現在の
熊本西環状道路関連で設置しております谷尾崎・
池上地区地盤沈下等に関する
専門家会議につきましては、当条例第2条第2項に基づきまして、規則で定める臨時的な
附属機関でございますけれども、今後も引き続き工事の状況等を
専門家会議に報告しながら事業を進めていく必要がございますことから、今回、当条例の
附属機関として位置づけるものでございます。
3ページ目をお願いいたします。
谷尾崎・
池上地区の
地盤沈下問題につきましては、資料の左上でございますけれども、4月7日に
専門家会議から市長に対しまして検討結果の報告、答申いただいたところでございます。
谷尾崎地区の結果でございますけれども、現地は水を通しやすい岩の地層、
安山岩強風化部という層でございます。下の図のオレンジの層でございます。この層が
工事箇所から住宅地まで分布しておりまして、これが住宅地の下の軟弱で特に多く水を含んだ地盤、高
有機質土という層でございますが、図中の上から3番目の層でございます。これに接していることが確認されたところでございます。
橋脚工事の排水により図中の矢印のように
オレンジ色の岩盤層を通しまして、住宅地の下の水を多く含んだ層の地下水が絞り出されたことにより、圧密による
地盤沈下を起こしたものでございます。
なお、
池上地区につきましては、前回の当委員会で御報告させていただきましたとおり、同じく
地盤沈下が
橋脚工事の排水に起因するものでございました。
この答申を踏まえまして、
資料右側中段でございますが、
地元対応というところに記載してありますが、現在被害を受けた住民の皆様に改めて謝罪するとともに、答申内容の説明を行っているところでございます。今後具体的な補償につきましては、引き続き丁寧に対応してまいりたいと考えております。
その下、今後の工事でございますけれども、
対策工事をしっかり講じるとともに、引き続き逐次
専門家会議に状況を報告して、御助言いただきながら進めていくこととしております。
このようなことから、資料の一番右下でございますけども、
設置期間を令和2年9月25日から1年間としておりましたこの
専門家会議を今回当条例第2条第1項に定める
附属機関として位置づけるという
条例改正を行いたいというふうに考えております。
説明は以上でございます。
○
寺本義勝 分科会長 以上で議案の説明は終わりました。
これより質疑を行います。
分担議案について、質疑及び意見をお願いいたします。
◆北川哉 委員 谷尾崎・
池上地区の
地盤沈下に関して、
附属機関としての条例を上げていただいたことは大変感謝いたします。また、地域の住民の方から個別に説明があっているという状況も私聞いておりますけど、やはり住民の皆さんの感情としては、こういう結果が出たということで、速やかに対応していってほしいということがお話で上がってきております。
当然、
附属機関としてこの設置がされた後も、丁寧に速やかに住民の方の御要望に応えられるように頑張っていただきたいと思います。
要望です。お願いします。
◆
落水清弘 委員 今の関連ですけれども、調査が大体終わり、補償の問題も順調に進んでいるということですけれども、こういった問題や案件は
日本全国を見ればよくある話ですよね。地下水が噴き出したことによって
地盤沈下を起こすということに関しては、道路、建物、様々なことに関して
日本全国で今まで多分100件とは言わないぐらい起きているはずですね。
ですから、こういう内容に関する
再発防止について、やはりしっかり押さえておかなければいけないと同時に、
再発防止策を皆さん方立派にこう
ペーパーにされるではないですか、ここがいけなかった、あそこがいけなかった、このときにああしておけばもっと軽微で済んだとかいうことをお考えになると思います。
しかし、それが1枚の
ペーパーに残っただけで、それで終わってしまうと10年すると誰も覚えとらんですよ。だから、問題はこの
再発防止策を作ったことをどうやって次の時代の公務員の皆さん方にバトンタッチしていくかということです。そこがないと、必ず不運にも20年30年後に全く同じパターンの事故が起きます。
