平成23年第425回 3月定例会 第425回
高知市議会定例会会議録第3
号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 議事日程 第3号 平成23年3月11日(金曜日)午前10時開議第1 市第1号 平成23年度高知市
一般会計予算 市第2号 平成23年度高知市
下水道事業特別会計予算 市第3号 平成23年度高知市
中央卸売市場事業特別会計予算 市第4号 平成23年度高知市
国民健康保険事業特別会計予算 市第5号 平成23年度高知市
収益事業特別会計予算 市第6号 平成23年度高知市
駐車場事業特別会計予算 市第7号 平成23年度高知市
国民宿舎運営事業特別会計予算 市第8号 平成23年度高知市
産業立地推進事業特別会計予算 市第9号 平成23年度高知市
土地区画整理事業清算金特別会計予算 市第10号 平成23年度高知市
へき地診療所事業特別会計予算 市第11号 平成23年度高知市
農業集落排水事業特別会計予算 市第12号 平成23年度高知市
住宅新築資金等貸付事業特別会計予算 市第13号 平成23年度高知市
母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算 市第14号 平成23年度高知市
介護保険事業特別会計予算 市第15号 平成23年度高知市
後期高齢者医療事業特別会計予算 市第16号 平成23年度高知市
水道事業会計予算 市第17号 平成22年度高知市
一般会計補正予算 市第18号 平成22年度高知市
下水道事業特別会計補正予算 市第19号 平成22年度高知市
国民健康保険事業特別会計補正予算 市第20号 平成22年度高知市
老人医療事業特別会計補正予算 市第21号 平成22年度高知市
国民宿舎運営事業特別会計補正予算 市第22号 平成22年度高知市
土地区画整理事業清算金特別会計補正予算 市第23号 平成22年度高知市
介護保険事業特別会計補正予算 市第24号 平成22年度高知市
後期高齢者医療事業特別会計補正予算 市第25号 平成22年度高知市
水道事業会計補正予算 市第26号
公益的法人等への職員の派遣等に関する条例の一部を改正する条例議案 市第27号 外国の
地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部を改正する条例議案 市第28号 高知市報酬並びに
費用弁償条例の一部を改正する条例議案 市第29号 高知市長等の給与,旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案 市第30号 高知市
職員給与条例の一部を改正する条例議案 市第31号 公の施設における暴力団の利用を制限するための関係条例の整備に関する
条例制定議案 市第32号 高知市
特別会計設置条例の一部を改正する条例議案 市第33号 高知市駐車場条例の一部を改正する条例議案 市第34号 高知市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例議案 市第35号
高知市営住宅条例の一部を改正する条例議案 市第36号 高知市給水条例の一部を改正する条例議案 市第37号 高知市手数料並びに延滞金条例の一部を改正する条例議案 市第38号 高知市
東部健康福祉センター条例の一部を改正する条例議案 市第39号 高知市
心身障害児通園施設条例の一部を改正する条例議案 市第40号 高知市自転車等の放置の防止及び
自転車等駐車場の整備に関する条例の一部を改正する条例議案 市第41号 高知市
桂浜公園整備基金条例の一部を改正する条例議案 市第42号
高知市立学校設置条例の一部を改正する条例議案 市第43号 高知市
農業委員会の選挙による委員の選挙区並びにその定数条例の一部を改正する条例議案 市第44号 高知市
春野地区農業委員会の選挙による委員の定数条例を廃止する
条例制定議案 市第45号 高知市
農業委員会における部会の委員の定数条例の一部を改正する条例議案 市第46号 高知市総合計画の
基本構想策定に関する議案 市第47号
仁淀川下流衛生事務組合規約の一部変更に関する議案 市第48号
包括外部監査契約締結議案 市第49号 市道路線の廃止に関する議案 市第50号 市道路線の認定に関する議案 市第51号
不動産取得議案 市第52号
不動産取得議案 市第53号
不動産取得議案 市第54号 訴訟の提起について 市第55号 支払督促の申立てについて 市第56号 調停の申立てについて 市第57号 損害賠償の額の決定についての
市長専決処分の承認議案 ──────────────── 本日の会議に付した事件日程第1 市第1号議案から市第57号議案まで ──────────────── 出席議員1番 細木 良君 2番 はた 愛君3番 深瀬 裕彦君 4番 長尾 和明君5番 迫 哲郎君 6番 林 昭子君7番 岡崎 邦子君 8番 浜田 りえ君9番 竹内千賀子君 10番 川村 貞夫君11番 下本 文雄君 12番 下元 博司君13番 田鍋 剛君 14番 岡崎 豊君15番 土居ひさし君 16番 上田貢太郎君17番 岡田 泰司君 18番 江口 善子君19番 浜田 拓君 20番 近藤 強君21番 浜辺 影一君 22番 今西 清君23番 西森 美和君 24番 高木 妙君25番 平田 文彦君 26番 野村 栄一君27番 氏原 嗣志君 28番 高橋 正志君29番 山根 堂宏君 30番 和田 勝美君31番 竹村 邦夫君 32番 吉永 哲也君33番 戸田 二郎君 34番 寺内 憲資君35番 中野 城久君 36番 水口 晴雄君37番 西村 和也君 38番 岡崎洋一郎君39番 島崎 利幸君 40番 吉田 哲男君41番 岡村 康良君 42番 福島 明君43番 浜川総一郎君 44番 中澤はま子君 ──────────────── 説明のため出席した者 市長 岡崎 誠也君 副市長 吉岡 章君 副市長 安藤 保彦君 財務部長 舛田 郁男君 総務部長 中澤 慎二君
市民協働部長 近藤 昭仁君
健康福祉部長 岡林 敏行君
健康福祉部理事 堀川 俊一君 環境部長 明神 公平君
商工観光部長 古味 勉君
農林水産部長 水口 俊智君
都市建設部長 海治甲太郎君
教育委員長 野本 明美君 教育長 松原 和廣君
水道事業管理者 木藤 善治君 消防局長 高橋 政明君 監査委員 宮本 光教君 財政課長 橋本 和明君 ────────────────
事務局職員出席者 事務局長 関 文雄君 事務局次長 澤田 尚人君 庶務課長 近澤 伸子君
議事調査課長 弘田 充秋君
庶務課長補佐 永森 芳和君
議事調査課長補佐島田 和子君 秘書係長 上山由加里君 議事係長 山崎 敬造君 委員会係長 尾崎 美世君 調査係長 宮村 裕子君 書記 池上 弘倫君 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 午前10時0分開議
○議長(水口晴雄君) これより本日の会議を開きます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~
△日程第1 市第1号議案から市第57号議案まで
○議長(水口晴雄君) 日程第1,市第1号議案から市第57号議案までを一括議題といたします。 これより質疑並びに一般質問を行います。 通告がありますので,順次発言を許します。 高木妙議員。 〔高木妙君登壇〕
◆(高木妙君) おはようございます。 公明党の高木妙でございます。第425回
市議会定例会に当たり,公明党の立場で代表質問を行います。 昨日の質問と重複する点はできるだけ割愛しながら,私見も交えお伺いをいたします。何分にも初めての代表質問でございますので,市長を初め執行部の皆様,どうぞよろしくお願いをいたします。 初めに,市長の政治姿勢について,予算と総合計画にかかわってお伺いをいたします。 2011新総合計画に定める政策の実行元年となる平成23年度一般会計当初予算規模は1,360億円で,対前年度比5.4%,70億円増額の予算となっています。その要因は,
子ども手当や生活保護費などの扶助費の増加によるものであり,予算策定の基本方針では,喫緊の課題である産業振興と雇用の確保,社会福祉の充実と防災対策を中心とする安心・安全のまちづくり,
環境共生都市の創造を重点に配分されたとお伺いいたしました。 そこで,昨年11月26日,我が会派が行った89項220細目にわたる予算要望について,本年度の予算にどのように反映されているか,お伺いをいたします。 市長は,本市の危機的な財政破綻を回避するために,必死に財政再建に臨まれ,議会も職員も市民の皆様も,ともに協働して痛みを分かち合い取り組んだ成果について,予想以上の回復の見込みが出ているとの報告をいただきました。 その一方で,圧縮したとはいえ,平成23年度から25年度の3カ年にかけての財源不足額が114億円も見込まれているにもかかわらず,多くの新規事業を起債の償還計画に盛り込んだ予算額以上の事業計画を立ち上げ,その事業の財源が起債発行によるものであるのは,一層の後年度の負担の償還が約束されることとなり,また同じ局面を迎えるのではないかという危惧を抱いております。 地方財政が直接国の政策とかかわる予算編成の中,国の平成23年度予算の歳出総額は過去最高の92兆4,100億円に膨大し,税収は約41兆円にとどまり,
新規国債発行額は約44兆円に達しています。その結果,2年連続で国債発行が税収を上回るという異常事態にも陥っています。その上,新年度予算の執行を裏づける
予算関連法案の成立が厳しい事態であります。 本市では,長引く不況で個人住民税は減少傾向が続き,生活保護率も年々増加傾向で,平成23年度末には過去最高の生活保護率となる危惧さえ持たれるところであります。 そこで,国の
予算関連法案の行方が不透明なこの政府予算が,本市にどのような影響を与えるのかお伺いいたします。 次に,
子ども手当についてですが,
子ども手当は民主党が2009年の衆議院選挙で掲げた看板政策であり,その
マニフェストに基づいて考えるならば,平成23年度から中学生までのすべての子供を対象に,月額2万6,000円を全額国費で支給する恒久的な法案となっていたはずであります。 しかしながら,新年度は,3歳未満児は7,000円の増額で月額2万円となり,その他の増額はなく,恒久的な財源が見出せないまま,平成23年度も地方負担を含め,児童手当法の根拠に基づいた財源の手当てとなっています。これにより,本市の
子ども手当は予算総額70億3,756万5,000円,前年度比約34.7%と,約18億円の増額となります。 国の
子ども手当予算案は総額で2兆9,356億円。このうち国費で2兆2,077億円を負担し,事業主負担1,731億円で,平成23年度も地方負担5,549億円と,全体の19%を地方が負担することになります。 公明党は,平成22年度の
子ども手当の支給に当たっては,23年度以降の財源を含む制度設計としてさまざまな改正を求めて,22年度単年度のみの法案に賛成をしました。しかし,2年も続く
マニフェスト違反の執行による
子ども手当の支給は,容認できるものではありません。今年度も児童手当の必要性を否めない,民主党の
児童手当拡充法案となっております。 平成23年度の支給に対し,地方負担を容認しない自治体がある中で,
子ども手当の支給に対し,どのように整理をされて予算を計上されたのか,本市の負担分もあわせてお伺いをいたします。また,
子ども手当のあり方について市長のお考えをお伺いいたします。 重ねて,平成22年度の税制改正で,
年少扶養控除が所得税で38万円,住民税で33万円の廃止が決まっており,所得税ではことしの1月から,住民税については24年度の課税から廃止となります。また同時に,16歳から18歳対象の扶養者に控除できた
特定扶養控除が,所得税で25万円,住民税で12万円の上乗せも廃止することになっております。 これら税制改正による本市への影響についてお伺いをいたします。 次に,総合計画についてですが,1969年の地方自治法の改正により,定めとなった総合計画は,第2条第4項で,市町村は,その事務を処理するに当たっては,議会の議決を経て,その地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定め,それに即して行うようにしなければならないとあるように,本市が行うすべての事業の総合的な指針となる計画であり,地域づくりの最上位に位置づけられる行政計画であります。言いかえると,この計画の方向性にそぐわないものは,事業計画には上ってこないし,その自治体の特徴的な取り組みが象徴されるものでなくてはならないと考えております。 第1章高知市のめざすべき方向では,豊かな自然の恵みを生かしたまちづくりの理念が記され,第2章将来の都市像では,環境を軸に都市の発展を目指すテーマを宣言し,第3章では6つの環を施策の大綱として掲げ,それぞれに主な事業が掲げられております。 この計画の説明会に出席した市民の方からは,率直なところ,これまでの既存のものから特化した政策が余り見当たらない。また,高知市の明るい展望の兆しが見えないとの御意見をいただきました。また,総合計画に盛り込まれていない土佐山百年構想が地元紙でも大きく取り上げられ,有機栽培の食文化と定住促進の新規事業の行方に新しい動きを感じたとの率直な御意見もいただいております。 そこで,お伺いをいたしますが,市長は本計画のいう,環境に特化した重点政策,将来に希望の持てる政策とは何を指し示しているのか,お伺いをいたします。 また,土佐山百年構想とは,中山間地域の多い高知県にとってもモデルケースとなると期待をしております。 そこで,2011新総合計画の中で,どのように位置づけられておられるのか。また,今後の進め方と事業概要についてお示しください。 次に,この計画で,高知市の弱みとしてとらえられている少子・高齢化の人口問題について考えてみますと,現在約34万人の人口が,本総合計画の目標年度である2030年度,つまり平成42年度には約30万人となり,その年齢区分は,年少人口では,2005年の約5万人から,2030年には約3万人に減少し,
生産年齢人口は約23万人から約17万人にと,6万人の減少,老齢人口は約7万人から約10万人に3万人の増と想定され,人口減少,少子・高齢社会の一段と厳しい状況が予想されています。 こうした中で,社会的,経済的に持続可能な都市を構築し,急激な人口減少を回避するためには,人口の県外流出を防ぎ,定住人口の維持と増加が望まれます。その人口減少に歯どめをかけ,むしろ他都市にはない人口増加となる戦略的な取り組みが重大なことは言うまでもありません。 そこで,2011新
総合計画策定に当たり,この
重要課題解決のために市長が貫かれた理念と政策についてお伺いをいたします。 次に,政策11,障害のある人が安心して暮らせる環境づくりについてお伺いをいたします。 現代社会で増加傾向にある自閉症やひきこもり,うつ,発達障害などのさまざまな障害に対する支援や理解が今ほど求められるときはありません。口で障害の理解を叫んでも,最近の地元紙にも紹介がありましたが,補助犬法ができて7年。高知市でも,盲導犬などの補助犬同伴の受け入れに積極的なことを宣言するシールが張られた飲食店などが数店舗あるものの,補助犬の同伴を断るケースが多いのが現実です。 そこで,お伺いいたします。 総合計画に盛り込んだ障害者政策についてどのように実行し,社会的な理解の輪をどう図っていかれるのか。また,国でも,
障害者権利条約の批准に向けて関係法令の整備が急がれておりますが,市長の御認識をお伺いいたします。 次に,県市一体型の
図書館構想についてお伺いをいたします。 このことについては,県市一体型の
図書館構想が市長と知事の合意により検討が進められてから,昨年9月と12月の議会に引き続き,3回目の質問となります。私は,9月に
検討委員会の予算を決議して以来,その議論をずっと見守ってまいりました。12月議会で
検討委員会の改善を求めたとき,特に
点字図書館検討委員会の見直しや調整会議の開催など,答弁どおり実行していただいています。 また,
検討委員会で協議される事務局案や検討内容も随分充実し,レベルの高い議論によって,これまでにない充実した機能を有する図書館の整備が導かれ,情報拠点,知の集積場所,また市民の憩いの場所となることは間違いなく,すばらしい図書館ができるだろうなと,県,市が一体となって合築という手法で
図書館建設ができる可能性が見出せてきたと,そのように感じております。 しかし,一方では,ぬぐい切れない不安と解決せねばならない課題があり,今議会はこのたび提案されました議案の議決いかんによって,県市一体型の
図書館構想の重大な局面を迎える,重大な局面を占う議会とも言えますことから,どうか御答弁については,
検討委員会の論議を確認しながら質問を行いますので,明確な答弁をよろしくお願いいたします。 まず初めに,12月議会でランガナタンの五法則にのっとり,新
図書館建設を考えることを柱に,基本構想の持つ意味合いやその堅持について市長にお尋ねしましたところ,市長からは,新しい
図書館構想にこの五法則の本旨を生かしていくこと,そしてまた基本構想にはさまざまな意見を反映させるということをお伺いいたしました。加えて,この合築を進めるには,
検討委員会が,新
図書館建設において図書館法による法的な施設であることを指摘した重要な案件が基本構想に盛り込まれ,それを堅持せしめることが肝要であると私は考えております。 初めに,現在までに策定されました3つの
検討委員会の中間報告と3月末をめどに策定される基本構想について,それぞれの任命権者である市長,教育長はどのように取り扱われるのかお伺いをいたします。 次に,第4回新
図書館検討委員会で,業務分担と責任について指摘があったように,自治法上では,公共団体の財産の貸し借りには規定があるにもかかわらず,図書館法第3条4項には,図書館資料の相互貸借を行うことが明記されております。現在でも,
高知市民図書館の本は相互貸借を行っていますが,合築になれば,その流れは増大します。 そこで,相互貸借の理念を堅持しながら,
市民図書館分館の機能を損なわない方法についてお示しをください。 また同じく,第4回
検討委員会で協議された組織運営については,公立図書館の設置,運営上の望ましい基準に照らし,県立,市立それぞれの果たすべき役割を理念として,そこに発生する機能を十分に果たすために,法にかなう組織,法にかなう責任が担えなければ,合築そのものが不可能になるとの示唆に富んだ指摘がありました。このことを踏まえて,中間報告書19ページから21ページまで整理がされ,特に4.組織・運営で遵守すべき事項について詳細に検討がされております。 初めに,県,市の業務分担についての運営方針や2人ヘッド制の円滑化,協定書の締結,
第三者委員会の設置についてのお考えを市長にお伺いいたします。 次に,直営の堅持についてお伺いいたします。 2月5日,第6回
検討委員会で配付された
基本構想中間報告書案17ページには,県立図書館,
市民図書館はともに直営を堅持すべきであり,短期間で委託業者がかわるおそれのある
指定管理者導入はなじまないと書かれてあります。このことについては,第4回
検討委員会で委員から,行革を進めることは大切であるが,業務委託がなじまない分野がある。図書館は最もなじまない。コスト優先の業務委託は最も問題であるとの
片山総務大臣の発言の御紹介がありました。 にもかかわらず,先般配付された中間報告書20ページには,県立図書館,
市民図書館は施設の管理などを除き,図書館の根幹にかかわる業務は直営を堅持すべきであり,短期間で委託業者がかわるおそれのある
指定管理者制度の導入はなじまないと,今までに記載のなかった施設の管理などを除く直営の堅持となっています。これまでの議事を傍聴し,改めて議事録を確認しても,この部分の修正に関する議論は確認できません。 一体どのような判断と経緯で,第4回
検討委員会資料と中間報告に記された直営の堅持の違いが述べられているのか。また,事務局の言う直営の堅持とは,根底では部分的なものを想定していたのかについてお伺いをいたします。 次に,県,市が一体的に建設する新図書館は,娯楽教養型から課題解決型に転化し,情報拠点としても構築されるよう,今後の目指すべき方向性は定まっています。そのためには,専門知識と技術を持つ職員の
支援サービスが必須の条件であることは,
検討委員会でもたびたび指摘が上がっております。 報告書にも,専門職の確保については,開館前から計画的に取り組む必要があると具体的に明記され,これまでも本市での司書採用についてお伺いもしてきました。12月議会の答弁では,司書の配置は不可欠であり,司書採用のあり方や人事配置を考えていくと,市長は示されました。 高知県では,本年採用試験を行い,来年度の採用に備えたと伺っています。このたびの機構改革では,
図書館建設推進室の設置も検討されていますが,平成23年度の採用計画と人事配置などの本市での具体的な計画についてお伺いをいたします。 次に,
地方教育行政の組織及び運営に関する法律第23条には,
教育委員会の職務権限が規定され,その1項には,
教育委員会の所管に属する第30条に規定する学校その他の教育機関の設置,管理及び廃止に関することが示されています。 この第23条については,本田宏氏の逐条解説をひもときますと,学校その他の教育機関の設置,管理及び廃止に関する事項は
教育委員会が処理するものであることを規定したものである。教育が近代的なものとなり,それが組織的,継続的に行われるためには,学校,公民館,図書館,博物館の学校教育,社会教育の施設ないしは機関を設け,これが人的にも物的にも内容的にも充実されることが必要である。本号はこのため,学校その他の教育機関の設置,管理,廃止に関する事項を
教育委員会の職務権限の冒頭に掲げた。 また,教育機関の設置とは,教育機関としての役務を提供するための,通常,物的要素と人的要素の形態的要素を整え,かつ教育行政の主体が教育機関を設けるという意思表示をすることにあるとあります。 そこでお伺いしますが,県市一体型の
図書館構想について,
教育委員会ではどのように議論され,
検討委員会の委嘱を行い,今後どのように設置していくのか,第23条の解釈にのっとりお示しください。またあわせて,第29条には
教育委員会の意見聴取が定められていますが,県市一体型の図書館構築について,
教育委員会ではこれまでどのようにその意思表示をなされたのか。定例委員会の報告を踏まえ,
教育委員長にお伺いをいたします。 この施設の建設が決まれば,県市一体型の新図書館と
子ども科学図書館,こども科学館,そして点字図書館の複合施設が誕生します。 この施設にはそれぞれの館長が誕生し,4名の館長がそれぞれの館の運営を停滞なく行いますが,これらの連携や施設全般の管理,運営を統括する機関についてどのような構想を持っておられるのか,行政上の整備手法についてお伺いをいたします。 次に,
