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03月14日-04号

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  1. 高知市議会 2006-03-14
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    平成18年第393回 3月定例会 第393回高知市議会定例会会議録第4号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  議事日程 第4号 平成18年3月14日(火曜日)午前10時開議第1 市第1号 平成18年度高知市一般会計予算 市第2号 平成18年度高知市下水道事業特別会計予算 市第3号 平成18年度高知市中央卸売市場事業特別会計予算 市第4号 平成18年度高知市国民健康保険事業特別会計予算 市第5号 平成18年度高知市老人医療事業特別会計予算 市第6号 平成18年度高知市収益事業特別会計予算 市第7号 平成18年度高知市駐車場事業特別会計予算 市第8号 平成18年度高知市国民宿舎運営事業特別会計予算 市第9号 平成18年度高知市産業立地推進事業特別会計予算 市第10号 平成18年度高知市へき地診療所事業特別会計予算 市第11号 平成18年度高知市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算 市第12号 平成18年度高知市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算 市第13号 平成18年度高知市介護保険事業特別会計予算 市第14号 平成18年度高知市水道事業会計予算 市第15号 平成17年度高知市一般会計補正予算 市第16号 平成17年度高知市下水道事業特別会計補正予算 市第17号 平成17年度高知市国民健康保険事業特別会計補正予算 市第18号 平成17年度高知市老人医療事業特別会計補正予算 市第19号 平成17年度高知市国民宿舎運営事業特別会計補正予算 市第20号 平成17年度高知市産業立地推進事業特別会計補正予算 市第21号 平成17年度高知市水道事業会計補正予算 市第22号 高知市職員定数条例の一部を改正する条例議案 市第23号 高知市地域振興基金条例制定議案 市第24号 公の施設の管理委託の廃止に伴う関係条例の整備に関する条例制定議案 市第25号 高知市一般職の任期付職員の採用等に関する条例制定議案 市第26号 高知市報酬並びに費用弁償条例の一部を改正する条例議案 市第27号 高知市職員給与条例の一部を改正する条例議案 市第28号 高知市職員特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例議案 市第29号 高知市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例議案 市第30号 高知市防災会議条例の一部を改正する条例議案 市第31号 高知市水防協議会条例を廃止する条例制定議案 市第32号 高知市国民保護協議会条例制定議案 市第33号 高知市国民保護対策本部及び高知市緊急対処事態対策本部条例制定議案 市第34号 高知市消防団員の定員,任免,給与,服務等に関する条例の一部を改正する条例議案 市第35号 高知市消防手数料条例の一部を改正する条例議案 市第36号 高知市団地下水道条例の一部を改正する条例議案 市第37号 高知市簡易水道施設整備基金条例を廃止する条例制定議案 市第38号 高知市障害程度区分認定等審査会の委員の定数等を定める条例制定議案 市第39号 高知市心身障害児通園施設条例の一部を改正する条例議案 市第40号 高知市福祉医療費助成条例の一部を改正する条例議案 市第41号 高知市手数料並びに延滞金条例の一部を改正する条例議案 市第42号 高知市保健福祉センター条例の一部を改正する条例議案 市第43号 高知市浄化槽の保守点検業者の登録に関する条例の一部を改正する条例議案 市第44号 高知市国民健康保険条例の一部を改正する条例議案 市第45号 高知市観光案内所条例を廃止する条例制定議案 市第46号 高知市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例議案 市第47号 高知市立農林漁業共同利用施設設置条例の一部を改正する条例議案 市第48号 高知市工石山青少年の家条例制定議案 市第49号 高知市職員の退職手当に関する条例の特例に関する条例についての市長専決処分の承認議案 市第50号 こうち人づくり広域連合規約の一部変更に関する議案 市第51号 高知県広域食肉センター事務組合規約の一部変更に関する議案 市第52号 高知市土地開発公社の定款の一部変更に関する議案 市第53号 包括外部監査契約締結議案 市第54号 指定管理者の指定に関する議案 市第55号 市道路線の廃止に関する議案 市第56号 市道路線の認定に関する議案 市第57号 エコ・パーク宇賀整備工事請負契約締結議案 市第58号 調停の申立てについて 市第59号 高知市介護保険条例の一部を改正する条例議案  ────────────────  本日の会議に付した事件日程第1 市第1号議案から市第59号議案まで  ────────────────  出席議員1番 はた  愛君  2番 武内 則男君3番 川村 貞夫君  4番 門田 博文君5番 迫  哲郎君  6番 下本 文雄君7番 中山 研心君  8番 岡崎  豊君9番 河野 隆博君  10番 岡田 泰司君11番 下元 博司君  12番 浜田  拓君13番 近藤  強君  14番 楠本 正躬君15番 小原 敏一君  16番 宮島 和夫君17番 江口 善子君  18番 津村 一年君20番 安岡  保君  21番 浜辺 影一君22番 土居ひさし君  23番 上田貢太郎君24番 山根 堂宏君  25番 中野 城久君26番 戸田 二郎君  27番 尾崎 武志君28番 高木  妙君  29番 水口 晴雄君30番 西村 和也君  31番 高橋  徹君32番 岡部 忠孝君  33番 吉田 哲男君34番 岡崎洋一郎君  35番 田中  健君36番 福島  明君  37番 今西  清君38番 島崎 利幸君  40番 岡村 康良君41番 浜川総一郎君  42番 中澤はま子君  欠席議員39番 小崎千鶴子君  ────────────────  説明のため出席した者      市長      岡崎 誠也君      助役      山下  司君      収入役     長崎 豊彦君      企画財政部長  山谷 暢哉君      総務部長    山中 博通君      市民生活部長  西森  孝君      健康福祉部長  澤本 義博君      環境部長    福留 剛毅君      商工観光部長  山中 信雄君      農林水産部長  木藤 善治君      都市整備部長  産田 節雄君      建設下水道部長 前田  力君      教育委員長職務代理者              西山 彰一君      教育長     吉川 明男君      水道事業管理者 筒井 章允君      監査委員    川添裕一郎君      財政課長    古味  勉君  ────────────────  事務局職員出席者      事務局長    武内 正久君      事務局次長   阿部 紀夫君      法務担当参事  堀内 清衛君      庶務課長    澤田 尚人君      議事調査課長  関  文雄君      庶務課長補佐  古屋野雄作君      議事調査課長補佐篠田 充男君      秘書係長    山下 節子君      議事係長    前田 敦夫君      調査係長    松内 裕子君      書記      野口 敦史君  ~~~~~~~~~~~~~~~~  午前10時開議 ○議長(田中健君) これより本日の会議を開きます。  ~~~~~~~~~~~~~~~~ △日程第1 市第1号議案から市第59号議案まで ○議長(田中健君) 日程第1,市第1号議案から市第59号議案までを一括議題といたします。 これより質疑並びに一般質問を行います。 通告がありますので,順次発言を許します。 島崎利幸議員。  〔島崎利幸君登壇〕 ◆(島崎利幸君) 平成18年3月14日火曜日,天候,外は雪であります。ことしは12月に大雪が降ったり大変気候上の変化がある,この分じゃあことしは地震が来るんじゃないかという危惧を持っておりますが,最初から脱線してはいけませんね。 自由民主党を代表いたしまして,質問並びに要望,意見を申し上げます。 我が高知市議会自由民主党は,本年1月5日に平成18年度予算と行政運営に関する要望書を岡崎市長に提出いたしました。まず,我が会派のこの要望に当たっての基本的な考え方につきまして述べさせていただきます。 平成18年度の国の一般会計予算は,地方交付税等が 9.5%減額となることなど,8年ぶりに80兆円を下回る緊縮型の政府案が示されました。地域間格差著しい本市の財政状況は,景気低迷による市税収入の減少に加え,国と地方の三位一体改革による影響は必至であります。財政の危機的状況下で岡崎市政3年目となる平成18年度の行政運営は,本市の経済を後退させてはならず,財政健全化に全力で取り組むとともに,市民の目線に立った柔軟かつ公平,効率的な予算編成でなければならないと思います。 また,不祥事相次ぐ本市には組織の体質改善が急務であり,市政への信頼回復に全力で取り組まなければならないのであります。高知市議会自由民主党としては,市民の幸せを第一に願うがゆえに,計画的かつ大胆な改革も含めた行政運営を期待するものであります。 こうした基本的な考え方のもとに,以下の重点課題を検討の上,実現に向けた取り組みを強く要望するものであります。 その具体的な要望項目は,財政健全化に関することを初め合併,不祥事や不適正な事務処理の再発防止,公共事業,JR高知駅周辺整備,土地利用,収益事業,農業の振興,林業・木材産業振興,中山間振興策,雇用対策,観光振興,防災対策,生活保護費,鏡川清流保全エコサイクルセンター,新エネルギー政策,ごみの有料化・民間委託,学校教育,大学との連携,職員採用についての21項目であります。 これまでの各会派の代表議員の質問内容と重複いたします項目以外の,我が会派の主な要望事項などを中心に質問をいたします。市長を初め執行部の明確な答弁をお願いいたします。答弁を聞いておりますと,どうも抽象的な答弁が多過ぎる。白か黒かと聞けば,白か黒かで答えてもらいたい。イエスかノーかという質問には,イエスかノーかで答えていただきたい。研究するとか検討するとか,いわゆるありきたりの役所の答弁は求めておりませんので,きちっと整理をしてください。 まず最初に,市長の政治姿勢について伺います。 岡崎市長が高知市長に当選してから2年余りが経過いたしました。この間,高知市のトップとして多くの市政課題等に懸命に取り組んでこられたことに対して,一定の評価を表します。が,これまでの経験や経緯を踏まえ,岡崎市長としてはトップリーダーの条件として何が必要と心得ておられるのか,まず所見を伺います。 次に,大阪市の空特別勤務手当等について伺います。 さきの3月2日の読売新聞の朝刊に,大阪市空特勤手当9万5,000件,3年間で1,700万円職員返還へという大きな見出しの記事が掲載されておりました。大阪市が内部調査を行い,危険や不快などに伴う仕事に対して職員に支払った特殊勤務手当のうち,実際に業務を行ったという裏づけができない,いわゆる空特勤が3年間で9万 5,000件もあったわけであります。調査内容結果では,支給対象にならないはずの時間まで手当を算入したり,業務に従事した記録を残していなかったりのお手盛り支給やずさん管理の実態が判明し,大阪市は今月じゅうに職員から全額を返還させ,関係者の大量処分に踏み切るとのことであります。 大阪市は,平成16年に発覚した空残業問題においても2万 5,330件の不適切事案が発覚し,昨年,職員の6人に1人に当たる 7,908人を処分したばかりであります。まさにやりたい放題とはこのことであります。市民の税金を何と心得ているか,公務員としての資質ばかりでなく,組織全体の問題ではないかと思うのであります。 翻って本市はどうかというと,平成12年度以降,公金横領事件など6件もの職員の不祥事が発生しており,そのうち2件は昨年9月の補助金等交付事務調査特別委員会の報告後のことであります。今さらながらあきれるばかりであります。また,先日の包括外部監査の報告でも,市場のずさんな事務処理などが指摘されておりましたが,まさか組織全体のたがが緩んでいる大阪市のようなことではなく,わずかな救いといえば,その多くが個人的犯罪だったということであります。 岡崎市長は,組織改革,人事制度改革,意識改革の3改革を今後進めてまいると言っておりますが,その前に本市においても空残業や空特勤手当についてそのような実態がないのかどうか,現状しっかりと認識しているのか,市長に伺っておきます。 次に,財政健全化についてでありますが,これは昨日の水口議員から詳しい質問,そして答弁がありましたので,省略をいたします。 それから,合併につきましても我が会派の戸田議員があさって質問をいたしますので,これも割愛をいたします。今後,本格的な地方分権時代の到来に伴う地域間競争に生き残れるような力のある高知市の将来像を描く上で,春野町との合併は大きなメリットがあると考えます。墓地問題や廃棄物問題など,先送りされている多くの課題については,合併協議会において本市に新たな負担を生じさせることのないよう明確に解決させることとし,また協議会については目指すべき廃置分合時期に制限されることのないよう,将来に禍根を残さないためにも慎重に協議を進めることを強く要望をいたしておきます。 職員の不祥事についてでありますが,これも多くの代表質問で皆さんが指摘をいたしました。が,昨年より相次いで顕在化している職員による不祥事,また補助金等の管理や公共事業発注に関する不適正な事務処理問題などに終止符を打ち,著しく失墜した市政への信頼を回復するため,改めて職員の意識改革,組織改革を徹底すべきであります。 特に,人事において特別委員会での報告,提言を真摯に受けとめ,人事考課制度や降格制度などの厳正なシステムを構築するとともに,不当な圧力にも組織として毅然と対処し得る体制を実現し,地方分権の確かな担い手となり得る組織へと改革していただきたい。市長の組織改革,人事制度改革,職員の意識改革に向けての決意を改めて伺っておきます。 次に,職員の採用に当たっては,採用条件の中に本市在住を基本条件とすることとし,また既に市外から通勤をしている職員については,通勤手当の支給額の上限を市内在住者の通勤手当額以内とすべきと要望書で要望してまいりました。この件に関する市長の所見を伺っておきます。 公共事業関連の入札制度につきましては,近年の公共事業の減少は地元経済の落ち込みに拍車をかけている状況にありますが,市民生活に密着した公共事業は厳しい財政状況のもとにあっても維持されなければならない。発注業務については,市民ニーズを基本に積極的かつ効果的に能力の範囲で地元企業への優先を図るべきであると考えます。 また,赤字覚悟の最低制限価格落札による影響は,これはすそ野が広く,最低制限価格の底上げも視野に,入札制度の見直しの検討も必要でないかと考えます。所見を伺っておきます。 次に,JR高知駅周辺整備についてでありますが,高知駅南広場への一般車両乗り入れ禁止や,駐車スペースを確保しない案には納得できないことをまず申し上げておきます。また,図書館や文化ホール等の複合施設案は県の一方的な案であり,駅前広場整備の妨げとなりかねないことから,県との連携を密にし,市民の声を最大限反映させるべきと考えます。今後の取り組みについて伺っておきます。 収益事業,競輪事業については,従事員の賃金単価の引き下げ,加えて場内の清掃までボランティアでの協力など,組合員の自発的な発想で経営改善がなされてきております。が,まだまだメスを入れなければならない思い切った改善の取り組みが必要だと思います。南国と安田の両サテライト車券発売業務は,本市が直営で行っております。競輪事業の健全化のためにも現在直営で行っている業務を施設会社に委託する考えはないか。さらに,現在存廃の是非も問われる現況下で,単年度黒字は事業存続の最低条件であり,経営改善実施計画に基づきもっともっと危機感を持って取り組むとともに,日本自転車振興会への交付金制度の見直しを関係機関との連携で強く強く求めていくよう要望をしておきます。 農林業関係につきましても,我が会派の土居議員が専門でありますので,この私の後質問をすることになりました。割愛をします。 そして次に,生活保護行政については,市長の全国市長会の代表としてなし得た生活保護費の負担率引き下げの見送りには一定評価するものであります。しかし,本市においては不正受給の情報も多く寄せられており,適正保護,つまり不正受給の根絶,保護費の抑制を図るために厳正な相談審査の徹底と監視,自立への支援や指導の強化を図ってまいらなければならない,また支給に当たっては窓口での手渡しを基本とすべきと考えます。本市の生活保護費は年々増加し続けており,財政を圧迫しております。こうした状況から,本市の生活保護行政の抜本的な見直しの時期にあると考えますが,所見を伺います。 次に,観光振興について。 時間的な金銭的な余裕,消費余力を持った元気な中高年層の増加と,国際交流の進展により外国人観光客がふえたこと等を踏まえ,観光コンベンション協会,旅館,エージェントなど観光関連業界との連携をさらに深め,滞在型の観光の充実と新たな観光資源の創出など,オンリーワンの魅力を生み出す集客資源の強化を図っていくべきと考えます。特に,現在の観光は食の,つまりグルメの占めるウエートが高くなっており,若い女性やシルバー富裕層と呼ばれる階層には強いその傾向が見られます。 高知といえばすぐに皿鉢にカツオのたたきが相場でありますが,このような観光客のニーズにこたえているか。また功名が辻という絶好の機会に観光客誘致に向けた食の新しい魅力を提供することが大事ではないかと思いますが,いかがでしょうか。 防災政策については,災害常襲地域であるだけでなく,将来南海地震が予想される本市にとって,災害に強い都市を構築することは緊急の課題であります。公共施設における耐震化の推進と常備消防の機能充実を図るとともに,市民の防災意識の高揚に努め,自主防災組織の組織率の向上や消防団への支援強化など,地域防災力の向上に一層努めていく必要があると考えます。 また,事後対策として,地籍調査事業の円滑かつ公平な実施も図っていかなければならない。こうした中で本市は防災に対応した拠点施設となる仮称総合あんしんセンターの建設に向けた取り組みが進められておりますが,その施設の機能と具体的なスケジュールについて説明をしていただきたい。 次に,環境行政関連といたしまして何点か伺います。 まず,鏡川清流保全についてであります。 合併によって源流から河口まで,そのすべてが本市となった今,我々市民の宝であり,命の水がめである鏡川の特性に応じた水質や生態,景観,利水等について,鏡川清流保全条例に基づき本年度発足した鏡川清流保全審議会などの意見も踏まえ,市民参加の清流保全に取り組んでいく必要があると考えます。鏡川清流保全に向けた計画や取り組みについて市民の参加をどのように位置づけられているのか,伺っておきます。 また,鏡川清流保全を目的とした本市独自の目的税,水道使用料1トン1円基金などの創設をそろそろ来年度は検討してみてはどうかと考えますが,所見を伺っておきます。 次に,エコサイクルセンターについて。 これは高知の理事会において副理事長である岡崎市長の提案で縮小計画案が承認されておりますが,我が会派といたしましては,市長が縮小計画案を提案したこと自体が大変遺憾であります。わずか20年間しか使用できない処理容量の施設であり,処理技術の向上や法整備等により多くの産業廃棄物が民間で処理されている今日,あえてコストの高い公共施設はつくるべきでない。また減額するとはいえ,多額の振興策にも納得がいくものではありません。同計画には一貫して反対をしてきた経緯も踏まえ,同施設建設の中止を強く求めるものであります。 次に,エネルギー政策について触れておきたいと思います。 京都議定書の発効を踏まえ,地球温暖化防止対策,新エネルギー政策の重要性を再認識し,地域新エネルギービジョンの策定に取り組み,クリーンエネルギーである個人住宅用太陽光発電システムの設置への補助金支援など,実現に向けて取り組んでいく必要があると考えます。先進都市の状況等も踏まえ,本市の新エネルギー対策太陽光発電システム設置補助に対する考え方について伺います。 次に,ごみの有料化と民間委託については,有料化を実施していくことを求めるものでありますが,本市の有料化に向けた取り組みをなお強力に推進していくことを強く要望いたします。 また,収集,運搬,焼却などの民間委託についてもできるものから実施し,歳出の削減に積極的に努めていくこと,さらに事業所系のごみ収集についても新たな手法を検討し,適切な処理システムを構築していくべきであると考えます。民間委託への取り組みと事業所系のごみの収集のあり方について,さらに検討をしていくことを要望しておきます。きょうは要望にとどめますが,昨年の福留部長の答弁は決して忘れておりませんので,そのことを後の方に引き継いでいただきたい。 学校教育についてでありますが,小中学校全体の学力低下が進む中,各学校においてはその原因を細かく分析し,児童・生徒一人一人の学習内容の理解度やつまずきの状況を十分に把握し,加力指導,少人数指導,チームティーチング等,個々に応じた指導方法のさらなる工夫,改善を図っていく必要があります。 また,校則を守らせることは最低限の社会教育であることから,家庭や学校現場において厳しさと規律正しい教育の実現を図るとともに,教職員の質の向上を徹底していくことが必要と考えます。現在の本市の子供の学力や不登校,生活態度,教育現場の実態等を踏まえ,今後どのような教育を実践されていくのか,教育長の所見を伺っておきます。 そして最後に,この問題は,大学との連携については昨年の12月,会派の上田貢太郎議員が質問をいたしました。そのことについて要望書も提出してあります。大学との連携の問題につきましては,自立した地域社会の実現が求められる今,政策立案能力を高めるためにも,大学の有する研究機関を活用していくことが今後の地方行政を展開していく上で必要不可欠であると考えます。大学と行政が連携し,今後の地域政策を研究,検討していくためにも,地域のシンクタンク機能である高知大学と包括的な相互連携協定を結ぶべきと考えますが,このことについての所見を伺いまして,第1問を終わります。 ○議長(田中健君) 岡崎市長。  〔市長岡崎誠也君登壇〕 ◎市長(岡崎誠也君) おはようございます。 御質問に順次お答え申し上げたいと思います。 まず,トップの条件という御質問を最初にいただきました。所感がそれぞれ違うと思いますが,私の私見として述べさせていただきます。 私自身,思いがけず市長という重責を担わせていただいておりますが,私自身が一番感じておりますのは,トップは基本的に,最終的にひとりで決断をしなければならないということを強く感じております。もちろん,決断に至るまでには十分いろんな情報を仕入れながら,多くの御意見をいただいた上で判断しますが,最終的にはやはり自分自身の判断だけということになります。自分自身,最良と思えることを信じながら最終的に判断をしておるところでもございます。自分自身は,物事から逃げたり途中でほうり出したりすることは嫌いでございますので,そういうことをせずに,最終的にどういう困難でも決断を持って判断をしてまいりたいというふうに思っております。 また,私はもともと現場が基本でございますし,現場に行くことが重要だというふうに思っておりまして,現場を見ずに判断をするということはできるだけ避けたいというふうに思っております。重要な事項につきましては必ず現場を見た上で判断をしたいというふうに思っております。当然,それぞれの現場に行きますと市民の皆様方を初め職員,さまざまな方々が声をかけていただきますし,直接いろんな貴重な御意見をいただく場合もたくさんございます。本来的にはもっと時間を割いて現場へ行きたいのですが,時間が少ないということが私の今の懸念になっております。 現在,組織を預かっておりますトップとしてまだまだ不足をしているというふうに思っておりますのは,段々の御質問の中にもございましたが,職員の皆様方とのやっぱり意識の共有だというふうに思っております。もっと現場に行く時間を割いて,職員の方々とお互いに意見を交換しながら,それぞれの意識を共有する,ここがまだ不十分であるというふうに思っておりますので,できるだけ時間を割きながら現場にも出向いてまいりたいと思っております。 これからまだ私が意を尽くさなければならないことは,現場に行きながら意識を共有する,そしていろんな意味での人材を育てることだというふうに思っているところでございます。 次に,本市の残業手当や特殊勤務手当等の実態につきまして,大阪市の事例等を参考にしながら御質問いただきました。 