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  1. 仙台市議会 1996-09-18
    平成7年度 決算等審査特別委員会(第2日目) 本文 1996-09-18


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                 ※会議の概要 2: ◯委員長  ただいまから、決算等審査特別委員会を開会いたします。  本委員会において審査を行います議案は、7件であります。  初めに、審査の方法についてお諮りいたします。審査の順序は、お手元に配付の審査日程・区分表に従い、実線での区分ごとにそれぞれ一括議題として順次質疑を行い、全議案に対する質疑終了後、総括質疑を行い、総括質疑終了後、決定に入ることにいたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 3: ◯委員長  御異議なしと認め、ただいまお諮りした方法により審査を進めることにいたします。  審査日程につきましては、お手元に配付の審査日程・区分表を目安として、弾力的に審査していきたいと考えております。審査が予定より早く進行する場合には、委員会に諮った上、一日を限度に日程を繰り上げて審査したいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。  また、会派ごとの質疑通告制をとっておりますので、期限までに通告いただくとともに、通告後、会派としての質疑を取りやめる場合には、委員会運営上、事前に事務局まで申し出ていただきたいと思いますので、この点、あわせてよろしくお願いいたします。  委員各位におかれましては、決算審査の委員会であることを御理解の上、質疑のほどよろしく御協力をお願いいたします。  また、当局におかれましては、会派持ち時間制の趣旨を十分御理解の上、質問の趣旨をはっきりつかんで、的確、簡明に、かつ答弁漏れのないようよろしくお願いいたします。  それでは、これより質疑を行います。  まず、第86号議案平成7年度仙台市下水道事業会計決算認定に関する件についてであります。  グローバルネット仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。           〔柿沼敏万委員、質疑席に着席〕 4: ◯委員長  発言を願います。 5: ◯柿沼敏万委員  それでは、私から決算についての質疑をさせていただきたいと思います。  まず、下水道事業につきましては、市民生活に欠かせないライフラインとしての使命あるいは役割、そして目的を持って、鋭意事業を推進されているというふうに見受けているところでもございます。特に、汚水整備につきましては、平成7年度を目標年次とする下水道整備10カ年計画は、ほぼ目標が達成されたようではあります。また、下水道整備が進むにつれての汚泥の対策、そして、都市化の進展に伴う汚水量及び雨水流出の増大に伴ってのそれぞれの対策、さらには雨水排水整備重点地区での整備等々、市民生活環境の向上や安全を高め、さらに環境に優しい下水道ということで、平成7年取り組まれたことと思いますが、局長は平成7年度をどのように総括しておられるでしょうか。そして、その状態をどういうふうに所感として持っておられますか、まずお伺いをいたしたいと存じます。 6: ◯下水道局長  平成7年度におきましては、まず、雨水排水整備事業でございますけれども、本市東部の霞目地区──これは重点地区でございますけれども、霞目雨水幹線の整備がほぼ完了し、荒井地区から今泉ポンプ場まで約7キロの供用が開始となり、市民生活の浸水からの不安を解消できるものと考えております。  また、合流式下水道区域におきましては、既存施設の能力不足によりまして、公共用水域への汚濁負荷あるいは都市型被害浸水が生じておりまして、このため、平成4年度から広瀬川第2雨水幹線に着手いたし、平成7年度末にはその管渠約2キロが完成いたしました。今後、9年度の供用開始を目途に鋭意進めているところでございます。  次に、汚水整備につきましては、先ほど委員の方から御指摘がございましたけれども、平成7年度を目標年次といたします仙台市公共下水道整備10カ年計画、これが、区画整理事業あるいは他事業で施工される区域を除きまして、ほぼ目標が達成された結果、平成7年度末の人口普及率が、90%の大台を超えて92.1%となりました。これは他の指定都市に劣らないレベルに達したと考えておるところでございます。今後とも、市民生活の環境の向上あるいは安全を高め、さらに環境に優しい下水道事業の推進を図ってまいりたいと考えております。
    7: ◯柿沼敏万委員  ただいまお話がありましたように、公共下水道整備10カ年計画、大変な目標を掲げ、100%達成を目途に推進してこられたこと、私は大変評価をしておるところでございます。  そして、新しいステップをこれから上られると思うわけです。平成7年度、人口普及率92.1%に達しておるわけですけれども、平成7年度において、今後の普及率向上、あるいはまた未整備地区へどのように整備していくか検討がなされたようでございますけれども、今後の10カ年後の計画が7年度においてどういうふうに検討され、また、どういうふうに計画を立てられようとしておられますか、お伺いをいたしたいと思います。 8: ◯下水道局長  今後は、現下水道認可区域以外の市街化調整区域都市計画区域外の地域での生活排水の処理をどのようにするかということが問題となるわけでございますけれども、現在、庁内各課で構成いたします汚水処理適正化構想委員会におきまして、公共下水道農業集落排水あるいは合併浄化槽等の特性を踏まえまして、地域の実情に応じた、効果的で効率的な排水処理事業手法の検討を行い、今年度中を目途に構想をまとめることといたしております。  今後は、この結果をもとに、公共下水道事業で整備を図るべき区域につきましては、下水道の事業認可を取得いたしまして、事業の展開を図ってまいりたいと考えております。 9: ◯柿沼敏万委員  一層の事業推進を期待申し上げたいと思います。  続きまして、公営企業会計決算審査意見書の中に、下水道事業会計について次のようなことが記述されているわけでございます。合流式下水道改善施設設計業務委託に係る建設改良費の執行において、業務が完了していないにもかかわらず委託料の支払いが行われていた事例があった。予算執行に当たっては、履行確認を厳正に行うなど適正な事務処理が必要であると、このように意見が述べられているわけでございます。  このことにつきましては、我が会派の柳橋議員の本会議の質問におきましても明らかになりましたように、設計未了の委託費が支払われたということで、局長が陳謝されておりますけれども、この指摘を受けました問題の一連の経緯について、御説明をいただきたいと思います。 10: ◯下水道局長  指摘を受けました当該地区は、仙台市の南部に位置いたします長町地区でございます。これまで、たび重なる浸水によりまして被害をこうむってきた箇所でございます。地元住民の浸水対策の要望は切なるものがございまして、下水道局といたしましても、平成7年の第3回定例会におきまして、7年度中に調査を行い、平成8年度の事業着手に向けて進めるという説明をしてきたところであります。  しかしながら、この長町第1雨水幹線に関しまして、議会及び新聞等で取り上げられました、平成7年12月8日に契約いたした設計委託業務につきましては、平成8年4月18日に業務未了ながら支払いが行われました。このことは、いかなる理由がございましても、適正を欠くものでございまして、市政に対する信頼を損ねるものであると申しわけなく思っておる次第でございます。今後このようなことが二度と発生することがないよう、適正な事務の処理に努めてまいりたいと考えております。  経緯につきましては、河野計画課長の方から御説明申し上げます。 11: ◯下水道局計画課長  経緯について申し上げます。  平成7年12月6日付で、建設局へ長町第1雨水幹線川内柳生線への道路占用申請を行ってございます。平成7年12月8日に、長町第1雨水幹線設計委託でございます太白区下水道設計業務委託の契約を行っております。平成8年1月23日に、平成7年12月6日付で申請いたしました道路占用協議の回答がございまして、その内容については、協議に応じられず、他のルートについて検討を行うということでございました。平成8年2月20日に、ボーリング調査の延長増により太白区下水道設計業務委託後の変更契約を行ってございます。平成8年3月29日に同設計業務委託後の竣工検査を行ってございます。平成8年4月18日に同設計業務委託後の支払いを行いました。平成8年5月15日に、富沢駅周辺開発事務所区画整理地内を通るルートにつき協議いたしてございます。平成8年8月1日に都市整備局、5日に建設局より、区画整理事業地内を通るルートにつきましておおむねの了解をいただきました。平成8年9月6日に、区画整理事業地内を通るルートにつきまして竣工図書を提出してございます。 12: ◯柿沼敏万委員  今、経緯について御説明を受けたわけですけれども、私は、この問題は、単にそうですかと黙過できない部分があるというふうに思います。  まず、一つ指摘をしておきたいのでありますけれども、契約が履行されていないにもかかわらず契約金が支払われたこと、今、局長も、甚だ遺憾であること、そして適正を欠くことであるというふうな話ですけれども、当たり前のことでありまして、あってはならないことが発生したことに対する一つの意見としては、私は足らないと、十分反省し切っていないのではないかと。市政への信頼を損ねる、当然でございまして、局自体がそれに今後どういうふうに対応するかという具体なお話も、実はお聞きしたいと思っております。  ただいまの説明で経緯としてはわかるわけですけれども、私は、今回の問題で二つのことが指摘されるのではないかと思っています。契約が履行されていないにもかかわらず契約金が支払われた。なぜそういう事態に至ったのかということが1点。それから、契約が履行でき得なかった長町第1雨水幹線ルート変更が伏線にあったのではないのかと、こういう二つのことではないのかなと思います。それぞれについてお尋ねをしてまいりたいと思っております。  そこで、最初に、契約が履行されないのに、なぜ契約金が支払われたかということでありますけれども、本会議でも御答弁がありました。設計未了のまま委託金を支払ったという答弁。ただいまも、業務未了ながら支払いが行われたという局長の重ねての答弁であります。しかし、今、経緯を伺っておりますと、平成8年3月29日に竣工検査を行ったという課長のお話でございました。その辺が私には理解しかねるのでありまして、竣工検査を行ってよければ、設計とか業務未了にはならないのではないかと、完了したということを意味するのかなというふうに思いまして、少しそこに矛盾を感ずるのでありますが、いま一度、わかるように御説明をいただきたいと思います。 13: ◯下水道計画課長  完了時点におきましては、川内柳生ルートにつきまして、確実な見通しのもとに、成果品が間もなく上がるということを確信して、完了確認を行ってございます。 14: ◯柿沼敏万委員  今のその言葉がわからないんですね。ということは、どういうことで完了検査を行ったのですか。完了されると思って完了検査をしたということは、実際はどうだかわからないけれども、完了したということを承知したと、こういうことになるわけでございますか。いま一度、わかりやすく、理解できるように御答弁いただきたいと思うんです。 15: ◯下水道局長  完了していないのになぜ委託金が支払われたかということでございますけれども、本会議でも申しましたように、残りの成果品につきまして、確実に提出見込みであると。これは、今から思いますと、弁明の余地はございませんけれども、そういうことで、あと1カ月ぐらいで完了するということ。この遠因につきましては、何としても早く事業を進めたいということがございまして、それらのことで、完了の手続について甘さがあったと考えておる次第でございます。 16: ◯柿沼敏万委員  確かに伏線的なものがあったでしょう。長町の雨水対策を考えるときに、地元の要望も重ね重ねございまして、ある意味では、8年度着工をして5カ年計画でやりたいと、そういう前向きの思いが勇み足になったといえば、それなりにそうかなという部分はなきにしもあらずですけれども、実際には、竣工検査が行われていないのに、近いうちに終わるだろうからいいだろうと、3月末でもあるし、見込みでさっさとやっていって、次のステップを踏みたいというふうな、ある意味では、ずさんというのでしょうか、安易というのでしょうか、落語でもないんですけれども、落とし話のような経過で済まされたのかなと思うのです。  そう思いますと、庁内の体制というのが今回浮き彫りになるんですよね。だから、庁内の検査体制というものに、あるいはまた支払いの手続というものに、私はどこか欠落したところがあるのではないのかなと。だから、先ほど申し上げたように、遺憾でありましたと、市民の信頼を損ねないようにという部分では、私自身としても、ああそうですかと、素直に局長の陳謝を受け入れがたいところがあるわけです。  ですから、二度とないようにというのであれば、その辺をどういうふうに反省され、今後どういうふうにしようと考えておられるのか。具体なところで、こういうところがこうだったから、今後こうしますと、だから二度と起こりませんとか、そういうことわりがないと、今回のことについては、何をしていたのでしょうかということで、まさにこういう時節柄でございまして、何かがつきますと、ごくごく少数ですけれども、別の条件、あるいは別のことによって支払われたのではないだろうかという疑念さえ生まれかねない状況下のような今回の案件だと思いますので、その辺のところ、しっかりお気持ちをお示しいただければと思います。 17: ◯下水道局長  今回の問題の原因は、業務完了の適正な事務手続がなされなかったということにあるわけでございます。それで、市長からも、再発防止につきまして改善案を提出するようにという指示も受けております。  下水道局といたしましては、まず、検査担当の課長が確認業務を適正に行うように徹底するということ、それから、所管の部長によりまして、それらにつきましての確認業務に対する指導を強化していきたいと考えております。  次に、契約業務の履行につきまして、適正な竣工管理を行うとともに、年度末に業務完了確認のための局内会議を開催いたしまして、二度とこのようなことがないように、適切な事務処理を行ってまいりたいと考えております。 18: ◯柿沼敏万委員  有言実行、二度とこのようなことのないように、職員一人一人の思いをしっかりと持って、自覚を持って、今後事に当たっていただければと思います。  先ほどの経緯の説明を受けた中で、平成7年12月の末に契約しておるのですけれども、ことしの2月20日に契約変更が行われていますよね。私は、3月の竣工検査に至るまでの期間等々を見ますと、契約自体に少し無理があったのではないのかなと。変更しなければならない理由は後ほど出てくると思うのですけれども、12月に契約をし、そのときは3月に竣工、そして2月20日に変更すれば、1カ月後に竣工というのは、契約を結ぶにしては、内容的に苦しいことを業者に頼み、あるいはまた、そういうことによって契約の履行が果たし得なかったのではないのかなとも思うんですけれども、そのあたりは、契約の締結について無理はなかったんでしょうか。 19: ◯下水道局計画課長  2月20日に行った設計変更内容でございますが、これはボーリング調査の延長増の変更でございます。その時点では、変更内容を含めまして、現工期のままで業務は完了するものと考えてございましたので、履行期限の延長は行っておりません。 20: ◯柿沼敏万委員  私は、結果的に、この契約変更をしたところから、今回の竣工、契約履行にそごを来したのではないのかなと思っております。契約変更については、今後も重々留意しておいていただきたい。特に、昨年12月に契約したときには、3月22日に竣工すると、契約履行するということになっておりますから、変更して、またその同じ日に合わせたこと自体が、今回の十分履行し得なかった一つの原因にもなっているのではないかというふうに指摘をしておきたいと思います。  このことをもう少しお聞きしたいのですけれども、新聞報道ですけれども、先ほどのように、まだ完了していなかったのだけれども、4月に完了したというふうに報じられておりました。先ほどの説明では4月には完了していなかったのでしょう。実際の、最終の成果品は今月に入って9月6日と先ほど御答弁されていますけれども、いま一度、確認の意味を含めて、このとおりでありますか。 21: ◯下水道局長  4月におきましては、3月末に地質調査報告書工法検討書等に加え、川内柳生線ルートに関する判断材料となる資料等が提出されまして、おおむね骨格は見えてきたという趣旨から、ほぼ完了と申し上げたものでございまして、これは意が十分伝わらなかったものと反省しておるところでございます。未提出の成果品につきましては、一部でも完了したものはその都度納入していただいておりましたが、最終の成果品納入は9月6日でございます。 22: ◯柿沼敏万委員  意が十分伝わらなかったから4月と受けとめられたということですけれども、もし9月だとすれば、半年後に完了するということになれば、見込みにつきましては、さっきの、竣工検査に見込みでオーケーを出したとすれば、開いた口がふさがらないような……、長い期間、半年が見込みなのかということがありまして、その辺の庁内の甘さというものがあると思うんです。  