検討委員会でも,今後の建築基準法の改定などを考慮に入れ,増築の考えを持たず,必要な施設は最初から建設することを指摘されました。それにより,当初の計画よりも延べ床面積の積算や建築費の増加が見込まれ,県議会で図書館の整備費が明らかにされました。また,尾崎知事は,2月県議会に予算議案を提出したのは,高知市の影響を考えてという内容が地元紙で報じられておりました。昨日でもるるお話がございましたが,再度お伺いをいたします。納得できない部分があるので,再度お伺いをいたします。 現在想定されている建設費と,それぞれの施設の県,市負担の割合についての考え方を再度お伺いいたします。また,新図書館等整備事業費の補正予算案の議決のいかんによる影響と,この報道に対する市長の所見もあわせてお伺いいたします。 県立図書館が占める土地の利用の使用料について,どのような整理がなされているのかお伺いいたします。 また,この予算が可決されれば,追手前小学校敷地に県市一体型の図書館をつくる方向が了解されたものと解釈すると,高知県教育長は発言されましたが,松原教育長のお考えをお伺いいたします。 そして,今定例会での予算が議決された場合,合併特例債充当期間である平成26年度末までの整備スケジュールを具体的にお示しください。またあわせて,現地着工の予定についてもお伺いをいたします。 次の質問に入ります。 次に,本市の子育て支援策より,乳幼児医療費助成の拡大についてお伺いをいたします。 本市の乳幼児医療費の助成は,入院においては就学前まで無償となっているものの,通院においては3歳未満が無償で,その他は所得によるもの,多子世帯の状況などにより助成要件が異なっています。 これまで本市では,乳幼児医療費の助成に対し,段階を経て拡充を行ってきましたが,高知県内でも乳幼児医療費の助成は,年齢を引き上げて行われております。現在,通院助成が3歳未満となっている市町村は,県内34市町村中,高知市を初めわずか4市となりました。このことについては,それぞれの行政主体の対象者の数や財源に違いがあることを一定理解はできても,子育て中の御家庭では,同じ県民でありながら,なぜ高知市は就学前までの医療費の助成ができないのかと,非常に悲しい,悲痛な指摘を受けます。 そこで,高知市でも,2011新総合計画の策定に当たり,子育て支援策の目玉として現行制度を見直し,助成の拡大ができることを望み,市長の御所見をお伺いいたします。 次に,文化芸術施策についてお伺いいたします。 市長の提案理由説明でも,文化振興ビジョンについて地域独自の自然や歴史に根差した文化のあり方について,新たな文化振興ビジョンの素案づくりに着手したとの報告がありました。 経済発展が優先される現代社会において,文化芸術が担う役割には,経済的役割とは異なる社会的意義があり,このことにかかわって我が会派でも,文化芸術振興条例の策定や文化芸術に関する本市の骨格となる政策について,これまで提案を行ってきたところであります。 2011新総合計画,高知市の概要でも一部触れられます地球33番地に,地元NPO団体によるアートの拠点アール・ブリュット・ミュゼ藁工が本年9月の開館を目指して進められております。ちょっとお持ちしましたので,この御存じの藁工は,ここに建てるんですけれども。 アールとは,フランス語で生,生まれると書きます。生の芸術の意味で,美術界の潮流にとらわれない自由な創作表現が注目を集めているそうで,国内ではまだまだ知名度がないことが残念ですが,高知インターからの通過点でもある地球33番地にボーダーレスなアートゾーンが構築されることは,本市の新たな文化芸術の拠点として注目されることは間違いありません。 そこで,アール・ブリュットの拠点ができることから,芸術家の発掘やその育成などの支援策について市長の御所見をお伺いいたします。 また,この標準地点は全国的にも珍しいエリアで,高知市街を東のほうに流れる江ノ口川のほぼ中央に位置し,あのシンボル塔や石づくりのモニュメント,周辺にはわら倉庫群が建ち並ぶユニークな地点であり,地理学者によると,度,分,秒の同じ文字が12個も並ぶ地点は,全世界の陸上ではわずか9カ所であり,そのほとんどは砂漠や大平原に位置し,容易にアクセスできず,通常の手段で行けるのは地球33番地だけですともホームページで紹介がされております。 ここでは,毎年3月3日に,地球の環境保全を考え,全国,世界に情報を発信し,小さな行動を重ねていきたいとの理念で33分間の清掃を行い,昭和小学校と江陽小学校の児童による環境学習の成果が発表されています。式典では,集い合った参加者全員で「小さな世界」を世界は一つと,子供たちの澄み切った歌声とともに環境保全と心のつながりを求め,世界に広げたいと声高らかに歌っております。 このような高知の環境の原点,観光のシンボル,芸術の拠点となるこの地域を一つの点として,東に県立美術館,西にかるぽーとを結ぶ芸術ゾーンと指定し,今後着手する文化振興ビジョンの中で,景観も含め一体的な整備構想を持たれることを提案するものですが,市長の御所見をお伺いいたします。 次に,機構改革と福祉政策についてお伺いをいたします。 今議会では,本市のさまざまな福祉政策に対応するために機構改革が提案されています。まず,ふえ続ける生活保護率が平成24年度末には40パーミル前後の想定に,市民生活の改善に対し不断の取り組みを講じなければならないと私は感じております。 そこで,新設される福祉管理課では,生活保護受給者の自立に対し,どのようにサポートし,社会的な居場所づくり支援事業の活用や就労支援のあり方について,どのように取り組むのかについてお伺いをいたします。 次に,高齢者の見守りについてお伺いします。 本市がこれから取り組まなければならない課題の一つに,単身高齢者の支援が上げられます。平成22年4月の単身高齢者はおよそ2万6,000人で,17年の国勢調査からすると1万人の増加であり,75歳以上を合計してみますと8,800人を超えます。本市では,これらの方々に特別な支援を展開している例を特に見出すことができませんが,他都市では民間企業と連携し,独居老人の見守り支援を行っている先進的な事例があります。 新設される高齢者支援課では,この問題をどのように取り組んでいかれるのか,お伺いをいたします。 景気の低迷により長引く不況を受け,本年1月の高知県内の有効求人倍率は県全体で0.57倍でした。有効求人倍率とは,御承知のとおり,仕事を探している人1人当たりに何件の求人があるかを示すもので,例えば求人倍率が1.0より高いということは,仕事を探している人の数よりも求人のほうが多いということであります。よって,求人倍率が高い地域は,企業がより多くの労働者を求めているということであって,経済に活気があると考えられるものではないかと私は思います。そのことから考えると,高知県内の有効求人倍率は非常に厳しいものを感じます。 そこで,私は,平成20年12月議会で,雇用に関する2つの法律改正により,本市でも市民の雇用相談に対応する雇用課の設置を求めておりました。当時の御答弁では,新たな機構改革の折にまで検討を進めるということでありましたが,今回の機構改革でも提案がなされておりません。 本市では,ますます厳しくなる雇用の実態をどのように認識され,生活保護相談者以外の雇用相談にどのように取り組んでいかれるのか,本市の本気の姿についてお示しいただきたいと思います。 弥右衛門公園の整備と雨水対策について,最後にお尋ねをいたします。 初めに,弥右衛門公園整備にもかかわる雨水対策についてお伺いをします。 近年,大きな台風災害に見舞われていない本市は,異常な気象現象に伴うゲリラ的豪雨災害を受け,昨年10月3日の集中豪雨にも見られるような浸水被害が続発をしております。 昨年高知県は,地震対策の
検討委員会で愕然とする高知市域の長期浸水被害予想図を公開いたしましたが,非常時はもとより,万全な雨水対策を講じることは申すまでもありません。本市の下水道整備計画では,未整備地区や整備基準の低い地域を優先に事業を推進し,ポンプ場の更新,改築をあわせ順次やっておられるように伺っております。 そこで,このたびの北江ノ口排水分区浸水対策事業について,弥右衛門公園整備にもかかわる視点からお伺いをしたいと思います。 この地域では,特に地震災害時には,地盤沈下や液状化現象が懸念され,貯水管の安全性に懸念が寄せられます。そこで,具体的な工事計画と方法,公園敷地内の使用面積と想定される施設についてお示しください。 また,3,500ミリメートルの貯留管を2,700メートルにわたって埋設し,雨水時に対応する計画であると認識していますが,ゲリラ豪雨の際には,昨年10月のように短時間に100ミリメートルを超える雨量となることからも,側溝からの取り込み口等の箇所数や面的,総合的にも勘案するべきだと考えます。 整備計画の概要と貯留した雨水の満潮時を踏まえた排水計画,放流河川,また堤防の安全性についてお伺いをいたします。 このたびの整備に関しまして,整備水準の低いとされる下知地域の今後の雨水対策についても,あわせてお伺いをいたします。 最後に,本年度弥右衛門公園整備事業費が計上され,北半分の整備計画が進行することになりました。しかしながら,本来計画に上がっていない弓道場の設置やこのたびのポンプ場の整備など,防災公園本来の整備に影響を与えるのではないかと危惧する声が地元では上がっております。 そこで,この北半分の整備はもとより,南半分の公園建設も含めた公園計画の着手に早期に取り組むべきだと考えます。そこで,公園整備の総合計画の策定,総事業費と年次計画なども組み込んだ実行計画を策定することについて,市長の御所見をお伺いいたします。 以上,1問といたします。
○議長(水口晴雄君) 岡崎市長。
◎市長(岡崎誠也君) おはようございます。 段々の御質問いただきましたので,順次お答えを申し上げます。質問項目が多岐にわたっておりますので,お時間をいただきますことをお許しいただきたいと思います。 まず最初に,会派からの予算要望に関する事項を御質問いただきました。 それぞれ細かい事項別につきましては,後ほど財務部長のほうがお答え申し上げますけれども,今回の予算編成の中で会派要望の関連するものといたしましては,財政再建関係では,起債の発行額を抑制いたしまして,対前年度100億円以上の起債残高の減少等に努めてきたところでございます。 また,市民協働部の関係では,地域コミュニティの再構築を重点といたしまして,また暴力追放も市民活動として非常に幅広く協働で行っていかなければなりませんので,暴力追放の関係では,関係条例の整備を行うというふうにいたしたところでもございます。 また,健康福祉部の関連でいいますと,高齢者福祉の対策の強化や子育て関係での新たな施設のオープンというところも,新年度予算等で入れたところでもございます。 環境部では,公園改修やCO2の削減等で新たな政策を入れたところでもございます。 商工観光部では,産業振興で特に農林水産等の産業振興に,それぞれこれまで手当てできていなかった事業を織り込みますとともに,観光の落ち込みを防ぐという意味で新たな観光政策も入れたところでもございます。 また,都市建設部では,先ほどの御質問の中にもございましたが,排水関係,雨水対策の強化,また耐震化補強や下知図書館等の改築などの関係予算を入れたところでもございます。 次に,国の
予算関連法案の行方がどうなるかわからないということで,本市に与える影響という御質問にお答えを申し上げたいと思います。 国の平成23年度の当初予算につきましては,衆議院を通過いたしましたので,衆議院の優先ということで成立することになりますが,
予算関連法案が大変見通しが立たないという状況になっておりまして,今国会にかかっております
予算関連法案が26本ございますが,公害防止財政特別措置法だけは衆議院を通過しまして,参議院でも通る見込みというふうに言われておられますけれど,この1本を除いて,あと25本の
予算関連法案はすべて成立が見通せないという状況になっております。
予算関連法案のうち,特に本市に影響があるものでございますが,公債特例法案がまず上げられます。これは特別に赤字国債を38兆円認めるという特例法案でございますが,仮にこの公債特例法案が通らないということになりますと,38兆円の財源,一部はほかの財源から引っ張ってくるということも想定をしておりますが,相当の予算に穴があくということになりますので,事実上,国家予算の執行が滞りまして,地方への影響は,例えば国庫補助事業の内示ができないとか,さまざまな形で内示がおくれることが当然想定されますので,工事発注等ができないということで,全国的にも地域経済へ与える影響はかなり大きいのではないかというふうに思っております。 また,非常に重要な法案といたしまして地方交付税の法案がございます。地方交付税の法案につきましては,仮に成立をしなかった場合には,4月に交付されます普通交付税,高知市におきましては約28億円減少するおそれがあるところでございます。 また,
子ども手当法案につきましては,これも今のところ通る見込みが非常にない状況でございますが,
子ども手当法案につきましては,現在提案しております法案が通らない場合は3月末で失効いたします。そうしますと,ことしの6月支給分はちょっとややこしいんですが,6月支給分は旧年度の2月,3月分,そして新年度の4月,5月分,この4カ月分が6月支給ということになっておりますが,2月,3月分については現行法に基づいて支給できます。ただ,4月,5月分につきましては,旧法の児童手当法に戻りますので,所得制限がかかった上に減額となりますので,我々の予算も組み替える必要が出てまいります。 恐らくすべての
地方公共団体においては予算の組み替え作業が必要になりますので,議会の議決をもらい直すという必要が当然出てまいりますので,全国的に6月支給が実務上困難だというふうに考えております。 また,私どものところは,児童手当の関係の所得把握のシステムにつきましてはまだ生きておりますが,他の団体では,もうシステムを既に閉じているところもありますので,所得制限の把握をもう一回やり直しをしなければならないということで,全国的に地方は相当の混乱になるということが当然に予測されるところでございます。 また,税制関連法案でございますが,これは経済界から非常に期待をされております法人税の実効税率の引き下げがございますので,これが実現されないということになりますと,法人の設備投資等に影響がいくということが予想もされます。 本市といたしましては,特に
子ども手当法案,これはつなぎ法案を出していただかないと,6月支給というのは全国的にできなくなりますので,つなぎ法案の可決ということを全国市長会を通じて強く求めているところです。それと,地方交付税法案につきましては,本市でも28億円減少するということになりますので,これも強く成立を求めているところでございます。 次に,
子ども手当に関しまして,高知市としてどういう考え方で予算編成をしたかという御質問にお答えを申し上げます。 この
子ども手当の,特に平成23年度の予算編成に当たりましては,実は地方と国との間で相当の攻防があったところでございまして,私もそこに加わっておるところですが,一番の攻防は,まず財務省との攻防でございますが,財務省は後ほど御質問に出てまいります扶養控除等の廃止に伴います財源で地方税が増収になるので,その分で地方は
子ども手当を地方負担すべきだという考え方で,財務省はこの考え方をまだ変えておりません。 ただ我々は,地方税の増収は自主財源でございますので,勝手に使い道を決めるなということで財務省に強行に反対をいたしまして,その新たな負担を求めるということは,財務省も平成23年度は引き続き協議しましょうということで一回引っ込んでおりますが,考え方は変えておりません。 それと,我々が強く求めておりましたのは,
子ども手当が支給ということになりますと,例えば保育料の滞納の問題,また学校給食を支払っていない方々の滞納の問題,こういう問題に道筋を開いてもらわなければならないということも強く要望いたしまして,今般新たに平成23年度の制度の中では,保育料の滞納部分につきましては,これは新たに滞納するところからしかいきませんが,保育料を滞納した場合には
子ども手当から天引きができるということを国としても制度化するという御発言になっております。 また,学校給食につきましては,学校給食会のほうへ納めることになっていますので,これは保護者の同意書が前提ということになりますので,保護者の同意書をとった上で,学校給食の滞納分の天引きを認めるということも織り込まれました。 こういう背景がありまして,私ども
地方公共団体としては,現行法に基づきまして国も一定の誠意を示したということで,現行法の法律に基づきまして予算化をしたところでございます。 一部の団体で全額国庫補助を求めて,全額国費で予算を計上しているところもありますけれど,結果的にどうなるかといいますと,歳入欠陥となるということでございますので,最終的には市町村にそのツケが回されるということになりますので,それに賛同することはできないというふうに考えております。 それと,
子ども手当の根幹部分にかかわりますが,全国市長会としましては,
子ども手当につきましては先ほど御紹介がありましたとおり,3兆円という巨額になっておりますので,現金給付とサービス給付のバランスが余りにも偏っていると,現金給付に偏り過ぎているということを一貫して申し上げておりまして,これは制度設計の段階から申し上げております。 我々は,サービス給付の部分にもこの財源を回すべきだということを一貫して主張しておりまして,例えばサービス給付に回す財源については,それを地方で決めさせていただきたい。高知市なら高知市の判断で決めさせていただきたいということを強く要請しております。 それは,例えばどういうところに充てるかといいますと,保育サービスの充実とか,先ほど御質問にありました子供の医療費助成に回すことができるとか,それを地方の判断で任せてくれと,それが本来の地域主権,地方主権ではないかということで強く要請をしておりまして,この考え方を我々は一貫しておりますので,その考え方は変えておりませんので,今後ともそのことは申し上げていきたいというふうに思っております。 高知市の今回の
子ども手当の負担分の予算でございますが,全体で予算額につきましては70億3,000万円を当初予算に計上しておりますが,このうち高知市の負担分は約7億円ということになっておりまして,これは現在生きております児童手当法に基づく負担でございますので,法的に負担しなければならないということでございます。 次に,総合計画に関する一連の御質問にお答えを申し上げます。 まず,総合計画に関して,環境に特化した重点施策,また将来に希望の持てる政策は,どういうものが入っているかという御質問にお答えを申し上げます。 基本構想部分で我々が非常に大切にしたいというふうに思っておりますのは,だんだん人と人とのきずな,また地域と人とのきずなが薄れつつある時代でございますので,自然と人,そして人と人とが互いに共生をしながら,豊かな精神的な役割をそれぞれ持ちながら,共生社会を構築していくという理念を大切にしたいと考えているところでございます。地域の人々の共同や行政と地域との協働など,こういうものを理念として織り込んだところでもございます。また,この環境を基軸としました新しい政策も横軸として大きく入れ込んだところでございます。これは人々のつながりの中で,子供さんから高齢者の方々まで,やっぱり地域全体で見守っていくということと,きずなを大切にしたいということを精神的には織り込んだつもりでございます。 また,基本計画の中では,高知の特色を生かすということで,それぞれSWOTという分析で戦略的な対策をとっているところでございますが,その中で環境に特化した政策を申し上げますと,鏡川や仁淀川を中心としました森,里,海の総合的な環境の保全,自然体験によります,それぞれ子供たちも中心となりますが,環境理解の促進,また環境の負荷の少ない移動手段の利用環境の向上,これは公共交通等も関連をいたします。ごみの減量化と再資源化の推進,そして低炭素エネルギーの新エネルギー等の有効活用等を織り込んだところでございます。 また,将来に希望の持てる政策ということでございますが,それぞれいろんなところには入れ込んでございますが,やはり産業を興して雇用を拡大していくというところで言わさせていただきますと,農林水産業の振興や地産地消,地産外商の推進,中心市街地の活性化と観光資源のブラッシュアップ,地場企業の技術力の向上と販路の拡大,また企業の域外への転出を歯どめをしていく,こういうこと等を盛り込んでおりまして,やはり若い方々が高知に残れる,そういう希望のある地域を目指してまいりたいと考えているところでございます。 人口減少が見込まれる中で,総合計画の中で,定住を含めてどういう課題解決を織り込んでいるかという御質問にお答えを申し上げます。 非常に人口減少が,特に高知県域の中で急速に進んでおりまして,我々も大きな危機感を持っているところでもございます。現在,高知市内の人口,34万5,000人前後でございますが,先ほど御紹介ありましたとおり,この総合計画が終了します時点のころには,30万人前後になっているという推計をしておりますし,高知県の人口も相当に減ってきているというふうに推測をするところでございます。 人口減少は,地域の活力の低下につながってまいりますので,定住促進を図っていくためのさまざまな政策を取り込んでいかなければならないというふうに考えているところでございます。道筋といたしましては,幾つかございますが,まず一番のポイントはやはり産業振興を興して,県外に行かなくても高知県内で仕事があるという状況をつくっていかなければならないということも織り込んでおります。また,人口減少の中では,地域のきずながさらに大事になりますので,地域コミュニティの再構築ということもこの中に入ってくるというふうに考えているところでございます。 また,高知市だけで考えても,職の問題,また住宅の問題を含めまして,やはり広域圏で少しとらえる必要もございますので,高知市,南国市,香美市,香南市,これが中央広域の定住自立圏の中でございますが,これにやっぱり中央圏で考えますと,いの町から土佐市あたりまで入ってまいりますけれども,この中央圏域,そして高知県中央部での定住と交流の促進,また職の安定というところも当然考えていかなければならないということで,一定織り込んでいるところでございます。こういうものを中心としながら,この定住人口をできるだけ拡大していこう,また人口の域外への流出をとめていこうということで組み立てたところでございます。 続きまして,総合計画の中の障害者の方々への政策に関する御質問にお答えを申し上げます。 施策別に言いますと,安心の環のところにこの障害のある人が安心して暮らせる環境づくりというテーマで政策を入れているところでございます。それぞれ障害者福祉も政策として進んではまいりましたが,障害者の皆様方が一般の社会の中で普通に暮らすことができる,その要素につきましては,まだまだ不十分な点があるというふうに考えております。 国におきましても,先ほどの御質問にありました
障害者権利条約の批准を視野に入れまして,これは国内法の整備ができていないということで批准ができておりませんので,障害者基本法,障害を理由とする差別の禁止法案,また障害者総合福祉法の策定に取り組んでおりまして,できるだけ早く批准に向けて国内法の整備を図っていこうということで,今国も積極的に論議をしているところでございます。 この中では,国はインクルーシブという言葉をよく使っておりますが,一般的ではないので,ちょっと日本的に言いますと,障害があろうとなかろうと,あらゆる人々が同じ地域で暮らすことのできる,そういう共生社会というのを政府のほうはインクルーシブな共生社会ということで使われておりますが,ちょっとなじみが薄いので,そういうふうに説明をさせていただきますが,こういう共生社会を目指すということになっております。 批准につきましては,147カ国中99カ国,147カ国中で約100カ国がもう既に批准をしておりますので,政府におきましてもできるだけ早く国内法を整備されて批准に向かわれることを期待するところでございます。 次に,図書館に関連をします御質問に順次お答えを申し上げます。 まず,3つの
検討委員会におけます中間報告についての御質問でございますが,3つのそれぞれの
