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  1. 仙台市議会 2010-12-21
    子育て支援調査特別委員会 本文 2010-12-21


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                 ※会議の概要 ◯委員長  ただいまから子育て支援調査特別委員会を開会いたします。  本日の説明員出席についてでありますが、子供未来局から局長ほか関係職員方々に、教育局から教育長ほか関係職員方々に御出席をいただいております。  次に、本日の委員会進め方についてであります。本日の日程は、お手元に配付の日程のとおりであります。  進め方といたしましては、これまでの委員会における当局からの報告事項参考人からの意見聴取及び市内視察、他都市視察等を踏まえまして、本委員会調査テーマであります、支援を要する子ども等への対応について、皆様からそれぞれ御意見をお伺いしたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。  それでは、今から意見交換に入りたいと思いますが、その前に今回は意見交換参考として、これまでの委員会活動経過まとめ資料を事前に送付しておりましたが、本日同じものを皆様のお手元にお配りしておりますので、ぜひ参考にしていただきながら、それぞれから御意見をいただきたいというふうにお願いをいたします。  初めに、私からこれまでの活動経過について一通り説明させていただきたいと思いますので、参考資料も踏まえてよろしくお願いいたします。  まず、7月26日の第1回委員会では、今年度のテーマを、支援を要する子ども等への対応についてとし、このテーマのもと、児童虐待防止への取り組み及び不登校児童生徒への対応について調査を行うことといたしました。また、当局からそれぞれの調査項目について報告をいただきました。  9月2日の第2回委員会では、仙台市立宮城野中学校及び仙台キリスト教育児院を訪問、調査及び意見交換を行いました。  次に、10月18日の第3回委員会では、有識者からの意見聴取として、東北会病院院長石川達氏及びチャイルドラインみやぎ代表理事小林純子氏から、児童虐待防止への取り組みについてそれぞれ御意見をお聞きしました。  また、10月28日から29日にかけては、他都市視察として、名古屋子ども適応相談センター及び東京都世田谷区の児童虐待防止への取り組みについて調査を行いました。  そして、前回11月9日の第4回委員会では、有識者からの意見聴取として、宮城教育大学教授佐藤静氏及びスクールカウンセラー高橋総子氏から、不登校児童生徒への対応についてそれぞれ御意見をお聞きしました。  このようにこれまでの本委員会においては、児童虐待防止への取り組み及び不登校児童生徒への対応、それぞれについて調査を行ってきましたが、本日は1回目の委員相互意見交換ということで、調査テーマである支援を要する子ども等への取り組みについて、委員皆様から順次御意見をお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  正副委員長といたしましては、できるだけきょう皆様からの御意見をお出しいただいて、そしてきょうまでの分を一定程度まとめたものを最終の次の委員会にお出しをして、最終まとめをしたいというふうに考えておりますので、ぜひそれぞれこの間お感じになっていることなどを含めて、今回のテーマに沿って御発言をいただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。  それでは、どなたからでも結構でございますが、御意見等よろしくお願いいたします。 2: ◯鈴木勇治委員  るるこの問題に関して議論してきたというか、いろいろな視察を行ったり参考意見を聞いたりということをやってきたんですが、非常に私らも目に触れることのなかった部分も目に触れさせていただいたりして勉強になりました。ただ、いろいろな施策あるいはいろいろな方法があるんですが、もう一つ方法として、不登校問題でありますけれども、特に強い子供を育てる方策というんですかね、あるいは強い子供として教育をしていく方法、こういったものはどの辺にあるのかなというふうなことをちょっと感じさせていただきました。時間があればもっともっとこの辺も探ってみたいなと思うんですけれども、委員長、私の意見もそれはそれとして、どういったことがあるかというのを教育長にお伺いしてよろしいですか。ではそれを、何か考えみたいなものがあれば。 3: ◯委員長  質問のポイントを、よく伝わるようにお願いします。 4: ◯鈴木勇治委員  強い子供を育てるというか、教育をするという方策というか、そういったものが今現時点で何か頭にあるようなことで結構ですので、お話しいただければありがたいなと思います。 5: ◯教育長  かねがね学校教育の中で、いわゆる日常的な学校教育活動一環の中で、どうしても児童生徒の中にはやはり支援を要する子供たちも含めて混在している状況の中で、やはり一定の成果を上げるということについては、どこのところにレベルを置いてやっていくのかということが非常に大きな関心といいますか、非常に大きな問題なんだろうと思います。その中で、成長年代の中でやはり精神的にも肉体的にもクリアしていかなければいけないような場面場面一つ一つクリアできる、いわゆる壁を越えていくということを学校教育の中で、あるいは家庭教育の中で、それをどのように児童生徒に理解させながら進めていくのかというのが一番難しいなとそんなふうに思っています。私自身現場の方で、かつて20年、30年前でしたら自分自身解決しなければならないこととか、あるいは子供同士の中で解決しようとする策を講じていくといいますか、そういったことが顕著にあらわれていたことが、最近では子供同士の中では解決すらできない。すぐに親の方にゆだねてしまうという、いわゆる自分解決するような状況というのがなかなか見えにくい状況になっているのではないかと。それが一つ一つ手順をつけて見届けるような、ある面では寛容のあるような状態の環境づくりといったものが片や必要だろうと。