川崎市議会 > 2017-09-20 >
平成29年 決算審査特別委員会(文教分科会 第1日)-09月20日-04号
平成29年 決算審査特別委員会(環境分科会 第1日)-09月20日-10号

  • ガン(/)
ツイート シェア
  1. 川崎市議会 2017-09-20
    平成29年 決算審査特別委員会(環境分科会 第1日)-09月20日-10号


    取得元: 川崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-06
    平成29年 決算審査特別委員会環境分科会 第1日)-09月20日-10号平成29年 決算審査特別委員会環境分科会 第1日) 決算審査特別委員会記録環境分科会 第1日) 平成29年9月20日(水) 日程  1 議案の審査    (環境局)   (1) 議案第106号 平成28年度川崎市一般会計歳入歳出決算認定について           (環境局の所管分)    (港湾局)   (2) 議案第106号 平成28年度川崎市一般会計歳入歳出決算認定について           (港湾局の所管分)   (3) 議案第114号 平成28年度川崎市港湾整備事業特別会計歳入歳出決算認定について  2 その他 出席委員 (10人)  押本吉司  末永 直
     坂本 茂  廣田健一  山田晴彦  かわの忠正  斉藤隆司  石川建二  三宅隆介  添田 勝 出席説明員  (環境局)  環境局長                        大澤太郎  環境局担当理事環境総合研究所長事務取扱        横田 覚  総務部長                        斉藤浩二  地球環境推進室長                    齋藤徳明  環境対策部長                      川村真一  生活環境部長                      髙橋勝美  生活環境部担当部長廃棄物政策担当)          髙橋悦子  施設部長                        三宅 仁  庶務課長                        井田 淳  環境調整課長                      菅谷政昭  地球環境推進室担当課長                 鈴木洋昌  地球環境推進室担当課長                 佐々木智子  環境管理課担当課長                   盛田宗利  大気環境課長                      中村弘造  大気環境課担当課長                   関 昌之  水質環境課長                      青木和昭  減量推進課長                      加藤一宏  収集計画課長                      佐藤洋一  廃棄物指導課長                     加藤之房  生活環境部担当課長廃棄物政策担当)          石原賢一  処理計画課長                      足利谷幸一  施設整備課長                      髙橋吉浩  施設建設課長                      石塚博和  地域環境・公害監視課長                 喜内博子  (港湾局)  港湾局長                        酒井浩二  港湾振興部長                      橋本伸雄  港湾経営部長                      中上一夫  川崎港管理センター所長                 村田裕昭  川崎港管理センター副所長                高橋比呂志  庶務課長                        鈴木健一郎  庶務課担当課長技術監理担当)             白井 啓  誘致振興課長                      安藤 毅  誘致振興課担当課長                   三柴秀明  経営企画課長                      柳 賢一  経営企画課担当課長                   富永憲雄  整備計画課長                      高橋正力  港湾管理課長                      大石陳郎  港営課長                        城後 健  港営課担当課長                     坂本利晴  整備課長                        小松 正                 午前10時0分開会 ○押本吉司 会長 ただいまから環境分科会を開会いたします。  私が、本分科会の会長を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  本日の日程は、お手元に配付のとおりです。(資料編25ページ参照)  なお、本日の分科会は、お手元に配付いたしました環境分科会審査発言要旨の発言順序により進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。(資料編26ページ参照)  初めに、環境局関係の議案の審査を行います。  議案第106号、平成28年度川崎市一般会計歳入歳出決算認定についてのうち、環境局の所管分を議題といたします。  それでは、末永副会長から発言を願います。 ◆末永直 副会長 おはようございます。皆様、私が朝一で何をしたかおわかりでしょうか。ごみ出しです。