• 武雄市(/)
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  1. 仙台市議会 2003-03-14
    平成15年第1回定例会〔  循環型まちづくり調査特別委員会報告書 〕 2003-03-14


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:          循環型まちづくり調査特別委員会報告書  循環型まちづくり調査特別委員会調査概要について御報告申し上げます。  平成14年7月26日の第1回委員会においては、初めに当委員会運営方法調査対象等について協議を行い、その結果、「資源エネルギー有効利用について」、「ごみ減量リサイクル等について」を中心調査することとしました。  また、調査方法については、調査特別委員会の自主的かつ自立的に調査研究を行うという性格上、委員間の意見交換協議中心に、資料に基づく調査、他都市視察及び参考人からの意見聴取などを行うこととしました。  なお、環境負荷を低減する施策循環型社会の形成を推進する施策など、環境問題全般にわたる幅広い調査を行うこととしました。  委員会を通じて出ました委員からの意見要望を初め、これまでの調査活動については以下のとおりであります。 1 意見要望について  ○ 大事な点は市民環境に対する認識を深めてもらうことであり、例えば本市   のプラスチック製容器包装分別収集における異物の混入率は、初年度にもか   かわらず他都市よりも低い数値になっており、これは市民への啓蒙活動成果   ではないか。    また、学校版ISOなど学校に対する取り組みも行っているが、幼稚園、小   学校の幼い段階から環境教育に力を入れ、環境意識を高めるよう積極的に取り   組むことが、循環型まちづくり成果につながるのではないか。    また、堆肥化センターで生成される堆肥については、今のうちから農産物の   生産者団体など関係機関協議する必要があるし、生成された堆肥の品質が重   要になるので、その点十分配慮していただきたい。
     ○ プラスチック製容器包装分別収集も順調に進んでおり、ワケルくんの人気   を見てもムード的にはいい状況である。最近、分別収集されたものがどうなっ   ているのかという質問が多いことからも、今後は分別収集されたものがどのよ   うに再資源化されリサイクルされているかという広報が大事なので、市民の協   力に対する感謝の気持ちをあらわすような観点で取り組んでいただきたい。    また、循環型まちづくりというテーマは、1年、2年の短期間で解決する問   題ではなく、我々が地球に生きている限り続くテーマなので、当局には長い目   でじっくりと取り組んでいただきたい。  ○ 堆肥化センターごみ減量の目玉にしなければならないし、将来的には市内   から出る生ごみ、剪定した樹木などを収集して堆肥化する体制づくりが必要で   はないか。    また、ごみ集積所については、市民まちにある集積所としてその地域にマッ   チしたものにしなければならないし、ごみ集積所を原点にした環境学習ごみ   集積所対策本市環境行政重点施策としてしっかり取り組んでいただきた   い。さらには、まちの中にごみが散乱している状況ごみ分別以前の問題な   ので、この対策に取り組んでいただきたい。    また、市役所を挙げてリーディングエコプランなどに取り組み、その成果を   身につけた職員が各地域でその実力を発揮すれば、さらに市民の間に環境問題   に対する取り組みが広がっていくのではないか。  ○ 環境都市仙台を目指していく場合、人口規模に比例して環境負荷も大きくな   ることを認識し、いかにその軽減に向け取り組んでいるかということが、これ   からは都市品格に対する評価基準になるのではないか。つまり、従来は人が   集まり大きいことが大都市価値観であったが、21世紀環境的な取り組み   のレベルの高さや質によって先進都市として評価される時代になっている。当   局には、そういった時代認識を踏まえながら、本市の新たな品格を醸成するよ   う取り組んでいただきたい。  ○ 建築物緑化は、ヒートアイランド現象抑制効果はもちろんのこと、自然   な形で雨水を貯留する強大な緑のダムとして、大雨による都市型浸水被害の抑   制効果もあるので、その点に着目した調査も必要ではないか。  ○ リーディングエコプランは、目標に対し未到達であってはならない重要なも   のであり、またそのような位置づけにすべきではないか。