ただいまから
庁舎整備に関する
特別委員会を開きます。
さて、
庁舎整備に関する議論につきましては、執行部からの申出により、現在、
新型コロナウイルス感染症への対策を優先するため、中断しているところでございます。
そのような中、令和3年度予算案において、本庁舎の在り方を諮問する機関として、
有識者会議の設置に係る経費が計上されているところでございます。
つきましては、本日は、
大西市長の出席の下、改めて当委員会において、このたびの
有識者会議の
設置経緯等について説明したい旨の申出があったため、お集まりいただきました。
それでは、調査の方法についてお諮りいたします。
調査の方法といたしましては、まず執行部より説明を聴取した後、質疑を行いたいと思います。
なお、質疑につきましては、本日の当委員会は、
庁舎整備に関する議論を現在中断していることに鑑み、
有識者会議の
設置経緯等に関連した質疑、確認等にとどめたいと思いますが、御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
澤田昌作 委員長 御異議なしと認め、そのように執り行います。
それでは、市長の説明を求めます。
◎
大西一史 市長 おはようございます。
委員各位におかれましては、発言の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
庁舎整備につきましては、令和元年5月に本
特別委員会を立ち上げていただき、これまで12回にわたりまして
耐震性能や求められる機能など、様々な角度から詳細にわたり熱心な御議論を賜りましたことに
澤田委員長はじめ委員の皆様方に改めまして厚く御礼を申し上げます。
さて、
庁舎整備につきましては、これまで
議員全員会議や今定例会における提案理由での説明、また
代表質問等において御答弁をしてまいりましたが、改めて、本
特別委員会におきまして、御説明させていただきたいと思います。
私は、本庁舎を
建て替えるという熊本市政にとって100年に1度と言っても過言ではない大事業の検討は、議会、そして市民の皆様の御理解もいただきながら、慎重かつ丁寧に進めていかなければならないと考えてまいりました。
この理念の下、これまで検討を進めてきたところでございますが、ここで改めて振り返ってまいりますと、もともとこの本庁舎は、昭和56年の竣工以来、一度も大規模な改修を行っておらず、建物全体の老朽化が進み、また、設備の更新などが喫緊の課題となっておりました。そして、
長寿命化を進めるため
設備改修を行う場合には、概算で200億円程度の費用がかかることが想定されておりました。
平成28年、熊本地震が発生したことから、災害時に市民の生命、財産を守るための極めて重要な
防災拠点であるこの本庁舎の整備、
設備改修に当たっては、
耐震性能が十分であるか確認をする必要があるということを認識いたしました。
そこで、平成29年度、本庁舎の
設備改修の手法とともに、
耐震性能についても併せて調査いたしましたところ、現行の
建築基準法等が求める
耐震性能を有していないということ。また、
耐震補強も実現困難であるということが判明したことから、
建て替えを前提にした検討を行わざるを得ないと判断し、議会において議論を進めていただいてきたところでございます。
また、
当該調査結果について、専門家の方から疑問が呈されまして、議会においても、さらなる調査を行うべきとの御意見もいただきましたことから、再度、調査を行いましたところ、昨年、現行の
建築基準法等の求める
耐震性能を有していないという結果が再び示されたところでございます。
これらの2度にわたる
耐震性能調査において、本庁舎が
耐震性能を有していないという結果になったことは、災害時に
行政機能維持に支障が生じ、市民の生命、財産を守る上で重大な影響を及ぼしかねないことから、大変重く受け止めたところでございます。
一方、国内では、
新型コロナウイルス感染症の感染が拡大し、本市においてもその対応に優先的に取り組む必要がありますことから、昨年来、議会における本庁舎の議論を中断していただいておりました。
このような中、執行部における内部検討といたしまして、地震や水害といった防災の観点をはじめ、財政、
資産マネジメント、
まちづくりなど、各分野の有識者の皆様から短時間ではありますが御意見を伺ってまいりました。
この結果、議会や市民の皆様に
庁舎整備の在り方について一層理解を深めていただくためには、多角的な視点で慎重に検討を重ねることが必要であると、改めて認識をしたところでございます。そして、このことが市民の皆様にとって、よりよい結論が導き出せることにつながり、そのためにも今後も一層丁寧に議論を進めていかなければならないとの考えに至りました。
そこで、令和3年度においては、議論の再開や本庁舎の
建て替えを具体的に進めていくための経費計上は行わず、有識者による会議を設置し、本庁舎の在り方について諮問することといたしました。
有識者の皆様にはこれまでの調査結果や議会における御議論等をお示しした上で、予断を持たず
建て替えの是非を含め、客観的かつ専門的な立場から様々な視点で御審議をいただきたいと考えております。
加えて、あらゆる情報を公開いたしまして、この問題に関する市民の皆様の一層の理解が進むよう、情報提供の方法や
市民意見の聴取の方法についても
有識者会議で御意見を伺いながら進めてまいりたいと考えております。
その上で、今後、
有識者会議の審議結果等を踏まえ、適切な時期に本市としての考え方をお示しし、議会での議論の再開をお願いしたいと考えております。
委員各位におかれましては、何とぞ御理解をいただき、引き続きの御支援、御協力を賜りますようお願いを申し上げます。
私の方からは、以上でございます。
○
澤田昌作 委員長 以上で
大西市長の説明は終わりました。
それでは、ただいまの説明につきまして、質疑並びに御意見等があれば、よろしくお願いいたします。どなたかありませんか。
◆
高本一臣 委員 今日もお忙しい中、こうやって市長自ら
特別委員会に出席をいただきまして、ありがとうございました。
今まで約2年間、12回にわたって委員会でいろいろ議論させていただいています。今回の
有識者会議の提案に当たっての市長の思いを今聞かせていただきました。
やはり地震が、2度にわたる大きな地震があって、庁舎がどうもなっていないという、それなのになぜ
建て替えないといけないのかというのが、その辺のところがやはり市民の皆さんになかなか理解ができていない。だから、より一層理解をしてもらうために、慎重かつ丁寧にというような言葉だったと思います。
以前は、慎重かつスピーディーにというふうに市長はおっしゃっていました。そこのところが私はすごく意味が分かりづらくて、慎重とスピーディーってどっちなのかなというのがありました。ところがやはりここに来て慎重かつ丁寧にというような言葉でございます。そういうことは私は大事なのかなというふうに思っています。
有識者会議につきましては、先日うちの会派の光永議員の
予算決算委員会総括質疑の答弁で、市長はこの
有識者会議、これは仮に認められたら、まだ認められているわけではありませんので、公開というような答弁だったと私は認識していますけれども、そこは間違いないでしょうか。
◎
大西一史 市長 今、お尋ねのとおり、この
有識者会議も当然のことながら、これは公開されるべきだと思います。ただ、もちろんこの設置が決定されまして、その後また有識者の委員の