大阪市の関市長さんとは,市長になりましてから面識もございまして,生活保護でともに協議をしていたお互いの協議する会の仲間でございますので,親しくおつき合いをさせていただいている方でございます。会議等で大阪の市内へ行きますと,ポスター等に大阪市役所は大阪から出ていけとかというふうにポスターに書かれておりまして,関市長さんのつらいお立場も大変わかるところでございます。 御質問にありますように,まず時間外等の勤務につきましては,高知市の場合におきましては係長が時間数と勤務内容に関しまして,命令簿の補助簿によりまして事前命令をするということの徹底を図っているところでございますし,実働時間の把握につきましても,時間外勤務等命令簿へ速やかに記録することによりまして正確を期することとしているわけでございます。 また,特殊勤務手当につきましては,本年度は基本的には全部凍結をしておりますので,夜間業務手当と教員の特殊業務手当を除きまして,すべての特殊勤務手当につきまして現在支給をしておりません。その勤務の内容につきましては,先ほどの時間外勤務と同様に,命令簿によりまして所属長が職員の業務の内容を把握をしながら支給をするということにしております。 いずれにいたしましても,各種命令簿,また事前命令の徹底ということで,空残業や空特殊勤務手当の実態はないものというふうに判断しておりますが,今後もなお一層適正な手当の支給に向けましてチェックの徹底を図ってまいりたいと思っております。 次に,組織改革,人事制度改革,意識改革に向けての決意について御質問をいただきました。 現在,市役所の全体の職員の定数は 2,997名でございます。このうち,近年事件を起こしました者は6名でございますが,不祥事のダメージの深さというものは 2,997名のうち6名が事件を起こすことによりまして,残る 2,991名の本当に一生懸命仕事をしている職員のすべてが否定をされる,これが不祥事の一番の恐ろしいところではないかというふうに思っております。 100人から1人を引くと残りは99人なんですが,不祥事の場合は 100人から1人を引くとゼロになるというのが不祥事の許されないところだというふうに思っております。 そういう意味で,職員によります不正事件や不適正な事務処理によって市民の皆様からの信頼の失墜の影響は,はかり知れないものでございまして,市政に対します信頼の回復は喫緊の課題であると深く反省をしておりまして,私の直轄組織として今回改革推進室を設置をして,集中的に取り組もうということにしております。現在,組織内におきましては市政再生の,私自身は最後のチャンスであるというふうに思っておりまして,今を逃してこの改革をやらなければ市政の再生は果たされないというふうな強い思いで,この改革を進めなければならないというふうに思っております。 今回,直轄組織として改革推進室を立ち上げますが,関連をします総務部,そして企画財政部,またそれぞれの関係部局と十分に連携を図ることが重要だというふうに思っておりまして,改革推進室では仕組みを中心につくりながら,総務部や企画財政部と連携してそれを進めるということが重要になってまいりますので,連携を十分にとってまいりたいというふうに思っております。 また,組織の活性化のために適正な人材登用や,また人員配置,また管理職への登用の基準,また自己申告によります現在の職をおりる降任制度などそれぞれ見直しにも着手をしながら,組織の活性化とこの不祥事の防止,また市政改革に全体的に取り組んでまいりたいというふうに思っております。 次に,職員の採用条件に市内在住を基本としてはどうかという御質問をいただきました。 市政運営を効率的に行ってまいります重要な要件としましては,優秀な人材を確保して,その人材をすぐれた職員として育てていくということが重要でございます。職員の採用に当たりましては,そういう意味で受験資格の制限を必要最小限にとどめまして,広く公募していくことも必要だというふうに考えておりまして,あわせまして上級職の受験資格につきましては,平成11年度からでございますが,上限の27歳を現在は29歳までに引き上げて,中核市の中では比較的高い年齢まで採用できるように緩和をしているところでもございます。また,居住地要件につきましても,広く人材を求めるという意味で現在設定していないものでございます。 地方公務員法でも広く人材を求めるという意味で,平等の条件で公開,いわゆる条件を公開をしながら志願者を受験させるというのが原則になっておりまして,条件を設ける場合でも最小かつ適当の限度内の範囲というふうに地方公務員法でも規定がされているわけでございます。 現在,都内では国家公務員としての職員の住宅の問題がいろいろ課題にもなっておりますが,このことは災害時に国家公務員がいわゆる霞が関を中心とする本省に駆けつけれないというふうな問題が今課題になっておりますが,一定の通勤範囲をやっぱり考慮する必要はあると思いますが,市内在住だけという資格要件は選択肢を狭めるということもございまして,どうかという疑問がありますので,なお全国の中核市等の事例を参考にしてまいりたいというふうに思っております。 次に,JR高知駅周辺の整備等につきまして御質問いただきました。 高知駅周辺都市整備につきましては,まだ駅の大屋根の起工式がこの間実施をされたばかりでございますが,高知駅周辺も大きくこれから変わってくるという認識でございまして,まさに新しい町が誕生するという思いで我々は面の区画整理に取り組んでいるところでございます。 中心市街地の人の回遊性と駅にできますいろんな機能とをいかに機能分担を図っていくかということも今の大きな課題になっております。駅前の広場の基本設計につきましては,検討委員会で平成16年10月から7回の委員会を開催し,今月下旬に答申をいただく予定となっております。 今後のスケジュールとしまして,平成19年度末の鉄道のいわゆる高架への切りかえに合わせまして,18年度に実施設計を行った後,まず北口の駅前広場の工事に着手する予定となっております。実施設計に当たりましては,一般車両の乗り入れの問題や,また駐車場などの問題,またバスターミナル設置の要望などそれぞれ課題も出てきておりまして,関係機関と精力的に協議を行いながら整理をしなければならないと思っておりまして,本年12月をめどに取り組んでまいりたいというふうに思っております。 また,県の複合施設を含みますいわゆる拠点街区のまちづくりのいわゆる方針,また方策につきましては,今回まちづくりアイデア募集等でいただく予定となっておりまして,県民,市民からのアイデアや高知市中心市街地活性化推進懇話会等での議論の内容も踏まえまして,高知県の県都の陸の玄関としてふさわしい,そういう拠点街区の整備を県や,またJR四国などの地権者等とも十分に協議をしながら進めてまいりたいと思っております。 次に,仮称総合あんしんセンターの建設に向けた取り組みにつきまして御質問いただきました。 18年度の予算では,ゆとりとあんしんを大きなテーマといたしまして予算編成を行ったところでございます。まだ仮称でございますが,総合あんしんセンターはあらゆる災害から市民の命と財産を守る,その総合的な拠点施設として,保健,医療,福祉,防災の連携・強化を目指し,保健所,消防局,そして災害対策本部機能に加えまして,県や市の医師会等の関係団体の施設を併設する複合施設として整備するものとなります。 保健所につきましては,感染症対策や食品,保健,また健康づくりなど市民の総合的な健康を支え,健康危機管理や災害時にも十分対応できる施設として整備するとともに,あわせて医師会等の参画によりまして休日・夜間急患センターの運営や,大規模災害時には高知市災害対策本部と医師会を中心とします災害医療対策高知支部との連携を十分に図れるような,ハード,ソフトともにそのことを目指す施設としておるところでございます。 また,消防局と災害対策本部をあわせ持つ総合防災センターの整備をこの中に組み込みますが,今後30年以内に高い確率で発生をすると言われます地震の対応や,また災対本部と消防局との防災システム等を連携をさせ,一元的に管理することにより災害情報を早期に把握し,緊急を要する事態に対しまして迅速かつ的確な意思決定と応急対策が可能となるというふうに思っております。 また,地域防災無線のデジタル化に対応するシステムの構築など,防災と消防が一体となったシステム関係を整備をするということにしたいと思っております。 今後のスケジュールにつきましては,平成18年度にまず現在の市民病院の既存施設の解体のための事前調査を実施をいたしまして,あわせまして医師会等との関係団体との間で事業参画への基本合意を予定をしているところでございます。その後,基本構想をお示しをいたしまして,議会での御論議を踏まえまして予算議案を御承認いただきますと,基本実施設計に着手し,平成19年度に既存施設を解体し,20年度には工事に着手,平成22年4月のオープンを目指してまいりたいというふうに思っております。 次に,本市の大切なシンボルでもございます鏡川の清流保全に関する目的税についての御質問をいただきました。 鏡川は,御承知のように高知市の大切なシンボルでもございまして,一つの大きなランドマークでもございます。また,33万高知市民の大切な水の源でもございますし,心のふるさとでもございます。この鏡川の清流を保全し,次の子供たちにしっかりと引き継いでいくことは,我々の大切な責務であるというふうに思っております。 そういう意味で,鏡川の清流を保全するための財源は必要だというふうに思うところでございますが,現在のまだまだ厳しい本県の経済状況がございます。また,平成18年度には国の税制改正等に伴いまして,特に高齢者の控除が廃止されるなど,定率減税の見直しやその他の税制改正がございまして,実質的な負担増となることが予定をされておりますので,まだ現在のところ新税の導入という時期ではまだないんではないかというふうに思っております。ただ,その趣旨には私どもも賛成をするものでございますので,なお大切な課題として検討をさせてまいりたいというふうに思っております。 次に,高知大学との連携につきまして,相互連携協定を結ぶべきだという御提言をいただきました。 さきの12月議会でも上田議員さんの御質問に対しまして,新しい時代にふさわしい社会をつくり上げていくために,地域の知,知識の知でございますが,知を結集する必要があり,次期総合計画の策定の取り組みを契機に連携を強化しております高知大学と総合的な調査,研究など,具体的な取り組みを具体的に進めてまいりたいというふうにお答えを申し上げたところでございます。 その後,高知大学の相良学長を初めとする高知大学と関係者の方々と詰めを行っておりまして,その結果,平成14年に高知大学と提携しております現在の高知市と高知大学との連携協議会設置に関する協定,連携協定と言われておりますが,これは平成14年からの役割は一定終えたものと判断をいたしまして,今年度末をもってこの協定は一たん解消し,新年度4月1日をスタートとします新たな協定を締結をしたいということで,現在高知大学と最終調整を進めておりまして,この3月28日に新たな連携協定の調印を学長と行う予定となっております。 具体的な取り組みの一歩といたしまして,総合計画策定に向けました準備の一環といたしまして,18年度予定をしております総合調査を高知大学との協働によりまして実施をしたいと考えております。総合調査につきましては,昭和32年に高知市が全国に先駆けて総合調査を行った経過がございまして,当時は全国的にも高い評価をいただいたところでございますが,この50年を一つの契機といたしまして,現時点での総合的な調査を実施をいたしまして,高知県の発展や,また本市の南四国をリードするという意味での地方中核都市の進むべき方向を見定める基礎となる成果を得てまいりたいというふうに思いますので,さらに高知大学のお力をかりてまいりたいと思っております。 その他の御質問につきましては,各関係部長等からお答えを申し上げます。 ○議長(田中健君) 山中総務部長。  〔総務部長山中博通君登壇〕 ◎総務部長(山中博通君) 2点の御質問にお答えをいたします。 まず,市外から通勤をしている職員の通勤手当を市内在住者の手当額以内にという御提言でございます。 現在,本市の通勤手当につきましては,国家公務員の場合に準じた手当といたしておりますが,基本的には職員の通勤に要する経費を補助することを目的としておりまして,性格的には実費弁償に近いものというふうに考えております。 また,職員の通勤の実態といたしまして,個々の事情等により遠距離からの通勤ということもございますが,そのために多額の経費を負担しているという事例がありましても,支給する通勤手当につきましては一定の上限を設けており,通勤に要する経費のすべてを手当により賄うということではございませんので,御理解を賜りたいと考えております。 次に,最低制限価格の底上げも視野に入れて入札制度の見直しを検討してはどうかということでございます。 御指摘のように,最低制限価格での契約となる状況は,平成16年度が 677件の入札件数のうち約23%,平成17年度のこの2月末現在ですが, 660件の入札件数のうち約30%であり,またほとんどの業種で最低制限価格での契約が見られる状況にありますが,特に建築工事が目立っている状況でございます。 本市発注の公共事業におきましては,適正価格で適正な競争が行われ契約することが望ましいと思っておりますが,一部の業者では積算などの見積もりを行わずに最低制限価格で入札をしているとの声も聞いているところから,このような不良業者対策は必要であるというふうに考えております。 また,入札制度の改革は,平成13年に公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律,また平成17年に公共工事の品質確保の促進に関する法律が施行され,それぞれの法令に沿った改革に取り組んでおります。公平性や透明性の確保のために,入札制度の改革はさらに進めていかなければならんというふうに考えております。 本市では市内業者の発注を積極的に進めますとともに,地域を指定するなどの方法を取り入れ,市民生活に密着した発注方式に取り組んでいるところでございます。御指摘の最低制限価格での契約になる問題につきましては,18年度から最低制限価格の事前公表から入札後の事後公表に変更するとともに,今後も入札制度の改革に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(田中健君) 山谷企画財政部長。  〔企画財政部長山谷暢哉君登壇〕 ◎企画財政部長(山谷暢哉君) 新エネルギー政策についての御質問にお答えをいたします。 本市の新エネルギー対策につきましては,太陽光発電,風力発電等の検討を企画財政部におきまして行っておりますが,一方で合併によります市域の拡大で大幅にふえました森林資源を活用する木質バイオエネルギーや廃棄物の活用など,地域に存在するエネルギー源を生かす視点で,それぞれの担当部署でも具体的な取り組みを進めてきております。 特に,現在合併協議会を立ち上げております春野町で実証実験の取り組みを進めております竹を利用したバイオマス発電などは,毎年再生産され,竹林被害と言われるような生産力の高い竹をエネルギー源として利用するもので,森林面積の広くなった本市でも有効な資源であると考えられ,今後も注目してまいりたいと考えております。 太陽光発電システムの設置補助につきましては,国の外郭団体であります財団法人新エネルギー財団,通称NEFと申しますが,こちらが平成6年度に住宅用太陽光発電導入促進事業として補助制度を設けておりますが,本年度まで事業を続けてまいりましたが,残念ながら来年度以降は制度そのものが廃止になると聞いております。 この補助制度の経過を若干簡単に御説明をいたしますと,平成6年度制度創設当時の設備費用,これがキロワット当たり 200万円,屋根面積による制限などから,一般家庭の出力は3キロワット程度ですので,1軒当たり600万円から700万円ほどの経費がかかりましたが,これに対しまして当初は補助率2分の1という補助金で,それなりに効果があったのではないかと思っております。その後は,量産効果等から徐々に設置単価も下がりまして,ここ3年間は設備費用はキロワット当たり70万円弱で,1軒当たり 200万円程度の経費で推移をしておりますが,補助額は15年度が9万円,16年度が4万 5,000円,17年度が2万円と半減をしてきておりました。 国が補助金の廃止を決定した理由は,おおむね次の2点に集約されておりまして,1つは,多くのメーカーの参入等がある中でも需給状況は安定しており,一定,家庭用の太陽光発電設備の市場は自立したということでございます。2つ目は,これも同じく数多くのメーカーが参入して競争原理も働きながらも,量産効果による価格下落は底を打ったという判断でございます。実際,ここ3年間ほどはほとんど単価は下がらず,横ばい傾向にあります。こうしたことから,国は非住宅部門への設置拡大を促進をしまして,さらなる単価の引き下げや発電効率のアップを目指す技術開発へと資源の集中の軸足を移してきております。 なお,ほかの補助制度を持ちます先進都市等から情報収集も行っておりますが,状況といたしましては,国の補助制度廃止に伴いまして制度を廃止する自治体と,そのまま制度を続ける自治体に分かれておりますが,制度を続けるに当たりましては,それまでNEFが行っていた受け付け,審査,確認等の業務を当該自治体が行う必要があるために,事務の増大と煩雑化に頭を痛めているようでございます。 NEFの資料によりますと,1995年,平成7年4月から2004年,平成16年3月までの9年間の平均年間発生電力量の全国比較におきまして,高知県はトップでございまして,太陽光利用に有利な地理的条件に本市も立っているんではないかと言えますが,現在は厳しい財政状況でもありまして,今後の技術開発,非住宅部門に対する促進策等に注視をしてまいりたいと考えております。 ○議長(田中健君) 澤本健康福祉部長。  〔健康福祉部長澤本義博君登壇〕 ◎健康福祉部長(澤本義博君) 生活保護行政に関する御質問にお答えをいたします。 保護率の増加は全国的な傾向にございまして,その増加の要因や地域間格差につきまして,今国と地方で論議がなされております。本市では保護率の急激な上昇を受けまして,平成15年度から就労促進員,面接相談員,そして医療相談員を順次配置をすることによりまして,適正保護に努めるとともに,自立の支援や生活,就労などの指導の強化を図ってまいっております。 一方で,調査等によりまして不正受給が判明したものにつきましては,文書による改善指示を行いまして,これに従わない場合は保護の停止または廃止を実施をいたしております。 生活保護制度の抜本的な見直しにつきましては,昨年地方と国の関係者協議会での協議を踏まえまして,本年1月に全国知事会,全国市長会では新たなセーフティネット検討会を設置をいたしまして,高齢者世帯の生活保障に関する対応策,生活保護基準と年金制度との均衡,保護者の資産処分方策など8項目の制度課題につきまして,見直しを含む具体的方策につきまして検討し,国に提言をすることといたしております。 こうした動きを受けまして,本年度に生活福祉課内に生活保護制度検討プロジェクトを設置をいたしまして,実施機関としての立場から検討を開始をし,新たなセーフティネット検討会へ提言を行うとともに,内部事務につきましても見直しを実施していくことといたしております。 以上でございます。 ○議長(田中健君) 福留環境部長。  〔環境部長福留剛毅君登壇〕 ◎環境部長(福留剛毅君) 鏡川清流保全新基本計画についてお答えいたします。 市民参加の位置づけについては,現計画では清流保全活動を推進する体制が不十分であったことや,清流保全活動を支援する仕組みや制度が十分でなかったと反省しております。そのため,新計画におきましては,市民の皆様を,清流をよみがえらせ守っていくための中心的役割を担っていただく存在として位置づけ,現計画の成果を踏まえステップアップを目指してまいりますが,市民活動支援型施策への転換を進め,市民による活発な清流保全活動が展開されることを目標に,新計画の3つの構想の1つである人づくり・まちづくりのもとに,鏡川をめぐる仲間づくりや川づくり,そして水がわき出す源となる森づくりを支える担い手の育成や活動助成制度の導入などの施策化を図ることにしています。 以上です。 ○議長(田中健君) 山中商工観光部長。  〔商工観光部長山中信雄君登壇〕 ◎商工観光部長(山中信雄君) 商工観光行政に関する2点の御質問にお答えを申し上げます。 まず,競輪事業の施設会社への業務委託についてでございますけれども,現在全国には46場の専用場外車券売り場がございまして,本市におきましてもサテライト南国とサテライト安田を設置をいたしております。特に,サテライト南国につきましては,本場と商圏人口が重複はいたしておりますけれども,高知競輪本場が陸上競技の開催との調整の関係で日程上の制約がございますことから,本場で場外発売ができない場合等を補完をする重要な役割を持っているところでございます。 こうした専用場外車券売り場における業務委託につきましては,構造改革に伴います規制緩和の一環といたしまして,平成15年度の法改正によりまして自転車競技法施行規則第5条の施行者において行わなければならないとされている固有の事務,例えば車券の券面額の決定でありますとか車券の作成でありますとか,払戻額の決定等のこと以外の広範囲の業務を委託ができるようになりました。この法改正を受けまして,開催経費の節減等,効果的なサテライト運営を目指しまして,一部の施行者におきましては施設会社,他の自治体あるいはコンピュータ会社等に車券発売業務等を委託をするということが実施をされております。 しかしながら,車券発売業務等の委託が可能になりましたことによりまして,本場との関係を外れて,より有利な他の競輪場のレースを自由に発売をするという動きに発展をいたしまして,本場施行者との間に新たな問題が生じてくるといった状況も出てまいりました。このため,全国競輪施行者協議会におきましても,昨年民間所有専用場外車券売場協議会を発足をさせまして,そうした問題も含め委託方法等の対応策を検討しているところでございます。 高知競輪におきましても,サテライトとの良好な関係を保ちつつ,開催経費のさらなる削減のため,サテライトの開催運営業務の中で民間委託の可能なものについて,引き続き検討していくことが必要であると考えております。 次に,観光でございますけれども,観光の魅力を高めるために食の取り組みについて御質問をいただきました。 近年の多様化する観光客のニーズの中でも,その土地ならではの食材を生かし,その土地でしか味わえない食の魅力ということが観光客誘致の最も大きな要素となってきていることは御指摘のとおりでございます。この点,高知ではカツオはもとより海産物,農産物に個性的で良質な産物が豊富にございまして,これらの天然素材にこだわった四季折々の土佐料理を提供いたしまして,新しい食文化を創出をするということは,観光客の誘致につながるとともに,地場産業の活性化にも大きく貢献できるものと考えております。 現在,和食の高知県調理師連合会,洋食の全日本司厨士協会四国地方高知県本部,そして中華料理につきましては日本中国料理協会高知県支部,それぞれの団体等におかれまして調理技術の向上に向けたさまざまな取り組みを行っていただいております。その技術を御披露いただく場の一つとしての皿鉢まつりでは,多くの料理職人の方の,みずから研究,研さんに努められました料理技術が具体的に提案をされ,独創的な食文化の創出につながっているものと考えております。 また,ことしから始まりました食を中心といたしました一大イベント土佐の「おきゃく」2006の中で,飲食に関係をする一流の方々をお招きをいたしましての食談も開催をされ,食文化の新たな可能性についての意見交換等も活発に行われましたところでございます。 本市といたしましては,今後とも高知のすぐれた産品,素材を生かしまして,伝統に根差しつつも新しい魅力を持った食文化の提供ができますように,食材のグレードを高めるといったことや高知ならではの特色ある料理の創作,それらを提供する場や機会の創出等に取り組むために,旅館,ホテル,レストラン等の関係者とも連携を図って,さらに取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(田中健君) 吉川教育長。  〔教育長吉川明男君登壇〕 ◎教育長(吉川明男君) 教育現場の実態を踏まえ,今後どのような教育を実践していくか,本市教育行政の方向に関する御質問をいただきました。 私は,教育長に就任以来,本市の状況に大変深刻なものがございましたので,長期欠席,不登校問題を本市最大の教育課題として位置づけまして,その解決に向けて全力で取り組んでまいりました。この問題は,あらゆる教育課題の根幹にかかわるものであると考えておりまして,学力,非行問題等,本市が直面しているさまざまな教育課題を解決するための有効な手だてになるものと確信をしております。 校長会や教職員研修等の場におきまして,常々本市には現在約2万 4,000人の児童・生徒が在籍をしているが,その子供たちの一人でもほうってはいけない,子供から逃げてはならない,すべての子供にかかわり切ってほしい,一人一人の子供の先の人生に思いをはせ,その人生を確かなものにするために,今私たちができる精いっぱいのことをともに全力でやっていこうと訴え続けております。 不登校を生まない学校づくりのためには,何よりも日々のわかる授業,楽しい授業の実現が不可欠でございまして,すべての子供に居場所があり,いじめや非行のない学校,学校に正義が行き渡り,安心して過ごすことのできる学校をつくっていくことが強く求められております。2年間に及ぶ取り組みを通じまして,各学校におけるきめ細かい支援や組織全体による支援体制も定着してまいりまして,不登校児童・生徒の減少だけでなく,中学生の対人暴力や街頭補導件数が大きく減少するなど,その成果が徐々にあらわれてきているのではないかと考えております。 しかし,一方では大きく成果が出てきている学校とそうでない学校との,いわゆる学校間格差が顕著になっている状況もございますので,来年度は特に課題のある学校に対して集中的な指導,支援策を講じてまいらなければならないと考えております。 私は,長期欠席,不登校問題への取り組みなしに本市教育の改革,改善はあり得ないと考えているところでございまして,今後ともこの取り組みを中核に据えながら,本市全体に子供たちをかけがえのない宝とし,その一人一人を大切にし切る学校づくりが定着していくよう努力してまいります。 以上でございます。 ○議長(田中健君) 島崎利幸議員。  〔島崎利幸君登壇〕
