横須賀市議会 > 2020-09-16 >
09月16日-02号

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  1. 横須賀市議会 2020-09-16
    09月16日-02号


    取得元: 横須賀市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-17
    令和 2年 定例議会( 9月) 令和2年(2020年)横須賀市議会9月定例議会(第2日)---------------------------------------令和2年9月16日(水曜日)---------------------------------------出席議員(40名)議 長 板  橋     衛 副議長 渡  辺  光  一 1番 竹  岡     力  2番 加  藤  ゆうすけ 3番 木  下  義  裕  4番 藤  野  英  明 5番 二  見  英  一  6番 川  本     伸 7番 葉  山  な お し  8番 堀    りょういち 9番 小  林  伸  行 10番 小  室  卓  重11番 は ま の  まさひろ 12番 ね ぎ し  か ず こ13番 大  村  洋  子 14番 井  坂     直15番 大  貫  次  郎 16番 田  中  洋 次 郎17番 関  沢  敏  行 18番 本  石  篤  志19番 石  山     満 20番 小  幡  沙 央 里21番 高  橋  英  昭 22番 工  藤  昭 四 郎23番 長 谷 川     昇 24番 杉  田     惺25番 山  本  けんじゅ 26番 南     ま さ み27番 西  郷  宗  範 29番 大  野  忠  之31番 土  田  弘 之 宣 32番 伊  関  功  滋33番 永  井  真  人 34番 角  井     基35番 嘉  山  淳  平 36番 松  岡  和  行37番 加  藤  眞  道 38番 青  木  秀  介39番 青  木  哲  正 40番 田  辺  昭  人---------------------------------------出席説明員市長 上  地  克  明 副市長 永  妻  和  子副市長 田  中     茂 市長室長 井  上     透市長室特命参与 中  野  愛 一 郎 経営企画部長 平  澤  和  宏総務部長 藤  井  孝  生 財務部長 石  渡     修文化スポーツ観光部長 上  条     浩 福祉部長 植  野  不 二 夫健康部長 山  岸  哲  巳 健康部疾病予防担当部長 森  田  佳  重こども育成部長 志  村  恭  一 資源循環部長 坂  下  一  仁経済部長 上 之 段     功 都市部長 廣  川  淨  之土木部長 角  川  正  彦 教育長 新  倉     聡教育委員会教育総務部長 佐 々 木  暢  行 教育委員会学校教育部長 米  持  正  伸---------------------------------------出席事務局員事務局長 渡  部  良  次 総務課長 杉  本  道  也総務課係長 小  泉  一  郎 議事課長 島  崎  恭  光議事課主査 堀  越  裕  子 議事課主査 吉  澤  範  雄議事課主査 川  瀬  美  哉 議事課主査 渡  邊  将  成---------------------------------------議事日程                       令和2年9月16日午前10時開議第1.一般質問について---------------------------------------本日の会議に付した事件 議事日程のとおり---------------------------------------議長の報告1 8月31日 議会運営委員長から、次の議案の提出を受けた。  議員提出議案第3号 横須賀市議会会議規則中改正について  議員提出議案第4号 横須賀市議会委員会規則中改正について2 9月3日 教育福祉常任委員長から、審査報告書及び陳情審査報告書の提出を受けた。3 9月3日 都市整備常任委員長から、審査報告書及び陳情審査報告書の提出を受けた。4 9月7日 生活環境常任委員長から、請願審査報告書及び陳情審査報告書の提出を受けた。5 9月11日 予算決算常任委員長から、審査報告書の提出を受けた。6 9月16日 市長から、議案第102号から第112号までの11件の提出を受けた。7 9月16日 市長から、報告第28号から第33号までの6件の提出を受けた。---------------------------------------            午前10時00分開議 ○議長(板橋衛) ただいまから本日の会議を開きます。 本日の会議録署名議員に、葉山なおし議員と西郷宗範議員を指名します。 議長の報告は朗読を省略し、これより議事日程に入ります。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(板橋衛) 日程第1.一般質問を行います。 質問を許可します。藤野英明議員。     〔藤野英明議員登壇、拍手〕 ◆4番(藤野英明) 藤野英明です。よろしくお願いします。 1.「ベイビーロスアウェアネスウィーク~亡くなった赤ちゃんと御家族に想いを寄せる1週間~」を本市が公的な啓発週間と位置づけて積極的に周知することで、流産・死産・中絶・新生児死亡等によって、赤ちゃんを亡くした御遺族の存在とグリーフケアや支援の必要性を広く世間に啓発し、亡くした赤ちゃんについて他者に語ることができるきっかけとする取組の必要性について。 これまで私は、流産・死産・中絶・新生児死亡などによって、赤ちゃんを亡くした方々が受けている心身のダメージの深さ、社会的な理解の絶望的な欠如、そしてグリーフケアとあらゆる支援の必要性と社会に対する啓発の重要性を繰り返し訴えてきました。 世間が知らないだけで、本当にたくさんの命が失われています。例えば、妊娠を経験したことがある女性の約4割が流産を経験しており、50人に1人が死産を経験しています。妊娠すれば誰もが健康な出産をするものという誤った神話のせいで、家族や友人にも話せず、周囲の無知からくる言動によって、妻も夫も孤立して苦しんでおり、自責感や悲しみは何年も続きます。グリーフケアを受けられる仕組みとともに、世間の誤解と無理解と偏見を解消する必要があります。 こうした問題提起を上地市長は強い共感を持って受け止め、新たな取組をスタートしてくれました。かねてから本市は「天使ママの会」の会場提供や広報協力を行ってきましたが、新たに赤ちゃんの亡きがらとお別れする中央斎場に相談窓口一覧を掲載したリーフレットの配架、赤ちゃんを亡くした御家族のお気持ちを心理相談員が聞かせていただくエンジェルサポート、さらにこの9月定例議会の委員会質疑を通して、死産届を提出する市役所の戸籍窓口にエンジェルサポートのチラシを配架するようになりました。こうした本市の取組は、全国の当事者の方々や団体から高く評価されています。 ようやく国も流産・死産を経験した女性の支援に初めて着手します。厚生労働省は、実態をつかむために今年度中に全ての都道府県と市町村に対して調査を行い、経験者の心理的な影響やケアの状況を把握し、助産学などの専門家や自治体の妊娠相談窓口の担当者らを交えた研究会を立ち上げ、自治体が支援体制を整備する際の指針を今年度中に示すとのことです。まさに当事者の方々の活動や、本市のような先進自治体の取組が国を動かしたと言えるでしょう。 けれども本市にも厚生労働省にも、残念ながら欠けている取組があります。それは、社会の無理解を変えるための取組です。メディアが「妊娠すれば必ず健康な赤ちゃんが生まれる」という誤った神話を垂れ流し続ければ、世間の正確な理解は進まず、御遺族は周囲から呪いの言葉をかけ続けられるでしょう。幾らグリーフケアがなされても、社会の理解がなく、誤解と偏見が解消されなければ苦しみは再生産され続けます。 だからこそ本市は、社会の理解を目指すための新たな取組を行うべきです。私は「ベイビーロスアウェアネスウィーク~亡くなった赤ちゃんと御家族に想いを寄せる1週間~」の取組を提案します。諸外国では国際的な啓発週間として、毎年10月9日から15日を「ベイビーロスアウェアネスウィーク」と定めて、たくさんの赤ちゃんが亡くなっている現実への理解を一般に広め、御遺族への支援の必要性について人々の意識を高め、亡くなった赤ちゃんを思いたたえるとともに、今まで誰にも語ることができなかった赤ちゃんの死について、御遺族が他者に話せるきっかけにしてほしいという活動を行っています。最終日の夜7時からは亡くなった赤ちゃんを思い、キャンドルを灯すイベントが行われていますが、その様子はSNSで発信され、世界中の人々がつながる機会となっています。 残念ながら我が国では「ベイビーロスアウェアネスウィーク」を、まだ公的な啓発週間としていません。私自身、数年前からこのアクションを知りながらも動きを取れずにきました。しかし昨年、複数の当事者団体の代表らが集まって結成された市民団体「アンジー」が、日本にも「ベイビーロスアウェアネスウィーク」を定着させる活動を開始しました。今年はシンボルマークであるピンクアンドブルーリボンのピンバッジの作成のクラウドファンディングを実施、予想を大幅に上回る形で成功させ、改めて高いニーズを痛感させられました。 次は、政治・行政が取り組む番です。ほかの様々な啓発週間などと同様に、本市はこの取組を公的な啓発週間と位置づけるべきだと提案します。グリーフケアと社会への啓発活動は車の両輪です。これまでの本市の実践は、あくまでも御遺族のみを対象としてきました。しかし、社会の側が変わらなければ、御遺族の苦しみは決して癒えることはありません。 本市は、「ベイビーロスアウェアネスウィーク~亡くなった赤ちゃんと御家族に想いを寄せる1週間~」を公的な啓発週間と位置づけて、積極的に周知することで、流産・死産・中絶・新生児死亡などによって、赤ちゃんを亡くした御遺族の存在とグリーフケアや支援の必要性を広く世間に啓発し、亡くした赤ちゃんについて他者に語ることができるきっかけとする取組とすべきではないでしょうか。 2.新型コロナウイルス感染症パンデミックの今こそ自殺対策を強化する必要性について。 本市の自殺による1年間の犠牲者数は、昨年、2019年、過去20年間で最も少ない54人(警察庁自殺統計)となりました。過去最悪だった2002年の108人(厚生労働省人口動態統計)から犠牲者を50%も減らすことができたのです。10年間で30%減少させたフィンランドが世界のお手本として高く評価されてきましたが、17年間で50%減少という本市の成果は評価されるべきです。上地市長をはじめ、保健所健康づくり課の皆さん、そして長年御尽力してくださった市役所内外の全ての関係者の皆さんと、本来ならばねぎらい合いたい気持ちです。 しかし今、私たちはこの成果をなかったものと頭を切り替えねばなりません。コロナ禍によって自殺が急増すると、世界中の関係機関や研究者たちが警告しています。自殺の犠牲者数は大災害が起こった直後は低くなるものの、1年後、2年後と大きく上昇していくことが明らかになっています。ある研究者は、来年の我が国の自殺犠牲者数は4万7,000人との推計を発表しました。過去最悪だった2003年を1万2,000人も上回るこの推計を現実にしないために、今こそ自殺対策を強化せねばならないと私は考えています。 コロナ禍によって、今後自殺が急増するという強い危機感を、市長、共有していただけるでしょうか。また、自殺対策を強化する必要があるとお考えでしょうか。 コロナ禍では国民全てが被災者であり、心身のバランスを崩して助けを求める声が圧倒的に増えています。これは世界的に問題となっており、国連は5月に各国に対策強化を要請しました。我が国でも多くの人々が「コロナうつ」に追い込まれていることから、厚生労働省も8月にメンタルヘルス全国調査を行いました。 さらに、コロナ禍の前からハイリスクな立場に追い込まれていた方々は、より深刻な状況へと追い込まれています。しかし、圧倒的な数のストレスフルな方々の出現によって、その声はかつてないほどに聞こえづらくなってしまいました。埋没してしまいかねないハイリスクな方々を絶対に見過ごしてはなりません。 しかし、外出や他人との関わりが可能なほかの災害とは異なって、コロナ禍では、訪問型の支援をはじめ、街頭での啓発活動や人々を集めての研修など、本市が積み上げてきた取組が実践できない難しさがあります。 それでも、だからこそ、パンデミック下でも行うことができる自殺対策を、みんなで知恵を絞っていくべきです。本市には全国のお手本となる取組が幾つもありますが、そのエンジン役が「自殺対策推進協議会」です。市役所内外の様々な関係機関によって構成されており、総合的かつ包括的な視点で、本市の自殺対策を推進してきました。 しかし、今年度の第1回は7月30日に予定されていたものの、コロナ禍を理由に書面会議に変更されてしまいました。書面で「新型コロナウイルスによる自殺への影響及び対策」について意見を求めてはいますが、本来ならばほかの審議会などと同様に、密にならない環境を設けて本協議会を招集し、しっかり対策を議論して、今後の取組を強く発信していくべきでした。会議録は現在も公開されておらず、どのような意見が提出されたのかも分かりません。コロナ禍の影響がなくなるまでは、年度初めと年度終わりの年2回の開催という慣例もやめるべきです。 本市の自殺リスクが高まっていると言われる非常事態の今こそ、本市が取るべき自殺対策を徹底的に議論するために、改めて自殺対策推進協議会を招集すべきではないでしょうか。 企業の決算期で倒産や失業が増えるために、自殺の犠牲者が増えるハイリスクな時期であることから、我が国は毎年3月と9月に自殺対策を強化してきました。しかし今、本市の動きは全く見えなくなってしまいました。例年の街頭キャンペーンなどは中止、辛うじて市立図書館での自殺対策関連図書の特設コーナーは今年も設置されますが、本市ホームページやSNSを見ても、他都市のようにメンタルヘルスについて市民に注意を呼びかけることもなく、東京都のように8月から前倒しで自殺予防週間の取組を実施することもありません。 今後も第2波、第3波の襲来や新たな感染症も起こり得るわけですが、本市は手をこまねいて対策を打たないのではないかととても心配です。 もともとハイリスクな時期であるために設定された9月の自殺予防週間、3月の自殺対策強化月間について、感染症パンデミック下で、今後どのように取り組んでいくのでしょうか。 日本自殺予防学会や日本うつ病学会など関係学会は、積極的にメッセージを発信しています。それらを参考に、本市もコロナ禍でも積極的に取組を行うべきです。 まず第1に、市民向けの発信を強化すべきです。 これまで経験したことのない、強く長引く鬱気分や不安を感じたならば、我慢せずに身近な信頼できる人や保健所やメンタルクリニックなど、精神保健の専門家に相談してほしいというメッセージを、本市はホームページやSNSや町内会・自治会の掲示板や回覧版など、あらゆる媒体を通じて繰り返し発信していくべきではないでしょうか。 第2に、ゲートキーパーに協力を求めるべきです。本市には養成研修を受けて多くの方々が登録してくださっていますが、さきの質問で述べた「身近な信頼できる人」になっていただけるはずです。今こそ力を貸していただくべきです。 自殺予防の貴重な人材であるゲートキーパー登録をしていただいている皆さんに、協力を求めるべきではないでしょうか。例えば自殺予防週間をきっかけに、ゲートキーパーの基本である「TALKの原則」(声に出して心配していることを伝える、「死にたい」という気持ちについて率直に尋ねる、絶望的な気持ちを傾聴する、専門家につなぐ)を特に意識して周囲の方々と接していただきたいと、本市は改めて呼びかけるべきではないでしょうか。 第3に、これまでの取組の中で、オンラインで代替できる取組を検討して、できることからとにかく実行すべきです。例えば、町田市ではゲートキーパー養成講座をユーチューブで9月30日まで配信しています。本来は対面でのやり取りが重要ですが、動画の視聴と参加者アンケートへの入力をもって研修とすることは、従来型の日程と会場の制約から参加できなかった人も、受講できるなどのメリットもあります。 本市が実践してきた様々な取組から、オンラインで代替できる取組を洗い出して、できることから速やかに実行すべきではないでしょうか。 3.新型コロナウイルス感染症の感染者情報の公表の在り方が性的マイノリティーとされる方々の性的指向・性自認のアウティングとなるために当事者に強い不安感を与え、受診行動にも悪影響を与えている現状に早急に対応する必要性について。 今年2月、厚生労働省は各自治体に対して、新型コロナウイルス感染症の感染者情報の公表は、2019年に作成された基準を参考にするように通知しました。項目は、年代、性別、居住の都道府県、症状などです。この基準はあくまでも目安に過ぎないため、現状では自治体は個別に判断しており、自治体ごとに公表項目はばらばらです。本市では、性別、年齢、職業、同居人、症状・経過、渡航歴、感染経路、行動歴、居所、その他の10項目を公表しています。ある自治体では児童・生徒に陽性が出た際に「非公表にすれば逆にデマが広がる」と学校名や学年、クラスまで公表しています。 そもそも感染症法では、予防のために必要な情報を積極的に公表するよう義務づけていますが、一方で「個人情報の保護に留意する」ことも定めており、情報公開と個人情報保護を両立させねばなりません。しかし、SNSやネットでは、個人を特定し、さらす動きが止まりません。全国各地で感染者や家族、医療関係者への差別・偏見、誹謗中傷、事実無根のデマが横行しています。 そこで、政府は9月に「偏見・差別とプライバシーに関するワーキンググループ」を設置しました。今後は感染者の情報をどこまで公表するか、プライバシー保護と両立させる在り方を、11月をめどに公表する方針となりました。 しかし、11月を待たずに、今すぐ本市が対応すべきことがあります。性別の公表に本人同意を必要とすべきです。本人が望まない場合は公表しない、また本人の望む形で公表するよう、すぐに対応すべきです。 いわゆる性的マイノリティーとされる方々の中には、様々な理由から戸籍を変更せずに職場や学校で暮らしている方がたくさんおられます。 例えば戸籍上は男性のまま、女性として生きているトランスジェンダーの女性の方は、陽性と判明すれば男性と公表されてしまいます。職場では女性として働いているので、自治体の感染者情報の公表によって性自認がアウティングされてしまうのです。濃厚接触者として、同居人と公表された同性パートナーに陽性が判明すれば、性的指向もアウティングされてしまいます。 自治体による公表のたびに性自認や性的指向がアウティングされる不安を抱いている方がとても多いこと、アウティングされてしまう不安から体調が悪くても受診をためらう声が多いことからも、全国団体「LGBT 法連合会」は、個人情報の公開は極めて慎重に行うよう全国の自治体に要望しました。 「横須賀市男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例」の第3条第6項では「性的指向、性自認等に関する公表の自由が個人の権利として保障されること」とアウティングの禁止を明文化しています。そもそも感染者の性別を公表することで、市民の感染予防が向上するか、極めて疑問です。実際、既に静岡県では、本人同意がなければ年代も性別も非公表としています。 本市はこれまで感染者情報として性別の公表を続けてきましたが、性別の公表がアウティングにつながることをきちんと議論した上で公表を続けてきたのでしょうか。もしそうならば、性別を公表することと決めた理由をお聞かせください。 個人情報の保護に留意することを定めた感染症法からも、アウティングを禁止した横須賀市男女共同参画及び多様な性を尊重する社会実現のための条例からも、今後の感染者情報における性別の公表は、あくまでも本人同意に基づくものとすべきではないでしょうか。 また、やむを得ず公表する場合でも、本市ホームページやSNS、報道発表においては、あくまでも本人の思いに沿った内容で公表すべきではないでしょうか。 4.10月に実施される国勢調査において本市は決して調査票を修正することはあり得ないこと、同性パートナーの方々にありのままに回答してほしいことを市長が明言する必要性について。 今年は5年に1度の国勢調査の年ですが、その目的は日本に住む全ての人と世帯に関する正確な情報を収集して、今後の政策立案につなげることです。 しかし、国の最も重要な統計調査と位置づけられて正確な情報が求められているのに、総務省統計局は同性パートナーの方々の関係性を勝手に修正している問題が、2010年の国会質疑で明らかになりました。 調査票には、世帯全員の氏名と性別、世帯主との続き柄、例えば「世帯主または代表者」「世帯主の配偶者」「子」などを選んで記入します。同性パートナーの方々は、お一人が「世帯主」を選んで、もう一方の方が「配偶者」と記入することになります。それを総務省は本人の承諾もなく「誤記」(あやまり)として扱い、「配偶者」を選んだものを「他の親族」へと変更しているのです。「他の親族」とは、おじや、おばや、いとこを示す続き柄ですから、修正によって事実を反映しない誤った統計となります。 続き柄を勝手に修正してきた理由を総務省は、我が国では同性婚が認められていないからだと述べています。しかし、異性同士であれば事実婚であっても、1920年から「配偶者」として集計し公表してきました。調査票の「配偶者の有無」の欄には「(婚姻の)届出の有無に関係なく記入して下さい」と記されており、異性パートナーは事実婚の場合でも法律婚と同じ扱いをされています。婚姻届を出していない・法律上の結婚ではないという点で同性パートナーと同じであり、総務省の説明は矛盾しています。 長年、当事者団体や有識者は是正を求める活動を続けてきましたが、8月末に総務大臣が今回の調査でも方針は変えないと明言しました。6月末現在で本市を含む51自治体がパートナーシップ制度を導入し、利用したカップルが1,052組にも上る中で、当事者を国勢調査の上で見えない存在にするのは調査の目的にも反しています。 統計法では回答義務を定めていますが、正確に回答しても国が結果をねじ曲げてしまうことから、全国の当事者の方々は、そもそも調査には回答しないと述べています。 ところで、調査の実務を担当するのは市町村なので、改めて本市の担当課と意見交換をして確認をしたことがあります。 市職員と募集で選ばれた市民の方が研修を受けた後に調査員となります。本市ではその研修の際に、全ての市民の方々に「ありのままに書いて下さい」とお願いするよう研修しているとのことです。つまり、同性パートナーの皆さんに対しても、「御本人たちの認識のままに記入して下さい」とお願いするよう研修をしているとのことです。 また、調査員や本市が御本人の許可なく勝手に続き柄を修正することは法令上もあり得ないこと、この件についてはコールセンターに問合せが来ることが予想されるが、その際にも「ありのままで書いてほしい」とお答えする旨の見解をいただきました。 国のかたくなな姿勢ばかりがメディアで報じられてしまうので、残念ながら本市の調査への基本的な姿勢は当事者の皆様には全く知られていません。既に本市の国勢調査の取組はスタートしています。9月20日まで調査員が各世帯を訪問して調査票を配布します。回答期間は10月7日までと調査票への回答が目の前に迫っている今、ぜひ上地市長に同性パートナーの皆様に向けて、改めて本市の基本姿勢をお伝えしていただきたいのです。 国とは異なり、本市では同性パートナーの方々が「世帯主」「配偶者」と記入した場合に、市の担当課も調査員も「配偶者」を「他の親族」に修正することは決してあり得ないと明言していただけないでしょうか。 そして同性パートナーの方々に対して、本市の国勢調査の調査票には、御本人の認識のままに、ぜひ回答していただきたいと明言していただけないでしょうか。 以上、お答えください。 それでは、1問目の質問を終わります。 2問目以降は、一問一答席で行わせていただきます。 ○議長(板橋衛) 理事者の答弁を求めます。上地克明市長。     〔上地克明市長登壇〕 ◎市長(上地克明) いつもながら思いの籠もった御質問、ありがとうございます。 まず、公的な啓発週間の位置づけについてです。 私は、「あらゆる差別はこれを許さない」というスタンスで政治行政に取り組んできています。不幸にもお子さんを亡くされた方々が、いわれのない差別を受けることは、大きな社会問題であり、大変悲しいことだというふうに思います。 本市のこれまでの取組は、お子さんを亡くされた御遺族へのグリーフケアが中心でした。 周囲の無配慮な励ましや理解不足により、御遺族の苦しみが長引くことのないよう、支援の必要性について、人々の意識を高めていくことも必要であると考えています。 一方で、啓発の仕方によってはフラッシュバックが起こり、かえって不調を訴える方々もいらっしゃることが懸念されますので、どのようなやり方で啓発していくのがよいのか、関係する諸団体の方々にお話をお伺いをした上で、考えていきたいというふうに思います。 次に、自殺対策の強化についてです。 新型コロナウイルスの感染拡大の影響による経済活動の落ち込みや、日常生活の変化などから自殺者の急増が懸念されているところです。 強い危機感をもって、自殺対策に取り組んでいく必要があると考えています。 次に、自殺対策推進協議会についてです。 7月末に書面会議により開催した自殺対策推進協議会では、大災害等発生の数か月後から自殺者が増えることや、生活困窮により心を病む人が増加することなど、貴重な御指摘、御意見を伺いました。 協議会には、医師等の医療関係者も含まれておりまして、対面での協議会を今すぐ開催する予定はありませんが、書面会議であっても、委員の皆さんの意見を本市の施策にできるだけ反映できるよう、努めてまいりたいと思います。 次に、自殺予防週間、自殺対策強化月間の取組についてです。 新型コロナウイルス感染拡大の状況に鑑み、3月、9月ともに、従来のような街頭キャンペーンは実施していません。 9月の自殺予防週間では、広報よこすかでの周知、啓発用ティッシュの市施設等での配布に加え、保健所職員がFMブルー湘南に出演して、自殺予防週間の周知や命の大切さの呼びかけを行いました。 3月の自殺対策強化月間の取組についても、感染拡大状況等を見ながら、どのような方法で実施できるか、ぜひ検討してまいりたいと思います。 次に、相談を促すメッセージの発信についてです。 コロナ禍におけるメンタル面での不安解消は、自殺の防止に大変重要なことであるというふうに認識しています。 広報よこすかや広報掲示板へのポスター掲示、相談窓口紹介冊子「よこすか心のホットライン」の配布先の拡大など、周知に努めているところです。 今後、ホームページやツイッターなどを通じて、情報発信にも取り組んでまいりたいと思います。 次に、ゲートキーパーへの協力の呼びかけについてです。 ゲートキーパーに登録いただいている市民の皆さんには、日頃から悩みを抱えている方々のサポートを担っていただいているところです。 コロナ禍において、ゲートキーパーの皆さんには、より一層、協力を仰ぎたいと考えていますので、改めて身近な方への声かけなど、協力を呼びかけてまいりたいと思います。 次に、オンラインの取組についてです。 ゲートキーパー養成研修をはじめとした自殺対策の研修は、対面形式で行うのが最も効果的であると理解しています。 他都市のオンラインの取組を参考にしながら、ぜひ実施方法を研究したいと考えます。 次に、「新型コロナウイルス感染者情報として性別の公表を決めた理由についてです。 議員のおっしゃるとおり、感染者情報の公表により、性自認や性的指向がアウティングされてしまうことは決してあってはならないと思います。 本市としても、いわゆる性的マイノリティーとされる方々に限らず、新型コロナウイルス感染症にかかられた全ての方の個人情報について、個人が特定されないよう議論した上で、市民への注意喚起など、感染症の拡大防止の観点から、国の方針に基づき、性別の公表を決めました。 次に、性別の公表の在り方についてです。 現状では、御本人の同意を得た上で性別などの公表を行っております。 今後については、先ほどの理由から、性別の公表はやむを得ないと考えていますが、議員がおっしゃるとおり、御本人の思いに沿った内容で公表したいと考えます。 次に、国勢調査の同性パートナーの取扱いについて、併せてお答えをいたします。 まず、提出いただいた調査票の記載内容について、市の担当課、調査員が修正することは全くありません。 また、お話のように、お伝えしなければいけないということの意味で、記入に当たっては、世帯のままの状況、認識のまま回答してくださいということをお伝えしたいと思います。 ○議長(板橋衛) 藤野議員。 ◆4番(藤野英明) 市長、御答弁ありがとうございました。 質問の順序は逆になりますが、4番目、国勢調査に対する本市の姿勢を明らかにしてほしいという点から、改めて再質問を始めていきたいと思います。 本市の基本姿勢、上地市長、強く明らかにしていただきました。これはもともと同性パートナーの方に限らず、全ての方にありのままに書いてほしいというのが本市の基本姿勢である。国がどうあろうと、本市はそう望んでいるということを、ぜひ広く市民の皆様に知っていただきたいと思います。 これは追加の情報なのですが、1つ注目すべき動きがありました。これは同性パートナーの皆さんに、ぜひ知っていただきたいということです。 9月8日に、超党派の国会議員からなりますLGBT議員連盟が総会を開きました。そこで、この問題について、議員連盟のメンバーと総務省統計局の担当者との意見交換が行われました。その際、担当者が新たな発言をされました。 元データをそのまま集計して発表することは、大臣の発表のとおり、ありません。ただ、配偶者と同性パートナーが選択した記入状況については、検討の余地があるとお答えになりました。つまり、事務処理上、同性パートナーで配偶者と記入した人がどれくらいいるかという状況を追うことが、史上、初めて示唆されたわけです。 このような動きもあることから、当事者の皆様には、決して諦めずに調査票をありのままに書いていただきたい。特に本市は、上地市長が明言していただいたように、絶対にありのままに書いていただきたいし、絶対に本市は改ざんをしない。そして、新たな動きもあることから、あるいは将来、過去の調査票を基に集計し直される可能性もあるから、改めて市長、ぜひありのままに出していただきたいと皆さんに訴えていただけないでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) ぜひ、ありのままに書いていただきたい。修正することはありません。アナーキーで、ニヒリストの私が言うのですから、間違いなく、全てをありのままに書いていただければというふうに思います。 ○議長(板橋衛) 藤野議員。 ◆4番(藤野英明) ありがとうございます。 続いて、3問目の感染者情報の公表がアウティングにつながってしまいかねない。だから、改善していただきたい。9点について質問いたしましたが、上地市長は思いを酌んでいただきました。 本市が、そもそも性別を公表しているのは、国の基本方針に従っているからだという事情もよく承知しました。 ただ、本当に国の基本方針が、2019年に作成した、過去に作成したものに基づいていて、本当にCOVID-19に対応しているかというと疑問があります。これから11月に向けて、新たな方針がつくられるということで、ぜひ注目をしてまいりたいと思います。 この点については御答弁は結構です。 そして、本日、一番時間を再質問に割きたいのは、新型コロナウイルス感染症パンデミック下の今こそ自殺対策を強化する必要性についてです。 保健所の皆さんが日常業務に全力を尽くし、同時に交代でコロナ対応にも取り組んでおられることはよくよく承知しております。今回の質問は、保健所の忙殺されている皆さんには批判的に聞こえたかもしれませんが、それでも急激に上昇している自殺リスクを少しでも減らしていくために、どうか力を貸していただきたいという思いで質問をしました。 保健所だけでなく、市長を筆頭に、市役所内外のあらゆる関係機関の皆様と、私も一緒にこの難局に立ち向かっていきたいと願っています。 再質問では、まず市長に知っていただきたいことがあります。 実は、1問目では、自殺の犠牲者は、災害の直後は低く収まるものの、1年後、2年後と急上昇するという災害精神医学の共通認識に基づいて、市長に危機感を共有していただきたいと質問をしました。ただ、この認識は甘過ぎました。 実は発言通告の締切りは、9月10日の朝だったわけですが、お昼に警察庁と厚生労働省が、今年8月の最新の自殺犠牲者数のデータを公表しました。私を含めて自殺対策の関係者は皆、そして厚生労働省も大きな衝撃を受けました。最新のデータは、とても恐ろしい傾向を示していたからです。1年後、2年後どころか、既に現在、早くも自殺急上昇という兆候が明らかになってきたからです。 議員席の皆さん、見えなくて申し訳ございません。グラフをお示しいたします。これは今年の1月から8月までのものです。赤が今年で、ピンク、水色は、去年、おととし、今年は数年間の中で最も低いトレンドを示してきました。特に4月から6月、もうコロナは始まっていますが、物すごく低い。 これは市長とも質疑をしたことがありますが、災害ユートピアという現象、災害が起こった直後は、とにかくサバイバルするために、生き延びるために誰もが必死、だから自殺はとても低くなる。けれども、6月を終えて7月のデータを御覧いただきたい。急上昇しているのです。 過去2年間を超えているのです。