皆さん方が一堂に会してその運営については決定されるものと思いますけれども、先日の質問でも御答弁申し上げましたとおり、これは公開すべきものであって、やはりあらゆる情報を
オープンに市民の皆様に見ていただくということが、この庁舎問題を進める上では非常に重要なことであるというふうに思っているところでございます。
◆
高本一臣 委員 おっしゃるように認識は共通だと思います。
オープンにしていくべきだと私も思いますし、この
有識者会議のいろいろな御意見が、いずれこの
特別委員会、コロナがある程度一定の収束を見せたときに、また、議論が再開になると思うのですけれども、そういった
有識者会議の方たちの御意見を、また改めて委員会でそれを議論していくんではないかなというふうに流れ的には思っています。
であるならば、せっかく
オープンにしていただくのであれば、非常にありがたいことなんですけれども、ぜひ、その会議の場に、我々議員も
オブザーバーとして参加させていただけないかというふうに私個人的には思っていますけれども、その点についてはいかがでしょうか。
◎
大西一史 市長 当然のことながら、委員会が公開ということになれば、傍聴なり、そういったことは当然なされるものだというふうに思っております。
◆
高本一臣 委員 ぜひ、そういうふうに
オープンにしていただいて、我々も実際、
有識者会議があっている場に
オブザーバーとして参加して、直接、生の意見のやり取りを聞かせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
私からは以上です。
○
澤田昌作 委員長 ほかには。
◆
田尻善裕 委員 市長、どうも今日はお時間ありがとうございます。
私の場合は、市長に、こういう委員会とか、議会のことで議論されたことはどれくらい報告が上がっているかが分からないものですから、ちょっとお話しさせていただきますけれども、
建て替え問題の発端となった第1回目の約7,000万円の税金を使っての安井設計の報告書がありまして、それを4名の専門家がおおむね妥当だと、市が耐震化に問題があるといった評価は問題ないと、評価した4名の先生、先日、
ニュースでもし市が正確な情報を出していたら、自分がおおむね妥当だと言った評価は絶対にしなかっただろうと言われていたんですね、
ニュースを見ていたら。
それと同時に熊本自民が第2回目の調査をした
山下設計に文書で質問状を出しまして、
山下設計から文書でERIからの評価を受けていないといってこられたんですね。私たちは第3者の評価を受けていると思っていたんですけれども、評価を受けていなかった。つまり、第1次調査、第2次調査がそういう状況であるので、耐震に問題があるといった前提が今疑わしいのではないのかと思っているんですね。それは、確認をこれからもしていかないといけないんですけれども、実は、なぜこういうことを言ったかというと、今度、もし検討会ができたときに、12月の段階で市長が専門家の方にヒアリングされていますよね。そのとき、最初に市庁舎の耐震で問題があるからという発言で始まっているんですよ。もし、これが耐震で問題がないということであれば、専門家にとっても前条件が変わってくるわけですから、そういうのでちゃんとした評価を、そういう間違った選定条件で始めるようなことがないようにしていただきたい。
そうではないと、ゼロベースという意味がなくなるので、市民にとっても、本当にゼロベースなのかって信じることができなくなると思いますので、ぜひそこに注意していただけることができるかどうかを、ちょっとお尋ねしたいと思います。
◎
大西一史 市長 今、
田尻委員の方からも御質問ございましたとおり、やはりもともとのこの
耐震性能の調査、先ほど、私、冒頭でも御説明を申し上げましたとおり、平成29年度は、やはりここの
長寿命化をどうするかという中で、では、
耐震性能も併せて、これは大規模な改修になるわけですから、そこを慎重に調査をしようということで委託をして、調査、そしてその結果が出てきたのが、平成29年度のこの調査結果ということであります。
ただ、これに対しまして、専門家の皆さんからもいろいろな御意見が寄せられ、そしてまたこの
特別委員会の場でも、例えば、そういう
地下連続壁の効果がどうだったのかとか、その地下杭の状況がどうだったのかという、かなり専門的なことも御議論をいただきながら、御提案をいただいたものですから、この令和2年度の第2回目の調査をさらにさせていただいたということでございます。
ただ、その一連のいろいろな調査結果についても、様々なその調査結果が妥当だというふうなお話もあれば、いやいやこれはいろいろな条件がまだほかにもあって、そしてこれは十分耐えられるものでないのかというような御意見も出されていて、我々執行部や、それからその調査を行ったそういう委託を受けた事業者に対しても、質問が出されているということでありますので、そうしたことについては、やはりそういう専門家の皆さんは、科学的にそういったものをしっかり分析をしながら、いろいろと御意見を出されているということでございますので、そうしたこともきちんとこの中で、やはり受け止めていくということが、我々の姿勢としても非常に重要だというふうに思っております。
ですので、今回、このゼロベースで
有識者会議の皆さんには議論していただくものの、何もかもゼロということではなくて、そういういろいろな出てきたデータ、そしてそれが本当にこの
耐震性能の問題というのは、一番最初にいろいろな議論が出てきて、それも踏まえて、今までの議論がつながってきたわけでありますけれども、そこに一回立ち返って、しっかり検証していただく、それが第三者的な目で専門家の皆さんが今出されているいろいろな疑問に対しても、きちんとそれがどういったものなのかということを正しく検証していただくことは非常に重要だというふうに思っておりますので、そういうことについては、しっかりお願いをしたいなというふうに思っています。
◆
田尻善裕 委員 改めてですけれども、確認というか、そういう今は言い切れない状況にあると私は思っているんですね、危ないという。ですから、危ないからという前提で議論を進めないで欲しいということですよね。そういうお話をお尋ねしたつもりだったんですけれども。
◎
大西一史 市長 当然、このもともとの今委託をして、熊本市に提出された調査結果というのは、それはしっかりとした検査なり、調査なりをされた結果であるというふうには重く受け止めております。
一方で、今、委員が御指摘のとおり、本当にそれが正しいものかどうなのかということについて、いろいろな専門家の方からの御意見がやはり出ている、異論も出ているということであって、そういう専門家から呈された疑問に対しては、やはりきちんと解明をしていかなければ、それは前に進めるわけにはいかないということでありますので、そうしたことは当然のことながら前提として受け止めていくと、そしてそこからまた
有識者会議の皆さんに専門的な知見から御意見を賜りたいと、このように考えているところでございます。
◆
田尻善裕 委員 ありがとうございました。
いろいろな面から
まちづくりですとか、そういう議論をする、参考にされるというのは市長の責任として、私はあってもいいと思うのですけれども、とにかく耐震化で始まった、市庁舎の問題は耐震化から始まっている話ですので、それが議会が確認を今している最中ですので、決して、極論に行かないようにということでのお話でした。ぜひよろしくお願いします。
○
澤田昌作 委員長 ほかには。
◆
上野美恵子 委員 今日はどうもありがとうございます。
