熊本市議会 2011-12-16
平成23年第 4回定例会−12月16日-07号
│ 第 14 議第221号 職務に専念する義務の特例に関する条例の一部改正に│
│ ついて │
│ 第 15 議第222号 地方自治法第207条の規定に基づく実費弁償条例の│
│ 一部改正について │
│ 第 16 議第223号 熊本市
職員特殊勤務手当支給条例の一部改正について│
│ 第 17 議第224号 熊本市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は│
│ 処分に関する条例の一部改正について │
│ 第 18 議第225号 熊本市防災会議条例の一部改正について │
│ 第 19 議第226号 熊本市国民保護協議会条例の一部改正について │
│ 第 20 議第227号 熊本市区の設置等に関する条例の制定について │
│ 第 21 議第228号 熊本市区の設置等に関する条例の制定に伴う関係条例│
│ の整備に関する条例の制定について │
│ 第 22 議第229号 熊本市税条例等の一部改正について │
│ 第 23 議第230号 熊本市消防本部及び消防署の設置等に関する条例の一│
│ 部改正について │
│ 第 24 議第231号 熊本市選挙公報の発行に関する条例の一部改正につい│
│ て │
│ 第 25 議第232号 熊本市議会議員及び長の選挙におけるポスター掲示場│
│ の設置に関する条例の一部改正について │
│ 第 26 議第233号 熊本市議会議員及び熊本市長の選挙における選挙運動│
│ の公費負担に関する条例の一部改正について │
│ 第 27 議第234号 熊本市人事委員会設置条例の一部改正について │
│ 第 28 議第235号 熊本市市民参画と協働の推進条例の一部改正について│
│ 第 29 議第236号 熊本市住民基本台帳に係る個人情報の保護に関する条│
│ 例の一部改正について │
│ 第 30 議第237号 熊本市植木ふれあい文化センター条例の一部改正につ│
│ いて │
│ 第 31 議第238号 熊本市公民館条例の一部改正について │
│ 第 32 議第239号 熊本市福祉事務所設置条例の一部改正について │
│ 第 33 議第240号 熊本市精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基│
│ づく任意入院者の症状等の報告に関する条例の制定に│
│ ついて │
│ 第 34 議第241号 熊本市
精神保健福祉審議会条例の制定について │
│ 第 35 議第242号 熊本市
心身障害者扶養共済制度条例の制定について │
│ 第 36 議第243号 熊本市
障害者施策推進協議会条例の制定について │
│ 第 37 議第244号 熊本市障がい者福祉相談所条例の制定について │
│ 第 38 議第245号 熊本市こころの健康センター条例の制定について │
│ 第 39 議第246号 熊本市児童館条例の制定について │
│ 第 40 議第247号 熊本市
子ども発達支援センター条例の一部改正につい│
│ て │
│ 第 41 議第248号 熊本市病院事業の設置等に関する条例の一部改正につ│
│ いて │
│ 第 42 議第249号 熊本市各農業委員会に関する条例及び農業委員会等に│
│ 関する法律第29条の規定に基づく実費弁償条例の一│
│ 部改正について │
│ 第 43 議第250号 熊本市都市計画・建築事務に関する手数料条例の一部│
│ 改正について │
│ 第 44 議第251号 熊本市都市計画審議会条例の一部改正について │
│ 第 45 議第252号 熊本市風致地区内における建築等の規制に関する条例│
│ の制定について │
│ 第 46 議第253号 熊本市土地利用審査会条例の制定について │
│ 第 47 議第254号 熊本市交通事業の設置等に関する条例の一部改正につ│
│ いて │
│ 第 48 議第255号 熊本市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁│
│ 償に関する条例の一部改正について │
│ 第 49 議第256号 議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関│
│ する条例の一部改正について │
│ 第 50 議第257号 熊本市
消防団員等公務災害補償条例の一部改正につい│
│ て │
│ 第 51 議第258号 熊本市監査委員条例の一部改正について │
│ 第 52 議第259号 熊本市
市民公益活動支援基金条例の制定について │
│ 第 53 議第260号 熊本市暴力団排除条例の制定について │
│ 第 54 議第261号 熊本市ふれあい文化センター条例の一部改正について│
│ 第 55 議第262号 熊本市立小学校及び中学校設置条例の一部改正につい│
│ て │
│ 第 56 議第263号 熊本市教育センター条例の一部改正について │
│ 第 57 議第264号 熊本市はなぞの学苑条例の一部改正について │
│ 第 58 議第265号 熊本市平成学園条例の一部改正について │
│ 第 59 議第266号 熊本市青少年センター条例を廃止する条例の制定につ│
│ いて │
│ 第 60 議第267号 熊本市
環境総合研究所手数料条例の一部改正について│
│ 第 61 議第268号 熊本市水道事業、簡易水道事業、工業用水道事業及び│
│ 下水道事業の設置等に関する条例の一部改正について│
│ 第 62 議第269号 熊本市流通情報会館条例の一部改正について │
│ 第 63 議第270号 熊本市自転車競走条例の一部改正について │
│ 第 64 議第271号 熊本市動植物園条例の一部改正について │
│ 第 65 議第272号 熊本市
準用河川流水占用料等徴収条例の制定について│
│ 第 66 議第273号
熊本都市計画事業熊本駅前東A地区第二種市街地再開│
│ 発事業施行条例の一部改正について │
│ 第 67 議第274号 熊本市長の専決処分事項に関する条例の一部改正につ│
│ いて │
│ 第 68 議第275号 熊本市道路占用料徴収条例の一部改正について │
│ 第 69 議第276号 熊本市手数料条例の一部改正について │
│ 第 70 議第277号
全国自治宝くじ事務協議会への加入について │
│ 第 71 議第278号
西日本宝くじ事務協議会への加入について │
│ 第 72 議第279号 当せん金付証票の発売について │
│ 第 73 議第280号 市道の認定について │
│ 第 74 議第281号 同 │
│ 第 75 議第282号 同 │
│ 第 76 議第283号 同 │
│ 第 77 議第284号 同 │
│ 第 78 議第285号 同 │
│ 第 79 議第286号 同 │
│ 第 80 議第287号 同 │
│ 第 81 議第288号 同 │
│ 第 82 議第289号 同 │
│ 第 83 議第290号 同 │
│ 第 84 議第291号 同 │
│ 第 85 議第292号 同 │
│ 第 86 議第293号 市道の廃止について │
│ 第 87 議第294号 同 │
│ 第 88 議第295号 財産の取得について │
│ 第 89 議第296号 和解の成立について │
│ 第 90 議第297号 同 │
│ 第 91 議第298号 町の名称の変更について │
│ 第 92 議第299号 事務の委託に関する規約の廃止について │
│ 第 93 議第303号 財産の譲与について │
│ 第 94 議第304号 指定管理者の指定について │
│ 第 95 議第305号 同 │
│ 第 96 議第306号 同 │
│ 第 97 議第307号 同 │
│ 第 98 議第308号 同 │
│ 第 99 議第309号 同 │
│ 第100 議第310号 同 │
│ 第101 議第311号 同 │
│ 第102 議第312号 同 │
│ 第103 議第313号 同 │
│ 第104 議第314号 同 │
│ 第105 議第315号 同 │
│ 第106 議第316号 同 │
│ 第107 議第317号 同 │
│ 第108 議第318号 同 │
│ 第109 議第319号 同 │
│ 第110 議第320号 同 │
│ 第111 議第321号 同 │
│ 第112 議第322号 同 │
│ 第113 議第323号 同 │
│ 第114 議第324号 同 │
│ 第115 議第325号 同 │
│ 第116 議第326号 同 │
│ 第117 議第327号 同 │
│ 第118 議第328号 同 │
│ 第119 議第329号 同 │
│ 第120 議第330号 同 │
│ 第121 議第331号 同 │
│ 第122 議第332号 同 │
│ 第123 議第333号 同 │
│ 第124 議第334号 同 │
│ 第125 議第335号 同 │
│ 第126 議第336号 同 │
│ 第127 議第338号 同 │
│ 第128 議第339号 同 │
│ 第129 議第340号 同 │
│ 第130 議第341号 同 │
│ 第131 議第342号 同 │
│ 第132 議第343号 同 │
│ 第133 議第344号 同 │
│ 第134 議第345号 同 │
│ 第135 議第346号 同 │
│ 第136 議第347号 同 │
│ 第137 議第348号 同 │
│ 第138 議第349号 同 │
│ 第139 議第350号 同 │
│ 第140 議第351号 同 │
│ 第141 議第352号 同 │
│ 第142 議第353号 同 │
│ 第143 議第354号 同 │
│ 第144 議第355号 同 │
│ 第145 議第356号 同 │
│ 第146 議第357号 同 │
│ 第147 議第358号 同 │
│ 第148 議第359号 同 │
│ 第149 議第360号 同 │
│ 第150 議第361号 同 │
│ 第151 議第362号 同 │
│ 第152 議第363号 同 │
│ 第153 議第364号 同 │
│ 第154 議第365号 同 │
│ 第155 議第366号 同 │
│ 第156 議第367号 同 │
│ 第157 議第368号 同 │
│ 第158 請願第17号 消費税の増税に反対する意見書の提出に関する請願 │
│ 第159 請願第18号 最低保障年金制度等の実現を求める意見書の提出に関│
│ する請願 │
│ 第160 請願第19号 後期高齢者医療制度をすみやかに廃止する意見書の提│
│ 出に関する請願 │
│ 第161 請願第20号 建設に働く仲間と地域経済を救うルールづくりの請願│
│ 第162 請願第21号 場外車券場の設置許可を認めないことを求める請願 │
│ 第163 請願第22号 合併特例区の廃止を求める請願 │
│ 第164 請願第23号 子どもの医療費無料化拡充についての請願 │
│ 第165 請願第24号 公的医療を破壊するTPPに参加しないことを求める│
│ 請願 │
│ 第166 請願第25号 地域主権改革による「国の出先機関廃止」の再検討を│
│ 求める意見書の提出に関する請願 │
│ 第167 議第337号 指定管理者の指定について │
│ 第168 諮第 18号 人権擁護委員候補者の推薦について │
│ 第169 発議第24号 「子ども・子育て新システム(保育部門)」に関する│
│ 意見書について │
│ 第170 発議第25号 円高から中小企業を守る対策を求める意見書について│
│ 第171 発議第26号 海外資本による土地売買等に関する法整備を求める意│
│ 見書について │
│ 第172 発議第27号 視覚障がい者からテレビを遠ざけない地上デジタルテ│
│ レビ放送を求める意見書について │
│ 第173 発議第28号 鳥獣被害防止対策の充実を求める意見書について │
│ 第174 発議第29号 国民生活の安心と向上を図る各種基金事業の継続を求│
│ める意見書について │
│ 第175 発議第30号 災害に強い日本の構築に向けた社会資本整備を求める│
│ 意見書について │
│ 第176 発議第31号 防災会議に女性の視点を取り入れることを求める意見│
│ 書について │
│ 第177 発議第32号 子ども・子育て新システム及び幼児教育に関する意見│
│ 書について │
└─────────────────────────────────────┘
午前10時00分 開議
○津田征士郎 議長 ただいまより本日の会議を開きます。
───────────────────────────
○津田征士郎 議長 日程に入るに先立ちまして御報告いたします。
新たに提出された請願は、それぞれ関係委員会に付託いたしました。
┌─────────────────────────────────────┐
│ 平成23年
委員会付託議案一覧表 │
│ 第4回定例会 │
│ 総務委員会 │
│ 請願第17号 消費税の増税に反対する意見書の提出に関する請願 │
│ 請願第20号 建設に働く仲間と地域経済を救うルールづくりの請願 │
│ 請願第22号 合併特例区の廃止を求める請願 │
│ 請願第25号 地域主権改革による「国の出先機関廃止」の再検討を求める意│
│ 見書の提出に関する請願 │
│ 保健福祉委員会 │
│ 請願第18号 最低保障年金制度等の実現を求める意見書の提出に関する請願│
│ 請願第19号 後期高齢者医療制度をすみやかに廃止する意見書の提出に関す│
│ る請願 │
│ 請願第23号 子どもの医療費無料化拡充についての請願 │
│ 請願第24号 公的医療を破壊するTPPに参加しないことを求める請願 │
│ 経済委員会 │
│ 請願第21号 場外車券場の設置許可を認めないことを求める請願 │
└─────────────────────────────────────┘
○津田征士郎 議長 以上、御報告いたします。
───────────────────────────
○津田征士郎 議長 日程第1ないし日程第166を一括議題といたします。
順次関係委員長の報告を求めます。
予算決算委員長の報告を求めます。竹原孝昭議員。
〔予算決算委員長 竹原孝昭議員 登壇〕
◎竹原孝昭 議員 予算決算委員会に付託を受けました各号議案についての審査の経過並びに結果について、簡潔に御報告いたします。
審査の経過としましては、まず、12月9日に補正予算の概況並びに歳入についての説明を聴取した後、各分科会を開催の上、分担による詳細審査を行い、同14日、当委員会を開催し、各分科会長の報告を聴取した後、締めくくり総括質疑を行ったのでありますが、まず、議第208号「平成23年度熊本市一般会計補正予算」については、
一、政令市移行に伴う業務量の増加に比し、正規職員の数が不足している現状は明らかであり、行政サービスの低下や職員の負担増が懸念される。また、権限移譲が行われる土木や福祉部門においても専門分野の人員確保が十分ではないことから、現行の定員管理計画の見直しを行い、実態に即した職員の適正配置及び人材育成を求めたい。
一、ウェルパルくまもとに新設される発達障がい者支援センターについては、既設の子ども発達支援センターと連携し、乳幼児期から成人期まで切れ目ない支援を行ってもらいたい。
また、子ども発達支援センターについては、常態化している新規相談者の待機日数長期化の解消へ向け体制強化を求めたい。
一、政令市移行に伴う権限移譲により、ウェルパルくまもと及び隣接地であるこどもセンター内に各種障がい者向けの機能が集約されることを絶好の機会ととらえ、今後、障がい者福祉における一体的な支援体制の構築を図ってもらいたい。
一、江津湖マンス(仮称)の開催に当たっては、本市の豊かな自然環境のシンボルである江津湖の魅力を発信するためにも、生態系の保全は重要課題であるととらえ、ブラックバス等外来種撲滅へ向けた対策を強化してもらいたい。
一、今次補正予算において、依然低迷する本市の経済状況を改善するために、国の緊急雇用対策事業の活用や他都市の事例を参考にした本市独自の地域密着型公共事業や雇用対策関連補正予算措置が必要であったと指摘したい。
また、他都市では次年度の当初予算編成過程における要求状況を年内に公表し、市民の意見を募集するなど、予算編成に向けた論議の活発化も見受けられることから、本市においても同様の実施を強く求めたい。
旨、意見要望が述べられました。
このほか、第3回定例会の当委員会において附帯決議を付し、予算執行凍結要請を決議した議第167号「平成23年度熊本市
水道事業会計補正予算」並びに議第168号「平成23年度熊本市下
水道事業会計補正予算」については、閉会中、11月24日に開催された予算決算委員会理事会において、西島副市長より報告を聴取し凍結解除の手続を行った次第でありますが、附帯決議の性格上、当委員会での論議の場を確保する必要があり、特例措置として上下水道料金徴収システム関連の議題を締めくくり総括質疑の対象とし、質疑を行ったのでありますが、
一、開発期間が23カ月延長されたことにより負担を余儀なくされる本市側の人件費、並びに現行システムの継続運用に伴い株式会社KISへ支払われる費用については、本市予算からの負担とせず、全額株式会社日立システムズからの賠償として支払われるべきではないか。
一、システム開発に関する開発業者の運用リスクマネジメント評価について、9月議会閉会直後、議会への報告もなしに、会期中の執行部見解と異なる内容で報道機関への説明がなされたことは議会軽視のそしりを免れず、猛省を促したい。
また、運用リスクが排除されていない現状においては、23カ月後のシステム完成に疑念を払拭し得ないので、議会として今後も必要な調査を行っていく必要がある。