    ◆(島崎利幸君) 御答弁をいただきました。第2問目を行います。 市長は,市長のトップリーダーとしての資質,条件は何かという質問に対して,決断力,意識の共有,現場主義と言いました。人材の育成ということもつけ加えました。この目で見て,この体で感じて職員とともに高知市政を考えるという意味だろうと思います。 私はちょっと認識不足でしたが, 2,997名ですね,高知市の職員。私は 3,300ぐらいと思っていましたが,優秀な人材を確保しているにもかかわらず,ずさんな管理その他でいろんな不祥事件が起きる。 私が許せないのは,去年自由民主党から告発をするということでいろいろ動きました件,ラッキーセブン1パーセントクンの店のシールを失敬して,16万円という金を市役所の職員がくすねた件,これは金額は少ないけど絶対に許せないことだということになって,いろいろ調査をしました。 今度の不祥事の中でも許せないことが1つあります。消防局の上司の2人が判こを預かった,通帳を預かった,ただそれだけであります。意味が全くわかってない。何のために預かった,管理をするのかということがわかってない。預かりゃあいいだろうということでしかない。厳罰に処するべきだと私は思います。こういうのがいるから,幾らほかのまじめな職員が一生懸命やろうとしても,ちっともよくならないということになると思います。 それから,採用については高知市の職員は高知市からできるだけ採用するのを基本としていただきたいということを我が会派の要望書の中に組み込みました。確かに平等とかいうようなことでいろんな条件があって,市外からも採用できるということのようですが,それはそれとして採用のときに高知市を中心に高知市の在住の人を採用したらいい。 なぜならば,室戸に住んでて高知市に愛は持てない。山田に住んで,部長が山田だからちょっと言いにくいんですが,自分の住んでるところに対する愛情を持つんです,人間というのは。違いますか。それを条件がこうだとか,決まっているからということで,できないという返事をするその感覚が間違っている。基本はそうかもしれんけども,できるだけ採用のときに,これは須崎だからだめだとか,檮原だから遠過ぎると。その災害,緊急の場合に市役所へ駆けつけるにも困るでしょう。それから,高い何万という通勤手当を出してる現実,これは考えていただきたい。決まりは決まりだからというような答弁を私は聞きたくない。 それから,市長についてはトップの条件として市長の考えを聞いたわけですが,かつて私はこの議場で申し上げたことがあります。昭和37年7月18日に第2次池田内閣が誕生したときのことであります。時の官房長官は黒金さんという方です。テレビのインタビューを受けて,どういう質問かというと,日本のトップリーダーの資質,資格,条件といったものは何ですかという質問でありました。黒金官房長官が答えました。まず,すぐれた人格,高い見識,決断力。あなたの,市長のおっしゃることと共通しているのはこの決断力ですね。豊かな創造性,そして文化,スポーツを理解する感性というのが入ってまいります。加えて,サムシングという言葉が出てきました。私は一応大学は出てますが,そのサムシングの意味がわからなかった。いろんな識者に質問をしてやっと出た答えはプラスアルファ,その人の個性,オンリーワン的なもの,その人の情けとか,そういったものを含めたのをサムシングという言葉で黒金さんは表現したんじゃないかということでありました。よく理解ができました。私もそう思います。トップリーダーというのは,いろんな条件も必要ですが,そのサムシングが必要だ。まだ市長は市長になって2年ちょっとしか経過してません。これから大きくなってほしいと思います。そのサムシングのことをお忘れにならないように。 それから,先ほど市長は答弁で,思いがけず市長になったという表現をした。思いがけずじゃありません,あなたは立候補して市長になってるんだから,天からふってきたんじゃないから,自分の意思で市長になって,思いがけずということは言ってもらいたくない。気がついたら市長になってたというのが本当でしょうけどね。そんなに思います。 それから,新風クラブが視察に行っていろいろ勉強したようですが,埼玉県でなく群馬県ですかね,太田市。私はこの太田市の清水市長に関して4回この議場でほえまくりました。何でというと,清水市長に共鳴したからであります。松尾さんのとき,あなたは役人上がりだから役人的だけども,そういうことではだめですと,清水市長を見習いなさいと,新しい発想で取り組んでいただきたいと,そういうことを申し上げてきました。そして,岡崎市長になっても最初の12月の議会でそのことも申し上げました。要するに,役人というのはレールの上を真っすぐ行くだけ,御身大切にという気持ちが強い,そういう種族でありますね。だから,新たな発想をしてほしいと。浜川議員から詳しく話があると思いますから余り言いませんが,発想の転換ということは,つまりやればできるということです。できないことはない。 具体的にまた言いましょうか。太田市は庁内の清掃を職員に全部やらせるようにした。これは事実。三千数百万という,そのために金が浮いた。あの清水市長はかなりの変わり者で,おれは運転免許を持ってるから自分が運転すると,1人運転手が首になるわけですけど,どっかへ配置転換すりゃあいいし,車も自分の車で市役所へ通うと。17万ぐらいだろうと思います。小さな市ですからそれができるかもしれません。高知はそれはできないかもしれない,物理的に。それと,助役は要らないと,助役もばっさり切りました。それから,市役所の今言った清掃の問題,助役は要らない,運転は自分ですると,それに加えていろんな発想で新しい市政に取り組んだことは皆さんも御承知のとおりであります。 できない,関係者と協議する,そんなことばかり言ってないで,私はできなくてもこれをやりたいというような強い姿勢を示していただきたいということで質問をしたわけです。質問者の意思をもっと理解してもらわな困りますよ。 もう一つ,清水市長がサービス産業,これは清水市長だけでなく出雲市の岩國哲人市長が最初に言ったことです。市役所とは最大のサービス産業ということで,清水市長は土,日,祭日に窓口業務をすることにしています。月大体2,000人とか3,000人の市民が利用しているようですから,これは非常に効果があると思います。市民サービスの最たるもんだと思います。高知市もやろうと思えばできる。松尾さんは,なかなか問題があってと言いました。なかなか問題が何でもありますわ。そんなこと言ってたら何にもできない。岡崎市長には思い切ったそういったことをやっていただきたい。 それから,昨日共産党の代表質問で競輪を廃止を前提に質問がありました。そういう廃止を前提に後ろ向きの質問は,私は,自由ですけど,してほしくない。それに対して仮定の話でまた教育長が得々と答弁をする,何かおかしいなと。 自民党は自民党,民主党は民主党,中でも今回の永田議員のメールの問題,事件で,自民党は武部さんが,これから先は言ってないけど,広島6区まで行って,我が愛する弟よ,我が息子よといって演説をした,そんなばかなことをする自民党だと言いたいんでしょうが。けど選挙のときはちょっとでも若い人の票をもらいたいから一生懸命やってるんですよ。 民主党も大変だったんですが,ただ一つ言えることは,中から最近国対委員長の渡部恒三というじいさんが出て,これは自民党の出身です。早稲田のOBで早稲田の弁論部にいた方です。私は彼の話を昔よく聞きました。あの有名なズーズー弁で,あれはなかなか説得力がある。流暢に,向こうの知事のみたいに流暢にしゃべるのは人の心に余りこたえない,あのズーズー弁でしゃべる,内容はともかくも何となく印象に残るという名弁士でありました。早稲田の弁論部出身であります。 彼が永田議員や代表に対して武士道だということを言います。みずから腹を切れということです。それに対して我が自由民主党の党首の小泉純一郎総裁は,どう言ったかというと,選挙民が選んだ議員を,議員が横からやめろなんて言うもんじゃないということを言いました。私もそのとおりだと思います。たまたま私が特別委員会で市長に対して,市長は市民が選んだ市長だと,議員が横から進退をごちゃごちゃ言うことはないということを言いました。そうでしたね,浜辺委員長。小泉さんは私のまねをしたわけじゃないでしょうけども,そういうことです。そんなことも含めて若いからいいんじゃないですかと私は考えます。未熟者だとかばか者とか言われることはない,私どものように70を過ぎた者はもう老兵は消えるのみですけれども,若い者は若い者でちょんぼがあってもミスがあっても未熟さがあっても,それはそれでいいと思います。私はそういう気持ちで小泉さんに同感であります。 12時までありますので,土居議員は1時からになりますから,ちょっと脱線をすぐするくせがあって。 競輪は,廃止を前提とした質問をしたと先ほど迫議員に対して嫌みを言いましたが,競輪関係者は頑張ってますよ。私はもう二十何年,競輪に対してずうっと嫌みや苦言を呈してきました。前言った,私は自分の質問を思い起こすと,大工さんが日当が1万 2,000円のころ,1万3,000円も1万5,000円も,特別に何の技術もないというおばちゃんたちが取っていました。事実ですよ。おかしいじゃないかと。あなた方が日当を1万 3,000円取るというのは,時間給にしてどれくらいですかと。大体3時間強ぐらいしか実働時間がありません,その当時は。1レースやったら2レースが休み,3レースへ出たら4レースは休みというようなローテーションでしたから,そういうことで,ちょっとそれは取り過ぎだとこの20年以上言い続けてきました。長いことけんかをしてきたわけです。 ところが,競輪事業の窮地を察して彼女たちは全面的に協力をしてくれる姿勢を持ちました。今従事員の日当は 8,000円を割っています,平均で。 7,990円です。一生懸命努力して,競輪を何とかつぶさないようにせないかんという気持ちのあらわれであります。 加えて,場内の清掃,ことし予算がゼロでした。なぜかと思って調べたら,その競輪の従事員がみんながボランティアで場内の清掃をするようになりました。これも事実であります。こういう努力をしている関係者もいっぱいおります。まだまだ改善策も多かろうと思いますけれども,そういうことも忘れないでいただきたい,迫議員。だから,ゆめゆめ競輪廃止なんていうことは言っていただきたくない。 問題は簡単です,競輪の。市長はわかっていると思いますが,この新場ができて7年間の間に,いわゆる交付税,1号,2号,3号の交付税が全額で48億円払われています。50億近い,この7年間,1年に大体7億ぐらいですね。赤字がそれよりずっと低い数字が,三十何億ですから,だからその交付金さえ払わないで済むなら競輪は黒字であります。 これは上納金といいますか,昔悪代官が農民から巻き上げたあれと一緒ですわこれは。意味がない,高知で恩恵を受けたのは高知市で大丸前のあの悪評の高いゴキブリハウスだけ,あれが4億ぐらいかかってますけどね。この7年間に高知市は四十数億の金を競輪の本部に払い込んでるわけです。これは利益から払うんじゃなく,売り上げから払うことになってますから,そのことに関する質問も何回もしましたけど,これは決まってることだからしようがないじゃないかという答弁です。だから,決まってても払わなきゃいんですよ。全部の競輪開催の自治体が集まって絶対に払わない,赤字で何で払わないかんかということでけつまくったらいい。それぐらいの勇気を役人は持たないかん。決まってるから払わないかん,とんでもない。競輪をつぶしたくない一心でこういうことを申し上げます。 駅前広場については,我が会派の高橋議員が常に言っていますが,南口の広場については今本当,車が,自家用がとまるスペースもない,入って自家用が待機する場所もないというのが現実です,プランを見てみますと。だから,それはおかしいじゃないかと。あそこへ,高知駅の南口へ,今南口だけですが,行ってる人は,それは電車で行く人もいるでしょう,バスもいるでしょう,徒歩や自転車で行く人もいるでしょう。自家用車が利用するケースもまだ30%か40%あるはずです。それに対する利便性が全くない。これは考え直してもらいたい。 大学の教授か何か知らないけども,机上だけでプランを立てて現実をよく見ない人に余りプランを立てさせるべきじゃない。私も高橋議員の意見に同感でありますので,あえて申し上げておきます。 観光,いわゆるグルメの旅について質問をいたしました。 私は,今回の質問で最も大事だと思うのは,観光に力を入れようとする市長,担当者よく聞いておいていただきたい。今全国的に観光,旅の目的はほとんどがグルメであります。その土地のおいしいもの食べたいという目的で旅行する人が多い,これは事実でありますね。例えば我々が北海道へ行く。北海道へ行くと何が食べたい。北海道はおいしいイカがある。サッポロビールへ行ったら何ですか,羊の肉があるしね。それからラーメンも有名だとか,カニがおいしいとか,北海道へ行くとまず食べることが先に来ますね。 高知の入り込み観光客にいろいろ聞いてみると,何があるか,高知は。大勢は皿鉢料理とカツオのたたきです,一般的に。聞くは聞いたけども,食べたけどもおいしくないねと言われます,時々。そうでしょう,ある料亭なんかで,大根のケンを山のように盛って,その上へカツオのたたきを並べてうまいはずがないですよ。そうでしょう。だから,カツオのたたきというのは食べる二,三十分前につくらなきゃうまくないんです。そういうことを専門家がわかっているのかわかってないのか。これは関係者と十分話し合いをしてもらいたい。私のつくったたたきがずっとうまいという評判であります。 それから,大橋通りでことしは二,三日前に皿鉢まつりがありました。私はあれはアーケードの中でやるのは正解だと思います。もっと早い時期に,観光開きの2月の初めにやっていただきたい。グルメというのは見せるもんじゃないんです。食べて何ぼのもんでしょう。だから,皿鉢なんていうのは,高知の皿鉢は有名ですけど,あれは見せるもんですよね。食べておいしいなんて思った人はだれもいない。ただ見せるだけ,格好がいいだけ。だから,皿鉢まつりでも全部はできんでしょうけど,せめて高知の代表的な料理のカツオのたたきは実演していただきたい,実演販売をやっていただきたい。見せるだけじゃいけませんよ,料理は。皿鉢まつりは全部ほとんどが見せる料理であります。実に中身のない祭りであると思います。 高知にもカツオ以外に室戸のキンメダイとか,それから初夏の新米とか,それから近海物のクエ,養殖とか南方からとれた冷凍のクエやないですよ。近海物の生のクエを食ったら,本当に死んでもいいと思うぐらいうまいです。食べたことがない人は,予約が必要ですけどね,私に言ってください。 そんなことも含めて,高知にはいろんな地場の海産物,農産物,徳谷のトマトとか文旦とかいろいろあります。それから,ナシですね,ナシもうまい。余り大きいのはうまいと思わんけどね,植田議員がいなくなったから言いますけども。いろいろ名物がいっぱいありますので,それをいかに食べていただいてPRをする。人間は食に対する非常な欲を持っています。そのことを観光関係者は頭にたたき込んで,観光客の誘致に動いていただきたい。 ちなみに,NHKでやっていましたが,ギョウザを食べに,1億食という,食べたことないから知りませんけど,宇都宮へ行ったらそうなんですね。ただ,たかがギョウザだけのために宇都宮に立ち寄る人がそれだけ多いということ,もちろん地元の人がほとんど食べているんでしょうけどね。そういうテレビの番組を見て,そういう食に対するもっと力を入れて観光客誘致に励んでいただきたい。 それから,時間がありますので,もうすぐですから。 最近パフォーマンスということが非常に多い。荒川静香,金メダルの彼女も,イナバウアーというあの演技は得点にならんそうですね。あれは一種のパフォーマンスだと。野市のカワウソがテレビ見たのかどうか知らないけど,一生懸命パフォーマンスをやってる,イナバウアーをやってるという話を聞きますが,パフォーマンスという,民主党の永田議員もパフォーマンスでやったんでしょう。ちょっとした間違いだったと思いますけども,パフォーマンス。レイザーラモンHGとかというあのくだらんあれを,事もあろうにNHKが放映するとは何かと思います。あれを面と向かって批判したのは細木のおばちゃんと野村監督ぐらいですね。NHKももうちょっとぴしっとしてもらわないかん。民法の場合はわかりますよ。お金になりゃあいいというのが民放の考え方ですから。そんな中でいろんなことを感じながらだんだん年をとっていきます。 最後に,言いっぱなしですが,教育長に,きのうの夕刊のトップに出た学校側に落雷予見義務というのが出ましたね。元土佐高生の主張認定と,最高裁差し戻し,サッカー試合中の事故と。私は北海道の苫小牧高校の野球部のことでも感じたんですが,ごちゃごちゃ言うことないでしょう,こんなこと。最高裁が変な結論を出したら,夏場で雲が東へ出てきたら,サッカーやってても野球やっててもみんな飛び逃げないかんでしょう。できますか,スポーツが。こういうことをしかも高新はトップで取り上げている。こんな下の方でいいですよ,こんな記事は。 ついでに言いますが,マスコミに対して批判をさせてもらいますが,何か事故が起きる,不正事件が起きる,ここ続けて高知市はその問題がありましたが,すぐマスコミというのはマイクを向けて進退を伺うというわけですね。人の首をそれだけとりたい人種の集まりですかね。そんなこと言っても, 3,000人もいりゃあ,私はよく市長に言うんですが,2人や3人やばかもいると。一々そんなことで進退を考えてたら何にもできない。無視をしなさいと。だけど,マスコミにいつも聞かれると言うから,マスコミなんか無視しなさいと,無視するのはマスコミを無視したらいい,そういうことでありまして,私の最近感じたことを得々と申し上げさせていただきました。 どうも御清聴ありがとうございました。 ○議長(田中健君) 岡崎市長。  〔市長岡崎誠也君登壇〕 ◎市長(岡崎誠也君) 太田市の清水市長も参考にしながら,トップの姿勢というところを御質問をいただいたというふうに思いましたので,2問としてお答えをさせていただきます。 黒金官房長官の御紹介もありました。サムシングという非常に含蓄の深い言葉がございました。自分としては,まだまだもちろん決断力というものを磨いてまいらなければなりませんし,自分というそのものの,自分を磨くという意味でもまだまだ勉強させていただきながら,またいろんな勉強を通じまして自分自身を磨いていき,そして職員とともに歩んでいかなければならんというふうに強く思っているところでございまして,そういう意味でもなお御指導を賜りたいというふうに思っております。 それと,太田市の事例につきましては,またあした以降も御質問が出るとお聞きをしておりますが,清水市長は非常に全国でも有名な市長でございまして,太田市が非常に先進的な取り組みをしているところでもございます。いろんな取り組みに当たりましては,本市としてもいろんな意味で参考にしなければならない,また見習わなければならない点がたくさんあろうかと思います。 参考にして,これから順次実施をしていかなければいけないという思いはそれぞれございますが,きょう1つだけ,太田市ではこども課と,そしてお年寄りの業務を中心とします元気おとしより課というふうに太田市独自で編成をされ直してます。こども課につきましては本市も同じような形態をとっておりますが,特に最近,段々の御質問にもございますように,いわゆる高齢者の方々の制度が非常に複雑で,しかも何カ所に渡って行かなければならないという場所的な問題もあります。また,業務も非常に複雑になっておりまして,お年寄りの方々非常にわかりにくいようになっています。また,高知市はこの関係する部局が本庁と第二庁舎にまたがっておりまして,何カ所も行かなければいけないということになっております。ここはちょっと大規模なレイアウト変更が要りますが,ちょっとこれからまだ高齢者の方々の業務はまだ複雑になると思っておりますし,高齢者の方々当然ふえてまいりますので,少し大規模なレイアウト変更が必要になりますが,やはりその19年度に向けまして,できるだけお年寄りの方々もワンストップで済むような形を本当に考えなければいけないということ,そのことは強く思っていることでございまして,そのことをきょうは述べさせていただきたいと思います。 また,土佐の食の話がたくさん出てまいりました。この間の日曜日に大橋通りで,初めて場所を移しまして皿鉢まつりを開催したところでございますが,予算が逼迫をしておりまして,補助金等を我々はカットせざるを得ない状況でございましたが,民間のいろんな意味での御協力と御支援があって大橋通りで開催することができたわけでございます。たくさんの方々や,またボランティアの方々,そして業界の方々が協力をしていただいておりまして,感謝申し上げるところでございます。また,大橋通りそのものが市民の食の台所というふうに言われる場所でございまして,逆に中央公園より大橋通りの方が随分皿鉢まつりは似合うなというふうに感じたところでございます。 また,大橋通りにも相乗効果があったというふうにお伺いしておりまして,それぞれの店舗の売り上げも通常よりはかなりよかったというふうに聞いております。そういう意味で,いろんな意味で官民のお知恵をあわせながら,また民間からのお知恵をかりながら,ともに苦しい財政の中ですが,やり方を考えていくということも今回大変勉強になったところでもございます。また今後ともいろいろお知恵をかりたいと思います。またよろしくお願い申し上げます。 ○議長(田中健君) この際暫時休憩いたします。  午前11時45分休憩  ~~~~~~~~~~~~~~~~  午後1時1分再開 ○副議長(楠本正躬君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 土居ひさし議員。  〔土居ひさし君登壇〕 ◆(土居ひさし君) 自由民主党の土居ひさしでございます。通告に沿って一般質問をさせていただきます。 まず,少子化対策でございます。 少子化をいかに食いとめていくかと,私がこのテーマを取り上げますのは少し説得力に欠ける面もあろうかと思いますが,この際自分の立場は棚に置かせていただきまして,今後子供を産む可能性のある団塊ジュニアの世代の立場から質問をしたいと思います。 少子化問題は国全体の問題であると同時に,地域においてはより一層経済基盤を揺るがし,地域活力の低下に直結する切実な問題です。このため,各自治体においてさまざまな対策がなされていますが,合計特殊出生率には地域格差があり,おおむね低下しているところが多いようですが,地域によっては反転して上昇しているところもございます。今のところこの問題に特効薬はないと言われており,個別の少子化対策がどの程度出生率などに影響を与えているかは明らかではありませんが,国と地方自治体,地域や企業が今後一層協力して子育て支援にかかわるさまざまな施策を総合的に展開することにより,地域全体として子供を産み育てやすい町という環境をつくることが大事でございます。 政府は,近年少子化対策に対する国民要望の急激な高まりとともに,この問題を国の重要課題の一つと位置づけ,第2次ベビーブームの世代が出産,子育て期にある今後数年ほどが重要であるとの認識のもと,少子化の流れを変えるための総合的な方針として,平成16年に少子化社会対策大綱,さらにその具体的実施計画として子ども・子育て応援プランを策定し,現在実施を進めております。また,17年4月からは,次世代育成支援対策推進法に基づき,地方自治体や企業においても子育て支援行動計画の策定とその推進が図られております。 しかし,当然予想されてきた少子化問題への対応策がこれまで少し無作為過ぎたのではないかと,正直遅きに失した感がございます。本市の合計特殊出生率は1.28であり,ほぼ全国と同じレベルでありますが,人口維持に必要な2.08を大幅に下回っており,少子化が進行していることは御承知のとおりでございます。