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平成24年第 2回定例会−06月06日-02号
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  1. 熊本市議会 2012-06-06
    平成24年第 2回定例会−06月06日-02号


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    平成24年第 2回定例会−06月06日-02号平成24年第 2回定例会   平成24年6月6日(水曜) ┌─────────────────────────────────────┐ │ 議 事 日 程 第2号                         │ │ 平成24年6月6日(水曜)午前10時開議                │ │ 第  1 質問                             │ └─────────────────────────────────────┘                              午前10時01分 開議 ○津田征士郎 議長  ただいまより本日の会議を開きます。       ─────────────────────────── ○津田征士郎 議長  日程第1「質問」を行います。  順次発言を許します。重村和征議員。          〔16番 重村和征議員 登壇 拍手〕 ◆重村和征 議員  皆さんおはようございます。くまもと未来重村和征でございます。  本定例会において、そのトップバッターとして質問の機会を与えていただきました先輩並びに同僚議員各位に対しまして、まずもって厚く御礼申し上げます。  今回は、私にとって、市議会に籍を置かせていただき4回目の一般質問となりますが、特に、去る4月1日、熊本市が全国20番目の政令指定都市としてスタートいたしましてから最初の市議会での質問となるわけでございます。熊本市がこれから先、政令指定都市としての都市づくりまちづくりをどのような形で進めていかれるのか、大変関心を寄せるものであります。私も市議会に身を置く一人として、私なりの考えを織り交ぜながら論議を深めてまいりたいと存じますので、幸山市長を初め執行部の皆さん方には、御答弁をどうぞよろしくお願い申し上げます。  それでは、まず、第1点目でございますが、職員の不祥事対策についてお尋ねいたします。  御案内のとおり、職員の不祥事につきましては、これまでも多々発生し、そのたびに幸山市長は、記者会見等で陳謝、再発防止に努めると言ってこられたところであります。さきの新聞記事にも、飲酒運転や公金横領事件の発生を踏まえ、個別事例を踏まえて再発防止に粘り強く取り組むと語っておられます。  なぜ、職員の不祥事がこのように後を絶たないのか、不思議に思う市民の方も多いのではないかと思うものであります。幸山市長が市長に就任されてから今回の横領事件まで、果たしてどれだけの不祥事が発生したことでありましょう。私も一OBとして、実に悲しい限りであります。私が在籍していました42年間の中でも、このような不祥事が重なるということは記憶にございません。昔より情報が公開されるようになったとか、社会の仕組みが変わったからと言う人もおりますが、私は、決してそういう社会のシステムが変わり公に知らされるようになったということが、幸山市長が就任されてからの現象とは考えておりません。もっと根本的な根深いものが原因としてあり、それがこのような相次ぐ不祥事につながっている気がしてならないのであります。
     古い話になりますけれども、昔の市長は、全庁一家という言葉をよく使われておりました。市長と幹部職員はもとより、中堅職員や入庁したばかりの職員すべてが家族だ、仲間だという意識を芽生えさせ、お互い助け合って、また支え合って職務に精励していくという土台づくりに心を砕いておられていたと記憶しているところでございます。その姿は、決してパフォーマンスではなく、一人でぶらりと各職場にあらわれ、古参の職員から若手の職員に至るまで声をかけ、職員の話に耳を傾けるという、いわゆる垣根のない関係を築かれていたと認識いたしているところであります。  私が若いときは、そのような市長との心の触れ合いが、仕事に追われ、どんなに忙しくて、へとへとになっていたとしても、何かしら救われたような気持ちになり、よし、市民のために頑張るぞと心を奮い立たせたものであります。  そのような熊本市役所のよき伝統は消え去ってしまって、例えば、市長は市長、幹部職員幹部職員中堅職員中堅職員、そしてそれを横目で見ながら白々しく無視を決め込む若手職員という、組織はもちろん、上司や部下も関係ない、おれはおれ、あなたはあなたという土壌があるとすれば、政令指定都市熊本の看板が泣くばかりでなく、熊本市の将来に暗雲が立ち込めつつあると言っても過言でないと思っております。  私が在職した時代は、古い話とお思いでしょうが、黙っておれについてこいといった、よい意味での親方気質、それも責任感の強い、部下や若手職員にとっては実に頼りがいのある幹部職員や上司が多かったように思うのであります。困ったときは一緒になって思い悩み、一緒になって徹夜作業につき合ってくれるなど、上司と部下の関係を超えて、一人の仲間として支え、手助けしてくれた上司のことを、私は今、思い起こすものであります。  また、この議場におられる幹部職員の多くは、このような経験をお持ちだと確信いたします。名物係長、名物課長補佐、そして豪傑課長や部長、すべてをのみ込むだけの度量を持った局長など、それぞれのポジションにこのような人材が配置されていたような気がしてなりません。  そして、これらの人材は、極端に言えば我が身を捨ててでも市民のために、市役所のために、同僚のために全身全霊で仲間を支えていくという気概を持っていたことも事実であります。こういった人事や組織のあり方がさま変わりしたのではないかと考えるものであります。いかがなものでありましょうか。  今の人事配置には、このような気配りがなされているのでありましょうか。組織は、一つのチームとして、チームワークがうまく回転するような組織づくりはされているのでしょうか。少しばかり不安なときもあります。  その一つは、昇任試験であります。現在、課長、係長の昇任の登竜門として実施されております。私は、昇任試験がだめだというつもりはありません。一定の基準を設けることは確かに必要であると考えますが、果たしてそれだけで課長、係長としての能力が発揮できるのか、甚だ疑問に思うのであります。  昔は、1つの課や係に昇格時期を迎えている職員がいるとしたら、周りがそれを認め、また当事者は課や係のまとめ役を学んでいくという意識が高かったような気がしてなりません。今はどうでありましょう。例えば、課長昇任試験受験に該当すれば、課長や係長として1つに束ねる能力とか、部下や同僚を支える力量とか関係なく、試験の結果で判断ということになっているのではと思うのであります。1つの課や係を束ねる能力は、周りの職員のだれが判断しても持っていないのに、試験で合格し、そのポジションにつけたという全く人間味のない、そして同僚職員若手職員からも無視されるようなことが起こりかねないと危惧するものであります。  このような人間関係が職場の不満という形で積み重なり、どんなに厳しい罰則規定や処分を行ったとしても、次から次にタケノコのように発生してくるのではと思っております。  今回の事案でも、また厳しい処分となることは必然でありますが、この処分が済んだからといって、それで不祥事が終わるはずはありません。もっと掘り下げて、職員一人一人の心の声が聞こえるような、そして職員が、この上司ならばという信頼関係が築けるような職場環境をつくり上げていくことが肝要であると思うのであります。  幸山市長には、これまで幾度となく対処してこられた不祥事防止対策とは違った視点から、対応を真剣に考えていただくことを切にお願いいたすものであります。  最後に、昔から、市長は耳ざわりのよい意見に耳を傾けるのではなく、市長に物申すような職員こそ、行政を遂行していく上で大切な人材と言われております。心ある職員は、パラサイトで生き延びている幹部職員や上司の姿を白々しく目で追いながら、不満が充満していくものと考えられます。幸山市長には、このことを十分御承知いただき、職員の資質をしっかりと見きわめ、職責を任せられるような人材の発掘と、適正な登用に心がけていだきますよう、願うものであります。  そこで、幸山市長にお尋ねいたします。  市長は、このような相次ぐ不祥事の原因はどこにあるとお考えか、お聞かせいただきたいと思います。また、これまでの防止対策とは違う視点から、その対応策を検討される気持ちがあるのか、あわせてお尋ねいたします。よろしくお願いいたします。          〔幸山政史市長 登壇〕 ◎幸山政史 市長  それでは、お答えさせていただきます。  ただいま議員の方からは御自分の経験も踏まえられまして、市役所の組織について、あるいは市長のありようについて御意見や御指摘をいただいたところでございます。それぞれ重く受けとめさせていただいたところ、今回の提案理由の説明でも、やはり不祥事に対する陳謝を申し上げたところでありまして、政令指定都市スタートという大変重要な時期にもかかわりませずこのような状況に至っているということ、そしてなかなかそれがやまないということ、私自身、その責任の重さを痛感しているところでもございますし、そういう意味におきましても、ただいまの議員の御指摘を大変重く受けとめさせていただいたところでございます。  お尋ねの不祥事の原因についてでございますけれども、その原因につきましては、一言で明確に申し上げることはできませんが、例えば市職員としての使命感や誇りの欠如、公務員としての倫理観の希薄さ、あるいはみずからを律するという自覚の欠落といった職員個人に起因いたしますものや、チェック体制の不備など、先ほど御指摘もございましたけれども、組織に起因するものなど、さまざまな要因があろうかと考えております。  私自身、これまでも機会あるごとに、特に最近におきましては、先ほども申し上げましたように、本市が政令指定都市に移行するということを契機として、都市としてはもとより、職員の責任も重くなることに加えまして、市民からの期待もさらに大きくなる、そしてそれは職員に対する見方、市役所に対する見方も大変厳しさを増すということを職員に伝えてきたところではございますけれども、このような状況がたび重なっている現状にございます。  一方、指定都市移行後、区役所を初めといたしまして、市民サービスの適切な提供のために多くの職員が職務に真摯に取り組んでいることも、十分承知いたしているところでございます。今後も、職務におきましても、あるいは職務外にありましても、公務員でありますことや指定都市職員としての高い倫理観、誇りを持ち続けるよう働きかけますとともに、職場風土の改善にさらに努力する必要があると考えております。  続きまして、不祥事防止に向けた対応策でございます。これまで取り組んでまいりましたことを少し挙げさせていただきますが、事務処理チェック体制の強化でありますとか、内部通報制度の改革あるいは不祥事に対する処分の厳格化、分限処分の指針に基づきます指導プログラムなどの運用のほかに、法令遵守、公務員倫理等に関する研修など職員の意識を高める努力をしてまいりましたほか、コンプライアンス担当監の登用、コンプライアンス推進室の設置による組織体制の強化など、さまざまな手だてを講じてきたところでございます。  議員からは、違う視点からの対応策との御質問でございますけれども、まずは個々の事案の原因究明を行い、そして再発防止を徹底していくということ、不祥事根絶といった意味からは、そこが基本であろうかと考えております。  今後も、これまで同様、公務員としての自覚や高い倫理観を持つ職員、そして指定都市職員としての誇りを持つ職員、職務はもちろんすべての行動に責任を持つ職員、やる気を持って前向きに職務に精励する職員、このような職員の集う組織づくり組織風土づくりのために、粘り強く取り組んでまいる所存でございます。  話が少しそれるかもしれませんけれども、熊本市は今、新幹線が開業し、それから政令指定都市に移行するという大きな転機を迎えている中で、温故知新ということを申し上げているところでございます。古きを大切にし、そして新しい時代に対応していくこと、それが今熊本市に求められているまちづくりの基本ではないかということを感じているところでございます。そういう意味におきましても、この市役所の組織あるいは組織風土というもの、先ほど御指摘がありましたように、これまで長い歴史の中で培われてきた伝統あるいはチームワークを改めて見直させていただきます中で、新しい時代に対応できるような組織とはどのようなものであるのかということ、これまでいろいろな事例等も改めて検証させていただきました中で、今後の熊本市のあるべき組織というものをいま一度立ちどまり考えてまいりたいと考えております。          〔16番 重村和征議員 登壇〕 ◆重村和征 議員  ありがとうございました。  職員が安心して職務に専念できるような職場環境の改善はもちろんのこと、職員同士の支え合い、助け合いの精神の涵養への手だてとともに、職員のやる気が醸成できるような仕組みづくりに取り組んでいただきたいとお願いいたすものであります。  それでは、次に区バスの運行のあり方について、所見を交えまして申し上げます。  政令指定都市としてスタートを切りましてから、はや約2カ月が経過いたしました。政令指定都市の移行に当たっては、行政区域を5つの区に区分し、中央と東西南北に区役所を設置され、この区役所を核に、またこれを補完する形でそれぞれの区役所管内に出張所を配備するなど、市民にとっての身近な行政サービス体制がしかれたところでございます。  4月1日のスタートから2カ月間が経過いたしましたが、この2カ月間における市民サービスはどうであったのか、また、市民の目線からはどのように映ったのか、区役所の職員数は、市民サービスを十分に提供できる体制であったのか、市民サービス提供という視点と、それを支える職員体制について、大きな関心を寄せているところであります。  これとともに、私が最も注目いたしておりますのは、区役所、出張所などへの市民の交通アクセスの件であります。市におかれては、この2カ月間を振り返って、当初に描いておられた計画どおりに展開できているのか、検証の意味も含め、率直な御感想をお聞きしたいと思っております。もちろん、区制というこれまで経験したことのない組織体制と、その運営にはいろいろな戸惑いもあったことかと思いますし、想定外の出来事や思いがけない効果など、メリット、デメリットが数多く散見されているのではないかと推察いたすものであります。  ここは、4月1日の施行からこの2カ月間を総括するという意味で、幸山市長に率直なる感想をお願い申し上げます。          〔幸山政史市長 登壇〕 ◎幸山政史 市長  それでは、お尋ねの政令指定都市スタート後の所感について、特に2カ月間という期間でございますから、長期的な効果という部分につきましてはこれからということでもありましょうけれども、この2カ月間を振り返りましての主に市民サービスを中心とした所感につきまして、お答えさせていただきたいと存じます。  御案内のように、各区役所、総合出張所、出張所におきましては、さまざまな手続や相談などで、多くの市民の皆様方に御利用いただいている状況にございます。特に4月の前半でございましたが、窓口手続の繁忙期ということもございまして、どの区役所も込み合います中で、一部システムのふぐあい等もあり、市民の皆様方に大変御迷惑をおかけした部分もございました。  一方、区役所の窓口利用状況についてでございますが、平成23年度と平成24年度で比較を行いました結果、中央区役所の利用が2割程度減少いたしておりまして、その分、他の区役所の利用がふえておりますことから、5つの区役所を設置した分散効果もあらわれてきているのではないかと考えておりまして、また、機能を拡充した総合出張所の利用も増加いたしておりますことから、その効果があったものと思われまして、全体としておおむね順調に区役所体制スタートが切れたものと認識いたしております。  指定都市移行に伴いまして、区役所で手続ができるようになりましたパスポートの申請あるいは交付等につきましては、それぞれの区役所で手続が行われているところでありまして、市民の皆様方が身近な区役所で手続ができる効果があらわれているのではないかと考えております。  