次に、子供をめぐる具体的諸問題の一つとして、最初に、いわゆる学童保育に関してお伺いいたします。今年四月十一日付で、
厚生省児童家庭局長通知「
放課後児童対策事業の実施について」が都道府県知事並びに
指定都市市長あてに出されたことにより、学童保育をめぐる事態は、新たな段階を画することになったのであります。すなわち、全国の父母、教師、指導員の方々を中心に、学童保育の制度化を求める運動が永年にわたり進められてきましたが、今回の通達
と十億一千八百万円余の今年度予算の計上により、制度的にはまだまだ不十分
さを残している
とはいえ、新たな制度として正式に創設されたのであります。その趣旨は、児童を取り巻く環境の変化は著しく、子供が健やかに育つ環境の整備が重要な課題
となっていることにかんがみ、昼間保護者のいない家庭の小学校低学年児童等の育成、指導に資するため、遊びを主
とする
健全育成活動を行う組織として、児童クラブを設置するというものであります。したがって、学童保育が全国的にようやく
児童クラブ制度として創設されたわけでありますから、仙台市においても、従来の経緯を尊重しつつも、新しい制度に即した見直しが緊急に行われる必要がある
と考えるものであります。
第一に、現在仙台市の学童保育は五十一ヵ所の
留守家庭児童補導事業と、新設九ヵ所を含む三十三ヵ所で行われている児童館あるいは
児童センターでの学童保育という二系列の仕組みで行われております。この二系列での学童保育の諸問題については、六十三年度の本会議で取り上げたところですので繰り返しませんが、これらの統合は、指導員や父母負担の格差などを解消していく上でも重要であります。今回の通達にのっとり、二系列の仕組みを前進的に一元化するため、教育局
と民生局を中心にした具体化を急ぐ必要がある
と考えますが、いかがでしょうか。
第二に、児童館における児童クラブの設置に当たっては、おおむね二十人に一人の指導職員の選任、
児童クラブ室の設置、ロッカー等の設備の整備など、通達に即した改善、見直しが求められている
と考えますが、いかがでしょうか。
第三に、児童クラブは、児童館のほか、保育所や学校の空き室、団地の集会室など、身近な社会資源を活用することという通達の趣旨を生かし、旧仙台市における十八ヵ所を含む学童保育の未設置小学校区のすべてに早期設置を完了すること、さらに民家借り上げで行われているクラブについては、設置箇所の見直しを行うことが緊要
と思われますが、いかがでしょうか。豊かな放課後のすべてを子供たちに保障し、充実させるために、当面こうした諸点についての対応を急ぐべき
と考えますが、市長の所見を伺うものであります。
児童館問題に関連して、大竹やま学校問題について、お伺いいたします。
宮城町
芋沢大竹地区の町内会
と父母は、一九七九年以来、毎年地域内の児童
と子供会の豊かな活動を保証するため、夏休みの前段に、一泊二日の大竹やま学校を大竹児童館を利用して実施してきました。ところが、合併による新たな条例の適用という事態のもとで、夜間使用の禁止という非情な措置が行われたのであります。昨年は、やむなく夜九時までの行事で打ち切りましたか、やはり一泊泊まりを復活したいという地域の児童、父母の方々の願いは、切なるものがあり、先日大竹子供会、
大竹地区青少年育成会、大竹町内会、向田町内会、
大竹地区分館、母親クラブ、防火クラブ、大沢小PTAなどの各会長連名で、仙台市に対する陳情が出されたところであります。もともと、大竹児童館は、地域の方々の協力でつくられたものであります。その児童館の広場に、手づくりの大テントを張り、お金をかけずにすべての児童が参加できるものを
と、未来を担う子供たらの発達を願う地域の方々の熱意がはぐくんできた行事であります。その十年間にわたる蓄積
と実績は、テレび等を通じて全国に報道されるなど、地域の方々にとっては、かけがえのない、誇りでもあります。しかも、児童館の本来の目的に最も合致している
と思える、この大竹やま学校が、合併
と条例の一片の解釈、言いかえれば大人の都合によって踏みにじられる
とするならば、これほど子供たちにとって冷酷な仕打ちはありません。むしろ、こうした行事をはぐくみ、育てることこそ、行政の責務なのであります。再考を強く促して、市長の所見を求めるものであります。
次に、
ちびっ子広場に関して、お伺いいたします。昭和四十一年以来設置されてきた仙台市の
ちびっ子広場は、市街地の発展に伴い、遊び場を奪われていく子供たちのために、民間団体など
篤志土地所有者の協力を得て行われてきた優れた施策であり、
健康都市推進事業の重要な一環であります。しかし、この
ちびっ子広場も、昭和五十八年末に百五十九ヵ所であったものか、現在では百三十九ヵ所
と、この八年間に二十ヵ所減少しています。しかも、この間、新たに設置されたものか十二ヵ所ありますので、台わせて三十二ヵ所、約二〇%もの
ちびっ子広場が失われたことになるのであります。そのほとんどは、地価高騰などの理由により、開発等の犠牲になったというのが実態であります。開発の荒波が押し寄せている中で、
ちびっ子広場が持つ意味は、従前にも増してその比重を高めているのであります。街角の小さな広場
とはいえ、子供たちにとってはかけがえのない宝であり、城なのであります。仙台市の
健康都市推進事業を進める立場からも、
買い取り保全等の手法も含め、
ちびっ子広場を断固として守り育てていくべき
と考えますが、いかがでしょうか。市長の所見を伺うものであります。
なお、追廻地区の
ちびっ子広場が、今、仙台市の手で取り壊されよう
としております。現在行われている
道路拡幅工事後に植栽を行うため
との理由であります。
国際交流会館が完成し、来仙する外国の客の方などに迫廻地区の住宅街が見えないようにするための植栽
とのことであります。ありのままの姿を見ていただくのが真の国際交流ではないでしょうか。まして、いわゆる見えのために子供たちの城を壊してしまうことなど、断じて許されません。少なくとも追廻の
