平成18年5月26日
仙台市議会地域経済活性化調査特別委員会
自動車屋台フェスティバルについての
アンケート結果について
1
調査目的
本
調査は、
屋台村構想を含む
中心市街地の
にぎわいづくりに関する
方策等
を検討するための
基礎資料を得ることを目的とし、
自動車による
飲食営業の
認知度や
可能性等について
調査を行った。
2
調査方法
(1)
調査日時:
平成18年5月13日(土)午後3時から午後9時まで
14日(日)午前10時から午後3時まで
(2)
調査場所:
勾当台公園(「
自動車屋台フェスティバル」会場にて
調査)
(3)
調査方法:
入場者に対して
アンケート用紙への記入を依頼し、その場で回収を行った。
3
調査結果
☆
回答者数 514名
(1) 性別
男性 205
女性 210
未記入 99
(2) 年代
20歳未満 43
20~29歳 98
30~39歳 119
40~49歳 103
50~59歳 92
60歳以上 39
未記入 20
(3) 住居
市内 375
市外 62
未記入 77
7 その他の
記載欄の内訳(
回答総数130)
普段も
営業して欲しい 45
おいしい 8
楽しかった 4
天気への不満 7
メニューへの要望 9 ※年配への
メニューの
配慮等
イス、テーブルへの要望 15
ゴミの回収への要望 3
駐車場への要望 3
PRへの要望 4
値段への要望 5
その他 27
※その他
衛生管理に配慮、接客に問題、一般の業者への影響
3
意見等について
○
調査特別委員会において、今回の
イベントのような具体的なものを初めて
やったということは、当議会においても歴史的なものであり、すばらしい
結果である思う。土曜日はあいにくの雨であったが、単独であれだけのに
ぎわいがあったということは、今後もやれる手ごたえがあったと思う。ア
ンケート結果が好評であったので、やり方、
方法、手段によっては、
経済
の
活性化のいわゆる一端を担うことが可能であるという見通しができた。
今後の対応をどうするかということに絞られてくると思う。
○民間の
人たちがどれだけ意欲的にやっていくかということが問題であり、
その意欲を持ってもらうための環境をどうつくっていくかということを整
理していかなければならないと思う。
焼き鳥屋のような従来の
自動車屋台
と異なる、
東京の
ネオ屋台村のような
自動車屋台を
仙台でもやっている人
たちがいたということで、このような
仙台における財産を改めて確認でき
た。
東京には
東京の文化があり、
仙台には
仙台の文化が生まれてくるべき
で、現在頑張っている方たちがもっとやりやすくなるように、また参加す
る
人たちがふえるように、行政として、あるいは議会としても取り組んで
いくことが必要である。
○
イベントだけでは食べていけないので、職業としてやっていけるようにど
う持っていくのかということが浮き彫りにされたと思う。
○今回の催しで、地元から出たいという方が大分あったと思うので、
仙台に
は
青葉祭り、
七夕祭りなどの催し物があるので、それに参加できるような
機会を創出すべきである。
○当初は、
屋台をやることには半信半疑であったが、
開催して
市民が喜ぶ姿
を見て、その
イメージを一新した。今後、
屋台を経営している人が具体的
に
自分たちでどのようにしていくのかという
コンセプトがなければ、失敗
するという感じがするので、成功に結びつけていくためには、昼間の対応
をどうしたらいいのか、あるいは
イベントのときの対応や
仙台の
観光資源
との連携などいろいろな課題があるが、
仙台の
屋台文化というものをきち
っと我々も
市当局も応援していかなければならないと思う。
○
東京からの
転勤者から、
東京の
ネオ屋台村のようなものが、
ランチタイム
に
仙台でも
オフィス街にあるといいという意見を聞いた。今後、
仙台に根
づくように
営業ができる
スペースづくりを考えなければならないと思った。
○
アンケート調査を行う中で、若い人から
自動車屋台が楽しいとかおしゃれ
な感じという回答を多く聞いた。
東京の
自動車屋台はおしゃれでインパク
トもあったので、
仙台でやる場合には、
東京の
自動車屋台を参考にすると
いいと思う。また
男子高校生からは
自動車屋台村が学校の中にあればいい
