令和 4年 第4回定例会(12月) 令和4年第4回
土佐市議会定例会会議録(第3号) 令和4年12月13日第4回
土佐市議会定例会が
土佐市議会議場に招集された。1
出席議員は次のとおりである。 1番 大森 陽子 2番 村上 信夫 3番 森田 邦明 4番 山脇 義英 5番 池 宗二郎 6番 宇賀 裕生 7番 所 紀光 8番 野村 昌枝 9番 浜田 太蔵10番 田村 隆彦 11番 田原 計男 12番 糸矢 幸吉13番 戸田 宗崇 14番 中田 勝利 15番 三本 富士夫2 欠席議員は次のとおりである。 な し3
地方自治法第121条の規定により説明のため会議に出席した者は次のとおりである。市 長 板原 啓文 副 市 長 田中 和徳教 育 長 中内 一臣総 務 課 長 片山 淳哉 企 画 財政課長 合田 聖子防 災
対策課長 広沢 章郎 税 務 課 長 横田 琢也市 民 課 長 田中 祐児 戸 波 総合市民 田村 真一 セ ン
ター所長USAくろしお 松岡 章彦 建 設 課 長 有藤 芳生セ ン ター所長兼 水 産 課 長
建設課波介川・ 関 祐介 都 市 環境課長 山本 文昭水 資 源 対 策担 当 参 事福 祉 事務所長 西原 正人 北 原 クリーン 嶋﨑 貴子 セ ン
ター所長健康づくり課長 岡林 輝 長 寿 政策課長 中平
勝也子育て支援課長 横山 理恵 産 業 振興課長 矢野 康孝会 計 管 理 者 高橋 修一 生 涯 学習課長 合田 尚洋兼 会 計 課 長学 校 教育課長 井上 夕起子 学 校 給 食 下村 哲 セ ン
ター所長水道局業務課長 千頭 良弐 消 防 長 横川 宏二病院事業副管理者 横川 克也 病 院 局事務長 吉永 健太4 本会の書記は次のとおりである。議 会 事務局長 小松 和加
議会事務局次長 田原 央子5 議事日程 令和4年12月13日(火曜日)午前10時開議 第1 議案第1号から第21号まで (議案に対する質疑並びに一般質問) 開議 午前10時 0分
○議長(
森田邦明君) ただいまより本日の会議を開きます。 現在の
出席議員数15名、よって会議は成立いたしました。 日程第1、議案第1号から第21号まで、以上21件を一括議題といたします。 これより議案に対する質疑並びに一般質問を行います。 通告順に従いまして、発言を許します。 8番
野村昌枝さんの発言を許します。
◆8番議員(
野村昌枝君) おはようございます。議長の許可がありましたので、通告順に従いまして質問いたします。 まず1番、「
ショウガ生産者の声について」市長はどのように認識され、それに対してどのようにお考えか質問いたします。 今回は、
生姜農家について質問しますが、これは
生姜農家だけではありません。農家全体の大きな問題でありますので、よろしくお願いいたします。 コロナ禍以降、野菜、果物、
生姜等生産者にとりましては、
資材高騰も併せて非常に厳しい状況でございます。本市は、土佐市
農業用資材等高騰対策支援事業、
農業者支援の良い取組が始まり喜ばしいことです。 市民の声を基にいろいろリサーチしたところ、自由競争の中とはいえ、系統出荷、
系統外出荷、団体に属していないどこで価格が決まり、農家の方は、大きな業者さんの言われたとおりの値段、価格はどこで決まりどうなっているのか、大きな業者さんの声で価格が決まり今年は400円、
買上げ価格はどうなっているのか。そんな声を多くの生産者から聞きながら、農家の方が丹精込められて作られた作物の価格は妥当なのか、自由競争とはいえ流通の現状は、
価格設定はどうなっているのかと疑問を感じながら、こんな状況の中では農業の持続は可能だろうか。農業はこれから日本の食の問題でもあり、国の根幹となる重要政策であると私は思っております。価格の設定、流通の現状、量販店、
消費者意識等々課題が多いとはいえ、最低価格の保障の必要性を強く感じます。 国の
野菜価格安定対策事業を見ても、条件では特定産地は、土佐市はクリアできています。でも、出荷団体では個人は認められてなくて利用できないのは非常に残念なところです。生活のために生産しても先が見えない、このような政策でいいのか、私は本当に申し訳なく自分たちも含めて、自分も含めて勉強ももっとしなくちゃいけないのに、申し訳ないなと思うところでございます。 市長は農業のこともよく理解されております。
