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03月13日-02号

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  1. 土佐市議会 2023-03-13
    03月13日-02号


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    令和 5年  第1回定例会(3 月)        令和5年第1回土佐市議会定例会会議録(第2号) 令和5年3月13日第1回土佐市議会定例会土佐市議会議場に招集された。1 出席議員は次のとおりである。 1番 大森  陽子    2番 村上  信夫    3番 森田  邦明 4番 山脇  義英    5番 池  宗二郎    6番 宇賀  裕生 7番 所   紀光    8番 野村  昌枝    9番 浜田  太蔵10番 田村  隆彦   11番 田原  計男   12番 糸矢  幸吉14番 中田  勝利   15番 三本 富士夫2 欠席議員は次のとおりである。  な し3 地方自治法第121条の規定により説明のため会議に出席した者は次のとおりである。市     長  板原  啓文    副  市  長  田中  和徳教  育  長  中内  一臣総 務 課 長  片山  淳哉    企 画 財政課長  合田  聖子防 災 対策課長  広沢  章郎    税 務 課 長  横田  琢也市 民 課 長  田中  祐児    戸 波 総合市民  田村  真一                   セ ン ター所長USAくろしお  松岡  章彦    建 設 課 長  有藤  芳生セ ン ター所長兼 水 産 課 長建設課波介川・  関   祐介    都 市 環境課長  山本  文昭水 資 源 対 策担 当 参 事福 祉 事務所長  西原  正人    北 原 クリーン  嶋崎  貴子                   セ ン ター所長健康づくり課長  岡林   輝    長 寿 政策課長  中平  勝也子育て支援課長  横山  理恵    産 業 振興課長  矢野  康孝会 計 管 理 者  高橋  修一    生 涯 学習課長  合田  尚洋兼 会 計 課 長学 校 教育課長  井上 夕起子    学 校 給 食  下村   哲                   セ ン ター所長水道局業務課長  千頭  良弐    消  防  長  横川  宏二病院事業副管理者 横川  克也    病 院 局事務長  吉永  健太4 本会の書記は次のとおりである。議 会 事務局長  小松  和加    議会事務局次長  田原  央子5 議事日程 令和5年3月13日(月曜日)午前10時開議   第1 議案第1号から第33号まで      (議案に対する質疑並びに一般質問)                            開議 午前10時 0分 ○議長(森田邦明君) ただいまより、本日の会議を開きます。 現在の出席議員数14名、よって会議は成立いたしました。 日程第1、議案第1号から第33号まで、以上33件を一括議題といたします。 これより議案に対する質疑並びに一般質問を行います。 通告順に従いまして、順次発言を許します。 9番浜田太蔵君。 ◆9番議員(浜田太蔵君) おはようございます。総括方式での質問でございますので、よろしくお願いします。 最初に、「部活動の地域移行について」質問をいたします。昨春の、中学校の部活動をですね2025年、令和8年に地域に移行するっていう方向が文科省から出されました。来年度から3年間を移行過程として、2025年度に移行するということでした。私は、これは大変大きな問題だと思いましたので、12月議会で質問をする旨を教育長に伝えましたけれども、教育長からは、現段階では何も具体的な内容が分かっていないので質問をされても答えようがないということでありましたので、質問を控えてきた経過がございます。 教育長のおっしゃったことについては、スポーツ庁と文化庁が昨年末に、学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドラインを出したことで、まあ、そういうことだったのかと理解をいたしたところでございます。 中学校での部活動の地域移行について、本年の2月末から高知新聞でも記事が連載をされましたが、部活動の地域移行は県民の認識と注意を引きつけなければならないほどの大変大きな中学校の変革につながることであるからだろうと思うところです。 中学校の部活動の位置づけは、中教審での取扱いでも紆余曲折があったようですが、平成29年の改訂では、部活動は、生徒の自主的、自発的参加により行われる活動であり、学校教育が目指す資質・能力の育成に資するためにさらに教育課程との関連を図るとともに、持続可能な運営体制の整備が整えられるようにするなどと示され、学校教育と密接に関連する教育の一環として位置づけられることになりました。 中教審の位置づけはどうであれ、中学校の部活動は、私どももうすぐ後期高齢者となる年齢の者にとっても、思春期の生活やそれ以後の人生に大きな影響を与えてきました。その部活動が、学校から切り離され地域活動となる影響は計り知れないと考えます。 教育長は、地域移行をどのように考え、どのような課題があり、その課題にどう対応しているのかをお伺いいたします。 また、地域移行は教員の超勤、超過勤務の問題、少子化の問題が前提に検討されたとされております。土佐市における教員の超勤の現状は、過去との比較でどうなっているか、改善されてきたのでしょうか。また、少子化の影響が部活動の将来に及ぼす課題について、どのように見ているかをお聞きいたします。 具体的には、1、教師の超勤の実態、超勤に占める部活動指導の割合はどの程度か。そして、どの程度の教師が部活動に関わっているのかをお伺いします。二つに、部活動の意義、教育の一環と位置づけされていますが、それ以外にはどのようなことがあるのか。3として、教師の悩み、新聞報道でもありますように、校務が忙しく部活動の時間が取れないとか、部活動の指導に自信がないなど挙げられていますが、このことをどのように受け止めているのか。4番目に、ガイドラインでも、地域の子供を学校を含めた地域で育てると提起をされていますが、これまでも外部からの人材導入、部活動指導員等が言われてきました。その結果はどうだったのでしょうか。まず、お伺いをいたします。 ○議長(森田邦明君) 中内教育長。 ◎教育長(中内一臣君) おはようございます。浜田議員さんから私にいただきました部活動の地域移行の御質問に、お答えをいたします。 まず、部活動の地域移行につきましては、課題があまりにも多くあるという思いを持っております。この部活動の地域移行につきましては、文部科学省が令和2年度から取り組んだ学校の働き方改革を踏まえた部活動改革の中で、令和5年度以降、休日の部活動の段階的な移行を図るとともに、休日の部活動の指導を望まない教員が休日の部活動に従事しないこととする、とされていることを踏まえて設置されました運動部活動地域移行に関する検討会議におきまして議論されてきました。この会議では、まずは休日の部活動、運動部活動から段階的に地域移行していく。目標時期は、令和5年度の開始から3年後の令和7年度末を目途とするなどの提言が示されました。 この提言を受けて、高知県でも部活動地域移行について検討する高知県における部活動地域移行検討会議が立ち上がり、本市としましてもこの会の幹事会に出席させていただき、県内そして土佐市の公立中学校の部活動をどうしていくのか協議を重ねてきております。その中で、地域での受皿をどうするのか。指導者をどう確保していったらよいのかなど、課題は山積みで今後の方向性も見出しにくい状況がございます。 土佐市内中学校生徒の部活動にかかる時間は、平日は2時間程度、休日は3時間程度。そして、平日1日、休日1日、計2日は休養日に充てることが、土佐市部活動ガイドラインで規定されております。このことから、生徒が部活動で練習などを行う時間は1週間当たり11時間程度であると思われます。しかし、教員は休日、生徒が来る前に出勤し、準備、片づけ等もありますので、教員が休日に部活動に費やす時間は、実質3時間以上になると考えられます。また、試合などがありましたら、引率業務があるため、部活動に従事する時間はもっと増えます。超過勤務の時間と運動部活動の指導にかかった時間を調査しますと、教員の超過勤務時間のうち、部活動に占める時間の割合は、約6割から8割程度になると思われ、まとまった時間を部活動が占めていると言えます。 部活動は、教育課程外の活動ではありますが、学校教育活動の一つとして位置づけられており、その意義は様々あると思います。部活動を通じて自己を伸ばすこと、仲間と協力すること、目標を持って努力し達成に向かうことなど、教員から見ると育成という側面が強いのではないかと考えます。そういったことから考えますと、部活動の指導者には、部活動や学校生活を通して人間を育てるという大きな役割があると考えます。 次に、部活動を指導する教員の悩みについての御質問でございますが、部活動で生徒と共に汗をかき、生徒の成長を生きがいに感じている教員も当然おりますが、昨年、県が中学校教員に実施した部活動に関するアンケートの土佐市の回答では、部活動を指導している中学校教員のうち、その指導を負担と感じている教員の割合は約8割。ほか校務と部活動の両立を悩みに感じ、約半数の教員が校務が忙しくて指導ができないと感じています。また、部活動に費やす時間が教材研究の妨げになっている、専門的な指導ができないと感じている教員もおりました。生徒の成長に生きがいややりがいを感じている反面、両立などに苦労している教員の姿が浮かび上がってまいります。 中学校教員部活動指導におきましては、校務との両立も課題でありますが、専門的に取り組んだことのない部の顧問となり、指導に苦慮する教員が増えてきていることも課題となっております。そういったことを解消するために、高知県教育委員会は、部活動指導員を継続して配置しており、令和5年度からは部活動指導員の役割を拡大し、教員に代わる指導や試合引率もできるようになりました。しかし、条件に合う人材がなかなか見つけられず、本市では活用はできておりません。この事業を活用している市町村からは、指導員が生徒とうまくマッチすれば成果が上がるが、生徒や保護者との関係が築けなければ、非常に困難になるとお聞きしております。 令和7年度の末を目途に全ての部活動の移行を進めるということでしたが、移行には大変多くの課題があったため、令和4年12月に国が方針変更をし、令和7年度末までに段階的に移行を進め、令和8年度の施策に反映させると、ややトーンダウンしました。 最初に申しましたとおり、地域移行におきましては、あまりにも課題が多いと感じております。本市としましても、主役の子供たちを置き去りにすることなく、どういった形で部活動の継続が図れるか、子供たちに運動や文化活動に親しむ場を引き続きどう確保していくか、慎重に検討を重ねてまいりたいと考えておりますので、議員におかれましては御理解のほどよろしくお願いいたします。 ○議長(森田邦明君) 浜田太蔵君の1問目2回目の質問を許します。 ◆9番議員(浜田太蔵君) 教育長からは、大変、唐突と言いますか、出てきた部活動の現状に対して困惑している、そういうことだろうと思います。 2回目の質問ですが、高知新聞でもですね、連載記事がもう皆さん関心を持って読まれておることと思います。その中で、7回目に「反応」というタイトルで、「教員・保護者 意外に肯定的」という記事が掲載をされておりました。保護者、児童、生徒、そして全教員にアンケートを行ったのですが、県教育委員会関係者は、地域移行肯定的反応が多かったアンケートの結果は、ちょっと予想外だったとコメントをしています。特に、教員の71.3%が肯定的に評価したことで、多くの教員が部活動に負担を感じているということが、県民の前に明らかにされたからでしょう。 しかし、このようなことは、随分前から指摘をされていたことで、部活動指導員など改善を目指す取組もあったのです。しかし、これがうまく機能してこなかった。今さら驚くことでもありませんで、原因は人材不足とこれにお金をかけてこなかったということだと指摘をされています。 部活動の地域移行は、教育長も言われたように、昨年末に出されたガイドラインでかなりトーンダウンをして、3年の準備期間後に地域の実情に応じ順次移行となったようです。 教育政策は、凡庸な思いつきでできているというのが、「教育論の新常識」という本で指摘をされてきました。これまでも、9月入学論や教育免許更新制度、英語のヒアリング試験導入など、ひととき世間を大騒がせして、その後、どうなったか分からないようなものがいろいろとあります。 今回の地域移行も地域の、特に地方の現状を調査しないで打ち出し、修正を余儀なくされるということになっています。振り回されるのは地方の教育委員会で大変です。土佐市においては、特に学校教育課長が気分穏やかでない。大変汗をかいているということもよく分かります。 しかし、高知新聞が記事を連載したように、全国の地方紙が取り上げることになったことで、中学校の部活動と、今やブラック職場とやゆされる教員の超勤問題、少子化の影響など中学校の課題が広く県民的にも認識されることになったと思います。 文科省のガイドラインは課題が整理され検討されていると肯定的に評価をされているところもありますが、要は、言うはやすし行うはかたしです。 ガイドラインが昨年に出されるという状況ですので、土佐市が取り組むのはこれからということは理解をできます。地域移行ということで、所管が学校教育課から生涯学習課に何年かかけて移行するのか、その辺もよく分かりませんが、この問題、市長部局もより協力を密にして取り組まなければならないというふうに思います。 特に、これまで部活動は、教員の思いや犠牲的な努力に負うところが多くあったわけで、また、学校内で教育との関連も重視されてきたため、保護者負担も低く抑えられてきたと思います。しかし、地域移行ということで、部活動が場所も含めて学校から離れるということで、小学生の習い事のようになるおそれはないのか。それでよいのか。そういう疑問があります。 そうでなくても地域化では、スポーツクラブなどの会費、学校外で行うための交通費、会場費、指導者謝金など負担が必要になります。困窮家庭の子供たちが課外のスポーツや文化活動に参加できなくなる、できにくくなるのではないかと強く危惧するところです。この点について、市長はどのように考えているのかをお聞きをいたします。 ○議長(森田邦明君) 板原市長。 ◎市長(板原啓文君) おはようございます。お答えを申し上げます。 先ほど、教育長が答弁をいたしましたように、地域移行につきましては大変多くの課題を含んでいると思っておりまして、浜田議員さんおっしゃるとおり、部活動の費用面につきましても課題が生じるものと考えております。 現在、中学校では、公費やPTAの会費、生徒会費、また、部員から現金で徴収する部費などで部活動を運営しております。また、教育委員会では、部が県外の公式戦へ出場する場合の旅費の一部を補助しております。今後、部活動が地域に移行され、学校から切り離された場合、全ての移行した部活動の活動費が保護者負担になることは当然ながら厳しいと思っておりますし、かといって、市が全てみることもまた財政的に難しい状況がございます。 今後の国や県の動向を注視するとともに、必要に応じて国に要望していくなどをしながら、生徒が継続してスポーツや文化活動に親しみ、大きく環境が変わることがないよう最善の方法を今後模索していきたいと考えておりますので、議員におかれましては御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 浜田太蔵君の1問目3回目の質問を許します。 ◆9番議員(浜田太蔵君) 市長から経済的負担について心配をしているという御答弁をいただきました。この部活動の地域移行が、本当に生徒にとって、教師にとって、保護者にとっていいことなのか。いいことというより、最善の策なのかということについては、私も悩まされるところです。 地域移行について、いろんな方が書いておられますけれども、率直にそういう感じを受けます。新聞では、保護者の評価も中学校では53.4%、小学校で63.5%と肯定的な方が多いように報じられています。この問題が、本当に十分理解をされてのアンケート結果なのか、そういう疑問もございます。 この地域移行については、学校教育課題の解決を外部化する思考があるのではないかという指摘もあります。部活動は、教育の一環でありながら、教育課程外と位置づけられていますが、活動が学校外へ移行するとどうなるのか。どうしても責任の所在は分散化しますし、活動の方針決定も複雑化します。 また、多感な思春期であり、反抗期を迎える生徒たちです。私たちの中学時代も授業より部活動という生徒はたくさんいました。今でもいると思います。学校外に活動の場を移して本当に大丈夫だろうかと、老婆心ながら本当に心配をいたします。 先ほども言いましたように、市長からも答弁があったように、学校での部活動ということで、困窮家庭であっても参加しやすい面が多々あると思います。そして、今回も凡庸な思いつきと指摘されている改革と同じように、尻切れとんぼになるのではないかなという考えもいたします。 しかし、新聞報道でも取り上げられましたように、教員の超勤に依拠して運営をされている部活動問題や少子化問題を国民的な課題として認識も広まり、この対策は当然避けて通れません。 具体的な移行や制度改革はこれからいうことになります。市長、教育長には、保護者との丁寧な協議を重ねて、慎重な対応を求めていきたいと思います。また、地域の実情に合った方策を積極的に発言をしていただきたい。このことについては、私たち議員も真剣に考えていかなければならない課題だというふうに思っております。そういう思いを述べまして、この問題の質問を終わります。 ○議長(森田邦明君) 浜田太蔵君の2問目の質問を許します。 ◆9番議員(浜田太蔵君) 2問目の質問は、新婚新生活支援事業についてです。 新婚新生活支援事業については、国の事業で行われている事業ですが、この事業に土佐市が取り組むということについては、事前の議案説明会があったにもかかわらず、不覚ながら高知新聞の23年度予算案という記事で知りました。そこには、所得が500万円未満で29歳以下の新婚夫婦に60万円を支給するなど、結婚生活支援540万円とあります。 少し気になったのは、結婚生活支援支給なのに、なぜ29歳以下で線を引くことになったのかということです。そういうことで所管に理由を聞きますと、39歳以下も支援をするが支援金は30万円ということでした。これを聞いて、今度は疑問が湧いてきました。支援のために年齢に線を引くのはまだしも、支援額に差がつけられるのではいかがか。年齢によって支援に差がつけられるのはおかしいではないかと思ったのです。 何名かの女性の知人に、新聞報道を基に意見、感想を聞きましたが、皆さんおかしいとおっしゃいました。皆さん、結婚支援ならなぜ年齢制限をするのか。まして、年齢で支援に差がつけられるのは、本当におかしいということでした。 そこで、御質問ですが、まず、この事業の詳細を説明していただきたいと思います。あの記事だけを見ると、所得制限以外の要件や支援金の使途なども分かりませんので、お願いをいたします。 そして、以下の点についてお尋ねします。 一つに、なぜ39歳以上は支援しないのか。2として、39歳以下と29歳以下、30万円と60万円に差がつけられているのはなぜか。3として、支援の条件に世帯所得の上限が決まっていますので、30歳を超えてもなお20歳代と同じ程度の所得しかないということになります。この方たちの状況は20歳代のときよりよくなっていると考えられるのでしょうか。30代になっても、20代と同じ状況が続いているということではないかということです。四つに、年齢制限に違和感を持ちますが、一応、29歳以下を39歳以下に引き上げたのはよいことだと思います。それならば、同額を支援すべきではないでしょうか。 この事業は国の事業です。県は1円も出さないトンネル事業で、国の補助率は3分の2です。市の負担は3分の1で僅か180万円です。予算額も総額540万円で、29歳以下なら6組だけです。30歳以上39歳以下の新婚さんに、市独自の負担でプラス30万円を出しても大してかかりません。いかがでしょうか。 ○議長(森田邦明君) 合田企画財政課長。 ◎企画財政課長(合田聖子君) 浜田議員さんからいただきました御質問に、お答えを申し上げます。 少子化の進行は、結婚や妊娠、出産など個人の考え方や価値観に関わる問題であり、個人の自由な選択が最優先されるものである一方、高齢化の進行と相まった人口構造の変化は、日本の社会経済システムにも深く影響し、経済社会の持続可能性を危うくするという点で、大きな社会的課題となっております。 結婚新生活支援事業では、令和2年5月29日に閣議決定された少子化社会対策大綱を踏まえ、希望出生率1.8の実現に向けて、若者の希望する結婚が、それぞれ希望する年齢でかなえられるような環境を整備することが重要であるという考えの下、結婚に伴う新生活支援などの先進的取組の展開を進めることとしております。 こうしたことから、当該事業は、結婚に伴う新生活のスタートアップにかかるコストである新居の家賃や引っ越し費用、婚姻に伴う住宅取得費用リフォーム費用などを支援するための事業として制度設計されたものであり、若年層への経済的負担を軽減することを目的として開始された事業です。 補助対象の要件については、総務省の労働力調査における夫と妻が共に雇用者である世帯数の推移、国立社会保障人口問題研究所が平成27年に実施した第15回出生動向基本調査独身者調査ならびに夫婦調査)における平均希望結婚年齢、内閣府が平成22年度に実施した結婚・家族形成に関する調査における年収別の婚姻状況等を基に総合的に判断した上で一定の基準として設定したものであると、第198回国会衆議院、政府による結婚支援施策に関する質問主意書(令和元年5月13日提出 質問書第167号)への答弁書には記載がございます。 つまり、平均希望結婚年齢については、ほぼ9割の方が39歳以下を希望していること、年収別の婚姻状況については、年収300万円が結婚の分岐点となっているということです。 令和3年度からは、年齢要件を34歳以下から39歳以下に、世帯所得要件を340万円未満から400万円未満にそれぞれ緩和するとともに、都道府県が主導して管内市町村における本事業の面的拡大を図る優れた取組については、補助率のかさ上げを行っております。さらに、令和5年度からは、補助対象世帯所得を400万円未満から500万円未満に引き上げる予定となっております。所得、年齢、それぞれの上限額が緩和された経緯については、新型コロナウイルスの影響を受け、経済的な負担が増したことが大きな要因となっております。 土佐市としましては、国の制度設計に基づき、少子化対策の一つのメニューとして、当該事業を実施していきたいと考えております。これらの制度により助成することで、少しでも結婚に向けて前向きに進んでいただく、そのようなメニューの一つとして実施していきたいと考えております。 しかしながら、議員さんがおっしゃられたとおり、少子化対策の一つとして実施するのであれば、年齢によって補助額を変えることには若干違和感もございますので、今後、国には夫婦ともに39歳以下の方に、一律上限60万円の助成となるよう補助額の引上げを要望してまいりたいと考えております。 市独自で30万円をプラスしたらどうかとの御質問には、初めて取り組む事業でございますので、利用状況等を踏まえ、今後、検討してまいりたいと考えておりますので、議員さんにおかれましては御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 浜田太蔵君の2問目2回目の質問を許します。 ◆9番議員(浜田太蔵君) 年齢によっては補助額を変える、差をつけるということには、若干違和感があるという御答弁でございました。しかし、若干ではなくて、大変おかしいことだというふうに思います。私が先ほど言いましたように、聞いた女性の方は皆さんおかしい、そういうふうにおっしゃいました。 政府は、少子化の原因の一つが晩婚化にあるとして、早く結婚をさせ子供を多く産ませたい。そういう考えでのことだと思います。しかし、そのために支援に差がつけられるということは、29歳以下だと子供を産む能力は高い。だから60万円です。29歳以下だと子供を産む能力が高いから60万円。そういう、39歳以下はそういう能力は低い。だから30万円。こういう以外に理由が考えられない。こういう考え方を市長はどのように受け止めるか、市長の答弁を求めておきたいと思います。 ○議長(森田邦明君) 板原市長。 ◎市長(板原啓文君) 浜田議員さんから私にいただきました御質問に、お答え申し上げます。 本件につきましては、平成31年に土佐市議会でも御質問がございましたが、当初は所得制限や婚姻日における年齢制限が厳しく、対象者が少ない状況から導入を見送っておりました。それが緩和されてきたことから、今般、当該事業を導入していきたいと考えておるところでございます。しかしながら、議員さん御指摘のように、制度の粗さを私も感じており、今後、国に、市長会等を通じまして、バージョンアップを要望してまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 浜田太蔵君の2問目3回目の質問を許します。
