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03月07日-03号

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  1. 高知市議会 2019-03-07
    03月07日-03号


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    平成31年第468回 3月定例会 第468回高知市議会定例会会議録第3号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  議事日程 第3号 平成31年3月7日(木曜日)午前10時開議第1 市第1号 平成31年度高知市一般会計予算 市第2号 平成31年度高知市卸売市場事業特別会計予算 市第3号 平成31年度高知市国民健康保険事業特別会計予算 市第4号 平成31年度高知市収益事業特別会計予算 市第5号 平成31年度高知市駐車場事業特別会計予算 市第6号 平成31年度高知市国民宿舎運営事業特別会計予算 市第7号 平成31年度高知市産業立地推進事業特別会計予算 市第8号 平成31年度高知市土地区画整理事業清算金特別会計予算 市第9号 平成31年度高知市へき地診療所事業特別会計予算 市第10号 平成31年度高知市農業集落排水事業特別会計予算 市第11号 平成31年度高知市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算 市第12号 平成31年度高知市介護保険事業特別会計予算 市第13号 平成31年度高知市後期高齢者医療事業特別会計予算 市第14号 平成31年度高知市水道事業会計予算 市第15号 平成31年度高知市公共下水道事業会計予算 市第16号 平成30年度高知市一般会計補正予算 市第17号 平成30年度高知市国民健康保険事業特別会計補正予算 市第18号 平成30年度高知市収益事業特別会計補正予算 市第19号 平成30年度高知市国民宿舎運営事業特別会計補正予算 市第20号 平成30年度高知市産業立地推進事業特別会計補正予算 市第21号 平成30年度高知市農業集落排水事業特別会計補正予算 市第22号 平成30年度高知市水道事業会計補正予算 市第23号 平成30年度高知市公共下水道事業会計補正予算 市第24号 消費税法等の改正に伴う関係条例の整備に関する条例制定議案 市第25号 高知市報酬並びに費用弁償条例の一部を改正する条例議案 市第26号 高知市長等の給与,旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案 市第27号 補助金等の交付に関する条例の一部を改正する条例議案 市第28号 高知市財産条例の一部を改正する条例議案 市第29号 高知市春野農業用水送水施設等保全基金条例を廃止する条例制定議案 市第30号 高知市人権尊重のまちづくり条例制定議案 市第31号 高知市災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例議案 市第32号 高知市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案 市第33号 高知市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例議案 市第34号 高知市幼保連携型認定こども園以外の認定こども園の認定の要件を定める条例制定議案 市第35号 高知市国民健康保険条例の一部を改正する条例議案 市第36号 高知市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例の一部を改正する条例議案 市第37号 高知市国民宿舎条例の一部を改正する条例議案 市第38号 高知市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例議案 市第39号 高知市公設水産地方卸売市場業務条例の一部を改正する条例議案 市第40号 高知市人・農地プラン検討委員会条例の一部を改正する条例議案 市第41号 高知市道路占用料徴収条例の一部を改正する条例議案 市第42号 高知市河川法施行条例の一部を改正する条例議案 市第43号 高知市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例議案 市第44号 高知市水道事業及び公共下水道事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例議案 市第45号 高知市水道布設工事に係る監督者の配置及び資格基準並びに水道技術管理者の資格基準に関する条例の一部を改正する条例議案 市第46号 相互救済事業の委託について 市第47号 包括外部監査契約締結議案 市第48号 市道路線の廃止に関する議案 市第49号 市道路線の認定に関する議案 市第50号 高知市新庁舎オフィス家具区分一般職員用机購入契約締結議案 市第51号 高知市新庁舎オフィス家具区分スチール書庫等購入契約締結議案 市第52号 高知市新庁舎オフィス家具区分一般職員用椅子購入契約締結議案 市第53号 高知市新庁舎オフィス家具区分カウンター購入契約締結議案 市第54号 高知市新庁舎オフィス家具区分会議椅子購入契約締結議案 市第55号 高知市新庁舎オフィス家具区分会議テーブル購入契約締結議案 市第56号 高知市新庁舎オフィス家具区分軽量棚等購入契約締結議案 市第57号 高知市新庁舎建設工事請負契約の一部変更議案 市第58号 高知市新庁舎建設電気設備工事請負契約の一部変更議案 市第59号 調停の申立てについて  ────────────────  本日の会議に付した事件日程第1 市第1号議案から市第59号議案まで  ────────────────  出席議員1番 浜口佳寿子君  2番 岡崎 邦子君3番 近森 正久君  4番 迫  哲郎君5番 深瀬 裕彦君  6番 長尾 和明君7番 氏原 嗣志君  8番 細木  良君9番 はた  愛君  10番 田鍋  剛君11番 竹内千賀子君  13番 下本 文雄君14番 下元 博司君  15番 岡田 泰司君16番 岡崎  豊君  17番 近藤  強君18番 大久保尊司君  19番 伊藤 弘幸君20番 吉永 哲也君  21番 浜口 卓也君22番 寺内 憲資君  23番 清水おさむ君24番 平田 文彦君  25番 川村 貞夫君26番 西森 美和君  27番 高木  妙君28番 和田 勝美君  29番 竹村 邦夫君30番 戸田 二郎君  31番 福島  明君32番 山根 堂宏君  34番 中澤はま子君  ────────────────  欠席議員12番 浜田  拓君  ────────────────  説明のため出席した者      市長      岡崎 誠也君      副市長     吉岡  章君      副市長     中澤 慎二君      総務部長    大野 正貴君      財務部長    橋本 和明君      市民協働部長  谷脇 禎哉君      健康福祉部長  村岡  晃君      こども未来部長 山川 瑞代君      環境部長    宮村 一郎君      商工観光部長  松村 和明君      農林水産部長  高橋 尚裕君      都市建設部長  門吉 直人君      教育長     山本 正篤君      上下水道事業管理者              山本三四年君      防災対策部長  黒田 直稔君      消防局長    高井 祐介君      監査委員    藤原  敏君      財政課長    澤村 素志君  ────────────────  事務局職員出席者      事務局長    藤原  哲君      事務局次長   池畠 正敏君      事務局参事   山崎 敬造君      庶務課長補佐  谷村 守敏君      議事調査課長補佐広松 康児君      議事調査課管理主幹              竹村 博和君      事務局法務担当専門官              弘田 充秋君      秘書係長    西成 雅江君      議事係長    中須賀広典君      調査係長    田村 章代君      書記      川村 浩之君  ~~~~~~~~~~~~~~~~  午前10時0分開議 ○議長(高木妙君) これより本日の会議を開きます。  ~~~~~~~~~~~~~~~~ △日程第1 市第1号議案から市第59号議案まで ○議長(高木妙君) 日程第1,市第1号議案から市第59号議案までを一括議題といたします。 これより質疑並びに一般質問を行います。 通告がありますので,順次発言を許します。 下本文雄議員。  〔下本文雄君登壇〕 ◆(下本文雄君) おはようございます。日本共産党の下本文雄です。第468回市議会定例会におきまして,日本共産党を代表して質問をいたします。 質問に当たりまして,入る前に,去る3月2日,議会開会日の翌日,急逝されました水口晴雄議員に対しまして,謹んでお悔やみを申し上げますとともに,御家族,御親族の皆さんに心からの哀悼の意を表します。 それでは,質問に入ります。 まず,市長の政治姿勢,くらしのアンケートについてお聞きをします。 日本共産党高知市議団が集約した2018年くらしのアンケートに見る市民の市長に対する評価についてお聞きします。 昨年末に取りまとめた高知市民くらしのアンケートは,日本共産党市議団が2年ごとに実施をしているものです。この中の岡崎市政の評価について,自由記載欄の内容が注目に値するものになっています。この項目の書き込みは,約460件ですが,このうちほぼ半数が市長に対して厳しい評価をしていることがわかりました。 具体的に見ると,初期の岡崎市長は好感を持っていましたが,やはり長くなると市民に寄り添う意識が薄れるのでしょうか。 西敷地に見られるような非公開主義など,主権者は私たちですから,市長に成り立てのころは,市職員出身で市民のために頑張ってくれていたように思いますが,最近は長くやり過ぎたのか,少し頭も考え方も高くなったと思います。 初めのうちは,可もなく不可もなくといった印象だったが,決裁の不適切なやり方や西敷地問題など,疑問に感じることがふえてきた。 県都のリーダーとしてはいま一つ不満に感じていましたが,オーテピア横の敷地,浦戸への道の駅,数々の入札ミスなど,当初の不満はますます深まっています。 特に目につくのが,次の選挙で市長をかえてほしいという声であります。 長くやると,周りを自分の思うような人で固めてしまうので,次はやめてもらいたい。ワンマンと映ります。次回は交代してはどうでしょうか。最初は頑張っているなと思っていたが,なれてくると,じわじわと一部の利益のために働こうとしたり,市民の知らない間にこそこそ何かをやろうとする姿が見えてきた。ぼつぼつ新しい人にかえるときが来たのかも。独断専行が目立つ,退陣させたい。はっきり言ってやめてもらいたいなどであります。 このアンケートの結果は,昨年末,岡崎市長にも直接お渡ししてありますが,かなり文量のある自由記載欄の書き込みについても,市長は全て読ませていただくとおっしゃっていましたので,特に岡崎市政の評価についての自由記載の意見を読んだ感想を,市長にお聞きをいたします。 次に,決裁文書の偽造について伺います。 2月6日に地元紙に岡崎市長ら19人書類送検,道の駅,決裁偽造容疑の3段見出しの記事が掲載されました。この報道はその日のうちに全国のネットニュースに配信されています。岡崎市長にとっては,4期目の任期中の2度目の書類送検になりました。 1度目の書類送検は,公職選挙法違反の疑いでしたが,起訴はされませんでした。2度目の書類送検となると,深刻な問題と受けとめなければなりません。市制130年,歴代の市長でも1任期中2回の書類送検をされた市長はいたでしょうか。 今回の虚偽公文書作成,同行使の疑いの書類送検は,道の駅問題での都市計画マスタープラン2014が,市が委嘱した策定委員会の最終答申,書きかえられていたことが発覚したことで,その決裁関係を追及する中で問題が明るみに出ました。 当時の道の駅予定地を含む長浜地域の地域別構想案には,策定委員会の最終案にはなかった高台を利用した土地利用,防災道路などの文言が市長に提出した確定版にはつけ加えられていて,後の道の駅構想へとつながっていきました。 誰もが市長の意を酌んだ職員が策定委員会に相談もなく,道の駅構想の根拠を後づけで書き込んで偽造したと感じる事態でした。 パブコメ終了が2月25日ですから,3月7日まで10日しかありませんでした。その間にマスタープランの改ざんとも言える修正を加え,印刷にかけ,製本し,市長に提出するセレモニーを準備していたわけです。 担当職員が市長の意に沿うであろう書きかえに必死となり,起案書のことまで頭が回らなかったということでしょうか。改ざんとも言える修正を優先したがための事務処理の偽造ということが問題の本質だと思います。 ただ,今回書類送検されたのは,市長,副市長や担当部長といった幹部職員ではありません。偽造された起案書に押印した19人全員であります。 市長は策定委員会の最終案に手を入れ,高台を利用した土地利用などの文言をつけ加える指示を出したことを明確に認めるべきです。 また,事務の混乱から,偽造公文書作成,同行使という犯罪行為の疑いを担当職員にもかけている責任を率直に反省すべきです。 市長の見解を伺います。 次に,統計不正,消費税増税についてお聞きします。 厚生労働省の毎月勤労統計調査の偽装などに端を発した統計不正は,深刻な広がりを見せています。失業や休業補償給付が約2,000万人に対して538億円も低く払われていたという問題です。 この問題の原因をつくったのが統計の偽造という大問題です。賃金実態などを示す毎月勤労統計の不正は,2004年から行われていましたが,厚労省は2018年1月からデータのゆがみを補正する偽装をひそかに行い,賃金の伸びを装っていました。 さらに,重大なのが,中小企業の賃金の調査方法をめぐり,2015年,当時の首相秘書官が厚労省側に問題意識を伝えていたことで,賃金がさらに高く出るよう調査手法の変更について,首相秘書官が圧力をかけていたことを示す事実が明らかになり,首相官邸の関与も大きな焦点になっています。 市長はこの統計偽装と官邸の関与についてどのように受けとめているのか,お聞きします。 今回の不正統計は,アベノミクスの成果を演出するため,賃金は上昇していることを示そうとした虚構であったことは明らかです。 賃金が上昇していると演出する,このことが国民に増税を受け入れさせる根拠とされました。その根拠が虚構であったことが明らかになっても,あくまで増税に固執する自公政権の姿勢は国民の考えと余りにもかけ離れた異常な姿勢だと言わざるを得ません。 政府の増税による税収増を上回る対策なるものも,強い批判の対象となっています。 9カ月だけのポイント還元のために1,000億円以上の受注発注システム改修の補助金を使い,本市の当初予算にも盛り込まれていますが,自治体がその事務を行わなければならないプレミアム付商品券では,その事務の負担は地方自治体に押しつけられることになります。まさに,ばらまき,朝三暮四の国民だましと言わなければなりません。 野党共闘を確認している5野党1会派や維新など,将来の消費税増税の必要性を主張する政党も含めて,そろってことし10月の税率引き上げに反対をしています。 市長は現状での消費税の増税について中止すべき,延期すべきと考えないのかお伺いします。 次に,沖縄辺野古,新基地問題について伺います。 沖縄県の宜野湾市米軍海兵隊普天間基地にかわる新基地建設計画をめぐり,名護市辺野古沿岸の埋め立ての賛否を問う県民投票が24日投票されました。 反対が7割強に及び,昨年9月の知事選挙で玉城デニー氏が獲得した史上最多の票も大きく超えるという歴史的な結果です。県民の埋め立て反対の民意は動かしがたい確固たるものです。安倍政権は辺野古新基地建設のための埋め立てを直ちに中止すべきです。 新基地建設について県民はこれまで知事選や国政選挙などで重ねて反対の意思を表明してきました。今回は新基地建設での埋め立ての是非という単独の論点で県民の民意が初めて問われ,辺野古ノーの結果が明確に示されました。しかも,県内41市町村全てで反対が賛成を大差で上回りました。 昨年の市長選で自民党が推す候補が当選した普天間基地を抱える宜野湾市でも,また新基地建設地の名護市でも,今回は両市において反対が圧倒的多数を占めました。新基地反対は文字どおりオール沖縄の意思です。 防衛省沖縄防衛局は,沖縄県が辺野古埋め立ての承認を撤回したことについて,違法,不当な不服審査請求を行っています。これに対して県は今月20日,大浦湾に存在する軟弱地盤の改良工事に関する意見を提出しました。 その内容は,地盤改良面積は大浦湾側の埋立区域の約6倍に上ること,地盤改良のために打ち込む約7万7,000本の砂ぐいに必要な砂の量は,東京ドームの約5.25倍にも相当すること,地盤改良の深度は埋立部とそれを囲む護岸部とも海面下70メートルで,作業船の施工限界に達すること,粘性土の地盤は最深90メートルになるが,その対策の記載がないことなどです。 さらに,地盤改良に必要な砂の量は,沖縄県内の砂利採取量の数年分に当たることや,改良工事前に大浦湾側のサンゴ類7万4,000群体の移植が必要になることなどを指摘し,途方もない年数を要することになると強調しています。 普天間基地返還を口実にした辺野古新基地建設への固執は,まさに事実上の普天間固定化にほかならないと同意見書も述べているところであります。 普天間基地返還は,辺野古移設という条件つきでは不可能です。安倍首相が真摯に結果を受けとめると言いつつ,辺野古の基地建設強行の立場を表明したことは,断じて許されません。県民投票で示された民意を受けとめ,無条件撤去を求めて米国と交渉することこそ,返還の早道であることは明らかであります。 地方自治の根幹にかかわる今回の県民投票と政府の姿勢について,市長の所見を伺います。 次に,新図書館西敷地利活用事業について伺います。 2月12日の代表者会議では,この事業について白紙ということは一切ありません。 今議会の市長説明でも同じですが,どのように言っているかというと,選定過程を非公開としたことは間違っていなかった。非公開としたことにより,結果的に市民や議員の皆様より,公正,公平さについてさまざまな意見が出され,決定された優先交渉権者が風評被害を受ける結果となったこと。優先交渉権者側には全くの瑕疵がないということ。現時点においても,事業に対する市民の理解が深まっていないとして,このまま事業を進めることは困難と判断し,改めて公募するというものであります。 事業を進めることが困難と判断したから再公募ということで,白紙ということは一切ありません。その後の記者会見等により,白紙化あるいは白紙撤回という言葉に変化してきたと思いますが,しかし内容がわかりにくいです。 白紙撤回については,優先交渉権者を選定した公募についてであり,基本方針まで撤回したのではないとの説明ですが,一体どこまでの白紙撤回か,市長に伺います。 また,50年の借地権設定について,議会決議の必要が生じたことで時間を要する事態となったことなども白紙化の理由ということであり,市長や執行部の責任は一切ないものと受け取れます。いかがなものか。 そもそも広場にしてほしいという市民の声に耳を傾けなかったことが最大の原因ではありませんか。また,白紙化にせざるを得ないところまでずさんだった優先交渉権者の選定方法及び市との協議内容が次々に明らかになったことも大きな要因です。 優先交渉権者の選定には,募集要領をひそかに改ざんするこそくな手だてすら行い,業者の求める国の4億円余りの補助金メニューには,固定資産税や賃貸料を減免しなければならない条件があったにもかかわらず,議会で我々が指摘するまで明らかにしない。 50年のお墨つきを公認会計士からいただいたと市民に説明しておきながら,市長を初め所管部署もそのことについて公認会計士に誰も確認していなかったこと,こんな大うそまで含まれていたにもかかわらず,訂正させていただくという議会答弁のみで,市民への謝罪は一言もない。 これらの改ざんや隠蔽,大うそまでつかなければならない事業であったところにこそ最大の行き詰まり,白紙化せざるを得ない原因があったのではありませんか。 これだけ市政を混乱させておきながら,事の経過を無視し,業者には瑕疵はないと明言しながら,市長自身もその責任を回避し,一方で市民や議員への責任転嫁をする,市政のトップにあるまじき行為であり,市政に残す大きな汚点となることを,強く指摘しておきます。 白紙化せざるを得なかった原因,常識的に考えてその責任から岡崎市長は逃れることができない立場であり,市民に対し率直な釈明と謝罪があって当たり前かと考えますが,市長に見解をお聞きします。 白紙化発表の当日,地元紙の夕刊には,ここまで混迷をきわめた以上,高度利用という方針そのものから議論をし直すべきだろう,行き詰まりの原因を手続論だけに落とし込んではどんな計画が浮上しても同じ轍を踏みかねないとの解説がなされています。この指摘は極めて重要だと思います。 