そうしますと、3月末で、完了検査というのでしょうか、その時点で押さえていた出来高は、実際のところ6カ月前はどのぐらいのところで見込んでいたのか、念のためお聞きしておきたいと思います。 23: ◯下水道局長  完了検査時の成果品で、最終の成果、調査につながるものの出来高でございますけれども、地質調査報告書、それから概略工法検討書等でありまして、おおむね6割程度でございます。 24: ◯柿沼敏万委員  6割程度で竣工を見込んだと。私は、まさに、十分でない、十分でない、十分でない不十分さがあると思います。先ほど、二度とないように取り組むということでありますから、単なるそういう気持ちではなくて、繰り返しますけれども、今後、出来高の6割で見込みをするようなことのないように、強く申し上げておきたいと思います。  そこで、二つ問題点があっての一つを申し上げたのですけれども、このことは、さっき申し上げた契約変更のこともあるのですが、長町第1雨水幹線ルート変更がなされたのかなと私は思っているわけなんです。実のところ、先ほど局長もお話しされていましたように、ここのところは、130ヘクタールある雨水の対策を講じなければならない、そして急がなければならないという当局にとっても大きな重点施策の一つであったろうと思います。これまで、地元にも、あるいは提出されたもろもろの資料、あるいはこの議会でも、この雨水幹線のルートは川内柳生線というふうに明示されていたと思うんですけれども、今回これらの問題が出まして、よく調べてみますと、ルート変更がなされたと私の方には見受けられるわけですけれども、今までの説明では、川内柳生線雨水幹線をということだったのですが、変更になったということでよろしゅうございますか。 25: ◯下水道局長  そのとおりでございます。 26: ◯柿沼敏万委員  実のところ、ここの雨水幹線ですけれども、ルートは、確かに柳生川内線に従来から示されていたと思うんですけれども、検討されていたのは、このルートだけではなくて、複数のルートが検討されたという経過がございますでしょうか。  そして、もう一つ重ねてお尋ねしますけれども、今まで示されたような資料は、そういう計画を示されるときには、それらの資料が示される前、あるいはそういう検討がなされる場合、まして、計画がされて、今回は契約発注されるというような事態に至っているわけですけれども、将来ここのルートを雨水幹線に使わせていただきますよというものは、関係局、例えば、ここですと建設局と、その時点までに事前に協議をなされてきちんとされていたと私は思いたいのですけれども、実際のところはどうだったのでしょうか。 27: ◯下水道局計画課長  川内柳生線につきましては、我々、合流式改善の中で検討してございましたが、このルートにつきましては、平成3年4月に建設局の方から合流式下水道計画についてという回答がございまして、道路敷地内の下水道管の占用については、雨水渠計画川内柳生線が除外路線になってございます。しかしながら、同回答の中で、道路の敷地以外に適当な場所がない場合には、道路の占用を認めるという項目もございまして、計画検討しているときには、川内柳生線しか占用する場所がないということで考えてございまして、我々としてはそういう考え方で検討をしておりました。 28: ◯柿沼敏万委員  今、御答弁があったわけですけれども、そうだとすると、慎重さに欠けているような今回のこの雨水幹線の計画だったのではないのかなと思うんです。結果的には、これもやはり見込みなんですよね。ここに入れたいといえば、道路管理者から最終的には無理があっても言うことを聞いていただけるだろうと、そういうことで、今、事前の話は出ませんでしたけれども、事前によく協議をしないで、下水道局の方でここに雨水幹線を入れますと。それで、実際契約をして建設局に話をしたら、それは無理でしょうと。平成3年ですか、お話ししたように、無理なのではないですか、だから別なルートを考えてくださいと。そういうことから契約変更になったわけでしょう。こういう大きな計画を立てるときに、事前協議が十分なされていない。だから、今のようなことを誘発する遠因につながっていたと思うんです。私は根っこはここにあるのではないのかなと思います。地元での説明でも、あるいはいろいろなところでも、川内柳生線に埋めて名取川に排水するという説明はずっとされてこられた。私も最終的にはことしの5月までそのように伺っていた。実際、今回調べてみますと、いただいた資料ですと、大分変更して、随分曲折もしていると。こういうふうな変更がなされなければならないような事態に至ったということは、私は、道路管理者との占用協議を終えてから計画を立てるか、あるいは発注するか、計画を先に立てても、発注するとか、あるいは実際に着手する前に協議がなされなければならなかったと思うんです。そういう意味で、慎重さに欠けたというような今回のことも遠因の一つだと思いますが、局長はどのようにお考えでしょうか。 29: ◯下水道局長  ルート検討に当たりまして、当該川内柳生線におきましては、地下鉄あるいは河川の横断もございます。これらにつきまして、管理者との間で協議を行うに際しても、詳細な検討というのを示さないと、なかなか道路占用協議ということにはならないという事例がございまして、今回の場合、必要なデータを得なければならないと。そのために、道路管理者の了解を得ない状態において発注をしたものでございます。 30: ◯柿沼敏万委員  今後、大きな事業推進のために、計画を立てるための資料を整えることによっての、それは並行したり、あるいは前後することはあろうと思いますけれども、最終的に一度示されたことが変更になるというような事態のないように、事前協議をしっかりし、ある意味では、計画を立てる段階で庁内の調整をきちんとしておいていただくことが大事ではないかと思います。今後の課題として大いに検討していただき、事業推進に当たっていただきたいと思います。  その中で、ルートの話ですけれども、区画整理区域内に今度新しくルートを設けるということになっております。区画整理区域内のルートがどのような状態で可能になったのでしょうかね。一部では、区画整理組合では十分な話し合いがなかったような話をしておりましたけれども、先ほどの経過報告では、8月1日に、おおむねですよ、今回も、おおむね建設局及び都市整備局に了解をいただきましたと。おおむねでありますけれども、これは間違いなくこの区域内を通るということでよろしいのでしょうか。また次の段階で、おおむねでしたから、今回またルートが変更になりましたというようなことはないんでしょうか、そのところ念押しをしておきたいと思います。 31: ◯下水道局計画課長  私どもとしては、区画整理地内のルートについては、今後変更はないと考えております。 32: ◯柿沼敏万委員  そこのところなのですよね。話を進める際は、ないと思いますと、それは当然でしょう、当事者ですから。けれども、先ほどもるる申し上げているように、詰めの甘さが今回のもろもろの──支払いが起因ですけれども、さかのぼってよく調べてみると、あいまいさ、あるいはいま一度のだめを押すところが押し切れなかった部分についてこういうふうになるわけでありまして、そういう意味からすると、現時点では、8月1日にはおおむねでしょうから、間違いのないようにきちんとした話をし、そしてルートを確実なものとして、今後具体に進んでいくわけですから、しっかりした足取りで事業の推進を図っていただくようにお伺いをしたいと思います。  それで、お話を聞いておりますと、区画整理事業地内を通るメリットがあるから、今回、川内柳生線のところは変更してもいいと。今回新しく変更になりますルートは、大野田の区画整理区域内、そして太白区役所の西側に入るわけですけれども、今回いろいろお尋ねをする中で、ある意味では、従来のルートより、そのルートを通っていく方がもろもろの面でメリットがあり、そして工期、工法についても、従来説明があったものよりはいいんだというような説明を申されているようでございますけれども、具体に、川内柳生線ルート変更になり、新しいルートができることの利点をお示しいただきたいと思います。 33: ◯下水道局長  今回採用いたしましたルートは、市道長町3号線を経まして、富沢駅周辺土地区画整理事業地内を通るルートでございます。このルートにつきまして、川内柳生線と比較いたしますと、雨水幹線の埋設深が浅くなるとともに、ポンプ場の地下構造物の深度も浅くなるということから、総事業費、それからポンプの深度が浅くなることに伴いまして、将来の維持管理費の軽減が図られることになります。  また、従来のルートでございますと、シールドの発進場所がポンプ場予定地しかないということでございますから、どうしても工期がかかるわけでございます。今回採択しましたルートでございますと、区画整理地内に発進立て坑を設け、シールドの幹線管渠を建設するとともに、ポンプ場の建設も図れるということでございますから、技術的に工期も短縮できるわけでございます。  また、区画整理地内におきまして、長町雨水幹線とは別の雨水専用幹線を設けることによりまして、合流部分と分流部分を分離することができますことによりまして、将来の公共用水域の汚濁負荷量の削減が図られると。さらに、区画整理地内ルートにおきましても、延長が短くなることによりまして、区画整理事業地内での雨水排水の工事費の軽減が図られるというメリットがございます。以上の理由によりまして、最終的に区画整理地内ルートを決定したわけでございます。 34: ◯柿沼敏万委員  メリットを数多く述べられましたけれども、それならば、川内柳生線に固守しないで、最初から複数のルートを検討しながら進めればよかったのではないのかなという思いがするわけなんです。もし事前によく協議がされておれば、早い段階でこのルートが決定され、むしろ川内柳生線を今まで引っ張ってくることなく、この事業の計画が遂行されてきたのではないのかなと思います。先ほど、複数のルートを検討したのではないでしょうかと申し上げたのは、そこにあるわけでして、メリットが川内柳生線よりはるかに高いということであって、そしてまた工事の進捗状況も、工期も、あるいは維持経費も、その方がより効率がいいのだということであれば、ルート変更もさもあらんかなと思うわけでございます。  そこで、重ねてで恐縮ですけれども、従来、8年から5カ年計画で、あるいは1年ぐらい延期するかもわからないというような説明を受けたわけです。それがメリットのところで工期も早くなるようなお話でしたけれども、実際の事業の推進はこれによってどういうふうに早まるのですか。遅くなるということはないでしょうね、これだけメリットの話が出ているのですから。どのぐらい早くなるのか、今のところの事業の年次計画をお示しいただければと思います。 35: ◯下水道局計画課長  工法と申しますか、技術的には、川内柳生線で考えていたルートよりも、先ほど局長がお話ししたとおりでございますが、現在、区画整理地内の方々が当然おられるものでから、その方々への十分な御説明を申し上げながら、今後工事をやっていく必要があろうかと思いますが、工事そのものにつきましては、約五、六年くらいで技術的には可能かなと考えてございます。  もう一つは、経済情勢と申しますか、国の補助のつき方と申しますか、その辺も左右してくるのかなと考えております。 36: ◯柿沼敏万委員  トータル的に、従来から説明がありましたように、基本的な計画の年度が、8年着工、5カ年計画ということでありますから、今申されたような事柄を加えましても、それに沿った事業進捗をお願いしておきたい。区画整理地内の地権者の方々の了解ということも当然です。先ほど、おおむね理解をいただいたということでありますから、確実に理解をいただいて、早く地権者の方の御理解、了解をいただき、工事がそれによって停滞しないように、ひとつしっかりとした事業を進めていただきたいと思います。  御案内のように、当地区は、長町にかからず、鹿野あるいは富沢、さらに西多賀を含む130ヘクタールという広域なところでの雨水対策であります。8・5、9・22のときは大変でありました。車が通れないほど、あるいは車が埋まるほどの浸水で、その浸水解消のため、地元からも早くしてくれという要望も出ておりますし、ひとしく待望しておる事業でございますから、毎々申し上げておるように、今回のこのことにかかわらず、事業計画に沿って、これから5カ年の間にできるだけ完了していただいて、まさに、冒頭、環境に優しい、そしてまた、市民生活の福祉向上のために下水道局の役割・使命があるんだという局長のお話でございましたので、その辺のところを再度伺わせていただいて、私の質問を終わりたいと思います。 37: ◯下水道局長  今後、長町地区の浸水解除のための本事業につきまして、関係各局と調整・協議を確実に行いながら、確実な事業の推進に努めてまいりたいと思います。 38: ◯委員長  次に、民主フォーラム仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。         〔田中芳久委員、相沢芳則委員、質疑席に着席〕 39: ◯委員長  順次、発言を願います。 40: ◯田中芳久委員  引き続きという形の質問をさせていただきます。さっきの委員の質問及び答弁で私の部分とかなり重複するところがありますので、その辺は割愛させていただきます。  まず、最初にお伺いしますが、4月1日の時点で支出命令が下されておりまして、4月18日に委託金額が全額支出されているという事実があります。担当課長は、当然、業務が完了していない旨認識していたはずなのですが、その辺の経過についてお聞かせいただけますでしょうか。 41: ◯下水道局経理課長  支出に当たりましては、経理課におきまして、事業担当課から送付されました支出に必要な関係書類、例えば、請求書あるいは検査調書というものなのですが、そういうものなどの確認作業を行っているということでございます。この確認につきましては書類上で行うという規定になってございまして、今回の場合も、確認の際に、書類が完備しておりまして、客観的な不備というものが認められませんでしたので、支出に至ったということでございます。 42: ◯田中芳久委員  すなわち、請求書と検査調書があれば、お金は出てしまうということと認識してよろしいでしょうか。 43: ◯下水道局経理課長  さようでございます。 44: ◯田中芳久委員  まず、検査調書の方なのですが、これはどういう手続で担当課長のところに渡るものなのでしょうか。 45: ◯下水道局経理課長  検査は、仙台市検査事務要綱の中で、委託につきましては、その業務の担当課長が検査するということになってございます。それで、担当課長が検査したものが経理課に回ってくるということでございます。 46: ◯田中芳久委員  すると、今回のこの業務を担当していた課長が実際に検査をやって、終了しているという判こを押したわけですね。 47: ◯下水道局経理課長  そのとおりでございます。 48: ◯田中芳久委員  その業務を担当していた課長は、実際自分が検査をしたわけですから、当然のことながら、書類不備がわかっていたはずだと思うんです。そういう状態でありながら、何ゆえにそこで判こを押したのかちょっと理解に苦しむのですが、御説明いただけますでしょうか。 49: ◯下水道局長  本会議等で申し上げておりますけれども、本来、繰越手続を行うべきでございますけれども、先ほども申しましたように、やはり早く工事をしなければいけない、あるいは成果品につきましても、数量計算等の残事業につきましては1カ月程度ということでございまして、検査時点におきましては、それらにつきましても確実に提出されるという見込み、今になれば反省すべき点も多々あると思いますが、その見込みをもとに確認を行ったものでございます。 50: ◯田中芳久委員  そうすると、残事業は1カ月で終わるという判断をその時点でなさったわけですね。 51: ◯下水道局長  そのとおりでございます。 52: ◯田中芳久委員  業務の担当課長にお伺いしたいのですけれども、実際、御自身で書類を全部審査なさったわけですよね。そのときに、先ほど6割ほどの出来高があったというような報告もあったのですが、その辺の事情を詳しく御説明いただけますでしょうか。 53: ◯南建設課長  工事担当課長といたしまして、先ほどの質問に関しましては、前にも答えが出ておりましたように、確実な成果品が出てくると。要するに、川内柳生線において、道路管理者等の了解が得られれば、残事業の工事はすぐ終わるという判断でございました。 54: ◯田中芳久委員  どうも判断に甘さがあったと言わざるを得ないようです。確かに、先ほど局長の方からも御答弁がありましたように、今になってみれば、あってはならないことだという御見解なのですが、そこで局長にお伺いしますが、このようなことがあった場合、局長としての判断ですね、自分の局の中でこういうことがあったわけですから、当然しかるべきことがあるのかなというふうに想像するわけですが、その辺ちょっとお聞かせいただけますでしょうか。 55: ◯下水道局長  今回のことを反省してみますと、原因というのが、業務完了について適正な事務手続がなされなかったということにあると思います。下水道局といたしまして、こういうことが二度とないように、局内の体制につきまして改めてまいりたいと考えておる次第でございます。 56: ◯田中芳久委員  そうすると、今回のこれは事故と呼んでいいのでしょうか、この事故に関しましては、設計時点で道路管理者がオーケーを出していないと。実際に、下水道局はこうしたいと。しかも、当然のことながら、そこに区画整理事業が絡んでいた。これは都市整備局にも絡んでくる問題だと。つまり、非常に複合的な作業をしなければいけないということが考えられると思うんです。そうしますと、これは、その地域に対するグランドデザインがきちんとでき上がっていないと、実は全く進まない。