まず、一つ確認をしたいのですけれども、今回、
有識者会議を立ち上げるに当たって、いろいろな会議で建設の是非も含めてゼロベースで検討するというふうに説明されてこられましたけれども、それは
建て替えを前提に検討することではないというふうに解釈をしていいんですか。
◎
大西一史 市長 そのとおりでございます。
◆
上野美恵子 委員 分かりました。
それを踏まえて、3つお尋ねいたします。
1つは、
建て替えが前提ではないというふうに今おっしゃっておられますけれども、今回、
有識者会議を設置されて、いろいろ議論されていかれると思いますが、一つは昨年3月に策定されたというふうに市長は言われております本
庁舎整備に対する
基本構想、これには7ページのところに、結論として、本庁舎等を
建て替える方向で
基本計画の検討を進めますという記述があるんですよね。
今の市長の
建て替えが前提ではないということで議論をしていくというのであれば、この整備の
基本構想には、表紙のところに、この
基本構想は、
庁舎整備に関する
特別委員会での調査結果の検証を行っていくという過程の中で、必要に応じて本
基本構想を含めて、改定、再検討していくというふうに、要するにその都度、その都度、内容については一定の修正をしながら進めると書いてありますので、今の時点で、市長がゼロベースとおっしゃっている、是非も検討するというのであれば、この部分は一端方向性として出しているものについてはこれもゼロにするべきだというふうに思いますので、その御意見を伺います。
◎
大西一史 市長 今の、
基本構想の取扱いについての御意見でございますけれども、当然、これについても今までの検証結果、それから
耐震診断の結果が非常にこれは
耐震性能に問題があるという結果がもたらされて、そして今まで議論させていただいて、
基本構想までまとめたということでありますけれども、当然、これは新しいこの
有識者会議の中で、いろいろな知見であるとか、事実ということがもちろん出てくれば、当然、修正をすべきものだというふうに考えているところです。
◆
上野美恵子 委員 ゼロで検討するのであれば、これをそのままにしたまま、有識者での検討を始めていくというのには、私は矛盾があると思いますので、今の時点でこういう記述を残したままで、このまま有識者で検討していいのかということについては御検討いただきたいと思います。
それから、2つ目は、やはり事の発端が
耐震性能が不足しているということで、市長も先ほどの御説明でも2度の調査をしたけれども、どちらも
耐震性能が不足しているというふうなことを前提としてお話をされておられます。
それについての検証も要るとは思うのですけれども、要するに今度の
有識者会議の中で、まずは
建て替えのもともとの根拠になっていた
耐震性能の不足については、いろいろな見解があるんですよね、御存じのように。大丈夫だという意見もあれば、ちょっとこの調査結果にはいろいろな問題点や疑問点があるというのもあります。でも、この
有識者会議できちんとこの専門的なことについても、やはり市民の誰もが納得できるような決着をつけていただきたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
◎
大西一史 市長 その点についても、きちんと諮問させていただいて、そうした見地から、専門家の方から検証をしていただき、御意見をいただきたいというふうに考えております。
◆
上野美恵子 委員 そこでなんですけれども、この
有識者会議、市長の諮問機関なので、市長が任命されて
会議メンバーが決められるとは思いますけれども、この間のここでの議論とか、成り行きを見ておりましても、市が行った
耐震性能の評価に対しての疑義が持たれているという点があります。
あと、もう一つは、議会に市側の参考人として来られた方、そして、また議会としても参考人としてお呼びした方、それぞれおられますけれども、市の方からの見解や、市の方からお呼びなさった方は、やはりどうしても危ない危ない、
建て替えが必要だというふうな論調で意見を述べてこられたんですよね。
市長は、適切にやってきたというふうに思っていらっしゃるとは思いますけれども、でも、第三者、周りから見たら、市が呼んだ人はもう
建て替えなんて言っている。でも、ほかの人は別のところで、ちょっとこれには問題があるというふうにやはり分かれていて、
両方意見があるんだなって思っておられると思うのですよね。
であるならば、やはり私たちも一生懸命に委員会の中で議論をしてまいりましたし、今回の
有識者会議について、市長が任命することはもう分かっていますけれども、やはり
メンバーの推薦に当たって、やはり議会の意見も考慮した方なんかも加えていただくというようなことはできないんでしょうか。
◎
大西一史 市長 委員の選定については、防災、それから財政、
資産マネジメント、
まちづくり、いろいろな分野、そしてやはり今、
上野委員が御指摘のとおり、この建築の部分の専門的な分野の皆さんにもお願いをしたいというふうに考えております。
それで、やはりこの人選に当たっては国の審議会の委員でありますとか、そういう大きな
ルールづくり等々に関わっておられる皆さんであるとか、それから、全国的にやはり活躍されて、優れた識見を有している方にお願いしたいと考えておりますが、今、お話がございましたとおり、いろいろな専門家の方、例えば、議会側で
特別委員会の方で参考人として発言された例えば
齋藤参考人であるとか、こういった方々のいろいろな御意見も、当然のことながら、この
有識者会議の中でしっかり客観的に見ていただくということで、何も何か
執行部側が先ほど一番冒頭で申し上げましたとおり、これは結論ありきでこの
有識者会議を設置するということではなくて、まさにゼロベースでということで申し上げているのはその点でございますので、そうしたことは議論も
オープンにさせていただきますので、そういうことにはならないというふうに思っておりますし、また、そういう今までいただいた専門家の
皆さん方のいろいろな御主張ということも、この
有識者会議の中できちんと受ける、あるいはそういった提言をしっかり調査するということは非常に重要なことだと思っておりますので、そうしたことはしっかり取り組むように、そういう人選もさせていただきたいなというふうに思っております。
◆
上野美恵子 委員 この間、専門家の御意見を聞かれたということで、内容につきまして執行部の方から頂いて、拝見しましたけれども、先ほど別の方もおっしゃったように、会議が必ず2度の
耐震性能評価で、
耐震性能を有していないことが分かったので、それを踏まえて最悪の事態に備えるっていうふうな前置きをして、会議が始まっていて、それに対して見解が述べられていて、ということは、何かゼロではなくて、やはり危ないからどうにかしなくてはいけないという、その出発点というのは、やはりゼロにならないと思うので、
メンバーの編成についても、やはり議会の意向は踏まえていただけるような方向で御検討いただくようにお願いをしておきます。
それから、2つ気になっていたのが、
代表質問の中で答弁がありました高さ60メートルを超える超
高層建築物は
防災拠点であるか否かにかかわらず、
建築基準法上、一律に最も高い
耐震性能を確保することが必要であるという答弁と、それから超
高層建築物の調査は一般の施設としても、
防災拠点としても同等の水準の
耐震性能が求められるという