高度利用を御旗にごり押ししてきた複合ビル構想こそ,市民は理解を示していないのであり,ここにしがみつくこと自体,市民との信頼関係は取り戻せないと考えます。 新図書館自体が高度利用で既に達成されており,西敷地全体が高度利用でなければならないとの理由が一体どこに示されているのか,具体的にお示ししていただきたい。市長に伺います。 そして,2月14日付の社説には,公開か非公開か,広場か高度利用かが問題の本質ではない,市民と誠実に向き合い,民意を酌み上げる市政の信頼を再構築する道筋をまず示すべきだとの指摘がなされていましたが,まさにそのとおりであり,広場を望む方もそうでない方も,多くの市民の皆さんの共通した思いだと考えます。 市民感覚との大きな溝を埋める必要性を市長が感じているのであれば,基本方針を含め,事業計画そのものを一旦全て白紙撤回するべきと考えますが,市長に見解を伺います。 この議会に早くも再公募のための予算が計上されています。このような予算を平然と計上してくる市長の胸のうちは理解しがたく,議会軽視も甚だしいと言わなければなりません。 2月12日の記者会見,その後の説明でも具体的な貸出案,つまり全面貸し出しか一部貸し出しか,その期間,マンションなど居住を認めるのか等,全てこれから検討するとしています。西敷地を貸し出す要件によっては,敷地いっぱいのビルか広場を主体にするのか,全て市の側に裁量があることになります。 なぜ今回頓挫したのか振り返ってみた場合,土地の全面貸し出し,そして賃貸マンションも可能な50年以下の一般定期借地権という前提には,議会も何の意思を示すことができなかった。 にもかかわらず,一昨年3月議会では,新風クラブ,公明党の皆さん,それに深瀬議員を除く市民クラブの皆さんが賛成し,議会の多数を占めたがために成立,その後になってから高層マンションに誘導する条件設定が一方的になされ,それが今日の惨状を招いたいわば公募内容の白紙委任のお墨つきを議会が与えたわけです。 その苦い経験は我々の喉元に残ったままです。私はここまで議会が軽視されるとは思っていませんでした。 さきの代表質問では,どなたも触れませんでしたが,今度は市議会議員選挙も目前にした議会です。一人一人の議員の皆さんの態度もしっかりと注目されることになろうかと思います。同じ轍を踏むことのないよう,議会の良識を明確に示す必要があると考えます。 市長にお聞きします。今回もそれを承知の上で同じように具体的な貸出条件を示さないおつもりですか。市民への謝罪もなし,基本方針の撤回もしない,白紙撤回もしない,その上,前回同様の再公募,プロポーザルの白紙委任を議会に求める予算計上,これは断じて認めることはできません。 削除を求めますが,見解を伺います。 次に,幼児教育の無償化について伺います。 消費税増税時に実施される幼児教育の無償化等による2020年度からの地方負担について,伺います。 当初,無償化に係る費用は全額国費で実施されるとしていましたが,全ての区分で地方負担が導入されました。特に公立の保育所,幼稚園では全額地方負担となりました。 地方団体は猛反発しましたが,その後の協議で地方負担の全てを基準財政需要額に,地方消費税の増収分全額を基準財政収入額にそれぞれ算入することで決着したとのことです。つまり,地方消費税の増収分で賄われない負担分は,交付税で措置されるということです。 しかし,国の交付税についての大前提は,今後の3年間は2018年度と実質的に同水準を確保する,これは骨太方針2018でありますが,そういうことであり,不足分を増額する保証は全くありません。 市長は消費税増税に伴う幼児教育の無償化の財源のあり方について,この国との協議の決着で納得できますか。確実な担保を求める再協議が必要ではないですか。 中核市市長会の副会長でもある市長の御見解を,お伺いします。 この無償化に際して,これまで保育料に含めていた食材費等が実質化,実費負担化されました。 高知市は第2子の保育料を既に一部無償化していますが,利用者の負担がふえる可能性はないのか,こども未来部長にお聞きをします。 財政について伺います。 今議会に,2022年までの5カ年の財政健全化プランの概要が示されました。この期間の一般財源ベースの収支不足については,これまで2回の試算が示され,今回が3回目となります。この5年間の収支不足について,最初の試算では86億円,昨年の試算では159億円,今回が117億円と大きく変動しています。 市の起債残高はここ二,三年がピークで,これから減少する局面に入っていきます。起債償還額のピークは2023年から2024年で,実質公債費比率のピークもそのころになります。私は今後7年から8年間,投資事業を平準化できれば,市民の暮らしの予算は確保できると考えています。 財政健全化プランに掲げる投資事業の先送りや平準化について,これまでの市の財政運営の反省点とこれからの取り組みの決意を市長にお伺いします。 日本共産党は,大型箱物を抑制し,暮らしの予算を確保することを一貫して主張してきました。新庁舎については,南別館やたかじょう西庁舎を含め2倍以上の延べ床面積となる豪華庁舎となることなどから,規模縮小を求めてきました。これらの主張こそが市の公共施設マネジメント方針に合致した方針だと確信しています。 日本共産党は,当面の課題として,子供の医療費無料制度を中学卒業まで3年間延長すること,上下水道料金の高齢者,低所得者,障害者等への負担軽減制度の導入,国民健康保険への多子世帯減免等の実現が必要だと考えています。 特に中学校卒業までの医療費無料化は,多くの他都市では実施済みであり,必要な2億円の財源確保に道筋をつけたいと考えています。 健全化プラン概要には,基本方針として,公債費指標の改善なくして市民サービスの向上なしという文言が掲げられていますが,市民サービスを向上させるために必要な財源を生み出す努力をすることこそ,必要ではありませんか。 中卒まで医療費無料化を拡大する取り組みとあわせて,市長の認識をお聞きします。 次に,上下水道事業についてお伺いします。 昨年4月の下水道料金の平均16%値上げによって,市民の間で上下水道の料金負担について生活に響くといった声が広がっています。 ある単身の高齢者は,2カ月分の上下水道料金が1万円を超えた請求が来てびっくりしているとのことです。今回の下水道料金の値上げは,これまでの単身高齢者など利用量の少ない生活弱者には負担を軽減する従量制を公平性に欠けると否定し,少量利用者に値上げ幅を大きくする従量制へ変更したことが,こうした市民の実感につながっていると思います。 日本共産党は,この料金改定に反対しましたが,この値上げについて検証したいと思います。 値上げによって下水道の使用料収入は,平成29年,2017年度比予算ベースでは,昨年は6.1億円増,ことし2019年では7.2億円増となっていて,累積欠損は29年度決算等を加味した経営審議会の資料によると,5年後の2024年で早くも解消します。 水道事業については,我が会派は,この間予算に反対の態度をとってきました。その理由は2つありました。 第1は,国の基準に基づかない一般会計からの繰り出しがあったからです。 今年度,平成30年度予算からは管路の耐震化も含めた安全対策費の国基準どおりの繰り出しがようやく実施されたことは,この点を指摘し続けた会派として評価するものです。 ただし,平成18年からの12年間に総額20億円にもなる額が一般会計から繰り出されず,水道料金として市民へ負担を転嫁してきたことは見過ごすことができません。 第2は,仁淀取水に係る環境対策費です。 毎年7,500万円以上の負担が続き,平成29年度までの総額は19億円になっています。しかも,こちらも水道料金として市民に負担をさせられていることは,二重に問題であると思います。 値上げによる過剰な市民負担となっている下水道料金,本来の繰り出しを怠り,また仁淀取水による負担を市民にかぶせている水道事業に,これらの行き過ぎた市民負担を市民に還元する必要があると考えます。 上下水道料金の減免制度については,前管理者から,上下水道料金の低所得者への配慮につきましては,下水道事業経営審議会において委員の皆様から提案があり,御意見をいただいており,公営企業の経営方針とは異なる幅広い議論が必要であるという結論になっております,減免する場合は,一般会計から繰り入れしている都市が多く,市政全体バランスも検討した上での判断が必要であると考えておりますとの答弁があっています。 その後の検討状況について,上下水道事業管理者に伺います。 市は昨年2月に作成した水道事業基本計画2017の中で,発展的広域化による連携推進を課題として掲げました。その中では,近隣水道事業者等と広域的な連携を進めますと述べられています。 この課題の進捗状況,メリットとデメリットについてどのように捉えているのか,スケジュールもあわせてお伺いをします。 国保について伺います。 高過ぎる国保料に住民が悲鳴を上げています。高齢者所得の加入者が多い国保の保険料,そもそも高くなる構造があります。他の現役世代の医療保険にはない平等割と加入者数で保険料がふえる均等割があって,子育て世帯にとってより厳しいものとなっています。 例えば高知市で年収240万円の夫婦と子供2人の世帯の保険料は,後期高齢者医療支援を加えると約29万円にもなり,1カ月半分の給与に相当します。子供の均等割だけで4万6,000円となります。同じ世帯が協会けんぽなら,保険料は半分以下の12万円です。 一方,国保加入者1人当たりの平均所得は86万円,協会けんぽは1人当たり142万円と1.6倍の所得となっています。所得は低いのに保険料は一番高い保険となっているのが国保であり,加入する医療保険が違うだけで保険料負担が2倍にもはね上がる。 こんな不公平を正すことこそ,政治の責任であると考えますが,国保中央会の会長でもある市長の見解を伺います。 全国知事会は,2014年,負担を限界として国保料を協会けんぽ並みに引き下げるために1兆円の公費負担増を要望し,3,400億円の公費投入後も,国庫負担率の引き上げを要望しています。 しかし,市長は1兆円の必要性について,昨年の12月議会では,なかなか1兆円というのは厳しいのではないかと思いますが,3,400億円では支援は十分ではないという認識であるという答弁でありました。 知事会は積極的に要望しているのに,国保中央会の会長の岡崎市長はなぜこれほど及び腰になっているのか理解できません。1兆円の公費投入の根拠として,均等割,平等割に匹敵する額であること,国保料を大幅に引き下げなければ,不公平をなくし,協会けんぽ並みの保険料とはならないことは明らかです。 高知市は来年度,県に納める国保事業納付金は,昨年度に比べ8.2億円,9.4%の増額となります。この増額に対し,限度額4万円の引き上げと基金の取り崩しとで対応するとのことです。 改めて伺いますが,負担の限界は共通認識であると考えますが,そうであるならば,全国知事会と一緒になって1兆円の公費投入を国に対し強く要望すべきと考えますが,市長に見解をお聞きします。 日本共産党は,その財源としても極めて低い税率の証券優遇税制を他の先進国並みにすれば,1.2兆円は確保できることも示し,その提案をしているところでもあります。 高い国保料については,国の制度ではなく,高知市に責任のある特別の事情もありました。忘れることができない痛みの記憶が鮮明です。 松尾市政の最終年に,一般会計を守るために,これまで国のルールに基づいて行ってきた年4億円の繰り出しをストップしました。一般会計が負担しなければならない財源を,国保運営基金の取り崩しで賄うという禁じ手でした。 当初,緊急避難的な手法かとも思えるこの禁じ手,岡崎市長は我が会派の類似の指摘にもかかわらず拒否し続け,とうとう平成25年に基金が底をつくまで一般会計の繰り入れをせず,被保険者に責任を転嫁する保険料の平均5,000円の値上げを強行しました。25年に一部繰り入れが再開されました。この間,実に11年間,金額にして35億円もの繰り入れをとめ,国保基金を枯渇させてきました。 その間に,岡崎市長は高知市が国保創設時から設けていた高齢者,障害者,寡婦に対する独自の保険料軽減制度を全廃し,さらに低所得者支援として国が創設した財政安定化支援事業で国の方針に反し,ここでも一般会計からの繰り出しをサボってきました。 これまで議会でも再三指摘し,執行部も追認している額として,60億円もの額を本来一般会計から繰り入れなければならないのに,拒否し続け,国保会計に大穴をあけ,被保険者負担をふやしてきました。これこそ高知市の国保世帯住民の懐を直撃し,命を脅かす大きな要因となっているところです。 こうした経過から,国に対しての財政支援をしっかりと求めつつ,高知市には独自に被保険者への負担軽減策をとる責任があることをまず指摘しておかなければなりません。 今年度,高知市の国保料は1人平均3,000円の引き下げとなりました。市の国保料のしおりに掲載されているモデル世帯で見ると,3人世帯で1万5,000円程度の引き下げとなっている一方,高齢単身の年金生活者では,引き下げは1,370円にとどまっています。 独自軽減制度の廃止によって,それまでの倍以上の保険料を負担してきた高齢者などには,引き下げの恩恵が微々たるものとなっており,この間の穴埋めにほど遠い実態です。 高知市の保険料は,全国的に見ても中核市の中では高い保険料であることは間違いありません。被保険者の皆さんの生活実態に寄り添う対応が何より重要であると考えます。 先日の国保運営協議会では,今年度4.3億円の実質収支の黒字報告とともに,値上げした年の平成26年度から保険料収納率は随分と向上していることも報告されました。 しかし,平成25年以来,事実上無保険とも言える資格証明書は滞納世帯に対し,24年度3.2%の発行だったものが,29年度12.3%と4倍の発行率,そして差し押さえは24年度37件ですが,29年度までに大きく増加し,414件,11倍を超える件数となっています。 国保世帯の悲鳴は一層大きくなっていると言わなければなりません。適切な徴収は当然必要なことは言うまでもありません。しかし,この事実は窓口で対応する職員のあつれきも大変なものと考えます。 昨年12月議会で下元博司議員が示した事例で,滞納のため保険証が手に入るまでに病気が一層悪化した例ですが,市内の緩和ケア病室におられ,残り短い人生やけんど,受けとめるしかないと語っていたそうです。しかし,残念ながら妻と4歳の娘さんを残し,47歳でこの2月28日に亡くなられたとのことです。 国保は本来,人の命を救う社会保障の役割を果たさなければならないこと,国民健康保険法の第1条に掲げられている大事な位置づけ,その希薄化が進んでいると言わなければなりません。安心のためであるはずの国保,いつの間にか保険料が家計の重荷となり,その負荷は安心よりも重く,命にまでのしかかってくる事例,自己責任だけで済ますわけにはいきません。 無料・低額診療事業の事例や手おくれによるがんの進行,死亡事例につながる,そのようなケースが後を絶たない。 昨日,全国民主医療機関連合会が発表した受診困難での死亡例,2018年は77例,経済的理由で治療の手おくれだったと報告しています。最大の原因は,高い保険料ともう一つは特別の事情がないがしろにされているためとしか考えられません。 12月議会で指摘したがんの進行事例に対して,健康福祉部長は,丁寧な対応が必要であったと答弁していますが,なぜ丁寧な対応ができない職場となっているのか,その原因をどのように考えておられるのか,お聞きします。 また,命にかかわる事例が含まれる特別の事情については,29年9月議会,私の質問に対し,その判断に当たりましては,収納係の職員だけではなく,例えば医療職である保健師や給付係の職員など,特別の事情を踏まえた総合的な判断ができるような体制について,取り組んでまいりたいと考えておりますとの答弁でしたが,そのような体制はその後とられているのか,部長に伺います。 今回の事例もそうですが,子育て世帯の保険料を格段高くしている均等割は,子供の貧困解消や少子化対策に逆行するので,直ちに廃止すべきものです。 2月7日の参議院予算委員会で,日本共産党は,国は全国知事会から均等割の軽減措置の導入など,見直しを再三要望され,検討する合意として4年もたっていることを指摘し,いつまでに結論を出すのかと厳しく迫りました。首相は,引き続き検討するとしか答えませんでした。 この点でも,地方からの声と取り組みをさらに強めていく必要があります。子供に係る均等割は,ゼロ歳児にもかかります。加入者の医療分を賄うだけでなく,高齢者医療を支えるために拠出する支援分にも均等割があります。 おぎゃあと生まれたそのときから,高齢者医療を支えるための負担を求められるという,まさに不合理きわまる仕組みです。そもそも人間の頭数に応じて課税する人頭割は,大和朝廷が住民に課した租庸調とか,薩摩藩支配下の琉球王国で実施された頭懸と同じものであり,最も原始的で野蛮な税制と言われたものです。 この課税方式が21世紀の公的医療制度に残っていること自体,時代錯誤で福祉や社会保障とは相入れないものと言えます。 子育て支援に逆行する均等割への批判の声が高まっています。そんな中で,全国では仙台市など,国に先駆けて子供の均等割を独自に軽減する自治体が25自治体,大きく広がり始めました。勇気ある取り組みです。直近では,岩手県宮古市が均等割を来年度から全額免除します。自主性の自治体の法的根拠となっているものに,税法上の首長の判断があります。 国民健康保険法第77条,国保税の場合,地方税法第717条は被災,病気,事業の休廃止など,特別な事情のある場合,市町村の判断で保険料,税を減免できます。特別な事情には,政省令の定めがなく,首長の裁量に委ねられており,各地の独自減免はこの規定を利用し,子供がいることを特別な事情として実施しています。 また,国民健康保険法第77条に基づく減免制度への公費投入は,政府厚労省の区分でも,国保運営方針に基づき,計画的に削減,解消すべき赤字には含まれていません。もちろん,厚労省が削減,解消すべきとする法定外繰り入れも,自治体の判断でできることは,国会での2015年4月17日厚生労働委員会などで明確にされております。 このことに間違いないか,まず健康福祉部長にお聞きします。 多子世帯が特別な事情として首長の裁量に任せられるのであれば,時代錯誤の制度とも言われる均等割,とりわけ子供の均等割,独自の減免実施については,不合理さに向かう首長の姿勢が問われる課題とも言えます。 もう検討段階はとうに過ぎています。要は実施する心があるかないかの問題だということを,身を挺して訴えるときではありませんか。子供の均等割減免について,独自に具体化することを強く求めます。 全国の国保トップの首長でもある岡崎市長に伺います。 次に,高知市人権尊重のまちづくり条例制定議案について伺います。 高知市は今議会に,高知市人権尊重のまちづくり条例制定議案を提案しています。 まず,冒頭に指摘しなければなりません。この条例案は,憲法に定められている人権を差別,偏見という言葉,そしてその範囲に矮小化させ,国や自治体,行政の責任を免罪するための条例案ではないかと考えます。 示された人権条例案では,一人一人の違いや人それぞれの生き方をお互いに認め合い,支え合う共生社会を実現し,全ての人の人権が尊重されるまちづくりを進めていくために,不当な差別や偏見を許さず,これを解消していくための決意のもと,この条例を制定しますとしています。 まず,はっきりさせなければならないのは,人権とは何かということです。人権とは,何よりもそれが獲得されてきた歴史を見ても明らかなように,公権力,権力と個人の権利関係にあるのです。 HIV感染,ハンセン病,強制不妊などは記憶に新しいですけれども,国や行政の公権力による人権侵害であるし,水俣病など公害,旭でも生コン事件がありました。そして,現在闘われているビキニ訴訟,さらには単身赴任やサービス残業,女性従業員への差別的な賃金,昇格問題などは大企業や事業者による人権侵害です。行政が事業者にゆがめられ,市民の人権が侵害される,こんなケースも身近に存在します。 これらを申し上げれば,すぐおわかりだと思いますが,人権教育,啓発といって,それらの対象を常に市民の側,特に市民の内心,意識の問題として捉えることはすりかえであり,誤りで,公権力みずからが侵してきた人権侵害から市民の目をそらせ,責任を逃れようとする意図があると思います。 人権とは,全ての人間が生まれながらにして持っている権利で,自由に生活,行動,発言できる自由権,人間皆平等の平等権,誰しも健康で文化的な生活を営む権利を有する社会権などを総合したものと言えます。 また,人権の主体は国民,市民であり,国や自治体などには人権を守る義務があると考えるべきです。さらに,私人でも,企業,事業者などは人権を守る義務があるということは言うまでもありません。 提案されている条例案の第4条,市の責務,第5条,市民の役割,第6条,事業者の役割でそれぞれの責務,役割を述べていますが,立ち位置が極めて不明確です。そして,第5条には,市民の役割として,互いの人権を尊重すること,そしてあらゆる場で人権意識の高揚に努めること,しかも市が実施する人権施策に協力するよう努力するものとなっています。 人権の主体である市民が,市の示す施策に従わされるというのは,主客転倒であり,根本的な間違いではないかと考えます。 