4:
◯渡辺博委員 それでは、
下水道事業について、何点か質問をさせていただきたいと思います。
まず最初に、
事業収支関連について尋ねたいと思いますので、よろしくお願いします。
大震災後、甚大な被害を受けた
下水道事業でございます。
蒲生処理場、本当に実際目の当たりにして津波の大きさ、またその被害の甚大さというのを改めて見て、自然の力の大きさを思った一人でございますけれども、それにもかかわらずといいますか、
市民生活、市民の皆さんの協力のもとに、不便はありましたけれども、しかし生活は何とか保ちながら復旧に市民の
皆さん方も取り組めたというのは、下水道の関係の
皆さん方の御努力、大きいものがあるというふうに敬意と感謝を申し上げているところでございます。
通常の経営とは違う経営、対応しなくてはならない平成24年度であったわけですけれども、どういうところに特に意を用いながら経営されたのか、当事者としての感想といいますか、概要の説明をいただきたいと思います。
5:
◯建設局経営企画課長 平成24年度の
事業概要でございますけれども、まず
使用料収入でございます。
使用料収入につきましては、震災前の水準に回復しつつあるというふうに見込んでございます。
次に、費用でございますけれども、震災に対する費用につきましては、相変わらず多く計上してございまして、例えば、被災いたしました固定資産の除却損あるいは復旧費用として臨時損失を計上したことによりまして、収支全体では9億9000万円余りの純損失を計上してございまして2年連続の赤字となりまして、
累積欠損金は50億4000万円余となってございます。
6:
◯渡辺博委員 それこそ予想外の出費をしているという、負担を強いられているということでございます。
南蒲生浄化センター、先ほどもちょっと触れましたけれども、まことに甚大な被害を受けております。一目見て、これをつくりかえるのは大変なことだなと。資金的にはもちろんですけれども、時間的にも物的にも大変だなというふうに思っておりますけれども、かなり大きな影響が
下水道事業にのしかかってくるだろうと、こんなふうに思いましたけれども、現在、経営にかかわる負担というのはどんな程度の影響があったと考えたらいいのか、お聞かせをいただきたいと思います。
7:
◯建設局経営企画課長 南蒲生浄化センターを初めとする災害復旧でございますけれども、総額で約738億円ほどを見込んでございますけれども、この財源といたしまして
国庫支出金、
震災復興特別交付税など大変手厚い財源措置がございますので、我々が
使用料等で負担する自己負担につきましては1割程度になるのかなと思っております。この部分につきましては、なるべく一度に負担しないよう企業債を活用いたしまして平準化を図りまして、経営への影響をなるべく抑えていきたいということで考えてございます。
8:
◯渡辺博委員 本当に手厚い対応を国がしてくれたという、本当にありがたいことだというふうに思っておりますが、1割の負担というのもまたばかにならないと思います。今の御説明ですと、きちっとやっていきますという、そういう自信も伝わりましたけれども、ぜひ、きちっとよろしくどうぞお願いしたいと思います。
下水道事業の経営の根幹は、使用料ということになるわけでございます。この使用料が一体どう変化していくのかというのは、我々市民にとって関心事の一つでございます。これもまた申すまでもないことですけれども、大震災によって
企業活動が大きな影響を受けました。もちろん
市民生活も同じでございますけれども、経営の根幹にかかわる使用料の推移というのが非常に心配になるわけですけれども、経営者の立場で、どのように見ておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
9:
◯建設局経営企画課長 まず、震災の影響につきまして、御説明をしたいと思います。
使用料収入につきましては、震災に伴う
企業活動の低迷、もしくは
基本使用料の減免等によりまして、平成23年度決算におきましては対前年度比較で13億7000万円ほど減少いたしましたけれども、平成24年度決算におきましては行政区域内の人口の増加、または
企業活動の回復等によりまして対前年度比較で約11億円ほど増加をしております。これは震災前における、震災とは関係ない
大口使用者でございました企業様の撤退がございましたので、そういった影響を考慮いたしますと
使用料収入は震災前の水準に近づいてきているのかなということで考えてございます。
また、今後の
使用料収入の見込みでございますけれども、
使用料収入につきましては平成16年度をピークといたしまして減少傾向にございます。今後につきましても、
人口減少が予想されるということや節水機器の普及等が進んでいくだろうということで、長期的に見れば緩やかに減少していくものということで考えてございます。
10:
◯渡辺博委員 人口も減っていく、それから経済活動、これから活発になっていけばいいんですけれども、まだ、しっかりした見込みがあるわけではない。使用量が減っていくということは
使用料金に影響が出てくるのではないかというふうに心配をいたしますけれども、使用量が減っていく、したがって
使用料金を上げますと簡単にはいかないわけでございますけれども、改めて伺いますけれども、
使用料金については、今、どのような予測を持っておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
11:
◯建設局経営企画課長 使用料収入につきましては事業の根幹でございますので、これがないと
下水道事業を運営できません。
今後につきましては、やはり適切に見込んだ上で、なるべくその範囲内で事業が適切に運営できるように頑張っていきたいと思っていりますけれども、今後のあり方につきましては、今後の計画の中におきまして検討してまいりたいということで考えてございます。
12:
◯渡辺博委員 老朽化の問題が今ございます。
アセスマネジメントということで、これは全国の
下水道事業の中でも飛び抜けてすぐれた
取り組みを仙台の下水道はしているというふうに聞きますし、私もそういう理解をしておるわけですけれども、しかし一方、適切な対応をしていくことで
アセスマネジメントというのが生かされていくんだろうと、そういうふうに思いますが、まず、お伺いいたしますけれども、仙台市内、
計画区域内に張りめぐらされた
下水道管の総延長というのは一体どれぐらいになっているんでしょうか。
それと、老朽管としてつけかえをする、更新をしていく基準が50年というふうに聞いておりますけれども、その延長はどれぐらいあるんでしょうか。
13:
◯建設局経営企画課長 平成24年度末の数値でございますけれども、管渠の総延長につきましては4,626キロメートルでございます。そのうち、布設されて50年以上経過したものにつきましては、168キロメートルでございます。
14:
◯渡辺博委員 4,620キロのうちの168キロメートル。168キロと言えば結構な距離数になるわけでございまして、大変な負担をしていかなければならないんだろうというふうに思っております。
まとめてお伺いしますけれども、何度も申し上げますけれども、
市民生活の大事なインフラが下水道、
下水道施設でございます。使用量ですね、これがだんだん減っていく。
人口減少、
企業活動の低迷ということで減っていく状況の中で、老朽化に対するインフラの更新対策をしていかなければならない、そういう本当に厳しい中で経営をされておるわけでございます。あえて聞くのもなんですけれども、努力をしておられることをわかっていながらですけれども、さらに
経営改善、
経営健全化に向けて御努力をしていかなければならないわけですけれども、その辺についてお考え、お示しいただきたいと思います。
15:
◯建設局長 ただいま委員から御指摘のございましたいわゆる
社会資本全般にかかわることで、
高度成長期に集中的に整備した施設が次々と老朽化、耐用年数を迎えております。それらの更新というのに係る費用が増加する見通しでありますし、ただいまございましたように使用料の収入というのも減少の傾向にあるということで、経営には少なからぬ影響が出てくるものと考えておりますけれども、このような状況にあっても
市民生活を支える下水道というもの、これは、しっかり管理して維持していかなければなりません。
そういうことで、我々としましてはアセットマネジメントの手法というのを導入したわけでございまして、これを運用することによって
リスク評価や費用の平準化、
更新工事等の優先順位と長期的な費用がどうなるのかと、そういう予測をしまして、安定かつ効率的な経営をとにかく努力していきたいということでおります。
16:
◯渡辺博委員 努力を期待しております。
具体的に、2点お聞きしたいと思います。
一つは、
共同排水設備の引き取りということでございます。これは私設、私で設けたいわゆる
排水施設のことでございますけれども、下水道に行政が力を入れる前に民の力で地域の
皆さん方が力を合わせて私が設ける施設の
排水設備をおつくりになって生活環境をみずから維持してきたという、そういう流れがございます。
今現在、仙台市は私設の
排水設備を引き取る制度をつくられて、そして順次引き受けておられます。これは大変な善政だというふうに私は思っておりますけれども、まず、お聞きすると要望があれば引き取るという、そういう制度になっているようですけれども、この事業の内容について、まず御説明をお願いしたいと思います。
17:
◯下水道調整課長 お尋ねの制度でございますけれども、この制度は住民の皆様が私道に共同で設置されました
排水設備を市が引き取りまして、その後は清掃や修繕などを市で行うというものでありまして、平成10年度に要綱として定めたものでございます。
なお、引き取りに当たりましては、2戸以上の御利用で私道の幅員が2.7メーター以上、かつ私道を所有されていらっしゃいます皆様全員の承諾がとれていることなどが主な要件とさせていただいております。
18:
◯渡辺博委員 こういう制度があるということは、関係の市民の皆さんにとっては大変ありがたいということで皆さん感謝しておられます。
平成10年の要綱制定ということでございますけれども、今は平成25年、14年くらい経過をしてきております。これまでの引き取り実績と、結構まだ残っていると思うんですけれども、仙台市で把握している数というんですかね、見通しがあればお聞かせをいただきたいと思います。
19:
◯下水道調整課長 これまでに引き取らせていただきました実績でございますけれども、平成24年度末で202件、その総管路延長は約14キロとなっております。
今後の見通しでございますけれども、これはあくまで地図上で私道の延長をはかった上での想定ではございますけれども、約150キロ程度はあるのではないかというふうに見込んでおります。
20:
◯渡辺博委員 まだまだ、結構な数があるというふうにお聞きをいたしました。
まとめてお聞きすればよかったんですけれども、引き取り要望をされたときに、仙台市は無条件で引き取ると思ってよろしいのでしょうか。何か、条件でもあったのでしょうか。
21:
◯下水道調整課長 原則的に引き取り要綱の要件を満たせば引き取らせていただくこととしておりますけれども、その際に、例えば、ますのふたが壊れているとかそういうことがないかどうかといったことは確認はさせていただいております。
22:
◯渡辺博委員 基本的には引き取ると、こういうふうにお聞きいたしました。
何度も申しますけれども、これは、仙台市の
下水事業の私は善政だというふうに思っております。ぜひこれからも、今までのように積極的に引き取る姿勢で取り組んでいただきたいと思いますが、一方、この制度があることをよくご存じない方たちがいらっしゃるのではないかという懸念を持っております。お聞きしましたら体制は整っていると、こういうふうなことでございますので、そういうことであれば、もっと市民の
皆さん方、関係の
皆さん方にPRを通じて知っていただく、そしてスムーズな仙台市への移行を促していくことが必要だと思いますけれども、その件については、どのようにお考えでしょうか。
23:
◯下水道調整課長 現在は、各町内会や個人からのお
問い合わせに対する対応が主でございますけれども、今後は、ホームページへの掲載や各