市長答弁、この点について、今日はちょっと急に言っても駄目かと思いますけれども、法的な根拠を示していただくようにお願いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎
大西一史 市長 今の点も含めてなんですけれども、非常に高度なそういった検証が必要だというふうに思っております。ですので、これまで専門家の皆さんの間でも御意見が分かれている部分というふうなこともありますので、やはりこういう課題を整理して、そして、いろいろな疑問についても、やはり解消をしていかなければならないというふうに思っておりますので、今、
上野委員からいただいた御意見も踏まえながら、今後、この
有識者会議の中でやはり客観的な立場で御審議をいただき、そしてまた法的な面でもきちんとそれが妥当なものかどうなのかということについても、きちんと見解をいただきたいなというふうに思っているところでございます。
◆
上野美恵子 委員 今、
有識者会議の中で検証をして、今のを回答するとおっしゃいましたけれども、でもこれって先日の
代表質問答弁なんですよね。ということは、答弁するに当たって、当然、法的な根拠はもう踏まえた上での答弁だと思うので、これはもう本当ならこの場で聞きたいんですけれども、それは無理としても、せめてもう今の時点で、法的な根拠を示しておいていただきたいというふうに思います。お願いいたします。
◎
大西一史 市長 当然、今、我々が検討していること、そしてそういった調査結果、こういったものについては、法的な面でどうなのかということは十分検証しながら、お答えさせていただいているところでありますが、そういったことの見解もいろいろなことが、例えば、今、一番最初にお話がありましたとおり、新しいいろいろな事実、そういったものがまた出てくれば、それを検証していただくということは必要だと、そういう意味で申し上げたということでございますので、法的にきちんとしたものであるということは、我々は当然、議会に対して、お示しをするという中では、当然、そういったものが取られていなければならないというふうに考えております。
◆
上野美恵子 委員 だから、この委員会が終わってから、きちんと説明していただければそれでいいんですけれども、いいですか。
◎
大西一史 市長 その点については、執行部の方から各委員の
皆さん方にきちんと説明をさせていただきたいというふうに考えております。
○
澤田昌作 委員長 ほかには。
◆藤永弘 委員 私の方から、新たな有識者による会議を設置されるということで、予断を持たず、
建て替えの是非を含め客観的な立場から御審議いただくということで非常にいいんではないかと、いいことをやられるなと、ぜひともやってほしいと思ったところですけれども、その場合、市民の皆さんにどうやってその模様を、ただ、時々マスコミの方が、
ニュース的にその長い時間あったことを、ぱっと流れるだけではよく理解ができないんではないかと思うので、議会の方では情報がずっと入ってくるから、割と分かるんですけれども、市民の皆さんの理解が一番ポイントになってくるかと思うのですけれども、市民の皆さんに対して公平にこの情報が行き渡る、その方法はどんなふうに考えていらっしゃいますか。
◎
大西一史 市長 まずはやはりこの
有識者会議の中で、その運営は決めていただくべきと思っていますが、やはり市民の皆様にも当然開かれた、先ほど高本委員の方からもお話がございましたように、きちんと傍聴を議員の皆さんも含めてですけれども、可能にするようにするとか、それから開かれた例えば、今はもういろいろな会議等々でも、インターネット等で
オープンになっているというようなこともありますので、そうした新たな方法も含めてですけれども、
オープンにしていくということは重要だと思いますので、委員会の設置等々が議会でお認めいただければ、そうしたことについて、この委員の皆さんにもお願いをしていきたいというふうに思っております。
◆藤永弘 委員 ぜひとも分かりやすく、ある程度、できるかできないか分からないですけれども、今日もマスコミの皆さん来ていらっしゃいますけれども、一応、5回ぐらいやるということも聞いていますので、各社特集ぐらい組んでもらって、費用が多少かかっても、何か各社で1回目はどこで映すという感じで、ある程度、その中で議論されたことが分かるような内容で、やはり少し安くしてもらってでも、特集を組んでいただいて、協力していただいて、公平にみんながどういうことを話し、議論をしているんだなということが分かるように、ぜひともお願いしたいんですけれども、どうですかね、そのあたり。
◎
大西一史 市長 やはり市民の皆さんに、いかに分かりやすく理解していただくかということは、非常に大事だと思っております。もちろん、これは専門的な部分でいろいろな検証をしていきますので、非常に分かりにくい部分も含めて、例えば、私も技術用語というのは、なかなか議事録等々を読んでいても、分からない部分もありますが、例えば、そういうことについてもできるだけ分かりやすく広報をしていくとか、そういったどういう内容が市民の皆様にとって有意義な情報であるのかということも、市民の皆さんへの情報提供ということについても、この有識者の中で、いろいろ御議論いただいて、分かりやすく示していただくことが重要だというふうに思っておりますので、委員の御意見もしっかり踏まえて、お願いをしていきたいなというふうに思っております。
◆村上博 委員 今、ずっと議論されてきていて、市民に対してどう説明するかという部分がすごく重要だと思うんですね。その
有識者会議で、今回、私たちはどういう議論をしましたっていうのを、会長さんが必ず最後に市民に向かってコメントするという形が、私はほかの人が解説するような形で市民にというよりは、一番のメッセージではないかなと思うんですね。
ですから、そういうルールみたいな形で進めてもらうと、一番分かりやすくなるんではないかなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
◎
大西一史 市長 そうした御意見も踏まえて、しっかり市民の皆さんに分かりやすく、この議論の中身をお示しをしていただくように、お願いをしたいというふうに思っております。
○
澤田昌作 委員長 ほかにありますか。
◆落水清弘 委員 市長が今回
有識者会議をつくっていただくということで、それと同時に合併特例債の期間が延びたということで、丁寧に作業ができるようになったこと、非常に安堵しております。
もう、私ども議会は市長に対して言うことは、釈迦に説法ですけれども、市民に公開されている
特別委員会ですから、あえて申し上げるならば、市長が直接民主主義でトップとして選ばれてこられるわけですよね。私、議員というのも、直接民主主義ではありますけれども、一部の市民の要請を受けてこの場に座っているわけです。
市長という立場というのは、2分の1以上の有権者の指示を受けているというふうに感覚的に思えるわけですよね。ですが、逆に言えば、3割、4割の市民からはもしかしたら支持を受けていない可能性もあるというふうなものを補完するために議会というものが実際存在するわけですよね。
やはりこういうふうに48名おりますと、少数意見が反映するのが議会です。民主主義は少数意見を尊重するのも議会です。ですから、そのような意味で、議会というものが行政の最終的な方向を決める最高機関という位置づけにされているわけですね。
ですから、今回、こうやってそれぞれの委員の