そこら辺の次の時代にしっかり伝承する方法を次の委員会で結構ですから、局長、御答弁お願いします。次の委員会で結構です。
以上です。
○
寺本義勝 分科会長 ほかにありませんか。
◆
園川良二 委員 今後、補償ということになるかというふうに思います。私、見るからにかなり難しい工法を用いた補償になるのかなというふうに思っているんですけれども、そこのところはどのように考えていらっしゃいますか。
◎
上野幸威 首席審議員兼
道路整備課長 今、委員がおっしゃったところですけれども、補償につきましては、ただいま被害を受けられた皆様に一軒一軒個別に回っているような状況でございます。被害の大きかった方々につきましては、家屋が少し傾斜したりといった状況も見られております中で、どのような対策を取ったらよいかというのも含めまして、今後一つ一つ丁寧に説明しながら補償に向けていきたいというふうに考えております。
◆
園川良二 委員 丁寧な対応を取っていただきたいなというふうに思っております。それと今、
落水委員の方からありましたように先ほども冒頭、滑落事故であったり下水管の破損であったりとか、初歩的なことがちょっと抜けているんではないかなというふうに思います。
昨年は
文化財埋設物の土砂崩れということで、お亡くなりになったというようなことで、やはり指さしして一つ一つ点検するというわけではないだろうと思いますけれども、そういうことの積み重ねというか、だから一つの
マニュアル化をしないとなかなか難しいんではないかなと。その
マニュアルを継承していくということが大事ではないかなというふうに思います。そういうことで未然に事故というのが防げるんではないかなというふうに思いますけれども、そこのところどんなですかね。こう全般的な、全庁的な考え方になるかというふうに思いますけれども。
◎
井芹和哉 都市建設局長 ただいま
園川委員の方からありましたけれども、その前、
落水委員の方からも同じような内容の御質問、御意見だったというふうに思っております。
冒頭に謝りました内容もそうなんですけれども、やはりこの
ヒューマンエラー、
人為的ミスということ、これは以前から
落水委員の方からも御指摘いただいている中で、うちの局としてもまだまだ非常に多いということを改めて痛感しているところでございます。
今おっしゃいますように、これまでもそのエラーを起こさない仕組みでありますとか、その
ダブルチェックでありますとか、研修でありますとかといったことについては取り組んではおります。ただ、そこの局所的な対応だけになっているのではないかなということを今回私も改めて認識しているところでございまして、それを
落水委員が言われるような、風化させない、ちゃんと継承していくという仕組みと併せて、起こった一つのミスが全ての事業でも起こり得るんではないかということをいかに思っていただくかが必要なことかなというふうに思っております。
これはそういう観点で考えをまとめて、その風化させない仕組みと併せて検討を急ぎたいというふうに思っております。
よろしくお願いいたします。
◆
園川良二 委員 大事なことだというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それと、この
谷尾崎地区のような地形の場合の、いうならば地下水をくみ上げたことによって渇水して、地盤が沈下したというようなことで、先ほど
落水委員からもあったように熊本市というのはそういう地下水の非常に高いところであるということで、川尻や近見の液状化も一緒ですけれども、そういうことが起こり得るという想定はできるだろうというように思います。
そういうものも含めた中で、やはり今後はその対策を考えていかないと、そういうところに住宅が密集してしまったということで、その後また
地盤沈下があったとかというようなことがあれば、また市の方で補償というような問題にもなりかねませんので、そこのところも十分加味した中で今後の計画というのを考えていただきたいなというように思います。
○
寺本義勝 分科会長 ほかにありませんか。
◆坂田誠二 委員 今の関連でちょっと確認だけさせてください。
西部地域の高