今後は、区役所の利用状況などの検証を続けながら、さらに市民サービスの向上に努めますとともに、そして区役所を拠点とした市民に身近で特色あるまちづくりを進めていくことができますように、常に点検、検証を行いながら、そのようなことにつなげてまいりたいと考えております。          〔16番 重村和征議員 登壇〕 ◆重村和征 議員  御答弁ありがとうございました。  ただいま幸山市長から、おおむね市民サービスの視点からは、市民に不自由をかけていないような成果が上がっているという答弁をいただいたところでございます。  幸山市長は、区割りに伴う市民サービスに対応するため、相当の御労苦や苦心があったものと推察いたすものであり、幸山市長を初め職員の皆様の御尽力に心から敬意を表するものであります。  次に、公共交通体系の整備について、4点お尋ねいたします。  ただいま幸山市長が述べられましたように、私自身も努力を十分認識した上で、角度を変えて、市民の足を確保するという視点から、区役所や出張所など区域内と地域を結ぶゆうゆうバスに関連して私見を述べてみたいと思っております。  市がさきにまとめられた4月1カ月間の各区役所における窓口利用件数、これは、平成23年度と24年度の比較数値でありますが、この数値を市民の区役所等への交通アクセスという観点、すなわち市民の足はどう確保されているのか、公共交通アクセス体制は十分であるのかということにスポットを当てて所見を申し上げます。もちろん、旧市民課窓口関係のみということで、区役所に関係するすべてのデータではございませんけれども、市民にとっては最もかかわりのある住民票や、戸籍関係のデータであり、区役所や出張所を訪れた数値から自己分析をしたところであります。特に、私の住まいが東区役所管内であるということ、また道路事情を含め管内を熟知していることから、東区役所利用状況の結果をもとにいたしました。  東区役所管内では、新設された東区役所を核に、託麻総合出張所秋津出張所東部出張所という体制で市民の窓口が設置されております。また、3つの出張所は、いずれもこれまで市民センターとしてその役割を担ってきたところであります。しかし、今回の調査結果を見てみますと、3つの出張所は、極端な格差と申しますか利用者件数の開きが生じております。  まず、秋津出張所秋津小学校の近くにあります旧秋津市民センターでありますが、前年度と比較して利用者が37.4%減少いたしております。次に、旧東部市民センター熊本東郵便局に隣接します東部出張所は、対前年度比26.6%の減少になっております。反面、託麻総合出張所、旧託麻市民センターでありますが、対前年度比4.9%の増加となっております。  これらの比較だけで東区役所と3つの出張所の交通アクセスを論ずるのはいかがなものとの思いはありますものの、秋津、東部出張所は、東区役所までの距離が非常に近い、また在来路線バスアクセスもよいという環境にあり、また、秋津管内は4月から運行が開始されたゆうゆうバスが区役所と秋津エリアをきっちりと結んでおり、利用者にとって大変利便性が高いと考えられ、この2つの出張所管内から区役所利用へと流れたのではないか、この結果、2つの出張所では、前年度に比べ大幅に減少したのではないかと推察いたします。  一方、託麻出張所は、逆に前年度より微増ではございますが、4.9%増加いたしております。この1年間の託麻出張所管内の人口増加はほとんどないという中にあって、その4.9%の利用者の増加要因はなぜなのか、不思議な思いをいたしたところであります。  かいつまんで申し上げれば、東部の戸島や供合地区の住民にとっては、東区役所への公的な交通手段がなく、秋津、東部の2つの出張所の大幅な減少に相反する増加につながったと判断いたしているところであります。もちろん、旧託麻市民センターが機能の拡充により総合出張所となり、総合的に地域住民の利便性の向上に大きく寄与するものと考えています。  しかし、今回のデータは、機能拡充による業務とは関係のない旧市民課関係の諸証明手続であります。逆に私は、東区役所へのアクセスが不便であるがゆえに、託麻総合出張所に利用者が集中したのではないかと考えた次第であります。  同様なことはほかの区役所管内でもデータにあらわれております。例えば、西区役所花園総合出張所、また南区役所幸田総合出張所、さらに、北区役所清水総合出張所というように、いずれも区役所から遠隔地にあり、なおかつ区役所と各出張所管内を結ぶゆうゆうバス、またはゆうゆうバスと公共交通が連携したアクセス網が整備されていない、あるいはアクセス状態が劣悪であるなど、交通アクセスの整備不足がこのような結果を招いたと懸念を抱くものであります。  私は、さきの一般質問を踏まえ、出張所管内と区役所を結ぶ交通アクセスは、既存の公共交通機関と区バスを導入し、これをうまく組み合わせることによって、市民の足は確保されるものと認識していたところでございます。  しかし、ただいま申し上げた結果は、果たしてどうなのかと疑問を抱くものであります。私の地元であります戸島地域は、東区役所と直接結ばれる公共交通の路線はなく、仮に日赤病院前で東区役所方面に乗り継ぐとして、路線バスの運行は片道1日4本という、実際には全く活用できない劣悪な状況にあります。したがって、東区役所へ行くために路線バスを利用することになりますと、その現状は、まず戸島路線で水前寺の電車通り、通称水前寺駅通りといいますが、そこまで一たん出て、それからバスから電車で健軍方面へV字Uターンという、手戻りの交通手段を講じなければ東区役所まで行けないということであります。  このことは、さきの平成22年第4回定例会において指摘させていただいたところであります。幸山市長は、例えば戸島や供合の一部の地域など、市域での地域間の移動が不便なところがある。そこで、利便性の高いバス路線網を構築するため策定した熊本市地域公共交通総合連携計画に基づいて、交通不便地域の解消と、将来の区域の個性あるまちづくりを支えることを目的に、区バスの導入を行うことで市民の移動の利便性向上を図りたいと答弁されました。  このことが実際はどうなのか、甚だ疑問であります。区役所との直結はともかく、託麻循環ルートさえ戸島地区には運行されておりません。市民は大変不便な思いをしながら、マイカーなど自前のアクセス手段を用いている状況であります。高齢者や体の不自由な人にとっては、なおさらのことと言えましょう。  御案内のとおり、本市のバス路線は、中心部から放射線状に広がる体系となっており、一部のゾーンで対応はなされているものの、基本的には横移動の整備がなされていません。このような中で区制がスタートしたわけですから、その整備が急がれるのは当然のことであります。  そこで、お尋ねいたします。  第1点目は、さきの定例会でお答えになられた、利便性の高いバス路線網を構築するために策定された熊本市地域公共交通総合連携計画の具体的な進捗状況はどうなっているのか、お尋ねしたいと思っております。  また、2点目は、この計画と区バスの関係、連携をどのようにお考えで、そして今後どのような対応、あるいは市民サービスにつなげていこうとお考えなのかお尋ねするものであります。  第3点目は、熊本市地域公共交通総合連携計画と深く関連いたします、市バスの三山荘行きバス路線についてお尋ねいたします。  戸島地区住民の身近な問題であります市バスの三山荘行きバス路線につきましては、戸島地区までのバス路線の延長は、長年にわたる住民の切なる思いであります。この路線延長については、交通局に対し、これまで再三再四にわたり要望を重ねましたが、戸島方面へは民間バスの既存路線があり、競合するから無理だという説明を受けたところであります。  この路線の実態を申し上げますと、三山荘を起終点とするバスは1日当たり往復55本もあるにもかかわらず、池尻バス停を過ぎ、右折してから三山荘まで乗客数は極めて少なく、地元住民のだれしもが非効率だと思っております。  そこで、地元住民の提案は、三山荘行きのバスの運行を減らして、戸島地区へ回してほしいと念願しているものであります。現在、熊本市が調整役となり、全バス事業者の実務担当者が参加してプロジェクトチームが編成され、バス路線網再編成に向けた作業が進められていると聞き及んでおります。  そこで、この協議会において、ぜひこの路線について問題提起をしていただき、年々高齢化が進む戸島地区住民の足を確保してほしいと強く要望するものであります。  以上、3点について都市建設局長にお願いいたします。          〔青柳太都市建設局長 登壇〕 ◎青柳太 都市建設局長  公共交通体系の整備について、3点の御質問に順次お答えいたします。  1点目の熊本市地域公共交通総合連携計画の進捗についてお答えいたします。  本市においては、将来にわたって利便性の高い持続可能なバス利用環境の構築を図るため、平成21年に熊本市地域公共交通総合連携計画を策定いたしました。本計画では、バス路線網に関しゾーンバスシステムを軸に新しいバス路線網案を提示するとともに、公共交通空白地域やモビリティ水準の低い地域については、コミュニティバスサービスの提供など、地域間格差の是正も図っていくこととしております。  そこで、現在、バス路線網については、本市が事務局となり各バス事業者の担当者によるプロジェクトチームを編成し検討しており、本年度中に実施プログラムを策定することとしております。また、コミュニティバスについては、本年4月から区役所へのアクセス改善を図るとともに、これまで既存バス路線が運行していなかった地域への対応を図るため、6路線9系統のゆうゆうバスの運行を開始したところであり、さらに本年度中にはバス以外の手段を含めたコミュニティ交通について基準、運行形態、導入手順など、交通空白地域等への対応方針を取りまとめることといたしております。  次に、2点目の計画と区バスとの関係、連携についてお答えいたします。  今回のゆうゆうバスについては、連携計画で示されたコミュニティバスの初めての具体策として実施しているところでございます。今後、具体的にバス路線網再編を進めるに当たっては、区設置による人の流れなどを踏まえていく必要があると考えており、バス路線網再編プロジェクトの中で、区役所、総合出張所など公共施設へのアクセス等も考慮しながら検討を進めていくことといたしております。  3点目の三山荘バス路線の戸島地区への延伸についてお答えいたします。  戸島地区のバス路線については、議員御指摘のとおり、沿線の集落等を考えますと現在の運行実態が必ずしも効率的とは言えないものと考えております。先ほど述べましたように、現在、バス路線網再編に向けた取り組みについては、本市が事務局となり、市営バスを含め5つのバス事業者の実務担当者レベルによるプロジェクトチームを編成し、バス事業者の枠を超えた連携協力体制のもと、真に利用者目線に立って検討作業を進めております。  本年度中にバス路線再編の実施プログラムをまとめ、平成25年度から具体的な路線再編に着手することとしており、議員御提案については、この中で事業者と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。          〔16番 重村和征議員 登壇〕 ◆重村和征 議員  今の答弁を聞いておりまして、まず、第1点目の熊本市地域公共交通総合連携計画につきましては、その実現までにはまだまだ道険しという感じがいたしました。  しかし、市民生活にかかわる行政サービスは、既に区役所を中心に実働していることも事実であり、待ったなしであります。いろいろな協議会やプロジェクトの組織をつくって検討するということであり、それは否定はしませんが、市民の足を守る公共交通の整備は、ある意味で行政の役割であり、また果たすべき責務であろうかと私は認識いたしております。  今こそ都市のあり方が求められる中、民間各社の調整などなかなか難しい点も多々あるかと思いますが、たとえ百歩譲ったとしても、幸山市長が目指す日本一住みやすい熊本市をつくり上げるために、熊本市が強いリーダーシップを発揮し、民間事業者を引っ張るなど、政令指定都市にふさわしい交通体系の整備を図っていただきたいと強く要望いたすものであります。  第2点目、区バスの連携についてでありますが、不思議に思いますのはゆうゆうバスの導入に当たって、区役所へのアクセス強化を想定していないという答弁であります。市民にとって公共交通手段として最も身近な存在であるこのゆうゆうバスは、机上のプランで、それも実態を伴わない形で運行されているということでありましょうか。このような答弁では、私はもとより、この答弁を聞いている市民は本当に唖然とすると思いますが、例えて申しますと、仏をつくって魂を入れずということではないでしょうか。  先ほど御紹介がありました、平成22年第4回定例会において、区バスについて質問した折、幸山市長は、戸島、供合の一部の地域など市域の地域間の移動が不便なところがあると。そこで、利便性の高いバス路線網を構築するため策定した熊本市地域公共交通総合連携計画に基づいて、交通不便地域の解消と将来の区域の個性あるまちづくりを支えることを目的に区バスの導入を行うことで、市民の移動の利便性向上を図りたいと答弁されております。しかし、ただいまの都市建設局長の答弁は、区役所の位置が確定する前に計画はでき上がっていたという答弁であります。幸山市長の答弁と全く食い違う説明になるわけであります。  何度も申し上げますが、計画が策定されたのが平成21年、私が質問したのは平成22年12月の定例会であります。執行部は、計画ができ上がったので、区役所ができようとできまいと市は関係ない、市民サービスと熊本市地域公共交通総合連携計画は全く別物だとおっしゃっていましたが、これは議会はもとより、市民を愚弄する発言ととらえられても仕方がないと考えますがいかがですか。もう一度、都市建設局長にお尋ねします。  さきの平成22年第4回定例会での幸山市長の発言を、都市建設局長はどのように受けとめておられるのかお尋ねしたいと思います。よろしくお願いいたします。          〔青柳太都市建設局長 登壇〕 ◎青柳太 都市建設局長  すみません、再度のお尋ねに対しお答え申し上げます。  先ほども答弁させていただきました。繰り返しにもなりますけれども、今後具体的にバス路線網再編を進めるに当たりまして、区設置の人の流れなどを十分に踏まえていく必要があると考えておりまして、バス路線網再編プロジェクトの中で区役所、総合出張所など公共施設へのアクセス等も考慮しながら、検討を進めてまいることとしたいと思います。          〔16番 重村和征議員 登壇〕 ◆重村和征 議員  執行部におかれては、議会での質問、また市長の答弁内容を真正面から受けとめられ、真摯に対応されるようお願いいたします。  また、三山荘路線につきましては、地元住民の切なる要望に真剣に取り組まれるよう、重ねて強くお願いいたします。地元住民にとりましては、当面の緊急避難的な要望でありますことを執行部は御承知いただき、何とか地元住民の立場に立って検討、実現できるようお願いいたしたいと思います。  次に、第4点目、東部地域から中心部に向かう交通渋滞緩和をも念頭に置いた、東部地域におけるパークアンドライド方式を併設したバスターミナル等の構想について、私見を交えてお尋ねいたします。  これもさきの定例会で提案いたしましたが、今回は東部地区のバスターミナルの設置は、行く行くは熊本市にとって、東部方面における交通渋滞緩和策ということのみならず、すべての熊本市民にとって大きく寄与する施設になるという思いを込め、提案いたすものであります。  御案内のとおり、東部地区、とりわけ旧託麻村は、熊本市の東の玄関口として隣接区域には熊本空港を擁し、また、東部地区を南北に貫通する九州縦貫道が走り、管内2カ所のインターチェンジは熊本市と他都市を結ぶ玄関口でもあります。目を閉じて熊本市域を上空から眺め、目の前に広がる地形を想像してみてください。どうでしょうか。上空からのぞけば、この東部地区は、熊本駅一帯や熊本港一帯と並ぶ、まさに熊本市の玄関口ではありませんか。  しかし、その現状はどうでありましょう。熊本市の東の玄関口としては、交通混雑や不便な交通アクセスなどなど、道路事情を含め、その環境は全くお粗末なものであります。熊本市の道路事情は、市中心部から東西南北へ放射線状に形成されており、この放射線状に沿った形で公共交通網が敷かれています。このような中、東部地域は、広大な大地を有するという地形条件のもと、過去の熊本大水害の影響もあり、熊本に住むなら東へ東へと人口が流出、瞬く間に東部地域は人口集中地帯へと変化したところであります。  この人口集中地帯から通学通勤時間帯には、放射線状に連なる道路網を利用して、一斉に中心部に向かって住民大移動が始まるわけでありますから、東部方面から中心部に向かう幹線道路が渋滞するのは火を見るより明らかであります。この交通渋滞を緩和し、そして冒頭お話ししましたように、東部地域、とりわけ戸島、供合地域と東区役所方面の交通の流れを新たにつくり、そして健軍から市電という定時性の高い交通手段アクセスするという対策を講ずることが肝要であると考えます。  このようなことを思いめぐらせながら、私は提案いたしたいと存じます。  まず、東部地域の託麻東、託麻西、託麻北、託麻南、そして長嶺校区という人口6万3,500人余の住民の通学通勤、そして、隣接の菊陽、大津町から流入してくる通学・通勤者、この足を一たん東部地区に建設されたパークアンドライド式のバスターミナルに集結させ、それから最短距離、最短時間で中心部に運ぶという方法、すなわちバスと電車を健軍電停終点で結節させ、スムーズに中心部あるいは熊本駅方面へと運行させるものであります。  第一歩は、まず東部エリア内を巡回する区バスを戸島埋立地跡に建設するバスターミナルと結び、このターミナルを起点に第二空港線を利用して健軍電停につなげ、ここから市中心部へ電車を活用、健軍電停まで来たバスは電停からUターンして第二空港線を経由し、ターミナルへと東区役所をぐるっと時計回り、また、その逆回り路線が開設されれば、東区役所へのアクセスのみならず中心部にも短時間でつながるなど、生活環境面での向上に大きく寄与するものと考えられます。  現在、平常時でさえ市中心部と空港、そして菊陽、大津方面へつながる第二空港線は、飽和状態になりつつあるのが現状であります。これまで幾度となく空港と中心部を結ぶ方法、例えば市電の延長やモノレールなどなど、さまざまな提案がなされてまいりましたが、いまだどれも実現どころか何の手だてもできないという状況にあります。熊本空港や東部方面と市中心部を結ぶ交通体系のあり方が論じられるようになってから、どれだけの歳月が費やされたことでしょうか。