そして、こういう事故がまた起きるような可能性も十分考えられることだと理解したのですが、そういった場合、どなたが調停役というか、調整するようなことをするのでしょうか。私はまだ事務分掌については詳しくないものですから、委員長の方にお問い合わせをお願いいたします。 57: ◯下水道局長  下水道事業に関する設計工事の施行につきましては、あくまで原局であります下水道局の方で、関係各局あるいは関係各部局等につきまして調整を進めて、仕事を進めていくということでございます。 58: ◯田中芳久委員  ですから、他局にまたがっている場合は、当然下水道局長が判断するわけにはいかないわけですから、そのような場合に、どなたがおやりになるのかという質問なのですが。 59: ◯武田助役  原則は、担当する局が、関連する局と十分調整の上、事業を進めるというのが基本でございますが、その関係局間で調整できない場合は、例えば、建設3局担当は私でございますので、それぞれの局から事業の進め方についてどうするかというお話があって、私のところで方針を決めて仕事を進めていくということになろうかと思います。 60: ◯田中芳久委員  先ほどからの御説明、先ほどの委員の質問に対する答弁にもありましたけれども、これは、平成3年ですか、随分昔からいろいろともめているような話を伺っております。7年12月8日の業務委託契約を結ぶ段階でも、もう既にそれぞれが問題を持っていたということであれば、お話を伺うとどうも助役のお仕事らしいのですけれども、当然、その時点から助役がしかるべき判断を下しておれば、このようなことはなかったのではないかと。新人の私が考えますと、そういうふうな結論に達してしまうのですが、いかがでしょうか。 61: ◯武田助役  今回のケースの場合は、それぞれの局がそれぞれで判断をして、十分、将来的に解決できるだろうという判断のもとに事業を進めたということが、こういうことになったのではないだろうかと思います。 62: ◯下水道局長  今回の事案につきましては、先ほど助役の方からございましたように、調整すべき点もあるということでございますけれども、これらにつきまして間もなく解決するという見込みのもとで、下水道局の方から助役に上げずに、完了検査をすべき時期を通り越したということでございます。 63: ◯田中芳久委員  ですから、その辺がどうも私は納得できないというか、疑問に思うんです。せっかく助役といういい調停役がここに現に存在するわけですから、なるべく早目に皆さんの方から問題を上げていって……、助役はお仕事がふえて大変でしょうけれども、それが仕事の助役なのですから。助ける役と書いて助役だと後ろの方から声がありましたけれども、いろんな局の調整をきちんとやっていくことがお仕事だということですので、ぜひともより積極的に参加していただいて、建設なり都市整備なり、そして下水道なりと。ある意味でいいましたら、各局長は自分のところの仕事で手いっぱいだと思うんです。そういったものを総合的に判断して、市政の行き先を決めていくのが市長であり、そしてそれを助けていくのが助役なのだという立場に立っていただければ、こういう問題が起きる前に、いろんなところを調整して、市政がもっとスムーズに進行するようなことが期待できるのではないかと思うのです。それについて、助役の御答弁をいただきたいと思います。 64: ◯武田助役  まさにおっしゃるとおりでございまして、今回のケースは、単に、会計処理、役所の単年度処理の方式を事務処理で誤ったというだけの問題ではなくて、その背景には、仕事の進め方について調整がなされておらなかったということでございまして、十分反省をして、今後、かかることのないように進めてまいりたいと思います。 65: ◯田中芳久委員  どうもありがとうございます。ぜひとも頑張っていただきたいと思います。何しろ仙台市政はいろいろ問題が山積しておりますので。  というところで、一つ戻りたいのですが、これもちょっと関係する質問なので、財政局長の方にお伺いしたいのですが、よろしいでしょうか、委員長。 66: ◯委員長  結構です。 67: ◯田中芳久委員  財政局長にお伺いいたします。このような事故が起きてしまう、この再発防止のために、当然、審査機関なり審査制度なりというようなことを再検討されておられると思うのですが、ただいまそれはどのように進んでおりますでしょうか。 68: ◯財政局長  担当課長が直接検査を行うケースというのは、下水道に限らず、各局に数多くございます。  検査体制のあり方でございますが、複数の職員による検査、あるいは契約内容等によりましては、課長職以上の上位の職員の検査といったことも必要ではなかろうかと思っております。市長から指示を受けておりまして、検査体制の見直しにつきまして、早急に検討いたしまして、改善を図ってまいりたいと考えておるところでございます。 69: ◯田中芳久委員  検査体制ばかりが厳しくなって、職員のやる気が低下しないように、それにだけ注意をしていただいて、厳しくするところはびしびし厳しくしていただきたいと思います。  市民の目の高さの市政ということをずっとおっしゃられている藤井市長ですけれども、市民からしてみますと、6500万円というお金は決して安い金額ではないわけです。非常に高い、それこそ大変な金額なのですね。仙台市内でいえば、本当に1級の住宅が土地つきで買えてしまうような金額が、業務が完了していないのにポンと払われてしまっていると。これは、市民から考えますと、本当なのかしらというレベルの話だと思うんです。こういうことは二度と起きてほしくないわけでございますし、当然、今回起きた事故に対しても、市民が納得できる形での解決を期待しますが、こういうことが二度と起きることのないように、そしてまた市民が納得できる解決という部分について、最後に、市長の御所見を伺ってもよろしいでしょうか。これが最後の質問でございますので、よろしくお願いいたします。 70: ◯市長  今回のこの問題につきましては、先ほど下水道局長からも、また助役からもその経緯、これからの心構え等につきまして御答弁申し上げました。私も、この問題が単に下水道部局の内部的な問題という観点にとどまらずに、市役所全体の仕事の進め方の問題についての大きな経験であるというふうに思っております。職員の意識改革を含めまして、制度の改正等について、早急に改めるべきものは改める、それから徹底すべきことは徹底して、市民の負託に厳正にこたえたいと、このように考えます。 71: ◯田中芳久委員  さきの本会議の代表質疑でも申し上げましたけれども、過ちを改むるにはばかることなかれでございますので、これからもぜひとも頑張ってください。以上で質問を終わります。 72: ◯委員長  次に、社会民主党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着きください。         〔小山勇朗委員、斉藤重光委員、質疑席に着席〕 73: ◯委員長  順次、発言を願います。 74: ◯小山勇朗委員  私からは、一つは、どんどん大きくなっております企業債の未償還残高についてお伺いしていきたいと思いますけれども、平成7年度においては、前年度と比べて177億円余り増加をして2000億円を超えたという状況になっておりますし、また、企業債借り入れに対する支払い利息分も年間101億円にも達しているのが現状であります。固定負債の比率を見ましても78.29%と、前年度に比較しまして1.68ポイントも上昇しているわけでございます。このような財政状況についてどういうふうに考え、今後どのように対応していくのか、まずお伺いしておきたいと思います。
    75: ◯下水道局長  下水道施設につきましては、耐用年数が長期に及ぶものでありまして、その整備のためには財源の多くを企業債で賄っておるところでございます。これまで積極的な整備を進めるために、委員御指摘のように、企業債未償還残高は年々増加しておりまして、それに伴いまして、平成7年度の支払い利息につきましては、前年度に比べて9.2%増となっております。また、固定負債比率につきましても上昇しておるところでございます。  しかしながら、長期金利が現在低い水準にございまして、支払い利息等は現行の財政計画の枠内にとどまっておりまして、総体としまして、現在は企業の健全性が保たれていると考えております。今後につきましては、これらの資本費の動向に留意いたしまして、事務の効率化、経費の節減に努めながら、事業の健全経営に努めてまいりたいと考えております。 76: ◯小山勇朗委員  特に心配されるのは、これからどんどん維持管理費なども大きなウエートを占めてきますし、また、8次計画等でこれからさらに処理区域拡大ということなども含めて考えれば、財政状況はもっともっと悪化をするのではないかというふうに危惧するわけであります。そういった意味では、大体何年度ぐらいでピークに達していくような状況になるのか、お答えをいただきたいと思います。 77: ◯下水道局経理課長  8次五計が始まっているわけでございますが、その中でも、毎年300億円程度の投資が続くということでございまして、いつ償還のピークが来るかというようなことは、建設改良の増加ということにもよりますので、今判断するということはなかなか困難であると考えてございます。 78: ◯小山勇朗委員  いつも維持管理費の問題なども多く意見として出されてきていますし、そういった意味では、何年度がピークになるのかも含めて、今後さらにそのときの検討をも含めてやっていただきたいと思います。  次に、第7次下水道整備なり、あるいは仙台市が60年から10カ年計画ということで、最終年度の目標を平成7年度に置きながら鋭意下水道を進めてきているわけでありますけれども、その中での合流式下水道の改善があるわけでありますけれども、平成7年度で出てきている数字を見れば、既に施工済み延長というのが3,858メートルと記載をされておりますけれども、全体計画が幾らで、これまでに3,858メートル、そして残がどの程度に今現在なっているのか。そして、これから何メートルの合流下水管の改善をしなければならないのか、これをお聞かせいただきたいと思います。 79: ◯下水道局建設部長  合流式改善の全体計画でございますけれども、現在のところ7,031メートル計画してございまして、ただいま委員の方から話がございました3,858メートルの施工済みを引きますと、残事業として3,173メートルあります。  この内訳でございますけれども、梅田川第1雨水幹線系統で2,341メートル、広瀬川第2雨水幹線系統で832メートル、合わせて3,178メートルの残事業ということになってございまして、この未整備部分につきましては、梅田川第1雨水幹線系統は、ポンプ場も含めて14年度までに整備をしたいと。また、広瀬川第2雨水幹線系統は9年度までに何とか整備をしたいと考えてございます。 80: ◯小山勇朗委員  合流式がゆえに、雨水も含めて南蒲生処理場などに流入する状況であれば、その処理費というのは、コスト的に相当大きくなっているわけでございます。そういった意味では、今回の西公園のところから大学病院の近くまで約2キロですか、これの雨水を一時ためておいて、後は広瀬川に流すという施設をつくったことは、非常にすばらしいことだと思いますが、少しでも処理施設のコスト改善を図るという意味では、梅田川でいえば平成14年、もう一方は9年という目標のようでありますけれども、やっぱり1年でも早く改善に向けた取り組みをすべきだと思います。若干金等の関係もあると思いますが、その辺について再度お聞きをしておきたいと思います。 81: ◯下水道局建設部長  仙台市の下水道整備は、雨水対策の方にシフトしていっている現状でございまして、今後とも、その線に沿って、委員おっしゃるとおりの形で進めていきたいと考えてございます。 82: ◯小山勇朗委員  次に、汚泥焼却施設が減容化を図るために7年度に建設されるはずだったのですが、1年おくれたのはどのような理由からなのか、お聞かせをいかだきたいと思います。 83: ◯下水道局建設部長  平成5年9月なのですが、決算等審査特別委員会で、焼却炉の完成につきましては、平成7年度で1基完成というふうにお話をさせていただいております。  今回の場合、委員の指摘の内容ですけれども、建設工事の際に、掘削して、地下水が発生したと。それで、その地下水の放流関係を調整するための関係機関との協議で結構時間を要したために、結果として、本年の9月にオープンさせていただいた形になってございます。 84: ◯小山勇朗委員  そのことによって減容化も自然的におくれた形になると思いますが、そのことによる影響というものは出なかったのかどうか。  それと、例えば、その施設を建設する場所、平成7年度と期限を決めて実際に始まったら、地下水がわいてきたというのではなくて、事前にそういった調査をして、きちんと予定された年度に完成されるような状況をつくるべきではなかったかと思うんですが、2点についてお伺いいたします。 85: ◯下水道局建設部長  御指摘の、調査不足だったのではないかという点ですが、仙台市は、2基、3基と将来もう二つ焼却炉を作製することを予定しておりますので、その時点では、委員指摘されたようなことがないように対応していきたいと考えてございます。  今の回答に入っていたのかなと思いますが、事前の調査については、十分やっていきたいというように考えております。 86: ◯委員長  質問の趣旨をはっきりつかんで、的確、簡明に、かつ答弁漏れのないようにお願いします。 87: ◯下水道局建設部長  1年おくれたということでございますけれども、厳密に言えば、1年以内、6カ月ぐらいかなと思っていますので、御理解をいただきたいと思います。 88: ◯小山勇朗委員  御理解はいいのですが、影響がなければ、それでいいんですけれども。  次に、施設の耐震性なり安全性を確保するために、いろいろ布設がえをしなければならない管渠等の……、要するに、基盤施設の整備について、7年度でどういった部分をやってきたのか、今後どの程度進めなければならない状況にあるのか、お答えをいただきたいと思います。 89: ◯下水道局建設部長  7年度の耐震対策につきましては、阪神・淡路大震災を教訓としまして、耐震基準等の見直しをしてございます。今後、都市防災に貢献する下水道の構築を推進していきたいと、かように考えてございます。  今後、具体的な計画を作成したいと思っているわけですが、それの基礎となります被害想定マップと、迅速な復旧をしようということで施設の耐震診断の作業を実施しておりまして、将来的には、標準的耐用年数を経過した古い施設につきましては、下水道施設改築実施計画に基づきまして改築・更新をしてまいりたいと考えております。 90: ◯小山勇朗委員  今の答えですと、平成7年度は調査だけで、これから耐震に対する基盤施設の整備というものを図っていくということでとらえていいんですか。 91: ◯下水道局建設部長  そのとおりでございます。 92: ◯小山勇朗委員  本来ならば、7年度で緊急を要するものなりといったものをきちんとやっていくべき状況だというふうに思いますけれども、ぜひ力を入れて進めていただきたいと思います。  次に、今回、新たな処理区域拡大ということで、第8次計画で下水道も処理区域の拡大に向けて入っていくと思いますけれども、この場合、どういった状況を考えながら処理区域の決定をしていくのか、この辺についてお答えをいただきたいと思います。 93: ◯下水道局長  今後、下水道の拡大に当たりましては、市街化区域以外の市街化調整区域あるいは都市計画区域外が対象になるわけでございますけれども、これらの地域につきまして、現在ありますいろんな排水施設、例えば、下水道、農村集落排水あるいは合併浄化槽等がございますが、これらの事業につきましては長所・短所がございまして、当該の拡大すべき地域において、どういう手法が適切であるかということにつきまして、庁内に設置いたしました汚水処理適正化構想委員会というところで、地域の実情に応じて、今後の整備手法等の検討を行うと。それで、公共下水道で整備を進めるべき地域につきましては、今後、事業認可等を取得いたしまして、鋭意進めていくということでございます。 94: ◯小山勇朗委員  確かに、地域性を考えながら、公共下水道あるいは農集、そしてまた合併処理浄化槽地域というような形で考えざるを得ないと思いますけれども、一つさらに含めて考えてほしいのは、公共下水道であれば年間約20トンで2万円程度、農集でいえば4万円、そして合併処理浄化槽でいえば、1人槽で10万円を限度にしながら平成7年度現在で補助をされているわけですね。  この関係を考えていった場合、公共下水道を使用したのと農集になった場合と、そしてまた合併処理浄化槽の場合は逆に1回きり1人槽で10万円の補助で終わってしまうと。本来ならば、枝管なりを延ばして公共下水道に呼び込まざるを得ないわけでありますけれども、そういった投資を考えた場合には、農集なり、あるいは合併処理浄化槽でやらざるを得ないと判断する場合のそれらに対する見方、考え方、補助のあり方。要するに、公共下水道と合併処理浄化槽を使った場合のその差額、あるいは農集を使った場合とのその差額に対して、どういった手だてをすれば、本来的な平等な形での……、公共下水道を利用した人との関係が平等化するような状況というものをやはりきちんと踏まえた形で、検討してもらわざるを得ないと思うわけであります。  また、開発なり区画整理でやっていった場合は、14区画以上は1,600円を限度として補助を毎月やってきているわけですから、そういうものを総体的に組み合わせながら、不平等にならない、公正な立場でのあり方あるいは対応の仕方というものを考えながら、処理区域拡大の検討をぜひ進めていただきたいと思うのですが、お答えをいただきたいと思います。 