宇治市議会 > 1991-06-17 >
06月17日-03号

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  1. 宇治市議会 1991-06-17
    06月17日-03号


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    最終取得日: 2021-09-28
    平成 3年  6月 定例会(1) 議事日程           議事日程(第3号)                              平成3年6月17日                              午前10時 開議第1.一般質問(2) 会議に付した事件  議事日程に同じ。(3) 出席議員   議長     野上清一君   副議長    川口信博君   議員     向野憲一君      水谷 修君          池内光宏君      山本 正君          小牧直人君      村田正治君          庄司 洋君      川島恵美子君          久保田 勇君     前窪義由紀君          足立恭子君      浅見健二君          正木久雄君      加藤吉辰君          小山勝利君      菅野多美子君          平岡久夫君      川原一行君          宮城日出年君     浅井厚徳君          地上一男君      野口一美君          西川善通君      堤 武彦君          福井光雄君      秋月賢治君          佐藤京子君      野田 勇君          加地 勇君      吉田 明君(4) 説明のため出席した者         市長          池本正夫君         助役          石井常夫君         助役          中野眞爾君         収入役         北條吉郎君         企画管理部長      曽谷政一君         企画管理部次長     原田和久君         総務部長        浦田和男君         総務部次長       猪熊和男君         市民部長        西田清一君         市民部次長       石川楢一君         生活環境部長      吉川博義君         生活環境部次長     小森弘士君         清掃事務所長      高沢俊夫君         福祉部長        杉原正明君         福祉部次長       木村光長君         技監          西木英夫君         指導検査室長      川端 修君         建設部長        忠田 環君         建設部次長       吉田和久君         都市整備部長      安井 宏君         都市整備部次長     堀井治樹君         下水道事務所長     村上好弘君         消防長         堀 喜代蔵君         消防本部次長      今井 修君         水道事業管理者     向井祥夫君         水道部次長       中谷維伸君         教育長         岩本昭造君         教育委員会教育次長   杉本敬一君         教育委員会参事     頼成綾子君         教育委員会参事     高田晃宏君(5) 事務局職員出席者         局長          大石多嘉四朗君         次長          細川芳郎君         庶務調査係長      野口 納君         議事係長        末滝健二君         主事          山田晴比古君         主事          稲垣浩一君         主事          栢木利和君(6) 速記者                     山口久子君                     斉藤美子君     午前10時8分 開議 ○議長(野上清一君) これより本日の会議を開きます。----------------------------------- △日程第1 一般質問 ○議長(野上清一君) 日程第1、一般質問を行います。 質問は通告の順に発言を許します。水谷修君。 ◆(水谷修君) (登壇)1991年6月定例会における一般質問を行います。 あれは8年前です。お年寄りの医療費が有料化されました。その後負担金はどんどん上がり、今度の改悪案によると1カ月入院するのに2万4,000円かかるんです。金がなかったらお年寄りの命すら守れないという政治じゃありませんか。年金制度はたび重なる改悪がなされ、国保への補助は大幅カットで料金アップが続いています。地方自治体への補助金はこれまた大幅にカットされてしまいました。宇治市においては公立幼稚園の一挙4園廃園がなされ、マンモス中学は放置をされています。育成学級5年、6年の切り捨てがなされ、ホームヘルパーは有料化されてしまいました。保育料など公共料金は連続値上げです。障害児施設は不足しており、障害早期発見のための乳児健診はいまだに実施されていません。仮に障害が発見できたとて療育施設がないという実態です。交通渋滞は日増しにひどい、交通事故も深刻です。このように、福祉、教育、暮らしの予算が切り詰められてきました。だから宇治市は10年連続黒字です。そして基金はどんどんふえ、平成2年度末では基金総額は実に127億円。一方で、フラワーセンターなど不急不要の事業に巨費が投ぜられようとしています。ため込んだ基金もあるんです。財政は潤沢なんです。私はやっぱり、福祉、教育、暮らしに予算をもっと振り向けるべきだと思いますが、市長の見解を問うものであります。 また40周年記念事業の後の事業については、実施計画等においてもまだ具体的でありません。一体ポスト40周年事業は何なのか、この際明らかにしていただきたいと思います。 次に活断層の問題についてであります。活断層とは、最近の地質時代に繰り返し活動し、将来も活動することが推定される断層のことであります。地震は活断層の運動によって起きるものであることが突き止められています。明治以降のマグニチュード6.5以上の地震は、8割が活断層のすぐそばで発生しているわけであります。実は宇治には、黄檗活断層、井手活断層という連続する活断層が南北に貫いているんです。このことは最近発刊された『新版日本の活断層』という学問書によっても明らかになっています。この本によると、約1000年前の西暦976年7月22日、宇治を震源地とするマグニチュード6.7以上の直下型地震に見舞われていることが明らかになっています。また1070年には井手町を震源地とするマグニチュード6~6.5のものが、京都市を震源地とするものについてはマグニチュード6以上のものだけで938年、1185年、1317年、1350年、1425年、1751年と6回もあります。それぞれ大きな被害を出していることが、いろんな歴史的書物でも確認されているわけであります。 最近、活断層上の構造物、ダムや原発、こういった重要施設の建設については学術会議でも問題視されており、災害を防止するためには活断層上での開発を法的に規制することが最も効果的な方法であるとして、活断層法をつくるべきと科学者から声が上がっているとのことであります。既にアメリカでは法規制がなされています。 ところが宇治市内の天ケ瀬ダムは黄檗活断層のほぼ真上に建設されており、かつ天ケ瀬ダムの再開発ということでバイパス水路の建設も計画がされているわけであります。そこで、宇治市の活断層に対する対応、対策についてお伺いするものであります。 次に交通問題についてであります。 市内の交通渋滞、交通事故多発はひどい実態です。これは、開発の速度と交通網整備の速度のアンバランスによるものであります。つまり、京都南部でどんどん開発が進んだ、車もふえた、しかし交通網整備が追いついてない、このことに起因する問題と思います。またモータリゼーション中心の交通政策にも問題があります。すなわち、車社会からの脱却が大きな課題だということであります。公共交通、大量輸送機関、鉄軌道の整備は急務だと思うんです。 そこで鉄道網整備の問題でありますが、まず地下鉄東西線を早期に六地蔵まで南進させること、さらに延伸させ長岡京までもっていくという計画が必要と思うんであります。つまり、地下鉄京都環状線構想であります。六地蔵-醍醐-山科-御陵-三条-二条-西大路-洛西-長岡京-六地蔵と、ぐるっとつなぐものとするべきと思いますが、また、宇治-大久保-久御山-八幡、これを結ぶ鉄軌道網についても必要と思います。宇治市としてこうした構想を打ち出し、関係機関に働きかけをするべきと思いますが、お考えをお聞きするものであります。 道路問題では、大型道路計画がいろいろあります。第2名神、第2京阪、京滋バイパス、第2外環、京奈バイパスなど、超大型道路の結節点に宇治、城陽、久御山の地域がなろうとしているわけであります。つまり、大インターチェンジ地帯となるわけです。大変なモータリゼーションの洪水となってきます。大型道路というのは車両の流入という結果にこそなるけれども、交通量削減にはならないわけであります。すなわち、宇治の交通問題解決にはつながらないし、一層深刻な交通問題をもたらすことになるでしょう。宇治の道路問題解決のためには、一体何が必要でしょうか。京都南部と京都を結ぶ都市間交通をどうしてさばくのか、町と町の移動交通をどうしてさばくのかを検討しなければならないと思うのであります。つまり、都市間幹線道路と街路の整備の二つと思います。市内を縦横に貫く路線を整備するべきであります。 そこで、私が重要と思う以下六つの問題についての整備方針を、具体的にお伺いいたします。 1.京都南部と京都を結ぶ路線として、また京都南部の車両の宇治市内通過を回避するための路線として、大久保バイパスの京都市域までの北上について。 2.府道300号線(旧国道24号線)と並行して西宇治地域を南北に通す路線としての宇治槇島線の北進計画について、さらに宇治槇島線については計画未決定の先線の計画について。 3.府道京都宇治線と並行して、東宇治を南北に通す路線としての仮称山麓バイパスについて、さらに山麓バイパスを南進させて、墓地公園や第二名神とアクセスさせる先線計画について。 4.JR、京阪、府道によって分断されている東宇治地域の東西に結ぶ路線としての、府道二ノ尾木幡線の先線計画について。 5.宇治北部の東宇治、西宇治を結び、乙訓へと延びる六地蔵神足線について。 6.街路網未決定地域である西宇治北西部、及び東宇治北部の街路網の都市計画決定について。 そして新宇治淀線については、先の全員協議会において一定の考えが示されているので、下居大久保線がくれぐれも行き止まり道路にならないように要望するにとどめておきたいと思います。 交通事故対策ですが、やっぱり交差点改良が必要だと思います。交通事故多発交差点を重点的に改良するべきと思いますが、多発箇所と具体的解決策を示していただきたいと思います。 JR安全対策については、5月14日の信楽高原鉄道事故、死者40人以上負傷者400人以上のまさに未曾有の事故であり、犠牲者とその家族に心から哀悼の意を表するものであります。また、何よりも安全運行が優先されるべき鉄道輸送機関で、こんな大事故が起きたことに心からの怒りを禁じ得ません。事故原因は究明中とのことですが、根本は赤字路線切り捨てと採算優先、安全二の次の政策であることは否定できません。そういう点で、分割民営後体制が縮小されたJR奈良線も、単線である上にJR西日本以外の車両が走る路線であるだけに、よそごとではありません。そこで奈良線について、体制、施設、運行管理など十分な安全対策がなされているのかどうか、お伺いいたします。 また、踏切対策としての危険物検知装置の設置、応答式車両識別装置設置についての市の対応についてもどうなさっているのか、お伺いをいたします。 道路、鉄道の高架下利用の促進についてでありますが、地価高騰の折、高架下利用をした公共施設用地確保を図り、コミュニティ施設リサイクル施設、公園、駐車場などを設置してはどうかと思いますが、近鉄大久保駅周辺の未利用地及び京滋バイパスについての市の対応方針についてお伺いいたします。 次に緑化についてであります。緑化の重要性は言うに及びません。しかし、近年都市化の進行により、また乱開発により緑は失われつつあり、とりわけ市街地の自然環境は悪い状態にあります。緑化対策としては現在残されている貴重な緑を保全することと、新たな緑づくり対策が必要と思います。そこでまず、緑化基本計画の概要についてお伺いいたします。緑の現状をどう認識しているのか、基本的な計画の柱は何なのか、お答えいただきたいと思います。 緑地保全対策についてでありますが、現在宇治市の森林面積は3,448ヘクタール、市域の約51%を占めていますが、市街地の地価が著しく高騰する中で都市近郊の山間部に開発が進みまして、昭和30年代から今日までに約550ヘクタールの森林が開発されてしまったわけであります。私は今日現存する緑地を保存するために、市街地に点在する緑地や市街地周辺の緑地などを保存緑地に指定をして乱開発から守り、緑を後世に引き継ぐべきと考えます。 仮に私の言うような保存緑地を指定すれば、それは当然のこととして開発の規制をすることができるわけでありますが、一方で所有者等の私権を制限することになってしまいます。私権を制限することに対する手当てが必要となってくるわけであります。指定交付金制度協力援助金制度、あるいは固定資産税や都市計画税などの課税免除も必要になるかと思います。さらに、保存緑地の所有者が相続税の納付のためにどうしても売却しなければならない、こういうときも想定できますが、こうしたときには一定買い取りも必要になると思います。この財源捻出のために、例えば緑地保全基金を創設をすることも必要と思います。この私の提案する、保存緑地指定制度並びに緑地保全基金創設についての市の考えをお伺いするものであります。 大木の対策ですが、市街地などの大木は緑の空間として本当に貴重な存在です。現存する大木を保存する対策や都市空間(オープンスペース)に積極的に大木となる木を配置する対策が必要と思いますが、お考えをお伺いするものです。 また名木百選の対策は、樹医さん--木のお医者さんによる診断をなさっていますが、このことは高く評価するものです。診断すれば処方箋が出ます。診断結果による手当てに対する宇治市としての支援策が必要となりますが、お考えをお聞かせください。 公共施設の緑化ですが、先の全員協議会で生け垣助成制度などが報告されましたが、民間の緑化対策を講じるのなら、まずは行政が模範とならなくてはなりません。公共施設の緑化対策は具体的にどうするのか、お答えをお聞かせいただきたいと思います。 次に保育問題についてであります。近年女性の就労が増加し、また就労形態も変化しています。このことに伴い、保育要求は多様化しています。こうした社会情勢の変化に対応する保育対策のあり方についての検討が必要な時期になっていると私は思います。緊急保育(一時保育)ですが、核家族のもとで親の病気入院、冠婚葬祭や週3回以内のパートなどを理由とする保育のサービスについて、宇治市は直ちに実施をするべきと思います。保育所に入所している乳幼児が病気した場合は保育所を休ませなければなりませんし、親は仕事を休まねばなりません。こうした場合の病児保育を実施する考えはありませんか。現在、乳児については申し込みの第1希望にはなかなか入れない実態であります。つまり、乳児定数増が必要な保育所があるんだと私は思いますが、乳児定数増に対するお考えを問うものであります。ベビーホテル事業所内保育所は十分な保育ができているかどうか、実態と行政の対策をお聞かせいただきたいと思います。 事業所内保育所といえば、病院内保育所が市内に五つあると聞きました。院内保育所の問題について、二つの角度から対策を講じることの必要性があるんだと私は思います。一つは看護婦確保対策です。看護婦確保は大変困難な課題ですが、十分な経験を持った看護婦を確保することは、数の上でも看護水準の上でも重要です。宇治市内の医療水準向上を図るという点から重要な問題であると思います。 二つ目には、現に保育に欠ける乳幼児がある。この児童には十分な保育を受ける、享受する権利があるという観点での問題です。残念ながら、院内保育所の保育水準は現場の保育労働者の努力にもかかわらず十分とは言えないと思います。市は果たして実態をどう把握しているのでしょうか。問題の解決策としては、認可保育所において、つまり市の措置する保育所において、看護婦さんの子供にも対応できるように夜間保育の実施を含む改善によって解決をするという方法、もう一つは、無認可の施設であるところの院内保育所の充実という方法があると思います。後者の場合は、仮に市なり行政が保育内容充実に取り組むのならそれに必要な財政的援助をしなければなりません。夜間労働の必要な婦人の子供に対する保育対策についての市の見解を問うものであります。 以上で1回目の質問を終わります。ご清聴賜りましてありがとうございました。 ○議長(野上清一君) 池本市長。 ◎市長(池本正夫君) (登壇)お答えを申し上げてまいりたいと思います。 盛りたくさんなご質問をちょうだいをいたしましたけれども、その中から特に財政運営につきまして私のほうからお答えを申し上げたいと思います。 財政運営の考え方につきましては、これまで幾度かご質問をいただきました折に申し述べてまいっておりますし、そのスタンスは変わることはございません。個性ある都市、そして魅力ある都市、住んでよかった都市として、発展をしていくための施策を遂行する前提としての財政の健全な運営によって支えなければなりません。 健全な財政運営とは、中長期的な事業計画と財政計画が一体化した計画のもとで、財政活動のバランス、資金使用の効率性、適正な財政秩序を保つことでございます。財政計画は収入、支出とも不確定的要素が多うございます。歳出計画を柔構造化して対応することが必要でもあるわけでございます。経済の好不調の変動は即自治体財政に大きく影響をいたしてまいりますため、財政の不測事態に備えまして複雑多様化してまいりまする行政需要に対し、安定をした行政サービスを保証するための対策、すなわち財源の蓄積による年度間調整を講じつつ運営をいたしてまいります。 この蓄積の状況は平成2年度末で一応127億円程度となりまするが、本年度での活用額を控除いたしますると、平成3年度末で約97億円程度と相なるものでございます。これら蓄積は本市が進めておりまする、市民が誇りと愛着の持てるふるさとづくりに向けた都市基盤の整備や都市機能の拡充、また市制40周年を機に21世紀へのかけ橋事業として取り組んでおりまする新庁舎の建設や植物公園(フラワーセンター)などの整備の財源確保でもございます。これらは暮らしの周辺整備や福祉、教育の充実化に向ける財源を切り詰めたものではなく、むしろこの分野の充実、振興は施政の原点でありまして、予算配分といたしましてもいろいろ財政制度の制約をクリアをしながらの配分を行っております。予算を振り向けない、あるいは既定サービスを削減するといった考え方は持っておりませんので、ご理解を賜りたいと存じます。 それから、ポスト40周年事業としてどのような事業を考えているのかということでございまするが、40周年記念事業といたしまして位置づけ、順次実施をいたしておりまする事業は26事業でございます。これら事業の大部分は単年度事業ではなく、4年度以降も継続をして実施する事業でもございます。したがいまして、基本的にはポスト40周年記念事業という考え方はいたしておりません。本市では、21世紀に向けたまちづくりの指針とする第3次総合計画に基づく実施計画の中で、実施事業や実施時期等を十分検討をいたしまして今後の事業を進めてまいりたいと、このように存じておりまするのでよろしくご理解を賜りたいと存じます。 他のご質問等につきましてはそれぞれまた担当係のほうからお答えを申し上げてまいりたいと思います。 以上。 ○議長(野上清一君) 曽谷企画管理部長。 ◎企画管理部長(曽谷政一君) (登壇)活断層のご質問につきましてお答えを申し上げたいと思います。 先ほどの議員ご質問にもございましたように、今日ではこの断層運動に付随をして地震が発生するということはもう定説とされておるわけでございまして、活断層の所在を知るということが防災の予防にとりまして極めて重要になるわけでございます。活断層の付近に住宅とかあるいは工場等、そういう施設をつくることは避けるほうが無難には違いないわけでございますが、この地震の多い我が国では活断層に無縁の地域というのはむしろ見当たらないというのが実態でございます。幸い、内陸部の活断層のほとんど、その活動の周期が1,000年以上、短いものでも300年以上、長いものになりますと1万年を超すというのもあることが確かめられているわけでございます。敦賀湾、伊勢湾、そして淡路島を結びます近畿三角地帯に多数の活断層があり、京都地方気象台が発行いたしております資料によりますと、この近畿三角地帯を特定の観測地域に指定をし、中長期の予知対策が講じられているわけでございます。 一方、宇治市にも昭和26年に防災科学のメッカとも言われます京都大学の防災研究所が設置をされ、地震工学関係の各種実験あるいは研究施設も置かれているわけでございます。その中に旧志津川発電所の導水路跡を活用しての地球の伸縮測定が続けられております。ダムのような規模の大きいものにつきましては、関係専門機関で十分検討されて建設をされているものでございますので、安全性については心配のないものと確信をいたしておりますのでご理解を願いたいと存じます。 ○議長(野上清一君) 吉川生活環境部長。 ◎生活環境部長(吉川博義君) (登壇)水谷議員さんのほうから非常にたくさんのご質問をいただいておりますので、順次お答えをさせていただきたいと思います。 まず初めに、鉄道網の整備についてお答えを申し上げます。今日通勤通学のための交通機関といたしましては、鉄道を中心とする公共交通機関が大きな役割を果たしてまいっておりますことはご案内のとおりでございます。 京都府におきましては、地下鉄を初め鉄道網整備の立ちおくれから公共交通機関、特に鉄道の占める割合が低い状況にありましたが、昭和56年の地下鉄烏丸線の開通以降、竹田駅での近鉄、地下鉄の相互乗り入れや京阪電車の鴨東線の完成、また都市の外延化に伴う南部地域での人口増加とも相まって輸送人員が著しく増加し、その利用割合も高まっているところでございます。 本市におきましてもJR奈良線沿線における開発が進み、通勤通学者の輸送が大きく望まれており、その一環といたしまして京都駅のホーム増設、黄檗駅の行き違い設備に加えまして、仮称JR六地蔵駅の設置によりJR奈良線の輸送改善が図られようといたしております。また一方、京都市におきましては地下鉄東西線が平成6年度にはJR二条駅から醍醐までの開通が予定されており、現在事業進行中の仮称六地蔵駅とのかかわりや将来の京都市洛南新都市への交通アクセスという面から考えますと、本市域の位置づけは重要なものがございまして、京都市、城陽、久御山、八幡、長岡京市など広域交通ネットワーク化は21世紀に向けた交通政策の根幹であると存じております。