皆さん方から、我々が市民の代表としてやるべきことは、市民の方々に知らしめて、了解を取ることだという話が今ちらほら出ておりますけれども、先般も私も議場でお話ししましたとおり、テレビ局さん、新聞社さんを活用してほしいというお話をしたとおりですけれども、やはりそういう中で、情報公開の仕方というのが非常に問題だと思います。
情報公開の仕方というものの中で、やはりこの問題のスタートというのは、やはり熊本地震だと私は思います。熊本地震がなければ、市長御自身の心もそういうふうに揺れ動くことはもしかしたらなかったかもしれません。やはり熊本地震の危機感というもの、恐怖感というものがやはり市長のお気持ちを大きく動かしたものと、私は感じておりますし、議会でもそういうふうな気持ちの方も多数おいでになるようですし、しかしながら、それだけを前提にしていくと、エビデンスが足りない部分が現実的に今存在してきているわけですよね。それに市長はお気づきになって、初めてやはりもっと丁寧にしたいという思いを言われたわけですから、私は物すごく改善されたし、市長のお気持ちが健全であるなと非常に喜んでおる次第です。
そういう中で、この議場でも私話させていただきましたし、議員みんなで見に行きましたら京都市役所の免振対策、結局、あれは向こうに行きまして聞きましたらば、免振はどの建物でもできますと、できない建物はありませんという業者さんの回答でございました。
ですから、今回、
有識者会議を開かれるに当たりまして、これもメニューの一つとして、ぜひ取り入れていただいて、議論していただきたいと思う次第ですけれども、まずこの1点いかがでしょうか。
◎
大西一史 市長 耐震性の問題も含めてなんですが、やはり大きな災害、大きな地震が起こったときに、そういった免振構造であるとかいろいろなことも、やはりこれから備えていかなければならないということもありますので、そうした、より最悪の状態を想定した、いろいろなことについては、今、委員からも御指摘がありましたようなことも当然含めて御検討いただきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆落水清弘 委員 ありがとうございます。
ぜひメニューの洗い直しをお願いをしたいということの一例なんです。結局、まだまだ気がつかないものがたくさんあると思います。
まず、1番目に今免振の話をしましたけれども、それも前段階の熊本地震の被災状況ですよね、これをやはり市民に知らしめなければならないと思います。いま一度。やはり地震の各支所、または
まちづくりセンターにおける役所の説明会のときも、壊れてもいない杭が壊れている写真として載せられたというふうなケースがございますので、間違った情報が出だして相当広まっております。
ですから、その辺もやはり訂正をしなければならないし、それと同時に例えば、先般、管財課に伺いまして、熊本地震以降、外壁の調査をされましたかという話をしましたら、外壁の調査は目視で、双眼鏡で外から調べましたとおっしゃいました。13階を双眼鏡で調べて、どの程度まで分かるのでしょうか。私はそういうふうなことも疑問に思いますし、やはりタイルが一枚もはげていないという話でありますけれども、本当にはげていないのかどうか、私も分からないんですよね。
ですから、熊本地震の被災状況というものは、もっと綿密に市民にきちんと知らせなければならないなと私はつくづく思っております。やはり熊本地震の被災状況はどうしても益城町のことが
皆さん方の念頭にあり、熊本城の状況はどうしても目に焼きついています。ですから、ここが全く躯体工事に被災がなかったということは、市民のどれだけの方に伝わっているかは分かりませんので、そのところは十分。
それと同時に、この現在の建物に関して言うならば、被災がなかったと同時に、耐用年数も来ていない。固定資産税の税法上の減価償却も済んでいない。そのような状態の建物を
建て替えるという考え方ですから、このあたりもやはりきちんと市民に知らしめる必要性があると思いますけれども、二、三、例を申し上げましたけれども、いま一度、各委員にではメニューを出してくれということで、ちょっと出させていただくようなことをお願いできますでしょうか。
有識者会議で議論するためのメニューを各委員にちょっとメモ書きで出してくれということをしてもよろしいでしょうか。
◎
大西一史 市長 それは論点を、こういうことを考えなければいけないのではないかという論点を、議会の委員の皆さんからいただくと、そういう理解でよろしいでしょうか。
それは、もう当然のことながら、いろいろな疑問、それからこういった点は検証すべきではないかと、こういったことはもう当然
オープンにしながら、議論をしていただくべきであろうというふうに思いますので、そういったものを一つ一つやはり解消していくということが、この
有識者会議の中でも求められていくのではないかなというふうに思いますので、その点は承りたいというふうに思っております。
◆落水清弘 委員 御理解いただいて感謝申し上げます。
最後に、この
建て替え問題は、まず熊本地震がきっかけであったと思いますし、それと同時に
耐震性能が不足しているということで、危機管理としてスタートした話題でございますから、この問題は、危機管理、耐震の問題もしかりでしょうし、水害の問題もしかりですよね。
建て替えの方向に行くとするならば、もしも、やはりこの危機管理の問題を最重要として、そしてまたクリアしなければならないという考え方でよろしいでしょうか。
◎
大西一史 市長 当然、危機管理、最悪の状態でやはり市民生活を守り抜くためにどうあるべきかということは、当然、この庁舎の問題を考える上で非常に重要なことです。ですから、一番冒頭で高本委員がおっしゃいました私の発言の中で、もともとやはり慎重かつスピーディーにというふうに申し上げていたのは、やはりそういう耐震性の問題であるとか、そういった
防災拠点としての機能が非常に大丈夫なのかどうかということが、その調査結果から出てきたということもありまして、私たちは、この検討を進めてきたということでございます。
今、お話がありましたとおり、
防災拠点としてのこの市役所の在り方というのは、
建て替える、
建て替えないにかかわらず、今、仮に何か大きな地震が起こった場合にどう対応するかということも、当然、BCPであるとか、いろいろなことも検討していかなくてはいけないわけでありますし、当然、今度の
有識者会議の中でもいろいろと御議論いただきたいと、このように考えているところです。
○
澤田昌作 委員長 ほかにございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
澤田昌作 委員長 今日は、
大西市長、お忙しい中、出席いただきましてありがとうございました。この有識者の検討会議の在り方について、それぞれに委員の皆さんから、今、提案等々もございましたが、今後、この
有識者会議を進めるに当たっては、それぞれの意見を取り入れた、反映された進め方をしていただきますよう、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
それでは、
大西市長におかれましてはここで退席されます。お疲れさまでした。ありがとうございました。
〔市長退席〕
○
澤田昌作 委員長 今回、委員会を開かせていただきましたが、最初に言いましたとおり、議論を再開したわけではございませんが、本日、お集まりいただいておりますので、特に確認等ございましたら、それぞれ委員の方何か御意見あれば、発言をどうぞ。
◆