一、本事案の検証委員会は市内部組織のメンバーにより構成されているため適正な評価につながるか疑問であるので、外部識者を交えた客観的評価の実施を求めたい。
一、株式会社KISによる現行システムの継続稼働に当たっての運用費用の見積もり内容について、平成24年度から従事職員が現行7名から10名に増員される理由や、新ホスト導入に伴う調整費用の積算が平成23年5月20日時点での見積額約4,800万円から約6,000万円に増額されている点、並びに新ホスト賃借料約1億4,800万円と大量印刷プリンター5台の賃借料約6,600万円が新たに計上されている点は、執行部の説明において積算根拠に乏しく、また業者に対し行った資料提供要求についても回答が得られていない状況は遺憾であり、今後とも本契約に関する必要な情報開示を求めていく所存である。
旨、種々指摘がなされました。
かくして採決いたしました結果、議第209号、議第210号、議第213号、議第214号、議第216号、議第217号、議第223号、議第242号、議第245号、議第250号、議第259号、議第261号、議第262号、議第272号、議第275号、議第276号、以上16件についてはいずれも全員異議なく可決、議第208号、議第211号、議第212号、議第215号、議第229号、議第255号、議第271号、以上7件についてはいずれも賛成多数により可決すべきものと決定いたしました。
これをもちまして、予算決算委員長の報告を終わります。
○津田征士郎 議長 予算決算委員長の報告は終わりました。
総務委員長の報告を求めます。くつき信哉議員。
〔総務委員長 くつき信哉議員 登壇〕
◎くつき信哉 議員 総務委員会に付託を受けました各号議案についての審査の経過並びに結果について、簡潔に御報告いたします。
まず、議第220号「熊本市附属機関設置条例の一部改正について」は、
一、政令市移行時での区民会議の設置は、熊本市民としての一体的機運醸成途上にある合併三町の現況から見て時期尚早の感が否めない。
一、区のまちづくりは、まずは校区自治協議会等、従前の自治組織の充実を図ることが先決であり、時期を得て各区長の判断において代表者を募り協議を行っていくべきと思う。
一、市民が区民会議の名称から想起する役割と執行部が期待する協議事項には隔たりが大きく、誤解を招くおそれもあるので、名称の再検討が必要と考える。
一、区民会議会長の権限を初め、行政や議会とのかかわり等において区民会議の位置づけが明確とは言えない中での本条例の提案は遺憾であり、熟度不足を指摘せざるを得ない。
一、執行部が設置根拠として示す地方自治法第138条の4第3項の附属機関としての設置では、区民会議が、市長の諮問に対する意見を述べ報告するにとどまり、その役割は限定的となる。
執行部提案の区民会議素案にうたわれる、政令市移行に伴い区ごとのまちづくりや住民自治を推進する組織として区民会議を設置するには、地方自治法第252条の20第6項における政令指定都市に認められる区地域協議会の設置によるべきである。
一、今回の議論において、市民参画による地域自治を行う上で、区民会議的組織が重要な役割を担い、必要なものであるという認識は共有できているものと思われる。執行部においては各委員から述べられた手法や時期、役割等について、指摘事項を踏まえ一層の事案検討を求めたい。
旨、意見要望が述べられました。
次に、議第219号「熊本市事務分掌条例の一部改正について」は、
一、新設される企画振興局に設置される生涯学習推進課は、これまで教育委員会が担ってきた生涯学習施策を承継するが、人づくりという本来の目的を有する教育委員会から分離されることには違和感を覚える。また、本年度観光文化交流局に移管された文化財保護事務についても、文化財の活用と保護とは相対する立場であり、別組織であってこそ機能が果たされると考えられることから教育委員会所管が妥当と考えるので再検討を求めたい。
一、政令市移行に伴う事務量の増加に加え、今次組織改編による事務事業の見直しが職員個人の過度の負担とならぬよう人的配置に留意してもらいたい。
旨、意見要望が述べられました。
このほか委員より、
一、議第225号「熊本市防災会議条例の一部改正について」、大規模災害発生時における女性の視点での対応策の構築は重要であることから、女性委員の拡充を求めたい。
一、請願第22号「合併特例区の廃止を求める請願」に関しては、高額報酬に対する根強い反発がある現行の合併特例区協議会については、執行部が設置を目指す区民会議等、区に設置される地域協議会組織との重複が来す混乱を避ける上で、政令市移行を機に廃止を求めたい。
一、請願第20号「建設に働く仲間と地域経済を救うルールづくりの請願」について、公共事業が漸減する中、下請・孫請等の業者を初めとする建設業界の窮状を酌み取り、地元業者が発注対象となる公共事業を拡充した上で、公契約条例の策定に取り組んでもらいたい。
旨、意見要望が述べられました。
かくして採決いたしました結果、議第218号、議第221号、議第222号、議第225号ないし議第228号、議第230号ないし議第234号、議第256号ないし議第258号、議第277号ないし議第279号、以上18件については、いずれも全員異議なく可決、議第219号、議第224号、議第303号、以上3件については、賛成多数により可決、議第220号については、賛成者もなく否決、請願第25号については、全員異議なく採択、請願第17号、請願第20号、請願第22号、以上3件については、いずれも賛成少数により不採択とすべきものと決定いたしました。
これをもちまして、総務委員長の報告を終わります。
○津田征士郎 議長 総務委員長の報告は終わりました。
教育市民委員長の報告を求めます。東すみよ議員。
〔教育市民委員長 東すみよ議員 登壇〕
◎東すみよ 議員 教育市民委員会に付託を受けました各号議案についての審査の経過並びに結果について、御報告いたします。
本委員会に付託を受けました議第235号ないし議第238号、議第260号、議第263号、議第296号、議第298号、議第304号ないし議第336号、議第338号ないし議第353号、以上57件につきまして執行部の説明を聴取しましたが、特段の議論もなく、採決いたしました結果、いずれも全員異議なく可決すべきものと決定いたしました。
これをもちまして、教育市民委員長の報告を終わります。
○津田征士郎 議長 教育市民委員長の報告は終わりました。
保健福祉委員長の報告を求めます。倉重徹議員。
〔保健福祉委員長 倉重徹議員 登壇〕
◎倉重徹 議員 保健福祉委員会に付託を受け、審査いたしました各号議案についての審査の経過並びに結果について、簡潔に御報告いたします。
まず、議第266号「熊本市青少年センター条例を廃止する条例の制定について」は、センター事業の青少年育成や指導等は各区役所に機能を分散させたとしても役割は十分に果たしていけると思われるが、自主活動の促進については活動場所の確保が必要になるので、代替場所について検討してもらいたい旨、意見要望が述べられました。
次に、議第356号「指定管理者の指定について」は、
一、来年度から母子福祉センターの指定管理者が変わるとのことだが、業務の引き継ぎについて行政が積極的に関与し、業務に支障を来さないようにしてもらいたい。
一、センターの相談業務において、指定期間終了のたびに相談員が変わることによる相談業務の継続性を懸念するので、相談業務だけは本市が直接行うことを今後の検討課題としてもらいたい。
一、現在の指定管理者において、仕様書どおりに運営していなかった事例があったことから、定期的に指定管理業務の確認やモニタリング等チェックシステムのさらなる強化を図ってもらいたい。
旨、意見要望が述べられました。
次に、請願第23号「子どもの医療費無料化拡充についての請願」については、政令指定都市移行に伴い、留保財源が30億から40億円程度見込まれているので、その財源を活用し、子供の医療費無料化の拡充を図ってもらいたい旨、要望が述べられました。
次に、請願第24号「公的医療を破壊するTPPに参加しないことを求める請願」については、アメリカ型医療が導入されると、医療サービスの自由化が進み、混合診療や営利企業の参入などにより、日本の質の高い医療の仕組みが壊されかねないので、日本の公的医療制度を守るためにも、同請願の願意にのっとり、TPP参加反対の意見書を国に提出できるよう賛同を求めたいとの意見要望が述べられました。
かくして採決いたしました結果、議第239号ないし議第241号、議第243号、議第244号、議第246号、議第247号、議第264号、議第265号、議第299号、議第354号、議第355号、以上12件については、いずれも全員異議なく可決、議第248号、議第266号、議第356号、以上3件については、いずれも賛成多数により可決、請願第18号、請願第19号、請願第23号、請願第24号、以上4件については、いずれも賛成少数により不採択とすべきものと決定いたしました。
これをもちまして、保健福祉委員長の報告を終わります。
○津田征士郎 議長 保健福祉委員長の報告は終わりました。
環境水道委員長の報告を求めます。藤岡照代議員。
〔環境水道委員長 藤岡照代議員 登壇〕
◎藤岡照代 議員 環境水道委員会に付託を受けました各号議案についての審査の経過並びに結果について、簡潔に御報告いたします。
議第268号「熊本市水道事業、簡易水道事業、工業用水道事業及び下水道事業の設置等に関する条例の一部改正について」は、人口動態の変動による給水量の予測値の定期的な検証を行い、効率的な水道水の供給を図り、水道事業の安定経営に努めてもらいたい。また、民営簡易水道についても、事業者の意向を尊重しつつ、統合の実現に向け協議を継続してもらいたい旨、要望が述べられました。
かくして採決いたしました結果、議第267号、議第268号、議第357号ないし議第360号、以上6件については、いずれも全員異議なく可決すべきものと決定いたしました。
これをもちまして、環境水道委員長の報告を終わります。
○津田征士郎 議長 環境水道委員長の報告は終わりました。
経済委員長の報告を求めます。澤田昌作議員。
〔経済委員長 澤田昌作議員 登壇〕
◎澤田昌作 議員 経済委員会に付託を受け審査いたしました各号議案についての審査の経過並びに結果について、簡潔に御報告いたします。
まず、議第295号「財産の取得について」は、
一、城南町総合スポーツセンター(仮称)の駐車場予定地として取得する当該用地の現状は、雑種地及び畑地であるものの、宅地見込み用地として高く鑑定されているなど、内容の精査が不十分であり、そもそも本事業が新市基本計画における建設ありきで進められてきた感が否めない。
一、当該用地は更地の状態で取得するとのことだが、立木すべてを伐採するのではなく、周辺環境に配慮し、必要な立木については現状のまま保存するよう求めたい。
一、当該用地における立木補償額については、補償基準単価をもとに算定したということだが、補償額は実勢価格より高く感じるので、より実勢価格に近い基準に見直す必要があると指摘したい。
旨、意見要望が述べられました。
次に、議第270号「熊本市自転車競走条例の一部改正について」は、
一、重勝式勝者投票法は、的中した際の賞金が高額でギャンブル性が高いことから、公営競技である競輪事業への導入には反対である。
一、若者を中心とした新規ファンを獲得するために、メディアを活用したPRの実施や、ドライブスルー方式による車券の購入法について検討してもらいたい。
旨、意見要望が述べられました。
次に、請願第21号「場外車券場の設置許可を認めないことを求める請願」については、民間により計画されている新市街への場外車券売り場の開設は、開設時間が夜間に及び治安悪化につながることを懸念するので、衰退する同地域の活性化策として、安易にギャンブル施設設置に頼るまちづくりには反対である旨の意見が述べられました。
かくして採決いたしました結果、議第269号、議第361号ないし議第365号、以上6件については、いずれも全員異議なく可決、議第249号、議第270号、議第295号、議第366号、以上4件については、いずれも賛成多数より可決、請願第21号については、賛成少数により不採択とすべきものと決定いたしました。
これをもちまして、経済委員長の報告を終わります。
○津田征士郎 議長 経済委員長の報告は終わりました。
都市整備委員長の報告を求めます。大石浩文議員。
〔都市整備委員長 大石浩文議員 登壇〕
◎大石浩文 議員 都市整備委員会に付託を受けました各号議案についての審査の経過並びに結果について、簡潔に御報告いたします。
議第274号「熊本市長の専決処分事項に関する条例の一部改正について」は、本条例案は熊本市住宅協会から引き継いだ2団地の管理事務を円滑に行うための措置であるが、条文中、「市営住宅等」に引き継いだ2団地が含まれることについて、附則や条例にて明確にすべきである旨、意見が述べられました。
かくして議第251号ないし議第254号、議第273号、議第274号、議第280号ないし議第294号、議第297号、議第367号、議第368号、以上24件について採決いたしました結果、いずれも全員異議なく可決すべきものと決定いたしました。
これをもちまして、都市整備委員長の報告を終わります。
○津田征士郎 議長 都市整備委員長の報告は終わりました。
以上で、関係委員長の報告は終わりました。
これより質疑を行いますが、予算決算委員会の審査議案に関する質疑は、同委員会で行われた締めくくり総括質疑で終結しておりますので、御了承願います。
総務委員会の審査議案に関し質疑はありませんか。下川寛議員。
〔45番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 おはようございます。くまもと未来の下川でございます。
久しぶりに壇上に上がりましたので、小心者の私、いささか緊張いたしておりまして、お見苦しい点があることを御容赦をお願いしながら、議第220号「熊本市附属機関設置条例の一部改正について」、質疑を行います。
先般の総務委員会では、本件の区民会議設置については、種々論議の上、否決をされております。この議案の上程に至るまで、私たち議員も個人で、また会派の政調会などを通じて説明を聴取し、また、意見を申し上げてきただけでなく、この本会議での質問における議論も受けた上で、今般の委員会の採決につながったと認識いたしております。
この質疑に当たり、まず冒頭に、市長がこの区民会議を設置すべきと考えたその思い、議案提出に至るまでの経緯と、その中での意見に対する対応というものを再度確認したいと思いますので、市長にお答えをお願いいたします。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 それでは、下川議員の区民会議についてのお尋ねにつきまして、お答えをさせていただきます。
まず、区民会議の設置への思いと、それから議案を上程しました経緯につきまして、お答えをさせていただきます。
まず、思いについてでございますけれども、指定都市移行時に新たに設置することになります、中央とそれから東西南北、この5つの区につきましては、それぞれの地域が個性や豊かな魅力にあふれているものでございまして、指定都市移行を契機といたしまして、その特性をさらに生かしますことで、市全体の魅力の向上につなげていきたいと考えているものであります。
そこで、本市は区役所を、住民生活に密接に関連する行政サービスを総合的に提供する場といたしますとともに、区のまちづくりの拠点と位置づける、いわゆる大区役所制を採用しているものでございまして、区の特性を生かしたまちづくりを進めることといたしております。そのためには市民参画が不可欠であると考えまして、区ごとの振興ビジョンの策定でありますとか、あるいは区独自のまちづくりを進めていくに当たりまして、さまざまな意見を伺う場として区民会議の設置を提案させていただいたところでございます。
区民会議の設置に当たりましての経緯でございますけれども、本年6月に政令指定都市推進本部におきまして素案を決定し、議会に対しましては、政令指定都市に関する特別委員会を初め、議員の皆様へ、他都市の状況や本市の考え方につきましての説明を行ってきたところでございます。また、市民の皆様方へは、住民説明会や出前講座、パブリックコメントなどで内容のお知らせを行いますとともに、意見を伺ってきたところでございます。
そうした中で、議員あるいは市民からの意見への対応についてでございますけれども、区民会議素案の内容につきましては、特別委員会におきまして、議会における議決事件に対する審議と、それから区民会議における所掌事務に対する審議という言葉の意味につきまして、混同されやすいのではないかという指摘があったことにあわせまして、今議会で改正案を上程しております熊本市市民参画と協働の推進条例の区ごとの市民参画による協議の場を設けるという規定との整合性も踏まえまして、審議を協議に変更させていただいたところであります。
また、パブリックコメントにおきましては、委員の数や女性委員の登用などにつきまして、多数の御意見をいただいたところでもございまして、パブリックコメントでの意見内容を踏まえ、審議会等の設置に関する指針の規定に基づきまして、委員の数の上限を15人から20人に変更させていただいたところであります。
以上であります。
〔45番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 今、市長から御答弁いただいた中で、市長の思いと提案までの一定の経緯、ステップは踏まれているんだなということは理解をいたしました。市長が市政を運営するに当たって、市民の意見に耳を傾けながら政策を決定していくということに何の異論も持ちませんし、そういう意味では、区民会議の設置自体を否定もするものではありません。市長が提案する市民のためになる改革は全面的に支援をしたいと、会派の方では考えております。
