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2016-03-10 平成28年第2回定例会(3日目) 本文
2016-03-10 平成28年第2回定例会(3日目) 名簿

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  1. 荒尾市議会 2016-03-10
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    取得元: 荒尾市議会公式サイト
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    2016-03-10:平成28年第2回定例会(3日目) 本文 (文書 86 発言中)0 発言ヒット ▼最初のヒットへ(全 0 か所)/ 表示中の内容をダウンロード 1:◯議長(小田龍雄君)                         午前10時01分 開議 ◯議長(小田龍雄君) これより、本日の会議を開きます。    ────────────────────────────────   日程第1 会派代表質問 2:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 日程第1、会派代表質問を行います。  通告がありますので、順次発言を許します。8番創生荒尾の会石崎勇三議員。   〔8番創生荒尾の会石崎勇三君登壇〕 3:◯石崎勇三君 ◯石崎勇三君 平成28年第2回市議会定例会におきまして、会派代表質問を行いますので、執行部の皆様におかれましては御答弁よろしくお願い申し上げます。  まず、いちばんはじめの荒尾市国民健康保険財政健全化計画について、お伺いいたします。  平成27年5月29日に公布・施行された持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律による、改正後の国民健康保険法により、都道府県は平成30年度から国民健康保険事業の財政運営主体となり、事業運営の中心的な役割を担うこととなります。  日本は誰もが安心して医療を受けることができる、世界に誇るべき国民皆保険を実現し、世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してまいりました。  しかし、急速な少子高齢化など大きな環境変化に直面している中、将来にわたり医療保険制度を持続可能なものとし、国民皆保険を堅持していくためには制度改革も必要と思われます。  本市の国保の現状ですが、生活習慣病の早期発見・治療、特定健診の受診率の向上、重複受診指導やジェネリック差額通知などの手だてを講じられてこられましたが、被保険者数の減少あるいは被保険者の構成として、高齢者や離職者が多く低所得化しており、結果として国民健康保険税の徴収率低下等の構造的な問題があり、国保特別会計の累積赤字は年々膨らみ続けている状況です。  このようなことから、平成27年度から29年度の3カ年で国民健康保険財政の健全化を図る計画案が示され、事業内容の御説明をいただいたところであります。国保財政健全化に向けての取り組みとして、さらなる保健事業の推進、医療費適正化対策の推進、徴収率向上を図りつつ一般財源より国保特別会計へ、3カ年で約3億円の法定外繰り入れ、国保税の保険税率・税額の改正を実施し、平成29年度をもって累積赤字を解消するもの、とのことでありました。  このことは、現状で平成29年度の収支を見込んだ場合の累積赤字が約6億5,000万円にも及ぶことを考えますと、苦肉の策とも思うところではありますが、そのためにも誰もが安心して医療を受けることができる国民健康保険制度を堅持するために、国民皆保険のもと市民全員が平等に負担する必要があります。  しかしながら、一般財源からの法定外繰り入れ、また、税率・税額の改正を行うのであれば、国民健康保険被保険者及びその他の市民の皆様に対し細やかな説明会を実施し、理解を得ることが必要と思うところでありますが、これについて御意見をお聞かせ願いたいと思います。  2点目に、平成29年度をもって一応の措置はできるとは思いますが、保険事業が都道府県に移管後の平成30年度以降、市町村に対しさまざまな指導がなされてくるのではないかと思うところです。そういう点を踏まえ、平成30年度以降の市としての取り組みについて、お考えをお聞かせ願います。  質問の2番目です。三世代交流センターについて、お伺いします。  説明資料によりますと、平成23年老人福祉法の規定を満たさなくなったため、老人福祉センターを廃止し、入浴機能のみを残した潮湯を運営しているが、老朽化が著しく、また、交流機能を望む声が多いことから、高齢者の居場所づくりを中心とし、かつ、誰しもが交流できる三世代交流センターの整備を検討するとして、三世代交流センター整備に向けた調査委託料として、一般財源より600万円が予算計上されております。  事業概要としては、潮湯について公共施設の総合管理の動向とあわせ、市民サービスや利便性のさらなる向上とともに、地域活性化への貢献や財政負担軽減等を実現するため、施設利用実態や施設の発展可能性の調査及び最適な施設整備方策等の検討を行い、施設整備構想を作成するとうたってあります。
     廃止となりしばらく経ってしまった老人福祉センターは、老人福祉法第5条の3に掲げられている老人福祉施設の一つであります。老人福祉法第1条で、「老人の福祉に関する原理を明らかにするとともに、老人に対しその心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な措置を講じ、もって老人の福祉を図ること。」とされており、また、法第20条の7で、「老人福祉センターの目的は無料または低額な料金で、老人に関する各種の相談に応じるとともに、老人に対して健康の増進、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を総合的に供与すること。」とされております。  今回、山下市長の選挙公約でもありました三世代交流センターの実現に向けて調査費を計上されたわけですが、三世代の交流もさることがら、膨らみ続ける医療費の抑制にもつながるものと考えるところでございます。  そこで、まず、お尋ねしたいことは、この三世代交流センターとは老人福祉法に合致する機能を備えた老人福祉センターの位置づけであるのか、また、潮湯機能を残すのであれば、沿岸部の中でもより海岸線に近いところと思われるのですが、設置場所についてどこをお考えか、お伺いいたします。  質問の3番目です。主要な政策の「健やかで安心できる暮らしをつくる」について、お伺いします。  施政方針の主要な政策の中で、「団塊の世代の方がすべて75歳を迎える2025年までに、住み慣れた地域で人生の最後まで尊厳を持って自分らしく生活を送ることができるよう、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を推進してまいる。」と言われております。そうであるのならば、一体的な支援が提供することができる拠点施設の設置が必須と考えます。  現在、荒尾市の総合福祉センターは、旧第四小学校にありますが、荒尾市民の中には、あそこに総合福祉センターがあること自体知らない方も多数おられるのではないかと思うところです。また、旧校舎は耐震基準を満たしておらず、トイレと建物自体が小学生仕様のため、総合福祉センターとしての機能が果たせていないと思うところです。  山下市長の基本姿勢の一つに、今ある資源を活かすということを挙げられておりますが、そういう意味からも、同じ廃校舎であります旧第五中学校を総合福祉センターとして活用したらどうかと思っております。旧第五中学校につきましては、約3年前から市民福祉常任委員会を中心とし、再利用の検討がなされてきたところですが、旧校舎につきましては耐震基準を満たしており、また、建物の構造自体も成人向けに適しており、非常に利用価値が高いものと思われます。  そこでお尋ねしますが、先ほど述べましたとおり、介護予防拠点整備事業の推進あるいは各種支援が一体的に提供することができるためには、拠点施設の設置が必要と考えるのですが、これについて御答弁をお願いいたします。  2点目に、旧第五中学校をそれら拠点施設として利用できないか、また、それに関連して、旧第五中学校の再活用の計画があれば、お聞かせ願いたいと思います。  続きまして4番目。農林水産の成長産業化を図る取り組みについて、お伺いします。  主要な政策の「安定した雇用を創出する」の中の、農林水産業の成長産業化を図る取り組みとして、「荒尾梨やノリなどの本市でとれる農水産物及びその加工品等を対象とした『荒尾ラムサールブランド』を立ち上げ、新たなマーケットへの販路拡大を図るとともに、オリーブをはじめとして6次産業化を推進し、国・県等の関連補助事業を活用しながら、農地や漁場の基盤整備事業も推進してまいります。」とのことでした。生産者の担い手不足等の問題による1次産業の衰退が危惧される中、荒尾ラムサールブランドの立ち上げ、販路拡大、オリーブをはじめとする6次産業化を推進することにより、安定した雇用につなげたいとの趣旨と理解しているところです。  そこでお聞きしますが、6次産業化の推進とは具体的にどのように進められていくのか、お伺いしたいと思います。  続きまして2点目の質問ですが、生産者の所得の安定を図るということであれば、青研、ありあけの里、ときめき市、百姓村、最近では漁協等の生産者直売所が市内各地で事業展開をされておられます。  新たなブランドを立ち上げ6次産業化を推進していくことも、それはそれで意義があることは十分理解できますが、現在、既に業として成り立っているところを支援することにより、一層の6次産業化の推進につながっていくのではないかと思う次第です。行政としての支援体制について、お伺いいたします。  質問の5番目です。荒尾運動公園施設長寿命化計画について、お尋ねいたします。  運動公園施設全般において老朽化が進み、安全性の確保、機能保全、耐用年数の延伸等を図ることを目的とし、計画策定業務委託料1,500万円と、再配置計画策定業務委託料503万円を本定例会に予算計上されたところです。  事業概要を拝見しますと、建築物、付帯施設、遊具、土木構築物等の荒尾運動公園内のすべての施設を対象として健全度調査、緊急度判定を実施し、長寿命化の策定、あわせて、運動公園内での施設の適切な再配置について検討を行うとのことでした。昭和31年10月より運動公園工事に始まり、同40年9月市民体育館の落成、47年には市民総合プールが完成し、県内でもこれほどのスポーツ関連施設が集約し充実しているところはほかにないと言ってもよいでしょう。  しかしながら、市民プールは完成後44年が経過し、体育館に至っては51年が経過し、それに伴う老朽化は誰もが認識するところであります。  また、運動関連施設以外の公共施設も同様、昭和47年に建設された給食センター、48年に開館した図書館など、どれを取っても更新を必要とするものばかりであります。  限られた財源の中で市政全般の優先順位を考慮しつつ慎重に進める必要がありますし、さきに質問いたしました国保特別会計への法定外繰り入れ、また、大きなところでいいますと、新病院建設に関しても、綿密な計画のもと、不要な財政負担が生じないようにする必要があります。  そのような中、このたび上程されました運動公園施設長寿命化計画につきましては、執行予算の平準化を図り、計画的な補修、改築及び更新を行うことによりライフサイクルコストの縮減につながるものと理解をするところです。  そこでお尋ねしますが、施設の健全度調査、緊急度判定を実施し長寿命化を図るとありますが、その計画とは具体的にどのようなものか、お伺いいたします。  2点目の質問です。運動公園内での施設の適切な再配置について検討するとあります。そのことについて、野外音楽堂は市民体育館の建替え用地であったという案があったと聞き及んでおりますが、野外音楽堂に新病院を建てるとした場合、その代替地はどこに求めるのか、お伺いいたします。  質問の件名、6番目です。行政協力員費及び民生委員・児童委員の処遇改善について、お伺いいたします。  まず、行政協力員についてです。  任期は1年で委託してありますが、実情は長年にわたり行政協力員を続ける方が多く、交代を希望しても容易には後任が見つからない等の状況が見受けられるため、行政協力員の処遇を改善することにより、担い手不足等の問題解決を図ることを目的とする。事業概要につきましては、行政協力員報酬のうち、平均割について近隣他市を参考に報酬単価の見直しを行い、行政協力員の処遇改善を図る。行政協力会の地区支部長会議出席手当についても近隣他市を参考にし金額の見直しを行い、行政協力会のより円滑な運営を図る。  民生委員・児童委員については、近年の少子高齢化や核家族化の進展により、独居高齢者の増加、認知症問題、生活困窮世帯の把握等その重要性を増してきております。多様化・複雑化する地域問題のため、民生委員・児童委員の負担が増加していることから、その活動環境を整備し地域福祉の増進を図る、事業概要としましては、民生委員・児童委員の報償金について近隣他市を参考に報酬単価の見直しを行い処遇改善を行うものとあります。それにより、行政協力員報酬金が182万4,000円増額され、3,795万円、民生委員・児童委員報償金が122万4,000円増額され、4,536万円となるようです。  そこで1点目の質問ですが、それにより行政協力員及び民生委員・児童委員の報酬金・報償金の1人当たりの金額はどれくらいになるか、また、それで妥当かお伺いいたします。  2点目に、行政協力員及び民生委員・児童委員の充足度はいかがか、不足をどのように解消するか、お伺いいたします。  質問の7番目です。南新地土地区画整理事業について、お伺いいたします。  平成28年度予算で新規に特別会計を設置し、1億2,400万円が計上されております。施政方針によれば、「荒尾競馬場跡地有明海沿岸道路の三池港インターチェンジ連絡路が事業化されたことで、跡地の市場性もより一層増加されることが見込める。商業施設等の民間誘導により、荒尾駅周辺地域の活性化と市民の利便性向上につなげ、その手段として公有地及び民有地の双方を活用できるよう、地権者との合意形成を図りながら、土地区画整理事業による都市基盤の整備を図りたい。」とのようであります。  2月23日の市議会全員協議会での担当課からの説明によると、事業の概要は中心市街地活性化を図るため荒尾市が中心となり公共団体施行として取り組み、面積34.5ヘクタール、地権者数は荒尾市を含め約150人、事業期間は平成28年度から37年度までの約10年が予定され、事業費は約56億円とのことでした。  事業の推進については、有明海沿岸道路の整備事業とあわせ、JR荒尾駅に近接する競馬場跡地一帯の基盤整備と都市機能の誘導を図るものであり、また、都市再生特別措置法に基づくコンパクトなまちづくりとして、地域交通の連携によりコンパクトシティ・プラス・ネットワークを推進する地域として立地適正化計画に位置づけされ、国庫補助金の重点配分を見込む事業であるとお聞きしております。  本市の近年の土地区画整理事業は、東屋形地区及び住吉地区で施行され、ほぼ同時期に本市の土地開発公社が進めた緑ケ丘リニューアルタウンとあわせ、平成9年の炭鉱閉山後の人口減少に歯どめをかけたのは、この住宅政策にあったように思います。地方創生元年を迎えた今、各自治体は定住化促進計画に向け地方総合戦略を練っています。大牟田市においても、平成28年度の施政方針は、「最優先に取り組むべきは人口減少対策。」としてありますとおり、地域間競争が激化する中、本市にとって定住人口増及び経済波及効果が期待されるこの事業は、ぜひとも成功させなければなりません。  しかしながら、昨年11月から12月にかけて開催された、「市民病院の建設地を市長と語ろう会」において、競馬場跡地は高潮、津波、塩害、液状化、軟弱地盤など市民の皆様から指摘があり、風評被害を受け、事業成功に向けてのハードルが高くなっているのではないかと危惧しております。土地区画整理事業は、造成後、地権者に換地される分とは別に、組合が管理する保留地があります。この保留地の処分で事業費を捻出するため、保留地の処分が事業の成否を握っています。  そこでお聞きしますが、まず、約150人の地権者のこの事業に対する合意形成の状況はいかがか。  2点目に、保留地処分等の課題である民間誘導について、3月から民間の関心意向及びまちづくり提案などの公募を行うとあるが、この内容についてお尋ねいたします。  3点目に、立地適正化計画に位置づけされたため、総事業費56億円のうち、補助対象事業費32億円、南新地土地区画整理事業遂行に当たり、地権者が負担するのは残りの24億円ということでよいのか、お聞きいたします。  4点目は、各地権者の減歩率はどの程度になるか。  5点目として、保留地と個人に換地されるおのおのの区画数と予定される坪単価及び計画人口についてお聞きいたします。  最後の6点目は、独立行政法人都市再生機構(UR)の支援体制はどのようなものか、お尋ねいたします。  以上、多岐にわたりましたが、御答弁をよろしくお願いいたします。これにて、降壇いたします。 4:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 山下市長。   〔市長山下慶一郎君登壇〕 5:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 創生荒尾の会石崎議員の代表質問にお答えをいたします。  まず、御質問の1番目、荒尾市国民健康保険財政健全化計画についてでございますが、御案内のとおり国民健康保険は国民皆保険の根幹をなすもので、昭和36年から始まった制度でございますが、その構造的な問題として、被保険者の構成が高齢化していること、二つ目には、離職者が多く低所得化していること、三つ目に医療の高度化による医療費の増加の三つの要因があり、全国的にその財政収支が厳しい状況にございます。  厚生労働省により先月発表された平成26年度市町村国保財政状況速報によりますと、全国1,716保険者の収入から決算補てんのための法定外一般会計繰入金3,472億円を除いた実質収支は、前年度比3,139億円の赤字から、赤字額が446億円、14.2%増加し3,585億円の赤字決算となっております。医療の高度化による医療費の増とあわせ、被保険者の構成において高齢化が進んでいることで保険給付費が高くなり、低所得者が多いことも相まって保険税負担が重いという、先ほど申し上げました高齢化、低所得化、医療の高度化という三つの構造的問題が浮き彫りになるとともに、国保全体としてもその運営の厳しさが増した結果となっております。  一方で、本市の国民健康保険の状況を見てみますと、昨年度、平成26年度は1億7,477万1,000円の赤字決算となっております。その要因としましては、全国と同様の状況を抱えております。これまでにも、歳入面では平成22年度、24年度の国保税のアップや滞納整理の徹底、納税相談の強化などの収納率の向上対策、歳出面ではレセプト点検や訪問指導、ジェネリック医薬品差額通知などによる医療費適正化の推進や特定健診及び特定保健指導の受診率・実施率の向上に向けた取り組みなどの保健事業の推進などにより、各種の改善策を実施してまいりました。しかしながら、いまだ赤字体質から脱却できていない状況でございます。  このような現状に鑑み、失業者や低所得者、病気の方々でも加入できる国民皆保険制度のセーフティネットとなる本市国民健康保険を持続可能な制度とするため、安定した財源の確保を図るとともに、事業経営の健全化のための重点化・効率化を図ることを目的として、計画期間を平成27年度から29年度の3カ年とする「荒尾市国民健康保険財政健全化計画」を策定し、計画に沿って財政健全化に取り組むことといたしました。  計画の中身について御説明いたしますと、まずは、国保税収納の強化や医療費の適正化、特定健診及び特定保健指導の推進を中心とした医療費の抑制を目的とした中・長期的な取り組みと、そういった取り組みを行ってもなお財源不足が生じる場合については、本計画の中で重要な項目となります国保税の改正や一般会計からの法定外繰り入れを実施し、短期的な取り組みにより調整するようにしております。  なお、国保税の改正につきましては、中・長期的な視野に立ち、被保険者の皆様が置かれている現状と今後の保険給付費等の推移を踏まえ、各種健全化対策などを実施しても、なお財源不足が続く場合には実施せざるを得ないものと考えております。  また、一般会計から国保特別会計への法定外繰り入れにつきましては、これまで国保特別会計という独立採算の制度であるがゆえに、法定外の繰り入れを行うことは適切ではないとの認識を持っておりましたが、大きな改革となります平成30年度の都道府県への移管を控えていることや、近隣他市での法定外繰り入れの実施状況なども考慮して、本市国民健康保険の特徴である保険者の責めによらない過重なものについては、法定外繰り入れの実施もやむを得ないと考えております。  なお、実際の繰り入れにおきましては、単なる赤字補填とならないよう気をつけていかなければならないと思っております。  そこで、質問の一つ目、被保険者及び市民へどのように理解を求めるかについてでございますが、私もこの計画の実施につきましては、被保険者の皆様はもちろんのことですが、国民健康保険以外の他の被用者保険等に加入の市民の皆様にも、本計画について御説明することが大事であると考えております。  したがいまして、早速、来月4月に開催を予定しております市政懇談会において、この問題について市民の皆様に説明を申し上げたいと考えております。  次に、質問の二つ目、平成30年度以降の市としての取り組みについてでございますが、議員御承知のとおり平成30年度から保険者は各市町村の単独から、熊本県と各市町村の共同保険者に変わります。そして、その運営は熊本県が新たに財政運営を担い、各市町村は引き続き保険税の賦課徴収や保険給付などを担うことになります。市町村には特別会計がそのまま残り、新たに熊本県に特別会計が設けられることになります。そのほかにも、熊本県と各市町村が共同運営となることで、熊本県への国保運営に対する各市町村からの納付金となる国保事業費納付金や、各市町村が医療費に対して給付したことによる熊本県からの補填となる保険給付費等交付金、各市町村に対して保険税の標準的な率、額を熊本県が示す標準保険税率などがございますが、その詳細については現在のところ検討中でございます。  今後、国から順次示されるであろうガイドラインに沿ったところで、市町村と熊本県が協議を行い、地域の実情に応じた配分、算定ルールが決められていく中で全容が見えてくることになると思われます。  以上のように、平成30年度以降につきましては現時点では未定の部分が非常に多く、先ほども申し上げましたとおり財政運営以外の保険税の賦課、徴収や保険給付については従来どおり市町村の業務となりますので、国保税の収納の強化や医療費の適正化、保健事業の推進による医療費の抑制につきましては、平成30年度以降も中・長期的な取り組みとして、本市の責任においてしっかりと推進していかなければならないと考えております。  また、一般会計からの法定外繰り入れや国保税の改正につきましては、現時点で確定的な見通しをつけるほどの情報がないことから、その方向性をここでお示しすることは難しい状況でございます。  いずれにいたしましても、将来にわたり安定的な国民健康保険制度を堅持する本市の姿勢に変わりはございませんので、今後とも財政的に厳しい状況が続くと思われますが、その健全化に向けた取り組みにつきまして皆様方の御理解と御協力をお願いをいたします。  次に、三世代交流センター(仮称)についてに、お答えをいたします。  まず、三世代交流センター(仮称)の機能面に対する御質問ですが、この施設にどのような機能を付随させるかを、現在関係部署にて検討しているところでございます。まだ議員の皆様に御報告できるような状況にありません。まだ内容を詰めている段階です。  ただ、石崎議員が述べられたとおり、将来的に医療費や介護費の抑制を考えていきますと、健康づくりや介護予防の拠点といった保健機能を充実させていく考え方もあると思います。また、福祉の総合相談窓口などを設置することで、福祉面を強化していく考え方もあります。それから、多くの市民の皆様が利用しやすい、利用したくなるような設備も設置できたらとも考えておりますが、財政面を考慮いたしますと、あれもこれもとすべてを欲張るわけにはいきません。  