ご承知のように交通問題そのものは広域的な要素が大きく、今後におきましても京都府の指導協力を仰ぐ中で関係機関にも働きかけ、鉄道網の整備充実に努めてまいる所存でございますのでご理解願いたいと存じます。 次に、交通事故等につきましてのご質問にお答え申し上げます。今日、国民皆免許時代を迎え、車社会における道路交通環境問題が全国的にも論議されていることはご案内のとおりでございます。交通問題は申すまでもなく、車を運転するドライバーも歩行者も互いに相手を思いやる心が今日強く求められているところでございます。全国で年間1万1,000人以上の尊い命が失われており、関係者の努力にもかかわらずその数が減少しないことは誠に残念なことでございます。 一方、本市域におきましても死亡事故件数は年度間で増減はあるものの、交通事故全般といたしましては増加傾向にあり憂慮すべき状況にございます。先般宇治警察署から公表されました管内交通事故多発道路図におきましても、府道城陽宇治線(旧国道24号線)や府道京都宇治線及び府道宇治淀線など幹線道路での発生件数が多く、多発区間や多発交差点が明らかになっております。警察当局が懸命の事故防止対策にご努力をされておるところでございますけれども、交通事故防止策の一環といたしまして、今回初めて交通事故の概要につきまして公表に踏み切られたものと仄聞をいたしております。 事故防止につきましては、交通マナーの造成のためのソフト面での啓蒙啓発活動の一層の強化や、ハード面におきましても道路管理者や警察と十分協議を図る中で道路環境の整備に努めてまいる所存でございますので、よろしくご理解願いたいと存じます。 次に、JRの安全対策についてのご質問にお答え申し上げます。先月信楽高原鉄道における列車衝突事故は、列車事故といたしましては昭和37年5月に東京三河島での列車三重衝突事故に次ぐ史上2番目の大惨事となり、大変残念な出来事であったと言わざるを得ません。現在、事故の徹底的な原因究明がされているところでございます。今回の事故は、滋賀県信楽町で世界陶芸祭が開催されている期間、JRの臨時列車が信楽高原鉄道へ乗り入れる状況下での事故でありましたことはご案内のとおりでございます。 さてJR奈良線についてでございますが、信楽高原鉄道と同様、単線での列車運行となるので危険性があるのではないかとの点につきましては、JRにお聞きをいたしましたところ、仮に定時列車以外の臨時列車、とりわけ他社線が奈良線に入る場合は、JR西日本の営業区域に入った段階または京都駅におきまして、奈良線の形態に熟知したJR西日本の乗務員が運転することとなっており心配はないとのことでございます。 なおJR奈良線におきましては、天王寺駅にはCTC装置(列車集中制御システム)、それらやATS装置(自動列車停止システム)、これらが設置をされておりまして、また行き違い駅での安全側線の施設整備など二重三重の安全構造がされており、今回の事例が即奈良線に結びつくものではないとの判断をいたしております。鉄道事業者におきましては今回の事故を教訓といたしまして、従前にも増してそれらの異常事態に対応するため、各社のマニュアルによる安全教育の徹底や運輸省からの指導によりまして、安全という面での徹底した対応が図られるものであると確信をいたしております。 次に、踏切事故防止のための障害物検知装置や列車識別装置等につきましてはJR側へ強く働きかけてまいっておるところでございますが、現状といたしましては運転本数、輸送力の高いところから順次整備が図られているところでございます。本市といたしましては、今後とも強くJRへ早期整備に向けて働きかけを行ってまいる所存でございますのでよろしくご理解を願いたいと思います。 次に緑化についてのご質問にお答え申し上げます。近年、砂漠化や温暖化など地球規模での環境問題が大きく取り上げられ、私たちが享受し続けてまいりましたこのすばらしい地球の環境資源を、次の世紀の人々にどのような姿で守り引き継いでいくことができるのか、国境を越えて真剣な論議を続けられているところでございます。古くから宇治川を中心に山紫水明で風光明媚な緑豊かな本市におきましても、重要な課題と考えております。 さて、緑とオープンスペースは良好な環境の維持形成に重要な役割を果たしているほか、都市の安全性の確保、潤いのある都市環境の形成、レクリエーションの場の提供等多様な役割を担っており、市民生活に安らぎと潤いを与え、安全で快適な都市環境を形成する上で欠くことのできないものであると考えております。 本市におきましては1960年代からの高度経済成長の過程におきまして、急激に進行した都市化の波により、市域の半分以上林野が占め市全体では山の緑が比較的豊かに残っているとはいえ、自然の姿で残る緑は少なくなってきておりますのが現状でございます。「みどり豊かな、住みたい、住んでよかった都市」を第3次総合計画の都市像として、ゆとりと潤いのある魅力あるまちづくりを推進してまいっていく上では、長期的な視点に立った計画的な取り組みの中で、現在残されている貴重な緑を保全するとともに、官民一体となった積極的な緑化を進めていく必要があると考えております。 去る5月26日には京都みどりの祭典(第42回全国植樹祭)が開催され、天皇・皇后両陛下のご臨席のもと全国から1万6千余名の参加者を迎え、大成功裏に終了いたしたところでございます。この祭典は「緑と人間の共生」を基本理念として21世紀に向けて緑とアメニティ豊かな京都づくりを進め、地球規模での環境問題への認識を広げていこうとしたものでありまして、本市といたしましては、この祭典の開催を契機として市民の皆様方の緑化意識の一層の高揚を図ってまいりたいと考えております。 具体的な緑化施策でございますが、植樹祭を契機に現在まで個別分野での緑化の取り組みを総合的に体系化し全市的な緑化施策を強力に推進するため、宇治市緑化基本計画を策定いたすことといたしております。策定に当たっては、21世紀の宇治市を展望する中で残された貴重な緑を保存するとともに、緑の創造を図る一方、緑化の原動力となる市民の皆さん方のみどり思想の質的高揚を図っていきながら、緑化協定などの推進、学校を初めとした公共施設の緑化、さらには都市緑化基金の有効活用などを基本として、各界各層の代表者の皆さんで組織さしていただいております宇治市環境保全審議会にお諮りする中で、市民の皆さんに親しみの持てる緑化基本計画を策定いたしたいと考えております。 なお、議員のご質問にございました緑化保全とそのための基金創設、公共施設の緑化の具体策、大木対策等につきましては、緑化基本計画に基づき具体的施策として検討してまいりたいと考えておりますのでご理解を賜りたいと存じます。 続きまして、都市緑化基金につきましてのご質問をいただいたわけでございますが、この基金につきましては財団法人宇治市公園公社によって基金造成され、管理運営をされているものでございます。平成3年度の造園、公園公社の事業計画によりますと、この基金から生じる果実を活用した都市緑化基金事業として、生け垣設置奨励事業、記念植樹事業、プランター貸出事業の三つの事業が、民有地の緑化と花のあるまちづくりを推進するための事業として計画されておるところでございます。 次に名木百選についてのご質問にお答えを申し上げたいと思いますが、宇治市名木百選につきましては昭和55年度から57年度にかけまして宇治市名木百選選定委員会を設置いただく中で、樹木の古さ、大きさ、形状のみならず、珍木、奇木、あるいは由緒や伝説、文化的価値評価など一定の選定基準を定め、市民の一般公募を実施をいたしまして、宇治市にふさわしい名木として102点を選定し今日に至っております。名木百選の管理等につきましては、選定当時の経過によりまして所有者各位の自己管理といたしてまいっておるのが現状でございます。しかしながら、選定後10年を経過したことや、先に申し上げました宇治市緑化基本計画策定の資料の一つとするために、平成2年度には名木百選のすべてにわたりまして調査を実施させていただき、現在これの取りまとめを行っているところでございます。今後はこの資料を宇治市緑化基本計画の策定に生かす中で、適切な保全策を検討してまいりたいと考えておりますのでよろしくご理解を賜りたいと思います。 以上でございます。 ○議長(野上清一君) 安井都市整備部長。 ◎都市整備部長(安井宏君) (登壇)道路網の整備と高架下の有効利用についてのご質問にお答え申し上げたいと思います。 まず街路網の再編につきましては、今日まで大久保、広野、中宇治、東宇治地域と都市計画街路網の再編に取り組んでまいったところでございます。市の西北部の幾つかの路線についてご質問をいただいておりますが、市といたしましては現在関係機関と協議を進めております、仮称六地蔵神足線をまず都市計画決定すべく取り組んでいるところでございます。したがいまして、本路線の都市計画決定後、西北部の街路網の再編に取り組んでまいりたいと考えております。 再編の中では、宇治槇島線の北進等も含め検討してまいりたいと考えております。 山麓バイパスにつきましては第3次総合計画でも位置づけておりますように、第2名神へのアクセス道路として、また太陽が丘、墓地公園、天ケ瀬ダムへのサービスルートとして今後関係機関とも協議してまいりたいと考えております。 なお京奈バイパスの北進につきましては、宇治市域外でもございますので関係機関へ要望してまいりたいと考えております。 次に、京滋バイパスの高架下の利用につきましては以前にもお答えいたしましたように、通風、換気の妨げとなり、市街地区域においては市民の生活環境上、また農地区域にあっては農作物の成育保全上好ましくないこと、また耕作物の日常的維持管理や定期点検の妨げとなることや都市の美観を損ねること等により、建設省及び日本道路公団の高架下利用は認めないとの管理方針がございました。しかしながら、昨今の高架下利用についての見直しの意見の中から日本道路公団京滋バイパス管理事務所では見直しも含め検討に入られたと聞いております。 一方、近鉄大久保駅高架下利用基準の桁下3.2メートル以下の部分についても既に地元要望を受け、地元駐車場として活用いただいております。その他の有効な利用区域は、公共利用を初め商業、駐車場、駐輪場等有効に活用をいただいておりますのでご理解を賜りたいと思います。 以上です。 ○議長(野上清一君) 杉原福祉部長。 ◎福祉部長(杉原正明君) (登壇)保育所問題につきましてお答えをいたします。 女性の社会進出、勤務形態の多様化、急激な出生率の低下、核家族化の進捗等社会構造が大きく変動し、それに伴い保育ニーズも多様化いたしてきております。それらに対応すべく厚生省におきまして種々検討がなされているところでございます。ご質問の緊急保育につきましても平成元年度におきまして制度化されたもので、当市におきましても制度化の趣旨を十分に踏まえまして、現在検討を進めているところでございます。 次に乳児定数枠の拡大についてでございますが、ここ2、3年の4月、一斉入所時におきましては全体の定数枠に余裕が出ております。特定の保育所の乳児枠のみを増やすということにつきましては困難であると考えております。また最近の出生率の低下、あるいは育児休業制度が今後の保育所の、特に乳児措置状況にどのような影響が出てくるのか、その推移を見てまいりたいと考えております。 次に病児保育についてでございますが、実施いたしますとなりますと医師、看護婦の配置、病児保育室の確保、病気中の子供の心の不安にどう対処するのか等の種々の問題点を克服する必要があるところから、その実現につきましては困難であると考えております。なお、看護休暇制度が一般的に普及されていくことが望まれるところでございます。 次に無認可保育所、事業所内保育所等の件でございますが、病院内保育所5ヵ所のほかに市内ではその他無認可保育所が2ヵ所ございます。現在のところ特に保護者からの苦情等には接してはおりませんが、もし問題がございますれば、指導監督権限のございます京都府と連携を持ち対応してまいりたいと考えております。 また病院内保育所への助成でございますが、看護婦就労確保対策の面からは国におかれまして年々その対策が充実されてきていると仄聞いたしておりますので、そうした情報の収集、提供に努めてまいりたいと考えております。なお、新たな長時間保育制度が国におかれまして今年度の新しい取り組みとして予算化された状況もございます。なお、その詳細につきましては定かでありませんので、これにつきましても情報収集に努めてまいりたいと考えておりますのでご理解を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(野上清一君) 水谷修君。 ◆(水谷修君) まず財政問題ですが、基金の中でも公共施設整備基金、これが3年度の末の見通しでも29億、まあ開発協力金等の見合い分ということで一定その地域の周辺整備等に使うとか残りの市役所の建てかえに使うとか、こういうものも引いてもざっと25億ぐらい、平成3年度で政策的に今後使い道を検討していく分が残ると、こういうふうに思います。また、3、4、5年度の3年間の実施計画の起債の計画は148億円、これに対して財政計画、いつも助役が言われているのは大体170億、3年間で、この差がざっと22億。つまりこの起債の22億分、公共施設整備基金の25億分、これと国庫等を含めて100億近い、これから政策的に決定していく施策というふうに思います。そういう点で、何に使うのかということを明らかにしていただきたいと思うんです。 とりわけ基金については、法律で目的を明示をして基金を積立てるんだということになっているんです。公共施設整備基金は何かオールマイティの何でも使える基金ということで、それは公共施設と名がつくものは何でもできるということになったらオールマイティじゃありませんか。基金という性格から目的を明らかにしておく必要が私はあると思います。こういった今後の政策的に使える財源、これはマンモス校解消や障害児対策、施設、特養ホーム、暮らしの道路の充実、こういったところに重点的に今後配分をするべきだと私は思います。この点については、意見が違うようなので要望にとどめておきたいと思います。 それから、これまでなぜ基金がたまってきたかという問題については、これは全国の地方自治体で基金がたまってきているんです。なぜかと言えば、国庫補助がカットされ、起債がいろいろと制限され、地方自治に対して国がかなり制約をしてきている。このことに伴って全国的に地方自治体の事業量が減り、金余り現象が起こってきているということだと思うんです。 宇治市においてもやっぱり同様だと思うんです。例えば補助金のカットで言えば、昭和60年から元年までで約31億円の補助金がカットされ、国庫支出金で言えば年々下がっています。昭和57年前後と比べて平成元年度を見ますと、やっぱり7割以下ぐらいの国庫支出金の額になっている。これは推移ずっと数字挙げればわかるとおりなんです。普通建設費についても、したがって昭和57、8、このぐらいの時期と現在比べると7割程度に大体最近はなっているということです。一方では、使用料、手数料は7割増というのがこの間の大体の数字です。このように市民要望、身近な暮らしの周辺整備についてはなかなか進まない一方で、公共料金が上がっていくというふうなことも含めて基金のため込みの原因にもなっているということからも、やっぱりこうした基金は、福祉、教育、暮らしにこそ回すべきだという点を、意見を申し上げておきたいというふうに思います。 次に活断層の問題でありますが、活断層、いろいろその調べているということですが、活断層もいろいろあって、じわじわずっと動いている活断層もあれば、間歇的に動くという性格の活断層もあるんです。日本の場合は大体間歇性の活断層ということで、日ごろ何ぼずれをチェックをしておいてもなかなかわからない。ある日突然活断層が動くということが日本の活断層の特徴なんです。先ほど1000年に1回とおっしゃったけれども、私、1問目で言いましたように、京都の直下型地震は100年から2、300年に1回起こっているんですよ、これ。確かに黄檗活断層は前回活動したのは1000年前ということでありますが、これの前については資料が当然書物等がない時期になろうかと思いますので、残ってないということで定かなものがわからないが、したがって何年周期で黄檗活断層が動くのかというのは推定に過ぎない、いつ動くかわからないということなんであります。 そこで、黄檗活断層の上にまともに天ケ瀬ダムがあると、そこにまた新たな開発があるということが私は問題があると思います。今後、重要施設は活断層上にはつくらせないということを、市としても方針を持つべきだと私は思います。また天ケ瀬ダムの問題も危険だから、じゃあつぶせということに直ちになるかどうかはなかなか難しい問題があるのは私も思います。しかし今後の問題としては、例えばダムというのは、一つには今日の環境問題からしても水質の悪化の原因にもなっているし、ダムで砂が止まることから海洋での、海での砂がなくなって、これまた生態系の変化になってきている。耐用年数にしたって100年が大体相場で、天ケ瀬ダムも3分の1ぐらいがもう埋まっているというふうに言われています。そういう点で今後は、ダムに頼らない治水対策というものも含めて検討していかなきゃならない問題だと思います。そういう点で、とりわけ重要施設の今後の建設については、活断層上にはつくらせないという方向を検討していただきたい、これはひとつ要望しておきたいと思います。 それと同時に、やっぱりその後の防災計画や防災体制をつくるという点では、活断層の実態、市民にも知らせ、防災のための啓発啓蒙もする必要があるというふうに思いますので、この点も要望をしておきたいというふうに思います。 鉄道問題はいろいろ今後要望していくということでありますので、一つ交通問題について再質問をしておきたいと思いますが、先ほど部長、地下鉄もできて鉄道利用の割合がふえてきたという答弁されましたが、道路の交通量の増加というのはこの間すごいんです。例えば国道24号線の御香宮、昭和55年には2万5,036台が昭和63年には3万7,911台、大久保バイパス、旦椋の所で昭和55年が1万6,155台、これが63年には2万6,252台、京都宇治線も1万1,315台から1万4,661台、京都宇治線宇治弐番の所でも1万963台から1万2,103台、このように路線どれを見ても大体この8年間に5割から倍にふえているんですよ。このことは大変な深刻な実態だと思うんです。したがって、根本的な解決の方策として、やっぱり早期に鉄軌道整備を図っていくという姿勢をお持ちになることが必要だと思いますので、鉄道問題については今後さらに研究を進めて関係機関に要望活動をしていただきたいと、私のほうから要望しておきたいと思います。 そこで道路問題なんですが、いま言ったような交通量の実態からして、やっぱり先ほど幾つかの路線言いました。縦横に宇治市内を通す路線、早期に計画化を進めるべきだと思うんです。とりわけ都市間交通をどうさばくか。京都南部の車を宇治市内に入り込ませないように京都へ真っすぐ行ってもらう、こういった対策は何でするのか。あるいは町と町の移動交通、街路ですね、これはどれを整備をして町と町の移動交通をさばいていくのかというふうなことを考えるべきだと思うんですが、都市間交通はどれでさばくのか、町と町の街路はどれを優先してやっていくのか、それの考えを示していただきたい。また、先ほど言いましたように交通量の実態をどう考えているのか、宇治市の考えをお答えいただきたいというふうに思います。 それから街路網の問題については六地蔵神足線の後ということなんですが、街路メッシュが入ってない地域、ここが最近開発がどんどん進んでいる地域でも一面あります。したがって、先に都市計画ありきだと思うんです。都市計画の線を先に入れて、開発をその地域を規制をしていくということでの街路網の用地を確保していくということが都市計画上のルールだと思うので、都市計画を先に優先するべきだという点については要望しておきたいというふうに思います。 それから交差点改良の問題は特にお答えがありませんでしたが、交通事故の大半、6割から7割は交差点内で発生しているんです。私は交差点改良について特別枠の予算を組んででも解決するべきだと思うんです。交差点改良は、例えば隅切りひとつ右折レーンにつけようと思っても、交差点の周辺は土地が高いですよ、やっぱし。そうなると、通常の予算の枠ではなかなか交差点改良に取り組めない。交差点改良を本気でやるつもりなら、交差点改良はこの枠でやるんだというふうなことで、通常の交通安全施設対策の予算とは別枠で交差点改良に取り組んではどうかと思いますが、考えをお伺いをするものです。 それから交差点改良では、具体的に交差点の事故の多い所、これは直ちに解決策を講じるべきだと思うんです。宇治市内で一番多いのが年間29件起こっている場所で、京滋バイパスと24号線、つまり槇島の王将の辺りですね。あの交差点が宇治市内最大交通事故発生箇所ということですが、最近少し改良されましたが、まだまだ危険な箇所です。警察に言わせると設計が悪いなんていうわけです。確かに設計も悪い。あれを解決するためにはどうしたらいいのか、考えを示していただきたいというふうに思います。 それからJRの問題については、再質問は危険物の障害物の検知装置の問題と車両識別装置の問題。危険物、障害物検知装置、これは要望するということなんですが、設置の方法には行政が一定の負担金を出してJRと行政とがお金を出し合ってやる方法、JRの鉄道管理者としての責任でやらせる方法がありますが、宇治市はJRに要望しているのは金も出すから早ようせいということを要望しているのか、あるいは鉄道管理者の責任でやれと、こういうことを要望しているのか、お伺いをします。 車両識別装置が奈良線に付いてない原因は何でなんですか。民間鉄道なら当たり前のこととして付いています。車両識別装置がないことから踏切の遮断時間が極端に宇治市内長くて、JRの踏切で交通渋滞が起こっている。ましてや本数がふえて大変な実態にもなっているので、何で車両識別装置が奈良線付いてないのか、お答えをいただきたいと思います。 高架下利用については、私は宇治市としてこんなものをつくりたいということで具体的に交渉するべきだというふうに思います。先ほど具体的に幾つかありましたが、高架下利用、宇治市としてはこれをやりたいということで要望活動をしていただきたい、このことを要望しておきたいと思います。 それから、保全緑地並びに保全緑地をするための新たな基金の問題ですが、実は仙台市がかなり先進市で相当この問題ではやっておられます。「杜の都の環境をつくる条例」というのを制定して、保全緑地として45ヵ所644ヘクタールを指定をしています。当然私権が制限されるんだからということで、指定交付金や協力援助金を年間予算で7,000万円組んで指定地域の所有者への援助をしています。また課税の免除ということで、約8億円課税免除しているというふうなことであります。こういう先進市の事例も参考にしてぜひ新たな保存緑地指定制度の実施をしていただきたい。この点については要望しておきたいと思います。 名木百選については、何かしら方策を講ずるという答弁でありましたが、方策を講ずる方法はいろいろあると思うんです。