また,本議会を含めこれまでもたびたびその対応策が取り上げられてきましたが,本市もこのたびの機構再編により,より効率的に少子化対策に取り組む体制が整いつつあるようで,期待をしております。 そこで初めに,本市が今子供を産み育てやすい町と思えるかどうか,まず市長の基本認識をお伺いいたします。 本市の具体的政策としましては,次世代育成支援対策推進法に基づく子育て支援計画として,昨年3月,高知市子ども未来プラン・すくすくとさっこ21を策定し,通常保育事業のほか延長保育,家庭訪問事業,一時保育事業,地域子育て支援センター事業,ファミリーサポートセンター事業など子育て支援サービスに関し,平成21年度をめどにした新たな拡充の具体的目標値まで定めてその強化を図る一方,5月に高知市子ども家庭支援センターを開設し,育児や虐待に関する相談体制の強化や啓発,関係機関やNPO,ボランティアとの総合的な連携事業を進め,社会全体で子供と子育て家庭を支えていくことのできるまちづくりの実現を目指しております。 本市の子育て家庭の実態として,全国に比べて低年齢児より保育所や幼稚園に入所するケースがかなり多いですが,それでもゼロ歳児の約9割,1,2歳児の6割弱が家庭で養育をされております。つまり人格や感性の基礎が形成される重要な時期であり,2歳児までは大半が家庭にいるということでございます。このような実態から,この時期に親子が地域の中で尊重され,よい環境の中で健やかな育ちが図られることは,家庭のみならず地域にとりましても有意義なことであります。 しかし,今核家族化の進行や地域とのつながりが薄れていく中で,身近な地域に相談できる相手がいないなど在宅で育児を行う家庭の子育ての負担感が増し,地域から孤立した子育てがふえていることが問題となっております。働いているか否かにかかわらず,親と子の育ちを地域で支え,家庭の中だけでの孤独な子育てをなくしていくことが重要であるということは,本市の計画でも指摘をされているところでございます。 したがいまして,本市では保育園事業に多くの予算をかけております。さきの岡部議員さんの質問でもありましたが,平成18年度子育て支援費,全体で 148億円の中,保育園事業に84億円という半分以上が保育園事業にかかっているわけでございますが,それだけでなく,今現在2歳までは約7割が在宅で子育てをしているということへの対応も充実させていかなければなりません。 今,その在宅の子育て支援体制は,施設保育の支援体制に比べて不十分ではないかと感じます。本市では既に全国平均のほぼ倍の水準で保育園を整備しており,保育園の量的拡大には限界もあると思いますし,一度保育園に入所できれば多くの支援が受けられます通常保育事業ほどありがたいことはありませんが,さらに延長保育は現在28カ所で実施をされております。 一方で低年齢児の7割が地域や家庭で日中を過ごしていることに目を向けますと,例えば地域における子育て支援サービスや安心して遊べる公園の整備,子供への犯罪防止策など,また共働き世帯に対しては育児休業制度の取得促進や企業の次世代育成支援計画の実施促進など,仕事と育児の両立支援策の一層の充実が必要であり,さらには幼稚園における預かり保育の実施など,さまざまな在宅支援型の施策を総合的に展開していくことが重要であると考えます。 今回の質問では,地域における子育て支援に焦点を絞りたいと思いますが,具体的に本市では一時保育事業は5カ所,地域子育て支援センター事業は4カ所,その他ファミリーサポートセンター事業などを実施しているものの,需要に比べて供給体制が少ないのではないかという印象を持っております。21年度にはそれぞれ数カ所拡充する計画でありますので,ありがたく思っておりますが,数だけでなくその内容もまたしっかりと充実させていただきたいと思っております。 予算にも限りがある中で,地域子育て支援事業を初め連携であるとかネットワークであるとかといったソフト面での整備は,市民ニーズが高い一方,比較的予算もかからず,今後しっかりとやっていかなければならない部分だと考えます。この点につき,今ある制度や資源をいかに活用し機能させていくかという視点から,以下事業ごとに質問をいたします。 まず,保育所による一時保育事業についてでございます。 これは,パート勤務など就労形態の多様化に対応した一時的な保育や専業主婦家庭などの子育てに疲れたときのリフレッシュ,また緊急時の保育に対する需要対応策であります。本市も今5カ所の民間保育園にて実施をされておりますが,今後もバランスのとれた地域配置を考えながら実施保育所の拡充に取り組む計画だと伺っております。 そこで質問ですが,まずは一時保育の定数に対する利用実績とそれに対する本市の認識について,次に一時保育を拡充するに当たって不可欠な保育士の確保状況はどうか,お聞きをいたします。 3点目として,利用理由についてですが,いただいた資料によりますと,保育園ごとに特徴がございます。例えば,パートや不定期勤務が理由である数が突出して多い保育園におきましては,専業主婦のリフレッシュの理由の数がその半分以下という低い状況になっている点が共通をしております。この点から,制度として専業主婦のリフレッシュや傷病などによる緊急に発生するニーズに対しても使いやすい制度となっているのでしょうか。予約でいっぱいなどという状態であれば,緊急のニーズに対応できるものではないと思います。利用はすべて予約制が原則と聞いておりますが,限られた利用定数の中で緊急のニーズにはどのように対応されているのか,お聞きをいたします。 最後に,高知市立の公立の保育園で実施をしていない理由についてお聞きします。 例えば,18年度事業である下知・田淵統合保育園改築に関して,この統合保育園の事業予定には特別保育事業として延長保育,土曜日午後保育,地域活動,乳児保育,子育て支援とあり,定数 180人の下知,南街,江ノ口地区を代表する大規模多機能型の保育園が誕生することはまことに喜ばしい限りですが,なぜ一時保育機能が外されているのでしょうか。本市における一時保育の実施実績を見ますと,中心市街地に近い保育園ほど利用者数も多く,またこの地域及び周辺地区には一時保育の実施保育園がないことから,市民ニーズも高いのではないかと思われ,実施する必要性も感じておりますが,本市の考えをお尋ねいたします。 次に,地域子育て支援センターについてお聞きします。 これは,在宅育児への支援として,地域の子育て家庭の育児不安や孤立化の予防及び解消を目的とした事業であります。内容は,育児不安等についての相談,地域の子育てサークルの育成支援,地域の保育需要に応じた保育サービスの積極的実施,普及促進の努力,ベビーシッターなど地域の保育資源の情報提供,家庭的保育を行う者への支援,以上の5事業から地域の実情に応じた3つの事業を選択して実施をすることとなっていますが,本市では現在指定型1カ所,小規模型3カ所の計4カ所設置されており,子育て相談と情報提供,子育て家庭同士の交流,子育てサークルなどへの支援を行っております。 これもまた今後拡充していく計画にありますが,サービスの実施内容については,特に開催日時の面で指定型と小規模型とでは大きな格差が生じております。例えば,指定型が平日,毎日午前,午後開催されているのに対し,小規模型ではほぼ週に1回,午前中のみの開催というふうになっております。この点に関して,どのような違いからこうした差が生じているのか,このような地域密着型のサービスは身近なところにあればあるほど便利であると同時に,事業内容にもよりますが,毎日開催してくれたらありがたいものだと思います。今後,数を拡充させていく中でこの内容もまた充実をさせていくことができるのかどうか,お尋ねをいたします。 また,本市はほとんどが保育所内にあることから,限られた時間とスペースの中で保育所事業との調整などの課題も多いのではないかと思いますが,その点の状況と対応策についてお伺いします。 最後に,平成19年4月に開館を予定しています西部健康福祉センターには,1階に地域子育て支援センター機能を備えることになっております。本市では,まだ1カ所しかない指定型センターであることと,延べ床面積が 670平方メートルという広さであり,市民の期待も大きいと思います。部屋の種類も複数あることから,これまで以上の意欲的な取り組みが可能なのではないかと期待をしていますが,予定をされている人員体制,また子育て支援機能の内容はどのようなものになるのか,お聞きいたします。 次に,ファミリーサポートセンターについてお尋ねいたします。 乳幼児や小学生などの児童を有する子育て中の主婦などを会員として,放課後の預かりや送迎など会員制の有償の相互援助活動を行う事業であり,地域の子育て支援機能の強化に向けて設置の促進が図られています。本市におきましては16年度より開始されており,従来の体制では対応困難な変動的な保育ニーズに対応できる緊急時の保育体制として期待をされております。 開始から1年半たった現時点で依頼会員が270人,援助会員が167人,両方会員が37人とうかがっております。有償ではありますが,あくまでもボランティア的な要素の強い制度であり,会員の数について多いとか少ないとかは私が言うべきではないと思いますが,需要である依頼会員に比べ,援助会員の数が約 100人以上少ないということから,ニーズの高さも証明されているのではないかと思います。やはり本市としても制度的な工夫などにより少しでも多くの援助者を募り,地域における相互援助活動の育成,支援の取り組みを進めていくことは有意義なことだと思います。 以下質問ですが,援助活動の内容は大きく分けて送迎と託児でありますが,主にどのように使われているのか,これまでの活動実績についてお聞きします。 次に,援助会員の方々はどのような立場の方が多いのか。 3点目は,初期のころ課題として挙げられておりました地域的な会員数のばらつきにはどのように対応しているのか,お聞きします。 4点目として,今後会員数の増加を含め事業を拡大していくに当たり,この制度が本当に使いやすいものとなっているのかという点について検証はなされているのでしょうか。例えば他都市の例として,1時間 800円という利用料金について,ケアする人にとっては安いと感じており,ボランティアで社会貢献をしているという意識であるのに対し,逆に預ける方は高いと感じており,お金を支払う以上完全な行政サービスだという意識の違いもあり,この意識のギャップからトラブルも多いというような資料を拝見しました。本市ではそのような事例はないかもしれませんが,センター事業の広報や依頼会員と援助会員の紹介,また事前打ち合わせのあり方を工夫し,初めからお互いの顔が見え,お互いが安心できるような制度にしたら,より一層広がるのではないかと考えますが,御所見をお聞きいたします。 次に,昨年5月に開設されました子ども家庭支援センターについて質問いたします。 この事業も子育てに関する悩みや不安を抱えた家庭相談を受けるとともに,児童虐待の予防活動,子育てボランティアの交流会や勉強会など,子育て活動を支援する事業であります。内容は,子ども福祉課子育て支援室と家庭児童相談室を統合し,人員を拡充したものとうかがっておりますが,18年4月からの機構改革で新たに子育て支援課が新設されること,また,さきの地域子育て支援センターを初め公立保育園での子育て相談事業や,18年度から実施する育児支援家庭訪問事業による養育困難家庭への相談,対応業務など機能的に類似したものが多く,何か市民から見たらわかりにくいのではないかとの印象もありますので,2点質問いたします。 初めに,子ども家庭支援センターと子育て支援課の担うべき役割の違いは何か,また類似したサービスが多岐にわたり実施されていることは市民にとってありがたい反面,総合的に効果的な子育て支援を図っていくために,お互いの機能を連携,調整することも重要だと思いますが,その体制はできているのか,2点お伺いいたします。 次に,子育て支援総合コーディネート事業について質問します。 これまで地方自治体においてさまざまな子育て支援サービスが展開されている中で,利用者にとってはどこに相談したらいいのか,具体的なサービス内容がどのようなものかなど,情報を把握する手段が多岐にわたり,的確な情報を得られにくい状況になっている点が指摘をされてきましたことから,平成15年改正児童福祉法により,ボランティアやNPOなどの民間団体が実施する子育て支援事業を初め地域におけるさまざまな子育て支援サービス情報を一元的に把握し,利用者への情報提供,ケースマネジメント及び利用援助などの支援を行う子育て支援に関するコーディネート業務が,平成17年度から市町村の責務として位置づけられております。それぞれの子育て家庭に適切な支援事業が提供されるよう,利用者と一緒に子育て計画を立てたり,必要機関と連携してサービスの提供を円滑に行えるようにすることは,本市の目指している子育ての形,社会全体で子供と子育て家庭を支えていくまちづくりを実現するに当たり非常に大事なところではないかと思います。 そこで,本市ではどのような体制で実施をされているのか。 次に,コーディネーターのような専門的な人材の育成にどのように取り組んでいくのか,以上2点お尋ねいたします。 次に,農業,農村振興策について質問いたします。 昨年国が打ち出した食料・農業・農村基本計画では,効率的かつ安定的な農業経営が農業生産の相当部分を担う構造を確立するため,地域における担い手の明確化と支援の集中化,品目横断的な経営対策などが打ち出されましたが,その支援の中心となるのは大規模農家や集落営農であります。しかし,本市農業の現状は,その気候風土や耕地条件から,施設栽培や露地栽培を営む専業農家と稲作を中心とする兼業農家が多く,土地利用型農業の大規模農家が少ないことから,土地の利用集積が進んでいない状況にあるとともに,特に兼業農家については,高齢化や後継者不足による農業の縮小や耕作放棄が増加しております。 そのような中で,この3月に高知市農林業振興審議会から,今後5年間の本市の農業施策の指針となる第10次高知市農業基本計画が答申され,都市と共栄する農業の振興という基本構想がうたわれております。9次計画に比べより内容が充実し,農業振興に向けた意欲の伝わる内容となっているように感じております。本計画をもとにした今後の農業施策について以下数点質問いたします。 まずは,農業用水の確保についてであります。 市街化区域内におきましては,農業用水施設は生活排水施設を兼ねるケースが多く,いわゆる用排水として市民生活になくてはならないものとなっておりますが,農業用水の質の確保という要請と排水機能の確保という要請,同時に満たす必要があり,大きな課題となっております。また,塩田の多い平たん部水田地域における塩水化対策など,用水にかかわる多くの課題の検討や今後の対応策を打ち出すため,現在高知市生活排水対策プロジェクトによって検討されているとうかがっております。 そこで質問しますが,現時点で問題点はどのくらい整理をされているのか,検討作業の内容と進捗状況をお聞きいたします。 次に,農家を支える政策として農業経営の高度化についてお聞きします。 国内外の競争が激しくなる中,農家の経営は苦しくなってきておりますが,農家が農業経営を高度化することによって生産性を向上させ,より多くの収入を得ていくためには,やはり農家自身の営農技術を高めていくことも重要です。この点につき,これまでも県,市,農協などの関係機関,団体の指導部門で組織される高知市営農技術会議が担い,生産技術や営農能力の向上はもとより,農産加工品などの新商品開発やブランド化などに取り組んでこられたことを聞いております。 まず,この営農技術会議における本市の役割とはどのようなものか,お聞きします。 次に,これまでの研究成果として具体的にどのような実績があるのか。 3点目として,高知大学農学部などを含んだ産・官・学一体となった協力はできているのか。 最後に,会議の成果をどのように農家の隅々にまで普及させていくのか,またこの点につき本市はどのような役割を果たしているのか,以上4点お聞きいたします。 最後に,中山間振興策についてお聞きします。 平成17年の3市村合併により,旧鏡,土佐山村役場の庁舎は現在高知市の窓口センターほか,鏡庁舎には森林政策課とマイカントリー事業推進室,土佐山庁舎には中山間振興課が設置され,中山間地域の振興の拠点としての機能を担っております。 しかし,合併後地域の方にとりましては地域の根となっていた部分が抜けたことの影響は大きく,やはり地域が寂れたような印象が強いとの話を聞きます。実際に,土佐山庁舎では合併の前後で比較して職員20人から現在8人,来庁者は1日平均30人から約10人ほど,また鏡庁舎も職員30名から現在10人,来庁者も半分以下になっているという状況をうかがっております。人の流れも明らかに減少しており,長い間地域のシンボルであった場所が衰退していくのは,やはり寂しく感じるものだと思います。 その庁舎につきまして,今は使われていない部屋もあるようですし,鏡庁舎には森林組合も入所しているように,民間による目的外使用も視野に入れて今後の中山間振興に資するような利活用を図っていかなくてはならないと思いますが,この点どのように考えているのか,お聞きをいたします。 また,両地域を含めて中山間地域の基幹産業は農業であり,地域の方のほとんどが農協の組合員であるように聞いております。中山間地域にとりまして農協の存在は大きく,これまでも行政と農協の連携を通じてさまざまな中山間地域の活性化に取り組んでこられたことと思いますが,現在農業のみならず1次産業自体が厳しい状況にある中で,今後の中山間振興に当たり改めて行政と農協の協力体制のあり方が問われていると思います。 そこで1点,最後に質問ですが,今後両者の連携のもとで中山間地域の活性化に向けてどのように取り組んでいくのか,お聞きをいたします。 通告書に記載しておりました都市計画については今回省きまして,第1問といたします。 ○副議長(楠本正躬君) 岡崎市長。  〔市長岡崎誠也君登壇〕 ◎市長(岡崎誠也君) 御質問に順次お答えを申し上げます。 まず,子育てという国の将来が,今我々もかかっていると思うんですが,中心に御質問をいただきました。 まず,御承知のように我が国の急激な少子化でございますが,当初の予測よりも2年早く平成17年度から人口減少社会に至っているという極めて憂慮すべき状況となっております。本県におきましても既に人口の自然減は15年連続しておりまして,平成16年も自然減で 2,635名,これは県内ですが,と最多数の減少を更新したところでございます。また県内の出生数も平成16年度まで約 6,000人台で来ておりましたが,平成17年ではこの 6,000人を割り込みまして, 5,935人となっておりまして,高知市におきましても平成16年までが 3,000人台で推移しておりましたが,平成17年には2,936人と,3,000人の大台を割り込む状況となっております。 学校の生徒数の比較をしてみましても顕著でございまして,平成12年5月と平成17年5月,中学校の生徒数の総数を比較しますと,平成12年5月1日で中学校の生徒が 7,609名でございましたが,17年5月では 6,079人となっておりまして,中学校の生徒数はこの5年間で 1,530人も少なくなってきている状況でございます。 小学校の場合は,団塊の世代の3代目ですが,団塊ジュニアの子供たちが今小学校におりますので,これ特殊要素でありますが,小学校は5年前と比べまして約 205名ふえてます。これは団塊世代の子供たちの子供がたまたまいるという特殊要素でございますので,むしろ中学校の方の 1,530人,5年前からいうと生徒数が減っているということの方が,今の少子化の方をあらわしているというふうに思っております。 こうした全国的な流れや時代背景の中で,地方都市だけでこの少子化を全部解決するのはなかなか難しい状況にはございますが,それぞれ可能な範囲で施策展開を行っているところでございます。 本市が昨年5月に開設をいたしました子ども家庭支援センターでの相談件数につきましては,前年度の相談件数より大幅に増加しておりまして,核家族化等によりまして子育ての家庭のそれぞれの不安や,また悩み,またストレス等が多くなってきておりまして,お母さん方も少し孤立しがちな状況が出ているんではないかというふうに思っておりまして,子育て支援事業の必要性を強く感じているところでございます。 現在,本市では次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画の意味も持っておりますが,子ども未来プラン・すくすくとさっこ21を策定をいたしまして,総合的に施策の展開をしておるところでございます。子供さんを産み育てやすい社会の構築がこれからの日本を支えていく大事な施策でございまして,それぞれ施策をとってまいらなければならないということで,16年8月からは高知市でもいわゆる不妊治療に対します助成,いわゆる1回10万円の助成などの独自制度もとってきているところでございます。 ただ,やはり国全体でこの少子化に取り組んだ方がいいというふうに当然思っているところでもございまして,一番国民の方々に受け入れられやすいのは,やっぱり税制の面で国民全体がその少子化に対して,一定の恩恵を受けるというやり方がいいんではないかというふうに私は思っているところでございます。 国におきましては,段々の御質問にもございましたが,高齢者に係りますさまざまな税制の控除が廃止をされまして,高齢者の方々は負担増になっております。当然,国におきましては,この控除の廃止に伴いまして財源が浮くわけでございますので,その高齢者の税制控除でなくなった分の財源を子育ての減税に回したらどうかというのは,私がいつも思っております持論でございます。政府・与党におきまして,この22日にも少子化対策に関する連絡会議を開催をいたしまして,この子育て減税につきまして政府もやっと腰を上げまして,本格的に議論されると聞いておりますが,全国市長会等を通じましてその実現を強く迫ってまいりたいというふうに思っております。 また,社会全体での子育て支援を常に心にとどめながら,官民一体とあわせました子育て支援を拡大をしてまいりたいというふうに思っております。 次に,子ども家庭支援センターと子育て支援課の役割につきまして御質問いただきました。 この少子化をいろんな意味で支援をするという意味で,この4月に子育て支援課を新設をいたしまして,子育て支援事業をより強力に推進をし,現在の子ども福祉課の中にあります家庭支援センターと母子福祉係を独立をさせて,機能強化をするために新しい課を起こそうというふうにしているものでございます。 現在,この子ども家庭支援センターでは児童虐待防止に関する活動や児童,そしてそれぞれの家庭への支援,また先ほど言いましたすくすくとさっこ21の施策展開を初め地域の子育て支援センター,また子育ての短期利用事業,ボランティアの活動支援,それぞれの子育ての支援の民間のネットワークの支援などそれぞれ取り組んでおりますが,新しい課の新設と,御質問の中にもございましたが,西部健康福祉センターの中に新設をいたします中核となります支援センターなど,さらに関係機関とも連携・強化をしながら子育ての支援を支えてまいりたいというふうに思っております。 私の方から最後になりますが,中山間農業の活性化につきまして御質問をいただきました。 中山間農業は,いろんな意味で生産性はいろんな部分で非常に難しいところでございますが,いろんな地域の本当に知恵を結集をしまして,中山間独自の自然環境を利用して特産物を生産しているすぐれた地域もございます。ユズや梅,ミョウガ,ショウガ,四方竹など,それぞれ地域に御専門の方,またそれぞれの組合がございまして,農協とも連携をしながらこれまでいろんな生産を続けてきているわけでございます。 また,市内の旭食品は,特に地産地消を一つの旭食品の会社としてのテーマとして掲げておりますので,土佐山でできますユズ,これは旭食品のユズ製品に全部仕入れされております。また,さまざまな産品を旭食品でも加工されておりまして,それが関西圏,また関東圏それぞれ販売されているということでございますので,そういう意味でも生産を支えていただいている,そういう企業でございます。 我々といたしましては,やはり農協,またこういう市内の地産地消を非常に有力に進めていただいております企業とともにいろいろ連携をしながら新商品の開発,また販路の拡大にさらに努めてまいりたいということでございます。 課題といたしましては,先ほど例に挙げましユズにいたしましても,つくれば買い取っていただけるというルートを確立できているんですが,残念ながらつくられる方が高齢化しておりますので,せっかくユズがつくれる畑がありながら,高齢化によってそれを断念するということも出てきておりますので,やっぱりその次の世代をどう育成をしていくかということも大きな課題であるというふうに考えております。今後とも農協や関連企業との連携を図りながら,中山間の農業振興に努めてまいりたいというふうに思っております。 その他の項目につきましては,助役,また各担当部局長よりお答えを申し上げます。 ○副議長(楠本正躬君) 山下助役。  〔助役山下司君登壇〕 ◎助役(山下司君) 農業用水の確保の御質問にお答えをいたします。 農業用水に関しましては,生活排水問題への対応と一体的に取り組みますため,昨年5月,庁内に生活排水対策推進計画策定プロジェクトチームを設置し,この中に農業用水専門部会を設け,良好な農業用水の確保に向けての調査,研究等の取り組みを進めてまいっております。 