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  1. 仙台市議会 1997-07-18
    総務財政委員会 本文 1997-07-18


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                 ※会議の概要 2: ◯委員長  ただいまから、総務財政委員会を開会いたします。  本日の日程は、お手元に配付のプリントのとおりであります。  なお、委員会終了後、引き続き協議会を開催し、委員会審査事項以外の所管事項について当局からの報告及び質問等を願いますので、よろしくお願いします。              《付託請願審査について》 3: ◯委員長  それでは、これより審査に入ります。  第4号請願郵政事業民営化に関する件」についてでありますが、前回の委員会の中で請願者からの意見をお伺いしたいということでしたので、私の方で調整させていただきまして、請願提出代表者の方に御出席をお願いしております。  そこで本日の進め方でありますが、まず参考人として本請願の提出者の代表よりお話を伺い、その後皆様から参考人に御質問、御意見等があれば発言をお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 4: ◯委員長  それでは、そういうふうに進めたいと思います。  なお、念のため申し上げておきますが、参考人に対する質問はなるべく簡単、明瞭にお願いいたします。また参考人の発言は着席のまましていただくことになっておりますので御了承願います。  それでは、参考人に入室していただきます。御案内いたしておりますので、少々お待ちください。              〔参考人 日野忠入室〕 5: ◯委員長  本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。  初めに私から御紹介させていただきます。本請願を提出された旧友会代表日野忠さんであります。  それでは、早速請願の趣旨等の説明をお願いいたします。 6: ◯日野忠参考人  御紹介いただきました日野でございます。  なるべく手短に申し上げます。提案の理由、趣旨につきましては、既に請願書を差し上げておりますので、重複しない程度において説明させていただきます。  まず、行財政改革は重要でありかつ積極的に行うんだということは、我々もわかるんですが、それはやはり基本はあくまでも国民のためになるものであって、地域住民の日常の生活に与える現実の影響を十分検討して行わなければならないのではないかと考えて、民営化に反対するという請願を出したわけです。それで、民営化するとどういうデメリットがあるかということになりますと、まずサービスが悪くなる。端的に申し上げまして、郵便局がかなりなくなるということでございます。これは、皆さん考えていただければおわかりと思うんですが、郵便、貯金、保険と三つを分離して民営化すれば、まず一つは採算性の少ない局は廃局になってしまう。それから、そのままの局数を保とうとすれば、現在小さい郵便局は2名ないし3名でやっておりますが、それが全部6名必要になるのではないかと私は考えるんです。なぜかと言いますと、それぞれの独立会社が別個に事業をやるわけですから、窓口取り扱い休暇要員、あるいは昼の交代要員等を考えるとどうしても一つの事業で2名が必要になると。したがって現在二、三名で3事業一体でやっていたのが今度は6名になるし、そうなれば当然そういう局は置かないと。これは必ずしも過疎地だけではないんです。例えば仙台市内の場合で申し上げましても、現在小さい郵便局が仙台市には92局ありますが、その郵便局で三つの事業を全部それぞれ独立した民間会社でやるとなれば、その郵便局に最低2名ずつ置かなければならないと──さっき申し上げたとおりです。したがいまして、そうなりますと市内の郵便局であっても、ここの郵便局は郵便の方がいいから郵便にしよう、ここは貯金にしようということで、局数が恐らく半分以下、3分の1程度に減るのではないかと思います。トータルとして郵政の事業というのは現在黒字を保っておりますが、非営利ですのでそれほど利潤を上げているということではございませんが、民間になればどうしても採算優先になりますので、今申し上げましたとおり、局数を減らしていくと。そうなれば、市内の方々であっても随分不便になる。それから郵便に関しても、現在ポストを利用して、料金が全国統一ということでやっていますけれども、民間でやるとしても1社でしかできないわけです。これが2社も3社も入って競合ということになれば、手紙、はがきをどういうふうに出して、どういうふうに集められるか。ポストに入れた場合、数社あればそのポストはどこで管理するのか。あるいは取り集めも現在市内ですと1日数回、過疎地にあっても1日1回ないし2回は回収しておるわけですが、そういうサービスもできなくなる。二日に一遍、三日に一遍というところも出てくるのではなかろうかと。そういうことで大分サービスの低下になってしまう。それから、もう一つ申し上げておきたいのは、郵便局というのは、御承知のとおり郵政事業特別会計でして、貯金特別、郵便特別、保険特別という特別会計人件費物件費を賄っておりますので、仮に民間の会社にその職員を移したにしても、国の一般会計、いわゆる税金の削減にはならないわけです。現在税金を使って、給料、物件費を払っているわけではございませんので、決して国の財政が潤うということはないのではなかろうかと思うわけです。むしろ現在2万4000ある郵便局ネットワークを生かして、現在一部で実施しておりますが、郵便局窓口一つでもって住民票、戸籍抄本、あるいは登記簿抄本等郵便局の窓口でも請求できるんだというようなことを活用していって利用者の方々の便利を図っていった方がいいのではなかろうかと考える次第でございます。したがいまして、決して民営化したからといって余りメリットはないし、むしろサービスの低下で国民の皆さん方が大変不便を感じるのではないかということで、民営化については反対していただきたい。現状維持で、国営、非営利、しかも3事業一体ということで推進していただきたいということで、議員の方々の御尽力をお願いしたいということで請願した次第でございます。よろしくお願いいたします。
    7: ◯委員長  ありがとうございました。  それでは、ただいまの説明に対して御質問等はありませんか。 8: ◯山脇武治委員  数点お聞かせいただきたいと思うんですが、まず最初に、きょうは参考人としておいでいただきまして、どうもありがとうございました。  請願に、旧友会代表となっておりますが、旧友会というのはどういうところなのか、御説明いただけるでしょうか。  それから、もう一つ参考人は多分これまで郵政事業にかかわってこられたと思うんですが、どんな分野でどんなお仕事をしてこられたのか、最初にお聞かせいただければと思います。 9: ◯日野忠参考人  まず、旧友会と申しますのは仙台市内特定郵便局長をやったOBの有志で組織している団体でございます。親睦団体ですので、やめた人が必ずしも全部入っているというわけではございません。現在120名程度で組織しております。  それから私の仕事ですが、郵政部内に46年おりました。昭和21年から平成4年までは主として郵政局におりまして、共済関係人事関係──人事と申しましても表彰、懲戒の担当を主としてやっておりまして、いわゆる現業部門の経験はなかったんですが、平成4年6月に仙台柏木郵便局長になりまして、それからやめるまで特定郵便局長をやっておりました。そこで郵便の仕事──こんなことを言うと恥ずかしいんですが、郵政局にいる間は郵便のこと、貯金のこと、保険のことというのはほとんどわかりませんで、現場へ行って勉強したという経歴でございます。 10: ◯山脇武治委員  ありがとうございました。それで、請願の趣旨については、私は全面的に賛成でございます。そういう立場からお聞きするんですが、私はここに書かれている趣旨、今御説明いただいたことはよくわかります。分割する、民営化することによって、特に市民に対するサービスが著しく低下するおそれがあると思うんですが、それにもかかわらず今の規制緩和なり民営化なりの流れの中で、大変根強くこれはぜひ民営化すべきだという議論もあるようです。今の説明ですとどうもデメリットばかりでメリットは見えないということで、逆の立場でお聞きして大変申しわけないんですが、民営化を推進したいという方たちの論拠、特にどういうメリットがあるから民営化すべきだと言っておられるのか、それが必ずしも根拠がないのではないかというあたりについて、参考人の御意見があればお聞かせいただきたいと思うんですが。 11: ◯日野忠参考人  私らもなぜ民営化しなければならないのかということについては、実際問題としてわからないんです。決していいことはないのではないかと。郵便貯金が肥大化している、それから簡易保険もそのとおりで民営を圧迫しているのではないか、それなら分割してしまった方がいいのではないか、それから郵便についても宅配便も参入しているし、競争で民間に任せていいのではないかということだろうと思いますけれど、手紙、はがきにつきましては、どこの国でも国の機関、あるいは国に準じた機関でやっているということで一本でやっているようですし、郵便貯金も財投問題がけしからんということですが、入り口があるから出口があるんだと、出口の方をもう少し整理してもらって、それで財投に余裕があるなら別な方面で考えていただいてもいいのではないかということで、委員おっしゃるとおり私らとしてはなぜ民営化して分割してやらなければならないのかということについては、なかなか理解できないんです。手前みそになってしまい申しわけありませんけれど。 12: ◯渡辺芳雄委員  郵便局の果たした役割については、戦後の我々はわかっているんですけれど、ここで聞きたいのは普通郵便局特定郵便局──我々は漠然とわかっているんですが、その違いを……。参考人特定郵便局を最後にお勤めになったということですが、この辺を少し詳しく……。今度は、特定郵便局皆さんが積極的に最初は動いたというふうに私は見ているんです。そういう点についてお尋ねします。 13: ◯日野忠参考人  私も特定郵便局長をやりはしましたが、それほど詳しくはありません。特定郵便局というのは、まず特定郵便局長国家公務員でありますが、自由任用制と言いますか、採用試験を受けて就任できるということです。それから、局舎も自分でつくることができると。今仙台では3分の1ぐらいは私有局舎かと思います。普通郵便局というのは、国でつくっているわけですが、取り扱う内容としましては、ほとんど違いはございません。ただ特定郵便局も二つございまして、集配郵便局と無集配とございます。集配郵便局というのは仙台市内ですと五つ、例えば中田の郵便局とか、愛子の郵便局とか、作並の郵便局、大沢の郵便局、それからそのほかは集配の作業は取り扱わない、窓口だけやっている郵便局普通郵便局は集配から、貯金、保険全部を包括した、比較的大きい郵便局でございますが、そういうことで余りうまい説明はできませんけれども、御了解いただけるかどうか……。 14: ◯渡辺芳雄委員  今無集配と集配と大体違いを大ざっぱに聞いたんですが、先ほどの説明の中で、今も話になったんですが、デメリットのみでメリットはないのではないかというお話ですが、郵政だけを考えるというわけにはいかないので、郵政事業がこのままであった場合に、ほかの行革にいろんな点で影響を及ぼすという心配もあるものですから、いろんな点で慎重に進めているので、その他への影響についての考えを持っているのかどうか。恐らくはうちだけという考えがこの文章から見えるんですが、その辺狭い視野ではなく広い考えでどう思っているのかお願いします。 