しかしながら、この施設は潮湯と高齢者の交流の場、そして、高齢者の生活の知恵の継承の場がもともとのベースにありますので、そういった面では老人福祉法第20条の7に定義されている老人福祉センターの性格に極めて近いものになるのではないかと、現段階では考えております。  続きまして、2)の設置場所についてですが、先ほど申しましたとおり潮湯がベースになりますので、設置場所といたしましては海岸沿いを考えております。具体的な場所については、調査経費を活用して規模、面積なども含め、いろんな角度から今後検討してまいりたいと考えております。  次に、主要な施策の「健やかで安心できる暮らしをつくる」について、お答えをいたします。  まず、1点目の介護予防拠点事業の推進、また、各種支援を一体的に提供するためには、拠点となる施設が必要と考えるがいかがかにつきましては、全国的に少子高齢化が進む中、本市の高齢化率は32%を超え、2025年に向けて今後も上昇を続ける見込でございます。  高齢者が住み慣れた地域で生活を継続していくためには、医療、介護、予防、住まい、生活支援が一体的に提供される仕組みづくりである「地域包括ケアシステム」の構築が重要な課題だと認識をしております。  具体的には、在宅医療・介護連携事業、認知症施策総合推進事業及び介護予防事業などの各種事業を推進することによりまして、システム構築に向けた活動を実践しているところでございます。  地域における介護予防活動の取り組みとしましては、昨年度から国・県の補助金を活用した介護予防拠点整備事業を実施しております。具体的には地区公民館のバリアフリー化ですが、今後とも地区公民館のバリアフリー化などの改修整備を進めていくことにより、地域の介護予防活動の推進を図りながら、高齢者の閉じこもり防止、筋力低下予防などを推進してまいります。  続きまして、2点目のまた、その施設に旧第五中学校校舎を利用できるか、関連して旧第五中学校校舎の再活用の計画はあるのかを伺うについて、お答えをいたします。  議員御承知のとおり旧第五中学校につきましては、平成6年に建設し、市内の小中学校校舎の中でも比較的新しい施設でございます。しかし、石炭産業の衰退や少子化に伴う生徒数の減少を背景としまして、荒尾市学校規模適正化基本計画に基づき、平成19年度末をもって現在の荒尾海陽中学校と荒尾第三中学校とに分離統合し廃校に至ったものでございます。  議員御指摘の総合福祉センターにつきましては、以前使用しておりました施設は昭和49年に建設されており、雨漏りや建物の老朽化が著しいという課題があったため、同じく学校規模適正化により生じた旧第四小学校の空き校舎を活用する観点から、平成19年度に現在の施設へと移転を行ったものでございます。この移転によりまして、総合福祉センターの施設規模拡大や環境改善には一定程度つながったものと捉えております。  しかしながら、一方では旧第四小学校は場所が高台にあり、バス停からの距離もあることから、高齢者の方が利用される施設としては不便な立地であります。また、校舎内のトイレは児童仕様であり、車椅子を御利用の方が利用できないなど、さまざまな課題がございます。先ほど申し上げました三世代交流センター(仮称)のあり方も含めまして、平成28年度に策定予定の立地適正化計画や公共施設等総合管理計画と整合を図りながら、本市における介護予防、福祉活動の拠点となる施設の位置、あり方を検討してまいりたいと考えております。  また、現時点では旧第五中学校校舎の再活用に関する計画等の策定はできておりませんが、旧第五中学校校舎の再活用に当たりましては、学校敷地の一部が万田坑を取り巻く環境や景観を保護するために一定の利用制限を設ける緩衝地帯、いわゆるバッファゾーンに含まれていることに留意していく必要がございます。旧第五中学校を万田坑の歴史的な価値を損なうことなく活用することはもとより、万田坑とのつながりを活かしながら、万田坑一帯の地域の魅力を高め相乗効果を生み出していくためにも、今後、具体的な方策を検討してまいりたいと考えております。  次に、農林水産の成長産業化を図る取り組みについて、お答えをいたします。  まず、1点目の、荒尾ラムサールブランド、オリーブをはじめとする6次産業化の推進とは具体的にどのようなものかを伺うにつきまして、お答えをいたします。  はじめに、荒尾ラムサールブランド事業につきまして御説明をいたします。  この事業は、生産者の所得向上を図り、地域経済の活性化を目的に平成24年12月に、商工会議所、農協、漁協、飲食店組合、観光協会、消費者代表、市などで協議会を立ち上げ、事業内容を検討してまいりました。  平成24年7月に荒尾干潟がラムサール湿地条約に登録されたこともあり、ラムサールのネームバリューの利活用を図るため、「荒尾ラムサールブランド」と名称を決定したところでございます。  事業の概要といたしましては、本年度より本市内で生産及び加工された農林水産物を対象に、生産者からブランド推進協議会へブランド申請を行ってもらい、製品などに関する専門家やスーパーなどバイヤーまたは金融機関などからなる審査会においてブランドの認定審査を行っていただきます。そこで認定された商品などにつきましては、よりよいものを目指し生産品の改良や調査・研究を行うために、補助金を出し荒尾ラムサールブランドとしての品質の高いものとして売り出していくための事業でございます。  現在、本市の6次産業化となっている商品につきましては、オリーブオイルをはじめとして下赤田コスモス会のローゼルのジャムや飲み物、漁協のマジャクの甘辛煮、個人の取り組みではありますが、梨のジェラートやジュース、焼き肉のたれなどが販売されております。  また、オリーブを活用した加工品としましては、オリーブ石鹸、オリーブの葉っぱを利用した草木染め、または枝を燃やして灰を釉薬に混ぜた小代焼などが試作されており、ブランド化に向けて新製品の開発が行われております。元来あったオリーブオイルや新漬けに加え、いろいろな加工品をつくり価値あるものへと転換することで有利な販売を展開し、6次産業化することで生産者の所得向上を図ってまいりたいと考えているところでございます。  また、支援策といたしましては、地域資源を活かした先進的で持続可能な事業の取り組みを促進する、国の地域経済循環創造事業において、加工場や観光農園などを補助したり、地方創生交付金を活用して加工品の開発などを行ってまいりたいと考えております。  次に、2点目の青研、漁協等をはじめとする生産者直売所が各地域で事業展開をされているが、行政としての支援体制を伺うについて、お答えをいたします。  現在、市内の各地域で行われている生産者直売所につきましては、独自の事業が行われており、運営費等につきましても独自で運営されている状況でございます。それぞれの特徴ある製品を、本市においでになる観光客の皆さんに周知し、荒尾市内の周遊性を高めるため、本市で作成した「まるごとあらおガイドブック」に、市内の直売所の情報などを掲載してあります。このガイドブックは、駅やホテル、万田坑ステーションなどをはじめとして市内各所に設置しており、市民の方々のみならず広く情報提供を行っているところでございます。また、大売り出しやイベントなどが開催される場合にも、広報あらおなどで紹介をしているところでございます。  今後におきましては、生産者直売所が6次産業化などを目指し、新たに加工所や施設などの改善を行う場合などについては、分散型の特産品取扱所的な位置づけのもとで、国の補助事業などを活用しながら、本市としてできる限りの支援を行えればと考えております。  次に、荒尾運動公園施設長寿命化計画について、お答えをいたします。  なお、答弁の一部につきまして、先日の北園議員の質疑への答弁と重複する部分がございますことを御了承願います。  最初に具体的な計画についてですが、荒尾運動公園施設の長寿命化計画は、公園施設の計画的な維持管理の方針や長寿命化対策を定め、計画的な予防修繕を取り入れることで公園施設の長寿命化を図り、都市公園の安全性の確保とともに、トータルコスト──維持管理経費総額のことですが──このトータルコストの縮減と平準化を図ることを目的といたしております。  調査対象や調査内容につきましては、遊具、建築物及び付帯施設を対象とし、現地調査などの予備調査、消耗材の劣化などの調査を行う健全度調査と、性能の低下状況について判定する健全度、緊急度判定を行い、工作物や建築物などの修繕または改築工法の検討や修繕または改築の時期の検討を行い、消耗部材の交換計画の策定などを行うものでございます。  長寿命化計画策定後は、これまでの対症療法的な維持管理から、予防保全的な維持管理を行い、建物の機能や設備を常に良好な状態に保つことで建物の使用年数を延長し、施設のトータルコスト、維持管理経費総額の縮減と財政負担の平準化を目指すものであります。  なお、公園施設長寿命化計画に基づいて、公園施設の修繕や改築をする場合には、国土交通省所管の社会資本整備総合交付金を活用することができますことから、補修・改修や改築に当たってはそのような財源も積極的に活用し、今ある施設を有効に活用していきたいと存じます。  続きまして、野外音楽堂に新病院を建てるとした場合、体育館の代替地はどこに求めるかについて、お答えをいたします。  施設の再配置計画につきましては、長寿命化計画の内容を踏まえて策定いたしますが、老朽化が進んでいる市民体育館などの建替えについては、その用地などを含めて再配置計画の中で検討する必要があると考えております。  今回、野外音楽堂を新市民病院の建設地と決定いたしましたことから、スポーツを通じた市民の健康維持・増進など、新市民病院と運動公園施設との相乗効果なども考慮して再配置を検討することが望ましいと思いますので、新市民病院の概要などを踏まえた上で再配置計画の策定を行いたいと考えております。  また、再配置計画の対象範囲については、基本的には運動公園内における再配置を考えておりますが、再配置を検討する過程において、場合によっては運動公園以外の区域を視野に入れて検討することも可能性としてはあるのではないかとも考えられ、あらゆる角度から検討を進めたいと思っております。  なお、野外音楽堂の代替公園については、市が所有しております土地を基本に同程度の規模の土地を候補地として選定を進めているところでございます。  次に、行政協力員及び民生委員・児童委員の処遇改善について、お答えをいたします。  まず、行政協力員についてお答えをいたします。
     行政協力員制度は、市民福祉の増進及び市行政の円滑な運営を図るため、昭和36年10月より施行されております。現在は125名の行政協力員を、136の行政区の代表者として委嘱し、広報をはじめ市が発行する各種文書の配布、各種調査等への協力、災害時における被害情報の報告など、市民と行政とのパイプ役として日々御活躍をいただいております。  行政協力員の報酬額につきましては、平成27年度から一般地区の世帯割を1世帯あたり75円から95円に増額する見直しを行いましたが、今回、再度見直しを行い、平成28年度当初予算につきましては一般地区の均等割を月額7,500円から8,700円に、直送地区の均等割を月額4,000円から4,600円にそれぞれ増額するための予算を計上させていただいております。  このことにより、平成28年度における平均報酬年額は28万8,000円程度となる見込みでございまして、1行政区当たりの平均報酬額としては、業務内容が比較的類似している近隣の玉名市、山鹿市とほぼ同等となり、一定の改善が図られるのではないかと考えているところでございます。  続きまして人員確保の状況についてでございますが、現在、行政協力員が不在となっている行政区はございません。しかしながら、後任が見つかりにくいなどの相談を受けるケースがあるのも実情でございまして、今後も人口減少、少子高齢化の進展により委嘱が困難となるケースが発生することも懸念されますことから、先ほど申し述べました報酬の見直しによる処遇改善なども必要と考えているところでございます。  今後も、行政協力員の皆さんと意見交換を行いながら、業務内容の改善に向け調査・検討を行うとともに、退職した市職員などにも培ってきた行政経験を活かしてもらうよう働きかけるなど、安定的な人材の確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。  民生委員・児童委員につきましては、地域の見守り役であり地域住民の生活上での心配事、困り事の相談に応じ、必要に応じ各関係機関へのパイプ役を担っておられます。しかしながら、少子高齢化や核家族化の進展、地域コミュニティの衰退といった社会情勢により、各種の相談事が複雑・多様化していることから、民生委員の皆様の負担は大きくなっております。民生委員は、地道な地域活動のほか、市や県が主催する研修や会議、イベントなどにも積極的に参加をされており、このようなことからも総合的に勘案し、平成28年度より活動費を月額2,500円から3,500円に増額した予算を計上させていただいております。  このことにより、1人当たりの年額は満額で4万2,000円となり、県下14市で見ると中位程度となることになります。なお、民生委員・児童委員の場合は市からとは別に県のほうから直接、年間5万8,200円の支給があります。民生委員・児童委員につきましては全体で102名中、現在11名ほどの欠員が生じている状況でして、これは先ほど述べましたとおり、いろんな面で負担が少なくないことから、なかなかなり手が見つからない状況です。しかしながら、民生委員・児童委員が取り扱う情報はデリケートなものが多く、誰でもなれるという仕事でもございません。今後も各種の負担軽減を図る工夫を行っていくとともに、民生委員・児童委員の職務について意義を啓発しつつ、地域と連携して人材確保に努めてまいります。  次に、南新地土地区画整理事業について、お答えをいたします。  まず、質問の1点目、約150人の地権者の合意形成の現状について伺う、についてですが、荒尾競馬場跡地の地権者の方々には、競馬事業の廃止表明以降に、跡地活用に係る説明会を6回ほど開催してまいりました。競馬場跡地のおおかたの土地は、建築基準法上の道路に接していないことで建築物を建てることができない状況にあり、現状のままでは土地の利活用ができないので、昨年10月の説明会では、土地区画整理事業によりすべての土地が活用できるよう基盤整備を進めたいと申し上げたところでございます。  また、市の再生拠点として有明海沿岸道路の整備効果を最大限に発揮させた魅力的なまちを築いていくためには、国道389号線沿線を含めた競馬場跡地一帯の開発を行うことが適切との考えから、国道沿線の地権者の方々を戸別訪問させていただき、事業への理解を図っているところでございます。  区画整理予定地区内の地権者の土地利用意向を調査いたしましたところ、7割以上の方々が土地の売却や賃貸を希望されていることから、早期に都市基盤を整備し企業などの誘致を図る必要があると考えているところでございます。しかしながら、予定地区内に住居を構えて生活されている方からは現状のままでよいという御意見もございますので、引き続き当地域の将来や事業内容の理解など、丁寧な説明を重ねてまいりたいと考えております。  次に、御質問の2点目、3月から民間の関心意向及びまちづくりの提案などの公募を行うとあるが、その内容について伺うに、お答えをいたします。  南新地土地区画整理事業に関する関心意向表明、まちづくり提案の募集についてということで、先月の2月29日に市のホームページで公開をし、区画整理事業に関心や参画意向のある民間事業者の公募を開始いたしました。土地区画整理事業の目的は、都市基盤の整備により宅地の利用増進を図ることです。そして、本市の将来の飛躍に向けての新たな玄関口あるいは新たな活力拠点を築いていくものですから、民間企業などの誘導が不可欠です。そのためには、早い段階から民間企業などの関心を調査するとともに、荒尾競馬場跡地の活用に関する提言をいただきながら、まちづくりが実践できるよう民間の先進的な知見やアイデアを活用していきたいと考えております。  平成25年度にも、競馬場跡地への企業進出意向調査を行い、10数社から魅力のある土地であるとの反応をいただいたところでございます。  しかし、今回は有明海沿岸道路のインターチェンジ整備が現実味を帯び、土地区画整理事業を事業化していく状況を踏まえまして、再度企業の関心を伺おうというものでございます。  募集方法としましては、ホームページに掲載するほかダイレクトメールを小売業や卸売業、飲食業、病院や福祉施設及び教育施設、住宅メーカーなど約1,700社に幅広く発送いたしております。また、以前の意向調査で高い関心をいただいた企業には、直接足を運び、公募の内容を説明いたしている状況です。  次に、御質問の3点目、総事業費56億円、補助対象事業費32億円、地元負担は24億円なのかについて、お答えをいたします。  南新地土地区画整理事業に要する総事業費は、現時点の概算で約56億円と見込んでおります。この中で国の補助金で対応できる道路や公園、水路などの公共施設整備にかかる費用が32億円と試算をしております。国の補助率がおおむね50%であることから、国と市が約16億円ずつ負担することになります。残りの約24億円の財源につきましては、有明海沿岸道路の用地費相当額として国からの負担金なども見込んでおりますが、大部分は地権者の土地から拠出していただく保留地の売却費を財源に充てることになります。  次に、御質問の4点目、減歩率はどの程度になるかについて、お答えをいたします。  宅地の利用増進に係る地権者の減歩率につきましては、宅地の評価をあわせてまだ検討中でございます。  次に、御質問の5点目、保留地と個人に換地されるおのおのの区画数と坪単価及び計画人口はどのようになるかについて、お答えをいたします。  土地利用構想におきましては、幹線道路で大きく七つのブロックに区画割りをしておりまして、現在取り組んでおります企業などの関心意向調査を踏まえ、区画道路の配置を考慮し、ブロックの細分化をしていきたいと考えております。企業が進出するにいたしましても、土地を買いたいあるいは借りたいなどの意向がありますので、地権者の意向を踏まえながら平成28年度に保留地の位置を含め、換地設計を行っていく予定です。また、土地区画整理事業後に想定する地区の計画人口でございますが、現時点ではまだ想定できる段階ではありませんが、一定の人口の集積が見込めるようにしていかなければならないと考えております。  次に、御質問の6点目、独立行政法人都市再生機構の支援体制はどのようになっているか伺うについて、お答えをいたします。  独立行政法人都市再生機構、通称UR都市機構は、都市再生機構法に基づく国土交通省所管の団体でございます。法人の設立目的は、大都市及び地域社会の中心となる都市において、市街地整備や賃貸住宅の供給支援に関する業務を行うことにより、都市の再生を図り都市の健全な発展と国民生活の安定向上に寄与することでございまして、大規模な土地利用再編や、近年では東北地方の災害復興事業など都市再生のプロデューサーとして、地方公共団体と連携しながら民間による都市再生を推進されております。  UR都市機構の事業例といたしましては、東京大手町における国際ビジネス拠点再構築などの国家プロジェクトや横浜市のみなとみらい21、九州内の事例では北九州市城野地区における低炭素まちづくりのプロジェクトや、鳥栖市のアウトレットモール一帯の区画整理事業、九州大学六本松キャンパス跡地のまちづくりなどが挙げられます。  このように、全国でさまざまな事業経験があり、専門的な技術や蓄積があるUR都市機構とは平成26年2月にまちづくり基本協定を締結し、公的な機関の立場から区画整理事業などの取り組みを支援いただいているところでございます。  南新地土地区画整理事業の構想計画段階からも、合意形成や民間誘導の方策など広く指導、助言をいただいているところであり、今から土地区画整理事業を立ち上げる際の重要な段階でございますので、人材不足などの課題を補完する役割とともに、民間事業者を都市再生に誘導する役割を担っていただくことができれば、荒尾市が地方創生のモデル都市として活気あるまちづくりが実現できていくのではないかと考えております。 6:◯石崎勇三君 ◯石崎勇三君 ひととおり御答弁いただきまして、ありがとうございました。  質問項目が多かったので本当に大変だったと思いますけれども、今から何点かちょっと再質問をさせていただきたいと思います。  まず、1番目の国保財政健全化計画についてですけれども、先ほど市長から御説明がありましたとおり、市民の約3割の方が国民健康保険被保険者ということで、あと7割の方がそれ以外の方々。  申しましたけれども、約3億円の法定外繰り入れ、それでも追いつかなかったら税額・税率のアップということで、これはどうしてもやはり市民の方へ細かくやっぱり説明する責任があると考えております。  御答弁の中に、来月4月から市政懇談会を開催するということで、本当にそれは大切なことだろうと思うんですけれども、そこでちょっとお聞きしますけれども、市政懇談会だけではやはりどうしても一部市民に限られてくるんじゃないかと考えておるところです。もっと、ほかに何か市民の皆様へ周知する方法は何かお考えなのか、それがあったらお聞きいたします。 7:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 石崎議員がおっしゃるように、3割の方が国民健康保険で、7割の方がそれ以外ということで、市民の皆さんの理解がないことには、この計画は進めていくことはできないと思っております。  それで、4月に私みずから各地域に参りまして、市政懇談会で説明いたしますとともに、全戸配布をしております市広報とか、いわゆる市のホームページなども活用しながら、できる限りの周知を図って御理解いただくよう努めていきたいと考えております。 8:◯石崎勇三君 ◯石崎勇三君 その点、ぜひよろしくお願いします。十分、市民の皆さんが御理解いただきますように、よろしくお願いします。  それから、もう一つですけれども、法定外繰り入れをした、含めた国保財政健全化、その検証といいますか──入れました、それでどうなったのか──検証する必要もあるとは思うんですけれども、その計画の点検それから、評価、これを今後どうされるおつもりか、ちょっとその点をお聞きしたいと思います。 9:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 国保の関係につきましては、法的な組織として国保運営協議会がありまして、そこと相談をさせていただいておりますが、今後はその協議会や市議会において、関係委員会や決算特別委員会などで点検・評価をお願いしたいと思っております。また、その内容についてはホームページなどを通じまして市民にも公表していきたいと考えております。 10:◯石崎勇三君 ◯石崎勇三君 先ほど市長から御答弁がありましたとおり、まだ全体像がよく見えてないということで未確定な部分が多いということで、これは平成30年度以降もそうですけれども、やはり県と十分協議していただいて、極力、本市に対してその負担がかからないように、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  質問の1番目は、これで終わりたいと思います。  続きまして、2番目の三世代交流センターについてですけれども、極めて老人福祉センターに近い施設を考えておられるということだったんですけれども、老人福祉センターの施設に必要な設備というのは、まず生活相談室だったり機能回復訓練室、それから、教養、娯楽、図書、それから、浴場、そういうものが主な要因に、必要な施設になってきます。  三世代交流センターと、未定ということだったんですけれども、漠然としてでも何か、こういったことを考えているということはあると思うんですけれども、基本的に老人福祉センターというのは、やはり、65歳以上の方々が対象の施設ということで、例えば子どもさんたちだけ行った場合に、極めて近い、老人福祉法に合致する老人福祉センターであれば、子どもさんだけでも行かれるのは可能なんですかね。どうですかね。 11:◯保健福祉部長(古澤 良君) ◯保健福祉部長(古澤 良君) この中身の基本として、老人福祉センターの機能を最低限備えたというような形で考えております。そのほかに、働き盛りの人でも子どもでも、誰でもが利用できるような施設にしたいという構想も持っているところでございます。 12:◯石崎勇三君 ◯石崎勇三君 これですね、老人福祉センターが廃止になって、もう5年が経つわけです。市としては、やはり、老人福祉センターの設置義務があるのではないかと考えております。今後どうするかということで、これも未定ということで、これも方向が決まり次第といいますか、その過程段階で、これも委員会のほうで御報告いただけたらと思いますので、よろしくお願いします。  