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  1. 仙台市議会 2018-07-19
    いじめ問題等対策調査特別委員会 本文 2018-07-19


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                  ※会議の概要 ◯副委員長  ただいまから、いじめ問題等対策調査特別委員会を開会いたします。  本日は、都合により委員長がおくれてまいりますので、委員長が到着するまでの間、委員会条例第10条第1項の規定により、副委員長の私が委員長の職務を代行いたしますので、よろしくお願いいたします。  本日は、野田譲委員佐藤わか子委員田村稔委員小野寺利裕委員より欠席の届け出がありましたので、御報告いたします。  次に、説明員についてであります。本日は、本市の重要な事案であります(仮称)仙台市いじめ防止等に関する条例骨子案に関して当局に対し質問を行うため、市長、藤本副市長、総務局長健康福祉局長子供未来局長及び教育長ほか関係職員に御出席いただいております。  次に、本日の進め方についてあらかじめ申し上げます。本日は、お手元に配付の日程のとおり、各会派からの質問等を願いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、各会派から質問を願いますが、質問に当たっては事前に理事会で確認しておりますとおり、会派持ち時間の中で通告に基づき順次御発言いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、まず自由民主党から発言予定の方は質問席にお着き願います。             〔鈴木勇治委員質問席に着席〕 2: ◯副委員長  発言願います。 3: ◯鈴木勇治委員  それでは、質疑をさせていただきますけれども、このいじめ防止条例ができ上がれば、まさしく再スタートという形になるのかなと感じながら、いろいろ見させていただきました。まだ骨子案ということで、その中で文言も重なったりなんかしているところがありますので、質疑もちょっと重なるところがあるかもわかりませんけれども、御容赦をいただいて進めさせていただきたいと思っております。  このいじめ防止条例郡市長の公約ということで掲げられておりました。ところで、現在、本市では国で定めたいじめ防止対策推進法ですかね、これは平成25年に成立したものでありますけれども、これを受けて仙台市でも仙台市いじめ防止基本方針を策定したわけでありますけれども、また、各学校でもこの方針をつくっているということ、この取り組みを進めているという状況にあるというところでありますけれども、このような中で、改めてこのいじめ防止等に関する条例を定めようとする基本的な考え方、また国の法律を受けて方針を定め、取り組みを進めていることからすると、この条例の位置づけ、これについてどのようになるのか。また、県のほうでもいろいろ条例を策定するという動きという、こういった動きもありますけれども、こういったことを含めてお考えをお示しいただきたいと思います。 4: ◯市長  いじめ防止対策推進法というのは、いじめ防止等対策についての基本的な枠組みを定めているものでございます。また、御指摘のように、本市におきましてもこれまでその法律のもと、本市のいじめ防止基本方針を定めて、さまざまないじめ防止等対策を実施してきたところでございます。  しかしながら、自死事案が相次いだ状況を重く受けとめて、本市の取り組みとして足りなかったものがあるのではないかとの観点から、どのような方策をとるべきか検討を行ってまいりました。そして、法律と本市の基本方針との間に、条例という形で子供たちを守るためになすべきことを明らかにする必要があると、このように考えたところでございます。  この間いただきましたいじめ問題等対策調査特別委員会中間報告、それからまたいじめ対策等検証専門家会議の第一次提言、それから積み重ねられてきた各般の議論などを踏まえながら、私の思いも含めまして、今般この骨子案という形で取りまとめ、お示しをさせていただいたものでございます。  この条例は法律と相まって、市や教育委員会学校に加えて保護者や地域の方々など、社会全体で子供たちいじめから守るために何をなすべきかをあらわし、本市のいじめ防止基本方針を通じてより具体化しながら取り組みを進めていく、そのために必要なものであると考えているところでございます。 5: ◯鈴木勇治委員  意識醸成ということだろうと思いますけれども、さきに策定された仙台市のいじめ防止基本方針、これもかなり具体的に網羅的に書いてあるのかなと思っておりましたので、このことについてまた後でお伺いをさせていただきますけれども、まず個別的な話として、この骨子案を見ますと、学校に義務を課す一方で、他の項目については努めるというふうな表現をしておりますね。大方そういった努めるということになっているわけでありますけれども、今、社会全体でというふうにお話があったとおり、いじめそのもの学校現場、それだけでの責任ではないと、教員だけの責任ではないというふうにも感ずるところはあるんですけれども、この点の考え方はどうなっていますでしょうか。  それともう一つは、多忙化という問題もこれありなんですが、改めて学校教職員負担増になる部分が多いんじゃないかという気はするんですが、これはいかがでしょうか。 6: ◯いじめ対策推進室長  いじめの背景などを考えますと、御指摘のとおり、学校教職員だけの責任ではないという場合もございますので、骨子案におきましても保護者等に言及したというところでございます。しかしながら、いじめは主に学校生活の中であらわれるということがございますので、学校教職員保護者、地域の方々を同列に論ずることは難しいと考えておりまして、骨子案にあるような表現としたものでございます。 7: ◯教育長  学校教職員負担増の関係で、私から答弁いたします。
     骨子案で示されている学校教職員に関する事項の多くは、これまでもいじめ防止等のために取り組んできたものであり、これらを明確化し、教職員一人一人に徹底させるために規定するものと受けとめております。こうしたことから、学校教職員の負担が大幅にふえるものではないと考えておりますけれども、学校現場多忙化が指摘されておりますことから、業務負担が大きくならないように教育委員会としても工夫してまいりたいと存じます。 8: ◯鈴木勇治委員  別な事項でまた負担増の話はちょっと後でまたお話をさせていただきますけれども、ちょっと離れますけれども、この間テレビでちょっとこのいじめ問題をやっていたんですけれども、気がかりだったことが一つありました。例えば、いじめと言うんでありますけれども、遊びの中でからかいとか、そういった行為が子供たちの中には多々ある、これは現実だと思います。これをいじめと捉えて、重大事案にならなくとも、いじめという捉え方をされてしまったと。一般の目からするとこれはからかいだというふうなことでも、そういうふうになったということをしたときに、指摘をされた児童はかなり心の中に傷が残るんじゃないかということを言われたんですけれども、教育の中ではどのように対処するようになるんでしょうか。 9: ◯教育相談課長  いじめに当たるか否かの判断は、いじめられた児童生徒の立場に立つことが何より重要でございます。国の方針においても、けんかやふざけ合いであっても、背景にある事情の調査を行うとともに、児童生徒の感じる被害性に着目し、いじめに該当するか否かを判断するものとしております。引き続き当該児童生徒発達段階を踏まえながら、望ましい人間関係づくりについて学んでいけるよう、双方の児童生徒に配慮しつつ、丁寧に指導してまいりたいと存じます。 10: ◯鈴木勇治委員  言葉はきれいなんですよね。丁寧とかね、寄り添ってとかいろいろあるんですが、かなりこれ、逆な部分では残るということもきちんと、これは教員の方々にも、そして学校にもお話をしていただかなければならない、このことだろうと思います。  さて、骨子案の中にあった独自の部分だということなんですが、不適切な指導の基準、そしてまた暴言、これの線引きですね。これが曖昧だというふうにマスコミでも言われていますし、また、いろんな委員会でもお話があったと思いますけれども、こういったことというのは、この言葉だけでは表現としては教員として萎縮してしまうんではないかという感じを持つんですが、この不適切な指導、基準、考え方、こういったことについて改めてお示しいただきたいと思います。 11: ◯教育人事部長  不適切な指導でございますが、これについては法令等で明確に基準を示した、概念を示したというものはございませんけれども、平成25年5月に文部科学省から示された運動部活動での指導のガイドラインというものがございまして、これによれば、生徒の人間性や人格の尊厳を損ねたり否定するような発言や行為は許されないというようなことを書かれた上で、例えば言葉や態度によるおどし、威圧、威嚇的発言、身体や容姿、人格等を侮辱したり否定するような発言、特定の生徒に対する執拗かつ過度の精神的負担というものが例として挙げられているところでございます。  また、教育委員会懲戒処分の基準というものがございまして、こちらでも不適切な指導というのは処分対象ということでしておりまして、児童生徒の心身を傷つけたり人権を侵害して精神的苦痛を与えるような言動ということで定めているところでございます。そうしたところから、学校の現場での理解というものも一定、一になっているのではないかというところで考えているところでございます。 12: ◯鈴木勇治委員  すると、今の部分については、ほかの事項で表現をしている、スポーツの指導のほうで表現しているということですから、いじめの中でもそれはきちんと規定をしていかなくてはならないということがあると思うんですね。どこかでそれを表現していかなくてはならないということはあろうと思います。これについてはどのような取り組みをなさるんでしょうか。 13: ◯教育長  御指摘いただいた規定化につきましては、今後の条例化、具体の条例化作業の中で進めていきたいと思います。 14: ◯鈴木勇治委員  それこそ教員の皆さんはかなりのそういった知識、人間性というものを有して教員になっていると私は思いますので、逆に曖昧な部分でも、自分としての基準というものは高いものがあろうかと思います。それを子供たちにも対するときに、きちんと表現をしながらやっていると思いますので、ぜひ教員の方々にも心の中に訴えるようにお願いをしたいと思います。  それからもう一つ、私としては、これはかなり地域も困るんではないのかなと思ったのでありますけれども、地域行事への参加ということになりますけれども、この骨子案では、保護者児童生徒地域行事に積極的に参加させるよう努めることを定めているということでありますけれども、この参加を促すというのは、地域にも役目があると思うんですけれども、地域行事の参加ということ、これらについてはいじめ防止にどのようにかかわってくるのかなと、どのような効果があるのかなと思うんですが、これはどうですか。 