    ◆9番議員(浜田太蔵君) 改めて市長にお伺いをするわけですけれども、困窮している方々に結婚を支援する、これはいいことだと思います。でも、先ほども言いましたように、年齢で差をつけることには問題があります。年齢制限をつけたところで結婚する、しない、それほど差はない。晩婚化の原因、少子化の原因が60万円の祝い金ぐらいでどうにかなる。そのようなレベルの課題ではないと思うからです。 でも、支援するほうがしないよりいいに決まっています。だから、問題は、若い女性は子供をたくさん産む可能性が高いが、高齢になると子供を産まない、産めない。だから差をつけるという制度になっているところにあります。これは、国会議員の杉田水脈氏がLGBTは生産性がない。こういったこととまさに水脈が一緒だと、そういうふうに思います。 市長もおかしいと思っているのであれば、市が39歳の人たちに30万円を支給をしてこういう差別をなくす。これが正しいことではないでしょうか。この事業の差別は、杉田水脈氏の主張を、制度として認めるようなことになっています。いかがでしょうか。再度、市長の答弁を求めます。 ○議長(森田邦明君) 板原市長。 ◎市長(板原啓文君) 浜田議員さんから再度いただきました御質問に、お答え申し上げたいと存じます。 先ほども触れましたように、また、議員さんも再三、言及いただいておりますように、この制度には、粗さを私も感じておるところでございます。 市の継ぎ足しのお話でございますけれども、まずは、導入初期でございますので、状況も見ながらですね対応していきたいと思っておりますし、また、国に対しましては、市長会等通じまして、4月にもですね市長会ございます。これにも一定うちからもまた提案をしていきたいと思っておりますが、そのバージョンアップにつきまして要望してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りたいと存じます。 ○議長(森田邦明君) 浜田太蔵君の3問目の質問を許します。 ◆9番議員(浜田太蔵君) 3問目の質問は、この間、積み残しになっておりました青龍寺道の調査についてです。井尻・竜間の青龍寺道の調査がまだ行われておりません。 2016年の10月に、塚地峠道が歴史的評価の高い遍路道として、国の史跡として指定をされました。青龍寺道は、高知県では12番目の史跡指定であり、道が史跡に指定されたのは高知県ではこの道が初めてということで、青龍寺道の保全や観光への活用をこの間も求めてきたところであります。 しかし、井尻・青龍寺間の継続調査について要望もし質問もしてきましたが、これまで担当課長からは、井尻から青龍寺まで1.9キロメートルの区間については、四国遍路世界遺産登録4県協議会において、2023年度に調査を行い、2024年度中に意見具申を行う計画となっており、詳細については、今後、県と協議をしていく必要があるとの答弁をいただいております。しかしながら、残念にも今年の予算では調査費が計上をされていないようです。 県との協議をしていく必要性も述べられておりますので、何らかの事情があったと思いますが、取組の経過と土佐市としての考え、今後の予定をお聞きをいたします。 ○議長(森田邦明君) 合田生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(合田尚洋君) おはようございます。生涯学習課合田でございます。それでは、浜田議員からの御質問に、お答えを申し上げます。 まず、四国遍路に関しましては、四国が一体となり世界遺産登録を目指す四国遍路世界遺産登録推進協議会と、四国遍路を整備・活用し、国内外に発信するとともに、日本遺産魅力発信推進事業を計画的かつ効率的に実施することにより、地域活性化を図ることを目的とする四国遍路日本遺産協議会があります。両協議会には、四国遍路を有する四国四県58市町村が構成員となり、協議や活動を行っております。 本市につきましては、土佐遍路道・青龍寺道の一部であります塚地坂が、平成27年4月24日に四国遍路の一つとして日本遺産に認定され、平成28年10月3日には国に史跡指定されました。そして、土佐遍路・清瀧寺境内が、令和3年7月16日に日本遺産に変更認定、令和3年10月11日には国史跡として追加指定となっております。 過去の協議の中で、土佐遍路道・青龍寺道の井尻から竜までの間を、令和5年度には日本遺産及び国史跡として、それぞれ変更認定及び追加指定を目指すことが計画されております。 所管としましては、当該地は地籍調査によって用地測量は完了となり、計画どおり令和5年度に着手したく準備をしておりましたが、国へ提出する意見具申の資料としては、より詳細な現況測量が必要との県からの意見をいただき、遍路道の幅員測量等、別途、高額な委託料を要することや、発掘調査を伴わない測量のみの国庫補助申請は、近年採択が難しくなっているとの情報の下、現時点では令和5年度当初への予算計上には至っておりません。 令和5年度には、より積極的に高知県歴史文化財課との協議を重ねて、国庫補助金など有利な財源確保に努め、できるだけ早期の実現を目指しますので、御理解いただきますようよろしくお願いいたします。 ○議長(森田邦明君) 浜田太蔵君の3問目2回目の質問を許します。 ◆9番議員(浜田太蔵君) これはね、取組をきちんとしていただきたい。忘れないでやっていただきたい。念押しの質問ですので、これ以上ありませんけれども、また、活用等についてはですね、場所を変えて質問もしたいと思いますけれども、具体的に、より積極的に進めていただくことをお願いして、質問を終わります。 ○議長(森田邦明君) 以上で、9番浜田太蔵君の質問を終結いたします。 ここで10分間休憩いたします。     休憩 午前10時51分     正場 午前11時 0分 ○議長(森田邦明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 続きまして、14番中田勝利君の発言を許します。 ◆14番議員(中田勝利君) 14番中田勝利でございます。議長の許可がありましたので、質問いたします。 1問目の質問は、「帯状疱疹ワクチン接種公費助成について」を質問いたします。 激しい痛みなどを伴う帯状疱疹は、加齢とともに発症のリスクが高まり、中高年に多い。予防には帯状疱疹ワクチン接種が効果的だが、定期接種の対象ではないため、費用は全額自己負担です。負担軽減に向け、公明党は自治体による助成を推進しており、予防接種法に基づき、無料または低額で受けられる定期接種化を政府に強く求めております。 帯状疱疹の特徴は、初めはヒリヒリ、チクチクといった皮膚の痛み。その後、水ぶくれを伴う赤い発疹が帯状に広がる。眠れなくなるほどの激しい痛みを伴うことも少なくない。腕や胸、背中など上半身に発症することが多い。顔や首などに症状が現れることもある。後遺症として帯状疱疹後神経痛で痛みが長引くこともあり、治療には主に抗ウイルス薬を用いるといった特徴があります。 昨年10月下旬、都内在住の80代女性は、夜中に違和感を抱き、目が覚めた。ピリピリした痛みが右耳の上を走り、何度も起きてしまったと語る。痛みが続く中、2日後には、女性の腰と左横腹に赤い発疹が広がった。医療機関を訪ね、診断されたのは帯状疱疹だった。50代で一度、帯状疱疹になったことがあるが、再発は思いもしなかった。これほどの痛みが防げるなら、ワクチンを早く打っておけばよかったと振り返る。 帯状疱疹の原因は、子供の頃に感染した水ぼうそうの水痘・帯状疱疹ウイルスだ。水ぼうそうが治った後も、ウイルスは神経節に潜伏を続け、加齢や免疫の低下に乗じて、再び活性化することで発症する。病状が落ち着いても、後遺症として帯状疱疹後神経痛PHNで痛みが続くこともある。 国立感染症研究所によると、宮城県での大規模疫学調査で、50歳以上から発症リスクが上昇し、70歳以上でピークに、80歳までに3人に1人が経験するとされております。 こうした帯状疱疹の予防に役立つのがワクチンです。2016年に国内メーカーの生ワクチンが、2018年に海外メーカーの不活化ワクチンが、それぞれ50歳以上を対象に国内で薬事承認されており、発症リスクの低下に有効とされている。ただ、帯状疱疹のワクチンは、全額自己負担の任意接種の位置づけであり、医療機関によって接種費用は異なるが、数千円から数万円かかり、ためらう人も多い。 国立がん研究センター中央病院の岩田敏感染症部医師は、帯状疱疹は帯状疱疹後神経痛のほか、目にできれば角膜炎、耳にできれば難聴の原因にもなり、油断できない。高齢者にはワクチン接種が何より重要。まずは、自治体の助成で受けやすくした上で、定期接種を急ぐ必要があると指摘しております。 こういった帯状疱疹ワクチン接種推進のため、土佐市として少しでも助成金を創設し、土佐市民の特に高齢者のために、全額自己負担の軽減を検討すべきと考えますが、答弁を求めます。 ○議長(森田邦明君) 岡林健康づくり課長。 ◎健康づくり課長(岡林輝君) おはようございます。健康づくり課岡林です。中田議員さんからいただきました「帯状疱疹ワクチン接種公費助成について」の御質問に、お答え申し上げます。 中田議員の御質問の内容にございますように、帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる皮膚疾患で、子供の頃に水ぼうそうに感染した方は、生涯にわたり神経節に潜伏感染している状況となり、加齢や疲労、ストレスなどによる免疫低下に伴い、ウイルスが再活性化することで引き起こされます。 症状といたしましては、体の片側に赤い発疹が帯状に広がり、多くの場合、強い痛みを伴い、発疹が消えた後も神経痛などの後遺症を伴う場合がございます。 この帯状疱疹は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づく届出対象に含まれていないことから、国内における感染状況については、限定された疫学調査のみとなっておりますが、国立感染症研究所の調査によれば、85歳以上の方の約半数が帯状疱疹を経験されているとされ、80歳までには3人に1人が帯状疱疹を経験すると推定されております。 次に、帯状疱疹の予防接種につきましては、乳幼児の定期接種で使用されている水痘ワクチン、以下、生ワクチンと言います、に50歳以上の方の帯状疱疹の予防に対する効果・効能が平成28年に追加され、予防的に接種が可能となり、平成30年3月には、乾燥組換えワクチン、以下、不活化ワクチンと言いますが、承認され接種できるようになりました。 接種費用といたしましては、医療機関によりますが、生ワクチンで1回1万円程度、不活化ワクチンで1回2万円程度であり、生ワクチンは1回、不活化ワクチンは2回の接種が必要となります。これらのワクチンは議員御指摘のとおり、現在は任意接種の位置づけとなっており、費用については自己負担となっております。 議員御質問の帯状疱疹ワクチン接種推進のための助成金の創設につきましては、現在のところ、本市の状況等が把握できていないことから、すぐに実施をする予定はございませんが、市民の皆様の健康で健やかな生活を実現するためには、有効な手段の一つであると思われ、まずは、状況把握のための調査を行ってまいりたいと考えますので、議員におかれましては御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 中田勝利君の1問目2回目の質問を許します。 ◆14番議員(中田勝利君) 2回目の質問です。 帯状疱疹ワクチンの接種費用の負担軽減へ独自の助成制度を設ける自治体が広がっております。 東京都文京区では、2019年10月から都内初の助成事業を実施しております。区の補助により、65歳以上の区民が指定の医療機関で生ワクチン接種を受けた場合、自己負担が4,000円で済み、助成は生涯で1回のみ。制度開始から昨年度まで、約1,000人が助成事業により接種を受けております。来年度からは、事業対象を50歳以上に拡大し、不活化ワクチンも助成対象に加える方針で、区民からの問合せが多く、関心が高いと区予防対策課がコメントしております。 埼玉県美里町では、昨年7月から助成制度がスタートし、50歳以上が生ワクチン、不活化ワクチンを接種する場合、1回1万円を上限に費用の2分の1まで助成をしております。 高知県でも昨年、四万十町でこの帯状疱疹ワクチン接種公費助成についての質問があり、様々検討しており、前向きな町長の話があったようでございます。 近隣市町村の動向はこのような状況ですが、市長に再度の答弁を求めます。 ○議長(森田邦明君) 板原市長。 ◎市長(板原啓文君) 中田議員さんから再度いただきました御質問に、お答え申し上げます。 帯状疱疹ワクチンの助成制度につきましては、現在のところ、高知県下では三原村が接種費用を全額助成しているとお伺いしており、県内市町村の中にも、現在、実態の把握に乗り出している市町村もあるとお伺いしています。 また、国におきましては、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会において、帯状疱疹ワクチンの定期接種化に向けた議論が継続して行われ、検討されているようでございます。 今後におきましては、先ほど担当課長のほうから答弁にもございましたように、まずは、本市の実態把握を行い、国・県の動向を注視しつつ、県内市町村の情報収集を行いながら、総合的に検討を行ってまいりたいと考えておりますので、議員さんにおかれましては御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 中田勝利君の1問目3回目の質問を許します。 ◆14番議員(中田勝利君) 3回目です。 50歳以上になると発症率が急増し、帯状疱疹患者の7割が50歳以上と言われております。1回目でも発言いたしましたとおり、帯状疱疹は高齢者が発症しやすく、耐え難い痛みを伴う病状で、後遺症等もあり、ワクチン接種も全額自己負担のため、接種にちゅうちょしている土佐市民の方が多くいると思われます。 市長におかれては、ぜひ帯状疱疹ワクチン接種の助成事業創設をお願いし、この質問を終了いたします。 ○議長(森田邦明君) 中田勝利君の2問目の質問を許します。 ◆14番議員(中田勝利君) 2問目の質問です。「仁淀川及び河口の安全性について」を質問いたします。 先月、「シラスウナギ漁5人仁淀川河口流される 無事救助」と題して、高知新聞に掲載記事がありました。 22日午後8時半頃、仁淀川河口付近でシラスウナギ漁をしていた5、6人が沖に流されたと地元消防などに通報があった。高知海上保安部の巡視艇が現場に急行。午後9時過ぎに、河口から900メートル沖の海上で、成人男性5人を全員救助した。いずれもけがなどはないという。 海保によると、付近では同じグループ26人が漁をしていたという。今期の漁期が1月11日に始まって以降、仁淀川河口でシラスウナギ漁従事者が沖に流されたのは1月24日1人、2月9日3人に続き3回目。いずれも救助された。関係者によると、仁淀川では、今期から網を海岸近くで歩いて引く手法が禁じられ、海岸から5ないし20メートルほどの沖合の水面に浮きながらライトでシラスを集めて網ですくう手法が増加している。川の流れや離岸流で沖に流されるケースが頻発しているとみられる。この記事が掲載されておりました。 過去に、私が消防長に質問した際に、水難事故等では、場合によっては、高知市消防局と連携を取りながら対処しているとの答弁があったようですが、今回のシラスウナギ漁の場合及び仁淀川・河口付近での事案としての訓練や装備等と、高知市との連携、海上保安庁との連携等をお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 横川消防長。 ◎消防長(横川宏二君) 消防長の横川です。 中田議員さんからいただきました、仁淀川及び河口の安全について、の今回のシラスウナギ漁の場合及び仁淀川・河口付近での事案についての訓練や装備などと、高知市との連携、海上保安庁との連携などの御質問に、お答えを申し上げます。 まず、令和5年2月22日に発生いたしました仁淀川河口シラスウナギ漁の水難事故につきましては、午後8時50分頃、高知市消防局総合指令課から、仁淀川河口大橋東側で8名程度が流されている。高知海上保安部からの入電で詳しいことは分からない。高知市消防局もまだ現場に着いていないとの電話連絡があり、消防本部は、宇佐水難救済会に漁船の出動要請をするとともに、本署から救助工作車1台、宇佐分署から救急車1台、合計2台6名体制で出動しております。 午後9時過ぎ、現場付近の新居南風の里に到着し、当直の救助隊長が情報収集を行うとともに、隣接する高知市消防局と活動内容を協議し、徒歩にて海岸の捜索及び海上の目視捜索を開始しました。現場付近の海上では、海上保安部の巡視船が捜索活動を開始しており、午後9時30分頃、巡視船によって要救助者5名全員が救助され、けがなどないことを確認して、現場を引き上げております。 次に、仁淀川・河口付近での事案についての訓練や装備などと、高知市との連携、海上保安庁との連携につきましては、毎年仁淀川において、土佐警察署と水難合同訓練を行い、情報共有の伝達訓練や活動内容を確認し、連携した訓練を実施しております。装備などにつきましては、救命ボート2艇、捜索用ドローン2機、救命索発射銃、魚群探知機、水中カメラなどを活用し、救助活動を実施しております。また、連携などの訓練につきましては、高知市消防局とは日頃から情報共有を行い、有事の際は活動範囲等を協議して、両機関が保有する資機材を活用し、救助活動を実施しておりますので、合同訓練は実施しておりません。海上保安部との河口付近での合同訓練につきましても、救助活動が海上となりますので実施しておりませんが、今期のシラスウナギ漁の漁期が1月11日から始まり、1月24日、2月9日、2月22日と3回水難事故が発生していることから、3月16日には、仁淀川河口において、消防、警察、海上保安部と初めての水難合同訓練を予定しております。訓練内容につきましては、救助体制や情報共有の伝達など、連携強化を目的とした訓練を実施いたします。 今後におきましても、各合同訓練や災害現場での課題を検証し、さらなる連携強化を図り、市民の皆様の安心・安全の確保に努めてまいります。議員におかれましては御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 中田勝利君の2問目2回目の質問を許します。 ◆14番議員(中田勝利君) 2回目の質問です。 シラスウナギ漁は、気温の寒い時期が漁の時期と重なっているわけであります。この寒い時期に長時間沖に流されますと、体温の低下から大変な事故が起こると思われます。また、河口付近では、季節にかかわらず、サーフィンを楽しむ方がおりますし、河口でのボート遊びも確認されておりますが、現在までの危険な事案や事故等についても、この際お伺いいたしておきます。 ○議長(森田邦明君) 横川消防長。 ◎消防長(横川宏二君) 2回目の、現在までの危険な事案や事故等についての御質問に、お答えを申し上げます。 過去10年間の水難事故につきましては34件発生し、うち仁淀川では9件、河口ではサーフィン関係が2件、シラスウナギ漁が今期を含め5件であります。特に、危険な事案や事故等の発生はないですが、昨年仁淀川の水位が増水中に、遊泳者が中州に取り残される事案が発生しましたので、仁淀川が増水している期間中は、土佐警察署と合同で注意喚起の広報を実施しました。 今後におきましても、各関係機関と連携し、水難事故防止の啓発活動に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(森田邦明君) 中田勝利君の2問目3回目の質問を許します。 ◆14番議員(中田勝利君) 3回目です。 ともあれ、水難事故は、救助する側にとっても大変危険なことと思われますので、今後とも装備品の充実や訓練を重ねて、安全性の保持を保って、仕事に励んでいただきますようお願いをいたしまして、2問目の質問を終了いたします。ありがとうございました。 ○議長(森田邦明君) 中田勝利君の3問目の質問を許します。 ◆14番議員(中田勝利君) 3問目の質問をいたします。議案第15号関連について、多目的広場整備事業用地取得についてを質問いたします。 今議会で、市長の行政報告での発言の中で、財産の取得に係る追認議案につきまして報告を申し上げますとあり、多目的広場整備事業に係る起業地取得につきまして、令和元年6月から令和2年7月にかけまして契約を行い取得が完了しているところであります。その後、関係書類の精査を行う中で、この契約にあたっては議会の議決が必要なものに該当していることが判明し、事後とはなりましたが追認議案を提案させていただくものであります。議決を経ることなく契約を行ったことは、事務処理を行うに当たり関連法令等の認識が欠けていたことに起因した行政運営上あってはならないものであり、この場をお借りいたしまして、深くおわびを申し上げます。