検討委員会の委員の皆様方におかれましては,限られた検討期間の中で,土日も含めた開催ということもお聞きをしておりまして,大変お忙しい中でそれぞれ活発な御論議をいただいておりますことに,本当に感謝を申し上げるところでございます。 この中間報告の中で,特に図書館につきましては,県,市が連携をした上で,県民,市民の暮らしや仕事の課題の解決を支える,また支援をする,そういう図書館,また市町村図書館の支援が充実をし,本県の読書環境の向上に寄与する図書館。点字図書館につきましては,県域全体を対象とします情報提供ができる拠点的な点字図書館,科学館につきましては,次代を担う子供たちの科学体験や科学学習の拠点となるこども科学館という報告が中間報告としてまとめられておられまして,この骨格部分につきましては,最終報告におきましても変わることはないというふうに認識をしているところでございます。 大変お忙しい中で,それぞれ議論を続けていただいておられますことに大変感謝を申し上げますとともに,この基本構想のそれぞれ御提言をいただきました提言につきまして,さらなる次の詰めた論議のために基本計画,基本設計の予算案を御提言させていただいているところでございます。さらに,次のステージで本格的な論議を進めたいというふうに考えておりますので,御理解を賜りたいというふうに思うところでございます。 次に,新しい図書館の運営の方針等につきまして御質問をいただきました。 県と市の業務分担がそれぞれございますので,
市民図書館,県立図書館が組織上もそれぞれ存続をした上で,両館の人材や資料が有効に活用できるという拠点を,我々は目指しておりますので,県下全域の図書館振興や市民,県民の読書環境の向上につながっていくということを目指しているところでございます。 具体的に事務を申し上げますと,県立図書館の貸し出し等の業務につきましては,
市民図書館のほうが受託をいたしまして,県立図書館につきましては,各市町村の支援や課題解決,新しいサービスの創造など行う予定でございます。
市民図書館につきましては直接サービスや分館,分室支援などの業務をさらに強化していくということになると考えております。 また,それぞれの行政組織としましては,県立,市立の行政組織が存続をいたしますので,それぞれの館長が配置をされる予定でございますが,円滑な運営を図っていく上で両図書館の役割や機能,運営方針や運営体制などについて協定書を締結し,両館で調整機関を設置する予定をしておりますとともに,全国で初めての県立,市立図書館の合築ということにお許しをいただいたらなるわけでございますので,図書館の業界も非常に注目も高いということもございますので,専門家によります,事業実施状況の評価を第三者機関によって求めていくということも想定をしているところでございます。これらの運用によりまして,新図書館の円滑な運営と連携の強化を図ってまいりたいと考えているところでございますので,よろしくお願いを申し上げます。 次に,新図書館のそれぞれの館長を含めまして統括の問題も御指摘をいただいております。
市民図書館の本館,高知県立図書館,点字図書館,こども科学館と
子ども科学図書館,この4館で構成される複合施設ということを想定しておりますので,それぞれの館に館長が置かれるということにもなりますので,先ほど申し上げましたとおり,県立,市立の図書館と加えまして点字図書館,そしてこども科学館の館長との連携も非常に重要になりますので,それぞれの4館の情報交換と連携が重要になるというふうに考えておりまして,この連携につきましては,総合施設の先進的な事例も研究しながら,さらに詰めを行ってまいらなければならないというふうに考えておりますので,この点につきましても,次のステージでさらに深く検討していかなければならないと考えているところでございます。 次に,建設費や県,市の負担割合の問題,また知事の発言等に対します市長としての見解についての御質問にお答えを申し上げます。 まず,建設費についての試算でございますが,あくまでもまだ概算の段階でございますので,そこは御理解を賜りたいと思いますが,施設全体で約109億円,その内訳としまして新図書館部分が92億4,000万円,また県,市の負担割合につきましては,あくまでもワーキンググループの現在の面積想定でございますが,県1万平米,市7,000平米を根拠とし,県が10,市が7の概算で試算をしておるところでございますが,当然に面積が確定をしましたら,県立,市立の面積で案分をするということで修正になる予定でございます。 また,点字図書館については,4億8,000万円,科学館が11億9,000万円という試算となっておりますが,あくまでも概算でございます。 この点字図書館と科学館につきましては,市が合併特例債を充当するということになりますので,市の施設という想定をしておりますが,負担割合につきましては,基本的に県,市で折半をしたいと考えておりまして,県,市で折半の方向で協議を進めておるところでございます。次のステップの基本計画,基本設計の中で,さらにこの負担割合については,県,市ともに詳細に協議をしてまいるところでございます。 また,補正予算に上げたところでございますが,平成23年度内に基本設計の事業を完了したいというスケジュールを組んでおりまして,新聞報道による尾崎知事の発言についての所感でございますが,仮に6月議会での御審議ということになりますと,尾崎知事のほうが高知市の合併特例債の充当期限を御心配いただいたところでございますが,新たな図書館の建設完了が合併特例債の対象期限を過ぎてしまうということも考えられるということで,6月議会の審議となると,スケジュール的に非常に厳しい状況になるという御配慮のもとで知事が発言をいただいたものだと認識をしているところでございます。 次に,乳幼児医療費の助成関係につきましての御質問にお答えを申し上げます。 本市におきまして,これまで高知県の補助制度も活用しながら,その上に高知市単独で費用を上積みするという形で,入院につきましては小学校の就学前まで,通院につきましては3歳未満の子供さんまで無料化を実現してまいりました。 御質問にあります,これ以上の助成枠の拡大ということになりますと,1歳積み上げるごとに約2,500万円が必要となるという試算でございますが,仮に小学校就学前まで全体を無料化するということになりますと,新たに1億円近い負担が生じるということになりまして,この負担はかなり大きいということで,拡大は現時点で困難だというふうに考えているところでございます。 ただ,全国市長会でも,この点につきましては非常に論議がございまして,全国市長会では,この乳幼児医療費の無料化に
子ども手当の財源を振り向けることができるようにするべきだというのが多くの意見でございますので,そのことを含めて強く国には求めてまいりたいと考えております。 次に,文化芸術振興の関係で,アール・ブリュットの拠点ができることに関しまして御質問いただきました。 御質問にございます,本年9月に開館をする予定のアール・ブリュット・ミュゼ藁工,これは仮称でございますが,障害のある方々のすばらしい芸術作品を広く市民の皆様方にも見ていただく機会であり,また大変藁工自体が独特の雰囲気のある地域でございますので,新たなにぎわいの創出が期待もできるということで,大変うれしく思っているところでございます。 本市では,これを支援するために,昨年の12月からふるさと雇用再生特別基金を使いまして,設置主体でありますNPOワークスみらい高知が4人の雇用を行うことに,この基金を活用しまして支援も行っているところでございます。この新たな創作活動を切り開く拠点となるということでございますので,今回新たに策定をしたいと考えております文化振興ビジョンの中でも,この藁工のことを織り込みながら支援策も検討してまいりたいと考えております。 また,文化振興ビジョンにつきましては,来年度,外部の有識者の方々で構成をします策定委員会を設置しまして,来年度中には策定をしたいと考えております。 御提案のありました地球33番地,県立の美術館,かるぽーと,そして今回新たに藁工が加わりますので,ゾーン的にも非常に文化的なゾーンということにもなりますので,文化振興ビジョンの中でも,先ほどの御提言を参考にさせていただいて御論議を賜りたいというふうに思いますので,よろしくお願いを申し上げます。 続きまして,弥右衛門公園の全体的な整備についての御質問にお答えを申し上げます。 まず,現在の状況でございますが,平成22年度当初の予定では,公園の北部分と南半分を2ブロックに分けまして,順次整備を行うという予定をしておりましたが,御質問にありましたように,できるだけ一体的な整備を目指すということで,昨年の12月の都市計画の認可の中では,公園全体の都市計画事業認可を取得したところでございます。 具体的な事業につきましては,平成23年度に耐震性の貯水槽,また北側の盛り土工事に着手しまして,並行してこの公園全体の基本設計や実施設計を行うという予定をしておりまして,ワークショップなどでも地域の皆様の御意見を反映したいと思っておりまして,また議会での御意見も反映をしたいと考えておりますので,よろしくお願いを申し上げます。 その後,順次施設整備を進め,北半分につきましては下水道の工事区域を除きまして,平成24年度末には北半分を地域の皆様方にも供用開始をしたいと考えておりまして,24年度には高知県が行う弓道場も完成をする予定ということを考えております。 なお,公園全体の事業期間は,平成22年度から29年度までという想定でございまして,総事業費を約7億円と設定をしているところでございますので,よろしくお願いを申し上げます。 その他の項目につきましては,副市長及び各担当部局長等からお答えを申し上げます。
○議長(水口晴雄君) 吉岡副市長。
◎副市長(吉岡章君) 私のほうからは,追手前小学校の敷地で新たな県市図書館の一体整備を行った場合の県立図書館部分が占める土地使用料に関する御質問についてお答えさせていただきます。 昨年の9月議会においてもお答えいたしましたけれども,市の財産条例の中には,他の
地方公共団体が公用もしくは公共用に供する場合は減免することができるという規定がございますので,この規定を踏まえましてまず検討を進めてまいりたいと考えております。一方では,施設耐用年数からすると,相当の経費にもなりますので,今後の一体型図書館,点字図書館,そして科学館,その構想の建設費や維持管理費の県,市の負担割合を十分に勘案しながら,今後県と協議をしていく必要があると考えております。 したがいまして,県立図書館部分が占める土地使用料の課題については,現段階の概算でのコスト試算で県と協議を進めるのではなく,今後詳細なコストの計算のできる基本計画,基本設計等の新たなステージに進みましたら,県とさらに詰めていく必要があると考えております。
○議長(水口晴雄君) 安藤副市長。
◎副市長(安藤保彦君) 私のほうからは,土佐山百年構想の御質問についてお答えを申し上げます。 まず,土佐山百年構想につきましては,昨年12月24日の土佐山夢づくりの会からの寒蘭センター活用に関する提言を受けまして,去る3月2日にその活用策の回答とあわせまして,土佐山地域の皆様に御提示させていただきまして,意見交換を行ったものでございます。 したがいまして,新総合計画の策定作業と並行してこのプランを温めておったもので,計画原案の取りまとめよりもおくれて世に送り出したという構想であるため,新総合計画の中に明記をされているものではございません。しかしながら,この構想は新総合計画の育みの環,地産の環,まちの環の施策大綱の中でそれぞれ教育環境の充実を図るための施設整備,地域特性を生かす特色ある農業の展開,バランスのとれた都市の形成などの各施策を具現化するというものでございます。 また,土佐山小中一貫校の整備や中山間農業の活性化,定住促進体制の整備,都市と農山村交流の推進などの各事業として位置づけることができるものでございまして,土佐山百年構想の理念や方向性といたしましては,新総合計画に合致しているというものでございます。 土佐山百年構想の具体的事業概要といたしましては,社学一体・小中一貫教育プロジェクト,まるごと有機プロジェクト,交流・定住人口拡大プロジェクトの3つのプロジェクトで構成をしております。 まず,社学一体・小中一貫教育プロジェクトにつきましては,旧土佐山村の村民憲章にもうたわれております社学一体教育という地域の理念を大切にいたしまして,小規模校ならではの特色ある小中一貫校を地域の方々と協働して整備をしていきたいということを考えております。 次に,まるごと有機プロジェクトにつきましては,これも土佐山地域が目指してきた有機の里という強みを生かしまして,地域の特産であるショウガや四方竹などのものを原料といたしまして,ジンジャエールを初めとした加工品の開発,製造,販売を行い,あわせて地域のブランド化を図っていくということによりまして,新たな雇用と所得を生み出してまいりたいというものでございます。 また,交流・定住人口拡大プロジェクトにつきましては,改修後の旧寒蘭センターを活用しまして,鏡川源流域の豊かな自然と生態系,希少な動植物の宝庫といった地域の強みを生かしまして,新たなスクール事業を展開をして,県外や国外からの交流人口,移住人口の増加を図っていこうとするものでございます。今後,旧土佐寒蘭センターの改修事業に着手するとともに,土佐山地域の皆様,県内外の民間の皆様方と連携,協働して,それぞれの事業を進めていくこととしております。 また,必要な財源につきましては,ふるさと雇用や県総合補助金,過疎債などをうまく活用しながら,あわせまして,現在国で検討されております総合特区制度の活用などについても検討してまいりたいと考えております。
○議長(水口晴雄君) 中澤総務部長。
◎総務部長(中澤慎二君) 図書館に関する御質問のうち,司書の採用と図書館への配置についてお答えいたします。 まず,来年度の
市民図書館への司書の配置でありますけれども,現在本市には30名ほど司書資格を有する職員がおりますことから,その中から人選を行い,適任者を配置してまいりたいと考えております。また,今後の
市民図書館には,職員がより専門性を高めながら,図書サービスに携われる体制を確保していくことが必要であり,そのためにも司書の配置は不可欠だと考えております。 さらに,司書には,図書館での企画立案能力とともに,図書館業務だけではなく幅広く行政経験を積み,広い視野で業務に携わっていただくことも重要でありますので,現時点では来年度の職員の採用計画は固まっておりませんけれども,そうしたことを踏まえまして,今後の新たな司書の採用につきましては,
教育委員会とも協議をしてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○議長(水口晴雄君) 舛田財務部長。
◎財務部長(舛田郁男君) 予算要望書を提出したが,平成23年度当初予算にどのような形で反映されているかという御質問でございます。 市長から御答弁申し上げました内容と重複する部分もありますけれども,平成23年度当初予算及び3月補正も含めまして,主なものについてお答えを申し上げます。 まず,総務部関係では,職員の資質向上のための研修といたしまして,先進地視察や自主企画型派遣研修に予算を計上しまして,財務部関係では,国の経済対策による基金を活用して起債発行を抑制し,残高の減少に努めました。 それから,市民協働部関係では,町内会,自治会の組織化推進に関連しまして,地域コミュニティの再構築に向けた予算を計上しておりますほか,予算ではございませんけれども,暴力追放を目指し,公の施設での暴力団の排除を行う条例改正を今議会に提出しております。 それから,健康福祉部関係では,国保と後期高齢者医療の特定健診の自己負担分無料化について予算化をし,受診促進を図るほか,介護保険制度の充実としまして,特別養護老人ホーム等の整備,またおおなろ園の整備補助などを予算計上しております。 それから,環境部関係では,CO2削減対策としまして,庁舎などの公共施設にデマンド監視装置を設置いたしますとともに,国の交付金を活用して老朽化した公園施設の改修や弥右衛門公園の整備を行うこととしております。 商工観光部関係では,プライベートブランド分野での販路開拓など,地産外商の拡大を図るほか,志国高知・龍馬ふるさと博や東西軸エリア活性化プランに伴います関連事業で龍馬を核とした観光振興,よさこい祭りの振興,国際観光都市としての整備,中心市街地の活性化などに対応いたしております。 それから,農林水産部関係では,農道,水路の整備として,春野広域農道を整備し,また中山間地域の振興では,土佐山土づくりセンター及び旧寒蘭センターを整備するほか,有害鳥獣対策の強化といたしまして,イノシシ捕獲に対する報償金を増額いたしました。 都市建設部関係では,旭駅周辺のまちづくりの推進や高知駅周辺を含む北江ノ口地区の浸水対策の強化。 消防局関係では,春野中分団屯所の改築。水道局関係では,大口利用者確保のための料金制度の改定。
教育委員会関係では,学校耐震化の推進,新図書館等整備や下知
市民図書館の改築,またキャリア教育や教職員の資質向上の推進など,主なものを挙げさせていただきました。 続きまして,平成22年度税制改正の本市財政への影響について御質問をいただきました。 御案内のこととは存じますけれども,
年少扶養控除の廃止は,
子ども手当の創設に伴うもの,また
特定扶養控除の上乗せ額の廃止につきましては,高校無償化に伴うものでございます。いずれも平成24年度からの個人市民税に影響がございますが,22年度市民税課税状況調べによるデータをもとに試算いたしますと,
年少扶養控除の廃止に伴うものとしては約8億4,800万円,
特定扶養控除の上乗せ額の廃止に伴うものとしては約8,200万円,それぞれ増額となり,合計額で約9億3,000万円の増収が見込まれます。 税だけではなく,本市財政への影響ということですので,交付税上のことも関係がございまして,一方で交付税算定上は基準財政収入額にこの額がふえますので,交付税全体としては減る理屈でございますが,収入額増全体が交付税収入額に入りませんで,約25%分は残ってまいりますので,2億3,500万円ぐらいは増収となるのではないかというふうには考えておりますが,先ほど市長も答弁がございましたように,
子ども手当の動向によっては,この2億3,000万円も定額どおりの増収が期待できないこともあるのではないかという部分も少し心配なところです。 以上でございます。
○議長(水口晴雄君) 岡林
健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(岡林敏行君) 機構改革と福祉政策についての御質問にお答えいたします。 最初に,新設予定の福祉管理課の取り組みでございますが,生活保護受給世帯の抱える問題が非常に多様化しておりますことから,現在実施しております就労支援プログラムや退院促進プログラムに加えまして,これまで以上に幅広い自立支援プログラムの策定,実施に取り組み,きめ細かい支援をしていかなければならないと考えております。 具体的には,リーマンショック以降増加しております就労可能な世帯で,求職活動や増収指導が必要なその他世帯に対応するため,従来から採用しておりました就労促進員を2名から11名に大幅に増員いたしまして,ハローワークの動向や就労意欲喚起を行っていくなど,よりきめ細かな就労支援を行うとともに,日常生活自立や社会生活自立といった社会とのつながりを結び直す支援プログラムを策定していくことで,社会的な居場所づくりを図ってまいります。 厚生労働省からも平成23年度において,セーフティーネット支援対策等事業費補助金のメニューに社会的な居場所づくり支援事業を創設し,釧路市や埼玉県での取り組み等を参考に支援強化を行っていくという方針が出されておりまして,本市におきましてもNPO法人や地域の方とどのような取り組みができるのか,先進地における協働事例も参考にいたしまして検討していく予定でございます。 次に,新設する高齢者支援課での単身高齢者の見守りについての取り組みでございますが,本市では配食サービス,あんしん相談,緊急通報システム等の見守りにつながる事業を実施しています。また,宅老所,老人クラブ,いきいき百歳体操等,高齢者の身近な交流の場がお互いの誘い出しや見守りにも役立っております。 見守り支援の必要な単身高齢者につきましては,本人,家族などからの御相談や民生委員,高齢者支援センター及び出張所,関係機関との情報共有や連携により作成いたしました要援護者台帳を活用いたしまして,継続的な見守りに努め,必要に応じ介護保険サービスや高齢者福祉サービスにもつなげております。また,単身高齢者の見守り支援につきましては,民生委員活動を中心にしたインフォーマルな見守りが大変重要でございまして,地域でのさまざまな連携が必要と考えております。 現在,本市におきましては,高知市民生委員児童委員協議会が新聞社などの5つの民間事業者と見守り協定を結びまして,連携して活動を行っております。今回,介護保険課介護予防支援係と元気いきがい課高齢者福祉係を統合いたしまして高齢者支援課を設置することにより,高齢者サービスの相談等の窓口を一本化し,高齢者福祉に関する情報の集約を図るとともに,さきに述べましたさまざまな取り組みの充実やそういったこととともに虐待や権利擁護など,複雑化,困難化している多様な事例にもスピーディーに対応を進めるなど,高齢者の見守りや支援に積極的に取り組んでまいります。
○議長(水口晴雄君) 古味
商工観光部長。
◎
商工観光部長(古味勉君) 本市におけます雇用の実態と生活保護相談者以外の雇用相談の取り組みについての御質問にお答えをいたします。 まず,雇用の実態といたしましては,ハローワーク高知における本年1月の有効求人倍率は0.71倍であり,高知県全体の0.57倍や全国の0.61倍を上回り,改善基調が続いております。しかし,その内容を見てみますと,パート求人の増加や国の雇用対策事業の活発な実施による影響が大きく,雇用環境は依然として厳しい状況にあるものと考えております。 また,求人に対して求職者が事務系の職種に偏る,いわゆる雇用のミスマッチ,このミスマッチの解消や若年者雇用の促進なども本市の課題と認識をしております。 次に,本市における雇用相談の取り組みでございますが,就労相談といたしましては,若者就職応援セミナーや国からの受託事業でありますパッケージ事業での就職支援セミナーの受講生を対象に行っております。 また,子育て支援課におきまして,母子家庭等の就業・自立支援を行うため,県市合同でソーレ内に母子家庭等就業・自立支援センターを設け,相談業務が行われております。 一方,市内には,国の総合的な就労相談先といたしまして,ハローワーク高知やはりまや町にジョブセンターはりまやがあり,また子育て中の方に対しましてはマザーズサロンを,若年者の方に対しましては帯屋町にハローワーク高知若者相談コーナーが設置をされるなど,希望される方の年齢やニーズに応じた対応がなされております。 雇用相談,キャリアカウンセリングなどの業務につきましては,専門性を要する業務であり,市内にはそうしたスタッフを有する充実した窓口が設置をされておりますので,本市といたしましては,今後におきましても,庁内におきましては高齢者や障害者,母子家庭等を支援する部署との連携,情報共有を進めますとともにハローワーク等の関係機関との連携をさらに強化いたしまして,実効性のある雇用対策に取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(水口晴雄君) 海治
都市建設部長。
◎
