○紫垣正仁 議長 会議規則第83条の規定により、
会議録署名議員を指名いたします。
浜田大介議員及び
井本正広議員にお願いいたします。
────────────────────────────
○紫垣正仁 議長 日程に入るに先立ちまして御報告いたします。
まず、さきの
人事異動等により8名の方々が新たに説明員となられましたので、御紹介いたします。
深水政彦副市長でございます。
宮崎裕章総務局長でございます。
横田健一文化市民局長でございます。
岩瀬勝二農水局長でございます。
井芹和哉都市建設局長でございます。
星子和徳中央区長でございます。
津田善幸東区長でございます。
江幸博南区長でございます。
次に、市長より、関係法令に基づき送付を受けました報告書類は、お手元に配付いたしておきましたので、これにより御承知願います。
また、去る3月26日配付のとおり、
包括外部監査人より、
地方自治法第252条の37第5項の規定に基づき、
包括外部監査の結果について報告書が提出されました。
以上、御報告いたします。
〔配付した書類〕
┌─────────────────────────────────────┐
│ 市長より、 │
│ 地方自治法第180条第2項の規定に基づく │
│ 報第13号
専決処分の報告について │
│ 報第14号 同 │
│ 報第15号 同 │
│ 報第16号 同 │
└─────────────────────────────────────┘
────────────────────────────
○紫垣正仁 議長 日程第1「会期の件」についてお諮りいたします。
今回の臨時会の会期は、本日1日とすることに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○紫垣正仁 議長 御異議なしと認めます。
よって、会期は本日1日とすることに決定いたしました。
────────────────────────────
○紫垣正仁 議長 次に、日程第2ないし日程第7を一括議題といたします。
市長の提案理由の説明を求めます。
〔
大西一史市長 登壇〕
◎大西一史 市長 おはようございます。
新型コロナウイルス感染症対策に緊急に対応するため、令和3年第2回臨時会を招集いたしました。
提案理由の説明に先立ちまして、
新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に衷心より哀悼の意を表しますとともに、御遺族の皆様に謹んでお悔やみ申し上げます。
次に、3点、おわびと御報告を申し上げます。
まず、
新型コロナウイルスの
ワクチン接種につきまして、5月6日より開始した予約の受付等において、大きな混乱を来し、市民の皆様に大変な御迷惑をおかけしておりますことを心からおわび申し上げます。
このような事態を招いたことにつきまして、直ちに担当部局に対し、原因の徹底的な検証と改善を指示するとともに、
ワクチン専任チームにつきまして、5月8日に8名の増員を行ったほか、15日には局長級の
ワクチン統括監を配置し、さらに本日20日に6名の追加配置を行うなど、体制強化を図り対応しております。
また、
コールセンターでの予約受付やワクチンの配送に関し、早急に改善できるよう全力で対応してまいりますので、御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
次に、
新型コロナウイルス感染症の
感染状況についてでございます。
本市では、5月13日から5月19日までの1週間で397名の
新規感染者が確認され、国の
ステージ分類によるステージ4の基準を大きく上回るとともに、
病床使用率も5月19日現在で95.6%となり、
医療提供体制の逼迫が深刻化しております。
さらに、5月14日、
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく
まん延防止等重点措置の熊本県に対する適用が決定されたことを受け、本市が
重点措置を講じるべき区域として指定されたところであり、本市では、引き続き国や県、
医療機関等と連携し、市民の方々の生命と健康、安心な暮らしを守るための対策に全庁を挙げて取り組んでまいります。
市民の皆様におかれましては、不要不急の外出を控えるなど、
感染拡大防止対策の徹底に御協力いただきますよう改めてお願い申し上げます。
最後に、旧
熊本市民病院の解体工事への対応について御報告いたします。
この解体工事は、令和元年11月より開始いたしましたが、近隣住民の皆様から騒音や振動がひどい等の御意見を多数いただき、令和2年10月から工事を中止している状況です。その後、病院局において
住民説明会を開催し、対応策の提示等を行いましたが、近隣住民の皆様に御納得をいただくには至らなかったため、先日、私が皆様のお宅に直接お伺いし、おわびを申し上げますとともに、皆様の御意見をお聞きしてまいりました。
