熊本市議会 > 2019-06-19 >
令和 元年第 2回議会運営委員会−06月19日-01号
令和 元年第 2回定例会−06月19日-04号
令和 元年第 2回定例会−06月19日-04号
令和 元年第 2回議会運営委員会−06月19日-01号

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  1. 熊本市議会 2019-06-19
    令和 元年第 2回定例会−06月19日-04号


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    最終取得日: 2022-11-22
    令和 元年第 2回定例会−06月19日-04号令和 元年第 2回定例会   令和元年6月19日(水曜) ┌─────────────────────────────────────┐ │ 議 事 日 程 第4号                         │ │ 令和元年6月19日(水曜)午前10時開議                │ │ 第  1 一般質問                           │ └─────────────────────────────────────┘                             午前10時00分 開議 ○倉重徹 議長  ただいまより本日の会議を開きます。       ──────────────────────────── ○倉重徹 議長  日程第1「一般質問」を行います。  順次発言を許します。田上辰也議員。          〔24番 田上辰也議員 登壇 拍手〕 ◆田上辰也 議員  皆様、おはようございます。  市民、有権者の皆様の温かい御支援をいただき、3期目を務めさせていただくことになりました。心から感謝申し上げますとともに、市民の皆様の御期待に応えて誠実に議員活動に取り組んでまいりたいと決意を新たにしているところでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。御支援いただいた皆様、そして今回で10回目の質問の機会を与えていただきました議長を初め先輩並びに同僚議員の皆様に心から感謝申し上げます。  それでは、質問通告に沿って進めさせていただきます。  まず初めに、市電延伸計画スピードアップについて市長にお尋ねいたします。  市電の延伸につきましては、私もこれまで何度か一般質問で取り上げさせていただいたところでございますが、市長は市長選挙のマニフェストに取り上げられて、市長就任後は調査予算も計上され、議会としましても、第1会派の自民党の皆様を初めとして公約の実現に協力してきたところであります。調査検討も進み、多くのルートの中から東町の自衛隊ルートに絞られてまいりました。より具体化してきたこの段階で、本年度の調査予算につきましては一時凍結の附帯決議を議会は決議しました。しかし、議会の第2会派の市民連合、第3会派の公明党さんは、議会は市民の要望をしっかりと受けとめ、その実現に努力することが大事なことと判断して一時凍結に反対いたしました。  ここで少し話は変わりますが、私の趣味の登山に例えれば、なだらかな登山ルートからいよいよ急峻な坂や崖にこれから向かおうとするときには、一旦足をとどめ、装備を点検し深呼吸して、よし、行くぞと気持ちを引き締めて登り始めます。市電延伸につきましては、今がそのときに当たるのではないかと思います。これから次の一歩を踏み出すときには、市民の皆様の声で踏み出す足にも力がこもるというものであります。
     そこで、私がお聞きした市民の皆様のお声の中から、より印象的な声をお届けしたいと思います。80歳くらいの女性の声です。「今からすぐに始めても市電に乗れるようになるのに8年もかかるなら、私の命はそれまで持ちまっせん。お願いですけん、早ようしてはいよ」とおっしゃり、周りの人も「そぎゃん、そぎゃん」と口々に訴えられました。  市長にも市民の声が届いているものと思います。議会の意見も踏まえて、市電延伸のスピードアップに取り組んでいただきたいと思います。市長の御所見をお願いたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  本市が目指します多核連携都市の実現のためには、公共交通の充実は必要不可欠であり、特に市電につきましては定時性、速達性、輸送力など、すぐれた機能を有した基幹公共交通であることから、その充実を図ることは重要であり、これまで市電延伸検討に取り組んでまいりました。  具体的には、平成27年度から延伸ルートの選定や調査に着手いたしまして、優位性が高い自衛隊ルートについて市民の皆様に御意見を伺いながら、市電と自動車交通の円滑な交差点処理等についても検討を深めてきたところです。  本年度は4月以降、オープンハウスドンドン語ろう等の場を通じて市民の皆様に御説明し、御意見を伺うとともに、市政だよりやホームページ等を通してアンケート調査を行ってまいりました。この結果につきましては現在取りまとめ中でございまして、本定例会中には議会の方にお示しさせていただきたいというふうに考えております。  いずれにいたしましても、延伸の検討をさらに進めるには市民の皆様方の御理解とともに、議会での御議論が必要と考えておりまして、市電延伸につきましても今後とも丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  できるだけ早く高齢社会における市民の足、市電を待ちに待っている市民の皆様に届けていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  さて、これから質問通告2番から8番まで7点の質問は、子供と若者に関する質問です。  それでは、質問通告2番の、若者の死亡率の1位が自殺であることについてお尋ねいたします。  本市において本年3月に策定されました熊本市自殺総合対策計画によりますと、過去5年間の死亡原因は10歳代から30歳代までは自殺が第1位となっており、40歳代でも第2位となっております。人生の最も光り輝く世代にみずから死を選ばざるを得ない事態が今目の前にあることに、暗たんたる気持ちを禁じ得ません。  そこで、市長の御所感とともに次の3点をお尋ねいたします。  1点目、このような本市の状況は、全国でも同じようになっているのでしょうか。  2点目、外国でも若者の自殺率は高いものなんでしょうか。  3点目、以上を踏まえて、本市の熊本市自殺総合対策計画に採用した基本理念と、若者の自殺防止対策を具体的にどのように展開していかれますか。よろしくお願いします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  死亡原因について全国の状況を見てみますと、本市と同様、10歳代から30歳代の死亡の要因は自殺が第1位でありまして、40歳代も第2位となっております。  次に、外国の若者の死因を見てみますと、平成30年度版自殺対策白書におきましては、主要先進7カ国におけます15歳から34歳までの死因の第1位は事故となっておりまして、自殺が1位となっておりますのは日本のみでございます。このようなことから、未来を担う若い世代の自殺が多い我が国の状況は深刻な問題と捉えております。  お尋ねの熊本市自殺総合対策計画についてでございますが、自殺はさまざまな要因により心理的に追い込まれた末での死でありまして、防ぐことができる社会的問題であると捉え、誰も自殺に追い込まれることのない支え合う熊本市の実現を目指すことを基本理念といたしました。  若者への自殺防止対策といたしましては、当該計画の重点施策の一つとして子供・若者対策を掲げ、電話、メール、ファクスなどにより24時間365日さまざまな相談を受けるようにしておりますほか、教育委員会においては、スクールカウンセラー等専門家による相談に加えまして、昨年度はSNSを利用した中高生向けの相談事業を行いました。  今年度は、SNSを利用した相談を若者を含めた全世代にも行うほか、市民がいつでも自分でストレス状態を確認し、必要な相談支援を受けられるように、ストレスチェックWEBアプリも導入する予定としております。さらに、自殺未遂歴のある人の割合が全国を上回っているという現状を踏まえまして、こころの健康センターに専門の相談員を配置したところでございまして、自殺のない社会を目指し、関係機関や団体等と一体となって自殺対策の取り組みをより一層推進してまいりたいと考えております。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  今年度から自殺未遂者支援専門員を配置して支援の充実に取り組んでいかれるということで、うれしく思います。人の命を救う取り組みです。  ところで、ピアカウンセリングとか、それからがんサロンとかいうものがございます。実際に自分が経験したこと、それを糧に、また同じ状態にある人に対する適切な支援はどんなものかということで相談に応じる、そういうものが世の中にもありますので、一旦自殺未遂された人も立ち直って、さらにそういう境遇、そういう状態にある人を救うという立場になっていただけたらよろしいかなというふうに思いますので、そのあたりにつきましても御検討をよろしくお願いいたします。  質問通告3番の、子供の権利を理解する必要性についてお尋ねいたします。  報道などで、今の子供を取り巻く社会環境については大変厳しいものがあると議場の皆様も感じておられるものと思います。乳幼児への虐待、学校で発生するいじめ、大学における教育費の重圧、まだまだ多くの問題があり、子供の死を招くものまであります。自殺に追い込まれる事態もあります。  さて、現代の子供を取り巻く社会環境の厳しさには子供の権利を理解していないことから生じてきているのではないかと私は考えます。子供の権利は大きく分けて4つあると言われています。生きる権利、育つ権利、守られる権利、そして参加する権利でございます。社会全体が子供の権利の内容を理解することから始めなければならないのではないでしょうか。  そこで、市長と教育長にお尋ねいたします。  まず、市長に、子供の権利を理解することの必要性をどのように認識し、具体的にどのように社会全体に広めていかれるかをお尋ねいたします。  次に、教育長にお尋ねいたします。  直接の当事者である子供たちに、人間として当然の権利が子供たちにもあることを理解してもらう取り組みをしておられますでしょうか。法の理念に、権利の上に眠る者は保護されないというものがあります。権利は知っているばかりではなく、正しく使っていくことが重要です。そのような指導をされていますか。また、保護者の皆さんには、子供にも権利があることを理解してもらうことが必要ではないでしょうか。そのための取り組みをどう展開されますか。  以上、市長と教育長に答弁をお願いいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  私は市長就任当初から、命を大切にする政治を目指し、特にさきの市長選におきましてお示しいたしましたマニフェスト2018におきましても人権が尊重される豊かで暮らしやすい社会の実現を掲げているところです。子供の権利につきましても、子供を取り巻く全ての人が子供を一人の人間として尊重する意識の醸成が大変重要であると考えております。  そこで、児童虐待の防止のためのオレンジリボンキャンペーンやロアッソ熊本との連携事業、あるいは企業・団体等で構成されております熊本市人権啓発市民協議会において、子供の権利を初めさまざまな人権課題への啓発活動に取り組んでおります。  児童虐待やいじめ、貧困問題など子供を取り巻く環境は極めて厳しい状況にある中、このような取り組みを通じ、子どもの権利条約にうたわれております生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利の4つの子供の権利への理解を社会全体に浸透させ、子供たちが安心し健やかに育まれていく社会の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  子供の権利を理解する必要性についてのお尋ねに3点お答えいたします。  まず、子供たちに対する子供の権利を理解してもらうための取り組みですけれども、例えば小学校6年生の社会科のユニセフの活動や中学校社会科公民的分野基本的人権を学ぶ中で、児童の権利に関する条約についても学習しております。また、条約の周知と子供の意見表明の機会の確保を目指した熊本市子どもフォーラムを平成10年度から開催しており、全ての小中学校で実施しております。          〔議長退席、副議長着席〕  次に、権利を正しく使うことに対する指導ですけれども、学級会や人権集会、生徒総会、日常の生活指導といった場で自分の権利を侵害されたときには、きちんと声を出して自分の権利を主張しなければならないことを指導しております。  3点目、保護者に対する子供の権利を理解してもらう取り組みですが、現在も保護者や地域の方々に呼びかけて熊本市子どもフォーラムに参加していただいているところですが、今後はより参加しやすいように、授業参観、土曜授業での開催を校長・園長会等で呼びかけてまいります。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  子供たちの笑顔がまちにあふれている、そのような熊本をみんなで目指してまいりましょう。  全ての学校で子どもフォーラムを実施し、保護者の皆さんなどにも参加を呼びかけておられるということです。より多くの保護者の方にも、また地域の方にも参加してもらう必要があります。特に、保護者の皆さんにはPTA総会、この場が一番大きなものではないかと思います。そのような中で、PTA総会とあわせてミニフォーラム的なものを実施されたら効果がよりあるのではないかと思います。御検討いただくようお願いいたします。  質問通告第4番の、学校のバリアフリー化についてお尋ねいたします。  先日、桜木中学校の入学式に参列いたしました。ベッドに乗って入学してこられた生徒さんがいました。その状況、なぜベッドに乗ってきたのか、学校生活をどういう心構えで臨むのか、本人は話すことができませんので保護者のお父さん、そして校長先生から説明、そして周囲の皆さんの配慮を求められました。それが終わりましたら、入学式の会場内から期せずして拍手が沸き起こりました。  入学式の後に私は校長先生に近寄っていって話しました。「障がいのある子供が入学してくれてよかったですね。ほかの子供たちはきっと思いやりのある優しい子供に育ちますよ」。校長先生は、「私もそう思います」とおっしゃっておいででした。障がいがあっても当たり前に社会の中で暮らしていくことができる、ノーマライゼーションの社会が学校の中でも実践されていることに大きな感動を覚えました。  学校施設のバリアフリー化につきましては、本議会でも何度か一般質問で取り上げさせていただきました。エレベーター多目的トイレの設置について、その進捗状況を改めて市長にお尋ねいたします。  そして、障がいのある生徒が入学してきた桜木中学校バリアフリー化の状況はどうなっておりますでしょうか。教室棟から体育館までは相当な段差があり、階段をずっとおりていかなければなりません。障がいのある子供や教職員、そして地域の利用者の皆様にとっても大きな障害となっております。その解消策にはどのように取り組んでいかれますか。  以上、答弁をお願いいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  学校施設のバリアフリー化につきましては、教育環境の整備を図る上においても、災害時の避難所としての役割の面からも大変重要であると認識しております。  これまでも障がいのある児童・生徒の在籍状況や学校での生活状況を把握するとともに、保護者や学校からの要望を聞き取りながら、スロープや多目的トイレエレベーターの設置など、可能な限り対応してきたところでございまして、学校施設バリアフリー化推進指針が発出されました平成16年3月以降、この指針に基づいて整備が進められておりまして、これまでにエレベーターについては15校、多目的トイレについては55校の校舎、また58校の体育館に整備しているところでございます。  議員お尋ね桜木中学校につきましては、今年度、学校からの要望によりまして校舎出入り口へのスロープの設置など合理的な配慮が行われたと伺っております。  今後とも、配慮が必要な児童・生徒の学習環境については、教育委員会において適切に対応していくものと考えております。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  私が市長に質問したのは、インフラの整備、これは市長の役割であるからであります。教育内容については教育長、今回については施設整備、そのようなインフラのことでございますのであえて市長にお尋ねしたところでございます。教育委員会は学校の中でのバリアフリーの状況を十分に踏まえられて、それを適切に市長部局に予算獲得も含めて伝えていただきたいと思います。と同時に、市長にはぜひ教育委員会の皆さんの検討の内容、そして要望についても真摯に受けとめて整備を進めていっていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。  学校施設の配置に大きな高低差があって移動が困難なのが桜木中学校だけであればよろしいのですが、学校行事には地域の方々が参加されます。足の不自由な方もおられます。今後の新設校にはそのようなことがないようにお願いします。  それから、階段昇降機を設置されているということですけれども、あくまでも緊急避難的な設備です。ぜひエレベーターの設置も御検討いただきますようお願いします。  質問通告5番の、給付型奨学金の検討状況についてお尋ねいたします。  