生姜生産者の声について市長はどのように認識され、それに対してどうお考えですか、お尋ねいたします。
○議長(
森田邦明君)
板原市長。
◎市長(
板原啓文君) おはようございます。
野村議員さんからいただきました御質問に、お答え申し上げます。 生姜における現状につきまして、高知県
農業協同組合仁淀川地区とさし
営農経済センターに問合せいたしましたところ、今年度の収穫量は例年並から少し多い状況であり、加えて他県における生姜の作付面積が増えていることから、市場での流通量は過剰供給の状態であるとのことでございます。 高知県
農業協同組合における受込量の見通しにつきましても、令和3年度分の流通の低迷によって予冷庫内の
保管在庫量が多く、受け込む余裕がない状況、状態とのことでございまして、今年はこれまで高知県
農業協同組合に出荷されている方についても、受込量をこれまで以上に増やすことは、厳しい状況であるとの見解が示されています。 また、高知県
農業協同組合における生姜の
引受単価は現時点におきましては決定しておらず、今後、取引の時期や量によって価格は変動するとのことですが、受込価格が低迷する要因の一つには、コロナ禍における外食産業の
消費落ち込みの影響を受け、
業務用生姜の流通が滞り、輸入品を含む
業務用在庫が市場に流れ込んだことが
引受単価の下落につながっているのではないかとの話をいただいたところでございます。 このような野菜の
市場価格が著しく低落した場合の補填といたしましては、昭和54年度から実施されてきた高知県
青果物基金協会が実施主体の生姜の
特定野菜等供給産地育成価格差補給事業がございましたが、令和3年1月に加入が中止されており、現在は、高知県
農業共済組合が実施する
収入保険がその対象とお聞きしているところでございます。 私も
零細農業経営者の一人として、原油、また肥料、資材など高騰、物価高騰に加えまして
市場価格の低迷など、農業を取り巻く環境は大変厳しい状況が続いておりますことは十分実感、承知をいたしておるところでございます。 本市といたしましても、
農業経営者への支援が急務と捉え、要件を満たす個人、法人を対象に、販売金額に応じた助成金額を交付する土佐市
農業資材等高騰対策支援事業を創設し、現在申請の受付を行っているところでございます。 繰り返しになりますけれども、現在、本市の
農業経営者が置かれている状況は大変厳しいものであり、その支援に向け、国、県のお力添えをいただきながら全力で取り組んでまいりますので、議員さんにおかれましては御支援、また御協力を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(
森田邦明君)
野村昌枝さんの1問目2回目の質問を許します。
◆8番議員(
野村昌枝君) 市長、御答弁ありがとうございました。 私、先日も国の
予算委員会で北海道の酪農農家について切実な質問をしていました。本当に胸が痛いほどの熱い思いで大臣に訴えておりましたけれども、どことも本当に、一次産業である農業についての政策がもう少し、もう少し検討する時期に来ているんじゃないかなというふうに思います。今の環境条件もさることながら、それは根本はもう少し農家を大切にするという視点でやらないといけないと思っております。 生姜の
引受単価が低い状況の御答弁は市長のとおりでございます。低落した場合の補填は
収入保険で収入安定があるのは皆さん知っております。でも、収益から、低い低い収益から高い保険料を支払うことは、ある一定以上収入がないと困難だということが現状のようです。多くの生産者の声が聞こえてくるのは価格が安いからではなく、価格の設定に疑問を持たれていると私は強く感じるところです。 私はこの問題について先輩の方に相談すると、価格の設定のあるべき姿、大きい
買い付け業者が
価格設定して寡占状態とみなされる、これについて生産者は泣き寝入りをしている。
生産量日本一の高知県から、
