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  1. 熊本市議会 2020-09-08
    令和 2年第 3回定例会−09月08日-02号


    取得元: 熊本市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-11-22
    令和 2年第 3回定例会−09月08日-02号令和 2年第 3回定例会   令和2年9月8日(火曜) ┌─────────────────────────────────────┐ │ 議 事 日 程 第2号                         │ │ 令和2年9月8日(火曜)午前10時開議                 │ │ 第  1 一般質問                           │ └─────────────────────────────────────┘                             午前10時00分 開議 ○紫垣正仁 議長  ただいまより本日の会議を開きます。  本日は新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う出席議員の抑制を行っております。  この際、市長より特に発言の申出がありますので、これを許可いたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  議員各位におかれましては発言の機会を賜り誠にありがとうございます。  このたびの台風10号における本市の対応及び被害状況につきまして御報告申し上げます。  御案内のように、台風10号は、我々が経験したことがない強い勢力で、甚大な被害が発生するおそれがあり、最大限の対応が必要でありましたことから、去る4日に、台風10号の接近・上陸に係る熊本市災害対策本部会議を開催し、対策を確認するとともに、臨時記者会見において市民の皆様に対し、早めの避難行動を含め、台風への備えを万全にしていただくよう周知いたしました。  そして、9月6日、日曜日の午前9時より警戒体制を取り、避難所を145か所、保健避難所を5か所開設するとともに、市役所本庁舎を初めとする市有施設を臨時に閉館し、窓口業務を含む市役所業務を停止いたしました。加えて、市立の小中学校等についても7日は臨時休校とするなど、市民の皆様の安全確保に向けて万全の体制を整えたところでございます。その結果、本市が開設した150か所の避難所には、最大で1万名を超える方々が避難されましたが、皆様の御協力により大きな混乱もなく、7日の14時36分に全ての避難所を閉鎖することができました。  その後、16時に開催しました災害対策本部会議において、被害状況の速報として、まず人的被害は、転倒による打撲や体調不良などの軽症者が12名と報告がありました。また、倒木14か所、通行止め5か所の被害を確認し、住家被害の報告は会議の時点ではございませんでした。当初懸念していたほどの大きな被害がなかったことは、市民の皆様がこの台風に対し万全に備えるとともに、迅速かつ的確に行動いただいたおかげであると、この場をお借りして心から感謝を申し上げます。  引き続き、被害状況の把握に努めるとともに、被災箇所の早期復旧、そして今回の対応の中で確認された課題の解決に努めてまいります。今後も台風シーズンは続きますことから、本市では気を緩めることなく万全の対応を取ってまいりたいと考えておりますので、議員各位におかれましては御理解、御協力のほどよろしくお願い申し上げます。  私からは以上であります。
          ──────────────────────────── ○紫垣正仁 議長  日程第1「一般質問」を行います。  順次発言を許します。島津哲也議員。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  皆さん、おはようございます。市民連合島津哲也でございます。  本日は、市議会議員となって二度目の一般質問の機会を与えていただきました先輩並びに同僚議員の皆様、誠に感謝申し上げます。  また、今年3月末からの新型コロナウイルスに感染され、お亡くなりになられた方に哀悼の意を表し、お悔やみを申し上げるとともに、引き続き治療を受けられている皆様にもお見舞い申し上げます。  さらには、令和2年7月豪雨災害で犠牲になられた方々に哀悼の意を表し、お悔やみを申し上げるとともに、被災された皆様にお見舞い申し上げます。  私も市議会議員となり1年4か月が経過し、生涯くまもとずっと先まで明るい西区をメインテーマに掲げ、熊本地震からの復興、若者の人材育成、地域の皆様との会話、何事も工夫創造をキーワードに取り組んでまいりました。  本日は、たくさんの支援者のところに足を運び、御意見、御要望を頂き、自分の目で確認してきた課題を質問させていただきます。  定例会の一般質問初日ということで、相当緊張しております。質問内容で共感いただけるものがありましたら、うんうんとうなずいていただくと少しは乗っていけるのかなと思います。精いっぱい頑張ってまいりますので、温かく見守っていただくようにお願い申し上げ、早速でありますけれども、質問通告に沿って一般質問に入りたいと思います。よろしくお願いいたします。  まず初めに、地域イノベーションの取組についてでございます。  イノベーションという言葉を最近よく耳にしますが、どんな考えか分かりますか。  イノベーションとは、物事の新結合、新機軸、新しい切り口、新しい捉え方、新しい活用のことで、一般には新しい技術の発明を指すという意味のみに理解されていますが、それだけではなくて、新しいアイデアから社会的意義のある新しい価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人、組織、社会の幅広い変革を意味します。  私自身、議員としての取組を通じて、地域住民や企業、農業者、研究者や学生の方々と交流し、地域の課題やお困り事に対して、新しい捉え方や活用を考えていく地域イノベーションという概念が重要であると感じておりました。そんな折、昨年12月26日に本市が熊本県、崇城大学SCBラボ、熊本日日新聞社、ゼロテンパークの6者で包括連携協定を締結し、地域イノベーション創発支援地域イノベーション人材を育成することに取り組むと知りました。その記事の中で、崇城大学の星合教授が提唱する人や組織の最適な結びつきを生み出す地域コミュニティブランドSCB理論の普及を目指すと述べられていました。  私はそのとき、SCB理論とは何ぞやと思い、調べたところ、地域イノベーションを進めていく上での考え方ということを知り、ぜひ学んでみたいと思い、SCBイノベーションアカデミーオンライン講座の受講を申込みました。  その講座で、SCB推進企業であるソフトバンクやマイナビ、NECなどの県外企業や全国の研究者、自治体職員、起業家など、約140名の方と共に学び、交流し、地域イノベーションを創発するには、既存の地域資源を新しい観点でつなげる新結合が重要であり、その新たなつながりによって化学反応、発火を起こし、新たな価値観を生み出すことで地域の課題を解決すること、そして、そのためのアイデアを多様な人や企業と連携して生み出すことが重要であると教えていただきました。  確かに、新しいものを生み出そうとする難しい感じがしますが、つなげることで価値を生み出すことが可能です。例えば、身近なところでは、福祉と農業を組み合わせて、障がいをお持ちの方が農業を通じて働いている福祉事業所がいい例だと思います。ほかにもICTと農業、ICTとアートなど、つながりから地域イノベーションを興す例が多々あります。簡単に言うと、難しく考えず、あるものとあるものを新結合させる、それがSCB理論だなということが理解できました。私もSCB理論を受講してから、生活をする上で、何か新結合ができるのではないかと日々見つけているところです。  昨年から、SCBラボ様の取組も定期的に確認しており、7月末には熊本西高の生徒へのSCB理論オンライン講座や早稲田大学、熊本市社会福祉事業団との連携協定、10月には桜町のSCBイノベーションアカデミー熊本校で講座が開始されるなど、イノベーション人材育成地域イノベーションの創発の取組をどんどん実行しておられます。  本市も、6者での連携協定の一員として、地域イノベーションの創発の取組を興していただきたいと思っているところでございますが、幅広い分野で見いだすことは難しいと考えております。  そこで、現在、各区役所にまちづくりセンターを配置して、地域の課題解決に尽力しておられることもあり、SCBラボ様と連携して、地域担当者の方々を対象とする地域イノベーション人材育成の取組をされるというのが効果的と考えますが、いかがでしょうか。  今後の地域イノベーション創発の取組や人材育成など検討されていることがあれば、教えていただきたいと思います。  文化市民局長、御答弁をよろしくお願いいたします。          〔井上学文化市民局長 登壇〕 ◎井上学 文化市民局長  地域イノベーションの取組についてお答えします。  本市におきましては、地域における情報収集や活動支援はもとより、様々な地域課題の解決に向けた支援も精力的に行っております。それら地域課題の解決に当たりましては、地域や民間企業、大学など様々な主体と連携を図ることがより効果的であることから、これまでも数多くの主体と連携した取組を進めてきたところであります。  議員御提案の地域イノベーションに係る人材育成につきましても、地域課題の解決を通して職員や地域の多様な人材の育成が期待されますことから、現在、北区役所の職員を中心にSCBラボに参加させていただいております。  今後も、大学を初め他業種、他業界との対話や連携を通じた新しい結びつきや切り口を基に、イノベーションを興す人材育成とともに地域課題の解決に取り組んでまいります。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  御答弁ありがとうございました。  まちづくりセンターの皆様には、私が議員になる前から、地域のイベントや活動など、お休みにもかかわらず参加いただき、一緒になって取り組んでもらっているので、いつも感謝しているところでございます。  特に、池上校区では、昨年から地元の特産物であるネーブルを使った焼肉のたれ、龍伝説のたれを熊本学園大学、西区まちづくりセンター、自治会が協力して取り組んでおり、現在は鶴屋の地下1階で販売する商品を生み出しております。熊本学園大の学生のアイデアで取組が始まり、非常に立派な地域イノベーションということであり、今後の新たな活動に、とても自信につながるものだと確信しております。  今後は、SCB理論を北区や南区の職員さんも研修を受講されるとのことですので、さらなる地域イノベーションの取組が広がることを期待しております。また、私も地域イノベーションを興す一員として取り組んでまいりますので、ぜひ御協力をお願いいたします。  続きまして、2点目の質問に入らせていただきます。2点目につきましては、学校での体罰問題についての質問をさせていただきます。  この問題も、以前から比べるとテレビ報道で取り上げられることが多くなってきました。クラスの中で、部活の中で、先生も初めから体罰を与えようという方はいないと思いますが、いろいろな教育や指導を行っていく上で少しずつずれが生じてきて、行き過ぎた感情が入ってしまい、体罰になってしまったケースがほとんどではないかなと感じております。  法律上での体罰とは、教師から生徒に対し肉体的苦痛を与える行為となっております。そのため、強くたたく、殴る、蹴るといった直接的なものに限らず、長時間正座をさせる、罰としてランニングをさせるといった間接的なものも体罰に含まれると記載がありました。  私も約30年前は学生であり、たくさんの先生にお会いし御指導いただきましたし、また、結婚して子供が生まれ、幼稚園や各種学校でたくさんの先生にお会いし、御指導いただきました。自分の時代の先生たちは、あまり言うと怒られそうですが、結構個性的な先生が多かったなという印象があります。たまには叱られることがありましたが、様々なことに対して親身になって対応いただいた思い出も多く、今でもたまにお会いし杯を交わす先生もいらっしゃいます。また、子供たちがお世話になった先生たちも教育熱心な先生ばかりで、体罰などを感じることがなかったので、ここ最近のニュース報道が信じられないくらいの感覚です。  私が学校に子供たちの教育をお願いしている中で、一番心がけて取り組んだことは、子供たちが先生のことを話していてもすぐに同調せず、できるだけ学校行事に参加して先生たちと会話をすることでした。先生たちと会話をすることで、どんな考えで子供たちの指導をされているのか理解することができ、私たち保護者がどのようなサポートをすべきなのか、考えることができると思ったからです。先生たちも一人の人間ですし、家庭を持っている方もいらっしゃいます。先生と保護者、双方の立場を理解して取り組むことは、今も昔も変わらないように感じております。  さて、全国的にも体罰問題のニュースは次々出てきますし、減ることはないです。なぜでしょうか。  本市も、本年4月から教職員による体罰や暴言等を認定するに当たって、より客観性、公平性を担保するために、教育委員会の附属機関として熊本市体罰等審議会が設置されました。5月28日から毎月1回開催され、第1回では体罰4件、暴言1件が認定されたと議事録を拝見し、改めて本市でも体罰があるんだなとがっかりしたところです。  そこで、3点お尋ねいたします。  学校や教育委員会での体罰の申出があると思いますが、対応ルートはどのようになっていますでしょうか。  体罰をした教師の指導内容について、教育委員会との意見のずれがないでしょうか。また、再発防止などはどのようなものがありますでしょうか。  体罰発覚後の生徒や保護者に対して、学校や教育委員会の対応はどのように行われていますでしょうか。  以上3点を教育長に御答弁をお願いいたします。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  学校での体罰問題について、3点お答えいたします。  1点目は、学校及び教育委員会での対応ルートです。  質問でも御紹介いただきましたように、本市では、今年度から客観性、公平性のある体罰認定を行うため、弁護士、学識経験者、医師、保護者、学校長で構成する熊本市体罰等審議会を新たに設置し、幅広い視点により体罰・暴言等の認定を行っております。  児童・生徒や保護者は、体罰・暴言等に関する相談票を郵送、Eメールまたは持参により、教育委員会と学校のどちらにも提出することが可能となっております。今年度は現在18件受理しており、そのうち8件は本年4月以降に発生したものとなっております。  相談票が提出された場合、教育委員会または学校は、関係する児童・生徒や保護者、教職員へ速やかに聞き取りを行い、その後、それらを教育委員会において整理した上で、体罰等審議会に諮問し、体罰や暴言等に該当するか否か審議を行っております。  2点目は、体罰を行った教師への再発防止策です。  体罰・暴言等が発生した場合、所属する学校においては、当該教職員への指導はもとより、一教職員の問題に終わらせることなく、学校全体の問題と捉えるため、学校内の全教職員で問題の共有化に取り組んでおります。  また、教育委員会においては、認定した体罰や暴言等を速やかに公表し、その後、指針に基づいて適正に処分等を行うとともに、必要に応じて教育センターで、自己を見つめ直し感情や行動をコントロールする研修も行っております。  このような取組により、体罰・暴言は一切許されないという一致した認識を教育委員会と教職員が共有し、再発防止を図っております。  3点目に、体罰発覚後の生徒及び保護者への対応ですが、体罰・暴言等を訴えた児童・生徒や保護者に対しては、児童・生徒の心のケアを最優先に対応しております。