四万十市議会 > 2009-12-14 >
12月14日-04号

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  1. 四万十市議会 2009-12-14
    12月14日-04号


    取得元: 四万十市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-17
    平成21年12月定例会         平成21年12月四万十市議会定例会会議録(第12日)                               平成21年12月14日(月)■議事日程  日程第1 一般質問■本日の会議に付した事件  日程第1 一般質問出席議員  1番 宮 崎   努     2番 小 出 徳 彦     3番 勝 瀬 泰 彦  4番 明 神 三 幸     5番 中 屋 和 男     6番 矢野川 信 一                 8番 遠 山 道 男     9番 北 澤   保  10番 上 岡 礼 三     11番 白 木 一 嘉     12番 松 田 達 夫  13番 宮 本 博 行                    15番 宮 本 幸 輝  16番 稲 田   勇     17番 宮 地   昭     18番 橋 田 家 吉  19番 今 城 良 和     20番 岡 本 和 也     21番 岡 村 剛 承  22番 佐 田 久 江     23番 坂 本 圭 子     24番 猿 田   勉  25番 藤 田 豊 作     26番 渡 辺 大 東欠席議員  7番 黒 石 栄 一出席要求による執行部側出席者職氏名  市長       田 中   全        副市長      杉 本 整 史  参事(保健・医療・福祉連携担当)        総務課長     武 田 光 司           宮 本 昌 博  企画広報課長   浦 田 典 男        財政課長     中 山   崇  市民課長     平 野   正        税務課長     吉 本   茂  地球環境課長   長 尾 亮 一        人権啓発課長   澤 田 俊 典  保健介護課長   上 岡 章 人        商工観光課長   宮 村 和 輝  建設課長     部 府   叶        農林課長     遠 近 良 晃  都市整備課長   宮 崎 好 造        福祉事務所長   吉 田 幸 男  市民病院事務局長 大 西 郁 夫        代表監査委員   田 村 鶴 喜  教育委員長    松 岡 範 孝        教育長      井 口 章 一  水道課長     沖   修 一        学校教育課長   大 林 郁 男  会計責任者兼会計課長              西土佐総合支所長 中 平 貞 行           浅 能 富 喜  総合支所総務課長兼出納課長           総合支所産業建設課長           和 田 修 三                 秋 元 貢 一  総合支所住民課長 岡 村 好 文        教育委員会西土佐事務所長                                   中 平 晋 祐  総合支所保健課長西土佐診療所事務局長           岡 村 武 彦        農業委員会会長  福 留 宣 彦職務のために議場に出席した事務局職員職氏名  局長       山 本 勝 秀        局長補佐     杉 本 義 和  議事係長     三保木 一 貴              午前10時0分 開議 ○副議長(白木一嘉) おはようございます。これより本日の会議を開きます。 欠席、遅刻の届けが参っております。黒石栄一議員、病気療養のため欠席、藤田豊作議員、所用のため遅刻、以上のとおり報告いたします。              ~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(白木一嘉) 日程に従い、一般質問を行います。 佐田久江議員。 ◆22番(佐田久江) おはようございます。通告に従って一般質問を行います。 ここに私に届けられた母子家庭の母親からの手紙があります。許可を得ていますので読んでみたいと思います。質問に関わる手紙ですので、よくお聞きいただきたいと思います。「私の長男は現在高校3年生です。卒業したら何をするのか。少子・高齢化と不況で職のないこの時代、パチンコ店に並ぶ車を目にするたびに心配の日々でした。ある日、母さん、僕看護師になろうと思う。先生が、学期末のテストの結果、成績次第だけど、お金さえ構わなければ高知の大学に学校推薦してくれるらしい。正直驚きました。長男はとても優しい子ですが、自分から何かをしたいなど口にしたことがなかったからです。医師、看護師不足、介護面の文字が多様に見られる現在、必要とされる仕事です。頑張れ、お金は何とかする。本人の頑張りは親の目に見えぬところで努力があったようで、合格通知が届きました。入学金、前期授業料、その他雑費の振り込み用紙の期限は20日しかありません。学校に聞き、人に聞き、あちこち電話をしましたが、期限に間に合う借入先が見つかりません。母子家庭で収入も少なく、生活するだけでも大変で、出せるお金はありません。頭が真っ白になりました」、手記は続きますが、それは後から紹介します。 さて、先日厚生労働省は貧困率を発表しました。貧困の実態をつかむことは、貧困をなくす具体的な目標を立て、そのための政策を進める大前提で大変有意義なことだと思います。貧困に陥った家族は、確実に何かの方法で生活を守らなくてはなりません。そのためには何を削るか、何を我慢するかということになります。元気でいさえすれば何とか暮らせても、家族の誰かが病気になったら高い医療費が更に生活を苦しめるということになり、一度貧困になると、それから抜け出すのは難しいというのは安易に想像できます。 日本では、分かっているだけでも年間100人近くが餓死し、警察の統計でも、経済的生活苦による自殺者が7,000人を超えています。この数字は年間3万人を超す自殺者の中に含まれる死因が分かったものだろうと思います。財界の要求に従った労働時間の規制緩和によって、派遣・請負などの不安定雇用が急速に拡大し、ワーキングプアが深刻な社会問題となり、格差は広がりました。国は今まで貧困率を出しておらず、そのため具体的な政策は後手に回っていました。今回の貧困率によると、日本はOECDで、メキシコ、アメリカなどに次ぐ無残な実数が明らかになりました。それと同時に、子供の貧困率も加盟国の平均を大きく上回っています。もう一方、最後の砦と言われている生活保護は予算が削減され、ある統計では、生活保護の補足率は1から2割、欧州諸国の七、九割に比べ格段の低さになっています。その原因は、社会保障を自己責任とした前政権の構造改革のツケが、立場が弱い方々をますます窮地に追いやっていると私は思っています。つまり、自公政権の下で貧困が蔓延し、国民を貧困から守るという責務を前政権が果たしてこなかったことが判明します。なぜ日本政府は今まで貧困率を出さなかったかというと、前政権が貧困の実態把握の事実を隠そうとしただけではなく、その根本にあったのは、国民の暮らしを見下す冷淡な姿勢だったからだと思います。加えて若者を不安定雇用に追い込んだ派遣法の改悪や庶民増税など国民を犠牲にする一方で、大企業を応援する構造改革路線の冷たさが、18歳の学ぶ夢をも奪っている事実を市長はどうお考えになりますか。 まだまだあります。生活保護の母子加算や老齢加算をばっさり切り捨て、生活保護の申請さえ受け付けない水際作戦を横行させる異常な政治に、総選挙で国民が退場を迫ったのは当然です。新政府が貧困の実態把握に乗り出したことは、暮らしに冷たい政治を変える第一歩となり、それを基に首相が表明している生活保護の母子加算の復活にとどまらず、福祉の充実に期待を持つのは当然の成り行きだと思います。 市長は6月定例議会の発登壇の所信表明で、弱い立場の人を応援する優しい市政を築きたいとし、選挙中、子育てに奮闘していらっしゃるお母さん方など、たくさんの方から話を聞いてこられたようです。所信表明は続けて、市政の目的は市民の生活や暮らしを守り応援することにあり、弱い立場の人にしっかりと目線を置き、高齢者対策子育て支援策など、国の制度では賄えない部分は市政においてできる限りカバーしていくように努め、安心・安全に暮らしていただける四万十市にしたいと述べられました。 さて、四万十市には平成20年4月の段階で、ひとり親家庭は推計865世帯を数えています。この数字がほかの自治体と比べて多いか少ないかは別として、1馬力で子供を育てている家庭が市全体の中で5.4%(パーセント)ということです。 そこで、お聞きしますが、親の貧困が子供の学ぶ夢を奪っている場合があると紹介しましたが、さて先程紹介した看護師を夢見ている青年の行く末が気になります。入学内定を受けた青年は入学金の準備ができたでしょうか。つまり、何らかの制度、例えば福祉資金の貸付制度の申請で無事入学の手続がとれたでしょうか、それともお金が準備できず青年は進学を断念したでしょうか。なぞなぞのようですが、想像してみてください。お答えをいただきたいと思います。 次に、横瀬川ダムについてお聞きします。ダムに関わる言葉は専門用語が多いので、難しい言葉を使って私を煙に巻かないでください。答弁は分かりやすい言葉で答えていただきたいと思います。 具体的にお聞きします。矢野川議員がダム事業を推進せよとの立場で一般質問をされましたが、私はダムの建設は今こそ見直しのチャンスとの立場で質問をしたいと思います。 10日の一般質問の答弁で市長は、今後国は新たな治水対策を考えるチームをつくり、平成23年までに総合的な治水対策を考えるということでした。市としては中筋川流域治水対策が必要で、そのために横瀬川ダムの必要は感じているので、国に対して要望も行いました。西部統合簡水にとっても横瀬川ダムは必要であると答弁されました。2回目の矢野川議員は、今ダム中止すべきでないと言われましたが、市長は「中筋川ダムは水はけが悪く、治水には中筋川ダム、横瀬川ダムが必要だ、しかし横瀬川ダムができたといって全てが解決できる訳ではない、内水の対策も必要だ、根本的な解決として2つのダムでせきとめて流れないことが大切だ、西部統合簡水も最後まで完成させたい」と答弁されましたが、これに間違いはありませんね。 市長は中筋川に関わる期成同盟会の会長をされていて苦しい答弁をされるのかと思いきや、何のことはない、いとも簡単にダムは必要だと答弁され、私はいささかがっかりしています。断っておきますが、私はダムは要らない、洪水が地域を襲っても構わないとは思っていません。なるべくお金をかけず最少の費用で最大の効果を上げるために、ダムありきでいいのですかと問うているのですから、どなた様も誤解のないようにお願いしたいと思います。 さて、横瀬川ダムについて過去2回程一般質問に立った経過がありますが、いずれもダムがなければ流域の安全確保はできない、ダムこそ救世主だとの答弁であり、私は納得できないままいました。しかし、反対していた地元が同意したということで、その後質問はしていません。しかし、細川内ダムの中止や川辺川ダムの中止の方向など、加えて新政権になり全国のダムを再検討するとの国の方向が出され、私はやったねと大歓迎しています。 5点程、市長にお聞きします。 中筋川の増水した水を一刻も早く下流に流すために、河道の整備は完了していますか。 2点目、中筋川ダムは多目的ダムということで、利水分の貯水がされていますが、利水のため貯水されている水は、どこにどれだけ供給されていますか。 3つ目、中筋川ダムからの利水計画の中に、上ノ土居工業団地への利水計画がありますが、いつからどれだけの水を使う考えですか。 4つ目、利水用の貯水量と横瀬川ダムの治水量はどれだけの差がありますか。 5つ目、もしも横瀬川ダムが中止になった場合、市はどんな影響が発生しますか。これは先日の矢野川議員への答弁と関連しますが、横瀬川ダムができなければ治水対策ができず、横瀬川ダムができなければ西部統合簡水事業は中止になるのですか。 以上、お答えください。 以上で1回目の質問を終わります。 ○副議長(白木一嘉) 田中市長。 ◎市長(田中全) 皆さんおはようございます。 佐田議員からのご質問にお答えしてまいります。 最初に、弱い立場の方を応援する市政に関連してご質問をいただきました。 ある高校生の方の進学に係る実情を聞かせていただきました。大変な状況だと思います。私も今、来年度予算の編成作業をしているところです。私にとりましても本格的な予算編成というのは初めてでございまして、いよいよ来年度の予算から私のいろんな公約等、本格的にいろいろ取り組ませていただきたいと思っております。そういう中で、公約を幾つか掲げておりますけど、その中で弱い立場の人を応援する市政というのも大きな柱に掲げております。私は市政の目的は、市民の方が安心して暮らせる市にすると、こういう厳しい経済状況ではありますけれど、何とか市民全員が暮らしていける、安心して暮らせる生活、そして健康が維持できると、そういう市政にしていきたいと思っております。そういう意味で、佐田議員がご指摘のとおりでございまして、私もいささかその気持ちに変わるものはございません。 そういう中で、来年度予算に向けていろいろ対策を考えている訳でございますが、今一番重要なのは、やはり少子・高齢化対策、こういう分野だと思います。既に6月、9月、両方の補正で乳幼児医療の無料化、これを3歳児未満から5歳児未満まで拡大しております。来年度は就学時まで拡大していきたいと思っております。また、第3子以降の保育料の無料化、これももう既に実施しております。その他もろもろ福祉関係の充実に向けても、今状況を精査しながら、各所管でどういうことができるのか作業を進めてるところでございます。限られた予算ではあります。しかし、私としてはこういう市民の生活とか暮らしを守ると、そういう分野に少しでも財政を投入していくと、そういう姿勢で臨んでいきたいと思っております。そういう姿勢に変わりはございません。そうお答えさせていただきたいと思います。 次に、横瀬川ダムの問題でございます。初日に、矢野川議員からもご質問がありまして、既にお答えさせていただいております。重なる部分は省略させていただきます。 横瀬川ダムの問題は、まさに中筋川流域治水対策及び利水対策、その両面がある訳でございますけれど、治水対策面でいきますと、中筋川流域は高知県西南地域の拠点であります四万十市及び宿毛市にまたがり、約1万6,000人の水道用水や、約850ha(ヘクタール)に及ぶ用地の灌漑用水として利用されるなど、地域経済に大変重要な河川であると私も認識しております。しかしながら、この中筋川の上流域は、堤内、つまり堤防の中の地盤が極めて低いところが見られる低奥型地形になっておりまして、河川の氾濫時には甚大な被害を及ぼすなど、外水や内水被害を受けやすい地形となっているところです。更に、中筋川は本川である四万十川に比べ極端に勾配の緩やかな河川でありまして、洪水時には四万十川の背水の影響を受けるなど、過去から氾濫被害が多発していることは、皆さん既にご承知のところだと思います。また、中筋川流域平均降水量は約2,900㎜(ミリメートル)で、これ全国平均の1.7倍であります。有数の多雨、雨が多い地帯でありまして、また台風が常襲する地帯でもあります。降雨のパターンとしては、戦後最大の洪水は昭和47年と、2番目、平成16年の洪水とも、中筋川上流及び横瀬川上流の降雨強度はほぼ同様であります。このため、中筋川流域だけではなく、横瀬川流域においても洪水調整を行うことが有効と考えられる訳であります。これらを改善するための横瀬川ダムの治水上の効果でありますが、中筋川基準地点の磯ノ川において、現在の河道で流すことができる最大流量は毎秒640t(トン)しかありません。これに対して、磯ノ川地点の100年に一度の確率流量、これは毎秒1,200t、50年に一度の確率流量でも毎秒約1,000tであります。つまり、640tを超える規模の洪水が発生すると、氾濫危険水域を超え外水氾濫が発生するという危険性がある訳であります。このように地形的な特徴、降雨の状況から、中筋川と横瀬川の双方のダムによって洪水調整をすることで初めて下流の被害を軽減することができ、大きな効果が発揮されることになる訳であります。また、洪水調節施設の決定に至っては、引堤案、河道掘削案、ダム案などをそれぞれ検討した結果、経済性や社会的影響、自然環境への影響等から総合的に評価した結果、ダムが一番適当であるということで決定した訳でございまして、この辺の経過等もご理解いただければと思います。 確かに矢野川議員のご質問でも申し上げましたけれど、ダムが完成して全てが治水が問題が解決する訳ではありません。あの地形特有のいろいろ、内水被害等いろいろ各所で出ております。従来湧水地帯であったところに住宅が建ってるというようなことで、新たな浸水が起こっているような現状もあります。ですから、ダムを含めて総合的な対策を今後も講じていかなければならない訳でございますけど、根本的にはやはり川に流れる水の量をせきとめるということをやらないといけないと思います。そういう意味で、中筋川ダムだけでは不十分であるということで、横瀬川ダムも計画されている訳で、もう既に3分の1の工事が進んでるということで、ここで工事を中断するということになりますと、またいろんな経済効率の面からいって問題が非常に多いと思います。そういう意味では、四万十市としては、このダム事業は引き続き推進していくという立場で臨みたいと思いますんで、ご理解をいただければと思います。 また細かい部分につきましては担当課長から答弁をさせます。 ○副議長(白木一嘉) 部府建設課長。 ◎建設課長(部府叶) 私の方からは、先程、増水に対する河道整備が完了しているかということでございますが、まだ河道整備は完了はしておりません。 それから、中筋川ダムの利水計画でございましたかね。              (「利水状況、どこにどれだけ出すんですか」と呼ぶ者あり) 今のところ聞いている範囲は、まだないです。 以上で。 ○副議長(白木一嘉) 次、次、次、次、次。んっ。              (「小休を頼みます」と呼ぶ者あり) はい、じゃ小休にします。              午前10時25分 小休              午前10時26分 正会 ○副議長(白木一嘉) 正会にいたします。 沖水道課長。 ◎水道課長(沖修一) 私からはダム建設事業に、横瀬川ダム参画事業に利水として水道事業がのっておりますので、その水道事業につきましての概要をご説明をさせていただきながらご答弁を申し上げます。 水道事業国庫補助事業によりまして西部統合簡易水道施設整備事業といたしまして、計画給水人口が1,605人、1日最大の給水量が498リットル(リットル)、1日最大給水量が800m3(立米)と定めまして、平成15年度から継続的な事業として取り組み、現在7年目を迎えております。平成20年度末での水道工事の進捗率が68.6%というふうになっております。 現在の水道事業の状況は、主要施設のポンプ室、そしてまた配水タンクが1期工事分として完成いたしまして、ダム完成までの期間は、1日400m3を暫定水利権といたしまして高知県より許可を受け、配水管が概ね完了しております横瀬、有岡、磯ノ川の3地区に給水を開始いたしております。 水道事業横瀬川ダム事業に利水いたしました大きな目的は、中筋、東中筋地区の老朽化いたしました水道施設、8地区の8施設の整備統合を行いまして、水源及び主要施設の一元化を行い、維持管理面の効率化を図るということを目的といたしまして事業が開始をされているものでございます。そのため、横瀬川ダムに水道用水といたしましては22万tの貯水を行い、1日最大給水量800m3の取水確保が可能となり、西部統合簡易水道事業計画として成り立つものでございます。 仮に横瀬川ダムが中止となった場合の水道事業への影響でございますが、1つ目は技術的な面から水道事業計画に大きな見直しが生じてまいります。現在、着手後7年を経過しておりますが、現在の現況の河川状況からは、1日800m3の取水は不可能というふうな結果が出ております。平成17年2月にポンプ室築造時に実施した用水試験のデータでございます。従いまして、仮に中止となった場合は、暫定水利権は恒久的な水利権にお願いをしなければならないことに加えまして、水源を含めました主要施設の一元化ができないと、そして不足する水量は、既存の施設を改善しながら分散方式で複数の施設を利用することとなるか、あるいは上水道施設からの補給をするかなど、建設事業を含めました事業計画の見直しが生じてまいります。そういうことで、施設を一元化して維持管理の効率化を図るという本事業の目的が果たせないことになるかと考えております。 以上、ご答弁申し上げます。 ○副議長(白木一嘉) 部府建設課長。 ◎建設課長(部府叶) 申し訳ございません。今の中筋川ダム洪水調節容量でございますが、860万tです。それと、横瀬川ダムが380万tでございます。 それで、先程市長からも申しましたように、ご答弁申しました100年度の治水安全度の100分の1の流量でございますが、1,200tに対しまして、磯ノ川の地点で流下能力が、河道整備をした段階、完了した段階で850tを流せるという計画でございます。その今超過分の350tにつきましては、中筋川ダムで250t、横瀬川ダムで100tをカットして、今の磯ノ川地点で850tを流す計画でございます。 それと、済いません、もう一点何か。              (発言する者あり) それは横瀬川ダムからですか。              (「中筋です」と呼ぶ者あり)              (「小休に」と呼ぶ者あり) 済いません。 ○副議長(白木一嘉) 小休にします。              午前10時32分 小休              午前10時33分 正会 ○副議長(白木一嘉) 正会にいたします。 吉田福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(吉田幸男) それでは、私の方からは母子家庭に対する貸付制度についてご答弁させていただきます。 母子や寡婦家庭の皆さんの生活を安定させることを目的に、県の制度として母子・寡婦福祉資金貸付制度があります。この制度は、母子の方などが事業を開始するために必要な設備や機械の購入資金として、また技能や資格を取得するに必要な授業料及びその期間中の生活補給資金としてのほか、お子さんの入学に必要な被服費等の購入資金や入学支払いのための就学支度資金があります。この資金は無利子、無担保で借りることができるものであり、母子家庭の皆様にとっては大変有利な条件の制度であります。この資金の借り受け手続は、まず市へ申請書に合格通知などの関係書類を添えて提出していただき、書類等に不備がないかチェックした上で県に進達をしております。その後、県が申請内容等を審査した上で貸付決定がされます。この間約1カ月を要します。更に、申請者は県からの貸付決定を受けてから資金の借入申し込みを行い、貸付金が振り込まれることとなります。