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平成29年第3回定例会(第3号・一般質問) 名簿 開催日: 2017-09-26
平成29年第3回定例会(第3号・一般質問) 本文 開催日: 2017-09-26

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  1. 秦野市議会 2017-09-26
    平成29年第3回定例会(第3号・一般質問) 本文 開催日: 2017-09-26


    取得元: 秦野市議会公式サイト
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    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1              午前 8時59分  開議 ◯阿蘇佳一議長【55頁】 ただいまの出席議員は23人で定足数に達しております。  これより平成29年秦野市議会第3回定例会第22日目の会議を開きます。  本日の議事日程はお手元にお配りしたとおりであります。  日程に入る前に御報告いたします。  9月22日に追加議案3件を受理いたしました。  以上で報告を終わります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    日程第1 一般質問 2 ◯阿蘇佳一議長【55頁】 日程第1 「一般質問」を行います。  一般質問は、発言通告一覧表に従い、順次質問を行います。  加藤剛議員。              〔加藤 剛議員登壇〕 3 ◯4番加藤剛議員【55頁】 おはようございます。創秦クラブの加藤剛でございます。  まずもって、土曜日、日曜日に開催されました第70回たばこ祭、お疲れさまでございました。議員親睦会ではたばこ音頭千人パレードに参加したわけですが、パレードで踊られた方、残念ながら参加がかなわなかった方も心の中で応援してくださっていたことと思います。それぞれに大変お疲れさまでございました。今回の人手は、土曜日は16万人、日曜日が18万人の合計34万人という速報が出ています。これは第67回の32万人を2万人上回り、これまでの最高ということだそうです。2カ所から打ち上げられた花火も大変好評だったそうで、成功のうちに終わったということが言えると思います。参加された方、そして、設営、警備に奔走された職員、また、関係各位の皆様には心から感謝を申し上げるところでございます。ありがとうございました。  それでは、議長より発言の許可をいただきましたので、発言通告に従いまして一般質問をさせていただきます。  まず、主権者教育についてでございます。  選挙権年齢が18歳に下げられ、高校では主権者教育の推進が図られています。昨年の参議院議員選挙におきまして、新しく選挙権を得た世代の投票率が注目されました。本市における若年層の投票率は決して低くはなかったようです。今後も、若年層に引き続き政治に関心を持ち続けてもらうため、さらには関心を高めてもらうために、小・中学生のうちから広い意味での主権者教育を行っていくことが必要です。
     そして、この種の教育は、副読本などで知識を詰め込むだけではなかなか成果を上げられません。政治を、そして地域の課題を我が事として捉え、主体的に行動することができる人を育てていかなくてはなりません。そのためにも、生きた教材、今、リアルタイムで進行している「本物」に触れる、あるいは活用することでインパクトは倍増し、知識や経験が定着するのだろうと思います。  主権者教育の一環として模擬投票などが行われることもふえてきているようですが、その手法はさまざまです。対象が架空の選挙か、実際の選挙なのか、国政選挙なのか、また、地方選挙なのか、さまざまな方法が考えられますが、最も児童・生徒の興味を引き、成果を上げられるのは実際の地方自治体の首長選挙であろうと思います。実際に自分が住むまちの問題点を題材に、候補者がどのように解決をうたうのか。有権者はそれを受けてどのような判断を下すのか。そして、選挙後も任期中の全てにわたって、自分が選んだ、あるいは選ばなかった当選者がどのような手腕を振るうのか、興味を持ち続けることができます。  本市では、来年1月に市長選挙が行われます。このようなことも鑑みて主権者教育が期待されるところですが、まずは小・中学校では現在、どのように主権者教育が行われているのか、伺いたいと思います。  次に、ICTの利活用について。  地方自治体を取り巻くICT環境は、近年、加速度を増しながら大きく変化しています。震災や毎年のように起こる水害など、大災害に対する備えや、マイナンバー制度導入に代表される自治体サービス改革により、日々の業務が煩雑化する中、これらへの対応が急務となっているところに情報インフラの整備が進み、自治体ITをさらに高度化するための環境が整ってきて、新しいシステムへの移行が全国的に進んでいます。本市においても、先を見据えて計画を立てていくことが必要です。  大きく分けて2点、お聞きしたいと思います。まずは災害に強いIT環境という観点から考えてみたいと思います。  総務省の情報通信白書によりますと、東日本大震災時に、データが損失したという被害があった企業や自治体は全体の33.1%でした。また、業務システムの被害については全体で36.8%。一方、データ損失や業務システムの被害に比べ、ネットワークに被害があったという回答は高く、全体の71.4%となっています。  ICT環境にかかるバックアップ対策の取り組み実態を見ると、業務システムについてバックアップ対策をとっている企業や自治体は全体の62.8%に達しています。一方、ネットワークに関するバックアップ対策については、対策を行っている自治体は50%、企業は20%にとどまり、全体でも26.6%と、業務システムの対策状況と比較して対応していないケースが多くなっています。  これらのICT環境にかかる被害により、それぞれの業務への影響の有無について見てみると、影響があったとするアンケート回答が全体では50.9%と半数以上となっています。コメントを見ると、「通信環境が5月まで戻らなかった」「回線が切れたため、必要な情報をサーバーから取得できなかった」など、ネットワークに関するバックアップ対策が進んでいなかったことを指摘するコメントも多く見られました。  被災地域における今後のICT環境に関するニーズを見ると、自治体においてバックアップの必要性を指摘する比率が92.3%、ASPクラウドの必要性が80%とそれぞれ高い比率となっています。  ASPクラウドというのは、使用するソフトウエア、アプリケーションを、庁舎内のパソコンやサーバーで管理するのではなく、外部のデータセンターにあるものにその都度、インターネット経由でアクセスして作業をするというものです。このことにより、改めてデータバックアップの必要がなくなるほか、データセンターは一般的に堅牢な建物内にあり、防災面でも信頼性が高いとされています。しかしながら、ASPクラウドについては、具体的検討に至る比率は全体の21.3%にとどまっています。  そこでお伺いいたしますが、災害対策として有効なクラウドについて、業務継続性等を確保する観点から、本市の考え方や方向性はどのようになっておりますでしょうか。  もう1点は、オープンデータについてです。オープンデータとは、誰もが編集、加工しやすく、機械判読に適したデータ形式で、二次利用が可能な利用ルールで公開されたデータのことです。オープンデータのオープンは公開と訳されがちですが、権利の制約がなく、再利用が自由なことから、公開ではなく、開放された情報とも言われます。  先行例を見てみます。この画像は藤沢市のホームページで公開されている避難施設一覧です。一番上の片瀬小学校のところの地図ボタンを押してみますと、片瀬小学校の地図が出てきます。このような画面であれば、誰でも違和感なく見ることができると思います。一般的な、これは普通の公開された情報となっています。  次に、同じ藤沢市の避難所一覧のオープンデータを見てみます。これはCSVというオープンデータの決まりにのっとった形式で作成されたものです。このデータでは、カンマで区切られた名称や住所の情報が羅列されているだけで、そのままではほとんど価値がありません。  では、このデータをどのように使うかといいますと、簡単な例を挙げますと、この全避難施設に郵便物を送りたいと思ったとき、通常の考え方であれば、手書きで一つ一つ宛名書きをするか、もしくは年賀状作成ソフトなどに住所、宛名を1件1件打ち込んでから印刷をします。数百件ともなるとともに途方もない時間がかかります。しかし、このオープンデータが公開されていると、機械判読が可能で、年賀状作成ソフトに読み込ませると勝手に宛名書きリストができ上がってしまいます。  この画像は実際にやってみた結果です。掲載されている80件の宛名書きが、1分とかからずにできました。今回は80件でしたが、オープンデータの中身が何件であろうと作業工程は同じなので、100件でも1,000件でも1分で完成することには変わりがありません。  また、宛名書きではなくて、避難施設の地図をつくろうと思ったとき、先ほどの藤沢市のホームページで使われている地図ソフトではなく、自分がふだん使っている別の地図ソフトを使用した場合でも、このオープンデータがあれば一瞬で作成ができてしまいます。  このように省力化が図れるだけではなく、ここでは詳しくは触れませんが、オープンデータ同士の組み合わせにこそ、その本質があるので、使う人のニーズによってその活用方法は無限に広がると言われています。  近年の情報端末、SNSの普及等を背景に、世の中にあふれ返っている膨大な情報やデータを多くの人々に効率的に活用してもらい、新たな事業、サービスを展開していくことが、分野を問わず期待されています。特に、国や自治体が保有する公共データを、国民や企業が利用しやすい形で公開することが求められています。その目的は大きく3つ挙げられます。経済の活性化、新事業の創出。官民協働による公共サービス。行政の透明性・信頼性の向上。現在、国では、公共データをオープンにして、二次利用を促進することにより、透明性・信頼性の向上、経済活性化などを目指しています。  地方自治体においても地域活性化に寄与し、行政の透明性を向上させるため、データのオープン化を推進すべきと考えますが、本市の考え方や今後の方針はどのようになっているでしょうか。  以上、大項目で2点をお伺いいたします。二次質問は自席にて行います。よろしくお願いいたします。              〔加藤 剛議員降壇〕 4 ◯阿蘇佳一議長【57頁】 教育部長。 5 ◯山口均教育部長【57頁】 おはようございます。私からは、御質問の1点目、主権者教育についてお答えいたします。  主体的に社会に参加する姿勢を育む、いわゆる主権者教育につきましてですが、主権者教育に関する位置づけとしましては、文部科学省から告示されております現行の小・中学校の学習指導要領において、社会科の教科の目標の中に「国際社会に生きる平和で民主的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う」と示されています。具体的には、小学校では6年生で、中学校では社会科の公民の中で、国民の社会参加の基本となる政治や選挙について、その仕組みや意義を学習することとしております。  こうした中で、さきの公職選挙法の改正に伴いまして選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたこともありまして、政治参加への意識を高める授業の実践に努めているところでございます。  また、社会科の教科以外においても、例えば小学校6年生の国語の授業において、「自分の住む町、秦野」の将来について考え、プレゼンテーションを行うなど、社会の情勢や実生活に基づいた事柄をテーマに取り上げ、話し合うなど、対話的な活動を通じて、思考力ですとか判断力、表現力を養う学習を行っているところでございます。  引き続き、各教科での授業を初め、学校行事ですとか、児童・生徒会の活動ですとか、学級運営などさまざまな教育活動の場面での主権者教育を通して、児童・生徒の自己有用感を高め、主体的に社会に参加する姿勢を育んでいきたいと考えております。  以上でございます。 6 ◯阿蘇佳一議長【58頁】 政策部長。 7 ◯諸星勝政策部長【58頁】 私からは御質問の2点目、ICTの利活用についてお答えを申し上げます。  まず、コンピューターシステムのクラウド化でございますけれども、本市のコンピューターシステムの現状や災害対策について少し触れさせていただきます。  本市の住民基本台帳の管理や課税計算などを行う、いわゆる住民情報系システムと呼んでおりますけれども、現在、従来型のホストコンピューターで運用しておりまして、庁内に設置をしております。  このホストコンピューターの災害面における対策といたしましては、災害等における停電に備え、無停電電源装置を設置しております。また、停電時間が長時間に及ぶ際には、自家発電機から電源供給によりまして業務を継続して行えるよう対策をしております。さらに、万が一に備えまして、住民情報等のデータは、バックアップをとり、定期的に遠隔地へ移送する対応をとってございます。  さて、御質問のクラウドでございますけれども、加藤議員からもお話がありましたように、コンピューターシステムを、庁舎とは別の外部のデータセンターに設置し、そのデータセンターと庁舎とを専用回線で結ぶことでサービスが利用できる、こういう仕組みとなってございます。  このクラウドのメリットといたしましては、コンピューターシステムの機器を、電源設備や空調設備が整い、耐震性も高い外部のデータセンターに置くことにより、より安定的に、そしてより高い情報セキュリティのもとでシステムを利用できることが挙げられます。また、災害時におけるデータの喪失等のリスクが減り、災害対策の面では非常に有効な手段と言われております。  このクラウド化につきましては、一般的なステップといたしまして、まず、庁舎内にあるホストコンピューターを、標準的なパッケージシステムであるオープンシステムへと移行させ、その次の段階でクラウド化へ移行している場合が、先進市の事例を見ましてもほとんどでございます。その理由といたしましては、費用面が一番大きな要因と考えております。  本市のコンピューターで稼働している住民基本台帳を初めとした業務プログラムは、職員みずからが開発したものでございまして、プログラム作成に対する委託経費はかかっておりません。一方、このオープンシステムは、標準的なパッケージプログラムを組み合わせることで、より多くの機能を実現するものであります。ハードウエアに加えまして、このパッケージプログラムを利用するための経費が必要となってまいります。また、さらにオープンシステムからクラウドへの移行は、データセンターの利用料やデータセンターと庁舎とを直接結ぶ回線費用などの負担が追加で発生することになります。  このため、本市といたしましても、まずは現行のホストコンピューターオープンシステムへと移行させ、その上で改めて必要な検討を行い、クラウド化へと段階的に取り組んでいきたいと考えております。  次に、オープンデータについてお答えを申し上げます。近年、従来からのパソコンに加えまして、スマートフォンやタブレット端末など、こうした機器の普及によりまして、情報通信技術は社会インフラとして不可欠なものとなっております。膨大で多種多様な情報が流通する中、情報を相互に連携させ、新たな価値を生み出していくことが期待されているところでございます。  このような状況を踏まえまして、国においては、平成24年7月に電子行政オープンデータ戦略を定め、これを皮切りに、昨年12月には、官民データの活用を総合的に推進するための官民データ活用推進基本法を制定しております。そして、本年5月には、その基本計画が策定されたところでございます。  このような背景のもと、地方公共団体が保有する公共データにつきましてもオープンデータとして公開することが求められているところでございます。このオープンデータとは、閲覧者がパソコン等で集計や加工がしやすい形式で公開されるデータとされております。オープンデータ化を推進することは、議員からも御紹介がありましたように、行政の透明性の向上や公民連携の推進などの効果が期待されます。  本市といたしましても、平成27年1月から、県央地域の自治体による「さがみオープンデータ推進研究会」に参加して研究を進めてまいりました。また、本年2月には、外部講師を招きまして職員を対象とした研修会を開催し、オープンデータへの理解促進を図ったところでございます。また、6月には、秦野市オープンデータの推進に関する方針を策定し、オープンデータ化する情報の対象範囲やデータ公開のルール等を定めたところでございます。  現在、年内を目途に本市ホームページにおいてオープンデータの専用ページを開設できるよう、関係各課との調整や利用規約の策定、公開用データの作成など、その準備を進めているところでございます。  私からは以上でございます。 8 ◯阿蘇佳一議長【59頁】 加藤剛議員。 9 ◯4番加藤剛議員【59頁】 それぞれ御答弁ありがとうございました。  それでは、まず、主権者教育についてから二次質問をさせていただきたいと思います。現状の教育内容を御説明いただきました。日々の取り組みとして、できることから取り組んで、精力的に行っていただいているようです。  さて、先日といいますか、5月のことになりますが、日本国憲法施行70周年記念事業の一環で国会で特別参観が行われて、行ってまいりました。本会議場は何回も見学したことがあったのですが、国会中継でよく見る、かんかんがくがく、口角泡を飛ばして議論が繰り広げられる委員会室というところに初めて入りました。テレビで何度も見ている部屋ですけれども、実際に入ってみる前と後では、中継をその後、見ていても身近に感じる度合いは大きく違いました。やっぱり議論が行われている場所に実際に行ってみて、入ってみるというのは初歩の初歩なのだなと感じました。  話を本市に戻しますと、私の周りの人や友人、家族でさえも、この議場に入ったことがあるという人は多くありません。それどころか、議場は市役所の中にあるのかと言われてしまうこともあるような形で、自分が住むまちの議場ぐらい、見たことがある、どこにあるか知っているというのはやはり最低限必要なことなのかなと思っています。また、一度見ておけば、議会だよりなどで議場の写真を見かけたときに、ふと目にとまることもあるのかなとも思います。  また、私が小学校のときですけれども、遠足で神奈川県庁に行きました。ロビーに集合しているときに、ちょうど当時の長洲県知事がお出かけになるところで、気さくに私たちに声をかけてくださいました。そのときの様子は今もまぶたの裏にしっかりと焼きついておりますし、当時、急に県知事を身近に感じたということもよく覚えております。やっぱり実際に行ってみた、見てみた、偶然にもお会いできたという経験は今も全く色あせることはないわけですし、本市の子供たちにも、できるだけそんな経験をしてほしいなとも思うところであります。  そんなことを考えていたことしの夏休みに、ちょうど私がイメージしていたような事業が行われました。8月19日、土曜日、小学校3年生から6年生の親子10組が参加して開催された、議会事務局とこども育成課による「夏休み子ども議場見学会」です。目的は、将来のまちの担い手となる子供たちが、議員や議会を身近に感じ、議会の役割、議員の活動を知ってもらい、自分の住むまちを考えるきっかけにしてもらうということです。  私は予定が合わずに、残念ながら見学はできなかったのですが、一般質問、議提議案の決議のほか、議場だけでなく、議長応接室、正副議長室の見学も行われました。正・副議長に対しては、子供らしい率直な意見も出て、大いに盛り上がったということです。子供たちの感想を見ても、とても楽しく議長や副議長、議員さんの仕事を知ることができて、とてもよかった。議長と副議長と写真を撮れたし、実際の椅子に座れてよかった。体験は緊張したけれども、とても楽しかった等、非常に好評で、議会を身近に感じてもらうことができたようです。  この素晴らしい事業を取り仕切っていただいた議会事務局の皆さんには、心から労をねぎらい、感謝を申し上げたいと思います。  しかし、この参加者が、この事業の性質上の問題もあるかと思いますが、10組の親子に限られているわけであります。この事業の効果がどれだけ広がりを見せるかというと、なかなか厳しいものがあります。教職員の多忙化が進む中、なかなか新しい事業に取り組むというのは厳しいことを重々承知しておりますが、市内の全ての小・中学生が1度は議場に入ったことがある、そんな状況をつくり出すこともこれからの主権者教育の推進に効果があるのではないかなと思いますが、お考えはいかがでしょうか。 10 ◯阿蘇佳一議長【60頁】 教育部長。 11 ◯山口均教育部長【60頁】 再度の御質問にお答えいたします。  御質問の本市の議場見学についてでございますが、実は一部の学校、今年度の実績でいいますと南小学校と南が丘小学校の3年生でございますが、社会科の学習「主な公共施設の働き」において、市庁舎の見学を実施しているところでございます。お話のとおり、教室で行う授業とは違いまして、子供たちが市政の意思決定機関でございます市議会の議場などを実際に目にして学ぶことで、政治を身近に感じるよい機会になり、大きな教育的効果があるものと考えてございます。  しかしながら、一方で、実施に当たっては、先ほどのお話もありましたが、授業時間の確保ですとか、移動手段の確保、そういった課題もございます。また、議会事務局ですとか、選挙管理委員会事務局では、市内の高校などに出向いて出前講座などの取り組みもあるようでございます。こうしたものも含めまして、子供の発達段階に応じて政治参加の意識をより高められるような学習機会が設けられるよう、引き続き、関係部局とも連携を図りながら主権者教育の推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 12 ◯阿蘇佳一議長【61頁】 加藤剛議員。 13 ◯4番加藤剛議員【61頁】 全ての児童・生徒にというわけにはいかないようですが、議場見学や出前講座のようなものを行っていただいているということです。  すぐに全ての児童・生徒に見学ということが難しいのであれば、できる限り、この議場を活用していただくようにしていただければなと思います。例えば、いじめを考える児童生徒委員会も堀川公民館で行われていることが多いようですが、年間4回開催されているうちの1回ぐらいは、工夫次第でこの議場で開催することができると思います。年間4回の最終回は、PTAの方々も多く参加される回だろうと思いますし、このように子供たち向けだけではなくて、大人も含めた市民向けにどんどんこの議場を活用してもらうことが、広い意味での主権者教育の一環となるかと思いますので、御一考いただけるようによろしくお願いいたします。  さらなる議場の活用に関しましては、また後ほど触れるといたしまして、学校現場での取り組みについてお伺いいたします。  文部科学省では、主権者教育の推進に関する検討チームを設置し、平成28年6月に最終まとめを提出しています。このまとめの中では、主権者教育の目的を、単に政治の仕組みについて必要な知識を習得させるにとどまらず、主権者として社会の中で自立し、他者と連携・協働しながら、社会を生き抜く力や地域の課題解決を社会の構成員の一人として主体的に担うことができる力を身につけさせることとしています。  つまり、講義を中心とした主権者教育の必要性を伝えることだけではなく、実体験を通し、さまざまな課題を自分ごととして捉え、解決の具体策を講じ、行動するということが一連の主権者教育につながるということなのだと思います。  そこで伺いたいと思いますが、実際の学校現場での主権者教育は、どのようにこの問題解決型の学習を進めておられるのでしょうか。 14 ◯阿蘇佳一議長【61頁】 教育部長。 15 ◯山口均教育部長【61頁】 議員御指摘のように、主権者教育の推進に当たっては、社会の情勢ですとか、実生活に基づいた事柄をテーマとして、主体的に問題解決に取り組む姿勢を育むことが非常に重要であると考えてございます。  一例ではございますが、北中学校では昨年度、1年生が、総合学習の時間に、現在、整備が進められております新東名高速道路をテーマに、高速道路やサービスエリアがあの地区にできるということから、自分たちが暮らすまちの変化を見据えて、秦野の魅力の発信などについて話し合いを行いまして、グループ発表を行いました。そうした取り組みが広がりまして、今年度は、古谷市長をお招きして「秦野市の未来」をテーマに講演、その後、市長と意見交換を行いました。こうしたように学習の広がりを見せ、生徒が、本市の未来に対して主体的に自分ごととして捉え、考えを深めるよい機会になったと思います。  また、本年8月には、市内中学校の生徒会等の代表生徒約120人が参加しまして、リーダー研修会を開催しました。この取り組みは平成20年度に、本町中学校がいじめ不登校改善研究の指定を受けたことを契機としまして、東海大学の芳川玲子先生の指導によりまして、仲間同士の助け合い活動、いじめの予防と根絶を目指しましてピアサポート活動を推進する取り組みとしてスタートいたしました。  このピアサポートという言葉は余り聞きなれませんが、仲間同士による支え合い、または助け合い、こういった行動の総称でございます。こうした考え方を学んだ生徒が、各学校において、日々の学校生活をよりよくするためにさまざまな活動に取り組んでいるといったこともございます。  また、本年度から、市民部と連携いたしまして「中学生ながさき訪問団」を実施しております。この訪問団は、各中学校の代表9人で組織しまして、8月9日、原爆の日に合わせて2泊3日で長崎県を訪問いたしました。平和記念式典や青少年ピースフォーラムに参加いたしまして、その後、訪問団の子供たちは、8月12日の「はだの平和の日のつどい」において、平和のとうとさですとか、平和に向けた自分たちができることについて報告を行ったところでございます。参加した生徒からは、改めて当たり前の日々の平和に感謝するとともに、この平和を守っていくことの必要性を強く感じたようでございます。  こうした取り組みは、社会の一員としてみずからが主体的にかかわり、役割を担う力を身につけさせる、身につけていく、こういったものにつながるものだと思います。こういった取り組みがより広がりますよう、引き続き支援をしていきたいと考えているところでございます。  以上です。 16 ◯阿蘇佳一議長【62頁】 加藤剛議員。 17 ◯4番加藤剛議員【62頁】 学校現場のほか、課外活動でも、生徒が本市の未来に対して自分ごととして考えを深めていける機会を設けていただいているようです。本当に子供たちに時間がない中、工夫して取り組んでいただいているなということを感じるのですが、そこでもう一歩踏み込んでいただきたいと思います。  冒頭で申し上げましたように、市長選挙という4年に1度の本物に触れるチャンスが訪れようとしているわけです。ここで模擬投票とまではいかなくても、実際のマニフェストや公約等が記載された選挙公報などを活用して授業を行えば、これからの4年間の主権者教育にいい影響をもたらし続ける結果になるかと思います。そういった実際の選挙を教育現場に取り入れていくというお考えはございませんでしょうか。 18 ◯阿蘇佳一議長【62頁】 教育部長。 19 ◯山口均教育部長【62頁】 来年1月に実施する本市の市長選挙を教材に活用してはどうかというお話でございます。実は、中学校の社会科の公民において、市長選挙に立候補して、公約を立てて模擬選挙を行うといったことが教材として取り扱いをされているところでございます。  学校によっては、こうした学習を授業で取り扱う時期、指導計画が決まっていますので、そのタイミング的にどうなるか、わかりませんが、お話のように、実際の選挙を扱うことは、政治への関心をより高めて、自分たちが暮らすまちの今後を考える大変よい機会になります。御提案のように、市長選挙を教材にした活用については、各学校のほうに投げかけを行っていきたいと思います。  以上です。 20 ◯阿蘇佳一議長【62頁】 加藤剛議員。 21 ◯4番加藤剛議員【62頁】 毎年取り扱うということができない、生きた教材ですので、ぜひ、この機会を逃さずに活用していただきたいと思いますし、働きかけを行っていただけるということですが、もう時間がないわけです。授業計画にのっとって進めていくということはもちろん重要ですけれども、自分の住むまちを題材にした授業の有効性というのは決して小さいものではないと思いますので、カリキュラムをこなすというだけではなくて、生きた授業を展開していただけるように、改めてお願いしたいと思います。  最後にまとめと要望ですけれども、全ての小・中学生に議場見学というのはなかなか厳しいというお答えもありました。そこは重々承知をしているところでございます。その中でも可能な限り取り組みを進めていただきたいという思いを持っておりますし、また、これも重複になりますけれども、大変好評であった「夏休み子ども議場見学会」は、継続的な開催と、できれば参加者の人数の拡大をお願いしておきたいと思います。  そして、担当部署が複数にまたがるのかと思いますが、小学生に対しては夏休み子ども議場見学会があるということで、中・高生に対しての取り組みをお願いしたいと思います。子ども議会の開催です。ハイスクール議会も含めて、子ども議会というのは以前から全国各地で定期的に開催されておりまして、私も2年前の一般質問で取り上げさせていただきました。  しかし、目新しさもだんだん薄れてきて、一時期は下火になってきましたが、選挙権年齢の引き下げも相まって、ここのところ再びはやり出しています。俗っぽい言い方ですけれども、まさにはやり出しているというところです。この種の事業がはやっているということは、それだけ世の中でこの事業の必要性が高く認知され始めているのだということになります。  小学生は議場見学から入っていただければいいのですけれども、本市でも高校生を対象にしたハイスクール議会というのも考えてみる時期なのかなと思います。  神奈川県議会では10年前から行われているのですが、ことしの夏休みでは、お隣、平塚市でハイスクール議会が開催されました。平塚市内在住、在学の高校生28人の参加によりまして、「若者たちがしっかり未来を考え、声を挙げられる場」ということで8月7日、平塚市議会議場で開催されました。テーマは、やはり神奈川県議会とは違い、地元に密着したテーマを掲げることができるわけで、平塚市では、七夕まつり、オリンピック・パラリンピックでのリトアニアキャンプの誘致、また、中心商店街の魅力のアップというテーマが掲げられました。  私も実際に傍聴に行ってみましたし、準備段階の資料も取り寄せてみましたが、生徒たちが「自分たちの住む街について真剣に考える」という文言が随所に見られました。ここでも自分ごととして考えるという言葉がキーワードになっているのだなということを感じました。  各委員会で議論が尽くされまして、まとめられた提言が市長に手渡されました。高校生議員にとっては、職員からレクチャーを受けながら、まちの未来を真剣に考えるまたとない機会となったこと、そして、実際の議場で執行部を前にして議会を経験したということで、市政を身近に感じてもらうことができたということです。  選挙権取得を間近に控えた高校生を対象にした、議場見学にとどまらない、常任委員会等のステップを踏んだ、実態に即した議会の開催というのも非常に効果が高いのではないかと考えます。  現実問題としては、常任委員会を開催すると、ハイスクール議会の日程は3日程度は必要なようです。行政側だけで対応するのも大変難しいものがあります。かといって、行政側から呼びかけてボランティアを集めて開催するというのも、果たして実現性が高いのかというと疑問符がつくところだと思います。  考えてみると後ろ向きな要因ばかり出てきてしまうのですが、先ほども申し上げましたとおり、はやってきているということは、本市においても、他市のように民間の中から開催を申し出る団体が出てくるという可能性もあるのではないかと思います。議場の有効活用という面もありますし、そういった前向きな活動には広く門戸を開いて対応してほしいと思います。要望とさせていただきます。  そして、次に参ります。ICTの利活用についてのうち、まず、災害に強いIT環境についてでございます。御答弁では、いきなりクラウド化を行えるものではなくて、第一段階として、庁舎内に設置のまま、システムを世間一般の標準規格に合わせたものにする、いわゆるオープンシステム化するということが必要だという御答弁だったと思います。  それでは、まず、現状の本市のシステムを確認させていただきたいと思いますが、現在は、従来型のホストコンピューターで運用がされているという御説明がありました。これはすなわち、世間で広く使われている汎用性、互換性のあるシステムではなく、本市が導入しているシステムを開発、供給しているメーカー独自のシステムだということです。  一般論として、この方式のデメリットは、導入時のイニシャルコストが高い、ランニングコストに関してもメーカー独自のシステムで、その中身がブラックボックス化されており、保守や機能拡張の際にはメーカーの言い値にならざるを得ないといったことが指摘されています。いわゆるベンダーロックインという特定業者による囲い込みです。このことからも本市においてオープンシステム化への流れは必然であろうと考えます。  まず、コストについてお伺いいたしますが、現在、契約しているベンダーへの年間の支払い金額はどのようになっていますでしょうか。 22 ◯阿蘇佳一議長【64頁】 政策部長。