体罰の事実が確認できた場合には、直ちに学校側から児童・生徒側へ謝罪を行うとともに、再発防止策について説明し、児童・生徒が安心して学校に通うことができる環境の整備に努めております。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  教育長、御答弁ありがとうございました。  体罰に対する相談、対応ルートは、年々変化してきており、客観性、公平性を考慮した幅広い視点で認定できるようになっているというのはよく理解できました。  体罰が発生しないのが一番ベストでございますが、発生したとき、まず生徒、保護者及び教職員の意見の聞き取りをしっかり行っていただき、双方納得した上で再発防止に取り組んでいくということが一番重要だと感じておりますので、取組のほうをよろしくお願いいたします。  私も市議会議員となり、初めて今年、学校の卒業式や入学式に来賓として出席ができるということで喜んでおりましたけれども、コロナウイルス感染症の影響により出席がかないませんでした。しかし、少しでも学校の先生や生徒の皆さんに気持ちを伝えたいということから、幾つかの学校へ卒業式のメッセージを持っていきました。そのときに、数人の校長先生とお話をしたのですが、コロナの影響もあるけれども、子供たちにとって思い出になるような卒業式、入学式にしたいということで、現場の先生たちが一体となって一生懸命準備されていたというのが非常に印象的でございました。  生徒のために頑張ろう、学校をよくしていこうという先生はたくさんいらっしゃいますので、今後も地域の一員として、私も協力していきたいと思っておりますので、ぜひとも教育委員会の方でもしっかり取り組んでいただきたいというのをお願いしまして、次の質問に入らせていただきたいと思います。  3点目の質問につきましては、非常災害時の避難所対応についてでございます。  数年前からよく耳にする言葉、50年に一度の大災害、しかし、それをよく考えてみると、毎年のように様々な地域で大きな災害が発生しております。  特に熊本県内で言えば、7月4日に発生しました人吉や芦北方面を襲った令和2年7月豪雨災害です。相当な雨量で降り続け、川が氾濫して、ひどい箇所は2階まで到達しそうな勢いの水害になりました。人吉市は、以前、単身赴任で住んでいたこともあり、発生4日後に物資の運搬で行きましたが、人吉駅前の繁華街は無残な姿になっておりました。  私も電力会社に入社し、30年で幾度となく台風、豪雨、地震などによる非常災害をたくさん経験してまいりましたが、長期停電することは住民の皆さんの生活を止めてしまうことにつながり、どんな大規模災害においても電気供給早期復旧は最優先として対応してまいりました。  そのような観点から、2019年7月に本市が日産自動車電気自動車を活用した避難所への電気供給対応連携協定を締結されたことにつきましては、熊本地震の経験を生かして、また、本市の強みである環境工場ごみ発電を利用した電気供給を活用することについても非常に評価できるところでございます。しかしながら、非常災害に絶対はなく、もしかすると超大規模災害が発生し、環境工場ごみ発電も停止することもあり得るのです。  ここ最近の避難所対応に関する情報を調べておりますと、今年6月に北九州市と日産自動車と九州電力で、本市同様の電気自動車を活用した避難所対応連携協定を締結したとありました。たくさんの非常災害を経験した中で、お客様からの一番の問合せニーズは、どこで、どの地域がどれぐらいの停電をするのか、どれくらいで送電復旧をするのかという情報です。それらの情報で何をどれぐらい準備しなければならないのか、多くの皆さんは行動することになるのです。その観点から、今回の北九州市の取組は効果的と考えました。  そこで、2点お尋ねいたします。  電気自動車の電力を供給するための変圧器を19台配備しているとお聞きしていますが、どのような場所に配備し、具体的にどのような活用をされるのでしょうか。  また、電力会社の強みを生かし、北九州市と同様の協定をしてみてはいかがでしょうか。  以上2点を政策局長に御答弁をお願いいたします。          〔田中俊実政策局長 登壇〕 ◎田中俊実 政策局長  電気自動車を活用した避難所対応についてお答え申し上げます。  本市と日産自動車との連携協定の内容は、熊本地震の教訓を生かし、電気自動車を活用して地域防災力向上を目指すものであります。大規模災害で停電した場合、電気自動車を借り受け、西部環境工場で発電した電力を充電し、避難所において投光器やテレビ、携帯電話の充電などの電力として活用することとしております。電気自動車の配備予定の19か所については、指定避難所から自立電源や大型蓄電池太陽光発電設備等の有無やこれまでの避難者数の実績等に応じて選定しておりますが、停電の状況を確認しながら臨機応変に対応することとしております。  一方で、電気は市民生活にとって切り離すことができない極めて重要なライフラインであります。平時から、いつ起きるとも知れぬ大停電を想定し備えておくことは大変重要なことであります。  これまでも、総合防災訓練の際は九州電力にも御参加いただき訓練を行ってきたところであり、今後は停電対策に焦点を当てた訓練の実施等を通じて、さらに連携を深めてまいりたいと考えております。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  御答弁ありがとうございました。  避難所へ多少なりとも電気補給ができるのは、避難される方にとって、気持ち的に安心を与えることになると思います。また、電気自動車での電気供給の使用用途なども教えていただき、よく理解できました。  電力会社とは、連絡協議会を通じて総合防災訓練など、連携対応を確認されているとのことでした。これからの非常災害シーズンに向けて、情報交換を密にして対応いただければと、ありがたく思っているところでございます。  続きまして、避難所に関することで、もう1点お尋ねいたします。  今年の8月1日に行政担当者、小学校、自治会長、PTA会長のメンバーで、災害用の備蓄倉庫の在庫把握と避難所の状況確認が行われましたので、私も同行させていただきました。災害用の備蓄倉庫については、熊本地震の教訓を生かして、様々な必要品が入っておりましたし、在庫管理もしっかりされておりました。  避難所も確認させていただきましたが、小学校の体育館が高台にあるため、非常に長い階段を上がらなければならないなど、お年寄りにとって厳しい環境条件も見受けられました。避難所のバリアフリー化が進んでいるとお聞きしたのですが、今後の計画、対策がありましたら教えてください。  政策局長、御答弁をお願いいたします。          〔田中俊実政策局長 登壇〕 ◎田中俊実 政策局長  高齢者に優しい避難所対策についてお答え申し上げます。  避難所となる施設は、災害時には高齢者や障がいのある方を含め、多くの地域の皆様が避難して来られる施設であります。バリアフリーについては、それぞれの施設管理者により実施されているところでございますが、施設によっては、避難所としての環境がまだ十分でないところもあります。  議員御指摘の高齢者等が利用しやすい避難所の環境の確保については、今後も、校区防災連絡会避難所運営委員会等防災訓練を行う中で、気づいた課題や必要な設備について、施設管理者と協議してまいります。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  御答弁ありがとうございました。  おととい九州へ襲来しました100年に一度の大災害、台風19号のときにも、コロナ禍の中でも、各避難所とも多数の方が避難されておりました。  避難所のペット同伴が可能になったり、新たな取組も導入されるというところは評価いたします。しかし、非常災害で避難される方は独り暮らしの高齢者が多いことから、どうしてもバリアフリー化が必要であると考えます。長くて急な階段や和式トイレなど、高齢者にとってはとても厳しい箇所が各避難所にまだまだあると思われます。これから非常災害が増えていく時期でありますので、いま一度、校区防災連絡会や避難所運営委員会での意見反映をしていただければ幸いです。どうかよろしくお願いいたします。  続きまして、4問目の質問に入らせていただきたいと思います。  4問目の質問は、特別定額給付金の問合せに対するコールセンターの対応についてでございます。  皆さん、特別定額給付金を覚えていますか。もう使ったから記憶にないという方もいらっしゃると思いますが、給付金支給に当たってはいろいろな方の御苦労があり皆様へ支給されたものであり、決して忘れられない制度でございます。  新型コロナウイルス感染症による経済的影響への不安が広がる中、今年3月18日に国民民主党の玉木代表の全国民への現金10万円一律支給を盛り込んだ経済政策を皮切りに、各党の議員からの多数の提言がなされたことから議論となりました。一時は、新型コロナウイルス等の影響により収入が減少した世帯に対して、1世帯当たり30万円を給付すると表明されておりましたけれども、野党統一会派が提案を行ったこともあり、4月17日の首相会見で、一律1人当たり10万円を給付することに切替えを表明、4月20日、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策の一施策として閣議決定されました。予算総額は約12兆円、4月30日に国会において補正予算が成立いたしました。  思い出されましたか。よかったです。  本市におきましても、このような決定を受けて、約740億円の専決処分の対応により、1人当たり現金10万円を給付する準備に取りかかられ、他都市ではいろいろなトラブルが発生している中、申請書の発送準備から給付の振込対応まで順調にできたのではないかと感じております。しかし、私の知人には市役所の特別定額給付金問合せコールセンターで働く方や日本郵便のコールセンターで働く方も数名いらっしゃり、いろいろな問合せやお叱りの申出が多数あったという情報をいただきました。  市役所の内容につきましては、まだ申請書が来ない、電話するけれどもつながらないという申出が多数かかってきたようです。また、日本郵便への内容につきましては、同じ区なのにうちにはまだ届いていない、郵便配達が遅れているのではないかという申出がかかっているようです。また、日本郵便の配達員の方にも申出が多かったようで、おまえらの配達が遅いんだろうとどなりつけられたこともあったようです。どちらのコールセンターで対応された担当者も、申出内容を確認され、丁寧に対応されたようですが、市民の方も楽しみに待っていらっしゃることもあり、なかなか理解いただくことが難しかったようです。
     そこで、2点お尋ねいたします。  市役所のコールセンターの運営体制はどうだったでしょうか。  また、2点目につきましては、市役所、日本郵便のコールセンターで対応する上で、情報の共有などは行われていたのでしょうか。  文化市民局長、御答弁をお願いいたします。          〔井上学文化市民局長 登壇〕 ◎井上学 文化市民局長  特別定額給付金に関する御質問についてお答えします。  特別定額給付金事業は、新型コロナウイルス感染症に伴う緊急経済対策であり、特に市民の関心が高いことから、5月1日には業務委託によるコールセンターをいち早く立ち上げ、ピーク時には30名体制で給付金に対する様々な問合せに直接お答えしてまいりました。          〔議長退席、副議長着席〕  事業開始当初は、制度内容が随時更新されたことなどから、更新内容に関するFAQを追加するなど、常に委託業者と緊密に情報を共有し、市民からの問合せにスムーズに対応できるよう進めてまいりました。  また、申請書をできるだけ早く各世帯に送付することを目標に、申請書の郵送準備を進めるとともに、各家庭への配達に御協力いただいた郵便局とは、事業開始当初から綿密に打合せを行い、迅速な配達につなげていただきました。しかしながら、議員御指摘のように、本市のみならず、郵便局のコールセンターや郵便配達員の方などに対しても、市民の皆様から御意見やお叱りがあったようでございますが、その際も真摯に御対応いただいたと聞き及んでおります。  本市が政令指定都市の中で最も早い給付につなげることができましたのも、郵便局はもとより、多数の関係者の皆様による御尽力のたまものであります。改めてこの場をお借りしまして、心から感謝申し上げる次第でございます。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  御答弁ありがとうございました。  ただいま説明いただいたとおり、市役所と日本郵便との間では綿密に打合せをされて行われていたということにより、他都市に比べてスムーズな業務遂行ができたということでございました。  私も、以前働いていた電力会社でも電話の対応というのを長年行ってまいりましたが、お顔が見えない分、なかなか気持ちが伝わらないなというところを思い出したところでございます。  今後も連携した対応が多数あると思いますけれども、お互いの対応を気遣う言葉を一言添えるだけでもお客様に与える印象も変わってくると思いますので、今後も働く仲間として協力し合って取り組んでいただきたいと思います。どうかよろしくお願い申し上げます。  続きまして、5点目の質問に入らせていただきます。  5点目の質問につきましては、国史跡、池辺寺跡のさらなるPRの取組についてでございます。  熊本市の西区の魅力、それは熊本市の玄関口である熊本駅周辺の再開発などの近代的な町並みが形成されつつ、恵まれた自然と今日まで先祖代々祭りや神楽などの伝統文化を受け継がれるなど、地元の結びつきが強い地域であるところだと感じております。  熊本市西区でも、古きよき場所はたくさんございますけれども、池上校区には国史跡、池辺寺跡があります。私の大先輩であります田尻将博元議員が長年にわたり整備やPRに対してしっかり取り組んでこられており、私もその取組を引き継いで頑張っていきたいと考えております。  そもそも池辺寺とは、池上町の平地区にあった山寺で、龍の伝説や寺宝などがたくさん残る魅力がいっぱいのお寺です。池辺寺の伝承した池辺寺縁起絵巻や金子塔に刻まれた碑文によると、奈良時代初頭の創建と伝えられております。中でも百塚地区では、発掘調査によって平安時代初頭の寺院跡や全国に類を見ない斜面に並ぶ100基の石積みなどが見つかり、国史跡に指定されました。  今までの主な取組としましては、調査開始からおよそ20年経過しました平成17年には、保存整理に関わります諸課題を検討するため、専門家によります史跡池辺寺跡保存整備検討委員会を設置いたしまして検討を進め、平成18年7月には保存整備基本構想の御提案を頂きまして、基本構想書を作成いたしました。  保存管理や整備活用に関する基本方針といたしまして、池辺寺跡の特性や文化財としての価値を踏まえまして、その特質に合わせた適正な地区区分を行い、保存管理の方法を定めるとともに、周辺環境を含めました一体的、恒久的な保存と段階的な整備を行ってまいりました。  具体的な整備といたしましては、短期、中期、長期に分けて行うこととしまして、短期整備におきましては現在の国指定の中心であります本堂基壇建物群と100基の石塔群の遺構保存と展示を、また、中期整備におきましては庭園跡を中心とした整備を、長期整備におきましては堂床や池上などの各地域、地区に残ります遺跡の保存整備を行ってまいりました。  池辺寺跡整備は、長く適切に保存継承されていくためには、地元住民の皆様や関係者はもとよりでございますが、多数の市民の皆様にも愛着を持っていただくことが不可欠でございます。そのためには、池辺寺跡の歴史的価値を広く市民の皆様にお知らせするとともに、地元の御意見を頂きながら、多くの人に訪れていただくような効果的な魅力のある保存整備とその活用に努めてまいりたいとの考えで、地元の皆さんと取り組んでこられました。また、このような取組に加え、テレビやラジオを活用したPR活動やJRウオーク大会などを開催し、池辺寺跡に加えて、池上校区の魅力を伝えてこられました。  今後も、県内外の観光客の皆さんに足を運んでいただくように、さらなるPR活動が必要と考えます。  