95: ◯下水道局長  集落におきまして、地形条件あるいは地域条件、あるいは既存の排水設備の近接度等によりまして、どの整備手法がいいかということを検討いたしておりますとともに、個々の使用者の私費負担あるいは公費負担等を加味いたしまして、どういう整備手法がいいかということを検討しておるのが、今回の調査でございます。それらに基づきまして、今後鋭意進めていきたいと考えております。 96: ◯斉藤重光委員  私からは、マンションの汚水貯留槽について質問したいと思います。  バブルの崩壊で地価が下がったとはいえ、一戸建ての家はまだまだ高い。そういう意味では、マンションの人気が依然としてまだ高い状況にあるかとも思います。  マンションの管理については、最近の新聞などでもさまざま出ていますのは、震災の後の建てかえの問題、老朽化の問題などを含めて、いろんな課題があるわけでございます。こういう状況の中で、本会議の中でも水道のメーターの問題などが出ておりましたけれども、マンションの汚水貯留槽について、仙台市では指導要綱をつくって、一定の汚水量を超えた場合、設置しなければならないと義務づけておりますけれども、この根拠内容、なぜなのか、どういう歴史的な経過があってこういうふうになったのかなどについて、お伺いいたしたいと思います。 97: ◯下水道局施設部長  市の中心部を対象とします管渠、それから処理場などの下水道施設は、昭和32年、昭和47年の事業認可及び認可変更に基づいて整備を行ってきた施設でありまして、一部改良・更新を行いながら使用しているところであります。  しかしながら、土地利用の高度化によりまして、これらの施設の能力を上回る下水が発生しておりまして、対応に苦慮しているところであります。このために、下水道施設を計画する際の基礎となる汚水の発生量──計画汚水量、これを上回る下水を排出する場合には、仙台市汚水貯留槽設置指導要綱に基づきまして貯留槽の設置を指導しているところであります。これは、一時貯留した汚水を深夜の時間帯に放流することによって汚水量の平準化を図って、排水処理を円滑に行うことを目的として定めているものでございます。 98: ◯斉藤重光委員  能力を上回る状況の中で、どうしてもこの指導要綱をつくらざるを得なかったと。32年以降ですか、そういうことで設置をしているということになっておるようでございますけれども、現在、どのくらいの設置件数になっておるのかについてお伺いいたします。 99: ◯下水道局施設部長  汚水貯留槽の年間の設置件数は、過去3年間の平均で見ますと年間40件程度でございまして、平成7年度までの設置数は1,031件であります。 100: ◯斉藤重光委員  1,031件という汚水貯留槽があるということでございますが、10年以上は何件、15年以上は何件というような設置状況についてお伺いいたします。 101: ◯下水道局施設部長  一番古いもので19年でございますが、ただいま御質問の10年以上は約550件ございます。また15年以上は250件ほどございます。 102: ◯斉藤重光委員  この要綱ができてから19年たっているということでございますが、今までにこの要綱の見直しはあったのでしょうか、お伺いいたします。 103: ◯下水道局施設部長  一番最初の要綱については昭和54年に制定いたしました。次に、55年に一度目の変更をしております。それ以降、現在まで変更は行っておりません。 104: ◯斉藤重光委員  仙台市の下水処理能力も大変ふえてきているという状況の中で、当然この要綱の見直しなどについても検討されていると思うのですが、機能面の改善と処理要綱の見直しの点について、どのようなお考えを持っておられるか、お伺いします。 105: ◯下水道局施設部長  生活水準の向上、それから土地の高度利用の進展などに対応するために、平成6年に仙台市公共下水道基本計画を策定しまして、計画汚水量を見直しております。それに伴いまして、合流式改善による管渠能力の改善状況や既存貯留槽の利用実態などを調査しながら、この要綱についても必要な見直しを行っていきたいと考えております。 106: ◯斉藤重光委員  マンションに住まわれた方だとわかると思うのですが、マンションは、老朽化いたしますと、水回りなどの管理が非常に大変でございます。今の貯留槽の管理にしても、排水ポンプの維持──老朽化すれば交換しなければならない、排水のために1時から5時まで電気料がかかる、あるいは日常的なメンテナンスなども必要でございます。そういう意味では、設置しなければならないマンションにおいては、19年以上つけているところもあるということでございますので、その維持管理のお金が非常にかかっているのではないのかと思っております。ある意味では、市民の公平性からいいますと、何十年にもわたって貯留槽を置いておかなければならないし、メンテナンスもしなければならないという市民からすれば、非常に不公平ではないのかと。この見直しの点についても、これから見直していくということでございますけれども、老朽化したマンションでの維持管理に大変な状況の中で、どういう見直しをしていこうとしているのか。市民の公平性という観点から、どういうことを考えておられるのかについて、お伺いしたいと思います。 107: ◯下水道局施設部長  下水道事業は排水を速やかに排除するというのが使命でございまして、計画汚水量を定めて下水道施設の整備を進めているわけでございますが、計画汚水量を処理するための整備については、公費で整備しているわけでございますけれども、この計画を上回る排水をされる方におきましては、原因者の立場から貯留槽を設置していただいておるものでございまして、その維持管理とそれに要する費用につきましても、設置者の責任において対応していただいておりますので、今後とも理解を賜りたいと思います。 108: ◯斉藤重光委員  そこがちょっと理解できないのです。結局、処理場の能力なのか、あるいは排水管が少ないからなのか、改善しているということでございますが、そういうことの中で、公共下水道でありますから、当然、途中途中でそういう能力をどこかにためておくとかということをして、直放流になれば貯留槽をつくらなくてもいいわけですから。この基準だと、20年も30年も、老朽化しても、いつまでも汚水槽を維持していかなければならないということは、非常に問題があるのではないかと私は考えるわけなんです。今の答弁では、現状では仕方がないんだということでございますが、すると、これからも、そういうことについて見直しをしていく考えは全然ないということなのでございますか。 109: ◯下水道局施設部長  全然見直しをしないということではなくて、合流式改善の進捗状況を把握して、貯留槽の大きさとか、そういったものについての見直しをしていくということでございまして、維持管理、それに要する費用については、原因者の負担という原則に基づいてお願いしていきたいという考えでございます。 110: ◯斉藤重光委員  貯留槽を設置することについては、基準を見直していくいうことでございますね。  あとは、やはりそれなりの補助基準があってもいいのではないのかというふうに思います。例えば、排水ポンプを交換しなければならないときとか、あるいはメンテナンスなどについて、メンテナンスが不十分であれば、周辺ににおいとかも発生させますし、そういうところについて指導などをしているとは思うんですけれども、そういうものについての補助基準などもこれから考えていくべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 111: ◯下水道局施設部長  先ほども申し上げましたように、貯留槽の設置にかかわることについては見直しを、適宜、排水能力に合わせて改定していきたいと思いますが、その要綱によって設置されたものの維持管理については、従来どおりお願いしたいというふうに考えております。 112: ◯斉藤重光委員  市民の公平性という点からいえば、10年以上たったところについては、それなりの基準をつくるとか、検討していただきたい課題だなと思いますので、これからの検討を御期待申し上げまして、終わりにしたいと思います。 113: ◯委員長  暫時休憩いたします。               休憩 午後2時39分               再開 午後3時 2分 114: ◯委員長  再開いたします。  次に、公明から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔岩崎武宏委員、質疑席に着席〕 115: ◯委員長  発言を願います。 116: ◯岩崎武宏委員  私も、長町第1雨水幹線の委託設計料の執行に関連いたしまして若干のお尋ねをいたします。  先ほど来の質疑の中で、そしてまた、去る日の本会議の御答弁の中で、下水道局長はこの一件については深く反省すると陳謝をされました。しかし、この事案を真に反省し、陳謝をするというのは一体どういうことなのかと、このことを考えますと、やはり必要なことは、事実関係を徹底的に明らかにし、どうしてそういうような行為が行われてしまったのか、その原因を解明いたしてこそ、再発防止策につながるのではないかという視点から、これまでの当局の御答弁に対しまして、私はまだまだ納得のできないものがあるという観点から、質問をさせていただきます。  まず、この件については、先ほどの質疑の中でも明らかになりましたが、この雨水幹線を設置するためのルートとして、都市計画道路の川内柳生線というものを当局がお考えになったと、このことが非常に大きな意味を持っているわけであります。これまで下水道局の方の御意見がここでいろいろ聞かれましたが、建設局長がいらっしゃいますので、道路管理者のお立場では、市民生活にどうしても必要なので何とかしてほしいという下水道局の協議の申し入れにもかかわらず、なぜこの川内柳生線というものに同意できない、いたしかねるというのか、ここに至る経緯も含めまして、1月23日、正式にお断りになった、その時点までの経過を明らかにしてください。 117: ◯建設局長  道路の機能と申しますのは、一般的には、一般の交通に供する場としての供用でございまして、この一般の用に供する内容につきましては、通常、私どもとしましては一般の使用というふうに表現してございます。また、それ以外に、これらの空間は大事な公共空間でございまして、日常生活においても市民が使用するという問題がございまして、これについては、法の解説によりますと、本来的な機能から外れた特別的使用というような考え方で整理されてございます。この特別使用につきましては、あくまでも道路の本来的機能を阻害しない範囲において認める性格のものというふうに記されてございまして、平成3年度の際に、この内容についてるる検討した中で、将来的には高規格道路のルートでもあるということの中で、許可をできない旨の内容に添付した資料に明確に川内柳生線の名称を挙げさせていただいた経過でございます。 118: ◯岩崎武宏委員  ただいま建設局長から道路管理者サイドの御見解が示されたわけでありますが、実は、下水道局の方の先ほどの答弁にありましたが、平成3年に、道路管理者サイドから示されましたその文書にもかかわらず、同じ文書の中に、道路法施行令第12条には、公益の必要上やむを得ない場合には、たとえ川内柳生線であろうとも、これは同意をしていただく可能性がないことはないんだと、このように解釈できるんだというお立場のように伺っておりますが、いかがですか。道路管理者の見解を聞いているんです。 119: ◯建設局長  先ほど申し上げましたけれども、あくまでも、一次使用の段階において阻害しない範囲というふうに私の方では理解してございます。 120: ◯岩崎武宏委員  再度お尋ねいたしますが、建設局長、阻害しない範囲ということはよくわかります。例えば、今回、長町第1雨水幹線というのは、口径も5,000ミリというか、すごく大きなものを地中に入れるわけですね、地下空間に入れるわけです。それを、しかも、ずっと縦走の形で入れるわけですね。例えば、部分的な箇所において横断をするとかというようなこととは本質的に違うわけであります。その中に、ずっと縦走的に入れるということは、今、局長がおっしゃる、阻害をすることになりますか。 121: ◯建設局長  先ほど来申し上げましたけれども、この道路につきましては、将来、南の方から来るであろう高規格道路のルートにもなっているという事情を踏まえまして、この部分については阻害があると判断してございまして、平成3年の時点でお断り申し上げてきたところでございます。 122: ◯岩崎武宏委員  阻害があるんだという御認識だということがわかりました。また建設局長で申しわけないのですが、大事なことですのでまとめてお伺いいたしますが、将来の高規格道路等の建設といいますか、当然、これもまた市民生活の大事な部分でございまして、そういう構想の中にあるのでということでしたが、これは、その後、本件契約が締結されるまでの間に何か具体化いたしましたか、国の指定を受けるとか、その他。 123: ◯建設局長  一応、これは仙台都市圏のパーソントリップ委員会の中でも議論され、位置づけられまして、平成6年12月16日に国の方の計画路線の指定を受けておるところでございます。 124: ◯岩崎武宏委員  合法路線として指定されたということでありますが、現状からいうと、新しい道路をつくるなどというようなことは到底考えられないことだと思いますので、既存の都市計画道路川内柳生線というふうに考える以外にないと、こういう御認識でしょうか。 125: ◯建設局長  南の方向については、この路線というふうに理解しております。 126: ◯岩崎武宏委員  それで、下水道局長にお伺いするわけでありますけれども、1月の23日に文書によって正式に断られたわけですが、断られるまでもなく、この契約をした平成7年12月8日。6日協議の申し入れをし、2日後には契約をしているわけですが、このとき、川内柳生ルートということを指定して実は契約をしているわけですね。これについて、今お聞きになったように、道路管理者サイドとしては、これはもうそこまで来ているわけですね。ですから、部分的な手直しとか条件を多少つけたぐらいで、このルートが長町第1雨水幹線のために道路占用の許可をいただけるという見通しは、ほとんどないんじゃございませんか。 127: ◯下水道局長  先ほど建設局長が申しましたように、公益上やむを得ないと認められるという条件のほかに、道路法施行令におきまして、当該場所にかわり得る場所がないと、しかも、公共事業であるという、二つの条件を満たす必要があったと我々は解釈をしておるわけでございます。それで、いずれにいたしましても、あの時点におきまして、長町地区の雨水を名取川に排出するということが課題でございましたけれども、当時、南北に抜ける路線、しかも大規模な管径でございますから、川内柳生線しかないと想定して、それで、いろいろと平成3年からでございましたけれども、我々といたしましては、ただしという除外規定の中に、その当該場所について、ほかにかわり得る場所がないというその条件で説明できるのではないかと思い込んでおりまして、発注したものでございます。 128: ◯岩崎武宏委員  下水道局長、それはちょっとおかしな話だと思うんです。自分たちはそういうふうに思っていたとおっしゃいますけれども、施行令の第12条というのに対して、下水道局の方でそういう言い分を持っていらっしゃるから、ですから、今あらかじめ道路管理者の方にお聞きしたわけです。それは全然解釈が違っているんですよ。もう一遍、道路管理者──建設局長、そのあたり、下水道局長にも御理解いただけるようにはっきりと説明していただけませんか。 129: ◯建設局長  先ほど申し上げたとおりでございまして、一次使用については道路本体の使用、特別使用という問題については、占用というような解釈で私どもとしては整理しているところでございます。 130: ◯岩崎武宏委員  ですから、下水道局長は、ただし書きのところを引き合いに出して、自分たちが川内柳生ルートを幹線ルートとして決めたことに、あくまでも落ち度はなかったというふうに言い張りたいのだと思いますけれども、それは余りにもはっきりしているんではございませんか。  それから、この点は、下水道局の方はあくまでも自己の見解にこだわるのかもしれませんが、1月23日に文書で正式に建設局から拒否回答をいただいたのですが、その後、これにかわる新しいルートについて、下水道局の方から具体に協議の申し入れを建設局の方にしたのはいつですか。 131: ◯下水道局計画課長  1月23日、道路管理者の方から、川内柳生線以外のルートについての検討のお話をいただきましたので、2月1日に、区画整理地内のルートについて検討した案についてお話しいたしております。 132: ◯岩崎武宏委員  これから後は変更契約に絡んで質問しようと思っておりましたけれども、このルートは、地下鉄が走っていて交差しますよね。ですから、いわゆる伏せ越しといいますか、サイホン方式では立ち行かなくなってというか、不適当だということで、地下鉄の下をくぐる設計でなければならないということ、これが実は変更契約の中身なんですよね、ルート変更じゃないんですよ。そうでしょう。そういうことが2月の1日あったわけですよ。新しいルート、これにかわる別のルートについて、具体に路政課との間で協議があって、路政課の方でここならばというようなことが出てきたのは5月28日というふうに聞いておるのですけれども、どっちが本当なのですか。 133: ◯下水道局計画課長  5月28日には、川内柳生線以外についての、区画整理地内のルートについて可能性があると、そちらの方で今後考えてまいりたいというような話を口頭でしてございます。 134: ◯岩崎武宏委員  計画課長、私の質問に答えてないですよ。