     私は、大がかりなバスターミナルを建設するとか、大それたことを主張しているわけではありません。最少の経費で最大の効果をもたらす手段として提案するものであります。  次に、第二弾は、市電の健軍電停と埋立地バスターミナルとの結節についてであります。  熊本市では、既に市電とJRの結節が新水前寺駅でなされております。私は、これと同様の発想で、健軍電停において、市電とバスが結節できるような整備ができないかと考えています。  過去において、健軍電停から自衛隊通りにかけて都市計画道路、下南部画図線上の地下に駐車場を整備するといった計画がなされたことが記憶に残っており、相当の検討を重ねたと聞き及んでおります。しかしながら、当時、辛島地下駐車場の建設もあり、整備を断念されたところであります。  そこでもう一度、以前検討された地下駐車場という大がかりな構想でなく、もっとコンパクトに、例えば市電とバス停を地下で結節させる手法、あるいは県道高森線の道路を、電停と現在の道路をすっぽりとビルで囲ってしまい、車道には市電の停留所を、そしてそのビルにJR博多駅横のバスターミナルみたいな階層式のバス停を持ってきたら、ワンストップの結節が可能であると考えるものであります。  健軍電停を起点とした路面電車とバスとの結節を図ることにより、自家用車の都心部への乗り入れの減少、そのことが交通渋滞を解消し、また、環境に優しいまちづくりにも通ずるものと考え、区バスの活用、区バスとゾーンバスとの連結、自動車等の利用抑制に資するパークアンドライド式の導入、市電とバスの結節といった一体性のある構想を提案するものであります。  そこで、幸山市長にお尋ねいたします。  東部地域住民の交通アクセスの確保や生活環境の向上に寄与し、また、交通渋滞緩和策につながる東部方面からの自家用車等の流入を抑制し、区バスやゾーンバス等が1カ所に集結する起点として、パークアンドライド式を用いたバスターミナル整備と、これを生かした健軍電停での市電との結節について、そのお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。          〔幸山政史市長 登壇〕 ◎幸山政史 市長  東部地区の公共交通網に関しまして2点、旧戸島埋立地のバスターミナル化構想と、それから健軍電停における路面電車とバスの結節について、2点お尋ねがございましたのでお答えさせていただきたいと存じます。  個別のことにお答えいたします前に、このことは市域全体の公共交通網の再編にかかわることでもございますので、この3月に策定いたしましたグランドデザインのことに少し触れさせていただきたいと存じます。  本市では、本年3月に、人口減少あるいは超高齢化時代に対応いたしましたおおむね10年後の望ましい公共交通体系の将来像を、先ほど申し上げた熊本市公共交通グランドデザインとして描かせていただいたところであります。  このグランドデザインにおきまして、バスの発着拠点となりますバスターミナルにつきましては、効率化の観点から市中心部に集約いたしますものの、熊本駅前東口広場をサブターミナルとして位置づけ、現在交通センターに集中しているターミナル機能を分散いたしますことで、さらなる利便性の向上を図ることといたしております。また、そのグランドデザインでは、中心市街地と地域拠点とを結びます8つの公共交通軸を基幹公共交通軸と位置づけさせていただきまして、定時性の確保などの機能向上を図りますとともに、バス路線を幹線と支線に階層化いたしますことで、バス運行の効率化と利便性向上を高めることとし、バスの運行系統が分岐するエリア7カ所を乗り継ぎ拠点として選定の上、整備していくこととしているものでございます。  そこで、パークアンドライドにつきましても、自家用車から公共交通への転換を図る重要な手段ということでもあり、まずは幹線公共交通軸の沿線や乗り継ぎ拠点などにおいて検討していくものといたしております。  そういう中で、今回、戸島埋立地のバスターミナル化についてお尋ねがございましたけれども、お話にもございましたように、市東部地域におきましては人口が大きく増加しておりますにもかかわらず、バス路線は余り変わっていない状況にございまして、地域住民の公共交通の利便性を高めていくためには、先ほど申し上げましたようなグランドデザインの考え方に基づきまして、既存バス路線の見直しは必要であると考えております。  現在、先ほど局長の方からも答弁いたしましたが、市と各バス事業者の連携のもと、プロジェクトチームを編成いたしておりまして、効率的で利用しやすいバス路線網の再編に取り組んでいるところでございまして、この中で東部地域のバス路線網につきましても検討を行ってまいりたいと考えております。  続きまして、健軍電停における市電とバスの連結についてでございますが、県道熊本高森線におきましては、市電とほぼ並行いたしましてバス路線も多系統運行されている状況にございまして、市電とバスとの機能分担等が必要であるという認識でございます。特に健軍電停につきましては、市電の起点あるいは終点でもございまして、現在でもバスから市電へ乗りかえる乗客も多いことから、先ほどのグランドデザインにおきましても、幹線バスとフィーダーバスあるいはバスと市電の乗り継ぎ拠点と位置づけまして、乗り継ぎの利便性向上等に取り組むことといたしております。  いずれにいたしましても、本市におきましては、本市公共交通が真に利用者にとって利用しやすく、しかも持続可能なものとなりますよう、本年度を公共交通再生元年と位置づけまして、グランドデザインの具体化に向けまして積極的に取り組んでまいる所存であります。          〔16番 重村和征議員 登壇〕 ◆重村和征 議員  御答弁ありがとうございました。  東部方面と市中心部を結ぶ交通問題につきましては、今回初めての提案でございましたので、ただいまの答弁内容でいたし方ない面もあります。  路面電車を最大限に活用した公共交通システムのあり方については、これまで検討会や協議会あるいは専門家を交えて調査研究に取り組まれてきた歴史がございますが、言い過ぎではありませんが、今日までまだだれ一人もこのことをなし得なかったことも現状が示しているとおりであります。  今後は、私どもも黙って指をくわえて見過ごしているわけにはいきませんので、政令指定都市を契機に、アジア、そして世界に羽ばたく大熊本市への道筋をつくるためにも、今こそが最も重要なターニングポイントであると申し上げても過言ではありません。ちまたでは、大都市制度や州都問題がそう遠くないごくごく近いうちに、我が国の各都市間で、いや九州各都市間においても、その論争が巻き起こってくることは、だれしもが認めざるを得ないと思うのであります。  幸山市長に英断を御期待申し上げ、次の質問を申し上げます。          〔議長退席、副議長着席〕  次に、熊本県民総合運動公園の県市一体化とその活用について、お尋ねいたします。  この問題につきましては、前回の一般質問で、野球場建設といった点的な質問を行ったために、執行部には私の意図するところが十分に伝わらなかったかなという反省をいたしたところであります。そこで今回は、熊本市内における中核的な運動施設である熊本県民総合運動公園を熊本市としてどのように活用していくかという視点から、論議させていただきたいと思います。  私は、先月の半ば、宮崎県庁と宮崎市観光課を訪問するとともに、同じく宮崎市内に存在する宮崎県民総合運動公園を視察してまいりました。そして、その施設の活用が何を生み出し、宮崎市民に何をもたらしているのか、つぶさに見聞きし、そして行政意識の差というものを痛感いたしました。  名称は、宮崎と熊本の違いだけで、双方とも県民総合運動公園の名称であります。しかし、一番の違いはその面積の違いでありますが、宮崎と熊本を比較しますと、敷地面積において宮崎の方が約1.5倍の広さであります。また、施設の内容にも大きな違いがあります。  まず、運動公園の入り口から格段の違いがあります。宮崎県がスポーツランド構想を掲げ施策を推進していることが、入り口に立っただけで実感できます。その入り口を中に進みますと、ひときわ目立つ建物が目に入ってきます。そうです。運動公園の真っただ中にそびえ立つサンマリンスタジアムの威風堂々とした姿、そのたたずまいからは、プロ野球球団の香りが漂い、その施設に一歩足を踏み込むと、長嶋選手や王選手を初め、プロ野球界を代表する往年の名選手や現役選手のユニフォームやバット、グローブなどが所狭しと並んだ野球博物館が配備されております。  今回の調査の目的は、施設の内容より私は、市内に立地するこの運動施設が市民にとってどのような存在であるのか、そこを知りたいと思い訪ねたところであります。また、プロ野球球団を初め、余りにも数多くのJリーグチームや外国のサッカーチームが、この施設を中心に宮崎市に殺到しているのが不思議でありましたので、それを確認するためと、熊本にも同様の施設が存在するのに、その活用のヒントを得たいとの気持ちでありました。  宮崎市役所では、長期間にわたって滞在するキャンプを観光資源の一つとして位置づけているとの説明を受けたところです。プロ野球のキャンプインといえば2月1日、昔から、どんな商売でも二八はだめだという言い伝えがあります。しかし、宮崎市では、プロ野球がキャンプインする2月1日からの1カ月間がチャンスだと思い、誘致活動を展開し、今やその経済効果は、わずか1カ月で100億円に上るとのことであります。仮にこの100億円を丸ごと市民税収で計算してみますと、約15億円の市税増に匹敵いたします。  たかがスポーツ施設とお思いでしょうが、私自身は、宮崎市の計算高さに驚きを覚えたところであります。通常、大会や会議誘致を行ったとしても、その期間は最長でも1週間程度でありますから、1カ月間という長期にわたる滞在は、まちを潤す活力になっているということでしょう。  翻って我が熊本市は、県民運動公園をベースとした長期滞在型の大会等が実施され、それが地域の活性化、あるいは熊本市の税収増加につながったという事例が過去にあったでしょうか。また、熊本市にもこの運動公園が税収入を生み出すという発想に着眼されることを頭に描いたことがあるでしょうか。宮崎市では、たとえ県が整備した運動公園であっても、それを資源として市民に潤いを与えていくというすばらしい発想、着眼が如実に伝わってきたところであります。  熊本市には、熊本城を初めとする宮崎市に負けないくらいの資源が山積みいたしております。熊本城の整備をさらに進めていく上でも、熊本県民総合運動公園一帯にプロ野球球団がキャンプを張れるような野球場構想を打ち立ててほしいと、さきの議会でも申し上げました。単発で野球場をつくっても余り効果はないと思います。  宮崎では、1チームがキャンプを張ると、運動公園の施設の一部を除き、大多数の施設をフル回転で使用しなければならなくなるとのことであります。そして、週末になると県外各地から多くの観光客が訪れ、市中心部から運動公園につながる4車線の空港線が大渋滞になるとのことであります。また、運動公園へのアクセスという点では、運動公園のすぐ目の前にJRの駅が2カ所あり、中心部の宮崎駅からJRを利用して、約20分で運動公園まで行けるとのことです。  このように、公共交通機関、それも大量輸送の手段がきちんと講じられていることは、総合的なまちづくりのビジョンがしっかりと計画されてのことだったんだなと実感いたしたところであります。  るる宮崎の現状を申し上げましたが、我が熊本市内に立地する熊本県民総合運動公園のあり方をいま一度検討してみる余地があるのではと考えるのは、宮崎県民総合運動公園を見聞きされた方であれば、だれしもがそうであって当然と思うのであります。  聞くところによりますと、幸山市長は、熊本市内の全校区が健康づくりに取り組むように各区役所に指示されたと伺っております。振り返ってみますと、熊本市議会の発議により健康都市宣言がなされたのが昭和54年10月1日であります。それから34年の月日が流れております。健康都市宣言には、ここに、すべての市民の健康を市政の目標として、熊本市を健康都市とすることを宣言するとうたわれております。  今、幸山市長が目指されている熊本市民総健康づくりは、まさに時宜を得たものと私も同感するものであります。多くは申しませんが、国民健康保険会計の累積赤字の問題、また、これからますます需要が高まっていく介護サービスにかかわる保険料の問題等々、健康にまつわる諸課題が山積していることも承知しております。  こういった課題の解決にもつながることはもちろん、第1に地域が潤い、税収にも寄与する経済対策という観点から、この県民総合運動公園をその中核に位置づける、第2点は、市民のだれしもが体を動かし、汗を流す喜びとともに、トップアスリートが集う公園で感動を覚え、健康へのありがたさを再確認するような健康教育の場として、この施設の一層の充実を図ることが急務であると確信いたすものであります。  そのためにも、私がこれまでるる申し上げてきました戸島埋立地の有効活用、すなわちパークアンドライド式を併用するバスターミナルの構想、そして市中心部と東部地区とを結ぶ新交通システムを取り込んだアクセスの整備、またそれに関連する健軍電停での結節などが整備されるとすれば、熊本県民総合運動公園の利用価値が格段に飛躍し、すべての熊本市民の健康づくりの拠点施設としての位置づけが明確になるものと確信いたすものであります。  そこで、幸山市長にお尋ねいたします。  まず、第1点に、熊本県民総合運動公園を熊本県から譲り受け、あるいは借り受けし、熊本県と一体となって一大スポーツパークとして経済効果をもたらすための活用方法はできないか、お尋ねいたすものであります。  また、第2点は、その際、今後熊本城の整備を進めていく上で影響を及ぼしかねない藤崎台野球場の代替施設として、また、県民総合運動公園の付加価値が高まり、経済効果を生み出す施設として、野球場をこの運動公園と一体化させるような整備は考えていないのか、市長の基本的な方向性をお聞きしたいと存じます。よろしくお願いいたします。          〔幸山政史市長 登壇〕 ◎幸山政史 市長  それでは、私の方から県民総合運動公園に関しまして2点、一大スポーツパークとしての活用でありますとか、あるいは野球場の代替施設等も含めましたお尋ねにつきまして、あわせてお答えさせていただきたいと存じます。  御案内のとおり、熊本県民総合運動公園でございますが、昭和53年に開設されておりまして、99.6ヘクタールの広さを有しております。