連合町内会で発行されておりますところの
町内会活動の手引等への掲載をお願いするなど、制度のPRに努めてまいりたいというふうに考えております。
24:
◯渡辺博委員 ぜひ、関係の方に届く、そういう努力をしていただきたいというふうに思います。
もう1点あります。雨水対策でございます。きのう、おととい、台風18号の影響で全国的に大きな被害が出ました。これも未曽有の被害が出ておりました京都の嵐山周辺の洪水の様子を見て、私も身の毛のよだつ思いをしましたけれども、京都に限らず我が地元でも
浸水被害が出ておるわけでございます。西と東を結ぶ名掛丁の地下通路、これがすっかり冠水をしてしまいました。御当局の御努力で、きのうのうちには全部排水が終わって通行可というふうになっておりますけれども、あちらこちらで床上浸水で被害を受けているという話が伝わってきております。
仙台市の下水道御当局、建設局は
雨水調整池対応として、今まで設置をしてこられましたけれども、まず、設置実績、それから、今後の予定についてお聞かせをいただきたいと思います。
25:
◯下水道計画課長 公共下水道事業としての
雨水調整池でございますけれども、平成22年度に完成いたしました宮城野区の日の出町公園、この地下にございます約1万立方メートルの
貯留能力を持つ日の出町
公園調整池、また、平成24年度に施行いたしました宮城野区の
榴岡小学校の校庭の地下に、およそ5,500立方メートルの
貯留能力を持ちます榴岡第1
雨水調整池の二つの実績がございます。
今後の予定でございますが、榴岡第1
雨水調整池の西側、上流側に位置します仙台駅東第二
土地区画整理事業地内の
公園予定地、こちらに約1,400立方メートルの
雨水調整池を設置する計画がございます。
そのほかの地区につきましては、今後策定を進めてまいります新しい
下水道基本計画の中で検討してまいりたいと考えてございます。
26:
◯渡辺博委員 大変努力をされておられるというのを改めて確認できました。特に、
榴岡小学校の校庭の利用というのは、仙台市で初めての
取り組みだというふうにも聞いております。これは、
教育委員会の御協力もあってでき上がったということでございますけれども、ぜひ、それこそ
教育委員会も含めた全市の
取り組みを期待したいところでございます。
ハザードマップ、
浸水想定区域図というのを、これまた本市は持っております。この活用がこれからもまた大事になっていくと思いますけれども、まだ、我々
市民レベルで十分行き届いていないのではないかという懸念を持ちます。この
ハザードマップをよく知るということは
市民生活に大変重要な、また、これを利用していくことは有益なことだというふうに思いますけれども、どのような活用し、それを効果的な
被害軽減に結びつけようと今しているのか、お聞かせいただきたいと思います。
27:
◯下水道計画課長 ことしの6月に
浸水想定区域図、いわゆる
内水ハザードマップというものを作成、公表いたしましたが、それ以降、多くの皆様から
問い合わせを頂戴しておりまして、建物の
建築計画時点で付近の浸水の深さを考慮するなどしていただきまして、既に、自助による
被害軽減の
取り組みに活用されておるところでございます。
今後は、
浸水想定区域図に基づきまして効率的、効果的な整備手法を検討することといたしておりまして、順次、
雨水排水施設の整備を進めてまいりたいと考えてございます。
28:
◯渡辺博委員 計画をして対策をしていくために利用するということと同時に、先ほど私申しましたけれども、我々市民自身の問題でもありますけれども、これを生活にどう生かしていくかということも考えていかなければならないなというふうに思います。私ども、地域に働きかけをしていきますけれども、ぜひ、その際はアドバイスとか御指導とか積極的にお願いしたいと思います。
さて、
先ほど計画課長からの御説明の中に、
下水道整備基本計画を元手にしながら来ましたし、これからも進めていくという、そういう趣旨のお話がございました。でなんですけれども、どうも昨今の雨の降り方というのは、今までの
計画降雨量を超えているのではないかと、こんなふうに感じております。温暖化を原因にする説明もありますけれども、実際にそれこそ集中豪雨的な雨が降ることが、我が仙台市でも起きてきておりますけれども、
基本計画の見直しというのも、この降雨量の見直しということですけれども、していかなければならないのではないかというふうに思いますけれども、そのことについて、改めてお聞かせをいただきたいと思います。
29:
◯下水道計画課長 計画降雨量、あるいは
下水道基本計画に関するお尋ねでございますけれども、現在の
計画降雨量は平成12年度に作成いたしました
下水道基本計画において10年に1回程度の大雨を想定いたしまして、最も強い1時間で52ミリとしております。この雨に対応する
施設整備を行う計画となっておりますが、いまだに整備率は31%にとどまってございます。
この
下水道基本計画につきましては、平成22年度に見直しに着手したところでございますが、震災の影響で一時中断しておりました。今年度から再開いたしまして、平成28年度を初年度といたします新しい
下水道基本計画の策定に向けて現在、作業を進めるところでございますけれども、この中で、
計画降雨量の見直しについても検討いたしてまいりたいと考えてございます。
30:
◯渡辺博委員 先ほど、名掛丁の
地下下水道が浸水を、すっかり冠水をしてしまったというお話を申し上げました。
基本計画を見直して、そしてそれにあわせて実施をしていくということは大事ですけれども、もう既にそういうふうに予想外のことが起きておりますので、もうそれこそ暫定的にというか、緊急的に手当てをしなくてはならない部分が新たに出てきているのではないかというふうに考えますけれども、そのことに対する対応は今現在、どのようにお考えでしょうか。
31:
◯下水道計画課長 委員今おっしゃいました名掛丁の地下道の浸水とか、市の中心部におきましてもあちらこちらでピンポイント的に浸水に弱い箇所というのがございまして、私どもの市の中心部の計画で申し上げますと、4年に1回程度の確率、1時間にしますと45ミリの計画で整備済みということにはなってございますが、整備当時が昭和の早い時代でございますので、それと今と比べますと土地利用が変化いたしまして、雨水の染み込む面積が非常に少なくなってございます。結果として下水管に流れる雨の量がふえておりますので、能力不足が生じているというのが現状でございます。
しかしながら、この状況を放置するわけにはまいりませんので、非常に危険度の高いところ、それから優先度の高いところにつきましては、ピンポイント的に何らかの対策を私どもの
浸水シミュレーションなどのツールを活用しまして最も効果的な方法を検討して対策を講じてまいりたいと考えてございます。
32:
◯渡辺博委員 最後になります。
ゲリラ豪雨に、仙台市当局、下水道、建設局、本当に関係局と連携をとりながら対応していただいているというふうに改めて、今、感じているところでございますけれども、仙台市の職員だけでは対応できないのは、また自明の理でございます。市民の皆さんに協力をいただく要素もあると。例えば、ます、日常ますにごみがたまっていればそれをかき出していただく。あるいは、お聞きすると、とれない部分については南北にあるセンターに連絡をしていただければすぐ出動してくるということで、実際にそのように実施をして本当に喜ばれた例が幾つか私の身の回りにもございます。市民協力をさらにお願いするということも大事なことだろうというふうに思いますし、また24時間体制をとっているということ。雨というのは昼に降るばかりじゃなく真夜中にも降るわけで、そのときに一番市民は心配になります。そのときに南北の
処理センターに連絡をすると、それこそすぐ駆けつけて対応してくれると。仙台市の本庁舎に電話をすると、衛士の方がしかるべき対応をしてくれる体制にもなっている。24時間体制になっているという、こういうことなんですけれども、これを知らない市民が、これまた多いのではないかというふうに思います。私自身メモにして心配をされる方たちにお配りしたら、それを早速活用した方もいらっしゃるし、それを見て、ああ、こういうことになっているんですかと市政に対する安心感をお持ちになった方も実際にいらっしゃいます。
重ねて質問いたしますけれども、市民の協力、それから仙台市が持っている体制のPRをさらに強めるべきだというふうに思いますけれども、重ねて質問させていただきます。
33:
◯下水道調整課長 ただいま委員の御質問の中にもございましたけれども、我々といたしましても、市民の皆様にはホームページやパンフレット等によりまして、街渠ますの上にたまった落ち葉の清掃や、水路に設置しておりますスクリーンにごみがたまっているのを見かけた場合には、御連絡をお寄せいただくといったことをお願いしているところでございます。
また、その体制についてPRすべきではないかという御質問なんですけれども、この件につきましても、ホームページや町内会の手引等への掲載のお願いにより幅広くお知らせをしてまいりたいというふうに考えております。
34:
◯渡辺博委員 例えば、各区の区長さん、あるいは市民と多く交流する区政の担当の方とか、そういう方たちに折に触れてお話をしていただくことも重ねてお願いしたいと。
おととし2名の職員が
殉職をされました。これも雨の中、地域住民の不安の声に応えて出動して、職務上、公務上、亡くなったという、我々は手痛い、痛ましい経験を持っているわけでございます。生命を守っていただくのは職員の皆さんに当然ですけれども、ぜひ、これからも市民の安全・安心のために
取り組みをお願いしたいと最後に申し上げて質問を終わります。ありがとうございました。
35:
◯委員長 公明党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔鈴木広康委員、質疑席に着席〕
36:
◯委員長 発言願います。
37: ◯鈴木広康委員 それでは、私からも
下水道事業にかかわりまして、平成24年度決算を踏まえてお聞きをしてまいります。
委員長、若干他局にまたがる部分もございますので、よろしく御配慮のほどお願いいたします。
ただいま、渡辺委員のほうからも雨水についての質疑がございました。通告をしております質疑の順序と若干変わりまして、そこから連動しながら入ってまいりたいというふうに思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
ただいま質疑がございました中に、本市において内水の
ハザードマップをつくってまいりまして、その中でも降雨量の違いによってピンポイントでもいろいろと整備をしなければならないという御答弁がございました。
そういうところにおきまして、きょうはアセットマネジメントにつなげながらの質問となりますので、そういったピンポイントのところですね、いわゆる浸水リスクを抱えているところ、こういったところについてもアセットマネジメントの中で雨水排水の整備をするというような状況も踏まえた中で、優先の順位に加えるような形があるべきでないかというふうに思いますが、現況の中でアセットマネジメントを踏まえた上でどのようなお考えなのか、お伺いいたします。
38:
◯建設局経営企画課長 ただいま御質問がございました浸水リスクにつきましても、これまでの浸水履歴、あるいは
浸水シミュレーションの結果をもとにいたしまして
リスク評価を行ってございます。この評価結果に基づきまして、今後の浸水対策につきまして事業の優先順位を付与してまいりたいということで考えてございます。
39: ◯鈴木広康委員 まさにそれ、大切なことだと思います。設備という部分は当然のことながらですけれども、現在あるその状況を踏まえて、それを優先順位に加えていくということが、まさにアセットマネジメントの中で大切な部分になると思いますので、よろしくお願いしたいと思いますが、近年、先ほどもありました
ゲリラ豪雨という、降雨量が一時にばっと降る雨がふえているわけでありますけれども、震災の中で、今回、地盤沈下をしたところがございます。そこについては、より一層浸水リスクが高まっているわけでありますけれども、こういった地盤沈下をしたところについての対策、対応はどうされてきたのか、お伺いをいたします。