ちびっ子広場を現状のままで残すために、方針の再考を強く求めるものでありますが、市長の見解を伺うものであります。
次に、最近マスコミでも話題になっております長町中学校の体育館問題について、お伺いいたします。窓ガラスの半分以上が壊れ、その上にビニールの波板が無造作に打ちつけられている、一千名に近い生徒が一堂に会することもできない、三月の卒業式は寒くてとてもがまんができない、もちろん、波打った床
と狭
さで体育の授業や部活動も満足にできない等々、これが政令市の中心部にある中学校の体育館か
と、長町中学校の体育館を訪れた人は目を疑うほどであります。もちろん、秋保地区の小学校の体育館など、ほかの学校に同様な問題がないわけではありませんが、昭和二十九年に建設された長町中の体育館の建てかえ問題は、既に二十年来の課題であり、もはや一日も放置できない現状であります。しかも、重大なことは、今日まで未解決で推移してきた原因が、敷地全体の狭
さ、都市計画道の関連、
東北大学学生寮との関連など、まさに行政サイドの理由によるものであるという点であります。これ以上、行政責任において生徒にがまんを強いることは許されない問題であります。長町中体育館問題の
年度内早期解決のため、全庁挙げての緊急避難の措置も含めた決断が必要
と考えますが、市長の所見を伺うものであります。
子供をめぐる問題の最後に、今、青少年の心をむしばみ、犯罪や非行を誘発するものとして、大きな社会問題
となっているNTTのダイヤルQに関連して、お伺いいたします。
仙台市の
青少年対策推進事業によります
と、青少年の指導、育成、保護及び矯正に関する総合施策の樹立につき必要な重要事項を調査、審議する
となっておりますが、ダイヤルQ、特に青少年
とダイヤルQに関する調査、検討は、まだ全然なされていないようであります。しかし、特に昨年十月に、宮城県にもダイヤルQが開設されて以来、料金支払いをめぐるNTT
とのトラブルが急増していることでも明らかなように、その対策は、一刻の猶予も許されない
と考えます。太白区のAさんの家では、高校二年生の子供が、知らないうちにダイヤルQを利用し、十二月分五万六千円、一月分七万七千円のNTT料金を請求され、支払えない
と言ったところ、NTT回線が直ちにストップされてしまいました。同じ中学時代の同級生の二軒のうちでも、約三十万円
と十三万円が請求された
とのことであります。全国的にも、既に変造テレカ、事務所侵入、家出、売春、婦女暴行まで引き起こし、暴力団の莫大な資金源になっていることでも、社会的糾弾の声が高まっているところでありますが、仙台においても、電話番号の入ったカードやティッシュ、ボールペンなどの配布や投げ入れが、駅頭からマンション、アパートに、そして高校の門前にまでエスカレートしており、放置できない事態
となっております。しかも、青少年の純粋な気持ちを逆手にとった、こうした社会的犯罪
とも言うべき行為が、NTTという公共の
電気通信事業体によって堂々
と行われているところに、事態の重大
さがあるのであります。
NTT労働者や被害者が中心になって、性の商品化、子供をむしばむNTT商法──ダイヤルQに物申すシンポジウムが、四月に東京で開かれるなど、NTTの社会的責任を追及する声が高まっており、宮城でも近々に開催の準備が進められております。NTTは、協会の
倫理審査委員会で審査をするなど
と言い逃れをしておりますが、たった四人の審査委員会であり、とても契約の急増に対応できる状況ではありません。現在の契約の審査が終わるまで新規契約をすべきではないという郵政省の指導も出されています。また、アメリカでは、社会批判の高まりの中で、全国ネットであるAT&Tも、いわゆるピンク回線を中止しているのであります。仙台市としても、青少年の心
と体をむしばんでやまないダイヤルQの実態調査を急ぐとともに、NTTに対して毅然たる措置を直ちに取るよう申し入れるべき
と考えますが、市長の所見を伺うものであります。
次に、来るべき二十一世紀に向けて仙台の貴重な緑
と水、自然をしっかり
と守り育てていく上で重要
と思われる諸点について、お伺いいたします。
その一つは、都市
と自然が調和、共存する都市づくりを目指すという杜の
都ユートリア・プランの三つの柱のうち一つである親
と子のふれあい回廊についてであります。この計画について私ども議員団は、さきの三月議会において、
スーパー林道とも言うべき事業であるとして厳しく批判したところであります。これに対して当局は、
合併建設計画を受け継いだものにすぎない
との趣旨の答弁をなさっておりますが、旧泉市並びに旧宮城町
との
合併建設計画の相互には、全く連続性のない別個のものであり、今回泉ヶ岳
と作並を結
ふ観光ネットワーク道路整備事業として提起された段階で、性格は全く異なるもの
となったのであります。そして、つい先日、私どもは、そのルートを踏破し、実地調査を行ってきたところでありますが、その結果、この計画は改めて見直すべきである
との確信に至ったのであります。そうした立場から、何点かお伺いいたします。
第一に、今年度
と来年度にわたっての
拡幅舗装工事の予定になっている
泉ヶ岳公園線から一・五キロメートルの部分であります。この部分は、
ユートリア・プランの
学識経験者懇談会において、
ミズバショウの自生地に道路を入れて水源を切ったら
ミズバショウはだめになる、保全に必要な範囲を調査して道路計画をつくらなければ自然というのは破壊されてしまう
と、明確に指摘されているルートであります。そして現に、今年度、
教育局文化財保護課か、
泉ヶ岳ミズバショウ自然環境調査として東北大学の
調査グループに委託し、仙台市
指定天然記念物ミスバショウの生育状況
と今後の保護、保全策を調査している対象地域のちょうど中央部分を通過しているルートなのであります。少なくとも、調査結果が出るまでは着工してはならないはずである