設置場所ですけれども、どうしても沿岸部ということで、しかもやはり海水も沖合何mぐらいから取るかによると思うんです。今の潮湯も、かなり沖合から汲まれておる状況でしょう。それを考えると、どうしても沿岸部ということになるんですけれども、小さいお子さんから御高齢の方までみんなが交流できる施設というならば、潮湯は潮湯で大切なことだと思うんですけれども、交流センターと言うならば中心部じゃないと行かないんじゃないかとちょっと思うんですけれども、その点お考えどうでしょうか。 13:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 石崎議員のような考え方もあるかと思うんですけれども、もともと潮湯と老人福祉センターが隣同士にあったということで、高齢者の方々の利用も多かったということで、現状でいちばん問題なのは、いわゆるお風呂から上がった後に高齢者の方々がいろいろ情報交換したり会って話し合う場、そういうスペースがないということが問題ですので、私は基本的に潮湯と交流センターはやはり併設でなければいけないんじゃないかな、そこがあくまでもベースになければ、それがバラバラになってしまったら、それぞれの機能が果たせないんじゃないかなというふうに考えておるところでございます。 14:◯石崎勇三君 ◯石崎勇三君 老人福祉法に合致する老人福祉センターですね、これと三世代交流センターあわせて推進してやっていただきたいと思います。この点は、これで終わります。  続きまして、3番目の介護予防拠点事業、これはシステムのことであり施設を指しているものでないということで御理解してよろしいでしょうか。はい。  そうしたら、次の旧五中校舎ですね。これが市長が先ほど言われました平成19年度末をもって閉校と。平成6年に建てられて平成19年度に閉校、14年ぐらいしか使ってないわけですよね。閉校して8年経つわけですけれども、万田坑のバッファゾーンということで、なかなか、今、計画に乗せるにはちょっとということもあったんですけれども、せっかく市長が今あるものを活かすというのが基本姿勢の一つということで伺っていますので、できるだけ早くこの旧五中校舎の活用、できればここに介護医療関連施設の拠点施設をここに張りつけて、社協自身としてここを活用できたらと考えております。どうか、その考えも十分御検討されて事業を進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。  それから、続きまして4番目、このラムサールブランド、オリーブをはじめとする6次産業化の推進ということの内容につきましては、十分理解したところです。  もう一つ、生産者直売所、先ほど申し上げましたけれども、まるごとあらおガイドブックに載せて紹介しているんだということだったんですけれども、以前は新聞にたびたび取り上げられておったんですけれども、特定の販売所だけを記事にすることができないということも聞いたことがあります。できれば、支援を図っていくということであれば、その時々の旬のものとか、どこに何があるとか、そういうのを、専用のパンフレットといいますか、これをお作りいただいて、もう一つは有明ねっとこむのコミュニティ放送も、FM放送も検討されているということで新しく始まる。これをあわせて、こういうのも利用してどんどんPRしていただいて、今あるこの新しい6次産業化も大事なことですけれども、今あるものを大切に展開していただきたいと思います。  これは要望としてあげておきます。よろしくお願い申し上げます。  続きまして、5番目の運動公園施設長寿命化計画です。  具体的な計画については、交付金等を活用して常に良好な状態を保つということが計画と言われておりました。  問題は次の再配置の件ですけれども、結局、野外音楽堂は都市公園の一部でありますので、代替地は必ず必要になってくると思います。野外音楽堂に市民病院が建てば、運動公園には体育館を建替える余地がなくなるんじゃないかと思うんですね。その配置転換で、それも含めて再開発計画だとは思うんです。  例えば、市長が最初に市民病院の建替地として示されていましたサッカー場と駐車場が言われておりましたけれども、体育館を建替えるにしても、それでなくなってしまう駐車場やサッカー場をどこに求めるのかという問題、これがちょっと疑問なんですよね。普通の感覚で言えば、何かを計画すればその先々までが検討されていて当たり前と思うんですけれども、そのあたりの説明がない。ちょっと失礼な言い方になるかもしれませんけれども、場当たり的といいますか、市民にそう受けとめられていないかと、ちょっと思うところです。  そもそも、これ確認ですけども、運動公園の面積を減らすんであれば、同じ面積をどこかにやっぱり求めなくちゃいけないということだろうと思うんですけれども、この件につきましては後ほどちょっと答弁いただきたいと思うんですけれども、運動公園の面積を減らすのであれば、同じ面積を別の場所に用意しないといけないのか。それと、競馬場跡地に運動公園施設の代替地を用意する考えはありませんか。競馬場跡地に、運動公園の代替用地を持っていくということの考えはありませんか。ちょっとその点お伺いしたいと思います。 15:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 野外音楽堂は一応都市公園になっておりますので、市内の特に市が所有している土地を基本に、同程度のエリアといいますか、面積は確保しなければならないということで、今調査をしているところです。  あと運動公園の一部を競馬場跡地にということですが、今回の再配置計画の中でいろんな角度から検討をしていきたいというふうに考えております。 16:◯石崎勇三君 ◯石崎勇三君 それをもって再配置計画だということだろうと思うんですけれども、やはり、市が所有する土地で広大な面積というのはそんなにないと思うんですよね。運動公園を都市計画でどこに持っていくかというのは、本当にこれから、先にこれをやっぱり考えんと、先にその計画も進まないんじゃないかと思うんです。じゃ建てました、じゃ、これから場所を探しますじゃ、ちょっと順序が逆になってしまうんじゃないかなと思いますので、その点はしっかり計画していただいて、これも所管の委員会でも報告をしていただけたらと思います。  行政協力員さん、それから、民生委員・児童委員さん、これは一定の報酬・報償金の見直しがあったということで、これですぐ増員になるとは、ちょっと思えないということで、地域でなかなか民生委員さん、行政協力員さん、お願いしてもなかなか首を縦に振ってもらえないというのが現状にあります。102名中の11名が欠員ということで、民生委員さんがですね。これは大きな地域の問題となっておりますので、これはもう要望ですけれども、市長がじきじきにお願いに上がっていただければ快諾してもらえるんじゃないかということで、それも考えております。ぜひとも、よろしくお願いします。  すみません、ちょっと時間がなくなってしまいまして、最後7番目の質問ですけれども、この事業を成功するには、いちばんの鍵は、URの支援体制がぜひとも必要だろうと考えております。今までの実績等を含めまして、今後、平成26年2月にまちづくり協定をされたということで、今後とも大きな支援をいただきますようにお願いしたいと思います。ぜひとも、この南新地の土地区画整理事業については、成功裏に収められていただきますようお願い申し上げまして、質問を終わります。 17:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 暫時休憩をいたします。                         午前11時17分 休憩                         ───────────                         午前11時30分 再開 18:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  会派代表質問を続行いたします。7番新社会党議員団田中浩治議員。   〔7番新社会党議員団田中浩治君登壇〕 19:◯田中浩治君 ◯田中浩治君 平成28年第2回市議会(定例会)に当たりまして、4点について順次質問してまいりますので、答弁を求めます。  1点目は、国の動向に対する見解について。  TPP環太平洋パートナーシップ協定において、熊本県は国が昨年12月に示しました全国の影響額の算出方法に基づく試算に県独自の試算を加え、TPPが発効した場合、農林水産物の県内生産額が最大132億円減少するとした試算を発表し、国に提出したと報道がなされました。  国は、全国で最大2,100億円減にとどまるとしましたが、最も影響が少ない場合でも81億7,000万円の減少を見込んでいるとのことです。国が、影響がないとしていた米につきましては、県は安価な輸入米の増加で、県産の3割を占める業務用米の価格が下がるとして、13億6,000万円の減少を見込まれています。  また、帝国データバンク福岡支店は、TPPに関する九州、沖縄の企業の意識調査をまとめました。2010年12月の前回調査では、「必要」が33.6%、「必要ない」が23.9%でしたが、このたびの調査で「必要」と答えた企業は29.7%、「必要ない」が31.1%となり、「必要ない」が上回ったとの調査報告を発表いたしました。  また、影響予測を業種別に見ると、輸送用機械・機具製造で50.0%、電気・機械製造で41.2%の恩恵があると答えています。  確かに、今議会に提案の平成27年度荒尾市一般会計補正予算に、農業用機械、施設整備に対する補助として、全額国からの693万5,000円が補正計上してあります。そして、施政方針で市長は、「国はTPPを一つのチャンスとして捉え、特に我が国の優れた農林水産物の輸出に力を入れています。荒尾市としても、この波に乗り遅れず、この機会を十二分に活用し、経済振興と市民生活の向上につなげていかなければなりません。」と述べられています。  悪影響を懸念するのは農林水産と言われ、県は「国の国内対策が実施されることが前提であり、対策が不十分なら影響がさらに膨らむおそれがある。」と、関税引き下げや輸入枠拡大に伴い、農林水産関係の大打撃を危惧されています。  さて、そこで本市におけるTPPでの影響についてお聞かせください。そして、農林水産関係に多大な影響を与えるこのTPPについてどのようにお考えなのか、その見解を伺います。あわせて、経済振興と市民生活の向上につなげていく方策について、お聞きをいたします。  次に2点目は、(仮称)三世代交流センターについてです。以下、「仮称」という言葉を省略させていただきます。  昨年の平成27年第1回定例会の所信表明において山下市長は、「子どもからお年寄りまで三世代が心豊かで健全な未来を築いていくため、潮湯も活用した交流センターも必要。」と述べられました。ちょうど1年前に、この構想を述べられたわけであります。  その後の議会質問においての答弁で、「今あるものをできるだけ有効に活用していくのがいちばん経済的にも合理的ではないかというふうに考え、これまで従来利用されていた方々のいろんな利便性も含めて、現在地に建設がいちばん適切。」と。「ある程度、具体的に詰まりましたら来年度の当初予算あたりで調査検討費あたりを計上させていただきたい。」との答弁がなされていました。また、「高齢者の居場所をつくるのがいちばんの基本であり、そのほかに健康づくりや介護予防の付加価値をつけていくのか、親子が集える場所をつくっていくのか、どのような施設にするのかは費用や敷地面積によって限られてくることから、関係各課、市民、専門家の意見等を集約して、内部でいろんな角度から検討していく。」ともありました。  そして、今議会での施政方針で述べられました老朽化している潮湯の問題改善に向けて、新たに潮湯と高齢者の健康づくりと交流の場を併設した施設である三世代交流センターの整備を行っていく。その整備に向けた調査委託料594万円が今議会に予算として計上されております。  今までの答弁で考えれば、どのような施設内容にしていくのかの庁内論議が固まったものと思いますが、先ほどの石崎議員への答弁では、まだまだその内容が固まってはいないのかなというふうに感じました。改めて、庁内論議がどのようになされているのか、お聞きをしたいと思います。  そこで質問の一つに、どのような施設を目指して推進されようとしているのでしょうか。  二つに、委託による調査期間と調査の内容、そして、今後のスケジュールについてのお考えをお聞きしたいと思います。  三つに、昨年より公共施設等の総合的かつ計画的な管理推進のための「公共施設等総合管理計画」の策定に着手をされましたが、他の老朽化施設の建替えとの優先順位、三世代交流センターの建設に向けてが高かったのでしょうか。  四つに、潮湯を以前の老人福祉センターとしていくことでは難しかったのでしょうか。そう考えることはなかったのかどうか、お聞きをいたします。  五つに、潮湯を継続するため、毎年のように100万円ほどの改修費が計上されております。今後10年、15年と延命させる場合には、今後はたしていくらの改修費用がかかるのか、建替えする場合と比べてどちらが得策なのか、専門家の意見を聞きながらとされていましたが、専門家の意見を聞くことなく三世代交流センターに建替えていくことで理解してよいのかどうか、お聞きをしたいと思います。  次に、3点目です。空調設備導入による、教育施設環境整備についてです。  現在の学校施設における空調設備のエアコンの設置状況は、職員室、事務室、保健室、プレハブ教室、特別支援学級の一部及びパソコン教室には、すべての学校で設置しているとのことで、そのほかにPTAの協力を得て、図書室等に設置されている学校が数校あると、これまでの答弁で知り得ました。  秋の大運動会としていました小学校の運動会が、5月末実施に定着をしております。これは、9月の練習、10月に本番では児童の熱中症が危惧されることの理由から、その対策として時期を変更したと聞き及んでいます。エアコンの設置については、2011年あたりから市議会にて議論が集中していたようで、夏の異常なほどの暑さが児童・生徒の心身ともに健康的な学校生活を脅かす要因になっているようです。  教室へのエアコンについては賛否両論あっていますが、授業に少しでも集中できる環境を整えることは大切なことだと考えます。また、これまでの質問に対する答弁で、導入するにはエアコン本体を設置するだけではなく、学校施設における電気設備の改修が必要となること、電気料金など設置後のランニングコストを考えたときに、かなりの費用が増加すること、さらには今後、電気料金の値上げも考えられることから、まずは扇風機の設置で対応となっているようです。学校現場関係の方に聞いてみますと、「扇風機の近くになればなるほどその音がうるさい。」という話も聞きます。児童・生徒の健康を損なわない取り組みは全国各地で急務になっていることから、荒尾市も乗り遅れることなく、その対策が求められます。  学校教室にエアコンの設置、学校現場からの声として、学校校長会、教頭会などでの会合の中でそのようなエアコン設置の要望はあっているのでしょうか。  そして、昨年7月、万田小学校PTAによる地域懇談会が開催され、御案内を受けましたので、その場に出席をいたしました際に、夏の異常な暑さで子どもたちの健康を心配する声もお聞きいたしました。荒尾市PTA連合会や単位PTA、保護者からの声としてエアコン設置要望の声は上がってきているのでしょうか。そして、先ほども申しましたように、5年ほど前あたりから議論が集中しているわけでありますが、これまでにどのように検討されたのか、その経過並びに今後の方向性についてお聞きをいたします。  最後の4点目は、通学路での交通安全対策についてです。  平成24年4月に京都府亀岡市で発生いたしました、登下校中の児童等の列に自動車が突入する事故をはじめ、登下校中の児童等が死傷する事故が連続して発生していることが全国ニュースで報道され、本市におきましても以前に、痛ましい死亡事故が発生いたしております。  さまざまな関係機関との連携を強化し、通学路における交通安全対策をより効果的に推進するため、昨年6月議会にて荒尾市通学路交通安全推進会議条例が制定されました。平成24年以降10の小学校区で、教育関係者と地元PTAが緊急合同点検を実施し、危険個所43カ所が指摘されています。横断歩道や信号が少ない、信号のない交差点がある、歩行者用信号をつけてほしい、交通量が多いのに道幅が狭い上、歩道がない。見通しの悪いカーブが複数ある、白線が薄くなっている、スピードを出す車が多く危険である、歩道に水たまりができる、草木で見通しが悪い、道幅が狭く歩道がない、側溝のふたがない、歩道が切れている、人通りがなく竹藪等で暗い、街灯をつけてほしいなどのようです。  本市には、市道だけでも実延長約282kmが走っており、すべてに歩車分離のガードレールを設置するのは極めて困難かもしれません。幅員が狭い個所では拡幅するための用地取得も必要になることが考えられますが、せめて通学路での交通安全対策は進めていかなければならないと考えております。  そこで、平成27年度の登下校時の通学路上での事故発生状況、各学校から報告がなされている件数で構いませんので、その状況報告をお聞きいたします。  次に、今年度予算に補助事業として社会資本整備総合交付金事業費、市道西原桜町線の改良事業として1億円が計上されています。この場所は、平成27年度合同点検実施個所6カ所のうちの1カ所で、幅員が狭く歩道のない踏切で危険であることが指摘されていました。この点につきましては、私は2006年に原万田社宅跡地に荒尾ロックタウンの完成に伴い交通量が格段にふえたことで、住民をはじめとした苦情が寄せられ、よって当時の建設経済常任委員会で取り上げ、2008年、平成20年第5回定例会においては一般質問で取り上げ、そして、改良の要望をしてきましたことから、このたびの予算計上に喜んでいるところであります。深く感謝申し上げる次第であります。  そこで、合同点検実施個所6カ所、合同点検実施申出書の35カ所において、今年度予算での危険個所解消に向けて取り組まれる件数についてお知らせください。あわせて、推進会議においての取り組み状況等についてお聞きをいたします。
     以上、壇上からの質問を終わり降壇いたします。 20:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 山下市長。   〔市長山下慶一郎君登壇〕 21:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 新社会党議員団、田中議員の代表質問にお答えをいたします。  まず、御質問の1番目、国の動向に対する見解についての中のTPPについては、特に農林水産関係に大打撃を与えるのではないかについて、お答えをいたします。  TPPによる農林水産物の生産額への影響につきましては、昨年末に国の試算が出され、その後ことしの2月に県が試算を出したところでございます。国の試算対象品目は、農産物の19品目及び林水産物の14品目となっており、全国での農林水産物における生産減少額は約1,300億円から約2,100億円となっております。そのうち県内における影響額は、全体で34億1,000万円から61億1,000万円と国は試算をしており、この試算をもとに県内での農産物の影響について県は独自の試算を追加し、81億7,000万円から132億円の影響が出るとしております。  TPPによる本市で生産される農水産物の影響につきましては、米、牛肉、乳製品、柑橘類に影響が出るのではないかと懸念をしております。  なお、本市特産の梨への影響につきましては、現在、日本への梨の輸出を行っているのは韓国のみで、年間70トンから80トン程度でございますが、韓国はTPPの参加国には入っておらず、梨についての影響はないものと考えております。  また、逆にTPPのメリットとして掲げられているように、本市の梨を海外へ輸出することができるようになれば、商品の付加価値も高くなり生産性に弾みがつき、経済の振興につながっていくのではないかと考えております。  その他の特産品でありますノリ、アサリにつきましては、中国、韓国からの輸入が大半を占めており、オリーブについてはイタリアやスペインの地中海沿岸国からの輸入となっておりますので、これらの品目についてもTPPの参加国ではありませんので、直接の影響はないものと考えております。  次に、TPPの状況につきましては、国の代表同士が適用品目や関税撤廃時期について協議・調整を行った内容が大筋合意されたところでございます。今後は、参加12カ国により合意された内容をそれぞれの国へ持ち帰り、国会や議会の承認を得なければなりませんが、その承認が得られれば、最終的な確認や同意の批准手続きに進んでいくことになります。  しかし、国会の承認が得られない参加国が出てきた場合は、12カ国のGDP・国内総生産合計の85%以上を占める6カ国以上が批准手続きを完了することで、TPPが発効されることになると定められております。  このため、いつから実施されるのかまだわからない状況でありまして、さらに、品目により関税撤廃の時期は、即時に撤廃されるものから16年目に撤廃されるものもあり、品目により影響が出てくる時期もそれぞれ違ってくるのではないかと考えているところでございます。  現在できる対策といたしましては、TPP対策として予算化された補助金を活用し、国の方向性を見極めつつ農水産業の基盤強化や意欲ある担い手への農地集約を図ることや、6次産業化を目指しながら加工品などの生産や商品の開発などで付加価値をより高めていき、利益の上がる販売を目指すこと、さらに特産品の梨をはじめ海外への輸出の可能性を探っていくことが何より重要ではないかと考えております。このことについては、当然に農漁業者、関係団体、県と協力・連携しながら進め、さまざまな分野で「稼げる荒尾」を目指しチャレンジし、農水産業の振興と関係者の生活向上につなげていかなければならないと考えております。  次に、三世代交流センター(仮称)について、お答えをいたします。  まず、一つ目の三世代交流センターがどのような施設かという御質問ですが、先ほど石崎議員にも御説明いたしましたとおり、現在、関係部署で検討中でありまして、具体的に申し上げられるような段階にはございません。保健、介護、福祉面で、社会情勢や住民ニーズなどを考慮しながら多角的に検討してまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、潮湯と高齢者の交流の場、高齢者の持つ生活の知恵の継承の場がベースと考えております。  次に、二つ目の今後のスケジュールについての御質問についてですが、今回、当初予算に計上させていただいている調査検討費を活用して施設現況の調査、整理や利用実態調査を行い、平成28年度中に施設整備の基本方針及び設置場所や概算事業費も含め検討してまいりたいと考えております。  その後につきましては、現段階でははっきりとしたことはお示しできませんが、私の任期中にめどがつけられるようにしたいと思っております。  それから、三つ目の公共施設等総合管理計画との関連性についてですが、田中議員が述べられたとおり、現在策定中のこの計画は平成28年度末までに策定することとしております。しかしながら、現在の潮湯は老朽化が著しく、また何よりも大切な交流の場が欠落していることに加え、さらに進展する高齢社会を見据えた場合、早急な整備が必要だと考えております。  四つ目の、現在の潮湯を以前の老人福祉センターとしての活用についてですが、先ほど申し述べましたとおり潮湯につきましては設備も含め老朽化がかなり進んでいるため、大規模な改修よりも新たな施設を整備するほうが適切ではないかと考えております。もちろん潮湯と高齢者の交流の場、及び高齢者の持つ生活の知恵の継承の場がベースとなりますが、これに付加価値をつけ加えて、高齢者だけでなく市民の誰もが利用できるような施設になるならば、施設としての価値が上がるのではないかと思っております。  最後の、潮湯の延命化と建替えの比較についてですが、現在の潮湯は、田中議員が言われましたとおり毎年多額の維持費を要しておりまして、今後10年、15年と延命させるために必要な費用というのは、現時点で具体的には算出しておりませんが、潮湯については、繰り返しになりますが、設備はおろか施設そのものがかなり老朽化していること、何より市民の要望が多い交流の場がありませんので、延命化よりも建替えの方向が適切じゃないかと考えているところでございます。  次に、空調設備導入による教育施設環境整備について、お答えをいたします。  