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12月11日-03号

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  1. 宇城市議会 2007-12-11
    12月11日-03号


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    平成19年12月 定例会(第4回)         平成19年第4回宇城市議会定例会(第3号)                           平成19年12月11日(火)                           午前10時00分 開議 1 議事日程 日程第1  一般質問 日程第2  議案第 83号 宇城市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正す               る条例の制定について 日程第3  議案第 84号 宇城市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正               する条例の制定について 日程第4  議案第 85号 宇城市企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の               一部を改正する条例の制定について 日程第5  議案第 86号 宇城市議会議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の               一部を改正する条例の制定について 日程第6  議案第 87号 宇城市消防団条例の一部を改正する条例の制定につい               て 日程第7  議案第 88号 宇城市重度心身障害者医療費の助成に関する条例の一               部を改正する条例の制定について 日程第8  議案第 89号 宇城市営住宅管理条例の一部を改正する条例の制定に               ついて 日程第9  議案第 90号 宇城市農業集落排水処理施設の設置及び管理に関する               条例の一部を改正する条例の制定について 日程第10 議案第 91号 宇城市農業集落排水事業分担金徴収条例の一部を改正               する条例の制定について 日程第11 議案第 92号 土地改良事業の実施について 日程第12 議案第 93号 公有水面埋立に対する意見について 日程第13 議案第 94号 平成19年度宇城市一般会計補正予算(第4号) 日程第14 議案第 95号 平成19年度宇城市国民健康保険特別会計補正予算               (第1号) 日程第15 議案第 96号 平成19年度宇城市老人保健特別会計補正予算(第2               号) 日程第16 議案第 97号 平成19年度宇城市介護保険特別会計補正予算(第2               号) 日程第17 議案第 98号 平成19年度宇城市簡易水道事業特別会計補正予算               (第2号) 日程第18 議案第 99号 平成19年度宇城市農業集落排水事業特別会計補正予               算(第2号) 日程第19 議案第100号 平成19年度宇城市公共下水道事業特別会計補正予算               (第3号) 日程第20 議案第101号 平成19年度宇城市水道事業会計補正予算(第2号) 日程第21 議案第102号 平成19年度国民健康保険宇城市民病院事業会計補正               予算(第1号) 日程第22 議案第103号 指定管理者の指定について(宇城市松橋総合体育文化               センター及び宇城市小川総合文化センター文化ホール) 日程第23 陳情第  2号 トンネルじん肺根絶の抜本的な対策を求める意見書の               提出について 日程第24 請願第  2号 悪徳商法被害を助長するクレジットの被害を防止する               ための割賦販売法の抜本的改正に関する請願書 日程第25 休会の件2 本日の会議に付した事件 議事日程のとおり3 出席議員は次のとおりである。(30人)  1番 福 田 良 二 君            2番 河 野 正 明 君  3番 橋 田   章 君            4番 德 永 雄 一 君  5番 髙 田 幸 夫 君            6番 大 嶋 秀 敏 君  7番 尾 﨑 治 彦 君            8番 藤 木   保 君  9番 椎 野 和 代 君           10番 橋 田 和 征 君 11番 河 野 一 郎 君           12番 坂 本 順 三 君 13番 中 村 友 博 君           14番 山 岡 祥 二 君 15番 野 田   寛 君           16番 松 下 倫 三 君 17番 西 村   智 君           18番 栗 﨑 秀 人 君 19番 長 谷 誠 一 君           20番 松 野 孝 敏 君 21番 永 木 伸 一 君           22番 入 江   学 君 23番 堀 川 三 郎 君           24番 末 松 立 身 君 25番 米 村 和 雄 君           26番 中 山 弘 幸 君 27番 古 川 紀 満 君           28番 石 川 洋 一 君 29番 岡 本 泰 章 君           30番 楠 田   浩 君4 欠席議員はなし5 職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名 議会事務局長   坂 﨑 秀 直 君 書    記   河 村 孝 義 君   書    記   小 川 康 明 君6 説明のため出席した者の職氏名 市長       阿曽田   清 君   副市長      飯 田 精 也 君 教育委員長    吉 﨑   潔 君   教育長      長 田 政 敏 君 総務部長     長 谷   隆 君   企画部長     河 田 信 之 君 市民環境部長   林 田 清 春 君   健康福祉部長   村 本 憲 昭 君 経済部長     上 野 和 範 君   土木部長     土 村 千佳雄 君 教育部長     米 村   諭 君   会計管理者    川 上 輝 幸 君 総務部次長    佐 藤 守 男 君   企画部次長    古 川 明 生 君 市民環境部次長  宮 崎 一 誠 君   健康福祉部次長  城 本 剛 至 君 教育部次長    尾 﨑 基 雄 君   三角支所長    山 下 長 次 君 小川支所長    志 水   勉 君   豊野支所長    村 田 一 朗 君                      農業委員会 市民病院事務長  岡 本 啓 子 君            中 村 英 助 君                      事務局長 監査委員事務局長 村 上 民 雄 君               開議 午前10時00分             -------○------- ○議長(末松立身君) これから、本日の会議を開きます。             -------○------- △日程第1 一般質問 ○議長(末松立身君) 日程第1、一般質問を行います。順番に発言を許します。 まず、19番、長谷誠一君の発言を許します。 ◆19番(長谷誠一君) 桜会の長谷誠一でございます。平成19年12月11日、今日は3点に絞りまして質問をさせていただきます。 今年も、残り少なくなりまして、あと10日ほどいたしますと行く年来る年、皆さん方は念頭にあたり、いろんな、今年はあれもしたい、これもしたいという思いがあったんじゃないかと思います。今日このごろになりますと、1年を振り返り、できたことできなかったこと、いろんな思い出が重なる今日このごろではないでしょうか。 また、宇城市におきましても、3月、今年度に限りましては2月の当初予算の中で、あれこれと予算計上がなされまして今日に至っております。私は3点に絞りまして質問をいたしますが、宇城市が元気になるよう、また健康になるような質問をさせていただきたいと思います。 まず、宇城・氷川スマートインター誘致建設促進についてお尋ねをいたします。去る平成18年6月議会におきまして一般質問をさせていただきました。市長の答弁は、今も鮮明に心に残っております。市長は、地域振興策に欠かせない重要課題だと答弁をされました。それから1年半、誘致に向けて最大の努力をされたと思います。数多くの誘致合戦の中でも大変ご苦労があっていると思いますが、そのご苦労の取組みとこれまでの経過についてお尋ねをしたい。 第2点目でございます。平成19年6月の施設白書最終報告による222施設38億円の今後の取組みについてお尋ねいたします。19年2月議会、市長所信表明によりますと、旧町で整備され、200数十箇所の施設の維持管理費が、市の財政負担に大きな負担となっており、これらの施設運営管理に民間が持つ資本やノウハウを大いに活用するPFIや指定管理者制度を導入、さらには民営化等を推進する考えでありますと申されております。正確には222施設、維持管理費38億円、地方財政にとっては由々しき課題であります。 まず、市当局が222施設、38億円の削減、統合廃止問題をどうプロジェクト化し、数値目標を設定、達成年度をいつに置くか、言い換えれば38億円の支出をいくらに抑えたいために222の施設をいくつ減らすかという具体的な問題であります。ご承知のとおり、物事は目標がなければ先に進めません。まず、なぜ、何のために削減、統廃合が必要なのか、正に素朴な質問であります。ここでもう一度立ち止まり、何が必要で何がいらないのか、行政サイドの視点と市民から見た必要性について適切なすり合わせが必要と考えます。それには、市職員の行革実行による財源確保への職務専念であり、職員の意識であると思います。当然、市民の合意、いや地域との合意が最優先されるべきであることは言うまでもありません。その最前線に立つのが630人の市職員であります。もし企業であれば、ビジネスとして社長命令の下、一糸乱れず社運をかけて懸命に走る社員像が浮かんでまいります。市役所と企業はどう違いますか。企業は株主の出資により経営され、利益が上がれば配当があり、経営悪化は当然倒産であります。ところが、親方日の丸的地方自治体は、平成の大改革、三位一体改革で四苦八苦であります。熊本県もその場しのぎの基金取崩し、赤字団体の一歩手前とも言われています。市はどんなアプローチを考えているのか、説明をいただきたい。 なぜならば、削減、統合廃止対象は、地域住民の要望により旧町として必要と考えつくられた施設であり、人員配置であります。少なからず、愛着心があることは当然でありましょう。ここにメスを入れるとなると、よほど根拠がないと納得が得られないような気がしてなりません。単純に、合併前がよかったという市民に対し、いよいよ痛みが伴う、正に正念場であります。お願いし、理解いただき、賛同してもらわなければなりません。納得いく説明に自信はおありになりますか。市職員の削減よりも、市民のコンセンサスが求められる38億円の処理が来年度予算編成の課題であると明言してはばからないものであります。そのためには、全職員が我がこととし、一致団結、大事の前の小事として説明責任を果たすべきだと思います。そして、市と市民が一体となり、痛みを乗り越えなければならないと思います。そのためには、市民の広報活動への期待は大きく、特に市政広報、絆は行革の教科書であってほしいものと願うものであります。 再度申し上げます。市の38億円対策、戦略戦術作戦の対策はどこにあるのか。ご提示いただきたい。また、市当局のご苦心に対して、議決機関としての市議会の責任も重いと思われます。市民への提案と同時に、議会の知恵も借る必要に迫られることは当然であります。そのために、市議会自らが特別委員会の設置を考えるべきであると思います。しかも、市民のいろいろな反応は、もろに30人の議員の足下から起きると思われます。そのためには、削減・根拠の理由説明、数値目標、削減金額計画削減年度計画を部課別に設定をしなければなりません。関係部課のわかりやすい説明責任があると思います。必ず糸口は見つかると思います。仮に、5億円であっても10億円であっても、市財政確立のために夢のような話であっても、ここは知恵を出すべきであり、真剣に取組みたいものであります。市民の皆さんの思いは、あった方がいいが、しかしここはひとつ我慢しよう、自分たちの手でできることはやろうではないか。一肌脱ごうと協力する姿が生まれれば明るい展望が開けると思います。 市長は19年度行財政改革の本丸と位置付け、組織改革の再編成により、より少ない職員で、市民の多様なニーズにきめ細かく柔軟かつ簡素で効率的な組織機構を構築すると並々ならぬ決意を述べられました。健全な財政、健全な行政を目指し、大きな可能性を秘めた改革都市フロンティアシティ宇城を目指すと、大きな目標を示唆されました。私は、市民に理解を求めるためにも、果敢に攻めの姿勢を持つことが大事だと思います。そこに真剣さが生まれ、結果が得られると思うからであります。行財政改革に向けての大きなうねりに市会議員の一人としてエールを送るものであります。 第3点、食文化ふるさとの味おこし、「高齢者ポケットマネー作戦」についてお尋ねをいたします。恵まれた地域の特性を持つ五つの町、宇城市は素晴らしい様々な農産物、味よし、形よし、心よし、他の追従を許さない宝の蔵であります。そこには、市民の素晴らしい知恵と堅実な経営感覚が今日の宇城の農業を支えてきたと思います。農家は今の生産体制で生計を十分支えていけるのか。専業農家が兼業農家へと転向する姿、さらに農産物自由化の波に呑み込まれてしまうという危ぐさえあり、若者がふるさとを離れていく姿、生産される農産物青果の売上の価格低迷に対する農政の対策と発想、八代平野ではブランド化に向けた八代トマトのはちべえ、人間の心理をつく発信の工夫と、実践の具体化であります。先ごろの熊日紙上に、市民発想の三角町黒砂糖のブランド化、宇城の農業が動き始めた感じがいたします。そこで、一工夫多くの農産物に付加価値を付けるための味おこしであります。地域の味おこしグループの立ち上げはできないか。販路として道の駅等での利用販売、そのための営農指導も行う。難しい問題ですが、新しい形のモデル事業として一ヶ所でも実現したいものであります。農家の高齢者が、一つ心になり、その地域の特産品として売り出す、高齢者ポケットマネー作戦としての小銭稼ぎであります。そして、生きがいづくりと相互扶助をキーワードとして、農家の知恵と連帯感を育てる小さな営みがあってもいいと思います。それは季節の野菜、食品加工で二次的農家収入につなげることであります。松橋町の漬物名人、はりはり漬の萩原マスさん、ふるさとを思い起こさせる味、食感のよさ、ご飯をもう一杯、本当に隠れた食の名人であります。こんな味自慢の一品を持つ隠れた名人が各地にもたくさんおいでになると思います。ふるさとをこよなく愛する高齢者、いつかは消えてなくなるふるさとの味を、そしてその技を力として食品加工特産物を生み出す力として期待することはできませんか。 例えば、地域再生マネージャー事業や、特産品開発研究支援等で食文化を支える足元の力を大事にすることが大事であると思います。それは、これからの農家支援策として考えるべきことだと思います。いかがでしょうか。ささやかな食文化のふれあいで、生きがいを感じ、潜在能力を発揮してこそ元気印の源になり、福祉を支える大きな輪になると信じます。 次にお尋ねするのが、農林水産物食品加工工場の誘致であります。政府は、経済産業省を通し、5年から10年のスパンの時限立法により、地域活性化対策として、特に食品加工工場に対し税制移譲の優遇措置を新法化し、経済疲弊地域の活性化のため企業誘致への後押しをします。チャンス到来であります。地元就労にも希望が持てる事業であり、当然、手を挙げられると思いますが、どのような構想を持って実現に向け取り組もうとお考えか、お聞かせください。 以上、3点について質問をさせていただきました。執行部の答弁を再質問席で聞き、1点ずつ項目ごとに聞いてまいります。 ◎市長(阿曽田清君) インターチェンジの建設計画につきましては、昨年の12月定例会の折に、行政報告の中でご報告させていただきましたので、合併前の取組み、また合併後の取組みの中で、氷川町との期成会の設立及び関係機関への要望活動等につきましては割愛させていただき、その後の状況についてご説明をいたします。 宇城市におきましても、平成19年度予算で、スマートインターチェンジ設置に向け調査を実施すべく予算措置を行っておりますが、熊本県も平成19年度に県内のサービスエリアパーキングエリアにおける可能性調査を実施することにしておりますので、調査が重複するため、熊本県の調査完了後、結果を踏まえて対応するよう指導を受けているところであります。 今後、スマートインターチェンジを建設するための社会実験の採択には、熊本県の全面協力が不可欠でありますことから、氷川町とも協議の結果、熊本県の調査結果待ちの状況にいたしているところであります。事務的にはアクセス道路の検討、今後のスケジュール等を宇城・氷川スマートインターチェンジ建設促進期成会幹事会及び期成会総会で検討しているところであります。 次に今後の展望でありますが、これまで福岡県の須恵パーキングスマートインターチェンジ、広島県の加計BSスマートインターチェンジ、これはバスストップスマートインターチェンジ、を現地に出向き研修をいたしました。両インターチェンジとも、試験的な取組みとして、県、国から先導的な立場での設置があったようであります。また、既存の道路が、高速道路本線と並行し、近距離にあるため接続道路の建設費が安価で済んでおります。 小川バスストップにつきましては、接続している道路は狭あいで、しかも、河川があるなど、工事費がかさむことが懸念されるところですが、幸いに、新聞紙上でご承知のとおり、国土交通省は9月29日に、ノンストップ料金収受システム(ETC)専用で整備費用が安い簡易型インターチェンジを大幅に増設する方針を定め、平成20年度からアクセス道路に道路整備の補助金、補助率2分の1と今予想されておりますが、それを優先的に配分するほか、自治体にインターチェンジ設計の技術的な助言などをする支援策を講じ、設置を促していくと発表されております。 宇城市といたしましても、氷川町とタイアップし、国土交通省九州整備局熊本河川国道事務所及び熊本県とも協議いたしておりますが、まずは、社会実験の採択に向け、アクセス道路を主眼においた調査をコンサルタントに委託し、3月中旬には調査が完了する予定であります。 流れとしては、そういう流れでございますけれども、私なりに関わった中で感じております点を2~3付け加えさせていただきたいと思います。先ほども申し上げましたように、19年度宇城市・氷川町で調査費を計上いたしました。そして計上をした予算で調査に入ろうということで進めてきておりましたが、県の方で、県全体の希望のあっておるところのスマートインターチェンジを県独自で調査をするので、その調査結果を見てから、それぞれの予算を講じているインターをつくるというところはその後でされたらどうでしょうかというのが県からの話でございましたので、しばし、調査をストップいたしておりました。なかなかその発表が出てまいりませんので、もうそろそろしびれを切らしたというのが正直なところでございまして、県が発表できないなら、もう独自で調査をやろうと、そうしないことにはとてもじゃないけど、いつになるかわからないじゃないかという焦りもございまして、宇城市と氷川町とで来年の3月までに国に対してスマートインターチェンジに向けての認可を受けるための書類が全部3月まで、ひとつ揃えていこうということを、この前の期成会総会で決定をいたしました。そして県にもその旨申し入れをしたところであります。 県としては、大体の調査がもうできているということでありますけれども、なかなかそれを、県下をどこからという箇所の発表はなかなか難しいんでありましょう。そのまだ調査結果の報告はあっておりません。今、議員もご承知のように、全国の中で、本格導入されている箇所が31ヶ所ございます。そして、今もなお社会実験中ということでありますのが14ヶ所で、既に45ヶ所がスマートインターチェンジという形で動いているわけです。希望が出ている全国のスマートインターチェンジをしている箇所は161ヶ所の希望が上がっております。九州で須恵インターチェンジだけが既に本格導入されているというような状態で、九州を除いてほかの地区が相当進んでいるということでございますので、先般、九州国道整備局にまいりました折も、逆に九州の九州整備局は頑張らんといかんではないかとはっぱ掛けましたが、逆に向こうからはっぱ掛けられました。市長、もう少し地元が盛り上がらんとだめじゃないですかと、やぶ蛇のようなことになりましたんですが、ともにその熱意はお互いが伝わったわけでありまして、国としても宇城・氷川インターチェンジについては、積極的な支援の意向を盛らせていただきましたし、我々もそれに応えたいということで、先般の期成会では、来年の3月までに、国に20年度認可をいただくべく書類のすべての提出をやろうということを申し合わせしたところであります。 先ほど申し上げましたように、20年度から、今まではほとんどETCまでの、社会実験だったにいたしましても、ETCまでの旧道、既設道路からインターに入るETCまでは全部市町村が持たなければなりませんでしたけれども、今回、20年度からは国が2分の1は見てもいいといいますか、2分の1の支援をしようという方向でありますから、そういう意味で、アクセス道路を今までと違って半分でできるということになります。 それから、そのETCから、今度はバスストップですから、相当、私は逆に西日本高速道路並びに国の負担が増えてくると思うんです。パーキングエリアとかサービスエリアは、もう既に駐車場がありますから、そこに入り込めばもう今まで走っていた車と同じような条件で走れますけれども、バスストップはそれがありませんので、助走をして入っていって、通常安全性を保ちながら合流するというのは、少々金が、パーキングやサービスエリアよりも相当金がかかるんではなかろうかと思います。そこは社会実験として取り組んでいただくのは国であります。そういう意味で、このETCまでの旧道と高速道につながるETCの設置場所までの地元負担は、2分の1が国がまた見てくれるという制度に20年度からなるものですから、非常に有利な設置の方向に移ってきたなと見ておりますので、非常に可能性として、宇城市としては取組み安い状況になったということであります。 ただ、だからといって安心するところではないんですが、問題点がありますのは、氷川町と今後どういう取付道路をしてETCにつなぐかということが一つの大きな課題かなと。