この公園は、陸上競技場のKKウイング、屋内運動広場のパークドーム熊本を初めといたしまして、軟式野球場、体育館、テニスコートなど、総合的なスポーツ施設でございます。そのほか、レクリエーション施設といたしましては、ジョギングコース及びお楽しみ広場などを有しまして、さまざまなスポーツの大会が開催されますとともに、県民の憩いの場や健康づくりの場として、子供からお年寄りまで幅広く市民、県民に利用されているところであります。  このように、この総合運動公園は、広域スポーツ・レクリエーション拠点として幅広く利用されておりますことから、今後も県市連携のもとにさらなる利活用を図ってまいりたいと考えております。  藤崎台県営野球場につきましては、市内唯一の硬式野球場として各種大会におきまして利用されているところでありまして、さらにプロ野球公式戦も開催されますなど、硬式野球の普及振興に大いに寄与する施設でありますが、一方におきましては駐車場が少ない、あるいは施設の老朽化が進んでいることなどの課題も抱えている状況にございます。  議員御提案の藤崎台県営野球場の代替施設を熊本県民総合運動公園内に整備するということにつきましては、まずは双方とも県の施設でございますことから、その趣旨につきましては県にお伝えさせていただきたいと存じます。  ただ、いずれにいたしましても、県の施設とはいいましても、先ほど御指摘がございましたように、熊本市に対しまして、税収も含めさまざまな効果をもたらしてくれる施設であることは間違いございません。そういう意味におきましても、スポーツを通した地域の活性化という観点からも、スポーツコンベンションを含めましたMICEの推進につきまして、熊本県・熊本市政策連携会議を開催し確認させていただいたところであります。  さらには、これも先ほど御紹介がございましたような健康づくりを市域全体に広げてまいりたいと考えておりますが、その拠点としての位置づけでございますとか、スポーツの普及振興、あるいはスポーツ施設の利活用につきましても、県市連携のもとで進めてまいりたいと考えております。          〔16番 重村和征議員 登壇〕 ◆重村和征 議員  ありがとうございました。  さて、熊本県民総合運動公園について、提案を含めるる申し上げてまいりましたが、これに関連して、託麻三山の利活用について提案いたします。  この案件につきましては、散策路等の整備を行っていますという非常に点的な答弁をいただき、私の意のあるところが伝わらなかったなと反省を踏まえ、私見を述べてまいります。  これも宮崎県内ではございますが、都城市にある観音さくらの里を視察してまいりました。もちろん、都城市の都市公園であります。戸島の総合運動公園に隣接する、いや、これと連なると申し上げた方が適切だと思いますが、地形がとても類似しているところから、参考になると考えた次第であります。  この観音さくらの里は、自然環境をうまく活用した公園であります。その中には、子供たちが自然と触れ合い、また自然遊園地として楽しめるような整備がなされております。例えば、山の傾斜を利用したリフトつきの全長720メートルのスライダーコースや、全長230メートルのグラススキーコースを初め、ゴーカートやパターゴルフ場に加え、バンガローを配備した子どもキャンプ村、そしてプールに温泉など、子供たちや家族で楽しめる施設が配備してあります。正式名称を高城健康増進センター観音さくらの里と申しますが、この連なる山を見上げつつ、つい託麻三山を連想したところでございます。  そこで、このような施設が、託麻三山、特に神園山に整備されたとすれば、子供たちから高齢者まで、すべての熊本市民の健康づくりの場として、さらなる魅力アップにつながるものと考えるところであります。  そこで、都市建設局長にお尋ねしたいと思います。  神園山は、熊本県民総合運動公園の施設の一つに位置づけられておりますが、これを健康づくりの場として、また、青少年の体力増進の場として、新たな発想を持って整備するという考えはできないのか、期待を込めてお尋ねするものであります。  都市建設局長にお願いいたします。          〔青柳太都市建設局長 登壇〕 ◎青柳太 都市建設局長  託麻三山のスポーツ公園としての整備について、お答えいたします。  託麻三山はいずれも市街地に隣接し、都市の中にあって貴重な自然林として市民に親しまれてきたことから、緑地保全のため、昭和48年に神園山小山山緑地と戸島緑地の合わせて87.1ヘクタールの区域を緑地として都市計画決定を行っております。  お尋ねの神園山の一部であります熊本県が管理する運動公園の緑地部分につきましては、自然林を形成していることから、開設当初からこの貴重な自然を現状のまま生かした緑地として活用していると県から伺っております。  一方、運動公園の緑地部分や熊本市で管理する小山山は、標高150メートル前後であることから、子供からお年寄りまでハイキングなどを楽しむことができるよう、散策路や展望所などが整備されているところでございます。  今後もこの地域の自然環境を保全するため、熊本県と連携し、熊本市で管理する小山山緑地と一体となって、多くの市民の方々が利用できるよう、適正な整備、維持管理に努めてまいりたいと考えております。          〔16番 重村和征議員 登壇〕 ◆重村和征 議員  御答弁ありがとうございました。  消極的な姿勢でなく青少年の育成、ひいては少子化対策にもつながる施策として位置づけ、真剣なる御検討をお願いいたしておきます。この件につきましては、この後も引き続き提案してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。  次に、熊本城の魅力向上策についてお尋ねいたします。  御案内のとおり熊本城の入園者数は、平成20年度の本丸御殿落成一般公開時の220万人をピークに減少傾向にあったものが、23年度は新幹線開業、城彩苑の開園などの効果により159万人と、前年度の約144万人から15万人の入園者増となったところであります。しかしながら、この増加傾向は、一過性のものにすぎないものと私は推察いたします。熊本城魅力アップのため、次の一手を打つ必要があると考えておる次第であります。  振り返ってみますと、平成9年に熊本城復元整備計画を立ち上げ、30年から50年の歳月をかけ往時の姿に復元するという壮大な計画は膨大な費用を要するため、全国の城郭に先駆け、熊本城一口城主制度が設けられたことは御案内のとおりであり、すばらしいアイデアだと思います。既に、平成10年から現在の新一口城主制度までにいただいた浄財は、約6万8,000件、17億円にも上っております。これは、熊本市民、また全国の方々が熊本城の復元整備計画にいかに期待されているかのあらわれであります。その気持ちを後世に文化財という形として残し、熊本城の歴史を含め、情報を発信していくことが重要な使命の一つと考える次第であります。  そこで、歴史的文化遺産を後世に引き継いでいくためには、復元整備のみならず、歴史資料などを専門的に調査研究する部署が必要ではないかと思う次第であります。  姫路城や金沢城では、復元整備のための建築・土木技術職員のみでなく考古学などの専門職員を配置することで、文献資料、遺構・遺物資料、伝統的な技術資料等を整理、収集し、総合的な調査研究を行い、また城郭についての情報発信を行う目的とした調査研究組織を設立していると聞いています。そのような組織を設立することで、今後の復元整備を初めとした熊本城の魅力アップにつながっていくのではないでしょうか。  そこで、第一期復元の目玉として復元された多くの観光客を魅了する本丸御殿のさらなる魅力アップについて、お願いしたいと思います。中でも、本丸御殿大広間の中で観光客の方の注目度の高い昭君之間へとつながる桐之間、櫻之間、梅之間、鶴之間の障壁画を、新たな調査研究組織の中で往時の資料を収集し、復元されてはいかがでしょうか。  次に、熊本城の次世代継承についてお尋ねいたします。  熊本城は、自然の起伏を利用して築城され、当代随一と言われた加藤清正ならではの美しい曲線の中にたぐいまれな防御力を秘め、やぐら、通路、石段にもさまざまな防備の工夫もされております。西南戦争において天守閣や本丸御殿など失われた熊本城ですが、戦後、再建の機運が高まり、天守、やぐら、御殿、石垣が再建、復元され、往時のすばらしい姿がだんだんとよみがえってきています。  このような貴重な熊本市民の財産を後世に残す意味から、小中学生を対象とした出前講座を開催し、復元やぐら、石垣などを散策しながら、生誕450年目となる加藤清正が残した歴史や文化の足跡を紹介してはいかがでしょうか。さらに、第一期の本丸御殿大広間復元整備工事などでも実施されたような工事現場見学会を、第二期復元整備事業の馬具櫓などでも開催するなどして、すばらしい伝統技術の情報発信の場を設ける予定はあるのでしょうか。  観光文化交流局長にお尋ねいたします。          〔坂本純観光文化交流局長 登壇〕 ◎坂本純 観光文化交流局長  熊本城の魅力向上策につきまして2点、お答えいたします。  熊本城は、申すまでもなく熊本の大切な財産であるとともに、我が国の重要な文化遺産であります。この貴重な文化財を大切に保存し、後世へ継承していくことは、私たちの責務であると認識いたしております。  まず、第1点目の本丸御殿障壁画につきましては、有識者などの時代考証による調査研究を踏まえまして、現在、昭君之間と若松之間、この2室を復元しているところであります。議員御提案のその他4室の障壁画の復元につきましては、本丸御殿の魅力向上につながるものと考えますが、今後、その復元に取り組むといたしましても、同様に時代考証の課題があり、文献資料等を整理、収集し、総合的な調査研究を行う必要があります。  いずれにいたしましても、現在設置しております特別史跡熊本城跡保存活用委員会におきまして、本丸御殿障壁画復元につきまして御論議をいただきますとともに、文化庁の御意見も伺いながら検討してまいります。  次に、第2点目の熊本城の大切さを次世代へ継承することについてでありますが、今年度の新たな取り組みといたしまして、小中学生を対象に、熊本城の魅力に触れ、清正公の功績を学んでもらうよう、夏休みの期間中に夜間開園に合わせまして、熊本城内のやぐらや石垣などを案内する勉強会を実施する予定です。  さらに、伝統技術の情報発信につきましては、現在、南大手門などの復元やぐらを一般公開しておりますほか、特に建築を志す高校生や大学生を受け入れまして、伝統的な工法を学ぶ機会を提供しているところです。  これらに加えまして、今年度におきましては、子供たちや市民を対象に、馬具櫓復元整備事業の工事現場の見学会も実施する予定にしております。  今後とも、このような体験活動を通じまして、熊本城の魅力や大切さを後世に伝えてまいります。          〔16番 重村和征議員 登壇〕 ◆重村和征 議員  御答弁ありがとうございました。  熊本城につきましては、私にとりましては大事なライフワークでありますので、今後、熊本城につきましてはいろいろな面で質問してまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。  続きまして、熊本合同庁舎跡地の利用についてお伺いいたします。  昨年3月の九州新幹線開業に加え、10月にはくまもと森都心プラザのオープン、今年3月には東A地区の再開発事業が完了し、4月にグランドオープンするなど、熊本駅周辺の整備が着実に進んでおります。それに伴い、駅周辺一帯では地価の上昇率が全国1位となるなど、集合住宅やオフィスなどの民間投資も活発化しているようです。  今後も熊本駅周辺につきましては、副都心としての機能向上、熊本の玄関口にふさわしい魅力のある地域として発展していくことを望むとともに、合同庁舎の熊本駅周辺への移転は、このような駅周辺の発展や市民の大切な財産、本市のシンボルである熊本城のさらなる魅力向上、お城を含めた中心市街地のまちづくりにおいて欠かすことのできないものであると認識いたしております。  合同庁舎の移転につきましては、本市においてもかねてから県と連携し、移転先であります旧月星化成の用地取得や旧県営プール跡地との土地の交換など、国の事業推進に対し協力してまいりました。その結果、平成22年11月にA棟が完成し、入居する機能の移転につきましても完了しております。さらに、B棟も今年度秋には本格着工し、平成26年10月には完成との報道があり、市長はもとより私どもも安堵しているところでございます。  ここに至るまでは、国の出先機関の改革に伴うA棟の工事中断やB棟の予算凍結、さらには昨年度の野田首相の庁舎新設再開に対する発言など紆余曲折がございまして、市長におかれましては大変御苦労されたことと思います。移転の実現が現実味を帯びてまいりましたのも、何かあるたびに国に対して市長が知事と連携し、熱心に要望活動を行われるなど、御尽力されたたまものだと思います。  さて、このように合同庁舎の移転が具体化してきた中で、今回私がお伺いしたいのは、移転完了後の合同庁舎跡地の利用についてでございます。
     昨年の東日本大震災の影響で、韓国や中国を初め海外からの観光客が減少する一方で、昨年3月の城彩苑のオープンや九州新幹線全線開業の効果により、本丸御殿の復元に伴い、平成20年度の220万人をピークに減少になった熊本城の入場者が3年ぶりに増加に転じました。また、城彩苑についても開業の中での目標の100万人を記録し、予想を上回る好調さとなるなど、熊本城から城彩苑、また城彩苑から熊本城に行くという人の割合も高く、お互いが相乗効果を発揮し、熊本城周辺の魅力が一段と向上したように思われます。  ただ、残念なことは、駐車場が絶対的に不足しているために、休日や週末になるとすぐに満車となり、熊本城に入場するまでに長い時間を要し、入場するだけでもどっと疲れてしまいます。さらに、駐車場に入るまでに時間がかかるため、駐車場周辺には駐車待ちの車が長い列をつくり、交通渋滞が発生している状況です。  これでは来場者の利便性に欠け、満足度が半減してしまうとともに、熊本城を含めた中心市街地のまちづくりの観点からも大きなマイナスになってしまうのではないでしょうか。桜の馬場地区は、熊本城の玄関口であります。来場者の満足度の向上や周辺の渋滞緩和を図る上でも、合同庁舎跡については一刻も早く駐車場を整備していただき、せっかくつくった城彩苑と一体的な活用をしていただきたいと思っております。  そこで質問ですが、現在の合同庁舎が片づかないと整備することはできませんので、B棟の完了後、機能移転の時期について、また土地の取得及びスケジュールについてどのように考えておられるのか、企画振興局長にお伺いいたします。よろしくお願いいたします。          〔高田晋企画振興局長 登壇〕 ◎高田晋 企画振興局長  それでは、熊本合同庁舎跡地の利用についてお答え申し上げます。  熊本駅前の新合同庁舎への移転につきましては、完成したA棟へ既に九州財務局や九州農政局など6官署、約1,200人の職員の方々の移転が完了しております。また、今後建設されるB棟につきましては、熊本国税局、九州地方環境事務所など7官署、約800人が入居する予定でございます。そのB棟の進捗につきましては、昨年度にPFI事業として再開され、今年度から建物の建設に本格着工し、平成26年10月に完成し、平成26年度中には移転が完了する予定と伺っているところでございます。  B棟への移転が完了した後の現合同庁舎の敷地につきましては、昨年オープンいたしました城彩苑と一体的な利用を図ることで、熊本城域のにぎわいはもとより、中心市街地の活性化にもつながるものと考えており、本市としての考え方を平成22年2月に熊本合同庁舎跡地利用計画の案として取りまとめたところでございます。  今後、合同庁舎の移転スケジュールに合わせまして、この計画を基本に利活用の方法を検討してまいりたいと考えております。また、その用地の確保につきましては、これまでの経緯を十分踏まえて協議を進める必要があると認識しておりまして、スケジュールも含めまして相手方と交渉してまいりたいと考えております。          〔16番 重村和征議員 登壇〕 ◆重村和征 議員  御答弁ありがとうございました。  跡地については一日も早く着工できますようにお願い申し上げまして、最後に地元の整備についてお尋ねいたします。  私の地元、東部中学校の北側斜面下には、県道瀬田熊本線が東西に走り、東部中学校を東側に迂回する形で県道小池竜田線が東西に貫き、東部中学校の斜面を下ったところが交差点となっております。このうち交差点以北の市道は、黒髪から大津方面に向かう旧57号線から、白川を越え東部中学校北側斜面下の県道瀬田熊本線の交差点まで整備が完了しているところであります。  