そこで、2点お尋ねいたします。  いろいろなイベントなどでもPRしていくことが有効かと考えますが、新型コロナウイルス感染症の問題もありますので、なかなか取り組めない状況でございます。そのほかのPR対応ができないでしょうか。  また、現在、道路の案内板がありますけれども、なかなか目立たないです。新しい道路工事も行っている中で、新しい案内板の設置もできないでしょうか。  以上2点を文化市民局長に御答弁をお願いいたします。          〔井上学文化市民局長 登壇〕 ◎井上学 文化市民局長  国史跡 池辺寺跡のさらなる取組について、2点の御質問にお答えします。  まず、コロナ禍におけるイベント以外のPR方法についてでございますが、議員御紹介のとおり、池辺寺跡は貴重な遺構や伝来宝物等が数多く残された大変魅力深い史跡であり、現在、パンフレット類を担当課の窓口に常時設置するとともに、市のホームページでもPRを行っております。  今後につきましては、池上地区が今年6月認定の熊本市歴史的風致維持向上計画の中で龍伝説と池辺寺の名残に見る歴史的風致に指定されましたことを踏まえまして、フェイスブック等のSNSを活用し、四季折々の美しい歴史的風景を定期的にアップするなど、池辺寺のまだ知られざる魅力を伝え、注目を集められますよう、さらに工夫を凝らしたPRに努めてまいります   2点目の道路案内板の設置についてでございますが、本市が設置している案内板は、西回りバイパスのJA池上支店前の交差点と第一池上橋入り口の2か所でございます。そのほか、池辺寺跡までのルート上には地元による手作りの案内表示が設置されております。しかし、現在の本市で設置しております案内板は2か所とも小さく、車から確認しづらいこともございますことから、熊本西環状道路池上インターチェンジの開通を見据えまして、分かりやすい新たな案内板の設置を検討してまいります。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  御答弁ありがとうございました。  パンフレットやホームページでの観光PRはなかなか広がらないなと感じておりましたけれども、フェイスブックなどのSNS活用は有効だと考えます。LINEのタイムラインなども活用できればいいなと思っておりますので、ぜひ早めの取組をお願いいたします。  また、案内板の設置につきましても御検討いただけるということの回答は、非常にありがたく思っております。車からでも皆さんに気づいていただけるような案内板をぜひお願いしたいと思っております。  どんどん新しい町並みになる中で、古きよき文化財はしっかり引き継いでいきたいと考えておりますので、今後とも御協力の方よろしくお願い申し上げて、次の質問に入らせていただきたいと思います。  6問目の質問につきましては、熊本西環状道路の工事に伴う地盤沈下の申出に対しての質問でございます。  皆さん、熊本西環状道路は御存じでしょうか。北区の下硯川町から南区の砂原町を結ぶ約12キロメートルの自動車専用道路のことで、下硯川町から花園インターチェンジの約4キロメートルが2017年3月に開通しており、現在は花園インターチェンジから池上インターチェンジの約5キロメートルの工事を行っているところです。  私も、毎日のように工事現場を通って工事が順調に進んでいるのを確認しており、一日も早い道路完成を待っている一人でございます。道路が完成したら、朝夕の渋滞緩和につながるのか、また町並みはどのように変わるのかなど、いろいろなことを想像しながら楽しみにしておりました。しかし、そのような新設道路の工事の裏側で、谷尾崎町の迎平の皆さんより、道路工事が始まってから自宅が傾いている、自宅の庭が陥没している、井戸水が出ないなど、耳を疑うような住民の方の声が聞こえてまいりました。  皆さんも御存じかと思いますが、8月26日、熊本日日新聞やテレビのニュースで報道されましたとおり、熊本西環状道路の高架橋の工事に伴う大量の地下水噴出と谷尾崎町、池上町の一部の宅地異常の時期が重なるため、市へ原因究明や対策を求めているという報道がされております。  私も、地元自治会の大きな問題と捉えており、7月29日の住民説明会に参加し、今後の道路工事内容や各種調査内容につきまして説明を聞かせていただき、また、自分の目で確かめたいという気持ちがあり、8月12日に迎平二区の住環境を考える会の会長様と一緒に各住宅ごとの現地調査を行いました。  庭先のウッドデッキや宅地裏側の陥没、屋内にゴルフボールを置くだけで転がっていく、特に昨年12月に新築された住宅でも、既に駐車場入り口がひび割れしており、悲しい気持ちでいっぱいになりました。皆さんも自宅が傾いたり庭先が陥没したら、絶対に落ち着いていられないでしょう。そう思いませんか。7月29日の住民生活会でも、この土地が大好きで長く住み続けられている方々の悲痛な叫びをお聞きしただけに、さらに胸が熱くなりました。  本市には既に要望されており、真摯な対応をしていただいているとお聞きはしておりますけれども、本日までの対応につきまして、まずは大西市長から所感をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  谷尾崎地区、池上地区周辺における地盤沈下については、多くの住民の方々が日々の生活に御不安を抱いておられ、迅速な対応が必要と考えております。  そこで、これまでの住民説明会による対応に加え、職員が地区の住宅を個別に訪問し、現地での聞き取り調査や相談窓口を設置するなど、きめ細かな対応に努めております。  住民の皆様からは、できる限り早く原因を究明してほしいとの声を多く頂いたことから、まず土木、地質等の専門家による検証会議を今月中に立ち上げ、早期解明を図りたいと考えております。  今後とも、速やかに調査を進めるとともに、随時地域への情報提供や丁寧な説明を行い、住民の方々の一日も早い不安の払拭に努めてまいりたいと考えております。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  大西市長、ありがとうございました。  私も、市長が申されたとおり、地域住民の不安や悩みを払拭しながら細やかな対応が必要だと感じており、皆様の気持ちに寄り添うために現場を歩いて視察させていただきました。市長もお忙しいとは思いますが、お時間が取れるのであれば、一度現場を視察されてはいかがでしょうか。ぜひ御検討の方をよろしくお願いいたします。  続きまして、工事関連で3点お尋ねいたします。  今回、住民の皆さんからの申出に対して、道路工事との因果関係を調査されるとお聞きしておりますが、具体的な調査方法、調査範囲、調査期間について、既に終了されたものを含めまして、教えてください。  また、現在、申出があった家屋の外観調査を行われているということで聞いておりますけれども、屋内の調査は実施されるのでしょうか。されないということであれば、理由をお聞かせください。  また、3点目でございますけれども、今後の橋脚工事はさらに住宅に近くなることから、現在申出があった2地域と同じ事象が広がる可能性があります。申出があれば調査されるのでしょうか。  以上3点を都市建設局長に御答弁をお願いいたします。          〔田中隆臣都市建設局長 登壇〕 ◎田中隆臣 都市建設局長  熊本西環状道路工事に係る調査に関し、3点のお尋ねにお答えいたします。  まず、調査の内容とその範囲、期間についてでございますが、内容につきましては、地下水の流れや水位を確認する地下水調査、地質の特性を確認する地盤調査、道路や河川堤防、宅地の高さの変位を計測する変状調査を行うこととしております。範囲につきましては、地盤沈下が確認された谷尾崎地区の工事箇所周辺や沈下が確認された地区を含みます約5.7ヘクタールを予定しております。  変状調査につきましては、7月下旬から開始しており、9月中旬には他の調査にも着手できるよう手続を進めております。調査期間につきましては、経過観察の時間が必要でございますが、年度内には調査を取りまとめることとしております。また、住民の皆様に対しましては、その経過について適宜報告してまいります。  次に、家屋内調査への対応でございますが、今回、個別訪問したヒアリング調査の中でも要望を頂いており、今後、準備が整い次第、実施することとしております。  最後に、地盤沈下の新規申出への対応につきましても、今後、専門家の御意見を頂きながら、必要な箇所について同様の調査を行うなど、柔軟に対応してまいりたいと考えております。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  御答弁ありがとうございました。  今回の高架橋工事に伴う大量の地下水噴出は予想外のことかと思いますが、谷尾崎町、池上町の一部の宅地異常が発生した皆さんも非常にびっくりされ、また残念な気持ちになられていると思います。私が聞いた方は、新しい道路ができるのでダンプが通る騒音や工事音は仕方がないということで、今まで我慢している人たちばかりだと聞いております。申出があった方だけ対応するのではなく、申出があった隣近所の方にも声をかけるなど気遣いをしながら、調査の方も進めていただきたいと思っております。  新しくすばらしい道路ができて、自分たちの家屋や庭が工事の前のように戻ってほしいという意見が多数出てきておりますので、今後も引き続き、小まめな情報提供をいただきながら、対応いただきたいと思います。お願いいたします。  続きまして、7点目のイノシシ対策についての質問をさせていただきます。  また荒らされとるばい。子供たちが毎日通っている通学路の側面が何者かに荒らされている、掃除をしても次の日には同じように荒らされている。私もまさかと思ったのですが、やはり犯人はイノシシだったのです。  ある日の深夜2時頃、いつもの通学路を通ってみると、竹やぶの中から何やらかさかさと音がして、懐中電灯を照らしてみると2頭のイノシシを発見しました。なぜ深夜の2時頃にいたのか、もちろんそれは安全パトロールです。懐中電灯を照らしたこと、また私たち人間に気づいたのか、竹やぶの奥に逃げていきました。残念ながら現行犯とはいきませんでしたが、どうやら間違いないようです。  西区の池上校区は、以前からイノシシの出没が熊本市内でも多い地域であり、ミミズなどの餌を探し掘り返した跡ではないかと思われるところが多数見受けられます。また、最近では、ミカン農家の方からは、作業しているとイノシシの子供であるうり坊がすぐそこまで来ていると言われました。  今までの鳥獣対策につきましては、市民の要望により、行政や地域の皆さんの協力で、電気柵や箱わなや防獣ネットなど、様々な対策を講じてきていただいたというのは確認しております。しかし、ここ最近、山手のほうだけではなく、住宅地まで下りてきている情報が多いようで、出没時間は朝と夜が多いようです。  西区だけではなく、5月28日午前5時40分頃に東区桜木でイノシシと原付バイクの接触事故が発生したという情報もございますし、8月11日の熊日新聞には、北区の立田山でのイノシシ対策の記事が掲載されておりました。さらには、8月24日午前8時頃に南区の城南町でイノシシが出没したというニュース報道がされております。今後も、餌を求めてどんどん住宅地に出没することになれば、人的被害の危険性も高くなっていくことと予想されます。  イノシシは夜しか出てこないし、臆病だから大丈夫と言われる方もいらっしゃいますが、イノシシの性格や行動を調べてみますと、神経質で警戒心の強い動物です。ふだん見慣れないものに遭遇した場合は、それをできるだけ避けようとするので、基本的には人間を避けようとするのです。しかし、不用意に近づくと攻撃してくることもあります。発情期や分娩の後は特に攻撃的になるそうです。背中の毛を逆立てたり、挙動不審に動き回ったり、後ずさりしながら地面を擦るといった行動は、イノシシの威嚇行動らしいです。  もしも子供たちが突然イノシシに遭遇した場合、落ち着いて対応できるでしょうか。私も分かりませんが、落ち着いた行動ができるという自信がありません。ちなみに、ある程度の大きいイノシシでも、時速45キロメートルで走ることができ、鼻先で70キログラムの物を持ち上げることができるそうなので、私は到底かないません。  そこで、2点お尋ねいたします。  イノシシを中心とした鳥獣の行動範囲が拡大している中、行政としてどのような対策を講じていかれるのでしょうか。  また、2点目につきましては、他都市、他の地域で、いい取組の事例があれば教えてください。  以上2点を農水局長に御答弁をお願いいたします。          〔西嶋英樹農水局長 登壇〕 ◎西嶋英樹 農水局長  イノシシ対策について、2点の御質問に順次お答え申し上げます。  現在の本市での対策でございますけれども、本市では、イノシシなどが住宅地で目撃される事例が増加していることから、鳥獣を地域に寄せつけない環境整備、侵入防止柵の整備、捕獲、捕獲従事者の育成による捕獲体制の強化の4つの取組を中心に鳥獣対策を進めております。  また、鳥獣対策室を設置いたしました平成30年には、住宅地などにおける有害鳥獣対応連絡会議を設置いたしまして、警察や区役所、まちづくりセンター教育委員会などと連携を強化するとともに、イノシシが住宅地などに出没した際には、学校や自治会などへの情報提供を初め、パトカーなどによる注意喚起や市ホームページへの掲載を行いながら、警察や熊本市有害鳥獣駆除隊と連携いたしまして、追い払いや捕獲を行っておりまして、人的被害を未然に防止いたしております。  他都市、他地域の好事例でございますけれども、鳥獣対策につきましては、鳥獣を住宅地などに寄せつけないような取組を地域全体で推進することが不可欠であることから、本市では、自治会などと連携を図りつつ、市民との協働による鳥獣対策を市内6地区で実施いたしております。中でも、立田山に隣接しております龍田西校区や清水校区では、平成30年度から自治会や学校、まちづくりセンターと連携しての勉強会、通学路などへの電気柵の設置、イノシシのすみかになっておりますやぶの撤去、注意喚起のチラシ配布などに取り組んでおります。  さらに、自治会と熊本市有害鳥獣駆除隊が連携いたしまして、イノシシの生息状況について調査を行いまして、その結果を踏まえ、効果的に箱わなを設置いたしましたことから、平成30年度は43頭、令和元年度は86頭、本年度は7月末までの4か月間で58頭のイノシシを捕獲いたしております。  今後は、立田山の事例を市内の他地域に横展開を行うことなどによりまして、鳥獣対策を積極的に推進してまいります。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  御答弁ありがとうございました。  各部署と連携強化をしているとありましたが、私が知らなかっただけかと思いますけれども、情報提供やパトカー等による注意喚起がされているということは初めて知りました。  また、質問冒頭でお話をしました子供たちの通学路対応につきましては、西部土木センターの皆さんにいろいろな知恵を出していただき、コンクリート土のうの工事を行っていただいて、2学期からは安心して通学ができております。この場をお借りしてお礼を申し上げます。誠にありがとうございました。  また、龍田西校区や清水校区は、自治会や学校、まちづくりセンターと連携して、勉強会や通学路への電気柵の設置、イノシシのすみかになりそうなやぶの撤去など、しっかり取り組まれているということで、これも地域イノベーションの一つとして、各校区が見習うべきであると感じております。  私も、今回の質問をきっかけに、わな仕掛けの講習を受講して資格を取得して、地域の皆さんと一緒に取り組むことを決意いたしました。今後も、鳥獣対策室の皆さんの御指導もよろしくお願い申し上げ、次の質問に入りたいと思っております。  次の8つ目の質問でございます。将来的なスポーツ施設の新設についてというところで質問をさせていただきます。  現在は、新型コロナウイルス感染症の影響により、日本中で楽しみにしておりました東京オリンピック・パラリンピックが1年延期となり、非常に残念な気持ちになっている方が多数いらっしゃるのではないかと思います。中には観戦チケットが当たり、ホテルなども取られて、見に行こうとされていた方は二重のショックを受けられていることでしょう。  私も、昨年の第3回定例会で東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーについての一般質問をさせていただいたとおり、どのスポーツも大好きで、東京オリンピック・パラリンピックを楽しみにしていた一人でございまして、非常にがっかりしているところでございます。ぜひとも、新型コロナウイルス感染症が終息をいたしまして、来年開催されることを心から祈っているところでございます。  本市でも、新型コロナウイルス感染症が本格的に増え始めた3月の末から6月初旬は、どのスポーツも大会が中止や延期になったりして、テレビをつけてもやっていないし、グラウンドや競技場でもやっていないという、今まで見たことがないくらい静かな光景で、本当に寂しい気持ちとなりました。  自分自身の議員の活動も縮小している中、運動不足の解消を考慮して見つけた楽しみがウオーキングでございます。毎日1万歩を目標にしていたこともあり、空いた時間は全てウオーキングになりました。また、新型コロナウイルスへの対策を講じなければならないため、人けのない時間や場所を選んで取り組んでおりました。しかし、私と同じような考えを持った方は多かったようで、公園や広い歩道のところを活用したウオーキングやランニングをされる方が日ごとに多くなってきたのです。新型コロナウイルス感染症もあるので、人に会わないようにさらに時間帯や場所を変えたのですが、やはりお会いするのです。