宇城市の意向と氷川町の意向でありますので、そこをどう調整して一番コストのかからない、しかも両市町にメリットの高いインターチェンジのアセスをするかというところが大きな課題かなと思っております。計画としては、19年度いっぱいですから、来年の3月までに、国に対して認可の要請をお願いする。そして20年の春側になるのか夏側になるのかはわかりませんが、国からの認可が受ければ、即そのときから工事に入るということになりますので、21年までぐらいは工事に行くのかなと。場合によっては22年になったにしても、22年には供用開始ができるのではなかろうかなと。そういう、今のところは私は腹づもりでおるところでありまして、精力的にそういう実現できる方向に一生懸命頑張ってまいりたいと思っております。 ◆19番(長谷誠一君) インターにつきましては、さかのぼりますけれども、平成10年9月の小川町での一般質問でスタートをしているわけでございます。平成16年12月に地域活性化インターチェンジ建設促進期成会が、旧町時代の小川町、竜北町で期成会ができ上がり、平成18年9月28日、合併しました宇城市と氷川スマートインターチェンジ建設促進期成総会がなされております。その間、先ほど市長から今日までの経緯・経過等につきまして説明をいただきました。その中で、昨年の6月議会におきますところの市長の答弁が、非常にこの頭の中に残っております。 何かと申しますと、非常にそれまではサービスエリアパーキングエリアを利用したところのスマートインターチェンジだったわけです。それが、「長谷さん、もうちょっと待ってもらえませんか」という市長の直接の言葉をいただきました。何だろうかなと思っておりましたところが、バス停を利用したスマートインターの要綱改正の中でできるようなところまで来ていますよと。それが今日に実現の可能性を秘めた大きな成果が目前に迫っているわけでございます。当然、サービスエリアにしろパーキングエリアにしろ、そしてまた今回のバスストップを利用したETC専用のスマートインターチェンジ、減速車線と加速車線を利用したパーキングエリアもそうですし、スマートインターもそうですし、バス停もそうであることから、今日に大きな可能性を秘めておるわけでございます。いろいろ期成会を氷川と宇城の期成の総会の中でいろんな県への要望、九州国土交通省への要望等、本当に並々ならぬ決意があってこそ今日に来たんじゃないかと思われます。 事実、実施にあたっては、氷川町との共同であるため、双方の業務遂行の調整、そしてまた取付道路接続路線の選定、そして次に来るところの工事の負担割合、決定位置の課題がまだ大きくあります。いずれにいたしましても、実現いたしますと、やはり雇用の創出につながるところの企業誘致、地域経済の浮揚策、そしてまた、防災面、救急医療体制の充実にもつながっていくわけでございます。もう、上り坂を過ぎて、もうちょっとだろうというところに来ているんじゃないかと思いますし、市長を中心としたところの企画部も事務局として大変ご苦労されているんじゃないかと思いますけれども、あと一汗二汗かいた中で、このインター実現には力を注いでいただきたいと思います。よろしくお願いをいたしておきまして、インターにつきます質問等、答弁への再質問をさせていただきました。 次の施設白書につきまして答弁をいただきます。 ◎市長(阿曽田清君) 施設白書を作成するに至った経緯につきまして、まず説明をいたします。 本市は合併前の旧町単位において、人口規模や地域事情に応じて、住民の身近なところに様々な施設を整備し、住民福祉の向上やまちづくりを行ってまいりました。 しかしながら、施設が整備された時期と比べて社会情勢が大きく変わっております。かつての右上がりの日本経済の成長が終わり、国をはじめ、どの自治体においても極めて厳しい財政状況が続いております。 こういう状況の中にあって、施設の維持管理費として年間38億円の経費を要しており、ほとんどが経常的な一般財源となっております。また、本市の施設の多くは一斉に更新時期を迎えており、その更新における経費を考えますと、今後の本市財政にとって大きな負担となっております。 一方、子育て支援や高齢化社会への対応、あるいは新たな市民との協働の場の整備など、社会環境の変化に伴う課題や、施設に対する市民ニーズに対応する市民規模の新たな整備施設も必要となるところであります。そこで市民とともに考えるための基礎資料として、施設の利用状況や施設の維持管理費、今後の施設の進む方向性を中心に取りまとめたものであります。 さて、ご質問の数値目標と達成年度についてでありますが、「どの施設を」「いつまでに」「どうする」といった個別ごとの具体的な考えは、ただいま検討中であり、現時点ではまとまっておりません。基本的な考えとしましては、施設の地域性や利用状況、維持管理費、耐用年数等を様々な角度から検証し、施設の統廃合を含めた再編成計画を考えてまいります。また、施設の管理運営につきましては、民間を活用した方が市民サービスの向上や利用促進が図られ、かつ、維持管理費が削減可能な施設については、民営化、指定管理者制度、民間委託などの民間活用を考えてまいります。目標数値としましては、統廃合や民活で行う施設数の目標数値は、現在まだまとまっておりませんが、38億円を要する現在の維持管理費は少なくとも15%から20%の削減を期待するところであります。 達成年度についてのお尋ねの件でありますが、第1次行革大綱の具体的な取組みに提案してあるとおり、民間活力導入等を平成22年度まで検討することといたしておりますので、遅くともそれまでには実施時期を含めて結論を出したいと考えております。 市民への説明責任や議会への対応の件でありますが、施設白書に記載しておりますとおり、将来の方向性を示し、その結論を出す年度を示しております。先に申し上げましたとおり、民間を活用した方が市民サービスの向上や利用促進が図られ、かつ維持管理費の削減が期待される施設につきましては、庁内の検討会を立ち上げ、協議を重ねながらガイドラインを作成してまいります。その後関係者や関係団体への説明会を実施し、意見や要望等の調整を行い、理解と協力をお願いすることになろうかと思います。 議会への対応につきましては、その間、随時に常任委員会や全員協議会の開催をお願いし、そこで十分な審議をいただき、本会議が最終的な決定になろうかと存じております。 今年度を、長谷議員お話のとおり、行財政改革の元年という位置付けをさせて、取り組ませていただきました。そのことは、本庁舎に、今まで不知火に教育委員会、教育部が出ておりました。さらには、土木部が下水処理センターに行っておりましたものを、今年度本庁方式を本格的に進めるというので、ここの中に一体化できました。そして、可能な限り、支所の体制の再編成も行ってまいりました。今後は、また20年、21年という計画的に統廃合を進めてまいるわけでありますが、それと併せて、組織の中で一番今一般財源に伴ってハードな事業を進めておりますのが、下水道事業でございます。上水道事業や公立市民病院の問題等も、企業会計といたしておりますが、下水道事業は企業会計になっておりません。したがって、やはり独立採算というとらえ方が本来望ましい事業だと私は思っておりますので、この下水道事業を企業会計へ移行をするということの、今手続きといいますか、準備をいたしておりまして、19年度、20年度、2年間かかりまして、21年の春から、4月1日から企業会計移行ということへ進めていこうということに、その準備を今進めている2年間の初年度でございます。そうすることによって、下水道事業にいくらの金がかかり、いくらの収益が上がり、いくらの赤字であるんだということが明確に出てまいります。そういう意味では、市民の皆さん方に下水道事業の実態というものを知らせることができますし、上水道事業につきましても本当の私はまだ企業会計になっていないと思いますので、この上水道事業につきましても、きちんと企業会計としての財務諸表をつくりまして、市民の皆さんに公表したいと思っております。 そういう企業会計の三つをきちんと確立させて、そして然るべき一般会計として支援をするのはどの割合が一番妥当なのかということも、議会の方ともよくご議論いただいた中で、行政としてはその一般会計から企業会計へ、いくらの支援をしていく。いわゆる限りなく、かかるだけ出していくという時代では、もうなくなってきています。と思いますので、そういう意味の特別会計というとらえ方から企業会計へ、きちんと下水道事業を持っていこうというように、作業班を組んで、今進めているところでございまして、これも私は一つの大きな行財政改革の一つだと思っているところであります。 頭の痛い、222の施設は、旧町ごとにそれぞれ必要な施設を、旧町ごとにそれぞれ持っておられました。人口規模に応じて施設を持っておられました。今度は、大きな6万4,000人という市民の方々が使う施設というものも、また新たに求められているのも事実ではございます。そういう意味で、旧町の持っていた施設をできるだけ統廃合したり、あるいは費用のかからない方向での活用に向けていったりしながら、宇城市市民全員が使うような施設というのも、またこれは将来備えていかなければ、市も風格といいますか、市に合った施設というものがいつまでも構築されないのではいけないんではないかなと思いますので、そういうものを旧町の抱えている同じような施設を五つずつ持っているわけでありますから、そういうものもできるだけ統廃合しながら、そしてスリム化し、できるだけ削減しながら、そして新しい市の6万4,000人の市民が同時に使えるような施設にしていかなければいけないと、そういうふうに思っているところでございます。 少々、答弁が長くなってしまいましたけれども、大変な問題だと思っておりますので、ご協力をよろしくお願い申し上げたいと存じます。 ◆19番(長谷誠一君) 答弁をいただきました、今、最後の言葉の中に、大変な問題だと。正に大変な問題でございます。お隣福岡県に、言葉は悪いんですけれども、赤字再建団体に陥ったところがございます。そこが合併をいたしました。しかし、昨日の質問でもちょっと出ておりましたけれども、宇城市も夕張みたいになりはしないかという、市民の方々の心配、そのお隣福岡県の方では、合併はいたしましたものの、また今日に至って非常に苦しい財政事情につながっております。何かと申しますと、市長が言われた大変なこと、それがこの施設でございます。3町合併して240の施設があるわけです。うちは222。それが大きな、やはりこれはすべて合併したところは、すべての大きな今後の課題と思うわけですよ。 そういうところで、やはり旧町時代では必要な品物だったですね。合併したから市民の意識付けが、宇城市になったんですから、やはり市民の方におかれましても、宇城市の市民としての気持ちを持っていただけるような方向を執行部の方から、市長を先頭にしながら市民の意識に向けての政策として出されておりますところのあの絆を、大いに活用していただかなければならないんじゃないかと思います。これは市長を先頭にしながら引っぱっていく部課長だけではだめなんですよ。やはりほかの市職員も、小脇に抱えながら実状を知ってもらうためには、やはり政策紙の中にこの意味を、宇城市はこういう合併したからこういう問題を抱えておりますというようなことをわかってもらうために、やはりその辺の啓発は今後大いに必要じゃないかと思います。 ちなみに、その施設の数222ありますけれども、旧町時代、三角が45、不知火が54、松橋が50、小川が45、豊野が28、トータルの222あるわけです。このようなところに、この行政改革実施に向けての冊子で示されておりますとおり、企画部のこの辺のところについては、業務遂行にあたっては、5年間の計画ですから、その中でやはり停滞、足踏みではいかんわけですから、やはり目標値を設定しながら進んでほしいということを申し上げまして、ここで市長の答弁をもう一回、その心づもりを聞きたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) 長谷議員がおっしゃるとおりでございまして、私も先ほど申し上げましたように、この222施設、これを本当にいるのかいらないのかということも踏まえ、そしてそれがいつまでも行政で抱えておかなければならない施設なのかどうなのかということも、少々、市民の皆さん方からは残してくれということも出てくるかと思いますが、ご理解いただくためには、よくよく関係者の方々に無駄か無駄ではないかということまで踏まえて説明はきちっとつけたいと思っておりますので、少々荒っぽい形になるのもあるかも知れませんが、その点はひとつ議員からもご協力とご支援をいただきたいと思っております。 なにせ、非常に難しいという問題もありましたので、少々時間がかかるということで、22年度にはすべて提案したいと、こういうことにいたしておりますが、やれるところはやっていこうということで、ラポートをはじめウイングについては、もう指定管理者制度で来年の4月からスタートするということにもいたしたところで、やれるところからまずやりながら、最終的にはゴールは22年度には222の何らかの方向性はきちっと出すということで進めていきたいと思いますので、ご理解を賜りたいと思います。 ◆19番(長谷誠一君) 議員諸氏には、机の上に配付しておりますけれども、参考にしながら、今後の大きな課題と思いますので、参考にしていただきたいと思います。 もう時間もありませんので、最後に、雇用対策、食品加工工場に対するところの経済産業省の後押し部分について、これは来年の通常国会の中で提出がなされるわけですけれども、いち早く手を挙げてほしいですし、その骨格の中に乗れるか乗れんかは、その辺のところも疑問なんですけれども、いち早く手を、情報は先に収集しながら、手を挙げていくのが懸命なやり方と思います。それについての、どういうお気持ちなのか、答弁をいただきたいと思います。 ◎企画部長(河田信之君) 農山漁村支援で新法制定へということで、経済省の方から、先ほど議員ご質問のとおりでございます。税制優遇措置につきましては、5年から10年程度の時限立法となっております。それに向けて、執行部検討しながら前向きに検討いたしたいと思います。 ◆19番(長谷誠一君) 極力前向きに検討という言葉はちょっと消極的じゃないかと思います。検討しますではいけないと思います。やりますという言葉が欲しいんです。というのは、やはり、スマートインターができる。そして、蓮仏の工業団地に関連をしてまいります。市長は常々、工場の誘致の業種については、食品関係の工場の誘致をしたいと、常々言われていらっしゃいます。そういうことからも含めて、これは非常に大事なことでございますので、今後大きなアンテナを建てながら、頑張っていただきたいと思います。 もう時間がほとんどありませんけれども、いずれにいたしましても、インターがやはり宇城市の中の大きな活力源にもなりますし、そしてまた、ひいてはそれが工業団地の雇用創出にもつながってまいります。その工業団地には、是非今申しましたところの食品関係の、川を汚さないためにも食品関係の工場の誘致に力を注いでいただきたいということをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。 ご清聴ありがとうございました。 ○議長(末松立身君) これで、長谷誠一君の一般質問を終わります。 ここで、しばらく休憩します。             -------○-------               休憩 午前11時02分                再開 午前11時11分             -------○------- ○議長(末松立身君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、23番、堀川三郎君の発言を許します。 ◆23番(堀川三郎君) 通告に従いまして一般質問をさせていただきます。志政会の堀川です。 三角町の繁栄の始まりは、明治20年8月に開港した三角西港の誕生及び港の開港から遅れること10年余り、明治32年12月に門司港と三角港を連絡する九州鉄道が開通したときからであります。港の開港と鉄道の開通がその後の三角地域の発展の大きなけん引車であったことは、三角の住民はもとより三角町を知る人々の多くが認めるところであろうと思っております。 この鉄道は、九州鉄道から三角国有鉄道、そして今のJR九州へと運営会社は替わってまいりましたが、今日に至るまでの107年間、通勤・通学生を安全かつ快適に運び続けております。また、昭和34年には波多浦駅が、石打ダム建設に伴い、平成元年には石打ダム駅が開業し、一つの町に三つの駅が整備され、住民の利便性は格段に向上してまいりました。しかしながら、世の中の変化はめまぐるしく、物流スタイルは自動車の普及によりトラック輸送が中心となり、観光ルートも別府・阿蘇・熊本・三角、そこから天草や雲仙へという、九州横断観光ルートの一角に位置しておりましたけれども、新婚旅行や修学旅行あるいは観光ルートが変化し、港の活用が衰退するものと調和を合わせるかのように、鉄道の利用客も大幅に減少することとなりました。 このような中で、貨物基地を持たず、通勤・通学の利用に頼るJR三角線は、赤字経営が続き、昭和60年ごろには国鉄の経営合理化など改革の一端として廃止路線候補となり、地域住民に不安感を与えました。 そこで三角町は、昭和62年JR三角線利用促進存続期成会を発足させ、三角町はもとより三角線幹線の自治体や、天草上島の自治体と連携し、その存続運動に取り組んできた経過があります。町や存続期成会では、定期券は地元で買いましょうという運動から、JRと連携してビール列車を走らせ、ミカン狩りや潮干狩りを組み合わせたイベントを実施したり、利用客の増加につなげる努力をしてまいりました。そのかいあって、鉄道の廃止は免れましたが、平成3年の雲仙普賢岳の大火砕流で三角・島原フェリーの乗客が激減し、近年では年間乗客数がピーク時の100万人から9万人弱まで落ち込み、ついに平成18年8月いっぱいで三角・島原フェリーが運休に追い込まれました。フェリーの乗客の減少は、少なからずJR三角線の利用客の増減にも直結しております。現在は少子高齢化の時代であり、通勤・通学の利用も漸減しており、このままの状況では利用客の増加は見込めず、また昭和60年代の悪夢と申しましょうか、三角線の廃止という亡霊が姿をあらわそうとしていると危ぐしているものであり、三角町では港の繁栄と鉄道の利用増進は一体のものと考え、平成15年に港と鉄道を結びつける接着剤として、JR三角駅周辺開発構想を作成し、駅周辺の賑わいの場つくりやフェリー、鉄道の利用客の増加を目論みましたが、構想のまま長く放置されているのが現実であります。これまでも多くの議員が、三角町を何とか活気ある町にしたいという気持ちから、様々な角度から質問をされました。三角町で生まれ育った私としては、心から感謝しているところであります。 そこで、現在の状況を打開するための方策を、私たちは真剣かつ前向きに考えなければなりません。宇城市として、港の利活用及びJRの利用促進に、どのような組織をつくり、どのような協議・検討し、具体化されているか、お伺いいたします。 ◎経済部長(上野和範君) JR三角線の利用促進についての取組みについて、これまでの経緯を申し上げたいと思います。議員の質問のご発言の中にありますけれども、重なる部分がありますけれども、お許しをいただきたいと思います。 昭和62年に、日本国有鉄道から株式会社JR九州に民営化される時、赤字路線である三角路線の廃止案が浮上してまいりました。旧三角町としましては、宇土郡、宇土市、天草全地域の各首長、議会議長、各種団体の長で構成する「三角線利用促進存続期成会」を立ち上げ、利用促進等の推進と並行しながら、廃止を阻止する総決起大会、要望書の提出等強力な運動を展開してまいりました。 その後、三角線の存続を推進するため「JR三角線利用促進協議会」と名称を改め、利用促進に努めてまいりました。平成12年には、三角・島原フェリー航路から九州商船が撤退したため、旧三角町の議会議員、各種団体の長で構成された「JR三角線・三角島原フェリー利用促進協議会」を新しく設置をいたしました。その後、平成18年にフェリー会社の撤退により、三角・島原航路が閉鎖されましたので「JR三角線利用促進協議会」と名称を変更し、それに伴い組織の一部見直しを行ったところであります。 利用促進協議会の活動としましては、ビール列車の運行への参加推進、JRイベントへの協力、JRを利用したイベントの開催及び三角駅での定期券購入等、JR利用促進を展開しておりますが、決定的な打開策には至っていないのが現状であります。平成9年度の通学定期券利用者は、三角駅で20万2,800人でありましたが、平成18年度には15万4,900人となり、4万7,900人減少をしております。10年間で24%の減少になりました。通勤・通学以外の三角線利用者を見てみますと、平成9年度は23万8,900人の利用者でありましたが、平成18年度では15万700人で、8万8,200人の減少となり、10年間で37%の減少となりました。宇土駅までの利用推移を、平成9年度から平成18年度まで見てみますと、平成9年度の利用者は146万2,500人でありましたが、平成18年度は91万8,500人と、実に54万4,000人の減少となっております。これにつきましても37%の減少ということになります。 このような現状を踏まえ、これからは、九州新幹線の開通等社会情勢の変化に対応できるよう、三角線の存続に向けた取組みが必要と考えております。協議会の組織につきましても、宇城市だけではなく、天草地域、宇土市を含めた広域的な組織づくりの展開が必要ではないかと思っております。 さらに、JR三角線利用促進を進め、通勤・通学や買い物等の生活路線としての重要な交通手段であるJR三角線を、廃止路線の対象にならないよう、努力をしてまいりたいと考えております。 ◆23番(堀川三郎君) 今、54万人の減ということで、やはりこの60年代の悪夢が帰ってくるのではないかという危険性が伴っております。 そこで、この前、私は八代まで行って、このオレンジ鉄道のパンフレットをいただいてきました。やはりオレンジ鉄道も赤字経営ということで、どのようにしたらこの危機的な状況を乗り越えられるかということで、沿線の皆さん、30万人に対して、1年に1回乗ってくださいというこのパンフレットを刷りだしてございました。30万人の人たちが1回乗ることによって1,700万円の黒字になるということで、その結果はどうですかと言ったら、まだわかりませんという返事が来ました。やはり私たちも、この三角線を存続させるためには、定期券の購入、そしてやはり一人一人が列車に乗るということを考えなくてはいけないと思います。 私たち、この前、商工会観光物産協議会において関西方面に研修旅行に行った際も、今回はJRを利用し、そしてなるべく三角にJRに金が落ちるような工面をしたわけでありますが、こういう運動を利用促進の皆さんが頻繁に行っていただいて、そうすることによって、通学生の保護者が、金がかからないようなことになると考えております。やはり、JRがなくなった場合、やはり高校に通う子どもたちは、バス、自家用車、いろいろな考え方がありますけど、そうなった場合やはり経費がたくさん要ります。やはりJRの場合は安いです。そこを是非くみ取っていただいて、存続に向けての活動、また打開策を考えていただいてもらいたいと思います。 それから、2番目です。このためにも、宇城市の基本計画では、平成22年JR三角駅周辺開発調査に5千万円という予算が付いております。これはちょっとまだ先のことなんですが、やはりJRを利用するためには、この金を前倒しで利用させていただいて、駅前開発をしていただければ、案外と観光客も来るのではなかろうかと考えております。その準備に着工されているのかどうか、お聞きいたします。 ◎企画部長(河田信之君) お尋ねの事業につきましては、昨年の12月定例会において一般質問でお答えいたしましたので、重複する部分もあるかと思いますが、お許しいただきたいと思います。 さて、ご質問の事業につきましては、新生宇城市が誕生したての平成17年6月に策定いたしたところであります。第一次宇城市総合計画の実施計画基礎資料として、平成17年から平成26年までの投資的事業の年度別事業計画書に記載されている事業であります。この計画をそのまま実施するとなれば、多額な事業費が必要であります。実施計画基礎資料に記載されている金額では到底なしえる金額ではないことは明白であります。ひっ迫した財政状況及び社会情勢を勘案するとき、計画自体を再検討する必要があることは、前回お答えいたしたとおりであります。 本来、実施計画に沿った事業の遂行が基本ではありますが、計画当時の財政計画、社会情勢の変化等で、事務事業の見直し及び優先順位のしゅん別を厳しく行い、真に必要な事業への財源の重点化を図りながら、効率的な行政経営を行っていくことが今強く求められております。実施計画基礎資料に記載いたしております事業につきましても、縮小及び延期あるいは事業自体の廃止を余儀なくしているのが現状であります。 議員が現状の三角駅周辺を危ぐされているお気持ちは十分ご察しいたしますし、均衡ある地域の発展は市政の柱であります。現在、取り組んでおります三角港の活性化策の実現に向け全力を傾注し、以前のような活気ある三角港の再現に向け努力いたしてまいりたいと思っております。 ◆23番(堀川三郎君) わかりました。この周辺開発予算は、前にも何人かの議員さんが質問をされ、その都度、なかなか着工というあれには至っていません。私たちは、やはり三角に住む人間として、今、松橋駅開発も視野に入れて予算を組んでおられますが、その中で、駅は松橋だけではなく小川にもあります、三角にもあります。まま子いじめをせずに、是非、三角の方にも目を向けていただいて、是非、計画なり調査なりを着工していただきたいとお願いし、この質問は終わらせていただきます。 それから、3番の、三角駅と西港を結ぶ交通アクセスを整備することによって、鉄道を利用し、観光客、生徒・児童、社会見物の場所として、今年開港120周年記念事業を行い、また世界遺産への候補地として話題性の多い西港との交通アクセスができないかということで、今、北海道でマイクロバスが鉄道を走る試験的なことをやっておられました。それがこの前は南阿蘇地域で実験されたわけでありますが、ちょっと失敗に終わったみたいであります。そういう話題性のある車両をこの熊本・三角間に誘致をし、西港と三角駅の交通アクセスが整備されないか、考えはありませんか、お聞きしたいと思います。