私が市長に就任しましてはじめてこの件について御質問を受けるのではないかと思いますが、議員御指摘のとおり、これまでも多くの議員の皆様から学校施設への空調設置の質問や御要望があり、市議会においても活発な議論をいただいてきているようでございます。また、校長会などの学校現場や市PTA連合会からなど、図書室などの空調について配慮をとの要望が教育委員会にも届いているところです。  県内でも、ここ数年で空調設置を検討している自治体がふえているのも事実であり、すぐに設置が難しい自治体におきましては、少しでも教室内環境をよくしようと、扇風機の設置に取り組まれたところもあります。本市もその一つでありまして、扇風機の設置につきましては平成23年度から開始し、PTAの協力も得ながら平成25年度には全校の普通教室への設置が完了したところでございます。  昨今の気象状況への対策を講じることは、児童・生徒の健康維持、快適な学習環境を整備することで学力の向上などにもつながるものと考えられます。  しかしながら、その一方では外での活動の減少による基礎体力の低下なども懸念されるため、使用に際してルールづくりを行うことなども必要になってくるものと思われます。  本市で空調を設置する場合には、今年度試験的に導入しました荒尾海陽中学校内の荒尾市学校事務センターの省エネタイプを検討しているところですが、経費の概算としましては、設置費が1教室およそ200万円、中学校全教室に設置した場合およそ100教室で2億円、小学校ではおよそ180教室で3億6,000万円と試算をしております。また、ランニングコストとなります電気代は、年間1教室およそ5万8,000円程度かかる見込みでありまして、中学校では年間580万円、小学校では1,044万円が増額すると予想をされております。  空調設備の設置に際しましては文部科学省の国庫補助を受けることができ、補助率は3分の1となっておりますが、平成27年度当初におきましては学校施設整備に関する各自治体からの要求に対しおよそ600億円が不足し、空調設備を設置するのみの大規模改修事業はほとんどが不採択となっているのが現状でございます。この国庫補助が不採択となったことにより空調設置を見送った自治体もあり、文部科学省によりますと国庫補助のこの厳しい現状はしばらく続くものとみられております。  空調設備については、整備についての経費、電気代などのランニングコスト、さらに、その耐用年数まで考慮しますと、多額の経費が整備後も見込まれるものでございます。  学校関係経費については、このほかにも充実が望まれる経費もありますので、学校現場などからの話を十分聞きながら、真に優先すべきものは何かを十分検討していきたいと考えております。特に学校の空調設備につきましては、他団体において自然エネルギーを活用したものなど、さまざまな工夫をなされているところもあるようでございますので、そうした点も検討を深めていく必要があると考えております。  次に、通学路での交通安全対策について、お答えをいたします。  平成24年4月に、京都府亀岡市の通学路での事故をはじめ、登下校中の児童等が巻き込まれる交通事故が相次ぎ、通学路に限りませんが、子どもたちが巻き込まれる痛ましい事故がたびたび発生しており、児童・生徒の通学路における安全確保は重要な課題の一つと捉えております。  今年度の本市の小・中学校における登下校中の事故発生状況としましては6件の報告を受けているところですが、幸いにも命にかかわるような重大事故には至っておりません。先の亀岡市の事故を受けまして、文部科学省、国土交通省、警察庁が連携し、通学路における交通安全の確保に向けた諸対策を推進することになり、その一環として合同点検を実施するよう、3省庁連名での通知がなされたことは御承知のことと存じます。本市におきましても、平成24年8月に関係機関と連携し、保護者や地域住民等の協力のもと緊急合同点検を実施し、43カ所の危険個所が指摘されました。このうち37カ所については、平成26年度までに対策を終え、今年度には八幡小学校校区の市道川後田府本線の歩道設置をはじめ5カ所について対策を実施し、残り1カ所についても平成28年度で対策を講じることとしているところでございます。  また、昨年6月に制定しました荒尾市通学路交通安全推進会議条例に基づき設置した、荒尾市通学路交通安全推進会議は、児童・生徒の通学路の安全確保、交通事故の防止などの交通安全対策を推進する役割を担っており、国・県などの道路管理者、警察などと連携をとりながら情報の共有化を図るとともに、交通安全対策を推進することを目的としております。  また、より一層効果的な通学路の交通安全対策を推進するため、荒尾市通学路交通安全プログラムに示した取り組み方針をもとに、学校からの要望書に基づいて合同点検を実施することとしております。今年度は、8月に各学校から出された35カ所の点検要望個所が挙げられ、そのうち6カ所について合同点検を実施したところです。  なお、この35カ所について今年度実施済みまたは着手している個所は、万田小学校の西原桜町線、西原踏切の道路改良及び踏切内の歩道設置、万田田添線の道路拡張及び歩道整備、第四中学校の校区の野原診療所前交差点の路面表示復旧などです。  そのほか、交通量の減少につながるバイパスなどの道路工事または歩道の新設、補修などによる対策が10カ所、路面表示による注意喚起または横断歩道白線の改修による対策が9カ所、信号機などの設置による対策が2カ所、残る個所につきましても学校や保護者、地域住民の協力による見守り活動や各道路管理者による具体的対策を要望しているところです。今後も荒尾市通学路交通安全プログラムに基づいて、関係機関と連携しながら点検、対策、検証のPDCAサイクルの確実な実施により、児童・生徒の通学路における安全確保に努めてまいります。 22:◯田中浩治君 ◯田中浩治君 今ひととおりの答弁をいただきましたので、随時、再質問をしてまいります。  1点目は、TPPに関する質問でございます。一問一答制でお願いしたいと思います。  まず、このTPPについては、現在の状況、新聞報道等で市長のほうも御承知のとおりであると思います。閣議決定がなされまして、それで今国会の会期中に協定の承認や法案の成立を目指すというふうにされているわけです。ですから、今この日本においても、このTPPがどのようになるのかということが多くの国民の関心事でもありますし、また、農業関係者の方々も本当に、これが一大事だというふうに考えているわけなんですね。玉名の農協のほうにも、連絡をいたしました、「どのように考えていらっしゃいますか。」と。玉名の農協さんのほうから言われたことが、「このTPPについては反対である。」ということを言われました。やっぱり、農業生産をされている方々、本当に、これから自分の生活がどのようになっていくのか、また、生産したものが今後どのようになっていくのか、生活が成り立っていくのか、そのようなことを心配されている。そういった状況の中で玉名農協さんのほうが代表されまして、反対であるということをお聞きいたしました。  先ほど市長のほうも言われましたように、12カ国の国内総生産GDPに占める割合が85%以上でなければならないということになっております。ですから、60.5%を占めるアメリカ、そして、日本が17.7%を占めていますね。それで日本のほうは、先ほども言いましたように閣議決定がなされて今後議論がされていくわけでありますが、ただアメリカの動向がですね、今、大統領の予備選挙、候補者選びがなされておりまして、その候補者で出られている方々の多くがTPP反対ということを表明されているわけなんですね。ですから、この日本において批准をするかどうかも今後のあれですけれども、いちばんのおおもとのアメリカがどのようになるかで、このTPPについてはどのようになるかがわからないという状況であります。  それで、市長のほうに一つお聞きをしたいのが、改めてお聞きをしたいのが、このTPPについて評価をするのかしないのか、ちょっとそこのところを改めてお聞きをしたいと思います。先ほど、テレビの報道でもありますように、このTPPがチャンスだというふうに捉えている方々もいらっしゃいますし、このTPPによって、もうどのようになるかということで心配されているという方々もいらっしゃいますので、このTPPについてはどのように考えていらっしゃるのか、改めてお聞きをしたいと思います。 23:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 地方自治体の長として、このTPPについて評価するのか、しないのか両面、今、田中議員もおっしゃいましたようにありますので、私のほうとしましても、これについて、いい、悪いを言える立場にございませんけれども、経済のグローバル化の中で国がこういう政策を進めるということであるならば、それに対して悲観的なことばかり考えるのではなくて、むしろ前向きに活かす方法を考えていかなければならないのではないかなと思っています。  こういう環境の変化は、これまでもいろんな分野でありましたので、それをすべての皆さんがプラスというわけにはいきませんので、マイナスがあるならばそこに対してきちんと支援をして底上げをする、そして、逆にプラスに活かせる部分については大いに活かしていくということで、悲観するのではなく逆にプラスに活かしていくことを考えていくのが得策ではないかと私は考えているところです。 24:◯田中浩治君 ◯田中浩治君 一地方自治体の首長が表明するべきではないのかなというふうに思うんですが、私はこのTPPについては反対なんですね。ですから、きょうもバッジをつけて来ました、「ノー、TPP」ということでですね。そういった私も意思表示をしながら議会活動をやっているわけです。ですから、私は今回のこのTPPによって多くの農業生産者の方々、「今後どのようになるのかわからない、心配である。」という声が痛切にありますので、ぜひとも市長のほうもそういったお考えで、ともに進んでいただけたらというふうに思っております。  この農業の問題で、やっぱり国内自給率の問題がかなり言われております。例えば、以前アメリカから輸入をしている小麦がアメリカ本国のほうで干ばつに遭ったり、イナゴの異常発生で小麦の生産量がものすごい減ったという報道がありまして、そして、それがどのようになったかといえば、日本にもすごく影響があったんですね。だから、例えば小麦を使ううどん生産、うどん店とか、また、パンとかビールとか、そういったふうに日本で輸入によって加工している業者のほうが大打撃を受けたというようなことは、もう市長も御承知のとおりであります。  ですから、この国内自給率を、その当時はものすごく高めていかなければならないということであったんですね。しかしながら、このTPPによってもう農業破壊であるということが言われております。先ほどの県の試算におきましても相当額が影響を受けると。  荒尾市のほうとしても、梨についてはその韓国は今回のTPPのことには関与してないということであるから、梨については輸出の可能性があるんだということで評価をされていらっしゃいますが、ほかの品目で荒尾市民にとっても影響があるんじゃないかというふうに心配するんですね。市長のほうで、そういったふうな農業生産されている方々の声をお聞きでしたら、ちょっとお聞かせいただきたいなというふうに思います。 25:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 今、田中議員がおっしゃったように、特に我が国の基幹作物である米とか柑橘類とか乳製品とか、相当程度影響を受けると思います。ただ、その影響を受けますけれども、逆に一方で、日本で生産される農作物の安全性とか安心度の高さ、それとおいしさというのを、よりやはり磨いていくことで、今後はその辺の強みを活かして輸出で攻勢をかけていくとかも考えていかなければいけませんし、そこらへんに対して力を入れていかなければならないのではないかなと思っています。  一方では、安い農産品が入ってくるということで、物価が下がって一般の消費者の生活が改善されるという面もありますので、その辺が非常に、両面ありますので難しいところがあるんですけれども、それぞれの弱いところに対しては底入れを、そして、強いところについては逆に背中を押すような施策を進めていかなければならないのではないかと。  いずれにしましても、一自治体でどうすることもできない、いわゆる外部環境の変化ですので、それを悲観的に捉えるよりは、むしろプラスに捉えて、その対策をやはり講じていくことに意を用いていかなければならないと考えております。 26:◯田中浩治君 ◯田中浩治君 このTPPの問題についてあまり時間をかけるのも何でありますので、この辺で終わりたいと思うんですけれども、新・第5次荒尾市総合計画の中に、農業に関する重点戦略が掲載をされております。農林水産業の成長産業化ということで、KPI(重要業績評価指標)、農業総生産額34億5,000万円というふうに、そして、もう一つが、新規就農就業者への総合的支援として、このKPIが新規就農者、5年の間に20人新規でふやしていきたいということで書いてあります。  このような施策、いろんな施策がこの中に書いてあります。その中で、今後の農業において本当にこれから農業をやっていきたい、農業で生活をしていきたい、そういった方々の期待に応えるような取り組みをお願いして、このTPPについては終わります。  続きまして、2点目の三世代交流センターについて伺います。  まず一つに伺いたいのが、この三世代交流センターの利用者の中心をどの年代に置くのか、ちょっとそこのところをお聞きしたいと思うんです。子どもに置くのか成年に置くのか、中年、熟年、老年と言われる高齢者に置くのか、どの年代の方々を中心とした三世代交流センターを考えていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。 27:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) もともと三世代交流センター(仮称)は、潮湯、老人福祉センターがベースになっておりますので、基本はそこがベースになると考えております。ただ、老人福祉施設ということであると60歳以上が対象になりますので、それだけだと若い方々の利用が閉ざされてしまいますので、むしろ私が今考えているのは、高齢者の方々は多くの知恵と経験をたくさんお持ちですので、その知恵、経験が若い世代の方々に引き継がれる、そういう交流の場になると。さらにその施設としての価値、利用としての汎用性も高まるのではないかというふうに考えておりまして、あくまでもベースはその高齢者の方がベースですけれども、利用を広げるほうがもっと価値のある、市民にも喜ばれる施設になるのではないかと考えているところです。 28:◯田中浩治君 ◯田中浩治君 高齢者の方を中心とした施設として、考えていきたいということであります。  この老人福祉センター、そして、現在の潮湯の状況なんですけれども、とにかく以前も言いましたように、平成16年荒尾市の行財政改革の中で、とにかく国の「三位一体の改革」とか「聖域なき構造改革」とか、小泉政権のときに財政健全化法の四つの指標に、荒尾市の財政がクリアしていくためには、もういろんな施設を閉鎖をするとか補助金を一律カットするとか、市の職員を減らすとか、いろんなことをせざるを得なかった。そういったところの中で、その荒尾市老人福祉センターについては、もう老朽化をしていたから、もう廃止というのが、その平成16年に出たんですね。  ですから、私は高齢者の憩いの場をぜひとも残していかなければならないということで、それ以降、何回か忘れましたけれども、たびあるごとに「老人福祉センターを残して欲しい。」ということを訴えてきたわけであります。それで、それ以降、その後にありました2011年の荒尾市議会議員の選挙、前回のときにもお見せしましたが、選挙公報にはいちばん大上段に私の公約として、「荒尾市老人福祉センターの継続を図っていきます。」というのを大上段に構えて選挙をいたしました。その結果については、もう御承知のとおりであります。  ですから、私はこの老人福祉センターが現在の潮湯になって、前回の議会の答弁の中で継続をしていくという確約をしていただきました。そして、この継続をしていくその次のステップが三世代交流センターということで、今回の議会に調査委託料として提案がなされているわけであります。  私は、三世代交流センターというのを否定するわけではないんですね。私は、現在の潮湯の前にあった荒尾市老人福祉センター老人福祉施設をそちらのほうに戻していけないだろうかということを、前回の9月議会でも、ちょっと簡単にですが申し述べました。とにかく低額料金で利用できる老人福祉センター、老人福祉法の中にもこの老人福祉センターの位置づけが書いてあります。このことについては市長も御承知のとおりであります。  私は、この三世代交流センターを否定するものではありませんよ、絶対。そのことだけは間違えないでいただきたい。私は、とにかく高齢者の方々が、前回の9月議会で古澤保健福祉部長が言われましたね。「きょうよう」、「きょういく」、あの言葉に、「なるほどだな。」というふうに思いました。高齢者にとって、きょう用事がある、きょう行く場所がある、そういったことが介護予防の一つにつながるんだということを言われまして、「ああ、なるほどそうだな。」というふうに思いました。ですから、今後、その潮湯を継続していくことはもう間違いないんですが、それをどのような施設にしていくのかが今後考えられていくということになっているわけであります。  私も以前、そこの三世代交流センターと言われる施設のほうを、他市にあるその施設のほうを視察に行ったことがあります。その行った先で、いろんな施設もございました。入浴とかない施設もあったんですが、大きなところで言いますと保健センターや社会福祉協議会などの事務所がそこの中にある。そして、図書館も、三世代交流センターですから子どもたちも来るから図書館も併設をした。そして、若い人たちも来るからエアロバイクとかダンベルとか、それから、筋力アップ、ベンチプレスとか、そういったトレーニングルームも完備されているところもあったんですね。だから、三世代交流センターだから、いろんな階層の人たちが来てもいいような施設にしなければならないという考えだったんだろうと思って、そういったふうに子どもたちには図書館とか若い人たちにはトレーニングセンターとか──まあ高齢者も使えるけど──そうしてから入浴とか娯楽レクリエーションなど会議室、そういったものも併設をされていたということで、本当に大きな立派な施設が建設されていたのを見に行ったことがあります。  そこで、「どういった課題がありますか。」とそのときに聞いたときに言われたことが、「交通の問題です。」と。やっぱり、そのように大きな施設になっていけばなるほど、その面積を確保しなければならないから、どうしても郊外になってしまったと。「郊外になってしまったから、交通の問題がいちばんの課題です。」ということで言われていたんですね。ですから、今回、海岸沿いのほうに三世代交流センターの建設を考えていきたいということであります。  そういった状況の中で、いくつか再質問をさせていただきたいというふうに思います。  この三世代交流センターを建設する際に、前回の答弁の中で市民に対してアンケートをとっていきたいということが言われておりました。そのアンケートをとりながら、料金が上がってもそういったふうな三世代交流センターがいいですか、立派な建物を建設するのが民意であるのか、そのようにいろんな角度からちょっと市民の声を聞いてみたいということでアンケート調査をしたいということでありましたけれども、このアンケート調査についてはどのようにお考えなのか、お聞きをしたいと思います。 29:◯保健福祉部長(古澤 良君) ◯保健福祉部長(古澤 良君) いろんな方からのアンケートをちょうだいいたしまして、この計画に反映させたいと思っております。今回、当初予算に上程させていただいておりますこの調査検討費、この中にアンケートをする費用も含まれておりますので、これを承認していただければアンケートのほうを実施していきたいというふうに思っております。 30:◯田中浩治君 ◯田中浩治君 アンケートのほうも実施していくということでありますので、とにかく市民がどのように考えているのか、ぜひとも掴んでいただきたいというふうに思います。  その平成23年に市民のほうで取り組まれました署名活動、それが1万1,500筆市長のほうに届けられました。それで、老人福祉センターを残してほしいということで現在の潮湯になっているわけなんですが、そういった方々、その三世代交流というようなそういった施設を求めているのかですね。私は老人福祉法、老人福祉施設としての老人福祉センター、そういったものでいいんじゃないかというふうに私は考えているんですね。  三世代交流、それは先ほども言いましたように、高齢者から子どもたちまでいろんな階層の人たちが交わって交流することは大切なことだというふうに思うんですね。実際のところ社会福祉協議会のほうにも、ちょっとお尋ねいたしました。「三世代交流事業ということで何か社協のほうでされていますか。」ということを聞いたら、「社協のほうとしてはその三世代交流事業というふうに銘打った事業はありませんよ。」ということでありました。  私が考えてみたときに、これまでの経験で考えてみたときに、例えばPTAですね、PTAで昔の伝承遊びとかありましたですよね、PTAのレクリエーション活動の中で。やっぱり、そのときにも地域の高齢者の方に来ていただいたり、また、そのPTAの保護者の方、子どもたち、そういったことで考えれば、PTAでも名称は違うけれども三世代交流という形でレクリエーションもされている。また、各地区にある協議会活動、その地区協議会活動の中でさまざまなレクリエーションも取り組まれております。そういったその地区レクリエーションの中では、やっぱりその地区に住んでいる人たち皆さんどうぞおいでくださいということで考えてみれば、やっぱり子どもたちから、私が住んでいる万田地区協議会においても、子どもたちから高齢者までやっぱり参加していると。ほかにも、いきいきサロンですね、いきいきサロンにおきましても、夏休みとか冬休みとか春休みとか、そういった時期に子どもたちとのふれあいをつくろうということで、そのいきいきサロンの中でも実施がなされております。  そういったふうに考えれば、三世代交流というのは荒尾市内でいろんな場所で行われているわけなんですね。ですから、これであえて今言われた入浴施設と介護、健康づくりそういったものを網羅した施設にしていきたいということであります。  ですから、私はそういったふうに地域の中で三世代交流というのがもう既に定着してさまざまな形でされている、そういった中で改めて三世代交流センターを建設する必要があるのかなと。だから、私は、高齢者の方をターゲットに絞った、メインにした老人福祉センターにしたらどうかというふうに以前から考えているわけです。そういったところで、もう一度市長のほうに、その辺のお考えのところをお聞かせいただきたいと思います。 31:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 今、田中議員もおっしゃったように、高齢者と他世代の方々が交流することによって、いろんな相乗効果が発揮されているということで、私も何カ所か高齢者サロンにも参加しまして、御高齢の方が大半なんですけれども、その中にやはり子どもさんたちとか入っていると非常に全体が和やかな状況になりますし、お年寄りから若い方々へのいろんな経験とか知恵の伝承も行われているのも垣間見てまいりました。  そういう意味で、今度の潮湯の改修について、それを三世代にするのか老人福祉施設にするのか、それについては先ほどの話がありましたアンケートあたりも十分とって、市民の皆さんの意見も十分聞きながら、その中でいちばん適切な形を探っていきたいなというふうに思っております。  私も、何がなんでもその三世代交流センターじゃなければならないというふうに思っているわけじゃなくて、老人福祉施設となりますと、先ほどお話ししましたように60歳以上の方が対象になりますので、そうしますとそれ以外の世代の方々が基本的に来れない施設になってしまいますので、それよりはむしろ、もう少しいわゆる門戸を広げたほうが施設としての価値とか利用の頻度、広がりが出てくるんじゃないかなというふうにも思っておりまして、十分アンケート調査あたりで市民の皆さんの意見を聞きながら、この件については進めていきたいと考えております。 32:◯田中浩治君 ◯田中浩治君 三世代交流センターについてこだわっているわけではないということで、市民アンケートの意見、声を聞きながら検討していきたいということであります。  