40:
◯下水道調整課長 地盤沈下により浸水リスクが高くなっている地区につきましては、東日本大震災の復興交付金事業を活用いたしまして、雨水ポンプ場や雨水幹線の整備を早急に進め、リスクの軽減に努めてまいることとしております。
また、今年度より下水道の管理センターを北と南の2カ所といたしまして組織を強化いたしました。そして、
ゲリラ豪雨や地盤沈下による浸水リスクが高まった地域への対応をより迅速に行うように努めております。
また、先ほども御質問ありましたけれども、市民の皆様にもいろいろ御協力を願いながらリスクの軽減に努めてまいりたいと、このように考えております。
41: ◯鈴木広康委員 今回の震災があって、これまで平成20年から取り組んできましたアセットマネジメントなんですけれども、震災の影響、決算年度までのアセットマネジメントの進捗状況の中で、どのような影響があったのか、お伺いいたします。
42:
◯建設局経営企画課長 平成20年度にアセットマネジメント導入戦略を策定いたしまして、平成21年度から3カ年計画で導入に取り組んでまいりましたが、東日本大震災によりまして施設の復旧のための調査、工事に専念する必要がございましたので、導入を1年間延期した形になってございます。
これまでの進捗状況でございますけれども、
リスク評価、投資判断基準、情報収集等に必要な業務プロセスの整備、もしくはITシステムの構築など、アセットマネジメントに必要な仕組みを整備いたしまして、今年度から本格的に運用を開始しているところでございます。
43: ◯鈴木広康委員 何とか1年延期がされたわけですけれども、今年度からスタートしたということであります。
このアセットマネジメント、いち早く
下水道事業としては取り入れてきたわけでありますけれども、そしてやっとスタートしたわけでありますが、こぎ着ける中で、アセットマネジメントを導入するメリット等も予測されているというふうに思います。今後、予想される具体的な成果というのでは、どのような点について考えられているのか、お伺いいたします。
44:
◯建設局経営企画課長 まず、メリットでございますけれども、事業目標を定めるということ、もしくは施設が抱える潜在的なリスクを明らかにすることによりまして、事業の優先順位を付与するということがございます。それによりまして、優先順位に基づきまして財源など限られた経営資源の配分を最適化するということで、効率的、効果的な経営がなされるということで考えてございます。
まず、これまでの成果ということでございますけれども、10カ所の施設の長寿命化を図ることによりまして、ライフサイクルコストが約33億円削減されました。また、職員にとりましても、業務の手順が明確化された、もしくはシステム化されたことによりまして、作業や記録を着実に行うことができるようになりました。それによりまして仕事も効率化をされたんですけれども、お客様からの
問い合わせにつきましても、より迅速に対応できるようになったということでメリットが出ているところでございます。
今後の成果の見込みということでございますけれども、管路や施設の劣化状況、故障履歴を調査しました結果、おおよそ標準耐用年数と言われている年数の1.5倍から2倍程度、施設、設備が使用できるのではないかということで見込んでございまして、施設や設備の更新費用といったものが削減されるということを期待してございます。
45: ◯鈴木広康委員 今後の成果という部分で、設備の耐用年数も長くなるということで1.5倍ぐらいになるということでありますが、先ほど長寿命化によって33億円削減されたということでありますけれども、今後の成果を踏まえたときに、試算をしていればですけれども、金額ベースで言ったらどれぐらいの標準的な部分よりも今回入れたことによって出るのか、もし金額を出していればお示しください。
46:
◯建設局経営企画課長 アセットマネジメントでございますけれども、経営資源を効率よく活用いたしまして、安定的な経営を行うための仕組みでございます。この運用によりまして施設の維持管理が効率化されまして、一定程度の費用削減といったものは見込まれますけれども、保全コストにつきまして施設の老朽化が進んでおりまして、大きく増加すると予想されますので、これらの効果といったものが相殺いたしまして、維持管理コストの削減といったものは難しいのではないのかなということで考えてございます。
さらに
使用料収入が減少すると見込まれることや、厳しい財政状況によりまして市税等を財源といたします雨水事業費の確保も非常に難しいと予想されておりますので、コストの削減というよりも、限られた財源でいかに安定的に事業を運営していくのかといったことが主な経営課題になるのではないかなということで考えてございます。
47: ◯鈴木広康委員 限られた財源でやっていくということになるというふうに思うんですが、まさに、先ほどあった優先順位を決める、財源の配分を決めるということになります。これはアセットマネジメントを導入しなくても当然のことながらやってきたわけでありますけれども、アセットマネジメントをより効果的に導入することによって、その時期というものが明確になり、それが標準的にというよりは、劣化を基準とした経年劣化も入れていると思いますので、そういった部分でのところに明確になっていくということでありますから、当然寿命も延びるということで、1.5倍に延びるということは、これはお金にもはね返ってくることだと思います。それをいかに活用して、今後の下水道維持をしていくのかということになるというふうに思いますけれども、今回アセットマネジメントと一緒にやっている中で施設保全時期を示す保全カレンダー、これは具体的に多分カレンダーに落とし込むようなものだと思うんですけれども、整備をしたということを聞いておりますが、どのようなものなのか、お伺いをいたします。
48:
◯下水道調整課長 保全カレンダーシステムと申しますのは、管路のカメラ調査や更生工法等による補修、また設備の計画的な修繕や更新の予定などを記録いたしまして、
下水道施設全体で抱えるリスクや必要な費用の将来予測を行うためのシステムでございます。
このシステムを用いまして、与えられた予算の中で事業を実施した場合に解消されるリスクを見積もって長期的な計画を立案することとしております。
49: ◯鈴木広康委員 具体的なハード面での整備をしながら、それを見ての長期的なスケジュールを出すということでありますけれども、
下水道事業については、全てにわたって長期にわたりまして
下水道施設の整備スケジュール、またはその費用を計画的に見ながらしっかり保全計画を立てなければならないというふうに思いますが、アセットマネジメントによって、その計画が明確になるというふうに思いますけれども、これまで保全についての個別計画は、どのような形で策定をされているのか、お伺いをいたします。
50:
◯下水道調整課長 今、保全計画につきましては既に策定中でございます。今までのいろいろな調査のデータの蓄積がございますので、これらを順次カレンダーに落としてまいりまして作成してまいっているところでございます。
今後もそういった保全計画の作成を進めまして、最終的には平成27年度末、これは現在、下水道震災復興推進計画に基づきまして事業を進めてまいっているところでございますけれども、その後のことも見通しまして、平成27年度末にはこういった個別の保全計画を何とかつくっていきたいというふうに今現在、鋭意、頑張っているところでございます。
51: ◯鈴木広康委員 個別の保全計画が、今、鋭意つくられているということで、平成20年度末をということなんですが、1点、具体的にこのようなものは保全計画の中に盛り込まれるのかということで、先ほどの質疑の中にもあったんですが、例えば、スクリーンであるとか、側溝の中の泥であるとか、ますの泥であるとか、そういったものもずっと地域的に皆さんが共同でやっていらっしゃるところは、雨水でもたまらずにちゃんと雨水が流れて、泥さらいも必要ないところもあるというふうに思うんですが、なかなか高齢化でやられていないようなところもあります。そういう意味では、そういったところも保全計画の中に、ある意味では地域というところに限定をされるのかもしれませんけれども、入れていくことも必要ではないかなというふうに思うんですが、そういったものは盛り込まれているのか、それとも何か考えがあるのか、お伺いをいたします。
52:
◯下水道調整課長 今、委員の御質問の中に維持管理と保全計画という絡め方ということで御質問があったかと思いますけれども、やはり、維持管理につきましては、日ごろの目視点検とかカメラ調査とかそういったものを踏まえまして必要に応じてやっていくべきところというふうに考えておりまして、例えば、管路につきましては、そういった日ごろの調査の結果を蓄積いたしまして、保全カレンダー等に落としていくというような手法で当面進めてまいりたいと、このように考えております。
53: ◯鈴木広康委員 ぜひ、保全カレンダーをベースにしながら、地域の中での部分についてもよく目を光らせていただきながら計画づくりをお願いしたいというふうに思います。
下水道インフラは、これまでも計画的に維持整備をしてまいりました。震災を踏まえたことし、各地で発生をしている被害状況を見ると、まさに更新時期に来ているという状況があります、
下水道事業にかかわらずですけれども。
自然災害を予測することは大変難しいわけでありますけれども、アセットマネジメントの運用で計画的に予算確保して下水道インフラ整備をしていくべきと思いますが、この点について、お伺いいたします。
54:
◯建設局経営企画課長 アセットマネジメントの運用によりまして、施設ごとの個別保全計画を踏まえた長期費用予測を実施することによりまして、更新に必要となる費用を将来的に的確に把握いたしまして、予想されるリスクをコントロールしながら費用の平準化を図り、計画的に進めてまいりたいと考えてございます。
予算につきましても、国の補助制度を活用するなど必要な財源確保に努め、市民の皆様に、安全に安心して使用していただける
下水道施設の計画的な整備に取り組んでまいりたいと考えてございます。
55: ◯鈴木広康委員 下水道で導入しているアセットマネジメントは、仙台ではことしからですか、公共施設の総合マネジメントということでつくるということになっております。そういう意味では、先駆け的に下水道としてのアセットマネジメントを導入してきたわけでありますので、そういった部分の、ぜひ、見本になるような部分をしっかりとお願いをしたいというふうに思いますし、それによる効果も、先ほど私のほうにも答弁いただきました長寿命化で33億円の削減ができたということもございました。そういう意味では、これを導入することによってこういった効果があらわれたんだということも議会の中にも、また市民にも、ぜひ、お知らせをしていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、小水力発電の導入ということで数点お伺いいたします。
今年度、水道局で実は小水力発電事業を行うということで、発電事業者を公募、新潟のプロポーザルで募集して契約業者が決定したということでありますけれども、事業内容についてお示しをいただきたいと思います。
56: ◯水道事業管理者 このたび公募した小水力発電事業の内容でございますが、水道局が場所を貸し出しまして、事業者が釜房ダムから上追沢沈砂池への落差により生み出される水力を活用して小水力発電設備を建設し、20年間運営するものでございまして、発電した電力収入の一部を水道局に支払うこととしております。
決定した提案内容は、計画最大発電出力199キロワット、年間計画発電量約128万キロワットで、水道局へは年間270万円を支払う計画となっております。
57: ◯鈴木広康委員 小水力の発電につきましては、まず水の有効落差が重要であります。
南蒲生の浄化センター、まさに今、復興の途上でありますけれども、津波の高さまでかさ上げするということになっております。今後の整備で小水力発電の
施設整備も考え入れているということでありますけれども、かさ上げをするということによりまして、今、御答弁もいただきましたような水のいわゆる有効落差を確保できるというふうに思います。下水というところの有効落差になりますけれども、現在、考えられている小水力の発電の方式はどのようなものなのか、お示しをください。