今後におきましては、全所属長に対して周知徹底を行い、事務手続に遺漏のないよう努めてまいります。なお、追認議案の詳細につきましては、後ほど提案理由において説明申し上げますので、御審議のほどよろしくお願い申し上げますと、市長の発言がございました。 また、この件での事柄も、高知新聞の先日の掲載記事にもありました。記事は、土佐市は同市高岡町乙にサッカー場を整備するため、2023年度当初予算に調査費280万円を盛り込んだ。市は今秋をめどに、芝生での整備も視野に入れて経費や財源、工期などを検討し、基本構想をまとめ、具体化を図る。場所は高知リハビリテーション専門職大学の北東約300メートルの農地。約1.3ヘクタールを市は1億4,700万円で購入済みで、多目的広場としてサッカー場とトイレ、駐車場などを整備する計画だ。この計画は板原啓文市長の指示で17年秋ごろに策定。板原市長らによると、17年までに複数回、同大学の運営法人から、一定規模の運動場をとの要望があった上、市内の少年サッカーチームの監督や保護者からも、芝のグラウンドをつくってほしいとの声が上がったのを踏まえたという。基本構想では、芝生か土のグラウンドの種類、整備費用、財源、維持管理費、完成までの工期、現地周辺の排水対応などを調査。板原市長は、市の財政力で踏み込めるかどうかを含め、基本構想で得た情報を基に方向性を出したいとしている。また、市はこの用地買収に必要な市議会の議決を経ていなかったとして、6日開会の市議会3月定例会に財産取得に関する追加議案を提出するとの記事が掲載されておりました。 私は、この3問目の質問は、この追認議案については、なるほど、そのような議決が必要であったことを訂正し直し、追認議案にかけて諮ることは何の異議もありませんし、多目的広場は普段はグラウンド等であっても、災害時は様々な用途にも地域住民のため使用できる土地取得であると思い、何の異議もございません。が、現在、この土佐市取得の土地が一部整備され、建物も建ち、完成間近になっているようでありますが、この建物について、市議会議員も市民の方も、一体何が建設されているのか分からず、戸惑いをしている市民がいるようです。 広報とさに説明や市議会に説明などなかったように思われますが、この土佐市取得の土地は、誰かの運営に任せているのか、この建物は何か、質問をいたします。 今回、追認議案をする土地の上に、建設中の建物のことですので、この際、詳しく運営、用途、利用者、目的等をお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 西原福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(西原正人君) 中田議員さんからの御質問に、お答えいたします。 議員さん御質問の、山の手保育園南側に建設しております多目的広場整備事業に係る起業地の西側に建設中の建物につきましては、特定非営利活動法人土佐の風、以下、土佐の風と申しますが、建設している児童発達支援センターでございます。 児童発達支援センターとは、地域の障害のある児童を通所させて、日常生活における基本的動作の指導、自活に必要な知識や技能の付与または集団生活への適応のための訓練を行う施設でございます。対象者は、知的障害のある児童または精神に障害のある児童でございまして、発達障害児も含まれております。 サービスの内容につきましては、日常生活における基本的な動作の指導、知識機能の付与、集団生活への適応訓練などを行う児童発達支援、授業の終了後または休業日に通所により、生活能力の向上のための必要な訓練、社会との交流の促進などを行う放課後等デイサービス、保育所など児童が集団生活を営む施設などに通う障害児につき、その施設を訪問し、その施設における障害児以外の児童との集団生活への適応のための専門的な支援などを行う保育所等訪問支援などがございます。 土佐の風は、平成28年10月に、児童発達支援事業所とさっちクラブを開所し、放課後等デイサービス事業や保育所等訪問事業などを実施しておりまして、ここ数年、発達障害に対する認知や保護者の方の理解が高まり、支援体制が整ってきたことで、療育を必要とする幼児、児童、生徒は増加傾向にあり、とさっちクラブでも利用者が増加してきたことから、現状の施設では手狭となっていたようでございます。また、土佐の風では、かねてより療育支援を多角的に広く展開、提供するために、児童発達支援センター化を目指しており、早期実現に向けての要望なども何度かお受けしておりました。 そのような中で、土佐の風から当該起業地の一部の土地について、貸付けを受けたい旨の依頼がございました。 土佐の風とは、令和3年8月に、児童発達支援体制の整備及び機能向上を目的として、特定非営利活動法人土佐の風と土佐市との児童発達支援の連携に関する協定を締結しておりまして、児童発達支援センターが設置されることで、発達の遅れや障害があることが心配される子供について、育児不安を持つ保護者などへの相談、指導などが行われ、児童発達支援体制の一層の充実につながるものと考え、また、土佐市第2期障害児福祉計画には、成果目標として、関係機関と協議し、児童発達支援センターについて、令和5年度末までに設置に努めるとしており、この計画とも合致するものでございました。 以上のことを鑑みまして、当該起業地の一部について、グラウンド整備に影響がない範囲で、先行して福祉施設として利活用することで、土地を有効活用することとし、土佐の風に用地を貸与したものでございます。 現在、建設中の児童発達支援センターでは、先ほど紹介した事業に加え、障害児通所支援の利用申請、利用継続手続時に障害のある児童の心身の状況や環境または障害児の保護者の意向などを考慮し、障害児支援利用計画案の作成や見直しなどを行う障害児相談支援事業所も開設する予定とお聞きしております。 土佐の風の現在の施設の定員、1日当たりの利用者となりますが、定員は10名で、児童発達支援の利用実人数は約50名、放課後等デイサービスの利用実人数は約40名、月延べ利用者数は200名前後となっておりますが、現在、建設中の児童発達支援センターは定員が24名となっており、サービスの利用希望者を待機させることなく、障害児の療育支援が行われるようになるものと考えております。議員におかれましては御理解賜りますようお願い申し上げます。 以上です。 ○議長(森田邦明君) 中田勝利君の3問目2回目の質問を許します。 ◆14番議員(中田勝利君) 2回目の質問です。 今回の私の質問は、土地取得や建物に異議があるのではなく、土佐市取得の土地の上に建つ建物は、建設前から市民に説明をして、特に地域の方々に後押しをしていただき、後々守っていただいてこそ、利用する方々も満足されると思われます。 1回目の質問では、建物の事柄、内容等をお聞きいたしましたが、2回目の質問は、現在までにこの土地の建物、建設物の説明をなぜできなかったのか、しなかったのかをお聞きいたします。 ○議長(森田邦明君) 西原福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(西原正人君) 中田議員さんからの再度の御質問に、お答えいたします。 議員さん1回目の御質問にもございましたが、土佐の風が建設中の児童発達支援センターは年度内には完成し、令和5年度から開所される予定でございまして、地元自治会長には、施設の概要等は御説明いたしましたが、土佐の風の施設整備に市から補助金などは支出していないとはいえ、これまでの間、議員の皆様方には施設の概要などの御説明を申し上げておりませんでした。 この件につきましては、多目的広場整備事業用地の取得について、今議会で追認議案を提出させていただいた件と同様、議員の皆様への報告が抜かってしまったためでございます。改めておわび申し上げます。 以上です。 ○議長(森田邦明君) 中田勝利君の3問目3回目の質問を許します。 ◆14番議員(中田勝利君) 3回目の質問です。 今回の質問は、説明をできないとか、しにくい土地、建物に思えませんが、あえて言わせていただきますが、私は、土地及び建物について異論があるわけではないのです。 要は、このような事柄を、市議会、市民に説明等を怠る行政の在り方に問題があるのではないかと言いたいのであります。この点について、市長の答弁を求めます。 ○議長(森田邦明君) 板原市長。 ◎市長(板原啓文君) 中田議員さんの御質問に、お答えをいたします。 御質問の多目的広場整備事業用地につきましては、今議会の開会日の行政報告でも申し上げましたとおり、山の手保育園南側に計画しております多目的広場整備事業に係る起業地を、令和元年6月から令和2年7月にかけまして契約を行い取得をしております。 この契約につきましては、議会の議決を経ることなく契約を行ったものでございまして、事後とはなりましたが、今議会の追認議案を提出させていただくこととなり、改めておわびを申し上げます。 また、土佐の風が建設中の児童発達支援センターの件につきましても、先ほど、担当所管のほうから答弁もございましたが、施設整備に市から補助金などは支出していないとはいえ、市有地に建設される建物について、センターの完成間際の今まで、議員の皆様方への御報告が抜かっておりましたことを、重ねておわびを申し上げます。 今回の件につきましては、私の配慮不足に起因した内容でございまして、反省をいたしますとともに、今後におきましては、議員の皆様や市民の皆様への説明責任など抜かりのないよう努めてまいりますので、議員の皆様方におかれましては何とぞ御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 以上で、14番中田勝利君の質問を終結いたします。 続きまして、7番所紀光君の発言を許します。 ◆7番議員(所紀光君) 7番所紀光でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして質問させていただきます。 1問目は、「アサリの再生事業について」でございます。 現在、宇佐地区では、協議会が中心となってアサリの再生事業に取り組んでおります。 協議会は立ち上がってから13年が経過しており、環境保全を活動の中心としながら、アサリの再生において一定の成果を上げ、少しずつ前進していると伺っております。 しかし、13年の歳月が経過していることや、その期間において、国、県、市からの一定額の助成金を活用していることを考えると、今後この取組をどの方向に着地させていくのかということを、しっかりと見定めていかなければなりません。そんな時期にも来ているのではないかと思います。 そこで、所管課長にお伺いいたします。現在のアサリの再生における進捗状況と協議会の動向について、お聞かせください。 ○議長(森田邦明君) 松岡水産課長。 ◎水産課長(松岡章彦君) 水産課松岡です。所議員さんからいただきました「アサリの再生事業について」の御質問に、お答えいたします。 浦ノ内湾の干潟においては、昭和50年代後半には年間2,800トンを超すアサリの漁獲量があり、多くの潮干狩り客が訪れ、渡船業や周辺の飲食店も栄えておりました。 しかし、乱獲、底質の悪化、エイ等の食害等が原因ではないかと言われておりますが、平成23年頃には、アサリが壊滅状態となり、来訪者が激減し、翌平成24年には渡船組合が解散しております。 このような状況の中、アサリの資源の回復は宇佐全体の大きな課題であり、人でにぎわう干潟の再生に取り組む必要があるということで、平成21年に漁業者と住民28名により、宇佐地区協議会、以下、協議会と言います、が結成されました。 結成後は、アオサの除去や干潟の耕うんを実施し干潟の状態は改善され、平成23年度からは、食害への対策として干潟への被せ網の設置に着手し、以降は網に砂が堆積する課題の改善に取り組んだ結果、平成27年度からは、ハウス形式ネットの設置により網の立体化が実現され、砂の堆積の減少を図りながら、以後、経過観察を行っており、被せ網の設置箇所により差はございますが、一定量の稚貝の沈着が確認されております。 現在の協議会の取組でございますが、大きく三つあります。 一つ目は、立体型被せ網の交換で、これが協議会の最も主な活動となっております。被せ網の交換は、網に大量のカキが付着することにより、アサリが砂から出られなくなり稚貝が死ぬことを避けるためで、作業時間が限られていることもございますが、また作業する人数にもよりますが、1日3枚程度を交換しており、本年度につきましては174枚を交換しております。 二つ目は、モニタリングですが、年に一度、アサリの生息状況を調べるために高知県水産試験場に協力をいただき、モニタリング調査を実施し、アサリの生息数や大きさ等を調べております。モニタリングの結果によると、アサリの生息状況は、令和3年までは一定増加傾向にありましたが、令和4年は若干減少をしております。 これは、被せ網に砂が堆積し、アサリの沈着がうまくできていない箇所があることが大きな原因ではないかと考えられますが、これら総重量については、個体数の減少の割合に比べまして減少幅が小さいということから、漁獲出荷サイズでございます3センチメートル以上のアサリが一定成長しているのではないかと考えられます。ただ、昨年夏、浦ノ内湾で、特に二枚貝に被害を与えると言われているヘテロカプサ赤潮が大量に発生し、その影響が危惧されており、現在調査を行っているとのことでございまして、その結果を待っているところでございます。 三つ目は、アサリの間引き体験で、アサリの密度を管理する取組の一環として、市内の小学生を対象に実施しております。この活動は、活用している国の水産多面的機能発揮対策事業の実施要領に、その利益が広く国民に享受されるよう努めるものとすると示されておりまして、その理念に基づき実施しているものでございます。本年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で思うようにできませんでしたが、来年度は何とか実施したいと考えております。 市といたしましては、協議会のこのような取組に対しまして、これまでアドバイスを行うなど支援を行ってきましたが、協議会が結成され14年余りが経過し、今後は協議会の自立に向けて取組を行っていく必要があると考えております。 協議会からは、非営利法人である一般社団法人として自立を目指したいという意向をお伺いしておりますが、どうすればスムーズに移行できるのか、どうすれば自立後の活動を継続していくことができるのかについて、協議会と話合いを進めているところでございますので、議員におかれましては御理解、御協力を賜りますようお願いいたします。 ○議長(森田邦明君) 所紀光君の1問目2回目の質問を許します。 ◆7番議員(所紀光君) 松岡課長、ありがとうございました。現在の状況を細かく答弁いただきありがとうございます。 私も協議会が法人化して自立していくことが望ましいと考えております。ただし、一点だけ注意していただきたいことは、法人化しようとする思いばかりが一人歩きをしないよう注意していただきたいと思います。法人化することが最終目的ではございません。法人化して事業が円滑に回っていくことがとても重要なことですので、円滑な運営体制の青写真がないまま、法人化だけをとにかく進めるということだけは決してあってはなりません。この部分は、強く念を押しておきたいと思います。 私は、漁業に携わった商売をしている関係もございまして、漁業事情の深刻さに、漁業事業の深刻さを身にしみて感じております。天然の魚は全国的に水揚げが減少し、例年どおりの水揚げという言葉はもはや消えつつあり、確実に生の魚を調達することが難しい時代に入ってきております。 それは、本市で唯一の漁港である宇佐漁港に関しても同じことが言えます。漁師の方々にとって、水揚げできる魚が少ないことは死活問題となっており、漁師での生計が立てづらいことが漁師の担い手不足にもつながり、大きな問題となっております。 近年では、鮮魚での原料調達について、養殖物に移行されている実情もあり、漁業としても捕獲するという意識から育てるという意識に変わりつつあるのが現状です。 そんな中、国産のアサリについては、漁業資源としても観光資源としても十分すぎるほどのポテンシャルの高い存在であり、これが可能性の塊であることは言うまでもございません。また、育てるという現在の時流に乗った漁法であるとも言えます。 宇佐地区のアサリは、かつて年間2,800トンもの漁獲があり、良い漁場であることは揺るぎのない事実でございます。四国内の漁場と比較しても、ナンバーワンと言ってよいほどの土壌が広がっているのです。 つまり、この土壌で大きく育てた国産のアサリが提供できるようになれば、ブランド化できる可能性が極めて高いと思われます。高知県は、幸いにも魚介類におけるイメージのよさが全国でもトップクラスの県でございます。これらのことも間違いなくブランド化の追い風になると思われます。 漁業に携わっている私が商売人目線で見る限り、土佐市の漁業振興及び活性化において、天然の魚が捕れにくくなっている今、このアサリの再生事業は唯一の選択肢ではないかと、私見ではございますが感じております。 これまでは、アサリの再生を模索する研究段階であり、可能性を探りながら一定の成果を出すところまではやってまいりました。そして、ここからは、次のステージに上がるタイミングです。今後はもう一段階ギアを上げて事業を円滑に運営しながら自立していくための十分なサポートをお願いしたいと考えております。 資金の面で言えば、助成金のほかにふるさと納税へのひもづけやクラウドファンディングなどを活用することもありかもしれません。また、人材の面で言えば、県外からの移住者や地域おこし協力隊などの未来の担い手となる若者の力を借りることは必須であると思っております。極端なことを言えば、市役所内の水産課にアサリ班などのサポート部隊を検討することもありではないでしょうか。実際に、ほかの自治体では行われている手法でもあります。少々極端な例を出しましたが、それぐらいの覚悟を持ったサポートをお願いしたいということでございます。 私は何としても、この可能性の塊を漁業資源として、観光資源として世に送り出したいと思っております。もちろん事業の主体は民間が行うことであり、行政が主体となるわけではございませんが、この可能性の塊が何となく尻すぼみ的な感じで消滅してしまうことだけはあってはなりません。何が何でも事業を成功させるという強い思いを、官も民も共有しながら、ステップアップしていただきたいと思います。 この事業に関しては、それなりの時間と費用を費やしてきました。そろそろ未来の見える話へ進まなければなりません。後は、官民ともに絶対に成功させてやるという強い覚悟が必要であると考えております。 そこで、市長にお伺いいたします。市長は、このアサリの再生事業に対しどのような目標を掲げ、どの方向を目指しておられるのでしょうか。そして、アサリの再生事業も踏まえ、本市における漁業振興についてどのようにお考えでしょうか。お聞かせください。 ○議長(森田邦明君) 板原市長。 ◎市長(板原啓文君) 所議員さんから私にいただきました御質問に、お答え申し上げます。 県下でも有数の漁港を基盤とし、古くから漁業の町として栄えてきた宇佐地区は、沿岸・沖合漁業から遠洋・近海かつお、まぐろ漁業へと特色のある発展を遂げ、本市産業における重要な地位を築いてきました。 しかしながら、近年、漁業を取り巻く環境は、資源の減少や漁場環境の変化、漁業従事者の高齢化と後継者不足などの課題に直面しております。また、宇佐地区において、平成20年から取り組んでいるうるめのブランド化については、ここ数年、不漁により停滞しており、水産業全体として大変厳しい状況とお伺いしております。 このような状況の中、市といたしましては、平成17年度から資源確保のためのヒラメの稚魚放流を行うとともに、令和元年度から漁業新規就業者への研修や自立支援による漁業者の確保に取り組むなど漁業振興を図ってまいりました。 また、本年度は、燃油価格等の物価高騰の影響を受けた市内の漁業者に対する事業継続支援と地域活性化を目的に、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、水揚げ手数料に対して補助を行うべく手続を進めているところでございます。なかでも、高知県内屈指の潮干狩り場であった宇佐地区のアサリの再生は、議員さん御指摘のとおり、宇佐地区の水産業の活性化策として大変重要な取組であると考えており、市としても支援を行っているところでございます。 現在、宇佐地区協議会は水産庁の水産多面的機能発揮対策交付金事業を活用しながら、天皇洲における干潟の保全活動を行っております。水産多面的機能発揮対策交付金事業は、1期目として平成28年度から令和2年度までの5か年事業にて終了し、新たに2期目として令和3年度から令和7年度までの5か年事業が昨年度から開始されております。 宇佐地区協議会は、当該事業の終期を見据え交付金に頼らない法人として自立していただきたいわけでありますが、自立に向けましては様々な課題を解決しなければなりません。 一つ目の課題としては、アサリの漁獲に関するルールの問題です。現在は、被せ網の効果が発揮され、アサリ稚貝が沈着して順調に生育しており、出荷サイズの目安となる3センチ以上のアサリが多く見られるようになっていますが、アサリの漁獲方法を整理せず放置しておきますと、昔のようにアサリが乱獲され干潟のアサリが再度枯渇することが危惧されます。漁業者によるアサリの漁獲や観光客の潮干狩りが可能となるよう、アサリの漁獲に関するルールづくりを高知県漁協宇佐統括支所及び高知県と連携しながら作成したいと考えております。 二つ目の課題としては、担い手不足の問題です。宇佐地区協議会の構成員の皆さんの高齢化が進んでおり、法人化以降の事業継続のためには、担い手となる人材の確保が必要になります。市としましては、アサリ再生事業について様々な手法で発信し、地域おこし協力隊も視野に入れ、人材確保の支援に努めてまいりたいと考えております。 これら以外にも、干潟の占用方法、法人化に伴う手続や資金調達等、多くの課題が山積しております。 まずは、先ほど申し上げました様々な課題を解決し、宇佐地区協議会を遅くとも令和7年度までには交付金に頼らず、アサリの水揚げにより安定した経営ができる法人として自立していただくことを最優先したいと考えております。 いずれにいたしましても、宇佐のアサリという既存ブランド力を最大限まで活用し、それを宇佐地区活性化の起爆剤化していけたらと考えており、そのためには、持続可能な仕組みの中で、漁業者が潤い、地区協議会の皆様も潤い、漁協も潤う仕組みを構築できるかにかかっているように考えております。 市といたしましては、そうした方向を見据え、調整等に傾注してまいりたいと考えております。議員さんにおかれましては御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 所紀光君の1問目3回目の質問を許します。 ◆7番議員(所紀光君) 市長、御答弁いただきありがとうございました。漁業資源でありながら、観光資源でもあるこのアサリを、本市の特産品として、是が非でも復活させていきましょう。 