     本市でも、万歩計や健康管理やポイント機能などを取り入れたもっと健康!げんき!アップくまもとというアプリを導入したこともあり、ウオーキング人口が増加したと思われます。健康志向の人が増えるというのはいいことだと思える反面、朝夕のウオーキングやランニングで、薄暗い時間帯であることから交通事故に遭われたという話もよく耳にします。  小さい子供さんやお年寄りが安心して歩いたりできるところを考えたときに、一番に思いついたのが運動公園です。東区の平山町に熊本県総合運動公園があり、各種大会が開催できて、県民の皆さんがウオーキングやランニングが気軽にできるコースもあります。  7月初旬には、熊本市水前寺競技場の屋根の部分が老朽化しているということで撤去作業という報道もありました。今後の動向も気になるところではございますけれども、将来的に検討されるということになれば、現在課題となっている駐車場や渋滞緩和の問題を考慮しなければならないと考えます。そのような観点から、熊本市西区の広大な敷地を生かし、また、新しい環状道路や熊本駅が近いという利点を考慮した計画はいかがでしょうか。  現在は、新型コロナウイルスの対策費に費やさなければならないということは十分承知しており、今すぐとは言いません。若い人材育成とたくさんの市民が活用できるスポーツ施設が将来的にできることを切に希望されている方はたくさんいらっしゃると思います。今後の将来計画などがありましたら教えてください。  経済観光局長、御答弁をお願いいたします。          〔田上聖子経済観光局長 登壇〕 ◎田上聖子 経済観光局長  将来的なスポーツ施設の新設についてお答えいたします。  本市ではこれまで、増加する人口や多様化する市民ニーズに対応すべく、スポーツ施設を整備してきたところでございますが、今後、人口減少や少子高齢化による社会構造や市民ニーズが大きく変化することを踏まえ、スポーツ施設全体の在り方を検討する必要があると考えているところでございます。  スポーツ施設の新設につきましては、全体の在り方を検討する中で、経済効果や将来にわたる施設の維持管理経費等も考慮しながら、その必要性を検討してまいります。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  御答弁ありがとうございました。  確かにスポーツ施設を新しく造るには多額な費用がかかるので、経済効果や将来にわたる維持管理経費、また必要性を考慮しなければならないというのはよく分かります。しかし、熊本市内でスポーツ大会が開催されますと、移動手段は自家用車に頼ってしまうので、どこでやっても渋滞してしまうという事象が発生しております。  他県のスポーツ施設にしても、福岡県のヤフオクドーム(PayPayドーム)、広島県のマツダスタジアム、佐賀県の鳥栖スタジアムなど、公共交通機関を利用できるところがうまくいっているように感じます。  質問の内容でも述べましたとおり、将来的に新設の計画をする際には、ぜひとも市民の皆様の交通アクセスなどを考慮した上で、御検討をお願いしたいということをお願いしまして、次の質問に入りたいと思っております。  9問目の質問につきましては、選挙投票率向上の取組でございます。  昨年9月の第3回定例会で、市議会議員として初めての一般質問5問目で、昨年の各種選挙の投票率は、統一地方選挙の一般市議選は全国で45.57%、参議院選挙は全国で48.80%という過去最低で、なかなか上がらないことから今後の期日前投票所の拡大などを質問させていただきました。そのときの答弁では、ショッピングモールみたいな広い店舗でないと対応ができないため、今後も前向きに研究していきますという回答をいただきました。その後、ショッピングモールとの対応なども情報提供いただき、選挙管理委員会の皆様には非常にありがたく思っているところでございます。  ただ、今年の3月に施行されました熊本県知事選においては期日前投票所の拡大などは実施されず、投票率につきましても前回の51.01%から5.98%下回る45.03%という結果でございました。新型コロナウイルス感染症の影響もあるかと思いますが、熊本県のトップを決める大事な選挙なのに、投票率が半分もいかないという悲しい状況でございます。  ここ最近のテレビを見ていますと、EUの各加盟国で行われた2019年の欧州議会選挙で、前回の選挙投票率から13%アップしたというのをテレビで見ました。投票場所を有名なコンサートホールの舞台や地元サッカークラブの更衣室など、なかなか通常入れないところにしただけで、投票率が13%アップしたということでございます。欧州でも投票率の低下が問題になっていたようで、このように少しでも関心を持ってもらう、わくわくする体験を付加価値として投票へのモチベーションを上げていただく秘策にされたみたいで、選挙が楽しみになる、選挙へ行きたくなるなど、絶賛する声が多数寄せられたそうです。  本市の場合も、昨年新設されました熊本城ホールの舞台など、投票所として拡大するということ、または投票に来ていただいてホールを眺めていただく、そのように同様な取組ができそうですけれども、いかがでしょうか。  選挙管理委員会事務局長、御答弁をお願いいたします。          〔岡村公輝選挙管理委員会事務局長 登壇〕 ◎岡村公輝 選挙管理委員会事務局長  期日前投票所の拡大、投票所のアイデアについてお答えいたします。  議員御提案の熊本城ホールのメインホール舞台などは、ふだんはめったに入ることができない場所でございますので、ここに投票所を設置いたしますことで、選挙に興味や関心を持っていただくための手法の一つと考えております。  一方で、急な選挙でも使用できることなどの課題がございますので、まずは令和元年第3回定例会においてお答えいたしましたとおり、ショッピングセンターなどへの期日前投票所の設置につきまして研究を行っており、現在、設置に向けて関係部署と協議を進めているところでございます。          〔6番 島津哲也議員 登壇〕 ◆島津哲也 議員  御答弁ありがとうございました。  今回のような市街地の投票所を設置することによって、バスや市電の利用拡大にもつながるのではないかなと考えたところでございます。  今後の各種選挙を考えると、何らかの対策を講じないと、今後ますます選挙の投票率というのは下がっていくばかりで、30%台になるのも時間の問題だと感じております。  今回御提案しました内容の、外国ではうまくいった事例でございますけれども、果たして日本や本市でうまくやれるという保証はございません。また、今現在検討されておりますショッピングセンターでの期日前投票所の拡大についても本当に投票率が上がるのかも分かりませんし、熊本県知事選で投票された票数がなくなるという不祥事も起こっていることから、選挙自体に対しての不信感もますます高まるというのは間違いないと思っております。  今回の熊本城ホールというのはほんの一例でございまして、今までにもいろいろなアイデアが出ていると思います。今後は、積極的な検討と、まずはアクションを起こしていただきたいと切に思っておりますので、どうか御検討の方をよろしくお願い申し上げます。  以上で、これで私が準備した質問は全て終わりました。丁寧に御対応いただきました大西市長初め、執行部の皆様、誠にありがとうございます。また、平日の午前中にもかかわらず傍聴へ来ていただきました皆様、インターネット中継で御覧いただいた皆様、長時間お付き合いいただきまして誠にありがとうございます。  今後も、皆様のお役に立てるような議員になれるよう地域の皆様との会話を大切に、皆様から頂く小さな声を市政に届けてまいりますので、引き続きの御支援をよろしくお願いいたします。  本日は誠にありがとうございました。(拍手)       ──────────────────────────── ○上田芳裕 副議長  この際、議事の都合により休憩いたします。  午後2時に再開いたします。                             午前11時26分 休憩                             ───────────                             午後 2時00分 再開 ○紫垣正仁 議長  休憩前に引き続き会議を開きます。       ──────────────────────────── ○紫垣正仁 議長  一般質問を続行いたします。藤永弘議員。          〔27番 藤永弘議員 登壇 拍手〕 ◆藤永弘 議員  皆さん、こんにちは。公明党熊本市議団の藤永弘でございます。  議員になって一般質問は9回目、代表質問も合わせますと10回目の登壇となります。登壇の機会を与えていただきました先輩議員、同僚議員に心より感謝申し上げます。ありがとうございます。  質問に入る前に、今回の台風10号によりお亡くなりになられました方の御冥福をお祈りいたしますとともに、けがをされた方、停電等により不自由な生活を強いられておられる皆様に心よりお見舞いを申し上げます。  また、重ねて、令和2年7月豪雨災害によりお亡くなりになられた方々に改めて哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。  では、通告に従って質問に入っていきたいと思います。  まず最初に、災害関連の質問をしていきます。  これまでに経験したことのないような大雨が降り、熊本県、鹿児島県、福岡県、佐賀県、長崎県、岐阜県、長野県には一時、大雨特別警報が発表されました。そして、球磨川や筑後川、飛騨川の氾濫、土砂災害など大きな被害をもたらした令和2年7月豪雨、記録的な豪雨が起こったわけとしては、梅雨の末期は度々大雨に見舞われることがありますが、今回は、九州から広範囲で、しかも10日以上の長い期間に及んで大雨が続きました。  今回の大雨につながっている原因の一つと考えられているのが、梅雨前線が長期間西日本から東日本付近に停滞したことです。これは、インド洋の海面水温が平年より高いことが起因して梅雨前線が北上しにくくなり、日本列島に停滞しやすくなったと見られています。もう一つが、偏西風の蛇行が起因して雨雲の元となる暖かい湿った空気が次々と大量に流れ込んで、日本の西側、黄海付近で偏西風が南に蛇行し、気圧が低くなる西谷となり、太平洋高気圧のふちを回る湿った空気が日本列島に流れ込みやすい状態が続き、梅雨前線の付近で線状降水帯が発生しました。この2つの原因で大雨になったと考えられています。  今回の豪雨では、この線状降水帯が何度も発生しました。そのうちの一つ、球磨川の流域を含む熊本県南部では、7月3日から4日にかけて24時間で400から500ミリメートルの豪雨となりました。また、大分県の玖珠川流域や岐阜県の飛騨川流域では、7日から8日にかけての24時間で300から500ミリメートルの大量の雨が降りました。2018年の西日本豪雨や2019年の台風19号など、毎年のように列島を襲う気象災害、頻発する極端な気象現象に私たちはどのように対策をしていけばよいのでしょうか。  気象の予測技術は日々進化していますが、線状降水帯の予測は、残念ながらいまだ正確にできていないのが現状です。梅雨明け後も局地的豪雨や台風被害など、夏は気象現象が目まぐるしく襲いかかってきます。テレビやラジオ、インターネットやSNSなどで最新の気象情報を確認する習慣がとても大切になってきます。また、それ以上に、いざというときの判断力が一人一人に求められています。  日本は狭いながらもそれぞれの土地に特徴があるので、例えば24時間で500ミリメートルの雨が降ったとしても、地域によって被害状況は変わります。土砂災害に弱い、河川が近くにある、周囲より低い土地など、自分の住んでいる地域を日頃から知っておくことで早めに備えをしておこう、この段階で避難しようなど、判断がつきやすくなると思います。  そう考えると、まずはハザードマップの確認をしておくことが大事になります。熊本市のハザードマップを見ても検索が丁目までしかできません。私も自分の家が最悪の場合、何メートルまで水が来るのか、はっきりと分かりません。また、そもそも調べることのできない人もおられます。命に危険が及ぶ地域に住んでいる認識がなく、避難指示があったとしても避難しない人がいると考えられます。その方たちに自分の家の危険性をお知らせし、レベル3で避難するのか、レベル4で避難するのか、判断の情報提供が必要ではないかと思います。  本市においては避難所に避難する人は横ばいと聞いています。避難しなければいけない人の避難が少ないと考えられます。崖崩れが起こる可能性が高い場所にお住まいの方には一軒一軒お知らせしてあるので、比較的避難者が多いようです。しかし、今回の台風10号のときの事前避難者の数は1万523人と、いつもより多くの方が避難されたようです。また、アクアドームにペット同伴可能な避難所を開設されたことは評価いたします。また、いつもより多くの方が避難されたことで、新たな課題も見えてきたのではと思いますので、課題に対して対応策をよろしくお願いしておきます。  さて、大江公民館の避難所に公明党市議団として視察したときに、気になったことを今回は1つだけ述べます。  新型コロナウイルス感染症対策を取りながら運営し、密にならないよう配慮し、特に体調の優れない人は部屋を分ける等々、コロナ禍の中、よく考えていると思いましたが、備品の中に段ボールベッドがないのが気になりました。学校まで避難場所を広げた場合は保健室があります。体調の悪い人には、寝たり起きたりの行動、また衛生面でもベッドは必要と思っています。  そこでお伺いいたします。  まず、最初の1点目として、今回の令和2年7月豪雨災害を初め、今起こっている新型コロナウイルス、北朝鮮のミサイル問題など、予想のつかない全ての災いに対して、市民の皆様の命と財産をどのように守っていくのか、大西市長の決意のほどをお聞かせください。  2点目、令和2年7月の豪雨災害が起きた人吉球磨地方に降ったものと同程度の雨量が本市白川流域に降った場合、命に危険が及ぶと思われる建物の1階部分が浸水するような校区は何校区あるのでしょうか。  3点目、今はスマートフォンをお持ちの高齢者の方も多いので、本市のハザードマップで、スマートフォンから自分の家の住所で何番地何号まで検索できるようにし、実際の災害時にどのくらいの浸水が起こるのか、避難の目安などピンポイントで検索できるようにできないでしょうか。  