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平成31年3月第1回定例会(第2号 3月 5日)

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  1. 水俣市議会 2019-03-05
    平成31年3月第1回定例会(第2号 3月 5日)


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    平成31年3月第1回定例会(第2号 3月 5日)          平成31年3月第1回水俣市議会定例会会議録(第2号) 平成31年3月5日(火曜日)                  午前9時30分 開議                  午後2時27分 散会  (出席議員) 16人 小 路 貴 紀 君  桑 原 一 知 君  塩 﨑 達 朗 君 谷 口 明 弘 君  田 口 憲 雄 君  岩 村 龍 男 君 髙 岡 朱 美 君  田 中   睦 君  牧 下 恭 之 君 松 本 和 幸 君  福 田   斉 君  藤 本 壽 子 君 中 村 幸 治 君  岩 阪 雅 文 君  谷 口 眞 次 君 野 中 重 男 君  (欠席議員) なし  (職務のため出席した事務局職員) 5人 事 務 局 長 (岩 下 一 弘 君)  次     長 (岡 本 広 志 君) 次     長 (松 尾 裕 二 君)  参     事 (前 垣 由 紀 君) 参     事 (上 田   純 君)  (説明のため出席した者) 18人
    市     長 (髙 岡 利 治 君)  副  市  長 (小 林 信 也 君) 総合政策部長  (帆 足 朋 和 君)  総 務 部 長 (関   洋 一 君) 福祉環境部長  (深 江 浩一郎 君)  産業建設部長  (城 山 浩 和 君) 病院事業管理者 (坂 本 不出夫 君)  総合医療センター院長                              (丸 山 英 樹 君) 教  育  長 (小 島 泰 治 君)  総合政策部次長 (本 田 聖 治 君) 総務部次長   (坂 本 禎 一 君)  産業建設部次長 (田 中 真 也 君) 水 道 局 長 (岩 井 昭 洋 君)  総合医療センター事務部次長                              (松 木 幸 蔵 君) 総合政策部政策推進課長         (設 楽   聡 君)  総務部財政課長 (梅 下 俊 克 君) 教育委員会事務局教育総務課長       教育委員会事務局スポーツ振興課長         (岩 井 浩 昭 君)          (緒 方 卓 也 君)         ────────────────────────── 〇議事日程 第2号 平成31年3月5日 午前9時30分開議 第1 一般質問 1 谷 口 明 弘 君  1 平成31年度施政方針について              2 企業誘致について              3 観光施策について              4 教育、子育て環境について              5 市制施行70周年事業について              6 医療センターについて              7 SDGs未来都市について              8 庁舎建て替えについて 2 藤 本 壽 子 君  1 水俣市長崎地区太陽光発電所設置計画について              2 水俣川河口臨海部振興構想計画による環境への影響について              3 写真家ユージン・スミスを題材とした映画「MINAMATA」                について 3 髙 岡 朱 美 君  1 放射線治療を必要とする患者の負担軽減について              2 子どもの健康づくりについて              3 「水銀に関する水俣条約」と本市の課題について 第2 休会について         ────────────────────────── 〇本日の会議に付した事件  議事日程のとおり         ──────────────────────────                                   午前9時30分 開議 ○議長(福田 斉君) ただいまから本日の会議を開きます。         ────────────────────────── ○議長(福田 斉君) 日程に先立ちまして諸般の報告をします。  本日の会議に地方自治法第121条の規定により、岩井教育総務課長緒方スポーツ振興課長、午前の会議に坂本病院事業管理者、午後の会議に丸山総合医療センター院長の出席を要求いたしました。  次に、本日の議事は、議席に配付の議事日程第2号をもって進めます。  以上で報告を終わります。         ────────────────────────── ◎日程第1 一般質問 ○議長(福田 斉君) 日程第1、一般質問を行います。  順次、質問を許します。  なお、質問時間は、答弁を含め1人70分となっておりますので、そのように御承知願います。  初めに、谷口明弘議員に許します。   (谷口明弘君登壇) ○(谷口明弘君) 皆さん、おはようございます。真志会の谷口明弘です。  いよいよ議員2期目最後の一般質問となりました。この4年間、一つでも多く市民の声を届けようという思いから、13回この場に立たせていただきましたが、知識も経験も情報量も豊富な職員の皆さんと議論を交わすためには、私自身も勉強せねばならず、おかげで私自身にとってもさまざまな気づきや情報に接することができ、自分自身の知識を磨くことができ、大変な貴重な場となりました。  きょうはその集大成としまして、市民目線で聞きたいこと、言いたいこと全て言うつもりで欲張って八つの質問項目を挙げておりますので、単純明快な答弁をお願いいたします。  大項目1、平成31年度施政方針について  「しっかりとした将来ビジョンを描き」と市長がおっしゃられました。市長が考えられる将来ビジョンとはどのようなものか。  大項目2、企業誘致について  「地域経済の振興を図るもう一つの大きな柱は市外部から企業誘致をすることである」と言われたが、企業誘致対策についてどのように考えているか。  3、観光施策について  ①、「水俣インターチェンジ開通を契機に観光客誘致に力を入れる」と言われたが、記念イベントやキャンペーン、観光客誘致のためのPRの方法など、具体的なプランはどのようなものか。  ②、SUPプロジェクトを今度どのように位置づけ取り組んでいくのか。  大項目4、教育、子育て環境について  ①、子ども医療費の無償化について、熊本県の取り組みに対する市長の考えはいかがか。  ②、インフルエンザ予防接種枠の拡大について、その内容はどのようなものか。  ③、市内全小・中学校にエアコンを設置するとあるが、今後、ランニングコストなど、本市に与える財政面での影響をどう評価しているか。  ④、子育て支援の一環として、小・中学生の給食費の一部補助を開始すると言われたが、その内容と県内の他自治体での同様の施策の実施状況はどのようになっているのか。  ⑤、久木野小学校で実施予定の小規模特認校制度について、一定の要件を満たす場合とはどのような要件か。また、通学に対する送迎についてはどのように考えているのか。  ⑥、東京オリンピックの聖火リレーの水俣への誘致実現に取り組むと言われたが、近隣自治体との連携や今後どのような誘致活動をするつもりなのか。  大項目5、市制施行70周年記念事業について  市制施行70周年記念事業について、NHKのど自慢の開催が決定したそうだが、ほかにどのような催しを計画されているのか。  大項目6、医療センターについて  高度急性期機能ハイケアユニット病床(HCU)」とはどのようなものか。  大項目7、SDGs未来都市について  「内閣府のSDGs未来都市2020年度選定に向けてチャレンジする」と言われたが、今見えている課題は何か。  大項目8、庁舎建て替えについて  旧庁舎の解体工事について、工事開始予定時期及び期間はどのようになっているか。  以上、本壇からの質問を終わります。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  髙岡市長。   (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 谷口明弘議員の御質問に順次お答えします。  まず、平成31年度施政方針について並びに教育、子育て環境についてのうち、子ども医療費の無償化について及びインフルエンザ予防接種助成枠の拡大については私から、企業誘致については産業建設部長から、観光施策について及びSDGs未来都市については副市長から、教育、子育て環境についてのうち、小・中学校エアコン設置に係る財政面での影響について、給食費の一部補助について、小規模特認校制度について及び東京オリンピックの聖火リレーについては教育長から、市制施行70周年事業について及び庁舎建て替えについては総合政策部長から、医療センターについては病院事業管理者からそれぞれ、お答えします。  初めに、平成31年度施政方針についてお答えします。  施政方針の中で、しっかりとした将来ビジョンを描きと述べておりますが、私の考える将来ビジョンとはどのようなものかとの御質問にお答えします。  私が描いております将来ビジョンは、今議会に提案させていただいております第6次総合計画に記載された内容であります。  昨年の9月議会における谷口明弘議員の総合計画と市長マニフェストの関係性に係る質問に対し、第6次総合計画については、市長公約等の反映を考慮する観点から、平成29年3月議会で御承認いただき、前計画の期間を1年間延長した上で、平成30年度に策定することとなったという趣旨の答弁をいたしました。  したがいまして、今回策定する総合計画は、私がマニフェストに掲げておりました地元商工業と連携した地域経済の活性化、子育て支援策の充実、観光資源や農林水産物の磨き上げ、楽しく快適な暮らしの実現、夢と希望をかなえる挑戦などに関する施策が盛り込まれており、整合性が確保できたものと考えております。  これらのことを踏まえまして、第6次総合計画で定める本市の目指す将来像である「みんなが幸せを感じ、笑顔あふれる元気なまち水俣」の実現に向け、邁進してまいる所存であります。 ○議長(福田 斉君) 谷口明弘議員。 ○(谷口明弘君) 第6次総合計画の策定に関しましては、私も議会を代表して総合計画策定審議会のメンバーに加えていただき、市民の声を直接お聞きしようと、4回開かれた市民ワークショップにも積極的に参加させていただきました。ワークショップには水俣高校生による水俣市の活性化プランも紹介され、子育て中のお母さんや、仕事で水俣に移り住んだというサラリーマンの方など、50歳の私がむしろ年配のほうで、若い方々が積極的に水俣の将来について語られる姿が印象的でした。特に人口減少に歯どめをかけてほしい、子育て環境の改善や、観光に力を入れてほしい、若者が買い物ができるお店が欲しい、働きたい仕事につけるようにしてほしいなど、地域経済の活性化や雇用拡大に対する切実な要望が多かったように感じます。  市長の施策方針でも冒頭に、地域に根差した強い産業基盤づくりから述べられたように、地域経済の活性化なくして、人口減少に歯どめをかけることも、社会福祉を充実させることも難しいことは皆が感じているところです。  It’s the economy stupid、日本語訳すれば、経済こそが重要なのだ、愚か者。この言葉は、1992年、アメリカの大統領選挙の最中に広く使われた言い回しで、東西冷戦終結や湾岸戦争勝利を優位とされたブッシュ大統領に対して、対立候補のクリントンがアメリカの景気が後退する最中、的確な経済対策を打ち出さない姿勢をIt’s the economy stupid.と批判して劣勢を巻き返し、大統領の座に着いたというエピソードがあります。市長にも強い信念のもと、地域経済の活性化を果たしていただきたいと市民の多くが願っております。  さて、今回の当初予算には554の事業予算が計上されていますが、中身を見ますと、新規事業を中心に子どもの健全育成や子育て環境改善に資する事業も目立つと感じました。  そこで、総合計画の将来像実現に向けて取り組むということですが、総合計画には各分野の施策が書かれています。その中で、平成31年度の事業について、あえて市長が挙げるとすれば、どの内容を重視しているかお尋ねします。 ○議長(福田 斉君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 谷口明弘議員の2回目の御質問にお答えいたします。  先ほど述べました第6次総合計画、水俣市総合計画の31年度に関しては、どのようなものを中心に取り組んでいくのかという御質問だったと思います。
     今回の総合計画の中に盛り込まれました各施策は、どれもそれぞれ重要だというふうに認識をしております。しかし、あえて申し上げますならば、平成31年度は市制施行の70周年、水俣インターチェンジの供用開始などがありまして、特別な年となりますので、これらに関連する各施策、事業を積極的に実施していくことで、地域の活性化を図ることとしております。  また、水俣の宝であります次世代を担う子どもたちを地域全体で育て、子どもの秘めた可能性を大きく伸ばしていきたいというふうに考えております。そのような思いから、今回、キッズサポーター、スポーツキッズサポーター基金の効果的な運用、そして全小・中学校への普通教室へのエアコンの設置、水俣高校支援策の新設、子ども医療費及びインフルエンザ予防接種の助成対象の拡充などを施策として講じることとしております。  今後さらに日本体育大学との連携協定を進めまして、トップアスリートによりますスポーツの指導、東京オリンピックの聖火リレーの誘致に取り組むなど、子どもたちに夢を与えていき、将来、本市から大きな志を持って夢を実現する人材が多く誕生することを心から願っているところであります。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 次に、企業誘致について、答弁を求めます。  城山産業建設部長。   (産業建設部長 城山浩和君登壇) ○産業建設部長(城山浩和君) 次に、企業誘致について、地域経済の振興を図るもう一つの大きな柱は、市外部から企業誘致をすることであると言われたが、企業誘致対策についてどのように考えられているかとの御質問にお答えします。  企業誘致につきましては、実現すれば雇用機会の確保、税収の増加が見込まれるだけでなく、人口流出への対策等、地域活性化にも寄与するものと考えております。  今月2日には、南九州西回り自動車道水俣インターチェンジが開通し、これによる交通アクセスの利便性向上は、企業誘致においてもアピールポイントになると考えております。一方で、本市においては、現在、市が企業誘致に活用できる土地を有しておらず、十分な誘致活動ができていない状況となっております。  そのような中、今年度より民間所有の空き用地や空き工場などの情報を収集し発信する空き工場バンク制度に取り組んでおり、今後は市所有施設などの企業誘致への活用を検討し、実現可能なものについては順次活用を行ってまいりたいと考えております。  また近年は、都市部に本社を置くIT関連企業などが、企業の本拠地から離れたところにサテライトオフィスを開設する動きが加速しており、熊本県におきましても、熊本県産業支援サービス業等立地促進補助金の要件緩和を行い、県南地域への立地を促進しているところです。本市においても本年1月に水俣市産業支援サービス業等立地促進補助金を創設したところですが、今後も熊本県企業立地課などと連携し、インターネット付随サービス業情報サービス業などの事業所誘致を展開していきたいと考えております。 ○議長(福田 斉君) 谷口明弘議員。 ○(谷口明弘君) 一朝一夕に企業誘致が決まることが難しいということは、この御時世ですから、誰しもわかっていることだと思います。それでも市民は市長に大きな期待を寄せていることは確かではあります。  今の答弁を聞きますと、企業誘致の重要性は認識しながらも、企業誘致に適する用地確保が難しいと、現時点では市役所のやや消極的ではないかという印象を持たれても仕方ない状況であるかもしれません。