15: ◯日野忠参考人  そう言われますとちょっと答弁に苦しむところですが、我々は郵便局にいたという立場で考えますので、どうしても身びいきになるかもしれませんけれど、しからばほかへの影響はどういうものがあるのかということについては、正直申し上げて深く考えたということはないわけです。省全体では上層部の方、あるいは頭のいい方々がいろいろ考えてはおられるのかもしれませんけれども、我々末端の者としましてはどうしても目先のサービスということだけを考えてしまうものですから、こういう請願になったわけで、その点については恐縮だと思っております。 16: ◯辻隆一委員  私もこの請願の趣旨には賛成する立場で、先ほどいろいろ説明いただいたことに感謝申し上げる立場で1点だけお伺いしますが、先ほど郵便事業民営化デメリットとしてサービス低下の中身としての窓口での取り扱いの問題、それから局が廃止になったりしてサービス低下になるということの説明がなされたんですが、確かに窓口が減ったり職員を減らされたりして、そういう意味で非常にサービスの低下になるということ自体は我々としてはわかるんですが、そのほかにも今度は料金の問題とか、公共性のある郵便事業のあり方の問題とか、そういう問題についての影響があるのではないかと思うんです。この請願の中には、不採算地域におけるサービスの低下や料金の値上げが予想されるということの指摘がなされているんですが、例えば郵便事業の中で公共性の高いものとしての第三種郵便の扱いとか、あるいは障害者や福祉的な取り扱いもあろうかと思うんですが、そういったことについての予想されるものとしてどういったものがあるのか。市民が受けるサービス低下というのは、局が減ったり人が減らされて、窓口の形だけの問題ではなくて、具体的なサービスの中身について、もし予想されるものがあればお伺いします。 17: ◯日野忠参考人  料金の面でも大都市、つまり大量に扱う場合には安くはなると思うんです。ただ、逆に過疎地の方への郵便の発送ということになると、果たしてそれだけの統一した料金で会社がやるかどうか疑問が出てくるわけです。現在やっているサービスの中で、例えば点字の図書は無料でやっているとか、第三種の新聞等は安い料金で配達しているとか、あるいはこの前の神戸の災害、あるいは今回の出水市の災害の対策本部あての荷物などは無料で出している、引き受けているというサービスは、私の考えでは国であるからできるのであって、これが会社になるとそうはいかないのではないかと。かなりそういう面でも、料金面でも大分違ってくるのではないかという気がします。 18: ◯大泉鉄之助委員  本日私どもの委員会の求めに応じまして御出席くださり、ありがとうございます。私も二、三伺わせていただきます。私は今世紀終わるに当たって、どうしても行革は避けて通れない、断行しなければならない仕事だと思っております。しかしながらそれはあくまでも、国民の立場、視点に立った行革でなければならないわけでありまして、そういったことから言うならば、私は一連の行革の中でこの郵政3事業などは別枠で考えるべきものではないかというふうな理解を持つ者であります。そういう立場で伺わせていただきますが、私事にわたって大変恐縮ですが、私の家内などは山形の草深いところで育ったものですから、金融機関などは一切知りません。ですから、仙台の私のところに嫁に来ましても、いまだに郵便局としかおつき合いしていないということであります。まさにそういったことを聞いておりますと、地域社会におけるこの郵便局というものの位置づけというものを、私は大変高いものがあるように理解をいたしております。そこで、仙台市内のとりわけ周辺部──市街地から離れた農村地帯とか山間部とか、そういった地域における郵便局位置づけというものは、事業のシェアの中で、例えば貯金関係だったらこのぐらいとか、保険関係だったらこのぐらいとかというような調査をしたような形で、市民にどれだけお役に立っているかというようなことを、郵政側あるいは民営化反対の運動を起こされている側として調査をされておられるかどうか。もしあるとするならば、その辺をお聞かせいただくなり、資料などをいただければと思いますが、いかがでしょうか。 19: ◯日野忠参考人  確かにおっしゃるとおりなんですが、私らとしては非常に難しい問題だと。郵政局自体ではその地方で貯金がどの程度のシェアを占めているか、郵便はどうであるかということは確かに調査しているはずでございます。それで、それなりに対処して、採算を度外視してサービスしていると。寝たきりひとり暮らしの老人に声がけするとか、あるいは年金も場合によっては配達してやるとか。つまり地域の福祉については、省自体がかなり力を入れてやってきておりますが、その詳細ということになりますと、甚だ申しわけないんですが、私もお答えできません。もし必要であるということでしたら、後で郵政なりから資料をちょうだいしまして、委員の皆さんにお届けしたいと思いますが、いかがでございましょうか。 20: ◯大泉鉄之助委員  相当重要な役割を果たしているということを理解いたしましたので、それは結構でございます。  次に、先ほど日野参考人のお話の中に、郵政事業というものが仮に民営化されていくということがあったならばということでのお話がありました。アメリカが200年前に独立して最初に憲法をつくったときも、防衛、外交と並べて郵政だけは国の事業として残したと、民活民営を主とするアメリカでさえそうだという紛れもない事実があるわけでありまして、そういう中においてこの郵政3事業というものが仮に民営化されるとすると、郵政3事業がばらばらな形で民営化される。そうすると、郵便局というのは、今ならば3人いれば回せる仕事を、一つの事業を二人ずつということで6人体制になっていくというようなお話がありました。それは、今私が申し上げたような理解でいいのかどうか──3事業を別々にするために、出先としましては1局で受けているけれども、複数の職員を置いて6人体制でなければならない。そうすると当然人件費がかさむことになって、とてもとても採算が合わないからやめようとか、閉鎖しようとか、系列化しようとか、集約化しようとかということになっていって、そこには何ら住民のサービスとか住民の目線の高さなんていうものは不在になってしまうということでおっしゃったのではなかろうかと思うんですが、その辺はそんな理解でよろしいでしょうか。 21: ◯日野忠参考人  そのとおりでございます。 22: ◯大泉鉄之助委員  最後に伺わせていただきますが、さきの6月議会などで全国一斉といいますか、県下でも大変多くの市町村の議会が皆様の運動に共感を持たれて、議会として何らかの決議をし、あるいは意見書の採択というところに持ち込んだという動きがあるやに伺っておりますけれども、県内でどの程度の他議会が既にこの件について同意をされて、アクションを起こされて意見書の採択なり、決議をして、関係当局意見書を送ったなどということになっているのか、もしその辺の事情についておわかりならば──たしか県内には71市町村あると思うんでありますが、その辺について、9割方だとか、もっと高いんだとか、仙台が残っているぐらいで他議会は残っていないとかというような情報でもあればお教えいただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。 23: ◯日野忠参考人  これは、恐らく郵政局では把握していると思いますが、宮城県の場合、私も新聞情報だけなものですから、朝日新聞だけ見ますと66議会が採択したということが言われております。それから、この前特定局長会の会長にお話を伺ったところでは、既に東北でも90%ぐらいの議会で採択いただいているという情報を得ております。 24: ◯大泉鉄之助委員  大変適切に御答弁いただきまして、ありがとうございました。こっちにいる当局よりも適切なお答えがすぐ返ってくるので大変感銘いたしました。どうも御苦労さまでございました。ありがとうございました。 25: ◯委員長  以上をもちまして、参考人に対する意見聴取を終わらせていただきたいと思います。  日野参考人、大変ありがとうございました。 26: ◯日野忠参考人  取りとめがなくて、御理解しにくかったかもしれませんけれど、何とぞよろしくお願い申し上げまして、退室させていただきます。ありがとうございました。              〔参考人 日野忠退席〕 27: ◯委員長  それでは、当局に対する質問も含めまして、このほかに何かありませんか。 28: ◯柳橋邦彦委員  参考人の方には特に質問はなかったんですが、御質問なされた大方の方々が今回の郵政事業民営化に関する件については、賛成の立場での発言のように伺っておりました。渡辺委員の行革全体に与える影響についてはいかがなものかということについて、私も実はそういう立場がもう一つあるのではないかというふうに、よってもって慎重に扱うべきであるというふうに思うわけであります。サービス低下等につきましては、何事につけ民営化の方向の方がサービスの度合いが高くなるというふうに言っても差し支えないのではないかと私自身は思っておりまして、郵便小包の、山間あるいは過疎地等への配達にいたしましても、現状宅配便の全国のネットワークを見ますと、それに取ってかわることが可能であるかもしれない。あるいは郵便の全国統一料金についても、一方から見れば統一されているということは大変なメリットであるけれども、逆に近距離の郵便についてはいささか日常の生活の中でも安い、低廉な料金であるという印象を必ずしも持ち得ないこともありますし、両側の意見があるのではないかと思う。ボランティアにつきましても、郵便局の配達の方々が大変御苦労の中で、業務以外のサービスをそこに強いられているというそのこと自体についてまさに問題があるのでありまして、そのことについて御苦労を多とするものの、やはり本来あるべき姿ではないのではないのかという印象も持つわけであります。したがいまして、今るる申し上げた観点からいたしましても、今直ちに郵政事業民営化に関する件につきまして、ここで結論を出すには時間的に少し早いのではないかというような私の話を申し上げておきたいと存じます。 29: ◯委員長  ほかにございませんか。              〔「なし」と呼ぶ者あり〕 30: ◯委員長  それでは、本請願の取り扱いはいかがいたしましょうか。 31: ◯柳橋邦彦委員  最後のところで私が申し上げましたように、この取り扱いについては、いまだ慎重に扱うべきであると申し上げさせていただきたいと思います。 32: ◯委員長  ほかにございませんか。              〔「なし」と呼ぶ者あり〕 33: ◯委員長  それでは、第4号請願郵政事業民営化に関する件」につきましては、引き続き継続審査とすることに御異議ありませんか。              〔「なし」と呼ぶ者あり〕 34: ◯委員長  御異議なしと認めます。よって、本請願は引き続き継続審査とすることにいたします。              《閉会中継続審査について》 35: ◯委員長  それでは、次に「仙台市基本計画中間報告)」について審査をいたしますので、当局より御報告願います。 36: ◯企画局長  お手元に配付しております仙台市基本計画中間報告案に基づきまして、企画課長より御説明申し上げます。 37: ◯企画課長  まず、今回の資料の説明の趣旨を申し上げます。基本計画は、市政全般にわたる重要な長期計画でございます。市民の代表でございます議会の大いなる御議論をいただき、総合計画審議会にその内容をお伝えし審議に反映させていきたいと考えております。具体的には、8月13日に総合計画審議会がございます。その際に、基本計画中間報告の決定をいただく予定でございます。8月の常任委員会におきましては、正式にその中間報告の御報告をいたしまして、その後一、二カ月間の期間がございまして、この委員会を初め各会派からのさまざまな御意見、御提言をちょうだいいたしまして、年度後半10月から部会の審議が始まりますけれども、その原案の審議を受けまして議会からの御意見を十分伝え、十分な審議をしていただくよう努めてまいりたいと考えております。