この取り組みの状況についてでございますが,昨年来からの高知市土地改良区連合会との協議等により,農業用水のうち特に水稲作物に関し市街地からの生活排水等の影響を受けている五台山,高須,介良,大津,布師田地区について水質の調査等を実施してまいりました。この水質調査につきましては,要請のありました9土地改良区における62カ所の農業用水路等について,生活排水による汚濁の状況等について調査したほか,塩水化の著しい高須長場江における地下水の状況,絶海池付近における海水の影響について調査をいたしました。 調査の結果,これら農業用水に係る各取水地点,国分川,舟入川,介良川,明見川系普通河川,下田川でございますけれども,この地点の水質は有機汚濁度を示すCOD値で,リッター当たりでございますが, 1.5ないし2ミリグラムとなっておりまして,水稲作物に影響を及ぼす指標値であります6から8ミリグラム,これを下回っており,農業用水としては良好でありました。しかしながら,市街地の生活排水の影響を最も受けている高須地区では,COD値が8から10ミリグラム以上が測定されるなど水質汚濁が著しく,農業用水として極めて厳しい環境となっております。 これらの調査結果等踏まえまして,昨年12月,農業用水専門部会として,各水系における農業用水の現況と課題,水質の改善,水量の確保,塩水化への対応など,今後の取り組みについて中間報告が取りまとめられたところでございます。これらにつきましては,新年度引き続き各種調査や具体策の検討を進めていくことといたしておりますけれども,農業用水問題は複数の改良区にまたがるものが多く,関係する土地改良区との協議等十分配慮してまいりたいと考えております。 さらに,良好な農業用水の確保に向けまして,特に水質に関しては市全域を対象とする生活排水対策を推進し,河川や海域等一般の公共用水域の水質保全とあわせ,農業用水の水質改善を図っていくことが重要であると考えております。 以上でございます。 ○副議長(楠本正躬君) 山中総務部長。  〔総務部長山中博通君登壇〕 ◎総務部長(山中博通君) 鏡,土佐山庁舎の利活用について御質問をいただきました。 両庁舎の状況につきましては,合併後職員数が減少し,来庁者も少なくなったことから,住民の方々が寂しく感じておられるのではないかと受けとめております。こうした状況や,両庁舎に空きスペースがあることを踏まえまして,中山間振興の観点から庁舎の目的外使用について御提案をいただいたところでございます。 庁舎等の行政財産につきましては,公用または公共用に本市が直接使用することが原則ではございます。ただ,例外的に庁舎等の用途または目的を妨げない限度におきまして使用を許可することはできますが,現在の空き室につきましては,今後本市の庁舎全体の利用計画を検討する中で活用を図っていく予定もあります。目的外使用を許可することについては,かなり制約があるというふうには考えております。このため,庁舎への目的外使用の許可に当たりましては,両庁舎の本来の用途を妨げない限度で,中山間振興の視点をも考慮して慎重に検討させていただきたいと考えております。 ○副議長(楠本正躬君) 澤本健康福祉部長。  〔健康福祉部長澤本義博君登壇〕 ◎健康福祉部長(澤本義博君) 子育て支援に関する御質問にお答えをいたします。 まず,一時保育についてでございますが,その利用実績ですが,平成16年度は民間保育所の5園で実施をいたしておりまして,年間 9,968件の利用がございました。1園当たり約 2,000件,1日平均にいたしますと各園当たり8件余りあります。一時保育は,保護者の断続的勤務や短時間勤務等の勤務形態の多様化に対応いたしますとともに,待機児童の対策にも一定役割を果たしていると認識をいたしております。 一時保育に係る保育士の確保状況についてですが,一時保育の実施要件といたしまして専任の保育士を配置することが必要となります。保育所では,クラス担任に限らず各種の予備職員や加配職員が必要となりますので,こうした職員確保の一環といたしまして,一時保育に当たる職員も確保に努めております。 緊急ニーズへの対応でございますが,一時保育は保護者の勤務形態により必要となる場合のほか,リフレッシュ等の私的理由,保護者の疾病等によりまして緊急的に一時保育が必要となる児童を対象としております。保育園ごとに受け入れの人数の目安はございますが,日々の受け入れにつきましてはニーズに応じて弾力的に対応することができるようになっておりますので,緊急の場合も御利用いただいております。 下知,田淵の統合保育園につきましては,中心市街地におけます大規模保育園の設置となりますので,基幹的な保育事業の実施を優先させていただきたいとの考えから,現在のところ一時保育は除外をしておりますが,地域の子育て支援や多様なニーズへの対応は必要と認識をしておりますので,設置後事業の推移を見ながらサービスの拡大を検討してまいります。 また,公立保育園につきましては,これまで子育て相談や拠点園を中心とした障害児保育,家庭支援事業や子育て支援センターなどの機能を優先してまいってきておりますが,一時保育につきましても実施を現在検討をしております。 次に,地域子育て支援センターについての御質問にお答えをいたします。 本事業は,国の補助制度を導入して実施をしておりまして,従来型指定施設は指導員が2名以上,小規模型指定施設は指導員1名以上配置することが要件となっております。人員体制などの違いから事業内容に違いが生じておりますが,小規模型は保育所で実施していることから,保育所の行う園庭開放や子育て相談などのサービスにより,地域子育て支援センター事業の補完ができていると考えております。 従来型と小規模型との格差是正あるいは内容の充実についてでございますが,2つの類型の統合については考えておりませんが,小規模型では園児との交流や保育所事業への参加あるいは調理実習など,保育所に付設をしているということのメリットを生かしておりますし,従来型では利用者サークル同士の交流などそれぞれに特色のある活動を行っております。また,それぞれの支援センターの職員は定期的に交流会や研修を行い,情報交換をし合いながら活動内容をさらに充実させていくよう努めてもおるところでございます。保育事業との関係の調整についてでございますが,相談業務とか子育てサービス事業の紹介などにつきましては,常時実施をしておりますが,利用者の集まります行事などにつきましては,指導員の数やスペースの問題から,実施回数や実施場所の設定などにつきまして保育事業との調整を行いながら実施をいたしております。 仮称西部健康福祉センターに設置をいたします子育て支援センターは,保育所や幼稚園に通所していないゼロ歳児から3歳児までの乳幼児とその保護者を主な対象として想定をしておりまして,2名の指導員を配置するほか,地域の子育て経験者やこれから子育てに当たろうとする学生ボランティアの活動の場としても体制を整備したいと考えております。 また,整備する機能につきましては,子育て相談や子育て支援サービスの紹介はもとより,親子で気軽にくつろげ交流ができるくつろぎと広場の機能,育児講座や講演会を開催する育児支援機能,インターネットや掲示板を活用しての情報提供機能,おもちゃや絵本の貸し出し機能などを予定をしております。 また,地域の高齢者や小中学生などと世代間の交流事業,地域にある保育所やふれあいセンターと連携をした出前子育て支援サービスなどにつきましても順次展開をしてまいりまして,乳幼児期という親子にとって最も重要な時期を支援していく本格的な拠点施設として充実してまいりたいと考えております。 次に,ファミリーサポートセンターに関する御質問にお答えをいたします。 まず,援助活動の内容についてでございますが,主なものといたしましては,保育所への送迎,仕事が終わるまでの預かりなどがございますが,出産や短期就労などの預かり,あるいは一時保育幼児の送迎といった事例もございます。平成18年,ことしの1月の利用状況は,登録依頼会員 270名中,実際に事業を利用された会員は 127名となっております。援助会員は現在70名の方が活動されておりますが,その内訳は主婦が34名,パート勤務が30名となっております。 地域的な援助会員のばらつきの解消と会員の拡大についてでございますが,広報あかるいまちへの募集記事の掲載,子育て応援情報誌「すくすくとさっこ21みに」あるいはチラシの配布,町内会掲示板へのポスター掲示などによりまして制度の周知を図りますとともに,民生委員,児童委員にも御協力をお願いいたしまして,援助会員の拡大と地域的なばらつきの解消に努めております。 これまでのファミリーサポート事業の検証についてでございますが,現在のところできておりませんが,利用者の声が多く集まります事業の委託先からの情報収集などに努めまして,より利用しやすい制度となりますよう必要な見直しを行ってまいりたいと考えております。 現在,ファミリーサポートセンターでは援助会員に対する講習会を実施をしております。また,センターのアドバイザーが仲介をいたしまして,依頼会員と援助会員が援助をする日の前日までに打ち合わせを行うなど,お互いの顔を見ながら安心して利用できる制度となるように配慮もいたしております。 本年度から援助会員の育成に重点的に取り組みを行っておりまして,市内5カ所に各2名のサブリーダーが活動を開始をいたしています。また,会員になる前からお互いの顔と顔をつなぐ機会づくりといたしまして,市内5カ所でミニ交流会を開催するなど,援助活動による出会いのすばらしさを啓発する事業も開始もいたしたところでございます。 最後に,子育て支援総合コーディネート事業についてでございますが,本事業は多様な子育て支援サービス情報を一元的に把握します子育て支援総合コーディネーターを配置いたしまして,サービス利用者への情報提供や利用援助等を行うもので,委託により実施をしている市町村もございますが,本市ではこの事業を子ども家庭支援センターで実施をしております。子ども家庭支援センターでは,保健師や相談員が子育て支援のコーディネートを実施をしておりまして,各種の子育て支援情報の提供や利用に関する助言,相談に当たっております。 コーディネーターとしての人材育成についてでございますが,子ども家庭支援センターの行政職員につきましては,専門的な養育支援のケース実践で経験を蓄積をするとともに,各種の研修会や講習会への参加によりまして,その資質をさらに向上させてまいりたいと考えております。 また,地域子育て支援センターにおける保育士の資格を持つ指導員につきましても,コーディネート業務の一端を担っていただいておりますので,地域子育て支援センターを核とします活動の充実,向上のため,研修等でなおスキルアップを図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(楠本正躬君) 木藤農林水産部長。  〔農林水産部長木藤善治君登壇〕 ◎農林水産部長(木藤善治君) 高知市営農技術会議に関する御質問にお答えをいたします。 高知市営農技術会議は,営農技術の改善に必要な調査,研究やその成果の普及などを図ることを目的に昭和41年に設立されていまして,園芸,農産,畜産,生活経営の4つの専門部会が置かれており,高知県農業改良センター高知農業改良普及所や高知市などの農業関係機関と,高知市農業協同組合を初めとする農業関係団体などで構成をされております。本市はその事務局を担当するとともに,その活動経費について補助をしており,本市の農業技術職員も会員として調査研究に参加しています。 当営農技術会議の活動は,栽培技術や加工品の開発,有利販売の研究,農家の生活改善など多岐にわたっており,最近の具体的な事例としては,環境に優しい農業技術の研究として臭化メチルにかわる蒸気消毒技術の研究や三里の園芸地帯におけるハエの発生防止研究,有利作物の研究としてスモモの新品種の開発や四方竹の適正な栽培技術,鮮度保持技術研究による県外への販売拡大などが挙げられます。また,地産地消につながる直販店の運営に関する研究や,梅やイチゴのジャムなど農産物の加工でも成果が上がるなど,本市農業振興の重要な役割を担っています。 高知大学農学部などとの協力体制につきましては,当営農技術会議の場合,会員ではございませんが,各種研究の過程において専門分野の先生方に適宜助言をいただいております。 営農技術会議の成果の普及につきましては,専門部会の委員を通じそれぞれ関係農家に情報提供がなされています。 ○副議長(楠本正躬君) 土居ひさし議員。  〔土居ひさし君登壇〕 ◆(土居ひさし君) それぞれ御答弁をありがとうございます。 一時保育に関しまして,高知市のプランによりますと,平成21年までにあと3カ所拡充して8カ所にする予定であるということでございます。実施主体の保育園が79カ所もあるというやはりメリットを生かしまして,エリア的に空白地帯といったものができないような配慮といったことも今後必要ではないかと思います。 また,地域における子育て支援を充実させていく中で,そのサービスに関するコーディネートということはすごく大事なことだと思います。このコーディネートにつきまして,昨年5月に設置しました子ども家庭支援センターが主な担い手であるという点と,窓口であるという点と,また地域子育て支援センターでもその機能があると御答弁をいただきました。地域における子育て支援,これ最も大事なことは,いかにそのサービスが市民にとって身近なところにあるかということだと思います。また,行政から見たらいかに身近なものとさせることができるかという点であると思います。 また,そのコーディネート事業でありますが,コーディネーターの質といった点もすごく大事になってくるのではないかと思います。そういう質の向上によりまして子育て家庭が,だれでもいつでも気軽に利用できるような体制を整備することで,そのサービスの選択肢もふえると思いますし,また本市が行っております子育て支援事業の実施状況が,これが十分であるかという点につきましても市民に開示がされることになりますし,またそれがきっかけで本市のサービス体制も一層充実されるのではないかと思っております。 本市の目指す形での社会全体で支える子育て支援策,これが確実に実効を上げ,出生率など社会的な変化が見えるまでにはかなりの時間を要すると思います。だからこそ長期的な視野に立ち,戦略的な子育て支援策といったものを打ち出していただきたいと思います。私もまだ予定はありませんが,いずれは子供をたくさんこしらえて,本市の少子化対策に貢献しようと決意をしておりますので,どうか私の意欲をそがないような施策展開をお願いしたいと思います。 以上で全質問を終わります。 ○副議長(楠本正躬君) 浜辺影一議員。  〔浜辺影一君登壇〕 ◆(浜辺影一君) 団塊の世代が質問をいたします。 まず,一連の不祥事の責任をとりまして1月末には高橋助役が辞職をし,そして2月末には西川消防長が辞職をするという,高知市はまさに今異常な状態にあります。高橋助役は,部課長を集めての退任のあいさつの中で,職員一人一人が初心に返り使命感を持って仕事をすれば,このような不祥事は絶対に起こらないはずと話をされました。この言葉をかみしめ,不祥事の連鎖を断ち切り,一日も早く高知市の抱える課題に専念できる体制を構築することが必要だと思います。市長の決意をお伺いする予定でありましたけれども,これまでの質問に対し決意を表明をされていますので,了といたします。決意が空回りすることなく結果を出すことを強く要請をしておきたいと思います。 さて,高橋前助役は山本平四郎氏の後を受け平成14年4月に就任しました。岡崎市長が助役退任の訓示で,私自身さまざまな場面で支えかばっていただきましたと述べているように,常に市長の防波堤となり頑張ってこられました。また,職員の皆さんや私ども議員とも本音で話をし,市政を語ってきました。私も時々杯を交わしながら口角泡を飛ばし,議論をしたものでございます。技術職員の信頼も厚く,近年まれに見る体育系の助役でありました。今回,任期満了を待たずに退任をせざるを得なかったことは残念でなりません。だれよりも悔しい思いをしているのは本人だと思います。 今議会には後任助役の選任議案は提案しないということでありますので,当面山下助役がその重荷を背負わなければなりません。任務分担をしていたと思いますけれども,私の印象ではどちらかといえば重要案件の議会対策や汚れ役は高橋前助役が担ってきたと思います。その任もやらなければならず,大変だと思いますが,全力投球で頑張っていただきたいと思います。山下助役の決意をお聞かせください。 先ほど忘れました,ここには「春夏秋冬」という本を持っておりますけれども,これは高知新聞社が発行した本でございます。これは故横山市長が執筆をし,あかるいまちに連載された文章や生前の聞き書きをまとめたものです。この中で,助役についてというところを述べられておりますので,若干読ませていただきたいと思います。昭和42年に,氏原市長の退陣を受けて社会党公認,共産党推薦の坂本昭氏と自民党の公認の前高知市助役の広松万亀男氏の一騎打ちの選挙となり,結果は坂本昭氏が勝利をしたわけでございます。このとき故横山市長は,坂本氏に請われて助役に就任をしましたが,そのときに述べたものです。現役の山下助役には釈迦に説法かもわかりませんですけれども,初心に返って頑張っていただく,そういう意味から読み上げてみたいと思います。 助役の役割。部長は具体的な所管事務があり仕事があるが,助役は市政全般を見ていかなければならない。その広い立場での市長の補佐が第一の仕事である。どういう場合も市民への視点を失ってはならないが,市民の要求は多様であり,それぞれに必要は理解できても財政には限度がある。それを全体の市民の立場に立って,どう判断しどう進めていけばよいかを助役として判断し市長に進言することも大きな役割である。市長と助役はそうした信頼関係に成り立っているものであり,市長に持ち込まれるさまざまな問題や仕事,またそれが予想されることについて,高い次元で整理し判断して対応を考え,さばいていく。外への対応などでは,まず助役が縁の下の根回しをやるが,その場合の考え方は市長と同じ次元で考えるのだ。それを助役の立場でということで出して調整を図る。助役は偉くなり過ぎてもいかんし,円満居士ばかりでもいかん。 これでございますけれども,これについてお読みになっておると思いますけれども,山下助役の感想を聞かせていただきたいと思います。 次に,職員の意識改革と人材育成について質問をいたします。 補助金等交付事務調査特別委員会の最終報告には,不祥事はヘドロの堆積する川のあぶくのようなもので,幾ら水面に出てきたあぶくを針で突き消しても,あぶくは次から次へと出てくる。あぶくの出ない水面にするためには,その発生源であるヘドロを除去しなければならない。高知市役所に置きかえれば,不祥事の温床である組織や職場風土を改革しなければならないと書かれております。 では,現在の市役所の職場風土は一体どうなっているか,私なりに分析をいたしました。 まず1番目として,責任の所在があいまいさがある。これは物事に対してどこに責任があるのか,だれが責任を負っているのかわからないということであります。事が起こったなら,なおさら責任の所在がうやむやになっていないかということでございます。例えば,管理職がみずからの職務であります団体等の資金管理にほとんど関与していなかったばかりか,管理職としての職務であることの認識すらなく,部下に任せきりになっていたことなどが挙げられます。 2蕃目として,他者への無関心さ,自分さえよければいい,自分にかかわりが少ないことは関心がない等といったことでございます。過去の不祥事を他人事ととらえ,教訓化することができなかったことなどが例として挙げられます。 3番目といたしまして,付和雷同の雰囲気,自分にしっかりした意見や考え方がなく,他人の意見や考え方に同調するだけという風潮が蔓延をしておるということです。そこには自己の確立はなく,新しい発想も出てくるはずはなく,過去の事例を踏襲するばかりであります。 4番目といたしまして,管理体制の不十分さ,マネジメント機能が働いておらず,言いっぱなし,やりっぱなしという状態です。例えばイベントをやり,決算などの後始末が十分にされていない等が挙げられます。 最後にはコミュニケーションの悪さであります。以上であります。 私は,これらの職場にあるあしき風土をみずからの手で改革しない限り不祥事はなくならず,生き生きとしやる気のある職場にはならないと思います。執行部は職場の実態をどのようにとらえているのか,お伺いをいたします。 職場風土の改革という花を咲かせるためには,種に水や肥料をやらなければなりません。そして,水をやるのが職場の管理職であり,肥料は教育,研修であります。しかし,水をやる職場の管理職が育っているとは言いがたく,水を十分に与えることができないため,種は芽を出さず,もしくは出したとしても育たない状態です。 私は,このような状況を今日招いたのは,過去の市政において人材育成を怠ってきたことにあるのではないかと思います。ちょうど今,御存じと思いますけれども,高知城の三ノ丸の石垣が修理をされていますが,武田信玄の言葉に,人は石垣,人は城という言葉があります。石垣が崩れれば城はもちません。人材がしっかりしていなければその組織は崩壊をいたします。高知市という城を支え,他市との競争にも勝ち,揺るぎない城にするためには,石垣となる人材を育てなければなりません。特に,現場の責任者である課長級の意識改革と人材育成が急務であると私は思いますけれども,意識改革と人材育成についての執行部のお考えをお伺いをいたします。 次に,国民保護計画でございます。 市第32号,市第33号議案に反対の立場から質問をいたします。 国民保護計画は,2004年6月に成立をいたしました国民保護法に基づくもので,2005年3月には国民保護に関する国の基本指針が閣議決定をされ,それを受けて都道府県は2005年度中に,市町村は2006年度中の計画策定が求められています。 御案内のとおり,日本国憲法はあの悲惨な戦争の経験から,もう二度と戦争をしないという国民の誓いから生まれたものです。前文及び第9条の意味するところは,国際紛争への対処手段を武力に求めず,専ら平和外交による国際協調で有事を回避することを戦後復興の原点としたことでございました。これこそが今日の日本の平和と繁栄を築き上げ,戦後半世紀以上にわたって有事法制を必要としなかったゆえんであります。 ところが,国民保護法は有事法制の一環であり,その名称とは裏腹に協力を拒否した市民に罰則を設け,私権を制限する国民統制法であり,法の本来の目的である戦時に国民を総動員する国家総動員法となる危険性を有するものであると言わざるを得ません。国民保護計画をつくることは,このような危険な動向に手をかすものであります。自治体としては戦時協力の体制づくりではなくて,住民の命と財産を守るため非戦,平和の取り組みを進めていくことこそが重要であり,政府に対しては戦争への対処策をつくる前に,戦争をするな,戦争を起こすなという要求をしていくべきであると思います。 まず,市長に国民保護法,国民保護計画に対する所見と,今議会に提出をしております関連条例を撤回するつもりはないか,お伺いをいたします。 あわせて,平和行政の推進についてもお伺いをいたします。 協議会と対策本部のメンバーとなることが義務づけをされておられます教育長には,市長同様,国民保護法,国民保護計画に対する所見と平和教育推進についてお伺いをいたします。 次に,防災対策についてお伺いをいたします。 まず1番目,各部でいろんな震災対策をやっておるようでございますが,どうもばらばらな感がいたします。私は,総合的な計画を策定して数値目標を設定し年次計画を立て,プログラムに沿った取り組みをすべきであること,また各関係部門の連携を密にし,全庁挙げての取り組みにすべきであり,そのためには震災対策本部の設置をすべきと私は思いますけれども,お考えをお聞かせください。 余分でございますけれども,これは平成15年6月議会に私は同様なことを質問をしました。当時,松尾市長さんのときでしたが,対策本部を設置をいたしますと,総合的な計画を策定をいたしますと,こういう答弁をいただいておるわけです。やっぱり議場できちっとそういう約束をしたことは,きちっと実行をしてもらわなければならない,答弁のための答弁ではいけないということを一言申し添えておきたいと思います。 2番目として,中山間地域の地震防災対策についてお伺いをいたします。 新潟県中越地震では,61集落が道路寸断などで孤立をいたしました。また,固定電話の中継伝送路が断線したり,携帯電話の基地局が停電でバッテリー切れになるなど,通信手段も断絶したようでございます。 これらの教訓を踏まえ,内閣府は昨年8月26日に中山間地の地震防災対策についての提言をまとめました。これによりますと,1. 多様な連絡手段の確保,2. 住民の救出や物資供給にヘリコプターが有効として,ヘリポートの整備や着陸可能な場所のリストアップ,3. 1週間程度の生活物資等の備蓄,4. 高齢者が多いことから要援護者の情報の共有等が提言されています。 本市も昨年1月に旧土佐山村,鏡村と合併したことにより,市域の約半分を中山間地域が占めることになりました。しかし,地域防災計画は合併前の平成16年度に作成したものでありまして,当然旧2村を含めた計画になっておりません。