4点目、特に水害の危険地域の校区は、校区防災連絡会に調査費を出してでも調査をお願いし、一軒一軒危険のお知らせと避難するタイミングの把握ができないでしょうか。  5点目、保健室として使用する場所にベッド等がない避難所には、最低2台の段ボールベッドを備品として置く必要があるのではないでしょうか。  1点目を大西市長に、2点目から5点目を政策局長にお伺いいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  近年、これまで経験したことのないような集中豪雨や台風、コロナ禍など、想定を超える規模の災害等が発生しており、行政として大きな危機に備える力を常に持っておかなければならないと考えております。こうした様々な災害等から市民の生命と財産を守るためには、まずは平常時からあらゆる危機を想定した準備や訓練の実施など、事前対策に最善を尽くすことが重要であります。  加えて、地域の防災力そのものを高めるため、行政による公助のみならず、住民が自らを守る自助、地域社会がお互いを守る共助を高め、あらゆる災害等の発生に備える必要があると考えております。災害等の発生時には、この自助、共助、公助それぞれの役割が最大限発揮されるよう、行政が的確に情報収集した上で、迅速に対処方針を示し、情報発信を行うことが重要であると考えております。  私自身、今般の台風10号への対応を含め、これまでの災害の発生時には、最悪の事態を想定し、早め早めの対応を指示した上で迅速に判断を下し、スピード感を持って対策を講じてきたところでございます。今後とも、市政を預かる市長として、これまでの災害も教訓としながら、自ら先頭に立って市民の生命と財産を守る覚悟でございます。よろしくお願いいたします。          〔田中俊実政策局長 登壇〕 ◎田中俊実 政策局長  私からは、防災関連の4点のお尋ねについて順次お答えします。  まず、今回の令和2年7月豪雨は、西日本から東日本に停滞する梅雨前線の影響により、7月3日から4日にかけて熊本県南部を中心に記録的な豪雨となり、48時間の総雨量は、湯前町で497ミリメートル、人吉市で420ミリメートルなど、いずれも平年の1か月分に相当する降水量となりました。  このような大雨が白川流域で降ったと想定した場合、統合型ハザードマップにおきましては、0.5メートル以上浸水する校区は、中央区17校区、東区2校区、西区11校区、南区16校区、北区2校区の合計48校区が該当します。  2点目の統合型ハザードマップのスマートフォンでの検索方法については、データ量の増大を考慮しまして、検索スピードや操作性を確保するために、現在は町名や何丁目までとしておりますので、御自宅等の詳細の確認につきましては、画面を拡大するなどで対応をお願いしたいと考えております。  3点目の地域住民避難行動の事前把握につきましては、住民の命を守る上で有効な方法であると認識しております。市民への避難に向けました事前準備や避難開始については、これまでも市政だよりやテレビ、ラジオ等の広報媒体を通じまして周知、啓発を図ってきたところでありますが、災害の種類や規模によって危険箇所や避難行動が一様ではないことから、今後は、校区防災連絡会や避難所運営委員会と具体的に協議を行ってまいりたいと考えております。  最後に、避難所における新型コロナウイルス感染症予防対策については、避難者の過密を防ぐスペースの確保や体調が優れない方への保健室、退院者や濃厚接触者等が利用する保健避難所など、全ての市民の方が安心して避難ができる本市独自の体制を整えたところでございます。このうち、風水害時に開設する公設公民館等の基本避難所につきましては、保健室として使用する場所にベッド等がないところもありますことから、議員御指摘の段ボールベッドの配備につきましては至急対応してまいりたいと考えております。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  ただいまは、災いに対し、平常時からのあらゆる危機を想定した準備や訓練の実施など事前対策が重要で、加えて、公助のみならず、自助、共助を高める必要性、また市民への情報提供の重要性を述べられた上で、災いに対し市政を預かる市長として、これまでの災害も教訓としながら、自ら先頭に立って市民の生命と財産を守る覚悟をお聞かせいただきました。大西市長の熊本地震等の対応等を通し信頼はしていましたが、改めて決意を聞かせていただきありがとうございました。  政策局長答弁で、令和2年7月豪雨のような大雨が白川流域において降ったと想定した場合、危険校区が48校区であることが分かりました。  本年8月28日から不動産業者は、自治体が作成している水害ハザードマップを活用して、物件の位置や浸水のリスクなどを顧客に説明しなければならない、近隣にある避難所の場所も伝えるようになりました。これまで、土砂災害や津波のリスクは重要事項説明の項目に入っていましたが、今回、そこに近年の想定外の浸水被害を受けて、水害リスクが加わったわけです。全部を一遍にできなければ、何年かの計画でも仕方ありませんが、この48校区にお住まいの方には、ぜひとも一軒一軒浸水リスクをお知らせいただくようにし、避難行動の調査も含めてお願いしておきます。  段ボールベッドの配置については、至急対応していくとのこと、ありがとうございます。  続いて、津波に対する避難についてです。これに対して私は、平成30年第2回定例会6月8日に津波避難タワーについてと題し質問しました。そのときの質問で、熊本地震で、実際に有明海、八代海沿岸に津波注意報が発令された際に、できるだけ海岸から遠く高いところに逃げようとした車で道路は大渋滞、反対車線を逆走する車もあり、大パニックだった様子を踏まえ、今後、どのように南区と西区の皆様が安全に避難所へたどり着くことができるか、また、皆が安全に避難所にたどり着くために、5メートルから10メートルの津波の危険がある5,000人の市民の方のための津波避難タワーの建設を計画する必要があるのではないかと質問しました。  大西市長の答弁では、熊本地震の際に、住民への避難ルートや避難場所の周知徹底が不十分であった教訓を踏まえ、災害対処実動訓練や校区防災連絡会の設置を促す中で、地域住民に対し、津波ハザードマップ等により避難ルートや避難場所を周知し、スムーズな避難ができるよう日頃から意識づけに努める。津波避難タワーについては、他都市の事例調査等を行い、その必要性について研究していくとの答弁をいただきました。苦しい答弁ではなかったかと思います。  津波避難タワーに対し国の支援はなく、財政面を考えるとハードルは高いと考えられます。しかし、海岸沿いの地域次第では、津波による被害に遭われる可能性がある5,000人の市民の方がいる以上、また、慌てた人の事故という二次災害を防ぐためにも、何らかの施策の必要性を感じています。  もし財政面でどうしても無理があるのならば、思い切った施策を打ってはどうかと考えます。高所への避難場所を設置するのに民間にも御協力いただくため、例えば、高所避難場所が必要な地域において大型スーパーや介護施設等の建設の計画時に、高所の避難場所を併設する予定があれば、田畑として購入した土地でも建設許可を出すような思い切った施策を行えば、この問題は進展するのではないかと考えます。  そこでお尋ねします。  1点目、避難ルートや避難場所の周知を図り、スムーズな避難ができる体制は確立したのでしょうか。また、津波避難タワーにつきましては、他都市の事例調査等を行い、その必要性についての研究は進んだのでしょうか。  2点目、もし進んでいなければ、先ほど私が述べたような思い切った民間の協力をいただく施策はできないのでしょうか。  以上2点、政策局長にお伺いいたします。          〔田中俊実政策局長 登壇〕 ◎田中俊実 政策局長  津波に対する避難についてお答え申し上げます。  現在の津波ハザードマップでは、津波発生時の緊急避難場所を浸水想定区域外の小中学校や公的施設としておりますが、御指摘のように、熊本地震では避難場所や避難ルートに関する事前の周知が不足し、大混乱になりました。  津波被害において自らの命を守るために重要なことは、一人一人の素早い避難開始と迅速な避難行動であり、これまでも震災対処実動訓練や校区防災連絡会の設立を促す中で、避難ルートや避難場所の周知に努めてきたところでございます。  そのような中、昨年には浸水想定区域の西区及び南区の全ての地域におきまして校区防災連絡会を設立することができましたので、今後は、校区防災連絡会と連携して地域の避難行動を協議し、具体的な対策につなげていきますとともに、より一層の防災意識の啓発に注力してまいります。  また、議員御提案の津波避難タワー等の避難施設につきましては、引き続き、他都市の事例調査等を行ってまいりますとともに、既設の公設施設の活用など、地域の実情に応じた様々なケースを想定した避難対策についても検討を行ってまいりたいと考えております。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  公的施設の活用ができないかを改めて検討するとのこと。ほんの少し見えてきた感じがします。目指すべき避難所がはっきりと近くに見えるようお願いしておきます。  教育についての質問に入ります。  まず最初に、タブレットの活用及びオンライン授業についてお伺いいたします。  臨時休校期間、本市は4月から市内の全小中学校で、インターネット環境がない家庭にタブレット端末を貸し出し、一定以上の学年を対象にオンライン授業を実施されました。そのオンライン授業の時間やアンケート調査で確認した家庭での学習時間を含め、不足した授業時間を2日から12日間と判断し、熊本市の小中学校における夏休み期間を30日とし、例年に比べ10日間の短縮に食い止めることができました。
     さらに、授業時間の不足軽減だけではなく、そのほかの効果として、不登校の児童・生徒の参加や特別支援学級の児童・生徒が生き生きとした顔でオンライン授業に参加したとの効果もあったと聞いています。  本年6月の第2回定例会で、我が会派の伊藤議員のタブレットの今後の活用についての質問の答弁でも、遠藤教育長より、教員主体から生徒主体の対話的に学ぶ授業に転換していき、登校しなくても授業に参加したり自分のペースで学べる、最適化された学びを実現していくとのお考えを示されました。  不登校まではいかないがどうしても対人関係に疲れ毎日登校することができない児童・生徒、また難病やインフルエンザで熱は下がったがうつる可能性があるので登校できない、あるいはコロナが怖くて登校することができない等の児童・生徒にも対応できる、新しい時代の教育に向かって前進したのではないかと期待を持ったところであり、今後のタブレット活用やオンライン授業についての具体的な取組について、市民の皆様の関心も高いのではないかと考えます。  ところで、本年度新卒で教員になられる方に心配されることがあります。学校の先生になるには通常は教員免許が必要で、免許を取得するには小学校で3から4週間、高校では2週間程度の教育実習が必要です。ところが、8月11日の文部科学省の通知において、新型コロナウイルスの影響で、学校側は教育実習生の受入れが困難なケースがあることを踏まえて、今年度に限った特別措置として、大学の模擬授業などで代替してもよいことを決めました。  今回の措置では、受入れ側に配慮した処置でやむを得ないことで、一定の評価はしますが、一方で、現役の教員や保護者の方からは、実習もなくいきなり学校現場に出て大丈夫だろうかとの心配の声も聞かれます。そうした方々が心配に思われている原因の一つに、新任教師であっても学級担任などの重責を4月当初から任されることがあります。  学級担任を受け持つ新任教員は、小学校ではいきなり担任を任されることがスタンダードで、平成28年度時点のデータで、その割合は小学校では95.9%です。教員の給与等を負担する都道府県、政令市の予算では学校現場の人数が少ないので、新任に担任を受け持ってもらうのも仕方ないことです。しかし、教育実習を受けずにいきなり生の児童・生徒と接するのは、新任教師にとって負担が大き過ぎるのではと考えています。  以上を踏まえまして、教育長にお尋ねいたします。  1点目、いろいろな事情で登校ができない児童・生徒に対し、タブレット端末の活用やそのほかオンライン授業等、どのような対策を今後しようと考えているのかお聞かせください。  2点目、これから採用される新任教師について、教育実習を例年どおり受けていない人を対象に、2学期の終わりまたは3学期に教育実習を執り行うことはできないのでしょうか。  以上2点、お尋ねいたします。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  学校関連について、2点お答えいたします。  1点目は、登校できない児童・生徒に対するタブレット端末の活用や対策についてです。  本市では、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための臨時休校期間中から、タブレット端末等を活用したオンライン授業に取り組んでまいりました。臨時休校期間中は、昨年度不登校であった児童・生徒のうち、約55%がオンラインでの健康観察や課題のやり取りができ、約40%がオンライン授業にも参加できたという報告を受けております。  タブレット端末等を活用したオンラインでの取組が、不登校児童・生徒への支援に効果があったことから、6月の学校再開後も、家庭のインターネット環境等が整っていない不登校児童・生徒や新型コロナウイルス感染症への不安により登校できない児童・生徒に対して200台のタブレット端末を貸し出し、継続的な支援を行っております。  今後の対策として、9月からは、担任と児童・生徒がオンラインでコミュニケーションを取りながら学習の目標や計画を立て、個別に学習を進めることができるシステムを小中学校36校において試験的に導入いたします。  また、本年度中に全小中学校の児童・生徒に対し1人1台のタブレット端末の配備が完了することから、様々な事情で登校できない児童・生徒の学びの場を確保するため、オンライン授業も含め、タブレット端末等を有効に活用しながら、自分に合った学習方法を選択できるよう、体制整備に取り組んでまいりたいと考えます。  次に、新任教師への教育実習の実施についてです。  本市の小中学校では、今年度も県内の大学生及び熊本市出身で県外の大学に通う大学生が教育実習を実施できるように準備を進めております。議員お尋ねの、令和3年度の新任教員の中で教育実習を受けていない可能性のある対象者は、熊本市出身でない方や新型コロナウイルス感染症による突発的な休校など、何らかの理由で教育実習を受けられなかった例外的な場合であると考えられます。  令和3年度の教員採用については現在選考中であり、最終的な結果は10月以降に決定いたします。仮に採用内定者に教育実習の未経験者がいる場合には、積極的に学校現場での実習を進めてまいります。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  答弁ありがとうございました。  不登校児童・生徒への効果があったことから、6月の学校再開後も不登校児童・生徒や新型コロナウイルス感染症への不安により登校できない児童・生徒に継続的な支援をしているとのこと、また、本年度中に市立全小中学校の児童・生徒に対し1人1台のタブレット端末の配備が完了することから、いよいよ自分に合った学習方法を選択できるような体制整備に取り組まれるようです。  そこで、心配されるのは、タブレットに関する使い方等の、別に教師でなくてもできるような相談は、どこか違う相談窓口を作るなどし、先生の時間が取られないような工夫もお願いしておきます。  教育実習については、本市においては実施するとのことですが、新任の先生が自信をなくしたり生徒が困るようなことがないように、よろしくお願いしておきます。  次に、市立高校、専門学校の改革についてお伺いします。  本年3月31日付で、市立高等学校等改革検討委員会により、市立高等学校等の改革についての答申が提出されました。  