上野美恵子 委員 一つだけ、今回、中期財政見通しが出されておりまして、今、市長とのやり取りをしてみて、改めて思ったのは、市長が要するにゼロベースでこれから検討していくということで、
有識者会議を立ち上げられているという意向を示されているにも関わらず、今回、この中期財政見通しが要するに
建て替えを踏まえた案とそれから
建て替えをしなかった案ということで二通り示してあるんですよね。
これについては、やはり公の財政見通しでありますので、要するに議論の途中で公のものにそうやって2つ出しちゃうと、すごく受ける側が混乱をするのではないかと思ったんですよね。こういう審議の場に出るのは大いに結構です。それに対しては私たち意見を言いますから。だけれども、ネットにも載せるような、そういう公のものに二通り出してしまえば、受けた市民はちょっとどっちつかずというか、ゼロなのかな、
建て替えるのかなというふうに受けてしまうので、こういう何か市長の表明と財政見通しの出し方についての、何か受け止めが非常に難しい出し方というのが、ちょっと何か今の時期的にまずかったのではないかと私は思ったんですけれども、執行部の方ではいかがお考えでしょうか。
◎田中陽礼 財政局長 今、中期見通しのことについて、お尋ねいただきました。
本庁舎の整備につきましては、市長が申し上げておりますように、やはり多角的な検討を深めていくということが非常に必要でございまして、これまでの調査結果、あるいはそれぞれ出ております御意見、それを一旦お示しした上で、予断を持たず、
建て替えの是非も含めて検討をしていくという
有識者会議の方に諮っていくというのがもう基本的な考え方でございます。
その状態の中で、今回の中期見通しでございますけれども、全くこの中期見通しにつきましても、我々もいろいろ検討いたしましたが、やはりこの庁舎の整備、200億円、300億円という非常に大きな金額でございます。やはりこれについては、どちらかということではありませんけれども、それを入れないという財政見通しっていうのはなかなか難しいということがございますので、非常に財政運営には影響が大きいということで、今回は今何を入れるかということになりますと、やはり
基本構想にお示しをしてある案ということになりますので、一旦、それを2パターンお示しさせていただいた上で、今後、
有識者会議の方には先ほど申し上げたスタンスで、今後の財政の見通しに関する資料として、そのままの形かどうかはまた別といたしまして、財政に関する資料として提出してしっかり御議論をいただきたい。その中で、また出た御意見を踏まえて、財政見通しというものをまた修正していかなければいけないというふうに考えているところでございます。
◆
上野美恵子 委員 何かいろいろなことがすごく曖昧で、ちぐはぐで、ばらばらなような気がするんですよね。
要するに、さっき市長に申し上げた
基本構想には
建て替える方向で
基本計画の検討を進めるってはっきり書いてあるんですよね。今、市長は
建て替えの是非も含めてゼロベースでやっていく、そのことの意味は、私が申し上げたように、
建て替えが前提ではないということで、市長もそうだというふうに言われました。そこも食い違っています。
それにまた加えて、財政局の方で出した財政見通しというのも、こっちのパターン、こっちのパターンというふうにあって、そういうことは、もちろんこういう協議の場とか、議論の材料として出てくる分には大いに結構です。それが基になって、市民の理解も深まるし、そしてまた考えるチャンスにもなるし、市民も知る機会になるから、でも財政見通しの中にはっきりそれを書いちゃったら、何かやはり
建て替えを進めているんだなというふうなことになってしまいかねないから、私はやはり誤解を招く、基本、中期財政見通しをばらばらな形で出すといのは、非常にやはり受ける市民の側は判断に困るんですよね。どっちつかずというか。やはりそれはそれで基本パターンを示していて、でも一方ではこういう協議の場で、議論が深められていますっていうことでの材料の出し方というか、していかないと私は本当に何か多角的に、多角的なら何でもしていいのかということになってしまったらやはりまずいと思います。
それについては、中身も市民にはやはり財政の問題とか難しいから、数字だけが独り歩きしていく面もありますので、やはり中期財政見通しのような公の市の示す方向性については、やはり市民が混乱しないような形で出した上で、こういう協議の場での十分な情報提供、市民への説明責任というのは分けてやっていただくように、お願いをしたいなと思っております。
◎田中陽礼 財政局長 情報提供の在り方という御指摘かと思います。情報提供の在り方につきましては、やはりどのようなやり方がよろしいのか、今後、
有識者会議の方にも情報提供の在り方、市民の方々への説明のやり方についても、諮問することにしていきたいというふうに
有識者会議の中で諮問していくことになると思いますけれども、それまでの間の情報提供の在り方についても、委員御指摘のような疑念といいますか、そういうことがないように、我々も今後十分注意しながら、提供を進めていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○
澤田昌作 委員長 ほかには。
◆
高本一臣 委員 先ほど、市長の方から
有識者会議については大まかなことを聞かせてもらいましたけれども、もうちょっと踏み込んでというか、今回、予算が800万円計上されています。内訳を先日の総括質疑で光永議員が尋ねたところ、800万円の内訳が委員の報酬が50万円、それから旅費が340万円、そして資料作成、議事録取りまとめの委託料、これが410万円、全体の半分を超えています。
今、市長がおっしゃったように、100年に一度の大事業というのであれば、なぜこれを委託しないといけないのか、執行部の方でこれをやはり取りまとめるのが筋ではないかなというふうに私は思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。
◎田中俊実 政策局長 御指摘の委託料の中の事務的な経費でございますけれども、この庁舎の検討をする中で、併せましてコロナウイルス感染症の対策、これを優先的に取り組むという必要がございまして、
有識者会議の設置に伴いまして、発生する事務に対して新たに職員等を配置して行うというのは非常に難しい部分もございます。また、
有識者会議で必要となる資料作成、議事録等も含めてでございますけれども、これはかなり専門的な知識が必要な部分があるというふうに想定されますので、会議を円滑に進めるために、業者への委託ということを、今、御提案させていただいているところでございます。
◆
高本一臣 委員 専門的な要素もあるのでというお話もあったんですけれども、コロナを優先させないといけないというのが、多分、私は大きな理由だと思います。であるならば、コロナが収まってから
有識者会議をすればいいではないかという話になるわけですよ。本当に、この事業がとても大事だと執行部の皆さんが思っていらっしゃるのであれば、やはり自らそういう資料を作成したり、議事録を作るべきだと私は思いますので、その点に関しては、ちょっと私はそういうコロナを優先させなきゃいけないという大前提の下にあるのであれば、
有識者会議を行うのはコロナが収まってからでもそれはそれでいいんではないかなというふうに、私は受け止めますけれども、その点はいかがでしょうか。
◎田中俊実 政策局長 議論といいますか、検討の時期ということで、確かに今コロナに優先的に取り組む、もちろんこの