市長の今期のマニフェストに、未来の熊本市の中核を担う人材の育成・確保、そのために返還不要の市独自の奨学金制度を設けますとありますが、その検討状況をお尋ねいたします。  今の学生はバイトに追われ、学業もままならない状況にあります。コンビニや居酒屋のバイトではリーダーとか店長とかそういう形で責任も負わされて体調を崩したり、学校の試験があっても病気であってもシフトに組み込まれていることから休むこともできない状況で、ブラック企業という言葉がありますが、ブラックバイトという言葉まで生まれてきております。大学生ばかりではございません。高校生もそういう状況にあります。  この社会の未来を担う若者たちがこのような状況でよいものでしょうか。先進国で日本の教育予算は最低だとお聞きします。本市独自の奨学金の創設など、本市でできることはありませんか。市独自の奨学金には積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、市長、答弁をお願いいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  近年、社会的なニーズは貸付型から給付型の制度へと移行しておりまして、将来若者が奨学金の返還で大きな負担を負うことがないようにすることが重要であると考えております。  先般、低所得世帯を対象に高等教育の無償化を図る、大学等における修学の支援に関する法律が成立いたしましたが、中間所得層が対象とならないなどの課題もございます。  こうした国や県の制度が大きく変わる中で、本市独自の給付型奨学金制度の創設につきましては、現在、対象者の範囲や給付内容等さまざまな課題について検討を行っておりまして、海外留学等の支援や市民、企業等からの寄附金等による基金の活用等も視野に入れ、任期中の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  学費に困っている学生さんは、今このときにも本当にたくさんいらっしゃいます。任期中の実現というお言葉をいただきましたが、できるだけ早く実現させて、学生さんを助けていただきますようお願いします。まずは早目につくって、徐々に充実させていくということもできます。よろしくお願いします。  質問通告6番の校区の見直し、柔軟化の進め方について、教育長にお尋ねいたします。  この項目については、市長の1期目のマニフェストに、子供たちが最適な環境で学習できるよう、校区の見直し、柔軟化など、大規模校や小規模校の教育環境のあり方について検討しますと掲げられておりました。その成果でございますが、龍田西小の新設や松尾3校の統合、白浜分校閉校など順次学校規模の適正化に取り組んでいるということで、一旦は一重丸となっています。そのような評価をされております。  学校施設の設置、統廃合などインフラ整備は市長の責任ですが、校区の見直し、柔軟化は教育長の責任です。  私の住んでいる地域は、新興住宅地が一段落して地域の高齢化とともに少子化も進んでいます。一方、新たに道路ができて通学路も変容していますし、場所によってはいまだに住宅地が開発されているところもあります。目の前に学校があり、その校内放送も聞こえるほどに近いところに住んでいるのに、遠いところにある新設校に車が多く危険な通学路を通う子供たちがいらっしゃいます。そのような子供たちが、こちらの学校へ行く子供、そしてあちらの学校へ行く子供が同じ道ですれ違っていく状況を私は目の当たりにしております。せっかくだから目の前にある学校に行く、それができない。おかしなことだと思います。  これは、新設校を設置するときに、児童数の確保だけのためにいびつな線引きをしたためです。選挙区のいびつな線引きをゲリマンダーと言いますが、この校区のいびつな線引きはまさに教育のゲリマンダーとも言われても仕方がありません。子供たちが最適な環境で学習できるよう、子供をまず一番中心に置いて校区の見直し、柔軟化を進めていただきたいと思います。教育長、具体的にこの取り組みをどう進めていかれますか、お尋ねいたします。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  校区の見直し、柔軟化の進め方についてお答えいたします。  校区の見直しについては、学校規模や児童・生徒の安全安心な通学を最優先に検討することとあわせて、地域のまちづくりに配慮した校区の見直しが必要と考えております。また、そのためには保護者や地域の御理解、御協力を得ることが肝要であると考えております。  議員お尋ねの地域における校区の見直しについては、複数の校区が対象となっておりまして、各地域の実情を踏まえながら、保護者の御意見も伺いながら状況把握に努めてまいりたいと考えております。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  校区の見直しにつきましては、まずは小学校進学予定児童の保護者の皆様に意見をお聞きしたいと。そのことが何より大切なことだと思います。子供のことを一生懸命考えている保護者であればこそ、子供を中心にどうあらなければならないのかということをよくよくふだんから考えておられます。校区のまちづくりというのは後からついてくるものです。まずは学校より子供のために、どのような校区であるべきか、通学路はどうあるべきか、十分に考えていただきたいというふうに思います。子供のためにという思いをそれぞれが持って解決に進んでいけば、よりよい方策が生まれるのではないかなというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いします。  質問通告7番のフッ化物洗口にかわる虫歯対策事業について、市長にお尋ねいたします。  先日6月16日、熊日新聞1面のくまにち論壇に不登校が訴える学校の限界と題して、熊大教育学部の苫野一徳先生が論文を載せておられました。NHKスペシャル“不登校”44万人の衝撃が5月30日に生放送され、苫野先生も出演され、そこで強く実感されたのは、学校のみんなで同じことを同じペースでという旧来からのシステムに今既に多くの人が問題意識を抱いているという事実だったそうです。  私たち親世代のころよりも、極めて細かく行き過ぎたルールが子供たちを締めつけて、子供たちは悲鳴を上げているのではないでしょうか。不登校44万人の現実がそのことを突きつけているのではないかと思います。  さて、話をフッ化物洗口事業に戻します。平成29年度の学校保健統計調査では中学校1年のみを調査対象としておりますが、永久歯の1人当たりの平均虫歯数、これには喪失した歯も処置した歯も含みますが、これは前年度より0.02本減少して0.82本となり、昭和59年度の調査開始以降ほぼ毎年減少し、過去最低となっているそうです。私たちの世代は、平均でも8本から9本は虫歯を持っており、虫歯のない子供の方が珍しいくらいでした。今では逆に虫歯のある子供が珍しい時代となっております。子供の虫歯対策は達成しているというのは私の言い過ぎでしょうか。  ところで、虫歯の率を下げるには有効な方法があります。フッ化物洗口もその一つです。  虫歯の統計でありますけれども、ここに10人の子供がいるとします。9人の子供は虫歯が1本もないゼロ本、1人の子供が10本虫歯を持っていた。その平均は1本になります。簡単に言えば、本当に虫歯の率を引き上げているのは、何らの対策も対応もされていない、放置されている子供ではないかという事実を指摘したいと思います。  昔から皆さんの中にも集団で予防接種をされたり、もっと古い世代には集団でノミ、シラミ、DDTの散布を受けた経験があるかと思いますが、たくさんの事故も起きておりますし、そしていろいろな問題も発生しております。今この世の中、集団指導から個別指導の時代に入ってきたと指摘させていただきます。  今の子供たちへの虫歯対策事業も個別指導に移るべきではないかと思います。決して集団で一斉にフッ化物の液体を口に含んで、1分間だけじっとしていて、そして吐き出した後も1時間近く飲み食いできない、このような苦行を子供に押しつけていいものかと思います。先ほど言いました、虫歯が1本もないという子供たちが大半なのです。その子供たちは物が言えない、発言する権利もあるというふうに思いますがそういう状況になっていない。何で私は虫歯がないのにこんなことをさせられないといけないのかという、心の中にその葛藤を持っている子供がたくさんおられるということを私は代弁させていただきたいと思います。          (「これから虫歯にならないようにするんだと」と呼ぶ者あり) ◆田上辰也 議員  虫歯はそうなんです。目的は虫歯にならないようにすることなんです。決してフッ化物洗口をすることが目的ではないんです。虫歯にならないようにする、これは何ら否定するものでもありませんし、目的は共有しております。  先ほど申し上げました学校の決めたシステムに悲鳴を上げている子供たち、これをふやしてはならないと思います。学校でこのフッ化物洗口の一斉指導がされるべきものであるか、いま一度考え直すべきではないでしょうか。  これは健康の一つの事業なんですね。教育ではないんです。本当に必要なのは口腔保健の教育です。ところが、教育のことは脇に置いて事業だけをがむしゃらに進めようとするのは、教育への行政の不当な介入、押しつけと受け取られはしませんか。首長ではあっても、独立行政委員会であるべき教育委員会、その教育委員会への市長部局の単なる一つの事業の働きかけ、これは抑制的であるべきではないかというふうに思います。市長のお考えをお聞きします。  本来、虫歯率を下げることが目標であるはずが、フッ化物洗口の実施率だけが目標になっている。これは、一つの手段であるべきものが目的になっています。目的と手段が逆転しています。虫歯をなくす、これは誰しもが賛成です。その手段はたくさん、いろいろあります。そんなことをいつも私は考えております。  このようなときに、つい先日の5月8日、NHKのためしてガッテン、これは皆さん、ごらんになっている人もたくさんおられると思います。その中で、虫歯リスクが激減!?発見!新★歯みがき法というのが紹介されていました。フッ素のことが取り上げられていました。これはフッ化物洗口のことかと身構えてそのテレビの放送を見たところでございますが、ところが違っておりました。  まず、今この世の中の歯磨き粉、練り歯磨き粉、ほとんどがフッ素配合です。フッ素含有、これが9割以上あるんです。この歯磨き粉、これはもう十分に安全性も確認されて、そして配合されて、危険性はありません。決してフッ化物洗口のように薬品は使いません。このような歯磨き粉で通常の歯磨き、ブラッシングして、終わった後にぱっと吐き出します。これはフッ化物洗口も同じですね。吐き出します。その後にゆすがない。水で口の中をゆすがない、これは同じなんです。  今言ったフッ素入りの歯磨き粉を使って吐き出しても口をゆすがない、これはフッ化物洗口と全く同じ。フッ素を口の中に入れて、そしてそのコーティングを十分に時間を置いてする、そのような内容なんです。これは我が意を得たりと私は思いました。まず、安全性が確保されているということ、そしてもう一つは、学校の中で既に一斉に歯磨きを子供たちはしているということなんです。全校でやられています。  このようなテレビの内容、これはスウェーデンで1995年に発表されたイエテボリテクニックというそうです。これを導入したらどうかなというふうに私は思いました。そして、テレビの放送の後段では、虫歯はなくても定期的に歯科医院を訪れてプロフェッショナルケア、プロケア、これを受ければ、虫歯や歯周病のリスクが大きく減ると言われております。現に私も年に2回以上は歯科のクリニックで点検してもらって、歯垢も除去してもらっております。その中から、実はこの年で虫歯がありますよと言われてしまいました。歯垢の中にミュータンス菌が巣くっていて、それで虫歯を起こすと。しっかりと点検すればそれを早期に発見して対処もできる。このプロフェッショナルケアこそぜひ行政としても進めていただきたい、歯科医師会とタイアップして進めていただきたいというふうに思います。そして、その内容は、これまで本市で策定された健康くまもと21の取り組みとも合致するものです。  学校で既に行われている歯磨き。口の中のフッ素入り歯磨き粉を吐き出してゆすがない。これは簡単にできます。このイエテボリテクニックは、繰り返しますがフッ化物洗口と理論的にも内容的にも同じです。
     もう既にフッ化物洗口の事業については予算も、そして議会で可決もされており、あとは実施するばかりとなっておりますので、急に今ここでやめなさいと言うわけにはまいりません。混乱を引き起こすばかりです。  そこで提案です。フッ化物洗口を行っている学校、今度の予算ではたしか47校だったかと。あとまた半数はまだ未着手です。そこで、一方ではフッ化物洗口、一方では先ほど言いましたイエテボリテクニック、そしてまた残りは何もしない、このような対象の学校を設定して、それで比較検討調査をされてはどうかなというふうに思います。そして、改めまして調査結果を踏まえて、子供たちへの負担を最小限に、かつ、より効果の高い虫歯対策事業を検討し直してはいかがかというふうに思います。  市長、子供の現状、子供が取り組みやすい、そして子供の権利をよく理解したそのような事業と虫歯対策事業、これを私は全然批判しておりません。ぜひすべきです。この虫歯対策事業を子供を中心に進めていかれてはどうかと思います。前向きな答弁をお願いいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  本市では、ライフステージに応じた歯と口腔の健康づくりの取り組みを強化してまいりました。  特に、学童期は乳歯から永久歯に生えかわる時期で、最も虫歯に罹患しやすい時期でありますため、虫歯予防対策が極めて重要であると考えておりまして、歯磨きやフッ化物応用などの方法を組み合わせて予防する必要がございます。  本市におきましては、教育委員会と連携しながら、体制が整った学校からフッ化物洗口を行うこととしておりまして、その際には学校にできるだけ負担のかからないよう、8020健康づくりの会の皆さんやシルバー人材センターに委託し、進めているところです。今年度末で実施校は計43校となる予定でございまして、引き続き学校関係者等の理解が得られるよう丁寧に説明を行いながら、令和3年度までに全校実施を目指してまいりたいと考えております。  議員御提案のイエテボリテクニックにつきましては、現段階では学校での実例が確認できないため、有識者などのさまざまな御意見を伺いながら検討する必要があると考えております。まずは現在行っております集団での歯磨き指導やフッ化物洗口を組み合わせて実施いたしますことで、学童期の虫歯予防対策に取り組んでまいりたいと考えております。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  先ほど質問で子供の権利、これを大事にしてほしいという質問をさせていただきました。子供がなぜフッ化物洗口をしなければならないのか、このことに関して十分に理解を求めて、保護者の皆様にも説明して、そしてそのメリットもデメリットもしっかりと踏まえた上で、さらには子供にも選択権がございます。したくはないという子供もいます。その子供の意見表明権も、ぜひこれを大事にしていただきたいというふうに思います。  また、あわせて、皆さん思い込みがあるのではないかというふうな指摘をさせていただきます。思い込みと言えば何なのか。集団で集めて一斉にすれば一番効果的ではないかと。ところが、繰り返します。今はそういう時代ではありません。多様な子供たちがいます。その多様な子供たちの意見表明権、選択権、これを十分に踏まえた上で、そしてこの虫歯対策事業につきましても、大きな意味からすればQOL、生活の質の向上、これは健康福祉局の大事な事業でございますが、ライフステージの中でどのようにそのQOLの向上のために尽くしていくのか、どこに何を、行政の力を投入するのか、これを十分に虫歯対策事業においても考えていただきたいというふうに思います。  フッ化物洗口だけではありません。今私が紹介したイエテボリテクニックもあります。そして、先ほど言いました、1人の子が10本虫歯を持っていればほかの子供たちがゼロ本でも虫歯率を引き上げてしまうと。やはりこのこともしっかりと学校の中で、保健教育の中で十分に調査されて、現実に私が言ったことが適切なのか、例えばゼロ本の子が何人、1本から3本が何人、4本から6本が何人というような統計をされてはいかがでしょうか。10本の虫歯を持っている子供には多くのこのほかにも障がいがあるというふうに思います。  肥満児童、家庭の中での食事もままならない子供、そういう子供は虫歯とのどのような関連があるのか。食と歯、これは密接に関係しております。食育と言われております。食育と歯、これは密接な関係、歯が丈夫であれば食べ物もおいしい。ですから、そのことも踏まえた上で、全体的な体の健康ということについて再度、教育という観点も踏まえて練り直していただきたいというふうに考えます。  話したいことはまだ山々ありますけれども、もうしつこいぐらいにやりたいほどです。でも、次に質問を多く抱えておりますので、次に移らせていただきます。  質問通告8番の、子供の貧困対策として養育費の確保対策について、健康福祉局長にお尋ねいたします。  子供の貧困対策については、これまで2度の一般質問でお尋ねして、対策も少しずつ進んできているものと考えております。  昨年の答弁では、これまでの連絡会議を子どもの未来応援プロジェクトチームに改編し、子供の貧困対策の今後の方向性等を示すアクションプランの検討に取り組んでいるとお答えいただきました。策定されましたプランの中に養育費の確保はどのように位置づけられ、具体的な取り組みはどうなっているのかお尋ねいたします。  養育費の確保が困難な状態になってからの対応には大変厳しいものがあると思われます。そのような状態にならないうちに未然防止対策が重要であります。その取り組みはどうされているのか。