58:
◯下水道計画課長 南蒲生浄化センターにおきまして導入を予定しております小水力発電施設でございますが、災害復旧事業といたしまして、2階層に新設します水処理施設の最終沈殿池からおよそ5メートルの落差を利用した発電施設でございます。この5メートルの落差と下水処理水と送水量から導入可能な水車形式を検討いたしまして、経済性や送水量の時間変動に対する連続運転性なども考慮いたしまして、プロペラ水車を導入するように考えてございます。
59: ◯鈴木広康委員 専門家でないので私もわかりませんが、5メートルの落差というのは、この発電をするに当たっては有効なのかどうなのかということで確認をさせていただきたいんですが。
60:
◯下水道計画課長 5メートルでも十分発電できると考えてございまして、私どもの
南蒲生浄化センターの水量と5メートルの落差でおよそ100キロワットの発電能力を確保できるというふうに考えてございます。
61: ◯鈴木広康委員 ぜひ、導入に向けての動きをお願いしたいというふうに思いますけれども、先ほど水道局のほうで、今回公募による事業が決定したということであります。水道局のほうでは小水力発電ということで、有償貸し付けということで事業者を選定しました。下水道で考えている小水力発電というのは、有償貸し付けという形を考えていらっしゃるのか、どのような部分を考えているのか、お伺いをいたします。
62:
◯下水道計画課長 南蒲生浄化センターにおきまして導入を予定しております小水力発電施設でございますが、これは国の社会資本整備総合交付金を活用いたしまして仙台市が設置するものでございます。
これによって得られました電力につきましては、
南蒲生浄化センター内での動力、あるいは照明等に自己利用する予定でございます。
63: ◯鈴木広康委員 みずからつくったエネルギーをしっかりと活用するという方式で行うということでありますが、小水力発電とあわせて、今、風力発電も考えられておりますけれども、ちょうど海側に近い部分もありますので、
南蒲生浄化センターの部分については風力発電等は構想にないのか、お伺いいたします。
64:
◯下水道計画課長 本市の
下水道事業におけます小水力発電以外の再生可能エネルギーといたしましては、
南蒲生浄化センターに太陽光発電の導入を予定してございます。
南蒲生浄化センターの新水処理施設の屋上を利用しまして、災害時の一部電力確保や環境負荷低減を目的に設置するものでございまして、浄化センターの本復旧にあわせて平成27年度末に完成する予定でございます。
風力発電施設でございますけれども、こちらは騒音あるいは低周波音を発生する施設でございまして、当浄化センターでは集落が近接しているということも踏まえまして、導入に当たっては、より慎重な検討を要するものと考えてございます。
また、近年の風力発電施設導入拡大を受けまして、国におきましても騒音、振動規制法等の見直しに向けた検討が行われているというところでもございまして、現在のところ導入の予定はございません。
65: ◯鈴木広康委員 小水力、太陽光、そして風力とくれば、再生エネルギーのパーフェクトかなというふうに思ったんですが、なかなか難しい課題もありますので、ぜひ、その辺も、今後の推進の中でいろいろな改善が出てくれば、ある意味では、次の新しい下水処理施設として生まれかわるということが大切だと思いますので、今後も環境に配慮した新エネルギーを生み出す施設としてぜひ変わっていただければというふうに思いますが、最後に、この辺を御期待する思いも込めてお伺いをして終わります。
66:
◯建設局長 南蒲生浄化センターでございますけれども、東日本大震災で甚大な被災を受けまして、その復旧に当たりましては従来の機能回復にとどまらず、震災の経験を踏まえまして地震や津波に強い、環境にも配慮した処理場として再生が必要でございます。
現在、災害時の電力確保や環境負荷低減に向けて省エネルギー機器の導入並びに太陽光発電及び小水力発電に取り組んでおりますし、新エネルギーを生む未来志向型の下水道処理場として再生しようと進めておりますけれども、この
南蒲生浄化センターですけれども、全国から注目されております。発災からこれまで300もの団体の方が視察に見えられておりまして、いろいろ御支援、それから励ましの言葉をいただいたということでございますので、それに応えるためにも、しっかりと再生しなければならないと考えております。
67:
◯委員長 以上で、第91号議案に対する質疑は、総括質疑を除き終了いたしました。
答弁者入れかえのため少々お待ち願います。
〔答弁者入れかえ〕
68:
◯委員長 次に、第92
号議案平成24年度仙台市自動車運送事業会計決算認定に関する件についてであります。
公明党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔鎌田城行委員、質疑席に着席〕
69:
◯委員長 発言願います。
70: ◯鎌田城行委員 鎌田城行でございます。よろしくお願いいたします。
自動車運送事業、市営バスの営業状況についてでありますけれども、
事業概要、また決算対応等を拝見いたしました。さらに、監査委員からの意見書も拝見させていただきまして、特に意見書の中で示されているところ、今後の
経営改善等に対する意見まとめというものですか、そのあたりちょっと確認して進めたいと思うんですが、まず、今後の経営の見通しについて、非常に猶予はできませんよと、厳しいと。特に東西線が開通するときにダイヤ再編すると、路線の大幅な再編がされるということで、これによってここで示されたのは乗客数が大幅に減少するのではないかと、かなり減少するのではないかというふうに示されております。これはバス事業にとっては余り喜べないこととして受けとめてしまうものなのか少し迷いがありましたので、このあたりの認識を初めに確認しておきたいと思います。
71: ◯交通局経営企画課長 地下鉄東西線の開業に伴いまして、沿線地域のバス路線につきましては、本市が目指します鉄道を中心とした公共交通体系の構築に向けまして、東西線と重複している路線の廃止や、現在、郊外から都市部まで運行している路線を東西線の駅に結節させるバス路線のフィーダー化を基本とした路線再編を行う予定でございます。
これによりまして、利用者1人当たりの乗車距離が短くなることや、地下鉄近辺にお住まいの多くの方が、バスから東西線へと移動手段を転換することが想定されますので、バス事業といたしましては、乗車料収入が大幅に減少するものと見込んでございます。
72: ◯鎌田城行委員 距離が短くなるという点では確かにそうかもしれませんけれども、短い距離であってもバスを利用しやすくなる環境が生まれれば客がふえるのではないかと。少ない料金でお客さんをいっぱいつければ経営にそんなに支障は来さないというふうに見る向きもできるんじゃないかと思うんですが、そのあたりいかがですか。
73: ◯交通局経営企画課長 現在におきましても、乗り継ぎ割引制度というものを運用してございます。バスと地下鉄を、乗り継ぎ指定駅と指定停留所で乗り継ぐお客様に対しまして運賃を割り引く制度を運用してございます。
具体的には、乗り継がれるお客様のうち、現金またはスキップカードを御利用のお客様に対しまして、バスと地下鉄の運賃の合計額から40円を、また、定期券を御利用のお客様にはバスについて5%、地下鉄について15%を割り引くものでございます。こういったものによりまして御利用いただく、利用の促進を図っているところでございます。
74: ◯鎌田城行委員 まず、経営の努力については、いろいろな角度から見ていただきたいということでお願いしたいと思います。
そして今、乗り継ぎ制度のことについて述べていただきました。
意見書の中にあったのは、乗り継ぎ割引制度を、さらに拡充していただきたい旨のものがありました。そのことを踏まえまして、今、現状について御説明いただいたようでありますけれども、さらにこれは拡充ということで述べられております。検討されているところ、また何か今、考えられている具体的なところがあればお示しいただきたいと思います。
75: ◯交通局経営企画課長 バスと地下鉄相互のスムーズな乗り継ぎを実現するためには、単にバス路線をフィーダー化するだけではなくて、このたびの
決算審査意見書でも御指摘をいただきましたように、運賃制度面でも利用促進につながるさらなる
取り組みが必要であると認識してございます。
そのため現在、都市整備局及び運賃制度を共通化しております宮城交通株式会社とともに、昨年度実施いたしましたバス・地下鉄の利用状況調査の結果も踏まえながら、地域の皆様にとってバスと地下鉄との乗り継ぎがしやすく、さらにバス、地下鉄の利用促進にもつながるような運賃制度の実現に向け、現在、さまざまな方策について検討を行っているところでございます。
76: ◯鎌田城行委員 バスの利用をされている方から、また地下鉄を利用されている方からいただいた御意見なんですが、乗り継ぎ割引は確かにあると。スキップカード、現状ですね。ただ、なかなか実際のタイミングが合わないようで、いっそのことスキップカード的な割引はもうこの際、割愛していただいて、ジョイカード的なところの部分で、料金に割り増ししたカードのほうの利用に促したほうがいいのではないかと、そういうような御意見も私は聞いているんですが、そのあたりはいかがでしょうか。
77: ◯交通局経営企画課長 ただいま御意見ありましたとおり、現実的にも御利用者の方においては、実際に乗り継ぎ割引というものを御利用いただいている方もいらっしゃいますし、御自身の判断によって割引率の高いバスカードなりジョイカードを御利用いただいているという現実もございます。
78: ◯鎌田城行委員 よく現状認識しながら、状況を考えて取り扱いを検討されてはいかがかと思います。
そのほかバスを利用していただくための促進事業ということで、現時点で何かありましたらば示していただきたいと思います。
79: ◯交通局経営企画課長 現在行われております市バスの利用促進策といたしましては、これまで市中心部の一定区間内の運賃を100円均一とします100円パッ区の実施や、全線で乗り継ぎ自由の格安な通学定期券であります学都仙台 市バス(+地下鉄)フリーパスの導入などに
取り組み、効果が上がっているところでございます。
今後におきましても、他都市での事例なども参考にさせていただきながら、お客様のニーズや利用状況、そして、本市における採算性などを踏まえつつ、市バスと地下鉄の利用促進につながるような運賃制度の実現に向けて、引き続き検討してまいりたいと考えてございます。
80: ◯鎌田城行委員 料金設定という点では、100円パッ区もそうなんですが、本会議の中で小田島議員から紹介いただきました他都市の200円均一料金の取り扱いとか、そういったことも今後の中ではしっかりと検討していくべきではないかというふうに思います。
一方で、直接の交通局の経営状態に、どのように反映しているのかを少し伺っておきたいことがあります。昨年の10月から健康福祉局のほうで進めております敬老乗車証制度、これの内容が変更になりました。このことによって交通局的には何か市民の声など届いているものなのか、また、経営状況に何かしらの影響が出ておるものなのか伺っておきたいと思います。
81: ◯交通局総務課長 まず、敬老乗車証制度改正以降のお客様からの御意見についてでございますが、敬老乗車証制度を御利用いただく際の磁気カード裏面の印字不良などのほか、利用上限額などについてなど制度面での御要望もいただいているところでございます。
次に、経営に対する影響でございますが、制度改正が行われました平成24年10月以降、毎月の負担金収入につきましては、制度改正前と比較すると、年間を通じての実績ではございませんが、利用者数が減少しており、それに伴いまして約2割程度の減収となっているところでございます。