ということだった。
ランチということで、新しい
仙台の
食文化を醸成する
ようなものがこの
自動車屋台の展望として見受けられるのではないか思う。
○こういった
自動車屋台フェスティバルをまたやりたい、定着させたいとい
う
運営主体になれる
人たちが出てきて、それをバックアップできるように、
議会と当局が車の両輪という形になって、
環境整備をきちんとやっていく
ような方向を考えていければいいと思う。
○今までの行政の考え方は、通行の邪魔になるというネガティブな発想だっ
たが、
自動車屋台村等を根づかせるためにはどうしたらいいかといった前
向きな発想に転換ができたと思う。
仙台には
プロスポーツが三つあるので、
プロスポーツのスポンサーである
企業等がやっているものと競合しないよ
うな形で連動させるということも一つの方策である。また、市外からも来
場者があることがわかったので、将来的には、
自動車屋台だけではなくて、
認識を盛り上げていって、新たな
にぎわいづくりということで、
固定式・
半
固定式の
屋台も土地の
有効利用という中で考えてみることもいいのでは
ないかと思う。
○
仙台国際ハーフマラソンと連動したので、その
観客等の来場も見込めた。
また今回の
自動車屋台フェスティバルに
屋台だけでなくステージがあった
ことは、客寄せということで、
イベントの中での非常に重要な要素だった
と思う。日常的にやるためには、
地域の
活性化にどれだけ結びつけること
ができるか、どうやって
にぎわいをつくっていくか、この
屋台というもの
をどうやって活用していけばいいのか、これが重要なことだと思う。ビジ
ネスとして成り立つかということについては、
アンケートの結果、多くの
人が見込みがあると言っているが、
イベント的なものを定期的に続ければ
成り立つが、ふだんの収入を得るためには
場所の確保が必要であると思う。
○
アンケート結果から、
自動車屋台があれば利用したいという
ニーズは間違
いなくあるということがわかり、元気なまちにしていく
起爆剤の一つにな
り得るということを感じた。
自動車屋台が単独で行動するのは難しいと思
うので、今回、
仙台の
自動車屋台が10台出店したが、
お互いに交流を持
ち、
自分たちのネットワークを構築し、一致団結して、
仙台の
自動車屋台
の人々を巻き込みながら大きくなり、さまざまな
イベントにおいて、自動
車屋台がグループとしてあるということで交渉できればいいのではないか
と思う。また今回限りで終わらないようにするためには、どういうふうに
定着させるのかということを我々も
仙台市も一緒に考えていかなければな
らないのではないかと感じた。
○
仙台における
自動車屋台の
可能性というのは、小資本で起業できる、ある
いは
支店機能を発揮できる、店の
PRにもなるということで非常に有効で、
にぎわいやあるいは
地域活性化にもつながっていくということを今回のア
ンケート調査結果ではっきりした。今回の
イベントをたった1カ月の間に
実現してしまう、
仙台にはそういうパワーを持った
人たちがいっぱいいる
と改めて確認し、これからもやっていくためにはコーディネートをする機
関が必要であると思った。また
自動車屋台だけの
イベントでは成功しない
と思われるので、さまざまなものと
コラボレーションを組んでいくという
工夫が必要だろうと思う。今後、
仙台で
自動車屋台村を展開していく場合
に、既存の
商店街との
共存共栄の道がどれぐらい探れるのかということが
あり、
お互いが
相乗効果を発揮するようなものでなければならないと思う。
例えば
商店街のお祭りのときに、さまざまな
大道芸などをやるが、カラフ
ルな
自動車屋台もお祭りの
にぎわいをつくるという手段にもなり得ると思
う。行政の役割としては、
仙台は
営業許可をとるのに非常に厳しいまちで
あるが、食物を提供するという点からすると、その
安全性を確保しつつも、
しかし起業しやすい制度のありようとか、あるいは
場所の提供、そういっ
た面では
現行条例等について見直す必要があるだろうと思う。また、
場所
についても、道路の使用やあるいは
公開空地なども利用しながら、そうい
う支援をやっていくということも非常に重要かと思う。
4 まとめ
(1)所感