今後は、5月7日に設置した旧
熊本市民病院解体対策室を中心に、近隣住民の皆様の御意見や御要望に真摯に対応を行うことで、皆様の御納得を得られるよう努めてまいりたいと考えております。
議員各位におかれましては、御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
それでは、提出議案について説明に入らせていただきます。
まず、
補正予算案の概要について申し上げますと、一般会計において3億3,000万円の増額、補正後の予算額3,781億5,400万円となり、全会計の補正後予算額は6,672億9,799万円となりました。
補正後の予算を前年同期と比較しますと、一般会計では14.9%の減、全体の合計額で8.8%の減となっております。
それでは、内容について御説明申し上げます。
今回の
補正予算は、熊本県の
熊本蔓延防止宣言及び国の
まん延防止等重点措置に掲げる対策として、市内全域の
酒類提供飲食店等に対する営業時間短縮要請が出されたことから、この要請に全面的に協力した事業者のうち、店舗を賃借している事業者の事業継続を支援するため、1
店舗当たり1か月分の家賃について上限を35万円とし、その2分の1を交付するための経費でございます。
なお、国の
まん延防止等重点措置の適用を受け、県の営業時間短縮要請の対象が拡大されたことにより、今回の
緊急家賃支援事業についても対象を拡充したいと考えております。
以上が
補正予算の歳出の説明でありますが、これを賄う財源として繰越金を計上しております。
続きまして、
専決処分の内容について御説明いたします。
これまで、
新型コロナウイルス感染症に係る緊急的な対応に必要な予算及び地方税法の改正に伴う熊本市税条例の改正について
専決処分を行いましたので、
地方自治法第179条第3項の規定に基づき議会に報告するとともに承認を求めるものでございます。
まず、
補正予算に関する
専決処分については、低所得の
子育て世帯に対する
特別給付金の支給に係る経費や
酒類提供飲食店等に対する営業時間短縮要請に伴う協力金に係る負担金など、合計で27億5,810万円について
専決処分を行いました。
次に、熊本市税条例の一部改正に係る
専決処分については、本年3月31日に公布されました
地方税法等の一部を改正する法律の施行に伴い、熊本市税条例について、宅地等及び農地に係る
固定資産税等の
負担調整措置を3年間延長する等の改正を行ったものでございます。
続きまして、熊本市長の
専決処分事項に関する条例の規定に基づく
専決処分について御報告いたします。
まず、訴えの提起に係る
専決処分の報告についてでありますが、これは本市が貸し付けた奨学金の返還金について、本市がその滞納者に対し
支払い督促の申立てを行ったところ、相手方から督促異議の申立てがなされたため、訴訟に移行したものであります。
次に、
道路照明灯一括LED化事業業務、
一般県道砂原四方寄線(池上工区)
谷尾崎高架橋下部工(P3)外工事及び(仮称)桜町・
花畑地区オープンスペースサービス棟新築工事に係る各
専決処分の報告についてでありますが、これらは
工事請負契約等における1割未満の請負金額の変更を行ったものであります。
これら4件の
専決処分は、いずれも
地方自治法第180条第2項の規定に基づき市議会に報告するものでございます。
以上で説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議の上、御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○紫垣正仁 議長 市長の提案理由の説明は終わりました。
お諮りいたします。
以上6件については、会議規則第36条第2項の規定により、いずれも
委員会付託を省略いたしたいと思いますが、賛成の議員の起立または挙手を求めます。
〔
賛成者起立〕
○紫垣正仁 議長 起立多数。
よって、以上6件については、いずれも
委員会付託を省略することに決定いたしました。
これより質疑を行います。
発言の通告があっておりますので、順次発言を許します。
まず、
高本一臣議員の発言を許します。
高本一臣議員。
〔21番
高本一臣議員 登壇〕
◆
高本一臣 議員 おはようございます。熊本自民の
高本一臣です。
梅雨に入り、雨も心配されるところですが、本日の臨時会は、
新型コロナウイルス感染症に係る
緊急対策予算第13弾から第16弾と、今月10日に
専決処分されました協力金の負担金について審議するものであり、その趣旨を十分に理解し、ルールにのっとって質疑してまいります。
与えられた時間は僅か10分ですので、早速質疑に入ります。
まず、議第159号、第13弾、4月19日に
専決処分されました
モニタリング検査による感染の再
拡大防止策の強化についてお尋ねいたします。