私自身も、ブランド化事業というものに一から携わってきた人間でございます。協議会という任意の団体で事業を一から起こし、法人化させて軌道に乗せることの難しさは、誰よりも分かっているつもりでございます。 県外のアサリの産地も、全国的に漁獲量が減っており、アサリの再生に向けて、全国各地が様々な手法で再生を図っております。宇佐地区と同じように被せ網式で行っている所もあれば、全く別の手法を採用している地域もあり、各地で試行錯誤されている状況です。 この方法でなければならないということもございません。様々な可能性を排除することなく、全国各地の先進事例も十分に参考にしながら、本市に合ったスタイルを確立し、何とか事業を成功に導いていただきたいと思っております。 以上で、1問目を終了いたします。 ○議長(森田邦明君) ただいま、7番所紀光君の質問続行中でございますが、昼食のため、午後1時まで休憩いたします。     休憩 午後 零時 1分     正場 午後 1時 0分 ○議長(森田邦明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 所紀光君の2問目の質問を許します。 ◆7番議員(所紀光君) 続きまして、2問目は人口の減少と高齢化の問題についてでございます。 現在、全国の多くの市町村が、人口の減少と高齢化の問題に対し、頭を悩ませております。そんな中、最近よく話題になる、2025年問題と2050年問題がございます。 皆さんも御存じだとは思いますが、全国的に人口減少が進む中、2025年に第1次ベビーブームと言われた団塊世代が75歳以上の後期高齢者の枠組みに入ってくることで、国民全体の約5人に1人が75歳を迎えることになり、65歳以上の人口が国民全体の3割程度に増えるというのが2025年問題。 そして、その先の2050年には、私と同世代の第2次ベビーブームと言われた団塊ジュニア世代が75歳を迎えることで、国民全体の約4人に1人が後期高齢者となり、65歳以上は4割を超えるというのが2050年問題と言われております。 そして、この問題で挙げられている数値は日本全体で見た数値ですので、10年先行していると言われている高知県において、またそれ以上に進んでいる本市については、さらに5%から10%の高齢化率の上積みがあると考えられております。 このような大きな時代の変動に対して、行政は前もって準備をしておくことが大変重要でございます。つまり、視点を未来に置きながら、迎えくる未来に対してどう対応していくのか。先手先手で手を打っていく必要がございます。つまり行政は、未来を見据えて地域社会をコーディネートしていかなければなりません。 高齢化社会を迎えますと、単身高齢者の割合が増えてくるという問題がございます。つまり、家族の助けを借りることのできない高齢者が増えるということであり、日常生活において、今まで家族内で解決できた問題が解決できなくなるというわけでございます。介護の問題についてはもちろんのこと、日常の買物やごみ捨てに至るまで、家庭内で自己解決できる能力の限界について、今までと異なる尺度で見ていく必要があると思われます。 そこで、所管課長にお伺いいたします。今後、単身の高齢者が増加することで、家庭内における自己解決の能力が低下していく問題について、行政としてはどのような見解を持ち、未来に向けてどのような対策を考えておられるのでしょうか、お聞かせください。 ○議長(森田邦明君) 中平長寿政策課長。 ◎長寿政策課長(中平勝也君) 長寿政策課中平です。所議員さんからいただきました単身高齢者増加対策についての御質問に、お答えを申し上げます。 高知県の人口は、1956年の88万3,000人をピークに、高度経済成長期における大都市圏への大幅な人口流出などの影響により減少を始め、出生数の減少などの影響により、2020年には69万1,000人となり、65歳以上の老年人口は1995年に初めて年少人口を上回るなど増加を続け、議員おっしゃるとおり、全国に10年先行して高齢化が進んでおります。 本市におきましても同様に人口減少や高齢化が進んでおり、単身や高齢者のみの世帯が増加しており、全国平均よりその割合は高いものとなっております。また、地域の人と人との関わりの希薄化もあり、これまで地域が担ってきた支え合いの力は弱まってきているとも言われており、支援を必要とする高齢者が増えてきている状況であることから、地域の住民や各種団体、企業の関係者など様々な人々が連携しながら、日常生活の支援体制の充実・強化及び高齢者の社会参加の推進を一体的に図っていくことが重要であると考えるところでございます。 こういったことから、本市におきましては、地域包括ケアシステムを推進すべく、高齢者支援対策として、あったかふれあいセンター事業、生活支援体制整備事業、短期集中型介護予防サービス事業、通称とさの健康学校などを実施をいたしております。 あったかふれあいセンター事業につきましては、高知県独自の事業でございまして、子供から高齢者まで、年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが気軽に集い、サービスを受けることができる小規模多機能支援拠点の整備を行うものであり、本市では3か所の拠点と8か所のサテライトを設け、誰もが自由に過ごすことができる居場所づくりである集いや、独居高齢者、障害者の見守りや相談活動のため訪問のほか、日常生活のちょっとした困り事に対応した生活支援サービスなどを提供しております。 生活支援体制整備事業におきましては、住み慣れた地域で安心・安全に生活を継続するには地域の特性に合ったやり方で、お互いに支え合える地域づくりが必要となることから、土佐市社会福祉協議会に事業を委託し、生活支援コーディネーターの配置を行い、独居高齢者等のニーズ調査や支援の担い手となるボランティア等の人材確保、地域資源の把握・発掘、地域の既存の取組や組織等による関係者のネットワーク化、サービスの開発、ニーズとサービスのマッチング等を行い、高齢者の生活支援、介護予防の基盤整備を推進しております。 短期集中型介護予防サービス事業、通称とさの健康学校におきましては、高齢者の方が在宅で元気に暮らせるよう、3か月の間に保健・医療の専門職が対象者の方の運動機能、栄養状態、口腔機能の状況に応じて、集中的に介護予防サービスを提供いたしております。 このほか、医療と介護の両方を必要とする状態の高齢者の方が、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けることができるよう、土佐市在宅医療介護支援センターを設置しております。この運営は、高知市医師会に委託をしておりまして、在宅医療と介護を一体的に提供するため、医療機関と介護事業所等の関係者との共同・連携を図っております。 市といたしましては、地域の高齢者総合相談、権利擁護、介護予防の必要な援助の中心機関として、土佐市地域包括支援センターを位置づけ、支援を行うとともに、高齢者の方が住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを続けることができるよう、住まい、医療、介護予防、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築に向けて取り組んでまいりますので、議員さんにおかれましては御理解、御協力賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 所紀光君の2問目2回目の質問を許します。 ◆7番議員(所紀光君) 中平課長、ありがとうございました。 今回、御答弁いただいた内容につきましては、ぜひ、住民の方々への十分な周知をお願いしたいと思いますし、また、単身の高齢者に寄り添ったさらなるサポートもぜひ御検討いただきたいと思っております。 そして、家庭内における自己解決の能力が低下すると同時に、地域ごとで助け合うコミュニティー機能の低下も進んでまいります。 12月議会の山脇議員の答弁でも出ておりましたが、住民の方々の自治会への加入率が減ってきていることや、自治会や自主防災組織などの要職に対する成り手がなかなかいないことなど、人材不足の面においては、今現在でも浮き彫りになっている問題でございます。 また、昨年の6月の高知県議会において、一般質問で取り上げられておりましたが、山に造られた避難所に向かうための避難道に覆いかぶさっている木々の手入れなどについて、この先何十年も自治会や自主防災組織だけで適正に維持して管理していくことが困難になってきているという質問に対し、県の危機管理部長が、各市町村と連携を取りながら方法を模索していくという答弁がなされておりました。 つまり、現在、地域ごとに助け合いの精神で行われていることが、10年後、20年後に、体制の維持が厳しくなるということでは、これは持続可能な仕組みではないということになります。この分野においても、来るべく未来に備えて、持続可能な仕組みや体制をコーディネートし、サポートをしていくことが重要なのではないでしょうか。 そこで、所管課長にお伺いいたします。地域社会における助け合いなどのコミュニティー機能が低下していく問題について、行政としてはどのような見解を持ち、未来に向けてどのような対策を考えておられるのでしょうか、お聞かせください。 ○議長(森田邦明君) 片山総務課長。 ◎総務課長(片山淳哉君) 総務課片山です。所議員さんからいただきましたコミュニティー機能が低下していく問題についての質問のうち、自治会に関する部分につきまして、お答えいたします。 昨年12月議会での山脇議員さんからの御質問に対するお答えと重なる部分がございますが、所議員さん御指摘のとおり、自治会加入率は年々減少しており、これに伴い自治会自体の高齢化率が増加しております。要因といたしましては、核家族化の進行、共働き世帯の増などにより、日常の家事、育児そして仕事と昼夜を問わず忙しく、地域の活動に参加するまでの余裕がないこと、また自治会への加入によるメリット、加入後の活動に対しての懸念など様々な理由があるのではないかと考えております。 言うまでもなく、自治会と行政との関係性は、市政運営に際しましても最も重要な役割を果たしていただいており、市民生活に最も身近で、重要な共助組織であると考えております。これまで、災害や地域での課題につきましては、地域ごとに助け合いの精神で取り組んでいただいておりましたが、時代とともに隣近所の関係性が希薄になり、地域コミュニティーが低下することにより、あらゆる活動が停滞することに危機感を抱いております。 これまで市といたしましても、自治会活動の活性化支援のため、集会所施設整備事業費補助金や自治会活動運営交付金などの支援のほか、自治会が取り組む活性化事業につきましても補助金を交付し、加入もしくは設立を推進してまいりました。また、本年度からは新たに自治会管理の防犯灯の電気代に対する支援を開始し、来年度におきましては、自治会が事務作業で必要となるパソコンなどの購入費に対して助成する制度の開始を検討するなど、自治会の要望も踏まえながら少しでも自治会への加入につながるよう各種施策を展開してまいりました。 今後、ますます高齢化が進む中で、地域で高齢者を支えていくには、特に若年層の方の自治会加入率アップが必要不可欠と考えております。今後におきましても、所議員さんをはじめ皆様からのアイデアや他の自治体での取組などを参考にしながら、自治会組織が長く維持できる仕組みや体制づくりについて、柔軟な姿勢でサポートしてまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力のほどよろしくお願いを申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 広沢防災対策課長。 ◎防災対策課長(広沢章郎君) 防災対策課広沢です。所議員さんからいただました御質問のうち、防災に関する部分につきまして、お答えいたします。 議員からの御質問にもございました避難場所への避難路の日常的な管理につきましては、現在、自治会との津波指定緊急避難場所の維持管理に関する覚書に基づき、自治会や自主防災組織の皆様をはじめとする地域の皆様にお願いをしているところでございます。しかしながら、議員御指摘のとおり、高齢化や人口減少による担い手不足に関する問題が顕在化していることも事実でございます。 現在、このような現実への対策といたしまして、日常的な管理の負担を少しでも軽減するために、資機材の購入等に係る補助金の活用を積極的に広報させていただくとともに、地域での避難訓練への若い世代の参加を呼びかけることで、併せて避難場所の日常的な管理に対する意識を高めていただくよう取り組んでいるところです。今年度につきましては、新居地区の避難場所であるサイレン山におきまして、若い世代であるみのり保育園保護者会の皆様に多数御参加いただきまして、地域の皆様と避難路の清掃等に御協力をいただいたとお聞きしております。このような世代を超えた取組を継続することで、地域コミュニティー機能の向上にもつながるものと考えています。 また、高知県におきましても、各市町村での高齢化や過疎化によるマンパワー不足による津波避難路の維持管理という課題を踏まえ、その対策に関する調査、検討をしていただいているともお聞きしております。 本市におきましても、引き続き地域の皆様や高知県と密に連携しながら取り組んでまいりたいと考えておりますので、議員各位におかれましては御理解、御協力のほど、賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 所紀光君の2問目3回目の質問を許します。 ◆7番議員(所紀光君) 片山課長、広沢課長、御答弁いただきありがとうございました。 この分野においては、本当に地域住民が頭を抱えている問題でございます。御答弁いただきました内容のサポートを進めていただくと同時に、さらなる住民に寄り添ったサポートもぜひ検討していただきたい思っております。 少し目線を変えてお話しさせていただきます。 人口の減少と高齢化の問題に対して、本市における推移としては、本市全体で見れば、少し緩やかに感じられる面もあるかもしれません。その背景には、高岡地区、蓮池地区を中心に、世帯数が増加していることが挙げられます。実際に、2020年度の調査で、新築の一戸建て、都市別の着工ランキングにおいて、本市は前年からの増加率が74.2%増で、全国で1位の伸び率であるという、大変名誉な記事が雑誌の紙面で紹介されておりました。 しかし、本市のそれ以外の地区に目を向けますと、物すごいスピードで人口の減少が進んでおります。令和4年度の統計を基に、10年前と比較し、地区ごとでどれぐらいの人口が減っているのかを計算してみました。人口の減少が一番多いのは宇佐地区で、この10年間に約960人。つまり、毎年毎年100人弱の人口が減っている計算となります。続いて、戸波地区で約630人、新居地区では約360人、波介地区では約300人、北原地区では約280人。これだけの人数がこの10年間で減っているのが現状でございます。つまり、本市においては、これらの地区が本市の中で一番早く2025年及び2050年問題に直面することになると、そう言えるのではないでしょうか。 そして、このような細かい地区別の数値を見ながら、対応策を考えることができるのは、本市が独自で動くしか方法がございません。これは、国や県では判断できないことでございます。 そして、行政と住民が、これらに対する課題を共有しながら十分に協議を行い、はなからこれは官がやること、これは民がやることなどと線引きするのではなく、それぞれが歩み寄るスタンスを持ちながら、課題を解決していくことが重要なのではないでしょうか。 そして、行政と住民との歩み寄りでどうしても埋まらない隙間ができた場合には、民間の会社に間に入ってもらうことで、課題が解決されることもあるかと思います。 最後に、市長にお伺いいたします。人口減少と高齢化の問題に対して、本市の地域別の特徴も見極めながら、きめ細やかな対応を行っていくことについて、どのような御見解をお持ちでしょうか。また、この問題に対して、市長がお考えになる本市のまちづくりのビジョンについてもお聞かせください。 ○議長(森田邦明君) 板原市長。 ◎市長(板原啓文君) 所議員さんからいただきました御質問に、お答えを申し上げます。 議員さん御指摘のとおり、人口減少と高齢化問題に対する対策は様々で、地域により官民の役割も異なってまいります。これまでの議会答弁等で、雇用の創出や子育て支援、高齢者支援、新たな地域コミュニティーの創出、移住者や、移住者・転入者の受入れ、ICT技術の活用など、様々な対策について申し上げてまいりましたが、それぞれの所管での取組を着実に実行し、それにそれらを地域ごとや産業ごとに細分化した上できめ細やかな取組をすること、また、新たな魅力の発掘と情報発信をすることで、各地域における人口減少や高齢化に対して、効果が望めるものと理解をいたしております。 これからの縮小の時代においては、不安定、不確実で複雑な、将来が見通しづらい世の中になるのではないかと思います。そうしたときには、これまでの成長の時代のようにはいかないと考えており、まず市民の皆様としっかりと対話をし、まちの将来像を描き、それをみんなで共有し同じ方向に向かって進んでいくことが重要になってくると考えております。 人口減少、高齢社会を迎える中、持続可能なまちづくりのためには、行政と住民や、また民間が双方の強みを生かし効率的な都市形成や生活・経済拠点の魅力向上を図ることが重要でありますが、様々な課題を解決するためには、行政と市民が課題を共有し、協働して取り組むことが大切であり、市民参加型のまちづくりによって、より魅力的で住みやすいまちが実現できるものと考えております。 次年度から、都市計画法に基づく立地適正化計画の見直しに向けた取組を進める予定でございます。少子高齢化や財政難など課題が山積する中にあっては、どんどんまちを広げてもインフラを維持していくことは難しいと考えており、国が進めておりますように、コンパクトシティーを目指しながらも、ネットワーク型で、周りの地域に対しても、しっかりとその土地に合ったきめ細やかな対応をしていく必要があると考えております。 引き続き、命の安全・あんしん、暮らしのあんしん、将来のあんしん、この三つの実現を基本理念として、改革と挑戦により健やかな安心都市の実現を目指し取り組んでまいります。今まで、十分な成果を出せていない、清潔で美しく潤いあふれるエコ環境都市、若者の交流を促進し、出会いのあるまちなどに力を入れ、実現を目指すとともに、その中で中心部、周辺部それぞれの地域の特色に合ったまちづくり、まちなかの魅力を高めるまちづくりや食文化と歴史のある海岸部のまちづくり、収入の得られる農村部、緑と農の潤いのあるまちづくりなどに分け、それぞれの地区の強みを生かしたまちづくりをしていく必要があると考えております。 まちの持続可能性や自立を考えたときには、稼げる土佐市を目指すこと、そしてそれ以上に失敗を恐れずチャレンジする精神を持った人材の育成に取り組む必要があると考えております。 多種多様な活動を支える広場や民間が稼げる公共空間などにぎわいと出会いの場を備えたまちづくり。そこには当然、防災・減災の視点を取り入れ、多世代が交流するなど、ほっとする場も必要だと考えます。 また、人口減少に少しでも歯止めをかけるべく、UターンやIターンなど、外からの人も呼び込み、定着していただく移住・定住対策にも取り組んでいく必要があると考えております。この移住・定住対策に関しては、人口減少の幅もあるため、例えば移住者に対する支援を人口減少率が高い地域は多くするなどの発想も必要になってくるかもしれません。 いずれにいたしましても、土佐市の都市将来像である暮らしてよかったまちとして実感していただけるよう取り組んでまいりますので、議員各位におかれましては御理解賜りますようお願い申し上げます。 以上でございます。 ○議長(森田邦明君) 以上で、7番所紀光君の質問を終結いたします。 続きまして、6番宇賀裕生君の発言を許します。 ◆6番議員(宇賀裕生君) 6番宇賀裕生でございます。議長より発言のお許しをいただきましたので、通告書に従いまして質問をいたします。 まず、1問目におきましては、議案9号、土佐市農業振興に関わる奨励金条例の一部改正についてお伺いをいたします。 それでは、質問の内容の趣旨を説明をいたします。 最近の経済情勢におきましては、ロシアによるウクライナ侵攻という、1年を超えてなお収束のめどすら立たない長期化する侵略戦争が続き、国際的な物流が阻害され、輸入資材の高騰が続いております。その影響により、食料品はもとより電気、ガス、燃料など、生活に必要な物の価格が上昇しております。そのため、本市基幹産業である農業の継続した経営は脅かされております。国内食糧の生産維持確保のためにも、一層の支援をお願いをいたします。 前段でも申し上げましたとおり、エネルギー、資源、食糧の海外依存率が高い現状、海外の事情、起因によりまして、安定的な輸入が阻害され、計画生産ができない状況に陥りました。このため、値上がり分を食料品等への価格転嫁により、一般小売価格の上昇が続いております。 しかし、農業におきまして値上がり分を生産する青果物の市場販売価格に対しまして価格転嫁が難しく、資材、肥料など生産費の上昇に伴い農家所得にも悪影響を与えております。農業のような出荷物に値決め販売ができない業種に対しましては、行政の支援が欠かせないものと思います。コロナ支援、燃油高騰対策、そして今回の奨励金支援、農業を理解しておられる市長だからこそと思います。 そこで、今後においても農業経営を継続的に取り組めるための支援について、市長のお考えをお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 板原市長。 ◎市長(板原啓文君) 宇賀議員さんから私にいただきました御質問に、お答えを申し上げます。 本市は、肥沃な大地と豊かな水に恵まれ、市民の皆様の御努力とお知恵によって、日本有数の生産性を誇る農産物が生産されるまで成長し、本市経済を支える基幹産業として発展してまいりました。 昨今、新型コロナウイルス感染症や不安定な国際状況の影響を受け、燃油や肥料、農業資材等が高騰しており、多くの農産物において市場価格の低迷など、農業を取り巻く環境は大変厳しい状況が続いておりますことは、周知のとおりでございます。 本市といたしましても、農業者への支援が急務と捉え、行政報告で申し上げました土佐市農業用資材等高騰対策支援事業による支援、さらには今議会にて御審議いただいております農業振興に係る奨励金の拡充など、農業者への直接的な支援を行っているところでございます。 農地の保全、担い手の確保、鳥獣対策など、これまでも取り組んでまいりました様々な農業振興策を、農業者をはじめJA高知県さんなど皆様の御理解、御協力をいただきながら、今後も取り組んでまいる所存でございます。 繰り返しになりますが、現在、本市の農業者が置かれている状況は大変厳しいものであり、その支援に向け、国・県のお力添えをいただきながら取り組んでまいりますので、議員さんにおかれましては御支援また御協力を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 宇賀裕生君の1問目2回目の質問を許します。 ◆6番議員(宇賀裕生君) どうも市長ありがとうございます。 本当に、農業は厳しい状況が続いております。できる限りの支援をお願いして、1問目の質問を終わります。 ○議長(森田邦明君) 宇賀裕生君の2問目の質問を許します。 ◆6番議員(宇賀裕生君) 2問目の質問でございます。 今、高知県が取り組んで進めております関西・高知経済連携強化戦略、以後、関西戦略と申しますが、これに対して本市がどのように関わり、本市の経済浮揚にどのように携わっていくかをお伺いをいたします。 国はコロナがまだ完全に収束、収束状況でない中でも、5類への引下げなど、経済活動の活性化に向けかじを取り始めました。こうした状況変化の中、高知県が進めてきた関西戦略も梅田に起点となるアンテナショップの設置が決まり、24年夏には開業の予定であります。経済効果の予測もでき、本県への経済波及効果も期待されるところでございます。 また、この戦略の基本的プロジェクトには、観光振興、食品等外商、万博・IR連携において進められ、いろいろな施策を展開し高知県の情報を発信する構想になっております。 この大阪を中心とする関西圏には2,000万人の人が暮らし、その中のアンテナショップには、年間50万人に上る来場者が見込まれております。そして、来場者の中には高知県出身、そして土佐市出身者の方もいると思います。 プロジェクトの一つは、農業、水産業の1次産業と食品、林業、商工の販売拡大を目的とし進んでおり、昨年、食品関係におきましては、高知県が主催する関西圏に営業主体を持つ関連企業のバイヤーとの商談会を開催し、本市からも数社参加し商品アピールを行っております。 しかしながら、土佐市の基幹産業の一端を担う農産物の販売促進などの動向が見られておりません。この分野において、取組について伺いたいところですが、高知県としては、青果物販売要請、販促活動を通し、売り込みをしておりますが、土佐市の販路拡大に向けた取組、また、今後のどのようにしてアンテナショップを利用して、土佐市としてのアピールをしていくのか、担当課長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 矢野産業振興課長。 ◎産業振興課長(矢野康孝君) 宇賀議員さんから私にいただきました御質問に、お答え申し上げます。 高知県が進めております関西・高知経済連携強化戦略、いわゆる関西戦略は、現在、ヴァージョン2へと進化し、観光推進、食品等外商拡大、万博・IR連携の三つのプロジェクトに基づく取組を強化して進められております。 令和6年7月の開業を目指す関西圏アンテナショップは、ハード事業、ソフト事業の両輪にて、外商強化策を進める食品等外商拡大プロジェクトの核となるもので、県内市町村や事業者と連携したオール高知で取り組む情報発信の拠点として期待されるものです。 御質問であるアンテナショップを活用した本市のプロモーション活動につきましては、県の関西圏アンテナショップ基本計画の中において、市町村の意向をタイムリーに反映した運営方針が示されているところでございますが、今後、高知県におきまして、さらなる具体的な検討に入るとお聞きしております。 本市におきましては、高知県と情報共有など連携を密にしながら、本市の情報発信や市内事業者の販路拡大などにつながる取組を進めてまいりたいと考えております。 続きまして、農産品の販路拡大に向けた取組につきましては、食品等外商拡大プロジェクト強化戦略におきまして、令和4年度の高知県産青果物の販売額が、コロナ禍と食品等の値上げの影響で販売実績額が伸び悩んだことから、令和5年度においては卸売市場と連携した拠点量販店との取引強化や関西向けレシピの活用による需要拡大。また、農林水産省が行う248の企業・団体からなる野菜サポーターのネットワークを活用した取組を実施し、併せて直販営業活動など外商強化に取り組むとされております。 本市といたしましては、関西圏への青果物の流通は、輸送コスト、鮮度面においても有利性があることから、これら高知県が行う外商拡大プロジェクトの取組に対し、高知県はもとより高知県農業協同組合仁淀川地区とさし営農経済センターと連携して取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 宇賀裕生君の2問目2回目の質問を許します。 ◆6番議員(宇賀裕生君) どうもありがとうございました。 続きまして2問目ですが、ふるさと納税にこのことをどう生かすかということを質問したいと思います。 3月初めにも、地元で千葉県在住の方ですが、ふるさと納税をしちゅうきねという温かい言葉もいただきました。そのときはうれしくも感じました。皆さんには、本当に郷土があるので、郷土愛あると思います。 この関西戦略におきまして、物販、情報発信、商品の磨き上げなど、そのとき得た意見、嗜好、情報などを、またフィードバックしながらふるさと納税者の確保に今後どういうふうに取り組んでいくかお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 矢野産業振興課長。 ◎産業振興課長(矢野康孝君) 再度の御質問に、お答え申し上げます。 関西戦略を本市のふるさと納税受入額増への取組に生かせないかとの御質問でございますが、宇賀議員さんがおっしゃられますとおり、関西戦略の取組は、本市の経済活力を浮揚させる千載一遇のチャンスと捉えております。 先ほどの答弁との繰り返しとなりますが、食品等外商拡大プロジェクトにおける関西圏アンテナショップの開設は、本市の食や観光などの魅力を強力にPRする情報発信の拠点となり得るものであります。 関西圏アンテナショップが想定しているターゲットは、日本有数のショッピング街である大阪市梅田を訪れる方々や大阪駅周辺のオフィスワーカー、インバウンドを含む国内外の観光客、さらには、高知県ファン、高知県にゆかりのある方々を想定されております。 本市におきましても、これらアンテナショップへの来店者をターゲットにして、ふるさと納税の返礼品となる本市地場産品の販売やマーケティングなど、直接的にふるさと納税の情報をお届けできる場所として活用し、寄附額増に向けた情報発信に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 宇賀裕生君の2問目3回目の質問を許します。 ◆6番議員(宇賀裕生君) 3回目の質問でございますが、高知県経済浮揚の起爆剤として、関西戦略が動き始めております。浜田知事も就任当初からコロナ対策、対応に追われ、大阪での副知事時代の経験、人脈を有効に活用しきれない発言もございました。この先は、経済優先で施策を進めてくれると思います。 そこで、市長にお伺いいたします。土佐市として、この関西戦略をどう捉え、土佐市としていかに進めていくか、お伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 板原市長。 ◎市長(板原啓文君) 宇賀議員さんからいただきました御質問に、お答え申し上げます。 これまでの答弁と重複する部分もあろうかと思いますが、高知県では、大阪・関西万博などの大規模プロジェクトに向けて、経済活力が高まる関西圏との経済連携を強化することにより、本県経済の活性化を図ることを目的として、関西・高知経済連携強化戦略が、令和3年3月に策定されております。 県は、令和3年度の取組を行った中で見つかった課題を今年度実施し、現在、次年度に向けた見直しの方向性が示されたところでございます。この中で、県は関西戦略におけるさらなる強化策のポイントとして、県内市町村や事業者と連携したオール高知での取組を行い、また、県内市町村と連携した関西圏の自治体、企業、団体とのさらなるネットワークづくりにより、観光客の誘致や外商の促進につなげ、経済活力を高めるとされております。 本市におきましても、県及び県内市町村との連携を基軸に、私自身のトップセールスも積極的に行いながら、市内企業、団体と連携したオール土佐市にて取り組んでまいりたいと考えております。オール土佐市での取組には、議員各位の御支援と御協力が不可欠でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 以上でございます。 ○議長(森田邦明君) 以上で、6番宇賀裕生君の質問を終結いたします。 続きまして、5番池宗二郎君の発言を許します。 ◆5番議員(池宗二郎君) 議席番号5番池宗二郎です。議長の許可をいただきましたので、通告順に従いまして質問をいたします。 1問目は「森林整備と鳥獣対策について」です。 鳥獣対策については、以前より被害報告や要望が多くあり、その都度対応策が協議されてきました。また、近年では駆除に係る補助費の増額を決定していただいたり、侵入防止柵の設置なども進めていただいておりますが、被害対策の現状の取組や侵入防止柵の実績、捕獲頭数の推移を伺います。 ○議長(森田邦明君) 矢野産業振興課長。 ◎産業振興課長(矢野康孝君) 池議員さんからの御質問に、お答え申し上げます。 本市の鳥獣被害防止対策は、地元猟友会の皆様の御協力とお力添えによりまして、有害鳥獣の駆除に取り組んでいただいております。 本市の有害鳥獣に係る捕獲報奨金は、猟期を除く4月1日から11月14日までの間に捕獲したイノシシに対しては、成獣1頭につき1万3,000円、幼獣1頭につき7,000円の報償費を支出しておりまして、令和元年度から令和4年度までの捕獲頭数実績と報償費の支払い総額は、令和元年度579頭403万4,000円、令和2年度624頭458万4,000円、令和3年度419頭487万円、令和4年度728頭903万8,000円であり、捕獲頭数も年々増加しております。 また、有害鳥獣から田畑を守るワイヤーメッシュ柵や電気柵などといった鳥獣被害防止施設につきましては、本市では平成30年度から設置に係る費用の一部を補助しており、令和2年度以降における防護柵、補助の実績件数と整備延長は、令和2年度9件2,393メートル、令和3年度23件8,981メートル、令和4年度25件8,442メートルと、年々申請件数は伸びております。 鳥獣被害対策は、本市の農業振興及び市民の安全な生活確保の観点におきまして、喫緊の課題であります。鳥獣被害対策は、地元猟友会の皆様の御支援と御協力がなければ対応できないのが本市の現状でございます。 今後におきましても、引き続き猟友会の皆様と連携して取り組んでまいる所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 池宗二郎君の1問目2回目の質問を許します。 ◆5番議員(池宗二郎君) 御答弁ありがとうございます。 私自身免許を取って、微力ながら駆除活動を行っておるんですけども、食べることを目的としない駆除には、やはり心を痛めることがあります。そういった意味で、侵入防止柵の設置には効果を期待していますし、設置補助の周知なども積極的に進めていただきたいところです。 侵入防止柵の設置は、まさに人と野生動物を強制的にすみ分けしているわけですが、森林環境を整備することでのすみ分けも進めていくべきではと考えています。 令和6年度から国税としての森林環境税が導入されます。高知県は全国に先駆けて森林環境税を創設していますが、その内容はどのようなものでしょうか。また、森林環境税導入に伴い、譲与される森林環境譲与税の使い方は検討されていますか、伺います。 ○議長(森田邦明君) 矢野産業振興課長。 ◎産業振興課長(矢野康孝君) 再度いただきました御質問に、お答え申し上げます。 池議員さんの御質問にもありましたように、高知県における森林環境税は、全国一の森林率を誇る高知県が、広く県民みんなが負担することで森の重要性を認識し、県民みんなで森を守っていくことを目的として、平成15年に全国に先駆けて創設されました。 国におきましても、平成31年3月に、森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律が成立し、森林環境税及び森林環境譲与税が創設されております。創設されました森林環境税は、令和6年度から個人住民税均等割の枠組みを用いて、国税として1人年額1,000円を市町村が賦課徴収するものであり、一方、森林環境譲与税は、市町村による森林整備の財源として、令和元年度から市町村と都道府県に対して、私有林人工林面積、林業就業者数及び人口による客観的な基準で案分して譲与されています。 国税と県税において充当できる事業が重複していることから、令和5年度からは森林整備の財源としては、国の森林環境譲与税を充当し、一方、県が広域的に実施する環境保全のための事業につきましては、県の森林環境税を充当することを県において整理されております。 使い道の検討はとの御質問につきましては、これまで間伐や作業道整備などの森林整備を実施し、県の森林環境税を充当して実施しております。集計が完了しております直近、令和3年度の施業実績は、間伐面積6.49ヘクタール、作業道整備4,592メートルとなっております。なお、令和5年度からは、国の森林環境譲与税を充当して実施することとしております。 森林は、木材生産のほか、渇水や洪水を緩和する水源涵養機能、山地災害の防止機能または野鳥の生息の場など、多面的な機能を持っています。 適切な森林管理を通して、豊かな森林資源を健全な形で未来につなげていけるよう取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 池宗二郎君の1問目3回目の質問を許します。 ◆5番議員(池宗二郎君) 御答弁ありがとうございます。 使い方としては、基本的に従前を踏襲する形というような答弁だったと思うんですが、現状、本市では自伐林業化や林業を主とする団体がないことから、森林整備は進んでいないように感じます。しかしながら、放置しておいてもいいことはありません。 もちろん土佐市だけの問題ではありませんが、皆伐適齢期を過ぎた針葉樹林が市内の山地各所に見受けられます。森林環境税の制度によって、本市でも森林環境整備が進んでいくことを期待しています。また、その上で針葉樹林の整備や皆伐を行った際に、広葉樹を積極的に植樹することで、野生動物とのすみ分けができ、鳥獣被害対策として期待ができるのではと考えています。 シイや樫、栗の木などの野生動物の食料となる木々を植林することで、わざわざ人家近くまで食料を探しに山を下りてくる野生動物は減少します。また、花の植林、桜やツツジなどを植えると観光資源ともなり得ます。そして、こうした広葉樹の多くは養蜂家の蜜源となることから、副次的な産業振興にも期待が持てます。花粉症に苦しむ多くの方々にとってもいいことではないでしょうか。 また、森林環境整備を行う上で、山を守る人を育てる仕組みも同時に進めていくべきと考えています。森林環境譲与税の譲与の案分基準にも、森林林業就業者数が関わってまいります。専門的な人材の確保が望ましいですが、森林組合のある近隣市町村と協議して、消防団員のような形で非常勤の山を守る人の仕組みをつくることなども検討してみてはいかがでしょうか。 森林の再整備には、30年から100年という長い年月が必要になると伺っております。時間はかかるでしょうけど、包括的、計画的に人と野生動物のすみ分けができる豊かな森林環境を本市で整えていただきたいと考えております。答弁をお願いいたします。 ○議長(森田邦明君) 矢野産業振興課長。 ◎産業振興課長(矢野康孝君) 池議員さんから再度いただきました御質問に、お答え申し上げます。 全国的に有害鳥獣による農業被害や市街地での目撃情報などメディアなどでも数多く報道されていますが、本市におきましても、イノシシの捕獲頭数は年々増加しており、昨年には、宇佐の市街地にイノシシが出没し駆除した経過もございます。 また、近年これまで被害が発生していなかった田畑などから荒らされる被害報告もあり、その一因には山中にドングリ、栗などの餌場が減少したことや、山際の集落の人口減少に伴い、空き家や耕作放棄地が増加し、動物にとって住みやすい環境が拡大していることも要因と考えられます。 池議員さん御提案の、野生動物の食料となる広葉樹を植樹し、人と野生動植物とのすみ分けを行う対策は、本市の森林整備計画との整合性または有害鳥獣対策の方向性とも合致しており、その考え方は非常に興味深いものであると考えております。 一方、広葉樹の成長には、非常に長い年月を要します。そのため、喫緊の課題である有害鳥獣対策として、現在、本市で取り組んでおります防護施設の設置補助や狩猟者の担い手確保対策などを、これまで同様、引き続き行いながら、池議員さん御提案の対策は、長期的な視野に立って並行して調査、研究してまいりたいと考えております。 また、自伐林家の少ない本市にとりまして、森林の維持、管理は、専門機関である須崎地区森林組合さんを中心に担っていただいているのが現状でございまして、池議員さん御提案の担い手育成につきましても、関係機関と情報共有を図り、今後の課題として協議してまいりたいと考えております。 池議員さんの御提案に感謝申し上げ、御指導と御支援を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) ただいま、5番池宗二郎君の質問続行中でありますが、ここで10分間休憩いたします。     休憩 午後 1時58分     正場 午後 2時 8分 ○議長(森田邦明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 池宗二郎君の2問目の質問を許します。 ◆5番議員(池宗二郎君) 2問目は「次年度以降の本市における産業活性化の取り組みについて」を伺います。 御周知のとおり、2020年1月に、国内感染者が確認されて以降、長引くコロナ禍の影響を受け、日本国中様々なところで生活環境の変化を余儀なくされてきました。  また、業種・業態によっては深刻な経済的ダメージを受けた事業者が、本市にも数多くあります。 そんな中、つい先日、3年3か月ぶりに大型客船が高知新港に寄港したニュースを見ました。また、先週木曜日より昨日まで連日超満員の東京ドームで開催されたワールドベースボールクラシックの1次リーグは、皆さんの多くもメディアやSNSを通して目にしたのではないでしょうか。2021年に無観客で開催された東京オリンピックと比べると、ようやく以前の暮らしや活気を取り戻しつつあるのかと思います。 5月に予定されている5類への移行を契機に、コロナ禍の収束にある程度の希望が見え、コロナ禍で中止となっていた大規模イベントや地域行事等が、コロナ禍以前の活気ある状態で開催できるのではないかと期待をするところです。 そこで、担当課長に伺います。次年度のお祭りやイベントの開催予定や産業活性化に向けた新たな取組などがあれば、教えてください。
    ○議長(森田邦明君) 矢野産業振興課長。 ◎産業振興課長(矢野康孝君) 池議員さんからの御質問に、お答え申し上げます。 令和2年から感染が広がりました新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により、緊急事態宣言の発令や外出自粛要請など、人々の行動変容が起こる中、本市三大祭りである宇佐大鍋まつりや大綱まつり、宇佐港まつりが中止されるなど、様々なイベントが実施できない状況に、市民の多くが地域の活力源が損なわれたと感じられたことと思います。 政府は、本年5月から新型コロナウイルスの感染法上の分類を、季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げると決めました。 今年度の本市三大祭りの開催の判断は、いまだ不透明な状況ではございますが、地域の活力を盛り上げる活力源として、再びにぎわいを取り戻せるよう、担当課としてできるだけのバックアップを行う所存でございます。 また、次年度以降の産業活性化の取組は、本市には小さくても全国に誇れる企業や日本有数の生産量と品質を誇る農産物、伝統の水産加工商品や地酒、清酒など、数えればきりがないほど、様々な産業分野ですばらしい製品、商品が存在します。 これら本市で生産される製品や商品、そして作り手である企業や個人、団体が一堂に会し、本市の活力を市内外へと発信する新たな産業の祭典が今こそ必要との考えから、今議会に関連予算を上程させていただいております。 予算の御承認をいただいた後とはなりますが、新たな事業を立ち上げるためには、様々な分野における皆様のお力添えと御理解、御協力が必要でございます。議員各位におかれましても御支援、御協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 池宗二郎君の2問目2回目の質問を許します。 ◆5番議員(池宗二郎君) ありがとうございます。すみません。お祭りは実行委員会が開催の可否を確か決定するのであって、行政に予定を伺うのは不適切でした。すみません。 ただ、他市町村と比べて、土佐市は静かだなって思われることがないように、お祭りやイベントに対して、積極的な理解とバックアップをお願いしたいと思います。 コロナの新しい変異などによって、社会情勢が大きく変わる可能性がありますが、産業振興課長の名に恥じない、新しい産業振興活性化の、活性化策の成功を大いに期待いたしまして、質問を終えます。 ○議長(森田邦明君) 以上で、5番池宗二郎君の質問を終結いたします。 続きまして、4番山脇義英君の発言を許します。 ◆4番議員(山脇義英君) 4番絆みらい土佐の山脇義英です。議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして質問させていただきます。 まず「漁業繁栄と漁礁再設置について」お伺いいたします。 現在、日本の漁業は就業者数、漁獲高ともに減少傾向にあり、主な原因としては新規就業者の減少や少子高齢化など様々な要因が考えられますが、この問題は年々深刻な状況になっております。 漁業の衰退現象は高知県において著しく、経済基盤沈下の原因となっておりますし、土佐市においても、漁業振興は農業、林業と同じく大変重要な産業でありますので、漁業の衰退原因を明らかにして分析し、さらなる対策をしなければならないと考えます。 まず、お伺いいたしますが、過去10年間の漁獲高と売上げの推移を松岡水産課長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 松岡水産課長。 ◎水産課長(松岡章彦君) 山脇議員からいただきました漁業繁栄と漁礁設置についての御質問に、お答えします。 これまでの漁獲高と水揚げ額の推移につきましては、高知県漁業協同組合宇佐統括支所の水揚げの実績になりますが、10年前の平成24年度の漁獲量は約239トンで、水揚げ額は7,374万9,971円。令和4年度の漁獲量は、まだ3月分が全体が出ておりませんので推計となりますが、漁獲量は約200トン、水揚げ額は7,500万円で、この10年間を見るにほぼ横ばいであると言えますが、およそ20年前の平成16年の漁獲量は約536トン、水揚げ額は1億9,963万3,505円であったことから、大きく減少しております。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) ありがとうございます。