と考えますが、いかがでしょうか。
第二に、四ブロックに分けて計画されている親
と子のふれあい回廊のうち、平成五年度以降調査、つまり最後に着手する
とされております泉区
と青葉区の区境に位置する上平から定義に至るルートについてでありますが、このルートは、現在、樹木クイズが配置され、登り下りも激しい、
文字どおり散策遊歩道となっているふるさと緑の道であります。しかも、黒鼻山の急斜面に位置し、直接、七北田ダムに住ぎ込む七北田川の源流地帯であり、水源保全の立場からも、断じて開発の手を加えてはならない地域
と考えますが、いかがでしょうか。
第三に、今年度、
環境アセス調査とされております定義から作並に至る、いわゆる紅葉道路についてであります。青下から作並に至るルートは、青下林道の拡幅を中心
とするルート
と想定されますが、もしそうだ
とすれば、昨年
青下ダム周辺を
水源保全基金で購入した施策
と明らかに矛盾するもの
と言わざるを得ませんが、いかがでしょうか。
私は、泉ヶ岳から定義そして作並を結ぶ
観光アクセス道路の必要性を一概に否定するものではありません。しかし、現に泉ヶ岳から七北田ダムを
通り大倉ダムから定義、そして青下ダム、熊ヶ根を経て作並に至るルートが、今、工事の進められている七北田ダム
と大倉牧場入り口の間、並びに定義から青下に抜ける
太刀切定義林道が完成することによって、十分完備されるのであります。したがって、別ルートで新たな八メートルの幅の自動車道を建設する必然性は存在しないのであります。より直線的に、より速くなどという理由だけで自然破壊を進めることは、許されるべきではありません。親
と子のふれあい回廊についての全体的見直しが必要
と考えますが、市長の御所見を伺うものであります。
次に、
ユートリア・プランのうち、百七十八億円の予算で、青葉山を核
とする内環状の緑を形成している公園緑地、屋敷林等を保全し、整備する計画
とされている
ふるさと仙台環状公園整備事業に関連して何点かお伺いいたします。
まず、杜の都のシンボルであり、
環状公園構想の中核
と位置づけられている青葉山公園全体構想に関してでありますが、三月議会で示された保存緑地内の
民有地買い取り計画に加えて、ゴルフ場に隣接する南東部分か計画エリアに、最近加えられたようであります。これは、
建設省サイドとの絡みもあるようでありますが、このことによって、結果的には一応、青葉山から竜の口渓谷、広瀬川河川敷を通って三居沢に至る青葉その全体の範囲
と輪郭が形成されることになります。この際、青葉山公園全体の施設配置や
遊歩道ルートなど、具体的プランを早期に市民に提示し、自然保護の面からのチェックなども行いながら、合意形成を図っていくことが重要
と考えますが、いかがでしょうか。
同時に、
青葉山公園エリアにおいて中心的位置をなしている
青葉山ゴルフ場の活用計画については、現在、県、市一体の調査が行われておりますが、むしろこうした青葉山公園全体計画
との整合、一体性を持った計画を積極的に提起し、推進することが大切
と考えますが、いかがでしょうか。
また、竜の口渓谷については、地質学上等からも、かけがえのない遺産であり、
迫廻側入り口部分の整備を急ぐことを初め、自然を生かした社会教育の場、散策路として、最小限の整備に着手すべき
と考えますが、いかがでしょうか。
さらに、保存緑地の西側斜面、
東北自動車道に挟まれた地帯は、現在は公園エリアに入っておりませんが、蕃山方面
と結ぶ動植物の生態系上も大切な位置を占めております。蛍の里づくりを進めている笊川の源流部分にも位置する
馬越石トンネルそばの山林では、現在大規模な埋立工事が進められているなど、何ヵ所かで開発の手が加えられ始めており、こうした範囲も視野に入れ、自然を守るという視点に立った見直し、検討も必要
と考えるものであります。青葉山公園に関連し、これらの諸点について、市長の所見を伺うものであります。
次に、
環状公園構想をより豊かなものにつくり上げていく観点から、一、二、お伺いいたします。
第一に、さきに
東北大学農学部は、そのキャンパスを市民に開放する方針を打ち出しましたが、その条件を整備するための文部省サイドの予算は全くない
とのことであります。こうした積極姿勢を生かすためにも、
環状公園構想の一環に位置づけ、一日も早く市民に開放できる条件整備を共同で推進することが肝要
と考えますが、いかがでしょうか。
あわせて、
東北大学植物園や三神峰公園についても、
市民的利用推進の立場で、
環状公園構想との関連、位置づけの協議、検討を進めるべき
と考えますが、いかがでしょうか。
第二に、最近、街路樹、公園樹木、花壇等に名札が全くつけられていないのであります。市民挙げての杜の都づくりを推進する上でも、また手軽な
社会教育的観点からも、さすが杜の都
と言われるようなきめ細やか
さが重要であります。プレートの積極的設置を推進すべき
と考えますが、いかがでしょうか。
第三に、深沼海岸、竜の口入り口、作並街道沿いの、
パーキング箇所等々におけるごみの散逸は、目に余るものがあります。これでは、景観整備、公園づくり
といっても、第一印象で皆無に等しいものになってしまいます。
もちろん、市民や観光客などのモラルに帰すべきものではありますが、そうした行為を許さない、また恥ずかしくなるような、最低限の環境整備
と定期的巡回清掃等の手法が検討されてしかるべき
と考えますが、いかがでしょうか。
環状公園構想にかかわって、市長の所見を求めるものであります。
最後に、千代田町マンション建設問題に関して、お伺いいたします。昨日の本会議答弁で当局は、交換した公園用地は、そばに松林もあり、安全対策上も大丈夫である
との趣旨の答弁を行って交換行為を説明しておりますが、事実は全く逆であります。がけ面の松の木は倒れかかっているものもあり、むしろ危険が高まった交換
と言わなければなりません。実際、四年前に、現在のマンション建設予定地を含めて公園化してほしい