内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室が実施しているこの検査に、本市も4月下旬から約2か月間、週末の金曜、土曜、日曜、祝日に、熊本駅と
サクラマチクマモトの2か所で実施されておりますが、この事業を行う目的をお尋ねいたします。
また、4,800万円の費用の内訳、さらに、報道によりますと現在想定していた数を上回る
モニタリング数と伺っておりますが、2か月間の
検査目標数と直近の実績数、さらに、
モニタリングは年齢が偏ることなくバランスよく行われるのが理想と考えますが、年代別の内訳、以上4点を
健康福祉局長にお尋ねいたします。
〔
石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕
◎石櫃仁美
健康福祉局長 答弁をさせていただきます前に、
新型コロナワクチンの受付開始におきまして、大きな混乱を来し、市民の皆様に大変な御迷惑をおかけいたしましたことを心からおわび申し上げます。申し訳ございませんでした。今後、さらに職員一丸となって全力で取り組んでまいります。
それでは、
モニタリング検査に関しますお尋ねに順次お答えさせていただきます。
まず、事業の目的でございますが、昨年末からの
感染拡大の傾向などを踏まえまして、県境を越えて移動した方を主な対象として検査を実施し、いち早く感染者を把握することにより、市中感染の拡大を防止することを目的としているものでございます。
次に、費用の内訳につきましては、
検査キットの購入費用が約3,200万円、人件費が約1,000万円、その他の事務費等が約600万円でございます。
なお、財源につきましては、国の
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用することといたしております。
目標値と直近の実績につきましては、検査数は、国の
モニタリング検査を参考に2か月間で3,400件程度を想定しておりましたが、5月16日までの13日間に2,766個の
検査キットを配布し、2,088件の検査が完了、その中で陽性疑いが7件発生し、
医療機関等で再検査の結果、うち6件の陽性が確定したところでございます。
最後に、
検査キットを配布した方々の
年代別内訳は、30歳代以下の方が1,306名、40歳代から50歳代の方が1,028名、60歳代以上の方が384名、未回答の方が48名となっております。
〔21番
高本一臣議員 登壇〕
◆
高本一臣 議員 約3,400個の
検査キットに対しその購入費用が約3,200万円と、1個当たりに換算しますと約1万円弱と少々お高い感がいたします。また、直近の16日までに
検査キットの配布数は2,766個と想定の80%を既に超えている状況ですが、そもそも週末の熊本駅、
サクラマチを利用する人たちの一体何%に当たるのでしょうか。熊本駅だけでも1日平均の乗降客数が約3万人を超えているのに、果たしてこの
モニタリングにより、目的である
市中感染拡大の防止に貢献できるのか疑問が残ります。せめて配布されるキットが全て検査完了されるよう努めていただきますようよろしくお願い申し上げます。
今回、担当職員さんとのやり取りの中で、一日も早く
コロナウイルス感染症対策課がなくなることを願っておられました。つまり、この部署がこの本市の組織からなくなるということは、
コロナウイルスが収まる証でもあります。まさに私も同感であります。担当職員さんの言葉を代弁して次の質疑に移ります。
次に、議第161号、第15弾、4月28日に
専決処分されました
飲食宅配代行業者を利用した際の
配達料助成について数点お尋ねいたします。
予算額2,500万円は、前回実施されました2月から3月での実績を踏まえての額だと想定いたしますが、その根拠を詳しく教えてください。
また、今回参入する
宅配代行業者は前回と比較して増えていますか、それとも減っていますか。利用可能と登録されている店舗数の状況も併せてお示しください。
3点目、飲食店からの配達料を助成する取組は、一見画期的なように感じますが、果たして全市民が恩恵を授かるのでしょうか。配達可能なエリアは本市全体のどれくらいをカバーしていますか。
経済観光局長にお尋ねいたします。
続けて、同じく第15弾で
専決処分されました、
感染拡大収束後に向けた経済対策、商店街が実施する
プレミアム付商品券事業への助成についてお尋ねいたします。
これまで多くの関連団体が、コロナ禍の厳しい経営状況の中でこの支援事業を活用し、売上げの確保につなげていると思いますが、今回の事業の制度内容は、これまでのものと同様なのでしょうか。それとも新しく変わった点はあるのでしょうか。また、
専決処分して予算の確保をされたということは、事業を実行する時期が既に決まっているのでしょうか。
最後に、コロナ禍で厳しい経営状況が続いている事業者を支援して、経済を少しでも元に戻すことがこの事業の目的だと認識いたしますが、この事業による
経済効果額をどの程度想定されていますか。