しかしながら、今非常に社会が激変しているような状況の中では、時間もないということで、早目早目解決策を講じてしまうということによって、そのプロセスが非常に大切であるという教育それ自体が失われつつあるのではないかなということが、連続して行うために、先ほど委員指摘の強い生徒、つまり当たり前に成長しなければならないような子供成長しにくくなっているというのが、今委員が御指摘になっているところではないのかなと。ちょっとまとまらないようなことになっているかもしれませんが、そんなふうに私は思っております。 6: ◯鈴木勇治委員  やはり今何もかにも学校に押しつけている、そんな感じがしてならないような気がします。地域社会、そこの個としてある家庭、そういったものの部分を本当に早い段階大泉委員がおっしゃられたようなことだろうと思うんですけれども、もう少しそういった部分にも目を当てていかないと、あの施策がある、この施策があるとかという、本当に落ち込んだ子供たちに対してはそれでいいんですけれども、そうしているとどんどん落ち込む子供だけが多くなってくるんじゃないかなという気がしますので、やっぱり突き詰めては家庭あり方地域あり方なのかなというふうな感じを強くさせていただきました。私は感じた点として以上です。
    7: ◯熊谷善夫委員  まず、委員会運営を私は大槻委員長がうまい順序にやってきたなと思っています。当局報告、あるいは現場視察、あるいは有識者からの意見聴取等あって、意見交換に至ったということで、私個人としても大変勉強にもなりましたが、当局とのやりとりの中で大体いろいろお聞きすると、当局ではそれは取り組んでいる、あれはうまくやっているというようなことで、もうちょっと事態を、例えば児童虐待のこと、あるいは不登校児童への取り組み等、もう少し真摯に考えていただきたいなという印象も持ちました。例えば、第1回の委員会のときに児童虐待現状ということで、仙台市の児童相談所で大体つかんでいると。あるいは虐待があるような件について、児相だけでなく警察とか学校とか保健所とか、いろいろ通報、通告があったりするけれども、保護のもとにそれのわかった近隣の住民が通告する義務があるということだから、ほとんど虐待実態というのは児童相談所でも掌握しているつもりだという答弁があったんですが、私は必ずしもおおむね掌握しているというふうには言えないんじゃないかなと思うんですよ。その証拠に、この児童虐待実態というのは、それほど改善されたわけでありませんで、だから深刻だからこそこういう委員会を持って論議していますから、ぜひその辺当局にはもう一度お考えをいただければありがたいと思いました。  それから、幾ら疑わしきを見てすぐ通報することになっていても、一般の市民、住民というのはなかなかそういう法知識もありませんし、あるいは人のうちのことだからということでちゅうちょもいっぱいあると思うんですね。したがって、この件についての当局主導でいいと思いますが、地域と連携しての一大キャンペーンを張ったりして、疑わしきはみんな通報して解決を目指そうというような、何かPRというか、キャンペーンを張っていただきたい。そんな思いをしました。  それから、不登校児童への対応ということで、これも1回目だったと思いますが、アサーショントレーニングというのか、これが生徒に対しても、しかしそれを指導する教員、先生方がそのトレーニングのスキルをみずからもアップさせなければならないはずの中で、ライオンズクエストを活用している例があると。それで、実態は私も詳しくは知りませんが、ただこういう声を聞いたことがあります。ライオンズクエストの件で説明に伺うのに、校長先生のところに伺うと、うちではちょっとそれには取り組まないというような返事とか、あるいは先生方が個人的に参加して、その追跡調査的にアンケートの依頼なんかに先生のところに行くのに、まず直接行くのもまずいですから、校長先生の御了解を得ようということで校長先生を訪ねると、余り歓迎されないというようなことも聞きました。こうしたライオンズクエストなんか一つの例ですけれども、こういうことをどう評価されているのか、もう一度お聞きしたいなと思いますが、聞いてもいいんでしたらぜひそんなことで、この件も少し研究していただきたいと思います。  それから、児童生徒に不登校対策でも大きく私は好転するのは、ボランティア活動への参加だと思うんですね。いっぱい団体はあるんです。ボランティア。例えば、JRCなんかもちろん結構だと思いますが、そういった団体への誘導というか、もっと深めていただければありがたいなというふうに考えております。余り長くなりますから、ここまでにします。 8: ◯委員長  ありがとうございました。きょうは委員相互意見交換というか、それぞれのまとめに向かっての話し合いということですので、御当局に対してその前提に立って確認したいことは確認したいということでお話をいただいてということで、熊谷委員、これぞということに絞ってお話しください。 9: ◯熊谷善夫委員  それでは、そのアサーショントレーニングに関してのライオンズクエストなんかへの所感を伺いたいと思います。 10: ◯教育指導課長  委員指摘ライオンズクエストでございますけれども、ライオンズクラブの方から数年前から資料提供がございまして、そういうことで私も研修会に出たりとかで実際に見せていただきました。そういうことで、学校教育にとっても大変人間関係の改善とか人間関係の構築ということでは、やはり中学生、特に多感な時期の中でどのように人間関係を持っていいのか、またそのようなことを言われたときにどのように問い返したらいいのか、そういうことを学習するということで、特に学校関係者につきましては研修費を負担しますということで、そういうふうな御案内があったときには、指導課として各学校に文書を送りまして紹介しているところでございます。あくまでもそういうことにつきましては、最終的には校長判断の中で、やはり我が校にとってみてこれを支えにしながらやるという判断をする場合もありますし、その他のいろいろな人間関係についての取り組みがございますので、それを参考にしながら取り組んでいるところでございます。 11: ◯田村稔委員  今回の子育て支援調査特別委員会、スタートのときにそのテーマをということで、私は委員長、副委員長児童虐待というところからスタートしたいということに対しては賛成をいたしました。まさにあの時期にもう連日のように全国で児童虐待の事件として報道されておりまして、多くの人が心を痛めていると。何かできるものはないかなという研究、調査をできればということでスタートしたことに対してはよかったなと思っておりました。