生姜生産量日本一ですよね、令和2年の統計見てみましたら日本一でした。高知県からこういう慣習、慣行は改めて、生産者を守らんといかん。それでなくても生産者は病気、風水害、買い付けと
トリプルパンチや、行政として憂慮して国、県に上げていかんといかん。議員が取り上げんでどうすると私は叱責を受け、元気をいただきました。
価格設定について調査も行い、生産者の声を受け止めていただきたい。市長、そのことについて再度お聞かせください。
○議長(
森田邦明君)
板原市長。
◎市長(
板原啓文君)
野村議員さんから再度いただきました御質問に、お答えを申し上げたいと存じます。
生姜生産につきましては、言及されましたとおり高知県が日本で一番多くて40%ぐらいあるというふうにお聞きをしているところでございます。その高知県、日本一の高知県の中でも土佐市は、四万十町に次いで2番目ぐらいやと思いますけども、そういった主要な作目であるというふうに認識をいたしておりまして、先ほど触れられましたように、青枯れ等のですね病気の問題があったり、また災害の問題、また
資材高騰などなど本当に様々なですね環境としては非常に厳しい状況がまいっておるというふうに認識をいたしておるところでございます。 なかなかこの
収入保険の問題も加入促進の取組がされておりますけども、なかなか皆さんが入ってるかどうかというところもあったりする部分もございます。ただ、今日まで比較的安定した価格で推移をしてきた関係もあって、そういったことになっておるようでございますけれども、やはり生姜自体は昔から変動がすごく激しい作目であるというふうなことが言われておりまして、そういったリスクを一定抱えた中での
農業経営がやっぱり強いられる部分もあると思います。 そういった中で、各農家の皆さんはやはりできるだけ高く買っていただける所へお願いすると、系統だけではなくて系統外にもかなりの部分がこれ行ってるわけでございまして、そういった中で、やはりこういった貯蔵ができる作目は、大体生姜は春頃が一番価格が上がってきたりするわけですけど、そういった価格のえいところで一番高い所に売るというそういった仲買さんのですね操作というのがどうしてもやっぱり出てくる作目でもございまして、そういったこれ歴史的な内容でもありますので、そういった内容にどう思うかという部分についてはですね、なかなか私もそこまでの知見は持っておりませんけれども、やはりその中でも
農業経営に視点を持てばですね、今の様々な問題、その保険の問題も含めてですね、これから行政としてどういった対応ができるのかについてはですねやっぱり考えていかなければならないと思いますし、間違いなく生姜というのは土佐市の基幹産業であります農業の中にあってもですね非常に大きな要素になるわけでございますので、前にありました青枯れ病の問題とかそういった
根茎腐敗病とかそういった病気の問題も含めて、これからしっかりと
農業振興に取り組んでいかなければならないと思います。 一朝一夕ではなかなかできない分もありますけれども、これから
農業振興、しっかりとですね行政といたしましても取り組んでいくことをお約束申し上げましてお答えとさせていただきたいと思います。
○議長(
森田邦明君)
野村昌枝さんの1問目3回目の質問を許します。
◆8番議員(
野村昌枝君) 市長から御答弁をいただきました。 もう1点だけ気になるところは、私はこの寡占状態の状態を何とか打破できないかなあって思うけどなかなか難しいですね。難しいですけど、いつの時代かはここを破っていかんと、生姜に限りませんけど、なんか勉強する、自分でリサーチしていくうちにそういうふうな皆さんの声を聞きながら思ったところでございました。また、市長会とかありましたらほかの、他市の状況も市長さん聞きましてですね、また今後に向けて、また、市長は来期もやっていただけるという表明もされましたので、ぜひこの農家の声を真摯に受け止めて、慣行を改め、産業の農業を守る政策に御尽力をいただけますよう強くお願いいたしまして、1問目の質問を終わります。
○議長(
森田邦明君)
野村昌枝さんの2問目の質問を許します。
◆8番議員(
野村昌枝君) 2問目の質問をいたします。「日下川