規格道路、もともとは県と国がやっておったんですよね。熊本市が政令市になって引き継いだわけなんですけれども、いろいろな形で
地質調査やその辺のことは県側から引き継ぐ前にできておったのか、市と国でやるようになってからなのか、そこはどうなの。そういう今回のような路線は、県と国がやっているときにもちろん出ていたと思うんですよね。
◎
上野幸威 首席審議員兼
道路整備課長 今、坂田委員がおっしゃいました路線につきまして、基本的に路線を造るところのジャストボーリングと申しまして、そこに造ろうとしたところにボーリング調査をやっております。
そのボーリング調査で、地質というのがある程度分かってくるわけでございますけれども、今回のケースはその地質がちょっと離れたところに影響を及ぼすような地層があったというところで、水をくみ上げる際にそこまで影響があるというところの
地質調査というのは実際やっておりませんでした。今回委員さんの指摘をもらいまして、改めていろいろなところを掘ったところ、そういった関連のある地層ですよというのがわかったような状況でございます。
◆坂田誠二 委員 ちょっと待って。そういうことではなくて、言われることも分かるんだけれども、私がちょっと確認しておきたいのは、先ほど言ったように政令市にもう10年かな、10年ぐらい前になったわけね。その後これを引き継いだわけよ。もともとは県と国がやっていたわけだ。政令市になったから熊本市と国になったわけだ。だから、そのときにはもう
地質調査が済んでいたのか、市が引き継いだ後
地質調査をして、それでどうだったのかということなのよ。聞きたいのは。
◎
上野幸威 首席審議員兼
道路整備課長 すみません。この路線につきましては、
地質調査の方は私どもの方、熊本市の方でしております。
◆坂田誠二 委員 では、ようございます。
○
寺本義勝 分科会長 ほかにありませんか。
(発言する者なし)
○
寺本義勝 分科会長 ほかになければ、以上で
都市建設局のうち
公共建築部、土木部並びに
各区土木センターに関する議案の審査を終了いたします。
これをもちまして
都市整備分科会を閉会いたします。
なお、午前10時40分より
都市整備委員会を開催いたしますので、よろしくお願いいたします。
午前10時35分 閉会
出席説明員
〔
都市建設局〕
局長 井 芹 和 哉 技監 能 勢 和 彦
都市政策部長 角 田 俊 一
首席審議員 山 本 智 勇
首席審議員兼
都市政策課長 都市政策課副課長 並 河 洋 一
宮 崎 晶 兆
交通政策課長 黒 部 宝 生 自転車利用推進室長中 田 護
市街地整備課長 上 野 勝 治 市街地整備課副課長酒 井 伸 二
都市デザイン課長 粟 田 修 開発指導課長 高 倉 伸 一
震災対策課長 上 村 祐 一 建築指導課長 塩 田 栄一郎
植木中央土地区画整理事業所長 住宅部長 吉 住 和 征
中 村 孝
住宅政策課長 原 和 義
首席審議員兼市営住宅課長
杉 田 浩
空家対策課長 小 山 博 徳
公共建築部長 東 野 洋 尚
建築保全課長 平 石 研 吾 営繕課長 林 田 敬 成
設備課長 河 田 誠 二 土木部長 米 村 浩 介
首席審議員 上 村 亮
首席審議員 千 年 康 秀
首席審議員兼
土木総務課長 土木総務課副課長 岩 佐 康 弘
渡 部 秀 和
土木総務課用地審議員兼用地調整室長
道路計画課長 飯 田 考 祐
竹 原 公 也
首席審議員兼
道路整備課長 道路保全課長 今 村 寿 也
上 野 幸 威
河川課長 松 窪 昭 宏 公園課長 弓 削 秀 和
公園課審議員兼全国都市緑化フェア 用地課長 高 木 裕 治
推進室長 井 戸 義 行
〔中央区役所〕
中央区土木センター所長
上 杉 剛 二
〔東区役所〕
東区土木センター所長
奥 田 滋 晃
〔西区役所〕
西区土木センター所長
高 永 恭 男
〔南区役所〕
南区土木センター所長
東 眞一郎
〔北区役所〕
北区土木センター所長
佐 藤 武 士
〔交 通 局〕
交通事業管理者 古 庄 修 治 次長 河 本 英 典
首席審議員兼総務課長 総務課副課長 前 田 憲 志
伊 藤 幸 喜
運行管理課長 松 尾 達 哉