しかし、この案の説明を受けたときに、私どもくまもと未来では活発な議論がありました。2000人委員会とのすみ分け、審議をすることの適否、会議の議事がとめどなく発展していきかねないことに対する抑止策、委員の構成、報酬のあり方、附属機関としての適否など、挙げれば切りがありません。
そういう多くの指摘や意見があったものの、今般の上程に際しては、今、御答弁にあったように、審議とされていたものが協議に変わったことと、委員数が変わったのみで、会派の委員が委員会で会派からの指摘を詳細に議論をしようとしても、何ら明確な対応がなされていないと感じられる状況でありまして、審議後に対応を考えましょうということであったようでして、それを理由として、私どもの会派も賛同いたしておりません。
ただ、そういう状況の中、先日の委員会では明らかにされておりませんでしたが、2000人市民委員会の第1回アンケートが実施されておりまして、防災への不安や対策、国民健康保険への諸課題のほか、区役所の機能と区のまちづくりについて意見を求められておりまして、11月11日までのアンケートの投函の結果として1,692件、80.5%の回答が得られております。このアンケートの中で、今般の区民会議に関連して、区のまちづくりに関する参加意識と区のまちづくり予算のほか、区民会議の設置に触れて、まちづくりへの参加意思、区民会議に期待する役割への意見というものを求めてあります。にもかかわらず、今、議案が上程されておりますが、このアンケートの集計は、本日現在、できていないわけでございます。
市長は、日常、市民の意見を聞くということを言われながら、一方では、こういった形で市民の意見を聞きながらも、その結果を待たずして区民会議の設置を議案として提出されるというのはいかがなものかという議論があり、これは確かに言行不一致を具現化しているものだという指摘もあるわけですが、市民の意見を聞くことを日常から心がけるのであれば、このアンケートの結果が出てから議案としなければ、会議の進め方や協議事項そのものが変わってくるおそれもあるわけです。
この市民意見の結果を見ずして議案を今般上程された理由を、市長にお尋ねしたいと思います。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 それでは、2000人市民委員会の結果の前に議案を上程した理由についてのお尋ねにお答えをさせていただきます。
先ほど御紹介もございましたが、この2000人市民委員会、第1回目のテーマといたしましては3つございまして、防災対策について、指定都市移行に伴う区役所の機能と区のまちづくりについて、それから国民健康保険について、以上3点でございますが、この3件につきまして事前に研修を行っていただきました上でアンケートを実施したところでございます。この中で、指定都市移行に関してのアンケートにつきましては、市役所、市民センターなどの利用頻度でございますとか、あるいは区のまちづくりの必要性など、18項目を調査いたしまして、そのうち区民会議につきましては、区のまちづくりに参画したいかどうか、あるいはその理由、そして区民会議の役割への期待、以上3つの項目の質問を行ったところでございます。
このアンケートの本旨につきましては、市民の皆様の区役所の機能や区のまちづくりに対する認知度あるいは期待度というものを調査いたしますために実施をしたものでございまして、今後は同じ質問を数年にわたり行うことによりまして、市民の皆様の意識の経年変化を把握することといたしております。区民会議に対する市民の御意見につきましては、先ほど申し上げました住民説明会、あるいはパブリックコメントなどを通じまして把握に努めてきているところでございまして、それを受け、本議会において区民会議についての議案を上程させていただいたものでございます。
〔45番 下川寛議員 登壇〕
◆下川寛 議員 ただいま私が申し上げましたアンケートについては、去る12日に選択項目のみですが、速報値というものが出されたわけでございます。ただ、この集計の速報値も、私が資料の問い合わせをして慌てて入力されたものだと考えております。その速報値で見ますと、先ほどの区民会議を設置し、区単位のまちづくりへ云々という中で、区のまちづくりに参画したいと思う市民のパーセンテージは28.4%です。そういう状況を見れば、やはり区民会議の要綱で定めた運用そのものが、この結果によって変わってくるおそれがあるのではないかということも感じるわけです。
市長の方からは、御答弁の中で、アンケートの本旨は違うという、市民の意見をこの議案に対して問うものとは違うというようなニュアンスの答弁でございましたが、この区民会議のあり方について意見を聞いてやることに変わりはないのではないかと感じます。
私は非常に優しい性格をしておりますので、百歩譲って考えたいと思うんですが、その百歩譲って、こういった形で市民の期待度というものを把握した際に、さきに申しましたように、当初の計画から運用を変更する必要が生じることがあったら、審議後に要綱にてどんどん変更されていくんでしょうか。そういうあり方については甚だ疑問があるわけです。
今般の手続は、市長が市民の意見を聞くという立場からすれば一貫性がないと言わざるを得ないという指摘がなされそうな気がいたします。
このことは、本日報道されておりました緊急災害時のエリアメール活用にもあらわれているのではないかと思います。私もけさ報道を見て、あ、そういうことが行われるんだと思ってびっくりしたんですが、いつ起こるかわからない災害というものを考えれば、一日も早くこういうものを運用開始するというのは大変に歓迎をいたすものの、これもさきの2000人委員会のアンケートで触れてあるんですね。ただ、そのアンケートの結果を見ずしてそういう事業実施をしてあるわけです。
一貫性を持った行動こそが市民との信頼感の醸成につながる重要なポイントであるのではないかというふうに感じております。
また、委員会でも議案に対して熟度不足というような意見が出されたという報告が、先ほどあっておりましたが、審議について、審議決定を求める議案というものは、その後の運用まで変更の必要がないというように、自信を持ってきちんと組み上げて上程をするべきであり、審議後に内容を考えるというものは審議に値しないということは、会議の鉄則であります。いま一つ、先日のアンケートの項目についても触れますが、全般的に何を課題として、どういう政策を実現していくために、何の意見を求めたいかというものが、非常に項目からは見えにくく、今後、質問内容の精査が必要だという指摘もあることを市長にお伝えしておきたいと思います。
いずれにせよ、この区民会議は法制度的に4月に絶対に始めなければならない会議ではないわけです。これを設置するからには、将来に生きる内容が必要であり、市長の思いの中にあったコンセプトこそが重視されるべきでありましょう。
今般の要綱の内容では、先ほど話にあった区のビジョンづくりということまで会議に丸投げのように聞こえてしまいますので、市としての意思をしっかりとその中で生かして、区のビジョンなどができていくように、事前にしっかりと市民の声に耳を傾けながら、またこの議場にいらっしゃる議員各位が、それぞれが数千人の市民から負託を受けた、そういう議員、議会の声にも真摯に耳を傾けて、事前にしっかりと対応しながら、今後、よりよい形の会議体の案をつくり、議案として上程していただくことをお願いして、質疑を終了いたします。
○津田征士郎 議長 そのほか、質疑はありませんか。上田芳裕議員。
〔17番 上田芳裕議員 登壇〕
◆上田芳裕 議員 おはようございます。市民連合の上田芳裕でございます。本議会に上程されております議第219号「熊本市事務分掌条例の一部改正」にかかわって、特に総務委員会で議論されました政令市移行後における組織改編に関し、質疑を行います。
政令市移行における組織改編に伴って、新たな位置づけで設置される局と所管課の扱いについては、かなめとなります局の扱いなど、一定の整理がなされており、その大筋を理解するものでございます。がしかし、教育委員会の事務分掌、所管課の扱いについて、その果たすべき責務を直視したときに、事務事業の執行に対する考え方や所管課の扱いについて、大きな疑問、疑念を持つものでございます。
その疑問、疑念の第1は、これまで教育委員会、生涯学習部が担ってきた生涯学習推進と青少年育成という職責が、平成20年の子ども未来局新設と今回の組織改編により、新企画振興局、新健康福祉子ども局へ移行することへの疑念でございます。
第2は、これもまた教育委員会としてその役割、責務が生じると考えます埋蔵文化財等の適正な維持管理を担わなければならない文化振興課と、本市スポーツ振興課の所管組織が、観光文化交流局に置かれている疑念でございます。
本来、市民の生涯を通した学習、スポーツの振興と、歴史的文化遺産の継承と活用に関しては、教育委員会がその職責を担い、施策の基本方針に基づき、事業展開とその進捗や管理方針などを定め、市民への情報発信、啓発を含め、事業遂行へ予算確保も行われてきたものであると考えます。そのことは、今議会において、熊本市教育委員会事務事業点検評価の報告書の中に、基本方針と主な取り組みとしても報告されております。
その報告の中には、さきに述べました第1の疑念、生涯学習部門が担ってきたものに対し、教育委員会の施策の基本方針として、生涯を通して学べる機会を拡充し、学んだことを社会に生かすことができる環境を整備すること、だれもが健康で生涯にわたりスポーツに親しむことができるスポーツライフの実現に努めますとあります。まさしく市民の生涯学習とスポーツ振興は、本市の教育委員会の大きな役割、責務であろうと考えます。
また、その報告の中には、歴史的文化遺産の継承と活用について、史跡などの歴史的文化遺産を保護し、適正な保存整備を進めること、さらには、歴史的文化遺産に触れる機会を拡充することにより、市民の協働に対する理解と愛着を深めるという、2つの基本方針がうたってあります。歴史的文化遺産を観光につなげることの重要性は若干理解するものの、文化財に関する基本的な職務、職責は教育行政にあると考えます。
そこでお尋ねいたします。
まず、これまで述べました生涯学習、青少年育成、スポーツ振興、さらには文化財にかかわる本市教育行政の役割、職責といったものを今回の組織改編で市長事務部局へすべて移行させる、いわば所管がえをする基本的な考えについてお尋ねいたします。
2点目として、さきに述べました生涯学習、青少年育成、スポーツ振興、文化財保護といった分野の本市の職務権限の所在はどこにあるのかについて、以上2点、幸山市長にお尋ねいたします。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 指定都市移行後における組織改編につきまして、所管がえに係る基本的な考え方について、さらには職務権限の所在について、以上2点につきましてお答えをさせていただきます。
まず、1点目でございますが、本市におきましては、全国に誇ります貴重な歴史的文化的遺産でありますとか、市民文化、芸術文化を数多く有しているところでありまして、また、スポーツの分野におきましても、全国あるいは世界レベルでのアスリートを多数輩出いたしますなど、この分野におきましても都市としての高い魅力と個性を持っているものと考えております。
そこで、本年度新たに設置いたしました観光文化交流局に、教育委員会が所管いたしております文化財保護とスポーツ振興に関する業務を移管いたしまして、これらの貴重な財産、資源を積極的に活用しながら、熊本城を初めとする本市固有の文化につきましての魅力発信や、来年2月に開催いたします第1回目となります1万人規模の熊本城マラソンの実現に向けた取り組みを進めますなど、文化力の高いまちづくり、あるいはスポーツコンベンションや観光の振興、都市間交流の一体的な推進を図ってきたところであります。
また、来年4月の指定都市移行後は、市民サービスの拠点ともなります区役所設置、区役所を中心とした地域の個性や特性を生かしたまちづくりを推進していく必要がございますことから、新たに企画振興局を設置する予定でありますが、生涯学習部門をこの企画振興局に移管することによりまして、生涯学習と地域づくり、あるいは町おこしなどのコミュニティ活動の連携強化を図りますなど、地域一体となった取り組みをさらに進めていきたいと考えているものであります。
2点目の、職務権限の所在についてでございますが、まず、スポーツ及び文化振興の分野につきましては、平成19年に地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正されておりまして、市長の権限と責任において事務を管理、執行できるようになりましたことから、本年3月、熊本市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例を制定いたしまして、教育委員会から市長事務部局への移管を行ったところであります。また、それ以外の文化財保護業務につきましては、地方自治法に基づく補助執行、この形をとりまして、教育委員会に権限と責任が留保されました上で、市長が執行する事務として移管したところでございまして、来年度移管を予定いたしております生涯学習分野のうち、社会教育につきましては、この補助執行による移管を行いたいと考えているところでありまして、教育委員会と市長事務部局とが緊密な連携をとりながら、それぞれの責任と役割を果たしつつ取り組みを進めていくこととなるものと考えております。
〔17番 上田芳裕議員 登壇〕
◆上田芳裕 議員 本来、教育行政の中で大きく位置づけられていたものが、時代の変化とともに、貴重な文化財を財産、資源と位置づけ、観光振興に活用するというような複合的な効果を生み出そうという根拠は、理解できなくはありません。しかし、職務権限について、特例条例や補助執行という手法により、教育委員会から手が離れ、その権限と責任が果たされていくのか、大きく危惧をするところでございます。
また、さきに述べました熊本市教育委員会事務事業点検評価の報告書によりますと、本市教育委員会の事務事業については、第1が、生きる力をはぐくむ学校教育の推進。そして第2と第3が、これまで指摘してきました、生涯を通した学習、スポーツの振興と、歴史的文化遺産の継承と活用であります。教育委員会での事務事業施策3つのうち2つが、新企画振興局や新健康福祉子ども局、観光文化交流局の所管となることは、市政運営上、また本市の教育行政でもいびつな組織であると言わざるを得ないと考えます。
そこで、これまで指摘させていただきましたことを含め、教育行政のありようについて、どのように認識されているのかお尋ねいたします。
また、トータル的には、これまで指摘してまいりました生涯学習に関する業務、スポーツ振興、歴史的文化財を取り扱う事務事業に関しては、教育行政のとりででございます教育委員会で所管することが、本筋論からも妥当であると考えますが、いかがでしょうか。
以上、2点、幸山市長にお尋ねします。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 引き続き2点、教育行政のありようについての認識と、それから所管の妥当性について、2点お尋ねがございましたので、あわせましてお答えをさせていただきたいと存じます。
ただいま議員からも御指摘のありましたように、本市教育行政におきまして、生涯を通した学習と、それからスポーツの振興や、歴史的文化的遺産の継承に対する取り組みというものは、学校教育の充実とともに、いずれの部署が所管いたしましても重要かつ不可欠なものでございます。そのような中で、生涯学習やスポーツ、文化に関する事務の執行を教育委員会事務局から市長事務部局へ移管するに当たりましては、教育委員会が掲げる教育方針や理念に沿った業務の運営がなされていかなければならないと考えているところであります。
これまでどおり、社会教育などに関する基本方針や文化財の指定、解除など、基本的な事項につきましては、5人の委員で構成されます教育委員会会議で決定されるということになりますが、事務の執行を教育委員会事務局から市長事務部局に移管し、市長事務部局で実施する関連施策と一体的に取り組むことによりまして、より効果的な業務の推進を図ってまいりたいと考えているものでございます。
いずれにいたしましても、先ほども申し上げましたように、教育委員会と緊密な連携をとりながら、それぞれの権限と責任、役割を果たしつつ、生涯学習やスポーツ、文化などの振興に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
〔17番 上田芳裕議員 登壇〕
◆上田芳裕 議員 教育委員会、教育行政というのは大変重たいというような認識のもと、質問をさせていただきました。教育行政、いわゆる文部科学省から通じた、全国あまねく教育行政という形になろうかというふうに思いますけれども、それぞれのまちのそれぞれの営みによって、いろいろな意味合いでその本筋、本流がずれてくる、変わってくることに対しては、非常に危惧をするところであります。
教育行政の職務権限や責任に基づく業務そのものの本筋といったものが、本当に姿を変えることによって、何が本筋なのかわからなくなるようなことがないように、政令市移行後も、本件については幸山市長も十分課題認識を持っていただいて、対処、改善をしていただくことを強く要望させていただきまして、私からの質疑とさせていただきます。
○津田征士郎 議長 総務委員会の審査議案に関する質疑は終わりました。