新規放水路供用開始に伴う
右岸堤防への影響について」。現状、影響及び今後の見込みについて質問いたします。
仁淀川右岸堤防強化については、
国土交通省に要望に出かけたり、市議会の中でも愚直に質問してきたところです。日下川
新規放水路の増設により、下流側である土佐市への
水位上昇による右岸提にどれくらい影響があるのかという質問に対して、平成29年9月議会、
国土交通省によりますと、
仁淀川河川整備計画にあるとおり下流の
新居地区、そして
用石地区で
河道掘削を行い、下流の断面を広げることによって上昇分は吸収できる。
床上浸水対策特別緊急事業ですので、これらができあがる前に当該掘削が完了してもらわなければならない。積極的な要望活動を行っていきたい。要望するだけではなく、市でやれることは取り組むということで用地課を設置して、国の委託を受けて、この用地課は本当に奔走されて、私が質問したときにはもうはや90%という市長答弁でございました。 増水量による下流の水位についての答弁はいただけず、私は
国土交通省による文書、勉強会に出された資料がありましたので、
宇治川ポンプの増設は毎秒12立方メートルですので、合わせて132立方メートルの増加となります。仁淀川では洪水時には毎秒3ないし4ミリの流速がありますので、
高岡堤防付近では川幅が600メートル以上あります。例えば、洪水時の時速毎秒3メートル、川幅を600メートル、新しい放水路と宇治川の
ポンプ増設を合わせて132立法毎秒が増量したとしたら、水位は7センチの上昇となります。洪水時には、数メートルの洪水位の中の7センチの
水位上昇ですので、影響は小さいと考えています。仁淀川の下流においても
河道掘削などにより、流下能力の向上対策も並行して実施しておりますので、
水位上昇への影響は小さいと考えておりますという
国土交通省の文書がございましたので、私はこれを発言した経過があります。議事録へ残しておこうと思って発言いたしました。 日下川
新規放水路は日高住民にとりましては本当に念願であり、来年の5月頃、出水期には供用開始となるとお聞きしております。 そこで、土佐市の議員としまして、私としましては、当時
国土交通省から説明のあった用石等々の下流域の
河道掘削についてまだ完了してない状況の中で、私としても、流域住民としても、
仁淀川右岸提に対する不安が現在もあります。そこで、改めて現状について、市長の
仁淀川右岸堤防に対するお考えをお尋ねいたします。
○議長(
森田邦明君)
板原市長。
◎市長(
板原啓文君)
野村議員さんからいただきました御質問に、お答え申し上げます。 近年、気候変動の影響等により災害が激甚化・頻発化する傾向にあり、
流下能力向上のための
河道掘削や堤防の補強など、
事前防災対策としての
河川整備は大変重要であると考えております。
仁淀川右岸堤防につきましては、
国土交通省において予算を確保いただき、
仁淀川水系河川整備計画に基づき順次、
浸食対策・
浸透対策工事を行っていただいており、今月5日に発表されました国の補正予算におきまして、
仁淀川大橋の上流・下流部の
高水敷整備が予算化され、
浸食対策の工事を施工していただくこととなっております。
仁淀川右岸堤防に対する私の考えということでございますが、1000年に一度の降雨を想定した
ハザードマップを見せられ、また近年毎年全国で発生している想定外の豪雨による水害を目の当たりにしたとき、市民の皆様にはこの堤防は大丈夫かと不安が増している状況かと存じます。
野村議員さんが常々おっしゃっておられる構造的な問題、このことは
全国的抜本的事項でございまして、私もほぼ同じ気持ちではありますけれども、
現実的対応として、
仁淀川河川整備計画の見直しの中で、流域治水や
立地適正化計画等も絡めながら、少しずつ着実に
治水安全度を増していっていただく方途を進めたいと考えております。できるだけ早期に市民の皆さんの不安軽減を図っていければと考えておるところでございます。御理解をお願いしたいと思います。 いずれにいたしましても、まだまだ住民の皆さんの水害に対する不安を解消するには至っていないと考えておりまして、国に対して引き続き強く要望してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(