地域防災計画の見直しをするとともに,中山間地域の地震防止対策を立てる必要があると思いますが,お考えをお聞かせください。 また,防災拠点施設である土佐山庁舎,鏡庁舎の耐震化についてお伺いをいたします。 3番目といたしまして,災害弱者対策についてお伺いをいたします。 台風や地震等の災害時に高齢者などの災害弱者の避難対策が全国的な課題となっております。災害時の要援護者の避難支援については,名簿など要援護者に関する情報を管理している福祉関係部局と防災関係部局,地域の自主防災組織や民生委員等福祉関係者との情報の共有など連携が必要でありますが,個人情報保護条例での目的外利用ということが大きな壁になり,進んでいないのが現実であります。 本市も同様であります。個人情報保護法に詳しい大阪弁護士会の岡村久道弁護士は,個人情報という考え方が法施行後突然注目されたことで,メディアも含め過剰に反応し過ぎて社会が自分の首を絞める結果を招いている。個人情報が社会に生かせるよう,うまくバランスをとって風通しのよい運用を目指すべきと指摘をしておりますし,国の集中豪雨時等における情報伝達及び高齢者等の避難支援に関する検討会は,平成17年3月に災害時要援護者の避難支援ガイドラインの提言を出し,この中で同意方式,手挙げ方式,共有方式等による平時からの情報共有をすべきとしています。全国の各自治体においても情報共有化の取り組みが始まっております。 また,国は去る3月10日,さきの提言より一歩踏み込み,行政機関保有の個人情報保護法で定めた,目的外利用の本人以外の者に提供することが明らかに本人の利益となるときを適用し,個人情報を本人の同意がなくても行政部局間だけでなく自主防災組織等にも提供し,共有することを盛り込んだ新ガイドラインを策定をいたしました。そして,自治体に対し積極的な情報の共有を求めています。本市も個人情報保護運営審議会に諮問をいたしまして,例外規定としての情報を共有し,要援護者一人一人の避難支援プランを策定すべきと思いますけれども,お考えをお聞かせください。 4番目に,病院等の耐震対策についてお伺いをいたします。 1981年の新耐震基準導入以前に建てられた病棟などがあり,耐震診断を受けた病院のうち75%の 576病院が補強が必要と判断されたことが厚生労働省の調査で明らかになりましたが,この調査は国内のすべての病院を対象に実施されたものであり,当然本市のすべての病院も対象になっています。この調査による本市の結果をまずお伺いをいたします。 また,国土交通省は耐震性が不十分な学校や病院,百貨店などの耐震補強を促すため,耐震改修促進法の政令を本年1月26日に施行しました。これによると,自治体がこれまで以上に助言や指導,指示,立入検査のできる対象範囲が拡大し,指示に従わず改修などを行わない建築物は公表もできることになっています。この政令に基づく取り組みをお伺いをいたします。 5番目に,津波対策についてお伺いをいたします。 津波から一時避難する施設として,津波避難ビルの指定が検討されておるようでございますけれども,指定要件等ガイドラインについてお伺いをいたします。 また,本年は下知地区をモデル地区として取り組むようですが,民間施設はともかく,例えば潮江地区には百石町,新田町,北竹島町などには市営住宅,桟橋通2丁目には最近落成をいたしました青年センターと教育研究所の複合施設,同じく桟橋通6丁目には高知県保健環境センター等,数多くの公共施設があります。下知地区に限らず,被害想定地域にある指定要件を満たしている公共施設については早急に指定すべきと思いますが,お考えをお伺いをいたします。 6番目といたしまして,防災教育についてお伺いをいたします。 1983年5月26日に発生をいたしました日本海中部地震の大津波により多くの犠牲者が出ました。この地震による死者は104人中100人が津波による犠牲者です。中でも涙を誘ったのは,男鹿半島の加茂青砂海岸というところですが,ここへ遠足に来ておりました秋田県の内陸部にある合川南小学校の生徒13人が犠牲になったことです。生徒45人と引率の先生2人がマイクロバスに乗って目的地に近づいたころ,強い地震の揺れがあったそうです。海岸に着いたときは揺れもおさまり海も静かであり,先生も生徒も浜におりて弁当を食べ始めたとき,突然津波が襲いました。これは地震発生から7分ないし8分後ということでございました。 この悲しい出来事の後,もしあの教材が今も教科書に残っていたなら,この悲劇は防げたかもしれないという声が上がったそうでございます。あの教材とは,戦時中から戦後にかけて当時の尋常小学校で使われていた国定教科書に載っておりました「稲むらの火」です。筋書きは御存じだと思いますけれども,海辺の村の高台に住む庄屋の老人が地震の揺れを感じた後,海水が沖に向かって引いていくのを見て津波の襲来を予感し,自宅近くの自分の田んぼに積んであった稲束にたいまつで火を放ち,庄屋の家が火事だと思わせて村人全員を高台に集め,津波から救ったという内容でございます。当時これを学んだ多くの人は,他の教材は忘れても「稲むらの火」だけは鮮明に覚えているとのことです。そして,これにより津波に対する知識を養いました。合川南小学校の先生と生徒が津波に対する知識を持っていたならば,このような悲劇は防げたのではないかと思い,防災教育の重要性を認識するところでございます。本市の防災教育の充実を望みますが,本市の取り組みについてお伺いをいたします。 次に,地方自治法の改正についてお伺いをいたします。 政府は,平成17年12月9日に出された第28次地方制度調査会の答申を受け,地方自治法の改正案を去る3月7日閣議決定をいたしました。そして,今開かれている通常国会に提出され,来年4月1日に施行される予定でございます。 改正の内容は,まず地方の自主性,自立性の拡大を図るための措置として,1. 市町村の助役にかえて副市町村長を置く,副知事,副市町村長の権限の強化,2. 出納長及び収入役を廃止し会計管理者を置く,3. 識見を有する者から選任できる監査委員を条例で増加することができることとする監査の充実,4. クレジットカードによる使用料等の納付,有価証券の信託,行政財産である建物の一部貸し付け等を可能にする財務制度の見直しでございます。 2番目といたしまして,議会制度の見直しとして,長に対し臨時会の請求をすることができる,専決処分の要件の明確化,議員の複数常任委員会への所属制限の廃止と委員会制度の見直し,4. 専門的知見の活用などでございます。 来年4月に向けて準備をしなければなりませんが,その取り組みについてお伺いをいたします。 また,議会としても準備が必要と思いますけれども,識見ある議長さんのお考えをお聞かせください。 最後になりますけれども,監査についてであります。 不祥事が多発している中,チェック機関である監査機関の果たす役割はますます重要になってきております。特別委員会でも監査機能の充実に向け提言がされてきたところでありますけれども,この提言を受けどのような議論がされているのか,また一定の方向性ができた事項があればお示しをください。 以上で第1問を終わります。 ○副議長(楠本正躬君) 岡崎市長。  〔市長岡崎誠也君登壇〕 ◎市長(岡崎誠也君) それぞれ御質問いただきましたので,順次お答えを申し上げたいと思います。 まず,不祥事に関しましての御質問にお答えを申し上げます。 責任を明確にするとか無関心,また管理体制,コミュニケーション,すべて重要な点の御指摘を受けております。今私がやっぱり職員に対して訴えていかなければいけないのは,やはり不祥事に対します意識の共有ということでございまして,そのことは午前中の答弁でも申し上げましたが,常に職場と意見交換をしながら,その意識の共有をすべての職員ととってまいらなければいけないというふうに強く思っているところでございます。 これまでも係長以上の管理監督者の職員とも意見交換をしてまいりましたが,そのことはずっとまた継続もしていかなければならないというふうに思っております。また,それぞれの職場で職場討議をしていただいておりまして,その職場討議の中からもいろんな意味で活性化に向けた貴重な御意見をたくさんいただいております。そうした職員の生の声をまた大切にしながら,今回の人事制度改革や組織の改革などに,その現場からの声をつなげてまいらなければいけないというふうに思っているところでございます。 職員の意識改革,人材育成につきまして,大変厳しい都市間競争,また先日も都市間の格差の御質問がございましたが,経済関係では格差が開きつつありますが,そういう意味での能力の格差というものに開きがあってはいけませんので,やはり能力の高い職員をいかにして養成をしていくか,人材育成,また人材管理の面からも非常に重要だというふうに思っております。 人事考課制度につきましては,一つの大きな目標としまして,部長,課長それぞれの管理監督者の方々が大きな目標を管理するという目標管理制度の導入を考えているところでございます。それぞれ主管部局からは予算の要求という形でそれぞれの年度にやりたいという仕事が上がってくるわけでございますが,その予算要求を一つの柱としながらその年度内に何をするか,どういう部の目標を立て,どういう課の目標を立てて,それがいかにして実施をできたかということがこの目標管理制度につながるものでございます。この目標管理制度の導入に当たりましては,職員に対します研修がまず重要になりますので,そのことの意識をまず共通土俵に立ちながら,目標管理制度の導入に踏み込んでまいりたいというふうに思っております。 また,それぞれの職場におきまして,やはり風通しのよい職場,また物が言いやすい職場ということは重要でございますので,そのことを大切にしていかなければならないというふうに思っております。 意識改革につきましては,私ども含めました三役も,意識,また考え方の切りかえをもう一回しなければなりませんけれども,それとあわせまして,全体の人事管理をつかさどります総務部自体も意識の転換をしていただかなければならないというふうに思っております。総務部の人事担当を初めとします各こういう中核になります一定のこの部門の意識がまず変わらなければ,それぞれの職場の職員の方々の意識は変わりにくいというふうにも思っておりまして,まず総務部のところの意識改革からも手をつけたいというふうに思っているところでございます。 人材の育成を含めまして意識改革を行いながら,効果的な人材育成やまたそれぞれ自治体職員に求められております能力を向上していく,そういうことにさらに改革推進室等々を通じまして努めていきたいというふうに思っております。 次に,防災対策等に関します御質問にもお答えを申し上げます。 次の南海地震に対しまして,平成16年度において地域防災計画の震災編を改訂をする中で,命を守るということを最重要課題として位置づけ,建物の倒壊対策,津波の避難対策,地域の防災力向上などに重点的に取り組んでおります。こうした取り組みにつきましてそれぞれの部局が連携して総合的に取り組むことが非常に重要でございますので,平成18年度には震災対策を総合的に推進していくため中長期の計画を策定し,目標年次を定めながら計画的な対策を確実に進めてまいりたいというふうに思っております。 また,御質問にございました地震対策本部につきましては,この中長期計画の策定作業と並行いたしまして,現在設置をしております地域防災計画検討委員会を主体といたしまして仮称南海地震対策事業推進本部の設置を考えておりまして,全庁挙げた体制にしてまいりたいというふうに思っておりますので,よろしくお願い申し上げます。 国民保護計画と平和行政の取り組みにつきまして御質問いただきました。 国民保護計画につきましては,外国からの武力攻撃や大規模なテロに備えて,住民の方々の安全を確保するため策定をすることを求められております。ただ,本質的には御質問もございましたように,世界の平和とまず安全を確かなものにする取り組みが重要であるというふうに考えております。 終戦後60年が経過をいたしましたが,まだまだ地球上ではいろんなテロ行為や,また地域間紛争が絶えない現実がございまして,世界平和を訴えていくということは当然重要でございますので,市民を中心といたしました平和活動を推進し,本市も会員でもございます非核宣言自治体協議会,これも本市が役員でございますけれども,その団体等を通じまして世界の恒久平和の実現に取り組んでまいらなければならないというふうに思っております。 しかしながら,一方では万一有事が発生した場合には,さきの災害の発生時と同じように,市民の皆様方の命と財産を守るということが行政に課せられております大変大きな責務でございますので,そのことに対する取り組みと準備をしておく必要があるというふうに考えております。 本年度策定を予定をしております高知市の国民保護計画につきましては,その制定は必要だと考えておりまして,今議会に提出をさせていただいておりますので,御承認をいただきながらこの計画を進めてまいりたいというふうに思っております。いろんな議会での御意見等も参考にしながら策定に向けた準備をしてまいりたいと思いますので,よろしくお願いを申し上げます。 最後になりますが,地方自治法の改正についての御質問をいただきました。 今回の改正につきましては,平成12年から地方分権一括法の流れをくんだ改正でございますが,今回,平成12年から約5年余りが経過をいたしておりまして,地方自治法の改正が行われる予定でございまして,今国会に関連法案が提出をされる予定でございます。 法案の趣旨は,地方の自主性,自立性の拡大をさらに進める内容となっております。今後の国会での審議の状況を注視をしていく必要はございますが,御質問にもございました19年4月1日から施行が予定をされております副市長制の導入,また収入役の廃止に伴います会計管理者の設置など,現行の条例や規定,そういうものも大幅な改正が予想されます。また,現行の助役制度と,さきに申し上げました副市長との経過措置を含めました関係をどうするかということなど,まだ詳細わからない点がございますので,国会の審議を十分に注視をしながら対応してまいりたいというふうに思っております。 また,この法令の公布日からでございますが,施行が予定をされております識見を有する方の監査委員の増員等につきまして,これは監査委員の皆様とも御相談を申し上げながら具体の検討をしてまいりたいというふうに思っております。 さらに,使用料等の納付につきましてでございますが,従前にはなかったいわゆるクレジットカードによります行政関係の使用料,手数料の支払いが今回の法改正の中ではできるようになっております。既に先行的に大阪府の方で研究をされておるようでございまして,大阪府では平成19年度からクレジットカードによります税金の収納システムを導入するというふうにお聞きをしているところでございます。ただ,クレジットカードでの納付はまだ手数料,クレジットカード手数料がかなりかかるという問題もあるようでございまして,まだやっぱり具体の中身をさらに研究をしてまいらなければいけないというふうに思っているところでございますが,そのシステム等につきましての構築の研究と準備に向けた作業をしてまいりたいというふうに思っております。 その他の御質問につきましては,助役及び各関係担当部長等からお答えを申し上げます。 ○副議長(楠本正躬君) 山下助役。  〔助役山下司君登壇〕 ◎助役(山下司君) 助役の役割について御質問をいただきました。 平成16年4月に助役を拝命いたしまして,今2年が経過しようとしておるわけでございますけれども,この間,市職員として,また助役としても先輩である高橋助役にはさまざまな場面で力添えをいただきながら,職務に邁進をしてまいりました。高橋助役は辞職に当たって,御質問でもございましたけれども,職員一人一人が初心に返り,使命感を持って仕事をしなければならないと訴えられたわけでございますけれども,常々仕事に対する信条で思っておられたことがこの言葉に集約をされておるんじゃないかというふうに思いました。そういうことから,私としてはこのあいさつの重みというものをしっかりと受けとめ,この高橋助役の万感の思いを心に刻み,さらに御質問議員さんの御質問の趣旨を体しまして,全力で頑張ってまいらなければならないと強く決意をしておるところでございます。 また,横山元市長の助役の役割についての感想ということでございますけれども,助役の職務は市長の補佐,職員の担任する事務の監督,そして一定の要件のもとでの長の職務の代理の3つであろうかと思っております。横山元市長のおっしゃられた助役の役割は,まさにこの3つすべてを包括し,御自身の経験等踏まえられ,さらに実践された上での含蓄のあるお言葉であると感じております。 今般,地方自治法が改正されますと,助役の呼称が副市長に変わり,事務執行の権限の委任を受けることになっていくわけでございますけれども,法上,たてりがどのように変わっても,この助役の本質的な役割というものをしっかりと肝に銘じ,常に初心を忘れず岡崎市政を支える助役として努力してまいる所存でございます。 ○副議長(楠本正躬君) 山中総務部長。  〔総務部長山中博通君登壇〕 ◎総務部長(山中博通君) 震災対策関連について順次お答え申し上げます。 まず,中山間地域の地震防災対策でございますが,現在の地域防災計画は合併以前に改定されたもので,旧2村の地域防災計画が反映をされていない部分もございますので,御指摘いただきました内容も踏まえ,現在実施しております地域防災計画の改定作業の中で見直してまいりたいと考えております。 なお,災害時の本部体制につきましては,合併後に関係課と協議を行い,両庁舎を拠点とする体制に見直しをして取り組んでおります。 また,南海地震を見据えた場合,揺れにより孤立化が予想される中山間部の地震対策につきましても,先ほど市長の方からお答え申し上げました中長期計画の中に事業として盛り込み,他の地域とあわせて連絡体制や搬送,搬出体制の対策を計画的に進めてまいりたいと考えております。 次に,防災拠点施設である土佐山庁舎,鏡庁舎の耐震化についてでございます。 両庁舎につきましては,土佐山,鏡地区での災害発生時に,災害応急対策を迅速かつ的確に行う防災拠点として位置づけをされておりますが,鏡庁舎は昭和45年,土佐山庁舎が昭和54年に建設された建物でございますので,耐震強度は現行基準には適合いたしておりません。このため,両庁舎の耐震化につきましては,本年度策定をいたしました過疎地域の自立促進計画に位置づけをされているところでございますが,平成19年度以降,耐震診断を初めとする耐震化対策に取り組んでまいりたいと考えております。 次に,津波避難ビルに関しましてでございます。 まず,その指定要件でございますが,平成17年6月に内閣府が示しました津波避難ビル等の指定に係るガイドラインでは,津波浸水予想地域内において地域住民等が一時的もしくは緊急に避難する津波避難ビル等の指定,利用,運営手法が示されております。指定要件としましては,1つに新耐震設計基準,これは昭和56年施行に適合していることまたは耐震診断によって耐震安全性が確認されていること,2つ目には,原則としてRCまたはSRC構造ということで,想定浸水深に応じて階数や津波の進行方向の奥行きを考慮することとされており,選定に当たりましては,地域の主体性を促すため住民のワークショップ等を開催をして,地域の意見,意向を取り入れつつ行うというふうにされております。 それで,この津波避難ビルの指定についてでございますが,津波避難ビル等の指定につきましては,普及面に力点を置いた推進体制が望まれるところでございまして,御指摘のございました公共施設の指定につきましては,下知地区以外につきましても早期に行うべきというふうな認識を持っております。しかしながら,ガイドラインでもお示しをしておりますように,津波避難ビル等の指定に際しましては,住民参画のもと,地域ごとに指定要件を満たす建物について,その選定や利用,運営主体等の調整を行うことが必要でございますので,今後自主防災組織を中心に町内会連合会等とも連携をして,津波避難ビル等の指定に全力で取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(楠本正躬君) 澤本健康福祉部長。  〔健康福祉部長澤本義博君登壇〕 ◎健康福祉部長(澤本義博君) 防災対策に関する御質問にお答えをいたします。 まず,災害弱者対策としての避難支援プランの策定についてでございますが,避難支援プランは要援護者への災害情報の伝達や安否確認,避難誘導者の配置などについての内容を含むものとされておりますが,実効性のあるプランを策定するには行政のみの対応では困難でありまして,地域の関係者,特に自主防災組織や地域の医療機関,福祉施設との協議と連携が重要となってまいります。こうしたことから,当面モデル地区を設定をいたしまして,関係住民の方々と相談しながら専門家の意見もいただき,災害時要援護者情報の共有化の方法と避難支援プラン策定の具体的な手法などについて検討を行ってまいりたいと考えております。 災害時における要援護者情報の活用につきましては,本人の利益と個人情報保護との関係整理も必要でございますので,国の新ガイドラインも参考にしながら本市の個人情報保護運営審議会にもお諮りをしたいと考えております。 次に,本市における病院の地震対策に関する実態調査の結果についてでございますが,本調査はことし2月から3月にかけまして,厚生労働科学研究班と四病院団体協議会との合同により,全国 9,064病院を対象に調査票の郵送により実施をされております。実態調査報告によりますと,高知市内55病院から回答があり,このうちすべての建物が新耐震基準であるが13病院,一部の建物が新耐震基準であるが27病院,新耐震基準の建物はないが13病院,不明が2病院となっております。 また,これまでに耐震診断を受けたことがあるが5病院,ないが46病院,不明が4病院となっております。 さらに,耐震診断を受けた5病院のうち,耐震補強が必要とされた病院が3病院あり,このうち耐震補強完了が1病院,建てかえ計画があるが1病院,その他1病院となっております。 以上でございます。 ○副議長(楠本正躬君) 産田都市整備部長。  〔都市整備部長産田節雄君登壇〕 ◎都市整備部長(産田節雄君) 防災対策のうち建築物の耐震改修の促進に関する法律の改正,いわゆる改正耐震改修促進法に基づく取り組みについてお答えいたします。 まず,今回の法の改正のポイントは3つございまして,この内容について御説明いたしますと,1つ目は,国が建築物の耐震診断及び耐震改修の促進に関する基本的な事項や目標等を定めた基本方針を策定すること,さらに都道府県が耐震改修促進計画を策定すること等の義務化。2つ目は,耐震改修の指示等の対象となる特定建築物に多数の人の円滑な避難に支障となるおそれのある建築物の追加やその規模,要件の引き下げ等による所有者に対する指導等の強化。3つ目は,住宅,建築物に係る耐震改修促進税制の創設等,耐震化の支援制度の充実等,以上が概要でございます。 今回の法改正で効果的かつ効率的に耐震化の促進を図るものであると考えております。今月の下旬には県の主催によりまして説明会も予定されております。今後,この法律の趣旨に基づきまして,国の定めた基本方針や県の耐震改修促進計画の策定を踏まえまして,関係部局とも連携を図り,より効果的なPR等を行い,耐震改修促進が図られるよう努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(楠本正躬君) 吉川教育長。  〔教育長吉川明男君登壇〕 ◎教育長(吉川明男君) 教育行政に関する御質問にお答えをいたします。 まず,本市における防災教育の取り組みについてでございます。 近い将来発生が予想されております南海地震に対しまして,学校における系統的な防災教育に取り組み,子供のころから災害に対する知識や対処能力を身につけておくことは大変重要なことでございますし,家庭や地域の防災意識を高めていく上でも意義のあることでございます。 現在,本市ではすべての小中学校において地震を想定しての避難訓練や防災学習を実施いたしますとともに,子供たちに震災の被害やその危険性,避難時の心構えなどについて学習させ,防災意識を高める取り組みを行っております。具体的には平成15年度から3年計画で南海地震の強い揺れ巡回体験事業を本市のすべての小・中・養護学校において順次実施いたしまして,子供たちが実際に起震車を使って地震の強い揺れを経験しております。 なお,この事業は平成18年度からの3カ年間,さらに継続してすべての学校を対象として実施する予定でございます。 地震による津波につきましても,専門家を学校に招き,親子で学習したり地域や防災関係機関と連携して避難訓練を実施するとともに,避難経路を確認して防災マップを作成するなどの取り組みを進めている学校もございます。 質問議員さんからは,私どもの今後の防災教育の教訓とすべき貴重なお話をいただきまして感謝いたします。 なお,お話の中にございました「稲むらの火」でございますけれども,この教材が掲載されたリーフレットを昨年9月に全校に配布いたしますとともに,紙芝居やCD,DVDの学習教材も希望する学校に貸し出せるようにしております。今後はこの紙芝居やCDを各小学校に配布し,津波に関する学習にさらに役立ててまいりたいと考えております。 次に,国民保護法,国民保護計画と平和教育に関する御質問をいただきました。 