以上、まとめて
経済観光局長に答弁をお願いいたします。
〔
田上聖子経済観光局長 登壇〕
◎田上聖子
経済観光局長 まず、
飲食宅配代行業者を利用した際の
配達料助成につきまして、順次お答えいたします。
予算額の積算根拠につきましては、前回実施した2か月間の利用実績が合計で約5万7,000件、
平均配達料が約300円であったことを基に、今回は、
新規参入業者の効果も含め1.5倍の利用増加を想定し、積算したものでございます。
次に、今回の
宅配代行業者数につきましては、本日現在、前回と同様の4社、うち1社は
新規参入業者となっており、利用可能な
登録店舗数は前回と比べますと約1.4倍となっております。
最後に、配達可能なエリアにつきましては、利用する飲食店や
宅配代行業者によって取扱いが異なりますものの、市内全域がカバーできている状況でございます。
続きまして、
プレミアム付商品券事業について順次お答えいたします。
この事業は、昨年度と同様、商店街をはじめ、タクシーやブライダルなどの
業界団体等が実施する30%の
プレミアム付商品券の発行事業に対し助成を行うことで、消費需要の喚起を図りますとともに、
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた幅広い事業者への支援を目的に実施するものでございます。
今回の予算化は、営業時間の短縮や不要不急の
外出自粛要請が繰り返し行われておりますことに伴い、地域経済への影響が深刻化していることを懸念する
経済団体等からの御要望を踏まえまして、
感染拡大収束後、速やかに経済対策を講じることができるよう、必要な予算をあらかじめ確保することを意図したものでございます。
現在、募集開始に向けた準備を進めているところでございまして、具体的な実施時期につきましては、今後の
新型コロナウイルスの
感染状況を見極めながら、改めてお示ししたいと考えているところでございます。
最後に、
経済効果額につきましては、3億2,000万円の予算額を全て御活用いただいた場合、商品券の発行額は約12億円となり、その具体的な効果額につきましては、今後、
アンケート調査等を実施して検証してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、感染収束後を見据え、本事業の効果が最大に発揮されますよう創意工夫し、全力で取り組んでまいります。
〔21番
高本一臣議員 登壇〕
◆
高本一臣 議員 そもそも、飲食店に行かずデリバリーの利用を増加させることで、コロナの
感染拡大を防止することが目的のこの助成事業であると認識します。であれば、全市民が等しく利用できることが私は最低条件だと考えます。
ところが、局長の答弁によりますと、利用する飲食店や宅配業者により
配達エリアが異なるという答弁でございました。例えば、中央区の住民は全て利用できても、その他の行政区は全て利用できているのか、要するに、全市民が利用できているのか。税金を投入するのであれば、全市民が等しく利用できるよう、できれば改善されることを要望しておきます。
また、飲食店に市が所有する施設の駐車場などを
販売スペースとして提供するなど、幅広い支援の在り方を検討されることも併せてお願いしておきます。
プレミアム付商品券の答弁ですが、既に
専決処分していますので、今さら感は否めませんが、実施時期が未定な事業になぜ今3.2億円もの予算を確保しなければならないのか、私は疑問に感じます。
まん延防止等重点措置実施により、1か月間も酒類を終日提供できない飲食業などは、例えば、けがをしている人に例えると、まだ出血が止まらない状況であり、まずはその出血を止めてあげるのが優先事項だと考えます。この不安な現状を解決しなければ、その先のリハビリなど見えるわけがありません。きちんとした検証をして、ニーズにあった支援をタイミングよく実行しなければ、せっかくのリハビリとなる支援の効果も薄れてしまいます。
事業については、昨年度と同様の内容、実施時期については、先ほども述べられましたように未定とのことでした。昨年度と違うことは、既に
ワクチン接種が始まっていることであり、
コロナ感染が収まっていくという希望の光が見えてきたことです。今後、マインド的にも安心感が徐々に増すことでしょう。このような状況と事業者の確かなニーズを的確に把握して、最大限の効果が発揮できる時期に実施されることを期待しております。
以上で私の質疑は終わりました。
最後に、本日は接種予約に触れることはできませんが、連日のように市長をはじめ執行部の謝罪を報道で拝見していると、今日もまたかと感じるのは私だけではないと思います。
コロナ感染対策に従事しておられる職員さんは、本当に御苦労も多く、大変だと思いますが、毎日電話をしても
ワクチン接種の予約がいまだに取れない高齢者の方は不安でもあり、もっとつらいはずです。その現状を理解し、政策に反映してこそ、執行部の皆さんがよく口にされる真の市民に寄り添った行政運営が実現できるのではないでしょうか。