ですから、私のほうも例えば三世代交流事業をやりたいということであれば、例えば中央公民館でそういったふうな銘打った事業を取り組んでみたりとか、三世代交流事業そういったものを、もっとより多くの人たちが集まれるようなそういった仕組みをつくっていただくようなことで考えていただけたらというふうに思います。  そこで、今そういったふうなお答えがちょっと出ましたので、ここでちょっとお聞きしたいことがあります。  例えば、先ほど言われました老人福祉センターにしていくと仮になった場合、今回出された約600万円の調査委託料は、これは老人福祉センターに戻していくということになれば、この調査委託料は必要なんでしょうか。 33:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 潮湯の現状については田中議員も十分御承知のとおり、かなり老朽化して年々改修費がかさんでいるという現状もありますし、今、高齢者が利用されている方がいちばんお困りになっているのは、いわゆるお風呂から上がってからのいろんな交流の場がないということでありますので、私はその潮湯と交流の場はセットだというふうに考えておりまして、しかも老人福祉センターが今、本市にないということは、やはり問題だというふうに考えております。  今後、2025年に向かって高齢化はますます進んでまいりますし、介護予防とか健康づくりは急務の課題でありますので、これは市としても迅速に対応しなければならない事業だというふうに考えておりますので、ぜひ御理解・御支援をいただければというふうに思っておるところでございます。 34:◯田中浩治君 ◯田中浩治君 私も市長と同じように高齢者対策、老人福祉センター、老人福祉法に基づく取り組みを進めていこうというのは、市長と同じなんです。ですから、私も、ただその三世代交流センターがいいのかどうかというところを考えておりますので、今後も論議をさせていただきたいというふうに思います。  では、続きまして3点目に移ります。  3点目の、学校教室のエアコン設置についてです。この件については、先ほど答弁の中でありました。エアコン設置をするのに、中学校では今2億円、小学校では3億6,000万円かかる、合計すれば5億6,000万円かかりますよというような答弁でありました。電気代のほうも、小学校、中学校合わせて1,624万円かかるのかなというふうに思いました。相当な額が出されているわけであります。  そこで、私もいろいろと調べてみました、このエアコンの設置についてですね。どのようになっているのか調べてみました。  文部科学省が平成26年5月23日に発表されました──「公立学校施設の空調設備設置状況調査の結果について」が公表されているんですね──この調査というのは、3年ごとに調査をされているようです。対象は公立の学校施設ということで、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校ということで調査がなされているようです。その調査の結果、平成26年4月1日現在で、公立の小・中学校における設置率は、平成23年では18.9%であったと。それが調査時点の平成26年においては11.0ポイント増の29.9%であったということで、その3年の間に11%アップしたということなんですね。  ちなみに、幼稚園では前回で16.4ポイント増の41.3%。幼稚園では約半数にエアコンが設置してあると。高等学校においては43.4%、特別支援学校では67.5%という文部科学省の調査結果が出されておりました。  この設置の追い風となっているのが、先ほど市長から言われましたような交付金ですね。この交付金もエアコン設置を、新設・更新などする場合の経費及びその関連工事による大規模改造に対しての学校施設環境改善交付金という名前だそうで。その交付金の金額が、下限額が400万円、上限額は2億円までの算定割合の3分の1ということになっているようです。  このエアコンについて賛否両論あるのは、私も承知をしております。ただ、やっぱり子どもたちがどのような状況に置かれているのかというのをやっぱり考えたときに、このエアコン設置は必要じゃないかなというふうに私も考えております。それが、この2011年から昨年まで、この市議会の中で議論があった状況だろうというふうに思うんです。  私も、もう一つ調べてみました。昨年の2015年、熊本管区気象台の気温の観測結果も、ちょっと調べてみました。昨年の5月は、30度を超える気温が5日間あったんですね。そして、最高気温が32度であったと。6月は4日間で、最高気温が31度であったと。7月は30度を超えた日が19日間あって、最高気温が36度だったんですね。8月は22日間あって、最高気温が37度。9月は11日間ありまして、最高気温が31度ということでありました。8月においては、子どもたちは夏休みということで、学校に出てくる子、出て来ない子というふうになるんですが、8月の最後のほうからもう2学期制になったから、8月の末ぐらいにはもう2学期が始まるということで、子どもたちも学校のほうに出てきているわけです。  それで、このエアコン設置については、先ほどそのパーセントが上がったことも申し述べましたけれども、九州方面で上がってきているんですね。九州方面でそのエアコンの設置が上がってきているというような状況であります。  ですから、私は、よその自治体がつけたから荒尾市も早くつけなでけんということではなくて、やっぱり荒尾市に現在通っている子どもたちの健康、やっぱり学校の中で過ごしますよね。その健康のこと、そしてまた、授業にいかに集中してもらうか、そういった環境を整えること、そういったことを考えたときに、「よそのまちがしたけんが、ああ荒尾市もせなでけん。」ということではなくて、荒尾市教育委員会がどのように考えるかということではなかろうかなというふうに思うんですね。ですから、先ほど扇風機についてはすべての教室に設置をされましたけれども、このエアコンについて今一度どのようなお考えなのか、お聞きをしたいと思います。 35:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 先ほど答弁をいたしましたけれども、非常に気象状況も厳しくなってきておりまして、エアコンの要望があるというのは十分承知はしているところなんですけれども、非常に施設の整備を行うに当たっては億単位のお金がかかるということと、維持管理費に1,000万円を超える経費がかかるということで、その財政規律も考えなければいけませんので、いろんな角度から必要なところには対応していくということで、検討はしていきたいと思いますので、お時間をいただければと思います。よろしくお願いします。 36:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 教育委員会は、いいの。 37:◯田中浩治君 ◯田中浩治君 はい、もういい。  時間のほうもありませんので、また、教育委員会のほうとしては、その所管は総務文教常任委員会でありますので、そのときにでもまたお聞かせいただけたらというふうに思います。  とにかく、そのエアコンの件については市長のほうも、ちょっと多額の費用、そういったことも考えられるということでありますので、ただ気持ち的にはそういった方向にあるということでありますので、そこらへんのところでやっていただきたいというふうに思います。  インターネットは便利ですね。いろんな情報を知ることができまして、このエアコン設置でどういった理由でつけているのかなということで調べてみたところ、PM2.5というのもあったんですね。PM2.5のことで、とにかく子どもたちの健康を守らなでけんということで、PM2.5からエアコンを設置したという自治体もありますし、また、夏場に多い光化学スモッグですね、環境保全課が出されております資料の中にもそう書いてありました。そして、とにかく夏場に多いと。そして、よく晴れた気温25度以上、そういったときに光化学スモッグが発生しやすいというふうに、環境保全課が出された資料の中にもそう書いてありました。ですから、子どもたちの健康を守るということでさまざまな自治体で取り組まれておりますので、荒尾市のほうもぜひとも御検討いただきたいというふうに思います。
     では、最後の交通安全対策の件ですけれども、この件については、先ほど危険個所の解消に向けた取り組みがなされているということでお話を聞きました。  ですから、これからまだ残された部分の危険個所の解消に向けて、ぜひとも土木行政のほうとも相談をしながら、教育委員会のほうとも相談をやっていきながら、ぜひとも子どもたちが事故に巻き込まれないような取り組みをぜひともお願いしたいと思います。  先ほど、平成27年度の事故発生状況の件数が6件ということで言われましたですね。そういったふうに、その6件がゼロになるように、ぜひとも子どもたちに対しては交通安全教育とあわせて、市役所のほうとしてはそういった施設の見直し、また、そういった危険個所の解消に向けてぜひとも頑張っていただきたいということを申し述べまして、質問を終わります。 38:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 暫時休憩いたします。                          午後0時40分 休憩                         ───────────                          午後1時31分 再開 39:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  会派代表質問を続行いたします。  本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。  16番志誠会橋本誠剛議員。   〔16番志誠会橋本誠剛君登壇〕 40:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 食事の後の眠たくなる時間かと思いますが、しっかりこの責を務めますので、よろしくお願いいたします。  それでは、会派を代表いたしまして、今回は大きく2項目にわたり質問を行いますので、市長はじめ関係当局の明確で責任のある答弁を求め、質問に入らせていただきます。  まず、1点目の大牟田・荒尾RDFセンターへの荒尾市可燃ごみの直接搬入について、お尋ねをいたします。  この項目につきましては、当初予算において衛生費大牟田・荒尾清掃施設組合負担金といたしまして、4億733万3,000円計上をしてありますが、この大牟田・荒尾清掃施設組合の抱える問題としまして、荒尾市可燃ごみのRDFセンターへの直接搬送という大きな問題があると思います。  本市のリレーセンター東宮内は、平成2年9月の供用開始以来25年が経過をしております。現在のRDFセンターへの可燃ごみの搬送方式は、市内全域からパッカー車によって収集された可燃ごみを1度リレーセンター東宮内に集めて、その後10トンコンテナに積みかえて、アームロール車で大牟田・荒尾RDFセンターへ搬入するという方式をとっております。  しかしながら、前段申し上げましたとおり、リレーセンター東宮内は建設以来25年という年月を経て、施設自体の老朽化が目立つようになっており、いつ施設の故障や機械の故障による作業上のトラブル等が発生してもおかしくない状況にあります。  本市の可燃ごみ処理の現状を考えたときに、RDFセンターへの直接搬入は喫緊の課題であると思います。そのような状況を鑑み、昨年の2月には山下市長より当時の古賀大牟田市長へ、「荒尾市一般廃棄物収集車等の大牟田・荒尾RDFセンターへの直接搬送について」という書面において申し入れがなされていると伺いましたが、その現状はどうなのか。また、申し入れの文書には、直接搬送の時期は平成28年度からとなっているそうですが、新年度を目前に控えた現在の進捗状況はいかがなのか、お伺いをしたいと思います。  そこで、大牟田・荒尾RDFセンターへの荒尾市可燃ごみの直接搬入について、1)現状と課題について、2)その解決策について、3)今後の見通しについてどう考えるのかお尋ねをいたします。  次に、2点目、教育現場におけるICT化についてお尋ねをいたします。  このことは市長の施政方針にも出てきますが、確かな学力の向上対策にも関連する話であります。  ここで、いくつかの事例を挙げて話をしたいと思います。  文部科学省の第2期教育振興基本計画では、21世紀にふさわしい学校教育を実現できる環境の整備を図るため、教育用コンピューター1台当たりの児童・生徒数3.6人など、平成29年度までの目標値を設定してあります。  県内の事例で紹介をいたしますと、阿蘇の高森町が先進地であり、高森町の政策、高森町新教育プランの一環にICT環境の整備が挙げられております。平成24年度よりタブレット端末や電子黒板、実物投影機などのICT機器の配備や無線LAN回線、光ファイバー回線の施設、デジタル教科書をはじめとしたデジタルコンテンツの導入など、積極的に整備が進められております。  また、このような充実した教育環境の中、児童・生徒の思考力、表現力の育成を図る学習指導の工夫・改善等、小・中連携を基盤とした学力向上に直結するICT活用をテーマに研究が進められております。  また、高森町は町内全小・中学校4校におきまして、熊本県教育委員会指定ICTを活用した未来の学校創造プロジェクト推進事業研究校としての認定を受け、積極的に取り組んでおられます。  これまで申し上げたように、子どもたちの表現力や思考力を伸ばす上で、教育現場におけるICTの有効活用には大変メリットがあることであると思いますが、本市における教育現場のICT化の取り組みがいかになっているのか。また、その現状と課題についてどのようになっているのか、お尋ねをいたします。  以上、壇上からの質問を終わり、答弁をいただいた後には、議長に一問一答での再質問をお願いしまして、降壇をいたします。 41:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 山下市長。   〔市長山下慶一郎君登壇〕 42:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 志誠会橋本議員の代表質問について、お答えをいたします。  まず、御質問の1番目、大牟田・荒尾RDFセンターへの荒尾市可燃ごみ直送搬入についての一つ目、現状と課題についてでございますが、現在、荒尾市で収集した可燃ごみは、リレーセンター東宮内の中継施設で輸送用の大型コンテナに圧縮し積みかえして、アームロール車で国道208号線を通り、有明海沿岸道路の三池港インターチェンジから健老インターチェンジを経由し、大牟田市健老町に設置しております大牟田・荒尾RDFセンターに搬入をしております。  この中継施設でありますリレーセンター東宮内の現況でございますが、1日の処理能力は70トン、平成2年9月に完成し、供用開始から既に25年が経過しております。これまでも中継輸送に支障を及ぼさないよう設備などの改修を行ってまいりましたが、経年劣化によります機械設備の腐食、金属疲労などが進み抜本的改修が必要な状況となっております。  そのため、平成27年2月12日付にて、大牟田市へ荒尾市から大牟田・荒尾RDFセンターまで大型輸送車に積みかえることなく、可燃ごみ収集車などを直接搬入できるよう文書で申し入れを行っております。  申し入れに至った理由でございますが、1点目は設備更新の困難性でございます。大牟田・荒尾RDFセンターが平成34年まで5年間延長が決まったことに伴い、現在のリレーセンターの機能を平成34年度まで健全に維持するためには設備の大規模更新が必要で、それには多額の財政負担を伴います。これは本市の財政状況を鑑みますと、大変厳しい状況であることでございます。  2点目が、道路事情の改善でございます。大牟田・荒尾清掃施設組合設立当時、開通していなかった有明海沿岸道路が三池港インターチェンジまで開通し、四山神社西側の大島三池港線及び臨港道路の一部が平成27年度供用開始されたことから、臨港道路から有明海沿岸道路を経由して、RDFセンターへ市街地を通過することなく直接搬入できるようになったこと、さらには、有明海沿岸道路の延伸が決定し、競馬場跡地に計画されます(仮称)荒尾北インターチェンジも将来的には活用できるようになります。  以上のようなことから、大牟田市への申し入れに至ったわけでございます。  次に、申し入れの具体的な事項でございますが、まず1点目の、RDFセンターへの直接搬入するごみ収集車の範囲でございます。直営車、委託車、許可車によるパッカー車での搬入のみといたします。一般家庭などの自己搬入分につきましては、リレーセンター東宮内にてまとめてパッカー車に積みかえて搬入を行うこととしております。  2点目の搬入台数につきましては、1日当たり約60台と想定をしております。  3点目の搬入ルートにつきましては、すべての搬入車両について基本的に有明海沿岸道路を経由して行います。  4点目の直接搬入の開始時期でございますが、平成28年度当初からの搬入に向けて大牟田市に御検討をお願いしていたものでございます。  以上が、昨年2月に直接搬入に係る、荒尾市から大牟田市への申し入れの内容でございます。  次に、二つ目の現状と課題の解決策についてでございますが、今後整理すべき事項といたしましては、1点目はRDFセンターの受け入れ能力の検証でございます。RDFセンターの現有機能において、荒尾市からのごみ収集車による直接搬入が可能であるか、その受け入れ能力を検証する必要があります。現在、RDFセンターにある計量棟は1棟であり、計量棟を増設する敷地的な余裕がない状況であります。よって、一定期間の試験搬入を行い、搬入に対する問題点や課題の整理が必要になります。  2点目は、RDFセンターの立地する地元との調整でございます。予定しています搬入ルートでは、基本的には有明海沿岸道路を経由して搬入するため、市街地は通らないものと考えておりますが、健老インターチェンジを利用してRDFセンターへ搬入する車両台数が増加することとなるため、地元への十分な説明が必要と考えております。  3点目は、搬入ルートの整理でございます。通常は有明海沿岸道路を使用するコースで搬入を行うとしても、大雨など自然災害などにより有明海沿岸道路が使用できない場合の対応について整理が必要であります。  4点目は、昭和62年9月11日付で荒尾市と大牟田市で取り交わされた確認書の再整理でございます。荒尾市、大牟田市が共同で新清掃工場である当時の新開クリーンセンターを建設するに当たり、4項目が確認事項として締結され、その一つが中継基地の建設及び環境整備は荒尾市で行うとの記載があるため、確認書の再整理が必要になります。  最後に三つ目の今後の見通しについてでございますが、現在、試験搬入について荒尾市、大牟田市が協議をしながら案をつくり上げているところでございます。まずは試験搬入を実施し、搬入における問題点の整理を行い、今後も大牟田市との事務レベルの打ち合わせを詰めながら、RDFセンターの受け入れ能力の検証を行い問題点等を解決・整理し、可燃ごみの直接搬入が早期に実現できるよう進めてまいります。  次に、教育現場におけるICT化について、お答えをいたします。  教育の情報化につきましては、平成25年6月に閣議決定されました国の第2期教育振興基本計画におきまして、確かな学力を身につけるための教育内容・方法の充実として、ICTの活用などによる新たな学びの推進、学習の質の保証と学習成果の評価活用の推進として、ICTの活用による学習の質の保証、向上及び学習成果の評価・活用の推進、良質で質の高い学びを実現する教育環境の整備として、教材などの教育環境の充実が示されております。  21世紀を生き抜く子どもたちには、幅広い知識と柔軟な思考力に基づく新しい知や価値を創造する能力が求められており、また、知識・人材を巡る国際競争が加速するとともに、異なる文化・文明との共存や国際協力の必要性が増大すると言われております。  それらの力を身につけるための、「21世紀にふさわしい学び、学校と教育の情報化の果たす役割」は、情報通信技術を活用した一斉指導による学び(一斉学習)に加え、子どもたち一人ひとりの能力や特性に応じた学び(個別学習)、子どもたち同士が教え合い学び合う協働的な学び(協働学習)を推進することができるということでございます。  議員からも御紹介いただきましたが、先日、教育委員会事務局の職員を視察に出向かせた県内のICT先進地であります高森町では、「高森に誇りを持ち、夢を抱き、元気の出る教育」をスローガンに、平成24年度からその土台となる教育環境の強化・充実に取り組まれております。町内全体をネットワーク化し、全小・中学校4校にタブレット端末や電子黒板などのICT機器の整備・活用が進められ、実際の授業におきましては児童・生徒がICTを活用し、主体的に学習する姿が見られたとのことです。  また、同じ町内の他校と大型テレビを使って一緒に学習したりすることもできる環境を整備されるなど、大変参考になる事例と言えるものであったとのことでございました。  さて、本市の学校におけるICT化はと申しますと、これまでもパソコン教室と各教室のLAN環境は整備しておりましたが、当初導入したパソコンの更新を完了したのが中学校が昨年度、小学校が今年度という状況でございます。また、教職員の校務用パソコンも1人に1台の整備ができておりませんでしたので、児童・生徒と向き合う時間を確保するためにも、平成24年度から教職員の校務用パソコンの更新に取りかかり、翌年度には1人に1台の整備を完了したところです。  また、電子黒板の整備状況につきましては、平成21年度に導入をしておりますが、ほとんどの学校で現在稼働しているのが1台という状況となっております。ただ、中央小学校におきましては、文部科学省の指定により国庫補助を受けて、全教室に電子黒板の整備ができましたため積極的に活用しており、今年度はデジタル教科書も導入し、子どもたちにとってわかりやすい授業の実践、学習意欲の向上などに努めたところです。今後、中央小学校での導入効果などをしっかりと検証した上で、他校への環境整備について検討していきたいと考えております。  今年度、小学校のパソコン教室には、タブレット端末を導入いたしました。1学級全員分というわけにはまいりませんでしたが、2人に1台の割合で整備したところでございます。そのため、高森町のような先進地と同様の活用は難しいと思いますが、児童と教職員が積極的に活用していくことで学校全体のICT化へつなげていきたいと考えております。  今後の学校のICT化への方向性といたしましては、単なるハード面の整備だけではなく、より効果的な活用とするためにはICT支援員などの配置や教職員のICT活用力の向上なども必要になってまいります。来年度策定予定の荒尾市教育振興基本計画の中にICT環境の整備についても位置づけ、児童・生徒の生きる力の育成に取り組んでまいりたいと考えております。 43:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 答弁をいただきましたので、再質問を行わせていただきます。  まず、最初に荒尾市可燃ごみの直接搬入についてから質問をさせていただきたいと思うんですが、今、市長の答弁の中でリレーセンター東宮内の1日の処理能力が70トンという話があったんですが、この東宮内リレーセンターの収集ごみの、施設内に保管できるそのトン数というか、わかりやすく言うとキャパというか、それ自体がどれくらいあるんですかね。まず、その点から。 44:◯市民環境部長(堀江孝幸君) ◯市民環境部長(堀江孝幸君) 処理能力は1日70トンということで、荒尾市から搬出される可燃ごみの総量は、昨年度実績で1万3,737トンあります。これは1日当たり平均55トンを処理している状況ということになります。  御質問の保管可能な期間ということなんですけれども、量なんですけれども、リレーセンター建設当時に地元の地域と、その日に収集したごみはその日のうちに大牟田市へ搬送するとの約束をいたしておりますので、リレーセンターは保管のできる施設ではございません。 45:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 この話は、そこがいちばん、今後進めていく上で荒尾市としてのいちばん大きな問題点だと私は思うわけですね。  今、堀江市民環境部長が答弁なさったように、地元との約束事で、あそこの施設にはごみを保管することができないというのが大前提としてあるわけですよ。  