そして、不幸にして養育費の確保困難に陥ってしまった子育て家庭への援助をどうしておられるのか、順を追って御説明お願いたします。          〔田端高志健康福祉局長 登壇〕 ◎田端高志 健康福祉局長  子供の貧困対策として養育費の確保対策に関してお答えいたします。  養育費の確保につきましては、子供の貧困対策をさらに推進するために本年1月に策定いたしました熊本市子どもの未来応援アクションプランに子育て家庭の自立に向けた支援の一つとして位置づけ、取り組んでいるところでございます。  区役所では、児童扶養手当等の申請の際に養育費の取得についての相談を受けており、御本人の希望があれば養育費専門相談員が相談に応じておりまして、昨年度は300件を超える対応を行ったところでございます。  養育費は子供が経済的、社会的に自立するまでに要する大切なものであり、離婚後に養育費のことで困らないよう、相談窓口を案内するチラシを作成いたしまして、区民課へ離婚届をとりに来られた際などに区役所で配布を行っているところでございます。  また、養育費の確保困難に陥ってしまった子育て家庭への支援につきましては、児童扶養手当の支給やひとり親家庭への医療費の助成、就職に向けた自立支援プログラムを策定するなどの経済的支援を行いますとともに、本年5月に民事執行法が改正され、養育費を支払う義務がある人の情報を取得する手続が新設されたことについても紹介するなど、引き続き相談者に寄り添った対応に取り組んでまいります。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  全ての区役所で養育費の相談に応じ、時には専門相談員が対応できる体制にあるとのことで、うれしく思います。一時の感情で子供の養育費のことを考えず離婚してしまい後で後悔することがないように、離婚届け出の用紙配布のときにより踏み込んだ助言指導をお願いいたします。区役所内での横の連携、具体的には区民課と保健子ども課の連携を深めて、「子供の養育を考えた上での離婚ですか」、このようなこともあっていいというふうに思います。こういうことを積み重ねてこそ、子供の貧困の防止対策になるというふうに考えます。  それでは、質問通告9番の女性職員の登用について、市長にお尋ねいたします。  世の中の半分は女性ですので、この社会の半分は女性が支えているというのは否定しようもない事実です。これは封建時代の昔にあっても同じで、女性がいなければ人間社会は成立しません。  より人間本位の政策を私たちが展開していく上でも、女性の柔軟な発想と感性が求められます。実施段階以上に、検討段階から決定段階まで女性の参画が必要です。本市の政策が人に優しいものであるためにも、女性職員の登用が重要になってくるものと考えます。  そこで、市長に女性職員の登用をどのように推進されていかれるのかをお尋ねいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  女性の管理職登用につきましては、女性職員の活躍推進に関する特定事業主行動計画の中で、まずは管理職に占める女性の割合を13%以上とする目標を掲げ、女性がその個性と能力を十分に発揮できる職場環境づくりを進めてきたところです。  そのような中、今年度の管理職に占める女性の割合は9.5%となっておりまして、昨年度の8.9%から0.6ポイントとわずかに上昇はしているものの、目標値の達成には至っていない状況でございます。  女性の登用を促進するには、昇任に対する不安を解消しますとともに、仕事と家庭を両立できる職場づくりを進めることが重要だと考えております。そうした考えのもと、女性職員の管理部門への積極的な配置やラインの監督職への登用を初め、先輩女性管理職との意見交換をする場の提供や時間外勤務縮減などにより女性職員のステップアップ支援や受験を促す環境整備に努めてきたところです。  平成30年度の課長級昇任試験では女性の受験率が初めて30%を超え35.5%になるなど、これまでの取り組みの効果も出てきておりまして、今後も女性職員の能力を生かす積極的な登用を図ってまいりたいと考えております。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  管理職に占める女性の割合を13%以上に設定して、さまざまな取り組みをしておられます。市役所全ての職場で女性職員の参画が進められるようにお願いしたいと思います。と同時に、まずその職場の中で男女を問わず女性の参画、このような仕事を進めていけば、職員の意識改革が生まれて進められていきます。  市長御存じの上智大学の北村先生、実は職員は研修の機会がありましていろいろ研修しております。ところが、議員にも市民にも開かれていない。だから、一緒に研修したらどうかというのをその北村先生はお勧めになっているわけです。これを混浴研修というそうです。男女混浴ではありませんけれども、混浴型研修をぜひ職員研修の中に入れて、男女一緒に政策を練る、立案していく、このような研修をどんどん進めていって、職員の意識改革、これを行う中で女性の登用、そして政策決定段階への参画というのが進んでくるのではないかというふうに思います。ぜひどんどん進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。  質問通告第10番の、地方交付税のあるべき姿について市長にお尋ねいたします。  私は、職員時代の平成6年に自治大学校に派遣され、全国の自治体職員と長期間寝食をともにして学んだことがあります。ちょうどその前年に衆参両院で地方分権の推進に関する決議が行われ、翌年の平成7年に地方分権推進法が成立いたしました。地方分権への期待が高揚した時期に当たります。  そのようなわけで、私はみずからの仕事である地方分権に大いに関心があります。憲法が国民主権、基本的人権の尊重、平和主義と並んで地方自治に一つの独立した章を与え、自治体の立法権、財政権、行政権を保障しているところでありますが、最近の国の動きは、財政権を裏づける制度である地方交付税の制度運用がおかしくなってきているのではないかとの危惧を感じているところでございます。  特に、地方交付税の代替財源として臨時財政対策債という名の国から押しつけられた借金がふえてきている現状には、地方自治の本旨に基づいても残念な思いを禁じ得ません。  そこで、九州大学法学院博士課程を単位取得されております大西市長に、地方交付税のあるべき姿と臨時財政対策債への認識について御所見をお願いいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  地方交付税は、本来地方の税収入とすべき財源を国がかわって徴収し再配分しているものであり、その使途は各自治体の自主的な判断に任される地方固有の財源であると認識しております。この点で、地方交付税は地方税と並んで地方自治の理念を実現するための重要な一般財源であります。  次に、臨時財政対策債は地方交付税の原資が不足していることからその代替財源としての性格を有しておりまして、地方交付税とあわせて一定水準の行政サービスを提供するための財源として、法律に基づき発行している例外的な地方債であります。  しかしながら、地方交付税の総額確保は、本来は国において対象税目の法定率引き上げ等により対応されるべきであるというふうに考えております。そのため、これまでも指定都市市長会を通じまして、地方交付税の総額を確保した上で臨時財政対策債を廃止するよう国に要望してきたところでございまして、今後とも地方自治体が一体となって強く要請してまいりたいと考えております。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  地方交付税は、国が地方にかわって徴収する地方固有の財源で、地方自治の理念を実現するものという認識を市長がお持ちで安心いたしました。地方交付税を国から地方への仕送りなどという誤った考えでいては、地方自治は成立いたしません。ありがとうございました。  質問通告11番のEVバスの導入について、市長にお尋ねいたします。  平成29年から電気で動くEVバスについて質問を続け、3年目になります。技術開発から普及型EVバスの実証試験まで、熊本市が発祥の地であります。先進的な環境行政を推進する本市としましては、このEVバスをいち早く導入し、日本で最初に導入した先進的な都市である、環境先進都市であるということを全国にアピールしていくことが重要であると考えているところでございます。  そこでお尋ねいたします。  EVバス導入事業の進捗状況はどうなっておられますか。また、熊本が全国で最初というのは非常に重要なことであり、そのことを熊本県内はもとより全国に発信して、あらゆる機会に話題性を振りまくことが重要かと思います。どのようにしてPRしていく予定なのか、お尋ねします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  EVバスの導入についてお答えいたします。  熊本大学を中心とする地元産学官の連携によりまして開発製造を目指している廉価で普及型のEVバスにつきましては、実証試験が終了いたしまして、路線バスとして十分に使えることが確認されたところであります。今後、路線バスへの本格導入に向けた機運が高まっていくものと考えております。  この熊本発とも言えるEVバスが実用化すれば、本市のみならず全国においてもEVバスの普及促進への大きな契機となるものでありまして、本市としてもこの取り組みに対し継続的にでき得る支援をしてまいりたいと考えております。  その一環として、このたび熊本城ホールの本格開業に合わせまして、熊本城及び桜町再開発地区を周遊する熊本城周遊バスしろめぐりんに1台導入を予定しております。導入に向けた進捗状況につきましては、4月に国土交通省に対し事業計画書を提出し、5月に事業認定されたところでございます。今後は、7月中旬の補助金交付決定後速やかにEVバスの改造に着手いたしまして、今年12月を目途に本格運用を開始する予定でございます。  全国初となる熊本発EVバスの導入につきましては、より多くの方に知っていただくため、効果的な広報を実施したいと考えております。具体的には、車体にラッピングを施し走行中でも一目でEVバスとわかる工夫や、運航開始に当たり花畑広場等で災害時を想定した電気供給の実演などのイベントの開催を予定しております。  今後もあらゆる機会を捉えて、さまざまな広報媒体を活用し、全国に向けて熊本発EVバスの魅力を発信してまいりたいと考えております。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  EVバスが全国で初めての路線バスとして熊本城周遊バスしろめぐりんに導入されるとのことで、熊本城ホールの開業とあわせて、熊本地震から元気に復興を遂げつつあることを全国に発信していただきたいと思います。  質問通告12番の本市への農地寄附が課税されることについて、市長にお尋ねいたします。平成29年から引き続いて3度目の質問になります。  農地を相続した所有者が、地域住民からの道路拡張の要望に応じて本市に道路として寄附をしようとしたとき、無償譲渡であるにもかかわらず、租税特別措置法に基づき納税猶予が解除され、譲渡する面積に応じた税と猶予期間に応じた利子税を納付しなければならないことになっております。公共用地として無償で提供したのに税金をかけられる、これは誰しもがおかしいと感じるものではないでしょうか。本市ばかりでなく全国共通の問題と思います。何とかこの問題を解決できないものかと思います。市長、御答弁お願いします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  これまでの九州地区用地対策連絡会を通じた要望により、平成26年4月に都市計画道路等の事業への提供に対する利子税免除の軽減措置が講じられた一方、議員御指摘の市に対する道路敷地等への農地の寄附については軽減措置がないため、本年3月、九州地区用地対策連絡会へ改善要望を行っているところです。  この問題は本市のみの問題ではなく、全国共通の課題にもなりますことから、税の公平性、中立性の観点を踏まえた上で、引き続き指定都市各種会議等の場を活用して具体的な事例や課題を拾い上げながら、指定都市市長会や全国市長会を通じ、国に対する制度改正の要望を検討してまいりたいと考えております。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  誰が考えてもおかしいという制度は、早急に変えなくてはなりません。国の制度を変えることは難しいと諦めてしまわず、ぜひおかしいものはおかしいと市長会の場、いろいろな場で国に届けて、解決に結びつけていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。  質問通告13番の市民病院へのアクセスについて、1つ、都市計画道路の整備によるアクセス確保、2つ、健軍商店街の一方通行の解消について、これを都市建設局長にお尋ねいたします。これも平成28年、30年、そして今回で3度目の質問になります。  新市民病院は、第二空港線の沿線で、市中心部への交通ルートはありますけれども横軸をつなぐ道路がございません。都市計画道路として横軸に下南部画図線、そして新外秋津線があります。いずれもまだ完成しておりません。下南部画図線は、健軍自衛隊正門の前を健軍商店街を通り抜けて下江津湖に沿って南へ下る道路をなしているものでございます。これは先日、西岡議員が提案いたしました南回りバイパスに通じるものでございます。下南部画図線が北に向かう計画は、自衛隊の北西で途切れています。計画では、下南部の東バイパスと接続する道路でございます。  一方、新外秋津線ですが、これは秋津浄化センター跡地から新外に向かうものですが、まだ佐土原のところでとまっております。そして、この路線の南側は、秋津から南へ、嘉島町を抜けて御船町へ向かう道路が県により計画されております。これも、直接私も携わりましたけれども、もう二十数年以上も前の計画、既に環境アセスメントも何もかも済んでいる、ただ後は実施するのみの状態にあります。  この2路線が整備されますならば、横軸の環状線ともなり、市民病院へのアクセスも向上することが期待されます。これらの道路整備の見込みはどうなっているのでしょうか。  また、下南部画図線の一部の区間は健軍商店街の中を通っております。ここでは一方通行となっており、日曜、祝日は歩行者天国として通行禁止となっています。ところが、現在の健軍商店街の状況は、歩行者もほとんど見られない閑散とした状況でございます。30年ほど前までは商店街が繁栄しておりました。当時は一方通行であっても、当然そのように当たり前のことということで是認できておりました。ところが、現在のようにシャッター街となっている中では、片側は違法駐車がいつまでも並んで占領している、そしてその横を時々車が通る、このような状態です。一方通行や歩行者天国にしておく理由が今では理解できません。健軍商店街の一方通行と歩行者天国を解消して、市民病院へのアクセス向上に貢献できないものかと思います。  以上2点、都市建設局長にお尋ねいたします。  続けて3点目、電停から病院受付への動線についてでございます。  建設中の新市民病院は、私の通勤経路にも当たりますので、毎日のように建設の状況を見ております。全体像が目の前にあらわれてきて毎日楽しく見ているところでございます。ところが、その中で少し気になった点がございます。正面玄関が西側にあり、車で来院する人にとっては駐車場から直接来ることができて便利ではあると思いますが、現在計画中の市電の利用者にとりましては電停が東側になりますので、不便になるのではないでしょうか。  病院東側には機械設備類が設置され、殺風景な光景となっています。今の段階から市民病院への来院者が東側から電車で来られることも意識してもらえないでしょうか。市電を市民病院に乗り入れて、雨の日もぬれることなく病院の受け付けができるようにしていただきたいと提案したこともございますが、少なくとも、敷地内乗り入れでなくともスムーズに移動できる動線を配慮していただけないものだろうかと考えます。病院事業管理者にお尋ねいたします。  以上、都市建設局長、病院事業管理者、御答弁お願いします。          〔田中隆臣都市建設局長 登壇〕 ◎田中隆臣 都市建設局長  私からは、都市計画道路についてお答えいたします。  市民病院が立地します東町周辺には多くの公共施設が立地しており、施設立地に伴う周辺交通への配慮や病院利用者の利便性を考えたアクセス性の確保は重要なものと認識しております。そのようなことから、交通管理者等と協議を重ね、開業までに市民病院の南側市道など周辺道路を改良しアクセス性の向上を図っており、7月の完成を予定しております。  お尋ねの都市計画道路2路線の整備の見込みということでございますが、道路ネットワーク全体として考える必要がありますことから、今年度予定の道路整備プログラム見直しの中で評価することとしております。  次に、そのうち下南部画図線につきましては健軍商店街を通過する道路で、その区間の現在の利用形態は終日一方通行、うち土日祝日は午前11時から午後6時まで歩行者専用道路となっており、地域の方々の生活に密着したものとなっております。  そこで、今後の道路のあり方を含め、引き続きまちづくりの観点などに加えて、市民病院の開業に伴う交通流動の調査など、幅広い視点で検討してまいります。          〔水田博志病院事業管理者 登壇〕 ◎水田博志 病院事業管理者  新病院は、平成28年9月に策定いたしました熊本市民病院再建計画に基づき、現在移転再建しているところですが、市電延伸の計画が浮上したことから、これを見据え、東側道路側の用地に空間を確保するなど将来的なアクセス確保に配慮しているところでございます。  