庁舎整備に関する内部的な検討についても、これは職員一丸となって取り組んでまいりますけれども、コロナを優先的に取り組む中でも、この庁舎問題も市政にとって重要な課題でございますので、併せて検討させていただきたいというふうに思っております。
◆
高本一臣 委員 仮にこれが
有識者会議の予算が通ったとしても、800万円を使わなくてはいけないというわけではありません。できるだけ、やはり自らがこの庁舎問題に携わって、真摯に取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いしておきます。
◆
田尻善裕 委員 すみません、今、委託料のお話が出たので、確認させてください。
半分以上は事務、議事録の作成の委託費ということで、今般、検討会の予算800万円を認めれば、結局この議事録が入っているということなので、議事録での予算ではないわけですよね。ということは、もう委託先は決まっているということでよろしいのですかね。どちらに委託されるのですかね。
◎井上卓磨 政策企画課長 委託業者については、当然、まだ決まっていない状況でございます。
◆
田尻善裕 委員 どのような選択というか、どのような方法でその委託先を決めますか。
◎井上卓磨 政策企画課長 委託につきましては、実際に予算等々をお認めいただいた後に、新年度において、適切な手続をもって契約を進めていくということになろうかと思っております。
以上でございます。
◆
田尻善裕 委員 それは、入札するわけですか。
◎井上卓磨 政策企画課長 当然、技術提案というか、適切な方法で実施をいただけるような業者に委託をするということでありますので、入札ですとかプロポーザルですとか、そういった手続を経て適切な業者を選定したいというふうに考えております。
以上でございます。
◆
田尻善裕 委員 すみません、ちょっと早口で分からなかった。
○
澤田昌作 委員長 もう一回お願いします。
◎井上卓磨 政策企画課長 失礼いたしました。
実際に、予算をお認めいただいた後に契約手続、入札やプロポーザルといったような手続を経て決定をしていくというふうに考えております。
○
澤田昌作 委員長 ほかにございませんか。
◆
上野美恵子 委員 今の委託の在り方についての議論を聞いていて、ちょっと疑問に思ったんですけれども、いろいろな説明に市長も財政局長も政策局長も多角的に検討するというお言葉を繰り返し、繰り返し使われたんですよね。本当に何か多角的と聞くと、すごく幅広くって、深くって、それをやれば何でも検証ができるというふうに思えるんですが、何かすごく疑問なのは、例えば、さっき市長は
耐震性能評価についても決着をつけるというふうに言われました。私たちは、これまで
耐震性能について言うなら、もともと市がなさった平成29年の調査、そしてまた去年の検証というふうに、2回の
耐震性能に関わっただけの調査に1億円予算が使われて、それでもまだまだ決着がついていないんですよね。両方の意見があって、ではどっちって。だから市長が今度ゼロベースで見直し検討だっていうふうにおっしゃっているんですけれども、その800万円の予算の中での有識者の方々のいろいろな議論の中で、この1億円かかった調査に決着がついていないことを、どんなふうに多角的に調査をして、深めて、皆さんによく分かるように提示をして、納得のいくような結論をまとめていかれるのか、その点についての説明をお願いいたします。
◎田中俊実 政策局長 今、
上野委員がおっしゃられました、
耐震性能の話、これまでの過去の2度の調査、当然これの妥当性というのもまた専門的な見地から検証いただきたいというふうに思っておりますし、
耐震性能はもちろんでございますけれども、それに付随する防災の話、庁舎の在り方、そういった意味で多角的というふうに御説明させていただいたり、もちろん一点集中的に検討する必要もございますが、それに含めて、いろいろ様々な関連するところも併せて検討させていただきたい、そういう意味で多角的というふうに申し上げております。
◆
上野美恵子 委員 言葉で多角的というふうにいろいろ言われても、実際の調査は何かほとんど予算ももう議事録作るやつと、それから報酬と、それから交通費的なものがたしか予算に入っていたと思うのですけれども、その800万円で、どこまでやはり深められていくかということについては、私としてはやはり大変疑問が残っております。
それと以前、この予算の中身について説明を受けたときに、市内、地元の方ではなくて、何か旅費が県外を想定した予算の積算になっていたんですけれども、地域にいらっしゃる専門家の方というのは、検討には入られないのでしょうか。
◎田中俊実 政策局長 ただいま旅費の積算についてということでございましょうか。
今、旅費のお尋ねを含めてございましたけれども、今回、予算を積み上げるに当たりまして、有識者の委員の
皆さん方、今現時点では決まっているわけではございませんけれども、各分野において、例えば、国の審議会等で御活躍されているような専門の有識者の方にお願いをするとすれば、当然、関東を拠点とされている、関西を拠点とされている、そういった方も想定されますので、旅費等については、そういったところからの積み上げで今積算させていただいているところでございます。
◆
上野美恵子 委員 積算はあれなんですけれども、その積算がそうなっているので、地元の関係者はお入れにならないんでしょうかという質問だったんです。
◎田中俊実 政策局長 予算の積算上、今そういうふうにさせていただいておりますが、どなたを委員に選任していくかということについてはこれから検討させていただきたいというふうに考えております。
◆落水清弘 委員 地元の人が入らないと、
まちづくりに対して意見を言われても一回も住んだことがない人間が熊本市の
まちづくりに口出されても、我々は甚だ迷惑であり、市民も理解をできないよ。
当然、その部門、部門の専門家がおるわけであって、あなた方が考えてほしいのは、専門家会議って、よく国もつくりますよね、今回、コロナの専門家会議の
メンバーを見てみてください。経済を開放していいかどうか判断できる人がこの中におるかなと、首を傾げるでしょ。そういう方々が記者会見してから、緊急事態を解除しますどうのって大きな意見を言うわけですよ。だから、専門家というものは、専門家はとっても優秀な方です。しかし、そのほかのことに関しては未知数ですから、役所の方はそこを混合して考えたらいけないですよ。責任回避のために、これはもう中曽根さんがやり始めたことだけれども、大昔。結局、自分が責任回避をするために、専門家を使って政府の政策を実行するためにやり始めたことが日本全国に蔓延してしまったわけだよね。
だから、そういう負の遺産をちゃんと制止して、専門家会議を見詰めていかないと、あの人たちが熊本市庁舎を作り替えるか、作り替えないかという決定権を与えるものではないわけだから、決定権を与えるのですか、答弁をお願いします。
◎田中俊実 政策局長 専門家会議の委員さん方に決定権というものがあるというふうには考えていません。あくまでもこちらが諮問させていただきました答申、その審議結果等を踏まえて最終的に市が判断するべきものであるというふうに考えております。
◆落水清弘 委員 では、もう一歩進んで、決定権はどこにあるの。
◎田中俊実 政策局長 最終的な考え方を整理した上で、市の方から御提案させていただいて、議会とともに議論させていただいて最終的に決定するということになっていると思います。
○
澤田昌作 委員長 最終的決定権は……
◆落水清弘 委員 どこにあるんですか。