つまり,人権を守る義務のある国,自治体や企業と人権を守らせる権利を持つ市民の立ち位置は明確に違うものであるにもかかわらず,その違い,認識を明らかにしないまま,市の人権施策の推進に協力することを市民の役割にしている。その上で,第8条関連では,早くも来年度,市民に対し,差別についての意識調査を実施しようとしています。 とりわけ部落差別の実態に係る調査に関しては,国会で附帯決議がなされています。 その主な内容は,過去の民間運動団体の行き過ぎた言動と部落差別阻害の要因対策を講じること,また教育啓発は真に部落差別解消に資するか,新たな差別を生むことがないか慎重に検討すること等を求めています。 この附帯決議の実施が明確でなければ,過去における一ツ橋小人権侵害事件や県闇融資事件の苦い経験が再びよみがえる可能性を指摘しておかなければなりません。 条例をつくるのであれば,少なくとも国や自治体,企業に対しては人権を守る義務を規定し,市民に対しては人権が守られるよう求める権利があることを明確にすべきではありませんか。 人権の主体である市民が市の示す施策に従わされるというのは,主客転倒であり,根本的に間違っていると考えますが,市長に見解を伺います。 次に,食肉センターについて伺います。 現在,施設の基本設計などが実施されている食肉センター,来年度には高知県やJAグループ等が出資を行い,新センターの運営を担う新会社を設立する予定となっていること,県内最大の消費地である本市としても施設建設に係る応分の負担は必要であるとする市長説明でもありました。 我々も施設の必要性については理解できる立場にあること,これに変わりありませんが,この間,説明を受ける中で,看過することのできない問題点が明らかになりました。 とりわけ黒字化に向けた取り組みの説明では,民間業者が身を切る改革として,これまでの税負担から受益者負担への転換を図ることが実現してきたとしています。リスク分担に対する行政側の負担について,運営赤字は新会社で対応し,不可抗力等,行政の負担は限られているという説明でした。 会派説明を受けた際,我が会派の岡田泰司議員が,不可抗力であろうと,保険対応という常識的手段がある。どのようになっているのかという指摘をした経過があります。 検討,調査するとし,その結果,対応できる保険はあるとの回答でした。 しかも,驚いたことに,株式会社全農ビジネスサポートが全国食肉センター協議会総合保障制度のあらましという冊子に,不可抗力に関する保険内容が全てまとめられていることが明らかになりました。この冊子でございますが,極めて不自然さを感じるとともに,リスク分担の根幹にかかわる問題であり,事の経過とその補償内容についての説明を,農林水産部長に求めます。 最後に,教育行政について伺います。 まず,教員の働き方改革についてお聞きします。 2月1日,NHK高知放送局が,どう見直す教員の長時間労働というルポルタージュ番組を放映しました。 この番組の宣伝には,長時間労働が問題となっている教育の現場,高知県教育委員会が去年実施した調査では,県内の中学教員の2人に1人が過労死ラインとされる月80時間以上の時間外労働を行っていることが明らかになった,なぜここまで苛酷なのか,NHKでは,ある中学校を取材し,教員の一日に密着した,また,取材を進めると,教員の中には仕事を持ち帰って自宅で残業を行う実態も,働き方改革をどう進めるのか,教育現場からの報告とあります。 1日18時間働いて睡眠は3時間,生活らしい時間がない。夏休み中も1日平均8時間を超え,部活があれば夏休みどころか,休みそのものがない。多くの先生がいつ自分の体が壊れるか,いつ教職をやめるかということを考えながら働いているというのが実態ではないでしょうか。 日本共産党は,昨年11月,教職員を増やし,異常な長時間労働の是正を,学校をよりよい教育の場にと題する提言を発表しました。その最大の提言内容が,向こう10年間で9万人の教員の定数をふやすことです。 ある教員は,ぜひやってほしい。文科省はふやそうとしているがいつも財務省に蹴られていると語れます。しかし,現場にもすぐには,できないという思いもあります。 日本共産党としては,この提言を発表した背景は,政府の閣議決定にあります。2017年6月9日の骨太方針に,教員の厳しい勤務実態を踏まえ,長時間勤務の状況を早急に是正するとあり,まさにこの方向を具体化したものがこの提言です。 教育長には,あらかじめお渡ししてありますので,感想をお聞かせください。 今議会に提案されている予算の中に,スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラー,部活動指導員や支援員の拡充の予算が提案されています。 外部人材の活用は重要な課題であり,教員の負担軽減を図ることが重要だと考えますが,これらの専門スタッフは,非常勤雇用で他の仕事と兼業することが前提です。 注目しなければならないと思うのは,長期欠席や不登校児童が平成24年までは減少しつつあったが,25年以降,増加傾向に転じています。その歯どめがかかっていない現状についてであります。 高知市の場合,中学校後期に対する出現率で見ても,平成29年度,全国の長期欠席に対し高知市ははるかに高く,県全体の出現率をも超えています。不登校も29年度は全国の出現率と比較しても,大変高い率となっているとのことです。 また,要因調査については,平成29年度,県の調査結果によると,公立小中学校における不登校要因の多いものとして,学校に係る状況では,友人関係をめぐる問題が最も多く,続いて学業の不振,進路に係る不安と続いています。また,家庭に係る状況は,学校に係る状況よりはるかに多い状況となっていることも注目しなければなりません。 相談に応じる最も身近な存在はスクールカウンセラー,ソーシャルワーカーの方々だと思います。高知市は今年度から17名となっていますが,県の委託であり,1人1週間19時間,1日4時間の限度で時給アルバイト的待遇です。兼業でなければ生活が保てません。 継続的な相談,かかわりが困難な状況で,相談件数の増加に対応し切れないのが実態ではないでしょうか。 福岡市では,国家戦略特区の提案が実現し,全国では初めて学校事務職員定数を活用してスクールソーシャルワーカーを69の中学校全てに正規職員として配置し,採用を決定しています。 教育と福祉の両面から対応するとし,その効果が期待されているところですが,高知市は常勤雇用がいない状態が続いています。 平成25年以来の小中学校における長期欠席,不登校の実態はどのようなものか。また,増加要因をどのように考えておられるのか。 その対応として専門スタッフが腰を据えて継続的に業務に取り組むことができるように,またそれぞれのスタッフ間の連携が図れるように支援を充実させるため,これらの専門スタッフの常勤雇用化が必要ではないかと思いますが,教育長の御所見をお聞きします。 以上で,第1問といたします。 ○議長(高木妙君) 岡崎市長。 ◎市長(岡崎誠也君) おはようございます。 段々の御質問を頂戴いたしましたので,順次お答え申し上げますが,質問項目が多岐にわたっておりますので,少しお時間を頂戴いたします。 まず最初に,くらしのアンケートを読んだ感想ということからお答えを申し上げます。 2018年高知市民くらしのアンケートにつきましては,昨年の12月20日に日本共産党高知市議団の皆様方から御報告を頂戴いたしました。このアンケートにつきましては,市内約10万世帯に配布をされておられまして,高齢者の方々を初めとします1,676通の返信をいただいたものとお聞きをしております。 御質問にありました自由記載欄には多くの記載がありまして,興味深く拝見をさせていただきました。 市政の評価につきましては,財政再建への対応や中学校給食の完全実施,また小学校6年生までの医療費の無料化など,市民生活へ直結する施策に対し,一定評価をいただいている意見がある一方で,新図書館西敷地や道の駅構想等のプロジェクトを中心に厳しい御指摘も多くございました。 こうした市民の皆様からの貴重な御意見をしっかりと踏まえながら,これからの高知市の重要なまちづくりのテーマとなります共生と安心のまちづくりを市民協働のもとで全庁的に進めてまいりたいということを,改めて感じたところでもございます。 次に,都市計画のマスタープランに関する御質問にお答えを申し上げます。 高台利用等の内容の修正の御質問がございましたが,この点につきましては,都市計画マスタープランの全体構想で示しました土地利用の方針と内容が合致したものであることから,都市計画マスタープラン策定委員会の事務局を担う都市建設部内で協議を行った上で,地域別の構想に追記をしたものであり,私のほうから指示を出したものではございません。 次に,虚偽公文書作成,同行使罪の疑いで書類送検されたことについての御質問に,お答えを申し上げます。 本件につきましては,作成者やその内容及び権限を偽ったものではございませんので,虚偽公文書作成,同行使罪には当たらないものと考えております。 このような決裁文書の作成が抜かることがないよう,このことを全庁的に徹底をするとともに,当時決裁文書には事後に作成する場合の表記の仕方が当時の文書管理規程には定めがありませんでしたので,平成29年4月に文書の作成義務を明確化するなどの高知市文書管理規程の改正を行い,文書事務の適正な執行についての改善を図ったところでございます。 これまでも捜査当局に対しましては,全庁的に協力をしてまいりましたので,検察庁の捜査にも全面的に協力をしてまいりたいと考えております。 次に,今国会でも問題になっております勤労統計調査の問題について,御質問をいただきましたので,お答えを申し上げます。 毎月勤労の統計調査の課題につきましては,平成16年度以降,全数調査が3分の1程度の抽出調査に変更されていたことなど,不適切な調査手法が行われていたこと,また対外的にその虚偽の説明が行われていたこと,この2点が現在の参議院の国会論議の中でも問題になっております。 2月27日に特別監察委員会の追加報告が公表され,組織的な不正の隠蔽については意図的に隠したとまでは言えないと結論づけられておりますが,この報告につきましても,現在参議院でもさまざまな議論が続いているところでもございます。 国におきましては,この追加の報告書や,今参議院でもまだ議論が続いておりますので,国会審議を踏まえ,統計法に基づく非常に重要な基幹統計でございますので,基幹統計への国民的な信頼が揺らぐことのないよう,しっかりと説明責任を果たしていただくとともに,徹底した再発防止策の構築に努めていただきたいと考えているところでございます。 続きまして,消費税の増税に関する御質問にお答えを申し上げます。 国におきましては,昨年10月15日に臨時国会におきまして,総理からは予定どおり法令に基づいて,ことし10月から消費税率を現行の8%から10%へ引き上げるということを表明され,また各省庁に指示が出されております。 今回の消費税の財源をもって充てられます予定の幼児教育の無償化の事業,また軽減税率の導入,税率引き上げ時の消費の平準化のための支援,いわゆる駆け込み需要のための支援,大型耐久消費財,車両等の高額なものですが,消費財の購入に向けた税制予算措置などの景気対策の具体化につきまして,各省庁に指示が出されまして,関連する新年度予算が現在参議院で審議をされております。 今回の消費税の引き上げにつきましては,少子化,高齢化が進展する中で,将来世代の負担の軽減を図るとともに,現行の社会保障制度の水準を維持していくためには,消費税率の一定の引き上げはやむを得ないものと考えております。 一方で,消費税の性格ですけれども,低所得者層の方々に対します逆進性の要素を消費税は持っておりますので,消費税引き上げとあわせまして,低所得の方々に対します負担軽減の対策,また景気の腰折れを防ぐための経済対策など,実質的な負担増の低所得者に対します軽減と財政出動のバランスにも配慮しながら,消費税率の引き上げに対します影響を抑制していく措置が必要であると考えます。 続きまして,沖縄の県民投票に関する御質問にお答えを申し上げます。 内容を御紹介されておりましたとおり,先月24日に投票が行われまして,全有権者の52.48%に上ります60万5,396人の方々が投票され,有効投票総数のうち,全体の7割を超える43万4,273票の反対票が投じられ,沖縄県民の明確な民意が示されました。 また,この条例には反対票の投票数が投票資格者総数の4分の1を超えた場合には,沖縄県知事はこの結果を尊重する義務を負うということも規定をされているようでございますので,知事としてはこの尊重するという義務を負うということになりましたので,この投票結果を内閣総理大臣とアメリカ合衆国大統領に通知をするということをお聞きしております。 この結果を受けまして,安倍総理は投票の結果を真摯に受けとめると表明した上で,地元の皆様の理解を得る努力を続け,普天間飛行場の全面返還に向けて全力で取り組むと述べ,普天間飛行場の危険性除去の重要性を訴え,対話で理解を求める方針を示されております。 今回の県民投票については,辺野古の埋め立て反対ということについての争点がこの1点について争われたもので,強制力そのものはございませんけれども,政府にはこの結果を受けとめていただきながら,沖縄県の皆様方との対話を十分に重ね,改めて丁寧な説明を行っていただきたいと考えております。 我が国を取り巻く東アジアの安全保障環境が非常に厳しさを増してきておりますが,国土面積の0.6%の沖縄県に日本の7割の米軍施設が集中している,この現状を踏まえて,全ての国民が真剣に向き合うべき課題であると考えます。 続きまして,新図書館西敷地に関します御質問に順次,お答えを申し上げます。 まず,最初の白紙撤回に関する御質問ですが,提案説明の中でも御報告申し上げましたが,本来的にこの事業につきましては,民間事業者に市有地の貸し付けを行い,公共事業ではなくて,民間事業者が持つさまざまなノウハウや柔軟な発想で民間事業を実施してもらうことにより,中心市街地の活性化を図ることを目的とするものでございます。 しかしながら,市民の皆様方の御理解も深まっておらず,このまま当該事業を進めることは困難だと判断をいたしまして,今回提案のありました優先交渉権者の方からの提案事業については,一度白紙に戻して再公募の手続に入るということを2月12日の市議会代表者会のお許しを得て表明をし,その後記者会見を行いまして,対外的に表明をいたしました。 再公募の実施に当たりましては,議会の皆様や中心商店街,また町内会連合会など,各種団体の方々と協議をしながら,募集要領についても一部見直しも検討しながら,原則公開による事業者の選定を実施したいと考えているところでございます。 次に,この白紙化せざるを得なかった原因等につきまして,その責任も含めて市民の方々に対して釈明等を行うべきではないかという御質問に,お答えを申し上げます。 改めて再公募するということの理由につきましては,その市有地を民間事業者に貸し付けて,公共事業ではない柔軟な方法で中心市街地の活性化につなげていこうということでございますので,その方針につきましては変えていないところでもございます。 プロポーザルの選定委員会自体を非公開とした判断につきましては,国の実施事例などを参考にしまして行ったものであり,それ自体は間違いではなかったと考えますが,結果としまして,市民の皆様や議会の皆様方の御理解が得られにくくなっておりますので,非公開とした判断につきましては反省をしております。 再公募につきましては,原則公開で実施をしたいと考えておりまして,なお議会でも十分御意見を賜りながら,募集要領等につきましては,今後検討していきたいと考えているところでございます。 続きまして,高度利用に関しての御質問にお答えを申し上げます。 経過がありますので,少し経過を申し上げますが,中心市街地におけます商業業務系の土地利用につきましては,以前の都市計画のマスタープラン,これは2003年版ですけれども,この中でも都心の商業業務系の土地利用としましては,土地の高度利用を図り,商業業務機能の高度化を推進するということを2003年版でも定めております。 これを引き継ぎました2014年の高知市都市計画マスタープランにおきましても,同じく城下町の景観に配慮し,土地の有効利用,高度利用を進め,既存機能の更新やさらなる商業業務機能の集積,誘導を促進するということを,新しいマスタープランでも定めております。 隣接のオーテピアを含めまして,都心の商業業務系の土地利用につきましては,この都市計画のマスタープランの目的を踏まえ,土地の高度利用を図っていくことが中心市街地活性化が目指す方向だという方針は変えていないところでもございます。 また,平成23年4月1日にこのエリアの用途の見直しを行っておりまして,ここは住宅地と商業地が混在しておりましたので,商業地域として指定をやり直しまして,容積率500%ということで変更したこともございますので,一貫して高度化という方向性は変えていないところでございます。 続きまして,基本方針を含めた事業計画そのものを全て白紙撤回すべきではないかという御質問にお答えを申し上げます。 平成29年7月にこの西敷地の利活用事業の基本方針を定めておりまして,この検討に当たりましては,商店街,また観光,福祉,文化等,さまざまな分野の有識者で構成をしました西敷地の利活用の検討委員会において検討し,参考としまして市民の皆様方3,000人を対象としたアンケートを実施し,1,168人の方々から回答をいただいておりますので,それを踏まえながら最終の御報告をいただいております。 高知市におきまして,この報告書の内容を精査した上で,中心市街地の活性化に効果的な整備については,公共事業ではなく,民間活力を活用して民間事業者が持つさまざまなノウハウや柔軟な発想で民間事業として実施をし,中心市街地の活性化に資するものにしたいということを決めていったわけでございます。 今後,平成31年度には各種団体の皆様方との協議を行いながら,事業に対します理解をさらに深めていただきながら,改めまして再公募を実施したいと考えております。 基本方針につきましては,変わりがないために,市民アンケート結果を反映して策定をしております現行の基本方針を踏まえながら,再公募の検討を行ってまいりたいと考えております。 続きまして,貸出条件を示さないつもりなのかという御質問もいただきました。平成31年度の当初予算案でございますが,この予算案の中には西敷地に関連しましては,敷地の中にあります地域のシンボルであります仙台屋桜の保全を含みます維持管理経費,そしてプロポーザル選定委員会関連の経費を計上しております。 平成31年度には,中心商店街や例えば町内会連合会などの団体などにも御意見をお聞きしながら,プロポーザル選定委員会の設置や再公募のための募集要領の内容等につきまして検討してまいりますが,議会からの御意見も踏まえながら進めてまいりたいと考えているところでございます。 次に,幼児教育の無償化の関連の御質問にお答えを申し上げます。 幼児教育の無償化につきましては,特に全国市長会の中でさまざまな議論がありまして,中核市市長会の中でも相当な議論がありました。 本来,平成29年12月に国のほうで新しい経済パッケージの中で,幼児教育の無償化が突然に提唱されてまいりましたので,本来国が主張した事業でございますので,国の責任において必要な財源を確保すべきであるということを全国市長会,また中核市市長会ともに強く申し入れを行いました。 このことによりまして,昨年12月に開催しました地方六団体と国の教育の無償化に関する国と地方の協議において,無償化に係る国の負担をさらに追加をするという回答を引き出したところでございます。 また,国は今回の協議の中で,保育の無償化に係る地方負担分につきましては,地方財政計画の中で全額を計上し,一般財源総額を増額確保すると回答しておりますので,この点につきましては評価をしております。 しかしながら,さらに詳しく見ますと,国の資料におきましては,例えば地方消費税の増収額が教育無償化等に係る地方負担分を上回る場合には,地方交付税が減額となる要素となるという文章も一部の資料の中には見受けられますので,地方交付税において保育の無償化等に係る地方負担分が適切に算定されなければ,新たな負担が生じる可能性もありますので,この点は今後とも十分注視をしていく必要があると考えております。 地方一般財源総額の確保を行うとともに,地方交付税におけますこの件に関する個々の市町村の算定については,実態に応じて例えば交付税上の密度補正を導入するなど,適切な実態を反映した算定を行うよう,今後とも国に強く申し入れを行ってまいります。 続きまして,新年度予算に関連して財政の健全化に関する御質問に,お答えを申し上げます。 高知市の過去の財政健全化の取り組みでは,起債残高は他市と比べると非常に多かったので,例えば平成17年度起債総額全体で2,703億円ありました。これを,投資事業を抑制しながら,10年後,ほぼ10年後ですが,平成29年度は753億円削減をいたしまして,1,968億円まで全体で総額を減少しております。 この中には,交付税で全額措置されます臨時財政対策債が交付税の振りかわりで入ってきておりますので,これは交付税の振りかわりですので,これを除いた実質的な起債の残高を見てまいりますと,平成17年度のピーク時2,523億円が実質的な起債残高でございました。 これをこの平成29年度の段階では,1,359億円にまでほぼ半減させております。