漁獲高が、漁獲量が20年間で半分以下になったということが分かりました。 宇佐と言えばジョン万次郎がはえ縄漁船の船員として船出し、足摺沖で操業中に冬の嵐に巻き込まれ遭難したが、鳥島に漂着し5か月後にアメリカの捕鯨船のジョン・ハウランド号に救出されたことはあまりにも有名な話であります。そして、土佐市唯一の漁港が宇佐漁港であります。 土佐市は、室戸岬や足摺岬と比べると太平洋の奥に北上した位置にあり、近年黒潮の流れも不規則に大蛇行し、ときには大変遠のいております。それゆえに、ターゲット魚種によっては、遠方にまで漁に出なければなりません。 ロシアによるウクライナ侵攻以降の急激な燃料価格高騰は、漁船の操業に大きくのしかかっており、遠方の魚礁まで高額の燃料たいて行っても、必ずしもは価値のある魚が大量に捕獲できるとは限らずリスクの大きい事業になったと言えます。 30年前は70隻から80隻の漁船が操業しておられましたが、今では20隻前後となっておりますし、魚価の下落や担い手不足は深刻で今のままでは土佐市の漁業はますます衰退します。 こんな状況を土佐市としてはどのように考えますか。再度、松岡水産課長に所見と課題をお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 松岡水産課長。 ◎水産課長(松岡章彦君) 近年、本市の漁業において、厳しい状況が続いている原因といたしましては、漁場の環境変化に伴う水産資源の減少が主な原因であると認識しており、これまでも高知県漁業協同組合宇佐統括支所や高知県水産試験場と協議を重ねております。 また、水産資源の回復のみならず、新たな有望魚種を生むために毎年実施しております稚魚の放流についても、新たな試みを行いたいとも考えております。 今後は、関係機関と連携しながら、豊かな漁場を形成することにより魅力ある漁業へとつなげ、後継者不足等の解決にも努めてまいりたいと考えておりますので、議員におかれましては御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) ありがとうございます。 漁業には、沿岸漁業、沖合漁業、遠洋漁業、養殖業がありますが、宇佐にはそれ以外にも、遊漁船やレンタルボート業や釣船もあります。水産資源があってこそのなりわいですので、ぜひとも稚魚の放流についても、今後力を入れてください。 県は、高知マリンイノベーションの取組として、海水温や赤潮発生情報などの漁業操業に役立つ情報や、これまで県が蓄積してきた海洋データなどの情報を一元的に発信するシステムNABRASを完成させ、本年1月30日から運用を開始いたしました。NABRASは、水産業のデジタル化の一環で、潮流や水温、赤潮注意報などの情報をスマートフォンやパソコンなどでリアルタイムで見ることができ、漁獲高と漁業所得の向上を目指すIDです。 NABRASのサイトでは、土佐湾のいたる箇所に設置されているブイから発信される風速や流速、上潮や底潮の向きや水温などのデータが常時確認できる利点や、養殖などに被害が出る急潮や赤潮が予測される場合は、重要連絡として掲載し、登録をしておればLINEによるプッシュ通知もされるシステムです。 さらには、県が保有する過去の観測情報や水揚げデータなどの約6,000ファイル収蔵の閲覧や、国の研究機関による海流や水温のデータとも連動しており、簡単にアクセスし閲覧できます。 県は、今後より多くの漁業者や研究者にNABRASの利用を促進し、効率的な漁業生産体制の構築につなげるとしております。 また、高知県沖には、黒潮牧場ブイ12基に加え、室戸や安芸、横浪、佐賀、大方の5か所に、沿岸型中層魚礁が各10基ずつ設置されており、沖合にも沖合型中層魚礁が8か所に各4基ずつ設置されております。 黒潮牧場などの表層の浮魚礁や、比較的浅く魚礁体深度が100メートルよりも浅い中層魚礁は、集魚能力も漁獲効率も高く効果が出ております。 宇佐の漁業関係者の方々から伺いましたが、宇佐沖にも20年ほど前までは、ケーソンというコンクリートで作った魚礁などを中心に海底に何百と設置され、当時は資源も豊富であったこともあり、大変効果が大きかったようです。しかし、土佐湾は砂地が多く、経年劣化とともに、魚礁が砂に埋もれ効果が薄くなったようにも聞きました。 ここで、提案というよりも要望になりますが、残念ながら平成14年に設置されました横浪地区沿岸浮魚礁が経年劣化を理由に昨年撤去されました。ただでさえ資源の減少や黒潮の離岸などで、魚たちが近場に居着いてくれる理由に乏しい宇佐近海において、今まであった魚礁がなくなったダメージは大きくなる一方であります。 再度、横浪地区沿岸に浮魚礁の再設置を県に要望していただけませんでしょうか。漁師さんが高い燃料をたいて遠くへ行かずとも、できるだけ近場で値のつく魚が捕れる環境を維持することが必須です。そして、再度設置していただけましたらその魚礁のブイにもNABRASの発信機を取り付け、操業の効率化を図るべきです。 これからの地方創生とは、生き残りをかけてデジタル化、グリーン化、グローバル化など、国・県の支援事業の波に乗り、新しいチャレンジをした自治体が浮揚していけますが、待ちに転じチャレンジをしなかった自治体は人口減少とともに衰退の一途をたどる過酷なレースのように感じてなりません。ですので、早急に土佐市から県に向けて、再度の横浪地区沿岸に浮魚礁建設事業を投げかけていただけませんでしょうか。板原市長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 板原市長。 ◎市長(板原啓文君) 浮魚礁につきましては、回遊性魚類が洋上の漂流物に集まる習性を利用して魚類の誘導、滞留を図る目的で海面または海面下に係留される人工の構造物でございます。 議員さん御紹介のとおり、高知県水産業振興課に確認をいたしましたところ、県は漁業者の航行時間の短縮及び漁獲の確保により、沿岸漁業の効率化を図ることを目的といたしまして、平成13年度から15年度にかけまして、沿岸型中層型浮魚礁を50基、沖合型中層型浮魚礁32基、計82基を設置し、このうち横浪地区には沿岸型中層型浮魚礁10基を設置しておりましたが、昨年、全て撤去しております。 撤去の理由は、これら全てが耐用年数を大幅に超過し、流出の可能性があり、航行する船舶への衝突等事故の危険性が高いためとのことでございます。また、調査を実施したものの、費用に見合う効果は確認できず、利用者に求めていた漁獲報告もほとんどなかったことから、投資効果なしとして更新はせず、令和3年度から令和5年度にかけて順次撤去を実施しているとのことでございます。 このような経過から、再度の設置は大変厳しいと考えておりますが、漁業が直面する課題解決には、漁業協同組合と国や県、市町村などが連携して取り組んでいく必要があり、今後も、情報共有を図りながら連携を密にし、漁業振興に取り組んでいきたいと考えておりますので、議員さんにおかれましては御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。 以上でございます。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) 大変残念に思います。漁業関係者からは効果があったと伺っております。漁獲、おそらく漁獲報告は任意ですので、細かな報告がなされなかっただけだと想像をいたします。他の漁協の漁獲報告はどうであったのか。また、耐用年数を迎えたほかの魚礁はどうなのか。そのことにも注視していただき、引き続き、県と連携をお願い申し上げます。 次に、藻場についてですが、海面下の海の森である藻場を私たちが直接目で見ることのできる機会は少ないと言えます。しかし、陸地を囲むようにして繁茂する海の森の存在がなかったら、豊かな水産資源の恩恵を享受することはできず、水域環境はさらに悪化し、汚染が進行したと言われております。 藻場は多くの水生生物の生活を支え、産卵や幼稚仔魚に成育の場を提供する以外にも、水中の有機物を分解し、栄養塩類や炭酸ガスを吸収し、酸素を供給するなど海水の浄化に大きな役割を果たしております。 近年、磯焼けと呼ばれる藻場が消失する現象が日本各地の沿岸部に起こっております。磯焼けが起きると、海藻を餌とするアワビやウニや稚魚の成育場が減少するため、漁業に深刻な被害をもたらします。その原因は、食害動物の増加、胞子不足、栄養塩の流入不足、波浪など多種多様です。 この現象を受けて、県は平成9年から29年までに藻場モニタリング調査を実施し、土佐湾沿岸の藻場が3分の1に減少したと発表しており、現在は県内市町村と連携して、藻場を造成するための藻場礁、藻類着生基質の投入事業に支援しております。土佐市としては、磯焼け対策や藻場の造成を行っておりますか。また、今後の課題などを、松岡水産課長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 松岡水産課長。 ◎水産課長(松岡章彦君) 高知県内の各所で磯焼け対策として実施されている藻場の保全は、漁業者以外の者の参加を必須とした地区の活動組織が市町村と協定を締結した上で、水産庁の水産多面的機能発揮対策事業の補助金に加え、県、市町村からの補助金を利用して、藻場の保全に取り組んでおります。 本市におきましては、藻場の保全は実施しておりませんが、近年の水産資源減少と藻場の保全の関係性について、高知県漁業協同組合宇佐統括支所とは以前より協議を重ねておりまして、藻場の必要性は常日頃感じております。 しかしながら、漁業従事者の高齢化と後継者不足など非常に厳しい状況のため、藻場の保全を実施する活動組織が現れていないことが、現状の課題となっております。 今後の予定といたしましては、高知県漁協宇佐統括支所から漁業関係者を中心に、藻場の保全事業についての呼びかけをお願いしつつ、本市といたしましては、藻場の保全を実施する活動組織が発足された際には、可能な限り支援を行いたいと考えておりますので、議員におかれましては御理解、御協力を賜りますようお願いいたします。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) ありがとうございます。本市としては、藻場の保全の実施はされていないということでありますけれども、水産庁、県の補助事業もあるということですので、ぜひとも、本市のほうから漁業関係者に呼びかけて、海水の浄化のため、資源枯渇を防ぐためにも、活動組織の発足及び藻場造成に御尽力をお願い申し上げます。 次に、私は先日、宇佐の漁業関係者の方にヒアリングしてまいりましたが、現在、宇佐の漁業の置かれた現状は、昔に比べて資源減少等もありますが、やはり高齢化が進み産業が先細っております。 全国的にも、廃業する人と新規就業する人の数を見ると、残念ながら廃業するほうが多く、人の減少によって漁獲高も下がっている状況であります。そういったことを受けて、高知県では新たに漁業を営みたい、漁業に就業したいという方へ相談から就業後の経営安定まで一貫してサポートする組織として、一般財団法人高知県漁業就業支援センターを平成30年4月1日に設立されました。 土佐市といたしましても、県と連携をして後継者対策ということで様々な支援をされていることと存じますが、担い手の育成、新規漁業就業者へのサポートなど、どんな支援をされておられるかと今後の課題を、再度松岡水産課長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 松岡水産課長。 ◎水産課長(松岡章彦君) 新たに漁業を始めたいという方への支援を行う漁業就業支援事業につきましては、補助事業者である高知県漁業就業支援センターに対して、県と市が申請に基づき補助金を交付しており、自営の沿岸漁業者として独立するために必要となる漁業技術習得長期研修と研修終了後の経営安定に向けた支援を行う自営漁業者育成事業、かつおまぐろ近海漁業と雇用型漁業における新規就業者の雇用に対する支援を行う雇用型漁業支援事業、漁業後継者の新規就業における生活支援である漁家子弟支援事業、長期研修生が研修終了後にさらに技術補強や新たな漁労技術習得を希望する場合に支援を行う漁業経営安定化研修事業を実施しております。 ただ、平成元年度にこの事業を開始いたしましてから、本市において事業の利用された方は4名となっておりまして、十分な成果は得られていない状況で、高知県漁業就業支援センターや高知県などの関係機関との一層の連携を図りながら、新たな事業の活用についても検討しながら、新規漁業就業者の確保を図っていきたいと考えておりますので、議員におかれましては御理解、御協力を賜りますようお願いいたします。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) 松岡課長、ありがとうございました。 世界的な健康志向の高まりとともに、魚の消費動向は右肩上がりであります。大阪のある企業は地下水をくみ上げて、赤潮や台風、病気の影響を受けにくい陸上水産を始められました。行政をはじめ、水産会社や居酒屋などの飲食店とも連携して、魚価も安定し、地産地消がうまくいっているようでございます。既存の事業以外にも、新たな事業も視野に入れて行うべきであります。 今後において、海外からの魚の供給体制には不安要素が大きくなっており、我々の食卓から魚が消えてしまわないように、様々な問題に向き合っていかなくてはなりません。どうか、国、県、市、民間が、さらに手を携えて、土佐市の漁業繁栄に向けて御尽力いただきますようお願いを申し上げまして、この質問を終わります。 次に、キャッシュレス決済付きレジの導入について、お伺いいたします。 近年は、様々なお店や施設などでキャッシュレス化が進んでおり、自治体においてもキャッシュレス化が推奨、推進されています。自治体におけるキャッシュレス化としては、自治体窓口や公共施設のキャッシュレス化に取り組む先進的な自治体として、経済産業省は2020年度より全国29の自治体をモニター自治体に選定しております。これにより、経済産業省は、キャッシュレス化に当たって生じるノウハウや課題を手順書にまとめ、より多くの自治体がキャッシュレス化を進めやすくなるよう取り組んでおります。 自治体がキャッシュレスを導入する三つのメリットを説明しますと、まず、一つ目は、職員の事務負担を軽減できることです。特に、役所ではお会計のために長い行列ができたり、待ち時間が数十分を超えたりしてしまうケースもあります。キャッシュレスの場合は、ICカードをタッチする、スマホやカードのバーコードを提示するといった簡単な作業だけですぐに会計を済ませられ、支払いにかかる時間の大幅な削減と受領した金銭の管理等の手間がなくなり、結果として事務負担の軽減につながります。 二つ目は、現金でのやり取りをしていると、どうしてもお釣りを渡し間違えるといった会計トラブルが発生するケースも多く見られます。キャッシュレス決済では、バーコードやタッチ決済等で決まった金額のみを引き落とすため、お釣りの渡し間違いなどの会計トラブルが発生するリスクを大幅に抑えられ、結果として、より迅速なサービスの提供が可能になり、現金の紛失や盗難などの問題も解決できます。 三つ目のメリットは、住民の利便性が向上することです。最近では現金をあまり持ち歩かない人も多いのと、ポイントやマイルの還元が受けれます。また、近年は新型コロナウイルスの感染拡大により、対面での決済を避けてキャッシュレス決済を選ぶ人がより増えております。 一方、デメリットも存在します。停電や故障した場合はシステムが作動しなくなり、支払いができなくなってしまいます。ですので、キャッシュレス決済オンリーにすることは、ある程度のリスクが存在すると言えます。 国の推進やバックアップなどもあって、昨年の2月に高知市役所は、失礼しました、本年の2月に高知市役所はキャッシュレス決済の機能がついたレジを導入されました。今のところは、設置は本庁舎のみで、3台の導入費は544万円です。 自治体窓口のキャッシュレス対応は全国的に進んでおり、県内では、安芸市役所が昨年10月にいち早く開始しております。 以前から、私には住民の方々から、土佐市役所でもキャッシュレス決済ができるようにしてほしいとの要望がありました。費用対効果の検証もしなくてはいけませんが、どうか前向きにキャッシュレス決済付きレジの導入を検討していただけませんでしょうか。田中市民課長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 田中市民課長。 ◎市民課長(田中祐児君) 市民課の田中です。お答えいたします。 議員御指摘のとおり、近年、キャッシュレス化が急速に進んでおり、現金を持ち歩かなくても生活ができる時代になりつつあります。このような中、議員御提案のキャッシュレス決済に対応することは量販店のみならず、自治体におきましても、これからは必要とされる時代へと変わりつつあると感じております。 現在、市民課の窓口におきましては、コロナ禍における感染症対策といたしまして、極力人との接触を避けることで職員の感染を防ぎ、業務を継続していく観点から、令和3年5月にセルフレジを導入いたしております。 市民課としましては、現在の機器が導入間もないこと、入替えに当たってはシステム構築などの費用が高額であること、現在のセルフレジの運用で市民の方をお待たせするような状況にないこと、などから新たな導入に踏み切る状況ではないことを御理解いただきたいと存じます。なお、他の現金を取り扱う所管課にも伺いましたが、ほぼ同様の状況であり、現時点においては、検討までに至っていないとのことでございます。 いずれにいたしましても、キャッシュレス決済への対応につきましては、全庁的な取組、準備が必要となりますことから、出納業務を管理する会計課をはじめ、他の所管とも連携を取りながら、市民ニーズ、他の市町村の動向等に注視するとともに、導入済み自治体の状況等の情報収集にも努めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) ありがとうございます。 セルフレジが導入したばかりということと、準備期間がかかるっていうことで、喫緊の課題とまでは私も思っておりませんけれども、日本のキャッシュレス決済は、世界に比べて大変遅れております。お隣の韓国は、もうほぼ100%に近い普及率でございます。 どうか、土佐市、本市の住民の社会生活の変化にこれからも注視していただいて、御検討くださいますようお願いを申し上げまして、この質問を終わります。 続きまして、「地域おこし協力隊について」お伺いいたします。 地域おこし協力隊は、2009年度から総務省がスタートさせた制度であり、1年から3年未満の期間、都市部の人材が地域おこし協力隊員として地方に移住し、地方自治体の委託を受けて地域ブランドや地場産品の開発、販売、PR等などの地域おこし支援や農林水産業への従事、住民支援などの地域協力活動を行いながら、その地域への定住、定着を図る取組です。 令和3年度で約6,000名の隊員が全国で活躍しており、総務省はこの隊員数を令和8年度までに1万人に増やすという目標を掲げております。それに伴い、高知県も2026年度には現状の2倍以上の500人を確保できるように取り組むとしております。土佐市としても、さらに協力隊員を増員して、本市の産業の活性化に力を入れるべきだと思いますが、合田企画財政課長の所見をお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 合田企画財政課長。 ◎企画財政課長(合田聖子君) お答えいたします。 総務省の資料では、平成21年度に創設された地域おこし協力隊は、令和3年度には6,015名の隊員が全国で活躍し、これまでに任期終了した隊員との合計は1万4,000名以上となっており、隊員の約65%が引き続き同じ地域に定住し、地域活性化の大きな力となっているということが示されております。 本市としましても、地域おこし協力隊関係の予算は、令和4年度は4名分としておりましたが、令和5年度は6名分を計上し、受入れ体制を強化する予定としておりますので、議員におかれましては御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) ありがとうございます。 地域おこし協力隊を希望される方々の中には、有能でいろんなアイデアを持ち、そしてチャレンジ精神も実行力もある方が多くいらっしゃいます。また、起業意欲も持っていて、場合によっては事業継承の人材にもなり得ます。 総務省は、地域おこし協力隊員の活動に要する経費として、隊員1人当たり480万円を上限として財政措置を行っておりますが、自治体によってはその中の活動費から、GoProやパソコンなどの撮影機材一式をそろえて、ユーチューブなどの動画配信や各種SNSを利用して地場産品や産業のPRを協力隊員に行ってもらっております。 本市の地域おこし協力隊に対しての活動費は、どのように使われておりますでしょうか。再度、合田企画財政課長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 合田企画財政課長。 ◎企画財政課長(合田聖子君) お答えいたします。 地域おこし協力隊員の活動に要する経費としては、1人当たり年間480万円の特別交付税措置があり、人件費以外の活動に要する経費については200万円が上限となっております。活動の中で発生する経費であれば、幅広いものに使用でき、本年度では勉強会やイベントの実施をはじめ、活動をまとめた冊子の作成、ホームページの作成、独特なアナログ感と美しい発色が魅力のリソグラフという印刷機の賃借料、先進地の視察等に使用しております。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) ありがとうございます。活動費をさらに有効に使っていただけますようお願い申し上げます。 来月から始まる朝の連続テレビ小説「らんまん」の放送開始や、5月のゴールデンウィーク明けからはやっとコロナ感染症が5類に引下げになり追い風となります。長らくコロナ禍で沈んでいた高知県経済にもいよいよ反転攻勢の兆しが出てまいりました。さらには、外国船社によるクルーズ船の日本来航とともに、高知新港にも3年ぶりに大型クルーズ船を受け入れることが発表になりました。本市に、どうやって国内外や県内外からのインバウンドを獲得していくのでしょうか。反転攻勢は大変よいと言えますが、職員数はまだまだ十分にはとても私には見えません。 そこで、地域ブランド化や地場産品のPR活動を、地域おこし協力隊員にどんどんやってもらうのはどうでしょうか。合田企画財政課長に再度お伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 合田企画財政課長。 ◎企画財政課長(合田聖子君) お答えいたします。 地域おこし協力隊の目的は、本市のような人口減少や高齢化の進行が著しい地域において、地域外の人材を積極的に誘致し、地域ブランドの開発・販売や、1次産業への従事、地域協力活動を行いながら、定住、定着を図ることで、地域力の維持・強化を図ることとなっております。 本市では、平成27年度から採用を開始し、本市の課題解決や産業振興、情報発信や任期終了後の定住に向けた活動などを行っており、現在までに13名が卒業し、そのうちの6名が土佐市に定住しております。 