    23 ◯諸星勝政策部長【64頁】 現在、契約中のコンピューターシステム一式のリース料、保守管理料をあわせまして年間で1億3,000万円ほどでございます。この内訳といたしましては、ハードウエアが約8,000万円、プログラムを作動させる基本ソフトが約4,400万円、保守管理費用として約600万円となっております。  以上です。 24 ◯阿蘇佳一議長【64頁】 加藤剛議員。 25 ◯4番加藤剛議員【64頁】 システムをクラウド化する場合、データセンターの使用料やデータセンターと庁舎の間を接続する回線費用などの追加の費用は負担しなくてはいけないということだと思いますけれども、トータルで考えて、オープン化により、先ほどの年間支払い額はどのくらいの増減がされるのでしょうか。 26 ◯阿蘇佳一議長【64頁】 政策部長。 27 ◯諸星勝政策部長【64頁】 お尋ねのオープンシステム化した場合の年間支払い額につきましては、現時点では積算できておりませんけれども、先ほど申し上げましたように、少なくともパッケージプログラムの利用料が上乗せになると考えております。  費用の積算につきましては、今後、オープンシステムに移行する対象業務を特定し、利用するパッケージプログラムを選択する中で行っていく考えでございます。参考までに、住民情報系システムに先行してオープンシステム化した財務会計や給与計算等、4つのシステムの年間支払い額は約5,700万円となってございます。なお、さらにクラウド化した場合には、こうした費用に加えまして、施設利用料と回線費用だけでも一月当たり約1,000万円、年間1億円を超える経費がかかるものと試算してございます。  以上です。 28 ◯阿蘇佳一議長【64頁】 加藤剛議員。 29 ◯4番加藤剛議員【64頁】 ありがとうございます。  現在の費用1億3,000万円に対して、災害に強いIT環境への整備の第一歩というオープン化、クラウド化を進めると、施設利用料と回線使用料で、お話で月に1,000万円以上かかるということですから、年間1億2,000万円。それにまた、先ほどお答えがありました5,000万円というお金を足しますと、現状よりもかかってくるのかなというお答えだったと思います。  一般的にはコスト削減の面からも非常にメリットが高いと言われておりますクラウド化なのですが、本市に限っては、これも先ほど御答弁がありましたとおり、ホストコンピューターでカバーし切れないことをベンダー、メーカーに任せ切りにしないで、本市の職員の皆さんが独自でプログラムを作成していただいているということで、もともと日ごろから安価に運用ができているということで、クラウド化によって劇的なコスト削減は見込めないのかなというところです。これは、費用を抑えるために本当に日々努力をしていただいている結果であり、頭が下げるところでございます。ありがとうございます。  しかし、その弊害として、ホストコンピューターと自作のプログラムの併用というのは、一元管理することができなくて、セキュリティ面、また、使い勝手の面からベストな方法ではないということが言えます。となると、災害対策、セキュリティ対策、また、作業の効率化の面から一刻も早く実施するべきなのではないかなと考えたくなるところですが、切りかえのタイミングは当然、契約の縛りもあるでしょうし、現状のシステムの更新時期に合わせることになるかと思います。  今後の更新時期を含めたスケジュール、教えていただけますでしょうか。 30 ◯阿蘇佳一議長【65頁】 政策部長。 31 ◯諸星勝政策部長【65頁】 現行のホストコンピューターは、平成27年5月に5年契約で更新を行っており、契約期限は平成32年5月となってございます。オープンシステム化を円滑に進める上では、課題も踏まえた基本方針を作成するとともに、対象とする業務システムの特定や、必要とする機能の詳細な整理など、相当な準備期間が必要となります。したがいまして、現行のホストコンピューター、平成32年5月に1度更新をさせていただいて、その次の更新までの間で実現できるよう、取り組みを進めていきたいと考えております。 32 ◯阿蘇佳一議長【65頁】 加藤剛議員。 33 ◯4番加藤剛議員【65頁】 具体的なスケジュールは未定で、次の、そのまた次の更新までには完了したいということだと思いますが、現在の契約期間が5年間で、残り3年弱ということです。次回も同じように5年契約で更新をすると、今から8年間、庁舎内のシステムを運用し続けるということになってしまいまして、災害への対応は全く進まないというような状況になってしまいますが、まさか、そんなお考えではないと思います。  オープンシステム化ができるまでの年数を確定して、例えば今から5年間でできるとなれば、3年後の更新のタイミングでは2年更新をすればいいわけですから、契約更新時には最終的な契約年数を確定しておかなくてはならないので、平成32年5月の時点では完全にその完成時期が見えていなくてはいけないわけです。  もう一度スケジュールについてお伺いしたいのですが、オープンシステム化に関しまして、いつから着手して、いつまでに終わらせるという、そのスケジュール自体をいつごろ策定される予定でしょうか。 34 ◯阿蘇佳一議長【65頁】 政策部長。 35 ◯諸星勝政策部長【65頁】 オープンシステム化につきましては、現在、鋭意検討をしているところでございますけれども、本年度に入りまして、先進自治体やデータセンターの視察を行いました。また、庁内的には、ホストコンピューターを利用している各課へのヒアリングを行い、その中で現在のシステムにおける課題や制度改正の動向などを把握するとともに、オープンシステム化に向けて、関係各課相互の共通理解を持った上で円滑な移行が進むよう努めているところでございます。  完了時期というお尋ねでございますけれども、対象とする業務システムの特定や費用の積算など、さまざまな検討が必要でございますので、現時点で明確にお示しすることはできませんけれども、平成32年のホストコンピューター更新に当たっては、5年間よりも短い期間での契約も視野に入れたいと考えております。いずれにしても、財源のことが一番大きな課題となります。できるだけ早期にオープンシステムへの移行ができるよう取り組んでまいります。 36 ◯阿蘇佳一議長【66頁】 加藤剛議員。 37 ◯4番加藤剛議員【66頁】 システムのオープン化、クラウド化に関しましては、先進自治体が既に数多くあります。この神奈川県内でも14町村が参加する神奈川県町村情報システム共同事業組合が既に稼働しておりますので、単独クラウドを目指す本市とは多少異なる点もあるのですが、システムのオープン化に関しては大いに参考になるところだと思います。  身近なお手本を活用しながら、効率的に、また、迅速にシステムのレベルアップをしていただきたいということをお願い申し上げまして、次に参ります。  次に、オープンデータに関してです。今までのオープンシステムオープンデータで非常にややこしいのですが、全く別なものなので、オープンシステムのことは一度忘れていただきたいと思います。  オープンデータ用のサイトをこれから開設していただけるということですが、先行自治体のデータの公開状況を見てみると、人口統計、公共施設の紹介、また、AEDの設置場所の紹介というような同じようなものが多くなっています。  本市としましては、開設当初の公開項目はどのようなものを想定されておりますでしょうか。 38 ◯阿蘇佳一議長【66頁】 政策部長。 39 ◯諸星勝政策部長【66頁】 本市では、オープンデータ化そのものがまだ実施できていない状況でございます。まずは公開できるものから順次進めていきたいと考えております。  具体的には、本市のホームページで公開されているデータを優先的に公開し、このほか、先ほど申し上げました県央地区の研究会で検討が進められているデータや、他の自治体で既にオープンデータがされているところが幾つかありますので、これを参考に進めていきたいと考えております。  申し上げるまでもなく、オープンデータは、公開することが目的ではございません。その活用がいかに図られ、住民の利便性向上や地域経済の活性化に貢献できるかがポイントとなります。この点を十分留意した上で、オープンデータ化に取り組んでまいりたいと考えております。 40 ◯阿蘇佳一議長【66頁】 加藤剛議員。 41 ◯4番加藤剛議員【66頁】 政策部長がおっしゃるとおり、オープンデータは活用してもらって初めて機能するものです。そして、その活用方法は、活用する方が市民なのか、ベンチャー企業なのか、わかりませんが、その人たちが世間の想像を絶するような使い方をしてくれるはずですので、公開する側がその活用方法をあらかじめ想定するということはできません。  ですから、公開する側にできることというのは、とにかく多種多様な情報を公開していくことです。新しいサービスを提供し、新しいビジネスを立ち上げていこうと虎視眈々と狙っている方々に、秦野市に飛びついてもらえるような情報を公開していくことだと思います。  先ほど申し上げましたけれども、先進自治体を見ると公共施設の紹介等が目につきます。もちろんここは押さえておかなくてはならないのですが、やっぱり経済活動に寄与することが大きな役割だろうなと考えます。商工業に絡めたデータが活用しやすいのではないかと思いますし、そのあたりを項目に加えられないでしょうか。  全国的に見渡してみますと、商工会議所が単独でオープンデータに取り組んでいるところも出始めています。秦野商工会議所はまだオープンデータ化に取り組んでいないようなのですが、秦野商工会議所との連携というのも実現できれば、大きな相乗効果を生むのではないかと思います。  繰り返しになりますが、活用方法というのはこちら側で想定し切れるものではありませんので、どのような項目に需要があるのか、そういうリサーチをしていくようなお考えはありますでしょうか。 42 ◯阿蘇佳一議長【67頁】 政策部長。 43 ◯諸星勝政策部長【67頁】 先ほども少し申し上げましたけれども、私どもの基本姿勢といたしましては、保有している情報はできるだけオープンデータ化していきたいと考えておりますので、商工業に関するデータにつきましても、関係部署と調整を進めていきたいと考えております。  商工会議所との連携でございますけれども、議員紹介のとおり、他市の商工会議所におきまして、独自のホームページでオープンデータとして公開している事例はございます。しかし、ある団体が保有する情報を別の団体が公開することになりますと、相互の役割分担や責任の明確化など、整理すべき課題もございます。したがいまして、商工会議所のように、異なる団体間でのオープンデータの取り扱いにつきましては、少しお時間をいただいて、事例等を研究させていただきたいと思っております。  また、公開を希望する情報のリサーチでございますけれども、まだ、私どもとしても、その対象者や手法など具体の検討ができておりません。今後、研究を進めていきたいと思っておりますけれども、まずはオープンデータの充実に努める中で、ホームページへのアクセス件数の分析や、先進自治体の活用事例を参考にしつつ、活用されるオープンデータ、これにつなげていければと考えております。  以上です。 44 ◯阿蘇佳一議長【67頁】 加藤剛議員。 45 ◯4番加藤剛議員【67頁】 ありがとうございます。  最後に要望して終わりたいと思いますが、オープンデータという事業の取りかかりは、できるものからやっていくというスタンスに当然なっていくのだろうと思います。しかし、人口統計などの統計資料や公共施設の位置情報などの紹介は、オープンデータが始まれば一瞬で完了してしまいます。  問題はどこまでができることなのかということだと思います。実現に向けてハードルが全くないものだけができることなのか。ちょっと無理すればできるものまでその中に含んでいくのか。もっと言えば、市民にとって、また、企業等にとって有効なものだから、実現への道筋が全く見えていないけれども、それをできることとして捉えてトライしていくのか。要するに気持ち次第なのだろうと思います。  オープンデータへの取り組みは、本市では既に後発組なのですから、先行自治体に追いつけばオーケーというレベルではありません。一見難しそうなといいますか、手間がかかりそうなと言ったほうが正しいかもしれませんが、例えば、先ほど申し上げた商工業を絡めたデータなど、そういった情報の開放も一例として捉えていただきながら、多くのベンチャー企業の注目が本市に集まるような取り組みをお願いいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 46 ◯阿蘇佳一議長【67頁】 以上で、加藤剛議員の一般質問を終わります。  吉村慶一議員。              〔吉村慶一議員登壇〕 47 ◯6番吉村慶一議員【67頁】 それでは、一般質問をいたします。  1、防災について。  (1)安否確認用「黄色いハンカチ」等の欠点について。今年度の防災訓練に当たりまして、市役所がつくった総合防災訓練自主防災会訓練実施計画の文章に、選択訓練メニューというのが載っていて、これは市役所として、こういう訓練をしたらどうですかと、ある意味、推奨しているメニューだと思いますが、地域防災力の向上の分野の8番目にこう書いてあります。黄色いハンカチ等を使用した安否確認運動の実施。我が家は大丈夫、他の人を助けてほしいという目印を玄関先または窓際に掲げ、安否確認の効率化を図る運動。目印はハンカチ、うちわ等、自主防災会の共通の理解があれば実施できる。  私は、この類いの文章を見たときに、直ちにこう問い返したい。我が家は大丈夫、他の人を助けてほしい。あなたは、他の人を助ける立場に回らないのかと。あなたは、他の人の安否を確認する立場に回らないのか。この黄色いハンカチ等を活用した運動の最大の欠点はそこにあります。つまり、さっき、教育部長がいい言葉を使いましたが、地域の問題を主体的に自分ごととして考える態度、そうしたものを市民から奪ってしまう。自分の家は大丈夫ですよと目印を出したら、それでジ・エンドと考える市民をどんどんつくってしまうのではないかと。  防災活動は安否確認で完結するわけではありません。その後に救出活動、近隣の消火活動、それから自治会という、ある一定の範囲を全体的にカバーするいろいろな活動等、人手が幾らあっても足りないような状況が大きな地震があったときには来る。そういう一連の活動を見通した中で、この黄色いハンカチ活動は、何を効率化するのですか。これによって何が効率化されるのか、お伺いしたい。  次に、(2)単位自治会が複数の広域避難所を使用することについて。私の所属する大根地区の宿矢名自治会はことし、防災訓練をやったときに、避難所訓練を2カ所でやったことになっております。1つは、これはいつもやっているところですが、大根小学校。こっちに150人行く予定になっている。もう一つは、宿矢名の広畑小学校、こっちに10人行くことになっている。  宿矢名自治会は、広畑小学校にも隣接するし、大根小学校や大根中学校にも隣接するし、もっと言えばダイエーの手前まで宿矢名自治会ですから非常に広範な自治会で、だから、複数の広域避難場所を利用しても全く不思議ではないところです。  しかし、そのためにはやはり一定の組織化がされないとおかしいと。広畑小学校に10人行くということは、この10人の人たちは、きちんとした組織としてこの避難所の訓練に参加しているのか、そういう指導を役所はされたのかということについて、その経過を含めてお伺いしたい。  2、「生涯活躍のまち」構想(CCRC)について。  古谷市長は、8月26日の土曜日、丹沢志塾第1回公開講座ということで、「大学と地域連携の未来像-CCRCの実現に向けて-」という講演会をタウンニュースホールで行って、非常に盛況だったと聞いております。私は実は、丹沢志塾という、市長がつくられたこの塾については、いささか思うところがあって評価しておりませんので、このときも行きませんでした。  しかし、CCRC、これを日本語訳にしますと生涯活躍のまち構想、英語では、Continuing Care Retirement Community、アメリカで普及する高齢者共同体ということであります。秦野市の定住化促進の立場からいえば、これは一つの強力な手法として私は考えられるのではないかな。そういう意味では、古谷市長がこういうことに目をつけられて、これは、特別講師、東海大学の山田清志学長でありますから、そういう重要人物を招いてやられたことは非常に意義があると思います。  世の中の流れをいいますと、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局が、平成28年4月に「生涯活躍のまち」構想に関する手引き(第3版)というのを発表しております。つまり、具体的にこうやってやりましょうというノウハウとか手続の文書まで政府のほうでできていて、いろいろな支援のメニューなどもあるようです。  他市の例でいえば、これを受けて埼玉県秩父市では平成28年12月に構想を策定し、平成29年3月には、それに基づいた基本計画も策定しているということで、他市においては実践をしているところもあります。  そこで伺いますが、本市においては、このCCRCというのは今、行政上、どういう位置づけにあるのか、その段階、あるいは今後どうしていくのか、その予定についてお伺いいたします。  次に、3、教育について(その9)。  (1)まなびの教室について。本市では、学びに困難を抱える児童を対象として、通級指導教室まなびの教室をやっておりますが、その目的とするところ、実態はいかがでしょうか、伺います。  さらに、これは本町小学校と渋沢小学校でやっているようですけれども、一体、どこの学校の子供が本町小学校と渋沢小学校に何人通っているか、お伺いいたします。  (2)学習塾等の活用についてですが、いろいろと考え方はあると思いますけれども、学習塾というのが、児童・生徒の教育において、もはや無視できない存在であるということは否定できないと思います。そうであるとすると、児童・生徒に積極的に学習塾の上手な使い方を教えることは、教育の一環として私は十分考えられるのではないかなと思います。  地方自治体、特に辺地といいますか、大都市から距離を置いたところでは、要するに子供が学習塾に通えないということで、学習塾を誘致しているような地方自治体もある。本市においては、学習塾というのはどのように位置づけているのか、お伺いいたします。              〔吉村慶一議員降壇〕 48 ◯阿蘇佳一議長【69頁】 市長公室危機管理監。 49 ◯小清水政克市長公室危機管理監【69頁】 私からは、1つ目の防災について、お答えいたします。  1点目の御質問であります、安否確認用「黄色いハンカチ」等の欠点についてでありますけれども、災害時の安否確認の取り組みである、いわゆる黄色いハンカチ運動につきましては、横須賀市の自主防災会でいち早く平成19年度から取り入れられ、本市でも横須賀市の取り組み事例を参考に、翌年、平成20年度の総合防災訓練から自主防災会の選択訓練メニューの一つとして取り入れた経緯がございます。  黄色いハンカチによる安否確認の取り組みは、本市と災害時相互応援協定を締結している静岡県富士宮市で活発に行われており、現在では全国の自治体に広がっております。本市でも多くの自主防災会が取り入れている状況にございます。  黄色ハンカチの取り組みの効率化について御質問がございましたが、黄色ハンカチ等を掲出する意義は、災害時の安否確認用として、災害発生後、救出や救助の必要のない家庭が、玄関先など外から見えやすい場所に黄色ハンカチ等を掲げることで、地域住民の安否確認が容易になるばかりでなく、救助が必要な人がいるかを即座に判断できる目印にもなり、黄色ハンカチなどが出ていない家庭に対して、地域の方々、消防署や消防団、警察や自衛隊などによる人命救助を重点化し、救助が必要な人を早く救助できることにつながり、一人でも多くの地域の方の命を救える可能性を高めることにございます。  また、各自治会においては、黄色いハンカチやタオルのほかにも、レジ袋やスズランテープ等を活用するなど、自治会独自に工夫し、取り組んでいることに加えまして、各家庭に黄色いハンカチ等を配布すること自体も、防災訓練への参加もしやすくなるといった、地域の防災意識の高揚が図られる効果も期待できるところでございます。黄色いハンカチ等を掲出した上で一時避難場所に集まることができれば、安否確認とともに地域の情報共有が図られると考えております。  地域によっては、ハンカチを掲げた後は、自宅にこもったまま避難する必要がなく、被害状況の把握や救出・救助など、地域での自主防災活動に参加しなくてもよいといった誤解が生じているようですけれども、災害時には地域による共助が大変重要であることから、このような誤解が実際の災害時には絶対に生じないよう、防災訓練の際には、黄色いハンカチ等を掲出した上で、それぞれの自主防災会で取り決めた一時避難場所に集合し、地域の被災状況、地域の方々の安否確認、救出・救助活動、情報の共有など、地域で行う自主防災活動の内容や方法をいま一度確認していただく必要があると考えております。  黄色いハンカチ等による安否確認の取り組みをされる自主防災会には、その運用に当たりまして、黄色いハンカチ等の掲出だけでは万全でないこと、隣近所の見守りや声かけ等のきめ細かい配慮も必要であること、複数の手段を組み合わせた安否確認の重要性などについて、各自主防災会への周知を図ってまいりたいと考えております。  2点目の御質問であります、単位自治会が複数の広域避難所を使用することについてでありますけれども、本年5月ごろですけれども、宿矢名自治会の一部の方々から、広域避難場所を大根小学校から近隣の広畑小学校に変更したいとの要望を受けたため、まずは、宿矢名自治会の内部において、その旨の了承を必ず得ていただくように依頼いたしました。  その後、宿矢名自治会内において調整がとれたとの報告を受けまして、6月に実施いたしました大根小学校及び広畑小学校の避難所運営委員会においても、このことについて報告をさせていただき、今後、委員選出等について調整を図ることとした上で、宿矢名自治会の一部の方については、本年度の総合防災訓練については新たに、近接する広畑小学校での訓練に参加していただいたものであり、市の主導により広域避難場所を特定し、変更したものではございません。  なお、広域避難場所の変更に当たり、避難所運営委員会の委員の選出等について、来年1月に予定しております広畑小学校の避難所運営委員会において協議していただくこととなっております。  以上です。 50 ◯阿蘇佳一議長【70頁】 政策部長。 51 ◯諸星勝政策部長【70頁】 私からは、御質問の2点目、「生涯活躍のまち」構想(CCRC)について、お答えを申し上げます。  国のまち・ひと・しごと創生本部によりますと、東京圏、これは1都3県でございまして神奈川県も含まれております。今後、2025年までに75歳以上の後期高齢者が急増いたします。これに伴いまして医療・介護の人材不足が深刻化するおそれがあるとしております。  そうした中で、国は、人口減少時代に即した地域コミュニティーの形成による地方への人の流れの推進、中高年齢者の希望に沿った暮らし方や住まい方の実現、東京圏の高齢化問題への対応、この3つの視点から、「生涯活躍のまち」構想を、国のまち・ひと・しごと創生総合戦略に位置づけたものでございます。  この構想につきましては、東京圏を初めとする地域の高齢者が、健康なうちから地方やまちなかに移り住み、地域住民や多世代と交流しながら健康でアクティブな生活を送り、必要に応じて医療・介護を受けることができるような地域づくりを目指すものでございます。言いかえれば、東京圏の介護サービス不足を解消する一方で、人口減少が進む地方の活性化の促進を狙う、こういう構想であると受けとめているところでございます。  多くの自治体が、主に子育て世帯や若年世帯であります生産人口に目を向けた取り組みを展開されておりますけれども、国が示すこの構想は、新たなまちづくりの考え方の一つであると思っております。  しかし、その実現に向けましては、移住した高齢者が医療・介護などの継続的なケアを受けられる環境整備や、地域の担い手として地域に溶け込み、生きがい、やりがいを持てる環境整備などの課題があるとともに、高齢化率が高まることによる医療・介護費等、地方の自治体の財政負担も懸念されるなどの意見が出されております。  現在、本市では、総合計画後期基本計画のリーディングプロジェクトでございます、未来につなぐ出産・子育てプロジェクトにおきまして、子ども・子育て環境や教育環境の充実など、人口減少、少子化への対応に取り組みを展開してございます。さらに、鉄道、車などの交通手段で首都圏まで1時間余りの通学、通勤エリアに位置しております。率直な感想といたしましては、本市が、この構想の趣旨に当てはまる、そうした地域なのかという思いも正直ございます。  県内では、三浦市が三浦版CCRC構想を策定し、高齢者向け分譲マンションを誘致しております。また、他県におきましても、先ほど埼玉県秩父市の御紹介もありましたけれども、先進事例はございます。しかし、まだまだ少なく、いずれも取り組みを始めてからまだ間もないため、PDCAサイクルに例えますと、プラン・ドゥーの段階にございます。その効果をはかれるまでにはまだ至っておりません。  また、いろいろと課題もあると伺っておるところでございまして、したがいまして、現時点では国や先進事例の動向を注視しながら、情報収集、その効果などを調査・研究してまいりたいと考えております。 52 ◯阿蘇佳一議長【71頁】 教育部長。 53 ◯山口均教育部長【71頁】 私からは、御質問の3、教育について(その9)お答えをします。  まず1点目のまなびの教室についてでございますが、その目的と実態ということでございます。現在、本市では、通常級に在籍し、特別な支援を必要とする児童のために通級指導教室が小学校4校に設置させていただいてございます。そのうち2校がまなびの教室となってございます。  まなびの教室は、主にコミュニケーションスキルの向上ですとか、学習面での課題を改善する、こういったことを目的に個別に、個々に指導を行うものでございまして、本町小学校と渋沢小学校に設置させていただいてございます。3人の担当教員が週1回程度、今、申しましたように個別に指導を行っているところでございます。  現在の学校別のというお話がございました。本町小学校等の学校別のというお話ですけれども、本町小学校においては33人が今、通級してございます。約半分が本町小学校に在籍をする児童で、そのほかは大根小学校、鶴巻小学校、そういった少し離れたところから8人程度が通級しているような状況でございます。  続きまして、2点目の学習塾等の活用についてでございます。学習塾をどのように位置づけているのかというお話でございます。もちろん学習塾につきましては、本市では、全国学力・学習状況調査において、学習塾や家庭教師を利用している子供の割合は全国平均より高いような状況でございまして、小学校では約5割、中学校では約7割のお子さんが、学習塾もしくは家庭教師を利用しているという状況がございます。