6月までのトレンドが消えてしまいました。 そして、8月を加えます。9月10日に発表されたものです。さらに上昇に転じました。 6月までと比べていただくと、赤印、急上昇している。一目瞭然です。 この理由についても研究者は、もう既に7月の時点から、危険だ、危険だというふうにおっしゃっていたのですが、私は災害精神医学のトレンドを信じてしまっていました。 この理由について、分析によると、大震災などの災害が起こると、人々は避難所に集まって暮らし、今をサバイバルするために、お互いに助け合って生き延びていこうとします。そこには、ふだんの暮らしでは感じることのなかった絆が生まれます。そこで、人と人とのつながりが生まれます。まさに災害ユートピアが生まれる。だから、1年間しっかり生き延びられるのです。 けれども、1年、2年と時がたつにつれて、避難所は閉鎖されて、絆は失われ、御自宅に帰れる。すばらしいことなのですけれども、コミュニティーが解体されていく。だから、1年後、2年後、急上昇していくと災害精神医学では言われていました。 しかし、今回のコロナ禍では、大災害とは全く異なって、みんなで避難所で暮らすことなく、誰もがソーシャルディスタンスを取るために自宅に引き籠もらざるを得ず、孤独と孤立を感じてしまい、絆が生まれません。 4月から6月までは、災害発生直後で生き延びるために誰もが必死にサバイバルを試みた時期だった。けれども、ほかの災害のように、他人との絆や助け合いが存在しないために、1年、2年もたずに、もう7月、8月から急上昇してしまっているのです。 この状況に対して、もう少し正確に申し上げますと、8月の自殺者数が1,849人、これは前年同月比で246人も増加している。8月の自殺犠牲者数が増加するのは3年ぶり、過去に8月に増えたことというのはあまりないのです。そして、今年の月別でも最も多い犠牲者数だった。都道府県では、東京都、愛知県に次いで神奈川県はワースト3番目、高いです。 そこで、厚生労働大臣は9月10日、すぐに大臣メッセージを発しました。 この内容を読み上げますと、生きづらさを感じている方々への大臣メッセージについて。 本日公表された警察庁自殺統計によると、令和2年8月の自殺者数(速報値は1849人)、昨年同月比で246人増となりました。自殺者数が増加傾向に転じたか、あるいは一時的な状況かは現時点で断定することはできないものの、この状況を重く受け止め、引き続き自殺対策の強化に取り組んでまいります。また、1人でも多くの方が必要とする支援につながるよう、生きづらさを感じている方々への大臣メッセージを発信します。 さらに、各地の自治体も、例えば愛知県などもメッセージを発しています。 そして、横須賀の状況を見てみます。横須賀の状況は、残念ながら8月末の数字は出ていないのですが、7月末現在でも、やはり昨年より増加しています。令和元年は1月から7月末までで29名。そして、今年は1月から7月末までで33名となっています。 こうした状況を受けて、私は1問目が、提出後、本当に陳腐化してしまったな、事態はもっと深刻だなというふうに思いました。 そこで、上地市長に改めて、危機感について、共通認識をぜひ共有していただけないかとお伺いします。 コロナ禍の場合、1年後、2年後に自殺が急上昇してくるのではなく、既に自殺者数の急上昇が起こっているのだという危機感を共有していただけるでしょうか。お答えください。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) お話を聞いていて、いつも申し上げたように、生存していくことというのは、恐らく宗教や哲学という意味になっていく、経済的な貧困によって亡くなる方もいらっしゃる。 最近のテレビでも、マスコミでも、タレントの方が亡くなっていくという事実を鑑みると、やはり自己確認ができなくなっている社会だと思う。ただ、生存していくためには、今言った危機感、危機のときには、人間、一生懸命頑張って生きていくという目的がある。それがなくなったときに、どうしたら自己確認できるかという方法は、今の社会には非常に難しくて、多様化の名の下に皆さん苦しんでいらっしゃるというふうに思うのです。 私も、議員と同じように鬱の傾向があるから、何かこう、やはり自分自身を責めてみたり、突き詰めてしまうと、今の社会っていいのか、自分は何者なのか、自分の存在の意味が分からなくなってくる。そういう状況はこれからも出てくるのであって、恐らくはコロナ禍は、目の前にある危機のために頑張っていかなければいけない。 そのときに、エポックとして、それがなくなったときに、恐らく人ってどういうふうに考えるのだろうというふうに実は考えていましたので、今言ったようなデータを見ながら、何が行政でできるか。本来は、これはもう友人、知人や仲間、社会全体で助け合っていかなければいけない社会をつくっていくことが、私の人生のテーマなのです。それが私のテーマなのだけれども、行政が、あるいは政治が、何ができるかということを考え合わせ、果たしてそれがメッセージでいいのか、どういう方法であるのかというのは少し考えていきたいと思います。同じ危機感は共有しているというふうに思います。 ○議長(板橋衛) 藤野議員。 ◆4番(藤野英明) 市長、ありがとうございます。この問題については、本当に同じ思いを持っていただけると信じています。 一方で、非常に残念な出来事もありました。 9月13日に、日本自殺予防学会がオンラインで開催されました。テーマは、つながれない時代の自殺対策ウィズコロナをどう生きるかという、まさに今何をすべきかという実践的な内容でした。 実は、学会の冒頭のプログラムで、この学会の理事長を務めておられる河西千秋先生から大変厳しい言葉がありました。 横浜市立大学の教授であった河西先生は、東日本大震災が起こる数年前から、神奈川県内のある中核市と数年間にわたって自殺対策の取組を行ってきました。緊密にやり取りをし、その自治体に協力を惜しまなかったとのことです。 けれども、東日本大震災が発生すると、途端にそのまちから自殺対策に関する連絡がばったりと途絶えてしまった。災害の発生したときこそ自殺リスクが高まるのに、本当にその自治体、残念だった。保健所から被災地へ人員が派遣されたり、ほかの業務に忙殺されているのは理解している。しかし、自殺対策を災害時こそ、おろそかにしてはならないのにとても残念だと。 今回のコロナ禍では、全国の皆さんは、こんなことがあってはならないとおっしゃいました。 河西先生には、大変、横須賀市に貢献していただいて、お世話になっております。実名こそ上げられなかったものの、私はこの自治体が横須賀市であることがすぐに分かり、とても胸が苦しくなりました。 当時のこと思い返すと、保健所の皆さんは、被災地への派遣、そして通常業務に忙殺されて、新たな自殺対策の災害精神医学に基づくような取組ができる余裕はありませんでした。私自身も、絶対にお子さんの自殺を増やしてなるものかと取り組みましたが、やはり軸足を被災地対策、募金活動を行ったり、市民の皆様にいろいろな物資の提供をお願いすると、自殺対策から少し軸足をずらしてしまいました。このように、本市は駄目な事例として挙げられてしまった。 けれども、中の事情を知っている人間としては、今回のコロナ禍、同じことにならないようにしてほしいというふうに全国に呼びかけられてしまったのですけれども、果たしてできるのかな、すごく疑問に感じることが多くあります。 そもそも質問をつくるに当たっても、保健所の皆さんにヒアリングするのをはばかられるような、正直な思いがありました。上地市長は帰国者・接触者相談センターにねぎらいに行ってくださったり、保健所の皆さんを激励しに行ってくださっています。 ただ、一方でいろいろな統計を見ていると、保健師の皆さんがバーンアウトしているというような統計も出ています。 どうか本市の保健所の皆さんが、自殺対策にももっともっと取り組めるように、当時の東日本大震災は、被災地は本市ではありませんでしたが、今回、本市も被災地と言ってよいと思います。どうか保健所の職員の皆さんが自殺対策に取り組めるような、人員や時間の余裕を確保していただけないかと思うのですが、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) ぜひ、その辺は進めて、一緒に並行してやっていきたいと思います。 それから、人間なんて弱いもので、いつ何どき、そういう状態になるかって分からないにもかかわらず、他人のせいにしたり、人のせいにして何が悪いというのは、この社会の悪しき風習だと思っていますので、それは常に我々一人一人が、職員なら、政治ではなくて考えなければいけないということだと思っていますので、ぜひその辺で進めていきたいというふうに思っております。 ○議長(板橋衛) 藤野議員。 ◆4番(藤野英明) 自殺対策について、もう1問、伺いたいと思います。 今、ストレスフルな方々が圧倒的に急上昇しているということを申し上げました。限られた人員で自殺対策に取り組まねばならない。どのように取り組んでいくのがよいかというのは、すごく悩ましいところだと思います。 このハイリスクな方々と、そしてストレスフルな方々が、圧倒的なボリュームでいらっしゃる。これについて、私は2つ考えを持っています。 第1に、圧倒的多数の方々の不安や鬱状態を低下させるためには、経済対策や生活支援を行っていくことです。これは既に上地市長が補正予算で、積極的に経済対策や生活支援を行っていただいています。 また、先ほど御答弁いただいた市民へのメッセージや、ゲートキーパーの皆様の御協力をいただくことで、こちらについては対応できると考えています。 特に、専門家である保健所の皆さんに注力していただきたい第2の方向性について、こちらが私はより重要だと考えています。 それは、よりハイリスクな方々をスクリーニングすることです。コロナ禍の前から、既に逆境困難な状況の人たちがいらっしゃいます。そうした方々は、自ら感染予防の行動や問題解決の行動を取れない。支援を求めることもできづらい。もともと精神的な問題を抱える方々をはじめ、認知症の方、ケアラーの方々、性的マイノリティー当事者の方々など、もともと健康格差があり、医療格差があり、精神保健上の問題に直面しやすい方々がいらっしゃいます。 どうかこの方々に焦点を当てていただきたいと思うのです。WHOやランセット、大変有名な科学誌ですが、今年、まずはハイリスクな個人、次にハイリスクな集団、そして地域住民全体へと段階的なケアをしていくことが有効だという、段階的アプローチの在り方を発信しました。ぜひこうした提案に基づいて、本市はまずはハイリスクな方々に対して、フィジカルディスタンスを取りながら、積極的につながりを持ってほしいです。 1問目では、オンラインの重要性を訴えましたが、同時にネットが不慣れであったり、設備がない方々への配慮も十分に必要です。 そこで、感染予防をした上での訪問活動に加えて、電話とオンラインでの対話の積極的な活用は、つながりを確保する上で効果がありますので、ぜひ行っていただきたい。また、従来のように訪問して、長時間じっくりお話を伺うことはできなくても、短時間の訪問であっても、また電話での通話であっても、オンラインでのビデオ通話であっても、保健師の皆さんが、笑顔を絶やさずに、丁寧に接することで、大きな効果があることも明らかになっています。そして、広報誌やツイッターで発信している情報であっても、ハイリスクな方々には届かない、読んでいただいてもなかなか理解できない。 そこで、徹底的に情報をかみ砕いて提供し続けること。例えば、特別定額給付金の申請がありましたが、一緒に手続をガイドしていただいて、提出までナビゲートするような取組、こうしたことが必要だと思います。 とにかく短時間であっても、定期的に継続してコンタクトし続けること、フォローアップを続けることがとても有効であると言われています。 そこで、伺います。 コロナ禍の前からハイリスクである方々に対して、積極的かつ継続的につながりを確保する取組を行うよう、ぜひ指示をしていただきたいのですが、いかがでしょうか。
    ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 今、保健所は、本当に皆さん目いっぱいで、本当に頑張っている。頭が下がる思いなのです。様々な状況が変化しながら、それに対応しなくてはいけないという問題。 さらに、これから違う問題を強いていくということで非常に、どうしたらいいか、これは人員の補強もあると思うので、指示というよりも、相談をしながら何ができるのだろうと考えながら、その辺に進んでいきたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 藤野議員。 ◆4番(藤野英明) ありがとうございます。 相談をされていくということでしたが、その際には、ぜひ今申し上げたようなWHOやランセットが提唱している段階的なアプローチについても、情報提供していただきたいと思います。 そして、最後の質問ですが、ベイビーロスアウェネスウィークについて、改めて提案します。 この原点は、1988年に早産で、新生児死亡で赤ちゃんを亡くしたレーガン大統領が、10月を「National Pregnancy and Infant Loss Awareness Month」と定めたことでした。やはり時の権力者によっても、大切な赤ちゃんを失うということは本当に悲しい出来事であって、そしてそれが語ることができない悲しみである。これを1人でも多くの人が語ることができる市にしたい。そういう思いというのが、レーガン大統領にはあったのだと思います。 先ほど市長の答弁では、フラッシュバックを起こされる方もおられる。どういう方法がいいか分からないというお話がありました。ただ、実はヒアリングの際にも、幾つかの御意見をいただいたのですが、どうもその辺のお考えというのは、少し当事者の方とは違うのかなというふうに思っています。あるこども育成部の方は、流産・死産した後に、グリーフケアをするのは、少し違うのではないですか、藤野議員。流産した後は、妊娠しやすいからというような御意見をおっしゃった方がいました。この意見を聞いたとき、我慢しましたけれども、許せない発言だと思いました。 市民部にお話を伺いに行ったときには、全ての方が悲しみの中にいるわけではない、中絶をした方々はそうではないというような発言をされました。中絶によって悲しまない人がいるというような思い込み、何ですかそれ。ヒアリングをしたのは数か月前のことですけれども、本当に当事者の方の思いとかけ離れているというふうに、ふつふつと怒りが込み上げてきます。 私は当事者の方の声を多く聞いてまいりました。フラッシュバックを起こす方もおられるかもしれません。けれども、それ以上に圧倒的多数の方々が、自らの思いを誰にも語ることができない、夫にも話せない、妻にも話せない。本当に困惑しているのです。 そんな中で、本市のグリーフケア事業、エンジェルサポート事業、本当にすごく全国から評価されているのです。 そして、グリーフケアと、社会の啓発は車の両輪であるという質問を行うというふうに表明したときに、本当に称賛をされました。まだ答弁が出ていないのに称賛をされてしまいました。車の両輪としての社会への啓発、無理解への、偏見への啓発というのは絶対に必要だと思っています。 ぜひ、今年は10月15日、最終日の夜には、キャンドルの明かりの写真を横須賀市の公式ツイッターのアカウントで、ハッシュタグ、PLAW2020をつけて発信していただきたい。これぐらいはできると思うのです。ぜひ、やっていただけないかというふうに質問をしたいと思います。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 今話を聞いていて、本市の職員で、そんな無神経なやつがいたなんていうのは個人的に許せない。今度皆さんに名前を言いなよ。それで、今言ったことは、ぜひ進めたいというふうに思います。 ○議長(板橋衛) 藤野議員。 ◆4番(藤野英明) これで質問を終わりますが、本日、コロナ禍においても、よりハイリスクな方々が追い込まれているという状況をお話しいたしました。本当に多くの方がストレスフルの中で、市長の下にも本当にたくさんの声が来ていると思います。けれども、命を失いかねない方に、どうか強く目を向けていただけないかというふうに思います。命を失ってしまえば、復興していくこともできません。どうか多くの人々を守って、そして誰も1人にさせないまちを実現させてください。 以上で質問を終わります。……………………………………………………………………………………………………… ○議長(板橋衛) ねぎしかずこ議員。     〔ねぎしかずこ議員登壇、拍手〕 ◆12番(ねぎしかずこ) 日本共産党のねぎしかずこです。発言通告に沿って、市長に伺います。 まず、新型コロナウイルス感染症から市民を守ることについてです。 その1つ目として、公衆衛生の体制強化について伺います。 この半年間、未知の感染症の広がりで、日本では、大人たちは社会活動を制限され、子どもたちは学校に通えなくなるという、これまでの日常がひっくり返るような毎日となりました。しかし、そもそも、公衆衛生とは、このようなことが起こらないよう、通常の生活が支障なく営まれるための「社会防衛」として誕生したものです。 世界で最も早く感染症予防対策としての公衆衛生法を成立させたのはイギリスでした。 ヴィクトリア王朝期、「世界の工場」として急速な発展を遂げたイギリスでは、労働者の生活実態は、フリードリヒ・エンゲルスの「イギリスにおける労働者階級の状態」に描かれているように、劣悪・悲惨を極めました。伝染病は当初、港湾荷役に従事する労働者を襲い、上流階級へと伝播、ヴィクトリア女王の夫が腸チフスで亡くなり、もはやイギリス国民全体の問題だと、1875年の公衆衛生法の制定を見るに至ったとのことです。 このように、公衆衛生は「社会防衛」が本質で、少数者である感染者を隔離して多数者である非感染者の社会・経済活動の継続を保障することを任務とするものです。 しかし今日、日本では、感染していない側の社会活動を自粛させるという、公衆衛生の基本的な在り方とはかなり異なる措置が取られました。なぜか。社会保障研究者で元立命館大学教授の唐鎌直義さんは、日本における病床数と保健所数、保健所職員数の推移を分析しながら、こう指摘しておられます。 すなわち、その理由としては、検査体制の不備が原因で隔離すべき全ての感染者を特定できないということと、感染症専門の病床数が当初から極端に不足していたため隔離そのものに限界があるという、日本の公衆衛生上の致命的問題があったことが挙げられるとしています。 ところで横須賀市は、昭和19年の戦前より、県立横須賀保健所を引き継ぐ形で市立横須賀保健所が開設されました。 昭和39年には北保健所を、昭和52年には南保健所を開設し、約10万人に1か所の保健所体制が取られてきたわけです。そこで伺います。 まず、本市に早くから市の保健所があったことの強みが、今回の新型コロナウイルス感染症へ立ち向かう際に、どう発揮されたのでしょうか、伺います。 とはいうものの、昭和49年、保健所法が廃止され、1990年代の地域保健法による「業務効率化」や、2000年代の「地方分権改革」による国の責任後退の下で、全国の保健所数は1990年の850か所から2020年4月現在469か所にまで半減しています。横須賀の保健所も平成9年には中央保健所の1か所のみとなりました。 約40万人に1か所という保健所体制の下で、日中はPCR検査の相談や入院などのあっせん、夕刻からは感染者の追跡調査など、激務をこなしていることと思います。 しかし、本市の他部署から集められた保健師をはじめ、急遽、委託や人材派遣で集められた方々が、収束とともにいなくなったとしても、その働きの蓄積がしっかり継承されるよう、業務の継続性をどのように図っていくのか伺います。 ところで、ニューヨークでは、感染者の接触者追跡を担うトレーサーと呼ばれている人員配置を、人口10万人当たり最低30人としています。人口39万人の本市に当てはめると117人の規模です。本市では、そのような業務に携わる人員は、コロナ以前は何人いたのか、またコロナ禍のピーク時には何人必要とされたのか伺います。 委託や人材派遣などに頼らなくてもいいように、恒常的に公衆衛生を担う正規職員を増員していく必要があるのではないでしょうか。 新型コロナウイルス感染症から市民を守ることについての2つ目として、米海軍横須賀基地関係者からの新型コロナウイルス感染の防止について伺います。 さて市長は日頃から、「米軍も市民だ」と発言し、さらに「日米安全保障条約で日本が守られており、この横須賀にも、そのための基地があることを誇りに思う」と述べてきました。しかし、その巨大な軍事力とて感染症の前には極めて脆弱であるばかりか、この春、空母ルーズベルトで1,000人ものクラスターを出したように、閉鎖的な空間内に長期の滞在をすることになる軍艦は、感染拡大の温床にさえなることが、このコロナ禍で現実のものとなりました。日頃から米軍とともに行動している自衛隊での感染拡大も心配です。新型コロナウイルスが、私たちに、もはや軍事力に依拠すべき時代ではないと教えていると思えてなりません。 ところで、米軍横須賀基地での新型コロナ感染者数は、やっと公表されるようになった7、8月だけを見ても、報告があるごとに、30人、40人と多数報告されてきました。累計は市民には示されないままですので、推計するしかありませんが、150人以上ではないかと言われています。基地の内外の米軍関係者数は1万5,000人と言われていますので、150人はこの1%に当たります。本市39万人の規模からいえば、米海軍関係者の累計感染者数は3,900人もいることとなり、本市の累計感染者数250人ほどに比べ、10倍を軽く超える規模です。 そこで、市民への感染を防ぐため、以下、伺います。 米軍は「安全保障に支障があるから」と感染状況を極力隠そうとしており、国も「我が国の安全保障を守るため」、そして市長も「日米衛生当局間で情報交換しながら行っているから大丈夫」と言って、市民に多くを明らかにしようとはしておりません。これでは市民は、基地関係者からの感染を防衛しようがないではありませんか。ここで注目されるのは、京都府及び京丹後市の取組です。資料1のように、京丹後市のホームページで、「市内在住者の感染状況について」の欄に、基地外居住の関係者も市民の感染者とともにリストアップし、その報告内容も、市民の場合とほぼ同じレベルまで開示されています。また、資料2のように、市内在住者が米軍関係者であった場合は「米軍関係者の接触者の状況」の項目も設け、基地に出入りしている地域住民等の検査対象人数や、その方々が行った検査結果まで開示しています。 今は新型コロナウイルス感染症が誰彼となく襲ってくる非常事態にあり、感染経路などの公表で市民が感染から自己防衛できることこそ、市民が求める「安全保障」ではないですか、伺います。 ところで市長は、米海軍横須賀基地関係者の最近の新型コロナウイルスの感染者は、市内からの由来としか考えられないと、8月31日の午前、本会議の大村洋子議員との一般質問の中で発言しました。驚きです。休憩後の午後一番に、「市内からの」という部分を「基地外からの」と訂正したものの、市内ではないとは訂正しませんでした。 ですので、市内も当然含まれていると思いますが、まずはこの認識でいいか伺います。 また、市内以外にどこを含めるということでしょうか。具体的にお示しください。 さらに、感染が基地外からの由来と考えるのならば、市民と米軍関係者が、基地外のどこで、どのような濃厚接触の下で感染したのか、速やかに開示してください。 空母レーガンが9月10日に急遽、横須賀に戻り、11日には出港しました。この件に関する詳細を開示してください。 ところで、7月末に、市長は、地位協定の改定まで掲げれば、米軍との円滑なコロナ対応ができなくなると、神奈川県基地関係県市連絡協議会を離脱しました。そうすれば、開示も進むと思っているのでしょうか、伺います。 韓国内の米軍は、全体の感染者数、感染者の入国・感染経路、行動履歴、隔離者の数や健康状態を開示しています。米軍に対して国内法を適用しているオーストラリアでは、国内の米軍に2回のPCR検査を実施しています。日米地位協定が他国と比べても極めて不平等なことが、様々なことが開示されない根っこにあるからではないでしょうか。 大きな2つ目として、CO2削減に向けて廃プラスチックごみを減らす必要性について伺います。 8月31日の一般質問では、我が団の井坂直議員が生ごみの削減について質問しました。その際の答弁で、市長も御自宅で生ごみを土に戻す処理を実践しておられるとのお話を伺い、とてもうれしく感じました。私も家でやっており、土に投げ入れたメロンの皮が1週間ですっかり網の目の模様だけになる様子を楽しんでいます。 さて、私の質問は、ごみを減らすことは一緒ですが、生ごみではなく、廃プラスチックごみについてです。廃プラスチックごみも焼却することとなったエコミルが稼働し始めました。 私たちは廃プラスチックごみの焼却処理は、前市長の下で進められた計画性ではあるものの、廃プラスチックごみ減量に逆行することになると、この計画には反対をしてきました。上地市長の下でこれがいよいよ稼働したわけですが、環境負荷を減らすことができるかどうかという観点から、以下、伺います。 さて、廃プラスチックごみを燃やしていなかった前焼却場である南処理工場が出していたCO2の量と、エコミルが出しているCO2の量を比較してみると、一定の傾向が判明しているのではないかと思います。 すなわち、この3月から5月の3か月のエコミルの実績値を、昨年の同期間の南処理工場の数値と比較すると、ごみ焼却量が2万3,302トンから2万4,190トンと1.04倍増加しており、焼却に伴う二酸化炭素の排出量は3,435トンから5,251トンへと1.53倍にもなっています。これは焼却される廃プラスチックごみが1,092トンから1,742トンへと1.6倍にもなっていることが原因だと思います。私たちの心配が、この数値からも裏づけられたわけです。 二酸化炭素の排出を削減し、地球温暖化の進行を食い止める協定を遵守する立場からも、始まったばかりのこの焼却処理ではありますが、できるだけ早く卒業しなければならないというのが私たちの強い思いです。 ですので、そのために、本市独自の「プラごみゼロ宣言」を出してはいかがでしょうか。 私が本市の廃プラスチックごみの削減への取組の弱さを感じたのは、何といっても、廃プラスチックごみを燃せるように分別を変えたことに始まります。燃せるごみと一緒にすることができる簡易さが、せっかく根づいた市民の削減の意識を薄め、結果、増加させてしまうメッセージとして働いてしまうからです。そして、今、廃プラスチックごみ焼却をスタートさせたわけですが、ここでも市民が受け取るメッセージは何でしょうか。廃プラスチックごみを焼却すれば、今問題になっているマイクロプラスチックによる海の汚染もなくなる。また、どんどん使ってもいいのだというメッセージになってしまわないでしょうか。ごみを燃やしてしまえば埋立量も減り、一見問題が解決したかに見えるものの、問題の先送りに過ぎません。先ほど指摘したCO2加え、様々な大気汚染物質も排出され、さらに資源の無駄遣いを助長し、持続可能な社会の実現に逆行します。したがって、処理困難物である廃プラスチックごみは、生産の段階から減らしていく必要がありますが、本市での取組も欠かせません。 買物の際には、マイバッグ、水分補給にはマイボトルを奨励することは大切です。 とともに、市が「プラごみゼロ宣言」を出し、市民へ廃プラスチックごみ削減の強いメッセージを送ることが重要と思いますが、いかがでしょうか。市長の見解を伺います。 また、CO2を減らすためには、くるくる変わる国の方針に翻弄されてはなりません。 この点で気になるのは国の方針です。国は廃プラスチックごみの焼却を自治体に要請しているからです。バーゼル条約の改定によって、海外への廃プラスチックごみ「輸出」ができなくなった状況下で、今年になって、容器包装プラスチックを含めたプラスチック類の一括処理の方向性も打ち出されています。ますます焼却処理が増えることが懸念されます。 以前、国がサーマルリサイクルという、世界ではリサイクルとして認められていないものを持ち出し、地方自治体に交付金をちらつかせながら推し進めたことがありました。それに本市が乗っかる形で、今回のエコミルの稼働となった経緯もあります。時々のこれら国策に翻弄されることなく、廃プラスチックごみの削減という基軸を揺るがず堅持し、気候危機に矛盾しない方向で進めていく決意を聞かせてください。 大きな3つ目として、横須賀市立福祉援護センターかがみ田苑の運営について伺います。 先頃、日本共産党市議団へかがみ田苑の経営状況や事業運営が適正であるか調査が必要ではないかという御指摘を関係者からいただきました。2019年度の年間評価には「利用者への指導訓練及び施設管理に関して、年間を通じて大変良好な運営が行われた。」とあり、特に調査すべき内容をはらんでいるとは思えません。 しかし、一方で、私たちは当時の教育福祉分科会でも質疑したように、指定管理者に手を挙げたところは、ここ「社会福祉事業団」のみであり、既に8年間行ってきて、さらに5年、都合13年間、同じ団体が継続していくという点に、いささか不安を感じたのも事実です。 そこで、市長に伺います。本市から「かがみ田苑」への指導監査は過去にどのくらいのスパンで行われ、直近はいつ行ったのでしょうか。直近の指導監査ではどのような状況だったのでしょうか、伺います。 また、私たちは経営状況や事業運営に関する調査を福祉部指導監査課へ依頼しましたが、その結果は出ているのでしょうか、合わせて伺います。 さて、本市に指定管理者制度が導入されて15年余り、いわゆる箱物である施設管理中心の業務から、ライフライン、さらには医療やかがみ田苑をはじめとした福祉等の業務にまで広がりました。よかった面もある一方で、課題もたくさん出てきたのではないかと思います。市長におかれては、本市の指定管理者制度全体を通じて、振り返りと今後の展望を含め、どのような御所見をお持ちでしょうか、伺います。 以上で、1問目を終わります。2問目は、一問一答で行います。 ゆっくりと明瞭な御答弁を、どうかよろしくお願いいたします。 ○議長(板橋衛) 理事者の答弁を求めます。上地克明市長。     〔上地克明市長登壇〕 ◎市長(上地克明) それでは、ゆっくりと明瞭に答弁させていただきます。 まず、早くから保健所が存在していたことの強みについてです。 本市は、これまで結核をはじめとした感染症の予防に、日頃から全力で取り組んでまいりました。 今回の新型コロナウイルス感染症についても、その業務経験から、感染拡大防止の必要性をいち早く理解した上で、相談センターの立ち上げや、PCRセンターの開設など、対処策を迅速に進めることができたと自負しています。 次に、業務の継続性についてです。 現在、感染症を担当している職員、また、かつて感染症を担当していた職員が中心となり、応援職員と知識を共有しながら進めています。 感染者からの聞き取り調査や、法に基づく事務処理など、非常に多くの業務を、数多くの職員が対応しているため、情報の共有を強く意識し、マニュアルなどの整備を同時並行で進めています。 次に、接触者追跡についてです。 本市においては、コロナ以前は感染症等の知識を持つ保健師を4人配置し、接触者追跡を含む疫学調査等の業務に当たっていました。 ピーク時は、全庁的な応援を得ながら、専門的な知識を持つ保健師と優秀な職員によるチームを編成し、1日、15人程度で対応に当たっていました。現在は1日、10人を確保し、調査に当たっているところです。 次に、正規職員を増やす必要性についてです。 今後、新たな感染症が発生した際にも、感染拡大防止に関する取組がしっかりと行えるように、恒常的な増員ではなく、そのときの状況に応じて、適切な人員を配置できる体制を整え、効率的に事業を実施していきたいと考えています。 次に、市民が求める安全保障についてです。 議員御発言の「市民が求める安全保障」の意味するところが、よく理解できませんが、いずれにしましても、保健所と米海軍の衛生当局間において、行動履歴の追跡や、濃厚接触者の特定も含め、必要な情報共有を行い、感染防止のために緊密に連携をしているところです。 次に、基地外に関する質問なのですが、3問、合わせてお答えします。 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、米海軍横須賀基地では、3月下旬以降、自宅からの外出禁止措置や、基地内居住者の基地外移動の制限など、厳格な感染拡大予防措置を実施してきたものと承知しています。 その後、日本国内の状況が落ち着いてきたために、米海軍も6月から、予防措置を緩和し、7月以降は移動範囲も拡大しました。 それに合わせて、米海軍関係者の感染が確認されており、これらの経緯を踏まえても、基地内ではなく、基地の外で感染したと申し上げたものです。 なお、このことも含め、保健所と米海軍の衛生当局間の情報交換の内容については、感染経路も含め、詳細はお答えできません。 次に、空母レーガンについてです。 米空母ロナルド・レーガンの運用の内容については、承知しておりません。 次に、神奈川県基地関係県市連絡協議会の離脱についてです。 神奈川県基地関係県市連絡協議会からの退会については、既に大村洋子議員の御質問にお答えしているとおりですが、情報開示を進めるために、協議会を退会したわけではありません。 次に、プラごみゼロ宣言についてです。 まず、先ほどの御発言の中で、エコミルでの二酸化炭素の排出量が増加しているとのことですが、エコミル稼働後は、廃プラスチック類などの処理を、埋立てから焼却に変更していますので、確かにCO2の排出量は増加します。 しかし、エコミルでは高効率発電を行うために、電力の供給を受けずに運転できます。発電することによって、発電所で生じるCO2排出量が削減できます。 