との趣旨の請願が議会に出されましたが、急傾斜地危険対象箇所に指定されている北側斜面を数千万円かけて擁壁工事しなければ公園の安全性は保てないという主な理由で、取り下げ
となった経緯があるのであります。しかも、公園用地の交換に当たっては、かけ面の擁壁工事を行うことも約束されていた
との話もありますが、事実はいかがでしょうか。
もう一つの問題は、隣接する鉄筋三階のマンション建設の確認申請の処理についてであります。市が指定している危険調査箇所でもある北側斜面に何ら手を施すことなく、確認がおりていることも重大であります。判断経過をお示しいただきたいのであります。
また、この建築確認の経緯でありますが、建築主が出している経過報告書によれば、今年一月十日に建築審査課の会議で市道認定を受けるまでは、接道
とはみなされないという結論が出された
と報告されておりますが、少なくともその間市道認定がされた事実はありませんので、結局、接道問題はどうクリアされたのか、経過をお示しください。
しかも、最終的には六メートル部分もマンション敷地に戻して建築確認が行われているようでもあります。そうする
と、今度は、いわゆる交換予定の公園用地は、全く接道のないものとして宙に浮く結果
となるのであります。いずれにせよ、かなり無理を承知で公園用地の交換やマンション建設計画が進められてきたところに問題があるのであります。仙台市は、近隣住民の方々の声、現場の実態、そして今日に至る審査経過を改めて精査し、正すべきは正すことによって、市民の負託にしっかり
とこたえることのできる判断をし直すべき
と考えますが、いかがでしょうか。市長の明確な見解を求めて、私の第一回の質問
といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
8: ◯市長(石井亨)横田議員の御質問にお答えをいたします。
子どもの権利条約の批准についてでございますが、この条約につきましては、現在外務省が中心
となりまして、関係各省庁間で批准に向けて、国内法制
との整合等を検討中
と伺っておりますので、この推移を見守りたいというふうに考えております。なお、本市
といたしましては、この条約に盛られているようなことは、児童福祉施策
といたしまして、それぞれやっておることでございますが、今後とも子供が健やかに生まれ、育つための環境づくりに努めてまいりたい
と考えておるところでございます。
次に、学童保育についてでございますが、仙台市におきましては、
留守家庭児童補導事業は、児童福祉事業の一環としてとらえまして、地域児童の一員として一体的な指導をすべきもの
と考え、児童館の建設整備を進める一方、児童クラブの育成に努めてまいっておるところでございます。教育局で行っている
留守家庭児童補導事業は、児童館がそろうまでの補完的な事業
と考えておりますので、当面両局の間で協議しながら進めてまいります。
次に、ちびっこ広場についてでございますが、土地所有者の協力を得まして、地元の町内会等が設置、管理をしているちびっこ広場につきましては、これが減少の傾向にございますのは、所有者の土地使用の都合によるものがほとんどでございまして、買い取り、保全はなかなか難しい
と思いますが、市
といたしましては児童公園、幼児公園の設置に努めておるところでございまして、六十三年からことしまでの三ヵ年で児童公園三十三ヵ所、幼児公園四十八ヵ所、合わせて八十一カ所を新設しており、今後もできるだけ子供の遊び場確保に努力をしてまいる考えでございます。
なお、追廻地区のちびっこ広場についてでございますが、市道青葉山線の改良工事に伴いまして沿線緑化を計画しておりまして、ちびっこ広場の代替につきましては、現在地元の町内会
と協議中でございます。
次に、長町中学校の体育館改築につきましては、これまでもPTAを初め地域の協力のもとに、その解決に向けて、関係機関
との折衝を重ねてまいったところでございますが、大変困難な問題でございますけれども、今後とも早期に結論を出すべく努力をしてまいりたい
と考えております。
次に、ダイヤルQについてでございますが、これまでも本市が参加しております青少年のための宮城県民会議におきまして、事業主であるNTTに対し、改善措置を講ずるよう強く要請をしてきておるところでございます。今後とも関係機関、団体
と連携をいたし、青少年の健全育成の観点から、さらに運動を進めてまいりたい
と考えております。
次に、親
と子のふれあい回廊整備事業についてでございますが、御指摘の芳の平地内の道路整備につきましては、懇談会の御意見を踏まえまして、地域の環境を考慮しながら進めてまいりたい
と考えております。また、上平から定義、定義から作並に至るルートにつきましては、水源保全を初め、自然環境の保全に十分配慮をいたし、環境アセスメントを実施した上で慎重に対処してまいる所存でございます。この親
と子のふれあい回廊整備事業は、事業本来の性格上、緑や水などの貴重な自然の保全を基本に据えておるところでございまして、生態糸や周辺環境への影響などに十分配慮して推進をしてまいる考えでございます。
次に、青葉山公園の全体構想についてということでございますが、青葉山全体の公園整備計画につきましては、現在その基本計画を策定中でございまして、策定に当たりましては、杜の都の環境をつくる審議会の御意見も聞きながら検討してまいりますが、自然の姿をできるだけ残しながら整備をするということにいたしたい
と考えております。
また、ゴルフ場につきましては、昭和六十二年から六十三年度にわたりまして、県
と共同で広域仙台都市圏高次都市機能ゾーニング及び広域ビジョンにおけるゾーン形成の具体化に関する調査を実施をいたしておりまして、その中でゴルフ場を含む青葉山一帯につきまして、独創的な学術、技術開発機能及び国際交流機能の集積地並びに緑のシンボルゾーンとしての位置づけがなされております。したがいまして、今後のゴルフ場の活用につきましては、こうした調査結果を踏まえまして、宮城県