15: ◯いじめ対策推進室長  地域行事への参加といじめ防止との関係でございますけれども、地域の大人と子供たちが触れ合うということで、お互いの関係性が構築されて、地域ぐるみ児童生徒を育むという意識が醸成されるとともに、地域行事の中で役割を担い、大人から評価されることによって子供たち自己有用感自己肯定感を高めていく、こういったことが期待されまして、間接的ながらいじめの防止につながるものと考えたところでございます。 16: ◯鈴木勇治委員  やはり言葉で言うとそういうようにきれいに言えるんですけれども、非常に悩ましいのは、地域というと大体自治組織、いわゆる町内会あるいは体育振興会等々になってくるのかなと思うんですが、正直言いまして、例えば学区民の運動会、中学生のレベルに参加を促してもなかなか参加をいただけないというところが多いんだろうと思います。現実的な話だと思いますよ。そしてまた、町内会でもどうやったら参加してもらえるかと非常に悩ましいところだと思うんですけれども、これについてはどのようにその団体の長なりなんなり、役員なりに促していくんですか。 17: ◯いじめ対策推進室長  子供たちの参加ということにつきましては、まず保護者の皆様の御理解が重要であると考えておりまして、この条例を施行するに当たりましては市民の皆様に広く啓発を行うことを考えておりますが、その際のパンフレット等に掲載するとともに、学校から保護者の皆様や地域の方々にこれまでのつながりも含め、呼びかけを行うなどしながら、地域行事への参加に結びつけてまいりたいと考えているところでございます。 18: ◯鈴木勇治委員  市長、この辺は市長はどのように捉えていますか。ここがちょっと難しい問題だと思うんですよ、これね。どう考えていますか。 19: ◯市長  今御指摘のように、なかなか中学生の参加が難しいんじゃないかという御指摘でありましたけれども、地域で子供たちを見守っていく、そして子供たちもまた地域の中に溶け込んでいくということが重要なんだと思います。いじめの問題で今回地域が一体となってということでこの項目を設けたいということで今、骨子案として示させていただいておりますけれども、やはり広く子供たちを守って、見守っていくんだという市民の皆様方の意識の醸成もそうですし、親御さんの気持ちの醸成というのも重要なんだと思っております。努力をさせていただきたいと思います。  なかなか、御指摘のように、これを必ず出なさいとか、強制的に何かをするということは難しいんだろうとは思いますけれども、気持ちをみんなで一つにしていく、そのことを、どのようにできるのかもあわせて、これからパブコメ等々も今かかっているところでもございますし、いろんな御意見もいただきたいと思っております。 20: ◯鈴木勇治委員  なかなか市長のきれいごとではいかないというのが現実だと思いますよ。自治組織の中でも非常に苦労なさっている、高齢化ということもあって、後で言いますけれども、家庭の中でのそういった意識づけというのも非常に重要なところだと思うんですけれども、非常に難しいことだなと思って拝見させていただきました。  次に移りますけれども、いじめを行った児童生徒の背景の把握ということを表現されております。骨子案では、教育委員会市立学校いじめを行った児童生徒いじめを行うに至った背景を把握することとしているということですが、これについてはどのように行っていきますか。 21: ◯教育相談課長  いじめを行った子供を適切に指導、支援していくためには、なぜそうした行為に及んだのかを正しく把握することが重要であると認識しております。教職員が日ごろから子供たち学校生活家庭環境に関する悩みなどについて把握と理解に努めるとともに、子供がいじめを行った際にはその背景にも目を向けながら丁寧に聞き取るなどし、しっかりとした指導、支援を行ってまいりたいと考えております。 22: ◯鈴木勇治委員  しっかりとした指導、これは当然のことなんですけれども、非常にある部分、強制的な調査というか、そういったことは教育委員会という組織の中でできないという問題があると思うんですが、そこのところは警察との協力関係というか、そういったことも非常に重要になってくるだろうと思います。これをどのように表現していくかということについては、条例案ができたときに審議をしますから、その辺のところで議論になろうかと思いますけれども、ぜひこの辺のところも十分に留意して条例として表現をしていただきたいと思っております。  ところで、重大事態が発生した場合ということで、今いろいろお話がありましたが、児童生徒の生命、心身または財産の保護を最優先に対処するものとしますと、独自の規定だというふうにありました。この重大事態、そもそも重大事態との判断は誰が行うんでしょうか、これは。市長、教育長、それとも校長なんですかね。いろいろ書き並べておくと判断の違いがあって、学校ではいじめと判断しなかったとか、これまでも事例としてあるわけですから、これをどこで判断するのかというところ、これをお示しください。 23: ◯教育長  いじめ重大事態と考える事案が発生した場合には、まず教育委員会事務局学校から報告を受け、情報の収集に当たりまして、それらの情報をもとに教育長が判断し、市長に報告を行うということになります。 24: ◯鈴木勇治委員  その際にはきちんと現場との連携ですね、それは表現されると思いますけれども、現場と離れていますから、きっちりと連携をとっていかないと、これまで起きたような状態が何回も繰り返されるということになりますので、その点についてよろしくお願いをしておきたいと思います。  それからもう一つ、懲戒及び出席停止制度、これが表現されておりますけれども、いじめ防止対策推進法の第25条、第26条でもうたっているんですけれども、本市の条例骨子案でもうたっておりますけれども、いろいろニュース等を見ますと、これは子供に対する教育的配慮を後退させるんじゃないかと、厳罰化につながるんではないかとの議論もあります。これについてどう考えているのか、お示しいただきたいと思います。 25: ◯教育相談課長  いじめ行為を行った児童生徒に対しては、学校において行為に至った背景なども踏まえながら教育的な指導、支援を進めていくことが重要であると考えております。児童生徒に対する懲戒や出席停止制度につきましては、教育上必要と認められる場合や学校秩序維持を目的として定められたものでありますことから、引き続き慎重に取り扱ってまいりたいと考えております。 26: ◯鈴木勇治委員  今の御答弁、まさしく国会の議論の中でも文部科学大臣がそのように答弁されていたようでありますけれどもね。私はそうではないという部分もあると感じておりますので、ぜひこれは、ただ表現はしておかなくてはならないことだろうと思いますので、お願いをしたいと思います。  それからもう一つなんですけれども、保護者に対して全体的に見ますと努力規定になっているんですね。対策に協力する、連絡をする、これはいじめの連絡ですね、心身の調和のとれた発達を図る、あるいは地域の行事の参加を促す、見守りなどの活動参加など、努力するということになっているんですけれども、これは一義的には保護者なんだという表現をしておりますので、こういったことというのは努力でなくて、もうちょっと踏み込んだ規定をしていかなければならないんじゃないかと思うんですけれども、どうですかね。 27: ◯いじめ対策推進室長  骨子案では御指摘のような活動ですとか行動につきまして保護者の方にお願いしているというものでございますけれども、責務という表現までには至らないものではないかというふうに考えたところでございます。 28: ◯鈴木勇治委員  いじめ防止対策推進法では責務という表現を盛んに使っているんですよ。これとの関連からしたら、努力しましょうじゃなくて、努力する責務があるという表現でよろしいんじゃないかと思うんですけれども、どうですか。 29: ◯いじめ対策推進室長  法律の規定等も含めまして、御指摘の点も踏まえまして、表現については検討させていただきたいと思います。 30: ◯鈴木勇治委員  今ちょっと話しましたけれども、保護者児童生徒教育に一義的に責任があり云々と、この部分でありますけれども、今も話したとおり、家庭教育に対して慎重な言い回しになっているということですね。しかし、これは一義的だというふうに言っているわけでありますから、教育というのは褒めちぎってばかりいても教育にならないと私は思っているんですね。やっぱり叱るところは叱っていかないと教育にはならないと思っております。特に家庭教育に関しては、やはり国会の中でも慎重な議論だったようでありますけれども、この条例の中でもそれを受けたとすれば、慎重な議論だったということを受けたとすれば、なかなか条例の中でこれを表現しなさいと、家庭教育をこうしなければならないんだと表現しろといってもなかなか大変なところで難しいところがあろうかと思いますけれども、これは教育の中でしょうか、別な部分できっちりと、あるべきだというふうなことまではいかなくとも、こうする責務があるということの表現ということはいずれやっていかなければならないと思っておりますけれども、これについてはいかがお考えでしょうか。これは市長のほうがよろしいのかな、教育長かな。 31: ◯いじめ対策推進室長  家庭教育につきましては、大もとの法律といたしまして教育基本法のほうに、生活のために必要な習慣を身につけさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとするという規定がございます。いじめ防止対策推進法でも規定されておりますけれども、家庭内での親権、親の権利としての親権の行使としての家庭教育に行政がどこまで立ち入れるのかという問題がございますので、御指摘の点については今後の課題であると認識しているところでございます。 32: ◯鈴木勇治委員  今、今後の課題というふうなお話がございました。いじめ防止対策推進法の中でもいろんな議論で、国会議員として議論の中で市長はかかわってきたと思っておりますけれども、今の話を受けて、市長が中心になってこのいじめ防止条例をつくっていくわけでありますから、家庭の教育といいますか、保護者教育という部分について、これについて市長はどのようなお考えをお持ちでしょうか。 33: ◯市長  今御答弁申し上げましたとおり、家庭教育につきましては教育基本法の第10条に書き込まれているものでございまして、また、いじめ防止対策推進法の中でも規定されておりますけれども、家庭内での親権の行使としての家庭教育に行政がどこまで立ち入れるのかというのはいろいろな御議論があるんだろうと思います。私といたしましても、さまざまな御議論を期待し、それを見させていただきたいと思っております。 34: ◯鈴木勇治委員  なかなか今お話しのとおり、確かに行政が立ち入るというのは大変困難もあるし、難しいし、また、その家庭の、何といいますか、そういった教育の自由さというか、そういったものもあって当然のことであります。対応は難しいことだろうと思います。しかし、こういったこと、いじめということを防止していく中では、やはり何らかの方策ということになると思いますけれども、とすれば、やはり道徳教育というのが非常に重要になってくることだろうと思っております。