教育市民委員会の審査議案に関し質疑はありませんか。益田牧子議員。
〔49番 益田牧子議員 登壇〕
◆益田牧子 議員 議第352号、男女共同参画センターはあもにいの指定管理について、質疑を行います。
この施設は、熊本市男女共同参画基本計画においても、計画推進の中核施設として位置づけられ、その機能充実がうたわれております。その役割は、社会参画支援事業や、男女共同参画意識啓発事業の実施、団体への活動支援及び情報提供、エンパワーメント講座など、女性の意欲と能力向上を高める講座の開催、男女の心と体と生き方などの相談の実施及び男女共同参画に関する情報提供、地域団体、NPO、学校、事業者などさまざまな主体とのネットワークの構築を図る事業の実施など、多面的です。
12月議会には、指定管理者として5社が応募し、はあもにい管理運営共同企業体が選定されました。3社で構成され、九州綜合サービス株式会社、熊本産業文化振興株式会社、有限会社ミューズプランニングです。
先行し、指定管理に移行している自治体での問題点といたしまして、多くの場合、行政コストの削減が主な理由となっていることから、必ずしも男女平等の推進に専門性を持つ事業者が選定されているわけではない。指定期間も短期のことが多く、安定した運営が保証されていない。職員の労働条件に大きなしわ寄せが来ているなどが指摘されております。政府の男女共生参画会議においても、指定管理の問題点として、正規職員を雇いにくく、雇用期間が3ないし5年間で、その後の雇用継続の保証がなく、賃金も低いことが挙げられ、委員の中からは、21世紀の最重要課題に最前線で取り組む人たちがワーキングプアになるのはおかしい、こうした指摘もなされております。
そこで幸山市長にお尋ねいたします。
計画推進の基幹施設であり、民間業者任せでなく、行政の責任は極めて重大です。熊本市における男女共生社会実現における課題をどのように認識し、指定管理後の公的責任をどのように担っていかれるのか、お尋ねいたします。
続きまして、選定委員を務められました市民生活局長に、以下、5項目についてお尋ねいたします。
第1は、直営の現在の運営費、指定管理後の運営費はどうなっていますか。選定業者の総合点数は1,641点、2番目の業者は1,637点と、その差はわずか4点にすぎません。選定業者のこれまでの実績、選定の理由をお示しください。その際、正規職員の配置など、ワーキングプアを生まないための対策はあるのでしょうか。
第2に、市の行政責任の一つであるモニタリングについてお尋ねいたします。これまでは、運営協議会があり、学識経験者、利用者、女性団体、公募による市民に私ども市議会議員も委員として加わり、運営についての意見を言う機会がありました。これまで以上の利用者を含めた意見交換、意見聴取の場が必要ではないでしょうか。
第3に、現在6名の体制で行われている舞台業務は、水準を低下させないためには、派遣職員で行うのではなく、専門技術者の配置が必要ですが、その担保はあるのでしょうか。
第4は、現在、施設での嘱託職員は、保育士、図書司書、受付業務など、11名が雇用されております。継続した雇用への取り組みが求められております。その取り組みにつきまして、お尋ねいたします。
第5に、はあもにいで行われております相談業務やファミリーサポートセンター事業は直営で行われるとのことです。その理由についてお聞かせください。相談員を5年間で雇いどめにするのでなく、継続した雇用へとこの際改めるべきではないでしょうか。
以上、お尋ねいたします。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 男女共同参画センターはあもにいの指定管理に関しまして、指定の選定理由あるいは今後の対応等につきましては市民生活局長の方から答弁をいたさせますけれども、まずは私の方から、男女共生社会実現における課題の認識と公的責任についてお答えをさせていただきます。
ただいま議員もお述べになりましたように、熊本市男女共同参画センターはあもにいは、男女共同参画を推進する施設といたしまして、平成2年の開館以来、多くの市民の皆様方に御利用いただきまして、本市の男女共同参画の推進に大きく寄与してきたところでございます。しかし、男女共同参画社会の実現にはいまだ道半ばでもございまして、今後も女性の社会参画促進やワーク・ライフ・バランスの推進などの具体的な課題解決に向けまして、積極的に事業を進める必要があると認識をいたしております。そのため、その事業の中核施設でもございますはあもにいの指定管理者制度導入を契機といたしまして、その制度のメリットでもあります民間の能力やノウハウを最大限に生かしまして、より効果的で魅力的な事業展開と、運営において機能拡充が期待できると考えております。また、指定管理者移行後におきましても、はあもにいとのかかわりを強く持ちますことで、市の役割をもちろん果たしていきたいと考えているものでもあります。
今後も、男女共同参画基本計画に基づきまして、総合的かつ計画的な施策を講じながら、本市の男女共同参画社会の実現を目指してまいりたいと考えております。
〔飯銅芳明市民生活局長 登壇〕
◎飯銅芳明 市民生活局長 私の方からは、議員お尋ねの5点につきましてお答えいたします。
まず1点目ですが、初めに運営費の比較につきましては、今回の協定額を年間額にいたしますと約1億4,700万円となり、平成22年度決算額は約1億8,500万円ですので、年間で約3,800万円の節減となるところであります。
次に、指定管理者の候補者の選定理由でございますが、まず、今回の配点比率は、事業内容をより評価するために、価格評価より、基本項目評価に重点を置いた割合にしたところでございます。また、選定された団体は、これまでにない新しく効果的と思われる事業を具体的に提案しており、加えて、子育て活動や女性の社会参加に経験と実績を持つ企業により構成されていることも評価されたものと理解いたしております。
次に、正規職員の配置等につきましては、今後、仕様書に明記した正規職員の配置を指定管理者に求めてまいりたいと考えております。
2点目のモニタリングについてでございますが、利用者を含めた意見の聴取といたしましては、仕様書に基づき、利用者アンケートの実施などのモニタリングを行うほか、指定管理者により新たに運営審議会を設けることとしており、可能な限りさまざまな意見を聴取する手法を指定管理者と考えていくことといたしております。
続きまして、3点目の舞台業務の専門技術者の配置についてでございますが、今回の応募企業は既に大型施設の舞台業務の運営実績を持っておりますことから、当該施設におきましても、安全かつ効率的な舞台管理運営ができるものと認識しております。また、仕様書におきましても、専任体制や有資格者の常駐を確保することといたしております。
続きまして、4点目の現在の嘱託職員の雇用継続につきましては、議員の御趣旨を指定管理者に伝えてまいりたいと考えております。
最後に、相談業務等の直営の理由等でございますが、総合相談室では、市や県など関係部署との連携が必要なこと、相談者からの信頼性や安心感の観点から、またファミリーサポートセンターにつきましては、ほかの子育て支援事業との連携が必要となることなどから、いずれも直営が望ましいと判断したところであります。さらに、嘱託相談員の雇用期間につきましては、業務の必要性に応じて雇用を継続するなど、一定の配慮を行っているところでございます。
〔49番 益田牧子議員 登壇〕
◆益田牧子 議員 幸山市長は、男女共同参画社会の実現はいまだ道半ばであり、これからもかかわりを持ち、市の役割を果たしたいとおっしゃいました。私は、そうであるならば、これは直営が筋ではないかと思います。運営費約3,800万円の節減とのことですが、コスト優先で民間の管理となることは、市民にとりましても、市の職員にとりましても、非常に残念です。
はあもにいは、21年の歴史の中で、地域や女性団体などとかかわり、さまざまな活動を通して、女性職員の幹部育成にも大きな力を発揮してまいりました。私は、今回指定管理者となられた事業所などとも連携をして、これまでどおり直営で続けてほしかったとの思いでいっぱいです。議会としてもしっかり検証を続ける必要があると思っております。
DVなどさまざまな困難を抱える女性たちに寄り添い、援助し、生きる力をはぐくんできた相談事業、及びファミリーサポート事業が、市や県の関係部署とも連携をして直営で進められることは評価をいたします。今後は、市の職員を配置し、嘱託職員についてもぜひとも5年間の雇いどめの中止を要望いたします。
また、はあもにいメーンホールは372席の固定席を持ち、ピアノ発表会、演劇など、地域の団体、学校関係者など、多くの市民に利用されております。ぜひとも専任の照明、音響などの舞台技術者を配置し、これまでの水準を落とすことなく運営がなされるよう、強く要望します。
建設後20年が経過し、毎年のように改修工事が行われております。施設の維持管理につきましては、改修予算の増額、長年の課題であります駐車場の確保につきましては、これは市の責任、この点も今後も多いに市の責任で進めるべきだと思います。
最後に、熊本市の都合で日々頑張っておられます嘱託員の方々が職を失うことがないように、責任を持って指定管理者へ要請をし、雇用継続ができるようにお願いをいたしまして、質疑といたします。
○津田征士郎 議長 教育市民委員会の審査議案に関する質疑は終わりました。
保健福祉委員会の審査議案に関し質疑はありませんか。上野美恵子議員。
〔27番 上野美恵子議員 登壇〕
◆上野美恵子 議員 保健福祉委員長報告に関連して、委員会に付託をされました、「公的医療を破壊するTPPに参加しないことを求める請願」について、お尋ねいたします。
請願にありますように、去る11月11日、野田首相はAPECにおいて、TPP、環太平洋連携協定の交渉に参加することを表明しました。TPPへの参加は、農業と食料だけでなく、暮らしと経済のあらゆる分野が交渉対象とされて、アメリカの対日要求が強要されます。食の安全や医療、介護、雇用、政府調達など、あらゆる分野へとその影響が及びます。
日本医師会を初め、日本看護協会、日本病院学会など、40の医療関係団体で構成する国民医療推進協議会は、TPPについて、これまでさまざまな機会に警告を発して、日本の医療に対する影響を示してきております。特にAPECでの首相のTPP参加表明後は、直ちに日本医師会としての見解も出され、12月9日には日本の医療を守るための総決起大会も開かれ、TPP交渉で公的医療保険が対象となれば医療の市場化を招く事態が強く懸念され、我が国のすぐれた公的医療制度を崩壊へ導く。我々はだれもが等しく医療を受けられる国民皆保険をこれからも断固守り続けていくと決議をされております。
第1に、日夜医療の第一線で市民の命を守る先頭に立っておられる病院事業管理者にお尋ねいたします。日本医師会も懸念しているTPP参加の影響について、どのようにお考えでしょうか。外国資本を含む企業の医療への参入が、日本の医療保険や国民の健康、公的医療機関に及ぼす影響などについてお聞かせください。
第2に、全国農協中央会は、11月11日、TPP交渉参加に関する抗議声明を萬歳会長名で出されております。全国農業会議所もまた、12月7日に全国農業委員会会長代表者集会を開催されて、TPP交渉参加撤回を求める要請決議を採択しています。参加された農業委員会会長には、本市農業への影響やTPP参加についての見解をお聞かせください。
第3に、市長はこれまで農業分野における影響額をマイナス100億円と説明されてきましたが、その程度の認識でいいのでしょうか。市内の農家に与える直接の影響が100億円であれば、食品の製造、加工、流通、販売に携わる地元企業にはそれを上回る影響があって、それに関連する分野にも影響が生じます。それは結果的には雇用の減少などにも直結して、熊本が全国に誇る地下水保全にも影響してくるのではないでしょうか。さらに、政令市となって、熊本県全体の牽引者となるという点から見ても、また県の農林水産業などの衰退が政令市熊本の商工観光労働分野を直撃することも明白ではないでしょうか。
こうした政令市熊本のあり方にもかかわる多大な影響について、本格的に検証し、具体的な影響の試算もした上で、市民に知らせていくことが求められていると思いますが、いかがお考えでしょうか。
以上、それぞれにお尋ねをいたします。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 質問の順番と前後いたしますが、まず私の方から、TPPの地域産業への影響と試算についてのお尋ねにお答えをさせていただきます。
TPP参加につきましては、輸出関連産業を中心に賛成の声も聞かれますものの、本市の基幹産業でもございます農業に多大なマイナス影響を及ぼすことが懸念されているところでございます。先ほどのお示しのあった数字というものは、国の試算に基づきました数字を御紹介したものでございました。
本市製造業の4割近くを占めております食品製造業やその関連産業につきましては、製造コスト低下によります価格競争力向上などのプラス面が考えられます一方で、地場産品を扱う卸売業、運輸業の販売額の減少など、マイナスの影響を心配する声もございます。
TPP協定につきましては、御案内のとおり、交渉参加が表明されたばかりでございまして、その内容につきましては不確定なことから、地域経済全体に及ぼす影響につきまして、現段階において試算をすることは困難な状況にございます。本市といたしましては、国の今後の動きを注視しながら、その影響を可能な限り把握いたしますとともに、国に対しましては、国民への詳細な情報の開示や十分な議論を尽くすことなど、慎重な対応を求めてまいりたいと考えております。
〔馬場憲一郎病院事業管理者 登壇〕
◎馬場憲一郎 病院事業管理者 私の方からは、日本の医療保険や国民の健康、及び公的医療機関に及ぼす影響ということについて、お答えいたします。
御質問にもございましたように、我が国の公的医療保険制度の根幹であります国民皆保険制度は、世界に誇る医療制度であり、今後も堅持していくべきものと考えております。
さらに、公的医療機関の長といたしましては、日本医師会を初めとした医療関係団体が危惧するように、皆保険制度が崩壊することによって医療格差が生じるようなことは避けるべきだと考えております。
また、TPPへの参加が公的医療機関に及ぼす影響につきましては、今後始まる協議の内容を見ない限り、現時点で予測することは難しいところがございます。市民生活に影響を与え得るような重要な問題であり、引き続き国の動向を注視してまいりたいと考えております。
〔森日出輝農業委員会会長 登壇〕
◎森日出輝 農業委員会会長 お尋ねのTPP参加会見について、お答えいたします。
TPPへの参加につきましては、農産物の貿易の自由化により、輸入物産が押し寄せ、我が国の農業や地域社会に大きな影響を及ぼし、その結果、耕作放棄地がふえることを懸念し、全国農業会会長会議で撤回を求める要請決議をしたところでございます。
TPP参加がどのように影響するか未知数ですが、私どもはふるさと熊本農業をいかに振興していくかという中において、一層の農業委員会活動に励んでまいりたいと思います。
〔27番 上野美恵子議員 登壇〕
◆上野美恵子 議員 病院事業管理者が答弁をされました、世界に誇る医療制度である国民皆保険制度の堅持や、その崩壊による医療の格差を避けることは、日本医師会としての基本的な立場ですが、首相のTPP参加表明後の公式な見解では、これまでもアメリカが日本に医療の市場化を要求してきたことや、日本政府も医療の営利産業化を改革で着実に進めてきたこと、さらにはことし10月にアメリカ議会でも可決されて、11月に韓国でも批准された米韓FTAでは、医療も対象とされて、医薬品や医療機器の償還価格にまで踏み込んだ内容になっていることも指摘しています。
TPP参加による混合診療の全面解禁は、先進医療や新薬の恩恵を受けられるのは高額所得者のみで、国もこれらを公的医療給付の対象から外し、ひいては公的医療保険の給付そのものが削減されてしまうこと、それは必要な医療を平等に受けられる国民皆保険の基本を崩してしまいます。また、日本の医師不足も外国の医師の受け入れでは解決するものでなく、むしろ日本の医療水準の低下や自由診療の拡大、日本人医師の海外流出なども懸念されます。外国人患者の受け入れもまた、お金持ちが高い自由価格の診療を受けることによって、公的医療保険で治療を受けている日本人が治療を後回しにされることも出てきます。
株式会社の病院経営の参入は、利潤追求による医療の質の低下や公的医療保険の縮小、患者の選別なども招きます。これらは病院経営に直接影響を及ぼし、国民皆保険制度に守られた市民の公平な医療を受ける権利をなし崩しにします。それは、東日本大震災復興の大きな妨げになることも、日本医師会は指摘しています。
市長は、TPPの内容が不確定で、試算がなかなか難しい、慎重に対応するという答弁でしたが、本市が農林水産省の試算を基礎に、マイナス影響額が100億円と試算している農業分野におきましても、国が試算対象としている19品目には入らないナス、メロンやスイカを初めとして、本市の主要な作物への影響は軽視できないと思われます。農業が崩壊すれば、白川中水域の水田湛水等によって守られている熊本市の地下水保全もますます困難になってくることも考えられます。