結果的にエコミルでは、南処理工場と比べCO2が削減できたと考えています。 では、答弁に入らせていただきます。 プラごみ削減については、プラスチックの生産から使用、ごみになるまでの全体を通した働きかけが必要だと考えています。 そのため、国、県、市、事業者、市民が大きな枠組みの中でそれぞれの役割を果たしていくことが重要です。 市としてのメッセージは、廃棄物減量等推進審議会に意見を伺いながら、策定を進めている「一般廃棄物処理基本計画」に盛り込むよう検討してまいります。 次に、削減に対する決意についてです。 7月に新聞などで報道されましたプラスチック製品及び容器包装を、資源として一括処理する方針については、情報が少ないために、今後の国からの情報を精査し、検討してまいります。 もちろん、プラごみ削減については重要な課題と捉えていますので、マイバッグ持参やマイボトルの使用などの周知や啓発を継続していくとともに、関係団体と連携してプラごみの削減に努めてまいりたいと思います。 次に、かがみ田苑の運営についてです。 御指摘の「かがみ田苑」につきましては、前回、平成26年度に「第1かがみ田苑」「第2かがみ田苑」及び「かがみ田苑相談支援センター」を対象に実地指導を行っています。 その際の状況ですが、事業所内のレイアウトが異なっていた部分についての平面図の変更届出や、運営に関する記録の整備などについて指導を行い、改善を求めました。 また、このたびの情報提供を受け、既に「かがみ田苑」への実地指導を始めておりまして、現在、内容について確認しているところです。 次に、指定管理者制度についてです。 指定管理者制度については、民間事業者等のノウハウを活用することによって、住民サービスの向上や経費の削減等を促し、より効率的な施設管理を目指し、平成16年から順次、本市施設に導入し、成果を上げてまいりました。 制度の運用に当たっては、議会の御指摘もいただきながら、随時、改善に努めているところであります。 今後も、市民サービスの向上のために、引き続き指定管理者制度を活用してまいります。 ○議長(板橋衛) 答弁漏れですか。 では、ねぎし議員、その旨を明確に御指摘ください。 時間を止めてください。 ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) 発言通告の大きい1番の(イ)の基地外とは、市内以外のどこを含めるということか、具体的に示していただきたいということを、私は質問項目に挙げたのですけれども、具体的に示していただけなかったかと思いますので、もう一度よろしくお願いします。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 質問について、3問まとめてお答えして、今の問題については保健所間の内容なので、お答えすることはできないとお答えしたと思います。 ○議長(板橋衛) それでは、質問を続行してください。ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) それでは、2問目を一問一答でさせていただきます。 まず、感染者の接触者追跡、これは本当にスピーディーにやっていただくことが、感染拡大を抑え込むのに大変重要なこと、これは認識が一緒だと思うのですけれども、ではそれをどのような人員配置で行うかということについて、ニューヨークと横須賀は、その人口規模を比べて、今伺った限りでは桁が違うのかなというふうに思って、大丈夫かなと思いながら聞いておりました。 それで、私が今日の朝、横須賀市のホームページを開いて、横須賀市内の患者確定例が、1例目から昨日までの247例目まで一覧で載っており、9月だけ見てきたわけなのですけれども、9月1日の214例目から書かれておりまして、昨日の247例目まで並んでおりました。 それで、昨日の247例目は、昨日、分かったばかりですので、接触者の処遇というところに、調査中というふうに書かれておりました。これは当然かと思うのですけれども、246例目以下、214例目までは、調査中ではなくて、健康観察中というふうに書かれておりましたので、調査は終わっているのかなと受け取ったわけです。調査が終わったこの33件がどういうふうになったかと、私、調べたところ、17件が不明ということで書かれていたのです。 15件は、その何例目の陽性者から感染したと思われるというふうに書いているのですけれども、もう17例目ですから、半分以上が不明、不明、不明ということで、これで本当に追跡の人数が足りているのだろうかと、私、心配したもので、こういう質問提起を行っているわけです。この不明というのは、どうしてそれ以上できないのか、またはできないならばどういう障害があってできないのか、この点について少し確認させてください。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) その前に、保健所がどのように行っているかって、認識されているかということを質問をさせていただきたいのですが。反問権を使います。 ○議長(板橋衛) それでは、反問権を行使される場合は、その趣旨を明らかにしていただきたいと思います。 ◎市長(上地克明) その趣旨は、今、一方的にトレーサーのお話になっていますが、多分、ニューヨークと本市は患者数が全く違います。10万人当たり2,000人、本市はそれほど多くない。 その状態で今、一生懸命頑張っているので、足りるか足りないかということを御覧になったことがあるのかどうか、少しお聞きしたいのです。その上で、この話を議員とさせていただくことが、建設的な議論になるのではないかと思いますので、ぜひその辺を質問させていただければと思います。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員、ただいまの趣旨説明、御理解いただけましたか。 ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) 担当する方にその追跡のことについて伺ったことはあります。 一緒に追跡とか現場には行ったことはありませんけれども、私は当然多くを知り得ないわけです。一緒に行けませんし、それは当然のことではないですか。ただ、私が知り得るのは、こういう症例を通じて、本当に足りているのかなというふうに思うしかないではないですか。それ以上、何を求めるというのですか、逆に伺います。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 議員なのだから、当然御覧になっていると私は思ったからお聞きしたのです。行っていらっしゃって、これは足りないだろうかというふうに、当然お考えになったからと思ってそれを聞いたの。では、行っていらっしゃらないということで、電話とかデータだけで、そういうふうに今の御質問であるならば、当事者の森田部長がお答えします。 ○議長(板橋衛) 森田佳重疾病予防担当部長。 ◎疾病予防担当部長(森田佳重) 今御指摘いただきました、まずトレーサーの人数のことなのですけれども、ニューヨークの患者数というのは、人口10万対で約2,000人を超えています。 同じように、本市の場合は、人口10万対では約60人という非常に感染者数の差があります。先ほど本市には117名のトレーサーが必要なのではないかという御指摘でしたが、実際、人口10万対の患者数が約30分の1になっていますので、その割合で計算をすると、ニューヨークの考え方でいくと、本市の場合、4人弱のトレーサーが必要になるという計算になってきます。 ただ、実際は本市の場合は、10人を確保して今、追跡調査を行っておりますので、人数としてはるかに足りないということは考えておりません。 あともう一つ、不明のことなのですけれども、疫学調査では、できる範囲で、この方がどこから感染をされたのか、そしてこの方が誰に感染させた可能性があるのか、この両面から調査をいたします。感染経路不明というのは、遡ってどこからもらったのかというところになりますが、それは御本人の記憶に頼るしか今は方法がありませんので、そうすると例えば御本人が、東京、どこそこに行って、例えば観劇をしてきたとか、ライブハウスにいたとかあるかもしれませんけれども、果たしてそれが本当に確実に感染経路として確立、保健所として言えるのかというと、そこはやはり言えないところもありますので、残念ながらそこは不明と書かざるを得ないところはございます。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) 市長、私は何も追跡ができてないと、そんな人数では駄目ではないかと、非難しているというふうに聞かれたのでしょうか。私は非難はしていないのです。 私が質問したかったのは、これから冬場を迎えて、また大きな感染拡大がやってくるかもしれない。そういうときに備えて、やはりニューヨークではそういう人を素人から養成する。もしやるとすれば、その養成期間もあります。だったら、今からそういうのも必要ではないかとか、いろいろなことが頭を巡らしたので、よかれと思って私は言っているわけで、非難しているわけではないということは十分、理解していただきたいと思います。 その実態はどうなのか、私も議員として同行して視察していいならば、ぜひ今後、視察させていただきたいと思います。 よろしくお願いします。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) 先ほど米軍関係者からの感染を予防するためのことを、いろいろ聞いたのですけれども、基地外とははっきり言うことはできないとか、レーガンの動きに対しても承知していませんだとか、ゼロ回答です。こういうことでは、市民は本当に不安を募らせると思います。 横須賀市の市民が感染した場合は、ホームページで、先ほどの例のように挙げられていて、そこを1つずつクリックすると、さらに詳しい状況に飛んできます。例えば、最近の例で言いますと、この方は例えば何例目の濃厚接触者であったためPCR検査を実施して、PCR検査の結果、陽性が判明だとか、感染経路はこの何例目の陽性者から感染したと思われるだとか、行動歴は何月何日まで仕事をしていたとか、職場への移動手段はマイカーとか公共機関を利用していたとか、事細かにその状況が見られるわけです。そうすると、それを読んだ市民は、その方と濃厚接触がなかったなとか、あるのかなというふうに、漠然とではありますが判断できて自己防衛できるわけです。その意味では、とても安心するわけです。そういうことで、市は公表しているのではないですか、まずそこを伺います。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) そういうことで公表しているのではないと思います。私、個人的には、人数の公表を続けるということは、いかがなことかというふうに実は思っているのです。基地内は、基地内だけです。外ではない、出ない。 これだけは言えるのは、PCRの検査をして陽性になったときに、14日間は米軍基地の中にいて、隔離されていて、それで最後に米軍はもう一回、PCR検査をするのです。 ところが日本は、日本並みの対応と言いますが、10日間で出されるのです。しかも、PCR検査をせずに。日本並みの対応、対応ってよく言われるのだけれども、日本並みにやったらどうなってしまうの。むしろもっとしっかりやっています。 それ以上のことは、今言ったように米軍と保健所との情報交換の内容だから申し上げられませんが、これだけ懸命に米軍内ではやっているということの中で、何が不安なのかよく理解できないのです。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) 市長が幾らここの場で、こんなに米軍はやっているのだ、あれもやっているのだ、これもやっているのだと言ったところで、それをこのように、今言ったようにPCRの検査をしました、どうでした、こうでしたというふうには、私たちは読めないわけです。市民には公表されていないわけです。そこを、私が言っているのです。 市民は、やはり市民並みにまではいかなくても、ある程度のことは分かりたい、知る権利があると思います。それで私が、京丹後市、京都府の取組を資料としてつけた。 この資料を、目を通していただいたかと思いますけれども、京丹後市ではその何例目という一覧の中に、もう米軍関係者が組み込まれているのです。資料1を、また見ていただくと分かるように、1例目と2例目と3例目と4例目は米軍関係者です。5例目は市民です。6例目は市民です。また、7例目から15例目までは米軍関係者ですと、きちんと市民と同列に組み込んでいるのです。感染したことに関しては、もう市民も米軍もないでしょう。基地外に住んでいるのですから、こういうことにしなければ本来はいけないはずです。市内在住者なのです。市内在住者の感染状況については、結局、米軍関係者がいたり、そうでない人がいたり、こういう一覧でなければならないはずです。そう思いませんか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 京丹後市、見たけれども、ホームページからリンクしているだけではないですか。京丹後市が特別なことをやっているわけではないでしょう。米軍のホームページにリンクしているだけでしょう。そうではないのかなと思っているということを、まず1点。 それから、米軍との情報交換というのは、司令官とのリモートでの会議をやって、それを米軍の対策として公表しているのです。常識的に考えて、米軍が、軍人たちが、どうやって拡散させようなんて思うわけがない話ではないですか。まず、そういうところから考えていただければというふうに、もし市民の皆さんが不安になれば、その中から情報は分かるわけでしょう。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) 市長は、私が事前に提出したこの資料について、よく判読されていないようです。これは市から米軍のホームページにリンクしたものではなくて、京丹後市独自のホームページなのです。下のほうを見てくださると分かるように、市長公室生活経済緊急支援室として、これは京丹後市そのもののホームページを、私はプリントアウトしてきただけなのです。そうでしょう。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 米軍の発表に飛ぶだけの問題ではないのですか。京丹後市というのは逆に米軍の発表に飛んでいるだけではないのですか。そうですよ。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) その資料の中に、米軍のページへのリンクを貼っています。だけれども、京丹後市のホームページの中で、それが一覧となっていることが大事ということで私は言っているわけです。これはリンクを貼っているけれども、私、京丹後市のホームページを開いて、そこから直接プリントアウトしたものなのです。少しお間違えていらっしゃらないですか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) どうぞ、京丹後市はおやりになればいいではないですかと思っています。リンクしたページに飛んで、ざっと書いてあるだけのことでよく分かりませんが、京丹後市はおやりになればいいと思っています。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) では、横須賀市もおやりになったらいいではないですか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 同じように、既に横田基地のホームページに飛ぶようになっています。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) それは重々承知しています。 私はそういうことを言っているのではないのです。それが理解していただけないので、また時間を使って言わなくてはいけないのです。 私は、その米軍関係者の感染者も、市民と一緒に一覧になって、その市のホームページに掲載されていて、市民が御自分の市のホームページを開ければ、ばっちり見られる、こういうことなのです。全然その横田基地のリンクが貼っていますなんて、そんなレベルと違うのです。そこを理解していただけないのですか、理解していただけたらぜひやってください。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 理解しません。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) そういう姿勢では、市民の安全を守る市長としては、私、失格だと思います。 市長は、大村議員との質疑からずっと安全保障上の問題があるから公表すべきではないの一点張りでした。だけど、今世界は軍事力によるいがみ合いを、少なくともコロナが終息するまでやめよう、こういう合意がつくられているということを御存じですか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 情報では知っております。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) どのような情報でしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 今おっしゃったことです。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) では、私から言わせていただきますが、7月1日に国連安全保障理事会は、世界的な即時停戦を呼びかける決議を全会一致で採択したのです。このような決議があるのですから、なおさら明日にでも日本にどこかの国が攻めてくるという非常事態はあるとは考えられないですよね。そうではないですか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 何でそういう議論になるか分からないのですが、ここは横須賀だから、そういうことはないと思います。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) そうです。すぐにどこかが攻めてくるということはないです。 今、市民や国民や世界の人たちが、非常事態だと思っていることは、そういう不急の戦争ではなくて、軍事的なことではなくて、もうコロナ感染拡大が自分たちの命を襲ってくることですから、そういう非常事態の下で、市長のなすべきお仕事、これは市民をコロナ禍の非常事態から守ることでしょう。不安に駆られている市民を、安心させることがお仕事ではないですか。 ですので、安全保障、安全保障という言葉を持ち出して、不安に駆られて非常事態を何とかしのぎたい、何とか対応していきたいと思っている市民の思いをシャットアウトするときではないでしょう。そう思いませんか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) お忘れですか。外務省とか防衛省に行ったこと。 米軍がPCR検査公表の前から、どこかの横須賀のホテルを借りるという話を聞いて伺ったの。そのときに国は、今、日本の感染症対策では、罹患者でもホテルを借り切って滞在場所として対応していると。横須賀に限って、それはやめてほしいと申入れしてきたのです。なぜなら、私は横須賀の市長だから。言っている意味、分かりますか。 世界がどうであろうが、横須賀を守るために私がいるのです。そのために国に掛け合いに行ったのです。そしたら、国を通じて米軍からは、そのホテルも借りるのではなくて、感染前も含めて米軍内で管理をするというふうに答えをいただいたのです。これは私がやるべきで、それ以上でもなければ、それ以下でもない。世界がどうであろうが、横須賀を守りたいからです。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) あろうことに、まだPCR検査結果が判明していない前に横須賀のホテルに入って、後に感染が判明したなんてもう言語道断のことです。そんなことは当たり前のことです。それはやってはいけないことです。 だけど、それを言うならば、陰性が判明した後にも、横須賀のホテルを14日間の滞在場所として使うということは、私は市民の不安をあおることになると思います。でも、市長は、それはいいというふうにしたわけで、そこが違っていますけれども、それはここで論議はしません。 ですから、私が言いたいことは、安全保障、安全保障と言って、本当に市民の知りたい権利をシャットアウトする。こういうことでは市民の安全は守られないということなのです。 琉球大学の客員研究員で、国際人権法が専門の阿部藹さんという方が言っていらっしゃって、私も非常にその方のおっしゃることに共感しているのですけれども、国際的な人権条約の中でも、最も重要な条約の一つである社会権規約という人権条約があるのですが、健康に関する権利というのが書かれていまして、その中に健康に関して重要な情報にアクセスする権利というものが含まれていることが明記されている。こうおっしゃっているのです。日本政府は、これに批准しておりますから、国際人権の観点から言うと、健康に関する国民の情報へのアクセスを守る義務が日本政府にあるのです。 こういう私たちの自分の健康を守る権利、そのためにこういう情報を得たいという権利は、国が全力で守らなければいけない。そういう義務を批准した日本政府も負っているのです。 こういう高い観点から見たときに、単にその軍事力による安全保障、不急の安全保障、しかも今攻めてくるわけでもない。そういうときに、それを振りかざして、私たちの健康でありたいという、情報を欲しいという、そういう権利を阻むような国に対して、市長は文句を言っていただけませんか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 話が随分飛びますね。 まず1点目、国の対策のほうが、日本人の対策のほうが、私から見れば米軍より脆弱。今の話も日本共産党さんが国に申し上げればいいではないですか。 私が分からないのは、私のほうから言ったって、今言ったように国は言うことを聞いてくれましたから。日本全国、罹患した人たちがホテルを借り切って、市内の中で、あるいは滞在場所としてやっているのです。米軍はやらないの。少なくともそういうふうにしてくれたの。 それすらも、米軍にもっともっと言わなくてはいけないって、私は国家に言いようがないので、おっしゃる意味の国に対する不信感は、そこで私は解決できていると思います。もしさらなる不信感があるならば、ぜひねぎし議員が言ってやってください。お願いします。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) また、ホテルの問題を引き合いに出して、国が言うことを聞いてくれたと言っていますけれども、言うことを聞くのは当たり前ではないですか、聞かなかったら大変な騒ぎです。 ですから、非常に私の話をずらすような、そういう答弁。申し訳ないけれども、私は非常に不満なのですけれども、ほかの言いたいこともありますので、こういう私たちの健康権を守らない国ですね。国とそれを持ち上げる市長の下では、本当に私たちの生命が守られないなということを強く感じました。 引き続き、議長。 ○議長(板橋衛) ねぎし議員。 ◆12番(ねぎしかずこ) 指定管理者制度の問題なのですけれども、これは皆さんも、市長も見られたことかと思います。横須賀市議会史、市制100周年を記念して刊行されたものなのですけれども、この記述編の3巻に、1,052ページから1,065ページまで、10ページ以上を割いて、指定管理者制度の導入という見出しで、これは刊行されたのが平成19年なのです。指定管理者制度の法律ができたのが平成15年ですから、その後、3年か4年ぐらいの時期でしかないのですけれども、当時のここの市議会での議員と市長との論戦の模様が載っているのです。 それで、この最後のまとめの部分には、こう書かれているのです。少し読み上げますと、「この質疑応答から」と、4人の議員が質疑応答をしているわけです。「この質疑応答から、指定管理者制度に内在する問題が浮かび上がってくる。市や議会がこの制度の中で、管理者から情報開示を受け、積極的に監督することの限界が露呈されているのである。議会はどこまでチェックできるのかが大きな課題として存在している。」こう結ばれているのです。 僅か数年の時点で、もうその制度の限界が露呈されたと、執筆された当時、玉川大学経営学部教授であられた川野秀之さんの御指摘の鋭さに、私は改めてびっくりいたしました。 本市の指定管理が続行されている他の施設においても、表面に表れていないだけで、大なり小なり、これが当たっているのではないかと、私は本当に危惧するところですので、今回のかがみ田苑の事案をきっかけとして、本市の他の施設でも、施設側から報告を受けることのみでよしとせず、今回のような立ち入った検証をすることが大切ではないかと改めて思っていますので、どうかこのかがみ田苑の指導監査に入っていただいたということで、これから議会にも報告があるかと思いますけれども、市長もしっかりその点は押さえられて、今後の市政の大きなかじ取りをやっていただきたいと申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。 ○議長(板橋衛) ここで休憩します。再開は午後1時とします。---------------------------------------            午前11時51分休憩            午後1時00分開議--------------------------------------- ○議長(板橋衛) 休憩前に引き続き会議を開きます。 質問を続行します。川本 伸議員。     〔川本 伸議員登壇、拍手〕 ◆6番(川本伸) 公明党の川本 伸です。発言の機会を与えていただき、ありがとうございます。 それでは、発言通告に従って質問をさせていただきます。 初めに、新たな時代の定住促進と観光産業について伺います。 本年、コロナ禍における感染症対策による外出自粛や生活様式の変化によって人々の意識が大きく様変わりしました。 歴史を振り返ると、ペストやコレラなど様々な感染症の流行により人類の行動変容が起こり、新たな時代へのエポックメイキングとなっています。 日本でも、未知のウイルスとの闘いのため、初めてとなる緊急事態宣言を発出し、全ての国民が一丸となって国難とも言われる事態へ打ち勝つために歩みを進めています。 目下の課題は、感染症対策と経済活動の両立です。国や地方自治体による感染症対策の中で、経済活動を行っていかなくては日本の再興はありません。 中でも、日本経済を支えるビジネスパーソンの行動変容は経済構造を大きく変えるものとなりました。外出自粛による宅配サービスの需要の増加や満員電車を避けるための在宅勤務など、今までの社会生活では考えられなかったことが起こり、働き方も大きな変化を余儀なくされました。 こうした社会生活の変化の中、新たな働き方として自宅等で働くテレワークが推進されることにより、長時間の通勤や密集しての会議等が見直され始めています。社会の喧騒から離れ、自然豊かな環境や家族の将来を考え教育環境が整った場所への定住が注目されています。 週刊誌「AERA」が取り上げた「コロナ時代の移住先ランキング」を見ると、新型コロナウイルスの感染拡大で、住まいに対する考えが大きく変わっているとして、その最大の理由に、自宅で働くテレワークが本格的に普及したことを挙げています。それを裏づけるデータとして、不動産情報サイト「SUUMO」で閲覧された物件の所在地が、コロナ流行前の1月と流行後の5月でどのように変化したかを見ると、中古一戸建てで最も増加率が大きかったのは、木更津で2倍超えに、2位に館山市、3位に葉山町など東京まで1時間以上かかるまちが並びます。中古マンションでも物件数の多い東京23区は上位に入らず、1位に横浜市瀬谷区、2位に逗子市、3位に葉山町となっています。これに対し「SUUMO」では、「職住融合が進む中、通勤時間が長くても自然豊かなエリアや、リゾート感覚が楽しめるエリアに人気が集まっている」と分析しています。「平日の昼間は快適な環境でテレワークをこなし、朝夕と休日は自然に包まれてのんびりと過ごしたいと、コロナ時代の定住は、そのようなスタイルが基本になりそうだ」としています。 こうした変化を捉え、首都圏から1時間で自然環境豊かな生活が可能な本市のアドバンテージを生かし、今こそピンチをチャンスにすべく、本市の定住政策を積極的に進めるべきときだと思いますが、市長の御所見をお聞かせください。 令和2年8月の補正予算では、テレワーク拠点整備等検討事業として市内の空きオフィス、空き家、公共施設等を活用し、サテライトオフィス、テレワークセンター等を誘致し、市内経済の活性化を図る目的で事業が計画をされています。 一方、民間企業も、浦賀駅前に独立型のワーキングスペースをオープンさせ、需要の対応に乗り出しています。国は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の中で、東京一極集中の流れを止め、地方でも都市部と同じように働ける環境を実現し、都市部から地方への人や仕事の流れを促進する「ふるさとテレワーク」を推進しています。昨今、注目をされている仕事と休暇を両立させる「ワーケーション」という言葉は、自然豊かな住環境を提供できる横須賀のためにあるようなキーワードであると思います。 ワーケーションの全国的な普及を目指す、ワーケーション自治体協議会があり、神奈川県では鎌倉市や逗子市が参加をし取り組んでいます。鎌倉市では、「鎌倉テレワーク・ライフスタイル研究会」を発足し、民家を改装した新たなワークスペースとして、企業の研修所などにも活用しています。また逗子市では、民間企業と連携をしてテレワーク用のオフィスを整備し、「ワーケーション」向けの事務所として実証実験等を行っています。 本市においても将来の定住につなげる目的で、リゾート気分を味わえる海岸沿いの空き家や谷戸地域にある住宅をテレワークやワーケーション等に活用できるよう促進する取組を行ってはいかがでしょうか。市長の御所見を伺います。 東京湾側の歴史豊かな海岸線に引けを取らない魅力がある海岸線は、私が住んでいる西地域の海岸です。佐島や立石、秋谷などの風光明媚な海岸線はリゾート感満載の地域だと思います。そうした中で、「西地区海岸周辺における土地利用活性化ビジョン」の策定を進めていると伺っております。佐島漁港周辺で宿泊施設の立地や既存宿泊施設の建て替えを可能にする「用途地域の変更」、湘南国際村の「地区計画の変更」、また長者ヶ崎周辺で新たな宿泊施設の立地を可能にする「観光資源に係る運用基準の見直し」を行う予定ですが、「西地区海岸周辺における土地利用活性化ビジョン」の進捗状況はいかがでしょうか。 また、合わせて、同ビジョン策定後、西地域の観光や土地の利活用はどのようなものへと変わっていくのでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。 本市の魅力をよく知ってもらうには直接訪れていただくことが一番であり、それは仕事や学業、観光により来訪し横須賀の歴史や文化を体験してもらうことが一番の近道になると思います。コロナ禍の前には、本市における交流人口、いわゆる観光客数は年々増加しており、猿島や軍港巡り、ソレイユの丘公園などの観光スポットは多くの観光客でにぎわっていました。横須賀の観光を基幹産業の柱にすべく、産官学一体となって取り組んでいた矢先に、今回のコロナ禍の影響により、そうした取組は大きく変更を余儀なくされました。 国内に定着しつつある「新しい生活様式」の実践を踏まえ、ポストコロナ禍も見据えた感染症対策と経済活動の両立という「新たな時代の観光産業」について、市長の御所見をお聞かせください。 また、ビジネスと観光資源を融合させたワーケーションを最大限活用した産業振興と定住促進を図ってはいかがでしょうか。市長の御所見をお聞かせください。 一方、横須賀の魅力を堪能できるものとして市内の各種イベントが数多く挙げられます。ウインドサーフィンワールドカップやカレーフェスティバル、開国花火大会やみこしパレードなど、これらは本市の魅力を伝える重要なイベントだと思います。 残念なことに、今年、2020年内のイベントは感染症の影響で軒並み中止となってしまいました。今後のイベント等の開催については、感染状況を注視しつつ段階的に再開されていかれると思いますが、その際の情報発信の在り方として、本市の公式LINEアカウントを活用した観光イベント情報の発信も取り入れてはいかがでしょうか。本市の公式LINEアカウントでは、コロナウイルスに関するもの等の緊急性の高いもの、子育てやごみ収集情報などの生活をサポートする内容が発信され、フォロワー数も約1万人を超え注目度も高くなってきています。市長の御所見を伺います。 次に、GIGAスクール構想について伺います。 定住をするメリットとして子育て環境の充実も大きなポイントの一つです。国の「GIGAスクール構想」を受け、小・中・ろう・養護学校の児童・生徒に、パソコン・タブレット端末を今年度中に導入することが決まりました。環境面でも、インターネット接続できる通信環境が整備されると聞いています。 そして、横須賀市教育情報センターイントラネットは、各学校間での情報共有という利点があり、既に整備されているところが、本市の先進的なところです。このように以前から取り組んでいることも含めたら、他市との差別化の土台があり、スピーディーにスタートできるに違いありません。 これは、学校が休校時の取組事例ですが、先日ある報道機関で、私立小学校・中学校・高校のオンライン学習の記事が掲載されていました。