私が住んでいるあたりは、本日は普通ごみの日でございまして、平成28年度川崎市一般会計歳入歳出決算における6款3項ごみ処理費について伺います。「川崎市総合計画第1期実施計画 中間評価結果」には、3R、つまり発生抑制、再使用、再生利用の取り組みが必要と記載されております。3Rを基調とする中で、平成27年度にはごみ焼却処理施設が4カ所から3カ所へと3処理センター体制に移行され、平成28年4月から新たな川崎市一般廃棄物処理基本計画「ごみ減量 未来へつなげる エコ暮らしプラン」を策定しています。ですから、平成28年度の決算はとりわけ重要だと認識しております。まず、資源物の平成28年度における売払収入額並びに売却量について伺います。 ◎足利谷幸一 処理計画課長 資源物の平成28年度における売払収入額並びに売却量についての御質問でございますが、本市では、空き缶、ペットボトル、空き瓶、ミックスペーパーなどの資源物をリサイクルしており、その中で売却可能なものについて入札等により売却しておりまして、平成28年度の売払収入額は総額で約4億9,000万円、売却量は約3万4,000トンとなっております。以上でございます。 ◆末永直 副会長 平成28年度の売払収入額は、今課長がおっしゃったように、総額で約4億9,000万円、売却量は約3万4,000トン。資源物の売払収入と売却量の推移を平成24年度から平成27年度まで調査いたしました。対象品目は12品目で、内訳としては、粗大ごみ、これは破砕鉄、破砕非鉄、処理困難物、そして粗大銅線、粗大アルミニウム等、空き缶、これはスチールですね。そしてアルミの空き缶、生き瓶の空き瓶、カレットの空き瓶、ペットボトルミックスペーパー、小型家電でございます。平成24年度は3億5,867万6,775円、売却量は約3万3,000トン、平成25年度は4億6,574万6,753円、売却量は約3万5,500トン、平成26年度は6億4,416万1,101円、売却量は約3万5,900トン、平成27年度は5億2,744万6,134円、売却量は約3万5,500トンです。収入、量ともにピークは平成26年度で、それ以降減っています。そこで、品目ごとの単価を割り出してみて、それを合計してみました。平成24年度は640.63円、平成25年度は1,522.59円、平成26年度は1,586.63円、平成27年度は1,307.17円、そして平成28年度は1,688.8円です。単価の合計は平成28年度がこの中では最も高いにもかかわらず、収入額としては平成24年度から平成28年度の5年間の中で3番目となっています。理由について伺います。 ◎足利谷幸一 処理計画課長 平成28年度の収入額についての御質問でございますが、平成24年度から平成28年度の5年間の中で、平成28年度の単価の合計が1,688.8円と最も高くなっている理由につきましては、小型家電の単価が1,045円と5年間の中で最も高かったことによるものでございます。収入額が低い理由につきましては、小型家電の売却量が約50トンで、全体量3万4,000トンの約0.15%程度と大幅に低い割合であったことに加え、全体の売却量が少なかったためでございます。以上でございます。 ◆末永直 副会長 小型家電の占めるウエートが非常に大きいことがわかりました。今お伝えしたいんですが、業者が例えば不用品回収、粗大ごみ処分等と銘打って、小型家電等廃棄物を持っていってしまうという違法なケースがあると仄聞しております。処分とあって、リサイクルとは一言もチラシにはないんですね。本市としても目を光らせておいていただきますようお願いいたします。  資源物売払収入の使い道は財政上どのようになっていますか、詳細を伺います。 ◎足利谷幸一 処理計画課長 資源物売払収入についての御質問でございますが、資源物売払収入につきましては、資源化処理施設粗大ごみ処理施設維持管理費等の財源の一部として充当しておりまして、充当先としては、空き缶、ペットボトル、空き瓶の売払収入につきましては、主に資源化処理運営事業費、粗大ごみの処理に伴って出る金属類、小型家電の売払収入につきましては、主に浮島処理センター粗大ごみ処理費ミックスペーパーの売払収入につきましては、ミックスペーパープラスチック製容器包装資源化処理事業費となっております。以上でございます。 ◆末永直 副会長 資源物売払収入ですが、おのおのの事業費の維持管理等の財源の一部として充当されているとのことですが、その収入がどのように使われているかというのを見える化して、リサイクルに対する市民のモチベーションを向上させていくことは今後の収入アップにもつながり、いいのではないかと私は考えます。他都市の事例ではございますが、和歌山県有田川町は資源ごみ処理での収入を基金にして廃棄物減量を行い、わかやま環境大賞を本年受賞したとのことです。その基金は、生ごみを堆肥化するコンポスト容器の無償貸与や室内用の生ごみ電動処理製品の導入補助などに活用しています。意義深いと考えますので、本市でも研究並びに取り組みを要望いたします。  「川崎市総合計画第1期実施計画 中間評価結果」によると、廃棄物の焼却量は、この10年間で約20%の大幅な削減が図られてきたとあります。より優先順位の高い成果指標に1人1日当たりのごみ排出量、ごみ焼却量(1年間)が挙げられ、ごみの量を減らすことに力を入れていることがわかります。一方で、リサイクルによる収益を得る事業は事務事業にとどまっており、3R――発生抑制、再使用、再生利用の取り組みが必要との記載がありながら、位置づけが低いのではないかと思われます。杞憂に終わればよいのですが、本市におけるごみの有料化を不安視する方も多くおられまして、ごみの量を減らすことを目指す余り、抑止のためにごみの有料化も検討されていくのではないかという恐れを覚えます。