申し上げるまでもなく,平和な社会の形成とその維持は私ども国民に課せられた大きな使命でございます。しかしながら,世界の各地では今なお,とうとい命が犠牲となる悲惨なテロや紛争が後を絶たないという現実を考えますと,改めて平和を守り育てていく確かな取り組みの重要性を認識せざるを得ません。 国民保護法,国民保護計画に対する所見を求められましたが,私ども地方教育行政を預かる者の責務といたしましては,まずは戦争のない平和な世の中をつくるための人材育成でございます。未来を担う子供たちに戦争の悲惨さと平和のとうとさをしっかりと伝え,世界的な視野で平和を考え,主体的に行動できる子供の育成を目指す平和教育の取り組みの徹底こそが,今特に学校教育に要請されているものと考えております。 以上でございます。 ○副議長(楠本正躬君) 川添監査委員。  〔監査委員川添裕一郎君登壇〕 ◎監査委員(川添裕一郎君) 補助金等交付事務調査特別委員会からいただいております御提言に関しましての御質問にお答えいたしたいと思います。 特別委員会からは,監査機能の充実について,要約しますと指摘事項の検証システムの構築,財政援助団体の監査の実施,有効性のある監査の実施等の御提言をいただいております。いただきました御提言につきましては,監査委員や事務局におきまして協議を始めておりますが,そのうち指摘事項の事後検証につきましては,過去に監査から指摘しているのにもかかわらず事務の改善がなされていない状況も見受けられましたので,早速本年度に指摘事項の事後検証を試行的に行ってまいりました。今後は執行機関と協議の上,指摘事項の検証システムを制度として構築したいと考えております。 また,今回大きな課題となりました財政援助団体監査につきましては,質的,量的に充実させ,監査の強化を図ることはもちろんのことでございますが,補助金を交付する側と受ける側との同時監査を工夫することなどにより,効果的な監査手法を検討してまいりたいと思っているところでございます。 また,特別委員会の論議の過程におきましては,内部統制機関と連携したモニタリングやリスクベースの効率的,効果的監査の実施などのさまざまな御意見も伺っているところでございます。 いずれにいたしましても,内部監査の役割はますます重要になってきていると認識いたしております。その重要な役割を果たしていくためにも,いただきました御提言,御意見を真摯に受けとめ,必要に応じての随時監査や行政監査的な視点での監査の実施などを含め,年間監査計画を決定する監査委員協議会の場で十分な論議を深め,内部監査の充実に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(楠本正躬君) 浜辺議員からの議会制度見直しの御質問につきましては,しかるべき機関にお諮りさせていただきます。 以上,お答えをいたします。 この際暫時休憩をいたします。  午後2時57分休憩  ~~~~~~~~~~~~~~~~  午後3時15分再開 ○議長(田中健君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 浜辺影一議員。  〔浜辺影一君登壇〕 ◆(浜辺影一君) 2問目をいたしますが,意識改革と人材育成についてですが,「人材」には5つの「人材」があると言われています。まずは宝の人の人財,わかりますか。ここの人は多分この人じゃないかと思いますけど,それから2番目がこの才能のある人の人才,才能。それから3つ目が俗に言う材料となる人の人材。4つ目がおるだけの人の人在。それから5つ目が罪な人の人罪。わかりますか,この大体5つの「人材」があると言われておるわけですが,特に後ろの2つは,これは職場におっては困りますね。これは排除するということはないですけど,やっぱり上に上がってもらわんと困る。上に上がってもらう。 それから,才能の人才は宝の人財になってもらわんといかんし,それから材料の人材は才能の人才になってもらわんといかん。やっぱりそういう努力をすることが職場の活性をやっぱりつくることになる。ひいては職場風土のやっぱり改革につながっていくと思います。 これは,だれがやるかというと,やっぱり職場の管理職がその努力をしなければならない,引き上げていく。けど,残念ながらよくこういう管理職を見受けます。上向き,これは上司の言うことばかりを聞いて部下の意見は聞かない。内向き,これはいわゆる世話の焼ける住民との対話なんかは全部部下に任すという,こういう上司。後ろ向き,過去の経験だけに頼り新しい発想がない。これでは人を育てるということにはならない。 やっぱり人材育成には職場における人材育成と人事管理による人材育成,そして研修による人材育成が連携をとれてこそ人材育成が私はできると思いますが,一番大切なやっぱり職場の人材育成が,人を育てるという職場環境になってない。やっぱりこの人材育成をするということは,まずはその人を育てる職場の環境をつくっていくことが私はまず求められておるのではないか。そのためには先ほど言った管理職ではなくて,下向き,部下の意見もよく聞く。外向き,外の折衝もよくする。そして前向き,新しい発想をどんどん取り入れていく。このような職場の管理職のやっぱり配置が最も今求められておるのではないかというふうに,私はこの人材育成について考え方を述べていきたいと思いますので,このことを最後に強く要請をいたしまして,これですべての質問を終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。 ○議長(田中健君) 岡崎洋一郎議員。  〔岡崎洋一郎君登壇〕 ◆(岡崎洋一郎君) 新風クラブの岡崎洋一郎でございます。本日トリの大変お疲れの眠たい時間にお耳を汚しますが,第 393回市議会定例会に当たり幾つかの質問をさせていただきます。 3月10日以来これまでに,既に代表で5議員,2人の個人質問の議員が多岐にわたって質問をされました。そして,答弁もありましたので,極力重複を避けながら私見を交えて質問をいたしますので,御答弁のほどをよろしくお願いをいたします。 私は,これまでにも質問の際に幾度か触れましたが,若いころから40年近く地場産業で働いた後に市議に挑戦をさせていただいたわけで,地場産業の振興のテーマは私の背負っている一日たりとも忘れてはならない大切な背筋だと考えております。また,産業と環境の調和が私の基本スタンスの一つでありますので,そんな思いを絡めながら質問をさせていただきます。 さて,御承知のとおり本県の第2次産業はそれぞれ企業が頑張ってはおられますものの,製造品出荷額は全国最下位定着から脱し切れない現状であります。今議会の提案説明の中で,市長は重点課題の第一として地域再生を掲げ,産業振興については高知大学との産・学・官連携による研究会や,これによる商品と技術への普及促進に要する経費への助成,あるいは融資制度の保証料緩和措置等を打ち出しておりますが,私は地場企業の発信技術や工法あるいは製品を地元行政が採用,支援することが何にも増して地元企業や産業の後押しになると言い続けてまいりました。 開会日に高知駅周辺都市整備調査特別委員会の下本委員長報告にもありましたけれども,地元企業発信の駐輪,駐車場の採用など積極的に検討すべきと強く願うものであります。これらの技術や工法あるいは製品等,県と市でタイアップをして選定をし,助成や積極的に採用を後押しする支援策を構築できないかと考えるのでありますが,市長の御所見をお伺いをいたします。 次に,少しPRになりますけれども,エコデザイン地方議員連盟,略称エコ議連という議員組織があります。これは県のエコデザイン協議会と連動して平成14年に立ち上がっており,県選出の国会議員や県と市町村議会議員60名ほどで組織をいたしております。このエコ議連が来る3月24日,ちなみに本市議会の終了日でありますが,この24日の午後5時半から県庁正庁ホールで,高知高専の藤田正憲校長先生の「地方自治体と環境行政」と題する基調講演とあわせて,地元行政に採用を強く期待している,特に環境重視型の製品や技術を発信している地場企業の異業種3社を選んで企業プレゼンテーションを企画いたしておるところであります。この3業者は,無振動くい打ち機や駐輪場,駐車場システムの株式会社技研製作所,無排泥地盤改良の山伸工業株式会社,完全オゾン水処理システムの株式会社テラオの3社であります。私もこのエコ議連の一員でありますけれども,議員の皆様方と行政の関係部課長さんや職員の皆さんに一人でも多く聴講をしていただきたく,この場をかりてお願いを申し上げておきたいと存じます。 なお,本日も前の教育委員長席に座っておられる西山彰一氏の関係企業,宇治電化学さんも,国の内外へ向けた砥粒研磨材の製造やバレル研磨機などのユニークな製品を製造発信をしておられて,つい先般工科大の,そして産業振興センターの武藤信義氏と交代いたしましたけれども,この間まで高知県エコデザイン協議会の会長さんをされておったのが西山彰一さんであります。ついでですが,宇治電化学さんは私の郷里芸西村出身の,ひとときは高知工業高校の教鞭もとられました大元政一郎さんという方が財界におられた西山さんたちと手を組んでつくり上げた会社でありまして,大阪の宇治川電気との関係があって起業され,今日に至っておる会社だと聞いております。 実は,このエコ議連での皆さんとの意見交換や勉強会で,あるいは最近のノロウイルス問題に関する新聞報道に触れる中で,本市の飲料水や,そしてさまざまな施設の入浴水の処理等に関し,その行政対応に大変関心と疑問を抱かされました。 ことし1月に入りまして私がスクラップをした高知新聞のノロウイルス関連記事は,その見出しで列挙いたしましても,1月12日,県東部の施設でノロウイルス感染。1月18日,ノロウイルス感染,入所者5人が発症,県内障害者施設。1月21日,ノロウイルス感染,新たに県内施設2カ所。1月22日,ノロウイルスに2歳児集団感染,県中央部の保育所。1月28日,ノロウイルス新たに38人感染,市内社会福祉施設と立て続けの記事が,小さい記事でありますが目にとまりました。ほかにも1月からこの3月に至る間に読者の声ひろばに3回ほどこのノロウイルス関連の掲載がありました。県外においても同様の事例が多く報道され,県の内外で死者が出た例も報道がなされていたように思います。 以前に,みかづきプールの浄化システムについても同社の杉本社長より幾度も聞かされていたことでもありますし,エコ議連で改めて勉強する中で水の安全性に疑念を感じるとともに,ノロウイルスは塩素滅菌はできない,レジオネラ菌は塩素で対応できるが,ノロウイルスは塩素では死なないとの現実は,今や水関係の学会や専門家の間では常識だということを知らされました。 そのような中で,オゾンによるノロウイルス等への滅菌とそのシステムを開発して製品化し,本県発信の優秀技術として一方では推奨されながら,これまでの塩素滅菌の呪縛から抜け切れない本県,本市の行政担当部課に対し,お隣の徳島県等と比べて認識が薄いのではないかと企業は嘆いているのであります。この点については去る3月7日,エコ議連での仲間である公明党の黒岩議員が県の予算委員会で質問をし,指摘をして注目をされ,幾らか理解が深まったようであります。 そこで質問でありますが,本市の飲料水,水道水の塩素滅菌の状況や安全性についての御所見を伺います。 また,保健所を有する本市において,銭湯や高齢者,障害者の福祉施設等で浴場水のオゾン滅菌システムの採用など進めることが有効ではないか,行政としても採用を支援することが地場産業振興の上からも大きな後押しとなるのではないかと考えますが,御所見を伺います。 さらに,徳島県のようなベストあるいはベターと思える対応が必要ではないかと考えますが,この点も御所見を伺いたいと存じます。 水に関連してもう一つ質問させていただきますが,私が昨17年の3月議会の代表質問で,絶海池の環境浄化対策と絡めて,下水道整備の進捗状況や農業用水の悪化への対応を求めたことに対し,市長からは農業用水の良質水確保を念頭に対応チームを立ち上げて早急に取り組むとの答弁がありました。この件では,本日の土居議員の質問とオーバーラップしましたので,一部割愛をいたしますが,通告してありましたので,17年度の調査をした結果,補足する内容等がありましたらお答えを願いたいと思います。 また,17年度調査の62カ所をさらに本年度同地区内で増加さす予定があるかについてもお聞きをいたします。 また,今議会での市長の提案説明の中で,生活排水対策を初め浦戸湾水系全域を対象に水質改善など健全な水循環系の構築を図ることを目的として,これにかかわる基礎調査を実施するとし,この調査をもとに本年11月には生活排水対策推進計画を策定する予定と明言をされました。この調査の予算,具体的な内容や方法についてお聞かせください。 あわせて工場からの排水と汚染状況など,また旧単独浄化槽なども含めて問題のある排水実態についての把握と,これらをGIS等でのデータ処理の対応の状況や今後の取り組みについてもお聞かせいただければ幸いであります。 次に,本市における土壌汚染と土壌汚染対策法について質問をいたします。 この法律は,平成15年2月に施行されたものでありますが,ちょうどこの時期と重なりまして,国内では三菱マテリアル株式会社と三菱地所株式会社が開発をした大阪のアメニティーパークの土地において土壌汚染が問題となり,この法律に基づいて対策工事が実施されたことは記憶に新しいところであります。 振り返りますと,本市でも平成12年に八反町の県営住宅地からダイオキシンが検出をされ,覆土処理をされております。また,平成14年には十津の仁井田公園の土壌からダイオキシンが検出をされ,同じく覆土対応をされております。 この法律は,有害物質を取り扱っている工場や跡地が不明なまま放置されたり,住宅や公園等に土地利用されて,利用者の健康に影響が生じることを防ぐ目的で成立した法律であります。法で対象とする有害物質とは,ベンゼンなどの揮発性有機化合物,六価クロム化合物などの重金属,有機燐化合物などの農薬類と聞いております。この土壌汚染対策法と,また先行法令であるダイオキシン類対策特別措置法や水質汚濁防止法などが並走して運用されているわけでありますが,特定有害物質使用事業所の届け出義務があるとされるのは一体どの法律で義務づけられているのかをお伺いをいたします。 また,その業種は57業種と聞いておりますが,果たして本市における環境保全課への届け出状況はどのようになっているのでしょうか。また,前述の八反町や十津の処理地等,今後どのような位置づけになるかをお伺いをいたします。 本市においては現在,高知駅周辺,弥右衛門周辺,潮江と3つの都市計画が進行しておりますが,これら地区内での土壌汚染にかかわる事業所跡地等については当然把握されていると思うのでありますが,どのようになっているかをお尋ねをいたします。 また,さきに質問の生活排水や工場排水と同様に,GIS等によるデータ処理がなされるべきと考えますが,御所見をお願いいたします。 さて,本市においては防衛施設庁の官製談合疑惑のあおりを受けて,長浜地区の下水道工事の発注議案の今議会での審議が注目をされるところであります。 また,去年発注をストップしたごみ回収のパッカー車の発注予算が提案をされております。昨年,このパッカー車は購入価格が同一車種の2トン車で徳島県との差が1台で 200万円高い,また4トン回転式では高松市との比較で 250万円ほど高価であったことが判明をし,そんなばかなことがあるかということで契約にストップがかかりました。18年度予算計上に至るまでの経過とともに,他県との格差は解消できたのかをお伺いをいたします。 次に,本市の管理下にある施設等のエレベーターのメンテナンスについてお尋ねをいたします。 本市の管理下にある施設等には,一体何台,何基のエレベーターがあるのかをお尋ねいたします。私は,恐らく 100基近くのエレベーターがあるのではないかと考えておりますが,実態をつかんでおればお答えください。 次に,これらのエレベーターのメンテナンスについてでありますが,メンテナンスにはフルメンテと一般メンテがあります。これらの契約状況と発注基準があるかないかを問います。あればお示しください。 私の想定では,大半が設置のメーカーとの間で随意契約が主流で長年続いているのではないかと考えます。私は他県との比較や最近の県の発注状況,南国市の対応などから,メンテの専門業者を指名参入させて競争性を高めるように要望いたしてまいりました。本市もようやく契約の方が調査検討くださり,競争入札へ踏み込んでいただける対応となりましたことを喜んでおるものであります。もし競争入札によって1台のメンテで1基につき月1万円の差額が生じても,100基では1,200万の財源が浮くことになります。私はもっと多くが期待できるのではと考えておりますので,特に市営住宅を管理する住宅課や庁舎,学校その他について,メンテ専門業者を加えた競争入札の実施を強く求めておきたいと思います。対応について御所見があればお答えください。 次に,ふれあいセンターと窓口センターについてお尋ねします。 市長は提案説明の中で,鏡,土佐山との合併より1年が経過したことを受け,これまでのまちづくりトーク等で幾つかの課題も指摘されているので,検証,調整をしていく必要があると述べられました。具体的にはどのような課題があり,今18年度予算でどのように対応,反映されているかをお尋ねいたします。 また,本市が松尾市政後期13年7月に支所再編とあわせ8カ所の窓口センターを設置しました。以来5年目を迎えるわけでありますが,この間に鏡,土佐山の2カ所が加わっております。この窓口センターの設置時の利用見込み等とこれまでの利用状況の経過をお示しください。 私は,5年目を迎えた今,利用状況を踏まえた上で適正人員の配置についても検証,見直しが必要な時期だと考えますが,これまでの対応の経過と御所見をお伺いをいたします。 本市に14カ所開設をされているふれあいセンターについても同様であります。ふれあいセンターは,かつての支所から再編発足をするときに,地域での市役所OBを想定をいたしましたが,結局は支所長や支所業務経験者を充てたいきさつがあったように思います。5年の経過で支所業務を経験したセンター長がいなくなるなど,ふれあいセンターの運営にも検討,調整の必要があると思いますが,御所見をお伺いをいたします。 指定管理者制度については,我が会派の水口議員のほか公明党の岡部議員も触れられましたが,私からも一言触れておきたいと存じます。 本市の場合,35施設を制度にのせたものの,公募はわずかにヨネッツと勤労者交流館の2施設だけという,まことにこの制度の本来の趣旨とはほど遠く,試行的あるいは助走的な取り組みととらえざるを得ません。やがて3年後には多くを公募にできる体制へ移行しなければなりませんが,県でもこれらの対象施設に行政の幹部が理事長その他の役員を兼ねていることに,公募に対する不公平さを指摘をされ,辞任をしたとの報道がありました。 本市においては,今回の35施設の理事者等に市の幹部が就任している例はどのようになっているか,またこの場合,次回公募にかかわるまでにどのように対応されるのか,この1点のみお伺いをしておきます。 次に,工石山青少年の家の件でありますが,この件についても我が会派の水口議員が質問をいたしました。これからは本市の施設として改修が実施されるとともに運営がなされていくわけでありますが,これまでの利用状況のデータがあればお示しください。 青少年の野外活動センター構想は,我が新風クラブが会派を挙げて長年提言を続けてきただけに,今回の工石山青少年の家を本市の青少年を健全に育成する野外活動の拠点として利用できる大きなチャンスととらえ,地元土佐山地区と連携する中で,本市の地域青少協とか本市小中学校の全児童・生徒に体験学習などのローテーションを組んだ利用やソフト面に知恵を絞って,当面は本市直営というさきの答弁もありましたので,初期段階からリーダーシップと企画力のある職員を配置をして,有効かつ積極的に運用せよということを申し上げておきたいと存じます。 有効活用への構想など御所見があればお伺いをいたしまして,第1問を終わらせていただきます。 ○議長(田中健君) 岡崎市長。  〔市長岡崎誠也君登壇〕 ◎市長(岡崎誠也君) 御質問に順次お答えを申し上げます。 まず,地場産業振興に関しまして,新製品等の後押しをする支援策という御質問をいただきました。 御案内のとおり,地方自治体が結ぶ契約は公正や,また機会均等,またいわゆる価格の経済性等の観点から一般競争入札が原則とされておりまして,随意契約を締結できるのは一定の金額の範囲内であるほか,また契約の性質や目的が入札に適しない場合とかという特別な場合でございました。しかしながら,平成16年11月でございますが,地方自治法の施行令の一部改正がございまして,この随意契約の対象の中に,新商品の生産により新たな事業分野の開発を図る者が新商品として生産する商品を買い入れる場合がいわゆる随意契約の中に理由として追加をされまして,その認定手続等が定められ,地場企業育成の観点から,政令の改正によりまして自治体の物品の調達等が認められたところでございます。 こうした状況の中で,全国各地の自治体では地域内の製品のいわゆる愛用運動の一環といたしまして,優先発注や県内企業の製品に対しますトライアル発注,また産業振興所管部署からの各部署への発注の依頼など,さまざまな取り組みが試行的になされておりますが,同じ機能のものについては価格の安いものを購入するという原理原則が一面ではあるということもございまして,まだまだそれぞれ課題が残っているのが現状でございます。 高知県におきまして,平成16年10月から県内企業を支援するためのモデル発注制度を創設をされまして,応募されました製品について庁内の検討委員会で審査を行い,採択しました製品等についてモデル的に発注をするというシステムが今動き出したところでございますが,まだ県の方でもいろいろ課題があるようにお聞きをしております。 高知市におきましても,地場産業の育成という意味から公的調達につきまして研究を行ってきております。まだ十分にその制度が煮詰まっていないところでございますが,先進自治体の状況等も十分研究しながら,地場企業に対する効果を総合的に判断をいたしまして,具体的な支援策の検討につなげてまいりたいというふうに思っております。もう少し研究のお時間をいただきたいというふうに思っております。 次に,まちづくりトークでの課題やその対応についてお答えを申し上げます。 昨年の11月から本年1月にかけまして,鏡地域,土佐山地域でそれぞれ合計8回にわたりましてまちづくりトークを開催をいたしまして,地元議員さんの御出席も賜りながら地域からの御意見をいただいたところでございます。まちづくりトークを行います中では,鏡,土佐山両地区のそれぞれの地域の皆様方からは,やっぱり地域を自分たちで守り,そして育てていこうという機運を強く感じたところでございます。 一方で,いろいろ御指摘や御意見をいただきました多くのものにつきましては,従前の窓口サービスと比べますと,役場へ行きましてもやっぱり縦割りの行政の部分が少し出てきておりますので,その窓口サービスのあり方の問題,また福祉,教育施策の充実の問題,これは主に間伐の関係でございますが森林の整備の問題,また地域生活に密着をしました道路関係の整備,そしてごみの不法投棄の対策などさまざまな課題や御意見をいただいておりまして,この合併後1年の間に少し機能的な部分でいろいろ皆様方が御苦労をしておると,またそれからうまく仕事がつながらなくなったという御指摘もいろいろいただいたところでございます。 こうしたことから,それぞれまず相談窓口機能につきましては,18年度当初から少し工夫をして充実をさせてまいりたいと思っておりますが,予算関係の中でも昨年策定をいたしました過疎地域自立促進計画に基づきまして,産業振興関連で 6,400万,また道路や簡易給水施設等の生活基盤整備に2億 2,200万,教育の振興に 6,400万など両地域に係りますいわゆる振興の予算といたしまして,総額4億 2,200万を計上いたしたところでございます。また,部局ごとにこの鏡,土佐山地域に少し縦割りの弊害の部分も出ておりますので,各部局を横断的に調整をします中山間振興担当の理事を新年度から新設をしたいというふうに思っておりまして,横断的な組織としての対応を図ってまいりたいというふうに思っております。 また,旧2村のいわゆる役場の体制といたしまして,かなりその地域のそれぞれ個々の団体との連携が密でございましたが,そこも少し薄れてきておりますので,各地域でのいわゆる組織がえも今までこの1年の間にお願いをしたところでございまして,今後のコミュニティ計画の実現や,またいろんなサービスの拡充に向けまして新年度から可能な部分,できるだけ手を足すという取り組みをしてまいりたいというふうに思っております。 次に,指定管理者制度について御質問をいただきました。 4月から指定管理者制度を導入して施設管理を行うこととなる施設が35施設となっておりまして,指定管理者として15の団体を指定することとしております。このうち,高知市の幹部の職員またはOB等の職員が理事長や理事などの役員に就任している団体が都市整備公社や文化振興事業団,スポーツ振興事業団などを初め全体で6団体ということになっております。