本日の
提案理由説明でも、市長より3点のおわびがありました。市民の皆さんに対し、謝罪をなくす、逆に感謝される熊本市となりますことを望みまして、終わります。ありがとうございました。
○紫垣正仁 議長 次に、
上野美恵子議員の発言を許します。
上野美恵子議員。
〔49番
上野美恵子議員 登壇〕
◆
上野美恵子 議員
日本共産党熊本市議団の
上野美恵子でございます。
通告に従ってお尋ねをしてまいります。
初めに、
専決処分の県の
時短要請協力金への
財政負担分と、
補正予算の市独自の3回目の家賃支援についてお尋ねいたします。
変異種の広がりの中で、感染が急拡大し、熊本市も16日から来月13日まで、
まん延防止等重点措置の適用対象となりました。県の時短要請の対象区域も
市内中心部から市内全域となり、協力金の支給範囲も広がっています。
新型コロナウイルス感染症の影響が長期に及ぶ中で、影響を受けている事業者の皆さんの悲痛な声にどのように応えていくのか、市の姿勢が問われています。そこで、お尋ねいたします。
1、このような状況に至った急激な
感染拡大や、20代、30代が年齢別の上位となっていること、学校、部活、
児童育成クラブなどの若い層での
クラスター発生について、その理由をどのように分析されているでしょうか。このような状況が続けば、今後、医療現場の逼迫はどうなっていくのでしょうか。以上のような点について、市民に分かりやすく広報し、
感染防止へとつなげていく必要があるのではないでしょうか。
2、
まん延防止等重点措置の適用対象となったことについて、
新型コロナウイルス感染症の影響を受けている各事業者の声はどのように聞かれているのでしょうか。どんな形で、どのような事業者に、どの程度の意見聴取をされているのか、具体的に御説明ください。
3、協力金や家賃支援は、
重点措置の適用となったことで、対象区域が市内全域、全ての飲食店へと広がりました。しかし、これまでも繰り返し指摘してきましたように、関連業者や飲食関連でなくともコロナによる移動の自粛の中で売上げが減少している事業者への支援が必要ではないでしょうか。
4、現在、第3波を上回る
感染状況となっているにもかかわらず、関連業者への支援がなされていません。影響が長期化し、経営への影響も深刻化していることを考慮するならば、関連業者への支援や助成額の拡充など、第3波を上回る支援を実施すべきではないでしょうか。
以上4点を市長にお尋ねいたします。
〔
大西一史市長 登壇〕
◎大西一史 市長 本市における現在の
感染状況は、30歳代以下の割合が全体の6割を占めるなど、若年層の感染者が多く、感染が急増した今年4月以降、20件ものクラスターが発生しております。
これは、感染力が強いと言われる変異株への置き換わりが進んでおり、年度末で人の動きが増加し、活動が活発な若年層を中心に感染が広がったことが要因と考えられます。
このような中、4月25日に
病床使用率が50%となったことから、熊本市医療非常事態宣言を発令し、市民の皆様に対して強いメッセージを発したところであり、その後も本市独自の分析やデータ等を用いながら、適宜、記者会見等で現状について説明してまいりました。
しかしながら、その後も大型連休期間における県境を越える人の移動も増加したことなどから、感染が爆発的に拡大し、
病床使用率が90%を超えるなど、本市の
医療提供体制は非常に厳しい状況となっております。
このような状況の下、5月16日から6月13日の間、熊本県に
まん延防止等重点措置が適用され、不要不急の外出自粛、全ての飲食店に対する営業時間短縮要請等、より強い措置が行われているところでございます。
これ以上の感染を食い止めるためには、市民の皆様お一人お一人の日々の心がけと行動の変容が重要であることから、本市におきましても、様々な手段を講じ、市民や事業者の皆様に周知を図るとともに御協力をお願いしているところであり、今後も県と連携を図りながら必要な
感染防止対策を講じてまいります。
次に、事業者の声についてでございますが、昨年度から約70の企業に対する定期的なアンケート調査や経済観光団体等との意見交換などで把握に努めているところでございまして、今回の
重点措置適用後も、影響のある飲食関係団体や大規模集客施設等に対し緊急的にヒアリングを実施し、状況把握を行っているところです。
その具体的な声としては、要請内容の発表から適用開始までの期間が短かったことによる現場での混乱や、人流の大幅な減少に伴う先行きへの懸念が大半となっております。私自身にも直接同様の声が届いているところであり、引き続き多様な方法で事業者の皆様の御意見やニーズ等の把握に努めてまいります。
新型コロナウイルス感染症による社会経済への影響が長期化し、幅広い業種の事業者が厳しい経営状況にあることから、事業者の皆様の声に沿った的確な支援を行うため、これまで本市の独自策も含め、15回にわたる緊急対策を実施し、切れ目のない多様な支援を行ってきたところです。また今回、本市が
