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2015-03-10 平成27年第1回定例会(3日目) 本文
2015-03-10 平成27年第1回定例会(3日目) 名簿

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  1. 荒尾市議会 2015-03-10
    2015-03-10 平成27年第1回定例会(3日目) 本文


    取得元: 荒尾市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-08
    2015-03-10:平成27年第1回定例会(3日目) 本文 (文書 171 発言中)0 発言ヒット ▼最初のヒットへ(全 0 か所)/ 表示中の内容をダウンロード 1:◯議長(迎 五男君)                         午前10時00分 開議 ◯議長(迎 五男君) これより、本日の会議を開きます。    ────────────────────────────────   決議第1号荒尾市長荒尾市民病院あり方検討会の答申内容を遵守するよ   う求める決議(小田龍雄君外10名提出) 2:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) ただいま小田議員外10名から、決議第1号荒尾市長荒尾市民病院あり方検討会の答申内容を遵守するよう求める決議が提出されました。  本決議案の日程追加については、議会運営委員会で申し合わせております。  お諮りいたします。本決議案を日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。   〔「なし」と呼ぶ者あり〕 3:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 御異議なしと認めます。よって、本決議案を日程に追加し、議題とすることに決しました。   〔12番百田勝義君、13番俣川勝範君、16番木原眞一君、退場〕 4:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 決議第1号荒尾市長荒尾市民病院あり方検討会の答申内容を遵守するよう求める決議を議題といたします。  なお、決議案文は後刻、印刷配付することを議会運営委員会において申し合わせておりますので、御了承願います。  これより、提出者の趣旨弁明を求めます。15番小田龍雄議員。   〔15番小田龍雄君登壇〕 5:◯小田龍雄◯小田龍雄君 荒尾市長に荒尾市民病院あり方検討会の答申内容を遵守するよう求める決議案の提出について。  上記の決議案を別紙のとおり、会議規則第13条第1項の規定により提出する。  平成27年3月10日。市議会議長迎五男殿。                     提出者 市議会議員 小 田 龍 雄                      〃    〃   石 崎 勇 三
                         〃    〃   橋 本 誠 剛                      〃    〃   宮 脇 幸 生                      〃    〃   野 田 ゆ み                      〃    〃   菰 田 正 也                      〃    〃   清 水 健 世                      〃    〃   安 田 康 則                      〃    〃   浦 田 征 一                      〃    〃   島 田   稔                      〃    〃   宮 崎   司   荒尾市長に荒尾市民病院あり方検討会の答申内容を遵守するよう求める決議                                  別紙添付  提案理由。  市民病院の建設は、極めて緊急性の高いものであり、国や県も競馬場跡地の安全性 を認めている。さらに、医師確保の観点からも早急な建設が必要であるから、荒尾市民 病院あり方検討会の答申を遵守して、速やかに設計や建設の段階に進むよう、荒尾市 長に対して強く求めたいからである。   荒尾市長に荒尾市民病院あり方検討会の答申内容を遵守するよう求める決議  市民病院の建替えは、耐震対応や療養環境の悪化などに加え、超高齢社会の進展に 伴う医療需要の高まり、今後の経営状況などを考慮すると、一刻の猶予も許されない 状況であり、本市のまちづくりにおいて、最も優先して取り組むべき重要な課題であ る。  このような状況にあって、平成25年10月に、外部の有識者などで構成する「荒 尾市民病院あり方検討会」に対し、「新病院建設基本構想・基本方針(案)」の策定を 諮問して、新病院の建設に向けた検討がなされてきた。平成26年8月に「新病院建 設基本構想」が答申され、本年1月には「新病院建設基本計画(案)」が答申されたと ころである。  同検討会は、赤字が続いていた市民病院について、今後のあり方の提言をはじめ、 中期経営計画の経営状況の点検・評価を毎年実施するため、平成21年に設置された。 医療や介護、福祉、病院経営コンサルタント公認会計士など、荒尾市民病院の状況 や経営に精通した各界の専門家や市民の代表で構成されている。また、新病院の役割 や機能、建設地、概算事業費などの検討に当たっては、専門のコンサルタントによる 将来患者推計などの各種分析を踏まえて、全市的な観点から議論がなされたものであ る。  市議会においても、節目ごとに市当局からの説明を受け、さらに市民説明会やパブ リックコメントなど市民の意見も反映した上で答申がなされており、市民と荒尾市の 将来にとって、最善の内容が網羅されているものと、大方の理解と賛同を示してきた ところである。  特に、病院だけの整備に留まらず、病院を中核施設として、周辺に住まいや介護・ 福祉・健康増進施設、さらには公共施設や商業施設などの都市機能を集積した拠点地 域をつくるというコンセプトについては、本件同様、本市の重要課題である競馬場跡 地の活用の観点からも、定住促進、賑わい創出や働く場の確保などが期待されるとこ ろである。  また、荒尾競馬場跡地への新病院建設については、津波や高潮などによる災害を不 安視する声に対し、市当局は、同検討会において審議過程や市民説明会等において、 熊本県が科学的根拠に基づき試算した資料などを示した上で、堤防補強など対策を講 じており、その安全性を明確にしている。加えて、競馬場跡地には、地域高規格道路 有明沿岸道路I期の三池港インターチェンジの高潮による冠水対策として、形状変更 によりインターチェンジが設置されることが新たに決まり、国も競馬場跡地の安全性 を認める状況となっている。  したがって、防災上の安全性を理由とした建設地の見直しにより、新病院の開院時 期を遅延させるべきではない。  さらに、前述のとおり、本件は極めて緊急性が高いものであるが、もう一つの重要 な要素として、医師確保の問題がある。  荒尾市民病院は、歴代の市長や病院事業管理者による大学医局への陳情や要望活動 をはじめ、長い期間の絶えまない努力により現在の常勤医師体制の礎を築いてきた。 新病院の開院時期も視野に入れた大学医局による常勤医師の派遣は、その時期を逸す ることで、これまで築いてきた信頼関係を損なう結果となり、今後の医師派遣に大き な影響を及ぼすことが懸念される。  以上のことから、荒尾市議会は、荒尾市民病院あり方検討会の答申を遵守して、速 やかに設計や建設の段階に進むよう、荒尾市長に対して強く求める。  以上、決議する。   平成27年3月10日                                 荒尾市議会  議員同志の賛同をよろしくお願いをいたします。    ──────────────────────────────── 6:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 提出者の趣旨弁明は、終了しました。  これより、質疑を許します。質疑はありませんか。浜崎英利議員。   〔9番浜崎英利君登壇〕 7:◯浜崎英利◯浜崎英利君 きょう冒頭、一般質問をさせていただくということになっておりますが、きょう早朝、議会運営委員会が開かれまして、私ども1人会派はオブザーバーで参加をするということになっております。そこへ参加をさせていただきまして、ただいま小田議員のほうからお話がございました内容について御説明をいただきました。  私は、昨日市長がいろんな方々の質問に対して答弁をされました。その内容を考えてみますに、市長はこの問題については「前向きに考えていきたい。」、「荒尾市民病院あり方検討会の皆さん方の御意見を遵守しながら、しっかりと考えていきたい。」、「しかしながら、自分が選挙に立つときに、市民の皆さん方に訴えてきた中で、場所についてはどうしても市民の皆さん方の御意見をもう少し聞きたい。」というふうな話があって、そういったことも考えながら「前向きに検討していきたい。」という返答をされております。  したがいまして、こういう中で私ども議員がこういうものを出していいのかどうなのかということで、私は決議案の提出をするということに賛同はいたしませんでした。どうかひとつ、議員の皆さん方、そういうことでございますのでひとつ御理解を賜りたいということで、私は反対の立場から当然ではございますけれども、こういうことで御意見を申し述べさせていただきました。よろしくお願いします。 8:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) ほかに質疑はありませんか。   〔「なし」と呼ぶ者あり〕 9:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) これにて質疑は終結いたしました。  お諮りいたします。本決議案の委員会付託は、会議規則第36条第3項の規定により省略したいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「なし」と呼ぶ者あり〕 10:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 御異議なしと認めます。よって、本決議案の委員会付託は省略することに決しました。  これより討論に入ります。討論はありませんか。   〔「なし」と呼ぶ者あり〕 11:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 討論なしと認めます。  採決いたします。本件の採決は、起立により行います。  本決議案については、原案のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 12:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 起立多数であります。よって、本件は原案のとおり可決することに決しました。   〔12番百田勝義君、13番俣川勝範君、16番木原眞一君、入場〕    ────────────────────────────────   日程第1 市長所信表明演説から日程第25報告第1号専決処分について  (損害賠償額の決定)まで(質疑)及び日程第26一般質問 13:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 日程第1、市長所信表明演説から、日程第25、報告第1号専決処分について(損害賠償額の決定)まで、以上一括議題といたします。  これより、上程議案等に対する質疑及び日程第26、一般質問をあわせて行います。  通告がありますので、順次発言を許します。9番浜崎英利議員。   〔9番浜崎英利君登壇〕 14:◯浜崎英利◯浜崎英利君 本日もこのお寒い中、たくさんの皆さん方に傍聴に来ていただいております。本当にありがとうございます。今後も、どうかひとつこの市議会に対しまして、御理解と御協力をいただければ非常にありがたいというふうに思っております。  さて、昨日、宮崎議員からも述べられましたけれども、2月20日に川崎市で、13歳というまさに青春の入口で無残にも命を断たれた上村遼太さんの御冥福を心からお祈りを申し上げたいというふうに思っております。18歳の少年らのグループが犯行を認めているようですが、我々市議会議員も市当局の皆さんとともに、子どもたちの安全と青少年の健全な育成、そして、学校生活の充実などさまざまな分野できめ細かな政策を遂行していくことで、未来ある子どもたちの笑顔輝く荒尾市、市民の皆様が安全・安心に暮らすことのできるふるさと荒尾市をつくり上げるために、粉骨砕身せねばならないと強く思うものでございます。  それでは、発言通告に従いまして順次質問をいたしてまいりますので、市長の心のこもった誠意ある答弁を、ひとつよろしくお願いをいたしておきたいというふうに思います。  さて、皆さんも御存じのとおり、平成26年11月21日に、地方創生の理念等を定めた「まち・ひと・しごと創生法案」と、活性化に取り組む地方自治体を国が一体的に支援する「地方再生法の一部を改正する法律案」の、地方創生関連2法案が可決・成立をいたしました。これにより、地方の活性化に向けた国の本気が試されるとともに、昨今厳しくなりつつある地方公共団体間の政策競争がますます加熱することと思われます。国の方針としては、志の高いやる気のある地方自治体であることを期待しており、そのような自治体でないと今後の地域間競争を生き抜くことはできないと私は、危機感をひしひしと感じているところであります。  そのような困難な時代に、山下市長は昨年12月21日、前任の前畑市長に代わり新たな市長として市民の負託を受けて、この市政のかじ取りとして就任されることとなったわけであります。
     私ども市議会議員といたしましては、市民の皆さんからの「荒尾市を変えて欲しい。」、「暮らしやすい荒尾市にして欲しい。」との絶大なる期待を受けて当選されました山下市長に対し、荒尾市を良くすることに関しましては力の及ぶ限りの協力を惜しまないつもりでありますし、また、そうすることが同じく市民の負託を受けて市議会議員としてこの場にいます、我々の責務であると思うところであります。  そこで、市政のはじめに当たり、所信表明の中から山下市長の荒尾市に対する想い、荒尾市をいかにして良くしていくかという市政運営に対するお考えについて、その基本的な姿勢をお伺いしたいと思っております。  まず、市政の基本姿勢についてですが、市長は就任されましてまだ1カ月半ぐらいでございますが、私は多くの市民の皆さんから市長に対する期待の声をよく耳にしております。皆さんは、「なぜ、山下市長は荒尾市の出身ではないのに荒尾市民以上に荒尾市のことに詳しく、荒尾市のために一生懸命日夜頑張っておられるのか。」、一言で言うとそういうふうなお話をよく私に聞かれます。  そこで、まず、市長の荒尾市に対する想いをお伺いしたいと思います。そして、市長というお立場は、荒尾市の現在のさまざまな課題を解決していくことが、その大事な役割の一つですが、単に解決するのではなく、さまざまな課題を時代の流れる方向に沿った形で戦略的にクリアしていくこと、言い換えますと、荒尾市の将来的なビジョンを具体的に示すことも、大きな役割の一つだと感じております。  そういう意味で、私も市政運営に当たって、いかなる視点を大事にして運営していくかが大切だと思っているところでございます。山下市長は、市政に対する基本姿勢について所信表明の中で述べておられます。  私は、その中に山下市長の荒尾市に対する深い御理解と、荒尾市の持つ潜在力への洞察があり、市のかじ取りに当たって並々ならぬ強い意欲を感じ、荒尾市の将来に対して非常に心強いものを覚えているところでございます。私といたしましては、なぜ所信表明にあるようなお考えに至られたのか、その背景と、それを実現するための具体策をお聞きしたいと思っております。  続きまして、市役所の改革についてお尋ねをいたします。  市当局におかれましては、これまで前畑市政の中で行財政改革に真剣にお取り組みをいただき、荒尾市が赤字団体に転落することを防いでこられました。その前市長と市当局の皆さん方の御尽力に対しましては、私は称賛をするにやぶさかではございませんが、市民の皆様方の声をお聞きします限り、市政や市の職員の皆さんに対するさまざまな御意見・御要望が多々ございますことも、また事実であります。  私が市議会議員として、地域の市民の皆様のかわりに当局の皆様にいろいろとお世話になることも多々ございます。その際、職員の皆さん方はおおむね懇切丁寧に対応していただいております。できること、できないことについても、私にきちんとした御説明をいただいているところでございます。市民の皆さんは、市役所に何かしら用事があって来庁されます。これは市役所でしかできないことであったり、さまざまなご事情に関する御相談であったりすることでしょう。そのとき、私に対するような御対応をしていただければ問題が起こることは少なく、市民の皆様が私に「市役所の職員が、こげんこつ言うたったい。」というようなお叱りの言葉も少なくなるのではないかと感じているところでございます。  市職員の皆さん方は、行政のプロでございます。市民の皆さん方は国や県や市のいろいろなサービスについて、一から十まで理解しているものではございませんし、法律や規則、条例などの詳細を知っていらっしゃる方も多くはございません。自らが所管する制度をしっかり理解し、わかりやすい言葉で御説明いただくこと、対応をスムーズにしていただくこと、仮にできないことであっても、市民の皆さんの立場で一度お考えいただき、できない理由を懇切丁寧にお話ししていただくこと、これらは市民の皆さん方が職員の皆さん方に望むことだと考えているところでございます。  そこで、山下市長から市役所改革について基本的な考え方と、今後どう改革を進めていかれるのか、御説明をいただければと思う次第でございます。  続きまして、宮崎兄弟生家の活用について質問をいたします。  御存じのとおり、荒尾市には自由民権運動の要となり、西南の役で27歳の若さで散った宮崎八郎や、土地均享論を著し、孫文の三民主義や戦後の土地改革に影響を与えた宮崎民蔵、アジアの解放を目指し、自ら中国名を名乗って活動した宮崎彌蔵、そして、孫文と肝胆相照らし、辛亥革命に尽力して孫文から「革命に怠らざるは宮崎兄弟なり。」と言われた宮崎滔天の4兄弟の遺跡を顕彰する施設として、また、県の文化財としても指定をされています宮崎兄弟生家の施設がございます。  この施設は平成5年6月に現在のように整備され、以来、中国と日本の友好のシンボルとして、幾多の中国要人、日本の要人が訪問されております。平成26年度はNHKの「花子とアン」の影響で、来客数も多かったとお聞きをいたしております。残念なことに、年間の来場者数や施設の活用状況を拝見しますと、市民の皆さんに施設の目的である宮崎兄弟の史跡の顕彰について、今一つ浸透しているとは思えないところでございます。市の先達の史跡を市民の皆さん方に知っていただくこと、そして、市外に宮崎兄弟をもっともっと積極的に、わかりやすくアピールすることは、市民の皆さんへの荒尾市の理解と誇りを深め、それが市のその他の施策に資することも大きいものと考える次第でございます。  そこで、日中友好の原点の地である宮崎兄弟生家の活用について、市長のお考えをお聞きしたいと思います。  次に、「日本有数の魅力あふれるまちを目指す」ことについてですが、私は荒尾市の魅力と言われていろいろ考えましたが、さきに質問させていただいた宮崎兄弟、世界遺産の登録を目指す万田坑、ラムサール条約登録湿地である荒尾干潟など、確かに日本有数の資源がございます。前畑市長も、この点は認められて相応に力を入れられてまいりました。はっきり申し上げますと、各種のイベントが開催されているのはわかりましたが、それぞれのイベントが何を目指し、何を誰に訴えたいのかがわかりづらかったような感じがいたしているところでございます。  もちろん、山下市長の感じられた荒尾市の魅力について、何を、いつ、どのようにして展開していかれるか、それなりの戦略をお持ちのことと思いますし、それぞれの施策については今後の市政運営の中で、一つひとつ着実に形をなしていくことと期待をいたしているところでございます。タイムスケジュールや個々の事業など細かなことは、市長に就任されて日が浅いこともあり、また、個々の戦略は社会情勢などによって往々にして変わっていくものでございますから、しっかりとした議案という形でそれぞれの施策を御提出していただくまでは、ここで一つひとつのお考えをお聞きすることは差し控えたいと思います。  したがいまして、ここでは荒尾市の魅力とは何か、そして、なぜそういう考えに思い至られたのか、そして、何よりそれを実現していくために何が重要と考えておられるのかについて、総論的にお伺いいたしたいと思っております。  最後に、荒尾市の山間部の活性化について、お尋ねをいたします。  今さら言うまでもございませんが、荒尾市は小岱山の懐に抱かれ、有明海を望むすばらしい地域であります。県立自然公園の第1号となった小岱山から、ラムサール条約登録湿地となっている荒尾干潟まで、その間には田畑もあり丘陵もあり、大小の河川もあって、自然環境に恵まれたいいところだと思っております。中でも、海を育むのは山であることは言うまでもありませんが、小岱山は古くから月輪大師俊ょうが正法寺を開いた霊山であり、平山から金山にかけては、たたら製鉄所跡や須恵器の釜跡、御成門、トキワマンサク自生地などの文化財が点在をいたしております。また、火の文化を伝える小代焼等の窯元も居住され、山間部ならではの歴史と文化と自然が豊かな地域でございます。  しかし、どこの地域でもある問題でございますが、残念なことに人口の減少と高齢化の上昇が平井地区、府本地区、樺地区、金山地区などの集落にも大きな限界集落の問題を投げかけており、本当に10年後、20年後にはどうなってしまうのだろうかという心配を地元の方々ともども心を痛めているところでございます。  そこで、市長が荒尾市全体の発展を考える中で、山間部の状況についてどう見られていて、その活性化についてどうしたらいいと考えておられるのか、そのお考えについてお伺いをいたしたいと思います。  以上、壇上からの質問を終わり、再質問があるときは質問席よりさせていただきますことを議長にお願いいたしまして、降壇をいたします。 15:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 山下市長。   〔市長山下慶一郎君登壇〕 16:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 浜崎議員の御質問の、山下市政の推進についてのうち、市政の基本姿勢についてまずお答えをしたいと存じます。  まず、私の荒尾市に対する想いを述べさせていただきます。  私が副市長として平成22年度、23年度の2年間、荒尾市で奉職をさせていただき、最初に思ったことは、「荒尾市は磨けば光るものがたくさんある。」ということと、「その宝が十分活かされていないのではないかな。」