この間が約2週間、最終的には申請から借り受けの貸付金が振り込まれるまでが約6週間を要することとなっております。 20年度の母子・寡婦福祉資金制度の申請件数は24件ありまして、その全ての内容やその後の状況などについては把握はしておりませんが、今年度就学支度資金を申請している方は、10月下旬及び11月下旬申請の2名であります。このうち10月申請の方につきましては、11月下旬に振り込みがなされております。 以上、ご答弁申し上げます。 ○副議長(白木一嘉) 佐田久江議員。 ◆22番(佐田久江) それぞれお答えをいただきましたので、質問を続けたいと思います。 まず、1点目の奨学資金創設のことですが、私がお伺いしたのは、内定を受けた青年は入学金の準備ができたでしょうか、このことでした。私がまだ聞いてないことを先にしゃべらないでくださいね。それでは、その答えを言いたいと思います。入学の通知を受けたお母さんは最初に、このお金を何とかしなくてはいけないと社会福祉協議会へ走りました。生活福祉資金の申請に行った訳です。社協にはその申請の担当者はいらっしゃいませんでした。事務所におられた方が申請書を準備してくれるために県の社協に電話しました。急いで送ってください、間に合いませんということで要請していただいたようです。大変お世話をしてくれたと、お母さんは喜んでいました。しかし、聞くところによると、この貸し付けの金額では入学金や前期授業料になかなか金額的に届かない訳です。そこで、お母さんは、先程福祉事務所長から説明がありましたが、県の母子・父子・寡婦就学支度金制度を市の窓口に申し込みに行きました。担当者に大変親切に対応していただき嬉しかったと話していました。でも、この貸し付けの振り込みも審査をパスして早くて、先程所長が言ったように1カ月先になります。20日以内に大きなお金を振り込まなくては、この青年は入学を認められない訳です。お母さんは本当にあっちこっち駆けずり回りましたが、何ともなりませんでした。そこで、母親は知り合ったばかりの、あしながおじさんではなく、短足おばさんに困ったことを打ち明けました。おばさんは翌日にへそくりを引き出して母親に渡しました。母親は入学金と前期授業料などを支払い、青年は入学の資格を得ました。これが1回目の、さて青年はどうなったでしょうかの答えです。ちなみに、貸付資金は11月末に振り込まれ、おばちゃんにちゃんと返済されました。たったこれだけの話ですが、ここには重要な課題が潜んでいます。質問に関連する3つの課題を示したいと思います。 1点目としてまず、学びたいという子供の学習権の問題です。憲法が保障している教育を受ける権利保障の問題が発生します。黒潮町では宮川教育基金、西土佐村在住の方には奨学貸付金貸付制度がありますが、旧中村市には奨学貸付金がありません。合併から4年も経つのに未だにこの奨学金の拡大の方向が見えない問題があります。この奨学金がどれだけ利用されているのか、少し説明したいと思います。 四万十市奨学金の貸付現況です。現在19人の高校生、大学生、短大生、専門学校生が、西土佐の方ですが、利用しています。黒潮町においては、新規貸し付けが、高校生と専門学校、大学生で26人の子供達が利用しています。単純に考えますと、西土佐は中村の大体10分の1ですから、中村にこういう制度があって利用するとしたら、この10倍ですから、190人近い人が助かるなあという数字になると思いますが、如何でしょうか。 先程の市長の答弁でも、子育てを支援するために、国の制度では賄えないことを、できる限り市政においてカバーしたいとおっしゃいましたが、新年度の予算でもし教育委員会が新規事業として奨学金拡充事業を提案されたならば、市長は最大限努力してこの制度を拡大する必要があると思いますが、市長の見解をお聞かせください。 併せて、教育委員会も積極的に市長に提案し、西土佐の子も中村の子も同じように奨学金を利用できるようにすべきと思いますが、教育委員長の見解をお伺いしたいと思います。 例えば、高知県の高等学校授業料の免除という制度がありますが、各学校に対しては個別に数字は出していませんが、高知県の高等学校の生徒さんは、今1万5,493人のようです。この中で生活が苦しいために、全額または半額、授業料の半額免除を受けている方は、生徒数の11.1%、1割以上の方々で、1,722人利用しているということです。この数字から考えると、やはり高校を卒業して進学したい、しかし経済的に苦しいという人は潜在的にたくさんいると思いますので、これは先程1回目の質問で母子家庭の例のことを挙げましたが、決してこれは母子家庭だけの問題でなくて、低所得者全体の問題となる訳ですので、是非ともこのことも検討していただきたいと思います。 進学させたくてもお金がないので、どうしても上の学校に行かせてやれない、奨学金を借ることができたら光が見えてくるという切実な声も届けられています。教育委員会は市全体の子供の教育に責任を持つ部署として、市の子供がお世話になっている高校を訪問するなど実態調査を行ってください。そして、それを基に新年度の予算に反映できるように努力をしていただきたいと心から願うものです。答弁がありましたら答えてください。 先程のお母さんの手紙のあとの部分を読みますが、その子供は入学金を納めて新しい希望の道へ進むことができる準備ができました。続けてお母さんの手紙を読んでみたいと思います。「頭が真っ白になりました。どうしよう、何とかせんと。そんなとき、必ず返ってくるんやったらそれまで貸しちゃうよ。何とありがたかったことでしょう。おかげさまで期限までに振り込みをすることができ、春には看護師の卵になります。もしこの方がいなかったら、長男の頑張りも、前途ある未来もなかったことでしょう。専門学校に入るにはたくさんのお金が必要です。私のような家庭ではとても難しく大変です。力をかしてくださる制度があれば、私のような家庭の子供でも諦めることなく前途ある未来が開けるのではないかと思います。助けてくださった方への感謝と力をかしてくださる制度に期待を込めて」と結んでいます。 市長はこの手紙に対してどうお考えでしょうか、お答えをいただきたいと思います。 次に、横瀬川ダムのことについて質問を続けたいと思います。 市長の立場というよりも中筋川期成同盟会の会長さんの答弁としたら、まあまあ仕方がないかと思いますが、私は市長の立場で、もう少し本音で答弁を欲しかったと思います。先程の答弁のほとんどの部分は、過去私が質問した質問に対しての答弁とほとんど変わっていませんので、大変何も前進してないなと残念に思っています。5つの項目を質問しました。十分な答弁ではなかった訳ですが、ミーティングの不十分なのか勉強不足なのかそれは分かりませんが、一個一個について2回目の質問で詰めていきたいと思います。 まず、第1点目の中筋川の増水を一刻も早く下流に流すために、河道の整備は完了してますかという質問に対しては、まだ済んでいない、まだまだ堤防の補強もしてないし、動脈硬化のようないっぱい繁茂している土を、繁茂して、その上に木が生えているのも整備してない、まだ済んでいないということでした。中筋川の目的は、多目的ダムということで、どこにどれだけ利水をされているかということについては、使っていないということです。この利水の計画の中身については、平田の工業団地の水、そして大月や竹島、大方への農業用水で流すというところでダムが計画されましたが、一滴もそのどこにも使ってない。ただひたすら溜めているということですね。中筋川ダムからの利水計画の中に、上ノ土居の工業団地への利水計画というのがありますが、いつからどれだけ使うのですかのことについては答弁がありませんでしたが、私が建設省からいただいたこの資料には、中筋川のダムを上ノ土居に予定されている工業団地に送るということもありますので、この予定が変わったことは聞いていませんので、まだ生きていると思いますが、工業団地の予定はされていない。で、横瀬川ダムの利水分と中筋川の利水分の水の量はどれだけの差がありますかということについては、答弁がちょっと私の思いと違っていましたが、数値を説明されましたが、これも後で言います。もし横瀬川ダムが中止になったら四万十市にどういう影響があるかということについての答弁は、特に西部統合簡水の問題がある訳ですが、計画を見直して、暫定水利権を永久水利権に直してもらうように県に言うというところと、それから不足する水の分は、今の簡水を使って、水をとめることはできませんので、今の簡水を使って最大限水を供給するということで、特段大変なことが起こるということではないようです。 ここに持ってきましたが、市長、ちょっと見てくださいね。これが中筋川のタンクの姿です。これが洪水調節用の860万tのタンクと、利水されてない利水分としての340万tがあって、これが土砂が600m3溜まるという分ですね。この分が全然利用されていないのに、常時中筋川ダムには溜めている、溜めている分、これだけ溜めているがです。で、これが、できるかもしれない、できんかもしれないという横瀬川ダムの、ダムを大きなタンクとしたら、これが洪水分として380万t、これが利水分として320万t、こういうダムがあるんです。このダムがあるがですね。この利水の分は、さっき答弁があったように、水道に使う水、溜める、けども実際に水道に使うのは、このダムから直接とるのではなくて、ダムから7㎞(キロメートル)下流の有岡から伏流水をとる訳です。残った水は、常時水を流すために溜めますというのです。横瀬川ダムが干上がらないように、ここで溜めて水を流すという形。今でも干上がっていませんのでね、わざわざダムをつくって溜めてやる必要はないと思います。だから、この水の、利水の方のこの分を、この利水を、使ってないので、これを、横瀬川ダムのこの分の、320万tの分をここの分へ持ってくれば、このダムの水を溜める必要はない訳です。と私は思っています。余り変わらないでしょう。これ一つのバケツとしたら、横瀬川ダムのこの分、利水の分と、中筋川ダムの使ってない、バケツの分ですよね。どんどんどんどんこの水を使っているとしたら、それは利水のダムとして貯水する必要があると思いますが、全然使う見込みもないし、今まで一滴も使ってない、しかしこの水は溜めておかなくてはならないという多目的ダムながですよ。だから、この中筋川ダムを治水目的のダムにすれば、専用のダムにすれば、これを洪水用の調節のタンクとして、全部を治水用に使える訳でしょう。そういう論法もあるし、現実にその方が私はいいと思っています。なぜそのことを国に言わないのか私には分かりませんが、私は単純に考えてそう思います。専門的なこと分かりませんが、ここに大きな400億円のダムをつくるのか、それともこの中筋川ダムの用途を変更して、ここを全部治水目的のダムとして活用するのか、それについて私は大変、この方がずっといいと、税金は使わずに今すぐでもできることだと思っていますので、是非とも検討していただきたいし、100年に一度の大きなことが起きたら大変だ大変だと言うて、私は一つのおどかしと思います。100年の水が来たら大ごとやけん早くダムをつくらないかんというがであれば、100年かかって、いや30年も40年もかかってのダムよりも、すぐできることは河道の改修と堤防の嵩上げと補強ではないですか。もしそのことがすぐできるんであれば、地元の業者は喜びますよ。400億円のうちの31%ダムの進捗率があるようですが、あと二百何十億円お金が必要ですよね。そのお金の半分でも、100億円、半分でも、地元の業者に潤うように河道改修と堤防の嵩上げをした方が私はよっぽど賢いと思いますが、市長の見解を聞いておきたいと思います。如何でしょうか。市長としてお答えください、期成同盟会の会長じゃなくって、市長としてお答えください。 教育委員会とそれから市長に、更に来年度の予算で奨学資金のことについて検討する気持ちがあるのかないのか、先程のお母さんの気持ちをはかるために、どう感じたのかについてもお答えをいただき、2回目の質問を終わります。 ○副議長(白木一嘉) 田中市長。 ◎市長(田中全) 佐田議員からの第2回目のご質問にお答えしてまいります。 まず、奨学金制度の問題に関連して、今ご指摘、ご紹介ありました子供さんのその後の状況についてどう思われるかという、お手紙についてもどう思われるかということでございますけど、私大変、やっぱりこういう方をなくしていかなければならないし、こういう方を何としてもいろんな形で救っていけるような手立てをいろいろ講じていくのが市政だと思っております。ただ一方で、いろいろ財政的な制約等もありますので、どこまでできるのかは、いろいろほかの市政として取り組むべき課題もありますんで、そういう中でどこまでできるのか、詳細にいろいろ検討していかなければならないと思います。今の検討状況等につきましては、教育委員会の方から後で答弁をさせます。 あと横瀬川ダムの問題でございます。 幾つかご指摘ありましたけど、この中筋川ダム、もう既に平成11年から供用開始されております。このダムの利水のための貯水量、いろいろ数字ご指摘いただきました。そのとおりだと思います。これを治水の方に活用できないかというようなご指摘でございます。そのことは、これまでも私もいろいろ聞かせていただいておりまして、国交省等の方にもいろいろ質問等もしております。要は、中筋川ダムできましたけれど、当初多目的ダムということで、治水と利水という両面の役割があった訳でございます。ただ、その中の利水面につきましては今、平田の工業団地に一部水が送られています。ただ、当初予定されてたほどの量でありません。また、当初は竹島で開発されておりました国営農地、そちらの方にも水を引っ張るというような計画もあったと聞いております。それにつきましては、その後進んでおりません。そういうことからいきますと、中筋川ダムの利水面での活用といいましょうか、効果というものは、当初計画されたとおりにはなってないというのは、確かに実情だと思います。ですから、利水のために溜めてる水を、要はもっと減して、洪水のときのために溜められるだけのキャパシティーを残しておくと、だから普段は水をもっと減しておくということが重要ではないかということは、もう誰もが指摘されてるところで、私も同様に思います。そういうことは国交省の方でもいろいろ検討しているようでございます。私も指摘しました。ただ、そのためにはダムの、今利水のために流してる排水口がある訳ですけど、それが大変小さいものですから、それをもう少し大きくしなくちゃいけないと、しかも堰堤、ダムサイトの下の方に大きな穴をつくって水を吐かせないといけないということでございます。その新たな排水口ですかね、そこをつくるのは大変なまた費用がかかるということのようでございます。もう既にできたダムを改修する訳ですから、ダムを最初つくるときに穴を空けるんだったら簡単な訳ですけど、既にできたダムに追加でその穴を空けるということは、余り過去に例がないようですし、いろんな面から費用が非常に膨大になると、影響も大きいということで、なかなかそれは現実問題として難しいという説明を受けております。そういう中で、一方で中筋川ダムに加えて横瀬川ダムも必要であるということになった訳でございます。 横瀬川ダムの利水の貯水については、実際そっから水道水をとるということではなくて、ご指摘のように、一たん下流に流して、有岡付近からとるということで、今取水口もできております。ただ、やはり夏の干ばつ期とか水が不足するときは横瀬川ダムも干上がります。ご存じの方も多いと思います。干上がったら伏流水もとれないということでございますんで、一たんダムに溜めて、そういう干ばつ時には安定的に流すと、そういうことによって伏流水を確保するということで、やはりダムの中に利水容量というのを一定確保しなくちゃいけないということであります。ということで、やはり私としては横瀬川ダムは必要なダムだと思っております。 その他河道整備等、これかなりいろんなことがされています。確かにまだ一部、部分的には木が茂ったりして、そこにごみとかが溜まって排水を妨げるというようなところもあるようです。ただ、かなり大部分はもう整備されてると聞いております。ただ、残ってる部分は、勿論箇所箇所でまた年々新たな堆積がしたり、変わってくる訳でございますんで、これは必要な部分は当然やっていかなければならないと思います。 ただ一方で、堤を堤防を嵩上げするとなりますと、単に上げるだけでは駄目でありまして、一旦広げないとですね、崩れる訳ですから、当然用地の買収が新たに必要になってきます。となると、また用地の買収費用が相当かかってまいりますし、また用地を提供されない方も出てくるでしょうから、もろもろ考えれば、これ以上堤防を基本的に大きく改修といいましょうか、いじることは難しいということであります。 それと、河道整備というのは、根本的にはやはり中筋川全体の流れをよくするということからいえば、これはもう長年の歴史がある訳でございます。皆さんもご存じだと思いますけど、旧渡川の改修工事というのは昭和4年から始まっております。ちょうど80年の歴史がある訳です。その大半は中筋川の治水対策に費やされております。もともと昭和初期には具同で本流と合流してたものを、今八束の実崎に流れを変えております。そのために、坂本辺りにあれだけ長い背割堤をつくっております。それと、今のアカメ館のあるところは、昔甲ヶ峰といいまして、大きな山であった訳です。山をくりぬいた訳でございまして、これは昭和12年から工事をやりまして、戦争中からずっと昭和39年までかかって、ほとんど人力で山を削ってあそこを流したと、旧山路川に合流させて実崎の方に流したと。あれで大分、改修と、流れがよくなった訳でございます。しかし、八束、私の地元の方でございますけど、これまた濁り水が入ってきて、また下流の方は大きな問題になっておる訳です。本来ならば、治水面からいえば、今実崎でとまっている背割堤を、間崎の沖の大島、あの辺まで繋げれば更に流れがよくなると国土交通省は説明しておりますけど。となりますと、下流の水産資源の問題とかアオノリの問題とかいろいろ影響が出てきますんで、そこはなかなかそう簡単ではないと思っております。 そういうことからいいますと、本当に中筋川というのは大変難しい川でございまして、それだけ長年流域の皆さんは治水面で困ってきたということで、そういう意味でいろんな対策を講じていかなければならないと思います。そういう中で、一つの抜本的な対策として横瀬川ダムが計画されている訳で、勿論これによって100%解決する訳ではありませんけど、かなり前進が見られるということは明らかでありますので、この事業は進めていかなければならないと私は思っております。
    ○副議長(白木一嘉) 井口教育長。 ◎教育長(井口章一) 佐田議員のご質問にお答えをいたします。 教育委員会としましても、長引く不況で高校や大学といった義務教育以外の学校で、家庭の経済的事情で学業が続けられなくなるという生徒が増えているという実態は報道を通して承知をいたしております。議員ご指摘にありますように、意欲ある生徒が経済的な理由で就学を断念することがないように、教育を受ける機会の確保を図ることの重要性は認識しているつもりでございます。 公的な奨学金制度は国や都道府県中心の制度である訳ですけれど、西土佐地域の制度が国や県の制度を補完してきた実績は重いものがあると思っております。西土佐地域の奨学金制度につきましては、昭和44年から平成17年度にかけて、趣旨に基づきおよそ150名の方が寄附をしていただき、総額3,000万円近い原資を蓄財をしてきているものでございますが、議員が先程西土佐地域の今年度の利用状況、19名という生徒の数を申されて、四万十市全体で言うとかなりの数、対象になる生徒がいるんじゃないかということでしたけれども、そのことを考えてみますと、議員がご指摘されましたように、私共も高等学校を訪問し、卒業時の実態状況、状況を把握をして、必要な制度であるかどうかっていう判断も今後していく必要があろうかというふうに思っています。そういう実態状況を把握する意味からも、暫く検討の期間を要するものと考えているところでございます。 ○副議長(白木一嘉) 宮村商工観光課長。 ◎商工観光課長(宮村和輝) 上ノ土居の工業団地の横瀬川ダムからの利水計画のことについてご質問がありました。 この上ノ土居の工業団地でございますけれども、企業立地促進法により農村地域工業等導入実施計画によりまして工業団地を設定しております。設定はしておりますけれども、直接この計画の中では、中筋川が前を流れており工業用水は豊富にありますと、ダムの水を使うということは明記しておりませんので、今のところこの計画書の中にはダムの利水計画はございません。 ○副議長(白木一嘉) 佐田久江議員。 ◆22番(佐田久江) 3回目の質問を行います。 まず、治水とダムの関係ですが、それぞれに答弁いただきましたが、私は何回聞いても納得ができない。というのは、先程市長が、今あるダムを中筋川ダムを全部治水目的にするには、なかなか制約があって、みんなそう思っているけども、制約があって工事上も難しいということがありましたが、私は青函トンネルとかいろんな海の下にトンネルを抜いたりする工事がありますので、日本の技術は相当高いものがあると思いますよ。簡単に諦めないで、みんなが思うているのであれば、やっぱりみんなが思うてる方向で頑張るのが私は必要やと思います。たくさんのお金をかけて、本当に余り効果がないと思われる横瀬川ダムについて、もうすっぱりと断念して、ほかのことで治水を考える必要が、今こそ私は急がれていると思います。それに、これは私が感じるんですが、横瀬川ダムが干上がったときに、水を流すことが大事だから一生原のダムで、横瀬川ダムで水を流すということがありましたが、伏流水というのは表面に水がなかっても、あの地下のタンクに溜められている訳ですよね。それに、横瀬の人に聞くと、今までは山の水とか川の水を汲み上げて、伏流水を汲み上げて、自分の地下の水道として生活されてきたようですが、いまだかつて水が涸れて困ったことはないという話も聞きましたので、一面的にそういう言い方はしないでください。 それともう一つ、2回目の質問でちょっと抜かしていましたが、先程のお母さんの場合、就学資金の貸付制度について、審査が済んで、お母さんのもとにお金が振り込まれるのは1カ月先ということを所長も述べられました。1カ月先ということは大変困る訳です。是非ともこれは県に話をして、1カ月も待てないから、入学金が間に合うようにお金を、調査が済んだらすぐにでも、20日を待たなくても、2週間後にでも振り込むように、何とか強力に進言していただけないかどうか、答えていただきたいと思います。 もう一点ですが、教育長からのご答弁でした。教育委員会としたら、こういう実態を把握されていますので、学校訪問して実態を調べるという答弁でした。そしたら、実態を調べた結果、何とかせないかんという方向付けができたら、補正予算をつけてでも、子供達の願いにかなうようにするのかどうか、その決意を聞かせてください。 最後にですが、国土交通省の元幹部の方の記事がありますが、その方はこう述べています。この方は国土交通省のダムの関係の、ずっとダムの、ダム屋さんの技術者として仕事をされてきたようですが、こう述べています。ちょっと最後に、もう時間がありませんので、読んでみたいと思います。