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  1. 仙台市議会 2011-10-14
    平成22年度 決算等審査特別委員会(第3日目) 本文 2011-10-14


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                 ※会議の概要 ◯委員長  ただいまから決算等審査特別委員会を開会いたします。  本日は鎌田城行委員から欠席の届け出がありましたので、御報告申し上げます。  それでは、これより質疑を行います。  まず、平成22年度仙台市一般会計歳入歳出中、歳出第3款市民費についてであります。  市民フォーラム仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。           〔岡本あき子委員、質疑席に着席〕 2: ◯委員長  発言を願います。 3: ◯岡本あき子委員  委員長、どうぞよろしくお願いいたします。  私からは、市民費中、文化振興費14億4800万円余に関連して、本市の文化ホール施設についてお伺いします。  3月の大震災で市内のホール施設において、特に天井など大きな被害を受け、修繕のため使用できない状況が続きました。今なお市民に利用をお待たせしているところもございます。復旧のための新たな予算組みや使用できない期間の収入減が余儀なくされているところです。  ところで、今まで音楽堂構想について平成13年度以降ずっと凍結をしたままになっています。決算年度までこの構想の動き、また、音楽堂構想に限らず、これまでの本市における文化ホール施設整備について取り組みをどのように行ってきたのか伺います。 4: ◯文化振興課長  音楽堂につきましては平成8年に基本計画を策定したところでございますけれども、その後の厳しい財政状況から御指摘のように平成13年度に事業を凍結したところでございます。現在の財政状況はさらに厳しく、大規模な施設整備は一層困難になってきておるというふうに考えております。  その一方で、本市の楽都としての取り組みにおきましては、仙台国際音楽コンクールでありますとか仙台クラシックフェスティバルなどが定着をいたしまして、大きな注目を集めているというふうに考えております。  こうした中、楽都の拠点となるような施設整備について検討するために国内の主要なホールの視察調査などを進めているところでございます。 5: ◯岡本あき子委員  コンテンツとかソフトの分野では充実を図ってこられて、ただ、やはり拠点ということについてはなお課題があると受けとめています。  その拠点という流れでいきますと、民間でも仙台駅の東口へロングラン劇場の話が出てはちょっと消えつつあり、あるいは国際センター隣の活用というときに東北大学の萩ホールの話も出ましたけれども、そちらはそちらで独自に進んでしまいました。一方では宮城野区の文化ホールの建設が始まっています。  昨年度、県民会館、市民会館の老朽化に伴う今後のあり方などの検討という動きもある中で、決算年度に策定した本市の基本計画にも取り組みの姿勢が盛り込まれました。今現在は案として、今回復興計画案ですけれども、地下鉄東西線沿線まちづくりと連動した大規模文化施設という言葉が入っております。どのような施設を考えているのか、また、具体的な動きがその後あるのか伺います。 6: ◯文化振興課長  震災復興計画の中間案に記載しています地下鉄東西線沿線まちづくりと連動した大規模文化施設の誘致についてでございますけれども、本市の震災からの復興を考える場合、単に復旧ということではなく、本市の都市個性やポテンシャルを生かし、これを伸ばすことができるような復興となるよう努めるべきものと認識してございます。  御指摘の大規模文化施設につきましては、本市の復興の姿や都市の魅力を積極的に発信し、内外との交流を活性化させていく交流促進プロジェクトの一つとして、民間活力を導入し、本市の都市の魅力や活力を高める施設の例示として大規模文化施設の誘致を推進するとの表現を用いたところでございます。現在のところ具体の動きがあるというものではございません。
    7: ◯岡本あき子委員  ちょっと言葉として出ていたので少し期待を込めてお聞きをしたつもりだったんですけれども、まだ具体的な動きではないということです。  震災からの復興を目指す本市にとって、被災者の生活再建、それから経済雇用問題というのはまず喫緊の課題であり、被害を受けた施設、それから市民生活を安定させることがまずは急がれる、それは当然のことです。このことは先ほど申し上げたとおり、ホール等の修繕がある意味少し後回しになって取り組まれていることからも明らかです。  ただ、一方で東北六魂祭とか仙台クラシックフェスティバルあるいは仙台国際ハーフマラソンの出場も今募集をしていますし、当初のとき青葉まつりを延期するという決断をしたときに、やるべきだったのではないかという声もございます。文化、スポーツ、お祭りなどが市民を元気にしてきているということも事実だと思います。観光や経済を活性化させ仙台がいち早く元気を取り戻すためにも、並行してにぎわいの拠点を考えていくこと、それから、昨年度話題になりましたけれども、市民会館など老朽化に当たっての施設のあり方ということの検討も必要であると思っています。  具体的な動きはないと御答弁をいただきましたが、この基本計画の10年、それから復興計画の5年ということでは何か見通しというか、目標というか、ございましたらお願いします。 8: ◯文化振興課長  老朽化しております市民会館なども含めまして、市内文化施設等の状況を踏まえながら、今後のそのあり方について検討していく必要はあるというふうに考えております。御質問の見通しということに関しましては、100万人の復興プロジェクトの一つとして復興のまちづくりに向けた今後の取り組みの方向性をお示しをしたものだというふうに御理解いただければと思います。 9: ◯岡本あき子委員  復興計画の中で少しでも可能性を探っていきたいという姿勢をあらわしているものだということになるかと思います。  先ほど民間導入という御答弁もありましたが、ぜひその視点だけは忘れないでいただきたいということを最後に1点確認させていただきたいと思います。  復旧・復興が優先されるべき政策順位の中であえて大規模文化施設ということをうたいました。財源としてなかなか税金を投入をするという前提であれば余裕がないのが現実ですし、なかなかそれは10年の基本計画の中でも見通しといいますと厳しいというのがわかると思います。ぜひ検討を進める上で原則は民間活力を積極的に呼び込むということが必要だと思います。あらゆる可能性を探って民間の投資を呼び込む、あるいは協力を求める、そして、そういう取り組みを前提にしてあらゆる、国内外も含めていろいろな形でアプローチをし、仙台への誘致あるいは仙台への投資ということを呼びかけていただきたいと思います。  民間の発想ですと採算性も含めて運営についての視点も当然含まれますので、逆にアドバイスという意味でもいろいろな知恵がわいてくると思いますので、ぜひこの点を前提にということを確認させていただきます。結果として極力市民の税金の投入を少なくした上で市民が元気になれる、そういう取り組みを進めていくということを確認させていただきたいと思います。お答えをお願いします。 10: ◯稲葉副市長  今後、仙台市が復旧・復興を進めて、そして宮城・東北の復興を牽引をしていくという役割を担っていく上で、都市としての魅力を高め、あるいはその活力を醸成をしていくという視点から考えまして、こうした大規模文化施設が非常に重要な役割を担うことのできる施設であるというふうには考えております。  ただ一方で、御指摘にございましたとおり本市の財政運営はこれから急激に厳しくなっていくということは、もう常に念頭に置いて物事を考えなければいけないというふうに思っております。  御指摘にございましたように、本市としての負担を最小化をする工夫、そのためには民間からの投資を呼び込むさまざまな枠組みづくりでありますとか、民間の経営ノウハウを導入するシステムでありますとか、さまざま検討しなければならないと思います。そうしたことを前提に取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。 11: ◯岡本あき子委員  ぜひ御努力をお願いしたいと思います。民間の活力を活用するといいますと、例えばアンパンマンこどもミュージアムもそうですが、コンテンツやソフトとセットでの拠点づくりということが当然その採算性を含めると民間の発想ということが出てくるのかなと思いますので、ぜひソフト、それからハード面含めてのあらゆる可能性というものを探っていただきたいということを申し上げて質問を終わります。ありがとうございました。 12: ◯委員長  復興仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。            〔庄司俊充委員、質疑席に着席〕 13: ◯委員長  発言を願います。 14: ◯庄司俊充委員  それでは、私はスポーツ振興、平成22年度の決算、第3款市民費中、スポーツ振興費についてお伺いをさせていただきます。  委員長、他局にまたがりますのでお許しをいただきたいと思います。 15: ◯委員長  はい。 16: ◯庄司俊充委員  ことし3月11日、まさに未曾有の大震災がございました。そんな中で、気力を失い、あるいは大変心に傷ついたいろいろな方がおったわけでありますが、そんな中でプロ野球東北楽天ゴールデンイーグルスキャプテン嶋選手でありますけれども、見せましょう、野球の底力をということで力強くあいさつをいたしたのを強烈に覚えているわけでありますが、その後の試合の中でまさに逆転ホームランを放ちまして、市民の皆さん、県民の皆さんに大変な勇気を与えていただいた、そんな思いでございます。そんな中で、子供たちにも大変な夢を与えていただいているんだなというふうに思っております。  そんな中で、仙台市内にも多くのスポーツクラブあるいはチームがございます。特に少年野球、ジャンボ大会に見られますように、各学校区にもチームがあるんじゃないかというふうに思うぐらいチームが多いですし、またサッカー、バスケット、バレー、たくさん多くの底辺に将来を見据えた子供たちが練習をしています。  夢を追って頑張っているわけでありますが、そんな中での地域にはリトルリーグであったりシニアであったり、また高校野球、最近は東北、育英だけじゃなくて、ことしは古川工業が東北大会に出たということでレベルが均衡化してきたのかなというふうな思いもしながら、レベルが下がったのかなという思いもしないことでもありませんけれども、そんなこともありながら、大学野球、あるいは本県からも大変プロ野球に行く選手の皆さんも多くなってまいりました。昔は本当に何年に1回しかプロ野球選手を輩出しなかったというふうな感じもしますが、最近はレベルアップしているんでしょう。どんどん本県からもプロ野球選手が出ております。  また、バスケットにおきましては、明成高校は全国大会2連覇か3連覇、あるいは仙台高校などたくさんのチームが強豪ぞろいということでありますし、バレーボールに関しましても地元東北高校を初め、女子では古川学園高校ですか、大変強くてレベルアップをしていますし、また、なでしこジャパンには常磐木学園を出ております鮫島選手が代表として加わっております。聖和学園と競り合っているようでありますけれども、本市では大変その辺底辺拡大につながっているわけであります。  多くの子供たちが国体であったり、オリンピックであったり、あるいはプロを目指して頑張っている子供たちが多いということでございます。そういう意味では、本市ではプロ野球を初め、サッカーのベガルタ仙台、またバスケットの89ERS、仙台女子プロレス仙台ガールズというものもございますけれども、これにプラスして今度プロバレーボールチームができたというふうに伺っております。その新しくできたプロバレーボールチームに関して知り得る情報ありましたらお聞かせをいただきたいというふうに思います。 17: ◯スポーツ振興課長  バレーボールが盛んと言われております宮城県には、これまでプロのバレーボールチームがございませんでした。宮城県バレーボール協会の働きかけによりまして、本年7月28日、仙台を本拠地といたしますVリーグ女子バレーボールチーム仙台ベルフィーユが創設されたところでございます。 18: ◯庄司俊充委員  なかなか震災の関係もあって体育館がとれなかったのかどうか、開幕試合は何か仙台で行えないというのか、そんなことにも伺っておりますが、今度あすと長町にゼビオアリーナということで立地することになりますけれども、これはUR、都市再生機構が保有する土地をうまく使っていただくということでは大変私もありがたいなというふうに思っている一人でありますが、この長町に予定しているスポーツ施設ゼビオアリーナの進捗状況についてどうなっているのか、お伺いをさせていただきます。 19: ◯スポーツ振興課長  あすと長町に整備されるスポーツ施設につきましては、最大収容人員約6,000人のゼビオアリーナと、テニス、フットサル、バスケットボールコートからなりますスポーツドームが併設されるものでございます。ゼビオアリーナ部分につきましては震災の影響により工事のおくれは生じているものの、施設規模などの当初予定どおりの内容で来年中のオープンに向け、現在工事を進めていると事業者から伺っております。  なお、併設されておりますスポーツドームにつきましては、本年6月に既にオープンしているところでございます。 20: ◯庄司俊充委員  大変待ち遠しく思うところでございます。  大震災によりまして一たん活動中止になっておりましたプロバスケットボールbjリーグでありますけれども、仙台を本拠地とした仙台89ERSが再度結集していただきました。聞きますと、ほとんどの日本人選手は戻っていただいたということでございます。  しかし、資金の関係もありましたか、外人選手の入れかえはあったようでありますけれども、しかしながら、開幕では2連勝をいたしまして大変さい先のよいスタートだなというふうに思っておるところでありまして、私も大変うれしく思っておりますし、また、ことし1年頑張っていただきたいなと、1年というか、来年にかけていくわけでありますけれども、今月の29日、30日と仙台でも開幕ということであるようでございます。来週の17日、月曜日には仙台市議の会でも激励会を予定しておりますが、ぜひ行って御支援をしていただければというふうに思うところでございます。  今後、あすとスポーツタウンゼビオアリーナが仙台89ERSの拠点会場になるんだろうというふうに思っておりますけれども、このホームアリーナになるやにも聞いていますが、今後の活動も含めお伺いをさせていただきます。 21: ◯スポーツ振興課長  仙台89ERSの活動につきましてでございますが、この10月からシーズンが始まってございますが、このシーズンには仙台市体育館と青葉体育館を使用することとなっております。ゼビオアリーナが完成した暁にはゼビオアリーナの方に本拠地を移動するということを伺っております。 22: ◯庄司俊充委員  このゼビオアリーナではまたアイスホッケーの試合もやっていくんだというふうにも聞き及んでおります。いわゆるプロアジアリーグというものがあるんだそうですけれども、このプロアジアリーグに所属する東北フリーブレイズの試合が行われるとも聞いております。このアイスホッケーは中国や韓国、日本といったリーグ構成となっているようでありますが、これにより韓国や中国からも仙台空港、やっと再開して定期便も出るようになったと思いますけれども、交流が行われるし、また、応援の皆さんも来ていただけるんだろうというふうに思っております。  この経済交流の拡大について大いにプラスになるものと思いますけれども、経済局長にその辺お伺いをさせていただきます。 