     そうした中で、やはり学習塾の位置づけとしましては、学校での学びを補完するものだという位置づけでございます。児童・生徒個々によりますけれども、例えば学校の勉強よりも進んだ内容、より難しい内容を勉強する場合もありますでしょうし、学校の勉強でよくわからなかった内容を勉強する、その両方をあわせる場合もあるでしょうけれども、そういった目的のために設置されているものだと考えてございますし、またもう一つ大事なのは、中学校ですと、特に高校受験に備えて受験対策として活用していくといったもので、基本的には小・中学校の勉強を補完するものであると考えているところでございます。  以上でございます。 54 ◯阿蘇佳一議長【72頁】 吉村慶一議員。 55 ◯6番吉村慶一議員【72頁】 では、少し順番を変えさせていただいて、教育について(その9)から再質問をします。  このまなびの教室、本町小学校に33人、渋沢小学校に13人。本町小学校の33人のうち、本町小学校の児童が15人、南小学校が3人、東小学校が2人、大根小学校6人、南が丘小学校1人、末広小学校4人、鶴巻小学校2人。渋沢小学校の13人のうち、上小学校1人、渋沢小学校12人、北小学校、西小学校ゼロ人。こういう通級している生徒が偏在している状況はどのぐらい長く続いていますか。 56 ◯阿蘇佳一議長【72頁】 教育部長。 57 ◯山口均教育部長【72頁】 偏在ということで、通う学校もあれば、通わない学校があるということでございますが、どうしても、いわゆる本町小学校ですとか、渋沢小学校ですと、自分の学校の中で、ふだん在籍をしている学級から別の教室に行って学ぶような形になります。非常に手軽に通級指導を受けられるという状況がございますが、他の学校からとなりますと、原則として保護者の送迎を行うようなことになりますので、どうしても他校からというとハードルが高くなるという状況がございますので、こういった状況は、まなびの教室、平成20年に設置してございますが、当初からこういった傾向は見られるという状況でございます。 58 ◯阿蘇佳一議長【72頁】 吉村慶一議員。 59 ◯6番吉村慶一議員【72頁】 現に本町小学校で33人、渋沢小学校で13人という児童が通っているということは、効果はあると、効果があるから恐らく教育委員会もやられているというと思うのですけれども、そうすると、例えば地域的に言えば、大根・鶴巻地区には、まなびの教室がない。大根小学校6人、鶴巻小学校が2人、広畑小学校ゼロですよね。そうすると、これは教育の機会の均等という観点からいうと、非常な不公平ではないのかなと私は思うのですよ。だから、少なくともこっちの大根・鶴巻地区に1つつくっていただく必要があると思うし、できれば、それに加えて巡回で各学校に先生を通わせるような制度もつくっていただいたらいいかと思うのですが、いかがでしょうか。 60 ◯阿蘇佳一議長【72頁】 教育部長。 61 ◯山口均教育部長【72頁】 確かに、先ほどの繰り返しになりますけれども、送迎という負担がございます。どうしても大根・鶴巻地区からは本町小学校ということでございますが、遠いという状況もあるわけです。東小学校から本町小学校へ通うのも遠いわけです。全ての学校に設置ができれば一番、先ほど言われるように公平になるわけでございますが、実はこの設置の基準というのがございまして、教室の設置の基準は、原則として1学年10人以上の入級希望者が必要という部分があります。そのハードルが1つございます。  そういったことで、なるべくこの通級を自校でということが一番望ましいわけで、今、議員が御提案されたように巡回型の指導になれば、子供たちがまなびの教室のある学校に通うのではなく、逆に、先生方が巡回して指導していただけるということになりますので、実はそういったニーズも学校現場からも上がっております。また、中学校にも同様に今、通級がございませんので、そういったものを含めて今、県のほうに要望しているという状況でございます。  以上です。 62 ◯阿蘇佳一議長【72頁】 吉村慶一議員。 63 ◯6番吉村慶一議員【72頁】 一つ、今の状態は、私はこれは看過できないというか、こんな不公平な話は近ごろ聞いたことがないなというような状況が、平成20年からというともう9年も続いているということで、これは市長、教育長、そういうことですから何とかしてもらいたい。政治に力があるなら、こういうところをただすべきですよ。ぜひよろしくお願いしたいと思います。  次に、学習塾等の活用についてですけれども、私も仲間と一緒に子供の勉強の補習のお手伝いなどをしているのですけれども、中学3年生になって受験が近くなって、学習塾の選択を失敗する子がいるのですね。行っても自分に合わないというか、自分の学力に合わないような学習塾を選んでしまって、結局、授業料をむだに使ったとか、それでも何とか我慢して行ったけれども、効果がなかったとか、そうすると、中学3年生の夏休みぐらいになってそういうことがあると、非常にかわいそうだなというか、もっと何とかできないのかなと思うわけなのです。  それで、やはり学校の先生が、中学生ぐらいになったら、7割が行っているということですから、みんな、塾へ行くなら先生に相談に来いよというぐらいのことを言ってほしいのだけれども、いかがでしょうか。 64 ◯阿蘇佳一議長【73頁】 教育部長。 65 ◯山口均教育部長【73頁】 学習塾の選択に当たって、学校の先生がアドバイスしたらどうかというお話でございます。  御承知のように、学習塾というのは民間の機関でございます。正直、そういったものを各学校の先生方、私も含めて、いい塾、悪い塾、どういう特徴があるというのを承知してございません。ということでそういったアドバイスはできないものと考えてございます。 66 ◯阿蘇佳一議長【73頁】 吉村慶一議員。 67 ◯6番吉村慶一議員【73頁】 調べればわかるでしょう。どんなテキストを使っているか、週何回やっているのか、授業料幾ら、調べればわかりますよね。私は、教育委員会の教育指導課と地域の学習塾が交流を持つぐらいのことをやってもいいと思うのですよ。それで、中学3年生のときの親御さんの高校受験についての心配、見ていて、自分のときもそうだったけれども、大変だろうなと。それで、わらにもすがる思いで、中には学習塾に行く子がいる。それで、その選択に失敗してしまう。  教育委員会が少し今までの方針を変えて、調査あるいは交流していただいて、情報交換をしていただいて、乗り出すだけの価値はあると思う。きょうはこういう要望だけさせていただいて、この問題は終わります。  次に、CCRCですが、いろいろ心配のほうが多いという政策部長のお答えでしたけれども、政策部長、CCRCで呼ぶ高齢者というのは、想定60歳なのですよ、年齢が。つまり、いわゆる要介護状態になってから来ていただくのではないのですよね。60歳、想定が。60歳で計算すると、市に対する負担と、60歳でも税金を払ってもらえますから、それと比較すると多少入ってくるほうが多いですよと、平均寿命の間、26年間ですね、86歳だから、いていただいても多少入ってくるほうが多いですよというのが埼玉県秩父市の、きょう課長に渡しておきましたけれども、構想や基本計画には書いてありますので、よく検討してみて。  経済効果でいえば、人口がふえることの経済効果のほうが全然多いのが現実です。この調査・研究をしていただけるということでしたけれども、こんな分厚い、国でつくっている手引きで、交付金制度などもおいおい充実してくるようですので、ぜひよろしくお願いします。  これは市長に振って申しわけありませんけれども、一応、市長は自分で御判断されて、このCCRCというのにやはり注目されて、東海大学の学長を呼ばれて、こういう講座をやられたのだと思いますので、市長御自身は、この事業、構想に対してどういうお考えを持っているか、お伺いします。 68 ◯阿蘇佳一議長【74頁】 市長。 69 ◯古谷義幸市長【74頁】 この問題は、丹沢志塾の公開講座のときに私が選定したわけではございません。山田学長に講師をお願いしましたところ、お願いしたことは、東海大学は多くの学生を湘南キャンパスに抱えております。そして、学長のお考えは、地域とともに歩む大学でありたい、商店街等も地域の人たちとももっともっと交流をしたいという思いがあられて、御自分の判断でこの題目を選ばれました。足りないところにつきましては、政策部長から答弁させます。 70 ◯阿蘇佳一議長【74頁】 政策部長。 71 ◯諸星勝政策部長【74頁】 今、市長がお答えをさせていただきましたけれども、私のほうも確認したところ、東海大学の学長におかれましては、魅力ある大学の未来像を幾つか描かれている中で、地域連携の一つの取り組みとして、アメリカにおける大学連携型のCCRCの事例を紹介されたと伺っております。  国におきましては、先ほど吉村議員からもお話がありましたけれども、この構想の具体化に向けて今後、地方自治体や関係事業主体にさらに意見を聞きながら、支援策について検討を進めていくということでございますので、先ほどもお答えしましたけれども、動向を注視して、また折を見まして東海大学とも意見交換をしてみたいと考えております。 72 ◯阿蘇佳一議長【74頁】 吉村慶一議員。 73 ◯6番吉村慶一議員【74頁】 市長は、もっと何か大きな覚悟というか、この問題に対する希望とか、抱負を持ってこういう講演会をされたのかなと思いましたけれども、そうでもないらしいということで少しがっかりいたしましたが。しかし、人口増加の一つの方策として、あとは、地域にある大学の活用。このCCRCというのはアメリカでスタートしたのですね。もう2,000カ所ぐらいあるそうです。大抵大学が中心になって、学園都市の拡大みたいなやり方でやっている。日本のこの手引きにも書いてありますけれども、このCCRCをやると、学校教育法で認められた大学の事業以外の事業、例えば会社をつくるとか、不動産を貸したり借りたりするとかいうことが可能になるようなことになっているようです。  今回のこの講演会を機に、一つの秦野市の人口増加策、定住化策の柱ができれば意義があったと思いますので、よろしく御検討をお願いします。  それでは、残りの時間を防災についてお伺いしますが、実はこの間の防災訓練で、これも私の所属しています宿矢名自治会で、やはり黄色いハンカチと同等の活動をすることになりました。これは役員たちが決めて、私は相談にあずからなかったので、後から、よくないよという欠点については、会長のところに行って、こういう問題点がありますよというような意見具申をしましたけれども、実際には訓練をやりました。これがそのときに使った、タオルに印刷してあるのですね。これを玄関とかに出してくださいということです。  私の属する宿矢名自治会では、従前、平成18年度に取り決めを決めました。それは大地震発生時の申し合わせということで、次のようなものです。家具が倒れるほどの大地震が発生した場合は、各戸ごとに在宅家族の安否確認、火の始末をした後、各戸1人ずつ、これは私の組なのですが、ごみステーション前に集合する。ごみステーション前に集合した人員は、速やかに、集合していない家を訪ねて安否確認を行う。また、必要な場合は協力して救出活動を行う。代表を立て、組内の安否確認及び救出活動の状況を宿矢名自治会災害対策本部、これは大根公民館に設置されるとなっていたのですが、に報告し、指示を仰ぐ。だから、前は、一連の動作というか、活動が組内で申し合わせられていました。これはほとんどの組でこういう申し合わせがあったはずなのです。  今回、この安全確認フラッグになって、宿矢名自治会防災部という名前で、この使い方の案内が来たのですが、安全確認フラッグの使用方法。安全確認フラッグは、地震発生直後の安否確認で使用します。震度5強以上の大地震が発生したときは、宿矢名自治会防災会の災害対策本部を立ち上げ、宿矢名自治会員を対象に一斉に安否確認を行います。地震発生時に自宅内にいる家族が全員無事であれば、安全確認フラッグを道路側から見える門扉または玄関ドアに結ぶなどをして掲示してください。安全確認フラッグの掲示は、短時間の間に安否確認を行って、自治会地域内の初期消火及び負傷者の救出活動をできるだけ早く行うことを目的としています。掲示された安全確認フラッグは、巡回してくる組長等が確認します。こういうのが回った。  これでどういうことが起きたかというと、各組は、集まらないでいいのですねということになってしまった。私の組についていうと、11人の組ですが、それでも前々からの申し合わせがあるから4人は集まった、私を入れて。それで、少し何か雑談をしたのですね、ことしは集まらないでいいのかなとか、こんなのが回っているしというようなことで、その話し声を聞いて、様子を見ていた人たちが組長を含めて6人来た。10人になった。1人だけは、ことしは集まらなくていいのだと思って来なかった。そこに安否確認に組長は行きました。無事ですと。  そのとき、組内で私たちは申し合わせたのですけれども、やはり集まることにしましょうと、うちの組はということで、そのほうが正直手っ取り早いし、救出活動もスムーズにいくからと改めて決め直しました。  私たちの裏に隣の組がある。隣の組は3人しか集まらなかった。中に組長がいなかった。つまり、組長がどこかへ行っていたわけですね。だから、安全フラッグの確認をする人がいなかったということですよ。それで、集まっている私たちの組に相談に来て、うちは組長がいないのだけれども、どうしたらいいですかねということなので、来ている3人の方で安否確認をして、自治会の集合場所に報告されたほうがいいのではないですかということで、結局、そういうことになった。  黄色ハンカチ等をやると、確認する者として組長等が想定されるのだけれども、その人たちが被災したり何かするケースが考えられる。私の隣の組みたいに、いない。そのときはどうされますか。そういうケースを想定したらどう対処されますか。お願いします。 74 ◯阿蘇佳一議長【75頁】 市長公室危機管理監。 75 ◯小清水政克市長公室危機管理監【75頁】 確認する方が不在だった場合、どうするのかという御質問でございますけれども、この黄色いハンカチの確認についてですが、組長を中心に確認していただいているところが多いかと思いますが、組長を中心に組員全員で組別に安否を確認するということで、特定の人が確認するのではなく、ハンカチを掲げた上で一時避難場所に集まることが自主防災会なり組なりで徹底されていらっしゃれば、集まった人の中で協力し合って確認できるものと考えております。  以上です。 76 ◯阿蘇佳一議長【75頁】 吉村慶一議員。 77 ◯6番吉村慶一議員【75頁】 熊本地震の例を見てもわかるように、大きな地震が2回、短時間のうちに連続して起こることがあります。1回黄色いハンカチを出して、その直後に大きな地震が来て、中で家具等の下敷きになったとか、そういうケースも考えられる。その場合は、黄色いハンカチ等がかえって安否確認を妨害することになりますが、そういうケースについては、市民にどのように対処するように求めますか。 78 ◯阿蘇佳一議長【75頁】 市長公室危機管理監。 79 ◯小清水政克市長公室危機管理監【75頁】 黄色ハンカチ等を掲出した後、全ての安否確認が終了するまではそのまま掲げておいていただく必要がありますけれども、今、議員からお話がありましたように、熊本地震のように、二日に満たない間に2度大きな地震が発生した場合等には、再度の安否確認が必要となりますので、1度目の黄色いハンカチ等の掲出状況にかかわらず、もう一度、全ての安否確認を行うなど、その運用方法については、自主防災会内であらかじめ取り決めていただく必要があると考えております。  このことは、実際に起こった熊本地震のような大地震を経験した中での教訓であり、人命にかかわる重要なことでございますので、黄色いハンカチ等を掲げる住民の方々には、その運用に間違いや誤解が生じないよう、自主防災会への周知を徹底してまいりたいと思っております。 80 ◯阿蘇佳一議長【76頁】 吉村慶一議員。 81 ◯6番吉村慶一議員【76頁】 この黄色いハンカチ等が東日本大震災とか熊本地震でどういう機能をしたかというのをインターネットで調べてみましたけれども、ほとんど報告の事例がないのですよ、調べてみてもね。  ただ1つあったのは、偶然、防災課長も同じものを見つけたと言っていましたけれども、宮城県仙台市太白区、鉤取ニュータウン町内会というのがこのときに黄色いハンカチを掲げたケースを、消防庁国民保護防災部防災課編集の「東日本大震災における自主防災組織の活動事例集」というのに載せています。それを読むと、この黄色いハンカチ等を掲げて安否の確認をする部分はこう書いてあります。「東日本大震災時には午後2時46分の地震のあと、全世帯の8割が黄色い旗やハンカチ等で無事を知らせた。町内会役員が残りの世帯を周り、午後3時20分までには、負傷者等がいないことを確認した」。  これ、34分かかっている。この自治会は129世帯415人、ニュータウンですから、近接した場所に恐らく区画整理されたところだと思いますけれども、129世帯といったら、秦野市の感覚でいえば、組の数で10組とか12組とか13組とか、多くても15組くらいですよね。そのぐらいの組数の自治会の安否確認をするのに34分、かかり過ぎだと思います。宿矢名自治会の前のやり方でやっていれば、宿矢名自治会は900世帯ぐらい多分あると思いますけれども、そんなのは30分ぐらいでできたと思う、宿矢名自治会でも。  危機管理監も、この鉤取ニュータウン町内会の例を読んでいると思いますけれども、効率化になっていると思いますか。 82 ◯阿蘇佳一議長【76頁】 市長公室危機管理監。 83 ◯小清水政克市長公室危機管理監【76頁】 今、議員御紹介のように、消防庁国民保護防災部防災課において、活動事例集ということで東日本大震災における自主防災組織の活動が紹介されております。  議員がおっしゃるのは、地域の一時避難場所に集まるほうが安否確認が早く行えるということだと思いますけれども、ハンカチ等を掲げて終わりではなく、掲げた上で、自主防災会、町内で決められました一時避難場所、近隣のごみステーションや公園や広場に集まっていただきまして、その地域の情報の共有や他の方の安否確認、あるいは救助を行っていただく場面もあるかもしれませんので、掲出にかかわらず、掲出にはそれほど時間も要しないと思いますので、一時避難場所へ集まっていただくよう、誤解のないように今後も周知してまいりたいと思います。 84 ◯阿蘇佳一議長【76頁】 吉村慶一議員。 85 ◯6番吉村慶一議員【76頁】 いろいろと議論してきましたけれども、市が、誤解を生じないようにと言って、みんなに一々説得して回らなければいけないような原因となるようなものはやめればいいではないですか。やめればいいでしょう。だって、そうすれば誤解を生ずるもへったくれもないのだから。  危機管理監がさっき言いましたけれども、これは人の命にかかわるのですよ。ただ、各自治会も、うちの自治会も含めて、みんな善意でやっているのですよ。いいと思ってやっている。それで中心になって苦労した人もいるわけですよ、これを導入するのに。そういうことを私はやめさせるべきだと思うけれども、それをできるのは市役所しかないです。市役所が、こういう欠点があるということで問題提起をまず、してもらう。その問題提起を市の広報等でしていただくことはできますか。 86 ◯阿蘇佳一議長【77頁】 市長公室危機管理監。 87 ◯小清水政克市長公室危機管理監【77頁】 御指摘いただきましたけれども、市で一方的に強制するものではありませんので、自治会に投げかけさせていただきたいと思います。また、ホームページ等にも、黄色いハンカチ等に関しまして注意事項等を掲載してまいりたいと思います。 88 ◯阿蘇佳一議長【77頁】 吉村慶一議員。 89 ◯6番吉村慶一議員【77頁】 私は、市の広報でやってほしい。一番伝達力があるのですから。高齢の方が自治会の中心なのだから、高齢の方に見ていただかなければいけないのですから、ぜひ市の広報で、黄色いハンカチ等は本当にプラスのほうが多いかと、マイナスはないかということを問題提起するものをやってもらいたいのですけれども、これ、人の命にかかわるからしつこく言いますが、いかがですか。 90 ◯阿蘇佳一議長【77頁】 市長公室危機管理監。 91 ◯小清水政克市長公室危機管理監【77頁】 よく検討したいと思います。 92 ◯阿蘇佳一議長【77頁】 吉村慶一議員。 93 ◯6番吉村慶一議員【77頁】 何度も言いますけれども、人の命にかかわりますよ。地震のときにぱっと集まれば、すぐ救出に行ける。組長が黄色いハンカチを見て回るみたいなことが決まっていて、誰も集まらなければ、下敷きになっている人を行って見つけたって、組長は、組内に人手を求めて、もう1回回らなければいけない。それで時間差ができてしまう。裏で火事があったって、人手がなければ何もできない。  市長、副市長、この件は私も広く市民に周知したいと思いますので、ぜひ厳しい考えで御検討いただきたいと思います。  あと、残りの4分でお伺いしますが、この宿矢名自治会で起きたこういう組織も、来年つくってくださいみたいな、そういうやり方で、1自治会が2つの広域避難場所へ訓練で行ってしまうというようなことが前例でできたのだけれども、こういうやり方はいいと思っていますか。 94 ◯阿蘇佳一議長【77頁】 市長公室危機管理監。 95 ◯小清水政克市長公室危機管理監【77頁】 今、議員がお名前を出された宿矢名自治会のほか、3つの自治会においてそれぞれ2カ所の広域避難場所に避難することになっております。南地区のある自治会では、南小学校と南中学校に広域避難場所が分かれており、自治会区域内に小田急線の線路が東西に走っていることから、線路の北側の区域等で分かれていたり、あと、小学校区で分かれている自治会もございます。いずれの場合も、自治会内での調整結果を受けて、市が強制的に分けたものではございませんで、自治会内での調整結果を受けて、市が了承させていただいたというところでございます。 96 ◯阿蘇佳一議長【77頁】 吉村慶一議員。 97 ◯6番吉村慶一議員【77頁】 いや、私は、今回の実例は前例になってしまうだろうと。きちっとした組織もつくらないで、自分の身近な避難所へ行くようなことができるという、訓練に参加できるという前例になってしまうでしょう、そういうことはよかったと思っているのかと聞いているのですよ。よかったと思うのか、そうではないのか、どっちかで答えてください。 98 ◯阿蘇佳一議長【77頁】 市長公室危機管理監。 99 ◯小清水政克市長公室危機管理監【78頁】 地域の実情に応じて避難所が分かれたわけでございますけれども、実際、事前には、宿矢名自治会の、広畑小学校の地区配備隊には10人というような想定でおりましたけれども、実際のところは報告書によりますと宿矢名自治会の42人の方が広畑小学校へ、145人の方が大根小学校へ御参加いただいたということでございます。近隣の広畑小学校に参加されたということで、直接まだお話は伺っておりませんけれども、希望に沿った、一定の条件で基準というものは私どもも備えていかなければいけないと思いますけれども、ルールづくり、条件というのは必要だと思いますけれども、そういった条件に沿って判断材料にしてまいりたいと思います。 100 ◯阿蘇佳一議長【78頁】 吉村慶一議員。 101 ◯6番吉村慶一議員【78頁】 小学校区が広畑小学校に当たっている宿矢名自治会には、大体60世帯ぐらいあると、組の数で10組ぐらい。そのうち、同じエリアなのに、決め方がおかしいよということで大根小学校に来た人たちもいる。そういう混乱を現場では起こした。私は、全て市のほうの指導のあり方が間違っていたからそういうのが起きたと。もう少しきちっと対応してもらわないと、これは悪い前例を全市に残すことになりかねませんから、気をつけてください。終わります。 102 ◯阿蘇佳一議長【78頁】 以上で、吉村慶一議員の一般質問を終わります。  暫時休憩いたします。              午前10時56分  休憩 ─────────────────────────────────────────────              午前11時13分  再開 103 ◯阿蘇佳一議長【78頁】 再開いたします。  休憩前に引き続き、「一般質問」を行います。  谷和雄議員。              〔谷 和雄議員登壇〕 104 ◯5番谷和雄議員【78頁】 こんにちは。創秦クラブの谷和雄でございます。ただいま、阿蘇議長より発言のお許しをいただきましたので、発言通告に従い、一般質問をさせていただきます。  まず初めに、特色ある学校づくりについてお伺いいたします。  私は常々、上小学校を中心とする上地区の活性化について取り上げてまいりました。このような中、上地区に対して既存集落のコミュニティーの維持や存続を考慮し、さと地共生住宅開発許可制度の創設や、いち早く、公共交通対策である「かみちゃん号」の導入などに取り組んでいただき、市長を初め執行部の皆様の御理解に対し、地域を代表する者として、常々感謝を申し上げているところであります。  こうした中、やはり子供は地域の宝だと思っております。次世代を担う若い人たちを育む営みは大変大きな役割を持っております。  さて、教育委員会の方々とのお話の中でも、上地区の自然環境に恵まれた財産を積極的にPRしていきたいという声をいただき、そういう視点で上地区のよさを広げていこうという気持ちを先日も伺いまして、心強く期待していきたいと思ったところであります。また、決算総括質疑の中で、コミュニティ・スクールの取り組みでも、学校が地域のプラットフォームとして協働しながら展開していくという御答弁も教育長からいただきました。  そこで、一般質問でも再度取り上げさせていただきますが、特色ある学校づくり研究委託事業についてですが、この研究委託は、上小学校で取り組んでいると伺っております。そこで質問ですが、この事業の現在の取り組み状況と、成果を求めるにはまだ短期間ではありますが、成果があるようであれば、伺います。  次に、農業の活性化について伺います。  本市、1次産業の核でもある農業は、昭和30年代以降、市内への企業進出が相次ぎ、高度経済成長政策との相乗効果により、急激に都市化が進み、農業後継者が他産業に就職することによって、兼業農家がふえ、専業農家が減少することにより、農業従事者の高齢化や担い手の不足が生じることとなりました。その結果、農地の遊休や荒廃地が広がり、丹沢山地に生息する鳥獣のすみかとなり、農作物被害の増加などに拍車がかかり、耕作意欲をなくした農業者がまた廃業するなど、負の連鎖となっております。  先日、上地区の市政懇談会でも、鳥獣対策などへの意見があり、地元では生産組合を中心に地域の方々が、わなやおりを設置するとともに、自己防衛として農地の周りに電気柵を設けるなどの対策をしています。また、行政におきましても、地元の住民を初め秦野市農協、さらに猟友会の皆様と連携し、さまざまな対策を講じていただいていることは理解しております。  しかしながら、その対策一つ一つは効果があるものの、鳥獣のすみかとなる荒廃地や遊休地はふえている状況で、その対策が追いついていない現状であると思います。  私は、さきの第2回定例会において、グローバル化の進む今後の農業の発展に欠かせない制度である、農業生産工程管理(GAP)の推進について質問させていただきましたが、これと同時に遊休農地や荒廃地をつくらないための対策として、農の担い手を育成することにより、先ほど申し上げた農業の負の連鎖を食いとめることができるのではないかと思いますが、農の担い手に対する支援の状況はどのようか、伺います。  次に、特定外来生物の対策について伺います。  本市は、水と緑に恵まれ、特に里地里山は原風景であり、多様な生物が生息しています。
     しかし、最近では、日本に古くから生息している生き物が、外国から入ってきた生物によって、その生息圏を脅かされていると聞きます。柳川の生き物の里では、絶滅危惧種に指定されているホトケドジョウを初め、近年、全国的に生息数が減ってきているアカハライモリなど希少な生物がいる一方で、もともとはいなかったアメリカザリガニやアライグマが確認されています。また、特定外来生物の中には、在来種への影響だけでなく、最近話題のヒアリのように、人に危害を及ぼす危険生物もいます。  本市における特定外来生物及び在来種や人に危害を加える外来生物の状況はどのようか、伺います。  以上、3点について伺います。二次質問につきましては自席で伺います。              〔谷 和雄議員降壇〕 105 ◯阿蘇佳一議長【79頁】 教育部長。 106 ◯山口均教育部長【79頁】 私からは、御質問の1点目、特色ある学校づくりについてお答えいたします。  特色ある学校づくり研究委託事業の取り組みと成果についての御質問でございますが、この取り組みにつきましては、平成28年度から2年間、上小学校を研究校といたしまして、タブレット端末などICTを活用した、子供の学習意欲の向上、また、主体的、対話的で深い学び、こういったことを実現するための授業の改善、また、学校行事等の教育活動への展開、こうしたことによって特色ある学校づくりを推進していくものでございまして、また、その取り組みを各学校、地域のほうに広く発信して、活用につなげていくことを目的に取り組んでいるものでございます。  実は本年8月に、全ての小学校において、パソコン教室のパソコンを、普通教室でも使えるタブレット型のパソコンに切りかえを行ったところでございます。これに先行しまして、昨年8月に、上小学校ではタブレット端末40台を整備いたしまして、今、申しましたようなことを授業や学校の行事においてタブレット端末を使用して、効果的な活用を組織的に実施しているというような状況でございます。  具体的には、タブレット端末を活用しまして学習ドリルですとか、授業支援ソフト、こういったものに活用した学びに取り組んでいるところでございます。学習ドリルの活用の例でございますと、朝の学習の時間というのがございますが、これまで、いわゆる紙ベースのプリントで行っていたものを、タブレット端末を用いた学習に切りかえを行いました。子供たちは大変意欲的に取り組んでいまして、以前と比べて同じ時間内でより多くの問題が解けるだとか、そういった成果が報告されているところでございます。  また、地域を学ぶ学習、実際に学校の外に出て、地域を散策して、その見てきたもの、感じたことを取りまとめて発表する、そういった学習活動がございます。その際に、タブレット端末を持っていろいろな記録をしたりするとともに、その報告を学校で、戻ってきてから行うわけですけれども、そういうときに授業支援用のソフトを使って、従来ですと大変時間がかかった発表資料の作成が大変効率的にできるということ、また、地域で子供たちが見てきたこと、感じたことをより充実した発表、豊かな発表につながって、子供たちの表現力の向上につながっているといった効果がございます。  まだまだ、昨年から始めたもので、大きな成果というのをたくさんお話しすることはできませんけれども、上小学校では、今回のICTを活用した授業について、こういった取り組みについて12月8日、研究報告会を開催する予定となってございます。  以上でございます。 107 ◯阿蘇佳一議長【80頁】 環境産業部長。 108 ◯小澤勲環境産業部長【80頁】 私からは、2点目の御質問、農業の活性化についてと、3点目の特定外来生物の対策についてお答えいたします。  初めに、農業の活性化に向けた農の担い手の育成についてお答えいたします。本市の農業の現状につきましては、議員の御指摘にもありましたが、農業者の高齢化、後継者不足、さらには鳥獣被害による耕作放棄地の増加など、大変厳しい状況にあり、農地の保全と有効活用を図るには、農業の新たな担い手の確保が急務であると考えております。  このような状況の中、平成18年に本市農業の将来を担う新たな就農者の確保を最重要課題と位置づけ、農の担い手を育成する「はだの市民農業塾」を開講し、この11年間で新規就農コースの修了者77人、そのうち62人が市内で就農をしております。また、市内で就農した62人のうち48人は、農業後継者以外の就農者で、新たに営農活動を目指した方々であります。  はだの市民農業塾の新規就農コースは、農業後継者を除き2年コースとなっております。1年目は、週1回、座学と塾生共同の圃場において、主に露地野菜栽培の研修を実施し、2年目は、それぞれ与えられた圃場を管理し、講師の指導のもと、年間を通じた耕作研修をし、健全に圃場で耕作ができた方に修了証を交付いたしております。  さらに、新規就農者につきましては、2年間の研修だけでは、耕作技術や知識が定着しないことから、平成23年度に新規就農者の有志が「はだの市民農業塾就農者連絡協議会」を結成し、会員相互の情報交換や研修会の開催、先進農家への視察など、積極的に農業技術や経営の向上に取り組んでおり、本市におきましてもその活動について、財政的支援を含め、さまざまな支援をすることにより、就農の定着を図っております。  また、プロの農業者として真剣に取り組む、やる気のある青年新規就農者に対しては、青年就農給付金の制度がございます。今年度から名称が農業次世代人材投資資金に変更されましたが、45歳未満の独立・自営就農者に対して、経営が安定するまで最長5年間、年間150万円を給付することにより、就農定着を支援することといたしております。  なお、本市において、平成24年度にこの制度が開始されてから、5人の新規就農者に対して経営開始型の青年就農給付金を交付している状況にあり、今年度も4人の新規就農者が希望しております。受給者に対しては、はだの市民農業塾の卒業生と同様に、県の普及指導担当、秦野市農協営農課、地域の中核的農業者と連携し、定期的に営農状況を把握した中で技術的な支援をいたしております。  