この道徳教育ということとか、そういったことについて教科とするということに対してもいろんな議論が、反対の議論もあったようでありますけれども、これは非常に子供のうちから道徳を教育しておくということになれば、大人になったときもこれは当然ながら生きてくるのは当たり前でありますから、こういったことについても考えてみれば、やっぱり道徳教育の強化というのは非常に必要なことだろうと、積極的にやっていかなければならないというふうに改めて思っているところであります。  ところで最後になりますけれども、いじめ防止対策推進法の中でもいろいろな国会の中での議論があったことは先ほどからお話をしているところでありますけれども、この法律の審議過程でもありましたとおり、子供にいじめの禁止を義務づけていること、それからいじめを行った児童に対する厳罰化となっているということ、それから道徳教育を推進し、強調しているということ、それから保護者の責務として規範意識を養うための指導を行うことを努力義務化しているという、こういった理由から、法律に反対する意見があったということがありました。この法律に倣った形での本市の条例、これについても同じような意見、これは反対ということで出てくると思うんですけれども、これら意見に対して市長はどのように説明をなさっていかれるのか。市長、お考えをお示しください。 35: ◯市長  今回お示しをさせていただきました骨子案は、法律の規定を踏まえた上で本市独自の視点で必要な項目を加えたものであります。さまざまな御意見があろうかと存じますけれども、子供たちいじめから守るという、守っていく必要があるというその思いは皆様同じではないかと私は思っております。御意見はきちんとお聞かせいただきまして、御理解を得られるように丁寧に御説明してまいりたいと、そのように思っております。 36: ◯鈴木勇治委員  市長、もう一つなんですが、いろいろ独自の視点からこの条例というものをつくり上げているんだというお話がございましたが、先ほどお話ししましたとおり、いろいろな子細な部分での規定の仕方ということからすると、法にのっとって、そして基本方針をつくってあって、その基本方針の中で子細にわたって規定をしているということがあります。今までお話を伺ったとおり、そのとおりだと思いますが、とすれば、条例化までいかなくとも基本方針を改正するということで足り得る、そういった状況ではなかったのかなと思うんですが、市長、改めて条例化の必要性、これについて市長の考えをお示しください。 37: ◯市長  お答えいたします。  これまでも御答弁をさせていただいておりますけれども、確かに本市でも法律のもとにいじめ防止基本方針を定めて、さまざまな対策を打ってきたわけでございます。しかしながら、大変残念な事件が相次いだ、この状況を重く受けとめておりまして、二度とこのようなことを起こしてはならないという強い気持ちで、本市として取り組みとして足りなかったものがあるんではないだろうか、そして何を対策を強化すればこのような事案が起きないようになるのだろうかということを考えた上で、法律と本市の基本方針との間に条例という形で子供たちを守るためになすべきこと、これを明らかにして、社会全体でその気持ちを共有していくということが重要であると考えたものですから、今回このように骨子案をまとめさせていただいたところでございます。 38: ◯鈴木勇治委員  今、市長から御答弁いただきましたが、社会全体のいわゆる意識醸成ということなんだろうなと思います。このところに視点があるということだろうと思いますので、ぜひここのところはいろんな場面場面で市長からの訴えもしていかなければならないと思いますし、我々もまた、この条例が出たのを審議してつくり上げていくということでありますし、また何といっても、いじめ調特をつくって、そこで意見を出してきたということ、それを踏まえていらっしゃるということでありますから、当然責務としては我々議員にもあるということでありますので、社会全体の意識をつくっていく、意識醸成をしていくということに、これは両輪で作用していかなければならない、当然動いていかなければならないというふうに改めて思わせていただいているところであります。  そしてまた、もう一つはいろいろ言葉はきれいなんでありますけれども、曖昧な部分が多かったと思いますので、そこのところをよく突っ込めるところはきちんと突っ込んでいただいて、条例化という中で、条例の中では表現できなくとも別な部分で表現をしていただくということでお願いしておきたいと思います。よろしくお願いします。終わります。 39: ◯副委員長  次に、公明党仙台市議団から発言予定の方は質問席にお着き願います。             〔鈴木広康委員、質問席に着席〕 40: ◯副委員長  発言を願います。 41: ◯鈴木広康委員  それでは、公明党から質問させていただきます。質疑を始めてまいります。  市長の記者会見で、条例があるとないとでは違うのかとの問いに対しまして、地域社会全体でそういうことにアンテナを高くしていただく、やはり今皆さんがそのようなことを考えているということで、いろんな思いを持っているんではないかと思いますと、こうしたプロセスも含めて市民の皆さんたち全体でこの問題についてどうやって解決していけるのか考えるという機運の醸成を図れるのであれば、私はやはりよいと思っていますと答えておりますけれども、市長はこの本市のいじめ防止にとって条例が本当に必要であり、この条例を制定することで必ずいじめ防止が前進できるという確信を持っているのか、確認をいたします。 42: ◯市長  お答えいたします。  いじめ対策の推進に当たっては、市民の皆様方と認識を共有する、そして社会全体で子供たちいじめから守っていくという、この環境をつくっていくということが重要だと思っております。そうした環境の実現に向けまして、条例という形で学校現場教育現場の意識の徹底、そしてまた保護者の皆さんたちや地域の方々との連携、いじめ防止など、対策の不断の見直しなどを定めることで、本市のいじめ防止対策のより一層の効果があるのではないかと考えているわけでございます。 43: ◯鈴木広康委員  効果があるのではないかと考えているということでありますけれども、しっかりとその効果が出せるような条例をつくるということが今回の骨子案の提案でありますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。  これ以降は条例骨子案に従いまして、質問をさせていただきます。  前文にありますけれども、前文として、本市としてのいじめに対する認識、本市で発生した自死事案を再び繰り返すことがないように決意を示すことが私は必要ではないかと思います。前文は、本市はこの条例を制定する上での肝でもあります。いじめは子供の生命または身体に重大な危険を生じさせるおそれがある、絶対に許されない行為であるということを前文に最初に掲げるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 44: ◯いじめ対策推進室長  この前文として掲げているところでございますけれども、本市としての決意を示し、市民の皆様との認識を共有するための重要な部分であると考えてございます。骨子案では、いじめいじめを受けた子供の教育を受ける権利や人格の形成に重大な影響を与える決して許されない行為であるということを記載してございますけれども、御提案の表現も含めまして、なお検討してまいりたいと存じます。 45: ◯鈴木広康委員  ぜひ検討をよろしくお願いいたします。  目的についてであります。目的において、骨子案にも基本理念を盛り込むことが示されているのでありますけれども、目的の文言の冒頭には、基本理念を定め、市、学校及び学校職員並びに保護者の責務や役割を明らかにするという文言も入れていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 46: ◯いじめ対策推進室長  目的の項目に入れる文言につきましては、ただいま御指摘いただきました点も踏まえまして、条例案の策定を進める中で検討してまいりたいと存じます。 47: ◯鈴木広康委員  次に、基本理念でありますけれども、基本理念の部分で、いじめ児童生徒の生命や心身の健全な成長及び人格形成に重大な影響を及ぼすということも私は盛り込むべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。 48: ◯いじめ対策推進室長  ただいま御提案のございました趣旨につきましては、前文のほうに盛り込んでいる部分もございますので、全体として重複を避ける形でどのように表現していくかというのを検討してまいりたいと考えております。 49: ◯鈴木広康委員  前文、目的、基本理念、大変大事なポイントであります。その部分につきましては、本市のこの条例を制定をするという上の骨子案でありますけれども、そこの部分がしっかりとしていないと、この条例の中身が定まってこない部分でありますので、しっかりとその中身の調整もしていただきながら考えていただきたいと思います。  いじめ防止基本方針で、市の基本方針には主に市立学校教育委員会が行う具体的ないじめ防止対策を盛り込むとしていますが、現在も各学校で策定したいじめ防止基本方針があり、その中身はほぼ似通ったものであります。地域性により地域独自の関係機関との連携等を図っているところもあります。地域性等も考慮して、条例にはどのような形で盛り込むのか、お伺いをいたします。 50: ◯いじめ対策推進室長  各学校で定めておりますいじめ防止基本方針は、市のいじめ防止基本方針に基づいて策定するものでございますが、骨子案では各学校が策定する際の重要な視点を示したというところでございます。具体には、学校ごとの実情に応じたものとすること、地域の方や保護者の方の意見を聞くように努めることなどでございまして、その中で地域性も考慮されていくものと考えております。 51: ◯鈴木広康委員  また学校においても実情に応じてと今答弁をいただきましたけれども、いじめ防止基本方針を策定するということになっておりますけれども、まさに地域や学校については学校の独自性を優先しながら作成するということになるのでしょうか、お伺いいたします。 52: ◯いじめ対策推進室長  学校におけるいじめ防止等につきましては、地域性を考慮しながら各学校に応じた方針を策定するということが肝要であると考えてございます。したがいまして、策定の過程で地域の方や保護者の方からの意見を聞くということで、より地域としての実効性があるものになっていくものと考えております。 53: ◯鈴木広康委員  地域の方々と一緒に策定をするということであります。先ほど自由民主党さんの質疑の中で、学校の事務量がふえるのではないかというような、学校教職員の負担がふえるのではないかという質疑があり、負担は大幅にふえることのないように考えるということでありますけれども、今の御答弁にあったように、地域であったり、さまざまな方々と連携をとるということがあるわけですね。