都市建設部長(海治甲太郎君) 江ノ口地区,下知地区の雨水対策につきましてお答えさせていただきます。 まず,江ノ口地区の雨水対策につきましては,現在の整備水準であります時間降雨強度77ミリメートルを目標に,雨水貯留管方式により整備を行う計画といたしております。 計画概要としましては,平成23年度に弥右衛門公園に発進立て坑を築造し,宝町までの区間約2.7キロメートルをシールド工法により内径3,500ミリメートルの貯留管を築造する計画となっております。貯留管の工事期間は,23年度から27年度までの5カ年を予定しており,事業費は59億円を見込んでおります。 次に,公園内に予定しております施設は,貯留管にたまった雨水を排水するためのポンプ施設でございまして,占用面積はおおむね200平方メートルを想定しております。 なお,施設の耐震性など構造の詳細につきましては,平成23年度の実施設計におきまして検討を行ってまいりたいと考えております。 次に,貯留した雨水の排水計画と安全性についてでございますが,貯留管の考え方は,降雨時におきまして既設管渠の排水能力を超過した雨水を貯留するものでございます。一たん貯留された雨水は,降雨が小康状態になったときに,速やかに排水ポンプにより久万川に放流することを考えております。 また,放流に伴う河川への影響や堤防の安全性につきましては,河川管理者でございます県と十分協議しまして,御指導いただき整備を進めてまいりたいと考えております。 次に,下知地区の今後の雨水対策についてでございますが,下知地区の雨水整備につきまして,抜本的な対策としましては,下水道計画の下知雨水ポンプ場の建設が必要となってまいりますので,本年暫定的に河川管理の下知排水機場に800ミリメートルの電動ポンプの増設を行いました。浸水解消を今後とも努めてまいりますが,整備効果を確認し,水路改修工事など,順次取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(水口晴雄君) 野本
教育委員長。
◎
教育委員長(野本明美君)
教育委員会として,県市一体型の図書館合築構想について,
教育委員会は定例委員会の報告を踏まえ,これまでどのようにその意思表示をしてきたのかとのお尋ねをいただきました。 昨年の8月24日に県市連携会議で,長年の重要な懸案事項となっておりました県立図書館,
市民図書館の改築について,追手前小学校敷地に合築という方向性で検討を行う合意がなされました。同日に定例の
教育委員会がございまして,事務局からその報告を受けますとともに,連携会議に出席しておりました松原教育長からは,連携会議の中で,市民のための図書館をつくりたいと岡崎市長が語っておられたということもお聞きしております。 その後,
検討委員会で御論議をいただいているところでございまして,現在目指すべき図書館像など,県市一体型の図書館の一定の方向づけがされた中間報告という形になっております。 この間,他の教育委員も含め,報道等はもちろんですが,
検討委員会や新図書館フォーラムでの傍聴を行いますとともに,定例会におきまして検討経過等の報告も受けておるところでございます。 県市一体型の図書館についての意思表示につきましては,今回の3月定例市議会への予算議案をお諮りするに当たりまして,県市一体型図書館の基本計画,基本設計等の予算についての説明を受けました。 また,それまでの説明等の中で,新図書館の
検討委員会におきまして,中間報告案に新しい図書館像が示され,県,市の間で協定書を交わし,連携した取り組みを継続していけば,その役割と機能を果たしていくことができるとされていること。そして,その骨格は最終の報告書でも変わることはないと認識しておりまして,予算案の提出という形で市長への回答を行ったものでございます。 以上です。
○議長(水口晴雄君) 松原教育長。
◎教育長(松原和廣君)
図書館構想につきましての御質問に順次お答えをいたします。 まず,3つの
検討委員会の中間報告及び最終報告について,どのように取り扱うのかとのお尋ねがございました。 市長からもお答えいたしましたが,まだ最終報告書は届いておりませんけれども,この中間報告書でいただいておりますそれぞれ3つの施設の基本的な考え方につきましては,変わることはないのではないかということを考えておりまして,それぞれすばらしい報告書となっておりますことから,その実現に向けて最大限尊重し,次のステージに生かしていきたいというふうに考えております。 次に,相互貸借理念を堅持しながら,
市民図書館の機能を損なわない方策についてのお尋ねがございました。
市民図書館は,全国でもまれな6分館,15分室,2台の移動図書館によりまして市内全域に図書館サービスを展開しております。本館の新築後におきましても,当然このサービスは維持,発展させ,均質かつきめ細かなサービスを実現していかなければならないというふうに思っております。 新
図書館構想におきましては,県市連携して県下の図書館サービスを向上させていきますので,当然のことながら,本館の資料は県立図書館と同様に全県民に直接開かれたものになります。また,図書館利用が活発になりますと,県下市町村図書館との相互貸借も増大することが予想されます。 一方,分館,分室におきましては,地域密着型の施設であるという性格もございますので,その機能を損なわない方策が必要となります。その具体的な方策でございますが,基本構想
検討委員会におきましては,分館,分室の新刊本については,来館者優先のサービスとする方向が検討されております。すなわち新刊本を分館,分室に配本した後,一定期間は直接来館された利用者に提供することとし,その後予約や相互貸借の対象とする方向でルールを整理し,分館,分室の機能を確保してまいりたいと考えております。 次に,新図書館の直営方針についてのお尋ねがございました。 第4回の基本構想
検討委員会の議論において,図書館は専門司書が継続的に業務すべき施設であって,業務委託はなじまないということが指摘され,その後の文言整理の過程におきまして,現在の図書館でも施設整備のメンテナンスや清掃などの業務は委託しており,実態に即した表現として,施設の管理などを除き,図書館の根幹にかかわる業務は直営を堅持すべきとの文言調整を行ったものでございます。 図書館の根幹部分とは,先ほど申し上げましたように,専門司書が継続的に業務を行うべき選書や直接サービス,読書相談等のサービス,そして各種支援業務への取り組みなどであると考えておりまして,
教育委員会といたしましては,その根幹部分は直営を堅持していきたいというふうに考えております。 次に,県市一体型の
図書館構想について,
教育委員会でどのように議論され,
検討委員会の委嘱を行い,今後どのように設置していくのかというお尋ねがございました。 御承知のように,長年の重要な課題でございました
市民図書館本館の建てかえにつきましては,昨年8月の県市連携会議での県市一体型図書館での検討という方向性が出されたわけでございます。
教育委員会として,その実現に向けた可能性を探りますため,県
教育委員会とともに県内外の有識者等の方々に委嘱をお願いいたしまして,現在の
検討委員会に至っておるわけでございます。 今後,県市一体型図書館等の建設が完成いたしますと,そこから教育施設としてのスタートとなり,まさに第23条の規定に沿った,
教育委員会には施設に命を吹き込む,魂を入れるという責務が発生するところでございまして,目指す図書館像の実現に向けて,英知を結集して邁進していきたいと考えております。 次に,予算を可決していただいた後の解釈についての御質問にお答えをいたしたいと思います。 今議会に予算をお諮りいたしましたのは,新図書館の
検討委員会の中間報告案で新しい図書館像が示され,その基本的な考え方については,最終の報告書でも変わることがないと考えたからでございます。県の教育長の答弁のとおり,本予算案を御承認いただけますことは,現在の基本構想の段階から基本計画,基本設計という,より具体的な段階に進むことをお認めいただいたと判断できるものと考えております。 次に,整備スケジュールについてのお尋ねがございました。 本議会で予算案をお認めいただけますと,直ちに平成23年度に基本計画,基本設計に取り組みたいと思います。そして,24年度に実施設計を行いまして,25年度,26年度に校舎の解体工事,埋蔵文化財調査,建設工事を進めることになります。また,現地着工の予定についてでございますが,24年度末まで追手前小学校が開校しており,学校の運営を最大限尊重しなければなりませんので,現地での作業は基本的には25年度に入ってからということになります。 以上でございます。
○議長(水口晴雄君) 高木妙議員。 〔高木妙君登壇〕
◆(高木妙君) それでは,2問を行います。 まず,予算のところでは,
子ども手当等の国の予算のあり方,影響をお示しいただきました。高知市の負担分,
子ども手当は7億円ということで,民主党が約束したとおり,国の費用で全額出していただけるならば,この7億円という財源は一般財源として高知市でほかに使うことができるものであります。 それで,ただいま市長から乳幼児医療費の助成についてお話がございました。本来,この乳幼児医療費については,国でやらなければならない制度であると私は感じます。老人医療については,さまざまな年齢や所得のことによりまして老人医療制度というものが,その助成に対して国で政策というものが成り立っております。しかし,この乳幼児医療費というものは国で制度がありません。 そこで,どうしてできないかということを担当課にもお聞きいたしました。一般財源が大きい,1年齢を引き上げると,2,300万円から2,500万円ほどかかる。そして,これを就学前まで持っていくと,約1億円もかかる。財源の負担が大きいというのはわかりますけれども,ここにもう一つ,国の制度の中で国保の療養給付金の負担金,地方負担分にあわせて調整率の定めがあって,そこにかかわってきてなかなかしづらいところがあると,そういうようなお話がございました。 これについても,先ほど市長から
子ども手当の本来のあり方について,現物給付と金銭的な給付の部分,そこの部分の整合性も持って国に要望をしていただくというお話がございましたが,県,市が独自負担をしているこの乳幼児医療費の部分について,国がかけてくる調整金の扱いについて,市長も常々提言はしてくださっていると思いますけれども,あわせましてここの部分についても,
子ども手当と同じように,もう一度しっかりと調整金についての要望をお願いしたいと思います。 そして,総合計画にかかわって何点か御答弁をいただきました。 総合計画の中では,産業を興して雇用を拡大して,若い人たちが高知に暮らしていただける,そういう高知市を望んでおると,そんなお話を伺いました。本当に私たちもそのように思います。そのためには,企業が高知で経営が成り立っていけるような,そういう環境をつくっていくことが大切であるし,そして雇用を求める人たちに雇用が提供できる社会状況になることが大切であると思います。 私がいろいろお話を伺う中に,高知での事業を展開している方から,こんな要望が寄せられました。それは,高知市では事業所税が課せられていて,それがまた非常に高いということであります。ところが,いろいろとこれを調べてみますと,事業所税のかけ方には法で定められたものがありますけれども,この方がこういうことをおっしゃるというのは,この数年の景気の低迷でなかなか利潤を見込めていけない,利潤の減少傾向にある,その高知の経済状況をひとつ嘆かれているのではないかというような感がいたしました。 そこで,事業所税については,この法律の中で徴収の仕方,その運用にも定めがありますので,ここを改定することはできないとしても,高知市として2011新総合計画のこの策定期間の中に615の推進事業が盛り込まれておりますが,この分野の中でこういった事業主に対して手厚い何か支援策が網羅されているのか。また,何か支援が必要だということで,高知市でも検討していただけないか,安藤副市長にお伺いをいたします。 それから,内閣府の2月月例経済報告を見ますと,景気は持ち直しに向けた動きが見られ,足踏み状態を脱しつつある。ただし,失業率が高水準にあるなど,依然として厳しい状況にあると,国の総体的な経済基調の判断が発表されておりますが,高知県でその状況を見ますと,どこのことやろうかというように思えてなりません。 また,本市の雇用状況は依然として厳しいものがありまして,1問でも申し上げましたけれども,さらに雇用のミスマッチが有効求人倍率などにも見られますように,働きたくっても仕事がない,働けない,職がない,さまざまな状況が続いております。最近,私の家の周辺にも,県外資本のチェーン店ができまして,アルバイト募集の大きな横断幕が掲げられました。このように職があったとしても,それは時給で短期契約など,雇用の安定が図れないのが,私たち庶民の大きな悩みの一つであります。 ここに皆さん御存じの乙武洋匡さんが町ぐるみで子育て支援ということで新聞に寄稿された文面があるんですけれども,ちょっと御紹介しますと,乙武さんは小学校の先生を3年間務めまして,それで今度保育園を経営します。自分が3年間務められたその感想として,幾ら学校で先生が頑張っても,家庭が安定しないと子供は落ちつかない。安定した家庭で育つのと,そうでない子との差は大きい。結果にまで平等を求める今の教育のあり方は疑問だが,スタートラインが平等でないのは明らかに不公平だと,このように乙武さんは述べられております。 そこで,やっぱり雇用の底上げというものを私たちはしっかりとこの総合計画の中で位置づけて取り組んでいかなければならないと,このように感じております。総合計画が本市の事業計画の最上位に位置づけられる行政計画であるということを,何にも知らない私に,新人議員となって初めて教えてくださったのは,吉岡副市長でありました。そのときの資料を懐かしく読みながら,この総合計画を勉強したことでありますけれども,この総合計画が掲げる政策は,その土地に住んでいる人が住んでよかった,住み続けたい,暮らしやすい,そう感じられる生活を保障しなければならないものであると思います。本市の学力も,そういったところから見直さなければなりません。また,先ほど市長からは,
障害者権利条約の批准についてのお話もありました。そういった考えをすべて総合計画の中で実行できるように取り組んでいっていただきたいと思います。 1点お伺いしたいのは,先ほどの障害者の権利条約に当たって,市長の御所見を1問でもお伺いをいたしましたけれども,こういったものを今後の新しい新図書館の中でどのように連動させて図書館計画を充実させていくのか,市長の御所見をお伺いいたします。 それから,アール・ブリュットです。ただいま一定前向きな御答弁をいただきました。高知に訪れる方のいろんな視察の動向を調査してみますと,本市のいきいき百歳体操やアスパル,また駅の視察等,高知市に特化した自信の持てる施策について,ほかの行政からも視察が来られております。 ここがしっかりと充実をした芸術アートのゾーンになると,また新たな新天地の名所となるものが開かれてまいりますので,どうか このことについてしっかりと担保をしていただきたいと思います。 このことについての御所見を,もう一度吉岡副市長にお伺いをしておきます。 さて,時間が余りなくなってまいりました。図書館についてお伺いをいたします。 もうこの
図書館構想については,まず基本的に議論の入り口と出口が違うと,私は今回の一連のお話を伺いながら,このように感じております。私たち公明党は9月議会で,基本構想
検討委員会の予算を認めるに当たり,
図書館構想について,まず検討していただこう,それからさまざまなことを決めようという,そういった思いで予算を認めました。それで,私もこの間,
検討委員会にできるだけ参加をして,
検討委員会の議論や指摘によって,合築による図書館の理想とする姿や不安も解消しないといけない,そういった一面もすべて学ぶことができた。このことは1問でも申し上げました。それは,事務局の方も同じであると私は思います。
検討委員会によって高められたこの合築構想の所感について,教育長にもう一回お尋ねいたしますけど,教育長は,ずっと参加されて,この議論を聞かれておりますけれども,
検討委員会の議論によって何が高められてきたか,教育長の所感を1点,まずお伺いをしておきます。 そして,教育長と市長のお二人の名前でこの
検討委員会は委嘱がされております。その委嘱した
検討委員会の最終報告の結論を待たずして,中間報告で判断するとは,これは一体何事ですか。 そもそも9月議会で
検討委員会の設置を認めてください。その上で,私たちに考えてください。そういったことで,市長は議案を提案されたはずです。そして,第2回,その上さらに中澤県教育長は,合築で建てる県市一体型の図書館の基本構想を想定していただく
検討委員会でございますと,このようにおっしゃいました。その御意見をいただきたい,
検討委員会の御意見をいただきたいということを事務局の皆さんはおっしゃって,
検討委員会を設置したんですよ,市長が出された議案なんですよ。 そしたら,今度は,まだ最終報告が出てきていないのに,また新しい議案を出して,まだ積み残されている課題,先ほども出ました県の土地使用の問題,そして複合施設の管理についても,4人の館長をどう束ねていくかについても具体的なものはない。図書館運営についても明確ではない。司書の考え方,司書の配置についても,今総務部長が御答弁されたような,そういう司書の配置は
検討委員会では望まれておりません。それは次のステージに進まないと検討ができないというのは,これは私は話が違うと思います。 私たちは市長とは是々非々で,チェック・アンド・バランスでこの議会を開催していると思います。私たちには代表の原理,審議の原理,そして行政管理の原理のもと,市民の代表として市民に責任を負う立場でここで議論をしております。 それなのに,市長は骨格が変わらないとおっしゃいますが,市長が言われる骨格とはどういうものを指しているんですか。また,その骨格は変わらない,中途半端な中間報告まで100%話をしないといけないものが,8割方まで話をされたもの,その
検討委員会の報告をもって判断するということは,
検討委員会そのものを評価してないことになると私は考えます。 次に,
教育委員会にお伺いをします。 私は,
地方教育行政の組織及び運営に関する法律から,第23条にのっとり,市長が教育機関の設置をする意思表示したときに,
教育委員会としては,第23条に掲げる
教育委員会に授権されたその範囲の中で,どのように事務を行い,第29条に掲げる意見聴取を行ったかお尋ねしたのですよ。全く期待外れの答弁でした。 この間,議事録を8月から全部読まさせていただきました。ここにもお持ちしました。
教育委員長は,自信を持って
教育委員会で審議をしたと言い切れますか。第29条では,市長提出の議案に対し,
教育委員会の意見を提出しなければならないとなっております。先ほどの
教育委員長の御答弁のとおりであったら,公開されているホームページを読まれた方はどのように感じるでしょうか。
教育委員会で議論を尽くして議会に議案が上がっているとは,私は考えにくい。
教育委員会は,9月
検討委員会の議案もこのたびの議案も,しっかり検討したと言い切れるのか,再度
教育委員長にお伺いをいたします。 そして,昨日の御答弁で合併特例債の活用について御説明がありました。発行上限は175億円で,平成22年度まで110億円は活用し,現在残高は65億円。図書館は52億円を想定している。しかし,中心市街地の活性化基本計画策定による国の補助事業の新図書館,科学館,科学図書館すべてに受けられるとすると,発行の見込み額が31億円となると,こういう答弁がありました。これはつまり,ここまで試算して計画をされているということは,紛れもなく
図書館構想が高知市の中心市街地の活性化と連動した施策であるということは明らかであると私は感じます。 市長が,このことを政治判断でなすために,今回このようにして議案を提案されたのであれば,市長は説明をしないといけないと思います。このことを市長にお伺いいたします。 以上,2問といたします。
○議長(水口晴雄君) この際暫時休憩いたします。 午前11時59分休憩 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 午後1時0分再開
○副議長(山根堂宏君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 岡崎市長。
◎市長(岡崎誠也君) 第2問をお伺いしましたので,私のほうから図書館を中心にお答えをさせていただきます。 3点ほどお伺いをしたと思いますけれど,まず
障害者権利条約との絡みで,図書館のサービスの中でどういうふうに生かしていくかという御質問にお答え申し上げますが,新図書館の中間報告の提言の中にも織り込まれておりますけれども,図書館利用に障害のある方々の利用に十分配慮した図書館を目指すという構想もうたい込まれておられまして,この意味は2通りあるというふうに考えております。ハード的な,いわゆるユニバーサルな設計,そしてソフト的にも障害のある方々にも,その障害の種類に応じてさまざまな図書や情報が提供されるという2通りがあると思っておりますので,御質問の趣旨を踏まえまして,これからもそういう障害のある,それぞれの種別の障害の方々に応じて適切なサービスができるようにということを目指してまいりたいというふうに思いますので,よろしくお願い申し上げます。 次に,現在の中間報告のどの部分が骨格部分かというふうに考えているのかという御質問がございました。 提案説明の中でも少し盛り込まさせていただきましたが,我々が骨格部分と考えておりますのは,何カ所かございますが,一番中心になりますのは,新図書館の目指すべき図書館像ということで,項目がそれぞれ記載をされておりまして,県民,市民の読書要求にこたえ,課題解決のサポートにつながる図書館,また情報提供機関として地域を支える図書館,セーフティーネットの役割を果たす図書館,図書館サービスを創造し展開していく進化型の図書館,図書館利用に障害のある利用者に配慮した図書館,こういう構想がこの骨格の重要なポイントであるというふうにも考えておりまして,こういう骨格部分につきましては,最終報告でも変わらないものと認識をしております。 また,設置場所の報告も出されておられまして,設置場所につきましては,県立の場合でシキボウの東側の県有地といういろんな論議もございましたが,県議会におきまして尾崎知事のほうからは,用地を買い戻さなければいけないんで,相当の経費がかかるということで,否定的な見解が出されておられますので,追手前小学校がこの合築に向けました図書館の整備の場所になるという,この骨格部分も変わらないものというふうに考えているところでございます。 いずれにしましても,この中間報告は,質問議員さんのお話の中でも少しございましたが,論点がこれまでかなり煮詰まってきているものというふうにも考えておりまして,重要なポイントである骨格部分につきましては,最終報告でも変わらないというふうに考えまして,今回予算を提案させていただいているものでございますので,その点につきましては御理解をお願い申し上げたいと思います。 そして,最後になりますが,中心市街地の活性化とどういう関連があるかという御質問をいただきました。 この中間報告の中でも,その点は少し触れられておりますけれど,追手前小学校に合築で整備をするということになりますと,総合計画によります,いわゆるコンパクトシティーの考え方にも資するということと中心部の活性化にも資するということが報告でも書かれておられまして,そこは我々も共通する認識でございますので,コンパクトシティーの中で利用者の利便性が高いという意味で,中心市街地のにぎわいにも結果的につながるということで,中心市街地の活性化にも寄与するという認識を持っております。 今後とも,中活法の指定に向けましては,いろいろ議会からもさまざまな御意見をいただいておりますので,これは中活法の認定になりますと,さきの答弁でお示しをしましたように,国からの一定の交付金も見込めるということでございますので,そこは一定協議をしながら目指してまいりたいと思うところでございます。 私のほうからは以上でございますので,残りました部分につきましては,副市長及び関係部局長等よりお答えを申し上げます。
○副議長(山根堂宏君) 吉岡副市長。