今後、自衛隊ルートの延伸が正式に決定した場合には、市電は新病院への主要なアクセス手段の一つとなることから、電停から病院受付までの動線の整備について改めて関係部局と協議してまいりたいと考えております。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  都市計画道路の整備については、パーソントリップ調査の結果を踏まえるとともに、新たな公共施設が整備されていることも踏まえて、将来への投資としても評価していただきたいというふうに思います。健軍商店街の一方通行の解消につきましても、現状調査を行っていただき、その結果を踏まえて見直すべきものは見直していただきたいものです。PDCAのマネジメントサイクルは道路にも適用されるものではないかと強く指摘させていただきます。現状を踏まえて、再度チェックして見直す、これが大事かというふうに思います。  それから、市民病院につきましては、ある程度空間も考えて配置を考えておられるということで、ぜひ西側からも東側からも、自動車で来ても電車で来ても受付に行くまでに快適な状態であってほしいというふうに思います。元気な人が病院に来るわけではありません。障がい、病気、そしてけがを抱えているいろいろな人たちが来られます。その動線の確保というのは重要でありますので、ぜひよろしくお願いいたします。  質問通告14番の加勢川ちゃりんぽみちの実現について、都市建設局長にお尋ねいたします。  サイクリングロードにつきましては、本市の熊本平野が平たん地であり自転車の利用が容易であること、通勤者や学生も自転車を多く利用していることなどから、自転車の利用環境を整備し、豊かな都市環境を形成する重要なインフラであると考えます。そのサイクリングロードを有機的に連携してサイクリングロードのネットワークを形成して、人や環境に優しい移動手段としての本市の自転車利用を計画してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。  さて、白川のサイクルハイウェイ、愛称白川ちゃりんぽみちの整備に倣いここでちゃりんぽ道という意味を御存じの方はいらっしゃいますか。これは、ちゃりと散歩をかけ合わせた行政の造語です。自転車も散歩も利用できる、そういう道。自動車は入ってきません。安全、快適な、そのような人に優しいちゃりんぽ道でございます。この白川ちゃりんぽ道の整備、これに倣って、加勢川の堤防を活用したサイクリングロードを整備してはどうかと昨年質問させていただきました。  この堤防は現在、河川の巡視や水防活動など、河川の安全を図るために河川管理道路として国において管理されております。これを健康増進やレクリエーションなど、このような場合にも寄与できますことから、今後、関係機関等と協議を行いながら可能性を検討してまいりますと既に御答弁いただきました。その後でありますが、実はこの一部をなしている江津塘、この江津塘は本当に狭い道です。車がスピードを上げてどんどん行きます。と同時に、高校生が自転車で通学します。その高校生が自動車によってはねられ、死亡した事故も以前に起きております。  このような悲劇的な事故が起こらないよう進めていただきたいというふうに考えるところでございますが、そのようなことから、地元はこの安全なちゃりんぽ道をぜひ江津塘、木部塘、加勢川の塘に沿ってつくっていただきますならば、東部と西部との交流、通勤・通学に利用できる安全安心な道路として利用できると思います。水と緑にあふれた快適なちゃりんぽ道、ぜひその実現に期待しているところですが、その検討はどのように進んでおりますでしょうか、都市建設局長にお尋ねいたします。          〔田中隆臣都市建設局長 登壇〕 ◎田中隆臣 都市建設局長  議員御提案の新たな自転車道の整備につきましては、平成30年第2回定例会の後、河川管理用道路の形状や幅員等の現地調査を行った上で、9月に国及び関係課を交えて意見交換を実施しております。  このような中、国においては平成30年6月に自転車活用推進計画を策定し、交通安全、健康増進、災害時の有効活用、観光・地域活性化等といった自転車利用の多様性に着眼した施策を新たに展開しようとしております。これを受けまして、本市におきましても自転車活用を総合的、計画的に推進していくよう、地方版自転車活用推進計画の策定に向けた検討を始めたところでございます。  今後さらに、本市域の実情に応じた自転車の利活用策を検討していく中で、議員御提案の加勢川における自転車道につきましても、河川管理者である国と引き続き議論してまいります。
             〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  加勢川ちゃりんぽ道については、昨年の質問後すぐに国と意見交換していただき、ありがとうございます。そして、国が自転車活用推進計画を策定し、本市も地方版の策定に向け動き出したとのこと。その中で、加勢川の河川管理者の国と実現に向けて議論していくとの力強い答弁をいただきました。重ね重ねありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。  質問通告15番の公園の有効活用について、都市建設局長にお尋ねいたします。  この質問も平成29年の一般質問から今回で3回目となります。1回目は、公園に憩いの場を求めて来られた市民の皆さんが、公園内のカフェやレストランで公園の風景を楽しみながらひとときを過ごすことができる、そのような民間施設を誘致できないか、その施設には公園の利用料金、占用料金を支払っていただき、それを公園の整備や維持管理費用に充てられないかと提案させていただきました。  昨年の2回目は、都市公園法が一部改正され、民間企業が参入しやすい環境が整ったこともあり、公園の有効活用を検討しており、水前寺江津湖公園につきましては、附属機関設置条例に利活用保全推進協議会の設置を議決いただいたと報告されております。  そして今、今回の3回目となっているところでありますが、それでは、水前寺江津湖公園における有効活用の検討はどこまで進んでおりますか。都市建設局長、お尋ねいたします。          〔田中隆臣都市建設局長 登壇〕 ◎田中隆臣 都市建設局長  水前寺江津湖公園につきましては、昨年7月に水前寺江津湖公園利活用保全推進協議会を設置し、今年度中の策定を目指し、利活用と保全の両面から成る総合的な計画の策定を進めているところです。  また、議員御提案の公園の有効活用ということに関しましては、市場性の有無を調査するためのマーケットサウンディングを動植物園を含んだ水前寺江津湖公園全域を対象に昨年実施したところであり、その中で飲食店舗の設置などさまざまな御提案をいただいております。  今後は、その調査結果も踏まえ、協議会の中で水前寺江津湖公園のさらなる魅力向上に向けた施策の検討について、関係部局と連携しながら進めてまいります。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  昨年は協議会も設置され、計画策定に進んでおられるとのこと。そして、具体的に市場性の調査までされたとお聞きしました。公園の魅力向上とともに、有効活用も進んでいくと期待されます。どうぞよろしくお願いいたします。  質問通告16番の鶯川の治水計画について、都市建設局長にお尋ねいたします。  桜木小学校周辺の都市型洪水は、年々悪化しております。平成28年には小学校正門前の交差点が夜間に冠水し、乗用車が2台突っ込んで、エンストして水の上に浮いてしまった。そして、脱出できずに消防局からレスキュー隊が出動するという事態が発生いたしました。ここは鶯川の流域であり、毎年のように歩道も車道も区別がつかないように激しく濁流が流れます。以前、子供が濁流に足をすくわれ流されようとしたのを付近住民が助けたということもお聞きしたことがあります。人命が失われてからでは遅いのです。  この鶯川流域の治水計画について、改めてまた都市建設局長にお尋ねいたします。          〔田中隆臣都市建設局長 登壇〕 ◎田中隆臣 都市建設局長  鶯川の治水計画についてですが、現在河川改修を下流より順次進めているところであり、本年度末には改修効果の高い秋津中央公園上流側の分水路工事が完成する予定となっております。  今後も引き続き未改修区間の整備を進めてまいりますが、沿川に住宅が連担しているため、用地買収に時間を要している状況にございます。このようなことから、用地買収と並行して、上流域の鶯川調整池の貯留量を現在の4万立方メートルから8万立方メートルに増加し、雨水の流出抑制を図る事業に今年度より着手することとしております。  今後とも鶯川の治水計画の推進を図り、安全安心なまちづくりの実現に向けて、より一層の対策に努めてまいります。          〔24番 田上辰也議員 登壇〕 ◆田上辰也 議員  河川改修も着々と進んでいるようです。先ほども申しましたが、人命が失われてしまってからでは遅いのです。地球温暖化の影響も年々厳しくなってきております。最近の集中豪雨には怖いものがあります。ぜひスピードアップをお願いいたします。  これで私が用意しました質問は全て終わりました。名誉ある熊本市議会の議員となって3期目、10度目の質問でございました。同僚議員各位並びに執行部におかれましては、高いところからではございますが御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いいたします。  本日は御多忙にもかかわらず傍聴にお越しになられた皆様、インターネット中継によってごらんになっておられる皆様に心から感謝申し上げます。私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)       ──────────────────────────── ○上田芳裕 副議長  この際、議事の都合により休憩いたします。  午前2時に再開いたします。                             午前11時38分 休憩                             ───────────                             午後 2時00分 再開 ○倉重徹 議長  休憩前に引き続き会議を開きます。       ──────────────────────────── ○倉重徹 議長  一般質問を続行いたします。吉田健一議員。          〔7番 吉田健一議員 登壇 拍手〕 ◆吉田健一 議員  皆さん、こんにちは。公明党熊本市議団の吉田健一です。  4月の統一地方選で市議会議員に初当選させていただきました。令和新時代を担う最年少の青年議員として、公明党の大衆とともにとの立党精神を胸に全力で務めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)  また、先輩・同僚議員がいる中、新人議員のトップバッターとして初質問の機会をいただき、心から感謝いたします。  初めに、昨日午後10時22分ごろ、山形県沖でマグニチュード6.7の地震が発生いたしました。新潟県では震度6強が観測されたということです。被害状況は明らかではありませんが、被災されました皆様方には心からお見舞いを申し上げます。  さて、私は昨年の12月まで公明党の江田康幸衆議院議員の秘書として仕事をしてまいりました。この秘書時代、市民の皆様方から数多くの御相談や御要望をいただき、またさまざまな企業の皆様の環境改善に向け、諸問題の解決に取り組んできました。その中でも特に力を入れたのが、昨日発生しました地震のように、熊本地震を初めとする災害被災地の復旧・復興に向けての仕事です。江田代議士とともに熊本県内はもちろんのこと九州中の被災現場に直行し、現場の生の声を聞き、それを国に持ち帰り予算確保のため国に訴えていく、そのお手伝いをさせていただきました。  そうした中、熊本地震では、大西市長が復旧・復興に向け何度も国会へ足を運び、また永田町の江田事務所にも何度もお越しいただき、市民の先頭に立って奔走されていた姿を忘れることができません。  私自身が議員という立場となった今、熊本をさらによいまちにしていくため井本新団長を先頭に頑張ってまいりますので、大西市長、何とぞよろしくお願いいたします。  それでは、通告の順に従い質問してまいります。市長並びに執行部の皆様には明確な答弁をお願いいたします。  初めに、スポーツ振興についてお尋ねいたします。  私の体をごらんいただければわかると思いますが、私は小学校3年生から北区龍田の柔道の町道場に通い始め、指導者に恵まれたこともあり、小学校のときに全国大会団体の部で優勝したことを皮切りに、高校、大学とスポーツ特待生として進学させていただき、全国大会にも何度も出場することができました。今こうして議員として立たせていただけているのも、柔道というスポーツを通じて学んだ礼節や文武両道の精神、さらには人の痛みや優しさを酌み取れる感性を、多少ではありますが柔道を通して磨くことができたからだと実感しています。  さて、日本では数少ない心と体の両面を指導できるトレーナーとして有名な中野ジェームズ修一氏は、子供に自信と安心感を与える褒め方について次のように述べています。  紹介すると子供を褒めるときに多いのが、レギュラーに選ばれてよかったねなどの条件つきの褒め言葉。でも、そればかりだと条件をクリアできないと怒られると怖くなり、逃避することがあります。例えば、レギュラーから外されたわけでもないのに、外されたら褒められないから、外される前にスポーツをやめたいと思ってしまうのです。一方で、無条件の褒め言葉とは、レギュラーに選ばれなくても、テストの点数が悪くても、あなたのことが大好きよと、子供に伝えることです。もちろん、それだけでは向上心が芽生えないかもしれませんが、仮に失敗しても挑戦したのがすごい、よく練習したねと褒めることで、自信と安心感を子供に与えることができます。その自信をもとに子供もチャレンジできるのですと。このように、スポーツは指導の仕方次第で子供たちに自信と安心感を与え、後の人生で遭遇する壁を乗り越える大きな力となると確信しています。  こうしたスポーツの重要性について、熊本市議会は平成11年8月27日に熊本市スポーツ都市宣言に関する決議を全会一致で可決し、その中でスポーツの振興は、市民生活の根幹となる心身の健康の保持に欠かせないものであるが、加えて、青少年の健全育成、生き甲斐づくり、地域との交流、自然とのふれあいといった多くの観点からも積極的に推進していく必要があるとしています。このスポーツ都市宣言により今の熊本のスポーツの発展があると考えており、全会一致で可決された当時の議員の皆さんのおかげであると感謝しています。  また、NHK大河ドラマいだてんでも、うれしいことにその中で、柔道の父であり講道館柔道の創始者でもある嘉納治五郎先生も少しコミカルな形ですが登場されています。こうした機運を逃すことなく、熊本のスポーツ振興、発展をさらに推し進めていかなければならないと考えています。  そこで、まずお尋ねいたします。  1点目に、本市のスポーツ都市宣言をどのように捉えておられるのか、見解をお聞かせください。  2点目に、スポーツ都市宣言の発表以降、本市がこれまで取り組んできたスポーツ振興に関する活動の内容についてお聞かせください。  3点目に、熊本市第7次総合計画の中でも生涯を通じた学習・スポーツの振興を掲げています。本市としてのスポーツ振興に関する今後の取り組みについてお尋ねします。  以上3点について、大西市長にお尋ねいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  熊本市スポーツ都市宣言についてのお尋ね3点について、あわせてお答えさせていただきます。  スポーツ都市宣言につきましては、全ての市民がスポーツを通して健康で生き生きと生活できる都市を目指すことを誓い、平成11年に市議会で決議されたものでございまして、その決議の趣旨も踏まえ、翌年には誰もが健康で、生涯にわたりスポーツに親しみ、さまざまなスポーツを通じて交流ができるスポーツ交流都市を目指した熊本市生涯スポーツマスタープランを策定したところです。  スポーツ都市宣言が決議されて以降の本市の取り組みにつきましては、マスタープランに基づき、市民スポーツフェスタの開催や総合型地域スポーツクラブの設立支援、スポーツ施設の整備等を初め、近年では熊本城マラソンの開催や国際スポーツ大会の誘致等を行うことで、市民がスポーツに親しむ環境の拡充に取り組んでいるところです。  スポーツ都市宣言につきましては、当時開催されましたくまもと未来国体や男子ハンドボール世界選手権大会等の大きなスポーツ大会が契機となって決議されたものであり、その精神はまさにことしのラグビーワールドカップや女子ハンドボール世界選手権、そして来年の東京オリンピック・パラリンピックが開催されるこの時期につながっているものと考えております。  今後ともその理念の継承を念頭に、年齢層を問わず気軽にスポーツに親しむことができる機会の充実を図り、市民のライフステージに応じたスポーツ活動の推進と環境整備を積極的に進めていくことにより、市民の健やかな心と体づくりに寄与してまいりたいと考えております。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  大西市長からは、熊本市生涯スポーツマスタープランを策定し、推進してきたとの答弁がありました。この生涯スポーツマスタープランについては後で質問してまいります。  また、今後の取り組みについて、年齢層を問わない機会の充実とライフステージに合わせた活動の推進と環境整備を進めるとの答弁がありました。あわせて、青少年の心の育成に役立つスポーツの推進もよろしくお願いしておきます。  続けて、スポーツ振興について質問してまいります。  現在、本市を所在地とするプロスポーツチームにはサッカーのロアッソ、バスケットボールのヴォルターズがあります。また、県内のプロスポーツとなると再春館製薬所のバドミントンチームや女子プロゴルフなどが有名です。