そういう意味においては、かなり私は事務量がふえるんではないかなと思うんですけれども、その点、いかがなんでしょうか。教育委員会、よろしくお願いいたします。 54: ◯教育長  これまでも学校におきましては、地域との連携会議、地域支援の会議がございます。そういった場を活用するなど、できるだけ現場の負担が少なくなるよう、私ども配慮してまいりたいと思います。 55: ◯鈴木広康委員  学校いじめ基本方針は、これは義務的につくってあるものでありますけれども、今回条例を制定されて、改めてしっかりそれをつくるということで策定をするということであります。これは必ずやらなければならないという定めになるわけですね。ですから、その辺は必ずやらないとだめです。それは地域と一緒に連携をしながら。これはいろんな意味で私は事務量がふえると思いますので、先ほど御答弁いただきましたようなこともしっかりと考慮していただきながら、条例制定の折にはしっかりとしたものをつくり上げられるようにお願いをしたいと思います。  児童生徒の心構えというところがございますけれども、児童生徒いじめに対して意識を促すということであれば、あえてこれはいじめの禁止等という形にしてはいかがかと思うんですけれども、この点はいかがでしょうか。 56: ◯いじめ対策推進室長  児童生徒の心構えといたしましては、児童生徒が自分を顧み、自暴自棄にならず、また相手の痛みを理解し、他者を大切にするという心の持ちようを促したいというような考えから盛り込んだものでございます。そうした内容から、禁止や責務といった文言はなじまないというふうに考えまして、心構えといたしたところでございます。 57: ◯鈴木広康委員  児童生徒がどのような意識を持つかということが大事であるということを促すということであれば、児童生徒の心構えという表現であれば、条例化の段階におきましては、私は児童生徒の役割というような形のものがよろしいんではないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。 58: ◯いじめ対策推進室長  条例の条文化の際に、その条文のタイトルといたしましてどのような表現をするかということにつきましては、ただいまの御提案も含めまして今後検討してまいりたいと考えております。 59: ◯鈴木広康委員  次に、罰則という部分で、罰則につきましてはパブリックコメントを踏まえて必要性を判断するとしていますけれども、今後、罰則規定についても検討するのか、伺います。そして、いじめ対策等検証専門家会議においても、罰則については意見があったようでありますけれども、罰則を設けない場合の条例としての実効性をどのように担保するのか、お伺いいたします。 60: ◯いじめ対策推進室長  この条例の範囲の中におきまして、教職員に関しましては地方公務員法に基づく処分等というのがございますけれども、骨子案の策定に当たりまして、保護者や地域の方々を含め、法律の枠を越えて罰則を設けるということが必ずしも効果的な防止策にはならないのではないかと考えているところでございます。条例の実効性の担保に関しましては、広報啓発の充実ですとか、いじめ防止等対策の不断の見直しとともに、学校とのかかわり等を通じて保護者や地域の皆様へのいじめ防止等対策に対する理解の浸透を図ってまいりたいと考えているところでございます。 61: ◯鈴木広康委員  条文化することで、ちょっと中身を確認したいと思います。条文化することによりまして、いじめの防止・早期発見の市、教育委員会というところは、市の責務、教育委員会の責務という表現になるのか、お伺いいたします。  また、市立学校教職員学校の責務、保護者保護者の責務や役割、地域住民は市民の責務や役割という表現になるということを考えていらっしゃるのか、お伺いいたします。 62: ◯いじめ対策推進室長  条例の策定、条文化に当たりまして、それぞれの主体に係る項目の内容、これにつきましてはまとまりなどを勘案しながら、どのような表現にしていくかというのを今後整理してまいりたいと考えております。 63: ◯鈴木広康委員  表現はかなり大事であります。役割なのか、責務であるのか、そこのところはしっかりとこれからのパブリックコメントなども含めながら、しっかりと検討していただきたいと思います。  いじめの防止・早期発見ということが示されておりますけれども、「市、教育委員会」の中に記載の市という形としての表現がありますけれども、これは基本的にいじめ対策推進室が担うということで認識してよろしいのか、お伺いいたします。 64: ◯いじめ対策推進室長  いじめの防止・早期発見のところの市の表現でございますけれども、基本的には市長部局の所管するところという意味でございまして、いじめに対する広報啓発につきましては私ども、いじめ対策推進室の役割でございますけれども、総合教育会議は総務局、また、いじめの対応に関する専門的な助言等につきましてはアーチルですとか児童相談所などの各専門機関が対応するという形になるかと思います。 65: ◯鈴木広康委員  条例が制定される際には、市や教育委員会の責務になるであろう対応が今回の骨子案では詳しく掲載されておりますけれども、教育相談課が対応しているSNSでの相談については、市として対応するものがあった場合には、今、広報啓発ということがいじめ対策推進室とありましたけれども、いじめ対策推進室での連携をとるということも考えているのか、お伺いいたします。 66: ◯いじめ対策推進室長  既存の相談窓口における相談内容につきましては、学校だけでは対応困難な事例も散見されておりますので、これまでもさまざまな関係機関、先ほど申しましたアーチルですとか児童相談所などと連携しながら対応を進めてきたというところでございます。SNSで寄せられた相談につきましても同様に関係機関と連携していくという形になるかと思いますが、私どももいじめ対策についての総括をしているという部署でございますので、そういった中で取りまとめ等についてかかわっていくことになるかと考えております。 67: ◯鈴木広康委員  いじめ重大事態にならないようにするということが一番のポイントですから、相談をされるというのはね。そこのところ、しっかりと連携をとるということが大事だと思います。  いじめの防止・早期発見で、市立学校教職員の記載の中で、発達に特性があるなど配慮が必要な児童生徒への対応についての記載がありますが、いじめを受けたり行ったりすることのないようとの表現の記載がされていますけれども、発達に特性があるなど配慮が必要な児童生徒が必ずいじめという対象になってしまうような表現であり、そのような認識であるのか、確認をいたします。この表現では誤認してしまう表現であり、条例として制定する際には誤認しないようにすべきであると思いますけれども、いかがでしょうか。 68: ◯いじめ対策推進室長  発達に特性のある児童生徒につきましては、必ずいじめの対象になるということではございませんで、丁寧な配慮が肝要であるという趣旨で示したものでございます。条例案に記述する際につきましては、御指摘の点も踏まえ、適切な表現となるよう努めてまいりたいと存じます。 69: ◯鈴木広康委員  地域住民等の部分でありますけれども、地域住民にも地域行事児童生徒の参加を積極的に求めるとしておりますけれども、先ほども議論がありました。市内における各地域の状況はさまざまであり、努めるとの努力的なものでありますけれども、地域のそのような取り組みに市がどのようにかかわってくれるのかということも示しもなくて、地域に条例だからお願いしますと言っても理解してもらえないのではないかと思いますけれども、どのようにお考えなのか、お伺いいたします。 70: ◯いじめ対策推進室長  御指摘のように、地域の状況というのはさまざまでございまして、それぞれの地域の実情を踏まえるということが大切であると考えてございます。まずは、これまでの学校と地域とのかかわりの中で御協力をお願いしながら取り組みを進めてまいりたいと考えております。 71: ◯鈴木広康委員  地域とかかわる部分でありますので、学校そして地域行事には町内会もかかわっています。そこには市民局もかかわったりもするということでありますから、そういった示しもあって当たり前だと私は思いますので、そういったところもしっかりと連携をとりながら、この条例の中でどう考えるのか、よろしくお願いしたいと思います。  いじめへの対処についてでありますけれども、いじめがあると思われるときの連携について、保護者、地域、住民、関係機関、そして児童生徒らの事実確認も必要であり、児童生徒の記述も必要ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。 72: ◯いじめ対策推進室長  いじめへ迅速かつ適切に対応するためには周囲の児童生徒からの聞き取りによる事実確認、これも必要になる場合がございます。ここも連携の項目になるかどうかというのはございますけれども、記述の仕方も含めまして考えてまいりたいと存じます。 73: ◯鈴木広康委員  次に、いじめ重大事態への対処に関して、仙台市いじめ問題専門委員会及び仙台市いじめ問題再調査委員会の設置の際の委員については、いじめを受けた児童生徒側からも推薦するということでよろしいのか、確認をいたします。 74: ◯いじめ対策推進室長  骨子案では、御指摘の二つの委員会につきまして、公平性、中立性の観点から、団体からの推薦に基づき委員を選定することとしているところでございます。推薦を求める団体につきましては、いじめを受けていた児童生徒保護者から意見を聞く仕組みを取り入れたものでございます。 75: ◯鈴木広康委員  各学校における現在あるいじめ基本方針で、既に児童館や交番、市民センターとの連携を掲げているところもあります。関係機関ごとの連携という部分で、児童館を特筆して示されておりますけれども、その理由をまずお聞かせいただきたいと思います。その際、児童デイサービス等の放課後デイサービスを行う事業者もそのような手続を定めることになるのか、お伺いいたします。 76: ◯いじめ対策推進室長  児童館はほとんど同じ小学校に通っている児童が利用しているということから、学校との関係性が特に深いと考えて記載に入れたところでございます。御指摘の児童デイサービス等につきましても、学区の外という場合もございますけれども、児童館と同様のことが考えられますので、今後、現状把握に努めながら必要な対応を検討してまいりたいと存じます。 77: ◯鈴木広康委員  いじめ防止対策等の検証等について、いじめ防止等対策検証会議を設置するとありますけれども、また新たな委員会を設置する目的なのか、伺います。その際に、上位機関ということで、それらの部分につきまして市や教育委員会にも助言ができるような体制をとるのか、お伺いいたします。 78: ◯いじめ対策推進室長  現在、要綱により設置しております仙台市いじめ対策等検証専門家会議におきまして、いじめ防止等対策を検証して施策の改善を図っているところでございます。いじめ防止等対策は、不断の見直しを図りながら常に適切な取り組みとすることが重要であると考えてございまして、条例によって常設の組織というふうに考えたところでございます。この組織は、指導や助言の権限を有するということではなくて、外部の方によるさまざまな視点から本市が行う施策の検証や改善策の提案を行っていただくものと考えてございます。 79: ◯鈴木広康委員  今後実効性のある条例になるように、今後とも議論してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 80: ◯副委員長  ここで委員長と交代いたします。              〔副委員長退席、委員長着席〕 81: ◯委員長  副委員長と交代をいたします。  次に、日本共産党仙台市議団から発言予定の方は質問席にお着き願います。