◎副市長(吉岡章君) 私のほうから,アール・ブリュット・ミュゼ藁工について御質問いただきました。 昨年の7月13日に寺内議員さんの紹介で,アール・ブリュットのオルタナティブ・サイト10のプロジェクトにおきまして,全国で障害者芸術に積極的に取り組む10カ所を選出して,既存の地域の古い民家,それから使われていない価値のある建物を改修してミュージアムにする事業に高知が選ばれたということから,高知で準備委員会が立ち上げられ,高知に表敬訪問がされたものでございます。 この際に,その当時は場所について検討してほしいということで,いろいろと御支援もということでございましたけれども,はや本年秋にオープンするということで,大変喜ばしく思っております。市長も申しましたように,新しい総合計画のもとで,人と人が共生しながら,精神的な豊かさを重視する新しい共生社会の構築を目指しておりますことから,子供から高齢者,障害のある方々,すべての市民が住んでよかったと言える暮らしやすいまちづくりを目指していくためにも,障害のある方々のアート活動の場として,また文化芸術の活動の場として,この位置にこういう施設が設置されることは大変喜ばしく思っておりますし,多くの市民の皆様方にも積極的に活用していただきまして,行政のほうとしましても,障害者の方々にも支援をしていくような方向で検討してまいりたいと考えております。
○副議長(山根堂宏君) 安藤副市長。
◎副市長(安藤保彦君) 地域に産業を興して雇用を確保していくという観点から,企業に対する支援策としては,どのようなものがあるかというお尋ねをちょうだいしました。 地域における新事業を拡大し,雇用をふやしていくためには,地場の企業を支援すること,それから域外から新たな企業を誘致することの2つの方策がございます。そして,このことは新総合計画の地産の環の中にも位置づけられ,地場企業の飛躍に向けた支援,ネットワークによる事業の創出,企業誘致の推進として,それぞれ具体的事業を盛り込んでいるところであります。 まず,地場企業の振興につきましては,現在商工観光部の産業政策課,商工振興課の職員を中心といたしまして,徹底して企業訪問,御用聞きを行ってもらっておりまして,随分さまざまな企業ニーズやお困り事などの情報が相当程度集まるようになってきております。 そして,これらのニーズに基づきまして,地産外商推進策として,各種フェアの出展支援や商談会の開催を通じたマッチング支援,またプライベートブランドの製造受注支援などの施策を行うとともに,操業環境調査事業などを通じて,地元企業の市外への転出防止を図っていくということとしております。 また,域外企業の誘致につきましても,首都圏を中心としまして,進出の可能性がありそうな企業に,高知市サイドから積極的にアプローチをしまして,実際訪問することにより,相当の情報や進出ニーズを聞き出せるようになってきております。 最近では,現に当方から積極的にアプローチした企業の幹部が,東京から高知を訪問いただきまして,当地を視察していただくなどの動きも出てきておりまして,今後具体的な成果に結びついていく案件が生み出せるものと考えております。
○副議長(山根堂宏君) 野本
教育委員長。
◎
教育委員長(野本明美君)
教育委員会で県市一体型の
図書館構想について,十分な議論が本当にされたのかとの再度のお尋ねをいただきました。 定例
教育委員会後,随時委員協議会を持ちました。これは議事録に掲載されていませんけれども,事務局から
検討委員会の内容の報告を受け,例えば合築と単独のメリットやデメリット,また県,市の予算配分とか,それから電子ブックなど情報化への対応とか,そして死角になる子供の安全対策とか,それから高知特有の蔵書のあり方とか,そういうもろもろの質疑応答を行ってまいりました。委員皆,市民の自己実現,教養を高める,そして未来に開く図書館をつくりたいという思いは持っております。 以上です。
○副議長(山根堂宏君) 松原教育長。
◎教育長(松原和廣君) 私には,これまで
検討委員会に出席しての感想も含めた新しい図書館像といいますか,そういうものについてお聞きしていただいたわけでございます。 何点かあるわけですけども,1点目は,委員の皆さん,やはり全国の中でもトップレベルの方々がたくさんおいでになりまして,その方々が自分の持論を展開するということで,恐らく最新の図書館像みたいなものがその
検討委員会の中で話されたのではないかというのが1点目であります。 2点目は,合築という新たな手法による一体型の図書館の建築ということで,我々もなかなか理解できなかった合築という方法というものが具体的にいろんな形で示される中で,イメージ化されていく過程が2点目にあったのではないかというふうに思います。3点目は,県民,市民の皆さん方の関心の高さ,期待感,毎回のように30名,40名の方々が傍聴席を埋めるということで,関心の高さというものもそこにあったというふうに思われますし,そういう関心の高さの中で,新たな教育施設として図書館をつくるという
教育委員会の責任の重さというものも同時に感じたところでございます。 最後は,やはり複合施設として,図書館の中に科学館あるいは点字図書館をつくることによる可能性といいますか,相乗効果,そういうことについても話された経緯がございますし,そういうところが大変印象に残っているところでございます。 以上です。
○副議長(山根堂宏君) 高木妙議員。 〔高木妙君登壇〕
◆(高木妙君) 3問を行います。 それぞれ御答弁いただきまして,市長の御答弁を伺いまして,市長の骨格というところは,まさに図書館の理念であります。それは,これから行政がどのように人を配置し,どのように財源を投入していくかによって変わってまいります。 また,1問で直営の堅持の扱いについてお伺いをいたしました。図書館は根幹部分を除き直営との記載は容認できるか,できないかは別として,行政が委託業務を考えることは理解はできますけれども,図書館の根幹部分がどこかについて
検討委員会でも議論をしていないのに,事務局の思いを記載したかのような中間報告をもとに私は判断はできません。 新図書館の建設場所について,中間報告案の取りまとめ段階で異論が出たその記述に対し,検討委員長は第7回では,その場で原稿の修正を命じて読み上げ,2回も修正しながら丁寧に委員の意見を反映しておりました。第8回の
検討委員会で新しい課題が出てこないとは限りません。そして何より,せっかく行ったパブリックコメントや新図書館フォーラムで出された市民の意見,そして今教育長がおっしゃられましたけれども,市民の関心の高さ,そういったものを反映させないままで,最終報告を待たずに判断することは,議会として非常に厳しいと我が会派は思います。 また,
教育委員会は,市長から独立した合議体の執行機関として,教育における政治的中立性や継続性,安定性の確保,地域住民の意思の反映のためにすべての
地方公共団体に設置され,
教育委員会の中心的な担い手としてその役割を果たしてまいりました。 私は,教育現場にいた一人として,ひとときでもその場に身を置いた一人として,政治が教育の混乱を招いてはならないと,そのように常々考えております。前吉川教育長が命を賭して追手前の子供たちを守り,平成24年度末までは追手前小学校で学ぶことを保障した,その信義というものを決して裏切ることのないように
教育委員会がしっかりとした議論をされることを要望して,すべての質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(山根堂宏君) 下元博司議員。 〔下元博司君登壇〕
◆(下元博司君) 日本共産党の下元博司です。 日本共産党を代表いたしまして質問に入りたいと思います。いささか質問の項目が多いということで,執行部からも御指摘はいただいておりましたが,今期最後の私のこの場における質問になりますので,よろしくお願いしたいと思います。同時に,実りの多い答弁を期待したいと思います。 それでは,通告に従いまして質問に入っていきたいと思います。 まず最初に,市長の政治姿勢についてお聞きをしていきたいと思います。 アメリカ政府は昨日,昨年12月,沖縄を訪問前にアメリカの大学生に行った講義で,沖縄の人々はごまかしとゆすりの名人,沖縄の人は怠惰でゴーヤも栽培できないなどと発言をしたケビン・メアアメリカ国務省日本部長を更迭しました。彼は,沖縄の総領事だった5年前にも,普天間基地は特に危ないとは思わないと述べた人物であります。 かつてアメリカ軍は,沖縄に軍政をしいていたとき,占領していた時代に,軍政府は猫で沖縄はネズミ,ネズミは猫が許す範囲でしか遊べないという言葉も残しています。当時の占領者気取りのようなゆすり,怠惰発言です。 銃とブルドーザーで土地を奪い,事故や犯罪で県民の尊厳を奪ってきたアメリカの高官に対し,沖縄県議会や那覇,浦添両市議会は,8日,ケビン・メア国務省日本部長に対して,この暴言に対する抗議決議を全会一致でそれぞれ可決をしています。決議は,沖縄県民を愚弄し,侮辱するメア発言は断じて容認できない。また,基地のない,平和で安全,安心な沖縄県をつくることを切に願ってきた沖縄県民の心をまさに踏みにじるものと厳しく批判しています。同じ国民として怒りを禁じ得ません。 改めて米軍基地の国外撤去の思いを強くいたしました。市長の所見をお伺いいたします。 次に,菅政権の評価についてお聞きをしたいと思います。 国の新年度予算は,衆議院の優越という憲法規定によって自然成立が可能な状況となりましたが,すべての関連法案が成立する可能性は薄く,民主党政権の崩壊過程が進行している感が強くなっています。 現段階で幾つかの
予算関連法案の成立が疑問視されていますが,市長はどの法案の成立が難しいと感じているのか。また,その法案に対する市長の賛否,その理由についてお聞きをしたいと思います。 抜かりましたが,幾つかの質問で重複する部分がありますので,重複する答弁については割愛していただいて結構であります。 その中で,特に3歳未満への
子ども手当,これを月額1万3,000円から2万円に引き上げる新
子ども手当法案についてお聞きをいたします。 日本共産党は,原案には賛成できないこと,同時に子育て支援は大変大事な問題であり,国民の要望に沿った修正を求めていくという態度を表明しています。それは
子ども手当法案を廃案にして,旧来の児童手当に戻すべきだという主張をしているのではありません。必要な2つの点について修正を行うべきだと言っているのです。 修正点は,
子ども手当の増額ではなく,保育所建設など総合的な子育て支援に予算を回すこと,政府が行った
年少扶養控除の廃止によって実質負担増になる世帯が出ないように税制上の措置を行うことです。そして,この2点で予算案の組み替えと法案修正を行い,
子ども手当は当面月額1万3,000円を支給する安定的な条件をつくるべきだと考えています。 現状では,政府提出の
子ども手当増額法案がそのまま成立していない可能性が濃厚です。他都市では,当初予算に計上しない選択をした自治体もある中で,高知市として政府案をのみ込む当初予算を提案していることは,市長の政治姿勢があらわれていると言えます。技術的には,国の動向を見きわめてから補正予算で対応することも可能です。 市民生活に混乱を起こさせない対応が必要だと思いますが,市長はこの事態をどう打開するのか,国に対してどう働きかけていくつもりかお聞きをいたします。 次に,政府の行政
運営手法についてお聞きをしていきます。 政府は,地域主権という考え方に基づいて,控除から手当へという手法,また手当をばらまき,あとは個人責任にゆだねる一括交付金化により国の責任を後退させ,地方の裁量にゆだねるなど,政府の行政
運営手法に関して,市長の政治姿勢をお伺いします。 平成24年度からの第5期介護保険の制度設計案では,介護度の低い軽度者へのサービスを保険サービスから外し,市町村の単独事業に押しつける案が検討されていますし,25年度からは想定している保育の新システムでも,個人と事業所の直接契約制度へと大変質をさせ,営利企業も参入させることにし,だから
子ども手当でふやしたでしょうと保護者に負担をかぶせる。国は手を引くから,地方はそれぞれの財政の許す範囲でやりなさいということになります。 高知市のように,国の交付税等への依存度の高い自治体とその住民には,マイナスの影響が大変懸念されますが,市長の考えをお聞きします。 もう一点,国保への国庫負担増額についてです。今月2日付の毎日新聞では,厚労省は保険料負担軽減の財源に公費を充て,国保財政を安定させる考えだと報道されています。財源の問題もありますが,厚労省は現状の国保保険料が高くなり過ぎており,軽減が必要であるという認識にあるということだと思います。 そこで,各自治体の国保への国庫負担増額の必要性と,そのふやさなければならない額についてどう考えるのか,国保中央会会長である市長の認識をお聞きします。 次に,財政運営と経済政策についてお聞きをいたします。 今議会に,平成25年度までの新財政再建推進プランの収支改善策を修正したことが報告されています。その特徴は,基金の取り崩しや退職手当債の活用は続けながら,投資的経費の削減を大幅に緩和することになっている点です。 昨年9月議会で,財政状況が想定以上に好転し,一般財源に余裕が生じれば,建設の検討に入りたいとしていた下知図書館については,12月議会で基本設計予算が提案,可決されました。地元の皆さんの要望も強かっただけにうれしいことだと思います。また,今議会に,競馬事業の赤字返済,年間2億3,000万円を前倒しで計上しています。 市の財政状況が想定した以上に好転し,一般財源に余裕が生じたということでしょうか。現状と推進プラン計画期間の見通しについての認識を市長にお聞きいたします。 一般財源に一定の余裕ができたという認識であるなら,優先順位の高いものから予算化を進める必要があります。その優先順位をどう考えるか。人命に直結するような事業は,この間も基本的には削減していないと思いますので,その下位の事業ということになります。 産業連関表というものがあります。県の統計課が5年に1度作成しているもので,県内の産業が生産活動するに当たって,どのように他の産業の財やサービスを必要とするかといった産業の相互関係の構造が明らかになっているため,その応用により各種イベントや施策など,県経済への経済波及効果の分析を可能とするものです。 この分析で,県際構造も明らかになっています。県際構造とは,それぞれの産業についての県の境を越えた移出,移入の差し引きで,鉱業,飲食料品,窯業・土石製品,製材,木製品,家具などで高くなっています。つまり,これらの分野への投資は,県内産の原材料等を多く活用し,他の産業と比べて県内経済への波及効果が高いということです。これらの業種から一目瞭然なのは,食品関連と住宅関連がより大きい域内の経済波及効果が期待できるということです。 そこで,現在,全国的に大きなブームになりつつあります住宅リフォーム助成制度についてお聞きをします。 この制度は御承知のとおり,個人住宅のリフォームに係る費用の一部を自治体が助成し,地域の業者さんに仕事をつくり,地域経済の活性化につなげようとするものです。 国会で,この制度への支援強化を問われた菅首相の答弁はどのようなものであったのか,
商工観光部長にお聞きをいたします。 例えば,公共工事に1億円を予算化した場合,県内または市内で調達できる材料等の生産部門への波及で,予算額に対する経済波及効果は何倍程度でしょうか。一方,リフォーム助成に1億円を予算化したとして,直接工事総額とその波及効果はどうなるのか,
商工観光部長か財務部長,それぞれの予算額との対比でお示しをいただきたいと思います。 また,高知市でも,制度の創設を図る必要があると思いますが,市長の前向きな御所見をお伺いいたします。 次に,TPP,環太平洋経済連携協定についてお聞きをいたします。 12月議会で市長は,TPP参加により農業出荷額,米,畜産には8割もの大きな影響を受け,野菜や花卉栽培,肥料や農薬,農機具販売の減少,加工品の価格競争は激しくなってくると言いました。また,農道や農業水路など公共投資にも影響が及ぶと答えています。 ちょうど今議会開会日に,JA高知中央会,県森林組合連合会,県漁業協同組合連合会,県生活協同組合連合会,県町村会が共同でTPP交渉に反対の共同声明を発表しました。声明の内容は,TPPに参加した場合,県内の水稲や畜産がほぼ壊滅するなど,多大な影響が予測されるとし,地域経済は疲弊し,県全体の社会的,経済的活力を減退させる。この懸念に対して将来展望のある具体的な対策が何ら示されていないと指摘をし,さらに将来の食料需給,国土・環境の保全など国民の懸念に十分配慮し,国内の重要品目に大きな影響が生じないよう対応するとともに,国民の間で十分な理解を得る必要がある。林業の80%は兼業農家で,農業が崩壊すれば打撃は極めて大きく,中山間農家は壊滅的打撃を受ける。すべての暮らしに係る問題,消費者も一緒に議論し考えなければならないと訴えており,TPP反対の署名運動を行うとしています。 農林水産省の試算でも,TPP参加で食料自給率が現在の40%から13%に激減すると予測しています。世界的規模で異常気象が発生しています。これでは食料を輸入に頼っていては,いざというとき国民の食を守ることはできません。 かつてアメリカのブッシュ大統領が,食料を自給できない国を想像できるか。そんな国は,国際的な圧力と危険にさらされている国だ。食料自給は国家安全保障の問題だと述べていますが,市長の認識をお聞きします。 農林業は洪水を防止し,四季ごとに変わる田園風景や都市住民への憩いの場ともなり,林業は災害防止,水源を守り,僻地,離島の社会を守り,地域社会を成り立たせており,環境や国土を守る大きな役割を果たしています。 TPPには,農林水産業以外にも食の安全,労働条件の悪化,国民皆保険の崩壊が懸念される内容が含まれています。アメリカの強い要求で,牛肉のBSE対策の規制緩和や米輸入の際の農薬処理の安全検査を緩和など,一気に強行されかねません。また,所得水準の低いアジア諸国との間で,労働力の移動が自由化されたら,賃金水準は歯どめなく低下することが予測されています。さらに,アメリカは,公的医療保険を民間保険に明け渡すよう,再三日本に求めてきています。日本医師会は,TPPへの参加によって,日本の医療に市場原理主義が持ち込まれ,最終的には国民皆保険の崩壊につながりかねないという見解を表明しています。 農業はもちろん,日本の基幹産業や労働,医療など広範囲に重大な影響を及ぼし,地域社会の崩壊をも招くTPPに対し,高知市長として懸念だけではなく,強い反対の意思表明を行うべきだと考えますが,いかがでしょうか。 次に,新図書館問題について質問をいたします。 先ほど高木議員からも大変厳しい質問がありましたが,私どもとも同じ思いのところが多々あります。今議会に提案されている3月補正予算案の中に,この新図書館等整備事業費5,400万円余りが含まれています。この基本設計等の予算は,合築方式での複合施設整備のためのものであることは,県議会でも明らかにされています。 提案説明では,中間報告では,目指す図書館像としまして,県民,市民の読書要求にこたえ,課題解決のサポートができる図書館,情報提供として地域を支える図書館,セーフティーネットの役割を果たす図書館,図書館サービスを創造し展開していく進化型図書館,図書館利用に障害のある利用者に配慮をした図書館を目指す構想が示されているとして,3月末までに県と市が基本構想を確定するということを前提として,まだ存在しない基本構想があると仮定をして,基本計画,基本設計の予算を計上という異例の方法がとられています。 先行して議論されている県議会で尾崎知事は,異例の基本設計の予算提出について,6月議会に諮るのが一番丁寧なやり方だと私も思うがとしながらも,もし6月に提案して予算案が否決をされると,合併特例債の活用が困難になるという高知市の特殊事情によるものだと答弁をしています。 予算案が否決されることを心配して先に出すということ自体が今回の計画の危うさを示していると思いますし,6月議会まで吟味して提出しても否決されることを心配しなければならない予算案を,さらに熟度の低い現段階で予算化し,認めよと提案する,議会軽視も甚だしい答弁です。この場から強く抗議するものです。 この議会に先立って,2月22日の第1,066回高知市
教育委員会2月定例会で,県民の注目する図書館等整備事業費を含む予算案の審査が行われています。そこで,
教育委員会の意思決定にかかわることとして,
教育委員長に何点かお聞きします。 この予算案について,
教育委員会として市長へは特段の意見なしと報告をし,議会の予算案の提案を承認されたようですが,新図書館について,審査の過程で出された意見の特徴はどうだったのかお聞きします。
教育委員会としては,昨年8月の定例
教育委員会で,新図書館等の基本構想
検討委員会を設置する予算を審査し,意見なしとの合意を得ていると思いますが,
検討委員会の議論等を通じて新たな問題,課題も浮き彫りになっています。そうした問題点も含めて,今回特段の意見なしと基本設計の予算案を承認する結論が出せるということは,それ以前の委員会等で
教育委員会としての新図書館整備の基本について合意があり,その合意された内容に基づいて,次のステップである基本設計へ進むための予算が必要という判断を行ったということになると思います。 改めて,
教育委員会として,合築の是非を含む整備計画の全体像を合意したということでよろしいのか。また,そうした合意を図らずに予算だけ認めたということでしょうか,
教育委員長にお聞きします。 この複合施設の基本構想の最終的な確定は
検討委員会ではなく,あくまで行政機関である市長部局と
教育委員会の責任で行われるものです。
教育委員会が確たる基本構想の内容を合意していなければ,市民の税金の具現化である基本設計の予算化という重大な作為に責任を持つことはできません。 そうであるならば,その合意がいつのことで,そのときの論議がどのようなものだったのか,簡単で結構ですので,
教育委員長に説明を求めます。 現時点では,議会に
検討委員会の中間報告書が配付されているだけで,市長部局及び
教育委員会からの基本構想の内容は一切示されていません。新図書館等の整備がそもそも可能なのかどうなのかという法的,物理的な幾つかの重大問題についてさえ,議会がそれはよい,悪いと判断できる材料,案そのものが示されていません。
検討委員会で賛否が分かれている論点は,一般的に合築への賛否ではなく,それに条件がついた合築,つまり建物だけでなく,運営も県,市が一体的に行うということ。場所は市有地の追手前小敷地内で,しかも活用できるのはその敷地の半分程度という,運営方法と敷地場所,面積に縛りのついた合築案に対して異論が出されているのです。そのことが法的,物理的に整備が可能なのかという根本問題を生んでいます。これらの問題点に対し,県,市の判断を含んだ基本構想の素案すら議会には示されていません。 その法的,物理的な大問題について順次お聞きします。 まず,法的な問題から,図書館設置の法的根拠は図書館法であり,公立図書館は大臣告示である公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準により,都道府県立及び市町村立図書館の役割と機能を別々に規定しています。
検討委員会でもたびたび言われたことですが,県立図書館と