「住民の命を守るために、今最優先に成すべきは、ダム建設ではなく、既にある堤防の強化です。国土交通省の計画の方向を変えないといけませんね、根本的には。ダムに水を溜め、洪水を押し込め、氾濫を防ぐという考え方自体がおかしいのです。ダムがなければ住民の生活が悲惨になるというように、住民を盾にとってダム建設を進めるようなやり方は絶対にしてはなりません。公共事業は本来地域住民のためにやるものです。その公共事業で役所と地域住民が争うという悲惨を繰り返してはなりません」、これ八ツ場ダムのことについての関連しての発言ですが、ダムに水をとめて洪水を防ぐというのであれば、中筋川流域の全部の小さな川にもダムをつくって水を防ぐということになりますので、私は市長に再考をお願いして質問を終わります。 ○副議長(白木一嘉) 田中市長。 ◎市長(田中全) 佐田議員からの第3回目の質問にお答えしてまいります。 ご紹介になられました子供さんのお話、十分実情私も分かりました。やはりそういう子供さんでも、どなたも平等に機会均等の教育が受けられるというような環境を整備していくのが市政の大きな目的の一つでもありますんで、私の市政の中でもそういう面にいろんな配慮ができるような形で、いろんな措置を講じていくように努力していきたいと思います。来年度予算に向けて今その作業もしているところでございます。もろもろいろんな各方面から対策を検討していきたいと思います。 それと、横瀬川ダムの問題でございます。国の方でダム政策が今回根本的に変わるというようでございます。前原大臣が先だって小豆島にも来られて、いろいろ論議を呼んでるダムも視察されて、いろんな発言をされてるようでございます。八ツ場ダムとか熊本県の川辺川ダム、これはもう中止が決まったようでございますけど、ああいうダムの問題と横瀬川ダム、同じダムではございますけど、かなり私は内容が違うと思います。もう既に中止が決まったああいうダムについては、本当に目的、何のためのダムか分からないと、あとまあまあいろんなこう、利権が絡んでるとか、いろんなこともマスコミで報道されてますけど。そういう目的がよく分からないダムとは違います。横瀬川ダムは、やはり何よりも治水のために必要なダムであります。この中筋川沿川の皆さん、もうずっと治水対策でご苦労されてると、これはもう長年の課題であります。これは地元の皆さんどなたも分かっている訳で、長年被害に苦しんでおられた訳で、その解決方法をいろんな形で講じてきた歴史がある訳でございます。そういう中で、ダムも今回検討され、もう既に着工されてる訳でございまして、これは治水上効果があると誰もが認めるところだと思います。ただ、その効果の度合いが大きいものか小さいものか、その違いが皆さんちょっと見方によって違ってくることかと思いますけれど、治水上あれが全く効果がないと言う方はいないと思います。一定の効果はあると思います。私は大きな効果があると思いますけど。そういう意味で、八ツ場ダムとか、ああいうダムとは全然性格の違うダムでありますし、その方は市民の全員が認識されてることだと思います。 それと、横瀬川ダムがなくっても横瀬川が干上がることはないとおっしゃられました。確かに、伏流水は表面に見えなくても地下に流れてる部分もあります。ただ、その水を横瀬地区の皆さんだけが利用するためだけだったら、過去困ったことはないということかも分かりませんけど、今回の西部統合簡水では、そこから汲み上げた水を森沢も含む1,605人に水を供給するということでありまして、まさに西部地域各戸に供給するための水量が必要な訳でございます。そういうことからいいますと、やはり伏流水が足りないということでございますんで、やはりダムから安定的に水を流すということにしないと、多くの方の水道水が確保できないということになる訳でございますんで、ご理解いただければと思います。 ○副議長(白木一嘉) 吉田福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(吉田幸男) それでは、私の方からは、母子家庭に対する貸付制度についてご答弁させていただきます。 第1回目でもご答弁させていただきました貸付制度のほかに、社会福祉協議会の方で低所得者を対象にした同様の制度がございます。一般的にはこの制度も貸付申し込みから振り込みまでが約6週間かかるようでございます。ただ、平成10年に国の方から、入学金が納入期日までに間に合わないと予想される場合には、入学願書等の時期にあらかじめ申し込みを行い、審査をし、合格通知などで確認後貸し付けを決定するようになっているようにお伺いしております。県に確認しますと、県の制度としては、このような事前審査は、行うような通知は国からは届いてないということをお聞きしていますし、これまでそのような取り扱いは行ってないとお聞きしております。しかしながら、議員のご質問のように、母子家庭の状況等を考えますと、社会福祉協議会のような事前審査をしていただくことは、当市だけでなく同様の問題を抱えている他市町村の母子の方の問題解決にも繋がるものと思いますので、県に事前申請ができるように要望していきたいと考えております。 以上、ご答弁申し上げます。 ○副議長(白木一嘉) 井口教育長。 ◎教育長(井口章一) 佐田議員のご質問にお答えをいたします。 今私が考えています奨学金制度についての認識をお話を申し上げて答弁にかえたいと思います。 今後の奨学金制度のありようといいますのは、佐田議員が今回ご指摘になりましたように、意欲や能力がありながら経済的に就学が困難な者というのが主なもので、これまで運営をされてきたのが事実でございますが、今後の奨学金制度には、そのほかに少子化対策も考えなくてはならないのだろうというふうに考えております。つまり、例えば四万十市の継続的な発展に寄与する、そのための人材確保であるとか、人材の逆に流入であるとか、そういう側面も踏まえながら奨学金制度というのを考慮していく必要が今後あろうかというふうに考えておるところでございます。 従いまして、学校の状況を把握をしながら、そういったことも研究・検討をするには、先程申しましたように、一定やはり時間を期間をつけて制度設計を考慮していく必要があろうかというふうに思っているところでございます。 ○副議長(白木一嘉) 以上で佐田久江議員の質問を終わります。 続いて、小出徳彦議員。 ◆2番(小出徳彦) それでは、お許しをいただきましたので、通告に沿った形で一般質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、今回6項目につきましてお尋ねをするようになっておりますが、その中には何項目か、これまでの議会の中で質問させていただいたこともあります。何分性格のしつこさゆえ、そしてまた問題を大変感じる部分がありましての質問になりますことを冒頭にお許しいただきまして、質問させていただきたいと思います。 まず初めに、市長施政方針についてでございますが、新政権に対する県、市町村会との連携についてお尋ねをしたいと思っております。 この件につきましては、9月議会の中でも質問させていただき、田中市長より、今の新政権に対する考えとしては、政権が掲げている地域主権による地方重視の政策をより一層推し進めてくれるものと期待するとの答弁をいただいておりますが、新政権発足から約2カ月半が経過する状況の中、これまでに事業仕分け等などにより、今まで国民が知らなかった事業の中身や、そしてまた国からの交付金事業であるそういったものを国民に知らせること、大変透明性があり、私はこの点については賛同でありますが、ただこの事業仕分けにつきましても大きな問題が最近生じており、これからの政権判断が大変重要なことになるのではないかなと危惧しておる一人でもございます。そんな中、新政権が本当の意味である政権公約である地域主権を捉えるべく、政策展開とは少しずれが生じてきているように見えるのですが、特に地方の抱えております現状に対する窮状よりも、政権公約を達成すべきための財源調達が主たる政策になってきていることに、地方自治をあずかる市の長として大変危惧をされていると思いますが、また市長だけでなく市民の皆さん多くが不安を抱いているのではないかと思いますが、そこで市長にお尋ねをいたします。 9月以降、様々な市政運営に対して、県との調整や支援のお願いに県に行かれてると思いますが、新政権に対する今後の対応策や四万十市における事業継続への影響などについて、市長は直接知事とは何回ぐらい会われたのか、また県内市町村会の中での協議は、今後どのような連携、形をとられるのか、お答えをお願いいたします。 次に、市政懇談会についてであります。 市長公約であります対話と協調を基本に、今年度市政懇談会を開催され、現在6地区目が開催されたと聞いております。まずは、市長、執行部の皆様には、夜間の開催にかかわりませず大変ご苦労であったこと、敬意を表したいと思います。また、この中で広く市民の声を聞くことに対して、今後の市政運営の大きな参考になるのではないかと私も思っております。 そこで、お尋ねをいたしますが、この市政懇談会が四万十市内を一巡されれば、懇談会での中身についての総括をどのようにされるのか。現在、懇談会での意見や質問については、市の広報等に詳しく掲載をされておりますが、市の答弁としまして、当然時間を要するものや難しい部分もあろうかと思いますが、それらの意見に対するお答えをどのような形でされていくのか、今後の計画、市長のお考えがあれば、お教えを願いたいと思います。 次に、ケーブルテレビ整備に伴う共聴施設の撤去についてお尋ねをいたします。 現在ケーブルテレビ整備に関する伝送路整備やセンター施設整備工事が計画・実施に向けての取り組みがなされておりますが、これまでの議会の中でも何回かこのケーブルテレビについて質問させていただいております。今整備が現実のものとなってきた状況の中、これまでの各地区での市の説明会でも出ていた意見でありますが、ケーブルテレビ整備後における各共聴施設の撤去とNHKからの助成金について再度お尋ねをしたいと思います。 これまでの市の説明によりますと、ケーブルテレビ整備後における共聴施設の撤去につきましては、NHK共聴の場合は、ポールや幹線についてはNHKが撤去、自主共聴の場合はその共聴組合で撤去と言われておりますが、今回このケーブルテレビが整備されます富山、大川筋、西土佐地区内におけるNHK共聴施設と自主共聴施設は、全体でどのくらいの数になるのか。また、その同地区施設内にNHK共聴施設と自主共聴施設の併設がある場合の撤去についてはどうなるのか。自主共聴施設においての撤去に関して、各共聴組合ごとの運営金の差額や施設の簡易性、そしてまた複雑性などが考えられますが、従来どおりこれらについても市からの助成はないのか。また、NHKからの助成金は受信料支払い者のみとして、個人世帯への助成と考えていいのか、その辺について再度お教えを願いたいと思います。 次に、道の駅についてでございますが、今後の方向性についてお尋ねをいたします。 これまで道の駅に関しましても、幾度か質問させていただいておりますが、現在西土佐地区におきまして3回目の検討委員会が開催され、最終の方向性を出されようとする状況の中、これまでの経緯を踏まえ、再度質問させていただきます。 まず1つ目に、これまでの様々な状況の中で、この道の駅に関する考え方や協議が今回再開された検討委員会の中で、当初の事業計画に上げられた基本的な計画や考え、捉え方の中での協議の遂行によりこれまで進められてこられたのか。事実としまして、平成19年3月に西土佐宮地地区から提出された陳情書により、当初の計画から中止、変更せざるを得ない状況の中で、この道の駅に関する協議が再開されてきたのは事実であると同時に、厳しい状況の中で方向性を求められてきた市の担当者の方には大変なご苦労があったことを思っております。その中で、市は今年度中には方向性を出されることを、これまでの質問の中で答弁されておられますが、今の検討委員会での協議状況の中でどのような方向性を出される計画なのか。 また、この事業の基本計画である西土佐地区における一本化していない各分野の情報の統一化や地域の情報発信拠点施設のみならず、農林水産業の活性化と地域商品の更なるブランド化や、また付加価値化、そして一番に重要であります集客による地域産業、経済への活性化、そして地域コミュニティーへの拠点、安全性、これらを、規模、建設工法は別としまして、取り入れられた形での整備を考えられておられるのか。 そして、今の現在ありますふるさと市の拡充でもいいのではないかという意見もある訳ですが、もとよりこのふるさと市の位置付けと当初の運営計画はどのようになっておられるのか、またふるさと市組合との意見、方向性は確認されておられるのか、その辺についてお尋ねをしたいと思っております。 次に、園芸作物価格安定基金についてでございますが、今年度の基金繰り出しと基金の活用策についてお尋ねをしたいと思います。 今年度における園芸品目の出荷量は、ここ二、三年増加傾向にあり、またそれと相反するように出荷園芸品の価格は前年対比90%となっており、生産者にとって大変厳しい状況が続いている訳でございますが、生産者もその差額分を何とか取り返すべく、冬場の園芸品目の変更であるとか支出の抑制などに取り組む中、大変地域経済にとっても大きな影響が出てきている状況になっております。今年度におけます基金からの繰り出し状況は概算としてどうなっておられるのか、ここ二、三年の推計を踏まえて、基金、出荷状況共にどうなっておられるのか、お教えを願いたいと思っております。 次に、西土佐地区におけます広見斎場利用ついてお尋ねをしたいと思います。 合併により四万十市となり4年が経過する中、これまでそれぞれの地域で大きな礎を築かれてこられました大先輩の方達が他界をされる中、毎回市の広報の最終ページを見るたびに、この四万十市の人口が激減していくことに対し大変悲しみ、深い思いをはせる一人でございます。このことは、人が生きていく中、どうしても避けて通れない訳でありますが、今回お尋ねをしたいのは、西土佐地区における斎場、火葬場でございますが、の利用についてであります。広域に触れる部分もあることと思いますが、なるだけ触れないような形での質問にしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 今現在、西土佐地区では斎場利用の大半が、愛媛県北宇和郡鬼北町出目にあります宇和島地区の広域組合、広見斎場を利用している訳ですが、本来四万十市内にあります幡多中央斎場を使用すれば、広域内ということで利用料も2万円ぐらいでいい訳でございますが、ご承知のとおり、西土佐地区におきましては散在した地理的な問題や国道441号線の整備状況もあり、どうしてもこの広見斎場を利用せざるを得ません。同じ市でありながら、地理的な問題とはいえ広域の斎場が使えない状況の中、現在約4万円くらいの利用料がかかっております。この状況に対し地域住民の方達から、せめて道路状況がよくなるまで、市からこの使用額の差額分の調整はできないかとの声がある訳ですが、市といたしましてこの声に対してどうお考えになられるか、お尋ねをしたいと思います。 次、最後ですが、安心・安全まちづくり活動についてお尋ねいたします。 四万十市に限らず近隣の市町村も、まちづくり条例の設置と共に、様々な関係機関との連携による防犯活動や安全推進活動の啓蒙に取り組まれておられる訳ですが、近年における社会情勢の大きな変化により、犯罪も広域化や多様化、複雑化する中、各自治体では、高齢者や青少年、子供達をそれから守るべく、また未然に防ぐべく条例の見直しや防犯活動組織への更なる支援の強化を推し進めてきています。少子・高齢化社会と言われる中、それらの支援や活動に私達が参加していくことは当然であり、またその意識の高揚にも努めなければならない訳でありますが。 そこで、お尋ねをしたいのは、四万十市安全なまちづくり条例が平成17年4月10日に制定されておられますが、これはちょうど合併の日になっておると思います。この条例は、近況における他の市町村の条例との比較、今の社会情勢における条例の中身に、対応すべきものになっておられるのか。4年が経過する中、肉付け、枝付けが必要になってきていないか。また、市の職員に限らず、この条例は周知をされておられるのか、また思われるか。例えば、現在タウンポリスや様々なボランティア活動をしていただいてる方の、逆に安全面を確保するための保険の問題等担保した条例の中への基金の設置とか、緊急時における各種関係機関との緻密な連絡と連携のマニュアル化など、またこの条例外に、市の庁内における緊急時における防犯に対する危機管理担当者の明確な設定やマニュアルはつくられておられるのか、特に職員の安全も保障されたものが規約としてあられるのか、お尋ねをしたいと思います。 また、中村地区地域安全協会の会長であられます田中市長は、これらのことに関してどのようなお考えを持たれるのか、併せてお尋ねをしたいと思います。 以上で1回目の質問を終わります。 ○副議長(白木一嘉) 田中市長。 ◎市長(田中全) 小出議員からのご質問にお答えしてまいります。 まず、新政権に対する対応の問題であります。市として新政権に対していろんな要望をどうやってるかということでございます。 今事業仕分けということで新しい手法でされております。私は、地域主権ということを重視されるということについては期待しているところでございますが、ただ中身を見てみますと、必ずしもそうなってないような部分も見受けられます。大変心配している部分もあります。そのためにも、早急に国と地方との協議の場、これは新政権が公約しておりますんで、この協議の場を早急につくっていただきたいと思っております。そういう要望等を既にしておるところでございます。ただ、こういう要望は県内各市町村共通の課題でございます。それで、市として個別に県等通して要求するというよりも、市長会を通して専ら要求しております。10月2日に香美市で高知県市長会が開催されまして、私も出席しまして、新政権に対する要望もろもろ上げております。今回開催された市長会は、直接は高知県に対しての要望でありますけれど、各市から提案があった議題を審議・決定し、県からも市長会の声を新政権に向け強力に発信していただけるよう要望を行っているところであります。尾崎知事からもそのような回答をもらっております。また、同じ日に高知県市長会として、鳩山内閣発足に当たって緊急決議も行っており、社会資本整備や景気・雇用対策、市民生活の安定と地域経済の活性化施策の推進に取り組んでいくことを強く要望したところでございます。更に、10月14日には高知市で四国市長会議が開催されまして、国への要望事項として、地方財政基盤、医療・福祉施策の強化、国保制度の充実、過疎地域の振興、社会基盤整備の促進の5項目について審議・決定され、全国市長会を通じて国へ要望していくことにしております。また、10月28日には高知市で尾崎知事と市長会との意見交換の場も開催されました。私も出席してまいりました。市長会からは新政権に対し、国と地方の協議の場の早期設定や全国市長会を通じて国に要望していくことなど、今後の対応について知事と確認したところでございます。知事としてもこの意を酌んで、積極的に働きかけていくという回答をもらっております。 続きまして、市政懇談会に関するご質問でございますが、この市政懇談会は10月9日に最初に東富山地区からスタートし、その後、西富山、大川筋、中筋、東中筋、八束地区と順次開催してきたところでございます。これまで6回開いております。これまで多くの市民の皆さんにご参加いただいており、幅広く自由な意見交換が行われまして、市政運営において大変意義があると実感しております。 ご質問の市政懇談会の総括についてですけれど、市政懇談会の成果としての総括となると、長期的に検証する必要があると思いますが、ご質問等、懇談会が一巡した時点で、これは一つの区切りとして総括をしたいと思っております。今後、2回目以降をどうやっていくかの問題もあります。それと、広報で概要は市民の皆さんに都度お伝えしておりますけど、また総括的な評価等もしてお伝えしなければならないと思っておりますが、どういう形で市民の皆さん等にお知らせしていくか、これから検討していきたいと思いますが、いずれにしても総括はいたします。 次に、市民の声に対する対応でありますけれど、懇談会の場でいただいたご質問などについては、一つ一つ丁寧にお答えしております。その場ですぐ答えられないものについては、持ち帰って後日所管課からお答えしております。また、広報しまんとにも都度掲載をしております。既に竹屋敷及び大川筋の高瀬地区辺りから出ておりました市道の整備については、私も現地をまだ見ておらなかったものですから、懇談会の後、即建設課と同行しまして、区長さん方から現場の説明をいただいて対策を協議しております。機敏に対応してくれたということで大変喜ばれたところであります。市政に市民の皆さんの声を反映するという意味では大変効果が上がっていると思っておりますんで、私の公約でもありますし、こういう懇談会の場は継続して開いていくようにしたいと思っております。 ○副議長(白木一嘉) 浦田企画広報課長。 ◎企画広報課長(浦田典男) ケーブルテレビの整備に伴います共聴施設の撤去についてお答えをいたします。 ケーブルテレビへ移行いたします西土佐、大川筋、富山地区におきましては、NHK共聴が25、自主共聴が23カ所、計48カ所の共聴施設がございます。地区での内訳を申し上げますと、西土佐地域ではNHKが13、自主共聴が15、中村地域ではNHKが12、自主共聴が8となっております。この難視聴共聴施設につきまして、NHKが設置したものにつきましては、施設の設置者でありますNHKがその撤去を行うことを確認しておるとこでございます。但し、NHK共聴におきましても、一般的に各家庭への引き込み線や民放局用の受信施設については、各共聴施設の所有物となっているとのことでございまして、この部分の撤去に係る費用については各共聴施設の負担となっております。一方、一般共聴につきましては、その施設の全てが各共聴組合の所有物でありますので、その撤去に係る費用につきましては全額各共聴組合の負担となってまいります。今回市が整備いたしますケーブルテレビへの移行に伴いまして共聴施設の撤去を行う場合につきましても、その費用負担はあくまで施設の設置者またはその所有者であると考えております。 ご質問の中で、併設の場合はとのことでございますけども、これもそれぞれ区分に分けて、NHK、一般でまた対応していくということが基本であると思います。しかしながら、経済的な理由などから撤去についての費用の全額負担が困難であるような場合につきましては、どのような支援が可能であるか個別にお聞きしながら検討してまいりたいと考えております。 NHKの助成につきまして、1戸当たり2万8,000円、これが助成がございますけども、これ各世帯ごとの助成となっております。この受け入れの詳細につきましては、今後NHKと調整していきたいと考えております。 ○副議長(白木一嘉) 和田支所総務課長。 ◎西土佐総合支所総務課長(和田修三) 私の方から道の駅についてのご質問にお答えをいたします。 