さきの予算審査特別委員会でも財政面で同様の質疑はありましたが、再度見解を環境局長に伺います。 ◎大澤太郎 環境局長 ごみの有料化についての御質問でございますが、本市では、平成28年3月に策定いたしました川崎市一般廃棄物処理基本計画に基づき、できるだけごみを発生させないライフスタイルへの転換に取り組むとともに、リサイクルに関する意識の向上はもとより、環境負荷がより少ない2R――リデュース、リユースの取り組みを市民、事業者、行政の協働により推進しているところでございます。ごみの有料化につきましては、ごみの減量化、資源化のための一つの手法であると考えておりますが、本市におきましては、市民の皆様の御協力により着実に減量化、資源化が図られておりますので、引き続き、分別排出の徹底やごみの発生抑制、再使用などの取り組みを進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆末永直 副会長 ごみの有料化につきましては、ごみの減量化、資源化のための一つの手法であると考えており、本市においては、市民の皆様の御協力により着実に減量化、資源化が図られておりますので、引き続き、分別排出の徹底やごみの発生抑制、再使用などの取り組みを進めてまいりたいと環境局長は今おっしゃいましたが、当面はごみの有料化をするつもりはないということでよろしいですね。もう一度伺います。 ◎大澤太郎 環境局長 当面はそういう方向でおります。 ◆末永直 副会長 ありがとうございます。以上で質問を終わります。 ○押本吉司 会長 ただいま傍聴の申し出がありましたので、これを許可したいと思いますが、よろしいでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○押本吉司 会長 それでは、傍聴を許可します。    〔傍聴者入室〕 ◆かわの忠正 委員 それでは、私からは、最初に、6款1項1目環境総務費11億1,406万2,814円のうち、生物多様性推進事業について伺っていきたいと思います。まず、この事業の平成28年度の取り組み内容について伺います。 ◎菅谷政昭 環境調整課長 生物多様性推進事業についての御質問でございますが、平成26年3月に策定した生物多様性かわさき戦略に基づき、人と生き物のつながりの取り組みを推進するため、平成28年度は生物多様性に関する普及啓発に取り組んだほか、市内の生き物の生息状況を把握するため、市内3地点で生き物調査を実施したところでございます。以上でございます。 ◆かわの忠正 委員 ただいまの御答弁で、市内の生き物の生息状況を把握するため調査したとのことでございました。ことしはヒアリが国内で初めて確認されるなど、市民の不安が高まりました。さらに、従来から国内で確認されているセアカゴケグモの脅威などもテレビで放映され不安が募りました。市民の安全・安心を築く取り組みは重要でございます。環境省では、外来生物のうち特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律、いわゆる特定外来生物被害防止法では、特定外来生物に指定されている生物が100種類以上あります。これまでこの法律に基づき対策されてきたと思いますけれども、そこでまず、平成28年度での特定外来生物の対策状況を伺います。 ◎菅谷政昭 環境調整課長 特定外来生物についての御質問でございますが、海外から人間活動によって持ち込まれた外来生物の中には、地域の自然環境に影響を与えるもののほか、本年6月以降、全国各地の港湾等で確認されたヒアリのように、人への健康被害や農業等への影響を及ぼす生物がいることから、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律に基づき、国において外来生物の対策に取り組んでいるところでございます。本市におきましても、外来生物法の趣旨に基づき、生態系に被害を及ぼす外来生物を中心に、外来種被害予防三原則である、入れない、捨てない、拡げない、の対応の必要性について、関係局と情報共有を行うとともに、市のホームページ等を通じて市民への普及啓発を行っているところでございます。以上でございます。 ◆かわの忠正 委員 ただいまの御答弁で、入れない、捨てない、拡げない、この予防三原則を実現し、市民の健康被害を守るには、関係局への情報共有は大変重要だと感じております。そこで、ヒアリに関する関係局への情報共有と対策の強化について、今後の取り組みを伺います。 ◎菅谷政昭 環境調整課長 今後のヒアリ対策についての御質問でございますが、本年6月、兵庫県尼崎市において国内で初めてヒアリが確認されたことを受け、本市では、国が発表する情報などを中心に、港湾局や総務企画局、健康福祉局等の関係局と情報共有を行い、ヒアリに関する対応に備えているところでございます。川崎市内においてはヒアリは確認されておりませんが、引き続き、国や港湾局等と連携を図り、ヒアリの定着防止と市民への健康被害の予防に向けて適切に対応するとともに、情報共有の強化を図ってまいります。以上でございます。 ◆かわの忠正 委員 現時点ではヒアリは確認されていないとのことですけれども、安心するところでございます。今後とも、ヒアリを初め特定外来生物の被害予防について、定着防止と関係局への適時適切な情報提供の強化に取り組んでいただけるということなので、緊張感を持ってこれからも御尽力をいただきたいことを要望しまして、この質問を終わります。  次に、6款3項2目生活環境普及費2億7,230万4,000円の中の生ごみ等リサイクル推進事業について伺います。この事業費について、まず平成28年度はどのような取り組みをされたのか、内容とその結果を伺います。 ◎加藤一宏 減量推進課長 生ごみ等リサイクル推進事業についての御質問でございますが、家庭からの生ごみにつきましては、できる限り発生させないよう、食材の使い切り、食事の食べ切り、生ごみの水切りの3切りについて、リーフレットの配布やエコ・クッキング講習会の6回の開催などにより広く普及啓発を行っております。また、生ごみリサイクル講習会を3回開催、家庭用生ごみ処理機購入費助成を153件、市民団体への生ごみリサイクルの活動費助成を5件、生ごみリサイクルについての知見を有する生ごみリサイクルリーダー環境学習会等への派遣を71件実施しております。以上でございます。 ◆かわの忠正 委員 生ごみ減量に向けて3切りに取り組まれているとのことでした。生ごみ減量に向けた新技術については年々進歩しております。最新の技術、製品が展示されるさまざまな環境展が行われておりますけれども、平成28年度はどのような情報収集をされ、検証してきたのか伺います。 ◎加藤一宏 減量推進課長 生ごみ減量に係る情報収集と検証についての御質問でございますが、さまざまな環境技術が一堂に紹介される展示会として、毎年東京ビッグサイトで開催されている環境展やエコプロなどがあり、それらの展示会において職員が最新のごみ処理技術についての情報収集を行っております。また、生ごみリサイクルに係る活動の推進や情報交換を目的として、市民や事業者が参加するかわさき生ごみリサイクル交流会を毎年開催しております。その中で、近年話題となっている家庭用消滅型生ごみ処理機としてキエーロがあり、市民モニター14名に御協力をいただき、平成29年度末まで効果を検証中でございます。この結果を踏まえ、課題を整理し、生ごみ減量化に向けた対策に生かしてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆かわの忠正 委員 家庭用の消滅型生ごみ処理機を検証しているとのことでありました。私も、この生ごみを消滅させるという消滅型に大きな効果が期待できるのではないかと注目をしております。微生物などにより生ごみを処分場まで運ばないで済む、燃やさないで済む、その場でごみが分解されてなくなる、消滅するという技術について、事業者用ではどのような情報収集をしているのか伺います。 ◎加藤一宏 減量推進課長 消滅型生ごみ処理技術に関する情報収集についての御質問でございますが、市場から排出される廃棄野菜や学校から排出される食べ残しなどの生ごみについて、微生物を利用したオンサイト型の生ごみ処理機を導入している事例が千葉市や松戸市にあることから、本市におきましては、今年度、視察対応等を行ったところでございます。また、本市でも一部事業者において、消滅型の生ごみ処理機を導入している事例もございますことから、使用状況のヒアリングを実施するなど、引き続き情報収集に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆かわの忠正 委員 千葉市、松戸市に視察に行かれたとのことでございました。また、私の調べたところでは、伊勢市では、今まで伊勢市の広域焼却場で給食残飯、調理くずを焼却処分していたけれども、伊勢市中学校給食共同調理場に生ごみ処理機を導入して、この生ごみ処理機によって微生物の力で生ごみを水とCO2に分解することができたため、先ほどの生ごみを運ばない、燃やさず、その場で処理ができるようになった、CO2排出を大幅に削減することができたとされております。今後、このような技術も視野に入れて、さらに情報収集、調査すべきと考えますけれども、取り組みを伺います。 ◎加藤一宏 減量推進課長 生ごみ類の処理技術に関する情報収集等についての御質問でございますが、生ごみの減量化、資源化の手法といたしましては、発生抑制、再生利用、熱回収及び減量など多様な手法があり、それぞれの排出状況に応じて、環境負荷の低減の面から有効な手法を導入することが大切だと考えております。また、消滅型の生ごみ処理技術については、今年度から、環境総合研究所で実施する環境技術産学公民連携共同研究事業の一つとして、微生物を活用した生ごみ類などの消滅処理能力の向上を目指す研究などを事業者と共同で進めているところでございます。今後につきましても、共同研究の検証などを参考にするとともに、技術動向を注視していくなど、生ごみの減量化、資源化に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆かわの忠正 委員 共同研究をされ、今後検証されるということでございました。意見要望ですけれども、今後、効果のある製品、技術等がある場合は、3Rの取り組みに加え、一般廃棄物処理基本計画の位置づけも必要になってくると思います。今後とも技術動向に注目をされまして、そして既存の製品への補助金もセットで今後検討いただくよう申し上げまして、次の質問に移りたいと思います。  次に、6款5項2目施設建設費の中の工事請負費約7億8,500万円について、ここからは簡潔に伺ってまいります。市内経済の活性化と市税収入向上のため、市が発注する工事の分離分割発注の取り組みは重要でございます。そこでまず、平成28年度で発生した主なものはリサイクルパークあさお整備事業となっております。この工事請負費の工事件数と決算額を伺います。 ◎石塚博和 施設建設課長 リサイクルパークあさお整備事業についての御質問でございますが、まず工事の件数でございますが、資源化処理施設外構その他工事、健康とふれあいの広場整備工事、健康とふれあいの広場電気設備工事及び健康とふれあいの広場内トイレ設置工事の4件を資源化処理施設の建設工事から分離して発注しております。