こうしたプロスポーツはメディアでも数多く取り上げられ、注目度も高く、その活躍する姿、日々の頑張りに多くの市民が励まされています。  また、プロスポーツだけでなく、青少年から社会人までアマチュアスポーツの世界での活躍も著しく、剣道や柔道、野球や水泳、ボクシングや自転車競技などなどあらゆる分野にわたりスポーツの豊かな土壌と人脈が構築されており、新たな競技種目を含めスポーツ王国くまもとと言っていい地盤が築かれています。  さらに、陸上の末續選手や最近ではスノーボードの鬼塚選手など多くのオリンピアンも輩出する中、東京オリンピックに向けJOC会長に柔道の山下泰裕先生の就任が報道されるなど、熊本におけるスポーツの発展、振興が教育や健康、さらには商業、観光業といった経済活動にとっても大変重要な分野となってきています。  そこで、5点お尋ねいたします。  1点目に、プロスポーツ、特にロアッソとヴォルターズへのこれまでのかかわり方と今後の取り組み、方向性についてお聞かせください。  2点目に、そのほかのプロスポーツを初め、青少年たちや社会人などアマチュアスポーツ、また障がい者スポーツへの支援についてお聞かせください。  3点目に、地域のコミュニティづくりや観光誘致に役立つ今後のスポーツ施設の整備や、現在の管理維持の取り組みをお示しください。  4点目に、優秀な選手の輩出に向けた取り組みについて、今後の方針をお示しください。  5点目に、本市内の児童・生徒に向けた学校教育の一環として、体育・スポーツとのかかわりを深める学習や、安全で十分な活動ができる体制づくりについてお聞かせください。  以上、1点目から4点目については経済観光局長に、5点目については教育長にお尋ねいたします。          〔平井英虎経済観光局長 登壇〕 ◎平井英虎 経済観光局長  プロアマスポーツの振興、発展に関する4点のお尋ねに順次お答えいたします。  まず、地元プロスポーツチームとのかかわりといたしましては、市民と一体となってさまざまな取り組みを行い盛り上げていくことで、スポーツの普及・振興や地域経済の活性化、さらにはブランドを活用した本市のPRにもつながるものと考えております。  現在、本市にはサッカーのロアッソ熊本とバスケットボールの熊本ヴォルターズの2チームがございますが、ロアッソ熊本につきましては、運営会社への出資を初め、官民連携で設立いたしました県民運動推進本部への負担金の拠出及び職員派遣を行っているところでございます。熊本ヴォルターズにつきましては、運営会社による熊本市民DAYでの小学生のバスケットボール教室の開催支援などを行っているところでございまして、今後とも地元プロスポーツの支援を積極的に行ってまいりたいと考えております。  次に、その他各種団体やアマチュアスポーツ、障がい者スポーツへの支援につきましては、スポーツ活動の場所の優先確保や機会の提供のほか指導者等の資質向上などに取り組んでおりまして、多くの市民の方々がスポーツに親しむことのできる環境づくりに努めているところでございます。  スポーツ施設の整備等につきましては、現在本市には40のスポーツ施設がございますが、そのうちの9施設に指定管理者制度を導入いたしまして、運営の効率化及び市民サービスの向上を図るとともに、市民が日ごろから継続的にスポーツに親しむことができるよう努めているところでございます。  また、熊本地震の経験から地域防災、地域コミュニティの拠点としての重要性も再認識され、現在指定避難所となっている全ての施設におきましてトイレの洋式化を進めているとともに、本年8月下旬に開設予定の植木中央公園運動施設には災害時の物資輸送拠点機能を確保するなど、多くの施設で安心して利用できるよう改修、整備を進めているところでございます。  さらに、今般の国際スポーツ大会の開催を機に、アクアドームの大型ビジョンや防犯カメラ等を改修したほか、水前寺競技場における芝の張りかえや老朽設備の改修など、大規模スポーツ大会や合宿誘致に向けた環境整備にも取り組んできたところでございます。  今後とも市内全域の施設を有効的に活用し、スポーツの振興はもちろんのこと、非常時も含めた地域コミュニティの形成や大規模なスポーツイベント等を通じた観光振興にも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  最後に、優秀な選手の輩出に向けたさらなる取り組みにつきましては、国内外のナショナルチームの合宿やスポーツ大会の誘致を行い、レベルの高い競技を見る機会をさらにふやし喜びや夢と感動を与えるとともに、スポーツ教室を実施するなど技術力の向上につなげてまいりたいと考えております。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  私からは、プロアマスポーツの振興、発展について、学校教育とのかかわりについて御答弁いたします。  学習指導要領において、体育、保健体育科の目標として、生涯にわたって心身の健康を保持・増進し、豊かなスポーツライフを実現するための資質、能力を育成することを目指すことが示されており、その実現のために、学習の場面ではスポーツをすることだけでなく、見ること、支えること、知ることなど運動やスポーツとの多様なかかわりを重視しております。  この多様なかかわりを深める学習の一つに国が進めるオリンピック・パラリンピック、オリパラ教育があり、本市では平成28年度以降、小中学校のうち数校をモデル校に設定し、県内のプロチームの選手や国際大会に出場する日本代表選手との交流を図り、指導してもらうなどの取り組みを進めております。また、今年度はスポーツ義足体験事業にも取り組み、パラリンピアンの実技、講演と、実際に義足を使った歩行体験をする予定としております。  安全な活動ができる体制については、各学校では毎月校内の安全点検を行い、危険なところがないか全職員で確認しております。また、毎年、各学校では危機管理マニュアルの見直しを行い、授業や運動部活動での事故防止や熱中症等の予防についても注意喚起をしております。  なお、小学校では、主体的に運動に取り組むことができるよう、単一種目の運動部活動に加えて、多くの種目を経験し親しむことができる総合運動部の設置等に取り組んでいるところです。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  プロアマそれぞれの支援の状況と施設の整備状況、さらには優秀な選手の輩出やスポーツ教育についてお伺いしました。多くの市民が応援するロアッソ、ヴォルターズへの今後も変わらぬ積極的な支援をお願いいたします。  また、施設整備については、熊本地震を受けてトイレの洋式化などに取り組んでいること、また国際スポーツ大会を契機として施設整備が進んでいるようで頼もしく思うところですが、水前寺競技場はもともと国体施設で第二種公認陸上競技場となっており、電光掲示板などについてはあることが望ましいとされる施設であり、さらなる整備を求めておきます。  さて、ことしの2月、本庁舎で元競泳オリンピック選手松田丈志氏の講演会が開催されましたが、実は高校のクラスメートで、今後も各種イベントへの参加を促したいと思っていますが、特にスポーツ界は人脈が命です。大西市長を初め、数多くの人脈をお持ちの先輩議員とともに応援を行ってまいりたいと思っております。  そして、スポーツ教育の目標は、生涯にわたって心と体の健康を保持・増進するとのことです。また、各種対策もとられているようです。さらなる対応に期待します。  続けて、きのうの質問でも触れられましたが、本年開催されるラグビーワールドカップ並びに女子ハンドボール世界選手権についてお尋ねいたします。  さて、私は1997年、当時中学1年生のときに世界男子ハンドボール選手権の競技会場パークドーム熊本へ赴き、生で見る男子ハンドボール選手のジャンプ力の高さや目まぐるしい速さのパスの応酬、躍動感あふれるゲームの展開に会場も大いに盛り上がり、私も感動し、高揚し続けたことを今でも思い出します。あの感動が再び来るのだと思うと楽しみでなりません。  そこで思うのですが、教育の一環として、子供たちの積極的な大会へのかかわり、さらには被災地域の方の招待などを行ってはいかがでしょうか。また、大会開催に当たっては、無事故、大成功を果たすだけでなく、経済発展を生み出すチャンスが多方面で潜んでいるのではないかと思います。開催をきっかけとした熊本経済の促進やPR、次のスポーツ行事やあらゆる祭典の模範となるような取り組みをしていかなければなりません。  そこでお尋ねいたします。  1点目に、両大会の開催と成功に向けた本市の施策や活動、また現在想定している課題などありましたら教えてください。  2点目に、大会目前の現時点における本市の盛り上がり度についての見解をお聞かせください。  3点目に、教育の一環として子供たちやさまざまな地域の方々の大会へのかかわりなど、検討案を教えてください。
     4点目に、本市経済の発展を図るための地元企業の協賛や本市との連携など、企業と行政の協力、支援の状況を教えてください。  3点目については経済観光局長と教育長に、その他の点については経済観光局長にお尋ねいたします。          〔平井英虎経済観光局長 登壇〕 ◎平井英虎 経済観光局長  2つの国際スポーツ大会に関する4点のお尋ねに順次お答えいたします。  まず、両大会への取り組み状況でございますが、会場等ハード整備につきましてはほぼ完了し、また宿泊や輸送、警備などの大会運営につきましては、昨年度中に策定した計画に基づき、現在は本番を想定した現地での確認作業を重ねているところでございます。  このような中での現段階の課題でございますが、ラグビーにつきましては1試合約3万人に及ぶ観客の円滑な輸送、また、ハンドボールにつきましては大会の機運醸成と集客を重要課題と考えているところでございます。  次に、本市の盛り上がり度でございますが、ラグビーは開催まで100日を切り、メディアでも連日取り上げられ、チケットの販売も順調に推移しているところでございます。熊本でも7月20日にはトップリーグの試合をラグビー祭りとして実施することとしており、さらなる盛り上がりを図っていく考えでございます。  一方のハンドボールは、明後日の21日に東京で開かれる組み合わせ抽せん会を経て具体的な試合日程や対戦国等が明らかになり、7月7日から全試合のチケットが販売される予定でございます。これを機に、世界レベルの大会が間近に迫ってきたことを実感いただけるよう広報宣伝を強化し、これまで準備を進めてまいりました学校観戦や地域応援等の取り組みを本格化したいと考えております。  最後に、企業と行政の協力や支援状況でございますが、ハンドボールにつきましてはこれまでに3社の大会公式スポンサーが内定しているほか、複数の企業から協賛車両の提供や大会運営ボランティアへの参加の申し出もいただいているところでございます。今後、関係機関とも十分な連携を図りつつ、ファンゾーンへの出店や企業・団体でのチケット購入、応援等を通じ、地元企業の方々とも一緒に大会を盛り上げてまいりたいと考えております。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  教育の一環としての子供たちの大会へのかかわり方についてお答えいたします。  本市で開催されるラグビーワールドカップ並びに女子ハンドボール世界選手権大会は、子供たちにとって国際理解を深めるとともに、世界トップレベルの試合を間近で観戦し、夢や感動を抱き、未来への希望と生きる力を育む機会だと考えております。  具体的なかかわり方としては、参加国の選手やスタッフとラグビーやハンドボールを通した交流を計画したり、参加国になじみの深い食材を使った給食を提供するなどの取り組みを進めております。  中でも女子ハンドボール世界選手権大会については、1つの学校が1つの出場国を応援する1校1国運動を行っております。この1校1国運動は、さきに紹介した取り組みに加えまして、応援国について授業や学校行事と関連した学習や学校観戦の実施、応援グッズの作成等を行うこととしております。県内5つの会場で開催される試合で、熊本市立学校の児童・生徒約2万9,000人が観戦する予定となっております。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  重要課題としては、9月のラグビーでの観客の円滑な輸送と、11月のハンドボール大会の機運醸成と集客が課題ということです。特に女子ハンドボール世界大会には24カ国のチームが参加するため、国際理解を深める絶好の機会となります。このため、教育委員会では1校1国運動を進め、約2万9,000人の児童・生徒が観戦できるとの答弁でした。私が受けた感動以上の大会となることを願っています。  また、これは大西市長にぜひ検討をいただきたいのですが、参加国で食べられている食材を使った学校給食を、可能であれば大西市長や子供たちと一緒に給食を食べたいと思いましたので、検討をお願いしておきます。  スポーツ振興の最後の質問になります。  ここまでスポーツ都市宣言から本年開催される世界大会に向けた取り組みなど伺ってまいりましたが、熊本市でのスポーツに対する認識を深めることができたと確信しています。  さて、NHKの大河ドラマいだてんを見ていると、スポーツが広く国民に浸透していくには大変な苦労があったことがよくわかります。特に明治大正時代、そして昭和の時代も戦後までの苦労は並大抵ではなかったと思います。そうした中、戦後になると、昭和39年の東京オリンピックを目指しスポーツ振興法が昭和36年に成立、そして平成22年にはスポーツ立国戦略が策定され、翌平成23年にスポーツ基本法が制定されました。  特にこのスポーツ基本法では、スポーツは世界共通の文化であること、またスポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは人々の権利であることなど、スポーツの価値や意義、果たす役割の重要性が示されました。  このスポーツ基本法の成立にさかのぼること12年前の平成11年には、冒頭紹介したとおり、熊本市は全ての市民がスポーツを通じて健康で生き生きと生活できる都市を目指してスポーツ都市とすることを宣言。これを受け、翌平成12年には、市民が生涯にわたって活発にスポーツ活動を行うことなどを目指す熊本市生涯スポーツマスタープランが策定され、さらには、平成24年には全ての市民が生涯を通してスポーツに親しむ環境づくりを一層拡充させるため、スポーツコンベンションの誘致、開催などに努めることなどを目的とした第2次熊本市生涯スポーツマスタープランが策定されています。  この第2次熊本市生涯スポーツマスタープランの検討過程を見ると、平成23年8月には市民のスポーツレクリエーション活動に関する市民アンケートが実施され、この後に学識経験者などから成る熊本市スポーツ振興審議会を設置、3回の審議を経て翌24年2月に答申がなされ、3月議会で報告されています。  また、計画期間を2012年から2021年の10年間とし、基本理念として、誰もが健康で、生涯にわたりスポーツに親しみ、さまざまなスポーツを通して交流できる、豊かなスポーツライフにつなげるスポーツ交流都市を目指すとしています。  この第2次熊本市生涯スポーツマスタープランに掲げる基本理念によって、熊本市のスポーツ振興は大きく前進できたと改めて認識したところですが、社会のニーズは大きく変わり、新たな基本理念に基づくマスタープランの策定が急務であると実感しています。  特に基本理念の誰もが健康でについて言えば、私の経験から、健康な肉体がそのまま健康な精神につながるものではないという事例を見てきました。例えば、大変有名な古代ローマの詩人の言葉として健全な精神は健全な肉体に宿るがありますが、本来の訳は健全な精神は健全な肉体に宿れかしであり、その意味は、当時のローマで健全な肉体を持つにもかかわらず汚職が蔓延する現状を嘆き、健全な精神の重要性を指摘したものと言われています。そこで、新たなマスタープランの策定に当たっては、身体的な健康はもちろんのこと、スポーツを通して健康な精神、健全な心を育むとの視点が必要だと考えています。  そこでお尋ねいたします。  1点目に、2021年までとなる第2次熊本市生涯スポーツマスタープランの現状をお聞かせください。  2点目に、2021年以降の熊本市生涯スポーツマスタープランの方向性について、見解をお聞かせください。  3点目に、新たな熊本市生涯スポーツマスタープランの策定に当たっては、スポーツを通して健全な精神、健全な心を育むという理念が重要と考えますが、見解をお聞かせください。  1点目を経済観光局長に、2点目、3点目は大西市長に見解を求めます。          〔平井英虎経済観光局長 登壇〕 ◎平井英虎 経済観光局長  私からは、第2次熊本市生涯スポーツマスタープランの現状についてお答えいたします。  マスタープランでは、市民の運動実施率として週1回30分以上のスポーツをしている市民の割合を目標に掲げておりますが、この目標につきましては、熊本地震により施設が閉鎖しておりました影響もあり、達成できていないのが現状でございます。  しかし、熊本城マラソンの開催や植木、城南地区の大規模スポーツ施設の整備、加えてラグビーワールドカップ及び女子ハンドボール世界選手権の誘致実現など、多くの市民がスポーツに親しめる機会や場所の提供と交流人口の増加による地域活性化等に一定の効果があったものと認識しております。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  私からは、新たな熊本市生涯スポーツマスタープランの方向性・理念についてお答えいたします。  現行のマスタープランは、平成24年度に策定いたしまして、平成28年度に中間見直しを予定しておりましたが、熊本地震の影響もあり見送ったところでございます。  