という想いでございました。  それまで、荒尾市とは仕事の面においても取り立てて御縁もなく、何も知らなかった私でしたが、荒尾市に住み実際生活してみて、市民の皆様方と触れ合ううちに、有明海や小岱山の自然環境の豊かさ、その自然が育んできた焼き物、製鉄といった火の文化や文化財、そして、小岱氏、月輪大師俊じょう、宮崎兄弟、海達公子、坂村真民などの先達、本当に短い時間では語り尽くせないほどのさまざまな地域資源があり、人的な資源も少なくないことを知りました。しかも、市民の皆様の中には、そのような文化や文化財、先達のことを一生懸命に顕彰されている方々や、身近な自分たちの地域のことに一生懸命になっておられる顕彰会や地域元気づくり会等をはじめとした多くの方々がおられ、市民度の高さについても深く感銘を受けております。  私は、熊本県庁にいたときも、単に県庁という組織の中から物を見るのではなく、一人の県民として地域の住民として問題を考えたとき、どうすれば物事がよりよくなるかを、常に考えてきたつもりです。荒尾市民の皆様方の日々の行動や活動、そのような私の生き方に共感できるものがあったことと、荒尾市の持つ潜在能力の高さが私を引きつけてやまなかったからでございます。私は、荒尾市が大好きでございます。本当に可能性豊かなすばらしいまちだと思っております。このまちを知れば知るほど、さらに深く知りたいと思い、そして、知り得たことを市議会の皆様、市民の皆様とともに荒尾市の発展に活かせないか、形にできないかと日夜考えているところでございます。  次に、所信表明の考えの背景、その考え方、それを実現するための具体策についてお答えをしたいと存じます。  先般の所信表明でも述べましたが、私は特に福祉や医療の充実を図られました鴻江市政、積極的な公共投資により今の市の基盤整備の充実に御尽力されました北野市政、そして、厳しい財政状況の中にあって、行財政改革を断行され、市の財政再建に力を尽くされました前畑市政、それぞれの時期にすばらしい手腕を発揮されてこられた歴代の市長の御功績に心より感謝と敬意を表したいと存じます。  そして、このたび22代荒尾市長として就任をさせていただきました私の使命は、これまでに先輩市長が築いてこられました荒尾市の基盤を礎に、市内に数多く点在する、ほかにないすばらしい素材をさらにさらに活用するなどして、新たに付加価値を加えて、誰もが訪れてみたい、住んでみたいと思うような「日本有数の魅力あふれるまち荒尾」づくりを進めていくことじゃないかと考えております。  そして、市政の運営に当たりましては、市政はまさに職員の仕事に対する姿勢、どのような姿勢で臨むかが最も大切であると考えております。職員が常に市民ときちんと向き合い、市民のためにお役に立てないかと本気で思い、市民の皆様とともに知恵を出し汗をかきながら喜びを分かち合える、そんな関係を築いていくことができれば、市民の幸福度も職員の仕事の満足度も飛躍的に向上でき、きっと日本有数の魅力あふれるまちの実現につながるものと、私は信じております。  繰り返しになりますが、私は5年前に副市長として赴任させていただき、ここ荒尾で多くのすばらしい人々とご縁をいただき、また、各地域を回りながら、多くの優れた観光素材をはじめとする宝に触れることができました。そして、不足しているのは、発想が荒尾エリアにとどまっているきらいがあること、個々の資源をうまく組み合わせる戦略眼、そして、それを実行に移すリーダーシップと職員のもう一歩の踏み込みではないかと考えております。たくさんの伸びしろがあるまち荒尾を何とかしたいと決意し、志高く「日本有数の魅力あふれる荒尾」を目標として掲げ、その実現に向けた四つの施策の柱を、一つ目は市役所を真に市民の役に立つところにしていく、二つ目が、住みよい荒尾を目指して、三つ目が、稼げる荒尾、活気ある荒尾を目指して、四つ目が、人材を輩出する荒尾を目指してと表現をさせていただいたところでございます。  具体的な施策につきましては、本格的には6月議会以降の補正予算等で順次御提案をさせていただきたいと思っておりますが、なお今議会においても、空き家バンク事業費でございますとか、農業産地確立促進事業費など、いくつかの予算案を計上させていただいているところでございます。  今後、さらに市の現状、課題についてしっかり研究をさせていただきながら、具体的な施策を提案させていただきたいと思っております。  各施策を検討・実施する段階におきましては、財政的なハードルはあるかと思われますが、事業の本質を見極めながら、トップセールスなどあらゆる手だてを講じながら、志は高く、できることからスピーディーに一歩一歩着実に実績を積み重ね、目標の達成に邁進してまいりたいと考えておりますので、議員並びに市民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。  次に、2の市役所改革についての考え方について、お答えをしたいと存じます。  私は、市役所は読んで字のごとく、真に市民の役に立つところでなければならないと常々思っております。市民の声を丁寧にくみ取り、想像の翼を広げ、市役所は地域の発展の司令塔であり要となるべきところです。市職員は、行政のプロたるべきだと思います。また、市職員の意識の持ち方、仕事に対する姿勢次第で、市民サービスは大きく変わってまいります。  そのための取り組みとして、まずは職員とともに与えられた立場、権限を市及び市民のために、これまで以上により良く活用していくことの観点から、市役所の全事務事業の見直しを進めてまいりたいと考えております。そして、スピードは最大のサービスであるとの視点から、各事業を一から見直し、徹底的に無駄を省き、効率化を図ることで、ニーズに応じた市民サービスの充実や対応を迅速化につなげていきたいと考えております。  また、市役所改革で最も重要なのは、職員一人ひとりの意識改革だと考えております。私は、市長に就任した日に、職員の皆さんに対して、「新たな課題に積極的にチャレンジしてほしい。たくさんのチャレンジをすれば時には失敗もあるかもしれないが、それを恐れずに挑戦してほしい。前向きで積極的なチャレンジに対し、市長が責任をとるから心配せずにやってください。」と申し上げました。  これは、ほかの者から強制されて心ならず仕事をするのではなく、また、現場や担当分野について最も知る職員が改善に向けた行動をすれば、市や市民にとってプラスになると思いながら、それにふたをすることがないように、いわゆる大過なく過ごすことを良しとしない、自ら学ぶ力とチャレンジ精神を持ったやる気のある職員をたくさん育成していきたいとの強い思いからでございます。厳しい試験をくぐり抜けてきた各職員は、それぞれに高い能力を持っております。職員一人ひとりが持てる力を最大限に発揮していけば、市役所の業績は飛躍的に高まり、職員自身の満足度も向上するはずです。また、職員の意識改革や行動改革がもたらされることにより、組織風土がよりよく変化し、組織自体が活性化されてまいります。組織力がアップすることにより、市民サービスを向上させ、それを荒尾市政の発展と市民幸福量の増大につなげていきたいと思っております。  また、市役所改革には、新たな血の導入も必要です。そのために、民間活力の導入も必要と考えております。民間団体の事業等の積極的な活用をはじめ、民間の高度で専門的な知識や経験、または柔軟な発想や対応スキルを市役所に吹き込むことで、組織が活性化され、行政サービスのより一層の強化につながるものとも考えております。私は熊本県職員として32年間の行政キャリアを積み、そこで国・県、民間を含め大きな人脈を培うことができました。また、荒尾市の副市長を務めさせてもらった経験もあることから、荒尾市の今の状態はもとより、内からの目、外からの目の双方から客観的に見ることができるのではないかと考えております。  そこで感じたことですが、荒尾市の未来のため、今、職員に必要なのは市民目線、コスト意識、スピード感、チャレンジ精神、柔軟な対応力だと思っております。そのために、これらに必要な実務能力の向上や職員が持っている潜在能力を引き出すことなどを目的に、私の人脈なども活用しながら、各方面のエキスパートを講師として招き、テーマを設けた研修を積極的に設けていきたいと考えておりますし、早速、今月からそれを実行に移してまいりたいと考えております。  職員一人ひとりが、それぞれの職責、立場を最大限に活用し仕事に取り組むよう、ランチミーティングやオフサイトミーティングなども活用しながら、日ごろから職員との意思疎通も図りながら、日々意識の改革に取り組んでまいりたいと考えております。  また、何より大切なのは市民との直接対話であると考えております。できる限り地域に出向いて市民の御意見をお聞きしながら、地域が抱える問題に対してきめ細やかな対応を心がけるとともに、荒尾市が抱えております市民病院の問題や競馬場跡地の活用など重要事項、懸案事項などにつきましても説明責任をしっかり果たしてまいりたいと考えております。  続きまして、御質問の宮崎兄弟生家の活用について、お答えをしたいと存じます。  荒尾市宮崎兄弟生家については、私自身も副市長在職時代に宮崎八郎、民蔵、彌蔵、滔天の4兄弟の偉大さに感じ入り、何とか市民の皆さんの身近な施設となるようにと、孫文の宮崎兄弟生家訪問の際、見守っていた梅の木が現存することから、その梅の木の苗木を東京の中華人民共和国大使館や法務省の本省、県内の各大学、市内の小・中学校や施設に、「日中友好の友情の梅」として配布をいたしました。おかげさまで、現在もそれぞれの場所で大切に育てていただき、ことしも至るところで花が咲いているのを拝見することができました。  また、副市長在職時に、辛亥革命100周年という記念すべき事業があり、その事業の中で上海や台湾、シンガポールなど、孫文とゆかりが深い場所と写真の贈呈等を通じまして、宮崎兄弟の生家施設との交流事業の端緒といたしました。これらにつきましては、その後も何度かの交流があっておりまして、事業の進展がひしひしと感じられているところでございます。  中国は、ここ数年驚異的な経済発展を続けてきた国であり、我が国との関係は近年ぎくしゃくしたものになってはおりますが、民間、地方レベルでの交流が両国の友好と平和に資することは間違いなく、これまでに宮崎兄弟の生家には、程永華中華人民共和国駐日大使に御見学いただき、また、宮崎兄弟の生家開館20周年記念式典には、中華人民共和国駐福岡総領事館の李天然総領事に御出席を賜っておりますほか、中国の教職員などをはじめとした多くの中国語圏からの来訪をいただいている施設でもございます。したがって、宮崎兄弟の生家の存在は何にも増して中国、台湾との友好関係の推進、日中友好の原点として切り札になるものとして考えているところでございます。  また、昨年は朝の連続ドラマに、宮崎滔天の長男である宮崎龍介とその妻、柳原白蓮をモデルとした人物が登場したこともあり、宮崎兄弟の生家が全国的にも大変注目を集めたところです。ドラマの物語が進み、龍介や白蓮に当たる人物が登場するころには、来館者が急激に増加してきましたことから、これに合わせまして宮崎龍介を主題にした企画展「宮崎龍介展-白蓮が愛した男の生涯」というパネルと資料によって、宮崎龍介を紹介し特別展示会を行いまして大変な反響があったところでございます。  このほかにも、新たに寄贈いただきました貴重な資料を紹介する宮崎兄弟資料館新コレクション展や、地域の偉人を子どもたちに知ってもらうため「夏休み子ども教室」を開催したり、生け花の展示や生け花を体験するイベント「華道展」や、宮崎兄弟の生家の風景や草花を活かした「俳句教室」を宮崎兄弟の生家で開催するなど、多くの皆様に宮崎兄弟の歴史を知っていただけるよう努めているところでございます。  また、私には外に対しては宮崎兄弟、とりわけ宮崎滔天や民蔵の実績を高々と顕彰するとともに、関係自治体、特に滔天の妻、槌さんのふるさとでもある玉名市天水との交流を軸に、宮崎家ともかかわりの深い自治体、例えば飯塚市などとの交流も進め、宮崎兄弟の生家施設の集客エリアを広域的なものにしたいと考えております。  さらに、平成27年度におきましては、老朽化しております生家の茅葺屋根の全面葺き替えの予算案も計上しておりますように、施設の適切な管理・保全を図りますとともに、宮崎兄弟を顕彰するために各種イベントの開催、中国語ガイドによる中国語圏からの来場者への対応を行うほか、国内外の関連施設などとも連携して、情報交換あるいは研究などを進めることで、施設のさらなる活用と情報発信に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、4番目の質問でございます日本有数の魅力あふれるまちを目指すことについて、お答えをいたします。昨日の谷口議員への御答弁と一部重複しますが、お答えをいたします。御了承をお願いいたします。  さて、所信表明において申し上げましたが、日本有数の魅力あふれるまち、これは私が強く目指しております最終的な本市の理想的な姿でございます。  御存じのとおり、私は平成22年から2年間、本市で仕事をさせていただきました。その当時、市民の皆さんには本当にお世話になり、本市の豊かな資源、人の温かさに加え、底知れぬ可能性を感じる荒尾市が大好きでございます。代表的なものとしては、世界遺産登録間近の万田坑や、ラムサール条約湿地に登録された荒尾干潟といった世界レベルのものもございます。そのほかにも、有明海のノリ、荒尾梨、小代焼等の産物、宮崎兄弟の生家施設、グリーンランド、月輪大師俊じょう、坂村真民、海達公子など、どれを取っても外に誇れるものばかりです。  また、本市の地の利についても大変魅力を感じているところでございます。九州の要に位置し、福岡、熊本、佐賀、長崎への要衝にあり、道路、鉄道、船舶等の交通アクセスのよさや温暖な気候、災害の少なさなど、安心・安全で住みやすいまちという認識は、東京や県内各地に住み、本市に移り住んだ私だから、「傍目八目」とは申しますが、いろいろ見えるのではないかと思っております。  この一つひとつの地域資源や地理的条件のよさを組み合わせ、これまで以上に内外に積極的に情報発信することで、荒尾市の知名度を上げていくことは十分可能と思っておりますし、そのことに全力で取り組んでいきたいと考えております。  また、幸いなことに本市の場合、地域づくりに積極的で熱心な市民の皆さんが多数おられることも心強いところであります。人を呼び込むためには、魅力あるまちでなければなりません。魅力あるところに人もお金も集まってまいります。そのためには、さまざまな材料が必要であり、本市にはその原石がたくさん埋まっていると感じております。豊富な地域資源に加えて、市民の皆さんのお力もいただきながら、この原石を掘り起こし、磨き、つなげ、本物にまで高めていく、荒尾市ならではの、荒尾市にしかできない地域づくりを進めていくことができれば、必ずや日本有数の魅力あふれるまちになれるものと信じております。  これからは、荒尾市の魅力や誇り、宝を、私自らトップセールスで、九州、そして、全国に売り込んでまいります。しかしながら、私1人では力不足でありますので、市議会や市民の皆さんのお力添えをいただきながら、市民一丸となって「チーム荒尾」で魅力発信に取り組み、「日本有数の魅力あふれるまち荒尾」の実現に向け、一つひとつ形にしていきたいと考えております。  最後の御質問であります、荒尾市の山間部の活性化について、お答えをしたいと存じます。  地域が抱える問題について、私も市内をあちこち歩き回りたくさんの方々とお話をさせていただきましたので、ある程度は承知しているつもりではございます。人口減少、少子高齢化はどこの地域にも待ったなしに立ちはだかっている問題でございます。これは全市的に考えていかなければならないことでございますが、その実行の方法は地域ごとにそれぞれの特性があってしかるべきだとも考えているところでございます。  本市は、面積57km2に人口5万5,000人弱が住むいわゆるコンパクトシティでありますが、東には小岱山、西は有明海に面し、その中には住宅地、商業集積地域、工業地域、農業地域、娯楽施設など、狭いながらにもいろいろな表情を持つ全国の縮図と言ってもいいまちだと思っております。特に、本市の山間部につきましては、小岱山の四季折々の姿を背に、澄みきった空気や小岱山からの有明海や市内の景観など、山歩きが好きな私にとっても大変好感の持てるさまざまな可能性を秘めた地域だと感じているところでございます。山間部の里山は地下水を涵養し、海へと流れる水を浄化しています。山が元気であれば川が元気になり、海も元気が出ます。ラムサール条約登録湿地の荒尾干潟の豊かさは、小岱山が育んでいると言っても過言ではないと思っております。里山やそこに点在する各種の文化財、例えば小代焼、たたら製鉄所をはじめとする地域に残された火の文化や岩本橋や賀庭寺、各種のお宮、お寺など、市の文化的な面から見ても、観光的な面や産業の視点から見ても大切なものばかりです。  さて、山間部の活性化についてでございますが、現在、全国的な問題として人口減少が大きく取り上げられ、2050年には現在の居住地域の6割以上の地域で人口が半分以下に減少し、さらに2割の地域では無居住化すると推計されているところでございます。そのため、特に山間部地域にとってこの問題は今後ますます深刻化するものと考えており、そのための対策が必要と感じております。現在、小岱山の麓には小代焼の窯元や岩本橋、賀庭寺などがあり、市街地にはない魅力を持つ地域となっており、農産物の直売所、そば打ち体験、オリーブの栽培、里山マルシェなどの、地域ならではのさまざまな活動も行われており、歴史や産物を活かした地域づくりが展開されております。  この市民の皆さんの取り組みや、ふるさとを大事にしたいという気持ちは大変重要なものであり、市としても移住定住策を中心に、地域の資源を活かしたモニターツアーや空き家を活用したお試し体験住宅、福岡や熊本に近い本市の地理的優位性も活かしながら、山間部地域にも人が訪れる仕組みづくりが必要と考えております。将来的には、平井地区、府本地区それぞれの地域の特徴を引き出す策が必要と考えているところでございますし、その方向でそれぞれの地区をどのように暮らしやすい場所としていくかを、地域の方々とともに話し合っていきたいと考えております。  短期的には、地区協議会を要とした活性化対策の推進や、移動手段に対する施策、空き家対策等の各種施策を柔軟に組み合わせた施策を実施することで、人口減少に歯止めをかけ、できれば新しい住民の方々を受け入れつつ、地域のコミュニティ活性化ができればと考えているところでございます。 17:◯浜崎英利◯浜崎英利君 各項目詳細にわたり、時間をかけて明確なる答弁を、まことにありがとうございました。  私が思うところと一致するものも、まことに心強く感じております。  そこで、再度質問をさせていただきたいと思いますが、「市役所を真に市民の役に立つところ」について市長のお考えを伺ったところでございますけれども、地域間競争が厳しくなっていく今日このごろ、市長はどういう職員を育てていこうとしておられるのか。いわば「期待される職員像」といったものがございましたら、ここでお伺いをさせていただきたいと思っております。  また、「稼げる荒尾、活気ある荒尾を目指して」の中で、競馬場跡地の活用や観光交流、農水産品の販路拡大、ブランド化などをおっしゃっておられますが、細かな部分は結構でございますので、大雑把に荒尾市の地域デザインや産業集積の抱負について、お聞かせ願えればと思うところでございます。よろしくお願いします。 18:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 浜崎議員の再質問に、お答えをしたいと存じます。  まず、期待される職員像と申しますか、私が「こうあってほしい」と思う職員についてですが、私は1月19日の就任の挨拶で全職員に、次のように呼びかけを行いました。「市職員は期待されている。全市民からいつも見られている。公の仕事はとても尊く重要である。であるから、与えられた立場や権限をどう使うか、どのような立ち位置で何を第一義として判断するかによって、市民サービスは大きく変わってくる。だから、市民の幸福量の最大化のためにはどうすればいいのかということを、ぜひ判断の尺度に持ってほしい。」、これが第1点でございます。  第2点は、「皿を割ることを恐れるな」ということです。これは、私のかつての上司である蒲島知事がよく言われていた言葉でありますけれども、皿をたくさん洗いますと、当然1枚、2枚落として割れるわけです。でも、皿を割らなければ皿は割れません。要するに、どんどんチャレンジをしてほしいということであります。皿を割る、つまり失敗することを恐れたら何も進歩がなくなります。皿を割ることによってさまざまに考え、試行錯誤があり、そこに進歩が生まれます。ですから、物事に前向きにチャレンジする、失敗から何かを掴もうとする職員を私は大事にしたいというふうに考えておりますし、そういう職員であってほしいと願っております。  焼き物もそうですが、陶芸家は自分の思いどおりの形、色、雰囲気といいますか、そのような自分の基準に合わないものは躊躇なく割って捨てます。それは、自分の仕事に対して誠実であり、自分の能力に対して満足していないからだと思います。私自身も、そうありたいと願っております。  仕事でもそうです。公務員たるものは法律にのっとり、手順を踏んできちんと手続きをこなせば、ある意味完璧な、完全な仕事をしたことになります。しかし、私は、完全ではなく気持ちの上では完璧を目指してほしいと思っております。法律にのっとり手順を踏んで、その中にお客様である市民の皆様の気持ちを汲んだ取り扱いがあれば、なお「いい仕事」と呼ばれるのではないでしょうか。「完全」には上限があります。しかし、「完璧」には上限はありません。前向きなチャレンジをしながら、自ら考え、その過程で自分のスキルが上達すれば、当然自らが求めるレベルは上がります。そのような気持ちを持ち続けてほしい、そのような職員を私は決して粗末にいたしませんし大事にしたいと思っております。  続きまして、2番目の再質問の「稼げる荒尾、活気のある荒尾を目指して」についてですが、荒尾市は面積はあまり広くなく、コンパクトなまちです。そのため、競馬場跡地のような広大な土地を、しかも有明海沿岸道路や国道208号線、JR荒尾駅という交通の要衝が近くに集まっている場所を、荒尾市の稼げる場所にしない手はないというふうに考えていることは、所信表明でも申し上げましたとおりでございます。  荒尾市のグランドデザインということでございますが、荒尾市の戦略重心は間違いなく荒尾駅周辺とあらおシティモール周辺にございます。人口の面から申し上げますと、住吉地区や東屋形地区など市の中心や、やや北側の地域が中心となりつつありますが、これら連結した2大重心と海岸地区、山間部、関川流域地区、そして、新興住宅地として造成された歴史を持ちます桜山、八幡台地区をどのようにつなげていくかが、今後のまちづくり、地域づくりの課題であると考えております。  これらの問題は、交流人口の増大策、地域の回遊性の向上策、コンパクトシティや空き家対策などと密接に関係し、それぞれの効果を高めるような方策で推進されてしかるべき問題ですので、各所管課を中心に関係機関や団体、そして、市民の皆さんとともに協議を重ねた上で検討を進めていきたいと考えております。 19:◯浜崎英利◯浜崎英利君 ありがとうございました。