空き工場バンク制度についても、執行部とのやりとりの中で、現在登録は1件であると聞いておりますし、担当課の職員の皆さんだけでなく、市長を初め我々議員も将来水俣に暮らす若者のために、これまでの取り組み以上にさらに汗をかいて、知恵と工夫で誘致企業を獲得する努力を続けていきたいと心に誓ったところです。  またIT関連企業を中心にサテライトオフィスを開設する動きが加速していますえけれども、この動きはさらに今後も続いていくのではないかと考えております。そのためにネックとなりますのが、光通信網などのインフラ整備であると私は思っておりますので、今後、水俣市も国の補助制度などを積極的に活用して、企業誘致の環境を整えていただければと要望しまして、この質問を終わります。 ○議長(福田 斉君) 次に、観光施策について、答弁を求めます。  小林副市長。   (副市長 小林信也君登壇) ○副市長(小林信也君) 次に、観光施策について、順次お答えします。  まず、水俣インターチェンジ開通を契機に観光客誘致に力を入れると言われたが、記念イベントやキャンペーン、観光客誘致のためのPRの方法など、具体的なプランはどのようなものかとの御質問にお答えします。  3月2日の南九州西回り自動車道水俣インターチェンジ開通日から5月31日まで、みなまた観光物産協会と連携しながら、開通記念キャンペーンを開催しており、お得なクーポン券の販売や、スタンプラリーを実施中です。  クーポン券は、市外から高速道路を使って多くの観光客の方にお越しいただくことを目的に、市外の方を対象に1冊2,000円分のクーポン券を1,000円で販売します。先着500冊限定販売とし、市内53店舗の宿泊施設や飲食店などで使用することができます。  スタンプラリーについては、市内外を問わず、誰でも参加可能で、市内の対象店舗55店舗で1店舗500円以上の買い物をすると一つのスタンプが獲得でき、スタンプ三つを集めて応募すると、抽せんで旅行券や水俣市内の温泉旅館で使えるペア宿泊券などの豪華賞品が当たります。  また、春のバラが咲き誇るローズフェスタ期間中の5月18日、19日には、水俣商工会議所が中心となり、各種団体と連携して、開通記念イベントの開催が予定されております。  開通記念イベントは、例年開催されているみなまた港フェスティバル、みなまた物産展、水俣花火大会、水俣フードフェスティバルに、開通記念沿線広域物産展を加え、エコパーク水俣内で同時開催することで、より多くの方々に高速道路を利用して水俣にお越しいただき、開通記念キャンペーンと合わせて、水俣インターチェンジの開通を盛り上げていきたいと考えております。  次に、SUPプロジェクトを今後どのように位置づけ取り組んでいくのかとの御質問にお答えします。  水俣SUPプロジェクトは、昨年の11月、熊本県が主体となって湯の児で開催された水俣SUP BAYデモンストレーションレースを継承して取り組む事業です。事業全体としましては2カ年の計画となり、来年度はSUPA(日本スタンドアップパドルボード協会)公認となる第2回西日本選手権と、今年度の水俣SUP BAYを複合した大会を予定しており、再来年度にもSUPAの公認大会を誘致したいと考えております。  新たなマリンスポーツで、今後の人気が期待されるスタンドアップパドルボードの大会を開催して、多くの参加者に美しい水俣の海を体験していただくとともに、大会の状況などを国内外へ向けて情報発信し、スポーツ振興とあわせて観光振興にもつなげていきたいと考えております。 ○議長(福田 斉君) 谷口明弘議員。 ○(谷口明弘君) 先週の土曜日に供用開始しました水俣インターチェンジですが、開通時には髙岡市長初め各種団体の方々、志のある議員らとともに3号線に立ち、ようこそ水俣へという思いを込めて、交通安全キャンペーンに参加させていただきました。続々と水俣インターチェンジに入っていく車の数は想像以上でした。さらに2月24日に開催されたウォーキングイベントには3,000人以上の人が訪れたということで、市民の関心と期待の高さがうかがえます。  平成元年に西回り自動車道建設促進期成会が発足して、平成31年、平成が間もなく終わろうとするこのタイミングで開通したことを、心からうれしく思いますとともに、金子代議士初め、これまで要望活動に熱心に取り組んでこられた皆様に対して敬意を表したいと思います。今後、南九州西回り自動車道は、水俣出水間をつなぐ工事が進められ、いずれは全線開通となる運びです。全線開通までの数年間に、いかに水俣の観光の魅力をアピールできるかが重要な鍵です。八代港の整備が進み、インバウンドの誘致にもさらに力を入れていただきたいと思います。  近年、水俣の海で見つかったタツノオトシゴの新種ヒメタツ、これは、さかなくんも先日テレビで、自分ならミナマタタツと命名したかったと発言してくれました。また、スタンドアップパドルボード(SUP)人気は今後高まることが予想され、水俣のマリンレジャーの魅力をPRする絶好のチャンスが到来しております。  ほかにも湯の児、湯の鶴を初め、まだまだ世の中に知られていない水俣の魅力をこの機会に全庁挙げて取り組んでいただきたいと思います。  質問としましては、水俣SUPプロジェクトを今度どのように観光振興につなげていくのかお尋ねします。 ○議長(福田 斉君) 小林副市長。 ○副市長(小林信也君) 本プロジェクトにより来年度、再来年度と全国レベルのSUP大会を開催することで、水俣市がSUPを初めとするマリンアクティビティーに最適な場所であることを広く国内外にアピールすることができるものと思われます。あわせて、平成28年度から実施している観光アクティビティープロモーション事業により、SUPを初めとするアクティビティーと、SNSを使ったPR動画の発信、パンフレットの作成や予約サイトの開設、受け入れ体制づくりやPR活動など、水俣観光物産協会や関係機関と連携しながら事業を推進することで、福岡や熊本、鹿児島などの都市圏の若者等を中心とした新たな客層を誘致し、観光振興につなげていきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(福田 斉君) 谷口明弘議員。 ○(谷口明弘君) 観光に力を入れてまちを元気にしてもらいたいというのは、多くの市民が望んでいる活性化策であると、これは肌で感じております。ことしは改元、また市制施行70周年、水俣インターチェンジの供用開始と多くのイベントが続きます。これまでは頑張る市民をサポートするというのが市役所のスタンスというか、あるいは職員のマインドだったように私は感じられてなりませんが、人口も減り、暮らしていくのが精いっぱいという状況のこの水俣で、市役所に働く職員の皆様に水俣市を活性化してもらいたいと期待を寄せている多くの市民がいることを肝に銘じて、職員一人一人がスーパー公務員となって、市民生活を少しでも豊かにしていただくために知恵と汗をかいていただきたいと申し上げて、この質問を終わります。 ○議長(福田 斉君) 次に、教育、子育て環境について、答弁を求めます。  髙岡市長。   (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 教育、子育て環境について、順次お答えします。  まず、子ども医療費の無償化について、熊本県の取り組みに対する市長の考えはいかがかとの御質問にお答えします。  熊本県における子ども医療費助成に関する補助の対象は、4歳未満の医療費及び多子世帯の4歳から就学前までの入院費のみとなっております。  厚生労働省による乳幼児等に係る医療費の援助について、調査の結果、平成29年4月1日時点で、全国47都道府県のうち、補助対象を4歳未満としているのは、熊本県を含むわずか3県のみであり、最も低い年齢であります。  また、現在、県内45市町村のうち、水俣市を含む27市町村が中学3年生まで、18市町村が高校3年生まで、医療費の助成対象を独自に拡大しております。  なお、本市においては、施政方針で述べましたとおり、来年度から子ども医療費助成対象を中学3年生から満18歳まで拡大するため、本定例会に関係条例及び関係予算を上程しております。  このような市町村の対応を踏まえ、補助金の対象拡大について、以前から熊本県都市財政課長会議に提案し、熊本県市長会を通じ県に要望してきたところでありますが、引き続き要望していきたいと考えております。  次に、インフルエンザ予防接種助成枠の拡大について、その内容はどのようなものかとの御質問にお答えします。  本市のインフルエンザの任意予防接種の助成内容については、現在、助成対象者を水俣市在住の中学3年生までとしておりますが、来年度から対象年齢を満18歳まで引き上げ、対象者のインフルエンザ予防接種を全額助成するものであります。 ○議長(福田 斉君) 小島教育長。   (教育長 小島泰治君登壇) ○教育長(小島泰治君) 次に、市内全小・中学校にエアコンを設置するとあるが、今後、ランニングコストなど、本市に与える財政面での影響をどう評価しているかとの御質問にお答えします。  主なランニングコストといたしまして、市内全小・中学校のエアコン導入による電気料を試算することができますが、年間を通して全体で約490万円増加する見込みとなっております。  また、過去3年間の市内全小・中学校の平均電気料とエアコン導入による増加見込み分を加えた電気料を比較しますと、約1.4倍の電気料がかかることになりますので、現在、市役所仮庁舎において進められております、再生可能エネルギーを用いた電力供給実証試験の取り組みを踏まえ、市内全小・中学校への新電力の導入可能性など、今後、より安い電力の活用を検討し、コスト削減に努めてまいりたいと考えております。  次に、子育て支援の一環として、小・中学生の給食費の一部補助を開始すると言われたが、その内容と、県内の他の自治体で同様の施策の実施状況はどのようになっているかとの御質問にお答えします。  開始を予定しております水俣市学校給食費補助事業は、将来を担う子どもたちとその家庭を支援し、子育てしやすい地域づくりを実現するため保護者が負担している月々の給食費を一部補助するものでございます。補助額については、1カ月当たり1,000円を予定しており、これにより給食費負担額が小学生、月4,200円から3,200円に、中学生、4,900円から3,900円に軽減されることとなります。  次に、県内の他自治体の状況についてですが、小・中学生ともに全額補助しているのが球磨郡の山江村と水上村、小学生のみ全額補助しているのが荒尾市、ほか16の自治体で一部補助を実施しております。  一部補助の内容としましては、2分の1補助、3分の2の補助、第2子・第3子以降への補助、牛乳費や主食費の補助、月々の定額補助などがあり、各自治体とも子育て世代を応援する施策として取り組んでいるようでございます。  次に、久木野小学校で実施予定の小規模特認校制度について、一定の要件を満たす場合とはどのような要件か、また通学に対する送迎についてはどのように考えているのかとの御質問にお答えします。  まず、一定の要件についてでございますが、平成31年度から小規模特認校制度を導入するに当たり、水俣市立小学校小規模特認校制度に関する規則を制定したところでございます。当規則の中に入学の要件を規定し、小規模特認校制度を利用して転入学するためには、次の要件を全て満たさなければならないとしており、要件を三つ掲げております。一つ目に、小規模特認校の教育活動方針に賛同すること、二つ目に、通学に当たっては、児童の保護者の負担と責任において行うこと、三つ目に、児童の保護者は、PTA活動等について、十分理解し、積極的に協力することとしております。  次に、通学に対する送迎についてでございますが、今申し上げましたように入学の要件として、通学に当たっては児童の保護者の負担と責任において行うこととしておりますので、保護者に送迎していただくことになります。  次に、東京オリンピックの聖火リレーの水俣への誘致実現に取り組むと言われたが、近隣自治体との連携や今後どのような誘致活動をするつもりなのかとの御質問にお答えします。  聖火リレールートの選定については、東京2020組織委員会が定めるルート選定の基本的な考え方に沿って、各都道府県の実行委員会において選定が進められております。  本市といたしましては、これまでも市長が先頭に立ち、熊本県知事を初め、県の関係部署に誘致をお願いしてまいりました。今のところ、近隣自治体との連携は考えていませんが、今後も引き続き、市長を中心に水俣への誘致活動に努めていきたいと思っております。 ○議長(福田 斉君) 谷口明弘議員。 ○(谷口明弘君) 熊本県の子ども医療費無償化対象年齢の引き上げについては、平成24年の6月議会で、対象年齢を就学前まで拡充するようという意見書を提出しております。ここにありますけども、市長も議員時代に、私もそうでしたが、賛同されていると理解しております。平成31年度から市長は公約どおり、助成枠を満18歳まで拡大されると決断されたわけですが、都道府県単位で見たときに対象年齢を4歳未満としているのは、通院では富山県、石川県、熊本県の3県、入院では熊本県だけとなっており、多くの都道府県が就学前までの助成を行っている中、各熊本県内の市町村は、独自に自腹を切って子どもたちの医療費の無償化に取り組んでおります。県の助成枠が拡大されれば、水俣市の財政も助かるのは確かですので、要望を継続していただきたいと思います。  インフルエンザ予防接種助成枠の拡大は、昨年12月議会で取り上げましたけれども、当初予算に事業費を計上していただきうれしく思います。  エアコン設置については、我が会派の桑原一知議員が一般質問で取り上げてまいりましたが、国の方針で全国的に導入が決まり、これ自体は歓迎すべきことですが、全国一斉に設置が始まるということで、空調機器の調達や施工業者の確保など、設置完了までは多くの課題が生まれることでしょうが、子育ての中の最中にある保護者にしてみれば、この事業は最大の関心事ですので、どうか滞りなく工事が完了するようにお願いいたします。  給食費の一部補助についても市長の公約を踏まえた施策でありますが、私も勉強不足で県内の自治体も18の自治体が先行実施していると知り、子育て世代を応援する施策を充実させて定住人口をふやそうとする各自治体の努力がかいま見える事業であると感じました。  久木野小学校の小規模特認校制度については、児童数の減少で今後存続が危ぶまれる山里の小学校の切り札になればと私も期待しております。先日は久木野小学校において、「読書で心を育て、人生に立ち向かう力をつけよう、久木野小学校から」と題して講演が開かれたそうですが、久木野小学校の先生方もさまざまな工夫と努力で、久木野小学校の魅力を発信しておられることに敬意を表したいと思います。  東京オリンピックの聖火リレーが水俣を走ることになれば大変うれしいことですし、夢のある話です。水俣を聖火が走ることになれば、近隣自治体も当然通過するわけですので、県境を越えて出水市や阿久根市、バドミントンではオリンピック選手を輩出した藤井瑞希選手の出身地芦北町の竹﨑町長や、津奈木町の山田町長らと連携をとっていただいて、ぜひ実現させていただきたいと思います。  このようにいずれの事業についても、将来の水俣を背負っていく子どもや子育て世代の保護者たちを応援するメニューが今回の予算に多く見られたことは、私は大変うれしく思います。この質問について2次質問はありません。次お願いします。 ○議長(福田 斉君) 次に、市制施行70周年事業について、答弁を求めます。  帆足総合政策部長。   (総合政策部長 帆足朋和君登壇) ○総合政策部長(帆足朋和君) 次に、市制施行70周年事業について、お答えします。  市制施行70周年記念事業について、NHKのど自慢の開催が決定したそうだが、ほかにどのような催しが計画されているのかとの御質問にお答えします。  施政方針で述べましたとおり、10月に市制施行70周年記念式典とあわせて記念講演会を開催いたします。このほかNHKのど自慢に加え、民放公開番組や、アニメ「ルパン三世」の楽曲等を手がける作曲家大野雄二氏、その他アーティストによるジャズコンサート、水俣の歴史をテーマにした市民講座の開催をいたします。また、競り舟大会等の既存事業については、市制施行70周年記念冠事業として、その内容の拡充を図ることとします。  さらに今後も、関係各課において各種記念事業について検討することとし、年間を通してこの記念すべき年を祝ってまいります。  あわせて、記念事業及び冠事業を実施する際には、70周年をPRするのぼり旗を各会場に設置するとともに、公共施設等に常設し、未来へ向けて力強く進んでいく機運を高めていくこととします。 ○議長(福田 斉君) 谷口明弘議員。 ○(谷口明弘君) 明治22年4月1日、町村制施行によって葦北郡水俣村として発足し、大正元年12月1日に水俣町となり、昭和24年4月1日市制を施行して水俣市となりました。昭和31年には久木野村を編入して現在に至る本市ですけれども、昭和41年に野口遵氏らがこの地に日本窒素肥料水俣工場を設けていなければ、恐らく市制施行には至らなかったのではないかと思います。その後、水俣病など不幸な出来事を経験した本市ですが、患者さんを初め関係者の不断の努力で現在に至っております。  本年4月1日は、市制施行70年目であり、また改元初年にも当たる重要な日を迎えます。そういった意味でも市制施行70周年のこの年は、市民みんなでお祝いできる機会や雰囲気を盛り上げていきたいと思います。  さて、来年2月にはNHKのど自慢が開催決定となったそうですが、ちょうど10年前、市制施行60周年を記念して、やはりNHKのど自慢が水俣市で開催されました。話によりますと、福田議長も柔道着姿で予選に臨まれ、残念ながら予選落ちだというお話も聞きましたけれども、議長の無念を晴らすため、今度は私が挑戦しようかと考えております。  また、夏の風物詩となった競り舟大会ですが、せっかく70周年記念大会ですので、かつて行われていたように台湾チームを招聘したり、賞金額を少し積み増して、日本各地でドラゴンボード競技に励むチームにもっと関心をもらって参加してもらえるような大会にしていただけたらと希望いたします。  また、70周年をPRするのぼり旗を各会場に設置するという答弁でしたけれども、これは小路議員の受け売りになるかもしれませんが、安易にのぼり旗、またはそういった横断幕に70周年という文字を入れてしまいますと、この1年間だけの限定使用にしか使えなくなってしまいますので、今後も高校野球の応援とか、各種子どもたちの競技大会の応援などにも、そういったのぼり旗や横断幕を持って応援に行けるようなデザインにしていただくことも考慮していただきたいと要望して、この質問を終わります。 ○議長(福田 斉君) 次に、医療センターについて、答弁を求めます。  坂本病院事業管理者。   (病院事業管理者 坂本不出夫君登壇) ○病院事業管理者(坂本不出夫君) 次に、医療センターについて、高度急性期機能ハイケアユニット病床(HCU)とはどのようなものかとの御質問にお答えします。  ハイケアユニット病床(HCU)とは、内科系、外科系を問わず重症度が高く、高度な治療や看護ケア、処置が必要な患者さんや、全身麻酔下での大手術後の術後管理が必要な患者さんに対して集中的に治療を行う機能を持つ病床であります。  対象疾患としましては、心筋梗塞等の急性心不全、脳卒中、広範囲熱傷、急性呼吸不全、意識障害・昏睡、急性薬物中毒、ショック、大手術後などが挙げられます。  また、施設基準につきましても、重症度、医療・看護必要度の基準を満たす患者を一定割合以上入院させること、一つの病棟として取り扱うものであること、また、医師及び看護師の配置や各種医療機器の常備、在院日数などの基準を満たすことなども条件となっている病床であります。 ○議長(福田 斉君) 谷口明弘議員。 ○(谷口明弘君) 現状では、それぞれ内科、外科、それぞれの科での一般病棟において、重症度の高い患者さんや回復期の患者さんが混在している状況にあるのだが、ハイケアユニット病床が設けられることで、専門の医師や看護師が配置され、また専用の医療機器が常備されることによってさらに救われる命がふえるとともに、一般病棟の負担軽減にもつながるというふうに理解しました。市民の一人としまして医療センターの医療体制が強化されることは大変心強く思う次第です。  この件についてもう一つだけ聞きたいことが、市長が施政方針の中で、ハイケアユニット病床の導入に伴い、将来に向けた医療提供体制の土台づくりができるものであると考えているとおっしゃったんですけれども、もうちょっと具体的にその重要性を市民に説明していただけますでしょうか。お願いいたします。 ○議長(福田 斉君) 坂本病院事業管理者
    病院事業管理者(坂本不出夫君) 団塊の世代が後期高齢者となる2025年の人口予測に基づいた地域医療機能の適正化、いわゆる地域医療構想が、現在、国の医療政策として進められております。高度急性期、急性期、回復期、慢性期と分化された医療機能のうち、国が示しました芦北医療圏における高度急性期病床推定値と医療センターにおける高度急性期医療に該当する患者さんの調査をもとに、芦北地域医療構想調整会議において協議していただいた結果、全会一致で10床のハイケアユニット病床の開設について合意をいただいたところでございます。  このことにより、国から義務づけられている公立病院改革プランにおける当センターの役割の明確化を果たすことにつながり、そして、国の医療介護総合確保基金の補助事業としても認められたところでございます。  また、この事業は将来起こり得る病院機能の再編において、芦北医療圏の急性期基幹病院として存続していくための、先ほど申し上げました土台づくりにつながるものと考えております。以上です。 ○議長(福田 斉君) 谷口明弘議員。 ○(谷口明弘君) 医療、これは水俣市にとっても多くの雇用を生み出している重要な分野であります。人が生活していく上で必要なことを日本では衣食住と表現しておりましたが、現在では医者の医の字を当てて、医食住と表現するそうです。高齢化社会を迎えて、医療が充実したところに住みたいという傾向は、今国民、市民の傾向であるというふうに思います。  県南医療、ひいては県境の医療を支える拠点として、水俣総合医療センターが今後とも水俣に存在し続けるように、髙岡市長、また坂本先生、丸山院長初め、ここにいる議員、議会も連携していくことの重要性を改めて認識した次第です。  以上で質問を終わります。 ○議長(福田 斉君) 次に、SDGs未来都市について、答弁を求めます。  小林副市長。   (副市長 小林信也君登壇) ○副市長(小林信也君) 次に、SDGs未来都市について、お答えします。  内閣府のSDGs未来都市2020年度選定に向けてチャレンジすると言われたが、今見えている課題は何かとの御質問にお答えします。  まず、SDGsとは、英語のサスティナブル・ディベロップメント・ゴールズを略したもので、日本語では持続可能な開発目標と訳します。  SDGsの掲げる目標は、国際社会全体の開発目標として2030年を期限とするもので、誰一人取り残さない社会の実現を目指し、環境、経済、社会をめぐる広範な課題に統合的に取り組むものとされております。  本市としましては、既に水俣環境アカデミアにおいてSDGsの取り組みを進めていますが、今後は先日の施政方針でも申し上げましたように、従来からの本市の取り組み、政策をベースにしながら、国際的な基準であるSDGsの考え方に基づき、環境、経済、社会の三側面の統合的取り組みによる自律的好循環を構築するという視点に立ち、これからの地域経営に取り組んでまいることといたします。  また、本市は2008年に環境モデル都市に認定され、低炭素化に向けた取り組みを進めてきましたが、国におきましては、環境モデル都市の上位概念として環境未来都市を設け、さらにこれを発展させる形で自治体SDGsが進められています。  本市としましても、これまでの環境モデル都市の取り組みをさらに発展させ、2020年度に国のSDGs未来都市へ選定されることを目指します。  選定に向け、今後、各方面と連携を図りながら、市全体でのSDGsの取り組みを明らかとする全体計画を策定していくこととします。  選定に向けた全体計画の策定に当たっては、地域の実態に即した目標の設定、SDGsの推進に資する具体的な取り組み、情報発信、庁内の執行体制の確立などが必要であり、これらが今後の課題であると認識しております。  特にSDGsが英語の略称でなじみにくい言葉であることもあり、その理念がまだ市民に広く知られていないという点につきましては、市民にSDGsの理念を広く周知していくとともに、わかりやすい説明を行う必要があると考えております。 ○議長(福田 斉君) 谷口明弘議員。 ○(谷口明弘君) SDGs、まだまだ一般的には耳なれない言葉ですけれども、日本語で持続可能な開発目標と訳されますように、消滅可能性自治体などと名指しされた自治体を初めとしまして、先進的な取り組みに関心の高い企業あるいは自治体は、既に取り組みを始めております。水俣市でも既にその取り組みは始まっておりまして、昨年9月29日、水俣環境アカデミアで開催されました水俣から発信する持続可能な地域社会づくりと題しまして、浅野直人福岡大学名誉教授の基調講演や、熊本県ブライト企業に認定されました攝津工業株式会社の攝津社長、水俣市環境マイスターの天野茶園の天野代表のお話、大変興味深く拝聴いたしました。  現在、水俣市は環境モデル都市としての取り組みを続けてきたわけですが、SDGsの取り組みはその発展形で、これまで取り組んできた多くの取り組みがそのまま当てはまる項目が多いと感じております。質問といたしまして、SDGs未来都市に認定されることで、どのようなメリット、または国の補助制度などがあるのかお尋ねします。 ○議長(福田 斉君) 小林副市長。 ○副市長(小林信也君) 谷口明弘議員の2回目の御質問にお答えします。  まず、本市がこれまで取り組んできた環境に対する取り組みをさらに発展させ、新たな国際的課題であるSDGsに献身的に取り組んでいることを国内外に広くアピールすることができ、本市のイメージ向上が期待できます。  次に、全国で30都市程度が選定されるSDGs未来都市に対しましては、国から選定都市への各省庁の支援施策活用等の助言や、国内外への成果の発表などの総合的な支援が行われることとなっております。  なお、SDGs未来都市の中から、さらに10都市程度が選定される自治体SDGsモデル事業では、全体マネジメント・普及啓発等に係る経費として2,000万円を上限として、全額国庫補助があり、事業実施経費として2,000万円の2分の1を上限とする国庫補助があります。  以上でございます。 ○議長(福田 斉君) 次に、庁舎建て替えについて、答弁を求めます。  帆足総合政策部長。   (総合政策部長 帆足朋和君登壇) ○総合政策部長(帆足朋和君) 次に、庁舎建て替えについて、お答えします。  旧庁舎の解体工事に関して、工事開始予定時期及び期間はどうなっているかとの御質問にお答えします。  旧庁舎敷地におきましては、現在、旧庁舎の解体工事に先立ち、新館及び秋葉会館の電力供給を継続するため、新たに蘇峰記念館側から電力を引き込む工事と、新庁舎の配置計画内に埋設されている上下水道給排水管を移設する工事を行っています。  旧庁舎本館・別館の解体工事に関しましては、議会の議決に付すべき契約であるため、本議会への上程を予定しており、議決いただきましたら、4月1日より本工事に着手し、12月27日までの約9カ月間を工期として予定しております。  なお、本工事の内容及び旧庁舎敷地内の車や歩行者などの通行規制など詳細につきましては、今後、学校関係者などに御説明し、契約者と協議しながら決定し、その内容を市民に周知してまいりたいと考えております。 ○議長(福田 斉君) 谷口明弘議員。 ○(谷口明弘君) 今回の市報にもそういった内容が載っておりました。いよいよ解体工事に着手することになりますが、早速ですので2点質問いたします。  解体工事期間中の歩行者、特に通学する子どもたちに対する安全確保策をどのように考えているのかというのが1点目。それから前回の一般質問で私が質問し、検討すると言われておりましたが、旧庁舎の敷地内のみなくるバス「市役所前」停留所が休止となります。陣内郵便局前の市役所前が最寄りの停留所となることへの懸念を前回申し上げたわけですけれども、仮庁舎までの市民のアクセスを確保する手段を検討すると言われましたが、検討状況はその後どうなっているのか、2点お尋ねします。 ○議長(福田 斉君) 帆足総合政策部長。 ○総合政策部長(帆足朋和君) 谷口明弘議員の2回目の御質問にお答えします。  御質問は2点ございました。私のほうからは解体工事期間中の歩行者、特に通学する子どもたちに対する安全確保対策についての御答弁させていただきたいと思います。  現在、多くの市民が旧庁舎の敷地を生活道路として利用しているほか、隣接する小学校、中学校及び高校の生徒たちも通学路として今現在利用しております。  御質問のあった解体工事期間中の歩行者、特に通学する子どもたちの安全確保策につきましては、解体工事を実施する上で最優先すべき事項であると認識しております。これまで学校等に対し、適宜、情報提供を行ってきたところですが、今後も引き続き学校関係者などと協議しながら、誘導員の配置など、歩行者等に配慮した安全確保策を講じてまいりたいと考えております。 ○議長(福田 斉君) 関総務部長。 ○総務部長(関 洋一君) 二つ目の質問につきましては、私からお答えさせていただきます。  変更となるみなくるバスの市役所前の停留所から、仮庁舎へのシャトルバス運行について、その後の検討状況はという御質問であったかと思います。みなくるバスを利用して水俣市役所仮庁舎に来られる方の状況を調査するため、2月5日から4日間、水俣市役所停留所を利用された方を対象に、聞き取り調査を行いました。調査期間中、水俣市役所停留所でバスをおりられた方は12名でございまして、そのうち仮庁舎が目的の方は3名でございました。  今後さらに来庁者が多くなると見込まれる年度末に、さらに再調査を行いまして、その結果と2月に実施した調査結果をあわせて、総合的に勘案し、シャトルバスの運行について検討してまいりたいと考えております。 ○議長(福田 斉君) 谷口明弘議員。 ○(谷口明弘君) ちょっと時間もありますので、以上で、私の質問を終わりますけれども、今回、水道局初め、数名の部署にこんだけ質問を挙げながら、質問、答弁の機会がなかったので、ぜひ帰ってきたら真っ先に質問したいと思います。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 以上で谷口明弘議員の質問は終わりました。  この際、10分間休憩します。                                   午前10時29分 休憩                                   ─────────                                   午前10時38分 開議 ○議長(福田 斉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、藤本壽子議員に許します。   (藤本壽子君登壇) ○(藤本壽子君) おはようございます。無限21の藤本壽子です。  市議会のほうも4月に改選ということになりまして、年月のたつのは早いものです。この4年間、毎回、質問をさせていただきました。執行部の皆さんとよい議論になったか、心もとないところですけれども、おつき合いをくださいましてありがとうございました。  振り返りますと、たくさんの質問の中で、商店街を回ってみたり、農業の関係者の方とお話をしたり、私にとっては本当に宝物のような時間だったと感じております。この4年間、私は、原子力発電所の再稼働について、一番多く質問をいたしました。  先日、2月27日の熊日の記事によりますと、原発再開、安全対策に懸念という見出しで記事が載っており、その内容は、2011年の超巨大地震の震源域に隣接する海域で同規模の地震が発生することを否定できない、地震調査委員会が日本海溝沿いの地震予報を改定したとありました。再び大事故があった場合、私たちは、子や孫にどのように責任をとればよいのでしょうか。一日も早く安心して暮らせる社会をつくる必要があります。エネルギー政策の転換は、環境のまち、水俣から発信していく。未来に希望を持てる持続可能な水俣づくりを実現し、世界に発信できるように力を合わせて頑張りたいと思います。  以下、質問に入ります。  今回は、生活の基盤、命に根差す問題ということで三つ質問をしたいと思っております。  大項目の1番、水俣市長崎地区太陽光発電所設置計画について。  この地域に二つの事業者が太陽光発電の計画をしております。先日は、1月ですけれども、コンチネンタルホールディングスの説明会がありましたので、改めて質問を用意いたしました。  ①、イー・トップとコンチネンタルホールディングスの両者の開発面積はどれぐらいになるのか。  ②、森林の伐採面積はどれぐらいになるのか。  ③、1月に行われたコンチネンタルホールディングスの説明会においては、住民からどのような意見が出ていたのか。  ④、この二つの会社の隣地開発により、水質、水量はどのように変化すると考えるか。  大項目の2です。  水俣川河口臨海部振興構想計画による環境への影響について。  ①、2月21日、水俣川河口臨海部振興構想計画を考えるシンポジウムが行われました。どのような内容であったかをまずお尋ねします。  ②、鹿児島大学理学部佐藤正典先生の環境アセスメントの調査結果を読み解くという講演の中で、内湾の河口周辺をどのような場所であると言われたのか。  ③、過去の水俣川河口周辺の浅い海の埋め立てにより、漁業資源はどのように変化したと述べられたのか。  次に、大項目3です。  写真家ユージン・スミスを題材とした映画「MINAMATA」についてお尋ねします。  ①、この映画はどのような内容になると思われるか。  ②、監督のアンドリュー・レヴィタスは、どのような作品をつくっているのか。  ③、映画の進捗状況を知っているか。  ④、水俣市に映画関係者からの連絡は入っているか。  以上、本壇からの質問を終わります。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  髙岡市長。   (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 藤本議員の御質問に順次お答えします。  まず、水俣市長崎地区太陽光発電所設置計画について及び水俣川河口臨海部振興構想計画による環境への影響については産業建設部長から、写真家ユージン・スミスを題材とした映画「MINAMATA」については私から、それぞれお答えします。 ○議長(福田 斉君) 水俣市長崎地区太陽光発電所設置計画について、答弁を求めます。  城山産業建設部長。   (産業建設部長 城山浩和君登壇) ○産業建設部長(城山浩和君) 初めに、水俣市長崎地区太陽光発電所設置計画について、順次お答えします。  まず、イー・トップ株式会社とコンチネンタルホールディングス株式会社の両者の開発面積はどれくらいかとの御質問にお答えします。  水俣市長崎地区で太陽光発電事業を計画しているイー・トップ株式会社につきましては、平成30年11月4日及び11日に開催された住民説明会で、開発行為に係る事業区域面積は約4.8ヘクタールと説明がされておりました。  また、同地区で太陽光発電事業を計画しているコンチネンタルホールディングス株式会社につきましては、平成31年1月22日に開催された住民説明会で、開発行為に係る事業区域面積は約48.7ヘクタールと説明がされていました。  次に、森林の伐採面積はどれくらいになるのかとの御質問にお答えします。  さきに答弁しました各住民説明会において、開発行為に係る森林の土地面積は、イー・トップ株式会社が約3.5ヘクタール、コンチネンタルホールディングス株式会社が約26.8ヘクタールと説明されました。  次に、1月に行われたコンチネンタルホールディングス株式会社の説明会においては、住民からどのような意見が出ていたのかとの御質問にお答えします。  まず前提として、当該事業者のさきの説明会につきましては、林地開発許可制度や、本市の再生可能エネルギー発電設備の設置に関するガイドラインに基づいた住民説明会ではありませんでした。あくまで地域住民への事前のお知らせという意味合いのものであったと伺っております。そのため、その時点では詳細な内容はほとんど決まっていない中での説明会でした。
     これらを踏まえ、住民から事業者に対しては、近隣の水源に影響はないのか、除草などの維持管理はどうするのか、太陽光事業終了後には土地をどうする予定なのか、近接する長崎地区の大規模太陽光発電事業敷地から濁水流出トラブルが発生しているが認識しているのかといった意見が出ておりました。  次に、この二つの会社の林地開発により、水質、水量はどのように変化すると考えるかとの御質問にお答えします。  開発面積の規模は違いますが、両者とも山林を伐採し、太陽光発電所を設置する事業でありますので、水質については施工中に濁水が発生する可能性も考えられます。  また、雨水がパネルの表面を流れていくことから、山林への浸透水が減少すると思われますので、開発後の区域内の排水量は増加する可能性も考えられます。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 答弁をいただきましたので、2回目の質問をしたいと思います。  森林の伐採なんですけれども、この影響というのが世界的な問題になっています。水俣市もこの間、トラックに木材を積んでたくさん伐採をされているというところに遭遇するわけなんですけれども、森林の伐採により直接流出量というのは、1.5倍から2倍にふえるわけなんですけれども、これはやはり土砂災害などの原因になると思います。また、答弁にもいただきましたように、地下水の減少、これも世界的な問題となっているわけなんですけれども、これ人間の飲む水にももちろん影響するんですが、森林を破壊することによって、人間ではなくて、私どもがちょっと困ったなと今思っていますイノシシだとか、いろんな鳥獣が増加する傾向があり、鳥獣被害の増加する原因になるのではないかと思っています。  まず、そこでですね、確認のためにぜひこの問題を考えていただきたく、12月議会と同じ質問になりますけれども、この地域のことについてお尋ねしたいと思います。ここは第1の質問ですが、水俣市の水源保護地域になっているかどうかということです。  次に、さきに述べたように、森林を伐採しますと、地下水の減少が考えられるわけなんですけれども、この地域への産廃処分場の反対の運動がありまして、その後、平成21年に水俣市水道水源保護条例ができ、第8条において、水質への影響について地域住民に説明することがあるというふうにあるんですけれども、これについてですが、二つの業者は、説明が私は不十分ではなかったのではないかと思っているんですけれども、そこのところでの市の見解を二つ目に聞きたいと思います。  それから次に、昨年の質問と重なりますけれども、水俣市水道水源保護条例施行規則の対象と考えられるものの中の最後の項に、水源の水質を汚染させ、もしくは汚濁させる事業者、または水源の水量に影響を及ぼすおそれのある事業場で、市長が別に定めるものとありますが、そこで、この水源水質に規制するところに値するのではないかということを思いまして、3番目の質問としましては、この条例での規制を行えないのかということ、そのことを検討するべきではないかというふうに思うんですけれども、三つここで質問をしたいと思います。 ○議長(福田 斉君) 城山産業建設部長。 ○産業建設部長(城山浩和君) 藤本議員の2回目の質問にお答えいたします。  まず、一つ目なんですけれど、この地域が水源保護地域として認められているものではないかという御質問だったと思います。水俣市水道水源保護条例で規定する水源保護地域は、水俣市の行政区域のうち都市計画用途地域を除く地域と指定しております。  また、用途地域であっても上水道取水池の周辺地域に地表水が浸透すると思われる地域につきましては、水源保護地域としております。したがいまして、当該地域は都市計画用途地域外ですので、水源保護地域に当たります。  二つ目の質問でございますけれども、水俣市水源保護条例第8条に基づきまして、説明会の開催をして、その措置をしなければいけないんだが、説明が不十分であるという御質問だったかと思います。  今回の両事業につきまして、水道水源保護条例に規定する対象事業場ではないため、条例第8条の適用にはならないと考えておりますけれども、イー・トップ株式会社には、地下水や河川への影響を懸念される地域住民の声をお伝えするとともに、市からも適正かつ十分な措置、対策を講じるように意見しております。  また、コンチネンタルホールディングス株式会社の事業計画につきましては、先ほど答弁申し上げますとおり、1月22日に開催された説明会は民地開発許可制度や、本市のガイドラインに基づいたものではありませんで、地域の方々への事前のお知らせという位置づけでありまして、後日改めて事業計画の説明がなされると伺っております。  三つ目の質問でございますけれども、この当該事業が水源保護条例のために水俣市水道水源条例で何らかの規制をできないかという御質問だったと思います。本条例に規定する対象事業場といいますのは、産業廃棄物最終処分場などのほか、その他の事業場として設置後も継続して汚水を排出し、また水源の水質を汚染、汚濁するおそれのある事業場、または水量に影響を及ぼすおそれのある事業場を指しております。  今回の太陽光発電所につきましては、12月に藤本議員の御質問に対しまして、副市長が答弁申し上げましたとおり、地下水、河川水を利用し、水量に影響を与える施設ではないことから、水道水源保護条例の適用となる対象事業場には該当しないと考えております。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 答弁をいただきましたので、さらに質問をしたいと思います。  なぜ重ねてこの条例で規制できないかというふうに今回の質問をいたしましたのは、12月議会で答弁をいただきました答えと、私の考えていることの内容がちょっとかみ合っていないのではないかなというふうに思いましたので、重ねて質問をしたということになります。  つまりですね、水源保護条例の規制対象になるのかどうかということでは、施設として、その保護条例の中の対象の施設として水源に影響があるかということなんですけれども、そういうふうにいろいろな汚濁水を出すとかいろんなそういう施設であるかどうかということでの規定ということもあると思うんですが、その前に、その施設をつくる前に森林を開発して、その段階で水量に変化があるということですね。施設というよりも、施設をつくる前の問題のことで、私はやはり心配なわけです。ですので、何とか規制の対象とならないのかどうかということを、コンチネンタルホールディングスの方がまだきちんとした計画を出しておられませんので、市としてもどのように考えていいのかという段階だと思っているんです。でありますけれども、もし出た場合には、本当に先ほどの答弁では大きな開発になりますので、きちんとこの対象になるかどうかを検討していただけないかということが、1番目の質問です。  さらに市長にお尋ねしたいんですけれども、先日、霧島のほうで、霧島はですね、本当にもう太陽光発電が多く、13キロメートルにわたって太陽光発電がずっと連なっているというところもあるらしいんですけれども、とうとう、霧島の自然環境に影響するということで、新聞記事にも載っておりましたけれども、業者に対し規制の意向を示しました。  水源の保護だけではなく、水俣市の全体の自然を守るということで、私はもうやはり開発、どうしても再生可能エネルギーが欲しいけれども、開発が余り進み過ぎるということに対しては、水俣市としてはやはり規制の検討に入るべき段階に来ているのではないかというふうに思いますので、市長の見解をお尋ねできればと思います。二つ質問いたしました。 ○議長(福田 斉君) 城山産業建設部長。 ○産業建設部長(城山浩和君) 藤本議員の3回目の御質問にお答えいたします。  まず一つ目は、規制を検討できないかという内容だったと思います。山林を伐採しまして、浸透するはずの雨水が表層を流れて、河川に流入するということでございますけれども、地下水の量は減るんではないかということからだと思います。地下水の流れがはっきりわからない状態では、地下水量に影響を与えるかどうか断定はできませんので、水俣市水道水源保護条例の対象事業場には該当しないと考えておりまして、今のところ規制はできないものと思っております。 ○議長(福田 斉君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 藤本議員の3回目の御質問ですけれども、霧島市のほうでは、メガソーラーに対して、その事業に反対をしているということがあるという御質問ですけれども、霧島市のほうに確認をいたしましたところ、このメガソーラーに反対をされてたところというのは、霧島神宮や別荘地に近い場所であって、自然環境や景観を損なうなどの理由から、事業に反対されたというふうに伺っております。また、これは個別の事業計画について反対をされたものでありまして、全てのメガソーラー事業に反対をされたものではないということでございました。  本市におきましても、メガソーラー建設につきましては、環境保全等の対策や措置が不十分な計画であれば、当然、事業計画の見直し等を申し入れていきたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 次に、水俣川河口臨海部振興構想計画による環境への影響について、答弁を求めます。  城山産業建設部長。   (産業建設部長 城山浩和君登壇) ○産業建設部長(城山浩和君) 次に、水俣川河口臨海部振興構想計画による環境への影響について、順次お答えします。  まず2月21日、水俣川河口臨海部振興構想計画を考えるシンポジウムが行われたが、どのような内容であったかとの御質問にお答えします。  このシンポジウムにつきまして、主催者から同事業の現状報告のため、職員派遣の要請がありましたが、市としては、昨年、事業説明会を開催し、説明会の概要や環境に関する影響調査についての成果を公表することとしておりますので、派遣についてはお断りさせていただいており、その内容につきましては把握しておりません。  次に、鹿児島大学理学部佐藤正典先生の環境アセスメントの調査結果を読み解くという講演の中で、内湾の河口周辺をどのような場所であると言われたかとの御質問にお答えいたします。  この御質問につきましても、市は出席しておりませんので、どのような発言をされたかは把握しておりません。  次に、過去の水俣川河口周辺の浅い海の埋め立てにより、漁業資源はどのように変化したと述べられたかとの御質問につきましても、把握しておりませんので、お答えすることはできません。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 答弁をいただきましたので、2回目の質問をいたします。  2月21日にシンポジウムが行われたわけなんですけれども、私はもちろん主催者ではございませんので、市の職員の方がおいでになってるなというふうに思いまして、勉強会にきちんと出てきていただいて、とても私は好意的にそれを受けとめました。  そして、主催者と水俣市との間でやりとりがあったということも私は存じ上げていませんでした。それでありますので、今回この質問をしたということなんですけれども、少しちょっと疑念というか、私としてはそうではなかったのかなというふうに思いますのは、シンポジウムがなぜ開かれたのかという経緯ですけれども、市のほうで確かに説明会をしていただきました。そのときにたくさんの質問が出まして、最後のほうで、ぜひまた市民に対して、できればたくさん地域を回っていただいて、30億円の大きな事業であるので、説明会なり市民の意見を聞く会をもっと持ってもらえないかということを、最後のほうで多くの方がおっしゃっていたと思うんですね。  しかしながら、市のほうはもうこれ以上しませんという答えでありましたので、市民としては、やっぱり納得できなかった方たちは、やはり自分たちのほうで環境調査がどのようになっているのかということを、改めて勉強したいという経緯になったのではないかなというふうに私は感じております。  それで、本当にこのシンポジウムで勉強させていただいて、まずシンポジウムの中で鹿児島大学の佐藤正典教授は、一般に河川の河口域ですね、そこの周辺の浅い海では、陸から豊富な栄養塩が供給される場所であり、沖合に比べて生物の生産力が大きい。多くの生物たちが住みつくことによって、そこは一番の内湾の富栄養化を抑制する水質浄化の場となっている。また多くの魚介類にとって、産卵、生育の場所として重要であり、水俣川は水俣湾に注ぐ最大の河川であり、その河口周辺海域は、水俣湾での漁業を支えている。そして、またこのようにも言われました。明治から昭和にかけ、水俣の浅い海は埋め立てられていきました。  途中で、会場に参加していた漁業者に聞き取り調査の話をされた方がおられましたけれども、一番、漁獲高の変化があったということ、いろんな漁業者に聞きましたところ、百間の埋立時期ですね、これは水銀がありましたので、埋め立てたというところですけれども、その埋め立てによって、やはり漁獲高は大きく変わったということを、いろんな漁業者から聞いたということを話しておられました。