しかしながら、新規就農者の耕作面積は、遊休化、荒廃化する面積に追いつかないのが現状でありまして、今後も、関係団体である秦野市農協や県と連携をとるとともに、はだの市民農業塾を柱とした農の担い手の確保に加え、国が進める農業所得の向上に向けた情報提供をしながら、農業後継者の確保に努め、農業を活性化することにより、農地の荒廃地化の防止や鳥獣対策に努めてまいります。  次に、3点目の特定外来生物の対策についてお答えいたします。  外来生物とは、外来生物法により、海外から我が国に導入されることにより、その本来の生息地又は生育地の外に存することとなる生物と定義され、人間の活動に伴って国内に入ってきた生物であります。外来生物の中には、自然界に定着するものがあり、外来生物法では、外来生物のうち、地域の生態系や人間の健康、農林水産業などに大きな被害を及ぼす、又は及ぼすおそれがあると認められるものを特定外来生物として指定し、その飼養、栽培、保管、運搬、輸入等を禁止しております。  本市における特定外来生物の対策といたしまして、県及び市の防除実施計画に基づき、計画的防除を実施しているアライグマのほか、ガビチョウ、ソウシチョウについて、県から箱わな等による捕獲許可を得て駆除に努めております。  また、近年、目撃情報が多数寄せられているオオキンケイギクについては、通報や、パトロール時に職員が随時駆除を行っているほか、広報はだのやタウン情報紙への掲載を通じて、その駆除について市民にも協力を求めているところであります。  さらに、ミシシッピアカミミガメ(通称、ミドリガメ)や、アメリカザリガニなど、国内に広く生息が見られる外来生物も多数生息していますが、在来種を保護し、生物多様性を確保する視点から、生息場所の管理者による取り組みがされており、ハクビシンやスクミリンゴガイ(通称、ジャンボタニシ)については、農業被害防止のために駆除対応が行われている状況であります。  以上でございます。 109 ◯阿蘇佳一議長【81頁】 谷和雄議員。 110 ◯5番谷和雄議員【81頁】 それぞれ御答弁をいただき、ありがとうございます。  二次質問は、順序を変えて、まず、農業の活性化について再度伺います。農の担い手の育成ですが、はだの市民農業塾の修了生のうち、多くの方が就農していることは、11年間に及び取り組んできた執行部の御努力に感謝をいたします。何事も成果が出るまでには年月がかかるものだと改めて思ったところでございます。  しかしながら、新規就農者の耕作面積は、遊休化、荒廃化する農地の面積に追いつかず、私が申し上げております負の連鎖の解消につながっていない状況とのことで、再度伺いますが、はだの市民農業塾の修了生48人が農業を始めるに際し、農地の確保が課題になるかと思いますが、どのようか、伺います。 111 ◯阿蘇佳一議長【81頁】 環境産業部長。 112 ◯小澤勲環境産業部長【81頁】 新規就農者の農地の確保や課題についてお答えいたします。  新規就農者が農地を借りる場合、本市が定めております「農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想」に規定される要件を満たす必要がありますが、はだの市民農業塾の就農コース研修修了者については、借り受けできる要件となっております。実際に借り受ける農地の選定ですが、農業委員会が管理する農地銀行や、県の農地中間管理機構に登録がある貸借可能な農地を積極的に紹介するとともに、生産組合代表や農業委員、秦野市農協の理事及び農協各支所で組織する地区営農推進協議会において、遊休農地等で貸借可能な農地の登録もお願いいたしております。  議員御質問の農地確保の課題といたしましては、新規就農者が最初に農地を借りる場合には、道路に面し、機械等の導入が可能な、比較的耕作しやすい農地を紹介する必要がありまして、その中で借り手と貸し手のマッチングに苦慮するということや、貸借の権利を敬遠する所有者もいるということから、全ての遊休地等の借り受けができないという点が挙げられます。  以上でございます。 113 ◯阿蘇佳一議長【82頁】 谷和雄議員。 114 ◯5番谷和雄議員【82頁】 再度御答弁ありがとうございます。  農の担い手の育成には、さまざまな課題があることはよくわかりましたが、せっかく11年もの御努力の積み重ねもありますので、今後も本市農業の発展のため、御努力をいただきますようお願いいたします。  さて、この質問に関連した興味深い記事がありました。神奈川新聞9月21日の記事ですが、論説の中に、箱根山地で、ニホンジカによる初めての被害が出たとの記事で、その見出しは、「箱根産地シカ食害、あと10年で丹沢化」するとの記事であり、まことに残念な丹沢の表現に、丹沢一帯の鳥獣被害の現状に改めて苦言を呈された気がいたしました。  その一方で、同じ日の神奈川新聞の記事ですが、見出しは、丹沢再生実験地、清川村で「シカ対策10年で成果」との記事を見て、鳥獣被害対策に前向きで取り組まれた清川村に対し、ともに丹沢を抱える市町村として頭の下がる思いであります。  この日の相反するように思われる新聞記事を見て、執行部の皆さんがどのように感じられたかはわかりませんが、私は、今までの本市の鳥獣被害対策が問われたものと感じました。  したがって、本市はこれからも積極的に鳥獣被害対策に力を入れていただきながら、私の申し上げております荒廃地の中が鳥獣のすみかとなり、農作物の被害がふえ、耕作意欲をなくした農業者が廃業するという、負のスパイラルをぜひとめていただき、本市農業の発展のため、御努力いただきますよう要望いたします。  そしてもう1点ですが、私は、小田急線から見る秦野市の景色が大変好きで魅力を感じております。沿線には上大槻、下大槻、上地区にも農地が広がっています。新規就農者に確保された土地の中でも、このような小田急線沿線の農地をより優先して耕作し、整備していただけたら、本市のシティプロモーションの観点からも、本市のPRにつながるものと思いますので、このような配慮も心がけていただきますようお願いいたします。  次に、特定外来生物の対策について。さまざまな特定外来生物がいるのはわかりましたが、直接、人体に影響のある外来生物についてですが、今、物流でもグローバル化が進み、世界各国からあらゆる品物が簡単に入手できるようになりました。  これと同時に、直接、人体に影響を与える外来生物も世界各国から日本にやってまいります。それは、本年6月に兵庫県尼崎市で発見され、7月には横浜港本牧埠頭で確認された、南米原産で強い毒を持つヒアリについても特定外来生物に指定されていると思いますが、本市での状況はどのようか、伺います。 115 ◯阿蘇佳一議長【83頁】 環境産業部長。 116 ◯小澤勲環境産業部長【83頁】 本市におけるヒアリの状況についてお答えいたします。  ヒアリは、南米中部原産のアリで、現在は、米国を初め環太平洋諸国への定着が指摘され、中国、台湾などにも定着が見られることから日本への侵入が警戒される状況にあり、議員御指摘のとおり、特定外来生物に指定されております。本年6月には、兵庫県尼崎市で発見され、7月には横浜港で緊急調査が行われ、500匹以上のヒアリの個体が確認されるなど、メディアを通じて急速に注意喚起がなされる状況となりました。  本市においても、7月8日以降9月20日までにヒアリに関する相談が11件寄せられ、その内訳は明らかに特徴が異なるもの7件、確認作業により異種とわかったもの4件で、ヒアリと確認された個体はありません。  ヒアリは、攻撃性の強さが指摘され、刺された場合に激しい痛みを伴い、毒に含まれる成分に対するアレルギー反応を引き起こす報告もあることから、ホームページにより市民に情報提供するとともに、問い合わせ等の対応に当たっております。  また、ヒアリと疑われる個体の確認については、1つには、港湾への関連の有無、2つ目としては、輸入コンテナの関連、3つ目として、アリの巣の状況について慎重に聞き取りを行い、必要がある場合は、個体を預かりまして、専門家による確認をしてもらうなど、市民が不安を覚えることのないような対応をとっております。  以上でございます。 117 ◯阿蘇佳一議長【83頁】 谷和雄議員。 118 ◯5番谷和雄議員【83頁】 再度御答弁ありがとうございます。  ヒアリについては、主に7港を初め、港湾関係を中心とした調査や駆除が行われていると認識しておりますが、相模原市においては、日本の検疫を受けずに搬入されるアメリカ軍のコンテナを不安視する声がある中、アメリカ軍側は、日本の検疫と同様、もしくはそれ以上の質を維持しているという回答をしましたが、相模原市の地元からは、日本側の立ち会いや市が調査できる仕組みづくりを求める意見があることも先般報道されております。  本市においては、直接、米軍のコンテナのリスクがあるとは思えませんが、物流の視点から見ますと、本市にも大きなコンテナを載せたトラックは流入してきております。  そこで再度質問いたしますが、コンテナを扱う物流関係の事業者の調査を行うなどの本市独自の対策の考えはあるのか、伺います。 119 ◯阿蘇佳一議長【83頁】 環境産業部長。 120 ◯小澤勲環境産業部長【83頁】 ヒアリの対策として物流関係の事業者への調査についてのお尋ねでありますが、ヒアリの対策は、輸入コンテナの内部で発見された経緯から、調査及び発見に伴い実施された駆除等も主に港湾関係となっております。こうした状況から、国土交通省から輸入コンテナを扱う国内外の船主に対して、荷主等の関係者に周知が行われているところであります。  今後も、市民からの情報に留意するとともに、本市への侵入、定着を防ぐため、輸入コンテナを扱う事業者に対して、注意喚起と情報提供に関する周知を図るとともに、関係省庁や、神奈川県と連携しながら対策に努めていきたいと考えております。  以上でございます。 121 ◯阿蘇佳一議長【83頁】 谷和雄議員。 122 ◯5番谷和雄議員【84頁】 ありがとうございます。  このヒアリについては、先月開催された「夏休み子ども議場見学会」を先ほど加藤議員からも紹介されましたが、このお子様からもヒアリについての質問があり、市民の関心の高さを感じております。  ヒアリの毒の反応は人によって異なり、蜂と共通の成分であることから、アナフィラキシーによって、場合によっては生命を脅かす危険な状態になることもありますので、ヒアリは特定外来生物であることがよく理解でき、対応が急がれるところです。  また、この質問に際し、本市の特定外来生物の一覧の説明を執行部の方から伺った中で、例えば、アライグマは農作物を食い荒らし、農業被害に直結しますので、指定されていることがよく理解され、そしてまた、魚類では、震生湖にもいるかと思いますブルーギル、ブラックバスは、在来の小魚や卵を食べてしまいますので、生態系を崩すので、明らかに特定外来生物に指定されていることがよく理解できます。  その一方で、鳥類では、今、スクリーンに表示されましたガビチョウ、これは中国産だそうでございます。これは天然自然林の生態系に悪影響という説明でありますが、どのようなことか、よくわかりません。また、この黄色い花ですが、オオキンケイギクという黄色い花の咲く植物は、在来植物の生育を妨げるとのことでありますが、どのような影響かはよく説明を聞かないとわかりません。ほかにも多種の特定外来生物が指定されており、そのほかには、外来生物の中で今後懸念されるものも数多くありますので、指定された生物の影響もよくわかるように、市民に対して正しい情報発信に努めていただきますようお願いいたします。  また、本市においては、ヒアリはまだ発見されていないようですが、先ほど御答弁いただいたように、引き続き監視体制の強化をしていただきますよう要望いたします。  次に、特色ある学校づくりについて伺います。ICTを活用した学力向上への取り組みが、先ほどの御説明でよくわかりました。感謝をいたします。  再度質問いたしますが、上小学校の児童数は平成元年には219人でありました。その後、児童数は減少の一途をたどり、新東名高速道路の整備事業に伴う移転も相まって、現在、上小学校の児童は70人が通学しており、特に、ことし4月に入学した1年生は4人という状況です。今後もこのままの状態が続けば、少子化に伴い減少傾向が加速し続けることが予想されます。  子供たちは、集団生活の中でさまざまな考えや思いに触れ、成長していくものであります。こうしたことから、上小学校の児童数減少は学校存続の危機にもつながりかねないものと、地元住民としましては大変心配をしております。そして、今後も児童数の増加は見込めないと思いますが、単刀直入に伺います。上小学校の統廃合の考えはあるのか、伺います。 123 ◯阿蘇佳一議長【84頁】 教育部長。 124 ◯山口均教育部長【84頁】 再度の御質問にお答えいたします。  統廃合の考えがあるのかという御質問でございますが、公立小・中学校の適正な規模ですとか配置等につきましては、文部科学省において平成27年1月に手引を作成してございます。この手引によりますと、上小学校のように1学年1学級、全部で6学級になりますが、こうなった場合には、学校統廃合等により適正な規模に近づけるよう、適否を速やかに検討する必要があると、このように定めてございます。  しかしながら、学校は児童・生徒の教育の場であるだけでなくて、地域コミュニティーの核としまして地域の防災ですとか、交流の拠点となるものでございます。さまざまな機能をあわせ持っております。さらに、未来を担う子供たちを地域で育てるといった方向性もありますので、まちづくりの拠点でもございます。  これらのことから、学校の配置につきましては、学校の果たす役割、地域とともにある学校づくり、こういった視点を踏まえていくことが大切であると考えているところでございます。上小学校も含めまして、基本的に、単に学級数によって直ちに統廃合を検討するという考えは持ってございません。上小学校におきましては、先ほどもお話ししましたが、できれば小規模校の優位性を生かして、特色ある学校づくりを今後も引き続き進めていきたいと考えているところでございます。  以上です。 125 ◯阿蘇佳一議長【85頁】 谷和雄議員。 126 ◯5番谷和雄議員【85頁】 御答弁ありがとうございます。  統合の考えはないとの御答弁をいただいて、ひとまず安心いたしました。  ここで再度伺います。本年4月より、上幼稚園が上小学校の中に施設統合され、幼小一貫教育がスタートしたところで、公立幼稚園で給食が提供されるなど、新たな取り組みに期待をしているところであります。  しかし、現在の園児数は、年長6人、年少5人、合計11人でありますが、来年の入園予定人数はゼロ人であり、また、再来年の平成31年の予定は3人であります。これはあくまでも予定であります。それは幼稚園については、いわゆる学区という線引きがございませんので、したがって、上地区のみならず、他地区からも上幼稚園に入園することが可能でありますので、来年のゼロ人という数字、再来年の3人という入園の予定ですが、今後に期待することができるかと思います。  現在、上幼稚園で給食が提供されることから、他地区から入園している園児もいると聞いております。しかし、小学校においては、学区という制度があり、学区外からの入学が原則として認められておりません。それゆえに今後、上小学校においては、児童数増加が見込めない中でクラスがえができないことや、クラス内での切磋琢磨する教育活動ができにくくなるなどのデメリットを解消するための方策として、市内他地域からの通学ができるようにすることはできないか、伺います。 127 ◯阿蘇佳一議長【85頁】 教育部長。 128 ◯山口均教育部長【85頁】 他の地域から、児童を受け入れる方法がないかという御質問でございます。  就学する学校につきましては、学校教育法施行令において、住所地において学区を定め、指定していることと決まってございます。学区外から児童を受け入れる方法としましては、その学区の指定校を変更する運用と小規模特認校制度がございます。  指定校変更につきましては、本市の就学指定校変更に関する審査基準に基づいて、教育的な配慮が必要な場合ですとか、そういった理由がある場合は、通学する学校を変更することが認められています。この基準の中に他の学区から上小学校に通学を認めることを加えていく、このような方法もございます。  また、もう一つの方法としまして、小規模特認校制度というのがございます。少人数ならではのきめ細やかな指導、また、地域と連携した特色ある教育活動を行う学校を指定しまして、その学校運営を広く周知させていただいて、他の学区になりますけれども、保護者が期待、賛同する世帯の児童を一定条件のもとで市内の全域から入学を認めるといった制度でございます。他の学区から児童を受け入れる方法としましては、この2つが考えられます。  以上でございます。 129 ◯阿蘇佳一議長【85頁】 谷和雄議員。 130 ◯5番谷和雄議員【85頁】 御答弁ありがとうございます。  2年前にも同様の質問をさせていただきましたが、私も以前に視察してまいりました小規模特認校制度を導入した小田原市立片浦小学校では、小規模校のデメリットをメリットに変える、特色ある学校づくりを進め、児童数の増加につなげた例もございます。片浦小学校では、平成24年度に小規模特認校とした当時の入学説明会では、1つの教室で対応が間に合うほどの少ない申し込み人数でありましたが、現在の入学説明会は、体育館を使用しないと入り切れないほどの申し込みが殺到していると聞いております。このようになるまではさまざまな御努力があったものと拝察いたしますが、いずれにしましても、上小学校の現状をこのまま手をこまねいていては、複式学級となることも懸念されます。  このような中、私たちは短期間のうちに成果を求めません。まずは、児童減少対策の突破口の一つとして、小規模特認校制度を導入する考えはあるのか、伺います。 131 ◯阿蘇佳一議長【86頁】 教育部長。 132 ◯山口均教育部長【86頁】 小規模特認校制度の導入についてのお尋ねでございます。  今、お話にありましたように、小田原市の片浦小学校、これは平成24年度から小規模特認校となりました。平成28年度は学区外から7人の児童が入学し、平成29年度は13人が入学したということでございます。  また、もう一方、指定校変更でこういう学区を広げている伊勢原市の大山小学校でございます。これは平成26年度から指定校変更の手続という形をとっているわけですけれども、同じように平成28年度は3人、平成29年度は2人が学区外から入学したということでございます。  立地条件はいろいろ異なるわけですけれども、それぞれ学校運営の特色を示すことで、通学区域外から児童が入学しているという状況にございます。  上小学校では、里地里山の豊かな自然を生かした自然体験学習ですとか、地域との深いつながりを生かした郷土学習、また、先ほど申しましたが、他校に先行してICT機器を活用した先進的な学習、こういうものをあわせまして上小学校ならではの特色ある、魅力ある学校づくりに努めています。まずはこうした取り組み、成果をより広く公表していくことが必要だと思います。
     また同時に、小規模特認校の制度を導入する際には、当然、学校の受け入れに関する整備ですとか、課題ですとかの整理、また、保護者が上小学校のほうにぜひ入学させたいと思うような、さらなる特色、魅力を打ち出していくことも必要だと思います。そういったことを教育委員会も一丸となって、この小規模特認校制度の導入に向けて課題を整理して、学校とともに協議のほうを進めていきたいと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。  以上です。 133 ◯阿蘇佳一議長【86頁】 谷和雄議員。 134 ◯5番谷和雄議員【86頁】 一歩前進した御答弁をいただいたと思いますが、教育長の考えはいかがでしょうか。御答弁いただけますでしょうか。 135 ◯阿蘇佳一議長【86頁】 教育長。 136 ◯内田賢司教育長【86頁】 谷議員の今、答弁いただけますでしょうかという御指摘をいただいたのですが、今、小規模特認校制度、あるいは伊勢原市の大山小学校で実施しております指定校変更、こういうスキームは2つあるのですけれども、特に片浦小学校のほうは、データを先ほど、ここに入る前にもらったのですが、平成24年度に64人が、現在、平成29年度は96人と圧倒的にふえているという状況があります。そういう意味では、小規模特認校制度のほうが向いてくるのかなという気はしております。  教育部長が今、お答えをしましたけれども、児童数の増加という視点で考えた場合に、いかに保護者の皆様の思いですとか、子供たちの思い、これは魅力がある、感じるという教育内容、あるいは通わせたい施設であるとか、そうしたものをいかに外に発信していくか、また、学校がそういうことを思ってつくり上げていくか、こういうことが大事だと思うのですね。そうしたことがないと、現状のものだけではやはり物足りないということが起きてしまうでしょうから、そうした視点を十分に教育委員会と学校が相談して、今後、研究、検討してみたいと思っております。  以上でございます。 137 ◯阿蘇佳一議長【87頁】 谷和雄議員。 138 ◯5番谷和雄議員【87頁】 教育長からも御答弁をいただき、心強く思っております。  小規模特認校制度の導入を進めていただくよう、ぜひともお願いいたします。私も、すぐに成果が出るものと考えておりません。まずは、児童数の増加のきっかけ、突破口となるよう、期待しております。  以前、私が聞いたことがありますが、教育とは、人と人との触れ合いの中で、相手の気持ちを察することができ、相手を思いやることができれば、教育の大半が修了するとの話を聞いたことがあります。そのような中で、私は、もしかして大人の都合で、少人数の上小学校を守ること、そして地域を守ることだけを考えてしまい、一番大切な小学校の児童のことを考えていないのではないかと自問自答したこともありました。  しかし、上小学校では、運動会はもとより、数多くの学校行事がある中で多くの卒業生が訪れてくれており、そしてまた参加してくれています。このようなことからも、上小学校は子供たちからも必要とされ、少人数であっても上小学校が存在する意義を感じ、上小学校の存続の必要性を確信いたしました。  また、小規模特認校制度の導入に向け、執行部の皆さんにおかれましては、他地区からの通学にこれから必要不可欠となります交通手段である「かみちゃん号」の運行も既に整備されており、また、上小学校にICT機器を導入し、学力向上に向けた先進的な学習など、着々と、小規模特認校制度導入に向け、準備を積み重ねてきていただいているように思います。  先ほど申し上げました小田原市片浦小学校では、英語教育に力を入れたことにより、城山中学校に入学した際には既に中学3年生ほどの英語力を保持していたことも、片浦小学校の高い評価を受けた中で現在の児童増加につながったものと聞いております。これは、先ほどの教育長の御答弁の中でのポイントであり、保護者が就学を決める上で大きな魅力となると思います。  地元、私たちも一緒に考え、協力してまいりますので、上小学校ならではの特色を生かした教育で学区外からも多くの児童が通学できるように、早急に具体的な検討を進めていただきますよう要望いたしまして、私の一般質問を終わります。御答弁ありがとうございました。 139 ◯阿蘇佳一議長【87頁】 以上で、谷和雄議員の一般質問を終わります。  暫時休憩いたします。              午後 0時02分  休憩 ─────────────────────────────────────────────              午後 1時04分  再開 140 ◯阿蘇佳一議長【87頁】 再開いたします。  休憩前に引き続き、「一般質問」を行います。  横溝泰世議員。              〔横溝泰世議員登壇〕 141 ◯16番横溝泰世議員【88頁】 大変お疲れさまでございます。午後になりましたので、お体も大分疲れているかと思いますが、耳だけはこちらのほうにお願いしたいと思います。  けさほども加藤議員のほうからもお話がありましたが、先般のたばこ祭、市長を初め、職員の皆さん、大変お疲れさまでございました。おかげさまで、盛大に閉会したということであります。また、議員諸君はたばこ音頭千人パレードに参加されたということであります。大変お疲れさまでございました。  それでは、早速でありますけれども、阿蘇議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問を行わせていただきたいと思います。  質問は、現今下におけるリーダーシップの理想像について、1点のみになりますけれども、ひとつ御理解を賜っておきたいと思います。市政のリーダーである古谷市長から明快な御回答をいただければと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。  さて、御承知のように、本年7月、国連において核兵器禁止条約が採択されたところでありますが、アメリカを初めとした核保有国は参加していないものの、世界で唯一、大きな犠牲とともに、核兵器のもたらす悲惨さを心に刻んでいるはずの我が国が、この条約に賛成した122の国と地域に名を連ねていないことに非常に残念に思っているところであります。しかし、地球規模で捉えれば、この条約の採択によって、核のない世界の実現に向けて大きな一歩を踏み出したことは大変喜ばしいことであると思っているところであります。  本市におきましては、秦野市民憲章、昭和44年になりますね、制定がされました。そしてまた、「平和を愛する市民のまち、それは私たちの誇りです」とうたっており、そして、昭和61年でしたか、秦野市平和都市宣言が宣言されたわけであります。永遠の平和を希求し、愛する郷土を守り、次の世代に引き継いでいくことを高らかに宣言するとともに、核兵器の廃絶を願うことも明記しているところであります。この平和都市宣言で強調されるべきは、永遠の平和を希求し、愛する郷土を守り、次の世代へ引き継いでいくことは私たちの責務であるとはっきりと宣言しているところにあると思うわけであります。責務という言葉には、責任と義務、つまり、行動が求められているところでありますが、古谷市長は就任以来、秦野市平和の日を制定するなど平和事業の推進に尽力されていることを高く評価させていただいております。  しかし、現実に目を向けますと、北朝鮮による核開発は依然として続き、たび重なる挑発によって、国際社会の混迷は深まるばかりであります。先日の報道では、北朝鮮への包囲網に向けて、対話は過ぎたとして、輸出制限などにさらに圧力を加えることを発表しており、まさにアメリカに追随しての対応は今後どのような状況になるのか、不安でなりません。  御承知のように、東日本大震災で起きた原子力発電所の問題は、6年たった今日においても、原子炉に届いた水はゼロだったというような新たな情報が示されるなど、放射能に対する心配が消え去ることのない状況の中で、原子力発電所の再開は信じがたいものであると思っているところでもあります。例えば、単純なロケットが、50カ所ほどある原子力発電所に投下されるだけで、核ミサイルを落とすまでもなく、日本は壊滅的状況になるのは言うまでもありません。ましてや、圧力によって、拉致問題などを解決するのか、疑問に思っているところでもあります。これらのことから、安倍政権の政治的判断には危機感を感じているところであります。  現今下の中におきまして、このような状況ではありますが、市長は3期12年にわたる市政運営の中で、どのように平和行政に取り組まれてきたのか、改めてここでお伺いをしておきたいと思います。  また、本年8月の長崎平和祈念式典には、古谷市長みずから参列されたとお伺いをしております。そこで市長が感じたことなども同じくして御紹介いただければと、このように思っております。  さて、混迷する世界情勢に呼応するかのように、国内社会も不安定さを増している中ではないかと感じておりますが、特に福祉分野の中では、昨年7月、相模原市内の県立津久井やまゆり園で大変痛ましい事件が発生いたしましたことはまだ記憶に新しく、脳裏に焼きついているところかと思っているところであります。障がいがあることを理由とした身勝手で理不尽な行動によって、多くの命が失われました。犠牲となった方々の無念、そして、御遺族を初め利用者の皆さん、さらには、職員の方々の心の傷を思うと、今でも怒りを禁じ得ません。たまたま、ことし7月4日は追悼式を行ったわけでありますけれども、厚生労働大臣も駆けつけて、そしてまた、古谷市長にも参列していただきました。この場をかりて、私的になりますけれども、かながわ共同会の理事、またはなでしこ会評議員の立場からもお礼を申し上げておきたいと思います。  また、マスコミでは、いじめを苦にした子供たちがみずから命を絶つという悲しいニュースもたびたび報じられている環境下であります。これらの事案に接するたび、国際社会の混迷が国内社会の不安に少なからず影響し、子供たちの生活にも影を落としていると感じているところであります。そのようなことから、私は改めて、平和なくして福祉なし、福祉なくして市民生活の安定なしと強く思うわけであります。子供たちの心の安定のためには、まず大人たちがお互いを思いやり、助け合う姿勢を示すことが大切ではなかろうかと思っております。  市長就任以来、市民が主役のまちづくり、これらを標榜され、そのための努力を続けられていると思っておりますが、具体的には、どのような成果につながっているのか。特に市民生活に向けて、どのように反映されてきておられるのか、自己評価を持ってお考えを伺っておきたいと思います。  冒頭申し上げてまいりましたように、社会の不安定さが人々の不安につながっていると御指摘させていただきましたが、逆に言いかえれば、人々の不安を解消することが社会の安定にもつながるということになるわけであります。ここ数年、全国で頻発するゲリラ豪雨や、いつ起きるともわからない大地震などの自然災害は、個人の力では解決しがたい大きな不安であり、また、平穏な市民生活に対する重大な脅威ではなかろうかと思っております。地方自治体として、自然災害の脅威にどのように備え、市民の不安を解消し、地域社会に安定をもたらすことができるのか。自然災害への万全な備えは一朝一夕に実現できるものではありませんが、古谷市長の3期12年にわたるこれまでの姿勢や今後の取り組みについてお伺いをしておきたいと思います。  現今下の混迷する世界情勢や自然災害の脅威などにより、市政運営のかじ取りは大変難しい局面を迎えていると思っております。環境が厳しさを増すほど、市長という職には、卓越したリーダーシップが求められるのは必然的なものであります。そこで、古谷市長が考える現今下のリーダーシップの理想像についてお伺いをしておきたいと思います。  これまで自然環境の問題については、はだの一世紀の森林づくりや、都市基盤においては、駅前整備などを取り組んでこられておりますが、就任以来、民間出身として、経営感覚を取り入れられ、新しい風を吹き込むことで、国や全国から注目される公共施設の再配置の取り組みを初めとして、さまざまな政策を積極的に打ち出してこられております。古谷市長が3期12年にわたり取り組んでこられました勇気ある改革や地道な財政健全化などに対して、賛辞を惜しまないものであります。  しかし、現在、進められている取り組みに課題もあることは必然であります。市民や議会の中に、さまざまな意見があることは言うまでもありません。まだまだ道半ばにあるのではないかと思っております。ここに至って、経営方針に大きな転換が生じることがあれば、市政に混乱を来すことは必至ではなかろうかと思っている1人であります。