こうした投資事業の抑制効果や交付税の特別加算,また景気が回復したことによりまして,財政状況は一時改善をしてきましたが,いずれにしましても,まだまだ起債残高が多いので,扶助費が伸びる中で交付税が伸びていない中で,再び財政状況が悪化をしてきております。 起債残高が非常に高どまりしておりますけれども,今後の大規模な,例えば施設整備につきましては,新庁舎が完成を迎え,また中央消防署も完成を迎えますので,旭周辺の区画整理事業を除きますと,ほぼ大規模な施設整備につきましては,収束を迎えるものと考えております。 そのために,今後は現在あります,経常収支比率と実質公債費比率,将来負担比率,経常収支比率の公債費分などにつきまして,特に公債費関係の目標値を高知市独自で設定をし,公債費や起債残高などを一定コントロールしていきたいと思います。 そのためには,公共施設カルテの例えば個別計画とかを参考にしながら,投資事業の平準化を図ってまいりたいと考えております。 続きまして,財政健全化の中で,医療費の無料化を中学校卒業まで拡充できないかという御質問に対して,お答えを申し上げたいと思います。 中学校の3年生までの医療費の無償化につきましては,たびたび本議会でも御質問を受けておりますが,これを毎年実施するということになりますと,御質問の中でもございましたように,毎年約2億円の追加の財源が必要となります。 当然これは一時的な経費ではなくて,毎年必要となりますので,平成31年度当初予算で財政調整基金につきましては,現在,残高1億9,000万円ということになっておりまして,現在再び非常に厳しい財政状況となる見込みですので,このような毎年の経常的な支出は財政上困難でありまして,その点につきましては我々も申しわけなく思っております。 続いて,国保に関連します一連の御質問に順次,お答えを申し上げます。 まず,協会けんぽ並みということの御質問がありましたが,協会けんぽにつきましては,保険料の負担が会社等の事業主が半分,2分の1負担をしておりますので,保険料の構造,また保険の制度の成り立ちが大きく違います。 また,国保と協会けんぽの平均の年齢につきましては,国保が約53歳,協会けんぽが37歳ということになっております。 国保の1人当たりの医療費が約42万円に対して協会けんぽでは1人当たり19万円ということで半額以下ということになっておりますので,協会けんぽ並みというのは,事業主負担があるかないかで大きく異なりますので,やはり少し難しいというふうには考えます。将来的には一本化ということを市長会からも要請をしております。 なお,国保の財政基盤強化につきましては,私も約10年近くかかわっておりますので,少し経過を申し上げますが,平成21年6月に全国市長会の中で国保の特別委員会の委員長に就任をいたしまして,翌年から中央会の会長に就任をさせていただいております。 このときから高齢者医療制度改革会議が国において設置をされまして,その委員として就任をしまして,高齢者の医療制度改革は国保制度の改革を行わなければできないということを一貫して主張しまして,そのことが取り上げられ,国保基盤強化協議会が設置をされ,また財政運営の都道府県単位化の方向が平成22年の取りまとめの中で初めて記載をされました。 このことをまずきっかけとしまして,国保制度改革が動き出し始めまして,平成23年に国保基盤協議会が地方六団体ともに開催をされ,27年に財政支援の恒久化,そして新たな1,700億円の公費の支援の開始が始まりました。また,30年度にはさらに1,700億円の上積みが行われ,現時点では3,400億円ということになっております。 知事会は,御指摘のとおり1兆円ということでございますが,ここまで3,400億円を積み上げるのに10年かかっておりますので,やはり1兆円というのは,ちょっと現実的には厳しいということで,我々は対外的には余り申し上げておりませんが,3,400億円では足らないので,やはりまずは5,000億円の財政支援を目指すべきではないかというふうに考えておりますが,全国市長会の中で統一した見解として持っているものではございません。 ただ,私自身は5,000億円ぐらい要るということを常々申し上げておりますので,なお全国知事会とも協働しながら,個々のさらなる支援の強化というものをさらに推進をさせていきたいと考えております。 続きまして,子供さんがいる世帯の独自軽減につきましてですが,御指摘にありましたとおり,均等割につきましては,人数の単純な掛け算の方式になっておりますので,一定の見直しを図るべきだということを全国市長会からも,厚生労働省に対しましてたびたび申し入れをしております。 議論そのものは,少し始まりつつあるのですが,なかなか厚生労働省も腰を上げていただいておりませんので,引き続き市長会としても強く申し入れをしたいと思います。 尾崎知事は県議会の中で,この件に関しては,国の責任と負担によって行っていただく必要があると考えており,全国知事会からも粘り強く提言していきたいと,県議会の中で答弁されておりますので,我々も全国市長会を通じてこの点についての改善については,強く申し入れをしたいと考えております。 最後になりますが,人権尊重のまちづくり条例について,お答えを申し上げます。 人権につきましては,全ての人が生まれながらにして持つ普遍的な権利でありまして,誰もがその命と自由を確保し,それぞれの幸福を追求しながら,自分らしく生きるために欠かすことのできない権利であると認識をしております。 残念ながら,私たちの周りには,思想,信条や性別,人種,生まれた場所,障害の有無などを理由としました差別や偏見が今なお存在をしておりまして,子供たちに対する虐待やいじめによる痛ましい事件が相次ぐなど,人権侵害は深刻な社会問題となっています。 こうした個人の幸せを奪うことのみならず,その人の命をも脅かします人権問題を解消するためには,条例の制定が不可欠であると判断し,さまざまな関係法令等も整備されてきましたので,その情報等も参考にしながら議案をお諮りしているものです。 本条例案では,第3条におきまして,人権尊重のまちづくりは,全ての人が基本的人権を生まれながらにして持っており,かけがえのない個人として尊重されるものであるという考え方のもと,全ての人の人権が尊重される社会を実現することを基本として行わなければならないという基本理念を掲げまして,全ての条項はこの基本理念に基づいて規定をしているものでございます。 したがいまして,本市やまた事業者の方々が市民の皆様の人権を侵害してはならないことはもちろんのことですが,市民の皆様が人権が守られるよう求める権利についても,本条例において保障されているものでございます。 また,人権は誰もが平等に保障されている権利でありますが,同時に他人の権利を侵害しない責任を負っているものと考えており,市が実施する施策への協力を求めることが主客の逆転につながるものだとは認識をしておりません。 他人の権利を侵害しないために,市民の皆様に人権に関する意識の高揚に努めていただきますことや,市が実施する人権に関する施策に協力をしていただきますことにつきましては,それぞれ全ての人の人権が尊重されるまちづくりの推進を目指すということを目的としておりますので,本条例の制定を契機といたしまして,多様な考え方をお互いに認め合い,一人一人がかけがえのない存在として尊重される社会の実現に向けた取り組みを市民の皆様との協働によって推進をしてまいりたいという趣旨でございますので,御理解をお願い申し上げたいと思います。 その他の御質問につきましては,各部局長等からお答えを申し上げます。 ○議長(高木妙君) 村岡健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(村岡晃君) 国保に関連しまして,最初に丁寧な対応,特別な事情の対応についての御質問にお答えをいたします。 12月議会の私の答弁の趣旨は,丁寧な対応ができない職場になっているということを言ったものではございません。職員は日々滞納者の方と誠実に向き合い,生活実態の把握をしながら,真摯に丁寧に対応しているものと考えております。 御指摘のケースは,滞納者の方と相談を受けました議員さんが一緒に窓口に来られておりますが,その際の話し合いの中で,直近に給与収入があり,保険料の納付や病院の受診が可能であるとの判断がなされたため,資格証の解除には至らなかったものですが,その後,病院を受診していなかったことがわかり,残念な結果になったことにつきましては,私も心を痛めております。 事後的に考えますと,まずは病院の受診を優先し,その後給与収入などを踏まえ,確実に納付相談につなげることで対応できたのではないかと考えておりまして,より丁寧な対応が必要とお答えをしたものです。 資格証発行世帯の多くは,長期間保険料の納付がなく,また納付相談もできていない世帯となっておりますので,相談に来られた場合には,どうしても保険料を納付していただくことに力点が置かれることはやむを得ない側面もございます。 一方で,資格証発行世帯の方は,長期の滞納に対する負い目も感じている方もおいでますので,率直な思いを職員に伝えられないといった状況もあることを踏まえまして,医療の必要性など,特別の事情を考慮し,今後とも適切な対応に努めてまいります。 資格証発行等の判断に当たりましては,来年度から課に在籍をする保健師や,レセプト情報を管理する給付係の職員を含めた特別の事情を検討するチームを立ち上げ,総合的な判断を行うこととしております。 次に,国民健康保険法第77条による減免に関する御質問にお答えをいたします。 御指摘のとおり,国民健康保険法第77条では,市町村の条例または規約により定めるところにより,特別の理由があるものに対し保険料を減免し,またはその徴収を猶予することができるとされており,子供の対象数や範囲,減免の範囲など,実施をしている自治体ごとに異なるものの,実施自治体においては子供の均等割を特別の理由があるものとして減免をしているものと考えております。 この条例等によります減免に対する一般会計からの法定外の繰り出しについては,削減,解消すべき赤字には含まれておらず,御指摘のとおりでございます。 ○議長(高木妙君) 山川こども未来部長。 ◎こども未来部長(山川瑞代君) 幼児教育・保育の無償化に伴い,実費徴収化が予定される副食費の負担等についてお答えいたします。 幼児教育・保育の無償化については,通常国会において子ども・子育て支援法の改正法案が審議中であり,制度の詳細は示されていません。現時点の情報では,副食費の実費徴収は,2号認定子供を対象とし,年収360万円未満相当世帯については,もともと実費徴収である1号認定子供を含め免除とし,免除相当額は公定価格に加算するとされています。 副食費の単価や徴収方法などは示されておりませんので,副食費の実費徴収の内容についてお示しすることはできませんが,現時点では世帯において負担が増加する可能性はないのではないかと考えており,引き続き国や制度の動向に関する情報収集を行い,幼児教育・保育の無償化の円滑な実施に努めてまいります。 ○議長(高木妙君) 高橋農林水産部長。 ◎農林水産部長(高橋尚裕君) 新食肉センターの保険に関する御質問にお答えをいたします。 まず,経過につきましては,御質問の中にもございましたように,本年1月から2月にかけまして,県及びJAグループ等が市議会会派別に実施いたしました説明会におきまして,日本共産党高知市議団の会派説明会で,2度にわたり新会社が加入する保険制度についての御質問がございました。 1月28日の第1回説明会では,不可抗力に対応できるような保険はないかといった趣旨の質問がございました。2月19日に開催されました第2回説明会では,民間企業であれば万一のときには補償を保険で対応するのが当たり前のことであり,それを行政が税金で賄うのはとんでもない話であるといった御指摘がございました。 県からは,第2回説明会の回答といたしまして,火災保険等の施設に係る保険には加入する予定があるが,災害時の休業補償などをカバーする保険については,確認した上で後日回答させてもらいたいとのことでした。 その後,県からは株式会社全農ビジネスサポートが窓口の全国食肉センター協議会の総合保険制度の中に,災害や家畜伝染病発生により営業休止した場合の逸失利益を補填する総合保険の商品があるとの説明を受けております。 その際,運営シミュレーションの検討過程において,火災等に対応する施設補償については見込んでいたものの,休業補償など運営上のリスクについては,保険制度により担保するという考え方が県及びJAグループになかったこととあわせて,そういった保険制度自体を熟知できていなかったことによるものであり,決して意図的ではないというふうに伺ったところでございます。 なお,この総合保険制度の補償内容は,施設災害補償や在庫品補償を初め災害や家畜伝染病発生により営業を休止した場合の逸失利益につきましても,最大で休業3カ月,1億円までの補償がされることとなっておりまして,この保険に加入することを前提に3年後の操業開始までには新会社の事業計画の中にこれらの費用を計上してまいりたいとの回答もいただいております。 ○議長(高木妙君) 山本教育長。 ◎教育長(山本正篤君) 教育行政について御質問をいただきましたので,順次お答えいたします。 まず,教員の多忙化,教員増に関する日本共産党提言についてでございます。 高知市教育委員会では,現在高知市立学校教職員の働き方改革プランの策定を進めておりますが,検討中のプランにおける取り組みの中には,教育委員会から各学校に送付する文書の数量の削減や内容の見直し,研修等の実施,部活動休養日等の設定,学校ごとの業務の見直し,精選等が提言をされておりまして,これは日本共産党の提言の中にも含まれているものでございます。 このことからしますと,取り組みの方向性については,一定同じものがあるというふうに考えております。 また,人員確保のところにつきましては,人的な支援に関する取り組みのところは,教員業務支援員や部活動指導員の配置について進めていくことと本プランではいたしております。 また,提言の最後にございますが,多くの国民と教職員の皆さんと力を合わせ,教職員の異常な長時間労働をなくすために全力を尽くしますとございますように,高知市教育委員会といたしましても,学校だけでなく,家庭や地域の皆様とも連携をしながら,教職員の働き方改革を推進してまいりたいと考えております。 次に,小中学校における長期欠席,不登校の児童・生徒への対応についてでございます。 高知市における平成29年度の長期欠席の状況は,小学校では出現率は1.4%,人数が225人,中学校は6.82%で399人と,全国平均と比較しましても高い数値となっております。 また,不登校児童・生徒の出現率は,小学校0.54%,人数は87人で,全国とほぼ同率,中学校は4.8%で281人となっており,全国平均を上回っております。 本市の不登校児童・生徒数の出現の状況は,一時期改善傾向にございましたけれども,全国的な傾向と同様に,平成25年度からは増加が続き,依然として厳しい状況でございます。 増加が続く要因といたしましては,文部科学省の不登校児童・生徒の支援に関する最終報告にも示されておりますとおり,本市におきましても,社会や経済の変化に伴い,不登校の背景もより一層多様化,複雑化している状況でございまして,これといった要因を特定することは困難と考えております。 家庭の状況が深刻に関係している場合には,学校,教員だけでは対応し切れないことも多く,このようなケースに対応するため,専門スタッフとしてスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの役割は重要となってきております。 本市におけるスクールソーシャルワーカー配置事業は,委嘱でございますので,雇用体制の不安定から来る人員確保の困難さ,そして活動に係る交通費などの課題もございます。本事業をより充実させるためには,雇用環境の整備が必要であると考えております。 平成27年度,文部科学省は,将来的に教職員定数として算定し,国庫負担の対象とすることを検討するとしておりますことから,文部科学省に検討状況を確認いたしましたところ,常勤化に向けては現在は研究段階であり,制度が整うには時間を要するとの回答でございました。 本市といたしましても,常勤化が望ましいと考えておりますが,財源等の課題がございますので,引き続き文部科学省の動向を注視してまいりたいと考えております。 ○議長(高木妙君) 山本上下水道事業管理者。 ◎上下水道事業管理者(山本三四年君) 上下水道について御質問に順次お答えを申し上げます。 まず,上下水道料金の減免制度の検討状況でございますが,中核市を対象に平成30年7月に実施をされました旭川市の調査によりますと,低所得者等に対する料金の減免を実施しているのは,回答のあった50市のうち8市でございまして,そのうち7市は減免の財源として一般会計から繰り入れを行っております。 中核市の現状を見ましても,公営企業としましては,負担の公平性の観点から,独自に水道料金及び下水道使用料の減免制度を設けることは困難であると考えております。 また,本市におきましては,基準外の一般会計からの繰り出しを原則行わない方針でございまして,上下水道料金の減免のあり方につきましては,市全体での政策的な観点から検討を行っていく必要があるのではないかと考えております。 続きまして,水道事業の発展的広域化による連携推進の御質問について,お答えを申し上げます。 上下水道局におきましては,平成28年5月に本市及び周辺5市町村で水道事業広域連携調整協議会を設置し,災害対策や水質管理,人材育成などについて協議を重ねてまいりました。 具体的な取り組みといたしましては,水質検査業務等につきまして,平成28年度から日高村を,29年度からはいの町を受託しておりまして,本市としましては,新たな収入の確保と技術的な経験の蓄積による人材育成につながっております。 また,れんけいこうち広域都市圏の取り組みの中で,上下水道局の職員研修において,他市町村からの要望も取り入れながら,平成30年度は33名の参加をいただきました。出席者からは,意義のある研修であったとの御意見をいただいておりまして,本市としましても,講師役の職員のスキルアップや研修内容の充実が図れておるところでございます。 これらの取り組みを通じ,本市としましても,他の市町村と日ごろから連携することで,災害や事故対応等の応援をスムーズに行うことが可能となりますことから,引き続き連携可能な業務につきまして協議を継続してまいりたいと考えております。 ○議長(高木妙君) 下本文雄議員。  〔下本文雄君登壇〕 ◆(下本文雄君) 答弁をありがとうございました。 第2問を行わせていただきます。 まず,決裁文書についてなんですが,手続上,問題はないということであるし,反省する必要性についても触れなかったということでありますけれども,検討委員会が最終案を策定した後に追記されたものであることは間違いない。 いわゆるこれは改ざんだと言えますし,その決裁文書に判をつくこと自体,指示を認めたことになるのではないかと,追記でも書きかえたことは間違いないわけで,それを認めたことが起案書への決裁案ということになるのではないかということ,これが1つ。 偽造された起案書には,19人が判をついています。これは市長,幹部だけではなくて,職員を巻き添えにしており,その職員に迷惑をかけていると,そういう気持ち,責任の問題でもあります。 そこの点は述べられませんでしたけれども,全く関心がないのかどうか。そして,この責任はやはりあると思いますし,当然市長としてのそういう何らかの反省及び謝罪があっていいのではないかというふうに思うのですが,どうでしょうか。 それから,西敷地については,非公開は間違いでなかったということで,これは国の事例もあるというふうな話でありましたけれども,市民と議会に理解が得られなくなっているということですが,これはこの西敷地の議論がなされてきた経過の中で,厳しく指摘をずっとしてきた経過があるんです。 平成29年の9月議会で岡田泰司議員が非公開について,いかに間違いかということを厳しく指摘してきた経過もあります。プロポーザルについて全てを公表することが市民参加の根幹であると,これを指摘してきたんです。 非公開はブラックボックスであり,不公正の温床でもあるというふうに指摘をしました。 しかし,市長は当初からの企業秘密,これは実質はありませんけれども,企業秘密を盾にして非公開にしたということで,非公開にしたのは市長ですよ。市長が非公開にしたがために,こういう結果を招いたということなわけです。 今度は公開にして公募すると,再公募するということですけれども,非公開が原因ということを市長は認めているわけですから,そのことは非公開がこのような結果となる先をそもそも見通せなかったところに責任があるのではないかと。議会の指摘を無視して推進してきた市長の責任と,これはもう明白です。 やはり全て白紙に戻して,公募に関する予算も削除するべきではないかと思いますが,改めて伺います。 それから,確認しますけれども,スケジュールも市長選をまたぐことは間違いないと思います。ですから,市長選をまたぐということは,次の市長がどなたになるかわからないわけです。 それなのに,昨日の市長の答弁では,5期目については明確にしない。これも極めて無責任ではないかということですけれども,この点についてはどうなんですか。 実質上5期目のことの思いを語らんということがこの公募を今から始めるということ自体に矛盾を大きく感じるわけですが,その点を御説明願います。 第2問を,以上で終わります。 ○議長(高木妙君) 岡崎市長。