18年度に策定をいたしました道の駅基本計画策定の中で、整備目的としまして、地域産業の振興、地域の振興、地産地消の推進を掲げ、地域内外との交流、産品販売、情報発信の拠点施設としての機能を持った地域活性化の施設と位置付け整備することとして取り組み、その目的を果たすためには、江川崎地区での整備を考えた場合、どうしても一定の埋め立て整備が必要になったところでございます。しかし、江川崎地域でのたび重なる洪水被害を受けてきました歴史の中で、住民の皆さんの合意が得られず、計画変更を余儀なくされて現在に至っているところでございます。 そして、7月から再開しました検討委員会の中で、2年経過した現在の関係集落の意見と、近隣の道の駅の運営状況を調査して検討の参考にするということで、意見聴取等調査を行いました。関係集落の意見をお聞きした中で、埋め立てについては原則認められないという意見がありました。また、周辺道の駅の運営状況につきましては、十和、窪川、松野、広見、日吉、肱川に出向き、支配人等にその経営内容等についてお聞きをいたしました。その結果で見えてきたことでございますが、一番基盤として大事な条件に、駐車場の確保ということが上げられております。交流人口が増えなければ売り上げも安定しない訳ですから、駐車スペースの確保は一番の問題で、どの道の駅も最低70台前後は確保しながらも、まだまだ足りないとのことで、江川崎地域に計画しておりました台数36台ではとても追いつかない数字ということが指摘されました。 そうなると、どうしても江川崎地区に道の駅といたしましては実現というものが難しく、場所的に江川崎地区に仮に立地しない場合については、通常の交通量の問題ですとか、そういったことで経営上のリスクが高くなるだろうと予測されるため、ふるさと市の整備・拡充でいいのだという住民の意見も多数ある中で、検討委員会の中で、市の方針としての一つの選択肢として、それが有力ではないかという提案はさせていただいたところでございます。ただ、今のふるさと市の整備・拡充をただ単にするのではなく、当然目的であります地産地消・外商の拠点としての施設とするために、コーディネート役の人員的なものの配置を補助していくという条件が必要だと考えております。そうすれば、施設的には小さくなりますけれど、ソフトを充実したちっちゃな道の駅で振興を図っていくことができるのではないかと考えます。 ただ、これも調査の段階で、近隣の道の駅の調査をした段階で、道の駅施設整備は、これ十和と松野なんですけど、地元商店、商工会といいますか、地元商店にとって波及効果があるものかどうかということをお聞きしました。残念ながらほとんどないというお答えでした。といいますのは、松野で伺ったことでは、当然地元、道の駅ができた段階では、食堂等がある訳ですけれど、そこから当然仕入れも、入れましょうという形であった訳ですが、どうしても道の駅の経営を考えてきた場合に、次第に地元からはとらなくて、よそからとってくる。どうしても採算ベースに乗らないといけませんので、そういったことで地元商工会といいますか、商店街との関係、効果というのは非常に薄くなっておるというようなことを話していましたし、十和につきましても、あそこは場所的にも離れてるとこがございます。地元の商店に波及効果があるのは、そこへ出向いていってやる方については波及あるけれど、地元の商店へ道の駅に来た方が行って買い物するよとかっていう、そういう効果は全くないと、全くといいますか、ほとんどないというようなこと言っておりました。 そこで、うちに道の駅、仮に小さな道の駅としてふるさと市の拡充をした場合に、一番考えなければいけないのは、そういった地元商店をどうしていくかということをやっぱし考えていく必要があるだろうというように思います。その施設の経営等を考えるんじゃなくて、当然ふるさと市ですので、大きなものをつくらなければ、その経営というものはそんなに考えなくてもいいんじゃないかなと思います。ですので、対外的なものとかそういう情報発信的なものを重点的に考えるソフトを充実することと併せて、地元商店、奈呂、宮地合わせて10以上の商店があると思います。そこにはパン屋さんがあり、お好み屋さんがあり、ハンバーガー屋さんがあり、寿司屋もあります。それで、アユ市場もあります。そういったところがぐるっと連携できて、観光客の人がプチ道の駅に来ていただいたら、そこを拠点として回れるというような、そんなシステムづくりができれば、非常におもしろい施設として江川崎近辺が潤ってくるんじゃないかなというふうに考えておるところでもございます。こういった話をまた検討委員会の中でしながら、施設整備を検討していきたいというふうに考えております。 小出議員が申されました、ふるさと市組合との話はできているのかということでございますが、これは検討委員会でその方向ができた段階でないと、公式的には話ができないと思いますが、ふるさと市を利用される方に聞きましたところ、その話の中では、もう便所が汚くていけない、売り場の面積ももうちょっとしてくれんかというようなことがございますので、こういったことを市が整備するということに対しての協力はやられるだろうというふうに思っております。 以上でございます。 ○副議長(白木一嘉) 秋元支所産業建設課長。 ◎西土佐総合支所産業建設課長(秋元貢一) 小出議員の園芸作物価格安定基金の運営状況についてのご質問にお答えをいたします。 この基金につきましては昭和53年に、指定をいたします作物の価格の低落があった場合に、生産者に価格差補給金を交付することによって指定作物の計画的生産を助長し、農家所得の安定に寄与することを目的といたしまして、当時の2農協と西土佐村が出資をし基金を設置したものでございます。以来、地域の農業振興にはなくてはならない制度として維持をしてきておりますが、近年の低金利の中、平成17年からは原資の取り崩しが続いている状況でございます。 ご質問の過去3年の基金の運営状況でございます。平成18年度の収支につきましては、農家積み立て770万円と利息計787万円に対しまして、補填が972万円、あと事務経費といたしまして3万円、計975万円となり、差し引き188万円の繰り出しとなっております。同様に、平成19年度には238万円の繰り出し、平成20年度につきましては183万円の繰り出しとなっており、一挙に大幅な増となっているところでございます。 次に、本年度の予定でございます。前半4月から9月にかけましての実績は、ほぼ昨年並みとなっております。後半も同様に昨年並みで推移をいたしますと、約1,900万円程度の繰り出しが見込まれております。しかしながら、今後冬から春にかけての最盛期を迎えますナバナやイチゴなどの生産量や市場単価の状況次第では、更なる増加も見込まれているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(白木一嘉) 小出徳彦議員の質問途中でありますが、この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。              午前11時58分 休憩              午後1時0分 再開 ○議長(岡村剛承) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 小出徳彦議員の1回目の質問に対する答弁を求めます。 岡村支所住民課長。 ◎西土佐総合支所住民課長(岡村好文) それでは、私の方から小出議員からの質問の西土佐地域における広見斎場使用について答弁申し上げます。 小出議員のご指摘のとおり、現在、西土佐地域住民の多くは広見斎場を利用しております。過去3年におきましても、全体の80.9%、114名の方が愛媛県鬼北町広見斎場を利用しております。また、幡多中央斎場が17%、その他が2.1%となっております。 1つ目の質問の、広見斎場を使用すると組合員と組合員外との差があるが、鬼北斎場の広域組合と連合するなどして使用料金の軽減策はないかという質問ですけれども、現在斎場の基本料金を比較してみますと、広見斎場を利用いたしますと、組合員外が利用する場合は4万円、また組合員が利用する場合には8,000円となっております。組合員と組合員外の使用料金にそれ程の差があります。参考までに、幡多中央斎場については、組合員2万円、組合員外4万5,000円となっております。 広域組合との連合で料金の軽減ということですが、相手方が広域組合であるために、今までの運営費、施設負担金等の内容を含め簡単には解決できない、こちらの都合だけでは解決できないというようなことがあると考えております。 以上です。 ○議長(岡村剛承) 武田総務課長。 ◎総務課長(武田光司) 小出議員の6点目、安心・安全なまちづくり活動についてのご質問にお答えいたします。 この条例のベースとなりますのは、平成15年につくられました中村市安全なまちづくり条例及び西土佐村地域安全条例があろうかと思います。平成17年の合併直後に、これらを基にいたしまして、四万十市安全なまちづくり条例が制定されております。この内容は、これは災害や犯罪、事故等未然に防止し、安全かつ安心に暮らせるまちづくりを推進する目的の条例で、理念を定めたものでございます。 各市町村の条例との比較というご質問でございましたが、結論から申しますと、ほとんど同じでございます。まず、1点目が目的、2点目として定義、3点目が基本理念、4点目として市の責務、5点目として市民の責務、最後に事業者の責務と、これらがほとんどの大体市町村同じかと思います。 そういった状況の中で、この条例に基づきます規則等は特に制定されておりません。理念だけの条例となっているために、残念ながら職員についても認知度が低いものと思っております。 次に、本市におけます防犯活動でございます。本市におきましては、中村警察署に事務局を置きます中村地区地域安全協会、これ昭和31年に設立されておりますが、それがありまして、日頃から保育所や学校、その他の会場での安全教室、高齢者の家を訪問しての防犯啓発活動などを行っていただいております。また、この協会では、地域安全ニュース、ご覧になった方も多いかと思いますが、「清流四万十」という機関誌を毎月1回、市の広報と一緒に配布いただいておりまして、また広報の中にも防犯メモを載せるなど防犯思想の普及に努めていただいております。 なお、本市からはこの協会に対しまして、21年度の予算額で250万4,000円の負担金を支出しておるとこでございます。 その他の自主的な防犯活動につきましては、学校単位や地域で行われております自主防災活動がありまして、西土佐地域と中筋地区にタウンポリス、また市内に4名のスクールガードリーダー等がありまして、そのほかにも市内全域を対象として、先日スタートしました子ども見守り隊がございます。 他市町村と比較しますと、活動そのものは様々な内容となっておりますが、大体県下同じような状態と言えるんではないかと思っております。 防犯を主とした組織や地区や学校ごとのものが多くございまして、市内全域を対象とした組織は少ないというのが実態のようでございます。 次に、基金のお話がございました。こういった基金、条例に基づきます基金の設立については、現状のところ考えていないところでございます。 それから、市役所内部の防犯に関する担当窓口といたしましては、本庁また支所共に総務課が窓口となっておりまして、必要に応じて地域安全協会や中村警察署と連携しまして防犯活動に取り組んでいるとこでございます。 また、役所内部の担当の職員の配置というご質問がございました。現状では、職員数の削減などに伴いまして配置そのものはいたしておりませんし、また防犯マニュアル等も現状では策定いたしておりません。 以上、ご答弁申し上げます。 ○議長(岡村剛承) 小出徳彦議員。 ◆2番(小出徳彦) それぞれご答弁ありがとうございました。 それでは、2回目の質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、市長の施政方針につきまして、新政権に対する県、市町村会との連携についてでございますが、先程市長の方から詳しくご答弁いただいた訳でございますが、市長なりに大変ご活躍いただき、また四万十市の長としての責務の中で、この新政権に対する今後どのような形での影響があるか等については、県そしてまた市町村会等通じて協議をなされておるということは理解させていただきました。 そこで、この新政権がどのような形で方向性を示されるのか、まだ大変不透明な状況がある訳ですが、実は皆様ご承知やと思いますが、先般11月26日ですか、ご承知のとおり、マスコミ報道されました鳩山内閣と全国知事会との会議の中で、大変地方にとっては危惧をされるような会議の内容であった。そしてまた、同日に開催されました高速道路整備に対する陳情につきましても、本当に新しく日本を担っていく政府の要員の方が言ったのかという疑わしいような、本当に地方にとっては大変心配な記事が載っておる訳でございます。こういった中、私達議会も、市民クラブ、そして公明党さんと共に、11月9日に県庁の方へ勉強に行かせていただきました。その中で、尾崎知事との意見交換会もあり、その中で大変知事はこのことを当初より心配されており、特に新しい政権のもとでは、全国の地方からの陳情につきましては、幹事長室を通しての陳情を一本化するというようなことがあり、知事自体も、県だけではなかなか対応がし切れない、県内の市町村会との連携をとりながら、政府に対して県の窮状を訴えていくということを既にもうおっしゃっておりました。 そんな中、市町村会、そしてまた県への連携ということをとられておると思いますが、いま一度市長にお尋ねしたいのは、やはり四万十市の長としまして、四万十市に限らず高知県は、ご承知のとおり、今回行われました衆議院選挙の結果がねじれ現象といいますか、今の政府にとりましては大変逆の形の結果になっております。当然このようなことが状況としては考えられた訳でございますが、しかしその考えられた中でも、やはり現状は現状として窮状を訴えるべく捉え方を是非市長にお願いしたい訳でございますが、この市町村会、そしてまたそれとは別に市長独自でこの四万十市として県知事との連携をとっていく個別でのお考えはあられるのか、その辺についていま一度1点、お聞きをしたいと思っております。 そして、次の2点目の市政懇談会につきましては、市長の方から答弁がありまして、地域の住民の声を聞くということは本当に大事なことであると私も痛感しており、ただその中で、一巡をした形の中で総括をされる中に市として明確な答えが出せるのか、また特に行政用語でございます検討していくという言葉に終わるのか、その辺について市民の方から大変心配の声もはや出ておりますので、その辺の地域の抱えた課題、そういった点については、時間がかかったとしましても、明確な総括の中でのご返答していただけるように、これはお願いをしたいと思っております。 次に、ケーブルテレビに伴う共聴施設の撤去についてでございますが、再三にわたる質問ですので理解をいたしました。 その中で、もう一点だけ聞かせていただきたいのは、例えば自主共聴施設の場合、先程言われましたように、自主で撤去をしなければならない、自費でやるということの課長からの答弁があった訳でございますが、この自主共聴施設の組合の様々な状況があると思います。その中で、例えば幹線であるとかそういったものを撤去するときに、例えばどれだけの時間がかかり、そしてまた経費が要るのか、当然これは時間を要する訳ですが、その辺について、先程費用が多分にかかる部分については個別の相談ということも言われておりましたが、なるだけ自費でできるものについてはやるべきと思いますが、ただ一旦そこで問題になってきますのは、大変複雑な共聴施設の整備がなされておる状況の中、例えば幹線の撤去という場合に、当然国道、県道、市道に係る部分も出てくる訳ですが、なかなか地域の組合員だけでは、この辺の撤去とか、その辺の関係機関への連絡調整が大変厳しく、難しくなる訳でございます。その辺について、市としてまた調整役、そしてまた連絡等の間に入っていただけるのか、この辺について1点、お聞きをしたいと思っております。 次に、3番目の道の駅についてでございますが、先程和田総務課長の方から答弁いただきました。本当に長きにわたって協議をしてきたこの道の駅の事業でございます。そしてまた、地域住民から陳情が出、そしてまた水害時における影響等指摘されたことは、まさに事実でございますが、私にとりましては長年懸案でありましたこの道の駅が整備されることを願っておる一人でございますが、それと同時に、市がかなりの時間をかけましてつくられました、18年12月に出されました四万十市道の駅情報発信拠点施設の事業計画素案、大変立派なものがまだ残っております。この中の建設規模であるとか内容については、ご指摘のとおり、住民からの陳情等によって変更せざるを得ない部分が出てきとる訳でございますけど、これにたたき上げました基本的な部分については、是非失うことのないような形での整備をしていただきたいと思っております。 そして、先程課長の答弁にありましたが、意見の中の一つとしまして、現在のふるさと市を拡充で、地域の商店を利用した形の道の駅という話もありましたが、果たしてこの今のふるさと市の現場所での拡充で、果たして安全性、そしてまたコンパクトの中に、先程言いました基本的な計画の素案を盛り込んだような機能を果たせられるものが果たしてできるのか、その辺について再度お尋ねをしたいと思います。 そしてまた、現在3回目行われております検討委員会の委員のあり方については、先の議会で質問させていただき、この検討委員については、道の駅が完成するまでの委嘱になっているとの答弁をいただいておりますが、先程ありました、もしこのふるさと市を利用した形での道の駅になりますと、また近隣の商店街、個店の皆さん方のご協力、ご理解が出てくる訳でございますが、再度これについてもお尋ねいたしますが、現在の検討委員会の委員のままの形で方向性を出されようとするのか、そしてまた、それであるのならば、今回の答弁を踏まえられ、方向性としてはいつ頃出されるのか、その辺について再度お尋ねをしたいと思います。 次に、園芸作物価格安定基金についてでございますが、先程課長の方から詳しく答弁があり、大体分かりました。今年度の見込みにつきましては、4月から9月、そして後半を予想する中で、約1,900万円の繰り出しになろうと、そして20年度末の残が、基金が1億3,900万円、21年度の予想が1,900万円ですので、今年度末の基金残高としましては1億2,000万円になるであろうと理解をいたしました。 そこで、お尋ねをしたいのは、この基金については、これまでも他の西土佐選出の議員の方々からも質問が出ておりますが、この状況を鑑みる中、この基金の活用策をより研究しなければいけないと考えるのですが、今の状況の中では、市場出荷価格との差額補償分のみの補填になっておる訳ですが、市場での価格安定、品質の均一化、付加価値である産地化、四万十川産などに少しでも近づかれるやり方、活用は本当に無理なのか、またそれらの協議はこれまで検討されてきたのか。 全国の市場の状況を見てみますと、今のままで推移するのであれば、現在様々な園芸品目につきまして産地がどんどん東、北の方へ生産量、特産化、産地化が進んでおるように思います。このことを考えますと、ますます当市、特に中山間地域におきましては、今以上に厳しい農業形態が虐げられる。そしてまた、農業そのものが崩壊していくような危惧をする訳ですが、大変これは難しい問題であり、また今までも質問させていただいておりますが、今後一層の関係機関や団体・組織との綿密な連携とこの基金の新たな活用策、そしてまた打開策が必要と考えますが、その辺について市のお考えを、ありましたらお願いしたいと思っております。 これは皆さんのお手元にありますけども、平成20年度の四万十市におきます基金運用状況審査意見書というのが、監査委員のが出されておりますが、この中にも意見としまして書かれております。ちょっと読み上げますが、「今日まで西土佐地域の園芸は、この価格差補償・補填を主内容とする園芸作物価格安定事業により支えられてきたという事実は高く評価されるが、今後一層の飛躍を目指し、業務の改善を図る中で、本市における中山間対策事業の一つの柱としてその役割を担い、市民の期待に応えることを望むものである」という意見が書かれておりますが、これらを踏まえまして、再度市としてどのような方向性、基金活用策が考えられるのか、あるのか、その辺についてお聞きをしたいと思います。 次に、安心・安全まちづくり活動についてお尋ねをいたします。 先程総務課長の方より詳しくありました。条例につきましては、近隣市町村がほぼ同じような内容であるということも理解をいたしました。 そして、私が質問しておりました基金の設立につきましては、現状では考えられない。そして、私はちょっと把握しておりませんでしたが、中村地区地域安全協会、事務局は中村警察署でございますが、こちらの方への支援を今年度で250万4,000円ですか、行っていることで聞いた訳ですが、この市からの支援、この中身が精いっぱいなのか、そしてまた更にこれに上乗せをすることはできないのか、そしてその中で、先程ありました、例えばボランティアの方々の安全を保障する、担保する意味での保険とかそういったものは掛けられないのか、再度その辺についてお尋ねをしたいと思います。 そしてまたもう一点、今年度結成されました幡多子ども見守り隊の活動についてお尋ねしたいがですが、多くの企業や関係機関の協力などにより支援を受け活動がされている訳でございますが、その中で活動に要するベスト、これ500着、腕章700本、ステッカー1,000枚が、今回寄附や協力により配布された訳でございます。各地域での活動の一端として現在使用されている訳でございますが、今回新たに黒潮町の一般の企業の方からこういったダンプカーへのシール、これはちょっと見本といいますか、現物じゃありませんが、これが160枚、1枚1,000円するそうですけども、寄贈されるとお聞きをしております。特に四万十市におきましても、現在市内の各種道路にはいろんなトラック、ダンプカーが日々工事により走行しておる状況があります。また、道路事情の悪いところ、特に441号線とかある訳ですが、ここにおいては日常的にトラックやダンプカーの運転者同士による交通情報の提供や、不審者ナンバーの照会などの連絡があるとお聞きをしております。四万十市におきましても、様々な団体、企業からご支援をいただいておりますが、市独自にこのような防犯活動の一端を担う更なる財政支援は考えられないか、その辺について会長であります田中市長にお聞きをしたいと思っております。 また、これは制度がちょっと分からないので質問になるかどうか分かりませんが、現在全国防犯協会が青色回転装備をしましたパトロール車を年間5台、実績のあった地域へ配備を行っておると聞いておりますが、この青色回転灯装備をしましたパトロール車の配備について、この幡多地域へはまだ1台もないと、配備がないと聞いておる訳ですが、その辺について、これはあくまでも実績をとられる中での配備なのか、しかもこちら側からの申請等が必要なのか、その辺について分かっておる点があればお尋ねをして、2回目の質問とさせていただきたいと思います。 ○議長(岡村剛承) 田中市長。 ◎市長(田中全) 小出議員からの2回目の質問への答弁をさせていただきます。 まず、新政権に対するいろんな要望・要求、これをいろいろ単独でも取り組むようにということでございます。