しかし、平成27年にはスポーツ庁が創設され、従来のスポーツ振興施策に加え、スポーツを通じた健康増進、経済、地域の活性化、国際的地位の向上など新たなスポーツ施策の推進が求められていることや、熊本地震後のスポーツ施設における防災面等での機能充実が求められていることなどから、新たな計画策定の必要性を認識しているところです。  次期マスタープランの策定に当たりましては、議員御提案の理念も踏まえ、スポーツと他分野との連携、協働など時代のニーズに即したより実効性の高い内容となるよう、今後検討してまいりたいと考えております。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  市長からは新たな計画策定の必要性を感じるとの答弁があり、その理由も述べられました。思いを同じくするところです。平成から令和へと新しい時代の幕があけ、2つの国際スポーツ大会、そして明年の東京オリンピックへと続く本年は、熊本市のスポーツ都市宣言から20周年となります。次なるステージへ、新たなスポーツ都市への取り組みを進めてまいりたい。  この20年で国ではスポーツ立国戦略が策定され、今ではスポーツ基本法が制定されています。こうした中、新たに策定される第3次熊本市生涯スポーツマスタープランは、ぜひとも基本理念にスポーツを通じた人生観や人づくりなど、健康で健全な精神、心を育む視点を組み入れた、令和時代にふさわしい新たなマスタープランとなるよう検討いただきたいと思っております。  スポーツ振興の最後に、スポーツ立国、そしてスポーツ立市熊本へ、スポーツを通して本市の活性化に今後も取り組んでいく決意と、将来は国のスポーツ庁のようにスポーツに特化した部署の拡充に期待しつつ、スポーツ振興についての質問を終わります。  次の質問に移ります。教育無償化と奨学金制度についてです。  幼児教育と高等教育の無償化を実施する2法案が国会で成立し、本年10月から幼児教育、保育の無償化、来年4月から大学など高等教育の無償化が始まります。これに加えて、既に来年4月から予定されている私立高校授業料の実質無償化、そして給付型奨学金のさらなる充実や所得連動返還型奨学金の既卒者への適用の検討など、子供たちへの教育支援が大変注目されています。  まず、教育の無償化についてお尋ねいたします。  1点目に、幼児教育無償化、高等教育の無償化に伴い、現在市として取り組んでいる業務、想定される課題、問い合わせ状況についてお聞かせください。健康福祉局長と教育長にお伺いいたします。  続けて、本市の奨学金制度についてお尋ねいたします。  これも私ごとですが、高校、大学と奨学金を利用し、現在も返済中の身です。先ほども触れましたが、スポーツで今の私があるのと同様に、奨学金がなければ柔道も進学もできなかったかもしれません。そう思うと、奨学金のありがたさを身をもって知る一人です。  そこで教育長にお伺いします。  熊本市の奨学金制度の利用と返済状況を教えてください。  また、続けてお尋ねしていきます。  市民の方から相談がありました。盲学校に通われる高校3年生のお子さんについての相談でした。公明党が進めてきた国の低所得者を対象とした給付型奨学金を利用して大学進学を検討しておられたのですが、生活保護世帯であることから、現生活保護制度では18歳になった時点でそのお子さんは生活保護世帯から分離され、生活保護支給額は減額となります。このため、大学の入学金や授業料などは給付型奨学金でどうにか賄えますが、食費等の生活維持に要する費用は不足してきます。体に障がい等があるためアルバイトなどの就労が厳しく、結局悩んだ末職業訓練学校への進学を選ばれました。このケースでは、御自身が納得し、希望して決められたとのことですが、そもそも経済苦を理由に進路の選択が阻まれるのはどうなのかと強く考えたところです。  昨年6月の生活保護法改正により進学準備金が創設され、また住宅費の算定については部分的に世帯分離扱いとならないなど生活保護制度上の改善も行われていますが、生活資金を工面しようとなると社会福祉制度での借入金を申請する形でしか補うことはできません。引き続き国での法改正が必要と思いますが、市としてもこのように困られている方への支援、援助ができないかと考えるところです。  また、本市の奨学金制度については、午前中の質問でもありましたとおり、大西市長もマニフェストの中で本市独自の奨学金制度の導入とうたっているように、新たな時代に合わせた独自性のある奨学金制度の確立は急務であると考えています。  そこで、奨学金新制度の導入に関してお尋ねいたします。  1点目に、午前中の質問とも多少重複いたしますが、本年2月議会で藤岡先輩が新たな市独自の奨学金制度について質問していますので、その後の検討状況を教えてください。  2点目に、既存の制度では大学進学を諦めざるを得ない方がいらっしゃいます。本市独自の奨学金の対象者にこのような方を含めることはできないでしょうか。  3点目に、スポーツ振興、スポーツ教育という、熊本の発展にスポーツを欠かすことはできないという点から、市独自のスポーツに特化した奨学金制度、特待生制度の導入を検討できないでしょうか。  先ほどの2点を担当局長に、あわせて今の3点については大西市長にお伺いします。          〔田端高志健康福祉局長 登壇〕 ◎田端高志 健康福祉局長  私からは、幼児教育無償化に伴う業務、想定される課題及び問い合わせの状況についてお答えいたします。  まず、現在取り組んでおります業務といたしましては、幼児教育無償化の実施により保育料や支給認定の方法が変わりますことから、システムの改修や窓口での受け付け方法について準備を行っているところでございます。また、各施設からの各種事務手続につきましても変更が生じますため、今後、関係団体とも協議を行いながら取り組んでまいります。          〔議長退席、副議長着席〕  次に、想定される課題につきましては、幼児教育無償化の実施により入所申請者がふえることも想定されるため、保護者の皆様のニーズを踏まえながら、無償化の対象となる保育所等の情報提供など利用調整をしていきますとともに、保育需要の変化を見きわめながら、施設整備の必要性も含め検討してまいります。  最後に、幼児教育無償化に係る問い合わせ状況につきましては、各区役所等の関係窓口に月60件程度が寄せられており、その内容といたしましては、保護者の皆様からは自分の子供が無償化の対象となるのか、関係施設からは無償化に伴う事務手続などについてお問い合わせをいただいているところでございます。  今後におきましては、保護者の皆様に対しては市政だよりや市のホームページのほか、御利用いただいている施設を通して広く周知を行っていきますとともに、関係施設に対しましては制度や事務手続についての説明会を開催するなど、幼児教育無償化が円滑に実施できるよう取り組んでまいります。          〔遠藤洋路教育長 登壇〕 ◎遠藤洋路 教育長  奨学金制度について2点お答えいたします。  まず、高等教育の無償化に伴う業務、想定される課題及び問い合わせ状況についてですが、対象となる市立高校の3年生や総合ビジネス専門学校の学生に対して、申請漏れが起きないよう全員に周知用のリーフレットを配布するなど、制度の周知徹底を図っているところです。  申請については、今後給付型奨学金の予約の手続が6月下旬から始まる予定となっております。この手続は生徒がインターネット等によって直接日本学生支援機構に申請することとなっておりますので、申請漏れがないようにサポートに努めてまいります。  次に、本市の奨学金制度の利用と返済状況ですが、本市の奨学金貸付制度は、経済的な理由で修学が困難な方に対して奨学金の貸し付けを行うことで社会に貢献し得る人材の育成を図ることを目的として、平成14年度から実施しております。これまで高校等1,316人、大学等588人、合計1,904人に対して貸し付けを実施していますが、近年は給付による支援制度が充実してきているため、申請者数が減少傾向にあります。  また、返還状況については、平成30年度末の返還対象者数は1,365人であり、平成30年度決算見込みにおける返還金の元金収入は1億2,600万円、滞納額は2,880万円、収納率は81.4%となっております。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  市独自の給付型奨学金制度の創設につきましては、現在対象者の範囲や給付内容などさまざまな課題について検討を行っております。  教育、文化、芸術、スポーツなどの分野において、熊本から広く世界へ羽ばたく若者の人材育成等さまざまな観点から、海外留学等の支援や市民・企業等からの寄附金による基金の活用等も視野に入れ、任期中の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  このたび大学等における修学の支援に関する法律が成立いたしまして、低所得世帯の学生を対象として、大学等の授業料減免や給付型奨学金の拡充が行われます。この制度によりまして、基本的には学生が学業に専念し、必要な生活費を賄えるよう措置がなされていると認識しております。ただし、さまざまな事情も考えられますことから、市独自の給付型奨学金につきましては、対象者の範囲や給付内容などどのような支援が必要であるか、今後幅広く御意見を伺いながら研究してまいりたいと考えております。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  教育無償化については、実施時期が近づくにつれ問い合わせの数も多くなると予想されます。円滑な取り組みをお願いいたします。  本市奨学金の利用状況と延滞者数については、国の支援制度の拡充により申請数は減少となっています。返済については、各家庭の状況を把握した上で、引き続き丁寧な返済依頼の対応をお願いします。  また、奨学金の申し込みと返済対応の業務には数名の職員で臨んでいると伺いました。教育無償化に伴い、問い合わせも多くなると思われます。増員など必要な人員体制の検討も求めておきます。  市長からは、国で大学などへの修学を支援する法律が成立したことにより、学生が学業に専念できるよう制度の拡充がなされているとした上で、さまざまな事情も考えられることからどのような支援が必要であるか研究されるとの答弁をいただきました。教育無償化も間もなく実施され、教育に対するニーズは高まる一方です。本市独自の奨学金制度確立に向け、検討課題の明確化やプロジェクトチームの発足など次のステップへの前進を切に願います。本件については今後も伺ってまいりますので、何とぞよろしくお願いいたします。  次に、奨学金返済支援制度についてお尋ねします。  奨学金の冒頭で、私も奨学金を利用し現在も返済中であると述べました。私が借りたときは給付型の奨学金がありませんでしたので、大学を卒業と同時に何百万円もの借金を背負って社会に出ていかなければなりませんでした。  日本の奨学金は給付、いわゆるもらえる奨学金ではなく、教育ローンと同じ借金です。私自身、大学卒業後、地元熊本の銀行に就職しましたが、新入社員の給料では月額数万円もの借金返済は並大抵なものではありませんでした。  実際に全国でも、2016年までの過去5年間で奨学金を理由に自己破産を申請した人数は1万5,000人以上とも言われており、しかもそのうちの7,000人以上、約半数近くが奨学金の連帯保証人や保証人となった両親や親族とのことです。今や奨学金返済の問題は若い世代だけでなく、社会全体の問題となっています。  こうした状況の中、全国の都道府県、市町村で広がり始めたのが、自治体と地元企業が連携し返済額の一部を補助する奨学金返済支援制度です。国の地方創生を後押しするための制度として、自治体が奨学金の返済支援のために基金を設けた場合、国が特別交付税で措置する仕組みを2015年度から導入しました。地方創生に向け、地域産業の担い手確保や若者の定住促進が狙いです。初年度は鳥取県のみの実施でしたが、2016年度は18県、2017年度は24県、18年度は32府県までに拡大。また、市町村レベルでは300を超え、32府県300市町村が導入。その他自治体でも同様の取り組みが広がっており、熊本県もスタートさせました。  現在実施している他都市を見ると、県または県都市のどちらかが制度導入に取り組んでおり、県と県都市が一緒に実施しているのは兵庫県と神戸市だけとなっており、同じ政令市では仙台市、神戸市、北九州市、福岡市が実施しています。全体としては、若者の人材確保、定住促進を目的に実施していますが、同じ政令市の神戸市や福岡市では、医療、航空、宇宙、環境エネルギーなど戦略産業分野に位置づけた業種指定や待機児童の解消を目的とした保育士のみを限定したものなど、それぞれ独自性を持った制度設計が行われています。少子化が進む今、人口減少と地域産業の維持に他都市も躍起になっており、本市も熊本県と連携しつつ独自で取り組みを進めるべきだと考えるところです。  そこでお尋ねいたします。  本市としても奨学金返済支援制度の導入はできないでしょうか。あわせて、奨学金返済支援制度の導入に当たって、企業からの賛同を得るために、市と企業のタイアップ、PR事業として、例えばブライト企業表彰のような奨学金返済支援制度に加入した企業を紹介、表彰し、若者の市内就職や企業の人材確保、企業PRなど官民連携した取り組みができればと考えましたが、いかがでしょうか。  以上、大西市長に伺います。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  奨学金返済支援制度についてお答えいたします。  地方からの人口流出は、大学等進学時と卒業後の就職時という2つの時点において顕著でありまして、特に大学等卒業後の地方定住を促進するための企業と連携した奨学金返済支援制度は有効な手段の一つと考えております。  昨年、熊本県においてふるさとくまもと創造人材奨学金返還等サポート事業を創設し、本市も周知広報に連携して取り組んでいるところでございます。本事業への参加企業は約7割が熊本市内の企業でありますことから、今後もより多くの学生の応募につながるよう、さらに県市連携のもとこの事業に参加する企業をふやしていくことで、若者の地元就職と定着を促してまいりたいと考えております。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  大西市長からは、進学と卒業後の就職時の人口流出が顕著であり、若者の定住促進のために奨学金返済支援制度は有効な手段の一つとの答弁がありました。  今後、先ほどの市独自の給付型奨学金制度と今お尋ねした奨学金返済支援制度は給付と返済を支援する制度であり、市独自で確立することがこれからを担う子供たちへの大きな教育支援となると考えており、引き続き前向きな検討をお願いします。  次の質問に移ります。
     本市での学校のエアコン設置は、これまでも公明党熊本市議団として政策要望でも求めてきたものですが、平成30年度に全小中学校の普通教室に設置され、さらに今年度は中学校の特別教室に完備できる予定と聞いております。  全国の設置状況を見ると、ここ数年の夏の異常な気温上昇を受け、他都市でもエアコン設置率が向上しており、今後もさらなる教育環境の改善が求められています。そこで、最近は普通教室や特別教室だけでなく、災害時には避難所ともなる体育館への設置が始まりました。普通教室で行う座学を中心とした学習のためだけでなく、部活や全体行事としても体育館へのエアコン設置は急務であり、設置に向けての取り組みは進めていくべきと考えます。  そこで大西市長にお伺いいたします。  普通教室、特別教室に続き、避難所としての役割を持つ体育館のエアコン設置を進めていくことはできないでしょうか。  続けて質問します。  同じく教育環境の改善という点から、学校施設のトイレの洋式化についてお尋ねします。  今の子供たちはほとんど洋式トイレを利用しており、和式トイレがうまく使えないとの声が多く聞かれます。学校は子供たちが一日の大半を過ごす生活の場でもあり、うまく使用できないことから家に帰宅するまで我慢している子供たちも多いと教職員の皆様からも聞きました。現在のところ各トイレに1つほどの洋式トイレが設置されているようですが、さらなる設置の必要性を感じます。  一方、震災からの校舎新設に伴い、東野中学校と帯山中学校で洋式・和式トイレのそれぞれ必要性を聞いたアンケートでは、「和式も必要」との声も一部で上がってきたともお伺いしました。こうした声を踏まえた上で、全面洋式化が困難としても、少なくとも過半数以上の洋式化に向けた取り組みが必要だと考えます。  また、学校は災害時には避難場所にもなります。熊本地震で小学校に避難された高齢者が和式トイレを使用したところ、その後立ち上がれなくなり、救助した先輩議員もおりました。文科省でも洋式、和式の設置比率を発表するなど、全国でも洋式トイレの設置に向けた意識は高い状況です。子供たちだけでなく高齢者にも利用しやすく、清潔で快適なトイレの整備、洋式化の促進が必要と思います。  そこでお尋ねいたします。  避難所としての体育館を含めた学校施設のさらなるトイレの洋式化はできないでしょうか。  以上2点について、大西市長にお尋ねいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  近年の夏の猛暑で、全国的に学校へのエアコン設置の重要性が再認識されたところです。本市の小中学校におけるエアコンは、平成30年度までに普通教室と一部の特別教室への設置を完了したところです。今年度は、小学校の一部を除く全ての特別教室に設置を予定しております。  体育館のエアコンにつきましては、平成30年9月現在、全国の設置率は1.4%となっております。体育館のエアコン設置につきましては、避難所としては重要であるというふうに認識しておりますものの、建物構造や設置費用、また維持管理費等の面で大変課題が多いと考えております。  災害時の対応といたしましては、応急的にはエアコンが設置された教室を開放するとともに、避難が長期化する場合にはリース等でエアコンを設置したいと考えております。  