23: ◯経済局長  中国、韓国のチームとの対戦が仙台で組まれるということなりますと、御指摘のように観戦客もいらっしゃるということになると思います。昨年の観光庁で行った統計によりますと、訪日外国人の日本滞在中の支出額は平均で11万3000円となってございます。仮に1試合で100名の応援団の方がいらっしゃって、あわせて周辺観光などもしていただいたとしますと、1試合当たり1000万円程度の経済効果が見込まれるということになるというふうに思います。  これまで仙台になかったコンテンツが加わることによりまして知名度の向上も期待できますし、交流人口も拡大して新たな経済効果が創出されるものというふうに考えてございます。 24: ◯庄司俊充委員  大変期待したいところでありますけれども、しかし、仙台市に多くのプロスポーツが誕生したということは大変喜ばしいことでありますが、そのゼビオアリーナが整備されたことによりまして、これまでの仙台市体育館の利用状況というものが大きく変わってくるのかなというふうに思っております。その辺は当局はどのように考えているのか、お伺いをさせていただきます。 25: ◯スポーツ振興課長  ゼビオアリーナが整備されることによりまして、これまで仙台市体育館で開催されていた仙台89ERSのホームゲームを初め、さまざまなスポーツイベントなどが開催されるものと考えているところでございます。これによりまして、稼働率の高い仙台市体育館の利用に余裕ができることになりますので、先ほどの仙台ベルフィーユホームゲーム各種スポーツ団体の大会等が開催できる枠が広がるものと考えているところでございます。 26: ◯庄司俊充委員  いろいろ市民の楽しみがふえて大変うれしく思うわけでありますけれども、市民のスポーツへの要求はそういうふうなプロスポーツを見るという部分、あるいはいろいろな楽しみ方がありまして、みずから健康づくりスポーツを通じて体力の維持向上を図っている、行うというか、する楽しさ、また、先ほど言いましたような仙台に本拠地を置くプロ野球あるいはプロスポーツを見ることでのストレス発散をしたりでの見る楽しさという、いろいろなことがございますし、また、それを支えようとする支えていく上でのボランティアでの楽しさ、こんないろいろな楽しみ方が出てくるのかなというふうに思っております。  全国的にもこんなにも多くのプロスポーツがある都市はないんだろうというふうに思っておりますし、特に政令都市の中では仙台が一番だというふうにも聞いております。これも一つの都市魅力が出ているのかなというふうに感じているところであります。これから迎えます高齢化社会は私たちどんどん高齢化に突入していく部分があるわけでありますけれども、しかしながら、未来ある子供たちの夢と希望を実現していかなければならない、あるいは本市の交流人口の拡大でありましたり経済の活性化であったり、これから大震災後の仙台の復興再生の元気、底力につながっていけばいいなというふうに感じているところでございます。  次に、スポーツに関連して平成22年度全国体力・運動能力テストについて質問させていただきます。これは教育局になると思いますけれども、よろしくお願いします。  まずは、本市児童生徒の体力状況についてお伺いをさせていただきます。 27: ◯健康教育課長  本市児童生徒の体力の状況につきましては、年度によって若干の差異はございますが、平成22年度は小学校においては男女とも全国平均を下回っている種目が多く、特に50メートル走、20メートルシャトルラン及び立ち幅跳び等、体重移動を伴う種目に課題が見られる結果となっております。  一方、中学校においては16種目中13種目と、男女ともほとんどの種目で全国平均を上回る結果となっております。 28: ◯庄司俊充委員  全国レベルでは全体的にもレベルアップしているそうであります。しかし、小学校では大分体力が、低下でもないんでしょうけれども、全国的に上がっていますから追いつかないという状況かと思います。中学校では体力は向上しているという今報告でありますが、今後この子供たち体力向上を図る努力をする必要があるというふうに感じますけれども、今現在これに反比例して、先ほども言いましたけれども、どんどんシニア世代というか、戦後のベビーブームの方々がリタイアし、そしてスポーツジムか何かに通って体力アップを図って、若い方々に負けないぞというふうなことでシニア世代は元気なんだそうであります。  しかしながら、未来を担う子供たちがまだまだ体力的に全国レベルで見ますと物足りないということでございます。今後、この子供たち体力向上に係る事業を何か考えていかなければならないのかなというふうに思うわけでありますが、その辺はいかがでしょうか。 29: ◯健康教育課長  小学校における体力の向上に関しましては大きな課題であると認識しております。そのため、本市独自で作成しております体力向上プログラムについて、パンフレット及びDVDを配付し、ふだんの授業において使用するほか、地域の人材を生かすなど指導体制の充実に努めているところでございます。  また、今年度は震災の影響により校庭や体育館等、運動環境が制限されている学校もありますことから、狭いスペースでも効果的に運動量を確保する事例等について、震災後の体育指導Q&Aとしてまとめまして、各学校の状況に応じて活用していただく予定でございます。  今後もこれらの取り組みを通じまして児童生徒の体力向上を図ってまいりたいと考えております。 30: ◯庄司俊充委員  ことしは震災の影響で外に出て運動する部分、大変子供たちにはおくれてかわいそうだった部分もありますけれども、いろいろな活動がおくれたということもあるし、あるいは大会が中止になった部分もあるかと思います。  そんな中で、全国体力・運動能力テストにかかわりました筑波大学の大学院の西島教授は、体力が充実している子供は勉強もスポーツも頑張る子供になるんだということを言っておりますし、まさに文武両道、健全育成に、これは体が健康であればつながっていくということだろうというふうに思います。力強い前向きに生きる人間を文武両道がつくっていくんだというふうに、私はスポーツを高めていくことが大変すばらしい結果につながるというふうに思いますけれども、教育長、この辺の見解をお伺いをいたします。 31: ◯教育長  ただいま委員御指摘のとおり、子供たちの健全な育成のためにはいわゆる知、徳、体のバランスのとれた豊かな心と健やかな体の育成が重要なことであるというふうに考えております。中でも体力につきましては人間の活動の源として、健康維持のほか意欲や気力の充実にも大きくかかわっておりますので、学校教育の中でも教育活動全般にわたりまして運動面、体育の授業での工夫などにより努めているところでございます。  本市といたしましては、小学校の体力向上に課題がある中で、ことしは特に震災の影響によるさまざまな制約が加わっているという状況ではございますが、多様な指導方法を工夫しながら体力の向上を目指して健全育成に努めてまいりたいというふうに考えております。 32: ◯庄司俊充委員  次に、仙台国際ハーフマラソンについて、その他関連してお伺いをさせていただきます。  平成22年度の決算の市民費中、第7目スポーツ振興費を見ますと、ハーフマラソン大会約5500万円を初め、多くのスポーツイベントが平成22年度は行われたわけであります。しかし、大震災によりことし5月のハーフマラソンは中止になりました。そのほかの今回の震災でどんなスポーツイベントが中止になったのか、お伺いをさせていただきます。 33: ◯スポーツ振興課長  このたびの震災により今年度開催を予定しながら中止となりました本市主催または共催の国際スポーツ大会でございますが、ただいま御指摘の仙台国際ハーフマラソン大会のほか、ジャパンカップ仙台国際女子ソフトボール大会仙台カップ国際ユースサッカー大会でございます。  なお、ワールドカップバレーボール女子仙台大会につきましては、本市から広島市に会場を変更して開催されることとなってございます。 34: ◯庄司俊充委員  変更したときは予算の関係はどうなるんですか、それはいいですけれども。  来週ですか、この仙台市でも杜の都全国女子駅伝が予定をされております。これによりましても全国から選抜された大学選抜代表選手の皆さんや応援の皆さんも来仙して、震災後のこの杜の都を走り抜けるということになるというふうに思っております。  今現在、全国各地におきまして大変な市民マラソンブームとなっているようでございます。東京初め、横浜、埼玉、ことしから大阪、神戸の両マラソン大会も開催されるやにも聞いております。このような大会には全国から市民ランナーが集まりまして、しかも前日から宿泊を伴っているということで、経済効果も相当なものになるのではないかなというふうに思います。  そんなことで、ちなみに新聞の報道などを見ますと沖縄の那覇マラソンが約16億8000万円の経済効果、北海道マラソンも10億6000万円、そしてまた、その北海道マラソンのお客さんの中の約4割は外から来て、もちろん泊を伴って帰る方々が約4割だそうでございます。このあと大阪マラソンは約124億円の経済効果を見込んでいるんだそうであります。  そんなことで、ハーフマラソンを行ってきたわけでありますけれども、今度統合して新しい形で市民マラソンも含めた形の1万人規模の仙台国際ハーフマラソンが行われるわけでありますけれども、これは世界ハーフマラソン選手権選考会というものも兼ねるということになっておるようでありますが、この新しく行われるハーフマラソン大会における仙台市の対応を含めて経済効果、見積もりはどのように見積もっているのか、お伺いをさせていただきます。 35: ◯スポーツ振興課長  来年の仙台国際ハーフマラソン大会につきましては、ただいま御紹介いただきましたが、参加者数など国内最高峰の大会を目指し、1万人規模の大会としてリニューアルをする予定でございます。したがいまして、これまでよりも大変大きな経済効果をもたらすものではないかと考えているところでございます。  本市といたしましては、1万人の参加者のうち、おおむね4割程度が宮城県外からの参加者と今のところ想定しておりまして、あわせて御家族や関係の方など、たくさんの方が仙台においでいただくものと思っております。そういうことで、交流人口の増加が見込まれると考えておるところでございます。こうしたことから、県内外の参加者に対しましては宿泊企画等の御案内や観光情報の提供等を行ってまいりたいと考えております。  新しいハーフマラソンの経済効果がどの程度になりますか現在試算をしておりますけれども、参加者の大幅な増加を伴いますことから非常に大きな消費支出等が見込まれると思われ、数億円単位になるものと考えているところでございます。 36: ◯庄司俊充委員  もっとあるような気もしますけれども、期待したいものだなというふうに思います。  この新しく行われるハーフマラソン大会、やはりこれまでとは違った多くの支えるボランティアの方々が必要になってくるのかなというふうに思いますけれども、現状はどのようになっているのか、お伺いをさせていただきます。 37: ◯スポーツ振興課長  ハーフマラソンにおきますボランティアの方々の現状でございます。前回の仙台国際ハーフマラソン大会におきましては、体育指導員や学区民体育振興会などから1,500人を超える方々にボランティアとして御協力をいただいているところでございます。 38: ◯庄司俊充委員  前回そのような、前回までというか、私も学区民体育振興会であったり体育指導員をやっていた経験があるものですから、ほとんどそういう方々にだけ応援をしていただいておったと。しかしながら、今度の大会は大規模な大会になるということで、たしか前の本会議で一般質問でスポーツ関係団体だけでなく一般の皆様からもボランティアを募ったらいいんじゃないかということで。というのは、いろいろな大会にランナーとして出て、そのノウハウというか知っているんで恩返しをしたいというふうな方々もたくさんいらっしゃいます。そんな希望も市民の皆様からも言われましたので、何とか市民の皆様にも一般の方々にもボランティア募集をしてはと実は提案をさせていただいた経緯がございます。まさに縁の下の力持ちという方々になるというふうに思いますけれども、その後の検討状況をお伺いさせていただきます。 39: ◯スポーツ振興課長  来年のハーフマラソンにつきましては、先ほども御答弁申し上げましたが1万人の参加者を予定していることもございまして、運営を支えていただくボランティアの数もこれまでよりも多くの人数が必要になると考えております。こうしたことから、委員御提案のように、スポーツ関係団体の皆様のほか、大会を一緒に盛り上げ支えていただくためにも市民の皆様からボランティアを募ることを予定しているところでございます。 40: ◯庄司俊充委員  ぜひ市民の皆さんの協力をもらってサービス低下にならないような大会にしていただければなというふうに思っております。  次に、マイタウンスポーツ活動推進事業についてお伺いをさせていただきます。  総合型スポーツクラブ、これまで一生懸命進めてきたんだというふうに思います。これはこの分野での先進国であるドイツにおける施策を参考として、国においてその設立を推進するとともに、約10年ほど前からだと思いますけれども、本市においても各区に最低一つ、あるいはできれば多くということで、クラブ設立を目標に活動して創設を働きかけてきたように思っておりますが、しかし、なかなか立ち上がらない、ふえないということで大変当局も困っているんじゃないかというふうに私は思っておりましたが、泉区におきましては地域スポーツ関係者の強いリーダーシップもありまして3カ所3団体が設立をされております。ほかの区がどのようになっているのか、これまでの設立状況も含め、現状をお聞かせをいただきたいと思います。 41: ◯スポーツ振興課長  総合型地域スポーツクラブは、平成12年度に策定されました国のスポーツ基本計画におきまして地域住民により主体的に運営されるスポーツクラブとして掲げられ、各市町村において育成することが求められたものでございます。  本市におきましても各区に一つの総合型クラブ設立を目標としてまいり、その育成に取り組んでまいったところでございます。現在まで泉区に3クラブ、青葉区に2クラブ、合計五つの総合型地域スポーツクラブが立ち上がり、活動しているところでございます。 42: ◯庄司俊充委員  やはり、この総合型地域スポーツクラブを立ち上げる上で、これまでの仙台市の体育振興と申しますか、体育振興会というものがございまして、その辺の活動と大分ダブる部分がございましてなかなか設立できなかったというのが現実かなというふうに私は思っております。  そこで、少し中身を変えていくというか、そんなことも必要かなというふうには思っておりましたけれども、その後の設立した五つの総合型地域スポーツクラブの活動状況はどのようになっているのか、把握している部分があればお聞かせをいただきたいと思います。 43: ◯スポーツ振興課長  現在活動しております五つの総合型地域スポーツクラブは、団体の規模や実施しているスポーツ種目はそれぞれ異なりますが、設立となった母体や地域の特性などを上手に生かしながら、それぞれが地域におけるスポーツクラブとして活発に活動しているものと認識しているところでございます。 44: ◯庄司俊充委員  なかなか地域でもどこまでやればいいのかというふうな部分で、設立当時は3年間はこの総合型地域スポーツクラブに対しまして補助金というか、支援があったわけでありますけれども、その後は自力でやれよというような状況で、現在はほとんどの総合型地域スポーツクラブにおいては支援がなく、会費を徴収して自力でやっているのかなというふうに思いますけれども、その辺の総合型地域スポーツクラブへの資金面での状況というか、あるいは当局のかかわり、今後どのようなことでかかわっていくのか、どのように考えているのかお伺いをさせていただきます。 