次に、工事請負費決算額は約7億800万円でございます。以上でございます。 ◆かわの忠正 委員 ただいまの御答弁の中で、市内中小企業と契約した工事は何件か伺います。 ◎石塚博和 施設建設課長 市内中小企業と契約した工事件数についての御質問でございますが、4件の工事のうち、健康とふれあいの広場整備工事につきましては、市内業者と市外業者で構成する共同企業体と契約し、その他の3件につきましては、市内中小企業と契約したところでございます。以上でございます。 ◆かわの忠正 委員 平成28年度は4件ということでございました。契約条例等でも一層の推進が求められるところでございます。今後の取り組みを伺います。 ◎石塚博和 施設建設課長 今後の取り組みについての御質問でございますが、本市の工事請負契約などにつきましては、市内企業の育成及び市内経済の活性化を図るため、市内中小企業へ優先発注することを川崎市契約条例で基本的施策としているところであり、現在進めております橘処理センター整備事業につきましても、市内中小企業の受注機会の増大を図ってまいります。以上でございます。
    ◆かわの忠正 委員 橘処理センター整備事業でも取り組まれるとのことでございました。常にこういうところについては注目をしてまいりますので、今後とも市内企業優先発注に御尽力をお願いしまして、私の質問を終わります。 ◆斉藤隆司 委員 まず、公害対策総務費について伺います。ばい煙等測定業務委託料は、予算現額に対して不用額は101万5,792円となっていますが、これは競争入札で行われました。不用額が出る理由について伺います。 ◎中村弘造 大気環境課長 ばい煙等測定業務委託料についての御質問でございますが、本事業は、大気汚染防止法及び市条例の規制対象となるばい煙発生施設等の排出基準の適合状況及び排出量を把握するために、ばい煙等の測定を業者に委託するものでございます。平成28年度の予算額につきましては、事業計画に沿って積算を行い、予算現額を295万9,000円としたものでございます。平成28年度の事業の執行につきましては、測定項目の単価を競争入札により決定し、当該年度の対象施設の状況を踏まえて事業を実施したところでございます。競争入札により測定単価が下げられたことや、全ての測定項目を必要としない施設があったことから、支出済額は194万3,208円となったものでございます。その結果、予算現額から支出済額を差し引いた不用額101万5,792円が生じたものでございます。以上でございます。 ◆斉藤隆司 委員 川崎市は、2007年1月から20歳以上のぜんそく患者を対象にした成人ぜん息患者医療費助成制度を実施しています。制度の適用者は毎月ふえ続けています。制度適用者数は、2007年1月は1万184人でしたが、2016年6月には1万3,563人に上りました。毎日吸っている空気汚染は、かつて工場からのばい煙が最も大きな原因でした。時代が変わるにつれ、大気汚染の原因はSO2――硫黄酸化物からNO2――二酸化窒素へ、そしてSPM――浮遊粒子状物質、最近ではPM2.5――微小粒子状物質へと移ってきました。環境省が認めている空気の汚れのひどさの原因に自動車の走る台数が多いことを挙げています。川崎で特に農地や緑が多いと言われていた緑豊かな川崎北部の麻生区、多摩区、宮前区で急激にぜんそく患者がふえています。患者がふえ続けている原因を究明し、患者が発生しない環境づくりが求められていると思います。昨年度、大気環境及び水環境の状況などがまとめられました。大気環境では、光化学オキシダントは全局で環境基準が達成されませんでした。どのような理由なのか、今後の対策についても伺います。以上です。 ◎中村弘造 大気環境課長 光化学オキシダントについての御質問でございますが、光化学オキシダントにつきましては、原因物質である窒素酸化物や揮発性有機化合物の削減対策を進めてまいりましたが、測定開始以降、環境基準を達成できていない状況でございます。環境基準達成状況は全国的にも大変厳しく、平成27年度においては全国1,173測定局全局において環境基準が非達成であり、広域的な問題であることから、九都県市などと連携した取り組みを進めております。また、大気中における光化学オキシダントの生成過程については、その詳細がいまだ解明されていないため、環境省や国立環境研究所などの研究機関から情報収集をするとともに、今後も引き続き、最新規制に適合するディーゼル車の代替促進など、原因物質である窒素酸化物や揮発性有機化合物の削減対策を進めてまいります。以上でございます。 ◆斉藤隆司 委員 そして、水環境でも3地点で不適合となっていますが、理由と今後の対策について伺います。 ◎青木和昭 水質環境課長 水環境についての御質問でございますが、公共用水域の水質測定は河川及び海域で実施しており、平成28年度の測定結果のうち、河川における生物化学的酸素要求量――BODは、全11地点で環境基準値に適合しましたが、海域における化学的酸素要求量――CODは、12地点中3地点において環境基準値に適合しませんでした。本市の海域での測定地点を含む東京湾は閉鎖性海域であることから、外海との水の交換や流れが少ない上、流域に人口が集中しているため、流入する化学的酸素要求量――COD等の負荷量が多く、また、有機物の内部生産も影響し、東京湾全体での環境基準の達成率は、近年6割程度で推移しているところでございます。今後の対策につきましては、引き続き東京湾再生推進会議など、国や関連自治体と広域的な連携を通じ、生活排水対策など東京湾の水質改善に向けた普及啓発の取り組みを進めるとともに、法条例に基づく市内の工場、事業場への監視指導を行ってまいります。以上でございます。 ◆斉藤隆司 委員 続きまして、光化学オキシダントの原因物質の揮発性有機化合物削減に向けた取り組みとは何か、具体的に伺います。 ◎中村弘造 大気環境課長 揮発性有機化合物についての御質問でございますが、削減対策の取り組みにつきましては、揮発性有機化合物は大気汚染防止法の規制対象としており、対象事業所に対しては、排出基準の遵守状況を把握する目的で立入調査を実施しております。また、大気汚染防止法の対象外となる揮発性有機化合物の取り扱いがある市内の中小企業約500社に対しては、市で作成した揮発性有機化合物排出抑制取り組みについてのパンフレットを配付し、各事業者における排出抑制の自主的取り組みを促進しております。さらに、揮発性有機化合物削減に向けた支援を目的に、申請のあった事業者にアドバイザーを派遣するVOC対策アドバイザー制度を設けております。今後とも、揮発性有機化合物に係る事業所の取り組みを促進し、より一層の排出量の削減に努めてまいります。以上でございます。 ◆斉藤隆司 委員 川崎市内のぜんそく患者がふえているという実態を踏まえて、ぜひ今後いろんな調査を強めてやってほしいと思います。  続いて、ごみ処理総務費について伺います。事業系一般廃棄物排出事業者が委託をしていた一般廃棄物収集運搬業許可業者が、事前の連絡もなく突然何日も収集に来ませんでした。排出事業者は、ごみを仕方なく放置しておくしかありませんでした。しかも、夏の暑い日でしたので、急いで新たに委託する許可業者を決めなければなりませんでした。その間の対応に大変苦慮していました。今後このようなことが起きることがないか心配しているとの相談を受けています。このようなケースはほかのところでも多く生じているのではないかと考えますが、今までこのような件はなかったのか伺います。そのような場合に排出事業者はどのような対策を考えたらいいのか伺います。 ◎加藤之房 廃棄物指導課長 事業系一般廃棄物排出事業者への情報提供についての御質問でございますが、本市では、事業系一般廃棄物の収集運搬につきましては、商店等の排出事業者が許可業者へ委託し、処理センターへ搬入していただくことになっております。今までにも委託している許可業者が倒産等により業務を継続できなくなるというような御連絡をいただくことがございましたが、そのような場合には、当該許可業者に対して、他の許可業者を紹介するよう指導するとともに、市といたしましても、許可業者の情報についてリストを窓口及びホームページで提供し、ごみの処理が滞ることがないよう対応しているところでございます。また、排出事業者から新たな許可業者のあっせんにつきまして要望があった場合には、個別の許可業者を本市では直接紹介することはできませんが、本市許可業者約110社中、約60社が加入しております一般廃棄物処理業連絡協議会を御案内して、許可業者の紹介を行っていただいております。以上でございます。 ◆斉藤隆司 委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。突然許可業者が取りに来られないというのは排出事業者にとって大変なことなので、ぜひ一般廃棄物処理業連絡協議会の案内を出していただきたいということを要望しておきます。以上です。 ○押本吉司 会長 それでは、私から質疑をさせていただきますので、副会長と交代をいたします。 ○末永直 副会長 押本会長から発言を願います。 ◆押本吉司 会長 6款1項1目、環境エネルギー推進事業のうち、小事業名住宅用環境エネルギー機器設備設置補助金について伺います。この事業は、地球温暖化防止、低炭素社会を構築するため、エネルギー管理装置――HEMSとあわせ、太陽光発電及び家庭用燃料電池、蓄電池を導入する事業等に対して補助を行うものです。予算現額およそ3,495万円余のうち、支出済額およそ1,299万円弱となっており、執行率はおよそ37%弱と低くなっております。予算時における想定していた募集件数並びに実績件数について伺います。また、その内訳についても確認をしておきます。 ◎佐々木智子 地球環境推進室担当課長 住宅用補助金の実績等についての御質問でございますが、本市では、地球温暖化対策の推進に向け、再生可能エネルギーの積極的な導入促進を図るとともに、創エネ・省エネ・蓄エネの総合的な取り組みを進めているところです。こうした取り組みの一環として、住宅につきましては、太陽光発電設備などの環境配慮機器を設置する場合、補助金を交付し、市民生活における再生可能エネルギー等の導入促進を図っております。平成28年度の実績につきましては、募集件数550件に対し207件となっており、その内訳といたしましては、太陽光発電設備133件、家庭用燃料電池46件、定置用リチウムイオン蓄電池28件となっております。以上でございます。 ◆押本吉司 会長 次に、この補助金ですが、今年度にはネット・ゼロ・エネルギー・ハウス、いわゆるZEHの普及などを捉え、補助メニューの変更等の理由から平成25年度より名称についても変更しておりますが、前身の住宅用太陽光発電設備設置補助金も含めて、近年5年間の申請者数の推移について伺います。また、前制度は太陽光発電設備が主となっていますので、その申請者数の経年変化についても確認しておきます。さらに、その傾向について、本市としてどのような見解を持っているのか伺います。 ◎佐々木智子 地球環境推進室担当課長 住宅用補助金における太陽光発電設備申請者数等についての御質問でございますが、初めに、平成24年度から平成28年度までの5カ年における住宅用補助金に係る申請者数の推移といたしましては、平成24年度は1,072人、平成25年度は1,081人、平成26年度は796人、平成27年度は677人、平成28年度は137人となっております。