体にどのような見直しとマニュアルをつくっていくのかお聞かせいただきたいというふうに思うのですが。 ◎柳田正人総務部長 まず、防災計画の中で見直しということではなくて、防災計画と合わせた時期に見直しをするということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。 それから、組織の部分でございますけれども、震災以降、ちょっと経過も含めましてお話しさせていただきますと、その都度新たな業務が出てきて、いろんな対応を組織の見直しの中でさせていただいたことは御案内のとおりでございます。2年たちまして3年目を迎えるということでございますので、復興を加速させるためにはどういうことがいいのかということで、かねてから部内を中心にいろいろ議論を検討させていただいておりましたけれども、できるだけ早く復興を加速させるために、例えばですけれども、これまでですとどうしても国・県・市ということで、補助金も含めて縦の流れが多いというような、そういう部分を横にきちんとした連携の中で情報を共有しながら、いろんな仕事に携わっていくことができるということも一つのポイントかなということで、今事務的な考え方は整理をさせていただいているところであります。 それから、マニュアルということでございます。こちらにつきましては、議員のほうからも先般の議会でどうなのだというようなこともございました。市長のほうからも指示といいますか、考え方をきちんとすべきだという話がございますので、ちょっとおくれておりますけれども、早々にこの辺の見直し、マニュアル化につきましてはどのような形がいいのかと、先進事例も含めまして確認をさせていただいた中で、ぜひ形のあるものとして構築していきたいなというふうに考えております。 ◆3番(阿部純孝議員) たび重なるこういった不祥事も含めて、機構の見直し、当然これから策定するであろうそういったマニュアルに必ずや生かしていただきますようにお願いしておきたいと思います。 ところで、市長の政治姿勢についてお伺いしてまいりましたが、最大の被災地石巻市ということで、亀山市長には就任以来たび重なる不祥事と不適切な行政執行は、被災者市民はもとより、この震災で御支援と御厚意をいただいた方々に対しても著しく本市の信用を失墜させた責任は極めて大きなものがあります。よって、亀山市長にはこれら事象を見るまでもなく、その行政統治、管理能力の欠如に起因することほかならないのであります。まさに右顧左べんしない政治を標榜しつつも、その行政手法はその理念とは到底かけ離れ、特定の一部の人たちによって政策が決定されている現状であります。残る任期については、より一層市民の声に真摯に耳を傾け復興事業に当たられますようお願いいたしまして質問を終わります。 ○副議長(阿部欽一郎議員) 以上で3番阿部純孝議員の質問を終わります。暫時休憩します。   午後3時18分休憩                                             午後4時00分開議 ○議長(阿部和芳議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。4番黒須光男議員の質問を許します。4番。 ◆4番(黒須光男議員) 私は、崩れる亀山市政の実情と責任問題についてお尋ねしたいと思います。 まず、議長のお許しをいただきまして、資料を皆さんにお配りいただきたいのですが、お願いしたいと思います。 ○議長(阿部和芳議員) はい。   〔資料配付〕 ◆4番(黒須光男議員) よろしければ、このまま私も続けさせていただきます。 私は、きょうの質問で、トリでございます。全ての質問が終わるというこの時間に、貴重な質問者として登場させていただきましたこと、皆さんに感謝申し上げたいと思います。 きょうは皆さんにちょっと御紹介したいのですが、後ろにザ・タイムズ東京支局長のリチャード・ロイド・パリーさん、きょうおいでをいただいております。それだけ石巻市の市政に大きな関心を持たれているということであります。 さて、1カ月ほど前だったでしょうか、私のもとに南浜町で被災をされて仙台市にお住まいになっている津田さん夫婦から長文の手紙をいただきました。この内容、私にとりましても大変強く心打たれ、本当にショックを受けたところであります。そこで、私は筆無精なのでふだん書いたことないのですが、久しぶりに返事を書かせていただきました。その津田さんにお出しした返事の手紙、これちょっと読ませていただきますので、皆さん御清聴ください。 「津田さんからのお手紙を拝見し、大変な御苦労されたことを痛感し、小生の心も痛みました。訴えられていることは、集団移転のおくれ、大川小学校遺族への発言、被災者の対応、市立病院の駅前建設等々、内容がとっても的確で鋭い分析は、一気に目を通させていただき、心から同感をいたしました。