したがって、古谷市長は、着手した政策を最後までなし遂げ、あるいは道筋をつけ、将来の世代にしっかりとバトンタッチできる環境が整うまで責任を持って市政のかじ取りを担うべきだと思いますが、お考えをお伺いしておきたいと思います。  あとは、答弁によりまして、自席で再度質問させていただきたいと思います。              〔横溝泰世議員降壇〕 142 ◯阿蘇佳一議長【90頁】 市長。 143 ◯古谷義幸市長【90頁】 緑水クラブ・横溝泰世議員の一般質問、現今下におけるリーダーシップの理想像についてお答えします。  私たちは、人類の有史以来、何千年にもわたる歴史の中で、その1こまとして現代を生きています。民族、宗教紛争や南北問題で混迷する世界情勢、民主主義が成熟し、価値観が多様化した社会情勢、加えて、甚大な被害をもたらし、頻発する自然災害に直面する現代、市政運営のかじ取りはこれまで以上に難しく、手腕が試されると感じております。このような中で、特に恒久平和とそのための戦争放棄は、私たちが達成しなければならない崇高な目標であり、今こそ私たち一人一人の決意と行動が試されるときだと感じています。  私は市長就任直後の平成20年に、核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現を目指す世界7,400以上の自治体の長で構成する平和首長会議に加入いたしました。また、同じ年に、議会の皆様のお力添えにより、秦野市平和の日を制定することができました。この秦野市平和の日は、毎年8月15日を中心に、平和について広く市民や団体の皆様とともに語り、考え、行動することで、秦野市民憲章と秦野市平和都市宣言にうたう目標を具現化しようとする1つの手段であります。  ことし8月、私は平和首長会議の一員として、長崎で開催された平和祈念式典に参列いたしました。この式典には、市内の中学校から1人ずつ9人の中学生も長崎訪問団として、私と一緒に参列をいたしました。この体験によって、彼らは、平和とは国レベルの大きな話だけではなく、生活の中にあるいじめなども平和につながる大きな問題だと語ってくれました。弱い者の立場になるという理念は、政治や行政に携わる者にとって普遍の真理です。いみじくも中学生が指摘してくれたように、平和とは単に戦争の反対語を意味するのではなく、全ての人々が互いに尊重し、助け合い、安全で安心して暮らせる穏やかな日常を指すものだと心から思います。  来月2日にオープンする障がい者のための地域生活支援センターは、障がいを持つ人も地域で安心して暮らせるよう、支援団体の皆様が大同団結して実現した、まさに市民力の結集による成果だと思います。また、今月23日と24日に開催した第70回秦野たばこ祭では、多くの市民がさまざまな立場で祭りに参加、協力してくださり、2日間で34万人の来場者を迎えることができました。これも市民力と職員力を結集した成果の一つと考えています。ほかにも、市民の手による地域活動の拠点の整備や自治会館の地域への開放など、市民が主役のまちづくりはますます盛んになっています。  市民が主役のまちづくりは、市民と行政が互いに知恵を出し合って、役割を分担しながらも助け合い、それぞれの強みを生かして、主体的に取り組むことが大切です。そのために行政は、さまざまな声に耳を傾け、市民の自主性を尊重し、安心して活動できる環境整備が必要だと考えています。  また、市民の生命、財産を守ることは、自治体の長に課せられた重い責務です。近年、頻発する自然災害は、いつどこで起きるかわからない脅威であり、市民力や地域力、そして職員力を結集して立ち向かわなければなりません。私が市長として3期にわたり取り組んできたのは、市民の皆様に住んでよかったと言っていただけるまちづくりで、特に災害に強いまち、言いかえれば、災害があっても、被害を最小限にできるまちを目指して、ソフト、ハードの両面で充実、強化に努めてきました。  御質問のリーダーシップの理想像については、私が感じていることは大きく2点あります。1つは、有事における高い危機管理能力で、市民の生命、財産を守るため、日ごろから情報収集に努め、備えを怠らず、危険が降りかかった際には、先頭に立って的確な判断をすることです。防災対策を例にとれば、カルチャーパークなどの公共施設を災害時には拠点施設となるよう位置づけ、災害対応機能を強化してきました。さらに、危機管理部門の体制を強化するなど、ソフト、ハードの両面で防災力の向上に努めてきました。2つ目は、将来に対する先見性です。リーダーは、5年先、10年先を見据え、あるいは50年先まで思いをはせながら、現在はもとより、将来にも責任ある行動が求められています。  そうした思いで取り組んできた公共施設の再配置や公共交通サービスの維持、拡充などの政策は、おかげさまで全国でも高い評価をいただいています。これらの政策の背景にある現状認識は、特に目新しいものではありません。全国のどこの自治体でも課題になっているものです。しかし、なかなか手をつけられなかった解決策を示し、市民の皆様と知恵を出し合い、できることから少しずつ取り組んできました。これまで市民力と職員力を結集させて、一緒に汗をかいてきたことが、今、全国で注目され、高い評価を受けていることはこの上ない喜びです。  ただいま、横溝議員から、私のこれまでの取り組みに対する過分な評価をいただきました。これも市民の皆様の御理解、議会の皆様の御支援、そして職員の努力によるものと改めて感じているところであります。  私が市政をお預かりしてから11年半が過ぎ、3期目の任期も残り4カ月となりました。現在は、現職の市長として市政の推進に全力を尽くしているところですが、来年1月の市長選挙を控え、市民の皆様を初め、各界から私に対する多くの叱咤激励をいただいております。大変ありがたく、また責任の重さを強く感じているところでございます。  この数カ月間、私を支持してくださる皆様とも相談を重ねながら、秦野市の将来のためどうすべきか、熟慮してまいりました。私は、市民の御理解と多くの市民の皆様の御支持をいただけるのであれば、緑豊かな暮らしよいまちの実現に引き続き全力を尽くしたいと考えます。来年1月の市長選挙で、市長職の続投について、市民の皆様の審判を受けることにいたしたいと思います。  以上を申し上げて、私の答弁とさせていただきます。 144 ◯阿蘇佳一議長【91頁】 横溝泰世議員。 145 ◯16番横溝泰世議員【91頁】 市長、答弁ありがとうございました。  ある意味、決意の一端を述べていただいたと思いますから、これで、私からすれば、再質問などをすることはさらさらありませんけれども、余りにも時間が残っておりますから、少し申し上げながら、ぜひ来年の市長選挙には、健康に留意して、全力を尽くしていただければと思います。  さて、ただいま御答弁いただきましたように、平和問題においても、歴史的に、先ほども申し上げましたように、昭和61年に平和都市宣言を秦野市としてもしたわけでありますけれども、もちろんこれは、その当時の福住企画部長でしたか、また、西村企画課長でしたけれども、このことは、古谷市長も同じくして議員活動をさせていただいておりましたから、十分御承知かと思います。そういったところで今日に至って、市長就任以来、その平和の日を制定しようということでされました。その中から、ピースキャンドルナイトとかいろいろなことをやってこられたことも、今は大きなうねりとなっていることは事実であります。  そうした平和に対する思いというのは、市長の先ほどのお答えからもよくわかるわけでありますけれども、さらに、平和なくして福祉なしという私の持論もありますけれども、そういった意味を含めて、今後、平和問題にもさらに取り組んでいただければありがたいなと、このように思います。  また、財政におきましては、私も昭和54年組でありますから、その当時の栗原市長、その後、柏木市長、二宮市長、そして古谷市長となるわけでありますけれども、栗原市長の当時は、今から思えばオイルショック、昭和48年、1973年ぐらいですかな、がありました。そのとき、私が初めて議会に来て、栗原市長の政治的な手腕というのはすごいものだなと感心させられたところも多分としてあるわけでありますが、残念ながら、そういった財政の厳しい中、政治的な手腕がある栗原市長は、昭和57年でしたかな、御逝去されまして、その後、柏木市政になりました。このときはバブルの方向へ進んでおりまして、ちょうど学校の建設もしなければいけない。大規模校があったものですから、そういったハードの面で相当費用もかかったと思いますが、ありがたいことにバブルの時代でもありましたから、財政的にもそんなに問題なく過ぎてきたのかなと思っております。  また、その後は、今度、逆に、二宮市政に入ったわけでありますけれども、この時代は緩やかだったのかなと思っておりますが、ちょうど二宮市政から古谷市政にかわるときに、その当時、800億円からの借金を抱えて、古谷市政にバトンタッチされました。これにおいても、古谷市政においては、その借金を少しでも減らそうという努力もされましたし、そしてまた、財政調整基金の問題においても、貯金をしていただいて、次年度の関係においても、臨時財政対策債を充てるにしても、国は当てにならないものですから、その基金を崩して、また崩せる状況をつくって、そして次年度の予算を組むことができたと、こんな記憶があります。言いかえれば、それだけ今日、リーマンショックも踏まえて、厳しいところを乗り越えてこられたかなと思います。  そういう中で、先ほど来からお話ししておりますように、民間の出身の市長として、いろいろな角度から、大所高所から、それぞれの政策、施策を展開されてきたことは、私が言うまでもないところだと思います。もちろん、議会においても、また市民の中においても、是々非々論はあります。全てが全てではないと思いますけれども、しかし、そのことを踏まえて、やはり鋭意決断するというのは長にとって大変なことだと感じているところでもございます。  いずれにしても、そういったことを踏まえて考えますと、今後、秦野市政を見ると、少子高齢化、そしてまた、いろいろな政策、施策を展開しなければいけない状況の中で、ましてや財政が厳しい中において、これから市民サービスをさらに充足、充実させていくためにどうあったらいいかということで、まさにその中にあると思います。国際社会においても、どういったことでまたオイルショックみたいな、リーマンショックみたいな形が出るかわかりません。それだけ世界情勢も非常に厳しい環境の中であろうと思いますから、これも先ほど申し上げましたけれども、道半ばの中でバトンタッチするというのは非常に安易な考えになってしまうのかなと思いますし、そしてまた、それは1つの政治的な問題でありますから、一慨に言えませんけれども、ぜひ来年の市長選挙においては、重ねて申し上げますけれども、そういったことも踏まえつつ、お体に十分御留意いただいて、全力投球していただくことを切にお願い申し上げて、また期待申し上げて、私の質問を終わります。 146 ◯阿蘇佳一議長【92頁】 以上で、横溝泰世議員の一般質問を終わります。  高橋照雄議員。              〔高橋照雄議員登壇〕 147 ◯18番高橋照雄議員【92頁】 それでは、通告に従いまして、一般質問を行います。  最近、聞く情報や目にする業界紙によりますと、あと数年で現行の生産緑地が指定から30年を経過し、一斉に買い取り申し出が提出されるおそれがあり、不動産業界などでは平成34年問題などと言われ、取り沙汰されております。農地は、消費者への農産物の提供の場であり、営農者の収入を確保する場でもあります。また、町なかにおいては貴重な緑を提供する場であり、さまざまな役割を担っていることから、今後、減っていくであろう市街地の農地をいかに残し、都市と緑・農が共生できるまちづくりを目指すのか、課題と考えております。  そこで質問でありますが、メディア等で言われている(1)生産緑地の平成34年問題について。平成34年問題とは何か。営農継続の手法の一つとして(2)生産緑地の賃借等の促進について、どのようにお考えになっているのか。また、生産緑地の新たな活用方法と新規就業者を確保するための(3)農業体験農園等を拠点とした都市農地の新たな担い手育成について。どのようにつなげていくのかのお考え、さらには、市街地内の土地利用動向にかかわることでありますので、(4)4駅における人口推移について、どのようになっているのか。それと、(5)改正が予定されている生産緑地法と都市緑地法について。概要はどのようなものなのかについて、お伺いをいたします。  続きまして、(2)生産緑地の賃借等の促進についてお伺いいたします。平成26年度に、農地の出し手と受け手のマッチングを行う農地中間管理機構の制度が発足するなど、荒廃農地の防止、経営の合理化等を目途に、国は担い手への農地集積を進めておりますが、それはあくまでも農振農用地を初めとする市街化調整区域の農地が対象となっております。しかし、今般、国は、生産緑地についても賃貸借がしやすくなるような税制度を考えているとの報道がございました。  そこでですが、本市における生産緑地の貸し借りの状況と、仮に税制改正が成り立った場合における考え方をお聞かせいただきたいと思います。  続きまして、(3)農業体験農園等を拠点とした都市農地の新たな担い手育成についてでありますが、御質問いたします。生産緑地は、営農者にとって農業所得を生み出す生産手段としての機能のほかに、都市景観づくりやヒートアイランド防止に寄与し、また災害時における避難場所としての活用も期待できるなど、いわゆる多面的な機能を有している社会的資産でもございます。農業者の高齢化や後継者不足がより顕著となっている現状では、保全する生産緑地の全てを営農者にお任せするということは現実的ではありません。  そこで、生産緑地を農業体験農園のような形で活用をし、複数の利用者の方に実質的な担い手となっていただき、貴重な都市緑地として維持、保全をしていくような仕組みを検討することも必要ではないかと考えますが、本市の考え方をお聞かせいただければと思います。  続きまして、最後の、都市と緑・農が共生するまちづくりの4番目、4駅における人口推移についてであります。秦野市の人口は、平成21年に17万人を超えましたが、その後は減少の一途をたどっております。人口の増減は地域によってばらつきがあると思っておりますが、市内8つの地区の区分で結構でございますので、これを4駅、鶴巻温泉駅、東海大学前駅、秦野駅、渋沢駅を中心とした地域に分けて、先ほど申し上げましたように、本市人口のピークであった平成21年と直近を比べたときに、その推移はどのようなのか、お伺いをいたします。  次に、大きい項目の2、女性管理職の登用についてでございます。  少子高齢化、人口減少、地方分権の進行など、本市を取り巻く環境は大きく、しかも急激に変化をしている状況でありますが、その変化に対応し、質の高いサービスを提供していくためには、市民力の向上に加えて、全ての職員が意識を高め、能力を十分に発揮することが必要ではないかと思います。最近、ダイバーシティ、さまざまな人材の積極的な活用という言葉が多くの場面で使われるようになってきておりますが、まさに本市においてでも、さまざまな人材、特に女性職員でございます。さらなる活躍が今後の行政においても大切であり、欠かせないものと私は考えます。  国では、働きたいと考える全ての女性が、自分自身の個性と能力を十分に発揮できる社会を実現するために、御承知のとおり、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法でございます。一昨年、平成27年8月に成立をさせました。その中で、国や地方公共団体、民間企業等に対し、女性の活躍推進に向け、数値目標を含めた行動計画の策定、公表や、女性の職業選択に関する情報の公表を翌平成28年4月に施行するよう義務づけております。また、同年、平成27年9月には、国の施策の実施や地方公共団体の計画の策定等に当たっての基本的な考え方を、女性の職業生活における活躍の推進に関する基本方針として閣議決定をしております。  この基本方針では、事業主の取り組みに必要な視点として5つの項目が掲げられております。具体的には、1つ目として、トップが先頭に立って意識改革、働き方改革を行う。2つ目として、女性の活躍の意義を理解し、積極的に取り組む。3つ目として、働き方を改革し、男女ともに働きやすい環境を目指す。4つ目として、男性への家庭生活への参画を強力に促進する。最後の5つ目として、育児、介護等をしながら当たり前にキャリア形成できる仕組みを構築する。この5つとなっておりますが、女性が働きやすい職場環境で個性と能力を発揮するために、これらは本当に大切なポイントではないかと思っております。  この女性の活躍という視点で、本市の職員に目を向けてみますと、特に女性の管理職が少ないという状況を感じるところがあります。数年前には、部長級の女性職員がおりましたけれども、現在、見ても、部長職級や参事級職員は全て男性でございます。  先日、決算の総括質疑の中で、同じ会派の風間議員が、女性の視点を市の政策等に生かすことはとても大事なことであると大きな声でおっしゃっておりました。指摘をされておりました。特に政策の推進についてリードする役割の管理職員には、女性と男性の双方の視点が当然必要であると思っております。本市としても、女性の管理職の育成や登用について、計画的かつ積極的な取り組みが必要だと思っておりますけれども、現状、本市では、どのような取り組みを行っているのか。また、今後、どのように取り組んでいこうとしているのか、お伺いをいたします。  二次質問については自席で行います。              〔高橋照雄議員降壇〕 148 ◯阿蘇佳一議長【94頁】 都市部長。 149 ◯古谷榮一都市部長【94頁】 私からは、大きな質問、1点目の都市と緑・農が共生するまちづくりのうち、1つ目の生産緑地の平成34年問題についてと、5つ目の改正が予定されている生産緑地法と都市緑地法についてのうち、生産緑地法について、お答えいたします。  まず1点目の生産緑地の平成34年問題に関する御質問にお答えする前に、現在の生産緑地制度について御説明させていただきます。現在の生産緑地制度は、1980年代から1990年代にかけてのバブル景気のころ、急激な都市開発によって、すぐれた緑地機能を有する市街地内の農地等が無秩序に都市化され、生活環境の悪化を招いている状況や、地価の高騰により住宅供給が逼迫している状況を鑑み、宅地化する農地と保全する農地を区分し、良好な都市環境の形成を図ることを目的として、大都市圏の自治体を対象として昭和49年に制定された生産緑地法が平成3年度に大幅改正され、本市の生産緑地も平成4年度に当初指定を行って、現在に至っております。  生産緑地は、都市計画法に基づき指定を受け、一旦指定を受けると税制面での優遇等がある反面、農地以外の土地利用への転用は原則としてできなくなります。生産緑地地区の指定を解除し、転用するためには、生産緑地法第10条に基づき、市長へ当該地の買い取り申し出の申請を行い、買い取りや他者へのあっせんが不成立の場合に、初めて行為の制限解除となります。農地以外の土地利用が、これによって可能となります。  この買い取り申し出には要件がありまして、法の第10条では、生産緑地の指定後30年を経過したとき、あるいは農林漁業の主たる従事者が死亡、もしくは従事することが不可能な故障の場合に申し出ができると定められております。これまでも、死亡や故障による買い取り申し出は、年間数件程度はあります。しかし、当初指定から30年を経過する平成34年には、高齢者となった営農者や後継者問題などから、農地以外への転用を考えている地権者から多数の買い取り申し出が提出されるような可能性がございます。  21世紀を迎え、既に人口減少社会に突入し、コンパクトシティへの転換を目指している現代の都市において、一斉に買い取り申し出が提出され、行為の制限が解除された場合、生産緑地が不動産市場に大量供給されると、過大な宅地供給や開発のスプロール化、また、大量供給による不動産価格の暴落などが懸念されます。そういったことが、一般的に言われている生産緑地の平成34年問題ということになります。  次に、(5)の改正が予定されている生産緑地法と都市緑地法についてのうち、生産緑地法についての御質問にお答えいたします。  平成34年問題があと数年で到来することが想定でき、国においても、この問題に対応するとともに、当初指定のころとは社会経済情勢が大きく変わり、コンパクトシティなど都市のあり方も見直されている中、生産緑地法の改正が行われ、既に本年6月15日に一部が施行されております。  この改正では、既に制定されている都市農業振興基本法において、集約型都市構造化と都市と緑・農の共生を目指す上で、都市農地を市街地内の貴重な緑地として捉えていく考え方が明確に打ち出されたことから、生産緑地の位置づけについて、まず1点目として、地区指定の面積要件を各自治体の条例で、従前は500平方メートル以上であったものを1カ所、1団ということですが、300平方メートルまで引き下げ可能。あるいは、生産緑地内における農家レストランや農産物等の加工施設、直売所などの建築制限の緩和。また、指定から30年を経過する生産緑地地区に対して、引き続き営農を継続する特定生産緑地制度の創設を柱とした内容となっております。  また、都市計画法、建築基準法も関連して改正が行われ、住宅と農地が混在し、両者が調和して良好な居住環境と営農環境を形成する地域を田園住居地域として定めることが可能となり、これまでの12種類の用途地域制度にプラスして13種類の用途区分となりました。  以上が、改正された生産緑地法の概要となります。  私からは以上でございます。 150 ◯阿蘇佳一議長【95頁】 環境産業部長。 151 ◯小澤勲環境産業部長【95頁】 私からは、大きな項目の1点目、都市と緑・農が共生するまちづくりのうち、2点目の生産緑地の賃借等の促進について、3点目の農業体験農園等を拠点とした都市農地の新たな担い手育成について、そして5点目の改正が予定されている生産緑地法と都市緑地法についてのうち、都市緑地法についてお答えをいたします。
     初めに、生産緑地の賃借等に関する質問でございます。現行農地法におきましても、生産緑地としての農地に係る貸し借り、賃借権等の設定は、農地法第3条の許可を取得することにより可能となっております。しかしながら、相続税の納税猶予の適用がなくなること、所有者が亡くなっても主たる従事者が借受人であるため買い取り申し出ができないこと、また、農地法による賃貸借権契約は、契約終了時に原則自動更新されることとなっているため、農地を返してもらえなくなるのではといった懸念が生じてしまうことなどから、本市においては現在、1件の事例を確認するのみとなっております。  バブル期のような開発圧力が弱まっている現下、都市農地を守るべきものとして捉え、良好な景観づくり、環境づくりに欠かせない重要な要素としての、また災害時における避難場所としての多様な機能を期待する社会潮流を背景とし、本年4月、生産緑地法の一部が改正されました。改正法では、先ほども都市部長の答弁にありましたように、生産緑地への農家レストラン等の建設を新たに認める等の規制緩和がなされており、今般、さらに、生産緑地の賃貸借等に係る関連税制の見直しの検討に入ったようであります。  農業者の高齢化や後継者不足は、生産緑地においても例外ではありませんので、第三者に農地を貸した場合でも、従来のような税制上の特例措置が継続されるのであれば、また、農地法上の許可ではなく、農地利用権を媒体とした比較的簡易な賃貸借等が可能となるのであれば、市街化調整区域における農地と同様、農業委員会や神奈川県、秦野市農協と連携し、生産緑地の貸し借りを支援してまいりたいと考えております。  続きまして、農業体験農園等を拠点とした都市農地の新たな担い手育成についてに関する御質問であります。現在、本市では、農園の中の小規模な区画を年単位で借りることができる農業体験農園、いわゆる市民農園が市内各地で整備され、市民が好きな時間に自由に農業に携われる機会が提供されています。  本市では、この市民農園の利用者や家庭菜園を営む方々を対象に、農作物栽培に関する基礎知識の習得を目的とした、はだの市民農業塾基礎セミナーコースがはだの都市農業支援センター内に開講され、本市と秦野市農協が連携し、本セミナーに関する情報を発信しております。また、はだの市民農業塾では、卒業後は、市内での新たな農業の担い手となることを目指す新規就農コースも開講されており、農業全般に関する深い知識と技能の習得等がカリキュラムに組まれております。  ここ数年は、市民農園利用者が基礎セミナーコースで農業に関する基礎的な知識を得て、その後に新規就農コースで本格的な知識や技能を習得する受講生もおり、市民農園の利用をきっかけに、本格的に農業に携わる方々も見られるようになりました。  これらを従前の生産緑地法のもとで行った場合、つまり、市民農園として活用した場合には、所有者自身の農業の用に供されている農地には該当しなくなるため、その農地について相続税の納税猶予の特例の適用を受けることができませんでした。このことが、現在、本市の生産緑地において農業体験農園が開設されていない大きな理由であります。  今般の改正では、生産緑地を市民農園として複数の利用者に貸し付けるような場合にも税制上の特例が認められるようですが、具体的にどのような利用形態であればよいのか等の詳細がまだ不明であります。例えば、駐車場の整備も一定程度認められるなど、相応の柔軟性を伴うものであれば、市街地に近い、あるいは市街地の中の、よりレクリエーション的要素の高い農地として、市民からの需要はあるものと考えております。  いずれにいたしましても、生産緑地については、国の税制改正の行方次第となりますが、今後も、市広報紙やホームページ等のさまざまなメディアを駆使し、市民農園利用者の募集を呼びかけるとともに、各種市民農園におけるはだの市民農業塾の受講案内、そして、はだの市民農業塾内での他のコースへの案内を積極的に行うことにより、市民農園等の体験農園を契機とした新たな担い手を輩出する流れを一層強めていきたいと考えております。  最後に、都市緑地法の主な改正点についてお答えをいたします。平成29年6月に施行されました都市緑地法の改正につきましては、民間活力を最大限活力して、緑・オープンスペースの整備・保全を効果的に推進し、緑豊かで魅力的なまちづくりを実現することを目的としております。  主な改正点といたしましては、NPO法人やまちづくり会社等の民間主体が、空き地等を活用して公園と同等の緑地空間を創出するため、市民緑地の整備を促す制度を創設することや、緑地管理機構制度の見直しとして、指定権者が知事から市長へ変更になったこと、指定対象にまちづくり会社等が追加になったことなどがございます。今後、法の改正内容に対して、本市の実情を踏まえて、緑の基本計画等に反映させてまいります。  以上でございます。 152 ◯阿蘇佳一議長【97頁】 政策部長。 153 ◯諸星勝政策部長【97頁】 私からは、4駅における人口推移についてお答えを申し上げます。  本市の人口は、議員から御紹介がありましたとおり、平成21年に17万人を超え、これをピークとして、その後は減少傾向にございます。ピークでありました平成21年と直近の平成28年度について、行政経営課で集計をしております毎年10月1日現在の人口統計調査結果の数値で比較してみますと、平成21年の17万207人に対しまして、平成28年では16万6,668人と3,539人、2.08%の減少となってございます。  そこで、御質問の市内4駅を中心とする人口推移でございますけれども、鶴巻地区を鶴巻温泉駅、大根地区を東海大学前駅、本町、南、東地区を秦野駅、そして西、北、上地区を渋沢駅というように区分して比較しますと、鶴巻温泉駅を中心とする地域では、現在、1万5,351人で、ピーク時からは447人、2.83%の減、東海大学前駅を中心とする地域では、現在、2万6,835人、ピーク時からは1,211人、4.32%の減、秦野駅を中心とする地域では、現在、7万127人で、ピーク時からは106人、0.15%の減、渋沢駅を中心とする地域では、現在、5万4,355人で、ピーク時からは1,775人、3.16%の減、いずれも減少している状況にございます。  なお、これを8地区で比較してみますと、南地区が唯一、区画整理による宅地造成などに伴って、696人、2.17%増加している、このような状況でございます。  以上です。 154 ◯阿蘇佳一議長【97頁】 市長公室長。 155 ◯関野和之市長公室長【97頁】 私からは、大きな項目の2番目になります女性管理職の登用についてお答えさせていただきます。このことにつきましては、議員からも御紹介のございましたとおり、決算の総括質疑におきまして、風間議員からも御質問をいただいております。  人口減少など急激な社会情勢の変化に加え、本市の多くの管理職が定年退職を迎えている状況において、女性職員を含む多様な人材の意欲や個性を高め、本市の行政運営に生かしていかなければならないと考えております。そのため、人材育成の基本的な指針となります職員(ひと)づくり基本方針や、昨年度策定いたしました女性職員の活躍を推進するための特定事業主行動計画において、女性職員の登用を主要な取り組みの一つと位置づけて、推進しているところでございます。  この計画におきましては、女性職員の管理職への積極的登用を第一の目標に掲げております。例えば課長級以上の職員についての女性管理職の割合は、計画策定時の平成27年3月時点で7.62%でしたものを、平成31年度末までに12%以上とする目標としておりますが、今年度当初の実績では11.21%と、目標は達成できておりませんが、その割合は向上してきている状況にございます。  しかしながら、いまだ十分な状況とは言えません。今後も、女性職員の積極的な登用に向け、管理職としてふさわしい能力や意識の一層の向上を図っていく必要があると考えております。また、職員が管理職になりたいと感じるような組織風土づくりも不可欠であると思います。そのため、職員のやる気を引き出す人事評価の構築、さまざまな研修の充実などに努めることはもちろん、職員の相談体制のさらなる充実、ワーク・ライフ・バランスに資するための長時間労働の是正、休暇の取得促進など、職員が長い期間継続して、また安心して働き続けることができる職場づくりにも引き続き取り組んでまいります。  以上です。 156 ◯阿蘇佳一議長【98頁】 高橋照雄議員。 157 ◯18番高橋照雄議員【98頁】 それぞれ、多項目にわたっての答弁、ありがとうございます。  それでは、順番を、2から再質問をさせていただきます。女性管理職の登用についてでございます。女性職員の計画的な育成と今後の一層の活躍の推進、管理職への登用など、さまざまな人材の活用、ダイバーシティのために、計画を策定されて、いろいろな取り組みを進めているということについては理解をさせていただきました。しかしながら、女性職員の活躍のためには、人材育成と同様に、職員の計画的な採用が特に重要ではないかと思っております。  そこで、現在の職員採用のあり方や女性職員の採用の状況、そしてまた、今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。 158 ◯阿蘇佳一議長【98頁】 市長公室長。 159 ◯関野和之市長公室長【98頁】 御指摘いただきましたとおり、本市におきまして女性の活躍を一層推進するためには、全体のバランスを考慮しながらも、女性の職員採用を継続的に進め、多様な個性と能力を持った人材を常に確保する必要があると考えております。  