つまり、水俣湾では水俣病の原因になった工場廃液による汚染だけではなく、それと同時期に進行した浅い海の埋め立ても、本来の豊かな漁業資源を失う原因となったと述べられました。このことは既に承知のことでもありますけれども、工場廃液による健康被害とともに、水俣市民、特に漁業者にとって、大きな打撃となったのではないでしょうか。  そのような中、本当にこの事業が水俣市民にとって有益なものになるのか、いま一度考える必要があると私は思っています。シンポジウムに集まった方々からも、そのような意見が多く出ていたと私は思っています。  この中で、佐藤先生は、次の点で今回の環境影響評価に注目するべきところがあると発言されているんですけど、そのことを市としてどのような見解を持たれるか、お尋ねしたいと思います。1が、環境影響評価の調査では、平成28年度も平成29年度も、埋立予定地の周辺では魚卵や稚魚、カタクチイワシとかハゼ類が高密度に見つかっている、私も環境影響評価書を見ましたけれども、その記述があります。この調査結果は、埋立予定地が実際に魚介類にとって産卵、育成の場として重要な場所であることを示しているということですが、これについて市の見解はどう思われますか。  二つ目です。埋立予定地が砂地ですね、砂質なんですけれども、この砂質である場合、生物にとってどのような生息状況にあると考えられるのでしょうか。そのこともお尋ねしたいと思います。  それから3番目にいきますけれども、佐藤先生が評価書を見られ述べられたのは、埋立計画地は、他の地点の調査結果より底質が貧酸素状態になっておらず、地下水が湧出している可能性もある。もしそうであるとすれば、そこを埋め立ててしまうと、栄養塩や溶存酸素に富む海底湧水の出口を塞いでしまうことになる。また、今回の環境影響評価では、埋め立て計画が海底湧水にどのような影響を及ぼすのかということを調査されていないということですけれども、これについて、水俣市の見解を聞かせてください。これが質問の3番です。  最後の質問です。この埋立地には環境影響評価による2季調査で、57種の海藻類、海藻類が多いんですね、たくさんの漁民がここでとっています。付着生物は2季で合計72種となっています。この付着生物の中には、生きた化石として有名な腕足動物スズメダイダマシの一種が見つかっている。日本での生息が確認されているところは限られているんですね。貴重な生物の宝庫と言わざるを得ないのですが、ここを埋め立てることによってどのように見解を持たれるのか、この四つのことを質問したいと思います。 ○議長(福田 斉君) 暫時休憩します。                                   午前11時12分 休憩                                   ─────────                                   午前11時13分 開議 ○議長(福田 斉君) 再開いたします。  城山産業建設部長。 ○産業建設部長(城山浩和君) 藤本議員の2回目の御質問にお答えします。  まず一つ目ですけれども、この埋立予定地が魚介類にとって産卵、生育の場として重要な場所であるということで、このことに対して市はどのように思ってらっしゃいますかということのお尋ねだと思います。  水俣川河口臨海部振興構想事業における臨海部では、産業団地の沖を約4,500ヘクタール埋め立てる計画となっていますが、埋立事業を行うために、必要な公有水面埋立法に基づく環境影響評価を行うため、平成28年度から環境調査を行ってまいりました。議員御指摘のとおり、今回の環境調査において埋立区域の周辺にはカタクチイワシの稚仔魚や球形状の卵が確認されております。この調査結果をもとに環境予測を行い、工事実施に伴う環境の変化や、埋立地ができたことによる環境の変化に対し、回避できない重大な環境の変化はないか、環境負荷を低減するためにはどのような対策が必要であるかなどを検討しております。  また、護岸の外側には生物が生息しやすいような構造とし、藻場再生のための築磯の造成、産卵や稚仔魚の育成のために干潟の造成を行うなど、できるだけ生物の生息しやすい構造を目指して計画しております。  次に、二つ目の御質問なんですけれども、埋立地の浅い海底が砂質であって、ここにどのような生物が生息しているかという御質問であったと思いますが、よろしかったでしょうか。 ○議長(福田 斉君) 暫時休憩します。                                   午前11時15分 休憩                                   ─────────                                   午前11時16分 開議 ○議長(福田 斉君) 再開いたします。  答弁を求めます。  城山産業建設部長。 ○産業建設部長(城山浩和君) 藤本議員のおっしゃります砂地ということは、魚介類の稚魚が生育できる環境にあると考えております。  続きまして、埋立地計画地の海底に地下水が海底から湧出して、湧き出ているということで、この海底湧水調査を何でしなかったのかという御質問だったと思います。埋立予定地は現在の水俣川河口部に当たりまして、水俣川が運んできた比較的粒子の大きい砂状の物が堆積していると考えられます。また、この埋立予定地には、昭和初期の旧水俣川河口にも当たりますので、その影響で砂質が多いことも考えられます。環境調査におきましては、埋立区域及びその近傍で潜水士により藻場等の調査を行っておりますが、その際、海底湧水の兆候は確認できませんでしたので、湧水の調査は行っておりませんでした。  続きまして、付着生物とか藻が多いのではないでしょうかということでしたが、議員御指摘の付着生物につきましては、水俣川右岸の岩場でより多く確認されております。環境影響評価をもとに、あとそれで藻場の造成のための築磯なんかも、この工事では整備予定でございますので、環境影響評価の結果をもとに事業を進めていきたいと考えております。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 答弁をいただきましたので、3回目の質問をします。  海底湧水なんですけれども、潜ってみてなかったようだということでありましたけれども、私はちょっとそれには懸念といいますか、個人的な意見で大変申しわけないんですが、大変海藻類が多いんですね。長年、30年間ぐらい、私の祖母が東町の出身で、アオサノリの生育とかにちょっとかかわってきているところがあったんですけれども、アオサノリというのは、湧水と、多分海藻類というのはそうなんだと思うんですけども、湧水と、それから海水がまじり合うようなところにたくさんできるんですね。  私が今回、本当に埋め立ててほしくないと思ったのは、単なる事業に対する反対ということではなくて、水俣市は今、アオサノリが復活してきていますね。それは恋路島に大きな森があって、そこから出る湧水と海水がまじり合って、とてもいいアオサができつつあると思うんですが、このアオサノリについても、昔本当に30年前、水俣病の被害が30年、40年もっと前は、アオサノリをとったり、それからそれを販売するということは難しい時期がずっと続きました。それで東町のアオサノリを、やはり水俣市の人たちは食べてきたりしたわけなんですけれども、今やっと復活してきているんですよね。そのことが、私は遠巻きに影響していくんじゃないかというふうに思いまして、やはり自然海岸をきちっと残すべきではないかというふうに思ったんです。  それで、まず先生が、少し長くなるかもしれませんが、100年先の水俣の海岸部を含めた海辺をどのようにしていくかという根本的なことを、このシンポジウムでは議論されたと思っているのです。この議論のやりとりを聞いた若者の中には、その晩眠れなかったという感想を語ってくれた人もいました。  佐藤先生は、水俣の環境復元を象徴するような生き物が帰ってきている。こうした生き物が暮らしやすい環境は限られているんです。生き残っている生物にとって最後のとりでかもしれない。恵まれた環境を壊してまで行わなければならない埋め立てなのかということを、改めて訴えられておられました。  議会においては、漁業組合からの陳情を採択したという経緯がありますけれども、市民からはさらなる説明や協議が必要であるという、そういう世論が今高まっているのではないかと思っているのです。それで、そのことをまず質問の1番にします。  そして、水俣川河口周辺の生物ですけれども、これまで沿岸の開発によって、いろいろな形で痛めつけられてきたわけですけれども、そのような過去の歴史の帰結が、現在の水産業の衰退ではないかというふうに思うわけです。そこでまたさらに埋め立てを行うということは、やはり今回の事業の目的というのが、市産業の振興に整合性がないのではないか、環境モデル都市を掲げる水俣市の理念に逆行するのではないかというふうに、そのように考えます。  水俣市のホームページには、本市の豊かな自然を守ることや、水俣病の教訓を発信し、本市の環境モデル都市づくりを全世界に波及させるという宣言が公開されています。水俣市にはかつての豊かな海の生態系を復元させ、それによって真の水産業の振興というのを実現させること、その責務があるのではないでしょうか。そのためには、これまでの海の生態系を破壊してきた過去の歴史を直視し、海岸部の水銀除去を含め、真の豊かな海を復元させることが必要だというふうに思っています。  それで、先日ですね、エコハウスのほうで、熊本の原育美さんという方の講演をお聞きしたんですけれども、スウェーデンのほうでも深刻なやはりストックホルムで環境汚染がありまして、それを見事に本当に環境モデル都市として蘇らせているという事例があるということで、そこまで視察に行ったというふうに言われておられました。河口部の埋め立てをして、また環境に配慮したなぎさをつくるということが、本当にその理念に合ったことなのかということ、この環境モデル都市としての姿勢、その点について、再度、市の見解をお聞きしたいと思います。  質問は二つです。 ○議長(福田 斉君) 暫時休憩します。                                   午前11時25分 休憩                                   ─────────                                   午前11時27分 開議 ○議長(福田 斉君) 再開します。  城山産業建設部長。 ○産業建設部長(城山浩和君) 藤本議員の3回目の質問にお答えいたします。  この水俣川河口臨海部振興構想事業について、市民の意見を伝える場がとれてないんじゃないですかという御質問だったと思います、一つ目はですね。事業の計画につきましては、有識者や水俣市漁業協同組合の意見を取り入れて進めてきております。市民の説明会につきましては、繰り返しになりますけれども、12月議会でお話ししましたとおり実施する予定はありませんが、今後、ホームページや広報みなまた等を通じて広く周知してまいりたいと考えております。  また、市民の皆様の御意見につきましては、公有水面埋立免許申請に係る公告縦覧時に伺う機会が設けられております。  二つ目の御質問ですけれども、この計画につきましては、環境モデル都市づくりの方向性と合致していないんではないかという御質問だったと思います。本事業は平成27年度に構想を策定してから産業団地を中心とした企業や、水俣市漁業協同組合と協議を重ね、構想を具体化し、環境モデル都市の取り組み方針を基本にしながら検討を進めてきました。その一つとして、渚造成検討委員会を設置し、外部の有識者と水俣市漁業協同組合の意見も参考にしながら検討を重ねて、先ほどもお答えしましたように、護岸においては前面を生物が生息しやすいよう被覆石構造としたり、その前方海域には藻場を造成し、また干潟を造成するなど、環境面に配慮した計画として進めております。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 次に、写真家ユージン・スミスを題材とした映画「MINAMATA」について、答弁を求めます。  髙岡市長。
      (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 次に、写真家ユージン・スミスを題材とした映画「MINAMATA」について、順次お答えします。  まず、この映画は、どのような内容になると思われるかとの御質問にお答えします。  現時点では、映画の内容がどのような内容になるのかわかりませんので、私から申し上げることはございません。  次に、映画のアンドリュー・レヴィダスはどのような作品をつくっているのかとの御質問についてお答えします。アンドリュー・レヴィダス監督の作品にどのようなものがあるのか、私は存じて上げておりません。  次に、映画の進捗状況を知っているかとの御質問にお答えいたします。映画の進捗状況に関しましても、私が知っていることはございません。  次に、水俣市に映画関係者から連絡は入っているのかとの御質問にお答えいたします。先日、映画「MINAMATA」のエグゼクティブプロデューサーであるジェイソン・フォーマン氏からメールが届いております。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 答弁いただきましたので、2回目の質問に入ります。  およそ40年以上前になると思いますけれども、もとのパートナーでしたアイリーン・美緒子・スミスさんという、若いときにお会いしたことがありました。その当時はミニスカートがはやっていまして、とても魅力的な女性だったことを覚えています。アイリーンとは、近年になりまして、改めて友人になりました。先日、アイリーンのほうに連絡をしまして、今どうですかというふうに尋ねましたら、映画の制作はセルビアのほうで今行っているようで、それに同行しているようなことを言っていましたけれども、内容については自分からは言えないということで、そのように言っておりました。  昨年の12月25日付だと思うんですが、髙岡市長宛てにアイリーンが手紙を送ったというふうに聞いております。答弁にありましたプロデューサーのフォーマンさんですか、その方のことは私は聞いておりませんでしたが、このことについてはちょっと一旦置いておいて、ユージン・スミスという人のことについて、私は今、水俣市民がいろんな意味で注視し、またわくわくとこの映画のことを感じているのではないかというふうに思っているんです。  ユージンについては、どのメディアも世界屈指、写真史上、最も偉大なドキュメンタリー写真家の一人であると述べています。日本の写真家のほうからは、写真家としての人生を映画にできるということ、それ自身がこの世界にいる人から言うと希有なこととして受けとめているという、そのような感想もいただきました。彼が写真を撮ったのは、硫黄島だとか沖縄だとか、戦争のそういうところ、渦中に飛び込んでいったわけなんですが、そういう激戦地のものが多くあるんですけれども、なぜ水俣というのが、この映画の題名になったのかということを、私はとても興味深く、またなぜだろうということをずっと考え続けてきました。そのことをアイリーンに直接聞きましたけれど、詳細はわかりませんでした。ただ、水俣への思いが深かったことが、彼の人生の映画になったのではないか、題名になったのではないかというふうに感じています。  多分ここにおられる方もごらんになった方があると思いますけれども、ETV特集で、写真は小さな声である、ユージン・スミスの水俣という番組、これの放映がありましたけれども、これを見て、涙がとまらなかったという感想や、いろんな感想を私も聞きましたけれども、これを見て、私も納得するものがありました。特に胎児性の田中実子さんを撮った、写真を撮っているんですが、1,000枚も撮ったということです。この中の実子さんはとても美しくて、生きている輝きのようなものがあるんですね。しかし、日々の生活は、やはり水俣病の病の中にある。どのように撮ればよいのか、患者さんたちを傷つけているのではないかと考え続けた、その苦しみ、優しさが、ユージンという写真家の本質であり、それと同時に水俣病を世界に伝えねばならない本質ではなかったかと私は思っています。  この映画の脚本を書いた人、そして、それを受けて制作に入った監督、そしてまた、主演を演じることになったジョニー・デップ、ユージン・スミス役を引き受けたという経緯が、流れがずっとあったと思います。  