出てきた処方せん、治療方針に従って治療したら補助を出す方法、例えばこの仙台の場合では名木百選とは名前が違いますが、その木の下の土地については開発等の制約がかかるんだから、その木の周りの土地については課税免除をしているというふうなこともやっているんです。方法はいろいろあると思います。名木百選の所有者に対する具体的な援助策についても、課税免除や処方せんに対する手当てへの援助という方法もぜひ検討していただきたい。要望にとどめておきたいと思います。 公共施設の緑化の問題については、実態は現在どうなんですか。どのぐらい公共施設に木が植わっているんですか。お聞かせいただきたいと思います。 また公共施設の緑化こそ民間の緑化に優先してやるべきだというのは、精神的にもやっぱり行政が姿勢を示すということが必要だと思うんです。横浜市の場合には、公共施設の緑化かなり積極的に取り組んでいます。1984年には350万本であったものが、1990年では798万本、この6年間に公共施設の緑の本数が倍以上になっているということで、目標の90年の倍化計画を大幅に目標達成しているということもやっているんです。したがって宇治市においても、現在公共施設、学校でどのぐらいあるんですか。他の公共施設でどのぐらいあるんですか。どのぐらいの目標をお持ちなんですか。この点については明らかにしていただきたいと思います。 それから緑化の具体策についてはいろいろと今後緑化基本計画の中で定めていきたいということでありますが、道路の街路樹の問題については、地域によれば極端にたくさん街路樹が、開発で街路樹を植えてコミュニティ道路のようなものをつくってこれを現在市が管理しているという地域もあれば、街路樹を町内で植えたがために市では一定の面倒しか見てくれないというふうな地域もあります。そういう点で町内が植樹したものでも街路樹に対しての行政の手当てをぜひしていただきたい。これは要望しておきたいと思います。またコミュニティ道路については、現在開発等に伴ってのコミュニティ道路の建設というのはやられているけれども、既存道路のコミュニティ道路化、これは一個も取り組んでないんですね。建設部においてもコミュニティ道路の既存道路への設置、これをぜひ進めていただきたい。そして緑の空間、安全施設、そういうものも整備した住宅地の中のコミュニティ道路、ぜひ既存道路の中での実現を図っていただきたいと思いますが、このコミュニティ道路の既存道路への設置について、考えを聞かせていただきたいというふうに思います。 それから保育問題ですが、緊急保育、一時保育は検討中ということでありますが、城陽では昨年から実施をされて既に年間15人の利用者があり、週3回以内のパートの方、病気入院、冠婚葬祭、学校行事のため、あるいは就職のために専門学校に短期に行く場合などに貸し出したという実績で、対象が満年令の1歳から5歳ということで既に実施をされています。南部の中核都市といつも言いながら、最近はいつも城陽に新しい施策、先を越されている。こんなことではだめだと思いますので、早期に実施されることを要望しておきたいと思います。 乳児定数の問題については、希望してても入れない。福祉事務所に何遍も何遍も説得されて入れへんから「どっか別の所に行ってください」とやいやいやいやいと言われて、残念ながら希望じゃない、第1希望でない所へ入るという実態があるんです。確かに総数では空いているかもしれんけれども、一番便利な希望する所に入れないという実態があるので、その実態を照らし合わせて第1志望の数のバランスを見て乳児定数の見直しを私はするべきだと思います。これも要望にとどめておきたいと思います。 病児保育もぜひ今後検討していただきたいと思います。 無認可の保育所の問題ですが、何か問題があったら言うてくれたら関係機関に言いますということなんですが、無認可の確かに保育所の関係は京都府が直接管理をしているということなんですが、とりわけ院内保育所の問題で言うと、最近どこの病院見ても看板の立ってない病院ないでしょう、「看護婦募集、保育所あります」て皆書いてますわね。それだけ看護婦確保をするのに保育所をどうしてもつくらなきゃならない。また看護婦さんが働こうと思えば、夜勤をしようと思えば、残念ながら認可施設では夜間保育がないからできない。そうすると院内保育所を充実をするか、あるいは認可施設での夜間保育の実施をするか、これしかないわけですが、最近院内保育所の福祉法人への委託、これの制度化がされ宇治市内の病院でも動きがある、このように言われていますが、院内保育所の福祉法人委託はどう対処するのか、この点について再質問をしておきたいと思います。 以上です。 ○議長(野上清一君) 吉川生活環境部長。 ◎生活環境部長(吉川博義君) (登壇)幾つかご質問をいただいたわけでございますが、お答えをさしていただきます。 交通量の実態をどのように考えているのかということでございますが、確かに現在は交通量が非常に多い。道路等を改良いたしますと、その点につきましてはなおまた交通量がふえてくるというのが実態でございます。これらにつきましては自動車の普及と道路の整備につきましてということになるわけでございますけれども、道路の拡張にふさわしいレベルを超えて自動車の保有台数がふえてきたというのが正しい現状認識でなければならないと、このように考えるわけでございます。そういう中から、いわゆる改良されればされるだけまた自動車もふえてくるということの中で交通渋滞も起こってきておる実態でございます。 それからJRの関係でございますが、障害物検知装置や列車識別装置等につきましての関係でございますが、これはあくまでも鉄道事業管理者の中で責任で持ってやっていただくというのが基本でございまして、私どものほうはそういう中で現在もJRのほうに強く要望いたしておるところでございます。 それから公共施設の緑化等と、それからあるべき緑被率というものについてのご質問でございますが、これらにつきましては先ほども申し上げましたように、環境保全審議会のほうにお諮りする中で緑化基本計画を策定さしていただくと。したがって、それぞれにつきましてはその中であるべき緑被率等についてお示しをいたす中で我々のほうとしては具体的な施策に進んでいきたいと、このように考えておりますのでご理解をいただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(野上清一君) 堀井都市整備部次長
    都市整備部次長(堀井治樹君) (登壇)水谷議員さんの道路問題について、都市間交通を受け持つ路線はどれかというご質問なんですが、我々が考えていますのは現在大久保バイパス、それから六地蔵神足線を考えております。したがいまして1問目で部長のほうからお答えいたしましたように、大久保バイパスについての北進については宇治市街でございますので関係機関に協議をしてまいりたいというふうに考えております。 それから六地蔵神足線につきましては、現在関係機関と鋭意詰めているところでございますので時間をいただきたいというふうに思います。 それからそこらを含めまして、あと宇治市域の西北部の街路網について取り組んでまいりたいというふうに考えておりますが、その中でも開発が予定されている区域もございます。我々はそこらも頭に入れながら、開発指導の中で、また将来の街路網の位置づけも示しながら開発指導の中で詰めていきたいというふうに考えております。 それから交差点の改良で、場所的に王将の前付近の交差点ということでございますけれども、道路を管理する場合、国が管理するもの、府が管理するもの、市が管理するものということで管理者がございますので、我々としてはその管理者に今後も交差点改良のあり方について要望していきたいというふうに考えております。宇治市で取り組めます路線については、市でまた考え方を検討していきたいというふうに考えておりますのでご理解を賜りたいというふうに思います。 以上でございます。 ○議長(野上清一君) 忠田建設部長。 ◎建設部長(忠田環君) (登壇)コミュニティ道路の既存道路の取り組みを進められないかというご質問でございますけれども、現状道路の幅員とかそれから交通体系、それから隣接住宅の出入りの関係、居住者の意見、いろいろあろうかと思いますので、可能な場所につきましてはまた検討してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(野上清一君) 杉原福祉部長。 ◎福祉部長(杉原正明君) (登壇)院内保育を社会福祉法人等へ委託する方法の施策ということでございますが、これにつきましては私どもも国のほうの平成3年度の国家予算の改正する中で拝見をしている程度でしかつかんでおりません。それによりますと、企業委託型保育サービス事業といったような名称がつけられておりまして、企業が保育サービスをやっておると、その事業を社会福祉法人に委託する方法ということでございまして、それらに対しては主体的には企業が費用負担をしますけれども、一定の額を国のほうでも補助をするといったような制度のようになっておるようです。ただ企業につきましてはどんな企業でもということにはなっておりませんで、飲食店サービス型というのが一つ、それからもう一つはデパートサービス型、それからもう一つはスチュワーデス型とこのような三つの形と申しますか、企業種別と申しますか、そういったところが対象になるんではないかというふうに思っております。何分にもまだ詳細につきましては私どももつかんでおりませんので、これらにつきましての情報収集には今後も努めていきたいというふうに思っております。 ○議長(野上清一君) 緑化対策で公共施設の現状把握及び将来的な目標の本数等について質問をされておりますが、答弁ございますか。 吉川生活環境部長。 ◎生活環境部長(吉川博義君) (登壇)答弁漏れがあるということでございましたけれども、私は先ほど、いわゆる現在私どものほうといたしましては環境保全審議会のほうにお諮りをして、その中であるべき公共施設の緑被率とかそうしたものをお示しをいただくと、そういう中で具体的な施策を今後講じていきたいとこのように申し上げたわけでございます。いま、一々の施設につきましての公共施設の緑被状況等につきましては把握はしておりませんが、いずれにいたしましても私どものほうとしては緑化基本計画の策定の段階におきましてすべてを整理をさせていただいて、そしてそれに基づいて具体的な施策を展開をしていくと、このように考えておりますのでよろしくご理解をいただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(野上清一君) 水谷修君。 ◆(水谷修君) 1点、財政問題は考え方だけお聞きしたつもりでおったんですが、もう一度言いますが、基金というのは目的を明確にするべきだということで、公共施設整備基金で残が約3年度の末で25億円ぐらい、選択の余地のある基金、目的が明示されてない基金があるということで、これに見合うものはどういうものに使うのか明らかにするべきだということについての見解を求めたところでありまして、聞き方が悪かったのかも知れませんので再質問しておきます。 それから、ほかの問題については1問目、2問目でもう既に言いましたので、再質問の箇所だけ言います。 JRの危険物検知器並びに列車識別装置については、鉄道管理者のJRにやらせるべきだという考えで対応していくということなんですが、JR側は行政で金出してくれるんやったら早うしてもいいでというふうなことで、現に宇治市でも一定の財政負担をして障害物検知装置を付けた所もある、大鳳寺踏切、出したでしょう、これ出してない。いや、出してなかったらいいんですけれども、市の考えとしてはあくまで鉄道管理者の問題、それはそうだと思います。民間鉄道なら全部自分でやってるんですから。ああそうか、JRだって民間なんだから同様に、ましてや本数ふえているんだから早期に市内各所の踏切には検知装置を付けるべきだということで、強力に言っていただきたいと思いますが、これ、どのぐらいのめどで付いていくんですか。市内の踏切の箇所と付いている場所と比べると、全然話にならんぐらいでしょう。もっと早期に付けるべきだと思うんですが、JR、どのぐらいのテンポで付けるつもりでおるんですか。 また車両識別装置については、現在他社の乗り入れ、つまり西日本以外の列車が入ってくる路線なので車両識別装置は付けられない。別会社の電車やったら何か装置が動かんということなんですね。もともと一つの会社やったJRが、分割民営化で車両識別装置が付けられないというようなこと、おかしいですよ。そのために踏切がJR以外の近鉄、京阪に比べて極端に踏切遮断時間が長いんです。こんなおかしな話ないので、車両識別装置についてもJRに要望しているのかどうか、この点再確認しておきたいと思います。 それから後は、一つ要望しておきたいのは、既存の道路におけるコミュニティ道路化、一定幅員があり条件がそろっている所については今後検討していきたいということでありますのでぜひ、幅員が一定あり一定植樹もされており条件が可能な地域については、ぜひ検討していっていただきたい。強力に要望しておきたいというふうに思います。 以上、質問は2点だけです。 ○議長(野上清一君) 石井助役。 ◎助役(石井常夫君) (登壇)財政問題についてお答えいたしたいと思います。 確かに公共施設整備基金につきましては、3年度以降25億円程度のものが残るというふうに私も判断いたしております。なお、こういう公共施設整備基金等について目的がはっきりしていないのはおかしいということでございますが、この条例につきましては、条例案を出して議会のご議決をいただいて基金を積んでおりますのでそのようなことはございません。 今後の問題でございますが、約25億円残るわけでございますが、今後の開発状況等を見る中で今後は推移すると思いますが、開発関連整備費への活用を十分にやっていかなければならないと思いますし、それ以外についても実施計画なりで示しておりますコミュニティセンターの問題とか、野外活動センターの問題とか、いろいろな建設計画を考えておりますので、そういう中で財源を見ながら随時充ててまいりたいというふうに考えておる次第でございます。 それから若干私のところの質問ではございませんが、JRへの金を出す問題でございますが、これはJRに負担金を出すという場合には自治省の認可がいるわけでございまして、勝手に出せないようになっておりますのでご理解いただきたいと思います。 ○議長(野上清一君) 吉川生活環境部長。 ◎生活環境部長(吉川博義君) (登壇)列車障害物検知装置とかそれから列車識別装置等につきましては、私どものほうといたしましてはあわせてこれはJRのほうに強く要望をいたしておるところでございます。 以上でございます。----------------------------------- ○議長(野上清一君) 山本正君。 ◆(山本正君) (登壇)6月議会の一般質問をさせていただきます。 1番目、第3次総合計画、まちづくりの展開と都市計画の行政、特に駅前広場を中心に質問いたします。 本市を初め都市自治体は、地域それぞれが持っている魅力や特性を生かした個性ある人間都市の建設、創造を目指し、新しい都市づくりを進めております。こうした動向は、これまでの中央追従の縦割り、かつ施設志向の強い都市づくりから脱皮し、人が住むという人間尊重の視点から、総合的、かつソフトな面を重視した、ゆとりと潤いのある新しい都市づくりの模索であると言われています。これまで都市づくりは、往々にして道路建設を軸とした都市づくりの傾向が見られたと思われます。したがって、単に点と点とを結ぶだけであり、地域全体の環境や、そこに住む人、生活する人の立場に立った都市づくりは見失われがちでありました。 こうした過去のあり方への反省を踏まえつつ、都市自治体は点から線へ、線から面へ都市づくりの視点を転換するとともに、市民、企業、行政の協同、連携のもとでの主体的な都市づくりの実践を求められております。21世紀を展望する新しいまちづくりとは、市民の参加による生活している人を中心とした人間尊重の視点に立ったものでなければなりません。本市の都市計画については、財政的な制約条件、人を中心とした体制、地権者の協力など問題点はありますが、果たして現状のままでよいのかとの観点から言及したいと思います。 本市の第3次総合計画においては、まちづくりの現状と課題の中で、都市の成熟化に伴ってまちづくりの中心的な諸課題が市街地の再整備に移行しつつあり、一方で、地価の高騰や市街化の進行によって公共事業の実施は極めて困難となってきているとし、魅力と活力のあるまちづくりを推進していくためには、まちづくりの中で行政と住民、民間の役割分担をより明確にするとともに、相互に連携しつつ、それぞれの役割を十分に果たしていく方向が追求されなければならないとされ、その目標として、行政みずからが行うまちづくり施策としては、長期的な展望に立った計画と実施プログラムの作成を行い、計画的、効率的に事業を推進していくとともに、計画においては事業の進行管理の必要性が明記されております。 さて、21世紀を展望した新しいまちづくり及び第3次総合計画の観点から、本市の駅前広場のうちJR六地蔵新駅、近鉄伊勢田駅、近鉄小倉駅に絞り質問いたします。 (1) JR六地蔵新駅については、本市への設置に向けて市長を初め関係各位のご努力により、来年8月には営業開始の運びとなっております。第3次総合計画においても、地下鉄東西線の六地蔵乗り入れの早期実現及び仮称六地蔵神足線の整備、駅前広場などの推進が挙げられております。しかし現状では、都市計画の面で言えば、後手に回っていることは明らかであります。もちろんその原因の一つとしては、最後まで京都市、本市のどちらに決まるかわからなかったことも挙げられると思いますが、本来、都市計画はビジョンづくりとして先行すべきものであり、今日に至っては、市民の意見さえも制約されることになるのではないでしょうか。したがいまして、これら都市計画の基本にかかわる認識と、今後の駅前広場を中心とした都市計画の具体策とスケジュールについて明らかにしていただきたいと思います。 (2) 近鉄伊勢田駅については、昨年12月の私の一般質問におきまして、初めて近鉄側の意向として、安全対策を踏まえた地下駅舎化があることが明らかになりました。他都市における地下駅舎化の取り組みにおきましても、都市計画を策定し、近鉄側に対し、そのまちづくりの観点から協力を呼びかけている例が多いと仄聞しております。しかし、伊勢田駅については、第3次総合計画のまちづくりにも入っておりません。地下駅舎化とは、他都市の場合から想定して、線路の両側から地下道としての道路や、現在の道路や改札口を中心とした駅前広場など都市計画で対処しなければならない課題も多くあります。また、これらの窓口は企画課、交通課、それとも都市計画なのか、現状では一体どこで担当するのかも不明確だと思います。早期に都市計画の面での検討が必要であると思いますが、ご見解をお尋ねいたします。 三つ目、近鉄小倉駅については、第3次総合計画において明記され、すでに東側の駅前広場の計画は明らかになっております。すると、残された課題は、都市計画道路里尻大久保線の西への延長と、駅周辺拠点商業地及び駅西部の住宅密集地においての再整備と、安全で快適な都市環境の実現と、商業の活性化の問題であります。また、近鉄小倉駅の駅舎や高架化など近鉄をめぐる問題もあります。これらへの対応として、西小倉自治連合会においてもまちづくりへの準備もなされております。このような中、本市として里尻大久保線の近鉄平面交差、近鉄高架化も含めどのような駅前広場を中心としたまちづくりを考えているのか明らかにしていただきたいと思います。また、まちづくりに対する住民の組織ができたときは、それを受け皿として話し合っていく用意はあるのかお尋ねいたします。 大きな2問目、教育行政について質問いたします。 戦後の教育の意味は、戦前の教育と比較し、国民がみずから求める学問を究めさせることが教育の役割で、学校はそれを保障する機関であります。現状の課題としては、教育を受ける権利が保障されたが、果たして子供たちにとって学ぶ喜びが与えられているのでしょうか。教育関係者は公教育に課せられた使命と責任を自覚し、子供たちに対し学ぶ喜びの場を提供し、知・徳・体の調和のとれた発達が確かなものとなるよう最大の努力が必要であります。子供たちの教育現状を見たとき、その教育課題は多く、私たち大人社会が子供の教育についていま何をしてやれるだろうか、何をしなければならないのか、ともに考え対応していかなければと考えておるところであります。さらに、21世紀に向けて社会の変化にみずから対応できる心豊かな人間の育成を図るため生涯学習を踏まえ、学校もできる限り情報を、保護者はもちろんのこと、市民に公開していかなければならない時代となったことを認識すべきと思います。 子供たちが学ぶためには教える人が必要であります。教育権は親であり、権利と責任は親が持たなければと考えているところであります。しかし、教える仕事を全部親に期待するのは無理で、専門に教える学校や教師たちをつくり、税金を納めて学校や教師に委任しているのです。同時に、子供が学ぶのは知識であり、体も情操もあります。子供を一番よく知っているはずの親と教師が協力し合って子供を育てるのが教育の基本であると思います。しっかりとした学力を身につけてほしい。これは親の学校、教師への願いであります。もちろん親の役割に対する反省点も幾つかありますが、本日は学校教育における教育内容の充実を目指した質問を行いたいと思います。 (1) 学力の向上対策についてお尋ねいたします。 教育研究所の事業として、昨年度初めて中学校新入生徒の学力調査が実施されました。その結果、全国大と比較して、算数においては数と計算の領域では全国水準だが、数量関係や図形などにおきましては、全国水準に達していないとなっております。これらの結果を踏まえ、本市の教育方法、内容に問題点はなかったのか。また、その活用方策について小学校への対応も含めお尋ねいたします。 さらに、今年度初めて本市全小学校の4年、6年生の国語、算数を対象とし基礎学力診断テストが行われたと聞いております。この診断テストは中学校、高等学校を通じた学習指導の基礎となるものであり、その定着を図ることは学校教育を推進する上で、極めて重要な課題であるとされております。この診断テストの活用方策についてお尋ねするとともに、この診断テストに当たって、教職員の反対も多くあったとも仄聞いたしております。これらの実情についてもお尋ねいたします。 (2) 道徳教育について質問いたします。 今回、臨時教育審議会、教育課程審議会の答申に基づいて学習指導要領の改訂があり、道徳教育の充実は改訂の柱となっております。子供たちの学力と道徳観が結びついて初めて生きる力となると考えております。特に社会の一員としての自覚も含め、家庭、地域、学校の連携が道徳教育の大切なことであります。そのことから昨年度、教育研究所において、父母の願う道徳性についてそのニーズを把握し、その活用を図るとの目的でアンケートが実施されました。しかし、その活用方策を見てみると、教育研究所の所報に掲載されておりますが、実際、この結果が学校教育に生かされているのが疑問になるところであります。このアンケートの結果についてどのように活用されているのかお尋ねいたします。 (3) 体力の向上について質問いたします。 最近の子供の現状は体を動かさない、使わないという傾向にあります。人生80年の時代において、生涯にわたる健康を維持するため生涯スポーツの観点も踏まえて、小学校段階から体の基礎づくりをすることが重要であります。その観点から次の質問をいたします。 ① 宇治市小学校駅伝競争大会についてであります。 ことし2月11日、太陽が丘にて校長会と教育委員会の主催で実施されました。スポーツ全般に必要な基礎体力、持久力を養うとともに、責任感、連帯感を高め、小学校の体育の活性化を図る目的であったようです。私も応援に行きました。競技スポーツの楽しさに触れ、他の小学校との交流により、参加した子供はもちろんのこと、保護者も学校も感動を残したと思います。しかし、この件につきましても、一部の先生は出席され応援をしていただいておりましたが、校長先生、教頭先生が一生懸命に取り組んでおられる反面、教職員は知らん顔、これで果たして学校経営として正常なことでしょうか。当初、教育課程に入っていないなどの理由で、協力が得られなかったとの予算委員会のご答弁でありましたが、単にそれだけの理由にしても、校長先生と子供たちが参加している状況を見て見ぬ振りをする先生方があるとするなら、サラリーマン化した教師と、親から批判を受けることになるのではないかと思います。また、文部省で決められているスポーツテストがあります。自分の体力やスポーツ活動の基本となる運動能力の現状を確かめ、その結果に基づいて、不足している能力を高めるよう努力するなどの目的で実施要項が定められ、各学校で実施されております。しかし、このスポーツテストも効果はないとの判断をされている向きがあり、この完全実施も一部の学校とされております。以上のような現状についてどのように考えているのかお尋ねいたします。 最後に私の意見を申し上げてみたいと思います。 学力、道徳、体力の充実について、単に先生方を批判することだけで解決するとの問題ではないと思います。現にすぐれた教師はたくさんおられます。教育について悩み、苦しみ抜き、真剣に子供たちのために尽くしておられる教師のほうが多いと思います。しかし、こと京都府教育委員会、市教育委員会の言うことは管理教育の強化などの理由で、学校長に協力することを拒む例が多いように聞いております。このような学校現場があるとするなら問題であり、胸を痛めるものであります。一方、教育委員会も学校長の裁量だとの理由からこのような学校現場を知りながら、学校長だけに責任を問うのではなく、積極的な姿勢で対応していただきたいと思います。親からの被委任者であるとの意識をすべての教師が持って教育に当たられんことを願わずにはおられません。教育委員会も学校長はもとより、教師1人1人と本音で語り合えるような開かれた教育委員会となるよう努力していただきたいと思います。また、信賞必罰は明確にされ、まじめに取り組む先生が報われるような対応も求めておきたいと思います。 さらに、つけ加えますならば、徐々にではありますが、関係者の熱心な取り組みにより、よい方向に進んでいる面も多々ありましたことを報告しておきたいと思います。 2番目、ダイヤルQ2の問題について質問いたします。 ダイヤルQ2 は、専門雑誌やスポーツ新聞で宣伝されている電話番号をかけると、見知らぬ女性と自由に会話ができたり、声のポルノとも言われ、性的内容の番組により多額の通話料の支払いと、青少年健全育成の観点から、全国的にも大きな社会問題としてマスコミにおいても取り上げられているところであります。私も本市におけるサービス開始後、間もなくであった昨年12月の一般質問において、その対応について意見提起をしてきたところであります。それ以降、10市の教育長会議への提起、NTTと全日本テレホン協会への自粛の要望を実施してきたところであります。また5月には宇治・城陽・久御山青少年健全育成連絡協議会は、NTT宇治支店に対し、ダイヤルQ2 で有害なポルノ情報を提供しないように協力を要請しました。それに対し、本市への回答も同じですが、NTT宇治支店より、①利用者からダイヤルQ2 につながらないようにという申し込みがあった場合、これにこたえる機械化導入を行う。②テレホンボックスからダイヤルQ2 に電話できないようにする。③全日本テレホンサービス協会へ番組主の倫理審査を厳しくされるように申し入れるとの前向きな回答を得たと報道されております。 これらは今日の法律のもとでは、NTTとしてできることからすると前向きなものとは思います。しかし、2月には郵政省電気通信局より、「NTTはせめて現在流れている番組の審査をすべて終えてから新規契約をするように」と求めていると報道されました。つまり、NTTはみずから公益企業として社会的責任を全うすべき立場にあり、倫理的に自主規制すべきを求めたこととなります。これらの動向を十分研究され、法的な諸問題はあるとしても、郵政省の見解も出ているだけに再度倫理的な面を考慮し、契約を解除すべきと要望する考えはないかお尋ねいたします。 また、本市ではダイヤルQ2 利用による高額支払いの実態はあるのか、お尋ねいたします。 以上で第1回目の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。---------------------------------- ○議長(野上清一君) 暫時休憩いたします。     午後0時00分 休憩     午後1時11分 再開 ○議長(野上清一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。---------------------------------- ○議長(野上清一君) 日程第1、一般質問を継続いたします。 池本市長。 ◎市長(池本正夫君) (登壇)お答えを申し上げてまいりたいと思います。 山本議員さんの駅前広場のビジョンにつきまして、幾つかのご質問をいただいたのでございます。まず六地蔵地域の関係でございまするが、ご案内のように、JR六地蔵新駅は地域の方々の強いご意見等をいただきまする中で、関係機関と慎重に協議、調整を行いまして、昨年の11月、宇治市側に決定をいたしたところでございます。したがいまして、市といたしましては、今日まで新駅の設置を最重点目標におきまして取り組んでまいったところでもございます。 駅前広場等都市計画の具体策の考え方でございまするが、当地域は仮称六地蔵神足線の新設計画、京都市の地下鉄東西線構想や、都市計画道路である府道京都宇治線、大津宇治線等の整備の関係や、一方、大規模ショッピングセンターの出店計画等もございまするので、今年度新駅周辺も含めた整備基本計画をまず策定をしてまいりたいと、このように考えております。 整備計画の策定の内容といたしましては、主に公共施設の整備計画の検討、土地利用計画、あわせて現在の地元におきまする動き等を勘案する中で、計画実現のための手法やプログラム及びそのための取り組みの方法の検討、整備を行い、総合計画で位置づけておりまする北の玄関口にふさわしい地域の形成を目指すものでございます。今後のスケジュール等につきましては、今年度基本的な調査を実施をいたしまするので、その結果に基づき検討をいたしてまいりたいと思っております。 次に、近鉄小倉駅前広場のビジョンにつきましてのご質問にお答えを申し上げてまいりたいと思います。 まず里尻大久保線の近鉄との交差の問題でありまするが、里尻大久保線都市計画決定当時、昭和32年でございまするが、鉄道敷との平面交差は可能でありました。しかし、今日では鉄軌道との平面交差は不可能でありまして、道路と鉄軌道との立体交差が必要と考えております。したがいまして、将来構想といたしまして、京都府との関係もございまするが、鉄軌道の高架化も含め検討をしなければならないと、このように考えております。また、駅前広場の機能を考えますと、東西を結ぶ連絡通路、駐車場、駐輪場など整備を要する公共施設がございます。市といたしましては、今年度予算化をいたしておりまする近鉄小倉駅周辺地区整備基本計画策定調査事業で、東西の公共施設の整合及び周辺の土地利用計画の基本的な考え方を策定をしてまいりたいと、このように考えております。 次に、まちづくりに対する住民組織とのかかわりについてでございまするが、さきに申し上げました整備基本計画がまとまりました時点で、関係する住民組織とも協議をいたしてまいりたいと、このように考えておりまするので、ご理解を賜りたいと思います。 次に近鉄伊勢田駅の地下駅舎化により、地下通路の前後の取り合いについてのご質問でございまするが、都市計画の面から考え方といたしましては、安全対策等を含めた整備計画が必要と考えております。現在、近鉄大久保駅がすでに高架化をされまして、小倉駅におきましても高架化についての要望が強い中では、近鉄の連続をした高架化は交通対策上、必要な施設計画ではないかとこのように考えております。今後、これらとの構想の整合を考えながら関係機関と協議をしてまいりたいと、このように考えておりまするので、ご理解を賜りたいと思います。 他のご質問につきましては、それぞれまた担当のほうからお答えを申し上げてまいりたいと思います。 以上。 ○議長(野上清一君) 杉本教育次長。 ◎教育委員会教育次長(杉本敬一君) (登壇)教育行政に関連する幾つかのご質問にお答えを申し上げたいと存じます。 本市の学校教育は、知・徳・体の調和のとれた人間性豊かな幼児、児童、生徒の育成を目指して推進をしてまいっております。ご質問の学力診断テスト及び道徳アンケート調査につきましては、教育研究所が実施をいたします事業の教育研究の一つとして実施をしたものでございます。学力問題は、学校教育の中でも重視をして取り組んできておりまして、特に中学校は義務教育の最終段階として、それぞれの子供の進路を決定しなければならないという課題を持っております。従来、個々の学校でも新入生を対象に学力診断テストを実施をされておりましたが、可能な限り、客観的、科学的に実態を把握をして、個々の生徒に合った適切な指導をしていくことが一層必要であると考えまして、昨年度から公費の負担で同一問題を同一時期に実施をしたところでございます。テストの結果につきましては中学校へ返すとともに、各小学校単位でも分析、検討をし、学校での指導資料として活用するために個々の小学校にも返したところでございます。分析結果等から、今後、教育方法、指導内容等につきましては、今年度の調査結果も踏まえまして研究してまいりたいと考えております。 さらに、今年度からは小学校の4年生と6年生を対象にした学力診断テストを実施をしたところであります。これは京都府総合教育センターが主催をするもので、小学校での基礎的、基本的な学習内容の定着状況を把握をすることによって、授業改善等学力の充実に向けての指導資料とするものでございます。これらの調査結果を有効に活用するために、京都府教育センターでは、9月の初旬に学力充実講座が計画をされております。また、各校内におきましても、学力充実委員会等を設置をするなど、校内体制を確立するよう指導をしているところであります。 また、宇治市の教育研究所では、この夏休み中に中学校の教職員を対象にした中学新入学生の学力診断テスト結果活用講座というものの開催を検討いたしております。こうした方策を講ずることによりまして、学力診断テストの結果が児童・生徒の学力の充実向上に生かされるよう図ってまいりたいと考えております。 次に道徳教育についてのご質問でございますが、学校における道徳教育につきましては、一般社会における道徳的な規範力が弱化してきたと言われる今日の社会状況の中では、特に重要視しなければならないものであろうと考えております。道徳の時間の取り扱いにつきましては、移行措置によりまして、平成2年度から新学習指導要領が全面実施になったことを契機に、学校での今後の指導計画の参考資料とするために、各学校の道徳年間指導計画に関するアンケート調査、並びに父母の願う道徳性に関するアンケート調査を実施をしたところでございます。これら道徳教育に関する調査の結果につきましては、教育研究所の所報に収録をいたしまして、5月中旬に各学校に配布をいたしたところでございます。アンケート調査の結果につきましては、今年度以降の各学校の年間指導の中で生かされるよう指導していきたいと考えております。 次に、体力の向上に関するご質問にお答えを申し上げます。 まず、小学校の駅伝競争大会についてでございますけれども、昨年度、第1回の大会を実施をいたしました小学校駅伝大会は、市内22校から45チーム、約320名の児童が参加をし、また多数の保護者の声援を受ける中で盛会のうちに開催をすることができました。しかしながら、本事業の実施計画が年度当初になく、途中から組み込まれたという事情もございまして、教職員の参加については十分でなかったことは事実でございます。 この大会は小学校22校全校が参加をした初めての試みでございましたが、児童、保護者の間では駅伝参加への熱意もさらに高まっておりまして、今年度の実施を心待ちにしておるということも耳にしております。また、各小学校におきましても、昨年度の反省の上に立って、本年度の取り組みの方法についての検討が行われております。 市教委といたしましても、本大会を学校行事の一環として位置づけることによりまして、教職員の積極的参加のもとに、それに参加する児童の熱意と声援される保護者の期待にこたえる上からも、より充実した大会となりますよう指導してまいっておるところでございます。 次にスポーツテストの実施状況についてでございますけれども、体力と体格のアンバランスが問題とされております今日、体力、運動能力、こういった総合的な測定を行うスポーツテストの意義はまことに大きいと考えております。本市におきますスポーツテストの実施状況でございますけれども、中学校では、ほぼ完全実施の状況に近づいております。しかし、小学校におきましては、体力テスト7種目、運動能力テスト8種目につきまして、全種目実施をできておるのは、ご指摘のとおり数校にとどまっております。残る学校につきましては、一部未実施の種目等があるのが現状でございます。 この原因といたしましては、一つには測定の技能水準、二つには実施時間数の組み方、三つには必要性の認識の程度等によりまして、各学校の間の格差が生じておるのではないかというふうに考えております。 いずれにいたしましても、教職員が本テストの意義を十分に認識をし、技術的な研修を深めていく努力をしていくことが重要であると考えております。市教委といたしましても、本市学校教育指導の重点の中で、これを健康安全教育の取り組みの一つに位置づけ、全種目完全実施に向けて指導を行っておるところでございますので、ご理解を賜りたいと存じます。 次にダイヤルQ2 についてのご質問にお答え申し上げます。 ダイヤルQ2 は、すでにご案内のとおり、平成元年7月に東京で初めて営業が開始をされまして、平成2年の10月からは、本宇治市でも利用が可能になったところでございます。ダイヤルQ2 は、本来、情報提供者がスポーツ、文化情報等を有料で利用者に提供するものでございますけれども、その中に青少年に悪影響を及ぼすと思われるいわゆるアダルト情報というものが多くございまして、また、新聞等でもいろいろと取り上げられまして、社会的な問題として憂慮しておるところでございます。 ダイヤルQ2 は、ことし3月末に全国で約8,300番組が契約をされておりまして、そのうちの約半数がアダルト番組や、不特定多数と会話ができるパーティーラインというものであるそうでございますが、そういったものであると言われております。アダルト番組等で問題になります点は、一つには家庭用電話で青少年が利用でき、青少年に悪影響が心配されること、二つには、番組によっては直接、利用者と話ができ、売春などの非行の温床につながるのではないかというふうに心配されること、三つには、5秒ないし10秒の間に10円という高額のために、あとで法外な料金を請求される、こういったことが心配され問題になるわけでございます。 宇治市におきましても、最近、アダルトQ2 の使用により、電話料金が高くなったということの相談が市民相談室に数件寄せられておりまして、また、京都府消費科学センターにも相談が幾つかあった由でございます。さらにNTT宇治支店にも同様の相談があったと伺っております。 宇治市におきましては、昨年の12月議会で山本議員がご質問をいただきましたことを踏まえまして、12月下旬に、青少年に有害と思われる番組情報の提供を自粛をするようNTTの宇治支店に要請を行いました。ダイヤルQ2 の内容を審査をする全日本テレホンサービス協会には、倫理基準の見直し等を求める要請も行ったところでございます。これに対しまして、NTTの宇治支店においても、青少年に対する悪影響等も考え、当方の要請を踏まえ対応をいただいておるところでございます。 最近の宇治市の取り組みといたしましては、市政だよりの5月の11日号に、ダイヤルQ2 の内容につきまして、消費者コーナーで市民に状況をお知らせをいたしまして、啓発に努めてまいっているところでございます。また、宇治・城陽・久御山青少年健全育成連絡協議会でも、この問題をとらえまして、去る5月の16日に同様の趣旨の要請がなされております。さらに、近畿地区の青少年補導センターの研修会が去る6月の6日に京都において開催をされたわけでございますが、この問題についても各市の実態が報告をされまして、積極的な取り組みをすることになっております。今後、あらゆる機会をとらえ問題の解決に向け、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、この問題は一地域だけの問題だけではないわけでございますけれども、NTT本社等に対しても、ダイヤルQ2 の本来の健全な情報提供を図られるよう要請をしてまいりたいと考えております。 また、ダイヤルQ2 によって提供される内容の審査を行っております全日本テレホンサービス協会では、現在、許可されている番組のうち、露骨な性的表現の番組を流し続けている業者に対しましては、NTTに対して解約をするよう勧告をする方針というふうにも伺っております。こういったことも踏まえまして、今後の情報提供者の許可に当たっては、青少年に悪影響を及ぼすことのないように再度要請を行ってまいりたいというふうに考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。 ○議長(野上清一君) 山本正君。 ◆(山本正君) それでは2問目に入りたいと思います。 まず都市計画の点につきましては、新しい都市計画のあり方、それから宇治市の駅広を中心として遅れている現状というものをただしましたところ、それぞれの駅で市長からご答弁をいただきました。特に六地蔵駅については、昭和53年に六地蔵区新設誘致の請願書が宇治市に提出をされておりまして、昭和54年3月の議会ではすでに採択をされて今日を迎えています。しかし、まちづくりの観点では、先ほど申し上げましたように、10年以上かかった現在、都市計画の遅れというものが指摘をされている。しかし、現実的にはもうすでに53年に議会に提出されていると、こういうことを踏まえたときに、都市計画としてそのスピード、そして新しいまちづくりに対する観点の踏み込みというものが大切だということを申し上げましたので、ご答弁をいただきましたとおり、着実に進めていただきたいと思います。 それから近鉄小倉駅につきましては、それぞれ住民組織についての対応、協議をしていきたいということなり、あるいは近鉄のいわゆる里尻大久保線の平面交差についての問題認識なりも含めてそれぞれご答弁をいただきましたので、それに従って近鉄小倉駅の東側はできるけれども、西側が放置されるということのないように、都市計画は早く着手をしていただきたい、このように意見を申し上げておきたいと思います。 近鉄伊勢田駅につきましても、それぞれお答えをいただきましたけれども、要は窓口が企画に行かなければならないのか、都市計画なのか、あるいは交通なのかということにならないように、ひとつぜひとも十二分に横の連携を図っていただいて、ご答弁のような形でスムーズに駅広構想を進めていただきたい、このように要望して、この都市計画については時間の関係もありますし、終わりたいと思います。 それで次の教育なんですけれども、これはちょっと粘っこうやらしてもらいたいとこのように思います。 まず、その認識なんですけれども、非常にきれいな答弁をいただいて、私は児童がおり、生徒がおるから、本会議でどろどろしたことまではやりたくないという意味合いも十分に踏まえて、やさしくその実情についてただしたんですけれども、それぞれ聞いていますと、なんか教育委員会からの答えは非常にきれいなような答えになっていますけれども、決して学校経営においても学校現場が教育委員会が思っておられるようなことになっていないというところに、この問題が発生しているわけでございまして、特に教育委員会も学校現場も教育関係の中立を守らなくてはならないということからか、あるいはどうなのかわかりませんが、学校現場のことを知らさないようにしていこうと、あるいはまた、子供たちがおるからということの恩情が、かえってそのこと自身が学力、体力、そして道徳心というものを失うような学校教育のあり方になってはいないだろうかというふうに思います。率直に言って、私もこれなりに調査をしましたが、非常に時間がかかります。しゃべっていただけません。そういう実情の中で、私は改めて教育委員会の認識を聞いたわけでございます。先ほども質問のとき申し上げましたけれども、地域の事情、国際社会の動向、日本の動向を踏まえたときに、本市の教育が少なくとも他の都道府県、他都市と比べて、遜色ないものなのかどうか、落ちることのないようにというようなことで言ったにもかかわらず、このようなクールな答えですので、改めて私自身もどろどろしたことをあえて申し上げたいというふうに思います。 中学校の新入生徒の学力調査は、すでに昨年6月に私がただしましたところ、国語は大体全国標準並みだと、数量関係や図形などの影響として、全国水準より落ちるということをご答弁なさっているんです。にもかかわらず、今日、今年度の状況と昨年度の状況を踏まえて、教育方法、教育内容について吟味をしていきたいと、こういうご答弁であったと思いますが、それでいいんですか。そういうこと自身が本当に私は教育委員会としてやる気があるのかどうかということを思わざるを得ない、このように思うんです。はっきり言えば、数量関係や図形などの影響として、教科書を使用している、使用していない、そういうところに問題点がないのか。あるいはまた、プリント方式だけにこだわって、教科書を何とか使う方法について疑問をもっている先生もいらっしゃるというようなことがこのことに影響していないのか。あるいはまた、昔と違って水道方式というもので量を確かめながら数の計算をしている状況にあります。ところが、この水道方式というのは、低学年には非常に意味のあることだと、しかし、高学年までこの水道方式を持ち込むことは、かえってそのことからして数量関係や図形等に影響になっているんではないかと、教育関係者の証言をもとに私は質問をしているわけです。これは教育委員会としてきれいに答えるんじゃなしに、具体的に、そしてその真剣な態度というものを回答として示していただきたい。 