ここのところはすごく大事なんです。これは局長がたびたび、3月22日に事実に反する完了検査書などというものをつくってしまったその理由として、間もなく──それを1カ月以内とおっしゃいましたけれども、完成品が出てくる、そういう確かな見通しがあったから、実は、悪いと知りながらもこんなことをしてしまったと言うけれども、本当に確かな見通しがあったかどうかにかかわる問題だから、私はあえてお聞きするんです。計画課長は御専門ですから、私が指摘するまでもないでしょうけれども、幹線ルートというものが決まっていなかったら、設計できますか。 135: ◯下水道局計画課長  2月1日には、最初に回答がございました道路についての、区画整理地内の検討についてお話し申し上げましたが、同時に、我々としては、当初の路線の深さが12メートルくらいだったものですから、改めて、土かぶりを深くするのは30メートル程度の深さでございますが、その深さまで我々としては検討してまいりたいと、こんなお話をした経緯がございます。その時点におきましては、道路管理者の方から、また改めてルートの検討をしていただきたいというお話がございまして、我々も新たな検討をさせていただいております。その後、3月7日でございますが、また道路管理者との占用協議の中でその案についてお示しいたしました。30メートル深くなっても、5メートルというふうな大幹線でございますので、それについても問題だと。新たなルート、これも同じような区画整理地内のルートでございますが、さらに検討していただきたいという話もございましたので、我々としては、パーソントリップの中で道路建設の指定も受けているということもございましたので、歩道の下におさまるような形での幹線が可能だろうというような認識のもとで、幹線の検討をさせていただいております。それならば、我々としては、将来の高規格道路に対しての阻害が発生しないのではないかというふうな認識のもとに考えておりました。ただ、年度末ということも一つございまして、これは建設局、道路管理者の方には御提案を申し上げてございません。 136: ◯岩崎武宏委員  もう少し端的に御答弁くださいよ。私が聞いているのは、1月23日に、とにかく下水道局が予定した川内柳生ルートはだめということになってしまったわけですね。にもかかわらず、下水道局は、他の路線を探すのではなく、あくまで川内柳生ルートに執着をしたのではありませんか。変更契約と言うけれども、さっき建設課長が御答弁になりましたけれども、当然ルートを変更して、新しいルートがそのとき決まっていて、その新しいルートでもう一遍設計をしていただくのだということであれば、それが契約の中身に含まれるはずですよ。でも、この変更契約をしたのはそうじゃないんでしょう。川内柳生ルートがずっと行くと地下鉄にぶつかると。この地下鉄との交差のところをどうするのかと、サイホン方式でいくのか、くぐり抜けるのか。サイホン方式で行くということでやったのだけれども、これではうまくないということを言われたので、それで、その部分について変更する必要があって、1700万円の増額契約をしたのではないんですか。 137: ◯下水道局計画課長  サイホンのところを我々がやめたというのは、結局、サイホン構造にいたしますと、地下鉄の南北に──これは川内柳生線沿いでございますが、かなり大きな、10メートル近くのマンホール構造物ができると。そういう視点で、我々としては、道路管理者の方に将来的な支障を与えるのではないかという意味合いで、我々の方から、土かぶりを深くしてサイホン構造をやめるというようなお話を申し上げた経過がございます。 138: ◯岩崎武宏委員  ですから、変更契約については、その時点で、下水道当局が1月23日に断られた本来予定していた川内柳生ルートをあきらめて、そして、区画整理地内の別のルートを模索すると、それを契約の中身にするという内容の変更契約であったのかどうかということ。さっき別な委員の御質問に対して、あくまでも、何とか道路管理者サイドの御了解をいただけるものと期待をして川内柳生ルートにこだわったと、建設課長は答弁したのですけれども、答弁した建設課長、今の南建設課長ですか、もう一遍答弁してください。 139: ◯南建設課長  固執していた理由でございますけれども、先ほどから申されていますように、あのルートしか考えられないというのが、私たちの当時の考えでございました。 140: ◯岩崎武宏委員  これが率直な答弁なんですよ。私はそういうふうに理解する。苦しいだろうけれども、事実は事実なんです。下水道局は、変更契約のときだって、1月23日に断られているけれども、そして、その断られた理由には、さっき道路管理者がるる御説明になったような、道路行政上の、道路行政としても、本当にこれは譲れない、そういうことがあって、どんなにお願いされても、だめなものはだめなんだと言ったにもかかわらず、下水道局の方は、それを簡単に考えたというのか、あるいは甘かったというのかわかりませんけれども、それにこだわり続けた。  ですから、私がここで言いたいのは、その後、正式に協議の再開を申し入れたのは9月3日だそうですけれども、その前に非公式にいろいろ折衝しているようですが、5月28日の段階にならなければ、新しいルートを幹線ルートとして、そしてその設計に着手をしていただくというか、そういう見通しがまだ出てきていない段階でしょうと、こういうことを聞いているんですよ。おわかりですか。3月22日の段階で、間もなくというけれども、間もなく、1カ月以内に完成品が出ると期待した根拠は、局長、何ですか。 141: ◯下水道局長  残業務といたしまして、水量計算書、それから図面等でございます。これらの作成に要する日数につきましては、約1カ月あれば完成するということでございました。 142: ◯岩崎武宏委員  幹線ルートが当初予定されていた川内柳生ルートでいいということであれば、1カ月以内にできますよ。私も素人ですけれども、そのぐらいのことは聞いて、質問に今立っているつもりです。ところが、幹線ルートについてまだ定まらないわけですよ。協議も、道路管理者サイドとは非公式にはいろいろやっているでしょうけれども、5月28日の段階にならないと、そのあたりは見えてこないわけです。にもかかわらず、これも後から聞きますけれども、3月22日に業務が完了したという届けが出、そして、言ってみれば、事実に反する完了検査書をつくり、そしてお金を支払いを指示するなどということ。その理由として、局長が、繰り返し、やったことは悪かったけれども、実はもう時間の問題です、間もなくですと、しかも確実に出てくるという見通しがあったから、このような行為をしてしまったのです、申しわけありませんでしたと言うけれども、私は、本当に、陳謝というか、反省しているのだったら、間もなく出てくるという確かな見通しを何の根拠で下水道局が持ったのかと。何の根拠もないじゃないですか。  建設局長にお聞きしますけれども、いろいろ非公式には折衝されましたよね。当然、路政課の方とこちらと折衝したと思いますが、そのあたりについて、新しいルートが決まりました、最終的には決まったのですけれども。1月23日、本来の川内柳生ルートを拒絶した後、新しいルートについて、道路管理者サイドから、ここならば認められるでしょうという旨が非公式にでも伝えられたのは、私は5月28日というふうに伺ったのですが、間違いありませんか。 143: ◯建設局長  おっしゃる日時に聞いております。 144: ◯岩崎武宏委員  そういうことなんですよ。だから、下水道局の方が、下水道局だけでどういう判断をしたのかわかりません、それは1カ月ぐらいあれば何とかなるだろうぐらいに軽く考えたのかもしれませんけれども、3月22日に、今回のようなこういう間違った行為を行うその基礎になった判断、間もなくだとか、確実にだとかということは、申しわけないけれども、そういう局長の答弁は私はまるっきり理解できません。これは非常に重要です。ここを出発にしなかったら、本当の反省の上に立った改善策なんか出てきませんよ。  それから、次ですけれども、変更契約のことについてですが、変更契約は、ルートを変更したから1700万円増額したということではなく、サイホン方式でやれると思ったのだけれども、地下鉄と交差する部分に非常に大きな問題がいろいろ出てきかねないということの指摘があって、あるいは皆さんの方がそう考えたか、それで変更したと。6500万円になりましたね。もし、この6500万円ということで、問題の会社といいますか、この契約した会社が入札をしていたとしたら、やはりこの会社に落札したのですか。 145: ◯下水道局計画課長  これは変更でございますので、現設計に対して、ボーリング調査の増額分を増嵩いたしまして契約したということでございます。 146: ◯岩崎武宏委員  そんなことを聞いているんじゃないんですよ。変更したのは当たり前。何か12メートルだか何十メートルだかで計画したわけですよ、サイホン方式ならそれで間に合うと。しかし、それではいかないから、地下鉄の下を深く掘り下げてくぐらなければならないから、当然ボーリング費用も余計かかるわけですよ。設計書をつくるためのボーリング調査費用等が余計かかるわけです。聞くところによると、入札のときに、サイホン方式でやるか、それともその下をくぐり抜けるより深く掘る方式で設計してほしいかという、そのあたりの指定はなかったのでしょう。 147: ◯下水道局計画課長  この太白設計委託の設計内容でございますが、この設計内容は、ボーリング調査と、それからルート選定及び工法検討、それから水量計算とか図面の作成となっておりまして、基本的なスタンスとしては、ボーリング調査をしながら縦断的なルート選定をしつつ、水量などの計算を行うというスタンスでございます。そういう中で、サイホンのところについては、ルート選定のところには入ってございますが、水量計算のところには入ってございません。 148: ◯岩崎武宏委員  もっとよく質問の趣旨を聞いて答弁していただきたいと思うんです。1700万円増額の理由というのは……、入札で落札したこの会社は、そのときに、サイホン方式ということを念頭にして、そして必要な設計費用というのを考えて札を入れていると思うんです。そうでしょう。市の方では指定していないのだから。ほかに何社かで競争入札したのでしょうけれども、場合によっては、サイホン方式ではうまくないんじゃないかということで、くぐり抜ける形での、より深くボーリングするということで、ボーリング費用を高く見て札を入れている会社もあったのではないかと、そういう聞き方をしているんです。つまり、6500万円ということで最初からこの会社が札を入れていたら、それにもかかわらず、落札の結果に影響はなかったのかと聞いているのです。正確に聞いて答弁してください。 149: ◯下水道局計画課長  サイホン構造時の検討については、縦断的な面ではそれは入ってございますので、これは設計上の内容でそうなっているということでございます。
    150: ◯委員長  質問の内容を的確にとらえて、簡明に答弁願います。 151: ◯下水道局長  発注するに際しまして、設計条件を明示するわけでございます。そのときに、ボーリングの深さ、これは1メートル延びるとまた高くなるということでございますから、ボーリングの数量、これを明示するわけでございます。そのボーリングの数量と箇所数、これを割れば、深さというのはおのずから出てくるものでございます。 152: ◯岩崎武宏委員  そういたしますと、私が聞きたいのは、これは、要するに、業者の方がそのあたりの判断を間違ったのではなく、下水道当局がそのあたりについての判断に、変更契約に至らざるを得ないような大きな間違いをしていたと、こういうふうにお認めになるわけですね。 153: ◯下水道局長  当初、発注しました設計書は、委員おっしゃるとおり、浅い構造物でございました。ということは、最終的な深いものではないという意味では、誤っておりました。 154: ◯岩崎武宏委員  先ほどの委員の方も御指摘になっておりましたけれども、このあたり一帯の市民の方々が毎年雨水浸水に悩まされるということで、何とか一日も早くと、これは私も同じ思いなのです。ですから、下水道局も真剣にやったと、そのこと自体は私は絶対に否定できない。これは私も率直に評価します。だからといって、今回の行為が許されるものではないと。ですから、このことを、今後の、下水道局にとどまらず、全市的な教訓にするためには、事実を明らかにし、そこから立ち上がるといいますか、そこから改善策を考える以外にないという意味で申し上げているわけです。御理解いただきたいと思うんです。つまり、そういう点で、道路管理サイドと下水道サイドのコンタクトといいますか、それがこの点においても十分にできていないから、変更契約などというぶざまな結果になってしまうんですよ。そのあたりがきちんとできていたら、変更契約などする必要はないわけです。そうではございませんか。 155: ◯下水道局長  いずれにしましても、下水道を布設する場合に、建設費ができるだけ安く、また将来の維持管理も安くということを考慮いたしますと、当初、浅い埋設深の設計をするということでございました。そういう意味で、今度30メートルの深い構造物になった場合に、後で振り返りますと、路線の構造につきましては、建設費、維持管理費が割高につくと、また工期もかかるということでございました。 156: ◯岩崎武宏委員  いずれにしましても、3月22日、業務完了届が業者から出ているのですが、この業者はかなり大手の業者だと伺っております。当然、法に触れるようなこととか、あるいは法に触れないまでも、好ましくない行為をすれば、自社の信用に大きくかかわるわけであります。設計書もまだでき上がっていない、何か工法検討を若干やったと、それに地質調査もやったと、そのあたりのものしか出ていないと、これでは、委託契約の本旨に照らして、100%完了したなどということが言えないのは、だれでもわかること。それを、これだけ信用を看板にするといいますか、大事にする業者が、下水道局の方の了解といいますか、下水道局の方とそのあたりについての打ち合わせもなしに、業務完了届を出してきたのですか。  この3月22日は履行期限になっております。もし川内柳生ルートでもってそのまま設計させておれば、12月11日に事業に着手し、そして3月22日には恐らく完成できたでしょう。けれども、市側の事情でルートがだめと言われて、そこからまたやり直しですよ。新しいルートの模索をする。しかも、さっきの、サイホンがどうとかこうとかでボーリングも深く掘らなければならないといういろんな事情が出てきた。それで、設計に本格的に着手していただこうと思っても、幹線ルートが決まらなかったら枝線ルートも決まりませんよ。そういう決まらない状態のところで設計図をかけという方が無理でしょう。ですから、3月22日に、契約の本旨に従って履行を完了できなかった、債務不履行に陥ったのは、仙台市の責めに帰すべき事由によってそのようになってしまったのでしょう。業者側に責任があったとは言えないでしょう。本来であったら、設計図を納入して代金をいただくところですよ。どうしたらいいかと。しかも、下水道局は、法の定めに従って、正規の次年度への繰り越しの手続をすべきところを、繰り越しもしていないと。どうするかということですよ。当然、だれが見ても、これは一方が勝手にやったのではなく、業者と下水道局がこのあたりの処理について相談をした上で、業者の方から業務完了届を出させたのか、出したのかわかりませんが、そういう了解が事前にあったから、下水道局の方も、設計図をもらわないのに、もらいましたということで完了検査書を作成したのではありませんか。どうでしょうか、下水道局長、計画課長、どなたでも結構です。 157: ◯下水道局計画課長  支払いにつきましては、一連の事務手続の中で行っているために、受託業者から請求書を出させました。 158: ◯下水道局長  今回のことにつきまして、設計業者に責任があると考えてはおりません。  それで、これらの完了届等が出たのは、結局、完了届の事務作業を終えた過程で、業者の方から、それの一連の事務手続ということで必要な納品書等が出てきたということでございまして、仙台市サイドの事情によるものでございます。 159: ◯岩崎武宏委員  業者と下水道局が、こういう処理について、あらかじめお互いに了解というか、知った上でやっていたのですかということです。そうでなくて、もし業者が勝手にこんなことをしたら、この業者は大変ですよ。そうじゃありませんか、常識で考えても。下水道局が知らないのに、設計図も出さないのに、業務完了届をしゃあしゃあ出してきたら、担当課長はどうするのですか。何を考えているんだと、設計図も納入になっていないのに、何が業務完了書かと怒るに決まっていますよ。それが、すんなり完了検査書を作成し、同日付で委託設計料の支払いの請求書が出ているんです。こんなことは常識では考えられない。これは、下水道局と業者との間の、何らかそのあたりで、これをどう処理するかということでの話し合いの結果として今回の処理がなされたのではないかと聞いているのだから、もっとちゃんと答弁してもらわないと困りますよ。 160: ◯委員長  下水道局に申し上げますけれども、業者と御当局で相談があったどうか。あるいは、こちらが一方的に出させたのかということを聞いているわけです。答弁願います。 161: ◯下水道局長  下水道局の要請に基づきまして業者が提出したものでございます。 162: ◯岩崎武宏委員  私はこれは重大だと思いますよ。業務が完了をしていないということを100%知りながら、業者の方に虚偽の業務完了届を出してくれとお願いをしてやった。これでは業者を責められないなどというのは当たり前の話ですよ。こういうことが起きる原因は何か。