まず、ちょっとそこを大前提とした上で話を1回先に進めて、この話はまた後で戻しますので、これは2番目の解決策としてその市長の答弁の中で、RDFセンターの受け入れ能力の検証というところで、そのRDFセンターにある計量棟は1棟であり、増設する敷地的な余裕がないため、一定期間の試験搬入を行い、問題点や課題の整理を行うというふうな答弁があったんですが、この点について具体的な対応策というのは何か考えてありますか。 46:◯市民環境部長(堀江孝幸君) ◯市民環境部長(堀江孝幸君) まず、荒尾市からRDFセンターのほうに直接搬入いたします実施計画といいますか、そういった計画を昨年8月に大牟田市へ計画書を出しました。これも昨年9月ですけれども、先ほど市長が答弁しましたように四山神社西側を通る大島三池港線が一部通行が何とかできるだろうというふうなことがわかりましたので、そちらを通って実際の路線に沿った形で試験搬入をしてみようということで計画を出しました。  この際に通常の搬入ルートは有明海沿岸道路を通るということにしておりますけれども、自然災害による道路の冠水であるとか、あるいは道路工事や事故などによって有明海沿岸道路が通行できない場合の迂回ルートあたりも一応6ルート提示をしております。それを受けまして都度都度事務的な協議を進めておりまして、今年の1月に大牟田市からさらに詰めた実施計画が提示されましたので、その内容に関する荒尾市の意向もまた提出をいたしまして、いちばん大事なことは現在の搬入が滞りなく進むということがいちばんでございますので、そういった支障が出ない開始日程の判断を両市で現在のところ調整しているという段階でございます。 47:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 今、堀江市民環境部長がちょっと先に答弁いただいたからあれなんですけれども、大牟田市からのその搬送計画の具体的な提示ですね、それがあっておったと。1回、何か戻されてその修正案を出したというように聞いておるんですけれども、今、答弁にもあったように、原則有明海沿岸道路を通って行くと。現在、四山神社の西側──松本製材所の前を通って行くやつですかね──このルートも供用開始になったということでのサブ路線というか、いろいろ有明海沿岸道路の事故であるだとか自然災害だとか、そういうことがあったときのそのサブルートをしっかり確保しないと、この辺の物事が進まないというのも一つあるわけですよね。  そのサブルートというのは6ルートという話だったですけれども、有明海沿岸道路ができる前は、うちのパッカー車というかアームロール車はどのルートを通って行っていたんですかね。 48:◯市民環境部長(堀江孝幸君) ◯市民環境部長(堀江孝幸君) 国道208号線を通りまして、それまでできていた分の大牟田のインターチェンジから乗って健老町のほうに行っておりました。 49:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 それは先ほど市長の答弁があったように、原則市街地は通らないという文言が入っておりましたよね。それはそうなんですか。 50:◯市民環境部長(堀江孝幸君) ◯市民環境部長(堀江孝幸君) 当時の話なんですけれども、パッカー車でその市街地を通ることができないので、いわゆる先ほど言いましたコンテナのほうに積みかえまして、そして、国道を通って行っていたというふうに聞いております。 51:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 アームロール車なら通っていいわけですね。パッカー車だけが原則市街地は通らないということでの今回の6ルートの提示がしてあるというふうに理解していいわけですか。 52:◯市民環境部長(堀江孝幸君) ◯市民環境部長(堀江孝幸君) 有明海沿岸道路を通りますと市街地は通らないんですけれども、いかんせん先ほど申し上げましたように自然災害であるとか道路の事情等で通れなかった場合は、一部やはり市街地は通ることになります。それは緊急避難的にというふうな形で、一応ルートとして計画しております。 53:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 今の中身は、大牟田側は基本的に了解しておるんでしょうか。課長答弁でも構わんですよ、わかっておるほうで。 54:◯市民環境部長(堀江孝幸君) ◯市民環境部長(堀江孝幸君) まだ、その辺も今後協議して詰めていくというふうな形になっております。 55:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 非常にこの問題は、今までの大牟田市側がRDFセンターを建設するに当たっても、いろいろ地元の人たちの理解を得るために努力をしてこられたという話も聞いております。いろんな背景があるのも重々承知をした上での話なんですけれども、要はこの問題、荒尾市は大牟田市さんにお願いする立場ですよね。  お願いする立場と受け入れるほうの立場は、正直言って荒尾市の現状からいくならば、先ほど私があえて聞きましたように、リレーセンター東宮内は、その日集めた、収集してきたごみは、その日のうちにRDFセンターへ持ち込まなければいけないという地元との協定がある。だから、ここには置けないと。ですね。だから、必然的に、先ほど私が壇上から質問しましたように、例えば機械上の何か故障が発生したり、作業上のトラブルが発生して、アームロール車に積みかえができないとなったとき、これはどのように対応なされるつもりですか。 56:◯市民環境部長(堀江孝幸君) ◯市民環境部長(堀江孝幸君) 例えば、圧縮して積み込む機械でありますとか、その他の機械がたくさん設備がございますけれども、そういった機械が稼働せずに積み込むことができないというふうになった場合は、大牟田市に事情を話しまして直接パッカー車で運ぶ以外に手だてがないのが現状でございます。 57:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 要は、荒尾市からしてみれば、そういう逼迫したこの課題があるわけですよね。先ほど市長答弁にもありましたように、施設の延命化策を図ろうと思えば大規模な投資が必要であると。うちは、さまざまな財政事情によりそれだけの財政的な余裕がない、だから、大牟田市さんに頼んでこの直接搬送を受け入れてもらうしかないというのが、うちの現状だと思うんですよ。  先ほどちょっと言いかけて終わったんですが、要はお願いする立場のほうは、この話が一日でも早くきちっと締結できれば、正直言って安心には違いはないと思います。  受け入れる大牟田市サイドから言うならば、それは正直言っていろんな交通量だとか搬送量だとか現場の作業だとか考えたときに、一日でも遅いほうがいいというのがある意味本音かなと思っております。でも、うちとしてみれば、そういう故障して、もう本当にリレーセンター東宮内がごみ収集施設としての機能を果たさなくなった場合には、即刻大牟田市さんにお願いをして全面的にパッカー車での受け入れをお願いするしかないというのが現状ですから、そうなったときに先ほど今後の見通しとして試験搬入の実施だとかという話が出ましたけれども、その辺が具体的にどう進むのか、その辺が何か見通しがあるならば答弁をお願いします。 58:◯市民環境部長(堀江孝幸君) ◯市民環境部長(堀江孝幸君) 先ほど大きく4点、例えば地元への説明でありますとか、新開クリーンセンターを設置したときの確認書でありますとか4点申し上げましたけれども、どれひとつを取ってもそんなに簡単に片づくものではございません。ですから、現在、話し合っているのは、まず、試験搬入を行わないと課題等が出てこない、それに対応する予算なり人なりそういうことも絡むであろうから、まずそこがスタートであるというふうに考えております。 59:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 今、堀江市民環境部長が答弁なさったように、実際、試験搬入をしてみないと、どれだけその現場が煩雑になるかというのもわからないというのも、よくわかるんですよね。要は、先ほどから何回も言うように、荒尾市としてみればリレーセンター東宮内が機能不全に陥ったときには、これは大きく言えば荒尾市民の日常生活にも支障を来たすことになるわけですよ。人が生活する上でごみが出てくるのは、これは当たり前と言えば当たり前でございます。ごみの減量化だかといろいろもちろん取り組んではいますけれども、今の文明社会において人が日常の生活をすれば、ごみが、可燃物ごみも含めてもそうですけれども、出てくるのはこれはごくごく当然のことであります。  5万4,000人の荒尾市民が文化的な生活を送ろうと思ったときに、1日の猶予もなくリレーセンター東宮内は機能不全に陥ったときに、翌日からリアルタイムで荒尾市民にその辺の影響は出てくるということなんですよ。この問題の根底にあるいちばん大きな問題として、ここをどう対応していくのか。これは市長をはじめ関係当局、そして、ここには大牟田・荒尾清掃施設組合議会の、うちも5人議員が出ているわけですから、本来はそこできちっと議論していただくのは当然のことですけれども、今申し上げたように機能不全に陥ったときには、翌日から通常の市民生活に支障が出る、この話がきちっとできてないならですよ。  だから、そういうふうな非常に大きな問題があるということをきちっと念頭に置いていただいて、今後、この課題については、もちろん大牟田市さんもあることです、こちらはお願いする立場でもあります。その辺のことを十分にわきまえて、市民生活を守っていく上でこれは避けて通れない道ですから、しっかり議論を進めていっていただきたいと思う次第であります。  続きまして、学校現場のICT化の話をちょっとさせていただきます。  先ほど壇上から申し上げましたように、文科省の指針、教育用コンピューター1台あたり児童数3.6人と、これは平成29年度までという一つの方向性が出されておりますが、現在の荒尾市の中学校3校、小学校10校、配置状況はいかがですか、御報告ください。 60:◯教育部長(前田修治君) ◯教育部長(前田修治君) お答えします。  小学校分は、1台当たり18人の内容になっております。台数としては、159台です。  中学校のほうは、120台の整備台数で1台あたり11人の配置という形になります。 61:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 国の指針からすると、だいぶんまだ遅れていますね。この問題について、現場を預かられる教育部長、また、教育長職務代理者境先生、どう思われますか。 62:◯教育長職務代理者(境 民子君) ◯教育長職務代理者(境 民子君) 今の教育の流れからすると、本当に子どもたちにもっと良い環境で学ばせてほしいというのはやまやまですが、なかなか現実には難しいところもありますので、精いっぱいいろんな方法を考えて、何とか効率よくいくようにということで、現場では取り組んでおります。 63:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 先生がおっしゃるように──すみません、あえて「先生」という言葉を使ったんですけれども──職務代理者も元校長先生でいらっしゃったし、非常に学校現場の状況というのはよくよく御承知だと思うんですよね。このICT化のみならずいろんなことを考えたときに、今まで教育委員に就任なさる前までは学校現場にいらっしゃった境職務代理者は、荒尾市の全体的な教育というか、その進み方というか、ハード面・ソフト面含めて現実的にどう考えておられますか。 64:◯教育長職務代理者(境 民子君) ◯教育長職務代理者(境 民子君) 本音を申し上げれば、大変豊かな教育環境にあるとは思えません。ただ、ひたすら先生方、それから、PTA、地域の方々にお願いして足りないところを補っていただいているというのが現状です。私たちは、やっぱり荒尾で学べてよかった、いっぱい学ぶことができたというような環境を子どもたちには用意したいと思うのはやまやまですけれども、まあ現実はそうはまいりませんので、そこのところが大変難しいところです。 65:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 本当にね、なかなか限られた財源で知恵を絞りながら学校の先生たちも日々荒尾の子どもたちのために心を砕いておられるというのは、私も十分理解をしておるところなんですけれども。  ここで、ちょっと具体例を挙げて話をさせていただきたいと思うんですが、平成27年度の国勢調査においては──荒尾市は県下14市の中で人口でいうと6番目かな──大体6番目ぐらいだったと思うんですよ。でも残念ながら荒尾市の教育費予算、14市で比較した場合に、ちなみに市長、荒尾市は大体何番目ぐらいと思われますか。 66:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 順位については記憶しておりませんけれども、低いほうだと思います。 67:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 おっしゃるとおり。うちは教育費予算は、県下14市の中において、総事業費ベースで行くと13番目ですよ、下から2番目。補助金を抜いた一般財源ベースでいくと、ワーストワンです。これが人口で比較した場合に、県下14市の中で6位の荒尾市の予算として、本当に妥当なのかどうかということですよ。ことしの新年度予算、当初予算204億円、うち教育費予算わずか4.6%、9億3,100万円。財政課長、この数字に間違いありませんよね。 68:◯財政課長(橋本張幸君) ◯財政課長(橋本張幸君) はい、数字には間違いないと思います。
    69:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 ましてや対前年度予算でいえば、伸び率はマイナスの23.1%という厳しい予算配分になっております。  私も議員になって、いろいろこう毎年私のその政治生活のライフスタイルの中心にあるのは、子どもの問題が第一だと思って、今までこの議会の中でもけんけんがくがくやり合ってきたんですが、その教育費予算というのは、およそ2桁に上ったことはありません。大体4%から6%。校舎の建替えだとかそういうハード整備があるときだけ若干膨らみますけれども、ないときは本当に限られた厳しい財源の中で皆さん頑張っておられます。だから、例えばさっき田中浩治議員もエアコンの話を取り上げられました。私もこの本会議場において過去に、小・中学校の普通教室へのエアコンの設置の問題、何度となく質問させていただいております。一度言いかかった以上は、きちっとこれが設置できるのを見届ける必要性があると思っております。  そういう中において、うちは先ほど申し上げましたように204億円の当初予算の中において4.6%の教育費予算しか組んでない。ある意味、裏を返せば先ほどの答弁──田中議員への答弁にも出てきましたけれども──仮に中学校にエアコンを設置しようと思えば、それが2億円。全小学校だと3億6,000万円という数字、市長、答弁なさいましたですよね。  これ、今年度当初予算4.6%ですけれども、これわずか1%上げていただくならば、教育費のわずか1%上げていただくならば、中学校へのエアコン設置は終わるわけですよ。なぜこれを言うかと言うと、要は、例えば、社会保障費だとかそういう拡充ということになれば、これは恒久財源が要る話です。設備投資であるならば、それは単年度、1年で例えば1%だったら2億円ですから、全小・中学校ということになれば2年半ぐらいかかるかもしれません。でも、ここにはその恒久財源は要らない話です。  もう1点付け加えて言わせてもらうならば、要は、これは教育委員会の基本的な荒尾市の教育現場の環境整備の話でありますけれども、例えばエアコンの話であるだとかICT化の話であるだとか、これは隣町の大牟田市なんかは今年度エアコンの設置には取り組むわけですよ。それはもちろん大牟田市には過疎債もあります、玉名市は合併して合併特例債もあります。我が荒尾市には何の特例債も、産炭地振興基金も使い切った現在、何の特例債もありません。ありませんけれども、これは教育委員会だけの問題じゃなくて、私はこういう学校現場の教育現場の整備が立ち遅れれば、市が出しておる基本的な施策の中で、例えば定住促進であるだとか、こういうものに対しても私は影響が出てくると思うんですよ。  だから、声を大にして子どもたちの教育現場の整備はきちっとやってくださいよと。荒尾市5万4,000人の人口の中に高齢者福祉に対するお金も要ります、それは百もわかっております。それと相対峙する格好で、この双璧には子どもたちの問題もあるわけですよ。ここにきちっと金を使わずして、荒尾市の将来がどこにあるのかと。これから子育てをしようと思う人たちが、もし住む地域を自由に選べる人たちであるならば、学校にエアコンがついているところに子どもをやりたいと思うのは、私は親の心理だと思います。教育現場のいろんな環境が少しでも整っているところに子どもを通わせたいと思うのは、親の心理だと思います。それを考えたときに、これはただ単に教育委員会の問題だけじゃなくて、先ほども申し上げたように、定住促進だとか荒尾市の大きな政策にも影響してくる話だと思いますけれども、その点、市長いかがでございますか。 70:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 議員のおっしゃることも十分よく理解はできるんですけれども、市の全体の予算については各部局から本当に必要な予算要求がなされて、財政課を中心に整理をされて現在のような結果になっているということで、これについては今の議論も踏まえながら教育の予算のあり方、特に、今、現場で求められている教育予算で本当に不要不急、急がなければいけないやつ、あるいは効果的なことをやはり十分見定めながら手立てをしていかなければならないと思っています。  一つの参考として、先ほど県内市町村での教育予算の話がありましたけれども、その辺も十分見ながら大所高所から教育予算のあり方については考えていかなければならないし、考えていきたいと思います。 71:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 今回、代表質問で市長とやり合うのははじめてかなと思うんですけれども、今申し上げるように学校教育現場の、一つは自治体の財政力の差によって、子どもたちの教育現場に格差が生まれるというのは、これは私はいかがなものかなと思うんですよ──総務部長、なんば首ひねりよっと──要は、潤沢な財源があるとこは、そこに金を使えるというわけです。荒尾市みたいに限られた財源のところは、いろんなところでいろんな要望が出てくるから、思うように現場に金が使われないていうことを私は言いよるわけですよ。何も首ひねるような問題でも何でもない。  だから、子どもたちが本当にこの荒尾で生まれ住んでよかったと思えるような、ぜひ教育環境の整備を心がけてやっていただきたいと思いますけれども、その点いかがですか、市長。 72:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 教育は行政の本当にいちばん根本というか、もとになるところなので、十分その配慮はしていかなければならないと思っています。荒尾市の教育現場で本当、何が足りないのか、その辺を十分見極めながら今後、教育の予算について考えていきたいと思います。 73:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 大体この件については言うべきところは言い尽くしましたので、若干早めですけれども、集約に移らせていただきたいと思います。  大牟田・荒尾RDFセンターの可燃ごみの直接搬送については、先ほど市長並びに堀江市民環境部長のほうから答弁がありました。それを踏まえて、繰り返しになりますが、荒尾市の立場から言うならば、一日も早く受け入れがきちっと大牟田市との確約が取れる、安定した、安心・安全な市民生活を送る上で待ったなしの問題ですから、これはそれをきちっと目途に置いて、早急に大牟田市さんと協議を進めていただかなければいけないと思います。ただ、相手があることですから、十分配慮すべきところは配慮しながら、お願いする立場としての接し方もあるでしょうから、今までいろんな積み重ねの議論の中でこの話もきて、そういうことになっているというのも経緯としてはわかるわけですから、非常にデリケートな部分の話もあるでしょうし、最大限の配慮を置きながら、でもきちっと最終的にこの目的は荒尾市の直接搬入というこの至上命題があるわけですから、その点をしっかり進めていっていただきたいと思う次第であります。  それとICT化の問題につきましては、これは先ほどから、これも繰り返しになりますが、教育委員会だけではどうしようもない部分が、ない袖は振れない、それもわかります。だから、うちも限られた予算の中でのいろんな要望がある中で、その予算の配分を考えてこういうことになったと思うんですけれども、やっぱり他市に遅れをとらないように、荒尾市の子どもたちが、先ほども申し上げましたように、本当に荒尾で生まれ育ってよかったと思えるような、きちっとした環境づくりを心がけて、しっかり今後の予算折衝にしても、先ほど市長にもお願いしましたけれども、県下14市、人口6位の荒尾市が最下位の教育費予算で本当にいいのかと。  今まで私もいろんな教育先進地に足を運んできましたけれども、およそやっぱり先進地と呼ばれるところは、その市の予算の2桁ですよ。やっぱり10%以上きちっと確保していますもんね。そして、いろんな環境整備に力を入れておるというのが現状ですよ。それからすると、うちのこの予算というのはどうなのかなと。もっともっと子どものことに重きを置いて荒尾市の政策もあってしかるべきじゃないのかなというふうに思う次第であります。  その点しっかり念頭に置いて、境教育長職務代理者も今後、非常に教育問題も難問山積しておりますけれども、校長会の要望の中でも、それはもちろん学級支援だとかそういうのもあるのも存じ上げております。でも、こういうICTの整備もきちっとやってくれというのも校長会の中にあるというのは、よくよく御存じでしょう、ですね。だから、先ほどのエアコンの話にしてもしかりですけれども、その辺をしっかり進めていっていただきたいと思います。  それと最後に議長に1点要望ですが、今回、本来、大牟田・荒尾清掃施設組合で議論すべき話であったかと思いますけれども、可燃ごみの直接搬送、本会議場で話をさせていただきました。今、一部事務組合議会議員として荒尾市議会から広域であるだとか清掃組合だとか、いろんなところに行って各議員がやっておるわけですけれども、これは議長も御存じのように、過去には年に1回、各一部事務組合議会の報告等があっておりましたですよね。そこそこに抱える問題としてどういうものがあるのか、きちっとうちの市議会議員が情報を共有して、また、知恵を出し合うというのも必要なことであろうと思いますので、またそういうものをぜひ復活させていただきたいと思います。何かあります。 74:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 橋本議員がおっしゃったことは、よくわかっておりますので、その点についてはたぶん全員協議会でということになるかと思いますけれども、大牟田・荒尾清掃施設組合だけじゃなくて、ほかの一部事務組合もありますので、一緒になってそういう点はやっていきたいと思いますので、よろしくお願いしておきます。検討は、ちゃんといたします。 75:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 今の点を議長にお願いして、今回の代表質問を終わらせていただきます。 76:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 暫時休憩をいたします。                          午後2時26分 休憩                         ───────────                          午後2時35分 再開 77:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  会派代表質問を続行いたします。11番公明党議員団俣川勝範議員。   〔11番公明党議員団俣川勝範君登壇〕 78:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 あす3月11日は、東日本大震災から丸5年を迎えます。