45: ◯スポーツ振興課長  総合型地域スポーツクラブは会員からの会費による運営を基本としておりますが、本市におきましてはクラブの立ち上げ時に係る費用負担の軽減を図るため、創設のための助成として50万円、その後自立した運営に至るまでの支援として1年30万円を3年間助成することといたしておりました。  したがいまして、4年目以降の運営費助成は行ってはございませんが、地域の方が参加するスポーツイベントを開催する際には事業費を助成するなど、活動を支援しているところでございます。 46: ◯庄司俊充委員  なかなかほかの区では立ち上がらないということで、総合型地域スポーツクラブは平成21年度から何か名称が変わったような気がするんですが、でき上がったところはそのままですけれども、その後何かマイタウンスポーツ活動推進事業というふうになったのかなというふうな感じがしておりますけれども、その経緯について改めてお伺いをさせていただきます。 47: ◯スポーツ振興課長  マイタウンスポーツ活動推進事業は、地域スポーツ団体の連携を促進するため、総合型地域スポーツクラブはもとより、学区民体育振興会などのスポーツ団体を包含する形で、地域スポーツの一体的な振興を図る事業として平成21年度に再編したものでございます。 48: ◯庄司俊充委員  新しいスポーツ基本法、50年ぶりに改正されたようでございますけれども、国や地方公共団体あるいは地域スポーツクラブが行うスポーツ振興のために事業支援などの施策を講じるよう努めなければならないというようにうたっているようでございます。今後、何らかのバックアップや活動支援が私は必要だというふうに思うわけでありますが、今後どのようにかかわり継続をさせていくのか、お聞かせをいただきたいと思います。 49: ◯市民局長  スポーツ基本法に規定する地域スポーツクラブには、総合型地域スポーツクラブを初め、学区民体育振興会やスポーツ少年団など、住民の皆様が主体的に運営するスポーツ団体が含まれております。これらのスポーツ団体は活動内容や団体の規模、設立に至る経緯など、それぞれ異なりますが、基本法の趣旨を踏まえ、今後とも地域に活力を与え一体感をはぐくむ地域におけるスポーツ活動に必要な支援を行ってまいりたいと考えております。 50: ◯庄司俊充委員  これは地域のコミュニティーはもちろんでありますけれども、底辺拡大にもつながっておりますので、ぜひ継続での支援をお願いしたいなというふうに思います。  今後、この学区民体育振興会でありましたり、あるいは総合型地域スポーツクラブ、あるいは今言いましたマイタウンスポーツ活動推進協議会、今後どのようにしていこうというふうなつもりなのか、今市民局長からも出ておりますけれども、改めて方針を伺いたいと思います。 51: ◯市民局長  これまでの取り組みは総合型地域スポーツクラブの創設を主な目的としておりましたが、これをマイタウンスポーツ活動推進事業として地域におけるスポーツ全体の振興を図るものといたしました。総合型地域スポーツクラブや学区民体育振興会などの地域スポーツ団体の育成、支援も引き続き行うものでございます。 52: ◯庄司俊充委員  最近、体育指導員の名称が何か変わったんだそうでありますけれども、なぜ変わったのか、その経緯、何か意味があったのかどうか、私ちょっとわかりませんので、組織再編にでもなるのかどうかわかりませんけれども、なぜ変わったのかお伺いをさせていただきます。 53: ◯スポーツ振興課長  体育指導員の名称に関する御質問でございますが、本年8月24日に施行されましたスポーツ基本法の規定によりまして、体育指導員がスポーツ推進員と名称の変更がございました。本市におきましても所要の規則の改正を行い、名称を変更しているところでございます。  体育指導員にはこれまでスポーツの実技指導あるいは各種スポーツイベントなどの御協力、御支援をいただいておったところでございますけれども、名称はスポーツ推進員と変更になりますけれども、本市におけるスポーツ推進のため地域のスポーツ活動の中心的な推進役として引き続き御協力をいただきたいというふうに考えているところでございます。 54: ◯庄司俊充委員  そうしますと、活動、中身に関しては余り変わっていかなくて、応援をしていただきたいということかというふうに思います。次に、組織連携のあり方についてお伺いをさせていただきます。  本市のスポーツ関連事業は多くはというか、市民局から外郭団体でありますスポーツ振興事業団にかなりの部分が移ったように感じられるわけであります。その目的は何か、あるいはまた事業団の業務内容をお伺いをさせていただきます。 55: ◯スポーツ振興課長  近年のスポーツに関するさまざまな需要におこたえし、それを限られた人員で対応していくためには、本市のスポーツ振興課とスポーツ振興事業団の役割の分担が必要と考えておりました。こうしたことから、本市におきましては仙台国際ハーフマラソン大会仙台カップ国際ユースサッカー大会の事務局機能のほか、総合型地域スポーツクラブの運営指導、スポーツ団体などとの連絡調整などを仙台市スポーツ振興事業団に移管したところでございます。  スポーツ振興事業団におきましては、各種スポーツの普及振興や情報提供、スポーツ施設の管理運営などを主要事業といたしております。これらの移管された事業はスポーツ振興事業団の本来の目的にかなうものと考えているところでございます。 56: ◯庄司俊充委員  冒頭に私はプロスポーツの話をしましたが、プロ野球の本拠地があることにより、プロ野球だけじゃなく、いろいろな球団、今度設立された球団も含め、そういうものが続々この仙台市を本拠地とするということで、交流人口は間違いなく拡大するものであり、また、仙台市のシティセールスにつながるものだというふうに思っておりますが、数百億円の経済効果をもたらすことは間違いございません。  そんな中で、このプロスポーツとの連携、単に経済効果のみならず、この本市とのスポーツ球団との連携、子供たちの夢あるいは体力向上スポーツ選手のいろいろな地域に出ていただいての活動も出てまいると思いますし、いろいろな意味で底辺拡大、レベルアップにつながるものというふうに思うところでございます。  そんな大きなプラスのメリットがあるというふうに考えますけれども、仙台市のこれからのプロスポーツ団体との連携についてお伺いをさせていただきます。 57: ◯スポーツ振興課長  本市スポーツ振興課におきましては、ベガルタ仙台、楽天イーグルス、仙台89ERS、それぞれに連絡担当の職員を配置し、各球団との連絡調整を行ってきたところでございます。担当者はそれぞれの球団と、あるいは支援組織の事務局も担当しておりますので、組織を構成します関係団体、各企業と連携しながらイベントなどを開催してまいったところでございます。引き続き、各球団が行います地域密着事業を後押しするような支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
    58: ◯庄司俊充委員  よろしく頑張っていただきたいというふうに思います。  けさの新聞ニュースで女子サッカーも仙台を拠点にしたいというのか、するということになったというか、何か東京電力に所属していたマリーゼという女子チームがJ1で仙台の方で、球団運営チームはベガルタになるんでしょうね。これも大変うれしいニュースだなと、仙台市民としてはうれしいニュースだというふうに思っております。  もともと前進は大崎のYKKAP東北ということで宮城県で活動しておったチームが原点だそうでありますので、ぜひこの仙台市でもベガルタ仙台に続いて女子サッカーも応援していければなというふうに思っております。  最後になりますけれども、これまでさまざまな観点で伺ってまいりました。今後、仙台市のスポーツ振興のあり方、あるいはこれからの震災復興において大変このスポーツの果たす役割というものも重要なものだというふうに私も思います。最後に市長の見解を伺って質問を終わらせていただきます。 59: ◯市長  まちづくりスポーツ振興といったような観点からのお尋ねでございました。今、高齢社会が進む中で、ただ単に年齢が延びるということを是とするだけではなく、その延びた年齢の中でしっかりと健康を保持し、生き生きと活力のある生涯を送りたいとお考えの市民の方々が大変多いわけでございまして、そうした意味では、まず日ごろからの健康保持の面でスポーツの果たす役割ということは大変大きいものであり、各地域においてそうした日常のレベルでスポーツに多くの市民の人が親しんでいただけるように支援してまいるということが一つ私どもの役割というふうに考えております。  一方、スポーツには大変高度な技能と申しますか、スポーツの高い能力を発揮されるプロを中心とした方々もいらっしゃるわけでして、そうした方々のプレーを間近に見ることは人間の能力のすばらしさを実感しますとともに、また、そこに市民の皆様と選手との一体感も醸成されるというようなことがございます。  また、そうしたすばらしいわざを見るために遠くからおいでいただく方もいらっしゃるわけでございます。仙台市はこれまでスポーツを見るということ、するということ、そしてまた応援するということ、この三つの面において振興を図ってまいりましたが、これからの復興に向けて市民自身の健康はもとより、まちの元気をつくり出すのもスポーツであると考えてございますので、これまでの路線をさらにしっかりと振興の道につなげていきたいと考えるものでございます。 60: ◯委員長  以上で、平成22年度仙台市一般会計歳入歳出決算中、歳出第3款市民費に対する質疑は、総括質疑を除き終了いたしました。  この際、お諮りいたします。予定の審査が早く終了いたしましたので、17日に予定しております平成22年度仙台市一般会計歳入歳出決算中、歳出第4款健康福祉費外に進みたいと思います。これに御異議ありませんか。             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 61: ◯委員長  御異議なしと認め、そのようにいたします。  答弁者入れかえのため、少々お待ち願います。                〔答弁者入れかえ〕 62: ◯委員長  それでは、平成22年度仙台市一般会計歳入歳出決算中、歳出第4款健康福祉費外についてであります。公明党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。            〔小田島久美子委員、質疑席に着席〕 63: ◯委員長  発言を願います。 64: ◯小田島久美子委員  保健衛生費101億1200万円余に関連して伺います。  委員長、資料の提示、御許可お願いいたします。 65: ◯委員長  はい。 66: ◯小田島久美子委員  国民2人に1人が発症し、3人に1人が死亡すると言われているがんについて、早期発見が命を守る結果につながると、これまでも本市においては積極的にさまざまな角度から市民の皆様に検診受診を啓発していただいております。重点的に勧奨すべき対象の方々を考慮し、受診率向上に向けた対策を講じていただきました。その効果と昨年の受診率をお伺いいたします。 67: ◯健康増進課長  昨年度のがん検診の受診率につきましては、胃がん検診が17.8%、肺がん検診は30.8%、大腸がん検診は23.8%でございました。子宮がん検診と乳がん検診につきましては重点的に推奨すべき年齢層を対象に、女性特有のがん検診推進事業の無料クーポン券が平成21年度から導入されておりまして、平成22年度の子宮がん検診の受診率は35.5%、40歳以上の乳がん検診は41.4%となっております。  子宮がん検診と乳がん検診は2年に一度の検診が基本となりますので、平成20年度と平成22年度と比較しますと、子宮がん検診の受診率は5.6%の増加、40歳以上の乳がん検診の受診率は3.3%の増加が見られ、無料クーポン券事業により受診率向上の効果が見られたととらえております。 68: ◯小田島久美子委員  今御答弁いただきました5.6%、3.3%の増加、国の平均においても本市の方が上回っているように認識しておりますけれども、これは大変大きな効果ではないかと思っております。  この女性特有のがん対策、検診とあわせて予防も叫ばれてきたところでございます。本市においても子宮頸がんのワクチン接種を推奨する女子に対して全額公費負担での事業が始まっております。震災の影響で接種期間延長に対しては速やかに検討していただいて、お一人お一人に丁寧に通知していただく、この対応、本当に心から敬意を表したいと思っております。  来年度の国の対応、実はこのワクチンに対してはいまだに明らかになっておりません。本市としても国にこの事業の継続を求めていただきたいと願うところですけれども、御所見をお伺いいたします。 69: ◯感染症対策課長  国におきましては、この事業の開始に当たり、定期の予防接種化を前提としておりました。現在、国でこの事業の継続を検討中とは伺っておりますが、本市といたしましてもこれまで定期予防接種化への要望をしてきたところでございますが、それまでの間事業継続につきましても今後要望してまいりたいと考えております。 70: ◯小田島久美子委員  これまでも本市としてもこの議会でも何度も取り上げられておりました。単年度予算ではなく通年として継続的に取り組んでいく事業だと強く訴えさせていただきたいと思います。  この無料クーポン券、大変好評でございまして、この効果を受けて大腸がん検診無料クーポン券事業が始まっております。その概要についてもお伺いいたします。 71: ◯健康増進課長  全国的に大腸がんに罹患する方や亡くなる方が増加しており、特に働き盛りの40歳代後半からふえてきますことから、大腸がん検診の重要性を知っていただき、検診受診により早期発見、早期治療に結びつけることを目的としまして、国において今年度から働く世代の大腸がん検診推進事業を導入したものでございます。  この事業は、40歳から60歳までの5歳刻みの節目年齢の方に無料クーポン券と検診手帳、検診申込書を送付し、受診の申し込みをされた方に検査キットと受診券をお送りし、検体を入れた容器を区役所や市民センター等の会場で日を決めて回収するものでございます。 72: ◯小田島久美子委員  ある壮年の方がおっしゃっておりました。自分のところにそれが届いたんだけれども、これは一体何だったのかと。やはり広報が大事じゃないかなと思いますけれども、その辺いかがでしょうか。 73: ◯健康増進課長  その大腸がん検診の意味とか、その検体のとり方とか、広く普及させていきたいと思っております。 74: ◯小田島久美子委員  ぜひよろしくお願いいたします。  この事業の対象者の方にはもちろんさまざまな周知をしていただくんですけれども、それ以外の方に対しての検診の促進も効果的に図っていただきたいと思っております。  京都市の例を紹介させていただきますけれども、大腸がん郵送検診を行っているようでございます。これは民間のところではよく聞く話でございますけれども、行政としてこの郵送検診、私もこれは本当に画期的なことだなと思って御紹介させていただくんですけれども、検診希望者の方に問診票や検便容器を郵送して、検便後に返送で受け付ける方法で検診を行った結果、検体を保健センターに持参する手間がかからないという好評なことで、検診の申し込みが過去最高となり、1万件を超えたようでございますけれども、受診率の向上につながっていると伺いました。  本市としても、昨年の受診率の結果を踏まえれば、より多くの市民の方が受診しやすい検診方法の検討を求めているところでございますけれども、御所見をお伺いいたします。 75: ◯健康増進課長  大腸がん検診につきましては、働き盛りの市民の方々が検体を提出しやすいよう、昨年度から夜間の回収を始め、今年度はその日数をふやすとともに、新たに土曜日の回収日の設定を行っております。今後ともさまざまな工夫を行い、受診しやすい体制づくりに努めてまいります。 