これは改善の方でもってまた触れますけれども、どんなに苦しくても、そういう事実をやはり率直に……、なぜこんなことが起こるのかと。さっき言ったことの繰り返しになりますけれども、仙台市側の責めに帰すべき事由で、業者が期限までに設計行為を完了することができないような状況にしてしまったものですから、仙台市としては非常に苦しい立場になってしまったと。それで、急がねばならないということもあったでしょう、いろいろなことがあって、今回のような適正でない執行をやってしまったということ。私は、そのこと自体は認められないけれども、そういう事情だったということぐらいは理解はいたします。そこのところをはっきりおっしゃっていただかないと困りますよ。  したがって、3月22日──履行期限なんですけれども、そのときに、業務完了届はそういう事情で実は業者から出てきたと。そして、それを受けて、事実に相違しましたけれども、検査完了をし、そして請求書も出させて、これで支出命令を出し、事情を知らない会計課をして、本来だったら契約に基づく委託設計料の支払い義務が発生していないにもかかわらず、4月18日にこれを支払わせるような結果になった。この事実の持つ重みというのははかり知れないものがあると。しかし、執行してしまった、こういう間違いをしでかしてしまったのですから、おわびをする以外にないと言えば、それまでですけれども、この事実の重みというものをよくよく下水道局は考えてほしいと思います。したがって、間もなくとか、確実にとかというようなことは、下水道局の方ではそう思いたかったのでしょうけれども、私は全く根拠がなかったのではないかというふうに言わざるを得ません。  それから、もう一つ、こういうことをしてまで設計料をこの時点で払わなければ、早期工事着手に影響が出かねないということを懸念したというふうに下水道局長は本会議で答弁しましたね。こんなことをしなければ早期の工事着手にどんな影響が出るんですか。委託設計料をこの時点で仮に払わなかったら、設計はやめたというふうに業者が言うのですか。この時点で、違法といいますか、法に触れかねないような行為をしようとしまいと、それは早期工事着手とは直接何の関係もないと私は思いますけれども、いかがですか、率直におっしゃってください。 163: ◯下水道局長  当時、事業担当課といたしまして、繰り越しをすると整備がおくれてしまうと思い込んでいたわけでございます。 164: ◯岩崎武宏委員  みんな、思い込みというか、そういうことになるのかもしれません。  それから、もうちょっと進めます。それで私はわかりました、事実関係というのは大体出てきたと思いますが、これをどのように改善するかということを考えましたとき、下水道局長がさっきから、担当課長、各課長にしっかりと確認行為をさせるようにします、それから上司たる部長も一生懸命に指導に努めます、年度末に履行状況についても局内会議をしてチェックをいたしますと。それは全部下水道局という身内の中でのことですよ。検査というものを、本来の財政局検査課にかわって事業担当課がこれをやらなければならないという事情はわかります。全部検査課で検査するというのは無理です。ですから、わかるけれども、検査というシステムの中に、担当事業局の検査というシステムの中に、第三者の目──第三者というのは、この場合、庁内でも担当局以外のという意味ですけれども、何らかそういう目が必要ではないのかと、こんなことを考えているのですけれども、財政局長、この点はどうでしょうか。 165: ◯財政局長  現在検討いたしておりますのは、一つには、複数の職員、委員御指摘のように、担当局以外ということまでには至っておりませんけれども、複数の職員の検査。それから、契約の内容等によりましては、課長職以上の、上位の職員による検査といったものが必要ではないかというふうに検討いたしております。御指摘の点も踏まえまして検討をしてまいりたいと考えております。 166: ◯岩崎武宏委員  しっかりそのあたりは検討してほしいのですが、検討のついでといいますか、検討に含めて、私はこういうことも考えてほしいと思うんです。仙台市の検査要綱を拝見いたしましたけれども、これですと、工事についての検査は、これを担当事業課長が検査できるのは、土木・建築工事については1件500万円以下の工事、それから電気・機械工事については1件300万円以下というふうに額的にも制限されていますね。ところが、本件の設計行為などを含むいわゆる委託契約については、その額が5000万円、6000万円どころか、1億円、あるいはそれ以上、天井知らず、無制限になっております。一担当課長が検査の権限を要綱によって与えられているわけですけれども、このこと自体も見直す必要があるのではないかと私は思うのですが、いかがでしょうか。 167: ◯財政局長  先ほどもお答え申し上げましたが、契約の内容、それから金額についても、あわせて検討いたしておるところでございます。 168: ◯岩崎武宏委員  最後に、市長に2点ほどお伺いをさせていただきますが、今までるるお聞きをいたしました。私の先の委員の方もいろいろと御指摘になりました。それで、確かに人間は過ちを犯すものですから、間違ったときには、間違いを率直に認め、なぜこのような間違いをしてしまったのか、そういう間違いによって、二度と市民の市政に対する信頼を揺るがせにしてはならないということで、真摯な答弁というものがあってしかるべきだと私は思います。本会議場におきましても、そして、たった今、先ほどまでもいろいろ私は御指摘申し上げましたけれども、私としては、陳謝という言葉、反省という言葉は聞かれても……、しっかり目を見開いて、そして決算議案を審査してほしいと出している議会に対して、事実関係を、平たく言えば、もっと正直と申しますか、ありていなといいますか、そういう答弁があってしかるべきではないかと。指摘をされて次々にひっくり返すような答弁をして、何が一体、議会を市民の代表として尊重いたしておりますなどということになるのでしょうか。ここはただ形式的に審査している場ではないと私自身も心得ております。真剣な打ち合いの中で、この1年を通して職員の方が汗みどろになって執行したその執行が適正であったかどうか、また、それが費用対効果の点で十分な成果を上げたかどうかを審査する場所だと心得て、私もこのようなことをお尋ねしているところであります。  そういう点では、市長が常日ごろ言われております、市民の代表である議会を尊重しという御所見もありますが、本当に真摯な御答弁とは言えないような答弁と私は思っております。こういう答弁が繰り返されると、行政と議会との間に抜きがたい不信感を生ぜしめてしまうのではないかということを恐れるものですが、市長の御所見を伺います。 169: ◯市長  おっしゃるように、議会と当局との質問・答弁の間では、答弁に当たっての真摯な、そして率直な対応が基本であろうかと思います。それがお互いの信頼関係の最も基本となるところでございます。そのように考えております。  今回の問題、先ほども申しましたけれども、私は、下水道一局の問題としてではなくて、やはり体質にかかわる重大な問題と受けとめまして、制度の改善はもとより、職員の真摯な行政執行について果敢に取り組んでまいる所存でございます。 170: ◯岩崎武宏委員  最後に、重ねてでございますが、今回の件については、実は、監査委員の方も、看過できない重大な出来事といいますか、事実であるということで、恐らくそのようにお考えになられて、決算審査の意見書の中でこれを指摘なさったのではないかと思います。それほどに、この事件といいますか、事故といいますか、が持つ意味は重大なものであるという御認識がまず……、今、市長の御答弁をいただきましたけれども、自分のところの問題ではないというふうに考えている局長は一人もいないと思いますけれども、全庁がこの事実に緊張し、自分の局の事務執行に当たっては、そのような間違いがないかどうか、繰り返してはなりませんので、警鐘として受けとめるべきだろうと私は思います。  そういう点でいうと、監査委員の意見書の中にはこの事実が指摘されているけれども、議会に対して、提出者は市長でありますけれども、第86号議案の決算審査をお願いするという形で出ているこの下水道局のこの決算書の中には、このことに一行も触れられていない。これは一体どういうことでしょうか。本来であれば、まずみずからその事実を、今回監査委員から御指摘になられるまでもなく、これは結果ですから、そこに至るまでの間に、今回は定例工事監査の中で発見されたとかというふうに伺いましたけれども、当然、下水道局が自分の決算書類の中にその事実を自発的に明らかにし、そのことについての反省の弁と、二度とこのようなことを繰り返さないという決意、改善案も含めて出して、そして執行してしまったものですので、申しわけないけれども、今回の執行については決算の御認定を賜りたいと、こういうことであって初めて私は真摯な態度ではないかと思うのですが、これは提出者が市長ということでございますので、恐縮ですが、最後に市長の御所見を伺って終わりたいと思います。 171: ◯市長  決算監査の結果と資料作成との間の時間的な問題もあったかもしれませんけれども、少なくとも、意思としては、おっしゃるような気持ちを十分に踏まえて対応すべきであるというふうに考えるところでございます。 172: ◯岩崎武宏委員  以上、るる指摘をさせていただきましたけれども、今、市長、それから下水道局長からいろいろ御答弁をいただきましたけれども、災いを転じて福となすという言葉があります。執行されてしまったものは、元に戻すわけにもいかないでしょう。ですけれども、このことが、さっきも言ったけれども、とにかくこの議会を何とかしのげばというようなことは思っていないと思うけれども、本当に真剣に受けとめて、二度とこのようなことがない、明朗なといいますか、正確な市政が行われることを期待して、質問を終わります。ありがとうございました。 173: ◯委員長  次に、日本共産党仙台市会議員団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔山脇武治委員、質疑席に着席〕 174: ◯委員長  発言願います。 175: ◯山脇武治委員  今、審査の対象となっております平成7年度の下水道事業というのは、長く続いてまいりました仙台市の下水道事業の歴史の中でも、大変特筆すべき、記念すべき年だったのだろうと思っております。それは、5カ年計画の最終年、とりわけ汚水の方の10カ年計画の最終年ということで、いろいろ努力をされてきたわけですが、私は後でいろいろ細かい質問をしたい部分もありますが、初めに、こういう歴史的な事業に取り組んでこられた職員の皆さんに、率直に大いに敬意を表したいというふうに思っております。  そこで、10カ年計画を終わって、さらに新しい事業展開を進めていくということになるわけですが、最初に、10カ年、5カ年を終わって、今後の下水道事業の取り組んでいくべき主要な課題ということについて、現在の点ではどういうふうにお考えになっているか、概括的なことをお答えいただきたいと思います。 176: ◯下水道局長  汚水の整備につきましては、先ほど申しましたように、他の政令都市のレベルに到達したということでございます。今後、汚水整備につきましても普及促進に努めますとともに、雨水整備、特に浸水安全度の向上あるいは合流式下水道の改善、あるいは、仙台市は明治32年から全国で3番目に下水道に着手したところでございますので、老朽化施設も多々ございます。これらの改築ということで、量から質への展開という時期ではないかと考えております。今後、そういうことで下水道整備に努めてまいりたいと考えておる次第でございます。 177: ◯山脇武治委員  一つには、汚水処理の方ですが、この事業をさらにきめ細かく進捗させていく上での課題として、どういう問題があるか。特に、私は、私道対策の問題について、なお一層きめ細かい対策をいろいろ講じていかないと、さらに進捗させていくということが非常に困難になってくるのではないかと思うのですが、その辺についてはどんなふうな認識でおられるでしょうか。 178: ◯下水道局施設部長  私たちも全くそのとおりと考えておりまして、私道対策につきましては、市の方も積極的に市民の中に入って、私道整備の促進を図るように努めておるところでございます。  その結果、平成7年度におきましては190件、1,239戸の実績がございまして、今後とも、私道対策につきましては、さらに積極的に取り組んでいきたいと考えております。 179: ◯山脇武治委員  ぜひそういう方向で努力していただきたいと思いますし、個別のケースについては、私どももいろいろ積極的な提言もしながら促進方に努めていきたいと思います。  それから、雨水対策の方なのですが、この点でも、ちょっとした豪雨でかなり大規模に浸水をするというような地域がありまして、この改善方が非常に望まれてきたわけでありますが、しかし、仙台市域全体を見渡してみまして、各地域でまだまだ細かいところでたくさん残っているわけですが、大きいところは目に見えて改善が進んできたと私は思っておりまして、大変喜んでいる一人であります。  しかし、その中で、残っている非常に大きな地域として、今問題となっております長町地域──長町4丁目、5丁目、6丁目、南3丁目の周辺一帯、例えば、9・22の場合は、長町折立線は全く川になって、南側のところは完全に交通が遮断されたし、北側の東行きの通路も相当車高の高い車でなければ通行できない。ちょっと向こうに行って区役所周辺に行きますと海になってしまっているというような状態でした。あるいは、例えば、長町5丁目周辺、6丁目の一部などでは、あれほどの強い雨でなくとも、ちょっと強い雨が降ると、合流式ですから、逆流してきて、トイレが使えなくなってしまうというような状態が広範にまだ存在しています。そういう意味で、個別の対策ではもうどうにもならない、雨水幹線の工事がどうしても急がれるということで、まず大前提としては、今問題となっておる事業を何としても急いでいただきたいということを強く思っている一人であります。そういうことだけに、今回のような事態は非常に残念に思うわけでして、これまで皆さんからいろいろ議論されてきておりますので、私は、私自身の問題意識に沿って重点的にお聞かせいただきたいと思います。  内容に入る前に、事実問題として確認をさせていただきたいのですが、さきの各委員の質疑の中で、事実がどうなのかという点が答弁の中であいまいだと思わざるを得ない点が幾つかあります。端的にお聞きしますので、お答えいただきたいと思います。  一つは、3月29日に竣工検査をされたと。このときに提出されている書類では、ルートはどっちだったのか、この点について明確にお答えいただきたいと思います。 180: ◯下水道局計画課長  川内柳生線ルートでございます。 181: ◯山脇武治委員  そうしますと、先ほど建設局長の方から答弁がありましたが、他の路線に転換せざるを得ないということになったのは5月28日だと理解してよろしいでしょうか。 182: ◯下水道局計画課長  5月28日の前に、我々としては最終案と考えている案でございましたが、それがかなり高くつくということで、最終的に我々が区画整理地内の方に目を向けたのが4月の末でございます。 183: ◯山脇武治委員  目を向けたのは4月の末だけれども、最終的に決断したのは5月の末だということでよろしいですか。 184: ◯下水道局計画課長  5月末ごろに、最終的にはいけるというような判断をしたというところでございます。区画整理地内のルートでございます。 185: ◯山脇武治委員  そうしますと、先ほど来、皆さんがお聞きになっていて、私が答弁に納得できない部分なのですが、間もなく書類がそろうと確信し、ああいう手続をしたということについて、間もなく書類がそろうと確信した根拠について、先ほど来、答弁があいまいなのですが、端的に、明確にお答えください。 186: ◯下水道局計画課長  これは道路管理者の方にまだ提案しておりませんが、最終ルート案が、かなり深い位置で川内柳生線の歩道下に完全におさまるということであれば、道路管理者の理解を得られるものという確信でございます。 187: ◯山脇武治委員  というふうにその時点では確信したのかもしれませんが、実は、その川内柳生線ではどうもだめなようだというふうにも既に考えていて、4月になったらそれを変更し、5月の末になって、最終的には断念して、新しいルートの方が何とかなるというふうになったというわけですね。そういうような見通しでありながら、書類上はすぐにそろうと、だから支払ってもいいんだと判断したんだと言われても、これはだれも納得しないのではないでしょうか、どうですか。 188: ◯下水道局長  完了認定をする場合に、間もなくとか、あと1週間とか、そういうのは全然理屈にはならないということでございます。ただ、当時、そう思ってやったということでございまして、今から思いますと、それらの事務処理の執行について適正を欠いたということでございます。 189: ◯山脇武治委員  私が何で問題にするかといいますと、本件については、率直にいいまして、事務的に非常にルーズな形で処理されたと言わざるを得ないわけですが、この件はそうだったのだけれども、他の件についてはすべて100%完璧に進められているというふうにはなかなか思いにくいわけです。要するに、こういうようなやり方が実はいろんな事業でやられていたのかというふうに推測せざるを得ないわけです。そうしますと、この件についてはこうだということで、最終的に議会が仮に認定したとしましても、表に出てこないいろんなことがいつまでも残るというようなことではいけないわけですね。  そこでお聞きしますが、本件はこういうふうに問題になっているのですが、これ以外にも、例えば、ここ数年、年度末に手続をしなければならないのに、しないで、何とか処理して表ざたにならないで済んでいたというようなケースは、ほかにもあったのですか。 