中学・高校については、今年の4月からスタートしましたが、授業ができないと、特に受験生にとって大事な最初の1か月間が失われてしまいます。学校の勉強を何とか確保してあげたい。生徒たちの不安を少しでも解消してあげたい。こうした思いから、ビデオ会議システムを使った授業をスタートさせたとありました。実際に授業を受けた高校3年生は、予期しないことが起こったときに、どうやってよりよい方向に持っていけるかという臨機応変さを身につけられました。これは大学受験だけではなく、この先、生きていく上でとても重要な力になるとの感想が掲載されていました。 また小学生については、中学生、高校生と違い1人でタブレットやパソコン等を自由に使う発達段階ではないと思います。ですので、ライブ授業ではなく、児童と御家族が状況に合わせて、いつでも授業に触れることができる状況をつくることが大事だと考え、まずは1日2教科ずつ授業動画を配信することにしたそうです。また授業内容も試行錯誤をし、例えば社会科の授業では、先生自ら商店街に出かけて解説したり、消防署、図書館、警察署へ実際に足を運び見たものを動画にして配信したりする授業を行ったそうです。 このような事例も踏まえ、今後コロナウイルスのさらなる感染拡大が起こり、学校が休校になったときに家庭でのオンライン授業にどのように取り組んでいくのでしょうか、教育長の御所見をお聞かせください。 また、今年3月に15歳以上の市民3,000人を対象に実施した市民アンケート報告書の中で、調査項目に定住意向についてがあり、「市外に転出したい」または「一度は市外に出たい」と思う理由に対し、「通いたい、または子どもを通わせたい学校がない」というマイナスな御意見もありました。 こうした御指摘に対し、さきに述べた本市の先進的な通信環境を有効に活用し、新たな時代の教育環境を提供していかなくてはなりません。 そこで、お伺いいたします。 この「GIGAスクール構想」を実現するに当たり、本市の児童・生徒の学力をどのようにレベルアップをさせていくのか、また児童・生徒や保護者にとって魅力的な学校にするにはどのように取り組んでいくのか、教育長の今後のビジョンをお聞かせください。 以上で、1問目を終わります。2問目は、一問一答で行います。 ○議長(板橋衛) 理事者の答弁を求めます。上地克明市長。     〔上地克明市長登壇〕 ◎市長(上地克明) まず、定住政策についてです。 今年の3月の施政方針において、私は「少子高齢化と人口減少が続く中で、半島に位置する本市が、定住人口の増加を図っていくことは現実的には極めて難しい」と申し上げました。 その後、御質問にもあるように、国民の意識が劇的に変わった結果、三浦半島という自然豊かなまちが移住先として注目を浴びていることは、私も地元経済界の方々と話す中で実感しています。 東京都によれば、東京の就業者は増加傾向が続き、令和元年で約806万1,000人であり、そうした意味では、本市を含む首都圏の地方都市への移住の可能性がある人々のパイは、非常に大きいのではないかというふうに思っています。 私としては、引き続き、観光を柱とした地域経済の活性化、子育て・教育環境の整備、地域コミュニティーの復活、谷戸再生など、横須賀再興に向けた施策に全力で取り組むことで、新たな生活様式の住まいとしてふさわしい都市を目指してまいりたいと思います。 次に、空き家や谷戸地域の活用についてです。 私も、移住先として注目を浴びている今の状況を捉え、スピード感をもって、取り組む必要があると考えています。 まずは、集中できる場所、気分転換できる場所、交流できる場所など、利用者の様々なニーズに応える場所を選んでいきたいと思います。 御提案の空き家や谷戸地域に限らず、公園、公共施設なども含めて検討してまいりたいと思っています。 次に、土地利用活性化ビジョンについてです。 「西地区の海岸周辺における土地利用活性化ビジョン」は、町内会長、観光協会などの地元の方々や学識経験者などの御協力をいただいて、今年8月に策定しました。今後、公表していきたいと思っています。 西地域の土地の利活用については、用途地域や地区計画などを変更して、宿泊施設や飲食店などが建てられるエリアをぜひ拡大することによって、人々が集まる基盤ができるようにしていきたいと思っています。 その上で、観光については、ビジョンにある体験型観光の推進や、地域ブランドの構築など様々な仕掛けを関係機関と実施してまいります。 次に、新たな時代の観光産業についてです。 現在のコロナ禍の状況においても、中長期の視点で、これまで進めてきた音楽・スポーツ・エンターテイメントの要素と、横須賀が持つ、自然や歴史、文化を融合させて、観光産業を基幹産業に成長させていく方向性に全くぶれはありません。 民間企業と連携した音楽・スポーツ・エンターテイメントを活用した取組は、様々な方面で発信をされており、横須賀の魅力を知っていただく重要なツールになりつつあります。 現在は、新型コロナウイルスの影響で、密集、密接が生じるようなイベント集客は非常に難しくなっていますが、こうした中でも、コロナの収束を見据え、様々な補正予算なども提案しながら、横須賀の新たな魅力となる種をまき、育てているところです。 本格的な再開は、新型コロナウイルスの予防、治療の確立を待たなければなりませんが、それまでの間、新しい生活様式に合わせたアウトドアやオンラインの手法など、密を避けた形での事業を中心に進めていきます。そして、アフターコロナと言える時期が到来した際には、ウィズコロナとなるのか、まだ予見はできませんが、様々な事業のスタートダッシュが切れるように準備を着々と進めているところです。 次に、産業振興と定住促進についてです。 先ほど答弁しましたとおり、三浦半島が移住先として注目を浴びていることは、私も実感しているところで、大変うれしい傾向だというふうに思っております。 横須賀市は、海は山などの自然が豊かであること、新鮮な海の幸、よこすか野菜など、おいしいものがあること、都心からアクセスがよいことなど、ワーケーションの場所としても、いい条件が本当にそろっていると思っています。 こうした魅力をしっかりと伝えていくことで、産業振興や定住促進につながるものと考えています。 次に、LINEを活用したイベント情報の発信についてです。 現在、本市のLINEアカウントでの情報発信は、緊急性の高い情報や、生活のサポート情報を中心に発信していますが、今後、発信する情報をぜひ充実させていきたいというふうに思っています。 これまでも観光イベント情報は、広報よこすかやツイッターなど、様々な媒体を使って発信していますが、LINEによる情報発信を増やすことにより、より多くの皆様に周知できるものと考えています。 次に、GIGAスクール構想については、教育長から答弁いたします。 ○議長(板橋衛) 新倉聡教育長。 ◎教育長(新倉聡) 私からは、まず休校になったときの家庭のオンライン授業への取組について、お答えさせていただきます。 本市のGIGAスクール構想は、学校内における1人1台端末の活用を大前提として進めてまいりました。 しかしながら、新型コロナウイルス感染症による臨時休校でのオンライン学習を迫られ、対応に苦慮をしたところです。 今後休校になった際のオンライン学習については、その実現に向け、しっかりと検討してまいります。 次に、児童・生徒の学力レベルアップ、魅力的な学校にするための今後のビジョンについてですが、今回のGIGAスクール構想で導入する1人1台端末は、子どもたちの発達段階や学年に応じた学習ツールとして活用したいと考えています。 これらを活用して、課題解決的な学習や、自分の考えを積極的に表現できるような学びを進め、横須賀の子ども像である「人間性豊かな子ども」を実現できるように、魅力ある学校づくりを進めてまいります。 そのための新たな体制づくりについても、考えてまいりたいと思っております。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) 市長、教育長、御答弁大変ありがとうございました。 発言通告の順番どおり、質問をさせていただきます。 今の市長の御答弁から、前向きな御答弁をいただきまして、また私の考えている方向性とほぼ一緒のことがありまして、本当に大変うれしく思います。 先ほど1問目で取り上げさせていただきました週刊誌や不動産サイトの特集は、このコロナ禍によって、地方の環境のいい土地が流行しつつあるという話でありましたけれども、その一方で出て行かれてしまった都心のオフィス事情なのですけれども、直近5か月連続で空室率が上昇しているとの分析が出ていました。 背景としては、テレワークの広がりで、企業がオフィスを縮小したり、それからまた業績悪化で新規入居契約を見送ったことが要因のようです。 これは東京だけではなく、札幌ですとか名古屋、大阪、福岡も同様のようでした。 以上のように、都市部のオフィスから郊外のオフィスへと、オフィスの移動が顕著になってきているということになります。 最初の質問で、大きく定住政策を進めるべきだと提案をさせていただきましたが、テレワークやワーケーションをきっかけに本市のことを知ってもらい、また好きになっていただき、住んでいただけたらと思い、定住政策推進と提案をさせていただいた次第です。多少飛躍した考えかもしれませんが、コロナを境に国民の意識が変わってきています。 本市としては、追い風になることは間違いないと思いますが、市長はどのようなお考えをお持ちでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) コロナではなく、人が人らしく生きるということを考えたときに、ずっとこれ、一極集中で満員電車にぎゅうぎゅう詰めになったあの生活、それから生存していくことというのは、果たして人間としていいものなのかということを、多分、皆さん、心の中であったと思うのです。 ですから、コロナ禍というよりも、日本、いや地球的規模で必然に生きるということがどういうことなのかというのを、コロナによって考えさせられるきっかけにはなったのではないかというふうに思っているのです。 ですから、一極集中から、もう分散しなくてはいけない、地方に拡散しなくてはいけないなんて、私は昔から、若いころからこの世界にいて言っているのですが、声だけが多くて全然そうならなかった。 それが、このコロナ禍をきっかけに、仕事をしていくこととか、生きていくことはどうなのか、もちろんワーケーションだとか、リモートができるという時代に、ITだとか、様々な技術革新によってそれができることにはなるのですが、改めてそれが見直される時期になっているのではないかと思うのです。 その上で、私は三浦半島って魅力的なところで、物すごい魅力がたくさんあるというふうに思っているのです。それは、定住、定住というふうに発信する以前に、個々の人たちが生きていくということをどう捉えるかというふうに感じたときに、私は三浦半島のように山があって、海があって、おっしゃるように子育てのことをやらなくてはいけない。ただ、何でもかんでも海があって、山があって、自然があって、経済も豊かで子育てができる、こんなことあるわけがない。横浜、東京に比べて、教育環境があれだけずば抜けですばらしい学校があるなんていうのは、これはあり得ない話。 経済においても、横須賀のように平地面積が少ないところに、あるいは水需要がそれほどないところに、大きな企業は来ません。来るわけがない。 そうした横須賀というこの環境の中で、どのようにその魅力を発信していくかということは実は考えていて、いずれは横須賀市は選べるまちになるだろうと。ただ、たくさんの人に来られても、またこれも困ることだし、谷戸の面白さ、山、海の面白さ、豊かな環境、食、これがいずれは選ばれるというふうに、私はある時代、思っていましたので、それを踏まえた上でぜひ発信していきたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) 今、市長の答弁から、横須賀が選ばれるように、しっかりいろいろな魅力を発信していくというような御答弁がございましたけれども、そのことを踏まえて、8月20日の日本経済新聞で、テレワークで市内への転入が注目を集める可能性もある。東京近郊で海と山があり、リゾート気分で仕事ができることも売り込んでいきたいという市長のコメントが掲載されていますが、具体的にはどのようにお考えでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 具体的にテレワーケーションの誘導政策というか、様々な地域に関して、何か優遇して、その辺を持ち上げていきたいという気持ちがあるのです。私、マチュピチュが好きなの。月見台住宅の辺りにマチュピチュのようなまちが出来上がって、あそこがワーケーションの、そういう流れが谷戸にできないかと思って、何も町なかでなくていいの、谷戸がどんどんどんどんこれから空き家になっていくときに、そういうところに、そういう環境をぜひ整備していきたいというふうに実は思っています。いいですよ、山の中にマチュピチュがあって、そこでワーケーション、リロケーションがあったり、海のそばであったりといったら、生きていくということはこうなのかと、そんなすてきなまちになってほしいなと思っているので、そういう誘導政策はつくっていきたい。 ただ、何でもかんでも、これは無理なので、そういうネットのインフラだとかということは、ぜひ整備をしていきながら進めていきたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) 今のすばらしい市長の御提案に、本当にもう感動しております。 また、8月の補正予算で、テレワークセンター等の誘致や、またそれとは別に西地域の海岸エリアの活用などがあるかと思いますけれども、このような取組の積み重ねの結果、その先にあるのが定住という考え方があると思います。その点、市長はどのようにお考えでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 私、横須賀にいながら南葉山と言われることが非常に不愉快なのです。どうしても、横須賀のナショナリストとしては横須賀ナンバーが否定されたのと同じように不愉快なのです。だから、とりわけあの秋谷、すてきな場所、それから佐島の漁港も含めて、あのエリアって本当にもう日本中に誇れる地域でもある。横須賀中、たくさんあるのだけれども。だからあそこは地区計画を変更したり、様々な仕掛けをつくって、どなたかがあそこを軽井沢にしたいなんて言って、モナコにしたい。もちろんモナコといってもばくちはないですよ。そのぐらい人々が脚光を浴びて、あれほどいいロケーションと、富士山は沈み、夕方の立石の海岸なんて、あれほどすてきな場所はないです。だから、ああいうところに人々が来て、仕事をしながらでも余暇でもいい、ああいうところはすてきだなって思えるような、そこも横須賀の一つの魅力である。 そのために、西地域を発展させていきたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) 私も西地域に住んでおりますので、物すごく西地域のことを褒めていただきまして、ありがとうございます。 また、今日、補助者として入っていただきました二見議員と、また私もそうなのですけれども、あそこの空き家のところに音羽ノ森というホテルがありまして、そこで結婚式をさせていただきまして、すごく本当にロケーションもよくて、すばらしいところですので、そういったところを、ぜひ開発をして知名度を上げていただきたいと思います。 また1問目でも触れさせていただきましたが、全国の会員自治体の協力により、テレワークを活用し、全国の地域で余暇を楽しみつつ、仕事や地域活動を行うワーケーションの普及を目的としているワーケーション自治体協議会があります。 神奈川県では、鎌倉市や逗子市が加入をしているのですけれども、この協議会で全国の自治体の事例などの情報交換をしたりですとか、また連携することで、本市にとってもプラスになると思いますけれども、今後はこのようなことも検討してはいかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。
    ◎市長(上地克明) ぜひ、検討して進めていきたいというふうに思います。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) ありがとうございます。 次の質問ですけれども、西地域の観光や土地利活用のところで質問をさせていただきます。 先日ある報道機関で、長崎県五島市ではワーケーション企画、島ぐらしワーケーションin五島列島2021というのを1月16日から31日まで開催するとありました。これからのライフスタイルと、ワークスタイルを模索する実験型ワーケーションとして、Wi-Fi環境の整ったコワーキングスペースや、また限られた滞在期間でも島暮らしが味わえる民泊体験ですとか、島仕事体験、島遊びなどを体験できる企画です。その中でも、本市の魅力を感じていただけるのは、やはり五島市の企画のように、実際に体験していただくことだと思います。 横須賀で島といえば猿島ですが、猿島ではWi-Fi整備がされていないということですけれども、ポケットWi-Fiなどで対応できるのではないかというふうに思います。 例えば午前中はワーク、仕事をして、午後は第二海堡や軍港巡りなどのバケーションとして、御提案ですがこのような売り方もあると思いますけれども、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) おっしゃる猿島なのですが、私は聖域にしたくて、あそこにドローンを飛ばされることはよくないというふうに思って、あそこは本当に自然を残したいというふうに、実は個人的に思っているのです。 それから、五島列島の話なのだけれども、三浦半島もある意味では島ですから。ここの市内であるということは、多分、半分、島なので、猿島に限らず、ここで今のような環境をつくるということそのものがいいことだというふうに思うので、取り立てて自然豊かな猿島にそういうWi-Fiの整備をつくろうということは、今のところは考えたくはないというか、やはり猿島へ行くと、向こうからこちらを見ると自分を見詰め直すような島なのです。だから、あまりそういう科学的な環境というか、Wi-Fiも含めて、そういう環境が全くないところの自然の中でアートを楽しむとか、そういうほうが私はいいと思っていて、今のところ猿島をそういうふうに考えるつもりはないです。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) 今の市長のお話を聞いていて、人には来ていただきたいのですけれども、あまり来過ぎると自然や景観が損なわれるという部分もあって、すごく難しいなというふうに思いました。 また、本市に来ていただいて体験していただくことが、やがては定住につながっていくと考えていますが、本市でも以前にウインドサーフィンのワールドカップに絡み、会場の津久井浜周辺で移住体験事業の計画がありました。残念ながら様々な事情で事業は実行できませんでしたが、しかしとてもいい試みだと思っています。 先日の朝日新聞の報道によると、このコロナ禍で人の流れが変わるかもしれない。東京都の人口は、今年5月、7月と転出超過になったとのことです。不動産情報を分析するライフルホームズが8日発表した、コロナ禍での借りて住みたいまちランキングの1位に、神奈川県の本厚木がランクインとの記事が掲載されていました。本厚木は、都心まで1時間足らずで行くことができ、また賃料も都心の3分の2ほどで、また子育て支援が手厚いなどの理由で人気が高まったと見られています。 その意味では、本市も同じような条件がそろっています。今後の政策として、先ほど市長からも様々お褒めの言葉をいただきましたけれども、特に西地域の特性を生かし、例えば実際に海の見える施設等を使って、移住体験事業などの政策を積極的に進めていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 西地区のよさはよく知っていますので、今言ったように移住体験など、西地区にぜひ足を運んでもらえるような施策をやっていきたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) ありがとうございます。 次の質問ですけれども、新たな時代の観光産業のところなのですけれども、例えば民間企業と連携をして、商業施設のコースカですとか、ほかの施設でもいいのですけれども、空きスペースをテレワーク用として使わせていただき、休憩時間はコーヒーを飲みながら眺めのいい景色を見たり、また仕事が終わったら家族とショッピングを楽しむような、この新しい形態のビジネスチャンスを、後押しできるような取組を行ってはいかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 経済部長に答弁させます。 ○議長(板橋衛) 上之段功経済部長。 ◎経済部長(上之段功) 今、御提案のありました商業施設、コースカという具体的なお話もありましたけれども、現在、経済部のほうでテレワークに関する様々な調査をしている中で、市内の主な商業施設、コースカを含めて、ヒアリング実態調査をしております。ぜひ可能性のあるところについては、協力を仰ぎながら進めたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) 非常に前向きな答弁ありがとうございました。 あともう一つなのですが、これも御提案なのですけれども、西地域のソレイユの丘公園にはオートキャンプ場があります。バンガローでテレワークをして、家族で遊べる様々なアトラクションや温浴施設、またバーベキュー場などがあります。また、下のほうにおりると海のほうに出られるようになっていますけれども、以前にも一度、市長も民泊関係で来ていただいたことがあるかと思いますけれども、このような環境の中でワーケーションの広報活動を積極的に行ってはいかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 経済部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 上之段経済部長。 ◎経済部長(上之段功) 市内には、様々な自然環境豊かな公園などもございます。そういったところについては、非常に適している場所でございまして、また都心から非常に近い中で、そういった体験、体感ができる場所ということで、非常に有用というふうに考えております。今、市内全体を見渡しながら、どういう場所で、どういう施設、どういう環境を整えることが適切であるかどうかということを、調査しているところでございますので、現段階でどこということは具体的には申し上げられませんけれども、適した場所があれば複数箇所を考えていきたいという思いでございます。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) ありがとうございます。ぜひ、前向きに進めていただきたいと思います。 続いて、次の質問ですけれども、本市の魅力を伝える観光やイベント情報ですが、本市でも今現在、フェイスブックやツイッター、またインスタグラムなどで発信をされています。年間登録者数が、大体の人数ですけれども、3,000人から5,000人だと聞いております。 その中で、内容は違いますけれども、本市の公式LINEアカウントは1万人を超え、今日現在では1万2,000人にも上り、右肩上がりに増えています。主に市内の方の登録が多いと思いますけれども、市外の方や外国人の方にも来ていただくために、観光やイベントの情報を知ってもらうように、市外の方向けの情報提供も実施してはいかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 文化スポーツ観光部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 上条浩文化スポーツ観光部長。 ◎文化スポーツ観光部長(上条浩) 観光客の動向を知るということは、市内の方、市外の方もともに必要ですので、その声をいただくツールを何にするかも含めて、LINEも含めて検討させていただければと思います。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) ありがとうございました。 さらに、これから観光産業を推進していくに当たり、様々な利用者の御意見を取り入れたほうがいいと思います。 その意味でも、公式LINEアカウントの特性として、他のSNSにはないアンケート収集や分析ができる機能が備わっていますので、観光やイベントに対して様々な御意見を取り入れるためにも、市内、市外の方に、このアンケートシステムを使ってはいかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 文化スポーツ観光部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 上条文化スポーツ観光部長。 ◎文化スポーツ観光部長(上条浩) そちらもぜひ検討したいと思います。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) ありがとうございました。ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。 次に、GIGAスクール構想の定住促進のところで質問をさせていただきます。 1問目では、コロナ感染拡大、第一波のときの事例を紹介させていただきましたが、これから、第3波、第4波や、インフルエンザ等での休校なども考えられます。 オンライン授業を先進的に行っている事例の情報収集をしながら、学校が休校になったときに、すぐにオンライン授業ができる体制を、今のうちから準備しておくべきだと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 新倉教育長。 ◎教育長(新倉聡) 議員御指摘のように、休校に備えていくことは大変必要なことだと思っています。 その上で、あえて述べさせていただきますと、この4月から行われました全国一斉の臨時休校というのは、本来、私たちが想定している休校ではなかったという形であります。通常ですと学校施設が壊れたり、あるいは児童・生徒が罹患することによって学校に集えないというものが私たちにとっての休校でした。 しかしながら、4月から行われた休校というのは、学校施設はそのまま使える状態、児童・生徒も教職員も罹患しない状態において、学校に来ることはかなわないという国からの一つの要請に基づいて学校を閉めてしまったことです。そういたしますと、何がこのオンライン教育として必要だったかといえば、単なる家庭と学校とを結ぶ通信環境整備が十分に整っていなかったことによる、オンライン学習ができなかったということだと思っているのです。そのために、今回のGIGAスクール構想では各学校において、各端末をそろえることと、Wi-Fiルーターだとかの整備をしていこうということを、まずは取り組んでいるところです。 しかしながら、次の感染が拡大したことによる休校が行われるとすれば、同じクラスの児童・生徒の半分が高熱を出して授業ができなくなっている状態。一方で、教職員が罹患をしていれば、その学校から伝達することができない状況になってしまう。そうすると、即時双方向におけるオンライン学習というのは、もう実現ができなくなってきます。 これを補完するためには、オンデマンドだとかのデータをどれだけ蓄積できるかということに関わってくると思っていますので、これらの通信機器整備ではなく、次の段階においてコンテンツをいかに持っているかということに、これから注力していかなければいけないのだというふうに思っていますので、それを先ほど1問目でも答弁させていただきましたけれども、支えていく体制というものを含めて検討していきたいというふうに考えているところです。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) ありがとうございます。課題が判明していますので、しっかり対応していただきたいと思います。よろしくお願いします。 また、もう一つ、来年度から全国一律にパソコン端末が配られますけれども、学習に関しては各自治体での特色や違いが出てくると思います。このGIGAスクール構想によって、今までできなかったことができるようになったり、親の都合で学校を休んでいる児童・生徒、また不登校の児童・生徒たちの学びの遅れを取り戻すチャンスでもあります。ぜひ、ほかにはない、横須賀らしい子どもたちがわくわくするような取組をお願いしたいと思います。 最後に、教育長の御所見をお願いいたします。 ○議長(板橋衛) 新倉教育長。 ◎教育長(新倉聡) 御指摘のように、1人1台端末の活用をすることによって、子ども一人一人の考えを表現する機会が増えてくるのだろうと思っています。子どもたちがこれまで以上に、意欲的に学習に取り組める授業が展開されることを考えていきたいと思っています。 また、臨時休校に限らず、様々な理由で学校を休んでいるお子さんたちがいるということは当然理解をしておりますので、先ほど申させていただいた、コンテンツの充実によって、教室に入らなくても授業ができる体制、これをサポートする一つの方法だというふうに思っていますので、これらについては今後研究を続けていきたいと思っています。 ○議長(板橋衛) 川本議員。 ◆6番(川本伸) ありがとうございました。 最後に、市長にお伺いして、終わりにしたいと思います。 私は今回、新たな時代の定住促進と観光産業、GIGAスクール構想の大きく2つの質問をさせていただきました。 今回のコロナ感染拡大の問題によって働き方が変わり、生活様式も大きく変わりました。その中で、観光産業を拡大することにより横須賀の魅力を知ってもらい、また教育においても、子育て世代が我が子を横須賀の学校で教育を受けさせたいと思ってもらえることが、定住促進につながっていき、本市の喫緊の課題である人口減少に、歯止めをかけていくものと確信をしております。そのことについて、最後に市長の御決意をお伺いし、終わらせていただきます。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 私は、生きていくということは、変化することだというふうに思っていまして、それがコロナであろうがなかろうが、変化をし続けることが大切だというふうに思っています。その意味で、定住促進を図るために、教育環境の整備というのは非常に大切な要素だと思っておりますので、しっかりとした方針を立てて進んでいきたいというふうに思います。……………………………………………………………………………………………………… ○議長(板橋衛) 堀りょういち議員。     〔堀りょういち議員登壇、拍手〕 ◆8番(堀りょういち) よこすか未来会議の堀りょういちです。一般質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 今回、中長期的な視野、全庁的な視点に立ち、「次世代行政のあり方」について市長に質問をさせていただきます。 私は今こそ、本市行政の在り方を根本から見詰め直し、新たにかじを切る必要があると考えています。 現代は「VUCAの時代」と言われます。変化が大きく、先行き不明瞭、課題は複雑化しており、確実な正解が何か分からない。こういった予測不可能な時代に私たちは生きています。今直面するコロナ禍のような予測不可能な事態が、今後、頻繁に起きるかもしれません。 その中で、行政はこれまで以上に迅速かつ臨機応変に、高度な専門性を持ち、様々な関係者との関係を築きながら、多様な市民のニーズを酌み取り、そして不確実な未来に対する布石を打っていくことが求められます。 一方、行政は少子高齢化・人口減少の中、財政難と新規人材確保の困難という深刻な課題に直面しています。このコロナ禍を一つのきっかけにして、既存の行政の枠組みを超え、行政改革を飛躍的に進めなければ、これからの時代を私たちは乗り越えられないのではないか。これが今回の私の問題提起です。 まず市長に伺います。今回のコロナ禍を踏まえ、本市の行政改革についてどのような課題認識をお持ちでしょうか。 さて、市民ニーズが多様化し、行政課題が複雑化する一方、財政難と人材確保の難しさに直面しているという大きな課題に対してどう立ち向かうべきでしょうか。 今年度、本市で新たに設置された「デジタル・ガバメント推進室」を中心とした行政のデジタル化の推進は、生産性向上を大きく進める意味で有効な解決策となるでしょう。しかし、同時に、公・共・私の関係性における行政の役割を改めて見直し、仕事の中身を見直さなければ、デジタル化も、ただの既存業務の効率化程度にとどまってしまう懸念があります。 これからの時代、行政が課題の設定から解決策を見つけ、政策実行するまでをフルパッケージで行うことは、財政難と人材確保の難しさの中で現実的ではありません。むしろ、専門性を有する事業者や大学関係者、現場で活躍する市民団体、地域に暮らす一人一人の市民との連携に活路を見いだし、そのための場づくりやツールを調えていくことに、行政は少しずつでも重心を傾けていくべきです。 多様化するまちの課題のうち、行政でなければできない業務を整理し、それらについては他の自治体に負けない取組を進め成果を出す。その上で、市民に対応いただきたい事業を整理し、市民とともに汗をかきながら取り組んでいける仕組みや場・機会を行政が創っていく。市民と「共」に「創」る「共創のまちづくり」を本市は進めていくべきだと考えます。 この「共創のまちづくり」という視点について、市長の考えをお聞かせください。 「共創のまちづくり」で、私から提案したい視点は、これまでも本市で市民協働や官民連携として取り組まれてきたものを包含しています。