76: ◯小田島久美子委員  京都では検便の容器とともに300円の切手も一緒に返信をしていただいて、郵送料なのか、その後問診票をまた結果を返すようでございますけれども、やはりこういうところでも工夫が見られているなと思っておりました。  同じく大腸がんの検診と同じようにやはり、先ほど課長から御答弁いただきました胃がんに関しても受診率20%に達しなかったという先ほど御報告でございました。これ毎年議会の中でも議論されているところですけれども、胃がんの検診というのはなぜこうなかなか受診率が向上しないのか、どのようにお考えになっているのかお伺いいたします。 77: ◯健康増進課長  胃がん検診の受診率が下がった原因については把握することが難しい状況にありますけれども、職場の定期検診の充実、人間ドックの普及、内視鏡検査がクリニック等で受けやすくなったことなども影響しているものと想定されます。 78: ◯小田島久美子委員  本市でいきいき市民健康プラン、昨年度からまた新たに策定していただいております。その目標とするところ、胃がん検診の目標70%とお伺いいたしました。今、先ほど課長から定期的に検診をしている方々もいらっしゃるというお話もお伺いしましたけれども、それをトータルで含めてもなかなか目標を達成するところには至らないのではないかと思っております。  そこでお伺いいたしますけれども、最近胃がん検診に血液検査を導入して、胃がんの原因の95%であるピロリ菌の検診を行っている自治体があると伺いました。この血液検査による方法は、従来胃がん検診というとバリウムを飲む、レントゲンを撮る、前の日から絶食をしなければいけない、水も少々しか飲めない、たばこも吸えない、イコール検診に行きたくない、こういうなかなか検診率の、私はそれがすべてとは申しませんけれども、なかなか向上しない原因の一つの中にもあるのではないかと思っております。  しかし、この少量の血液でできるピロリ菌の検査、大変有効的で、従来のバリウムを飲むレントゲンの方法と比べて食事の制限もなくて、そしてわずかな血液をとる診断で可能で、早期のがんの発見率が高いこと、検査が受けやすく多数の検診が可能で、検査費用が安価であることが特徴のようです。  このように市民が受診しやすい検査方法、本市でもぜひ検討すべきと思いますけれども、御所見を伺います。 79: ◯健康増進課長  胃がん対策としての血液による胃がん検診の導入でございますけれども、これはピロリ菌の抗体の有無を胃炎の状態を検査するものです。国の胃がん検診ガイドラインにおきましては、この検査方法が胃がんの死亡リスクを減少させるという確実な結果が得られておらず、現在研究段階にあることから、推奨されていないところです。  胃がん検診の新たな検診方法につきましては、今後、今後の研究の成果や国の動向を注視してまいりたいと考えております。 80: ◯小田島久美子委員  ぜひ、胃がん検診をさらに受けていただくための前段階としてこの血液検査を行っていただき、胃がん検診を受けやすいように意識をしていただく、そのための検診として一つ事例を紹介させていただきます。  高崎市では平成18年度からこの胃がんリスク検査を医師会独自の検査として行い、今年度から市の検診として開始しました。20歳になったときに自己負担ゼロでこの検査を受けて、ピロリ菌感染の有無を調べ、40歳から5歳ごとに70歳まで500円の自己負担で受けることができると伺いました。手軽さがよくて多くの方が受診していると伺いました。自分が胃がん発症の因子を持っていること、そして胃がんのリスクが高いことをこの血液検査で認識することで、それ以後の定期的な検診やピロリ菌の除菌治療をする市民がふえていると伺いました。  国においてもこのことは検討されているようでございますけれども、本市としても実施に対して国に働きかけるべきと思いますけれども、御所見を伺います。 81: ◯保健衛生部長  胃がんリスク検査の導入について国への働きかけでございます。  胃がん検診の効果的な発見のための検査方法につきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、現在国で研究が行われているところでございます。その動向を踏まえ、必要に応じまして国への働きかけを行ってまいりたいと考えております。 82: ◯小田島久美子委員  ぜひお願いいたします。  次に、高齢者の肺炎球菌ワクチンについて伺います。  昨年の接種状況をお伺いいたします。 83: ◯感染症対策課長  高齢者の肺炎球菌ワクチン接種につきましては、平成21年10月から75歳以上を対象に実施しているところですが、昨年度までの2カ年間の実施状況は1万5042名で、対象者の約17%の方が接種したことになります。 84: ◯小田島久美子委員  このワクチンは御存じのとおり高齢者の肺炎防止に効果があって、今年度は対象年齢を拡大して70歳以上の方に対して本市で助成も始まり、そのことに対しては高く評価させていただくところでございます。局長、これは新聞の折り込み広告でございます。さらに対象枠を65歳以上に広げていただきたいと願うところでございます。  そして、何よりも仙台市が接種費用の助成を実施している、高齢者の方々の健康を推進するためにこのワクチンをより多くの市民の皆様に接種検討をしていただくことを広く周知していただくことを望みますけれども、啓発の取り組みについてお伺いいたします。 85: ◯感染症対策課長  委員御指摘のとおり、本市の事業は今年度から助成の枠を拡大して、対象年齢を70歳以上にしたところでございますが、さらに今般、日本赤十字社におきまして震災対策として10月15日から県内にお住まいの70歳以上の方全員を対象に無料で接種できる事業を開始することとなっております。  これらの助成事業によりまして多くの方に接種していただけますよう、市政だよりやホームページ、医療機関でのポスター掲示など、啓発を行ってまいることといたしております。 86: ◯小田島久美子委員  市民の方からも肺炎球菌ワクチンを私も受けたいんだけれども何円何がしだよねと、大変今の課長の御答弁を喜んでいただけると思っておりますので、広報の方よろしくお願いいたします。  高齢者の肺炎球菌と同じように、乳児においても重い肺炎の原因菌と言われているRSウイルス、ことしは既に拡大傾向と全国の医療機関が報告をされているようでございます。本市の患者数と推移、どうなっているのかお伺いいたします。 87: ◯感染症対策課長  本市のRSウイルスの流行状況につきましては、市内26カ所の定点医療機関からの報告によりますと、ことし4月から9月半ばまでは週当たり五、六名と例年並みでございましたが、10月初めの時点では27名となっており、例年の同期の5名前後と比較いたしますとやや増加の傾向となっております。 88: ◯小田島久美子委員  このRSウイルスでございますけれども、乳児において初めてかかるケースでは母親からの移行抗体が不十分なので重症化しやすく、感染力も強いと言われております。心配される乳児の重症化にはどのようなことが考えられるのか伺います。 89: ◯感染症対策課長  RSウイルス感染症は乳幼児を中心とした感染が多く、せき、鼻水、発熱といった症状を起こす呼吸器感染症で、例年は冬に流行が見られる疾病であり、2歳までにほとんどの乳幼児が感染すると言われております。生後数週間から数カ月の乳幼児では肺炎などを起こし重症化することがあると言われております。 90: ◯小田島久美子委員  そのほかに無呼吸とか乳幼児突然死なども新聞などでは重症化の要因として報道されておりますけれども、その辺の御認識はいかがですか。 91: ◯感染症対策課長  具体的な資料はここには持ち合わせておりませんが、RSウイルスと並んで問題意識を持っているというところでございます。 92: ◯小田島久美子委員  このRSウイルスに効果が高いと言われている予防薬もあると伺いました。保険が適用される場合とそうでない場合があって、保険が適用されれば1回15万円程度かかると伺いました。  そのようなことも含めて、家族への注意、そして保育所にもまずは今のRSウイルス感染症の仙台市におけるこの実態を知っていただくことが重要と思います。保護者への周知と保育所との連携、どのように行っているのか、お伺いいたします。 93: ◯感染症対策課長  RSウイルス感染症の認知度は他の感染症に比べて低いと思われますことから、今後の発生状況に注意しながら、秋からのインフルエンザ予防啓発とあわせまして、保育所等への通知やホームページでの啓発を行ってまいりたいと考えております。 94: ◯小田島久美子委員  症状が風邪と似ているわけで、鼻水だったり、それからせき、たん、そのようなところからも感染する。しかし、これが重症化して先ほど御紹介させていただきました無呼吸とかSIDS、このような症状が1%から3%ぐらいも重症化に至るということを新聞の報道で目にしましたので、やはりこれはしっかりとこの保育所、また保護者の皆様にも注意喚起を行っていただきたいと思います。  これからの季節、インフルエンザと同様に流行が心配されるところでございます。予防策はどのように検討されているのか、お伺いいたします。 95: ◯感染症対策課長  流行の拡大を抑えるためには乳幼児が集団生活をする保育所などでの対応が重要であり、せきや鼻水、発熱といった症状が見られるお子さんは早目にかかりつけ医に診てもらうなどの対策が必要と考えております。また、乳幼児の周囲でせき症状のある人はマスクを着用し、手洗いなどインフルエンザ対策と同様のことがRSウイルス感染症対策にも有効でありますことから、今後インフルエンザとあわせまして予防啓発に努めてまいりたいと存じます。 96: ◯小田島久美子委員  昨日のある新聞に載っておりました。43歳のお父さん、次女が生後2カ月半、今月初めに鼻水やせきが出て近くの病院で風邪と告げられた。しかし、熱が高くてぜいぜいと息が苦しそう。別な病院に連れていくとRSウイルスと診断されました。普通の風邪と区別しにくく、まさかという感じでした。対応が遅かったらと思うとぞっとしますというお父さんの記事が載せられておりましたけれども、ぜひ家族の皆様にも、そして保育園にも注意喚起を行っていただいて、本市としても予防に取り組んでいただきたいと思います。  最後になりますけれども、市民の健康推進をする対策についてさまざま伺ってまいりました。今月はピンクリボン月間で、29日は例年のとおり勾当台広場が再びピンク色で染まって、がん撲滅を市民の皆様に訴えていただくわけでございます。  先日、ある新聞に市民の方からの声が載っておりました。子宮頸がんは検診で対策をというお声でございます。抜粋して紹介させていただきます。  私は、先月、子宮頸部の組織を円錐状に切除する手術を受けました。今は元気になりました。3年前に市の子宮頸がん検診で異常が見つかり、経過観察で3カ月に一度検査を受けてきました。女性の方々に早期発見と子宮頸がんの予防ワクチン接種を呼びかけたいと思います。ことしはつらく悲しい大震災が起こりました。半年がたち、体に異変があらわれてもおかしくありません。あすへの不安もあるでしょうが、体が資本です。悲しみを招かないためにも多くの方に検診をお勧めします、との手記でした。体験した方の訴えだからこそ心に響くものがありました。  最後に、市民の皆様の健康を推進していくためにも、がん検診受診率の向上に向け効果的な取り組みの検討、そしてさらには予防策全体に対しての御決意をお伺いいたします。 97: ◯健康福祉局長  震災から7カ月が過ぎまして、復興に向けて歩みを進めているところでございますが、震災から立ち直るためには御指摘のように市民の心と体の確保が何よりも重要であると存じます。特に命にかかわるがん対策につきましては予防することが大切でございますことから、市民一人一人が生活習慣の改善や発症原因となります細菌等の感染の予防、がんの早期発見、早期治療につながるがん検診の重要性を御認識いただき、健康維持に取り組んでいただけるよう鋭意取り組んでまいりたいと存じます。 98: ◯委員長  日本共産党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。       〔ふなやま由美委員、花木則彰委員、嵯峨サダ子委員、質疑席に着席〕 99: ◯委員長  発言を願います。 100: ◯ふなやま由美委員  私からは国民健康保険決算について伺います。  委員長、初めにパネルを示させていただきますので、よろしくお願いいたします。  高過ぎる国民健康保険料を引き下げてほしい、この間多くの方々から寄せられている切実な声です。この声に市は正面から答えていかなければなりません。  ここでパネルを示させていただきたいと思います。市が昨年の国保運営協議会に示した資料をもとに議論をさせていただきたいと思いますが、これは40代夫婦と6歳の子供さんのいる3人家族のモデル世帯の場合、年間収入300万円だと国保料は28万円、国民年金保険料を加えると50万円を超えて実に所得の4分の1以上の負担になります。これが決算年度ではどのようになっているのか、収入300万円、400万円、500万円でお示しをいただきたいと思います。 101: ◯保険年金課長  お尋ねのモデルケースの場合、一定の仮定のもとで医療費の支払いに充てる基礎分、後期高齢者医療制度に要する費用に充てられる支援分、介護に要する費用に充てられる介護分を合わせました保険料の年額を算定いたしますと、給与収入が300万円で30万7940円、400万円で45万6680円、500万円で61万5600円というふうになってございます。 102: ◯ふなやま由美委員  300万円の収入の世帯の場合、所得に換算しますと192万円です。30万7940円。ここ2年間だけで約3万円負担が上がりました。400万円の収入の方ですけれども、所得266万円で45万6680円ということで約5万円、収入500万円、所得346万円の収入では約9万円も保険料が上がって大変な御負担になっております。  もともと国民健康保険加入世帯は加入世帯の6割が年間所得150万円以下の方で多く占められております。非正規の雇用で働く方や高齢者の方、自営業者の方など、まさに国のこれまでの構造改革の路線の痛みを真っすぐにまともに強く受けている方々です。保険料を年々上げ続けておりますけれども、納められなくて滞納せざるを得ない方々がふえていくのは当然の状況です。  市はこのような中で収納強化の方針を立てております。決算年度に行った分納納付誓約の見直しや差し押さえの内容と件数をお示しください。 103: ◯保険年金課長  平成22年度の収納対策基本方針における重点対策といたしまして、分割納付誓約のない分割納付や納付資力の把握が不十分な分割納付の見直しに努めますとともに、469件の差し押さえを実施をいたしました。差し押さえの内容といたしましては、預貯金等384件、給与45件、不動産40件というふうになってございます。 104: ◯ふなやま由美委員  決算年度に各区に100件以上の差し押さえのノルマをかけておりますけれども、このノルマ、目標を立てておりますよね。もう一度確認をさせていただきます。 105: ◯保険年金課長  平成22年度の収納対策基本方針におきまして、重点施策として各区各100件以上の努力目標ということで差し押さえの数値目標をお示ししております。 106: ◯ふなやま由美委員  私はとてもとんでもないことだと思うんです。  さらに、今市がお示ししました基本方針の中の中身を見まして非常に驚きました。滞納処分の実施と目標値の設定という項目の中で、滞納処分の実施は保険料を確保するばかりでなく、職員の達成感や徴収の意識を高めるとともに、滞納者に対して権利は義務を伴うことを認識させる効果が期待できることと、各区、各総合支所において滞納処分の実施に至るまでの各ステップで数値目標を定め進捗管理するということが書かれています。どうしてこうやって高過ぎる国保料で苦しんでいる市民の方々に対して徴収をすると、強化をすると、取り立てを行うということがなぜ職員の達成感や徴収の意識を高めるということになるんでしょうか。  