ただ、実際にこの委員会を重ねて、また視察に何度も行ったり、現地などでお話を聞いてみますと、本当に奥の深い問題だなというのを実感したんですけれども、自分の中できょう結論というものをなかなか出せない。ただ、親になってはいけないような人が親になってしまったんだなというふうに思うんですよ。ただ、そういう親になっちゃいけない親を育てたのもやはり家庭で、家庭教育でそういう大人がこの世の中に誕生しちゃっていると。全く不幸な結果だなというふうに思っておるんですね。それをさかのぼれば、その親もやっぱり子供のときに虐待を受けたのかもしれないと。いつからこんな世の中になってしまったのかなというふうに、非常に考えさせられました。  そして、学校なんかでは、よく私たちもいろいろな機会で学校にお邪魔しますけれども、校長先生子供たちを育てるためには、学校、それから地域家庭、この三つが力を合わせて、子供たちを育てていこうというふうに言われております。まさにそうだと思うんですが、その中においても、今一番見直してしっかりしていかなければいけないのは、私は家庭じゃないかなと思うわけですね。学校先生方も頑張っている。地域も一生懸命ボランティア活動などをしているけれども、家庭というのがやはりもう一回見直していく部分なのかなというふうに感じました。まさに人の親とは何たるやという、一時期親学というものがあって、今余り聞かなくなったので、親になるための学びであるとか、親としてのというようなことを、もう一度社会全体で取り組んでいくことが必要じゃないかなというふうに思っております。  それから、あと学校の位置づけですかね。教育委員会先生方がいらっしゃる前で大変恐縮ですけれども、やはり昔に比べて、社会全体が学校を軽く見ているというか。本当に全国であれだけ教員がいろいろな不祥事を起こすと、非常につらい立場かもしれませんけれども、やはり社会全体が学校というものを信じていないというか、教師を信じていないというか。昔は家庭地域先生たちとすごく連携というか、信頼関係があったんじゃないかと思っているんですよ。やはりもう一度、教育というのは私はサービス業じゃないと思いますから、これはもう責務です。ですから、もっと強い立場が与えられていると思っていますし、そういう責任感を強く持って、真っ当な日本人を私たちが育てるんだというような、私はもうちょっと強いスタンスに立ってほしいなというのは非常に感じましたね。やはり教師は昔は聖職と言われた。教壇に立つということは、すごく重いものがあったと思うんですけれども、本当にただのビジネスになって人を育てるんだと。ただ、社会学校というものをもっとあがめるというか、そういうふうに認識をやはり変えていかなければいけないんじゃないか。その信頼関係というか、なかなか非常にボキャブラリーが不足していて恐縮でございますけれども。学校の重さというものを、もう少し社会に植えつけていく必要というのを感じ委員会でございました。 12: ◯小野寺利裕委員  児童虐待についてなんですが、一つ被害児童に対してはやはり早期発見早期対応が大事かなというふうに思うんですね。それで、そういう中で、先ほどお話ありましたように、やはり地域の応援というのが非常に大事になってくるかなというふうに思います。学校だけではやはり限界があるかなというふうに思いますし、先生も大変忙しい中でございますので、そういう意味では私はやはり早期発見早期対応するには、地域の応援が必要であるかなと思いますけれども、ここが非常に大きなポイントになってくると思います。  それから、育児という問題に対する、いろいろ石川先生お話を伺った中で、母と子の問題だけではなくて、夫や舅、実家の母など、母を支援するネットワークがきちんとしているかどうかという視点で見る必要があるということ。要するに、単に母と子という問題だけではないと。やはり周りも共通認識を持つ必要があると。子供を育てるというのは、どういうことなのかという、私は共通認識を持つ必要があるというふうに思うんですね。それで、育児に対する技術的な支援と、育児に対する、母親に対するいろいろなサポートはありますよね。いろいろなサポートはあるんですけれども、ではお父さんに対する、夫に対する何かそういうものがあるかというと、外で働いて精いっぱいですから、そういうものがなかなかないと。そういう意味で、例えば夫婦で子供を産み育てていくということに対する、人の親になるということはどういうことなのかということを、やはり共通認識を夫も妻も持っていく必要があるというふうに思います。それは夫が外で働いて、妻が一生懸命育児をして、だんだんストレスがたまっていくと。そういう中で、やはりある意味では夫が育児をしていくという共通認識をしていく中で理解が得られると思うんですね。やはりそういう意味では、私は母親に対するサポートということだけではなくて、夫に対する支援でも何でもいいんですけれども、そういう働きかけが必要であるというふうに、そういうことを何とか行政の方でできないのかなというふうにも考えています。 13: ◯花木則彰委員  今回のテーマは非常に難しいというか、まず現状を把握するというだけでも1年で足りないかなと思うぐらいの状況で、それぞれ深刻だというのもわかりましたし、それぞれのところで頑張ってもらっているというのもわかったんですが、ではどうするのということになると、なかなかこれは簡単には答えが出ない分野だなというふうに実感をしています。この間、いろいろ議論も委員方々ともしていて、私自身思っているのは、やはり先ほど鈴木委員からもあったように、いわゆる子供たち全体の中でどうなっているのと。子供たち全体どうなっていくのかという観点というのは、一つそれは必要だと思うんですが、同時にその中で、みんなと一緒ではなくて、相当困難を抱えている子供たちがふえてきているというところで、そこに対しての手だてというのでやられている施策もいっぱいあるわけですが、それぞれいろいろなレベルがあって、一まとめにはなかなかできないということなんですね。  学校教育という点でいうと、特に義務教育は、みんながやはりちゃんとした力を身につけて、一定の程度になってほしいという思いをみんな持っているわけですけれども、そういう中で何ができるのか。そこから、それだけではみんなと一緒では手が足りない部分にどう手を尽くしていくのかという、そこの切りかえというか、両方向必要なんだと思うんですけれども、そこら辺が現場では苦労されているんだなというのを非常に感じました。