    ◎企画部長(河田信之君) 議員の今のご質問でございますが、デュアル・モード・ビークルでございますが、DMVといいますけれども、線路と道路の両方を走行できる車両のことでありまして、先ほど申されたように、JR北海道が開発に成功し、本年4月から試験的営業運行を開始いたしております。3年後の実用化を目指しておるところでございます。新たな交通車両でございまして、熊本県におきましても、南阿蘇鉄道でも試験運行が行われ話題を呼んだところであります。今後、1月から3月の間に再度試験運行を行い、来年度以降に本格導入を目指す計画であるようでございますが、先般、高森駅にお伺いいたしましたところ、経営面での採算性等から課題が多いようなことを伺ったところであります。 この車両をJR三角線に導入し、西港や戸馳に乗り継ぎなしで運行したらどうかということでありますが、確かに三角駅は始発駅、終着駅でありますので、線路から道路に乗り換えは容易にできますし、話題性のある取組みでありますので、JR北海道の利用状況等を参考に、JR九州と検討いたしたいと思っております。 なお、三角駅と西港を結ぶ観光ルート、あちらにつきましては、今現在、西港に桟橋を設置し、西港と東港を海路で結び、西港にお立ち寄りの年間30万人以上の観光客を東港にも足を伸ばしてもらい、滞留時間を延長することにより、相乗効果として東港の経済にも波及させようというものでありまして、桟橋などのハード面は熊本県が事業主体となっておりますし、ソフト面は宇城市が担うことになっております。これにつきましては、熊本県としては、平成25年を最終年度として今計画中でありますが、協議が成立しますれば、市といたしましても前倒しでお願いいたしたいと思っております。 このことは、港の利活用と併せまして、先ほどの三角線の利用促進にもつながるものだと思っております。今後、県と十分協議しながら、民間活力を十分に活用し、積極的に努めてまいりたいと思っております。 ◆23番(堀川三郎君) 今、阿蘇の方ではトロッコ列車、また今回のこの列車と、いろいろ施策をし、観光客に目玉として乗車をお願いされているわけであります。やはり私たち三角もそのようなことを考えながら、観光誘致として、観光客の誘致として西港を、今、西港の方は本当に、釣りのお客さんだけが来ているような状況であります。金がなかなか落ちないというのが西港の住民の皆さんの答えであります。オランダカフェにおいても、なかなか採算に合わないというのが現状であります。これをなるだけ、長い時間滞在型ができるような施設を考えていただき、そして、こういう三角町を回れるような車両の運行をお願いしたいと。是非、実現できるようご努力お願いいたします。 JR三角線については、これで終わりたいと思います。 防災対策についてお聞きいたします。今年の7月の台風、大雨により、宇城市においても5地域で大小異なりますが、500件以上の災害箇所が出たと聞いております。これは土木部、経済部、両方でと思います。特に小川町においては、300ヶ所以上の災害があり、この災害に対して、今年度中に復旧の工事ができるのか、お尋ねしたいと思います。 ◎土木部長(土村千佳雄君) ご質問の、本年7月の梅雨前線豪雨に伴います災害復旧の件でお答えさせていただきます。 本年は、近年にない降雨がございました。特に7月6日の雨量につきましては、豊野町、小川町、松橋町、不知火町におきまして、集中的に豪雨がございました。時間雨量56㎜から65㎜、特に海東地区におきましては時間雨量71.5㎜を記録しております。日雨量にいたしますと212㎜から290㎜という降雨量を記録したところでございます。この集中豪雨によりまして、公共土木の施設災害復旧の被災の状況でございますが、河川道路の護岸崩壊、法面崩壊等の被害が発生いたしまして、補助災害といたしまして河川58件の1億7,200万円、道路47件の1億5,800万円、合計105件の約3億3千万円の災害査定を受けたところでございまして、現在、災害復旧事業として鋭意事務を進めております。 災害査定の結果としまして、小川町、豊野町における事業が全体の70%を占める結果となりまして、中山間地のあわせて崩れやすい土質のせいでの被災と思っているところでございまして、今後の災害復旧事業の計画でございますが、現在実施設計を終了いたしまして、今月発注の予定でございます。公共施設災害復旧につきましては、すべて年度内に完了の見込みでございます。一方被災額としてのカウントはございませんが、市中心部の冠水の状況はご承知のとおりでございますので、これにつきましては、抜本的な対策、今後組織あるいは振興局、県ともタイアップをいたしまして、抜本的な冠水の削除のための対応をしてまいりたいと思っているところでございます。 ◎経済部長(上野和範君) 経済部所管の災害状況について、説明をいたします。 農地及び農業用施設の災害復旧事業につきましては、国においては、平成19年6月1日から7月17日までの間の、「豪雨及び暴風雨による災害についての激甚災害並びにこれに対し適応すべき措置の指定に関する政令」が、8月8日に閣議決定され、農地等災害復旧事業等に係る補助の特別措置が指定されたところであります。 いわゆる、7月6日の宇城市の集中豪雨による農地等の災害についても、補助率がかさ上げされる激甚災害の指定ということになり、地元負担金が軽減されることになります。 7月6日の集中豪雨は、宇城市におきましても、農地及び農業用施設に甚大な被害を受けたところでありまして、農地等の災害復旧事業に対する国の災害査定が、去る10月10日から11月2日の間において実施されたところであります。その結果、査定件数187件、農地70件、施設117件という内訳になります。査定額3億4,979万3千円が決定をいたしました。地区別の内訳を申し上げますと、三角2件、松橋16件、豊野36件、小川133件であります。 今後の工事の発注につきましては、特に緊急性のある道路や水路・農地につきましては、作物の植え付け時期等を考慮して、発注順位を考慮しながら、実施設計書の作成を進めております。12月から1月中に入札を行い、年度内の完了を予定しておりますが、小川地区では133件と、しかも、災害場所が海東地区に集中しておりまして、工事車両の出入り等によって地域住民への影響が出ることを懸念しております。 また、公共土木災害工事とも重なりますので、工事の時期につきましては、土木部、地元関係者の皆さんとも十分な協議を行い、発注していきたいと考えております。 ◆23番(堀川三郎君) 今、災害件数をお聞きしましたが、これだけの件数が今回出たということ。やはり、年度内にやるのは難しいのではなかろうかと考えております。やはり、この工事、これは災害が認定された件数です。その他に、地元、宇城市負担の工事が何件ありますか、経済部で。 ◎経済部長(上野和範君) まだ、これについては、市の単独工事ということになりまして、当然、地元の負担金も、地元といいますか、受益者の負担金も上がるわけでありまして、まだ正確な数字は今つかんでおりません。最終的な受益者の皆さんとの協議が残っておりますので、件数的にはまだ確定していないという状況であります。9月の補正予算の中では、農地及び農業施設合わせて250件の予算措置をお願いしたところであります。これからどれくらいの工事箇所が残っているかということでありますので、その実数については今受益者の皆さんと協議中でありまして、確定してはおりません。 ◆23番(堀川三郎君) やはり、この災害認定を受けた工事は年度内にできるけど、市単独でやる工事はなかなかできないのが現状です。もしできなかった場合、また来年の6月、7月、台風・大雨によって、それ以上の災害が起きるのではないかと考えます。今、そうなった場合、市長がよく言われる安心・安全なまちづくりということにはならないと思います。是非、この工事は年度内に完了できるように努力をお願いしたいと思います。業者さんが足らなかったら、うんと夜中でもさせるように、これも企業の育成になると思います。全地域を挙げて協力ができるような体制をとっていただきたいと思います。是非お願いいたします。 それから2番の高潮対策です。平成11年の台風18号により、松合地域においては高潮により12人の尊い命を亡くされました。現在、不知火・松合地域においては、海岸線の防波堤の工事がまだ行われています。この工事が完成すれば高潮に対する安心・安全ということで、不知火・松合地域の皆さんは安心されると思われますが、三角地域においても、有明海、不知火海、両面に面しています。そのため、満潮時の台風が来た場合、東港、西港、戸馳、大田尾など危険箇所が非常に多い場所があります。そういうところに対しての対策はどのように考えられていますか。 ◎経済部長(上野和範君) 何箇所か指摘をされておられますけれども、私の方では大田尾地区、それから戸馳の漁港、両漁港についての高潮対策についての説明を申し上げます。 まず、大田尾地区の高潮対策としましては、以前から海水浴場としても利用可能な手法を取り入れながら整備が検討されてきたところであります。東側の護岸、地区の東側になりますけれども、平成16年9月29日に襲来した台風21号で住家等に多大な被害を受けたところであります。このことから、平成16年度から平成17年度の2ヶ年にわたり災害復旧事業と海岸保全施設整備事業を併せて整備工事を行い、既に延長297mが完成をしております。西側護岸約300mにつきましても、やはり地区の西側ということになりますけれども、台風等の高潮、波浪による被災が危ぐされている地区でありまして、市としましては、平成17年6月の第1次宇城市総合計画において大田尾漁港海岸環境整備事業として計画しているところであります。 この地区はほとんどの家が旅館を経営されておりまして、海水浴場としての景観等も考慮する必要があるかと思います。整備工法等については、地元の皆さんとも十分な協議を行いながら事業を推進していきたいと考えております。 また、戸馳の海岸でありますけれども、今、漁港を整備する場合に、HWL、いわゆるハイウォーターレベルということでありますけれども、これは春分の日、秋分の日の満潮の時の平均の高さ、潮位ということになりますけれども、4m30㎝ということになっておりますけれども、大体これを20㎝程度上回るような整備の方法でやっているということでありますけれども、これを年に2~3回、1~2回か2~3回ということで把握はしておりませんけれども、越波をしているということでありますけれども、これを高くするということについては、非常に、逆に問題も出てくるということになります。荷揚げ、荷降ろし等の作業にも支障が出るということにも考えられますし、今の、先ほど言いました潮位の法的根拠につきましても、昭和40年に牛深漁港の潮位の観測によって県が決めたということになっておりまして、その後の検証がなされていないということでありまして、県の方におきましても、今回、来年度でDP、いわゆる東京湾の平均海面との関連ということで検証をする予定であるということを聞いております。その結果を受けて、各漁港の潮位高を確認するということにしていきたいということを聞いております。 こういうことからなるということでありますし、また、内潟片島の漁港につきましては、波が荒いということで、漁船の航行にも支障を来すということになりますし、海岸の越波を防ぐということで、今、今年度から3ヶ年度事業ということで、漁港の沖合に新しく50mの堤防を設けるということと、今堤防がありますのを、さらに30m延ばすという工事に今入っているところであります。この工事が完成をしますと、ある程度の、いわゆる吹き寄せによる堤防を越える波というのがなくなってくるんではないかなという気がしておりますので、そういうところで整備を進めていきたいと考えております。 ◆23番(堀川三郎君) わかりました。答弁の中で大田尾海水浴場のことからお尋ねしたいと思います。今、言われたように、基本計画の中には大田尾漁港海岸環境整備事業として、26年度からの予算編成がなされております。今現在、今年は高潮のときの台風は全然ありませんでした。それによって家の下をえぐるというか土地を持っていくということはなかったわけであります。でも、満潮時にはやはり大田尾漁港においてはごみが打ち上げ、そしてそこに道具を置いていたのは全部流れたというような状況が出ております。 大田尾漁港を建設されるときに、50㎝かさ上げをお願いしますということを言ったのですよ。それができなかったんですよ。ちょうど今私たちが、中学校のときと現在では50㎝くらい満潮時の潮が、水位が上がっております。うちの裏でそれだけ上がります。だから、漁港もそれぐらい上げなければならないのではなかろうかなというお願いでしたけれども、それが国・県は、これが基準ですということでお願いができなかったわけですけれど。それがちょうど戸馳も一緒なんですよね。戸馳漁港もやはり荷揚げ場には何にも置けないと。台風のときには特に置けないという状況です。だからこれを、さっき言われたようにどうにか考えていただき、そして安心して置けるようにお願いしたいと思います。 そして、もう一つは、西港はこれは世界遺産だから、触るのは面倒くさいでしょうけれども、西港もそうなんです。西港の石畳の上には、私たちが中学校に通っていたころは、あそこはメザシの干場だったんですよ。メザシを干すのに棚をつくって、それが八朔潮でも流れなかった、台風でも流れなかったというのが西港なんです。今はもう全然置かれません。それだけ水位は上がっています。だから、あそこは世界遺産という目標がありますから、触るのは大変でしょうけれども、何か方策を考えていただきたいと、私は思います。やはりあれを、国道まで越えて民家に行ったら、民家は床下浸水になります。そこのところも考えていただきたいと思います。 そして東港です。東港も一緒です。東港、これは三角支所は郵便局の裏に建設予定でしたが、そのちょうど話し合い中に台風が来て、そしてあそこも業者さんが置いている船が郵便局まで流れたということで、これは、ここには建設ができないというような話が出て、今現在の位置に建設がなされたわけであります。あそこもやはり高潮のときは周辺はほとんど床下浸水になりかねない状況です。やはりこれは、港湾事業の関係で、なかなかそういう勝手にはできないでしょうけれども、港湾の方と話し合いをしていただいて、是非、安心して住めるような環境づくりにしていただきたいと思っております。是非、今回の高潮は、やはり松合地区であれだけの大きな、また12人という尊い命を奪った高潮です。むやみに考えていたら三角地域もその二の舞を起こさないとも限りませんので、この高潮に対しては是非考えていただきたいと。今、大田尾地域においては、台風、大きい潮のときは旅館街はほとんど避難をされています。そういう状況でありますので、是非、環境整備事業を前倒しでやっていただいて、安心して住めるような地域づくりをお願いしたいと。これは市長、是非お願いいたします。 それから、もう1点、この内潟の漁港の裏の、窪地があるんですけれども、そこにやはり台風時に大雨が降った場合は、排水ポンプが小さくて、水が抜けないという面が1ヶ所あります。だからそこを調べていただいて、道路が浸かって車が走れないという状況が出てくるようです。是非、そこいらも考えていただきたいと思います。 それからこれは、この前も建設経済常任委員会で土木部長にもお願いしたんですけれども、戸馳の坂本造船所の横です。あそこも高潮に対して一番弱い場所であります。あそこに対しても是非何らかの、造船所がある関係でなかなか工事には至らないかも知れませんが、何らかの方法で対策をお願いしたいと思います。 細々申し上げましたけれども、是非、このことが完成できるよう努力をお願いしたいと思います。防災対策はこれで終わりたいと思います。 三角小学校通学路についてお尋ねをいたします。三角小学校は、平成10年、北小学校と統合、平成12年、三角東小学校と統合し、平成17年、戸馳小学校の4個の学校が統合して新しい三角小学校が誕生したわけであります。その間、各校区の保護者からはいろいろな要望が出されました。校舎建設、体育館建設、またバス停の待合所の建設、道路の歩道建設等々、たくさんありました。そして、今年11月に新校舎と体育館が完成をし、現在、その校舎で子どもたちは楽しく授業を行っているところであります。まだ後、運動場造成・建設ということが残っております。これはもう、19年度中にはできると思っておりますが、その中でもう1点、東校区、戸馳校区からスクールバスで来る子どもたちが、今、支所の前で降り、支所の裏通りを歩いて学校に通学しているわけであります。あの道路は非常に車が多くて、団体で通学するのには危ない箇所があります。今、子どもの交通事故がたくさんあっております。昨日も2人の交通事故に遭われた報道がテレビでなされておりました。このように子どもの命を奪うような車社会であります。 そこで、校庭に乗り入れる通学道の整備は考えておられないのかお聞きしたいと思います。 ◎教育部長(米村諭君) ただいま三角小学校校庭に乗り入れることができる通学路を整備してほしいという質問でございました。 ご存じのように、三角小学校の通学路は、3方向からの通学路がございます。一つは三角支所方面からの道路で、普通自動車が通行可能な道路でございまして、2本目は東港二区からの道路で、乗用車の通行が可能な道路でございます。急勾配で、市道とは鋭角に交わる道路でございます。今一つは西港、大田尾方面からの児童に対応している新設改良した道路で、大型車も通行可能な道路でございます。通学方法につきましては、定期バスを利用する方法、あるいはスクールバスで登校する方法と、今、議員が言われたとおりであります。 教育委員会としましては、そのことは校舎建設を今現在やっておりますが、並行して十分検討いたしましたが、議員もご承知のようにスクールバスを乗り入れるためには、天草五橋に通じる交差点で右折することができれば問題ありませんが、この交差点は通行量が多く、警察協議の中で、交通安全及び交通の円滑な運行等の観点から右折が禁止されている交差点でもあります。そこで検討いたしましたのが、スクールバス登校は市道を使って、三角小の下まで来て児童を降ろし、バスは西港方面へ走り、西港でUターンして西港・大田尾方面からの登校道路を利用し校庭に乗り入れ、児童の下校時には学校で直接乗車させる方法でございます。 今一つは、工事中は危険防止のため閉鎖しておりました急勾配の道路の側溝に蓋をして道路幅を広げて、市道から校庭に乗り入れる方法でありますが、市道と登校道路の入り口が狭く、急勾配でありますので、入り口の改良をしなければなりませんが、現状では入り口を広げるスペースが確保できない状況でございます。 なお、既設の側溝の改良は行う予定でございます。新しく道路を整備するという方法も検討をいたしましたが、三角小学校の立地条件を考えますときに、校庭は丘の上にございます。国道とは切り立った斜面で接近しており、斜面を利用しての道路の新設は難しいかと考えております。そこで登校時は市道で降車し、下校時は校庭で乗車する方法、また既存の道路を改良するとすれば家屋の移転等難題が多く、多額の投資を必要とするものでございますので、引き続き慎重に検討をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ◆23番(堀川三郎君) 大体わかりました。私の考えは、旧警察跡、今現在の警察の寮があります。あそこの道路の上り道を3mぐらい石垣をしていただいて、あれから途中まで上らせて、改良していただいて、そこから本町方面に向かったら100坪くらいの空き地があります。それと本町の方から来ている道路をくっつけて、そしてその道路で降ろし、そしてまたそこで方向変換して、来た道を帰るというのも一つの方法だろうと考えておりました。 そして、もう一つは支所の駐車場、あそこにバスを乗り入れていただいて、あの民家のところからみすみ保育園の横に通る道をつくっていただいて、そうしていった場合、横断においては少し危険性がありますけど、それは車の方からよく見えるし、案外安全に通学ができるのではなかろうかという考えもしておりました。