重点措置区域に指定されたことで、国から直接、飲食店の取引先や不要不急の外出、移動自粛要請の影響を受ける事業者に対し、月額20万円上限の支援金を支給する制度が適用されることとなりました。
本市としても事業者に対し、なお一層の支援が必要と考え、今回、一般財源を活用し、緊急家賃支援の予算を計上いたしました。今後も事業者の事業継続を全力で支援していくという決意の下、本市独自の支援策の
充実強化を図るとともに、国に対し、さらなる財政支援や事業者からのニーズが高い雇用調整助成金の特例措置の延長等を要望してまいりたいと考えております。
〔49番
上野美恵子議員 登壇〕
◆
上野美恵子 議員 事業者への意見聴取は種々されているようですけれども、これまで指摘してきましたように、中小零細事業者への影響は現場の実態を見て、生の声を聞くことが大切ではないでしょうか。15回の緊急策、切れ目のない支援と言われましたが、私どもに寄せられるのは持続化給付金などのような直接的な給付の要望で、今の支援策では事業継続が厳しいというのが圧倒的な声です。市独自の支援についても、家賃支援にとどまらない、上下水道料金や国民健康保険料の減免など直接的な支援もお願いしておきます。
通告の2番から4番までは、登壇回数の都合で一括してお尋ねいたします。
まず、
モニタリング検査です。
1、今回、熊本駅、
サクラマチで、県境を越えた移動による
感染拡大防止のための
モニタリングPCR
検査キット配布が実施されました。検体採取、送付から検査結果が知らされるまでに四、五日かかるとのことです。速やかに結果の出る方法の検討ができないでしょうか。
2、
モニタリング検査は、1点目と関わりますが、速やかに結果が出ることや大規模に実施することによって、クラスター防止につながるなどの効果があります。そのため、現在、抗原検査とPCR検査を組み合わせ活用する検査戦略が提唱されています。変異種の広がりによる若年層への広がり、クラスター防止のために、クラスターの発生事例が各地で報告されている大学、高校の部活や寮、
児童育成クラブ、マスクを外す保育園、そして重症化リスクの高い病院、介護施設などへの抗原
検査キット配布など、
モニタリング検査の拡充はできないでしょうか。
次に、
ワクチン接種に係る高齢者への移動支援についてお尋ねいたします。
1、今回の移動支援により、高齢者の
ワクチン接種率への効果をどのように想定されていますか。
2、今回のタクシー券も含め、ワクチンに関する情報提供がネット中心になっていることが高齢者の疑問や不安になり、混乱を招いています。緊急対策で広報周知の難しいところだと思いますが、相手が高齢者である点を考慮した広報に改善すべきではないでしょうか。具体的な改善方向について御説明ください。
3、今回の移動支援の前提となるワクチンの予約に混乱を来しています。このままでは、
ワクチン接種推進の移動支援が生かされません。移動支援を効果的に活用していただくためにどのようなことをお考えでしょうか。例えば、その前提のワクチン予約業務がスムーズにできるような改善、特にネットが苦手な高齢者への具体的な支援なども実施すべきではないでしょうか。
最後に、ひとり親世帯への生活支援
特別給付金について伺います。
1、市内のひとり親世帯数並びに今回の給付金対象となるひとり親世帯数を内訳別にお示しください。
2、
新型コロナウイルス感染症の影響を受け家計が急変し、児童扶養手当受給世帯並みの収入となった世帯については、申請が必要となります。該当者に対する制度の周知はどのようにされるのでしょうか。
3、児童扶養手当は、独立して生活できず、親族の元で生活するひとり親世帯は、世帯の所得は低くても、同居親族の所得のために受給できない世帯も少なくありません。しかし、同居親族といっても、現実的には生計費は別で、生活費の援助はない状況があるために大変苦労しておられます。このように、制度の隙間で今回の給付金も受けることができないひとり親世帯へは、市独自に何らかの支援ができないでしょうか。
モニタリング検査の1点目は
健康福祉局長に、2点目は市長に、
ワクチン接種への移動支援の3点は
健康福祉局長に、ひとり親世帯への給付金の1点目、2点目は
健康福祉局長に、3点目は市長にお尋ねいたします。
〔
石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕
◎石櫃仁美
健康福祉局長 モニタリング検査、
ワクチン接種に係る高齢者への移動支援、
子育て世帯への生活支援
特別給付金に関するお尋ねについてお答えいたします。
まず、
モニタリング検査につきましては、熊本駅と
サクラマチクマモトでPCR