やはり本が21世   紀に環境都市として生き残っていくためには、今こそ知恵と努力を結集し、何   としても立てた目標は必達するという強い一念が求められており、しかも本市   みずからを大規模事業者消費者と自覚し率先的に取り組むと掲げていること   からも、当局にはその気構えを持って計画の完遂に努力していただきたい。    また、便利さや豊かさを追い求めるほど、ごみ排出量はふえ、地球が汚れ   ることは避けられない。特に戦後はそういう価値に向かってひた走ってきたけ   れども、事業者行政を初めすべての市民自分たち生活見直し、ある程   度生活のテンポをスローダウンさせるようなライフスタイルギアチェンジが   必要であり、この意識が浸透すれば環境問題の解決にも大きく寄与するのでは   ないか。したがって、今後、循環型社会を築いていく上においては、家庭や職   場、地域社会などで話し合いながら、市民一人一人がライフスタイルを見つめ   直す機会を数多くつくり出すような取り組みが重要なのではないか。  ○ 新エネルギー使用施設等については、設置箇所増加による地球温暖化や   電力消費量を具体的に数値でとらえ、分析することが大事ではないか。    また、本市所管施設における重油の消費量増加しているなど、さらに   チェックしなければならない点があるのではないか。    また、地球温暖化防止計画自動車公害防止計画等環境対策を進めていく   上で、市民ライフスタイルをどう変えていくかが大きな課題であり、これは   市民グリーン購入定着度合いなどにもあらわれているので、市民環境意   識を高める取り組みをしていただきたい。  ○ プラスチック製容器包装分別収集については、市民の一部には誤解もある   ようなので、分別した後の適正な処理やその効果についても数字的なものをしっ   かり示して周知するなど、新たな発想の広報活動を展開し、すべての市民に納   得してもらえるよう取り組んでいただきたい。    また、地域ごみ集積所を見ると、最初は一生懸命分別をしていたが、最近   飽きてきたのか元に戻ったような感じもするので、この辺注意していただきた   い。  ○ 循環型まちづくりは、本だけの問題ではなく地球規模の大きな問題である。   環境問題全体から見れば、まだ議論が始まったばかりで、現在実施中の計画な   どを契機として推進の第一歩にしていただきたい。循環型社会は21世紀にふ   さわしいものであり、求められているまちづくりを進めるためにも、特に環境   局には頑張っていただきたい。 という意見要望がありました。 2 参考人からの意見聴取について  平成14年10月18日の委員会においては、東北大学大学院工学研究科教授齋藤武雄氏に参考人として御出席いただき、「太陽光発電及び熱発電の現状と将来見通しについて」というテーマ意見聴取を行いました。  齋藤武雄教授の話の概要は次のとおりです。  地球空気は地上10キロメートルぐらいしかなく、地球は大きいけれども、その層は薄く空気は余りない。その少ない空気人間初めすべての生態系が吸っているので二酸化炭素などがふえてくる。さらに将来的には人口は120億人ぐらいまでふえると考えられ、ますますエネルギー必要量はふえるにもかかわらず、その対策は余り考えられていないのが実情である。  20世紀石油世紀などと言われ、産業活動技術開発石油中心に行われてきたが、21世紀太陽風力など違うものへエネルギーの主役がかわり、その中でも太陽エネルギー時代が来ると考えている。その理由としては、太陽は無尽蔵であること、供給量が豊富なこと、CO2を排出しないことなどである。  太陽エネルギー利用には光利用熱利用の二つがあり、日本では太陽電池での光利用がブームである。現に世界太陽電池出荷量を見ると、その4割が日本製生産量世界一を誇り、メーカー別トップテンにも日本企業が4社入っている。  そもそも太陽電池は、最初アメリカ宇宙開発で使われ、1970年代から民間に普及し量産されるようになった。将来的にはさらに単価も下がるし、材料もシリコンからアモルファスにかわり、効率性も改善されると予想している。例えば住宅用太陽電池発電システムを設置した場合、売電料は大体年間8万円、また石油換算年間エネルギー使用量は9割以上節約できる。  現在、原発世界に約550基ほどあるが、30年後には、太陽電池風力による発電量はその2倍近くに達すると予想される。日本国内に目を向けると、太陽電池発電量は、4年前は原発0.07基分であるが、2028年ごろには全発電量の約3%、2043年ごろには半分近くを占める可能性を秘めている。  20世紀生産至上主義であり、際限のない成長を目指した大量生産大量消費であった。しかし、資源のほとんどは有限であるため、そのままでは全体の生態系等が壊れてしまう。したがって、地球生態系人間の調和が大切である。そのため、エネルギーにおいても化石燃料がなくなりエネルギーをどのように取り出すか、供給方法が問われている。