各地域に設置された地域運営協議会、市長が試行を進めるスクールコミュニティーなどの仕組みで、実現しつつある部分もあります。 この現状の市民協働の取組をさらに前進させ、「共創のまちづくり」の視点へと発展させるための方策として、私から5つ提案型の質問をさせていただきます。 1つは、政策の立案・実行に市民協働の視点をさらに盛り込んでいくことです。現在も、審議会への市民公募やパブリック・コメントなど、市民から声を聞く機会は多くあります。今回これを様々な市民協働の主体が地域における課題解決に向けて役割分担しながら取り組んでいけるよう、より発展させることを提案します。 最近ではくりはまみんなの公園の代替公園づくりや追浜地区の再開発に際し、市民参加型のワークショップなども開催され、市民から好評を得ていますが、そこで出された市民からの案や意見を、市民とともに実現していくのです。 参考となる事例に、奈良県生駒市では「自治体3.0」と称して、市民と行政が協力して実現するまちづくりを進め、対話式ワークショップを重要な政策手法として位置づけています。特筆すべきは、生駒市では最低3回のワークショップを行い、アイデアを具体化するとともに、自治体が必要な支援を表明し、参加者同士が自分たちも力を合わせてやってみようという思いを共有するところまでをゴールとしていて、最後のワークショップでは必ず市長も参加するようにしているそうです。 市民が自分たちのまちに主体的に関わり、具体的な価値を創出するという体験は、市民の住民満足度や定住意識の向上にもつながり、郷土愛や誇りを育むことにもつながります。 このような取組を参考に、本市の様々な政策形成過程において、ただ市民の声を聞くだけでなく、市民とともに政策をつくり、ともに政策を実行できる仕組みづくりを進めてはいかがでしょうか。市長の考えを伺います。 2つ目の提案は、1つ目の提案と重なる部分もありますが、オンラインでの市民参加の場づくりです。 コロナ禍に入り、オンラインでのコミュニケーションの有用性と可能性に多くの市民が気づきました。オンライン上での市民参加の手法の開発は今後さらに進むと思います。なお、ここでのオンラインの市民参加は、いわゆるZoomアプリをはじめとしたウェブ会議ツールの利用だけでなく、フェイスブックのような双方向のコミュニケーション基盤の構築・活用も意味しています。 オンラインでの市民参加の基盤は、共有可能なものとして既に世界中に存在しています。 例えば、世界35の国で約9,000万人に使用されている「CONSUL」という無料で公開されたソフトウエアがあります。これを採用しているマドリード市では、2015年に市民参加のプラットフォーム「Decide Madrid」を立ち上げ、市民が自由に政策案を提示することができるようになっています。またその案に賛同する人は、そのオンライン上で投票することができ、人口の1%から支持を得られた場合は、行政府はそれに対して、その合法性や実現可能性など詳細な情報を公開する、そういった仕組みをつくっています。 また、国内に目を向けると、例えば町田市では、毎年、市民参加型の事業評価を行っているのですが、オンライン投票システムを提供する株式会社VOTE FORと連携し、このイベントの傍聴者やライブ配信の視聴者によるインターネット投票を実施し、投票結果をリアルタイムで分かりやすく会場に表示することを始めています。 このオンライン投票システムは、会員ごとに発行・配布したシリアルコードを用いた厳密な認証システムを採用し、誰が誰に投票したのかの追跡を不可とし、投票の秘密を担保しています。 これらのようなオンラインでの市民参加を推進するメリットは、大きく3つあります。まず参加のハードルが低いため、これまで市民参加に消極的だった人も参加できるきっかけになること。次に、オフラインと違って情報の保存・拡散が容易であるため、継続的・発展的な議論が可能になること。そして、先ほどお伝えしたオンライン投票システムなどのデジタルツールを活用することで、効果的・効率的な参加が可能になることです。 先ほどお伝えしたCONSULのように、ほぼ予算ゼロで構築でき、実用に耐え得る仕組みは既に多く存在しています。 本市でもオンラインの市民参加の基盤づくりを進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。市長の考えをお伺いします。 次に、3つ目の提案は新たな政策手法の導入です。 行政がデータを集め、分析し、合理的な解を導くという論理的思考に基づく政策手法はこれからも重要であり続けますが、「共創のまちづくり」を進める上では、ある政策課題について、その課題に深く関係する当事者と交流したり、行政も市民も同じ体験をするなどを通して、データだけでは把握できない問題や感覚を共有することが一層重要です。そこからアイデアを一緒になってつくり、そのアイデアを実験的に行いながら失敗と改善を繰り返し、政策をつくり上げていく、そういった手法が近年注目されています。「デザイン思考」や「ソーシャルデザイン」と呼ばれています。欧米諸国で取り入れる動きが顕著ですが、日本においても、政府のIT戦略本部で決定された「デジタル・ガバメント推進方針」において、「サービスデザイン思考に基づく業務改革の推進」が、その方針の一つとして挙げられ、実践ガイドが公開されるなど、今後日本の政府においても、本格的な導入がなされようとしています。 自治体での「デザイン思考」の実践例の一つに、神戸市の「date.KOBE」プロジェクトがあります。デート文化を育むまちとしてのポテンシャルを生かし、人々のデートの思い出「デートログ」を集め、そこから神戸の魅力を再編集することで、神戸におけるデート文化を醸成させながら、まちのブランディングへとつなげていく、そういった取組を行っています。 単なる論理的思考では生まれにくい、わくわくするプロジェクトだと私は感じました。 デザイン思考は、従来のデータに基づく政策手法を否定するものではありません。課題が複雑化・高度化する中で、単独の組織で問題解決が難しい場合は、デザイン思考により、より発想を豊かに政策を考えていく手法が有効に作用し得るのではないかという提案です。また、そのような複雑な課題は、今日のVUCAの時代において、今後ますます増えていくものと思われます。 そこで市長に伺います。本市の政策手法にデザイン思考を積極的に活用してはいかがでしょうか。 また、デザイン思考の導入に当たっては、まずはデザイン思考のプロ主催によるワークショップを開催したり、特定のプロジェクトに導入するなど、試行から段階的に始めてはと思いますが、いかがでしょうか。 4つ目の提案は、市民がまちづくりを資金面で支援する仕組みづくりです。 今後、市民や企業が主体となって参画することを市が積極的に支援するならば、寄附をはじめとした「お金」の話をタブー視せず、横須賀を愛する市民から頂いた資金を用いて、まちづくりを進める仕組みを整備することが重要です。高齢化が進み、「ボランティアなど直接市民協働に参加することは難しいけれども、寄附ならできる」という市民も増えていると思われます。 そのような中で、クラウドファンディングは有効な手法の一つです。クラウドファンディングとは、「インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達すること」を指しています。本市でも新型コロナウイルス感染症に関する支援金を募るため一部行っていますが、このクラウドファンディングの取組が、近年、自治体の新たな資金調達の仕組みとして注目され、導入の例が増えています。 ふるさと納税との違いは、従来のふるさと納税よりも具体的な使い道をあらかじめ示すため、寄附者にとって透明性の高い寄附体験を提供することができることです。また、返礼品目的ではなく、地域を応援するプロジェクトに共感した方から寄附金を集めることができます。 もちろん市の事業は税金で賄うというのが原則です。医療や福祉などセーフティネットに関わる既存事業について、クラウドファンディングで収益を得ることは、市民の賛同を得にくいと思います。一方で、市のイベントや観光事業、新たな地元産品の創出等、市民とともに盛り上げたい、市民の主体的な参加や発信を推進したい、そういった事業については、クラウドファンディングの手法は非常に効果的だと思っています。 「税金もいただいているのに寄附までお願いしにくい」という感覚はもちろんあると思います。しかし、これまでも多くの方が多額の寄附を本市に託してくださっていますし、まちづくりへの思いを持っている方は多くいらっしゃいます。そのせっかくのお気持ちを、まちづくりに生かせないというのはむしろ問題なのではないでしょうか。 市長に伺います。本市の資金調達の一手法、お金を通じた市民の参加を推進する一つの方法として、クラウドファンディングを活用するのはいかがでしょうか。 最後の5つ目の提案は、これまで述べた「共創のまちづくり」を進めるために必要な行政職員の意識改革です。 従来のような事務処理能力や高い専門性に加え、これからは職員自らまちに飛び出し、まちづくり課題や取組に関心がある市民同士をつなぎ、一緒に活動できるように導くような細かな支援ができる、そういった人材が求められます。 先ほど例に挙げた生駒市では、これからの行政職員は「伴走者」であり、「地域プロデューサー」でなければならないとし、積極的に「地域に飛び出す」ことを推奨しています。 具体的には、地元の町内会の清掃活動に参加する、市民主催の勉強会に出席する、まちづくりに積極的に関わろうとしている人材同士を結び、一緒に企画を練るなどです。 このような人材を育成するため、生駒市では人事評価において、地域に飛び出して積極的に地域に参画することを評価項目に加えたり、公共性のある組織での職員の副業を積極的に後押しをしています。また、新人職員研修として、市民にインタビューをさせて地域に飛び出すハードルを下げる取組をしたり、若手職員を対象に政策形成・実践研修を行い、市民のアイデアを具体化するための分析力や企画力を身につける機会をつくっています。 ちなみに、平成28年度実績では、生駒市の職員採用倍率は全国の自治体中第8位、関西1位で、20人以上採用する自治体では全国1位です。採用活動の工夫もありますが、それと同じぐらい、職員育成への情熱がやる気ある若者を引きつけているのではないでしょうか。 市長も、今年2月の代表質問の答弁で、職員は外に出ていろいろな感性を磨かなければ、よい提案など出せないという趣旨の話をされていました。 市長の思いを具現化し、さらに進化させるものとして、職員が自ら地域に飛び出し、市民との関係づくりや場づくり、市民・団体との伴走的な関わりができるような人材育成を積極的に進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。 以上、次世代行政における転換の必要性と具体的な5つの提案について市長に考えをお伺いしました。ほかにも、まちづくり人材の発掘・育成の推進、地域ビジネスのためのプラットフォームづくりやデータ利活用整備など、「共創のまちづくり」を進めるための重要な論点がありますが、時間の関係でまたの機会に譲りたいと思います。 さて、本市では2030年に向けた基本構想・基本計画である「(仮称)YOKOSUKAビジョン2030」を策定中です。2030年の本市の未来像を示すことは非常に重要なことですが、同じくらい、ビジョンを実現させる未来の行政の姿を示していく必要があるのではないでしょうか。 冒頭で述べたように、変化の激しく、先の見通しづらい時代です。ビジョンを描くことはできても、それに向かって計画が美しく直線的に進んでいくことはあり得ず、ビジョン達成には市民の共感と信頼に基づく参加が不可欠です。そこで、最後に市長にお伺いします。 「(仮称)YOKOSUKAビジョン2030」策定に当たり、これと並行して本市行政の在り方を抜本的に見直し、その方向性を市民に示すべきと考えますが、いかがでしょうか。 以上で、1問目の質問を終わります。2問目以降は、一問一答でのやり取りとさせていただきます。 ○議長(板橋衛) 理事者の答弁を求めます。上地克明市長。     〔上地克明市長登壇〕 ◎市長(上地克明) まず、行政改革についてです。 当然のことながら、これまで時代の変化に合わせて、常に行政サービスの在り方を見直してきています。 コロナウイルスの影響を問わず、先の見えない時代を乗り越えていくためには、これまで以上に職員の意識改革を進めるとともに、事務の効率化を進めていくことが重要であると、十分認識しています。 私は市長就任以来、常に職員に意識改革を求めてまいりました。 私から見れば、まだ全然十分ではありませんが、今後も、業務のデジタル化とともに、市役所を抜本的に変えていくつもりです。 次に、「共創のまちづくり」についてです。 当然、行政が抱える課題の解決は、市だけでできるものではなく、市民、町内会の皆様をはじめ、市民団体、議会の皆様、民間事業者など、様々な関係者の協力が必要だと思っていますし、これまでもそのような市政運営をしてまいりました。 今後も、行政の役割をしっかりと見極めながら、様々な関係者とともに「協調と連帯」の考えの下、まちづくりを進めていきたいと考えています。 次に、市民と政策をつくり、実行できる仕組みづくりについてです。 市民の意見や提案を聞き、市政に生かしていくことは、当然のことだと思っており、これまでも市民協働やパブリック・コメントなどの取組を進めてきています。 また、市民代表である議会の皆様からの御提案や御意見を聞き、議会とともに政策を考えていくことが、市民の意見を政策に取り入れていくこと、そのものだというふうに思っています。 次に、オンラインについてです。 時代が大きく変化している中で、市民に対する意見聴取の方法も当然変化していくのではないかと思っています。 現在、進めている基本構想・基本計画策定のプロセスの中で、オンラインの市民ワークショップやLINEを活用したアンケートなど、これまでになかった取組を進めていく予定です。 次に、デザイン思考について、2問、合わせてお答えします。 政策形成に当たって、単にデータの動きだけを見るのではなく、そのサービスの受け手側の視点や立場に立って考えていくことは、当然だと思っています。 これまでも、1万メートルプロムナードの活性化、猿島の活用などにおいて、民間の知見や感性、アート的な感覚を取り入れるなど、横須賀らしいやり方で政策づくりを進めてまいりました。 一般的な概念としてのデザイン思考ではなく、従来の考え方にとらわれない斬新な発想での政策形成を職員に求めると同時に、引き続き、民間の知見、そして感性をどんどん取り入れていきたいというふうに思っています。 次に、クラウドファンディングについてです。 寄附の文化は、もっと根づいていくべきだと思います。 そのための手法として、広く寄附を募ることができるクラウドファンディングは、有効であると思います。 実際、新型コロナウイルス感染症対策では、クラウドファンディングのサイトを活用し、これまでおかげさまで100名以上の方々に、700万円を超える御支援をいただきました。改めて、感謝申し上げたいと思います。 これからも市民の助け合う気持ちを受け止められるよう、多くの方々の共感が得られる事業での活用を、ぜひ検討していきたいと思います。 次に、職員の人材育成についてです。 私は議員時代に、地域で支え合う社会を実現するために、自主的で活発な地域活動を促進するとともに、行政あるいは行政マンの地域社会への関わり方を明確にすることが必要と感じたので、横須賀市地域で支える条例を提案させていただきました。 当然のことながら、職員には、自ら地域活動に参加し、活動によって得られた経験やつながりを市民サービスに生かしてもらいたいと強く思っています。 その思いを踏まえて、昨年度から、行政センターに地域生活相談担当を配置し、今年度は、福祉部に地域福祉課を設置するなど、職員には、積極的に外に出て、市民と接する機会を増やす施策を進めています。 また、ボランティア休暇の対象に、地域での活動を新たに加え、職員が積極的に地域活動に参加できるよう取組も進めています。 今後も、自ら地域に飛び出す職員を育成していきたいと考えます。 次に、行政の在り方についてです。 次期基本構想、基本計画で示す未来の姿の実現には、当然のことながら、市民の共感と信頼が必要だと理解しています。 そのために、新たな計画では、私から市民へのメッセージとして、計画の根底に流れる思想、哲学、忘れてはならない心や思いを示したいと考えておりまして、併せて今後の行政のあるべき姿や、職員の意識の持ち方について、特別委員会での議論を基に示してまいりたいと思います。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) 市長、ありがとうございました。 今回、私、「共創のまちづくり」という造語を使わせていただきました。これまでは、協働、協力して働くというまちづくりの言葉を、割と横須賀市では一般的に使ってきたと思うのですが、私はここをさらに一歩前進させて、その協働を起点に、そこからより多くの、さらにより密な関係をもって、新たなこれまでにない価値を、市民の皆さんとともにつくり出していく、そういう意欲的な市民協働の在り方ということを、進めていくべきだというふうに私は思っています。 今、市長の答弁の中で、市民との連携は当然であると。今後も継続的にやっていくというような御答弁だったというふうに思っていますけれども、私は今のまま続いていたら、地域のコミュニティーはただただ崩壊する一方で、今、市民の中に多くの可能性のある人材がたくさんいるのに、そういった方々が埋没してしまっている。そういったもったいない状況に、私はあるのではないかというふうに思っているのです。 例えば、市長は、よくこの横須賀市の魅力を、助け合いの精神があって、人情に厚くて、地域の絆が強いまちだというふうにおっしゃっています。私もそう思っていまして、その力が本来発揮されていれば、自然と市民協働の姿というのは地域に根づいて、どんどん、どんどん広がって膨らんでいっていたと思います。 ただ、残念ながら、御存じのとおり、町内会、自治会等の地縁型のコミュニティーの多くは人手不足に悩んでいて、70代、80代の方が1人で何役も兼務しているような状態で、子ども会やPTAも成り手不足、青年部の最年少、50代なんてのはざらにあるような状況で、私はこれは危機的な状況だというふうに思っています。なので現状維持のままのまちづくりでは、市民協働では、結局、行政が担わなくてはならない部分が増えていく。 そして、結局それは予算や職員の関係で、何もできないというふうになってしまうのではないか。それによって、果たして誰も一人にさせないまちが実現できるのかということを、私は正直、かなり危機感を持って感じているところです。私のこの今のそういった地縁型コミュニティー、町内会、自治会といった状態を見て、市長はどのように今感じておられますか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) ありがとうございます。 私も、将来どうなるかということを、これからやっていかなくてはいけないと。「共創」という言葉をいただいているのだけれども、私、個人的に行政という機関だとか、仕組みだとかの中で、全ての垣根を取り払うべきだというふうに思っていて、市民が、市民がという意見というのはよく理解できないのです。私も市民の1人だし、皆さんもそうでしょう。 そこが、今までどうしても、その55年体制の中で右か左かといったときに、立ち位置が体制なのか、市民なのかというところのこの二元論に、非常に根本的に問題がある。これは、日本の社会の中で歴史的な背景がそうだ、しようがなかった。いまや正反合ではない、弁証法的に発展したときに、全て垣根を超えていかなくてはいけないというのが私の理想です。 だから、「共創」というのは、当たり前として誰も一人させないまちであって、それはさきも言ったように、職員もそうで、私も少なくとも市民の1人、その代表であるという中で、今、市長としてではなくて、人間として、市民として何ができるかを考えて、その立場にいるという意味で、「共創」というのは当たり前だというふうに、まず認識しているということを御理解ください。非常にいい言葉なのだけれども、そこからもう一歩、できれば出ていただきたいと、まず1点。 それから、私が議員時代に考えていたことなのだけれども、市民代表は皆さんなのです。だから、市民の声を聞いて、その代弁者になって、こういう考え方、こういう政策があるというのは、今、市民協働だとか、パブリック・コメントだとか、様々な手法を駆使しながら、市民の皆さんに、市民という言い方がいいかわからないが、意見を聞いている。それ以外は、次の補完的な、補完という言い方はおかしいな、二元代表制だから。議会基本条例を皆さんと一緒につくったときに、皆さんが市民代表で何を考えているかということを積極的に私たちに伝える。そして、私たちがその政策変更をしたり、政策的にやってるということがまずあって、それから補完をしていくという意味で、先ほど言った「共創」という関係、知見ということ。 ということに発展していかなければ、何もできないのではないかと思っているのです。だからこそ今言ったように、自治会とか町内会が大変になったときには職員が行きなさいと。職員が中に入り込みなさい。自治会の担当になればいい、私も含めてなのだけれども。そういうことでしか地域社会というのは持ち直さないのではないか。その意味で地域を支える条例をつくった。 その発展形態の中で、今言ったように、「共創」という概念の中で、いろいろな方の知見とか市民の人たちがいらっしゃると思います。それをどうやって、その補完という言い方はおかしい。まずそれが主力でなければいけない。その補完として、どういうふうにしていくかという仕組みは、これから考えていかなくてはいけないという意味では、一致しているのではないかというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) 市長、ありがとうございます。 私も、公か私か、そういうところに縦線を引くのはおかしいと思っています。私も市民の1人ですし、市民代表という立場ではもちろんありますけれども、一緒に草むしりしたり、一緒に清掃活動をしたりということは当然やっていますし、自分もそういうことで関わっていく中で、例えば新たなコミュニティーをみんなでつくっていくということも、もちろんできると思っています。 それで、その方向性としては同じだと思うので、私もあえて少し「共創」なんて言葉をつくってしまいましたけれども、ただ、結局、今の状態では、私はじり貧になってしまうと思います。市長は、とても理念をはっきりおっしゃっていて、市の職員にもっと外へ出なさいというふうにおっしゃっている。そういった地域のコミュニティーへの参加というところも、どんどんやっていくべきだというふうにおっしゃっているけれども、残念ながら先ほど申し上げたように、地域のコミュニティーというのは、やはり衰退してしまっている状態の中にあります。 それに対して、では行政は、それはもう市民の活動なのだから、行政という立場で何かをするということはできないのではないかというふうに考えたら、私はそうではないというふうに思っていまして、例えばそういうコミュニティー同士をつないでいく活動があったり、あるいは今、町内に役員として参加している人たちというのは、大体固定化されてしまっていますが、でも実はその地域の中に若い子育ての家庭の人たちがいたりとか、あるいは退職して余力はあるのだけれども、やる気はあるのだけれども、地域との関わり方が分からない。そういうふうに悩んでいらっしゃる方がたくさんいらっしゃって、そういった方が、ではどうやれば地域に入っていけるか、そういったところを例えば伴走的に、市の行政として、こういうセミナーを開いて、こういうふうな地域との関わり方ができますとか、そういうような紹介の仕方もあると思います。 そういうことを、私は行政はもっともっとやっていくべきなのではないかと思います。まちづくりに対して、それは地域がやることだからということではなくて、行政側がもっともっと伴走的にサポートしていくということが、私はこれから重要なのではないかと思っています。その問題意識についてはいかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 全く、実は同意見でして、それを進めていきたいというふうに思っているのですが、具体的にどうやって進めていくかというのは、やはりマンパワー、人の問題になってしまうので、どうやってアプローチをしていくか、これから考えていきたいと思っています。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) ありがとうございます。少しこちらはかなり抽象的な話になってしまっているので、次の具体的な話のほうに先に進ませていただければと思っています。 (3)の市民とともに政策をつくり、ともに政策を実行できる仕組みづくりについてです。 先ほど私の質問の中で、くりはまみんなの公園と追浜の地区の再開発について、触れさせてもらいました。 くりはまみんなの公園については、計画地の見学会を合わせて、全5回もワークショップが開かれていて延べ73人、参加されていました。また、追浜地区の再開発についてのワークショップは100人以上、市民が参加されて、しかも若い世代も多く参加したというふうに聞いています。 これまで市が主催してきたワークショップの中では、非常に画期的な取組だったというふうに思っていまして、ぜひ今後もこういったワークショップ、増やしていっていただければと思うのですが、市長、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 当然、個別の課題解決については、ワークショップをどんどんつくっていきたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) ありがとうございます。 このワークショップは、そういう意味で非常に成功の事例の1つだと思いますが、決して完成形ではないというふうに私は思っています。やはり市民協働の観点からすれば、住民自治の観点からすれば、市民こそが主人公です。何を言いたいかというと、これまでのワークショップは、どうしても市側が課題を出して、それに対して市民が考えてアイデアを出すという、どうしても受け身な姿勢になりがちでありました。 例えば、それに対して市民と市が同じテーブルに座って、一緒に課題を出し合って、一緒にアイデアを練って、実際の実現にも、最後まで市民が関わり続けるといったワークショップの形があってもよいのではないかというふうに思っています。似たようなイベントというのは、これまで開かれてきたと思っていますが、市民の愚痴の言い合いとか、行政に対して一方的な要望のようなところにとどまってしまっていたところがあって、生産的ではなかったというふうに思っています。 こういった一つのワークショップの形も、今後はぜひ様々な場所で検討していただければと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) おっしゃるとおり、愚痴や非難ばかりの抽象的なものではなくて、そういう形があれば、ぜひ当然のことながらやっていきたいというふうに思いますが、一般論ではなくて、具体的な課題に関してでしか私はあり得ないと思う。そうすると、直接民主制ではないけれども、様々な意見ができてくるので、それはやはり行政としてはあり得ない話なので、課題に関してできればつくっていきたいというふうには思います。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) 先ほどお伝えしたワークショップですけれども、いわゆる、そこには自治会や町内会の地域の方の参加もありましたけれども、それだけでない多くの方も今回参加していたと思うのです。 先ほど、私は地縁型のそういった自治会や、町内会のコミュニティーの衰退も申し上げましたけれども、それと大きく異なっていて、その地域の特定の課題を解決する。こういったイベントに対しては、非常に多くの人が集まっている。一般的にこういう集まりのことを、何か課題解決するための集まりのことを、タスクフォース型のコミュニティーなんて言いますけれども、そうしたコミュニティーの重要性というのは、福祉の領域などでも非常に今、高まっています。 こうした場で知り合う、そういった何か課題解決のためにみんなで集まろうと、そこで地域の人も集まる。その中で、自然と地縁の町内会、自治会のコミュニティーの人たちがつながっていって、若い人とか、特にやはり移住してきて地域と縁が薄い方にとっては、こういう何かの課題を解決するという集まりに参加したことで、町内会、自治会とか子ども会とか、そういう既存の地域コミュニティーというところにつながっていく、そういう発展の可能性もあると思うのです。 私は、先ほど申し上げたように、やはりこれからの行政は、ただそういった地域のコミュニティー活動を見るだけではなくて、より積極的に盛り上げていく、そういう立場になるべきだと思います。その観点で言うと、今こうしたくりはまみんなの公園や、追浜再開発ワークショップで、その後、その出席した人たちが、そのまま地縁、まちづくりの人材としてつながっていけるような、そういった仕組みづくりということも、やはり考えていくべきなのではないかというふうに思っているのですけども、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) つながっていくのに、どういう方法があるのかよく分からないところですが、これは検討に値する課題ではないかというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) 分かりました。ぜひ、よろしくお願いします。 やはり市民のまちづくりの意欲というのは、非常に高いというふうに私は思っているのです。ただ、そういう気持ちを、やはりないがしろにしてはいけないというふうに思っていまして、例えば先ほどの公園についても、自分たちがこの公園を、このまちのためにつくったのだという意識、そういうのが、プライドをもって言えるような、そういったやはり仕掛けづくりというのを、市民協働という文脈の中で、より重視していかなくてはいけないというふうに私は思っているのです。 なので、最後に市民と市の職員が、それぞれまちづくりにどう関わっていくのかという方針が見えるところまで、そのワークショップというのは発展させて進めていくべきだというふうに私は思っています。 これについては、私は燃えていますという意見で終わりにさせていただいて、次の質問にさせていただきます。 オンラインの市民参加の話をさせていただきました。 先ほどの答弁では、基本構想・基本計画の策定の中で、新たな取組を考えていくというようなお話を聞いておりますけれども、やはりオンラインの可能性というのは、これからますます高まっていくと私は思っています。 オンラインでの市民参加のメリットとしては、やはり先ほど申し上げたような一般的なワークショップ型のイベントというのは、どうしても声の大きい人ばかりが目立ちがちだったり、日中仕事や子育てに追われている人というのは参加が難しくて、少数意見というのはどうしても埋没しがちでした。 ただ、オンライン上で自分の意思を述べることができれば、それは続いて少数の意見も可視化されますし、届きやすいものになっていきます。市民の意見表明というのは、非常にしやすくなっていると思うのです。なので、どちらか1つということではなくて、そういう地域でのワークショップというものを充実させていきながら、オンラインで皆が一緒に横須賀市の未来について話し合って、具体的な取組というところにつなげていけるような、そういった基盤というのを、将来的につくっていったほうがいいというふうに私は思っているのですけれども、思いとしていかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) それは、すごくよく分かります。昔はオンラインというよりも、様々な意見が全然、的を射ないような意見がたくさんあったのだけど、最近、SNSを見ると、本当に優秀で、課題解決できるような問題意識を持った意見が増えてきている。それによって、世論というのは多分、非常に上がってきたような気がする。それは確かに言えるのです。 今までは、やはり情報というのは開示しないで、秘匿して何とかするという話だったのだけれども、最近はそういうふうに思っていますので、そういう意見を拝聴できる場所としては、オンラインというのは大変有効であるというふうに考えていますので、何らかの形でそれは、ぜひやってきていきたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) ありがとうございます。ぜひ、よろしくお願いします。 やはりコロナ禍に入って、政策のよしあしとか、そういったところについて、市民意識が非常に高くなっているというふうに私は感じていますので、ぜひ、オンラインの市民参加の基盤づくり、時間をかけてでも結構ですので、進めていっていただければというふうに思っています。 それから、デザイン思考についてお伺いさせていただきます。 横須賀市らしいやり方、従来の発想にとらわれないやり方ということで、先ほど御答弁がありました。私は、やはりそういう既存のマインドから抜け出て、本当に市民のために役に立つものは何かということを考えて、あらゆる事業というのは提案されるべきだというふうに思っていますし、多くの職員の皆さんはそういったことを頭に入れながら、お仕事をされていらっしゃるというふうに思っています。 ただ一方で、どうしても市長の言葉というのは、職員に届いていると思いますけれども、それが殊、実際の政策形成の場面になれば、事務分掌とか組織のルールにとらわれてしまって、その視点、姿勢というのは、どうしても忘れられがちになるのではないかというふうに私は思っています。 