今回は触れられておりませんが、官公需も当然開放の対象となるので、本市の物品契約や公共工事にも大きな影響が予想されます。現在でも政府や都道府県、政令市が調達する公共事業は、世界貿易機関WTOの政府調達協定に基づいて一定の規模以上は外国企業へも入札を開放する公共工事の国際入札基準があります。都道府県と政令市の場合、建設工事で契約額23億円以上です。TPPに参加すれば、加盟国の一番低い水準に合わせることが求められてきますので、契約額7億円以上の工事を国際入札対象とされる可能性が出てきます。建設経済研究所が川崎市の公共工事で試算した結果によれば、国際入札対象の工事が一挙に10倍になって、地元の中堅や中小企業が受注している公共工事までもが国際入札の対象になるということでした。そんなことになれば熊本の建設業界はどうなるでしょうか。
農業委員会会長の答弁は、TPPを推進している国に遠慮なさったような内容でしたが、TPPが国益にかかわるゆゆしき事態を招くことは明白です。全国農業委員会会長代表者集会に直接参加なさった思いを率直にお聞かせ願えませんでしょうか。お尋ねいたします。
〔森日出輝農業委員会会長 登壇〕
◎森日出輝 農業委員会会長 TPP参加について、再度のお尋ねでございますので、お答えいたします。
TPPへの参加につきましては、米などの重要品目関税撤廃、除外が困難であることが明らかになりつつあるなど、農産物の貿易の自由化にとどまらず、国民の安心安全に関する幅広い分野に影響するおそれがあり、1,167万人を超える反対署名を無視しての交渉参加については再考していただきたいと熱望いたします。情報開示の不足、国家戦略が明らかではなく、東日本大震災の復旧復興にも逆行するものと思います。農業委員一人一人がTPP推進の問題を改めて認識したところであり、ふるさと熊本の農業をいかに振興していくかという中において、TPPについては交渉参加に反対していきたいと思います。
〔27番 上野美恵子議員 登壇〕
◆上野美恵子 議員 熱意を持って取り組んでいただきたいと思います。
私どもはあらゆる場を通じて、TPP交渉への参加が甚大な影響を及ぼすことを繰り返し指摘してまいりました。APECでの首相のTPP参加表明以来、各分野からの不安や怒り、抗議の声はますます高まっています。先ほど申しましたように、本市経済に具体的にかかわってくる問題について、市長の国の動きを注視していくというような程度の甘い認識でいいはずありません。政令市になろうという熊本市としては、市民の利益を守る立場で、行政の総力を挙げて具体的な影響を検証し、市民への十分な情報提供に努めていくべきであると考えます。そのことを再度強く要望して、質疑を終わります。
○津田征士郎 議長 保健福祉委員会の審査議案に関する質疑は終わりました。
環境水道委員会の審査議案に関し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○津田征士郎 議長 質疑なしと認めます。
経済委員会の審査議案に関し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○津田征士郎 議長 質疑なしと認めます。
都市整備委員会の審査議案に関し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○津田征士郎 議長 質疑なしと認めます。
以上で質疑は終わりました。
これより採決に移りますが、議第208号、議第220号、以上2件については、別途討論の通告が提出されておりますので、これを後回しにし、その他の案件について採決いたします。
それでは、まず、議第211号、議第212号、議第215号、議第219号、議第224号、議第229号、議第248号、議第249号、議第254号、議第255号、議第266号、議第268号、議第270号、議第271号、議第295号、議第303号、議第349号、議第352号、議第356号、議第358号、議第359号、議第362号、議第363号、議第366号ないし議第368号、請願第17号ないし請願第24号を除き一括して採決いたします。
関係委員会の決定は、議第209号、議第210号、議第213号、議第214号、議第216号ないし議第218号、議第221号ないし議第223号、議第225号ないし議第228号、議第230号ないし議第247号、議第250号ないし議第253号、議第256号ないし議第265号、議第267号、議第269号、議第272号ないし議第294号、議第296号ないし議第299号、議第304号ないし議第336号、議第338号ないし議第348号、議第350号、議第351号、議第353号ないし議第355号、議第357号、議第360号、議第361号、議第364号、議第365号は、いずれも「可決」、請願第25号は「採択」となっております。
関係委員会の決定どおり決定することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○津田征士郎 議長 御異議なしと認めます。
よって、いずれも関係委員会の決定どおり確定いたしました。
次に、議第211号、議第212号、議第215号、議第219号、議第224号、議第229号、議第248号、議第249号、議第254号、議第255号、議第266号、議第268号、議第270号、議第271号、議第295号、議第303号、議第349号、議第352号、議第356号、議第358号、議第359号、議第362号、議第363号、議第366号ないし議第368号、以上26件を一括して採決いたします。
以上26件に対する関係委員会の決定はいずれも「可決」となっております。
関係委員会の決定どおり決定することに賛成の議員の起立または挙手を求めます。
〔賛成者起立〕
○津田征士郎 議長 起立多数。
よって、いずれも関係委員会の決定どおり確定いたしました。
次に、請願第17号ないし請願第20号、請願第22号ないし請願第24号、以上7件を一括して採決いたします。
以上7件に対する関係委員会の決定はいずれも「不採択」となっております。
よって、原案について採決いたします。
請願第17号ないし請願第20号、請願第22号ないし請願第24号、以上7件を「採択」することに賛成の議員の起立または挙手を求めます。
〔賛成者起立〕
○津田征士郎 議長 起立少数。
よって、いずれも「不採択」と決定いたしました。
次に、請願第21号を採決いたします。
本件に対する経済委員会の決定は「不採択」となっております。
よって、原案について採決いたします。
請願第21号を「採択」することに賛成の議員の起立または挙手を求めます。
〔賛成者起立〕
○津田征士郎 議長 起立少数。
よって、本件は「不採択」と決定いたしました。
これより議第208号「平成23年度熊本市一般会計補正予算」について討論を行います。
益田牧子議員より討論の通告が提出されておりますので、発言を許します。益田牧子議員。
〔49番 益田牧子議員 登壇〕
◆益田牧子 議員 日本共産党熊本市議団の益田牧子です。議第208号、一般会計補正予算の反対討論を行います。
第1の問題は、生活保護受給者の増加分22億3,800万円の計上に対しまして、ケースワーカー体制が追いついていないことです。保健福祉委員会や総務委員会でも指摘がありましたように、ケースワーカーの増員が求められます。
受給者増の背景には、幸山市長が市民生活の現状認識で言われましたように、雇用環境など依然として厳しい経済状況のもと、貧困の拡大があります。同時に、不十分な失業給付、無年金、低い年金など、社会保障の不備がもたらしたものです。
生活保護については偏見も強く、困り果てた末に相談に来られる方がたくさんおられます。もっと早く相談してもらえば病気がこんなにひどくならずに済んだのにと思うことがたびたびあります。相談に来られる方々の多くは、体とともに心も病んでおられます。このような人たちに必要なのは、一人一人の置かれている実情に合わせ、丁寧で粘り強い対応と支援だと実感しております。
厚労省は、生活保護制度に関する国と地方の協議で、生活保護費削減を具体化した中間まとめを決めました。受給開始直後から集中的かつ強力に就労支援をすると強調しておりますが、私どもの経験からも、受給者に就労を強要し追い詰めることは事態を悪化させるだけで、大きな問題があります。
第2の問題は、来年4月からの政令市移行に向けた予算が準備経費約8億3,000万円、記念事業1億1,700万円、計9億5,000万円に上る一方で経済雇用対策の予算は、政令市記念プレミアム付商品券1,500万円など極めて少ないことです。イベントの経済波及効果は一過性にすぎません。
政令市記念事業の一方では、来年4月から動植物園の駐車場有料化1,200万円を財源に、誘導及び駐車料金収納事務委託経費が計上されており、問題です。あの有名な旭山動物園も駐車場は無料です。社会教育施設に受益者負担、有料化は似合いません。桜の馬場から頬当御門間のシャトルバス2台、無料で運用し、その委託費は3,100万円です。1台にすれば1,550万円の財源、動植物園の駐車場有料化はしなくても済むのではないでしょうか。
第3の問題点は、合併3町の新市計画が聖域とされていることです。私の所属する経済委員会は、9月議会では、植木町の今藤工業団地用地、農産物の駅用地の視察、12月議会では城南町の工業団地、総合スポーツセンター用地などを視察いたしました。9月議会では、今藤工業団地の第2期工事7,200万円は精査不足と、全会一致で削除いたしました。しかし、今議会には、2期工事経費480万円、債務負担行為3,890万円の補正予算が再提案されました。工事の中身は、農道の整備予算を先送りしたにすぎません。城南町総合スポーツ用地も、農地を宅地見込みで評価し、立木につきましては約1,000万円の補償金が支払われることになっております。政令市移行を契機に、合併特例区をすべて廃止することを求める請願も出されております。合併特例区の区長、協議会委員の年間報酬総額は1億2,000万円です。合併特例区については廃止し、新市基本計画につきましても聖域とせず、事業の必要性、優先順位を見直し、最少の経費で最大の効果を出すよう見直すべきです。
第4は、今、景気対策として求められているのは、大型の箱物建設や呼び込み型の工業団地建設や東アジア戦略の推進ではありません。中心市街地の空き店舗率は昨年より3.3%改善し8.1%とはいえ、5年前の5%より3.1%悪化しております。空き店舗率12.1%の新市街では、活性化を名目に、場外車券売り場開設の準備が進んでおりますが、ギャンブルのまちではさらなる通行量の減少は必至であり、容認できません。地域経済を活性化するためには、市民の懐を温め、お金が地域を循環する身近な公共事業や民間の資金力を引き出す住宅リフォーム助成制度が有効です。
締めくくり質疑で紹介いたしましたように、この制度は県内、全国に広がり、効果抜群で、追加の補正予算も組まれております。再度実現を強く要望いたしまして、反対討論といたします。
○津田征士郎 議長 以上で討論は終わりました。
それでは採決いたします。
本案に対する予算決算委員会の決定は「可決」となっております。
予算決算委員会の決定どおりに決定することに賛成の議員の起立または挙手を求めます。
〔賛成者起立〕
○津田征士郎 議長 起立多数。
よって、本案は予算決算委員会の決定どおり確定いたしました。
次に、議第220号「熊本市附属機関設置条例の一部改正について」、討論を行います。
上野美恵子議員より討論の通告が提出されておりますので、発言を許します。上野美恵子議員。
〔27番 上野美恵子議員 登壇〕
◆上野美恵子 議員 日本共産党熊本市議団の上野美恵子でございます。議第220号、熊本市附属機関設置条例の一部改正案、区民会議設置の提案について、賛成できない理由を述べ、反対討論を行います。
いよいよ来年4月に政令市へ移行します。本市の政令市ビジョンにおいても、区役所を中心とした市民生活に身近なサービスを提供することを初めとして、各区が地域の個性や特色を生かしたまちづくりを推進していくことを目指す政令市の姿として掲げています。そういう意味で、区民会議の設置に当たって市が示されております区民と区役所の協働によって暮らしやすいまちづくりを推進するために、区民の参画によって区ごとの地域課題の解決を図るための方法や、区の特色を生かしたまちづくりに関する事項について調査、協議を行うという区民会議の基本的な考え方が重要であります。
しかしながら、本市が設置しようとしている区民会議は、地方自治法第138条の4第3項に位置づけられた執行機関の附属機関として提案されています。市長の諮問機関としての提案では、真に住民自治推進の立場で住民の意見を区のまちづくりに生かすことはできません。そもそも区民会議は政令市移行に伴う区の設置が前提であり、政令市の大きな特徴あるいはメリットとしての区の設置を生かしていくものでなくてはなりません。
地方自治法には、大都市に関する特例という節が設けられており、政令市についてさまざまに定めてあります。その第252条の20、区の設置では、第6項において、政令指定都市は必要と認めるときは条例で区ごとに区地域協議会を置くことができることを定めています。今回の区民会議設置は本市の政令市移行に伴うものですから、本当に区ごとのまとまりをつくっていこうというのであれば、当然、地方自治法で政令市に認められた住民の意向を反映する組織としての区地域協議会としての位置づけにすべきです。
政令市推進室がつくった区民会議素案では、設置根拠に、パブリックコメントなどによって市民の皆さんにいただいた意見を踏まえて附属機関として設置すると書かれていますが、パブリックコメントではむしろ附属機関設置条例で設置をするのは自治基本条例の趣旨に反するという意見が出されており、パブリックコメントを踏まえるというのであれば附属機関として提案すべきではありません。
また、地域住民の意向を反映する仕組みである地域自治区は、平成16年に施行された新合併特例法において、合併によって拡大した基礎自治体における住民自治を充実させる見地から設けられた制度です。しかし、住民自治の拡充は、分権型社会における普遍的な課題であるという認識に基づいて、一般的、恒久的な制度とするために、地方自治法にも地域自治区の節が設けられました。政令市の区地域協議会は、それに基づいて、政令市にも住民の意向を酌み取り、住民自治の推進を図る仕組みとして設置を認めたものです。要するに、旧合併町の合併特例区と政令市の区地域協議会は同じ趣旨で設置をされるものです。
よって、地方自治法では、組織の重複を避ける趣旨で、政令市の区に地域自治区、合併特例区が設けられている区には、区地域協議会を設けないことができると定めています。本市においては、一方で区民会議の設置を提案しながら、もう一方で合併特例区を設置しています。
新潟市では、政令市移行と同時に旧合併町の地域自治区は解消して、政令市の区ごとに地方自治法第252条の20第6項に基づく区自治協議会を設置しました。熊本市が住民の批判をよそに合併特例区を設置していることは、真に政令市の区ごとのまとまりをつくっていく上で矛盾した状態を続けることになります。
合併特例区については、無理な合併の産物として、元町長や町議会議員が横滑りをして、選挙もないまま区長や協議会委員に就任して、区長には年間1,000万円以上の報酬、同じく協議会委員報酬も、月1回程度の会議参加に全国一高い18万7,000円の月額報酬が払われていることには、旧合併町のみならず、旧熊本市民の住民からも大きな批判があります。年間1億2,000万円、5年間で6億円もの大きな無駄遣いを生んでいる旧合併町の合併特例区協議会は速やかに廃止して、真に区のまとまりをつくり、住民自治の推進につながるような区の地域自治組織として区地域協議会をつくっていくべきであると考えます。
そういう意味で、住民の参画によって区の特色を生かしたまちづくりを進めるといいながら、市長の諮問機関でしかない附属機関としての区民会議の設置には賛成できません。地方自治法の趣旨でもある住民自治の拡充につながり、政令市の区ごとのまとまり、区民の意向が真に生かされる仕組みとして、地方自治法第252条の20に定められた区の自治組織としての個別条例による区地域協議会の設置を進めていただくことを強く要望いたしまして、附属機関設置条例による区民会議設置への反対討論といたします。
○津田征士郎 議長 以上で討論は終わりました。
それでは採決いたします。
本案に対する総務委員会の決定は「否決」となっております。
よって、原案について採決いたします。
議第220号を「可決」することに賛成の議員の起立または挙手を求めます。
〔賛成者起立〕
○津田征士郎 議長 起立なし。
よって、本案は否決されました。
───────────────────────────
○津田征士郎 議長 次に、日程第167 議第337号「指定管理者の指定について」を議題といたします。
本案の議事に当たっては、地方自治法第117条の規定により田尻将博議員は除斥されますので、暫時御退場願います。
〔田尻将博議員 退場〕
○津田征士郎 議長 教育市民委員長の報告を求めます。東すみよ議員。
〔教育市民委員長 東すみよ議員 登壇〕
◆東すみよ 議員 教育市民委員会に付託を受けました議第337号「指定管理者の指定について」は、執行部の説明を聴取しましたが、特段の議論もなく、採決いたしました結果、全員異議なく可決すべきものと決定いたしました。
これをもちまして、教育市民委員長の報告を終わります。
○津田征士郎 議長 教育市民委員長の報告は終わりました。
これより質疑を行います。
本案に関し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○津田征士郎 議長 質疑なしと認めます。
別に討論の通告もありませんので、採決いたします。
本案に対する教育市民委員会の決定は「可決」となっております。
教育市民委員会の決定どおり決定することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○津田征士郎 議長 御異議なしと認めます。