不登校になった子供たちを、学校にただ単純に戻そうとしているのではなくて、やはり学校に行けなくなった子でもいわゆる教育をちゃんと受けられて、一定段階に進むことができるようにどうするのかということで、名古屋なんかでもそういう努力がされていたんだなというふうに理解をしています。  一概に解決策というのはないんですが、先ほど教育長からもあったように、やはり子供たち自身集団の中での成長というところを、もっとサポートできるような、そういった大人の存在というのがやはり必要なのかなと思います。それは学校教育の中でどのぐらいまずできるのかというのもありますし、あと困難な子供たち、あるいはそういう家庭というのも困難を抱えていて、そういう親の部分での集団といいますか、みんなで悩みを出し合ったり、自分たちはこうしたよというのを情報交換しながら、やはり子育てをする中で親になっていくわけですから、そういう親に対しての支援というのも、個別の支援だけでなくて、どうやってそういう親の側の集団というか、そういうものもつくって、そこの中での成長サポートするという役割をだれが果たすのか。やはり幾つか考えなければいけないことがあるなというふうに思っています。  その中で、大分学童保育の方はこの間ずっと取り組んではきているんですけれども、やはりそういう学童保育に通う子供たちも困難を抱えている子供がふえているし、そこに通わせている親の方もいろいろな困難を抱えていて、小林さんの話では、ひとり親家庭の比率もふえているんだということで、単純にじゃあここまでは学童保育で、ここからはあとは家庭とか、あるいはここからは学校とか、そういう切り分けができなくなっているんだと思うので、できるだけ親は親で保護者会だとかそういったものをしっかり持って、そういう中での取り組み支援していくというのが要素としては非常に大事だなと。そのぐらいの範囲だと、親は親で集団になれるんだけれども、学校全体でPTAでまとめてみても、なかなか育ち合うというか、そういう感じにはならないので、どういうふうに親の集団をつくるのかというのも大事だなというふうに感じています。 14: ◯佐藤わか子委員  私は、児童虐待いじめや不登校も、症状としてもう出てきてしまっているものだと思うんですね。だから、この児童虐待、出てきた症状、不登校という出てきた症状に対してどうするかという施策が、まず一つあると思うんですね。児童虐待の場合だったらば早期発見とか、あるいは今、花木委員も言ったように、仙台市の場合だったら民間のNPOが取り組んでいる、児童虐待をしてしまう母親のピアカウンセリングというようなものをやっていますから、そういうようなものをもっと行政も力を入れて巻き込んで広げていくような、そういう起きてしまった現象をどうするかという施策と、もう一つはやはりそういうふうにならないようにするためにはどうするかという施策をダブルで、同時並行にやっていく必要があると思うんですね。  例えば、さっき熊谷委員が言ったように、いじめや不登校の中には自分の感情をうまく表現できなかったり、コミュニケーションがとれない子供たちというのが多いわけだから、そういう子たち教育委員会の方ではいろいろなプログラムを紹介しています。学校長判断で、取り入れるか取り入れないかはそれは学校長判断でやってますというようなのも一つあるかもしれません。この学校もやっています、この学校もやっていますと、たくさんやってくださっている学校を例に挙げていただきました。でも、仙台市は小学校中学校を合わせて200校もあるんですよ。その200校の中で、わずか五、六校がそうやって一生懸命子供人間関係づくりとか、さっき言ったアサーティブ・トレーニングとか、自己肯定感とか、仙台でもやっているんですと言っても、いや200校もあるうちの1割もやっていないのを、やっていると言えるんだろうかということですよね。だから、出てきてしまっている現象を何とかしていかなければいけないということと、そういうふうにいかないようにするために、仙台市として子供たちにどういうようなことができるんだろうかという施策、これが必要だと思うんです。  私は、いじめや不登校児童の予防としては、前にも言いましたけれども、さいたま市で全校児童を対象にやっている人間プログラムのような、そういうようなアサーティブ・トレーニング的なものを、さいたま市の場合だったら小学校、難しい年代、小学校3年生、4年生、5年生、6年生、中学校1年生ぐらいまでを継続して同じプログラムでやって、自己肯定感を育てているというのをやっているんですね。だから、やはり私は予防ということもあれば、こういうようなことを取り入れることも検討する必要があるんじゃないかなということを考えます。  それから、児童虐待防止ということであれば、その母親がどうしても育児で孤立感を感じてしまっているという傾向が多くて、たくさんのゼロ歳児、1歳児を抱えているお母さんたちにお聞きしますと、私も子供を投げたくなる、私も子供をたたきたくなる、そういうふうに本当に普通のお母さんが言っている、今そういう現状にあるんですね。だから、さっき田村委員が言ったように、親育てじゃないんですけれども、それがどうやってできるかどうかというような課題はあるかもしれませんが、家庭の中にどうやってそういう教育みたいなものを取り入れていくかということは、難しいかとは思いますが、予防という意味では、そういうような家庭の中にも入っていく必要があるんじゃないかなというふうには思っています。 15: ◯八島幸三委員  いろいろなお話がされて、切り口がそれぞれ違う。それぞれの考え方、あるいはその地域の問題等々もあるのかもしれませんけれども、余り悲観ばかりしていても始まらないので、たまたま私は今折立に住んでいるんですが、小学校中学校も比較的狭い範囲の団地なものですから、見ていると朝でも夕方でも、中学生が部活が終わって重そうなバッグを下げながら坂を登ってくるのを見ながら、地域の人たちが声がけを結構しているということが感じられまして、そういう意味からすれば、自然体で子供と接するような雰囲気が出てくれば、なお一層子供とその地域のつながりによって、結果的に親からあるいはその地域の人たちとの交流によって、そこでまた磨かれていくということも十分あるんだろうと思う。