森田邦明君)
野村昌枝さんの2問目2回目の質問を許します。
◆8番議員(
野村昌枝君) やっとうれしい答弁をありがとうございました。本当に、
国土交通省は仁淀川におきましては多くの予算が配分されていることは十分承知しております。それで、工事につきましてはいつもされているって言うんですけど、近くの住民の方は、部分的に施工はされていても全体の堤防の工事はされてないと思うよということで、私たちの勉強会ではどこの部分をいつどんな工法がされているのかねっていうことが話題になります。でも、このたびの補正予算で
仁淀川大橋上流辺りを
浸食対策ですね、
浸食対策をやっていただけるということですので、これは大きな前進で、
国土交通省の所長をはじめ、市の市長さんも要望していただいたおかげだと思いまして、心から感謝いたしております。皆さんも喜ばれると思います。 せんだって、
仁淀川堤防を考える会の会長たちと共に
国土交通省に出かけ、所長さんほかに要望してまいりました。住民としては、先ほど申し上げたように
河道掘削が完了してないということで、100%いってないということで
仁淀川右岸提に対する影響があるというふうに不安を強く持っております。そこで市長さん、再度、影響と見込みについてお尋ねいたします。
○議長(
森田邦明君)
板原市長。
◎市長(
板原啓文君)
野村議員さんから再度いただきました御質問に、お答えを申し上げます。
国土交通省にお尋ねしたところ、仁淀川の
河川整備状況につきましては、土佐市に関係する部分といたしまして、
新居地区の
河道掘削は平成22年に着工、
用石地区の
河道掘削は平成30年に着工、令和3年4月までに約64億円の工事予算を投じており、現在も工事を継続中とのことでございます。 また、堤防につきましては、
新居地区の
浸食対策が平成26年度に完了、高岡地区の
浸透対策が平成29年度に完了、中島・
用石地区の
浸透対策が令和2年度に完了しているとのことでございます。 日下川の新
放水路等による仁淀川の水位につきましては、平成28年6月の
国土交通省の説明では、簡易的な計算方法により7センチの上昇ということでございました。 水位につきましては様々な計算方法があり、あくまでも参考値となりますけれども、
河道掘削が一定程度進捗した令和2年度末時点の最新の
測量データで平成26年の洪水の実績により詳細に計算をすると、天崎地点で約4センチ、中島地点で約5センチの上昇となり、平成26年の洪水で、
仁淀川本川が
ハイウォーターレベル、
計画高水位でございますが、であれば天崎、中島の両地点で約3センチの上昇となりますが、新居・西畑・用石・弘岡地区の
河道掘削が完了すれば、計画規模の洪水が発生したとしても
ハイウォーターレベル以下、
計画高水位以下となるとのことでございます。 また、
仁淀川本川の
水位上昇による
鎌田井筋への影響や
河道掘削による塩害等も想定されるところでございます。 現実には、
仁淀川本川の水位も見ながら放水路が調節運営されるとお聞きしており、
鎌田井筋の余水吐調節のデリケートなタイミングとの関係で、ほとんど影響としては考えられない可能性があるという見方もあるようですが、放水されれば、より早く閉めざるを得ないなど、僅かでも影響が心配されることもあり、
国土交通省において、
仁淀川水系河川整備計画に基づき、
河道掘削や堤防の補強等、上下流、左右岸のバランスを確認しながら段階的に整備を進めていただいておりますが、早期完成に向け、引き続き国に対して要望をしてまいりますので、議員さんにおかれましては御理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(
森田邦明君)
野村昌枝さんの2問目3回目の質問を許します。
◆8番議員(
野村昌枝君) 水位変動につきまして、平成26年洪水の実績から詳細な計算でいくと
天崎箇所が4センチ、中島箇所が5センチ、そして
仁淀川本川の
ハイウォーターレベルでは中島・