よって、本案は教育市民委員会の決定どおり確定いたしました。
田尻将博議員の御入場を願います。
〔田尻将博議員 入場〕
───────────────────────────
○津田征士郎 議長 次に、日程第168諮第18号「人権擁護委員候補者の推薦について」を議題といたします。
〔議題となった案件〕
┌─────────────────────────────────────┐
│ 諮第18号 │
│ 平成23年12月16日提出 │
│ 人権擁護委員候補者の推薦について │
│ 人権擁護委員の候補者として次の者を推薦したいので意見を問う。 │
│ 熊本市長 幸 山 政 史 │
│ 片 渕 美和子 │
└─────────────────────────────────────┘
○津田征士郎 議長 市長の説明を求めます。幸山市長。
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 ただいま上程されました諮第18号「人権擁護委員候補者の推薦について」の提案理由を申し上げます。
本件は、平成24年3月31日をもちまして任期満了となります片渕美和子氏を引き続き人権擁護委員の候補者として推薦しようとするものであります。
片渕氏は、昭和30年の生まれで、昭和54年に熊本大学医学部を卒業後、熊本大学医学部附属病院産婦人科、医療法人社団愛育会福田病院、学校法人銀杏学園に勤務され、現在、医療法人社団高野会高野病院総合健診センターに勤務されております。また、熊本県教育委員会委員としても尽力され、平成21年から人権擁護委員をお務めいただいております。
片渕氏は、広く社会への実情に通じておられ、人格、識見ともに人権相談を通して市民の利益を守る人権擁護委員として適任であると考え、推薦の同意をお願いする次第であります。
○津田征士郎 議長 市長の説明は終わりました。
本案に対し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○津田征士郎 議長 別に御質疑もなければ採決いたします。
本案に対し御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○津田征士郎 議長 御異議なしと認めます。
よって、本案に対しては「異議がない」旨答申することに決定いたしました。
───────────────────────────
○津田征士郎 議長 次に、日程第169ないし日程第176を一括議題といたします。
〔議題となった案件〕
┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第24号 │
│ 「子ども・子育て新システム(保育部門)」に関する意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。 │
│ 平成23年12月16日提出 │
│ 熊本市議会議員 齊 藤 聰 │
│ 同 田 尻 善 裕 │
│ 同 江 藤 正 行 │
│ 同 坂 田 誠 二 │
│ 同 澤 田 昌 作 │
│ 同 下 川 寛 │
│ 同 大 石 浩 文 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 藤 岡 照 代 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 津 田 征士郎 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 子ども・子育て新システムの導入に当たっては慎重を期すとともに、誰もが │
│ 安心して利用できる保育制度を維持・拡充されるよう要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 政府は、平成23年7月29日の少子化社会対策会議において「子ども・子育て │
│ 新システムに関する中間とりまとめ」を決定し、「平成23年度中に必要な法制 │
│ 上の措置を講じることとされている税制抜本改革とともに、早急に所要の法律 │
│ 案を国会に提出する」との方針を示しました。 │
│ 新システムの導入は保育現場に市場原理が持ち込まれることになり、福祉と │
│ しての保育制度が維持されないことや、保護者の負担増につながる制度見直し │
│ となるなどの懸念があり、国の責任で福祉として行われてきた保育制度の根幹 │
│ が大きく揺らぐ恐れがあります。また、新システム導入に必要な約1兆円の財 │
│ 源は明確になっておらず、現状では新システム導入は不透明な情勢となってい │
│ ます。このままでは、平成24年度からの保育施策がどのような方向性になるの │
│ か明確ではなく、保育現場での無用な混乱や不安に拍車がかかることとなりま │
│ す。 │
│ よって、政府におかれては、下記の事項について実現を図り、誰もが安心し │
│ て利用できる保育制度を維持・拡充されるよう強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 子ども・子育て新システムは、児童福祉法第24条に基づき国の責任で行わ │
│ れてきた現行保育制度を後退させる恐れが強く、また、財源措置も何も明ら │
│ かになっていない中では単に保育現場に混乱を招くだけであるため、「今年 │
│ 度中の法案提出」については慎重に取り扱うこと。 │
│ 2 保育制度の見直しに当たっては、保護者、保育現場等の意見を十分尊重 │
│ し、慎重に検討すること。 │
│ 3 来年度予算編成に向けて「安心こども基金」の拡充等、保育の充実に向け │
│ た地方の創意工夫が生かされる予算編成を行うこと。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ 財務大臣 ├宛(各通) │
│ 厚生労働大臣
│ │
│ 少子化対策担当大臣 ┘ │
└─────────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第25号 │
│ 円高から中小企業を守る対策を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。 │
│ 平成23年12月16日提出 │
│ 熊本市議会議員 齊 藤 聰 │
│ 同 江 藤 正 行 │
│ 同 坂 田 誠 二 │
│ 同 澤 田 昌 作 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 藤 岡 照 代 │
│ 熊本市議会議長 津 田 征士郎 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 円高から中小企業を守るための諸施策を迅速かつ適切に講じられるよう要望 │
│ いたします。 │
│ (理 由) │
│ 欧州経済の混乱や米国経済の低迷などを原因として、かつてないほどの円高 │
│ になっています。現下の円高による経済情勢は、震災に続く新たな試練とも言 │
│ える異常事態であり、政府が総力を挙げて取り組むべき喫緊の課題といえます。│
│ このまま円高を放置すると、我が国の製造業等に深刻な影響を与え、企業の │
│ 国際競争力の低下から、特に中小企業の経営悪化や雇用の喪失、さらには国内 │
│ 産業の空洞化が予測されます。 │
│ 政府は10月、円高対策を閣議決定し、11月に成立した第3次補正予算には資 │
│ 金繰り支援などの中小企業対策を盛り込みましたが、円高が長期化する懸念が │
│ ある中、中小企業の損失を最小限にするためにも、更なる具体策を実施するべ │
│ きです。 │
│ よって、政府におかれては、円高から中小企業を守る対策として、下記の事 │
│ 項を迅速かつ適切に講じられるよう強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 雇用対策及び地域雇用の創出策として、「緊急雇用創出事業臨時特例基 │
│ 金」、「ふるさと雇用再生基金」、「重点分野雇用創造事業基金」を積み増 │
│ し、事業を延長すること。 │
│ 2 円高関連倒産の大半を占めている「通貨デリバティブ(金融派生商品)」 │
│ 被害に対し、相談体制の整備や金融ADR(裁判外紛争解決制度)の活用を │
│ 促す指導等、対策を強化すること。 │
│ 3 負担転嫁やダンピング防止など、下請けいじめの監視・防止策を強化する │
│ こと。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ 財務大臣 ├ 宛(各通) │
│ 厚生労働大臣
│ │
│ 経済産業大臣 ┘ │
└─────────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第26号 │
│ 海外資本による土地売買等に関する法整備を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。 │
│ 平成23年12月16日提出 │
│ 熊本市議会議員 江 藤 正 行 │
│ 同 税 所 史 熙 │
│ 同 落 水 清 弘 │
│ 同 竹 原 孝 昭 │
│ 同 坂 田 誠 二 │
│ 熊本市議会議長 津 田 征士郎 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 外国資本による土地取得や開発行為を規制する法整備を早期に図られるよう │
│ 要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 近年、世界的な水需要の逼迫を背景に、森林や水資源の争奪戦が世界規模で │
│ 進行しており、我が国においても、各地で外国資本による土地取得の事例が数 │
│ 多く確認されています。 │
│ 今後も外国資本による森林買収が拡大し続けた場合、無秩序な伐採による景 │
│ 観破壊、水源地である森林の乱開発による水質の悪化や水資源の枯渇など、森 │
│ 林の適正な管理や水資源の保全に重大な影響を及ぼすことが懸念され、世界で │
│ も人口50万以上の都市では稀な水道水源の100%を地下水で賄っている本市と │
│ しても、不安を募らせています。 │
│ このような中、森林法が一部改正され、新たに森林の所有者となった者への │
│ 届け出義務や無届け伐採が行われた場合の伐採中止命令が措置されることとな │
│ り、森林の土地売買の実態把握が可能となりました。しかしながら、外国資本 │
│ による森林などの土地取得に対する規制はなく、外国人や外国法人が日本人と │
│ 同様に土地を取得できることから、このまま外国資本による土地所有が無制限 │
│ に拡大していけば、安全保障や国土保全といった国家基盤をも揺るがしかねま │
│ せん。 │
│ よって、政府におかれては、水資源の保全や我が国の安全保障の観点から、 │
│ 外国資本による森林などの土地取得や開発行為を規制する法整備を早期に図ら │
│ れるよう強く要望いたします。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ 外務大臣
│ │
│ 農林水産大臣 ├ 宛(各通) │
│ 国土交通大臣
│ │
│ 環境大臣 ┘ │
└─────────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第27号 │
│ 視覚障がい者からテレビを遠ざけない地上デジタルテレビ放送を求める │
│ 意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。 │
│ 平成23年12月16日提出 │
│ 熊本市議会議員 鈴 木 弘 │
│ 同 藤 岡 照 代 │
│ 同 藤 永 弘 │
│ 同 園 川 良 二 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 津 田 征士郎 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 視覚障がい者にとっても利用しやすい地上デジタルテレビ放送とするため、 │
│ 所要の施策を講じられるよう要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 障がい者の平等な暮らしと社会参加の推進は、我が国において社会と地域の │
│ 大きな課題となっています。情報の8割以上が視覚情報である現代社会におい │
│ て、視覚障がい者が安心して生活するためには情報格差をこれ以上広げない対 │
│ 策が求められています。 │
│ FM放送とテレビのアナログ放送はともにVHF帯の電波を使うため、多く │
│ の視覚障がい者が、値段が安く1台で両方聞けるFMラジオでテレビを楽しん │
│ できました。しかし本年7月、地上波テレビはデジタル放送へと完全移行(被 │
│ 災3県を除く)したことにより、テレビの音声をFMラジオから聞くことがで │
│ きなくなってしまいました。多機能化に伴ってテレビの操作はこれまでより複 │
│ 雑になっていますが、リモコンなどの操作情報の音声化の開発などはメーカー │
│ 任せでなかなか進んでいません。また、テレビ情報の平等な入手に欠かせない │
│ 解説放送を増やす具体的な施策もない上、FMラジオによるテレビ放送受信の │
│ 道も絶たれてしまい、このままでは視覚障がい者からテレビが遠ざけられてし │
│ まいます。「平成18年身体障害児・者実態調査結果」によれば、情報の入手方 │
│ 法の第1位がテレビ(一般放送)であり、視覚障がい者の66%を占めていま │
│ す。テレビは欠かせないメディアであり、災害時においてもテレビ情報は視覚 │
│ 障がい者にとっても不可欠です。 │
│ また、FMラジオで聞くことができるテレビ放送は、視覚障がい者だけでな │
│ く、テレビが見られない中で作業を行う様々な職種の方々にもニーズがあり、 │
│ こういった方々にとっても欠かせないものでありました。 │
│ よって、政府におかれては、下記事項を速やかに実施されるよう強く要望い │
│ たします。 │
│ 記 │
│ 1 携帯用ラジオにテレビの地上デジタル放送の受信機能を付加し、従来通り │
│ テレビ放送が聞けるようにすること。 │
│ 2 受信機や録画機のリモコンの全ての機能が、音声ガイドを手がかりに操作 │
│ できるテレビの開発を推進する施策を講じるなど、視覚障がい者の使いやす │
│ さを最大限考慮すること。 │
│ 3 解説放送、ニュースなどのテロップ・字幕の読み上げを大幅に増やし、テ │
│ レビ放送における情報バリアをなくすこと。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 │
│ 総務大臣 │
│ 厚生労働大臣 │
└─────────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第28号 │
│ 鳥獣被害防止対策の充実を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。 │
│ 平成23年12月16日提出 │
│ 熊本市議会議員 鈴 木 弘 │
│ 同 藤 岡 照 代 │
│ 同 藤 永 弘 │
│ 同 園 川 良 二 │
│ 同 益 田 牧 子 │
│ 熊本市議会議長 津 田 征士郎 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 鳥獣被害防止対策の充実を図るため、所要の施策を講じられるよう要望いた │
│ します。 │
│ (理 由) │
│ 近年、野生生物による農作物の被害は深刻な状態にあり、その被害は経済的 │
│ 損失にとどまらず、農家の生産意欲を著しく減退させ、ひいては農村地域社会 │
│ の崩壊を招きかねないなど、大きな影響を及ぼしています。 │
│ 野生鳥獣による農作物被害額は、平成21年度において213億円で、前年度に │
│ 比べて14億円増加しています。鳥獣被害全体の7割がイノシシ、シカ、サルに │
│ よるもので、農作物の被害に止まらず、山林の荒廃を招き、豪雨時の土砂流出 │
│ 被害にもつながっているとの指摘もあります。 │
│ このような状況を踏まえ、国においては平成19年12月、議員立法(全会一 │
│ 致)により、「鳥獣被害の防止のための特別措置に関する法律」が成立し、こ │
│ れに基づき鳥獣被害防止総合対策交付金の支給や地方交付税の拡充、都道府県 │
│ から市町村への獲得許可の権限委譲など、各種支援の充実が図られました。 │
│ しかしながら、生息域の拡大を続ける野生動物による被害防止を確実なもの │
│ とするためには、ハード・ソフト両面による地域ぐるみの被害防止活動や地域 │
│ リーダー、狩猟者の育成、被害農家へのより広範な支援などの対策の強化が不 │
│ 可欠です。 │
│ また、野生生物の保護並びに被害防止対策のための適切な個体数管理の上か │
│ らも、正確な頭数の把握は欠かせませんが、その調査方法はいまだ十分なもの │
│ とは言えず、早期の確立が望まれます。 │
│ よって、政府におかれては、鳥獣被害防止の充実を図るため、下記事項を速 │
│ やかに実施されるよう強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 地方自治体が行う被害防止施策に対する財政支援を充実すること。 │
│ 2 現場では有害鳥獣対策についての専門家が不足していることから、専門的 │