なかなか私の思うようにはいきませんけど。やはり家の立ち退き、いろいろな費用もかかるでしょうし、なるだけ、これは5町全部の学校の子どもさんたちに言えるわけです。安全で安心な通学ができるような通学路、これをつくってもらいたいと考えております。特に戸馳の子どもたちはスクールバスで三角支所の前に降りて、そこから団体で学校まで裏通りを歩いていく。あの300mぐらいですかね、非常に見ていても危ないなと思うときがあります。やはり事故が起こらないうちに是非その工面、またその地域に何か方策はできないものですか。三角支所の裏の通りに、子どもたちのスクールゾーンというか、そういう線を引いて、ここまでは子どもたちが歩く場所ですよというような。いかがですか。 ◎教育部長(米村諭君) 今、2点、3点ほどの通学路の整備のことを、議員さんの方からございましたけれど、安心・安全な通学道路、今いわゆる、その中でスクールゾーンを設けていただけないかということでございますが、こちらの方としても検討はさせていただきたいと思っております。 ◆23番(堀川三郎君) 是非、そのようにお願いしたいと思います。もう、昼のチャイムが鳴りましたから、ここでやめます。今質問した事項に対しては、是非実現のできるよう要望して、私の一般質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。 ○議長(末松立身君) これで、堀川三郎君の一般質問を終わります。 ここで、しばらく休憩します。             -------○-------               休憩 午後0時04分                再開 午後1時00分             -------○------- ○議長(末松立身君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、18番、栗﨑秀人君の発言を許します。 ◆18番(栗﨑秀人君) 18番、愛市同志会、栗﨑でございます。先に通告いたしました5項目について質問を行います。質問に先立ちまして、1番から5番までの通告の順番を変えて質問を行いますので、執行部の皆さん方にはよろしくご理解とご協力をいただきたいと思います。 久しぶりに阿曽田市長とお会いしましたら、ちょっとスマートな体つきになっておられるように感じました。市長職が激務とあり、その激務に耐えられて、その結果がそのようなスマートなスタイルになられたのではないかなと思いますし、健康に留意され、6万4,000人の市民のためにさらなるご努力をいただいて、市民の幸せのために市政発展のために頑張っていただきたいと願うものであります。 第1次宇城市総合計画におきまして、フロンティアシティ宇城市のスローガンの下、特に環境保全、健康立市ということに力を入れて政策推進にあたっておられます。今回私も環境保全、健康立市、安心・安全という視点に立ちまして一般質問をしたいと考えております。生活者の視点に立って、まちづくりを行っておられますが、健康であることと充実した人生を送るために、最も基礎的な要件であります、生活する上で何よりも大切なことは健康であり、また家庭の幸せを願うものであります。そのような視点に立って、市長が先頭になり、また私たちも市長の市政を支えながら、宇城市の市民の皆さん方の幸せのために行政推進に寄与したいと考えているものでございます。 豊福校区に連絡協議会というのがございます。その豊福校区連絡協議会におきまして、5月18日には、3号線の危険な交差点の改良について要望をいたしております。 そのようなことで、まず、1点目に、国道3号の四車線化の整備と促進についてお尋ねをするものでございます。市長におかれましては、豊福校区の要望に基づき、国土交通省あるいは国土交通省九州整備局、また熊本河川国道事務所等に要望に積極的に努力をいただいたと聞いております。11月16日に豊福校区の連絡協議会が2回目の会議がございました。その席上で、豊福区の区長さんであられます菅区長さんより、前日の11月15日でございますが、国土交通省より豊福校区の要望いたしました交差点改良等について、地権者説明があったというご報告でございますした。市長からは、国土交通省に豊福校区のご要望についていろいろと働きかけ、あるいは陳情をされたという大まかなお話は聞いておりましたけれども、今日は3号線の促進について、含めまして、ご質問をしたいということでございます。 ◎市長(阿曽田清君) ご質問の国道3号「緑川橋から八代市区間」整備促進期成会につきましては、同路線における交通事故の多発、交通渋滞の慢性化によりまして、昭和51年5月、下益城郡富合町、宇土市、旧不知火町、旧松橋町、旧小川町、八代郡の旧竜北町、旧宮原町、旧八代市で構成する2市6町で結成されたところでございます。以来、毎年、同路線の四車線化に向けて建設省、同九州整備局、熊本河川国道事務所、地元選出国会議員の先生方に対しまして要望活動を実施してきたところでございます。また、平成18年度からは、財務省に対しても要望活動を実施しているところであります。 緑川橋から宇土市新松原交差点の区間につきましては、永年のご要望の成果がありまして、昨年の3月、四車線化が完了したところでございます。今後は、宇土市新松原交差点以南の四車線化の実現に向けて取り組んでまいるところでございますが、幸いにも、本年度から本期成会の会長ということになりまして、今まで以上に強力に事業推進に取り組んでまいる所存でございます。本年度は、10月、熊本河川国道事務所、九州整備局、国土交通省、財務省、地元選出国会議員の先生方に対し、要望活動を実施したところでございます。その甲斐あって、後で述べますが、豊福地区の交通渋滞緩和、解消に向けての事業化ができるような兆しが見えてきたというところでありまして、期成会活動の重要性というものを再認識しているところであります。 2番目の、豊福校区連絡協議会要望の対応についてでございますが、ご要望の交差点につきましては、右折車線が設置されておらず、交通渋滞の慢性化に加え、交通事故が多発している箇所でございます。国土交通省においては、昨年度、交通渋滞が慢性化しているところ、交通事故が多発しているところの聞き取り調査をされ、また交通量の調査も実施されているところであります。本年10月に、熊本河川国道事務所から松橋町豊福地域における渋滞の緩和解消に向けて事業を進めたいので、測量設計を実施する協議がございまして、11月に地元説明会を実施し、現在、現地の測量を実施しているところであります。測量を実施している箇所につきましては、熊本南病院入り口交差点から南側の延長880mでございます。今後、設計、用地取得、工事施工ということになるわけでございますが、現在の段階では事業計画がまだ未定でございます。交差点取付けの市道につきましては、国道3号線の事業が実施される場合、同時に施工する必要がありますので、熊本河川国道事務所と事業の打合わせを行いながら取り組んでまいりたいと存じております。 ◆18番(栗﨑秀人君) ただいまご答弁いただきましたように、宇土市松原までは四車線化が完了いたしました。大変スムーズな車両の流れでございます。朝と夕方は逆の現象でございます。朝からは豊福交差点まで、ただいまご要望いたしております南病院入り口の交差点まで、信号機が3号線に三つ並んでおります。そういうことで、夕方は竹崎の先、小川境まで渋滞をいたします。逆に熊本から来ますと、豊福から小川の方に渋滞するという現象でございます。それだけ、国土交通省の管理されます一級国道の機能の充実が、明らかにそのような結果が出ていると、成果があらわれていると理解をするものでございます。 そこで、ただいま市長の答弁がございましたが、880mの中には、特に豊福校区が要望しております南病院入り口の交差点、それと宇城市民病院の交差点がございます。昨日も、市民病院等の運営について質問があっておりましたが、あの3号線からの進入ができない関係で、市民病院へは、昔の旧道を、つい先ほどまでは中分署の消防署があったあの道路を利用して、病院への利用は特に救急指定病院になっておりますけれども、搬送がなされているという状況でございます。 そういうことで、私たち豊福小学校区のみならず、この四車線化は、宇城市にとりましても西の門司から鹿児島までの経済大動脈であります。これが四車線化になりますと、隣接の土地等につきましては、大変発展する土壌があると考えております。そういうことで、このことにつきましては、先ほどの答弁で十分、この後お取組みいただくということで理解をいたしております。 そこで付け加えますが、これは一つの例ですけれども、市長が九州農地海岸保全協会長に就任されて、18年から19年10月までということで、19年度の豊川海岸の保全事業が1億5千万円、約倍ばかり予算が付いたということでございます。そこで私たちが期待するのは、先ほどのご答弁がございました宇城市から八代までの3号線期成会の会長にご就任ということでございますので、この3号線もさらなる促進が可能じゃないかということを期待しているわけです。その期待には、やはり市長が県政・国政に政治活動をやられたということで、国政にもそれ以上の人脈があられるし、その政治力に大変期待をしているということで、あえて説明補足をするわけでございます。どうかご答弁を、あるいは決意のほどをお願いしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) この3号線の四車線化について、若干追加でご説明したいと思いますが、880mにわたります豊福校区の交差点改良、これにつきましても、実は将来四車線化を想定して交差点改良をやってほしい、こういうご要望をいたしてまいりました。国交省九州整備局もあるいは熊本の工事事務所も、それについては、四車線化は先のことであったにしても、将来四車線化をするんだということを前提で交差点改良、まずは2ヶ所やろうということに約束をいただいたところでありまして、それによってその関係に関わる880mを測量するということになったわけであります。地元区長さん方に、そういう形の中で恐らく説明をし、ご協力も要請していただいているんじゃなかろうかと思います。 それがもう一つの、旧3号線の豊福地域の問題でありますが、もう1点は、松原交差点から川尻バイパスの、この、今二車線になっておりますが、用地は四車線は取得できております。ですから、ここの四車線はそう難しくないのではないかということで、2番目に要求をいたしているところであります。これについて、国も前向きに応えてくれまして、平成19年度には予算が付いておりません。18年度で新松原交差点までの四車線化ですべて終わったと。だから、そこの予算は熊本県のよそのバイパス路線へ振り向けられておりまして、この松原交差点から以南の今の松橋バイパスへ至るこの道には、一銭もお金が付いておりません。したがって、今年度の補正予算、あるいは20年度の当初予算に頭出ししてくれと、こういうご要請をいたしております。正に口座をつくってないと金が来ないことになりますので、いわゆる、頭出しの口座を是非ひとつ四車線化の拡幅改良といいますか、いうものの予算を補正予算若しくは20年度の当初予算に口座をつくってほしいということで進めておりまして、非常に可能性は、私は高くなってきていると確信を今得ているような気持ちですので、補正予算が通った時期、若しくは20年度の当初予算で、口座が設けることができるんではなかろうかな思っておりますので、もし、できましたらまた議員の方にご報告申し上げたいと思います。 ◆18番(栗﨑秀人君) はい、ありがとうございました。先ほど申し上げましたように、市長が期成会長になられたということで、大変期待と大船に乗ったような地域の皆さん方も期待をいたしております。そういう意味で、先ほどの例も申し上げたわけです。今後、市長が宇城市の大動脈が早く完成するように、国政の経験を生かしてさらなるご努力をお願いしたいと思います。 次に、2点目に入りたいと思います。順番を変えてということで申し上げましたように、2点目には、財政確立の対策についてお伺いしたいと思います。 現在、宇城市の市の税金は、18年度で、決算でございますが、51億9,255万1千円でございます。19年度の当初予算では、5が全部で6並んでおります。語呂合わせではないかと思いましたけれども、55億5,555万円。決算から比べますと伸びているということで、大変心強く思っております。 そこでですが、宇城市の人口は現在6万3,969人です。合併のときより人口が397人減しております。そして、松橋町の人口を統計上申し上げますと、逆に458人増であります。現在は2万5,876人です。合併時は2万5,418人です。松橋は逆に伸びているということですので、人口増だと。先ほど言いましたように全体では減っていると。そこで、戸数におきましても、宇城市の戸数は合併のときは2万1,246戸だったのが2万2,002戸ということで、現在の統計では伸びております。756戸伸びております。ということは、人口、宇城市は減って松橋は伸びているということは、松橋に一極集中の傾向にあると。やはり市の中心である松橋は、どうしてもそのような活性化が考えられるということが言えると思います。 そこで、何といいましても、市の財源は、一番早いのは固定資産税ではないかと思います。そういうことで、2番目に質問をいたしました市税の状況と財政力指数の現状について、ご答弁をいただきたいと思います。 ◎市民環境部長(林田清春君) 市税の状況につきまして、ご答弁いたします。 本市の平成19年度当初予算で、歳入の23%を、先ほど議員仰せの、当初予算が55億5,500万円が自主財源の市税です。市税につきましては、経済の動向、国の三位一体改革等に伴います税制改革等もあり、厳しい状況下でありますが、本市の場合、対前年比で若干の伸びを示しているところでございます。議員お尋ねの、市税の約半分、50%近くを占めております固定資産税の新設家屋の状況でございますが、新築家屋の棟数につきましては、専用住宅、共同住宅、併用住宅の棟数で見た場合、平成16年度の建築が261棟、税収で3,689万1千円、平成17年度の建築が266棟、税収で3,384万3千円、平成18年度が227棟で、税収で3,152万3千円でございまして、過去3年間、合わせまして754棟、税収で1億225万7千円の新築家屋が建築されております。 税収につきましては、固定資産税全体で見た場合、対前年度に対し、平成17年度が1.8%の伸び、平成18年度が評価替年度でございまして、1.4%の減でございます。さらに平成19年度、本年度が再び1.9%の伸びとなっており、固定資産税の調定額が、平成19年度、本年度で28億5,187万8千円となっております。その中の、家屋だけで見た場合、対前年度で、平成19年度の家屋が13億691万6千円となっております。 今後、新築家屋の予想といたしましては、松橋町のきらら地区や小川町の江頭ニュータウンといった大型住宅がほぼ埋まりつつございますが、最近はミニ開発等により住宅の造成が主となってきております。今後、上下水道等のインフラ整備が図られますと、さらに住宅適地があるものと見ており、今後伸びる小規模開発と併せながら住宅開発は伸びていくのではないかと見ているところでございます。 ◎総務部長(長谷隆君) ご質問の財政力指数につきましてお答えをいたします。 ご承知のとおり、財政力指数は、国の統一基準により一般的な行政を行った場合に必要とする市税等の一般財源に対する標準的な税収等の比率であり、自治体の自己の財源力がどれだけあるかを示すもので、1に近くなるほど財源に余裕があります。 合併前の旧5町においては、低いところで0.23、高いところで0.51であり、平均しますと、平成15年度が0.37、16年度が0.38でありました。合併後は、17年度が0.40、18年度が0.42、19年度が0.44であり、毎年0.02ずつ伸びております。このことは、合併により確実に財政力が伸びていることを表しております。 今後も、これまでと同様に伸びていくことが予想されますし、少しではありますが、財政基盤が強化されていると感じているところです。 ◆18番(栗﨑秀人君) ありがとうございました。先ほども申し上げましたように、即、財源の増収につながるのは宅地だと、住宅だというふうに、等しくご理解いただけるものと思います。長期的な雇用促進とか、あるいは地域の開発等で、工業団地とか、そういうことも長期的には当然市の方策としては積極的にやっていただかなければならないと思います。 ただ、松橋の住宅が進んでいるところは、どうしても自然的条件に恵まれておりますし、その自然的条件に踏まえまして、社会資本の整備、要するにインターチェンジ、JRの駅、国道・県道、あるいは下水道、水道、インフラの整備も進んでいるところは高い宅地、いや家屋が建っております。それだけ収入の多い方のマイホーム建設につながっていると理解をしているところでございます。 そこで、先ほどの税の中にもいくつかの項目で55億円ですけれども、たばこ消費税あたりもそれに入っておりますが、たばこ消費税あたりについては、地元でたばこを買いましょうとか、そういう運動を各市町やっておられます。ならば、宇城市の住宅適地の一地域を申しますと御野立から、あの台地です。これは素晴らしい住宅地に、自然的に恵まれた排水良好、土地の地盤も硬いということで住宅が今、住宅建設、アパート建設、マンション建設でしょうか、ラッシュです。本当に毎日毎日、「うわあ、ここも建っている」というような状況でございます。 そこでこれは、私が個人データから想像を、見ながらしたわけですが、御野立公園というのが、あの中心に、元の自動車の試験場です、あの一画に御野立公園があるわけですが、あの台地を中心とする御野立公園には、かつての景行天皇が御来光になられたという伝説がございます。あの台地から不知火の火、ロマンの火を眺められたとき、恐らくこれは将来この台地は宇城市の、松橋町の中心になるドル箱の住宅地になるぞと言って眺められたんじゃないかなと、私は。これは私の想像です。今日、現存している私は、今、御野立から見下ろして不知火海を見るたびに、宇城市の中心はすごい財産があるなと考えているわけです。 そこで、今申し上げましたように、長期計画は長期計画。やはり宇城市はインターチェンジに近い御野立でございます。もっと住宅政策に力を入れてPRされたらいかがかなというのが、今後の、先ほど質問に出しました財政確立対策の一翼を担うのは、この宇城市の松橋、当尾、豊福です。もう松橋はほとんど岡岳から見ますと、市の中心街で空き地はございません。ただ、まだまだ、御野立から見ますと、夏にはきれいな花が咲すセイタカアワダチソウがほこる遊休地がたくさんあります。この遊休地を農地から宅地に転用されると、先ほど市民環境部長が答弁いたしました市の財源、これはもう一番心強い財源でございます。そういうことで、是非とも、市の安定的な財源対策として、あの自然的条件に恵まれた台地をもう少し政策的に宅地促進にお願いをしたいと。あの半分はもうインフラの下水道が入りました。残りの半分が、今私たちが住んでいるところは、目の先まで下水道はありますけれども、あと100m来ると私の家にも下水道が普及します。でもそれは財政的な問題がありますので、近く整備区間になるとは思いますが、そういうところまでインフラが進みますと、さらに住宅用地が確保されて、快適な生活、先ほど冒頭に申し上げました環境保全の意味でも、住宅に素晴らしい場所としての立地が進められるのではないかなと。そして、財源も潤うと。一石二鳥の政策じゃないかというのが2点目の私の質問でございます。 どうか、それぞれの所管におかれましては、今申し上げましたことを、また答弁をいただいたことを踏まえて、どうか市の発展のためにさらなるご努力をお願いして、2点目の質問を終わりたいと思います。 次に3点目の質問を行います。市道の整備の促進でございます。 去る11月30日に、宇城広域消防署の南署が落成いたしました。宇城市は、県央に位置するわけですけれども、やはり、熊本、八代間にあって、宇城市に分署が現在四つあったわけです。三角、小川、豊野、松橋と。それが消防署に昇格をする署の建設によって、宇城市を中心とした防災拠点ということで、消防機能を発揮する施設ができたわけでございます。私たちも落成式に行って、「ああ、素晴らしいな」ということと、職員の訓練を見ながら、本当に安心・安全防災に強い市の役割をこれで果たされるなと考えたわけでございます。 そこで、現在進められておりますアクセス道路に属する意味だと思いますけれども、豊川小学校から3号線までの改良、そして南消防署から3号線まで、久具をどこを通るか計画路線は私たちはまだ説明があっておりませんけれども、その計画がございます。その促進について、計画の方針等をご答弁いただきたいと考えます。 ◎土木部長(土村千佳雄君) 市道整備事業の促進についてという中で、質問の広域消防南署から久具線の計画、併せまして、南豊崎から豊福国道3号線間の計画の促進状況ということについてのお尋ねでございます。 まず、ご質問の1番目、2番目の路線につきましては、平成17年度におきまして、宇城市合併と同時に宇城市の中心部の道路網整備計画の一環といたしまして、新設路線も含めまして9路線、17.2㎞の概略設計を実施したところでございます。その中の2路線でございまして、まず、1番目の広域消防署南署から久具線の計画についてでございます。この路線につきましては、起点を不知火中学校横の交差点から大野川を経て、県道八代不知火線、県道八代鏡宇土線を経由し、さらに終点を竹崎地区の国道3号といたして、計画しているところでございまして、総延長4,760mの路線でございます。 今の進捗状況を申し上げますと、この路線につきましては、現在、不知火中学校前から県道八代鏡宇土線までの延長2,020mの測量設計を実施しておりまして、現在既に用地交渉を始めたところでございます。工事につきましては、県道八代不知火線と新幹線高架橋が交差する箇所、消防署南署南側につきましては、今月、工事の発注をいたしたところでございます。 今後の計画でございますが、県道八代不知火線から県道八代鏡宇土線までを優先的に施工し、消防署の緊急時の初期初動へのアクセス道路ということで、優先的に位置付けて計画をしているところでございます。なお、起点から大野川、県道八代不知火線までの施工、併せましてその後、県道八代鏡宇土線から国道3号線までの施工を予定しているところでございますが、今後の2期、3期の工事計画区間ということになります。 一つ、問題がございますのは、国道3号線との、いわゆる交差点協議の調整が終了しておりませんで、現在は三つの案を、国交省と協議中でございますが、国道3号へのタッチをどこにするのか、まだ不確定なところでございます。今後、鋭意国交省と協議しながら詰めをしていきたいと思っているところでございます。 必要といたします財源でございますが、平成21年度から国土交通省の補助事業として施工できるよう、現在準備をしているところでございます。 