しかしながら、それから先の東部中学校を迂回し、現57号線につながる道路は旧態依然としており、その後の計画が見通せない状況にあります。  今回、熊本市の政令指定都市移行に伴い、県道の管理が市に引き継がれたと認識いたしております。  そこでお尋ねいたしますが、この交差点改良を含めた道路改良の計画はどのようになっているのか、お尋ねいたします。  都市建設局長にお願いいたします。          〔青柳太都市建設局長 登壇〕 ◎青柳太 都市建設局長  それでは、道路整備についてお答えします。  これまで、交通安全対策の観点から、交差点を含む道路整備として、市街地等の車・人・自転車の錯綜による交通事故が多発する交差点や、歩道のない箇所の改修に取り組んできたところでございます。危険な形状となっている交差点については、歩道を確保するなど改良を行うことで安全性の向上が期待できますが、幹線道路である国県道と市道の交差点の場合にあっては、費用負担や実施主体、実施時期などについて、道路管理者間の調整が必要な状況でございました。  本年4月からの指定都市移行に伴い、市内のほとんどの道路を市が主体となって一体的に維持管理できるようになり、こうした道路管理者間の調整や費用負担といった課題も解消できるものと考えております。  議員御指摘の交差点につきましても、地元から当時の管理者である熊本県に対して、交通安全対策の要望が出されていることは引き継ぎを受けており、今後地元の状況を把握させていただいた上で、これらの交差点を含め、現在検討しております道路整備プログラムの中で対策の必要性や手法を検証し、優先順位の高い交通安全対策箇所から順次対策を行ってまいりたいと考えております。          〔16番 重村和征議員 登壇〕 ◆重村和征 議員  ただいま御答弁をいただきました。一言で言いかえれば、なかなか難しいという回答であったと判断いたしたところであります。  現場をごらんいただければ一目瞭然であります。東バイパスから通ずる県道小池竜田線は、東部中学校正面玄関入り口に沿って学校を迂回し、山斜面の急な坂道を蛇行して下り、県道瀬田熊本線に接するという大変危険な道路形態にあり、また、四差路の形態をなしていない変形の交差点であります。また、竜田方面からの道路整備が完了した後の交通量は大変厳しく、学校通学路にもかかわらず、交差点から学校正面玄関までの坂道は危険きわまりない状況に置かれ、いつ事故が発生してもおかしくない状況であります。  つい先般、他県において通学路で子供たちの列に車が飛び込むという大きな事故が連続して発生し、全国ニュースでその内容が紹介されておりました。これらの事故の原因は、地元住民の要望に対処しなかったことがあのような大惨事につながったのではないかと、大きな社会問題として取り上げられているところでございます。  私が指摘いたしましたように、仮に子供たちが大惨事に巻き込まれるような事故が発生したら、だれがどのような責任をとればいいのか、考えるだけで身の毛がよだつ気持ちになるのは、果たして私だけでしょうか。  執行部におかれましては、交通事故が多発するこの交差点の改良と、狭隘な道路の形状に加え、坂道でなおかつ蛇行して下るこの通学路だけでも早急に改善されるよう、強く要望いたす次第であります。  本日は、この本会議場に執行部の前向きな答弁を期待して、保護者の方々や地元自治会の役員の皆さんが多数傍聴にお見えでございます。このような地元住民の切なる要望を真摯に受けとめられて、早急なる対応を講ぜられますよう重ねてお願い申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。  議員各位はもとより、本日早朝から傍聴いただきました皆様方、長時間にわたる御清聴、まことにありがとうございました。私もちょっとのどがかれまして、本当にお聞き苦しい点があったかと思いますけれども、厚く御礼を申し上げます。  また、幸山市長を初め執行部におかれましては、今回の私の提案を十分御理解いただき、真剣な検討を重ね、一日も早く実現できますことを期待いたすものであります。よろしくお願い申し上げ、まことに御清聴、ありがとうございました。(拍手) ○田尻将博 副議長  この際、議事の都合により休憩いたします。  午後2時に再開いたします。                              午前11時38分 休憩                              ───────────                              午後 2時01分 再開 ○津田征士郎 議長  休憩前に引き続き会議を開きます。       ─────────────────────────── ○津田征士郎 議長  質問を続行いたします。西岡誠也議員。          〔6番 西岡誠也議員 登壇 拍手〕 ◆西岡誠也 議員  御声援、ありがとうございます。  午前中、1時間35分で終了されましたので、私も短時間で中身の濃い議論にしたいと思っております。  昨年5月から、1年生議員として頑張っております。ちょうど正面の席でございまして、新聞で出ますと、必ず議長、市長、私の後頭部が映るという席でございますので、精いっぱい頑張っていきたいと思います。  きょう午前中、重村議員の質問に対して、市長が温故知新という言葉を使われました。古きをたずねて新しきを知るということでございまして、私たちもその中で過去、現在、未来と生きていくわけでありますし、熊本市もそういう形で発展してきました。  したがって、私は短期的な物事のとらえ方でなくて、長期的な視点に立って物事を考えていく必要があると考えております。実はことしの1月に、日本の将来人口推計というのが発表されております。その結果を見てみますと、国勢調査が行われました一昨年から50年先、ですから今から48年後、日本の人口がどうなるかということでありますけれども、今現在1億2,806万人、これが国勢調査の結果でございました。これが、あと48年後には8,674万人ということで、4,132万人減少するという推計が出されております。  今、国の方では社会保障と税の一体改革、こういう議論が行われておりますけれども、この議論についても、あと13年後には10%に上げても黒字にはならないという試算も出ているようであります。したがって、私は、長期的な展望に立ったこの少子化に歯どめをかけることが必要ではないかと考えています。  国の方で少子化社会対策基本法というのがありますけれども、この基本理念というところを紹介いたしますと、「我が国における急速な少子化の進展は、平均寿命の伸長による高齢者の増加とあいまって、我が国の人口構造にひずみを生じさせ、21世紀の国民生活に、深刻かつ多大な影響をもたらす。我らは、紛れもなく、有史以来の未曾有の事態に直面している。しかしながら、我らはともすれば高齢社会に対する対応にのみ目を奪われ、少子化という、社会の根幹を揺るがしかねない事態に対する国民の意識や社会の対応は、著しく遅れている。少子化は、社会における様々なシステムや人々の価値観と深くかかわっており、この事態を克服するためには、長期的な展望に立った不断の努力の積重ねが不可欠で、極めて長い時間を要する。急速な少子化という現実を前にして、我らに残された時間は、極めて少ない。」と書いてございます。  そして、その中で、地方公共団体の責務として、「少子化に対処するための施策に関し、国と協力しつつ、当該地域の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。」と書いてございます。  したがって、熊本市としてこれまでどのような取り組みをされてきたのか、これからどのような取り組みをされるのか、まずこの点についてお尋ねしたいと思います。          〔幸山政史市長 登壇〕 ◎幸山政史 市長  自治体としての少子化対策のお尋ねにつきまして、お答えさせていただきたいと存じます。  先ほど議員の方から、長期的な視点に立ってということで、国の将来人口推計、平成でいきますと72年を見据えた数字等を御紹介しながらお話があったところでございます。中期的に、この熊本市の状況を見てみますと、御承知のとおり、現在第6次総合計画のほぼ中間に当たろうとしている時期ではございますが、平成21年から平成30年までの人口推計、少子高齢化がかなり進んでいくということ、およそ5人の1人の高齢化率が4人に1人となりましたり、あるいはこの10年間で1万数千人の子供が減るという少子化の状況でございましたり、そしてその結果といたしまして、いよいよ熊本市も人口減少に転じると。まだ現時点におきましてそのような状況には至っておりませんけれども、確実にこの第6次総合計画の期間中には人口減少に転ずるということが見込まれているところでありまして、私どもといたしましても、先ほどの国の長期的な視点あるいは中期的な視点を持ちまして、それぞれの施策を進めていかなければならないと考えております。  そういう中で、少子化対策あるいは子育て支援に絞りましてお答えさせていただきたいと存じますが、申すまでもなく子供は社会の希望でもあり、また宝でもあると考えております。さらに、子供の健やかな育ちというものは、子供の親だけではなく社会を構成するすべての大人の願いでもあると考えております。しかしながら、今日、子供を取り巻きます環境というものは大変厳しいものがありまして、子育ての負担感あるいは不安感が強まる傾向にあります中で、子供のよりよい育成環境の整備と子育て支援は、社会の大きな課題でもございます。  本市におきましては、御案内のとおり次世代育成支援行動計画を策定いたしまして、子どもの声がひびくまちづくりを基本理念とした子育て支援策を推進してまいりました。  各種の給付事業を初めといたしまして、子ども医療費助成などの経済的支援あるいは地域子育て支援拠点、保育所の整備はもとより、先ほど社会で子育てを云々と申し上げましたけれども、地域の皆様方の御協力をいただいております、こんにちは赤ちゃん事業などを展開しているところでもありまして、地域社会全体での子育てしやすい環境づくりに努めているところであります。  また、小中学校におきましては、少人数学級、少人数指導、さまざまな相談事業など、子供の豊かな人間性の育成や子育てしやすい生活環境整備などにも取り組んでいるところであります。今後とも、子供たちの健やかな成長をはぐくむ環境づくりの推進に向けた施策にさまざまな角度から取り組み、少子化対策につながる施策を展開してまいりたいと考えております。          〔6番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  ありがとうございました。  子育てを中心とした考え方について述べていただきましたけれども、実は社会保障国民会議というのがございまして、この2006年の資料を見てみますと、結婚について、収入が低く雇用が不安定な男性の未婚率が高いという結果、それから、非正規雇用や育児休業の利用ができない職場で働く女性の未婚率が高いという結果が出されております。そして、出産については、育児休業が取得できる職場で働く女性の出産確率は高いけれども、長時間労働の家庭の出産確率は低いという結果が出されております。  そういう意味では、働くということ、そこが非常に重要な点だと私は思っております。子育てについては、結婚した後、その後の子育ての環境でありますけれども、まず結婚する、その前提はやはり働くこと、その辺が基本でなくてはならないと思っています。残念ながら今は非正規雇用の皆さんがかなりふえてきているという状況がございますから、非常に私は心配しております。  そして、先ほど将来人口推計を申し上げましたけれども、実は高齢化率についてもあと48年後については39.9%ということになります。今現在が21%ぐらいということになりますと、倍ぐらいになるんです。今は3人が1人を支える騎馬戦型と言われておりますけれども、将来は肩車型と、1人が1人を支えるという社会になるのではないかということで、非常に危惧いたしております。  さらには、悪いことを並べますと、生活保護の問題、今3兆7,000億円ですか、そういうお金が必要でありますけれども、これまたあと十数年後には5兆2,000億円必要になるという試算も出されておりますことから、非常にこの少子化問題については待ったなしの状況になってきているのではないかと考えております。  したがいまして、熊本市として市内の会社に対してどういう指導ができるのか、これまでやられてきたのか、非正規から正規への取り組み、このあたりについて、ぜひ今までの取り組みについて、報告することがあればお願いしたいと思っております。  それから、もう一つは熊本市内部の状況でございます。昨年9月、私も質問させていただきましたけれども、その中では非正規職員の皆さんが34.4%ということで申し上げました。今回も人事の方と、今現在臨時、非常勤の皆さんがどれぐらい働いていらっしゃるのか聞きましたところ、短時間の方を含めると36%を超えます。ところが、32時間以上の勤務の方に限って申し上げますと実は30%という結果になっております。  市職員の数を見てみますと、正規職員がこの間ずっと減少してまいりました。そのかわりに非正規、嘱託、臨時職員の皆さんがふえてきたということを常々感じておりまして、窓口関係においてもほとんどのところが嘱託の皆さんが窓口で対応しているという状況にございます。  したがいまして、私は、すべての臨時、非常勤の皆さんを職員にということは言いませんけれども、やはりこれから先の高齢社会を見たときに、少なくとも一定の数は職員として雇用すべきではないかと、このような考え方を持っております。  そしてまた、集中改革プランで、かなり公務員は多いと言われて減少してきたわけでありますけれども、それを調べてみました。内閣府の経済社会総合研究所というのがありますけれども、ここが野村総研に依頼して、国際的に公務員の数の比較をしてもらっております。その結果を見てみますと、1,000人当たりの公務員数です。フランスが95.8人、アメリカが73.9人、イギリスが78.3人、ドイツが69.6人、日本は42.2人です。これは、代表的な国だけ言いましたけれども、40カ国を調査してありまして、日本は少ない方から3番目か4番目なんです。だから、日本の公務員は多いと言われておりますけれども、実際のところ国際比較ではそんなには多くないという結果が出ております。そうはいっても、独立行政法人とか入っていないのではないかと言われる方もいらっしゃいますけれども、実はこの中には国立大学法人とか大学共同利用機関法人とか、特殊法人とか、そういう国の関係の数もこの中に入っているということを申し上げておきたいと思っております。  市の仕事ですから、無駄はいけませんけれども、やはり必要なところについては人の配置は必要であると思いますし、将来のことを考えた雇用政策を考えるべきではないかと思っておりますけれども、これらの点について市長にお尋ね申し上げます。          〔幸山政史市長 登壇〕 ◎幸山政史 市長  それでは、引き続きのお尋ねで2点、本市の雇用政策についてと、それから市役所内部の雇用につきまして、お答えさせていただきます。  まず、市といたしましての雇用政策についてでございます。  企業を取り巻きます経営環境が厳しくなっております中で、求人数の低迷あるいは就労に対するニーズの多様化も相まって非正規雇用者が増加いたしておりまして、特に若者の雇用問題が顕在化している状況にございます。  先般、熊本労働局が発表いたしました本年4月の県内有効求人倍率でございますが、0.67倍ということでありまして、全国38位と低い水準にございます。熊本市の多くを管轄するハローワーク熊本管内におきましても0.68倍でありますなど、本市の雇用情勢も厳しい現状にございます。  このようなことから、本市におきましては雇用の安定と拡大に向けた取り組みを進めているところでありまして、特に雇用に当たって問題となっております求職者と求人企業とのミスマッチの解消に向けまして、労働相談窓口の設置を初め若年者のための就活支援塾や合同就職面接会の開催、さらに本年度の新規事業といたしまして理工系学生のための産学連携・学区内企業ガイダンスの開催など、雇用のマッチングを図る就業支援に特に力を入れているところであります。  また、新たな雇用創出に向けまして、指定都市への移行によります知名度向上を生かし、一層の企業誘致推進をいたしますため、先月、私を本部長としまして熊本市企業立地推進本部を立ち上げたところでもありまして、全庁を挙げて企業立地を進めていく考えであります。  