天崎箇所とも3センチになるという数値が出されました。それで、
河道掘削が進めば解消されるという内容の答弁でした。 私たちはいろんな不安が、相反した不安というか生じてくるんですけれども、
河道掘削の効果は非常にね、いいと思うんですけれども、その効果が大になって流速が強くなることによる堤防への影響、そして相反する現象、掘削してくださいと言いながら相反したこと言っちゃいけないんですけど、でも海面が上昇したときはどうなるんですかねとかいうふうな不安等もあります。 水を治める者は国を治めるという戦国時代の教えがあります。明治時代になると洪水を川の中に閉じ込めてあふれさせないようにするために堤防を整備することが本格化し、その法律も制定されました。明治、大正、昭和にかけてダムをはじめ堤防が全国の河川の側に築かれてきた変遷がございます。こういった治水の歴史から現在の気候変動、
線状降水帯による大災害、土提の原則での限界のある状況、予算等々、
国土交通省は非常に課題が多くございますことはよく理解しております。けれども、あまり欲張ってもいけませんので、大前進をさせていただきましたので、影響につきましては市長から
仁淀川本川、
鎌田井筋の影響、塩害が想定されるなどの、市長さんもまた先についての影響をちょっと気になさっているという答弁の内容でございました。私たちはもう前から言っているように
南海トラフの地震、洪水にも強い粘り強い堤防、モデル的な堤防強化に向けて要望を継続してまいります。市長さんもぜひ共々によろしくお願いいたします。 最後に、市長の決意をお聞かせください。
○議長(
森田邦明君)
板原市長。
◎市長(
板原啓文君) 再度いただきました御質問に、お答え申し上げます。 議員さんにおかれましては、
国土交通省高知河川国道事務所へ度々足を運び、状況説明や要望等、地元住民の皆さんの声を届けていただき感謝申し上げます。 堤防の強化につきましては、議員さんと同じく、住民の水害に対する不安解消のため私も大変重要であると考えております。 今後におきましても、
河道掘削の早期完成、堤防の強化など河川のさらなる整備につきまして、引き続き国に対して要望してまいりますので、議員さんにおかれましては御理解、また御協力を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(
森田邦明君)
野村昌枝さんの3問目の質問を許します。
◆8番議員(
野村昌枝君) 3問目の質問をいたします。「子どもが子どもでいられる街に・
ヤングケアラーについて」。現状、啓発、支援について質問いたします。
ヤングケアラーとは、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子供のことを言われています。子供が家事や家族の世話をすることはごく普通のことでと言われるかもしれません。しかし、
ヤングケアラーは年齢等に見合わない重い責任や負担を負うことで、本当なら享受できたはずの勉強に励む時間、部活に打ち込む時間、将来に思いを巡らせる時間、友人とのたわいない時間等々、これらの子供としての時間を引換えに家事や家族の世話をしている。長時間に及ぶケアにより、子供の学習環境や進路にも大きな影響を及ぼしているということが現在懸念されております。 高知県子ども家庭課では、今年の6月、全中高生を対象に
ヤングケアラーの実態調査をしました。私も恥ずかしながら、
ヤングケアラーについて自分が勉強せんといかんと感じたのは、県議会のケーブルを見てて、この春、県議会の若い男性の議員さんが
ヤングケアラーについての質問をしてて、あっ、じゃあ県がアンケート調査をしているんだと思ってアンケート調査の結果を聞いた結果でございました。 今年の6月、全中高生を対象に
ヤングケアラーの実態調査を実施されておりまして、対象者は3万3,792人、回答率は9.5%、その中でお世話をしている家族の有無については400、しているていう方が492人、15.3%とあります。でも、国の実態調査のデータを見ているとこれは非常に低い数値で5%であります。私はこの数値を見たとき、えらい高知県って、国は5%、高知県が15.3%、高知県の子供の生活の環境が非常に厳しい環境なのかなというふうに気になる数値でもございました。