小生も長い政治生活の中で晩年期を迎えておりますが、それだけに議場では市民サイドに立って誰にはばかることなく発言しているつもりで頑張っております。議会だよりを見ていただきながら書かれたとのこと、身の引き締まる思いをいたしているところであります。小生の考え方ですが、津田さん夫婦はこのまま仙台暮らしでよいのでしょうか。石巻のほうが何かと幸せを心に秘めることができるのではないかと考えているところです。近々石巻に帰来したときは、どういう対処の仕方があるのか、話し合いの時間をとりたいと思いをはせているところであります。まずは、電話番号を書き入れましたので御連絡ください。厳しかった寒さもきょう少しだけ緩みましたね。一日も早い春を待ちわびるとともに、津田さんからの御連絡をお待ちしております」、こういう文章で私返事を書かせていただきました。 一読した内容で皆さんも知っていただけるかと思うのですが、亀山市政に対する批判と怒りが満ちていました。そこで、この文章をお聞きになった市長に対する見解をお伺いするところであります。市長、よろしくお願いいたします。 ◎亀山紘市長 見解と言われても、何もありません。ただ聞かせていただきました。 ○議長(阿部和芳議員) 黒須議員、通告に従ってお話しください。 ◆4番(黒須光男議員) 要するに私の内容は、市民からのほうはいと沸き上がる亀山市政への批判であります。それに私が率直に返事を差し上げたということであります。私は、そういう意味では、市長も先ほどから新たな決意を持って市長選に臨むということを何人かの質問者にお答えになっておるようでございますが、私はこれから行われる市長選挙というのは、市長の4年間の足跡、その結果であるというふうに認識するところであります。事務所開きの数、きのうの励ます会の204名の数、4年前と大きな違いです。これに対して、市長は選挙、洗礼を受ける人として、今の現状、市民の声がどのように届いているのか、どういうふうにお考えになっているのか、市長選挙を通じて感じたことをお話しください。 ◎亀山紘市長 これは選挙にかかわることですので、特に私がこの議会という場で話をする内容ではないというふうに思いますので、御容赦ください。 ◆4番(黒須光男議員) 私は、深く入りたいのですが、亀山後援会の幹部の市政への関与についてであります。皆さんにお渡しをした資料を見てください。1ページ目、これは亀山市長と右には亀山さんの後援会会長の伊東孝浩さんが載っています。そして、浦和学院高等学校ではこのようなメッセージを出しているのです。「石巻においては、「浦和学院という一つの団体がここまで積極的な直接支援をしてくださることに驚いているし、数少なくなっている継続的な支援に心から感謝している。」(伊東孝浩氏 石巻専修大学同窓会長・石巻災害復興支援協議会)という双方が思いがつながった形となった。」と書かれている。どうして後援会長がこの浦和学院高等学校から寄附金100万円をもらうに当たって、市長と同席をしながら、そこでお金を手渡されなければならないのか。改めてこの疑念について御質問させていただきますので、お答えいただけませんか。 ◎亀山紘市長 お答えするというか、これまで3.11東日本大震災から、さまざまな全国から、あるいは全世界から温まる支援をいただきました。その一つとして、浦和学院高等学校の小沢校長先生が市役所に見えて、そして石巻市に義援金をいただいたということで感謝の気持ちでお会いしたということですので、特にその間に何か疑念が持たれるということは一切ございませんので、よろしくお願いします。 ◆4番(黒須光男議員) 私の問題から答弁がそれていますよ。伊東孝浩後援会長がなぜ立ち会わなければならないのか、100万円を受けるのに当たって。これは全く疑念ですよ。いかがですか。もっと真摯にお答えください。 ◎亀山紘市長 伊東孝浩氏ですけれども、石巻専修大学の1回生でございます。そういう意味で、昔からよく知っておりますし、また確かに4年前には後援会の会長であったと。この間に会っているときにはまだ後援会の組織は、2年で終わっておりますので、その後の後援会の組織はつい最近また立ち上がったということですので、だから特に後援会の会長としてここに、浦和学院高等学校との仲立ちをとったということではございませんので、その辺は御理解いただきたいと思います。 ◆4番(黒須光男議員) 市長、今答弁をされました。伊東孝浩さんは、2年間後援会長をやって、そして2年前におやめになったという、後援会長でないからよろしいのだという御理解でよろしいのでしょうか。再確認します。 ◎亀山紘市長 いや、そういうわけではなくて、私は被災地としていろんな形で石巻市の復興に御支援いただく人、どんな人でもお会いしておりますので、義援金をいただいた場合に丁寧に御礼を述べるのがこれは人としての当然の対応だというふうに思っております。 ◆4番(黒須光男議員) 市長と私の話のかみ合いが全然していない。人として御礼するの、これはいいですよ。なぜ後援会長が立ち会わなければならないのですかと。