市町村会と連携とりながらやらせていただいておりますが、勿論個別の四万十市独自の課題等につきましては、これは個別に知事を通しましていろんな要求をしていかなければなりませんし、一緒に連携して取り組まなければならないと思っています。既にそうしております。先程来、議論が出ております。横瀬川ダムの問題、あと初日、2日目もいろいろご指摘いただきました国道整備の問題、441、439、321、これはいずれも生活に欠かせない道でありまして、まさに四万十市にとっては命の道であります。また、8の字ルート完成に向けた国道、高速の整備、これもどうしても必要な事業であります。こういう当市単独に関わる事業につきましては、直接知事と連携しながら要求していきたいと思います。 また、地域医療再生事業、これ当初国の前の政権の時代では、かなり大きな事業となる予定でしたが、大分今回削減されまして、その結果、本日県議会でも補正予算として決定したようですけど、県の再生事業は59億円規模ということになった訳です。当初は100億円を超える規模になることも予想された訳ですけど、かなり小さくなっております。こういう事業につきましても、地域医療の再生というのは当市にとって、市民病院を抱えておりまして特に重要でありますんで、知事と連携して個別に強く要求していきたいと思います。 また、政権がかわりまして、今の与党、これへの対応が特に重要になってくると思います。今後は、政治主導という言い方もされておりまして、政権与党が戦略局を設けて、各県に窓口を置いて、そちらから政党ルートで要求を上げていくというルートができるやに聞いています。まだどういう形になるかはっきりはしておりませんけど、そういう状況も踏まえながら、与党に対しては特に力を入れて要求活動をしていかなければならないと思っております。 次に、市政懇談会の総括についてでありますけれど、これは総括はきちんとさせていただきます。総括という意味は、一巡したところで、今回の市政懇談会がどれだけ効果があったのか、意味があったのか、今後継続していくにはどのような点を改善しなくちゃいけないのかというようなことが中心になると思います。個々の地域からの要望・要求またご提案等につきましては、その都度迅速に対応していかなければなりませんし、現にそうしていっております。ですから、総括といいますと、そのような市政懇談会の評価が中心になろうかと思います。これはきちんとやらせていただきます。 それと、最後にご指摘があった安全・安心まちづくり活動に係るいろんな市としての対応の問題でございますけど、例示として子供の見守り活動に対するいろんな助成措置といいましょうか支援、これにつきましては、勿論必要なものは私もしていかなければならないと思っています。担当課と十分実情を調査・協議して、必要な措置は講じていきたいと思っております。 ○議長(岡村剛承) 浦田企画広報課長。 ◎企画広報課長(浦田典男) 2回目の共聴施設の撤去につきましてお答えをいたします。 ケーブルテレビへの移行後、共聴施設の解散また施設の処分が検討されると思います。その時点で、組合それぞれの施設の規模、また運営状況によりまして、対応できるそれぞれの組合の範囲が決まってくると思います。これら実情に合わせて相談を受けながら、どのような支援が必要か検討していきたいと考えております。 また、現在のケーブルテレビにおきましても、電力、NTTの電柱の借り上げ、また国、県道、橋梁、これらをまたぐ場合の許可など様々な問題がありまして、時間を要しておるとこでございますけれども、共聴施設撤去の場合におきましても同じような問題が起きることも想定されます。こういう点につきましては、組合ができない場合、市が間に入って調整をしていくべきだと考えております。 ○議長(岡村剛承) 和田支所総務課長。 ◎西土佐総合支所総務課長(和田修三) 小出議員の2回目の道の駅についてのご質問にお答えをいたします。 基本計画にあるような整備がコンパクトな形の整備でできるのかというご質問だったと思いますが、どうしても当初の計画からいいますと、今回検討委員会の中で市として提案といいますか、出している部分の、先程言いましたふるさと市の拡充ということの提案につきましては、当初の計画からいうとかなり規模的にも違ってきますので、当初の目的から若干変更せざるを得ないと思いますけれど、理念として、やっぱし地域振興、産業の拠点の施設として考えておりますので、それがいかに規模が小さくなっても、そこにソフト的な部分を加味して、知恵を使ってそういうものをつくっていきたい。皆さんと協議する中で、実際に加工、生産される方、農業協同組合、それから商工会の方、そんな方と本当に本音の中で議論をして、西土佐地域振興という部分を考えていきたいというふうに思っております。時間はありませんので、早急に結論、方向を出して協議を進めていきたいというふうに考えております。 その中で、検討委員会の考え方でございますが、方向性を決めていただいたら、その方向によって若干違ってくると思うんですけれど、ふるさと市の拡充という、仮にですね、なった場合には、その中でも、検討委員会の方で、そうなったらもう私らはいいよっていう意見もございました。ただ、経済団体、農協、商工会、森林組合、漁協、そういった主な経済団体が入っていますので、その人達の話を抜きにしてこのことは進めていけれませんので、当然検討委員会というものがなくなってもその人達の意見を聞くと、意見を聞いて、またその結果を報告して、今後の運営、協力をしていただく、一緒になってやっていただくということの方向は持っていきたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(岡村剛承) 秋元支所産業建設課長。 ◎西土佐総合支所産業建設課長(秋元貢一) 小出議員の園芸作物価格安定基金の2回目のご質問にお答えをいたします。 現在の取り組み状況について、差額の補填をしていると、今後関係機関と連携し、価格の維持、四万十川を活かした活用策を検討すべきではないかというご質問でございます。 現在、西土佐地域の園芸作物につきましては、県の園芸連を通じました系統出荷が主なものでございます。そういう系統出荷でございますので、あくまでも高知産という表示がされて出荷をしている現状がございます。毎年JAと県園芸連、東京、名古屋、大阪等々の各取引市場の関係者をお招きをいたしまして、意見交換会も実施をしているところでございます。 今後も、今議員が申されましたけれども、地域の特徴でございます四万十川を活かした売り込みの方法について、その辺り市場のご意見も十分にお伺いした上で、適切な有効な策はないかをまた十分検討していきたいと考えております。 その中で、ちょっと具体的に意見が出される内容について、先程言いました市場との意見交換会の中でよく出される意見でございますけれども、まず安全な品物を安定的に供給してほしいということが求められております。まだまだ途中で腐れが発生したり等々の不良品が目立つということも指摘をされております。出荷時等に十分に選別して、そういう粗悪品は出荷しないことも大切になってこようと思います。いずれにいたしましても、本年度も市場での腐れ等の発生の中で、大変その辺りが価格にも影響したというお話を聞いておりますので、その辺りについてはやっぱり生産者、JAも含めて今後の検討課題でなかろうかとも思っております。 いま一つ、今後の基金の対応策の一つの当面の具体策といたしましては、先程第1回目の答弁でも少し触れましたけれども、現在農家から出荷量に応じた一定の負担金をいただきまして積み立てをしております。その一部の品目について、その積立金と補填金でバランスがとれてない部分もちょっと見えてきておりますので、そこ辺りにつきましては、見直しも含めまして検討していく必要があろうと思っております。 ただいま園芸作物価格安定基金評議委員会を設置をしておりますので、そのメンバーといたしまして、JAの生産者部会の代表者、JAの営農関係の職員、県幡多農業振興センター、農業委員会、市の関係職員等で組織をしておりますので、今申し上げましたこと辺りも含めて、今後十分検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(岡村剛承) 武田総務課長。 ◎総務課長(武田光司) 安心・安全なまちづくり活動についての2回目のご質問の中で、パトロール車の配備につきましてお答えいたします。 パトロール車の配備の状況でございますが、県内で宝くじ協会から寄贈された宝くじ号が高知市に2台、本山町に1台ございます。高知市につきましては、1台は市長名義で、もう一台は防犯協会名義でそれぞれタウンポリスに貸し付けされているという状況のようでございます。本山町についても、町長名義で同様でございます。そのほかに香美市で日本財団の補助を受けまして購入しました青パトがございます。こちらは香美市の地域安全協会名義となっております。他の組織では、西土佐タウンパトロールと同様に、役場の公用車を借りて利用しているところや、また個人の車に青色灯とステッカーを張って使用しているなど様々でございます。 県内に2年連続で車が寄贈されたという経過からしても、すぐには難しいかもしれませんけども、希望する組織がありましたら地域安全協会を通じまして県の防犯協会に要望し、寄贈を受けることも可能性としてはあるのではないかなと、そのように思っております。 ○議長(岡村剛承) 秋元支所産業建設課長。 ◎西土佐総合支所産業建設課長(秋元貢一) 済いません、第1回目の答弁で、基金の運営状況で数字が間違った数字を示しておりましたので、済いません、訂正をさせていただきたいと思います。 基金の20年度の運営状況の答弁中、「183万円の繰り出し」とお答えをいたしましたけれども、「1,830万円」でございます。大変申し訳ございません。訂正をし、平成20年度の繰り出しは1,830万円でございます。よろしくお願いいたします。 ○議長(岡村剛承) 小出徳彦議員。 ◆2番(小出徳彦) それぞれご答弁ありがとうございました。 1点、私の方も質問を、斎場利用について抜かっておりまして、済いません、3回目でお尋ねをしたいと思います。失礼をいたしました。 順番に行きます。まず、市長施政方針につきましては、市長の方から大変詳しく熱意の方を述べていただきました。個別に知事との連携を取り組みながら、与党に対して意見をどんどん言っていくということでございますので。とにかくどのような形での政府が来年度の予算も含めましていかれるのか、大変危惧をする部分があります。特にその影響を四万十市も多分に受けることが出てくるんじゃないかなと危惧しております。その中で、市長には是非こういった情報の早目の情報の収集、そしてまた県との連携、その中で県内における市町村会の中での四万十市のあり方ということ、是非意識をしていただいて、今以上に取り組んでいただきたいと思います。これはもうお願いで終わります。 次に、市政懇談会につきましては、一巡した中での総括ということでございますので、またこの辺については時間がかかる部分もございますので、これで結構でございます。 次に、ケーブルテレビ整備に伴う共聴施設の撤去についてでございますが、これにつきましても理解大体できました。 ただ、整備の状況が、大変きちっとしたとこで整備されてる自主共聴施設もありますし、またどんどんどんどん継ぎ足したように複雑になってる自主共聴施設もあるようでございまして、これの撤去ということになりますと、なかなか素人ではできかねるような状況が発生すると思います。その中、先程の課長の答弁にもありました、是非この調整役として市が、相談がありましたら、どのような形での撤去が望ましいか、また関係機関との連携とか連絡調整については、是非市の方が間に入って進めていただきたいと思っております。 また、当然この運営費が共聴施設組合ごとによって違いますので、この辺についても撤去費等の問題が出てくると思いますが、これらについても個別での相談、できる、できないは別としまして、是非その辺をお願いしたいと思っております。 それでは、3番目の道の駅についてでございますが、何か私の質問の聞き方が悪かったのか、市の方向性がそうであるのか、あれながですが、ふるさと市の拡充との方向でのような形に何かなってきたような気がするがですが、1つ確認したいのは、この検討委員会の中でまだ決定はされてないことが事実やと思いますので、この辺は、今の課長からの答弁にあったことは理解いたしました。がしかし、この検討委員会の委員さんの中にはやはり、先程私が言いましたような、基本計画に基づく、地域からのいろんな意見はとられるとしても、整備をお願いしたいという声もまだあるようでございますので、しっかりと方向性は出さなければならない時期に来ておりますが、この辺についてしっかりと、将来にわたるこの四万十市、そして西土佐地域の将来にわたる活性化の一端を担うものになっていただくことを決定していただくための協議をする中で、方向性を出していただきたいと思っております。これについてもお願いになろうかと思いますが、その辺について課長の方から答弁がありましたらお願いしたいと思います。 次に、園芸作物価格安定基金についてでございますが、詳しくこれも答弁いただきました。例年の状況は把握される訳でございますが、大変危惧するのは、先程も言いましたように、この基金がこのペースでいきますと、約六、七年、年間の繰出金にもよりますけども、枯渇をするという状況が考えられてくる訳ですが、今この段階でこれをどう捉えるということは、質問なかなかできにくい訳でございますけど、これらについて将来、このままの金額の繰り出しで推移が行って、あと何年かという予想がされると、そういう状況の中で、この基金そのものについて、どのような形の将来的な構想を持っておられるのか、ないのか、この辺について最後1点だけお聞きをしたいと思います。 次に、済いません、抜かっておりました5番目の西土佐地区における広見斎場利用についてでございますが、ここで1点、私も訂正をさせていただきたいと思います。先程、四万十市内における幡多中央斎場というふうに申し上げましたが、場所は幡多郡黒潮町の出口ということだそうですので、ここ訂正をさせていただきたいと思います。 岡村課長の方から答弁いただきました。大変これも広域組合に関する部分が往々にしてありますので、なかなか宇和島地区の広域組合の方へ参入となりますと、大変複雑な状況も生まれてこようし、そしてまた財政的な支援というか拠出ということも考えられると思います。がそこで、西土佐地区の住民の皆さん方の声としては、いつまでもは、当然四万十市になった訳やから無理であろうと、但し現在の道路状況や散在している地域のことを考えますと、せめてある程度の道路整備、それが目鼻が立つぐらいまでの間は、市としてその差額分の支援はできないかと、それについて聞けということを言われておりますので、再度その辺について、広域組合の参入は考えないという形で、その差額分について市として独自で調整か、差額分につける考えを持たれられないかどうか、その辺についてお聞きをしたいと思います。 それとまたもう一点、西土佐地域だけではないのかも分かりませんが、この四万十市内の中に、果たして西土佐以外でこの幡多中央斎場外を利用している状況があられるのか、その辺について、もし情報がありましたらお教えを願いたいと思っております。 最後ですが、安心・安全まちづくり活動については、ご答弁いただきました。市長の方からも、活動の中で必要なものは市として講じていくというご答弁でございますが、これも本当に民間の皆さん、そして各関係の機関の皆さん方が熱心な防犯活動していただいてる中で、現在四万十市の中におきましても、安心・安全な毎日活動がされておる訳でございますが、ご承知のとおり、今年3月に、八束地区ですか、少女連れ去り未遂事件があった訳ですが、その後管内におきましても3件の未遂事件があると聞いております。非常に、そのような防犯活動しておっても、そういうような事件は、いつ、どこで起こるか分からない訳でございまして、やはりそれを防いでいくためには、やはりより多くの皆さん、民間、そして関係各位の皆さんのご理解と、そういったボランティアへの参加、ご支援がなければ、こういった犯罪を未然に防ぐことはできないと思っております。 そこで、いま一つ市にお願いしたいのは、様々ないろんな組織がある中での防犯、そして安全活動でございます。しかしながら、その中で率先して取り組む組織がありますので、その辺についてはどんどん市としましても更なる支援をしていただけることを、是非ここでお約束をいただきたい、そのように思っております。具体的にどこということは申しませんが、先程もありましたように、子ども見守り隊ですか、そのような形で、民間の方から大変貴重な寄附をいただきまして、160枚のダンプカー等へ張るシールを寄附いただいた訳ですが、それらにつきましても是非四万十市への拡充も含めて、先程のことを踏まえて、ご支援を賜ることをひとつご返事いただければ。これについてのご答弁をお願いしまして、私の質問とさせていただきます。 以上で終わります。 ○議長(岡村剛承) 和田支所総務課長。 ◎西土佐総合支所総務課長(和田修三) 小出議員の3度目の質問にお答えをいたします。 道の駅の関係でございますが、検討委員会で決めるもので、決めているものじゃございません、決して。ただ、たびたび議会の方で、この場でいろいろ言われておりまして、主体性を持ってやるということもございましたので、支所の幹部会で検討した意見を集約したものを今、先程私が話しまして、ほで検討委員会の中で話させていただいておるということでございますので。これは17日、今月の17、今週ですか、に検討委員会を開くようにしておりますので、それ是非ですね、そういう意見もあること私も承知しております。そういう意見を聞きながら、先程の意見も交えながらよりよい方向で、小出議員のおっしゃいますように、将来に悔いのない形で、慌てずに、しかし急いでやらないかんことはやらないけませんので、結論を出していって、よりよい整備・検討していきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(岡村剛承) 秋元支所産業建設課長。 ◎西土佐総合支所産業建設課長(秋元貢一) 小出議員の価格安定基金の3回目のご質問にお答えをさせていただきます。 基金について今後どうしていくのかという趣旨の内容でございました。今議員も申しましたとおり、今年度の見込み額と同じ額で進みますと、6年間、平成27年には原資が底をつくという形になってまいります。今農家の努力等によりまして生産技術が向上し、秀品率等が上がりましても、市場での単価が低ければ、それが農家の所得には反映しないという大変厳しい現状が続いております。そういう中でこそ、この園芸作物の制度は、生産農家や地域の経済にとっては本当になくてはならない制度であります。私共、どうしても継続をしていく制度であると認識をしております。 今後、先程申し上げましたJA、市場の関係者等々の意見も十分にお伺いしながら、今後できるだけ長く、できれば永続的な活用ができる方法を模索をしていきたいと考えておりますので、今後におきましても、またいろんな形でのご意見、アドバイス等もよろしくお願いいたして、ご答弁とさせていただきます。 ○議長(岡村剛承) 武田総務課長。 ◎総務課長(武田光司) 安心・安全なまちづくり活動についての3回目のご質問にお答えしたいと思います。 ただいまのご質問の趣旨でございますが、要は様々な団体に対する支援ということになろうかと思いますけども、現状でそれぞれ団体が独自に動いていただいてる状況の中で、市としてどう支援を行っていくかというのが大事かと思います。そういった意味におきましては、こういった組織の一定の集約といいますか、一本化されて、その中から枝葉としておりていくと、そういったのがあれば非常に市としても分かりやすい状況ではないかなと思っております。従いまして、現状、2回目で市長からご答弁申し上げましたように、必要なものにつきましては支援していくという基本的な考えは変わりませんので、今後具体的にどういった状況がいいのかというのは検討してみたいと考えております。 ○議長(岡村剛承) 岡村支所住民課長。 ◎西土佐総合支所住民課長(岡村好文) 小出議員からの支援策についてということですが、今まで検討した経過もございませんが、ご指摘のこと、できるかできないか分かりませんが、協議・検討をするようにしたいと思います。 そして、幡多斎場以外の斎場利用についてですが、数字的なものは今日把握しておりませんけれども、幡多の炉がつかえてないときには十分受け入れてますけれども、つかえた場合には、隣接市町村の火葬場を利用したことがあるようです。 以上です。 ○議長(岡村剛承) 以上で小出徳彦議員の質問を終わります。 続いて、宮地 昭議員。 ◆17番(宮地昭) それでは、時間をいただきましたので、一般質問を始めさせていただきます。 通告に示しておりますように、私は22年度の予算編成方針についてというタイトルで。ちょうど開会日に市長が説明要旨の中で述べられました。そのことを更に具体的にどこまで引き出せるか、そういう視点で質問に臨んでいきたいと、そのように考えております。 まず最初にですが、対話を通じて市民の力を引き出す、市民ニーズへの的確な把握、市民の目線に立った予算編成と、そういうことが掲げられております。そこで、けさ程の佐田議員の質問の中でも、乳幼児医療の年齢の拡大等なんかが具体的に挙げられました。そういうように、市民の目線に立った予算編成のここが違うんだと、今までの21年度予算とここが違うんだという大きな枠で結構でございますが、住民の視点に立った予算編成がどういう形で積み上げられていくのか、まずそこをお聞きをしたいと、そのように思います。 次に、持続可能な財政基盤の確立に向けた目標値であります。西土佐村と合併をして、17年から21年までの5カ年間、行政改革大綱の実施計画を立てて、今日まで実施をされております。そういう中で私、総務課の方でその実績等をお聞きいたしました。ところが、21年はまだ途中でありますので、20年までの実績を、集計の資料をいただいた訳でございますが、合併して何もしなかった場合と、そうしてまた、この行政改革の実施計画をずっと実施してきた20年までの4年間、約27億円もの行政改革ができたと、そういうふうに示されております。今から、21年度でこの5年間が終わる訳ですから、持続可能な財政基盤の確立に向けてどのような一つの目標値を持って進んでいくのか。ただ、示されております事務・事業の見直し、公共事業の厳選、起債発行の抑制でありますが、これも当然のことであります。そういう今までの実績を踏まえて、財政基盤の確立のその中身というものを今からどういうふうな形で、22年度から進めていくのかということをお聞きします。 次に、3番目の地域振興基金の活用計画であります。 私はこれにつきましては、9月議会でも質問をしたところであります。ちょうどそこで、答弁の記憶にありますのは、22年度予算から重点事業に組み入れて検討していくという答弁でもありましたし、今回の5号補正で、地域振興基金の利子が計上されて、1,500万円余りが積み立てられるようになっておりますが、今回の提案の中でも、この部分でしょう、22年度予算に計上していきたいというふうな理解をしておる訳でおりますが。