現在は、国際交流に関する取組に2名が従事し、令和5年度からは新たに3名が着任を予定しており、新年度からは5名で活動をしていただく予定となっております。新たな3名のミッションといたしましては、協力隊自身による提案型の課題解決に向けた取組を行う方が2名、産業振興の取組を行う方が1名となっており、市の課題解決や地域の魅力発信などを積極的に行っていただく予定となっております。 協力隊の皆さんは、行政ではなし得ない柔軟な地域おこし対策の実現可能性を秘めており、目的を達成する過程で、土佐市の人・もの・ことに触れながら、思い描く夢の実現や今後の定住に向け取組を進めることとなります。市といたしましても、引き続きサポートをしてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) ありがとうございます。 来年度、新しく来られる協力隊の方のうち、2名がたしか提案型で、提案ができるという、生き生きした形でできると思いますんで、その方たちにもすごく活躍していただけるように期待をしております。 地域おこし協力隊の増員は、土佐市の職員負担軽減となり、役所の機能の充実にもなります。そして、今後、最も大切になってくるのは、協力隊とのベストなマッチングです。協力隊員に求める目的と役割をあらかじめしっかりと決めて、募集要項に盛り込み、隊員のスキルや特技を遺憾なく発揮していただき、最強のサポート隊として招くことにあります。どうぞ、土佐市の地域おこしの協力隊はすごいぞと言わしめれるような政策にしていただけますようお願いを申し上げまして、この質問を終わります。 続きまして、「市有地の売却及び利活用について」お伺いいたします。 現在、土佐市のホームページを拝見しますと、本市が保有する財産である土地を、地方自治法、同施行令に基づき、一般競争入札により売払いをされておりますが、ホームページに掲載されていない土地もたくさんあろうかと思います。その土地にはどんな種類がありますか。また、どのような土地がありますか。広さも様々だと思いますし、大体で構いませんので、市内全域でどれぐらいの面積がありますか。分かれば教えてください。片山総務課長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 片山総務課長。 ◎総務課長(片山淳哉君) お答えいたします。 市が保有する財産の種類といたしましては、大きく分けまして、公有財産、物品、債券、基金の四つとなります。 山脇議員御質問の市有地などの不動産につきましては、このうちの公有財産が該当することとなります。この種類についてですが、公有財産には、特定の行政目的を持った行政財産と行政財産以外の普通財産とに分類されております。 次に、どんな土地があるかについてでございますが、普通財産には登記上の地目で申しますと、宅地、田、畑、山林等があります。 次に、面積についてでございますが、令和4年9月末日現在で、市が保有する普通財産の土地につきましては、約99万607平方メートルとなっております。 以上です。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) ありがとうございます。 市有地として、多くの土地を所有しておられることが分かりました。その中でも、利活用のできていない土地が多いと思いますが、全く利用予定のない市有地は価格などを出さずに、全てホームページに掲載されてはいかがでしょうか。ヤフオクなどでよくあることみたいですが、出品者側からするとごみのようなものでも、入札者からすると宝に見えることがあるように聞きます。 また、ここ2、3年は、空前のアウトドアブームが起こり、人気ユーチューバーや芸能人たちが山林を買ってソロキャンプをする姿を見ることが多くなってまいりました。キャンプをしない方たちから見るとただの山林にしか見えないですが、キャンプをする人たちからすると最高のキャンプ場に見えるかもしれません。売却すれば売却利益が入りますし、毎年、固定資産税も入ってくる、いわゆる自主財源を確保する有効な方法です。また、暑い日の草刈りなどの維持費などもカットできます。少しずつ一般競争入札で売却されておりますが、財政が厳しいときだからこそ、さらにスピード感を持って売却できそうで、利活用の予定がない市有地の情報を発信できませんでしょうか。また、今までに、どのような土地を売却してきたか、片山総務課長に再度お伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 片山総務課長。 ◎総務課長(片山淳哉君) お答えいたします。 市有地の中で活用されていない広場のような土地につきましては、現在のところ行政目的を持たない普通財産として管理されているケースが多く、これらの土地につきましては、今後有効な活用方法が見込めない場合や、維持管理に多額の費用を要するなど売り払うことが市にとって有益であると判断した場合は、売払いなどの処分を行うことも地方自治法により認められております。 こういったことから、本市としましても、令和2年度に、普通財産の所在地の特定など洗い出し作業を行い、その中から売払いに適した土地を幾つか抽出した経緯がございます。 その後、令和3年度より市有地の売却を本格的に実施しており、令和3年度には野尻団地跡地、船越団地内市有地、波介分団屯所跡地の3か所につきまして、一般競争入札を実施いたしました。 結果といたしましては、野尻団地跡地が1,234万8,000円、船越団地内市有地が120万円でそれぞれ落札され、現在民有地として有効に活用されております。 本年度におきましても、西小路団地跡地、音丸団地跡地の2か所の一般競争入札の公告を行い、西小路団地跡地につきましては、3月20日に入札執行の予定となっております。また、来年度におきましても、新居地区の元波介川河口導流事業関連用地の売払い準備を進めているところでございます。 山脇議員さん御指摘の市民への情報発信方法等につきましては、他市の状況等も参考に研究をしてまいりたいと考えております。今後も、このような土地につきましては、市にとって有益な活用方法があるのか、売り払うメリットはあるのか等について慎重な判断を行いながら、土佐市民の貴重な財産を有益に活用できるよう管理、運用してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) ありがとうございました。令和3年度より、売却や利活用がどんどん進んでいるとのお話をお伺いいたしまして、安心いたしました。 次に、男女共同参画センターを取り壊す予定と聞いておりますが、跡地は今後どのような利活用、例えば、貸出しや売却などを考えられておりますでしょうか。再度、片山総務課長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 片山総務課長。 ◎総務課長(片山淳哉君) 男女共同参画センター跡地の利用についてでございますが、解体後は、市民公園及び市民体育館の駐車場として活用する予定としております。 以上です。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) 次に、統合によって廃園になる北原保育園の跡地についてお伺いいたします。 公園として残してほしいなどの要望がございますが、どのように利活用される予定でしょうか。再度、片山総務課長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 片山総務課長。 ◎総務課長(片山淳哉君) 北原保育園の跡地につきましては、保護者の皆様からのアンケート結果を参考に、子育て支援課で検討を行ってまいりたいと考えますので、議員の皆様におかれましては御理解を賜りますようお願いを申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) 片山課長、丁寧な御答弁ありがとうございました。 今回の質問で、土佐市が多くの市有地を持っていることが分かりました。また、その中でも、市にとって有益な活用方法があるのか、売り払うメリットはあるのか等について慎重な判断をされていることも分かりました。 その中でも、未利用の市有地については、今後も引き続き売却及び利活用を促進していただき、市民の貴重な財産をより有効に活用することをお願いいたしまして、この質問を終わります。 最後の質問です。「土地の有効な利活用について」であります。 本県の高知県の人口は1956年、昭和31年の88万3,000人をピークに、高度経済成長期における大都市圏への大幅な人口流出などの影響により減少が始まりまして、令和5年の高知県の人口はついに70万人を割り込み、この4年間で実に3万人も減りました。また、県都高知市に本県の人口の約半数近くが一極集中しており、中山間地域などからの転入も多い状況であります。 市街地区域の面積が同程度の都市である盛岡市、青森市、福島市、前橋市と比較しても、高知市の人口密度は非常に高くなっております。人口減少に対して、本市もあらゆる角度から対策を講じているところでありますが、ここ数年、本市の至るところで宅地造成を目にしますし、土地が売りに出たらすぐに完売で家が建つなど、住宅需要の高さには本当に驚かされます。 また、コロナ禍でもデジタル化などが進み、都市部ではなくても在宅ワークができるようになりましたので、地方としては企業移転や移住を検討してもらえるなどの新しいチャンスが生まれております。 そういった様々な要因が相まって、今、土佐市は高知市のベッドタウン化が進んでおりますし、社会情勢は変わりながらも、南国市や香南市、香美市などと同様に住宅需要がどんどん高まってきております。 しかしながら、住宅は増えているのにもかかわらず、人口が増えないということは、残念ながら、現在の日本が直面している急激な人口減少に追いついていない状態であります。 私は、議会一般質問で何度も申しておりますけれども、土佐市は高知市の隣であり、通勤アクセスもよく、自然豊かでいて、かつ生活に必要な量販店などもほぼそろっており、土佐市だけで衣食住のほとんどが成立しますし、一言で言えば、ちょうどいい田舎で住みやすいまちであると思っております。やり方次第では、まだまだ伸び代があり、高齢者から若者世代が本市に移住したくなる環境をつくり出せるポテンシャルがあちらこちらに眠っていると思います。 高知県が策定しています広域都市計画マスタープランを確認すると、おおむね20年後の都市の姿を展望し、広域的な視点からまちづくりを進めていくための方向性を示しております。南海トラフ地震の被害想定や人口減少、高齢化の進展など、社会経済情勢の変化に対応するため、度々見直し改定もされております。長年、普通と思っておりましたが、高知広域都市計画区域に、いの町、南国市、香美市、高知市が入っており、町並みを計画的に形成しております。一方、土佐市は全域都市計画区域でありながら、市街化区域と市街化調整区域の線引きがなされていない状態であり、いわゆる未線引き状態です。 本来なら、開発してもよい区域である市街化区域の中を工業区域にするのか、住宅区域にするのか、商業区域にするのかを、まちを最大13の区域に分けて用途指定することができます。 しかしながら、現在の本市は、市街地の土地利用区分を定める用途指定がされておらず、住宅地、農地、工業地、商業地がごちゃごちゃに混在しております。うれしいことに、高岡町を中心に蓮池地区や高石地区など、まちの開発が広がっております。私たちには、今後の土佐市の将来をしっかりと見通し、どうすれば発展していけるのかを考え、子や孫につないでいく使命がございます。 現時点において、市街化区域と市街化調整区域の線引きを導入することは、非常に難しいことは私も理解しております。 そこで、現在、第6次行政振興計画に基づく計画的なまちづくりを進めるために、立地適正化計画など策定して進められていると思いますが、定住人口増や企業誘致などの取組は、住家や工場などを造るために土地を造成し、建設しなければなりません。守るべき土地と開発すべき土地があると思いますが、今後どのようなまちづくりを進められるのか、山本都市環境課長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 山本都市環境課長。 ◎都市環境課長(山本文昭君) お答えいたします。 本市の都市計画法に基づく規制は、議員さん御紹介のとおり、市全域が都市計画区域に指定されており区域区分の設定、いわゆる線引きがなされていない地域で宅地開発の規制が比較的緩やかな地域となっております。 市街化に対する法的な規制としまして、昭和48年3月に農政部局において、農業振興地域の整備に関する法律、以下、農振法、に基づく農業振興地域整備計画を策定し、優良農地の確保とその有効利用を図るとともに、無秩序に市街地が広がるスプロールを防止してまいりました。 近年、土佐市バイパスや高知自動車道の整備、波介川河口導流事業による浸水区域の減少などにより、高岡地区や蓮池地区、高石地区において宅地化が進んでおり、これまで以上に計画的なまちづくりを進めていくことが重要だと認識をしております。 議員さん御指摘のとおり、区域区分を設定することで、これまでの農振法による規制に加え、より詳細にエリアを絞った形で無秩序な市街化を防止し計画的な市街化を図ることが可能となります。しかしながら、市街化区域として指定する技術基準に照らし合わせますと、市域の90%以上が市街化調整区域になると見込まれます。市街化調整区域においては、開発を伴わない建築物の新築、改築、用途変更についても規制が課せられるため、人口の減少や高齢化などで集落などの活力衰退を招くことが懸念されていることから、本市において区域区分を設定することは非常に困難であると考えております。 本市の土地利用やまちづくりに関する計画としましては、平成17年3月に国土利用計画法に基づく土佐市土地利用調整基本計画を作成し、土地利用の方針を定め、順次この計画に即した都市計画法に基づく土佐市都市計画マスタープランにおいて、目指すべき都市像や都市計画の基本方針、土佐市立地適正化計画において、居住機能や都市機能の立地、拠点間をネットワークで結ぶ公共交通の充実についての基本的な方針を定めています。 今後におきましても、計画的なまちづくりを進めるため、都市計画マスタープランや立地適正化計画などの計画を適宜見直しながら進めてまいりたいと考えております。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) 山本課長、御丁寧な答弁ありがとうございました。 一方、農地でありますが、農業振興地域の整備に関する法律を私なりにひもといてみましたら、市町村は国及び県の農業振興地域整備基本方針の変更や5年に一度の基礎調査の結果によっては、遅延なく農業振興地域整備計画を変更しなければならないとされております。 担当課長にお聞きしましたところ、現在、本市の農業振興地域整備基本計画の見直しをされているとのことですが、どのような方針にて見直しをされていますでしょうか。矢野産業振興課長にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 矢野産業振興課長。 ◎産業振興課長(矢野康孝君) お答えいたします。 農業振興地域整備計画は、農業振興地域の整備に関する法律の規定に基づき、農業振興地域における農業の健全な発展を図るとともに、国土資源の合理的な利用に寄与することを目的として、国が定めた基本指針及び県が定めた基本方針との整合を図りながら、市町村において策定されるものでございます。 本市の農業振興地域整備計画は、昭和48年3月に策定されて以来、これまで3回の変更を行っておりまして、現在令和5年度の決定公告に向け、現地調査などの基礎調査を行い、見直し作業を行っているところでございます。 現在、進めております本市の見直し方針は、集団的に存在する農地や保全すべき優良な農地を新たな農用地として編入し、一方、既に山林・原野化が進み、農地としての再生が困難である農地や公共事業により既に取得された農地または沼地化など、農業に適さないと考えられる農地など、今後も農地として保全すべき農用地であるか否かの判断を、現地踏査と航空写真による調査及び法令等に従い、変更案の作成作業を進めております。 変更案が整いましたら、順次、法令に基づく協議と意見聴取、公告縦覧の手続を経て、高知県の同意をいただく予定となっております。 以上でございます。 ○議長(森田邦明君) 山脇義英君。 ◆4番議員(山脇義英君) 矢野課長、答弁ありがとうございました。 市民の皆様が住みやすいまちづくりと農業振興及び農地を守るため、相反することもあろうかと思いますが、真剣に考え、調査、見直しをしてくださっている答弁をお伺いいたしました。 頭を悩ませ大変な御苦労があるかと思います。刻々と変わる本市の置かれた社会情勢を鑑みながら、これからの土佐市の土地利用の在り方、ひいては土佐市のまちづくりの在り方を、今一度検討する時期に来ていると思います。 土佐市に家を建てたい、移住したい方々がおります。そして、定住人口が増えれば、交付税も増えます。後継者も跡継ぎもおらず、困り果てて無料で農地を貸し出されている方の声も聞きます。担い手のいない農家に、担い手のマッチングができれば、農業振興となり、食料自給率の向上にもつながります。 どうか、さらに計画的にまちづくりを進めていただけますようお願いを申し上げまして、私の全ての質問を終わらせていただきます。 なお、今月で退職されます職員の皆様方、長い間、土佐市浮揚のために御尽力を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。4月からまた新しい生活に向かわれることと存じますけれども、変わらず、土佐市浮揚に何らかの形で手助け、そして、お力添えを賜りますようお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。お疲れ様でした。 ○議長(森田邦明君) 以上で、4番山脇義英君の質問を終結いたします。 ここで、10分間休憩いたします。     休憩 午後 3時 9分     正場 午後 3時20分 ○議長(森田邦明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 松岡水産課長から答弁の訂正をしたい旨の申出があっておりますので、許可をいたします。 松岡水産課長。 ◎水産課長(松岡章彦君) 水産課松岡です。 先ほど、山脇議員さんからいただきました1回目の漁業繁栄と魚礁設置についての御質問の中で、漁業就業支援事業の本市における開始年度につきまして、私のほうから、平成元年度と申し上げましたが、令和元年度の間違いでございましたので、おわびして訂正いたします。 ○議長(森田邦明君) 続きまして、8番野村昌枝さんの発言を許します。 ◆8番議員(野村昌枝君) 議長の許可がありましたので、通告順に従いまして質問いたします。 まず、1問目、「土佐市バイパス(蓮池地区)延伸部整備の進捗状況、今後のスケジュールについて」お伺いします。 一般国道56号バイパス蓮池地区道路説明会が平成17年5月27日に開催されたままでありました。土佐市バイパス延伸部蓮池地区における整備の促進協議会が、平成29年8月、平成30年9月二度にわたって、国土交通省四国地方整備局土佐国道事務所に出かけ要望書を提出した経過があります。土佐市におきましても、様々なルートであらゆる機会を通じて要望をいただきました。 令和2年9月17日、事業名は一般国道56号蓮池地区交通安全事業となり、関係者対象に説明会が開催されました。多くの関係者から工事内容は縮小されても喜びの声を聞き安堵しました。その際に、タイムスケジュールについての説明がありました。最近、関係者から工事の進捗について大丈夫だろうかっていうふうに、前のように止まってしまうんじゃないんだろうかという疑問を持たれている声を聞かれます。進捗状況と今後のスケジュールについて、お伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 山本都市環境課長。 ◎都市環境課長(山本文昭君) 野村議員さんからいただきました、土佐市バイパス蓮池工区の進捗状況と今後のスケジュールについての御質問に、お答えをいたします。 土佐市バイパスは、交通量の伸びによる慢性的な交通渋滞や交通安全対策としてのバイパス機能と、高知自動車道土佐インターチェンジへのアクセス機能を併せ持つ路線として、平成26年11月30日に新仁淀川大橋の完成と同時に、延長約4.3キロメートルが供用開始されているところでございます。 御質問の蓮池工区は、現在供用されております終点部の蓮池交差点から西に約0.9キロメートルを区間とする土佐市バイパス延伸部で、国土交通省土佐国道事務所において、一般国道56号の交通安全対策として改良工事を実施する計画となっております。 現在の進捗状況は、令和2年9月に事業着手に関する住民説明会を実施し、令和3年6月に計画の概要に関する住民説明会を行い、令和4年2月から、地権者ごとに計画に関する現地での説明を実施し、全ての地権者に対し説明が完了しております。 次に、今後のスケジュールにつきまして、国土交通省土佐国道事務所に確認したところ、現在、用地調査及び補償物件調査に関する業務を行う業者が決定しており、順調にいけば令和5年度内に補償金額等を算定し、令和6年度を目途に用地の契約に関する協議、交渉を開始する予定とお聞きをしております。 本市といたしましては、一日も早い事業完了に向け、国土交通省と協議し、事業実施に協力してまいりますので、議員におかれましては今後とも御支援賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(森田邦明君) 野村昌枝さんの1問目2回目の質問を許します。 ◆8番議員(野村昌枝君) 山本課長、御答弁ありがとうございました。 平成17年5月、道路説明会が開催されたまま放置でされていました。ちょうど山本課長担当の時に、令和2年9月に着手するという説明会が開催されました。ありがとうございました。そして再スタートしました。 現在の進捗状況につきましては、先ほど課長の答弁にありましたとおりでございますけれども、今後のタイムスケジュールにつきましては、スピードアップ、スピードアップしてください。 私もその説明会の時に行って、タイムスケジュールを国交省の方に伺って、ちゃんと記録してました。それからしても、市民の方が遅いよねっていう気持ちを持たれるのも、普通じゃないかなっていうふうに私も思うところでございます。今後のスケジュールにつきましては、国土交通省土佐国道事務所に確認しましたところ、現在、用地調査及び補償物件調査に関する業務を行う業者が決定しており、順調にいけば、令和5年度内に補償金額等を算定し、令和6年度をめどに用地の契約に関する協議、交渉を開始すると予定をお聞きしているそうです。用地交渉におきましては、いろんな住民の思いもありまして、交渉がスムーズにいかないこともあろうかとは思いますけれども、皆さん待ち焦がれていますので、もう本当に長い期間待ってやっとスタートしたものでございますので、何とぞ、何とぞよろしくお願いいたします。