その後も最終報告の策定に向けて、適時適切に議会から御意見をちょうだいしてまいりたいと考えているところでございます。  今申し上げましたとおり、8月に中間報告を公表し、8月の常任委員会でそれにつきまして本格的な御議論をちょうだいすることで考えておりますが、常任委員会の皆様には、その8月の公表に先駆けまして、これまで行われております審議会の部会レベルでの資料を本日お示しし、これから基本計画について大いに御議論していただく、いわばスタートラインとさせていただきたく存ずる次第でございます。  それでは、資料に基づきまして説明させていただきます。1ページの1は計画の構成でございますが、これは基本計画のでき上がりの考え方でございまして、現時点でお示しいたしますのは、計画全体の基本的考え方の中の人口、土地利用のフレーム、それから分野別の施策でございまして、計画の理念、都市経営の考え方、区別計画、これらにつきましては現在庁内検討の段階でございます。  3は計画人口でございまして、ごらんのとおり計画目標年次2010年の人口を──112万としてございます。お手元に基本計画における計画人口という資料がございますが、そこにいろいろ補足説明をしているわけでございます。そこに設定条件とありますが、社会増加につきましては、現在の趨勢を基本としてございます。一方自然増加につきましては、その基本となる出生率をこれからの少子化対策の結果、効果などを踏まえまして、やや高めに設定してございまして、この人口フレームは単なる趨勢ではなくてそのようなまちづくりの成果を踏まえた計画ベースであるというふうなことでございます。  資料1の1ページに戻りまして4でございますが、これは土地利用のフレームでございます。3ページのカラーの図で御説明いたします。これは、土地利用計画を下敷きにいたしまして、既成市街地のストック、軌道系交通を生かしました市街地形成を図るという基本構想の考え方を踏まえまして、2010年までの土地利用の姿をイメージ図として示したものでございます。まず、全市を三つの領域に分けてございまして、濃い緑が自然緑地ゾーンで、土地利用計画でいう自然環境保全ゾーン、水源保全ゾーンの二つに当たる地域でございます。自然環境を積極的に保全すべき領域というような位置づけでございます。その次の黄緑のゾーンが、里山・田園ゾーンと仮に名前をつけております領域でございまして、これは土地利用計画の保全整備ゾーンに当たる領域でございます。その中の環境や防災上重要な地域は極力保全していくという位置づけでございまして、これらの位置づけにつきましては土地利用計画をそのまま踏襲しているわけでございます。そして黄色いゾーンが市街地ゾーンでございます。今回の特徴は、既成市街地や軌道系沿線で有効な土地利用を推進するという方向を示したところでございまして、それが黄色の中でさらに帯状にオレンジ色に塗った部分でございます。また、副都心などの拠点地区につきましては、赤丸で生活商業業務系の拠点、それから青丸で産業学術系の拠点と大きく二分してとりあえず配置を明示したところでございます。それから、さらに東の田園地帯、それから西部の丘陵地帯にオレンジ色の小さい点がございますが、これは主要な集落をイメージしたものでございまして、本市の特性でございますが、都市の構成要素としてそういった集落地域を位置づけたということでございます。  さらに5ページからが分野別の施策でございます。各分野とも基本構想の柱をベースにいたしまして、施策体系、2010年までに達成すべき基本目標、それを実現していく基本的施策から構成しております。  7ページ以下が、基本構想の第1の都市像でございます市民のまちを実現していく計画内容でございます。1がすべての市民が自己実現できる環境づくりのパートでございまして、(1)がいわばノーマライゼーションの風土づくりというところでございます。8ページにいろいろ書いてございますけれども、心と都市環境のバリアフリーを目指す、そのような施策を描いたところでございます。(2)が健康づくりでございまして、基本目標に書いておりますとおり超高齢社会の到来を念頭に置きまして、健康長寿──単なる長寿ではなくて健康長寿の考え方を強調したところでございます。(3)が高齢化対策でございまして、基本的施策の1)は活力ある高齢社会づくりを前面に出したところでございます。施策の中の2)ですが、これから重要になってまいります要援護高齢者へのサービスの問題でございますが、介護保険導入後の枠組みがどうなるかということが極めて重要でございまして、それを見据えまして今後具体的な施策体系をしっかりと示していくということで予定しております。現時点では、このような抽象的な表現になっておりますが、そのようなことで考えてございます。(4)が障害者のための施策でございまして、1)に書いておりますとおり、地域での暮らしを支えていく体制づくりに力点を置いたところでございます。10ページの(5)が子育て対策でございます。1)、2)のように健全育成と子育ての環境づくり、それから3)の中の保育需要への確実な対応といったところに重点を置きまして力を入れたところでございます。  12ページにいきまして、コミュニティー施策でございますが、施策の1)のように既存の地域活動の活性化、新しい市民活動の支援、そういったものを含めまして多様な人の動きを地域の中につくり出していくことだとか、3)のようにそうした新しいコミュニティーの活動の受け皿となるように、基礎的な地域施設を整えていくという発想で施策を構成してございます。さらに、ここでは市民の役割ということが極めて重要でございまして、これからの原案作成に当たりましては、もっと突っ込んだ内容にレベルアップしてまいりたいと考えております。  それから、13ページが日常生活を支える環境の整備の部分でございます。(1)の1)の施策の五つ目の丸でございますが、この辺に環境美化対策ということも特記しているところでございます。14ページの(3)は防災対策でございまして、新しい防災計画を踏まえまして記述しているところでございます。(4)はいわゆる社会災害対策でございますが、昨今の状況は地域社会の危機が、もはや自然災害ではないというふうな厳しい状況になっているわけでございまして、さらにコミュニティー政策の充実等というような内容も含めまして施策の充実を検討してまいりたいと考えてございます。  17ページ以下が環境に関する施策でございます。1は自然環境の保全と緑化というところでございまして、(1)が保全というサイドの施策でございます。山岳、里山といったところにつきましては、17ページの1)の二つ目、三つ目の丸のように市独自のアセスメント条例の制定、市民参画の手法、そういったものなどを含めまして施策の前進を図ったところでございます。18ページの一番上が田園地域の保全ということをここでいろいろ書いてございます。一番上の丸でございますが、これは保全すべき農地や集落のあり方につきまして今後十分検討いたしまして、より明確な具体的な方向性を示すという趣旨でございます。その次の(2)は緑をつくり出す部分でございまして、基本目標にも書いてございますけれども、都市内の緑化──市街地の周辺も含みますが都市内緑化を積極的に推進する方向性を打ち出したところでございます。1)は言ってみれば点の緑でございまして、さらには立体の緑づくりといったところにも踏み込んでまいりたいという考え方を示してございます。2)は線形の緑でございます。それから3)、4)は面的に広がる緑ということで、そのような多面的な緑づくり、しかも市民参画といったことを踏まえた緑づくりを強調しているわけでございます。なお、基本目標に文字として出てございますが、百年の杜づくりにつきましては、今後庁内はもとより市民参画でコンセンサスを形成しながら、明確なコンセプトづくりを進めていくというようなことでございまして、それを踏まえましてしっかりとした体系を出していきたいと考えております。  20ページ以下が循環都市づくりということでございまして、ごらんのような施策体系でございます。(1)が廃棄物エネルギー対策でございまして、基本目標の最初の丸の最後に書いてありますとおり、ごみの発生自体を抑制するという方向を強調しております。21ページの(2)が水循環に関する施策でございます。ここでは広瀬川だけではなくて、七北田川だとか、そのほかの都市内の河川についても対象となるような施策イメージが求められていると考えておりまして、現在環境局で策定中の水環境基本計画の検討を踏まえまして施策のイメージを膨らませてまいりたいと考えております。(3)以下が公害対策のジャンルでございまして、22ページの一番上の基本的施策の1)のように、今後警戒すべき自動車公害対策に力点を置いたところでございます。  23ページ以下が、新しい中枢都市を目指す計画でございます。まず、産業関係でございますが、この施策体系は現在の仙台が持つ経済的なストックをどのように高度化していくか、さらには新しい要素をどうやってつくり出していくかという観点から体系をまとめたところでございます。(1)は、小売業、流通地場産業といったものを生活文化創造型産業というようなくくりをしたものでございまして、基本目標の一番上でございますが、都心商店街の集積についてごらんのような位置づけを明示したところでございます。24ページの施策でございますが、1)の二つ目の丸でございますが、地域商業の適正配置ということは極めて重要でございます。これにつきましては、国における大店法見直しの動向も十分踏まえまして、さらに方向性を検討してまいりたいと考えております。(2)が新産業の創造、それから新産業の創造に資するような産業支援型サービス業、また中小企業の創造的活動といったものの振興を創造的な産業活動の推進というようなコンセプトでまとめたものでございます。新産業の創造につきましては、施策の1)に書いておりますような、いわゆるハイテク型の新産業だけではなくて、2)のようなサービス産業の分野だとか、さまざまな業態も含めた多様な新産業の創造をイメージしておりまして、そこに力点を置いているところでございます。25ページの4)で中小企業の活力の向上として入っておりますが、気持ちといたしましては、2番目の丸に力点を置いて積極的な施策を展開するというふうな内容でございますし、今後恐らくは重視しなければならないであろう転廃業対策といったものも盛り込んだものでございます。(4)は農業でございまして、まず基本目標の冒頭に将来の食糧情勢の展望のようなものも踏まえまして、土地と人によって支えられる生産機能の維持ということを明記しております。施策内容は26ページでございますが、さまざまな施策の展開が必要だと考えておりますけれども、2)に書いておりますような市民とのかかわりといったものも含めまして、付加価値というものを指標とする都市型農業の展開というような方向性を強く出したところでございます。  27ページが広域的な都市機能の集積についてでございまして、(1)が東北各地域との広域連携の推進ということでございます。この辺につきましては、さらに施策を膨らませていくということが必要だと考えておりまして、検討を進めたいと考えております。(2)がいわゆるゲートウエー機能でございます。28ページの(3)でございますが、ここではアミューズメント機能、観光・コンベンション機能、いわゆる交流人口によって支えられる、そのような都市機能を大きく位置づけ、力点を置いたところでございます。  29ページの3が国際化でございます。世界に開かれた都市づくりということで、さまざまな施策を網羅しておりますが、表現としては全方位的でございまして、今後戦略的なアプローチが必ずや必要でございます。そのような観点からも検討を加えまして、もう少し明確な方向性を出したいと考えております。  