そこで、1番目の質問ですけれども、水俣が題材になったことを市としてはどのように思うか、これが1番です。それから、世界的な人気俳優のジョニー・デップが主演を引き受けたことについて、市としてはどのように評価するか。3番目、世界中に水俣がまた知られることになるが、これをどのように捉えるか。4、フェイスブックなどを見ると、この映画への期待、特に若者の間で話題になっているようですけれども、それについて把握しているか。最後に、答弁をいただきましたので、質問をしたいと思いますが、エグゼクティブプロデューサーからメールが届いているということですけれども、どのようなことが書かれていたのか、この五つのことを質問したいと思います。 ○議長(福田 斉君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 藤本議員の2回目の御質問にお答えいたします。  まず一つ目は、この映画で水俣が題材になっているけども、それについてどう思うかということですが、新聞報道等によりますと、この映画の舞台となりますのは、ユージン・スミス氏が滞在されておりました1970年代の水俣でありまして、水俣病の持つ意味の大きさを改めて感じているところであります。一方で、当時の様子や歴史等に加えまして、これまで長年にわたり、本市において取り組んできた環境再生と環境モデル都市づくり、地域の再生や振興、お互いを思いやる共生社会の構築、あわせて環境復元がなされた豊かな海や自然に囲まれた現代の水俣の姿が、この映画を通じて何らかの形で世界に発信されることを心から望んでおります。  次に、ジョニー・デップがこれの主演ということで、これをどう評価するかということですけれども、このユージン・スミス氏を演じるのが、世界的な有名な俳優のジョニー・デップ氏であるということで、新聞報道等でも話題になっていることは存じ上げております。今後、本市で映画の撮影が行われたり、ジョニー・デップ氏が水俣を訪れることになるならば、それはそれで大きなニュースになるのではないかというふうに考えております。  三つ目の御質問ですけども、水俣が世界中に知れることになるけれども、これについてどう思うかという御質問ですが、1970年代の水俣の様子、そして水俣で起こったことが正確に伝えられることは大切であるというふうに思っておりますけども、一方で、地域にとって負のイメージだけが広がらないようにお願いしたいというふうにも考えております。  四つ目の、フェイスブック等で期待の声というか、そういう話題になっていることに関して、それをどう把握しているかという御質問かと思いますけれども、今回の映画がタイトルが「MINAMATA」ということであり、また有名な俳優が出演するということもありまして、市民の間では話題になっているというふうに私も認識はしておりますけれども、この映画に関連したお尋ねや御意見等もあわせていただく場合もございます。  それから最後の5番目の質問として、エグゼクティブプロデューサーからのメールがどのようなものが書かれていたかという御質問でございました。いただいたメールの中身は大まかに申し上げますと、スミス夫妻が水俣で過ごした日々をできるだけ忠実に描写したいという内容が書かれておりました。そして、近い将来水俣を訪れたいと思っているので、時間があるならば挨拶に伺いたいというようなことも記されておりました。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 答弁をいただきましたので、3回目の質問をしたいと思います。  私は、ユージンが到達したのは、水俣の命の輝き、そのように私は捉えています。若い人たちにはそんなことを感じてもらいながら、この映画を作製し、また演じてくれる人々に期待を持ってもらえないかなと、そんなふうに感じています。残念ながら水俣病という現実を抱えながら生きている市民、しかし、その中でも人間としての輝きを放ちながら、世界の人々に大切なことをきっと問いかける。また、水俣の美しい風土は、世界の人たちの胸を打つだろう。そんなふうに期待をしています。  そこで、最後の質問をしたいと思うんですけれども、昨年11月11日の熊本日日新聞を読みました。またその他の新聞記事も私に届けてくださる方がおられましたが、県議会で地元の吉永県議が質問をされておられます。それに対し、知事は、スミス氏と親交のあった患者は、このニュースを知って驚きと期待を持たれたと聞く。私も同じ思いであり、映画の成功を祈っている。  このような私の思いと、協力を惜しまないという気持ちを伝えるため、改めてこの映画がすばらしいものになるよう期待、そして水俣の今の姿や、水俣が持つ人類共通の普遍的な教訓が、世界中に届くことを願っていると映画監督にメッセージを送ったということでした。  そして、この質問の中で、県議は、映画関係者の到来は、水俣を活性化させることであるということで、若い人たちもきっとそのように捉えているというふうに述べられたということです。市長のほうからも、ぜひ水俣は当事者のまちでございますので、この映画に対する期待、またメッセージを映画監督のほうにぜひ送っていただけないかというふうに思いまして、このことを質問したいと思います。  そして、これは要望なんですけれども、アイリーン・美緒子・スミスさんですね、映画の関係者の方を連れて水俣に入ってくれたりしているんですけれども、彼女は「MINAMATA」を一緒に制作しておりますので、ぜひアイリーンの話を聞く会などを持っていただけないかなというふうに要望しまして、質問を終わりたいと思います。 ○議長(福田 斉君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 藤本議員の3回目の御質問にお答えいたします。  今回の映画に関して、どのような考え、そして、今、知事のようにメッセージ等を発信したらどうかという御質問かと思います。水俣の教訓を今後も語り継いでいくということは、将来を担う子どもたち、そして郷土水俣に対する愛情と誇りを抱いてもらうこと、こういったことが私どもに課せられた重要な使命であるというふうに考えております。先ほど藤本議員もおっしゃられたとおり、今回の映画には、市民とりわけ次代の水俣を担う若い世代に、自らのふるさとに自信を持てる内容となることを期待しているところであり、今後、機会があれば関係者に私の思いを伝えるとともに、市としまして、可能な範囲で協力をしていきたいというふうに考えております。  また、メッセージに関しましては、先日届きましたプロデューサーからのメールに返信する形で、今、述べたようなことをお届けしたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 以上で藤本壽子議員の質問は終わりました。  この際、昼食のため午後1時30分まで休憩します。                                   午前11時44分 休憩                                   ─────────                                   午後1時29分 開議 ○議長(福田 斉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、髙岡朱美議員に許します。   (髙岡朱美君登壇) ○(髙岡朱美君) 皆さん、こんにちは。日本共産党の髙岡朱美でございます。議員として1期目の務めを今回の議会で終えることになります。あす最後の質問をされる先輩の野中議員は、これまで何回一般質問をされたのか聞いてきませんでしたけれども、その野中議員の指導のもとに、16回の議会全て一般質問に立たせていただきました。毎回毎回が新たな勉強で、多くの職員の方と知り合う機会にも恵まれました。本当に充実した4年間を過ごさせていただきましたことに深く感謝をしております。  さて、以前この場で福島県南相馬市小高区に視察に伺ったときの話を紹介したことがあります。原発事故で全住民が避難、5年間の避難生活を経て、故郷に戻ってきた彼は言いました。私たちはいつの間にか大きな企業に雇用されることが生きる道だと思い込んでいた。その思い込みの行き着く先が原発事故だったんです。それは完全な刷り込みだったということが今ならわかります。必要なものを自分たちでつくり出し、自分たちで消費する、それが仕事となり生きることなんだと。  沖縄県は、いまやハワイと肩を並べるほどの観光客が訪れます。空港の離発着便はふえ続け、海外の超有名ホテルを含むホテルの建設ラッシュが起きています。これまで基地がなければ生きられないと思い込まされていた沖縄県民の意思、意識は今大きく変化しています。危険な軍事施設と美しい海を代表する沖縄の観光業は共存できない。自分たちは自分たちの力で産業を興す、その意思を明確に示したのが先日の県民投票の結果です。その強い意思を問答無用で押し潰そうとする力に対し、全ての自治体が抵抗の意思を示すべきではないか、この問題は保守も革新もありません。この国のこの地域の主権者は私たち国民であり、市民であるということを決して忘れてはならない、このことを申し上げて、以下、質問に入ります。  大項目1、放射線治療を必要とする患者の負担軽減について。  ①、放射線治療の目的は何か、また平準的な治療内容、治療期間はどれぐらいか。  ②、放射線治療を必要とする患者は水俣市では年間何人程度か。また、患者数はふえる傾向にあるか。  ③、水俣市立総合医療センターには、平成19年3月まで治療機器があり、放射線治療が行われていたと聞くが、やめた理由は何か。また、それ以降の患者への対応はどのようになっているか。  ④、治療機器導入に必要な経費、及び耐用年数はおよそ何年か。  大項目2、子どもの健康づくりについて。  ①、乳幼児健診の結果で、気になる子どもの割合が高かった項目は何か。  ②、それはどのような背景によるものと考えるか。  ③、本市における児童虐待の通報件数、対応件数及び一時保護に至った件数はどのように推移しているか。  ④、子育て世代包括支援センターの機能は何か。  大項目3、水銀に関する水俣条約と本市の課題について。  ①、水銀に関する水俣条約の目的は何か。  ②、平成29年に発効した水銀に関する水俣条約を受け、市に新たに課せられたことは何か。また、それらに対しどのような対応をとったか。  ③、水俣湾公害防止事業で処理対象となった海底汚泥の水銀濃度はどれくらいだったか。また、そのような性質の汚泥は、廃棄物処理法ではどのように処理することを義務づけられているか。  以上、本壇からの質問を終わります。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  髙岡市長。   (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 髙岡議員の御質問に順次お答えします。  まず、放射線治療を必要とする患者の負担軽減については総合医療センター院長から、子どもの健康づくりについては福祉環境部長から、水銀に関する水俣条約と本市の課題については私から、それぞれお答えいたします。 ○議長(福田 斉君) 放射線治療を必要とする患者の負担軽減について、答弁を求めます。  丸山総合医療センター院長。   (総合医療センター院長 丸山英樹君登壇) ○総合医療センター院長(丸山英樹君) 初めに、放射線治療を必要とする患者の負担軽減について、順次お答えいたします。  まず、放射線治療の目的は何か、また平準的な治療内容、治療期間はどれくらいかとの御質問にお答えします。  放射線治療とは、手術療法、抗がん剤による薬物療法と並んで、がん治療の三大治療の一つであります。一般的には、それを組み合わせて治療を行います。  放射線治療の目的は、がん細胞を消滅させることや、症状を緩和させることなど適用範囲は広いものであります。  平準的な治療内容としては、多くはがん細胞に対して放射線を外部照射するものでありますが、放射線治療単独で行ったり、抗がん剤と併用して行ったり、手術や抗がん剤の補助として行ったりします。  治療期間については、がんの部位や放射線の照射方法にもよるところでありますが、短い方で1回という場合もありますし、長い方では5週間にわたって行う場合もあります。  1回の治療時間は10分から20分程度で、回数や頻度は治療の目的、全身状態などによって決定されます。  次に、放射線治療を必要とする患者は水俣市では年間何人程度か。また患者数はふえる傾向にあるのかとの御質問にお答えします。  当院に通院としている患者さんの状況でお答えしますと、年間30人前後であります。患者数はここ数年は横ばい傾向にありますが、地域医療構想の推計によりますと、今後は人口減少に伴い、がん患者数は減少していくと見込まれております。  次に、水俣市立総合医療センターには、平成19年3月まで治療機器があり、放射線治療が行われていたと聞くが、やめた理由は何か。また、それ以降の患者への対応はどうなっているかとの御質問にお答えします。  当時、総合医療センターにあった放射線治療機器は平成元年11月に購入されたものであり、既に使用期間が17年を経過しておりました。途中、部品の交換等メンテナンスを行っておりましたが、かなり老朽化が進んでおり、更新の必要性がありました。しかし、当時は旧湯之児病院と統合して間もない時期であり、経営効率化の取り組みが始まったばかりの状況でありました。また13億円を越える累積赤字を抱えており、更新するのは大変難しい状況にありました。  そのような中、病病連携による高度医療機器の共同利用を進めていくという国の医療政策を受け、平成17年に放射線治療機器を更新されていた出水総合医療センターの院長との交渉を行った結果、県境を越えた医療連携を深めるために治療機器の共同利用を進めていくとの合意が得られたところであります。このようなことから、当院が放射線治療機器を廃止した後は、治療の必要な患者さんは出水総合医療センターへ紹介してきたところでございます。  次に、治療機器導入に必要な経費、及び耐用年数はおよそ何年かとの御質問にお答えします。  治療機器導入には、機器代として約3億7,000万円、機器を設置するための施設整備に約3億円、合計約6億7,000万円かかると見込まれております。また、耐用年数については、法定耐用年数は6年となっております。 ○議長(福田 斉君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) 日本では二人に一人はがんになり、男性では4人に一人、女性では6人に一人ががんで死亡する時代です。放射線治療は、手術療法、薬物療法と並んで、がん治療の三大治療の一つと今説明がありました。この議場にも治療経験がおありの方はいらっしゃることと思います。  今回この質問をするきっかけになった方は、私と同年代の方です。熊本の病院で手術を受け、その後3カ月の抗がん剤治療を受け、さらに確実にがんをたたくために、月曜日から金曜日まで毎日出水総合病院に放射線治療に通われています。治療期間は20日間だそうです。家族にはお仕事があり、送迎がしてもらえません。免許はお持ちですが、抗がん剤の影響で足にしびれがあり、運転は避けて、毎日バスで通われています。そのような中、出水総合病院がこの3月で放射線治療を中止する決定をしました。機器が老朽化したためで、財政的な問題から更新しない判断をしたと聞いております。  今後は、鹿児島の患者さんは川内済生会病院、熊本の方は八代か熊本に紹介されるとのことでした。御本人はぎりぎり治療を終了することができる予定ですが、これが八代まで毎日通うことになれば体力的にとてもきつい。私と同じ境遇の方のためにも、何とか水俣か出水で治療が続けられるようにしてもらえないかという御相談でした。  この方のように、術後に行う放射線治療は、多くの場合、一旦退院をしてから通院で受けるのが普通とのことです。天草地方を一手に引き受けている天草中央総合病院にも問い合わせてみましたけど、年間90人近く利用されていますが、全て通院だということでした。  機器の更新には6億からのお金がいるということでしたが、水俣市総合医療センターも出水総合病院もがん治療の拠点病院に指定されています。3大治療の一つである放射線治療をどちらもやめてしまうというのは、その役割としてどうなのかという思いがあります。  これまで出水総合病院で治療できたのは、県境を越えた医療連携を模索した成果だったことを今紹介されました。