190: ◯下水道局長  下水道局で調査いたしました結果、そういう事例はございませんでした。 191: ◯山脇武治委員  その言葉を全面的に信用したいわけなのですが、先ほど来の経過を見ると、なかなか信用しにくいということがあります。ここは水かけ論ですから、先ほど来、いろいろ改善方策についても提案されておりますし、そういう方向で取り組むということですから、ぜひやっていただきたいと思います。  繰り越しの手続をとればよかったわけですが、事務的な手続上の問題でお答えいただきたいのですが、その段階で繰り越しの手続をとらないでしまったという直接的な理由というのは何だったのですか、角度を変えてお聞きしますけれども。 192: ◯下水道局計画課長  下水道局として、全体的に調査等々をやるわけで、その中で上がってきたものについては繰越手続を行いますが、これを2月20日ごろに行ってございます。それでその時点では、我々としては、川内柳生線について、やれるという見通しが一つあったものですから、繰り越しをしなかったということです。 193: ◯山脇武治委員  要するに、年度を越しても、間もなく書類がそろうということであれば、そういうことは許されるというような考え方を皆さんはお持ちだったと理解していいんですか、そうすれば。 194: ◯下水道局計画課長  3月22日まで、我々としては、川内柳生線についての水量計算、図書までの最終成果品が上がってくるというふうな確信をしていたということでございます。 195: ◯山脇武治委員  今、傍聴者がおられるかどうかわかりませんが、市民の皆さんがこういうやりとりを聞いていて、本当に皆さん納得できるかというと、私は到底納得できないというふうに思います。そういう意味で、信頼を回復できるようないろんな措置について、先ほど来言われておりますように、私どももこれからいろいろ提言もしていきたいと思いますが、そうした取り組みをしていただきたいと、そのこと強く要請して、終わります。 196: ◯委員長  以上で、第86号議案に対する質疑は、総括質疑を除き終了いたしました。  答弁者入れかえのため、少々お待ち願います。                〔答弁者入れかえ〕 197: ◯委員長  次に、第87号議案平成7年度仙台市自動車運送事業会計決算認定に関する件についてであります。  民主フォーラム仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔木村勝好委員、質疑席に着席〕 198: ◯委員長  発言を願います。 199: ◯木村勝好委員  私からはバス事業の決算につきましてお尋ねをしたいと思います。  平成7年度は、平成3年度から始まりました経営健全化計画の最終年次に当たるわけでありますけれども、当初の予定では単年度で黒字になるはずであったわけです。もちろん、健全化計画は、主として資産活用が予定どおり進まなかったということで、途中にして既に7年度の黒字化は断念をされているわけです。  しかし、7年度の決算を拝見しますと、7年度の純損失は1億2700万円余りということで、数字だけ見る限りは、近年にない大変良好な状態になっていると。しかも、中を拝見をすると、6年度に比べて、他の会計からの補助金等が1億5800万円少ないわけですありますけれども、そうした上で、なおかつこういう数字が出たと。裏返しに言えば、6年度並みの補助があれば、これはまさに単年度で黒字ということになったわけでございます。まして、資産活用では実は平成7年度で10億円の収入を見込んでいたと思うのですけれども、当初の計画どおりこれがあれば、まさに全国の公営企業にもまれな大黒字になったというようなことにもなるのではないかと思うのです。そこで、ちょっと伺いたいわけでありますけれども、7年度に純損失が大幅に減少しているわけですが、この理由は何だったのか、どうお考えなのか、まずそれを改めてお尋ねしたいと思います。 200: ◯交通局総務部長  7年度決算における純損失額は1億2800万円となっておりまして、前年度に比較して10億3800万円収支が改善しております。これは、収益面におきまして、運賃改定あるいはプリペイドカード販売増の効果などによりまして、事業収益の総額で3億3600万円の増収となりました。費用面におきましては、人件費において退職金の減、あるいは経費のうちの委託料の減等がございまして3億8800万円の減になりました。こういうことで、事業費用総額で7億200万円減少しているということで、好転をしているということでございます。 201: ◯木村勝好委員  今お話があったような理由で、純損失が出たとはいっても、近年にない非常に小さい幅にとどまったということになりますと、逆に見ると、3年度から7年度までの健全化計画というのは、これは10億円の不動産収入を見込んでいたわけでありますから、それがなくともこんなに好転してしまったということになると、随分と不思議な計画だったなというふうな気もするのです。甘かったというのか、辛かったというのか、ほかのことでもここまで来れたというふうにも見えるわけですけれども、改めて、7年度までの計画の考え方について、こういうことも起こり得るのかなと思うのですが、その辺についての所見を管理者にお尋ねしたいのですが。 202: ◯交通事業管理者  経済情勢の激変等により、事業資産の有効活用による附帯収入の確保ができなかったこと、それからまた、退職者の増加やプリペイドカードシステムの導入による車両搭載機器にかかわる繰入金の増加など、当初計画策定時に見込んでいなかった要因もありましたけれども、ベアが当初の見込みよりも低く推移したということ、そしてまた、賞与の支給月数が減ったということや超過勤務時間の削減、プリペイドカードによる増収等の内部努力などもございまして、このような収支状況となったところというふうに判断いたしておるところでございます。 203: ◯木村勝好委員  そういうことを積み重ねるとこの程度まで来れるということなので、これに資産活用でも加わっていれば大変よかったのかなと思うのです。  7年度までの健全化計画の達成状況について、若干具体的にお尋ねをしていきたいと思うのですけれども、まず一つは、計画では8路線を廃止する予定ということになっていました。結果を拝見しますと、8路線廃止をしているのですが、当初廃止をしようと思った路線のうち、何路線本当に廃止されて、また逆に言えば、廃止できなかったのは幾つあったのでしょうか。差し引き数は合っているのですけれども、中身が違うと伺っているのですが、いかがでしょう。 204: ◯交通局経営管理課長  当初計画では、市域外路線などの8路線を予定しておりました。8路線の内訳でございますけれども、菖蒲田線、塩釜線、岩沼線、泉高校線、閖上線、北釜線、県立がんセンター線、名取が丘愛島線でございます。ただし、市域外路線のうち、北釜線、県立がんセンター線、名取が丘愛島線は、名取市の方で運行の負担をするという経緯がございまして、こちらの路線については削減しなかったと。ただ、新たな要素といたしまして、路線の数え方の問題にもつながるわけですけれども、例えば六丁の目線につきましては、新浜線と統合して一つの路線にした。それから、葛岡線はお盆あるいはお彼岸等の季節運行に移行しましたので、同じところを走っている大石原線に統合したと。さらに羽黒台線につきましては、前年度末に、民営事業者との競合路線であるというようなところから新たに廃止したということで、8路線の廃止ということになっております。 205: ◯木村勝好委員  実は、8年度から12年度までの見直し計画が策定をされているわけでありますけれども、これでも実は4路線を廃止するということになっていますよね。そうすると、本来廃止しようと思って残ってしまった分、それを廃止するということなのでしょうか、それとも、それはそれとして、また別のことを考えているのですか、その辺はいかがでしょう。 206: ◯交通局経営管理課長  当初の計画で3路線残っているわけですけれども、これは名取市域の路線だということで、運行負担金をお願いするという前提で、これは削減の予定ではございません。ただ、新たに見直し計画で計上しています4路線というのは、新たな路線だということでございます。 207: ◯木村勝好委員  具体名はここではなかなかおっしゃりにくい話ですか。 208: ◯交通局経営管理課長  まだ公表できる段階ではございませんけれども、例示といたしまして、中央循環線等を考えております。 209: ◯木村勝好委員  こういう問題というのはなかなか微妙ですから、今ここで全部言ってくださいというのは難しいのかもしれませんが、例えばということで事実上1路線をおっしゃっているわけですが、それはそれで、これ以上お尋ねをしないわけですけれども。  次に伺いたいのは、実は、7年度までの計画の中でも、先ほどお話がありましたように、当初なかったものを、いろんな事情があったのですけれども、計画途中で廃止をしたといったようなものがありましたね。統合したのはいいですが、やめてしまったとか、季節運行に移してしまったというのがあったわけですが、そうすると、8年度からの計画の中でも四つと、具体名は挙げられないということですが、四つと言っておきながら、実際は、予定にないのが廃止になることも可能性としてはあり得るのですか。 210: ◯交通局経営管理課長  路線の再編につきましては、そのときどきのいろんな情勢なり、あるいは交通環境の変化等において変化していくものと考えておりますので、現在のところ、見直し計画では4路線ということにしておりますが、これは今5年間の間で固定されたものではないというふうには考えております。 211: ◯木村勝好委員  次に、いわゆる系統のことについて伺いたいのですけれども、7年度までの健全化計画では58系統廃止するという予定だったと思うのです。しかし、結果的には、これは差し引きがあるそうですけれども、7系統しか廃止できなかったと。数字だけ見ると、非常に低調だったということになると思うのです。仮に差し引きがあったにしても、どうしてこういう結果で終わってしまったのか、その辺についてお尋ねしたいと思います。 212: ◯交通局経営管理課長  当初の計画では、運行系統の集約化等により58系統の削減を予定していたわけですけれども、市域外の系統あるいは地下鉄への結節などによりまして、33系統廃止いたしました。しかしながら、住宅団地等の新たな需要への対応等のため、19系統を新設いたしました結果、差し引き14系統の減になったということでございます。 213: ◯木村勝好委員  7系統減ったのでしょう。 214: ◯交通局経営管理課長  ただいまの14系統というのは、今年度末に行いましたダイヤ改正の結果、14系統の減になったということでございます。 215: ◯木村勝好委員  私がもらった資料だと、7系統となっているけれども、14というのは、何でもってそんなことを言っているんですか。 216: ◯交通局総務部長  委員がお持ちの資料は、私ども、2月に、健全化計画の実施状況あるいは見直し計画の概要につきまして、常任委員会に御報告、御説明をいたしました。その折の資料を委員に御配付しておりまして、例えば、先ほど経営管理課長が申し上げました、年度末のダイヤ改正によります削減等については、お手持ちの資料には反映していない部分がございますので、御了承いただきたいと思います。 217: ◯木村勝好委員  すると、古い資料で質問させていただいているということになるようですけれども、できれば新しい資料をいただきたかったなという気もするのですが、わかりました。要するに、14なんですね。減ったのは14だということですよね。そうすると、これは古いのか新しいのかよくわかりませんが、新しい8年度からの見直し計画だと、26減らすということになっていますよね。すると、この26と14を足しても40にしかならないんですよね。ということは、要するに、平成3年度に58系統減らすよと言ったのだけれども、それが、見直しを含めて10年間かかるわけですが、最終年次になっても58までは到達しないという計画で見直ししていると、こういう話なのですか。 218: ◯交通局経営管理課長  当初の計画で見込んでおりました58の数字の中に、現在も残っている名取市域内の系統が16系統ございます。数字の差としてこれが大きいのかなと考えております。 219: ◯木村勝好委員  わかりました。それはわかったんですが、名取の問題は後で伺いたいと思うんです。その前に、資産活用のことについて若干伺っておきたいと思います。資産活用、先ほど来申し上げていますように、広瀬通の車庫、七北田の出張所、長町の営業所、この三つを合わせて、7年度に10億円ということで見込んでいたのが、結果的にはゼロになるわけですね。しかし、8年度からの見直し計画というのを拝見すると12年度に3億円の収入見込みですね。私は3億円というのはどこで出てきた数字かよくわかりませんが、5年間やって、相当苦しまれたと思うのですけれども、結果的には全然手つかずでゼロで終わってしまったということに対して、また平成12年度には3億円上がってきますと。しかも、伺うと、これは七北田とか長町はもう含んでいないと。広瀬通から3億円上がるんですという話になっているのだそうですけれども、この間の非常に苦しかった教訓を必ずしも踏まえているとは思えないんです。それとまた、この3億円の数字算定根拠がよくわからないのですが、7が何でいつの間にか3になったのかわからないのですけれども、ちょっと御説明いただけますか。 220: ◯交通局総務部長  5年間の中で、いわゆるバブルの崩壊等がございまして、私どもが見込んでいたような資産の活用ができなかったというのは、委員御指摘のとおりでございます。その中で、ダイヤ改正なり路線の再編成で生み出しました用地につきましては、五十数億円の売却益を得ておるところでございますけれども、有効活用という面では全然できなかったと。  今後でございますが、広瀬駐車場──これが私どもにとっては一番大きい財産でございますので、これの活用に精力を注ぎたいと。今までできなかった、5年間のそういう状況をよく認識するということもございますけれども、最終年度には、今申し上げました広瀬について、何とか活用をしたいということで、広瀬について入れておるところでございます。  これの算定でございますが、見直し計画時点におきます広瀬駐車場の時価等に、3%程度の地代収入ということで考えておるところでございます。 221: ◯木村勝好委員  10億円の資産有効活用からの収入がなくとも、1億2000万円程度の純損失で終わったというそもそもよくわからない計画なわけですから、次の計画でも、3億円があってもなくても、ひょっとすると黒字になるかもしれないし、どうなるかわからないので、余り細かいことを言っても仕方がないかもしれませんけれども、1点申し上げておきたいのは、この5年間の教訓、もっと言うならば、今大変苦しんでおられるクロップスの問題、こういった問題を踏まえると、私は、これまでのパターンのように、あそこにオフィスビルを建てて、大家業で何億円だかの年収を上げるという発想ではもう非常に難しいのではないかなと思うんです。発想を少し変えて、例えば、どこかのホテルを誘致して、すっかりホテルをやってもらって、地代だけもらうという方が、むしろ無理がないような気もするのですが、その辺はどんなふうにこれからお考えになっていきますか。 222: ◯交通事業管理者  今、有効利用につきましての御意見を賜りましたけれども、私どもも、今までのような形での考え方だけではなくて、もう少し広い視野に立った形での跡地利用を考えてまいりたいという考え方でございます。その中におきまして、現在も、完全な引き合いではございませんが、打診程度でホテル等からの打診がございますので、この辺を育ててまいりたいというふうに考えております。