82: ◯鎌田城行委員 このあたりは、また別な機会にいろいろと考えていかなければいけない課題なのかなというふうには思いますが、この意見書全体を見たときに、経営の状況改善のために努めてきた行為として業務委託の部分があるかと思います。人件費を減らしていくこと、またそういうことのための部分で業務委託をすることによって全体の経営効率を高めていこうという、そういう動きがあると思いますが、霞目のほうも業務が委託されていく方向で進んでいるというふうになっておりますけれども、実際のところ、業務委託、どの辺まで進むのかなというふうに伺ったら、交通事業として50%を超えることができないというようなお話でありますが、実際のところ、市営バスとして今後さらに業務委託する先は考えられているのか、そのあたりだけ確認しておきたいと思います。
83: ◯輸送課長 今、お話しございましたとおり、本年度から霞目営業所の委託を3年かけて段階的に進めているところでございますけれども、この委託の完了によりまして、地下鉄東西線開業に伴うバス路線再編時の事業量に比較しまして、委託割合が約50%程度になるということで、現時点では新たな委託は考えていないということでございます。
84: ◯鎌田城行委員 そういうことであれば、今後の経営努力の流れとしては人件費削減等によるところの経営努力はこれ以上は見込めないと。ある意味さらなる経営努力、いろいろなところでの経営努力によってしっかりと図っていかなければいけないという点では、乗車料収入をふやしていく、そういうことにしっかり取り組んでいただくことが一番の近道なのかなというふうに考えるんですけれども、その際、言われているところが、やはり市民からの信頼をかち得ることと。そのためには一にも二にも安全運行ということが掲げられると思うんですけれども、過去3年間の市バスがかかわる事故件数というものを確認させていただきました。人身事故、物損事故、過去3年間、合計すると平成22年度が154件、平成23年度は149件、平成24年度は、ちょっと残念ながらふえていまして164件ということでありますけれども、この数字の中には、いわゆるもらい事故、ある意味、交通局のほうには責任が伴わないであろうという事故の件数も含まれているということでありますけれども、もらい事故でない交通局のほうに責任がある事故、それぞれの状況、内訳を確認させていただけますか。
85: ◯交通局業務課長 自動車事故の総件数についてでございますけれども、今、御指摘のありました平成22年度154件の内訳でございますが、有責事故は人身33件、物損60件の計93件。もらい事故と交通局に過失のない事故ということでの無責事故につきましては、人身21件、物損40件の計61件となってございます。
平成23年度におきましては、御指摘のとおり合計は149件で、うち有責事故は人身42件、物損50件の計92件。無責事故につきましては、人身22件、物損35件の計57件となってございます。
平成24年度におきましては合計164件で、うち有責事故は人身50件、物損50件の計100件。無責事故につきましては、人身24件、物損40件の計64件となってございます。
86: ◯鎌田城行委員 やはり自責事故のほうが数として上回っているんですね。もらい事故は少ない。
市民の側から見たときに、どうしても公道上で、バスとパトカーと乗用車がとまっている姿を見ると、どちらが悪いにせよ余りいい気持ちはいたしません。
それで今、数字を確かめさせていただいたところ、もらい事故の面は自責事故を下回っているという状況でありますので、まず事故が起きないことを望むんですけれども、事故の傾向というのはどういったところございますか。
87: ◯交通局業務課長 過去3年間の事故の傾向でございますけれども、発進時の不注意、それから左右安全不確認、それから前方不注意、左右折不適切などに起因する事故が多く発生してございます。
88: ◯鎌田城行委員 やはり大きい車というのが、小型乗用車から見ると注意する存在ですよね。であるから、回りが注意してくれるというふうに思ってしまいがちなんじゃないかなというふうな、素人考えですけれども。より一層注意を高めていただいて、安全運転を励行していただくと、このことが第一かと思うんですが、特に自動車事故を減らすための事故防止研修ということを行っているとのことでありますが、この具体の状況はいかがでしょうか。
89: ◯交通局業務課長 職員の事故防止研修といたしましては、集合研修と個別研修を実施してございます。
集合研修につきましては、交通局本局において、1日かけての事故防止、接客サービス向上研修を行っており、3年間で全乗務員を受講させてございます。
また、車内事故やドア挟みなどの有責事故を起こした乗務員に対しましては、半日かけての個別研修を行っておるところでございます。
90: ◯鎌田城行委員 事故防止研修の状況もしっかりとこれからも高めてもらいたいというふうな意見が書かれてありましたけれども、このあたりは何か強化策はございますか。
91: ◯交通局業務課長 事故防止研修につきましては、先ほども御答弁しましたとおり、3年をかけて全乗務員に受講させるというような仕組みになってございまして、平成24年度で一旦、全乗務員の研修を終えてございます。今年度から新たに3年をかけまして事故防止研修に、今取り組んでいるところでございまして、特に、DVDを活用した危険予知トレーニング、あるいは外部講師を招いての専門的な研修など、あるいは乗務員が他の乗務員の運転するバスに乗車してその状況を確認するなど、その後のミーティングなどを行いまして事故防止研修の内容の充実に努めているところでございます。
92: ◯鎌田城行委員 ぜひ、実を高めていただきたいと思います。事故ゼロに向かっての
取り組みとして進めていただきたいと思います。
そしてもう一方、市民サービスの向上という点も十分欠かせない課題であるというふうに言われておりますが、特に、ここのところの経営に対する
取り組みとして掲げられていたのは、ドライブレコーダー等の設置でありますとか、あと、特に、ノンステップバスの導入によってバリアフリーを高めてきたというふうなことが示されておりました。
このところで改めて基礎的なところから確認しておきたいと思いますが、バリアフリーということについて、交通局としてはどのように認識をされているのか、お尋ねしておきたいと思います。
93: ◯交通局業務課長 交通局におきましては、高齢者や体の不自由なお客様などにも安心してバスや地下鉄を御利用いただけることが大切であると考えております。
これを受けまして、平成16年3月に交通バリアフリー特定事業計画を定め、平成16年度から平成22年度までの間、施設及び車両の整備並びに心のバリアフリーの推進に取り組んでまいったところでございます。
現在は、平成24年12月に、新たに平成24年度から27年度を前期事業期間といたします第2期仙台市交通局バリアフリー特定事業計画を作成してございまして、さらなるバス、地下鉄のバリアフリー化に取り組んでおるところでございます。この計画を進め、誰もが利用しやすい安全で安心なバス、地下鉄を目指していくことが必要と認識しているところでございます。
94: ◯鎌田城行委員 誰もが利用しやすい環境、障害を持たれている方も、持たれていない方も、またお年寄りや子供にとっても乗りやすい環境、乗って安心できる環境、そういうことかと思うんですが、この際、例えば、車椅子の方がバスを利用する際の現状の手続を、教えていただきたいと思います。
95: ◯交通局業務課長 本市では、乗務員が1人で車椅子のお客様に対応できる低床車の割合が少なく、低床車を確実に配車するため、原則3日前までの事前予約をお願いしております。なお、介助する方が同行している場合は予約なしで利用いただいてございます。
96: ◯鎌田城行委員 前にも指摘しましたけれども、以前、予約していた車椅子を利用されている方で、市バスに乗ろうと思って3日前までに連絡をされながら乗れなかったという事故が発生いたしました。そのときには、再発のないように厳に注意していくという回答が得られたと思っておりましたけれども、ある意味、見事に裏切られてしまったような心境であります。これまでに、予約制度が始まってから何度この事故が、要は乗る約束をしていただきながら乗れない状況が起きてしまったのか、確認させていただきたいと思います。
97: ◯交通局業務課長 最近の状況を申し上げますと、平成24年度が1件、また本年7月に1件発生しておるところでございます。
98: ◯鎌田城行委員 どういう状況だったんでしょうか。
99: ◯交通局業務課長 今回の事案につきましては、営業所において、車椅子のお客様が利用する3日前に予約を受けておりましたけれども、当日ノンステップバスを手配はしたものの、運行前の点呼時におきまして、運行管理者のほうから乗務員に伝達をしなかったため、当該乗務員が車椅子のお客様がいることを把握しなかったことによるものでございます。
100: ◯鎌田城行委員 せっかく予約したのに、内部事情で不手際で乗せられなかったということはあってはならない話なんですね。
それでなおかつ、乗務員の方にとっては、バス停で車椅子の方が待たれていたというところで、それでも乗せられなかったのかというのを疑問として思うんですが、そのあたりいかがだったんでしょうか。
101: ◯交通局業務課長 今回の事案につきましては、運行管理者から乗務員への指示不徹底によるものであるというところから発生した事故と認識してございまして、乗務員も当該停留所におきまして、車椅子を利用する方はお見かけしたのですが、先ほどお話ししましたとおり、運行管理者からの伝達がなかったものですから、車椅子での利用をするというような認識を持たずに、また、その車椅子の方がバスを停留所につけた段階におきましても、停留所の乗車の位置のところに近づいてくるというようなそぶりもなかったというふうに乗務員のほうで受けとめてしまったために、乗車することができなかったというものでございます。
102: ◯鎌田城行委員 そもそも、予約しないと乗れない状況がノーマルだというのが、仙台市交通局の実情だと前に伺っております。先ほどの説明でも3日前でないと配車の手続、その対応する方々の部分で、安心して安全に御乗車いただくことが対応可能なところの日数を数えるとやはり3日前で御理解いただきたいというところでなされているということでありましたけれども、そもそも、乗務員の側からしたときに、連絡がない限りは乗せる必要がないというふうに思われていなかったのか、そのあたりはいかがでしょうか。
103: ◯交通局業務課長 基本的には、当該乗務員に対しまして、車椅子を利用する方がいるということを、どこの停留所から乗って、どこの停留所でおりていただくというような情報を、あらかじめ運行管理者などのほうから乗務員のほうに伝えるというようなことが通常でございまして、そのような伝達を乗務員のほうで受けていないというようなことから、今回、結果的に車椅子のお客様がバスに乗車できなかったというような状況でございます。
104: ◯鎌田城行委員 これは余り追及してもなかなか進まない話なのかと思うんですが、今回のことを受けて、再発防止策を前回うたわれていたと思うんですけれども、再発が起きてしまった以上の今回のこの事故を受けて、何か対策が講じられているのか、整理させていただきたいと思います。
105: ◯交通局業務課長 先ほどから繰り返して御説明しておりますが、今回の事案につきましては、運行管理者から乗務員への指示が不徹底というようなものでございますことから、車椅子利用の方から事前予約がありました場合は、まず、受け付け簿に記入して、この受け付け簿のほうを勤務をつくる職員が確認の上、確実に勤務表にその内容を記入するということを徹底させまして、さらに、運行管理者と乗務員が運行前の点呼時におきまして相互確認するということで、点呼簿にもその内容を記載するということで、予約したお客様が確実に乗車できるように、現在はそのような形にしたものでございます。
106: ◯鎌田城行委員 本当にどんな手を打てば再発を防げるのかということで十分考えていただきたいんですが、以前のときに私、指摘をさせていただきました。東京、名古屋の場合には、そもそも予約なしでいつでも乗っていただけるんですよ。本来バリアフリーというのは、どんな人でも同じように安心して乗れる体制をつくるんだと。障害を持たれている方、車椅子を利用されている方に限っては、一般の方が予約なしで乗れるのに、予約をしなければ乗れないという状況そのものが大変大きなバリアなのではないのかな。何で、バリアフリーが進まないのかと。
そうしましたときに、先ほどノンステップバスの割合というもの、ノンステップバスだけ数えるとなかなか本当に目がくらむような、本当は