本市の職員採用におきましては、御承知のとおり、一部の職を除き、基本的には59歳までの受験を可能とし、実質的に年齢制限を撤廃した職員採用を行っております。このことによりまして、さまざまな経験や資格を有する職員を採用し、それぞれが今までに培ってきた知識、ノウハウを生かしていただくように取り組んでいるところでございます。  先ほどお答えしました女性職員の活躍を推進するための特定事業主行動計画におきましては、この職員の採用につきましても課題の一つと捉えております。具体的な目標として、女性職員の採用について、平成28年度から平成31年度末までに採用する常勤一般職の事務職採用者のうちの、女性職員の平均採用割合を25%以上とする目標を設定しております。昨年4月1日の採用では40%、ことし4月の採用では42.9%と目標を上回っている状況にございます。  採用試験の周知活動におきましては、職員募集に関するパンフレットにおいて、女性職員の立場からの仕事の紹介を行うとともに、大学等における就職説明会の際には、積極的に女性職員を派遣し、公務員を志望した動機や現在の職場の状況、仕事のやりがいなどについて説明する機会を設けているところでございます。  今後も、計画的な職員採用を進めるとともに、女性も含めた多様な職員が活躍する魅力ある市役所として、秦野市役所に入りたいと採用試験にエントリーしていただくために、学生等が本市の業務を実際に体験するインターンシップなどの充実などにも取り組みまして、積極的に推進していきたいと考えております。  以上です。 160 ◯阿蘇佳一議長【98頁】 高橋照雄議員。 161 ◯18番高橋照雄議員【98頁】 どうもありがとうございます。  現状では、女性職員の育成や管理職の登用ですが、まだ道半ばであると私は思っております。先ほども申し上げましたとおり、質の高いサービスを提供していくためには、全ての職員が高い意欲を持って能力を発揮すること、また、さまざまな職員のアイデア、視点を政策づくりやその推進に生かしていくということが重要ではないかと思います。  今後も、計画的な職員の採用ときめ細やかな人材育成を着実に進めるに当たり、女性職員が能力を一層発揮できるような職場環境づくりを進め、行っていただき、管理職への登用をお願い、要望としてさせていただきまして、この質問については終わりにいたします。  続きまして、大きい項目の1点目、生産緑地の平成34年問題についての御質問をさせていただきました。生産緑地制度の直面している課題や法律の改正内容などについては、御答弁により理解ができました。  農協、JAの資料等によりますと、本市の生産緑地のうち、平成34年を迎えると、約3割程度の営農者が買い取り申し出を行うのではないかと調査結果で言われております。  そこで、この生産緑地問題に対して、本市としてどのように取り組んでいくおつもりなのか、お伺いをいたします。 162 ◯阿蘇佳一議長【99頁】 都市部長。 163 ◯古谷榮一都市部長【99頁】 この生産緑地の問題に対する本市としての取り組み方、考え方についてお答えいたします。  現在、本市の生産緑地の状況といたしましては、平成28年度末で679カ所、面積として約102.6ヘクタール、こういった指定状況となっております。平成4年の当初指定時は666カ所、約101ヘクタールで、その後、若干の追加指定による増加がございましたが、その後は年々減少傾向となっておりまして、今後、平成4年の当初指定から30年を迎えようとする中、営農者の高齢化により、相続の発生や身体の故障及び平成34年問題による買い取り申し出の増加に伴い、生産緑地地区が減少することは十分に想定されることだと思っております。  減少が想定される本市の生産緑地地区ですが、昨年度末のデータに基づく県内他市との比較におきましては、指定面積や箇所数ともに、政令指定都市を除いた中ではトップとなっております。市街化区域面積1ヘクタール当たりの箇所数、指定面積では、県内平均値の約3倍であり、密度としてもトップというような形になっております。  このように本市の生産緑地地区の指定状況は、他市との比較において不足しているとは言えない状況と考えておりますが、都市農地を市街地内の貴重な緑地として、積極的にまちづくりの中に位置づけていく考え方にシフトし、コンパクトシティへの都市構造の転換、また、生産緑地に対する営農者や農政部局、農業委員会、農協、こういった意向も十分に把握する必要もあることから、これらの動向を十分調査した上で、本市としての生産緑地のあり方について、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。  以上です。 164 ◯阿蘇佳一議長【99頁】 高橋照雄議員。 165 ◯18番高橋照雄議員【99頁】 どうもありがとうございます。  なかなか、県下で、政令市を除いてトップというのは、大変な意欲があった時代だと解釈するということになろうかと思いますけれども、営農者、市民農園の利用者にかかわらず、生産緑地を第三者に貸した場合でも、所有者の納税猶予制度が引き続き適用されるということは、私自身もいいことだなとは思います。  けれども、一方では、今まで一生懸命汗水垂らして、生産緑地、いわゆる農地、市街化農地を守ってきた人から見れば、不公平感も否定できないと私は思っている1人でもあります。この点についてどのようにお考えになっているのか、お伺いをいたします。 166 ◯阿蘇佳一議長【99頁】 環境産業部長。 167 ◯小澤勲環境産業部長【99頁】 再度の御質問にお答えをいたします。  納税猶予制度の継続が認められるのか、また、そのためにはどのような条件下で賃貸借契約等がなされなければならないのか、適用に当たって市町村の裁量の余地はあるのか等は、今後の国による税制改正の詳細を見きわめる必要があります。しかしながら、社会的要請を受けての法改正であること、基本的には、農家の負担軽減と新たな担い手の確保につながることから、都市計画施策との連携を前提に、新制度を支援してまいりたいと考えております。  以上でございます。 168 ◯阿蘇佳一議長【 100頁】 高橋照雄議員。 169 ◯18番高橋照雄議員【 100頁】 ありがとうございます。  なかなか多項目で質問しましたけれども、非常に難しい課題でもあるわけでございまして、人口減少の質問を4駅に例えてお伺いをさせていただいたわけでございまして、案の定、渋沢駅が一番減少傾向が強いのかなという思いはございました。次に、私の住んでいる東海大学前駅が4駅のうち2番手に入ってきておりまして、新宿に近い鶴巻温泉駅が3番手で、やっぱり秦野駅が、中心駅で一番少ないのかなということでございます。  南地区におきましては、先ほどの答弁の中でも、区画整理等で人口増と。川崎市に匹敵する人口増ではないのかもしれませんけれども、そのように理解をしております。  この人口減少と平成34年の、いわゆる3年後に迫ってきております。これは、私たちのこのまち、かじ取りをされる市長も、今後、さらなる30年を3年後に迎えるわけでございまして、私は当然、生きていないかもしれませんけれども、その中でしっかりと見届けていただければありがたいなと思っています。  いろいろ細かいところをもっと聞こうと思ったのですが、生産緑地法の改正は国の方針で、3年の間に改正を年度ごとに示すということが漏れ伝わっておりますので、その都度、そういった動きがあればまた御質問させていただいて、お考えを聞きたいなと思っております。  以上で、私の質問を終わりにいたします。 170 ◯阿蘇佳一議長【 100頁】 以上で、高橋照雄議員の一般質問を終わります。  暫時休憩いたします。              午後 2時17分  休憩 ─────────────────────────────────────────────              午後 2時39分  再開 171 ◯阿蘇佳一議長【 100頁】 再開いたします。  休憩前に引き続き、「一般質問」を行います。  村上茂議員。              〔村上 茂議員登壇〕 172 ◯20番村上茂議員【 100頁】 議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。2点ほど質問させていただきます。  まず1つ目、丹沢を核とした地域活性化プロモーションについて。この丹沢の魅力を発信するプロモーションについて質問させていただきます。  丹沢山塊は日本百名山の1つに選ばれており、登山者にとって、二ノ塔、三ノ塔、烏尾山、行者岳、新大日、塔ノ岳と続く表尾根稜線は、四季の変化に富んだ景観が楽しめる魅力があふれています。また、丹沢での登山は、都心部からの交通の利便性がよく、日帰りで行けるコースが多いことから、登山初心者から上級者まで楽しめるエリアとなっております。  近年の登山ブームも後押しとなり、週末の秦野駅、渋沢駅では、山ガールと言われる姿の面々が目立つようになりました。女性のための登山情報サイトや情報誌などで、丹沢の日帰り登山おすすめコースとして、大山や鍋割山、三ノ塔などは、危険箇所が少なく、登山口やコースにトイレや山小屋が充実しているため、安心して女性や初心者が楽しめるスポットとなっております。  私は、これまでにも丹沢の知名度やポテンシャルを秦野は生かし切れていないことから、大倉高原山の家の再整備などにより、もっと本市を訪れていただける方策を検討し、本市の魅力を発信すべきであると申し上げてきました。  伊勢原市は、大山が日本遺産に認定されたことで、江戸の庶民の信仰と行楽の地、巨大な小太刀を担いで大山詣りというストーリーと、ミシュラン2つ星の大山阿夫利神社からの眺望でお越しくださいと、大山を生かした市の魅力をPRしております。  そこでお伺いいたしますが、丹沢山地の麓にある本市では、どのように丹沢の魅力を生かした市のプロモーションに取り組んでおられるのか、お伺いをいたします。  次に2つ目、秦野SA(仮称)スマートICを活かした周辺土地利用構想の推進についてお伺いをいたします。  この周辺土地利用構想は、平成32年度の開通を目指して進められています新東名高速道路の供用開始に合わせて、秦野サービスエリア(仮称)へのスマートインターチェンジの実現を目指すとともに、市街地の工業地に隣接する地域ポテンシャル、交通の優位性を生かし、産業利用・複合型農業生産拠点機能の強化を図る新たな土地利用構想として、平成26年度に策定されました。  市では、この構想を具体的に実現していくため、このコアとなるスマートインターチェンジについては、平成27年7月に国土交通省の連結許可をとり、新東名高速道路との同時整備が決定いたしました。また、第7回の都市計画の線引き見直しにおいては、秦野サービスエリア(仮称)周辺に約15ヘクタールが、新市街地ゾーンの実現に向けて、平成28年12月に一般保留区域へと位置づけられました。まさにハードからソフトへ、点から面へと本市の発展に結びつく道筋がついたと思います。  市では、この土地利用構想を平成28年度から平成32年度の総合計画後期基本計画のリーディングプロジェクトに位置づけました。この構想の推進には、庁内の各部署の連携と職員の方々の努力なくして実現し得るものではありません。逆に言うなれば、このビッグチャンスを前に、黙って見過ごせば、都市間競争に完全に負けてしまうことになります。  そこでお伺いいたします。この周辺土地利用構想の中にゾーニングされました1つ目、産業利用促進ゾーン、2つ目、地域振興・ふれあい交流ゾーン、3つ目、農業生産ゾーン、この3つのゾーンの現在までの進ちょく状況はどのようか、お伺いいたします。  二次質問は自席にてさせていただきます。よろしくお願いいたします。              〔村上 茂議員降壇〕 173 ◯阿蘇佳一議長【 101頁】 市長公室長。 174 ◯関野和之市長公室長【 101頁】 それでは、私からは1点目の丹沢を核とした地域活性化プロモーションについてお答えさせていただきます。  本市では現在、丹沢、その丹沢に育まれました秦野名水、そして、桜の3点に重点を置いて、シティプロモーションを進めております。特に山と桜につきましては、市内の商業者や団体などとともに、知名度の向上、経済の好循環化、郷土愛の醸成を図るため、ハダ恋キャンペーンとして発信いたしました。  丹沢につきましては、ことし8月1日号の広報はだのにおきまして特集を組みましたが、広報紙、ホームページ、SNS、また記者会見やマスコミへの情報提供などにより、多様な情報発信に努めております。このような結果、ことしは、市主催事業27件を含む97件の参加があり、日刊紙など10回、テレビ・ラジオ7回、地域紙6回、雑誌・ウエブサイト10回と、昨年を上回ります多くのメディアに取り上げていただきました。  また、国民の祝日、山の日が制定された初年度に、丹沢を抱える本市が全国に先駆けてユニークなプロモーションを仕掛けましたことで、インターネットの検索サイトでは、山の日イベントを検索しますと、秦野の山の日のサイトがトップのほうに表示されてまいります。このような取り組みをきっかけとして、本市の知名度向上を図っているところでございます。  以上です。 175 ◯阿蘇佳一議長【 102頁】 都市部長。 176 ◯古谷榮一都市部長【 102頁】 私からは2点目、秦野SA(仮称)スマートICを活かした周辺土地利用構想の推進についてのうち、産業利用促進ゾーンの進ちょく状況についてお答えいたします。  このゾーンの都市的土地利用に関しましては、今、議員からも紹介がありましたとおり、昨年11月に神奈川県により、都市計画法第7条に基づく区域区分の見直し、いわゆる第7回線引き見直しが告示され、産業系土地利用を促進する新市街地ゾーンとして一般保留フレームに位置づけられました。この保留フレームに位置づけられることにより、おおむね5年から7年先と想定される次回線引きまでの間に、計画的市街地整備のめどを立てて、事業熟度が高まった時点で、随時、市街化区域への編入を行うことが可能となります。  平成32年度に予定されます新東名高速道路及びスマートインターチェンジの開通を絶好の機会と捉え、持続発展可能な活力ある都市づくりを目標とする本市は、このゾーンの早期事業化を目指して、取り組みを進めているところでございます。  以上です。 177 ◯阿蘇佳一議長【 102頁】 環境産業部長。 178 ◯小澤勲環境産業部長【 102頁】 私からは大きな項目の2点目、秦野SA(仮称)スマートICを活かした周辺土地利用構想の推進についてのうち、(2)の地域振興・ふれあい交流ゾーンについてと(3)の農業生産ゾーンについてでございますが、関連性が高いことから、一括してお答えをさせていただきます。  2つのゾーンは、構想上、農地や良好な自然環境を活用し、観光農園やグリーンツーリズムによる都市住民との交流により、地域振興を図るエリアとなっております。このエリアは現在、平成28年度から平成30年度までの3年間を事業期間として、国の地方創生推進交付金の事業認定を受け、都心から1時間で出会えるスローライフ体験事業を実施いたしております。
     この事業は、サービスエリアを新たな拠点として、「見て」、「触れて」、「食べて」をキーワードに、秦野らしさを実感できる体験を通じて、地域産業の活性化に取り組むものでございます。事業の推進に当たっては、学識経験者や市内関係機関等の代表者からなる協議会を設置し、地域の関係者へのヒアリングなどの現状把握を行ってきましたが、今年度は、周遊ルートや観光農園等の体験ニーズに対応する支援システム等の検討を進め、平成30年度には誘客策をまとめる予定であります。  また、このうち農業生産ゾーンに関する取り組みといたしましては、今年度、神奈川県の農産物観光資源化促進事業の指定を受け、第1回目として、秦野サービスエリア(仮称)スマートインターチェンジ周辺地域に係るワークショップを7月24日に開催し、土地所有者や農家の皆様とともに、地域の特質に合った観光農業の姿など、将来に向けた議論を始めたところであります。ワークショップにおいては、さまざまなアイデアや建設的な御意見等もいただきましたが、両ゾーンとも基本的には、農地あるいは農業用施設用地以外の土地利用ができない場所でありますので、今後は、いただいた御意見等の整理を行い、地権者の意向も十分しんしゃくしながら、神奈川県と具現化の可能性について議論をしていく予定であります。  以上でございます。 179 ◯阿蘇佳一議長【 103頁】 村上茂議員。 180 ◯20番村上茂議員【 103頁】 それぞれ、ありがとうございました。  それでは、1番のほうから順次、再質問をさせていただきます。  まず、今、御答弁いただきましたけれども、株式会社山と渓谷社と連携して、「TANZAWA山モリ!フェス」がことし、県立秦野戸川公園で開催されました。昨年は高尾山で開催されたものですけれども、それがことし、まさか秦野で開催されるとは、本当にびっくりしましたけれども、県立秦野戸川公園ですので、自宅からすぐそばなので、家族、孫たちも連れて、少し行かせていただいたのですが、小雨にもかかわらず、家族連れとか女性同士、あるいは登山者の方、かなり多くの方がいらしていました。  そんな中で、ここでお伺いいたしますけれども、この来場者の状況、その効果、そして、それらをどのように総括されておられるのか、お伺いいたしたいと思います。 181 ◯阿蘇佳一議長【 103頁】 市長公室長。 182 ◯関野和之市長公室長【 103頁】 1点目の再度の質問にお答えいたします。  先月、8月11日、12日の2日間、県立秦野戸川公園にて開催されました「TANZAWA山モリ!フェス」ですけれども、あいにくの雨模様の中、市内外から2日間で、8月11日土曜日が9,000人、12日日曜日が6,600人と1万5,000人を超える方々にお越しいただきました。来場された方々に聞いてみましたところ、その多くが市外、また県外からの来訪者でございました。  この結果につきまして、株式会社山と渓谷社のほうがアンケート、またウエブアンケートなどを行っておりますので、そちらから紹介させていただきたいと思います。総回答者数213人のうち、男女比になります。男性が39%、女性が61%。およそ6割が女性だったというようなことだと思います。また、年代的には、一番多かったのが40代、38%、2番目が50代の24%、3番目が30代の18%、次が60代の9%、10代から20代という部分が11%になっております。  また、登山歴で言いましても、よく丹沢は初心者からベテランまでと言われますけれども、まさにその部分を反映させたような形になりますけれども、1年未満という方でも8%、10年以上という方が24%、その間、満遍なく大勢の方にお越しいただいたということがわかります。  登山の頻度で申し上げましても、毎週登っていらっしゃるような方も9%いらっしゃるというような状況で、丹沢が多くの方に愛されていることがわかったかなと考えております。  また、言葉で書いていただいたよかった点という部分ですと、いろいろな方の講演を聞くことができて、とても楽しかったです。以前は秦野市に住んでいましたが、千葉市に引っ越し、登山ができない期間が続いてしまっていたので、とてもよい機会になりました。2日間参加させていただきましたとか、昨年の高尾山で行われたフェスよりも、会場内がわかりやすく感じました。イベントやブース、物品販売なども、前回よりも多く感じました。私にとって、どれも知識になったり、楽しかったりと満足したフェスでした。さらに、山モリ!フェススタンプラリーが目的でしたので、渋沢駅からてくてく歩いて、帰りに展示ショップに立ち寄ったら帰ろうという計画でした。でも、結局、とても楽しくて、お楽しみ大抽選会まで粘り、充実した1日が過ごせました。来年も期待していますというような回答もいただいております。  その満足度ですけれども、イベントの満足度としては、満足した方43%、やや満足41%、不満とやや不満を合わせて6%と、およそ84%の方が満足したという御回答をいただいております。  また「山モリ!フェス」に参加したいですかという質問に対しましては、絶対参加したい56%、やや参加したい36%、合計では92%と、大勢の方が「山モリ!フェス」を楽しんでいただけたということがよくわかるかと思います。  このたびの「山モリ!フェス」ですけれども、山と渓谷社の申し出を受けまして、神奈川県の御理解と協力を得て、全市全庁的な取り組みにより実現したものでございます。丹沢の魅力発信につきましても、まず面白そうだなと興味を持っていただき、行きたい、参加したい、そして、行こう、住みたいとかというところまで思っていただくような効果的なプロモーションに、知恵と力を集めて取り組んでまいりたいと思います。  以上です。 183 ◯阿蘇佳一議長【 104頁】 村上茂議員。 184 ◯20番村上茂議員【 104頁】 御答弁ありがとうございました。  先ほども申し上げましたけれども、昨年、高尾山で開催されたものが、ことし、秦野で開催されるとは思っておりませんでした。この秦野での開催に当たりましては、職員の皆さん方の本当にお骨折り、御努力の結果なのだろうなと、このように感謝申し上げます。ぜひ来年からも、秦野の丹沢、県立秦野戸川公園で開催をしていただきたいなと、このようにお願いを申し上げたいと思います。  やはり、こういった地域の活性化には、株式会社山と渓谷社との連携だったのですけれども、秦野市はことしの6月に、アウトドアメーカー、株式会社モンベルとの包括協定を締結されましたけれども、モンベルはもともとアウトドアスポーツ関連の会社で、いろいろアクティビティーとかレジャー、観光、多岐にわたって運営をされておられるのですけれども、このモンベルとの提携、どのような方向で持っていかれるのか、お伺いいたしたいと思います。 185 ◯阿蘇佳一議長【 104頁】 環境産業部長。 186 ◯小澤勲環境産業部長【 104頁】 株式会社モンベルとの包括協定についてのお尋ねでございます。本市と株式会社モンベルは、丹沢大山エリアの豊かな自然環境を生かしたアウトドア活動等の促進を通じて、地域の活性化等を図ることを目的といたしまして、本年6月27日に包括協定を締結いたしました。  議員御紹介ありましたように、株式会社モンベルは、大阪に本社を持つアウトドアメーカーでありまして、登山者だけでなく、アウトドアスポーツの愛好家に人気の企業でございます。モンベルクラブと呼ばれる会員組織には、本年9月1日現在、77万人が入会されており、週に1回は会員にメールが届くなど、民間ならではの発信力とスピード感がございます。  本包括協定には、自然体験の促進による環境保全意識の醸成、子供たちの生き抜いていく力の育成、自然体験の促進による健康増進、防災意識と災害対応力の向上など8項目の連携事項を掲げております。そうしたことから、去る9月3日に開催されました市の総合防災訓練では、合同訓練会場となりました鶴巻小学校に、防災に役立つ物品のPRブースを展示していただいております。  今回の協定締結を機に、今後も連携、協力をしながら、秦野サービスエリア(仮称)スマートインターチェンジ周辺や丹沢大山というエリアでの自然体験事業等を通じ、本市の魅力を積極的に発信することにより、地域の活性化につなげていきたいと考えております。  以上でございます。 187 ◯阿蘇佳一議長【 104頁】 村上茂議員。 188 ◯20番村上茂議員【 105頁】 御答弁ありがとうございました。  この株式会社モンベルは、バイシクルモトクロス、BMXですね。今、非常に人気が高まっておりまして、コースを競争したり、あるいはフィールドの競技といいますか、これは次回の五輪にも追加種目で採用されていると思いますけれども、こういったものの自転車を販売したり、レースの運営をしておられるところですけれども、こういった子供から大人まで楽しめるサイクルスポーツですけれども、やはり秦野市では、既にヤビツ峠のタイムトライアルで、その仲間の方々の中ではメッカと呼ばれているところでございますが、かなり問題解決しなければいけないものもありますけれども、そこで、こういったサイクルスポーツなどの山の空間利用として、林道の活用について、今後、検討していただく必要があるのかなと思います。  これにも解決していかなければいけない問題はたくさんあるわけですけれども、今、市内の重立った林道というのはほとんど整備されているところでございまして、そんな中で、これから新東名高速道路、あるいはスマートインターチェンジの開通によりまして、サイクリスト、あるいは登山者の受け入れ体制が必要になってくると思うのですね。そういう中で想像される中では、北地区の下のほうからずっと県立秦野戸川公園の横を通って、それから5キロぐらい先、水無川の沿道を通りながら、戸沢の出合いまで5キロぐらいあると思うのですけれども、その道が非常に観光客、サイクリスト、あるいは登山者の人気の場所になるのではないかなと、このように思います。  今、市道52号線ということになっておりますけれども、市道の現状のままで整備される可能性というのは非常に低いのではないかなと。戸沢の出合いの上のほうには膨大な国有林があったり、あるいは、戸川あるいは堀山下側の山も70年以上過ぎて、伐採期に入っておりますので、その市道52号線ですけれども、林道機能が非常に高まってくると思うのですね。今の事情を少し考えますと、整備の可能性といいますと、市道のままで置くよりも林道のほうが、今の流れの中では可能性があるのではないかなと、このように思います。  以前、この問題を一般質問でさせていただいたのですけれども、そのときは建設部長からの答弁でしたが、改良工事をする予定はないというような御答弁だったのですけれども、現在、言いましたような林道整備、あるいは、サイクリスト、登山者、そういった方々を受け入れる体制として、将来活用について、お考えをお伺いいたしたいと思います。 189 ◯阿蘇佳一議長【 105頁】 環境産業部長。 190 ◯小澤勲環境産業部長【 105頁】 市道52号線の将来活用というような形で受け止めさせていただきましたけれども、御質問にお答えさせていただきます。  議員の御紹介がありました市道52号線につきましては、市道認定された2級市道ではございますが、財政面や整備の優先性を考慮しますと、現在、市単独での整備は大変難しい状況にございます。しかしながら、林業や登山関係者からしますと、市道52号線は整備が必要な重要路線であると思われますし、将来的に、山の活用と絡めて検討することが必要と考えております。  そこで、本市の森林に関する動きでありますけれども、林野庁は本年4月に、全国の国有林の中のレクリエーションの森の中から、すぐれた景観を有するなど観光資源として潜在的魅力が認識される箇所を日本美しの森お薦め国有林として選定をしましたが、その中に丹沢自然休養林、これは秦野市と山北町でありますが、これを全国93カ所のうちの1つとして選定をいたしました。  また、林野庁の地方支分部局であります関東森林管理局では、平成29年度の民国連携推進地区として、森林管理局管内から、本市のほか、福島県いわき市、群馬県中之条町、新潟県湯沢町、埼玉県秩父市の5市町を選定いたしました。この民国連携推進地区は、民有林と国有林の森林総合管理士等が連携をいたしまして、市町村森林整備計画の作成支援や、市町ごとに独自の取り組みを実施するものでございます。本市においては、森林を活用した観光振興等への支援のため、国、県と連携して活動する事業でありまして、関東森林管理局の中でも重点地区として位置づけられております。  本市では、平成32年度の供用開始を目指して、現在、工事が進められております新東名高速道路開通に伴い、秦野サービスエリア(仮称)スマートインターチェンジも開設されます。本市の豊かな森林を活用したレクリエーションや観光振興の取り組みにより、丹沢の魅力を市内外に発信していくため、現在、山の空間利用、道の整備などについて、民国連携推進地区会議の中でも、その可能性について話し合いを行っているところでございます。その中で、市道52号線についても、国等から何らかの支援を受けて整備できないか、模索していきたいと考えております。  以上でございます。 191 ◯阿蘇佳一議長【 106頁】 村上茂議員。 192 ◯20番村上茂議員【 106頁】 御答弁ありがとうございました。  何か1歩、2歩、3歩ぐらい進んだような感じを受けました。ぜひその方向で進めていただきたいなと思っております。  今、山の空間利用ということで話題になっておりますけれども、かなり他県では、林道を利用したイベントの開催によりまして、観光資源の掘り下げを結構図っておられます。秦野市といたしましても、この丹沢をフィールドとして、それから富士山を眺めながら、マウンテンバイクとかトレイルラン、こういったものを開催して、地域活性化が図れるのではないかなと思うのですけれども、お考えをお伺いいたしたいと思います。 193 ◯阿蘇佳一議長【 106頁】 環境産業部長。 194 ◯小澤勲環境産業部長【 106頁】 本市内の山林には、網の目のように林道や作業道が走っております。議員から御紹介いただきました林道や作業道を活用した、例えばマウンテンバイクやトレイルランなどを開催することは、一般の登山道を利用しませんので、登山者や周辺の自然環境への影響も少なく、山を活用した新たな観光資源として人も集まり、地域活性化にもつながるものと考えております。  引き続き、先ほども申し上げました民国連携推進地区会議の中で、実現に向けて話し合いをしていくとともに、関係機関と十分調整しながら検討を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 195 ◯阿蘇佳一議長【 106頁】 村上茂議員。 196 ◯20番村上茂議員【 106頁】 御答弁ありがとうございました。  やはり林道使用ということで解決しなければいけない問題もたくさんあるわけですので、ただ、林業利用だけですと、年間、その道をどのくらい使うのかと考えますと、そんなに使用頻度が高いわけではないので、ある一定の期間、そのイベントの期間だけでも、林道を利用したそういったイベントができればなと思っております。  自転車等々のサイクルスポーツ、年々、人口的にふえている傾向にありまして、その自転車、BMXなど100万円近くする自転車を購入されて、それをスポーツに使っている方もいらっしゃいます。そういう結構お金のかかるスポーツですけれども、底辺が広がっている状況なので、ひとつ御検討をいただきたいなと、このように思います。  それで、今、市道52号線の話をさせていただきましたけれども、やはり終点が戸沢の出合いということで、少し一昔前ですかね、この戸沢の出合いは登山者の拠点となって、結構にぎわったところですけれども、最近、この登山山荘等々山小屋の整備がおくれているところで、今までも余りこういった議会でも話題にしなかったというのもあるのですけれども、やはりこれからを考えますと、あの戸沢の出合いの拠点は、しっかりと山小屋の整備をしていかなければいけないのかなと思います。先ほど申し上げましたように、大きな国有林を背に持っておりますので、いろいろな意味での需要が広がってくるのではないかなと思いますので、ぜひそういったところの山小屋の整備をお願いいたしたいと思います。  