そして、その成果は県境に位置する出水・水俣のがん治療を必要とする患者さんの負担軽減に大きく寄与されていたと思います。ならば、何とかこの形のまま続けられないのか、出水がだめなら今度は水俣で再開をし、出水の患者さんを受け入れることができないのでしょうか。  今後、人口減に伴い微減にはなるかもしれません。しかし、がんという病気の割合が減るわけではありません。今後も水俣・出水の市民が安心して治療を受けられる環境をつくっていただきたいと思いますけども、このことについてどのようなお受けとめかを伺いたいと思います。質問は1点です。 ○議長(福田 斉君) 丸山総合医療センター院長。 ○総合医療センター院長(丸山英樹君) 当地域において、今後人口減少が進みますと、患者さんの減少も必須であります。当院の経営存続そのものに大きな影響を及ぼすのではないかと懸念しているところでございます。  また、先ほどもお答えしましたとおり、放射線治療機器導入には多額の費用が必要でありまして、導入後の保守点検等、数千万円のランニングコストも毎年必要になります。このようなことから、機器の導入は大変厳しいと判断せざるを得ない状況でございます。  当院と出水総合医療センターにおいて、平成17年に治療機器の共同利用の合意を得て治療を行ってまいりましたが、今月末をもって出水総合医療センターでの放射線治療が休止されることが決まっております。  議員御指摘のとおり、地域住民の皆さんが安心して治療を受けられる環境をつくることは、私どもも同じ気持ちでございます。そのために当院としましては、患者様に御迷惑がかからないよう、近隣の医療機関との連携を密に図りながら対応してまいりたいと考えております。 ○議長(福田 斉君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) コストの面から非常に難しいと、今後は近隣の医療機関と連携していくというお答えでした。  近隣の医療機関というのは八代の医療機関を指しておられるのだと思いますけども、その八代まで行くのが大変だという声をいただいて、この質問をしております。一方、水俣単独での導入が非常に難しいというのは、私も調べてみてよく理解しております。ただ、実際に利用するのは水俣の患者さんだけではない。出水、津奈木、芦北、伊佐なども視野に入ってくると思います。こうした地理的に不利になりがちな県境に住む住民のニーズに、県境の病院同士が協力し合って応えていく、この手法はとても合理的で、何より住民が望んでいるのではないでしょうか。
     聞くところによりますと、出水総合病院では、現在、医師の確保と経営の改善に大変努力を払われ、少しずつ経営が上向いていると聞いております。人口減で病院の経営は大変になる一方です。だからこそ民間がやらない赤字部門を自治体病院が担う必要がますます出てまいります。その役割を果たす手段として平成17年に先駆的に取り組んでいただいた病病連携をぜひ今後も模索していただけないかと願います。  八代まで通わなくてはならない水俣の患者さんや、川内済生会病院まで通わなくてはならない出水の患者さんの負担の度合い、これを今後よく把握していただいて、少しでもやれる条件が出てきた場合には、ぜひまた出水と水俣で協力して治療機器を導入していただいて、放射線医療を提供していただく、これをぜひお願いしたいと思いますけれども、最後にもう一回、院長のお考えを聞いて質問を終わりたいと思います。 ○議長(福田 斉君) 丸山総合医療センター院長。 ○総合医療センター院長(丸山英樹君) 3回目の質問にお答えします。  一つ目が、病病連携を今後も模索してもらえないか、二つ目が、水俣か出水で治療機器を導入し、放射線医療が提供できないか、病院長の考えをとの御質問でした。  まず、病院と病院が提携する病病連携につきましては、これまでも当院の行動指針としております県境を越えた医療連携を今後も引き続き推進してまいります。  それから、水俣か出水で治療機器を導入できないかにつきましては、水俣、出水とも単独ではもう導入は非常に難しい状況であることは、議員も御理解いただいておりますので、病病連携をしっかりと進めていきながら、今後導入に対する条件等が出てきた場合には、またお互いに話を進めていければと考えております。 ○議長(福田 斉君) 次に、子どもの健康づくりについて答弁を求めます。  深江福祉環境部長。   (福祉環境部長 深江浩一郎君登壇) ○福祉環境部長(深江浩一郎君) 子どもの健康づくりについて、順次お答えいたします。  まず、乳幼児健診の結果で、気になる子どもの割合が高かった項目は何かとの御質問にお答えします。  乳幼児健診の3歳6カ月児健診の結果では、生活習慣調査の項目のうち、朝食を毎日は食べていない、22時以降に就寝する割合が高い状況にあります。  また、3歳6カ月児健診の歯科検診の結果においては、虫歯有病者率、一人平均むし歯本数が県平均より高い項目となっています。  次に、それはどのような背景によるものと考えるかとの御質問にお答えします。  生活習慣の項目においては、朝食を毎日は食べていない理由は、朝起きる時間が遅く、子どもに食欲がないとの回答が多く、その原因のほとんどが夕食時間が遅く、就寝時間も遅い状況にあります。  このことから、夜遅くまで起きている子どもが、朝起きる時間が遅くなり朝食もしっかり食べていないという背景があると考えられます。  また、夕食時間が遅い、就寝時間が遅い理由としては、保護者の帰宅時間が遅くなる、兄弟等、他の家族に時間を合わせているためという状況が多く聞かれています。  歯科検診の項目に関しましては、歯磨きをしないで寝る、甘いおやつやジュース類のとり過ぎにより虫歯ができやすい環境になるという背景があると考えられます。  次に、本市における児童虐待の通報件数、対応件数及び一時保護に至った件数はどのように推移しているかとの御質問にお答えします。  本市における児童虐待の通報件数につきましては、過去5年間の件数を申し上げますと、平成25年度が10件、平成26年度19件、平成27年度8件、平成28年度30件、平成29年度13件となっております。  対応件数は、継続対応分を含め、平成25年度が24件、平成26年度44件、平成27年度31件、平成28年度53件、平成29年度50件となっております。  一時保護に至った件数は、平成25年度が5件、平成26年度が1件、平成27年度2件、平成28年度1件、平成29年度2件となっております。  次に、子育て世代包括支援センターの機能は何かとの御質問にお答えします。  平成28年の児童福祉法等の一部を改正する法律において、母子保健法の改正が行われ、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行う子育て世代包括支援センターが新たに規定され、市町村は同センターを設置するように努めなければならないこととされました。また、同センターの機能としましては、主に妊産婦及び乳幼児の実情を把握し、妊娠・出産・子育てに関する相談や、必要に応じて支援プランの策定、地域の保健医療福祉に関する機関との連携調整を行うなど、母子保健施策と子育て支援施策との一体的な提供を通じて、妊産婦及び乳幼児の健康の保持増進に関する切れ目のない包括的な支援を行うことが機能として挙げられております。 ○議長(福田 斉君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) 水俣市の第二期健康増進計画・食育推進計画を拝見させていただきましたところ、子どもの健康づくりに関して幾つか気になる記述がありました。今回は水俣市の子どもたちの現状を知る目的で質問させていただきました。  気になる傾向として、3歳児で朝食を毎日食べていない、22時以降に寝る、虫歯が多い子どもが比較的多いというのを挙げられました。  ヘルスプランに統計が出ておりますので、それを見てみますと、22時以降に寝る子どもの割合は、1歳6カ月では4年間の県の平均が9.95%なのに対し、水俣では21.8%、3歳6カ月では県の平均が17.125%なのに対して、水俣では35.85%といずれも倍以上多くなっています。これらの背景には、保護者や兄弟の遅い帰宅時間に合わせていることを挙げられました。  睡眠というのは、成長ホルモンの促進や記憶の固定増強、情緒の安定など、想像以上に大切な役割を果たしているということが、多くの専門家から指摘をされております。この年齢の子どもですと遅くとも夜9時台には寝かしつけるよう推奨されています。  睡眠、食事、歯磨きなどの生活習慣は、一緒にいる大人によってしか習慣化されるものではありません。なぜ寝かしつけるのが遅くなっているのか、職場の問題なのか、家庭が子ども中心になっていないのか非常に気になります。  続けて、虐待についてお答えいただきました。通報件数は平均すると年間に16件、継続対応しているのが、今現在50件あるということです。緊急性があって、実際に保護された子どもが年に1件以上あるという状況。子どもが少なくなっている今の水俣を考えますと、ちょっとショッキングな数字だと思います。  そこで、この虐待の問題について、少し詳しくお聞きします。  虐待には身体的、性的、心的、ネグレクトなど含まれますが、本市のケースの内訳はどうなっているのかお答えください。  また、これらに対し現在どのような職員体制で対応しておられるのか。さらに、子育て支援包括支援センターについて説明いただきましたけれども、この機能は虐待の未然防止につながると考えてよいのか。虐待に関して3点伺います。  また、4点目ですが、今議会において、水俣市健康づくり条例を提案されております。条例をつくることは、事業の推進にどのような効果が期待できるとお考えか。  最後に、昨年の6月議会で健康ポイント制を導入する予定との御答弁があっております。いつごろ具体化されるのかお尋ねします。質問は以上5点です。 ○議長(福田 斉君) 深江福祉環境部長。 ○福祉環境部長(深江浩一郎君) 髙岡朱美議員の2回目の御質問にお答えいたします。5点ございました。  1点が、虐待についての内訳でございました。議員も先ほど申し上げられましたけれども、本市の相談内容といたしましては、身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待のうち、心理的虐待やネグレクトの相談が多い傾向にございます。また、虐待の背景には、さまざまな要因がございますが、家庭内DV等の不安定な家族関係や、育児不安等が挙げられております。  次に、虐待相談に対してどのような職員体制で対応しているのかという御質問でございました。市の相談対応体制といたしましては、家庭相談員一人を配置し、担当職員二人及び婦人相談員一人と連携して対応を行っております。また、市に相談があった場合には、児童相談所、警察、その他、関係機関等々、状況に応じて情報交換及び共有を行い、個々のケースに応じた対応策を講じているところでございます。  次に、子育て世代包括支援センターは虐待の未然防止に資するものになるのかという御質問でございました。これは先ほど答弁いたしましたが、子育て世代包括支援センターは、妊産婦、乳幼児等の状況を継続的・包括的に把握し、専門職が対応することになります。また、必要な支援の調整や関係機関との連絡調整を行い、切れ目のない支援を提供し、育児不安等へ対応することで、虐待予防につながるものと思われます。  それと、健康づくり条例をつくることは、どのような効果が考えられるかという御質問でございました。健康づくり条例では、市民が健康づくりに対する関心と理解を深め、健康診断等を適切に受けることにより、みずからの健康状態を把握し、健康づくりに努めるものとしております。また、行政、地域コミュニティ、保健・医療・福祉関係者、学校等及び事業者は、相互に連携を図りながら、共同して市民の健康づくりを推進することとしております。条例をつくることで、市民が自分の健康に関心を持ち、地域全体が健康づくりへの意識が高まる効果があると考えております。  それと最後に、健康ポイント制について、具体的にいつの時期なのかという、予定であるのかという御質問でございました。健康ポイント制の事業につきましては、来年度は熊本県芦北地域振興局が実施されます地域づくりマイレージモデル事業に、モデル地域として協力する予定でございます。その成果等を踏まえまして、市としまして事業の実施につきましては、庁内の関係部署と連携して、効果的な事業の実施を今後検討してまいります。 ○議長(福田 斉君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) 虐待の割合では、ネグレクト及び心的虐待が多いとのことでした。ネグレクトには保護者の病気ですとか、孤立化による育児不安、親自身の生育歴などもあると思います。なかなかすぐには解決できないケースが多いと聞きます。また、心的虐待では、両親のDVを目の前で見せられるケースが多いと聞きました。こうしたことが起きるのも、親自身の生育歴ですとか、貧困であるとか、職場のストレス、さまざまな社会的背景があると思っております。個人的には、政治の責任も大きいと私は感じております。  そのような中、実際の現場では、専門性、即応性が求められます。かつ継続的な見守り、そして支援が必要とされております。今現在、家庭相談員一人、婦人相談員一人と、プラス職員2名体制で、虐待にかかわっては50世帯を見守りしていると。そして、それとは別にDVや自立相談にかかわる婦人相談の件数が非常に多くて、平成29年には年間に926件も対応されていると聞きました。  子育て世代包括支援センターが設置されることは、虐待の早期発見や、そこに至るまでに保護者を支援できるという効果が見込めるということですので、非常に有用であり、これはぜひ進めてほしいと思いますが、同時にやはり、いざ起きたときには、子どもの命を守るための専門職員の存在がとりわけ重要です。ふえ続けている要支援家庭に対して、今の体制が果たして十分なのか、これを心配しております。ここについてどう考えているのか最後1点伺います。  それと、健康ポイント制について、来年度から1年間、県の振興局のモデル事業として水俣で実施されるということでした。そう聞きましたので、私、内容を振興局で聞いてきたんですが、なかなか楽しそうな内容です。必須項目は、健診を受けることになっております。これで200マイルたまります。それに加えて、公民館の健康サークルですとか、薩摩街道のウォーキング、あるいはマリンスポーツ、こういうのに参加すると50マイルたまるという、いろんなメニューが用意されておりまして、合計500マイルたまったら応募はがきを送って、抽せんで賞品がもらえるという賞品になっていました。  これによって効果が確認できるようなら、その後、市で内容を検討していくということでした。市で独自のメニューを決める際には、ぜひ親子で参加できるものですとか、禁煙とか虫歯予防につながるものも、メニューとして考えられるのではないかなというふうに思いました。  そして、さらに条例を制定されます。条例では市民、保健医療機関、地域コミュニティなどに加えて、事業者に対しての規定が盛り込まれております。従業員の健診ですとか、休暇取得の促進、心身の健康への配慮、市の健康づくりへの協力などが挙げられていました。あくまで努力義務ではありますが、条例があるのとないのとでは指導のしやすさというのは、おのずと違ってくると思います。ぜひ条例も効果的に使っていただいて、多くの市民の健康増進を促進して、健康増進づくりに取り組んでいただきたいと思います。  ちょっと長くなりましたけれども、質問は1点だけです。 ○議長(福田 斉君) 深江福祉環境部長。 ○福祉環境部長(深江浩一郎君) 髙岡朱美議員の3回目の質問にお答え申し上げます。  虐待に対する対応は、専門性、即応性が求められる。今の体制で十分なのかという御質問でございました。  先ほど申し上げましたとおり、相談対応に当たりましては、担当職員に加え、家庭相談員や婦人相談員を配置しておりますが、さらなる体制の強化が必要であると考えておりますので、今後、さらに検討してまいりたいと思います。 ○議長(福田 斉君) 次に、水銀に関する水俣条約と本市の課題について、答弁を求めます。  髙岡市長。   (市長 髙岡利治君登壇) ○市長(髙岡利治君) 次に、水銀に関する水俣条約と本市の課題について、順次お答えします。  まず、水銀に関する水俣条約の目的は何かとの御質問にお答えします。  