例えば、来年度の予算についても、予算の編成方針、聞かせていただきましたけれども、ゼロベースでというようなことが求められてきていますが、どうしてもゼロベースでと言われても、これまでの行政のやり方の枠から抜けると言われても、ではどうやってやるのかということは非常に難しいと思うのです。 その中で、私は一つのいわゆるツールとして、デザイン思考というものは試してみる価値はあるのではないかなというふうに思うのです。それについてはいかがでしょう。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 難しいです。人間が変わるなんてことは。私は基本的に人間って変わることはできないと思っているのです。 ほかのものを見たり、例えば様々な経験をして悲しんだり苦しんだり、死にそうな目にあったり、そうしない限り人間は変わらない。しかも、日本の組織というのは、ずっと行政はこういう組織の中で、上司の言うことを聞かなくてはいけないという仕組みの中で、日本の政治は機関説という中で発展してきた。 その中で育ってきた人たちをどういうふうに変えるかって、すごく難しくて、デザイン思考になりなさいと言ったって、これは表に出るべきで、半分いないで、半分外へ出てきなさいと言うことができれば、1年、帰ってくるなと。仕事ができればみんな変わってくると思う。それ、できないでしょう。 そうすると、どうするかというと、やはりデザイン思考というのかな、私は俯瞰思考というのだけれども、もう少し、いつも議員のときから言っていたのだが、近視眼的ではなくて、俯瞰的なものでものを見られるような、これは議員のときも感じたことなのだけれども、デザイン思考がそういうことだというふうに思っている。それは、私は基本的にアートだと思っているから。3次元ではなくて、言い方がおかしいな、4次元で物を見るような視点をつくらなくてはいけない。近視眼的ではなくて、俯瞰的な、大きな視野で。ということの訓練をしなければ人って変わらないと思っているのです。 だから、その意味で、職員に対しては、そのことをずっとこの3年間、問い続けて、話を続けてきた。大分、分かってきた人が増えてきて、前例踏襲主義から変わりつつある中で、デザイン思考なるものはどうなのかということを、私はあまり理解できない、それは感性だと思っている。それから、想像力。できないなら、私は個人的には今やっているのだけれども、外からの人に来てもらって、様々な場面で知見というか、感性を披露してもらって、そこに触発される職員をつくっていく。これが一番大きな方法なのではないかと思っていまして、先ほどの市民とのワークショップは、一つ一つ、課題解決のためにある問題について皆さん来ているように、実は職員の中でも課題ごとにプロジェクトチームをつくって、第三者に入ってもらって、それで感性を呼び起こしてもらう、その作業を続けています。それを息長く続けていくということが、おっしゃっているデザイン思考になっていく方法なのではないかと思います。組織ってすごく難しくて、今も悩んでいるのですが、その方法を続けていければというふうに思っています。目指すところは、同じではないかと思います。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) 私も少しデザイン思考について、説明が非常に不十分だったなというふうに、そこは反省しているのですけれども、市長が就任当初から職員に対して忠恕という言葉を繰り返し使われていると思います。 公務員は、ともすれば事業を行うことが目的化してしまって、そもそもなぜその事業を始めることになったのか忘れがちになってしまう。事業の先には必ず市民がいる。その市民に思いをはせ、思いやりのある人になってほしいということをおっしゃっています。 市長がこれを繰り返し言うということは、私は人間は変われないのではなくて、変われるというふうに思っていて、ただおっしゃるとおりずっとこう言い続けて、頭で分かっていても体が動かない、そういう意味では人間は変わらない、組織の難しさというのはもちろんあると思うのです。 そういう意味で、私はその忠恕というそのもの、つまり市民目線で物事を考えていく、市民に対して思いを持った人になるということ、私はそれがイコール、デザイン思考だというふうに思っていまして、デザイン思考ってシンプルに言うと、市民目線に立つということなのです。そのマインドと、それを実践するためのノウハウなのです。 市長は、非常にその思いを職員に伝えていると思うのですけれども、その思いを具体的にどういうふうに組織の中で、政策形成の手法の中で取り込んでいくかということに対しては、どうしてもそこで止まってしまうのではないですか。思いのある市職員が、その部下の中に全員いればいいですけれども、若手職員1人だけだったら、その組織というのは変わりようがないと私は思うのです。その中で、やはり具体的な手法、ノウハウがあるのが、このデザイン思考なのです。 実際、神戸市などは、実は総合職でデザインクリエイティブ枠というのを設けていまして、総合職でそういうデザイナー、もうどんどん、どんどん入れているのです。そういった方に、デザイン思考の実践的な方法とか、マインドというのを、その神戸市の中に浸透させているという取組をやっています。民間ではもうずっと前からやっていまして、多くの企業で今デザイン会社の買収がどんどん始まっているのです。それだけ、今まで既存の発想だけだと出てこなかったものというのを、デザイン思考に求めているというところが非常にありまして、ぜひ今、外から人を呼んで、触発させて変えていくということをやっていらっしゃると思うので、その中の一つの方法として、外から来る黒船の一つに、デザイン思考というものを、ぜひ候補として検討していただければと思うのですが、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) そのデザイン思考、今でもごめんなさい、よく理解できないのだけれども。みんな、おっしゃる意味がデザイン思考であるならば、何が市民のためなのかというのが分からない。それぞれの人格、それぞれの意識、それぞれの教養によって、画一的ではないから、今言ったように何が市民のためなのですかということ。例えば、友情と同じように、本当にあなたのためを思っているのだって、それが自分のためだったりなんかして、それはあなたのためですよと言っても、全然あなたのためですと言いながら、自分のためだ、突き詰めた言い方ね。 ということになると、何をもってデザイン思考が、私、今でも職員に対して言っているときに、これは自分を全く捨てていないのかというところに突き詰められるときがあるので、デザイン思考は今でも少し悩むところがあるのだけれども、だからこそほかの血を入れて、どういう目で見て、これは私はこう感じます、これは違うと思いますということを、具体的なある課題を追って、みんなで議論し合って、そうではない、こういうふうに思いますよというところから、実はやっているので、それが私にとってはデザイン思考なのかなというふうに思っていて、それでいいのであれば、デザイン思考、やります。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) それを、ノウハウが詰まっているのは、デザイン思考だと思っていただいていいです。要はおっしゃるとおりで、自分は市民目線でやっていますと言っていても、それは自分目線だったりするということは大いにあるわけではないですか。 では、そこに対して客観的に物事を見られるようにするための方法として、例えばそのデザイン思考ならば、エスノグラフィック・リサーチ、またこれも横文字を使ってしまって申し訳ないのですけれども、こういうのがありまして、要はその市民側の目線にあえて立って体験をする。その市民がどういうことを、どういうふうにして行政サービスを受けているかというのを、行政の立場ではなくて、自ら同じ立場に立って体験をして、そしてそこから具体的なアイデアを抽出していくというプロセスが、1つそのデザイン思考の中の冒頭の一つとしてあります。 なので、私、言葉にこだわっているように聞こえてしまうかも分からないのですけれども、そういった具体的な政策手法はいろいろあるわけで、その中の一つとしてぜひ採用していただきたい。デザイン思考というのは、これまでの文脈の中で、市民と一緒に物事をつくっていくという、その市民協働を生かしていく非常に重要な枠組みなのです。なので、私これだけしつこく言っていますけれども、少し調べてみようかなというところで、まず進めていただければと思います。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) ごめんね、禅問答のようになってしまって。 今、少し理解したのでぜひ調べていきたい。ただ、やはり議会の委員会での審査のときに、ぜひその発想を具体的にイメージしてもらって、例えばいろいろな案件だとか審査のときに、こういうものをデザインして、それは市民のためではないと思います、私はこう思いますということを、やはり市民代表なのだから具体的に提示していただける、それで一緒に少し考えてみたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) しつこく言ってしまって、大変失礼しました。ここについては、以上にさせていただきます。 クラウドファンディングについては、非常に前向きな御回答をいただきまして、ありがとうございます。財政状況、厳しい中ではありますけれども、今後、例えば市で丸ごと引き受けるには厳しいものだけれども、市民の盛り上がりが大きくて、市役所と市民が一体となって取り組む。例えば、市長が今進められている文化・スポーツ・エンターテイメント、新しくこれから何か打ち上げていく、そういったときに、ぜひクラウドファンディングの手法を採用していただければと思いますが、今のお気持ちを教えていただけますでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 先ほどおっしゃった「共創のまちづくり」と同じように、一体感がなければ、クラウドファンディングってうまくいかないというふうに実は思っているのです。よかったのは、本当にありがたかったのは、先ほど申し上げたように、コロナ基金で、これだけの件数で、これだけ集まってくる。多分、日本で横須賀だけだと思っている。私は、これこそ横須賀の特質すべき、みんなで助け合う気持ちがあるところだと思っているので、そういう気持ちがある中で、これから何が社会に起きてくるか分からないので、様々な手法、助け合いの精神で、お金も含めて、クラウドファンディングを含めてやりたい。個人的にはどんどんやりたいのです。ただ、今このような社会状況で、貧困度が増しているときに、クラウドファンディングばかり打っていいのかという思いもあるので、そこら辺をうまく考えながら、少しやっていきたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) ありがとうございます。8月25日時点で、コロナ禍における寄附の総額、法人、個人合わせて291件、6,926万2,800円、頂いています。 お金を出すことによる市民参加の促進というのは、非常に可能性があると思っておりますし、そういった市民の皆さんの気持ちというものを、やはり生かしていく取組の一つがクラウドファンディングだと思いますので、ぜひお願いいたします。 引き続きまして、お願いします。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) 職員の育成の件です。 先ほどお話の中で触れられていた横須賀市地域で支える条例の第8条に、市職員は市民としての役割を強く認識し、自らも地域社会の一員として積極的に地域活動に参加するよう努めるものとするというふうに書かれています。 当初の問題意識と、市長の今のお立場での変化ということで、どのように感じていらっしゃいますか。その条例をつくられたときの問題意識と、現時点での問題意識、そこの違いをおっしゃってください。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) やっとこれを理解ができる時代が来たなというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 堀議員。 ◆8番(堀りょういち) ですので、私はぜひ、それを前に進めていっていただければと思っていまして、そのための具体的な取組というものを、例えばしていっていただきたいなというふうに思うのです。人を行政センターに配置したというようなお話ももちろんありましたけれども、やはり全ての職員が、そういう地域に飛び出すというマインドを持つべきだというふうに私は思っていまして、先ほど申し上げたように、生駒市のように、人事評価の制度の中にどれだけその職員が地域に出て行ったか、それに対してどれだけその地域の人材を見つけて育成していったかというところに対して、もちろん客観的な評価というのは難しい部分はあると思いますけれども、そういったように仕組みの中に、市長の思いを盛り込んでいけないかということを、ぜひ少し検討していただければと思うのですけれども、そこについていかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 今後、検討していきたいと思います。その1点。 なぜ私、その条例をつくったかというと、議員のときに、職員もみんな議員と同じになればいいと思った。皆さんは、先ほど言ったように、窓口と同じように、何でもかんでも皆さんの話を聞いて、それをつなぎ、課題解決しています。それは、私はそこに議員も、職員も差はないと思っている、壁がないと思っているのです。これは機関説ではないけれども、二元論の機関説は言うのだけれども、職員もそうあるべきで、全員野球ではないけれども、これからどういう時代が来るかも分からないし、財政難にもなる。それから、高齢者も増えるということで、職員も含めて今のような気持ちになって、積極的に、待ちではないときに、ある意味、議員と同じ。そうなってもらうべきだと思って、実は地域で支える条例をつくりました。いずれ、そうならざるを得ないでしょう。その意味で、今言ったように人事評価の中に入れていく。 ただ、あめとむちというのはあまり好きではなくて、自覚してそういうふうに変化していくということが、一番望ましいと考えているので、少しずつではありますが、今、職員は分かってきているので、このまま進めていきたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 堀議員。
    ◆8番(堀りょういち) ありがとうございます。 最後の質問に移ります。 私は、やはり10年後のビジョンをつくるに当たって、それを迎えるに当たって、今の行政ではなく、次の行政を見据えて歩みを進めていく必要があると思っていまして、ぜひ計画的にこれを進めていっていただきたい。その計画というのは、市民に見える形でやはり進めていっていただきたいと思うのです。 なぜなら、やはり私は、今、市民の力なくして、これからの横須賀市の課題解決は絶対無理だと思っていて、そのためにはいかに市民に共感してもらうか、いかに市民に信頼してもらうかということが求められているというふうに思うのです。例えばクラウドファンディングにしても、失敗する可能性はもちろんあるわけです。目標額に達成しないで、駄目だったという可能性はもちろんあります。だけど、それに対して、次の一手をさらに打っていける。そういうふうに失敗しても、市は頑張っていろいろな取組をやろうとしているのだから応援しようというふうな機運をつくっていく。そのために、やはり市長としても、今の行政の形だけではなくて、さらに大きく乗り越えて、市民と一緒にまちづくりをしていくということを積極的にアプローチしてほしいと思います。そこについて、最後、市長お願いします。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 共感と納得というのは、国の石破議員の選挙会報みたいなのだけれども、市民と一緒になってというのは当たり前の話でして、禅問答ではないのだけれども、私も市民なわけで、これは当然な話なわけです。いつも、その原点に戻りますが、私は機関説ではないから。 当然ながら、様々な方々の意見を聞くという、集約するところは機関として我々がいるわけであって、市民の皆さんと一緒に、これは私の中では当たり前の概念でありますので、当然ながらそういうふうにやっていきたいと思います。 それから、もう一点、10年後は分かりません。10年後、20年後、これから計画を立てますが、今まで20年だったのだけれども、8年にしました。果たして、5年後、先、読めますか。ここが一番大きな問題だと思います。残るのは哲学とか思想。どういう社会になっていくかということを見定めない限り、それも基本的には、基本計画等に落とし込めないと個人的には思っているのです。ですから、これは当然、曲折もあるでしょうけれども、計画は立てるつもりですが、私は何でもつなぎでしかない、生きていくということはつなぎでしかない。次のために生きていくということでしかないと思っていますから、十分それを見据えた形で土台になるために、これからも頑張っていきたい。その意味では、皆さんと同じだと思うので、一緒に御理解をいただければと思います。……………………………………………………………………………………………………… ○議長(板橋衛) 嘉山淳平議員。     〔嘉山淳平議員登壇、拍手〕 ◆35番(嘉山淳平) よこすか未来会議の嘉山淳平です。発言通告に基づき、市長に3つの柱について質問をさせていただきます。お疲れの中ではありますが、おつき合いのほど、よろしくお願いします。 まず、さらなるデジタル・ガバメント推進による行政改革について伺います。 今年度、市役所内にデジタル・ガバメント推進室ができ、今後、行政のデジタル化が進められることになっていくことと思います。今年1月には、本市はトッパン・フォームズ社と「デジタル・ガバメント推進に関する包括連携協定」を締結しました。この協定は、本市とトッパン・フォームズ社が相互に保有する資源とノウハウを生かし合い、協力体制を構築することとされています。具体的には、「業務プロセス改革」、「デジタル・ガバメント推進を担う人材育成」に積極的に取り組み、本市が抱える課題解決を官民協働で推進していくことを目的にしており、2020年12月までの期間となっております。 まず、そのデジタル・ガバメント推進に関する包括連携協定の残り期間が約3か月となりましたが、現時点でのデジタル・ガバメント推進における進捗について市長の評価を伺います。 次に、デジタル・ガバメント推進に関する具体的な提案につながる質問を何点かさせていただきます。 これまで市内の道路が陥没など破損をしていたり、カーブミラーが曲がっていたり、防犯灯が消えていたり、市民生活を営んでいく上で町なかの修繕が必要な箇所については、市民から直接連絡が入ったり、パトロールで見つけたり、中には議員を通して修繕を依頼したりとありますが、それらに細やかに対応をしていただいております。その労力は甚大なものと推察するとともに、対処されている職員の皆さんには感謝を申し上げます。しかし、ITを活用することが大前提となりつつある中で、さらには新型コロナウイルスの影響や職員の数も限られていることを踏まえると、市内の道路管理等のパトロールを今までと同じように実施することは容易ではありません。 そんな中、市民と協働してまちの修繕箇所などを情報共有するツールが改めて見直されています。それは、市民が町なかで発見した修繕が必要な箇所をウェブや携帯のアプリ上で通報・レポートを上げて情報集約するシステムです。これまでの私の一般質問でも取り上げ、さらに委員会でも様々な議員から意見が上がっている事例でもあります。 市民が町なかで発見した修繕が必要な箇所をウェブや携帯のアプリ上で通報・レポートを上げて情報集約するシステムについて、市長はどのような認識をお持ちでしょうか。 地域の状況については、地域に住んでいる人が一番よく知っています。そのシステムの導入により、市民からの通報・レポートが上がり、情報が集約化されることにより、緊急性の度合いなどの優先順位をつけることができ、迅速に対処できることにつながります。ひいては、それが事故を未然に防ぐことができるというメリットを挙げることができます。これまで職員によるパトロールもされていたかと思いますが、その労力も多少なりとも削減できることにつながることもメリットとして挙げられます。よく懸念されるのは、市民からウェブやアプリなどで多くのレポートが上がってくることによって、それを集約する手間がかかり、今まで以上に労力がかかってしまうと思われがちです。しかし、他自治体の事例を見ると、情報集約しやすくなり、全体を見ると、ほとんど手間が増えないということが報告されています。 先ほどのメリットを踏まえ、ITを活用してまちの道路などのハード面を効率的に修繕する市民レポートシステムを導入するべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。 次に、庁舎内業務プロセスを紙からデジタル化することについて伺います。 いまだに庁舎内で紙文化が残っているものがあります。具体的には、職員が部署内で手続をする出勤簿、休暇簿、給与明細、各種申請・届出などがいまだに紙ベースで申請・処理されている状況です。個人情報も含まれることから、早急にデジタル化し、プライバシーをより守ることができる処理方法に改善していくべきであると考えます。 いまだに紙で申請・処理している出勤簿や休暇簿、給与明細、各種申請・届出などの庶務事務の手続をデジタル化していくことについて、市長のお考えをお聞かせください。 また、先日の関沢議員からの一般質問で、その市長の答弁の中で「デジタル化について聖域なき改革を進めていく。一気に行わなければ意味がない。」と力強い答弁がありました。まずはその改革に期待するとともに、早期実現していただきたいと思います。そのためにも、本市デジタル・ガバメント推進方針にもある“官民連携の強化”が重要になってくると考えます。デジタル・ガバメント推進に関する包括連携協定を締結したトッパン・フォームズ社に加え、市の情報を発信するツールとして今使っているLINE社、ほかにも先進的な技術を持つ企業・団体があります。市長が言う「一気にデジタル化の改革を進めていく」ためにも、官民連携の間口を広げていくことが重要と考えますが、市長のお考えをお聞かせください。 次に、コロナ禍での観光立市への取組について伺います。 さきにも述べたとおり、新型コロナウイルスの影響で、観光政策にも影響が出ていることは言うまでもありません。市内の大型イベントは軒並み中止となり、今後も大型イベントによる観光客誘致については当面難しくなっている状況です。 市民目線で見ると、コロナ禍で外出自粛を余儀なくされ、今となっても必要な外出以外は自宅や屋内で過ごすことが多くなり、屋外で過ごしたい気持ちが募るばかりです。加えて、仕事も含めコミュニケーションのオンライン化が主流となっており、スマホやパソコンから離れて過ごす、いわゆるデジタルデトックスに対するニーズも高まっている現状があります。 そのようなニーズが高まる中、新鮮でおいしい農・水産物を食べることができ、都心から1時間前後で来ることができる、そんな風光明媚な横須賀のまちの価値が注目されているのです。今だからこそ、自然環境が豊かな本市の価値を最大限に生かすチャンスだと確信しています。 コロナ禍における観光ニーズを踏まえ、横須賀が持つ価値を今こそ発信すべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。 そこで今、コロナ禍でも注目されているのが、農業体験や漁業体験などの着地型観光です。これまでも農業振興課が中心となり、夏と冬に1回ずつ年2回、農業体験等を実施してきたので、その反響は御理解いただいていると思います。体験参加者はふだん食べている野菜や魚などの食材を誰がどのように生産をしているのか、五感を通して取れたてのおいしさを感じるなど、食育にもつながっており、小・中学校の修学旅行や遠足などでも必ず行程に組まれているほど注目をされています。また生産者側から考えると、参加者から家族そろってファンになってもらうことが多く、横須賀産の農・水産物のブランド向上にも寄与します。加えて、6次産業と同様に、ただ産物を市場に出すよりも高い売上げも見込めることから、三方よしの観光であると考えています。コロナ禍でも密にならない農業体験・漁業体験などの着地型観光を本市観光の目玉の一つとして推進していくべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。 同じく、コロナ禍においても市内観光で注目されているのは、サイクルツーリズムです。これまでも国道134号線沿いに三浦半島を一周するサイクリストが来訪していましたが、3密を避ける手段として自転車を選択される方も多く、その数は日に日に増していると感じています。 さきの6月定例議会において、サイクルツーリズムモデル事業、約1,500万円の補正予算を可決しました。自治体広域連携と複数企業連携による事業で、来訪された方にe-bikeなどに乗ってもらいながら三浦半島・房総半島エリアで様々なアクティビティを伴った観光をしてもらう内容です。それを踏まえ、今後さらにサイクルツーリズム来訪客が増加していくことに鑑み、その環境整備も同時に行っていく必要があります。 自転車を盗難の心配なく置いておくことのできるサイクルスタンドがある飲食店や休憩スポットの情報、さらにパンクした際など修理サポートしてくれるお店などの情報提供が必要です。そういった情報を把握し、ホームページなどで情報提供するなど、サイクリストが訪れやすい環境をつくることが重要だと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。 また、市長も海洋都市構想を掲げられておりますが、シーカヤックやスタンドアップパドルボード(通称SUP)などのマリンスポーツにおいても、3密を避けた観光コンテンツとして脚光を浴びています。横須賀は言うまでもなく海に囲まれ、シーカヤックやSUPをすると、なぎのときにはまるで海の上を散歩しているような体験をすることができます。市内では、うみかぜカーニバルや、浦賀地域、北下浦地域、西地域などでもSUP体験が実施されており、着実にSUPやシーカヤックなどのマリンスポーツが浸透しつつあります。今後、市としてシーカヤックやSUP体験を組み合わせた着地型観光コンテンツを民間事業者と協力して開発してはいかがでしょうか、市長のお考えをお聞かせください。 加えて、キャンプについてもさらに人気を博している傾向があります。とりわけソレイユの丘オートキャンプ場と観音崎のスノーピークグランピングは非常に人気で予約が取れないような状況があります。実際コロナ禍でも、密を避けられるアウトドアコンテンツということでキャンプ場の集客についてはほとんど影響がありません。加えて「ゆるキャン」というアニメが流行していることにより、初心者や女性のみでキャンプに行くユーザーも増えています。さらには、ユーチューブで著名人たちがキャンプを実施したり、各種メディアでキャンプについて取り上げたりするケースが増えていることからもキャンプ熱が沸騰しているとも言えます。本市はロケーションがよく、おいしい食材も近隣店舗から容易に調達でき、キャンプをするには最適な環境があります。そうした環境を最大限活用するため、市内でキャンプを実施できるようなエリアを推奨するべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。 次に、民間によるフィルムコミッションの展開について伺います。 先ほどの観光にも関連するのですが、フィルムコミッションを発展的に民間移譲し、メディア露出度を高め、さらに市の財源を確保することについて伺います。 現状では、庁舎内にメディアデスクという体制で撮影等のオファーを選定し、受け入れている状況ですが、より広く市内の資源を活用した宣伝・PRをしていく必要があります。隣の三浦市では、フィルムコミッションにおいて行政ではなく民間事業者が多岐にわたるオファーを受け、市と連携をしながら撮影を進めています。市のPRはもちろん、市の施設を活用することにより財源確保にもつながっているとのことです。既存のメディアデスクでの受入れ体制を見直し、民間事業者にフィルムコミッション業務を移管し、市と連携しながら独立採算で展開してもらうべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。 これで1問目を終わります。2問目は、一問一答で行わせていただきます。 ○議長(板橋衛) ここで休憩します。再開は午後3時25分とします。---------------------------------------            午後3時03分休憩            午後3時25分開議--------------------------------------- ○議長(板橋衛) 休憩前に引き続き会議を開きます。 理事者の答弁を求めます。上地克明市長。     〔上地克明市長登壇〕 ◎市長(上地克明) まず、デジタル・ガバメントについてです。 まず、包括連携協定の締結が、本市デジタル化の進捗に大きな効果を上げていることは大変ありがたいと思っています。中でも児童手当業務や生活保護業務において、RPA及びOCRの導入が進み、確実に業務の効率化が図れたと感じています。先方の意向もありますが、今後、協定期間の延長についても協議をしていきたいと考えています。 また、人材育成の面でも、窓口サービス向上のワーキンググループのメンバーを、今後、デジタルリーダーとして育て、各部局のデジタル化の推進役を担わせたいと思います。 いずれにしても、デジタル化への本格的な動きは、今後も私が先頭に立ってスピード重視で進めていく考えです。 次に、市民による道路情報の通報システムについてです。 現在の道路の要望の取り組み方は、電話や対面により申出事項を伺い実施しています。 年間3,000件以上の要望を寄せられる現在は、ウェブなどのITツールを利用した市民からの情報を受ける新たなシステムが必要だと思っています。 次に、市民レポートシステムの導入についてです。 私は、デジタル化を一気に進める考えです。当然のことながら市民からの情報提供をいただくことについて、ITツールの活用は必要と考えております。 一方で、ITを使用していない一部の方には、電話や対面といった今までどおりの柔軟な対応も残す必要があるのではないかというふうに認識しています。 本市では、市民の皆様に知っていただきたい情報を手軽に届けるために、スマートフォンアプリケーション「LINE」による情報発信を行っているところです。 この「LINE」を活用し、道路の不具合に関する情報を市民の皆さんから受ける新たな仕組みについて検討を進めているところです。 次に、庶務事務についてです。 庶務事務のデジタル化については、人事給与システムの更新に合わせ、来年度末から、庶務事務システムを導入いたします。 職員が行う各種申請などを可能な限り電子化することで、申請者本人、庶務担当者、人事課職員等の負担軽減を図るとともに、申請者本人のプライバシー保護の強化を図ってまいりたいと思います。 次に、官民連携についてです。 デジタル化を進めるに当たって、官民連携の重要性は当然、認識しています。 私は、できる限り多くの先進的な技術をどんどん、柔軟に取り入れたいと思っていますので、市長として、その無限の可能性を市民生活に生かすため、自分の目で確認したいと思っています。 この思いの一つとして、9月18日から自律移動型サービスロボット「AYUDA」による案内サービス業務の実証実験を開始します。 今後も様々な先進技術を使って、本市のデジタル化を進めるために、民間の力をお借りしていきたいと考えます。 次に、横須賀の価値の発信についてです。 コロナ禍で、マイクロツーリズムと言われる近隣への旅行が注目される中、本市は、都心からの対象地としては最適な場所ではないかと思っています。 御指摘のとおり、今まさにウィズコロナ、アフターコロナを見据え、本市に目を向けてもらうための施策を発信する絶好の機会であるというふうに思います。 今年度に入り、これまでにも東京を中心とした、市外の事業者向けに、ツーリズムバス補助金の増額を伴う新たなバスツアーの造成や、東京からの新たな船の航路を開通させるための取組、横須賀での新たなイベントの開催などの誘致活動を積極的に行い、個人向けには、ユーチューバーによる本市を舞台とした観光動画の発信や、観光プロモーションビデオの制作などに取り組んでいます。 本市の魅力を少しでも多くの方に知っていただくために、様々な取組を実施していきたいというふうに思っています。 次に、農業・漁業体験についてです。 本市を民泊で訪れる教育旅行や、ツアーデスクを通じで造成される団体旅行など、様々な場面での農漁業の体験に対し、多くの関心が寄せられており、こうした体験型観光に対するニーズの高さを感じています。 農漁業体験を通じ、1次産業に対する理解を深めること、そして事業者との直接的な関わり合いを持つこと、収穫したものを食すことで、多くの方に、横須賀が持つ人や自然、そして食の魅力を十分に伝えることができると考えます。 首都圏近郊に位置しながら、農漁業が盛んな横須賀市は、こうした着地型の体験型観光を発展させるポテンシャルが非常に高いと考えますので、今後ぜひ力を入れていきたいと思います。 次に、サイクリストについてです。 