さらに、市民に対して権利は義務を伴うということを認識させると。これは国保が社会保障制度として出発していると、その点を誤っているという認識ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。 107: ◯保険年金課長  収納率の向上、歳入の確保につきましては国民健康保険にとって喫緊の課題の一つでございます。支払い能力がありながら支払いの意思の見られない滞納者に対しましては、差し押さえを辞さないとの厳しい態度で臨むことが重要でございまして、また、差し押さえは滞納者との接触のきっかけをつくる手段としても有効であるため、努力目標を設定して事務に取り組むことは必要と考えているものでございます。 108: ◯ふなやま由美委員  なぜ差し押さえが対面というか、相談のきっかけと言えるのかということが非常に私は仙台市の認識が間違っているというふうに思います。これほど、先ほどもお話ししましたように貧困の中で苦しんでいる方々が多いのが国保に加入されている方の圧倒的です。中にはごく一部にそういう方、悪徳だと市が認識する方がもしかしたらいるかもしれませんけれども、でも大体大方は本当に困難な中で苦しんでいる市民の方々なんです。  さらに、国保は社会保障制度ですから、戦後国保がそれまでの相互扶助だとか救貧法だとか、そういうところから権利として国民に保証すべきものだということで市町村国保ができたわけですから、やはりこの観点に立って市民の命を守る、そのためのどういう接触の機会や、そして相談が必要かという対応を市はすべきだと思うんです。  それを投げ捨ててノルマをかけて各区に差し押さえをするというようなことは、私は取り立てはやめるべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。 109: ◯保険年金課長  先ほども申しましたように、国民健康保険事業を運営するに当たりまして収納率の向上、歳入の確保というのは非常に重要な観点でございます。支払い能力がありながら支払いの意思が見られないといった場合には、やはり圧倒的多数の納期内に納めていらっしゃる被保険者の方との公平性といったことの観点もございます。差し押さえを辞さないといった厳しい態度でやはり臨むことが重要と考えておりまして、努力目標を設定して事務に取り組むということは必要であるというふうに考えてございます。
    110: ◯ふなやま由美委員  こういう方針を出す前は差し押さえ件数は何件だったんでしょうか。 111: ◯保険年金課長  平成21年度における差し押さえ件数ですけれども、79件というふうになってございます。 112: ◯ふなやま由美委員  79件だったのが469件ですから、400件も差し押さえを強化をしたということですね。これは各区に100件ずつそうしなさいというノルマを立てて徴収強化に走ったと。これが仙台市の福祉部門のやる仕事ではないというふうに思わざるを得ません。  やはり、困難な中にいる市民に寄り添って支援をしていく、このことこそ必要な仕事だと思います。根本的には納められないほど、先ほどパネルでお示しをしましたけれども、納められないほど高過ぎる保険料を引き下げることが必要だというふうに思います。  ところで、決算年度、国保会計歳出の不用額はどれだけの規模になっているのか、総額と主な項目をお示しください。 113: ◯保険年金課長  平成22年度決算における不用額は37億6500万円弱となってございまして、主なものといたしましては医療費等の支払いに要する保険給付費が26億600万円弱、県単位で医療費の費用負担の調整をするための共同事業拠出金が4億5000万円ほど、予備費が3億円などとなってございます。 114: ◯ふなやま由美委員  決算年度では37億円の不用額に上っております。その中でも保険給付費が26億円と最も多い結果となりました。これはもともとの保険給付費を高く見積もっているということで歳出総額が多くなって、それを賄うための歳入部分のパイが大きくなるために保険料も高くなっているのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。 115: ◯保険年金課長  保険給付の予算額は被保険者数や1人当たり医療費を過去の増減率から推計いたしますとともに、診療報酬の変動が見込まれる場合にはその変動率も加味しながら積算しているところでございます。感染症、特にインフルエンザの流行の動向や被保険者数の動向等によりまして医療費の額は変動いたしますため、結果として保険給付費に不用額が生じているものでございまして、予算において過大に見積もっていたというものとは考えてございません。 116: ◯ふなやま由美委員  保険給付費、当初でなかなか見込むというのは難しいと、過大に見積もったつもりはないというお答えですけれども、毎年毎年予算を組んでいても20億円から30億円も不用額を生じさせているという事態があります。結局市民の保険料を取り過ぎていると言えるのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。 117: ◯保険年金課長  ただいまお答え申し上げましたとおり、保険給付の予算額につきましては過去の保険給付の状況を見まして、その変動の状況、それから新たな年度がわりに際しての診療報酬の動向などを見定めた上で積算しているところでございます。間違っても医療給付、保険給付に要する費用が足りないということがあってはいけませんので、我々といたしましてはそのような形で適正に見積もっているつもりでございます。 118: ◯ふなやま由美委員  毎年20億円や30億円不用額を生じさせていると。このことが適正に見積もっていると言えるのだろうかと。もし保険給付費が予測を上回ったという時点で、そのときは補正を組んで対応するとか、議会に諮っていけばいいんです。やはり、保険料をパイを大きくさせて、それで保険料を引き上げているというような状況を是正をさせていく必要があるというふうに思います。  ここで、例えばこの予備費を除く決算年度の不用額の34億円ですけれども、単純にこの34億円のお金があれば1人幾らの保険料の引き下げができるのか、お示しください。 119: ◯保険年金課長  保険給付が少なくなれば国庫支出金等の歳入も減ることとなりますことなどのため、保険料の減少額を算定することは困難でございますが、仮に予備費を除いた34億6000万円を全加入者数25万人で除して試算をいたしますと、1人当たり約1万4000円ほどに相当いたします。 120: ◯ふなやま由美委員  1人当たり1万4000円分の保険料の引き下げに充てられるぐらいの額の不用額ということですから、大変な規模だと思うんです。  本来市民の健康を支えるために国保会計に予算をつけているものはしっかりと国保のために使うべきだというふうに思います。本当であれば決算時に判明して、余った分は還付して保険料が高過ぎたと加入者の方々にお返ししてもいいくらいだと思います。少なくとも来年、翌々年になるんでしょうか、保険料を設定する際に過大な保険給付費の見積もりを行わないことで、総額を過大にして保険料が高くならないよう、保険料の引き下げを行うべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。 121: ◯保険年金課長  一般会計からの繰り入れは保険料や他の公費等による歳入によって不足する額に見合う分を予算措置していただいているものでございます。既に100億円を超える規模の一般会計繰入金を予算化しておりまして、本市の厳しい財政状況を踏まえますと、その繰入金が不用になったからといって翌年度の保険料の引き下げに充てるということは極めて難しいものと考えております。 122: ◯ふなやま由美委員  これほど多額のお金を不用額として残しているわけですから、やはり国保料の引き下げに充てるようにすべきだと思います。  そもそも高過ぎるこの国民健康保険料を引き下げていくためには、まず国庫支出金をふやしていくことがどうしても必要です。民主党政権は政権交代したら9000億円をふやすと言っておりました。しかし、実際にはわずか40億円しかふやしておりませんでした。それどころか、昨年5月に自治体が独自に繰り入れは行わない、ルール以外の繰り入れについては行わずに保険料を上げるべきだという通達まで出しております。とんでもない公約違反だと思います。もっと国庫支出金をふやして、国民の健康を守るために役割を果たせと国に求めるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。 123: ◯保険年金課長  国民健康保険事業の安定的な運営は保険者たる自治体にとりまして大きな課題でありますことから、これまでも全国市長会や大都市民生主管局長会議などを通じて国に国庫負担率の引き上げについて強く要望しているところでございます。今後ともさまざまな機会をとらえ、他の政令指定都市等とも連携しながら要望してまいりたいと考えております。 124: ◯ふなやま由美委員  ぜひ公約を果たせと求めていただきたいと思います。  また、賦課限度額についてですけれども、基礎分や後期高齢者支援金分、介護分を合わせますと2008年には68万円だったものが2009年には69万円、2010年には73万円、2011年には77万円と毎年引き上げております。これを専決処分で決めて議会に報告をするというのは、議会は結論を追認するだけになります。こうしたやり方は問題あるやり方ではないでしょうか。 125: ◯健康福祉局長  賦課限度額の引き上げにつきましては、国民健康保険法施行令の一部を改正する政令の改正を待って条例改正を行っており、基本的には議会の御審議をいただいた上で改正すべきところのものと考えてございます。  しかしながら、ここ近年の改正の場合、改正政令の閣議決定や公布は年度末直前となり、一方で政令の施行期日が4月1日とされておりますことから、やむを得ず専決処分によりまして対応せざるを得なかったところでございます。 126: ◯ふなやま由美委員  やはり、市民のこうした命を支える国民健康保険、保険料がとりわけどうなるのかということはきちんと議論を経ていくと、議会に諮っていくということが必要だと思うんです。緊急の事態ということで改正の時期が合わないということでお話しになっておりますけれども、やはりこうした結論だけ報告をすると、議会には追認させるというやり方は正す必要があるというふうに思います。  また、こうした国保運営について協議をする場もございます。国保運営協議会もございますけれども、今年度はこれがまだ開かれておりません。国保の状況を詳細に分析をしたり協議をして、市民にも明らかにすることが大事であります。この運営協議会を形骸化させないこと、役割をしっかりと果たすこと、こういう取り組みを行うべきだと、これは指摘だけさせていただきたいと思います。  最後に、東日本大震災が起きて、国保料は建物が壊れて半壊になった世帯には半額にしております。大規模半壊、全壊世帯は全額免除されております。これは国民健康保険災害臨時特例補助金や特別調整交付金で全額充てられておりますけれども、今年度いっぱいということです。まだまだ被災した市民の皆さんの暮らしは大変です。来年度以降も継続できるよう財政措置を国に求めること、そして、市独自の減免も行って被災した市民の暮らしを支えていくべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。 127: ◯保険年金課長  保険料、特に所得にかかわる所得割の保険料につきましては、前年度の所得に基づく市県民税によりまして算定されるものでありますことから、今回の震災によりまして所得が減少し、それによって市県民税が下がった被保険者につきましては、法定の軽減制度も含め所得に応じた相応の保険料が算定されるものでございます。  また、支払いの困難な特段の事情のある方につきましては、個別の御相談に応じまして分割納付等にも柔軟に応じておりますことから、今回の震災を理由とした一律の減免期間の延長を国に求めることは考えてございません。また、同様の理由によりまして、本市独自の減免を検討する予定はございません。 128: ◯ふなやま由美委員  来年度になって市民の暮らしが向上して、すぐに生活を立て直すことができるという状況ではないわけですから、やはりしっかりと市民に寄り添った国保の運営をしていただきたい、国に対しても継続を求めたり、市が独自の知恵を出していただくことを求めまして質問とさせていただきます。 129: ◯委員長  日本共産党仙台市議団の質疑の途中ではありますが、この際、暫時休憩いたします。               休憩 午後2時49分               再開 午後3時10分 130: ◯委員長  再開いたします。  休憩前に引き続き、質疑を続けます。  発言を願います。 131: ◯花木則彰委員  私は、児童保健福祉費中、児童福祉費、児童福祉施設費について伺います。  先日、仙台市は児童館、児童クラブの有料化を来年夏をめどに行う方針を明らかにしました。その際、子供未来局長は児童館、児童クラブには11億円の経費がかかっているとお話をされました。もと財政畑の局長ですので、昨年度決算に即してぜひこれを御説明ください。 132: ◯子育て支援課長  児童クラブの主な運営経費でございますが、児童厚生施設運営管理の18億1047万7000円及びマイスクール児童館事業の9646万6000円、合計19億694万3000円に含まれてございます。この経費はほとんどが人件費でございまして、人件費は処遇を要する利用児童の数によって変動するため、児童館、利用者全体に対する児童クラブ利用者の割合54.9%で案分いたしまして、児童クラブの運営費を10億4691万1000円と推計してございます。このほか、特定の児童クラブに対する加算の経費といたしまして、サテライト室運営費、児童館等要支援児受け入れ事業費、児童クラブ室借り上げ料を足し合わせて、総額で10億9651万6000円と推計しております。 133: ◯花木則彰委員  利用者数で案分ということですが、余りにもざっくりとし過ぎていて、とても決算にはなじまない御報告だと思いますが、決算にちゃんとたえられるような報告を、局長、お願いします。 134: ◯子供未来局長  ただいまもお答え申し上げましたが、児童クラブの運営に要する費用の積算についてでございます。  児童館の運営経費のほとんどが人件費であると、そして、人件費は何によって左右されるかと申せば、それはやはり処遇を要する児童の数によって当然変動するものでございます。仮に児童クラブがなければと想定いたした場合におきましても、利用児童数が半分以下、1館当たり20人程度になりますので、それに伴い相応の人件費の減、物件費の減、それは当然見込まれるものでございますので、児童クラブ運営に要する費用の積算としては利用児童数によって案分するということで間違いないというふうに考えてございます。 135: ◯花木則彰委員  児童の数で案分すると、それが決算になじむんだという今の説明は本当に理解できません。実際に人件費だったとしても、児童クラブの子供たちに対する人手のかかりぐあいと幼児クラブや、あるいはその母親クラブ、またそのほかの児童館のさまざまな事業について、それぞれの事業ごとに当然行うことは違うんです。行う時間も違うと思います。そこはどういうふうに見ているんですか。 136: ◯子育て支援課長  実際の御利用者数の多い時間帯に応じまして、こちらの方としてはその部分でシフトによりまして人を手厚くするとか、そういったことで十分対応しておるということでございまして、そういったことからも児童クラブの運営に係る人件費というものはそれなりの割合を占めているものというふうに認識をしております。 137: ◯花木則彰委員  割合を占めていないんだと言っているんじゃないんです。