このうち太陽光発電設備の申請者数といたしましては、平成24年度につきましては、補助対象機器が太陽光発電設備のみであったため1,072人となっておりますが、平成25年度は846人、平成26年度は413人、平成27年度は303人、平成28年度は133人となっております。太陽光発電設備の申請者数の状況につきましては、国が公表している固定価格買取制度を活用した市内における10キロワット未満の太陽光発電の導入件数におきましても、平成26年度以降2割以上減少している状況にございます。こうしたことから、太陽光発電の設置に関心の高い市民による導入が一定程度図られたこと、また、固定価格買取制度の見直しなども影響しているものと考えているところでございます。以上でございます。 ◆押本吉司 会長 次に、執行率の低い理由と改善策について伺います。先ほど減少傾向にある理由として、固定価格買取制度の見直しと関心の高い世帯に一定程度浸透が図られたとの認識でしたが、制度が使われない理由は、そればかりでなく、本市の極小の住宅事情や補助制度のメニュー内容、また使い勝手など制度疲労によるものもあると考えます。本市の制度を見ると、エネルギーの見える化を図る観点からHEMSの設置を補助要件にしているほか、家庭用燃料電池及び定置用リチウムイオン蓄電池の設置にそれぞれ一律に3万円の補助を行うとしています。一方で、多額な事業コストを省く観点から、HEMS設置を見送りたいと考える方々もいるほか、前述の燃料電池や蓄電池の設置には、容量によりますけれども、前者で150万円から160万円、後者でも安価なもので60万円から70万円の費用を要し、有識者によると、前述の補助金額ではインセンティブになり得ていないとの指摘もあります。委員会視察で訪れました堺市では、太陽光発電システム1キロワット当たりの補助額は本市より5,000円低いものの、HEMSは必須にせず、一つの補助メニューとし、機器本体額の2分の1の補助、上限1万円、前述の省エネ・蓄エネ機器については、設置費の5分の1の補助、上限をそれぞれ8万円と10万円に設定しております。本市においては、エネルギーの見える化の推進の観点から、HEMSを必須にするならば、例えばHEMSについては全額補助、省エネ・蓄エネ機器も設置費用割合に応じた上限額の導入、上乗せを行うなど、他都市の先行事例も鑑みた金額面及びメニューの見直しを行うべきと考えますが、見解と対応を伺います。 ◎佐々木智子 地球環境推進室担当課長 住宅用補助金の見直しについての御質問でございますが、住宅における地球温暖化対策の推進につきましては、建物全体でエネルギーを効率的に使用することが重要と考えており、太陽光発電設備の環境配慮機器とエネルギー管理装置――HEMSを組み合わせることにより、エネルギー使用量の削減に取り組んでいるところでございます。補助内容等につきましては、毎年、社会状況の変化や環境配慮技術の開発動向等を踏まえるとともに、これまでの補助制度も考慮し、見直しを行っております。今後につきましては、太陽光発電設備等の導入を進めるとともに、災害時にも活用できるよう蓄電池の導入促進を図るなど、より一層効果的な補助制度の構築に向け検討してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆押本吉司 会長 また、この点、意見要望ですけれども、平成29年度よりメニューに加えられました前述のZEHについてですが、国及び県からも同様に合計百数十万円の補助金が見込める内容のため、この10万円とする補助額の見直しにより、前述の省エネ・蓄エネ機器の補助費用の上乗せも可能となるものと考えますので、検討をお願いしたいと思います。  また、課題点として、制度の周知もあると考えます。この補助金受給者を対象に毎年アンケート調査を行っておりますが、この補助金メニューをどこで知ったかとの問いに、近年、毎年6割から7割の方が販売業者となっており、その割合が年々高くなっている傾向があります。これまでの広報のあり方を踏まえ、その充実はもちろんのこと、住宅供給会社等への周知拡充について見解を伺います。さらに、この補助金受給者を対象にしたアンケートの中でも制度改善につながるような設問を準備し、利用者の声を踏まえつつ、使いやすい制度構築を目指すべきと考えますが、対応を伺います。 ◎佐々木智子 地球環境推進室担当課長 住宅用補助金の広報についての御質問でございますが、本市ホームページを初め、市民の方々が来場されるイベントやセミナー、また、住宅の購入等を検討している方々が来場される住宅展示場等において、パンフレットを配付するなど周知を図っているところでございます。特に、住宅展示場に出展されているハウスメーカーにつきましては、住宅購入者と直接接する機会のある担当者の方々に補助制度の内容を理解いただき、活用いただけるよう御説明しておりますが、今後も、補助金の活用につながる取り組みに向け、さらなる連携を進めてまいります。また、毎年、補助金受給者を対象にアンケートを実施し、環境配慮機器設置後の省エネに対する意識の変化や今後導入を検討している機器等を伺い、補助制度の運営に向けた参考としておりますが、今後につきましては、アンケートの設問を工夫しながら、補助制度の改善につながる御意見などを伺ってまいりたいと考えております。引き続き、社会状況の変化や環境配慮技術の開発動向等を踏まえながら、建物全体でエネルギーを効率的に利用できるよう、効果的な住宅用補助制度のあり方を検討し、住宅における創エネ・省エネ・蓄エネの総合的な取り組みを推進してまいります。以上でございます。 ◆押本吉司 会長 答弁ありがとうございました。