30ページ以下が都市構造関係でございます。冒頭述べました土地利用のイメージ、グランドデザインの枠組みの中で、都心居住、拠点地区の形成、既成市街地の整備、交通体系の整備といった今後の課題を整理する形で取りまとめたものでござます。(1)が都心の扱いでございまして、力点を置いたところでございます。ただ、具体的な施策といたしましては、基本的施策の2)の最初の丸の魅力あふれる都心空間の創出、3)の都心居住といったところにつきまして、具体的な手法、イメージといったものを詰めていかなければならないと考えております。31ページの(2)は、いわゆる副都心などの拠点地区の整備でございます。反省でございますが、それぞれの機能につきましては、具体的な事業イメージに関する検討の熟度がまだまだでございまして、表現はまだ不十分だと考えております。また、それぞれの拠点の表現の仕方も問題でございまして、具体的な機能、特性を固めまして拠点を的確に強調し、アピールをするような表現が求められていると考えておりまして、当然副都心という言葉も含めまして、いろいろ御議論いただき検討してまいりたいということでございます。  33ページが交通でございます。重要なポイントでございます東西交通軸構想につきましては、基本的施策の1)の最初の丸の冒頭の10文字で扱っているわけでございまして、わずか10文字ですが、本来は今回の基本計画自体の機軸となるような構想でございまして、早急に詰めまして、大きく打ち出して御議論いただけるようにしたいと考えてございまして、原案段階ではそのようにしたいと考えてございます。軌道系交通機関とともに道路も重要でございまして、二つ目の丸には包括的に表現しておりますが、どこまで整備するかということが大きなポイントでございまして、計画原案、最終報告といったところでは、基本計画の計画期間内での達成目標を明示したいと考えております。交通対策は今回の基本計画の目玉でございますが、今回の資料は検討の熟度からこのような表現のレベルでございますけれども、今後十分詰めまして、体系的に明示するよう図ってまいりたいと考えております。さらに、交通体系につきましては、基本計画を超える長々期の構想も必要ではないかというような考えもあろうかと思います。ただ、昨今の情勢、無責任に流れることは許されないわけでございまして、慎重さをあわせ持ちながら、それにつきましても検討していくというふうなことで考えております。  35ページ以下が学都、文化、そのような領域でございます。(1)の創造性を支える人づくり、これは21世紀仙台の都市の成長を支える重要な要素でございまして、力点を置いたところでございます。  36ページが情報化でございまして、ここでは2)のように単なるハードの整備だけではなく、人が支えるソフトなインフラというところに改めて力点を置いたところでございます。  37ページが教育でございます。(1)は子供たちの教育でございます。施策の1)では、2番目の丸に示しておりますように、学校と地域とのかかわりといったところを重視したところでございます。  38ページ、これは生涯学習、教育でございまして、基本的施策の1)では主体的に市民が担い参画する、そのようなソフトの施策に力点を置いたところでございます。1)の施策の最後の丸とか、それから2)の施策の一番最後の丸は、大学をどのように生かすかということが大きなポイントではなかろうかと思っております。欧米では、既に大学側の主体的な取り組みということが基本でございますが、我が国、仙台ではまだそのような状況に至っていないわけでございまして、そのための施策展開が必要であるということで検討してまいりたいと考えております。  39ページ以下が都市文化でございます。(1)が芸術文化の振興、それから40ページがスポーツの振興でございまして、具体的、抽象的な表現も含めまして施策を盛り込んだところでございます。  41ページが心のふるさとの杜づくりというタイトルでございますが、歴史文化の分野でございます。ここでは情緒、それから風情、そういったメンタルな領域に踏み込んだ杜の都の魅力づくりといったことを打ち出したところでございます。  以上でございますが、全体にかかわる点について3点ほど補足をさせていただきたいと思います。  一つは、基本目標の表現でございます。今回の中間報告におきましては、数値的な目標につきましては横並びで出しておりませんが、計画原案の段階では出せるものは明示し、計画がクリアなイメージになるように図ってまいりたいと考えております。  それから二つ目は、これからのまちづくりの中で市民が担うべき役割というものがますます重要になってくるわけでございまして、計画原案の段階では市民の役割──市民がどのような役割を担うのかといった記述内容を十分工夫いたしまして、都市づくりの全体像が見える、そのようなイメージにしてまいりたいと考えております。  三つ目は、施策のめり張りの問題でございます。計画原案、最終報告では、重点事業を示しまして、そのようなイメージを出してまいりたいと考えております。  引き続きまして、お手元の資料でタイトルが基本計画策定における市民参画事業についてという資料について御説明をさせていただきます。  これは、今後基本計画策定に向けまして予定しております市民参画事業でございます。1の絵画、コンピューターグラフィックスの募集でございますが、これは若い世代の市民参画のあり方といたしまして、文章よりも感性といった手段での参画を考えたというものでございます。  2は基本計画中間報告の公表でございます。ごらんのように幾つかございますが、このような手段をとりたいと考えております。  それから3が審議会として実施する公聴会でございます。ここでは官民共同、それから行政改革といった問題意識も下敷きにしながら議論を展開していくというようなイメージで構成を検討していくというような考え方でございます。  4は区別の懇談会でございまして、区別計画、そのようなものを中心に各区で市民の意見を伺う予定にしているところでございます。 38: ◯委員長  それでは、ただいまの報告を含めて、本件について質問等はありませんか。 39: ◯山脇武治委員  数点、お尋ねしたいと思います。  まず最初に、この案をまとめるに至った経過について御説明をいただきたいんですが、特に企画局と審議会との関係をちょっと御説明いただきたいと思います。  それから2番目として、出てきた文章の位置づけといいますか、今の説明を聞いておりまして理解しにくい点もあったんですが、今度の13日の審議会にはこの案をそのまま提出をして議論をいただくということなんでしょうか。それとも、いろいろともう少し調整をした上で出すということなんでしょうか。  それから、次の案の段階ではいろいろめり張りをつけるというような説明がありましたが、手順というんでしょうか、その辺についてもう一度わかりやすく説明をいただきたいんですが。 40: ◯企画課長  これまでの経過でございますけれども、基本構想の議決をいただいた後、3月中でございますけれども、企画局が各局のヒアリングを行いまして、これから基本計画にどのような大枠で施策内容を盛り込んでいくかといったこと、それから施策体系はどのようにあるべきかといった点について聴取いたしまして、それを踏まえまして4月、5月、6月の3カ月間で企画局内部で調整し、さらにその間、再度各局に企画局での取りまとめを戻しましてチェックをいただいた後、7月9日と10日に部会の審議が始まったわけでございますけれども、その前の段階で策定本部に諮りまして部会に提出する報告案──行政側からの案ということでまとめて部会に提出をしたという流れでございます。ちょっと明確ではなくて恐縮ですが、そのような流れでございます。  それから、8月13日に向けてどうするのかというような御指摘でございますけれども、7月9日、10日の部会でもいろいろ御意見が出ております。そのようなことも踏まえまして調整した上で、8月13日の審議会に諮っていくことになるわけでございますが、その前の時点で──部会が二つございまして、両部会の部会長、それから部会長代行の4人の間で調整をしていただきまして、8月13日の審議会に出す部会側からの報告といったものを詰めていくということで考えております。  三つ目でございますけれども、一番最後に申し上げましたこれからのめり張りのつけ方だとか、計画目標でございますけれども、現時点では基本施策、基本目標はかなり大きな枠組みでくくってございますけれども、これから具体的な施策イメージというものを固めていくという作業が最終報告に向けて必要ではないかと思っておりまして、その間におきましてはある程度財政の見通し等々も踏まえていくということが必要かと思います。そういう観点で、最終報告の議論が始まりますのが10月、11月でございますけれども、極力原案を示す段階に間に合うように、基本目標でもうちょっと詰めた数値的な目標を出せるものは出していくということとか、重点事業を明示するとかについてできる限りやってまいりたいという考え方でございます。 41: ◯山脇武治委員  7月9日、10日に部会審議を行ったということなんですが、今私たちがいただいているこの案というものは、そこに出した市としての原案ということなのか、部会審議で出された意見も一応組み込んだものなのか。  それから、先ほど説明の中でここはこう膨らますとか、数値的にもっと明確にしていきたいとか、こうしなくてはならないなどといろいろコメントがありましたが、これはもともと市としてそういうふうに考えていたものなのか、それとも部会審議などの中でここはもっとこうしたらどうかというような話がいろいろ指摘されていると、そういうことを口頭で報告したということなんでしょうか、その辺をもう一度お願いします。 42: ◯企画課長  この資料は、部会に提出した資料そのままでございます。  それから、先ほどこういうふうにしたいということは、ほぼ部会での審議を踏まえた考え方でございます。 43: ◯山脇武治委員  よくわかりました。  それで、きのういただいて目は通したんですが、中身に立ち入った議論はとてもできませんけれども、幾つか気がついたことをちょっと質問をさせていただき、若干意見も含めて言わせていただきたいんですが、一つはこの文章をずっと見たんですが、その中の教育のところで、市立大学問題については市立大学という形では触れられていないように読みましたけれども、去年あのような経過で断念をしたということなんですが、この計画期間内に市立大学を設置する方向で、もう一度検討というようなことはないと。そうではない形での高等教育機関の誘致策などを行っていくと。要するに、市立大学構想というものは、この計画の中には扱わないということになっているのかどうか、その扱いについてお聞きしておきたいと思います。  それからもう一つは、先ほど説明されているのかどうかよくわからないんですが、例えば東西交通軸ですとか、空港へのアクセスの問題、あるいは南北線の延伸の問題だとか、骨格的な交通体系について非常に抽象的に触れていたり、全然触れていなかったりというふうになっているんですが、これは沿線の開発問題ということだけではなくて、交通システム建設に当たっての財政負担のあり方の問題だとかを、相当議論しなくてはならない問題がある。それから、仙台市の財政事情が今後いろいろな努力によって急速に好転して、新たに地下鉄建設に取り組んでも十分大丈夫だというようなことになるのであれば大変結構なことなんですが、そうも思えないというようなこともありまして、その辺についてどういうスタンスでいるのか。先ほどのお話を聞いただけでは、触れてはいるけれどもどうするのかよくわからない感じで、基本的な問題なのでもう少しきちんと、どういう立場なのかを明確にしていただきたいと思います。  