確かに大きな課題は抱えているんですが、できるだけそのことを大切に、どう対応していくかということについてしっかりと対応することも必要でありますけれども、私はそれと同時にもっとやはり大切なのは、重ねてになりますけれども、地域を挙げて子供たちと接していくというような体制をどれだけうまくつくり上げられるのかということによって、その地域の、そしてそこの地域で暮らす子供たちへの対応が変わってくるんだろうと思いますし、そんな形での取り組みをやっていくことも、私は大変大切なのでないかということを常日ごろ感じておりましたので、発言をさせていただきました。 16: ◯西澤啓文委員  私はやはり児童虐待あるいはいじめ、不登校につながると思うんですけれども、前にも議論ありましたけれども、小中学校における家庭訪問というものの位置づけを、もうちょっと考えてもいいのではないかなという思いでおります。一人一人家庭環境も違うわけですし、感じ方も違う。それが例えば学校で二者面談、三者面談等でお会いしてということ、この間もお話しありましたけれども、それではその子供さん、親御さんのいる環境というものに触れることがないわけですので、行ったことによって感じるものというのはあると思うんですよね。そういう機会だからこそ上がれると。一つには受け入れてくれる家庭においてはそうだと思いますけれども、逆に言えば受け入れてくれない家庭があったとすれば、受け入れてくれない理由はどうかということを学校としてとらえ、そのことについていろいろな知恵を出し合って、何らかのことをしていけるというようなことが整うと、早期発見にもつながると思いますし、そういった意味で僕は逆に家庭訪問というものの重要性が増しているのかなということで思っています。そんなことをやっていっていただければ、多分今申し上げましたようなこと、さっきから委員お話しになっていますけれども、コミュニケーション不足の問題であるとか、あるいは親御さんや子供たちとの関係云々という話がいっぱい出るんですけれども、最高の機会なんじゃないかなと私は思っています。  逆に言うと行くことによって、この辺だとこの子とこの子が遊んでいるんだ、あるいはこの辺にこういうお店があるんだ、この辺には暗いところがあったり、この辺はちょっと子供たちには危ないかもしれないというところがわかったりということが、その子供との会話も生まれてくると思いますし、日々大変だよねといったことで、あそこ気をつけて歩いてねというようなことを言われることも、物すごく自己肯定感というか、そういうものにつながっていくと思いますし、そういった機会にもなると思いますので、私はそういったことをぜひ、仙台教育委員会として積極的に取り組んでいただいてもいいのではないかなと今回思っておりました。 17: ◯大泉鉄之助委員  私、正直言って、うちの会派の都合で希望した委員会に行かないでこっちに来たんですよ。これで二度目です。それで、私、どういう方々の御発案で子育て支援調査特別委員会を設置したかというのは記憶にないんですけれども、この委員会というのは余りにもテーマが大き過ぎて重過ぎて、これ、一地方議会の調査特別委員会で取り上げても取り上げ切れないんだろうなと。そして、委員会のたびに当局にどうしたんだ、どうなっているんだ、これできないのかどうかなんて聞かれても、当局も大変だろうなと。すべての原因は、この国の社会が膿んだ社会であるということから、皆現象として生まれてきているのかなというふうに、そんなふうに私は思うんですよ。言うなれば、今日社会、コンビニ文化なんですよ。でき上がったものをいつでも金を出せば手に入れられる。だから、新婚家庭もなべかま要らないとか、電子レンジさえあればいいとかというような。ですからまた工夫もしない。我々子供のときは、遊びも工夫して遊ぶように考えた。それに使う道具を自分たちで工夫してつくったという、こういう中で我々は知らず知らずのうちに社会性を帯びてきたし、あるいは知恵もついてきたなという記憶があるんですけれども。  私の近所の話をしますと、うちの近所に弁当屋があるんですよ。日曜日の朝、10時、11時ごろに、ちっちゃな子供が一人で弁当を買いに来てるんですよね。あの姿を見ると、どういうことかなと。それから、夕方、ちゃんとした母親子供たちが弁当を買ってるんですよね。これもどういうことかなと。また、うちのごくごく御近所で、専業主婦なんだけれども、週に3回は出前をとる家があるんですよ。晩飯、出前なんですね。全く専業主婦なんです。そして、それ以外の日は弁当なんですね。だから、まあこういった家庭のお子さんはと、いつも近所のことながら心配をしながらずっと見守ってきたというような経緯が実はありまして、そしてごく最近のことなんですけれども、中学生か高校生ぐらいのお子さんを持ってらっしゃるという世代の女性が3人、うちの事務所の前を歩いていくのを見たら、真っ昼間にものを食べながら3人で歩いているんですよね。袋から出して。ああ、これはさっき田村委員がおっしゃったようなことなのかなと思いましたね。あれじゃやっぱり家庭でしつけ、なかなかできないんだろうな、してないんだろうなと思いましたね。  それから、これもごく最近なんですけれども、夕方、ひょっとしたらこのお母さん、子供を夜の仕事のために、これから保育所に預けるのかなと思ったんですけれども、お子さんがむずかっていたら、子供に対する言葉がまあちょっと、やくざがけんかしてる言葉かなと思うような言葉を自分の子に、「ママ、ママ」と言っているから、そしてむずかって怒られて泣きながら、「ママ、ごめん」と言っているんだけれども、母親はまさにやくざ同士のけんかのような言葉ですよね。自分子供だと思うんだけど、「てめえ、うるせえな」と、こういう感じの会話でね。まあ、私らの育ってきた中ではこういうことはなかったなと思いました。  それから、またまたこれも最近のことなんですけれども、私、この定禅寺通からバスに乗って延々と深沼まで、深沼にちょっとした料亭がありまして、そこで友達と酒飲もうということで夜行くのに、一遍バスに乗ってみようと思ってバスに乗ったんです。仙台駅から乗った女のお子さん、ずっとバイパス越えるまで一緒だったんですよ。南小泉を過ぎたあたりから、お客がほとんどいなくなったので、その子と話をした。そうしたら、小学生があそこから白百合に通っているんですね。それで、幾つから通ってるの、1年生からと。朝何時に出るの、朝6時。そして、それじゃあ帰ってきて、日曜日なんか近所のお友達と遊ぶのと聞いたら、お友達いないと。