と十分協議を行ってまいりたい
と考えております。
竜の口渓谷は、御指摘のとおり景観、地質学的に貴重な遺産でございますので、その特性に合った整備を考えたい
と存じます。
なお、青葉山の西側一帯の緑地につきましては、現在策定中の土地利用計画及び緑のマスタープラン
との整合を図る中で検討する必要があろうか
と考えておるところでございます。
次に、
東北大学農学部キャンパスの一部開放ということが学部内で論議されているやに私も聞いておりますが、大変結構な話
と考えておりますが、今回の環状公園計画
とは、整備手法も当然違ってまいりますし、別途の観点から具体化を図るべき性格の問題
と存じます。また、東北大学の植物園や三神峯公園等は、これから新たに手を加えるというようなものではない
と思いますので、
環状公園構想に取り込んで絵をかくということはいいかもしれませんか、具体の事業があるわけではございませんので、計画に入れる必要はないもの
と考えておるところでございます。
残余の御質問につきましては、それぞれ担当の局長より御答弁を申し上げますので、御了承をいただきたい
と存じます。
9: ◯民生局長(青木薫)学童保育についての二点及び大竹やま学校についてお答え申し上げます。
まず、児童館の児童クラブにつきましてですが、市長が今お答えいたしましたとおり、児童館の業務の一環として実施しておりますので、専任の指導員及び専用室は考えておりませんが、所持品の収納等の設備については、配慮し、確保しておるところでございます。
次に、新たな設置及び見直し
とのことでございますが、留守家庭児童会の未設置小学校区において要望がございますれば、条件が整えば、
留守家庭児童補導事業として設置してまいりたい
と存じております。
それから、民家借り上げのクラブの設置箇所の見直しでございますが、問題があれば、個々に検討していきたい
と考えております。
次に、大竹やま学校の大竹児童館の利用についてでございますが、児童館では、遊びを通して子供たちの健康の増進
と心の豊か
さを育てることを目的
といたしまして、来館した児童への遊びの指導や、広く地域の児竜に呼びかけ、月数回の行事を実施しておるところでございますが、児童の活動、いわゆる遊び時間として、開館時間を朝九時から夕方五時までとしておるところでございます。このたびの大竹やま学校は、一泊の活動でございまして、小型児童館は本来的に宿泊施設ではなく、その設備をいたしておりません。児童の安全衛生上からも、その目的に沿った施設で実施されることが望ましい
と考えております。なお、大竹児童館は、他の市民利用施設同様、夜九時まで施設の目的外使用ができるようになっておりますので、この時間の範囲内で児童館を御利用いただきたいというふうに考えております。
以上でございます。
10: ◯都市整備局長(安倍理夫)千代田町のマンション建設について、お答えいたします。
マンションの建築確認に関してでございますが、建築物自体の安全性の確保は当然でございますが、当該敷地北側ののり面につきましても、崩落防止工事を行うよう指導しております。
建築確認における敷地の接道についてですが、建築審査の過程で公道接合部の土地所有者から使用承諾書が提出された時点で、問題はない
と判断しております。
11: ◯建設局長(清野辰夫)三点について、お答えをいたします。
まず第一点、街路樹、公園樹木にプレートを設置するようにというお話でございますが、これまで一部設置をしてまいりました。本年度は、主要な幹線道路につきまして設置する方向で、現在作業を進めております。
また、観光地、郊外の道路及び海岸等へのごみの問題でございますが、実態として子供会、町内会等ボランティア団体の方々のいろいろ御努力をいただいておるところでございます。今後モラルの向上等美化運動の啓発を重ねるとともに、行政側としての対応を強化するよう関係機関とも連携をとってまいりたい
と、そのように考えております。
また、千代田町の公園予定地の安全問題でございますが、外さくが設置されておりまして、隣接する北側の土地は、お話のがけまで平地、斜面を含めまして七、八メーターの松、雑木の林
となっております。したがいまして、公園としては安全
と考えておりますが、土地所有者側が緑の保全を図り、整備するという話がございますので、その際はさらに安全面について配慮されるよう申したい
と、そのように考えております。
以上です。
12: ◯五十番(横田有史)一、二、ただいまの答弁にかかわって、お伺いいたします。
一つは、親
と子のふれあい回廊の問題でありますが、先ほどの答弁によります
と、今後慎重に環境アセスを行って、その結果で判断したいということでございますが、それは、いわば結果次第では変更もあり得る
と受けとめてよろしいのかどうか、この点について、お伺いしておきます。
なお、特にこの今回のルート全体についていいます
と、宮城県が、いわば宮城県の端から端まで指定しております、いわゆる宮城県の百周年事業として設定されたふるさと緑の道でありますけれども、これは、ふるさと緑の道は、もともと自然
との触れ合いの場として、遊歩道として設置されているルートであります。したがって、このふるさと緑の道の本来の趣旨とも違って、自動車道を建設するということになっているわけでありますから、そういう点でも本来の趣旨に戻して、自然
との触れ合いをしっかり
と保てる、そうした状況で完備していくことが必要だというふうに思いますので、この点について、改めて市長の所見を同っておきたい
と思います。
それから、長町中学校の体育館の問題でございますけれども、いろいろるる努力についての決意も表明されたところでありますが、問題は、障害