               〔ふるくぼ和子委員、質問席に着席〕 82: ◯委員長  それでは、発言を願います。 83: ◯ふるくぼ和子委員  今回の条例骨子案については、一人一人の子供を大事に育みたいという郡市長の思いがにじみ出ているものとして前向きに受けとめたいと考えております。一方、私たちはこれまで求めてきたとおり、子供の権利、これがしっかりと貫かれていること、これが重要だと考えています。  その上で何点か伺っていきたいと思いますが、まず1の前文についてです。骨子案では、子供は愛され、保護され、その心身の健やかな成長などを保障されるという子供の権利というのを明確にされています。子どもの権利条約、児童福祉法にうたわれている子供の権利を大前提にして、それを侵害するいじめという行為を社会的に解決していこう、こういう理解でいいかということをまず最初に確認したいと思います。いかがでしょうか。 84: ◯いじめ対策推進室長  骨子案における前文につきましては、いじめという行為が教育を受ける権利や人格形成に重大な影響を与える決して許されない行為であるということと同時に、児童福祉法に規定する子供の持つ権利を侵害する行為でもあるという二つの観点から問題のある行為だということを並列的に示したものでございます。 85: ◯ふるくぼ和子委員  私はやはり子供の権利をきちんと打ち立てていく、こういうことが大事なんだと思うんですね。ですから、同時に並列って、中身としてはいいんですけれども、この文の構成についてなんですが、いじめはという書き出しではなく、子供は愛されというところから始まり、子供の持つ権利を明記してから、いじめが人権侵害であって許されないんだという文章の構成にしてはいかがかと思うわけですが、いかがでしょうか。 86: ◯いじめ対策推進室長  構成につきましては、全体的なバランスなども見ながら、御指摘も踏まえて検討してまいりたいと存じます。 87: ◯ふるくぼ和子委員  次は6番の児童生徒の心構えについてです。市独自として、自己を大切にするとともに他者を思いやる心を持つように努めること、これを児童生徒が心構えとして持つということを求めています。子供たちにこういう心構えを持てというふうに条例で求めれば、いじめはなくなるという、こういう理解なのでしょうか。 88: ◯いじめ対策推進室長  法律では児童生徒に対していじめを行ってはならないと規定してございますけれども、私どもといたしましては、さらに自分を大切にすることや他者を思いやる心を持つことがいじめをなくすことにつながるのではないかと考えまして、このような表現としたものでございます。 89: ◯ふるくぼ和子委員  骨子案の中には、自己肯定感とか自己有用感という言葉が出てきます。これは私は大変大事だと思います。子供の生活している、ありとあらゆる場面で子供の権利が全面的に保障され、そして子供自身が安心できる環境にいてこそ、こうした自己肯定感を持つことができるようになって、そして他者にも目を向ける力が持てるようになる、これが子供の成長だというふうにも思います。このことを抜きに、いじめの禁止や心構えを持つように努めるという、こういう条例を持っても、自己肯定感を持って高めるということには直接的にはつながらない。この6の項目は取り除いて、子供たちが自己を大切にするとともに他者を思いやる、そういう心を持とうと思える人間関係をしっかりつくっていくことや、あるいは社会全体の環境をつくること、こうしたことをもっと太く、目的、基本理念、ここのところに入れ込んでいくということが大事じゃないか、必要だと思います。求めますが、いかがでしょうか。 90: ◯いじめ対策推進室長  私どもといたしましては、ただいま申し上げましたとおりの考えを込めて、この心構えの項目を設けたものでございますけれども、なお御指摘も踏まえて検討してまいりたいと存じます。 91: ◯ふるくぼ和子委員  子供に何かを強制するような条文はあってはならないと思いますし、それは郡市長の思いとも違うんじゃないかと思います。  次に、8のいじめへの対処についてです。いじめを行った児童生徒の視点を持つこと、これも大変大事です。ここでも子供の権利を保障するという観点が必要です。骨子案では、いじめに至った背景を把握する、その結果、いじめを受けたり大人による虐待や体罰を受けていた場合は必要な支援など適切に対応すると、独自の取り組みを盛り込まれています。いじめを行った子供に対しても、背景をしっかりつかみ、必要な支援を行うこと、寄り添い、その行為について学ぶ機会を保障すること、本当に大事だと思います。こういうお考えでいいのかということを改めて確認いたします。 92: ◯いじめ対策推進室長  いじめを行った児童生徒に対しましては、いじめをやめさせ、そういった行為は行わないように指導するということは当然でございますけれども、その児童生徒自身が悩みを抱えていて、それがいじめ行為につながっているという場合は、その原因に対処しないと再発防止策としては不十分であるという認識のもと、このような項目を設けたものでございます。 93: ◯ふるくぼ和子委員  ここを大いに深めていく、大事にするということが本当に大事な点だと思います。ただ、同時に、骨子案では必要に応じて学校教育法に定める懲戒や出席停止等、いじめを受けた児童生徒等が安心して教育を受けられるための措置を講じるというふうにもしています。今ほどあったように、いじめられた児童生徒の保護というのは当然必要なことです。大前提です。しかし、いじめを行ったという子供に対して、出席停止などの罰則でいじめを抑止しようというお考えにここには入っているのかどうか、そうではないと思いますけれども、伺いたいと思います。 94: ◯いじめ対策推進室長  いじめを行った児童生徒に対して必要に応じ学校教育法上の懲戒や出席停止の措置を講じるという項目につきましては、いじめ防止対策推進法に規定がございまして、国のいじめ防止基本方針においても状況に応じて出席停止制度を活用する旨の記載がございます。これらの措置につきましては、いじめを受けた児童生徒の学習環境の確保に必要な場合に用いるというものでありまして、いじめを抑制する手段として用いるものではないと認識しております。 95: ◯ふるくぼ和子委員  ここは大事なので、明確にわかるようにメッセージを出していただきたいと思っています。伝わる文面として成文化することを求めておきたいと思います。  次は地域の活動についてですが、地域の活動に参加をするということ、これは本当に大事だと思っています。しかし、現在、実際には中学生などであれば子供たちを地域にボランティア等で送り出すというような場合でも、かなりの負担を教職員が担うということで成立しているという実態もあると思います。こうした教職員多忙化の解消の問題、学校の環境整備、充実を行う教育委員会と市の責任について、これらが骨子案ではどう位置づけられているのか、このことについて伺いたいと思います。 96: ◯いじめ対策推進室長  学校現場における教職員多忙化の問題等につきましては、私どもも認識しておりまして、今回骨子案としてお示しした条例の内容におきましては、できるだけ負担増とならないように考慮したものでございます。御指摘の教職員多忙化解消や学校の環境整備につきましては、それぞれいじめ対策とは別に懸案として捉えておりまして、教育委員会において対策を実施あるいは検討しているというところでございます。 97: ◯ふるくぼ和子委員  現場の教職員多忙化解消、学校教育環境整備の責任というのは、やはり教育委員会と市にあるというのが明確だと思います。いじめ防止対策推進法では、地方自治体が必要な財政上の措置、その他の必要な措置を講ずるよう努めるものというふうににもなっています。今回の条例を見ますと、その財政上の問題については特に記載はないわけですけれども、条例化に当たっては人材の確保あるいは調査研究などを含め、学校教育の環境整備のための財政措置についてもきちんと講ずるということを規定する必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。 98: ◯市長  お答えをいたします。  いじめ防止等対策につきましては、いじめ防止対策推進法を初めとする法律や法令や、今回骨子案をお示しいたしました条例に基づきまして、市や教育委員会、そして市立学校が行うべき施策を展開することとなるわけでございます。御指摘いただきました個別の項目の取り扱いにつきましては、全体の検討の中で考えてまいりたいと存じます。 99: ◯ふるくぼ和子委員  今の財政上の問題については、ちょっともう一つだけきちんと確認をしたいと思うんですけれども、条例の中できちんと規定をするということは、市民に向かってそれをしっかりと示す、こういう方向で環境整備もするよ、教職員多忙化解消も行うよと、市がそれを財政的な裏づけも持ってやるよということを市民に示すという点で非常に大事だと思うわけですけれども、そういうことを市民に示す必要性、大事だというふうにお考えではありますかということを確認させてください。 100: ◯いじめ対策推進室長  ただいま市長から御答弁申し上げましたとおり、これにつきましては条例の中でということではなくて、それぞれ個別の項目のものとして検討してまいりたいと考えてございます。 101: ◯ふるくぼ和子委員  市民にしっかり示すことを大事なことだというふうに思いませんかと聞いているんですけれども、いかがでしょうか。 102: ◯いじめ対策推進室長  条例という形でお示しをするか、あるいは毎年度の予算案という形でお示しするか、いろんな方法があると思いますので、そうした中での検討になるかと存じます。 103: ◯ふるくぼ和子委員  やはり条例というのはそういう重い位置づけですし、そこに基づき施策が展開されていくわけですから、そのもとになる条例についてちゃんとそこは位置づけるべきだと思います。今回の条例化が役立つものとなるよう、引き続き大いに議論していく、このことを申し上げて終わりたいと思います。 104: ◯委員長  次に、社民党仙台市議団から発言予定の方は質問席にお着き願います。             〔石川建治委員、質問席に着席〕 105: ◯委員長  それでは、発言を願います。 106: ◯石川建治委員  初めに、条例案骨子案では、子供をどのような立場にあると位置づけているのか、伺います。ここを曖昧にしてはいけないと思うのですが、所見をお示しください。 