    ◎市長(岡崎誠也君) 第2問をお答えする前に,最初の質問の中で答弁漏れが1点ありますので,その点を先にお答え申し上げます。 財政の健全化プランの中で,公債費指標の改善なくして市民サービスの向上なしという文言に対する御質問がございました。ここの点がちょっと答弁が漏れておりましたので,お答えを申し上げます。 御指摘をいただきました内容につきましては,財政健全化プランの案の段階で,確かにそういう記述をしておりますが,御指摘がありましたような誤解を招くおそれもありますので,財政健全化プランにつきましては,まだ委員会でも御意見を賜るということになっておりますので,最終案の決定のときには,先ほどの趣旨を踏まえて,この点を修正していきたいと考えております。その点,ちょっと答弁が抜かりました。申しわけございません。 まず最初に,決裁文書の関連でございますけれども,決裁文書につきましては,本来的に言うと,このような重要な計画についての決裁文書がないこと自体が非常に全庁的に組織的な対応として,あってはならないことでございますので,その点につきましては我々も深く反省をしております。 当然こういう決裁文書がないということがあってはならないということを,このことについては庁議でも徹底を申し上げ,全庁的に徹底をしております。 また,当時,文書管理規程が十分ではなかったという点がありまして,事後に決裁をする場合の表記の仕方が規定上明確に定めがありませんでしたので,他都市の事例等を探しまして,事後に決裁する場合の表記の仕方,これは国のほうでもありましたので,それを参考にしまして文書管理規程の改正を行いまして,改善をしたところでもございます。 やはり決裁をとっていなかったということが全庁的な大きな反省点でありまして,その点につきましては大変申しわけなかったということで,そういうことがないようにということで改善をしたところでもございます。 また,西敷地に関してでございますが,西敷地に関しましては,先ほどの非公開についての本会議での御指摘もたびたびございました。 ただ,その時点ではまだ民間事業者の方々のさまざまなノウハウ,そして資金計画を含めまして,公開できる状況ではございませんでしたので,非公開とさせていただき,その点につきましては,国の事例からも参考に見まして間違いではなかったと思いますが,そのことによって結果として広く理解が広まらなかったということにつきましては,我々も反省をしているところでもございます。 次のこういう募集があるときには,このことを反省しながら原則公開でさまざまな対応を準備したいと考えておりますし,事務要領,そして募集要領等を検討する際にも,今回の点を反省点として改善をしていきたいと考えているところでございます。 なお,5期目の対応につきましては,まだ後援会の方々との話ができておりませんので,後援会の方々,支持者の皆様方の御意見を聞きながら最終的に決めていきたいということでございますので,その点は御理解を賜りたいと思います。 ○議長(高木妙君) 下本文雄議員。  〔下本文雄君登壇〕 ◆(下本文雄君) やはり無責任だと思いますよ。今度の予算にそのプロポーザルの再公募の予算をつけているわけですから,当然自身で進めていくという決意のもとにつけているわけで,それに対して最終的責任は負うとにしっかりと足場を置くということが,やはり市長としての姿勢として見せるべきだというふうに思いますし,そのことが十分に考えられていない後援会との相談というような,手前でこういう形で出してくることは極めてずるいやり方ではないかというふうに私は思います。 決裁文書の偽造問題でも,これは職員を巻き込んだ問題ですから,重大な責任があると思います。それを回避する姿勢をやはり見せているということは,これは非常に問題であります。 そして西敷地問題では,たび重なる議会軽視です。今回もこの条件を示さないまま,この予算をつけるということで,結果的にはこの議会を通過すれば,これから検討することになるわけでしょう。 第3問目でもう一点だけ聞きますが,スケジュールも市長選をまたぐことになるのです。スケジュールはどうなのかを最後にお聞きしておきますが,そうなると,やはりこの議会の中で白紙委任をするということにつながるわけですから,そういうことになった結果が今回の破綻を招いたわけですから,これは絶対あってはならないというふうに考えます。 これ以上,こういうふうな形での市政運営を私は岡崎市政に,市長に任すわけにはいけないのではないかというふうに思います。議会として不信任を,決議を検討すべきではないかというふうに考えますので,議長にしかるべき措置をとるよう求めておきます。 あと残された時間で少し他の項目についてお聞きをしたいのですが,1つは国保ですが,丁寧な対応というふうなことは常々やっているというお話でもございました。 私が最も言いたい点は,4月から保健師を含めたチームで対応するというふうな方向を検討されておるという話ではありましたけれども,資格証を発行する時点では,市の職員でその相手方が病気かどうかということについては判断できない状況にもあると思うので,そのことを当然やっていくことは大事なことかと思いますが,逆に今度は解除するとき,ずっと資格証のままでいても,病気になって訪れたときに,その解除されなかったら手おくれになるというケースが時として起こるわけであります。 その点をきちんと対応できるように,部署の改革を進めていただきたいというふうに1つは思います。 それから,高知市人権尊重のまちづくり条例につきましては,これはやはり主客転倒だと思うんです。一番被害を受けるのは,権力のない人が一番被害を受けるわけです。市長は名護市の問題について,米軍基地が置かれることについては,これは全体で考えなければいけないということで,御自身のことを語りませんでしたけれども,これも沖縄の人権侵害ということにつながるわけです。 ですから,そういう平和の問題も含めて,平和であるからこそ,そういう人権が守られるんだということを国立市は掲げているんです。 単に戦争がなくなるだけではなくて,貧困や飢餓,抑圧,搾取等の社会的,構造的な困難がなくなると,これがまちづくり条例の中でうたわれているわけですけれども,そういうことでも,権力を持っている側が権力を持っていない側に対する侵害がなされるという,この構造を,ここの点を条例の中ではっきりさせるべきだと思いますし,同時にやはり権利は市民にあるのだということを明確にすべきだというふうに考えます。 以上を,申し上げまして,私の全質問を終わります。 ○議長(高木妙君) 岡崎市長。 ◎市長(岡崎誠也君) 第3問にお答えを申し上げますが,西敷地の方針につきましては,最初の西敷地の利活用の方針を定めた段階からそれぞれ高知市の組織としての意思決定を行い,その方向性を定めていったものでございますので,今後の再公募のスケジュールにつきましては,恐らく11月をまたぐということになろうかと思いますが,あくまでも高知市の組織として対応しているものでございますので,組織としての考え方を申し上げておりますので,その点は御理解を賜りたいと思います。 私の5選につきましては,まだ確定をしておりませんので,後援会等とお話をしながら相談をし,御意見を聞いて決めていきたいというふうに考えております。 ○議長(高木妙君) この際,暫時休憩いたします。  午前11時51分休憩  ~~~~~~~~~~~~~~~~  午後1時0分再開 ○副議長(清水おさむ君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 山根堂宏議員。  〔山根堂宏君登壇〕 ◆(山根堂宏君) 公明党の山根堂宏でございます。 質問に入る前に,去る3月2日に御逝去されました故水口晴雄議員に対しまして,御生前のお姿をしのび,心より御冥福をお祈りいたします。 それでは,第468回高知市議会定例会に当たりまして,高知市議会公明党を代表いたしまして質問をさせていただきます。 さきの質問と重複する点もあろうかと思いますが,御了承のほどよろしくお願いをいたします。 まず,市長の政治姿勢について伺います。 平成31年度の当初予算編成の基本方針について,次代へつなぐ共生と安心のまちづくりのテーマを掲げ,南海トラフ地震対策と地方創生の取り組み強化を2本柱に,総合計画第3次実施計画の施策,実施事業を着実に推進するとしています。 また,財政構造の硬直化が出現している状況を踏まえ,新たに策定する財政健全化プランに基づき,徹底した歳入の確保とともに,事務事業の見直しや公共施設マネジメントの推進,投資事業の平準化や先送り,公債費負担の低減などに取り組み,財政の健全化を進めるとしています。 まず,平成31年度の予算編成は,岡崎市政4期目の最終年度になりますが,御自身が掲げたマニフェストの達成率や自己評価についてお伺いいたします。 平成31年度一般会計への当初予算は,1,480億円,対前年度当初比はマイナス3.8%の58億円の減,全会計の予算規模は,純計では2,581億円,対前年度当初比はマイナス2.8%で75億円の減となっています。 さきに述べました来年度の予算編成の基本方針である市民の皆様の命を守るための南海トラフ地震対策と,人口減少問題の克服に向けた地方創生の取り組み強化の推進については,財源の確保と既存事業のスクラップ・アンド・ビルドを徹底した上で,市民サービスの停滞を招かないことが重要であり,幅広い市民の声に応えた合意形成型の市政運営が求められます。 そこで,平成31年度の予算編成に当たって,財源の確保と市民サービスの向上に向けた施策の取り組み概要をお示しください。 我が会派では,昨年11月22日,例年同様に平成31年度予算要望書を作成し,154項目から成る内容を取りまとめ,市長に提案させていただきました。 我が会派の平成31年度予算要望書の中で,当初予算に取り組まれた内容があればお示しください。 また,特に掲げたテーマにSDGs,持続可能な開発目標を活用した市政運営を提言いたしましたが,本市の取り組みと市長の御所見をお伺いいたします。 さて,本市の重要課題である今後5カ年の財政健全化計画である,新たに策定する財政健全化プランについて,平成30年度3月の収支見通しで示した159億円の収支不足について,本市独自で実施していた保育の無償化を国が実施することになったことによる財源の増や,生活保護費など扶助費の伸びが鈍化したこと,また起債の借り入れ不要や実借入利率の減,縁故債の借入利率を見直したことなどにより,42億円の改善が見込まれ,30年度から34年度の5年間で117億円の収支不足が見込まれると示されました。 基幹産業に乏しい基礎的な財源が不足している本市においては,独自の工夫と努力が必要であり,今後の取り組みと健全な財政運営について,市長の御所見をお伺いいたします。 さて,収支不足の改善の一つに,本市独自で実施していた保育の無償化を国が実施することになったことによる財源の増について,上げられています。 財源の増について,具体的にお示しください。 れんけいこうち広域都市圏の関連事業については,れんけいこうち広域都市圏ビジョンに登載した圏域全体の経済成長の牽引力,高次の都市機能の集積強化,圏域全体の生活関連機能サービスの向上の各分野における連携事業に県内市町村と協力するとともに,他の施策や関連機関と相乗効果を発揮しながら,平成31年度は23事業に取り組むとしています。 そして,各連携分野においてそれぞれKPI,成果指標を設定し,PDCAサイクルに基づき進捗管理を行うとしています。 れんけいこうち広域都市圏の形成に当たっては,高知市への通勤・通学割合が10%を超える近隣市町村を中心とする範囲において,連携中枢都市圏制度を活用することに加え,それ以外の市町村との間においても,高知県が申請する交付金等による支援制度を活用することで,県内全市町村と連携による組織としてスタートしています。 れんけいこうち広域都市圏ビジョンに示されているKPIは,れんけいこうち広域都市圏と連携中枢都市圏の指標との数値が2段表示になっています。 そこで,それぞれの圏域によるため目標値が異なる項目が多くありますが,成果目標と事業効果を示すKPIの進捗管理と評価についてお示しください。 次に,新たな財源の確保について,お伺いいたします。 平成30年度の重点施策において,鏡地域で森林資源の有効利用の促進及び多面機能を発揮できる森林の造成を図る目的で,成熟期を迎えた本市市有林の主伐,再造林の一貫作業を実施するための事業において,自治体クラウドファンディングの手法で財源を確保する計画を立てていました。 この事業の進捗状況をお伺いいたします。 クラウドファンディング事業は,目標金額に達するまでの期間が読めないことで,資金調達に係る時間は非常に重要であること,またアイデアが評価されても技術的なことや想定外の問題でプロジェクトそのものが失敗するリスクもありますが,クラウドファンディングは,画期的なシステムであり,他都市でもさまざまな事業が展開されています。 本市において,他の事業での取り組みを考察しているものがあればお示しください。 さて,消防音楽隊は現在27名のメンバーで構成されていると伺いました。消防の出初め式やイベントの出展で参加者に希望と勇気を与えてくれています。 しかしながら,消防音楽隊の年間予算は乏しく,新しい制服を作成する費用もないことから,平成11年に制服を調達して以来,20年近くにわたって古い制服のままで活動を続けておられ,心から敬意を表します。 そこで,提案しますが,消防音楽隊の制服を自治体クラウドファンディングの手法で調達できないものか,御所見をお伺いいたします。 次に,高知市人権尊重のまちづくり条例の制定について伺います。 今回の条例制定に関して,本年1月4日から31日までパブリックコメントを実施しており,市民の意見も踏まえて何点かお伺いいたします。 高知市では,人権教育について,市民一人一人の人権が尊重される社会の実現を目指し,平成17年8月に高知市人権教育・啓発推進基本計画を策定,基本計画に基づく具体的な事業を示した計画として,高知市人権施策推進行動プランを18年3月に策定しています。 その後,行動プランの改定や見直しを行いながら,事業評価を行うとともに,さまざまな人権課題の早期解決に向けた取り組みを進めてきました。 その後には,人権に関する法令の施行,改正等が行われ,行動プランで推進している取り組みの見直しが必要となり,さらに2011高知市総合計画に基づく第2次実施計画が平成26年4月に作成されたことに伴い,行動プランの改定を行うとともに,名称も基本計画に基づく実施計画として,高知市人権教育・啓発推進実施計画に改称,27年4月に改定した高知市人権教育・啓発推進実施計画は27年から32年の6年間の事業計画となっています。 実施計画は,基本計画における基本理念・目標を達成するための具体的な取り組みであり,総合計画や第2次実施計画及び第3次実施計画における政策,施策,事業と整合性を図りながら,基本計画の実現に向けて推進していくための具体的な事業計画となっています。 そして,今回の条例制定後の取り組みとして,基本計画の策定を掲げています。 そこで,新たな基本計画の策定に向け,社会情勢の変化等による新たな人権課題への取り組みも踏まえ,実態の把握のために市民を対象とした人権意識調査を平成31年度に実施予定としていますが,調査概要をお示しください。 また,新たな基本計画はいつまでに策定を考えているのかお示しください。 そして,取り組みでは,人権尊重のまちづくりを効果的に推進するために審議会を設置するとしています。 審議会委員の選定や設置概要をお示しください。 市民からの意見で,これまで国の法律や市の条例が制定されても,市民に徹底,周知されていないケースが多く,幅広い理解を得られるために努力いただきたいとの複数の意見がありました。 条例制定後,市民への周知方法についてお示しください。 さて,基本計画には本市におけるさまざまな人権課題として,9つの人権課題を掲げていますが,情報ツールを利用したものや,性の多様なあり方など,社会の変化に伴う新しい課題もふえています。 その一つに,LGBTなどの性的少数者は社会的に少数派であるために,正しい知識や理解をされていないことから,当事者が生きづらさを感じたり,社会や他人から偏見や差別を受けている状況もあります。 我が会派の平成31年度の予算要望では,市民協働部に法に基づくLGBTへの取り組み,教育委員会に対してはLGBT性的マイノリティーへの対応を掲げさせていただいています。 LGBTについて,本市の対応の現状を示していただき,偏見や排除への今後の取り組みや支援などについて,市長と教育長に御所見をお伺いいたします。 次に,防災・減災対策について伺います。 まず,橋梁の耐震化の点検調査と耐震対策についてお伺いします。 我が会派では,毎年の予算要望で提言するとともに,耐震調査と対策の進捗状況についても注視し,推進を促してきました。 特に本市においては,河川が多い地形から,管理対象となる橋梁の2メートル以上15メートル未満の一般橋梁と15メートル以上の重要橋梁は1,732橋にも及びます。 私が述べるまでもなく,道路を含む公共施設の多くは,昭和30年代から50年代にかけての高度経済成長期に集中的に整備されており,今後は一斉に老朽化することが見込まれることから,安全性の確保はもとより,維持管理に要する財源の確保が,国はもとより,地方においても大きな課題となっています。 このようにインフラは時がたつごとに老朽が進み,あわせて平成23年の東日本大震災以降には,道路橋示方書も改定されています。 防災・減災の視点から,高知市が策定している2015高知市強靱化計画においても,長寿命化計画による橋梁の維持管理を推進すると位置づけており,点検マニュアルに基づいた適正な点検の実施と診断の判定が重要になります。 そこで,平成26年度から30年度までに実施した5年間の定期点検において,橋梁の健全性の診断結果の概要をお示しください。 そして,点検後の診断判定に基づく整備も重要な課題になります。 重要橋梁については,本市では平成25年度に長寿命化計画を策定し,これまで年次計画を立てて修繕を実施していると認識しています。 そして,平成31年度には,一般橋梁を含めた新たな高知市道路橋長寿命化修繕計画を策定するとしています。 この長寿命化修繕計画については,行政経営の効率化に向けた道路橋の戦略的な維持管理の確立のため,中長期的な視野に立って,従来の事後的な修繕及びかけかえから,予防的な修繕及び計画的なかけかえへの転換を促進することにより,橋梁の修繕及びかけかえに要する費用の縮減を図ると伺いました。 そこで,事後保全型と予防保全型の管理手法の違いと,本市の新たな取り組みとなる管理手法についてお示しください。 さて,農道橋に関しては,農林水産部が管理しております河川を渡る農道をつなぐための農道橋の管理も重要になります。 本市の管理対象となる農道橋の箇所数と15メートル以上の重要橋梁について,橋梁点検の実施と修繕計画の概要について,農林水産部長にお伺いいたします。 ところで,本市においての道路橋の点検については,国土交通省道路局の道路橋定期点検要領に準拠して診断をしていると認識しています。 橋の構造は,いわゆる橋桁と総称される上部構造と,これを支えて地盤に力を伝える下部構造に大別され,下部構造のうち地上にある躯体は,さらに橋台と橋脚に分けられます。橋台は橋の両端にあって,岸に接しているコンクリートの構造物であり,橋脚は橋台を補完する役割を果たしています。 近年発生する豪雨や土砂崩れなどによって,河川の濁流による被害は,橋を支える橋台や橋脚を押し流して破損させる被害なども発生しております。 四万十川にかかる沈下橋の橋脚が崩れ,くの字に曲がった映像も報道されました。道路橋の点検は,橋桁の点検を行っていても,橋台や橋脚の基礎部分の目視で確認ができない水中部分の点検まで実施できていないのではないかと推察いたします。 本市の地形は,鏡川と国分川において大きく分断される形状になっており,南海トラフ地震の際には,津波の遡上も考えられます。 これらのことから,次の5年の定期点検が開始される明年から,重要橋梁に関しては,橋台と橋脚の目視で確認できない水中部分の点検を加えることを提言いたしますが,都市建設部長と農林水産部長に,御所見をお伺いいたします。 今回の質問において,道路橋の維持管理に関して,幾つかの課題を上げて提言を踏まえて伺いましたが,南海トラフ地震対策の震災後の迅速な復旧,復興の上からも,道路橋の役割は重要であり,緊急輸送道路の機能保全を万全にしておかなければなりません。 そのためには,法で義務づけられた5年に一度の橋梁,トンネル等の道路施設の適正な点検と長寿命化修繕計画に基づいた実施予算の確保も重要となります。 今後の橋梁の維持管理事業実施の職員体制と実効ある業務体制の強化,さらに事業推進の予算確保について,吉岡副市長の御所見をお伺いいたします。 次に,路面下空洞化調査について伺います。 我が会派では,これまでも防災・減災の視点から,路面下空洞化調査については提言を重ねてまいりました。 