市民図書館の役割と機能は明確に違うということです。 その違うものを一体化にするためには,単に県と市が連携するとか調整するという言葉だけでは不十分です。何せ全国初のことでありますから,こうすれば法的に問題なしという保障が欲しいところです。 現在,望ましい基準の改定も検討されているとのことですので,どのような点が改定されようとしているのか。また,改定以後も,県,市で違うとされている役割と機能を一体型で果たせるのか,こうした疑問への明確な回答は示されていません。教育長の御所見をお伺いいたします。 一体型の運営という点に関して,今議会に図書資料費として来年度の予算案が示されています。3月補正で,国の交付金を活用して5,200万円余りが前倒しで予算化され,一方,来年度当初予算を前年度比で5,200万円余り削減するという内容です。 県は,新図書館の書架に並ぶ図書の5割以上を,これから5年間に発行される新刊本にするという計画を持ち,新年度から資料費を大幅に増額するようですが,高知市の新図書館の蔵書計画はどうなっているのか,教育長にお聞きをいたします。あわせて,資料費を前年度比で全く増額していないわけですが,県の蔵書計画と協調する必要はないという判断なのでしょうか。 今後も,県と市で意思決定が食い違うことは当然あると思います。一体型運営の難しさは早くも露呈していると感じますが,教育長にお聞きします。 次に,土地利用の点です。何といっても車の進入と出庫の問題です。集客施設であるからには,市の条例からも敷地内に一定の駐車場が必要となり,その動線の確保が前提となります。 県市一体型図書館,こども科学館,点字図書館,この3施設それぞれの車での利用の想定数をまずお聞きします。 車の動線について,第5回の
検討委員会で,市側の事務局から,日曜市等に最大限の配慮を行うとともに,交通渋滞を起こさないように,いかに円滑に車を出し入れするかという点で,最終的には,市道,県道に挟まれておりますので,それぞれの道路管理者,また交通規制等の絡みがありますので,県警等も交えて幾つかの案を今事務局で検討しているところである。まとまり次第では,そうした説明もさせていただきたいというふうに答えています。 第6回
検討委員会では,ハード面では,まず駐車場,それから上物となる施設全体の形,残る西側の土地利用の仕方,そういったことも総合的に検討しながら,最適の出し入れの仕方を出していくということです。必要であれば,敷地に一定のセットバックをとって,車両を円滑に出し入れするような手法,さらに事故のリスク等を最小限とするために,警備などのソフト面的な手法,そういった両面のものをやりながら,最適なやり方も考えていくということで,現在検討している最中で,ベストな案を事務局としては構築してまいりますので,御理解を賜りたいというふうに考えておりますと,課題を羅列しているだけで,動線の基本的な案がいまだに示されていません。 問題となる日曜日,仮に中の橋通り側から入り,ひろめ市場側に出すなどの案ができ,これに対して交通渋滞等の理由で県警が認めないなどということになれば,そもそもこの場所での整備は不可能ということになります。この根本問題を残したまま,基本計画,基本設計の予算を議会が認めるなどということはあり得ない話ですから,当然県警とも協議して,日曜市関係者とも協議して,了解を取りつけていなければなりませんが,複合施設の調整をする総合政策を主管する総務部長に説明を求めます。 次に,施設のスペースと高さについてです。市は,都市計画法の高度地区設定によって,高知城の見えるまちづくりを進めてきました。計画地の周辺は,既に高さ28メートル以下という規制がかかっています。 今後,追手筋の南側について,まちづくりの観点から,高度地区を拡張していく考えがあるのか,また追手前小のある土地についての高さ制限の考え方を
都市建設部長にお聞きします。
検討委員会の中間報告書を読んでも全体像がつかめないのですが,一体型図書館,点字図書館,こども科学館,それぞれの必要延べ床面積はどのようになっているのか,総務部長にお聞きします。 それぞれの
検討委員会中間報告書では,必要延べ床面積について,議論が不十分だったとか,さらに拡張しないと機能を十分に発揮することが困難だとかという取りまとめになっています。 こども科学館と点字図書館について,敷地が狭いから十分な機能を発揮できなくてもいいとは言えないと思いますが,教育長と
健康福祉部長の御所見をお伺いしておきます。 現在の階高,天井高についてお聞きします。 今回の複合施設整備の参考としている新山梨県立図書館は,エントランスはもちろん,開架スペースもほぼ全面吹き抜けで,階高は10メートルが想定されています。このところ建設されている他の図書館でも,ほとんどが吹き抜け構造を持つ開放的な設計がなされています。また,整備するかどうか不明ですが,プラネタリウムやホールなど,機能的に相当の階高が必要になるものも含まれます。必要となるスペース案には,こうした階高の観点も当然考慮していると思います。また,追手筋側を低くするなどの配慮も必要となるかもしれません。 駐車場を100台整備するとして,この予定地での複合施設の延べ床面積は,高さも勘案して,最大何平方メートルまで拡張することができるのでしょうか。 市長は記者会見等で,複合施設に利用できる面積について,多目的広場も含めて6,000平方メートル程度という言い方をしてきていますが,想定している多目的広場部分を縮小し,建築面積をかなりふやさなければおさまらないと思います。
検討委員会では,多目的広場部分を当然温存させて,残りのスペースを活用するという前提で議論をしてきましたが,もし土俵を広げることもできるというのであれば,
検討委員会の議論がむなしくなります。市長の真意はどこにあるのかお聞きします。 今回の予算提案については,その手続の異常さを指摘しないわけにはいきません。550万円の予算で
検討委員会を設置し,全国初の合築一体型図書館の是非を含む基本構想案の策定作業が現在進行中で,その最大の論点として,まさに合築問題が議論されている真っ最中に,議会での予算化という形で結論を見ようとしているこの手法は,
検討委員会委員の議論を甚だしく侮辱する何物でもありません。 市長は,市長会等でも国と地方の協議の場づくりを提唱してこられたと思いますが,もしある事案の協議をしている最中に,国がその方向を決めてしまう予算を一方的に突きつけてきたとすれば,猛烈に抗議するのではないでしょうか。今回の予算提案は,知事の答弁にもあるとおり,異例の予算化であると同時に,手続論としてはかつてないほどのルール無視の乱暴なものではないでしょうか。 この予算案が可決されるかどうかは別として,市長には再びこのような手法がとられることのないように求めるものですが,いかがでしょうか,答弁を求めます。 対市民という点でも問題を指摘しなければなりません。高知市の市民意見提出制度,いわゆるパブリックコメント制度の実施要綱では,制度の目的について市政の公正,透明性の向上及び市民の市政への参画を促進することで,市民に信頼される市政の推進を図ることとされています。そして,当該計画等,ただし施設建設計画については特に必要と思われる施設に限定していますが,これらの計画案に対する市民等の有益な意見を市の意思決定過程に反映させる機会を確保する制度だとしています。 そして,その寄せられた意見,それらに対する市の考え方を結果として公表する時期については,原則として,条例案については当該条例案の議会提出前,その他の計画,政策等については発表,実施前とし,ケースにより適切な時期を確保するとされています。公表の方法は,市の広報紙及びホームページへの掲載,実施機関が指定する場所での閲覧及び配布の方法等によるとされています。 これまで市が実施してきたパブリックコメントは,結果の公表が議会への提案,報告後になされたということはないということでいいでしょうか。所管の総務部長にお聞きします。 パブリックコメントを実施した案件について,その取りまとめ結果を公表した後に議会に諮られる。これは当然のことで,一方で市民に意見を求めながら,先に結論を持って議会に提案するということはあり得ないわけです。この点でも市長に猛省を促したいと思います。 最後に,ではなぜこんなルール無視の予算化を強行するのかということです。 今回の新図書館等整備事業費は,昨年12月に創設された国の地域活性化・住民生活に光をそそぐ交付金を100%活用するとされています。この交付金は,これまでの国の補助の届かなかった分野へ,新たに光を注ぐ交付金で,これまでほとんど活用できる交付金のなかった図書館に活用できます。
検討委員会を立ち上げた段階でも想定していなかった新規の交付金の活用の内示があったから,とにかく今年度内に使うことが,今議会での無理な予算化の最大の動機となっていると感じます。 そして,今回の予算は,県への委託料としての予算化です。通常の県営工事分であれば,負担金として予算化されますが,今回は委託料。負担金であれば,年度末の補正予算に係るだけですが,委託料の場合は執行前に予算案として市議会がその是非を判断します。そこで,今回のように委託料として予算化した場合,その変更が可能かどうかということです。 日本共産党市議団としては,当然この予算化を認めることはできません。しかし,委託料という提案の仕方は,例えば物理的な問題等で,この複合施設の合築一体型整備が不可能になった場合,この交付金を活用しながら整備方法を変えること,委託先を変更することが可能ということでしょうか。 この予算化がルール無視であることは変わりありませんが,場合によっては,合築でない手法での図書館等の整備となっても,委託先を変更することによってこの交付金が使えるということならば,その可能性を議会としても確認する必要があると思います。 整備方法と委託先を変更するとしても,この交付金が今回の予算化のままで活用できるのか,財務部長にお聞きします。 次に,国民健康保険制度について質問をいたします。 経済的理由で治療を中断している方がふえ,病院や診療所の窓口負担の未収金が目立っていることから,高知保険医協会が会員医療機関を中心に昨年9月,未収金アンケートを実施しています。その結果は,未収金の件数が5,004件,金額は1億3,000万円を超えることが明らかになっています。 保険別で未収金を見ると,最も多いのが国保の32.3%,全体の約3分の1に上っていますが,保険証を持っていない方,保険未加入者が3番目に多く,10.8%,540件に上っています。未収金の額が最も多いのもやはり国保で4,554万円,34%,2位の協会けんぽの1,624万円の2.8倍にもなっています。経済的理由により治療中断がふえる一方,医療機関の未収金も深刻な問題になっています。高額な保険料と窓口負担金は限度を超えており,早急に大幅な負担軽減が求められています。 2006年11月,母らと桜皮細工製造業をしていた秋田県仙北市の千葉秀喜さん49歳が,母の入院で収入が激減するとして,医療費十数万円の減免を仙北市に申請しましたが,市は仙北市の基準に当たらないとして却下をしています。仙北市の一部負担金減免基準は,収入が前年比で2分の1,高知市の場合は30%ですが,2分の1以上減少しなければ対象になりません。千葉さんの減少割合は28%であったため,市は申請を却下しました。千葉さんは,これでは2分の1までいかない人は減免制度が利用できない。減免は支払い能力の有無で決めるべきと裁判を起こしました。 一審,二審の判決要旨は,1つは,一部負担金減免などを決めた国保法第44条第1項は,生活に困窮した被保険者の支援,保護を図ることを目的とすることは明らかであり,減免は法律的に保障された制度であること。 2つとして,特別の理由をどう判断するかの市長の裁量は,合理的裁量の範囲内でなければならない。同法44条において,一部負担金減免が条例などによらず保険者の判断にゆだねているのは,同条の趣旨にかんがみれば,一部負担金減免の判断,特に特別の理由があるかどうかの判断においては,個別具体的な事情を総合的に考慮することが必要であって,画一的な基準を設けがたいためであると指摘し,収入が2分の1以上に減少した場合に限定している市の要綱とその運用には合理性がなく,裁量の範囲を逸脱し違法であること。 3つ,減免などの可否を判断するに当たっては,生活保護基準を目安とすることが合理的と解される。特別の理由があるかどうかの判断は,申請者本人だけでなく,世帯の生活実態に応じて判断することが法の趣旨であること。 4つとして,市の生活保護基準以下の場合は,生活保護法があるという市の主張に対しては,みずからの意思で生活保護を受けない場合は,国保料一部負担金の減免制度を活用することが,生活保護の補足性の原則,他法他施策の活用を優先する,この趣旨にも合致すること。 5つとして,2分の1以上の制限を設けなければ,申請がふえ,国保財政が悪化するという主張に対しては,市の主張は抽象的,一般的な懸念を強調し過ぎる嫌いがあるものであって,2分の1以上減少した場合に限定することには合理性は認めがたいなどとなっています。 判決は,申請者の状況を総合的に判断せず,機械的に不承認とする,こうしたやり方が誤りであることを明確に示しています。全国生活と健康を守る会は厚労省に,市区町村に直ちに改善を求めるよう指導してほしいと申し入れをし,厚労省担当者は各自治体で適切に取り扱ってほしいと答えたということですが,この裁判の結果をどのようにとらえているのか,市長にお聞きします。 国は,負担金減免に関するQアンドAを平成22年9月に出していますが,これで保険料を滞納している世帯に属する保険者について,一部負担金減免を行うことについては,保険料の滞納の有無にかかわらず,一部負担金免除を行っていただきたいと答えています。高知市は,国保料を完納していることが前提条件であり,これでは幾ら収入が減少しても,国保料を滞納していれば門前払いになります。この5年間で減免対象の件数は3件,ほとんど利用できない制度であり,意味をなしていません。 対象件数が少ないことについての認識をお聞きします。また,少ない原因はどこにあると考えているのか,市長にお聞きします。 市民の健康や命を守るのは行政の大事な役割ですが,現状はそうなり得ているでしょうか。市の減免の取扱要綱では,災害により資産に著しい損害を受けたとき,疾病等により死亡,重大な障害を受けたり長期入院したとき,不作,不良,事業の休廃止や失業等で前年に比べて30%以上の収入減になり,なおかつ生活保護基準の130%以内でなければ,減免対象にはなりません。このことは一時的に収入が減少した方しか減免対象にならないということで,恒常的に130%以内の収入の方あるいは生活保護基準前後の方は対象にならないということです。 言いかえれば,市の姿勢は,一時的に収入が減少しても,収入がもとに戻る方に対しては手を差し伸べるが,そうでない恒常的な低所得者は見捨てるということになると思いますが,市長の考えをお聞きします。 「生活苦で受診せず死亡者増」,ことし3月2日付の高知新聞夕刊で報道されました。 報道では,昨年1年間保険料滞納,無保険状態や保険証があっても自己負担分が払えなかったりして受診おくれで死亡した方が71名,昨年の約1.5倍になっています。調査対象は民医連加盟の医療機関1,767施設であり,背後にはもっと多くの犠牲者がいる可能性があると伝えています。保険別では72%が無保険,1年通しての国保が13%,短期保険証が7%,資格証が2%となっています。 潮江診療所の無料・低額診療事業が始まって1年半になります。先月末で利用者が90件,115名。10割減免が83件,5割減免対象が8件。診察後入院した方が25名で,そのうち17名が緊急入院をしています。餓死や一家心中,死を覚悟したという方が6件,10名もいたといいます。 高知新聞記事には,幸いにも高知の字はありませんでしたが,もし潮江診療所は,受診があと数カ月おくれていたら,少なくとも8名の方の命が失われていた可能性があったといいます。 無料・低額診療事業から見えてきた市民の置かれている状況を,市長はどのように感じ取られているのかお聞きします。 無料・低額診療事業は,薬代は該当しませんが,高知市は来年度,無料・低額診療事業に該当する方々に薬代を減免するとお聞きをしました。全国でも先進的な決断であると思います。敬意を表します。 そこをもう一歩前に進め,一部負担金の減免制度を厚労省のQアンドAに照らして,完納要件を削除し,仙北市の裁判結果も踏まえ,改善する考えがあるのかどうかお聞きをします。 次に,同和行政の終結についてお聞きをします。 市は,いわゆる部落出身者を特定し,所得や生活保護率,年金収入などを,地域の状況や事業の必要性の的確な把握に努め,施策を実施していく主体的な姿勢が求められるということから調査していますが,私はこの調査は資料としては信憑性のないものだと考えています。それは調査対象者が,現に同和地区に在住している部落出身者だけを対象にしていることです。地域の状況の把握は,その地域の全住民を対象にしたものでなければなりません。 また,部落出身者の収入や就職等については,地域内居住者だけでなく,市内の出身者を対象にした調査でないと正しい比較はできません。私はそういった調査をやれというのではありません。逆に,このような調査は行う必要はない,中止することを求めているものです。 現在の調査で正確な状況調査が果たしてできていると考えているのか,
市民協働部長にお聞きします。また,この調査を実施し続けることは,市が部落出身者を特定し続けることになるのでないか,お聞きをします。 高知市は,いまだに同和特別事業を行っていますが,新年度予算の人権,同和関連予算は約7億8,000万円。その内訳は,来年度で廃止になる同和関連特命随契が約2億3,000万円,全体の29.5%を占めています。残る事業は,住宅新築資金への繰り出し1億7,600万円,職員給与費等が約2億4,000万円。これらを差し引くと,約1億3,400万円が同和関連事業費になります。あとは市営住宅の募集方法の特別扱いなど,予算にあらわれない事業が残されています。 2001年に同和対策特別措置法が廃止をされ,既に10年前から法的にも同和地区は存在しませんし,同和事業の法的根拠はなくなっています。日本共産党は,部落問題の解決は,部落が生活環境や労働,教育などで周辺地域との格差が是正されること。部落問題に対する非科学的な認識や偏見に基づく言動が,その地域社会で受け入れられない状況がつくり出されること。部落差別にかかわって,部落住民の生活態度,習慣に見られる歴史的後進性が克服されること。地域社会で自由な社会的交流が進展し,連帯,融合が実現することであり,今日部落住民自身の努力,民主勢力の取り組み,行政,教育関係者を初め国民各階層の理解と協力など,多方面にわたる解決の努力によって社会問題としての部落問題を基本的に解決した状況に至っていると考えています。同和問題は基本的に解決したものであり,法的根拠のない同和対策は終結することを求めています。 部落問題の到達点をしっかり見詰め,特命随契が廃止になる来年3月末に向け,同和行政の終結に向かう考えはないのか,市長にお聞きをいたします。 次に,職員の健康管理などについて質問をします。 最近,現職の職員が亡くなる事例が多いです。直近には,公営事業事務所長が昨年11月に亡くなりました。彼は,私の高校の1年後輩で,ともにクラブ活動した仲であり,突然の訃報に驚きました。 彼の業務について可能な資料をいただきましたが,その内容はびっくりするものです。競輪という業務柄,他の競輪場などに出かけることが多いとは聞いていましたが,彼の出張は異常であると感じます。 出張は,平成20年度38回67日,21年度37回65日,22年度4月から10月ですが,20回38日。出張から帰り,1日,2日置いて再び次の出張へ出かける過密な日程は,過去2年半の間に9回,22年2月は13,14日と出張し,1日置いて16日日帰り,3日置いて20日日帰り。22年は5月31日,6月1日と出張,3日置いて5日から9日までの4泊5日の出張。10日間のうち7日も出張。毎週出張している月もあります。 ざっと計算しても,1年365日のうち,土日約100日,祝日など除くと勤務日が約250日になると思いますが,65日出張する場合,勤務日の26%,4日に一日は高知にいないことになります。この実態が過労死の原因であるのではないかと思います。 出張の多い特別な職場ということで片づけるわけにはいかないと思いますが,このことについて市長の見解をお聞きいたします。 最近,定年退職前の中途退職者がふえているとお聞きしますが,ここ数年の退職者のうち,定年退職者数,中途退職者数,死亡による退職者数,療養休暇取得者数とその疾病内訳はどうなっているのか。また,職員定数と欠員状況,欠員補充のための臨時職員雇用数についてお聞きいたします。 新年度の行財政改革の推進で,市長部局で77名の職員の削減を計画していますが,人件費削減,職員削減で市民に十分なサービスが提供できるのか疑問を感じます。職員は,人が少なくなれば,自分の仕事で手いっぱいになり,周りの職員に気配りする余裕が生まれないと言っています。 新年度の重点施策に政策研究事業がありますが,これは人材育成基本方針に基づいて求められている5つの職員像と環境を重視する方向へ価値観の転換を図り,多様な主体の連携と協力により政策を研究,提案をしていくことが求められているとし,支援を行うとしています。職員の意欲,モチベーションの一層の向上を図ることを成果目標,事業効果として期待をしています。 私は,この事業を否定するものではありませんが,なぜ今職員に意欲,モチベーションが向上しにくいのか。まさか早くやめてもらったら,人件費が少なくなるからいい程度に思ってないと思いますが,中途退職者がなぜ多いのか,その要因を解決していかないと,せっかくの取り組みも目的を果たせないと思います。 市長は,意欲,モチベーションが向上しにくい要因,多数の中途退職者の退職原因,精神疾患等で長期療養者が増加している要因がどこにあると考えているのか,お聞きをいたしまして1問を終わります。
○副議長(山根堂宏君) 岡崎市長。
◎市長(岡崎誠也君) 段々の御質問いただきましたので,順次お答えを申し上げます。質問項目が多岐にわたっておりますので,お時間をいただくことをお許しいただきたいと思います。 まず,沖縄の先日のメア米国務省日本部長の発言がございました。ごまかしとゆすりの名人という大変な発言でございまして,沖縄の人々のみならず,我々日本人の心も傷つける発言でありまして,私自身も憤りを大変覚えたところでございます。 昨日10日の報道では,キャンベル米国務次官補が,昨日の午前に松本外務大臣に対しまして,問題発言をしましたケビン・メア国務省日本部長を更迭し,アメリカ政府として深い遺憾の意を示し,謝罪すると表明をいたしまして,さらにルース米駐日大使が10日中に沖縄を訪れ,謝罪するということになりましたけれど,沖縄では皆様方が大変怒っておりまして,まだまだこの問題は続くというふうに思います。もともと日本部長という専門の方がこういう発言をされると,そのこと自体見識を疑うところでございまして,あってはならないことだというふうに思っております。 続きまして,
予算関連法案の成立の見通しに関しまして御質問いただきましたので,少し重複を避けまして答弁申し上げたいと思っております。 午前中の御答弁で申し上げましたとおり,24本につきましてめどが立っていないという状況にもなっておりまして,特に公債特例法案が通らないということになりますと,国家予算そのものの構造が成り立たないということもなりますし,また多くの補助事業にも影響するということにもなりますので,内示は大幅におくれるということになり,影響が非常に大きいということで,我々はこの公債特例法案につきましては,早期の成立を要望しているところでございます。
子ども手当につきましても,もちろん
子ども手当の考え方はさまざまございますので,我々も言いたいことはある意味山ほどありますけれど,
子ども手当法案が失効しますと,午前中に申し上げましたとおり,まず6月の支給は全国的にできない。また,地方に関しましては予算組み替えが必要になりますので,6月支給ができないということで,最低でもつなぎ法案をやはり可決していただかなければならないということで,これは全国市長会からつなぎ法案の要請はしているところでございます。 続きまして,