これは現在、今回の20年度決算における監査委員の審査意見書、その中で見てみますと、20年度末で12億9,500万円、そういうふうな金額に上っております。これは申すまでもなく、大きな合併の特典でありまして、太くなるから、結局自治体が太くなるから地域はなおざりにされる可能性がある、目が届かなくなる状況も起きてこよう、均衡ある発展を目指すために、合併の特典として特例債で2カ年で積み立てたものであります。 そこで、9月の私の質問の中で、24年度から元利金の返済になっていくと、返済期間17年、それで取り崩し限度額、それが約7,000万円、単年度に。そういうふうなことも答弁でいただきました。今程小出議員からの西土佐の実情というものについても、園芸作物価格の原資の枯渇状況やもろもろを言われた訳ですが、基金の設置目的、条例の中に、市民の連帯の強化または地域の振興に充てる経費、そういうことを、条例の一番最初に目的が掲げられております。そういう視点に立って、私は振興計画というものをつくって、どういうふうに活用していくのか、今ここで私もこれにというふうなことは浮かびませんが、そういう長きにわたって活用できる資金でありますので、その時々の思いで支出していく、そういう形でなくして、十分その重点事業の中で論議もしていただきたいし、24年度からはそういうふうな、原資を全部取り崩さなくても結構でございますけれど、これは市長がよく言われます、里も栄えて街も栄える、そういう視点に立った活用を是非ともお願いしたいと、そういうふうに思いますし、今回24年度には新規・既存事業の拡大と活用、そういうものに充てるというふうに説明の要旨で述べられております。その目的に沿った新規事業なのか否か、どういう事業に充てられるのか、ひとつ分かる範囲での回答をいただきたい。 4番目に、市道整備の予算確保であります。 これも先程小出議員からも一部、上部への外交上の問題でも述べられました。私共僻地に在住する者にとりましては、この市道は本当に生活道であり、まさに一本道であります。そういうところから、本当に単年度に道路改良されていくことが、本当に先を期待をし、楽しみにもしておる訳であります。そこで、公共事業、21年度全体の枠の20億円の中で、市道に対する予算の投入額、それは約6億円となっております。これは維持補修費、一般財源の4,500万円は除きまして、市道改良費。そこで、その内訳を見てみますと、そのうち約2億円が西土佐地域の市道整備に回されておると。そういう中で、国の支出金は、財源構成は2億5,000万円、そして過疎・辺地・林道債、そういうものが3億4,000万円、そうして残り1,000万円程度が一般財源と、そういうふうな予算ベースでの構成になっておる訳ですが、これは政権がかわりまして、公共事業が20%カットされるというふうなことが報道されておりますし、そういうところからも私自身、これ22年度には今までのように整備ができるだろうかというふうな不安がある訳でございます。 そこで、仮に国からの交付金といいますか、補助金2億5,000万円がなくなった場合には、到底これはほかの財源で確保できることではないだろうというふうな不安を覚えておる訳でございますが、まずこれについて、現段階で、市道整備をどの程度までやれるか否か、そこらの見通しとしたものを示していただければありがたい。そのように質問をします。 最後に、市民病院の運営でありますが、これにつきましては各議員が様々な角度から問答戦を展開をされてきました。 そこで私は、ただ1つ、11日の宮崎議員の病院事業会計予算の中での答弁で、基準外繰り出しは必要とするということを言われたと思いますが、そこで何から財源を確保するかということについては、どうもお答えがなかったように思います。それで、振り返って考えますと、19年度には社会福祉基金を3億円を取り崩して庁舎建設基金の借り入れを返済して整理をして、病院の運営に充ててきたし、それから20年度は全体の人件費のそれぞれのカットによって2億2,000万円を当初に一般会計から出し、そうして6,400万円の益が出たと、但し2億2,000万円が投入されておりますので、それを差し引けば単純に1億6,000万円の赤字と、それから21年度は説明要旨で市長が述べられましたように、病院の医療費の増については、それはそれとして、人件費のカットと一般財源から約7,000万円の基準外繰り出し、そこで3,600万円程度の益が出るだろうと、しかしそういう繰出額がありますので、それを差し引くと1億円の赤字という形がうかがえると思います。そういう状況の中で、最低でも、私なりに考えますのに、基準外繰り出しが来年度、1億円は最低限でも必要になるんじゃないかなというふうなことが、私なりに想定をするものであります。じゃあ、この財源をどこから出すのかということが一番、今までの実績等も踏まえて考えるものであります。人件費カットにするのか、一般財源、基金も含めた、それから出すのか、この二通りしかありません。そういう中で、22年度にはその基準外繰り入れの財源をどこに求めていくのか、それだけ。ほかには病院関係には問いません、数々今までに各議員が論戦を展開した訳ですから。 以上申し上げて、最初の質問といたします。 ○議長(岡村剛承) 田中市長。 ◎市長(田中全) 宮地議員からのご質問に、順次答えてまいります。 まず、来年度の予算編成方針についてでありますが、市民の目線に立った予算編成、ニーズの把握、これについてどのような方法でやっていくのかという趣旨のご質問でありました。 私は予算編成の方針として、公約の5つを掲げております。その中では、対話と協調の市政、こういう姿勢で臨むと、あと弱い方々の立場に立った市政ということも言っております。そういう中で、当然市民の目線に立った予算編成ということになる訳でございますが、そのためにも、現在取り組んでおります市政懇談会、既に6カ所開いております。様々な身近なご意見、ご提言をいただいております。普段、なかなか市民の方も言う機会がない訳でございますけど、市長自ら出ていきますと、大変皆さん喜んでくださいまして、いろんな生の声を聞かせていただいてる訳でございます。そういう中で、議員も言われた市道整備の具体的な話も幾つかの会場で出ておりまして、早速私も現地を見させていただいております。また、高齢者の方からはグラウンドゴルフの会場のちょっと整備をしてほしいというようなご提言もありまして、早速市の方で、どういう事業でできるのか、今検討しているところでございます。 その他もろもろのきめ細かい予算の使い方をしていきたいと思います。高齢者団体等へのまたいろんな補助を厚くするとか、いろんなことができると思います。要は、市民一人ひとりが安心して健康で暮らせるような市政にするということでございますんで、そのためには、市民の皆さんが本当にどういうところで困っているのか、その辺の生の声を聞かせていただくと。佐田議員からも極めて具体的なお話がありましたけど、そういった事例も含めて、いろんな方々からの声が届くような市政にするということであります。そういう声を予算に反映していくと。要は、限られた予算を無駄遣いせずに、本当に市民の方が必要とされてる部分に使っていくという姿勢で臨みたいと思っております。 それと、行政改革の問題でございます。 現在、市が進めております第1次行政改革とその実施計画につきましては、本年度が最終年度となっております。現状では、前年度であります平成20年度決算値による集計しかできておりませんけれど、それによりますと、単年度につきましては、起債等の財源措置要素を除いた実質計画額は約6億4,000万円に対して、実績額が約6億7,000万円となっておりますんで、約3,000万円程度実績を上回っております。 今年度の状況につきましては、現在進行中でございますので、集計は年度が終わってからとなります。 では、来年度以降の行政改革をどう進めていくかということですけど、この行政改革は国と地方を通じた行政の取り組み方針の計画でありまして、国の示す指針に基づきまして独自の政策を盛り込んで、集中改革プラン、これは実施計画に対応するものですが、それを定めて取り組む必要があります。その指針が本年度中にも政府の方から示されることが考えられますので、実質的には現在の行政改革の総評と課題の整理を経て、来年度において計画を達成できなかったものについて補完的な取り組みを進めていくことにしまして、国の指針が出ましてから、それを基に新たな実施計画をつくっていくということにしたいと思っております。いずれにしても、行政改革に引き続き取り組む必要があると強く認識しております。 3つ目が、地域振興基金の活用計画についてでございます。 議員からもたびたびご質問ちょうだいしております。これにつきましては9月議会で財政課長から説明させていただいたとおりでございますけど、平成22年度は金額で2,000万円を、基金の設置目的である市民の連帯の強化や地域振興に繋がる事業に活用していきたいと考えております。ただ、これまで行政改革による経費節減の折、各課においても財源的に新規事業の創設や既存事業の拡大が難しい状況でございましたので、今回は各課の自由な提案の中で、具体的な施策や事業を選定していきたいと思っておりまして、今各課で、いろいろどういう事業があるのかリストアップしているところでございます。 今後につきましては、元利償還分の活用が可能となりますと、大きな金額となってきますし、私の公約でありまして、もう既に着手しております保健・医療・福祉連携事業、また農・商・工の連携事業、こういう政策的なものに重点的に財源も必要となってくると思われますので、議員ご提案のような具体的な活用計画というものに、そういうものの中から選んでいくということになっていこうかと思います。 4点目が市民病院の問題であります。 基準外繰り出しについてのご質問等でございます。 来年度の収支がどれだけになるのか、まさにこれによる訳でございます。今年度は、一応当初予算よりも、今のところ実績は上回るペース、収支が好転しているペースで推移していますけれど、来年度はどういう状況になるのか、今詳しくいろいろ試算等もしているところでございます。ポイントになります医師数は、今年度当初では7名でございました、常勤医師が。現在、7名から6名に減っております。ただ、4月には脳外科の医師が1人着任することが決まっておりますんで、このままいけば最低常勤医師が7名に戻るということでございます。それプラス非常勤医師、今複数来ていただいております。ただ、この非常勤医師については当分の間ということで、それぞれ皆さんのご事情がありますんで、来年度以降どれだけ続けていただけるのか。勿論、更に追加で非常勤医師もおいでいただけるよう強く今働きかけているところでございますけど、どれだけの体制になるのかまだ見えないところでございますんで、3月議会時点では、来年度の収支見込みもご報告できると思います。ただ、議員ご指摘のように、ある程度の赤字が出ることは避けられないと思っております。となりますと、その赤字を埋めるためには基準外繰り出し、これも一定必要になってこようかと思います。ただ、それをどういう財源でカバーするかでございます。過去には職員の給与カット、全員の職員の給与カットをやっておりました。今年度については、病院職員に限っての給与カットで一部財源を充当しております。 来年度はどうなるかということでございますけど、これは赤字がどのくらいになるか次第でございます。財源が一定規模の赤字が出るようならば、やはり一般財源からの投入、基準外繰り出しは已むを得ないと私も思っております。それにつきましては、場合によっては、職員の給与カットもお願いせざるを得ないような状況になるかも分かりません。ただ、一般財源からの投入につきましては、これはいろんな一般財源の使い道がございます。いろんな事業に使わせていただいております。2日目も、宮崎議員からいろいろ細かいご質問もありましたけれど、一般財源の投入は、やはり市民の理解をいただくのが前提でございます。いろんな事業にお金を使っております。そういう中で、やはり市民の健康と生活を守るというために、やっぱり市民病院は私はどうしても必要だと思っています。市民の期待も大変大きいと思っております。既に大変重要な役割を今でも果たしております。救急医療活動におきましても、今でも夜間10時まではきちんとやっております。県民病院の24時間救急を間接的に支えてるというのも、重要な役割として果たしております。そういう意味で、市民病院を市民の皆さんが必要だとご理解いただける、そういう声が私は大変強いと思っています。そのためにも、一般財源をある程度投入してもご理解いただけるような市民病院に、より内容を充実させていくということが必要かと思っております。 ○議長(岡村剛承) 部府建設課長。 ◎建設課長(部府叶) 私の方からは市道整備の予算確保についてご答弁申し上げます。 議員ご質問の道路整備の交付金事業の見通しにつきましては、この交付金事業で行う市道整備につきましては、地域活力基盤創造交付金事業の補助を受け整備を行っているところでございます。 21年度の事業予算の概要を申しますと、12路線の整備で、事業費4億5,000万円、交付金補助率が60%で2億7,000万円でございます。現段階での22年度の交付金事業につきましては、10月の交付金事業に係る予算要求の県の担当者のヒアリングがございまして、本市の22年度予算要求額は、11路線の道路整備で、事業費が3億5,000万円と橋梁長寿命化修繕計画策定事業の事業費2,200万円、事業費の合計が3億7,200万円でございます。この事業費に対します交付金でございますが、60%の補助で2億2,320万円の満額の要求を行っております。 以上、ご答弁申し上げます。 ○議長(岡村剛承) 宮地 昭議員。 ◆17番(宮地昭) それぞれ答弁をいただいた中で、2回目の質問に臨みます。 まず、市民の目線に立った予算編成でありますが、今の答弁にもありましたように、市政懇談会での要望等を可能な限り活かしていきたい、市道整備の要望もある、また安心・安全な市政を目指すということでありますし、差しさわりのない答弁だったと思います。 私はこの予算の流れというものを考えてみますのに、財務規則第6条、それに書かれております、市長は次年度予算編成方針を定め、各課長にその方針を伝えて、11月30日までに財政課にその予算要求を出すという、財務規則に、方針を各課に伝えて予算要求を出すという決まりになっておりますし、そうなると、現在財政課で査定をされておる段階だろうと思います。そうして、最終的には2月の上旬なり中旬までには、最終的な市長査定によって予算編成ができ上がると、そのように私は理解をしております。そういう中で、私がなぜ今回予算編成方針について詳しく伺うのかというのは、当然のことながら本議会しか中身を聞く機会がありません。3月議会では、当然その編成された予算を提案をされる訳ですから、だからなるべく具体的にその特色、田中市長の特色ある方向性を示してもらいたい、そういうふうに思う訳であります。 そこで、まず最初の市民の目線に立った予算編成でありますが、11日に猿田議員が質問をしました無駄根絶に向けた取り組みの中で、国が初めて取り組んだ事業仕分け、そういうふうなものも無駄の根絶のためにやったらどうかなというふうなことも一つの提案として出されました。私も私なりに、賛否両論がある中に、やはり分からなかったことが国民に報道されていくということが、一つには大きな成果にもなるだろうと、そういうふうに考える一人であります。そういうことからも、市長の言うこともよく分かります。市政懇談会での要望等を重視して捉えていく、それから安全・安心な市政を目指すために、住民の十分意向を聞きながらそこを定めていくということですから、それに反論をする訳ではありません。ですが、私はそこで1つ提案をしたい、そういうふうに思う訳であります。 四万十市においては、市の単独補助、これが一般財源100%で8,500万円から8,900万円の補助金総額、それがあります。また、いろいろ現在では指定管理者を、今回の議案でも出ておりますが、選任をして、そして公の施設を民間に委ねて、その委託する委託料、それが一般財源で約2億円あります。これも財政課でその資料を求めました。そういう中で、私はこの補助金一つをとりましても、財政課で聞きますに、幡多郡の補助金審査委員会はあるけれども、四万十市にはそれはありませんということでした。西土佐村当時には、当然それもつくっておった訳でございますが。そういう視点からも、まず市民に予算の中身を知っていただく、それは何もかにも出す訳ではありません。年2回の財政状況を公表する義務付けは法的にもされておりますが、あれでは一般市民には分かりません。こういう補助金とか委託料、せめてそういうものを、どういう団体に、年間どういう金額で出しているのかということを公表する、そうしてまたそこで審査をしていただく、そういうふうな方法をとってみたらどうだろうかというふうに思って、そこで市民の目線に立つ予算編成ができるのではないか。それを1つ提案をしたいと思います。それについてどのように考えられるか。 次に、持続可能な財政基盤の確立でございますが、これについては政府から示された実施計画のもとで、更なる行革大綱実施計画を作成し、そのできなかった分を補完的に実施していくということであります。これについても、私はそれを批判をするものではありません。しかしながら、今からは更に厳しくなってくると、今より以上に。私なりに考えますに、厳しくなってくる、そういうふうに思うものであります。今回の決算状況につきましても、一般会計での実質収支額1億6,000万円、特別会計では西土佐の江川崎診療所の繰上充用金で回転をしておる1億4,000万円を始め、と畜場会計の2,600万円、それを合わせて14特別会計の収支をしてみると、特別会計では1億円の赤字となっております。従って、単純に差し引きをしますと、6,000万円そこそこの黒字の決算ということになるんだろうかなというふうに考えるものでありますが。 そこで、決算審査意見書の中で、今後に向ける財政運営について、今後更に高齢化に伴い、介護、医療、子育て等財政措置が今まで以上に増えてくる。一方、市税は減少している。そういう中で、これまで以上に財政運営が厳しくなってくる。ほで、更なる財政健全化に努めよと、そういう監査委員からの進言もされております。私は、なお今より以上に苦しくなるという中身を考えてみますに、合併をして合併支援措置、これ14億円余りある訳ですが、それで、既に21年度の末までに13億円のその国からの支援措置が入っております。県の交付金としては、17、18、19と3カ年に入り5億2,000万円、それが特例債事業の一般財源に充てておる訳ですが、それで20年度末で4,000万円減って4億8,000万円、そういうふうに残っておるものもありますけれども、合併の支援措置はほとんど終わります。あと6年間で、僅か残ったものは1億円程度だと判断をします。これも財政課の資料を求めた結果で私なりに思う訳ですが。そういうことからも更に厳しくなっていくということは、やっぱり予期して臨まないかんのではないか。 それから、そういう視点に立って、財政収支比率、これも監査委員の意見書の中に示されております。合併した17年度については97.4、18年度については97.6、19年は96.2、20年には92.1と急に下がりました。更に、21年の見込みについては、予測として更に1%近く下がるのではないかというふうなことを見込みとして聞かされました。そうすると、経常経費にかける一般財源が21年度には104億円程度になっておるようですから、1%下げることによって1億円の金が生まれてくる。簡単に、単純に考えますに、そのように考えるものでございます。そういうところから、かなりいろんな合併の影響があって、ずうっとこの経常収支比率も下がってきた。特に21年度は、それだけ91%台に下がる要因としては、臨時財政対策債、これも2億2,000万円増えておりますし、それから交付税措置も20年度に対して8億8,000万円も増えております。そういう要素も大きな要因であろうと思いますが、そのように、これだけに減ってきた訳ですから、これを維持していくためにはかなり、簡単に言うたら無駄遣いといいますか、十分中身を検証して予算編成に臨まないかんのではないかと、そういうふうに思うものでございます。 そういう視点に立って、そこらの、この現在、20年、21年度に、20年度にこう決算で示された、せめて92%台を維持していけたら、それはいろいろほかの事業にも幾分お金が回せるなあというふうに自分が思います。そういう目標値、目標値をどう定めて予算編成をするのか、運営をするのか、その目標値の考えがあれば、更にそれを示していただきたいと思います。 地域振興基金の活用計画でありますが、先程の答弁の中で、20年度には2,000万円程度を投入したいと、ほで各課からの事業の選択に向けて、その要望を出しておるということでありますが、それは結構だろうと思います。が、何といっても合併の特典で得られたこれだけの大きな基金ですから、再度2,000万円の予算計上については、具体的に何にということを示されませんでしたけれども、示されないそれなりの理由があろうと思いますので、そこまでも追求しませんけれども、重点事業として十分ローリングをして臨んでいただきたい。そして、その設置目的から余り逸脱をしないような方向で進めていただきたい。そういう考えで臨めるか、再度お聞きをしたいと思います。 それから、市道整備については、11路線、いろいろ今、3億5,000万円程度の県からの回答的なことがあったようでございますが、これはもうそれ以上余り質問はいたしません。 最後の市民病院の基準外繰り出しでありますが、給与カットをせずして必要であるだろう一般財源から出すという、今の市長の結論をいただきました。私はこの病院運営をやはり全体と捉えて、市長がまず姿勢を示して、そうして人件費削減で臨んでいくということが、全体からの削減で臨んでいくということが理想ではないかというふうに思う訳でありますが。 そこで、現在の財政調整基金、減債基金はかなり、6億円ぐらいになったかと思う訳ですが、今回1億円余りの積み立てをされたようですから。財政調整基金等らは、もうほとんど枯渇してないと思うがですよ、今の段階では、私は。そういうところから考えても、やはり人件費カットで臨むべきではないか。ただ、西土佐では過去にあった訳ですが、大災害があって、そうして迂回路をつくらないかんと、迂回路をつくるために、災害の査定ができるまでに何カ月間の期間がかかる訳ですから、結局一財を投入して、その財調基金から投入して迂回路をつくって、結局村民の交通体系を仮に整えてきた。そういうふうな突発的事業が発生したときに、しっかり財調なんかがあれば、それで対応できると思うがですが、そういうふうな大災害が発生したときの対応に備えても、22年度の基準外繰り出しは、可能な限りその財調、一財を残しておいて、給与カットの方で捻出していく、そういうことがベターではないかなというふうに考えます。 一般会計で四万十市の財源構成を見ましたときに、自主財源、つまり自分の1年間の働き高、市税を中心として。それが監査委員の意見書にも示されておりますように、僅か3割を切っております。