お尋ね、2番目の、南豊崎地区の問題ですが、この路線につきましては、起点を松橋町御船から県道八代不知火線を経て浅川、それから県道八代鏡宇土線、JR踏切を経由いたしまして終点を国道3号線といたしているところです。延長4,680mの路線でございます。 計画箇所につきましては、今、松橋町の南豊崎、県道八代鏡宇土線の交差点から、豊川小学校前、JR踏切を経由しまして国道3号線までの延長2,470mでございまして、ここの現在の進捗状況を申し上げておきますと、県道八代鏡宇土線との交差点からJR踏切までの用地買収が9割方終了したところでございまして、今現在、豊川グラウンドからJR踏切まで工事中でございます。また、県道八代鏡宇土線の交差点部分の工事も発注をしたところでございまして、計画幅員9.75mで、うち2.5mの歩道を設置いたします。さらに、JRの踏切から今新地方面への900mの測量設計を実施中でございまして、地元説明会を既に実施したところでございまして、来年度からこの区間、用地買収に取り組ませていただきたいと思っております。 事業の財源といたしまして、来年度から国土交通省の補助事業として採択できるべく、今要望を出しているところでございます。先ほどの説明の中で、一部訂正をさせていただきたいと思いますが、消防署横から竹崎地区の国道3号と申し上げたかと思いますが、これは、久具地区、国道3号へのタッチということでございますので、お詫びして訂正させていただきます。 ◆18番(栗﨑秀人君) 南豊崎から豊福の3号線まででございますが、既に今ご答弁のように、豊川団地前の反対側が北側が拡幅となって仮舗装がもうでき上がっております。一番金がかからずにできる、工事がしやすい区間と思います。今、説明がありましたJRから今新地、両仲間にかけましては、やはり同じような土地条件でございまして、片側が住宅、片側が田んぼです。田んぼの方を拡幅されますので、用地買収にも、地域の方は大変協力的です。土木部長の卓越した手腕で、来年買収と同時に、金のかからない、そして危険な道路、住宅の並んでいる道路沿いは危険な箇所でございます。反対側が拡幅工事の計画でございます。そうなりますと、今申し上げましたように金もかからない、地権者の協力もある。何とかその危険を解消するためにも、繰上げ、あるいは区間工事をやってでも、そういうところを工事していただくと、途中の大型トラックなんかとの離合の対応もできるということにもなりますので、一石三鳥の事業推進になるんではないかと考えております。 その点、土木部長の見解と可能性をお尋ねしたいと思います。 ◎土木部長(土村千佳雄君) ただいまの路線の早急なる整備をというご要望でしございました。私どもも、この路線につきましては、いわゆる八代方面から国道3号を経て、松橋インターへのアクセス道路といった位置付けをしておりまして、ご承知のとおり、かなり産業関係の大型車両等の通行が今顕著なところでして、市中心部を避けて松橋インターへ向かうようにという位置付けをしておりますので、幸いに、来年度豊川小学校の一部買収、併せまして旧豊川交番の買収も大体話は今進めさせて、やっているところでございまして、さらに今新地側におきましては、地元の要望も強うございますので、できるだけ補助事業等の財源を確保しながら、これにつきましては重点的に取り組ませていただきたいと思っているところでございます。 ◆18番(栗﨑秀人君) 今の答弁で、豊川小学校の用地も来年買収する計画ということですございますが、財政的には、内輪の金のやりくりじゃないかと考えられます。市の財産を市が買収する。それは帳簿上で結構じゃないかと思うし、その予算を今新地の方に回していただいて、3号線に早く到達するようにというのが、地域の方々の強い要望です。当然、それは豊川小学校のあれは町民グラウンドですから、あれは市の財産ですから、格好は買収でも、金はやり取りしなくても何か操作ができるんではないかと、登記上は、道路なら道路に。というようなことを願うわけです。部長の、先ほど申し上げました卓越した土木の仕事に精通した部長ですから、そのくらいの相殺はできるんではないかということで期待してご答弁をいただきたいと思います。 ◎土木部長(土村千佳雄君) ご指摘ありがたく、拝聴させていただきました。 金のかからない方法で、いわゆる財産で移動といいますか、のみで多分できる、ご指導のとおりできるはずですので、用地につきましてはそういうことで、教育委員会とも交渉を進めさせていただきたいと思いますし、さらに一部、ナイター施設等々がございますので、これにつきましては、補償費という形で教育委員会の方で予算措置をお願いされるなり、というような形で、有効に財源を活用させていただきたいと思います。 ◆18番(栗﨑秀人君) ありがとうございました。期待いたしています。 土木部長にお尋ねいたしますが、生活道路の整備促進の状況をお尋ねをいたします。先ほど、財政のところで申し上げましたように、御野立の台地につきましては、住宅が進み、生活環境の整備が進むと、さらなる市の財源が豊かになるということを踏まえて、方針・計画をご答弁いただきたいと思います。 ◎土木部長(土村千佳雄君) ご質問の生活道路の整備状況のご質問でございますが、私から言うまでもなく、生活道路につきましては、日常生活をする上で重要な社会資本というように感じております。既存の国道・県道を相互に連絡したり、地域におけるコミュニティ活動相互を結びつけ、居住空間を構成すると同時に、公民館・学校等、公共公益施設等の活用を効率的に発揮させるため、あるいは地域経済の振興、生活利便性の向上のために、整備につきましては欠くことのできないものと思っているところでございます。 しかし、特に歩道あるいは交差点など、通勤・通学路における危険箇所、あるいは緊急車両等が進入できない地区等が相当ございます。財源的にかなり厳しいものがございますが、この辺につきましても積極的にその改善に取り組んでいるところです。地元地域の期待に十分応えられない点も多々あるかと思いますが、できるだけ傷んだ舗装の補修だとか道路排水の整備などの維持管理につきましても、今後、道路パトロール等を実施いたしまして、道路における維持管理のかしの防止に努めてまいりたいと思っております。 今年度から道路の簡易な修繕、道路側溝の清掃、除草などにつきましては、現在道路作業員4人を配置しておりまして、有効に、できるだけ緊急的に実施しているところでございまして、いろいろそうは言いましてもなかなか手が届かないところもございますが、これにつきましては、地元各行政区等のいわゆる区役等にお願いしているところでございますので、この点、ひとつ今後ともお願いしながら、そしてまた、私どもは私どもなりに精一杯努力をさせていただきたいと思っているところでございます。予算の確保も厳しい中ではございますが、できるだけ有効に活用させて、いわゆる道路の管理かしがないように、精一杯努力してまいりたいと思っているところでございます。 ◆18番(栗﨑秀人君) ありがとうございました。期待しておりますので、どうか住民が喜ぶように、幸せな生活が、快適な生活ができるようにご努力をいただきたいと思います。 次に、松橋小学校の建設促進につきまして、お尋ねをいたします。通告しました松橋小学校の設計の概要、そして20年度の建設に向かっての補助金申請の取組みについて、ご答弁をいただきたいと思います。 ◎教育部長(米村諭君) 松橋小学校の増築についての答弁をいたしたいと思います。 19年度当初予算におきまして、実施設計の予算を組んでおります。それに向けまして12月20日を納期として、今現在、設計の委託をしているところでございます。概要としまして、松橋小学校は、9月の市議会定例会の一般質問の際に答弁をいたしましたように、余裕教室がございません。緊急的にプラザホールの一部を改修して、1教室を確保するとともに、図工室を普通教室として転用しております。早期に教室の不足を解消し、児童が安心して学べる環境を整備したいということで、20年度に建設すべく準備を進めておるところでございます。 お尋ねの設計概要でございますが、将来の児童数の推移等を勘案し、少なくとも普通教室を4教室は確保したいと考えております。また、多種多様な教育ニーズ、あるいは教育形態に対応できるよう、教室にも転用できる多目的スペースを確保したいと考えております。 そこで、鉄筋コンクリート2階建てで、各階に2教室と多目的スペースを備えた校舎といたしまして、建築面積は約650㎡を予定いたしております。建設位置につきましては、校舎の配置や利便性等を考慮し、現在の普通教室棟に隣接する箇所が最適であると考えているところでございます。 続きまして、それでは、20年度建設予定の計画、補助金申請の取組み状況についてでございます。文部科学省の学校教育施設建設に係る補助金、公立学校施設整備費国庫補助金と申しますが、この補助申請時期は、当該年度の5月ということでございます。そこで、松橋小学校の補助金申請は、平成20年の5月ということになります。本年度におきましては、10月に県教育委員会を通じて予備調査がございまして、宇城市では20年度において、松橋小学校を増築する予定である旨の回答をいたしております。今後は、県の担当課であります施設課とも十分連絡を密にしまして、申請事務に遺漏がないように努めてまいりたいと思っております。 ◆18番(栗﨑秀人君) 実は、宇城市文教常任委員会では、8月1日、文部科学省に要望・陳情にまいりました。そのとき、堀内専門官からの、あるいはまたほかの方の課長もおいででございましたが、お話を聞いて驚きました。19年度の実質予算は2年分ありますよということでございます。早く補助金申請をしなさいということを聞いて、入江委員長以下6人、全部で7人が要望に行ったわけでございますが、そんなに国に、文部科学省に銭があるのなら、不知火中学校は現在建設中ですが、前倒しで建設されていると認識しております。前倒しだと、当該年度の1月か2月に入札ができるということになろうと思いますので、不知火中学校のような方式で、何か予算、補助金申請ができなかったものかなというのが、松橋小学校の増築についての私たちの思いでございます。 この松橋小学校の教室不足につきましては、今回の問題ではなくて、もう何回もこの一般質問において要望がなされましたし、そのようなことでございましたので、今の答弁だと5月に申請。結局、でき上がるのはそれなら21年度ではなかろうかと。工期がございますので、20年内に完成はすると思いますけれども、そこらを危ぐするわけです。長田教育長、何かそこらについて決意のほどを。 ◎教育長(長田政敏君) 今、栗﨑議員からご指摘がありましたように、平成20年度に申請するのであれば前倒しでできるのではないかというお話でございました。私どもは、年次を追って、今校舎建築を進めております。不知火中学校の体育館につきましても、また不知火中学校のプール等につきましても、年次を追って計画を進めておりますので、前倒しの計画の中に、不知火中学校の体育館を国の方にお願いをするようにしております。それから考えますと、どうしても松橋小学校は平成20年度の申請と。先ほどご心配がございましたが、21年度にずれ込みはしないかというお話でございますが、20年度に申請をいたしまして、内示をいただきましたら早速取り掛かれるようにいたします。20年度では子どもたちが安心して入れるような環境にしたいと考えております。もちろん、財政的なこともございますので、財政、総務部とも協議を十分進めながら、ご期待に添うように頑張りたいと思っております。 ◆18番(栗﨑秀人君) ただいまの答弁で、理解はいたしますけれども、松橋小学校が教室不足で、あのような状態にあることは、もうこの議会でも何回も議論されておりますので多くは語りませんけれども、保護者の皆さんも、皆さん、早く建設されることを待望されております。是非、一日も早く、また補助金申請が、内示があったらすぐ入札できて工事できるように、着工できるように進めていただきたいと思います。 最後になりましたけれども、地籍調査について質問をしております。地籍の現状について、ご答弁をいただきたいと思います。 ◎市民環境部長(林田清春君) 本市の地籍調査の現状につきましては、旧松橋町が昭和49年、不知火町が昭和62年、小川町が平成2年、豊野町が平成14年に完了しておりますが、旧三角町は現在実施中で、平成22年完了予定であります。 地籍調査の測量方法は、旧松橋町が平板測量、不知火町、小川町、豊野町はより制度が高度な光の波、光波測量で実施しております。旧松橋町の実施当時の調査は、平板測量でも国は認証されておりましたが、現在ほどの正確さがなく、松橋町全体に問題がある中、特に、豊川、豊福地区の一部に現地と地籍図の誤差が目立っております。土地の異動等で字図と現地にかなりの誤差が生じ、その都度、実測等を実施し、地籍の修正を行っている現状でございます。全体的に、誤差がどれくらい生じているか検証してみなければ、その誤差の度合いは明確ではありませんが、いずれにしろ、再調査するにしても、現時点では国の補助はなく、市の単独事業となるため、膨大な事業費がかかるとともに、事業を推進するためには、高度な専門知識と長い期間が必要となります。今後、この問題につきましては、県や県協議会を通じ、制度の改正と補助事業によります再調査ができますよう、要望してまいりたいと考えております。 ◆18番(栗﨑秀人君) ただいまのご答弁のとおりです。民間開発にしましても公共事業の開発にしましても、地籍の違いは大変、法的にはこれが認められておりますけれども、現実は場所によっては2mぐらい違っております。そういう状況をご理解、あるいは把握されているということで、心強く思っておりますが、膨大な金もかかりますし、税法上からいきますと、課税の、法的にはミスではございません。しかし、実測からいきますと法的には課税の誤りということも検証できるわけです。どうかそういうのも踏まえまして、金もかかりますけれども、国政に、九州市長会でも議題に上がったということも、初日、市長からのご報告があっておりました。是非ひとつ、市長会で足並み揃えて、平板測量は光波測量で、補助事業でやり直せるようにご努力をいただきたいと思います。 いろいろとたくさんご質問をいたしましたけれども、即住民の生活に関わる問題を今回一般質問させていただきました。冒頭に申し上げましたように、広い意味での環境保全というとらえ方で一般質問をしたわけでございます。市民の皆さん方の快適な生活を是非促進・推進していただくためには、市長をはじめ、執行部の皆さん方のご努力にかかっております。そういうことで、また市民の皆さんも市の計画に協力の姿勢が高まるということを信じております。どうか、今後6万4,000人市民の皆さんの幸せのために、さらなるご健勝とご努力をお願いをして、私の一般質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。 ○議長(末松立身君) これで、栗﨑秀人君の一般質問を終わります。 ここで、しばらく休憩します。             -------○-------               休憩 午後2時01分               再開 午後2時10分             -------○------- ○議長(末松立身君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、28番、石川洋一君の発言を許します。 ◆28番(石川洋一君) 皆さんこんにちは。志政会の石川でございますが、時間帯が、ちょうど上のまぶたが重たい時間帯になっておりますけれども、耳だけはひとつ傾けていただきたいとお願い申し上げておきたいと思います。 国会では、第168回臨時国会が12月15日まで会期を延長して、防衛省前事務次官に絡む防衛省疑惑の調査に日程を割かれまして、新テロ対策特別措置法などの重要法案が十分な審議がされず、ねじれ国会の中で再延長をして衆議院で再可決されようとしております。この数年にわたり、三位一体改革の急激な交付税や補助金のカットによりまして、都市と地方における格差が異常に大きくなってまいっております。国においては、その対策として、今回法人2税を大都市から地方へ、財源を振り替えることや、自治体の財政を調整するための交付税を見直す動きがあるとも聞いております。これまでの地方切り捨ての不満といったものが、今年7月の参議院選挙により国民の審判が下されたことへの政府の対応・対策の表れではないかと思います。このことは、やはり自主財源の比率が低い多くの地方自治体にとっては朗報であり、期待をしているところであります。 とはいえ、宇城市も自主財源の比率が非常に厳しい状況の中で、交付税の調整だけを期待しているわけにはいきません。我々志政会も市民の方々と一緒になって創意工夫をしながら様々な無理無駄を見直していかなければならないと思っております。特に、少子高齢社会が急速に進む宇城市において、教育は百年の体系であるとの考えに立ち、今、熊本県において県立高等学校の再編が進められる中、この機会を好機ととらえ、宇城市が取り組むべき方向を模索しているところであります。 そのような立場から、今回は、9月の一般質問におきまして時間が不足し、考えを十分聞くことができなかった2点について質問をいたしますので、簡潔な答弁を求めたいと思います。 それでは、地域活性化について質問をいたします。当初予算において三角コミュニティ棟建設工事費として、コミュニティ棟建設工事2億7,000万円、旧庁舎解体工事1,150万円、外構工事2,150万円の予算が承認されております。しかし、9月定例会において、事業を変更するための耐震調査費と実施設計書作成費1,178万6千円の予算が承認をされております。調査でどのような結果が出たのか、まず、お聞きをしたいと思います。 ◎教育部長(米村諭君) 三角センター建設に伴う調査費等の成果及び予算執行について、お答えいたします。 今ご質問にありましたように、当初予算として、三角コミュニティ棟の建設事業費が承認されましたが、その後の検討の結果、三角センターを大規模改修しリニューアルすることになりました。ただし、老朽化が進んでいるために耐震診断を行い、設計業務を実施するために、9月議会で耐震診断委託並びに設計業務委託の予算を承認いただいたところでございます。予算の執行についてでありますが、現在耐震診断調査を業者に調査依頼、期限が12月15日でございますが、耐震調査の概要であります。1階は耐震判定指標0.6を上回っておりますが、2階につきましては判定指標を下回り補強を要するとなっております。 なお、基礎部分につきましても、調査したところでは、鉄筋腐食及びコンクリートのはく離等は異常がないとのことでございました。耐震診断結果に基づき、この後、設計業務委託発注となります。 以上、三角センターにかかる調査並びに予算の執行についての答弁とさせていただきます。 ◆28番(石川洋一君) ありがとうございました。ただいまの答弁の前段で、その後の検討の結果、三角センターを大規模改修しリニューアル化することになりましたというご答弁をいただいたわけですが、調査をして可能であればという答弁を、9月の定例会におきまして市長よりいただいているわけで、教育委員会の見解をお聞きしたいと思います。 また、市長にはこの調査結果、まだ製本ができていないということでございますが、ただいまの答弁を聞かれて、どのようにお考えでしょうか、お聞きしたいと思います。 ◎教育長(長田政敏君) ただいま部長の方がリニューアル化することになりましたというお話を申し上げましたが、リニューアル化の方向で検討しているということで訂正をさせていただきたいと思います。と申しますのが、前議会で、前回お答えをした中で、耐震調査等の結果を待ってということがあったかと思っております。そういう意味で、私ども耐震の方を行いましたし、その耐震の結果を尊重しながら考えていくという方向で今進めておりますので、言葉を断言いたしましたことをお断り申し上げます。 ◎市長(阿曽田清君) 今、教育長が答弁しましたように、この耐震結果いかんで、これならば改修は望めるという判断に立った場合に進めていくということを、先般申し上げたところでありまして、今、部長の答弁からいたしますと、1階、2階部分、耐震の補強で十分やれるという説明だったと私は理解をいたしました。したがって、その後、これをどのようにリニューアルするかということの設計に入らせていただきたいと思います。 ◆28番(石川洋一君) これから設計に入るということで、ご答弁いただいたわけですが、この三角センター、これはいつ、どのような目的で建てられたのか。わかる範囲で結構ですので、お聞きをしたいと思います。 ◎総務部次長(佐藤守男君) ただいまのご質問にお答えいたします。 昭和47年10月に、当時ボーリングセンターとして建設されております。その後、昭和53年に現在の三角センターに改修がなされております。 ◆28番(石川洋一君) 質問は3問までとなっていますので、これ以上は聞けませんが、要するにボーリング場としてつくられまして、我々もその中身はよく知っているわけでございますが、それを7年後にリニューアルされているわけですね、一度。それをまた、リニューアルをしたいというお考えでございまして、また後ほど、この件については触れたいと思いますが、リニューアルにも限度があるのではないかなと私は思っておりますが、調査した方がリニューアル可能と言われれば、それまでかもしれませんけれども、私はそのようなことで、理解をいたしております。 それでは、次の質問ですが、三角センターの大規模改修及び生涯学習拠点施設整備事業等が、どのような経緯で計画が進められたのかをお聞きしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) 現三角センター大規模改修及び生涯学習拠点施設整備事業計画につきましての経緯についてでありますが、第一に、使えるものは使うべきではないか、第二に、新設ではなく改修により経費を節減できないか、第三に節減された財源で新たな事業に取組み、三角地域の活性化ができないかという考え方に立ち、検討を加えてまいったということであります。 その結果、現三角センター大規模改修が可能となり、経費節減の見通しが立てば、新しくコミュニティ棟を建設する予定にしておりました用地が空きますので、そこに三角地域にとりましては長年の懸案であった図書館を建設したいと考えるものであります。 なお、生涯学習施設整備事業につきましては、宇城市新市建設計画において、「生きがいのある暮らしづくり」の中で、生涯学習基盤の整備として、生涯学習の拠点づくり、読書の推進と図書館の充実を掲げております。三角地域における図書館の現状については、地域の方々の支援や職員の努力もあり、多くの人に利用いただいております。 しかし、ご承知のとおり、現在の図書館は旧法務局三角支局を改造したもので、古い建物でありますので、機能的にも劣悪なものであります。また、三角地域の人々にとりまして、誰でも気軽にいつでも利用できる快適な図書館の整備は、繰り返しになりますが、長年の願いであり、地理的な要件を考えた上で、小規模ではありますが、生涯学習施設の拠点的な施設の整備が必要であると結論し、建設を計画したところであります。 ◆28番(石川洋一君) ありがとうございました。