となっている都市計画道路についてでありますけれども、既に四十二年に都市計画道路か計画として出されてから二十年以上たっているわけであります。しかも、現在時点でもこの長町中学校、いわば地点を通過する建設予定は十数年先という計画の状況でもあるわけでありますから、その意味では、この二十数年間も、この期間この問題についてストップさせてきた、こういうことも勘案して、いわば市の単独事業としての提案も私ども行っているわけであります。そして同時に、この間、例えば国会議員を使って東北大学の説得に当たろうという趣旨もありましたけれども、これは、いわば大学の学生寮
との関係の問題でございまして、つまり文部省の学生寮政策
と学生寮の自治会
とのこうしたあつれきの問題でありますから、いわばそうした問題で解決できるというような事態ではないのであります。したがって、そうした点も勘案して、文字どおり仙台市として長町中学校の問題について早期決断するという視点が必要か
と思いますので、その点について、改めてお伺いしておきたいというふうに思います。
最後に、千代田町の問題について、お伺いしたいわけでありますけれども、今は接道について土地所有者の承諾を得たことにょって出したということでありますが、現在の問題になっていますいわば六メートル部分、道路部分は、仙台市の登記になっているわけです。この仙台市の登記になっている部分も、マンション敷地に含めて計画か出されている。しかも、一月十日ということで、先ほど指摘しました問題について言えば、細かい話になりますけれども、重要な問題ですのでお伺いするわけでありますけれども、仙台市として一たん仙台市道に認定しない限り、マンション建設はできない、こういう判断を正式に行った、こういうことになっているわけであります。ところが、その判断が覆されたこのことについての経過をどう見るのかということを、私は申し上げているわけであります。問題は、もう何年来もこの土地については建物が建てられない、こういうことできたところでありますし、今回中央の大手マンション建設業者がマンションを建てるという状況の中で、なぜこうした問題が、ある意味ではあいまいな形でクリアされていっているのか。しかも、市当局の最初の御判断
とも違う形で確認かおりているのか、こういう問題についてお伺いしているわけで、改めてこの点について、お伺いいたしたい
と思います。
以上です。
13: ◯市長(石井亨)再質問にお答えをいたします。
ふれあい回廊整備事業でございますが、今アセスメントをやっておるわけでございますが、その結果によってはもちろん変更もあり得ることでございますし、またふるさと緑の道
との関係につきましても、この調査の結果によって決めていきたいというふうに考えております。
長町中学校の問題は、横田議員も十分いきさつは御存じ
と思いますが、問題は、学生寮の移転が可能かどうかということでございまして、私ども
といたしましては、さらに関係方面
とのいろんな折衝に最大努力をいたしてまいるつもりでございます。
14: ◯都市整備局長(安倍理夫)市道
との接道の問題でございますけれども、最初建築確認が申請が出された平成二年の十一月十七日時点では、道路という、自分の隣接する宅地に対して道路という申請が出てきましたので、その道路に対しては、うちの方ではおろせないという指導をいたしました。その次の時点で、平成三年の一月になりまして、その隣接の土地所有者、御嶽神社から使用承諾書が出たわけでございますので、その時点で仙台市としては、建築確認に問題はないという判断をしたという経緯を述べたわけでございます。その後、市道に編入──市に編入、市道になるという状態は、我々建築確認の方からすれば、さらによい状況というふうに判断しております。
15: ◯五十番(横田有史)ここは本会議でありますので、ただいまの点については再度委員会等でやりたい
と思いますが、要するに御嶽神社から借りたという部分は、現在登記は仙台市の所有地、登記になっているわけでありますから、そういう経過については、より精査して、検討し直すことが必要ではないかということを申し上げているわけで、これらについては委員会の場で改めて伺うことにいたします。
16: ◯議長(大泉鉄之助)次に、青野登喜子君に発言を許します。
〔二十四番 青野登喜子登壇〕(拍手)
17: ◯二十四番(青野登喜子)私は、日本共産党の青野登喜子でございます。私は、市民のための救急医療のあり方
と米輸入自由化を食いとめるための施策について、御質問いたします。
初めに、救急医療に対する市民の切実な要求にどうこたえていくかという問題であります。私は、これまでの本会議における質疑を通じて思いましたのは、仙台市における救急医療の体制確立のための市長の責務の大き
さが改めて浮き彫りになった
と思いますので、お伺いしてまいりたい
と思います。
市民の期待を担って仙台市立病院救急センターが発足いたしましたが、わずか一ヵ月余りの間にさまざまな問題が指摘されておりますことは、これまで論議されてまいりました。救急センターを訪れる救急患者が、重症、軽症を問わず殺到し、ベッドの不足、スタッフの治療体制など、病院関係者の昼夜の努力にもかかわらず、既に能力を超えた事態になっております。その背景には、センターの機能を効果的に発揮させる支援体制の不備があり、病院スタッフに過大な負担が集中しております。こうした状況の中で、救急患者のたらい回しの問題が起きました。そして、重大だ
と思いますのは、こうして露呈した矛盾が、放置すれば、人的にも財政的にも本院にまで重大な影響を及ぼす問題でもあるということです。平成元年二月の仙台市立病院将来構想検討委員会報告書では、石名坂急病診療所、休日診診療所。
在宅応需システムなどの一次救急体制の協力によりセンターへの患者の過度の集中を避けること、及び他の医療機関
との緊密な連携によって、病床の効率的回転を図ることがセンターの円滑な運用に極めて重要である、
と指摘がなされております。救急センター開設に伴って、この指摘が現実の問題
となった背景に、私は、仙台市が現在抱えている救急医療体制の弱