また、学校行事や部活動についてでございますが、熱中症のおそれがある場合は時間帯や実施場所等の工夫をしていきたいと考えております。  また、学校トイレの洋式化についてのお尋ねでございますが、教育環境の整備を図る上においても、災害時の避難所としての役割の面からも大変重要であると認識しております。  これまで平成12年度から順次洋式化に取り組んでおりまして、平成30年4月現在の数字でありますが、洋式化率は36.2%となっております。  今後は、本年1月に策定いたしました学校施設長寿命化計画に基づく施設の整備とあわせまして、既存トイレの洋式化や多目的トイレの整備を計画的に進めてまいりたいと考えております。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  体育館へのエアコン設置については、設置に伴う構造の改修費用など予算の課題が大きいと思われますが、学校教育の利用としてだけでなく避難施設とした場合の重要性はやはり高いものと考えます。  エアコンが設置された教室を避難場所として開放されるのはわかりますが、やはり地域の皆さんは体育館に避難されるイメージが強く、被害が大きかった場合は教室だけでは不足することも予想されます。熊本地震発災後も、各体育館へ簡易エアコンの準備ができたのは2週間後だったと伺っています。現時点では構造や費用などの課題も多いとのことですので、今後も一緒になって課題を整理し、課題解決に努めていきたいと思っております。  また、トイレの洋式化については、平成15年以降、既存の和式トイレを洋式にする改修事業はなされていない状況でしたが、今後は学校施設長寿命化計画にあわせ、既存トイレの洋式化と多目的トイレ整備を計画的に進めるとの答弁をいただきました。よろしくお願いします。  次に、市営団地の整備についての質問に移ります。  まず初めに、市営住宅入居者の高齢化についてお尋ねしていきます。  かつての公営住宅は、高度経済成長に合わせ、一定の収入のある世帯を対象とした第一種公営住宅と低所得世帯を対象とした第二種住宅とに分かれ、建設をされてきました。さらに共働きがふえたことで、一定の収入がある若い世帯が入居できる特定優良賃貸住宅も建設されましたが、バブル崩壊を受けそれまでの第一種と第二種住宅の区分が廃止され、建築年数や立地条件などを踏まえた家賃制度に一本化する法改正がなされ、さらには単身世帯向けの住宅について、それまで国で一定の年齢以上の高齢者に統一していた規定を廃止し、単身者の入居年齢を各自治体で設定できるようにする法改正もなされてきました。  こうした法改正の背景には、各地の公営住宅の建設が数十年たち、それまでの働く世帯中心の公営住宅から、少子高齢化が進む中で各都市での対応を求める改正と見ることができます。  この高齢化について、現在の熊本市営団地入居者の平均年齢は51.1歳となっており、世帯主となると64.5歳とさらに高くなっており、年々高齢化が進んでいる状況です。また、それ以上に心配されるのが、高齢者の単独世帯の増加です。現在、市営団地の単身世帯の入居割合は全体の42.5%、4,895世帯を占めており、そのうち全単独世帯数の82.7%、4,051世帯が61歳以上の単独世帯となっていて、今後もさらに高齢者層の増加に合わせ入居者の高年齢化が進むことが予想されます。  また、この高齢化に伴い、足が不自由な方などは3、4、5階の上層階までの階段の上りおりが困難となり、1階の部屋への住みかえ申請を申し込まれる方も年々増加傾向にあります。こうした対象者の増加に伴い、住みかえ申請をしても、希望する地域がなかったなどの個人的な理由もありますが、あきがなく待機せざるを得ない方々が現在でも100名近くいらっしゃる状況のようです。高齢者向けの団地整備が急がれます。中央区の出水団地や北区の楠団地などシルバーハウジング、いわゆる高齢者向け市営住宅4団地が建設当初から大変な人気の団地となっています。  そこでお尋ねいたします。  1点目に、今紹介した公営団地入居者の高齢化の現状を踏まえた見解をお聞かせください。  2点目に、高齢化に伴う団地整備の方針と具体的な検討案がありましたらお示しください。  3点目に、既存団地へのエレベーターの設置は検討されているのでしょうか。また、バリアフリー化を含むリフォーム、リノベーションの検討などハード面での対策をお示しください。  以上3点について、都市建設局長にお尋ねいたします。          〔田中隆臣都市建設局長 登壇〕 ◎田中隆臣 都市建設局長  市営住宅の整備に関し、高齢化社会等への対応等についてお答えいたします。  今後さらに進展していく高齢化社会に対応するため、市営住宅においては高齢者の身体状況に応じたバリアフリー化など、誰にでも使いやすく、高齢者が安心して住み続けられる居住環境の提供が重要であると考えております。このため、市営住宅の整備時には高齢者に対応した住戸内の床の段差解消、手すりの設置、住戸内廊下・通路幅の確保などのバリアフリー化に取り組んでおります。  また、3階建て以上の住棟にはエレベーターを設置するとともに、1DKから3DKの間取りをバランスよく供給するなど、幅広い年齢層やさまざまな世帯構成に対応させているところでございます。  しかしながら、既存の市営住宅へのエレベーター設置につきましては、設置場所の制限や増築による入居者家賃及び共益費の上昇など多くの課題がありますため、現在のところ設置する予定はございません。  一方で、バリアフリー化を含む改修につきましては、現在取り組んでいる計画修繕の中で、畳や給湯器等の取りかえとともに、浴室のガス釜更新に合わせ浅型浴槽に改修するなど部位別に改修を実施し、住戸内の環境改善に努めているところでございます。  今後とも改修については、高齢者や障がい者、子育て世帯といったさまざまな入居需要に対応しながら、長期活用に資する良質なストック形成につなげてまいります。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  先日、完成した災害公営住宅大江第二団地にもお邪魔させていただきましたが、大変きれいで立派な団地が整備され、感動したところです。特にバリアフリーに対応し、新築ということもあり、4階建てでもエレベーターが設置されており、入居される方々の喜ばれるお顔を見るのが楽しみであります。  こういった新設される団地はよいのですが、多くを占める既存市営団地の対策は本当に急がなければなりません。構造上や入居者の費用課題もありエレベーターの設置は難しいとのことですが、かつてモデルケースとしてエレベーター設置直前までいった団地もあると先輩議員から聞いています。このときからかなり年数もたっているとのことですので、改めて検証を求めておきます。  また、バリアフリー化として現在進めているガス釜更新に合わせた浅い浴槽の設置など部位別の計画修繕は、早くても5年、長いもので15年のスパンで行われている状況です。公営団地に入居されている高齢者の皆さんは、団地を生涯の住まいとして考えている方がほとんどです。早急な対応を求めておきます。  市営住宅の整備について、続けて質問いたします。  公営住宅の高齢化に伴う対応策が急務であるのと同時に、団地のコミュニティ確保の観点から、若者世帯のさらなる入居促進が求められます。地元東区の公営団地に伺っても、単独世帯のおばあちゃん同士が買い物は行ったかなど声をかけ合い、安否確認や病気のぐあいなどお互いを思いやり、協力し合い、一つの大きな家族として生活をされていますが、高齢化がこのまま進むと地方に見られる限界集落、これは過疎化が進み65歳以上の高齢者が50%を超え、共同生活の維持が困難になった集落のことを指しますが、この限界集落のように限界団地と言ってよい現象が起きるのではないかと危惧しています。  私は銀行員時代、限界集落地域と言われる槻木地区がある多良木町に転勤していた時期がありました。その当時、多良木町の限界集落の対応策は、集落支援員制度と言われる、他地域から青年職員を移住させる取り組みでした。現在は町長もかわり、制度自体が廃止となっており新たな危機に直面しているようですが、集落支援員が移住した数年間は以前のにぎわいを取り戻した風景がメディアで何度も取り上げられていました。  この集落支援員は、高齢者へのお世話業務はもちろんのこと、支援員の2人のお子さんも引っ越ししており、長年廃校となっていた槻木小学校が復活しました。2人の子供だけが通う小学校でしたが、子供たちの存在が地域の活性化につながっていました。高齢化対策解決の糸口は、人とのつながりが重要だと感じた事例でした。  さて、単身を含む若者世帯の入居促進についての他都市の事例を見ると、札幌市や京都市では行政と大学、自治会が協定し、学生の住まいとして市営住宅の空き家を提供する事業が進んでいます。空き家を埋めたい市と運営の若い担い手を求める自治会、学生が地域貢献に取り組むノウハウを蓄積したい大学の考えが一致したそうです。これを機に、今までは市営住宅は学生が単身で住むことができなかったものを、目的外使用の許可という形をとり特別に認可したようなケースもあります。  このほか、若者が福岡市に流れてしまう北九州市では、入居促進策の一つとして、市内に住所がない若者世帯の入居を可能にする入居条件の緩和なども行っているようです。今後、本市でも進む団地の高齢化対策としても、市営団地への若者世帯の入居促進が一つの解決策の糸口となるのではないでしょうか。公明党市議団が公営住宅政策の柱にしてきた政策の一つでもあります。  そこでお尋ねいたします。  1点目に、さらなる若者世帯の入居促進につながる対応策の検討についてお聞かせください。  2点目に、札幌市、京都市のような大学、自治体など、地域連携を生かした先駆的モデル事業の取り組みはできないでしょうか。  3点目に、北九州市のように、住所が市内でない若者世帯の入居など、募集条件の緩和は可能でしょうか。  以上3点について、大西市長にお尋ねいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  市営住宅の入居者の高齢化が進んでいく中で、若者世帯の入居促進を図ることは重要であると認識しておりまして、本市では長期間の空き住戸を対象にエレベーターのない高層階(4階以上)の住戸、いわゆる入居促進住宅について、若い単身者でも入居ができるようにしたところでございます。  次に、先駆的モデル事業の取り組みにつきましては、県内の大学・高専などから構成をされております高等教育コンソーシアム熊本と連携を図りまして、外国人留学生を対象に戸数を限定した上で住宅の提供を実施しております。  今後、地域連携への取り組みについては、議員御案内の他都市の事例も参考にしながら、関係機関とも連携を図り検討してまいりたいと考えております。  最後に、若者世帯に対します募集要件の緩和につきましては、若者世帯の入居促進が本来入居すべき世帯を阻害しない範囲で、住所要件の緩和なども含め検討してまいります。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  熊本地震の影響から実施できないでいた市営住宅の定期募集がまた、全ての区ではありませんがようやく実施できるようになったと伺いました。通常の募集資格のある世帯としっかりバランスをとりながらも、高齢化対策の一つとして若者世帯のさらなる入居促進に取り組んでいただきたいと思います。  特に大学や高専等14校で構成されている高等教育コンソーシアム熊本を初め、その他の教育関連機関との連携を図り、学生の入居もぜひ進めていただきたいと思います。現在、留学生を主体とした提供数もまだ数件と伺っていますので、留学生を初め一般学生も含めた提供戸数の拡大に取り組んでいただきたいと思います。  続いて、本市のごみ出しについてお尋ねいたします。  本市は平成22年4月より、ごみ出し困難な世帯を対象に、玄関先まで収集に伺うふれあい収集を実施してきました。要介護者や障がい者などのほかごみ出しが困難と認められる方を対象に、燃やすごみはもちろんのこと、燃えないごみや資源ごみ、特定品目など多様なごみを玄関先まで回収に赴き、市民の皆さんからも喜びの声をいただいております。  また、このふれあい収集はごみの収集だけでなく対象者宅の安否確認にもつながっており、これまでにも倒れていた方々を発見し、救急搬送の手配をしたことで一命を取りとめた事例もあると伺いました。  また、本市では高齢者だけでなく子育て世帯のごみ出しにも支援を実施しています。満3歳未満の乳幼児の養育者の方へ、紙おむつを出される場合などに利用してもらえるよう、年齢に応じた10枚から300枚の燃やすごみ指定収集袋(小)を交付しています。この制度は市民から大変喜ばれており、特に他都市から転入されてこられた親御さんは驚かれています。一方で新たなニーズも出てきており、袋の小から中へサイズアップをしてほしいとの声も聞こえてきます。  このほか市民の声として、埋め立てごみの収集袋のサイズに関するものもありました。現在、本市のごみ袋の種類は、燃やすごみ指定収集袋については大、中、小、特小とありますが、埋め立てごみの指定収集袋は大、中、小までしかなく、特小がありません。割れ物や危険物を小分けにしたいと、埋め立てごみについても特小サイズをつくってほしいとの要望を伺っております。  以上、本市のごみ出しに関する取り組みについて触れてきましたが、さらなる市民のニーズにお応えするサービス、施策を提供していく必要性があると考えます。  そこでお尋ねいたします。  1点目に、ふれあい収集については今後とも継続していただきたいと思いますが、さらなる拡大として、例えば安否確認に加えて、簡単なお困り事の対応を追加する等のサービス拡大を図ることはできないでしょうか。また、本事業についてはまだまだ知らない方も多いと思いますので、制度周知の拡充についても検討すべきと考えますが、こちらについての見解をお聞かせください。  2点目に、子育て世帯に交付している燃やすごみ指定収集袋の小から中へのサイズアップと、埋め立てごみ指定収集袋の特小の作成はできないでしょうか。  以上2点について、環境局長にお尋ねいたします。          〔勝谷仁雄環境局長 登壇〕 ◎勝谷仁雄 環境局長  本市のごみ出しに関してお答えいたします。  ごみ出し困難な世帯を対象としたふれあい収集につきましては、平成22年4月から実施し、利用件数は高齢化等の要因から毎年100件以上増加してきており、平成30年度の実績では1,190世帯が利用されているところでございます。  現在、本事業におきましては、本人等からの希望に基づき、収集時に安否確認を行っておりますが、これに加えて議員御提案の簡単なお困り事への対応につきましては、本来の計画的な収集という面で業務に支障を来すことが予想されますことから実施は困難と考えており、日常生活支援等につきましては、これまでどおり居宅介護支援事業所やシルバー人材センター等を案内してまいりたいと考えております。  本事業は、近年、高齢化社会における排出困難な方への対応が全国的に注目される中、本市は他都市に先んじてその解消に向けて取り組みを進め、これまでも利用者の増加に合わせ体制の整備を進めてきたところでございます。また、その周知につきましては、相談窓口であります福祉部門との連携はもとより、対象者と接点が多いと思われます居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、民生委員等を中心に行ってきたところでありますが、引き続き関係機関と連携しますとともに、さまざまな広報媒体を活用し積極的に周知を図ることで、さらなる利用の拡大に努めてまいりたいと考えております。  次に、指定収集袋のサイズの見直しについてでございますが、まず3歳未満乳幼児の養育者に対して交付しております指定収集袋のサイズは、おむつの大きさ、使用頻度等を勘案して小サイズとしてきたところでございます。  また、埋め立てごみ指定収集袋におけるサイズの設定につきましては、燃やすごみはひとり暮らし世帯を想定して特小サイズを設けております一方、埋め立てごみは燃やすごみと異なり袋がいっぱいになるまで保管が可能と思われますために、特小サイズを設けているところでございます。  御提案の乳幼児向け指定収集袋のサイズアップ、埋め立てごみにおける特小サイズの設定につきましては、まずはニーズ調査を行った上で検討してまいりたいと考えております。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  ふれあい収集は公明党市議団の要請もあり、本市の有料化に合わせ、全国他都市に先んじて本事業を実施してきたと伺っています。できていることは大変喜ばしく、さらなる利用拡大をお願いしたいと思います。  一方、他都市では簡単なお困り事にも対応するところもふえており、今後も御検討いただきたいと思います。  また、指定収集袋につきましては、答弁いただきましたとおり市民のニーズを確認された上で前向きに取り組んでいただきますよう改めてお願いいたします。  次の質問に移ります。  窓口対応の効率化については、平成30年12月議会での公明党・浜田議員の質問でも窓口対応について触れていますように、市民に対する接し方や効率化による待ち時間の短縮など、今後もサービスの向上を求め続けられることは必須と考えられます。当然、他都市でも同様で、お隣の福岡市では、各区役所の現在の待ち時間がパソコンやスマートフォンで確認でき、待ち時間が少ないことを確認してから来庁することを可能とする、ウェルカメラネットと呼ばれる画期的なシステムを構築されました。混雑回避や待ち時間の短縮につながり、多くの市民が喜ばれているとのことです。そして、本市でも今般、同様のシステムが確立され、今月より早速スタートしております。引き続き公明党市議団は、市民のためにも職員のためにも窓口対応の効率化、ワンストップ化及びスピード化を訴えていきます。  その中で、他都市では現在お悔やみコーナーと呼ばれる、親族が亡くなった際に必要な手続を一元化し、関係する課に漏れなく照会するサービスを提供されているところがあります。職員も簡潔に説明できることで、時間短縮に大いにつながっているようです。  また、糸島市では、職員が独自にお悔やみ案内システムを構築し、市民課で死亡届を受け付けした後、情報を入力すると、関係する課同士が亡くなった方の情報を共有できるようにすることで、すぐさま各課で必要な対応ができるようになっています。  本市では、現在関係する課を紙面の一覧表で説明し、案内していると伺っております。これからさらに進む高齢化に伴い、高齢者の方でもわかりやすい安心な手続の簡素化が必要であり、職員としても業務の効率化は望まれることと思います。  そこでお尋ねいたします。  1点目に、糸島市のお悔やみ案内システムと同様の運用体制の構築に取り組むことはできますでしょうか。  2点目に、死亡手続に関する窓口の一元化として、遺族が行う手続のワンストップ総合窓口、お悔やみコーナーの設置は可能でしょうか。  以上2点について、市民局長にお尋ねいたします。 ○上田芳裕 副議長  吉田議員、大変失礼申し上げますが、環境局長から発言の申し出があっておりますので、これを認めます。          〔勝谷仁雄環境局長 登壇〕 ◎勝谷仁雄 環境局長  すみません。先ほど埋め立てごみ指定収集袋のサイズの説明に関しまして、特小サイズを設けているというふうにちょっと答弁してしまいましたが、正確には特小サイズを設けていないというところでございます。大変失礼いたしました。申しわけございませんでした。          〔石櫃仁美市民局長 登壇〕