│ な知識や経験に立脚した人材の養成及び支援策を講じること。 │
│ 3 有害鳥獣の正確な生息数の把握ができる調査方法を確立すること。 │
│ 4 効果的な野生鳥獣被害防止対策を構築すること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ 総務大臣 ├ 宛(各通) │
│ 農林水産大臣
│ │
│ 環境大臣 ┘ │
└─────────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第29号 │
│ 国民生活の安心と向上を図る各種基金事業の継続を求める意見書につい │
│ て │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。 │
│ 平成23年12月16日提出 │
│ 熊本市議会議員 鈴 木 弘 │
│ 同 藤 岡 照 代 │
│ 同 藤 永 弘 │
│ 同 園 川 良 二 │
│ 同 井 本 正 広 │
│ 熊本市議会議長 津 田 征士郎 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 国民生活の安心と向上を図るため、各種基金事業を継続されるよう要望いた │
│ します。 │
│ (理 由) │
│ 安心社会を構築するため、医療や介護の充実、子育て支援の強化などに対す │
│ る各種基金制度が設けられ、地方自治体における迅速かつ柔軟な取り組みに対 │
│ して支援が行われてきました。 │
│ しかし、こうした基金事業の多くが今年度限りで終了することから、特に、 │
│ 下記に掲げる基金については、多くの関係者から事業継続を求める声が上がっ │
│ ております。 │
│ よって、政府におかれては、国民生活の安心と向上を図る上からも、こうし │
│ た基金及び基金事業を継続されるよう強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例基金 │
│ 2 安心こども基金、及び妊婦健康診査支援基金 │
│ 3 介護職員処遇改善等臨時特例基金 │
│ 4 障害者自立支援対策臨時特例基金 │
│ 5 地域自殺者対策緊急強化基金 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ 厚生労働大臣 ├ 宛(各通) │
│ 文部科学大臣
│ │
│ 行政刷新担当大臣 ┘ │
└─────────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第30号 │
│ 災害に強い日本の構築に向けた社会資本整備を求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。 │
│ 平成23年12月16日提出 │
│ 熊本市議会議員 鈴 木 弘 │
│ 同 藤 岡 照 代 │
│ 同 藤 永 弘 │
│ 同 園 川 良 二 │
│ 同 井 本 正 広 │
│ 熊本市議会議長 津 田 征士郎 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 災害に強い日本の構築に向けた社会資本整備を推進されるよう要望いたしま │
│ す。 │
│ (理 由) │
│ 東日本大震災発生から9カ月が経過した今もなお、被災地の復旧・復興は │
│ 遅々として進まず、多くの被災者が困難な生活を余儀なくされています。 │
│ 今後、本格的な復旧・復興へ向けては、物流インフラの復旧、上下水道や学 │
│ 校施設等公共施設の復旧などへの重点投資が求められています。 │
│ 一方、大震災を受けて、多くの地域で災害対策のあり方が見直される中、災 │
│ 害に強いまちづくりのための集中的かつ計画的な社会資本整備が求められてい │
│ ます。 │
│ 今後、被災地の本格的な復旧・復興と併せて、地震や津波等の自然災害に対 │
│ する防災・減災対策としての社会インフラ整備、学校施設の耐震化の着実な実 │
│ 施など災害時を想定した国民の生命・財産の保護につながる社会資本整備にか │
│ かる公共投資については、地域のニーズを踏まえつつ、国の責任として積極的 │
│ に進める必要があります。 │
│ よって、政府におかれては、災害に強い日本の構築に向けて、地震や台風な │
│ どの災害から国民の安全・安心を守るために必要な社会資本の整備を推進され │
│ るよう、下記の事項について強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 東海・東南海・南海地震の影響が想定される地域のミッシングリンクの解 │
│ 消をはじめ、幹線道路ネットワークを構成する道路を優先的に整備するこ │
│ と。 │
│ 2 学校施設の防災機能の向上のための環境整備の充実を図りつつ、公立学校 │
│ の耐震化を加速度的に推進すること。 │
│ 3 公共施設や社会インフラの維持・管理など計画的な老朽化対策を推進する │
│ こと。 │
│ 4 地盤の液状化による災害を抑制するための技術的ガイドラインを早急に作 │
│ 成するなど宅地被害対策の強化を図ること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ 国土交通大臣 ├ 宛(各通) │
│ 文部科学大臣 ┘ │
└─────────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第31号 │
│ 防災会議に女性の視点を取り入れることを求める意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。 │
│ 平成23年12月16日提出 │
│ 熊本市議会議員 鈴 木 弘 │
│ 同 藤 岡 照 代 │
│ 同 藤 永 弘 │
│ 同 園 川 良 二 │
│ 同 井 本 正 広 │
│ 熊本市議会議長 津 田 征士郎 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 防災会議における女性委員の登用を推進されるよう要望いたします。 │
│ (理 由) │
│ 国の防災基本計画には、2005年に「女性の参画・男女双方の視点」が初めて │
│ 盛り込まれ、2008年には「政策決定過程における女性の参加」が明記されまし │
│ た。この流れを受け、地域防災計画にも女性の参画・男女双方の視点が取り入 │
│ れられつつありますが、具体的な施策にまで反映されているとは必ずしも言え │
│ ません。 │
│ 中央防災会議の「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関す │
│ る専門調査会」が、平成23年9月28日にとりまとめた報告においても、防災会 │
│ 議へ女性委員を積極的に登用し、これまで反映が不十分であった女性の視点を │
│ 取り入れることへの配慮が盛り込まれています。 │
│ よって、政府におかれては、防災会議に女性の視点を反映させるため、下記 │
│ の事項について速やかに実施されるよう強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 中央防災会議に3割以上の女性委員登用を目指すこと。 │
│ 2 地方防災会議へ女性委員を積極的に登用するため、都道府県知事や市区町 │
│ 村の長の裁量により、地方防災会議に有識者枠を設けることを可能とする災 │
│ 害対策基本法の改正を速やかに行うこと。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 ┐ │
│ 総務大臣 ├ 宛(各通) │
│ 防災担当大臣
│ │
│ 男女共同参画担当大臣 ┘ │
└─────────────────────────────────────┘
○津田征士郎 議長 以上8件に対し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○津田征士郎 議長 別に御質疑もなければ採決いたします。
以上8件に対し御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○津田征士郎 議長 御異議なしと認めます。
よって、いずれも「可決」されました。
───────────────────────────
○津田征士郎 議長 次に、日程第177 発議第32号「子ども・子育て新システム及び幼児教育に関する意見書について」を議題といたします。
〔議題となった案件〕
┌─────────────────────────────────────┐
│ 発議第32号 │
│ 子ども・子育て新システム及び幼児教育に関する意見書について │
│ 地方自治法第99条及び第112条の規定により意見書を次のとおり提出する。 │
│ 平成23年12月16日提出 │
│ 熊本市議会議員 齊 藤 聰 │
│ 同 田 尻 善 裕 │
│ 同 江 藤 正 行 │
│ 同 坂 田 誠 二 │
│ 同 澤 田 昌 作 │
│ 同 下 川 寛 │
│ 同 大 石 浩 文 │
│ 同 鈴 木 弘 │
│ 同 藤 岡 照 代 │
│ 熊本市議会議長 津 田 征士郎 様 │
│ 意 見 書 (案) │
│ 子ども・子育て新システムの検討に当たっては拙速な導入は避け、慎重を期 │
│ すとともに、公教育としての幼児教育の維持・拡充を図られるよう要望いたし │
│ ます。 │
│ (理 由) │
│ 政府は、平成21年12月8日の閣議決定を受け、平成22年1月には「子ども・ │
│ 子育て新システム検討会議」を設置し、平成23年7月に「子ども・子育て新シ │
│ ステムに関する中間とりまとめ」を示されました。これを受け、政府は平成23 │
│ 年度中に所要に法律案を提出するとの方針を示しています。 │
│ 近年の少子化問題は、国家の存亡を決する最重要課題であり、今後の日本を │
│ 支え背負っていく子どもたちの育ちの確保が求められており、幼稚園は公教育 │
│ の学校として子どもの育ちを大きく支えてきました。 │
│ しかし、中間とりまとめで示された案では、これまでの歴史、成り立ち、構 │
│ 造等が違う幼稚園と保育所を一つの施設(仮称:こども園構想)にまとめよう │
│ というもので、関係者との十分な意見交換もないままに進められており、また │
│ 新システム移行に必要な恒久財源が明確になっていないなど、保護者、教育現 │
│ 場のみならず社会の混乱と不安を招いています。 │
│ よって、政府におかれては、下記事項について、誰もが安心して利用できる │
│ 幼児教育制度を維持・拡充されるよう強く要望いたします。 │
│ 記 │
│ 1 子ども・子育て新システムの検討に当たっては、現行幼児教育制度に混乱 │
│ を与える恐れがあるとともに、恒久財源の確保も明確になっていないことか │
│ ら、拙速は避け、今年度中の法案提出については慎重に取り扱うこと。 │
│ 2 制度のあり方の検討に当たっては、保護者、教育現場等の意見を十分に尊 │
│ 重し、慎重に検討すること。 │
│ 3 来年度予算編成に向け、安心こども基金等、十分な財源を確保し、給付金 │
│ が大都市と地方に平等・公平に行き届くようにすること。 │
│ 4 幼児教育を維持すると共に、現行の認定こども園の再検討と認定手続きの │
│ 緩和を図ること。 │
│ │
│ 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。 │
│ 平成 年 月 日 │
│ 議 長 名 │
│ 内閣総理大臣 │
│ 財務大臣 │
│ 文部科学大臣 │
│ 少子化対策担当大臣 │
└─────────────────────────────────────┘
○津田征士郎 議長 本案に対し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○津田征士郎 議長 別に御質疑もなければ採決いたします。
本案に対し賛成の議員の起立または挙手を求めます。
〔賛成者起立〕
○津田征士郎 議長 起立多数。
よって、本案は「可決」されました。
───────────────────────────
○津田征士郎 議長 以上で第4回定例会の議事は全部終了いたしました。
───────────────────────────
○津田征士郎 議長 平成23年第4回定例会を閉会するに当たり、一言ごあいさつを申し上げます。
議員各位におかれましては、18日間の会期を通じ、百八十余件の案件について終始熱心に御審議いただき、本日、ここに無事閉会の運びに至りましたことは、ひとえに各位の御協力のたまものと、深く感謝を申し上げる次第であります。
さて、本年を振り返りますと、3月11日の東日本大震災により、我が国は未曾有の被害に見舞われました。一瞬にして多くのとうとい生命と貴重な財産が奪われ、自然災害の脅威を改めて痛感させられたところであります。この震災の教訓を今後のまちづくりに生かしていくことが我々に課せられた使命であると考えますとともに、被災地の一日も早い復旧、そして将来を見据えた復興を念願する次第であります。
一方、社会経済情勢に目を向けますと、長期化するデフレから脱却できず、深刻な雇用情勢が続く中、東日本大震災の影響や引き続く史上最高水準の円高傾向、さらには低迷する海外経済情勢などにより、依然として先行き不透明な状況にあります。加えて少子高齢化の進展、人口減少社会の到来など、地方自治体を取り巻く環境は一層厳しさを増すものと思われます。
このような状況の中、本市におきましては、3月12日には待望の九州新幹線が全線開業し、さらには10月18日の閣議決定により、来年4月1日の政令指定都市移行が正式決定されましたことは、まことに喜ばしい限りであり、熊本市政122年の歴史にあってまさしく歴史が動いたと言える1年であったという思いがいたします。改めてこれまで御尽力をいただきました関係各位に対しまして深く感謝を申し上げる次第であります。
特に、私たち議員にとりましては、市民の審判を仰ぎ、新たに73万市民の信託を受けました試練の年でもございました。来るべき新年は、いよいよ熊本市が全国20番目の政令指定都市として新たな旅立ちをする年でもあり、これまで以上に議会と執行部が英知を結集し、行政基盤の強化が図られる大都市制度を生かしながら、市政の発展と市民福祉の向上に努めていかなければならないと、決意を新たにしているところであります。
本年も残すところ幾ばくもありませんが、皆様方におかれましてはくれぐれも御自愛をいただき、輝かしい新年を迎えられますよう御祈念申し上げまして、閉会のごあいさつといたします。(拍手)
〔幸山政史市長 登壇〕
◎幸山政史 市長 平成23年第4回定例会の閉会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
議員各位におかれましては、今会期中、平成23年度補正予算案を初め、各号議案につきまして慎重な御審議をいただきましたことに感謝申し上げます。
今後の市政運営に当たりましては、今議会においていただきました御意見を踏まえながら、万全を期してまいります。
さて、この1年を振り返ってみますと、やはり3月11日に発生いたしました東日本大震災のことがまず思い起こされます。地震や津波によりまして1万5,000人を超える方々が犠牲となられますなど、広い地域で未曾有の壊滅的な被害に見舞われました。加えまして、福島第一原子力発電所の事故による周辺への放射能汚染も重なりまして、今なお多くの方々が仮設住宅などでの不自由な生活を強いられております。
先般、国におきまして、震災対策を中心とした第3次補正予算及び関連法案が成立したところであり、今後、震災からの本格復興が進められることとなりますが、本市といたしましても、被災地からの要請に応じて震災直後から行ってまいりました職員の派遣など、今後も支援を続けてまいりたいと考えております。
また、世界的に見ましても、トルコ東部での地震や、タイにおける洪水で、日系企業を含む甚大な浸水被害が発生いたしますなど、自然災害が猛威を振るったほか、アラブ諸国における民主化運動の高まりに伴う政情不安や、欧州債務危機に端を発する信用収縮懸念の世界的な広がりなど、総じて不安と危機感に覆われた年でもございました。
一方、本市におきましては、3月12日に九州新幹線全線開業という歴史的な日を迎えることができました。原発事故による海外観光客の激減という逆風の中、新たに開業いたしました城彩苑との相乗効果もございまして、熊本城の来園者数は前年を大きく上回る見通しでありますことなど、観光におきましても選ばれる都市を目指す本市にとりまして、新幹線開業は期待にたがわぬ大きな効果をもたらすものと実感しているところであります。
さらに、これまで指定都市熊本の実現に向け、議員各位並びに市民の皆様方の御協力のもとで行ってまいりました移行準備と要望活動が実を結び、10月には指定都市の指定に関する政令の一部を改正する政令が公布されまして、積年の悲願でございました本市の指定都市移行につきまして正式な決定に至ることができた年でもございました。
さて、来年はいよいよ指定都市熊本が誕生する本市にとりまして、歴史的な転換点ともなる重要な年であります。4月1日の移行を滞りなく迎えますため、万全の体制で最終準備を進めてまいりますとともに、本市の新たな門出を記念いたしまして、2月には1万人の参加者による熊本城マラソンや関連イベントなどを開催することによりまして、本市の歴史、文化、風土など豊かなまちの魅力を全国にアピールしてまいりたいと考えております。