また、今後の教育に活用したいと、小学校に戻したとおっしゃいますけれども、先生方の受ける内容には、小学校にフィードバックしたけれども、ほとんどの学校では先生は知らないような状況があるんと違いますか。あるいはまた、知っていても教育委員会の言うようなことは聞かんでもええというような考えが仮に根底にあるとするなら、これは大変なことでございまして、校長先生から先生方に活用方策として一歩もできていないというようなことになるんではないかと思います。先ほど駅伝大会でも申し上げました。校長先生や教頭先生は一生懸命やっているけど、先生は素知らぬ顔、仮にこういうことが、教育委員会のやられることに対して素知らぬ顔であれば大変なことなんでして、この辺を私は改めて聞いているわけでございます。 それから学力診断、京都府総合教育センター、これはいわゆる昔、文部省が実施した管理統制に近いというようなことの疑問から、学力テストをめぐって裁判が争われましたけれども、それではなしに、校長先生それぞれが裁量の中で、小学校の学力を確実なものにしたいということで総合教育センターが開発し、そして校長先生が2月に申し込みをされて、それぞれ実施されました。ところが、過去の学力テストと同じだと、差別、選別を持ち込むんかと、校長が勝手に申し込んだんだから、そんなもの知らんというようなことが実態としてあったのかないのか、教育委員会として知っているのか知らないのか、これを明確にお答えを願いたいと思いますし、ある学校では、問題集に回答させて、回答の欄に記入させることを拒否して、何とか総合教育センターにそのテストのあれが行くのを拒否した学校があるとお聞きしていますが、そのことが事実なのかどうなのか、明確にお答えをしていただきたいと思います。 また、この実施を、職員会議で抵抗を受けて校長と管理職で実施したり、また学校によっては先生が全部実施したからそれでよしということではなしに、よその学校がしたんなら、一番締め切り期日に先生方が協力しようというようなことで妥協されたような事実がなかったのかどうなのか。もっと明確に市民の前に明らかにして、確かな学力というものをしていかなきゃならないということは、小学校から中学校は義務から義務です。中学校から高校はこれはテストで親も教師もはっきりするわけです。ですから、小学校から中学校の義務制というものがいかに学力というものを、親も教師も個人個人を把握して、そして教育に生かしていくということが塾と同じように扱われる、なぜ扱われるんですか。1人1人の学力というものを把握して教育は始まります。そのことをみんなに明らかにして、そして競争心をみだりにつけるということは、私は公教育として絶対やめるべきだと思いますけれども、1人1人の学力を自分のクラスで、そして他の学校、他の都市と比べることをなぜそんなに否定をされるのか。こういう実情が仮にあるなら、公教育として本当に宇治市は残されるという危機感を持って、教育改革を進めなければ大変なことになるということから我々として提起をしております。事実なのかどうなのか、一遍お答えを願いたいと思います。 それから道徳教育ですけれども、この道徳教育そのものの副読本について、去年の6月に私は質問いたしました。要は道徳とは、新学習指導要領で最も重視をされ、これから21世紀を迎えて、子供たちに豊かな人間性をつくっていくというために道徳教育が重要視されています。しかし、道徳教育そのものを否定するがごとく、アンケートにも事前に反対されたやに聞いていますが、それが事実なのかどうなのか私たちが心配しているところでありますし、昨年の6月に副読本について、親、子供たち個人のものと、そして個人に渡してない学校があるじゃないかと。そのことに対して教育委員会は、「そういうことも検討し、個人持ちというものも検討したい」と回答がありましたが、いまだに副読本が個人持ちになっていない。なぜそんなに副読本のことを取り組むかと言いますと、道徳とは子供と先生だけが道徳を植えつけるんじゃなしに、親と教師とが一体となって、児童、生徒に道徳心をつくっていかないかん。そのときに副読本があることは、親もその副読本を見て、学校教育ではこの道徳を重要視されているんだなということを知るわけでして、なぜその道徳教育の副読本のあり方がいまだに改善されないのか不思議なわけでございますし、「教育の目的は機械をつくることではなくて人間をつくるにある」と、これはフランスの思想家ルソーの言葉でありますけれども、要は人をつくるわけですから、人をつくるとき、道徳教育の重要さは、テストという検証がないだけに最も大切にしていかなきゃならないし、親と教師が最も連携を図らなければならない、こういう認識に立って思うんですけれども、この辺の認識について再度お聞かせ願いたいと思います。 それから、体力の向上なんですけれども、駅伝大会、まあさらりとお答えになりましたけれども、それでは学校教育という観点がなければ、これは取り組めないと、本当なんですか。学校長と教育委員会が主催しているわけですよ、校長会と。これは学校教育じゃないんですか。私はそこが不思議なんです。あるときは文部省からの新学習指導要領に反対し、あるときには教育課程があるなしにかかわらず、決まっていないからと、学校長や教頭が頑張っているのに素知らぬ顔と、そんなことがあっていいんですか。あるときは文部省の言うことを聞き、あるときは決まりにないと、そんなものが教師というものじゃない。教師の聖職論と教師の労働、教師は労働者だと、教師は聖職論と争われた昔の事実から考えて、教師というものは労働者で割り切れない聖職としての位置づけもあるはずですから、そういうような労働条件だけで割り切ろうと、それを教育委員会として黙って見過ごして校長に任していいものじゃない。なぜそれを指摘しないんですか。これ本当、本市だけじゃないですか。 例えばこういう例があります。昨年の体協、教育委員会がそれの後援して陸上記録会を太陽が丘で行いました。これは学校教育じゃありません。ところが、5、6年対象に陸上競技、宇治からは7、80名の参加であったと思います。校長先生は一部出席されていました。先生方も一部でした。他都市では、南山城で校長、先生が一体となって学校で練習してきて、学校で記録をストップウォッチでとって、そして準備体操から申し込み、トレーニング、全部やっています。宇治市は先生は呼べどもだれも受けつけない。先生は来ておられないんですかと言われて初めて親が気がつき、親が申し込んでいると、こういう実情があります。同じ学校で、これだけの差がなぜ市町村の違いによって出るんですか。私は不思議であるわけです。私はこれは学校教育でないだけに、それは構いませんが、教育委員会は知っているか知らないか知りませんが、この文書も22の小学校のうち、配られた学校と、配られていない学校があるんですよ。これはどうなんですか。私は不思議ですし、子供たちに本当に同じ先生なのに、なぜこんなに違うかということを思わすというようなことは教育委員会の仕事にないんです。私はそのことを学校経営、校長裁量だけじゃなしに、教育委員会そのものにも問題があるのではないかと厳しく指摘をしておきたいと思いますが、この点について反論があればお答え願いたいと思います。 それから職員会議のあり方、これも市民には公開されていません。保護者にも公開されていません。しかし、南宇治中学での職員会議のあり方が計画訪問をめぐって何回やられているんですか、あれ。そんなに職員会議が必要であったんですか。職員会議の位置づけは60年3月に学校長が主催をして、職員会議が学校経営の最終決定意思を決めるものでないと明らかにされて通知されているにもかかわらず、南宇治中学では何回も職員会議をしている。その中身は学力、体力、道徳、学校経営にかかわるものが論議されたんですか。計画訪問反対是非をめぐって職員会議が長引いただけじゃないですか。最後は書類で業務指示、こんなような学校経営がなされて、本当に学力、体力、道徳が守れるんですか。本市の教育は大丈夫なんですかということを率直に疑問のある親があって当たり前のことでございます。一度教育委員会の見解を聞きたい。まあ教育委員会の見解ばかり聞いても何も……。 それからこのときに私、文教福祉常任委員会の副委員長でしたけれども、しつこくその担任と保護者と話し合いなさいと指摘をしました。教育長は「話し合うように指導します」と言いました。南宇治では一度も先生と保護者、正確に担任と保護者は話し合われていないんです。議会って何なんですか。教育長が約束したことが学校現場に生かされない。そのような学校現場は本当にこれ、学校経営として教育委員会が言うような学校現場になっているのでしょうか。私は疑問にならざるを得ません。まだまだたくさん申し上げたいことがございますけれども、要はそれぞれ教育委員会は教育委員会なり、学校現場は学校現場なりに、先ほど申し上げましたように、一生懸命やられている姿は私なりに理解はできています。しかし、何回も申し上げますが、都道府県それぞれありながら京都府が、京都府それぞれありながら本市の教育が遅れるということはなくてはならない、遅らしてはならないという強い教育方法、教育内容についての考え方を教育委員会として持ってほしい、このように思います。 もう1点だけ意見を申し上げたいと思います。 教育基本法の10条の1項、「教育は不当な支配に服することなく、国民全体に対し、直接に責任を負って行われるべきものである」と規定されています。そして2項には「教育行政はこの自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備、確立を目標として行わなければならないとする」とあります。教育諸条件の整備、確立とは、単に施設整備などいわゆる外的条件の整備に限られるものではなく、教育全般の諸制度、その運用なども含むものであり、当然、教育内容、方法にも及ぶものである。また、学力調査事件の裁判、昭和51年5月の学力調査事件最高裁判決は、国の教育内容への関与の権限を認め、また教育基本法10条の解釈についても、教育行政の教育内容への介入禁止説を次のように否定しているものである。「教育基本法10条は、国の教育統制機能を前提としつつ、教育行政の目標を教育の目的の遂行に必要な諸条件の整備、確立に置き、その整備、確立のための措置を講ずるに当たっては、教育の自主性尊重の見地から、これに対する不当な支配となることのないようにすべき旨の限定をしたところにその意味があり、したがって、教育に対する行政権力の不当不要の介入は排除されるべきであるとしても、許容される目的のために、必要、かつ合理性的と認められるそれは、たとえ教育の内容及び方法に関するものであっても、必ずしも同条の禁止するところではないと解するのが相当である」云々となっているんです。 ですから、教育行政での学校現場に対する行政指導の大切さというものがうたわれていますし、仮にも学力、体力、道徳、他都市と比べて、本市の教育行政が一日たりとも遅れるということは断じて許されるものではないと思います。改めて申し上げます。1問で申し上げました。先生方も教育委員会も頑張っておられる姿があります。しかし、何かしら歯車が崩れるわけです。本当の意味で現場を知っていて知らぬ振りをするのか、知っておられて教育委員会としてその答弁を回避されようとしているのか、改めてその認識も含めて質問をしたいと思います。2問目終わります。 ○議長(野上清一君) 杉本教育次長。 ◎教育委員会教育次長(杉本敬一君) (登壇)ただいま2問目のご質問で学校現場におけるいろいろな例を取り上げて再度ご質問をいただいたわけでございます。 学力の問題、道徳の問題、それから体力の問題、いずれの問題にいたしましても、いろんなこういった事業の取り組みは、昨年度ないし本年度初めて取り組んだものでございまして、一部議員のご指摘のような状況があったのは事実でございます。しかし、大多数の先生方のご理解なり、協力によりまして実施をできましたことは、一つ大きな前進であったというふうにも考えておるところでございます。 いずれにいたしましても、子供の実態に即して指導していくということは教育指導の基本でもございますし、今後も継続して児童・生徒の学力なり体力等の実態の把握を行いまして、学校教育の充実、発展に努めたいというふうに思っております。もとより、「教育は人なり」というふうに言われますとおり、学校教育は教職員に負うところが大変大きございまして、研修講座や校内研修でも取り上げることによりまして、これらの調査や大会というものが有効に活用をし、子供の学力等の、あるいは体力の充実向上につながるように指導してまいりたいというふうに考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。 ○議長(野上清一君) 山本正君。 ◆(山本正君) 教育委員会にきつく申し上げましたので、教育長がご答弁に立たれないんかどうかわかりませんけど、私は教育委員会の基本的な内容の中身を聞いているんであって、その実務たるものを次長以下に答弁さすということに対しては非常に疑問を感じますし、これで果たして議会っていいのだろうかと疑問を持つ一人であります。何も教育委員会だけが悪いと言っているんじゃなしに、もっと指導してほしいという親の願いでありまして、なぜ教育長がお答えにならないのか。基本的なことですので、これは3問目にお答え願いたいとこのように思います。 それから、ダイヤルQ2 なんですけれども、再度要望する考えはないかということに対して、再度NTTに対して要望されるということですけど、少し解説をしておきたいと思いますが、全日本テレホン協会は、もうその審査に対して人員体制でも、すべての電話のテープというんですか、そういうものを聞く体制にないと、これは明らかに言っているわけでして、そうなりますと、これは社会問題化するけれども、NTTもすべてのテープを聞いていない。それから全日本テレホン協会も聞いていない。こういうようなことでどんどん社会問題化するばかりで、その対策そのものが遅れぎみになるんじゃないか。ということになりますと、私は再度、法的な問題はあるにしても、NTT本社に対してこの法的な問題と契約の倫理面を、いわゆるNTT独自で考えられないかということも含めて、再度その心意気というものをお聞かせを願いたいと思います。 以上で質問を終わります。 ○議長(野上清一君) 岩本教育長。 ◎教育長(岩本昭造君) (登壇)2問目の質問に対しまして若干事務的な答弁をいたしまして申しわけございませんでした。3問目で基本的なお尋ねがございますので、申し上げたいと思います。 いろいろ事例を挙げられました中で、我々といたしましては、やはり学校が閉鎖性になってはならない、学力がそうであるように、もう少し見えるようにしなければならないということをかねがね心がけて、議会でご指摘をいただきましたことは、学校管理者にも十分伝え、また学校長もそれぞれ指導をいたしておるところでございます。しかし、結果としていろいろご指摘になったという点につきましては、今後なお指導をいたしてまいりたいというふうに思っております。 基本的にと申しますか、もともと私は教育というものは、不完全な人間が未熟な子供を相手に行います事業でございます。それだけに教える者というものは、ほか以上に謙虚さと、または厳しさというものを持たなければならないと、私自身も理解をしながら人に話をいたしておるところでございます。そういった中で、先ほど議員がおっしゃいました教育基本法10条をめぐりまして、特に2項の条件整備をめぐりまして、それぞれの立場で意見がございました。そのことが教育条理なる言葉によって一定の主義と申しますか、考えでいろんな場面で争われ、議論されたということは事実でございますが、最高裁で一定の法規が出ましたので、我々といたしましては、そうではないんだと、条件整備の中には内的な条件もありますよという話をする中で、いろいろ研修等を通じて努力をいたしてまいったところでございます。 なお、幾つかご指摘になりました中で算数の問題におきまして、小学校でやられておることは、全校ではございませんけれども、改善しなければならない学校はございます。そのために平成3年度から教育研究所の研究員の中に算数科を置きまして、なおそれにきちっとした算数指導を行うようにやっていかなければならないというふうに思っております。水道方式の問題は、抽象的思考がだんだんこういうタイルでやりますと、力がつきにくくって、上級生なりでなかなか算数がわからなくなるというふうな弊害で、まあ低学年の場合は一定の効果がございますけど、そういったことも含めて算数科の指導をどうしてやっていくかということは、ことし、研究員制度を増員いたしましてやりました。また、道徳の問題はさきの議会で副読本の問題を指摘を受けました。使っているところ、また使っておりましても家へ持って帰らしておったり、さまざまな対応ですけれども、この機会にいかような副読本をどういうふうに使うかということで、ことし、研究所の研究員の中でテーマとして検討をさしておるところでございます。いままで、研究します、検討しますと申しましたけれども、おかげさまで研究所がその中心になってプロモーターとして今後やっていく、そのことが将来できます教育総合センターの機能に結びつくようにやってまいりたいというふうに考えております。 お話しございましたように、生涯学習の基盤づくりの中で、学校の果たします役割は大変大きいものがございます。議員ご質問にございましたように、子供が学ぶ喜びを持つということが大事でございまして、やはり学ぶ喜びを与える場にならなければ、その学校がと申しますか、その場というものが生きがいの場、生きがいのある場にはならないというふうに思いますと、やはり学ぶ喜びと、さらには友達と語る喜び、もう一つはよき先生に出会う喜びと、こういった喜びの場を学校が与える、また機能をすると、そのためにそれぞれが努力をしていくということが一番大事ではないかというふうに思っております。 さらに道徳教育の場合、お話しございましたように、新指導要領の中で改訂もし、いま申しました取り組みもやっておりますけれども、私は道徳教育というものは耳より入るものではなくって、目から入るものであるというふうに考えますときに、指導におります立場の教師自身が日々の行動をきっちりやっていくということが何よりも道徳教育の上で大事であるというふうに思っているところでございます。 いずれにいたしましても、今日いろいろ現象的にご指摘を受けます指導上の不十分さは、やはり今日までの教員の研修の不十分さと申しますか、なお力を入れてやっていかなければならないことが、十分にできておらなかったという結果ではないかというふうに考えますときに、いまさら以上に今後、教員の研修問題につきましてはやっていかなければならないと思います。私はものをつくったり、人をふやしたりすることは大事でございますけれども、それだけで学校教育というものはよくならないというふうに考えまして、なお努力をしていきたいと思いますし、やはりお話しにございましたように、1人1人がいろんな考えを持つことは自由でございますけれども、世の中の動き、世界の動き、そういったものを考えて日々精進をしていくことが大変必要であるというふうに思っております。こういった考えのもとに、我々といたしましてはなお一層力を入れてまいりたい。校長だけに責任を負わすんじゃなくって、ともども校長なり教職員とともに汗をかいて、子供たち、宇治市の教育をよくしていくために、なお一層私自身も精進をいたしてまいりたいと思っておりますので、ご理解をいただき、ご指導を賜りたいと思います。 以上で答弁とさせていただきます。終わります。 ○議長(野上清一君) 岩本教育長。 ◎教育長(岩本昭造君) (登壇)答弁漏れがございましたので、ダイヤルQ2 に対します申し入れにつきましては、3問目のご質問にございました趣旨を生かしたような内容にして、本社に出してまいりたいというふうに思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。---------------------------------- ○議長(野上清一君) 吉田明君。 ◆(吉田明君) (登壇)平成3年6月市議会におきます一般質問を行います。質問は通告に従って行います。 最初に水質汚濁対策についてでございますけれども、私たち宇治市民は琵琶湖の水と若干の地下水を汲み上げ、それぞれ生活をし、宇治川を通じて下流に流しております。使用する以前よりも、それ以上に美しくして河川に返すというのが原則かもしれませんが、それまでいかなくとも、使用する以前の水質に限りなく近い状況で川に返すのが上流域に住む者の責務ではないかというのがこの質問をする原点でありますので、よろしくお願いします。 上流の滋賀県におきましては、京阪神1,000万人の水がめである琵琶湖を守ろうと、さまざまな取り組みがなされております。その一例を申し上げますと、湖東町という我が党の庄司議員のふるさとでございますが、そういう町での取り組みでありますが、農業集落排水事業ということで、全町を2ないし3の集落を一つの単位として13の地区に分けて1,000人槽程度のコミプラを設置し、既に85%が完了し水洗化率は51%と言われておりました。町の目玉施策という、そういう位置づけもあって1戸当たりの負担額は20万程度とも言われておりました。また香川県の寒川町では、各戸別の合併式浄化槽を積極的に推進して水質汚濁防止に努められて大きな成果を収められ、全国的に有名であると言われております。 そこで質問でございますが、下水道が遅れる地域について、水質汚濁の問題を一体どうするのかという点であります。21世紀初頭に水洗化率50%というのが宇治市の担当者の、あるいは大方の見通しのようでございます。その下水道の進捗を補完するような手だては考えられないのかどうか。滋賀県の湖東町や香川県の寒川町のような考え方を参考にして、大規模な下水道事業の地理的、時間的な空白となる部分を埋めることができないものかどうか、お尋ねをいたしたいと思います。 小さな2番目の質問についても同じでありますが、明星町の自治会から請願が出され、市の説明は「引き取る考えはありません」ということでありましたが、下水道計画区域ということでそれを補完する対策を持たない現状ではやむを得ない見解かもしれません。しかし、このままで30年も放置していてよいのかどうか、しかとお答えをいただきたいと思います。 小さな3番目の、くみ取り不能の地域の対策についてお聞きしたいと思います。この問題については、古くから言われておりまして新しい問題でも何でもございません。また地域の事情もさまざまな事情があることも承知をいたしております。また、市が押しつけてできることでもない部分があります。だからといって、水質面から考えてみると一日たりとも放っておいてよいとは思いません。どういう処理の仕方をされているのかは詳しくは存じませんが、一日も早く市としてできる限りの努力をしていただきたいと思いますけれども、積極的なご答弁をよろしくお願いしたいと思います。 次に志津川地域へのバス乗り入れについてでありますが、志津川区では長年にわたり区独自でバスを運行されてきましたが、最近では経営は悪化し、運転をする人の問題もあって大変苦慮されております。さらに昨年末、明星町の方々の長年の悲願ともいうべきバスの乗り入れが実現をいたしました。