さらには、先般、本市で開催されました指定都市市長会、政令市サミットでございますが、ここにおきましても、私が所属することになりました経済・雇用部会では、国の新成長戦略でもあり、今後特に大都市において成長が見込まれる医療・介護・健康関連産業の振興に向けまして、企業誘致などによる新規需要の創出と地域産業の育成支援を行いますとともに、それを支える人材の確保、育成に必要な施策を明らかにしていくということを決定したところでありまして、本市も活発な議論を行い、今後、指定都市市長会としての提言を取りまとめ、国に働きかけも行っていく考えであります。  雇用対策は、市民生活の安定とともに都市の活力づくりにとりまして大変重要な問題でありまして、経済界を初め大学やハローワーク、さまざまな機関との連携強化を図り、積極的に取り組んでいきたいと考えております。  続きまして、2点目の市役所内部の雇用につきましてのお尋ねにお答えさせていただきます。  本市におきましては、高度化、複雑化するさまざまな行政課題や多様な市民ニーズに対応いたしますために、効率的で効果的な行政運営に積極的に努めてきたところであります。そのための取り組みとして、指定管理者制度や外部委託等の民間の能力やノウハウの活用などを行財政改革計画に具体的に盛り込み、進めているところであります。このようなことは、一方では民間に新たな雇用の機会を創出することにもつながるものと考えております。  お尋ねの嘱託員についてでございますけれども、業務特性や内容等に応じまして、専門性の確保や経験を活用するなどの観点から配置し、また、臨時的任用につきましては、繁忙期等への対応として雇用しているところであります。ここ数年の合併あるいは指定都市移行もございまして、一時的に嘱託員や臨時職員が増加しているところでございますけれども、今後適正な配置等につきまして検討を加えてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、簡素で効率的な組織体制を構築していくということは重要でございまして、定員管理計画に基づき、今後も適正な職員採用あるいは職員数の確保に努めまして、指定都市としての市民サービスの向上を図ってまいりたいと考えております。          〔6番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  今答弁いただきましたけれども、基本的な考え方が違うものですから、今現在の熊本市の予算、それから国からの指導、そういう行政改革の流れからするなら現時点においては適正管理というのが必要かもしれないけれども、私は長いスパンで物事は考えるべきだと。したがって、財政は厳しいけれども、一挙にはいかないけれども、きちんとした雇用をやはり確保すべきではないかと考えております。ここでまた聞いても答えは一緒かもしれませんので改めては聞きませんが、引き続き、この少子化問題については言い続けていきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。          〔議長退席、副議長着席〕  次に、道州制の問題についてお尋ねしたいと考えております。  4月21日に地元紙で、24の首長で道州制実現をという見出しで記事が載っておりました。この議会の中で、道州制の問題について具体的に議論がこれまであったのか、私はそこまでは承知しておりませんけれども、首長、それぞれの市長の情報、それから今までの議論の回数とか、この議会内での議論、市民の意識、かなり温度差があるのではないかと考えております。  そして、この道州制を議論するに当たって、それぞれの首長の意見もまちまちでございますし、それぞれの方の思いというのが全く違った形、さらには国との関係においても、国から見た場合あるいは地方から見た場合、全く違った道州制のとらえ方があると思っております。それを肯定する意見としては、都道府県が合併しますから、公務員が減っていいのではないか、あるいは、県が解散しますとそれもまた人が減るし、国の人も減っていいのではないかという意見もありますし、さらには、議会もなくなるから議員も減るではないかという意見も実はあるんです。  ただ、広域的な見方でいいますと、治山治水、これは圏域を超えてやりますので、この辺については有意義だという意見ももちろんあるところでございます。ただ、否定する意見としては、中心、州都というところになれば、あるいはその周辺は栄えるけれども、周辺部分については寂れるという意見も当然ございますから、いろいろ意見等、さまざまあるのではないかと思っております。  私の方で資料として2006年にアンケートをとってありますけれども、そのときの住民の意識、これについては賛成あるいはどちらかといえば賛成の方が住民の意見としては29%、反対、どちらかといえば反対が62%、そういう数字が出されております。  地方制度調査会が2006年に報告を行っておりますけれども、これについては、州都を9つにする案、11にする案あるいは13にする案とか出されております。ただ、私たちは地方自治体を見ますから、基本的には地方分権が進めばいいということになりますけれども、問題点は、国との関係、財政問題、それから税の再配分の問題、そういう課題がたくさんあると思っております。  ですから、今現在において、幸山市長が描かれている道州制の問題について、どういう認識なのか、議会、市民への説明、議論が不足していると思っていますけれども、そのことの認識について、市長にお尋ね申し上げたいと思います。          〔幸山政史市長 登壇〕 ◎幸山政史 市長  道州制についてのお尋ね2点につきましてお答えさせていただきます。  まず、道州制に対する私の認識と、2点目が議会、市民への説明、議論が不足しているのではないかということについての考え、2点につきましてお答えさせていただきます。  まず、1点目の道州制に対する認識についてでございますけれども、先ほどの質問と関係しますが、現在我が国におきまして急速な少子高齢化と、これに伴います人口減少時代の到来、あるいはグローバル化による国際競争の激化など、さまざまな課題に直面しているところであります。  これらの課題に対応いたしますとともに、なおかつ持続可能な地域の発展を図りますためには、これまでの中央集権型の社会経済システムから抜本的な見直しが必要であると考えておりまして、特に国の統治機構を地方分権型へと転換していくことは重要であると認識いたしております。そのためにも、国と地方の役割分担をより明確にし、そして明治以来、基本的に変わらず継続してまいりました都道府県と市町村という地方自治の構造を、補完性の論理や、あるいはここが最も大事だと思いますが、住民自治の観点から基礎自治体重視に転換してまいりますとともに、広域自治体を道州として再編成する道州制の導入が必要ではないかと考えているものであります。  しかしながら、先ほど御指摘もありましたように、この道州制の導入に当たりましては、国、道州、そして基礎自治体、この役割分担、具体的にどうしていくのかということを示していく必要があると思いますし、小規模な基礎自治体に対する権限移譲の受け皿づくり、さらには先ほど重要だと申し上げましたが、住民自治の充実、さらには御指摘のありました税源配分でありますとか財政調整制度のあり方など、整理すべき課題も大変多いということ、これは私自身も承知いたしております。  そのような問題意識も持ってでありますけれども、現在、九州における道州制につきましては、九州市長会、ここにおきまして九州府構想、道州制の九州版でございますが、この構想を提言しているところでございまして、私はその実現に向けました具体的な取り組みを検討する委員会の委員長を務め、先月報告書を取りまとめたところであります。  九州府構想は、一貫して住民の視点を大切にしながら、基礎自治体中心の九州府の実現を目指してきたというものでございます。もうかなり時間がたっておりますが、平成17年からこの市長会におきましては九州府の検討がスタートしたところでございまして、ちょうどそのスタートは、この熊本市における九州市長会であったというものでございますし、私もその問題提起をさせていただきました。  そのときの問題意識といたしましては、九州における道州制の検討というものが、経済界中心でありましたり、あるいは県中心でございましたり、そこはやはり最も住民に身近な基礎自治体である私たち市長会がこの問題を正面から受けとめて、そして具体的な研究を進めるべきという問題意識を持ち、そしてそれが取り入れられ、現在に至っているというものでございます。そのような視点を持って進めてきた構想でございます。
     ですから、この中では、道州制ありきという議論ではなく、地方分権推進の過程における道州制の実現、この観点に立ちまして、道州制の議論に不可欠な分権あるいは自治、この議論を深めてきたところであります。具体的な検討とともに九州市長会では、九州や関西の経済界、あるいは九州の地方知事会との意見交換を開催いたしますなど、九州府の実現に向けた理解を深める取り組みも行ってきたところでございますが、確かに住民の皆様への説明あるいはPRというものが十分ではなく、また議論もできていないという御指摘につきましては、私といたしましても、そして九州市長会といたしましても認識いたしているところでございまして、今後の課題であります。  本年4月に設立されました道州制推進知事・指定都市市長連合、ここにおきましても、私もその一人として参画いたしておりますが、その趣旨というものが地方の側から国民的な議論を喚起し、政府、政党を動かすことで地域主権型道州制を導入する道筋をつけるとされておりまして、私もその趣旨には賛同し、参加を表明させていただいたというものでございます。  また、先月21日に行われました熊本県・熊本市政策連携会議の場におきましても、県と市が連携して、道州制の推進に向け機運の醸成や、具体的な制度設計に取り組むということで合意したものでございます。  道州制の導入に当たりましては、何よりも住民の皆様方の十分な理解が必要でございまして、今後住民の皆様に対する説明はもとより、市議会の皆様方を初め、ぜひ議論を深めていただきたいと考えております。さらには、県や町村など各方面との議論を活発化させまして、その機運の醸成に努めてまいりたいと考えております。          〔6番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  心配していた点についても押さえて議論はされているようでありますけれども、ただ、今までの流れが、どちらかといいますと国が先行した形でやったときは自治体切り捨てといいますか、そういうことになるような気がいたしております。地方分権が実現すればいいんですけれども、そのあたりが心配されるところですし、さらにもう一つは、今までの合併の歴史の中で、熊本市は、合併してある程度それぞれの町村と建設計画もつくりながらやってきましたが、県内の合併の歴史の中で、中心になるところは発展するけれども、どうしても周辺は寂れてしまうということを見てまいりました関係で、そういうことからしますと、九州の中心にどこが座るのかということを考えたときに、今の状況からしますと、福岡が中心になるのではないかという心配を実はしております。  そうしたときに、今でも新幹線でストロー現象と言われておりますけれども、知事は、州都は熊本にということをおっしゃっておりますけれども、1点だけ、市長にその辺についてどのように、州都について考えられておるのかお尋ねしたいと思います。          〔幸山政史市長 登壇〕 ◎幸山政史 市長  少し想定しておりませんでしたけれども、お尋ねでございますのでお答えさせていただきたいと思いますが、州都についてどのように考えているのかというお尋ねであります。  先ほど、道州制、この必要性につきましては申し上げたとおりであります。しかしながら、州都をどうするかということが一方におきましては議論があることも、また認識いたしております。  州都につきましては、例えば今県におきまして、その州都構想の議論がスタートしたところでもございます。さらには、大分におきましてもその州都を目指すという表明がなされているところでもございます。  そして、州都とは少し異なりますけれども、福岡におきましては、ある意味では九州府から独立するかもしれないと考えられるような、福岡都市州という構想も出されているような状況にございます。  先ほど九州市長会のお話をさせていただきました。5月にその構想を取りまとめる最後の委員会が行われたわけでありますけれども、その場で各委員から、みんなは、九州は1つと言いながら、実はばらばらではないのかという指摘がありました。州都を目指す、あるいは都市州ということで九州から独立していくという発言が次から次へなされている中で、本気で道州制、九州府を目指そうとしているのかといった厳しい指摘が出てきたところでございます。  先ほど平成17年から議論をスタートしたということを申し上げましたけれども、その間、6年あるいは7年が経過しているわけでありますが、この九州市長会の中におきましても、道州制というものの考えが完全に一つにまとまっているものではございません。それは、この政令指定都市から人口数万の都市まで規模の違いがあります中で、かなり温度差があるのは事実であります。しかしながら、唯一まとまっていると感じておりますことは、九州は1つであるという理念につきましては、共有をしているのではないか、そのような中でさまざまな意見はありましたけれども、乗り越えて1つの構想、提言がまとまったと考えております。  ですから、私の考えといたしましては、現時点におきまして州都をどこに置くでありますとか、そのようなことを議論する段階ではないのではないかと考えております。まずは、やはり九州が一つに向かっていくということ、さらには先ほど申し上げましたような道州制あるいは九州府というものは、住民一人一人にとりましても大きな変化であるということ、さらには特に小規模な自治体、市町村にとりましては、大きな不安が伴うものであるということ、その辺のやはり問題意識というものをしっかりと見詰めながら、九州が一つに向かっての取り組み、そしてその先にある九州府の実現に向けて、九州の一自治体の一人として、私自身も全力で取り組んでいかなければならないと考えております。          〔6番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  答弁では現時点においては明言を避けられたという状況で、知事は進めると。ただ、今熊本市としては、それを判断する段階ではないということでございました。  この問題を考えるときに、先ほどもちょっとありましたけれども、県が存続して九州が一つだということは二重行政ですから、当然、九州が一つになれば県はなくなる。そうした場合の規模の小さい自治体個々が、行政サービスがきちんとできていくんだろうかという問題も実はあります。  そういう意味では、この問題を考えるときに、本当に生活者個々の一人一人の住民が、どういうサービスがよくなるのかという視点で物事を考えるべきではないかと思っておりますので、また引き続き議会の中でも議論していきたいと思いますし、情報も提供していただきたいと考えております。  それでは、次の質問、税の収納率の関係についてお尋ねいたします。  熊本市の自主財源は41%ということになっておりまして、ほかの政令指定都市に比べますと高い方ではないということが言えると思います。  そして、一般会計歳入の中で34.6%を占めるのが市税でございます。そして、これが最大の自主財源ということになっておりますけれども、さらに市税の中で44.7%が個人市民税ということになってございます。  そういう意味では、この個人市民税でありますけれども、徴収率の関係でございます。政令指定都市の中で徴収率はどのような位置にあるのか、まずこの点についてお尋ねしたいと思います。          〔岡昭二財政局長 登壇〕 ◎岡昭二 財政局長  政令指定都市におきます収納率の状況についてお答え申し上げます。  平成22年度決算値で比較しますと、本市の市税収納率は、現年度と滞納繰り越しの合計では、市税全体で91.3%、指定都市20市中最下位、個人住民税は89.6%で19位という状況にございます。          〔6番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  今ありましたように、徴収率がもう一番下の方という状況にございますから、これをどうにか上げるということが重要になってまいります。  