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  1. 仙台市議会 2007-09-19
    平成18年度 決算等審査特別委員会(第3日目) 本文 2007-09-19


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                  ※会議の概要 ◯委員長  ただいまから決算等審査特別委員会を開会いたします。  それでは、これより質疑を行います。  まず、第136号議案平成18年度仙台市ガス事業会計決算認定に関する件についてであります。  日本共産党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。           〔福島かずえ委員、質疑席に着席〕 2: ◯委員長  発言を願います。 3: ◯福島かずえ委員  決算年度は収支状況で1億7700万円の純利益を計上し、91年度、平成3年度以来15期ぶりの単年度黒字となりました。規制緩和によるエネルギー事業者間の競争の激化や消費機器の事故による信頼の揺らぎなど厳しい経営環境の中で、この実績は評価できるものです。98年度、平成10年度に当局が策定した長期経営計画によっても、平成10年代後半に単年度黒字転換を図り、さらに平成20年代前半に累積赤字の解消が図れるものとの見通しがありました。これを着実に実行されてきたということでいいのですね、確認させてください。 4: ◯ガス事業管理者  そのとおりでございます。 5: ◯福島かずえ委員  また、2000年、平成12年9月の決算特別委員会で、我が党の山脇武治議員の質問に答えて、2000年度末の内部留保資金の見込みは約142億円と見込まれているという答弁がありました。さらに、2006年度、決算年度ですね、単年度収支が一応黒字転換する時点で286億円ぐらいの留保資金が存在し、また平成23年度、累積の黒字転換見込みのときには629億円の留保資金がある見込み、これらの資金について短期あるいは中長期的に、一般会計やバス事業など他の仙台市の公営企業に融資可能だという経理課長との質疑のやりとりがありました。決算年度内部留保資金は、どの程度あると言えるのか伺います。 6: ◯財務課長  ガス事業会計における平成18年度末の内部留保資金は、約184億円となっております。 7: ◯福島かずえ委員  累積黒字転換は平成23年度、2011年度という見込みですけれども、これはどうなのか伺います。 8: ◯財務課長  現在の見込みといたしましては、平成24年度の見通しでございます。 9: ◯福島かずえ委員  仙台市ガス事業は、公営企業として市民の支援、支持のもと着実に成長してきています。それが、この間のたゆまぬ努力のもと、安価で安定した供給を維持してきたことや、保安面でも、これまで大きな事故をほとんど起こしてこなかったことなど、市民福祉の向上に努めてきた公営企業としての姿勢に市民から絶大な信頼と支持があったというふうに思います。需要家戸数36万4500戸という他に類例のない日本一の公営ガス事業を市民とともに育ててきたことに、私は誇りを持ってよいというふうに思うのですが、いかがでしょうか、伺います。 10: ◯ガス事業管理者  本市のガス事業は、昭和16年の公営化以来、60有余年にわたりまして市民、お客様に支えていただいて、今日36万戸のお客様を有する公営最大の企業に成長させていただいたというふうに考えてございます。  私どもガス事業にかかわる者は、お客様への感謝と、こうした本市のガス事業への誇りを土台に日々業務に当たっております。  また、同時に、公益事業者として今後とも事業の最適化を図ると。そのことによって、その成果をお客様に、そして市民の皆様に還元をする、そういった責任を感じながら業務に当たっております。 11: ◯福島かずえ委員  確かに、決算年度末では約824億円の企業債残高がございますが、その償還の見通しも、先ほど御答弁ありましたとおり順調に進んでおります。現在、このガス事業の民営化のあり方について検討委員会を設置して検討しているところですが、私は、必ずしも民営化しないとこれ以上やっていけないという積極的な理由を見出せておりません。まず、自治体として、これまで進めてきた事業に責任を持ち、継続していくことが必要です。安定して安価で安心、環境にも優しいエネルギーの供給を地域住民に行っていくことが、自治体には引き続き求められております。4月の民営化の検討に当たっても、保安面でのこれまでの水準を本当に民営化して引き継ぐことができるのかどうかという視点は欠かせないものですが、どうでしょうか。 12: ◯民営化推進室長  民営化の検討に当たりましては、安心と安全、そして安定、この3点が確実に継承されることが必要と認識しており、保安水準の継承につきましても、民営化検討に当たっての大変重要な視点であると、このように考えているところでございます。 13: ◯福島かずえ委員  北海道北見市は、昨年4月に北海道ガス株式会社事業譲渡を行いました。しかし、その後1年もたたないうちのことしの1月19日に、3名が死亡し11人が入院するという重大なガス漏れ事故が起きました。2日前の17日からガス臭いという市民の通報があったにもかかわらず、ガス漏れ箇所が発見できず大変大きな事故になってしまいました。
     経済産業省がことしの4月19日にまとめた中間報告でも、保安面での積極的な引き継ぎがなかったことが問題点として指摘されています。  私たち会派では、先月末、北見市の当時の引き継ぎ職員北海道ガスの担当者に直接会って、特に保安面での引き継ぎについて調査してきました。過去のガス漏れ事故についての問題点や教訓、北見市の特性、冬の地盤凍結が深いことなどについても引き継ぎがなかったこと、引き継ぎ職員に保安職員がいなかったこと、直営の際は、ガス漏れ箇所を探す際、住民に広報しながら、注意喚起を行いながら作業を進めていたが、北海道ガスでは内部で調査作業を進めており市民への広報が不十分であったことなど、また資本力も技術力も北海道ガスの方があるので、任せれば安心、何とかなるという過信が北見市側にあった。実際に担当者からの聞き取り調査の結果、保安面での経験や情報、技術は、人、職員に蓄積しているもので、実際の経験が物を言うということがよくわかりました。  北見市では、厳しい寒さで地盤が深く凍結し、老朽化した配管が壊れ、ガス漏れ事故が起きるということは珍しくないことだったそうです。しかし、いずれも大事に至らないうちに発見し補修してきた、そういう経験の蓄積、技術が引き継がれていなかったということは、大変大きな問題だと言えます。  仙台市においても、ガス局以外に、地域内でこうした地域の実情を踏まえた保安面で蓄積のあるガス事業経営体は、ほかにはないということではないでしょうか、伺います。 14: ◯民営化推進室長  ガス事業における安全と安心の確保は、ガス事業法など関係法令によりまして、官民の区別なくひとしく責任と義務を負っているところであり、保安面における技術力においては、すべてのガス事業者が法令に定められた水準をクリアしているところではございますが、仙台の地域内における過去の保安実績を有するガス事業経営体ということになりますと、私ども仙台市ガス局のほかにはございません。 15: ◯福島かずえ委員  仙台市ガス局の職員に蓄積されているこうした保安面での力量、技術力をどう担保していくのか、民営化検討の上で、約450人いる職員の引き継ぎや身分の取り扱いにも関連して、これは重大な問題です。そっくりそのままでの継続が本当に難しいのかどうか、検討すべき重要なことではないでしょうか、伺います。 16: ◯民営化推進室長  民営化に当たりましては、引き続き安心で安全なガスを安定的にお客様にお届けできるよう担保していく、このことが大前提であると認識しております。  このため、事業の引き継ぎに当たりましては、ガス局職員の技術や知識が確実に継承されるよう、御指摘のございました職員の引き継ぎや身分の取り扱いも視野に入れまして、その体制整備に万全を期してまいる所存でございます。 17: ◯福島かずえ委員  保安面での後退は、いささかも許されることではありません。保安面で後退せざるを得ない民営化は認められません。  関連して伺います。この北見市では、実はこの夏、2度の断水事故がありました。この事故の概要を水道局に伺いたいと思います。 18: ◯水道事業管理者  北見市の断水についてでございますけれども、北見市の調査によりますれば、本年6月23日から27日にかけまして、局所的な豪雨により発生した想定外の高濁度の河川水が浄水場に流入し、浄水不良の状態となりまして、ピーク時で約5万9000世帯に及ぶ大規模断水が発生したものであります。  また、7月23日から29日にかけましても、雨による濁水の発生により、断続的に取水を停止したことに伴い、2回目の断水、給水制限が行われたものと伺っております。 19: ◯福島かずえ委員  加えて言えば、この大事な浄水場の業務を、北見市は民間事業者に委託して経費を削減しておりました。見たことのない、経験したことのない濁度の水を前にして、民間事業者の社員はとっさの判断ができず、浄水能力を超えた濁り水を浄水場に引き込んでしまった人為的なミスということを調査委員会でも報告されているということですが、北見市では、冬にガス漏れ事故、そして夏には断水事故があり、市当局の危機管理能力のなさに市民の怒りが爆発しているということであります。  職員定数や経費削減が目的という誤った行財政改革のために、市民の命や安心・安全を脅かすことはあってはならないことですが、市長はいかがお考えでしょうか、伺いたいと思います。 20: ◯市長  仙台市のすべての行政を通じて、これは公営企業の運営に限らず市民の方々の安全・安心は何よりも最優先に考えるべきことであるというふうに認識しております。まして、水道、ガスといった、いわゆるライフライン、そしてガスのような目には見えない危険物を扱うわけですので、万全の構えで運用をしていかなければならないと、こういうふうに考えております。 21: ◯福島かずえ委員  また、2005年、2006年度にわたってガス当局が行った、市当局も入れてですね、一般行政も含めて行った民営化に当たっての検討結果についての資料を、先日公営企業委員会でいただきました。しかし、事業価値評価については、十分な公開とは言えません。負債をしのぐ価値評価があるという結果だけが示されていても、議会でチェックすることはできないのではないでしょうか、伺います。 22: ◯民営化推進室長  本市ガス事業に係る事業価値評価につきましては、平成18年度に三つの評価手法を用いまして実施したところでございます。  評価の進め方といたしましては、民間企業のM&Aなどで一般的に用いられるDCF法、ディスカウント・キャッシュフロー法により事業価値を算定し、その妥当性を修正簿価純資産額法及び類似企業比較法によって確認いたしております。  御指摘のとおり、本市ガス事業は、お客様、市民の皆様、そして地域の関連事業者の方々に支えられて、今日の姿を築き上げてまいったところであり、この算定結果につきましては、でき得る限り市議会、そして市民の皆様に公開すべきと考え、さきの公営企業委員会におきまして、修正簿価純資産額法及び類似企業比較法による算定結果については、お示ししたところでございます。  しかしながら、DCF法による算定結果につきましては、将来の公正な入札プロセス等を確保する観点から、公開を差し控えることといたしたところでございます。御理解を賜りますようお願い申し上げます。 23: ◯福島かずえ委員  先ほども指摘いたしましたが、現状でも良好な経営を行っているガス局です。今後数年で、累積でも黒字化いたします。これまで毎年60億円から90億円近く、ガス局は借金を順調に返済してきました。借金がなくなり、これからはそのお金と内部留保をどう市民的に活用できるのか、市民が税金を投入して育ててきた良好な事業体の果実、収益をどう利用するのか、何に使うことができるのか、それを市民的に議論しようという段階であります。先ほども言いましたが、ガス局のこういう資金を、短期あるいは中長期に一般会計や他の公営企業に貸すということは可能なことなのかどうか、もう一度確認したいと思います。 24: ◯財務課長  他会計との間での一時的資金融通につきましては、市長部局及び各企業との間で適正な利息を賦課し貸し付けを行う内容の覚書を締結しているところでございまして、貸し付けは可能でございます。要請があった場合には、適宜対応してまいります。 25: ◯福島かずえ委員  民営化の庁内での検討結果では、本市財政に、民営化した場合、年間11億円程度、当初数年はその半分くらいの収入があるとされております。しかし、公営企業のままであれば、年間数十億円の資金を市民福祉の向上のために極めて低利子で活用できるわけです。これは、とても魅力的なことであります。  ガス事業は、本当に優良な事業体でありまして、この果実を、収益をどのように市民のために活用するのか、市民がかかわって決めていくものであります。  ところが、今の民営化の議論では、そういった視点が全くありません。ガス局の価値、本当の値打ち、これからそうした市民福祉向上のために資金があるといったことも市民が知らないうちに民営化されてしまう、市民が十分にかかわらないまま市民の財産が安い価格で売却されるということでいいのでしょうか。議会はもとより、市民への情報公開の徹底を求めますが、いかがでしょうか、伺います。 26: ◯民営化推進室長  本市ガス事業の民営化につきましては、長年にわたり本市議会において議論がなされてまいりましたことに加え、今年度からはガス局のホームページや「くらしの炎」などを通じた情報提供に努めてまいったところでございます。  この7月に立ち上げました仙台市ガス事業民営化検討委員会における配付資料や議事要旨につきましても、速やかな公開を実施いたしております。  今後とも、適切な情報公開に努めてまいる所存でございます。 27: ◯福島かずえ委員  残念ながら、民営化の検討委員会では、ガス局の民営化の課題として、負債だけが取りざたされており、今後その負債は数年でなくなり、その後は収益が順調に上がって資金が蓄えられていく、それをどういうふうに活用できるかということについては、全く触れられておりません。十分な議論だとは思いませんし、実際に価値評価についても、私は明らかにしていきながら議論をしていかないと、とんでもないことになるというふうに思っております。  また、これからの日本は、原子力発電という未確立な技術に頼ったエネルギー政策からの脱却と、それから地球温暖化防止のために、化石燃料依存から風力や太陽、気体、液体バイオマス固体バイオマスなどの再生可能エネルギー自然エネルギーへの転換が求められております。これまでの、企業中心での利益追求型エネルギー供給のあり方を抜本的に見直すことが必要です。そういうときに、公務労働としてのエネルギーを供給してきた仙台市ガス事業の意義は非常に重要であり、今日的であります。これまでの民営化のケースと比べものにならない、そうしたものがあるというふうに思います。  利潤よりも安心・安全を市民に保障する公営企業の意義を再認識し、市職員に蓄積された技術力や保安力を引き続き担保していく、それが大事だということを指摘して、また求めて、質問を終わりたいと思います。 28: ◯委員長  改革ネット・自民から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。           〔佐々木両道委員、質疑席に着席〕 29: ◯委員長  発言を願います。 30: ◯佐々木両道委員  前任者の質問と180度違う立場から質問をさせていただくものであります。  まず初めに、ガス事業民営化のこれまでの検討の過程をお尋ねいたします。 31: ◯民営化推進室長  本市ガス事業民営化の検討につきましては、平成17年度より、庁内における検討作業を本格化したところでございますが、平成18年度におきましては、先行事例についての視察調査を行ったほか、適正な事業価値を把握するための事業価値評価や庁内の関係部局による検討作業を進めたところでございます。  その結果、企業債の一括償還に必要な原資を確保できる見通しが得られましたこと、また職員の処遇の問題などにつきましても一定の熟度まで作業が進みましたことから、有識者による具体的な検討が必要な段階に達したものと判断し、この7月に仙台市ガス事業民営化検討委員会を立ち上げまして、これまで3回にわたって委員会を開催し、民営化のあるべき姿や手法などについて鋭意御検討をいただいているところでございます。 32: ◯佐々木両道委員  振り返ってみますと、この民営化の問題につきましては、20年も前から、民営化すべきであるというふうな論議があったわけでございます。