まあそれぞれの価値観だから、どこから通わせようといいんですけれども、やっぱりこの子は学校ではお友達がいるかもしれないけれども、地域社会の中では孤立なんだろうなと、そんなふうに思いましたね。  そんなことをずっと見ていますと、教育勅語というと皆さんはすぐ大騒ぎしますけれども、ことしあれが発布されて120年なんですね。あれをよく読んでいると、「朕思うに」というところを取って読むと、これまさに重要な徳目が書いてあるんですね。あれを国民が我が事として受けとめて、日々の生活の中で生きたら、こういう社会にはならないんだろうなと。私はまさにこの教育勅語の、「朕思うに」というところを、嫌なのを外して、12の徳目、人間が人間として社会で生きていくために必要なことをきちんと書いている、あの12の徳目なんていうのは見直されるべきなんだろうなとつくづく思いました。  それから、もう一つは、やはり行き着くところは憲法、自分たちの憲法をつくるしかないなと、この問題からも思いました。それは御存じのように、憲法の第1章は天皇制をうたっている。第2章は戦争放棄ですよね。この第2章の9条もいろいろと問題ありますけれども。でも、私は3章の権利と義務のところ、これ10条から40条まで延々と読んでみると、権利は書いていますけれども義務、責任ということに言及しているところはうんと希薄なんですよね。やはり権利と義務というものが基本法においてぴしっと位置づけされるという、こういうことでなければ、偏った人権だとか何とかということだけで走っていってしまって、社会における義務とか親としての義務だとか、子供としての責任だとか、そういったものについてのものがないということで、やはり煎じ詰めるとこの膿んだ社会を直すためには、この憲法の第3章、この位置づけをもう少ししっかりとやり直すしかないんだろうなと。そんなことを私はこの子育て支援委員会でいろいろとお話を聞いたり、勉強させていただく中で、そんなことをつくづく感じました。  最後に、広島県の光市でおっぱい条例をつくって、おっぱい都市宣言をしたのは知っていますか。これ、要は母乳で育てろというだけじゃないんですよ。要は、母親子供を育てるときに肌から離すなということなんですよ。実際あれを提案していろいろやった人たちのものを読んでみますと、母乳できちっと肌身離さず育てられた子というのは、やはり強い子が育つと。いわゆるいじめなどに耐えられる子供が育つというようなことをおっしゃっている方なんかいましたけれども、私はちょっと忙しい時期が終わったら行って、おっぱい都市宣言、おっぱい条例をよく見て勉強しようと思っているんですけれども。そういうことが宣言され、そういった条例をつくっていらっしゃるような地方都市もおありになるようでありますので、何かの参考になるのかなと思いましたので申し上げておきます。  非常に取りとめのない雑多な話ですけれども、好んで来た委員会ではなかったんですけれども、この委員会にいる間に感じたことの一端を申し上げさせていただきました。 18: ◯小野寺利裕委員  ちょっと当局に確認したいことがあったんですが、今子供たちが家に帰ってくると、どんどん新しいゲームが出てきて、一人でやるんじゃなくて仲間を呼ぶんですね。友達を呼んで、何かそこで遊ぶのかなと思うと、それぞれ4人ぐらい集まってゲームをやってるんですね。そういうことを見て、やはりこれでは完全にコミュニケーション不足になってくるのは当然なんだろうなと、あとはゲームが終わったらテレビを見ていると。生活の中で全然対話がないわけですよね。そういう中で、どんどん新しいゲームが出てくる、そしてそういうものに子供たちはどんどんのめり込んでいくと。こういうものに対する、こういうゲームに対する当局認識対応についてお聞きしたいなと思ったんですけれども。 19: ◯教育相談課長  子供たちのゲームについてなんですが、学校教育の中では特にゲームについてどうのこうのという具体的な指導をしているわけではございませんが、ただ家庭の方に対しては、保護者の方にやはり行き過ぎたゲーム遊びについては、いろいろなことで啓発をいたしているところでございます。  あとそれから、携帯とかそういったものについても、やはりゲームはかなり入っておるものですから、そういった中で子供たちが具体的なお金ではないんですけれどもバーチャル的なもので、そのやりとりでいろいろなトラブルが生じるとかそういったことがございますので、そういったところも十分指導、注意するように呼びかけているところでございます。 20: ◯小野寺利裕委員  やはりメーカー側からすればどんどん新しい機種が出てきて、どんどん買ってもらえばいいと。売れればいいという感覚でつくるわけですね。どんどんそれに飛びつく子供たち状況、それが結構何千円とするわけですね。一つのゲームが何千円とするわけです。親からすれば、それは子供が黙っておとなしくゲームをやっていれば楽なわけですよね。ただ、そういう状況をいつまでもつくっていたら、どこで一体親と子は対話するのか。または子供同士がどこで対話するんだろうと、そういうことをやはり学校教育の中でも、何かのときにやはり真剣に取り組んでいく必要があるのかなと私は思っていまして、やはりその辺の人との対話をしていく、これはやはり自分はこう思うんだとか、相手の意見を取り入れる、聞くとか、そういうコミュニケーションの中で私たちはどんどん大人になっていくんだと、そういう社会の中で私たちは生活していくんだという、そういうことをやはりしっかり小さいときから植えつけていくというか、そういうものをもう少し重要視して、教育をしていく必要があるんだろうなというふうに思うんです。そういうことをしっかり認識して取り組んでいただければなというふうに思っています。 21: ◯岡本あき子委員  では、私からも。今までの間、ずっといろいろな御意見をいただいたり、委員の皆さんからも御意見をいただいてすごく勉強になりました。児童虐待の件では、マニュアルもつくられてきちんと対応はされていると思いますが、現実やはり縦割りだけでは解決できないというのが数多くある例だと思っています。この間、新聞、河北でしたか、貧困のテーマでありましたけれども、例えば給食が唯一の食事で、児童クラブの方でもそのフォローをせざるを得ないような家庭が出てきている。このときに例えば学校とその子供に対しての情報は共有されているんだろうかと。児童クラブは児童クラブだけで親御さんと何とか解決しようとしているんじゃないかと。