さがセンターに集中したものではないか
と思っておりますが、改めて市長はどう受けとめておられるのか、御認識をお伺いしたい
と思います。
そこで、救急センターの抱えている矛盾
とその原因を明らかにする上で、まず第一に、救急センターの発足した過程を見てみる必要がある
と思います。市立病院では六十二年度に、急増する市民の救急医療の需要にこたえるため、体制確立を軸
とした将来構想を検討するための委員会をつくり、検討を始めました。その構想によります
と、六十二年度を基準として、救急センター建設は六十八年度
となっておりました。六年間の余裕を置いたのは、救急センター発足のためには、後方支援体制を初め医師会や他の医療機関
との連携、センター自身のスタッフの確保など、前段での準備過程が重要
とされ、その体制確立のためには数年の期間を要する
と考えられていたからです。その後、続いてセンター発足二年後には、病床不足を予想し、独自の第二病院の建設へ着手するという総合的なものになっております。こうした検討委員会での論議のさなかに、市長のイニシアで救急センターが建設されることになったのは、経過から見て明らかだ
と思いますが、このような急速な具体化で、果たしてやっていけるのだろうかという危惧は、当時から内外にあったことでした。しかし、病院として見れば、市長を初め
とした市長部局の責任のもとに進むのであれば、まずはセンター開設に踏み切ろう
となるのは当然のことだった
と思われます。このとき、市長もまたこの危惧にこたえて、周辺の条件整備に万全を期すということを表明されております。ところが、発足後一ヵ月余りで明らかになった事態から今浮き彫りになっているのは、市長が約束した条件整備が進展していなかったのではないかということです。現在、後方支援体制の確立のために、地域医療対策協議会の中に専門委員会をつくるなどして、病院事業管理者も苦労されておられるようですが、問題は管理者にあるのではなく、政策推進のイニシアをとられた市長御自身の問題である
と思います。したがって、市立病院救急センターに露呈した問題について、市長がセンター発足のとき
と同様に、問題の解決
と打開に向けて積極的な政治的イニシアを発揮されることが求められており、それがまず第一に重要だ
と思いますが、この点での市長の御所見をお伺いいたします。
次に、問題を解決するために具体的にどうすべきかということです。本議会でも同僚議員からさまざまに指摘されているように、市長は、かつて議会で、一次から三次までの総合的な救急医療体制確立の重要性を述べております。市長は、今こそその実践の立場に立たれるべきではないか
と思いますが、いかがでしょうか。
まず、一次救急体制の確立です。市民にとりましても、最も身近な問題です。それには、医師会
との連携がなければできません。地域医療対策協議会の専門委員会でも問題が大き過ぎて苦労している
とのことですが、市長が前面に出て政治的打開の道を図らない限り解決しないのではないか
と思います。また、支援体制の確立に当たっても市立病院事業管理者に任せて済む課題ではなく、不採算部門
と言われる救急医療は、いわゆる行政側の責任です。市長みずからが医療機関をまとめ上げる上での正しい意味での政治力を発揮されることが求められておりますが、市長の御所見をお伺いいたします。
次に、この問題に関連して、救急医療には市以上に責任があるはずの県の姿勢は、とてもおざなりなものとしか言えません。例えば、情報センターの役割は極めて大きなものがありますが、県情報センターの実態は、医師会任せの運営で、県か本当に責任を果たしている
とは言えない状況です。
救急患者が発生したとき、受け入れてくれる病院を探し求める消防救急隊の苦労は、並み大抵のことではありません。その傍らで見守る患者家族の不安な思いは、はかり知れないものです。朝夕二回だけの情報では、生きたものとして使えず、現在の情報センターは緊急時に役に立っていない
と言われております。だからこそ専門委員会が改善を要望することになったのも当然だ
と思います。このように後方体制にしても医療機関の連携にしても、県が本来の責任を持たない
と、まとまらないこともヰっきりしております。市長は、救急行政を実際に扱っている自治体の長として、県の姿勢を正す必要があるのではないでしょうか、御見解をお聞かせください。
次に、県の責任にかかわる問題として二次救急医療体制があります。県の地域保健医療計画で設定されてある第二次救急医療圏として仙台は、塩釜、多賀城、松島まで含む広域医療圏に入っていますが、実情に全くそぐわないものになっております。この広域医療圏を担当する輪番制病院の中に、仙台市内で入っているのはオープン病院ただ一つという状況にあり、救急の受け入れも六%にすぎません。市として地域医療計画を検討する際、このブロックの指定を再分割するよう県に要望したのは当然のことです。
輪番制病院に指定されれば、わずかですが、国庫補助が出ます。この際、せめて仙台市域一本という消極的なことではなくて、区を単位
としたブロックを設定し、その中で救急告示病院も含めて輪番制を組むように堤起をしてはいかがでしょうか。国や県が区を単位
としたすべてのブロックを補助対象にできない場合でも、市独自のものをつくり、二次救急体制を確立する必要があります。これは、人口三十万の浜松市でも実施されており、やろう
と思えばやれることであり、市長の御所見をお伺いいたします。
次に、救急センターの体制強化についてお伺いいたします。本議会でも議論になっておりますが、私は、とりわけ医者の確保を実態にあわせて拡充することが緊急に求められている
と思います。救急センターの体制が整わず、本院
とプールでローテーションされている
とのことです。こんなことを続けていたのでは、センターの矛盾が本院までつぶすことになりかねません。この点について、市立病院将来構想検討委員会の報告は、昼夜を分かたず発生する救急患者に対応する施設であるので、その業務を一般の診療体制に負わせずに、独立した専任の体制を組めるよう定員上の措置を講ずるように述べてありますが、このことから見ても行政側の責任として考えねばならないことだ