26%です。それから、依存財源、地方交付税を始め国・県から仕送りをしていただく財源が73%、そういうふうな財源構成でありますので、政権がこのように交代してよくなるかもしれません、また悪くなるかもしれません、余り見当のつかない状況でありますけれども。そういうふうな本市の財源構成から見ましても、可能な限りそういう突発的なことに対応できる体制をとっておかなくちゃならんのではないかなというふうに思います。そういう視点から、給与カットせずに一財から言われたように出していく考えなのか、再度の答弁を求めまして、2回目の質問を終わります。 ○議長(岡村剛承) 田中市長。 ◎市長(田中全) 宮地議員からの2回目のご質問にお答えしてまいります。 まず最初に、来年の予算編成方針の中で、市民のニーズの把握、市民の目線に立つ予算編成ということに関連して、具体的なご質問がございました。いろんな団体への補助金とか指定管理者への委託等の費用、これも相当な額になります。そういう状況等につきましても、まさに市民の目線に立って、市民の皆さんからいろんなご意見をいただいたらどうかという趣旨のご質問であったかと思います。 国の方では、まさに事業仕分けを今やっています。オープン化して、かなりドラスティックにやっております。確かにオープン化しているという意味では、非常に画期的なことだと思います。では、市政の予算編成の状況等も、まさにああいう場でやるかということでございますけど、国と違って市政の場合は、かなり日常的に市民の皆さんと密接したいろんな調整とか情報公開の中でやっておりますんで、全国どこの市町村、また都道府県も、あそこまでのことはやってないですし、やる予定はないのではないかと思います。ただ、やり方は違いましても、常に市民の皆さんにオープン化して、いろんなご意見を吸収して、そういう声を反映していくような予算の組み方をしなくてはいけないということは、私は当然であると思います。それに関連しまして、補助金とか指定管理者への委託、これにつきましては、市ではそういう審議会のようなものはございませんが、議員ご指摘のように、県とか、幡多地域では補助金等審議会というのがありまして、そこで一定審議をしてもらっております。 市につきましては、まさに今回指定管理者の指定につきまして具体的な案を提示させていただいておりますけど、まさに議員の皆様によりまして審議していただいてる訳で、議員の皆様がまさに市民の代表として市民の声を伝えていただけるものと、我々は期待している訳でございます。そういう意味で、審議会を今つくるということは、今すぐには考えておりません。ただ一方で、市政懇談会、これ当市としても長年やってなかったことを今取り組んでおります。既に6カ所で開いておりますけど、いろんな声が出ております。そういうところで、これ指定管理者ないしいろいろ補助金等の問題も、これからはいろいろ提示等させていただきながら、ご意見を酌んでいきたいと思います。 それと、予算編成の状況、予算の中身等もオープン化していきたいと思います。1つは市の広報、広報しまんとを今編集を大分変えるようにしております。来年1月からはかなり変えて、いろんなことをオープン化していく予定にしておりますが、その中にも反映させていきたいと思いますし、また今市政懇談会では、今回初めてでありますんで、とにかく皆様の声を聞くと、ご要望等、ご意見等聞くということを主体に、こちらからは最近の状況を、概略はご報告しますけど、予算の詳細等は敢えて申し上げずに、お聞きすることを中心に進めております。ただ、まさに一巡したところで総括して、来年からはまた違った形でやっていくと、そういう場合は、具体的な予算の中身等もこちらからご説明して、逆にこちらから問題提起して、ご意見いただくような方法も必要になってこようかと思います。 今年度の予算については、当初予算に約204億円を組んでおります。ただ、これにつきましては私が組んだ予算ではありません。その後の追加で16億円やっておりまして、その部分は私の責任で予算を組んでおりますけど、そういう経過もあります。ただ、来年度の予算は100%私の責任で組む予算でございますんで、自分の責任に係る部分につきましては、市政懇談会等で具体的にその考え方等、自分の心を込めて説明できる訳でございまして、そうしていきたいと思っております。 それと、2つ目の行政改革の目標値等あればということでございますけど、これは今のところまだ示せるような状況ではありません。やはり政府、国の方からのいろんな考え方、ガイドライン等が示されてくる中で、これから数字を検討していきたいと思います。ただ、無駄を削って、削った無駄を市民のために有効に使っていくということが市政の本来のあり方でございますんで、削るものは削るということで行政改革の手綱を緩めるつもりはございません。 それと、地域振興基金の利用計画、活用計画等につきまして、来年度は2,000万円の範囲でということを申し上げました。これの中身も、今の時点でこれこれの事業とお示しする段階にはまだ至っておりません。各課で作業中でございます。ただ、先程申しましたように、私の公約であります保健・医療・福祉関連事業、また農・商・工連携、特産品の開発とか地域振興、まさにそれらに繋がる事業に有効に使っていきたいと思っております。 それと、市民病院の問題で、基準外繰り出しの点でございます。今のご質問で、ちょっと誤解があったようでございます。私の説明が足りなかったのかも分かりませんけど、来年度もある程度の病院会計で赤字が出るのは、これ避けられないと思います。その部分をどう埋めていくかという問題が出てこようと思います。これにつきましては基準外繰り出しで埋めざるを得ないと思います。ただ、基準外繰り出しの財源はどこに求めるのかということでございます。給与カットも一つの方法だと思います。ですから、私は給与カットを否定しておりません。ただ、病院職員だけに負担を強いるような給与カットはせずに、やはり市民病院は市民の皆さんの負託に応えて、市の職員全体で支えてるということでございますんで、給与カットする場合は市の職員全員ということで考えております。これにつきましては、赤字規模がどれだけになるかまだ確定できませんので、これから更に収支予想等細かく積み上げた上で、ある程度の予測が出た時点で、どこから充当するか、一部給与カットにより充当ということは当然考えられる訳でございます。ですから、給与カットを否定しているものではないということを申し上げておきたいと思います。 ○議長(岡村剛承) 中山財政課長。 ◎財政課長(中山崇) 宮地議員の2回目のご質問にお答えをいたします。 持続可能な財政基盤の確立の目標値の関連で、経常収支比率のご質問いただきました。 この経常収支比率でございますが、これ財政構造の弾力性を示す指標でございまして、人件費また扶助費、公債費、これ借入金の元利償還等でございますが、それらの毎年経常的に支出する経費に地方税、普通交付税のような使途が特定されていない一般財源がどの程度充当されているかを見るものでございます。都市部では80%を超える場合には、財政構造が硬直化、弾力性が失われつつあると言われております。当市を含む多くの市町村が80%を超えているのが実情でございます。宮地議員もありましたように、四万十市の平成20年度の経常収支比率、これ92.1%となっております。これ行財政改革によりまして、徐々にではございますが、改善がされております。 そこで、これの目標値としてどの程度の数値を見るのかということでのご質問でございます。この経常収支の比率の算定上、これ一般財源の税、普通交付税の動向によりまして、かなり変動がございます。大変算定上難しいものがございますが、20年度の全国の市町村の平均、これが91.8%となっております。これは四万十市と比較しまして、0.3%上回る数字でございます。ですので、例えば全国平均並みの90%とした場合には、人件費等の経常経費を約2億4,000万円程度減額する必要がございます。従いまして、まずはこの90%、全国平均以下になるように、今後とも財政構造の硬直化が進まないように、健全な財政基盤の確立に向けて努めていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。              (「財調残高、財調残高」と呼ぶ者あり) あっ、済いません、答弁が漏れておりました。申し訳ございません。財政調整基金の残高、12月1日現在で3億4,843万9,245円になっております。 ○議長(岡村剛承) 宮地 昭議員。 ◆17番(宮地昭) 大体一定理解もできましたが、これ以上余りそれにこだわって質問をするのもどうかと思いますので、予算編成権は当然市長にある訳ですから、これで質問はいたしませんが、ただ一つだけ、行政改革大綱実施計画の中で、この5カ年間で実施できなかったものを補完していくと、それを次年度で、政府からのそういう要請があったらやっていくという市長の答弁でした。そこの中で、できていないのが図書館の民営化、それからまた保育所、保育所の統合、それからそこの地域の状況に応じた民営化ということが、5年間を通じても、計画としては上げておりますけれども、この5年間通じてまだできておりません。そういう補完的なものをやっていく上で、最後に1つだけ、そこら辺に対しての、民営化に対してはどういう考えを持っておられるのか、それだけをお聞きして、私の質問を終わります。 ○議長(岡村剛承) 田中市長。 ◎市長(田中全) 宮地議員からの3回目の質問にお答えしてまいります。 民営化の問題でございます。現在の行政改革プランの中に、保育所の民営化、図書館の民営化でしょうか、まあまあ民間委託でしょうか、そういう項目が入ってるということでございますが、私民営化につきましては、6月の私にとりまして最初の議会でもいろいろ議論させていただきましたけれど、民営化はやっぱり市の行政運営にとってやったらいいものと、ちょっとこれは避けた方がいいものと、いろいろあろうかと思います。ですから、なかなか民営化一般では論じられないと思います。やはり公的事業として市民サービスに深く関わるもの、いろんな性格上深く関わるもの、そういうものについては民営化になじまない部分が多いと思います。民営化といいますと、どうしても1つは収支とか営利というのが重視されます。先の政権で構造改革路線ということで、いろんな民間活力の導入ということで、郵政も民営化されました。それに伴いましていろんな問題も起こっております。ですから、やはり民営化になじむ部分となじまない部分があろうかと思います。 そういう中で、保育所の民営化につきましては、やはり四万十市民にとりましても、何といってもやっぱり子供は財産でございます。将来のこの市を背負って立ってもらう訳でございますんで、そういう子供さんがすくすくと育つ環境を提供するというのが貴重な保育所事業でございます。そういう意味で、民営化にはなかなかちょっとなじみにくい面が私は多いんじゃなかろうかと思っております。ということで、保育所の民営化については慎重に取り組まなければならないと私は思っております。 あと図書館につきましては、民営化というよりも指定管理者制度等に移行させて、民間に委託するというのが検討課題にはなってるとお聞きしています。これにつきましては、保育所の民営化とはちょっと違うと思います。ただ、図書館とか、あと公民館、これも大変市民の生活と密着した、まさに市民の生涯学習に関わる重要な事業でございます。ですから、これも採算本位で十分に解決できる問題ではないという部分はあろうかと思います。ただ、保育所のように、まさに子供、人を育てるという直接的な部分とは若干違う面もあろうかと思いますんで、こういう分野につきましては広く市民の皆さん等のご意見も聞きながら、また市の財政状況等も勘案しながら、長期的な課題として検討しなくちゃいけないかと思っております。ただ、やはり重要な公的サービスの部分だと私は認識しております。 以上でございます。 ○議長(岡村剛承) 以上で宮地 昭議員の質問を終わります。 この際、15時10分まで休憩いたします。              午後2時57分 休憩              午後3時10分 再開 ○議長(岡村剛承) 休憩前に引き続き会議を開きます。 市長より答弁漏れの申し出がありますので。 田中市長。              (発言する者あり) 訂正。              (発言する者あり) ◎市長(田中全) 失礼します。先程佐田議員からのご質問の中で、私の答弁に一部誤りがありましたんで、訂正させていただきます。 中筋川ダム、今既に供用開始をされております中筋川ダムの利水、これについては現状どうなっているのかというご質問がございました。私答弁の中で、一部平田の工業団地に使われてると申し上げましたけれど、現時点では利水として利用されてる部分はないということを確認いたしましたんで、その部分を訂正させていただきたいと思います。 今後のこの利水については、関係機関である県、宿毛市といろいろ調整を行っていきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(岡村剛承) 以上のとおり訂正することにご異議ありませんか。              (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(岡村剛承) ご異議なしと認めます。 一般質問を続けます。 岡本和也議員。 ◆20番(岡本和也) 一般質問を行います。最初の質問は、平成22年度予算編成方針についてです。 田中市長になって本格的な予算編成となり、田中カラーを打ち出す記念すべき予算編成方針です。市民の中でも、どんな方向付けがされるのか期待をしていることと思います。 そこで、まず総論について。先程宮地議員の方から大変詳しい数字が出されまして、ねちこくと言ったら失礼ですけれども、なかなかねちこいと同僚議員も言いよりましたので、ありましたので、私は至って簡単な質問をさせていただきます。 編成方針の中で特に重点的に取り組んでいかなければならない中身について、4点のことが書かれています。まず、保健・医療・福祉連携事業については、市民病院の実情を考えれば喫緊の課題になります。産業振興や少子化対策は元気な四万十市をつくっていく上で、また高齢化対策も今後の高齢化社会を考えた場合には必要不可欠で、これらは重点的に考えていかなければなりません。この点については同感であると言わせていただきます。 ただ、様々な公約があって、公約実現も大切ですが、他の事業との調節を図りながら十分な議論を庁内で重ねていただきたい。焦らないで公約に対しては対応していただきたい。特に、この中にも書かれていますが、税収の減少と合併特例の記述に対しての対応は十分に配慮するべきであります。その上で、田中カラーが市民に分かりやすいように明確に出していただくことを求めるものですが、改めて市長のお考えをお聞かせください。 次に、各論として。今回の予算編成方針の5つの基本方針の中で、1点目に書かれてある基本姿勢の中の対話を大切に市民の力を引き出すことについて、少し突っ込んで質問をさせていただきます。 その中でも、特に市民の力を引き出す点について質問します。 この市民の力を引き出すことについては、私は今までの議会の中で取り上げ質問をしてまいりました。それは、四万十市の現状と今後のことを考えていくなら、非常に大切なことだと考えたからです。ですから、このことが平成22年度の予算編成に当たり、市長がどのように考えて、具体的にどのような形にして事業として出そうと考えているのか関心があるところです。考えをお聞かせください。 そこで、私が今までの議会の中で、市民の力を引き出す点で強調してきたことを具体的に紹介します。その前段として、市民の力を引き出すことをしなければならない、その背景にある四万十市の現状について少し、くどいようですけれども説明申し上げます。 四万十市の現状は、市民生活においては、国が進めてきた規制緩和で郊外に量販店の進出、それによって市内の商店は倒産、廃業に追い込まれ、建設・建築業者も公共事業の減少で、これも倒産、廃業に追い込まれてきました。このことと関連して経済は低迷しています。それに追い打ちをかけるように、社会保障の後退や庶民増税によって新たな負担を押しつけられ、暮らしが大変になってきています。市政も今後、合併特例法による合併後10年目からの地方交付税の段階的な減額のことを考えれば、様々な手立てを考えていかなければなりません。そこで、こんな状況に直面したときは、市民の力を十分に引き出して、様々な形で助け合い、横の繋がりを広め、深めながら、助け合っていく社会づくりが必要であることを強調してまいりました。その上で、その具体策を提案してまいったところです。 その1つは、2008年12月議会で質問しました。ちょうど1年になります。住民の力を引き出すための制度づくりとして、地域貨幣の導入について求めました。具体的には、四万十市独自の地域通貨をつくって地域経済を支えながら、市民同士の助け合いを円滑に進める制度をつくったら如何かと問いかけるものでした。地域通貨については、繰り返しますと、地域通貨とはその地域限定で使用できる通貨であり、それをつくって、何らかの形で奉仕を行った場合は地域通貨でのやりとりができる仕組みです。この地域通貨の導入について市長はどのようにお考えなのか、お聞かせください。 2つ目は、2009年9月議会、前回の議会で質問した社会教育の充実についてです。社会教育は一生を通じての教育です。そのことが四万十市の人を育て、地域を育て、ひいては四万十市を強い自治体にしていくことになります。このことが市民の力を引き出すことに繋がると思います。すぐに結果は出ませんが、ここのところに重点を置いた行政のあり方が必要ではないかと前回の議会で求めました。行政の中でも、箱物や企画中心の考え方から人を育てていくことに重点を置くべきことを強調してまいりました。この点については、前回教育長より詳しい答弁もいただいているところです。今回は予算編成も含め、市民の力を引き出す観点に立って、どのような認識で対応されようとするのか、市長の見解を求めるものです。お考えをお聞かせください。 2点目に、市民が必要とする窓口業務について質問します。 市役所の窓口業務は、市民と市役所を結ぶ一番接点が多くある部署になります。ここを利用することで、市民は市役所という存在を一番身近に感じることになり、この部署での対応いかんによって、市民は市役所に対して様々な印象を受け取ることになります。従って、窓口業務は市役所の顔として非常に大切な部署であると思いますが、市長の見解をまずお聞きします。 そこで、窓口業務に対して市民が求めることは、笑顔で接してくれること、そして市民の立場に立って親切に対応してくれることなどです。このことは今までも、窓口業務の中では実際に十分行われていることです。今回はその上に立って、窓口業務の時間延長に対する要望についてです。 市民課では、現在でも昼休みの受け付けを行って市民サービスに努めています。そこで、更に窓口業務を、例えば1週間の中で1日だけ夜間7時まで延ばすことができないだろうかとの具体的な要望です。このことは、昼間働いている市民から寄せられ、今回の質問になりました。その方の話によりますと、普通昼間会社勤めをしてる人は、市役所に用事があって来庁する場合には、仕事を休むか、誰かに頼むかなどの手段が必要です。従って、何かを申請したりする場合でも、なかなか時間がとれず、期日を超えたり、申請できない場合ができるとのことです。そこで、夜間に窓口業務を行ってくれたら大変助かるとのものです。働く市民の立場も考えてくれると喜んでくれると思いますが、市長のお考えをお聞かせください。 1回目の質問を終わります。 ○議長(岡村剛承) 田中市長。 ◎市長(田中全) 岡本議員からのご質問にお答えしてまいります。 まず、来年度の予算編成方針に関わる部分でございますけど、対話を大切に市民の力を引き出すと、こういう姿勢で予算編成をしたいと私は指示をしております。具体的にはどういうことかという趣旨かと思います。 これまでのご質問の中でもかなり出ております。一部繰り返しになりますけど、私はいろんな面で、市民の皆さんの声が直接反映されるような市政、市民の声が届くような市政にしていきたいと思っております。そのために、今市政懇談会を各地で開いております。これは継続して行っていきたいと思っています。 それと、窓口業務との関係、後で出てきますけど、やはり市民の窓口というのは、物理的な受付窓口以外に、いろんなところの情報をキャッチすると、そういう意味では常に24時間、市の職員というのはいろんな市民の皆さんの声が届くようにアンテナを高く張っとかなくてはいけない訳でございまして、電話対応しかり、日常プライベートな生活の中でも、市民の実態をよくつかんでおく必要があろうかと思います。そういう意味で、常に市の職員たる者は、そういう意識で臨んでいただきたいと思っております。 具体的に市民の力を引き出すということは、いろんな側面があろうかと思います。私が特に力を入れております保健・医療・福祉連携事業、これはまさに市民の皆様の健康を守っていく、健康を維持していく取り組みで、市役所挙げて取り組む訳でございますけど、やはりこういう取り組みの中では、いろんな分野で献身的に活躍されております、取り組まれてるいろんな方が、市民がおられる訳でございます。事業者、法人の方もおられますし、個人でいろいろ取り組まれてる方もあります。やっぱりそういう方々と連携して、そういう皆様の声を聞きながら新しい事業を組み立てていく必要がある訳でございまして、そのためにも先般いろんな事業所を回りまして、いろいろ調査をした訳でございます。そういうところでも発揮されるかと思います。 また、市民病院の問題におきましても、今必要なことは、私は市民病院の実態をよく皆さんに理解していただくということかと思います。今医師の数は、確かに過去よりか減りましたですけど、今でも大変皆さん献身的に頑張ってもらっておりますし、まだまだ重要な役割を果たしております。県民病院を支えてるのも市民病院でありますし、いざというとき、やはり民間病院よりも市民病院の方が頼りになると思ってる方が、私は大半だろうと思います。そういう意味では、市民病院は今民間病院ではできないような、例えば手術をやってるとか、救急もやっております。また、透析治療もやったり、いろんな役割を果たしております。そういう実態を広く市民に知っていただくと、そういう知っていただく取り組みが、これまでちょっと弱かったんかなという私は気がしております。だから、こういう実態をよく皆さんに理解していただければ、やはり市民病院は必要だろうと、これからも頑張ってほしいという声も上がってこようかと思います。そういう意味で、最近市民病院を守る会が市民の間でできましたことは、大変私も心強く思っている次第でございまして、例えばこのような力でまた市民病院を支えていただければと思っております。 また、ボランティアの面でも、ウルトラマラソン、今年のウルトラマラソンは15回目になりましたけど、過去最高の応募者がありましたし、日本一の大会に名実共になった訳でございますけど、多くのボランティアの皆さんにお世話になっております。