ちょっとそれがその後の情報は入っていないのでわからないんですけれども、やはり学校、それから小学校であれば児童クラブ、それから民生委員さん、そういう地域との連携で子供に対してどこが対応するのがいいのか、あるいはそれぞれの組織で同じようにアプローチをした方がいいのか。そういうことというのが本当に虐待と認定をされて、要保護児童になったりとか、台帳に載っているお子さんについてはケースとしてやっていらっしゃると思いますが、日常生活の中で気になる点、これはもしかしたら虐待につながるおそれがあるんじゃないかと。非常にハイリスクになってからではなくて、その前の段階で共有することでできることもあるんじゃないのかなと思うんですが、そこら辺ができているのかできていないのかというのは地域差もあると思いますが、ぜひ自分の組織だけで解決しようということじゃなくて、個人情報にもなる部分もあるとは思いつつも、でもやはり共有化することで前に進むことというのもあると思いますので、ぜひ教育局、それから子供未来局、健康福祉局、情報を共有して取り組んでいただきたいなと思っています。  同じケースで、この間議会でも御答弁いただきましたが、DVの関係で児童虐待の背景にDVがあるケースというのも少なからずあるというお話を伺っています。ちょっと児相の方にも伺ったんですけれども、客観的なデータとしてはないとは伺いましたが、やはり経験則上いろいろな課題の中の大きな一つとしてDVとの関連が、もちろん全部ではないですけれども、あるという中では、やはり配暴センターを今度設置しようという検討がされている中で、児童虐待のケースとの連携、区役所の家庭健康課の方の窓口からDVにつながる場合、あるいはDVから子供に関する部分というので、市民局と健康福祉局でその配暴センターのあり方についても、市民局のことということではなくて、やはり子供未来局や健康福祉局の面から見たときのあり方というのを、ぜひかかわっていっていただきたいなと思っています。  あとほかの委員からも出ました親に対するアプローチというので、ちょっと議会でも申し上げましたが、いろいろな場面に参加してくださる親御さんというのは比較的問題がないんだと思うんですね。なので、学校あるいはほかの福祉施設でも、こちらから働きかけを要するケースについては、やはり一つ一つのケースとしてぜひ、確かになかなかすんなり解決には至らないと思いますが、しつこくというのも変ですけれども、基本的にはまず親御さんが頑張って子育てをしてほしいと。だめなときはいつでもサポートをしますよと。保育園でも幼稚園でも学校でも、大変なときはいつでもサポートをするものであって、まずは親御さんがきちんと子供と向き合ってほしいというのを、できるだけ伝えていただきたいなと。自分の経験上もそうですが、学校でやってくれると、やってくれるものだと勘違いをしてしまいますので、特に保育園とかもどんどん保育士さんが、あるいは幼稚園の先生が受け入れてくださると、あ、これってやってくれるんだと勘違いをしてしまうのは、別に故意ではなくてもあり得るケースですので、親御さんも一緒に学んでいくという意味では、子育てのプロである保育士さん、幼稚園の先生学校先生の方からぜひ、くどくなるかもしれないけれども、一言添えるという努力もあえて勇気を持って取り組んでいただきたいなと思っています。  あと不登校に関しては、子供自身の問題というか、子供自身で解決しなければいけないこともありますが、やはり親御さんからすると我が子が突然学校に行けなくなるということで、親御さん自身が非常に不安に思ったりパニックになったりするケースというのがあると思います。確かに適応指導センターとか一生懸命機能してくださっていますが、やはりまずは担任の先生あるいは学校先生スクールカウンセラーさん、そういうところで全く知らない相談機能にどうぞ行ってくださいではなくて、やはり学校対応しなければいけない部分というのが、大変親御さんも頼りどころがそこになるので、先生方は時間がない中大変だとは思いつつも、やはり一人一人に可能な限り対応をお願いしたいと思います。  あと先ほど熊谷委員からもありましたが、ライオンズクエストとかアサーショントレーニングについては、たくましく生きる力のプランを今つくっていらっしゃると伺いました。ぜひそれが全校、そのとおりにやらなくてもいいですし、学校独自でやっているものもあると思いますので、ぜひコミュニケーション能力とか、会話の楽しさとか、人とかかわる大切さというのを、道徳でもいいですし、総合学習でもいいですし、時間がない中、注文ばかりで申しわけないですけれども、ぜひそれを盛り込むという姿勢を全部の学校で持っていただきたいなということを私からは言わせていただきたいと思います。ありがとうございます。 22: ◯田村稔委員  この調査特別委員会は、委員同士の意見交換だというふうに思っていますので、せっかくこの委員会には岡本あき子委員と佐藤わか子委員と女性の委員がいらっしゃるので、あえて御意見をお聞きしたいなというふうに思うんですが。今NHKで「坂の上の雲」という大変壮大なドラマをやっています。これは日本の近代化への歩みというのを扱った部分なんですが、非常に爽快な気分で私はこのドラマを見ています。これは日露戦争への歩みとかそういうことじゃなくて、元来の日本の家族のあり方みたいなもの、秋山家であるとか、正岡家を通して見ていて、すばらしいなと。何か非常に久々に感動した。その中にやはり常に父親の存在というものがあって、それに従う妻がいて子供たちがいて、また主人の母親がいる。それに対しての尊敬と愛情という、元来の家庭あり方というものが非常にいいなというふうに思っていました。この戦後の民主主義の私は履き違えの部分もあるかなと思いますけれども、そういう日本の家族制度というものが、非常に今危機的な状況に陥っているのかなというふうに感じております。昔は大黒柱と言われたんですね。今余り大黒柱のない家が多いと。これは建築の方でも大黒柱がない家が多いというような状況にもなっているんですけれども、こういうようなドラマをごらんになったかどうかわかりませんけれども、まず御感想があったらお聞かせいただきたいと思うんですけれども。 23: ◯佐藤わか子委員  私は、申しわけないんですけれども、ちょっと時間的な関係でテレビは見てないです。すみません。 24: ◯岡本あき子委員  私はちゃんと全部ビデオにとって、家族じゅうで楽しみに見ております。確かに家族制度、家族を大事にするというのは、本当に基本の基本で、いつの時代でも失ってはならないものだと思っています。