そういう点では、何で民営化かというふうなことは、もちろん他のエネルギーとの競争において、公営の判断では大変遅過ぎるのではないかと、即断即決しなければならないときにも長期間時間がかかってしようがないのではないかと。  また、最も大切な要素は、公営企業法によって営業活動そのものが範囲が限定されている。いわば開発業者や、あるいは住宅メーカー等々との共同開発、共同展開、共同業務というものが一切できない。  ましてや、民でできるものは民でやるべきである、小泉総理以前に私どもが訴えてきたことであります。そういう点では、本当にこういう民営化というものが具体的になってきたことは、ガス局の今日までの私は大きな努力の成果であると、多としたいと思っております。この途中において、やはり新潟寄りのパイプラインがいいのではないかと、真剣に論議いたしたときもあります。しかし、パイプラインで来た場合には、ガス局自体でタンカーを、いわゆる他力でタンカーを決めなければいけないという状況も出てくるのではないかというふうなことで、300億円する、この独自のタンカーを持ってやろうではないかという議会での結論は、私は今日を迎えると正しかったというふうに判断をいたしております。そういったことで、現在マレーシアから液化天然ガスを輸入しているわけです。そういうふうな面において、直接やっているというふうなことで、ガス局単体ですべてを考えられるということは、民営化の大きなやはり成果であるというふうに思っております。  ましてや、熱変作業も順調に終わりました。そしてまた、たまたまいいことに、悪いことかもわからないです。原油高になってきております。そういう面では、なおさら、すごくいいときの時期だなというふうに私は判断をいたしております。  そういう点で、やはり今日まで、この昭和16年から仙台市の公営ガスとしてやってきたわけでございます。現在は、民営化室まで設置いたし、いろいろな形で検討を及ぼしてきているわけです。そういう意味では、この手法というものもきちんと検討しているということでございますので、その手法についてお示しを願いたいと思います。 33: ◯民営化推進室長  民営化の手法といたしましては、業務運営委託方式フランチャイズ方式株式会社化方式、そして事業譲渡方式、まずこの四つの基本手法を民営化検討委員会にお示ししたところでございます。  業務運営委託方式は、ガス供給施設管理運営業務などを民間事業者に委託するもの、フライチャイズ方式は、ガス導管などの資産を市が保有したまま営業権を民間事業者に付与するもの、いわゆる公設民営方式でございます。株式会社化方式は、市が主体となって株式会社を設立するもの、事業譲渡方式は、民間事業者ガス導管などの資産を売却する方式でございます。  現在、民営化検討委員会では、この四つの基本手法のほか、NTT方式及び長野方式を加えた六つの手法について検討が進められているところでございます。  NTT方式は、株式会社化方式の場合に、職員の身分や債権債務の関係が継承されないという問題を特別法により解決したもの、長野方式は、事業譲渡方式の場合に市の職員の派遣などの円滑な事業引き継ぎが困難であるという問題を官民が共同出資する受け皿会社に対して事業譲渡を行うことにより解決した手法でございます。 34: ◯佐々木両道委員  六つの手法があるというふうなことでございます。  まず、民間に移行する場合に最大の課題は、一つには、私は現在の450人いるガス局の職員の問題ではないかというふうに思っております。その450人のガス局の職員をいかに上手にと申しますか、うまく移行するというふうなやり方、熱変作業その他で、来春には約380人ぐらいになるというふうなことでございます。そういう意味では380人の対応というふうなことで、この手法の中で、一つ注目されるところは、やはり先ほど説明ありました中で、長野方式というものが受け皿譲渡方式というふうなことで、仙台市の職員のまま3年間、いわば新会社、仙台市並びに民間会社が出資してつくった新会社に仙台市の職員の身分のまま移行できる。そしてまた、3年以上、またそれも延長もできるというふうなことで、非常に自然の退職者をかんがみても、受け入れ態勢としてはふさわしいかなと。  もちろん仙台市には、今日までそういう民間委託というふうなものにおいて、みんなスムーズにやってきたという実績があります。当初は、受付業務も、あるいは水道料金の徴収者も、あるいは電話のオペレーター、あるいはコンピューターのパンチャー、そしてまた、清掃局が民間委託するとき、みんなスムーズに仙台市においては移行してきたという実績があります。そういう意味では、ある程度、非常に大きな障害にはならないなというふうに思っております。  2番目に、やはり大きな問題は、現在の借金をいかにするかという問題でございます。先ほどの答弁の中でもありました企業委員会において、一つの数字を出したというふうな実績があります。これは、あくまで簿価でございます。簿価でも、まかり間違ってもマイナスにはならないという表示だけはしたわけでございます。そういう面では、私は、償還金というものは、また後に触れますが、財政面についても、まず心配ないなと。というのは、ガス局を閉じるときには、企業法によって債務は一切なしという状況にしなければいけない。そのなしにするときに、いわば一般財源から全然投入しなくても済むというふうなことに相なるわけでございます。  もう一点は、現在、ガス局は、固定資産税から、いろいろな市税ございます。細かく言えば軽自動車税まであるわけです。また、本来であるならば、他の民間会社であるならば、36万戸に配給している導管の道路の占用税も入ってこなければいけないわけでございます。そういったものが、現在の価値観で、現状で言えば16円以上のものが見込まれるわけでございます。そういう点では、やはり新たなる安定した収益、仙台市としても収入があるというふうなことも見込まれるわけです。もちろん、先ほどもありましたが、新会社に対する減免措置等々の問題はありますけれども、先々を考えれば大変な安定した収入であるというふうに思うわけでございます。そういう点では、民間における民営化というものに対して、やはり大きなポイントではないかと思っております。そういうふうなことにおいて、私はこの民間移行というものが、いよいよ機が熟してきたなというふうに感じております。  民営化する上において、もう一つ課題になるのは、仙台市が出資していて、仙台市の仙台プロパンガスとか、エンジニアリングとか、関連会社が4社ある。この4社の従業員、おのおの約100人ぐらいずついても、400人の方々がいるわけです。これは、ガス事業オンリーの事業しかできないという、これもまた公営企業法で限定されているわけです。その4社に対する400人の雇用安定というものも図らなければいけないと。そういう面では、この4社も、いわば新会社、仙台市、そしてまた民間会社が出資した会社に、当然そのまま受け入れていただき、また新会社そのものが業務範囲がいっぱい広がるわけでございます。関連会社もまたそれなりの広がりを、私は得るものというふうに認識しておりますが、そのように移行できるものかどうかお尋ねいたしたいと思います。 35: ◯民営化推進室長  本市ガス事業に係る出資会社といたしましては、ガス器具の販売修理などを行う仙台ガスサービス株式会社を初め4社がございます。これら出資会社は、これまでガス局と一体となって、ガスの安定供給、そしてガス事業の発展を担ってきているものでございます。民営化に当たりましては、こうした経過や実態について、一定の考慮が必要であろうと考えているところでございます。  今後、仙台市ガス事業民営化検討委員会における検討結果を精査の上、本市の対応を決定してまいる所存でございます。 36: ◯佐々木両道委員  私が申し上げたいことは、これからであります。ガス局自体が持っている有価証券56億円、そしてまた、現金預金155億円余、これらの数字は余り大差はないでしょう。  しかし、30万平米に及ぶ広大な敷地を持っております。それらをどのようにして売るかということは、大きな課題であるというふうに思っております。もちろん、安く売ろうなんていうことは絶対できないわけです。ある一定の評価額で売らなければいけないというふうなことになるわけでございます。これらは、私はすごく大きい財産だなというふうに思っております。  それから、もう一つ、もっともっと大きいのは、先ほども申し上げましたが、36万戸に及ぶ導管の評価をどうするかと、これもすごく大きなこと。機械設備はもちろん、建物、そしてまた、先ほど申し上げましたタンカーも、そういった新会社に対して売買、この売買が最高のものではないかと私は思っております。どう転んでも1000億円、あるいは、私は2000億円も夢ではないなという感覚を持つ者です。それだけの収益をぜひとも上げなさい、上げるべく努力すべきだと。それが、仙台市に対する一番親孝行息子のやることではないかというふうに思っているわけでございます。もちろん、これらについては、これから精査していかなければわからないことであります。がしかし、この想定ぐらいはできるのではないかというふうに思うわけですけれども、その辺のお答えはいかがでしょうか。 37: ◯ガス事業管理者  民営化を実施いたしますと、これはさきに本会議で市長からも御答弁申し上げておりますけれども、一定の財政上のメリットというものは見込まれるというふうには考えておりますが、これはどういった手法で民営化をするかということによっても影響を受けてまいります。現時点では、私どもは、民営化に至るまで私どものガス事業の現在の事業価値、これを最大限に向上させる、そのための努力を尽くしてまいりたいと考えておりまして、現時点でどのぐらいの数字が見込めるかということにつきましては、先ほど民営化推進室長が御答弁申し上げましたように、まだ今後の……、先ほど御答弁を申し上げましたが、17年度決算をベースにした数字でございまして、まだまだ時期的な推移、こういったものを見なければなりませんし、そのほかの市場環境といったものも見極めていかなければならない、現時点ではなかなかその辺の推計をお話を申し上げるというような段階には至っていない状態でございます。 38: ◯佐々木両道委員  お答えできないのは当たり前だと思います。了といたします。  これから、やはり液化天然ガスもロシアの方が安いのではないかというふうなことで、ロシアの輸入というものも確実に検討していかなければならない時期に来ております。ましてや、現在、ガス局では300億円という年商をやっている最高の優良企業であります。本当にそういう意味では、官民挙げての新しい会社であれば、地元に優良なる会社ができるわけです。そしてまた、広範囲な活動ができ、経済の活性化にもつながるわけです。もちろん、新しい雇用にもつながります。そういう意味では、現在の範疇の狭い取引会社ではなくて、多くの広い意味での取引もできるというふうな形に相なるわけでございます。そういう意味では、年数がたてばたつほど償還金は減っていきます。がしかし、償還金は減っていくけれども、新たなる設備投資をまたしなければならない。ですから、いわば民間にいつ移行するかというものが最大のポイントになってきます。それは、商売の原則として、いいときに売るのが最高なんです。悪くなったら、買う人、だんだんたたかれてきます。そういう意味では、上昇気流のときにやるべきであると。私は、ここ数年が勝負だなというふうに認識いたしております。もちろん、これには政治判断も必要でございます。これらについては、いかにお考えかお尋ね申し上げます。 39: ◯市長  仙台市ガス事業の民営化の時期につきましては、かねてから、おおむね5年以内を目途に、できるだけ早期の民営化が必要であるということを申し上げてきたところでございます。  これは、5年以内ということでございますので、現在進行中の仙台市ガス事業民営化検討委員会の検討結果によっては、ただいま御試算いただきましたように、数年中の民営化移行も、当然のことながら視野に入れて検討を進めているところでございます。  他方、安全・安心、そして質量ともに安定的な供給、これら三つの重要な要素が確実に民営化後の新事業に継承されることが何より優先されるべき課題であると認識をしております。  現在進行中の民営化検討委員会の報告を、まずは待ちまして、的確に判断をしてまいりたいと考えております。 40: ◯委員長  民主クラブ仙台から発言予定の方は、質議席にお着き願います。            〔小野寺健委員、質疑席に着席〕 41: ◯委員長  発言を願います。 42: ◯小野寺健委員  私の方からは、若干質問をさせていただきたいと思います。  まず、平成3年度以来15期ぶりの黒字、大変おめでとうございます。ガス局の事業管理者含め、職員の皆さんが一生懸命取り組まれた結果ではないかなと思います。今後もぜひ続けていただきたいなと思います。  それで、この事業報告書をもとにまずお伺いしたいところがございますので、何点かお答えいただきたいと思います。経営効率化の一層の推進と営業活動の積極的な展開というふうに述べられておりますので、私はその視点から御質問をさせていただきたいと思います。  まずは、契約状況についてお尋ねをいたします。平成18年度に契約を締結した工事や委託によります総件数、それから契約形態の比率についてお尋ねをいたします。 43: ◯財務課長  平成18年度に契約を締結いたしました工事や委託によるものの総件数につきましては、438件でございます。そのうち、制限つき一般競争入札によるものが1件で全体に占める比率が0.2%、指名競争入札によるものが226件で比率が51.6%、随意契約の見積もり合わせによるものが41件で比率が9.4%、随意契約の特命によるものが170件で全体に占める比率が38.8%となってございます。 44: ◯小野寺健委員  今お答えいただきましたけれども、ざっとお聞きして、競争入札によらない特命随契が非常に多いかなというふうに感じ取られます。  それで、平成18年度工事業務委託契約落札状況ということで、私、公営企業分を除いたものを入手いたしまして、今見ているんですけれども、それにしてもほかの、公営企業を除くと指名競争入札が大体8割方のところで契約をされているというところが見られます。その中で、ガス局の契約の状況において、特命随契が38.8%ということでございますので、競争入札によらない契約としている主な理由、何かあると思いますが、それをお示しください。 45: ◯財務課長  ガス事業におきましては、ガスの製造整備や供給設備の改修や保守点検などがございますし、それに当たりましては、特殊な技術や資格を必要とするということがございます。また、緊急時における保安の確保ということも必要でございますので、競争によっては目的を達成し得ないものについて、特命による随意契約を行っているところでございます。 46: ◯小野寺健委員  趣旨は非常に理解ができます。しかしながら、この状態の中で、事業区分の仕分けといいますか、特命随契になっているけれども、指名入札に可能なものも多分含まれているかと思います。今年度のところでは黒字というところで出ておりますが、来年度以降もありますので、そういった意味で見直しを進めていっていただきたいなと思います。  また、ちょっと費目の件でお尋ねをいたします。委託作業費についてお伺いをいたしたいと思います。  この委託作業費なんですが、合計で21億8454万円余り委託作業費があるということで承知をいたしていますが、それはそのとおりでございますでしょうか。 47: ◯財務課長  そのとおりでございます。 48: ◯小野寺健委員  その中で、委託作業費という区分の中で、この内容というものは一体どういうものがあるのか、お示しください。 49: ◯財務課長  委託作業費につきましては、供給販売費等の中では、需要家ガス設備点検等の業務や開閉栓の業務、それからガスメーター交換等の業務、大きなもので言いますと、そのような業務がございます。 50: ◯小野寺健委員  専門的なところは、非常にそういったところでいいと思うんですけれども、一つの例を出しますと、ガスサロンというものが多分あるかと思うんですが、それの運営管理に関しても委託ということで出されているというふうに承知しておるんですが、それは委託で構わなかったでしょうか。 51: ◯財務課長  ガスサロンの管理運営は委託で行ってございます。 52: ◯小野寺健委員  その中で、5693万円が委託費ということで、ガスサロンに委託ということにされているんですが、私も直接ガスサロンの方に行ってみました。それで、あれはガス局のショールームという形で非常にいい施設ではないかなと思うんですが、委託運営をされている割には、若干貧相かなというところもあります。それで、実際のガスサロンの年間の利用状況といいますか、人数であるとか、事業内容とか、それからガスサロンの概要についてお示しをいただきたいと思います。 53: ◯営業企画課長  ガスサロンでございますが、昨年度、年間で45万人ほどの御来場者においでいただいておりまして、大体月平均3万8000名ほどいらしていただいているところでございます。  