しかも、3枚目を見てください。3枚目の写真、石巻災害復興支援協議会の200万円の手渡しにも後援会長が入っているのです。しかも、今市長は、この会長は2年前におやめになったという話です。しかし、皆さん違うのです、これ。平成24年12月31日現在の宮城県選挙管理委員会の政治団体一覧、私の手元にあるのですが、これにちゃんと伊東孝浩さんで載っていますよ、4年間変わらないのですよ、市長。どちらがうそついているのですか。ちょっと休憩して、この政治団体の一覧をお読みになってください。目を通してください。それからお答えください。 ◎亀山紘市長 まず、選挙組織というのは、選挙が終わった後は、自然流会という形で行っておりますので、特にその後も選挙活動をしているわけではございませんので、私の場合は。 ◆4番(黒須光男議員) 市長、全く認識が違いますよ。4年間、あなたの政治団体、伊東孝浩さんが団体の長として登録されているのです。それがうそだというのですか。では、公選法違反ですよ。あなたは公選法違反を犯しているということですよ。どちらなのですか。これは、政治団体の一覧表ごらんになってからお答えください。確認してください。(「議長休憩したほういい」と呼ぶ者あり)議長、取引したらだめだよ、ちょっと待ってらい、いいから。ただ、今の答弁は大変なことですから、公選法違反になるかもしれませんから、ちゃんと団体の一覧表を見てからお答えください。ちゃんと取り寄せてから。 ○議長(阿部和芳議員) ちょっとそのままでお待ちください。市長、そこで確認してください。(「休憩したほういい」と呼ぶ者あり)そのままでお待ちください。皆さんはそのままお待ちください。 ◎亀山紘市長 選挙管理事務所のそういったこと、私も選挙全く素人なので、私どもとしては今の選挙管理事務所には届けがそのままになっているということでした。ですので、おわびして訂正させていただきます。 ◆4番(黒須光男議員) 何を訂正して、何をおわびするのですか、明確にしてください。 ◎亀山紘市長 私の感覚では、私の後援会組織は解体して届けが出ていると思っておりましたので、今見て継続してなっているということでしたので、選挙管理委員会に届けを出していると、そのまま届けが継続してあるということでしたので、私の間違いでしたということでした。 ◆4番(黒須光男議員) ですから、市長、これは市長の発言が間違っていた。ですから、後援会長なのです、伊東孝浩さんは。ですから、あなたが、市がお金をもらったり、ボランティアがお金をもらったりするときに、立ち会うというのは大変なことなのですよ、これ、市長。公私混同。あなたの後援会が何らか采配振るっているのです。糸が見えるのです。それに対しての明確なお答えを下さい。 ◎亀山紘市長 後援会の会長という立場で浦和学院高等学校から義援金をもらっていたとは私は考えておりませんし、また伊東孝浩については卒業生ということもありまして、受け入れたというところがあります。決して私が後援会の会長として、それで彼を見ているということはございませんので、その辺は私が甘かったと言われればそうかもしれません。そういう意味では、大変申しわけないと思っております。 ◆4番(黒須光男議員) 甘かった、政治に対する認識がない、そういう方が選挙に出る。全くこれはおかしなことでして、猛反省して、本当に立候補を辞退するぐらいのつもりでやらなくてはだめですよ、こんなこと。これは大切なことですよ、市長。お考えください。 そこで、次に石巻商工会議所の浅野会頭が唱える三位合体論です。1月に開かれた市及び石巻商工会議所主催の賀詞交換会で、浅野会頭は市長と議長を壇上に上げて、単なる協調でない三位合体論を唱えました。会頭の経営する会社は、市及び石巻広域水道企業団から年間1億円近い金額を受注する企業なのです。市長はこうしたことを知っておりますか。
    ◎亀山紘市長 知っております。 ◆4番(黒須光男議員) 知っておりました。これも甘いですね。我々議会は、市当局のチェック機能です。チェック機能を果たすのが当たり前。時には市長の暴走に歯どめをかけなければならない立場です。三位合体論は危うさを伴うものではないでしょうか。いかがでしょうか、市長。 ◎亀山紘市長 私どもは、石巻商工会議所の会頭としておつき合いしているものですから、確かに会社を経営しておりますし、また石巻市の事業に入札も参加していることは間違いございませんが、しかし石巻市の復興のために産業界と行政と議会が一体となって復興を加速していくということに対しては、私は当然だというふうに考えております。 ◆4番(黒須光男議員) その当然というのが甘いのです、市長。考えてごらんなさい、市長。あなたは、1年前の3月の定例議会が終わったら、議会と執行部が、副市長も含め、教育長も含め、全員が集まって懇親会をやったでしょう。そのときあなたは来ないのです、1人。その晩、私と何人かの市会議員が歩いていたら、夜のまちを2人でさまよっていたではないですか、会頭と。