この6団体につきましては,それぞれの設立の財団としての目的や活動内容,出資割合など,それぞれ個々の団体としての歴史的な経過等もございまして,現時点で例えば市の職員やOBを全部を排除するというのはまだまだ少し課題もございますので,なお御指摘の点につきましては,研究をしてまいらなければならないというふうに感じているところでございます。 なお,先般指定管理者の公募をいたしました施設で,本市職員によります内部委員に外部委員を加えました施設ごとの審査委員会を設けまして,指定管理者の審査に当たったわけでございますが,内部委員につきましては応募団体の役員に就任している職員を当然に除いて対応をしているところでございます。 今後まだいろんな課題もございますし,他の団体や,また県の団体,それぞれ関係者を外すというふうな流れができてきておりますので,なお我々も十分に調査と研究を行いながら,次の3年後に向けましたいろんな作業を進めてまいりたいというふうに思っておりますので,よろしくお願いを申し上げます。 その他の質問項目につきましては,助役及び各担当部局長等からお答えを申し上げます。 ○議長(田中健君) 山下助役。  〔助役山下司君登壇〕 ◎助役(山下司君) 生活排水対策と農業用水の質問にお答えをいたします。 今日における河川や海域等の公共用水域の水質汚濁は,一般家庭等からの生活排水に大きく起因しており,農業用水についても同様の状況がございます。こうしたことから昨年来,本市における新たな生活排水対策推進計画の策定作業と,良好な農業用水の確保に向けての調査,研究等の取り組みを進めてまいっております。 このうち農業用水につきましては,これまで現地調査を行い,昨年12月に中間報告として水質の改善,水量の確保,塩水化への対応など今後の取り組みについて取りまとめを行ったところでございます。これらについては,全市域を対象とする生活排水対策とあわせ,新年度予算に健全な水循環系の構築を図るための基礎調査等を行うことといたしておりまして,農業用水関係 300万円を含めまして生活排水対策推進費として 825万円の予算を計上いたしております。 この内容についてでございますが,生活排水対策については,まず地域における水質汚濁の状況を詳細に把握するため,水質汚濁防止法に基づく河川,海域の測定地点,7河川で29カ所,浦戸湾で17カ所でございますけれども,この測定地点に加えまして中小河川や農業用水路にも対象を広げ,新たに 250カ所の水質調査を行ってまいります。 お尋ねのありました水質調査の実施箇所でございますけれども,昨年農業用水で調査した62カ所も含めまして,合計で約 250カ所を予定いたしております。 なお,これら実施箇所の選定に当たりましては,農業用水とのかかわりがございますので,昨年と同様,土地改良区等協議,調整の上実施してまいりたいと考えております。 また,近年水質の汚濁傾向にある浦戸湾について,赤潮の発生に係る富栄養化の状況など,これら閉鎖性水域特有の水環境に関する調査等を行ってまいります。 さらに,生活排水の発生源対策として,下水道に並ぶ生活排水処理施設である合併処理浄化槽の整備推進を図るため,先進地事例の研究や新たな施策の検討を進めるものとしております。 また,農業用水関係につきましては,関係する土地改良区と協議等してまいりました水質の改善,水質の確保,塩水化対策を中心に各種調査等を実施していくことといたしております。 汚水処理の実態等でございますが,現在進めております高知市統合型地理情報システムによる生活排水処理データベースにおいて,地域における生活排水処理の実態把握を行うとともに,お尋ねのございました事業系の排水処理状況等についても,これらGISを活用し,より効果的な監督や指導の徹底等につなげてまいりたいと考えております。 今後,これらの調査や検討結果を踏まえまして,本年11月を目途に新たな生活排水対策推進計画を策定いたしますとともに,良好な農業用水の確保に向けて取り組みを進めてまいります。 以上でございます。 ○議長(田中健君) 山中総務部長。  〔総務部長山中博通君登壇〕 ◎総務部長(山中博通君) エレベーターのメンテナンスについてお答え申し上げます。 本市の施設のうちエレベーターを設置をしておりますのが,外郭団体等に管理委託しているものを含めまして59施設で93基がございます。 エレベーターの保守管理業務委託につきましては,現在までは設置メーカーまたは設置メーカーの関連業者に随意契約で委託をしてまいりましたが,エレベーターの保守管理業務は数年前から全国的に保守管理専門の業者の参入があり,入札等による競争が徐々に行われている状況にございます。本市におきましては,メーカーなど以外に昨年に保守管理専門の業者1社が指名登録をしたことにより,入札による競争をすることが可能な状況になってきておりまして,今後は入札等で業者を決めることが原則となるというふうに考えております。 なお,エレベーターの保守管理につきましては,安全性等に十分配慮することが必要であると思っており,業務の発注に際しましては仕様などを点検をし,発注条件など整理したものから順次随意契約から入札等による契約に変えてまいりたいと考えております。 ○議長(田中健君) 西森市民生活部長。  〔市民生活部長西森孝君登壇〕 ◎市民生活部長(西森孝君) 窓口センター並びにふれあいセンターについて御質問いただきましたので,お答えをいたします。 まず,窓口センターの利用状況の経緯でございますけれども,地域の窓口センターは市民サービスの向上と事務の効率化を図ることを目的に,全市的に窓口サービス施設の設置を見直すこととしまして,各窓口センター間の距離と時間を基本としまして,平成13年7月に市内8カ所に,また平成17年1月には合併によりまして鏡,土佐山窓口センターを設置しておりまして,現在10カ所となっております。 窓口センター設置時と現在の利用状況につきましては,地域窓口センターが旧支所以上に窓口利用者に身近で便利な市役所窓口であることを目的といたしておりますことから,主たる業務の取扱状況を比較することが適当であると考えております。 まず,転入,転出等の住民票異動関係処理件数でございますけれども,旧支所窓口であった平成12年度では市全体の約36%の取り扱いであったものが,平成16年度の地域窓口センターでの取り扱いは約40%となっております。また,住民票,印鑑登録,戸籍等の発行業務におきましては,12年度の取り扱いが約47%であったものが,16年度には約54%と増加をいたしております。また,地域窓口センター設置時に市民要望が高く,新たに取り扱いを開始しました税務証明事務でございますが,これにつきましては平成16年度の所得証明交付が全体の約52%,地域窓口センターで52%を占める状況となっております。 このように,地域窓口センターの取扱件数は旧支所窓口での件数よりも上回っておりまして,また利用件数が年々増加をする傾向にありますことから,窓口センターは地域の皆様方に一定認知をしていただいているというふうに考えております。 次に,適正な人員配置との御質問でございますけれども,この職員配置につきましては,窓口センターが年末年始,休日以外は月曜から日曜まで開所をしておりますこと,あわせまして開所時間を10時から午後の7時までとしたことから,勤務ローテーション職場でございます。また,早出,また遅出,昼時間窓口等の交代勤務制が必要でございますことから,人員を配置しております。 しかしながら,御指摘もありましたように窓口センターを設置しまして約5年が経過をしておりますので,一定の変化があっております。例えば,北部地区でございますけれども,道路網の整備や人口の増加,また鏡村,土佐山村との合併によりまして,特に薊野窓口センターでは利用者が増加する傾向にございます。一方で,三里窓口センターなど利用者数の大きな変化が見られない窓口もございます。こうした利用状況の変化を踏まえまして,三里並びに塚ノ原両窓口センターにつきましては,これまで職員定数をおのおの1名減員をいたしております。反対に,利用者数が増加しております薊野窓口センターにつきましては,臨時職員を1名増加をするなど,利用状況に応じた職員配置を適宜行ってまいっております。 御指摘の検証,見直しでございますけれども,設置から約5年が経過しますことから,さきにも述べました窓口センターの利用状況をさらに詳しく検証いたしますとともに,地域の社会環境の変化等十分見きわめながら,窓口センターを御利用いただく市民の皆様方にとりまして,より身近で便利な窓口センターが提供できる体制を整える必要があると,こういうふうに考えております。 次に,ふれあいセンターに関する御質問でございます。 ふれあいセンターは,13年7月の支所再編によりまして地域のコミュニティ活動の拠点施設として位置づけられまして,これまでさまざまな地域活動への支援,あるいは地域に密着した事業展開を行ってまいっております。こうした中,支所業務を経験したセンター長さんがいなくなることへの危惧を御指摘をいただきましたが,今後団塊の世代が大量に退職することとなりまして,その中には地域活動へのかかわりの深い経験豊富な方も多々おりますことから,地域の皆さんの御理解のもと,そうした人材の活用を図ってまいりたいというふうに考えております。 また,ふれあいセンターに移行いたしまして5年近くが経過しております。その運営も一定安定をしておりますけれども,さらなる充実を目指しまして先進都市の状況を参考にいたしますとともに,それぞれの地域のふれあいセンター運営委員会とも協議いたしながら,事業内容についても検討,改善を加えてまいりたい,こういうふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(田中健君) 澤本健康福祉部長。  〔健康福祉部長澤本義博君登壇〕 ◎健康福祉部長(澤本義博君) ノロウイルス対策に関連したオゾン滅菌システムの採用についての御質問にお答えをいたします。 まず,現在の公衆浴場の管理基準についてでございますが,この基準にはノロウイルス対策は含まれておらず,また浴場を介しての感染事例はこれまで報告されておりません。この点につきましては,今後ノロウイルス感染源の調査結果などに基づく国の動向を見守ってまいりたいと考えております。 御質問にありましたオゾンは,近年の水道水源の富栄養化に起因する異臭味の除去などに効果がありまして,高度浄水処理システムの一環として利用されるとともに,器具や食器の洗浄に導入されているところもあり,その殺菌,脱臭効果は認められております。このように有効なオゾンではございますが,水道水や浴場水では,処理後は健康被害防止のため除去することが求められております。そのため,現行の国の管理要領では使用水での消毒の残留効果も必要なことから,塩素消毒もしくは塩素消毒との併用を明記をしており,県の条例はそれに準じた取り扱いとなっておりまして,本市もそれに従って指導をいたしております。 次に,徳島県におきます対応についての御質問でございますが,徳島県における浴槽水の管理につきましては,塩素消毒に言及されていないということは御紹介されたとおりでございます。しかしながら,国の管理要領に基づく大腸菌群やレジオネラ菌の基準も含まれた水質基準が守られればということが大前提となってのこととおうかがいをいたしております。 高知県では,完全オゾン処理型循環ろ過システムを高知県公衆浴場施行条例に定めます,知事が認める適切な方法として認めるかどうかを検討するため,安全性に関するデータの提出を求めているとお聞きしております。今後それらのデータが提出され,検討がされる中で,県から高知市にも協議があると思われますので,その結果によりまして今後の対応を検討してまいります。 以上でございます。 ○議長(田中健君) 環境部長。  〔環境部長福留剛毅君登壇〕 ◎環境部長(福留剛毅君) 土壌汚染対策法と取り組みについての御質問にお答えいたします。 土壌汚染対策法の対象となっている特定有害物質を使用する事業所は,水質汚濁防止法で届け出が義務づけられており,この届け出された事業所のうち指定された有害物質を製造,使用または処理する事業所について,施設の使用を廃止した時点で土壌汚染対策法により汚染状態の測定と報告が義務づけられております。現在,高知市ではこうした事業所は,廃止の事業所も含め59の事業所が確認されております。 八反町や仁井田公園における土壌汚染につきましては,ダイオキシン類による汚染でございまして,ダイオキシン類は土壌汚染対策法の対象外の有害物資であり,ダイオキシン類対策特別措置法により対応することとなっております。ダイオキシン類対策特別措置法では,土壌1グラム当たり 1,000ピコグラムのダイオキシン類を含むものに対しては除去等の対策が必要とされ,八反町の 1,000ピコグラムを超える土壌について除去を行いました。 区画整理に関する御質問でしたが,それぞれの区画整理事業区域内では有害物質使用特定施設設置の報告がございません。また,周辺の水質検査からも異常な水質は検出されていないため,現在の段階では土壌汚染は確認されておりません。御指摘のとおり,区画整理や町名変更等により有害物使用の施設の所在地の名称変更があることから,GISにより位置を示すことにより汚染原因となる可能性がある土地の把握ができるよう,システム活用に向けて検討してまいりたいと思います。 次に,パッカー車の購入についての御質問ですが,平成17年度のじんかい収集車の購入については,昨年6月議会におきまして四国の他都市と比べ割高な価格となっており,他市の水準に近づける努力をとの理由で購入議案の議決を得るに至らなかったものでございます。これを受けまして昨年8月に高知市の業者のほかに徳島市,高松市,松山市の入札参加業者を加えた見積もり提出の依頼を行いました。市内業者の提示額にさほど変化はなく,県外業者からはすべて見積もり提出を辞退するとの申し出がありました。このため,四国他市との格差の解消ができない状況のもと,平成17年度の購入は困難と判断し,18年度に持ち越すことにいたしました。 その後,18年度予算編成に向けて仕様書の内容,購入価格及び契約方法等について四国を除く全国の中核市の実情について調査を行い,比較検討を行いました。その中では,本市だけが特段に高額になっているという事態は認められませんでした。しかしながら,四国内の他都市と比べ購入価格が依然として高い水準にあることに変わりありません。18年度には,前年度分も合わせると22台の購入を予定しており,このままでは四国他市と比較すると膨大な差額の負担を余儀なくされますことから,調達方法についてはさらに工夫を重ねなければならないと考えております。 以上です。 ○議長(田中健君) 吉川教育長。  〔教育長吉川明男君登壇〕 ◎教育長(吉川明男君) 工石山青少年の家に関する御質問にお答えいたします。 まず,この施設のこれまでの利用状況についてでございます。 5年前から申し上げてみますと,平成12年度は利用者1万747人,宿泊者5,107人,13年度は利用者1万1人,宿泊者 4,902人,14年度は利用者1万789人,宿泊者5,729人,15年度は利用者7,289人,宿泊者3,582人,16年度は利用者8,564人,宿泊者4,220人となっておりまして,17年度は,これは予測でございますが,利用者9,200人,宿泊者4,400人が見込まれているところでございます。 今申し上げましたように,15,16年度と利用が少し落ち込んでおりましたが,17年1月に本市が県から管理,運営を受託して以降,御質問にございました青少年育成協議会や小中学校PTA連合会,子ども会連合会など関係団体に働きかけをいたしまして,一層の利用促進を図っているところでございます。 次に,有効活用への構想についてでございます。 昨年立ち上げました工石山青少年の家利活用検討委員会から,本年3月3日に具体的な活用策を盛り込んだ提言書をいただいております。その提言書の主な内容を若干紹介をさせていただきますと,バイキング方式の食事の検討,地元の特産物を生かしたタケノコ堀り,山菜とり,キノコ狩りなどの農作業体験,キャンプなどの体験型プログラムの充実,小中学校の集団宿泊訓練の利用拡大,指導者確保のための人材バンクづくり,さまざまな団体との連携・強化など,今後の活動指針となる具体的な方策が示されております。今後,これらの提言内容を踏まえまして,可能なものから順次実現に向けて取り組みを進めてまいります。 また,この工石山青少年の家と同時に県から移管される森林科学館の宿泊施設としての活用や,夏場のテント設置など,施設面におきましてもなお一層の工夫,充実を行いまして,本市の野外活動の拠点施設として可能な限り有効な活用に努めてまいりたいと考えておりますので,今後とも御指導,御助言を賜りますようよろしくお願いいたします。 以上でございます。 ○議長(田中健君) 筒井水道事業管理者。  〔水道事業管理者筒井章允君登壇〕 ◎水道事業管理者(筒井章允君) ノロウイルスの問題の御質問の中で本市の飲料水,水道水の塩素滅菌の状況や安全性についてお答えいたします。 本市では,流域の皆様の御協力によりまして良好な河川環境が保全されており,良質な原水と適切な浄水処理のもとに水道水質基準を満たした安全でおいしい水道水を給水することができております。 水道水の塩素滅菌に関しましては,水道法第22条,施行規則第17条第3項の規定に基づき,病原生物の感染を防ぎ安全性を確保するために衛生上の措置として行っております。この規定のとおり塩素による消毒を行い,給水栓における水の遊離残留塩素1リットル当たり 0.1ミリグラム以上保持するよう,水道水中の塩素濃度も市内32カ所の給水栓で 365日毎日検査を実施し,安全性が守られるよう監視をしております。 水道法の規制を受けないものにつきましては,保健所で高知市飲用井戸等衛生対策要綱を作成し,適正な管理等を定め,細菌による汚染のおそれがある場合には水道法の管理に準じて塩素消毒を行うよう指導していると聞いております。 ノロウイルス等ウイルスにつきましては,平成16年4月1日施行の水質基準改定の折に規制項目として検討されておりますが,ウイルスは分離・培養法が確立しているものは極めて限られていることから,その実態は不明な点が多いこと,現行の塩素消毒を含む一連の浄水処理は,ウイルスが水によって感染することを阻止する上で効果があると推測されること,しかし水道水の安全確保に万全を期するためにも,ウイルス汚染対策,特に検出方法に関する研究を進めていくことが必要であると,国の生活環境水道部会水質管理専門委員会から報告されており,今後の課題となっております。 先進地であります東京都では,浄水処理が適切であれば水道水で感染することはないとしてはおりますが,ノロウイルスに関する実態を把握するために,水道事業体では全国で初めて平成18年度より河川水や水道水について調査を始めるとのことであります。 なお,水道水の場合のオゾン滅菌システムについて申し上げますと,現状では原水の水質がよくない一部の都市で藻類に起因する異臭味障害,凝集阻害やろ過閉塞等に対して,オゾン処理と粒状活性炭処理を併用した高度浄水処理を導入しておりますが,オゾンは消毒効果が高い反面,持続性がないため,水道法ではオゾン処理を行った場合でも塩素消毒が義務づけられております。 さきにも申し上げましたように,本市におきましては水源水質も良好であり,安全性に問題はないと考えておりますが,水道水の一層の安全性を確保するため,さらに情報収集等に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(田中健君) 岡崎洋一郎議員。  〔岡崎洋一郎君登壇〕 ◆(岡崎洋一郎君) それぞれ御答弁をいただきました。2問をいたしますけれども,深追いはいたしません。 私は,今回は代表質問もありましたので,市長の政治姿勢や,また不祥事等については触れませんでしたけれども,幾つか御意見等をこの残った時間で申し上げたいというふうに思います。 指定管理者制度でありますが,6団体に理事者等の関係者がおるというお話がありました。その管理者制度の目的とするところ,民間の活力ある手法を導入するとか,あるいはそのコストの低減を図るといったような所期のこの制度の目的というのにまだほど遠い,そういうことでありまして,また公社や財団への天下り等についてもこれにブレーキをかける,そういう意味が含まれておると思いますので,今後の対応については公募入札における公平性,そういうものを確保するために対応をよく求めておきたいというふうに思います。 それから,パッカー車とエレベーターの件でありますが,今年度は22台購入を予定しておる。今のままで推移して2トン車が 200万,4トン車が250万ぐらいの差が,平均して200万の差があっても 4,400万の金が消えるということになります。こんなばかな話は依然としてないように私は思う。どうかこの辺についてもいろいろ意見もありましたが,太田市の例も出されましたけれども,市長以下毅然とした態度で何が原因なのか,何でそんなに差があるかということを徹底的に究明していただいて,高知市の財源厳しい中でしっかりとした対応を望んでおきたいと思います。 それから,エレベーターも93基あると聞きました。これは,フルメンテというのは一切を任せて,もし故障があってもメーカー責任でやってもらうということで,7万とかそういう金額で月契約して八十数万の年間の契約になる。あるいは一般メンテというのは,管理,調査に時々来てもらって,何か部品をかえたりいろんなことがあったら,それは別に料金をもらいますという一般メンテでありますが,いずれも一般メンテで3万とか4万とか,あるいはフルメンテで6万 5,000とか7万とかということで,通常競争が入ってきた場合には一,二万,1万ぐらいの差は当然出てくる。先ほど質問しましたように,一千二,三百万の金はその中で浮いてくる。むしろ一般メンテナンス専門業者の方が何か劣っているような感じを受けるんですが,エレベーターの新規据えましても,その保証期間がわずかに3カ月,私もこれ聞いて驚きました。それほどある意味では安全だ,何か事故が起こって瑕疵責任ができたらというような考えもあるかもしれませんが,わずかに3カ月の保証期間であります。そういう中でフルメンテやって,その場合にずっと継続して今までやってきておりますから,その中どんだけのクレームがあったり問題があったりして,そのフルメンテの中でメーカー側が負担してくれたのか,あるいは一般メンテでもどういう流れが今日まで来たのかというのは,検証すればそれぞれの施設でわかることですから,その辺も検証いただいて,1,000万,1,200万の財源が浮いてくる,そういう競争性をしっかりと確保してもらいたいというふうに思います。 それから,汚染土壌についてでありますが,この開発された区域等においては,かちっと掌握していないようなちょっと答弁を聞いたように思いますけれども,かつて例えばクリーニング屋さんとか,それからガソリンスタンドとか,古い工場跡地とかといったようなものは,すべてこのチェック対象の業種としてかかわっている。だから,一般に平地になって次の方へ渡っていく,そういうことが起こって後から出てきた場合は,家を建てるとき出てくるようなことが起これば,すべてもとの責任者へその責任がさかのぼっていくということになっております。後から出てくると非常に問題が大きくなる。例えば,土地一つにしてもそういう汚染土壌を改良せないかんということになりますと,何億円もかかったりして,土地の値段より数倍の価格が派生してくるような問題がある。 したがって,都市計画区域においては,かつてそういうところがあったところについてはしっかりと,少なくとも行政は成り行き任せじゃなくて把握しておく必要があるというふうに私は思いますので,先ほどのGISとかGPS,そういうシステムもありますから,ポイントポイントでしっかりと行政でつかんでおくということをお願いをしておきたいというふうに思うわけです。 それから,工石山青少年の家については,いろいろ検討委員会があって提言を受けたということでありますが,例えばクリだとか,それからヤマモモだとか,タケノコだとか,いろんなこういう樹木,果樹なんかについても早くから植栽をするなり,地域の,土佐山なら土佐山の地域住民の方とタイアップをして,子供たちが栽培にタッチをしたり,あるいはシイタケなどが生えたものを採取して,そしてキャンプなんかで使うとかといったような,この地域との連携した,そういうことをやっているところを我々も何回か見に行きまして,視察をしまして,野外活動のそうした動きというのを以前から見てきたこともありますので,ぜひともそういったようなことを含めて,指定管理者制度へまだ少しタイムがあるというふうに言いましたので,直接管理をする段階において,しっかりとそういう流れをつくっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 幾つかまだ思ったことはありますけれども,時間が参りましたので,そのことを申し上げて私の第2問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 ○議長(田中健君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(田中健君) 御異議なしと認めます。よって,本日はこれにて延会することに決しました。 3月15日午前10時再開いたします。 本日はこれにて延会いたします。  午後4時27分延会...