地域の交通ネットワークの道路機能を維持するための施策として,2015高知市強靱化計画においても,点検や路面下空洞化調査について重要な事業と位置づけられており,市長も公約に掲げて平成28年度からは路面下空洞化調査の実施に取り組まれており,定期的な事業推進に向け会派として賛同するものです。 さて,未然に道路陥没を防ぐためには,定期的な路面下の空洞調査が必要であることは,他都市の事例においても実証されています。 以前にも取り上げましたが,これまで地震など災害時の道路機能確保に向けた対策では,道路沿線での倒壊の危険がある構造物の耐震化が一般的でしたが,東日本大震災では多くの道路が陥没して,緊急車両の走行が妨げられました。 震災後には,陥没の原因となる空洞が多く発見され,震度5以上の地震になると,空洞の発生規模が拡大したことです。これは路面下の空洞や陥没のメカニズムの分析の結果,地下の空洞が結合して上昇すること,特に老朽化して破損した下水管の周囲などに空洞が見られたことなどの研究成果が示され,他都市でも定期的な路面下の調査が防災・減災に向けた取り組みとして重要であるとの検証がされています。 そこで,本市においての路面下の調査について,今後の実施概要をお伺いいたします。 次に,高知市強靱化計画策定委託事業について伺います。 私は今回も含めこれまでもたびたび2015高知市強靱化計画から引用して質問させていただいています。 さて,高知市強靱化計画改定委託事業については,平成27年度に国土強靱化基本法第13条に基づき策定した2015高知市強靱化計画がおおむね5年ごとに見直しを行うこととしており,明年,31年度が計画最終年度となるため,評価,検証を踏まえて計画及び計画アクションプランの見直しを行うものとしています。 この4年間,本市の全ての部署において,この計画の実行を進めてきたと思いますが,本市の独自の評価の検証はどのような状況なのか,防災対策部長に伺います。 また,この1期5年間の評価,見直しと第2期計画の策定について,委託事業で行う手法の判断について,メリットをお示しください。 防災・減災の項目に関連して,防犯のための街路灯についてお伺いします。 現在,高知市内の町内会や管理団体で管理している公衆街路灯の総数は約2万灯にも及び,来年度もLED化への補助費が計上されています。 ところで,以前から課題となっている町内会組織や公衆街路灯の管理をする団体のない地域の路地や通りなどで,防犯上の視点から,対策を望む声が多くあります。 中には,街路灯がないため,たびたび同じ箇所で通行人が転んでけがをしたり,秋から冬の夕暮れが早い時期などは,児童・生徒などの下校時の安全性なども課題となっています。 そこで,町内会や管理団体の組織が結成できていない地域では,これまでの防犯の観点のみならず,災害発生後の円滑な避難行動や救助活動に資するため,ソーラー型の照明灯の設置ができないものか,御所見をお伺いいたします。 次に,教育行政について伺います。 まず,自転車ヘルメット購入助成事業について伺います。 この事業は,本市の平成31年度の重点施策に掲げられています。我が会派の伊藤弘幸議員が2年前から推進を促し,高知市議会公明党の31年度予算要望においても提言しており,英断に敬意を表し,何点かお伺いいたします。 事業目的は,高知市立学校に通学する生徒の保護者の通学用ヘルメット購入費の負担軽減を図り,生徒の交通安全対策に寄与することを目的とするもので,高知市立学校に自転車で通学する生徒のヘルメット着用を促進することで,死亡事故ゼロを目指すことを成果目標に上げています。 この事業背景には,平成30年9月の県議会において,議員提案された高知県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例が議決され,31年4月から施行されることになりました。 また,この条例では,保護者が児童等の自転車利用時にヘルメットの着用に努めることや,県が促進のために必要な財政上の措置を講ずるよう規定されていることから,県から本市に対して助成の支援を行う申し入れがあったとのことです。 これを受け,本市でも本年4月から助成制度を創設し,高知市立中学校,高知商業高等学校などで自転車通学が認められている生徒の保護者がヘルメットを購入する費用の一部を助成する。助成金額は1人上限2,000円まで。ただし,要保護・準要保護世帯については,教育基金を活用し,2,000円を上乗せし,1人上限4,000円までの助成を行うというものです。 そこで,ヘルメットの着用について,通学する生徒のヘルメット着用を促進するとの緩やかな方針でよいのか。自転車通学の許可の際,ヘルメット着用の義務づけも必要ではないかと考えますが,教育長の御所見をお伺いいたします。 高知市教育委員会に伺うと,本市の公立中学校の生徒数が約5,860人,高知商業高等学校の生徒が約840人とのことです。今回の条件は,自転車通学が認められている生徒とのことですが,クラブ活動への参加や土日や休日に登校する生徒もいると考えられます。 平成31年度の事業費が300万円ですが,希望者が多く予算を上回った場合の対応をお伺いいたします。 また,ヘルメットを着用しても,交通ルールを守らなければ事故に遭遇したり,他人を巻き込んだりすることも考えられます。 自転車の正しい乗り方について,自転車通学者に限らず,中学・高校生に対しての指導強化が重要であると考えますが,教育長の御所見をお伺いいたします。 次に,学校備蓄品整備事業について伺います。 本市の教育委員会では,児童・生徒及び教職員が使用する学校備蓄品として整備するアルファ化米の購入を進めており,おおむね1人1日分,3食分を備蓄する計画を進めており,1食分は既に確保し,2食目の備蓄に取り組んでいるとの状況を伺いました。 そこで,アルファ化米の消費期限は5年であると認識していますが,各学校の備蓄状況を教育委員会でデータ管理できているのか,実態をお伺いいたします。 食品ロスの観点からも,期限内に防災訓練で使用したり,地域の防災会に提供するケースもあると思います。 アルファ化米などの食料品について,フードドライブ等の活用について,方針と現状をお示しください。 また,小中学校等は,災害時の指定避難所になっています。休日や閉校時に大規模災害が起こった場合の避難者に対して,児童・生徒の備蓄品を提供できるための取り決めも重要だと考えます。 学校の休日や閉校時の大規模災害時の備蓄品の提供についてのガイドライン等や判断基準のマニュアル策定について,御所見をお伺いいたします。 最後に,学校施設のAED,自動体外式除細動器の設置状況についてお伺いいたします。 教育委員会の管理する学校施設に関して,平成29年10月の時点で,AEDは全ての施設に設置されたと伺っております。その折に,設置場所と個数を確認したところ,職員室の周辺が最も多く,続いて玄関や保健室などが上げられました。個数については,ほとんどが1基の状態でした。 その折に,クラブ活動や学校の体育館などを地域のスポーツクラブなどに提供しているケースもあることから,体育館や屋外の設置についての検討を促したことでした。 そこで,体育館や屋外へのAED設置について,御所見をお伺いいたします。 以上,第1問といたします。 ○副議長(清水おさむ君) 岡崎市長。 ◎市長(岡崎誠也君) 段々の御質問をいただきましたので,順次お答えを申し上げますが,質問項目が多岐にわたっておりますので,少しお時間を頂戴したいと思います。 まず,私の4期目の公約等を含めました評価についての御質問にお答え申し上げます。 平成15年11月から市長の仕事を担わせていただいておりまして,これまで議会,また市民の方々に多くの御支援をいただいておりまして,日々感謝をしております。 平成27年からの4期目でございますが,3期目までで財政再建,一定,道筋をつけることができましたので,にぎわいと暮らし安心のまちづくりをテーマにしまして,南海地震対策と地方創生,これを2本柱にして全庁的に取り組みました。 4期目の公約で掲げておりました5本の基本政策がありますので,その公約にのっとりまして,順次申し上げたいと思います。 まず,基本政策の1ですけれども,災害に強いまちづくりを公約で掲げておりまして,この中でも特に尾崎知事,また高知市議会の皆様と連携をしながら,国へ再三働きかけ,また要望活動を行いました浦戸湾の三重防護,これは総事業費が約1,000億円近くかかるとも言われておりますので,浦戸湾の三重防護が国の直轄事業として採択され,着手されたということは,我々も大変よかったというふうに感じております。 国土交通省は,この三重防護が完成すれば,L1地震によります津波・浸水被害は,相当回避できるというふうにも言っていますので,着実な推進を図ってまいりたいと思います。 また,高知市が独自で進めてまいりました避難タワーや,またさまざまな防災関係,そして消防署,そして消防の各屯所,おおむね完成のめどが立ってきましたので,今後は例えばスマホでリレーなどのソフト面にもより一層力を入れまして,ハードからソフトの両面で,揺れから命を守り,守った命をつなぐ取り組みを進めていきたいと思います。 基本政策の2ですが,安全で機能的なまちづくりでは,現在実施しています旭地区の土地区画整理事業を着手しておりまして,既に下島町などでは,老朽住宅の密集や狭隘などの解消が図られてきております。 また,昨年は長い時間はかかりましたが,旭町福井線の街路事業を地権者の御協力を得て開通させることができまして,旭から福井への大幹線として機能しております。 消防署所の再編では,北消防署を一昨年に開所しまして,ことしの5月に新赤十字病院が開設をしますので,広域的な防災拠点としての機能を発揮するとともに,中央消防署のことし10月の開所を目指しております。 基本政策の3ですが,活力あふれるにぎわいのまちづくりにつきましては,一昨年,東部総合運動場にしらさぎドームを県の支援を受けまして開設をしまして,フットサルや野球,さまざまなスポーツ合宿の誘致にも非常に有効となっております。 また,しらさぎドームは,災害時には東部エリアにおけます重要な緊急物資の集積,荷さばき場としても活用していく予定です。 また,昨年7月にはオーテピアを開設いたしまして,県市連携によります中心市街地の活性化に大きく寄与しております。 観光関連では,県市連携によります志国高知幕末維新博,非常に好評でございまして,平成30年の観光客の高知県への入り込み数は過去最高の441万人,これは過去最高でございますが,非常にお客さんもふえてきておりますので,ことしの2月から始まりました自然体験型キャンペーンにおきましても,さらに上積みをしていきたいと考えております。 基本政策の4,暮らしをサポートするまちづくりでは,平成28年10月から小学校6年生までの所得制限なしの医療費の完全無料化を実施しております。 また,長年の高知市の市政におきます大きな課題でありました中学校給食につきましては,針木と長浜の2カ所にセンターを設置し,中学校給食が完全実施をすることができております。 また,4期目の当初では実現は難しいと考えておりました小学校,中学校の全ての普通教室に空調機器を整備するめども,今ついてきております。 最後の基本政策の5ですが,新たな協働と連携のまちづくりでは,全国で初めて全市町村,そして高知県が参画するれんけいこうち広域都市圏を形成することができまして,人口減少の中での一つの枠組みができましたので,そのこともよかったというふうに思っております。 できなかったものにつきましては,道の駅構想や仁井田の産業団地など,できなかったものが一部ございますが,ほぼ4期目の公約で上げていたものについては,めどがついているところでございます。 平成31年度当初予算についてですけれども,31年度の予算要望の中で公明党の皆様方から御要望いただいたものにつきまして,31年度から新たに実施するもの,また制度を拡充するものを中心に,施策の大綱別に順次申し上げます。 まず,共生の環では,動物愛護行政としまして,クラウドファンディングを活用しながら,アニマルランドのライオンや熊,ジャガーなどのおりの中で津波避難時に機能する棚,こういうものを設置するということにしております。 地球温暖化の対策としましては,自家消費型の新エネルギーへの導入の補助を新たに創設することにしております。 安心の環につきましては,高齢者の皆様方ができるだけ地域で暮らすことができるように,平成31年度から32年度の2カ年にかけまして,地域包括支援センターの再編と強化を実施いたします。 また,議場でもたびたび御質問をいただいております地域猫の活動支援事業では,これまで3地域でしたが,これを5地域に拡充するとともに,猫の不妊・去勢手術の予算につきましては増額を図っております。 胃がんの早期発見につきましては,これまで50歳代の方だけでしたけれども,内視鏡の検査,胃カメラの検査につきましては,50歳以上の全ての人々に拡大をいたしまして,がんの早期発見に努めてまいりたいと考えております。 育みの環では,西部健康福祉センターに新たに新しい子育て世代包括支援センターを整備する予定でございまして,妊娠期から子育ての皆様方まで手厚い支援を行おうと考えております。 また,昨年はインフルエンザで非常に子供さんの家庭の保育が困ってましたが,こういう病児保育を補完する訪問型の病児保育の事業を新たにスタートさせたいと考えております。 また,先ほどの自転車のヘルメットの着用を促進させるための新たな助成制度も設けました。 地産の環では,漁港施設におけます効果的な補修,更新に係る計画を策定することとしております。 スポーツツーリズムでは,トンガ王国代表を受けるための2019ラグビーワールドカップの事前合宿の予算を設けております。 まちの環では,防災公園ともなります弥右衛門公園,また竹島公園につきまして,平成31年度中に全面供用開始を目指しております。 自立の環では,公共施設マネジメントの推進など,努めております。御要望の中で,この中で財政調整基金の取り崩しを行わない予算編成という項目がございましたが,残念ながらこれはちょっと厳しい状況にございます。予算の調整をしながら,各会派の御要望につきましては,できるだけ織り込んだつもりでもございます。 続きまして,SDGs,これは国も大きなテーマになってまいりましたが,順次申し上げたいと思います。 平成28年12月に国のほうも策定をしました持続可能な開発目標,SDGsですけれども,実施指針の中で,持続可能で強靱,また誰ひとり取り残されない,経済,社会,環境の総合的な向上が実現された未来への先駆者を目指すという非常に高いビジョンを掲げまして,SDGsの要素を最大限反映するということを国としても目標に掲げております。 このように国が示すビジョンと高知市のこれまで定めてきました総合計画の基本構想,まちづくりの理念や目指すべき都市像,少し呼び方が違いますけれども,同じ目標を掲げているという認識を持っております。 現行の総合計画の基本計画ですけれども,ちょうど計画期間の中間点に当たるのが2020年度末ということが中間点の満了になりますので,2019年度からスタートしますが,2カ年をかけまして基本構想の後半10年に対応します後期の基本計画をつくる予定で,新年度から作業に入る予定です。 この計画の策定に当たりましては,SDGsの17の目標を的確に捉えた取り組みを着実に推進するため,外部講師による研修等を通じまして,職員一人一人,まだSDGsがちょっとなじんでいませんので,SDGsへの理解を深めるとともに,全庁を挙げてSDGsの視点で総合計画の施策を整理することとしたいと考えております。 その中で,まず共通認識を持っていただくことと,一定の目標を掲げていきたいと考えております。 続きまして,財政運営での基礎的な財源は不足をしていること等についての御質問にお答えを申し上げます。 予算状況の編成の中で,かなり厳しい財政運営になっているということが,将来を含めて非常に分析ができてまいりました。もともと高知市は基幹的な大型な法人税等が乏しいなどの基幹税収が乏しいということもありまして,一定収入が苦しい中で南海トラフ地震対策など必要な事業をやらなければいけないということで,どうしても起債の残高が多くなってきておりました。 今後は,一定投資的事業はこれから減少してくる予定ですが,やはり子育て,高齢者の方々に対します扶助費がかなり伸びてきます。扶助費に対しては,交付税があるはずでございますが,高知市の扶助費の伸びを補うだけの交付税がまだ来ていませんので,ここが非常に苦しくなってきております。 今般作成する財政健全化プランにつきましては,過去の決算状況をできるだけ深く分析をしながら,歳出の削減等を行うという計画を立てております。 まずは,高知市の財政を圧迫している主たる要因であります公債費の負担の軽減に取り組むために,各金融機関と交渉を行いまして,縁故債の借り入れの利率の見直しを図ることとしております。 また,施設の耐用年数に応じて償還期間を延長することによりまして,公債費負担の平準化によりまして,収支改善につなげていきたいと考えております。 将来の負担の軽減ということを目指しまして,将来負担比率,また財政調整基金の残高など,中長期に達成します具体的な数値目標もできる限り設定をしながら,こういうものを中心としながら全体の公共施設の長寿命化なども図ってまいりたいと考えております。 続きまして,れんけいこうち広域都市圏のKPIについてお答えを申し上げます。 質問議員さんからも御紹介がありましたが,高知市への通勤・通学割合がおおむね10%を超える20市町村につきましては,国の御支援も得られるということになりまして,国からの支援を受けるということになっています。これから外れますその他の13市町村につきましては,県の意向もありまして,高知県独自で国並みの支援をしたいということで,一定県の単独で支援を行うということになっております。 圏域の将来像,人口目標につきましては,圏域の共通の目標となっておりますので,34市町村と県が進捗管理にもかかわってきますので,それぞれ取り組みを進めます。 特に,国が関与しております20市町村につきましては,KPIを設ける必要がありますので,この20市町村にかかわります連携事業ごとにKPI数値とビジョンの最終年度となります2022年度の目標値を2段書きで表記をするなど,進捗管理をしやすいような仕組みになっております。 KPIの設定やこの見直しにつきましては,実績値だけではなく,れんけいこうちの推進会議やれんけいこうちのビジョン推進懇談会に定期的に御報告を申し上げ,御意見をいただいてPDCAサイクルにつなげています。 取り組みの初年度となります今年度につきましては,まだ実績値が出そろってはおりませんけれども,KPIを上回っている事業もありますし,おおむね今のところ順調なスタートが切れているのではないかと考えております。 来年度以降,圏域全体の経済成長の牽引,高次の都市機能の集積強化,圏域全体の生活関連機能サービスの向上,この3つの分野に分かれておりますので,その年間を通じた各分野ごとの実績値をまた上げていかなければなりませんので,その実績値を見ながら,御意見もいただきながら,PDCAサイクルにつなげていきたいと考えております。 次に,LGBTに関する御質問に最後にお答えを申し上げたいと思います。 LGBTを初めとします性的少数者の方々の人権につきましては,LGBTが非常に広くマスコミでも使われるようになりましたので,社会的な関心が高まってきているものと考えます。 オリンピックの憲章におきましても,撤廃すべき差別の中に,性的指向が盛り込まれるなど,性的少数者の権利保護については,全世界的な共通認識となってきており,高知市といたしましても,今後の人権行政におけます重要な課題として取り組みの強化が必要であると認識をしております。 そのため,高知市におきましても,今年度,高知市男女共同参画推進本部会の部局別の推進員会におきまして,全体の中で性の多様性について知る,学ぶ,考えるをテーマにした学習活動を行い,3グループに分けまして,それぞれ研修また調査をしていただいて,3グループから提案を受けたところでございます。 その報告内容としましては,性の多様性を尊重するシンボルデザインを公募することによる啓発,また市役所の庁内におけます職員の研修,相談窓口を紹介しますカードの作成など,この3グループから実践的な御提案をいただきましたので,災害時における性的少数者の方々への配慮の必要性なども含めて,さらに具体策を検討していきたいと考えております。 高知市におけます人権行政の指針となります人権教育・啓発推進基本計画がありますので,従前,LGBT,新しい課題でございますので,十分な計画に織り込みはできておりませんでしたので,新たに今回御審議をいただいています条例が成立をいたしましたら,2020年度にこの人権教育・啓発推進基本計画を,新しいものを策定したいと考えておりまして,今回の3グループからいただきました提案内容も含めまして,この計画の検討の中でできる限り織り込んでいきたいと考えております。 その他の御質問につきましては,副市長及び各担当部局長等からお答えを申し上げます。 ○副議長(清水おさむ君) 吉岡副市長。 ◎副市長(吉岡章君) 私のほうからは,橋梁の維持管理に係る業務体制や予算の確保の御質問にお答えいたします。 