答申では、必由館高等学校、千原台高等学校、総合ビジネス専門学校の現状と課題、改革の方向性、人材育成の方向性、必要な改革について述べられており、いよいよ本年度、基本計画が作られ、新しい市立高校、専門学校へ本格的に進んでいくものと思います。  そこでお尋ねいたします。  1点目、新しい市立高等学校、専門学校として出発するまでのスケジュールをお示しください。  2点目、新しい市立高等学校、専門学校において、不登校の生徒を受け入れられるよう、学校に来てもよし、自宅にてオンライン授業を受けることができるクラスや学科を設けることができないでしょうか。  以上2点、教育長にお尋ねいたします。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  市立高校、専門学校の改革について、2点お答えいたします。  ただいま御紹介いただきました昨年度の検討委員会以降のスケジュールですが、市立高等学校、専門学校における人材育成の在り方や魅力ある学校像等について、在校生を含む幅広い立場の方々の議論を基に、答申をまとめていただきました。  今年度は、答申の趣旨を踏まえ、専門性の高い民間事業者の知見を活用しながら改革の具体的な内容について検討しているところであり、本年度中に基本計画の素案を策定することといたしております。新たな市立高校、専門学校については、改革の規模や内容にもよりますが、来年度以降、教育課程の編成や入試方法の検討など、開校に向けた準備を経て、最短で令和5年度の開校を目指しております。  2点目は、オンラインを活用した学科等の新設についてですが、答申では、市立の高校、専門学校ならではの特色として、不登校生徒を初め、様々な生活環境にある生徒を積極的に受け入れ、生徒一人一人に応じた教育を実現することが示されております。7月に策定した新教育大綱においても、個別の教育的ニーズに対応した支援体制を充実するとともに、ICT機器の活用等による、個に応じた学びの実現に向けた施策を推進することとしております。  議員御提案のオンラインによる授業は、ポストコロナにおける新たな学びの形であり、国においても、対面とオンラインを融合させた柔軟な授業の実現について議論がなされていると認識しております。改革の検討においては、不登校生徒を初め、多様な生徒一人一人の学びの保障を実現できるよう基本計画を策定してまいります。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  新たな市立高校、専門学校の出発は、最短で令和5年度の開校のようです。また、不登校生徒を初め、多様な生徒一人一人の学びの保障を実現できるよう基本計画を策定してまいるとの答弁、ありがとうございました。  希望に満ちた新出発ができるようよろしくお願いしておきます。  教育関連の最後の質問に入ります。  私は、いじめについて何度か質問をしたことがあります。特に、市議会議員になって2年目の平成24年第3回定例会の一般質問で、いじめ防止について質問しました。その質問の中で、校長先生が小中学校の入学式の挨拶の中で、必ず「いじめは、いじめられる側には問題はない。いじめる側が100%悪い。我が学校ではいじめは絶対に許さない」と決意を込めて宣言するようにしたらいかがでしょうかと提案しましたところ、当時の廣塚教育長からは、ありがたいことに入学式、始業式、PTA総会等も含め、様々な機会を捉えて、校長の思いを込めて話すよう伝えていくとの答弁を頂き、翌年、平成25年度からの小中学校また市立高校の入学式では、校長の思いを込めて話していただき、熊本市の入学式の伝統にしていただいています。  この校長の思いが伝わり、いじめのない学校が築けたらよいと思っていたところ、昨年、参議院会館に行った折に、福岡選挙区から選出されたばかりの下野六太参議院議員に教育について少し話を伺う機会がありました。下野六太参議院議員は、30年の中学校の体育教師を経て、現在、参議院議員として活躍されています。  そこでいじめについて質問したところ、集団であれば必ずと言っていいほど、そこにはいじめが発生する。発生は仕方ないとの考えが当たり前のように思われているが、教育界も含め、いじめ問題の考え方、捉え方に間違いがあるのではないかと思っていますという話をお聞きしました。また、下野六太参議院議員は、自身の著書で、いじめ問題に対しての対策や目標の設定の仕方について、いじめがない状態は当たり前、普通のことであり、目標に掲げるものではない。思いやりや親切な言葉と行動がある状態にこそ、望ましいプラスの状態であるとされています。  そこで、教育長に提案いたします。  小中学校の入学式の挨拶の中で、校長先生が決意を込めて、「我が学校は、いじめは絶対に許さない」との宣言に加えて、「我が学校は、思いやりや親切な言葉と行動を学校の目標とします」と大前進の宣言をしてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  小中学校の入学式での学校長の宣言についてお答えいたします。  各学校では、校長が入学式を初め、様々な機会を捉えて、児童・生徒や保護者、地域の方々に挨拶や講話の中で、いじめは絶対に許さないというメッセージを伝えており、また、思いやりのある言動や親切な言葉かけ等についても児童・生徒に発信しております。  全ての学校が子供たちの豊かな人間性を育むことを目指していることから、議員の御提案を踏まえ、いじめは絶対に許さないというメッセージとともに、思いやりや親切な言動の大切さ等について、校長の言葉として積極的に発信するよう、教育委員会からも改めて周知をしてまいりたいと思います。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  答弁ありがとうございました。  全ての学校が子供たちの豊かな人間性を育むことを目指していることから、いじめは絶対に許さないというメッセージとともに、思いやりや親切な言動の大切さ等について、校長の言葉として積極的に発信するよう、教育委員会から改めて周知するとのこと、教育長は全ての学校が子供たちの豊かな人間性を育むことを目指しているとのお考え、短くとも中身の詰まった答弁でありがとうございます。  児童・生徒にいじめがないのは当たり前ということが周知徹底でき、そして、人をいじめないというような基本的で当たり前のことを目標とせず、誰に対しても思いやりの気持ちを持って接する、親切にするというのを全ての児童・生徒が目標にできるようになればすばらしいと思いますので、よろしくお願いしておきます。  続きまして、熊本城に関しての質問を行います。  特別見学通路が完成し、復旧工事を進めながら、今しか見られない熊本城の被災状況や復興過程を間近で、新型コロナウイルス感染症対策を取りながら、安全に見学ができるようになりました。  熊本城は熊本地震からの復興のシンボルであり、多くの方々の心のよりどころである熊本城の公開は、新型コロナウイルス感染症という困難に直面している中ではありますが、熊本市民、県民の皆さんが熊本の復興を実感し、希望につながるものと思います。来年の春からは、天守閣全体の復旧が完了し、天守閣の内部まで入れるようになる予定です。疫病、災害と困難な状況が多い昨今ですが、行政、議員が一丸となって、市民の皆様に希望を持っていただけるように頑張ろうと思うばかりです。  平成29年第1回定例会、熊本城に関する質問で、シンボルプロムナードからの景観、ロケーションを踏まえた石垣に悪影響のある樹木伐採等の計画についてお尋ねしたところ、当時の経済観光局長より、眺望を阻害する樹木に関しては、熊本城の石垣や建造物などの復旧工事の支障となる樹木の剪定、伐採などを行う中で、熊本城の景観にも配慮していくとの答弁をいただきました。あれから時間がたちましたが、今後の熊本城の樹木点検及び伐採作業のスケジュールはどうなっているのでしょうか。  また、熊本城に関連してですが、文化財の保存修理に当たる文化財建造物木工技能者には高度な専門知識に基づく技術が要求され、その修理技術の伝承については今後の担い手不足を心配しているところです。  以上を踏まえ、文化市民局長に2点お尋ねいたします。  1点目、現時点での熊本城の樹木点検及び伐採作業の今後のスケジュールをお聞かせください。  2点目、熊本城復旧の中で、やぐらの復旧作業を中学生以上の若い文化財建造物修理に興味のある人に見学会を実施してはと考えますが、いかがでしょうか。          〔井上学文化市民局長 登壇〕 ◎井上学 文化市民局長  熊本城関連の2点の御質問についてお答えします。  まず、熊本城の樹木点検及び伐採作業のスケジュールについてでございますが、熊本城内にございます約6,300本の樹木を計画的に管理するため、本市では、平成30年3月に策定された特別史跡熊本城跡保存活用計画において、緑の保存管理の基本方針を定め、詳細な管理基準につきましては別途策定することとしております。  今年度は、熊本城樹木点検の手引きを策定し、日常点検に加え、5年に一度の専門家による樹木点検を実施することとしております。          〔議長退席、副議長着席〕  これまでも、倒木のおそれがある危険木や、復旧工事や特別公開に支障のある樹木の伐採は適宜行ってきたところでございますが、今年度に実施する点検の結果を基に、安全性や健全性に問題のある樹木の状況や様々な視点場からの眺望状況、さらには石垣等の保全に影響している樹木等を把握し、今後の樹木管理の基準を作成していく予定でございます。新たに作成する管理基準に基づき計画的な管理を行うことで、シンボルプロムナードも含めた視点場からの眺望の確保や石垣等の文化財的価値の保存にもつながるものと考えております。  2点目の熊本城復旧作業の見学会の実施についてでございますが、熊本城のやぐらなど重要文化財建造物の修理は、通常の大工工事とは異なる高い技術が必要なため、文化財建造物木工技能者などの専門技術を習得した方に従事していただいております。現在の熊本城のような被災した重要文化財建造物の復旧作業を見る機会は大変貴重であることから、技術者を対象とした研修会や見学会を実施することで、高度な専門技術に触れていただき、修理技術の伝承につなげていきたいと考えております。  議員御提案の見学会につきましては、文化財建造物の修理に興味がある中学生以上の若い方々に参加いただけるよう、実施する場所や時期、手法についてよく検討し、安全に修復の技術を見たり体験したりできる機会を作り、人材育成や技術の継承にもつながるような取組を行ってまいりたいと考えております。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  答弁ありがとうございました。  今年度に実施する点検の結果を基に、安全性や健全性に問題のある樹木や様々な視点場からの眺望状況、石垣の保全に影響している樹木を把握し、今後の樹木管理の基準を作成する予定とのこと、管理基準に基づき管理を行うことで、シンボルプロムナードを含めた視点場からの眺望の確保や石垣等の文化財的価値の保存にもつながることと市民の財産である熊本城がより一層輝きを放つように、よろしくお願いしておきます。  中学生以上の若い方々の見学会を実施し、人材育成や技術の伝承にもつながるような取組を行うということ、よろしくお願いいたします。  続きまして、障がいのある方等への就労支援についてお伺いいたします。  6月の一般質問で、我が会派の伊藤議員より本市職員のテレワークについての質問に、大西市長から今後も積極的に取り組んでいくとの考えをお聞かせいただきました。  これから、社会全体でテレワークによる仕事は増えていくと考えられ、新たなチャンスを迎える人も出てくるのだと思います。特に、就職に関して、職場に出勤することが困難な障がいがある方へのチャンスが広がったのではと考えられます。  実際に、熊本市東区にある在宅就労支援事業団では、平成11年4月より障がい者、障がい者の家族、生活保護受給者、子供が小さくて外で働くことが困難な方、自宅で介護が必要なため外に出られない方及び会社倒産で仕事を失った方、遠隔地、離島にお住まいの方、難病患者の方々に対して、在宅の仕事ができるようにカウンセリングや様々な仕事の提供や技術の指導に関わる事業を行い、こうした方々のリハビリ、自立及び自助に寄与し、豊かな地域社会を作り上げていくために、日々の活動を展開しておられます。何よりもこの事業団が優れているのは、働く場所、企業開拓に優れ、相談を受けた方を就労につなげる力があることです。特に企業と相談者のマッチングに優れ、多くの就業の支援につながっているようです。  民間でこうしたテレワークを活用した就業支援が広がる中、多様な働き方、働き方改革、労働人口数の低下など時代の流れから考慮すれば、在宅で働くことが必要な時代に、本市でもテレワークを視野に入れた取組や事業をより積極的に行うべきではないでしょうか。  また、熊本市の企業が障害者雇用未達成のためペナルティを支払っていることも気になるところです。そこには企業と障がいのある方とのマッチングがうまくいっていないところに大きな原因があるのではと考えられます。  そこでお伺いいたします。  1点目、本市の職員採用において、障がいのある方を対象に、在宅での勤務を基本とする採用枠を導入してはいかがでしょうか。  2点目、本市は企業に対し、就業者として求めるスキルを聞かせていただき、そのスキルに合った障がい者の方を紹介できるようにして、障がい者の法定雇用率を達成する企業を増やす取組を行ってはいかがでしょうか。  3点目、障がい者、難病者、ひきこもりなどの就労困難者のうち、在宅での就労を希望される方に対して、相談者が就労まで結びつくよう強力な支援ができる事業所を選定、委託して、新たな相談窓口を設置してはどうでしょうか。  以上、1点目を大西市長に、2点目を経済観光局長に、3点目を健康福祉局長にお尋ねいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  テレワークは、働く場所にとらわれない多用かつ柔軟な働き方を可能とすることから、障がいのある方や育児、介護が必要な方等の就労や活躍の機会の確保にもつながると考えられます。  本市では、今般の新型コロナウイルス感染症を契機とした新しい働き方として、私自ら率先して在宅勤務を実践するとともに、通信環境の整備や制度要件の緩和等を行いながら、職員へ積極的な実践を働きかけているところでございます。  テレワークは、これまでの常識にとらわれない新しい働き方を可能にすると考えられることから、議員御提案の在宅での勤務を基本とする採用枠の導入については、他都市の導入状況等を含め、人事・労務管理の面等における課題を研究してまいりたいと考えております。          〔田上聖子経済観光局長 登壇〕 ◎田上聖子 経済観光局長  私からは、障がい者の法定雇用率達成企業を増やす取組についてお答えいたします。  熊本労働局の集計によりますと、令和元年の熊本県の法定雇用率達成企業数は749企業で、県内全企業に占める割合は56.9%となっており、全国平均の48%を上回っているところでございます。  一方で、法定雇用未達成企業数も568企業あることから、本市独自の補助制度や、民間団体が実施しているカウンセリングや在宅就労支援などの取組を未達成企業に対し直接御紹介するなど、今後さらに法定雇用率達成企業数の増加に向けての取組を進めてまいりたいと考えております。          〔石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕 ◎石櫃仁美 健康福祉局長  私からは、在宅での就労を希望する就労困難者の方への相談窓口についてお答えさせていただきます。  情報通信技術を活用した時間や場所にとらわれない柔軟な働き方であるテレワークによる在宅雇用の推進は、通勤等が困難なため就職が難しい障がいのある方にとっても、就労機会の拡大につながるものと認識いたしております。  本市におきましては、平成25年10月から障がい者就労・生活支援センターを設置し、障がいのある方の就労支援体制を整え、その運営は専門的な知識を有する社会福祉法人に委託することで、職場実習や職場定着支援などを通じ、企業とも連携しながら就労者を増やしてきたところでございます。  新型コロナウイルス感染症の拡大予防策として新しい生活様式が浸透していく中で、障がいや病気療養などで在宅を余儀なくされる方々にとっても、テレワークなどの多様な働き方を選択できるよう、公共職業安定所などに加え、障害者雇用促進法に基づく在宅就労支援団体等とも連携しながら支援体制を一層強化してまいります。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕
    ◆藤永弘 議員  答弁ありがとうございました。  大西市長の答弁で、在宅での勤務を基本とする採用枠の導入について、他都市の導入状況等を含め、人事・労務管理の面等における課題を研究するというお考えをお聞かせいただきました。他都市に先駆けた先駆的な取組になるようお願いしておきます。  また、経済観光局からは、今後、さらに雇用率達成企業数の増加に向けて取り組んでいく、健康福祉局からは、在宅を余儀なくされている方々等に対し、テレワークなどの多様な働き方を選択できるよう、公共職業安定所等に加え、障害者雇用促進法に基づく在宅就労支援団体等とも連携しながら支援体制を一層強化していくとの考えをお聞きしました。  そこで、大事になるのが入り口である障がい者等のスキル把握、求める仕事の内容等をしっかりと健康福祉局が把握し、出口である企業の求める障がい者へのスキルや雇用の妨げとなっている様々な事情把握を経済観光局が行い、互いの情報のすり合わせを行い、連携した雇用対策を求めておきます。  2020年8月末時点での労働政策審議会障害者雇用分科会の審議の方針で、障害者法定雇用率は2021年3月1日に引き上げられることが決まりました。0.1%引上げにより未達成となる企業が増加することも考えられますので、急ぎの対応を重ねてお願いしておきます。  続きまして、フィルムコミッションについてお伺いします。  私は、平成24年第1回定例会にて、初めてフィルムコミッションについて質問しました。フィルムコミッションとは、映画の撮影場所の誘致や撮影支援をする機関のことで、その活動を通して地域活性化、文化振興、観光振興を図るものです。  当時の質問では、同僚の浜田議員と共に神戸市と相模原市へ調査を行った際に学んだフィルムコミッションの宣伝効果の高さや中心となって撮影誘致などをされる方やスタッフの大切さを踏まえ、フィルムコミッションの事業展開や熊本県との役割分担や連携をどのように図るのかを、今後のスケジュールを含めお尋ねしました。  これに対して、当時の観光文化交流局長は、担当職員のスキルアップに向けた研修などに取り組み、熊本県及び九州各都市との連携を図りながら、撮影地として選ばれる都市を目指していくという答弁がなされましたので、私は担当職員のスキルアップや専門知識の習得、また適任者の配置と市長のバックアップをお願いしておきました。  それから6年がたち、なかなか積極的な活動が見えなかったため、平成30年第2回定例会においてフィルムコミッションの活動の見える化をどのようにするのか、また東京オリンピックに関連した熊本県出身の金栗四三が大河ドラマになるチャンスをどう生かすのかを質問したところ、市役所玄関にフィルムコミッションのコーナーを設置していただき、一歩前進しました。しかし、今年7月より上映中の#ハンド全力という映画のロケは全て熊本で行われたそうです。皆様御存じだったでしょうか。せっかく熊本で撮影されても、大半の熊本の皆様が御存じないようです。非常に残念でたまりません。  フィルムコミッションの取組についての情報発信が足りないように感じています。その一番の原因として考えられるのは、フィルムコミッションについて専門知識を備え、業務として専任の職員がいまだ市役所に配置されておらず、他業務の傍らで兼務として、撮影の誘致活動や撮影支援などの活動が集中的に行われていないことにあると考えます。また、誘致活動は、地理的な面を考えて映画関連企業の多い東京にある東京事務所に核を置くことで、より幅の広い情報を得、また迅速な企業への売り込みにもつながるのではないでしょうか。  そこで、東京事務所の所長の経験もあられる田上経済観光局長にお尋ねいたします。  東京事務所に本市のフィルムコミッションの核となる専任のスタッフを置き、集中的に映画の撮影場所の誘致や撮影支援を行うべきと思いますが、いかがでしょうか。          〔田上聖子経済観光局長 登壇〕 ◎田上聖子 経済観光局長  フィルムコミッションにつきましてお答えいたします。  フィルムコミッションは、映画などの撮影地等を誘致することにより知名度向上や地域活性化に資することから、本市におきましてはジャパン・フィルムコミッション主催の認定研修を受講修了した職員を配置し、映像制作者への撮影支援や誘致活動に取り組んでいるところでございます。  議員御提案の東京事務所におけるロケ地の誘致活動につきましては、首都圏におけるシティプロモーションへの取組との相乗効果も期待できることから、東京事務所の職員につきましてもジャパン・フィルムコミッション主催の研修を受講するなど、専門知識を持った職員を広く育成してまいります。  今後、東京事務所による在京映画制作会社等への誘致活動及び本市での撮影支援等、東京事務所と連携した取組によりまして、ロケ地として選ばれる都市を目指してまいりたいと考えております。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  答弁ありがとうございました。  東京事務所職員もジャパン・フィルムコミッション主催の認定研修の受講を行い、ロケ地として選ばれる都市を目指すとのこと、一歩前進とは思いますが、専門知識を持った職員を配置しても兼任では力を発揮することはできないと考えられます。映画やテレビ撮影に興味があり、一生をかけるぐらいの気持ちの職員が専属で働けば、大変な経済効果を生み出せる可能性があると考えられますので、いま一歩踏み込まれることをお願いしておきます。  続きまして、介護ロボットの現状と推進についてお伺いします。  私は、市民所得向上のため、介護ロボットを本市の新たな成長産業として育てる必要があるとの観点から、その製品化に向けた支援の必要性について、平成29年第1回定例会からこれまで3回にわたって質問を行ってまいりました。  平成29年3月の本会議で、大西市長に熊本の技術でできるものに絞った開発を支援する研究会を発足させてはどうかと尋ねたところ、早速その年の11月にくまもと医工連携推進ネットワークに介護ロボット研究会が発足し、製品化に向けた支援がスタートしました。その後、研究会の参加企業等が介護ロボットの製品化に向けた開発に着手するとともに、本市においては製品化に向けて開発に取り組む事業者を支援するため、本年度から介護ロボット研究開発支援経費を予算化されるなど、製品化に向けた取組や支援が順調に進んでいると喜んでいるところです。  昨年の第4回定例会で、当時の経済観光局長に研究会への参加企業等の製品化に向けた取組の進展状況について尋ねたところ、試作品の開発までは至っていないが、ベッド上で使用できる洗髪及び身体洗浄装置や服薬介助支援ロボットの開発を目指し、早期の製品化に向けて取り組んでいるとの答弁をいただいたところであり、熊本で生まれた介護ロボットの製品化がいよいよ目の前に迫っているとわくわくしたところであります。  あれから9か月経過しました。コロナ禍において介護ロボットは、介護に携わる人の負担軽減はもとより、家族や介護ヘルパーとの接触を減らし、高齢者サービスの質を高める上での切り札として、現場からその早期の実用化が期待されております。  そこで、経済観光局長にお尋ねいたします。  その後の2種類の介護ロボット製品化に向けた進展状況について、私の希望としては、試作品がそれぞれ生まれ、実用化に向けた取組が進んでいるのではないかと期待しているところでありますが、いかがでしょうか。  また、本年度新設した介護ロボット研究開発助成制度で採択された事業の開発に向けた状況についてお聞かせください。          〔田上聖子経済観光局長 登壇〕 ◎田上聖子 経済観光局長  介護ロボットに関する2点の御質問に順次お答えいたします。  介護ロボットの製品化に向けた進捗状況でございますが、まず1つ目のベッド上で使用できる洗髪及び身体洗浄装置につきましては、本年2月に試作品の開発が完了しておりまして、新型コロナウイルス感染症の収束後、介護現場での検証及び改良を重ねながら製品化を目指す予定でございます。  2つ目の複数の施設入居者の薬を仕分ける服薬介助支援ロボットにつきましては、感染症の影響で現場関係者との打合せが困難なため、試作品の開発にまでは至っていないものの、開発企業が独自に継続して研究を進められているところでございます。  次に、介護ロボット研究開発助成制度の採択事業の開発状況についてでございますが、先般、複数の施設入室者が立ち止まることなく同時に体温測定を行うことができる自動体温計測システムを採択いたしまして、採択企業が開発に着手したところでございます。  今後、介護現場における負担軽減並びに感染拡大防止の観点から、介護ロボットへの期待はさらに高まっていくと考えており、研究開発助成制度の利用促進を図るなど、引き続き製品の開発支援に努めてまいります。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  答弁ありがとうございました。  ベッド上で使用できる洗髪及び身体洗浄装置は、本年2月に試作品の開発が完了し、介護現場での検証及び改良を重ねて、製品完成に向けて大きく前進するところでしたが、残念なことに新型コロナウイルス感染症に阻まれているようです。一方において、新たに製品開発に着手した取組も始まったようです。  将来の熊本に貢献できる事業と大変に期待していますので、よろしくお願いしておきます。  続きまして、熊本健康アプリについてお伺いします。  本市は、各種健診の受診やウオーキング等、健康づくり活動を健康ポイントとして見える化することで達成感を得るとともに、たまったポイントで協力企業のサービスを受けられたり商品の抽せんに応募できるなど、健康行動の習慣化を図る狙いで、熊本市健康ポイント事業として、スマートフォン専用アプリ、もっと健康!げんき!アップくまもとを7月より本格的にスタートしました。熊本市民の健康長寿を図るための有効な取組と期待しているところです。  始まったばかりで、すぐに注文をつけるのは恐縮ですが、期待しているからこそ、あえてお伺いしたいと思います。  アプリの登録者数について、1、2年目は、もともとウオーキング、ジョギング等の運動している方などがアプリ登録をされるため、比較的登録数が伸びると思いますが、3年後ぐらいからが伸び悩んでくると考えます。継続的に登録者数を増やすような取組が必要です。  また、スマートウオッチと熊本健康アプリを連携できるようですが、一部連携できない機種もあると聞いています。より多くの市民がアプリを利用して健康になれるよう、連携できる機種を増やすべきではないでしょうか。  また、多くの企業の皆様に協力していただくための工夫も必要です。登録者の方がこのアプリに登録することでのお得感や楽しみ等の魅力を考えていかなければ、行き詰まることもあります。  そこで、健康福祉局長にお尋ねします。  1点目、アプリ登録者数について、10年後の目標数を教えてください。  2点目、アプリの登録者数の拡大に加え、登録された方々が継続的に健康的な取組をされるよう、協力企業の拡大やポイントの利便性の向上など、よりアプリを魅力的にするための今後の取組をお聞かせください。  3点目、ポイントがたまるのに合わせ、かつてはやったたまごっちのように、例えばよちよち歩きからオリンピック選手になったりと、いろいろな楽しいキャラクターを育てたりして、共に健康を目指せるような機能をつけるのはいかがでしょうか。  以上、健康福祉局長に3点お伺いします。          〔石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕 ◎石櫃仁美 健康福祉局長  熊本健康アプリ関連につきまして、3点のお尋ねに順次お答えさせていただきます。  まず、登録目標数につきましては、本年1月14日から3月6日までの53日間に試行運用を行い、その間1万5,393人の方に御登録いただきました。その際に頂きました意見を踏まえた見直しを行い、7月1日より本格運用を開始しております。  令和2年8月末日現在で約2万4,500人を超える方に登録いただいており、当初の目標値は令和4年度に1万9,000人を想定しておりましたので、既に達成している状況でございます。将来的な目標値につきましては、本格運用における状況を踏まえまして見直しを行ってまいります。  2点目の、健康アプリを魅力的なものとするための協力企業の拡大につきましては、健康ポイント事業に協力いただく企業のイメージアップにつながるよう専用ホームページ及び市政だよりや市のLINE、ツイッターなど、企業にとって魅力的な広報手段を提供することで、多くの企業に御協力いただくとともに、健康ポイントを様々な形で利用できるようにするなど、事業の魅力向上を図ってまいります。  3点目の健康アプリの機能充実につきましては、議員の御提案も含めまして、アンケートなどにより広く御意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。  このような魅力向上策を進めることで、多くの企業の方々にも御協力いただきながら、多くの市民の皆様が参加する事業に育て、市民の健康づくりを促進してまいります。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  答弁ありがとうございました。  この取組には非常に期待しています。このアプリをより魅力のあるアプリになるように磨き上げていただき、10年後、20年後に、この取組によって本市は健康寿命の延伸につながっていったと言えるような結果を出せるよう頑張ってください。お願いしておきます。  続きまして、胃がんリスク検査についてお伺いします。  私の前回のピロリ菌検査の質問に対して、国においてピロリ菌除去による胃がん発症予防の有効性等について検討が行われているため、その動向を注視していくと大西市長より誠に残念な答弁でした。ピロリ菌検査についての私の過去3回の質問に対し、局長や市長からは期待どおりの答弁をいただいておりません。今回こそは、何とぞ満足のいく答弁を聞かせていただきたいと思っているところでございます。  世界保健機関(WHO)は、今から20年以上前の1994年に、ピロリ菌は胃がんの原因であると認定し、2014年には胃がん対策はピロリ菌除去に重点を置くべきであるとの発表を行っており、何度も言うとおり、ピロリ菌除去による胃がんへの有効性については今さら説明する必要もなく、当たり前な一般常識になろうとしています。北海道医療大学の浅香学長は、胃がんで命を落とすのはもったいないという時代に入ったと言っております。胃がん予防のためにピロリ菌は除去しましょうと私は強く訴えたいと思います。その手助けをぜひとも行政にしていただきたいとの思いで、私はこれまで何度もピロリ菌検査についての本市の助成を求めてきたところです。  20政令都市の中でも近年、福岡市を初め、堺市、京都市、千葉市、新潟市、札幌市と6市が助成を始めました。国の動向を注視といつまでも待っているべきではないと考えます。政令市になったのは最後の20番目でしたが、大事な人の生死に関わることでの20番目は、私には到底納得がいきません。助成を始めた6政令市も、助成にかかる費用と胃がんリスク検査による胃がんの減少による胃がん治療にかかる医療費との費用対効果も考えてのことと思います。  ピロリ菌の保菌の原因の大半は、過去に日本人が井戸水を飲んでいたことが原因ですので、将来はピロリ菌の保菌者はいなくなり、世界の中で胃がんにかかる人が多い日本においても、胃がんにかかる人が激減する見通しも出ています。