一日も早い事業完成に向けまして、市全体、全力で御尽力をお願いします。 そして、山本課長におかれましては、事業推進に向けて、関係者の声に耳を傾けていただき、ありがとうございました。 最後に、私はこの進捗もさることながら、課長に対する謝意も込めて、進捗を国土交通省にプッシュいただきたいという願いを込めた質問でございました。どうもありがとうございました。よろしくお願いいたします。 ○議長(森田邦明君) 野村昌枝さんの2問目の質問を許します。 ◆8番議員(野村昌枝君) 2問目の質問をいたします。 「新型コロナウイルス5類移行後の医療体制、運営等について」質問いたします。 本当に、市民病院は、国の方向性がはっきりと示されたかと思えば、また紆余曲折で御苦労されているというのは、本当に現場の声を重々承知した質問でございます。 3年余りにわたったコロナ禍は、病院経営に大きな影響を与えてきましたが、今春以降はコロナ体制からの転換を強いられることになり、病院にとっては新たな試練を迎えようとしています。1月、国は新型コロナの感染症法上の位置づけを季節性インフルエンザなどと同等の5類へと移行することを発表しました。移行日は大型連休明けの5月8日とする方針ですということでございました。 5類となった後の医療機関への公費負担などの詳細は、3月上旬に決定されると聞いておりましたが、3月10日、新型コロナウイルス感染症法上の位置づけの伴う医療提供体制及び公費負担などの見直しの通知がされたとお聞きしております。 市民病院におきましては、病床確保料下半期の確定通知書がまだ届いていない状況であり私は聞いてびっくりしました。もう本当にコロナの大変なときには、一生懸命市民病院を支えてきたのに、なんで今頃になって下半期の確定通知書が来ないんだろうと思って、私は県の医療政策課に伺いますと、土佐市民病院は大丈夫ですっていうお答えがありましたので、安心したところでございました。 本院のようにコロナ病床確保が多い病院では、5月8日移行後すぐに元に戻すことは、病院経営は大変です。 けれども、国のほうは9月まで半額、病床確保料は半額でということでございますので、9月までというのがどうなのかは分かりませんけれども、まだ、こういう状況の中で、現場は、来年度の計画等、大変だろうと思うところでございます。予算書を見てみましても、コロナの、もう病床確保料を当てにせずに、横川副管理者は御苦労されて、予算計上されておりましたことには、私は本当に感謝申し上げます。御苦労なことだと思っております。 新型コロナウイルス5類移行後の医療体制、運営等について、横川病院事業副管理者にお伺いいたします。 ○議長(森田邦明君) 横川病院事業副管理者。 ◎病院事業副管理者(横川克也君) 病院局の横川です。新型コロナウイルス感染症の5類移行後の医療体制、運営等につきまして、お答えをいたします。 野村議員さんには、昨年の9月議会でも、コロナ禍における今後の病院運営の課題等について御質問をいただきました。 その時点では、既に感染症法の見直し議論は活発化しておりまして、4年度下半期の病床確保に対する補助金の縮小や制限は確実視されておりました。 しかしながら、昨年8月の感染大爆発に伴う医療の逼迫を受けて、病床確保料の縮小議論は棚上げされる形となり、この3月に及んでも正式な補助決定通知はないままでございます。 今年の1月27日に、政府が5月8日から感染症法上の位置づけについて、5類への移行を発表してからは、にわかに様々な対策や特例などの見直しが検討され始め、3月2日の高知新聞には一面トップ記事で医療見直し案が掲載され、その後、諮問機関での総会を経て、10日に決定の運びとなりました。それによりますと、診療報酬に係る部分は原則自己負担としながらも高額な薬剤は無料を継続する。入院等で高額な自己負担となる場合は一部を減免する。感染患者の対応医療機関数を、外来で現状の1.5倍程度、入院は3倍近い増加を目指す。また、これまで行政が担っていた入院調整は、医療機関同士での調整に切り替えるなど、段階的というよりも、まだまだ曖昧さと困難さが目立つ内容であるなというのが率直な印象でございます。 それらを踏まえまして、今後の医療体制をいかに運営していくかでございますが、今議会に提出させていただきました5年度の当初予算計画がそれとなります。コロナ補助金は見込まず、入院・外来の料金収入の回復をもって収支均衡を図るというのが大前提となります。 そのために、特に必要なのは、入院患者の確保です。これまで感染症患者に病棟の多くのスペースを占有されてきたものを、今後は最小限の隔離スペースと導線分離で物理的にかつ効率的な区分けを行うことで、同一病棟内での一般入院患者との共存を図ることが求められています。 なお、そうとは言いましても、本日からマスクの着用も個人判断が基本となりましたように、世間が日常を取り戻すことに従って、感染が再拡大する危惧も指摘されており、まだ、方針や対策に紆余曲折があることも想定されます。  また、保険診療以外の部分では、ワクチン接種の無償化は1年間延長されましたし、受入れ医療機関のこれまでの生命線でありました病床確保料は半額となり、コロナ病床周辺の隔離兼準備スペースとして補助対象となっておりました休床病床数も半減する。それらは9月末まで適用し、それ以降は特に夏場の感染状況等を鑑みて判断するとしておりまして、一定の段階的な移行期間や措置は認めますものの、当院にそれが今後どう反映されるのか精査が必要となります。 今後、都道府県において、9月末までの移行計画を4月中に策定するとされておりますので、議員が県に要請くださいましたように、病院当局といたしましても、先に述べました一般患者と感染患者が共存できる体制を整備する間の、弾力的な運用と段階的な措置への移行につきまして、県とも協議する中で確認し要望していきたいと考えています。 いずれにいたしましても、感染症に関する法律が見直される以上、今後の公的財政措置はないものと捉え、それに依存しない自助努力で独立採算、収支均衡を達成するべく公営企業の原則であります企業性の発揮に努める所存ですので、議員の御理解と御支援を賜りますようお願いいたします。 ○議長(森田邦明君) 野村昌枝さんの2問目2回目の質問を許します。 ◆8番議員(野村昌枝君) 横川副管理者、本当に御答弁ありがとうございました。 感染患者が減少を続け、新たな変異株も生じず終息していくのであれば、医療体制を大きく変えても問題はありませんが、専門家の中には、新たな変異株発生の可能性、第9波の可能性を指摘されております。 国は、5類移行後の医療見直し案など、曖昧で明確に発表しない中、コロナ感染症対応で御苦労されているのは現場の病院、私も友達がナースをしておりまして、本当にコロナのときは、自分の生活を本当に殺して、自分の私生活は捨てて、そして、感染をささないということをモットーに、本当に一生懸命やってくださってた私友達の心、言葉を聞きながら、本当に申し訳ないし、ありがたいなあと思って、この問題は、ずうっと気になっております。 病床確保料は、これまでの半額となり、9月末まで適用し、それ以降は、特に、夏場の感染状況を鑑みて判断するということでありますが、一般質問1問目でも申しました、何回にもなりますけれども、コロナ補助金は見込まず、入院・外来の料金収入の回復をもって、収支均衡を図る5年度の増収予算計画でありました。特に、必要なのは入院患者の確保という、横川副管理者の御答弁でございました。今まで50何床をコロナに充ててたものを、再度9月までに入院患者を元に戻らすっていうのは、現場にとって本当に至難のわざではないかなっていうふうに私は思います。本当に、現場の御苦労は計り知れません。地域医療の存続に向けて、国の動きをしっかり注視しながら、やっぱり意見を申していきたいと思っております。どうもありがとうございました。 ○議長(森田邦明君) 野村昌枝さんの3問目の質問を許します。 ◆8番議員(野村昌枝君) 3問目は「教育」について質問いたします。 まず、1、部活動の地域移行について。今朝、浜田議員が非常にすばらしい質問をされましたので、重複した部分もございますが、ちょっとお許し願いたいと思います。 私は、この議論の経過を見ていると、働き方改革をはじめ教員の皆さんにどのような影響があるのか、また、地域にどのような影響があるのか、という観点での議論は多いものの、肝心の子供たちにとってどのような影響があるのかということに関しては、議論が少ないように思います。 働き方改革が発端ならば、私は本当に今朝も答弁でありました時間外が多ければ、それはそれで国のほうが教育の在り方を考えて、しっかりした財政措置を組むべきであろうと私は心から思うところで、ちょっと怒りを覚えたところでございます。肝心の子供たちにとって、どのような影響があるのかということに関して、本当に議論が少ないようですよね。 今後、地域移行の是非は地域に委ねられているように思うところですが、特に、地域によっては、教員やスポーツ指導者など人材不足の懸念があがるところでは、何らかのてこ入れが必要であることや、そうした地域で子供のスポーツ環境をどう守っていくのか。さらに、中心部でも競技によっては、中学校に上がった後は、学校にクラブがないため続けられないが、クラブチームならできるのに、などという喫緊の課題が現実にある中で、地域移行の結論をあらゆる観点から深めていくことは重要であります。 そして、その中で、最も重要な視点は何度も申します。子供たちにとってどうなのかという視点であることは疑いようもありません。そこで、部活動の地域移行について、本市のお考えは、また、子供たちに与える影響についてお伺いいたします。 本市のお考えは、市長さん、私県庁の方に聞きましたら、何か役員で、上のほうでの役員をされているということでございますので、全体の姿も見えてるでしょうし、そして、今後、本市のあれもちょっと責任を持っていただきたいと思いまして、教育長じゃなくて市長にお尋ねいたします。 ○議長(森田邦明君) 板原市長。 ◎市長(板原啓文君) 部活動の地域移行につきましては、報道でもありますように、様々な議論が行われているところでございます。 令和4年6月に、国から運動部活動地域移行に関する検討会議の提言が示されました。それによりますと、まずは休日の運動部活動から段階的に地域へ移行し、令和7年度末までに全ての部活動を地域へ移行するというゴールが示されておりました。 これを受けて、県においては、高知県における部活動地域移行検討会議が立ち上がり、これまで様々な角度で議論が交わされてきました。 そして、令和4年12月には、国が学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドラインを示しております。その中で、令和5年度から令和7年度までの3年間を改革推進期とし、地域の実情に応じて可能な限り地域移行の早期に実現を目指すという方針に転換しております。また、今後の部活動を支える体制として、地域クラブや社会体育団体等と中学校が連携し、多様な活動を支援していくということも示されております。 こうした中、令和5年2月に高知県中学校体育連盟、いわゆる中体連から高知県における地域スポーツ団体等の中体連主催大会へ参加規程改訂についてという通知が教育委員会のほうにあったとお聞きしております。これは、従前学校の所属でないと公式の大会に出場できないという規定があったものが、市町村が認めた地域移行した団体からも出場できるように改訂されたという通知でございます。 先ほどの通知により、中学校が在籍するクラブチームが地域移行をし、教育委員会が認めた団体となると、公式戦に出場ができるようになるようでございます。また、小規模校の生徒が地域移行された団体に所属したら、公式戦に出場することができるようになるということもお聞きしております。これまで学校にやりたい部活動がないため入部していなかった生徒にとっては、スポーツをする場が一つ増えたことということになります。 しかしながら、これまで学校にあった部活動を地域に移すということは、単純な作業ではございません。地域の指導者の確保や質の担保、指導者への謝金をどうするのか。また、部活動場所の確保や活動経費の財源をどうしていくかなど、様々な課題が山積しておりますが、まずは、生徒のことを一番に考え、生徒が不利益をこうむらないよう今後部活動はどうあるべきなのか、さらに協議を重ね、市としての考えを整理しまとめていく必要があるのではないかと考えておりますので、議員さんにおかれましては御理解賜りますようお願い申し上げます。 (「ちょっと休憩してください」と、野村昌枝議員述ぶ) ○議長(森田邦明君) 暫時休憩します。     休憩 午後 3時46分     正場 午後 3時48分 ○議長(森田邦明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 野村昌枝さん、2回目の質問を許します。 ◆8番議員(野村昌枝君) ごめんなさい、私の不手際で、ちょっとスムーズな進行を妨げました。2回目に通告しておりました2番目の不登校の現状及び対策について質問いたします。 2016年12月、教育機会確保法が成立し、文部科学省は不登校について問題行動と判断してはならないと都道府県教委に通知し、休養や自分を見つめ直す積極的な意味を持つと肯定的に説明されております。 ○議長(森田邦明君) 野村さん、ちょっと待ってください。すみません。暫時休憩します。     休憩 午後 3時48分     正場 午後 3時49分 ○議長(森田邦明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 野村昌枝さん。 ◆8番議員(野村昌枝君) これまで不登校対策としては学校復帰が当たり前であったことを覆し、学校以外の学びの場を選択する自由も保障されることが法律で決まりました。不登校対策は、学力向上やデジタル化などとともに県教育大綱の柱となる重要な施策です。 しかし、不登校発生率は高い状況が続いています。文部科学省の21年度調査では、県内小中学校の不登校の児童生徒は1,508人で、前年度より270人増、1,000人当たり31.2人は前年の全国最多となり、13.2人だった12年度から増え続けております。高知県教育長は、未然防止と学校復帰が前提の対策に限界が来ていることと危機感を強めております。 県教委は、23年度当初予算案に、登校のみを目標としない学校・教育課程の在り方を検討する費用が盛り込まれました。フリースクールなど民間団体と連携し、情報通信技術を使った遠隔教育も模索、学校復帰を前提としたこれまでの施策から、やっと多様な学びを提供する方針にかじを切ったと言えます。その間にも不登校の生徒本人や家族、教員は苦しんでいます。 そこで、本市の不登校の現状及び対策について、お伺いします。 ○議長(森田邦明君) 井上学校教育課長。 ◎学校教育課長(井上夕起子君) 学校教育課の井上です。野村議員さんからいただきました不登校に対する御質問に、お答えいたします。 まず、土佐市の小中学校の不登校の現状についてでございますが、令和3年度の小学校の不登校児童数は9人、発生率は0.79%で、中学校の不登校生徒数は29人、発生率は6.07%となっております。令和4年度2月現在の不登校児童数が5人、不登校生徒数が24人となっておりますので、最終的には、小学校の発生率はやや下がり、中学校は昨年同様程度と予想されます。 野村議員さんがおっしゃられたとおり、高知県全体で見ても不登校の発生率は上がっており、学校や教育委員会だけで対応することは困難な状況に来ております。 本市では、学校、教育委員会、子育て支援課、健康づくり課、福祉事務所等、多種にわたった関係機関が児童生徒の対応について連携を図っております。 これまでの取組としましては、各学校での取組はもちろんのこと、教育研究所へ配置したスクールソーシャルワーカーの小中学校や不登校児童生徒の家庭への訪問、教育研究所の仲間と高まり合う集団づくり小中連携事業、小学校6年生が中学校入学前に出会うハッピースマイルプロジェクト等があります。また、不登校児童生徒の居場所として、教育研究所内に適応指導教室を設置し受入れも行っております。 不登校の要因は一つではなく、様々なことが複雑に絡み合っております。ですから、学校だけではなく、子供や家庭を取り巻く関係機関との連携が非常に重要になってきます。その観点から、新しい取組としまして、土佐市保幼小等連携事業を来年度から実施いたします。これは、子育て支援課、学校教育課、健康づくり課が連携し、気になる児童に対して情報を共有し、不登校につながる可能性のある課題を早期発見、早期解決していく取組です。来年度は、高岡第一小学校を中心に取り組むこととしております。 また、令和5年度から3年間の予定で、高知県教育委員会の不登校支援に関する事業に、高岡中学校と高岡第一小学校が連携して取り組むこととしております。これは、小学校と中学校が不登校支援をキーワードに、これまで以上に連携をしていく取組で、高岡第一小学校では、これまで続けてきた個々に応じた不登校支援を継続して行い、高岡中学校では、校内に専任の教員を配置した適応指導教室を設置し、直接の不登校支援や通常の学習支援とICT機器を活用した支援も行っていくものでございます。 従来の取組に加え、新しい取組が来年度から始まります。課題解決には、多くの時間を要すると思いますが、子供たちはいつか社会に出ていきます。子供たちの自立と、よりよい未来のために、各機関で連携をしながら進めていきたいと考えておりますので、議員さんにおかれましては御理解賜りますようお願いいたします。 ○議長(森田邦明君) 野村昌枝さんの3問目3回目の質問を許します。 ◆8番議員(野村昌枝君) 御答弁ありがとうございました。 不登校の現状及び対策につきまして、非常に前向きな答弁をありがとうございました。本当に不登校の児童生徒数と発生率は、本当に全国比較しても、残念ながら高い出現率です。不登校の対応の現状につきましては、もう本当によくやられてるんですけど、なかなかね困難でございます。令和5年度の取組では、また新しい取組がされるということで前進されるのではないかというふうに期待してます。 いい取組をして成果が出れば、私は、これは数値ですぐ表れてくると思うんです。教育っていうのは長い期間成果が見えませんけど、不登校についてはやっぱり数値が見えるので、数年で、あ、自分たちのやってることは子供たちにとって受け入れられてるんだなっていうふうな形で、成果があると思いますので頑張ってください。 本当に不登校の子供にとっての原因は様々でしょうが、私はこの年になって、自分で反省を込めて、不登校にいく子供って多くは学校に行くことは自分に合わないということで、自分に合わないことを続けてきた末に、抑圧を表現されているのではないかというふうに思うところです。 子供たちにとって、学校以外の選択肢を選ぶことは現実不可能です。大人であれば、その職場が、環境が嫌ならすぐに選択肢を変えれるけれども、子供に与えられた学校の環境、全ての環境は変えることができませんので、高岡第一小学校、中学校で、もし駄目でも、ほかの学校に変われば、もしかして行く可能性も、うまく順応できる可能性もあったりして、そして、学校以外の選択肢が少な過ぎるように思います。子供にいっぱい、私は選択肢を与えていただきたいなというふうに思ってます。 教室に入れない子が、それぞれのペースで学べる。そんな居場所を具現化していただきたいと願うところでございます。国は、この4月からこども家庭庁創設。でも、このこども家庭庁創設っていっても予算がきっちり見えてませんので、首相は骨太方針の6月に出すなんて言ってるけど、国会の予算委員会を見てると、ある議員は6月になったら、お金が降って湧いてくるんですかっていうふうに、私は質問してたのを聞いて、ちょっと財政面もうまくいけばいいのになっていうふうに願ってます。 ○議長(森田邦明君) すみません、野村議員さん、発言中やけど、暫時休憩いたします。     休憩 午後 3時58分     正場 午後 3時58分 ○議長(森田邦明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 お諮りいたします。 本日の会議時間は、午後5時まで延長したいと思いますが、午後5時まで、終わるまで、これに御異議ありませんか。 (「教育やっていいですか」と、野村昌枝議員述ぶ)     (発言する者あり) ちょっと待ってよ。 御異議ありませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。 よって、本日の会議時間は、午後5時まで延長することに決しました。 野村昌枝さん。 ◆8番議員(野村昌枝君) もう不登校の現状及び対策については、間もなく終わりますので、お時間は。 教室に入れない子がっていうのはお願いしましたよね。国はこの4月からこども家庭庁を創設して、財政のことを私が言ったところでストップしましたので、県もやや不登校対策が変わろうとしています。やっと予算を見ても、ちょっと、ちょっとだけどつけて、やっと変わろうとしてるなっていう姿勢は、教育長の言葉とかからも読み取れますので、教育委員会の前向きな取組、市全体とした取組をされまして、子供たちにとってよい環境ができることを期待いたしております。不登校の現状及び対策については、これで終わります。 部活動については、浜田議員さんが詳しく言ってくれたので、やめてもいいんですけど。令和4年6月、運動部活動地域移行に関する検討会議からの提言。その後、12月、学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン、そして、ちょうど中学校体育連盟からの通知などの説明がありました。高知新聞も部活の行方を、高知の地域移行を考える連載記事として取り上げました。 その中で、23年度から県と各市町村に協議会を設置し実情に応じた策を探っていく、長岡教育長は、学校の文化、日本の教育文化が変わる大きな改革と指摘されているという内容文がありました。浜田議員の質問の教育長答弁でも、地域の移行につきましては、非常に課題が多いという答弁でございました。 人口の減少が加速し、子供たちの教育環境を守るためにも改革は必要です。国が進める地域移行の発端は、1問目でも申しました働き方改革からです。教育は国の根幹であります。子供たちを第一に考えた地域に合った改革議論を進めていただくよう強く要望いたしまして、部活動の地域移行についての質問を終わります。市長は、もう会議の上にいますので、そういう皆さんの気持ちを、ぜひ子供たちに還元していただけますような推進をお願いいたします。 以上で、3問目終わりです。 ○議長(森田邦明君) お諮りいたします。 ただいま、8番野村昌枝さんの質問続行中ですが、本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。 よって、そのように取り扱うことに決しました。 なお、明日の日程は、議案に対する質疑並びに一般質問であります。 午前10時開議でありますので、定刻の御参集をお願いします。 本日は、これにて延会いたします。                           延会 午後 4時 3分...