ガスサロンの業務の内容ということでございますけれども、私どものショールームでございますので、当然最新のガス機器を展示し、実演等を行いまして、お客様にガスの魅力ですとか、快適性、利便性を体験、体感していただけるような、そのような施設として運用しております。  加えまして、ガスサロンの場合、ショールームの機能のほかに、設置されましたときの状況から、広瀬通の方から中央通の商店街の方に向かって人の動きを促して、交流ですとか、にぎわいの拠点にする。それから、あの地域のあたり非常にビル群の多いところですので、市街地の中でオープンスペースを設けたりすることによりまして、憩いの場を提供する、そういった機能を果たしている施設でございます。 54: ◯小野寺健委員  非常に立地条件もよくて、そして3階に「のびすく仙台」もありますので、たくさんの市民の方々がおいでになる施設だと認識しています。あの施設を利用して、もっともっとガス局の営業的な展開として使用していくべきだと考えておりますが、今後そういった取り組みを考えていらっしゃるかどうかお聞きします。 55: ◯営業企画課長  年間45万という本当にとてもたくさんの皆様においでいただいております施設ですし、のびすく仙台の御利用も、年間で4万名を超える方々にいらしていただいているところでございます。決算年度を越えますけれども、本年度になりましてから、例えば健康福祉局と一緒になりまして、食育フォーラムといった催しのサブ会場として展開をしたりとか、せっかく小さなお子さんをお連れのお母様方たちがたくさんいらっしゃるところですので、そういった方たちに、お料理教室に来ていただけるだけではなくて、そういった場面でも食育についてお知らせすることによって、調理の場面でガスを使っていただける機会を何とかふやしていけないだろうかということで、仙台市の組織だけではございませんけれども、さまざまに連携を図りながら、せっかく来ていただいております多くのお客様に、いろいろな営業のチャンスをつかまえていきたいというふうに考えているところでございます。 56: ◯小野寺健委員  ありがとうございました。というのは、ガス局の市民の声という意味で今お聞きをしたんですが、ガスサロンが市民の声を吸い上げる一つの拠点になるのではないかというような形で思いまして質問させていただきました。  それで、平成18年度なんですが、ガス局に対する市民の声について質問させていただきたいと思うんですが、どのような方法で市民の声を集めていらっしゃるのか、またどれくらいお寄せいただいているものなのか、お示しいただきたいと思います。 57: ◯経営企画課長  市民の声でございますが、市長への手紙など全庁的な手法のほかに、今後のガス事業運営の参考とするため、ガス局ホームページの御意見・御要望コーナー、それから年1回検針票と一緒に家庭用のお客様に配布いたしますお問い合わせカードによりまして、独自に御意見等をいただいているところでございます。  また、毎年度、ガスモニターを募集いたしまして、年6回のモニター活動を通じまして御意見等もいただいているところでございます。  なお、ガス局のホームページの御意見・御要望コーナーには、昨年度139件、それから、この3月から開始いたしましたお問い合わせカードにつきましては、この半年間で1,394件のお問い合わせをいただいているところでございます。 58: ◯小野寺健委員  ありがとうございます。  ホームページでということで今お話がありました。昨年度139件というお問い合わせだったということなんですが、これが若干少ないかなと私は感じます。平均すると大体3日に1件ぐらいの形のお問い合わせでございますので、なかなか少ないなと思っておりまして、ちょっとホームページについて若干質問させてください。年間どれぐらいのアクセス数がガス局のホームページではあるのかどうか、そこからお尋ねします。 59: ◯経営企画課長  ガス局ホームページへのアクセスでございますけれども、18年度は、トップページでございますけれども、年間で7万942件のアクセスがございました。 60: ◯小野寺健委員  非常に数としてはあるんだなと私は認識するんですが、そこでこのお問い合わせが少ないというのは何かなと思います。それで、ほかの事業者の、それから電気の事業者のホームページを拝見をいたしまして、さまざま比較をしますと、やはりガス局のホームページに関しましては、営業的な視点が少し足りないのかなというような感じがします。それで、ほかの事業者を見ますと、営業の例えばアンケートであるとか、それからお申し込み状況であるとか、非常にウェブの、要するにマーケティングの関連を使ってITをうまく活用しているというような感じを受けます。  それで、ガス局では営業的な展開とのリンクというのも、もちろんお考えだと思うんですが、これは企業広報としてのホームページというものに位置づけられているのか、それとも営業の広報、営業の宣伝の一つの媒体として考えられているのか、そこのところをまずお示しいただきたいと思います。
    61: ◯経営企画課長  私どもガス局のホームページにつきましては、委員御指摘にもございましたけれども、ガス局全体のイメージ的な部分、それから営業的な部分も含めた両面の広報を行っているという位置づけでございます。 62: ◯小野寺健委員  提言なんですが、やはり営業を強化していくことが必要だと思いますので、これは経営企画課と営業企画課の広報という意味では担当だと思いますので、営業企画課の、ちょっともう少し知恵を使って、営業とリンクした形でのホームページづくりを考えていっていただければなと思います。もったいないと思うんです。質問も含めてですけれども、そういった意味でお願いをしたいと思います。  それで、ガスモニターというところで出てこられました。これは非常にいい制度だと思いますが、その中でどういった御意見、御提言が具体的に出てきたのか、またそこからの課題の認識をお知らせいただきたいと思います。 63: ◯経営企画課長  ガスモニターでございますけれども、これは昭和54年からスタートしておりまして、大分長らくやってきている事業でございますけれども、近年、やはり今委員からも御指摘あったように、PRがちょっとガス局としては足りないのではないかということが、先日開いたモニター会議でも多々寄せられておりまして、そういったあたりで、課題といたしましては、お問い合わせカードの方でも同じでございますが、やはりエネルギー間競争が増す中では、新たにお客様を獲得する、それから離脱を防止するという意味では、都市ガスあるいはガス事業、特に機器とか料金とかいった面につきまして、これまで以上に情報提供を行いまして、充実を図っていく必要があるものということで認識してございます。 64: ◯小野寺健委員  ありがとうございます。そういった御認識を持っていらっしゃるので、ただいま取り組まれているものも多分あるかと思うんですが、実際施策に市民の声がどのように反映されているのか、そういったものをお示しいただければと思うのですが。 65: ◯経営企画課長  お客様の声につきましては、その実現可能性につきまして検討を進めまして、可能なものから事業に反映しているところでございます。  この10月から始まりますクレジットカード決済、あるいはワンストップサービス提供のため、来年1月に開設されるお客様センターにつきましても、こういったお寄せいただいたお客様の御意見、御要望を踏まえまして、サービス向上のために実施の運びとなったものでございます。  今後とも、お寄せいただいた御意見、御要望については、積極的に検討の上、事業に反映し、サービス向上に努めてまいりたいと考えております。 66: ◯小野寺健委員  ぜひ頑張っていただいて、この黒字というものを継続していっていただきたいなと思います。  続いてですが、局の未利用地の取り組みについて御質問させていただきます。  平成18年の定例会においても、木村勝好議員が、この件については質問をさせていただいております。平成18年度における未利用地処分の取り組み状況をお示しいただきたいと思います。 67: ◯財務課長  ガス局の現在の未利用地の状況といたしましては、これまでも公募による未利用地の売却等を進めてまいりました結果、今後とも利用計画のない8カ所が処分対象地として残っておるところでございます。  平成18年度におきましては、未利用地処分の取り組みといたしまして、処分の準備のため未利用地1カ所の境界確定測量と残置設備の撤去工事を実施したところでございまして、今後、売却の手続を進めてまいりたいと考えております。  現在残っている土地につきましては、さまざまな条件を整理して、できるだけ早期に処分できるよう取り組んでまいる所存でございます。 68: ◯小野寺健委員  なかなか売りづらい土地もいっぱいあると思うんですけれども、ぜひ努力をしていただいて、何とか売っていただきたいなと思います。目標を決めて頑張っていただきたいと思います。  それで、先ほど来、先輩議員も御質問されておりますが、民営化についての御質問が出ておりました。私は、5年以内に民営化を推進するという委員会の今の流れでありますので、それは議論を見守りたいと思いますし、状況も進んでまいると思います。  しかしながら、その5年以内とされる中でも、1年1年が、やはりガス局事業の勝負の年ではないかなと思います。このエネルギーの状態、これからの日本はエネルギーと農業が一つの課題になってくるというふうに言われています。その中で、仙台市の公営として持っているガス事業、非常に1年1年が大切な年になってくると思います。  そこで、管理者にお伺いをいたしたいと思うんですが、今までもさまざまな計画、戦略をお持ちになって、ここまでガス事業を進めてこられたというふうに認識はしておりますが、改めて、5年以内とされる民営化に向けてどのような経営戦略を持って臨まれるのか、また新会社にどのような形でバトンタッチを考えておられるのか、御決意を聞いて私の質問とさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 69: ◯ガス事業管理者  本市のガス事業が、民営化後も引き続き市民の生活、それから地域の産業を支えるエネルギー事業者として、さらに発展していけるよう、その上は土台づくりをする、これが私どもの現下の責任ではないかというふうに考えております。  そのため、安全・安心の提供、あるいはお客様サービスの向上、環境負荷の低減を通じた地域社会への貢献、こういった点を経営戦略の柱といたしまして、その実現に向けまして、先ほど来、るる御指摘のございました経営の効率化でありますとか、営業戦略の強化でありますとか、こういったことに局一丸となって取り組んでいき、万全の状態で新会社に引き継いでまいりたいというふうに考えております。 70: ◯委員長  きぼうから発言予定の方は、質疑席にお着き願います。            〔鈴木勇治委員、質議席に着席〕 71: ◯委員長  発言を願います。 72: ◯鈴木勇治委員  それでは、まずガス事業についてでありますけれども、全国的なレベルでこのガス事業を見ますと、平成7年のガス事業の法改正、それから、それによって異業種の企業の参入が認められました。そして、その後も認可区域外の供給可能というようなこと。それから、ガス料金の許可制から届け出制への変更ということになってきました。いわゆる規制緩和というのが段階的に広がっているという事業でありまして、また大手電力会社によるガス供給といったことも進んできているということもあるそうでありますが、言ってみれば自由化の波が大きく押し寄せてきているということでありまして、そんな中で全国的な事業所数を見ますと、若干の減少ということもありますけれども、それでも都市ガスの事業者による供給区域というのが、見てみますと本当に国土全体の数パーセントにも満たないというふうな状況でありまして、まず膨大な設備投資の費用はかかるにしても、こういったことからして、かなりの可能性のある分野であるということが言えると思います。いろいろな機器の機能性の高さということでも、堅実な需要があるというふうに言われているわけでありまして、そういったもろもろの国内の状況から見ましても、民営化というのは、やはり了とすべきものであろうかと私も思うものでありますけれども、がしかし、いろいろ市の方でも検討しておられる中で、これまで関連してきた業者の方々から、いろいろな不安の声があるということでございますので、その点について若干お伺いをしていきたいというふうに思うわけであります。  先ほど同僚議員の方からもお伺いしていることがありました。平成3年度以来ということでありますが、実に15年ぶりの単年度黒字ということでありまして、本市ガス事業については、平成4年度に液化天然ガス、LNGの導入に着手して、その後多額の設備投資を要してきたということで、それがあって赤字転落ということだったわけでありまして、この累積欠損金は、平成17年度決算で242億円にも達したということでありまして、これについては、LNGのそういった投資経費を極力料金に転嫁しないといった当時の経営判断ということもあってということで承知をするわけでありますけれども、アリ地獄というか、出口の見えないトンネルに入って、出口を探して模索しているというふうなことだったわけだろうと思います。  そんな中でも、少し出口が見えてきたというふうな状況かなと思うわけでありますけれども、物理的には平成16年度のLNG導入、これが完了したということでありまして、経営的にも大きな頂上に近づきつつあるということでありまして、単年度黒字、本当に大きな意義があるかと思います。これについて、当局ではどのように分析なさっておられるのか、お考えをお示しください。 73: ◯財務課長  単年度黒字の要因でございますが、工業用需要など業務用販売量の拡大などにより、ガス売り上げが増加し、事業収益が増加したこと。また、一方で、熱量変更に係る繰延勘定償却費や支払利息の減少などによる営業外費用の減少などにより、事業費の伸びが抑制されたことなどが主な要因と分析しているところでございます。 74: ◯鈴木勇治委員  ガス局そのものの経営努力というものが、数字として見えてきたということもあろうかと思いますが、電気、プロパンガス、いわゆるエネルギー間の競争というふうなものが、極めて熾烈になってきたということ、いろいろな情報誌とかそういったことでも言われておりますし、そういったことからしますと、予断を許すという状況ではないということでありますけれども、黒字経営の確かな道しるべというものを見出すためには、今後の課題、これについてはどのように認識なさっておられるかお示しください。 75: ◯営業企画課長  お話にありましたように、非常に厳しい競争の中で、エネルギー事業者といたしまして、総合的な提案力、販売力、こうしたものをつけていくことが、従来にも増して重要な課題になっているというふうに認識しているところでございます。  また、単に都市ガスだけを販売すればいいというのではなく、営業の実態といたしまして、器具販売業者ですとか、リフォーム業者、住宅メーカー、さらには開発事業者などとも連携した事業展開も視野に入れていくことが必要になっていくというふうに考えているところでございます。 76: ◯鈴木勇治委員  都市ガスだけでなくて、エネルギー事業者としての総合的な営業力が必要だというふうなことでありましたんですが、これは民間のガス事業者においては、既にガス事業を中心として多角的な事業展開をしているということでありまして、当たり前の戦略ということも感じるわけでありますけれども、では何で本市としての今後の課題というふうになってくるわけでありましょうか。 77: ◯経営企画課長  地方公営企業におきましては、本来の事業とその附帯事業に事業範囲が限定されているところでございます。附帯事業につきましては、本来の事業に相当因果関係を持ちつつ、本来の事業に附帯して経営される事業とされており、その範囲は限定的と解されておりまして、本市におきましては、ほぼ本来のガス事業に限定して事業展開を図ってきたためでございます。 78: ◯鈴木勇治委員  広い意味でガス事業をとらえますと、やはりこれまでそうだったわけなんですが、器具販売とか、それからガス設備の工事業者、こういった方々も含まれるということでありますけれども、この分野については、本市がこれまで事業を展開してきたという中では、どなたが担当してきたのでしょうか、担ってきたというか。 79: ◯経営企画課長  まず、お客様への器具販売につきましては、主にガス局の指定店会が担ってきております。  それから、お客様において実施される各種工事につきましては、主に仙台ガス工事協同組合が、それぞれ中心となりまして需要にこたえてまいったところでございます。 