検査キットを配布し、受け取った方は自宅で検体を採取した後、検査センターへ郵送いただくようお願いしております。また、検査センターでは、検体到着日に検査を行い、あらかじめ登録いただきましたアプリを通じて、当日もしくは翌営業日に結果を受検者の方にお知らせいたしております。
県外の検査センターに郵送するため、検体採取から検査結果通知まで三、四日ほど期日を要することから、採取後、できるだけ速やかに検体を提出いただくよう御案内しているところでございます。また、より迅速な結果が出る検査手法についても検討してまいります。
次に、
ワクチン接種に係る高齢者の方への移動支援につきましては、高齢者の方が
ワクチン接種場所までの移動に対する不安から接種機会を逃すことがないよう、4回分のタクシー乗車券を配布したものでございます。身体状況や公共交通機関の利便性など、移動に対する支援が必要な方もおられることから、接種率の向上にも一定の効果が見込まれるものと考えております。
また、タクシー券も含めました高齢者への周知広報の改善についてでございますが、今月17日からの受付開始に向けて、16日の地元新聞に受付の手順や医療機関の一覧等を掲載し、紙媒体での周知を行ったところでございます。今後も、市政だよりや新聞、フリーペーパー、テレビ、ラジオ等、インターネットに限らず様々な媒体を活用し、高齢者の方に必要な情報が届くよう努めてまいります。
インターネットが苦手な高齢者への支援につきましては、
ワクチン接種は事前に予約が必要であり、移動支援の効果を生かすためにも、円滑な予約システムの構築が必要であると考えております。そのため、かかりつけ医での受付やインターネット予約の利用を改めて周知するとともに、電話受付についても
コールセンター体制の強化を図ってまいります。
また、教育委員会からは全小中学校の生徒に対し、同居している高齢者のインターネット予約申込みのサポートを働きかけるなど、高齢者の身近な方々による支援をお願いしているところでございます。
さらに、身近な地域で相談ができるよう、まちづくりセンター等に窓口を設置し、高齢者の方の
ワクチン接種への支援を充実させてまいりたいと考えております。
最後に、
子育て世帯生活支援
特別給付金についてでございますが、平成27年国勢調査によりますと、本市のひとり親世帯数は9,895世帯でございます。今回の給付金におけるひとり親世帯分の支給対象者は、児童扶養手当受給世帯が約7,500世帯、公的年金給付等により児童扶養手当を受給していない世帯が約500世帯、家計急変により収入が児童扶養手当の水準となる世帯が約500世帯で、合わせて約8,500世帯を見込んでおります。
制度の周知につきましては、市政だよりや本市ホームページ、SNS等に加え、今後、各区役所、公民館等の34か所の窓口にチラシを設置し、幅広く制度を周知することといたしております。
〔
大西一史市長 登壇〕
◎大西一史 市長 まず、
モニタリング検査の拡充についてお答えいたします。
現在、国においては、倦怠感や喉の痛みなど体調の変化がありながら、やむを得ず職場等に勤務されている方が多いことなどを踏まえ、抗原定性検査を活用した検査が実施されることとなっており、抗原簡易キット約800万回分について、5月中旬を目途に確保の上、まずは高齢者施設等に配布される予定でございます。
本市ではこれまで、高齢者施設等の従事者を対象に定期的なPCR検査を実施してきたところであり、
まん延防止等重点措置の適用を受け、検査を拡充し頻回実施するとともに、抗原定性検査の実施についても今後検討してまいります。
また、給付金が受けられない方への支援についてでございますが、ひとり親世帯への
子育て世帯生活支援
特別給付金は、所得要件により児童扶養手当を受給していない世帯であっても、
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて家計が急変するなど、収入が児童扶養手当受給者と同水準となった場合には、給付金支給の対象となります。支給対象となるひとり親世帯へ確実に支援がつながるよう、丁寧な周知に努めてまいりたいと考えております。
また、
新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中で、ひとり親世帯の生活を支えるため、緊急小口資金、母子父子寡婦福祉資金貸付金などの経済的支援や住居並びに就労相談等、引き続き個々の状況に応じた支援を行ってまいります。
〔49番
上野美恵子議員 登壇〕
◆
上野美恵子 議員 いろいろ答弁いただきましたけれども、まず、ひとり親世帯への生活支援
特別給付金、答弁では、ひとり親世帯が、過去の調査ではありますけれども、9,895世帯という数字をお示しいただきました。ほとんどの世帯が、大変苦労しながら日々の生活を送られています。一人でも多くの方にこの給付金が届けられるようにと願っています。
ひとり親世帯への生活支援
特別給付金は国が実施する事業で、今回出されておりますひとり親生活支援
特別給付金にとどまらず、住民税非課税の