橋梁など道路構造物が安全で安心な社会インフラとしての機能を維持していくためには,適切な点検や管理を行うことが不可欠でございまして,業務体制とともに予算は両立させるべきものと考えております。 道路事業につきましては,道路管理課と道路整備課で分担しておりますが,新設,改良や維持管理業務により計画的に取り組むために,平成31年度から道路整備課に道路計画係を新設し,体制を強化することとしております。 市道橋につきましても,点検結果を踏まえた効率的,効果的な長寿命化計画や耐震化計画等の策定を行うこととしております。 また,橋梁の維持管理に要する予算でございますが,これまでも交付金と起債の活用により対応してきておりますが,修繕費用については国への要望額に対しまして国費配分が不足していることから,国や県に対し県内市町村と連携して積極的に要望活動を行い,予算確保に努めてまいりたいと考えております。 一方,農道橋につきましては,点検対象の橋梁数が市道橋と比較して少ないことから,現体制での維持管理に努めてまいりたいと考えておりますが,今後も老朽化等により維持経費は増大すると考えておりますことから,予算の確保に努めてまいりたいと,このように考えております。 ○副議長(清水おさむ君) 橋本財務部長。 ◎財務部長(橋本和明君) まず,平成31年度の予算編成に当たって,財源の確保と市民サービスの向上に向けた施策の取り組み概要についての御質問にお答えいたします。 予算編成に際しての財源の確保としましては,国の防災・減災,国土強靱化のための3か年緊急対策に基づき,新たに創設されました緊急自然災害防止対策事業債を積極的に活用するとともに,平成32年度まで延長されました緊急防災・減災事業債や,対象施設が拡充されました公共施設等適正管理推進事業債につきまして,南海トラフ地震対策や施設の長寿命化対策などとして引き続き活用することとしております。 また,税外収入の確保としましては,平成30年度に引き続きまして,クラウドファンディングを活用するとともに,ふるさと納税の推進に努め,インターネットを活用した遊休資産の売却なども実施してまいります。 次に,市民サービスの向上に向けた施策の取り組み概要では,ハード対策では御要望も多くいただいております生活密着型予算の拡充としまして,道路改良や舗装,河川水路の整備,しゅんせつにつきまして,前年度より3,200万円増額の7億8,700万円の予算を計上しております。 また,ソフト対策としましては,地域福祉の推進を図るため,これまで高齢,障害,子育て等,分野ごとに提供していました施設サービスや相談窓口等の社会資源に関する情報について,一元的に情報提供する事業を実施するとともに,生活保護を受給している単身高齢者等の見守りを行い,生活の安定を図りながら住宅費の代理納付を促進する事業を開始します。 このほか,がん検診の充実や新たに成人歯周病検診,妊娠期の健康管理の支援として妊婦歯科健診を始めますとともに,遠距離通学支援助成として,補助率の拡充を図るなど,厳しい財政状況ではありますが,市民の皆様の安心の分野に係る予算の拡充にも努めてまいります。 次に,収支不足の改善要因として上げました保育の無償化に伴う財源増についての御質問ですが,本市の保育所運営費の中でも割合の大きい民営保育所を例に御説明申し上げます。 民営保育所の運営費は,子ども・子育て支援法に基づき,国が定める保育に係る費用である公定価格全額を市が払う仕組みであり,その財源は市が直接徴収する保育料と公定価格から国基準の保育料相当を控除した国庫負担対象額の原則2分の1が国費,4分の1が県費,残りの4分の1が市の負担となり,この市負担分には理論上,普通交付税が措置されます。 市が徴収する保育料については,保護者負担の軽減のために本市独自の所得階層基準を細分化して設定するとともに,平成26年度から同時入所の第2子以降の保育料を無償化しておりますことから,国基準の保育料よりも市が徴収する保育料が少なくなり,この差額は一般財源で負担する形となっております。 今回の収支見通しでは,国に先行して保育の無償化を行っていました本市が単独で負担する国基準との保育料の差額について,この保育の無償化に伴い,一定,国費や県費が充当されることとなりましたため,影響のあった3.5年分で約21億円の収支が改善したもので,今回のような住民ニーズの高い施策に国が責任を持って取り組むことによって,地方負担が軽減されることは評価するところでございます。 しかしながら,一般財源化された公立保育所の運営費など,無償化に係る財源の多くは地方交付税でありますことから,国の方針により地方一般財源総額が据え置かれる状況のもと,地方交付税の算定において保育の無償化に係る経費を増額して確保する一方で,包括算定経費のような義務づけの少ない経費が削減されるのではないかと危惧するところです。 今回,国の幼児教育,高等教育無償化の制度の具体化に向けた方針において,保育の無償化に係る地方負担分は,地方財政計画に全額計上し,一般財源総額を増額確保するとされた点につきましては,少し安心するところでありますが,個別の団体への算入につきましては,実態に応じて補正を強化するなど,適切な算定方法を国に対して求めてまいりたいと考えております。 最後に,クラウドファンディングの他の事業での取り組みについての御質問にお答えいたします。 平成30年度に初めての試みとして実施しました鏡川源流域の森林整備事業のクラウドファンディングにつきましては,専門家であります高知大学地域協働学部の梶英樹講師に,職員研修の御講演や事業の進め方の指導などについて御協力をいただきながら,取り組んでまいりました。 募集開始のスタートダッシュが目標達成の鍵というふうにクラウドファンディングは言われておりますが,本市の事業につきましては,中盤に至るまでなかなか寄附額が伸びない状況が続きましたので,目標達成が危惧されましたけれども,梶先生にはその実施中にも達成率等の状況を見ていただきながら,さらなるPR方法など,支援者拡大への的確なアドバイスをいただきまして,また鏡地域振興課を初めそれぞれの職員の頑張りもございまして,何とか最終日に目標金額を達成することができました。 今後の事業の選定につきましては,寄附者の主な目的が返礼品となるふるさと納税に対しまして,クラウドファンディングでは寄附者が事業に共感ができ,事業自体を応援することが目的となる事業内容であること,また事業内容にもよりますが,目標金額は100万円程度であれば達成をしやすいというアドバイスもいただいておるところであります。 そうしたアドバイスをもとに,クラウドファンディングの活用の事業を検討し,先ほど市長からも少し申し上げましたが,平成31年度はわんぱーくこうち・アニマルランドのおりに動物を津波から避難させるための棚の設置事業を対象に考えております。 この事業は,動物のおりの中に,南海トラフ地震で想定されている2から3メートルの津波に対応した高さ3メートル程度の棚を設置するもので,今年度はスマトラトラのおりに設置をしておりますが,来年度はさらにライオンやニッポンツキノワグマ,ジャガーのおりにも設置する事業で,寄附者の共感を得ることができる取り組みとなるように,魅力あるテーマの設定やパンフレットの作成など,所管部局と連携しながら詳細を詰めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(清水おさむ君) 谷脇市民協働部長。 ◎市民協働部長(谷脇禎哉君) 高知市人権尊重のまちづくり条例制定議案に関する4項目の御質問にお答えをしたいと思います。 まず,人権意識調査についてでございますが,この調査は平成27年4月に策定をいたしました高知市人権教育・啓発推進実施計画において,おおむね5年ごとに実施することとしている調査でございます。 市民の皆様の人権に関する意識を知るとともに,本市の人権教育啓発に関する意見,ニーズ等を把握し,人権施策を推進していくための基礎資料とすることを目的としており,5年ごとに実施することによりまして,この間の変化などについても分析を行い,施策に反映させていくこととしております。 また,本調査を通じて市民の皆様にあらゆる人権課題を認識していただくことも目的の一つとしているところでございます。 調査は無作為抽出による18歳以上の市民3,000人を対象に,ことし10月ごろに実施したいと考えており,具体的な質問項目につきましては,条例に基づき設置をいたします審議会の意見等も踏まえながら精査していくことになりますけれども,各種人権課題の現状や課題解決のために必要な取り組み等について,市民の皆様の御意見をしっかりと把握できるようなものとしてまいりたいと考えております。 次に,人権施策に関する基本計画の策定についてお答えします。 新たな計画につきましては,現行の高知市人権教育・啓発推進基本計画を全面的に改定するという形で策定してまいりたいと考えております。先ほどの人権意識調査の結果を分析し,見直しの基礎資料とした上で,人権尊重のまちづくり審議会の御意見をいただきながら検討を進め,2020年度中に策定をしてまいります。 次に,高知市人権尊重のまちづくり審議会の概要について申し上げます。 この審議会は,条例案の第10条に規定しておりますとおり,人権尊重のまちづくりの推進に関し,必要な事項を調査,審議するために設置するものでございます。 審議会の詳細につきましては,条例制定後に規則により定めることとしておりますけれども,先ほどの人権施策に関する基本計画の策定に当たりましては,この審議会の御意見をお聞きすることとしております。 審議会の委員の定数は15人以内としておりまして,さまざまな人権課題に対して広く御意見や御提言をいただくため,人権施策に関する専門的な知識を有する方のほか,各人権課題の当事者の方,あるいはその当事者を支援する活動をされている団体の方など,できる限り幅広い分野から御参画をお願いしたいと考えております。 最後に,条例制定後の市民への周知方法についてお答えします。 本市では,本条例の制定を契機といたしまして,市民の皆様との協働による人権尊重のまちづくりをさらに推進してまいりたいと考えておりますことから,市民の皆様にこの条例を知っていただくことは大変重要だと考えております。 そのため,高知市のホームページや広報あかるいまちへの掲載はもとより,市の所管施設や学校,法務局等の庁外の関係機関での啓発ポスターの掲示,市主催のイベント,講演会等での啓発チラシの配布など,さまざまな機会を通して周知を図ってまいりたいと考えております。 加えて,各地区の人権推進委員会の御協力をいただき,委員の皆様の日ごろの活動等を通じて,広報を継続的に行い,広く市民の皆様にこの条例の理念が浸透していくよう,一過性にならないような取り組みを行ってまいりたいと,そのように考えております。 以上でございます。 ○副議長(清水おさむ君) 高橋農林水産部長。 ◎農林水産部長(高橋尚裕君) クラウドファンディングと農道橋梁の点検に関する御質問に対しまして,順次お答えをさせていただきます。 初めに,クラウドファンディングについてでございますが,この寄附を財源の一部とする市有林主伐・再造林事業では,土佐山東川地区の市有林で1ヘクタールの杉を伐採し,その後に鏡梅ノ木で試験的に栽培,そして生産をいたしました杉のコンテナ苗約900本を植栽するとともに,鹿被害防護ネット約900メートルを設置しまして,本年2月には事業を完了しております。 また,先ほど財務部長答弁でもございましたが,この寄附につきましては,平成30年10月24日から3カ月間募集をいたしまして,期間内に66人の方の賛同を得まして,目標金額の130万円を無事に達成しておりまして,御賛同いただきました皆様に心より感謝を申し上げます。 次に,農道橋の橋梁点検の実施と修繕計画の概要についての御質問にお答えをいたします。 農道橋につきましては,市道と同様に国土交通省の道路橋定期点検要領に基づき点検を行うよう,農林水産省のほうからも指導を受けておりまして,同要領に準じて点検を実施しております。 本市の農道にかかる橋は,台帳上の延長ではございますが,287メートルとなっております。また,現在農道橋にかかる橋長15メートル以上の10橋を点検対象といたしまして,平成27年度から30年度までに8橋の点検を完了いたしまして,31年度には残りの2橋の点検を予定しております。 これまで点検が完了した8橋のうち,6橋で対策が必要な状況であったため,剥落防止や現況の農道と取り合わす舗装など,軽微な補修につきましては,点検年度に完了しておりまして,洗掘された橋台の補強など,比較的大規模な修繕につきましても,点検した翌年度には対策を実施しております。 今後におきましても,継続的に適切な点検を行い,対策が必要となった橋梁につきましては,速やかに対策を実施し,農道橋の安全性の確保に努めてまいりたいと考えております。 最後に,橋台と橋脚の目視で確認できない水中部分までの点検を加えてはとの御質問ですが,現在橋台や橋脚につきましては,近接目視により点検を行い,健全度の確認を行っておりますが,水中部分については十分な点検ができていない状況となっております。 農道橋におきましても,重要な橋梁につきましては,より安全性が求められますことから,同じ基準で橋梁点検を実施しております都市建設部と歩調を合わせ,水中部につきましても,実施可能な点検方法をともに研究してまいりたいと考えております。 ○副議長(清水おさむ君) 門吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(門吉直人君) 都市建設部が所管いたします橋梁の長寿命化対策の御質問に順次お答えをいたします。 まず,平成26年度から30年度にかけて実施した1,732の市道橋の定期点検結果について御報告します。 この定期点検は,国土交通省が定める道路橋定期点検要領に準拠し,近接の目視やハンマーによる打音検査等により橋梁部材の状態を診断し,健全性を4段階に区分するものです。 その内訳でございますが,診断区分1の健全なものが全体の約19%,診断区分2の予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい状態であるものが約69%,診断区分3の早期に措置を講ずべき状態であるものが約12%,診断区分4の緊急に措置を講ずべき状態であるものが1%未満の3橋ございました。 次に,橋梁における事後保全型と予防保全型の管理手法の違いと本市の取り組みについてお答えをいたします。 事後保全型の管理手法は,定期点検で対策が必要となった診断結果3の早期に措置を講ずべき橋梁を対象に補修等の対策をしていく管理手法でございます。 これに対しまして,予防保全型の管理手法は,診断結果2の予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい状態の橋梁を対象に,現状では機能低下につながっていないものの,今後劣化が進行していくことが予想されるため,顕著な損傷がない状態で対策を行う管理手法でございます。 本市では,これまで事後保全型の管理対応となっておりましたが,平成25年度に策定いたしました高知市道路橋長寿命化修繕計画におきまして,従来の事後保全型から予防保全型の管理に段階的に移行していくことを基本的な方針として,計画的かつ効率的な維持管理によりトータルコストの縮減を図ることとしております。 現在の状況といたしましては,さきに申しましたとおり,診断結果3の早期の措置を講ずべき状態の橋梁が217橋存在することや,財政状況等から事後保全型と予防保全型を併用して,維持管理に取り組んでいるところでございます。 次に,市道橋の橋台及び橋脚の点検について,お答えをいたします。 御質問にありますとおり,橋梁の安全性については,下部工を確認することも重要と考えておりまして,橋台及び橋脚の基礎部につきましては,できるだけ目視が可能となるように渇水期の点検に努めておりますが,水中部につきましては,十分な目視が困難な状況でございます。 このような課題を継続的に把握,共有し,効果的な老朽化対策の推進を図ることを目的といたしまして,国土交通省が事務局を努め,県内の道路管理者で構成する高知県道路メンテナンス会議が平成26年度に発足しておりまして,この会議は橋梁等の点検に関する技術的検討組織でもありますので,この会議におきまして,水中部分の点検についてさまざまな協議を行いますとともに,研修等による職員の専門的技術の向上に,継続して努めてまいりたいと考えております。 最後に,路面下の空洞調査についてお答えします。 本市における路面下空洞化調査につきましては,緊急輸送道路を対象に平成28年度から開始し,30年度までの3カ年に約83キロメーターの空洞化調査を完了し,31年度で総延長約104キロメーターが完了する予定となっております。 発見されました危険性のある空洞は,順次必要な補修を実施していることから,道路の安全性は向上しており,補修した箇所で新たな空洞がすぐに発生するとは考えておりませんが,一定期間経過後の再点検につきましては,先進都市の事例等も参考に研究してまいりたいというふうに考えております。 ○副議長(清水おさむ君) 山本教育長。 ◎教育長(山本正篤君) 教育行政に関する御質問をいただきましたので,順次お答えをいたします。 まず,LGBT,性的マイノリティーに対する教育分野での取り組みや支援についてでございますが,文部科学省からは,平成27年4月30日付の通知文,性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細やかな対応の実施等についてに加え,翌28年4月には,研修会での活用に適した教職員向けの資料冊子,性同一性障害や性的指向・性自認に係る,児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施についてが発出されております。 本市といたしましても,当該児童・生徒の人権や生命を守るという観点から,学校への周知と理解を図る取り組みを進めてまいりました。 これまでの取り組みといたしましては,平成28年4月には,市立学校の全ての養護教諭,5月には学校長と人権教育主任を対象に性同一性障害をテーマとした研修会を開催し,周知及び教職員の学習機会が確保されるよう,呼びかけてまいりました。 さまざまな教職員研修の場におきましても,LGBTの課題を取り上げ,教職員自身の理解を深める取り組みは増加傾向にあり,夏季教職員研修ではLGBTをテーマとした分科会が開催され,平成29年,30年の2年間で延べ165人の教職員が受講しております。 また,校内研修として実施された学校も昨年度より12校ふえ,LGBT当事者の方をお招きして話を聞くなど,さらに身近な人権課題として関心が高まってきているところでございます。 LGBTを初めとする性的マイノリティーの問題への対応には,校内教職員の共通理解やチームによる支援体制を整備することが重要であり,実際に悩みを相談してきた児童・生徒に対して服装や更衣室,トイレ等への柔軟な対応や落ちつける居場所として別室を準備するなど,きめ細やかな対応がなされている事例もございます。 これらの課題に対する正しい知識と理解は,一人一人の生き方の多様性を認め合うものであり,性に係る個別の人権問題のみでなく,全ての人権課題の解決にも通じるものと考えております。 次に,自転車通学の許可の際,ヘルメット着用の義務づけについての御質問にお答えいたします。 長年自転車通学の際にヘルメット着用の義務づけがなされていなかった高知市立学校におきましては,義務づけのための生徒への指導のみならず,保護者や地域の皆様の御理解と御協力が不可欠であると考えておりまして,直ちに学校として一律に着用を義務づけすることは,難しさを感じているところでございます。 教育委員会といたしましては,生徒の身の安全を守るために,ヘルメットの着用が大切であることは十分に理解しておりますが,着用率を上げていくためには,ヘルメット着用を校則等により一方的に生徒に義務づけるというよりも,生徒と保護者がよく話し合い,生徒の内面的な自覚を促していくことが重要であり,生徒が納得して自主的に着用することが大切であると考えております。 また,学校だけの取り組みで解決していくことは難しく,保護者や地域の皆様や警察を含め,さまざまな関係機関の方々にも御協力をいただき,本市全体としての取り組みをしていく必要があるとも考えております。 このため,平成31年度には,ヘルメット着用の義務化を含めて,着用率の向上に向けて教育委員会が校長会やPTA,あるいは校区交通安全会議,そして関係機関の方々から御意見をいただく場を設定し,有効な手だてについて検討してまいりたいと考えております。 次に,事業費が予算を上回った場合についてでございますが,本事業は自転車通学や部活動での自転車利用が学校で許可された生徒のヘルメット着用を促進することを目標としており,対象者全員に助成されるべきものであると考えております。 本事業の平成31年度の申請見込み数は,対象者総数の6,700人に対して,南署管内の交通安全協会が30年10月から実施している中高生向けの自転車ヘルメット補助事業に対する実際の申込件数の実績などから,およそ1,040人分と推計をした予算となっております。 