一方で、と反論するのも変なんですけれども、多分あの時代というのは、古きよき時代というのは、お父さんだけが情報を持っているという絶対的な優位性というのが、どうしても時代的にはあったのかなと。だから、お父さんが持ってくる情報で家族がいろいろなことを判断したりとかいう部分があったし、現実その情報がほぼ正しい前提でやっていた時代があったのかなと思っています。そういう意味では、逆に今いろいろな情報が流れていて、お父さんじゃなくてもお母さんじゃなくても、子供自身の方がもしかしたらどんどんいろいろな先んじた情報を持ってきて、お父さんそんなこともわからないのとか、お母さんたらということが会話の中に出てきている状況もあるのかなと。なので、あのやり方が今の時代にそっくり当てはまるのかと言われると、厳しいとは思います。ただ、やはり家族というのは、お互いに尊敬し合って、お父さんはお母さんを尊敬するし、お母さんはお父さんを尊敬するし、親は子供に愛情を注ぐし、愛情を受けて子供たちも愛にはぐくまれて育つというのは当然のことなので、やはりあの時代のよさの部分というのは、きちんと伝えていかなきゃいけないと思っていますが、そっくりそのまま当てはまるかと言われると、現実厳しい状況があるのかなと。それをどうやって解決したらいいのかなというのが、この委員会の目的の一つでもあるのかなと思っています。 25: ◯田村稔委員  せっかくの機会ですから、もう一つだけお二人にお聞きしますけれども、先ほど大泉委員から御近所のお弁当屋さんのことで、御近所の悲惨な目を覆いたくなるような、耳をふさぎたくなるような実例がありまして、ひどいところに住んでいるなと私は思ったんですけれども、ただ、またそのドラマの中の一つでありましたけれども、例えば母親が娘と一緒に料理をつくる、料理を教える、裁縫を教えてやるというものがあって、非常にすばらしいなと思いました。お二人とも私の認識ではお子さんがいて、子育ての最中、もしくは終えた方もいらっしゃるかもしれませんが、そういうような例えば一緒に台所に立ったり、一緒に買い物に行ったりとか、その辺いかがなんですかね。 26: ◯佐藤わか子委員  私自身は、娘とは余り一緒に料理をつくったりしたことはなかったような気がしますが、うちは家事分担制というのをやっておりまして、娘が茶碗洗いとか、私がお料理をつくる人とか、そういうふうにやっていました。今、娘は私の料理がすべてできるかといったら、そこはないかもしれません。一人暮らしですけれども、一人で東京で自炊しながらお料理をつくりながら頑張っている。このお料理はどういうふうにしてつくるのとかと電話が来ますから、自分で料理をつくって、コンビニ弁当ばかり食べてないようですので、安心はしています。 27: ◯岡本あき子委員  料理は一緒に楽しみながらやっておりまして、今は娘の方が肉じゃがとか上手につくっておりまして、私の方が見習うことがあると思います。息子も一緒にやっています。ちなみに夫の方が料理はうまいかもしれないです。 28: ◯田村稔委員  どうもありがとうございました。参考になりました。 29: ◯花木則彰委員  委員意見の交換だということなので、私も言っておかないといけないなと思いますのでお話をしますけれども、今の話もそうなんですけれども、やはり家族というのが大事だということと、その家族自体が壊されてきていると。これについては認識は皆さん一致しているんだと思うんです。ただ、そのときに、では家族が壊れてきた原因が、教育勅語がないからかとか、あるいは憲法が問題だとかいうことではないと私は思っています。やはり家族の一番の前提としての人間としての扱いが、相当やはり、特にここ20年間悪くなったと。子育てをしようとする家族が、家族として成り立っていけるだけの例えば収入だってなくなって、それこそ大黒柱がいなくなったのは別に好きでいなくなったんじゃなくて、大黒柱になれるような収入がお父さんだけではもう、やはり収入が入らなくなっている。それが日本の家庭の中で相当数ふえてきた。それがごく一部ではなくて、もうほとんど共働きでないとなかなかやっていけないという状況になったんだと思うんですね。ここでお父さんとお母さんが一緒に家事も分担するし、料理もやるし、子供たちと一緒にそういう料理もするということこそ必要なんだけれども、お父さんもお母さんもなかなか帰ってこれないわけですよね。夕食の準備をする時間に帰ってこれない。お父さんはもちろん帰ってこれない。お母さんもパートだといっても、そういう時間までずっと働かざるを得ないような状況に置かれていて、本当に矛盾がいっぱいあるんだと思います。ですから、一言で言えば人間らしく仕事もできるし、家庭生活も送れるというような世の中に戻すということが大事な中身かなというふうに私は思います。 30: ◯委員長  ほかにございますか。              〔「なし」と呼ぶ者あり〕 31: ◯委員長  この委員会委員の皆さんは、それぞれ真剣に取り組んでいただきまして、そして今、さまざま示唆に富んだ御意見もいただいたというふうに委員長としても思います。具体的に一々申し上げませんが、そういったことを次回の委員会にもまとめ上げるために、ぜひ抱負化してさらに御発言をいただければなというふうに思っております。  以上で、意見交換会としては終了したいと思います。  本日は本当にありがとうございました。  次回の委員会についてでありますけれども、1月17日月曜日午後1時から開催をしたいというふうに考えております。次回は、本委員会調査活動に関する委員会報告を行うということを念頭に置きまして、まとめ委員会にしたいというふうに、委員長、副委員長として考えております。どうしてもそのまとめのために資料とか何か必要だというようなことがあれば、今お聞きをしておきますが、特にあれば言ってください。今なければ、あと事務局の方にでもお話をください。  次回は皆さんに御協力をいただきながら、テーマが重なる部分もありますし、それぞれの部分もありますので、なるべくうまくまとめられる方向性だけ出して、あと皆さんにぜひ補強を次のときにはしていただきたいというふうに思います。皆さん、結構お忙しいと思いますが、お目を通していただけるような少し時間をとってしたいと思います。  では、御当局も突然の答弁とかいろいろいただいてありがとうございました。  本日はこれで終了いたします。ありがとうございました。...