もう一つそれと関連するんですが、3番目としてこの文章のどこを見ても仙台市の財政事情がどうなって、だからどういうことはできるんだと、あるいはこういうことはできないんだということがどこにも出てこないんですね。前にも構想の議論の中でも、財政の裏づけなしにこういう議論をしたって全く絵にかいたもちになってしまうのではないかというような議論もありましたけれども、今後の最終案というのでしょうか、その中には出てくるのかどうかわかりませんが、最終案で出せばいいという問題ではないのではないかと私は思うんです。やはり、率直に今の財政事情を明らかにして、こういう財政事情だからこういうことはできる、こういうことはできないということを相当明らかにしないと……。ここに書かれてあるのを見ますと、もっとこういうものもあった方がいいというものもありますけれども、かなりすばらしいことがずらっと並んでいて、率直に言って、本当にこんなことができるのかというような印象を持つわけです。その辺についての考え方──財政的な裏づけについてはこの計画の中ではどう扱うのかということをもっと具体的にわかりやすく説明していただかないと、単なる作文になるのではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。 44: ◯企画局長  今お尋ねの全体を通じまして、この基本計画の中にそもそもどういうことを書くのか、どのレベルまで書けるのかということは、確かに非常に大きな問題でございます。正直申し上げて、先ほど企画課長も申し上げましたように、書けるものと、それから具体的には問題意識は大きいけれども実際問題としてなかなか現時点で書けないものもございますので、大枠的な方向性を書くにとどめざるを得ないというふうに考えております。そういった中で、まず市立大学構想はどうなのかということでございますけれども、これも確かに10年のスパンで考えた場合にどうなるかということを今の時点で明言することはなかなか難しいわけではございますけれども、これからの財政状況の見込みがそれほど明るいとはなかなか言えないこと、それから文部省等の基本的な考え方がどうなるのかについてもまだ未定である部分が多いこと、それから少子化等の問題などいろいろございます。そういったことから、なかなか市立大学構想を改めて打ち出すということについては、正直申し上げて今のところ私どもは考え方をまだ持っておりません。  それから、東西交通軸、アクセス鉄道、南北線など、これはいずれも長期的な、市内あるいは都市圏の交通体系のあり方の問題でございまして、例えば東西交通軸のように既に施政方針でもお示しをしたようなもの、それからアクセス鉄道については基本的に現時点では県の考えを中心に話があり、それに対して仙台市の考えを述べているようなもの、南北線のように大変重要ではありますが、いろいろな議論が十分になされていないものとがございまして、いずれにいたしましても、これは基本計画をまとめる間にどこまで議論が煮詰まってくるのか、そういうことに合わせましてこちらの方でも書いていかざるを得ないというふうに思っております。  それから、財政事情との関係でございますけれども、これも正直申し上げて一般論的に言えば厳しい状況が続くと、しかし地方財政の仕組みそのものがどうなるのかわからないと。いろいろなことがございますので、御指摘のとおり財政事情との関係からの実現性を明らかにする必要はございますけれども、結局は前の事項でも申し上げましたように、ある程度実現性のあるものと、それからまだ議論が深まっていないもの等々の関係で具体的にどこまで言えるのかにつきましては、もう少し検討させていただく必要があるというふうに考えております。 45: ◯山脇武治委員  これからの仙台市のまちづくりを考えたときに、今後の10数年ぐらいというのは非常に大事な時期になるのではないかというふうに思います。そういうときに、仙台市が30年、50年後にどういうまちになっていくのかという基本構想の議論があったわけですが、例えば市立の大学を持つということについて、単に仙台市内あるいは宮城県内の子供たちの高等教育の就学機会をふやすというようなこと──それも大事なことですけれども、むしろ市立で大学、高等教育機関を持つということによって市の行政レベル全体を引き上げていく問題、あるいは市からそういう情報を世界にどう発信していくかという問題、そういうことも含めて単なる一行政機構ということではなくて、あるいは民間の大学、国立の大学があるということとは違った──市立ということになれば人事問題等でもいろんなことが柔軟に対応ができるわけですから、そういうことでここ10数年ぐらいの間にそういう方向をどうするんだというような非常に大事なことで、もっと突っ込んで議論をしてもいいのではないかというのは、ぶり返すようですが、去年の2月に断念を表明したわけですけれども、その直後にしかしどうもいろいろ調べてみると大学進学の要望というものはもう少し広がりそうだと、あるいは文部省もある程度学生の増員は認めそうだというようなことで例の補助を検討するというようないきさつがあったわけですけれども、そうだとすればもっと突っ込んで、単に補助をして受け入れを広げてもらうというようなことだけではなくて、市立大学が持っている別な面での非常に重要な役割、大学のあり方というものを追究してもいいのかなというふうに思うんですが、これは私の意見なんですけれど、しかしここで基本計画の中でそれはもうしないんだというような形でコンクリートされてしまうと、少なくともここ10年ぐらいはそういう議論はほとんどできなくなってしまうということになってしまうのかと。その辺についてはどういうふうに理解したらいいんでしょうか。 46: ◯企画局長  先ほど申し上げましたように、現時点では当面企画局が考えていることを申し上げたわけでございますが、審議会等でのいろいろな御意見もあるかと思いますし、そういった点を十分踏まえて考えてまいりたいと思います。  それから、先ほど1点申し忘れたことがございますけれども、この基本計画に書いてあること、基本構想もそうなんですけれども、市行政として行うものだけを書いているわけではございませんで、もっと幅広く住民がなされるもの、それから場合によっては国とか県がなされること等も含めて書いておりまして、そういった意味で市の財政状況だけの問題ではないという点をちょっと御理解いただければと思います。 47: ◯辻隆一委員  きのうからこれを見させていただいて、ちょっと勉強不足なので大きな質問はできないかと思いますが、2点ほど基本的なものとしてお伺いしておきたいんですが、一つは人口フレームの問題が資料として出されております。2010年で──112万という数字がはじき出されているわけなんですけれども、このことに対する市の評価というものはどのように……。例えば現在の仙台市域で112万の人が生活するのに妥当なのかどうかという問題があるのではないかと思います。その点に対する市の考え方というものがきちんと明確に示されるべきではないかなというのが一つあります。  それから、もっと資料的に出てくるのかわかりませんが、現在の基本計画の中で言いますと、1戸当たりの居住者の数──計画では2.8人ぐらいになっていて、実質的には2.68人ぐらいになっているかと思うんですが、そういう人口フレームと住宅の関係は非常に大きいのではないかと思うんです。30ページに都心定住化の推進という形でいろいろ書かれているんですけれども、この112万人の方々が住む空間として具体的な計画が出されるべきではないのかなと思うんです。現在の人口から見ますと、 112万という数字は簡単に言うと石巻市の人口を仙台市に持ってくるようなものですから、石巻のような広大な土地を開発するのか、あるいはまた高層住宅をたくさんつくって112万の人を居住させるということがいま一つ表現的にもわからないんですけれども、そういうことから見るとこの112万という数字が一番最初に言ったように妥当なのかどうかということも含めて、もう少し評価を与えて政策を進めるべきではないかと思います。  それともう一つは、そういう住宅の政策について、もうちょっときちんとした表現の仕方をすべきではないかと思うんです。そのことが、結果的に交通対策、交通政策にもかかわっていくのではないかと思うんです。そして、見た感じでは、構想と書いてあるのが唯一東西軸なんです。ほかのものはきちんとした表現になっているんですが、これは10年後も構想で終わるのかわかりませんけれども、そういう意味からすれば具体的な政策が──これからめり張りがある重点事業を含めて書いていくんだということですが、その点がいま一つあいまいだから構想ということで終わっているのかどうか、その点についての考え方だけお伺いしておきたいと思います。 48: ◯企画課長  まず第1点でございますが、恐らく第2点と大きく関連すると思いますけれども、112万をどう収容するかというイメージでございますけれども、考え方といたしましてはグランドデザインに描いておりますけれども、現在約98万でございますので20万そこらでございますけれども、現在の旧市街地内で相当の空宅地、未利用地があるという状況がございます。それから、交通ということからすると、既成市街地、これから重視していくべき軌道系交通の沿線だとか、そういったところでの適正な高度利用ということも必要ではないかと考えているわけでございまして、そういった二つのスペースと申しますか、そういったことを重視して、ある程度適正な人口配置ができるのではないかと私どもは庁内関係局とも調整をして想定をしたところでございます。  ただ問題なのは、2番目の話と関係しますけれども、例えば既成市街地の中、とりわけ都心における居住のあり方、それは何でもぎゅうぎゅう詰めにすればいいのかということではなくて、まさに質が問題でございまして、快適な都心居住空間、快適な既成市街地における高度利用を図った居住空間、そういったものをいかに図っていくかという手法について、これから十分手法を詰めていかなければならないという問題意識を持っているわけでございます。
     なお、そういった居住空間──先ほど御指摘がありました1人当たり何人だとか、そういったところも踏まえた住宅にかかわるようなフレームと申しますか、そういったものも出すべきではないかという御指摘も審議会からもいただいておりまして、そういったことも今後検討していきたいと考えております。 49: ◯辻隆一委員  住宅との関係は今後検討するというか、具体的な数字として出てくるということですか。  それから、庁内では検討して十分人口が配置できるんだということなんですけれども、具体的な箇所づけの問題とか……、例えばどういう地区にどれだけの人口が張りつけられるんだというような具体の数値的なものも出ているということで理解していいんですか。そうでなかったら、今後の交通体系の問題とかに大きく影響してくるのではないかと思うんですが、その点の考え方だけお示しください。 50: ◯企画課長  まず第1点でございますけれども、既に都市整備局で住宅基本計画を出しておりまして、それを再度見直すべきところがあるかどうかも詰めまして、当然ながら住宅関係のフレーム、数値的なものは出せるものは出すということでやってまいりたいと考えております。  それから第2点でございますが、どこにどれだけの人口をどういうふうに配置するかといったミクロの議論までには至ってございませんで、大まかに、例えば既存の市街地の中で空宅地はどれくらいあるかと、それから未利用地はどれくらいあるかといったことの検討で大枠で大体考えたということでございます。どこどこ地区に幾らといったような微細な検討には至っておりません。  ただ東西交通軸については、当然交通需要との関係だとか、まちづくりとの関係、そういった個別の政策の話ということで出てくるということは考えてございますが、それを基本計画の中にどこまで反映させるかということとはまた別の問題ではないかというふうに思います。 