予算関連法案の不成立に伴います市民生活の混乱でございますが,先ほど申し上げました点と交付税が非常に大きな影響がございますので,地方交付税法案はさすがに通りそうだという情報もありますが,確定的なものではございませんので,地方交付税の法案は必ず通していただきたいということでございますので,その点につきましては,本議会でも御要望しておきたいというふうに思いますので,よろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に,高知市のように大変交付税に依存し,また補助金にも依存しているというものにつきましては,非常に国の予算の成立がおくれ,また関連法案が通らないことに関しては,影響が大きいのではないかという御質問にお答えを申し上げます。 もともと民主党政権のもとでは,地域主権改革は1丁目1番地と言われておられましたけれど,現在の動向を見ておりますと,我々は6丁目6番地という言い方をしておりますが,地方の自由度という点では全く進んでおりません。また,最近のそれぞれの閣僚の発言を聞いておりますと,例えば一括交付金化によって全体額はさらに削減ができるとか,さまざまな発言が出てきております。また財務省は財務省で,すきあらば地方交付税を削減しようとか,また
子ども手当には絶対地方負担を入れなければならないとか,さまざまな形で国会議員さんに根回しをしておりますので,非常にやっぱり気をつけなければならないというふうに思っているところです。 大体実情を聞きますと,旧の児童手当法が今現在生きておりますが,児童手当には企業負担が入っております。もし,児童手当が廃止になりますと,国はこの企業負担の財源まで失うということになりますので,財務省はそこだけは絶対に失わないようにということで,地方負担と同時に企業負担も継続して入れるということをずっと一貫して根回しをしておりますので,我々は我々の言い分がございますので,いろんなところでぶつかっていくというふうに思います。また,我々は我々の主張をしていくということになろうかと思います。 続きまして,国保でございますが,国民健康保険の負担増の必要性につきましては,一貫してこれまで我々も申し上げているところでございますが,特に今回後期高齢者医療制度の約1,200万人を国民健康保険へ受け入れるという流れになっておりますので,そのことを踏まえまして,国保への国費の増加ということは一貫して申し上げているところでございます。 高知市でも,所得が100万円未満の世帯が全体の約6割を占めておりまして,所得階層が残念ながら低いということと,あわせまして医療費が伸びておりまして,昨年11月の医療費の伸びでございますが,対前年で3%ぐらい伸びておりますので,やはり構造的に非常に脆弱なところがあるということで,国庫負担金の増額につきましては,常に要請をしているところでございます。 先ほども少し御紹介がありましたが,3月2日付の毎日新聞で,厚労省のほうが国保に公費を拡大したいということで,今現在いろんなところで協議が始まっております。厚生労働省の国保の課長からも,私にも直接この件に関しては相談があっておりまして,今これをかなり強く申し入れをしなければならないと思っておりますが,現在政府におきましては,国におけます社会保障と税の一体改革,いわゆる消費税の値上げと社会保障の論議を与謝野大臣のもとで本格的にしておりまして,これは財務省,そして厚労省も入っておりますけれど,毎週土曜日,その論議が非常に進んできております。 現在の動向を申し上げますと,特に年金と介護で,やっぱり国の財源不足,これは国だけでも10兆円足らないというふうに言われております。ということは,消費税の5%分ぐらいは年金と介護の部分にほぼ当たってしまうという論議がされておられまして,財務省もそのことを強く主張しております。仮に,消費税を5%上げるということになりましても,地方消費税に回ってこないということと,医療に回ってこないということが大変な論議でございますので,我々もやっぱり国保を守らないと医療は崩壊するという観点で,強く今後とも意見を申し上げているところでございます。ここはちょっと予断を許さない状況にあるところでございます。 続きまして,市の財政状況に関しまして御質問をいただきました。 財政再建推進プランでかなり改善をしてきているのではないかという御質問でございますが,今回の平成23年度の予算編成を通じまして,財政の財源不足約50億円を圧縮いたしまして,160億円近くありました財源不足を,現在向こう3カ年で114億円台までに圧縮をしてきておるところでございます。 確実に財政再建は進みつつありますが,やはり国の交付税の動向が非常に不透明でございますので,まだこの国の動向を見ていく必要があろうかということで,慎重な,また確実な財政運営をしていかなければならないというふうに思っているところでございます。 関連をいたしまして,住宅リフォームの助成制度の創設を市単独でできないかという御質問でございます。 これまでも本会議でもたびたび出てきておりますところでございますが,やはり優先順位を考えますと,我々としましては,南海地震に備えた民間の木造住宅の耐震補強,ここをまず優先的にやらなければいけないというふうに思っております。経済対策としての住宅リフォーム助成事業には,相当のやっぱり財源が必要だということもありますし,優先順位から考えますと,地震に備える耐震補強工事の助成のほうが優先されるというふうに思っておりますので,まずは木造住宅の耐震補強助成の事業を中心に予算組みをしてまいりたいというふうに考えておりますので,御理解を賜りたいというふうに思います。 続きまして,TPPに関する御質問をいただきました。 食料の自給率の関連でもございますが,現在食料自給率は約40%でございますけれども,TPPの試算もいろんな試算がありますけれど,農水団体の試算では,40%が約13%まで低下をするという試算も出されておられます。現在,日本国内では,顕著な食料不足ということは今のところはないんですけれど,世界的に見ますと,非常に人口が爆発的にふえておりますので,世界あらゆる国で食料不足が深刻化してきております。 こういう中で,食料の自給率を高めるということは,日本にとりまして非常に重要になりますので,物は違いますけれど,レアアースをとめられたことによって産業がとまったということもありますので,種類は違いますけれど,食料の自給率を高めていくということは,非常に重要だというふうに考えているところでございます。 TPPの参加に強い反対の意思表明を行うべきではないかということでございますが,全国市長会のほうからは,農業関係の対策なくしてTPPに参加するということについては,非常に慎重な対応を求めるということで,全国市長会からは,昨年の11月にTPP参加に慎重な対応を求めるという意見書を関係各省庁に提案しておるところでございます。 また,少し先ほどの御質問の中にございました農協関係の団体の反対集会の中で,高知県市長会としての態度表明という要請が実はございまして,11市に意見を諮りましたが,残念ながら11市の意見集約が合意にならなかったので,高知県市長会としての表明はその時点では見送りましたが,おおむねやはり農業対策なくしてTPP参加は反対という意見では集約はされておられました。 今後とも,十分な対応がないままでのTPPの参加ということは,全国市長会でも反対をしておりますので,農業政策の手だてが要るというふうに考えているところでございます。 続きまして,図書館の関連での御質問に順次お答えを申し上げます。 まず,敷地の面積の関係でございますが,追手前小学校は約1万平方メートルでございまして,そのうちの東半分程度を図書館の敷地面積,そして中央部を多目的広場も含めた広場の設定ということで今構想しておりまして,1万平方メートルのうち6割程度を使うというふうに考えております。実質的には,中の橋通りの道路の引き込み線ということも考えていかなければならないということになる可能性もありますので,そのことを含めますと,敷地面積の6割から7割程度を使うことになるのではないかというイメージで
検討委員会に御説明を申し上げているところでございます。 追手前小学校の敷地につきましては,学校でありましたために,現在は第1種住居地域ということになっておりますが,追手前小学校が統合されるということが決定をした後,周辺全部商業地域でございますので,土地の高度化を目指すという意味で,商業地域へ用途を変更するということを目指しまして,本年3月に都市計画審議会にお諮りをしたいと考えているところでございます。 用途変更がこの3月末の都計審で決定をされますと,容積率は現在200%でございますが,商業地域に用途変更されますと500%ということになりますので,東側の土地半分の状態で,現在の約1万平方メートルにつきましては,建築ができるという形になる予定でございます。 したがいまして,当初示したイメージどおり,敷地の半分程度を新図書館の敷地の面積,そして真ん中に広場を設置しまして,残ります西側部分の3,000平方メートルあたりの土地利用につきましては,残されました非常に貴重な土地でございますので,民間有識者で構成をします中心市街地活性化基本計画
検討委員会のもとに,本年2月に追手前小学校西敷地土地利用検討部会を設置いたしまして,民間委員の皆様方代表7名の委員さんにこの部会にお入りをいただきまして,平成23年度末をめどにいたしまして,この土地の有効利用の検討を願うということで御論議を始めたところでございます。市民の皆様方の貴重な財産でございますので,これから建築されることになろうかと思います図書館整備等との相乗効果のあるものを一定考えながら検討していけばどうかということで,論議を始めていただいたところでございます。 続きまして,図書館整備につきましての基本構想の検討と並行して予算をお諮りしたということに関しましてのお尋ねにお答えを申し上げます。 今回,合併特例債の活用の関係や具体的な場所の選定や合築という方向性の検討に時間がかかりまして,非常にタイトなスケジュールになっておりまして,
検討委員会の皆様方にも,このタイトなスケジュールの中で非常に活発な御論議を賜っておられますことに私たちも感謝をするところでございます。 今回の場合と別にしまして,今後のさまざまな事業の中で,こういう手法をとっていくのかどうかという一般論での御質問でございましたので,今後のさまざまな事業に関してということでお答えをさせていただきます。今回非常にタイトなスケジュールの中で議会の皆様方にも御心配をかけておりまして,その点は申しわけなく思っておりまして,今後この重要なさまざまな事業の展開に当たりましては,十分な審議や協議の時間がとれるようにしてまいりたいというふうに考えておりますので,その点につきましては,よろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に,国保の一部負担金等の問題で何点かお伺いしましたので,順次お答えを申し上げます。 秋田県の仙北市の裁判の結果についての御質問に,まずお答えを申し上げます。 判決では,一部負担金の減免について,不可抗力等による事情変更に伴い,一時的に収入が減少するなどして,一部負担金が納付困難になった場合で,ある程度短期間のうちに収入が回復することが見込まれる場合であれば,直ちに生活保護に移行させることなく,収入が回復されるまでの短期間,一部負担金を減免したとしても,加入者相互扶助の精神に反しないだけの特別な理由があるということで,裁判は認定をしたところでございます。 これは高裁まで上がりまして,高裁も同じような決定をされたというふうに聞いておりますので,仙北市としましては,最高裁の上告を断念いたしまして,今回の判決は確定したというふうにお伺いをしているところでございます。この判決は,いろんな意味で特別の理由という場合の判断基準を一定示したということになろうかと思いますので,私たちも参考にしていかなければならないと考えているところでございます。 また,この一部負担金の減免につきましては,残念ながら国の適用基準で示しております基準が厳しいということもございまして,高知県内のマスコミでも取り上げられておられましたとおり,適用事例が非常に少ないという問題があります。一部減免につきましては,高知市でも平成17年度に要綱を制定して以来,21年度までの5年間で適用事例が3件,本年度も1件だけということになっておりますので,国はこの点でも問題意識は持っているところでございまして,それぞれ国におきましても,この適用基準の問題は今検討が始まったところでございます。 高知市におきましても,今般,これまでの収入要件の基準を生活保護基準の1.2倍のところまでしか認めないということになっておりましたが,生活保護基準要件の1.3倍のところまで収入を拡大するということと,もう一つは収入が急激に減ったという減少要件を30%の減少から20%の減少までに基準を緩めたということで,適用範囲を広げていきたいとも考えているところでございます。 国の基準にやはりいろんな問題もあろうかというふうに思いますので,この点につきましては既に協議を始めておりますけれど,厚労省の国保の担当課ともさらに協議を進めてまいりたいというふうに思います。 また,収入が少ない方々,いわゆる恒常的に低所得の方々に適用がないのかということでございますが,一部負担金の減免を恒常的に,所得が少ない方までに広げるということは,財源的にも大変難しいところもございまして,また保険料の中で運用するということに仮になれば,さまざまな部分で保険料負担を上げなければならないということにもつながってまいります。 やはり,低所得者の方々の国保の負担を抑えていくということには,国費の増額ということが欠かせないので,先ほども少し申し上げましたが,低所得者の方々への対策を国として国費を導入して入れていくようにということで,本格的に論議を進めていただかなければならないというふうに考えておりますので,今回新たに再度始まります国と地方の国保の協議の場で,その点につきまして強く申し入れをしてまいりたいというふうに思っております。 続きまして,潮江診療所の無料・低額診療の中での状況をどう受けとめているかという御質問にお答えを申し上げます。 3月2日の新聞報道にもありましたとおり,大変厳しい状況があるというふうに思っておりまして,潮江診療所のドクターの方々からも,直接的な事例を私たちも御紹介も賜っておりまして,大変厳しい状況にあるという認識を持っております。 また,制度上少し欠陥があると思っておりますが,診療につきましては無料で行われても,医薬分業の中で薬局へ行くと,保険はほとんど持たれておらないので100%薬代が要るということで,そこが大きな課題になっておりましたので,今回市の単独で,この無料・低額診療の中に薬剤費を加えたところでございます。 ただ,これも市の単独でやる事業では本来的にはない事業でございまして,もともと国が医薬分業の段階で整理をしておかなければならない点でございますので,この点につきましても,なお継続的に厚労省と協議をしていきたいというふうに思います。 続きまして,一部負担金の減免制度に,その保険料の完納要件をつけるというのを外さないかということでございますが,先ほどから出てまいります第44条の一部負担金の減免制度につきましては,加入者相互扶助の精神に反しない範囲で,特別な事情がある場合に限って減免するという制度になっております。仙北市の裁判の判決の中にも出ておりますが,被保険者の皆様方,保険に入られているお一人お一人の皆様方にお支払いをいただく保険料の中で減免するという制度に基本はなっているところでございます。 今回,私たちも制度運用について課題があるということで一定の見直しを申し上げますけれど,自己負担を支払うことができない,生活困窮を理由に申請を例えばされた場合に,減免申請の時点で保険料を完納するということは確かに難しいということもありまして,これまでにも保険料を分割で納めていただく場合でも減免を認めております。やはり,きめ細やかな御相談に応じていかなければならないというふうに考えているところでございますので,現場とも協議をしながら,この部分につきましては,どのくらいに一定運用基準を柔軟に運用できるかということにつきましても,なお協議をしてまいりたいというふうに思うところでございます。 次に,同和対策事業の終結につきましての御質問をいただきました。 平成22年2月の人権施策推進本部での同和対策関連施策の見直しにおきまして,地域の状況を見ますと,経済状況の悪化を受けまして,前回の見直しにおいても課題とされました教育や就労の問題,また生活保護などの福祉につきましては,今回22年2月の段階でも,他地域と比較をしましても,生活保護率が3倍ぐらいになるなど,むしろ悪化している傾向が見受けられるというふうに総括をしておりまして,まだまだ多くの課題が残されているものと考えております。 また,差別発言や落書きなどの差別事象は,現在でも発生をしておりまして,同和問題の解決は行政の責務であるという基本認識を今後も維持しながら,さまざまな差別や偏見のない,人権が尊重される地域社会の実現を目指して,残された課題解決にまだ継続して取り組んでまいらなければならないと考えておりますので,その点につきましては御理解を賜りたいというふうに思います。 次に,職員の健康管理の御質問をいただきました。 私も,先ほど御紹介いただきました公営事業事務所長とは,非常に古い友人でございまして,財政課でも同じ時期に仕事をしておりまして,またこの亡くなられた所長は,土佐清水市の出身ということもございまして,大変古いつき合いでございましたので,本当に残念でなりません。 競輪事業では,収益確保のために全国の各場で場外発売を売っていただかなければならないということで,その協議で全国の各場を回るというのが所長の大きな重要な役割ということになっておりますので,御指摘いただきましたように,他の部局と比較しますと非常に出張が多いところでございます。公営事業事務所全体の中で人員配置を基本にして,個々の職員に個別にその仕事が偏らないように,過労を防止するために役割分担ができるように,さらに検討してまいりたいというふうに思っております。 最後になりますが,職員のモチベーションが下がってきているのではないかという御質問をいただきました。 市の職員の皆様方には,大変厳しい予算編成の中で,職員の定数適正化で人員が減る中で真摯に取り組んできていただいておりますことを感謝申し上げ,大変御苦労をかけているということを申しわけなく思うところでございます。 職員のモチベーションの見方はさまざまあろうかと思いますが,やはりモチベーションの一番の原点は,何よりも職員がやりがいを持って仕事ができるというところが,私どもが一番大切にしていかなければならない点ではないかというふうに思います。一人一人の職員が,その仕事をやりがいを持って働ける,そういう職場ということが非常に重要でございますので,いろんな政策研修も自主的に,積極的に行っていただきたいということで,そういう予算も今回組んだところでございます。 職員一人一人が仕事にやりがいを見つけられる職場づくり,また上司との関係を含めて風通しのよい職場づくりをさらに目指してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願い申し上げます。 その他の御質問につきましては,各担当部局長等よりお答えを申し上げます。
○副議長(山根堂宏君) 中澤総務部長。
◎総務部長(中澤慎二君) まず,新図書館についての御質問にお答えいたします。 最初は,車両の出入り口に関する御質問でございますけれども,追手前小学校敷地での県市一体型の新
図書館構想を実現していくためには,解決をしなければならない幾つかの課題がありますが,日曜市開催時の人の動線や駐車場への進入出路も重要な課題であると認識をいたしております。 現段階では,最終的な動線計画を描くまでには至っておりませんけれども,これまで事務局の中で検討してまいりました中では,イメージといたしまして,敷地が面しております東,北,西の3つの道路への動線設定案を考えております。 まず,東側の県道高知本山線は片側1車線で比較的通行量の多い幹線道路ですので,ここを主たる車両の出入り口に設定するとなりますと,交通渋滞や事故のリスクを避けるため,敷地側にセットバックして専用レーンを設けるなどのハード面での対応が一定必要となり,また安全対策として警備を置くなど,ソフト面での配慮も必要になると考えております。 次に,北側の追手筋の市道は片側2車線ですので,この場合はセットバックすることなく,比較的スムーズに車両の出し入れが可能ではないかと考えておりますけれども,日曜市は街路市開催時の対応が必要となってまいります。 さらに,西側の市道は1車線で,平日等は北側への一方通行であり,日曜日等は歩行者天国になっておりますことから,ここから車両が出入りする場合は,敷地内を横断する車両動線の確保のほか,渋滞や事故のリスクを避けるための市道への専用レーンの設置等が必要になるとともに,日曜市への対応も必要になってまいります。 このように,現時点ではそれぞれに課題がありますので,今後ハード,ソフト両面からさまざまな手法を組み合わせながら検討してまいらなければならないと考えております。 また,今後の検討過程の中では,県警など関係機関との協議をこれまで同様に継続してまいりますとともに,次のステージであります基本計画及び基本設計の段階においては,専門家の方々からの意見やアイデアもいただきながら,最適な案を構築してまいりたいと考えております。 次に,新
図書館構想の3施設に係る必要延べ床面積に関する御質問でございますけれども,新図書館の施設規模は,
検討委員会での検討の結果,ワーキンググループで示されました1万3,000平方メートルから,1万5,000平方メートルに見直しを行っております。 また,新点字図書館につきましては,事務局提案は,共用部分を含めて1,000平方メートル,仮称科学館につきましては,事務局提案は,共用部分を含めまして1,800平方メートルでありますが,それぞれの
検討委員会の委員の皆様からは,さらに専用スペース拡大の検討を望む意見があり,中間報告にもその旨の記述部がありますことから,そうした御意見も参考にしながら,今後の基本計画,基本設計の作業においてさらに精査し,詰めていく必要があるものと考えております。 次に,パブリックコメントについての御質問にお答えいたします。 本市におきましては,平成16年度に制度を開始して以来,33件の条例や計画等についてのパブリックコメントを実施し,これまでに多くの市民の皆様方から貴重な御意見,御提言をいただいてまいりました。 そのうち,条例案件につきましては6件ございましたが,御意見の内容とその御意見に対する市としての考え方につきましては,パブリックコメント制度の実施要綱の考え方に基づき,議会提案前にホームページ等で公表してきたところでございます。 また,その他計画等に対する御意見の公表につきましては,その計画の発表実施前としており,それぞれの案件に応じて適切な時期を見定めながら公表してまいりました。 次に,職員の健康管理についての御質問のうち,退職者数の実績等についてお答え申し上げます。 まず,水道局を除きました退職者数についてでございますけれども,平成19年度から申し上げますと,まず19年度の退職者は132名で,そのうち定年退職者74名,勧奨退職または自己都合などによる定年以外の理由によります退職者58名,そのうちの死亡退職者が3名でございます。また,20年度は退職者142名で,定年退職者83名,定年以外59名,そのうち死亡退職者4名。21年度は退職者141名で,定年退職者86名,定年以外55名,うち死亡退職者3名となっております。なお,本年度は現時点でございますけれども,退職者111名,そのうち定年退職者59名,定年以外の退職者52名の見込みとなっておりまして,そのうち5名の方々がお亡くなりになっております。 次に,1カ月以上の長期療養休暇者の延べ人数でございますが,平成19年度は84名で,その理由といたしまして,精神及び行動障害の方が28名,事故による方が12名,その他の疾患による方が44名となっております。また,20年度は103名で,精神及び行動障害の方が35名,事故による方が12名,その他の疾患の方が56名。21年度は104名で,それぞれ38名,17名,49名というふうになっております。また,本年度でございますけれども,こちらは2月末現在でございますが,職員延べ数で81名となっておりまして,それぞれ41名,8名,32名というふうになっております。 次に,平成22年4月の欠員数でございますけれども,こちらは水道局,消防局,