当
委員会は実験的に
自動車屋台村を企画・誘致するということで1年間取り組んでまいりましたが、「
BooBooYATAI(
自動車屋台フェスティバルIN仙台)」の
開催ということで実現いたしました。実際に会場で
市民の
皆さんと接する中で、その和やかな雰囲気や楽しんでいる様子なども肌で感じることができました。また、
アンケート調査の結果を通して、多くの
市民の
皆さんが
自動車屋台に対して非常に好意的であり、新たな
にぎわいというものを求めておられるということを改めて強く感じました。
屋台の
イメージについては、一部に不衛生であるとか利用しにくいなどの意見もありましたが、総じて多くの
市民の
皆さんが、楽しい、気軽、
にぎわいがあるなどよい
イメージを抱いていることが
アンケートを通じて明らかになっております。
また、実際に
自動車屋台村を利用してみての印象についても、気軽である、明るい、おしゃれであるなどの好意的な意見が多く寄せられ、さらには、
ランチタイムに利用したいとか、今後も
自動車屋台村を望む声が多かったことからしても、
仙台においてもある程度の需要が見込めるのではないかと思いました。一方、
仙台においては
自動車屋台に対する
認知度がまだまだ高いとは言えないというのも事実でありますので、今後、
民間等が主体になって今回の
イベントのようなものを定期的に
開催するなど、
認知度を高める仕掛けを継続的に行うことの
必要性を大変感じましたし、
公開空地とかあるいは
公園等の利用といったものを含めて、立地について一定の条件が整えば
ビジネスとして十分に成り立つ
可能性があるのではないかとも感じたところです。
以上のようなことを踏まえまして、次により提言をさせていただきます。
(2)提言
○
自動車屋台村の大きな課題は
場所の確保でありますが、現時点では道路に
ついては
道路交通法の関係で、歩道、
車道ともに難しいことから、イベン
トにおける
公開空地・
公園の利用、あるいは道路に面した
民有駐車場の利
用を今後促進していくべきであると考えます。市内の何カ所かの
地域にそ
ういう
ゾーンを設けていくことで、
自動車屋台村をなじませるということ
も
環境整備の一つの方策としてあると考えます。
○
自動車屋台村を
開催するのに他の
イベントとの
コラボレーションは不可欠
であると考えられます。例えば、今回
仙台国際ハーフマラソン大会と同じ
日に
開催されましたが、これまでの
仙台国際ハーフマラソン大会には、大
会が終了しても楽しむ
場所がありませんでした。今回、BooBooYA
TAIと連携することにより、
大会参加者、観客にも楽しんでもらう
場所
を提供することができ、複合的な
相乗効果が両方の
イベントに出てきまし
た。
仙台にはさまざまな
イベントがありますので、
認知度を拡大するため
には、このような
イベントを把握し、
コラボレーションを行い、
自動車屋
台が出店する機会を数多く創出することが必要であると考えます。
○
東京の
自動車屋台は、
ランチメニューであり、今までの
イメージとは違っ
て、冷蔵庫からシンクまですべてセットしていたため、非常に衛生的であ
りました。今回、実際に
保健所でも見ていただいた結果、
保健所が認める
食材の幅を広げる
可能性も高まってきたと思われますので、今後、
底辺拡
大に向けて前向きに御検討をお願いしたいと思います。
○今回の
イベントを通して、
自動車屋台村を望む声が
市民からも
起業家から
も多くありました。今後
仙台で
自動車屋台村を展開していくためにはコー
ディネートする
機能等が必要であり、それらが育つ環境をつくっていく必
要があると考えます。
以上が本
委員会の
調査の結果でございますが、提言については、
仙台市において実施される施策を検討する上で参考とされるよう求めるとともに、
自動車屋台村に関する課題は前述のようにまだ残っておりますので、できますれば次期の
委員会においても、
テーマの一部に加えていただき御検討いただくよう御配慮をお願い申し上げまして、本
委員会の
調査活動の報告といたします。
平成18年6月8日
仙台市議会
議 長 柳 橋 邦 彦 様
地域経済活性化調査特別委員会
委員長 西 澤 啓 文
地域経済活性化調査特別委員会の
調査の経過