現在、本市では、市内を訪れるサイクリストの皆様のために、コンビニエンスストアや飲食店など、市内約30か所の施設に御協力をいただいて、空気入れ、パンク修理キットやサイクルラックを設置しています。 また、自力での修理が困難な場合に備え、県自転車商協同組合の御協力の基に、修理ができる体制を整えているところです。 これらの情報は、当然、観光情報サイトで発信しておりまして、多くのサイクリストの方々は御承知だと思います。 今後は、こうした発信に加え、SNS上での横須賀を走った際の満足度、コースに関する感想など生の声に注目し、その声を生かした環境改善を図っていければと考えています。 そうした循環を進めることによって、真に満足度の高いエリアとして、さらなるサイクリストの呼び込みにつなげていきたいと思います。 次に、着地型観光についてです。 本市では、マリン事業者やNPO法人等と連携したマリンレジャーの仕掛けづくりを、昨年度から本格的にスタートしたところです。 北下浦エリアでは、ウインドサーフィンワールドカップを契機とし、マリンレジャーの普及振興に取り組むNPO法人が設立され、シーカヤックやSUPの体験教室なども、盛んに行われるようになってまいりました。 昨年は、市が観音崎京急ホテルと地元のマリン事業者を仲介し、ランチバイキング、SPAとSUP体験をセットにしたプランを実施したところ、大変好評を得ました。 また、大型台風で中止になりましたが、浦賀エリアでは、市と協働しながら、NPO法人が中心となって、大型のSUPに乗りながら見る歴史ツアーを計画し、横須賀の魅力とマリンレジャーを融合させた取組をスタートさせているところです。 さらに、今年度は、観音崎エリアで、9月21日の地元の団体が主催をし、横須賀で初めて、約80艘が参加するカヤックフィッシング大会が実施される予定で、市も協力しながら進めているところです。 これからも、マリンレジャーの実施主体となる地元の民間事業者や団体と連携し、海洋都市としての横須賀の魅力が高まるような取組を進めていきたいと思います。 また、これらの取組をイベントや一過性のものにするのではなくて、恒常的な体験型の旅行商品として提供できるような仕組みづくりを目指して、旅行会社などと連携していきたいと考えます。 次に、キャンプエリアについてです。 本市にはソレイユの丘キャンプ場や、観音崎京急ホテルのグランピングなど、キャンプ施設に加え、猿島やうみかぜ公園などのバーベキューが楽しめる施設など、気軽にアウトドアに触れる環境が整っています。 また、今月からは、観音崎公園内にデイキャンプが楽しめる施設がオープンするとともに、ソレイユの丘の隣接地を含むエリアの運営事業者の公募も8月から開始いたしました。 今後もこうした新たな施設整備の後押しを進めるとともに、アウトドア資源の情報をさらに活発に発信することにより、観光客の増加と、本市の魅力発信につなげていきたいと思います。 次に、フィルムコミッションについてです。 現在、本市のメディアデスクでは、市のイメージアップにつながり、PR効果が期待できるテレビなどのメディアについて、撮影に関する手続の代行や関係者との連絡調整などの支援を行っています。 以前は本市もフィルムコミッションを実施していましたが、依頼された案件は、暴力シーンなどを含めて、全て受け入れなければならない仕組みのために、必ずしも本市のイメージアップに寄与するものではありませんでした。そのために、2012年度以降は現在の体制を取っています。 こうした動きを取っている中で、最近では、本当に多くの様々なメディアに、横須賀市を取り上げていただく機会も増加し、非常にいい効果が表れているというふうに感じています。 御提案の民間事業者がフィルムコミッションを市内で立ち上げることは、創業やビジネスチャンスの拡大という視点からも、非常に面白い試みであって、本市としても、そういう動きがあれば、ぜひ応援していきたいというふうに思っています。 また、その民間事業者が取り組む内容に応じ、本市のイメージアップにつながる案件があれば、市としても積極的に連携を図っていきたいと思います。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) 市長、前向きな御答弁をいただきまして、ありがとうございます。順を追って、2問目を質問させていただければと思います。 まずはデジタル・ガバメント推進に関してでありますけれども、包括連携協定に関しては、延長も含めて検討されているということも答弁でありました。 私は、1問目でも間口を広げて、官民連携で進めていただきたいということをお伝えしました。これは1社に限らず、複数企業とデジタル・ガバメントを推進していただきたい、様々な切り口で進めていただきたいという思いで質問をさせていただきました。 他の自治体で非常に広く、そういった取組をやっているのが、少し規模としては大きいのですけれども、大阪府が、8企業、団体と事業連携協定を結んでいるのです。具体的には、飲食店まとめサイトのぐるナビと飲食店へのコロナ追跡システムというのを一緒に開発したり、あとはプログラマーが集まっているコードフォー大阪という市民団体と、地域解決、アイデア出しのイベントでしたり、オープンデータ活用のアプリを一緒に開発したりというような取組、あとは若者から人気の短い動画のプラットフォーム、TikTok社等を活用した、若年層を含む幅広い世代に向けた自治体情報の発信を連携して展開をしているという事例もあります。 そのように、様々な切り口で、行政のデジタル・ガバメントを展開していただきたいと思いますけれども、ぜひその提案を待つだけではなくて、役所の職員も積極的に外に出て、こういう課題があるけれども、いいサービスないですかとか、一緒に開発しませんかというような取組を進めていただければと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 平澤経営企画部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 平澤和宏経営企画部長。 ◎経営企画部長(平澤和宏) 横須賀市が、これから政策として重点的に進めていかなければいけないという視点に立って、例えばそれが、ぐるナビがふさわしいのか、さすがにTikTokは難しいと思いますけれども、これから横須賀市としてアプリケーションを一緒につくっていく必要があるときに市民の力をお借りするとか、そういうことだと思うのです。連携協定ありきではないというふうに思いますので、それは庁内のデジタル化を、どこを重点的に、どういう工程表で進めていくかというときに、いろいろな力をお借りできるのであれば、お借りしていきたいというふうに思います。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) 今お伝えした企業は、あくまでも事例としてですので、それ以外にもごまんといいサービスを持った会社がいますので、ぜひ連携を進めていただければと思います。 それとも関連するのですけれども、市民レポートシステムの導入について、早々に実装していただけるという話がありました。これは本当にありがたいことで、やはりこのシステムを導入することによって、職員の皆さんの手間が減るというメリットも、先ほどお伝えしたのですけれども、市民のまちづくりに対する意識が変わっていくと私は感じています。 これまで、市民が道路を通って、危険な場所があったとしても、修繕が必要な場所を見つけたとしても、素通りをしてしまったり、どう対応していいか分からないというような形で、そのままにしていたケースも多かったと思うのです。 そういった市民の横須賀に対する、まちに対する愛着といいますか、市長がよく言われるアイデンティティーでしたり、シビックプライドというのかもしれませんけれども、そういったものが高まっていく仕組みになるのかなと感じています。その点についても、ぜひ市長からの御所見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) その前に、先ほどのデジタル・ガバメントの話なのですが、民間の力より職員がアプリをつくれるぐらい能力をつけたいと思っている。職員がアプリをつくれるようなレベルに達するべきだと私は思っている。それは何かというと、課題が何であるか、ニーズが何であるかということを察知できて、それを落とし込むというツールに関して業者を使えばいいだけの話である。 先ほどの堀議員との話ではないけれども、共創という名の下に、それだけ感度を高くして、アプリをつくれるぐらいの職員はいないのかと、今、激怒をしている、デジタル・ガバメントの質も含めて。ということで、先ほどの話について少しお伝えした。 それと、市民の意識を高めることにつながるレポートシステムの導入については、どんどん進めていきたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) 先ほどの質問に関しても、踏まえていただいてありがとうございます。 職員の方がアプリをつくれるぐらいまでという市長の思いは分かりましたので、ぜひ、部長、課長の皆さん、御尽力いただいて、やはりそれが迅速に課題解決していくことにつながっていくと思いますので、ぜひ応援しております。 先ほどの市民意識が向上するのではないかということで、素通りするとか、市の職員が全てそういう修繕が必要な箇所も対応するのではなくて、やはり行政の職員の皆さん、もちろんですし、市民の人たちも含めて、修繕が必要なところはみんなで改善していくという動きができれば理想的なのかなと思っています。その上で、市民意識が、アイデンティティーが高まっていくのではないかという質問をさせていただきました。もし、所見、ほかにもあれば。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) おっしゃるとおりです。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) ぜひ、そのシステムの実装を期待しておりますので、よろしくお願いします。 続きまして、前向きに答弁いただいていますので深掘りは特にいたしません。 次に、観光立市への取組について伺います。 先ほど漁業体験、農業体験を推進していくことについては、力を入れていきたいという御回答をいただきました。ありがとうございます。 そういった体験を推進していくことによって、生きてくるのがお土産だと思っています。農業体験、漁業体験に参加した人というのは、その生産者のファンになって、そこで加工している干物でしたり、冷凍物、家で温めればすぐに食べることができるような、例えば地元野菜のスープでしたり、ポテトチップスなど、加工したお土産を買って帰る人がほとんどなのです。ですので、地場産のものをお土産として提供することを促していくと、おのずと6次産業化を促していくことにもつながっていくと考えています。 少し前の話になるのですけれども、上地市長と議員時代にお話をさせていただいたときに、かつて水産加工で事業を立ち上げられたという話をしてくれたことも、今でも覚えています。そこから加工販売の難しさはもちろんですけれども、その可能性も御存じだと思います。 そのような、農業体験・漁業体験を推進していただくことに加えて、地元のお土産をつくり販売していく、6次産業化も一層支援していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) すごく頭を悩めているのは、本当にお土産がないということで、自分も水産加工をやったのだけれども、かなり損して、一家離散するぐらいの負い目にあったのです。本当にお土産がないので、6次産業云々というよりも、横須賀を代表するお土産が、スカジャンとかカレーはあるのだけれども、横須賀だったらこれというのはないので、実は頭の中にたくさんあって、市長でなければやりたいのだけれども、いろいろなアイデア、実は持っています。 ただ、やはりリスクをしょうことになるし、だから今おっしゃった6次産業化に向けて、漁業従事者、農業従事者にこういうのがいいのだよということをやりたいと思っていて、実はそのチームを、業者の中にも、職員の中でつくって、そういうことをやっているチームも実はあるのです。私は個人的にいろいろ頭の中にあって、それはこれからどんどんやっていかなければいけないことだというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) 個人的にはぜひ、また上地市長にも、お土産作り、ぜひ取り組んでいただきたい気持ちはあるのですけれども、今、行政としてそれをぜひ支援していただきたいなと思っています。 以前、行われていた横須賀おみやげコンテストなどに関しては、非常に取組としては好評だったのかなと思っているのですけれども、例えばそういった取組もやってみて、作る側の生産者、あるいは製造側の意欲を高めていくとか、刺激していくというようなことも、ぜひ御検討されてはいかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) やはりお土産品というのはセンスなのです。横須賀で募集して、そのセンスが集まるのかマーケティングをしなくてはいけない。リスクを誰が負うかって、自分でやって痛感したのは、売ってみて、売れなかったらどうにもならない話、どれだけお金をかけるかと。やはり外から来た人に、センスだとか、マーケティングをやってもらわなければいけないのです。横須賀の中だけでは駄目で、どういう買手がいるかということを、絶対、マーケティングしなくてはいけない。そういう仕組みをつくった中でやらなければ、絶対にうまくいかないし、そこをすごく考えていて、行政がどこまでできるかということは、例えばあなたのところのこれが欲しいというのは、行政はできないわけで、こういう仕組みをつくるけれども、この中で幾らでやってもらうのはどこだというときに選択するしかない。その選択するところのセンスも問われるということになれば、むしろ外の人たちにやってもらったほうが、私は個人的にはいいと思っている。そうしなければ、売れるものはできないと思っているのです。ということを、市長をやりながら、日夜、暗中模索をしている形です。おっしゃるとおり、よく考えています。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) 市長おっしゃるように、マーケティング、本当に大事だと思っています。やはり作っても売れなければ赤字になるだけですので、売れるコンテンツ、もちろん試行錯誤して、もう何度も何度も新しい商品を作るということも必要だと思っています。そういったチャレンジングな事業者を後押しするような支援策は、ぜひお願いしたいと思います。 また、そういった取組においても、もちろん行政だけではなくて、商工会議所はもちろん、農協でしたり、漁協などの団体とも連携をして取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 関係部局に指示をして、検討していきたいというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) ありがとうございます。よろしくお願いします。 次に、サイクリストが訪れやすい環境整備について伺っていきたいと思います。 サイクリストは、路側帯を走ることが多いので、例えば排水溝の凹凸に加えて、砂がたまっている箇所は危険にさらされる箇所になってきます。市内の道路を見ると、そのような箇所がサイクリストの不安定な走行を誘発して、自動車を運転する方にも危険を感じるリスクが潜んでいます。 実は私も、マーケティングではないですけれども、試験的に長井から市役所まで時々通っています。やはりそこで先ほどの排水溝の凹凸、新しく舗装した道路にもかかわらず凹凸が激しかったりという箇所も中にはありますので、そういった市内の道路など、サイクリストたちの声なども聞きながら、安全に来訪してもらえるように、ハード面においても整備をしていく必要があると考えますが、市長の考えをお聞かせください。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 土木部長に答弁させます。 ○議長(板橋衛) 角川正彦土木部長。 ◎土木部長(角川正彦) 道路につきましては、やはり車の視点、歩行者の視点、自転車も通っていたのですが、今ほどそういう視点で見ていないというのが現状だと思います。今後は自転車の運転者の視点という意味でも点検を行い、不良箇所、不具合箇所がありましたら改善していきたいと思っています。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) 土木部長からも、前向きな回答をいただいて、ありがとうございます。ぜひ、よろしくお願いします。 続いて、キャンプについて伺っていきたいと思います。 今、本当に人気でして、私もすぐ隣でソレイユの丘の観光客を見ているのですけれども、もうほぼ毎日、埋まっているというような状況でもあります。そういったキャンプユーザーも、やはり3密を避けて過ごすことができるということで非常に増えています。 ただ、私としては、ただキャンプユーザーを増やしていくだけではなくて、そこに横須賀ならではのオリジナルを加えていかなければいけないと思っています。例えば、その一つとして、防災スキルを上げていくキャンプ体験ということも、ぜひ行政としても進めていただきたいなと思っています。 例えば、そういった防災スキルを学べる講師を呼んで、キャンプ体験しながら防災スキルを学べるというのが有益になる体験だと思っていて、これまでも行政としては、学校の体育館などで避難所宿泊体験などもされてきましたけれども、あえてキャンプという視点で御提案できればと思っています。そういったキャンプをしながら、防災スキルを教えてくれる専門家を呼んで講習を行っていくこと、ぜひ横須賀ならではという取組で御検討いただいてはいかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 市民部長がいないので、文化スポーツ観光部長に答弁させます。 ○議長(板橋衛) 上条浩文化スポーツ観光部長。 ◎文化スポーツ観光部長(上条浩) そうですね、防災という観点で、講師を招いてキャンプをするということだと思います。本当に避難所で、そういう視点でやるというのはとても有意義だと思いますし、それから集客という観点でも、例えば本当に最近、ツアーを組んだり、大手旅行社もそうなのですが、体験型、しかも体験だけではなくて、何かテーマを持って体験をするといったようなことでの人気というのは非常に高いようです。ですから、多くのお客さんを呼ぶという観点でも1つですし、市民向けには特に防災体制の構築という意味の中で、そうしたテーマというものを1つ絞るというのは、面白い試みかもしれないです。いずれにしても、市民部長とも少しいろいろと話をしてみたいと思います。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員に申し上げます。 できるだけ発言通告に沿った質問をお願いいたします。 それでは、質問を続行します。嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) ぜひ、市民部長にもお伝えいただければと思います。 先ほどの市長の答弁の中で、新たな施設整備という答弁をいただいたのですけれども、それについて具体的な案を、差し支えなければ教えていただければと思います。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 上条部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 上条文化スポーツ観光部長。 ◎文化スポーツ観光部長(上条浩) 例えばソレイユの丘の隣接地、今、公募していますけれども、そこにそういう提案があれば、市として規制も含めてできる限り後押しができるようなことを考えるべきだと思いますし、また県立公園も含めて、市有施設だけではなくて、様々なところに広いスペース、それから景色のいいスペースがあるとすれば、そういうところに民間事業者を御紹介して、間を取り持つということも1つだと思います。様々なことで、民間の事業者と連携をする取組を進めていければというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) ぜひ、よろしくお願いします。 また、そのキャンプに関してエリアを推奨することについて、1問目で挙げさせていただいていますけれども、具体的には、そこまで予算をかけなくても環境整備はできると思っています。また、自然環境の中で共生を育むこともできると思っています。それができるのが、例えば具体的には長坂緑地などの場所も、本当に山の中ではありますけれども、そういった場所の中でキャンプをすることができますよということも、可能性としてはあると考えますが、市長はいかがお考えでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 様々な地域、少し検討していきたいというふうに実は思っています。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) ありがとうございます。よろしくお願いします。 また、キャンプができるエリアに関連してなのですけれども、市内では手ぶらでバーベキューができる場所も幾つかあると認識しています。例えばうみかぜ公園など、バーベキューグッズをレンタルできるような窓口のブースなどが設置をされていて、そういった環境設備を生かして、バーベキューができるエリアにおいて、キャンプをすることも可能にしてはいかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 上条文化スポーツ観光部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 上条文化スポーツ観光部長。 ◎文化スポーツ観光部長(上条浩) そうですね、うみかぜ公園を例にしていただきましたけれども、今ここでそこの場所でできるかどうかというのは、周辺住民の方も含めて軽々にお答えできないので、それは課題として受け取らせていただいて、また港湾部長、それから環境政策部長などとも検討したいというふうに思います。 ○議長(板橋衛) 嘉山議員。 ◆35番(嘉山淳平) ありがとうございます。ぜひ、部局間で連携していただいて、御検討いただければ幸いです。 最後に、行政としても、今、大型イベントの中止でしたり、コロナ対策の徹底については、本当に大変な思いをされていると思います。今回、コロナ禍でも人や経済が動いている状況を見て、私はこれは一筋の光とも感じています。暗中模索が続くかと思いますけれども、コロナ対策は万全にしつつ、可能性のあるものは積極的に取り組んでいただきたいと思います。 いかに横須賀のまちを前に進めていくか、市長のかじ取りにかかっているかと思いますので、最後に市長の意気込みを伺って終わりたいと思います。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) その前に、うみかぜ公園だけは無理、施設も含め、環境も含めて、100%、無理だということを伝えておきます。理解はするけれども。 だから、別のところで、いろいろ実は考えている最中なので、ただうみかぜ公園はまず無理です。それから、フィルムコミッション、ぜひ進めていきたい。民間事業者であれば後押ししたい。今すごくテレビ、マスコミに、横須賀ってすごく注視されていて、すごくありがたい流れが来ているので、これは絶対に、コロナも含めて、見落とすことなく、この波に乗らないと、人も同じ、まちも同じ、波に乗るということは大切なので、海なので、ぜひこの波に乗っかって、ぜひフィルムコミッションをやってくださるところがあれば、応援していきたいと思っています。……………………………………………………………………………………………………… ○議長(板橋衛) 小室卓重議員。     〔小室卓重議員登壇、拍手〕 ◆10番(小室卓重) 神奈川ネットワーク運動の小室卓重です。発言通告に従い、大きく今日は3つの事柄について市長に伺います。 まず、福祉行政における職員体制について伺います。 新型コロナウイルス感染症は、いまだ収束の見えない状況です。 この間、市民生活は、不安や様々な混乱の中にありました。そして、今も解決したわけではありません。 本市福祉部生活福祉課が対応した生活保護等の相談件数は、新型コロナウイルス感染症対策検討協議会に提出された資料によると、今年3月が194件で、前年同月比102件増、4月は172件で同49件増という状況です。 また、生活保護の申請件数においては、3月が48件で、前年同月比9件増、4月が48件で12件増です。 そして、実際の受給世帯数は、3月が4,063世帯で、前年同月比47世帯増、4月が4,037世帯で同22世帯増となっています。 厚生労働省が7月1日に発表した全国の4月の生活保護申請数は2万1,486件で、前年同月と比べて24.8%増えたということですから、横須賀市もほぼ同様の状況であるということが言えます。 これらの業務を担当するケースワーカーについて伺います。 ケースワーカーについては、社会福祉法第16条の求める標準数は、1人当たり80件としています。 6月以降も相談数は多いままと聞いています。相談数がそのまま申請数・受給者数にはなりませんが、相談業務の増加でケースワーカーは多忙な現状であり、それはまた相談をする市民へと影響が及びます。 ところで、2008年9月のリーマンショックでは、以後およそ5年にわたって生活保護受給者数は増加していますから、このコロナ禍における相談数・申請数も、今後、まだすぐにはコロナ前に戻るとは考えにくいものです。 確かな市民サービスのためにも、職員の疲弊を招かないためにも、今後も必要な体制をしっかりと整えておかなければならないと考えます。 ケースワーカーを増やす必要があると思いますが、市長の考えはいかがでしょうか、お尋ねします。 次に、一般事務(福祉)職員について伺います。 一般事務(福祉)職員は、採用時の資格要件としては、社会福祉士の資格を有する人、またはその受験資格を有する人となっており、採用後は主に福祉関係業務に従事します。 現在、横須賀市の一般事務(福祉)職員は67名で、うち福祉部に36名、こども家庭支援センターに22名、その他に9名です。 年度ごとの採用者数はという観点から見ますと、リーマンショック直前の2008年4月には、一般事務(福祉)職員の採用者数は3名でしたが、リーマンショック後、その翌年の2009年度から2014年度までの6年間の採用数は、さきの3名と比べて、7、7、8、9、5、6名と、こういった経緯であります。そして、その後、2015年度から昨年度までは、5、3、3、2、3名と採用者数を減らしているという状況です。 さて、コロナ禍にある現在、リーマンショック後のように、一般事務(福祉)職員の採用者数を再び増やす必要があるのではないでしょうか。市長の考えをお聞きします。 次に、保護のしおりについて伺います。 暮らしに困り事ができたとき、解決のための「どのような制度があるのか」「どのような手続が必要なのか」という情報が手に入ることは大事です。 生活保護に関しては「保護のしおり」があります。横須賀市の「保護のしおり」、皆さん御存じだと思いますが、これが横須賀市の「保護のしおり」です。 さて、この横須賀市の「保護のしおり」ですが、こんな感じです。この内容が、市民にとって分かりやすいとは言い難いと私は思っています。 相談のときに、これを見ながら説明をするわけですが、誤解を招くと感じられる記載もあると思われます。例えば「資産などのある人は、生活のために使ってください。」と書いてあります。そして、括弧書きで、「土地・家屋、生命保険、預貯金、貴金属、車、バイク、有価証券などの処分」と記載しています。しかし、実際には、例えば居住用の不動産は保有が認められるなど、個別の事情による場合もあります。相談の際に、そういったことは口頭で説明するのでしょうが、このような印刷物に書いてある情報の印象は強いと思われます。相談後に、これを持って帰宅し、1人で読み直すとき、生活保護申請をしようと思えるでしょうか。生活保護は、最後のセーフティネットとも言われるものです。「保護のしおり」が、保護を必要とする人から保護を遠ざけるものとなってはいけません。 一例として、小田原市の「保護のしおり」は、生活保護利用までの流れや、どのような扶助があるかなど、具体的で大変分かりやすいです。市民に分かりやすいだけでなく、ケースワーカーにとっても、説明しやすく、負担軽減にもつながるのではないかと思います。 さらに、小田原市の「保護のしおり」は、小田原市のホームページからダウンロードもできます。保護を必要とする人から保護を遠ざけない、大切な情報発信だと思います。 横須賀市でも、「保護のしおり」を見直し、必要とする市民に分かりやすいものとするのがよいと思いますが、市長のお考えをお聞きします。 また、「保護のしおり」のホームページ掲載に関しては、いかがお考えになりますか、併せてお聞きします。 次に、本市の市立保育園の保育士について伺います。 少子高齢化で労働人口割合が減少する中、国の政策として女性の労働を促しています。一方で、女性自身の就業への意識の高まりや、また非正規雇用の増加による共働きの必要性などもあり、少子化であっても、保育ニーズは増えています。 市内の保育園は、市立保育園に限らず、定員を増やしてはいるものの、待機児童は解消されていません。 パートタイム労働や、平日がお休みの仕事などの多様な働き方に、保育の受皿が対応できていないという現状もあります。 また、家庭で子育てをしている方へのサポートも必要です。 様々な保育・子育て支援の受皿の中で、保育園は、厚生労働省の定める保育所保育指針で、その役割について「子どもの最善の利益を考慮した保育」「保育所における環境を通した一体的な養護と教育」「入所する児童の保護者に対する支援及び地域の子育て家庭に対する支援」との内容が明記されています。 さらに、保育士については、「専門的知識、技術及び判断をもって、子どもを保育するとともに、子どもの保護者に対する保育に関する指導を行うものであり、その職責を遂行するための専門性の向上に絶えず努めなければならない。」としています。 子ども一人一人の人権を重んじ、それぞれの発達に合わせた保育を行い、保護者の支援までを仕事とし、プロフェッショナルとして常に研さんすることを求められています。 保育園は、国家資格有資格者が集まる専門家集団です。 さて、本市の市立保育園11園は、こども育成部保育課の下、各園長は係長級、副園長は担当者級の職員です。保育定員は園によって異なりますが、多くの園が100人規模です。各園の職員数はおおむね30人ほどです。これが係長の仕事かなと思うと、なかなか大変だなという印象です。 昨年は、保育園が壊れるほどの大型台風がありました。今年に入っては、新型コロナウイルス感染症の流行です。日頃から命を預かる仕事である上に、この感染症の流行にあっては、密を避けることができない業務であるがゆえに、うつさない、うつらないことへの配慮で業務量も増えており、また精神的な負担も大きくなっています。 人事評価についても気になります。保育園における保育士の1次評価は、「横須賀市職員人事評価規定」で担当者級職員の評価について「所属する課等の課長等が指名する係長又は主査」としながら、「ただし、勤務場所が保育園の場合はこども育成部保育課長が指名する担当者職員」としています。つまり、担当者級である副園長が、同じく担当者級である保育士の1次評価を行っています。 副園長は、担当者級でありながら、園長不在時の現場責任者であり、人事評価も行うなど、立場と業務内容のアンバランスを感じます。 今後、市立保育園は再編計画により、統合してこども園になったり、民営化したりと、姿を変えていきます。現在、上町保育園と鶴が丘保育園を統合した(仮称)中央こども園を職員厚生会館のリノベーションにより開園させる計画が進行中です。(仮称)中央こども園は、病児病後児保育、子育て支援センター愛らんどよこすか、一時預かり、ファミリー・サポート・センターも入る複合施設です。今後、この複合施設としてのこども園の園長が、これまでどおり係長級の園長というわけにはいかないのではないかなとも思います。 保育士の皆さんが今よりさらに働きがいのある職場環境をつくる工夫が必要ではないでしょうか。そのことが、横須賀市の保育・子育て支援の向上にもつながり、子育てしやすいまちとしての評価も上がることが期待できるのではないでしょうか。 今を去ること4年前、2016年には、横須賀市初の公立幼保連携型認定こども園の開設に向けた「公立幼保連携型認定こども園教育・保育課程策定プロジェクト」を実施していまして、現場の保育士等がメンバーとして参加していました。 今まさに、横須賀市の保育・子育て支援が変わりつつあるこの機会に、保育士職員の在り方やその組織の仕組みについても、このような現場の声を反映させる工夫が必要ではないかと考えますが、市長のお考えをお聞きします。 次に、神奈川県基地関係県市連絡協議会関連について伺います。 まず、この間の本市の新型コロナウイルス感染症対策については、市長以下、市職員の皆さんには敬意を表します。 市長においては、常に市民のことを念頭に、幾度となく市民に向けたメッセージを市のホームページに動画をアップするなどしていらっしゃいますし、できるだけ市民に直接伝えたいという思いが伝わります。 しかし、神奈川県基地関係県市連絡協議会(県市協)の退会については、私は2つの驚きがありました。 1つは、退会そのものについて、もう一つは、退会について議会への報告も市民へのお知らせもないことです。 現状としては、報道されたことで市民の知るところとなりましたが、すっきりしません。 