見つかったらまずかったというような顔をしていますけれども、こういうセンスですよ、全くずぶずぶの関係ではないですか、ごちそうになったりして。2人で飲んで歩いているということは、ごちそうになったのではないですか、違うのですか、割り勘だったのですか。その辺詳しくお話しください。 ◎亀山紘市長 ここは神聖な議会でございまして、飲み会の話をするために私どもがこの時間を潰しているわけではないと思いますので、確かにそれは会頭とそういった懇親会があって、そしてその後帰ったときにお会いしたという状況ですけれども、決してそれによって癒着しているとか、そういったことではありません。やはり産業界とも連携しながら、この復興をなし遂げていくことが必要だというふうに思っておりますので、御理解いただきたいと思います。 ◆4番(黒須光男議員) ところで、全然答弁が、政治家としての答弁が全くなっていない。これは全く疑惑に近いものがあるということです。 そこで、総務部長にお尋ねしたいのですが、去る2月14日、日本工業倶楽部で行われた東京みやぎ石巻圏人会、市長は出席されております。その場合の市長の旅費、交通費幾らですか、総額。 ◎柳田正人総務部長 石巻圏人会の関係の旅費の支出と申しますと、秘書広報課のほうで支出しているかと思いますけれども、ちょっとお待ちくださいませ。2月14日、15日ということで、今手元にある金額は4万3,000円でございます。 ◆4番(黒須光男議員) 一般財源、市の財源から持ち出し4万3,000円です。そこで、市長、これは市長が石巻圏人会に出た。その午後4時から実は総会も開きながら懇親会もなさったのですが、市長が出席した時間、たったの三、四十分ですよ。懇親会に入って、途中から。そのために4万3,000円も使っている。私はおかしいと思うな。これ全く市民は納得しない。しかも、その夜は、会頭の音頭で安住代議士と3人で懇親会を設けられておりますよね。それに出席、それは行われたのですか。何だか聞くところによると、安住代議士は、その日急に風邪を引いたと、我々が知るところになりましたら。ここに後援会長もおります。誰かアドバイスしたかもしれませんよ、出ないほういいのでないかとかと。この懇親会、何人で参加し、どういう懇親会だったのですか。やられたのですか、料亭かどこかで。いかがですか。 ◎亀山紘市長 行っておりません。 ◆4番(黒須光男議員) 行う予定だったのだけれども、おやめになったということでいいのですか、もう一度お答えください。 ◎亀山紘市長 急遽安住淳議員が風邪を引いたということで、取りやめになりました。 ◆4番(黒須光男議員) ですから、なぜこの3人でやらなければならないのか、いろいろ調べてみますと、選挙ですよ、においがするのは。会頭が汗をかいてやっている。ですから、これもまた自分の仕事のためなのです。関係ないのです、石巻商工会議所の仕事と、市長とセットするというのは。ずぶずぶの関係で、このままいったら大変なことになると私は理解しているのですよ。市長、これは断ち切ることが必要なのでないでしょうか、いかがですか。 ◎亀山紘市長 選挙のことですので、それはいろんな組織がありますので、特にそれについて私が断ち切るとか、そういった考えはございません。 ◆4番(黒須光男議員) 選挙は、そういう意味では、市民からの厳しい目が注がれているということを十分に理解してください。 次に、何項目かあるのですけれども、リチャードさんが来てくれていますので、大川小学校のを繰り上げてやります。大川小学校の問題で、文部科学省の義家政務官というのでしょうか、市教委の対応は不誠実とする趣旨に対する見解が述べられたところです。阿部盛男教育委員長、お出ましをいただきましたことに大変感謝を申し上げますが、この大川小学校問題で教育委員会のあなたはトップとして、今までどのような議論をし、どういうまとめがされてきたのか、また委員からどのような発言が繰り返されてきたのか、全容をお話しください。 ◎阿部盛男教育委員会委員長 まず初めに、行方不明あるいは亡くなった74名の児童、それから教職員の10名、計84名の方々の御冥福を祈るとともに、御遺族に対し心からなる哀悼の意を表したいと思います。 未曽有の大震災によって、想像だにしなかったことが起きたことに対し、当時はただ仰天するばかりでありました。まずもって情報の収集、これを図ることを委員会で申し上げました。委員も皆同じ考えです。事実関係をきちんと把握して、それに対応していかなければならないと、こういう考えで臨んでまいりました。 ◆4番(黒須光男議員) 委員会でどのようなお話を詰められて、何回やって、どういうお話をして、どういうことになってきたのかと、そういう全容をお示しくださいということをお願いしている。私は、委員長、ここであなたから哀悼の誠をささげると、この議場から言うのでなく、この議場から言ったって仕方ないのです。