これからは同じ物をつくるにしても、環境面において世界をリードできるようなつくり方が求められている。  私は10万時間の法則ということを申し上げている。物事は10万時間ぐらい徹底的に考え抜くことが大事であり、これが日本の財産であるのに、今それを忘れている。アイデアというものは、小集団個人地域から生まれるものであり、これをいかに伸ばしていくかがかぎになる。官主導や大企業主導時代はもう終わっており、個人が自発火しなければならない時代である。 以上のような参考人の話に対しまして、  ・地球環境エネルギー問題において行政に期待することについて  ・中国の経済成長による地球環境への影響と対策について  ・既存エネルギーから太陽光エネルギーへの転換過程について 等の質問がありました。 3 他都市視察について  平成14年10月31日、11月1日には、北九州にある新日本製鐵株式会社及び福岡にある西日本環境エネルギー株式会社視察いたしました。  北九州では、産学官運営組織を構成し、廃棄物ゼロの資源循環型社会の構築に取り組んでいる「北九州エコタウン事業」の説明を受けました。その後、新日本製鐵株式会社八幡製鉄所を訪問し、コークス炉化学原料化法によるプラスチック製容器包装リサイクル事業説明を受けた後、同工場内の視察をしました。  西日本環境エネルギー株式会社では、エネルギー資源有効利用環境負荷の低減を図るために、自然エネルギーとして海水との温度差利用した「地域熱供給システム」を導入しているシーサイドももち地区概要効果等説明を受けた後、施設内の視察をしました。 4 委員会開催経過について (1) 平成14年7月26日の委員会においては、運営方法等協議後、当局から、1)杜の都環境プランにおける施策の体系について、2)資源エネルギー有効利用に向けた取り組み状況について、3)ごみ減量リサイクル施策取り組み状況について資料説明を受けました。  これに対しまして、  ●学校への太陽光発電システム導入に関しては   ・発電量及び売電実績について   ・システム発電能力が同じである理由について   ・導入の経費、目的及び今後の導入計画について   ・環境学習の全庁的な取り組みについて  ●水資源及び新エネルギー有効利用に関しては   ・地域冷暖房システム導入について   ・天水おけ貯留水利用方法について   ・建築物緑化による雨水貯留効果について   ・木質系バイオマスエネルギー有効活用取り組みについて  ●ごみ減量リサイクルに関しては
      ・エコこショップの認定について   ・紙類拠点回収について   ・収集されたプラスチック製容器包装リサイクル状況について   ・クリーン仙台推進員について  ●堆肥化センターに関しては   ・稼働状況及び生成された堆肥量等について   ・堆肥受け入れ側体制づくりについて 等の質問がありました。 (2) 平成14年10月18日の委員会においては、参考人からの意見聴取後、当局から、環境学習用CD-ROM太陽博士ソーラースクールについて資料説明を受けました。 (3) 平成14年11月22日の委員会においては、当局から、1)プラスチック製容器包装分別収集状況等について、2)家庭ごみにおけるリサイクル可能物混入状況調査と今後の対応について資料説明を受けました。 これに対しまして、  ●集団資源回収に関しては   ・雑紙の出し方のキャンペーン不足について   ・回収業者への指導の徹底について   ・紙類回収庫設置場所について  ●堆肥化センターに関しては   ・堆肥化センター稼働状況について   ・生成された堆肥利用状況について 等の質問がありました。 (4) 平成15年1月23日の委員会においては、当局から、1)堆肥化センター状況について、2)リーディングエコプランせんだい平成13年度実績に係る環境報告書概要)について資料説明を受けました。 これに対しまして  ●堆肥化センターに関しては   ・正常稼働率に対する認識について   ・安全装置の作動と改善見通しについて   ・稼働率のとらえ方の見直しについて   ・堆肥化センター評価について  ●リーディングエコプランせんだいに関しては   ・事業系廃棄物排出量増加理由について   ・達成困難な目標値見直しについて   ・取り組みによる成果市民への還元方法について   ・学校版ISO促進策について   ・目標値設定基準について 等の質問がありました。  以上のとおり、本委員会調査概要について、御報告いたします。 平成15年3月14日 仙台市議会  議 長  村 上 隆 志  様                    循環型まちづくり調査特別委員会                          委員長  熊 谷 善 夫...