国の動向を注視して、ピロリ菌の除去により胃がんが減ったと分かったときは後の祭りになることも考えられます。胃がんリスク検査をして除去することが胃がんを減らす有効な施策となるのは、まさに今ではないでしょうか。  そこで、大西市長に提案があります。  例えば、胃がん検診のとき、その年度に1,000円で、満40歳、満50歳を迎える方に限り、胃がんリスク検査の助成をしてはいかがでしょうか。若くなればなるほどピロリ菌の保菌者は少なくなるので、やがて必要はなくなるでしょう。これなら費用の想定もしやすく費用対効果も出ると考えられますので、この施策、大西市長にぜひともお願いいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  本市では、国が策定したがん対策推進基本計画に基づき、がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針において推奨されている科学的根拠のある5つのがん検診に取り組むこととしております。  そのような中、胃がんのリスク検査につきましては、現在のところ死亡率減少効果についての科学的根拠は示されていないという一面はありますものの、議員御指摘のとおり、ピロリ菌は胃がんのリスク要因であるとされておりまして、国立研究開発法人日本医療研究開発機構においては、ピロリ菌未感染者の受診間隔を長くするなど、個人のリスクに応じた検診プログラムの開発に関する研究も行われております。  本市におきましても、今後、健康くまもと21推進会議や熊本市医師会などの専門家などの御意見もお伺いするとともに、他都市の状況等について、その効果等も含め研究を行いながら、実施に向けて検討を進めてまいります。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  実施に向けて検討を進めてまいりますとの大西市長の答弁、大変にありがとうございました。  やっと光が見えてきました。これで胃がんのリスク検査が大きく前進し、近いうちに胃がんリスク検査に対しての助成が始まることと大いに期待しています。  2013年に公明党の推進で、胃がんの主な原因とされるヘリコバクター・ピロリ菌の除去が保険適用とされ、除菌治療を受けた人は2018年末までに約900万人と推計されています。年間約5万人だった胃がん死亡者数は、5年間で約1割減りました。近い将来に、国がピロリ菌検査の必要性についての科学的根拠を示し、国が奨励する日が来るはずです。市民の皆様の胃がんのリスクを軽減するこの施策が始まってよかったと、市民の皆さんはもちろんのこと、大西市長も胃がんリスク検査に対しての助成を始めてよかったと胸をなで下ろされることと確信しています。  続きまして、保健所体制についてお伺いします。  世界の新型コロナウイルス感染者数は、AFPが各国当局の発表に基づき日本時間9月1日午後8時にまとめた統計によると、中国で12月末に新型コロナウイルスが最初に発生して以降、これまでに196か国・地域で、少なくとも2,553万3,540人の感染が確認され、死者数は85万1,321人に増加し、現在もなお世界中の人々の命と暮らしを脅かしています。世界経済は大きな打撃を受け、我が国においても国民生活や経済への影響は深刻さを極めています。私たちは感染者の拡大を抑えるために懸命に努力していますが、ウイルス治療薬やワクチンの開発、実用化までにはなおある程度の時間を要することから、克服に向けた闘いはまだまだ続くと予想されています。  こうした中で、今後は、感染防止と社会経済活動を両立しながら、今が第2波としたら、次の第3波に備えた対策の強化が求められています。  そこで、保健所機能の強化についてお伺いします。  新型コロナウイルス感染症対応は、1月末から、当初は感染症対策課20名で始まり、4月頭からは49名に体制を充実し、第1波を乗り切り、新しい感染者が落ち着き、第2波に向けた準備にかかろうとした矢先に、秋頃ではなく第2波が来て、保健所職員の皆様の体を心配しているところです。また、今回の新型コロナウイルス感染症を乗り切ったとしても、ペスト、スペイン風邪等々が流行した過去の周期に比べて、現在のSARS、MERS、そして新型コロナウイルスと非常に周期が短くなっている社会に、今の保健所体制でよいのか非常に心配されます。  そこでお尋ねいたします。  1点目、新型コロナウイルスへの対応で保健所機能が逼迫しており、人員不足も深刻です。保健所は地域住民の健康を支える中核施設です。新型コロナウイルスへの対応以外にも疾病の予防や衛生の向上など、地域住民の健康の保持増進に関する業務を行っています。こうした通常業務に支障が出ていないのか。保健所の体制強化、具体的には人員のさらなる増員が必要ではないでしょうか。見解を伺います。  2点目、全職員の中より、年に4回程度、1回に数日かけて、疾病に対しての知識及び防護服着脱作業訓練等の実践訓練をし、感染症の流行などの際はスムーズに保健所の応援に入れるようにして、保健所の応援体制の強化を図るべきではないでしょうか。  以上2点、健康福祉局長にお尋ねいたします。          〔石櫃仁美健康福祉局長 登壇〕 ◎石櫃仁美 健康福祉局長  保健所体制関連の2点のお尋ねにつきましてお答えさせていただきます。  まず、1点目の体制強化についてでございますが、保健所におきましては、3月末から新規感染者が連続して発生するなど急激に感染が拡大したことから、4月13日には相談対応や疫学調査、患者支援を専門的かつ重点的に取り組む新型コロナウイルス感染症対策課を新設し、組織体制を強化いたしました。  新設された新型コロナウイルス感染症対策課においては、会計年度任用職員を除く職員41名のうち35名については本庁及び各区役所の職員に兼務辞令を発令することにより、適切な人員体制を確保したところであり、その後も感染の波に合わせて兼務職員を増員するなど機動的に体制を強化しております。加えて、会計年度任用職員の積極的な活用や患者搬送業務など民間委託による業務の効率化にも取り組んでいるところでございます。  新たな感染症の流行など今後を見据えた保健所の体制強化につきましては、今回の体制整備について検証を行うとともに、民間委託やICTのさらなる活用など業務の効率化等も踏まえ検討してまいります。  次に、2点目の保健所の応援体制の強化についてでございますが、新型インフルエンザなどの感染症の発生に備えた訓練につきましては、政府が実施します情報伝達訓練への参加に加え、消防局や医療機関と連携した患者の搬送訓練や感染防護衣の着脱訓練など、これまで保健所と関係部局において実施してきたところでございます。  しかしながら、今回の新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえ、大規模な健康危機事案の発生に備え、保健所に対する全庁的な応援体制の整備が必要であることから、議員御提案の感染症に関する実践研修の実施なども含めて検討してまいります。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  答弁ありがとうございました。  保健所の体制強化の必要性は、11年前、新型インフルエンザが流行した後にも強く指摘されていました。新型インフルエンザの国の対策を検証する専門家の検討会は、平成22年6月に国への提言を盛り込んだ報告書をまとめています。この中では、感染症危機管理に関わる体制の強化として、発生時の対応を一層強化することが必要であり、地方自治体の保健所などの組織や人員体制の大幅な強化と人材の育成を進める必要があるなどと指摘しました。この報告書を受けて、厚生労働省は感染症対策の見直しを進めてきたとしていますが、専門家の中には、抜本的な改善に結びつく対策や人材育成は十分ではなかったという声が上がっています。  私は、人手不足の中、保健所、医療機関はよく頑張っていると拍手を送り、また、今後も新型コロナウイルス感染症のワクチン、治療薬が確立するまでよろしくとお願いして、最後の質問に移ります。  最後の質問は、ペット可災害公営住宅についてでございます。  平成30年第1回定例会において、私はペットを飼われている被災世帯に対する支援についてお尋ねし、仮設住宅でペットと一緒に住まれた方が震災復興住宅及び被災者への市営住宅に移られる際にペット同伴の入居は不可とされていたことについて、ペット同伴での入居を可能とする住宅の確保が必要ではないかという質問を当時の都市建設局長に行いました。  当時の局長答弁では、ペット飼育については、既存市営住宅と同様に、共同生活の中での臭いや鳴き声、アレルギー等によるほかの入居者への影響を考え、禁止としたとの答弁がありました。しかし、その後、私の質問により実現したプレハブ仮設住宅入居者を対象とした説明会に大西市長自らが参加されたことで、一転して被災者へのペット同伴の入居が可能な住宅の提供が実現しました。  そのペット同伴の入居が可能な住居について、私は月日がたって市営住宅になった後も、ペットの同伴が可能なものとして存続されるものと思っていましたが、震災復興住宅譲渡式の式典で初めて、認められているのは今飼育しているペットに限られ、死亡したら新しくは飼育できない条件になっていることを知りました。  私は、本当にペットが好きで好きで仕方がない人が、ペットが死んだから新しいペットを飼育しないようになるのだろうか、また仮に、ペットを飼っていた方が移転されて、それまで住んでいた空き室ができたとしても、そこに臭いや鳴き声、アレルギーを気にされる方が新しい入居者として入居されるのだろうかと疑問に思います。
     また、平成30年第2回定例会において、我が会派の井本議員がペットとの共生について大西市長の所感を尋ねたところ、市長からは、ペットが入居可能な災害公営住宅の整備の必要性について十分に認識しているとの答弁もされて、実際に可能となったわけです。  そこでお伺いします。  今回の災害公営住宅のように、当初の共同生活の中での臭いや鳴き声、アレルギー等の問題を踏まえてペット同伴可能な公営住宅とされたような場合には、そのまま今後もペット同伴の可能な条件を継続してもよいのではないでしょうか。  大西市長にお尋ねします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  公営住宅におけるペット飼育については、高齢者等の心のケアへの効用などから、先駆的な他の自治体での取組も見られましたが、悪臭や鳴き声等のトラブルにより廃止されるなど、一般的には入居条件として認められておりません。  熊本地震では、被災者の心のケアを含む一日も早い生活再建の観点から、発災時に飼育していたペット一代限りの入居条件の下、民間賃貸住宅の供給が少なかった南区城南地域に舞原第三団地16戸を整備いたしました。  当該団地は、令和元年11月の供用開始後、管理上のトラブルや苦情等は見受けられませんが、実際の飼育状況や問題が起こった場合の対処等、従来からの懸案事項を見極めている状況にございます。このため、舞原第三団地の入居条件につきましては、今後の当該団地での管理運営の状況を踏まえ、慎重に検証してまいりたいと考えております。          〔27番 藤永弘議員 登壇〕 ◆藤永弘 議員  答弁ありがとうございました。  ペット可の災害公営住宅は、まだ令和元年11月に提供開始して僅かな年月しかたっていませんが、将来的にいろいろな課題が浮かび上がってくることも考えられますので、今から慎重に検証することが求められます。  私も東京都営住宅におけるペット飼育について等、視察を行い研究していきたいと思います。ペットを可にして、またその中でトラブルがあるからペットは不可にする、その後どうなったのかというのを検証してまいりたいと思います。  今回の私の用意した項目は、以上で終了します。  本来ならば、多くの皆様にぜひともこの会場で傍聴していただきたいところでございましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、私の案内にはインターネット中継による傍聴をお願いしたところでございます。そのような中、本日特別に傍聴していただきました皆様、また議員の皆様、インターネットを見ていただいた皆様、市長初め答弁いただいた執行部の皆様に感謝を申し上げまして、以上で終わります。  ありがとうございました。(拍手)       ──────────────────────────── ○上田芳裕 副議長  本日の日程は、これをもって終了いたしました。  次会は、明9日(水曜日)定刻に開きます。       ──────────────────────────── ○上田芳裕 副議長  では、本日はこれをもって散会いたします。                             午後 3時46分 散会 〇本日の会議に付した事件 一、議事日程のとおり 令和2年9月8日 出席議員 48名       1番   紫 垣 正 仁        2番   上 田 芳 裕       3番   山 本 浩 之        4番   北 川   哉       5番   古 川 智 子        6番   島 津 哲 也       7番   吉 田 健 一        8番   伊 藤 和 仁       9番   平 江   透       10番   荒 川 慎太郎      11番   齊 藤   博       12番   田 島 幸 治      13番   日 隈   忍       14番   吉 村 健 治      15番   山 内 勝 志       16番   緒 方 夕 佳      17番   高 瀬 千鶴子       18番   三 森 至 加      19番   大 嶌 澄 雄       20番   光 永 邦 保      21番   高 本 一 臣       22番   福 永 洋 一      23番   西 岡 誠 也       24番   田 上 辰 也      25番   浜 田 大 介       26番   井 本 正 広      27番   藤 永   弘       28番   原 口 亮 志      29番   田 中 敦 朗       30番   小佐井 賀瑞宜      31番   寺 本 義 勝       32番   原     亨      33番   大 石 浩 文       34番   村 上   博      35番   那 須   円       36番   園 川 良 二      37番   澤 田 昌 作       38番   田 尻 善 裕      39番   満 永 寿 博       40番   田 中 誠 一      41番   津 田 征士郎       43番   藤 山 英 美      44番   落 水 清 弘       45番   倉 重   徹      46番   三 島 良 之       47番   坂 田 誠 二      48番   白河部 貞 志       49番   上 野 美恵子 説明のため出席した者   市長       大 西 一 史    副市長      多 野 春 光   副市長      中 村   賢    政策局長     田 中 俊 実   総務局長     深 水 政 彦    財政局長     田 中 陽 礼   文化市民局長   井 上   学    健康福祉局長   石 櫃 仁 美   経済観光局長   田 上 聖 子    農水局長     西 嶋 英 樹   都市建設局長   田 中 隆 臣    教育長      遠 藤 洋 路   選挙管理委員会事務局長            岡 村 公 輝 職務のため出席した事務局職員   事務局長     富 永 健 之    事務局次長    和 田   仁   議事課長     池 福 史 弘    調査課長     下錦田 英 夫...