取り組みが早かったにもかかわらず、バスを十分に寿命尽きるまで使っていただいている関係で、ほかの都市から比べると耐用年数が非常に長いというふうに伺いました。取りかかりは早かったんだけれども、耐用年数が長期間にわたるがために、回転数から言って、バリアフリーの改善率がどうしてもほかの都市よりも遅くなっているというふうな話も伺いましたけれども、そういう状況であればなおのこと、ノンステップ、ワンステップバスが100%にならない段階で、何かしらの改善策が打てないものなのかということを訴えさせていただいた経緯がありますが、このあたりについては現時点で何か進捗はあるんでしょうか。
107: ◯交通局業務課長 委員御指摘のとおり、確実に車椅子のお客様が予約なしで乗車できるには、低床車両の整備率が100%近くになることが必要と考えておりますけれども、これには時間を要しますことから、ハード面の整備だけではなく、低床車の配置の運用面の工夫を検討してまいりたいと考えております。
108: ◯鎌田城行委員 特に、先ほど3日前の予約を求めている理由ということを御説明いただきました。改めて確認したいんですが、3日前までに予約しなければならない理由は、どういったものでしょうか。
109: ◯交通局業務課長 日々の配車計画につきましては運行日の3日前に作成し、限られた車両数を各運行ダイヤへ効率的に配車していますことから、事前に予約をいただければ、車椅子のお客様の御乗車予定をこの配車計画に反映させ、低床車を確実に配車することができるためでございます。
110: ◯鎌田城行委員 予約をさせる日数と実際に配車をする日、この間に間隔があればあるほど、当事者間の緊張感が緩むんじゃないのかなというふうに一方で思うんですね。この3日前というのを、いろいろなことを考えて努力をされて、仮に、ここのところを2日前とか1日前とか、本当に欲を言えば当日であっても状況によっては応じられますよというところまで、お客様の側に立って物を考えて対応することはできないのか。
特に、過去の事例を確認しましたときに、実際に乗せられなかったお客様のために回送車を用意して、そして目的地までその日のうちに、若干の時間はおくれたけれどもお届けされたという、その行為自体は、ある意味挽回をした一つかと思うんですね。そういうことが可能であれば、仮に、当日の
問い合わせであっても特にノンステップ、ワンステップバス、この普及、占有率ですね、今まだ4割程度というふうに言われていますけれども、もうじき5割に近づくというふうに、そういう方向性は過去に示されたところでもあります。5割ということは2台に1台はバリアフリーの対応車ということでありますから、100%の対応は難しいとしても、例えば、行きは大丈夫ですよ、帰りについては大体どれぐらいの時間に乗られるかによっては、ノンステップ、ワンステップバスはこの時間帯、この停留所では路線に配車されておりますから、その時間帯を目指して停留所で待っていただければ乗れる可能性はありますよというような、ある意味100%ではなくても80%ぐらいの努力を近づけていくようなことによって、今の予約をして乗っていただくという環境から、予約なくとも乗っていただけますよという環境に改善することができるんではないかと思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか。
111: ◯交通局業務課長 委員御指摘のとおり、低床車の導入が進みますと車両の入れかえがよりスムーズに行うようになりますことから、整備率が何%になればそういったことが可能かということは現時点ではお答えできませんけれども、車両利用面の工夫等で予約期間を短縮できないかどうか検討してまいりたいと考えております。
112: ◯鎌田城行委員 ぜひ、まずは第1歩としては短縮を目指していただきたいと思います。
そして第2には、本来バリアフリーということを掲げて取り組んでいらっしゃるわけですから、何がバリアなのか、そしてバリアフリーとはどういった状況なのかということを十分考えて取り組んでいただくことが目指すべきものではないかというふうに思うんです。
先ほどの話の中で出ましたけれども、御当人だけであれば、運転手1人でその方をお乗せする、おおりさせるということが難しいのかもしれませんけれども、仮に、介助される方が同行されていらっしゃるとか、そういった場合には、考え方も十分変えられるのじゃないかと思うんですね。特に、以前からバスちかサポーターという制度がありますけれども、実際のところ主たる目的が違うのかもしれませんから一概には言えませんけれども、こういったところの制度も利用して円滑にバスを利用していただける環境整備を高めていくということができないものか確認させていただきたいと思います。
113: ◯交通局経営企画課長 ただいま、委員のほうからお話しありましたバスちかサポーターにつきましては、交通バリアフリー特定事業計画における心のバリアフリー推進に向けた事業の一つとして始めたものでございます。
具体的には、サポーターの方が通勤通学、買い物など、市バス、地下鉄を御利用される際に、障害のある方とか、あと高齢の方など、バス、地下鉄を御利用いただく際に手助けが必要とされているような方をお見かけいただいたら、乗り降りや移動の補助など、できるときにできる範囲でということですが、お手伝いをいただくということとしておりまして、現在179名の方に御活動いただいてございます。
交通局といたしましては、先ほど委員のほうからございましたように、例えば、バスの車椅子の方なんかも補助するというところもありますので、こういったサポーターの新たな募集を定期的に行いますとか、あと車椅子の方、視覚障害者の方の介助の方法について研修会を実施するほか、市バス、地下鉄のバリアフリーに関する情報をサポーターの方に提供する、ポスターや駅の構内放送などによってサポーターの活動を周知するなど、サポーターの活動への支援にも取り組んでいるところでございます。
114: ◯鎌田城行委員 せっかく登録していただいている方にとっては、余り強制力を高めるわけにはいきませんので、かといって必要なときに必要なところで支えていただくと、これは物すごく喜ばれる話なんですが、サポートしようとする方にとっても、なかなかそこに出くわさないと、登録はしたもののということになりかねないんじゃないかなと思うんですね。このあたりのところを、今後の検討課題として精査していただきたいと思います。
あと、先ほどのところで、車椅子の方が利用される際の事故、過去というか、ことしと昨年度だけでも立て続けにあったということを重く見て御指摘させていただきましたけれども、本来、誰にも安心して乗っていただくという点では、一般の方でも乗り過ごしがあってはもってのほかだと思うんですが、実際のところこのあたりは、どのような状況になっていますか。
次に、第93
号議案平成24年度仙台市高速鉄道事業会計決算認定に関する件についてであります。
公明党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔嶋中貴志委員、質疑席に着席〕
165:
◯委員長 発言願います。
166: ◯嶋中貴志委員 平成24年度の高速鉄道事業の決算について、何点か質疑、また、最後に提案もさせていただきたいというふうには思っておりますけれども、この平成24年度、さまざま御努力をされてきたというふうに決算の説明資料を読ませていただきました。
南北線については、安全性、信頼性の向上、また、バリアフリー化の一環として引き続き防災監視設備の改修、車両改修に合わせた車椅子スペースの設置、ここを後で引用させていただきますけれども、昇降機設備、連動装置との信号設備の更新を進めたりと、さらに、利便性の向上のためにはIC乗車券導入に向けたシステムの構築と、また、長町一丁目駅の出入り口増設に係る工事。経営面としては、これはよくやっていると思うんですけれども、通信事業者に対する光ファイバー等の貸し付け、さまざま行っております。
そういう状況の中で、乗客数は5872万4000人、1日平均16万887人と前年度に比較して440万8000人、8.1%の増。それから、乗車料収入に関しては107億400万円と、前年度に比較して7億9100万円、8.0%の増と、こういう結果でございまして、収益的収支については、今、述べました乗車料収入の増等により前年度に比較して15億9000万円増、40億6800万円の純益と、このような決算の概況を読ませていただきまして、黒字なんだなと、努力しているんだなということを感じた次第でございますけれども、これ、書面でございますので、今、こうやって質問させていただいて、管理者が目の前におりますので、管理者はこの決算の概況について、どのような御感想等をお持ちなのか、冒頭伺わせていただきます。
167: ◯交通事業管理者 ただいま、委員のほうから平成24年度決算の概要を大分御説明いただいたわけでございますけれども、結果的に40億円の単年度黒字ということでございまして、これは、平成20年度以来5年連続の黒字ということになってございます。5年連続黒字でございます。
特に、決算年度のことで申し上げれば、やはり、大震災からの影響を脱しまして、復興需要が非常に大きく影響しているのではないかなということがあって、今回の決算になったのかなということでございまして、事業の面から見れば、それはそういうことで、お客様がふえ、収入もふえてよかったということになるわけでございますが、余り喜べる状況ではないのかもしれませんけれども、事業としては、そんな結果になっているということでございまして、ただ、一方で、1000億円を切ったとはいえまだ九百数十億円の累積がございますので、これについて、やはり、今後とも返していかなければならないということでございます。したがいまして、復興需要がいつまで続くかということも含めまして、そう楽観視するものではないということでございますので、今後とも気を引き締めて事業運営に当たっていきたいというふうに考えております。
168: ◯嶋中貴志委員 僕は、3年ぐらい黒字なのかなと思っていたら5年連続なんですね。これは、ある意味でやっぱり努力した結果でございますので、復興等のこともありましたけれども、それを励みにしてさらに頑張るということが大事ではないかなというふうに思います。
それで、数字上はそのような形で黒字が続いているということで、管理者はちょうど3年目ですかね。ずっと黒字なんですね、そうすると、いる間ね。なかなかいいときの管理者だなというふうに思いますけれども、数字上はそういうことになっておりますけれども、この施策の中身について、先ほども申し上げましたけれども、南北線の車両改修に合わせた車椅子スペースの設置というものがあるんですけれども、具体的にどのようなことなのか、御説明願いたいと思います。
169: ◯車両課長 車椅子スペースでございますが、車両がホームに停車したときにエレベーター直近となる車両の2両目と3両目におきまして、そこの4人がけのシート、こちらを撤去いたしまして、その場所に確保した車椅子用のスペースでございまして、安全に御乗車いただけるように、手すりと、また、非常通報装置等も設置してございます。
170: ◯嶋中貴志委員 そのようなことですけれども、施策としてなぜ車椅子スペースの設置を考えたのか、この考え方ですね。今は実態のことでしたけれども、考え方はどういうことでこういうふうに考えたのか、御説明願いたいと思います。
171: ◯車両課長 平成12年に施行されました、いわゆる交通バリアフリー法におきまして、南北線既存車両でございますが、既存車両については、車椅子スペースを設置することが望ましいとされたことを受けまして、そのときは車両の大改修にあわせまして平成15年度から今年度、平成25年度にかけて設置を進めております。
172: ◯嶋中貴志委員 交通バリアフリー法でそういうふうになっているから、そういうふうにしたんだということなんですか。確認ですけれども、再度お願いします。
173: ◯車両課長 委員のほうからありましたが、車椅子で地下鉄を御利用されるお客様は、済みません、交通バリアフリー法、こちらの趣旨をあくまで踏まえまして、車椅子のお客様の利便性、それからサービスの向上につながると判断いたしまして、今回の車椅子スペースを設置することになりました。