51: ◯辻隆一委員  具体的に箇所づけでどこどこの──例えば長町地区に何人配置するのかということを聞いているのではなくて、例えば大ざっぱでいいんですが、既存の市街地の中の具体的に未利用のところでどのくらいの人口が配置できるとか、あるいはこれから住宅団地としてどれくらい開発しなければならないとか、あるいはまた具体的に田んぼなどをどのくらいつぶさなければならないとか、そういう具体的な話になっていくのではないかと思うんです。そういう具体的な計画があるのかどうか、あるいは数値が出せるのかどうか、お答えいただきたいと思います。 52: ◯企画課長  先ほど申し上げましたが、具体的な数字で何千人単位というようなミクロに詰めたわけではございませんで、しかも未利用地、空宅地そういったものにどのぐらい張りつけるかということもかなり幅のある話でございますので、ちょっとお時間をいただきまして、出せるか出せないか検討させていただきたいと思います。 53: ◯辻隆一委員  出せるか出せないかということではなくて、実はカラーの資料で市街地ゾーンと書いてあるところがこのままの状態で──これは恐らく現在の段階から将来のことまでのグランドデザインというのだから、将来のことまで構想しているんだろうと思うんですけれども、この図面の中に果たして112万人の適正配置とかが可能なのかどうか。それから、できないとすればもっと違う方法を考えなければいけないのか、そういったことについてきちんと明確に出すべきではないかと思うんです。出すか出さないかの問題ではないと思うんですが。 54: ◯企画課長  基本的な大枠としては出したいと考えておりますが、割と幅がありますが、その辺は御了承いただきながらやらさせていただきます。 55: ◯大泉鉄之助委員  この案件は、当委員会の閉会中の審査項目ということでやっているわけでございますので、じっくりと論議をさせていただかなければならないと思っておりますが、きのう資料をいただいたわけですから、きょうとても間に合わないという状況でありますので、確認だけさせていただきたいと思いますが、先ほど中間報告案を御説明いただくに当たって、冒頭で今後の日程等について企画課長が御説明をされたようですが、この8月13日に中間報告の決定を審議会でしていただくということだったように思うんですが、それでよろしいんでしょうか。 56: ◯企画局長  そのとおりでございます。 57: ◯大泉鉄之助委員  そうすると、私が心配するのは、総合計画の推進事務局である企画局を中心とする当局と審議会との関係、またそれと議会との関係、こういったことを考えるときに、中間報告というものを決定した上で議会がああだこうだというふうに議論をしていくということは、審議会というものは市長がこの人はと思って選任をされた方々だと思いますし、議会からもそうそうたる人が代表として入っているわけですけれども、その辺は構わないんですか。いわゆる中間報告中間報告として決定していただいて、その中間報告に対してこれから議会、とりわけこの委員会で大いに論議をしてもらって、中間報告にいろいろな是正とか修正とか上乗せとかということが起こって、審議会が進められて最終的に決定されるというのであれば私は13日のことを心配しなくてもいいんですけれども、審議会として権威あるものとしてお願いしたものを、そこで中間報告といえども御決定いただいたものを議会が横からいろいろ言って、さらに当局が中に入ってそれを受けとめて、それをまた審議会へ実は議会からこう言われたのでこの項目は削りますとか、これはこういう文言にしましたとか、人口フレームだってこうですとか、あるいは人口がどこに張りつくかということについてもこういう議論があってこういうことになりましたので入れますなどということが私は起こり得ると思うんです。それゆえに、昨年1年間の基本構想のときに、この委員会協議会まで開いて大いに論議をし、あるいは各会派やそれぞれの議員からも御意見を聴したように伺っているんですけれども、先ほども御返事をいただいたんですけれども、13日に中間報告中間報告としてとりあえず御決定いただいて、その上で議会の議論をうんと取り入れた上でそれを反映していくという話だったですね。そういうことでいいんだというのであれば、私どもも一生懸命一夏勉強させていただいて、8月21日もありますし、9月の議会もありますから、私どもはそこで大いに論議をさせていただこうと思うんですけれども、確認としてそれでよろしいんですね。 58: ◯企画局長  この度、中間報告を出す趣旨でございますけれども、これも先ほど企画課長が申し上げたとおりでございますが、あくまでもこれは今時点における中間的なたたき台の一つでございますので、これは公表し議会を初め各般に御議論していただくための議論のベースという意味でもって今回の中間報告というものをおまとめいただくこととなっております。審議会におきましても、これをベースにさらに議論を深め、また各般の御意見を賜り、そしてその中身を必要に応じ直していくということでございますので、この中間報告が出た後は余り大きな修正がないんだということではございませんので、あくまでも経過的に現時点における議論の出発点という趣旨のものでございます。したがいまして、大泉委員のおっしゃいましたような趣旨の位置づけでございます。 59: ◯大泉鉄之助委員  本来的には、13日に審議会へ提出して、そこで中間報告はそれでよろしゅうございますというふうに審議会の御決定をいただいてから論議をしていくということで、たまたま議会に対しては審査事項でもあるから御決定をいただく前に、いうなればこういうことを今から決定してもらおうと思っていますということでの情報の提供というか、そういうことで出したというふうにとらえていいんですか。それで、実際は中間報告というものを審議会が決定してから、その決定を受けて我々議会も論戦に臨むというような段取りでいいということになるわけですか。 60: ◯企画局長  今、委員がおっしゃいましたようなことでございます。 61: ◯大泉鉄之助委員  そういうことであるならばわかりましたので、決定したものに対して一生懸命やらさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  もう一つ確認だけさせていただきたいと思いますが、基本構想においては21世紀中葉ということでやってまいりました。そのことと、今回目標年次というものが設定され、平成22年、西暦2010年ということですけれども、中葉といえば大体真ん中辺と思うんですけれども、随分前の方の真ん中だと思うんですが、基本構想との整合はこれでいいんですか。これが基本にないと、人口予測に始まります産業構造の問題から、あるいは世界的な人口の問題とか、あるいは少子化の問題とか、こういったことにかかわっての論議をしなければならないわけですから、実は、まちづくりの基本はここにあるわけでありますから、ここのところを聞いておかないと8月まで勉強しておくのに勉強の仕方が変わってまいりますので、そこのところだけ確認をさせてください。 62: ◯企画局長  基本構想が21世紀中葉でこちらの方が主に2010年度という関係は、基本構想に比べてもっと身近な10年間ぐらいのスパンでどういうことが主たる課題で、特に何をしなければならないのかという意味で、四つの柱がある基本構想の中で、特に10年間で進めていかなければならないことを重点的に示すというのが今回の基本計画でございます。ただ実際問題としまして、現時点では表現がまだ抽象的にとどまっているところもございまして、結果的に基本構想の表現と比べてちょっとまだ明確にめり張りがついていない、あるいは特に重点的な部分が明らかではないのではないかという御指摘もあろうかと思いますが、ここは先ほど企画課長が申し上げましたように、今からめり張りをつける部分をさらに議論してまいる必要があるというふうに理解しております。 63: ◯大泉鉄之助委員  そうであると私の勘違いになってしまうんですけれども、基本構想というのは向こう50年くらいのものを構想して、基本計画というのはその中の10年刻みでいくんだと。50年間同じ人が市長をしているとか、市役所が全く変わらないということはあり得ないと思いますけれども、そういうことだということですか。従来からの本市の基本構想、基本計画というものは、ある一定年限のことについて基本的な構想を練って、それについて基本計画というものがあり、その中を細分化した形で実施計画というものが3年ぐらいのローテーションでまちづくりの実際の動きがあったというようなとらえ方をしていたんですけれども、今回は構想としては50年余りのことを考えており、計画としては10年刻みで考えていくんだと。だから、2010年ということになるんだと、こういうふうに理解をすればいいんでしょうか。 64: ◯企画課長  今回の基本計画は、これまでの基本計画と基本構想との関係とちょっと違うところがございまして、これまでですと基本計画と基本構想は同じスパンで考えておりましたが、今回は基本構想はいってみれば長々期でございまして、その中で基本計画長期計画ということでの位置づけになるということが大きな違いでございます。したがいまして、今度の基本計画位置づけでございますけれども、これは本当はしっかり書かなければならないんですけれども、基本構想が目指す21世紀中葉までにまちづくりはどのようなシナリオで展開されていくかといった大づかみの絵をイメージして、さらにこれから2010年まで、これから10数年でございますが、その辺の時代認識を明確に出して、そうであるがゆえに基本構想の理念を実現していくためには、この10数年間の中でこういったことを重点的にやっていくべきであるといった長期計画位置づけをしていくというような考え方でございます。残念ながら、そういったことを明確にしてございませんが、原案の段階ではそういったことをしっかり書きたいというふうに思っております。 65: ◯大泉鉄之助委員  これは聞いておいてよかった。というのは、基本構想をお示しいただいたときは、前の構想と新しい試案というものを並べて比較対照しながら論議をさせていただいたわけで、そういう手順があったんですよ。今の企画局長の話で何となく違うんだなと思い、それで今の企画課長の答弁でわかったということであるならば、そこはやはり一番最初に──きょうは御決定をいただいてから論議してもいいんだというのだから、これからでいいわけで、親切に事前に中身を出してくれたんだというのだから、それはそれでいいのかもしれませんけれども、でも本来一番肝心で、言ってもらわなければならないところはそこだったんではないかと思うんですよ。そういうことで、この計画の構成、計画の目標年次、計画人口、都市空間、形成の基本的な枠組みという説明に入っていくべきではなかったのかなというふうに思うんですけれども、従来とは手法を変えて、50年余りのことをもって構想としたけれども、今回の基本計画というものは約10年余りと刻んだ形での、その間における計画を審議会で御答申をいただこうということで提示していくんだというようなことでいいんですんね、もう一度確認だけしておきます。 66: ◯企画課長  そのとおりでございます。 67: ◯鈴木康義委員  まず最初に、今の大泉委員の質疑に対する当局の答弁について私はちょっと納得できないんです。  まず、ここに書いてある議会に対する対応ということで──審議会の議会をとって議会と思っていたんですけれども。なぜかと言いますと、13日に開催される審議会にこの案を諮るというのなら、きょう各委員が申し上げたいろいろな意見は入るのか入らないのか、この辺をちょっと確認をしておきたいと思います。 68: ◯企画局長  今から13日の間に加筆修正等ができるところはもちろんいたしますけれども、基本的には議会からの御意見ということにつきましては、きょうの御意見も当然反映されるものではございますけれども、それが13日の中間報告にも反映できるものは反映させたいと思っておりますが、先ほども申し上げましたように基本的には13日の中間報告を正規の出発点といたしまして、議会の御意見をいただきまして、それを反映させてまいるということで考えております。 