あと数百メートル入ってくれたら、苦しい思いをしてバスの運行をしなくてもよいのにと思われるのはごく当たり前のことだと思います。市としてどのような対策をお持ちなのか、お聞かせをいただきたいと思います。 3番目に、資源リサイクルについてであります。牛乳パックの回収に対する市の対応について質問をいたします。去る5月26日には全国の代表の方々が宇治市にお越しになり、盛大に全国植樹祭が行われました。その中で登壇された方々は一様に、地球規模で進んでいる環境破壊について憂うる言葉を述べられ、緑を育てることの大切さを訴えておられました。あの席で述べられたとおり、それぞれの持ち場に帰って実効ある施策を推進していただきたいなと心から思う一人であります。私は地方の一市会議員という小さな立場でありますが、着実に牛乳パックの1個1個から始めて、資源を守り緑を守るために役立ちたいと考えてこの質問を行うわけであります。 いまや大多数の市民は、地球的規模での環境破壊、温暖化の問題、砂漠化、オゾン層の破壊等々、そういった問題が起きておるということはよく承知をされていると思います。具体的にどう行動に移していくかであると思います。現にいろいろな団体で、牛乳パックにしても空き缶にしても回収をするなどの動きがございます。市民の中の意識としては十分にできていると思います。その意識をどう行動に移させていくかが問題になるわけで、近くの八幡市では学童、学校、そして市という流れで回収がスタートしたと聞き及んでおりますし、埼玉県の川口市では、市内の各公共施設に回収用の容器を置き定期的に回収するなど、自治体でもさまざまな取り組みが始められております。市民の間に芽生えている大切な意識を行政として知らん顔をして見過ごすのではなく、しっかりと受けとめて対応すべきだと思いますが、どうでしょうか。市長の見解をお聞かせをいただきたいと思います。 4番目に、京滋バイパスの側道の福角出入口の危険防止について、福角入口と通告に書いておりますが実際は莵道平町になるかもしれませんが、これのほうがよくわかりやすいかと思ってお聞きをいただきたいと思います。 現状については、いまさら私がご説明申し上げる必要もないくらい十分ご承知をいただいているかと存じますが、この入口から右折して京滋バイパスの側道に入る場合、道路のほうが位置が高く上り坂で進入しなければなりません。次に、直進している車両はほとんど法定速度の2倍近いスピードで走っております。カーブミラーが2面ありまして、その中に車の影が映っているとそのときに出たのではもう間に合いません。全くカーブミラーに車両の影が映っていない状態のときに発進しないと間に合わないということであります。北側に植木が繁っているため、宇治川方面から来る車両を確認しようとすれば相当道路の中央まで出なければ確認することができません。こういったことが重なって事故が多発いたしております。 したがいまして安全性を高めるためには、一つ、信号機を設置するか、2番目に、羽戸山の方向に向かう車あるいは羽戸山のほうから来る車の速度を少なくとも法定速度を完全に守らせるか、3番目に、進入する車の位置が高くなるように地面をかさ上げして下り坂で入るような形にするのか、4番目、植栽等を見通しのよくなるように削るのか、5番目に、カーブミラーに映っている間は進入しないようにすべての車両に徹底をするか、またこれらの二つ以上の対策を組み合わせてより安全な交差点となるよう努力をしていただきたいと思いますが、市の考え方をお聞かせをいただきたいと思います。 最後に、折坂・福角地域の排水対策について質問いたします。 府道京都宇治線の東側、折坂地域から出発した雨水と汚水が、次第に増加しながらJR、京阪の線路を横切り、市道宇治五ケ庄線で直角に南のほうに曲がり、五ケ庄131号線辺りからまた直角に西のほうに向いていよいよ勢いをつけて民家の間をくぐり抜けて流れ、ようやく白鳳台のところにきて水路らしき形態に整備されたところに到達しているというのが現状であります。したがいまして、雨が降るたびごとにその沿線の住民は、側溝から溢れ敷地の一部を洗いながら、時には床下に浸水しながら狭い不完全な水路を暴れながら通り過ぎていく水の恐怖におびえているわけであります。黄檗都市下水路が立派にでき、南側には戦川が整備されておりますが、そのどちらにも流入することなく地域の開発が徐々に進むにつれて水量を増してきております。福角都市下水路といった位置づけで整備ができるのか、どういった手法によるかは専門家のほうで考えていただいて、早急に住民の不安を解消していただく手だてを講じていただきたいと思いますが、当局のお考えをお伺いしたいと思います。 以上で1回目の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。 ○議長(野上清一君) 池本市長。 ◎市長(池本正夫君) (登壇)吉田議員さんのご質問にお答えを申し上げてまいりたいと思います。 水質汚濁対策につきまして、下水道の通水が遅れている地域に対する対策につきましてお答えを申し上げてまいりたいと思います。 公共水域の水質汚濁防止と生活環境の保全を目的といたしまして、昭和62年度に厚生省、平成元年度に京都府において、それぞれ創設をされました合併処理浄化槽設置整備事業費補助制度によりますると、その補助対象地域は公共下水道の認可を受けた事業区域に事業計画に定められた予定処理区域外の区域であって、かつ市町村が合併浄化槽設置についての補助事業の制度化を行っておる市町村に対して国、府からそれぞれ3分の1が助成をされるものでございます。この制度によります府下の状況を見ますると、京都市を初め福知山市など6市町の農山村地域などにおいて実施をされている状況であります。したがいまして、本市におきます公共下水道計画区域内におきます個々の合併浄化槽施設の設置についての補助制度の導入につきましては、近年都市化がより進んでまいっておりまする状況の中で、現在の公共下水道計画をいまの計画よりもできるだけ早く進めていくことが一番必要であると存じまするので、ご理解を賜りたいと存じます。 一方、公共下水道計画区域などによりまする山間部等の問題につきましても、公共下水道の普及、進捗状況等整合性を保つ中で、また上水道布設の状況及び現在京都府の下水道課におきまして、水洗化総合計画のもと府下全域の下水道マップを作成をされているところでございまするので、この中で公共下水道整備計画区域外におきまする、あるべき下水道処理の方法が示されることになっております。したがいまして、そのことを踏まえまして今後検討をいたしてまいりたいと考えておりまするのでご理解を賜りたいと思います。 それから、志津川区域へのバス乗り入れに対する市の対応につきましてお答えを申し上げます。 今日、市内の公共輸送交通機関の充実強化が強く望まれているところでございます。特にバス路線網の果たす役割は大きく、交通施策の一翼を担うものの認識をいたす中で、地域住民の待望久しかった莵道・明星町からJR黄檗駅までの路線の開設が、昨年12月にできましたことはご案内のとおりでございます。これにより周辺地域の市民の足の便確保は一定図られたものと考えておりまするが、ご質問にありました志津川地域へのバス乗り入れ問題につきましては、過去からも地元の強い要望と期待が本市に求められておりますることは十分承知をいたしております。現在地元運営の形で区有バス運行がされまして、今日諸問題を抱えておられる現状も理解をいたしておりまするが、何分にも路線バス化となりまする場合、運輸局からの認可の点からも、バスの回転場を初め路線全般にわたる道路環境の整備が条件に付されておることも事実でございます。 このため、本市といたしましては志津川地域への路線バス乗り入れの必要性の見地に立ちまして、現在積極的にバス会社と協議を継続をいたし、また地元の関係者ともバス回転場の適地等調査をする中で、その可能性について検討をいたしておるところでもございます。なお、現在志津川バイパスの道路が平成4年度完成予定でございまするので、そのときには路線バスの乗り入れができ得るよう、バス会社とも十分協議をいたしたく存じております。いずれにいたしましても、高齢化社会とともに交通手段の確保につきましては、本市といたしましてもあらゆる努力をしてまいる所存でございまするので、先ほど申し上げました諸条件解決に向けて早い時期へのバス乗り入れのための努力をいたす所存でございまするので、ご理解を賜りたいと思います。 他の質問等につきましては、それぞれまた係のほうからお答えを申し上げてまいりたいと思います。 以上。 ○議長(野上清一君) 吉川生活環境部長。 ◎生活環境部長(吉川博義君) (登壇)吉田議員さんのコミュニティプラントの維持管理につきましてのご質問にお答えを申し上げます。 近年生活環境の変化から、より快適な生活を求めてくみ取り便所の水洗化の要望が強くなってきております。快適な生活環境の実現と、美しく清らかな水域の保全を図るために公共下水道事業の普及拡大に積極的に取り組んでいるところでございます。ご承知のようにコミュニティプラントは住宅産業等のデベロッパーによる開発地域に限定した浄化槽施設として設置されたところでございますが、浄化槽法や宅地開発における施設基準等において、その取り扱いについて指導されており、その維持管理につきましても宅地取得時に使用者等の責任で行うものとして認可されたものでございます。 ちなみに、宇治市におきます浄化槽設置基数は、平成2年9月現在で単独槽が1万6,950基、合併槽が342基、総数1万7,292基であります。これらのうち、住宅団地合併式集中浄化槽は51人槽以上のもので32基ございます。これら維持管理につきましては使用者等の責任において現在行われ、将来も行っていただくべきものと存じております。したがいまして、市といたしまして既存の施設との整合を考えますとき、コミュニティプラントを引き取って維持管理する考えはございません。市といたしましては、これらの抜本的解決策といたしましては、公共下水道の整備を積極的に推進させることで対応してまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解を願いたいと存じます。 次に、くみ取り不能地域の対策についてのご質問にお答え申し上げます。現在市内のある地域におきまして、およそ10数世帯が今日なお収集不能の状況にあることは承知をいたしております。これまでこの地域におきます対応策につきまして、宇治市城南衛生管理組合、地元等関係者により種々協議をする中でホース延長方式を初め、進入路の拡幅、中継槽方式等あらゆる角度から検討してまいった経過がございます。これまでのところ、いずれも抜本的な解決策となるに至っていませんが、日常の個々の生活環境保全の立場から、一刻も放置できない深刻な問題であると真摯に受けとめているところでございます。したがいまして、市といたしましては先ほど申し上げました方式に加えまして合併浄化槽方式も含め検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解いただきたいと存じます。 次に、牛乳パック等の回収に対する市の対応についてのご質問にお答え申し上げます。牛乳やジュースの紙パックは、北欧やカナダからの輸入による針葉樹を主原料にした上質のパルプ材からつくられています。いま失われていく森林資源を少しでも保護することが地球規模で叫ばれていますが、我が国では紙パックそのものを使い捨て商品として消費しているのが現状でございます。牛乳パック1トン、これは約3万枚と言われておりますが、これは立木20本と言われている中で、この地球のかけがえのない森林を守ために牛乳パックを含む紙パックを回収し再利用することが、森林保護や再資源化及びごみ減量化に結びつくことから、回収事業を進めていく必要があります。しかし、紙パックをそのままの形では回収できません。まず平たく切り開いた後、パック内に残っている乳脂肪分を取り除くため十分な水洗いが必要です。このため、一部では水資源の浪費と水質汚濁につながるという説も出ています。また回収したパックは通常の古紙回収ルートでなく、直接処理の可能な工場まで運ばなければならず、一定量回収するまでの保管場所が必要でございます。 本市におきましては、ごみの減量化と有効資源の再利用化を目的に、昭和50年8月から古紙回収事業--現在では約140団体、年間810トンを回収いたしております、を行っておるところでございます。これまでの実績を山林面積に換算をいたしますと、200ヘクタール分の山林面積を保護したことになります。また昭和61年8月から空き缶、空き瓶のリサイクル事業--現在15団体5,800世帯、年間約110トンを回収しておりますが、これらを進めているところでございますが、リサイクル品目の拡大等につきましても他の事業との整合性を図る中で検討を進めています。とりわけ牛乳パック等の紙パックの回収については、一部試行的には回収をいたしておりますが、本格実施につきましては古紙回収事業やリサイクル事業にご協力いただいている団体や、市内公共施設等を利用した回収方法や搬入先及び啓蒙方法等を含めまして、実施に向けて現在準備を進めている段階でございます。準備が整い次第、実施してまいりたいと考えておりますのでよろしくご理解を願いたいと存じます。 次に、京滋バイパス側道の福角入口の危険防止についてでございますが、京滋バイパス側道につきましては、昭和63年の本線開通と同時に一般道路として市の管理のもとに供用を開始され今日に至ってまいっております。申すまでもなく当道路につきましては、本市の東西を結ぶ主要な道路として大きな役割を果たしておりますことはご案内のとおりでございます。供用開始後、車の通過交通量も大幅に増加し、同時に交通事故の発生件数も増加傾向にあることも事実でございます。議員ご指摘の福角地域へのT字路につきましては、確かに側道との交差点におきまして出会い頭の事故など、ことしに入ってからも発生をしており、警察との協議におきましても事故防止のための対応策が俎上に上っているところでございます。 事故防止のためには、側道を運転するドライバーに事故防止の啓発や高速道路と錯覚を受ける側道上での運転スピードの抑制、また交差点を予知するための告知看板など種々論議されているところでもございます。また近時大型スーパーの進出、出店計画も表明され、いやがおうでも商業問題とのかかわりの中では幹線的な役割を持つ交差点になることも事実でございます。このための対策といたしまして、T字路でのカーブミラーの大型化や現在の緩衝帯の一部を右・左レーンへの構造変更なども検討されていますが、これらの点につきましては今後関係部局とも十分協議していく考えでございます。 しかし、交通事故防止のための安全対策といたしましては、究極的にはドライバーの安全運転、運転上の注意が肝要かと存じますが、側道上の予告信号を含めましてT字路に交通信号機の設置が必要とも考えておりますので、設置者であります警察へ強く要望してまいる所存でございますのでよろしくご理解をいただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(野上清一君) 忠田建設部長。 ◎建設部長(忠田環君) (登壇)折坂・福角地域の排水対策についてお答えを申し上げます。 ご質問のこの地域は東宇治黄檗都市下水路と1級河川新田川に囲まれた地域で、排水対策といたしましては現在取り組んでおります黄檗都市下水路の支線整備の中で上流地域における排水区域の整備を行ってきたところでございます。また下流側の福角地域につきましても、順次側溝の整備を進める中で地域の排水系統を整理していく予定でございます。今後とも継続してこれらの地域の排水対策に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(野上清一君) 吉田明君。 ◆(吉田明君) 大変前向きな答弁もございますし、あるいはあの、全く質問者の意思を理解をされていない部分もございますが、それらにつきましてはまた今後現状を直視しながら、何回でも質問の機会があるわけでございますから、先ほどの山本議員のお言葉ではございませんが、水質汚濁等の問題については、ねばっこく今後も質問を取り組んでまいりたいと思っております。 以上で終わります。----------------------------------- ○議長(野上清一君) 野田勇君。 ◆(野田勇君) (登壇)平成3年6月定例議会での一般質問を日本社会党を代表して行いたいと思います。私自身にとりましては、丸3年ぶりの質問でございます。お聞き苦しい点がございましたらご容赦いただきたいと思います。 ちょうどその3年前、昭和63年6月の一般質問で、私は宇治市の文化ということについて市長にご質問をいたしました。その当時、「源氏物語」、紫式部について市長にいろいろとご質問をしたわけでありますけれども、その当時は市長からのご答弁はいただけなくって、市長の文化論についてはお聞かせをいただきました。そして担当の部下の部長のほうからご答弁をいただいておったわけであります。しかし、いまや宇治市は紫式部、「源氏物語」でないと夜も昼も明けないという状況になってきているように思います。本年の秋にはいろんな形で紫式部、「源氏物語」のイベントが計画をされておる。時あたかも市制施行40周年記念ということで、それらの事業とあわせて非常に華々しく行われるということになっております。その中の一つに、女流という言葉を使うと怒られるそうでありますけれども、いわゆる紫式部女性文学賞ということで、全国からいろんな形での作品が寄せられているということを先日の報道、また発表等でお聞かせをいただき、非常に全国的な関心の高まりであるということについて喜んでいるところでございます。 そこで一つ、お聞きをいたしたいのは、この紫式部文学賞は、今後も継続して実施していくことになるのか。また、関連するいろいろなイベント、行事も同様に継続していくのかどうかお聞かせをいただきたいと思います。こういった文学賞の表彰等につきましては、大きなものでは芥川賞、または直木賞とがございます。しかし、これらの賞につきましても、その受賞者が決定するまでは新聞記事等でもいろいろ話題になるわけでありますけれども、その受賞等決定いたしますと、これは受賞式を行い、そしてその関係者が集まってパーティーをされてそれで終わりということになるわけであります。したがいまして、ふるさと創生という形で宇治市が挙げて、行政が挙げてこれを実施をするということになりますと、私はやはりそういった形ではなしに、全市民が参加をし、全市民が祝福をすると、そういった文学賞でなければならないのではないか、このように思うわけであります。したがいまして、そういった紫式部文学賞は今後も継続するのか、また関連する諸行事も継続していくのかということをお聞かせをいただきたいと思います。 また、例えば継続するということになりますと、私は市民的な立場で考えてまいりますと、その日時等はやはり固定するほうがいいのではないか、このように思うわけであります。例えば11月3日の文化の日であるとか、また11月23日の勤労感謝の日であるとか、そういった固定をするという形、そしてさらにはそういった行事のネーミングを固定化する必要があるのではないか、そのほうがいいのではないかと、このように思うわけであります。なるほど現在は源氏ろまんですか、何て言うんですか、「源氏ろまん’91」という形でいまは宣伝をされているわけでありますけれども、そういったような名前でもいろんな形で検討いただいて、ネーミングを決めるほうがいいのではないかと、このように思うわけでありますが、ひとつ市長のご答弁をお聞かせをいただきたいと思います。 2点目は、その63年の定例議会の中で、私は宇治市の宇治神社で行われておりました薪能が中止になった、中止になってちょうど4年になるわけでありますけれども、その当時、この復活について市長にご質問をいたしました。市長は「薪能の火の消えたことは非常に残念である」というご答弁でございました。そして関係者のほうから、また復活できるように関係者に話をしていきたいということでございましたけれども、その後の経過についてお取り組みがありましたらお聞かせをいただきたいとこのように思います。 さらには、その当時の質問の中で、紫式部の記念館、または「源氏物語」の資料館などの建設の考えはないかということを言っておりました。その当時は昭和63年、ちょうど3年前は何を思いつきを言っているんだというような感じでありました。中野助役からご答弁をいただきまして、展示物にほこりをかぶるようなことがあっては何もならんといったようなご答弁をいただいておったわけでありますけれども、しかし、いまは先ほども言いましたように、紫式部様々であり、「源氏物語」様々であるという状況の中から、ひとつ再検討を考えていただけないかということを再度ご質問をいたしたいと思います。 先日、観光協会が発行いたしました、皆さんのお手元にも届いていると思いますが、観光宇治の小冊子でありますけれども、この小冊子のキャッチフレーズでは、もう「紫式部文学賞の町」というネーミングをきちっと位置づけて書いてあるわけですね。さすがにやっぱり観光協会、すばらしいと思います。私はやっぱり行政もこういう対応をしていかなければいかんのではないかとこういうふうに思いますが、お聞かせをいただきたいと思います。 それとあわせて、そういった文学賞ということですから、非常に全国的な募集になるわけでありますけれども、非常に幅が狭い感じもしないことはないわけです。したがいまして、私はこのシンボル的なものをひとつ考えてみてはどうだろうかとこのように思います。先日、JRの宇治駅で私はJRに乗って京都へ行こうと思いましたら、グループで修学旅行に来ている女の子たちが、JR宇治駅の前で記念写真を撮っておりました。そのとき、私、シャッターを押してくれって頼まれましたので、「すみません、おじさん、宇治駅というネームが入るように写真を撮ってほしい」と。それはどういうことかと言いましたら、宇治にちゃんとグループで来たという証拠になるんだと、こういうことでしたから私は写真を写したわけです。そのときに、あの宇治駅の駅舎を入れて記念になるかどうかと。まあ行ったということについては証拠になりますけれども、記念になるかというと、大変問題になると思います。したがって、私はあそこの植え込みに十二単を着た紫式部さんの銅像でも建てたらどうだろうか。(「からくりでもつくるか」と発言する者あり)からくりはやめたほうがいいと思いますが、銅像をひとつ建ててみたらどうだろうと。それを背景に宇治市に来たということ、これは仏さん、阿弥陀さん、如来さん、そういった銅像はたくさんありますけど、それから九州の熊本のほうへ行きますと、軍人、武将、そういった銅像はありますけれども、紫式部、女性の十二単を着た銅像というのはないと思いますので、そういったものをひとつ宇治市のシンボルとしてつくってみて、その中で「紫式部文学賞の町」といったようなネーミングをつけると非常にいいんやないかとこういうふうに思うんですが、またやはり何を夢ごと言っているんだということになるかどうかわかりませんが、市長のご答弁をいただきたいと思います。 以上のような観点から、私はその当時の質問の中で、宇治市はやはり紫式部、「源氏物語」を中心とする女性観光に焦点を合わせ、女性観光の中心地にすべきだということを言っておりました。