この山小屋の整備と言えば、やはり私は今までずっと、先ほども当初、話題にしましたが、大倉高原山の家がございまして、これは今、秦野市が提訴して、明け渡しを求めているような状況なので、何とも言えないような状況ですけれども、本来ですと、このような状況になる前に、地元の皆さんとか関係機関の皆さんで何回も協議をしていただいて、計画では、平成27年に今の小屋を解体して、平成28年に工事が始まって、今年度あたりは新しい山小屋ができるような予定だったのですが、それが全部ひっくり返ってしまったわけですけれども、そういう状況の中でも、ぜひとも平成32年の新東名高速道路供用開始までには、何とか新しい小屋をつくっていただきたいと思うのですが、今の状況はどのようか、お伺いいたしたいと思います。 197 ◯阿蘇佳一議長【 107頁】 環境産業部長。 198 ◯小澤勲環境産業部長【 107頁】 大倉高原山の家の裁判の状況について、簡単に御報告をさせていただきたいと思います。御承知のとおり、本市は昨年9月に、本市所有の山小屋、大倉高原山の家の建物明け渡しを求めまして、横浜地方裁判所に訴訟を提起いたしましたが、これまでに3回の口頭弁論と5回の弁論準備手続が開かれました。こうした中で、裁判所から、和解に向けて調整を図りたいといった意向が示されたため、現在、弁論準備手続で和解に向けた調整が進められているところでございます。  大倉高原山の家は、登山口であります大倉から塔ノ岳へ向かう大倉ルート上の標高約600メートルに位置しまして、付近が平地になっているとともに、山頂まで登らずに相模湾まで見下ろすことのできる広い眺望を満喫することができる貴重な絶景スポットとなっております。登山客の裾野を広げ、より多くの観光客を誘致するため、山頂を目指さなくても楽しむことができる気軽なハイキングコースの拠点に適していると思っておりますので、ピークハントを目指さない山岳ハイキングコースを設定していきたいと考えておりますが、そのためにも早期解決を目指して、鋭意取り組んでまいる所存でございます。  以上でございます。 199 ◯阿蘇佳一議長【 107頁】 村上茂議員。 200 ◯20番村上茂議員【 107頁】 御答弁ありがとうございました。  今の県立秦野戸川公園ですと、あそこで1日を潰すというのはなかなか難しいというか、レジャー施設、観光施設といいますか、そういったものはそろっていないのですけれども、やはり県立秦野戸川公園と大倉高原山の家、県立秦野戸川公園から30分、40分で行けるところなので、そうしますと、大体1日楽しめるコースになってきますので、そしてまた、大倉高原山の家でしか食べられない料理とか、飲めないものとか、そういったものをPRすること。あと、あそこの高台ですけれども、1年中枯れない湧水、湧き水が出ているようなところなので、ぜひ何とか早急に大倉高原山の家の完成に御努力いただきたいなと、このように思います。よろしくお願いいたします。  いろいろお聞きいたしましたけれども、この丹沢、まだまだ掘り起こすことによって、魅力がいっぱいあるのではないか、観光資源があるのではないかと思います。これらの魅力を発信していただきまして、丹沢とともに、この秦野の知名度向上を図っていただきたいと、このようなことを要望いたしまして、1番の件は終わりにさせていただきます。ありがとうございました。  次に、2番目の秦野SA(仮称)スマートICを活かした周辺土地利用構想の推進について、二次質問をさせていただきます。  3つのゾーンについてお伺いいたしましたけれども、最初の産業利用促進ゾーンから3点ほどお伺いをいたしたいと思います。まず、土地区画整理事業を推進する上では、地元の皆さんの御理解が必要だと思いますけれども、地元の合意形成の取り組みはどのようか、お伺いします。  それから、それとともに、関係機関が非常に大事になってくると思いますが、関係機関との調整はどのようか、お伺いします。  それと、この土地利用構想のまちづくりの実現には欠くことのできない矢坪沢沿いの構想路線ですね。これについてどのような進ちょく状況なのか、お伺いをいたします。  3点よろしくお願いいたします。 201 ◯阿蘇佳一議長【 108頁】 都市部長。 202 ◯古谷榮一都市部長【 108頁】 3点ほどあったのですが、関連しますので、一括してお答えさせていただきます。  まず、関係地権者、地元の方ですね。これの状況ですが、事業の熟度を高めるための合意形成促進に関して、現在、取り組んでいるところです。昨年度、地元有志の世話人により、地権者115人の方を対象とした戸川地区まちづくり勉強会が4回開催されました。市も同席いたしまして、意見交換や意向調査を行いました。  今年度は、まちづくり勉強会よりもワンステップ段階を上げまして、地元権利者から検討委員を募りまして、12人の委員から構成されるまちづくり推進検討会を設立し、これまで3回開催し、より具体的な検討を進めております。事業手法として現在、想定している土地区画整理事業への地元の理解が深まれば、今年度末から新年度当初を目途に土地区画整理準備組合の設立を目指しまして、事業の実現へのステップアップを考えております。  また、関係機関ということで、地元の合意形成の促進だけでなく、事業化を目指す中で最も協議のハードルが高い、国や県の農政部局を初めとする関係機関とも調整が必要であると思っています。神奈川県との調整、近隣他市との事例調査等もあわせて進めておりまして、さらに具体的な検討を進めるために、現在、産業利用促進ゾーンの現況測量と検討業務を実施中であります。  さらに、周辺土地利用構想のまちづくりの実現に不可欠な矢坪沢沿いの新たな構想路線につきましては、想定ルート上に森林法に基づく保安林や砂防法に基づく砂防指定地がありまして、法規制の制約を踏まえた中でのルート検討、こういったものが必要だと思っております。そのようなことから、これまでも神奈川県の関係部局と事前相談を行ってきましたが、引き続きルート選定に向けて、神奈川県にも協力をお願いし、調整を図ってまいりたいと思っております。  以上です。 203 ◯阿蘇佳一議長【 108頁】 村上茂議員。 204 ◯20番村上茂議員【 108頁】 御答弁ありがとうございました。  今、トマトをつくっている私のハウスが横野地区にありますので、日に必ず1回ぐらいは、あの辺を通りながら、横を眺めながら車で通っているのですけれども、やはり、またこれは後で質問しますけれども、農業生産法人のドーム型のハウスがあったり、あるいは3つの専業農家があったり、それ以外にも、またここで家を新築されたりとか、そのような動きの中で、次の第8回の線引きまで限られた期日の中で完成させていかなければいけないというのは非常に大変なことだなと思いながら通っております。  ただ、まだ今の段階では、目に見えたそういったものはないわけですけれども、やはり地元の合意形成を初めとして、関係機関の調整等々は、その熟度、しっかりした詰めとかがないと、いざ動き出したときに大きな問題が発生しますので、しっかりとやっていただきたいなと、このようにお願いを申し上げます。ただただ頑張ってくださいとしか今のところは言いようがないのかなと思っていますので、よろしくお願いいたします。  次に、2番目の地域振興・ふれあい交流ゾーンですけれども、先ほどの答弁ですと、都心から1時間で出会えるスローライフ体験事業のお話をいただきましたけれども、地方創生推進交付金によって、このような事業が秦野市で採用されたということですけれども、当初、我々が確認といいますか、聞いた話ですと、これは秦野市エリア全体といいますか、そういった中で、このスローライフ体験事業を促進しましょうと。ただ、その中で拠点となるのは、スマートインターチェンジ、サービスエリアがあるので、そういった関連でいろいろな事業を展開しましょうということで、特にこの地域振興・ふれあい交流ゾーンそのものに特化した事業ではないと思います。  それで、先ほど言いましたように、地方創生推進交付金が出たときに、補正予算だったと思いますが、そのときに、我々、このスローライフ体験事業ということを耳にしましたが、その後、プロポーザルで民間企業の方が委託をされていますけれども、そういった動きとか、今、答弁でおっしゃられました地域振興・ふれあい交流ゾーンの主たる事業になるのだよという説明が、我々議会側には一切伝わってきていなかったのですよね。今回、御答弁いただいて、初めてそうなんだとわかったような状況ですけれども、そんな状況の中で、地域振興・ふれあい交流ゾーンを策定できるのかなということを本当に心配いたします。  それと、平成30年度までの事業ですよね。それで、供用開始が平成32年。こういう策定が平成30年で、このゾーンの中でいろいろなことを実現しようというのが2年間。あと2年間だけの中で、本当にできるのかなという心配があるのですけれども、その点についてはいかがでしょうか。お伺いいたします。 205 ◯阿蘇佳一議長【 109頁】 環境産業部長。 206 ◯小澤勲環境産業部長【 109頁】 お答えをさせていただきます。  前段の、議会に対する報告なり説明が不足しているという部分につきましては、私ども、もう一度よく事業の状況を内部でもまとめまして、また適切な時期に御説明、御報告をさせていただきたいと思っております。  また、今後、計画の具現化に当たりましては、これも、今後もやはりさまざまな課題が生じてくるということが想定されるわけでございますけれども、議員からもございましたように、この検討事業については、国庫補助金をいただいての事業でございます。3年間という縛りがございますので、平成30年度中には、この計画の策定にこぎつけていきたいと考えております。  以上でございます。 207 ◯阿蘇佳一議長【 109頁】 村上茂議員。 208 ◯20番村上茂議員【 109頁】 その策定に基づいて実現していきたいという中身をどうのこうのとお伺いしても、それはなかなか難しいところなので、あえて質問はいたしませんけれども、あの辺の地権者の皆さんが、ことしになるまでほとんど土地利用構想等々の話を御存じなくて、ことしになって、やっと地権者の方を集めていろいろな議論が始まったということを含めて、非常に心配いたしておりますので、ぜひ実現のために頑張っていただきたいと、このように思いますので、よろしくお願いいたします。  それで、次に、3番目の農業生産ゾーンですけれども、先ほども1番の産業利用促進ゾーンのところで申し上げましたように、この産業利用促進ゾーンのほうに農業生産法人があったり、専業農家があったりしておられます。そういう方は移転をしていただくようになるのだと思うのですが、移転するにしても、遠くへは行かれないと思います。あえてこの近くに、そういった農業生産ゾーンという形のものが設定、ゾーニングされている以上、そこの土地へ移られるのがほとんどというか、その意向の人がほとんどだと思うのですけれども、では、果たしてこの移転受け入れ体制ができるのか、できているのか、その辺についてお伺いいたしたいと思います。 209 ◯阿蘇佳一議長【 110頁】 環境産業部長。 210 ◯小澤勲環境産業部長【 110頁】 産業利用促進ゾーンから移転を希望される農業者の受け入れということの御質問と受け止めさせていただきました。産業利用促進ゾーンの農地は約12ヘクタールございます。このうち何人の方が、どの程度の面積で、別の場所での営農を希望されるかは、今後、土地区画整理事業準備組合の設立に向けた個別折衝等によって明らかになってくると思いますが、移転を希望される農業者の多くは、地域振興・ふれあい交流ゾーン、あるいは農業生産ゾーン内の農地を要望される可能性が高いと思われます。  そして、土地区画整理事業の施行にめどが立った後に行われる神奈川県との農政協議を円滑に進めていくためには、それらの移転希望者のケアを十分に行うことが県の同意を得るための条件になることは、過去の農政協議を見ても明らかですので、先ほども申し上げましたけれども、7月24日に、構想策定後、初めて2つのゾーンの土地所有者に説明をいたしましたので、今後もその意向を十分に確認しながら、産業利用促進ゾーン内の代替地としての農地の確保にも努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 211 ◯阿蘇佳一議長【 110頁】 村上茂議員。 212 ◯20番村上茂議員【 110頁】 ありがとうございます。  それともう一つ、農業生産ゾーンというゾーニングがされている中に、ヤビツ峠のほうからハンググライダーですか、スカイカイトの着地点があるわけで、草地になってしまって、ほとんど耕された形跡もないのですけれども、それが約2カ所で、多分あれは合計50アール以上あるのではないかなと思うのですけれども、その土地が一切、ゾーニングされた後もそのまま放置、そういう方が使っておられて、中には、車でその中まで乗りつけたり、それで、ドームか何かがつくられて、そこで金曜日か土曜日は寝泊まりされているのではないかなと、そんな形跡があるのですけれども、その土地については、どう対応されますでしょうか。 213 ◯阿蘇佳一議長【 110頁】 環境産業部長。 214 ◯小澤勲環境産業部長【 110頁】 議員御指摘の農地につきましては、継続的に耕作がされていない状況については確認をしておりますので、地権者、農業委員会等とも協議をいたしまして、適切な対応をしてまいりたいと考えております。
    215 ◯阿蘇佳一議長【 110頁】 村上茂議員。 216 ◯20番村上茂議員【 110頁】 必ず目に見えるような形で対応していただきたいなと、このように思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。今の段階では、これぐらいしかお願いするしかないので、少し残念な部分もあるのですけれども、お願いします。  いろいろお聞きした中で、心配事が多くある土地利用構想ですけれども、この進ちょくに当たりましては、全庁、庁内で進行管理をする、両副市長がトップになって、4部長を構成員とする秦野SA(仮称)スマートIC周辺土地利用推進委員会ができているということをお聞きしました。そして、その委員会の下部組織として2つの作業部会、6課の各課長が入った作業部会が2つあるということですけれども、それで組織的な進行管理を行っているということですけれども、それら組織が本当に機能しているのかどうか、お伺いいたしたいと思います。 217 ◯阿蘇佳一議長【 111頁】 政策部長。 218 ◯諸星勝政策部長【 111頁】 推進委員会が機能しているかというようなお尋ねでございます。  先ほど、それぞれのゾーンの具体的な取り組みにつきましては、担当の部長からお答えをさせていただきましたが、このように、各ゾーンの目的に従い役割分担をして、組織的な対応をしているところでございます。  御紹介のありました推進委員会、両副市長をトップとして、4部長、そして2つの作業部会を立ち上げて、進行管理を強化したというところでございます。この推進委員会の中では、個別に課題が出ておりますけれども、先ほど村上議員からもお話がございました。中でも、ゾーン内の地権者や関係機関との調整が鍵になると考えてございます。当然のことではございますけれども、部会内の各課の連携はもとより、2つの部会の連携も必要になります。  インターチェンジ周辺の土地利用は、地域の活性化に向けた千載一遇のチャンスでございます。一義的には、担当部局のほうで頑張っていただくということになりますけれども、政策部といたしましても、全体の進行管理を適切にいたしまして、取り組みが滞ることがないよう、また、課題に直面した際には、でき得るバックアップをしっかりとしながら、今後も新東名高速道路の開通時期を見据えて取り組んでまいりたいと、このように思っております。 219 ◯阿蘇佳一議長【 111頁】 村上茂議員。 220 ◯20番村上茂議員【 111頁】 御答弁ありがとうございました。  何かひとつ、もう少し本気度といいますか、熱意といいますか、そういったものが伝わった御答弁が欲しかったなと思うのですけれども、それでは、副市長がトップになっておられますので、副市長のほうから御決意を少しお聞かせいただければと思います。 221 ◯阿蘇佳一議長【 111頁】 八木副市長。 222 ◯八木優一副市長【 111頁】 このサービスエリア周辺の土地利用につきましては、私が申し上げるまでもなく、本市活性化のために、短期的に取り組むべき最優先課題であると認識しております。議員が話題にしてくださいました3つのゾーンは、合計30万平方メートル、30ヘクタール以上のまとまった土地でございます。今後、200人になんなんとする地権者の方々、これらの方々の御理解、あるいはその経営方針ですね。これによって、本市が描いた土地利用構想が具体化されていくということになるわけでございます。  新東名高速道路の開通に伴うスマートインターチェンジのオープンに合わせて、順次、課題を確実に解決していくという心構えで、国あるいは神奈川県、あるいは地元の産業団体等と精力的に接触して、情報交換あるいは協議を重ねていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。 223 ◯阿蘇佳一議長【 111頁】 村上茂議員。 224 ◯20番村上茂議員【 111頁】 ありがとうございます。  副市長の御決意をいただいたわけなので、平成32年の新東名高速道路の供用開始までにはでき上がるのだろうなという理解をしておきたいと思います。  そういう前提で、最後の質問になりますが、また最後の丹沢を核とした地域活性化プロモーションに戻っていただきまして、この丹沢の魅力、それから、今、議論させていただいた土地利用構想の推進によるあの地区の姿、こういったものの活性化により、秦野の顔になるわけですけれども、この将来プロモーションについてどのようにお考えなのか、お伺いいたしたいと思います。 225 ◯阿蘇佳一議長【 112頁】 市長公室長。 226 ◯関野和之市長公室長【 112頁】 ただいま御質問いただきました丹沢を核とした地域活性化、また秦野サービスエリア(仮称)スマートインターチェンジ周辺活性化というようなお話でございますけれども、各御質問、また、答弁させていただきました内容でも、今後、県立秦野戸川公園周辺及びサービスエリア周辺は大きく変化していく、付加価値が高まっていくエリアだと認識をいたしております。シティプロモーションの観点からも、そのような取り組み、各部の後押しができますように、しっかりと本市の魅力発信に努めてまいります。  以上です。 227 ◯阿蘇佳一議長【 112頁】 村上茂議員。 228 ◯20番村上茂議員【 112頁】 ありがとうございました。  今、各部の後押しというような御答弁もありましたけれども、やはりシティプロモーションのもう一つの役割としましては、将来の秦野のあるべき姿を明示するような先導的な内容の発信をしていくのも1つの仕事なのかなと思いますので、今後、そのような発信をしていただきたいと、このように要望して、私の質問を終わります。ありがとうございました。 229 ◯阿蘇佳一議長【 112頁】 以上で、村上茂議員の一般質問を終わります。  今井実議員。              〔今井 実議員登壇〕 230 ◯9番今井実議員【 112頁】 自民党・新政クラブの今井実でございます。ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、発言通告に従いまして一般質問をさせていただきます。  まずは、大きな項目の1番目であります鶴巻排水機場の活用についてをお伺いいたします。  御承知のように、現在、鶴巻地区におきましては、浸水対策事業が進行中であります。本年6月には、居酒屋五郎兵衛前の鶴巻舞台幹線63メートルが完成し、この9月からは、塩貝橋からひかり橋間の86.9メートルの工事が始まっています。財政状況が厳しい中、いずれの工事も地盤の悪さから多額の建設費がかかるにもかかわらず、地域の安心・安全の確保に特段の御尽力をいただいておりますことに、地域を代表しまして、心から感謝を申し上げます。  そして、このことは、それだけ長きにわたり、地域が水害に苦しんできたあかしでもあります。そこで、そのあかしの一つであります鶴巻排水機場についてお伺いしますが、平成23年以降、平成26年度、平成27年度、平成28年度と毎年、鶴巻地区の市政懇談会においては、遊歩道に観光拠点を、観光資源として有効な活用はできないのかといった質問がなされています。  しかし、その答弁は、当面、建物を含め、緊急災害時の資材などを備蓄する倉庫等として活用を図っていきたいと考えている。また、地域の要望は承知しており、周辺のあじさい遊歩道や、地域住民が親しみを持てる空間として利用できるよう地元と検討していきたいと考えている。さらには、国との協議が難航している、市の財政状況による、はたまた、河川管理者である神奈川県との再協議中であり、明確な時期は言えないといったような二転三転した答弁の中で、なかなか具体的な進展が見られません。  そこで、まず、これまでの鶴巻地区市政懇談会での鶴巻排水機場に関する質疑の経過はどのようか。また、鶴巻排水機場の現状についてはどのようか、お伺いをいたします。  次に、大きな項目2番目であります、おもてなしに十分配慮された観光の推進についてを質問させていただきます。  昨今、日本各地の市町村では、観光による地域経済活性化を目的とした観光客の誘客推進に向けた戦いが日々、繰り広げられております。本市にとりましても、厳しい地域商業の現状や人口減少等による市税収入の減少を考えれば、観光の推進は、その改善策としても大変重要な施策の一つではないかと思います。  しかし、高速道路を初めとする交通網の整備などにより、観光客の行動時間が短時間化する一方で、その行動範囲は逆に広域化をしている。つまり、移動しやすくなった分、1カ所の観光地に要する滞在時間が短くなる現象が起きているとのことであります。こうした観光地を通過型観光地と呼ぶのだそうで、こうした観光地では、観光客の増加が地域活性化、すなわち外貨獲得につながっているところは極めて珍しく、むしろ消費額は減少傾向にあり、さらに、宿泊を伴う観光においては、繁華街が充実している大都市や有名な温泉地などに宿泊が集中し、一層その傾向が顕著であるとのことです。  我が秦野市は、幸か不幸か、東の東京、横浜、川崎といった大都市、そして、西の箱根、熱海、湯河原、伊豆といった大観光地に挟まれた、まさしくそのような立地にあるわけですが、では、観光客の消費意欲を高めるにはどうすればよいのか。一言で言えば、滞在時間を長くするということであります。  信金中央金庫総合研究所の調査によりますと、滞在時間が長くなると消費額も長くなる、多くなる傾向があるとのことで、3時間以上滞在すると、8割の観光客が3,000円以上消費するとのことであります。つまり、長く滞在すれば、それだけ消費額がふえるという結果でございますが、では、滞在時間を延ばすにはどういったことが必要かといえば、そのキーワードは「三感四温」。すなわち、地域資源を活用した本物を体感してもらい、感動、感心、感激の三感を感じていただくこと。そして、そのためには、何より感謝を忘れず、住・民・産・官一体となった四温による歓迎。つまり、心温まるおもてなしが不可欠であるとのことであります。  そこで、まず、本市の観光における観光客の滞在時間については、どのように御認識か。また、その滞在時間に最も大きな影響を与えるおもてなしについてのお考え、また、これまでの具体的な取り組みはどのようか、お伺いをいたします。  二次質問以降は自席にて行います。              〔今井 実議員降壇〕 231 ◯阿蘇佳一議長【 113頁】 環境産業部長。 232 ◯小澤勲環境産業部長【 113頁】 今井議員の2点の御質問にお答えをいたします。  初めに、鶴巻排水機場の活用についてお答えをいたします。鶴巻排水機場につきましては、鶴巻地区の湛水防除施設として、昭和54年度から神奈川県が施工し、昭和58年3月に完成後、昭和60年12月16日付けで本市に移管がされ、長年にわたり大きな役割を担ってまいりました。  その後、市街化が進む鶴巻地区では、台風などによる浸水被害が生じ、その浸水対策として、鶴巻舞台雨水幹線の整備を初め、その流末に位置する大根川ポンプ場を平成19年度から着手し、平成24年10月に完成、翌平成25年度から本格稼働したことにより、平成24年度末をもって、鶴巻排水機場の排水機能を停止いたしました。  御質問の鶴巻地区市政懇談会での鶴巻排水機場に関する質疑の経過でございますが、議員がおっしゃるように、平成23年度の市政懇談会から、毎回、遊歩道の観光拠点として、また観光資源として有効な活用はできないかといった要望をいただいております。その回答の中で、なかなか具体的な進展が見られない要因といたしまして、鶴巻排水機場の施設が国庫補助の対象事業であったことが挙げられます。国庫補助を活用して建設した施設につきましては、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律に基づき、施設の処分制限期間が定められており、この期間内に財産を処分する場合や、補助金の交付目的に反して使用する場合、原則として補助金の返還が発生し、国との協議が必要になることから明確な回答ができなかった経緯がございます。  次に、鶴巻排水機場の現状でありますが、現在、建屋は資材等を保管するスペースとして活用しております。また、敷地内の草刈り等の維持管理を、地域住民の皆様のお力をおかりするとともに、周辺のあじさい遊歩道の手入れに必要な用具を保管するための倉庫が、地元のまちづくり協議会により設置されておりまして、大根川、善波川の美化活動の拠点として利用していただいている状況でございます。  次に、2点目のおもてなしに十分配慮された観光の推進について、初めに、本市を訪れる観光客の滞在時間についてどのような認識を持っているかとの御質問にお答えをいたします。これまで、全市的な滞在時間に関する調査は実施しておりませんが、観光客がどの程度の時間、市内に滞在しているかを推定できる資料といたしまして、神奈川県が実施した主要観光地等観光客数の調査結果があり、本市においては、平成27年中の調査では、宿泊客数が3万1,000人、一方、日帰り客数は268万人であり、日帰り客が圧倒的に多い状況にあります。日帰り客のうち約140万人は登山やハイキングの客でありますから、滞在時間は、それぞれのコースの歩行時間を考慮しますと長いと言えますが、その他の市内観光地では、比較的短い滞在になっているものと思っております。  昨年度から平成30年度までの3カ年間で取り組んでおります国の地方創生推進交付金を活用した、都心から1時間で出会えるスローライフ体験事業の中で、県立秦野戸川公園利用者400人の滞在時間調査を行ったところ、1時間以内が51%、2時間から4時間以内が42%という結果でありました。こうした結果を踏まえますと、自然を相手に時間を過ごす方が多い傾向にあり、いかに消費につなげることができる環境を整えていくかが大きな課題と認識しております。  次に、滞在時間に最も大きな影響を与えるおもてなしについての考え、そして、これまでの具体的な取り組みはどのようかとの御質問にお答えをいたします。議員から御紹介がありました「三感四温」。これは、食文化を味わい感動し、歴史を学び感心し、そして、自然に触れて感激してもらうという三感と、住・民・産・官の4者が、感謝の気持ちを忘れずに、温かい気持ちで観光客を迎える四温。この「三感四温」のおもてなしが重要であるという認識は、私どもも同様でございます。  先ほど申し上げましたスローライフの体験事業では、現在、学識経験者を初め、市民、事業者、金融機関及び行政で構成します周遊観光促進協議会を組織し、サービスエリア周辺の拠点形成や市内の観光資源をつなぐ周遊ルートの設定等をさまざまな角度から検討を進めているところでございます。  また、これまでの具体的な取り組みについてのお尋ねがございました。当然のことではございますが、これまで観光事業を進める上では、お客様をもてなす心を常に念頭に置いて取り組んできたところでございます。ここ数年の取り組みといたしまして、鶴巻温泉駅北口周辺では、駅前の手湯や弘法の里湯の足湯、そして、持ち帰り源泉の整備を進めてまいりました。秦野駅では、観光案内所の開設やデジタルサイネージの設置、無料Wi-Fi環境の整備にも取り組んでまいりました。  このほかにもハイキングコースや登山道では、多言語表記の案内看板の更新を進めるとともに、ハイキングコースにある公衆トイレの洋式化や表丹沢での山岳公衆トイレの更新を進めるなど、秦野においでになった方に少しでも気持ちよく過ごしていただこうと、限られた予算の中で、鋭意環境整備に努めてきたところでございます。  さらに、現在は、これも国の地方創生推進交付金を活用して、平成28年度から、やはり同様の3カ年間の事業期間といたしまして、観光地を結ぶ交通手段による地域活性化事業を進めてございます。この事業は、大山と鶴巻温泉という2つの観光拠点を直接結ぶ交通手段の充実を図ることにより、まちづくりや交流を促進し、経済の活性化に取り組むものであります。現在、地元では、大山からの観光客を呼び込むためのさまざまなおもてなしの検討も進められているところでございます。  いずれにいたしましても、地域のにぎわいを創出するためには、議員御指摘の「三感四温」の取り組みが重要であり、地元の方々を初めより多くの関係者が参画され、思いを1つに住・民・産・官それぞれが役割を担い、秦野ならではの資源に磨きをかけながら、心温まるおもてなしの気持ちを持って観光客をお迎えすることが必要と考えております。  以上でございます。 233 ◯阿蘇佳一議長【 115頁】 今井実議員。 234 ◯9番今井実議員【 115頁】 御丁寧な答弁、ありがとうございました。  それでは、順番に二次質問をしてまいります。  まず、1番目の鶴巻排水機場の活用についてでございますけれども、環境産業部長のお話ですと、なかなか話が前に進まなかったのは、補助金等に関する国とのいろいろなやりとりがあったというようなお話でございます。でも、逆に言えば、そういうことがきちっと決まっているのであれば、ある程度予測ができたのではないかなと。自分としては、あの辺に住んでいるもので、いつもそう思っておりました。  環境美化の拠点として利用しているというお話もございましたけれども、地元の皆さんは、拠点というよりも、あそこは草刈りの道具を入れておく物置だというような認識をされているようでございまして、そういった意味で、そういう中途半端な状況ではなくて、やはりあそこを地域、あるいは観光資源としてきちっと使えるような、そういった整備というか、使い方をさせていただけませんかという思いが前からございまして、特に大根川、善波川、それから鶴巻親水遊歩道ですかね。あの辺は掃除をされています。草刈りをされています。皆さん、本当に熱心でございまして、そういった意味も含めて、何とかあそこを、ちょうどコースの真ん中に位置しているものですから、そういう要望が前から多かったのだと思います。  それで、少し今、話し始めてしまったのですけれども、質問に入る前に、市長に御報告といいますか、ご覧のように、鶴巻温泉駅の立体横断がここでやっと乗っかりまして、いよいよ南口も完成に向けて、4コーナーを回って、最後のむちが入っているのかなと思うところであります。大変ありがとうございます。  それで、スクリーンをごらんください。これが、今、御質問いたしました大根の排水機場の地図でございます。上から右にカーブしているのが善波川ですかね。左から右に大根川が流れて、ちょうど結節点の場所にございます。そこに、ちょうど真ん中に排水機場がございまして、ここの話で5年も6年も、市政懇談会のたびに質問が出ているという、そんな状況です。  これまで5年間のいろいろな市政懇談会での質問等を見ていましても、確かに答弁が前後したりしている場面が大変多く見受けられます。