    223: ◯木村勝好委員  ぜひ大事に育てていただきますように申し上げておきたいと思います。  それから、先ほど来ちょっと名取市の問題がございました。これまでの計画でも、それから見直し計画でも、市域外路線の赤字はその当該自治体に負担をしてもらうことを前提に計画が組まれているというふうに思うのですが、平成7年度で名取市に乗り入れている路線の営業収入、営業費用、そして営業収支というのはどうなっているのでしょうか。  それから、7年度、これはまだ決まっていないのかもしれませんが、名取市は幾ら負担金を払うと言っているのですか。 224: ◯交通局総務部長  まず1問目の名取市の7年度の実績でございますが、5路線を運行しておりまして、営業収入が1億5600万円、営業費用につきましては3億8100万円ということで、営業収支は2億2500万円の赤字となっております。  また、平成7年度分についての協議を、今現在、名取市当局と折衝しておるわけでございますが、名取市におきます、この件に関する予算としては5000万円が計上されているというふうに聞いております。 225: ◯木村勝好委員  ことしの春から名取市内の路線の一部を縮小されたと思うんです。これは8年度以降の話になるのでしょうけれども、収支の改善がどの程度見込まれるのか。そうなった場合、名取市には、当然だけれども、多少収支が改善しても、負担は負担としてもらわなければいけないと思うのですが、収支の改善というのはどの程度見込めるのでしょう。 226: ◯交通局総務部長  7年度におきまして、先ほど来お話がございますとおり、閖上線を廃止しております。これの収支効果といたしましては、7年度実績で3900万円程度の改善が図られるものと考えておりますけれども、8年度から、新たに井土浜線、これは閖上まで行っておる路線でございますけれども、これについても名取市域分については負担の対象となりますので、閖上線については引かれますけれども、その井土浜線については逆に足されるということになりますので、金額的には大きな改善にならないと考えております。 227: ◯木村勝好委員  今のような状況だそうですけれども、今現在、仙台市の交通局が市域外に走らせているのは、空港関係の路線を別にすれば、名取市域だけなわけですよね。名取市は、赤字の補てん分、例えば、7年度でいえば2億2500万円の赤字であるというのに対して、5000万円程度しか払わないというような話で交渉されているそうですけれども、この補てん分の請求というのは、毎年毎年単年度の収支で名取市との間で交渉されているのですか。 228: ◯交通局総務部長  毎年の、単年度ごとの協議ということでやっております。 229: ◯木村勝好委員  赤字を負担してくださいという請求を始めたのは平成3年度以降だというふうに伺っていましたけれども、そうすると、本来ならば、名取市が出さなければならない、負担しなければならないのだけれども、先ほど来お話がありますように、これまで、5000万円とか、その程度の負担金しか出していないということになりますと、その差額──例えば、7年度でいえば、2億2500万円に対して5000万円ということですから、その差額の平成3年度から7年度までの累積、つまり、本来は名取市が負担すべきなのだけれども、結果的に負担してもらえずに、こちら側がかぶってしまったという累積は幾らぐらいなのですか。 230: ◯交通局総務部長  3年度から7年度までの累積ですと、概算8億2500万円ぐらいということかと思います。 231: ◯木村勝好委員  7年度末の累積欠損を拝見すると、約50億4900万円ぐらいになっていますよね。そうすると、今おっしゃった8億2500万円というのは、50億何がしに対して決して小さい額ではないと思うんです。しかも、7年度の単年度の話をすれば、単年度の純損失は1億2700万円なんですよ。ところが、名取市が全部払ってくれれば、まさに単年度で黒字になったんですね、これは。10億円なくとも黒字になったんです。名取市が払ってくれれば。  そういう意味で考えると、これは市長に伺いたいのですが、これは、名取市と仙台市という全く別個の自治体の中で、仙台市の交通局が、一般会計から、つまり市民の税金で補てんを受けながら、名取市という別の自治体にバスを走らせていると。それによって2億何がしの赤字があるんですと、おたくでこれを負担してくれませんかというときに、5000万円程度の負担しかしない。5年間でも8億を超える負担分をこちらがかぶった格好になっているわけですね。これは、こっちが大きな自治体だとか、向こうの財政力よりこっちの財政力が強いとか、規模が大きいとか、そういう次元の問題ではないと思うのです。まして、合併の話があるからどうのこうのなどということとは全く無関係な話だと思うのです。こちら側がそうやって協議をしているときに、2億何がしに対して、5000万円で勘弁してくれ、6000万円で勘弁してくれと。1年ぐらいはいいですよ。1年、2年、3年、4年、5年とたって、これからずっと運行するたびにそれだけずっとかぶり続けていくというのは、私は、自治体側の対応としては非常に不誠実な対応ではないかなという気がするのですが、この問題についてはどこかできちんとしたけじめつける必要があるのではないかと思うのですけれども、いかがでしょう。 232: ◯市長  名取市内へのバスの運行につきましては、現在のような赤字状態が今後も続くものとすれば、これまでの名取市との間の友好関係あるいは歴史的な経緯もございますけれども、両市における広域行政協議会の論議・理解を求めながら、やはりバス事業の現況というものを仙台市民の立場から総合的に検討いたしまして、早晩、一定の決断をしなければならないなと考えております。 233: ◯木村勝好委員  市長の立場ではなかなか難しいつらい部分もあると思うのですけれども、あくまでも仙台市交通局は仙台市民のバスであるわけですし、そういう点で、実は名取市以外の路線についてはもう既に全部やめてきているわけです。ですから、その辺については、なかなか難しい決断かもしれませんが、今の御答弁のように、ぜひどこかで何がしのけじめをつけていただきたいなというふうに思うわけです。  ちなみに、もう1点伺いますけれども、名取市内に閖上出張所というのがございましたね。これは多分要らなくなって、今はどういう状態になっているのかわかりませんが、これはどういう状態になっていますか。 234: ◯交通局総務部長  閖上出張所の跡地でございますが、現在、建物、附属施設を撤去いたしまして、更地となっております。その一部につきましては、私どものバスの回転場として使用しております。 235: ◯木村勝好委員  この用地は、今後、交通局として、交通局の事業として利用する予定、計画、可能性というのはあるのでしょうか。 236: ◯交通事業管理者  今のところ、考えておりません。 237: ◯木村勝好委員  使わないのであれば、売却をして収入にかえるというようなことも考えざるを得ないんじゃないのかと思うのですけれども、その辺はいかがでしょう。 238: ◯交通事業管理者  おいおいそのような形に持っていかざるを得ないものと考えております。 239: ◯木村勝好委員  名取市の関係はそのぐらいにしまして、ちょっと別の問題で伺いたいと思います。これも実は昨年の決算でも伺ったのですが、7年度における仙台空港線、いわゆるリムジンバスとリレーバスの営業収入、費用、営業係数といいますか、収支はそれぞれ幾らになりましたでしょう。 240: ◯輸送課長  特急仙台空港線の営業収入は5億9400万円、営業費用は7億900万円で、営業係数については119となっております。  その内訳としましては、リムジンバスは、営業収入5億5200万円、営業費用については5億5000万円、営業係数は100となっております。また、リレーバスにつきましては、営業収入4200万円に対しまして営業費用は1億5800万円で、営業係数は375となっております。 241: ◯木村勝好委員  この二つの路線、いわゆる空港線は、国と県とJRなども入りました、もちろん本市も入った仙台空港アクセス検討委員会の中で議論されて、やりましょう、やってくださいという話になったと思うんです。その結果、館腰からのリレーバスは開設をされたのではなかったかと承知をしているのですけれども、今のような営業係数であれば、つまり、そういう縛りがなければ、本当はやめたいなというのが本音ですか。 242: ◯交通事業管理者  仙台の表の入り口という位置づけの仙台空港でございますので、ある程度の出費はやむを得ないということで始めたものでございますので、もう少し別な形での輸送機関ができるまでは、続けざるを得ないのではないかと考えておるところでございます。 243: ◯木村勝好委員  今お話を伺っていると、仙台駅からのリムジンバスは100ですから非常にいいんだろう思うんです。ただ、問題は、館腰からのリレーバスの方なのですが、なかなかやめるにやめられないんだとすれば、とにかく少しでも収入が上がるようにいろいろ工夫をされたらいいのではないかというふうに思うのです。  実は、私、たまたま白石の知り合いの人に話をしたときに、白石の人は、館腰からそういうバスが仙台空港に行っているとは全然知りませんでした。どちらかといえば、仙台から南の方の人は、あれに乗れば、仙台駅まで来なくても行けるわけですから、やはり存在を知らせる必要があるのではないかと思うんですけれども、実は、仙台駅には、これは私は前から何回か申し上げたことがあるのですけれども、いわゆるリレーバス用の、JRの何時何分の電車に乗って館腰まで行くと、こういうバスが出ていて、12分ぐらいで空港に行けますよという乗り継ぎの時刻表が何枚か掲示されています。南の方から来る人は、ある意味では、これは非常に便利わけですから、県とかJRとか、運輸局になるのか何だか知りませんが、ともかくそういうところの意向も受けてやっているわけですから、そういうところの協力をもらって、仙南の主要駅に、例えば、名取、岩沼、大河原あるいは白石といった駅にも、せめて乗り継ぎの時刻表でも出すようなことを考えたらいかがでしょう。 244: ◯自動車部長  今の、委員から御指摘のありました仙南地方への時刻表の設置ということにつきましては、先ほど来出ていました、アクセス対策協議会の方の場をかりながら、また特にJRの駅につきましては、直接私どもの方からお願いしながら、今言ったPR等について努めていきたいと考えております。 245: ◯木村勝好委員  私、実は、せんだっての会派の視察のときに、しばらくぶりであのリレー号というのに乗ったのです。どんな状態かちょっと見たいな、何人ぐらい乗るのかなと思って、朝の9時ごろでしたか、館腰駅まで行って乗り継ぎをしました。私が乗ったときに、バスに乗ってきた人は、私を含めてちょうど10人だったわけです。これじゃ、営業係数370ですか、こんなものかなという感じがしたのですが、そのときちょっと気がついたのは、赤字路線なので余りお金をかけたくないというのはわかるのですけれども、ベンチも何もないんですよね。縁石に座って待っている人がいまして、これじゃちょっとかわいそうかなと。ちなみに、バス乗り場のすぐ目の前にタクシー乗り場がありまして、そこは上屋もベンチもちゃんとあるんです。こちらは何もなしに縁石に座っているので、余りお金をかけたくないというのはわかりますが、上屋とかベンチぐらいのサービスはしたらどうかなと思うのですが、いかがでしょう。 246: ◯自動車部長  先ほども申し上げました、空港アクセス対策協議会でももちろんそういうルートというのは大変重要視されているわけですので、今、御指摘のありました駅前のバス乗り場の上屋とかベンチ、その辺につきましても、利用者へのサービス向上のため、今後、そういう場を通しながら関係機関と調整していきたいと考えております。 247: ◯木村勝好委員  リムジンバスのことについてちょっと伺いたいのですが、こちらは営業係数はなかなかいいと思うんですけれども、行きのことは、実は、昨年の高速鉄道のところでちょっと伺いましたが、帰りについてなんです。あれに乗って仙台空港から仙台駅に向かって走ってきますと、仙台駅に着く前に長町1丁目でとまります。あそこは地下鉄長町1丁目へ当然乗り継げるわけです。歩いて2分ぐらいだと思いますが。そのときに、私のこれは聞き違いだか聞き落としだったかわかりませんけれども、地下鉄長町1丁目へはこちらが乗りかえですというような車内アナウンスをしていなかったように思うんです。それから、降りたところのバス停にも、地下鉄長町1丁目はあっちというような表示板がなかったように思うのです。仙台空港からあれに乗って入ってくる人は、仙台に来るのは初めてという人も結構多いわけでありまして、あそこに地下鉄の駅があるなんて知らない人が多分いっぱいいると思うんです。バスと地下鉄の結節と再々言いながら、こういうことはお考えになるべきではないですか。 248: ◯自動車部長  確かに、現在、乗り継ぎ案内についてはいたしておりません。そういう意味におきましては、利用客の方々に御迷惑をおかけしておりまして大変申しわけないと思います。  それで、バス停の表示につきましては、どういう形がよろしいのかは別にいたしまして、早速実施してまいりたいと。それから、車内の放送につきましては、内容は放送していないのですけれども、更新の時期にその内容を入れたいというように思っております。 249: ◯木村勝好委員  そういう細かな配慮もしていく必要があると思うので、ぜひお願いをしたいと思います。  次に、バス停の問題について伺います。バス停の名称なのですけれども、バス停の名称というのは、そこの地名あるいは町名、あるいは何か大きな目標物の名称をつけることが原則ではないかと思うのですが、そういう原則でよろしいんですか。 250: ◯輸送課長  委員のおっしゃるとおり、そのように考えて今後実施してまいりたいと思います。 251: ◯委員長  そのとおりでいいんですかと。 252: ◯輸送課長  そのとおりでございます。 253: ◯木村勝好委員  実は、若林区の上飯田とか今泉とか、いわゆる六郷地区のあたりは、一昨年になると思いますけれども、かなり大規模な町名変更がありました。ところが、今に至るも、バス停の名前は昔のままの名前なんです。遠西南とか、もうなくなってしまった町名がいっぱいあるのですが、これがこのままになってしまっているのはどういうわけなんでしょうか。 254: ◯輸送課長  名称の変更に伴う、方向幕あるいは停留所名、デジタルなどの変更に多額の経費を要することとなるため、経路の変更など、他の改正に合わせた実施とし、経費の軽減を図るため見送った経緯でございます。 255: ◯木村勝好委員  実は、そういう御説明は前にも伺ったのですけれども、そうすると、こういう数字があるのかどうかよくわかりませんが、何も町名変更したのはここに限らないわけですね、年に何カ所かずつ仙台市内ではあっちでもこっちでも町名変更をしているわけです。そうすると、先ほどの原則でいうと、バス停の名前も当然変えざるを得ないというものが、本当はきっとたまってきているのだろうと思うんです。予算がかかるからしばらく待っていますと、どのくらい待っているんだかよくわかりませんけれども。そうすると、例えば町名変更がありましたよとか、いろんな理由でもって、本当は変えなければならないのだけれども、予算が大変なのでそのままになっていますよというのは、ざっといって何カ所ぐらいあるのですか。 256: ◯輸送課長  市内で25カ所となっております。 257: ◯木村勝好委員  思ったよりも少ないというのが正直なところなのですが、恐らく費用がいろいろかかって大変なのでしょうけれども、しかし、いつまでも放っておくというわけにはいかないと思うんです。たまたま平成7年度は、いろんな条件が重なって純損失1億2700万円程度で済んだという意味では、ある程度予算を使ってもいいようなタイミングなのかなという気もするので、余りたまらないうちにおやりになったらどうかと思うのですが、いかがでしょう。 258: ◯輸送課長  先ほども申し上げました、停留所の名称変更にかかる費用としまして、約3200万円と多額の費用を要するため、路線再編成など、ダイヤ改正時期に合わせて変更することにより、費用の軽減を図ってまいりたいと存じます。 259: ◯木村勝好委員  思ったより金額が大きいようです。しかし、いつまでもためておくというわけにもいきませんから、どこかのタイミングでお願いをしたいと思います。  それから、最後にお尋ねをしたいのですが、これは実は昨年の決算でも伺ったのですけれども、道路に関する法規か何かが変わったのか、バス停の上屋あるいはベンチといったようなものについて、道路管理者の方で設置をすることも可能だというようなことになったと伺っているのですけれども、建設局長、そういうことでよろしいのでしょうか。 260: ◯建設局長  平成5年11月に道路法の施行令が変わりまして、一部、道路管理者も設置可能の内容に変更されております。 261: ◯木村勝好委員  私は、昨年、そういったことを踏まえて、交通局に、管理者の方に申し上げたんですね。つまり、バスのサービスの向上のために、上屋あるいはベンチといったようなもの、特にベンチなどというのは……、これから高齢化が進むに従って、バスを待っている間のお年寄りが、それこそ道路の縁石に座り込んだりして待っているのをよく見るんです。ベンチなどというのは上屋に比べればずっと安いだろうと思うんです。1個幾らぐらいするかわかりませんが、何万円だと思うんです。2万か3万かもしれません。であれば、バス停を全部点検されて、その中で、設置不可能なところは何ともしようがないです、しかし、設置可能なところについては、道路管理者の方とその設置方について協議をするということがぜひ必要なのではないでしょうか。それが、いわゆる全庁的支援の中の、ささやかではあるけれども、一つではないかということを申し上げたと思うのですが、昨年1年間、具体的にどういう協議をされてきましたか。 262: ◯交通局業務課長  建設局より、道路管理者による設置につきまして協議をいただいておりまして、御利用なさる方の数や付近の公共施設の有無、道路幅員など、諸条件を考慮いたしまして、道路管理者の方と調整を進めておるところでございます。 263: ◯木村勝好委員  協議を進めているのはわかりますけれども、具体的にどういう協議を行って、例えば、いつごろまでに結論を出しましょうかとか、その辺のことをお尋ねしたいと思うのです。 264: ◯交通局業務課長  一つは、地下鉄の泉中央駅、八乙女駅のバスターミナルにつきましては、既にベンチが設置されてございます。また、その他の箇所につきましても、設置に向けて協議しておりますけれども、現在、具体的な十数カ所につきまして検討を進めているところでございます。 265: ◯木村勝好委員  まだささやかな第一歩という感じなのですが、やはりこういった点についても、全庁的支援というのは何も一般会計からお金をつぎ込むばかりではないわけでありまして、そういった可能なことについて、ぜひ全庁的に取り組んで、バスの経営状態が幾らかでも改善につながるように努力されることを最後にお願いをしまして、質問を終わります。 266: ◯委員長  お諮りいたします。本日の審査はこの程度にとどめ、残余はあす行いたいと思いますが、これに御異議ございませんか。             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 267: ◯委員長  御異議なしと認めます。  なお、あすは午後1時より開会いたします。  本日は、これをもって散会いたします。...