しかし、何といっても、宇治市は通過観光だからというような発想で答弁は終始したわけでありますけれども、宇治市にはこういういい見どころがたくさんあるんだから、何とか泊まっていただける、そういう形での発想の転換をしていただいて、女性を中心に集めていただける、こういう感じでひとつ宇治市の観光行政の焦点を女性に絞ると。極端なことを言いましたら、もう男は来ていただかなくってもいいと、女性だけでええといったような発想でひとつ観光行政を進めていくべきではないかと思うんですが、ひとつご答弁をいただきたいと思います。 それから、これもいわゆる市制40周年記念事業に関連してでありますが、市長は非常に意欲を燃やして植物公園に取り組んでおいでになります。これは私は平成元年の決算委員会の中で、植物公園に茶花コーナーをつくってはどうかという提案をいたしました。質問をしたしました。ところが、担当の係員が茶花と茶の木と間違えて、そして答弁では、「茶の木は植えます。一部茶園をつくります」とこういうことやったわけですね。茶の木と茶花とは全く違いまして、そのとき私はいろんな茶花の種類も入れておったのでありますけれども、1,600種ほど茶花はあります。その中にはナスビの花まであるわけです。ですからナスビの花を植えということではありません。その1,600種の中からそういった植物公園にふさわしい種類を選定して、茶花コーナーをつくってみたらどうだろうというふうに思うわけであります。京都の左京区に府立植物園があります。立派な植物園です。あの植物園に対抗しようというような植物園、面積的にも到底及ぶものではございません。だから宇治市は宇治市なりの特徴を出した植物園にすべきであると私は思います。その中の一つに、計画の中に修景池に巨椋池のハスを植えようという発想がありますね。これは私は非常にいいことだと思うんです。もうすでになくなった巨椋池に自生していたハスはこういうハスがあるんですよということを植物園の中でつくるのですから、これは非常にいいと思います。同様に宇治市はお茶でありますから、茶花コーナーをつくって、茶花の事典を参考までに担当者にお渡しをしておりますので、ひとつ市長、ご検討いただいて、特にこの点については市長のご答弁をいただきたいと思います。 それから、そのときの質問で女性観光ということを中心に考えますと、宇治市で茶道大会を行ってはどうだろうと、全国茶道大会を行ってはどうだろうかということもご質問をいたしました。これはことしの4月、去年の暮れでしたか、公明党の議員団の皆さんも予算要求の中に茶道大会をお挙げになっていたと思います。やはり皆の考えるのは一緒だと思います。きれいな落ち着いた女性がたくさん宇治市に来ていただけるということになりますから、そしてお茶が売れるということにもなります。したがいまして、茶道大会をぜひとも市制40周年のイベントの中で考えていただきたい。できればそれを継続していただきたい、このように思いますが、これについてもご答弁をいただきたいと思います。 それから2番目でありますが、文化財の問題についてご質問をいたしたいと思います。今月の5月10日の早朝、白川の地蔵院に泥棒が入りました。国の重要文化財に指定されております釈迦如来坐像、それから阿・如来の立像、さらには大威徳明王像、この3点が盗まれたということになっております。これは宇治市の所有ではありませんけれども、そして国が重要文化財に指定したということでもありますけれども、やはり「宇治の仏像」という小冊子、教育委員会から発行されておりますね、そういったこと。それからやっぱり宇治市にあるそういった重要文化財、国宝、また宇治市が指定しておる文化財、そういったものを含めて、私は指定する以上は大事にしてくださいよ、盗難に遭うようなことは絶対してもらったら困りますよというぐらいのやはり行政指導をしていくべきではないかとこのように思います。先日、警察のほうから仏像の指名手配書が回っておりましたけれども、やはり何といいましても、そういった事件が起こる前にそういう文化財については厳重に保管し、守ってもらうということでなければならないと思います。そういった行政指導を強めていっていただきたいと思うんですが、いかがなものでございましょうか。 さらには、そのときに私も白川の白山神社へ行ってまいりました。あれも重要文化財であります。だれひとりおらない非常に静かなところで、お堂を一めぐりしてきたわけでありますけれども、もしあれが火をつけられるというようなことになりますと、一体どうなるんだろうという心配が頭をよぎったわけであります。宇治市の中には宇治上神社、これは国宝であります。この宇治上神社もほとんど無人に近い状況であります。だれでも自由に入れる、こういう状況でありますから、こういった文化財に対する防火対策はきちっとできているのかどうか、ご答弁を担当者のほうからお聞かせをいただきたいと思います。 また、白川の白山神社ではたしかドレンチャーの設備もなかったように思います。宇治上神社はドレンチャーの設備があったように思います。しかし、いつも管理しておられるのがお年寄りのおばあさん1人という宇治上神社の状況でございますから、非常にそういうことがあると心配であります。ひとつ防火体制についてお聞かせをいただきたいと思います。 それから次は、同じ文化財に関連する形の中で、宇治十帖の問題についてご質問をいたしたいと思います。 その中で特に、京阪宇治駅のそばにあります東屋観音、これは近くの住民の皆さんが朝夕お参りをしたりして、いろいろと周辺整備に努力をしていただいております。それから蜻蛉、これはそこからしばらくは北のほうへ行きます旧道の中にあります来迎阿弥陀三尊、線刻の立派なやつです、コケがむしております。先日の新聞では、莵道のお年寄りがこつこつと奉仕をなさっておると、こういう形であります。さらにはいわゆる碑だけではないものでは、文愛協の皆さんのお世話になりました手習であるとか、それから三室戸寺が所有しております浮舟等がありますが、そういった野辺の石仏等についての管理、維持、そして修理、そういったことについてやはり行政もそういった地域の皆さんの信仰を中心とした中での奉仕に甘えることなく、行政の手で維持、管理をしていただけるようになんか方法を講じていただきたいとこのように思うわけでありますが、お考えがありましたらお聞かせをいただきたいと思います。 次に浮舟に関係をいたしまして三室戸の寺の問題についてお聞かせをいただきたいと思います。 先日、私は三室戸へ参りました。そしてずっと山門を入りまして行きますと、200円の料金徴収所があります。私はアジサイとかツツジとかいうこと、いわゆる庭は別に見なくってもいいからお参りさしてほしい、それと浮舟の碑を見たいからということで行ったわけであります。ところが、庭の拝観料を含めて200円やと。私は仏さんにお参りしたいんだけやから、庭は要りませんから。それでも200円要りますとこういうことになったわけです。まあ仕方がありませんから200円払って、そしてお参りをしてまいりました。浮舟の碑も見てまいりました。 そこで、例えば「宇治十帖めぐり」を観光客の方がしようということになりますと、ほかの九つについてはみな無料ですね。浮舟だけは200円要ると、200円出さないとそこへ入れないんですから、200円要るということになります。ことしのそういった「源氏ろまん’91」のスタンプラリー、これはプレイベントで実施をされるわけですね。そのときにほかの九つはお金は要らんけれども、そこへ行こうと思ったら200円要るということになるわけでありますけれども、この辺の調整はどうなっているのか。やはり200円出してスタンプラリーをしないかんのかということになるわけでありますが、ひとつその辺の考え方もお聞かせをいただきたいと思います。 それから三室戸の駐車場に車を入れまして、もうすぐ参道になるわけでありますけれども、進入禁止の標識があって、そして車の出入りは禁止という形になっております。ですから参拝するのには歩いて上るわけですから、非常に雰囲気のいい場所をとことこ歩いて行くわけです。間もなく行きますと、赤い山門が見えてまいります。赤門が見えてまいります。しばらくそれをくぐって歩いて行きますと、その200円を徴収する切符売場があります。そこにはさらにその切符を買わずに人が入れないように車どめの柵がしてある。そして私のずっと歩いてきた道を振り返ってまいりますと、これは全部莵道115号線であります。そして莵道76号線であります。私は全く宇治市の市道ということは知らずに、三室戸寺の参道だという思いで歩いておったわけでありますけれども、このあたりはどうなっているのか、担当者からひとつお聞かせをいただきたいとこのように思うわけであります。 次は、都市農業の問題についてご質問をいたしたいと思います。 4月19日の参議院本会議で新生産緑地法が成立をいたしました。そしてその施行は平成4年、来年の1月1日の施行ということになっております。市街化区域の農地については500平米以上でないと、もう農業はできない。生産緑地として認められない。それ以下の分については全部全くもうこれは切り捨てられてしまうという状況の中で、そしていわゆる宅地並み課税を実施をするということになるわけです。宅地並み課税になりますと、現在の税額が平均して、ほぼ約11倍になるとこういうふうに言われているわけであります。市街化区域内でその500平米以上、仮に農業をする余地があったとしても、30年間は継続して営農しなければならないとこういうことになっております。30年たつと初めて行政のほうはもしもどうしてもできないというんなら、行政が買い上げてもいいとこういうことになるわけです。 それから相続の関係、これなんかも相続をする人がなければ、もうどうしようもないという状況になってくるわけです。ここでこういう文書があるんですが、ちょっと読んでみます。「いま私の周りでは40、50、60歳代の農業者が戸惑いに迷いに迷って身もだえしている。三大都市圏の市街化区域内の農業者は、平成4年末までに保全すべき農地と、宅地化すべき農地に自分で自分の農地を区分しなければならないからだ。20年前の線引きのときにも、農業者は市街化区域か、市街化調整区域かで大いに悩んだが、そのときには最終決定は行政が下した。お上から押しつけられたその線引きを逆手にとり、宅地並み課税反対の闘いを盛り上げた農業者は、市街化区域に入れられた農地を都市農業の基盤として立派によみがえらせた。だが、今度は農業者自身で線引きをし、どちらかを選択しろと言う。これでは農業問題や土地税制問題ではなくて、農業者にとっては人生問題だ。先祖から受け継いだ農業に生きるか、他の職業に生きるか、土を耕して食うか、土を金にかえて食うか、どちらかにするかを自分で決定しなければならない。生産緑地法では市民農園法は、もし都市農業が消えたら土を耕すのは市民だけという、そして農業者は横手で見ているという世にも不思議な世界が生まれることになる」とこういう文書があります。全く端的に農業者の現在の苦しみをあらわしていると思います。 そこで市長にご質問をしたいわけでありますが、この新生産緑地法が成立をいたしまして、平成4年1月1日に施行ということになるわけでありますが、宇治市の都市農業に及ぼす影響、特に茶園についてどのような影響があるか。茶園は宇治市の一面シンボルであり、宇治市の景観であり、そして宇治市の宝の木であるということを考えてまいりますと、その園畑はどういうふうに変わってくるか、市長のご見解をお聞かせをいただきたいと思います。 また、さらに20年前の線引きのときには、いわゆる宇治方式というものが取り入れられました。これは先ほどの文章の中にもちょっとありましたけれども、逆手にとって農業者が一致団結をしたため、その成果がいわゆる宇治方式といったような形のものになってきたわけでありますけれども、今度の場合は、私はこの宇治方式的なものを取り入れる余地は全くないと思うんです。しかし、市長は宇治市の茶園を守るために、どのようにこれのことをお考えになっているか、ひとつもしお考えがありましたらお聞かせをいただきたいと思います。 それからこの線引き、市街化区域、そして市街化調整区域、この逆線引きを今度は行政がまたしなければならない、こういうことになっているわけですけれども、これが平成4年1月1日実施という状況の中で、いまだ細部にわたっての政令、省令が出ないという状況の中では非常に難しいかもわかりませんけれども、そういった逆線引きに対する宇治市の対応はどうなるのかということをお聞かせをいただきたいと思います。 最後に、信楽高原鉄道の列車事故についてご質問をいたしたいと思います。 先月の5月14日、午前に信楽高原鉄道の列車事故がありました。死傷者含めて449名以上という大変な惨事になったわけでありますが、この中に宇治市民が16名、けがをされた人がおいでになると、こういうことが私の調査でありますから不正確かわかりませんが、ひとつ間違いないかどうかもお聞かせをいただきたいと思います。 さらには今月16日、昨日ですが、その死者に対する慰霊祭が行われました。しかし、6月12日現在、まだ59名の方が入院中であるということでありますが、この宇治市民16名の対応について、宇治市は何か対応をとられたことがあるかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。 と言いますのも、それぞれのグループ、また個人で陶器祭りにお出かけになったわけでありまして、団体で行かれたわけではないわけです。ですから、それらの補償等についても、また行政との折衝についても、個人個人で当たらなければならないという非常に苦しい状況にあるわけです。片や、いわゆる鉄道のほうは第3セクターということで、滋賀県、それから信楽町等がいろいろと協議を進める中で、先日の新聞を見ましても、補償の基本協定を交わすということが書いてありますから、私は被害者との間の話しかなと思って新聞を読んでみましたら、これは滋賀県と信楽町、それからJR等が補償はこの範囲でしようというような協定をしていると、こういうことでございますから、死者、けがをした人にとってはやり切れん話ではないかとこのように思うわけであります。でありますから、行政、宇治市として、この16名の皆さんをまとめる形でやはり一つの窓口、またはリーダー的なそういった被災者の会的なものを組織をして、アドバイスをしていくといったような対応も私は考えていかなければならないのではないかとこのように思うわけですが、お考えがあったらお聞かせをいただきたいと思います。 最後に、新聞記事の引用でありますけれども、読んでみたいと思います。6月13日の京都新聞であります。 「雨が降ると頭に鈍痛が走る。後遺症が残るのではと心配している。JRには言っておきたいことや、尋ねたいことがたくさんあるのに、いまの対応には誠意が感じられない。職場に戻るめども立たず、他の遺族と連絡を取り合うにも遺族名簿すら手元にない。事故原因や補償問題を伝える新聞を切り抜く日々が続いている」、こういうことが新聞記事にありました。どうぞひとつ宇治市の対応をお聞かせをいただきたいと思います。 第1回の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。---------------------------------- ○議長(野上清一君) 暫時休憩いたします。     午後3時02分 休憩     午後3時17分 再開 ○議長(野上清一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。---------------------------------- ○議長(野上清一君) 日程第1、一般質問を継続いたします。 池本市長。 ◎市長(池本正夫君) (登壇)お答えを申し上げてまいりたいと思います。 紫式部文学賞につきましては、ご承知のとおり、ふるさと創生事業として創設をいたしたところでございます。この事業は、平等院鳳凰堂に代表されまするように、平安文化の薫りをいまに伝え、世界に誇り得る「源氏物語」の最後の十帖の主要な舞台となった宇治の歴史、文化の伝統の上に成り立つもので、まさしく宇治市にふさわしい事業であると考えております。 また、「源氏物語」や紫式部という世界的な知名度からして、文化都市宇治のイメージアップにつながるまたとない素材になるものと確信もいたしております。文化都市宇治を全国にアピールし、文化の面でも東京集中が続いておりまする中で、この紫式部文学賞を宇治市に根づかせ、日本文化の一翼を担う権威ある賞に育ててまいりたいとこのように考えております。そのためにも、この文学賞は今後も毎年、継続をいたしまして実施をいたしてまいらねばならないとこのようにも考えております。また、紫式部文学賞のイベントにつきましては、受賞式を核として、地域文化の向上、地域の活性化、観光の振興等を目標に実行委員会形式により、多くの市民の方々の参加のもとに、質の高い内容のイベントを開催をしていくものでございまして、文学賞の受賞式にあわせて、これも毎年、継続をして開催をいたしてまいりたいとこのように考えております。 特に、今年は市制施行40周年に当たるところから、その記念事業として機運を盛り上げるためのプレイベントを11月の16日の前夜祭、そして11月17日の受賞式等、特に盛大に開催をいたしてまいりたいと考えております。 次に、開催日を固定してはどうかということでございまするが、受賞式には選考委員の方々の出席を必要といたしますることや、受賞式にあわせてイベントを開催をしていく関係上、多くの市民の方々の参加を得るということからして、11月何日というふうに固定することは困難でございまするが、例えば他の行事と競合をしない11月の第2、あるいは第3日曜と定めることで、市民の間にも定着をしていくものと考えております。 次に、イベント行事のネーミングにつきましてでございまするが、紫式部文学賞イベント実行委員会の設立発起人会において、イベント名を「源氏ろまん’91」とご決定をいただいているものでございます。この愛称は市民にもわかりやすく、親しみやすいものと思っておりまするので、今後もこの愛称を使用してまいりたいと考えておりまするので、ご理解を賜りたいと存じます。 次に紫式部記念館、または源氏物語資料館などの建設についての考えはどうかということでございまするが、紫式部文学賞を単に文学賞に終わらせるのではなく、地域文化の向上、観光振興のための契機ととらえ、「源氏物語」を主題とした夢とロマンのまちづくりを進めてまいりたいとも考えております。差し当たり、今年度を初年度とする年次計画によりまして、散策道路の整備や道標の設置、万葉歌碑の建立、大吉山の整備等を内容とする源氏物語散策の道整備事業を順次進めてまいりたいと考えておるところでもございます。また、宇治市は歴史街道の中にも源氏物語ゆかりの地、平安時代を代表する地として入っておりますし、脚光を浴びようとしていることや、滞在型の観光に向かうことも期待できますることから、ご提案の紫式部の銅像設置等につきましても、今後あわせて検討課題として取り組んでまいりたいと、かように考えておりまするので、ご理解とご協力をお願いを申し上げたいと思います。 次に、都市農業の課題につきましてご質問をいただきましたので、お答えを申し上げたいと思います。 三大都市圏の市街化区域内農地の税制問題につきましては、現行の長期営農継続農地制度が平成3年度で廃止をされることになりまして、それに伴う受け皿ともいうべき生産緑地法の改正が本年4月19日に成立をいたしております。今回の生産緑地法の改正は、市街化区域内農地について、都市における緑地機能という生活環境面での一定の評価がなされ、調和のとれた都市農業保全の必要性と、農業生産の場としての農地の本来機能が認められ、都市農業市街化農地を都市計画上の位置づけをしていこうと、こういう点については評価をすべきものであります。農地は農地として評価するという前提で、宅地化すべき農地と、農地として保全すべき農地を明確にしていこうというのが今回の改正の趣旨でもあるわけでございます。 保全すべき農地は市街化調整区域への逆線引きか、あるいは生産緑地地区の指定を受けることにより、原則、宅地並み課税特別猶予ではなく、農地課税として評価されることになります。また平成4年4月1日からは、三大都市圏の市街化区域内農地については、相続税、贈与税の納税猶予の特例措置も廃止をされることになりまするが、これも生産緑地として指定をされれば、特例措置が引き続き適用をされます。今回の法改正によりまして、生産緑地の面積要件が500平方メートルに引き下げられ、それ以上の農地につきましては、生産緑地地区の指定を受けることにより、いま申し上げました特例が適用されまするが、指定要件に該当しない500平方メートル未満の農地は宅地並み課税となりまして、相続税、贈与税の納税猶予制度の特例措置も適用されないことになっております。したがいまして、今後の市街化区域内農地は、一つには生産緑地地区の指定を受け、農地課税と将来の相続税の納税猶予の適用を受ける農地、二つには、生産緑地地区の指定を受けず、計画的に宅地に転換をしていく農地、三つには、指定の面積要件に合わず、宅地並み課税納税猶予不適用もやむを得ない農地が想定をされるのでございます。今回の改正が都市農業、とりわけ本市特産の農園、茶園に及ぼす影響については、本市茶園90ヘクタール内の約半分が市街化区域にありまして、これらの優良農地の大半は、生産緑地地区指定要件500平方メートル以上の農地でもあります。また、一般田畑も入れまして、市街化区域内農地は190ヘクタールでありまするが、このうち、30ヘクタールほどが一筆500平方メートル未満の農地となっております。 市といたしましては、農家の意向に沿って、生産緑地地区の指定に対応してまいりたいと考えておりまするが、将来にわたり、営農環境が保て、都市緑地として保全が可能な農地を指定をし、調和のとれた営農条件を整備をしていかなければなりません。このような状況の中で、今後の対応は慎重を期してまいりまするが、生産緑地制度実施のため、宇治市農業振興協議会を初め、農業、茶業関係者とも十分協議、調整を図りまするとともに、関係各課の庁内連絡調整体制を整えまして、必要な作業を進めてまいりたいとこのように考えております。 しかし、改正に伴う政令がいまだ未整備でありまして、整備され次第、速やかに各農家への情報提供、啓蒙宣伝を行いまして、所有者の意向調整を行ってまいりたいとこのように思っております。当面、市街化区域内農地の現況を実態調査を行いまして、今回、改正をされます生産緑地法の枠の中で急速な対応ができるよう準備をいたしてまいりたいと、このように考えておりまするので、ひとつご理解を賜りたいと思います。 他のご質問等につきましては、それぞれまた担当のほうからお答えを申し上げたいと思います。 以上。 ○議長(野上清一君) 西田市民部長。 ◎市民部長(西田清一君) (登壇)ご質問のうち、お茶と観光のまちづくりにつきましてお答え申し上げたいと思います。 第1点は、宇治市の観光は女性に焦点を絞ってはどうかというご質問でございます。宇治市の観光は女性に焦点を当てるべきであると野田議員さんより、常々ご提案をいただいているところでございます。確かに今日、女性の観光旅行に対します関心度は男性を上回ってきておりますし、全国各地においても、女性の観光や観光地への志向が活発化しております。