インフラの復興や新しいまちづくりなど、着実に進んでおります。本年4月より復興創生期間に入りますが、今なお18万2,000人を超える方々が避難生活を余儀なくされています。被災地の皆さんが明るく、希望を持てるよう、これまで以上に取り組んでいかなければならないと思っております。  それでは、平成28年第2回定例会において、発言通告に従い公明党議員団を代表いたしまして会派代表質問を行いますので、市長並びに関係部課長の責任ある答弁を求めるものであります。  平成28年度施政方針についての中で山下市長は、「平成27年度に荒尾市総合計画と地方版総合戦略の融合となる『新・第5次荒尾市総合計画』を策定し、本市の将来像を『しあわせ創生あらお』と定め、人口減少の克服と市の活性化を着実に推進し、本市のあるべき姿を具体化し、目標を実現できるよう、『まち・ひと・しごと創生』政策5原則である自立性、将来性、地域性、直接性、結果重視に基づき政策を展開・推進してまいりたい。」と述べられております。  私は、以前も述べましたように、地方創生の要は「ひと」であると考えています。「人」に光を当て、一人ひとりが自分らしく生きる地方創生を進めなければなりません。いよいよ4月より事業として実行していく段階であります。成功に導いていくためにも、国との連携を密にしながら、地方創生推進交付金等を活用しながら進めていただきますようお願い申し上げます。  2015年10月1日の国勢調査によりますと、日本の人口は2010年の前回調査から0.7%減の約94万7,000人が減り、総人口は1億2,711万47人、熊本県の人口は前回の調査から1.7%減の3万457人が減り、178万6,969人、荒尾市の人口は前回の調査から3.38%減の1,868人が減り、5万3,453人であります。荒尾市は、この5年間で1,868人の人口減少が進みました。本市の人口動向分析では、国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2060年には3万6,003人に減少することが予測されております。荒尾市にとって人口維持は、将来的に活力を維持するための重要課題であります。現状を的確に把握して、新・第5次荒尾市総合計画を具体的に進めていただきたいと思います。  そこで、1)市長として本市の人口減少の克服についてどのようなお考えで取り組まれますか、お聞きいたします。  次に、女性が活躍する社会についてであります。  あらゆる分野における女性の参画を促進するために、女性活躍推進法が制定され、2020年までに指導的地位にある女性が占める割合を少なくとも30%に引き上げるとの目標達成を加速させるとともに、女性の貧困等を解消し、あらゆる分野における女性の参画がより進むようにしなければなりません。また、子ども・子育て支援、仕事と家庭の両立支援の推進も行わなければなりません。子育て世代のニーズを踏まえ、子ども子育て支援の新たな制度へ着実な実施を図り、学童保育、待機児童問題を解消し、仕事と育児、介護の両立の支援、不妊治療・不育症の支援やさらに、ひとり親家庭が社会的に孤立しないように、経済的事情や親の仕事の都合などで食事を十分にとれない子どもたちがいます。子どもの貧困対策も考えなければなりません。  近年では、地域ぐるみで取り組む「子ども食堂」が広がっております。食事とともに心も満たしてくれる支援活動であります。荒尾市も取り組んではいかがでしょうか。  また、女性の活躍の基盤となる女性の健康支援も大事であります。女性特有のがん検診の事業の着実な実施により、早期に検診受診率を国の目標である50%以上を達成しなければなりません。  そこで、2)市長として本市の女性が活躍する社会への取り組みについてのお考えを、お聞きいたします。  次に、若者が活躍する社会についてであります。  若者の活躍なくしては、希望あふれる荒尾市はありません。産業基盤の源泉は若者であり、若者が新たな稼ぐ力を生み出せるよう活発化を図る必要があります。フリーター等の若者が、希望に応じて正規雇用へ働けるよう支援を推進し、さまざまな困難を抱えるニートの支援について、「たまな若者サポートステーション」は不可欠な役割を果たしており、地域ぐるみの地域拠点と専門的な相談支援を安定的に継続できるよう推進していかなければなりません。  障がいや難病を抱える若者が自立して働ける環境づくりを目指し、福祉、医療、雇用、教育の連携のもと、それぞれの障がい者の特性や能力、希望に応じきめ細かい就職支援、定着支援を行っていただきたい。また、都市部からの荒尾市へのUターン、Iターン、Jターンの就職活動を行う若者に対する支援を推進、地域おこし協力隊のさらなる推進、青年就農給付金制度などの新規就農者支援や、農業のトッププロを目指し、生産性・販売力を含め農業経営力向上に取り組む若者、農業者への支援、結婚を希望する若者を応援するためのマッチング支援、情報提供、相談対応など、荒尾市の実情に応じた支援、さらには、老朽化した公営住宅の再開発や中古住宅の活性化により、若者が住みたくなるような安価で豊かな住宅環境の提供を推進していただきたいと思います。  そこで、3)市長として本市の若者が活躍する社会への取り組みについてのお考えをお聞きいたします。  次に、人材育成と教育の充実についてであります。  日本の成長を支えるグローバルな視野でイノベーションを創出し、地域に活力を生み出す人材が求められており、人材育成機能の強化、人材のグローバル化に向けた取り組みが重要であり、教育の充実は成長戦略の基盤として役割を果たすものであります。これからの時代に対応できるよう、従来の一方的に教えられる受け身の授業から、子どもたちが課題解決へ主体的・協働的に学ぶ授業の推進、小学校における英語教育の早期化及び小・中・高を通じた英語教育の強化の推進、ICTを活用した教育の推進も行っていただきたい。  一方、社会の変化の中で子どもたちの豊かな成長に欠かせない人や社会、自然などと直接触れ合うさまざまな体験の機会が減少しており、多様な体験活動の充実が求められております。自然体験や本物の文化芸術、障がい者芸術に触れられる機会を充実させるため、体制や環境の整備を推進すべきです。さらに、子どもたちが野外で遊ぶ楽しさを満喫したり、スポーツを楽しむ場をふやすことは、心身ともに健康に寄与し、基礎体力の向上にもつながるものであり、多様な教育機会の確保も重要と考えております。  そこで、4)市長として本市の人材育成と教育の充実についての取り組みについて、お考えをお聞きいたします。  次に、中小・小規模企業施策についてであります。  荒尾市の経済力の源である中小・小規模事業者の潜在力を最大に引き出すべく、先進的な研究開発、販路開拓、人材確保、生産性向上、海外展開等に向けた一体的な支援を通して、技術革新を促進するとともに、事業継承の円滑化などさらなる支援体制の強化・拡充を図っていかなければなりません。販路開拓に向けて取り組む小規模事業者の創意工夫を後押しする、小規模事業者持続化補助金などを活用し、行政が中心となった取り組みを促し、地域産品の販路開発に向けた支援を強化し、地域資源を活用した商品、サービスの販路開拓に取り組む中小・小規模事業者に対する支援を行っていただきたい。  地域活性化と地域経済・雇用を支える中小・小規模事業者の成長、持続的発展は表裏一体であります。人的資本によるところが大きい中小・小規模事業者が必要とする優秀な人材の確保を支援するため、荒尾市の中小・小規模事業者に地域外の大手OBや主婦、若者等の多様な人材を紹介し、マッチングや就業後の定着までの一貫支援を行う地域中小企業人材バンク事業の推進、特に地域活力を推進するため、都市部から荒尾市への継続的な人材の流れを促す必要があります。  また、空き店舗の積極的な活用など先進的な取り組みを行う中小・小規模事業者を支援するとともに、地域の創業を促進するため、行政と創業支援事業者の商工会議所や金融機関等による創業支援体制の整備を図り、女性や若者などによる創業・第二創業を全面的に支援するための情報提供、金融支援、経済相談等のきめ細やかなサポートを推進していただきたい。  後継者不在の中小・小規模事業者と事業の引き継ぎを希望する企業とマッチングを図る支援体制づくりも推進していただきたい。  そこで、5)市長として本市の中小・小規模企業施策への取り組みについてのお考えをお聞きいたします。  次に、文化芸術・スポーツ・観光振興について、お聞きいたします。  文化芸術については、かけがえのない文化財の保存、活用、継承に取り組むとともに、荒尾市の文化財を活用した地域活性化の取り組みを推進すべきであります。例えば、世界文化遺産に登録されました万田坑と鉄道敷跡、ラムサール条約湿地登録された荒尾干潟、辛亥革命を支えた宮崎兄弟生家などの活用や、地域に点在する有形・無形の文化財をパッケージ化し「あらお遺産」の認定とその活用を支援することは、市外や外国の観光客獲得に大きく貢献するとともに、文化財の保存・活用にもつながります。  スポーツについては、アスリートの競技力の向上によって「魅せるスポーツ」の振興が期待され、大会開催などスポーツ資源を活用した地域の活性化は経済活性化につながり、さらにスポーツを通じた健康で活力に満ちた長寿社会の実現を目指すことにつながります。  荒尾市として、文化芸術団体やスポーツ団体と連携し、地域の文化芸術イベントやスポーツ等を文化スポーツプログラムとして大々的に展開し、市内外へ積極的に発信していく。また、文化芸術による地域の活力創出を目指し、地域みずからが伝統文化の発信に戦略的に取り組む体制、基盤整備の支援を行っていただきたい。  観光については、各地域の魅力ある観光資源を掘り起こし、「あらおブランド」として磨き上げ、荒尾の魅力を効果的にPRするとともに、市内外へ強力に発信する。また、地域産品や伝統工芸品に触れ、買い物を楽しめる地域の魅力あるショッピングエリアをめぐるコースをつくり上げ、市内外に発信してはいかがでしょうか。  そこで、6)市長として本市の文化芸術・スポーツ振興・観光振興への取り組みについて、お考えをお聞きいたします。  次に、医療・介護・健康についてお聞きいたします。  社会保障の充実強化と財政健全化を両立させるために、イノベーションを活用した保健医療、介護システムの構築を図るとともに、保険者機能の強化や市民みずからが取り組む健康社会の実現に向けて推進しなければなりません。こうした改革を進めるため、社会保障の充実等に必要な財源を確保するとともに、質が高く効率的な医療・介護提供者体制の確立を目指すことであります。  地域医療構想を進める中で、地域における医療・介護の連携が求められており、特に在宅医療を推進するために、在宅医療と地域包括支援センターの整備を促進する。また、人口減少時代にあって、福祉サービスに従事する人材確保のため、福祉人材確保指針に基づき総合的な福祉人材確保を進めなければなりません。今後の超高齢社会に対応し、市民の健康増進、活動寿命の延伸に取り組むため、予防・健康管理に係るサービスを進めることです。  そこで、市長として本市の医療、介護、健康への取り組みについてのお考えを、お聞きします。  次に、農業・水産についてお聞きいたします。  農業生産基盤の整備・保全を図り農地中間管理機構のもと、国や県と連携しつつ水田の区画化等を推進するとともに、ため池や用水路の長寿命化、耐震化を推進し、耕作放棄地については農業基盤の弱体化や野生鳥獣の被害の一因となっており、抜本的な対策強化が必要であることから、農地中間管理機構の整備・活用等により再生利用を推進すること。そして、鳥獣被害対策の強化を図り、鳥獣被害対策実施隊の設置や処理加工施設の整備を進めるとともに、地域資源であるジビエを活用した地域活性化を推進していただきたい。また、6次産業化など農業経営の多角化・複合化を目指し、地域農業の担い手の法人化を進めるとともに「農業女子プロジェクト」の推進等により、女性の活躍を促進していただきたい。  また、水産においては、水産体制の強化に向け効率的な漁業経営のため、水産品のブランド化に取り組むとともに、漁業の収益性向上を図るとともに、荒尾の水産物の生産、消費拡大を促進していただきたい。  そこで、8)市長として本市の農業、水産業への取り組みについてのお考えを、お聞きいたします。  次に、防災・減災に資するインフラ整備について、お聞きいたします。  国土づくりの最優先課題は、国民の命と暮らしを守り、経済活動へ致命的な打撃を回避することにあります。  我が国は現在、首都直下型地震、南海トラフ地震の30年以内の発生率は、70%と予測されております。また、気候変動により自然災害が凶暴化しており、建物の耐震化や津波対策などのハード、ソフトを組み合わせた防災・減災対策を一体的に進めるとともに、管理のあり方を含め2050年にむけた国土の強靱化への展望と体制の整備、ロードマップの作成が必要です。  高度成長以降集中整備し、老朽化が進む道路、橋、トンネル、河川、上下水道管渠、港湾の公共インフラは優先順位づけを付した上での老朽化対策の推進及びそれらの管理、更新が不可欠であります。また、公共インフラだけでなく、学校、病院等の公益施設やマンション、住宅団地、産業施設などのストックについても更新の必要性が増大しており、建物の老朽化対策にとどまらず、ライフサイクル管理の視点が重要となります。インフラ長寿命化計画に基づきメンテナンスの質を確保するための技術力の底上げ、持続的な成長を可能とするインフラ管理体制構築等を行い、戦略的な維持管理、更新の実現を図る。その際、施設の整備、運営、管理を官民連携により、効率的・効果的に推進することが求められております。  また、国土強靱化と地域活性化は、地域の豊かさを向上するという点で共通しており、国土強靱化地域計画の策定は地域活性化に結びつけることが必要であります。  そこで、9)市長として本市の災害、減災に資するインフラ整備の取り組みについてのお考えを、お聞きいたします。  最後に、三世代交流センターの設置について、お聞きいたします。  今年度の予算に、三世代交流センターの整備に向けた調査委託料として、594万円が計上されております。現在の潮湯は、市内はもちろん市外からも多くの方々が利用されており、大変に喜んでいただいております。また、毎日通われている方も少なくありません。しかし、高齢者の方がゆっくり会話をし、心と心を打ち解け、心豊かに憩いを持てる環境が整っていないのが現状であります。現在利用されている高齢者の方々は体調が悪い方が多く、日に日にお年を召され通えない方も出てきておられます。そうした方々は「潮湯にゆっくり浸かり、友人や知人と会話を楽しみたい。」と語っておられます。多くの方々が三世代交流センターの開設を、手を合わせ心の底から、一日も早い開設を待ち望んでおられます。市長のリーダーシップのもと、新市民病院建設とともに、三世代交流センターを最優先として、いちばんに施設整備をお願いいたします。  今回いただきました資料によりますと、三世代交流センターの目的・趣旨として、「平成23年度において老人福祉センターを廃止し、入浴のみの潮湯を運営しているが、老朽化が著しく、また、交流機能を望む高齢者の居場所づくりを中心とし、かつ誰しもが交流できる三世代交流センターを整備検討する。また、事業概要等につきましては、公共施設の総合管理の動向とあわせ、市民サービスや利便性のさらなる向上とともに、地域活性化への貢献や財政負担軽減等を実現するため、施設利用実態や施設の発展可能性の調査及び最適な施設整備の方策等の検討を行い、施設整備構想を作成する。」とあります。今後どのような計画・工程で進められていかれるのか、具体的にお示しください。また、施設設置の場所については今後検討されると思いますが、市長としてどの場所が最適とお考えか、お聞かせください。  さらに、市民から多くの要望等もお聞きして、ぜひ市民説明会等も行っていただきたいと思います。  そこで、10)市長として三世代交流センターの設置に向けた取り組みについてのお考えをお聞きいたします。  以上、壇上から質問を終わり、再質問を議長にお願いいたしまして降壇いたします。 79:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 山下市長。   〔市長山下慶一郎君登壇〕 80:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) まず1点目の、人口減少を克服するための取り組みにつきまして、私の考えを申し述べさせていただきます。  人口減少の克服には、わかりやすく言えば市内の人口を減らさないこと、市外からの転入をふやすことにあります。市内人口を減らさないためには、出生数をふやす、長寿で元気な社会をつくる、進学、就職による転出を減らすであります。  市外からの転入をふやすためには、市の魅力をさらに発掘して磨く、市の魅力を効果的に発信する、住んでみたいと思わせる施策を充実するであると考えます。住んでみたいと思わせる施策とは、学びの場がある、安心・安全に暮らせる、子育て支援が充実している、元気に長寿のための施策が充実していることなどであると考えます。  今後、人口減少が加速度的に進行してまいりますことから、長期的かつ総合的な視点で有効な政策を迅速に実施する必要があります。  このような観点から、昨年10月には「新・第5次荒尾市総合計画」を策定し、現在、国の地方創生交付金などを活用しながら人口減少対策を推進しているところでございます。  また、人口増加策に取り組むことは当然必要でございますが、人口という量ではなく、「まち・ひと・しごと創生」の中の「人」、つまり人間を幸福にするような、質を重視した地域社会づくりが結果的に市勢の発展につながっていくものと考えております。人は、みずからが居住する地域の歴史や人、文物を深く知ることにより地域に対する誇りが生まれ、そして、自分の存在が認められる地域に対して愛情が生まれるものと考えます。誇りと愛着を感じる地域からは、人は簡単に出ていかないし戻ってこようとする、あるいは行って住んでみようと思えるものではないかと考えます。つまり、自分の住む地域に対する誇りと愛着の形成、再生を図ることが究極の人口減少対策であると考えております。  続きまして2点目、女性が活躍する社会の取り組みについて、お答えをいたします。  御承知のとおり、昨年の8月に女性活躍推進法が安倍政権の成長戦略の目玉の一つとして成立いたしました。この推進法は、従業員300人を超える企業に女性の採用比率や管理職の割合などの数値目標の設定と公表を義務づけております。国や地方公共団体においても同様の義務が課せられており、本市におきましても市内の企業と連携を図りながら、今まで以上に女性の社会進出を図り、指導的地位にある女性の割合を向上させ、企業や地域の各種団体がより活発になるよう目指していかなければなりません。本市と経済団体が一体となって、女性の採用や昇進の機会をふやし、仕事と育児、介護などの両立に向けた環境整備が必要だと考えております。  昨年の9月議会でも答弁いたしましたが、まずは荒尾市内で働く人が最も多い市役所が率先して行動を示さなければならないと考えております。女性職員が能力を発揮できる環境を整えて、きめ細やかな女性目線による行政運営を図ることで、市民サービスの向上につなげてまいります。  具体的な取り組みといたしましては、はじめに女性職員のキャリア形成支援でございます。研修セミナーなど職務機会を拡充し、意欲と能力のある女性職員の登用につなげていきます。  次に、子育て支援につきましては、女性が社会で活躍するためには、子育て支援、仕事と家庭の両立支援が重要でありますので、本市としても支援の充実に努めてまいります。そのほか、地域において女性が主体的に行う活動への援助など、あらゆる分野での女性の視点を大切にした施策を検討してまいります。  また、最近は子どもの貧困が社会的な問題になっておりますが、そのような中、各地で「子ども食堂」を開設する動きが広がりつつあります。子ども食堂は、共働きで食事の支度をする余裕のない家庭や、経済的に苦しい家庭の子どもなどに、食事を無料または格安で提供する仕組みでございます。NPOやボランティア団体などが取り組まれることが多いようですが、荒尾市でも開設したいということになれば県内や先進事例を参考にしつつ、行政のサポートも検討してまいりたいと考えております。  また、本市では女性に対する健康支援の一環として、女性特有のがんである子宮頸がん、乳がんについては、国庫補助事業として一定の年齢到達者に対し、検診の無料クーポン券を配布するがん検診推進事業を平成21年度から実施しております。当該事業により、これまで機会が少なかった若年層での受診者が増加するなど一定の成果もあり、がんの早期発見と正しい健康意識の普及啓発に役立っていると評価をしております。  しかしながら、実際の検診受診率は約15%程度で、子宮頸がん、乳がんともに国の目標である50%には遠く及ばない状況でございます。今後につきましては、国の新たな方針であります「がん対策加速化プラン」にのっとり、有効な対策を講じてまいりたいと考えております。  続きまして、3点目、若者が活躍する社会の取り組みについて、お答えをいたします。  若者は、可能性の塊です。それぞれの個性を活かし特技を活かせる荒尾市をつくっていくことは、市の活力や魅力アップにつながります。全国的に人口減少が加速化することが見込まれる中、若い世代がこの荒尾市に定着していただくような施策を講じることは不可欠です。そのためには、まず働く場の確保が重要であり、市内への企業誘致はもちろんのこと、地場産業の活性化で雇用拡大を図っていかなければならないと考えております。  本市におきましては、立地協定締結で申し上げますと、過去10年間で25社の企業誘致を行い、合計300億円以上の設備投資が、350人以上の新規雇用が実現できているところでございます。  また、若い世代の自立就職支援としまして、学校卒業者もしくは中途退学者または離職後一定期間無職の状態にある者の対応を中心に取り組んでいる「たまな若者サポートステーション」の活用や、フリーターを含め若者の就職活動支援を行う「ジョブカフェ・玉名ブランチ」、さらにはハローワークやポリテクセンターなどの関係機関との連携を通じて取り組みを進めているところでございます。  本年度の実績としましては、市役所で「たまな若者サポートステーション」と「ジョブカフェ・玉名ブランチ」の合同就職相談会を7回実施し、11名中2名が就労に至りました。  さらに、文化センターで開催している年2回の就職面接会では、毎回20社近くの企業の方に御参加をいただき、昨年度実績では158人の参加者を得て、8人の方が就職決定をいたしました。まだまだ少ない数字ではございますが、地道な取り組みを行ってまいりたいと考えております。  また、障がいのある方などへの自立への道を支援するための荒尾市障害者雇用奨励金としまして、昨年度実績では雇用事業者7社、20人に対し111万1,000円を支給しました。本年度につきましては、5社、18人に対し252万円の支出を予定しております。