107: ◯いじめ対策推進室長  前文にございますとおり、子供は愛され、保護され、その心身の健やかな成長などを保障される存在というふうに捉えております。 108: ◯石川建治委員  骨子案では、子供をサポートするための条例なのか、単に規制を中心とした管理、指導に重きを置いた条例なのか、この辺の考えを伺います。 109: ◯いじめ対策推進室長  この骨子案につきましては、子供をいじめから守るために主に大人がどうすべきかということを盛り込んだ条例と考えてございます。 110: ◯石川建治委員  骨子案では、子供たちに幾つかの努力義務を負わせる点がありますが、一方、条例の必要性や策定段階から、子供たちがみずから考え、意見を述べる機会が設けられておらず、子供たちの主体性という点では条例の策定に不十分さがあるのではないかと思いますが、この辺の考え方について伺います。 111: ◯いじめ対策推進室長  いじめ防止等に関する条例案の策定に当たりましては、いじめの当事者である児童生徒からの意見聴取も必要と考えてございまして、今後幾つかの学校におきまして児童生徒から直接いじめに関する意見などを伺う機会を設けてまいりたいと考えているところでございます。 112: ◯石川建治委員  子供の命を守るということが最優先であるということは言うまでもありません。そのためには、規制や管理の強化に軸足を置くということではなくて、全ての子供たちがともに生き、ともに学ぶ権利があるということをしっかりと打ち出すことが重要であると考えますが、所見を伺います。 113: ◯いじめ対策推進室長  骨子案では、基本理念の部分で学校は全ての児童生徒にとって楽しい学びの場であるべきという認識を示しております。こうした認識のもと、いじめ防止対策に取り組んでまいりたいと考えてございます。 114: ◯石川建治委員  いじめ問題は当事者間の人間性のこじれやその深刻さの度合いによって重大事態に至る可能性があります。このことについては何としても防がなければなりません。大切なことは教職員と子供、子供同士の関係性の中で解決されるべきものであるということを認識し、お互いが成長する機会として捉える視点を欠いてはいけないということだと思います。そういう意味では、そうした視点が条例に示されているのか、伺います。  あわせて、条文にどこまで書き込むのかということが課題でもあります。条例によって教育の営みをゆがめたり、適切な対応を妨げることにならないように、条例化に当たっては十分な配慮が必要ではないかと考えますが、伺います。 115: ◯いじめ対策推進室長  骨子案では、学校だけでなく社会全体でいじめ防止等にかかわっていくという視点を持ちまして、それぞれの主体が取り組むべきことを示したところでございます。また、条例化に当たりましては、いじめへの適切な対応ができるものとなるよう留意してまいりたいと存じます。 116: ◯石川建治委員  これまで基本的なところを今伺ってきました。今後、これから条例の特徴を中心にして幾つか伺っていきたいと思います。  1点目は、特徴1に記載されておりますけれども、道徳などを通じて云々という点ですね。いじめは道徳の欠如により起きると考えているのでしょうか。「道徳など」のなどとは何を指しているのでしょうか。前文に記載されているように、いじめは子供の持つ権利を侵害する行為であるとの認識からすれば、人権擁護の視点からの人権教育を重視することではないかと考えますが、所見を伺います。いじめ問題については、この間、子供たちがみずからの問題として受けとめ、考え、意見を交わすなど、自浄能力を発揮していることなどを踏まえれば、それらを生かす意味でも大切だと思うのですが、いかがでしょうか。伺います。 117: ◯いじめ対策推進室長  特徴の1に記載いたしました道徳などでございますが、いじめ防止対策推進法に規定がございます道徳教育及び体験活動を示しております。他者を思いやる心を育てるためにこれらの教育や活動に取り組んでいくということで考えてございます。  道徳などのところでございますけれども、これは法律に規定があります道徳教育及び体験活動のことでございます。 118: ◯石川建治委員  そうすると、私は「道徳など」のなどというところを伺った上で、人権教育を重視する必要があるんではないかということについて所見も伺ったんですが、その点について改めてお伺いします。 119: ◯いじめ対策推進室長  学校におけます人権教育に関しましては、どの教科で行うかということがございますけれども、道徳におきましてもそれは含まれてございますので、そうした認識でおります。 120: ◯石川建治委員  どこで教えるのかと、道徳は道徳の時間、人権擁護の問題は社会科という、そういう紋切り型の話で私は聞いているわけではないんですよ。要は仙台市として、教育委員会として、そういったいじめの問題が起きる根底に人権意識というか、そういったものが、人権が侵害をされているということがあるからこそ、その人権侵害をしないようにしようということがあるんだろうと思っているわけですよ。そういった個別のものではなくて、仙台市あるいは教育委員会としてどう考えるのかというところをお聞きしているわけです。 121: ◯学校教育部長  いじめは人権侵害につながる重大な問題であり、これまでも各学校では学校教育活動全体で命を大切にする心や思いやりの心を育む指導を行ってきたところでございます。今年度から小学校で、来年度からは中学校で教科化される道徳の授業において、子供たち自身が考え、議論する活動を行うなど、引き続き子供たちの人権意識が向上するよう努めてまいりたいと考えております。 122: ◯石川建治委員  特徴2の教職員による暴言や威圧的な指導など、不適切な指導を禁止するとしています。しかし、不適切な指導という抽象的な表現では、現場が混乱するおそれがあるのではないでしょうか。叱咤激励の言葉も受けとめる子供がどのように感じるのかは不明であり、一つ一つの場面での判断が非常に難しくなるのではないでしょうか。所見を伺います。あわせて、曖昧な規制などを過度に盛り込むことによる弊害について危惧されますが、いかがか伺います。 123: ◯教育人事部長  不適切な指導につきましては、文部科学省が発した運動部活動での指導のガイドラインというものに具体例も示されており、また本市教育委員会職員に係る懲戒処分の基準の中でも処分対象というふうにしているところでございます。児童生徒の心身を傷つけたり、人権を侵害したり、人格の尊厳を否定するような発言や行為、これを不適切な指導と捉え、その判断に当たりましては現在も児童生徒のその行為を受けた際の気持ちや状況等を総合的に判断しているという状況になってございます。こうしたところは現場の理解というのも一になっているものと考えておりますが、今後も通達や研修などで、また今般アンケートなどでも把握しました不適切な指導の事例というものも示しながら、適切な表現、態度をもって児童生徒を指導していけるよう努めてまいりたいと考えてございます。 124: ◯石川建治委員  もう一点、曖昧な規制を過度に条例に盛り込むことに弊害があるんじゃないかということについて。 125: ◯教育人事部長  先ほどの答弁のとおり、今時点におきましても私どもとしては不適切な指導というものを懲戒処分の基準の対象としているとおり、その例につきましては現場職員につきましても一定の理解が進んでいると考えてございます。また、アンケートなどでも、こうした不適切な指導の具体例というのも文言に盛り込みまして示しているというところもございまして、条例で不適切な指導という文言が盛り込まれるということになりましても、そうした危惧というのは一定少ないのではないか、ないのではないかということを考えております。 126: ◯石川建治委員  少ないのか、ないのか、よくあれなんですけどね。ないというふうにしてもらうといいんですね。  特徴3で示されている地域行事への積極的参加、役割を担うことなどは、そもそも全ての子供が同じような社会性を有しているということは非常に考えにくい。逆に自分を追い込む危険性をはらんでいるのではないかというようにも考えますが、保護者にとってもこのことは同様のことが言えないでしょうか、伺います。 127: ◯いじめ対策推進室長  児童生徒が地域活動に参加することにより、地域の方々との交流が生まれ、地域の一員としての実感を育むことができると考えてございます。また、地域行事で役割を担い、評価されることによる自己有用感自己肯定感の高まりも期待されるところでございます。子供の個性や保護者の方々のお考えというものも尊重しながら、こういった取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。 128: ◯石川建治委員  努力ということにしても、受けとめる側がもしそのような、ぜひ出てほしいということで何度もアプローチをかけられるプレッシャーというものもあるわけですよね。その辺の配慮は十分考えていただきたいと思います。  特徴5で示されている有識者で構成する組織とはどういう組織をイメージしているのか、伺います。 129: ◯いじめ対策推進室長  有識者で構成する組織でございますが、いじめ防止等対策を効果的に推進するためにいじめ防止等対策について外部の有識者の目によって検証と不断の見直しを行っていくというもので、仙台市いじめ防止等対策検証会議を設置するということを考えているところでございます。 130: ◯石川建治委員  全国に先駆けていじめ防止条例を制定した兵庫県の川西町では、弁護士等を配置して、個々に発生する事案に対し、人権擁護の観点に立って対処し、関係機関につなげているという事例があります。本市として、将来に向けた方向性を担保する意味でも、設置しようとしている組織のありようについても改めて伺います。 131: ◯いじめ対策推進室長  御指摘の事例はいわゆるオンブズパーソンということかと存じますが、オンブズパーソンを設置している自治体の状況を見ますと、広く子供の権利全般について対応しているというものがほとんどであると認識しております。今回の条例いじめに特化したものでございますので、そうした広い範囲でのオンブズパーソンということについての項目は設けていないということでございます。 132: ◯委員長  次に、アメニティー仙台から発言予定の方は質問席にお着き願います。            〔村上かずひこ委員、質問席に着席〕 133: ◯委員長  発言を願います。 134: ◯村上かずひこ委員  まず初めにお聞きしたいのは、国のいじめ防止対策推進法があって、本市のいじめ防止基本方針があって、新しく条例をつくる。そして県も条例をつくる。各学校にあるんです、いじめ防止の。これ5本もあるんですけれども、どれを見ていいかわからないと思うんですよ、先生方は。骨子案をつくるのは、今報告を受けているのは子供未来局なんですけれども、このことについても含めて、教育局とはどのような話をなさっていたんでしょうか。 135: ◯いじめ対策推進室長  いじめ防止等対策につきましては、学校教育委員会取り組みというものが欠かせないものでございますので、骨子案につきましても盛り込むべき項目の検討の段階から教育局と密に調整し、作成してまいったものでございます。 