174: ◯嶋中貴志委員 法律でそう定めてあるので、そういうことが望ましいから行ったということはわかりました。
それでは、決算年度、できればさかのぼって、わかればお示しいただきたいんですけれども、実際に車椅子での地下鉄の利用者というのは、どのぐらいいたのか、お示しいただきたいと思います。
175: ◯交通局参事兼駅務サービス課長 実際に、手元にどのぐらいあるというような統計的なものは持っているところではございませんが、車椅子で地下鉄を御利用されるお客様に対しましては安全確保のため、駅務員による渡り板を使用した乗降のお手伝いをさせていただくということを基本とさせていただいてございます。その状況を見ますと、全駅の合計で、1日平均的には十数件の御利用があるというふうに見込んでいるところでございます。
176: ◯嶋中貴志委員 統計はないけれども、駅務員さんが全駅で十数件と。ということは1駅にするとどんなぐあいなんですかね、これは。
177: ◯交通局参事兼駅務サービス課長 駅数は現在17駅ということになりますので、平均すると1駅で1日お一人いらっしゃるかいらっしゃらないかというような形になります。
178: ◯嶋中貴志委員 1駅どれぐらいというのは、ちょっと嫌らしかったかもしれませんけれども、いわゆる数としては少ないということでございますよね。それもどうなのかあれですけれども、そういう状況の中で、施策としては車椅子スペースを設置したと。この整合性というんですかね、ここはどういうふうな整理になっているのか、お示しいただきたいと思います。
179: ◯車両課長 委員御指摘のとおり、車椅子で地下鉄を御利用されるお客様は多くはないという状況でございますが、先ほども申しましたとおり、交通バリアフリー法の趣旨、精神にのっとり、あくまで、お客様の利便性、それから先ほど言いましたサービスの向上、こちらを最優先するという形で考えたものでございます。
180: ◯嶋中貴志委員 それがおかしいとかと言っているわけではなくて、それはそれでやってもらいたいんですけれども、実際、車椅子の利用者の方がいたときに、現場では、さっき駅務員さんということがありましたけれども、もうちょっと具体的にどういうふうにしているのか、御説明願います。
181: ◯交通局参事兼駅務サービス課長 車椅子で地下鉄を御利用いただくお客様に対しましては、駅改札口で、先ほど御説明申し上げました渡り板を使用したお手伝いの御案内を、まず、行っているところでございます。お客様から介助の御依頼をいただいたという状況があった場合には、まず、お客様がどちらの駅までの御乗車か伺いまして、降車駅の駅員に降車時の介助を依頼するとともに、運転指令へ、乗車する列車の列車番号と乗車位置を伝達するという形になります。
次に、連絡を受けた運転指令は、該当する列車の運転士に車椅子のお客様が乗車することを伝えまして、運転士は駅務員が車椅子のお客様の乗車のお手伝いを終了したという合図で安全を確認し、列車を出発させることとなります。
同様に降車駅でも、運転士は駅務員から車椅子のお客様の降車のお手伝いを終了したという合図を受けた後、ドアを閉めることになっております。
182: ◯嶋中貴志委員 そのような対応をしているということですけれども、今回、この質問をするに当たって、駅務員さんというのがキーワードになっていますけれども、実際、駅務員さんの業務というのが、どういうのか御説明いただきましたけれども、結構いろいろな仕事があるんですね。まずは大きく分けると始業の業務、それから日常業務、終業業務というふうに分かれていまして、さまざまな部屋に来たときのサービスから、いろいろ監視のホームの安全確保であるとか、券売機のおつりとか、そういったこともチェックしなくてはいけないし、なかなか業務多いなというふうに感じて、そういう中にあって、さらに研修もやっていらっしゃるんですよね、年に1回。
今回の質問の一番のきっかけはそこだったんですけれども、たまたま地下鉄にいましたら、大名行列とまではいかないですけれども、駅務員さんとかが高齢者の疑似体験というのをやっていまして、多分、これ駅務員さんも一緒にやっていたと思うんですけれども、こういうことまでやるのかと、大変だなということがありました。そういう中で車椅子の対応もするということで、非常に駅務員さんの仕事って大変なんだなと。
先ほど嵯峨委員からも、バスのほうですけれども乗務員のいろいろな労働環境等のこともございました。組合のこともございましたけれども、私の立場で組合のことはとやかく言いませんけれども、そういう中で札幌市の地下鉄、これは私ども情報収集したり、御当局にも御確認をいただいたんですけれども、札幌市の地下鉄では、それ専門のチームをつくって車椅子対応を行っているというふうにお聞きしました。これは駅務員さんにとってもいいし、利用者にとってもいいことであるなというふうに思ったんですけれども、こういったチームをつくってはどうかとも思うんですけれども、いかがでございますか。
183: ◯交通局参事兼駅務サービス課長 冒頭に管理者から御答弁申し上げましたように、地下鉄事業は黒字とはいえ、依然として多額の
累積欠損金を抱えている経営状況ということもございます。また、先ほども申し上げましたように、車椅子利用の現状、そういうものもあわせて考えますと、車椅子対応を専任とするチームを新たに立ち上げまして職員を配置するということにつきましては、非常に今、現状では困難なのかなというふうに思っているところでもございます。
現在、駅務員は接遇やバリアフリー対応など多様な研修、あるいは教習を定期的に実施いたしまして、お客様サービス技術の向上及び習得に努めていると、そういう状況でございまして、日常業務の中でも車椅子のお客様への対応は適切に行われているものというふうに認識してございます。
今後とも接遇、バリアフリー対応等の
取り組みを継続し、車椅子のお客様を含め、全てのお客様が安全、快適に御利用いただけるように努めてまいる所存でございます。
184: ◯嶋中貴志委員 車椅子を例にとって利用者サービス等、また、駅務員さんの業務というふうなお話をしてまいりましたけれども、実は、このことだけではなくて、私が考えておりますのはそういう、当然、職員の方を配置するのは困難であると、今、現状ではですね。そうではなくて、例えば、ボランティア、バスちかサポーター、先ほども出ましたけれども、これは、たまたまそういうふうに出くわしたらという市民の皆さんの真心でございますけれども、例えば、実際、駅務員を経験しているOBの方とか、あとは、NPOの方でもいいと思うんで、そういう方々が地下鉄の利用者に対して、車椅子も含めてサービスを展開していく。仙台市の地下鉄を利用したら本当によかったなと。先般のオリンピックでおもてなしということを言っておりましたけれども、そういう印象に残るような、また、仙台に来て思い出に残るような、そういうものにも結びつくんではないかなと思いますし、他都市との比較ということにもなるんではないかな。2年後には国連防災世界会議もございます。さまざまな方が仙台を利用するわけですから、仙台のあそこはすごかったねと、こういうような仕組みを、ぜひ、考えていただければなと思うんですけれども、これはぜひ、冒頭、感想を述べていただいた管理者にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
185: ◯交通事業管理者 ただいま御提案があったわけでございますけれども、やはり、私ども職員がサービスに対しますレベルアップを図っていくということが基本かなというふうに思いまして、これにつきましては、今後とも力を入れてさまざまな研修等をしながら、いわゆるおもてなしの心を身につけていくような、そんな研修ができればいいかなというふうに思います。
また、バスちかサポーターのお話もございましたけれども、なかなか運用については難しい面もございますけれども、やはり、この活用についても今後ともなお一層検討を重ねてまいりたいというふうに考えております。
御提案のありましたOBとかNPOを利用したチームとかサービスの体制の整備ということについては、そういうアイデアもいろいろと参考にさせていただきながら、今後のサービス向上について考えてまいりたいというふうに思います。
186:
◯委員長 社民党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔ひぐちのりこ委員、質疑席に着席〕
187:
◯委員長 発言を願います。
188: ◯ひぐちのりこ委員 私も、地下鉄のバリアフリーの
取り組みなどについて、質問をいたします。
委員長、資料の提示がありますので、特段の御配慮をお願いいたします。
2003年3月に策定された仙台市交通バリアフリーの
基本計画に基づいて、翌年3月、仙台市交通局交通バリアフリー特定事業計画を策定しバリアフリーの整備などを進めてこられ、そして、昨年6月にまた新たに仙台市バリアフリー基本構想が作成されたことから、2012年12月、第2期仙台市交通局バリアフリー特定事業計画、これが2015年度までなんですが、現在これを策定され、第2期の前期を取り組まれているとのことです。
第1期でのバリアフリー計画の
取り組みですが、地下鉄南北線の駅施設や車両の設備や整備について行った主な内容と、市民の方々からの反響や評価についてお伺いいたします。
189: ◯交通局営業課長 これまでの地下鉄南北線におけるバリアフリーの主な
取り組みについてでございますが、視覚障害のあるお客様などの軌道への転落防止等のための可動式ホーム柵を設置したほか、駅舎の階段や傾斜路への2段手すりの設置、多目的トイレへのオストメイトの対応洗浄器具の設置、改札口やホームへの案内標識の設置、先ほど申し上げました車内への車椅子スペースの設置等を行ってございます。
これらの
取り組みに対しての反響等につきましては、平成24年3月に高齢者の方や体の不自由な方300名を対象にして実施しましたアンケート結果におきまして、バリアフリー設備に対する満足度につきまして、約7割の方が満足、または、どちらかと言えば満足という回答されておりますことから、一定の評価をいただいておるものと認識してございます。
190: ◯ひぐちのりこ委員 7割の方ということです。
そして、現在、取り組まれている第2期バリアフリー計画の主な内容について、お伺いいたします。
191: ◯交通局営業課長 平成24年度からの第2期バリアフリー計画では、引き続き、車内への車椅子スペース等の設置を進めるとともに、視覚障害のあるお客様を出入り口やトイレ、エレベーター等に誘導、案内するための音声、音響案内設備等の設置、車椅子のお客様が利用しやすい幅広の改札口への改良、仙台駅へのエレベーターや下りエスカレーターの増設等を行っているほか、地下鉄から新市立病院へ最寄り駅となります長町一丁目駅におきまして、新たな出入り口を増設しまして、上下エスカレーター及びエレベーターを増設することとしております。
また、第1期計画に引き続きまして、ソフト面として職員へのバリアフリー研修など、心のバリアフリーにも取り組んでいるところでございます。
192: ◯ひぐちのりこ委員 交通局のホームページに各駅舎のエスカレーター、エレベーターを初めバリアフリーの
取り組み状況やバリアフリー設備について掲載されておりますが、この内容が、地下鉄駅の駅務室で無料配布されている地下鉄あんしんガイドブック、こちらに掲載をされているということなんですけれども、このガイドブックの配布状況や効果についてもお伺いいたします。
さらに、広報や啓発などで取り組んでいることについてもあわせてお伺いいたします。
193: ◯交通局営業課長 地下鉄あんしんガイドブックにつきましては、各駅において障害のあるお客様を御案内する際などに利用してございまして、年間で700部ほどお渡ししてございます。
ご質問にございましたように、エスカレーターやエレベーターを初め、多目的トイレの設置状況や車椅子などを御利用のお客様が、ホームから地上まで円滑に移動できるルートについて掲載しておりますことから、あらかじめ各駅舎のバリアフリーに関する情報をお伝えすることができ、障害のあるお客様がスムーズに地下鉄を御利用いただく上で有効なものであると考えてございます。