80: ◯鈴木勇治委員  ガス事業の民営化については、既に御承知のとおりでありますけれども、外部の有識者による検討会が進められていると伺っております。確かに、ガス事業を取り巻く経営環境は厳しいものがありますけれども、いろいろお話ししてきましたし、先ほどのお話も申し上げました。全国的なレベルというふうな中でも、やはり民営化というものは必要不可欠だというふうになってくるだろうと思います。  しかしながら、これまでこの地域のガス事業を支えてきたのは、ただいまお伺いしたとおり関連する業者、そしてまた協同組合、指定店、こういった方々もあるということだろうと思います。  民営化に当たっては、やはりこれらの既存の組織、力、こういったものを有効に活用していくということも必要ですし、言ってみれば共存共栄といいますか、こういったこともよく意識をしながら、地域経済にこれはかかわってくるわけでありますから、特に中小企業という方々が多いわけでありますので、中小企業の発展ということにもつなげていくという意味合いがありますので、最後に、きのう交通事業者に聞きましたら、骨を埋める覚悟でやっていくんだということをお伺いしましたんですが、ガス事業管理者としては、骨を埋められかどうかは別としまして、その辺の意気込みも含めて、管理者の所見をお伺いして終わりたいと思います。 81: ◯ガス事業管理者  私どもガス事業は、これまで、お話にございましたような地域の関連事業者の皆様と一体となって市民の皆様にガスをお届けしてきたと。その結果として、今日のガス局がある、今日のガス事業があるというふうに考えております。  民営化に際しましては、御指摘もございましたように、これらの経過、あるいは私どものガス事業をさせていただいているそういった事業者の方々が、いずれも在仙の、いわば中小企業として頑張っておられる、地域経済の担い手であるというようなことを考えますと、当然一定の交流が必要であろうというふうに考えているところでございます。  また、現在開催されております民営化検討委員会におきましても、実は同趣旨の御議論というのは再三出ております。私どもといたしましては、この委員会の最終的な報告を待ちまして、しっかりとした対応をしていかなければいけないというふうに思っております。 82: ◯鈴木勇治委員  今のところは、ガスの民営化の検討委員会というふうなところで議論されているということでありますが、ガス民営化に当たっては、その委員の中で命を燃やしながら頑張ってこられたというふうな方もいらっしゃいましたので、ぜひとも今後の健闘に期待をしたいと思います。終わります。 83: ◯委員長  以上で、第136号議案に対する質疑は、総括質疑を除き終了いたしました。  答弁者入れかえのため少々お待ち願います。               〔答弁者入れかえ〕 84: ◯委員長  次に、第137号議案、平成18年度仙台市病院事業会計決算認定に関する件についてであります。  民主クラブ仙台から発言予定の方は、質議席にお着き願います。            〔村上一彦委員、質疑席に着席〕 85: ◯委員長  発言を願います。 86: ◯村上一彦委員  平成16年から新しい市立病院の検討が開始されまして、新しい市立病院のあり方に関する検討委員会が開かれまして、ことしの1月に、その検討結果報告答申がなされましたので、市立病院、それと救急医療体制について何点か質問させていただきます。  まず、現在、市立病院は総病床数が525床なんですけれども、昭和5年から30床から始めた病院なんですけれども、525床今あるというのは、例えば厚生労働省の指導や県の指導があって525床なのか、その525床の現在の根拠について伺います。 87: ◯市立病院総務課長  現在の病床数ということでございますけれども、先ほど委員よりお話ございましたとおり、昭和5年に病床数30床で開院をいたしたところでございます。その後、市民の医療ニーズに対応するため、診療科の新設や増築などに伴い、病床数の変更を行ってまいってきたところでございます。  昭和55年に東二番丁より現在の清水小路に移転をしまして497床、このときに497床で診療を開始したところでございます。これ以降につきましても、救命救急センターや認知症疾患センターの開設など、変化する医療ニーズへ対応するため病床数の変更を行ってきてまいりまして、現在の525床ということになっているところでございます。 88: ◯村上一彦委員  少なくとも、それでは厚生労働省や県によって525床に抑えられているわけではないんですよね。 89: ◯市立病院総務課長  あくまでも、医療ニーズ等への対応ということで病床数を変更してまいったというところでございます。 90: ◯村上一彦委員  今度は、その新しい市立病院のことなんですけれども、病床数というのは、厚生労働省の指導なんかもありまして、宮城県地域保健医療計画というのがありまして、仙台の医療圏内では9,093床と定められているようです。現在、9,780床で687床上回っているので、新しい病院をつくる場合には、仙台医療圏内での増床は困難という報告がなされているようでございますけれども、仙台市としても、現在の病床数からふやすということは視野には入っていないんでしょうか。 91: ◯市立病院総務課長  市立病院が増床を行う場合には、医療法に基づきまして、宮城県知事の許可が必要ということになってございます。現時点におきましては、今、委員から御指摘がございましたように、既存病床数を超えているということでございまして、この超えている場合については、県の方で許可しないことができるとされておりますことから、その増床は困難であるというふうに考えてございます。 92: ◯村上一彦委員  厚生労働省の指針というのは、医療費をどうしても下げたいと、何が何でも下げたいので、病床数をふやさないという方針なんですけれども、それが県の医療計画にも反映されているわけですけれども、それについては、現在の仙台医療圏内で9,093床ということに根拠があって、それはそのようであるとお考えなんでしょうか。 93: ◯市立病院総務課長  医療法に基づきまして、基準病床数というのが決められておるわけでございますけれども、この基準病床数の算定に当たりましては、医療法の施行規則というのがございまして、これに基づきまして宮城県の方で算定をしているというふうに考えてございます。 94: ◯村上一彦委員  その宮城県の地域保健医療計画の、これ以上病床数はふやせないということは、必ずこれは従わなければならない計画というか、指導なんでしょうか。 95: ◯市立病院総務課長  医療法の規定によりまして、既存病床数が基準病床数を超えている地域については許可しないことができるということにされておるということでございます。 96: ◯村上一彦委員  それでは、仙台市が総病床数をふやすということになれば、それは可能だと判断していいんでしょうか。 97: ◯市立病院総務課長  先ほども御答弁させていただきましたけれども、現在の状況からすると困難な状況であるというふうに考えているというところでございます。 98: ◯村上一彦委員  市立病院の移転というのは、施設の狭隘化、老朽化ということも挙げられますけれども、理由のもう一つは、大規模地震時に支障なく診療を行うために必要な基準に達していないと、現在の市立病院が、非常にその災害時には中核的医療機関として機能できないということも挙げられていると思いますし、これから高度医療の中心的役割を担っていかなければならないことも考えますと、現在の525床よりもふやしていくことの方が私は大切かと思うんですけれども、いかがでしょうか。 99: ◯市立病院総務部長  増床ということでございますが、現病院におきましても、患者さんが病院に入院する日数が年々短くなってきておりまして、利用可能なベッド数が、事実上増加して、より多くの患者さんを受け入れることができる状況にございます。今後もこの傾向は続くと考えられること、また入院医療を外来で行うことができるようになるなどの医療技術の進歩などによりまして、新病院では増床を行わなくても、高度医療を重点的に担うことができるというふうに考えております。 100: ◯村上一彦委員  仙台市としては、病床数をふやさなくても、同等の機能を果たすことができるというお考えかとは思うんですけれども、高齢者の受診率の増加、成人病の変化などによりまして、生活習慣病等もふえてまいります。そういう疾病がふえて、増加することも考慮されますので、ぜひ検討する場合は、増床ということについても御検討願えればと思います。  それでは、次に、高度医療の体制を維持するには、医師の確保ということも、増員ということも視野に入れていかなければならないと思うんですけれども、現在の医師も十分なのかどうかも含めまして、中長期的なビジョンについてお伺いいたします。 101: ◯市立病院長  まず、現在の市立病院では、医師不足は顕在化はしておりませんけれども、今後、医師確保には懸念がないわけではございません。  今後のビジョンにつきましては、このような中、地域医療を持続的に維持していくためには、すぐれた医師を確保いたしまして定着してもらうということが重要となります。労働環境の整備等、医師が十分に力を発揮できるような魅力のある病院づくりに努めてまいりたいと考えております。  それから、医師の増員というお尋ねがございましたけれども、新病院の医師数を決定するに当たりましては、まず新病院が必要な診療機能等を想定する必要がございます。この新病院の診療機能等につきましては、来年度に向けて策定いたします新病院の基本計画の中で具体的な検討を進めてまいる予定でございますので、医師数につきましても、この基本計画の中で、あわせて検討してまいりたいと考えておるところでございます。 102: ◯村上一彦委員  優秀な医師の確保ということが、仙台市に限らず全国的な問題になってくると思いますけれども、特に仙台市は小児救急、産科の救急、24時間365日その体制でやっているんですけれども、産科のお医者さんも今現在6人ということで、ちょうどきのうもテレビでやっておりましたけれども、埼玉県の産科救急のことが。もう物理的にほとんど不可能であると、受け入れたいんだけれども、この産科医、また小児科医の体制では、それを維持していくのはほとんど不可能だという、都市圏でもそういった実態があるわけですけれども、新しい病院に今から移転しますけれども、小児救急、産科医療の24時間365日というのは、維持していくことは可能なんでしょうか。 103: ◯市立病院長  妊産婦の皆様にとりまして、妊娠から出産、そして出産後という一連の期間は、常にリスクを伴うものでありますけれども、ただいまお尋ねの周産期医療を維持するスタッフ、特にドクター等の業務のお話にもかかわってくるかと思うのですが、その中では、当院におきましては救急医療を担っておりまして、ハイリスク分娩を中心に24時間対応している現状もございますので、妊産婦の皆様が安心して安全に出産できる体制を維持していくということで、医師の管理下において診療することは最も望ましいと考えているところでございます。 104: ◯村上一彦委員  それは、次に、今から質問いたしますけれども、小児救急のお医者さんも産科医療の先生方も、多分今は限界に近いというか、365日24時間体制というのは、6人では多分不可能なんだと思います。  それで、これからどんどんふえていくことということは、まず考えられないんですけれども、一般質問でもさせていただいたんですけれども、少しでもお医者さんの負担を軽減していく方法というのは、絶対数が足りないんですから、例えば産科医療であれば、仙台市立病院には助産師免許を持った方が何名もいらっしゃるというお話を聞いております。そういった方が、ローリスクの普通分娩には、そういった院内助産院という考え方もありますけれども、医師の管理のもとにそういった方に担当していただいて、ハイリスク、また救急体制のお医者さんを確保するということが、今後新しく産科医の方が仙台市立病院に来る場合にも、助産師さんの助けがあるというのは非常になりやすいインセンティブに私はなると思うんですけれども、その点について伺います。 105: ◯市立病院長  現在、当院では、助産師が妊産婦の皆様への妊娠・分娩期の指導・ケアなど、周産期の現場におきまして広く活躍しているところでございますが、助産師の専門性をさらに生かすよう、より一層の活用に関しまして検討してまいりたいと考えておるところでございます。 106: ◯村上一彦委員  聞くところによれば、市立病院内の助産師免許を持っている方々は、一応公務員なので、なかなかそういったことに携わりたくない方もいらっしゃるということもお聞きしておりますので、前向きに御検討していただければと思います。  次は、一般質問でもさせていただいたんですけれども、救急医療体制について何点か御質問させていただきます。  現在は、一般質問でもお話しいたしましたけれども、救急隊員が現場から収容先の病院を探して電話をかけていることが実態でして、消防局のお話ですと、救急隊員の方が直接お医者さんとお電話をするのが最も望ましいということは、私もそう理解いたします。ですが、やはり10何件、救急隊員がかけなければならないという現状をかんがみますと、何か方法はあるのではないかと私は感じるわけですけれども、例えば救急隊員が救急車から出場する際に、現場の収容先がわかるような、リアルタイムの情報を持って出場するということは可能なのでしょうか。 107: ◯消防局長  現状におきましては、救急患者の受け入れや緊急手術の都度、分単位で更新される、いわゆるリアルタイムの病院情報を入手することは極めて困難な状況にございます。  現時点で我々の救急隊は、病院群当番制事業に参加する市内21病院の当日夜間の収容可能病床数、それと当直医の情報を保有しておりまして、また救急隊の出場指令書、そちらの方に出場直前の救急隊の病院照会状況が記載されております。どのような病院に照会を行い、その結果、収容されたのか、収容できなかった場合はどのような理由であったのかが確認できるようにしてございます。  現状では、そういった形で、我々としては傷病者の迅速な搬送に努めているところでございます。 108: ◯村上一彦委員  現在では、なかなかそういう体制を組むのは難しいというのが現状なんですけれども、何とか違う方法があるのではないかと。中核病院に、そうなると一人ずつ人を配置しなければならないというような人的や予算の問題もあるんですけれども、何とか考えていただきたいと思います。  例えば、三、四年前に私の子供が通っている小学校で運動会がありました。その際に、孫の活躍を見に来た御年配の女性が倒れられまして、PTA会長だったものですから、すぐ救急車を呼びました。校庭内に救急車が来まして、救急患者を乗せました。そのグラウンドに30分か40分ぐらい動かずにいたんですよ。そうすると、やはり家族の人は、「一体何やってんの」、あと周りのお父さん方も「何やってんの」と大騒ぎになって、それで大変な騒ぎになったことがあるんですけれども、現場を動かないというのは、どうも家族にとってはいら立つことですし、最後は怒りに変わってくると思うんですけれども、何とかですね……、まず、最初に、現場を絶対動かないという指導についてはどのような指導をされているのか、ちょっとお聞かせください。 109: ◯消防局長  委員御指摘のとおり、いわゆるとまっている救急車の中で救急隊員が病院を探していると、そういうことでございますが、要は、まだ決定していない段階で安易に移動することによりまして、結果的に傷病者の搬送時間を長くしてしまうというおそれもございますことから、私どもといたしましては、搬送先が決定してから移動することを原則として指導してございます。  ただ、市の例えば西部地区であるとか、そういう医療資源の少ないというか、薄い地域で発生した救急事案で、当該地区に収容可能な医療機関がないという判断があった場合には、別な区域の方に、収容可能と考えられる医療機関の方に移動しながら傷病者の収容依頼を行うといった運用をしているところでございます。 110: ◯村上一彦委員  救急隊員の方も大変御苦労なされて、今の現実は、電話をかけるしか方法がないということなんですけれども、私はこれだけデジタルが発達している世の中で、それしか本当に方法がないのかどうか大変疑問に思うんですけれども、何とかそういった体制を、市立病院一つの中核病院としては不可能かもしれないんですが、そういった話し合いも、県でも仙台医療圏という中で話し合いは行われていると思うので、ぜひ病院も含めまして、そういった話し合いで検討していただくことをお願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。 111: ◯消防局長  委員御指摘のとおり、一番は病院収容ということでございますので、本会議でも御答弁申し上げたところでございますが、救急患者の迅速な収容を図るために、救急医療機関の受け入れ態勢を確保する、そういう視点で、消防局といたしましても、病院群当番制事業の充実と救急医療体制の整備に積極的に参画するとともに、医療機関等の協力をいただきながら、病院への収容依頼の方法を含めまして、より効果的な病院収容のあり方について検討を行ってまいりたいと考えております。 