     荒尾市は、福岡市、熊本市、佐賀市など九州の中でも特徴のある都市に1時間ほどで行くことかできる位置にあります。その強みを十分活かしながら、都市部から荒尾市へのいわゆるUIJターン促進を支援するため、新たな地域おこし協力隊の起用や、熊本県のUターンアドバイザーと連携するなど、本市への移住・定住の支援を図ってまいりたいと考えております。  荒尾の第1次産業を支える青年就労の支援としましては、年間最大150万円で最長5年間支給する青年就農給付金を、今年度は夫婦3組と個人9人に対し計2,025万円の支給を予定をしております。  住宅環境の整備におきましては、本市の場合は老朽化した公営住宅も多く若い世代が住みにくい状況にありますので、住宅の建替えなどの推進や空き家を利用した施策を検討していき、若い世代が住みやすい住宅を提供したいと考えております。  このように、若い世代へのさまざまな支援を行いながら、若い世代がこのまちに誇りを持ち、いきいきと生活し活躍できるような荒尾市をつくっていかなければならないと考えております。  続きまして、4点目、人材育成と教育の充実への取り組みについてお答えをいたします。  人材は、地域の財産です。特に学校教育は、子どもたちにとって生涯楽しい思い出として残るべきものであると考えております。国際化が急速に進んでいる今日、本市におきましてもグローバル人材の育成は急務であると考えております。世界を見渡してみますと、政治にしても経済にしても決して安定しているわけではなく、これからの若い世代は先行き不透明な激動の時代を生き抜いていかなければなりません。「シンク・グローバル、アクト・ローカル」という言葉がございます。グローバル(地球的)な視野で考え、ローカル(地域)で行動せよという意味でございますが、本市の子どもたちにもそのような感覚を身につけてほしいと考えております。そのために、本市の小・中学校では徹底指導の場面とみずから考えつつ、友達とともに答えを見出していくといった能動型学習の場面を織り交ぜながら授業づくりや特別支援教育の視点で授業を行うといった授業のユニバーサルデザイン化を実践をしております。  また、グローバル人材の育成には、英語力の育成が不可欠でございます。中央小学校では文部科学省の指定を受け昨年度から英語科を設置しており、この中央小学校での取り組みを核といたしまして、英語教育の充実を図ってまいりたいと考えております。  なお、本年度新規事業の中1英検チャレンジ事業では、今回、全国の合格率80%に対し、本市では苦手な生徒も全員が受験する中、合格率約65%だったことは、よく頑張ったと評価しているところでございます。中には3級や準1級にチャレンジした生徒もおり、この事業を継続し定着させていくことで、グローバル感覚の備わった若者があふれる荒尾市になるのではないかと、期待をいたしております。  さらに、ICTの活用につきましても、本年度、小学校にはパソコン教室にタブレット型パソコンを導入し、時代の流れに即した教育環境を整えたところでございます。  次に、自然体験や社会体験につきましては、学校では修学旅行や集団宿泊教室、社会体験見学などの校外活動において多くの体験の機会をつくり、また、社会教育では、八幡小、桜山小、有明小で学習支援や自由遊びとともに季節の行事等の体験を実施しております。また、子ども会連合会をはじめとする関係団体と協力・連携しながら、自然体験や野外で遊ぶ体験の機会を確保してまいりたいと考えております。  芸術体験につきましては、子どもたちが本物の芸術に触れる機会を設けるとともに、宮崎兄弟の生家で開催する牡丹茶会や俳句教室をはじめ、地域の宝を活かした文化芸術に触れる機会を今後も確保してまいりたいと考えております。  スポーツにつきましては、平成28年度改訂を予定しております「荒尾市スポーツ振興計画」に基づき、市民の健康増進を引き続き推進してまいりたいと考えております。  続きまして、5点目の中小・小規模企業施策への取り組みについて、お答えをいたします。  荒尾市には、独自の技術を持ち、全国、世界で通用する中小企業が存在します。その技術力を活かさない手はありません。議員御承知のとおり、本市では昨年5月に産業競争力強化法に基づき、経済産業大臣及び総務大臣より、創業支援事業計画に係る認定を受けております。  創業支援事業の内容としましては、本市産業振興課内に創業支援のワンストップ相談窓口を設け、創業支援事業者である荒尾商工会議所及び荒尾市起業家支援センターと連携し、マッチング支援、ビジネススキル研修、専門家によるきめ細やかな指導など、創業時におけるさまざまな問題を解決する体制を構築しております。この創業支援事業計画認定のメリットとしましては、創業者が登記にかかる登録免許税の軽減、創業関連保証の特例や日本政策金融公庫が取り扱う新創業融資制度の活用、そして、人件費、店舗の賃借料、店舗の開設に伴う外装・内装工事費などが補助対象となる創業・第二創業支援補助金といったさまざまな支援措置を活用することができることでございます。  本市の独自支援策につきまして、市内空き店舗を利用し、店舗開業する方に対して月額6万円を上限に賃借料を最大で3分の2補助する商店街空き店舗対策事業補助金や中小企業開業・転業資金融資制度などがあります。  現在の支援状況ですが、荒尾商工会議所が支援しました各種補助金の活用実績を採択ベースで申し上げますと、小規模事業者持続化補助金が平成26年度1件に対しまして、平成27年度が25件、物づくり補助金が平成26年度ゼロ件に対しまして平成27年度が4件、創業補助金が平成26年度2件に対しまして平成27年度は同じ2件となっております。そのほか荒尾商工会議所経由以外でも、さまざまな補助金の活用実績があり、全体的に見ましても事業者からの相談件数とともに増加傾向にありますが、このことは平成27年度以降、本市と荒尾商工会議所をはじめ地元金融機関等の関係機関との連携が、より一層強化された成果であると考えております。  平成26年1月に施行された産業競争力強化法を皮切りに、同年6月には小規模企業振興基本法及び商工会及び商工会議所による、小規模事業者の支援に関する法律の一部を改正する法律がそれぞれ公布されました。  法律の趣旨としましては、小規模企業振興基本法が小規模企業の振興に関する施策について、総合的かつ計画的に、そして、国、地方公共団体支援機関等が一丸となって戦略的に実施するため、政府が基本計画を閣議決定し国会に報告するなどの新たな施策体系を構築するものであります。  また、改正小規模支援法は、半世紀以上にわたり小規模事業者の経営相談に応じてきた商工会や商工会議所が市町村や地域の金融機関などと連携して、小規模事業者の意欲ある取り組みを強力に支援するための体制を整備するものであると理解しております。  中小・小規模事業者は、人口減少、高齢化、海外との競争の激化、地域経済の低迷といった構造変化に直面しており、売り上げや事業者数の減少、経営層の高齢化などの課題を抱えている中、全事業者数の99.7%を占める約385万の中小企業、中でもその9割を占める約334万の小規模事業者、従業者数にあっては、中小・小規模事業者を合計しますと全従業者数の7割、約3,200万人を占めております。  このような状況の中、本市といたしましても中小・小規模事業者が地域経済や雇用を支えている極めて重要な存在であり、経済の好循環を構築するためには、その活力を最大限に発揮しなければならないことは十分認識をしております。  今後におきましては、これまで以上に各関係機関との連携を密にし、意欲ある取り組みを行う事業者に対し、それぞれの事業者の実情に合わせ、きめ細かく、そして、切れ目のない総合的な支援により、地域経済の底上げを図ってまいりたいと考えております。  続きまして、6点目の文化芸術・スポーツ・観光振興への取り組みについて、お答えいたします。  荒尾市が世界に誇る有形無形の文化財をパッケージ化し、「あらお遺産」として売り出していくことはおもしろい発想であり、そのような枠組みでの思考は今後ますます重要になってくると思い、参考にさせていただきます。  文化芸術につきましては、荒尾市文化協会と連携した荒尾市民文化祭を今後とも開催してまいりますほか、文化財の保存・継承の取り組みとしまして、文化財の各保存会等の活動に対する補助事業を行うなど、地域の皆様と連携した文化財の保護に努めてまいります。  なお、文化財の活用につきましては、宮崎兄弟の生家施設におきまして、文化団体と連携した牡丹茶会や牡丹文芸美術展、俳句教室、華道展などを開催しているほか、地域の子どもたちに宮崎兄弟のことを知ってもらうために、小学生を対象とした夏休み子ども教室なども開催しております。  また、一小地区協議会が行う音と光の祭典も、もはや恒例行事となりつつあります。こうした地域に根づいた活動こそが郷土の偉人である宮崎兄弟を市民の中に浸透させる有効な手段だと考えております。  そのほか、宮崎兄弟に関連する文化活動としましては、宮崎兄弟資料館とシンガポールの孫文を顕彰する施設である「孫中山南洋紀念館晩晴園」における、両館提携についての基本協定に基づき、史料の交換や学術研究をメインとした取り組みを行っております。さらに、平成28年は海達公子の生誕100年の記念の年であり、また、孫文生誕150年の年でもございますことから、地域の団体と連携して海達公子を顕彰する行事を予定しておりますほか、宮崎兄弟と孫文との友情をもとにした国内外における文化交流にも努めてまいります。  いずれにいたしましても、地域に点在する文化資源をパッケージ化して、荒尾市を象徴するようなストーリーをつくり、活用していく取り組みを今後検討してまいります。  スポーツ振興につきましては、議員御指摘のスポーツを通じた健康で活力に満ちた長寿社会の実現を目指すためにも、運動公園の一角に建替える市民病院が各運動施設と連携・連動し、相乗効果を発揮できるよう検討を進めてまいります。また、現行の荒尾市スポーツ振興基本計画に基づき、スポーツによる元気でいきいきとした楽しい荒尾づくりに努めてまいります。  さらに、体育協会やスポーツ推進委員協議会、スポーツ少年団、総合型スポーツクラブなど、既存のスポーツ団体との連携やスポレク荒尾、市民マラソン大会、巡回スポーツ教室などのスポーツイベントの開催などを通して、新たなスポーツ人口の拡大を図るとともに、市民の健康増進を図ってまいります。  議員から御紹介いただきました文化・スポーツプログラムとしての体制や基盤整備は、貴重な御提案と考えます。今後の文化・スポーツ振興の参考にさせていただきます。  観光振興につきましては、本市には世界遺産となった万田坑や炭鉱鉄道敷跡、ラムサール条約に登録された荒尾干潟、日中友好の原点である宮崎兄弟の生家、また、国の伝統的工芸品である小代焼、特産品の荒尾ジャンボ梨など、その他数えきれないくらいの豊富な地域資源が点在・集積しております。このような自治体は全国にもそう多くないと思いますし、それが荒尾市の何よりの強みであり魅力であると私は思っております。  そのような本市の地域資源の魅力を最大限に活かすためには、お客様のニーズに合わせそれぞれの資源をつなぎ、かつパッケージ化させた旅のコースを積極的に提案していくことが最も重要であると思っております。また、そういった構想を精いっぱいのおもてなしで案内する観光ガイドも必要不可欠であると考えます。  そのため、本市では県の地域づくり夢チャレンジ推進補助金を活用し、荒尾の魅力を伝える観光ガイドとして「荒尾のまち案内人」8人を育成しており、平成28年度から観光ガイドとして活動するための体制づくりを進めているところでございます。このような観光ガイド育成の取り組みは、平成24年度に策定した荒尾市観光振興計画に基づくものであり、地域の魅力づくりや誘客の促進を基本戦略に、人と人との交流による地域経済の活性化や交流を通じて、市民が地域に誇りを持ち生きがいにつなげるといった、まさに人づくり、まちづくりに通じるものでございます。  現在における日本人の旅のニーズは、人と人との交流を求める傾向にあります。そのような中、魅力ある地域資源を市民が掘り起こし、「あらおブランド」として磨き上げ、おもてなしの心で案内することは資源をつなぎ周遊性を高めるだけでなく、また荒尾市に行きたいと思っていただけるリピーターの創出にもつながっていくものと考えております。もちろん、提案するコースなどの中には、物産や特産品もあわせてPRしていくことで、荒尾の魅力の効果的な発信と経済振興にもつなげたいと考えております。  世界に誇れる資源があるということは、世界レベルのおもてなしをしていく必要があるということ、そして、そのおもてなしができることこそが荒尾の魅力となり、市内外へ強力に発信していくための最大の武器になると考えております。  続きまして、7点目、医療・介護・健康への取り組みについて、お答えをいたします。  まず、本市の65歳以上の高齢者の状況でございますが、介護保険制度がスタートした平成12年度の高齢者数は約1万3,700人、高齢化率は23.8%でしたが、およそ16年が経過した平成28年1月末現在では、高齢者数は1万7,502人、高齢化率は32.2%という状況でございます。全国の高齢化率の平均が約27%ですので、本市の高齢化はかなり進んでおり、今後もこの状況は続くと思われ、2025年の本市の高齢化率は35.7%と予測をしております。  こうした中、昨年3月に平成27年度を初年度とした第6期介護保険事業計画を策定いたしました。基本方針は、「健やかで安心できる暮らしづくり」でございます。今後、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援を一体的に提供する地域包括ケアシステムの構築が重要となってまいります。  本市の具体的な取り組みといたしましては、一つ目に在宅医療・介護連携の推進として、医療機関や福祉、介護のサービス機関との連携窓口となる「在宅ネットあらお」を昨年2月に開設いたしました。  二つ目には、認知症施策の推進として、認知症の初期段階で自立生活のサポート体制を構築する認知症初期集中支援チームの設置、三つ目に、介護予防・生活支援サービスの提供として、委託による配食見守りサービス事業をはじめとした各種生活支援サービスなどに取り組んでいるところでございます。また、介護予防事業といたしまして、各公民館単位での一般高齢者向けの体力アップ体操やいきいきサロンなどの予防事業を実施しております。  なお、これらの活動をより推進するため、県の補助金を活用した介護予防拠点整備事業により、バリアフリー化されていない公民館の改修にも取り組んでおり、地域住民の介護予防活動の場、地域住民の集いの場としてコミュニケーションの活性化を期待しているところでございます。さらに、介護予防事業の推進として、国の補助金を活用し、運動公園等へ健康遊具の整備も継続して行っていくこととしております。この事業は、気軽に体力維持の運動が可能になるとともに、地域の高齢者の集いの場になるため、閉じこもり予防も含めて複合的な効果が期待される事業と考えております。  また、介護サービスに従事する人材確保でございますが、介護報酬が平成27年度より一部拡充されており、これにより新規就職者の増加と離職者の意識抑制につながるものと思っております。  次に、今後の超高齢社会に対応した健康増進の取り組みにつきましては、現在すべての世代に共通する健康課題は生活習慣病であると考えております。若年層の生活習慣の乱れは生活習慣病予備軍となり、40歳代から表面化し、60歳代以降に重症化に陥り健康寿命が短縮化するという構図になっております。  健康寿命とは、寝たきりや認知症などで医療、介護、福祉サービスを利用することなく自立した生活を送ることができる期間のことです。本市では、この健康寿命の延伸を目標に、子どもから高齢者までのそれぞれのライフステージに応じた総合的な健康づくりを強力に進めていかなければならないと考えております。  続きまして、8点目、農業・水産業への取り組みについて、お答えいたします。  農水産業の振興は、地方創生を図っていく中でとても重要な分野であると思っております。農業生産基盤の整備につきまして、現在、川登地区と下赤田地区で圃場整備を進めております。それと合わせまして農地中間管理機構を利用しながら、担い手への農地集積を図っている状況でございます。  特に川登地区におきましては、地区全体の80%以上を担い手へ農地集積されたことによりまして、モデル地区として紹介され県内外からの視察も多くなっているところでございます。  農地集積につきましては、本市では荒尾・有明地区と平井地区も県の重点地区に指定されており、農業委員の方を中心に地区での話し合いが行われている状況でございまして、その他の地区におきましても農地集積を進めていく計画でございます。  耕作放棄地につきましては、毎年農業委員会で現地調査を行いながら、回復が見込まれる農地については所有者へ意向調査と適正管理のお願い文書を送っております。また、山林化して農地の復元が難しい農地につきましては、非農地化の手続きをとっている状況でございます。  また、農業における女性の活躍につきましては、JA女性部による家庭菜園コンクールと漬け物や味噌などの加工品コンクールが毎年実施されております。また、荒尾酪農組合女性部による小・中学生を対象とした食育の講座が実施されており、連携・支援を図ってまいります。  水産業につきましては、昨年夏に荒尾漁協が直売所を開設いたしました。週3日の販売でございますが、毎月安定的な売り上げになっているようでございます。水産品のブランド化につきましても、ブランド推進協議会におきまして、ことしの秋ごろからブランド認定を行いながら、農水産物と加工品を対象にブランド化を進めてまいりたいと考えております。  また、新規事業といたしまして干潟の浄化を図りながら、アサリの生産回復に取り組む事業である「有明海共生対流新産業創出事業」を地方創生加速化交付金の対象事業として申請を行っており、交付決定がなされた場合は平成28年度に実施してまいりたいと考えております。  続きまして、9点目の防災・減災に対するインフラ整備の推進への取り組みについて、お答えいたします。  高度成長期以降に集中的に整備されたインフラが、今後、一斉に更新期を迎える中で、平成25年度、国において国民生活や社会経済活動の基盤であるインフラを戦略的に維持管理・更新などを推進するため、「インフラ長寿命化基本計画」が策定されました。  本市におきましても、国の基本計画などを参考にしながら、インフラごとの長寿命化計画の策定に向けた取り組みを順次進めているところであり、また、防災・減災を強化するための具体的なインフラ整備につきましても、緊急性や優先度を考慮しながら実施しているところでございます。  まず、本市におけるインフラごとの長寿命化の進捗状況を御説明いたしますと、道路につきましては市が管理する道路施設のトンネルはございませんが、市道につきましては平成25年度に舗装構造調査を行い、舗装状況を調査いたしました。平成28年度には交通量推計調査を実施する予定としており、これらの調査結果を踏まえながら、今後、効率的な維持管理を図るための計画の策定を検討してまいります。  橋梁につきましては、本年度から5年間かけて、本市が管理をする118の橋の橋梁点検を行います。荒尾港においても、今年度に荒尾港維持管理計画策定業務を委託し調査を行い、長寿命化計画を立てる準備を進めております。市営住宅につきましては、平成25年度に荒尾市公営住宅等長寿命化計画を策定しており、本計画に基づき老朽化した住宅から順次外壁改修工事を行うことで、長寿命化を図っているところでございます。  次に、防災・減災に対する近年の主な具体的な事業を申し上げますと、市街地を守るとりでとなる旧荒尾競馬場跡地堤防につきましては、平成25年度から高潮対策を目的とした堤防のかさ上げ工事をスタートさせております。また、県におきましても、旧荒尾競馬場から市屋ガードまでの護岸整備が進められてきているところです。また、大規模な地震による人的被害を減少させるため、平成27年度から戸建木造住宅耐震診断事業と、地震時に国道や地方道の緊急輸送道路をふさぐ可能性がある旧耐震建築物を対象に、緊急輸送道路沿道建築物耐震診断事業を行っております。また、市役所本庁舎の耐震工事を、今年度完了したところでございます。  さらに、平成28年度から集中豪雨によるがけ崩れ、土石流、地滑り等の危険から住民の生命の安全を確保するため、土砂災害特別警戒区域内にある既存不適格住宅からの移転を促進するための土砂災害危険住宅移転促進事業を行うことを計画しております。  さらに、市民の生活を守る消防団の機動性を高めるため、デジタル無線の装備も行う予定です。  このように、市民の皆様の暮らしの基盤となる道路・橋梁・港湾・公営住宅などの長寿命化を推進するとともに、国や県の事業を活用しながら安心・安全なまちづくりを実現するため、防災・減災機能の向上を図ってまいります。  続きまして、10点目の三世代交流センター(仮称)の設置に向けた取り組みについて、お答えをいたします。  まずはじめに、現在の潮湯の利用状況を簡単に御紹介させていただきます。  平成26年度の延べ数字となりますが、市内の方の利用が年間延べ3万1,387名、市外の方が同1,552名、合計延べ3万2,939名の方に利用されております。  しかしながら、平成22年度の老人福祉センターのときは、年間4万396名の利用があったことから比較しますと、2割弱ほど減少しております。これは俣川議員が述べられておりました友人、知人との会話を楽しみ、心豊かな憩いを持てる環境が整っていないことも原因の一つではないかと考えております。そのため、そのような機能を有する施設である三世代交流センター(仮称)に関する調査検討費を当初予算に計上させていただいております。  繰り返しになりますが、この施設は潮湯と高齢者の交流の場、そして、高齢者の知恵の継承の場がベースになります。  さて、この施設整備に関しまして計画、工程及び設置場所についてのお尋ねでございますが、平成28年度における調査検討を行う中で、施設の機能、規模及び設置場所を検討してまいりたいと考えております。現段階ではお示しすることができませんが、三世代交流センターにつきましては旧老人福祉センター以上の利用がなされる魅力ある施設にできたらと考えております。一日も早い開設を待ち望んでおられる利用者も多くいらっしゃることは、私も聞いております。市民の皆様方の意見も聞きながら調査検討を進めてまいりますので、御理解をよろしくお願い申し上げます。 81:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 市長、どうもありがとうございました。多くの質問をいたしましたものですから、大変お時間をとらせて申しわけございませんでした。  質問はできないかなと思っておましたが、ちょっと一つだけお伺いしてよろしいですかね。すみません。  この三世代交流センターの件ですけれども、先ほど田中浩治議員の質問の中に、何か私がちょっと聞いたところによりますと、何か老人福祉センターに変えてもいいのかなという市長の思いが少しあったのかなと思ったんですけれども、私はぜひこの三世代交流センターをぜひ進めていただきたいと思いますけれども、市長の思いを今一度お聞かせください。 82:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) もともと潮湯と老人福祉センターの建替えになりますので、そこが基本的にベースにあると思いますが、先ほども申しましたように、この60歳以上という枠を取り払うことによって、施設のいろんな利用頻度、可能性も高まるのではないかなと。それと、高齢者のいろんな知恵とか経験が各世代に行き渡るきっかけになるのではないかということで、そのことも含めまして、私は三世代交流センターのほうが適当ではないかということで三世代交流センターということを申し上げておりました。  ただ、一方で市民の皆さんがどういう施設を望んでいるかというのも一つ重要なことでございますので、今回の調査費の中で市民の皆さんのアンケート調査なども盛り込んでおりますので、その中で十分見極めながら、それから、議会の皆さんと議論を深めながら、よりよい施設にしていきたいと考えております。 83:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 やはり、小さい子どもさんや、また、お父さん、お母さんとおじいちゃん、おばあちゃんと、その人たちが1カ所に集まってゆっくり会話ができる、話ができる、そういう場がやっぱり荒尾市にあれば、私はこれがいちばん素晴しいことじゃないかなと思っておりますので、ぜひ山下市長、頑張っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それともう一つ、任期中に必ず三世代交流センターはつくり上げますよね。もう一度お答えをお願いいたします。 84:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) それができるように、めどが立つように頑張っていきたいと思っております。 85:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 ありがとうございました。  それでは、集約をさせていただきます。  日本の近代経済の父、渋沢栄一──山下市長も御存じだと思いますけれども──「世に至誠ほど偉力のあるものはない。」と語っておられます。渋沢栄一さんは、政治家でもありました。至誠──つまりこれは誠実ということなんですけれども──誠実の限りを尽くす以上の偉大な力はないと。誠実をもって我が真心をあらわし、人と向き合うことであります。そうすれば、必ず相手は心に通じる、そのように私は思っております。  荒尾市民が幸福になってほしい、よき社会、よき未来を築くためにも、この至誠、誠実の心でぜひ市政運営に取り組んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。    ──────────────────────────────── 86:◯議長(小田龍雄君) ◯議長(小田龍雄君) 以上で、会派代表質問は終了いたしました。  次の本会議は、3月14日午前10時から再開し、一般質問を行います。  以上で、本日の日程はすべて終了いたしましたので、これにて散会いたします。                          午後3時36分 散会...