ヤングケアラーの特徴の一つは、周囲の無理解への諦めや思春期の恥ずかしさなどから外部に自分のことを伝えることができず、孤立しがちになることです。背景としては、家族の病気や障害について話すことに引け目を感じ、相談しない子供が少なくないことです。また、家族なら当たり前という風潮も問題を隠す一因と指摘されています。同世代からの孤立などに悩む例は多いとされており、子供たちのSOSにいろいろな目で受け止め、子供の人権を守っていくことが重要です。 そこで、本市の現状についてお伺いします。
○議長(
森田邦明君) 横山子育て支援課長。
◎子育て支援課長(横山理恵君)
野村議員さんからいただきました本市の
ヤングケアラーの現状についての御質問に、お答え申し上げます。
ヤングケアラーにつきましては、法律上の定義はなく、議員さんがおっしゃられましたとおり、一般に、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行うことで負担を抱える、もしくは、子どもの権利が侵害されている可能性がある子ども、とされております。 今年、高知県が中高生を対象に実施しました高知県
ヤングケアラー実態調査の結果概要では、回答数3,218人中、家族のお世話をしている子供は15.3%の492人、そのうち、自分がやりたいと思うことができていないことがあると答えた子供は全回答数の1.7%に当たる55人となっております。また、自分がやりたいと思うことができていないことがあると答えた子供55人のうち、家族の世話をしている頻度がほぼ毎日と答えた子供は43.6%の24人、誰にも相談したことがないと答えた子供は67.3%の37人となっており、お世話をするのが当たり前、
ヤングケアラーとしての認識がない、家庭内のことなので誰にも相談できない、相談したくてもどこに相談したらいいのか分からないといった状況が見受けられます。 御質問の本市の
ヤングケアラーの状況でございますが、本市独自の調査等による実態把握は現在のところ行っておりませんが、高知県教育委員会が毎年小中学校に対して行っております高知県生徒指導上の諸課題・児童虐待に関する調査において、本年度から
ヤングケアラーと思われる児童生徒数の調査項目が追加されておりまして、この調査において、学校が
ヤングケアラーと思われる生徒として1名の報告があり、学校に対象の子供の状況をお聞きすると、調査時には、両親が多忙により通常を超える手伝いをしていることが心配されていたということでございますが、現在はそのような状況は確認していないとお聞きしております。 学校には、子供や家庭の様子で
ヤングケアラーの可能性がある子供がいる場合は、子ども家庭支援センターに報告していただくようお願いしております。 以上でございます。
○議長(
森田邦明君)
野村昌枝さんの3問目2回目の質問を許します。
◆8番議員(
野村昌枝君) 課長、ありがとうございました。本市の
ヤングケアラーの現状について御答弁いただきました。一般的に
ヤングケアラーの問題を取り上げても認識されてないのが現状のようで、御苦労されているんじゃないかと思います。本年度より子育て支援課ができ、ここが核となり、関係機関と連携を図りいい支援ができるのではと私は期待するところです。もう本当に高齢者等の施策は高齢社会を迎えるというので進んでまして、地域包括支援センターがありますよね。でも、
ヤングケアラー等、子供の相談は子ども家庭支援センターに相談できるということでございますので、子供が困難を抱え込み孤立することのないように周囲の大人がよく理解して、早期に存在に気づくことが重要となります。 そこで、
ヤングケアラーに関する啓発と支援についてお尋ねします。
○議長(
森田邦明君) 横山子育て支援課長。
◎子育て支援課長(横山理恵君) 再度いただきました御質問に、お答え申し上げます。 昨年から放送されておりますテレビCM等により
ヤングケアラーという言葉自体の認知度は向上していると思われますが、どういった子供が
ヤングケアラーなのかなど