ただいまの答弁の中で、使えるものは使うべきであると。新設ではなく改修により経費を節減できないか。そして、節減された財源で三角地域の活性ができないかという考え方、これは市政を運営する立場から、また議員の立場からも必要な感覚ではないかなと理解をいたしております。しかし、改修によりまして、経費の節減の見通しが立てばと答弁されておりますけれども、当初の計画では、合併特例債を5,000万円利用することとしておりますが、変更計画では1億2,500万円の合併特例債を利用して、その分を基金に残し、振興基金に持っていくという方法が果たして経費の節減ということになるのか、ということが1点です。 そして、コミュニティホール建設については、ご承知のとおり、5町合併に際して、法定協議会において、旧三角町と旧豊野町について、それぞれ3億円の基金を持ち寄りつくることが決定をされました。このことは、5町の格差をなくし、合併のスタートラインに着くための決定でありまして、変更することができない重要な地域住民への約束であると、私は思っております。三角町においては老朽化した役場を建て替え、コミュニティセンターを併設する。豊野町においては、同じく役場と保健センターを建設するということが決定をしております。これは合併の条件であります。そして、41項目の協議事項が決定をして、5町において合併に向けての同文議決がなされました。新市が誕生をいたしました。 また、新市となりまして、特別委員会において、建物の配置や構造等についても議論を重ね、庁舎の位置とコミュニティホールの位置についても決定し、議会に報告をされて承認をされております。そして、執行部は19年度当初予算にコミュニティホール建設予算を計上されて、議会の承認を受けております。市長は、この宇城西部五町合併法定協議会、そして宇城市議会特別委員会で承認した予算や事業を変更されようとしておられます。このような経緯を経てきた事業を、どのように考えておられるのかをお聞きしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) 石川議員と私の見解の違いというのもあろうかと思いますが、3億円基金を持ち込んできたので、その3億円の基金の中から、できるだけ私どもはその基金を真水の部分だというとらえ方をいたしておりまして、有効に活用していきたいというとらえ方の中で、できるだけ基金部分については、他の補助事業なり制度を活用して、より真水部分を少ない形の中で、一つでも住民の方々の利用に供すべき施設をつくり上げていくということが、私は大事だろうという感覚で、3億円持ち込んでいただいております基金ではありますけれども、庁舎をつくる、これは一応基金の中で補てんをしたわけでありますが、残りにつきましては、コミュニティセンターが、果たして将来の三角にとって、それがどうしてもつくらなければならない、合併協議会で決定をしているからどうしてもつくらなきゃならないという、そこで鎖で止められたようなものでは、私はないと思っております。それも、一つの方向性というものが議会等で認めていただければ、それは有効活用の中での、別の、基金の造成・運用の仕方をしながら、新たな事業の展開というものも、そこでは私は可能ではなかろうかなというところで、9月の議会において、今の市民センターが耐震上十分なのか。そして、改修に向けてやれるものかどうなのかというものを精査した上で、可能性でできるという結論に達すれば、その方向性で活用していく。そしてさらに真水部分を残しながら宇城市の活性化に使っていくことの方が、10年先、20年先の将来を見据えた中で、ベターな判断ではなかったかなと、言われるようになるんではないかなという確信の下で進めているわけでありまして、それが、合併時のが、永遠にそれを守っていかなければならないということでも、私は議会に了解されれば、それは変換があっても然るべきであろうと理解をいたしております。 ◎総務部長(長谷隆君) 経費の削減なるかというご質問でございました。今回の、今の市民センターの改築につきましては、全館のバリアフリー化とか、屋根、外装、トイレ等のすべての面で改修を行いまして、1億6,700万円を予定しております。その中で、まちづくり交付金を6,500万円、合併特例債を7,800万円、基金を2,400万円を充当するということで進めたいと思っております。 また、三角生涯学習拠点施設といたしまして、約400㎡の図書館を建設する予定です。事業費といたしましては8,500万円を予定し、財源内訳につきましては、まちづくり交付金3,200万円、合併特例債3,900万円、基金1,400万円となります。 また、全体計画では、支所建設に伴うところの旧役場の解体、周辺の外構工事2,350万円を含めまして、2億7,500万円となります。財源内訳としましては、まちづくり交付金を9,700万円、合併特例債を1億1,700万円、基金を6,150万円充当させていただきます。ちなみに1億1,700万円を、現在直近の起債の借入れが大体1.4%ぐらいで推移をしておりますので、10年間の償還で借り入れますので元利合わせまして1億2,590万円が償還の合計であります。3割がその市の負担となりますので、3,776万円の一般財源が対応となり、1年間の本市の持ち出しは380万円程度の支出となります。 そういった中で、その基金を充当した中で、ほかに三角の振興基金という、そういったところでの1億円の捻出ができたということは、十分に財政の節減を図った結果ではなかろうかなとは思っております。 ◆28番(石川洋一君) 詳しくご説明をいただいたんですけれども、最終的には、私が申し上げるように、合併特例債、借金を5,000万円から1億2,500万円に増やしたということではないかなということを指摘申し上げたわけで、それによって1億円近くの金が捻出できるということ。これは、考え方によっては素晴らしい考え方で、ほかの事業に取り組むんだということ。これは私は、さっきも言いましたように理解できると。ただ、今回のこのコミュニティホールについては、これはやっていいんですかということを、お尋ねしようと思っておったんですよね。結局、議会が議決をいたしまして、また法定協も決定をして、特別委員会にも出して、特別委員会からまた本会議でそれでいいですと、市長もおられたので、市長がまた提案を19年度はされているので、なぜ提案された後、またそういう形になるのかなと。今、市長の答弁では、その議会が良しとすればやりますということですが、では、前の議会で決定したことで積み残した問題が、次の議会で違う提案をして、それが良しとされれば変わっていくということになるのですかね。それで、私たち議会はしょうがありません、多数決ですから。しかし、市民は多数決ではありませんから。市民には、もう法定協議時代から、こういう形で合併して宇城市ができたら2年以内にはできますよと、地域住民の方にも説明を申し上げたわけですよね。ですからそこが、今市長が言われる感覚は、非常に事業を進める感覚として、私は素晴らしい感覚だなと思っておりますが、この事業はそうしていいんですかということをお尋ねしたわけですので、もう一度市長の見解を求めます。 ◎市長(阿曽田清君) 合併前で、そういう形を決めて持ち込まれたということでありますけれども、確かにそういう形で持ち込まれた3億円の基金だったと思います。しかし、こういう新しく合併をし、そして三角の状況等を勘案したときに、これからそのコミュニティホールをつくることが、三角にとって将来非常に大切な部分になるのかと。もちろん、コミュニティホールというのは必要であります。ですから、旧施設であってもそれを改修し、リニューアルすることによって使えるならばそれを辛抱して使っていこうよという判断に立ったと。前に決めておったのは守らないのかということでありますが、それが私は状況が、ある意味では変わってきたというようなとらえ方からしますれば、何も合併前と今日経って、宇城市の事情、三角の事情、そういうものを勘案したときに、決まっていることだからそれをそのまま踏襲するということがベストなのかとしたときに、立ち止まってもう一回考えてみましょうということで、このような判断をして、9月議会に提案をしたということでございます。 いずれ、石川議員もそういうところは大体おわかりだろうと思うんでありますが、市民の方々の意見は聞いたのかというニュアンスでありましたから、区長さんたちの意見も聞くし、地域審議会の意見も聞きながら、そして皆さん方大筋で、それもよかろうというご判断をいただきましたので、9月の議会に提案をさせていただいた、変更の提案をさせていただいたと。それが結果として、耐震はいけるとなりましたので、あと改修についての設計を引き続きやるということにいたしたということでありますので、どうぞご理解をいただきたいと思います。 ◆28番(石川洋一君) 理解は何遍もしているということを申し上げているわけです。理解はしているんですよ、市長が言われることは。ただ、この問題はそういうことではないんじゃないんですかということを、私の意見として申し上げているわけで、この件は恐らく平行線ということでしょう、しょうがないですね。ただ、議会が決定していることですから、私たちはそれに従っていくだけでありますけれども。ただやはり、継続性ということをみる中で、やはり財政の運営云々というのは当然その諸事情によって変わっていくでしょう。しかし、市民と約束したものを、やはりそう軽々に変えることはどうかなということを再三申し上げているわけで、またこの件につきましては、後ほど3番目がありますので、ここはこれ以上質問が、確かできないと理解しておりますが、もう一遍、これには答弁は要りませんが、その機構改革が進められておりますね、機構改革、支所、本庁のです。職員の配置のことですけれども、これについては、資料を見ますと、平成22年度で、三角支所は1課18人になるんです。大きな支所をつくっていただきましたけれども、1課で18人で、大きなスペースができるわけで、市長も予想はされていると思いますが、私はこういったところに図書館なりを配置すれば、我々がよく研修に行きますと、やはり一般職の事務棟があって、その横に図書館を配置している自治体もあります。非常に感じがいいんです。どこからでも見えて、わかりやすいというところもありますので、そういったことも頭に入れておいていただきと思います。 3番目の質問ですが、この計画で、計画を変更することによりまして、この基金の残を1億円と見込んでおられまして、その1億円を三角の振興に充てるということですが、具体的にどのようなものに使われるのかをお聞きしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) 宇城市合併に際し、旧五町の均衡ある発展は、新市の命題であり、三角地域においては三角港の活性化、西港開発あるいは世界文化遺産指定、三角駅前周辺の再整備など、地域振興のために取り組むべき課題が山積している状況にあると考えております。 現在、仮称ではありますが「三角港交流拠点再生計画」により、「みなと」の賑わい創出と交流拠点の再生を目指し、東港と西港の連絡、天草諸島への観光船等が発着可能な浮き桟橋を西港に設置することについて、熊本県と計画を進めているところであります。さらに、平成27年度までに天草第2架橋が完成するということでございますので、三角にとりましては大事な時期ではないかと思っております。しかしながら、何ごとの事業を進めていく上においても、ネックになるのが財源であります。仮に1億円の一般財源を確保できれば、補助金や起債と組み合わせることにより数億円規模の事業を行うことが可能となります。今回の計画は衰退著しい三角地域に優先的に財源及び事業配分を行うための手立てとしてご提案申し上げているところであります。 具体的な計画について何かあるのかとの質問でございますが、現状においてお示しできるものはありません。取りあえず基金として留保しながら検討してまいりたいと考えております。 なお、事業化にあたっては、市議会、市民の皆さんのご理解を得た上で取り組んでまいる所存でありますので、よろしくお願い申し上げます。 ◆28番(石川洋一君) ありがとうございました。三角地域の振興をするために計画変更をして、起債を増やし、コミュニティ棟建設のための基金を残して振興基金をつくるというやり方は、私は、さっきから申し上げますように、正しい財政運営とは思えません。そもそもこの三角地域は、旧三角町時代から過疎地域の指定を受けて、過疎からの脱却と、その対策が求められております。この期限も迫ってまいっております。三角地域の振興は、これは市が責任を持って果たさなければならない中で、今ご答弁いただいた後段の方に、具体的な計画を示すものがないとの答弁でありますけれども、三角の現状を考え、振興をしようという意志が私には感じられないわけです。市長は、この三角の地域の振興をどの程度のレベルで考えておられるのか、お聞きをしたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) いろいろと自分なりに暗中模索し、いろんなところと交渉も重ねているところでございまして、一番頭を悩ませているというのが現状であります。今まで三角地区がこれほどまでに沈滞しているのかということを、改めて市長になりましてから実感いたしているところで、これを再生するというのは容易ならざる事態まできているなということが、正直な私の三角地域における印象であります。 したがって、これを再生させていくためには、一つ二つの事業でそれが復活するものでもないし、短期間でできるものでもないけれども、確実に将来の三角港の繁栄の一つの手立てというものを、自分なりに今構築を進めているところでございまして、現在、ただいま石川議員にこういう構想でというものを本日ただいま申し上げるわけにはまいりません。近いうちに公表できるところまで申し上げたいと、こぎつけたいと考えておりますので、もうしばらくお時間をいただきたいと思います ◆28番(石川洋一君) ありがとうございました。ちょっと私の方も、誤解をされると困りますけれども、今の答弁の中で、何も示すものがないというお話でありましたので、私もそういうことですかということで、お尋ねしたようなことですので、そこのところはお許しをいただきたいと思いますが、今のお話を聞きますと、いろいろお考えになっていることも私はよくわかります。是非、この三角地域の、また駅周辺の、港を中心とする三角地域の振興には、今後とも力を入れていただきたいということを、お願いをしておきたいと思います。これですね、去年の12月と今年の9月の定例会においても質問をいたしましたけれども、このフェリーの撤退というのは、非常に大きな三角地域の損失と思っております。この航路再開も、単なる生活路線というだけの考え方でいきますと、確かに補助等を出すのに当てはめにくい部分かもしれませんが、やはり補助等で運営ができるというのであれば、もう一度そういった部分で、この地域と地域を結ぶ歴史のある路線ですので、頭の中に入れていただいて、今後公表される中に加えていただくならばと思っております。よろしくお願いをしたいと思います。 次に、教育行政について質問をいたします。宇城市には、それぞれ歴史や伝統を持つ松橋高校と小川工業高校の二つの高校があります。熊本県では、高等学校の再編計画が進められておりまして、今回の計画は、現在ある八つの学区を三つの学区にし、小規模校を統廃合して、新たに中核となる宇土高校、八代高校、玉名高校の3校に県立の中学校を併設して中高一貫教育をつくり、さらに普通科系総合学科、あるいは総合選択制などの新しいタイプの学校づくりを進める。こういうことが今回の再編の大まかな内容であると聞いております。 そこで、宇城市はこの機会をどのように考えておられるのか。そして、この県央学区の中に組み込まれることにより、学校は生徒にとってどんな影響や状況を生み出すと考えておられるのか、お聞きをしたいと思います。 ◎教育委員長(吉﨑潔君) 今お話にありましたように、本市には、松橋高等学校と小川工業高校という二つの県立高校がありますが、両校ともに、県央に位置しておりまして、交通の便も比較的に良く、現段階では再編に向けた配慮を必要としない両校であります。しかし、高校再編に伴います学区編成では、宇城市は熊本市を含む県央区域になりまして、宇城市の子どもたちにとりましては選択肢が広がり、喜ばしいことではないかと思いますが、宇城市に存在する松橋、小川工業高校の県立高校2校にとりましては、これまで志望していた生徒が熊本市内の学校へ流出してしまうことが考えられます。これは、裏を返せば、両校に生徒を集めるチャンスでもあると考えています。スポーツ少年が伝統校や有名な指導者の下でプレーしたいと思うように、両高校がそれぞれの学校の魅力を発信し、宇城市の子どもたちはむろん、熊本市をはじめ、県内各地からそれにひかれて集まって来れるようになってほしいと思っている現在でございます。 ◆28番(石川洋一君) ありがとうございました。正にそのとおりだろうと思いますが、この宇城市には、何遍も申し上げますが、二つの県立高校がありますけれども、県央学区として、新たな学区として、新たな面の受け皿づくりが必要じゃないかと、今もお話がありましたけれども、必要ではないかなと思っております。特に、宇城市の一部の生徒にとっては、やはりこの熊本市内の人気校への入学チャンスというものが大きく広がっていくことが考えられます。と同時に、逆に、熊本の方からの入学も増えることを想定した、新しいタイプの学校づくりが必要ではないかなと思っております。先ほども申し上げました普通科系総合学科、あるいは総合選択制への移行などがありますが、この魅力ある学校になるように、地元の自治体としても、県立高等学校ですので市の直接の関係はありませんけれども、やはり地元の自治体として発信をすべきときではないかなと考えておりますが、このことについては、どのように考えておられるのかをお聞きしたいと思います。 ◎教育委員長(吉﨑潔君) 確かに、小川工業高校は企業等の求める即戦力の人材を育成する高校として、今後も欠かせない存在感を示すものと思いますが、松橋高等学校につきましては、影が薄くなり、受験生の魅力を欠き、影響を受けはしないかと大変危ぐしているところでございます。 先ほど、新しいタイプの学校として議員が示されました普通系総合学科は、既に平成8年翔陽高校、旧大津産業高校が導入しておりますし、普通教育に関する科目から専門教育に関する科目まで、幅広い選択科目の中から自分で選択履修できることから、高等学校に入ってからじっくり考えて進路を決めることができる。あるいは、生徒一人一人の進路に応じた科目履修ができる、というメリットがございます。 また、総合選択制につきましては、南稜高校、旧球磨農業高校ですが、それや矢部高校、芦北高校で導入しておりますが、これも、総合学科と同じく、学科やコースの専門性を維持しながら、他の学科、コースの科目を選択履修することができるという仕組みになっております。確かに、普通系の総合学科や総合選択制の導入は、高校の魅力づくりの一方策だと思っております。 ところで、宇城市としての取組みでございますが、本市は、国際理解教育特区の認可を受け、小中学校に英会話科を創設するとともに、伝統・食文化について独自の取組みを進めております。中学校では、選択制ではありますが、中国語を導入しております。そのようなことから、昨年12月、市長また教育長名で、熊本県知事と県教育長に対し、松橋高等学校に外国、海外に羽ばたく人材を育成する国際理解教育コースの新設と、併せて、本市は芸術家を世に送り出す宝庫でもありますから、絵画や音楽家を志す人材を育成する芸術コースの新設を要望しているところであります。このことは、先ほど石川議員からおっしゃいましたように、魅力ある学校づくりを考えてのことであります。松橋高等学校の新コース設置につきましては、県の方からは前向きに検討するとの回答をいただいておりますが、新コースの設置に合わせ、普通系総合学科、すなわち新科目をそれ以外の生徒も履修できるようにする等でございますが、導入はできないか、検討していただくよう要望しているところであります。 なお、小川工業高校につきましては、即戦力の人材育成という役目を担っておりますので、将来の総合選択制を視野に入れながら、しばらく状況を見守りたいと思っているところであります。 ◆28番(石川洋一君) いろいろとお取組みをいただいているということで、大変努力をされていることを評価をしたいと思います。是非、そういう方向に向かうように、今後ともご努力をお願いしたいと思いますが、私はさらに、この校名と、学校名ですね、学校名についても、この宇城市になりまして、自治体の名称にすることも一つの方法ではないかなと思っております。例えば、宇城高校、そして宇城工業高校というこの校名の変更でありますとか、今回、再編案には出ておりませんが、総合選択制高校を見据えたこの2校の統合ということも、さらに大きな受け皿というイメージにつながってくるのではないかなと思っております。このことについては、教育委員会としてどのように考えておられるか、市長でも結構でございますが、ご答弁いただきたいと思います。 ◎教育委員長(吉﨑潔君) 確かに、宇城市にある二つの高校として、その存在を広く知らしめるためには、校名変更は効果的だとは思います。しかし、校名を変更するには、それなりの理由づけが必要であります。今まで変更した学校は、男女共学になったとか、科の新設と合わせて校名を一新しております。二つの高校ともに歴史と伝統がありまして、校名変更には、OBやその立地している地域などの理解を得る必要があると思います。2校の統合や、総合選択制高校の導入の際には、間違いなくそ上に載せて検討しなければならないとも考えていることろでございます。 ◆28番(石川洋一君) 確かに、今教育委員長がおっしゃるように、多くの卒業生、また地域の方々、長らくその名前に親しんでおられますので、これは一つの受け皿づくりの案として申し上げているわけですけれども、しかし、いずれにしましても、資料によりますと、もう熊本県の高校進学率は98.7か98.8かという、そういう時代になってきまして、やはりそしてまた、県央学区の中で何十万人というその地域の中の生徒が、半分以上は県央学区に集まるわけですから、わかりやすい名称ということも必要ではないかなと。こういう意味で申し上げまして、統合のことはまだまだ、どこも先のことでありまして、また実現する可能性があるかどうかよくわかりませんけれども、やはり、当然こういった問題は、県立高等学校の件ですから、県の教育委員会が当然考えながら、10年後、20年後を見据えた教育計画を立てるわけですけれども、やはり自治体もそこにある高等学校を二つ有する宇城市として、やはり発言をしながら発信をしながら、先ほどの努力も含めて、今後もこういった努力をしていただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(末松立身君) これで、石川洋一君の一般質問を終わります。 ここで、しばらく休憩します。             -------○-------               休憩 午後3時03分                再開 午後3時15分             -------○------- ○議長(末松立身君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、22番、入江学君の発言を許します。 ◆22番(入江学君) 22番、新政会、入江です。重複するところも多少ありますので、お聞き苦しいところがあると思いますが、市長はじめ執行部におかれましては、率直で真しなご答弁をお願いをいたしておきます。 今年もいよいよあと20日余りとなりました。新しい年を迎えますと、宇城市が誕生して丸3年になります。それぞれの地域で、これまでの慣習や伝統あるいは文化の違いも多少あろうかと思いますが、市民が一日も早く心を一つにして、宇城市が掲げる「未来に輝くフロンティアシティ」を目指し、大きく飛躍・発展しますことを願って、今回質問するものであります。 さて、市長はこの3年余り激務をこなし、精力的に市政に取り組んでおられます。そんな忙しい公務の寸暇を割いて、多くの市民に接して、直接意見を交わされ、また独自に「バンコトーク」や旧町ごとの市政懇談会も行われております。市政を任せられている市長に市民の期待も大きく、数多くの要望が寄せられていることだろうと拝察をいたします。市長は、その市民の意見・要望がどのような声であるのかはよく承知をされ、事あるごとに対応し、指針を示されておられることでしょう。この宇城市の皆さんからは、どのような声が届けられているのか。課題や要望は、どのように受け止めておられるのでしょうか。私どもにもお聞かせいただければ幸いであります。 当然ながら、市民の負託を受けた私ども議員は、多様な地域住民の声、ニーズを的確に把握し、議会活動を通じて対応し、実現していくことがより求められております。その住民の声を少しでも多く行政に届け、その期待の声に応え、与えられた責めを果たしたいと。そして、他の町に誇れるふるさとづくりに努めたいと、その一心の熱い思いを込めて、まず財政の健全化対策についてお尋ねをいたします。 ご承知のとおり、我が国は急速に少子高齢化が進み、人口の減少が始まりました。この宇城市も残念ながら合併して3年後の今日、400人以上の減少で、6万4,000人を割込み、実に寂しい限りであります。市長が言われる人口7万人構想、その思いを実現するために、正にこれからの市長の手腕・かじ取りのいかんによって、この宇城市の将来が大きく左右され、影響されるところだろうと思います。聖域なき構造改革、三位一体の改革は、地方の裁量を十分に拡充する制度の見直しに至らず、経済基盤のぜい弱な私どものような地方は、削減分に見合う減税を確保することができずに、深刻な財源不足になっております。このことは、周知のとおりであります。特に地方交付税の依存度が、歳入全体の30%台後半を占める宇城市は、平成16年度からの改革による交付税の減少や、国庫支出金の一般財源化に伴い、財源が19億円も減少しております。しかも、この改革は宇城市の誕生と同時に実施されておりますので、改革によって生じた市の現状をよく踏まえて、当時計画した新市計画は当然大幅に見直し、修正すべきことと存じますが、いかがでしょうか。 また、合併を優先させたことで、行財政改革が後手に回り、歳入に見合った歳出予算の確立がなされていないと思いますが、いかがでしょうか。併せて、市長のご所見をお伺いいたします。 ◎市長(阿曽田清君) 新市建設計画の見直しの件につきまして、お答えをいたします。合併によって一番期待されましたことは、財政問題であった思います。5町が集約されることで人件費や行政経費が削減されることになり、その削減された経費を環境や保健、福祉などの直接的な市民サービスや新たな市民ニーズに充てる計画であり、合併特例債を十分に活用した新市建設計画であったろうと思います。 しかしながら、合併直前、国の三位一体改革により、その計画の見直しを大幅に修正しなければならなくなったのは、議員もご指摘のとおりであります。合併協議会で新市建設計画を作成するにあたり、旧町の要望を取りまとめたところ1,300億円の事業費であったと聞いております。調整に調整を重ねながら、最終的な投資的経費は570億円弱での計画となっておりました。 私が市長に就任して、平成17年6月に作成しました宇城市総合計画・基本計画・実施計画では、さらに投資的経費を縮小しなければならない状況にあり、360億円程度の普通建設事業となり、合併特例債につきましても30%削減する160億円の計画となったところであります。 三位一体改革は平成16年度から18年度まで実施され、19年度には地方への税源移譲が実施されております。三位一体改革の影響は、18億円の財源減少となっており、税源移譲による税収の増加分は地方交付税で相殺されることになり、トータルでは歳入増とはなりません。また、平成21年度から財政健全化法が適用され、四つの財政指標につき、それぞれ基準が設けられ、基準を超えた場合にはペナルティが科せられます。 それらを踏まえますと、将来の宇城市を展望した計画でなければなりません。投資的経費の見直しを含めた歳入歳出の収支計画をはじめ、市債の借入れ計画や償還計画など、中長期的な財政計画が必要であると判断しております。現在、一般会計のみならず、企業会計や特別会計を含めたすべての会計につきまして、財政計画を作成しているところであります。 次に、歳出改革の件につきまして、お答えをいたします。今後も税を含めた大幅な収入増が見込めないため、歳入に見合った歳出改革の必要性を指摘されておりますが、ご指摘のとおりだと存じます。現在の本市の財政運営は、基本的な収入が支出を下回り、その財源不足を財政調整基金や市債に依存する現状にあり、このような現状から脱皮するのが喫緊の課題であります。宇城市第1次行改大綱及び集中改革プランによる行政改革を進めております。その内容は、22年度までに人件費の20%削減を目指す。物件費については、事務事業の見直しや施設の統廃合により、毎年2,500万円の削減を目指す。繰出金については、特別会計の財政健全化により、毎年4,000万円の削減を目指すなどとなっております。さらに具体的な推進を図るため、施設の統廃合・民営化の推進、物件費や施設の管理業務委託料の削減、工事契約の効率化、補助金の見直しなど多岐にわたって、現在、行財政改革推進計画を策定しているところであります。これらの計画を着実に進めることにより、その年の歳入に見合った歳出が行える財政収支の改善を行い、将来にわたり安定した健全な財政運営を確立してまいります。 ◆22番(入江学君) 宇城市の経常収支比率は、昨年度94.6%で、県下14市の平均値ではありますが、理想の数値は町村で70%、市は80%くらいと言われております。このままでは地域の要望や未来都市の建設に回せる財源は、やがてなくなってしまうことも予測がされます。 そこで課題であります平成22年度までに、職員数を120人削減するとなっていますが、本庁はじめ支所などの組織機構の見直しを図らなければ、550人程度の職員体制での運営は相当厳しくなることが予測されます。そのための取組みをお示しいただきたいと思います。 また、国民健康保険や老人保健、介護保険、それに昨日から何回も市長より話が出た下水道や集落排水事業等による一般会計からの繰出金も大きな財政負担となってくるため、独立採算を目指すためにも、医療費の抑制や事業の見直しを図る必要があるのではないでしょうか。歳出削減の計画が進まない場合は、保険税や使用料の改定を検討しなければならなくなり、市民には重く痛い負担の増加を強いられることになると思いますが、いかがでしょうか。市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) 歳出削減に向けての取組みは、議員が指摘されている事が大きな課題になるところであります。まず、職員の定数につきまして、平成22年までに120人を削減する計画となっており、これを実行するためには組織機構の見直しが当然必要であります。特に本庁と支所機能のあり方についてであります。本年4月に、機構改革を行ったところでありますが、本庁におきましては、災害に強いまちづくりの推進にあたり危機管理課を設置いたしましたし、少子高齢化対策といたしましては、こども福祉課、高齢介護課等、再編成を行ったところであります。 支所におきましては、市民が利用しやすく、かつ効率的な事務が行われるよう総合窓口課を配置したところであります。休日や祝日の窓口業務に対応するための行政サービスセンターもスタートさせたところであります。今後の職員定数計画により組織機構の再編成を行ってまいりますが、平成22年度までの本庁、支所の組織計画につきまして、本年3月にご提案しているところでございます。最小限の職員定数により市民満足度を高めるための努力を引き続き進めていかなければならないと考えております。 次に、一般会計からの繰出金についてでありますが、企業会計への補助金や特別会計への繰出金は、高齢化の進展に伴い、国保・老人・介護会計の療養給付費や、下水道事業の公債費の増加に伴い年々上昇をいたしており、5年前と比較しますと1.5倍、36億円となっております。これをいかに抑制していくかが課題となっております。国保・老人・介護保険につきましては、医療費、介護費の動向により繰出金に影響することになります。今後も高齢化の進展により医療費等の上昇が予想されますが、これにつきましては、すでに、健康づくり事業や健康診断の受診率を高める事業を実施しているところであります。さらに進めることにより、結果として医療費の抑制につなげていきたいと考えております。 水道事業や下水道事業につきましては、基本的には独立採算制を目指してまいります。まずは、下水道事業を企業会計に改めることにより、収支や資産の状況をより明らかにし、今後の財政見通しとともに事業の必要性やその効果を検証しながら事業に取り組んでまいりたいと存じます。低コストで機動的な施工方法としてクイックプロジェクトがあります。この手法は、露出配管や道路曲線に合わせた配管、処理場施設のユニット化などにより、低コストと工事期間の短縮を行うものであります。こういった手法の導入も検討しながら、最小の経費で最大の効果が上がる方法で取り組んでまいりたいと考えております。 ◆22番(入江学君) もう1点お伺いして、次の質問に入りたいと思います。これ以上、私が何を申し上げたいのかは、既にお察しのことと存じますが、これだけ困窮した財政状況でありますから、より効率性を高め、市民の皆さんの要望に応えていくに必要な施策の精査をし、真に必要な政策の優先順位により各事業の選択と重点化を図り、事業の展開をしていく必要があるのではないかと思います。そのために、是非、行政評価制度の確立が一層不可欠なことになると思いますが、いかがでしょうか。併せ、次年度、市長任期4年目の最後の編成作業になります20年度予算編成のスタンス、どのような考え方で基本方針を立てていこうとされるのか、併せてお聞かせいただきたいと思います。 ◎市長(阿曽田清君) これまで旧町ごとに旧町のまちづくりのために、それぞれの特色を生かした様々な事業が実施されてきており、合併後は旧町間のやり方などを調整しながら継承している事業が多くあります。真に必要な事業は、継承発展させる必要がありますが、効果が低いものは、成果が期待できないものについては、見直す必要があると思っております。それを検証するためにも、行政評価制度が必要となってまいります。行政評価制度を導入するには、評価システムの設計、評価委員の構築、評価結果の公表、評価に基づく予算配分の確立、様々な課題があります。現在、その課題につきまして研究・研修を行っているところであり、目安としましては、20年度に課題の整備、21年度に試行、22年度に実施というスケジュールで進めてまいりたいと考えております。 平成20年度予算編成の取組みについてということでありますが、本市の今後の重点施策につきましては、これまでに所信表明や一般質問においてお答えしたとおりであります。その計画や構想を実現するため、20年度に継続発展させるもの、20年度から着手するもの、あるいは20年度から計画に入るものがあります。選択と集中により、重点施策に厚く配分したメリハリのある予算編成を行ってまいります。 依然として厳しい財政状況の中ではありますが、いかに一般財源を使わずに事業が実施できるか、最小の経費で最大の効果が上がるよう取り組んでまいりたいと思います。 ◆22番(入江学君) 国の次年度の予算案は、この20日ごろ各省に内示をするとして、今大詰めの編成作業がなされているようでありますが、歳出改革、削減路線は堅持するとしながらも、改革で困窮した地方の経済を活性化し、都市と地方の格差を是正する施策を講じるとした基本方針で、おっしゃるようにメリハリのきいた予算編成を行おうとしております。すなわちこれは、歳出の無駄を徹底し、財政健全化を優先するということであります。宇城市の20年度の予算編成の骨格もやがて示されることと思いますが、市長の素晴らしい提案を期待して、次の質問に入ります。 まちづくり構想については、私の新しい事業提案をしたいと思いますが、次の質問に関連をするために、先に水問題についてお尋ねをいたします。地球温暖化の影響と言われる最近の気候変動は、この夏の記録的な暑さや猛烈な台風の発生、また局地的な雨、とてつもない、先の豪雨では、美里町での大災害や宇城市でも多くの被害を被りました。平成11年の不知火町、松橋町の台風による高潮災害は、私たちの記憶に新しく、今でも忘れることはできません。自然の恐ろしさを身をもって体験いたしましたが、市の中心部でありますこの地域は、ご承知のとおり、市役所周辺から南西部への海岸まで干拓地として開けたところであり、海抜ゼロメートルと低い地帯が多く、周りの河川や海水面がはるかに高く、自然排水ができなくなり、大雨と台風による高潮や満潮時間が重なれば、下流の低い地域や干拓地、特に海岸に近い地域は上流からの水が流れ込み、一気に冠水をし、一体は一面湖水と化してしまう有様であります。また近年、住宅や企業等の進出で開発が進み、これまでになかったところでの家屋の浸水等も見られ、大変危険な状態であり、そのため、地域住民の皆さんは非常に心配をされております。 市長は就任以来、雨によるこのような中心部の状況を何回も目の当たりにされ、そのような状況は一番ご存じと思いますが、現状をどのようにとらえておられるのでしょうか、お伺いをいたします。 ◎市長(阿曽田清君) まず、開発による都市型災害というものが、松橋町港町地域周辺におきまして、顕著に出ていることは十分承知しているところでございます。本年は、近年にない降雨があり、特に7月6日の雨量につきましては、時間雨量58㎜、日雨量252㎜という降雨量を記録いたしております。市役所前も道路の冠水、港町地域の冠水と家屋の床下浸水など、多くの被害が発生したところでございます。平成13年度の港川の防潮水門の設置がなされましたが、浸水化への危険が解消されたものではありません。以来、県に対しまして、排水機場の設置を要望しているところでございます。現在は、雨期になりますと市建設業組合においてボランティアで排水ポンプを設置されて、ありがたく思っているところでございます。また、本年度は、大野川への直接排水のため、8インチの排水ポンプ2基を設置したところでございます。平成18年度には、これまで外水対策が優先され、内水対策は被災箇所への対応が中心でありましたが、近年の集中豪雨等により、内水被害による人的被害の発生や避難活動への影響が懸念されており、内水対策が急務になってきたこともあって、河川管理者と地元自治体が共同してハードとソフト対策の内水対策を緊急的に実施する総合内水対策緊急事業が創設されたところでございます。 今後は、現在継続している県宇城地域振興局との定期的な検討協議、または市独自の対策会議によりまして、将来にわたって抜本的な対策を講ずるべく検討をしてまいります。 ここで、私的な考えをちょっと申し上げさせていただきたいと思いますが、市長に就任いたしましてから、何で大野川の、その排水のところに強制ポンプを置かれてなかったんだろうかという疑問が挙がっています。ところが、河川法が改正されまして、いわゆる強制ポンプだけではできないということになって、改めてその遊水池を確保したうえで、そしてその排水の取組みに入らなきゃならないという、手間のかかる形になりました。しかし、私はこう思います。どちらかというと、議員お説のとおり、不知火湾奥部が、どちらかというともう、陸よりも海の方が高くなってきていると。このことが私は一番のネックであろうと思っております。 先般、全国農地海岸保全協会の役員会、私、全国の役員をさせていただいているものですから、その折に、当時の長崎の諫早湾干拓を担当した方とお話しする機会がありまして、いよいよ諫早湾干拓は完成いたしましたですなと、こういう話の中で、現地を見させていただいたけれども、あれだけ大きな干拓をしなければならなかったんですかという質問をいたしました。そうしましたら、市長も農業土木の出身だからご存じでしょうと。100年に1回は、海は、干拓地・造成地は100年に1回は干拓していかないと自然流水ができないことは。ああ、それは存じていますよという話をいたしました。そうしたときに、あそこは、あの諫早干拓は300年分を一遍にやったんですよと。だから、300年分、干拓を3回しなければならないのを1回でやってしまったということで、あれだけの広大な諫早干拓になった。とまあ、一口でそのように表現されたわけでありますが、この不知火海湾奥も、もう既に不知火海の干拓事業と同じ時期にやっとっていただければ、私は排水もそれぞれ流れていただろうと思います。したがって干拓ができなければ、干拓ができない国家政策でありますから、干拓ができなければ、自然流水ができるような大きな、いわゆるみおをつくる、あるいは海の中に川をつくる、こういう理屈しかできないんじゃないかという話をしましたら、そのとおりでしょうというようなことでもありました。 それで、私が考えますのは、やはりこの松橋の港川地区、あるいは豊川、そして不知火海の駅周辺、こういうところは恐らく今後ますます開発が進んでいくとすれば、都市型災害がますます頻繁に起こってくる可能性があると。この地域が将来、宇城市の中心街として発展しようとするならば、この水の対策というのが一番の大きなネックになってくるだろうと思います。この都市の中心部に降りそそぐ、また集まる水を、どのような形で海に流水させていくかと、コストがいらないで出すためにはどうするかということと、私はやはりそこには、先ほどに戻りますけれども、100年に1回の干拓というのは、干拓地の宿命として水が海に自然流水としていくというのは、そういう歴史的な裏付けがあるわけでありますが、そういうことができないならば、自然流水のできる大きな河川でも海につくるしかないのかなという提案を、今、国に対してもしているような次第であります。同時に、不知火海の湾奥部の、いわゆるヘドロ問題、稚魚の宝庫にするか、自然流水を図るという不知火海湾奥部の解決と、この内地の松橋市街地のこの湛水状態の広いこの地域の排水をどうするかと、これが私は同時に、一体となって取り組んでいかなければならない、水処理の総合計画というものを立てないと、私は将来にわたって、この中心街が発展するのを阻害する、そういう要因になるのではないかなと感じておる昨今でありますので、ここのところをひとつ抜本的な総合計画を市がやらないと、恐らく県も国も動かないと思いますので、まず、市からそういう手を挙げてといいますか、提案をして、県・国を動かせるようにしていきたいなと。非常に話は大きい話になりましたけれども、そういうことを取り組まない限りは、この宇城市の中心街は、私は未来永劫災害に悩まされる、そういう地域になってしまうんじゃないかという。ですから、宇城市が将来、本当に発展する、発展しないかは、ここにも大きな私は課題・ネックがあると考えておりますので、市政の大きな課題だと位置付けて、これから取り組んでみたいなという決意をいたしているところであります。 ◆22番(入江学君) 市長は、現状の認識は十分なされていると理解をいたします。総合的な計画の中で、早くやっていただきたいと思いますが、干拓のできないこの宇城市、来年は雨期の時期はすぐやってまいります。また、台風シーズンを迎えるわけであります。この宇城市は、当面の課題として何とかしてほしいというその人たちの安心を標ぼうし、住む人の安心・安全そして災害に強い人に優しいまちづくりを標ぼうをされております。さっきおっしゃったように、この地域は正に、この宇城市の中心部、顔だと思っておりますので、20年、30年先をがっぷり遠く見ながら、早くこの解決策を見出してほしいと思います。大野川や港川あるいは豊川方面の水域の冠水常習地帯と言えるようなところ、先ほど言いましたように開発でどんどん水が、量が違います、最近の雨量は。そのためにも、まずは、強制で排水する、その方法をしていただき、20年、30年への安心を確保したいと。具体的に何か部長、ありましたらお答えをいただきたいと思います。 ◎土木部長(土村千佳雄君) 先ほど、不知火海湾奥のいわゆる低地に位置します海岸沿線地域の洪水関係につきましては、市長の答弁にもありましたとおりでございます。干拓地、あるいは低地域の地帯でございまして、排水対策につきましては、旧町時代から鋭意取り組んでおられたところでございますが、背後地の面積が広いこと、併せまして近年の宅地化など相まって、特に梅雨時期におきましての冠水につきましては、市といたしましても、その対策に苦慮しているのが現状でございます。 先ほどの市長の答弁にございましたように、大きく分けまして、市中心部におけるいわゆる防災面からの排水対策、また大野川、浅川、いっ水地域の、いわゆる農地の冠水からの排水対策に分けられると思っております。そういうことで、経済部あるいは総務部とも連携して対応してまいりたいと思っておりますが、今ございます既存の排水対策、機場三つでございまして、東松崎、豊崎、御船地区に3ヶ所の機場があるわけでございますが、3ヶ所の機場を合わせまして、毎秒16.75tの能力がございます。もともとこれは、かん水防除を目的とした施設でございまして、合わせまして流域面積の570haと非常に広うございまして、梅雨時期の排水能力には相当な能力が要求されるところではございます。併せまして5町合併してから市になったこともございまして、調整池を持たない、いわゆるミニ開発というものが市中心部をはじめ、増加している傾向にありまして、これも一つの要因でございます。 このような状況を踏まえまして、上流部の地域等からの流水量など、排水対策の検討を改めて調査する時期が来ているものと考えているところでございます。 先ほど、市長からもございましたように、いわゆる湾奥部の排水対策、基本的あるいは抜本的な面からの調査、これを専門のコンサル等にお願いするなどいたしまして、今後役所内の関係部署による協議会、併せまして地元関係地域の対策協議会を早急に立ち上げたいと考えております。 協議する中で、ソフト・ハード両面からの検討、あるいは既存の総機場の排水機場を有効に活用する手段はないのかなと。