子育て世帯へも給付が予定されています。この点は大いに評価するものです。
しかし、今回指摘いたしました親族との同居等の状況から児童扶養手当の支給対象となっていない世帯については、その生活実態を適切に把握し、同居とはいっても、親のみでなく兄弟姉妹にまで扶養を求めるような今の制度設計は実態に合わないことを明らかにしていくべきです。その判断は、自治体に委ねられています。ほとんどの世帯が厳しい状況にあるひとり親世帯の実情に即し、寄り添った対応へと市の現行運用を改めていただくことをお願いしておきます。今回の場合は、市独自の支援もぜひ実施していただくようにお願いしておきます。
最初の
感染状況等の質問で市長は、感染の食い止めには市民一人一人の日々の心がけと行動の変容が重要と答弁されておりました。しかし、感染症封じ込めは、精神論だけではできません。行動の変容につながる具体的な対策が必要です。今回実施されている
モニタリング検査の無料PCR
検査キット配布は、無症状者も含めた感染者の把握が目的です。
そこで、最後に1点お尋ねいたします。本市では、重症化しやすい病人や高齢者を抱える医療機関、高齢者施設等従業員への社会的検査や、感染源やクラスター源となりやすい中心市街地の飲食店における検査等も積極的に実施されてきました。また、先ほどの答弁では、今後、検査については改善方向で取り組むという答弁をしていただきましたが、これらのことを踏まえるならば、変異株が大いに広がっている第4波の今、検査を広く積極的に進めていくという姿勢が大変重要ではないか、必要ではないかと思います。この点についての市長のお考えをお聞かせください。
〔
大西一史市長 登壇〕
◎大西一史 市長 お尋ねにございましたとおり、現在、第4波の感染が非常に急拡大しているような状況でございます。市中感染がかなり広がっているというような状況を一刻も早く抑えるためにも、この検査を幅広く実施するということは大変有効であるというふうに考えております。
先ほども答弁申し上げましたとおり、この
まん延防止等重点措置の適用を熊本市が受けましたので、検査を拡充して頻回実施をするということ、それから、抗原定性検査の実施について、これはPCR検査とともに拡充していきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○紫垣正仁 議長 以上で質疑は終わりました。
これより採決に移りますが、議第159号ないし議第163号、以上5件については、別途討論の通告が提出されておりますので、これを後回しにし、議第164号を採決いたします。
本案を「承認」することに賛成の議員の起立または挙手を求めます。
〔
賛成者起立〕
○紫垣正仁 議長 起立多数。
よって、本案は「承認」することに決定いたしました。
これより、議第159号ないし議第162号、いずれも「
専決処分の報告について」、議第163号「令和3年度熊本市
一般会計補正予算」、以上5件について一括して討論を行います。
上野美恵子議員より討論の通告が提出されておりますので、発言を許します。
上野美恵子議員。
〔49番
上野美恵子議員 登壇〕
◆
上野美恵子 議員
日本共産党熊本市議団の
上野美恵子でございます。
議第159号ないし162号「
専決処分の報告について」、議第163号「令和3年度熊本市
一般会計補正予算」について、一括して賛成討論を行います。
第4波を迎えた
新型コロナウイルス感染症は、変異種の広がりの中で急速な患者の増加を招き、
新規感染者数は依然高止まりの状況です。5月16日から6月13日までの
まん延防止等重点措置の適用により、時短要請の対象区域も
市内中心部から市内全域へと広がっています。感染者の内訳も、20代から30代の若い方々への感染が最も多くなっており、変異種の感染力が強く、幅広い世代へ急速に広がっていることがうかがえます。医療現場の状況も、
病床使用率は9割、重症
病床使用率も8割以上となっています。深刻な
感染拡大をどのように抑えていくのか、まさに今が正念場です。
第1に、ワクチンの安全、迅速な接種に責任を負うこと、第2は、大規模検査を実行し感染を封じ込めること、第3は、十分な補償と生活支援を行うこと、これらワクチン、検査、補償の3つを一体として進め、公の責任でコロナ封じ込めを図る、これが今強く求められています。
今議会に報告されております
専決処分は、6月定例会を待つことなく、速やかに提案実施されている点は評価しつつも、改善点を指摘しなければなりません。
ワクチンの安全、迅速な接種については、市の不手際から大きな混乱でスタートすることになりました。
専決処分の高齢者の移動支援としてのタクシー乗車券支給は、
ワクチン接種を効果的に進めるものと言えます。
しかし、第1回目の接種に間に合わせるように急いだこともあり、どうやって届くのか、どんな内容なのか、どのようにして使うのかなど、当事者に情報提供がないままのスタートとなり、私どもにも問合せが殺到しました。