山下市長の市政運営にかけられる並々ならぬ意気込みがひしひしと伝わってまいりました。  今後、私は山下市政のよきパートナーとして、また、議会人としてできる限りの御協力をお約束するものでございますので、山下市長におかれましても初心を忘れることなく信念を持って市政運営に当たっていただきたいと思いますし、そして、市民の皆さんとの約束でございます、市長も先ほどから申されておりますように、「市民の幸福量の最大化」を目指して御精進いただければと思うところでございます。  以上、お願いとともに私の質問のすべてを終わらせていただきます。どうも、ありがとうございました。 20:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) ここで、5分間程度休憩いたします。                         午前11時07分 休憩                         ───────────                         午前11時13分 再開 21:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑・一般質問を続行いたします。13番俣川勝範議員。   〔13番俣川勝範君登壇〕 22:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 日本と世界を震撼させた、未曾有の東日本大震災から4年が過ぎようとしております。  被災地では、あれほど高く積み上げられていた瓦礫の山が消え、各地で寸断・破損された鉄道や道路、港湾などの社会インフラも確実に復興しつつあります。しかし、今なお23万人もの人々が避難生活を余儀なくされ、仮設住宅には8万人の被災者が暮らしておられます。目に見えない放射能による不安は、12万人の原発事故避難者とともに、さまざまな風評被害を生み出し、復興の足かせとなっております。被災者一人ひとりの今に思いをはせるとき、3.11はなおも現在進行形であり、復興は道半ばであります。2015年度は、集中復興期間が5年の節目を迎え、いよいよ復興の正念場であります。次の5年を見据え、さらなる復興の加速を何としても実現しなければなりません。復興とは、被災者一人ひとりの心の復興からコミュニティの再生、さらには新しい東北の創出まで視野に入れた挑戦であります。これを私たちは「人間の復興」と名づけ、この4年間懸命に挑戦してまいりました。  今、改めて誓います。被災者一人ひとりの声に耳を傾けることを。最後の1人が立ち上がる、その日まで寄り添うことを。公明党は、「人間復興」の旗を掲げ、全国に広がるネットワークの力を結集して、新しい東北の夜明けを告げるべく復興の加速に総力を挙げることをお誓いいたします。  それでは、平成27年第1回定例会において、発言通告に従い一般質問を行いますので、市長並びに関係部課長の責任ある答弁を求めるものであります。  昨年の12月定例会でも一般質問を行いましたが、地方創生「まち・ひと・しごと創生」について、山下市長にお聞きいたします。  我が国の人口は、減少局面に入っております。また、若者の地方からの流出と東京圏への一極集中が進み、首都圏への人口集中度は諸外国に比べて圧倒的に高くなっております。このままでは、人口減少を契機に、消費市場の縮小、人手不足による産業の衰退などを引き起こす中で、地域のさまざまな社会基盤を維持することも困難な状況に陥ってしまいます。  このような状況を踏まえ、政府は昨年11月に成立しました「まち・ひと・しごと創生法」に基づき、日本全体の人口減少展望を示した長期ビジョンと地方創生のための今後5年間の総合戦略を、昨年12月27日に閣議決定しました。さらに、都道府県や市町村には、2015年度までに地域の実情を踏まえた「地方版総合戦略」の策定が努力義務として課されています。  まち・ひと・しごと創生法案の第1条の目的では、少子高齢化の進展に的確に対応し、人口減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくために、「まち・ひと・しごと創生」に関する施策を総合的かつ計画的に実施するとあり、「まち」とは国民一人ひとりが夢や希望を持ち、潤いのある豊かな生活を安心して営める地域社会の形成、「ひと」とは、地域社会を担う個性豊かで多様な人材の確保、「しごと」とは地域における魅力ある多様な就業の機会の創出とあります。  第2条の基本理念では、1、国民が個性豊かで魅力ある地域社会で潤いのある豊かな生活を営めるよう、それぞれの地域の実情に応じた環境整備、2、日常生活、社会生活の基盤となるサービスについて、需要・供給を長期的に見通しつつ、住民負担の程度を考慮して、事業者、住民の理解、協力を得ながら現在・将来における提供を確保、3、結婚・出産は個人の決定に基づくものであることを基本としつつ、結婚・出産・育児について希望を持てる社会が形成されるよう環境を整備、4、仕事と生活の調和を図れるよう環境を整備、5、地域の特性を活かした創業の促進、事業活動の活性化により魅力ある就業の機会を創出、6、地域の実情に応じ地方公共団体相互の連携・協力による効率的かつ効果的な行政運営の確保を図る、7、国、地方公共団体、事業者が相互に連携を図りながら協力するよう努める、とあります。  2008年に始まった人口減少は、2040年以降は加速的に進み、2100年には現在の3分の1程度まで減少すると推計されております。このままでは2050年には6割以上の地域で人口が半減し、2割で住民がいなくなると危惧されております。人口減少が社会に与える影響は大きく、人口減少に伴う高齢化の結果、経済規模は縮小し、経済の縮小は人口減をもたらす悪循環に陥ると言われております。
     一方で、東京圏への人口流入が進み、地方の人口減少に拍車がかかるという指摘もあります。政府のまち・ひと・しごと創生長期ビジョンと総合戦略は、こうした人口減少に歯止めをかけ、地方の活性化を推し進めることで、活力ある社会を再構築していくことを目指しております。長期ビジョンでは、人口減少の現状を踏まえ、今後取り組むべき将来の方向性を示しております。人口減少問題の克服は、2060年に1億人程度の人口を確保することを目的としております。そのために、結婚や出産に関する国民の希望が実現することで、出生率を現在の1.43から1.8に押し上げるとしています。さらに、魅力ある地方創生による東京一極集中の是正を掲げております。  ビジョンは、こうした取り組みにより2050年代には実質GDP成長率を1.5から2%程度が維持できると明記しております。総合戦略では、長期ビジョンで示された方向性の実現へ、2015年度を初年度とする今後5年間の政策目標や具体的な政策をまとめたもので、四つの基本目標を掲げております。  一つ目は、「地方における安定した雇用を創出する」であります。地域密着型企業の創業など、若い世代の安定した雇用を生み出すことで、5年間で30万人の若者雇用を生み出します。また、女性の活躍に向けた企業の取り組みを支援するなどで、就業率を73%に引き上げるとあります。  二つ目は、「地方の新しい人の流れをつくる」であります。地方で雇用環境を整備するなどして、東京圏への転入を年間6万人減少させ、転出者を年間4万人増加させるとしています。  三つ目は、「若い世代の結婚・出産・育児をしやすい地域、企業づくりに向けた環境整備をすることで、子どもの出生率を高めていきます。」とあります。  四つ目は、「時代に合った地域づくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と地域を連携する」であります。この項目は、今後、各地方公共団体が策定する地方版総合戦略の内容を踏まえ設定することとしております。  今後、国の長期ビジョン、総合戦略を踏まえ、各自治体は産業界や研究機関、金融機関、住民代表などでつくる「総合戦略推進組織」を設け、2015年度中に地方版の人口ビジョンと地方版総合戦略を策定していきます。国は、地方自治体での地方創生推進の財源的裏付けとして、2015年度予算案に総合戦略関連予算として7,225億円を計上するなど、地方創生予算を重点配分されました。2014年度補正予算に盛り込まれた交付金など関連予算を合わせると、1兆円を超える規模になります。この地方創生の鍵は、地方が自立につながるよう地域の資源を活かし、責任を持って戦略を推進できるかどうかと言えます。  そこで、荒尾市における地方創生「まち・ひと・しごと創生」について山下市長のお考えをお聞きいたします。  以上、壇上からの質問を終わり、再質問を議長にお願いいたしまして降壇いたします。 23:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 山下市長。   〔市長山下慶一郎君登壇〕 24:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 俣川議員の御質問、荒尾市における地方創生「まち・ひと・しごと創生」についての私の考え方を申し上げます。  先ほど俣川議員から御説明がありましたとおり、先般「まち・ひと・しごと創生法」が施行され、国におきまして昨年12月には長期的な人口推計を示した「長期人口ビジョン」や、人口減少に歯止めをかけるための政策方針を示した「総合戦略」が策定されたところでございます。さらに、国の平成26年度補正予算におきまして新たな交付金制度が設けられるなど、いよいよ地方創生の動きが本格化してきたものと受けとめております。  地方創生に関する私の夢や志は、市民の皆様とともに荒尾市を誰もが憧れるような日本有数の魅力あふれるまちを目指すことであります。特に、荒尾市の強みであります自然災害が少ないことや気候が温暖なこと、さらには福岡、熊本両都市圏の中間という九州の要衝に位置するという地の利などを最大限活かしながら、住みやすい荒尾を追求していくこと、さらには所信表明でも述べました「稼げる荒尾、活気のある荒尾、人材を輩出する荒尾」を目指していくことが、まさしく「荒尾創生」につながっていくものと考えております。  このたびの地方創生は、政策提言機関「日本創生会議」が公表いたしました消滅可能性都市に端を発したものと捉えております。本市は該当しないものの、その判断要件である20歳から39歳の若年女性が2010年から2040年にかけて半分以上減少するかどうかという点を考慮しますと、本市が魅力あふれるまちとなるためには、若者や女性の視点を積極的に活かしていかなければならないと考えております。地域の将来を牽引していくのに重要な役割が期待される若者や女性が、自らの夢や希望を実現して大いに活躍し、本市において豊かな人生を送っていただくためにも、安定した雇用の創出や結婚・出産・育児に関する切れ目のない支援などの施策を推進していく必要があると考えております。  国のほうでは、地方創生の取り組みを積極的にサポートする観点から、新たな交付金制度といたしまして、「地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金」が創設され、本市でも本交付金を活用した事業を3月補正予算として市議会へ上程しているところでございます。  具体的な事業内容を申し上げますと、利活用が見込まれる空き家を移住検討者へ紹介する空き家バンク制度の創設、商店街の活性化を図るための空き店舗対策補助金の拡充、新たな特産品として栽培を促進しているオリーブを用いた新商品の開発支援、放課後に児童が安心して過ごせる場所を設けるために、平井、有明小学校区における学童クラブの新規運営、万田坑など三池炭鉱関連施設の世界遺産登録を推進する事業などでございます。  また、地方創生にかかる重要施策を推進していく観点から、翌年度の組織機構改革において、荒尾競馬場跡地の区画整理事業等を推進するため、都市計画部門や高齢者や子育て支援体制の強化などにも取り組んでまいりたいと考えております。  このほかにも、地方版総合戦略の策定に要する経費も交付金を活用することができることから、国や県の総合戦略に関する内容を参考としながら、平成27年度中に本市の地方創生にかかる戦略を策定する予定でございます。  この地方版総合戦略につきましては、人口減少克服や地方創生を目的としたものであり、戦略を着実に実施していくため、あらかじめ設定した数値目標に対し、実施した施策や事業の効果を検証し、必要に応じて戦略を改定していく、いわゆるPDCA、つまり、計画、実施、検証、行動というサイクルを確立することが求められております。このPDCAサイクルの確立が、このたびの地方創生に関する取り組みの大きな特徴であり、従来の国の地域振興政策とは異なる点でございます。  本市は、これまでさまざまな計画におきまして目指すべき成果を数値化した指標を設定し、これらの定期的な進捗管理を行ってまいりましたが、今後は、より一層、計画を策定した後の成果検証の充実を図り、PDCAサイクルを通じた持続的な改善を行ってまいりたいと考えております。  また、地方版総合戦略の目的でございます人口減少克服は、本市の最上位計画である第5次荒尾市総合計画やリーディングプロジェクト有明優都戦略においても重要な課題として位置づけております。本年1月に内閣府地方創生推進室が公表いたしました「地方版総合戦略策定のための手引き」によりますと、地方版総合戦略と総合計画は別に策定することとされておりますが、総合計画を見直す際に、人口減少克服や地方創生という目的が明確であり、数値目標や重要業績指標が設定されるなど、地方版総合戦略としての内容を備える場合には、総合計画と総合戦略を一つのものとして策定することが可能とされております。  以上の事柄も踏まえながら、今後、地方版総合戦略の策定を検討していく中で、総合計画のあり方についても改めて見直しをしながら、総合計画と地方版総合戦略の統一を図ってまいりたいと考えております。  また、戦略の策定に当たりましては、市民及び市議会の御理解をいただきながら、産業団体、官公庁、教育機関、金融機関、労働組合、そして、言論機関のメディアといった産・学・官・金・労・言による組織で協議を行ってまいりたいと考えております。 25:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 御答弁いただきまして、ありがとうございました。  2015年度中に、地方版の人口ビジョンと地方版の総合戦略を策定しなければなりません。  そこで、再質問をさせていただきます。まち・ひと・しごと創生法案の第2条の基本理念について、再質問させていただきます。  はじめに書かれておりますように、「国民が個性豊かで魅力ある地域社会で、潤いのある豊かな生活を営めるよう、それぞれの地域の実情に応じた環境整備」とあります。市長のお考えをお聞きいたします。 26:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) そのことにつきましては、特に本市の強みという面では、やはり住みよさにあるのではないかなと考えておりまして、特に住みよさを高めることが魅力づくりにつながると考えておりまして、これを基本に策定を進めてまいりたいと考えております。 27:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 現在の荒尾市は安心・安全ですばらしいところだと私も思っておりますので、「住んでよかった。」と、「荒尾市に住んでよかった。」と、やっぱり心から思えるようなそういうのを、しっかり理念を持って進めていただきたいと思っております。  次に、2番目の「日常生活・社会生活の基盤となるサービスについて、需要・供給を長期的に見通しつつ、住民負担の程度を考慮して、事業者及び住民の理解・協力を得ながら、現在・将来におけるその提供を確保」とあります。市長のお考えをお聞かせください。 28:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 今後、人口が減少し少子高齢化が進む中にあって、やはり荒尾市も例外ではなく、今後まちづくりについてはコンパクトシティ化を推進していく必要があると考えておりまして、そのために都市機能の効率的な配置を検討いたしますとともに、小さな拠点など多世代の交流、多機能型の形成を通じた生活支援サービスの充実・維持を図ることを基本に考えていかなければならないと考えております。 29:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 私も、競馬場跡地なんかの利用にはコンパクトシティみたいなのをつくっていったらいいんじゃないかなと昔から思っておりましたので、しっかりとしたそういうまちづくりを推進していただきたいと思っております。  3番目に、「結婚、出産は個人の決定に基づくものであることを基本としつつ、結婚・出産・育児について希望を持てる社会が形成されるよう環境整備」とあります。市長のお考えをお聞きいたします。 30:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 結婚・出産が個人の意思に基づいて行われることは、本市としても賛同するところでございます。結婚・出産・育児の切れ目のない支援を通じて市民の願いが実現するよう、ライフステージに応じた市民のニーズに応えられるよう努めてまいりたいと考えております。 31:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 この結婚・出産とか、こういうのはやはり人口減少を止める大事な施策でございますので、しっかりとそのところを検討していただいて進めていただきたいと思っております。  4番目に、「仕事と生活の調和を図れるよう環境の整備」とあります。市長のお考えをお聞きいたします。 32:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 本市は特に、東側に小岱山、西に有明海を望む豊かな自然環境にめぐまれております。こういう自然環境が豊かで文化等の地域資源が豊富な本市で暮らすことは、都市住民にとっても大変魅力のあるところではないかと考えておりまして、U・I・Jターンなどを積極的に推進してまいりたいと考えております。 33:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 荒尾市のこの仕事、そして、住んですばらしい地域のこの環境をしっかりと守りつつ推進していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  次に、5番目に記載されておりますように、「地域の特性を活かした創業の促進、事業活動の活性化による魅力ある就業の機会を創出」とされております。市長のお考えをお聞きいたします。 34:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 雇用の機会の場所が少ないのが本市の弱点の一つではないかと考えておりますが、今後とも企業誘致活用はもとより地場企業の活性化、新規就農の支援など、幅広いサポートを通じて就業機会の拡大を図ってまいりたいと考えております。 35:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 この就業の機会の創出というのは、いろんな新聞報道もあっておりますけれども、いろいろ企業とかも連携をしながら、また、商工会議所とかも連携をしながら、また、地域、大牟田市、荒尾市、長洲町、南関町、いろんなまちとも連携しながらしっかりと推進していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  6番目に、「地域の実情に応じ、地方公共団体相互の連携による効率的かつ効果的な行政運営の確保を図る」とあります。市長のお考えをお聞きいたします。 36:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 本市は、特に石炭産業を中心に大牟田市とともに発展をしてきたまちでございますけれども、大牟田市を中心といたします有明圏域定住自立圏や有明広域行政事務組合など、さまざまな連携の枠組みを今後も活用しながら、地方公共団体相互の連携強化を図って、適切・効率的な行政サービスに努めてまいりたいと考えております。 37:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 先ほど言いましたように、大牟田市、荒尾市、長洲町とかは、非常に荒尾市と関わりが深い地域でございます。しっかりと、そういうところにも足を運んでいただいて、効率的かつ効果的な行政運営をしっかりお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  最後の7番目ですね、「国、地方公共団体、事業者が相互に連携を図りながら協力するよう努める」とあります。この国、地方公共団体、事業者が相互に連携を図る、このことについての市長のお考えをお聞きいたします。 38:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 地方版総合戦略の策定に当たりましては、国・県をはじめとした産・官・学・金・労・言といったさまざまな団体の協力を得ながら、人口減少抑制に効果的な施策を検討してまいりたいと考えております。 39:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 ありがとうございました。  次に、総合戦略では、長期ビジョンで示された方向性の実現へ、2015年度を初年度とする今後5カ年の政策目標や具体的施策をまとめたもので、四つの基本目標を掲げております。  そこで、お聞きいたします。  1、「地方における安定した雇用を創出する」とあります。これは「地域密着型企業の創業、若者の雇用、女性の活躍へ向けた企業への支援」とあります。市長のお考えを、お聞きいたします。 40:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 「まち・ひと・しごと創生」において、最も大事な基本目標だと認識をしております。「稼げる荒尾」を目指しまして、トップセールスを行っていきたいと考えております。今後とも、企業誘致、地場企業の振興に努めてまいりたいと考えております。 41:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 もう少し詳しくお聞きしたいと思います。  「地域密着型企業の創業」とうたってありますけれども、地域密着型企業の創業については、どのようにお考えを持っておられますでしょうか。 42:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 特に本市のいわゆる強みであります資源、有明海のノリでございますとか荒尾の梨でございますとか、いろんな他地域にない強みを持った産品がございますので、そういう産品を活かしながら地域の強みを活かした産業の振興について今後努めていきたいと思っておりますし、そこを伸ばしていきたいと考えております。 43:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 荒尾市でも、オリーブの推進をしております。そういうところの推進も、お考えにありますでしょうか。 44:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 議員御指摘のように、オリーブにつきましてもかなり全国的にも豊かなオリーブの地域、そういう地域に荒尾市がなっておりますので、実際、既に実がなって加工にも、今、取り組んでおられますので、それがさらにさらに活性化され、雇用が生まれ、地域の新たな産業として育つように、この計画の中でもしっかり位置づけて応援をしていきたいと考えております。 45:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 そのオリーブを育てていらっしゃる方からの御相談があったんですけれども、「オリーブの枝を切った。それを生ごみにも出せない、燃やすこともできない。」、それで「本当にどうしたらいいのか。」というように、「業者から取りに来てもらうにはお金がかかる。」という、そういう悩みがございました。農林水産課のほうに行きまして、良ければ予算を組んでいただいて──その枝を細かくする機械があるそうですよ──それを県からの交付金か何かを活用していただいて、そして、小さくすれば肥料に撒けるということです。そういうことを、今、農林水産課のほうにちょっとお願いして、何とかその機械を買っていただいて、みかん業者とか梨業者さん方もいらっしゃいます。そういった人たちと使い回しながら使えるというようなことも伺っております。そのことについて市長、予算を組んで頂くことは、お考えでございますでしょうか。 46:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) そのことにつきましては、ちょっと私も十分、担当部署のほうから話を聞いておりませんので、改めて話を聞いて、本当に緊急かつ必要なのかどうかを見極めさせていただきまして、対応させていただきたいと存じます。 47:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 しっかり、よければ農林水産課のほうと話をしていただいて、推進していただきますようよろしくお願い申し上げます。  次に、この雇用創出の中で「若者の雇用」という部分があります。この荒尾市における若者の雇用について、市長はどのようにお考えでございますでしょうか。 48:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 若者の雇用につきましては、荒尾市のいちばん大きな一つの弱点が雇用の場が少ないというところにあると思います。そのために若い方が、いわゆる学校を卒業して福岡とか大阪、東京に移られているという現状がございますので、そのことを十分認識しまして、やはり雇用の拡大は非常に重要な問題と考えております。雇用の拡大のためには、まずは地場企業の振興を図るのが、まず第一ではないかなと考えております。それに併せて同時並行で、よそからの企業の誘致を一生懸命やっていく、そのことによって若い方々が少しでも就業できるような荒尾市を目指してまいりたいと考えております。 49:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 若者に荒尾市にいていただく、そして、雇用を考えていく、これは大事な施策だと思いますので、しっかりと取り組んでいただきますよう、お願い申し上げます。  それと、「女性の活躍へ向けた企業の支援」ということもうたってあります。女性の活躍へ向けた企業への支援、市長はどのようにお考えでございますでしょうか。 50:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) やはり、女性の持たれている感性とか力には大きなものがあると思っておりまして、女性の活躍の場を積極的に設けていくことは非常に大切な視点であると思っております。  それと合わせて、その活躍の幅を広めるために、いろんな業種に携わっている女性の方がいらっしゃいますので、そういう異業種の交流等を図っていくのも、大きな効果的な施策の一つではないかなと考えております。 51:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 女性が働いていらっしゃるそういう企業とかへも訪問されて、いろんなお話を聞かれて、そして、それをまとめられて、そういう施策にしていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  次に、「地方への新しい人の流れをつくる」とあります。つまり荒尾市への新しい人の流れをつくると、そのことについて市長はどのようにお考えでございますでしょうか。 52:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 人の新しい流れにつきましては、新年度から空き家バンクやお試し暮らしなどの移住検討者に対する受皿づくりなどを行う予定でありまして、これらの事業を通じまして人の新しい流れをつくっていきたいと考えております。 53:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 私の子どももそうなんですけれども、長男も長女も関東方面に、やっぱり仕事がないという関係で出て行きました。非常に残念でございます。この雇用環境を整備するということが、やっぱりいちばん大事なことじゃないかと思います。人口が減ります。雇用がないということは。「魅力がない」、そのようなレッテルを貼られるんじゃないかなと、そんなふうに思っておりますので、ぜひこの東京とか大都市への流出を防いでいただいて、何とか東京からも大阪からも荒尾市に来ていただくような、そんな魅力ある荒尾市をつくっていただきたい、そのように思っておりますので、よろしくお願いいたします。  3番目に、「若い世代の結婚、出産しやすい地域企業づくりに向けた環境整備をする」とあります。市長のお考えをお聞きいたします。 54:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 先ほども申し上げたかもしれませんが、結婚・出産・育児といったそれぞれのライフステージに応じた支援を、きちんと行っていきたいというふうに考えております。 55:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 市長は、子どもの出生率を高めるためには、どのようなことを行政としてしたほうがいいか、お考えはありますでしょうか。 56:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) これは一つの方法ですけれども、今、有明広域行政事務組合のほうで婚活プロジェクトを行っております。結婚をなさった御夫婦とそれ以外ということでは、出生率が随分違うということで、結婚することはかなり出生率の効果があるということで、そういう事業を応援しながら進めていければと考えております。 57:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 やはり若い人が働きながら結婚できる、そういう環境をつくらないと、やはり結婚というのを考えにくいんじゃないかと思います。ある程度雇用があって、そして、ある程度収入がある。収入が少ないとやっぱり結婚はできないとか、そういう環境もあると思いますので、しっかりと雇用も含めたところで子どもの出生率の向上を推進していただきたい。先ほど言われました婚活ですかね、そういうことも積極的に、やっぱりいろんなところで推進していただいて、結婚ができるような、すばらしい環境となるような荒尾市をつくっていただきたい、そのように思っておりますので、よろしくお願いいたします。  次に、最後に4番目でございます。「時代に合った地域づくり」、これは難しいかもしれませんけれども、「時代に合った地域づくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と地域を連携する」と記載されております。市長のお考えをお聞きいたします。 58:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 人口減少局面でも持続的な都市運営を行っていくためには、都市機能の集約や生活拠点を公共交通で結ぶ「コンパクトプラスネットワーク」を推進しながら、定住自立圏の枠組みなどを通じまして広域連携を強化していきたいと考えております。また、小さな拠点による地域コミュニティの形成支援も検討したいと考えております。 59:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 この「時代に合った」というのが、ちょっと私も難しい考え方かなと思っているんですけれども、その後に続きます「安心な暮らしを守るとともに」と、この「安心な暮らしを守る」、このことについて市長はどのようにお考えでございますでしょうか。 60:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 安心な暮らしを守るためには、いわゆる自助・公助・共助の適切なバランスが必要だと思っております。特に、支援の必要な方々にきちんとしたサービスが行き届くような仕組み、社会をつくっていくことが何よりも大事なことではないかなと考えております。 61:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 地域包括ケアシステム、その構築もきちんとつくっていただくように、そのようなことをすることも私は安心な暮らしを守るということにつながってくると思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  次に、地方創生に積極的に取り組む市町村に対し、「地方創生人材支援制度」があります。意欲と能力のある国家公務員や大学研究者、民間人材を首長補佐役として派遣し、地域に応じた処方箋づくりを支援します。なお、この制度は当面、市町村の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の計画期間を考慮し、5年間、平成27年度から31年度の制度となっております。この地方創生人材支援制度を活用してはいかがでしょうか。「まち・ひと・しごと」を創生する戦略を立てるための人材確保について、どのように市長はお考えでありますか、お聞かせください。 62:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 地方創生人材支援制度の活用についてということで、実は今年度、いわゆる来年度の申し込みについては既に終わっておりまして、私はこのような制度については積極的に活用していったほうがいいというふうに考えておりまして、できるだけ外部の優秀な人材をこの地域に取り込むことによって、この地域の活性化を図っていきたいと考えております。 63:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 市長は県庁におられて、あっちこっちといいますか、いろんなところにパイプを持っていらっしゃるとおっしゃっておられますので、どうぞそういうところも活用しながら人材確保をしていただいて、この地方創生にしっかりと取り組んでいただきますようお願い申し上げます。  次に、周辺の大牟田市、長洲町、南関町との連携のあり方については、どのようにお考えでございますでしょうか。 64:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 大牟田市、長洲町、南関町との連携についてでございますけれども、これまでも産業や観光など幅広い連携を行ってきておりますので、今後、近隣市町が一体となって取り組む連携や個別の連携についても充実を図ってまいりたいと思っております。特に、大牟田市との関係ではすでに水道等を共同でやっておったり、あと世界遺産登録を目指して、今、力を合わせてやっておりますので、そういう面も含めまして連携すべきところは連携して効果を高めていきたいと考えております。 65:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 大牟田市とはもう長年、大牟田荒尾清掃施設組合でも一緒にしておりますですね。そういう意味では、やっぱり大牟田市とは兄弟のような関係がありますので、大牟田市との連携をしっかりとしていただきたいと思いますし、有明海沿岸道路はII期が完成すれば、大牟田市、荒尾市、長洲町までつながってまいります。そうした中で、今、長洲町の給食も行っておりますけれども、そういうこともしっかりと視野に入れながら、そして、南関町の高速道路インターチェンジとの接続、そういう部分からの荒尾市への道路づくりとか、そういうこともしっかりと進めていただいて、この荒尾市を中心とした大牟田市、長洲町、南関町との連携をしっかりと結んでいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。  次に、先ほども少し話に触れましたけれども、荒尾市への移住の推進、今回いろんな空き家の対策もありますけれども、推進について現状と今後についてお聞きいたします。 66:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 近年は、残念ながら転入者より転出者が上回る、いわゆる社会減が発生しておりまして、本市の人口が減ってきております。例えば平成24年度は、社会増減で見てみますと、216名の減、平成25年が163名、平成26年が140名ということで、現在全国的に人口減少、これについては自然増減と社会増減の二つがあるわけでございますが、自然減についてはもう全国的な傾向、だから、人口を維持するためには、社会増減の増をいかに確保していくかがいちばん重要と考えておりまして、そのためにはやはり、産業の振興とか魅力アップに努めていかなければならないと考えております。 67:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 しっかりと人口減少に歯止めをかけていただきますよう、今後の施策に期待をしておりますので、しっかりと取り組んでいただきますようよろしくお願い申し上げます。  次に、地域産業の競争力の強化や企業誘致への取り組みについて、もう少し詳しくお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 68:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 新年度から公表が予定されております「地域経済分析システム」を活用いたしまして、本市の地域産業の強みを活かし、新たに誘致した企業の関連産業を誘致し、相乗効果を高めていくことができればと考えております。 69:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 山下市長はお話の中で、こういう企業誘致なんかは「トップセールスでしっかり働いていきたい。」とおっしゃっておりましたので、どうかそのことを心に秘めていただいて、しっかりと企業誘致を推進していただきたい、そのように思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。  次に、平成26年度の荒尾市一般会計補正予算にも記載されておりましたけれども、国の補正予算の目玉として地域の消費喚起や地方創生のために、自治体が事情に応じて使えるプレミアム付き商品券の発行を推進する交付金があります。これは、眠っている個人のお金が消費に回ります。これは、非常にインパクトが大きいと思っております。ぜひ推進していただきたいと思います。荒尾市におけるプレミアム付き商品券の取り決めの内容と計画についてお聞きいたします。 70:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) プレミアム付き商品券は、地域経済の活性化には有効な手法と考えております。それで、現在20%のプレミアム率を設定することを検討いたしておりまして、本市は国から1億円の交付金を受ける予定になっておりますので、プレミアム付き商品券の発行総額は5億円ほどの規模になると考えて、今後、商工会議所と調整を図っていきたいと考えております。 71:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 商品券の地域における、この経済効果については市長はどのようにお考えでございましょうか。 72:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 数字をちょっと申し上げることはできませんけれども、地元の商店街で地域の商工業者から物等を購入する、サービスを購入することについてプレミアムがつくということで、それだけ地元の商工業者が潤う効果的な方法ではないかなと考えておりまして、これを活かして、これを契機にしてさらなる地域の商工業の発展につながればと考えております。 73:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 商品券発行に伴い、荒尾市における小規模店舗と大型店の格差が出ないように配慮すべきではないかと思いますけれども、市長のお考えをお聞きいたします。 74:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 今後、荒尾商工会議所と、その辺も十分協議をしてまいりたいと考えております。 75:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 そのほかにも、農林水産品の販路拡大を支援するふるさと名物の開発と販路開発支援もございます。ぜひ取り組んでいただきたいと思いますが、市長のお考えをお聞きいたします。 76:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) プレミアム付き商品券が地域内消費を喚起する施策である一方、今、議員が言われましたふるさと名物といった地域外の消費を喚起する施策は、都道府県が主体となって行われる予定でございますので、本市の特産品についても県と連携をしながらPRをしていきたいと考えております。
    77:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 それと、ほかに2014年度補正予算に住宅エコポイント制度も復活をいたしました。これは、ぜひ取り組んでいただきたい。エコ住宅を新築すれば30万円、改修すれば45万円、これは平成28年の3月31日まででございます。市長のお考えをお聞きいたします。 78:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) プレミアム付き商品券では、日用品やサービスだけではなく、住宅リフォームを対象とすることを検討しております。例えば、プレミアム付き商品券と併せて、省エネ住宅ポイント制度を活用してリフォームを行うことで、さらなる消費拡大につながるのではないかと考えております。 79:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 荒尾市も、私も回ってみて、あちらこちらで新しい家が建って、若い人たちがいっぱいいらっしゃいます。こういう住宅を支援することも一つの大事なことじゃないかなと思っておりますので、ぜひ推進していただきたいと思います。  そのほかにも、中小企業への支援等もあります。このほかに多くの事業内容があります。ぜひ地方創生とともに取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  それと、私の家にちょっとファックスが届きましたので、市長のお考えをお聞きいたします。地域づくりにもあるかと思いますけれども、この人のファックスを読みますと、「荒尾市にも大牟田市の諏訪公園、長洲町の金魚の郷のような遊具があり、小さい子どもと一緒に遊べる公園が欲しい。」、そういうファックスがありました。こういう小さい子どもが一緒に遊べる公園をつくっていただきたいという要望が上がってきましたけれども、市長のお考えをお聞きいたします。 80:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 市民の要望は本当多岐にわたっておりますので、昨日の財政規律の答弁でも申し上げましたけれども、全体の市財政の状況も見ながら、緊急性・必要性を十分吟味しながら対応していかなければならないと考えておりますし、先ほど議員もおっしゃったように、荒尾市は大牟田市、南関町、長洲町あたりの地域と連携をしております。今後、定住自立圏のように、どのまちにも必ずその公園を設けなければならないというのではなくて、いわゆる県境とか市町村界というのは、あくまでも行政区界でございます。でも、人々の交流は県境や市町村界を越えて動いておりますので、それぞれの機能を有効に活用することで、それぞれの相乗効果を図っていきますといいますか、過度な行政投資を抑えていくことも一つの観点として、今後、考えていかなければならない課題かなと思っています。  ただ、今の市民の要望については十分承りましたので、よろしくお願いいたします。 81:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 申しわけありませんが、もう一つあるんです。  「子どもが荒尾市の水泳教室に通っている、水泳をやっておりますが、温水施設のあるプールが荒尾市にはない。」と。長洲町にはB&Gですか、大牟田市にはトリムパークがありますということで、企業の方がされているんでしょうけれども、こういう企業を呼んでいただいて、そういう温水施設のあるプールをつくっていただきたいというようなお考えを私はいただきましたけれども、このことに対して市長はどのようにお考えですか。 82:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 同じ答えになるかもしれませんけれども、一つの自治体ですべてをつくるとなりますと、いろんな財政の制約等もございますので、広域的に考えて、やはり計画的に施設等の整備を図っていかなければなりませんし、本当に緊急な課題ということであれば本当に取り組まなければならない問題、そのことにつきましても市議会等でいろいろ議論を深めながら、優先順位等についても議論していきたいと考えております。 83:◯俣川勝範君 ◯俣川勝範君 こういう荒尾市民の1人の声を大切にするという、そういう政策を私はとっていただきたいんですね。「出来る」、「出来ない」じゃないんです。