136: ◯村上かずひこ委員  5本もあるのでなかなか難しいんですけれども、本市が新しくつくるいじめ防止等に関する条例骨子案を読んだんですけれども、いろいろいじめた側の対応は結構具体的に書いてあるんですけれども、今いじめられている子供のことについては具体的なことが、ケアしなければならないとは書いてあるんですけれども、なかなか具体的に書いていない。例えばいじめたほうは出席停止の措置を行うと言うけれども、もし10人ぐらいにいじめられたら10人出席停止にするんですか。そこをお聞きします。 137: ◯学校教育部長  出席停止の措置はもともと学校教育法の規定にございまして、これまでも児童生徒の指導の観点から慎重に取り扱ってまいりました。いじめを行ったから即出席停止というわけではなく、学校教育のそういった活動に影響を及ぼすというふうな判断があった場合、そういった慎重な取り扱いで今後も進めてまいりたいと考えております。 138: ◯村上かずひこ委員  出席停止とかなっているんですけれども、10人を出席停止とか、そういうことはできないわけです。まず、お聞きしたいのは、いじめられている子供、認知されました。あしたからいじめがなくなりますから学校に来てくださいと言って、行けますかね。どう思っていますか、教育局では。 139: ◯教育相談課長  子供が登校の負担を強く抱えている場合などは、あえて登校を促さず、保護者と連携をとりながら学校全体として支援していくことが大切であると認識しております。子供の不安を解消し、安心して通えるように学校として体制を整えるとともに、例えば長期の休業明けや学期の変わり目など、登校意欲を持ちやすい時期に働きかけるなど、本人の気持ちに配慮した対応を引き続き進めていくことが大切だと思います。 140: ◯村上かずひこ委員  私も子供がおりまして、中学校のPTA会長とかしていましたので、いろいろ学校の話も聞きました。いろいろあるんですけれども、自分の子供がこうなったらどうしようかということは考えました。とにかく死ぬことはないから、学校なんか行かなくていいと言おうと思っていました。一保護者の意見ですからね、これは。学校なんか行かなくたって生きていけることを教えてあげようと思っていました。幸いなかったんですけれどもね。これは一保護者の意見ですけれども。だから、死ぬくらい嫌なら学校なんか行かなくていいんですよということをお話ししましたら、いじめ対策推進室長はそんなことは書けないと。そんなことを書いたら文科省に呼ばれると言っていたんですけれども、そうなんですか。そうなんでしょうか。 141: ◯いじめ対策推進室長  私が申し上げましたのは、学校というものは児童生徒がそういった問題を抱えたときに登校できるように環境を整える努力をしなければならないということが前提でございまして、早い段階で学校に来なくてもいいというふうに断言するような立場のものではないという認識を申し述べたところでございます。 142: ◯村上かずひこ委員  文科省だって学校に来なくていいとは言えないんですけれども、郡市長がまだ衆議院議員のときに2016年12月に教育機会確保法というのができたんですけれども、その第13条に個々の不登校児童生徒の休養の必要性ということを訴えている。学校に来なくていいとは言えないから、こういう表現方法があるんですけれども、いじめを認知、学校でしました。でも、どの時点か、100人いれば100通りあるんですよ。死ぬくらい、もう考えていた時点なのか、ちょっと前に始まったのか、100人いたら100通りあるんだけれども、もしお話を聞いて、クラスをかえてもらえれば行けるのか、学校をかえれば学校へ行けるのか、フリースクールなら行けるのか、いろいろパターンは違うんですけれども、例えば聞いたら、クラスをかえたら行けると言ったら年度内にはできないと言われたんですけれども、そうなんですか。 143: ◯教育相談課長  いじめの被害を受けた子供、それから保護者気持ちをしっかりと聞き取った際に、やはりクラスをかえてほしいであるとか、相手を転校させてほしいであるとか、いろいろなお気持ちを伺うことはあります。ただ、その際のいろいろなリスクも学校のほうから説明しながら、基本的には先ほど申し上げました学校として当該生徒の指導をしっかりとしながら、安心して登校できる環境を整えて、状況を見ながら再登校を学校全体で支援しながら進めていくと、そういったスタンスが主なところでございます。 144: ◯村上かずひこ委員  言っている意味もよくわからないんですけれども、要するに迅速に対応すると言っているんだから、クラスをかえれば学校に来られるんだったらすぐかえてあげればいいじゃないですか。本当は自治体によっては学校選択制というのがあるところもあります。小学校時代からいじめられて、その中学校には行きたくないといったら違う学校に行けばいいんですよ。学校をかえれば行けるのかもしれない。とにかく死ぬことはないということを教えなければならないから、クラスをかえれば学校に来られるんだったら、迅速に対応すると言っているんだからすぐクラスをかえてあげればいいじゃないですか。そのリスクって何なんですか。対応できないというのは。すぐかえてやるべきだと私は思いますよ。どう思いますか。 145: ◯学校教育部長  先ほど申し上げたとおり、子供自身が安心して通える環境を整えるというのが第一だと考えております。例えば年度途中でクラスをかえて別のクラスに通っていただくことが安全な安心な環境なのかどうかというところはやはりきちんとしっかりと慎重に判断する必要があるのかなと思っております。 146: ◯村上かずひこ委員  環境を整えてやるって、本人がそう希望していて、学校をかえれば行けるんだったら学校をかえてもらえばいいし、迅速に環境を整えるんだったらそういうふうに対応するべきだと私は思いますよ。そのリスクだとか、どうのこうのじゃなくて。迅速に対応するんであれば、あらゆる対応、選択肢、学校に来ないということも、休養を与えるということを文科省も言っているんですから、学校に来ないのも一つの選択肢だし、とにかく死ぬことはないということを教えなければならないから、環境を整えるという中に私は学校に来ない、学校をかえる、クラスをかえる、フリースクールなら行けるのか。学習の機会も与えなければなりませんから、私はいじめられている子の当人、保護者と会って、そういう選択肢も含めて、表現方法はいろいろありますから、いじめられている子供の迅速な対応、その意見を尊重するということも条例に私は盛り込むべきだと思いますが、市長はどう思いますか。 147: ◯市長  子供が登校の不安を強く抱えている場合、どのように対応するかというのは大変重要な視点であると思います。教育環境をどういうふうに学校側が整えていくかということもそうでしょうし、保護者が登校することはなくていいんだよというふうに言える状況かどうかということもあるでしょう。また、先ほど紹介いただいた教育機会確保法についても子供の休む権利というものも盛り込まれたと、そのように記憶をしておりますけれども、いずれにいたしましてもお子さんが登校したくないほどいじめられているというのであれば、そのいじめの問題に対してどのように学校の中で対処していくのかということはまさにこの条例を通していただき、そして各学校でそれぞれの方針をお決めいただく中でいろんなものが見えてくるんじゃないかと思うところでございます。 148: ◯村上かずひこ委員  例えば重大事態、前、我が会派の沼沢委員がお聞きしたんですけれども、不登校になっている子でいじめが原因で不登校になっている子は一人もいないという認識だそうなんですけれども、今でも同じですか。 149: ◯学校教育部長  平成28年度までの統計ではそのような報告を文部科学省にしておりましたので、議会の場でもそのような答弁をさせていただきました。ただ、それが本当に正しいのかどうか、不登校の要因というものはなかなか一つで特定できるものではございませんので、そこら辺をきちんと学校としてまず把握する必要があるのではないかと、学校として組織的に把握する必要があるのではないかということで、私どもとしても各学校のほうに改めて不登校の児童生徒の原因というものはきちんと把握するようにというふうにお願いをしているところでございます。各学校においてはそうした考えに基づいて、今現在、児童生徒一人一人の不登校の理由というものをきちんと把握するように努めているところでございます。 150: ◯村上かずひこ委員  次の議会、特別委員会なりで詳しくお聞きしますけれども、そもそも教育局のいじめによる不登校がないなんて、そう言わざるを得ないのかどうかわかりませんけれども、そういう認識にそもそもずれがあるのではないか。結局自死に至った事件が3件もあるんですから、死ぬことはない、とにかくじゃあ学校も来なくていいということも含めて、あらゆる選択肢を私は生徒に提示して対応するべきだし、それも条例に、表現方法はいろいろありますが、そういった方向性も含めた表現方法を入れてもらいたいと思っています。 151: ◯委員長  この際、暫時休憩をいたします。               休憩 午前11時09分               再開 午前11時16分 152: ◯委員長  再開をいたします。  次に、市民ファースト仙台から発言予定の方は質問席にお着き願います。            〔加藤けんいち委員、質問席に着席〕 153: ◯委員長  発言を願います。 154: ◯加藤けんいち委員  本骨子案、初め見させていただいたとき、大分踏み込んだ内容になっているなという印象でございます。特に大人が何をすべきかですとか、大人の問題として捉えると、こういった視点が前面に出ていまして、大筋としては賛同する立場でございます。一方で、そちらの部分を前面に出したがゆえに、条例全体としてバランスを見たときに、市の責務、市の役割というものがちょっと薄く見えるんではないかという懸念を持っているところでございます。  そういった意味で、先ほど環境整備という観点で財政措置の話がございましたけれども、私のほうからは市の責務という意味で、やっぱりしっかり財源を確保しなければならない。特にこの条例の目的達成のために必要な財源をしっかりと確保していくんだと、そういった表現があってもいいんではないかと思うんですが、この点についてお伺いいたします。 155: ◯いじめ対策推進室長  条例骨子案につきましては、市の独自の項目を中心にわかりやすさの観点から関係する法律の内容を盛り込んでございます。したがいまして、保護者や地域といった分野に市の独自の項目が多いということがございまして、相対的に市の責務というところが薄いように見えてしまっているという面はございます。  財政措置につきましては、先ほどのような御答弁等もございましたけれども、法律ですとか、あるいは今検討されている県の条例案の中にも入っておりますけれども、そうしたところにつきましては法律に関してはそれに基づいて地方公共団体が行うものに対しての支援、それから県の条例については市町村が行うものに対しての支援というような相手方があるという部分があって、その財源補償を示しているという観点もあるかと存じます。