ヤングケアラーの概念につきましては、国や県がホームページへの掲載や支援フォーラムを開催するなど周知を図っているものの、まだまだ浸透していない状況にあると考えております。 本市におきましては、小中学生に配布した家族や子供に関する相談業務の啓発チラシの中に、相談の内容例として、家族の世話をして自分の時間がないという
ヤングケアラーに関する項目を入れ、相談先として子ども家庭支援センターを明記し周知を図っておりますが、支援者となり得る子供と接する立場にある大人への周知、啓発はまだ実施できておりません。
ヤングケアラーであることを子供自身が認識することは難しいとされておりますし、県の調査結果により、外部に相談できない子供が多くいることが分かっておりますので、まずは子供が困難を抱え込み、孤立を深めることがないように、周囲の大人が
ヤングケアラーに対する理解を高め、その存在に気づくことができるよう、
ヤングケアラーの特徴を列挙した啓発チラシの作成や学校などへの説明会の実施に取り組んでまいりたいと考えております。 また、
ヤングケアラーへの適切な支援につきましては、それぞれの子供が置かれている状況は様々であると考えられますので、教育や福祉、医療など、様々な分野が一体となって支援することが重要になります。 県におきましては、今後、
ヤングケアラーの早期発見、相談機関へのつなぎ、多職種連携による支援、それぞれの段階において施策の強化を行っていくと伺っておりますので、市としましても県に御指導、サポートいただきながら、福祉、介護、医療、学校等の関係機関と連携し、効果的な支援ができる体制を構築してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(
森田邦明君)
野村昌枝さんの3問目3回目の質問を許します。
◆8番議員(
野村昌枝君) 本市の
ヤングケアラーの啓発、支援について、課長より真摯な御答弁をありがとうございました。私は、今回のこの質問はもう現状についてだけで十分じゃないかなと思って、啓発も支援も書いてたんですけれども、もうすごく勉強されて、もう次の方向性が見えているようですので私は安心いたしました。 それで、先ほども申しました高齢社会に向けて高齢者施策は早くから取り組まれておりますが、国もやっと来年の4月からこども家庭庁を創設されて、いじめ、不登校、虐待等々の問題を縦割りを打破して取り組まれる。多分、この中にも
ヤングケアラーが大きな位置を占めてくると思います。含まれるようで、子供・若者政策が少しはこども家庭庁ができることによって充実をしていくのかなと少し期待しているところですけれども、この問題は、私、人口減少問題にも、若者の政策、経済を安定しないと出産ができないとか、全部これ施策は人口減少にも関わる問題だと思っていますのでよろしくお願いします。 土佐市も機を得て、本市にもこの4月から子育て支援課がスタートしていますので、
ヤングケアラーの支援においては
ヤングケアラーであることを発見することと、子供の状況や意向に応じた支援に結びつけていくことが重要です。自分は一人でない、誰かに頼ってもいいんだと思える子供が、子供が子供でいられるまちの実現に期待をいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(
森田邦明君) 以上で、8番
野村昌枝さんの質問を終結いたします。 これをもって、議案に対する質疑並びに一般質問を全部終結いたします。 これより、議案の付託を行います。 ただいま議題となっております議案第1号から第21号まで、以上21件については、配付いたしております議案付託表のとおり、それぞれの所管の常任委員会に付託いたします。 なお、委員会は一日一委員会の開催で、委員会の会場は本議場であります。よろしく審査をお願いいたします。 以上で、本日の日程は終了いたしました。 次の本会議は、12月20日午前10時開議であります。定刻の御参集をお願いいたします。 なお、委員会審査は、12月16日までに終了していただきますようお願いいたします。 本日はこれをもって散会いたします。 散会 午前10時43分...