三位一体改革ということで、平成19年に国の所得税から住民税、いわゆる個人市県民税の税源移譲が実施されました。したがいまして、個人市民税の調定額が大幅に増加し、そして滞納繰越金の調定額も増加しているというのが今の状況でございます。  給与所得者の個人市民税というのは、地方税法の第319条、第321条の3及び4の規定に基づいて、個人県民税とあわせて市町村が指定した特別徴収義務者から特別徴収の方法で徴収することになってございますけれども、ほかの自治体については、この特別徴収をやるということで進められております。  そこで、熊本市の今現在の徴収率の低い状況。これは浜松市あたりが市税滞納削減アクションプランというものをつくっておりますけれども、その中で目標設定もしております。ですから、熊本市もこの徴収率の向上に向けた計画をすべきではないかと。そして、今後どのような対策をされようとしているのか、さらには徴収率が高い特別徴収はやはり積極的にやるべきではないかと考えておりますけれども、御見解を財政局長にお尋ね申し上げます。          〔岡昭二財政局長 登壇〕 ◎岡昭二 財政局長  市税の収納率向上に向けまして、2点の御質問にお答えします。  まず、目標設定についてでございますが、平成20年度に策定しました滞納整理5カ年計画におきまして、平成21年度から平成25年度までの収納率の目標を定めまして、平成25年度の計画目標でございます93.7%の達成に向け、現在取り組んでいるところでございます。  このような中で、本年4月の政令指定都市移行により、新たに区税務課でも納税相談を受けられるようになるなど、滞納処分の実施体制も変わったところでございまして、平成24年度の実績を評価し、平成25年度中に、平成26年度から平成30年度までの数値目標を入れました次期滞納整理5カ年計画を策定することといたしております。  また、収納率向上対策について引き続きお答え申し上げます。  まず、現在の取り組みとしまして、収納率向上に向けましては、早い段階で滞納整理に着手することにより、早期の滞納解消につなげることは重要であると考えておりまして、具体的には現年度の対策としまして、口座振替の推進や早い段階における嘱託職員による電話での支払い督促や訪問などを行いますとともに、預金差し押さえを集中的に行うなどの滞納処分を実施しているところでございます。また、高額や困難な滞納案件を取り扱う特別滞納対策室を設置いたしまして、捜索や差し押さえ、公売などの滞納処分を強化しているところでございます。  また、今後の対策でございますが、現年度の収納率向上対策としましては、本年度、市場化テストモデル事業により初期滞納対策を実施することとしておりまして、その効果を評価しながら収納率向上の取り組みを進めることといたしております。  また、議員御指摘の個人住民税の収納率向上対策といたしましては、所得税の源泉徴収義務がある事業者のうち個人住民税の特別徴収が未実施の事業者に対しまして、特別徴収義務者への指定に向けまして県市一体となって取り組みを進めることといたしております。  さらに、滞納繰り越しがある滞納者に対しましては、財産調査を充実させ、差し押さえや公売等の取り組みを強化しますとともに、担税力を見きわめ計画的に執行停止等の処分を行い、滞納繰り越しの圧縮を図ってまいりたいと考えております。  いずれにしましても、市税は本市歳入の根幹をなすものでございまして、安定的な財政運営のためには、この収納率の向上は重要な課題と考えておりまして、今後とも収納率の向上に向け積極的に取り組んでまいりたいと考えております。          〔6番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  特別徴収の関係ですけれども、やはりこれを急ぐべきではないかと思っております。一たん給与としてもらって、そして四半期ごとに納税するということであればなかなか難しいと。したがって、給与所得から差し引いて、そして納める特別徴収、これが一番払う側も負担がないし、そして徴収率も高いということでありますから、ぜひその点について積極的に進めていただきますようにお願いしておきたいと思っております。  次に、政令指定都市移行後の問題点の把握と対策について質問させていだきます。  4月2日より区役所がスタートいたしまして、私も東区役所、それから西区役所南区役所に行きました。ちょうど東区役所に行ったときに市長が来られておりました。そして、西に行ったときに、西島副市長がもう出ていかれようとしておりましたけれども、どこの区役所も繁忙期と重なって、かなり大変な状況になっておりました。特に、東ではホワイトボードに2時間待ちと書かれておりました。そして、そのときに、私は地元の幸田市民センターにも行きましたけれども、その幸田市民センターについても待合室がいっぱいで、全部立ってぎしぎしの状態でございました。そういう状況を見たところでございます。  そして、2カ月経過いたしましたけれども、窓口関係については少し落ちつきつつある。ただ、私が見た中で本庁中央区役所、ここについてはかなり電話が集中するということもございまして、昼間の間はその電話対応、夜その事務処理をやるということで、残業が5月に入っても少なくならないというのが中央の状況でございます。そして、ほかの区については少し落ちつきつつある。ただ、問題なのが福祉関係、ここがどうしても残業が多くて、平均100時間近いというのが現場の実態でございます。そしてまた、土木に関して聞きましたところ、今からが大変ということで、今のところはまだ見当がつかないというのが土木の状況でございます。  福祉の中でも、これまでほかの議員さんも何回も指摘をされておりましたけれども、ケースワーカーの問題でございます。これについては、今テレビでいろいろあっておりますけれども、やはりその辺のチェックも含めてやれる体制できっちりやっていかないとなかなか不正が防げないということにもなりますから、今は基準ではなくて標準という表現でその数の基準は出してあるみたいでありますけれども、いずれにしましても、熊本市は1人で100ケース以上持っているという現状にございますから、それについて改善する必要があるのではないかと考えております。  そういう意味では、その辺の体制の問題とバランスのとれた配置、このあたりもきっちり調査してやるべきではないかと考えておりますから、その点についてまずお尋ねしたいと思っています。  それから、もう一つは区バスの問題でございまして、区バスについては当分の間は段階的緩和措置がとられているということでございますけれども、ゆうゆうバスが6路線走っておりますが、緩和された基準を満たしているのは1路線、一部だけ。あとのところは、残念ながらかなり低い数値で芳しくないというのが現状でございます。  これまで約束としては3年間ということでありますけれども、ただ、路線は廃止するわけにはいかないけれども、私は、ゆうゆうバス、マイクロバスを小型にかえるとか、いろいろそういう工夫を3年以内であってもやるべきではないかと考えていますし、その財源は、今走っていないコミュニティバス、これから検討して走らせる予定の方に財源を充てることもやるべきではないかと考えておりますけれども、そのあたりの考え方について、総務局長と都市建設局長にお尋ね申し上げます。          〔飯銅芳明総務局長 登壇〕 ◎飯銅芳明 総務局長  私からは、区役所の人員体制についてお答えいたします。  各区の人員体制につきましては、市民生活に密着した総合的な行政サービスや、まちづくりの拠点として運営できるよう、各区の人口や面積、窓口等の取り扱い件数、区役所と本庁の業務配分などをもとに、所管する総合出張所等の出先機関や各区税務課を含め約1,200人の正規職員を配置したところでございます。  一方、本庁におきましては、局の統合再編など大幅な組織の見直しを行い、組織のスリム化と簡素化を図りつつ、区役所業務と本庁との連携役を担う主務課機能については体制の強化を図ったところでございます。  区役所の現状からのお尋ねでありますが、各区役所におきましては、4月から5月にかけまして転入・転出増などによる繁忙期などの要因によりまして一時的に業務が増加している部署については、嘱託員や臨時職員を配置することで対応しているところであります。  今後も、各区役所における市民の皆さんの利用状況の推移を把握するとともに、業務の流れを整理し、より円滑な住民サービスの提供ができるよう努めていく所存であります。          〔青柳太都市建設局長 登壇〕 ◎青柳太 都市建設局長  私からは、区バスの問題についてお答えいたします。  まず、ゆうゆうバスの利用状況でございますが、無料お試し期間終了後のゆうゆうバスの利用状況については、最も利用されている植木循環ルートで1便当たり乗客数約6人、収支率約20%、全6路線平均では1便当たり乗客数2.2人、収支率約7%となっており、目標とする収支率30%とは大きな開きがあるのが現状でございます。  しかしながら、運行開始後2カ月しかたっておらず、地域住民の皆様への周知にもまだまだ努力の余地が残されていると考えております。まずは、地域住民の皆様に現状をお伝えするとともに、利用を促してまいりたいと考えております。そこで現在、担当部局と区役所の連携のもと、直接沿線地域に出向き、校区自治協議会を初め地域住民の皆様へゆうゆうバスの現状を報告するとともに、路線や運行ダイヤの周知徹底を図っているところでございます。  今後とも、ゆうゆうバスを地域の足として活用していただけるよう、定期的に地域住民の皆様への利用状況の報告を行い、利用促進を訴えていくとともに、沿線地域へのアンケート調査等を実施するなど、状況の把握に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、今後のコミュニティ交通についてでございますが、本市では今回のゆうゆうバスの運行を契機としまして、本年3月に策定した公共交通グランドデザインにおいて、高齢社会の進展を見据え、既存のバス路線等では対応が困難な交通空白地域等に対するコミュニティ交通を公共交通ネットワークの一つとして位置づけたところでございます。  今後、コミュニティ交通に係る基準、運行形態、導入手順などについて、市議会を初め先般発足しました熊本市公共交通協議会を中心に御議論いただきながら、今年度中にも制度設計を行い、具体的な路線検討に取り組んでまいりたいと考えております。          〔6番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  総務局長の答弁については、見直しを行う、増員もするという言葉が出てこなかったので、なかなか難しいところではありますけれども、ただ、時間外労働がずっと続くようであれば、やはり何らかの対応をすべきだと考えておりますから、それについてはきちんと精査しながら対応をお願いしたいと思っております。  それから、区バスの問題については、これまた先ほどありましたように、熊本市公共交通協議会、これも私もメンバーに入っておりますから、できるだけ早く策定して、そして本当に利用できるような路線もつくっていく必要があると考えておるところであります。  次に、施設の関係についてお尋ね申し上げたいと思っております。  この熊本市の庁舎ができて、大体36年経過すると思います。実は、この庁舎をつくるときには、人口100万人に対応できる市役所ということで、これを建築いたしました。当初、予算的には90億円ぐらいだったと思いますけれども、耐震構造に切りかえるということで、117億円ぐらいかけてこの庁舎はできたと思っていますけれども、36年が経過した今現在、市役所の横のマスミューチュアルビルは、1階以外は全部熊本市役所が貸し切っております。駐輪場にも入っております。花畑別館は75年たっておりますけれども、あそこにも入っているという状況で、100万人になっていないけれども、この庁舎には入り切れないというのが現状でございます。  なぜ私がこういう話をするかというと、新しくいろいろ施設をつくりますけれども、どうも規模が小さいのではないかという気がいたしております。  東区役所が新しくつくられました。あそこ、去年の9月に私が質問しました。図面を見て、これは狭いと思ったから質問したんです。課と課の間にキャビネットが両側から開くようになっていたんですけれども、置けないという状況になっておりますし、かなり大変な状況にあります。さらには、先ほどの人の問題との絡みで言いますと、ケースワーカーをふやそうと思っても、ふやした場合、人がどこに入るのかという心配をせざるを得ないという状況がございます。東については、今から先ももっと人口はふえるでしょうし、発展していく地域ということから考えますと、なぜ現在ぎりぎりの建物になっているのかということは不思議でなりません。  それから、もう一つは南区でございますけれども、富合の以降、改修工事が行われました。あそこの電気の配線を見て私はびっくりいたしました。仮という話を聞いておりましたけれども、実際、机を配置した後、電気の配線が物すごく危険なんです。いすが動かせない。これについては改修するという話にはなっているみたいでありますけれども、だとしても、一回工事をしてまたやり直す、この費用は無駄ではないかと私は思っています。  今、パソコンがどこでも入っております。OAフロアにすべきではないかと言ったら、人が多くて仮住まいをしなくてはいけない。私もおりましたけれども、富合の役場自体はそんなに多くなかったですから、その時代に工事をしておけばよかったのではないかと思っています。  ですから、いろいろな設備について、結果的に二重にお金を投資するような形にならないように、1回で済むような考え方でやるべきではないかと思っております。  それから、花畑別館の問題についてお尋ねいたします。  あそこについては、ここの庁舎をつくるときに、私は土木におりましたから、仮住まいであそこにおりました。そうしたら、土木はまた行っているんです。カムバックしているんですね。そういう状況に実はなっております。災害があったとき、どこの部署が一番に災害本部に入るか、土木ではないか。あそこは75年ですから、地震で一番にやられたら大変ではないかなと思うんですけれども、その辺の花畑別館の見通し、どのようにいつまで使われるのか、今後の見通しについて関係局長にお尋ねいたします。          〔高田晋企画振興局長 登壇〕 ◎高田晋 企画振興局長  東区役所南区役所、そして花畑別館の順で御質問がございますけれども、花畑別館の方からまずお答えさせていただきたいと思います。  花畑別館の構造上の問題、今後のあり方でございますけれども、花畑別館は、昭和11年に建設されてから、御承知のとおり75年を経過した古い建物でございまして、建物の構造は、地上3階及び地下1階部分が鉄筋コンクリート造、4階部分が鉄骨造となっております。  平成13年度に実施いたしました耐震診断におきまして、耐震性が劣るという結果が出されているために、平成23年3月に策定しました市有建築物耐震化整備計画におきまして、平成27年度までに耐震化を行う対象施設として位置づけたところでございます。今後は、耐震補強や建てかえ、さらにはまちづくりの観点から、民間活力を活用した整備の可能性を模索するなど検討を進めまして、本年度中にはその方向性をお示ししたいと考えているところでございます。  次に、区役所、出張所などのスペースについてでございますが、指定都市移行に伴う区役所、出張所の整備に当たりましては、それぞれの施設に配置される人員を想定し、さらに関係各課とも協議しながら進めてまいったところでございます。また、区役所の規模につきましては、他都市の例も参考にして、おおむね4,500平米で設計したところであり、新設の東区役所西区役所ともに3階建てとなったところでございます。本年3月末までに施設の改修や移転等の必要な作業をすべて終了いたしまして、4月2日から御存じのとおり区役所を中心に新たな体制で業務を開始したところでございますが、大きな混乱もなく順調にスタートしたのではないかと考えております。  現在、区政がスタートして2カ月余りが経過したところでございますが、議員御指摘の東区役所幸田総合出張所等につきましては、他の区役所や総合出張所と比較して利用者数も多いため、今後配置人員を増加する必要などが生じた場合には、バックヤードの有効活用を図りながら、執務室や待合スペースの確保に努めてまいりたいと考えております。  