また、これまでも申し上げてまいりましたように、指定都市移行というものは目的ではなく、手段にすぎません。指定都市移行後は、日本一暮らしやすいまち、さらには九州中央の交流拠点都市を目指し、権限や財源などそのメリットを最大限活用した施策の推進を本格化していかなければならないと考えております。それらにより、来るべき新年が73万熊本市民の皆様にとりましてよりよき1年となりますよう、私を初め、全職員が一丸となりまして取り組んでまいる所存でありますので、議員各位におかれましては、なお一層の御理解、御協力をお願い申し上げます。
最後になりましたが、本定例会において賜りました議員の皆様の御厚情に心から感謝を申し上げますとともに、御健勝のうちにそれぞれよき新年を迎えられますことを御祈念申し上げまして、閉会のごあいさつにかえさせていただきます。
まことにありがとうございました。(拍手)
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○津田征士郎 議長 では、これをもちまして第4回定例会を閉会いたします。
午後 0時06分 閉会
〇本日の会議に付した事件
一、議事日程のとおり
平成23年12月16日
出席議員 48名
1番 津 田 征士郎 2番 田 尻 将 博
3番 小佐井 賀瑞宜 4番 寺 本 義 勝
5番 高 本 一 臣 6番 西 岡 誠 也
7番 福 永 洋 一 8番 田 上 辰 也
9番 浜 田 大 介 10番 井 本 正 広
11番 大 島 澄 雄 12番 原 口 亮 志
13番 くつき 信 哉 14番 松 野 明 美
15番 田 中 敦 朗 16番 重 村 和 征
17番 上 田 芳 裕 18番 那 須 円
19番 園 川 良 二 20番 藤 永 弘
21番 紫 垣 正 仁 22番 澤 田 昌 作
23番 倉 重 徹 24番 大 石 浩 文
25番 田 尻 善 裕 26番 白河部 貞 志
27番 上 野 美恵子 28番 有 馬 純 夫
29番 藤 岡 照 代 30番 満 永 寿 博
31番 三 島 良 之 32番 齊 藤 聰
33番 坂 田 誠 二 34番 藤 山 英 美
35番 田 中 誠 一 36番 東 すみよ
37番 家 入 安 弘 38番 鈴 木 弘
39番 竹 原 孝 昭 41番 税 所 史 熙
43番 落 水 清 弘 44番 江 藤 正 行
45番 下 川 寛 46番 田 尻 清 輝
47番 古 川 泰 三 48番 北 口 和 皇
49番 益 田 牧 子 50番 田 辺 正 信
欠席議員 1名
40番 牛 嶋 弘
説明のため出席した者
市長 幸 山 政 史 副市長 西 島 喜 義
副市長 寺 崎 秀 俊 総務局長 重 浦 睦 治
企画財政局長 岡 昭 二 市民生活局長 飯 銅 芳 明
健康福祉局長 續 幸 弘 子ども未来局長 前 渕 啓 子
環境保全局長 原 本 靖 久 農水商工局長 宮 原 國 臣
観光文化交流局長 坂 本 純 都市建設局長 高 田 晋
消防局長 橋 本 孝 交通事業管理者 松 永 浩 一
上下水道事業管理者花 田 豊 教育委員会委員長 大 迫 靖 雄
教育長 廣 塚 昌 子 代表監査委員 安 藤 經 孝
農業委員会会長 森 日出輝 財務部長 石 櫃 紳一郎
病院事業管理者 馬 場 憲一郎
職務のため出席した事務局職員
事務局長 中 島 博 幸 事務局次長 大 杉 研 至
議事課長 木 村 建 仁 議事課総務審議員兼課長補佐
富 永 健 之
平成23年第4回定例会付議事件集計表
〇市長提出議案………………………………………………… 162件
内
条 例………………………………………………… 62件 (可決61件
否決 1件)
予 算………………………………………………… 10件 (可 決)
財産の譲与………………………………………………… 1件 (可 決)
財産の取得………………………………………………… 1件 (可 決)
公務員任命………………………………………………… 1件 (同 意)
そ の 他………………………………………………… 87件 (可 決)
〇議員提出議案………………………………………………… 9件
内
意 見 書………………………………………………… 9件 (可 決)
〇請 願………………………………………………… 9件 (採択 1件
不採択8件)
〇質 問………………………………………………… 9件
〇諮 問………………………………………………… 1件
市長諮問………………………………………………… 1件 (異議がない)
平成23年付議事件総計表
〇市長提出議案………………………………………………… 372件
内
条 例………………………………………………… 104件 (可決103件
否決 1件)
予 算………………………………………………… 59件 (可決58件
修正可決1件)
決 算………………………………………………… 6件 (認 定)
契約締結 ………………………………………………… 6件 (可 決)
財産の譲与………………………………………………… 1件 (可 決)
財産の取得………………………………………………… 3件 (可 決)
専決処分報告……………………………………………… 3件 (承 認)
公務員任命………………………………………………… 7件 (同 意)
そ の 他………………………………………………… 183件 (可 決)
〇議員提出議案………………………………………………… 31件
内
規 則………………………………………………… 1件 (可 決)
条 例………………………………………………… 5件 (可 決)
意 見 書………………………………………………… 24件 (可 決)
決 議………………………………………………… 1件 (可 決)
〇重要動議 ………………………………………………… 6件 (可 決)
〇請 願………………………………………………… 25件 (採択 1件
不採択24件)
〇選 挙………………………………………………… 4件
〇選 任………………………………………………… 2件
〇質 問………………………………………………… 31件
〇諮 問………………………………………………… 18件
市長諮問 ………………………………………………… 18件 (異議がない)
〇議員派遣 ………………………………………………… 2件 (可 決)
平成23年 質 問 項 目 一 覧 表
第4回定例会
┌────┬────┬───────────────────────┬───┐
│月 日│議 員 名│ 質 問 項 目 │ページ│
├────┼────┼───────────────────────┼───┤
│12月1日│井本正広│政令市移行にむけての市長の思いについて │ 21│
│ │ │政令指定都市としてのまちづくりについて │ 23│
│ │ │県全体の浮揚策と、九州のかなめとしての展開につ│ │
│ │ │いて │ 23│
│ │ │ 二重行政について │ 23│
│ │ │ 都市マスタープランと行政区について │ 25│
│ │ │ 水ブランドについて │ 27│
│ │ │ 花火大会について │ 28│
│ │ │ 江津湖一帯の環境整備について │ 28│
│ │ │東アジア戦略について │ 31│
│ │ │ 上海事務所について │ 31│
│ │ │ アジア太平洋都市サミットについて │ 31│
│ │ │AEDについて │ 33│
│ │ │CKD対策について │ 34│
│ │ │総合行政システムについて │ 37│
│ │ │ システムの再構築について │ 37│
│ │ │ 自治体クラウドについて │ 37│
│ │ │ 上下水道局のシステム開発遅延問題について │ 39│
│ │ │災害対策について │ 41│
│ │ │ 学校を防災の拠点に │ 41│
│ │ │ 福祉避難所について │ 44│
│ │ │ 避難所運営ゲームについて │ 44│
│ │ │ 災害時ホームページ代理掲載について │ 45│
│ │ │ 被災者支援システム │ 46│
│ │ │ 非常用発電設備について │ 47│
│ │ │健軍川の治水対策について │ 48│
│ │
│ │ │
│ │くつき │政令市に向けての問題点について │ 50│
│ │ 信哉│ 教育について │ 50│
│ │ │ 公共交通の充実について │ 53│
│ │ │ 権限移譲に伴う土木関連事業の着実な推進につい│ │
│ │ │ て │ 58│
│ │ │ 都市計画の区域区分について │ 60│
│ │ │ 総務省の見解の真偽について │ 64│
│ │ │ 市民・住民の願いと法令の遵守について │ 67│
│ │ │ 意見要望の取り扱いについて │ 68│
│ │ │ 都市計画審議会の審議内容について │ 68│
│ │ │ 公償に対する考え方について │ 68│
│ │ │ 富合に足を運んだ回数について │ 71│
│ │ │ 区域区分について │ 73│
│ │
│ │ │
│12月2日│田尻清輝│政令指定都市への市長の思いについて │ 79│
│ │ │政令市移行の問題点について │ 81│
│ │ │ 権限、財源の移譲について │ 81│
│ │ │ 選挙区の問題について │ 83│
│ │ │福祉について │ 85│
│ │ │ 少子化対策について │ 85│
│ │ │ 高齢化対策について │ 87│
│ │ │ 地域包括支援センターについて │ 87│
│ │ │環境問題について │ 90│
│ │ │ 酸性雨と放射性物質による大気汚染について │ 90│
│ │ │ 東日本大震災の瓦れきの処理支援について │ 90│
│ │ │ 扇田環境センターについて │ 91│
│ │ │ し尿合理化計画について │ 91│
│ │ │ 下水道整備について │ 91│
│ │ │中心市街地活性化基本計画について │ 95│
│ │ │ 中心市街地活性化基本計画と花畑地区再開発につ│ │
│ │ │ いて │ 95│
│ │ │ 駅東A地区再開発、西土地区画整理事業について│ 97│
│ │ │地域の問題について │100│
│ │
│ │ │
│ │上田芳裕│魅力ある政令市熊本の実現について │106│
│ │ │ 本庁機能の強化について │106│
│ │ │ 区役所等の機能強化について │110│
│ │ │中心市街地活性化に向けた取り組みについて │113│
│ │ │ 2期基本計画の取り組みについて │114│
│ │ │ 回遊性向上に向けた花畑・桜町再開発について │114│
│ │ │政令市熊本における公共交通の充実・強化について│115│
│ │ │ 区バスの役割と公共交通体系の構築について │116│
│ │ │ 公共交通機関との交通結節強化について │116│
│ │ │ 市長公約「再デザイン」の取り組みについて │117│
│ │ │災害に強い都市に向けた取り組みについて │119│
│ │ │ 危機管理体制の強化について │119│
│ │ │ 避難所の機能発揮について │120│
│ │ │ 防災協定と防災教育の充実について │120│
│ │ │教育課題について │124│
│ │ │ 権限移譲に伴う課題について │124│
│ │ │ 緑のカーテン事業について │127│
│ │ │ 自転車安全対策の徹底について │128│
│ │ │空き家等の管理のあり方について │130│
│ │
│ │ │
│12月5日│鈴木 弘│世界同時不況の高まる中、政令市となる熊本市が今│ │
│ │ │考えるべきことについて │135│
│ │ │ 政令市となる熊本市が今考えることについて │136│
│ │ │ 政令市移行日のイベントについて │138│
│ │ │まちづくりとしての交通政策について │140│
│ │ │ 県外客も利用できるICカードの導入について │140│
│ │ │ LRTの導入による基幹交通の確立について │142│
│ │ │ 都市交通マスタープラン、パーソントリップ調査│ │
│ │ │ について │144│
│ │ │ 交通基本条例の制定について │148│
│ │ │総合的な自転車交通の確立について │151│
│ │ │ 自転車の走行環境について │151│
│ │ │ 放置自転車の問題とレンタサイクルの導入につい│ │
│ │ │ て │155│
│ │ │ マナーの向上、スポーツとしての自転車の活用に│ │
│ │ │ ついて │158│
│ │ │ 自転車のまちづくりの考え方と基本条例の制定に│ │
│ │ │ ついて │162│
│ │ │ 区民会議の設置について │164│
│ │
│ │ │
│ │原口亮志│財政のあり方(償却資産税)について │166│
│ │ │ 中核市から政令市移行にあたり、税財源の今後の│ │
│ │ │ 見通しについて │166│
│ │ │ 償却資産税、農業用施設に対する償却資産の取扱│ │
│ │ │ いについて │167│
│ │ │少子高齢化対策について │170│
│ │ │ 待機児童解消のための幼稚園の活用について │171│
│ │ │ 入園手続きの矛盾点について │171│
│ │ │ 特養の待機者の問題について │173│
│ │ │ 独居老人と孤独死対策について │173│
│ │ │防災対策について │175│
│ │ │ 小学校の緊急警報システムについて │175│
│ │ │ 教科書採択問題について │175│
│ │ │環境問題について │177│
│ │ │ 水資源について │177│
│ │ │ 地球温暖化防止活動推進センターについて │177│
│ │ │消防水利について │180│
│ │ │ 防火水槽の問題と共益性について │180│
│ │ │ 自主防災クラブの問題について │181│
│ │ │農業政策について │183│
│ │ │ 農水商工局再編後の農業政策について │183│
│ │ │ 新規就農ネットワークについて │185│
│ │ │ JA、富合、城南、植木の営農推進会議について│186│
│ │ │農産物の駅について │187│
│ │
│ │ │
│12月6日│大石浩文│政令市への課題について │194│
│ │ │ 大都市制度のあり方について │194│
│ │ │ 市民サービスの向上について │198│
│ │ │ 職員体制について │200│
│ │ │ 政策形成力の向上について │201│
│ │ │ 地理情報システム(GIS)の必要性について │203│
│ │ │教育委員会の課題について │205│
│ │ │ 教育環境の課題について │205│
│ │ │ 教育委員のあり方について │207│
│ │ │ 教育委員会事務局のあり方について │209│
│ │ │ 教育現場の課題について │211│
│ │ │ 教師の採用と育成について │213│
│ │ │子育て支援の課題について │215│
│ │ │ 第3次保育所整備計画の具体的な取り組みについ│ │
│ │ │ て │215│
│ │ │ 保育料の見直しについて │215│
│ │ │ 障がい児保育への支援の拡充について │216│
│ │ │障がい者福祉の課題について │218│
│ │ │ 総合福祉対策について │218│
│ │ │ 施策の充実について │218│
│ │
│ │ │
│ │福永洋一│日本一暮らしやすい熊本について │222│
│ │ │公共の福祉を守るための施策について │225│
│ │ │ 指定管理者制度における総合的なチェックの実施│ │
│ │ │ について │226│
│ │ │ 地域包括支援センターの運営について │226│
│ │ │ 公共交通政策としての電車事業の将来について │226│
│ │ │ 専門職員の確保について │229│
│ │ │ ワンストップサービスの充実化、縦割り行政の問│ │
│ │ │ 題解決について │229│
│ │ │ 災害時要援護者の情報共有について │232│
│ │ │ バス観光について │232│
│ │ │障がい児に対する保育園、幼稚園の役割機能強化に│ │
│ │ │ついて │237│
│ │ │東日本大震災被災家族に対する支援について │239│
│ │ │安全安心のまちづくりについて │240│
│ │ │ 災害時における地域防災力の向上について │241│
│ │ │ 公園の整備について │241│
│ │ │熊本型の独自教育の必要性について │243│
│ │ │ 小学校の学びノート教室の取り組みについて │243│
│ │ │ 環境教育の充実について │244│
│ │ │ 食育の取り組みについて │245│
│ │ │市民サービスの地域間格差是正について │248│
│ │
│ │ │
│12月7日│寺本義勝│新市基本計画及び合併協議事項(結果)について │256│
│ │ │ 新市基本計画の意義と現在の進捗及び今後の実効│ │
│ │ │ 性の確保について │256│
│ │ │ 城南スマートインターチェンジの整備について │259│
│ │ │ 植木町、城南町振興基金の現状と今後の取り扱い│ │
│ │ │ 方針について │260│
│ │ │ 合併後5年間の経過措置等の特例を設けた事項に│ │
│ │ │ ついて │262│
│ │ │政令指定都市移行に向けた準備と取り組みについて│265│
│ │ │ 旧3町の線引きに対する思いと考えについて │265│
│ │ │ 土地利用計画に係る制度について │268│
│ │ │ 政令指定都市移行による財政上の効果と変化につ│ │
│ │ │ いて │271│
│ │ │ 市民サービスの向上について │273│
│ │ │区民会議の設置について │276│
└────┴────┴───────────────────────┴───┘...