また、昨年度におきまして、民間事業者とのタイアップによりまして、駅構内図や周辺案内図を掲載したフリーペーパーでございますが、3万部発行してございます。これによりましてバリアフリー情報に係るさらなる広報にも取り組んでいるところでございます。
194: ◯ひぐちのりこ委員 地下鉄あんしんガイドブックの中には、こういうふうにいろいろ駅舎の様子とかあるんですけれども、途中までエスカレーターで、途中から階段となっている駅舎があるんですね。つえをついた人や足や腰の悪い方が途中までエスカレーターで乗ったけれども、その後は階段になっており、上るのが困難だったという事例が複数ございました。そのような場合は、途中から階段になることを改札口などに示してあればよかったのにということを聞きました。案内サインの改善が必要と思われますが、御見解をお伺いします。
195: ◯交通局営業課長 御指摘のとおり、エスカレーターがコンコース階から地上までつながっておらず、途中から階段となっている箇所の案内サインの改善につきましては、お客様から同様の御意見を頂戴しておりまして、先般、改札口付近の案内板、エスカレーターの乗り口等に案内サインの掲示を開始したところでございます。
196: ◯ひぐちのりこ委員 多分、今でもちょっと難儀に思っていらっしゃる方もいらっしゃると思うので、早急な御改善を求めます。
駅務員に対して、知的障害をお持ちの方への対応、移動制約者などへの介助などをまとめたマニュアルを整備したとのことですが、対応などの研修について、お伺いいたします。
197: ◯交通局営業課長 駅務員を対象としました高齢者の方への対応や、障害をお持ちの方への介助等に関する研修につきましては、年1回実施しておりまして、本年度におきましては、高齢者疑似体験訓練や認知症の方への応対についての検証を行ったところでございます。
今後とも、お客様が地下鉄を快適に御利用いただけるよう、職員研修やマニュアルの活用等によりバリアフリーへの
取り組みを進めてまいりたいというふうに考えてございます。
198: ◯ひぐちのりこ委員 バリアフリーの考え、あともう一つなんですが、さらに外国からの観光客の方々が多くなるというふうに予想されております。多言語での案内サインなどの整備について、お伺いいたします。
199: ◯交通局営業課長 南北線のサインの現状といたしましては、出入り口から改札口を経まして、ホーム階に至る動線上に案内サインについて、日本語と英語で表記しているところでございますが、本市に多いアジア圏からの観光客や留学生等にもわかりやすい情報提供を行うため、主要な案内サインにつきまして、中国語と韓国語を併記する方向で検討を進めているところでございます。
さらに、外国人等にもわかりやすい案内サインとして、駅ごとに番号を付して路線図等に表示しますいわゆる駅ナンバリングにつきましても整備を行いまして、より快適に地下鉄を御利用いただけるよう努めてまいるところでございます。
200: ◯ひぐちのりこ委員 この間、るるお話しあったのですが、心のバリアフリー化推進事業の一環として、またバスや地下鉄などの御案内のバスちかサポーター、現在179名が活動しているということなんですけれども、このバスちかサポーターというのは交通のバリアフリー化に向けたソフト面の
取り組みとしてさらなる推進が求められています。
バスちかサポーターの今後の展望について、お示しください。
201: ◯交通局経営企画課長 バスちかサポーターの現在の活動内容につきましては、ただいま委員より御紹介いただきましたとおりでございまして、今後も、現在と同様に、できるときにできる範囲で活動していただくということを基本としてまいりたいと考えてございますが、困っている方のお手伝いをするというバスちかサポーターの理念をさらに若年層などへ幅広く浸透させていくなどの
取り組みを進め、どなたでも安心して市バス、地下鉄を御利用いただけるよう努めてまいりたいと存じます。
202: ◯ひぐちのりこ委員 今回の議会などでも、やはり若年層の人たち、大震災で大活躍をしたということもございますので、ぜひ、そういう方々にも広まればというふうに思います。
昨年度の仙台市地下鉄の利用状況調査では、30歳から49歳の割合が37%と最も高かったという結果が出ています。この年代は子育てをしている割合も高く、ベビーカーを利用している人も少なくないと想定します。駅舎や地下鉄内でのベビーカーの対応は、どのようにしてこられましたか、伺います。
203: ◯交通局営業課長 これまで駅構内におきましては、ベビーカーに乗ったお子様の安全を第一としまして、放送や掲示物により、ベビーカーにお子様を乗せたままエスカレーターの利用は、おやめいただきたいという旨と、エレベーターを御利用いただくように案内するとともに、一般のお客様に対しましても、エレベーターを御利用される際は、車椅子やベビーカー等の小さなお子様連れのお客様等を優先していただけるよう掲示等を行ってございます。
また、車内におきましては、ベビーカーを御利用される場合の乗車場所や車内でのベビーカーの取り扱いについてのルールは設けておりませんが、現状といたしましては、ホーム階のエレベーターの乗降口に近い車両にある車椅子スペースを御利用されているお客様が多く見られます。
204: ◯ひぐちのりこ委員 先ほどお話があった、車椅子スペースも御利用できるということですね。
心のバリアフリー化推進事業では、これまでお話がありました職員の教育訓練として、高齢者の疑似体験や介護研修を行ってきますけれども、これに加えて、ぜひとも7キロほどのベビーカーを持って、荷物も10キロほどのものを持って、できましたらいろいろなものに興味のある二、三歳のお子さんを連れて実際、乗ってみて、どういうふうな問題点があるかを洗い出すという研修も入れていただければなというふうに思います。
さて、ことしの5月20日、電車やバスなど公共交通機関でのベビーカー利用について、国土交通省が事業者ごとに異なるルールを統一させるべく検討に乗り出すというニュースが報じられています。御見解をお伺いいたします。
205: ◯交通局営業課長 公共機関でのベビーカーの利用につきましては、御質問にございますとおり国土交通省が全国的な統一ルールをつくり始めてございます。
本市地下鉄におきましてもその方向性を見据えながら、ベビーカーを利用されるお客様も含め、安全快適に地下鉄を御利用いただけるよう対応を検討してまいりたいというふうに考えてございます。
206: ◯ひぐちのりこ委員 実はこの前、敵は階段・駅の杉並戦隊という見出しで、東京メトロ地下鉄の方南町駅でベビーカーをおろすんジャーという報道を目にいたしました。ベビーカーがない、ここはなかったんですけれども、地下鉄駅でベビーカーをおろすヒーローが活躍をしているということです。
また、バリアフリー先進国とされる欧米では、必ずしもエレベーターなどのハード面が整備されているわけではなくて、ベビーカーの人がいればすぐさま四、五人が手をかすとのことです。
バスちかサポーターのお
取り組みの活動も含め、仙台でも、ソフト面のバリアフリーが市民一人一人に大きくなればいいなと、広がることを願っております。
関連して、地下鉄東西線についても伺います。
今定例会、代表質疑で地下鉄駅舎の大雨災害に備え、地下鉄の出入り口を15センチほど高くする予定と答弁がありました。高くするということは段差ができるという可能性もあるわけです。車椅子やベビーカーでの通行など、バリアフリーの観点から実際どのように施工されるのか、伺います。
207: ◯交通局建築課長 地下鉄の出入り口におきましては、浸水等の対策のために15センチメートルほど高低差が必要と考えておりますが、車椅子及びベビーカーのお客様が御利用いただくエレベーターの出入り口の経路におきましては、交通バリアフリー法及び仙台市ひとにやさしいまちづくり条例の規定に基づきまして、エレベーターの扉の前に幅、それから奥行きともに約1.8メートル程度の平場をまず設けます。それから、前面の歩道との御指摘にありました高低差につきましては、緩やかにすりつける構造としまして、安全に御利用いただけるように配慮してまいりたいと考えております。
208: ◯ひぐちのりこ委員 現在、地下鉄の南北線の駅舎では、南に向かう案内サインは赤いラインで、構内アナウンスの声は女性、北に向かう場合は青いラインで、構内アナウンスは男性の声と、とてもわかりやすいとのことです。
東西線においてもわかりやすいことが肝心です。駅舎の案内サインや構内アナウンスはどのように想定をしているのか伺い、私からの質問を終わらせていただきます。
209: ◯交通局建築課長 地下鉄東西線の駅のサイン、それから構内のアナウンスにつきましては、現在、交通バリアフリー法などを踏まえて、その仕様設定について検討を進めているところでございます。
この検討に当たりましては、進行方向の識別や構内アナウンスにつきまして、南北線と同様に進行方向カラー、それから男女の声の区別により識別しやすくなる方向で進めているところでございます。
210:
◯委員長 市民フォーラム仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔木村勝好委員、質疑席に着席〕
211:
◯委員長 発言を願います。
212: ◯木村勝好委員 私からは、高速鉄道についてお尋ねをしたいと思いますが、委員長、他局にわたる面がありますので、どうぞ御了承いただきたいと思います。
最初に、監査委員にお伺いをいたしたいと思います。
監査意見書の53ページで、駅の空きスペースなど地下鉄資産の有効活用などを行い、一層の増収を図る必要があるというふうにしておられますけれども、これは具体的にはどこかの駅のどこかのスペース、これを念頭に置いてのものでしょうか。
213: ◯代表監査委員 この表現でございますが、具体にどこかを想定したというものではございませんけれども、駅の空きスペースなどの地下鉄資産の有効活用の収入につきましては、平成24年度におきまして、高架下の有効活用、ATM、自動販売機の設置など、交通局の毎年の
取り組みが拡大されてきたことによりまして、約2億円にこの収入が達しておるところでございます。
高速鉄道事業の経営上、重要な
取り組みであるというふうに認識しておりまして、特定した場所ではございませんけれども、今後もその有効活用に継続して取り組むことは重要であると考えて、意見として記載したものでございます。
214: ◯木村勝好委員 念のために伺いますが、仙台市ではないけれども、ほかの都市の地下鉄では、駅の空きスペースをこんなふうに使っているといったようなことがあるので、それも念頭にしたんだということですか。それは、どうなんでしょう。
215: ◯代表監査委員 他都市の
取り組みにつきましては、仙台市と同様にいろいろと工夫されているというふうに把握をしているところでございますが、今回の意見の記載に当たりましては、特に、他都市の具体的な事例を想定したものではございません。
ただ、今後、地下鉄資産の有効活用に関します民間事業者のニーズを的確に把握し、他都市の事例も参考としながら積極的に取り組むことを期待しているというところでございます。
216: ◯木村勝好委員 同じく意見書の43ページで、高速鉄道会計の乗客数及び乗車料収入の推移という表があります。これと比べて、27ページに自動車事業会計の乗客数及び乗車料収入の推移と、同様の趣旨のタイトルの表があるんですけれども、これを見るとかなり違うんですね。高速鉄道のほうは結構詳しくて、自動車事業のほうは随分簡素な構成というふうになっていますけれども、これは何か理由があるんですか。
217: ◯企業監査課長 初めに、
決算審査意見書の本文の仕様につきましては、基本的には巻末に掲載しております多くのデータの中から選択し、加工するなどして作成しております。高速鉄道事業と自動車運送事業における乗客数及び乗車料収入の推移の表は、収益の説明に関するものでございますが、両方に共通する項目といたしましては、年間の乗客数と乗車料収入を記載しております。
高速鉄道事業の表のみに記載しているものといたしましては、定期券利用の割合や1日平均の乗客数などとなっております。定期券収入は安定した収入であり、定期券利用の割合は、高速鉄道事業の経営安定化の指標の一つと考えられますことから記載をしているものでございます。