期待を持たせてみたり、その翌年の答弁はバックをしたりという、多分そういう状況が続いていたので、なかなか地域の皆さんは、一体全体どうなるのだろうと大変不安を持たれていたのではないかと思います。  それで、少しお聞きをしたいのですが、この地図に、黄色い線が河川保全区域、それから赤い線が河川区域となっていまして、鶴巻排水機場もそこにかかっているという状況でございます。地域の皆さんは、排水機場の建屋、もしくはその周辺に、観光施設というか、少し休めるところというか、そういうところが欲しいというお考えですけれども、このエリアの中は建物は一切建てられないということでしょうか。 235 ◯阿蘇佳一議長【 116頁】 環境産業部長。 236 ◯小澤勲環境産業部長【 116頁】 河川区域内に建物を設置することはできません。しかしながら、河川保全区域内であれば、河川法の許可手続を行って、設置は可能ということでございます。 237 ◯阿蘇佳一議長【 116頁】 今井実議員。 238 ◯9番今井実議員【 116頁】 河川保全区域内であれば、手続というか、できないことはありませんという御答弁でございました。  そこで、今までの鶴巻のこの中で、神奈川県との協議、国との協議というお話がございまして、県との協議も、一度整ったと言ってみたかと思うと、その翌年に再度協議が必要になりましたみたいな結構前後しているのですけれども、少し確認をさせていただくのですが、現在、国との協議、県との協議というのは進んでいるのでしょうか。 239 ◯阿蘇佳一議長【 116頁】 環境産業部長。 240 ◯小澤勲環境産業部長【 116頁】 国と県との協議が終わっているのかということだと思いますが、鶴巻排水機場の機能停止、処分についての協議は終わっておりますが、実際に撤去工事を行うときには、神奈川県と河川の協議が必要になるということでございます。 241 ◯阿蘇佳一議長【 116頁】 今井実議員。 242 ◯9番今井実議員【 116頁】 実際やるときは協議が必要といっても、大体、話としては済んでいるという理解でいいわけですよね。そこまでは。 243 ◯阿蘇佳一議長【 116頁】 環境産業部長。 244 ◯小澤勲環境産業部長【 116頁】 今、申し上げたとおり、実際にやるときには、やはり協議が必要ということでございます。 245 ◯阿蘇佳一議長【 116頁】 今井実議員。 246 ◯9番今井実議員【 116頁】 わかりました。質問を変えます。  先ほど、処分制限期間が残っているのだと。国の補助金をもらってやった部分についてだという御答弁がありました。実際、それはどの部分なのか。また、それはいつごろまでということでしょうか。 247 ◯阿蘇佳一議長【 116頁】 環境産業部長。 248 ◯小澤勲環境産業部長【 116頁】 処分制限期間が残っているのは、排水機場の建屋ということになります。この施設の耐用年数については38年となっておりますので、あと数年、処分の制限期間が残っているということでございます。 249 ◯阿蘇佳一議長【 116頁】 今井実議員。 250 ◯9番今井実議員【 116頁】 38年ということで、冒頭の答弁ですと、昭和58年に完成をしているということですから、単純に足して引けば34年ですか。あと4年ということで、そういったところもわかるのであれば、ある程度きちっと地元にお伝えしませんと、いつも答えが中途半端なので、皆さんの信用がいただけない、そのように思います。  それで、鶴巻の地区別市政懇談会の質疑の中でもございました放流口。神奈川県との協議は、この放流口を一番最初に埋めるというか、除去するというか、そういうことだと。ところが、秦野も財政が厳しくて、なかなか予算がつかないというような話を多分二度、三度された経緯があろうかと思います。その辺につきまして、放流口に対しての現在の市のほうのお考え、あるいは、実際に撤去すると、大変費用がかかるとは聞いていますが、お幾らぐらいかかるのでしょうか。 251 ◯阿蘇佳一議長【 116頁】 環境産業部長。 252 ◯小澤勲環境産業部長【 117頁】 御質問の施設の放流口についてでありますけれども、河川管理者であります神奈川県より河川法の占用許可を得まして、大根川の河川区域内に設置されております。その占用期間が平成31年3月31日、すなわち平成30年度末をもって満了となりますので、まずは放流口の撤去を先行していきたいと考えてはおります。  その撤去費用といたしましては、約8,000万円程度かかる見込みでございます。 253 ◯阿蘇佳一議長【 117頁】 今井実議員。 254 ◯9番今井実議員【 117頁】 今、御答弁にありましたように、平成31年3月31日をもって占用期間が終わると。それまでに放流口の撤去を先行したいという御答弁でございました。現場の担当としてはそういうお気持ちがあっても、二転三転して延びてしまったように、今、8,000万円とお聞きしましたけれども、予算がつかないことには、それもなかなか思うに任せないという、いつになるかわからないということでしょうか。 255 ◯阿蘇佳一議長【 117頁】 環境産業部長。 256 ◯小澤勲環境産業部長【 117頁】 私ども担当といたしましては、その予算の確保については最大限努力をさせていただきたいと思っております。 257 ◯阿蘇佳一議長【 117頁】 今井実議員。 258 ◯9番今井実議員【 117頁】 努力はわかるのですけれども、わかりやすく言うと、だから、予算がつかない、当たり前の話ですけれども、そうならない限りはいつとは言えないという、こういう理解でいいわけですね。  それで、今回、この質問をするに当たって、担当の方といろいろお話をしていますと、撤去する施設は放流口だけではないのだと。まだほかにもたくさんある。相当予算もかかりそうだというお話も聞きました。平成31年3月31日で放流口の占用期間が終わるということですけれども、その他の設備、実際、壊さなければいけないもの、処分しなければいけないもの、整理をしなければいけないものはどの程度あるのか。あるいは、その辺の予算がどれくらいかかるのか。もしタイムスケジュール的なものをお考えであれば、お教えいただきたいです。 259 ◯阿蘇佳一議長【 117頁】 環境産業部長。 260 ◯小澤勲環境産業部長【 117頁】 放流口以外の施設の解体等についての御質問でありますが、この場で明確なスケジュールをお示しすることはなかなか困難でございますので、その点については御了承いただきたいと思いますが、施設内、敷地内には、深さが2メートルを超える遊水池、そして除塵機、建屋の下には、深さ6メートルの地下ピットが埋まっております。さまざまな施設が存置されております。今後は、それらの施設を取り除き、安全な土地利用が図れるよう取り組んでいきたいと考えてございます。 261 ◯阿蘇佳一議長【 117頁】 今井実議員。 262 ◯9番今井実議員【 117頁】 それから、今、お話がありました建屋でございますけれども、地元の皆さんは、先ほど言いましたように、その建屋を活用して地域の観光拠点というか、そういった形で利用したいという御要望が強いわけですけれども、今のお話でいきますと、いろいろ施設を除去する流れの中で、建屋も、先ほど、38年の耐用年数ですか。あと4年か5年で来るわけですけれども、そのときには壊されるという御予定でしょうか。 263 ◯阿蘇佳一議長【 117頁】 環境産業部長。 264 ◯小澤勲環境産業部長【 117頁】 この解体、施設をどうするかということについては、現在の状況の中では、施設自体は残すという計画もありますが、実際どう進めていくかについては、まだ今後の検討ということになろうかと思います。
    265 ◯阿蘇佳一議長【 118頁】 今井実議員。 266 ◯9番今井実議員【 118頁】 今の御答弁ですと、壊すかどうかは決まっていないというようなお話でございましたけれども、実際、担当の職員の皆さんとお話をさせていただく中では、あの建屋の中というのは、いろいろなポンプですとか、とにかくいろいろな機械がいっぱい入っていて、とてもではないけれども、その中に人が入って、そういった活用は現実無理ですよというお話も聞いておりますし、やはり耐用年数ということもあるので、多分、それをそのまま残して、地元の皆さんがそこを活用するというのは大変無理があるのかなと。今回、質問するに当たっては、率直に自分はそれを感じました。  ただ、今、環境産業部長にもいろいろ答弁いただいたのですけれども、そういったことは、これまでの懇談会、あるいは地域で努力されている皆さんに伝わっていないというところがあるのですよ。正直、きょう、先ほど御答弁いただいたような現状といいますか、実際、これからもお金がかかると。これと、これと、ここまでやらなければ無理なのだよということをこの際、やっぱりきちっと地元の皆さんに御周知いただければありがたいなと思います。  いずれにしましても、市長が、この厳しい財政状況の中で、あれだけ鶴巻に貴重な税を投入して、南口のみならず雨水対策、浸水対策もやっていただいている。今回、少し下水道のほうにお話を聞きましたら、大根川ポンプ場を初めとしまして、雨水幹線の整備を含めますと41億3,000万円という、これだけの貴重な財源が投入されているというお話も聞きました。やはり市長も、鶴巻地域がそれだけ水に大変苦しんできたという歴史を御理解の上であればこそだと思っております。  ぜひ、例えば建屋は残せないとしましても、何とかあの中の機材の残せるものだけでも、やはり地域の歴史といいますか、あかしといいますか、メモリアルといいますか、残していただいて、線が引いてありますけれども、できるエリアのそばに、観光拠点となるような、そういう施設。あと、できたらトイレをつくってあげてほしいのですね。いいところなのです。  この写真は、大根川のほうから見た舞台という、周りの田んぼが水で埋まっても浮くという場所でございます。  それで、この写真が、善波川のほうから見たものです。ちょうど善波川を伊勢原市のほうに向くと、こんもりした森があるのですけれども、この写真がそうです。少し右側の。ここを曲がり込みますと、小さいほこらというかあれがありまして、見ると浮島稲荷ということが書いてあります。やはりこの地域が、いかに昔から水と戦ってきたのか。こういうところが水に浮く場所であるのかという1つの歴史のあかしでもありますので、そういった意味も含めまして、散策する方にそういうことが御理解いただけるような、地元の方でも知っていない人はたくさんいると思いますので、ぜひそういう、こういうのでも結構ですから脇につくっていただいて、地域の歴史をそこで体感できるような、そういう活用をしていただければありがたいなと思います。  それから、この質問の中で、観光課のほうも答弁されておりまして、この写真が水門と排水機場でございます。  この写真が、市長がいつも来てもらえます、あじさい祭りをやるところですね。大変広いエリアです。  マップには載せていただきました。ビューポイントと、ポイントを1個つけて。  この写真が、見える富士山でございます。右を見ると、これは平塚市の田んぼですね。奥がまた広くなっていまして、この写真が伊勢原市の田んぼでございます。  まち発見!鶴巻散策マップの中にも大根川ポンプ場とつくっていただいたのですけれども、さっきも言いましたが、舞台がこの辺にあるとか、そういうものもぜひこの中に加えて、マップを今度つくっていただけるとありがたいなと思います。  富士山のところも、天気のいいときに撮っていただいて、このように見えますよという、やはりそういう観光のための周知もしていただけると、改めてあそこが富士山の景観のいいところだという御認識もいただけると思いますので、水害対策だけではなく地域の観光振興、本当に鶴巻というものを知っていただく1つのいい遺産だと思いますので、ぜひ市長、皆さんのお願いを酌んで、できれば早くやってほしいのですけれども、財政が厳しいということでございます。やりくりをしていただいて、よろしくお願いしたいと思います。  それで、この質問は終わります。  続きまして、おもてなしに十分配慮された観光の推進についてということでございます。環境産業部長から、いろいろ御答弁をいただきました。「三感四温」は、環境産業部長も同じ思いですよということでございます。  我が秦野の観光の特徴としましては、御答弁の中にもありましたように、やはり丹沢、あるいは渋沢丘陵を初めとしまして、山岳とかハイキングがどうしても中心になりやすいのかなと。そういった意味でいきますと、先ほど時間が長ければそれだけお金を使うと言ったのですが、本市の場合は、イコールそうでもなかなかなさそうだという感じがしないでもありません。  この資料は、神奈川県の平成27年の観光客入込数の県下の数字でございます。これを少し整理しまして、秦野を見ますと、県下13市中、1人の消費額は下から3番目でございます。22市町村中でいきますと、下から5番目ということでございます。それで、来ている数は270万人から来ていまして、多分これは観光振興計画の予定を上回って、今、お見えになっているのかなと。そういう状況の中で、消費額や何かを比較をしますと、少し消費力が弱いなと。やはりハイキング、登山に集中するのではなくて、もう少しまちなかをうまく活用した消費額の上がるような取り組みが、これからは必要になるのではないかなと思ったりしております。  この間、インターネットでカナロコという、神奈川新聞のインターネット版ですかね。見ていましたら、こういう記事が載っていまして、秦野市と小田急電鉄は、沿線まちづくりの推進に関する連携協定を結んだと。要は、観光で、小田急電鉄と力を合わせて、少しでもお客さんを呼ぶのだと、こういうことだと思います。そして、これは、県内では、小田急電鉄は県内しか走っていませんけれども、川崎市に次いで2例目だという記事です。そして、記事の最後に、こうありました。市の担当者は、地域の活性化には市外から人を呼び込むことが不可欠だという、こういう言葉で、この記事は結ばれております。  そういった意味で、東京から1時間という環境産業部長の御答弁もございましたけれども、その1時間といったよさがまだまだ生かされていないのではないかな。今回、いろいろマップですとか、この質問をするのに調べましたけれども、車を想定した形のものが非常に少ないなと。やっぱりハイキングとか登山が中心で来てしまったせいか、歩きを想定された、そういうおもてなしが多いなと。これからは、東京から1時間で来るわけですから、車で来てくれて、ある程度町の中を回っていただいて、金を使って帰っていただくという、そういうことにももう少し積極的に取り組まれたらよろしいのではないかなと自分としては思います。  そこで、それぞれ少し順番に質問したいのですが、秦野駅にデジタル観光案内板というのがございます。タッチパネルになっていまして、触るといろいろ画面や何かが変わりますけれども、これの利用状況なんていうのは把握されていますでしょうか。 267 ◯阿蘇佳一議長【 120頁】 環境産業部長。 268 ◯小澤勲環境産業部長【 120頁】 秦野駅に設置してありますデジタル観光案内板についてでございますけれども、まことに申しわけございませんが、利用状況について、今、手持ちに資料はございませんが、ただ、この観光案内板につきましては、平成27年度には37回情報を更新しまして、昨年度、平成28年度には33回情報の更新をしてきているところであります。  実は、この観光案内板でありますが、御承知のとおり、今月に駅舎の店舗が新規オープンということもありまして、小田急電鉄側からは撤去要望をいただいているところでございます。したがいまして、撤去費用もございませんので、今は置かせていただいておりますけれども、いずれそういった方向になろうかと思いますので、今後は、案内板にかわるリアルタイムで情報提供をしていく方法を検討していく必要があると認識しております。 269 ◯阿蘇佳一議長【 120頁】 今井実議員。 270 ◯9番今井実議員【 120頁】 これも先ほど環境産業部長の答弁で、デジタルサイネージなどという難しい表現がございましたけれども、まさしく今、言われたリアルタイムで情報を観光客にお知らせするという、多分そういうツールだと思います。  ただ、今回、この看板を見させてもらいましたけれども、正直、余りおもしろくないのですね。これを見て、期待感がないというか、あちこち行こうという気にはなかなかなりません。例えば、この中に旅館リストとありますから、陣屋というやつを押しても、ただ陣屋が出てくるだけで、何もわかりません。  この辺は地図もないのですよね。例えばこういう画面にしまして、目的地を押してくださいといっても、確かに出ることは出るのですけれども、ただそれだけで、全然詳しい状況や何かがわからない。もう少し見る人に魅力的というか、このタッチパネルを触りたい。これから今度、デジタルサイネージをおやりになるのであれば、やはりそういうところに人が集まってくるような、そこに行くと何かお得感がある、楽しみがある、秦野のよさが感じられると、そういうものにされたらよろしいのではないですかね。  それと、例えばこの写真はハイキングコースで、蓑毛からヤビツ峠に行くのですけれども、今、秦野市が一生懸命やっている御師の郷なんかに関しては、一切どこにも触れられておりません。たしかあれ、2年ぐらいたつのですね。だから、もう少し、そういった意味では、リアルタイム以前の話かなと思ったりもします。  これは水無川沿いのハイキングですけれども、コースだけしかわからないという感じがしますね。少し細か過ぎて、具体的な、例えばここに行くとグルメがあるとか、そういう説明が一切ない。  特に、ほかのマップも見てそうなのですけれども、4駅中心の情報が何もないのですね。もう少し、秦野は4駅あるわけですから、やはり4駅それぞれの特徴をお客様にお伝えできるような、そういう周知の仕方も必要なのではないかな。やはりお腹もすきますでしょうし、買い物もしたいわけですから、どこにどういうものを売っているとか、どこで何をやっているとかという、そういうものももっとリアルタイムで、例えば山の日なんかでも、商店街とタイアップされていろいろやっていますけれども、やっぱり商店なり地域の商店街と連携をとられて、どこでどういうことをやっているかがリアルタイムでわかって、お客さんがそこに期待感を持って足を運べるような、そんなシステムというか、デジタルサイネージの使い方がいいのではないかなと。  例えば秦野駅でおりて、とりあえず秦野で見て、秦野で御飯を食べる。渋沢で何かイベントがあったら、そっちへ少し見に行ってみる。最後は、鶴巻温泉でお風呂に入るような、もう少し広域的な動きができるような、そういったところに付加価値のつけられるような、そういう電光掲示板というかサイネージにすれば、もっと大勢の人が使っていただける、そんな感じがします。さっき三感と言いましたけれども、感激というか感謝というか、やはりお客さんにうんと期待感を持たせる。それを裏切らないという、そういう看板にすることが、これから使っていただける1つのあれではないかと思いますので、ぜひ今度、利用者なんかの数を確認していただいて、チェックをしていただければありがたいと思います。  それから、観光マップについてでございます。これも、今回、調べさせていただいて、うち、たくさんありました。それで、インバウンドの対策なのかもしれませんけれども、秦野というマップが4種類、あと韓国語で、全部で5種類あるのだそうで、こういうつくり方は本当にどうなのかなと。幾らインバウンドといっても、実際きちんとはけているかと聞くと、余りいい返事がありませんでした。もう少し工夫をされるといいのかなと。ここに、後で少し言うのですけれども、新しい無料の遊覧、周遊観光バスですか。そういうのを出されているところもあります。そういうところの、例えば大阪府泉佐野市なんかを見ますと、やはり1枚のマップの中にうまくインバウンド対策をとっておられますので、やはりこれからはそういった努力もされたらいいのかなと、そんな感じがします。  今、スクリーンに見えています富士山ビューマップですけれども、これも私、何カ所か行ってみました。やはり先ほど申しましたように、車で行く人の対策が非常に少ないですね。  この写真は菜の花台です。この日は曇っていまして、全く富士山が見えません。多分この方角だろうなと思って写真を写したのですけれども、もう少しこういうところも、晴れていたらこういう景色ですよみたいな、何かそういう案内板だってあっていいのではないのかと。必ずしも来る日はいつも、曇りがない晴天なんてむしろ少ないぐらいでしょうから、ここだけに限らず、そういう配慮はされるべきではないかと。  それと、これは余談ですけれども、塔に上ったのですけれども、たばこの吸い殻が大変気になりました。この辺もぜひ注意を促されたらよろしいのではないかなと思います。  唯一、今泉名水桜公園、ここだけが、駐車場に行きましたら看板がありまして、ここがビューポイントだよという親切な御案内がございました。行ってみましたけれども、やはり見えませんでした。夏なので、木々が茂るから見えないのかなと。くどいですけれども、やっぱりそういうところに、晴れたときに見える景観なんかがあったらすごくいいのではないかなと。  この写真が、善波峠のトンネルを抜けたところです。正面に富士山が見えます。いいところです。ここなんかは、まさに、本当に車で来た人なんかはとめてあげたいのだけれども、市内のほうは、こんな状況。後ろを向いても、こんな状況。車もとめられないという。やはり、おもてなしというか、優しさというと、こういうところに少し気を使われたらいいのかなと。こういう場所をもっと、看板1つないのですよ。ぜひこういうところへ、さっきのマップだけではなくて、現地でわかるような、そういう看板もやはり必要ではないのかなと思います。  この写真は、弘法山に新しくできた、名水はだの富士見の湯のほうに行くところと下から上がってくるところの、ここも景色がいいのです。すばらしいです。秦野のまちが眼下に見えて、富士山が見えまして。ところが、やはり看板も何もないし、車をとめられるようなスペースはほとんどありません。ただ、周りにこういう場所がありますので、こういうところも利用されて、やはり車で来られるような方々にもう少し御配慮いただければ、もっとこういうところに人が集まって、金も使っていくのではないかなと。  この間の帰りに行きました。やはり、こういう状況です。晴れた日の夕方の富士山。赤い夕焼けをバックに、シルエットが非常に評判がよくて、大変写真を撮りに来られます。この後、もっとふえます。やはり危ないですし、その辺の御配慮をもう少しされないと、なかなか富士山のビュースポットといっても、人はなかなか来ないのではないかなと思います。  鶴巻のあじさい散歩道は、このように晴れたときの全景があって、それぞれの説明がきちんと入って、曇った日に来ても、ある程度イメージがわかるような、そういう工夫もされています。ぜひそういうところもやっていただきたいなと思います。  それから、ハイキングコース。この写真は、弘法山の鶴巻のおり口でございます。こういうおり口でございまして、何もありません。おりてきたお客さんに非常に申しわけないなという現場でございます。振り向いても、何もありません。  これが、広い上り口ですけれども、ほとんど看板がないのです。1カ所あるのです。左の隅っこ。拡大しますと、ここに弘法山と出ているのですけれども、こういうことでは少しどうなのかなと。  どちらかというと秦野市は、秦野から上って鶴巻温泉でおろすような、そういう動きもされているようです。当然そうなりますと、おりてきたお客様に対してのおもてなしというか、やはりサインは必要なのではないのかなと。これだけ広いスペースもありますので、こういうところに「ウエルカム」みたいな看板もつけていただいて、鶴巻のまちは今、こんなことをやっていますよ、このお店に行くとこんなお得なことがありますよということも、こういうところで教えてあげると、ハイカーの人たちは、それを見てまちに入っていく。そういう流れができるのだと思いますので、その辺、もう少し工夫をしていただけるとありがたいなと思います。  それから次に、観光案内でございます。これもいろいろ見させていただきまして、特に4駅。先ほど言いましたように、本市は4駅あるのが特徴ですけれども、秦野駅は、おかげさまで観光案内所ができました。あれはあれで非常にいいなと思います。しかし、渋沢駅、東海大学前駅は、駅の連絡所があります。東海大学前駅というのは、おりてもコンコースにはないのですよね。階段をおりていかないと連絡所はありませんから、コンコースをおりたところには、そういう観光の案内は一切ございません。渋沢駅も連絡所はあるのですけれども、やはりもう少し観光客に入りやすいようなイメージづくりをされませんと、市民はいいですけれども、一般の人はどうなのかなと。特に、中に入ったときに、棚が3つぐらいあったのですけれども、要するに、秦野市の何とか募集とかみたいなやつとごっちゃになっていますので、そういうところももう少し工夫をされて、観光客がとりやすい、見やすい対応をされると非常にいいと思います。  それで、ここは鶴巻温泉駅でございます。鶴巻温泉という、市長が非常に自慢されている温泉まちの観光の案内所を兼ねたところですけれども、アップしますと、ほとんど入っておりません。ですから、こういう状況ですと、本当におもてなしといった意味ではどうなのかなと。やはりその辺、もう少し細やかな心遣いを持たれて、観光案内といいますか、楽しめる方法を検討されたらと思います。  それで、今回、とにかくマップがいっぱいあります。嫌になるぐらいあります。それでいて、駅の周辺の案内は、さっきも言ったように、何もありません。例えば、秦野市全部が無理なら、各4駅制限の近くだけでも冊子のようなやつで、それ1枚あればある程度、オールインワンではありませんけれども、わかるような、たしか伊勢原市はそういうことをやっていたような気がするのですけれども、そういう取り組みをされる予定はありますか。要するに、そのマップを見ると、ハイキングルートですとかグルメですとか、そういうのがわかるという。1冊あればみたいな、そういう対応はいかがでしょうか。 271 ◯阿蘇佳一議長【 122頁】 環境産業部長。 272 ◯小澤勲環境産業部長【 123頁】 いろいろと、いろいろな視点から御指摘をいただきまして、まことにありがとうございます。  お尋ねの総合的なパンフレットといいますか、駅ごとのそういったいろいろな要素を取り入れたものという御提案かと思いますけれども、現状では、そういった冊子関係のものについてはございませんけれども、今後の研究課題とさせていただければと思います。 273 ◯阿蘇佳一議長【 123頁】 今井実議員。 274 ◯9番今井実議員【 123頁】 ぜひ、さっきから言っているように、うちも財政が厳しい。観光というのは、そういうところに大変寄与するものだと思います。秦野にも財産がいっぱいあります。大勢の議員の方から、まだうちのポテンシャルは使い切れていないのだという御指摘もあるわけですから、ぜひもっと知恵を使っていただいて、秦野に来られる方たちがもっと楽しめるような工夫を積極的にやっていただければありがたいと思います。  それと、新たな受け入れ体制ということで、先ほど少し言いましたけれども、レンタサイクルとか、あるいは周遊バスなんかの運行とか、そういう取り組みについてはどのように考えておられますか。 275 ◯阿蘇佳一議長【 123頁】 環境産業部長。 276 ◯小澤勲環境産業部長【 123頁】 いろいろな御提案をいただいておりますが、レンタサイクル、あるいはそういった周遊バスについても、確かに、ただ、公共なのか民間なのか、そういった役割分担等もいろいろあるでしょうし、やはり繰り返しになりますけれども、貴重な御意見として受け止めさせていただきまして、今後の研究課題とさせていただきます。 277 ◯阿蘇佳一議長【 123頁】 今井実議員。 278 ◯9番今井実議員【 123頁】 先ほど言いましたように、登山とかハイキングのお客さんだけではなくて、やはり電車で来られて、秦野のまちを見てみたいというようなお客さんも結構おられると思うのですよ。例えばそういう人たちが、七福神を見たり、田原ふるさと公園に行ったりはなかなか厳しいと思います。そういうところもうまく回れるような、やはりそういうコースづくり、仕組みづくりを積極的にやられるべきではないのかなと。  先ほど言いましたけれども、佐賀県有田町とか、あるいは大阪府泉佐野市、横浜市はもちろんですけれども、結構おやりになっています。今、環境産業部長がおっしゃったように、無料のところもあれば、有料のところもございます。ただ、皆さん、おっしゃっていることは一緒ですね。市民の皆さん、市外の皆さん、乗車して、泉佐野市の魅力をもっと知ってもらうために、このバスを運行していますという、大体同じような、当然観光に来ていただきたいから、そういう目的でしょうけれども、秦野も同じだと思うのですね。やはり市内外を問わず、秦野のまちを楽しんでいただきたい、来ていただきたいという目的で、こういう巡回バスを皆さん、それぞれ工夫をされてやっていらっしゃるのだと思います。だから、ぜひこれも、もう少し積極的に取り組んでいただいて。  今回、いろいろ質問して、大体答弁が考えますとか努力しますとか、ほぼそれで、できています、こうやっていますという答弁がなかったのですね。それで、秦野市観光振興基本計画を見ますと、これは平成24年3月にできています。もう5年たっているわけです。きょう聞いたようなことは、全部この中に載っています。目標としてこの計画をつくられて、5年たって、それがほとんどできていないという現状はどうなのかなと。やはりできるところから、1カ所でも2カ所でも積極的に取り組まれるべきだと私は思います。  せっかく秦野は、東京から1時間、丹沢というすばらしい山の懐に自然がいっぱいあるところですから、やっぱりそのよさを十分に生かしていただいて、少しでもお客さんがふえるような具体的な対策を打っていただきませんと、今、地域商業はなかなか厳しいのですけれども、立ち直るのも厳しくなってしまいますので、そういったところをもう少し積極的に取り組んでいただけたらありがたいなと思った次第でございます。  これが出てきました。では、きょう、この後、会議もいっぱいありますので、これ以上やっていますと、もっと言いたいことはいっぱいあるけれども、きょうはこの程度でやめておきます。また改めて、仕切り直しで。ただ、今回、たばこ祭というのがすっかり私、頭が飛んでしまっていまして、その忙しい中で、観光課、それから産業政策課の職員が一生懸命答弁書をつくってくれたことに心から感謝を申し上げます。ただ、いずれにしましても、そういう職員の努力に報いるためにも、やっぱり成果の出るような取り組みを、この観光振興基本計画に載っている、やるのだという、秦野の課題点ということをきちんとみずからうたっていらっしゃいますので、その課題点を一つ一つ速やかに、スピード感を持って対応していただくことを要望しまして、私の質問を終わります。 279 ◯阿蘇佳一議長【 124頁】 以上で、今井実議員の一般質問を終わります。  お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 280 ◯阿蘇佳一議長【 124頁】 御異議なしと認めます。  したがって、そのように決定いたしました。  本日はこれで延会いたします。              午後 4時21分  延会 Copyright © Hadano City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...