69: ◯鈴木康義委員  それでは、この文章はどういうふうに理解すればいいんですか。これらについて説明し、意見、提言を伺うというのは、13日の審議会が終わった後に意見、提言を伺うという意味にとるんですか。 70: ◯企画局長  これは具体的に申しますと、8月の常任委員会の時点で中間報告を御説明し、それについて御意見をちょうだいするということでございます。 71: ◯鈴木康義委員  そうだったら、きょう何も報告する必要がないんで、きょう何で議論させて……。ここに書いてあるように意見、提言を伺うというから、審議会へ議会から何も意見はなかったと言われるとまずいと思ってみんな一生懸命意見を出しているわけでしょう。13日に決定するという言葉について理解できないんですよ。これはあくまでも中間報告をし、了承するとかというものであって、決定ということは決定なんで、私はこの文章で、そこが問題だと思うんですよ。やり方は別にして、その後に意見、提言を伺うということであれば、きょう何で議論する必要があるのか。こういうことで報告することにしたので一応後日意見を伺いますということで、きょう報告すればいいのであって、きょうここでいろんな意見を言ったことが審議会の前に意見として反映されるということで私も質問することを一生懸命考えていたんですが、きょうはやめますけれども、そういうふうになるのではないんですか。決定された後に意見などを伺うというふうに、もっとわかりやすく書いた方がいいんではないですか、これでは全然意味がとれない。決定というと、もちろん中間報告において決定するということではなくて、中間報告で決定したことは決定したんだということでもう動かせないということになりますよ。これは決定したんだから、皆さんがいろんなことを言ったってだめですということになりますよ。審議会が決定したことを議会がひっくり返したとか何とかということになれば、審議会に対して失礼ではありませんか。一応、これを案として了承し、いろいろ意見があるでしょうから、各方面の意見も聞いてくださいということで、そしてその次に、市民団体とか関係団体に聞くということもあるんでしょう。問題は、さらにコンピューターグラフィックなんかによって、いろんなことを募集するということなんですが、これも先ほどから意見が出ているように、10年間でどれぐらいの予算で、これぐらいの仕事をやるんだということがわからないのに、何を指標にして絵を描かせるんですか。1万円ぐらいのものにしてくださいとかと言って描かせないと、1万円ぐらいの内容をお願いするのに相手は1000万、2000万の絵を描いたらどうなるんですか。そういうことをいたずらに市民にさせるんですか。あるいはまた、有識者とか市民を対象にいろんなことをするにしたって、同じではないんですか。これだけの予算しかないんですと、10年間かかって、今仙台市の財政状況からいって、これだけの予算を使いますと。人件費を引いていろいろ残った事業費はこれだけありますから、これだけの予算でこれだけの事業をしたいと思うので、それに見合うようなものをいろいろ考えていただけませんかというのが本当の姿でしょう。文章だけだったらだれだって書けますよ。  財政局長に伺いますけれども、計画であれ報告であれ、これは財政局長に相談された上でやっているんですか。おれは10年後にはいないということではなくて、現時点で最後まで打ち合わせをやっていないから、さっき指摘されるように財政がどうのこうのということになる。今、私が申し上げたことが、恐らく後で心配されると思うんですよ。どんな程度の内容の絵を描けばいいんですかと聞かれたときに、何て言うんですか。そういうときのためにも、私はしっかりしておくべきだし、中間報告をして、それを煮詰めましょうと、審議を深めましょうということで審議会が了承すればいいんではないんですか。その辺の考え方が、当局の方で少し……、審議会の進め方の中の一つの区切りとして、そういう方法を考えているようだけれども、私は違うんではないかということを申し上げますけれども、まず企画局長の考え方と財政局長に参考までに率直な意見を伺っておきたいと思います。 72: ◯企画局長  御指摘がございました決定するという言葉でございますけれども、これは審議会として公表し、皆様方の御意見をいただくために提示する資料と申しますか、審議会としてこれで提示しよう、これで御意見をいただこうということで決めるということでございまして、決定という言葉がやや不適切だったかもしれませんけれども、趣旨としましてはそういうことで考えているところでございます。  それから第2点目でございますけれども、確かに御指摘のように財政状況がわからないと、幾らの絵を描けばいいかわからないというのはそのとおりでございます。ただ、ここで私どもが考えておりましたことは、これから21世紀を担う若者たち、子供たちにもまちづくりというものについて考えてもらい、そのイメージというものがまさに子供たちの持つまちづくりの一つの意見であろうと、そういった観点を考えまして、市民からの一つの意見ということで有意義であろうと考えてのものでございます。御指摘のように、幾らの絵なのかと言われますと、確かにいろんな評価があるかと思いますけれども、子供たちに対しましては、10年後の夢を描いていただくことも有意義ではなかろうかというふうに考えた次第でございます。 73: ◯財政局長  基本計画につきましては、私どもも十分協議して承知をいたしております。  また、財政的な裏づけの問題については、協議はいたしておりません。 74: ◯鈴木康義委員  当局の皆さんが一生懸命つくった文章、審議会の皆さんの意見も入れながらつくったと言うんですけれども、1ページの内容を完全に達成するとすれば大変な予算がかかるのではないかと。計画だから半分できても、3分の1でもいいんだということでの計画であれば、それでもいいと思うけれども、あくまでも10年間で達成するという計画をつくるべきではないのかなと。そういう意味では、何が何だか我々にも全然わかりません。それよりも、私は平成何年度はこれとこれをいたしますと──実施計画でするとかしないとかという問題は別として、逆にそういう見方をきちんとわかるようにした方がもっともっとすばらしい基本計画になるのではないかと。立派な本につくって、積んでおいて、後は終わりと。できるところから少しずつやりますということではないと思うんですよ。やはり、これだけ真剣に審議会にお願いしてつくっていく以上、私は実現可能な内容で、そんなに背伸びして、仙台が180度変わったまちになるようなことを考えているわけではないんで、そうであればもう少し着実に新しい時代の──今までそうだったからそうだというのではなくて、今の時代は一つ一つの新しい発想でやることが必要ではないのかなという感じを、私はこれを見ながら思った次第でございます。  いずれにしても、不親切な市民に対する投げかけ、あるいは子供たちに対する投げかけにならないように十分配慮していただきたいというふうに思うわけでございます。  財政局長の答弁も了承したということではないんだけれども、やはり裏づけをきちんとして今後相談に乗ってやらないと、絵にかいたもちにならないようにするためにも私はそのようにしてほしいと思います。  例えば、一つだけ具体的に聞いておきますけれども、悠久の杜の都というのはどういう意味なんですか。 75: ◯委員長  暫時休憩いたします。               休憩  午後3時02分               再開  午後3時12分 76: ◯委員長  再開いたします。 77: ◯企画局長  先ほどの悠久の杜の都とはどういう概念であるのかという御質問でございますけれども、これは持続的発展ということはこれから重要な概念として基本構想においても述べられているところでございます。これは、これまで仙台が築いてまいりました杜の都という一つの資源、それから現実に環境問題を考える際に循環的な都市づくり、あるいは資源のリサイクル、ごみの活用といったことも含めて、都市の資源として循環的なまちづくりをしていく必要があるということがあろうかと存じます。そういったことを表現するために、時間的な流れの中で、過去、現在、未来に引き継がれていくという趣旨のことを含めまして悠久の杜という表現をいたしているところでございます。 78: ◯鈴木康義委員  それは、そういう意味だということでしょう。しかしこの中身を見ると、これからつくったものを中心にしてやろうとするように見える。要するに、例えば緑化推進のことについて考えてみた場合に、もちろん公園緑化とか、あるいは公共施設の緑化とか、それは今後100年後には悠久の杜になるようにするというものもありますけれども、今局長の答弁のように今まで築いてきた、残されてきた緑を守りながら、それをつないでいくという、そういう意味なんですよね。そうだとすれば、例えばこういう議論をしていろいろ立派な計画をつくろうとしているさなかにおいても、そういう緑が失われていく危機にさらされているかもしれない。そういう部分での管理──私は一つの例で言っているんですよ、こういう計画をつくるのは結構ですけれども、計画が何月にでき上がるかわかりませんけども、その間に緑がはがされ、開発が進み、この絵にかいたことが、これからの悠久のまちのイメージだけになってしまわないように、それを守っていくという体制もきちんとしながら計画づくりをするとともに、各局においてはそういう取り組みをしっかりしなければならないと私は思うんです。例えば緑を守る問題にしても、この中に保存緑地の問題は緑地保全地区制度などという表現でしかないように思うんですけれど、そういう残された緑ということで言えば、もちろんいろんな公共の緑もありますが、民間的に言えば保存緑地だと私は思うんです。そういう部分がややもすれば、さっきの住宅問題ではないですが、そういう開発の波に押し流されようとしている事態もあるのではないかと。そういう部分も私はきちんと踏まえながら、この計画づくりだけに目をとられることなく、現実の対応もしっかりするように、各局と打ち合わせをしながらやっていくことが、私は企画局の使命ではないかと思うんですが、企画局長の考え方はいかがですか。 79: ◯企画局長  全く御指摘のとおりかと思います。私どももこういった点を十分に踏まえながら仕事を進めてまいりたいと存じます。 80: ◯鈴木康義委員  先ほど議論した件については、審議会がこの中間報告を了承し、さらにそれに基づいて議会でも意見を述べてもらうという機会をつくりながら、計画固めをするということに理解して私はやってまいりますが、先ほど申し上げましたように、いろんな募集をするにしても、きちんと具体的に要綱をつくって、市民の皆さんがあるいは子供たちが戸惑いのないように、きちんとやってほしいということ。それから、市民に対する説明についても、いろいろ皆さんから出た意見も踏まえた上で、きちんと事前に申し上げることは申し上げた上で意見を伺うんだと。ただ、どんどん言わせて、言わせっ放しということにならないように、きちんとそういうことを考慮してやってほしいということを申し上げて、私の質問を終わります。 81: ◯伊藤新治郎委員  私も二、三お伺いしようと思っていましたが、いずれ議会で意見、提言を伺うということでありますので、それはそれとして、ただ1点だけここでお伺いしておきたいと思います。もし私が資料を見落としていたならおわびを申し上げますが、この基本計画中間報告案の中で、副都心構想とのかかわり合い、副都心構想との整合をどう図っていこうとするのか、その辺がさっぱり見えないなと感じていたんです。この1点を確認させていただきたいと思います。 