112: ◯村上一彦委員  ぜひ市民の方が御理解いただくような体制を、少しでもベストに近い方法を探っていただきたいと思います。  次にですが、現在の市立病院、また今度の新しい市立病院におきまして、電子カルテを含めた地域医療連携のネットワークシステムを検討するということになっておりますけれども、具体的にほかの医療機関との情報を共有する、カルテを共有する、また連携というのは、非常に秘密を守るという上でも難しいことになってきますが、その連携、医療機関との情報共有につきまして、具体的にどのようなことをビジョンとしてお考えなのかお聞かせください。 113: ◯市立病院総務課長  地域医療連携ネットワークに関してのお尋ねでございますけれども、新病院におきましても、地域医療連携、これを推進するために、こういったシステムの構築が必要というふうに考えてございますけれども、今お話があったように、個人情報の保護でありますとか、情報セキュリティーの確保、これには十分配慮する必要があるというふうに考えてございます。その配慮をしながら、地域の複数の医療機関の間で患者の検査、診断、治療内容等の診療情報を共有化できるネットワーク型の情報システム構築の検討が必要ではないかというふうに考えているところでございます。 114: ◯村上一彦委員  電子カルテを含めた地域医療の連携のネットワークというのは、これは全国的な問題で、厚生労働省もそのように御指導なさっていると思いますけれども、新しい病院の折には、ぜひそういった電子カルテを含めたネットワークシステムに頑張っていただきたいと思います。  次に、今ガス局の問題もございましたけれども、新しい病院の経営形態がいろいろ挙げられております。例えば現在の市立病院は、地方公営企業法に全部適用される経営形態なんですが、宮城県のこども病院は地方の独立行政法人、また公設民営、完全民営化とか、各都市によって企業形態はいろいろさまざまなんですが、仙台市としては、どのような形態を今検討なされているのでしょうか。 115: ◯病院事業管理者  現在、仙台市立病院は、公営企業法の全適を受けてやっているわけでございます。その中で、今回の決算でも3年連続の黒字を達成するということで、一定の成果は上げているわけでございます。  しかしながら、現在、自治体病院の置かれている経営の状況というのは、大変厳しいものがございます。特に、新しい病院を移転新築という中におきましては、この私たちの使命であります医療、高い医療の質を保って安全・安心の医療をお届けすると、これを達成するためにも、経営の状態がよくなければ、これは達成できないということでございます。  今後、この問題につきましては、基本計画を進めていく中で、経営の問題についても、やはり今後検討が必要であると、このように考えてございます。 116: ◯村上一彦委員  答申によりますと、整備スケジュールもあるんですけれども、一番最短で7年後、平成26年4月に開業ということなんですけれども、整備手法の中にPFI方式もありまして、PFI方式を採用する・採用しないということも、この答申にも書かれておりますけれども、市立病院を設立するに当たって、整備手法でPFI方式のメリットとデメリットがあるとすれば、どのようなことが挙げられるのか、ちょっとお聞かせ願いますか。 117: ◯市立病院総務課長  PFI方式のメリット・デメリットについてでございますけれども、まずメリットといたしましては、民間事業者によるライフサイクルコストの管理や民間ノウハウの導入による財政負担の軽減、サービスの向上などが挙げられると考えてございます。また、デメリットといたしましては、導入可能性調査等の手続に時間を要することや、整備例がまだ少なく、実績の評価が難しいといった点が挙げられるというふうに考えてございます。 118: ◯村上一彦委員  先ほど申し上げましたように、最短で7年、例えばPFI方式を入れるとさらに2年、9年から10年かかってしまう計画になってしまうんですけれども、先ほど申し上げましたように、市立病院の移転は、老朽化ということもありますけれども、大規模災害に備えて移転するということも、大きな移転の理由になりますので、7年のスケジュールを見ますと、非常に私は長過ぎると思うんですけれども、なるべく早目に整備することをお願いしたいんですけれども、この7年というのは変えられない時間的スパンなんでしょうか。 119: ◯病院事業管理者  今後、30年の間に発生確率99%という宮城県沖地震に備えるために、新病院はできる限り早期に移転・新築すべきと考えているところでございます。  しかしながら、新仙台市立病院基本構想でお示しした整備スケジュールにつきましては、同規模の病院や他都市の事例等を検討して想定したものでございますけれども、この程度の期間は要するのかなと、このように考えてございます。
    120: ◯村上一彦委員  最後は、市長にもお願いしたいんですけれども、なるべくこのスケジュールを短縮できるような最善の策を練っていただきたいと思います。  それと、最後に、岩崎副市長にお伺いいたしますけれども、感染症の専門家ということなので、お聞きいたしますけれども、現在、仙台市立病院は、総病床数525ありまして、感染症の病床がたった8なんです。それで、現在も仙台市は、感染症医療に関しては第2種感染症指定医療機関と唯一の指定されている機関なようなんですけれども、将来にわたりまして、地球が滅亡するのであれば環境問題でなく感染症であると警告なされている方もおりますけれども、大規模集団感染ということも、やはり視野に入れていかなければならないと思うんですが、専門家として、現在8床しかないという現状もかんがみまして、新しい市立病院に対する感染症に関するビジョンがあればお伺いしたいと思います。 121: ◯岩崎副市長  感染症対策の御質問にお答えさせていただきます。  これまでも、市立病院は、県の医療計画の中で決められた範囲、仙台医療圏という地域での第2種の感染症指定医療機関として、特に人口の多い箇所での感染症対策に大役を担ってまいりました。  それで、委員がおっしゃるような大規模感染症というのは、感染症の種類によっても多少違ってくると思いますけれども、私は、恐らく新型インフルエンザのことを想定されておっしゃられているのではというふうに考えまして、それに関してお答えをいたします。  新型インフルエンザは、私、感染症の専門家といたしましても、早期の封じ込め、ですから患者が本当に数人程度の場合には、指定病床で隔離して感染症対策は可能だと思っております。  しかし、それが10名近くになった場合は、もうそこに収容することの意味がなくなる。10名見つかった場合には、その数十倍の患者がいるというふうに考えていかなければいけないというのが、この新型インフルエンザであります。  そういうことから考えますと、もう少し実態に合った医師会などとの連携を図りながらの医療体制、そういったものをもっと整備していき、これはそういうときになったら、やはり学校を早目にお休みにするとか、集まる機会を減らすとか、そういったことで何とか感染症拡大を防いだり、あるいはメディアの方にも御協力いただいてパニックになることを防いで、何とか2週間、あるいは3週間、ぐっとしのぐということを考えていく方が、非常に現実的な感染症対策であると考えております。  もちろん、重症の方に対しては、収容先は私ども行政が責任を持って用意いたすつもりでおります。 122: ◯村上一彦委員  新しい市立病院の構想は7年後ですので、これから多分さまざまな議論がされると思いますけれども、仙台医療圏の中核を担うことを期待されております市立病院、ぜひ感染症も含めて、仙台市の救急医療体制も含めて、大切な役割を果たしていただくよう御期待申し上げて終わりにいたしたいと思います。 123: ◯委員長  以上で、第137号議案に対する質疑は、総括質疑を除き終了いたしました。  この際、お諮りいたします。予定の審査が早く終了いたしましたので、あすに予定しております第131号議案平成18年度仙台市一般会計、特別会計歳入歳出決算認定に関する件、平成18年度仙台市一般会計歳入歳出決算中、歳出第1款議会費、第2款総務費に進みたいと思います。これに御異議ございませんか。            〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 124: ◯委員長  御異議なしと認め、そのようにいたします。  この際、暫時休憩いたします。再開は3時10分の予定です。                休憩 午後2時50分                再開 午後3時11分 125: ◯委員長  再開いたします。  それでは、第131号議案平成18年度仙台市一般会計、特別会計歳入歳出決算認定に関する件、平成18年度仙台市一般会計歳入歳出決算中歳出第1款議会費、第2款総務費についてであります。  改革ネット・自民から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。        〔渡辺博委員、佐々木両道委員、質疑席に着席〕 126: ◯委員長  発言を願います。 127: ◯渡辺博委員  それでは、私は1点、使用料に関しての質問をしたいと思います。  まず最初に、平成18年度使用料の決算額についてお伺いをいたします。収支をどう評価されておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。 128: ◯参事兼財政課長  平成18年度の使用料につきましてでございます。  平成18年度の使用料につきましては、予算額64億5800万円に対しまして、決算額が64億3200万円となってございます。この評価でございますけれども、おおむね予算額どおりの決算額の徴収実績となっておりまして、予定した一定の収入の確保はできているものというふうに評価をいたしております。 129: ◯渡辺博委員  資料をいただきました。18年度は、予算に見合った収入ということですけれども、14年以降非常に、とんとんといいますか、上回っている。予算を上回る収入が大方の傾向だというふうに思いますけれども、この傾向についてはどうお考えになっておられますか。 130: ◯参事兼財政課長  施設使用料につきましては、基本的に施設の新増設、あるいは取り扱いの異なるもの、施設が一部廃止をされましたり、あるいは利用料金制に移行したりという、そういう変更がございますけれども、それ以外のものにつきましては、年度によりまして若干の増減がございますが、これは施設の稼働率ですとか、大規模なイベントの開催ですとか、いろいろな状況によって変動するところはございます。  ただ、大まかな傾向として言いますと、14年度以降、今お話もありましたけれども、ほぼ予算額を上回る水準で推移しておりまして、特殊要素を除けば、おおむね横ばいというふうに考えております。 131: ◯渡辺博委員  それでは、伺いますけれども、使用料の基本的な考え方でございます。使用料の設定ということですけれども、どのようなことを基本的にお考えになって設定されておられるのでしょうか。 132: ◯参事兼財政課長  使用料につきましては、施設を御利用いただく皆様方、特に利用者の方にどの程度御負担をいただくかという観点でございます。逆に言いますと、利用いただかない方々、一般の市民の方々の御負担、市税をもって負担をする部分と、どういうバランスをとるのかというところが基本的な問題点になってこようと思います。  その際の考え方でございますけれども、本市では、これまで施設使用料の設定に当たりましては、維持管理、管理運営に要する経費、これに占める利用者負担、この考え方を基本に適正な水準というのを設定して、今日に至っているというふうに考えております。 133: ◯渡辺博委員  その点についてもう少し具体的にお伺いいたしますけれども、維持管理に対して使用者がどの程度負担をしたらいいのか、この辺悩ましいところがあるんだと思いますけれども、よく受益者負担という言い方をいたします。受益者負担、維持管理という今御説明をいただきましたけれども、もう少し詳しく、維持管理の中のどういうところを重点的にお考えになっておられるのでしょうか。 134: ◯参事兼財政課長  管理運営に要する経費につきましては、施設系で言いますと、最近、指定管理者などもございますけれども、施設の維持管理に要する人件費、それから各種清掃ですとか、維持管理、施設のメンテナンスの経費、それから光熱水費といったような実費分、もろもろの経費がございます。その総体としての運営費、これに占める受益者負担の割合をどうするかということで、これは施設によってさまざまでございますので、一概に、これでというルールがあるわけではございません。 135: ◯渡辺博委員  それで、引き続きお伺いいたしますけれども、使用料を利用者は仙台市に支払っていただいているわけですけれども、それで建設から、いわゆるメンテナンスを中心とした維持管理運営費が負担されているわけではありません。これは、だれでもわかっていることだと思いますけれども、使用料と実際の建設から含めた運営費というんでしょうか、いわゆる経費とかなり乖離が出てきているというふうに思います。それがいい悪いという話ではありません、後ほどまた触れますけれども。一体どれぐらいの乖離があるのか、そしてまた、どの程度が適当だと思っておられるのかお聞かせをいただきたいと思います。今御説明ありましたとおり、一概に言えることではありませんけれども、考え方の基本をお示しいただきたいと思います。 136: ◯参事兼財政課長  今、御指摘ありましたように、施設におきましては、その設置目的ですとか立地場所、それから事業所利用の可能性といった点、さまざまな環境条件の違いがございまして、管理運営費に占める使用料収入の割合につきましても、高いところでいいますと、いわゆる受益と負担の割合が非常に……、因果関係が大変強いところ、例えば霊園などにつきましては非常に高い割合になっております。駐輪場などもかなり高い、80%近い割合になっております。  これに対しまして、例えば歴史民俗資料館ですとか、仙台文学館、それから農業園芸センター、これらの施設につきましては、ランニングコストに占める使用料の割合というのが、1割に満たないと、数パーセントというようになっておりまして、施設によって、その差は相当に大きくばらついているというのが実態でございます。  また、どのくらいが適当かというお話でございますけれども、先ほども申し上げましたけれども、それぞれの施設の特性に応じて適正な水準というのは変わってくるんだろうと考えております。そういう意味で、個別の施設の立地特性などを十分に吟味をした上で、適切な水準というのを判断をしていかなくてはいけない。  また、それぞれの施設の中で類似施設と類されるものもあります。こちらの横のバランス、あるいは、さらには民間でも公共施設と類似のサービスを提供している施設がございますので、そちらの存在も視野に入れなくてはいけない。  個々の特性を十分踏まえるとともに、全体のバランスを考えて適正な水準を設定する必要があると、このように考えております。 137: ◯渡辺博委員  いろいろなことを視野に入れながらお考えになっていると、これからお考えになっていくというふうに理解をしたところでございます。  今議会の本会議で鈴木勇治議員の御質問に御当局が御答弁になっておられましたが、市民利用施設の利用に対する使用料に関する質問がございました。これは、民間の会社関係の方たちが使うときに関する限定した質問にお聞きしましたけれども、そのときに、使用料全体に関して見直しに着手をしたと、こういうふうなお話でございましたけれども、そのことについて御説明をいただきたいと思います。 138: ◯参事兼財政課長  御案内のとおり、施設使用料につきましては、受益と負担の適正化という観点で、行財政集中改革計画の中に検討項目として計上させていただいております。先ほどもお話ございましたけれども、いわゆる利用実態の中では、事業所の方々の利用が極端に多いといったケース、あるいは施設の使用料全体の見直し自体が、最終的には平成に入ってからほとんど行われていないというところがございます。もちろん一部、消費税導入のときにその分の加算という措置はありましたけれども、抜本的な見直しというのは、平成に入ってからなされておりません。こういった中で、いろいろな施設が次々とつくられ、その運営の中でさまざまな課題も顕在化をしてきている状況というふうに認識をしております。このため、行財政集中改革計画に見直しの検討項目として計上した上で、先ごろの御答弁にもありましたように、庁内の検討に着手をしたという段階でございます。 