ここは議員に向かって言うわけですから、勘違いしないでくださいよ。ですから、もっとこの議場の答弁というのあるわけです。しっかりしてくださいよ。 ◎阿部盛男教育委員会委員長 細部にわたっては今資料を持っておりませんけれども、平成23年4月3日から委員会を開いております。その時点において、教育長職務代行者であった事務局長からある程度の報告がなされております。委員会としては、職務代行者が市の対策本部のもとに行って逐一報告をし、指示を受けながら、その結果を我々に、教育委員のほうにも説明をしております。まずもって、児童・生徒、教職員の安否確認、所在の把握等全般的なことについて、そういうことをやっております。その後、緊急要望書というものを出しております。3月24日、文部科学省審議官が教育庁の次長とともに石巻市へ来られて、被災地の現場視察のためですが、参りました。私と、それから今野事務局長、関係課長が同席いたしまして、児童・生徒及び学校の被災状況について説明をいたしました。そんなところでございます。 ◆4番(黒須光男議員) 委員長、そんなところですという、それしか言えないのです、あなたは。一番の肝心なの、わかりますか。教育長が不在だったのです、ずっと。この議会で早く教育長を決めなさいと市長に再三にわたって追求したのです。あなたはそういうことを言わなかったのですか。あなたの責任のもとでそういう判断をしなかったのですか、そういう提言をしなかったのですか、お答えください。 ◎阿部盛男教育委員会委員長 長いこと教育長不在であったことは承知しております。皆さんも御承知のとおりであります。ただし、前教育長が退任の意思を示されたのは3月に入ってからであります。それを受けて、それでは後任の教育長の人選を市長にお願いしなければならないということは職務代行者と話し合いをしてまいりました。ただし、お断りしておきますが、教育委員長の職務権限は、地方教育行政の組織及び運営に関する法第12条によって決まっております。内容は、会議を主催し、委員会を代表する者である。ただし、人事権等について踏み込むことはできません。それは、教育委員長としてののりを超える立場であります。しかしながら、ああいうふうな平時でない非常時の場合にあって、どうなのだ、こうなのだという相談を受ければ、それなりに答える準備はしておりました。しかし、私から急いで後任を市長にお願いしてほしいということは職務代行者にも何度もお話をしてあります。(「不可解な自己弁護だ」と呼ぶ者あり) ◆4番(黒須光男議員) 委員長、あなた教育者のトップですよ。全ての責任はあなたが負うというつもりでやらなくてはならない。逃げてはだめなのです。私の立場ではないとかなんとか、すぺたこぺたと。だから、亀山市長が人気悪いの、すぺたこぺたと逃げてばかりいるから。私の責任だという市長なり委員長の答弁が私は欲しいのです。すぺたこぺた言っていますけれども、男でしょう、あなたも。教育界を背負うあなたでしょう。ですから、私はここで責任をしっかり踏まえて、なぜこのように教育界が大川小学校問題で揺れ動くのか、まず教育長がいないことなのです。それをあなたがしっかり提言する。市長と独自に会う。市の職務代行者なんかが言っていると言いますけれども、市長にトップ会談でぎりっと言う一つの覚悟が必要だったのです。私は怠慢だと言わざるを得ない。いかがですか。 ◎阿部盛男教育委員会委員長 まずもって教育長職務代行者がおりますから、その職務代行者に私の立場から早期に市長と話し合いをして、後任の選任を要請することがまず第一歩です。それは、数回お願いしました、あの混乱の中であっても。教育長職務代行者にですよ。それから、今後半で御指摘のあった件についてですが、市長と私は直接その件についてお会いしています。日時は覚えておりません。ただし、前教育長退任の意思がはっきりした以降ですので、4月以降になりますでしょうか。お会いしています。 ◆4番(黒須光男議員) では、聞きますよ。教育長、前の教育長はいつからここをお休みになって、いつ退任届を出し、いつあなたが着任したのか、その辺ひとつもう一度ここでお示しください。 ◎境直彦教育長 日付ははっきりと覚えていないですが、前年の12月頭に病気で倒れられたと思います。震災の前の年の12月に御病気で倒れまして、その後病気休暇でお休みしていると思います。それで、おやめになるというのが3月の頭なのか、報道等で私は現場にいて知りました。直後に震災ということ。その辺の日にちは私もはっきり何日……。それで、3月31日付で退任をなさるということのお話は3月に聞いたと思います。震災の前ですね。3月31日に退任なさるということでのお話は聞いております。(4番黒須光男議員「あなたは」と呼ぶ)私は、その後の6月25日でございます。 ◆4番(黒須光男議員) ですから、委員長、9カ月不在なのです、教育長が。あなた、とんでもない話ですよ、そうなりますと。