また、御指摘のあった南区役所の執務室のOAフロア化に関してでございますけれども、短期間かつ業務を継続する中での改修となったために、窓口等に来所する市民の皆様への影響も大きいと判断し、今回の工事では実施いたしませんでしたが、なお電源のコンセントが職員の動線上にむき出しになっていることにつきましては、危険がないようコンセントの位置を変更するなど対応を行う予定でございます。          〔6番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  企画振興局長については、今度異動でこの辺の答弁をしなければいけないという大変な状況だと思いますけれども、回答にはなっておりませんでしたね。ですから、先ほど言いましたように、同じものを2回すると本当に無駄が出ると思うんです。だから、最初に大き目なものをつくるとか、少し余裕を持たせるとか、この辺をやっていかなければ本当に大変だなと思っております。  幸田総合出張所についても、本当に待合室が狭いんですね。今度増築しましたけれども、3メートルぐらい広げただけで、本当に大変な状況でございます。  それから、先ほど申し上げませんでしたけれども駐車場の問題が1つございまして、総合出張所とか出張所、以前はプロムナードというのをむしゃつけてつくっておりました。駐車場があって、センターにプロムナードを設けてということでございましたけれども、格調高いつくりをしようというその時期だったと思いますけれども、今はやはり機能性重視にすべきではないかと思っております。どこの総合出張所も駐車場が足りないんです。本来ならば、隣接地の土地を購入して駐車場にと思うんですけれども、そうはいっても財政的に厳しい。それならば、今のプロムナードを改修して、そして駐車場を確保する、この辺の工夫もやるべきではないかと思っています。  幸田の例を言います。あそこは、自主講座に生徒さんが1,000人いらっしゃるんです。曜日によっては大変な状況になります。それぞれ生徒さんたちはどうしているかというと、個人の持ち物の畑を電話して借りて、そこに車を置いていかれるという努力もされております。そういう個人の善意で成り立って今運営されているというのが幸田総合出張所の現状でございますから、そういう意味では、それぞれ出張所、総合出張所のプロムナード、どうしても必要があるということなら別でありますけれども、そこはやはり駐車場にするとか、この辺の工夫もやるべきではないかと思いますので、その点についてお答えいただきたいと思います。          〔高田晋企画振興局長 登壇〕 ◎高田晋 企画振興局長  プロムナードの駐車場への転用についてのお尋ねにお答え申し上げます。  指定都市移行に伴いまして、取り扱い業務を拡充いたしました託麻、花園、幸田、清水の4総合出張所におきましては、これまでよりも利用者数が増加し、駐車場が満車になる時間が大変ふえているという状況にあることは認識しております。総合出張所や出張所の駐車場につきましては、ほとんどが公民館との共用でございまして、駐車場の利用状況を見てみますと、公民館でのイベントや講座が多く開催される時間帯に満車になることが多く、逆に公民館の休館日や講座が少ない時間帯は十分に充足しているという状況でございます。  議員御提案のプロムナードの駐車場への転用につきましても、駐車場不足を解消する一つの案でございますが、プロムナードは憩いと修景の場としての機能もまた果たしているのも事実でございます。  まずは、利用者の皆様方には公共交通機関や自転車等の利用を呼びかけますとともに、特に公民館利用者の方々に車での乗り合わせだとか、そういった御協力をお願いすることも、また徹底していかなければならないかと考えております。  しかしながら、指定都市移行前と利用状況も変化しておりますので、改めまして1年を通しまして駐車場の利用実態を調査したいと考えているところでございます。          〔6番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  プロムナードは憩いの場とおっしゃいましたけれども、幸田総合出張所は憩いの場ではないような気がいたしまして、あそこは駐車場にしてもいいのではないかと思っています。それから、1年間様子を見ると、今までずっと様子を見てきたんです。ですから、その上で今言っているわけですから、これについては、ぜひ理解をいただいてその辺の対応をお願いしておきたいと思っています。  次に、東日本大震災における瓦れきの処理についてお尋ねいたします。  昨年も申し上げましたけれども、私は石巻市の方にボランティアで行って作業させていただきました。あそこの瓦れきについてはかなりの量がございまして、一日も早い瓦れきの処理というのが求められているというのはよく存じておるところでございます。さらには、仙台市の方にも行きまして、その調査も行いました。仙台市の方は、海浜公園で分別されて、そして焼却されて、もう今現在かなり落ちついているのではないかと思っております。  ですから、先ほども申し上げましたように、本当に瓦れきの処理を急がなければ次のステップであるまちづくり復興ができない、このことについては当然理解いたしますし、そして同じ日本人として痛みを分かち合う、これについては持っているつもりでございます。  そして、政府の方も、この処理について受け入れる自治体を募集しているという現状でございますけれども、ただ一方で安全性の問題、そして輸送コストの問題、あるいは焼却による有害物質発生の問題、こういう問題を指摘する声があることも事実でございます。そして、さらには防波堤をつくる、そしてそれをつくるときに内部に埋める防波堤一体型処理、こういうものも検討されておるところでございます。  したがいまして、この問題については非常に難しい問題でありますけれども、熊本市として現状においてどのように考えられているのか、そのことについてお尋ね申し上げたいと思います。
             〔原本靖久環境局長 登壇〕 ◎原本靖久 環境局長  それでは、東日本大震災により発生いたしました災害廃棄物の広域処理の現状と、本市の考え方につきましてお答えいたします。  御承知のとおり、岩手、宮城両県で発生いたしました災害廃棄物に関しまして、当初は約2,050万トンと推計されておりまして、そのうち被災地以外での広域処理につきましては約400万トンと見込まれておりました。  このような中で、先般、環境省より広域処理の量について下方修正が出されました。焼却物や不燃物を含む全体の量につきましては、当初の見込み約400万トンから約4割減の約247万トンに減少し、特に焼却物におきましては当初の見込み約255万トンから約6割減の約105万トンに大幅修正されております。また、現地におきましては、夏ごろまでに27基の仮設焼却炉建設が完了いたしまして、日量で約4,000トンの処理が可能になると見込まれているところでございます。  次に、災害廃棄物の受け入れに関する本市の考え方といたしまして、これまで市民の皆様を初めさまざまな方々から多数の御意見をいただいているところでございますが、本市は水道水源のすべてを地下水で賄い、良質で豊富な農産物の生産地でもありますことから、これまでも申し上げてきましたように、放射性物質などの影響に対する安全性の確保が前提であると考えているところでございます。  このようなことから、環境省に対しましては、大分市、佐賀市、長崎市、宮崎市、この4市と共同で安全性に関する質問書を提出しましたほか、県内の自治体などを対象に開催されました国の担当者による説明会におきましても、放射性物質の総量規制や焼却灰を埋め立てる最終処分場の長期にわたる管理の考え方などをお尋ねしてまいりましたが、明確な回答は得られておらず、現時点におきましては安心安全の確保の点から、受け入れについての是非を判断できる状況にないと考えているところでございます。  今後とも、国や他都市の動向を注視しながら、引き続き情報収集に努めまして、慎重に検討してまいりたいと考えております。          〔6番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  状況を見きわめたいということでございます。今現在も東北の方から避難された方も熊本市で受け入れをしておりますし、さらには安全な農作物、これをきっちり届けるということでの貢献もあろうかと思っております。引き続き、そういうできる範囲での協力をやっていくというのが必要だと思っております。  次に、国県道の引き継ぎについて質問させていただきます。  私が住んでおりますのは、御幸笛田でございまして、田迎から笛田の交差点までが熊本市道、笛田の交差点から木部方面が熊本県道でございます。以前は道路がございまして、両側は田んぼでございましたから、道路の側溝も必要ございませんでした。雨が降ったら田んぼに流れる。ところが、両側に造成されまして家が建ちます。そうしますと、道の横の水処理として側溝をつくります。それで、田迎から笛田までは熊本市道で、基本的にはほとんど側溝がついております。ところが、笛田から木部の方に行く途中、桜十字病院の付近は側溝がございません。  したがって、国県道一体として熊本市が維持管理することになりますと、熊本市道と同様のそういう施設をつくる必要があると思っていますし、今現在は雨が降れば水たまりができる、ちょうどバス停の前ということもございます。さらには、木部線の笛田神社の交差点、ここの道路改良ということで交差点改良を手がけておられましたけれども、なかなか県の方で用地買収がうまくいかないということで、かなりの回数を通われております。これについても引き続き、やはり努力する必要があると思いますけれども、そのあたりの引き継ぎの関係、うまくいっているのかということもお聞きしたいと思っています。  それから、流通団地から木原不動尊に通じる田迎木原線、新しい道路、ここについて西無田の交差点から木部の交差点まで信号が1.6キロないんです。横断歩道もないんです。これは、田んぼが両方にありますから、農家の皆さんが農機具を移動されます。実は今、以前より車の通りが多くなり大変な状況になっておりまして、横断歩道だったり信号だったり、そういう要望も地元としてはございます。国県道の引き継ぎは熊本市でやりますから、そのあたりの考え方についてお聞かせいただきたいと思いますので、関係局長、よろしくお願いします。          〔青柳太都市建設局長 登壇〕 ◎青柳太 都市建設局長  それでは、国県道の引き継ぎについてお答えいたします。  本年4月の指定都市移行に伴い、それまで県において管理されていた国県道約388キロメートルが熊本市に移譲されたところでございます。  移譲に当たりまして、平成23年度は14人の土木技術職員及び用地職員を含む事務職員を県の関係部署に派遣し、実務研修と引き継ぎを行ったところでございます。  今年度は、熊本県より土木技術職員及び事務職員の総勢24名の派遣職員を迎え入れ、移譲後の実務が円滑に進むよう努めております。また、移譲路線の引き継ぎについては、業務ごとの進捗状況や予算の確認など綿密な打ち合わせを適宜実施しており、その中では各引き継ぎ路線ごとの課題や用地交渉記録も含め、引き継いでいるところでございます。  さらに、指定都市移行に伴い、市内のほとんどの道路を市が主体となって一体的に維持管理できるようになったわけでございますが、これまで必要だった交差点協議などの道路管理者間の調整が不要になるというメリットを最大限活用しつつ、東部、西部、北部土木センター等市民の皆様に身近なところで迅速な現場状況の把握や、きめ細かな対応に心がけてまいりたいと考えております。          〔6番 西岡誠也議員 登壇〕 ◆西岡誠也 議員  御幸木部線の例と田迎木原線の例を言って、具体的な回答はいただけませんでしたけれども、あえて国県道の引き継ぎということで今紹介しましたから、多分解決できるだろうということを期待いたしまして、今のところは再質問はしないでおきたいと思います。  午前中は1時間35分でございましたけれども、それを抑えて1時間23分で終了したいと思っています。  きょうは午後から、地元の方からも多くの傍聴の皆さん、本当にありがとうございました。  そして、一部、答弁の中で意見の違いもございましたので、引き続きその辺についてはやっていきたいと考えております。  御清聴いただきました先輩議員、同僚議員の皆さんに感謝申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)       ─────────────────────────── ○田尻将博 副議長  本日の日程は、これをもって終了いたしました。  次会は、明7日(木曜日)定刻に開きます。       ─────────────────────────── ○田尻将博 副議長  では、本日はこれをもって散会いたします。                              午後 3時25分 散会 〇本日の会議に付した事件 一、議事日程のとおり 平成24年6月6日 出席議員 49名       1番   津 田 征士郎        2番   田 尻 将 博       3番   小佐井 賀瑞宜        4番   寺 本 義 勝       5番   高 本 一 臣        6番   西 岡 誠 也       7番   福 永 洋 一        8番   田 上 辰 也       9番   浜 田 大 介       10番   井 本 正 広      11番   大 島 澄 雄       12番   原 口 亮 志      13番   くつき 信 哉       14番   松 野 明 美      15番   田 中 敦 朗       16番   重 村 和 征      17番   上 田 芳 裕       18番   那 須   円      19番   園 川 良 二       20番   藤 永   弘      21番   紫 垣 正 仁       22番   澤 田 昌 作      23番   倉 重   徹       24番   大 石 浩 文      25番   田 尻 善 裕       26番   白河部 貞 志      27番   上 野 美恵子       28番   有 馬 純 夫      29番   藤 岡 照 代       30番   満 永 寿 博      31番   三 島 良 之       32番   齊 藤   聰      33番   坂 田 誠 二       34番   藤 山 英 美      35番   田 中 誠 一       36番   東   すみよ      37番   家 入 安 弘       38番   鈴 木   弘      39番   竹 原 孝 昭       40番   牛 嶋   弘      41番   税 所 史 熙       43番   落 水 清 弘      44番   江 藤 正 行       45番   下 川   寛      46番   田 尻 清 輝       47番   古 川 泰 三      48番   北 口 和 皇       49番   益 田 牧 子      50番   田 辺 正 信 説明のため出席した者   市長       幸 山 政 史    副市長      西 島 喜 義   副市長      寺 崎 秀 俊    総務局長     飯 銅 芳 明   企画振興局長   高 田   晋    財政局長     岡   昭 二   健康福祉子ども局長續   幸 弘    環境局長     原 本 靖 久   農水商工局長   多 野 春 光    観光文化交流局長 坂 本   純   都市建設局長   青 柳   太    消防局長     大 塚 和 規   交通事業管理者  松 永 浩 一    上下水道事業管理者宮 原 國 臣   教育委員会委員長 大 迫 靖 雄    教育長      廣 塚 昌 子   代表監査委員   堀   洋 一    農業委員会会長  森   日出輝   中央区長     前 渕 啓 子    東区長      西 島 徹 郎   西区長      永 田 剛 毅    南区長      永 目 工 嗣   北区長      石 原 純 生 職務のため出席した事務局職員   事務局長     大 杉 研 至    事務局次長    木 村 建 仁   議事課長     富 永 健 之    議事課長補佐   緒 方 宏 行...