139: ◯渡辺博委員  今の御説明にありましたとおり、久方ぶりに見直しに入ったということでございます。私も、議事録を読みました。それで、昭和58年、我々の先輩方の使用料に関する熱心な議論を読みました。今と同じ視点で、それぞれ議員の立場で心配をする、提案をしているというふうな認識を持ちましたけれども。それで、御説明で満足すればいいんでしょうけれども、ちょっと関連してお聞かせいただきたいんですが、昭和58年にそういう議論があって、それ以来、今平成19年、見直しに着手したということでございます。その間見直しをしなかったわけではないという御説明は理解できるんですけれども、かなりのブランクがありましたけれども、この間、根本的な見直しをできなかった理由、ちょっとこれは説明しにくいかもしれませんけれども、御説明をいただきたいと思います。 140: ◯参事兼財政課長  施設使用料につきましては、御案内のとおり、ほかの指定都市でも同様でございますけれども、社会経済情勢の変化に伴いまして、その負担水準自体が変わってくる、これは当然でございます。そういう意味で、ある程度の時期を置きまして定期的に見直しをするというのが一般的でございます。  本市につきましても、今お話のありました昭和58年度まで、3年、4年といったサイクルで定期的に見直しをしてきた経過がございます。この後でございますけれども、御案内のとおりそこから三、四年後というのは、仙台市が政令指定都市に移行するという前提で、合併協議が本格化した時期でございます。それで、この協議の中で、当然それぞれの旧町村の中で存在しておりました施設の使用料水準、こちらもそれなりの御議論があって定められたものでございますので、一定の尊重をしていかなくてはいけないと。そういう意味で、全体的に、新しい仙台市になった時点で一気に見直しをするというような状況にはなかったものというふうに考えております。  また、その後、平成に入りましてから時間が経過しておりますけれども、恐らくは、さまざまな御議論があったかと思うんですけれども、景気の低迷という中で施設使用料の見直しに踏み切る状況になかなか至らなかったと、そういうふうに現時点では考えております。 141: ◯渡辺博委員  今後どういうふうな流れになっていくかということでございますけれども、私は、これまでもいろいろな立場の方たち、利用者ということですが、その中でもいろいろな立場の方がいらっしゃって、いろいろな要望が、それこそいろいろな場所であったのではないかというふうに認識をしておるところでございます。今ここで、いつどういうことがあったか、どういう団体から具体的にどうだったかということはお聞きいたしませんけれども、その辺、今の説明は一応理解できるといたしましても、私たちスポーツ団体に関係する立場を持っている者の一人として、やはりもう少し見直し、いい意味での見直しがあってもよかったかなというふうに今ここで思っているところでございます。  今後の流れについてまた改めて伺うんですけれども、見直しをしていくに当たっては、いろいろな手続、手順があるというふうに思います。庁内関係各局の見直し、もちろんあると思いますけれども、それと同時に大事なのは、関係各局に届いているいろいろな意見を含めて、市民の、特にスポーツ団体関係者あるいは利用者の皆さん方の意見を幅広く聞き取って、そして十分それに対応していくことが私は大事だと思いますが、そういう点も含めて、今現在どのようにお考えになっているかお聞かせをいただきたいと思います。 142: ◯財政局長  この問題でございますが、ただいま庁内での事務的な検討作業に着手したという状況でございます。  検討の対象は、全庁にまたがる広範なものでございますので、各施設ごとの利用状況などにつきまして、データの収集、整理作業などを行っているところでございます。  今後の方向性などにつきましては、これから取りまとめていくと、作業を進めていくということになるわけでございますけれども、その後のまたスケジュールという部分につきましては、広く市民の皆様の御意見を伺う、あるいは競技団体なども含めまして、関係団体の皆様の御意見を伺うということは、当然必要だと思っておりますけれども、そういったスケジュールなども含めて、今後のことでございます。 143: ◯渡辺博委員  先ほど前段でも申し上げましたけれども、予算と決算というのは、ほぼ均衡していると。むしろ、予算を超えて決算額は多いというのが流れでございます。いろいろな分析があると思いますけれども、確実に言えることは、市民の皆さん方の利用が十分あると、市民の期待に施設がこたえていると、こういうふうなことではないかというふうに思っております。見直しにつきましては、そのことも考慮しながら進めていかなければならないと思うわけでございます。  先ほど受益者の負担率の御説明をいただきましたけれども、いただいた資料を、数字だけで追っかけましたものですから、誤認があるかとは思いますけれども、しかしながら、それぞれ分類して見てみますと、例えば社会体育施設であります体育館、仙台市の体育館の場合は、受益者負担率51.1%、しかし一方、地域の体育館、これは27.3%、半分になっています。地域の体育館の中でも、七北田公園体育館は16.6%というふうに、同じ体育館でも一概には言えないことを前提にお話をしておりますけれども、かなりの差があります。例えばホールに関しても、類似施設を比べますと、区のホールは26.9%、エルパーク、エルソーラは20.9%、情報産業プラザはちょっと高くて30.7%、そして仙台メディアテーク、これは9.9%、これもまた大きな差があります。一概に言えないことはわかりながら申し上げています。それから青葉区中央市民センター初め58館、総体としてあるわけですけれども、これは12.6%です。情報産業プラザの30.7%、区ホールの16.9%に比べると12.6%。低いから悪いとかそういうことではありませんけれども、こういう差があります。それから、例えば博物館、科学館は10.6%ですが、歴史民俗資料館は1.5%ということです。先ほど御説明にもありました一概には言えないということでございますが、類似施設でこういう差が出てきているということがございます。  それで、いよいよ見直しに着手を始めたわけですけれども、見直しに当たっては、やはりいろいろ留意点が必要だというふうに考えておるところでございました。市民の皆様方の利用を妨げるようなことがあってはいけない、むしろ増進を図ることが、自治体が関係する施設の、私は大事な視点だというふうに思うんですけれども、見直しの留意点を今現在どのように考えておられるのでしょうか。これからということであれば、それでも結構ですけれども。 144: ◯財政局長  ただいま、ランニングコストに対しての使用料の現在の水準ということでお話ございましたけれども、これはランニングコストに限っての比較ということでございますので、例えば屋外の体育施設については、使用料の水準が高く出る、あるいは屋内のかなりの人員を配置しているような施設については、負担率が低目に出るというようなことがございます。施設によりまして、そういったいろいろな配慮しなければならない事項というものがあると考えております。その見直しに当たって、見直しが市民の皆様の利用を損なうといいますか、妨げるというようなものであっては、もちろんならないというふうに考えます。多くの方に引き続き御利用いただきながら、そしてまた、施設によっては、コストというよりも行政の責任として設置しなければならない施設と、そういった部分もよくよく考慮いたしまして検討を進めてまいりたいというふうに考えております。 145: ◯渡辺博委員  それで、具体的な話になるんですけれども、利用しやすさという点で幾つも挙げることができると思います。どうしたら利用しやすくなるかという点。例えば減免という制度がございますけれども、この件についてちょっとお伺いをしたいと思うんですけれども、減免の制度があるということ、設けたということの基本的な考え方というのを、まずお聞かせをいただきたいと思います。 146: ◯参事兼財政課長  市民利用施設の使用料の減免制度を設けた理由でございますけれども、各施設の設置目的に照らしまして、その施設の効用の増進を図ること。そのために、一定の要件を満たす利用者について配慮が求められる場合に、この減免を適用するというのが基本的な考え方でございます。 147: ◯渡辺博委員  これは大変利用者にとってはありがたい制度です。ただ、安く借りられるからではなくて、活動がしやすくなるということですね。有意義な活動をしている団体がたくさんありますけれども、しかし、どの団体も共通の悩みは、運営資金がなかなか足りない。そのために、参加している人たちから多くはもらえないということが悩みです。  しかし、そういう団体の悩みを解消する大変有意義な制度ではないかと思っておるところでございますけれども、この見直しの際に、減免ということに関して大変市民活動に重要な役目だという、そういう御認識を持っていただきながら、減免のあり方について、これは見直す必要があるのではないかと。減免をなくせという流れということではなくて、例えばスポーツ施設と、つまり社会体育施設と社会教育施設と言ったらいいんでしょうか、社会体育施設、スポーツ施設ですね、社会教育施設は、私の勝手な分類になるかもしれませんけれども、市民センターとかそういうものということで話をお聞きいただきたいんですけれども、減免の対象、そして割合、これがちょっと統一性に欠けているところがあるのではないかというふうに思います。施設の特徴ということもございますけれども、しかしそれにしても、減免の割合が10割のところもあれば9割もあれば、あるいは5割のところもある。あるいはもっと、もう少し細かく分けてもいいのではないかという、例えば具体的に言えばそういう思いで申し上げております。  それと、58年以降、根本的な見直しが図られていないわけですけれども、仙台市も政令市として充実をしてまいりまして、市民活動も大変盛んになってまいりました。そういう現今の状況をかんがみて、市民活動がしやすいという点での減免のもう少し現実に合った具体的な仕組みというか、そういうものも私は必要なのではないかというふうに考えているところでございます。何度も説明を受けております。着手をしたばかりでございますという説明を受けている中で、どうだと聞くのもちょっとはばかられるところもあるんですが、しかしあえて、着手をしたばかりということであえてお聞きしたいと思いますけれども、私は、今申し上げましたとおり減免という制度は大変有効な制度である。しかし、現実の市民活動にきめ細かな対応とうい点では、ちょっと見直す必要があるのではないかというふうに思う立場でございますけれども、この件については、今現在、着手した時点で、いや着手する前の今までのことを振り返りながら、どんな御認識を持っておられるのかお聞かせをいただきたいと思います。 148: ◯財政局長  減免制度につきましては、施設それぞれの経緯などもございますし、また、合併の際の取り扱いというようなことで、その経過があるものもございます。そういったものも、これまで本格的な見直しを行ってこなかったという部分がございますので、減免制度のあり方も今後の検討の視野には、もちろん入れていかなければいけないというふうに考えておるところでございます。その場合には、地域活動、地域貢献と、そういった活動をやっていらっしゃる方の利用などの際に対する減免制度なども十分考慮していかなければならないと考えてございます。 149: ◯渡辺博委員  自治体の存在意義にかかわる大きな問題の一つだというふうに思います。よく民間並みにというお話を我々いたしますが、しかし、私は、自治体が民間とイコールではないというふうな基本的な立場を持っているものでございます。民間に学びながら民間ができない事業をしていく、我々の市民生活の基盤を維持して、そして整備をしていくのが自治体の仕事でございます。だから、効率は大事ですけれども、余り効率、営利ということに流れないで、市民活動が活発になり、そしてより豊かな生活を市民が享受できるような、そういうふうな視点で、ぜひこれからの検討をしていただきたいと思いますが、財政局長の、だめ押しですけれども、もう一回御見解をお聞かせください。 150: ◯財政局長  御指摘のとおり公共施設の存在意義の一つには、市民の皆様の健康で文化的な市民生活を支援するという目的があるわけでございます。そういう面で見ますと、民間施設では、採算上難しい施設の利用を、安価な値段で提供するという役割があるわけでございます。そういった点にも十分配慮いたしまして、全般もろもろ検討の対象に加えまして、作業を進めてまいりたいというふうに考えてございます。 151: ◯委員長  発言願います。 152: ◯佐々木両道委員  市長は、就任以来2年余りになるわけでございます。島野市長、石井市長、藤井市長、この3代を知る者として、歴代の市長より力強く市政運営に当たっている梅原市長の労を多とする立場から、執行権の件についてお伺いいたしたいというふうに思います。  まず初めに、2院制民主主義の原則であります御当局と議会についてでございます。常々市長は、議会と当局は緊張関係にあるというふうに申し述べております。いわば、この緊張関係というものは、具体的にはどういうふうな考え方で、この関係をどういうふうな形でお考え方か……。この関係について考え方をお伺いいたします。 153: ◯市長  お答え申し上げます。  市政運営に当たりまして、市民の皆様から直接負託を受けて、そして市民の皆様の代表として構成される市議会の重みを十分に認識しております。議会と私ども執行部が、まさに市政の車の両輪として、それぞれ主体的な立場において仙台市民への責任を共有し、そして緊張関係を保ちながらそれぞれの役割を果たし、仙台市政を担っていくということが基本であると認識しております。  そこで、緊張関係を保つということの具体的な中身でございますが、言うまでもなく各種政策の企画立案、そして実行に当たりまして、適時適切に議会への丁寧な御説明を行うこと。そして、議会での御議論を十分に尊重し、その次のさらなる政策の推進に生かすよう、議会と私ども執行部が切磋琢磨しながら政策議論を行う。こういった姿で、市民の幸福のために、今後とも最大限努力してまいりたいと考えております。  以上でございます。 154: ◯佐々木両道委員  緊張感でございますが、議会と御当局、決して緊張感があるなというふうなことを感じないわけでございます。  まず、何よりも、議会においての質問書を御当局が用意する。そしてまた、それらを議員の立場にお願いする。そして、もっとひどいのは答えまで用意している。そういうやり方が、果たして緊張感のあるやり方かと、議会並びに議員をなめるのもいい加減にしてほしい、軽視につながるというふうに思うわけであります。  もちろん、先ほど来の答弁を聞いていても、聞いてもいないことにまで答えているというふうな状況、そういったものは、この議会をなめているというふうに言わざるを得ません。  また、議会に対して、新しい政策実行に当たってはよく相談しますという市長の答弁であります。がしかし、これも一切守られておりません。いわば、すべてのことは、マスコミ辞令の方が早いというふうな結果になっているのではないかと。私どもには、当該の常任委員会というものが立派にあります。その常任委員会に事前に何の御相談も何の報告もない。あるいはこのやり方において、審議委員会をすべてみたいなやり方をしております。また、市民アンケートをとっていますからというふうなことをやっております。  しかし、それ以前に、我々議員の意見を聞いたことがあるかということを言いたいわけです。私ども、60人いる議員、60人それぞれが考え方、あるいはやり方が違うかもしれません。それはそれできちんと事前に聞くべきであって、すべて決裁をとってコンクリートをしてからのやり方というものは、いかがなものかということを言いたいわけでございます。必ずしも議会と御当局が緊張関係にあると、全然考えておりません。そういう点を、今後とも、私は猛省を促しておきたいというふうに思います。  次に、市長は、執行権、そしてまた、その執行権の中に予算権、人事権というもの、こういう大きな権限を持っております。いわゆるこの権限と同時に、100万仙台市民に対する責任の大きさを同時に抱えているわけでございます。この権限をどのような考え方で行使しているのかお伺いいたします。 155: ◯市長  私に市長として与えられた予算権、人事権、執行権、これはいずれも仙台市の行政の最終責任者として、申すまでもなく、現在、そして将来の仙台市民の幸福を実現するということ、そのための大きな責任を伴うものでございます。常にその責任の大きさを自覚いたしまして、肝に銘じまして、みずからを厳しく律しながら、強い使命感を持って職務に精励してまいりたいと考えております。 