と思いますが、市長の御見解をお伺いいたします。
さらに、救急後方病院として第二病院の建設を計画どおり進めるために、直ちに県
との協議を始める必要があるのではないでしょうか。その際、地域保健医療計画がネック
となるならば、見直しを迫るべきではないでしょうか、市長の御所見をお伺いいたします。
救急問題の最後に、市民のための救急医療の確保を考える上で、市民からの相談窓口をシステム化されるよう新たな提起をしたい
と思います。救急センターへの電話による問い合わせが、土、日、夜間に集中し、日によっては百本を超す日も出ております。その約半数以上が適切なアドバイスさえあれば、わざわざ来院せずに済むということです。特に、小児科の場合などは、大半の場合、医師による電話での応急措置で、翌日正規の診寮を受ければ済むということも専門医の意見として言われております。このように市民からの救急急病の問い合わせが殺到する背景には一次救急、特に夜間救急の切実な要求
と期待が反映している
と思われます。この際、救急センター
とは別個に、行政の施策として救急急病電話相談センターを設置されてはどうでしょうか。少なくとも小児科医
と他の医師が複数で対応し、自宅待機で様子を見る場合
と、来院の必要な場合
との振り分けができるようになれば、市立病院への患者の殺到は緩和されるのではないでしょうか。また、市民にとっても、夜間に急病になったとき、いつでも気軽に相談できる窓口があれば、どんなにか不安も和らぐでしょう。市長の御見解をお伺いいたします。
次に、米の輸入自由化について御質問いたします。市長は、この間繰り返し米の輸入自由化は反対の態度を表明されてまいりました。しかし、御承知のように、自民党
と政府首脳の中から部分輸入も含めて輸入自由化の発言が相次ぎ、七月のサミットを前にして重大な段階を迎えております。
米を守る問題は、農民だけの利害にかかわる問題ではなく、食品の安全
と環境の保全、国民の食料を守り抜く課題です。今この緊急事態に際して、米自由化に対しての市長の態度を改めて明確になさることは重要であり、お伺いいたします。
既に東北・北海道地方知事会は、農水省や自民党本部に米の自由化阻止を求める行動を行っており、宮城県では米問題対策会議を設置するなど、行動を開始しております。市内の農業団体、消費者団体の間でも緊迫した情勢に即応してさまざまな抗議行動が広がっております。また、今議会には仙台市農協から米輸入自由化反対の陳情もなされております。県内の幾つかの自治体が行っていますように、市長みずからが市として米輸入自由化阻止宣言を上げ、自治体として積極的な意思を表明されることが強く求められている
と思いますが、市長の御所見をお伺いいたします。
その上で、市として自由化阻止のための対策会議を設置し、市当局
と議会による代表団を派遣し、政府への緊急要請行動を行うなど、全庁挙げての取り組みを進められてはどうでしょうか、市長の積極的な御答弁を求めます。
最後になりますが、日本共産党は、あの戦前の暗黒時代に農民に土地を与えよ
と命をかけて奮闘してきました。戦後も一貫して農業を日本の基幹産業にしっかり位置づけて力を尽くしておりますが、我が党は、日本の農業
と国民の食料を破壊する米自由化を絶対許さない決意を述べて、私の質問を終わりにさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
18: ◯市長(石井亨)青野議員の御質問にお答えをいたします。
まず、救急センターにかかわる問題についての認識ということでございますが、仙台市における救急医療体制は、このたび開設をいたしました救急センターの完成によりまして、初期救急医療から三次救急医療までの体制は、一応整ったもの
と考えておるところでございます。また、救急センターは開設当初、市民、県民の期待の大き
さもございまして、一時的な混乱が見られましたが、現在はほぼ正常な状況で推移をいたしております。この一ヵ月間の診療状況から見ましても、かなり多くの市民がその恩恵を受けておるわけでございまして、私は市民に評価されているもの
と考えておるところでございます。ただ、他の医療機関の組織的協力体制など、まだ若干の問題があるわけでございますので、今後永続的に円滑な救急医療が行われますように、引き続き努力をいたしてまいるつもりでございます。
次に、救急センターの問題解決に当たって市長が主導権を発揮せよ
と、こういうことでございますが、青野議員の御激励には感謝を申し上げますが、市立病院の救急センターは、救急医療に対する市民の強い要請にこたえまして、市立病院も含めた地域医療の中核機関が六十三年五月に集まりまして行った、いわゆる五者会談で早急に開設すべである
と、こういう一致した意見に基づいてつくったものでございますので、ひとつ御理解をいただきたい
と存じます。
なお、周辺の条件整備にかかわる問題につきましては、医療関係者の理解
と協力に基づいて進められるべきものでございまして、仙台市も構成員
となっております仙台市地域医療対策協議会の中で、現在精力的に検討をいただいておるところでございます。
次に、一次救急体制の確立についてということでございますが、一次救急医療体制の確立につきましては、これまで東北大学医学部また仙台市医師会等の全面的な御支援を得て、逐次整備を図ってまいっておるところでございまして、殊さら政治力を発揮しなければならないというような問題
とは考えておらないところでございます。
また、救急医療についての県の姿勢についてでございますが、県の医療情報システムの充実についてはもちろんのこと、本市の救急医療が近隣地域をカバーしておるということもございますので、積極的に支援方を要請してまいりたい
と考えております。