具体的に申し上げますと、早めに機場を操作するなり、あるいは一部に閉ざされております樋門の開放などを含めまして、さらには新しい事業の導入等、様々な方法等を今後協議いたしまして、よりよい排水対策を目指すことによって、市のいわゆる中心部、あるいは低地への冠水を未然に防ぐべく、今後対策を講じなければならないと思っております。 抜本策には相当の経費等も必要かと思いますし、さらにいろんな知恵・アイデア、いろんな国・県の援助を受けながら、私どもも重点的に取り組んでまいりたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。 ◆22番(入江学君) どなたもこのことはよくご存じのことと思います。多くを申し上げたくはありませんが、先般、南消防署が完成をいたしました。防災機能・災害活動の拠点であり、不知火町の皆さんは消防署建設に伴う道路の新設を待ち望んでおられることと思います。私も一日も早い完成を望む一人でありますが、周辺住民の人たちは、その道路によってさらに水害の恐怖があると不安を示されております。当局もよくその辺のことはご存じおかれていると思いますので、なるべく早く、皆さん方の英知を結集されて、この私たちの問題解決が早からんことを要望いたしておきます。ほかにも同様の対策が必要な箇所があろうかと思いますので、よく調査をされて、お取組みをいただきたいと思います。 次に、農業用水の確保、その安定供給についてお尋ねをいたします。 熊本県は農業県だと言われ、農業は宇城市の基幹産業であります。そのために、農業の生産性向上の施策として、農業用水の安定した確保が必要であります。近年農作物が低迷する中、経営の安定・効率化を図るため、市の南西部はトマト、メロン施設園芸が盛んに行われ、新たに基盤整備も一部行われようとしています。ご承知のとおり、本市は八代平野の最北部に位置しており、干拓地でもあり、その上に上流域を持った大きな河川の恵みもなく、農業を営む多くの農家は慢性的な水不足に悩まされております。地下水は塩水化が進み、水稲はもとより、特に施設園芸の栽培にいろいろと支障が出てきており、農業用水の安定した供給はこれらの地域の最大の課題であろうかと思います。農家の皆さんの中には、やむを得ず下水処理水で急場をしのいでおられ、このような農家の現状をどのようにとらえておられるのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。 ◎経済部長(上野和範君) 農業用水の確保、特に市南西部の水源対策ということでありますけれども、お答えをしたいと思います。 豊川地区・出村地区におきましては、宇城市の中でも優良な農村地帯であるにもかかわらず、江戸時代からの干拓によって開拓された広大な水田地帯という地形的な特異性から、水量豊富で水質良好な河川が地区内になく、昔から農業用水の確保については苦労されている地域であります。近年におきましては、メロン・きゅうり・いちご・トマト等の施設園芸作物が経営農家の収入の中心になってきておりますから、病気の発生を防ぐため、ハウス栽培には清浄な水が必要であり、主に水源としましては、地下水が使用されております。しかしながら、その地下水も平成6年の大干ばつ以来、塩水化の影響を受け、使用できない井戸も増加している状況であります。 熊本県では、平成18年度に単県農業農村整備調査計画として、農業用水利実態調査及び塩水化対策調査を実施いたしました。これは、貯留水の有効利用を含め、農業用水の確保について、事業化案を検討するということで、既存のため池から直接取水し、パイプラインによる用水確保や、反復利用水の水質浄化、下水道処理水利用等の方法が出ておりますが、具体的にはこれからということになります。 しかしながら、宇城市としましては、農業用水の確保は、この地域の農業振興から重要であるということで、小規模の区域での雨水を利用した施設や新たな水源の確保を図るため、今年度、単県調査費により実現可能な方策について検討しているところであります。 この単県調査費といいますと、今答弁でも申し上げましたように、宇城地域の整備の土地改良事業計画の連絡会議を氷川町も入れて、今組織をしておりますけれども、これで昨年、アンケート調査をいたしました。今年度、部分的ではありますけれども、できる部分から事業化に向けての取組みを進めようということで、県の方でも500万円の調査費を付けて今、調査に入っているところであります。 それと、来年度に向けては県の振興局とも協議を進めておりますけれども、何とかこの宇城市に局部的ではありますけれども、事業が取り組めないかということで、協議を申し入れております。県の方としましても、ここに宇城市にその事業を持ってきたいということで検討されているところであります。具体的なことについては、まだ今の時点では申し上げられないわけでありますけれども、かなり県の方でも力を入れているということで、見込みがあるのかなという気を持っているところであります。 ◆22番(入江学君) 市長にお尋ねをいたします。市長は、農協長経験者であり、おかれた農家の現状はよく把握をされておられます。当面の具体策として、氷川からの用水や小川町から小野部田、この山ろくにはわき出た水、わき水があります。この用水を活用し、パイプラインで下流に引っぱってくるとか、あるいは大変最近きれいになっておりますが、八枚戸川の用水の利活用等、何か具体策があればお聞かせいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎市長(阿曽田清君) 妙案があればささっと出すところでございますけれども、なかなか妙案がありません。私はいつも組合長になったときから、松橋農協時代によくおじゃまする中で、皆さんよく頑張っているなと、松橋の施設園芸、大変ご努力されているなといつも感心をいたしておりました。それはなぜかというと、松橋から小川を経て八代に入れば入った途端に、もう基盤整備がきちっとなされて、用排水分離の、いつでも園芸ができる、いつでも水田、イ草が植えられるという基盤整備がなされておる。ところが小川の下の方と、それから松橋のこの海岸線の方の基盤整備は、昔なされたままで、最近の近代的な基盤整備はなされてないということで、用排水分離ができてないと。これは近代的な農業をしていく上においては非常にハンディだと思っておりました。ところがやっと今度、豊川南部の皆さん方が、もう今度が最後だろうという思いのなかで、今回立ち上がっていただきまして、「私たちがまとめるので、南部の方の基盤整備をやるには、市長、あなたがやってくれませんか」というお話でございましたから、もちろん、すぐ皆さんが同意を取り付けて、申請主義でありますから、皆さんの気持ちがまとまれば、市はそれを積極的に応援しますよというとらえ方でご努力いただいて、そして20年、来年から取り組むといういことになりました。約25億円かけて取り組むことになったわけであります。それも豊川南部だけでありまして、それでも一歩前進かなというふうに思っております。それにもまた、水を確保しなければならないと。本当ならば用排水分離できちんと行ければ一番いいんですけれども、用水と排水とやはり両方使えるような水を、両方の水で使い分けるというやり方でございますから、大変、そういう意味では完璧なというところまではいかないと思いますが、何はともあれ、やはり水資源の確保というものは、これは大変松橋地区においては大きな課題であるし、どこにその水源を求めるかということになろうかと思います。やはり、昔の祖先がよくしていたなと思いますのは、松橋には至るところにため池がありました。それはやはり、その今日の水資源というものをため池に求められていたんだなと。そのため池は正直言って潰されて少なくなってきたと。それが地下水等に影響もし、塩水化という地下の塩水化ということも生み出してきているんではないかなと思いますが。今さらまたため池を増やせというわけにはなかなかまいらんでしょう。どうやって水資源をほかに求めるかということだろうと思います。宇城市内に水はありません。ですから、宇城以外から引っぱってくるということになるのかなと思っております。 そういう宇城以外の行政との相談もしながら、そして、将来にわたって水資源の確保、水瓶をきちっと宇城市としての発展のために確保していくということは、非常に難しい、大きな問題でございますが、これは、農業者だけではなくて市民の皆さん方が求める水資源だと思って、これからも特に美里町あたりにもご相談申し上げていかなければならんのかなとも思ったりいたしているところでございます。 なかなか、冒頭に申し上げましたように、妙案はすぐにはありませんので、これを承服賜りたいと思います。 ◆22番(入江学君) 大変頭の痛い話で恐縮ですが、賢明なお取組みをお願いをいたして、最後になりましたが新しいまちづくり構想について、お尋ねをいたします。 まず、確認の意味で、宇城市の玄関口であります在来線の意義及び松橋駅の存在とその役割、そしてこれからの展望・指針をお伺いさせていただき、その後新たに質問をさせていただきます。 ◎企画部長(河田信之君) 宇城市は、ご承知のとおり県央の交通の要衝にあり、県下でも有数の地方都市として発展をしておりますが、中心部の松橋駅を中心とした既存市街地の状況は、市街地の拡散により昨日も述べましたとおり、衰退傾向にあり、活性化が課題となっております。駅を中心とするエリアは鹿児島本線で東西に分断され、東側に商店街、西側に農地区域と対照的な要素を見せており、東西の交通アクセスも良好とは言えない状況であります。 そこで、松橋駅を本市玄関口のシンボル施設と位置付け、交通結節機能や交流機能を備えた様々な人々が集まり、利用する交流の拠点駅として整備し、周辺の幹線道路の整備、行楽施設や商業施設の誘致、定住人口の増加のための宅地の供給など、都市機能の充実を図りつつ、今後の創出にもつながる核となる施設の整備を考えております。そのために先般提案がありました松橋駅周辺地域まちづくり基本構想・基本計画は、本市の開発指針となりますよう、松橋駅を中心に検討し、民間活力を最大限に生かし、東西両側から乗降できるような多機能型駅ビルの建設を中心に、住民の声を反映しながら基本計画作成に向け、取り組んでいきたいと考えております。 ◆22番(入江学君) これまでの駅周辺開発計画に伴う課題が、いくつか浮かび上がり明確になってきております。私は今回、その大きな課題の一つを先に指摘をして、新しいまちづくりの提案をしていきたいと思います。 駅周辺の大半の水は、低い方の松橋側の港川に集積をされ、特に西側地区が開発されますと、先に述べたような危険が一層増すことが予測され、そのためには開発と並行して排水対策、その整備が不可欠であり、強く指摘をしておきたいところであります さて、松橋町は合併前、県央の交通の要衝として栄え、宇城振興局をはじめとした国・県の行政機関が集積する地方行政の中心地であったと自負しており、合併後の人口も全市の人口を減っている中、先ほどのお話のとおり増えており、今後もこの路線で進むものと思われます。このように発展してきたのは、地の利その利点があり、駅及び高速道路等の主要な交通機関が市役所を中心に3㎞圏内に集積するコンパクトシティであったからだと考えております。 そこで、私はこれからの取組みに、コンパクトシティの構築を提案したいと思いますが、その鉄道の窓口である松橋駅及び中心市街地の開発構想をお伺いいたします。 ◎企画部長(河田信之君) お答えいたします。市といたしましては、今回提案されています基本構想・基本計画が中心市街地形成の契機となるよう期待をいたしておりますが、多機能型駅ビルの建設により、駅周辺に流入する人の流れが加速し、魅力ある駅周辺エリアが生まれ、既存市街地の再生への活路が開かれ、駅周辺に基盤整備を行うことで、人や物の流れが活性化され、職、住、遊の都市機能をまとめた地元密着型のコンパクトシティとしてのまちづくりを目指しております。 まちづくりの概略スケジュールとしまして、第一段階が駅アクセス道路の整備と駅ビル建設、第二段階が既存市街地整備、第三段階としまして、駅西側の基盤整備が考えられます。駅西側の農地区域の開発行為等につきましては、地権者同意、事業費等調達等の課題もありますが、面積が広大であり、現状でも大雨時には下流域に浸水被害があっております。開発整備後は、市長答弁のとおり、大雨や高潮時の排水問題はさらに深刻な問題となりますので、排水対策が何よりも優先しなければならない課題である考えております。 したがいまして、排水、浸水問題が解決しなければ、駅西側地区の基盤整備事業開発工事は難しく、自然排水、強制排水を含めて、対策手法等について今後県とも協議をしながら検討してまいります。 今後、まちづくりにつきましては、関係部署及びまちづくりブロック協議会等地元住民への周知や合意形成を図りながら、提案された内容を検討し、基本構想・基本計画の策定に向け、駅周辺の開発事業につなげたいと考えております。 ◆22番(入江学君) この開発、構想は、宇城市が誕生して最大のプロジェクトだろうと思います。実現可能なことを一つずつ着実に進めて、夢のある私たちの大きな願いが必ず成就しますことを期待して、次の質問に入りたいと思います。 道の駅整備事業に移りますが、この建設予定地は、市内への車の玄関口にあたり、多くの人目につくところであります。かつて、天草五橋の完成で、宇土半島の突端にホテルが建築をされ期待をしていましたが、残念ながらご存じのような有様であります。そこで、予定されているホテルの規模や経営母体、系統、メインバンク、あるいは決算状況等、また今回ルートインジャパンに決定するまでに二転三転してやっと決まったと昨日明らかにされました。市からの優遇措置やホテル側からの何か条件提示はなかったのか。このホテルは市の誘致企業であり、明確なご答弁をお願いいたします。 ◎企画部長(河田信之君) 今回、宇城市に進出予定のホテルの概要は、敷地面積が約3,100㎡であります。鉄筋コンクリート造陸屋根9階建てで、1階の主な施設といたしましては、ロビー、フロント、事務所あるいはお風呂等となっております。2階から9階までが客室でございまして、総数135室あります。建設延床面積は約3,100㎡であります。また、駐車スペースとして、普通車で90台を分を確保いたしてあります。そういう計画であります。雇用計画でも34人のスタッフを予定し、30人程度を現地雇用の方針であります。雇用の拡大にもつながるものと期待しているところであります。 なお、進出企業につきましては、いくつかの業者に募ってまいりましたが、近日中に調印することにいたしております。また、市の優遇措置につきましては、宇城市工場等設置奨励条例及び宇城市税特別措置条例が適用され、固定資産税が重なる最初の年度以降3年度に限り、課税免除、3年後以降の3年間を2分の1に相当する額を免除することが優遇措置の主なものであります。 ◆22番(入江学君) 最後になりますが、物産館、既に詳細に説明があり、恐縮に存じますが、私は大変素朴な質問をして、今回の質問を終わりにしたいと思います。 宇城市には近くに豊野町のアグリパーク、また不知火町や三角町にも既存の物産館があり、しかも第三セクターで運営されております。一つの市に4ヶ所の物産館がうまく運営をされ競業できるか、その心配であります。また、季節によっては主農産物の仕入が十分満たされるのでしょうか。時に品薄になり、集客が減り、経営不振や撤退した場合等の手段を伺いたいと思います。 これは、物産館への思いと決意を込めて、市長よりご答弁を願います。 ◎市長(阿曽田清君) 諸々の質問の中で、二つだけ特に答えたいと思います。いろいろな物産館と競合の心配はいらないかということであります。正直言って、豊野のアグリパークとは競合する向きもあろうかと思いますが、そこはお互いの協同出荷組合のすみ分けと同時に自分たちに負けない、お互い競争する中で成り立っていくものだと思っております。それが一つです。ほかの物産館とは内容が違いますので、競合はしないと思っております。 それから、成り立つのか成り立たないのかという心配をなされましたが、問題は出荷組合の方々が、どれくらいの参加者があるかということが大きな問題だと思います。私は、この前申し上げましたように、宇城市の農家の方々、これは高齢者や兼業農家も含めまして、600人から700人の出荷組合員を確保できれば、その方々によって1年を通じての品目の生産というものの計画出荷を求めることができると思っておりますので、その点は出荷組合の方々との生産計画いかんになろうと思っております。それでも、異常気象があったり、台風が来たりといったようなときもあります。そういう場合は、宇城市に限らず、宇城全体の中からもご協力をいただくということにもなりましょうし、特に夏場は、夏野菜というのは少のうございますから、そういう場合には高冷地との、一つの生産者のきちっとした保障の下に出荷するというケースもあり得るかと思いますが、それは原則的に取り入れないというところで、あくまでも600人か700人での出荷者の中で1年中回せるファーマーズマーケット、地産地消の館というやり方をとっていくように、こちらから運営会社にお願いをいたしたいと思っております。 ◆22番(入江学君) 東の玄関口、そして松橋駅西の玄関口、賢明なお取組みで、素晴らしいふるさとを築いていただきたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(末松立身君) これで、入江学君の一般質問を終わります。 以上で、一般質問は全部終了しました。 これで、一般質問を終わります。 ここで、しばらく休憩します。             -------○-------               休憩 午後4時18分                再開 午後4時29分             -------○------- △日程第2  議案第 83号 宇城市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定について △日程第3  議案第 84号 宇城市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について △日程第4  議案第 85号 宇城市企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例の制定について △日程第5  議案第 86号 宇城市議会議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例の制定について △日程第6  議案第 87号 宇城市消防団条例の一部を改正する条例の制定について △日程第7  議案第 88号 宇城市重度心身障害者医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について △日程第8  議案第 89号 宇城市営住宅管理条例の一部を改正する条例の制定について △日程第9  議案第 90号 宇城市農業集落排水処理施設の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例の制定について △日程第10 議案第 91号 宇城市農業集落排水事業分担金徴収条例の一部を改正する条例の制定について △日程第11 議案第 92号 土地改良事業の実施について
    △日程第12 議案第 93号 公有水面埋立に対する意見について △日程第13 議案第 94号 平成19年度宇城市一般会計補正予算(第4号) △日程第14 議案第 95号 平成19年度宇城市国民健康保険特別会計補正予算(第1号) △日程第15 議案第 96号 平成19年度宇城市老人保健特別会計補正予算(第2号) △日程第16 議案第 97号 平成19年度宇城市介護保険特別会計補正予算(第2号) △日程第17 議案第 98号 平成19年度宇城市簡易水道事業特別会計補正予算(第2号) △日程第18 議案第 99号 平成19年度宇城市農業集落排水事業特別会計補正予算(第2号) △日程第19 議案第100号 平成19年度宇城市公共下水道事業特別会計補正予算(第3号) △日程第20 議案第101号 平成19年度宇城市水道事業会計補正予算(第2号) △日程第21 議案第102号 平成19年度国民健康保険宇城市民病院事業会計補正予算(第1号) △日程第22 議案第103号 指定管理者の指定について(宇城市松橋総合体育文化センター及び宇城市小川総合文化センター文化ホール) ○議長(末松立身君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2、議案第83号宇城市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定についてから、日程第22、議案第103号指定管理者の指定について(宇城市松橋総合体育文化センター及び宇城市小川総合文化センター文化ホール)までを、一括議題とします。 これから、質疑に入りますが、通告はありません。したがって、質疑なしと認めます。 議案第83号宇城市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例の制定についてから、議案第103号指定管理者の指定について(宇城市松橋総合体育文化センター及び宇城市小川総合文化センター文化ホール)までにつきましては、お手元に配付しております平成19年第4回宇城市議会定例会委員会付託議案一覧表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に審査を付託します。             -------○------- △日程第23 陳情第2号 トンネルじん肺根絶の抜本的な対策を求める意見書の提出について △日程第24 請願第2号 悪徳商法被害を助長するクレジットの被害を防止するための割賦販売法の抜本的改正に関する請願書 ○議長(末松立身君) 次に、日程第23、陳情第2号トンネルじん肺根絶の抜本的な対策を求める意見書の提出について及び日程第24、請願第2号悪徳商法被害を助長するクレジットの被害を防止するための割賦販売法の抜本的改正に関する請願書を、一括議題とします。 まず、陳情第2号については、所管の建設経済常任委員会に審査を付託します。 次に、請願第2号については、所管の総務常任委員会に審査を付託します。             -------○------- △日程第25 休会の件 ○議長(末松立身君) 日程第25、休会の件を議題とします。 お諮りします。明日、12日は議事整理のため、13日及び14日は各常任委員会の審査のため、また来週17日及び18日は議事整理のため休会にしたいと思います。 これにご異議ありませんか。            [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(末松立身君) 異議なしと認めます。したがって12日から14日までと、来週の17日及び18日は休会することに決定しました。 なお、15日及び16日は、市の休日のため休会であります。 以上で、本日の日程は全部終了しました。本日はこれで散会します。             -------○-------               散会 午後4時32分...