本市の条例につきましては、個々の予算査定の中で対応していくということで十分なのではないかという判断でございます。 156: ◯加藤けんいち委員  市長は予算権者になりますから、市長が思えば予算もつけることができると、そういった部分もあろうかと思うんですが、ただ、ほかの都市の条例なんかを見ていますと、やっぱり目的達成のためにしっかりと財源措置をしていく、さらには必要に応じて国や県に対してもそういった要請をしていくと、そういった項目を盛り込んでいるところもありますので、ここはぜひ検討をいただきたいなと思ってございます。  あわせて、こういった物事を前に進めるためには文字面だけではだめでございまして、やっぱりどうしても人、物、金と。今は財政の話を出させていただきました。今回の骨子案には、いじめ相談等とか専門的な助言など必要な支援を行うといった表現がいろいろとあるんですけれども、言葉だけではなくて、やっぱりここは人的支援、必要に応じてしっかり人的支援というものも対応していくんだと、こういった表現もあってしかるべきではないかなと思うんですが、この点についてもお伺いします。 157: ◯いじめ対策推進室長  人的措置に関しましては、例えば今年度もスクールカウンセラーの派遣日数をふやすなど、拡充を図ってきたというところはございます。今後も必要に応じて対応を考えてまいりたいと考えているところでございます。このような予算措置に基づく各事業につきましては、条例として盛り込むかどうかということについてはなお検討が必要なものと考えております。 158: ◯加藤けんいち委員  ぜひ市の責務、役割としてその検討を求めておきたいと思います。  市の責務で最も大事なんではないかと思うのが、先ほども質疑の中で社会全体の意識醸成というような議論もありましたけれども、いかに市民の皆様に今回の条例を周知していくかという点だと思うんですね。昨今、いろんな物事に関しまして、我関せずというところがあるんではないかと。私は幼いころ、おじいさん、おばあさんから、我が身つねって人の痛みを知れと、そういった思いやりの心を教わりました。今どうもいろんな、見ていると、我が会派の代表の言葉をかりれば、無関心という言葉が当てはまるようなところが少しずつ見え隠れしているのではないかと。今回の骨子案の中にも、大人が見て見ぬふりをしないという表現がありますけれども、今回のこの条例制定を一つのきっかけとして、市の責務としてしっかりこの条例というものを市民の皆様に、趣旨も含めて徹底をしていくと、このことを前面に押し出す必要があるんではないかと思うんですが、この点についてもお伺いしたいと思います。 159: ◯いじめ対策推進室長  ただいま御指摘がございましたとおり、いじめの問題につきましては社会全体で取り組んでいくべきものということでございまして、この条例に関しましても市民の皆様に広く広報啓発をしていく必要があると考えております。私どもの組織もそれが仕事の一つと認識しておりまして、今後そういったことを進めてまいりたいと考えております。 160: ◯加藤けんいち委員  次に、具体な条文化に向けて何点か伺いたいと思うんですが、今回のこの条例ですね、実際条文化するときに法律を引用していくのか、それとも全て記載をしていくのか。あわせて、条文化、条例案としていつごろを目安に成文化していくのかという部分についてお聞きしたいと思います。
    161: ◯いじめ対策推進室長  いじめ防止対策推進法の規定につきましては、全てということではなく、条例の構成上必要となる条文を引用してまいりたいと考えてございます。そして、条例案につきましては、平成31年第1回定例会に提案できるように検討を進めてまいりたいと考えてございます。 162: ◯加藤けんいち委員  例えばこの骨子案、具体にいろんな提案をいただいているんですけれども、法律、法令用語が非常に少ないものですから、例えばですよ、保護者地域行事で夏祭り、地域清掃などに児童生徒を積極的に参加させたりと、こういった思いを何とか入れたいと思うんですが、こういった表現は条文化するとどういうふうになっていくのかというのをちょっとお伺いしたいと思います。 163: ◯いじめ対策推進室長  このたび骨子案としてお示しするに当たりましては、まずわかりやすさを重視したということがございまして、御指摘のとおり、通常条例では用いない表現ですとか例示などを含んでおります。具体の条文の表現につきましては、既存の法令ですとか、本市の条例における使用事例なども踏まえながら検討してまいりたいと考えております。 164: ◯加藤けんいち委員  心配されるのは、せっかくいろんな思いを込めた骨子案なんですけれども、法令用語とかになかなかしづらくて、思いが少しずつ削り落ちていくんではないかと。仕上がってみれば、何らほかのところと変わらない条文になってしまうんじゃないか、そういったところが懸念されるものですから、やっぱりここは担当である文書法制課あたりと喫緊にその調整なんかをする必要があると思うんですけれども、その点について改めて確認をさせていただきたいと思います。 165: ◯いじめ対策推進室長  御指摘のとおり、条例とするためには法規文としての体裁ですとか用語としていく必要がございますけれども、それによって本来の趣旨から離れてしまうということがないように、できる限り努めてまいりたいと考えておりますとともに、ホームページや啓発パンフレットなどにおいて解説を加えるなど、趣旨が市民の皆様に伝わるような方策についてもあわせて検討してまいりたいと考えております。 166: ◯加藤けんいち委員  条例に盛り込めない部分は解説等でしっかり対応していくということでありますので、せっかく思いのこもった骨子案条例化することによって見えにくくなったのでは大変市民の皆さんに伝わりにくいので、ぜひその点については意を用いていただきたいなと思います。  もう一点だけ、私立学校との関係についてお伺いしていきたいと思います。今回の骨子案では公立の市立学校に限定をされてございます。しかしながら、私立の学校にも本市市民である子供たちが多く通ってございます。この点について、なぜ市立学校に限定をしたのか。もう一方、私立学校への対応はどういうふうにしていかれるのか、この点についてお伺いしたいと思います。 167: ◯いじめ対策推進室長  私立学校につきましては、学校教育法その他の法律によりまして都道府県知事が管理監督の権限を有してございます。したがいまして、市立学校に対する措置と同様の行為を市の条例で定めることは難しいものと考えております。骨子案では、市立学校以外の学校につきましては、それぞれのいじめ問題を所管する機関に対して情報提供を行うこととしてございまして、本市として何らかの情報を把握した場合には積極的に対応してまいりたいと考えております。 168: ◯加藤けんいち委員  この点なんですけれども、県内、私立学校法の中で監督権者は都道府県だと。しかしながら、仙台市内、宮城県内では一番多く私立学校を有しておりますし、多くの子供たちが通ってございます。ほかの都市の条例の中身なんかを見ていますと、今回の骨子案では情報の提供にとどまっているんですが、ほかのところは協力要請と踏み込んでいるところもあるんですね。監督官庁でしっかり協力を要請していくんだと、そういった視点についてもぜひ取り組んでいただきたいなと思ってございます。  もう時間がありませんので、市長、最後に抽象的な理念的な条例ではなくて実効性が上がる条例であるというふうに多分思いのこもった骨子案だと思いますので、この制定に向けて最後に意気込みをお聞かせいただければと思います。 169: ◯市長  条例化に当たりましては、先ほど御指摘もありましたような課題はあるわけでございますけれども、骨子案でお示しした内容をできるだけ反映させて、実効性を確保した条例案となるように努力してまいりたいと思います。 170: ◯委員長  次に、みどりの会から発言予定の方は質問席にお着き願います。             〔平井みどり委員、質問席に着席〕 171: ◯委員長  発言を願います。 172: ◯平井みどり委員  骨子案中、7の(3)の保護者についてですが、地域の行事である夏祭りや地域清掃に積極的に子供を参加させるよう努めるものとするとあります。また、7の(4)の地域住民については、地域行事子供たちの参加を積極的に求め、世代間交流を図るよう努めるものとするとあります。しかし、どうでしょうか、私はここの文言のように夏祭りや地域清掃などの具体的な行事を挙げると、その行事に参加しなければならないような、どこか義務的な感じがし、強制的な印象を与えるように思います。その家その家に考え方や経済的なものも含めて事情があるやもしれません。地域に参加することは私も望ましいことであるとの認識ですが、余り具体的ではなく、広く捉えてはいかがでしょうか。地域は強制するものではなく、子供たちを包容力でやわらかく包み込み、そしてそれにより豊かな心を育てると考えます。具体的な行事名を書かずに大枠でと思いますが、その点について御答弁願います。 173: ◯いじめ対策推進室長  この骨子案につきましては、わかりやすさを中心にということで例示を掲げてございますけれども、これは実際の条例になる場合におきましてはこの例示という部分はなくなるということで、先ほどの質疑にもございましたように、解説等で補っていくような形になるかと思います。条例自体については、夏祭りや地域清掃という言葉ではなく、もっと広いものになるかと思います。 174: ◯平井みどり委員  次に、4、基本理念の2)で少し触れられてはいますが、いじめる、いじめられる当事者ではない、いわゆるその周りにいる子供たちが傍観者にならぬよう、もっと言及すべきだと考えます。いじめを見ても何もせず傍観していることはその行為を認め、さらにいじめを助長することになる。子供たち全員がこのいじめ問題に深くかかわっていることを再確認し、子供たち一人一人にも責任があることを明記してはどうでしょうか。本条例の中心にいるのは子供たちであることが明確に感じられる工夫が必要であると思います。お答えをお願いします。 175: ◯いじめ対策推進室長  いじめ対策では、いじめの防止や早期発見に最大限取り組み、発生時には解決に向けた適切な対応をとるということが肝要でございます。こうしたことから、いじめ防止対策推進法や新たに制定する条例骨子案では、主には子供たちとかかわりを持つ大人の対応ということで定めているところでございます。子供たち自身の取り組みにつきましては、児童生徒の心構えとして言及しておりますけれども、御指摘の点につきましても今後検討の中で考えてまいりたいと思います。 176: ◯委員長  以上で、当局に対する質問は終了しました。  次に、次回の委員会についてでありますが、既に理事会でお知らせいたしましたとおり、(仮称)仙台市いじめ防止等に関する条例骨子案に対する意見について協議をいただくため、8月20日月曜日午前10時から開催いたします。  以上で、いじめ問題等対策調査特別委員会を閉会いたします。...