9カ月も教育長がいないまま教育行政ができる、教育長なんか要らないということでしょう。教育長要らなくてもいいではないですか。ですから、やっぱりトップがいないと、こういう混乱がずっと……これはすべからく、あなたの責任もありますけれども、市長のトップの責任だな。議会で私などずっと追求してきたもの。市長の見解を伺っておきたいと思います。 ◎亀山紘市長 教育長が不在だったというのは確かに、12月に入って病に倒れたという状況が、12月15日ですか。そういった中で、前教育長の病気の状況などを把握しながら、継続してできるのかどうか、退任届が出ていない段階で次期の教育長を人選するというのは、ちょっと難しいところがありました。そういった中で、震災、3.11を迎えたということで、そういう意味では人選が難航いたしました。はっきり言ってなかなか教育長になり手がいなかったということで、そういった中で、境教育長が現職で、とにかくこの災害後の教育界を背負っていただくためには現職の教員にということで、境教育長を何とか説得して、それで6月になってから議会の承認を得たという状況ですので、そういったことになります。 ◆4番(黒須光男議員) 市長、私この件は、私も大変関心あったものですから、何人かの教育長にふさわしい方々も名前が挙がってきましたので、私から、お話があったのですかと、誰もないのです。当局から一切、教育長にいかがですかという話があったのと聞いたら、ないよと。やりたかったのでないのと、うふふと笑っていましたけれども。ですから、そういう立場の方何人もいらっしゃるのです。市長は、政治家として、市会議員ですとか皆さんに交互に当たって、誰かいないですか、いないですかと、困っているのだと、一人で抱えないでやったら、すぐ解決したのではないですか。あなたのそういう優柔不断、すべからくがここに集約しているのではないですか。だから、統治能力がないと言われているのです。全く私からすれば統治能力ないな。いかがですか。 ◎亀山紘市長 黒須光男議員、3月11日の震災後の混乱した状況をあなたは平常の時期のような考えで言いますけれども、あのときに被災者の方々の救済、それから避難所での対応、それはだからそういった状況にはなかったことはおわかりのことだと思います。大変な時期だったわけですから。ですから、誰にも相談しなかったということはありません。いろんな教育界の方々に相談していても、あの時期に、みんな被災地で先生方が頑張っているときに、教育長にどうですかとか、そういった状況になかったです、はっきり言って。ですから、確かに時期はおくれましたけれども、しかしそれでも何とか6月には人選を行うことができて、そして境教育長に議会から賛同いただいて今教育行政に携わっていただいているという状況にありますので、ご理解いただきます。 ◆4番(黒須光男議員) 市長は、そういうふうにお話しになるけれども、当たり前なのです、これは。3.11の混乱。それを乗り切るのが政治家ではないですか。私ならやりますよ、こんなこと、やりますよ、私だったら。だから、言ってきたではないですか、私も。早く新たに教育長を選任しなさい、この議場でも何回も、空面倒くさくやってきましたよ。あなたは聞く耳持たない。9カ月も留守なのです。教育行政が麻痺するのは当たり前。新聞に出てくるのは、職員の代理者が、次長が出てこてんこてんにやられている。答弁できないもの、わからないもの。ですから、そこは政治家として、教育長が不在ならあなたが教育長にかわってやりなさいよ、もっと前面に出て。そうすべきだったと思うのですが。 そこで、私はお尋ねしたいのですが、まず本来からすれば、74名の亡くなった子供のために、あなたなり、教育委員長なり、教育長が何人に線香上げに行きましたか。まず、教育委員長からお答えください。教育委員長、教育長、そして市長、お答えください。 ◎阿部盛男教育委員会委員長 あの直後において、歩ける状態になった時点で、まず横川地区、それから福地の方行きました。(4番黒須光男議員「何人」と呼ぶ)横川地区は6名の子供が亡くなっておりますので、6軒ですか、兄弟でいる場合もありますから4軒か5軒になったでしょうか。それから、福地は1軒の方ですか、そんなところです。(何事か呼ぶ者あり) ○議長(阿部和芳議員) 傍聴席の方、お静かに願います。(4番黒須光男議員「5軒ぐらいね」と呼ぶ) ◎阿部盛男教育委員会委員長 はい、そうです。 ◎境直彦教育長 私が就任して以来、御遺族の方を御弔問させていただきました。前の議会でもお答えしたとおり、お断りになられる方もいらっしゃいましたので、全部の御家庭は回ることはできませんでしたが、上げていただいた御家庭には弔問することができました。 ◎亀山紘市長 私が大川小学校に、各家庭については回ることができませんでしたけれども、大川小学校で3回ほど御焼香させていただきました。また、遺体捜索が続いているときには、遺体安置所に行って子供の遺体が発見されたときには、そういったときには線香をお上げして、そのような悲しみを抱いてまいりました。 ◆4番(黒須光男議員) 教育長は、全戸歩いていただいたということに対しましては敬意を表します。教育委員長、5軒ではだめですよ。あなた、教育委員会の差別ですよ、これ、遺族に対する。全部歩くつもりでもう一回やり直してください。いかがですか。 ◎阿部盛男教育委員会委員長 遺族会主催の慰霊祭等については、欠かさず出席しております。それから、その他の子供たちについて、墓地等が近くにあったとき、お盆とか彼岸とかそういったとき、欠かさず拝んではきました、近くのところは。あとのところは全てということではありません。やっておりません。 ◆4番(黒須光男議員) ですから、委員長、私言うのは、とにかく差別なく、やっぱり74人、顔を出して、一つの思いやりをあらわす。これが原点です、教育者の。それがなされていないというのは、私は残念です。ましてや、亀山市長、政治家でしょう、あなたは。政治家は票をもらって当選するのです。熱い支援をいただかなければ、到底この市長選挙なんかも勝てない。それにはやっぱりみずからが本当に謝罪をし、そしてやっていく。そういう姿勢があらわれていないな、いろんな発言を聞いても、テレビで見ても。ですから、みんな怒りの声が上がっているのです。 そこで、ちょっとお尋ねしたいのですが、まず市長、石巻地方広域水道企業団で職員が亡くなりましたよね。その職員には補償金を出している、民事で訴えられて。本人に約七、八千万円行っているのかな。石巻地方広域水道企業団からも三千何百万円出している、私も石巻地方広域水道議員ですから。ですから、そういうものは訴えられたものは出している。ですから、その前に、子供たちは宝ですよ、各家庭の。何百万円、何千万円をかけてみんな育てたのです。やっぱり市長として、政治家として、石巻地方広域水道企業団のようにあるべき姿を打ち出していくということが必要なのだなと私は思います。いかがですか、市長。 ◎亀山紘市長 要するに石巻地方広域水道企業団の場合には職員でした。職務命令で被災状況、地震の直後に内海橋付近を調査していたということで、その後の津波によって犠牲になったということで、公務災害ということで石巻地方広域水道企業団としてそういうふうな対応をさせていただきました。今回の大川小学校の場合にそれがどういうふうに対応できるかどうかというのは、私自身もまだはっきりとわかっておりませんので、今進められている公的機関での立証を踏まえて、その報告書を待って教育委員会と相談をしてまいりたいと思っております。 ◆4番(黒須光男議員) 市長、今お話しになったのですが、私としてもわからないから、いろいろ教育委員会ともまた相談しながら、補償の問題なんかも考えながらというふうなお話です。私は、この大川小学校で市長がいつもコメントを出している、調査がなされている、結果が出てから、結果を見てからと、これは全く残念だな、政治家として恥ずかしい。出る前のあなたの決断なのです。議長とも相談しながら、議会の総意を相談しながら、とりあえず義援金ももらっていることだから手厚くまずやりましょうと、議長いかがでしょうか、まとめてくださいと、そんな感じでやることによって、あなたへの見る目が違ってくるのです。何にもしないで、結果出てから、結果出てからと、でくの坊ではないですか、こんなこと。こんなことで選挙勝てませんよ、あなた。もう一回反省をして、早急にこの問題の解決の糸口をつかんで、結果見る前もならず、決然とした実行力を促したいのですが、いかがですか。 ◎亀山紘市長 今回の3.11東日本大震災で石巻市は4,000名にも及ぶ犠牲者がありました。確かに大川小学校の犠牲者に対しては学校管理下であったということで、大変そういう意味では大きく反省しておりますけれども、しかし政治を行う者として、今回の災害に当たって4,000名もの犠牲者が出たということに対しては、政治は本来、市民の安全、安心、生命、財産を守るということが最も必要なことだというふうに思っております。そういう意味で、これだけの犠牲者を出したということに関しては、政治をつかさどる者として大いに反省して、今後災害に強いまちづくりをしっかり進めていかなければならないというふうに考えております。 ◆4番(黒須光男議員) 市長も今責任もあるのだという御答弁でございますので、しっかり踏まえて対処していただきたいと思います。 次に、藤久建設株式会社ほか1社から市議会が訴えられた訴訟は、判決が選挙終わった3日後の4月24日に決定したのです。そもそも3億円以上の架空工事が発覚したものであり、そのために百条委員会が設置され、議会は藤久建設株式会社に対し総勘定元帳、現金出納帳、作業日報を求めたわけでありますが、すべからく提出されず、百条委員会での宣誓さえも拒まれました。逆に開き直って、議会を訴えのです、民事で、訴訟を起こした。あと1カ月で結論が出るでしょう。混迷の原因はこれまた市長だと私は思っている。