退会について市民が知ることとなった8月24日の神奈川新聞の記事によると、「地位協定の枠組みの中で、現場は現実的な対応をしなければならない。例えば今、現場が新型コロナウイルスの対応に懸命に取り組んでいる状況で、地位協定の改定を要望するのはその枠組みを否定するもの」との主張であり、また退会の理由としては、「新型コロナウイルスへの対応で米軍側と適切な情報共有をしている中で、日米地位協定改定などを訴えることへの疑問が根底にあるとの考えを示した。」と報道されています。 8月31日の本会議においては、議会になぜ報告がなかったのかという大村洋子議員の質問に対して、市長は、「どうして報告しなければいけないのか分からない」「県市協のことについて皆さんと議論することはなじまない」という御答弁でした。 しかし、市民の間には、米軍人等の感染状況などへの不安がありますが、少なくとも、日米地位協定のことを言わないことで、このたびのコロナ対策としての利があるのであれば、市民への安心材料として発表してもよかったのではないかとも考えられますが、改めて市民や議会に自ら知らせなかったことについて、そういった観点からもう一度理由をお尋ねしたいと思います。 そもそも県市協については、神奈川県ホームページによると、その設立目的を「米軍基地に関係する県内市町と県が、基地問題について県・関係市が密接な連絡を保ち、相互に協力して、その解決を図ること」とし、横須賀市が退会した今は、神奈川県、横浜市、相模原市、藤沢市、逗子市、大和市、海老名市、座間市、綾瀬市が参加しています。 活動状況については、「米軍基地に起因する諸問題を解決するため、国に対し、基地問題に関する要望等を行うとともに、事件事故発生時には必要に応じて緊急要請を実施しています。また、研修や基地調査を実施するなど、基地対策推進のための調査、研究を行っています。」とのことです。 このように、県市協が要望等を行っている相手は国であり、米軍ではありません。新聞報道にあった市長の発言として「いろいろな情報交換をしているときに地域協定改定と言ったら、相手がかたくなになる」というのは当たらないのではないかとも考えます。 さて、ここで、やはり一番気になるのは、日米地位協定に対する市長の考え方です。日米地位協定は明らかに不公平であり、市長もそれを認めていらっしゃいます。「改定に反対しているわけではない。この時期にそれはどうなのかということ」とおっしゃっていますが、これは改定には賛成だけれども、基本的には今後も改定に向けて行動していくというお考えなのでしょうか。お尋ねします。 さて、究極的には、政治の仕事は「人々が飢えないこと」と「戦争をしないこと」だと私は思います。その中でも、国には国の、自治体には自治体のそれぞれの仕事がありますが、それぞれの仕事において、目指していくものと思っています。 コロナ禍で、市民は不安の中にいます。県市協退会は、基地行政の後退とも思えるもので、不安を1つ増やしました。今、改めて市長の平和に対する御所見を伺います。 以上で、1問目を終わります。 ○議長(板橋衛) 理事者の答弁を求めます。上地克明市長。 ◎市長(上地克明) まず、ケースワーカーについてです。 生活保護相談は、令和2年3月から8月までの相談件数が908件で、前年の同期間と比べ、326件増加しています。 相談件数の増加に対しては、相談支援体制の強化のため、6月及び8月の補正予算により、相談業務従事者や、申請に係る事務従事者を確保しました。 生活保護受給世帯数についても、令和2年8月が4,069世帯で、1年前と比べ38世帯増加していますので、ケースワーカーについても、今後の生活保護受給世帯数の推移をよく注視して、必要な人員を確保してまいりたいと思います。 次に、一般事務福祉職員についてです。 コロナ禍において、福祉専門職に求められる役割は非常に増していると認識しています。 これまで、一般事務福祉職員の採用を進めてまいりましたが、毎年の採用人数については、状況に応じて募集人数を変えているわけではなく、応募状況等により増減しているものです。 今後も引き続き、積極的に一般事務福祉職員を採用していきたいと考えています。 次に、「保護のしおり」について、2問、合わせて回答いたします。 「保護のしおり」は、初めて御相談に来所された市民の方でも、御理解いただけるよう長年の試行錯誤の上、簡潔にした内容として作成しています。 今後も、他自治体の「保護のしおり」等を参考にしながら、随時改善していきたいと思います。 また、おっしゃるとおり、早速、既存の生活困窮者向けのホームページから、「保護のしおり」もダウンロードできるようにしたいと思います。 次に、保育・子育て支援の職員体制についてです。 保育士は、横須賀の子どもたちの主体性及び自立性を育む教育保育を基本とし、「生きる力のある人」を目指して、日々保育に取り組んでいます。 保育園の副園長は、担当者級の職員ではありますが、保育に対する見識や経験、人格的に優れた者を指名して、園長と同様に、マネジメントに多く携わっており、その面から人事評価制度における1次評価者にふさわしいと考えています。 また、現場の声の反映については、園長会、副園長会、保育計画プロジェクトなどから、現場の職員の思いや声を聞き、様々な保育施策に反映させています。 したがって、現在の組織の仕組みは適正に機能していると考えています。 次に、協議会退会についてです。 神奈川県基地関係県市連絡協議会は、昭和39年に発足をし、以後56年間、本市は参画してきたところです。 しかし、市民の安全・安心を守るためには、その時代や状況に応じた適切な判断をすべきと考えます。 そのような判断の下に、任意組織である連絡協議会を退会したものですが、市政には影響がないものと考えます。 神奈川県と本市とでは、考え方の相違はありますが、退会を公表することは、神奈川県や協議会そのものを否定していると受け取られかねず、今後の県及び協議会構成市との関係に影響を及ぼすためです。 次に、日米地位協定についてです。 本市としては、米軍基地を抱える自治体として、当事者意識を持って取り組んでいるところです。 日米地位協定に限らず、将来的には、日米が同じ目線で、同じ物事を判断できるようになることが望ましいと考えています。 しかしながら、現状においては、日米地位協定については、日米政府間の運用の改善が適切に図られていくことが、現実的であると考えています。 次に、平和についてです。 私の平和への思いについては、議会で何度も答弁させていただいておりますが、この世の中のあらゆる差別、貧困、そして飢餓がなくなることこそ、究極的な平和につながると考えています。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) 市長、御答弁ありがとうございました。 まず、ケースワーカーの件について、今後、必要な数を確保していくという御答弁がありました。ということは、具体的には、今、相談等が多いので、増員ということで認識してよろしいのでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 福祉部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 植野不二夫福祉部長。 ◎福祉部長(植野不二夫) 先ほど市長のほうから答弁させていただきましたように、相談につきましてはかなり増えてございます。ただ、申請につきましては、この3月から8月にかけまして、逆に3件ぐらいマイナスという状況で、これから申請は増えてくるのではないかと思います。そちらにつきましては、推移を見ながらケースワークする職員を、手配していきたいというふうに考えているところでございます。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) 確認なのですけれども、必要な体制を確保するということは、ケースワーカーを増やすのか、増やさないのかというところで、少し知りたいのですけれども。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 福祉部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 植野福祉部長。 ◎福祉部長(植野不二夫) 答弁が簡潔でなくて申し訳ございません。ケースワーカーを、標準数、先ほど80世帯と言いましたけれども、それに見合う形で増やしていきたいというふうに考えております。加えて、そのケースワークに付随している事務負担を軽減するために、今積極的にRPAなどのデジタルツールを活用しておりますので、そういったものでも負担を軽減していきたいというふうに考えております。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) ありがとうございます。 実は、市民の方から御相談があって、一緒に窓口を訪れたことがあります。そのとき、その方から職員の方への御心配のお言葉をいただきました。本当にその方、市役所の窓口がとても忙しくて、御自分への対応が遅れがちになっていることも、最初は少し不満を口にしていらっしゃったけれども、その後から、こんなに忙しくて職員さん、大丈夫かなというような御心配の声もいただいたところです。どうぞ必要な体制を確保していただいて、福祉行政が滞ることのないようにお願いしたいと思います。 続いて、一般事務福祉職員のところなのですけれども、応募状況によって、結局、人数が多かったり少なかったりという御答弁だったのですが、先ほど質問もさせていただいたように、リーマンショックの後に増えていたわけなので、実際、そういう募集をしたから増え、応募もあったということでよろしいですか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 福祉部所から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 植野福祉部長。 ◎福祉部長(植野不二夫) 一般事務福祉職員につきましては、採用し始めたころから、若干名という募集人数は全く変わっておりません。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) そうなのですね。 でも考えるところによると、その時期に一般事務福祉職員が多かったということは、やはり市の行政にとても役に立ったのではないかなと、私、数字を見て思ったのです。そのリーマンショック後のことです。 やはりそういう状況のときというのは、福祉の知識を持った職員が多くいることは本当に大切なことだというふうに思っていますけれども、その辺についてのお考えは、市長いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 福祉部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 植野福祉部長。 ◎福祉部長(植野不二夫) 先ほど市長のほうから答弁がありましたけれども、こういうコロナ禍におきまして、福祉専門職に求める役割というのは、非常に増しているというふうに考えております。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) こういう状況では、福祉職員は大事であるということなのですけれども、では一般事務福祉職員を増やすということにはつながらないのでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 福祉部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 植野福祉部長。 ◎福祉部長(植野不二夫) 先ほどの採用のところで御説明させていただきましたけれども、その年、その年で応募してくる人数、また応募してくださった方のうち、横須賀市とマッチングできた人数というのは増減しますので、そこに従ってという形になってしまうかと思います。
    ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) 積極的に採用をしない理由は、よく分からないのですけれども、その辺についてのお考えをお聞きしたい。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 福祉部長が、言葉が足らないので、もう一回答弁させます。 ○議長(板橋衛) 植野福祉部長。 ◎福祉部長(植野不二夫) 申し訳ありません。先ほど市長が答弁したように、姿勢としては、一般事務福祉職員をこれからも積極的に取っていきたいと考えております。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) ぜひ、専門性のある方を、積極的に採用するようにしていただきたいというふうに考えています。 8月31日の一般質問で、小幡議員の福祉職員に関する質問があって、あのとき市長が、相談業務はマインドが大事だというふうにおっしゃった。私も確かにそうだと思うのです。ただ、やはり福祉行政については、一つの福祉的な体系づけられた考え方が、そのマインドを支えていくものだというふうに思っていますので、専門性を持った福祉職員の存在はとても重要だと思います。どうぞ状況を見ながら積極的に採用のほうを進めていただきたいと思います。 続けて、「保護のしおり」について伺います。 市長の御答弁では、長年いろいろ検討されて、今の形で簡潔なものができているということでしたけれども、簡潔過ぎてしまって分かりにくいなというのが私の感想です。 実際、ホームページにも掲載していただけるということで、御答弁をいただいたのですけれども、本当に申し訳ないけれども、これをホームページに掲載しても、あまり意味がないと私は思っているのです。先ほども質問の中で申し上げましたように、やはりこの生活保護という制度がどういうものなのかというのと、あとその手続が分かることが安心につながるし、まずそこが第一歩だと思うのです。市役所に生活相談に行くのは、私は気持ち的に簡単なことではないと思っています。生活保護は国民の権利だけれども、やはり、できれば生活保護は受けたくないと思っている方がとても多いと感じています。 ですから、やはりこの最後のセーフティネットについて、市民、国民の権利なのだということで、分かりやすく表現することはとても大事だと思っているのですけれども、市長、いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 福祉部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 植野福祉部長。 ◎福祉部長(植野不二夫) 先ほど市長から答弁がありましたように、随時改善していきたいというふうに考えております。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) では、改善したもので、ホームページに載せていただくという認識でよろしいかなと思います。 そして、せんだって私がこのしおりを担当部局にいただきに行ったときに、部局の引き出しから出てきたのですけれども、やはりこういったものが市民の皆さんのお手元に、すぐ見えるところにあるのが大事だと思うので、例えば市役所本館の1階であるとか、福祉部のある分館の1階であるとか、生活福祉課のある分館6階とか、行政センターなどにも、新しいものができたらぜひ配架していただきたいと思いますが、そういった情報の提供の仕方についてはいかがお考えでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 福祉部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 植野福祉部長。 ◎福祉部長(植野不二夫) 配架の仕方についても、今後、工夫していきたいと考えております。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) 2つ目の保育・子育て支援の職員体制についてのところは、今後、やはり新しいこども園ができるに当たって、今ハードのほうはどんどん進められていますけれども、ソフトのほうは仕組みについてまだ少し見えてきていないところでありますので、やはりそういったことも、本市にとって本当に初めての取組なので、どうやっていくのかというところについては、とても大切なことだというふうに思っていますが、それをどのように構築していくのかということが、少し先ほどの御答弁で分からなかったのですけれども、もう一回、お聞きしていいですか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) こども育成部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 志村恭一こども育成部長。 ◎こども育成部長(志村恭一) こども園に関しましては、保育計画プロジェクトチームという、別なチームで、メンバーは、園長2名、副園長または保育士10名、一時保護所の保育士1名と13名体制で現在も月1回、これは今後のこども園全般の話を既に進めております。今議員御指摘のとおり、今までに私どもが運営していないところですので、そういう形で、言わば現場の専門家によるプロジェクトチームを主体にして、検討している最中でございます。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) 副園長の在り方については、現状のままでというような御答弁だったかなというふうに思うのですけれども、このように本市の保育行政について、新しくなっていく今、現場のほうで、やはり副園長の在り方についてどうなのかという声があるわけなのです。なので、やはりその辺のことについても、この機会なので、一度そういった声を反映させる必要があるというふうに思うわけなのですけれども、その働きやすさみたいなところを、ぜひ向上させていきたいという思いなのですが、もう一度その辺について御答弁ください。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) こども育成部長から答弁させます。 ○議長(板橋衛) 志村こども育成部長。 ◎こども育成部長(志村恭一) 今までそういう機会がどうだったのかということに関しましては、例えば園長会議、副園長会議というのは、毎月1回、はぐくみかんのほうで実施をしております。 ただ、その中で働き方の云々とかいうことが議論されたかというのは、内容的にはそういうことは恐らく今まで議論されていないのだと思います。やはり今後、私どもで運営するこども園や保育園というところで、どういうふうにしていくべきかというところが中心になってきてしまいますので、御自身の働き方の云々というのは、なかなか今までは検討していなかったのだというふうに思います。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) すみません、最後のところがよく聞こえなかったです。 ○議長(板橋衛) 志村こども育成部長。 ◎こども育成部長(志村恭一) 失礼しました。今まで園長会、副園長会を月1回やってきているのですけれども、その中で御自身の働き方云々というところが、その園長会、副園長会の中で議論されたことが恐らくないのだと思います。今後どのようにしていくべきかというところについては、今後少し考えたいと思います。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) 必要なことだと思いますので、取りあえず一度、機会を持っていただけたらというふうに思います。ありがとうございます。 続いて、大きな3番目の質問のところです。 退会について公表することは、その協議会自体を否定することになるのではないかというようなお考えを、改めてお聞きしたところです。確認ですが、でも市長は協議会を否定しているわけではないのですよね。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 全然否定していません。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) そうなのです。だから、御説明がなかったので、すごい不安、心配があります。私だけではなくて、そういうお声を聞いているのです。 でも、今の御答弁で、別に協議会を否定しているものではないということが、改めてはっきりしましたし、日米地位協定についても、日米が同じ目線でというふうなお考えもお聞きすることができました。そこのところが、私は一番大事だと思っていて、やはりその退会してしまったという事実だけが先行すると、市長がどちらを向いていらっしゃるのだろうと、不安になるのは私は当たり前だと思うのです。 もちろんこれまで市長は、平和についての思いを、この議場でも何度も繰り返しお話しいただいているのを私も知っています。でも、ここにいる議員の皆さんは聞いているけれども、やはり市民の皆さんがどれだけ知っているか。例えばコロナに関しては、市民の皆さんに、感染防止のためにこうしてくださいというようなことのメッセージはすごく出されていらっしゃるのに、みんなやはり、この横須賀市のお父さんとしての市長が、どちらを向いているのかということが心配なのです。だから知りたい、そういうことなのです。 なので、何度も言っていますとか、そういうことではなくて、何度も言ってほしい。市長は平和主義者なのですよね。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 一般論で考えてみて、戦争を好む人、いますか。そういう人がいるわけがないのではないですか。 それは退会をしたから、本当はこの協議会の実績だとか評価をお聞きしたかったのだけれども、言っても違うという認識だったから、言われても多分分からないだろうから。 だから、その質問は、本当は意味が分からなかったから、反問権を使いたいと思ったのだけれども、意味がよく分かりました。全くそんなことはなくて、私は平和主義者です。 今、各自治体で、直接皆さん、それぞれ基地の協議会に入っており、基地を抱えていろいろやっているのです。その協議体、集まりでしかない。昭和36年から始まったところで。あまり内容に踏み込むと否定することになってしまうから、これは勘弁願いたいのだけれども、年4回の事務連絡協議会のようなものがあって、私、歴代の市長は1回も出たことがない。それから、協議事項の中に日米地位協定のくだりはないの。ただ、要望として1年に一遍出すということだけであって、それを否定するものでも何でもない。 あるところで、本当に分かりにくい市長って言われたことは確かにあるのだけれども、そうではなくて、例えばこの横須賀で、先ほどねぎし議員にお話をしたときなのだけれども、国に対してホテルを使わないでほしいと要望した。日本全国では、国民にはホテルを使って、そこで隔離されたりしてやっている。それをさせないということは、米軍に対する差別なのです。そう思いませんか。 それを私は国を通じて米軍に言ったの。ミランダ協約を知っていますか。これは第一次裁判権の問題で、若いころは地位協定、反対論者だった。ただ、ミランダ協約といって、一番初めにアメリカなどで捕まったときに、あなたは黙秘する権限を持っていて、弁護士が来るまでしゃべらなくていいという話をするのだけれども、日本の場合、憲法の中で黙秘権は認められているのだけれども、実際はこれは心証を悪くして自白が強要される。この歴史的な文化の違いに非常に不信感を持っているというのはアメリカ人はあるの。これが原点なのです。この問題の日米地位協定というのは、古いから行政協定から始まって。 そのときに、さらに私は、国を通じて、米軍には申し訳ないのだけれども、日本国民における感染の対応よりも、もっと厳しくしてくれないかと、それが横須賀市民のためだって言ったの。それを言って、しかもリモートで話をしている私が、念を押しながら、様々なことでお願いをしている状況の中で、どうして原点、日米地位協定の改定って、どの部分を言うかが分からない。 この協定を改定するには、米議会の問題になる。日米地位協定の何を変えるのかの議論もせずに、今デリケートな問題で、日米でコロナ対策をやっているところで言うことが、この市を預かる私としては、軌を一にするべきではないと思ったので、申し訳ないけれども、今の時期でいつものとおりの要望を出すことは御遠慮させていただきたいという思いで、皆さんには連絡を取りながら抜けさせていただいたというのが現状です。 それ以上でもなければ、それ以下でもない。ですから、その要望活動を否定するものでも何でもありません。 さらに言えば、神奈川県にはこういう協議会が100幾つあるのですよ。逆に議員であるなら、私、本質論からすると、これを全部調べてもらって、これは必要ないのではないですかと、時間の無駄ではないのですかと、そういうことであるならばよく理解するのだけれども、ここを捉えて、これがどうなのかというのは、少し私は違うのではないかというふうに思っています。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) 協議会が数あまたあるというお話まで及びましたけれども、どういった協議会があるか、今、私自身は存じ上げないところではありますけれども、その中でも、やはり県市協については、私は大事な協議会なのではないかなと思います。今の実態がどうかは別として。やはり使いよう、だから言い方を変えれば、今まで本市もこの協議会をうまく使えてこなかったのではないかなという印象を、今、持ちました。 もちろん市単独で要望していくのもよろしいかと思います。効果があるのかもしれない。でも、やはり合力でやっていくということも、協力してやっていくということも、一つの大きな力になるのではないかなというふうに思うところでもありますので、今はもう退会してしまった状況ではありますけれども、どうぞ横須賀市から、今後また協議会に対して、もっと協議会がパワーアップできるような話合いや仕掛けなどをしていただくことはできないのでしょうか。いかがでしょうか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 無理でしょう。 だから、それを言うと否定することになるから。話があって、百幾つ協議会というのがあって、どういう実績があって、多分……。ここまでくると、少しこの協議会のことについて反問をさせていただきたいのですけれども。 ○議長(板橋衛) それでは、ただいま上地市長から反問権の申出がありましたが、その反問の趣旨について、まず御説明ください。 ◎市長(上地克明) 協議会について詳しく突っ込んでくると、今、小室議員が、この協議会の実績、評価をどう思っているのかということをお聞きしなければいけなくなる。それから、もう一つは、これが市民にどういう影響力を及ぼすのか、さらにはこの協議会脱退によって、日米と、横須賀の米軍と、横須賀の基地行政においてどのような変化があるのか、悪影響を及ぼすのかということもお聞きしないと、この話には進まないので、それを少しお聞きしたいと思っています。 ○議長(板橋衛) 小室議員、今の市長の反問の趣旨について御理解いただけましたか。 ◆10番(小室卓重) 理解したと思います。 ○議長(板橋衛) では、御答弁ください。 ◆10番(小室卓重) 一つずつにしてもらってもいいですか。 ○議長(板橋衛) では、再度、市長から御説明願います。一つ一つ、お願いいたします。 ◎市長(上地克明) では、具体的な協議会の実績を含めて、この協議会をどう評価しているのかまずお聞きしたい。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) 確かに、例年の協議会の国に対しての要望等を見ていると、毎年それほど変わらないというか、それは思っています。 ただ、先ほど申し上げたように、だからこそもっと本市もこの協議会の中で話を深めて、実のあるものにはできなかったのかなという疑問があるわけです。後ろで市長室特命参与、何か笑っていらっしゃいますけれども、笑う質問ですか。 そういうことだから、横須賀市の協議会での今までの立場が弱かったのではないかというか、もっときちんと使い回すべきではなかったのかなということです。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) 一生懸命、基地解釈をやってきたと思います。私の力がないからなので、別にこの協議会の中で、私の力がどうのこうのと、行政や横須賀市がどうのこうのという問題ではないというふうに理解をしています。 ○議長(板橋衛) 反問権の2問目、市長、御趣旨を御説明ください。 ◎市長(上地克明) 退会することによって、横須賀市がどのような影響を受けるのか。それから、横須賀市の行政がどのような影響を受けるのかということを、どのように理解していているのかをお聞かせいただきたいというふうに思います。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) 退会によってどのような影響を受けるかは、少しこの後、実際どうなるかを見ていかないと、分からないかなというふうには思っています。 でも、今まで必要があるから協議会があったのだろうし、やはり今まで自分が様々な活動をしてきた中でも、1人ではできなくても、いろいろな団体とつながったりすることでできてきた、実績を残してきたこと、自分のそういった経験からすれば、やはり1人でやるよりも、協議会という形は何かしらの効果があるのではないかと思うと、やはり退会はマイナスなのではないかなというのが今の印象です。 ○議長(板橋衛) 市長にお尋ねいたします。 ただいま2点にわたりまして小室議員から答弁がございましたが、反問に対してはこれでよろしいでしょうか。 ◎市長(上地克明) 結構です。 ○議長(板橋衛) それでは、反問を終了します。 事務局はこれより時計の停止を解除してください。 それでは、質問を続行します。小室議員。 ◆10番(小室卓重) 今日のこの大きな3問目で、私が一番聞きたかったことは、やはり市長が今どちらを向いているのかということで、でも本当にそうなのです。そのぐらい、この退会は不安をもたらしました。市長は、そうは感じていなかったから、公表しなかったというふうにもおっしゃっていたけれども、そんなことはないのです。この基地のまちに暮らす人々の中で、そんなふうに感じている人ばかりではないということを申し上げたいです。そのことについてはどう思いますか。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) そういう人もいるのだなって思いました。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) ぜひ今後もそういう人のことも心に留めて、基地行政を含む市政に邁進していただければというふうに思います。 ○議長(板橋衛) 上地市長。 ◎市長(上地克明) どちらを向いているって、市民を向いているに決まっているではないですか。私、市長です。すごく不本意な質問をされるのだけれども、それで不安を与えた人がいるのであるならば、不安を与えないようにしますが、どちらを向くって、市民しか考えてないですよ。国家ですら、県だって、私は横須賀市民のためにいるだけですから、それは御理解いただきたい。それで、平和主義者です。その方法論が違うのかな、生き方の違い、先ほど聞いたときに不安に思うし、私は独りでも行きたいのだから、敵幾千ありとも我ひとり往かん、そのほうが通用するところがありますから。だから、団体でやらなくても、この基地問題に関しても、みんな個別で国とやっているのです。だけれども、やり方がいろいろあるでしょう。私は1人で行って、国に対して申入れをしただけであって、それを先ほども申し上げたように、国と米軍と連携をしている最中に、今、日米地位協定を持ち出すのはいかがなものかと思って、一時退会という話です。それ以上でもなければ、それ以下でもない。ただ、一部の方たちに不安を与えたということは、私の本意ではないということだけはお伝えしておきます。 私は平和主義者で、横須賀市民しか向いていません。 ○議長(板橋衛) 小室議員。 ◆10番(小室卓重) 平和の考え方はいろいろあると思います。でも、先ほど市長の答弁の中で、戦争がやりたい人、好きな人はいないでしょうというような御答弁もありましたので、今日は分かりました。多くの市民の皆さんも、市長が今どちらを向いているのかということは、方向性は分かったと思います。県市協の退会についても、今後、お手並み拝見、頑張ってください。本当に、ごめんなさい、変な言い方をしてしまいましたけれども、立場は違いますけれども、やはりもちろん市民のためにいいようにと、仕事をしていきたいと思って私も御質問させていただいているということです。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○議長(板橋衛) お諮りします。本日の会議はこれで延会したいと思います。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(板橋衛) 御異議ありませんので、本日は以上で延会することに決定しました。 なお、次回は明日、午前10時から会議を開きます。 本日はこれで延会します。            午後4時55分延会---------------------------------------                      横須賀市議会議長  板橋 衛                      会議録署名議員   葉山なおし                      会議録署名議員   西郷宗範...