教育委員会,行政委員会を含めました新定員適正化計画のベースで計画人数2,872人に対しまして,正職員が2,711名,再任用職員64名の合計実人員数2,775人となっておりまして,その差の97名が欠員という形になっております。 なお,平成22年4月時点における常勤の臨時職員数でございますけれども,この欠員補充のほか,産休,療養休暇の代替職員や一時的な業務繁忙等の理由によりまして673名を雇用しております。そのうち欠員補充でございますが,97名が欠員ということでございますので,97名程度ということになろうかと思います。 以上でございます。
○副議長(山根堂宏君) 舛田財務部長。
◎財務部長(舛田郁男君) 新図書館整備につきまして,整備方法と委託先を変更しても,この交付金が今回の予算化のままで活用できるのかという御質問でございます。この補正予算の財源としております地域活性化・住民生活に光をそそぐ交付金は,実施計画に計上した事業費に対しまして,人口や事業分野ごとの係数を乗じて算定されているものでございまして,具体的な事業の内容を審査して決定されるものではなくて,交付対象分野の範囲内では自由度の高いものでございます。そのため,図書館の整備でございましたら,県市合築あるいは市単独であったといたしましても,交付金の活用は可能であるものと考えております。 また,仮に整備方法と委託先を変更する場合でも,当然にこれは議会に御相談しなければならない内容でございますけれども,予算の区分は委託料となっておりますので,予算上は補正や流用を行うことなく,執行は可能でございます。 以上でございます。
○副議長(山根堂宏君) 近藤
市民協働部長。
◎
市民協働部長(近藤昭仁君) 同和対策関連施策の見直しにつきましてお答えをします。 日本固有の人権課題であります同和問題の解決に向けての行政におけます取り組みにつきましては,昭和44年に施行されました同和対策事業特別措置法から始まりまして,幾度かの改正を経て,地対財特法の平成13年度末での失効まで三十数年間にわたりまして各種の事業が実施されました。法の失効後,本市では14年2月,そして19年2月,22年2月に事業の点検,見直しを行いまして,状況の変化に見合いました事業を推進してまいりました。 見直しに際しましての調査は,あくまで同和対策関連施策見直しのためのデータとしまして,長年市民会館に保管をしてあります市民会館周辺地域の住民リストをもとに,個人が特定できないような数的に処理をしまして,所得等の数値を抽出しております。 また,調査の対象としておりますのは,これまでの歴史的,社会的な背景の中で,他の地域と比較をしまして,福祉,教育,所得等の面で底辺に置かれてまいりました人々を対象としておりますので,御理解をお願いします。
○副議長(山根堂宏君) 岡林
健康福祉部長。
◎
健康福祉部長(岡林敏行君) 新点字図書館の機能を十分に発揮するために,現在計画している敷地では十分と言えないのではないかとの御質問をいただきました。 現在まで5回の新点字図書館基本構想
検討委員会を開催する中で,施設面積の規模については,新点字図書館が十分な機能を果たす面積の確保を条件とし,事務局が提示いたしました専用面積800平方メートルについて御理解をいただいたものと考えております。 今後,具体的な整備計画を検討する中で,会議室,研究室,研修室など,共用できるスペースの調整も行う予定ですが,基本構想に掲げた理念や機能が損なわれることがないように,健康福祉部として積極的にかかわってまいります。
○副議長(山根堂宏君) 古味
商工観光部長。
◎
商工観光部長(古味勉君) 住宅リフォーム助成制度についての御質問にお答えをいたします。 まず,国会での菅首相の答弁はどのようなものであったのかとの御質問をいただきました。 本年1月28日に行われました第177回国会参議院本会議におきまして,仕事が欲しいという中小企業の声と住宅リフォームが広がってきている状況,さらに経済波及効果などを踏まえ,住宅リフォームの支援を強化すべきではないかという質問に対しまして菅首相は,国民生活の基盤である住宅の質を向上させるとともに,住宅市場を活性化させる観点から,住宅リフォームの推進は極めて重要と答えた上で,地方自治体の住宅リフォームへの助成については,社会資本整備総合交付金を活用でき,今後ともこのような取り組みを支援していくとの答弁をされております。 次に,経済波及効果についての御質問をいただきました。 経済波及効果を算出するための産業連関表は,高知市の分はございませんので,県内の波及効果で,また高知県統計課がホームページに掲載をしております経済波及効果の分析ツールにより試算した結果でお答えをいたします。 公共事業の事業内容を道路改良で1億円を投入した場合につきまして,直接効果のうちの原材料需要といたしましては約6,600万円となり,全体の波及効果は1.51倍で,生産誘発額としましては1億5,100万円となります。 次に,住宅リフォームの場合ですが,県の分析ツールにはリフォームでの試算項目がございませんので,木造在来住宅建設で試算をいたしますと,1億円の予算を工事総額とすれば,直接効果のうち原材料需要としましては約6,068万円となり,全体の波及効果は1.49倍,生産誘発額としましては1億4,861万円となります。 次に,御質問の住宅リフォームへの助成予算が1億円の場合ですが,投資される工事総額につきましては他都市の例,宮崎市を参考にいたしまして,工事総額を9億2,000万円程度と想定をいたしますと,この9億2,000万円を同じく産業連関で試算をいたしますと,生産誘発額は13億6,720万円となります。これは公共投資と住宅リフォーム助成の予算額が同じ額でありましても,住宅リフォームの場合は1億円の予算に加えまして,8億円程度の個人資金が投資をされますことから,大きな生産誘発額となっているものでございます。 以上です。
○副議長(山根堂宏君) 海治
都市建設部長。
◎
都市建設部長(海治甲太郎君) 追手筋の南側について,まちづくりの観点から,高度地区を拡張していく考えがあるかとの御質問でございますが,現在都市計画法による高度地区の指定は,高知城を中心としたおおむね400メートルの範囲において,高知城のシンボル性やお城からの眺望などを確保し,地域の特性を考慮しながら,都市の発展と景観が調和したまちづくりを目指し,建物の高さや形態意匠の制限等のルールを定めております。 高度地区の規制の範囲を追手筋の南側に拡張することにつきましては,現在商業業務機能を中心とした土地利用が図られておりますので,規制による経済的影響なども踏まえますと,慎重に検討しなければならないと考えております。 また,追手前小学校敷地での建築物の高さにつきましては,高知城周辺の格調高い景観や敷地北側の文教地区との調和などにも十分配慮する必要があると考えておりますが,高度地区としての指定は考えておりません。
○副議長(山根堂宏君) 野本
教育委員長。
◎
教育委員長(野本明美君) 新図書館の整備に関連しての御質問に順次お答えいたします。
教育委員会の審査の過程で,新図書館整備についてどのような意見があったかというお尋ねについてでございますが,特段の意見なしということで,市長あての回答をいたしましたが,これは平成22年度補正予算案,23年度当初予算案及び予算外議案について総じての回答でございます。
検討委員会での御論議をいただいた状況等につきましては,他の教育委員も含め,報道はもちろん,
検討委員会や新図書館フォーラムでの傍聴を行いますとともに,定例委員会の後の委員協議会で学習会を持ってまいりました。定例会におきましても検討経過等の報告を受け,中間報告案に新しい図書館像が示され,その骨格は最終の報告書でも変わることはないと理解したところでございます。 なお,これらの経過を踏まえまして,新図書館に関します審議といたしましては,県と市の経費の負担割合についての質疑応答があっております。 次に,新図書館の合築について,
教育委員会として合築についての整備計画全体について合意したのか。また,その合意がいつされ,そのときの議論はどのようなものであったかとの御質問でございますが,
教育委員会といたしましては,9月議会に
検討委員会経費の予算補正をお願いし,
検討委員会での御論議をいただいているところでございます。その結果を尊重するということを土台に考えてまいりました。 現在,目指すべき図書館像など県市一体型の図書館の一定の方向づけがされた中間報告という形になっております。その中で,中間報告案,また中間報告に新しい図書館像が示され,県,市の間で協定書を交わし,連携した取り組みを継続していけば,その役割と機能を果たしていくことができるとされていること,そしてその骨格は最終の報告書でも変わることはないと認識しておりまして,それらをもとに,先ほどお答えしましたように,予算の提案を市長への回答として行ったものでございます。 以上です。
○副議長(山根堂宏君) 松原教育長。
◎教育長(松原和廣君) 新図書館に関しましての質問に順次お答えをさせていただきます。 まず,図書館法第7条2に規定しております公立図書館の設置及び運営の望ましい基準の改正についてのお尋ねがございました。 この改正は,平成20年6月に改正施行されました図書館法への対応,住民の図書館への要求の高度化,多様化への対応,また図書館経営の安定性の確保や説明責任等への対応などを背景に検討がされたものと理解しています。 この改正の方向といたしまして,資料,情報提供サービスの充実に関する規定の整備等によりまして,情報化が進展する社会への対応,課題解決支援機関,住民の生涯学習拠点として望ましい姿となることを目指したものであるとお聞きしております。 改正についてのスケジュールといたしましては,昨年の10月ごろにパブリックコメントを行い,11月ごろに公布施行となっておりましたが,現時点でパブリックコメントに至っていないとの状況でございます。
検討委員会の中間報告では,こうした望ましい基準を踏まえまして,目指す図書館像として課題解決の支援,地域の情報拠点,進化型図書館が挙げられております。
教育委員会といたしましては,この実現に向けて県と共同で取り組んでまいりたいというふうに考えております。 次に,蔵書計画についてのお尋ねがございましたが,
市民図書館では平成4年に策定をいたしました
高知市民図書館資料収集方針と8年に策定いたしました
高知市民図書館資料収書基準に基づきまして蔵書を構成しております。基本構想中間報告書におきましては,図書館の自由に関する宣言の精神を踏まえ,公平かつ広い視野に立ち,網羅的に活字資料とデジタル資料を収集することが基本となる,特に高知県と高知市に関するものは徹底的に収集する必要があるとされております。 本市は,財政再建中でありますので,来年度の増額は困難でございますが,財政再建がかないましたら,以前の図書費の水準へ復活することを
検討委員会でも表明いたしております。県,市それぞれの状況はございますが,今後
市民図書館と県立図書館が資料の相互補完を図りながら,新図書館の蔵書構成を築いてまいることになりますが,御理解をいただければと思います。 次に,新たな図書館の駐車場に関しましてお尋ねがございました。 点字図書館の利用者につきましては,徒歩あるいは介助者による送迎で来館されておりますので,駐車場の利用はほとんどない状況でございます。新図書館と科学館の車の利用の想定数につきましては,推計がなかなか難しいところではございますけども,他県の事例や県,市の図書館での利用アンケート結果から,新図書館,こども科学館を合わせまして,平日では160台程度,休日等で230台程度を見込んでおります。 次に,こども科学館の必要延べ床面積についてのお尋ねがございました。 他の都市では,郊外に広大な用地を取得いたしまして,大規模な科学館の施設を設置している例もございますが,用地費及び建設,将来にわたっての人件費を含めた維持管理費等,本市の財政状況の中では,そのような施設の設置については困難であると考えております。 敷地が狭いために十分な機能を発揮しなくてもいいのかということでございますけども,それはもちろん考えてはおりません。しかし,合築によりまして科学館等の体験について図書館で調べることにつながったり,また逆であったりということで,複合施設でのあることのメリット,相乗効果もあるのではないかということで期待をいたしておるのが実態でございます。 以上でございます。
○副議長(山根堂宏君) この際暫時休憩いたします。 午後3時2分休憩 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 午後3時15分再開
○議長(水口晴雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 下元博司議員。 〔下元博司君登壇〕
◆(下元博司君) そしたら,2問をさせていただきたいと思いますが,最初に
市民協働部長ですが,1問目で質問をしたその状況調査のことですが,正しい状況調査たり得るかということについての答えが抜かっておったんではないのか。また,この調査を実施し続けることは,高知市が部落出身者を特定し続けることになるのではないかという質問をしましたが,答弁が抜かっておったんではないかと思いますので,答弁をお願いしたいと思います。 それから,図書館の問題ですが,財務部長の答弁で,予算の成立がイコール合築と認めることにはならないということが明らかになったと思いますが,
検討委員会は合築の是非は議会で最終的に判断することになるとしていましたし,県の教育長も,予算を認めることが合築を認めていただいたことになると述べていましたが,補正予算案の可決,これがイコール合築とは言えないと行政法務上の確認をしていいですか,これは,総務部長にお聞きをします。 それから,図書館の問題ですけれど,昨日の岡崎豊議員の新図書館関連予算案の修正,単独整備に再考の余地があるかどうかという質問に対して市長は,単独整備ということになると,改めて基本構想の策定作業を一定やり直すということも必要になるのではないかと。施設建設完了が,合併特例債の対象期間を過ぎてしまうことが考えられ,今後のタイムスケジュール等を考えると大変厳しいというふうな内容の答弁をされたと思います。この大変厳しいということは,単独整備はもう困難だということで,
検討委員会の最終報告が出されてない段階,まだ議論をしている段階で,これは合築を決定した,合築に踏み切ったということになると思います。 それでは,
検討委員会の論議,これまで行ってきた論議は一体何だったのか。合築ありきで議論をさせられてきた委員の皆さんをこれは愚弄すると思いますが,市長にこの点の答弁をお願いしたいと思います。形だけを整えるための委員会だったんではないかというふうな気もします。 これまでの質問戦の中でも出てきましたが,中間報告の段階でこのような予算議案が提出されるということは,
検討委員会委員さんに対して大変失礼なものであるし,侮辱する取り扱いになるんではないかと,こういうことは私は許せないと思います。ルール無視の今回のこの提案議案の取り扱いのいかんによっては,私は市民の皆さんからも,この高知市議会のチェック機関としての資質,審議機関としての資質が極めて厳しく問われるものだというふうに考えます。 私は,第1回の基本構想
検討委員会を,10月30日でしたか,傍聴しました。委員さんからは,いろんな図書館の役割などについて厳しい意見が出されたんですが,閉会のあいさつの中で県の中澤教育長がこういうふうにたしか言ったと思うんですが,私の記憶がひょっと誤りかもしれませんが,予想以上のレベルの高い意見が出されたというふうにたしかおっしゃったと思います。このことがずうっと頭を離れなかったんですが,今思うと,県や市のほうは,選んだ委員さんからこういうふうなレベルの高い意見が出るとは予想もしてなかった,こんなはずではなかった。検討委員の選任を誤ったという気持ちが,この言葉の中にあらわれているんではないかというふうに感じました。形だけ整えるための委員会を立ち上げるというのは,この立ち上げのための550万円の予算そのものが市民から言わせると無駄遣いというふうに言われても,私は仕方がないというふうに思います。 それから,あと住宅のリフォームの問題,これは来週からの個人質問の中でも議論が出てくるとは思いますけれど,市長は耐震補強を重点的に優先させていく必要があるということでしたけれど,部長のほうからは,仮に1億円の助成をやった場合には,工事費としては9億2,000万円,それから経済誘発効果が13億6,000万円ぐらいということで,経済効果は高いということも,宮崎市の例ということですが,言われました。 政府のほうも,この住宅リフォームへの助成制度を社会資本整備総合交付金ですか,これを活用ができるし,今後とも取り組みを支援していくというふうに言っていますので,ぜひ取り組みについて前向きな検討をお願いしていきたいと思います。 それから,職員の健康管理の問題で,退職者の数とか,病気療養の方の数が報告をされました。大変高い数字です。特に,精神障害,うつとか,そういったことで長期入院されている方が平成21年度38人ということで,長期療養者の中では36.5%,毎年長期療養者の3分の1以上がこういった精神的な障害で療養されているという状況にあります。 市長は,職員間の風通しもよくしなければいけないというふうなこともおっしゃっていましたが,今市長がやっているのは,人的な削減をやって,職場に空間ができて風通しはよくなってはいるとは思うんですけれど,職員間がお互いを支え合っていく,そういったことが自由にできる,そういった風通しのよさといいますか,それにはなってないというふうに思います。やはり,途中退職者が多い問題,それから精神的な疾患で療養せざるを得ない要因,このことをしっかりとらえなければいけないと思います。 このことについては,御答弁がなかったと思いますので,改めて市長の見解をもう一度お聞きをしたいと思います。 2問を終わります。
○議長(水口晴雄君) 岡崎市長。
◎市長(岡崎誠也君) その職員数の削減等が,職員のさまざまな過重な労働につながっていっていないかという御質問も再度いただきましたのでお答えを申し上げますが,市民130人当たり,2,700人への定数管理ということを目指しておりまして,各職場でもそれぞれ大変な御苦労もかけているところでございます。特に,健康福祉部につきましては,非常に市民ニーズがふえておりますし,また政策的にも新しいメニューがかなり入っておりますので,全体の調整をどういうふうにつけていかなければならないかということは,まだ継続的な課題だというふうに考えております。 ただ最終的には,それぞれの部局間の調整も図りながら,アウトソーシングも図りながら,2,700人ということを目指してまいりたいというふうには思っております。 そういう中で,その職員数の削減の中で,大変職員のお一人お一人にも苦労をかけておりますが,モチベーションを高めるということにつきましては,やはり職員の方々がその仕事にやりがいがあるということが一番のポイントであるというふうに思っております。そういう意味で,職場の中のいろんな意見交換が活発にできるということも重要でございますので,そのことも含めてモチベーションが上がる職場づくり,そしてその先輩,後輩,また仲間のいろんな意味での情報交換ということも必要だというふうに考えております。 庁内でも,さまざまな横断的なプロジェクトチームや研究チームがございまして,研究チームでも活発な論議がされているチームもありますので,単に職員数が減ったのでモチベーションが下がっているという認識ではございませんが,やはり職場でそれぞれ自由に意見が活発に出せれるという状況が重要ではないかというふうに考えているところでございますので,その点につきましてはさらに努力をしてまいりたいというふうに思います。 その他の御質問には,各担当部局等からお答えを申し上げます。
○議長(水口晴雄君) 中澤総務部長。
◎総務部長(中澤慎二君) 先ほどの財務部長の質問につきまして第2問をいただきましたが,交付金の使い道でございますけれども,合築,単独に限定されていないという意味で,図書館の整備であれば,県市合築あるいは単独であったとしても交付金の活用は可能だということでお答えをいたしました。 あくまでも予算は今回合築を前提で要求を計上し,また御審議をいただいているものでございまして,議決をいただいた後で,仮に整備方法とか委託先を変更する必要が生じた場合でも,当然議会に相談を申し上げなければなりませんけれども,予算の区分は委託料となっておりますので,予算上は補正や流用を行うことなく執行が可能だという意味合いで申し上げたところでございます。 今回の予算につきましては,合築を前提で予算のほうを御審議いただいているということで御理解を願いたいと思っております。
○議長(水口晴雄君) 近藤
市民協働部長。
◎
市民協働部長(近藤昭仁君) 同和関連施策の見直しに関します調査につきましては,市民会館に保管しておりますリストに基づきます関係で,旧の対象地域の出身者の方々を特定しての調査というふうになっておりますが,住民リストにつきましては,同和対策事業の施行時から,また旧の隣保館時代からの,現在市民会館の各種の相談事業を通じまして,長年にわたりまして整理,保管されたものでありまして,調査に十分活用できているというふうに解釈しております。
○議長(水口晴雄君) 下元博司議員。 〔下元博司君登壇〕
◆(下元博司君) そしたら,3問を行います。
市民協働部長,私が質問したのは,固定化につながるのではないですかということを質問しておりますので,調査のもとが何だとかということではありませんので,そういった特定の人として高知市が認定していくことになるんではないですかということですが,それについてお答えをちゃんとしてもらいたいと思います。 あと生活保護の関係などの質問も準備しておりましたけれど,さきの質問で大体重複しておりましたんで,あえて質問はしませんでした。 大変厳しい市民の生活状況の中で,生活保護率も上昇しています。そういった中で,高知市が生活福祉課を増員,増係をして,3課体制でこれから取り組んでいくということですので,今後先進的な自立支援プログラムを実施している,そういった自治体を参考にしながら,いわゆる高知方式の支援方式についても検討し,推進していただきたいということを要請して,すべての質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(水口晴雄君) 近藤
市民協働部長。
◎
市民協働部長(近藤昭仁君) 市民会館に保管をしております住民リストがございますけども,これはあくまで市民会館で保管をしております。ただ,個人が特定できないようなツール的に処理をしてありますので,固定というか,個人を特定するというような状況ではございません。市民会館にあります世帯票をもとに,旧の対象地域住民を整理しておりますので,外向けには個人が特定できるような状況にはなっておりません。 ~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(水口晴雄君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(水口晴雄君) 御異議なしと認めます。よって,本日はこれにて延会することに決定いたしました。 3月14日午前10時再開いたします。 本日はこれにて延会いたします。 午後3時30分延会...