宇治市におきましても、この時代の流れに沿ってご指摘をいただいております方向で、女性の関心を引きますような観光地づくりに関しまして、関係者とも十分協議しながら努めてまいりたいと考えております。 なお、紫式部文学賞の取り組みもこういった傾向に対応した事業としての展開が図られるものと考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。 同じくお茶と観光のまちづくりのうち、全国茶道大会などの大茶会を開催する考えはあるかというご質問でございます。 ご承知のように、宇治茶は本市の伝統産業でありますが、近年の緑茶消費の伸び悩みや産地間競争の激化など、宇治茶を取り巻く状況は厳しいものがございます。このような状況の中で、平成3年度から宇治茶の伝統と名声を保持し、お茶の消費拡大と宇治茶振興を図るために、社団法人京都府茶業会議所を初めとする茶業関係団体が実施する宇治茶宣伝事業に対して、一定の事業補助を実施いたしております。この事業の中で、去る4月25日から26日には大消費地であります東京エリアの女性を対象に、「宇治新茶摘みの旅」--現代版お茶摘み道中と申しておりましたですが、このようなイベントが実施され、好評を博したところでございます。 さらに、この秋にはお茶伝来800年を記念をいたしまして、10月13日に開催を予定をされております宇治茶まつりにあわせて、全国から茶道関係者を招待して、官、民の茶室を開放し、お茶を楽しんでいただくと同時に、お茶のふるさと宇治を改めて認識していただくとともに、お茶と観光の宇治の活性化につながるイベントとなるよう、京都府茶業会議所を中心にいたしまして、茶業関係団体でその準備が進められているところでございますので、よろしくご理解をいただきたいと思います。 次に観光と文化財のうち、蜻蛉の保全と浮舟のことにつきましてご質問いただいておりますので、お答え申し上げます。 宇治十帖の古跡はご案内のとおり、宇治橋を中心とした観光の拠点に点在しており、宇治川とその周辺の産地などの豊かな自然を初め、平等院、宇治上神社、三室戸寺、興聖寺などの貴重な歴史的建造物とともに、歴史的史跡として、そして紫式部文学賞の創設を機に、これからの新しい観光資源として大きな位置づけを占めていくものと考えております。 ご指摘の蜻蛉の保全についてでございますが、本市の指定文化財を守る立場と、観光資源の整備を図る上からいたしまして、土地所有者や関係団体等とも協議を行いながら、現在、取り組んでおります源氏物語散策の道整備事業の中で取り組んでまいりたいと考えております。 また、浮舟についてでございますが、現在、莵道滋賀谷の三室戸寺の境内地内にあるわけでございますが、三室戸寺ではこの5月に浮舟古跡を中心として、周囲に宇治川を型どった浮舟庭園をつくられるなど、維持管理にも力を入れられており、訪れる観光客の方々の散策に供されているところでございます。 なお、浮舟を訪れるにつきましては、ご指摘のとおり、入山料が必要ということでございますが、この浮舟の碑につきましては、いままで転々とその場所を変えているということでございます。当初、三室の津付近にあり、明治時代には三室戸寺境内に、その後またもとの宇治の墓の陪塚の南の辺に移り、終戦後、再び三室戸境内に戻ったという複雑な経過になっております。このような経過の中で、今後とも十分推移を見守りながら研究してまいりたいと考えております。 なお、市が取り組みます行事等につきましては、参加者に負担がかからない方向で協議をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(野上清一君) 安井都市整備部長。 ◎都市整備部長(安井宏君) (登壇)植物公園に茶花のコーナーについてのご質問にお答え申し上げます。 市制40周年記念事業として取り組みを進めております宇治市植物公園の基本的な考え方といたしましては、住民の憩いの場の提供はもとより、住民に対し植栽、植種の選択、植栽方法等の指導、樹木、草花の販売及び都市緑化に関する広報活動を日常的に実施し、緑化施策の拠点として整備を図ってまいりたいと考えております。 公園の植栽計画につきましては、花木園、風景林園、自然観察林園などに、ゾーン分けをいたしまして四季折々の花木を考えております。したがいまして、茶花も数種類は植栽できるものと考えております。風景林園ゾーンの一部に茶亭(四阿)を設け、野点との拠点となるスペースもすでに計画しているところでございます。したがいまして、野点とのスペースに併設した形で茶花を庭園風に展示したコーナーを設けてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。 ○議長(野上清一君) 忠田建設部長。 ◎建設部長(忠田環君) (登壇)ご質問の三室戸寺内の市道についてお答えをいたします。 かかわる宇治市道は2路線でございまして、1路線は莵道115号線でございます。これは本道に通じる参道部分の道路でございます。他の1路線は莵道76号線で山林の中へ通ずる道でございます。いずれも大正9年3月31日当時、村道として認定され、現在、宇治市道として管理をいたしております。市道の一部が境内地に接しておりますことから、道路の維持管理面につきましては、寺院側と協議を行いながら実施いたしておるものでございます。よろしくご理解を得たいと思います。 以上でございます。 ○議長(野上清一君) 頼成教育委員会参事。 ◎教育委員会参事(頼成綾子君) (登壇)宇治薪能についてのご質問にお答え申し上げます。 宇治薪能は、昭和41年から市民はもちろん、広く観光客にまで親しまれてきた伝統文化の行事でございましたが、ご指摘のように、昭和62年の第21回目をもって取りやめになっております。主催団体のご事情があってのことと考えられますが、伝統ある宇治薪能の火が愛好市民の手によって再びともされることを期待しているところでございます。この種の行事は行政主導よりも、市民レベルでのお取り組みが望ましいのではないかと考えております。関係者の皆さん方からそうした動きがございましたら、十分協議をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願い申し上げます。 次いで、文化財の問題についてお答え申し上げます。 白川の地蔵院の仏像盗難の経過でございますが、この盗難事件は、去る5月の10日、本市白川川上り谷地蔵院所蔵の国指定重要文化財の仏像3体の盗難事件が発生したことは、まことに遺憾でございます。盗難に遭いましたのは、阿・如来立像、釈迦如来坐像、大威徳明王像の3体で、いずれも平安時代の作と伝えられる重要なものでございます。地蔵院には国指定の重要文化財は合計7点ございますが、住職が不在になるという管理上の点から、昭和54年に京都国立博物館に寄託されておりました。今回、盗難に遭いました3体につきましては、保管体制が一定整ったとの理由から、昭和58年5月以降お寺に管理され、他の仏像等とともに一般への拝観に供されていたものでございます。また同寺には、このほかに府指定の文化財2件、市指定文化財2件などがございますが、重文3件以外は無事でございました。庫裏にしまっておりましたかぎを盗み出し、宝庫の扉を開けて仏像を盗むという手口であったと報告を受けておりますが、本堂に備えつけられました警報装置が故障のためスイッチが切られたままになっていたのは、せっかくの防犯装置が生かされずに残念でございます。しかし、このたびの盗難を機に、早速修理をされまして、いまでは防犯設備の役目を果たしているところでございます。盗まれました仏像が1日も早く無事に戻ってくることを願うものでございます。 次に文化財の防犯、防火の対策についてでございますが、宇治市内には国宝9件、重要文化財37件、府の指定文化財11件、府の登録文化財3件、市指定文化財40件を初め数多くの貴重な文化財がございまして、文化財の宝庫と呼ぶにふさわしい町でございます。これらの文化財を守りますために、毎年1月26日の文化財防火デーには、防火訓練、防火研究会及び特別査察を実施し、文化財管理者の方はもちろん、一般市民の方にも啓蒙活動を行っており、また、日常的にも文化財所有者の方々とのかかわりの中で注意を喚起しているところでございます。このほかにも文化財保護指導員による巡回、ポスター等による啓蒙活動、消防署による定期的な予防活動、そして財団法人宇治市文化財愛護協会の皆さんの活動などに取り組んでおります。 今回の白川地蔵院の仏像盗難に当たっては、早速市内24社寺に対しまして、教育長名で文化財の防火、防犯、保存管理の強化についての要請文書を発送し、文化財の保護管理の万全を訴えているところでございます。 なお、自動火災報知器や避雷針、防犯ベルなどの設置につきましては、国、府、市の補助事業として取り組んでおります。いずれにいたしましても、文化財はかけがえのない国民共通の貴重な財産でございまして、これを守っていくためには所有者や管理者の努力はもちろん、国民1人1人の愛護精神によるところが大きく、今後も一層文化財の防火、防犯に取り組んでまいる所存でございますので、ご理解を賜りたいと存じます。 ○議長(野上清一君) 曽谷企画管理部長。 ◎企画管理部長(曽谷政一君) (登壇)信楽高原鉄道事故のご質問にお答えを申し上げます。 答弁に先立ちまして、この列車事故で亡くなられました皆さんに、衷心よりお悔やみを申し上げ、また、負傷された皆様方の一日も早い回復をお祈りを申し上げる次第でございます。 世界陶芸祭が滋賀県信楽町で開催をされまして、入場者は当初予想の35万人の約倍、70万人に迫る盛況でございましたが、第3セクター信楽高原鉄道で列車の正面衝突という大惨事が発生をいたしました。死者42人、重軽傷者416名、これは発生直後に発表をされた数字でございます。今日では500人以上というふうな報道もあるわけでございますが、そのうち宇治市民の負傷者の方は16人ないし18人と承知をいたしております。発生当日、信楽町の対策本部からご家族への連絡のために電話番号なり住所確認の連絡があり、数件対応した経過がございます。現在、運輸省が中心になって原因究明が進められておるわけでございまして、当事者である第3セクター信楽高原鉄道とJR西日本、そして滋賀県、信楽町、これがどのように対応されるか、見きわめが必要な時期にあるわけでございます。 ご質問のような対応を宇治市がするということについては、これは難しいわけでございまして、民事の性格から、これは当事者同士のひとつ折衝にゆだねざるを得ないというふうに考えている次第でございます。この事故に伴います相談窓口が大津市と大阪市に設置をされておりますので、これらを活用をいただきたいというふうに考えている次第でございます。ご理解のほどお願いを申し上げたいと存じます。 ○議長(野上清一君) 堀消防長。 ◎消防長(堀喜代蔵君) (登壇)野田議員さんの重要文化財の防火対策につきまして、先ほど市教委のほうから説明がございましたけれども、消防の立場といたしまして若干の説明をつけ加えさしていただきたい、このように思います。 消防といたしましても、この重要文化財の防火対策、さらに管理につきましては、所有者、そして管理者を初め市民や見学者に対しましても、その必要性をあらゆる機会をとらえまして訴えてまいっております。特に具体的な方法を若干申し上げたいと思いますが、まず1点目は、消防法に定めているわけでございますが、これは消防法第17条でございますが、消防用設備についてその設置並びに維持管理の徹底を図ってまいっております。次には、これもいま教育委員会が若干申されましたけれども、冬と--冬と申しますのは文化財防火デー、1月26日でございますけれども、それと夏の年2回に文化財の防火週間を定めまして、社寺等の関係者を初め関係機関合同で、訓練そして防火査察をいたしておりまして、連絡を密にいたしまして合同で防火対策を練っておるところでございます。 次に、放火対策等も考えておるわけでございまして、これにつきましては夜間等の巡視も含めまして、自衛消防隊の設置並びに強化について進めておるわけでございます。それからさらには、付近住民への協力依頼もいたしておるわけでございまして、年に2回、その重要文化財の付近の住民宅へ防火訪問等を実施をいたしまして、協力依頼と、そして市民の防火意識の向上にも努めてまいっているとこのような状況でございます。 以上、私のほうからつけ加えさしていただきましたけれども、今後ともこの重要文化財につきましては、国民の貴重な財産といたしまして、現状のまま立派に後世へ伝えていかねばならない、これは私たちの責務であるということを考えておりまして、ご理解を願いたいというふうに思います。 ○議長(野上清一君) 野田勇君。 ◆(野田勇君) 2回目の質問を行いたいと思います。 本当に百点近い花マルのご答弁をいただきましてありがとうございました。ただ、1点、市制40周年記念事業に関連してでございますが、源氏物語散策の道等で市長のご答弁をいただいたわけでありますけれども、やはり将来的には紫式部館、または源氏物語資料館といったものを何とか私は建設をしてほしいなとこのように思うわけです。そしてそこで紫式部なり「源氏物語」に関係する資料を恒久的に展示をする、また研究をしていただけるといったような場所で、ぜひとも設置をしていただきたいなと思うわけでありますので、ひとつ将来的にもぜひとも考えていただきたいとこのように思うわけであります。 それから先ほど提案いたしました紫式部なり、「源氏物語」の銅像等につきましては、検討課題としていくということでございました。ぜひとも実現をして、JRの宇治駅、もしくは京阪宇治駅を降りたところで、そういったものがパッと目について、そして紫式部文学賞の町・宇治ということで、観光客の印象を強めるという意味で、ぜひとも実現できるように考えていただきたいなとこのように思います。 それから、本当に63年の質疑の中では想像できなかったような形で非常にありがたい答弁をいただいたわけであります。特に植物公園の茶花コーナー、やはり識者ではそのことを非常に期待されておりますので、ぜひとも実現をしていただきたいとこのように思います。 また、10月13日のお茶まつりにあわせて茶道大会を開催をするということのご答弁をいただきました。ぜひとも広く市民にもPRをしていただいて、また全国から茶人に対して宇治市の観光を紹介をしていただく、また文化行事を紹介していただくということで、ぜひとも行政を挙げての取り組みとしていただきますようにお願いをしておきたいと思います。 それから観光と文化財の関係でありますが、仏像等につきましては、これは盗難に遭ったとしても、またそれは返ってくるということもままあるわけでございますから、一縷の望みがあるわけでありますけれども、建造物についてこれが燃えるということになりますと、これは取り返しのつかないことになります。先ほども例に出しました白山神社にいたしましても、宇治上神社につきましても、ほとんど無人に近い状況でありますから、ぜひともそういった貴重な文化財の焼失といったようなことのないように、消防当局におきましても、しっかりとひとつ管理をお願いをいたしたいとこのように思います。特に国宝の宇治上神社では、お年寄りのおばあさん1人で管理をしていただいているような状況でありますから、ぜひともご協力をお願いをしておきたいとこのように思います。 それから三室戸のお寺の関係につきましては、私、建設水道常任委員でもありますので、またその場でいろいろ論議をさせていただきたいなとこのように考えております。私自身の判断といたしましては、市道に大分問題があるように思いますので、その場所で細かく論議をしていきたいなとこのように考えております。 それから都市農業の課題につきましては、市長のご答弁にもありましたように、いま本当に市街化区域内に農地を持っておられる方が二者択一、将来的に農業をするのか、せんのかという選択を迫られるという非常に重要な時期に来ているわけであります。特に後継者がなければ生産緑地法にもかからないという、もう放棄せざるを得ないという状況にもなってくるわけです。しかも、土地をもう売買するというような形は、指定されると30年間はどうしようもないという状況でありますから、後継者がなければどうしようもない。だから後継者が判断できなければ、いまの時期にもう売ってしまおうかということにもなるわけです。先ほど市長のご答弁にもありましたように、市街化区域内の半分がそれに該当するということになってまいりますと、宇治市の名物である、また観光の目玉でもあります茶園、そして宇治茶というものが、先ほどいろいろな形でのイベント、それから観光という点で非常に大きな障害になってくるのではないかとこのように思います。まだ細部にわたっての省令それから政令等は出ない状況でありますけれども、いま農家の皆さんは非常にいろんな形での意味でお迷いになっていると思いますので、ひとつ行政も農家の皆さんの立場に立って、十分な対策をお願いをしておきたいと思います。とにかく500平米以下、5畝以下については、市街化区域内ではもう農業はしない、させないという状況なんです。しておっても税金がいままでの平均で約11倍になってくるわけでありますから、大変な状況になるということになるわけです。それから500平米以上、5畝以上になりますとこれは生産緑地法に、農業を続けていくということになると、これは税制面でも優遇はされますけれども、30年は続けなさいよとこういうことになるわけでありますから、そしてその途中で売買するようなことがあったら認められませんと、行政が買い上げますと、先ほどどなたかの質問がありましたけど、行政が買い上げられなかったら、これはまたもともとの相続税をかけますよというような状況になってくるわけですから、農家の一家を挙げて大変なことになるわけであります。でありますから、時期的に非常に短い、短日時の間で農家の皆さんも決断をせないかんということにもなるわけでありますから、行政としての対応を遺漏なきをひとつお願いをしておきたいと思います。 最後に信楽高原鉄道の列車事故についてでありますが、先ほどもちょっと新聞でありましたように、同じような負傷した人が連絡を取り合おうと思っても、住所もわからない、名簿もわからないというようなことでありますから、できましたら、ひとつそういった人々の名簿を作成して、該当者にお知らせしてあげる程度のことぐらいはできないかどうかということをお聞きをしておきたいと思います。その中には、元PTA会長、現高校のPTA会長の方もおいでになりますから、そういう組織化という形には、それなりの力を発揮していただけると思います。1人1人では大変心細い。しかし、そういったグループでお互いに相談をし合いながら助け合いながらという立場を、状況をつくり出してあげられるように、ひとつ手助けをしてあげていただきたい、こういうふうに思うわけであります。したがいまして、宇治市が第3セクター、それからJR西日本、滋賀県、信楽町相手にけんかせいとかというふうなことを言っているわけじゃございません。そういった被害者に対して適切なアドバイス、またはそういったいろいろな資料的なものを便宜をしてあげる、そういうことにならないかどうかということをお聞かせをいただきたいと思います。 それから、百点満点と言いながら、市長に大変申しわけないんですが、紫式部の資料館、記念館について再度ちょっとご答弁をいただきたい。 以上、信楽の鉄道ともからめて2点だけご答弁をいただきたい、このように思います。 ○議長(野上清一君) 池本市長。 ◎市長(池本正夫君) (登壇)紫式部文学賞に関連したご質問につきまして、先ほどもお答えを申し上げたとおりでございまして、野田議員さんも文学的にかなりいろんな角度から、格調の高い立場でご質問をいただいておりまして、それにつきまして我々の取り組む課題、方向づけにつきまして、ご答弁申し上げたとおりでございます。 この紫式部文学賞を私どもといたしましては、単に文学賞に終わらすことではなく、地域文化の向上、そしてまた、観光振興のための契機にもしてまいりたいとこのように思っております。「源氏物語」を主題とした夢とロマンのあるまちづくりを、今後、強力に推進をいたしてまいりたいとこのように思っておりまするので、今後の推移等を十分見きわめる中で、先ほどご提言をいただきました銅像、あるいはまた記念館、あるいはまた資料館等につきましては、十分研究も検討もさせていただいてまいりたいとこのように思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。 以上。 ○議長(野上清一君) 曽谷企画管理部長。 ◎企画管理部長(曽谷政一君) (登壇)信楽における事故についての2問目の質問にお答えを申し上げてまいりたいと思いますが、先ほどもお答えを申し上げましたように、この種の問題につきまして、行政で窓口部門を設置をしたり、あるいはまた、負傷なさった皆さん方の一定のお集まりをいただくような組織化とかということについてのかかわり等については、やはり行政としては極めて困難であるということでは、ひとつご理解を賜っておきたいと思うわけでございますが、いまご提案をいただいております名簿等の作成はどうかということでございます。私たちもきょうまで幾つかの新聞に、相当詳細に住所、氏名等も列記をされている記事がございますので、そういうところからある程度の名簿は掌握はいたしておりますが、さらにそれを市内の住民登録名簿から見て、正式な住所、氏名等についてのことについて、私たちとしても、行政的にはでき得るわけでございます。ただ、その方のプライバシーの問題もございますので、どの辺まで、どういう形でそれをまた求められた場合に提示ができるかということについては、これからやはり滋賀県のほうでも、きのうの慰霊祭を契機にして遺族の方への補償の問題を、まあ一つの契機になろうと思いますが、これからやはり入院をされている皆様方の補償問題についても、さらに具体的な取り組みが進んでくるのじゃないかというふうに理解をいたしておりますので、それらの中でどのようにそれらのものをこれから利用をするような方向で処理をするかは、これも十分に慎重にも検討しながら、できるだけそういう便宜が図れる分については、行政としての便宜を図ってまいりたいと思っておりますので、ひとつご理解を賜っておきたいと思います。---------------------------------- ○議長(野上清一君) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。 これにご異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ご異議なしと認めます。 よって、本日の会議はこの程度にとどめ、延会することに決しました。 本日はこれにて延会いたします。 次回は、あす午前10時より会議を開きますので、ご参集願います。     午後4時02分 延会 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。                宇治市議会議長   野上清一                宇治市議会副議長  川口信博                宇治市議会議員   池内光宏                宇治市議会議員   山本 正...