余りにもざっくりし過ぎているでしょうと。公的な施設整備することで人件費をかけていると。その人件費はどの事業に対してどのぐらいかけているのかということを出すときに、児童クラブも自由来館児も子供の母親クラブも全部同じただ延べ人数で見て割っているという考え方がそもそも決算の審査にたえられないというふうに思います。  児童クラブの例えば利用者数が減ったら、それは児童クラブにかけているお金は減ったということで人件費が減るのかと。先ほど変な話をしていましたけれども、減らないんです。1館当たりに配置している児童厚生員の数は同じなんですから。加算分が減るぐらいでしょう。ちょっとだけでしょう。全く変わらないですよ。 138: ◯子育て支援課長  委員御指摘のとおり、今は児童クラブの人数に応じまして人件費について加算をしているということで、そういうことから実際の運営の状況に応じまして柔軟に対応しているものと考えております。 139: ◯花木則彰委員  対応していないと言っているんじゃないんです。ですから、そういうことを何もちゃんと見ないで、ただの延べ人数の案分で11億円かかっているとか、そういうことを少なくとも財政を担ってきた局長が言うこと自体がおかしいと言っているんです。  そもそも児童館、児童クラブは放課後児童健全育成事業、いわゆる学童保育として行われています。しかし、この事業に幾らの経費がかかっているのかというのが結局判然としないんです。何でかというと、放課後児童健全育成事業を単独の事業として仙台市は扱っていないからです。だからはっきりしないんでしょう。どうですか。 140: ◯子供未来局長  児童館の運営経費の前提として、児童館運営と児童クラブの事業と、これは密接不可分のものとして扱っております。その結果、一定の児童厚生員数の配置というものは必要でございます。そういったものもすべて含めて、やはり児童クラブに要する経費として一定数の職員配置も児童クラブをやって運営していることを前提としての配置ですので、人件費の案分については適切なものではないかと考えております。 141: ◯花木則彰委員  本当におかしいんですよ。これ児童クラブの人数というのは児童館によって違いますでしょう。少ないところもあれば多いところもあります。多いところ、さらに多くて自由来館が少ないところ、そういったところほど児童クラブにいっぱいかかったということになるんです。児童クラブが少なくて、自由来館だとか母親クラブが多いところはそんなにかけていないという話になるんです。ほとんど同じ人数が配置されているんです。そういう不正確なお話がまずもとになっているというのは、やはりおかしいです。  では、歳入についてですけれども、国庫補助金で放課後児童健全育成事業に1億3800万円が入っています。対応する補助対象ですけれども、国から放課後児童健全育成事業として認められていない児童館、児童クラブがあると思います。どこの児童館、児童クラブなのかお示しください。 142: ◯子育て支援課長  現在、補助対象となっていない児童館、児童クラブにつきましては、実際に児童クラブの専用室が確保できない、それから登録児童数が補助基準に満たないということで市民センターとの併設館ですとかコミュニティ・センターとの併設館、それから、合併前から単独館として設置していた館、それからマイスクール児童館など、合計で28クラブございます。 143: ◯花木則彰委員  103館の児童館のうち28館。4分の1以上が国の放課後児童健全育成事業の補助対象外です。これは仙台市の児童館、児童クラブの位置づけというのが放課後児童健全育成事業の全国水準に達していないということなんです。そもそもお金をかけていないんです。全部補助対象になったら、あと4000万円から5000万円はきっと国から入ると思うんです。そういったところでどうやって補助からふやそうかと、ちゃんと整備をして充実させて補助をふやそうかというんじゃなくて、利用者からお金を取ろうと。補助対象になっているところもなっていないところも同じようにお金を取ろうとしているわけでしょう。全くおかしいと思います。  本来これは独自事業として単独施設でやるべき事業です。最低でも必要十分な専用スペースがあって専任の指導員がいると。これが当たり前の姿です。仙台市のこのスタイルというのは全国の体制からも外れています。いつからこんな形になったんですか。 144: ◯子育て支援課長  児童クラブを児童館で実施することにつきましては、児童福祉法におきましても児童厚生施設等の施設を利用して実施するということを明記されてございまして、また、全国的にも児童館で実施している都市も多数あります。そのうち政令市だけで見ますと約3分の1がそのような形態で実施していることから、本市が特別な形態で実施しているとはとらえておりません。  それで、児童クラブを児童館事業の一つとして推進するようになりましたのは、平成元年に決定した方針に基づきまして、平成元年度以降と認識してございます。 145: ◯花木則彰委員  政令市で3分の1だと。3分の2は違うやり方をしているんでしょう。この3分の1のところだって児童館、児童クラブとして補助対象になるぐらいの、そういうみんな努力しているでしょう。4分の1も補助対象にならないでほったらかしているなんていうのは仙台市ぐらいです。  この平成元年の方針というのはどういう方針ですか。 146: ◯子育て支援課長  市民センターの併設館におきましては、児童厚生施設として小型児童館の最低基準を満たすものとして整備していくことというのがまず一つです。2点目は、国の通達に基づきまして留守家庭児童対策を行うこととし、合併市町から引き継いだ児童館と同様の運営形態としていくというものでございます。それから、大きく3点目でございますが、児童館開設の場合は学区内の留守家庭児童会を引き継いで実施するといったものでございました。 147: ◯花木則彰委員  当時、仙台市の学童保育は貧弱な補助事業、実質的には保護者が運営するというものでした。場所の確保も保護者任せだったために随分と保護者も指導員も苦労しました。この留守家庭児童事業の枠組みは、実はこの20年たっても全然改善されていないじゃないですか。それはほったらかしです。  その一方で、児童館が建った学区から留守家庭児童会は閉鎖をされて児童クラブへと移行されてきたと。この当時から児童館が抱える多くの事業の一つじゃなくて、学童保育を独自の事業として扱うよう市民は求めてきています。  この間、学童保育のニーズというのは一部の家庭の特殊なニーズと言えるものではなくなっていますよね。4割、5割の家庭が必要とする子育て支援の大切なメニューになっています。小学校1、2、3年生の児童数に占める児童クラブ登録児童数の割合は以前と今とではどのように変わってきているでしょうか。 148: ◯子育て支援課長  以前のデータということで平成8年度のものと比較いたしますと、まず小学校1年生から3年生までの児童数につきましては、平成8年度が2万9304人、平成22年度は2万6909人となってございます。児童クラブと留守家庭児童会の利用児童数でございますが、平成8年度におきましては2,131人、平成22年度が5,760人となっております。これらが小学校1年生から3年生に占める割合といたしましては、平成8年度が7.3%、平成22年度は21.4%となってございます。 149: ◯花木則彰委員  希望者はたくさんいっぱいいて、3年生になると事実上児童クラブに入れない実態があります。こういう中でのこの数字、21.4%、1年生だけで見ると本当に4割、5割というのが状況です。いつまでも昔の時代の変化にそぐわない事業形態に固執をしないで、学童保育を独自施策として充実させることこそ求められているんです。  2009年の第3回の定例会で私は学童保育の充実を進める工程表を示して提案をしました。まず最初に障害を持った児童も受け入れることができる学童保育の施設と運営の基準をつくる、このことが大事だと。また、職員の配置数は開設時間の拡大に見合う基準にすべきだということで、施設基準、運営基準についてぜひつくるべきだと2年前に奥山市長に求めました。市長は勉強すると答えていましたけれども、その後基準はつくられたのか伺います。 150: ◯子供未来局長  学童保育そのものを独立した事業として運営するという考えを持ち合わせておりません。したがいまして、独自の基準云々といったことについて私の方としては検討はしておらないところでございます。 151: ◯花木則彰委員  市長、勉強すると約束をされましたが、どうでしたか。 152: ◯市長  学童保育等の事業につきまして、さまざまな自治体により運営形態があることにつきましては承知をしているところでございます。その中の一つとして御指摘のようなことについても資料を読まさせていただいております。 153: ◯花木則彰委員  いろいろな運営形態の話をしたんじゃないんです。厚生労働省が出している学童保育、放課後児童健全育成事業です。これを児童館の中にやるにしても、この事業についてのガイドライン、運営と施設の基準についてつくったんです。それを仙台市でも持つべきだと求めて勉強すると言われたんですが、そこら辺はどうですか。 154: ◯子供未来局長  学童保育の向かい側にあるといいますか、児童クラブの事業については児童福祉法においても児童厚生施設等の施設を利用して実施するというふうに規定されておりますこと、あるいは児童館と児童クラブの双方がともに児童の健全育成を目的としていること、こういったことから、私の方としては既に地域に105館、来年度中に109館整備することとなります児童館の施設機能を活用しながら児童クラブ事業を展開していくことが大切であろうと考えておりますので、そのような検討は行っておりません。 155: ◯花木則彰委員  おかしいでしょう。児童館の中でやるにしたって放課後児童健全育成事業のガイドラインというのは必要でしょう。どういう施設を整備しなければいけないのか、どういう運営をしなければいけないのか、検討しないでどうやって児童館の中でやるんですか。 156: ◯子育て支援課長  現在、本市におきまして児童館の管理運営におきましては、国の要綱などを踏まえまして独自に仙台市放課後児童健全育成事業実施要綱、それから仙台市児童クラブ運用要領を定めてございます。こういったものに即しまして今後も児童館の方については国のガイドラインを参考に児童の安全確保ですとか規模の確保などに努めてまいりたいと考えております。 157: ◯花木則彰委員  それは国がガイドラインをつくる前の段階の話でしょう。今はもうガイドラインをつくっているんですよ。だから、ちゃんとそれに合ったような基準に改めなさいと言っているんです。それを何もしないと。それこそ昔の形態をそのまま続けているというだけじゃないですか。最低の宿題もこの2年間していないんです。それでなぜ有料化なんだと。本当に腹が立ってしようがありません。  次に、少なくてもこういった基準をちゃんと検討してつくると。児童館の中でやるというんならいいんです。児童館の中でやるための基準をつくりなさい、その上でその基準に基づいた施設整備を進める必要があるんですと。少なくとも児童館がまだないところだとか、あるいは大規模化が進んでいるところだとか、あるいは国が放課後児童健全育成事業として補助対象にしていないような、そういったところではやはり学童保育専用の施設をやはりつくるということをまず手始めにやるべきです。児童館の児童クラブ、既存のところもその基準に基づいて指導員を専任化して配置をすると。こういったことに踏み出していかなければ、全く仙台市の学童保育の状況を充実を図られないでほっとくから大変なことになるのだと思うんです。  自由来館事業や幼児クラブなど、児童館のほかの事業との関係で、もう児童館の中では狭いと、施設が狭くてほかの事業にも圧迫を与えていると、そういう児童館はいっぱいあります。こういったところは学童保育専用施設を別に順次整備をするということで、こういった順番で取り組むべきなんです。いかがでしょうか。 158: ◯子供未来局長  児童クラブ運営に要する職員について、必ずしも専任で確保する必要があるかといいますと、私はそうは思っておりません。児童館全体の運営の中で児童クラブに携わる職員を全体で必要な人員を確保すればいいと考えてございますので、それは別に専任で確保せずとも処遇に必要な人員は確保できるものと考えてございますし、狭隘な場合等についてはこれまでもサテライト等で対応してきたつもりでございます。 159: ◯花木則彰委員  だから、そんな対応をしているから放課後児童健全育成事業に幾ら使っているんだと言われてもわからないという話になるんでしょう。そこに一番の問題があるんです。大体、本来無料が原則の児童館です。ここでお金を取ろうとすることには矛盾があるんです。  そうすると、また今有料化して利用料をいただいても、そのお金、いただいたお金がどういうふうに使われているのかと。放課後児童健全育成事業にきちんと使われたかどうかということを利用者に全然説明できないじゃないですか。有料化を考えるより先に学童保育をやはり独自事業として、別の部屋でやるかどうかは別にして、学童保育を独自事業として位置づけ直して充実をさせるという、このことにこそ子供の未来を明るくするんだという未来局であれば頑張るべきだと思うんですが、いかがでしょうか。 160: ◯子供未来局長  繰り返しになりますが、既にもう109館に及ばんとする児童館がある中で学童保育事業を独立させ、別途のものとして運営するということは念頭にございません。やはり、児童館運営と児童クラブ事業を一体のものとして運営していった方が人員配置上も有利でございますし、既存の施設を十分に活用して対応していくことが可能であるというふうに考えておりますので、そのように取り組んでまいりたいと思います。 161: ◯花木則彰委員  別の事業なんです。違うことをしているんです。違うことを一緒の人にさせるというところに矛盾があるんです。これは局長がこういうふうに縛られてしまっているというのはわかるんです。だから、この平成元年の三役決定、この方針の決定にとらわれてしまっているんです。  これは奥山市長が担当課長だった時代から解決せずに先送りしてきた課題です。三役決定を改めるということは担当局長や課長だけの判断ではだめなんです。市長の決断が必要だと思います。市長は担当課長のときに先送りしてしまったわけですから、せっかく今度市長になったわけですから担当者の悩みを解決するためにやはり一声出す必要があるんじゃないかと思いますが、いかがですか。 162: ◯市長  本市の放課後の子供たちの健全育成事業につきましては、これは児童館の場所を使って児童クラブという形で行うということでこの間仙台市として平成元年から長年かかって整備をしてきて、大変児童館の設置が数が少なかったころから公費を投入して行ってきまして、今局長が御答弁申し上げましたような段階まで達しているわけでございます。  まだまだ量的なものが足りない地区でありますとか、いろいろ課題はございますけれども、基本的な方針としてのその時点における三役決定を覆すというようなことは必要がないものと考えているものでございます。 163: ◯花木則彰委員  整備をしてきたといっても、やってきたのがそのうちの4分の1は補助対象にもならない、そういう整備です。実際に狭くて児童クラブの子供たちももちろん大変ですけれども、そのほかの子供たちも本当に狭くて大変です。そういうことをよしとするんではなくて、児童館の中でやるんだったらふさわしい施設整備が必要でしょうと。それにはどのぐらいすればいいんですかということを考えなさいと。それがガイドラインや基準の問題なんです。まず基準のところは、もうまた2年間ほったらかしにするんじゃなくて、すぐにこれは考えてもらいたい。そういうこともやらないで有料化を云々するなんていうことは絶対許せない、このことを言明をして質問を終わります。 164: ◯委員長  発言願います。 