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  1. 仙台市議会 1992-07-21
    教育民生委員会 本文 1992-07-21


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                 ※会議の概要 2: ◯委員長  ただいまから教育民生委員会を開会いたします。  本日の日程は、お手元に配付のプリントのとおりであります。  なお、委員会終了後、引き続き協議会を開催し、委員会審査事項以外の所管事務について報告質問等を願いますので、よろしくお願いいたします。  それではこれより審査に入ります。  「生涯学習について」であります。  それでは、本件について当局より報告願います。 3: ◯教育長  それでは、私から生涯学習について、これまでの経緯取り組み方等について、御説明申し上げたいと思います。お手元にB4、2枚つづりの資料をお配りしておりますので、これに基づいて御説明を申し上げたいというふうに考えます。  生涯学習という、どちらかというと耳新しい学問概念があるわけでございますが、この項を追いまして御説明したいと思います。  最初に、生涯学習必要性についてでございます。現在我が国は、科学技術の進歩あるいは情報化国際化の進展など、これまで経験したことのない大きな変化の中に立たされています。こうした変化の激しい社会で生きていくためには、絶えず新しい技術や知識を身につける必要に迫られているということは、論をまたないところでございます。加えて、人生80年時代という高齢化社会を迎えた今、より充実した人生を送るためには、生涯にわたってみずから学習し、社会変化に的確に対応できるよう自分自身を育てていくことが大切であるということが言われるわけであります。  2番目には、生涯学習の考え方でございます。生涯学習という言葉は、一般的な学習活動のほかに、スポーツ活動文化活動、趣味、レクリエーション活動など、かなり広い範囲の活動について使われているわけであります。これまで、ややもすると、日本社会は、学歴によって人の一生が左右されるという社会的風潮もあったわけでありますが、これからの人生の中では、社会生活の中で何を学び、何を身につけたかによって評価されるような、学歴社会から生涯学習社会への実現が一つの動きというふうになっているわけでございます。そのために、社会に出た人も、大学で再び勉強したり、放送大学というメディアを使った家庭での学習、さらには各種施設主催学級講座等に参加したり、スポーツを楽しんだり、あるいは地域ボランティア活動に参加するなど、生涯にわたって充実した活動ができるような施策推進することが重要とされています。このことが、ひいては心豊かで活力に満ちた社会を築いていくことになるという考えなのであります。  これまでの、この生涯学習という学問体系が、どのような経緯で発生し、そしてまた、これを国がどのように受け入れたかということについて、第3の項目で御説明いたします。臨時教育審議会で生涯学習という言葉が本格的に取り上げられて以来、現在、生涯学習時代の大きな潮流となっているわけでありますが、この生涯学習という言葉は、1965年、昭和40年にユネスコの成人教育に関する会議におきまして、フランスの教育学者であるポール・ラングランという研究者によりまして、この理念が提唱されました。それ以来、従来の学校教育に偏っていた状況を改め、あらゆる教育を生涯教育視点から再検討する必要があるとの指摘がなされたのであります。また、昭和56年には、中央教育審議会の生涯教育についての答申がなされました。昭和59年から62年にかけて出されました臨時教育審議会答申では、学習者視点に立った生涯学習体系への移行必要性を指摘しております。それを受けて文部省では、体制整備するため、昭和63年7月には社会教育局を改組いたしまして、生涯学習局という部局を設置したのでございます。さらに、平成2年の中央教育審議会答申「生涯学習基盤整備について」では、人々の生涯学習が円滑に行われるための支援策実施や、推進体制整備、あるいは生涯学習センターといった施設の設置などが取り上げられております。この答申を受け、同年6月、生涯学習という名称のついた最初法律である「生涯学習振興のための施策推進体制等整備に関する法律」、いわゆる生涯学習振興法が制定されました。なお、現在、文部省の生涯学習審議会においては、今後の社会の動向に対応した生涯学習振興方策について検討中であり、ボランティア活動リカレント教育、青少年の学校外活動等課題中心審議が行われているところであります。なお、リカレント教育という言葉は、若干耳なれない言葉でございますが、このページの最後のところに、注としてリカレント教育説明を記載しておりました。職業人中心とした社会人に対して、学校教育終了後、一たん社会に出た後に行われる教育職業から離れて行われるフルタイムの再教育のみならず、職業につきながら行われるパートタイムの教育も含むということで、このリカレント教育というのは、生涯学習体系の中では大きい位置を占めるものというふうに認識しております。  続きまして、本市の生涯学習についての取り組み状況でございます。これまで、本市における社会教育は、学校教育に対比する意味合いでの社会教育でございますが、学校連携しての社会学級あるいは両親学級実施、さらに教職員によります嘱託社会教育主事制度施設間の連携事業を行うなど、全国的にも特色のある事業を展開してきたところでございます。それらの実績を踏まえながら、近年、多様化、高度化する市民学習ニーズにこたえるために、仙台市総合計画においても、「生きがいと創造性を生みだすまちづくり」の中に、生涯学習環境整備を重要な市政の課題として位置づけ、新しい時代に対応した生涯学習推進するために取り組んでいるところであります。生涯学習に対する行政の対応は、教育分野のみならず、企業内教育職業能力開発社会福祉地域コミュニティーボランティア活動など、人々生活にかかわる各分野に及び、これらの間で連絡調整連携を密接に図ることが要請され、生涯学習推進は全庁的に取り組む必要があるとされております。なお、本市では政令都市への移行を機に、新科学館の建設や、こども宇宙館区図書館の新設など、積極的に行っているところでありますが、さらに市民センターを全市域に拡充し、市民の自主的な学習活動支援活性化を図るなど、各種生涯学習施設計画的整備を進めているところであります。また、本市の生涯学習の基本的なあり方について検討するため、平成2年に生涯学習懇話会を設置いたしまして、平成3年3月には「生涯学習社会創造に向けて」という提言を受けたところでございます。これを指針として、市民のための生涯学習体系づくり、あるいは推進体制整備に向けて、現在、取り組んでいるという状況にあります。また、生涯学習をより一層推進していくためには、その中心機関となるいわゆる生涯学習センターといった施設を設置し、生涯学習に関する情報を提供したり、各種の生涯学習施設間相互連携を促進し、市民の生涯学習支援する体制を総合的に整備していくことが今後の課題となっているところであります。  生涯学習という新しい市民学習概念につきまして、現在までの経過並びにこれまでの取り組み等について、概略説明いたしました。  以上で説明を終わります。 4: ◯委員長  ありがとうございました。それでは、ただいまの報告を含めて、生涯学習について、当局に対し、何か質問等はありませんか。             〔「なし」と呼ぶ者あり〕 5: ◯委員長  これをもって委員会を閉会いたします。...