◎田中俊実 政策局長 最終的に当然今後事業を進めていくに当たっては議決が必要であるというふうに考えております。
◆落水清弘 委員 議決はどこでするんですか。
◎田中俊実 政策局長 議会でございます。
◆落水清弘 委員 はい。そこをしっかり肝に銘じて行動してください。
どうも話を聞いていると、決定権がどこにあるかどうかが明確ではないように聞こえますよ。議会に決定権があるんですよ。そこを勘違いをされないように、専門家会議というのはあくまでも意見を聞く場所ですから、市長が。市長の諮問機関ですから、市長が意見を聞く場所であって、我々が意見を聞く場所ではないんですよ。だから、先ほどから
オブザーバーで中に入れてくれという話が出ているわけですよ。そういう意図があって、皆さん御発言されている。少しでも、執行部と議会との距離を縮めたいという思いで、我々を専門家会議の中に
オブザーバーで入れたらどうかという話が出るようなわけです。
だから、誤解をしたらいけないですよ。我々は、この件を反対しているわけでも何でもない。結局400億円、500億円かかるわけだから、市民がみんな喜んで、7割、8割の市民が賛成してもらえば我々はもう
上野委員も大喜びで賛成する。ところが今現在、12月のTKUの世論調査を見なさったでしょ。ああいう状況だからみんな心配しているわけではないですか。だから、そこを上げないとどうにもならないですよ。どんなに専門家会議からお墨つきが出ようと、何しようと、世論が7割、8割賛成されなければ、この問題は前に進めないんですよ。だから、そのために何をすればいいかを考えてもらいたいわけですよ。
◆
上野美恵子 委員 そうしたら、地域の声も踏まえていただく
有識者会議には予算は別としても、きちんと地域の方々も
メンバーとして加えていただくということについてはいいんでしょうか。
◎田中俊実 政策局長
有識者会議の条例、そしてこの予算案が決定いたしましたならば、今後、まず委員の選任、そしてどういうふうな会議運営の在り方をするのかということを具体的に検討してまいりますので、その中で、いかに公平性、中立性があって、客観性がある委員構成ができるのかということについて検討させていただきたいというふうに思っております。
◆
上野美恵子 委員 今の答弁が違うんですけれども、公平性をということはもう大前提です。それは聞いておりません。だから、公平性の部分も含めて、地域の方々の声も反映するような
有識者会議の構成にしていただけるのでしょうかという質問です。
(「市長がいるとき聞かないといけないんではないですか、それは」と呼ぶ者あり)
◆
上野美恵子 委員 私は政策局の意見を聞いています。答弁お願いします。
○
澤田昌作 委員長 今後、検討される中で、やはりそういった意見を、
メンバーを誰にするとか、そういうことではなくて、そういった意見をどのように反映していくかということを含めて政策局長、答弁お願いします。
◎田中俊実 政策局長 専門家会議の中での議論で地域の御意見というのを踏まえて、反映させながら、御議論いただくのは当然のことでございます。その手法について、今、どういうふうな形でということでお答えする用意はできておりませんけれども、委員の御指摘を踏まえて、委員会の専門家会議の運営について検討させていただきたいというふうに考えております。
◆
上野美恵子 委員 よろしくお願いいたします。
○
澤田昌作 委員長 ほかにございますか。
◆
田尻善裕 委員 確認なんですけれども、先ほど市長への確認でも触れたんですけれども、新しい事実が出て、第1回目の報告書に疑義があると報道で発言された三井先生にこの
特別委員会で直接話を聞いて確認しなければいけないと思います。
そうでなければ、私たちは市民の代理で仕事をしているわけですから、専門家の話を無視すれば、それは市民への背任行為とも思えるわけですよね。もし、市の説明を確認もしないで市が言うからそれを信じようとかいう話になれば、市民にとってみればそういうことであれば、議会は存在意義がないんではないか、議員に給料を払うことが一番の税金の無駄遣いだというふうな声も挙がるわけです。
ですから、私たちは事実を確認をしないといけないということなので、よって、また委員会で三井先生にじかにどういうことなのかの確認をしていただきたいと思います。また、第1回目で、4名の先生が妥当と評価されたその一人ですから、ほかの方にも新しい事実を基に評価の確認をしていただきたいと思います。
○
澤田昌作 委員長 今、
田尻委員の方から御提案がございました。それぞれの会派の
皆さん方の御意見等もあるかと思いますし、また、再開に向けてそういうことの検討という形で皆さん御相談の上、また、再開に当たっての中で検討させていただくという形で、答えは多分それぞれ会派の御意見あられると思いますので、そういう形でいいですかね。
◆
上野美恵子 委員 一応、
有識者会議は、市長の諮問機関として、何かもし予算が通ればということでしょうけれども、それが仮に始まった場合は、ここの委員会は一応議論は凍結の状態なんですが、全く何か報告を聞かないという形で、あっちだけ進んでいくんですか。
○
澤田昌作 委員長 その報告は、例えば、途中でできるような形を取れますか、途中経過の報告。
◎田中俊実 政策局長 もちろん会議の公開も含めてございますけれども、その取りまとめ等について、必要に応じて御報告はさせていただきたいというふうに思っております。
○
澤田昌作 委員長 そういうことがあれば委員会も随時、
皆さん方に相談の上、進めさせていただきたいと思いますので、御理解よろしくお願いしたいと思います。
よろしいですか。
◆西岡誠也 委員 一応、中断しているわけでしょ。だから、専門家会議は会議として議論される。その報告については個別に報告はいいけれども、これを開くということになると、再開という形になるもんだから、その辺は取扱いはきちんと整理しておいていただかないと。
○
澤田昌作 委員長 あくまで、市長の諮問機関として、
有識者会議の方はされます。我々、
特別委員会は議会の設置機関でございます。議会の方で特に必要ということであれば、
皆さん方に相談の上でございますけれども、委員長、副委員長ともに検討させていただきたいと思いますので、そういう取扱いさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
ほかにございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
澤田昌作 委員長 ほかにないようであれば、本日の調査はこの程度にとどめたいと思います。
なお、今後の当委員会の開催につきましては、改めて委員の皆様に御相談させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、これをもちまして、
庁舎整備に関する
特別委員会を終わります。
お疲れさまでした。
午前11時11分 閉会
出席説明員
市長 大 西 一 史
〔政 策 局〕
局長 田 中 俊 実 総括審議員 井 芹 和 哉
総合政策部長 江 幸 博 政策企画課長 井 上 卓 磨
〔総 務 局〕
局長 深 水 政 彦 行政管理部長 村 上 和 美
管財課長 宮 崎 晶 兆
〔財 政 局〕
局長 田 中 陽 礼 財務部長 原 口 誠 二
財政課長 黒 木 善 一
〔文化市民局〕
局長 井 上 学
〔経済観光局〕
局長 田 上 聖 子
〔都市建設局〕
局長 田 中 隆 臣
〔中央区役所〕
区長 横 田 健 一...