聞いて、しっかり心に受けとめる、市民の人たちはこんなことで悩んでいらっしゃるんだ、こんなことで喜んでいらっしゃるんだ、そういう心がわかるような市長になっていただきたい、そのように思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、最後に集約をさせていただきます。  現在、NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」が放送されております。吉田松陰が座右の銘とした「至誠にして動かざる者は、未だこれあらざるなり」とは、孟子の言葉であります。つまり、私の判断ですけれども、真心込めて行動すれば、人の心を動かさないことはない、そういう意味じゃないかなと、私はそのように理解させていただきました。その松陰の生き方を彷彿とさせるエピソードがございますので、御紹介させていただきます。24歳で野山獄──つまり長州藩の牢獄ですね──武士の牢獄に入れられたときに、松陰は書の上手な人や俳句の得意な人など、囚人たちの特技を次々と引き出し、その人に弟子入りをします。自らも孟子を講義し、お互いに「先生」と呼び合い、教え合うようになっていく。松陰によって長所を見出された囚人たちは、生きる喜びや希望を持ち、お互いに人格を高めるようになります。松陰の人を思いやる心と行動は、この劣悪な環境である獄中さえも活気あふれる学びの場に変えていったのであります。  ことしは、地方創生元年の年であります。地方創生、そのキーワードは「人」であります。地域に住む「人」が生きる内容にならなければなりません。荒尾市に住む人々が夢や誇りを持ち、安心して暮らせる地域づくりをつくることが肝心であります。どうか地方創生に全力で取り組んでいただきますようお願い申し上げ、私の質問を終わります。ありがとうございました。 84:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 昼食のため、しばらく休憩いたします。                          午後0時14分 休憩                         ───────────                          午後1時00分 再開 85:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑・一般質問を続行いたします。2番野田ゆみ議員。   〔2番野田ゆみ君登壇〕 86:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 6月議会におきまして、定住化促進の観点から、住宅として利用可能でありながら空き家となっている物件の利活用について質問し、空き家バンク制度等について質問し、そのとき使える空き家がどれだけあるかという、その基礎的なデータも持ち合わせていないとの浅田総務部長からの答弁を、そのときはいただいたように記憶いたしております。そのときに、住宅リフォーム助成制度、空き家バンク制度の早期実現を要望いたしておりましたが、平成27年度当初予算におきまして、お試し暮らし体験住宅事業費が、また、平成26年度補正予算におきましては空き家バンク制度も計上され、また、市長の所信表明の中に、「増加する空き家につきましては、空き家を活用した定住促進を進めてまいります。」と示してあります。私が一般質問で取り上げたことが、具体的施策となって実現することを、とてもうれしく思っております。  では、質疑・一般質問に移らせていただきます。  まず、1、所信表明についてですが、「全ての女性がその生き方に自信と誇りを持ち、輝くことができるよう、行政や企業などが一体となって女性が活躍する荒尾づくり」とは、具体的にどのような施策を考えておられるのでしょうか、市長にお尋ねをいたします。  次に、2、教育について。性の多様性についての支援についてですが、2015年3月3日、朝日新聞の朝刊1面に、「性的少数者、学校で支援」の文字、うれしかったですね。「やっとか。」という思いでした。やっと文部科学省が性同一性障害だけでなく、性的少数者、性的マイノリティーである児童・生徒の支援に乗り出すことになりました。専門家や民間の調査などで、性的少数者のいじめや自殺の問題が再三指摘されてきましたが、文部科学省が「人権教育の問題」と位置づけたことで対策が大きく進む可能性があります。  性的少数者(セクシャルマイノリティー)にとって、自分の思いを素直に伝え、周囲の人々と良好な信頼関係を築き、自分らしく生きようとすることは、大人でさえ決して容易なことではありません。まして、子どもたちは自尊心を育み、人間関係の基礎を築くべき多感な時期に、周囲との違和感に悩み、時に仲間からいじめを受け、誰にもわかってもらえないという辛い体験を繰り返すことで、自分で自分を受け入れられなくなることも多々あります。そうした子どもたちにいちばん必要なのは、身近な大人が寄り添い子どもたちの言葉に耳を傾けることです。  そこで、荒尾市における性的マイノリティー、性の多様性についての支援について、お答えいただきたいと思います。  最後に、3、学童保育についてですが、質と量の観点から、まず、量の観点のうちの一つの課題として、大規模化している3学童クラブの今後について。2、待機児童対策について。  質の観点の一つとして、保護者にかわって保育をしてくださっている指導員さんたちが十分子どもと向き合う状況はあるのかについて、お答えください。  以上、壇上よりの質問を終わり、再質問を議長にお願いして降壇させていただきます。 87:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 山下市長。   〔市長山下慶一郎君登壇〕 88:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 野田ゆみ議員の御質問の1番目、女性が活躍する荒尾づくりについて、お答えをいたします。  「女性が活躍し輝けば荒尾市はもっとよくなれる、もっと輝く」が、私の基本的な考え方でございます。現在、政府においても、成長戦略の中核として「女性が輝く社会」を提唱されております。  その具体策といたしましては、保育所の待機児童の解消や3年間の育児休業、指導的地位にある女性の割合の30%確保などが政府目標として示されているところでございます。すべての女性が輝く社会、女性が意欲を持ち能力を発揮し輝ける社会をつくることは、本人はもちろんのこと、所属する機関にとっても、さらにはそれぞれの地域にとっても非常に重要なことです。今、それが求められているのは、人口の減少と高齢化の進展により、多くの人が働ける状況をつくることが必要という理由だけではございません。いろいろな人たちが参加することによる視点の多様化が、組織や地域を強くするという意味でも大変重要であると考えております。  さて、本市では平成16年4月に「荒尾市男女が共に生きる社会推進条例」を施行するとともに、現在では平成24年度から平成28年度を計画期間とした「第2次荒尾市男女共同参画計画」を策定し、事業推進に努めているところです。私は、基本的にはこの計画を積極的・具体的に推進していくことで、女性が活躍する荒尾づくりができると考えております。現在でも、女性が就労意欲を失うことなく、その能力を発揮できる環境を整備することが重要な課題であると捉え、仕事と生活の調和を図るワークライフバランスやポジティブアクション、実行性のある積極的な改善措置の推進を図っております。  また、女性がみずから課題に気づき変革するための能力を身につけていくことができるような事業展開も行っております。しかしながら、女性の就労に不可欠な保育所の待機児童問題や学童保育施設など解決できない子育て支援分野もございますので、早急に対処する必要があると考えております。  また、何より女性が活躍できる場をあらゆる分野で提供していくことが必要です。本計画書には各種審議会への登用など数値目標があっても、なかなか達成できていない分野も多いことから、啓発がまだまだ必要であると考えております。女性が活躍できる場を、とにかく増やしていくためにも、まずは市役所みずからが積極的に人材を登用するなど、その範を示していかなければならないと考えております。 89:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 丸山教育長。   〔教育長丸山秀人君登壇〕 90:◯教育長(丸山秀人君) ◯教育長(丸山秀人君) 野田議員の、性の多様性についての支援についての御質問に、お答えいたします。  性の多様性につきましては、まず、国の具体的な施策としては、2003年に制定されました性同一性障害特例法がありますが、この法律では対象者の定義が性同一性障害に限定されておりました。しかし、現在では生物学的な性に対して、社会的・文化的な性として、いわゆるLGBTが取り上げられております。アルファベットのLGBTと申しますのは、Lは女性同性愛者、Gは男性同性愛者、Bは両性愛者、Tは性同一性障害のことをあらわす英語の頭文字でございます。  先月のことでございますが、東京都渋谷区が同性カップルに結婚相当と認める証明書を発行する方針を表明するなど、日本でも政治課題として注目を集めつつあります。  文部科学省も、性同一性障害に限らずLGBT全体を含んだ性的少数者(性的マイノリティー)として幅広く捉え、児童・生徒の支援の必要性を明言しております。つまり、これまで国の対応は、法律上の定義がある性同一性障害に限られておりましたが、学校現場においてもより広範な性的少数者への支援を進めることとなりました。  2011年から2013年に、宝塚大学看護学部の日高教授が、教師6000人を対象に実施した調査によりますと、同性愛については63%、性同一性障害については73%が、教える必要性を感じながらも、実際に授業で取り上げたことがある教師はわずか14%だったという結果があります。さらに、教師の23%が児童・生徒が差別的言動をするのを見たことがあると回答しており、このことは学校現場での対応の遅れが浮き彫りになっていることを物語っております。日本でも、性的少数者は推計680万人、人口の5%を占めており、中でも性的少数者の子どもたちが学校でからかわれたりカミングアウトできない環境にいるとすれば、それは学校教育の中で大変重要な問題でもあります。また、性的少数者は、いじめの対象になりやすいとされ、自殺対策の観点からも専門家や当事者の団体が学校での早急な対応を求めてきた経緯がございます。  議員がお述べになりましたように、先日3月3日付の朝日新聞の1面には、「文部科学省が同性愛者など幅広い性的少数者への対応の必要性を明記した支援策を学校教育委員会向けにまとめた。これまで国の対応は法律上の定義がある性同一性障害に限られていたが、学校現場でより広範な性的少数者への支援が進む一歩になりそうだ。」とありました。  文部科学省がまとめた文書には、まず、性同一性障害の子どもは自己肯定感が低くなっている、性同一性障害などであることを隠そうと重圧を感じているとし、不登校、自傷行為、自殺念慮に及ぶことがあるとあります。その上で、こうした悩みが性同一性障害の児童・生徒だけではなく、その他の性に関して少数者である者にも共通すると明記しております。同性愛者や性分化疾患にも言及して、性的少数者の内実は多様だと指摘し、教職員に用語や分類にとらわれず、まずは悩みや不安を聞く態度を求めています。  具体的な支援策として、人権教育の年間指導計画に位置づける、校内研修や職員会議で取り上げる、一方的な調査や否定をしない、保護者に隠していたり保護者が受容していなかったりする場合には注意する、などを提案しています。  このように、専門家や民間の調査などで性的少数者のいじめや自殺の問題が再三指摘されたことを受け、文部科学省が「人権教育」の問題と位置づけたことで対策が大きく進むのではないかと考えられます。また、下村文部科学大臣は3月2日の衆議院予算委員会で、「性的少数者について教職員が正しい知識を持ち、子どもたちのいじめや自殺の未然防止を進めるのは重要だ。」と、支援の必要性を明言しております。  ここで、文部科学省が平成25年4月から12月までを対象とした、「学校における性同一性障害に関わる対応に関する状況調査」によりますと、全国で性同一性障害に関する教育相談等について報告のあった件数は606件でありました。ちなみに、本市でもこの調査を全小中学校で実施し、各学校からの回答につきましてはゼロ件でございました。  この調査はA、B二つの項目からなり、調査Aでは学校において既に把握している性同一性障害等の教育相談等の事例のみを対象としたものでありまして、新たに児童・生徒及び保護者に対して行った調査ではございません。一方、調査Bでは可能な範囲で任意の回答と前書きした上で、医療機関への受診の有無や、どういう配慮を行ったか等を調査するものでございました。  報告が上がった606件の内訳としましては、小学校低学年では26件、そのうち「診断あり」が6件、小学校中学年では27件、「診断あり」4件、小学校高学年では40件、「診断あり」10件、中学校では110件、「診断あり」が25件、高等学校では403件、「診断あり」120件となっております。また、特別な配慮の事例として主なものを挙げますと、服装、髪型、学用品、更衣室、トイレ、体育の授業、水泳、運動部での活動、修学旅行などの宿泊研修、他の子ども、保護者への説明等がありました。  全体としては、「特別な配慮あり」の事例は約6割、「配慮なし」の事例は約4割となっており、「配慮なし」の事例につきましては、児童・生徒本人が特別な配慮を求めていないことなどを踏まえて、あえて「配慮していない」という事例が比較的見受けられたようでございます。また、ほかの児童・生徒や保護者に対する取り扱いとして、「秘密にしている」は261件、43.1%でありました。学校の態勢としては、カウンセラー対応、複数の職員で情報共有、連携して対応、養護教諭が対応と、さまざまでした。  この調査の結果から、現状として問題なく生活している子ども、保健室登校、不登校状態と、さまざまなものがあることがわかっております。また、課題として、思春期を迎えた心身の変化に伴い、さまざまな課題が生じたときの対応、卒業後の進路、保護者の理解を得ること等も挙がっております。  本市における性の多様性についての支援につきまして、中でも性的少数者についての学習は、現在、性教育の中で命を大切にした学習を実施しております。  性教育は、すべての学校で教育課程に位置づけられており、各学校の性教育全体計画、年間指導計画に基づき計画的に実施されているところでございます。性教育全体計画には、性に関する指導の目標が位置づけられておりまして、本市のある学校の性に関する指導の目標には、「人間の体や性を科学的に見つめながら、人間らしく生きていく上で誰もが平等に持つ権利として、さらに自立と共生の力を育てるものとして豊かに学ばせる」、「人間の『性』と生きていく『生』、この二つの『性と生』を一つのものとして捉える中で、自分の生き方と関わらせながら、女性と男性の平等性や責任と思いやりのある豊かな人間関係を確立させる」、「命のかけがえのなさを自覚し、自分を育んでいる人々や自然を慈しむ感性を持たせる」と位置づけ、自他の命を大切にする子どもを育てるための教育を実践しております。  もちろん、「性教育」という教科はありませんので、教科の横断的な内容として学校教育全体で、各学年の発達段階に応じて取り扱っているところでございます。また、小・中学校とも学年の発達段階に応じて性情報への対処や性被害の防止についても同様でございます。  教育委員会としましても、性の多様性の問題については、人間関係についての理解やコミュニケーション能力を前提とすべきであって、その理解の上に立って心身の機能の発達に関する理解や自分や他者の価値を尊重し、相手を思いやる心を醸成することなどが重要であると考えております。そして、その指導に当たっては発達段階を十分考慮した上で、体育や保健体育の教科のみならず、道徳や特別活動など学校教育の活動全体を通じて取り組むことが重要であり、それぞれの教科等の役割分担をより明確にし、連携して取り組む必要があるとも考えております。  性教育や人権教育は、まさに思いやりの心、命の大切さを学ぶものでありますから、学校においては子どもたちの発達段階や受容能力を十分考慮した上で、家庭あるいは地域との連携を推進し、保護者や地域の皆様の理解を得ながら進めていくものであると考えております。  まずは、児童・生徒と毎日向かい合っております教職員が、偏見を持ったり不用意な発言がないよう、正しい知識を身につけるための研修を行っていくことが大事だと考えております。  県の教育委員会でも、熊本県性教育研究会や、ともに拓くLGBTIQの会くまもとといった団体が行う性の多様性をテーマとした講演活動の情報を提供しており、今後、市内の教職員の研修に活かせればとも考えております。その上できめ細かく児童・生徒の様子を見守りながら、本人、保護者との信頼関係を基盤とした将来を見通した対応に努めてまいりたいと考えております。 91:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 山下市長。   〔市長山下慶一郎君登壇〕 92:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 野田議員の御質問のうち3番目の、学童保育についての待機児童対策と課題についてに、お答えをいたします。  本市では現在、6カ所、7校区で学童保育が実施されており、未設置校区は有明小、平井小、清里小の3校区となっております。  所信表明でも申し上げましたとおり、有明小及び平井小につきましては、学校施設を活用して、平成27年度から学童保育を実施することといたしております。残る清里小につきましても、平成28年度には実施できるよう検討を行っているところです。  もう一つ大きな課題となっているのは、比較的大きな規模の小学校──中央小や一小などですが──ここでの定員超過の問題であります。平成26年度は6カ所のクラブに4月時点で365人の申し込みがあり、中央小の中央学童クラブと一小の学童クラブあおばの2カ所で、計24人、入所ができなかった児童が発生をしております。私も昨日、一小の学童クラブあおばを訪問し、現状の把握をさせていただきました。非常に利用者数が増えているということで、何とかできないかというお話を、現場の方から伺いました。平成27年度も現時点で、昨年を上回る申し込みがあり、一部のクラブで待機児童の発生は避けられない状況でございます。定員超過が発生している校区につきましては、学童保育を複数箇所設置することにより、受け入れ可能な児童数をふやす必要がございます。まず、中央小と一小について複数設置を早急に検討していきたいと考えております。  平成27年度から児童福祉法の改正によりまして、放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準を市町村が条例で定めることとなりました。本市も昨年9月に、荒尾市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例を制定しております。従来はガイドラインで定めておりましたが、条例で定めることにより基準を明確にし、保育の質の確保を図ることといたしております。条例で放課後児童健全育成事業者の職員は常に自己研鑽に励み、児童の健全な育成を図るため、必要な知識及び技能の習得、維持・向上に努めなければならないと規定しております。研修への積極的な参加により、支援員の資質向上を図ってまいります。  学童保育の支援員が子どもと十分向き合うことができるようにするためには、規模の適正化も進めていかなければなりません。1カ所当たり40人程度までが適正規模とされており、大規模クラブについては分割も必要になる場合があります。また、支援員が長期間就労することができるような待遇も必要と考えております。昨年9月に市内の学童保育関係者の相互の連携を深めることを目的として、荒尾市学童保育連絡協議会が発足いたしました。本市の学童保育にとって、重要な一歩だと考えております。協議会からは、より良い学童保育を行うため、学校との連携を深めたいという意見も伺っておるところでございます。市といたしましても学校とも十分連携を図りながら、学童保育の充実に努めてまいりたいと考えております。 93:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 再質問をさせていただきます。  女性が活躍する荒尾づくり、以前、私、市長が副市長のときだったかと思いますが、女性審議員の登用についてお話をさせていただいたかと思います。また、管理職への女性の登用。私はいつも、数字だけでしか判断されないようなことであってはならないと思っております。数字だけクリアしたから、ちゃんとできているんだというふうに思われてはいけないかと思います。今、管理職で荒尾市役所の中を見てみますと、子育て真っ最中で管理職をなさっている方はごく少数だと思います。その方々が抱えられている課題について、子育てと仕事を両立していく上で、「ワークライフバランス」という言葉を先ほどおっしゃいましたが、それについての支援等はどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。 94:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) そうですね、特に女性が職場でも活躍していくためには、やはり、子育ても含めたところの家庭でのいろんな時間、労働、それと職務との、いわゆるワークライフバランスが必要なわけなんですけれども、そういうことにつきましては職場の中でそれぞれの職員の置かれた立場をそれぞれが認識し合って、助け合っていくといいますか、そういうサポート体制をそれぞれの個々の職員がきちんと持つことがやはり重要だというふうに思っておりまして、また、異動等におきましても、そういう家庭の事情等も十分考慮しながら、いわゆるその職責に当たっていただくように努めていかなければならないと考えております。 95:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 互いに助け合いながら、とてもすばらしい職場ができ上がるんじゃないかなと思います。  そこで、ちょっと女性が輝く……、先ほどその子育て云々かんぬんと言いましたが、女性だけで子育てを担うということではないと思いますね。そこには、ともに保護者となる父親──母親じゃないところもあるかもしれませんが──お互い助け合いながら子育てをしていく上で、男性の育休。荒尾市はとても比率が低いかと思いますが、それについてはどのようにお考えでしょうか。 96:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) それについては、もっともっと啓発を図っていくことによりまして、今、野田議員がおっしゃったように、子育てについては何も女性の仕事ではございませんので、男女ともに力を合わせて育てていくのが基本だと認識しておりますので、もっとその辺の意識を高めていくことが重要であると考えております。 97:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 昨年、郡山市に研修に行きましたときに、福島県内でしたかね、すみません、市の名前はちょっと忘れたんですが、行政で男性職員が育休を取る、それを推進している施策がございました。それは1年間丸々取るんじゃなくて、1カ月あるいは1週間、3カ月だったり、それを取った後に、自分がそれを取ったことでどう感じたかとか、それをレポート形式で出す。それをすることによって、とても育休が取りやすくなったというような事例報告がございましたが、そのようなことを導入するのは、どのようにお考えですか。私の内容は、わかっていただきましたかね。はい。 98:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 男性が育児に参加することは、非常に重要だと考えております。私も3人の子どもをもうけて、随分子育てに関わらせていただきまして、それぞれ、まあ私は私なりの強みに応じて参画ができたと思っておりまして、もっともっと男性がその育児にも積極的に参加するような土壌をつくっていかなければならないと思っておりますし、かつて、どこかの若い知事さんが、子どもが生まれて、積極的に育児休暇を取ったということで、その県の休暇の取得率が高くなったということもございますので、そういう事例も紹介しながら、そういう休暇が取りやすいような環境づくりにも努めていかなければならないと考えております。 99:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 そうしたら、ちょっと審議会、審議員さんのところですが、女性審議員をふやすというところで、何だっけ……希望者を募る、若い方たちだったかな……何かありましたよね……人材バンクでしたかね(発言する者あり)。すみません。ごめんなさい、ありがとうございました。人材バンクの部分については、どのような状況になっていますか。前よりも増えていますでしょうか。どうでしょう。 100:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) 目標が50名ですが、今44名の登録でございます。 101:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 ありがとうございます。目標まであと少しですが、それよりも多くなれば、もっともっと有能な人材が集まって、その中から審議員さんを選ぶことができるかと思いますので、それは積極的に行ってほしいと思います。  女性が活躍する荒尾づくりですが、市長は、ずっとお話を聞いておりますと、宮崎兄弟の生家に対する思い入れがものすごく強いように感じさせていただいております。荒尾市自体についても、ものすごく思い入れが強いからこそのその職責だと思いますが、私11月9日に、宮崎兄弟の生家におきまして「白蓮き・て・ね!」というような企画をいたしました。「荒尾和活プロジェクト」というのをつくりまして、第1回目がそこだったんですが、意外と荒尾市民の中でも宮崎兄弟の生家を御存じじゃない方、あるいは宮崎兄弟の生家がどういうものか、宮崎4兄弟がどういう功績を残したのか、滔天がどういう功績を残したのかということも知らない方が結構多くいらっしゃいました。  それで、地元にいながら地元の魅力、良さをまだ知らないでいる状況がありましたので、ただ「来てください。」、「宮崎兄弟の生家に来てください。」だけではなかなか来られないかなと思いまして、付加価値をつけた形での、和服を着て記念撮影をするという企画をさせていただいたんですが、そこにキャパがございましたので、11名でしたけれども、着物が用意できなくてですね。そのときに参加してくださった方から、いろんな意見を吸い上げることができました。  先ほど、「多様な女性の視点」というふうにおっしゃいましたが、それは男性、女性に限らず多様な視点を持っているかと思いますが、今までどうしても政治的なところは男性主導できたかと思います。そこに女性の視点を入れるということで、あるいは観点を入れること、認識を入れることでものすごく幅が広がってくると思うんですね、施策のね。ある意味、そのときに実行させていただいたときに、吸い上げることができた意見がとてもすばらしく、それに似たような事例がどこかないかなと思いまして調べたら、諫早市で「諫早もりあげガールズ」というのがあったんですけれども、荒尾市は万田坑の世界遺産登録を目指して頑張っておりますが、それ一つだけではなかなかでしょうから、いろんな地域に隠された魅力といいますか、発信できる魅力がたくさんありますので、市長の答弁の中にもございましたが、「点を線で結び」と、それを立体化していけば──そこに訪れてくださった方たちだと思うんですけれども──それをある意味、情報を発信するような、そういう何か民間活力を活かしたような、そこに女性の視点を持ってきたものをつくり上げたらどうかなと思っておる次第です。  「諫早もりあげガールズ」とは、先ほど女性の起業家が云々かんぬんというのを俣川議員のときにおっしゃっていらっしゃったかと思うんですが、異業種の女性たちが集まってできた市民グループなんですね。平成25年度の諫早市ビタミンプロジェクト事業の一環としてされているみたいなんですけれども、このような観光、荒尾市にたくさんの方に来ていただけるようにする上で、女性の視点を活かしたこのようなグループをつくるということは、どんなふうに思われますか。 102:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 例えば万田坑については、私もそのバッジをつけておりますけれども、世界遺産登録を目指して頑張っておりまして、これにつきましても「万田炭鉱ガールズ」という、盛り上げる女性グループがありまして、先日お会いしまして非常に本当ありがたかったですし、こういう女性の方々が、下は幼稚園児の方から中高年の方まで参加されて盛り上げるというのは、すごくいいことだと思っていますし、そういう動きをどんどん応援していきたいというふうに思っております。いろんな方々が、やはり関わることが必要だと思っておりまして、宮崎兄弟の生家についても、先ほど浜崎議員の質問の中の答弁で申し上げましたけれども、もっともっと、兄弟だけではなくて柳原白蓮との関係をもっと知っていただくことになるならば、訪れる観光客の内容とかも変わってくるのではないかと。それと、やはり先ほど申しました天水町とか飯塚市との連携を深めることによって、その中で物語が発生して、さらに魅力のあるものではないかなと思っています。  ただ単に宮崎兄弟の生家を単体で売り込んでしまうと、よくわかりません、はっきり言いまして。「宮崎兄弟といっても一体どういう兄弟なのか。」というのが、普通一般の、最初耳にされた方の印象ではないかなと思っておりまして、これはやはり日中友好の原点だということと、あと先ほど答弁でも申し上げました宮崎龍介と白蓮との関係あたりも広げていって、いろんな物語をお伝えすることによって、多くの方々が興味を引き、そして、それに基づいて訪れたいという気持ちを湧出させるのではないかなと思っておりまして、その辺の物語、ストーリー性を強めていく、そのためにも女性の視点というのは欠かせない。  そして、来場者の方々をきちんとおもてなしするという面でも、やはり男性だけではできない部分、女性が一緒になることによって、ともに力を活かし合うことによって、さらなる価値が生まれてくるのではないかなと思っておりまして、そういうものをやっぱりどんどん具体化させていきたいと考えております。 103:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 1は、これで終わります。女性の登用については終わります。すみません。  では、次は性の多様性についてなんですが、教育長にお答えいただく前に、私の記憶がたぶん正しいのか、もう一度確認したいことがございまして、市長に御答弁いただきたい点が1点ございます。  それは、2月7日の男女共同参画フォーラムのときに市長が御挨拶された中で、「この世の中には二つの性しかない。」というふうな発言をされたかと記憶いたしております。それは、どのような意図あるいはどのような認識、視点でおっしゃったのか、ちょっとお答えいただけますか。 104:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 私は一般的な事柄ということで、そう申し上げたというふうに考えております。 105:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 「一般的」とは、どのように私は解釈したらよろしいのでしょうか。 106:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 通常、「性」といえば「男性」と「女性」というのが普通の一般的な観点ではないかなということで申し上げたというふうに考えております。 107:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 性……、私は今回、性の多様性というところで質問項目を上げさせていただきました。先ほど教育長から答弁をいただいた中で、それを聞いていただいたら、性の捉え方はどういうものかというのをわかっていただけるかと思います。4年間のかじ取りを任された市長だからこそ、その性についての多様性を理解していただきたいなと思っております。  それでは、ちょっと教育長のほうに移ろうと思いますが、性といいますと、生物学的な性というところでの、一般的に男性と女性というところで市長はおっしゃっていただいたかとは思いますが、その生物学的性というのは大体性器で分類するかと思いますが、そこにはさまざまな状況がございますので、男性と女性だけに分けることだけではございませんので、それも御理解していただきたいと思っております。  あと、心の性というものもございます。よく言います「ジェンダー」あるいは「性の自認」というところですね。あと性的志向、好きになる性。やはり性を語る上では、体の性であったり心の性であったり好きになる性、生物学的性別、性的志向ということを含めて、性として捉えていただきたいと思いますので、市長これからどうぞよろしくお願いいたします。その言葉によって、やはり傷つけられた方もございますので、今後御注意いただけると、御注意といいましょうか御配慮いただくとありがたいと思います。よろしくお願いいたします。  すみません、教育長。先ほど新聞の話もいたしましたが、やっと性的少数者に目を向けて──教育現場がですね──目を向けていくようになったなと思います。先ほどから、性同一性障害、GIDについてずっと言葉が出てまいりましたが、本当、学校は今までGIDについてのみにしか着眼点がなかったんですね。それが今度は幅が広くなったということで、学校現場でもまた社会においても配慮が、支援ができるようになることについては、とてもうれしく思っております。  そこで、ちょっと一つお尋ねをしてよろしいでしょうか。LGBTの人口比については先ほど正確に、大体正確におっしゃいましたので、そのとおりでございます。今まで学校が行ってきていましたGID、大体何%……、人口に占める割合はどれくらいか御存じでいらっしゃいますでしょうか。 108:◯教育長(丸山秀人君) ◯教育長(丸山秀人君) 学校における……。 109:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 日本の人口比に対してどれくらいかというところ、御存じでいらっしゃいますか。
    110:◯教育長(丸山秀人君) ◯教育長(丸山秀人君) 性的少数者の割合……。 111:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 LGBTについてはですね。 112:◯教育長(丸山秀人君) ◯教育長(丸山秀人君) すみません、私はそこのところまではわかりません。 113:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 LGBTは大体600万人、5%程度ですよね。性同一性障害というのは、トランスジェンダー(性別違和)を感じていらっしゃる、そして、その中で病名がついた方になりますよね。先ほどはトランスジェンダーイコール性同一性障害みたいなおっしゃり方をされたんですが、トランスジェンダー(性別違和)を感じていらっしゃる方。性同一性障害というのは、その中で病名がついた方ですね。日本の中では病名がつかないと手術できませんので、そのための病名でございますので、すみません、そこは御理解いただいてよろしいんでしょうか。はい。  で、パーセンテージで言いますと、ぐっと少なくて0.76%なんですよ。その0.76%、学校にしたらたぶんそうだと思います、先ほどおっしゃったように、調査をしたらゼロだったと。たぶん、そうだと思うんですよ。それを感じていても言えない現状もあったりするので。しかしながら、やはりさっき教育長もおっしゃったように、「正しい知識」というのはとても必要だと思います。先ほど、ある学校の例を挙げられました、性教育についての部分でね、目標を掲げていると。学校教育において中学2年生の「心のノート」には、どのように記述、学習指導要領でね。御存じではないですよね。 114:◯教育長(丸山秀人君) ◯教育長(丸山秀人君) 申しわけありません。そこのところは、ちょっと私の中にはありません。 115:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 たぶん今までは、学校現場でもなかなか教えづらかったんだと思うんですよ。それが、一つちょっと例を挙げますと、学習指導要領で中学校の保健体育においては──ちょっと中略ですけれども──身体の機能の成熟とともに、性衝動が生じたり異性への関心が高まったりすることなどから、異性への尊重、情報への適切な対処や行動の選択が必要となるようについて取り扱うものとする。やはり、そこには何か異性が……、異性に対して、同性に対してと言うかな、同性は削除された形ですよね。  もう一つ、小学校の3、4年生の保健については、体は思春期になると次第に大人の体に近づき、体つきが変わったり、初経、精通などが起こったりすること、また、異性への関心が芽生えること、やはり異性というところなので、LGBについての御配慮がなかったような現状が教育現場であった。しかしながら、今後はそこについても支援ということになってきます。教科がどのように変わってくるかわかりませんが、教科については学習指導要領、4年に1回かな、どんなふうになるか、そこら辺はまだ把握はできていらっしゃらないんですかね。 116:◯教育長(丸山秀人君) ◯教育長(丸山秀人君) 先ほど言いましたように、文科省のほうで今ちょっとそういう、社会がさまざまな、文化的社会的な性のありようが今あるんだということで、文章を取りまとめてまだはっきり、いつそういうのを教育委員会、学校に送るということは、まだ文科省のほうから通知はきていませんけれども、はっきり文科省のほうとしてはそういう人権教育に位置づけてやっていくということはもう明言されていますから、そういう指導について通知がくるものと思っております。ただ、前提としては、本当に教える教師のほうが偏見のないきちんとした知識を持つことが前提だろうと思っております。 117:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 確かに教師側が偏見のない正しい知識、また、行政側もそうだと思いますが、そのためには研修が必要かと思います。その研修については、今後どのようにお考えですか。 118:◯教育長(丸山秀人君) ◯教育長(丸山秀人君) 通常は新年度については、学校のほうで、今、準備を進めているんですけれども、先ほど答弁しましたように年間の指導計画の中で位置づけて、その中で職員の研修とか、そういう各学校で具体的に準備していくものであります。今、この時点で、どの学校においてどうやるかという、そこまでは明確にはありませんけれども、繰り返しますけれども、はっきりと人権の視点からこの教育を進めていけと、そういう文科省の方針ですから、学校のほうでは平成27年度からでもやっていくものと思っております。 119:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 積極的に、平成27年度から取り組んでいただきたいなと思います。  私3月8日に糸島市在住で去年の3月まで公立学校で理科の教師をなさっておりました、現在、九大の大学院で研究をなさっていらっしゃいます、真野豊さんをお呼びして講演会を開催いたしました。やはり、そこに来られた方の中で、「きちんとした認識をしてなかった。」、「この講演会を聞いて本当によかった。」、まして当事者──自分はゲイの教員だということですね──カミングアウトされて公立学校の理科の教師としてお仕事をされていました。その先生がいらっしゃったことで、そこにいた子ども、「誰も言えない」、「言ったら偏見でいじめられちゃう」、誰にも言わずに、ずうっと耐えて耐えて耐えていた子どもが、先生がそれをカミングアウトされたことで、この人だったら話ができる、この人だったら聞いてくれる、自分に寄り添ってくれる、そう思って話をしたそうです。  やはり先ほど、養護教諭であったり複数で対応するとか、スクールカウンセラーとおっしゃいましたが、その方たちですらきちんとした認識を持っていらっしゃらない方がいらっしゃいます。実際、養護教諭であったり──ここではございませんよ、違う自治体でですね──養護教諭であったり他の教師から侮辱されるような発言があって、自らの人生に幕を下ろさんといかんと思った子どももいます。だからこそ、すぐそばで関わる教師たちがきちんとした認識を持っていただきたい。また、かじ取りをする市長、行政側のトップである市長にもきちんとした認識を持っていただきたいと。命に関わるような人権問題でございますので、それはしっかりと認識していただきたいと思う次第でございます。糸島市なんかは、積極的にやられているんですよね。だから、そういう事例等も見ながらお願いいたします。  私、たぶん去年、一昨年の3月だったかな、2月に研修に行かせていただいて、すぐにプレゼントさせていただきましたね、教育長に。たぶんこれ読んでいただいたんだと思います、先ほどの答弁なんか聞いていますとね。本当ありがたいことです。  すみません、だんだん時間がなくなって……次は学童保育に。すみません、性の多様性についてはこれで終わらせていただきます。  学童保育についてですが、大規模校については今後、一小、中央小については複数ということでしたので、それも早急にお願いしたいなと思います。  今回70名ぐらいの応募があって、なかなか入れない状況があって、本当、「保育園まではいいんだ。」、「しかし、小学校に上がった途端、もう学童保育がいちばんのネックになる。」というふうに親御さんたちも心配をされています。学童クラブの待機児童というのが本当、荒尾市ででも発生するような状況になってきておりますので、これについてはしっかりと対応していっていただきたいと思っております。  学童保育ですが、今度、有明小に学童保育をつくられますよね。有明小には放課後児童教室がございますが、それとの関係性というものはどのようになるんでしょうか。教えていただいてよろしいですか。 120:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) 放課後子ども教室のほうは、今、教育委員会のほうで取り組んでおりまして、これはすべての子どもさんの放課後の居場所の確保であったり安全を確保するとか、対象はすべてのお子さんになります。  学童保育は、あくまでも保護者の就労の関係で、放課後に家で1人では置けないというか、その安全を確保するというか、そういった観点での保育になりますので、そこは明確な違いがあります。 121:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 ありがとうございます。では、並行して実施していくということですね。はい。  それと、新規に平井小と有明小のほうに学童クラブができるわけですが、どのような運営形態でなさるのでしょうか。 122:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) 小規模学童クラブになりますので、当面直営でやるということで、今回この直営でやることについての条例の上程をさせていただいております。 123:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 すみません。これが学童クラブへの申請書かな……。それで、ある保護者の方から、裏面の下に荒尾市放課後児童健全育成事業の利用申請に当たり云々かんぬん、下記の事項に同意していただく必要があります、という項目があるんですけれども、そこの異議の申し立てですね。「荒尾市または事業委託先において重大な過失のある場合を除き、病状の急変その他やむを得ない事故等については、何ら異議を申し立てること及び補償の要求をいたしません。」というふうに書いてあるんですが、これをとても保護者の方、不安がられまして、それで預けているとき病状の急変というのはあり得るかと思いますが、そこに指導者、先ほど私が質──質というかな──指導員が子どもと関わる十分なあれが取れていますかというところだったんですけれども、これは「重大な過失」、「やむを得ない事故」というのは、どんな形ですかね。 124:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) それは事業者……、例えば今回の場合、市が実施するわけですけれども、そのときに市側に重大な過失があったかどうかということのお尋ねですね。  通常お子さんをお預かりしているわけですので、全幅の信頼を置いていただくような形で私どもは預かりたいと思っておりますし、それが普通だろうと思います。ただ、今議員がお持ちのそれがどちらの申込書かちょっとわからないんですが、そこら辺は一般的なですね、どういう過失が問われるかということになると、個々のケースはいろいろあると思うんですが、いちばんはそういうことはないように保育するというところが最大の観点だと思いますので、そのあたりの……すみません、ちょっと私も……それを後で見させていただきたいんですが、今、私が答弁しているような形で、とにかく信頼関係をきちんと保護者の方と築き、そういう過失がないような保育をするということを大前提で行いたいというふうに思っております。 125:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 では、この申請用紙というのは個々の学童クラブで違うんですかね。 126:◯子育て支援課長(田代英之君) ◯子育て支援課長(田代英之君) そちらのほうは、一応共通ということでしております。今回の申し込みもそれを使っております。 127:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 では、これは市としてきちんと、大切な子どもさんをしっかり、保育を保護者にかわってちゃんとしますよ、という裏返しというふうに捉えさせていただいたてよろしいんですね。 128:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) 申しわけございません。よく私のほうで確認を怠っておりまして、それは共通でということでございました。  どちらでやるにしても、実施責任というのは荒尾市にありまして、委託先のほうも同じでございますので、そこは私どものほうできちんとやりたいと思います。 129:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 ありがとうございます。  では要望を一つ、学童クラブについてよろしいでしょうか。これに必要事項を記入していただいて申請をなさるわけですけれども、なかなかこれだけでは家庭の状況というのがわかりづらいんじゃないかと思うんですよ。継続して申し込みをなさる方については、大体学童クラブ側で状況がわかっていらっしゃるかと思うんですが、新1年生であったり、新規の申し込みの方についてはなかなか状況がわかりづらいかと思います。それで個々の面接といいますか、そういうのができないものかと。そのほうがしっかり状況が把握でき、可否の判断ができるんじゃないかと思うんですけれども、それについてはいかがでしょうか。 130:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) 現在、委託でお願いしているところは委託先のほうでおそらく面接はされていると思います。してないところもあるかもしれませんけれども、そこのあたりはお子さんの状況をよく知るためにも必要なことではあろうかと思いますので、今後検討して実施できるようであればやっていきたいというふうに思います。 131:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 先ほど申し上げましたように、保護者は本当に緊張なさるんですよね。状況がなかなか、これでは伝わりづらい。後で電話で、「ここはどうかな。」というところについては伺っていらっしゃるみたいなんですけれども、やはりそうなったときの親御さんの動揺といいますかね、なかなかしんどいものがございますので、事前にそういう状況把握ができる環境、すべてと言っているわけじゃないんですよ。新規の申し込みであったり新1年生、特に新1年生というのはデリケートな状況でございます、保護者も含めて。だから、そこはきちんとした配慮を、今後検討していただいて、実施できる方向で持っていっていただきたいと思います。市長はその点についてどのようにお考えになるか、最後によろしいですか。 132:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 私も昨日夕方、学童保育クラブの現場を見させていただきまして、いろんな子どもさんがいらっしゃるということで、個々人の子どもさん一人ひとりのやはり、まあバックグラウンドといいますか、きちんとやはりデータを把握した上での適切な保育がなされるように努力してまいりたいと考えております。 133:◯野田ゆみ君 ◯野田ゆみ君 ありがとうございました。これで終わります。 134:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) ここで、暫く休憩いたします。                          午後2時01分 休憩                         ───────────                          午後2時49分 再開 135:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑・一般質問を続行いたします。1番坂東俊子議員。   〔1番坂東俊子君登壇〕 136:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 私は今回、教育改革についてとむし歯予防対策について質問をさせていただきます。  まず、1番の教育改革については、議第13号に地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定が提案されています。これについては、地教行法の改正に伴い関係条例の整備を行うためであります、という当局の説明がありましたけれども、この中に隠れている内容が非常に大きなものがあるということで、質問させていただきました。  まず、教育改革については、6月議会で教育改革について質問させていただきました。それの関連ということで、今回の質問をします。  安倍政権が目指すものとして、政治における国家主義と経済における新自由主義を指摘しなければなりません。教育は、この二つの原理に奉仕すべきものとして再編されようとしています。愛国心を涵養するための道徳教育の教科化、侵略戦争や植民地支配を正当化するものであると思います。  第1次安倍内閣は、準憲法と位置づけられてきた教育基本法に手をつけ、2006年12月その改正を強行しました。そして、今、また地方教育行政法改正案が提出されました。  地方教育行政法改正案は、昨年5月20日に衆議院で可決され、6月13日、参議院本会議で可決・成立しました。その内容は、1、自治体の首長に、政府が策定する教育振興基本計画を参酌して、教育行政の基本方針となる大綱を定める権限を与え、2、首長が主催する総合教育会議に教育委員を参加させ、ここで調整された事項に結果尊重義務を課す。3、教育長と教育委員長を統合した責任者である新たな教育長を置き、教育長は、首長が議会の同意を得て直接任命・罷免し、4、教育長の任期は他の教育委員よりも短く3年とする、5、これまでの条例で定められて身分保障されていた教育長の勤務条件を一般職と同様とするというものです。  この改正案は、政府や首長の政治的な意向を教育に反映させやすくするものであり、極めて問題があります。また、広く国民からも、改正案によって教育の政治的中立性が損なわれると、批判が寄せられています。日本教育新聞社が全国の市町村の教育長に行ったアンケートによると、約60%の教育長が、「教育委員会の独立性が弱まる可能性がある」と答え、「改正案が有効な法改正とは言えない」と答えました教育長は、約半数に上ると報道されました。現には60%の教育長が反対と、半数以上が反対ということです。  現に大阪市の問題生徒を隔離しようとする方針や、松山市、泉佐野市等で見られる「はだしのゲン」の閲覧制限や回収など、首長の教育現場への動きがある中で、今回の改正案は制度的に首長の介入を強めるものです。  そもそも教育委員会制度は、政治権力によって利用され翻弄され続けてきた戦前の教育の反省から生まれました。本来、教育は人間の内面的価値に対する文化的な営みであって、子どもの成長発達の観点からも、多数決原理が支配する政治的影響によって支配されるべきではなく、教育内容に対するときの政府や行政の介入は許されない。そこで教育の民主化を図り、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保するために、首長から独立した執行機関である教育委員会が教育行政を行うことにより、教育が党派的な利害に左右されることのないように、合議体の委員会とすることにより、一部の者の独断や恣意の介入を防ぐ仕組みになっています。  6月議会では、私の質問に対して、「そういうことはない。」ということでお答えいただきましたけれども、しかし、国がそういうことを進めていく上で、荒尾市がはたして政治的中立性とか民主的な方向を守ることができるのかということについては、非常に危惧を持っています。これについて、新しく市長になられた山下市長はどういう見解をお持ちなのか、お伺いをしたいと思います。  2番目に、むし歯予防対策について。  平成27年度からフッ化物洗口を全小中学校へ拡大することが提案されています。公費を使って、安全性が確かでないことを子どもたちに実施していくのですかということです。  今、荒尾市で第一小学校と八幡小で試験的に行われています。私がお聞きしたときは、「うちの子はいいです。」ということで、拒否されている方は23名ずつぐらいいらしたということはお聞きしています。今、インターネットで見ますと、非常にIQが下がるとか、むし歯予防にはほとんど効果がないとか、そういうこともたくさん出ております。皆さんもぜひそれを見ていただいて、むし歯予防は、はたしてフッ素でなければ防げないのかということにも疑問を持っています。  ちゃんとした食生活あるいはきちっとした歯の洗浄をすることによってむし歯は予防できます。あえて薬物を口の中に入れることによって起こる大変な問題のほうが、むしろ子どもたちの安全性を、いずれ、今すぐは、「薄めているから別に大丈夫だ。」と言われますけれども、毒物は毒物ですので体内に蓄積されていくと。そういう中でいろいろな弊害が起こってきます。現に斑状歯といって、歯の表面が非常に、子どもの歯というのはきらきらしているわけですけれども、それが茶色化して固くなって壊れやすくなるという弊害の問題がむしろ大きくなっているという結果も出ていますので、このことについて、あえて荒尾市が、しかも二百何万円も使って公費で子どもたちの健康を害するようなことをするのかということで非常に、こんなことを市がしていいのかと。もちろん、ほかのところもしております。しておりますけれども、今度新しく市長になられた、前畑市長のときも私質問をずうっともう、4年前に当選させていただいて、きょうで4回目……このフッ素についてはしております。前畑市長のときは、「自分は安全と思っています。」と。「お孫さんとかいらしたら、ぜひさせないでください。」と言ったら、「自分の息子に権利があるから、それは息子が決めることです。」という答弁をいただきました。  今度せっかく山下市長になられて、本当に子どものことを考えていただける市長だと思いますので、その答弁をいただけたらいいかなと思います。  以上、壇上からの発言は終わらせていただいて、あとは質問席で一問一答を議長にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 137:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 山下市長。   〔市長山下慶一郎君登壇〕 138:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) 坂東議員の教育改革についての御質問に、お答えをいたします。  はじめに、今回の教育委員会制度改正に至る経緯について述べますと、まず、内閣総理大臣が開催する教育再生実行会議において議論が行われ、平成25年4月に「教育委員会制度のあり方」についてが提言されました。詳細な制度設計は、文部科学省から中央教育審議会に諮問され、中央教育審議会での専門的な審議を経て提出された答申においては、教育行政の執行機関を首長とし、その補助機関として教育長を置く案、中央教育審議会では、いわゆるA案と呼んでおりますが、A案では首長の影響力が強くなり過ぎるとの意見も多かったことから、教育行政の執行機関を引き続き教育委員会とし、その補助機関として教育長を置く、いわゆるB案と呼ばれるものが両論併記に近い形で明記をされております。  最終的には、与党で調整されて成立した法改正の内容は、現行の教育委員長と教育長を一本化した新教育長を置くことにより、教育行政の責任の明確化を図るとともに、総合教育会議の設置や大綱の策定を通じて、首長が教育行政に連帯して責任を負う体制を構築するという点で、中央教育審議会A案の方向性を取り入れつつ、政治的中立性の観点から教育委員会を執行機関とするという点でのB案の方向性も取り入れたものであり、バランスのとれたものであると考えております。  教育委員会制度は、首長から独立した合議制の執行機関として、戦後一貫して教育の政治的中立性、継続性、安定性の確保、地域住民の意向の反映のための機能を果たしてきました。ただ、現行の教育委員会制度につきましては、一つには教育委員長と教育長のどちらが責任者かわかりにくい、二つ目にいじめ等の問題に対して必ずしも迅速に対応できていない、三つ目に地域の民意が十分に反映されていない、四つ目といたしまして、地方教育行政に問題がある場合に、国が最終的に責任を果たせるようにする必要があるといった課題があると指摘されておりました。  このため、今回の法律改正においては、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、教育行政における責任体制の明確化、迅速な危機管理体制の構築、地域の民意を代表する首長との連携の強化、いじめによる自殺事案等の問題に対して、国が最終的な教育行政の責任を果たせるようにするなどにより、教育委員会制度の抜本的な改革を行うこととなりました。  この改革は、平成23年10月に大津市の中学2年生の男子生徒が、いじめを苦にして自殺した事件により、教育委員会の隠蔽体質が厳しく問われたことがきっかけとなり行われましたが、その際に最終的な責任者は教育長か教育委員長かと議論されたことは、議員の皆様も御承知のことと思います。  今後は、教育委員長と教育長を一本化した新教育長を置くことにより、教育委員会における責任の所在が不明瞭であるという従来の課題が解消し、教育行政の第一義的な責任者が新教育長であることが明確になります。また、新教育長は首長が直接任命することにより、首長が任命した教育委員の中から教育委員会が教育長を任命するという、従来の制度における任命責任の曖昧さが解消され、首長の任命責任が明確化されることになります。加えて、教育行政における首長の役割については、総合教育会議や大綱の策定を通じて、連携して教育行政に責任を負う仕組みが整うこととなり、その役割が明確になるものと考えております。  議員が御懸念されております制度改正により、教育の政治的中立性、継続性、安定性が確保されるのかという点につきましては、これまでどおりに担保されることとなっております。今後も教育委員会を決定権のある執行機関と位置づけて、教職員の人事、教育課程の編成や教科書採択など、教育的中立性の高い事項につきましては、従来どおり教育委員会の権限となっていることは、私も認識をしております。それは、例え教育委員長という立場がなくても、教育委員会制度が十分機能していくものであると信じております。  私は、先ほどから繰り返し述べております教育の政治的中立性、継続性、安定性の確保に十二分に配慮しながら、教育委員会との連携を今後もより一層強化し、そして、それぞれの役割分担を踏まえた上で教育行政を担ってまいります。私自身、全小中学校に出向き、心身ともに健全に成長している子どもたちの姿を拝見し、語り合いたいと思っております。そして、将来荒尾市の子どもたちが「荒尾市の学校に通ってよかった。」と言ってくれるよう、教育長とともに本市の教育のさらなる充実に努めてまいります。以上でございます。  なお、その他の事項につきましては、担当部長が答弁いたします。 139:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 小川保健福祉部長。   〔保健福祉部長小川公子君登壇〕 140:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) 私のほうから、坂東議員御質問のうち、むし歯予防対策について、平成27年度からフッ化物洗口を全小中学校へ拡大することが提案されている。公費を使って安全性が確かでないことを子どもたちに実施していくのかの御質問について、お答えをいたします。  この御質問につきましては、昨年3月議会でお答えしたことと重複するところがありますことを御了承願います。  近年、歯と口腔の健康は糖尿病や認知症など、全身の健康との関連性が解明されてきており、生涯を通して心身ともに健康でいきいきと自立した生活を送るためには、歯と口腔の健康を維持することがとても大切です。御承知のとおり、いわゆるむし歯は我々にとって最もかかりやすい病気の一つですが、一度むし歯になってしまうと自然に治ることはなく、適切な治療を行わなければ、その進行をとめることはできません。  そこで、幼少期からむし歯にならないための予防が重要になります。歯科医などの専門家によれば、むし歯を予防するためには正しい方法による歯磨きだけでは十分な効果を上げることはできないと言われており、カルシウムによる再石灰化を促進し、強い歯をつくるフッ化物応用を組み合わせて行うことが有効であると示されております。  また、むし歯予防にフッ化物を用いることの安全性につきましては、これまでも議会の場で坂東議員にお答えをしているところでございますが、50年以上にわたり多くの研究機関などが確認を行った上で、安全かつ有効であるとの結論が出されており、WHO(世界保健機関)ですとか、それから、FDI(国際歯科連盟)をはじめ、厚生労働省、日本歯科医師会、日本歯科医学界、日本口腔衛生学会、日本小児歯科学会など国内外の専門機関、専門団体が一致して認め、その積極的な利用を推奨しているところでございます。  そして、我が国では40年以上にわたりフッ化物洗口事業が行われておりますが、中毒症状などの事故が発生したという事例は、これまで1件も報告されておりません。NPO法人日本むし歯予防フッ素推進会議などが共同で行った調査によれば、平成26年3月現在、全国1,742市区町村のうち915市町村、1万200以上の保育所、幼稚園、学校などで104万人以上の子どもたちが集団方式でフッ化物洗口を実施中であり、その数はふえ続けております。  また、熊本県では、平成25年度における12歳児の1人平均むし歯本数が1.4本と、全国平均の1.05本を上回り、都道府県順位は41位と、むし歯の保有率は全国でも多い状況を踏まえまして、平成22年に制定した「熊本県歯及び口腔の健康づくり推進条例」の理念に基づき、次世代を担う子どものむし歯予防を推進するため、県の保健部局と県教育委員会の連携により、熊本市を除く県内全小中学校でのフッ化物洗口の早期実施を目指し、普及啓発活動を行っております。  県内の小中学校におけるフッ化物洗口の実施状況ですが、県教育委員会が作成しました平成27年1月末現在のまとめによりますと──これには本市の小中学校も含まれておりますが──今年度末までに小学校では全274校のうち既に実施中の180校を含む204校、74.5%で実施予定であり、中学校では全126校のうち既に実施中の64校を含む78校、61.9%で実施予定とのことです。そして、平成27年度中には、小学校では全校で、また、中学校でもほぼ全校で実施予定となっており、この取り組みは広がりを見せております。  一方、本市ではこれまで熊本県むし歯対策事業補助金の助成を受け、市内の保育園、幼稚園17カ所のうち13園でフッ化物洗口に取り組んでいただいております。フッ化物洗口は特に4歳ごろから中学校卒業くらいまでの時期まで継続することが効果的であると言われておりますことから、本市におきましても保育園、幼稚園での取り組みが拡大してきたこと、本市の子どものむし歯罹患率が高いこと、既に学校で取り組んでいる自治体で成果を上げていることや、県全体での推進などを踏まえ、フッ化物洗口の取り組みをさらに進めるため、教育委員会及び学校との連携により、市内の全小中学校での実施を前提として、今年度、第一小学校と八幡小学校の2校によるモデル方式で開始をいたしました。  モデル校におけるこれまでの取り組み状況につきまして、その概要を御説明いたしますと、昨年4月に校長会議での説明を行い、各校への希望調査などを経て、第一小と八幡小の2校をモデル校に選定をいたしました。その後、健康生活課と教育委員会で具体的な実施についての検討を行い、歯科医師会や薬剤師会の先生方の御支援・御協力を得て、第一小、八幡小とも7月の授業参観日に時間をいただき、保護者説明会を、そして、8月には両校に出向いて教職員への説明会を開催することで、フッ化物洗口の具体的な取り組み内容や、期待される効果はもとより安全性などについて専門的見地を踏まえた説明、質疑応答や意見交換を行い、また、実際に洗口液作成を実演し、参加者の方に洗口を実施していただきました。  このフッ化物洗口は強制ではなく、実施したくない子どもや、させたくない保護者へ配慮するため、9月に家庭への希望調査により意思確認をさせていただき、両校の児童たちにフッ化物洗口の目的、効果について説明を行うとともに、具体的なやり方について実演をいたしました。そして、洗口液は飲み物ではないため、決して飲み込んではいけないことの指導を行い、安全面を考慮して、洗口液を用いる前に真水などでの練習を経て、両校とも10月の第4週から開始し、週に1回実施しております。モデル校における事業開始後には、全小中学校での実施に向けて、モデル校での取り組み状況や今後の課題などを検討するため、12月には市内各小中学校の校長や養護教諭なども参加をして、モデル事業連絡会議を開催し、それまでの取り組み状況の説明、モデル校における準備から片づけまで一連の流れについてのビデオの上映、モデル校の校長による実施報告を踏まえ、今後の実施拡大に向けた意見交換を行っております。  さらに、ことしに入って1月には、他校の教職員にモデル校両校の視察を行ってもらい、実際の様子を見ることで具体的な取り組み内容を確認してもらっております。  このように、健康生活課及び教育委員会は、全校での実施に向けてきめ細やかな対応を行っておりますし、モデル校が円滑に事業を実施できるよう、今年度末まで実施時間に合わせて健康生活課から非常勤職員1名を派遣して、準備や後片付けなどの支援を行っております。そして、これまでの取り組みを踏まえ、平成27年度には市内全小中学校で実施可能であるという判断のもと、平成27年度当初予算案に所要額を計上いたしております。  全校での実施に当たりましては、モデル校と同じく各学校で教職員、保護者及び児童・生徒への説明などを実施し、開始後には一定期間の人的支援を行うことにしております。平成27年度は小学校が8校、中学校が3校の、計11校での実施となりますので、健康生活課や教育委員会の支援体制を考慮して、現時点では11校を四つのグループに分けて順次取り組みを始め、平成27年度中に市内全小中学校でフッ化物洗口を開始したいと考えております。  フッ化物洗口は、これまでの研究や実績から、子どもたちのむし歯予防対策として高い有効性が認められておりますので本市でも取り組んでいるところですが、公費を使ってこの取り組みを学校で実施する理由は、永久歯のむし歯予防にとって最も重要な学齢期に経済面など家庭環境にかかわらず、すべての子どもたちに平等に歯の健康を守る機会を設けることで、継続的にむし歯を予防する習慣を実施できるからであります。  「フッ化物洗口は安全性が確かではない。」とのことですが、用法・容量を正しく守って使用すれば安全であることはこれまで多くの専門機関や研究者によって証明をされておりますし、本市では鍵付き保管庫を学校に設置して、薬剤を適切に管理するなどの安全対策も講じております。現在、荒尾市内の児童・生徒たちのむし歯保有率は、残念ながら荒尾・玉名地域で最も多い状況にありますので、次世代を担う子どもたちの歯をむし歯から守るために、これからも引き続き教育委員会、学校との連携により、歯科医師会や薬剤師会などの御支援をいただきながら、むし歯予防に有効なフッ化物洗口事業を継続して実施していきたいと考えております。 141:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 どうも、答弁ありがとうございました。  教育委員会の制度については、教育委員会制度がなくなるという御認識はないですか。 142:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) はい。教育委員会の制度がなくなるという認識は持っておりません。 143:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 教育委員長と教育長を……、教育委員長をなくして教育長を新教育長とするということで、今まで戦後、二度と再び戦争の教育をさせないということでできたその制度がなくなる、「改正」というのは「なくなる」ことは確かだと思うんですよね。今まで行政と教育委員会はちゃんとお互いに介入しないということが、市長の推薦で議会にかけて教育長を選任するということで、教育長は市長の思うような人を選択するということも出てくるし、いろんな、大阪市の例を見ると、非常に傲慢な市長で、思想調査を職員に実施しようとしたりとか、組合事務所を中に入れさせないとか、一人ひとりの思想を調べるということも起きてきていますので、そういうことが荒尾市でも……、山下市長はそういうことはないと思いますけれども、そういうことが起こり得る状況をつくりやすくなるということの危惧を私は持っております。  これは全国的に、「こういうことが起こったらいかん。」ということで、かなりいろんな運動が起こって、下村文部科学大臣も絶対中立性とか、そういうことは起こしませんと言わざるを得なくなっているんですけれども、油断をしているとそういう状態がつくられてくる、突破口になるということは、私は今までの教育委員会制度と比べてその危惧はふえてくるということは間違いないというふうに思っています。  これから先いろんな、例えば日の丸・君が代問題とか、確かに卒業式、入学式に教員に対してちゃんと君が代を歌っているかとか、立っているかとか、そういう調査も行われているわけですよね。私たち議員もここに日の丸を掲げることに対して反対もしましたけれども、掲げられてたということで、愛国心を利用した状態をどんどん進めていく可能性が今まで以上に進んでくるということは、今、安倍政権が目指しているのは、やっぱり教育を牛耳ることで、もっと、自衛隊法の改正とか集団的自衛権とか、そういうところに自衛隊がどんどん行くと。戦場の拡大もどんどんすると。今まで憲法第9条があったことで歯どめがかかってきたのを、次は憲法第9条までなくすという方向性を持っていらっしゃる方が内閣総理大臣ですので、その人たちの政策をすすめるためには、各自治体に向けて教育委員会制度を自分の思うような制度に変えていくということが、今回の改正の内容だというふうに多くの方が思っている。  だから、アンケートに基づいて60%ぐらいの方が、やはり「問題だ。」ということを言っていらっしゃるわけですね。そして、きちっと情勢を捉えられて反対ということで言っていらっしゃるわけですよね。そういう危惧を持っていることに対して、荒尾市としては、「いや別にそういうことはありませんよ、大丈夫ですよ。」ということが言えるのか、ということで質問いたします。 144:◯市長(山下慶一郎君) ◯市長(山下慶一郎君) いろんな制度がその時代、時代を背景につくり上げられてきているものではないかと思っております。先ほど答弁の中で述べましたように、今回の改正は平成23年10月、大津市で起きました中学2年生の男子生徒がいじめを苦にして自殺をしたということで、教育委員会のいわゆる隠蔽体質、教育委員長が責任をとるのか教育長が責任をとるのかという問題等々がありまして、こういう見直しの流れになったものというふうに理解をしておりますが、坂東議員がおっしゃったように、いろんな御心配もあるかと思いますが、私は先ほどから繰り返し政治的中立は基本的に守らなければならないというふうに考えております。すべて制度については、その運用をいかにするかということがいちばんの問題であると思っております。もし私にそういう部分がありましたら、議会等を通じて言っていただいても結構ですし、この法の趣旨にのっとって適切に運用を図ってまいりたいと考えております。 145:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 大津市の問題があってこの法案ができたということですけれども、では、この法案でなければ、大津市のあの問題は解決できないのだろうかと。今までの教育委員会、もちろん教育委員会の活性化ということは言えますけれども、この法律をつくらなくても私は解決できる問題じゃなかったかなというふうに思いますけれども、いかがでしょう。
    146:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) どちらに質問ですか。 147:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 教育長、いいですか。 148:◯教育長(丸山秀人君) ◯教育長(丸山秀人君) 確かに発端は、大津市のいじめ事件で教育委員会が機能していない、それがあったわけですけれども、確かに運用の面で1,800の自治体の中でさまざまであって、必ずしも現行の教育委員会制度だからできなかったということはなかったと思います。ただ、どうしても教育委員長、教育長、そこのところが非常に曖昧だという教育委員会制度については、もう大津市のいじめの事件以前からずっと議論されてきたことであります。 149:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 このことを私たちが、何で戦後、二度と再び戦争を起こしてはいけないということで教育委員会制度をつくったということを私たちは忘れてはいけないし、だから為政者は子どもたちにこれから先どういう思想を持たせるか。それによって喜んで死んでいく、「愛国心」という言葉で、例えば、これから自衛隊の人たちも戦闘地にどんどん行かされていくでしょうし、それに対して疑問も持たない自衛隊員がつくられていくでしょうし、また、行く人が少なくなれば徴兵制ということも出てくる状況の中で、私は、きちっとそこに歯どめをかけるのが教育だと思うんですね。そういう意味で非常に、今回質問させていただいたのは、やっぱりもう一度私たちが戦後、教育委員会制度をつくった意味を忘れてはいけない。そこがいちばんネックになって、日本がこれから先も平和な国であるということを大切にするための気持ちを持った、それこそ人を愛するとか──その中には国を愛するということは非常に危険な匂いもするわけですけれども──もちろん自分たちが住んでいる国を愛するのは当たり前ですし、それで自分たちの命を蝕むものに対してきちっと反論していけるような子どもをつくるということを、これから先教育委員会はますます、学校教育も含めて私たちも含めて忘れてはいけないことだと思いましたので、今回、教育長の人事の問題でありましたけれども、その中に入れさせていただきました。これから先も私は、そのことをきちっと言い続けていかなくちゃいけないというふうに思っています。一応教育改革については、これで終わります。  ついでにフッ素のことですけれども、フッ素については、るる小川部長もいつもの答弁でということで、もちろんそれしか答弁しようがないわけですけれども、やっぱり何か、どんどんもちろん「する人が増えているから大丈夫。」、「だからこれは有効なんですよ。」と。増えていくはずですよね。私は今、選挙があっていますので一軒一軒回らせていただいて、やっぱりフッ素についての安全……、フッ素と言ったら、「ああ、むし歯対策ですね。」と皆さんおっしゃいます。でも、その中にどういう問題があるんだということをやっぱりお話ししますと、「いや、そういう情報は全然聞いてない。」と。だから、歯科医師さんとか薬剤師さんたちが説明をされるのは、「もうフッ素が有効で万能なんですよ。」というような説明しかされてない中で、保護者の方たちは選択のしようがない。  だからみんな、むしろ公費で、「ただでできるわけですからいいでしょう。」ということになると思いますんですね。だけれども本当に子どもたちの歯を……、歯だけじゃなくて体全体を守るためには、私はフッ素はもう「毒」というふうに思います。なかなか、4回質問しても、私の微力な力ではなかなか通りません。議会の中でも圧倒的多数の議員さんが賛成をしていらっしゃる中で、非常に微力なんですけれども、私は議会のたびにニュースを出して、「フッ素はこういうふうなことで危ないのよ。」ということでビラを出しています。  あるとき、八幡小校区なんですけれども、子どもたちがちょっと遊んでいまして、そこで「おばちゃん何しているの。」とか言って、そこでちょっとフッ素の話をしたんですね。そうしたら「変な味て、あれは。いやだよ、あれは。」と。だから「おばちゃんは、今、こういうことを議会で言っているのよね。」と言ったら、「わあ、俺本当はしたくない。」て。だから「あなた親に話して、『僕したくないんだよね。』と。ちゃんときちっと歯みがきをすれば大丈夫なのよ、ならないのよ。」。  薬物でむし歯を予防するなんてとんでもない。むしろ、ちゃんときちっとした食生活をちゃんとして、それこそ、いたずらに甘いものを食べないで、そうすれば守ることができるわけだから。いずれ、私はこの間も言ったんですけれども、何十年後にいろんな問題が出たときに、はたしてそれを推進した人たちがその子たちに、「ごめんなさい、あのときは知識が不足だったから。私はすすめたけれども、ごめんなさい。」と言って謝ることができるのかしらと思うんですね。  本当に、この間もちょっとこの質問をするときに、市役所の方たちが「どういう内容ですか。」ということでちょっと話して、私は心の中では危惧を持っているけれども、国が言っている、県が言っている、市が言っている、そういう中でなかなか一職員としては反対がしづらいのかなと思ったら、皆さん自信を持って「いや、これは有効ですよ。だって専門家が言っているじゃないですか。薬剤師さんが言っている、歯医者さんが言っている。大丈夫ですよ。」と。「何でそんな簡単に信じることができるの。」て。だって子宮頸がんワクチンだってそうでしょう。あれは大丈夫だと思ったら、今すごい副作用が出て、市のほうも強制じゃなくて、もう本人の希望ということになっているじゃないですか。そういうふうに、後から出てくるんですよ。それを私は警鐘して、「こんなことをしていいの。」と、子どもたちに申しわけないんじゃないかということを、もう……、だからもう1回、私が言ったからとかじゃなくて、そういうフッ化物に反対する50の理由とか、インターネットで見れば、ばあっと出てくるんですよね。そして、外国でももう中止をしているところも結構増えているんです。  そういう状況の中で日本は本当、フッ素に対する知識というか危険性、よそは水道水の中に入っているわけですよね。それで日本も、フッ素は歯にいいからということで、水道水に2000年の11月18日に厚生労働省が許可をするということで出たんです。しかし、反対があって、今のところ中止になっていると。中国とかほかのところ、オーストラリアもそうですけれども、もう水道水の中に入っています。それで斑状歯……、歯が、それこそさっき言ったように茶色になって、子どもの歯というのはキラキラきれいなんですけれども、それが茶色になって本当に折れやすくなっていると。そのことの修理……、修理というか治療のほうが、むしろお金がかかっているということが出ています。  保健センターに手伝いに行っていらっしゃるという方が、「だって歯医者さんはむし歯がなくなるともうけないのに、それでもフッ素がやっぱりいいからしていらっしゃるんでしょう。むし歯がいっぱい増えたほうが歯医者さんはもうけるのに、フッ素をしたらむし歯が減ってくるなら商売上がったりじゃないの。」って。違うんですよね。斑状歯がふえることで、むしろ仕事が増える。そういうことが現にもう言われているということでして。だから、本当に考えてほしいんです。  私は、これから先もこのことの問題は、やっぱり許せないし、これから……当選するかわかりませんけれども、また当選してもこのことは言い続けていきたいというふうに思います。  もういい加減に、もし自分の子どもの歯を、体を守りたかったら、「親」よて。本当に何が今起こっているのか、どういうことが起こっているのかを、やっぱり自分で判断して子どもたちにさせないように、親は頑張って子どもを守れよということもあっているわけですね。ここにいらっしゃる方たちもインターネットを皆さんしていらっしゃるでしょうから、ぜひ、「フッ素危険」ということをすれば、ばあっと資料も出てきます。そのことで、「何であいつはいつもこんなに言うのかな。」ていうことでですね、ぜひ考えていただきたいというふうに思います。  私は、やっぱり市役所というのは市長がさっき、きのうからきょうにかけて言っていらしたように、市民にとっていちばん役に立つところ、そして、市民の命を守り健康を守るところが市役所だというふうに思います。そういう中で、明らかにそういう、賛否両論と言いますけれども、今はむしろ反対の人たちが増えてきていると思うんですよね。そういう意見もあるのに何で聞こうとしないのか、何で290万円も使って、ほかにいっぱい使わなくちゃいけないいろんなニーズがある中で、役にも立たないどころか害薬だと言われているフッ素に290何万円をお使いになるのかなって、それが非常にもったいないし危険だし、むしろ犯罪的だというふうに思います。  ついでに、今度中学校と小学校でされるんですけれども、フッ化物洗口の溶液をつくるのにどういう方法でつくられているのか、それをお伺いします。つくられるつもりなのか。安全性は大丈夫なのかということです。そして、学校の鍵のかかるところに入れるわけですね、洗口液を。それで大丈夫なのかということも含めて。だから、人吉市とか八代市なんかは専門家がつくってそれを取りに行くという形でしているわけですね。だから非常に、それぞれの学校でつくらされるのか、それとも専門家がちゃんと来てつくるのか、そこをちょっとお伺いします。 150:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) 洗口液の作成につきましては、学校外で作成し、配送やまた取りに行くのは合理性がなく、永続的に安定した事業運営には向かないと考えておりますので、学校歯科医からの指示のもと、教職員がフッ化物洗口液を作成することを考えております。これは、家庭でフッ化物洗口をする場合に保護者が薬剤を溶解してつくるのと同じだというふうに認識をしておりますので、この方法でつくることについては何ら問題がないというふうに考えております。 151:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 それについて、かなり学校の職員の人たちも、溶液、容量を正しくしているのかということで、非常に心配をしていらっしゃるわけですね。むしろ、それをもし無理にでもさせる、絶対洗口液をつくらなくちゃいけないのなら、やはり、専門家につくってもらいたいということの要望が出ています。八代市とか人吉市の状態をちょっとお調べになって、より安全な仕方でされるのが、「家庭でもしているから大丈夫ですよ。」というんじゃなくて、本当にその量によってまた状態が変わってくるし、大切なことですので、容量と用法、安全をきちんと担保していただきたいというふうに思いますので、そこを再考してまたお願いをします。 152:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 今のは、質問ですか、要望ですか。 153:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 要望と質問。どうですか、要望も言ってみて。 154:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 質問内容は何ですか、それじゃ。 155:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 質問内容は、各学校でつくるのはいかがなものかということで、やっぱりさっき言いましたように専門家がつくって、合理性がないとかいうんじゃなくて、きちっと安全な──フッ化物そのものが安全じゃないんですけれども──そういうのを担保してほしいということでお願いをしたいと。お願いです。 156:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 質問じゃないですね。はい。 157:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 それについてどう思うかということで、質問です。 158:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) 何度も申し上げますが、学校歯科医からの指示のもとでつくるということですので、用法・容量は安全に守られているというふうにお考えいただいて結構でございますので、学校でフッ化物の溶液をつくるということで考えております。 159:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 学校はかなり、今ものすごくいろんな問題で忙しいですよね。そういう中で、その忙しさの中でつくることについて危険なものを感じるということで意見も出ていますし、そのことについて「安全だと思います。」と言うのか。されるのは、どなたがつくられるんですかね、各学校で。 160:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) どなたがおつくりになるか、学校で違ってくると思います。担任の先生がつくられる場合もあるというふうに思っております。担任の先生であったり用務員の方であったり、また今回、有償のボランティアの方も入れますので、そういった方がつくるということもあります。 161:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 これは薬物ですよね。誰がつくっても、違反にはならないんですかね。 162:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) 洗口液をつくるということについては、違反にはなりません。 163:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 本当、違反にならないんですか。 164:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) 先ほども申し上げましたけれども、家庭でやっていることと同じですので、薬事法の違反になるというふうには考えておりません。 165:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 私は、そうなのかなということで、もう1回ちょっと調べさせてもらって、もし違反であるということがわかったら、どんなふうにされるんですかね。 166:◯保健福祉部長(小川公子君) ◯保健福祉部長(小川公子君) もしもということは考えておりませんので、今お答えはしかねます。できるというふうに考えておりますので、お答えはしかねます。 167:◯坂東俊子君 ◯坂東俊子君 「家庭でもしているから誰でもできる。」という考えは、私は……口の中に入れるということは非常に大変なことだと思うんですね。そういう中で、「大丈夫です。」ということを自信を持って言われるということには、すごい、ちょっと違和感を感じるんですけれども、フッ素の溶液を口の中に含んで吐き出すと。子どもですから、ふざけたりとか押したりとか、そういうことでつい飲んでしまったりということもあるわけですよね。そういうときには牛乳を飲ませて何とかという、本にも書いてあるわけですけれども、そんな飲んでしまうかもしれない、そして、そういうことも起こり得るかもしれない、そして、それを集団で行うことについて、非常に問題だと。  集団の……、例えば予防接種なんかも、私たちの年代のときは集団で、それこそ針も換えないでぱっぱっ打たれた時代を過ごしていますけれども、「むしろ貧しいところの子どものためにも、こういうフッ素をすることでむし歯予防をする。」ということを言われましたけれども、むしろそういうところの子どもについては個別に歯医者に行かせる、医療費の無料化の……今度は中学3年生までということを掲げて今から進められるわけですけれども、そういうことで自分たち、個別にそういうことを対応したほうが私は安全だと思います。  むし歯が熊本県で多い、荒尾市も多いというのは、多い方が……10本の方がいらして、あとゼロが圧倒的に多いわけですね。そういう中で多いということの数字が出ていると思いますので、むしろ個別の洗口のほうが、むしろ栄養の問題とか指導もしやすいんじゃないかと。集団で行うことについては非常に危険が伴うということを申し添えます。これについては全国で、国がそれを認めているわけですから全国で行って、特に熊本県は一生懸命フッ化物洗口をしていらっしゃるんですよね。そういう中で東京都か大阪府とかは、もうほとんどしていらっしゃらない。だから、田舎ほどフッ化物洗口が非常に広まっているということを見れば、はたしてフッ化物洗口が、もう1回言いますけれども、有効なのかということをもう1回ぜひ考えていただきたいと思っています。  今、ここの議場にいらっしゃる議員さんたちも、ぜひもう1回、インターネットも持っていらっしゃる方が圧倒的でしょうから、そういう内容もごらんになって、本当にこれは大丈夫なのか、ということを考えていただきたいなということを最後に申し述べて、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。(「議長」と呼ぶ者あり) 168:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) はい、橋本議員。 169:◯橋本誠剛君 ◯橋本誠剛君 議長の閉会宣言の前ではありますが、本会議終了後、直ちに議会運営委員会の招集を求めます。 170:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) はい。  お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「なし」と呼ぶ者あり〕 171:◯議長(迎 五男君) ◯議長(迎 五男君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議はこの程度にとどめ、延会することに決しました。  次の本会議は、明3月11日午前10時から再開し、質疑及び一般質問を続行いたします。  本日は、これにて延会いたします。                          午後3時47分 延会...