市長が責任を持って自分が訴えておれば、こんなことなかったのだ。市長、どうですか、これは。藤久建設株式会社だけでこんなちょろまかしはできませんよ、市役所の職員が加担しなければ。それには誰かが命令しなければやらないのです、職員は、政治家が命令しなければ。(「一部の政治家がな」と呼ぶ者あり)これは、市長、あなたの全くの責任問題になりますよ。どうですか、選挙の3日後でございますが、考えるシミュレーション、私も頭悪いのでシミュレーションをいろいろしている。そのシミュレーションにくると大変なことになると私は思うのだ。議会は勝つもの、負けないもの、百条委員会やっているの正しいもの。そういうものをフォローする、協力する、支えていくのが執行部ではないですか、市長ではないですか。あさって向いて知らないふり。ベロ出しているようなものですよ、議会に。どうですか、この件について、市長の前向きな御答弁を期待したい。 ◎亀山紘市長 24日に出てくることに対するシミュレーションと言われても、私もそのシミュレーションができませんのでお答えできませんが、今回の問題では確かに市民には迷惑をおかけしましたけれども、ただ市が告訴するということに関しては、なかなか立証は難しいということで告訴を取り下げしていただきましたので、今後の裁判の結果を見ながら対応していきたいというふうに考えております。 ◆4番(黒須光男議員) 市長、そうおっしゃいますけれども、市は難しい。議会を訴えたのですよ。議会が間違っているというお話ですか、もう一度お答えください。 ◎亀山紘市長 百条委員会は調査権がありますので、そういう意味では議会の取り組みに関しては評価いたしておりますので、その結果が出た段階で判断をさせていただきたいと思います。 ◆4番(黒須光男議員) 次に、最後の問題にいきますけれども、石巻市立病院の運営は多額な一般財源が投入されておるのです。平成25年、総額18億円の病院運営費がかかるのですが、これは市の持ち出し、県の持ち出しは幾らになるか、部長、お答えください。 ◎鷲見祐一病院局事務部長兼病院局石巻市立病院事務部門事務長 お答えいたします。 多額の財政というふうなことなのですけれども、前にもお話しいたしておりますが、国のほう、総務省で毎年度決めてあります地方公営企業の繰り出し基準というふうなものにのっとりまして、一般会計から繰り出し基準として財政支援をしていただいております。その中で……(4番黒須光男議員「簡単にです、何ぼだか言ってもらわないと」と呼ぶ)平成23年度でいいますと10億9,500万円、そのうち先ほどお話しした基準のうちが8億7,700万円。10億9,500万円、これが平成23年度ベースです。それで、あと10億9,000万円のうち8億7,000万円ほどが先ほど総務省で定められている基準の中での繰り出し基準だと。(4番黒須光男議員「そんなの聞いているんじゃない。幾ら市の財源が投入されているかですよ。それだけで結構です」と呼ぶ)最終的には、先ほど言った10億9,500万円です、平成23年度に関しましては。(4番黒須光男議員「23年度だけじゃなく答えなさい、18億のうち何ぼだか。18億のうち幾らかと聞いているんですよ。今年度、25年度のやつ」と呼ぶ) ◆4番(黒須光男議員) 私の調べによると、一般財源10億円、県から3億円と、そういうことです。そういうことなのです。ですから、これは大変なことなのです。毎年毎年一般財源から繰り出して、大変な赤字を補填しているのです。この病院建設、果たして住民が望んでいるのでしょうか。私は、ある建設委員の方にどうしてここ決めたのたと、いや、もう市役所で決めていて、あとここでやるからと言われたから、私しようがないから判こ押したと言っているのです。勝手に決めているのです、建設委員会と相談しないで。そういう形跡があったのですか。部長、いかがですか。 ◎鷲見祐一病院局事務部長兼病院局石巻市立病院事務部門事務長 そういうふうな形跡というより、皆さんと協議をしながらやってきましたので、そういうことはありません。 ◆4番(黒須光男議員) 部長、完全にあなたはうそをついている。私は、その担当の方から聞いたのです。うそですよ。そういううそを平然と言う市役所の職員では、私は信頼が置けない、すべからく。 まず、そういうことで、議会もあと41秒です。市長、厳しい市政運営、また厳しい市長選挙を控えております。なかなか厳しいですよ、あなたに対する世間の目は。頑張ってください。私も頑張ります。どうぞ正々堂々と戦いながら、すばらしい論戦を経て新しい市長が当選されますことを願いまして、質問を終わりたいと思います。 ○議長(阿部和芳議員) 以上で4番黒須光男議員の質問を終わります。 △散会 ○議長(阿部和芳議員) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。明日本会議を再開いたします。本日はこれにて散会いたします。   午後5時01分散会...