156: ◯佐々木両道委員  具体的に聞いてまいりますけれども、まず予算権のうちの予算、この決算で、今回もそうですが、200億円以上は必ず毎年不用額として残しております。200億円と言えば大変大きな数字です。もちろん、ある市では、200億円がすべての予算ということもあるわけでございます。そんな中で、この不用額、できない理由は、いわば使用しない理由は、本当にきっちりといたしております。できない理由は、御当局はうんと得意でございます。そういう意味では、組んだ予算を有効に使おうと、100万仙台市民のためには、やはりその年その年に消化してこそ効果があるものであるというふうに思うわけでございます。  また、その予算行使と同時に、例年、これは過去も何度も指摘いたしておりますが、執行の時期が遅過ぎると。4月にやれとは申しません。5月からはスタートできるはずです。それが、必ず年度末に合わせての予定ばかり組んでいる。すべての行使がそうであります。そういう点で、やはり早目の使い方というものが、これは予算を組むときには、前年度来、きちんと検討して積み重ねてきているわけでございます。ですから、執行しようとすれば早く執行できるわけであります。そういう点で、執行が、これは毎年遅い。  そしてまた、200何十億円の不用額、残すことにおいて、何回も申しますが、その単年度で効用があるやつを使っていないということ。もちろん理由は、先ほども言ったように、国の補助がどうだの、用地買収がどうだの、あるいはいろいろな他の理由があるでしょう。その理屈は非常に立派で整っているんです。がしかし、それらを毎年やっているんだから、予測して、何らかの考え方、方法、手段というものの生み出す力がなければいけないというふうに思うわけでございます。この不用額についてのお答えを願いたいと思います。 157: ◯財政局長  不用額でございますけれども、市民給付に係る経費など一定程度余裕を持った予算編成を行わなければならない部分もございます。しかしながら、事業の条件整備、環境整備が整わず不用額が生ずるという場合もございます。不用額は、効率的な予算の編成、執行を図るために縮減すべきものと考えてございます。予算編成の段階で見積もりの精度を高めて、不用額を縮減するよう努めてまいりたいと考えております。  また、予算編成におきまして、予定した事業につきましては、これを着実に推進して、それぞれの事業目的を達成するということが重要と考えております。この点についても努力してまいりたいと、こう思っております。  また、予算執行、特に公共事業などにつきましては、これは地域経済への配慮、あるいは事業の着実な推進という観点から、早期かつ計画的な執行がもちろん必要でございます。事業の実施に当たりましては、できるだけ早くその条件整備に努めまして、早期の予算執行となるよう関係部局とも協議しながら努めてまいりたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 158: ◯佐々木両道委員  予算につきましては、仙台市長は、経済の活性化というものが大きな公約の一つでありました。がしかし、現実は、何ら成果は上がっていないというふうな現状であります。  みやぎ発展税ではないですけれども、仙台市独自で税金は取れません。しかし、仙台市ぐらいになると、いわば大規模の企業誘致であるとか、そういったものが、3億円、5億円や10億円ぐらいでは来ません。やはり現在だと50億円、100億円の誘致料を出しても、将来の仙台市のためにやるというふうなことをも、私は梅原市長に期待しておりました。そういった思い切ったやり方ができるのではないか。いわば経済の活性化という面においては、細かいことはどうでもいいですが、大同に立った大きな、後世のために仙台市に名を残すような経済の活性化をやってほしいなと思っております。そういう点で、もちろん地下鉄東西線の決断というものは、大変大きなものであります。がしかし、これは20年も前からずっと検討してきたことであって、仙台市の大きな流れのうちの一つでございます。そういう面では、やはり、梅原ここにありというような経済政策を望むものでございますが、そういう点でいかがでしょうか。 159: ◯市長  まず、地下鉄東西線でございますが、これは御案内のとおり藤井前市長から私が継承した、仙台市にとって極めて重要な事業でございます。私が、選挙公約においても掲げた地下鉄東西線の加速的推進、そして、ことしになって本格着工まで進んでいるわけでございますが、このこと自体が、仙台市、あるいはその周辺部を含めて、仙台地域の将来性、将来の発展の可能性を全国あるいは世界に向かって発信している要素でございます。  仙台の外からの仙台市域あるいは周辺部に対する投資が、現在、そして今後ともふえていく見込みでございますが、これまでのところ不動産関係、あるいは大規模小売店舗といった幾つかのセクターに集中している嫌いがございますけれども、これを仙台市の経済の活力そのもの、あるいは市民生活の向上により結びつくような形での外からの投資をさらに呼び込んでまいりたいと思っております。  幸い、日本の製造業を含め多くの企業が、日本国内の生産ラインの配置について大きな戦略的な見直しを図っているところでございます。トヨタグループがその典型でございますけれども、さまざまな大災害への対応、リスク回避、それぞれいろいろな動機はございますけれども、そういった製造業、そして製造業に付随する設計部門ですとか、あるいはIT、そういったサービス系のものも含め、今後仙台あるいは仙台地域への投資が間違いなくふえていくことと思います。  もちろん、仙台の側の自助努力が肝要でございます。そのために、東北大学を中心とする世界に冠たる世界一流の知的集積を具体的にどのように活用していくか、こういった流れで、例えば知的クラスター計画の第2期に事業採択されるなど、幾つかの産官学の連携の取り組みが芽を出しつつございます。あるいは、これは残念ながら神戸に競り負けましたが、国のプロジェクトの次世代スーパーコンピューター施設を誘致する、こういったたぐいの誘致プロジェクトが今後ともたくさん出てくると思いますので、ただいま委員の御指摘のとおり、大きな案件については思い切った誘致策を講じていくということが必要でありますし、地元の経済界、産業界、そして学会、そして宮城県当局ともよく連携をしながら、さらなる努力を進めてまいりたいと思います。  そして、経済の活力は、何と申しましても中小企業、商店街といった地場の商業、産業の活力が非常に重要な要素でございます。これにつきましても、例えばJTの工場跡地の問題など、行政として可能な範囲で、ある大きな判断をいたしましたけれども、今後商店街の皆様ともよく連携をしながら、中心部、そして仙台市内各地域における商店街あるいは中小企業の活性化に向けて、さらなる努力を続けてまいりたいと考えております。  以上でございます。 160: ◯佐々木両道委員  次に、人事権の方に移らせていただきますが、私は、国と地方自治体との人事交流が余りにも国の一方的であるというふうなことを指摘してまいりました。それは、いわば国から来た人も仙台市で報酬を払う、国に行った人は研修生名目で仙台市が持つ、これが一番気に食わない往復びんたであると私は表現してまいりました。  しかし、今現在、徐々に改良はされつつあります。現に仙台市の職員が係長になったりというふうなことで、やや私の文句も届いたかなみたいな感覚を得るものでございますが、まだまだ私は中央裁量と言わざるを得ません。  特に、梅原市長になってからは、ここに市長以外3人の方がおいでです。これは、今日まで、私の経験では最大の数でございます。  もちろん、交流というものに対して否定をするものではないです。いろいろなやり方があるわけでございますが、私が、まだまだ中央裁量と言わざるを得ないというのは、仙台市で引き受けている人が本当に必要な人かどうか、よもや国の裁量で余った人をよこしているのではないかと疑わざるを得ないような状況さえ感ずるところであります。  そういう面で、やはり人事交流というものは、市長が言っております、それだけの効果を出して、もちろん手弁当で行った方も大変仙台市のためには役に立っております。しかし、その手弁当が気に食わないと言っているんです。国家公務員の数を目いっぱいやってしまって、そして地方に回すだけ回して、その足りない分は研修生で補っているというやり方が気に食わないわけです。もちろん、そういう面は、市長は承知千万だと思っております。そういう意味では、やはり仙台市の職員というものは、ほとんどの方が定年までいるというふうな状況です。市長自身経験なされてきた省庁は、競争の中で生きます。競争の中で生きて、落ち、おりる人はいなくなってくるというふうな状況ではないか。そして、余った人はみんな地方に回されているのではないかと、私は言わざるを得ません。そういう面で、私は、こういった事実というものをはっきりと認識して、それなりの人事交流をしなければいけないのではないかというふうに思っております。そういう点で、市長の考え方をお伺いいたすわけでございます。 161: ◯市長  お答え申し上げます。
     言うまでもなく、国と自治体の人事交流においては、ただいま委員御指摘のような、国の一方的な要請による国の裁量のもとで行われるということであってはならないし、現に私はそのように実行しております。  御指摘の給与負担の面につきましても、徐々にではございますが、各省庁の人事当局と個別に折衝を行いました結果、国の各省庁の定員内に組み入れて係長として出向しているような事例も既にございます。今後さらに改善を加えてまいりたいと思っております。  そして、仙台市を含め、今後地方分権が進んでいく中で、私たち地方自治体の職員の技量、あるいは能力の向上を図っていくために、中央省庁での勤務経験というのは、これまでも私が中央官庁で直接自治体からの出向職員と職場をともにし、いろいろ指導をしてきた経験から申しましても、間違いなくその御本人にとっても、あるいはその自治体にとっても、極めて有効な有用なものであるというふうに考えております。  私も、東京に参りました際に、各省庁で頑張っている若手諸君を訪ね歩きますが、皆そういった気構えでもって一生懸命仕事をしている様子を見、大変に安心をしております。  また、中央省庁からの出向の職員、ここにおります幹部を含めてでございますが、全員が仙台市のため、市民の幸福のために日々全力を尽くして職務に精励しております。それぞれの立場で仙台に骨を埋める覚悟で頑張っておること、御承知いただければ幸いでございます。  今後とも、有為な人材の交流となるよう、さまざまな角度から留意しながら対応してまいりたいと考えております。 162: ◯佐々木両道委員  ただいま市長が言うように、人事交流は、もっともっと改善されていかなければなりません。もちろん、元幹部職員が仙台市のために、その後も大変御尽力された方々もおります。全然役に立たない人の方が多かったです。そういう意味では、仙台市にいるときはもちろんのこと、仙台市から離れても、やはり仙台市のために尽くしてもらう、それが人事交流ではないかと思っております。  また、心配されるのは、来るのはいいけれども、1年、2年でいなくなってしまうのではないかというふうな点、初めの1年間は知ることにいっぱい、後の1年間しかいないなんていうことは、果たしてこれがプラスかというふうな考え方もあります。そういう点では、今後も慎重に人事交流を進めてほしいと思うところであります。  次に、各種審議会でありますが、各種審議会というものは、私は市の当局の隠れみのではないかというふうなことで、昔から責めてまいりました。市の都合のいいようにやっているのが審議会ではないかと。そういう点で、審議会を今度通すと、鬼の首をとったように仙台市の予算行使に使うと。それで、審議会の結果だけ委員会に報告すると。常任委員会と審議会とどちらが大切なんだということを言いたいんです。それを、すべてが今度市民アンケートの方が正しいみたいな感覚になっている。私どもは、少なくとも、負託されてきた議員です。先ほど言ったように2院制民主主義なんです。我々にも責任があるんです。そういう点では、まず選良された我々に御意見、話、60人全員アンケートとればいいじゃないですか、それだったら。そういうことも何ら努力もしないんです。コンクリートされてからばっかりですよ。なおさら近ごろひどくなったんです。もとは、まだまだありました、情報伝達。今はほとんどないと言っていいほどであります。だから、ケヤキの問題だの、ごみの問題だの、そしてまた男女共同参画だの、幸町のウエルフェアの問題だの、こういったものは、すべて先に議員、議会に相談すべきことではないですか。そういう点で、この審議会というものを根本的に私は見直すべきであると、認識を新たにすべきであるというふうにお訴えを申し上げたいわけであります。そういう点で、議会軽視、議員軽視をするなということを言いたいわけであります。  次に、政策検討と決定に関して私はお聞きいたします。  これにつきましては、市当局は今どういう状況になっているかというと、市当局はまとめてどの局も、三役決裁をもらおうとして一生懸命なんです。ごめんなさい、今三役って言わないんだね、何て言えばいいんだかわからないけれども。二役決裁をもらおうと思って一生懸命なわけでございます。これを、全然、いわばその決裁をもらってからばかり行動するから、いろいろな問題点が出てくる。そこに私は、大きな欠陥があるなと。そういう点で、私ども議員、議会にさっぱり情報伝達がない。マスコミ情報の方が絶対早いというふうな状況です。そういう点で、当該委員会にも相談なしに、当該委員会の人も知らないことも多々あるわけでございます。そういった、いわゆる議会軽視、議員軽視というものに対して、大きな声で猛省を促したいというふうに思うわけであります。みんな決裁を受けようとして、それら決裁を受けようとする環境整備、周りの整備をみんなしないで、そればかりに集中しているというふうな問題点があるわけです。そういう環境整備をみんなしてから、みんなとまでは言えないですね、ある程度までしてから決裁を受けるべきであると。この環境整備というものに対しての認識の仕方が全然足りません。こういう点について、どういうお考えかお答え願います。 163: ◯市長  ただいま、委員から御指摘のあった点につきましては、私も日々いろいろと努力はいたしておりますが、多々至らぬ点があることを、この場をおかりいたしましておわび申し上げます。  まず、執行部の内部の意思決定プロセスについての御指摘と理解いたしましたが、どのような組織であっても、大きな組織の中で、トップあるいは幹部がそれぞれの事案、案件について、どこまでの裁量を組織の中で下部組織にゆだね、どこから先は幹部あるいはトップが決断するか。これは、どのような組織の運用であっても、非常に普遍的な大きな問題であり、私自身も日々頭を悩ませながら仕事を進めております。  私が努めていることは、言うまでもなく、私自身が市政、森羅万象、本当に幅広い分野で多岐にわたる業務を展開しているわけですので、私自身がすべての項目について詳細に把握できるわけではございません。したがいまして、まずそれぞれの政策分野において、仙台市市役所組織としての考え方、そして市長としての私の考え方を、できるだけ幹部並びに職員一同の認識の共有化を図るということに意を砕いております。  しかしながら、現実には、必ずしもそれがスムーズにいかない場合もあることは、御指摘のとおりでございます。  いずれにしましても、とりわけ組織横断的な重要施策について、副市長を中心に4月に発足をいたしました政策調整局の機能を最大限に活用しながら、できるだけ各政策課題の論点の整理や一通りの調整を行い、大きな判断については、私並びに3副市長がよく相談の上、最終的な判断をするということによって、各種施策の円滑な推進に努めてまいりたいと思っております。  もとより、現在、そして将来の市民の幸福のために、あるいは本当の意味で市民本位、市民のための政策が何であるかということについての私自身の考え、あるいは都市ビジョンなどに示されております各分野ごとの考え方を、常日ごろから全職員ができるだけ共有することが肝要であるというふうに認識しております。 164: ◯佐々木両道委員  マスコミの影響等によりまして、村井知事はいい人、梅原市長は問題のある人というふうな市民の風評であります。  しかし、梅原市長は、常日ごろ現場主義をお話し申し上げております。その現場主義、現場で会った市民の方々は、好印象の方々が多いということも、またこれは事実であります。そういう点では、やはり現場主義をこれからも数多くの市民に、市長の好きな文化人だけではなくて、一般の市民にできるだけ触れ合うということを、私はやった方がいいなと常々思っております。これからの梅原市長の力強いさらなる推進を期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 165: ◯委員長  副委員長と交代いたします。            