水俣条約は水銀及び水銀化合物の人為的な排出及び放出から、人の健康及び環境を保護することを目的とする国際条約であり、水銀の供給、使用、排出、廃棄等の各段階で、総合的な対策に世界的に取り組むものです。  また、条約の前文には、将来にわたって水俣病と同様の被害が発生しないように言及されております。  次に、平成29年に発効した水銀に関する水俣条約を受け、市に新たに課せられたことは何か。またそれらに対してどのような対応をとったかとの御質問にお答えします。  水銀に関する水俣条約の的確かつ円滑な実施のため、水銀汚染防止法が制定され、水俣条約の発効とともに施行されました。  この法律には、市町村の責務が示されており、その区域の経済的社会的諸条件に応じて、その区域内における廃棄された水銀仕様製品を適正に回収するために必要な措置を講ずるよう努めるとされています。  また、国が策定した家庭から排出される水銀使用廃製品の分別回収ガイドラインにおいて、水銀使用廃製品の排出時の飛散・流出防止措置、排出方法に関しての住民への周知徹底などが示されております。  これらを受け、本市では平成30年6月から蛍光管の分別回収ボックスを、これまで使用しておりました縦型ネットから横型容器へ変更し、飛散防止に努めました。  また、全世帯に配布しております家庭ごみの分け方・出し方のチラシにおいて、水銀が入っていない電池の購入や、電球、蛍光管の買いかえ時にLEDタイプを購入するなど、水銀を使用しない代替製品への転換を市民の皆様へお願いし、普及・啓発に努めております。  次に、水俣湾公害防止事業で処理対象となった海底汚泥の水銀濃度はどれくらいだったか、またそのような性質の汚泥は、廃棄物処理法ではどのように処理することを義務づけられているかとの御質問にお答えします。  まず、水俣湾公害防止事業で処理対象となった海底汚泥の水銀濃度につきましては、熊本県が平成10年に発効しました水俣湾環境復元事業の概要によりますと、しゅんせつ前の昭和60年に実施した湾内610地点の汚泥の水銀濃度調査では、0.04ppmから553ppmであります。  次に、そのような性質の汚泥は、廃棄物処理法ではどのように処理することを義務づけられているかとの御質問にお答えします。  まず、公害防止事業でしゅんせつされた土砂については、昭和46年10月の厚生省の通知によると、港湾、河川等のしゅんせつに伴って生ずる土砂その他これに類するものは、廃棄物処理法の対象となる廃棄物ではないとされておりますので、公害防止事業のしゅんせつ土砂は廃棄物処理法上の廃棄物には該当しません。  なお、廃棄物処理法による水銀汚泥の処理方法については、水銀濃度や排出元などによって異なりますが、普通の産業廃棄物として処理する場合、遮断型最終処分場へ処分する場合、中間処理として廃棄物から水銀を回収する場合、不溶化処理を行って管理型最終処分場に埋め立てられる場合などにより処理方法が定められております。 ○議長(福田 斉君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) 水銀に関する水俣条約が、2017年5月に発効いたしました。  条約の目的をお答えいただきました。水銀の人為的な排出から人の健康及び環境を保護する。御存じのように、水銀は元素です。一度地中から掘り出されますと、液体になったり気体になったりしながら環境中にとどまり、消えることがありません。その間に生物に取り込まれ、さらに人間の脳に入り込むと、脳神経細胞を傷つけ、さまざまな機能障害を起こします。それが水俣病です。  御紹介がありましたように、前文には水俣病と同様の健康被害、環境被害を繰り返してはならないという決意が示されております。この目的を達成するため、条約はこれ以上地中から水銀を掘り出してはならない、既に地上に出してしまったものについては、最低限必要とされるものを除いて、それぞれの国で厳重に管理をして環境中に出さないようにしようというのが、この条約の中身です。  細かな決まり事については、それぞれ作業部会の中でまだ策定作業が続けられております。これを受けまして、2017年10月から国内法も改正され、水銀の取り扱いに関して新たな規制がつくられました。大まかには、一つは、医療施設や研究施設など特定の施設から回収された水銀は、これまでその多くが輸出をされていました。それが今回禁止をされて、そして、その管理がとても厳しくなりました。  二つ目に、家庭で使用されている蛍光灯、体温計など水銀含有物、含有商品の回収が義務づけられました。三つ目に、回収された廃水銀及び1キロ当たり15ミリグラム以上の水銀を含むばいじん、燃えがら、汚泥など廃棄物の最終処分方法に追加措置が加わって、厳重になりました。そして、2020年までに一定量の水銀を使用する製品の製造が禁止されることになっています。  この中で、水俣市として今後取り組まなければならない課題は何かということで御答弁いただきました。自治体に対しては、家庭から出る水銀使用製品の適正な回収が努力義務となっていますけれども課されております。これについては、熊本県は法施行前から率先して取り組みを始め、水俣市の取り組みも、先ほど詳しく説明していただきました。水俣条約1周年フォーラムで蒲島知事は、熊本県から出た水銀が輸出され、世界で新たな水銀被害を生まないように、熊本県のごみから回収される水銀と同じ量を熊本県と熊本市で保管・管理することにしたと発表しております。  そして、水俣市にはもう一つ大きな課題があります。土壌に埋設された水銀汚泥の管理の問題です。水俣湾に仮置きをしてあります高濃度の水銀汚泥、これを再び環境中に排出しないことが、世界から求められております。日本がこれにどう向き合うのか、世界中の人々の目が注がれております。  水俣湾公害防止事業が昭和52年10月から10年かけて行われました。その時点での汚泥中の水銀濃度は、お答えいただいたように、低いところで0.04ppm、最も高い場所では553ppmだったということです。この水銀を含む汚泥は、事業活動に伴って廃棄されたものですから、当然、私は産業廃棄物だという認識でお聞きしましたけれども、驚きました。御答弁では港湾、河川等のしゅんせつに伴って生ずる土砂その他これに類するものは、廃棄物処理法の対象となる廃棄物ではないとされています。よって、公害防止事業のしゅんせつ土砂は廃棄物には該当しませんとのお答えがありました。  ただし、もし廃棄物であった場合の水銀含有物に対する規定の説明もありました。水銀などの有害物質を含む産業廃棄物は、廃棄物処理法では1キロ当たり15ミリグラム、濃度では15ppmですけれども、こういう水銀を含む汚泥は、固形化した上で、さらに溶出試験をして、0.005ppm以下であれば管理型最終処分場に、それ以上あるものは遮断型最終処分場に埋め立てられなければなりません。このように本来ならば廃水銀に対しては非常に厳しい管理義務があるんです。  しかし、ここでは産業廃棄物ではないから、この処理方法は適用されないと言っておられます。ならばどうなんでしょう。今は立派な公園の土壌になっております。今度は土壌汚染対策法の対象にはなるんじゃないでしょうか。これは通告しておりませんので、質問はいたしませんけど、後で確かめていただけたらと思います。  法律上の区分はともかく、実態をお尋ねしたいと思います。水俣湾でしゅんせつされた最高553ppmという高濃度の水銀を含む汚泥、これは現在どのような状態で保管されているんでしょうか。また、その中に含まれる水銀の量はどれぐらいと想定されているんでしょうか。  2点目です。チッソ水俣工場から排出された廃棄物を埋め立てた場所、これは水俣湾だけではありません。その一つが八幡プールだということは、以前御紹介しましたチッソ水俣工場発行の水俣工場新聞に書かれていたとおりです。  これまで野中議員が繰り返し質問してきましたが、改めてお聞きしたいと思います。八幡プール群には、水銀を含むさまざまな産業廃棄物が過去に埋め立てられたということは否定しようのない事実です。市はまさにこの土地に手を加え、臨海部には漁業振興のための施設を整備しようとしております。今後、水俣条約に恥じない施設だと胸を張るためにも、土壌分析調査をして、その結果に即した処置をすべきと考えますけれども、改正された土壌汚染対策法では、土壌汚染による健康被害が生ずるおそれがあると県知事が認めるときには、土地の所有者に調査をさせることができるとなっております。過去にはこの場所は水俣病発症の汚染元と特定され、当時のチッソの社長、そして工場長の業務上致死傷罪が確定しております。そのことをもってしても、健康被害が生ずるおそれがあると考えて何の無理もないと思います。市はそうしたことを踏まえて、土壌分析調査の必要性を県に相談したことがあるんでしょうか。もし、ないのであれば、今からでも相談したらいかがかと思います。市長のお考えを伺います。2回目の質問は2点です。 ○議長(福田 斉君) 髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 2回目の御質問にお答えいたします。  まず、1点目が、しゅんせつされた土砂、それに対して水銀がどのぐらい、現状がどうなのかということの御質問かと思いますけれども、水俣湾のしゅんせつの土砂は、公害防止事業によって処理されましたが、具体的には、海域への漏えいを防ぐために、埋立地と海域との間にセルを打ち込みまして、水俣湾のしゅんせつ土砂を埋め、無機水銀の有機化を防ぐためにシートを張り、さらに上から通常土砂を覆土しまして、現在はエコパークの下に保管をされております。そして、県によって管理されておりますけれども、その水銀量の想定については把握はしておりません。  それから、水銀条約に恥じない対策を求めてはどうかという御質問かと思いますけれども、本市としては今後とも管理者である熊本県と連携しながら、将来にわたり監視と漏えい対策を適切に行っていくように伝えてまいりたいと思っております。 ○議長(福田 斉君) 髙岡朱美議員。 ○(髙岡朱美君) 先ほど説明ありましたけど、私も出しましたけども、本来、水銀の含有汚泥というのは、セメントで固化した上で、地下水への浸透を防止した遮蔽型の最終処分場で管理されるべき物質です。水俣湾の汚染土は、当然そういう処置をすべき物でしたけれども、当時は非常事態だったということで、とりあえずは汚染の高い部分を湾内の奥に寄せて、シートを敷いて、そして土をかぶせてあるだけです。底辺の土壌は砂地ですから、雨水は地中にどんどんしみ込んでいきます。しかも、当時のしゅんせつの暫定基準は25ppmでしたから、それ以下の汚泥はそのまま湾内に残されました。しゅんせつされた土砂に含まれる水銀の量はわからないということでしたけれども、熊本県発行の水俣湾環境復元事業概要には、湾内に流入し堆積した水銀の量は70トンから150トン、それ以上とも言われているというふうに書かれております。とはいえ、当時、最高水準と言われる技術を駆使して、できる限りの処理が行われたということは私も理解しております。ただ、それから既に40年近くたっているわけです。水銀に関する水俣条約に調印したということは、将来にわたって水銀を環境中に拡散させない責任が生じたことになります。しかも、水俣はその条約に名前がついている。世界に類を見ない水銀被害発祥の地であり、批准した全ての国々が水俣の動向に注目しております。  蒲島知事は、水俣病の教訓とそこから得た水銀研究の成果を世界に伝えることも、水俣病を経験した熊本県の責任です。そのため水銀汚染のおそれのある国から熊本に呼んだ留学生に水銀について勉強してもらい、将来、母国での水銀汚染の防止について貢献してもらいたいと考えていますとメッセージを発信しています。知事は、水俣から学んでもらえることがたくさんあると大変自信を持っておいでのようです。  水銀に関する水俣条約の発効や、午前中、藤本議員が取り上げられました映画「MINAMATA」をきっかけに、ますます水俣病と水俣の環境対策に関心を抱いて、ここを訪れる人がふえることは間違いありません。水俣病の象徴である水俣湾が、二度と再汚染を起こさせない、起こさない状態にするために、県が今後どのような方向性を持っているのか、これを確かめる、そして日進月歩の技術を駆使して、市としても水銀条約に恥じない根本的な対策を求めていく必要があるんじゃないか、この点、市長、いかがお考えでしょうか。  それから、八幡プールについては、土壌調査については触れられませんでした。県と一緒に今後も見守るという姿勢だったかなというふうに思います。  県に相談してはどうかというふうにお尋ねしましたけども、別に県に相談しなくても、所有者が自分の土地を調査するのは自由です。市長判断で市が所有している周辺道路、これを調査することは市長判断でできるわけです。過去にこの土地がどのように利用されたか証言できる人は、今まだ大勢いらっしゃいます。ネットで八幡プールと検索すれば、誰もが知るところです。  今、内容物の無害化、これに着手しておけば、将来大きな地震で内容物が海中に流れ出しても大きな汚染は防げます。市長は市民の安全を守る立場であるとともに、国際社会への責任も持っています。過去の過ちを教訓にして、未来の安全を守ること、これが今私たちに課された役割ではないんでしょうか。最後に市長の八幡プールについての調査ですね、これについて市長の考えを伺いたいと思います。 ○議長(福田 斉君) 暫時休憩します。
                                      午後2時24分 休憩                                   ─────────                                   午後2時24分 開議 ○議長(福田 斉君) 再開いたします。  髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 三度目の御質問にお答えいたします。  県に働きかけをということが最初の質問かと思いますけども、先ほど答弁で申し上げましたように、本市としても今後も管理者である熊本県と連携しながら、将来にわたって監視と漏えい対策というものは適切に行っていくように伝えていきたいというふうに思っております。  それから、2番目の八幡プールの調査ということですけども、これは民有地でございますので、私どもが調査をするということにはならないのかなというふうに思っております。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 暫時休憩します。                                   午後2時25分 休憩                                   ─────────                                   午後2時25分 開議 ○議長(福田 斉君) 再開します。  髙岡市長。 ○市長(髙岡利治君) 今おっしゃられているのは、臨海構想に絡む質問かというふうに思いますけれども、八幡プールの外周の道路の護岸の補修、そういった調査というのは、これは公有水面を埋め立てる事業でありますから、道路部分を改変する事業ではございません。また、土壌汚染対策法に該当しないことは、熊本県とも確認済みでございますので、土壌調査をする必要はないというふうに考えております。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 以上で、髙岡朱美議員の質問は終わりました。  これで本日の一般質問の日程を終了します。         ────────────────────────── ◎日程第2 休会について ○議長(福田 斉君) 続いて、日程第2、休会についてを議題とします。  お諮りします。  議事の都合により3月7日は休会にしたいと思います。  これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と言う者あり) ○議長(福田 斉君) 異議なしと認めます。  したがって3月7日は休会とすることに決定しました。         ────────────────────────── ○議長(福田 斉君) 以上で本日の日程は全部終了しました。  次の本会議は、明6日に開き、一般質問並びに提出議案の質疑を行います。  なお、議事の都合により、あすの本会議は午前9時30分に繰り上げて開きます。  本日はこれで散会します。                                   午後2時27分 散会...