実際に平成31年度から事業開始をしまして,推計より多くの申請があり,予算が不足する場合につきましては,補正予算を検討する旨について財務部とも確認をいたしております。 次に,中高生に対する自転車の正しい乗り方への指導強化についてお答えをいたします。 ヘルメットを着用しても,交通ルールを守らなければ事故に遭遇したり,他人を巻き込んだりする可能性は高まります。 高知市立中・義務教育学校では,特に自転車通学が始まります1年生の4月から5月ごろに自転車安全教室を開催し,警察や交通安全指導員などから自転車の安全な乗り方について指導を受けるとともに,春や秋,年末年始の交通安全運動の時期に合わせて交通事故の特性や加害と被害などの学習を行っております。 高知商業におきましても,入学時に外部の講師を招き,自転車の整備点検や交通安全指導を実施し,3年に一度ではございますが,スタントマンが交通事故現場を再現するスケアードストレート教育技法による自転車交通安全教室なども行っております。 また,毎月高知県警本部から提供いただいております交通安全教育教材,Traffic・Safety・Newsでございますが,これは自転車の正しい乗り方や交通ルールについて大変わかりやすくまとめられておりますので,全ての市立学校に対して送付をし,学校では生徒への配付,教室や校内への掲示,校内放送やホームルーム等における教員による指導など,学校の実績に応じて実施をされております。 今後につきましても,地域の方々や関係諸団体の方々の御協力をいただきながら,交通ルール遵守の重要性や交通事故の危険性について,生徒に対して啓発に努めてまいりたいと考えております。 次に,各学校の被災時対応の備蓄状況やデータ管理についてお答えをいたします。 現在,学校の食料備蓄品は,平成26年度に児童・生徒及び教職員1人当たりアルファ化米を1食分,飲料水約2リットル,ミレービスケット40グラムを整備しており,30年度にはアルファ化米1食分を追加で購入をしております。 これまで各学校に整備した備蓄品は,整備年月日,備蓄品の種類,各学校の備蓄量,消費期限等について,教育委員会内でエクセルによりデータ管理をしております。 次に,学校備蓄品のフードドライブ等の活用についてでございますが,学校備蓄品整備事業は,平成26年度に開始をし,そのときに整備をしましたアルファ化米につきましては,31年度に消費期限を迎えますことから,これにつきましては学校単独または地域と連携した防災訓練で活用していただくよう,30年7月に全学校に対して通知を行いました。 またあわせて,自校方式で給食をつくっている学校に対しましては,防災の日に防災給食の献立の中で炊き出しを体験するといった防災学習としての活用も可能でございますので,希望する学校についての調査も行っております。 このように消費期限の到来する備蓄品につきましては,廃棄することなく,まずは各学校での防災学習や地域を含めた防災訓練等において有効に活用し,児童・生徒はもとより,地域の皆様の防災意識の向上につなげてまいりたいと考えております。 次に,学校備蓄品提供についてのガイドライン等の作成についてお答えをいたします。 現在,学校施設では,児童・生徒,教職員のための備蓄品を教育委員会が整備すると同時に,一般市民の避難施設としての備蓄品も防災対策部,環境部,健康福祉部が所管し,保管をしておりまして,各部局が数量とともに保管場所等について把握をいたしております。 しかしながら,現在共通した大規模災害時の備蓄品の提供についてのガイドライン等は作成しておらず,大規模災害が発生した場合には,運用に混乱が発生することも考えられます。 このため,学校施設に備蓄されている全ての備蓄品について,その時点で学校施設に避難されている方々に必要な食料や物資が適切に配分できるよう,何らかの基準が示されたマニュアル等が必要であると考えますので,今後関係部局と協議をしてまいります。 最後に,学校施設のAEDの設置状況についてお答えをいたします。 現在,小・中・義務教育学校,特別支援学校,高等学校,学校給食センターには,AEDがそれぞれ1台ずつ配備をされております。 設置場所といたしましては,児童・生徒の緊急事態に対応することを想定し,緊急時に応援を要請された教職員が迅速に現場に運べる場所を選び,多くの学校では校舎内に設置をしております。 平成30年8月1日現在の設置状況調査では,屋外に設置しております第六小学校,三里小学校,土佐山学舎の3校につきましては,立地条件などから運動場やプールにも近く,校舎内からもとりに行きやすく,誰もが目視できる場所等を学校が選んで設置をしているものでございます。 高知市教育委員会といたしましては,屋外設置の有効性は認識しておりますので,体育館や屋外で地域住民の皆様が使用する場合にも対応できるよう,2台目の配置について,平成27年度以降,予算要望しておりますが,これからも引き続き予算の確保に努めてまいりたいと考えております。 ○副議長(清水おさむ君) 黒田防災対策部長。 ◎防災対策部長(黒田直稔君) 高知市強靱化計画に関しての御質問に,順次お答えいたします。 まず,評価及び検証状況に関する御質問にお答えいたします。 本市の強靱化計画は,風水害及び地震・津波を対象としており,限られた資源で効率的,効果的に施策を進めるため,致命的な影響が生じると考えられる,起きてはならない最悪の事態として28項目を設定し,これを回避するためのプログラムを整理した上で,各部局において事業の推進に努めてまいりました。 御指摘をいただきましたとおり,この計画は国と同様に5年ごとに見直すこととしており,第1期計画の最終年度となる来年度,プログラムごとの詳細な評価及び検証を行い,その上で2020年度からの第2期の高知市強靱化計画策定につなげていくこととしておりますことから,現段階では現行計画の詳細な評価及び検証までは至っておりませんが,これまでの個々の事業の進捗状況を見てみますと,全体としては着実に取り組みが進んでいるものと考えております。 しかしながら,対応策の一部には,施策自体の困難性や推進主体となる部局の推進体制など,さまざまな理由から事業の進捗が滞っている状況も見られております。計画に登載している,起きてはならない最悪の事態の28項目は,災害時の救命救助を初め防災・減災,市民生活の復旧に関することなど,重要項目ばかりですので,今後その成果についてしっかりとした評価,検証を行い,第2期計画に反映してまいります。 次に,第2期の強靱化計画策定に関して,委託事業で行う手法のメリットについての御質問にお答えいたします。 平成27年度に策定しました第1期の高知市強靱化計画につきましては,関係する所管課の職員が中心となり,計画の主要な項目をつくり上げておりますことから,第2期の高知市強靱化計画策定に当たりましても,昨年から庁内の関係課で改定の内容や効果的な施策の進め方,また実効性を高めるための方法といった項目について,既に協議を重ねております。 こうした次期強靱化計画策定の取り組みに加えて,今後高知県と高知市が南海トラフ地震対策を着実に連携して推進していくためには,高知県で策定されております南海トラフ地震対策行動計画と協調した取り組みができる本市のアクションプラン策定の必要性も生じております。 こうしたことから,来年度の第2期の強靱化計画の策定作業に当たりましては,まず第1期計画の評価及び検証結果をしっかりと行った上で,その結果を第2期計画に反映させるとともに,具体的で詳細な検討が必要となっております南海トラフ地震対策を県市連携のもとで加速化していくために,県の南海トラフ地震対策行動計画に対応し,成果目標を共有化できるアクションプランとしての位置づけも持たせてまいりたいと考えております。 このように評価,検証を踏まえた計画自体の見直しと,新たな本市の南海トラフ地震対策のアクションプランの役割を付加するという業務を来年度に予定しております。 短期間でしっかりとした策定作業を行うためには,本市職員による第1期計画の評価,検証と第2期の計画への反映といった業務とともに,一定民間事業者が持っております全国の事例の情報やノウハウなども活用しながら,策定作業を進めていかなければならないものと考えております。 こうしたところに委託業務によるメリットがあると判断しておりまして,必要な経費を来年度当初予算案として議会にお諮りさせていただいております。 最後に,災害に備えたソーラー型の照明灯の設置に関する御質問にお答えいたします。 本市では,市内の町内会,自治会,公民館等が道路,公園等の公共的な箇所の安全な非行防止等を目的として設置されている公衆街路灯に対して,設置費や維持管理費の補助を実施しておりますが,御指摘をいただいたとおり,町内会等の管理団体が結成できていない地域への設置費や維持管理費は補助制度の対象外で,公衆街路灯が設置されておりませんことから,安全面や防犯面等への安心,安全に対する課題が生じているものと認識しております。 この公衆街路灯以外で現在本市が設置し,管理する照明灯は,交通量の多い幹線道路において車が歩行者をいち早く発見できることで,事故防止を図ることを目的として整備している事例のみとなっております。 また,町内会等が独自に設置している照明灯もございまして,電柱に設置する事例が多いことから,NTTや四国電力との協議も必要ですが,過去の災害においては電柱に設置した照明灯は家屋倒壊や液状化などで傾くケースも多く見られており,設置方法についての課題が見られております。 こうした中で,御提案いただいたソーラー型照明灯を初めとする照明灯の設置は,夜間の災害発生時に速やかに避難するために効果的であり,日ごろの防犯など,安全・安心面でも有効であると考えております。 今後は他都市の事例や町内会連合会,また自主防災組織等の御意見もお聞きするとともに,他部局が実施する事業との調整も含め,さまざまな課題を整理しながら,幅広く調査,検討をしてまいります。 ○副議長(清水おさむ君) 高井消防局長。 ◎消防局長(高井祐介君) 高知市消防音楽隊の制服に関する御質問にお答えいたします。 本市消防音楽隊は,高知市が中核市に移行したことや,平成14年の高知国体の開催を契機としまして,消防のイメージアップに加え,防火・防災意識の普及や消防広報の積極的な推進を目的として11年4月に発足し,現在に至っております。 県内唯一の消防音楽隊として週1回の定期練習を行いながら,高知市消防出初め式や高知龍馬マラソンを初め,デイサービスなどの社会福祉施設や地域における各種イベントにも積極的に参加するなど,市民の皆様からも高評価をいただいております。 御提案いただきました消防音楽隊の制服につきましては,平成11年の発足当初に購入したもので,既に20年が経過をしておりまして,消防局としましても,数年前から古くなった制服や楽器等の更新を検討しておりましたが,限られた予算の中では,市民の生命,財産を守る事業を優先せざるを得ず,更新もままならない状況となっております。 御質問の消防音楽隊の制服の更新につきましては,その必要性は十分に認識しておりますので,御提案いただきました自治体クラウドファンディングも財源確保の選択肢の一つとしまして,関係部局と連携を図りながら,調査,研究をしてまいりたいと考えております。 ○副議長(清水おさむ君) 山根堂宏議員。  〔山根堂宏君登壇〕 ◆(山根堂宏君) それぞれに答弁をいただきました。第2問を行います。 第2問は,項目を絞りながら何点か申し上げたいと思います。 まず,市長の政治姿勢の中で,我が会派が特に掲げましたSDGsの活用の市政運営については,市長が総合計画に掲げるSDGsの17項目に関して,職員による施策の分類を行う,こういうような答弁がございました。 どうか項目ごとにまとめて,今後具体的な事業の展開を進められるような形に,ぜひとも実効性あるものにまとめていただきたいと思いますので,要望しておきます。 吉岡副市長に2点,第2問を行いたいと思います。 1点は,橋台と橋脚の目視で確認できない水中部分の点検の提言についてでございますけれども,本市は土地の形状から中核市の中でも管理対象の橋梁が都市建設部で1,332橋,先ほど15メートルを超える農道橋が10橋ということで,非常にそういう橋梁が多い都市であるということの説明がありました。 特に,先ほど都市建設部長からは,道路メンテナンス会議等にも出て,技術の向上を努める上で図っていくということでしたけれども,特に中核市の中でもそういった地形上,専門的な職員が配置されているのではないかと,また配置すべきであるというふうに思いますが,この件について専門職員による検討チームの設置を検討してはどうかと思いますけれども,副市長の御見解を,お聞かせいただきたいと思います。 もう一点は,副市長に先ほど教育長のほうから答弁がありました,アルファ化米の備蓄の管理についてでございますけれども,関係部局と連携をとりながら,備蓄品の提供についてのガイドライン等や判断基準のマニュアルをつくっていきたいという話がありました。 当然,災害時の備蓄品については,環境部,そして防災対策部,そして教育委員会とか,さまざまな関連部局にまたがるわけですけれども,大規模災害時ということになってくると,個人的に考えると,防災対策部がリーダーシップをとっていくのかというふうに考えます。 複数の部局にまたがることから,そうしたガイドラインの策定について,吉岡副市長,どのようにしていくのか,少し御見解をお聞かせいただきたいと,このように思います。 そして,ヘルメットの着用についての義務化ということで申し上げましたけれども,教育長は,今後十分に理解を図りながら進めていくということの答弁がございました。 今回の事業目的が死亡事故ゼロを目指すことを成果目標とするということになっていますので,死亡事故ゼロを目指すということが成果目標になっている以上,そのあたりはしっかりと学校長にも働きかけながら,ある一定のそういう取り決めも必要ではないかと思いますので,これについては十分に,今後研究ではなしに,前向きに進めていただきたいということを要望しておきます。 第2問の最後に,消防音楽隊の制服の調達について,自治体クラウドファンディングを活用してということを提言しましたけれど,消防局だけではなかなか,これは検討というか,結論が出しにくいことだと思います。 また,地域の消防分団後援会というのもあって,そこに寄附を呼びかけたりとか,また以前,龍馬の生まれたまち記念館の建立の際に,瓦募金ということを募って,その建設費の一部に充てたようなことがございました。 そういったさまざまな考え方の中で,これは市長に少し提言をさせていただきたいと思いますけれども,高知市の市制施行は明治22年4月1日,22年というのは西暦1889年ですから,本年は市制130年,ことしの4月1日で130年を迎えるわけでございます。本年5月1日には新元号となるような,こういう佳節を迎えるわけです。 あわせて,市長も以前に,新庁舎の建設の記念セレモニーが,ちょうどこの市制130年の平成31年度,ことしに当たることから,明治22年に市制を発足してから130年のこれを,そういうイベントもちょっと考えてもいいのではないかというようなことを言っておられましたけれども,いいか悪いか,新庁舎の建設が少し延びていますので,ことしの末に完成をするということになれば,少し考える時間ができたのではないか。 そういう意味では新庁舎建設の記念セレモニーですね,ぜひとも消防音楽隊に新しいユニホーム,制服で祝賀演奏を奏でるということができないものか,これは市長の御所見をお伺いいたしまして,第2問を終わります。 ○副議長(清水おさむ君) 岡崎市長。 ◎市長(岡崎誠也君) 私のほうからは,第2問の中で消防音楽隊の制服について,お答えを申し上げたいと思います。 平成11年4月1日に高知国体の準備のために立ち上がったというふうにも聞いておりますが,14年の高知国体でも見事な演奏をされておられまして,そこから20年の間にわたりまして制服の更新ができておりませず,その点は予算編成にかかわってきた者としては申しわけなく思っております。 新庁舎の落成につきましては,この間,3カ月おくれということで,議会にも御報告をさせていただいておりますが,11月末までには新庁舎の竣工がございますが,その後,議会とも御相談しながら,12月から2月ぐらいまでにかけて引っ越し作業がある予定でございます。 新庁舎のオープニングセレモニー,当然内覧会等もやらなければいけないと思っていますが,その内覧会とは別にしまして,新庁舎のオープニングセレモニーも当然やろうということになると思いますので,そのときには市制130周年のセレモニーの冠をかけたもので,新庁舎のオープニングセレモニーを高知市としてやったらどうかということで準備をしてまいりたいと思っております。 消防音楽隊のこの制服につきましては,当初予算でまだ予算がついておりませんので,御指摘もいただきましたので,全体では400万円近くかかりますけれども,財政当局と財源手当て,また外部の支援がどういう形でも得られるかどうかを含めまして,財政当局と具体の検討をしてまいりたいと考えておりますので,またその方向性が決まりましたら,また議会とも御相談をしてまいりたいというふうに思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ○副議長(清水おさむ君) 吉岡副市長。 ◎副市長(吉岡章君) 第2問を2点いただきましたので,順次お答えします。 まず最初に,道路橋の関係でございますけれども,先ほど部長のほうからも答弁をいたしましたけれども,国土交通省のほうが事務局となりまして,高知県の道路メンテナンス会議が各管理者が集まって行っておりますけれども,この専門的な技術的なものにつきましては,国土交通省のほうに専門的な職員の方もおられますので,そういうところの職員の御意見を伺うとともに,また御指摘もありましたように,本市は浦戸湾7河川,非常に多くの河川がありますので,高知市と類似した,例えば石巻市とか,そういうところの取り組み等を研究,検討しながら,高知市としましても,この水の中での目視のあり方とか,検査の仕方というのを,一定チームを組んで検討していきたいというふうに考えております。 それから,もう一点の教育委員会の教育長の答弁もありましたけれども,防災時,備品等,アルファ化米も含めていろんな形で錯綜しますので,関係部局はそれぞれの役割分担を明確にしていかなくてはいけないというふうに考えておりまして,これにつきましても,やはりこれまでも市長も答弁してきましたけれども,揺れから命を守る,津波から命を守る,そして守った命をつなぐという,このつなぐ取り組みを,これから強化していかなくてはいけないということを考えております。 本市でも各部局共通のテーマにつきましては,副部長級でつくっております企画調整会議というのがございますので,そのあたりで大きくテーマにつきましては,連携をとりながら横断的な取り組みをしてまいりたいというふうに考えておりますので,よろしくお願いします。 ○副議長(清水おさむ君) 山根堂宏議員。  〔山根堂宏君登壇〕 ◆(山根堂宏君) 第3問を行います。 市長のほうからは,消防音楽隊の制服の調達につきまして,具体的な検討を進めていただくということで,前向きな答弁をいただいたと,私個人的には認識をします。どうか20年も古い制服でさまざまな勇気と希望を与える活動をしておられる消防音楽隊の努力に何とか報いていただきたいなと,個人的な強い思いもかねて要望をしておきます。 副市長のほうからは,橋台と橋脚の件につきましては,今後検討もしていただけるということでしたので,どうか早い時期にそうしたチームの検討も具体的に進めていただきたいと思います。 また,災害時における備蓄品については,やはり早急にそういうガイドラインやマニュアルを立てておかないと,いつ災害が起こるとも限りません。そういうことで,そのあたりについてはやはりチームをつくって,プロジェクトチームの中で誰かを座長として,まずは検討せよということで進めてもいいのではないかと思いますので,具体的にそういうことにも前向きに取り組んでいただきたいと思います。 最後に,少し要望を申し上げますが,防災対策部に申し上げましたソーラー型の照明灯について最後に要望を申し上げます。 防災対策部から災害発生時に円滑に避難するための照明灯は有効であると,一定の理解をいただいた上で,震災発生後の液状化による電柱の傾きの課題を述べられました。 また,町内会等で管理する防犯灯設置の関連事業を所管する市民協働部,市道の街路灯を管理する都市建設部など,関連部局との課題整理が必要であるというような大まかな答弁をいただきました。 これのことに関しては,やらないと決めるのではなく,できることを探るための調査,研究を関連部局と連携して進めていただきたいと,このように思いますので,これについても防災対策部が座長として進めていただくように要望いたしまして,私の質問を終わります。  ~~~~~~~~~~~~~~~~ ○副議長(清水おさむ君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ,延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(清水おさむ君) 御異議なしと認めます。よって,本日はこれにて延会することに決定いたしました。 3月8日午前10時再開いたします。 本日はこれにて延会いたします。  午後2時46分延会...