    ◎石櫃仁美 市民局長  お悔やみ案内につきまして、まとめてお答えさせていただきます。  本市では、より市民の皆様が利用しやすく、職員も働きやすい窓口の実現に向けて、現在、住民異動の手続におきまして入力業務を自動化するRPAを活用いたします届け出ナビの開発や窓口のあり方など、区役所と連携いたしまして窓口改革に取り組んでおります。  議員お尋ねの死亡に伴います各種手続につきましては、亡くなられた方によって必要な手続が異なり、中には複雑なものもあることから、現在区役所におきまして年金、保険、税金などの担当窓口を記載しました一覧表をお渡しし、御案内をさせていただいているところでございます。  お悔やみコーナーの設置等につきましては、御遺族の手続漏れの防止、申請書記入に関する負担軽減や職員の事務効率化などにつながりますことから、窓口改革を進める中で調査研究をしてまいります。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  窓口の効率化のうちお悔やみ案内システムについては、担当窓口で一覧表を渡しているとのことです。また、コーナーの設置についてはスペースの問題など検討すべき課題もあると思いますので、しっかりとした調査を求めておきます。  次の質問に移ります。  日常生活用具給付事業の対象追加についてお尋ねいたします。  昨年の7月、大西市長のもとへ公明党熊本県議・市議が熊本県網膜色素変性症協会の会長とともに、同患者が暗いところでも物が見えるようになる眼鏡、暗所視支援眼鏡の日常生活用具給付事業の対象品目への追加に向けた要望をさせていただきましたが、さらに実現に向けた再要望です。  国の指定難病は331症例となっていますが、その中に指定難病の網膜色素変性症は90症例あります。この病気は、目の中で光を感じる組織、網膜に異常が見られる遺伝性の病気で、日本人の10万人に18.7人の患者がいると推定されています。特徴的な症状は、暗いところで物が見えにくくなる夜盲や視野が狭くなる視野狭窄が進み、さらには視力が低下し、失明することもある進行性の病気です。  こうした患者用に開発された暗所視支援眼鏡は、高感度カメラの画像を目の前のディスプレーに投影し、暗いところでも明るく見え、生活の質を大きく改善できる有効な用具とされています。この暗所視支援眼鏡を全国で初めて天草市が日常生活用具給付事業の対象品目に追加される準備が開始されたことを機に、公明党熊本県本部としても、県議会とあわせ本市でも質問の場で要望することとしました。  先週の6月11日に実際に県立盲学校に赴き、同じ症状の方々に実装体験をしてもらう現場にお邪魔してまいりました。教室を真っ暗の状態にして夜間を想定したシーンや、試着し歩いてみるなど、さまざまな状況で体験してもらいました。暗闇でもはっきり見える、視野が広がる、昼間でもまぶしくない、前より形が薄くなっているなど、喜びの声を伺いました。  その中で感動したのが、熊本地震のときは夜間で目が見えず、自分が避難することで精いっぱいだった。周りの人を助けたくても助けられなかった。ただ、これがあればほかの人たちも助けることができるとの力強い言葉でした。災害時の避難だけでなく仕事やプライベートなどさまざまな場面で、この暗所視支援眼鏡は患者の世界を変えることのできる眼鏡です。  この眼鏡は、九州大学と民間企業、日本網膜色素変性症協会の皆さんとの共同研究により、昨年の要望時からさらに改良され、スリムに軽量化されているなど、日々利用者の負担軽減と利便性の向上に取り組まれています。  しかし、これほど画期的な用具ですが、購入したくても価格が約40万円と高額で、購入までには踏み切れていないのが現状です。日に日に症状が進行していく病気である以上、一日も早い日常生活用具給付事業の対象品目としての追加をぜひともお願いしたいと考えています。  そこでお尋ねいたします。  暗所視支援眼鏡を必要とされる一人でも多くの方に提供できるよう、日常生活用具給付事業の対象品目としての追加ができないでしょうか。仮に、直ちに全面的に追加することができないとしても、年間何件まで、あるいは段階的また限定的な申し込み枠を設けるなどの対象追加はできないでしょうか。大西市長にお尋ねいたします。          〔大西一史市長 登壇〕 ◎大西一史 市長  議員からもお話がございましたとおり、私も昨年要望を承って、実際に患者の方ともお話をさせていただいたところでございまして、この網膜色素変性症の方にとりまして、夜間等の暗所での移動については切実な問題であると認識をしております。  日常生活用具については、生活の困難さを解消する実用性や有効性が求められるものでありまして、その拡充に当たっては、利用状況や効果を把握するとともに、国や他都市の動向まで含め総合的な判断が必要であると考えております。  議員お尋ねの暗所視支援眼鏡につきましては、販売開始から余り期間が経過しておらないことから、日常生活用具として採用するかどうか判断することが難しい状況であるため、今後開発者、研究者または眼科医等とも協力しながら、情報交換等を行いながら、実際の利用状況等も含めさまざまな観点から研究を進めさせていただきたいと考えております。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  この要望は切実な思いに立っている患者の皆様の思いに立ち、お尋ねをさせていただいています。昨年7月に市長も実際にこの暗所視支援眼鏡を手にとって体験しすばらしさを感じていただいたと伺っていますが、あれからさらにすばらしいものになっています。  また、公明党としても、本年3月、大口厚生労働副大臣に要望した際に、副大臣からも関係会議の場で各自治体が当事者のニーズをよく聞き、新技術にも目を配るよう周知徹底するとの答弁をいただきました。販売から1年程度の経過であり、利用効果の測定などにいましばらくの時間がかかるとの答弁でした。いましばらくがどの程度を指すのかわかりませんが、積極的そして前向きに利用効果を測定されると理解します。  お話ししたとおり、網膜色素変性症は日に日に病状が悪化し進行していく病気です。小さい子供たちから大人まで、この日常生活用具給付事業の対象品目への追加を待ちに待っております。熊本市が政令市のトップを切って、一日でも早く対象品目に追加されることを切望します。よろしくお願いいたします。  最後の質問となります。  初当選後に御挨拶をさせていただくと想像以上に喜んでいただき、さらに期待の声も大きく頂戴し、改めて議員の責任の重さ、果たすべき使命の大きさを痛感しているところです。当然でありますが、市民の皆様は候補に対して、市政への御自身の代弁者として必死の支援をされます。私も支援団体の皆様を初め東区の地域の皆様、友人知人、親族等々、あらゆる方々から御支援をいただきました。  特に、本市は全国統一地方選挙の前半戦で選挙が行われ、全国同時で行われる分、選挙結果の判明時間については他都市と開票状況を比較されやすい選挙となっています。  きのうの質問でも触れられていましたが、今回の選挙でも当選の喜びの声とあわせて、開票結果が深夜となったこともあり、開票事務の改善を訴える方が多くいらっしゃいました。私も候補となる前から選挙活動に携わってきたこともあり、今でも統一地方選挙を初め国政選挙でも、率直に本市は開票事務が遅いとのイメージがありました。  平成24年11月に実施された第46回衆議院議員総選挙で発生した開票の集計作業ミス以降、複数人での複数回の確認徹底など正確性と迅速性の向上に努めてきた結果、選挙開票作業を実施するために開票終了時刻も更新され、当然ヒューマンエラーによるミスも起きることなく改善されているように感じます。しかし、一定の改善はできているものの、今回の統一地方選挙でも、きのう答弁でありましたとおり政令市では5番目、前回より約10分短縮されたとのことですが、九州内での開票終了は最後という結果となり、今後も早期開票終了に向けたさらなる取り組みが求められています。  また、職員の皆様は選挙に臨むに当たり、日ごろより定期的な研修や市全体の職務であることを自覚するなど意識向上にも取り組まれています。また、技術の進化により、開票作業のメインは自動読取分類機という機械がほとんどの仕分けを行う状況ということで、開票終了時間の早期化が図られています。  さらに、人口規模や区割りの配分も違いますので一律に判断することはできませんが、他都市との開票終了時刻の比較を行っておられるようです。この他都市との比較で私が注目したのは、人口規模も近い岡山市です。自動読取分類機の数だけで比較すると、岡山市では26台の所有に対し熊本市は12台と、半数以下となっていると伺いました。人的な質と量の向上は今後も必要だと思いますが、これとあわせ自動読取分類機を増設する等ハード面を強化し、より正確で速い開票事務がなされることを期待するところです。  そこでお尋ねいたします。  1点目に、きのうも触れられましたが、再度、今の本市選挙開票作業の結果状況についての見解をお聞かせください。  2点目に、今後の選挙開票作業に臨むに当たり、本市の取り組みを教えてください。  3点目に、ハード面の強化を図るため、自動読取分類機の追加購入やレンタルなどをされてはいかがでしょうか。  以上3点について、選挙管理委員会事務局長にお尋ねいたします。          〔士野公史選挙管理委員会事務局長 登壇〕 ◎士野公史 選挙管理委員会事務局長  選挙開票事務に関する御質問にお答えいたします。  1点目の選挙開票事業の結果状況についてでございますが、昨日の田中議員の御質問へのお答えと一部同様のお答えとなりますが、本年4月7日に執行されました統一地方選挙におきましては、市議会議員選挙の開票結果が確定しましたのは0時52分であり、前回と比べまして約10分短縮されました。  また、市議会議員の選挙がありました政令指定都市17市の中で、開票の速さという点では前回は12番目でしたが、今回は5番目でございました。  現状といたしまして、シミュレーション形式の研修は各作業工程での確認の徹底などにより正確性、迅速性ともに向上していると考えておりますものの、さらなる開票作業の迅速化が必要であると認識しております。  2点目の今後の開票作業に対する本市の取り組みについてでございますが、開票作業につきましては正確性が重要でありますことから、これまで取り組んでまいりましたシミュレーション形式の研修や確認の徹底などは引き続き実施しなければならないと考えております。その上で、さらなる迅速化策につきましては、他都市が取り組んでおります好事例を参考とするなど、開票作業手順のさらなる見直しや改善に努めてまいります。  3点目のハード面の強化推進の取り組みについてでございますが、議員御提案の自動読取分類機は1分当たり660枚程度の処理能力があり、試算といたしまして、10万枚の投票用紙を処理するに当たり、2台であれば約75分、3台であれば約50分となり、分類作業という点におきましては追加導入することで時間短縮の効果が見込まれます。  一方、開票作業におきましては、自動分類機で処理が終わった後、票の点検作業や疑問票の審査などが必要であり、このような作業を迅速に処理することがさらなる時間短縮につながると考えておりますことから、全体の流れを検証し、費用対効果を考慮しつつ、追加導入について検討してまいります。          〔7番 吉田健一議員 登壇〕 ◆吉田健一 議員  答弁をいただいたとおり、選挙の開票時間の短縮は当然正確性を担保した上で、さらなる時間短縮をお願いいたします。  また、ハード面の強化については、機器の追加導入に取り組んでいただけると幸いです。  少し早いですが、以上をもちまして一般質問で準備した初めての質問は終わりました。ふなれな中、真摯に答弁いただいた大西市長を初め執行部の皆様、そして先輩・同僚議員の皆様に感謝いたします。また、平日の午後という大変お忙しい中傍聴においでいただいた皆様、そしてインターネットで見ていただいた皆様に心より感謝申し上げます。  これからも一般質問のたびに成長した姿をお見せできるよう努力していくことをお誓いし、私の全ての質問を終わります。本当にありがとうございました。(拍手)       ──────────────────────────── ○上田芳裕 副議長  本日の日程は、これをもって終了いたしました。  次会は明20日(木曜日)定刻に開きます。       ──────────────────────────── ○上田芳裕 副議長  では、本日はこれをもって散会いたします。                             午後 3時42分 散会 〇本日の会議に付した事件 一、議事日程のとおり 令和元年6月19日 出席議員 48名       1番   倉 重   徹        2番   上 田 芳 裕       3番   山 本 浩 之        4番   古 川 智 子       5番   島 津 哲 也        6番   北 川   哉       7番   吉 田 健 一        8番   伊 藤 和 仁       9番   荒 川 慎太郎       10番   齊 藤   博      11番   田 島 幸 治       12番   平 江   透      13番   日 隈   忍       14番   吉 村 健 治      15番   山 内 勝 志       16番   緒 方 夕 佳      17番   高 瀬 千鶴子       18番   三 森 至 加      19番   大 嶌 澄 雄       20番   光 永 邦 保      21番   高 本 一 臣       22番   福 永 洋 一      23番   西 岡 誠 也       24番   田 上 辰 也      25番   浜 田 大 介       26番   井 本 正 広      27番   藤 永   弘       28番   小佐井 賀瑞宜      29番   寺 本 義 勝       30番   原     亨      31番   原 口 亮 志       32番   紫 垣 正 仁      33番   大 石 浩 文       34番   田 中 敦 朗      35番   村 上   博       36番   那 須   円      37番   園 川 良 二       38番   澤 田 昌 作      39番   満 永 寿 博       40番   三 島 良 之      41番   津 田 征士郎       43番   坂 田 誠 二      44番   白河部 貞 志       45番   田 中 誠 一      46番   藤 山 英 美       47番   落 水 清 弘      48番   田 尻 善 裕       49番   上 野 美恵子 説明のため出席した者   市長       大 西 一 史    副市長      多 野 春 光   副市長      中 村   賢    政策局長     古 庄 修 治   総務局長     萱 野   晃    財政局長     田 中 陽 礼   市民局長     石 櫃 仁 美    健康福祉局長   田 端 高 志   環境局長     勝 谷 仁 雄    経済観光局長   平 井 英 虎   農水局長     西 嶋 英 樹    都市建設局長   田 中 隆 臣   消防局長     西 岡 哲 弘    交通事業管理者  肝 付 幸 治
      上下水道事業管理者白 石 三千治    教育長      遠 藤 洋 路   中央区長     井 上   学    東区長      宮 崎 裕 章   西区長      深 水 政 彦    南区長      村 上 誠 也   北区長      野 口 恭 子    病院事業管理者  水 田 博 志   選挙管理委員会事務局長            士 野 公 史 職務のため出席した事務局職員   事務局長     大 島 直 也    総括審議員兼事務局次長                                富 永 健 之   議事課長     本 田 正 文    調査課長     下錦田 英 夫...