〔委員長退席、副委員長着席〕 166: ◯副委員長  委員長と交代いたします。  民主クラブ仙台から発言の予定の方は、質議席にお着き願います。           〔佐藤わか子委員、質疑席に着席〕 167: ◯副委員長  発言を願います。 168: ◯佐藤わか子委員  私の方からは、18年度決算総務費中、行財政改革推進費320万円に関連して、外郭団体のあり方の見直しの1点だけについてお伺いいたします。  厳しい財政状況の中、行財政改革は、なお一層推進していかなければならない最重要課題です。だからこそ、行財政改革の推進において、その計画の中に受益と負担の適正化というような項目もあり、ごみの有料化の検討や児童クラブの費用負担のあり方検討など、市民にも一定の負担をお願いしていこうとする考え方が、この行財政改革のプランに盛り込まれているわけです。  そんな中、外郭団体の改革が全然進まなければ、私は市民は納得しないと思います。負担だけ押しつけて、役所は一体何をやっているのという気持ちになってしまうのではないでしょうか。その意味で、外郭団体の改革が目に見える形で行われていく必要があると考えますが、まず18年度、外郭団体のあり方の見直しにどのように取り組まれたのか、具体的な事例を出してお示しください。 169: ◯行財政改革課長  外郭団体のあり方の見直しの事例でございますけれども、本市で策定しました外郭団体経営評価マニュアルというものがございまして、これに基づく評価を行い、経営改善に向けた取り組みを促すとともに、それから指定管理者の公募の拡大に向けた調整などを行ったところでございます。  また、外郭団体の自主事業につきましても、市民のニーズの変化などを踏まえまして、本市からの補助金の見直しを進めたところでございます。 170: ◯佐藤わか子委員  さまざま努力されて18年度来られたと思いますけれども、行財政集中改革計画ですか、その中に、類似する団体や役割を終えた団体については、廃止・統合も含めて検討されるべきと入っているんですね、そういう項目が。18年度でそのように外郭団体の統廃合について検討はされたんでしょうか、お伺いします。 171: ◯行財政改革課長  外郭団体の統廃合でございますけれども、18年度の末で仙台都市総合研究機構が廃止されておりますけれども、これは社会情勢の変化などによる課題の増大ですとか、現状に即した効果的・効率的な本市の政策研究・立案体制、こういったことの構築の観点から検討を行ったというような事例がございます。 172: ◯佐藤わか子委員  都市総合研究機構が廃止されるというようなことは、私も承知しておりますけれども、統廃合に関して、ずうっと今までいろいろ検討されてきたと思うんですけれども、ここ五、六年に関しては、統廃合というような考え方というのは、まるっきり余り大きな動きがなくて、改善がなかなか見えてこないというようなところが見受けられます。  それで、例えばその一つに、私が考えていますのは、行財政集中改革計画の外郭団体の見直しの項目のところだけを読ませていただきますが、これは計画ですよ、計画のところ、実施項目・外郭団体の統廃合というふうになって、目標、実施状況について公表する。これが目標なんですよ。もう一つ、外郭団体の事業運営の見直し、これも、目標、実施状況について公表する。そしてもう一つ、外郭団体の組織の活性化、これも、目標、実施状況について公表する。こういうふうに、目標と言われるものというのは、普通は期日を決めるとか、数値目標を立てるとか、そういうふうなのが私は目標だと思うんですが、実施項目を公表するというこういう項目が目標になるのかなという、ちょっと私はこの辺が疑問なんですけれども、この辺の目標の立て方に対する考え方はどうでしょうか、お伺いします。 173: ◯行財政改革課長  確かに、今御指摘いただきましたように、外郭団体についてはそのような状況になっています。また、ほかの項目でも、そういった同じように記載をしているものもございますし、それから何年度に実施するとか、そういった記載をしておりまして、この外郭団体につきましては、それぞれの設立の趣旨ですとか、目的、設立後の経過、また現在の状況など、さまざま異なる団体それぞれでございます。そういったことから、その見直しに当たりましては、一律の目標のもとではなくて、各団体の置かれたそれぞれの状況などに応じて個別に判断していきたいというようなことで、そのような目標を設定したところでございます。 174: ◯佐藤わか子委員  じゃあ逆にお伺いしますけれども、それぞれ個別の外郭団体については、きちんとしたそういう数値目標とかはお立てになっていたのでしょうか。 175: ◯行財政改革課長  計画を策定するときに、今回は都市総研のお話、先ほど申し上げましたけれども、いつこの団体を統廃合するとか、事業の見直しをするとか、具体的に定めたというところまでは至っていなかったということでございます。 176: ◯佐藤わか子委員  まず、外郭団体の見直しについての考え方なんですけれども、確かに外郭団体というのは、それぞれいろいろな設置の経緯も違う、やり方も違う、いろいろあると思いますけれども、外郭団体の自主性に任せた見直しにだけ終始してしまうと、やはりどうしたってなかなか行革が進むというのは難しいと思うんです。例えば行財政改革の計画、まず平成7年に行財政改革大綱、平成10年に新行財政改革推進計画、平成15年には行財政改革プラン2007、そして今度の行財政集中改革計画、このいずれの計画においても外郭団体の見直しというのは項目に盛り込まれていて、そして、やはりその目標は、これと同じように、実施状況について公表するというだけだったんですよ。これでは、私、申しわけないけれども、本当の意味の外郭団体の見直しというのは進まないような気がするんですけれども、なぜ外郭団体の方に自主的に見直しをお願いしたら、外郭団体の方で、自分の方で自主的に改善に向けて取り組むとか、頑張るとか、そういうふうにまず判断された根拠をお伺いしたいんです。外郭団体がみずから自分で改善に取り組むというふうに思われた、その辺のところをちょっとお伺いしたいんですが。 177: ◯行財政改革課長  外郭団体みずからが改善に努めていくという根拠でございますけれども、外郭団体におきましては、これまでも統廃合ですとか、事務事業の見直しなど、さまざま取り組んできたところでございますけれども、昨今は、指定管理者制度の導入というものがございまして、この導入に伴いまして民間事業者の応募が年々増加をしてきているということがございまして、外郭団体も従来と比べますと相当危機意識を持って改革改善に取り組まれているという認識を持っております。これが根拠でございます。 178: ◯佐藤わか子委員  私も、そういう同じような認識で、指定管理者制度が導入されたので、外郭団体も、自分のところ、危機意識を持って改善に取り組んでいくというふうに思っておりました。それで、調べさせていただきました数字なんですけれども、まず仙台市に315の公の施設があります。そして、これまで公募を行った施設が92。その公募の内訳、民間の団体が指定管理者をとったところが49、そしてそのほか外郭団体が指定管理者になったところが43、そのほか現時点で公募を行っていない施設223、そして、このうち外郭団体が指定管理者になっているところが211。つまり、315あるんですよ、公の施設。その中で、外郭団体が指定管理者になっているところは254あります。これは80%なんです。これは、ほとんどと言ってもいいくらい、外郭団体は、こういうことを言ったら申しわけないんですが、自動的に指定管理者になれるというふうな感じになってしまえば、危機意識が育つという今のお話をいただいた中で、本当にその危機意識というのは育っているのだろうかというふうにちょっと疑問に思ってしまうんですけれども、こういうようなことはどのように市としては御判断なさっているのかお伺いします。 179: ◯行財政改革課長  先ほども御答弁申し上げましたけれども、指定管理者制度の導入に伴いまして、民間事業者の参入が可能になってくるということで、確かに現実に年々民間事業者が指定管理者になるというケースが増加をしております。  また、一方で、外郭団体におきましても、積極的に指定管理者の応募に応じまして、公募に付した施設のうち、おおむね半数程度が指定管理者が勝ち取ったといいますか、指定管理者に選定されているという事実がございます。  こうしたことを見ましても、各外郭団体におかれましては、相当危機意識を持ってこの制度に取り組んでこられたと、そして改革・改善に取り組まれているという認識を持っておりまして、今後も指定管理者制度の公募の拡大ということに努めてまいるわけでございますので、外郭団体におきましても、さらに自主的な改革・改善が図られ、進んでいくものと考えております。 180: ◯佐藤わか子委員  それでは、逆にお伺いしますけれども、その危機意識を持って、18年度各外郭団体がいろいろ経営改善に向けて取り組みをされましたと。そして、自主事業の見直しも行いましたというようなことでございますけれども、具体的には、どういうような形で行われたのか、ちょっとその辺をお伺いしたいと思います。18年度の取り組みに向けて改善された点をお伺いしたいんですが。 181: ◯行財政改革課長  外郭団体43ほどございますので、それぞれ設置目的、事業内容、さまざまでございます。また、先ほど指定管理者制度、すべての団体が適用になるわけでございませんけれども、確かにこの制度が始まりまして、応募しても落選するというようなところがございますので、きちんとした評価、利用者アンケートをとりましたりとか、さまざまな施設運営のサービスに努めるとか、それから経営改善に努めて経費を削減するとか、そういったような努力の結果、外郭団体におかれても指定管理者に選定されるというような状況になっていると思います。 182: ◯佐藤わか子委員  そうですね。ただ、先ほども言ったように、315ある施設のうち、一般公募したのは92しかないわけなんですけれども、私がここで申し上げたいのは、その指定管理、これから公募していくと、そういう中にあって、外郭団体も一生懸命頑張って改善していくんだと、そういうようなことを待つのと同時に、私はやはり外郭団体に任せるのも、もちろん自主性を尊重して任せるのも大事ですけれども、設置者としての責任がある仙台市が、ある程度のやる気になっていただく仕掛けづくりというか、例えば数値目標を出してもらうとか、公の施設であれば、先ほども質疑ありましたけれども、入館者数とか入館料とか、いろいろなそういう数値目標が立てやすいところもありますよね。だから、そういうようなところで、仙台市の方である程度、指導してということではないんですけれども、数値目標を出していただけませんかと。そういうような働きかけ、例えば入館者数を20%引き上げますとか、あるいは入館料を20%引き上げるのを目標としますとか、そしてその目標に対して、私たちの外郭団体はこうこうこういう業務改善をしますとか、そういうふうな具体的な目標を出していただくというようなことも、一つ大きな改善のきっかけになると思うんですけれども、その辺についてはどのような御認識をお持ちでしょうか。 183: ◯総務局長  外郭団体におきまして、例えば補助事業とか、それから指定管理者としての事業に限らず、実施事業を含むすべての事務事業の実施につきまして、今お話のありましたような、例えば具体的な目標を掲げ、最小の経費で最大の効果を上げるというようなこと、そうした取り組むということ、確かに必要なことだというふうに思っております。  それで、その達成状況についても、やはりいろいろな形での評価というのも必要だろうというふうに思っておりますし、そうした日々の積み重ねということが、改革を進めていく方法なのかなというふうに考えているところでございます。いずれにしましても、改善、改革の努力というのは、まずみずから取り組むということが肝要だと思っておりますので、私たちもそのみずからの努力を、どんな形で応援できるかと、そういう工夫を考えてまいりたいと思っております。 184: ◯佐藤わか子委員  もちろん、やはり外郭団体がみずから改善に取り組んでいただくことが基本ですけれども、そういうふうに、私は仕向けていくということも必要なんだと思うんです。今局長から答えていただきました、目標を立てる、そうしたらそれをチェックする、評価する、そこを検証するというところがしっかりしていないと、目標を立てっ放しということになってしまいますので、評価が私はとても大事なんだと思うんですけれども、この評価システムで、前々から申し上げているんですけれども、やはり担当の局の評価とか、それだけではなくて、外部の人も入れた、例えば公認会計士とか会社の経営者とか、外部の有識者を入れたみたいな、そういう評価委員会みたいな組織をつくって、その外郭団体が各年度に立てた目標が、どういう形で進捗しているかというのを年度ごとにチェックしていくというようなことも必要なんだと思いますけれども、そういう評価制度の考え方というのは、局長、どういうふうにお考えになっていますでしょうか、お伺いします。 185: ◯総務局長  これまでも、外部の有識者で構成されます行財政改革推進会議の場で、個々の施設ごとに収支の状況、あるいは利用の状況、施設のあり方といった観点から御議論をいただいたこともございます。また、包括外部監査などで、テーマの中で外郭団体にかかわる評価についても取り扱われたところでもございます。  お話のような外部評価委員会という評価の手法も、一つの有効な取り組みというふうに認識はいたしてございますけれども、先ほど申し上げましたけれども、やはり今、私どもとして、各団体の自主性を尊重しながら、そしてまた、私どもは設置者の立場から適切な評価を行うということが、まず何より大切だろうと。そこの部分がまだまだ足りないのではないかなというふうに思っておりますので、御指摘の評価の手法も含めながら、もう少し幅広くいろいろな工夫、検討をさせていただきたいと思っております。 186: ◯佐藤わか子委員  そうですね、私が何を言いたかったかというのは、やはり自主性を尊重する、それぞれの団体がそれぞれに頑張って改善をしていくという、そこだけに任せていくとなかなか進まないのではないかと。例えば、いつも言っているように公の施設というのは、市民に一番身近で、一番市民の目がそこに行くんですよね。そうすると、仙台市が頑張っているとか、仙台市が一生懸命頑張って行革に取り組んでいるんだという、そういうような姿勢は、最終的に市民に伝われば、私はいろいろなこれから協力をお願いしていく上で、すごく有効な手段になると思うので、まず、確かに外郭団体が自主的に改善していくというのを待つというのも大事ですけれども、それをきちんとチェックしていく責任が、外郭団体を設置した仙台市に私はあると思っているんですよ。そのためにも、例えばそれぞれの事業の見直しについても、あるいは統廃合についても、やはり仙台市がある一定の数値目標を立てて、統廃合に向けてもしっかりと検討していくということは必要だと思うんですけれども、例えば具体的に何年度までに統廃合をして、外郭団体1割はカットしていくとか、ちょっと厳しいかもしれませんけれども、そういうようなしっかりとした数値目標を立てていく必要が私はあると思うんですけれども、統廃合に対するそういう考え方は、当局としてはどのようにお考えになっているかお伺いします。 187: ◯総務局長  重ねての御質問でございますけれども、外郭団体等の統廃合ということで数値目標というお話でございますけれども、それぞれの外郭団体は、それぞれの必要性、それから役割を持って現在も活動いたしてございます。そうした中で、私どもとして、市民の方々の御意向も踏まえながら、さらにその活動をきちんとさせていくということが、まず第一義的なことだろうと思っておりまして、いたずらに機械的な数字に置きかえた目標をとるというのは、なかなか現実的ではないというふうに考えております。 188: ◯佐藤わか子委員  それでは、きちんと、活動をしっかりと自分のところで見直ししていって、仙台市民のために頑張っていただく外郭団体になっていただいて、窓口なんかの評価も上がっていくように期待を申し上げます。  この次の行財政改革の中に、さらに、また目標が、実施状況について公表するというような抽象的な目標ではなくて、より具体的な目標を盛り込んで取り組まれることを期待して私の質問を終わります。 189: ◯副委員長  お諮りいたします。本日の審査はこの程度にとどめ、残余はあす行いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。            〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 190: ◯副委員長  御異議なしと認め、そのようにいたします。  なお、あすは午後1時より開会いたします。  本日はこれをもって散会いたします。...