82: ◯企画局長  副都心構想につきましては、基本構想のときにも議論がございましたように、四つの拠点を考えてつくってまいると。それについては、これも基本構想の時点で議論があったように、めり張りのある地域のまちづくりをしていくということでございました。また、その名前についても基本計画の議論の中で議論するということでございました。今回の基本計画の今の中間の素案でございますが、具体的にどのようなまちとして整備していくのかにつきましては、正直なところまだそこまでは踏み込んではおりません。これはやはり関係各局も含め、十分な意見調整等も必要でございまして、現時点ではそこまで書けなかったわけでございます。今後さらに調整等を進めまして、できる限り明らかにしてまいりたいと存じております。 83: ◯伊藤新治郎委員  そういうことで了解いたしますけれど、ひとつ全庁挙げてしっかりとこれの整合を図っていってもらいたいとお願いして終わります。 84: ◯柳橋邦彦委員  今のに関連するんですが、そうすると副都心という文言はもうここから消えると、なくなってしまったということではなくて、いろいろする中で、整合性を図って副都心という文言そのものも生かされていくということでいいんですか。そういうことですか。 85: ◯企画局長  副都心という言葉をここで消してしまったというわけではございませんで、ただどういう言葉が適切かということを含めて、よく検討したいという趣旨でございます。 86: ◯柳橋邦彦委員  実は、副都心という言葉をどうするかということを、私は前にたまたま市民教育委員会の委員長をしていたものですから、当て職でやってきた経緯があるわけです。さっきからいろんなことを聞こうかなと思いながら、聞きづらいわけでして……。ただ副都心については、御要望を受けて申し上げたような経緯もあるもんですから、これを見ても副都心という言葉が出てこないし、あのとき問題になって一度消えかかったんだけれど、議会からの話でこれが復活したという経緯があるんですよ。今回これが出てきたら、またそれがなくなったので、やはり副都心という言葉は使いたくなかったのかというふうに思っていたものですから、重ねてお伺いしたわけですが、そうではないと。副都心という言葉も適切かどうかも含めて、今後検討していくと。だから副都心という言葉がなくなるということではないんだと。しかし、何か微妙ですね……。もうないんですか。拠点性の高い……、拠点地区。東西南北の拠点地区にかわる可能性もあるということですか。 87: ◯企画局長  副都心という言葉を確定的にないものにするという趣旨ではございません。副都心という言葉になることもあるわけでございますが、ただこれは基本構想でも御議論がありましたように、副都心という言葉が与えるイメージは、いい意味でポジティブである場合もあれば、若干イメージとして膨らみ過ぎるという御指摘もございまして、そういった中で大事なことは整備の中身であろうという趣旨で、どう呼ぶかについては、いろんな御意見の中で基本計画の中でさらに議論しようということであったわけでございます。今議論している最中でございまして、まだ決まってはいないということでございます。 88: ◯柳橋邦彦委員  ここでやり取りしていてもいい意見も出てこないようですから、約束しろとは言いませんが、議会の意見によって副都心という言葉が復活したという経緯を重視して、重く受けとめていただきたいと。そうでないと、この前の議論をしたことが、ないがしろとは言わないけれども、何か全く省みられないで前に進んでしまうということになると、そういった御意見を持っていた方々を形として無視までいかないけれども、形としてそうなってしまうということになると、後でごたごたになるのではないかなと不安があるんです。今、伊藤委員のお話を契機にそうだったのではなかったのかなと、ちらっと思ったものですから。そこを、局長約束してくださいよ。 89: ◯企画局長  審議会の方に十分にその御意向をお伝えしたいと思います。 90: ◯大泉鉄之助委員  議会筋からそういう声があったし、その声が基本構想を練る段階の基本総合計画審議会にも反映されたというふうに伺っておりますけれども、こうして実際出てきたときに、それがないということを私はこんなふうに受けとめたんです。これはここでも論議があったわけですが、例えば東京で言うと、上野があったり渋谷があったり品川があったり池袋があるけれども、これは副都心とは言わないと。副都心というのは新宿の西口なんだと。なぜならば、都庁を動かすという基本的な考えがあったと。だから仙台が本当に副都心を考えるなら、この老朽甚だしい市役所を例えば長町の新しい──音楽堂ばかり言っていないで音楽堂のわきにどんと、芸術とシティーホールを向かい合わせて建てるぐらいという、そういう構想のもとに副都心という言葉は大事に使われるべきで、将来そういう言葉として生きてくるんだと、私はそういう理解のもとに、いうなれば従来、副都心、副都心と安易に言っていた四つの拠点というのは、それぞれの地域の独自性に立脚した地域の拠点の核をつくっていく地域だと、こういうふうなことで名前がなくなったというふうに、従来の総合計画などの議論を踏まえて、勝手に理解していたんですけれども、私は審議会の中にいないものですから、そんなふうに受けとめておったんですが、今になるとさらにもう一度敗者復活戦で審議会の中で反映させますというふうに、ここでお約束してしまうというふうに受けとめていいんですか。私はどっちでもいいんですが、それならそれで論議の仕方があるもんですから。 91: ◯企画局長  先ほど申しましたのは、議会の御意見は正確に事務局として審議会にお伝えするという趣旨でございまして、審議会でのいろいろな御意見があるかとは思います。ただ、副都心という名前につきましては、基本構想の段階におきましては、今大泉委員がおっしゃいましたような、まさに新宿副都心というような言葉の使い方もありますが、仙台におきましてはもうちょっと違う意味でも使われてきたといういきさつもございます。したがいまして、そういう観点で副都心という名前が本当に仙台の場合どういうふうにこれから使っていくのかということ、具体的にどの場所をどう呼ぶのかということについては、これから議論させていただければと思っております。 92: ◯山脇武治委員  先ほど一つ聞き落としたんですが、18ページで、先ほど鈴木委員からも少しあった点ですが、この中に道路・河川緑化の推進とあって、街路樹の植栽の拡充というところがあるんですが、百年の杜とか、悠久の杜とか、仙台の杜の都をこれからさらによりいいものにしていこうと考えたときに、青葉通とか定禅寺通のケヤキ並木をどうするのかという問題が当然出てくるのではないかと私は思っております。去年の秋の台風のとき、検察庁の西側のかなり大きいケヤキが倒れてしまったということもあって、このケヤキがいつまでもこのままでいいのか、更新を真剣に考えなければならない時期ではないかと。そうすると更新の仕方について、全部一斉に切ったり、抜いたりして若木を植えるのか、別な木を植えるのか、それとも腐りかかってきたところから、一定の期間準備をして移植できるぎりぎりの大きさまで大きくしたものを植えかえていくとか、いろんな方法があると思うんですが、これこそ仙台市のシンボルとしてきたものをどういう手法で引き継いでいくのかという意味では非常に大事なテーマではないかと思うんですが、このことについては一定の議論がされてきたんでしょうか、されていないんでしょうか。それから今後どうする予定なのか、その辺についてだけ教えてください。 93: ◯企画課長  既にその問題については、原局である建設局で相当議論はされているのではないかと思いますが、これからの基本計画にどういうふうに盛り込むかということですが、かなり具体レベルでございますので、どこまで入れていいのかどうか、それはちょっと検討させていただきたいと思います。 94: ◯山脇武治委員  もちろん原局で実際の事業をやるんでしょうけれども、どういう手法でどういう時期にどういうふうに進めていくかというのは、市民的に本当に納得できるような形で進めていくべきことではないかと思いますので、どういう表現になるかは別にして、仙台市としての長期計画の中にはこれが必ずきちんと位置づけられて、市民的な合意に基づいてやられるんだと、原局任せではないんだということだけはきちんと確認していただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。 95: ◯企画課長  原局と十分調整をさせていただきます。 96: ◯渡辺芳雄委員  今までは、どちらかというと各論的な話が多かったんですが、私は大きな意味で基本構想の中にも触れるかと思うんですが、分野別に施策が四つの柱になっているんですが、今度のこの中間報告の中でも、いろいろ実施していく中で、相当市民参加あるいは市民に対してどうまちをつくっていったらいいのかというものを投げかけている報告でもあるようでございます。それで、四つ全体を称して、例えば仙台はかつて健康都市仙台、その前は愛と活力のあるまち仙台、また県で言えば新しいふるさとづくりという形で非常に全体像として目標があったような気がするんです。そういう点で、これはあばらであって背骨ではないような気がするんです。仙台市民がどんなまちをつくっていくんだという、その全体の都市像が見えてこない。杜の都仙台という形になっていて、この袋にも新しい杜の都仙台となっているんですが、この四つをまとめた場合に、どういうふうな形で目標となってみんなが参加して、本当に若い人たちの活力も何かこのキャッチフレーズの中でいくのではないか、こんなふうにも思うんですが、そういった点を基本計画の中にも載せておく必要があるのではないかということについて、審議会の中で話し合いがされているのかどうか、またされようとしているのか、その辺お尋ねしたいと思います。 97: ◯企画局長  ただいま御指摘の点につきましては、実は基本構想の段階におきましても、四つの都市像全体をまとめてどう表現するのかという議論があったわけでございます。いろいろなアイデア、考え方があったわけでございますが、四つを一つにまとめて適切に表現するということはなかなか難しうございまして、結果におきましては、四つの都市像を調和融合した21世紀都市仙台というのが基本構想の表現であったわけでございます。基本計画におきまして、何かもっと適切なまとめ方はないのかということであろうかと存じますが、これもさらに努力はしてみたいと思っております。また、その旨を審議会にもお伝えして、よく御議論いただきたいと思います。 98: ◯渡辺芳雄委員  そういうことであったというような話ですが、今局長も御議論してみたいというお話で、仙台市の職員1万数千名いらっしゃるわけですから、いろんな点でこれをまとめて仙台市が杜の都仙台でいくのか、新しい杜の都でいくのか、全体で今後はこういうふうにまちをもっていくのかという点について、もう一度確認しておきたいんですが、改めて出そうとしているのか、これでいくというのであればこれでということなのか、その点お尋ねして終わります。 99: ◯企画局長  今のお話は個々の都市像、それから全体の都市像の両方についてのお話かと思いますけれども、先ほど企画課長が申し上げましたように、基本的には基本構想を実現するための10年間でのいわばシナリオということでございますので、今の四つの都市像そのものにつきましては、おおむね今の都市像がそのまま当然生きてくるわけでございますが、全体をとりまとめてどう表現するかということについては、50年間ということではなくて、もっと短い期間についてはもっとこういうことが言えるのではないかということがあれば、そういったものを考えてまいりたいと存じます。 100: ◯委員長  ほかにございませんか。              〔「なし」と呼ぶ者あり〕 101: ◯委員長  なければ、これをもって委員会を閉会いたします。...