市内だけでも今年1,400人、旧十和村を含めますと1,700人ぐらいのボランティアの方が参加していただいてる訳で、これだけボランティアが参加してくださる大会というのは全国でもないそうでございまして、大変皆さんびっくりされる訳です。まさにこういうイベントを市民の皆さんと一緒に支えてると、まさに市民参加の事業だと思います。こういう対外的な交流もこういう形で進んでおりますし、これが一つの地域興しとか産業興し、そういうのにも繋がっていくものだと思いますし、かなり既に市民の皆さんの力が発揮されてると思いますけど、更にそういう方の力も一層発揮していただけるような環境づくりに努めていきたいと思います。 そういう中で、議員ご指摘のボランティアに係る地域通貨のご提案でございます。これにつきましては、平成20年12月議会、昨年の12月議会で、やはり議員からご質問いただきまして、当時の市長が、ボランティアに参加していただいた対価として地域通貨を発行して、それを地域で使うことが冷え込んだ地域経済を助けることになるのではないかとのご提案に対して、研究してみたいと答弁をしているようでございます。この地域通貨については、私も選挙のときの公約に掲げておりまして、大変趣旨としては賛同できるものであります。ただ、その後具体的な中身の検討は進んでおりませんので、どういう形がいいのか、議員のまた具体的なご提案もいただきながら、もう少し研究を続けてみたいと思っております。 それと、社会教育の必要性についてでございますが、これはまさに大変必要であると思っています。四万十市は公民館活動等大変私は進んでる市だと思っています。いろんな文化団体、サークルが公民館を使っておりますし、高知県下の市町村の中でも、これだけ公民館活動、あと市民の文化サークル、芸術活動が盛んな市は私はないと思っています。これは誇りにしていかなければならないと思います。そういう意味では、社会教育に対する取り組みは非常に進んでいると思います。この伝統を活かして、更にこういう分野にも力を入れていかなければならないと思っています。予算面で言いますと、いろんな財政的な制約がありますので、全てができる訳ではありませんけれど、所管であります教育委員会の考えを尊重しながら、必要なものは予算化していきたいと思っております。 あと窓口業務の問題でございますが、議員ご指摘の直接的な窓口の時間対応の問題につきましては、総務課長から回答させますが、窓口というのは必ずしも市民課とか特定の物理的な窓口ではありませんで、先程も申しましたように、広く市民に対していろんなネットワークを広げておくのが窓口でございますんで、やはり市民の力を引き出す市政、また対話と協調の市政というのの基本は、全方位的に窓口を開いておくという姿勢で職員には臨んでもらいたいということで、そういう姿勢で臨みたいと思っています。 来年5月には、ゴールデンウイーク明けには新庁舎に引っ越しします。大変きれいな窓口になると思います。ただ、幾らきれいになっても、やっぱり職員の対応とかいろいろ問題があってはいけませんし、市民の皆さんが、なかなかちょっと入りづらいというか、敷居が高いような市役所であってはいけませんので、ハード的な面以外のソフト的な面での、やっぱし市民の皆さんと一緒に市政をつくっていくというような姿勢を一層打ち出していきたいと思っております。 ○議長(岡村剛承) 武田総務課長。 ◎総務課長(武田光司) 市民が必要とする窓口業務につきましてお答えいたします。 まず、現状の勤務時間外の窓口業務でございますが、現在幾つかの職場で、昼休みに職員の休憩時間を変更して実施を行っております。具体的には、市長部局ではまず市民課の住民票あるいは印鑑証明などの発行、そして税務課におきましては納税証明などの諸証明の発行を、また教育委員会の図書館におきましても、お昼休みの貸出業務を行っておりまして、市民サービスの向上に努めているとこでございます。 議員ご質問の午後7時までの窓口業務の延長でございますが、市民が利用しやすい窓口という観点からしまして有意義なものと考えております。先程市長からもお答えありましたように、来年5月に新庁舎が完成しまして、引っ越しが完了しますと、市民の窓口というのがほとんど1階に集約されますので、こういった窓口業務の連携もより一層充実できるものと考えておりますので、今後関係課との検討の場を設けまして、窓口業務の時間延長について検討してまいりたいと、そのように考えております。 ○議長(岡村剛承) 岡本和也議員。 ◆20番(岡本和也) それぞれ答弁をいただきましたので、2回目の質問をさせていただきます。 平成22年度予算編成方針についてです。公約との関係で一言言っておきたかったのは、本当に大変な時期になってくると想像します。宮地議員も大変危惧なされましてね、その点について詳しい指摘があったところですので、僕は余り詳しいことは言いませんけれども、民主党政権になって、公約はいっぱいしたものの、お金がないと、どうするかといえば、庶民増税に何か向きそうな、そういう流れもあったりして、余り無理やり進めると非常にひずみが出てきますので、それは注意していただきたいなという思いがありましたので、敢えて質問させていただきました。その点についてはよろしいと思います。そういう方向でいってください。 それと、市民の力を引き出すことに対して、具体的に予算編成にどう反映されるかについて、保健とか医療とか福祉が連携した事業とか、ウルトラマラソンなどによるボランティアを多く引き出していくとかということでの確認でよろしいでしょうか。 僕は特に保健・医療・福祉連携の事業について、宮本参事の方から説明があった中で、余りにも自分自身が知らなかったことがありました。4点程、宮本さんが申しましたね、市民病院の役割について。それを聞いて初めて、あっ、これは絶対に市民病院を守らないかんなと思ったことは、やっぱり救急医療によって幡多地域全体の救急医療が守られているっていうことが分かったということ、糖尿病の専門医がいて、そこが中核になっていること、呼吸器内科が市民病院は中心であったということ、それと全身麻酔、この4点でしたね。これは素晴らしいことだと思いました。大変恥ずかしい話ですけれど、議員も知らなかった。やっぱりこんなこと市民にしっかりと伝えていって、市民もそれに応じて市民病院を支えていく、こういう形での市民の力を引き出すということも大切かなあというふうに今感じ取ったところでございますので、是非そういう点で市民の力を引き出しながら、予算編成の中にしっかりと組み込んでいただきたいことをお願い申し上げておきたいと思います。 それでは、地域通貨についてです。平成20年、昨年の12月議会で澤田市長とのやりとりをしたところです。答弁についても、僕準備しておりましたけれども、田中市長の方から詳しく言ってくれました。検討してみるという答弁をいただいております。ただ、1年経って検討してないというのが非常に残念でございますけれども、是非今年度予算で検討するようにはできないものなのかどうなのか、その点についてお聞きしたいと思います。 地域貨幣については、昨年12月にやりましたけれども、調べてみますと、全国でもかなりこの地域通貨については実施しています。中四国で93件、北海道で48件、東北52件、関東121件、北陸・甲信越74、東海53、近畿109、九州80ということでやられておりまして、高知県でも調べてみますと、12件ぐらいな情報があります。特にちょっと調べてみました柳井市というところでの取り組みのやっぱり趣旨を読んでみますと、平成13年度からやってるんですけれども、活動団体同士の助け合いを地域通貨でとの思いから、地域通貨、「いね」というやつですけど、運用に取り組み、「いね」の普及に向けた仕組みづくりを研究していますということで、ここら辺りも研究ですけれども、やっぱり助け合うという、そういう思想がすごく大切にされる。今からの四万十市のような経済状況の中では、こんなことも積極的に取り入れて僕はやっていただきたい。もう全国的にもかなりこういう取り組みが進んでいます。 四万十市も実はありまして、こういうふうに報告されていますが、時間通貨というのが、「縁」、NPO法人高知県介護の会というものがありまして、2005年2月から時間基準の通帳型で開始されてるという情報になっています。これ部分的なことでしょうけども、市内全域でこういう市民同士の助け合いが行われるような、そういうシステムをつくっていただきたい。せっかく市長が市民の力を引き出すことに、平成22年度の予算編成の中に大切なことだというふうに位置付けていますので、是非その検討をしていただきたいと思いますけれども、具体的にですよ、予算をつけて。市長の見解を求めたいと思います。 次に、社会教育の位置付けについてです。市長の方から大変必要であると、公民館活動が四万十市は盛んであるということを申されました。更に力を入れなければならないという答弁もいただきました。先程宮地議員の方から、保育所民営化と図書館の民営化についてどう考えているかということで質問があって、そぐわないと市長から言われて、私も大変嬉しい思いがしました。宮地議員も民営化をせよという質問ではなかったと思いますので、そういう点では民営化などしないで、そういう社会教育の分野を経費節減の部分では絶対捉えてほしくない。だからこそ、そういう経費節減にならないような予算付けをしていただきたいと、しっかりと守る、そういうところに重点を置いた予算編成にしてもらいたい。その点についての答弁をいただきたいと思います。 それと、やっぱり人、何でもそうですよね、馬路村のユズにしてもそうです。様々なとこで成功している事例の中では、人がいるんです。人がいろんなことをやる訳ですから、人を育てるということは非常に僕は大切なことだというふうに思います。市役所の中でも、やっぱし職員を育てていくような体制づくりというのも必要だと私は思います。縦割りの社会になっていますから、課長の言うことを聞けばそれで1日が済むとか、任務を与えられればそれで済むとか、そういうことも大事でしょうけれども、やっぱりいろんなことを考えていけるような職員をつくっていかなければならないんじゃないか。そういう点でも、市長自身が考えて、そういう対策をとっていかなければならない。職員を育てる、こういうことに対してはどのようにお考えなのか、ちょっとお考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に、市民が必要とする窓口業務についてであります。有意義と考えるということで、市長からも担当課長からも答弁をいただきました。窓口が今度新庁舎になりますと1階に集中しますので、関係各課と検討をしていくということでの答弁があったところですけれども、これも調べてみますと、全国かなりやっています。仙台市の、仙台で、都市総合研究機構というところが調査した行政の市民サービス窓口業務の向上のためのIT化、これIT活用事例調査の中で明らかになったことですけれども、どういうところを調査していますかというと、政令指定都市、中核都市、東京特別区などなどで、100の市区を対象とした調査を行っています。その中で、具体的にどのような形で時間外がやられてるかということ見ますと、平日で時間外が66件、午後8時以降というのもあるんですね、8時以降が23、土曜日も日曜日も祝祭日もやってる、そういう事例があります。土曜日で言いますと、午前が69、午後が66、午後5時以降が33で、日・祭日になりますと、午前が64、午後63、午後5時以降が31とかということがありまして、7割を超える自治体で平日の時間外における住民票交付などのサービスを提供しているという数字出ています。そういう点から考えれば、遅いぐらいなものではないでしょうか、そういうことが。いろいろありますけれども、やってるという事実だけ紹介したいと思います。川口市では、西川口駅の連絡室でやるとか、川口駅前の行政センターでやってるとか、様々に市民に対するサービスを積極的に考えてる訳ですよね。そういう点で、こういう事例いっぱいありますので、積極的に検討していくということですので、是非やっていただきたい、やる方向での検討をしていただきたい。それと、残業の問題が出てくるとお考え、質問の説明するときに、時間差出勤というのもありますし、そういうことで対応すればできるのではないかと、残業を出さなくても。 それと、いろんな、サービスにもいっぱいあるんですよね。先程言いましたように、印鑑登録から戸籍に関することとか異動に関することとかいろいろあるんですけれども、子供の医療とか児童手当、ひとり親家庭などの医療費の支給申請とか申請も様々にあります。この全部を配置するということは大変になるかもしれませんけれども、そういうことも工夫を凝らしながらできるのではないかと思います、やってるとこがある訳ですから。その辺りも含めて検討していただくことができますでしょうか。検討してくれるということですので要請だけして、2回目の質問を終わります。 ○議長(岡村剛承) 田中市長。 ◎市長(田中全) 岡本議員からの2回目のご質問にお答えしてまいります。 市民の力を引き出すということでお答えしましたけど、更にいろいろご提言もいただいておりまして、本当にありがとうございます。いろんな形で引き出していこうと思います。要は、市民の力を引き出すといいますと、いかにも、例えばボランティア的にどんどん市政に参加していただくと、勿論そういうのが一番ありがたい訳ですけれど、それだけでなく、もっと広い概念でありまして、やはり市民の皆様のいろんな実態が分かるといいましょうか、市民の皆様の声が届くと、まさにそれが私は市民の力を引き出すということにもなろうかと思います。市民の声が届くということは、市民が市政に対していろいろ提案とか注文するということでございます。そこによってコミュニケーションができる訳で、本当に市民の皆さんが要求していることが執行部として分かって、それがいろんな予算付けに反映されてくるということでございます。ですから、市民の皆さんの実態に合った、本当に要求をされてる部分に予算を使っていくということができることそのものが、私は市民の力を引き出すこと、引き出された結果だと思っております。そういう意味にもご理解いただきたいと思います。そういう意味で、今市政懇談会やっておりますけど、これは一つのシンボル的なことでございますが、こういう懇談会だけではなく、いろんな場面で皆さんの声が届きやすいように、市民の皆さんも市役所に来ていただきやすいような、市の職員にいろいろ声をかけやすいような、そういう雰囲気づくりというのが大事かと思っております。 また併せて、市としてはいろんな事業をやってる訳で、一生懸命やってる事業たくさんあります。その辺の本当の実態をよく理解していただくということも必要であると思いますんで、そういう説明責任も果たしていかなければならないと思います。市が一生懸命やってる実態をよくご理解いただけないがためになかなか、市民の皆さんが離れていくという面はあろうかと思います。それは説明責任を果たしてないということかと思います。市民病院の問題にしましても、市民病院はまだまだ重要な役割を果たしております。民間病院ではできないような機能をまだまだかなり持っております。そういうところを市民の皆様に理解していただくということがあろうかと思います。また、市の職員としてはややもすれば、市政懇談会なんかに出ていきますと、いろんな要求、地域からの声が出ます。実際今も相当出ています。となりますと、いわゆる苦情を受けるというようなイメージで捉えて、厄介な問題を抱え込むということで後ろ向きになるような、ちょっとこともあるかも分かりません。そういうことではなくて、むしろそういういろんな、いわゆる苦情のような中にこそ本当の市民の皆様の声がある訳で、よくいろんな、雨降って地固まるとも言いますけど、いろんなトラブルがありましても、それをうまく解決するといいましょうか、よくお互いの協調、一致点を困難な中で見つけていくことによって信頼感ができる訳で、市民にも喜んでいただけますし、市の職員も大変やりがいを感じるという関係もある訳でございまして、そういう姿勢で臨んでいきたいと思っています。 そういう中で、地域通貨の役割も大変重要だと思います。今いろんな全国の例を教えていただきました。私も本当に更に勉強せんといかんですけれど、まさに地域通貨のあり方っていうのは、地域地域その条件によっていろんなやり方があると思います。ですから、四万十市に合った地域通貨とはどういうものか、お互い知恵を出していかなければならないと思います。実際、商店街、大変今冷え込んでおります。中心市街地活性化事業に取り組んでおりますけど、更に力を入れていかなければなりません。今、ざまにえい券パートツーも出しております。これも、もっともっと皆さんに使っていただきたいと思います。中心市街地を活性化していくのにも繋がるような地域通貨、何かできないか、私も考えていきたいと思います。 それと、社会教育の重要性、これは先程申し上げたとおりです。大変重要であります。当市はかなり私は進んでいると思いますけど、更に力を入れていきたいと思います。 あと、庁内の人づくりの問題、これは私、対話と協調の市政、市民の皆様の声が反映されるような市政が進んでいけば、おのずと人はつくられてくると思います。やはり市民の皆さんによって人をつくっていただくという面もあろうかと思います。やはり市の職員も、市民の皆さんに喜んでいただける、本当に役に立つ仕事をすることによってやりがいも出てきますし、新しい発想、いい企画も出る訳でございます。そういう意味で、まさに市民の皆さんと一緒にお互いにレベルを上げていくということが必要かと思います。直接的には来年の4月、かなり大きな機構改革ないし人事異動的なものも行っていく必要があろうかと思います。適材適所に人を配置しながら、市民の皆様の負託に応えていきたいと思います。 あと、窓口業務の問題、先程総務課長から答えたとおりでございます。こちらも前向きに、どういう形がいいのか考えていきたいと思います。 議員ご指摘で幾つかの例がありました。埼玉県川口市の例、ターミナル駅にそういう臨時窓口を開いてるということでございます。私もよそにおりましたとき、地下鉄の駅とかそういうところで、たびたびそういうのは見かけました。ただ、当市の場合、そういうターミナル駅とかがございませんので、例えば中村駅を通して出勤される方が非常に多いとなれば、中村駅に臨時の窓口、夕方、夜9時頃まで開く臨時の窓口を開くということもあろうかと思います。ただ、そこまでのなかなか利用は今、中村駅にはないような状況で。ですから、例えば臨時窓口を開くということになりますと、四万十市の条件からいえばどういうところかなということで、なかなか難しい面はあろうかと思います。となりますと、やはり今のこの本庁ないし西土佐総合支所の今ある窓口をいかに使っていただきやすいように、時間帯を含め工夫していくかということでございます。残業の問題も、ご指摘のように、時差出勤とかで解決できる点もあろうかと思います。ここはいろいろ知恵を出しながら、いずれにしても前向きに取り組んでいきたいと思います。ちょうど来年5月には新庁舎ができる訳ですから、タイミングとしてもちょうどいい訳でございまして、それに向けていろいろ具体的に案を詰めていきたいと思います。議員ほか皆さんからもいろいろなご意見、ご提言いただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。 ○議長(岡村剛承) 岡本和也議員。              (「うん、そうだね。もう終わるね」と呼ぶ者あり) ◆20番(岡本和也) どうも早う終われというようなみんなの目がありますので。 最後に、地域貨幣問題についてですけれども、考えていきたいということですが、今年度の予算の中でどのようにやっていくのかについての答弁がございませんでした。              (「違う」と呼ぶ者あり)              (「来年度でしょ」と呼ぶ者あり) えっ。              (「来年度」と呼ぶ者あり) ああ、来年度。その点がありませんので。具体性がないと、1年間ほたくられた訳ですからね。前回の市長がやると言って、検討すると言いながら1年間何にもしてなかった、これ大変な罪つくりですので。やると決めた以上、やってもらわなければならない。平成22年度の中でどのように具体的に対応していくのかを答えていただきたいということと。 社会教育の問題でも、しっかりと予算はつけていくということでよろしいですか。その点の確認をしたい。 これ、庁内の人づくりの問題については、是非していただきたいと思います。今、市長は管理職との会なんかは出ておられると思いますけれども、是非係長単位の会なんかも開いていただいて、よい発想、よい企画というふうに今、市長が申されましたけれども、そういうのを掘り起こす手段として、そういうものができるのかできないのか、ちょっとお考えをお聞かせいただきたいと思います。 窓口業務については前向きに取り組んでいくということですので、私は来年は議場には、来年の4月から議場におりませんが、一市民として窓口に6時50分頃行ってみますので、そのときにやってることを願って、私の質問を終わります。 ○議長(岡村剛承) 田中市長。 ◎市長(田中全) 岡本議員からの3回目の質問にお答えします。 答弁が漏れておりまして申し訳ございません。地域通貨、これの取り組みについて、来年度予算にどう反映させるかということでございますけれど、担当セクションともちょっと協議をしまして、どういう形で予算を組むことができるのか、何よりもその前提として、どういう通貨があるのか、その辺がイメージできるか、企画できるかということが大前提になる訳でございまして、ある程度予算化する以上は、イメージといいましょうか、スケジュール感がないとできない訳でございますんで、早急にそういう企画案を考えさせたいと思っています。その上で、必要な予算は計上していきたいと思います。 それと、社会教育の充実に向けての予算、これも教育委員会から、もう既にいろいろ検討してると思います。作業を今しておりますんで、前向きな案につきましては積極的に受け入れていきたいと思います。内容のある案が上がってくるものと期待しております。 あと、係長クラスとの対話云々でございますけど、係長に限らず、課長とか補佐クラスとも、そう定例的な協議の場がある訳ではございません。個別の課題ごと、打ち合わせごとに各課といろいろ協議をする訳でございますけど、係長クラスだけという、また補佐クラスだけ、担当職員だけという階層別の協議の場、コミュニケーションの場が確かに今ございませんので、それも大変必要なことだと思います。業務を離れての場も含めまして、いろんな場でコミュニケーションを図っていきたいと思います。そういう中で、私も職員をよく知って、職員の更に戦力アップ、市民の皆さんの期待に応えれるような体制ができるように努めていきたいと思いますので、引き続きいろいろご提言もよろしくお願い申し上げます。 ○議長(岡村剛承) 以上で岡本和也議員の質問を終わります。 これにて一般質問を終了いたします。 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 明日15日の日程は、提出議案等に対する質疑、委員会付託であります。 本日はこれにて散会いたします。 どうもご苦労さまでした。              午後4時1分 散会...