165: ◯嵯峨サダ子委員  私からは敬老乗車証制度に関してお伺いをいたします。  敬老乗車証交付事業費についてでありますけれども、決算年度は20億8371万円でした。この内訳をお伺いいたします。 166: ◯高齢企画課長  平成22年度の敬老乗車証交付事業費20億8300万円余の内訳につきましては、交通事業者への負担金が約20億2944万円、乗車証の作成費等が約3650万円、一斉更新時の事務補助賃金が約776万円、一斉更新用申し込みはがきの郵送料等の経費が約699万円となっております。 167: ◯嵯峨サダ子委員  事業費20億8371万円のうち、市バス、地下鉄、宮城交通に支払う負担金が20億2943万9000円です。2009年度決算の事業費を見ますと21億7008万円余でございましたので、決算年度の事業費は減っております。減った理由についてお伺いいたします。 168: ◯高齢企画課長  敬老乗車証の事業者負担金が下がったという理由につきましては、ことしの3月に発生いたしました東日本大震災や昨年の夏の猛暑による影響が大きいものと考えられます。 169: ◯嵯峨サダ子委員  これは要因にはなっているかとは思いますけれども、決算年度の交付者数はふえているんです。だけれども、交通事業者への負担金は前年度に比べて減っております。これについてどのようにとらえておられるでしょうか。 170: ◯高齢企画課長  平成21年度と比較いたしまして交付者数がふえている一方で事業者負担金が減少した理由といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、このたびの東日本大震災や昨年夏の猛暑という昨年度の特殊要因が影響しているというふうに考えております。 171: ◯嵯峨サダ子委員  交付人数と交通事業者負担金、これは必ずしも比例しないということではないかと思いますが、その点どんなふうにお考えでしょうか。 172: ◯高齢企画課長  これまでの交通事業者への負担金の実績から見ますと、平成21年度までは交付者数の増加に伴いまして負担金はふえているところでございまして、今後高齢者の増加がますます進むということを考えれば、やはり事業費はふえていくものと見込まれるところでございます。 173: ◯嵯峨サダ子委員  何か今の御答弁は必ずしもお答えになっていないような気がいたしますけれども、市の説明によりますと交付対象者及び交付者数が毎年ふえることを想定して事業費がふえると推計しております。平成31年度までの事業費を毎年推計しておりますけれども、平成31年度の事業費は幾らと推計しているのか伺います。 174: ◯高齢企画課長  昨年度の推計では、現行制度を継続した場合における平成31年度の事業費につきましては28億1700万円程度を見込んでいたところでございます。 175: ◯嵯峨サダ子委員  この推計でありますけれども、御当局は人口の伸び率から事業費をはじき出しております。しかしながら、これはあくまでも推計であります。交付対象者がふえるから事業費もしたがってふえるんだといって、実際には値上げを誘導しているとしか私には思えません。  事業費はその時々の社会情勢等の変化で変わりますから、当局の推計どおりに進むとは限りません。今年度予算についても大幅に変わると思いますけれども、見込みはどうか伺います。 176: ◯高齢企画課長  今年度の敬老乗車証の事業費につきましては、このたびの東日本大震災の影響によりまして利用実績が前年度比で減少しているところでございますけれども、8月の実績においては震災前の状況に戻ってきているという状況もございますので、最終的な見込みにつきましては現時点ではなかなか判断が難しいというふうに考えております。
    177: ◯嵯峨サダ子委員  大震災がありまして交通機関も一定期間とまりましたから、事業費は減るでしょう。さらに、今年度の予算の中には敬老パス値上げのための事務費1億2400万円も載っておりました。これも恐らく減ることと思います。敬老パスの値上げ実施は震災の影響で来年10月に延期となりました。市は敬老パスの更新に訪れた高齢者の方々に対して来年からは値上げになりますということをわざわざつけ加えて敬老パスを交付しているというふうにお聞きしておりますが、私は値上げは実施すべきではないと思います。  その理由についてなんですけれども、これから述べたいと思います。  敬老乗車証は利用者、事業者、行政の三者で支えられております。直接的には社会支援を役割としておりますけれども、実際は移動に係る経済的支援や公共交通機関の利用促進の役割も有しております。間接的な効果としては市民活動などの生きがい支援、介護予防、健康増進、経済効果、高齢者の交通安全など、さまざまな効果がございます。  それで、公共交通について少し述べたいと思うんですけれども、地下鉄と市バスの敬老パスによる乗車人員は、この10年間の推移を見ますと、その割合は地下鉄、市バスともに10年前の1.5倍になっております。特に市バスについて言いますと、全乗車人員が10年前の4分の3に減少する中で、敬老パス利用者は増加を続け、全体の2割近くを占めるまでになっております。  一方、料金収入についても敬老パスの割合が地下鉄で1.7倍、市バスで約2倍にふえています。特に市バスでは料金収入額が10年前の7割にまで減少する中で1.25倍に増加しており、交通局にとっては重要な収入源になっております。  交通事業管理者にお伺いしますけれども、この敬老パスが交通の事業にとってどのような効果ととらえておられるのか、お伺いいたします。 178: ◯交通事業管理者  私ども交通事業を取り巻く経営環境は大変厳しいものがございますけれども、そういった中にありましてこの敬老乗車証による収入につきましては、私どもにとりまして一定の割合の収益が安定的に見込めるという点がございまして、大変大きな運送収益であるというふうに思っております。経営の安定化に一定の資するものというふうに考えております。 179: ◯嵯峨サダ子委員  交通事業管理者は大変遠慮深く今お答えになったように思うんですが、私は一定じゃなくかなり効果があるというふうに見ております。さらに言えば、日中のバス、それから地下鉄を利用する方々のほとんどが高齢者でありまして、その方々が本当に市バスや地下鉄を支えると言っていても過言ではないと思います。それが交通事業の安定的な経営にもつながっているというふうに私は思っております。  次に、市が行いました高齢者一般調査報告書によれば、外出の目的で最も多いのが買い物で76.6%です。次に通院が50.8%です。買い物は前回の調査、2008年当時よりも3%多くなっております。これは居住地近隣に身近な小売店が激減しているためにバスなどの交通機関を利用せざるを得ない実態があると思います。  敬老パスはそういう意味で高齢者の日常の買い物を支える一助になっているというふうに私は思います。また、見逃せないのは買い物による経済効果についてであります。仙台市が社会福祉審議会老人福祉専門分科会に提出した資料によりますと、交付者1人当たりの年間平均として利用回数が往復で200回としております。これをもとに試算をいたしますと、一度の外出で買い物、食事等で2,000円支払ったとして計算をいたします。そうすると、年間約20万円の支出になります。これに2009年度の敬老パス交付者9万7600人を掛けますと、年間消費金額は195億2000万円になります。  震災後7カ月がたちました。市民の方々は徐々に日常の生活を取り戻しつつあります。私も公共交通機関を利用しているんですけれども、最近バスに乗りますと高齢者の方々が以前にも増して乗車され、先ほど課長がおっしゃられましたとおりです。外出している姿が多く見られます。これはとてもいいことだと私は思います。外出することでみずからの健康を維持し、買い物をすることでまちににぎわいと活気が生まれ、経済効果も上がる。このことがひいては仙台のまちの復興にもいい影響を与えることになると思いますが、市長はいかがお考えでしょうか。 180: ◯健康福祉局長  敬老乗車証制度は高齢者の外出支援を促し、さまざまな社会活動等への参加を通じて高齢者が生きがいを持ってお暮らしいただく上で重要な制度でございます。  新制度では受益と負担の均衡を図るために利用に応じて一定割合の御負担をいただくとともに、第1種乗車証の平均利用金額が約5万円であるという利用実態や遠距離区間の御利用にも配慮し、利用上限額を12万円としたところでございまして、これまでと同様に高齢者の外出支援の手段として十分に御利用いただけるものと存じます。この制度を将来にわたって安定的に運営していくためには、来年10月からの制度への移行は不可欠であると考えております。 181: ◯嵯峨サダ子委員  それは私は局長には聞いておりません。質問していないことには答えないでいただきたいと思います。  来年10月から敬老パスの値上げを実施すれば、今局長がおっしゃいましたけれども、高齢者の外出にブレーキをかけることになり、まちの復興に水を差すことになります。そうは思いませんか。 182: ◯健康福祉局長  先ほども申し上げましたけれども、利用の実態を見ますと第1種乗車証の平均利用額が約5万円でございますので、そのような支障になるとは考えられません。 183: ◯嵯峨サダ子委員  局長、高齢者の皆さんがどういう思いで今敬老パスを使って外出をしていらっしゃるのか、それを全く見ようとしないで、ただただ市の財政負担を減らすことだけを目的にした今の御答弁だと思います。  次に、磁気カードからICカードへの移行が準備されておりますけれども、ICカードに敬老パスをどのように乗せるのかまだ決まっておりません。敬老パスに使用上限を設定いたしますとICカードのシステムが複雑になります。一人一人のオーダーに合わせてデータを書き込む作業が更新時に発生いたします。これがICカード化する際の障害やコスト増にもなります。どこで今度高齢者の皆さんがこの敬老パスを乗せたICカードを受け取るのか、そういう課題も何も今は実際には示されてもおりません。こうした問題はクリアできるんでしょうか、伺います。 184: ◯高齢企画課長  敬老乗車証のIC化につきましては、来年度実施いたします新たな敬老乗車証制度を前提といたしまして、現在主な課題等の洗い出しについて交通局と協議を行っているところでございます。  今後、さまざま考えられる課題を踏まえまして、敬老乗車証のIC化について検討を深めて対応してまいりたいというふうに考えております。 185: ◯嵯峨サダ子委員  このたびの震災で被災した高齢者の方々もたくさんおられます。高齢者、その御家族に元気になっていただくために支援するのが行政の仕事ではないでしょうか。市長は被災者の皆さんの暮らしを1センチでも前に進めたいと本会議で答弁されました。そういう思いであるならば、なぜ高齢者に負担と、それから痛みを押しつけるようなことをやるんでしょうか。高齢者の負担あるいは高齢者の御家族の負担をふやして仙台のまちの復興に水を差す敬老パスの値上げ実施はやめて、見送ることを主張して私の質問を終わります。 186: ◯委員長  社民党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。           〔ひぐちのりこ委員、質疑席に着席〕 187: ◯委員長  発言を願います。 188: ◯ひぐちのりこ委員  保健衛生費に関して質問をいたします。  なお、他局に関連して質問することもございますので、よろしくお願いいたします。  初めに、女性特有のがんの予防に関する質問をいたします。女性特有のがんは人生これからと言われる20代から30代にかけて増加傾向にあり、日本では1日に約10名の方が子宮頸がんで命を失っています。子宮頸がんは定期的な検診で予防することもでき、さらにワクチンの開発により原因ウイルスの感染も防ぐことが可能になりました。感染からがん発生まで10年と長期にわたるため、定期的な検診、そしてがん化する前の治療でほぼ100%予防できると言われています。がんの中で予防方法が確立されているのは子宮頸がんのみというふうに現在のところ言われているようです。  質問いたします。子宮がん検診、そしてまた、近年多くの女性が罹患する乳がんの検診についてどれくらいの方が検診していらっしゃるのか、そして、その受検率はどれぐらいなのでしょうか。それから、ほかの都市と比べどういう状況なのかお伺いいたします。 189: ◯健康増進課長  子宮がん検診の受診者数と受診率は、平成21年度は4万7149人で33.2%、平成22年度は6万2023人で35.5%となっております。また、40歳以上の乳がん検診の受診者数と受診率は、平成21年度は4万561人で40.7%、平成22年度は3万6332人で41.4%となっております。  平成21年度の全国の受診率は、子宮がん検診が21%、乳がん検診が16.3%となっており、本市の受診率は全国を上回り、子宮がん検診、乳がん検診とも政令指定都市の中でも3番目に高い受診率となっております。 190: ◯ひぐちのりこ委員  全国に増して高いということをお伺いしました。  平成21年から仙台市が実施する子宮頸がん検診、そして乳がん検診の自己負担金が無料となるクーポン券が該当者に送付されています。クーポン券の配付前と後で受検について変化がありましたか。変化がありましたのであれば、どのようになったかお伺いいたします。 191: ◯健康増進課長  子宮がん、乳がん検診の無料クーポン券事業は平成21年度から導入されております。40歳以上の子宮がん検診と乳がん検診は2年に一度の検診が基本となりますので、平成20年度と平成22年度の受診率を比較してみますと、子宮がん検診は5.6%の増加、乳がん検診は3.3%の増加となっておりまして、クーポン券事業により受診率の増加に効果が見られたととらえております。 192: ◯ひぐちのりこ委員  子宮頸がん、そして乳がん検診のクーポン券、国の補助事業に基づいて実施しているというふうに伺っておりますけれども、これは来年度以降はどのようになるのでしょうか。 193: ◯健康増進課長  無料クーポン券は国のがん検診推進事業として実施しており、平成24年度につきましては厚生労働省の概算要求に盛り込まれておりますことから、実施されるものと考えております。  また、平成25年度以降につきましても継続して実施できるよう、大都市衛生主管局長会議等を通じて国に要望しているところでございます。 194: ◯ひぐちのりこ委員  ぜひ継続してできるような形でのお取り組みをお願いしたいところです。  さて、仙台市でも子宮頸がん予防ワクチンの接種費用の助成が始まっております。ワクチン接種については任意というふうになっていて、予防に効果があるとするものの臨床実験が短く、実績評価がまだ確立しているとは言い切れない側面もあることが事実です。本人、そして保護者にワクチンに関する説明を十分に行って、理解と同意を得た上で接種を行うことが大切だというふうに考えます。  安全の確保のため、ワクチンの効果、そして副反応、いわゆる注射したところが痛みがあったりとか、場合によっては発熱があるとか、そういうことも含めての情報提供というのはどのように行っているのでしょうか。 195: ◯感染症対策課長  本市では子宮頸がんワクチンの接種事業を平成23年2月から開始しておりますが、事業開始前の1月末に接種対象者となります中学1年から高校2年相当年齢の女子とその保護者へ接種事業のお知らせとワクチンの効果と副反応についてわかりやすく説明したリーフレットを個別に送付いたしております。  また、今年度新たな対象となる中学1年生につきましても、ワクチンが確保された7月末に同様のお知らせを郵送しているところでございます。 196: ◯ひぐちのりこ委員  継続してしっかりとした情報提供をお願いしたいところです。  実はこれ外国に行っても大変新しいワクチンだということで、臨床的には2006年から外国でありましたし、日本人の接種の状況というものもこれからしっかりといろいろな結果が出ていくというふうに伺っております。1994年には予防接種法が改正されて、しっかりと国としても迅速な対応をするようなことで変わってきておりますので、ぜひとも今からというものでございますので、仙台市におかれましても例えば、偏見はあってはいけないことですが、健康被害などがありましたら迅速に対応するような形で臨んでいただきたいというふうにお願い申し上げる次第です。  それで、あと子宮頸がんの予防ワクチンも打ったから大丈夫だよというような、そういう誤解が広がることが本当に懸念するわけでございます。ワクチンを打つことによって医療機関に行くことについてのハードルが低くなってがん検診に結びつくというような効用があるんだけれども、もう打ってしまったから大丈夫だよというのは大変懸念をしております。定期的な検診ということと一緒にやることが大切です。  子宮の頸がんの検診率の、仙台市は高いんですけれども、ますますの向上と検査結果の確保、特に若い世代です。20代の女性が検診を受けやすい体制をつくることが急務というふうに考えています。受診率を高めるために、例えばショッピングセンターや大学とか女性の多い職場で検診ができるようにするなど、ほかの都市では取り組んでいるようですけれども、仙台市ではさらに受検率を高めるために啓発活動を含め、具体的にどのように取り組まれるのかをお伺いいたします。 197: ◯健康増進課長  委員御指摘のように子宮頸がんワクチン接種後も定期的な検診が必要でございますことから、子宮がん検診の啓発につきましては各区保健福祉センターが実施する母子保健事業や健康教育等の中で、また子育て中の母親に対する啓発など、それから成人式での啓発等、子宮がんに関する知識の普及や検診の受診勧奨を行っております。  今後はさらに学生など若い世代への啓発を進めてまいりたいと考えております。 198: ◯ひぐちのりこ委員  私も大学にたまに行くと保健センターにリーフレットとか置いてあって、本当にますますこういうものを広めていただけるとうれしいなと思っていますので、ぜひよろしくお願いいたします。  そして、このがん検診なんですけれども、例えば働いている方とか小さいお子さんがいる方、いろいろな形で仕事を休めないとか、そういう状況で検診に行けないとか、また、病院に行くこと、なかなか検診についてハードルが高い、だから受検をしなかったんだよということがやはり少なからず聞こえるという側面もございます。  実際の受診内容、例えばホームページなんかでも5分ぐらいで終わるのよ、とかと書いてあるものがあるんですけれども、具体的な受診内容をお知らせしてハードルを低くすることや、例えば職場の中で働く人とかに対してお互いに声をかけ合ったり、上司に当たる方が健康診断だよという形で検診を促すような指導も含め、啓発していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。 199: ◯保健衛生部長  子宮がん、乳がん検診につきましては、ただいま委員おっしゃいましたように市政だよりやホームページによりまして検診の申し込み方法、検診内容についてお知らせするとともに、検診申し込み案内を各世帯に配付するほか、市民センターや仙台駅前サービスセンターにも設置するなど、検診の申し込みをしやすい態勢づくりに努めているところでございます。  また、窓口等で市民に接する機会が多く地域住民を多数雇用しているなど、市民への波及効果が見込まれる地元銀行や保険会社等10社と本年1月にがん啓発等の協定を締結しております。今後、これらの企業の皆様と連携しながらがん検診受診に関するリーフレットを市民に配付するとともに、それぞれの職場を通してがん検診受診の啓発を行い、より多くの女性の方にがん検診を受けていただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。 200: ◯ひぐちのりこ委員  何位だからいいというわけじゃないんですけれども、3位ということで検診率があったんですけれども、ぜひやはり全体的な底上げを含めてトップレベルになっていただくといいなというふうに思います。  続いて、給食施設の立入検査について質問いたします。  仙台市では、特定かつ多数の者に対して継続的に食事を供給する施設のうち、栄養管理が必要なものを、規模によって差はあるんですけれども、給食施設というふうに言っております。給食施設では食中毒の予防のための重要な管理事項として厚生労働省が定めた大量調理施設衛生管理マニュアルに基づいて調理などを行っています。  このマニュアルなんですけれども、平成20年にはノロウイルスの食中毒予防の観点からも改正がなされており、衛生管理についてはより厳しくなっているという状況です。保育所では大量調理施設衛生管理マニュアルに基づいて月に1回、去年は1年間で延べ1万4762件、学校では学校給食衛生管理の基準に基づいてそれぞれ1人当たり月2回、延べ2万8368件、調理に従事する人などは検便をしているんです。検便というのはいわゆる腸内細菌検査ということ、おなかの中に細菌がないかということです。  給食施設の立入検査について昨年度の実施施設はどのくらいあって、そして、どういう職種の方が延べ何回調理室に入って、いわゆる立入検査というか、入って御指導する、そういうようなことをなさったのか、お伺いいたします。 201: ◯健康増進課長  昨年度は257の給食施設に立入検査を実施しております。立入検査に従事する職員の職種ですが、管理栄養士と食品衛生監視員でございます。立入検査に当たっては1施設当たり1回調理室に入っております。 202: ◯ひぐちのりこ委員  調理室に入ってということでございますね。それであれば、立入検査に従事する職員の方というのはいわゆる腸内細菌検査、検便もしていらっしゃるのでしょうか。 203: ◯健康増進課長  検便はしておりません。 204: ◯ひぐちのりこ委員  ちょっと今ざわめいたんですけれども、いわゆる給食施設です。皆さんの例えばお子さんとかお孫さんとか、そういう人たちが食べるものをつくっている施設に立入検査をする職員、この方々が調理室に入るのにいわゆる腸内細菌検査、自分のおなかにいろいろな菌がいないかという、その検査をしていないとすると、そういうものというのはどういうような根拠からなのでしょうか、お伺いいたします。 205: ◯健康増進課長  厚生労働省が定めている大量調理施設衛生管理マニュアルでは、調理や食品の盛りつけ、配膳等、食品に接触する可能性のある調理従事者等に対して定期的な健康診断と月1回以上の検便が義務づけられているものでございます。立入検査の従事者はこのマニュアルの対象となるものではありませんが、調理など商品に直接接触することがないため検便は実施していないところです。 206: ◯ひぐちのりこ委員  同じ仙台市の職員でありながら、仙台市では例えば労働安全衛生法で定められた産業医の方はそれぞれいろいろな職場に巡視として入っているわけです。月に1回学校給食センターに立ち入ることになっていて、実際しています。この場合、担当者は学校給食衛生管理の基準に照らし合わせて腸内細菌検査、検便をしていると聞いております。この方々は調理作業はしていないと思うんですけれども。この方々がしているということ、そして、ほかの政令指定都市の状況もそれぞれ調査をさせていただきました。複数の都市で腸内細菌検査、検便を行っているという回答をいただいております。仙台市でも絶対起きてはならない食中毒を予防するため、立入検査に従事する職員の検便、腸内細菌検査を私は求めます。  そして、そういうことで立入検査をする職員が私も検便をしているので皆さんも立入検査の中では検便をどういうふうにやっていますかということをお聞きになるという実態がございますので、食中毒へのリスクの回避もできるというふうに思われるのですけれども、御見解をお伺いいたします。 207: ◯保健衛生部長  特定多数の方に食事を提供します調理施設における食中毒の予防は大事なことと考えてございます。このため、現在、立入検査に従事する職員につきましては、日常の健康状態の点検と給食施設の調理室に入る際には専用の清潔な帽子、マスク、ガウン及び履物を着用し、手洗い及び手指消毒を行っているところでございます。今後もこのような対応を徹底することにより感染予防に努めてまいりたいと考えております。 208: ◯ひぐちのりこ委員  もちろん手洗いをするというのは今回改定した大規模調理施設のマニュアルにもあるんですけれども、実際中で働いている人たちは例えば業者さんがいろいろ物を持ってくるところも前室でもう入らないでねとか、例えばあとはいろいろな器具機材が壊れたときにそのときに直す業者さんが来る場合にあっても本当に慎重に考えて実際の仕事をなさっています。特に10月からノロウイルスとかもありまして、生ガキを食べないで頑張って働いている、そういう人がいますので、その実態を踏まえてぜひとも反対に仙台市から国に対してちょっとこのマニュアルは考えてみようというような形で言っていただくことをお願いしたいと思いますし、また、同じように各いろいろな業者さんに対しても検便をお勧めしている業種の方であれば、まずみずから検便をするというような体制をお願いしたい次第でございます。  それでは、次の質問にまいります。  続いて、エイズと性感染症予防対策についてお伺いいたします。  平成22年には仙台市エイズ・性感染症対策に関する基本指針を策定しています。施策の推進のためにどのような取り組みをなさっているかお伺いいたします。 209: ◯感染症対策課長  本市のエイズ・性感染症対策につきましては、正しい知識の普及啓発、検査体制と相談の充実、患者、感染者への支援という三つの視点から取り組むこととしております。施策の推進につきましては、医療関係者、保健所、教育関係、NPO等がそれぞれ積極的に取り組み、さらに相互に情報を共有し、連携して取り組むことになっております。  具体的には、NPOと連携した同性愛者を対象とした情報発信や相談体制の充実、HIV抗体検査とあわせたクラミジア検査の導入、検査を受ける方の利便性に配慮した検査体制づくり、エイズ拠点病院を中心とした医療関係者のネットワーク整備などを実施しているところでございます。  その推進状況は、各組織や団体が委員となっております仙台市エイズ・性感染症対策推進協議会を年2回定期的に開催いたしまして、現状の確認と情報共有を行っているところでございます。 210: ◯ひぐちのりこ委員  エイズの相談もやっているというふうに伺っております。その状況についてもお伺いいたします。 211: ◯感染症対策課長  エイズに関する相談につきましては、各区保健福祉センターでの電話による相談とHIV抗体検査時の対面による相談に保健師が応じておりますが、その相談件数は年間約500件となっております。 212: ◯ひぐちのりこ委員  また、仙台市では平成元年からエイズの原因となるHIVの抗体検査を開始しております。その状況と検査についてどのように取り組まれていらっしゃるか、また、啓発や広報についてもお伺いいたします。 213: ◯感染症対策課長  平成元年から開始いたしました本市のHIV抗体検査は、各区保健福祉センターで行っているほか、結核予防会等の協力を得て行っております。この検査は夜間や休日の検査、また採血の一、二時間で結果が出る即日検査などを取り入れることで毎年検査数を伸ばしてまいりましたが、平成20年の2,048件をピークに、新型インフルエンザの流行などの影響もありまして、その後の検査数はやや減少傾向となっており、平成22年は1,577件となっております。  HIV抗体検査の日程につきましては、ホームページに掲載するほか、医療機関やNPO等の関係機関にチラシを設置して啓発に努めております。 214: ◯ひぐちのりこ委員  啓発の方をどんどん進めていただきたいと思います。  その中で、エイズの届け出はありましたでしょうか。そしまた、近年の傾向をお伺いいたします。 215: ◯感染症対策課長  本市でのエイズ患者とHIV感染者の発生状況は、平成21年7件、平成22年10件、ことしは10月時点で13件と増加傾向にあります。HIV感染者数につきましては、世界的には10年前と比較して減少傾向にありますけれども、我が国におきましては平成21年に一たん減少したものの、平成22年には再び感染者数が増加し、そのうち発病しているエイズ患者の総数につきましては469人と過去最高の報告となっております。 216: ◯ひぐちのりこ委員  最後の質問です。  今お話がありましたように、世界的には減少しているというふうな感染者、そしてエイズの関係ですけれども、やはり莫大的に物すごくマスコミに取り上げられて、今かえってちょっとそれが少なくなってというか、余り広報されていないというところで、実際感染してもなかなか検査に来る方が少ないというのはちょっと困ったことだなというふうに思います。  HIV感染というのは本当はだれでも感染の可能性もあるものでございますし、また、子宮頸がんなどと同様に若い20代から30代の方の感染が多く報告されているというような実態でございます。エイズを発症して今は命を落とすことは少なくなりましたけれども、発症を抑えるための莫大な医療費がかかるというふうにも言われております。まだ、いまだにエイズの治療薬は見つかっておりませんし、やはりそのためには健康教育の充実も欠かせません。HIVだけではなく、性感染症予防に関する啓発や対策を強めることが肝心だと思いますが、学校の授業などでの教育、またNPOとの連携を含め、予防のための取り組みについてお伺いいたします。 217: ◯健康福祉局長  ただいまの御質問のうち、NPO初め関係機関との連携と予防啓発の取り組みについてお答えを申し上げます。  仙台市のエイズ対策は平成5年から設置いたしております、先ほども名前が出ましたが、仙台市エイズ・性感染症対策推進協議会を中心にして、NPOを初めとする各関係団体との連携のもとでHIV抗体検査や相談支援等を行っているところでございます。  具体的な啓発といたしましては、12月1日の世界エイズデーに合わせたユアテックスタジアムや仙台駅構内での啓発、若者に特化したイベントといたしましては成人式への啓発ブースの設置や保健福祉センターの保健師が学校へ出向いて行う性感染症関係の講習会等も実施しております。  先ほど御答弁申し上げましたとおり、全国や本市におきましても患者数が増加傾向にございますことから、今後とも予防啓発や検査体制の充実に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。 218: ◯教育長  学校におけます性感染症の予防の教育につきましては、中学校におきましてエイズを初めとした性感染症に関して正しく理解することをねらいといたしまして、どのような病気なのか、あるいは感染の原因及びその予防方法等について学習しているところでございます。また、場合によりましては関係機関との連携をしながら進めているところでございます。  今後とも、学習指導要領に基づき、発達段階を考慮した適切な指導に努めてまいりたいというふうに考えております。 219: ◯ひぐちのりこ委員  実際エイズの発症者が多くなっているということは本当にびっくりいたしました。日本がかなり増加傾向にある、全世界は割と少なくなっているのにというところでございますので、ますますの啓発、そして取り組みということをよろしくお願いしたいということで私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 220: ◯委員長  お諮りいたします。社民党仙台市議団の質疑の途中ではありますが、本日の審査はこの程度にとどめ、残余は来る17日に行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 221: ◯委員長  御異議なしと認めます。  なお、17日は午後1時より開会いたします。  本日はこれをもって散会いたします。...