広報についてはさらなる連携を、アンケートの設問も工夫をしながら取り組むとのことですので、どうぞよろしくお願いをして、質問を終わりたいと思います。 ○末永直 副会長 それでは、会長の質疑が終了いたしましたので、会長と交代します。 ○押本吉司 会長 廣田委員から発言を願います。 ◆廣田健一 委員 6款3項2目生活環境普及費における普及広報活動事業費について伺います。平成28年度決算では、予算現額3,129万3,000円に対し、支出済額2,809万8,195円でした。家庭から出るごみの減量化に向けた平成28年度の普及広報活動事業費について伺います。 ◎加藤一宏 減量推進課長 普及広報活動事業についての御質問でございますが、ごみの減量とリサイクルの推進を図るため、資源物とごみの適正な排出方法などについて記載したパンフレット「資源物とごみの分け方・出し方」を初め、各種リーフレットを作成し、転入者に対し配付するとともに、かわさき市民祭り、区民祭などのイベント参加者に配付しております。また、市政だより、市ホームページ、広報コーナーなど多様な広報媒体を活用するとともに、平成28年度からの新たな取り組みとして、主に若年層向けに川崎市ごみ分別アプリの配信を始めるなど、普及広報活動の充実を図ってきたところでございます。その他、外国人市民向けに6カ国語に対応した資源物とごみの分け方・出し方の作成、配付、小学校4年生を対象とした学習教材「くらしとごみ」の作成、配付、3Rの推進に向けた学習機会の場として3R推進講演会の開催などを実施してきたところでございます。以上でございます。 ◆廣田健一 委員 次に、本市においては、想定を上回る人口増加が続いていることから、ごみ排出量に影響が生じるものと考えますが、これまで10年間の普及広報活動による状況について伺います。 ◎加藤一宏 減量推進課長 普及広報活動による効果についての御質問でございますが、本市におきましては、地球環境にやさしい持続可能なまちを目指して、ごみの減量とリサイクルを推進するために、普及啓発活動等を通じて市民の環境意識の醸成に取り組むとともに、分別収集の拡大や普通ごみ収集回数の変更など、市と市民、事業者が連携してさまざまな施策に取り組んでまいりました。その結果、この10年間で人口が約15万人増加する中で、平成19年度に約45万トンあったごみ焼却量は、平成28年度には約36万6,000トンと、約8万4,000トン削減し、1人1日当たりのごみ排出量は、平成19年度の1,178グラムから平成28年度には947グラムまで減量したところでございます。以上でございます。 ◆廣田健一 委員 ただいま御答弁いただいたとおり、人口が増加している中でもごみが減っているとのことでございます。そこで最後に伺います。さらなるごみの減量に向けては、市民の皆様の御協力をいただきながら取り組みを進める必要があると考えます。分別意識醸成に向けた今後の普及広報活動の取り組みについて伺います。 ◎加藤一宏 減量推進課長 今後の普及広報活動の取り組みについての御質問でございますが、本市におきましては、市民や事業者の御協力のもと、ごみの減量が図られているところでございますが、普通ごみの中には、まだ分別できるミックスペーパーなどの資源物が混入している状況がございます。こうしたことから、今後より一層のごみ減量と分別排出の徹底に向けて、資源物とごみの分け方・出し方を初めとした各種リーフレットの記載内容をよりわかりやすいものとするとともに、新たに不動産会社などと連携した転入者に向けたリーフレットの配付や、市内大学と連携して分別意識醸成に向けた動画を作成するなど、普及啓発の充実を図ってまいります。以上でございます。 ◆廣田健一 委員 ありがとうございました。終わります。 ◆山田晴彦 委員 私は、6款3項ごみ処理費について伺います。平成28年度決算では、予算現額131億4,320万円余に対し、支出済額が125億4,180万円余、不用額は6億130万円余でありました。まず、ごみ減量化について伺います。本市の人口は年々増加しているにもかかわらず、家庭系ごみ及び事業系ごみの取扱量は減少しているとのことであります。そこで伺いますが、要因としては近年のプラごみやミックスペーパー等を含む本市分別収集の成果と考えますが、ごみ取扱量と処理費用の推移、1人当たりに換算した場合のごみ排出量について伺います。あわせて、分別収集による効果と分別品目の割合についても伺います。以上です。 ◎石原賢一 生活環境部担当課長廃棄物政策担当〕 ごみ減量化についての御質問でございますが、初めに、ごみの総排出量の推移につきましては、平成23年度は約54万7,000トンでございましたが、平成27年度には約52万7,000トンと、人口が増加する中におきましても着実にごみの減量が図られているところでございまして、1人1日当たりのごみ排出量は、平成23年度の1,044グラムから平成27年度は976グラムまで減量しております。また、ごみ処理費用の推移につきましては、ごみの収集運搬、処理処分などにかかる費用といたしまして、平成23年度は約164億円でございましたが、ごみの減量化の推進や3処理センター体制への移行などにより、平成27年度には約152億円まで費用の縮減が図られたところでございます。  次に、分別収集の効果でございますが、平成25年9月に普通ごみ収集回数の変更とあわせてプラスチック製容器包装の分別収集を全市で実施したところでございまして、実施の前後1年間の収集量を比較いたしますと、プラスチック製容器包装とミックスペーパーは合わせて約1万2,000トン増加し、一方で、普通ごみは約2万7,000トン減少しており、収集回数の変更の効果も一部考えられるところでございますが、分別収集量以上のごみの減量が図られたことから、分別収集の取り組みの推進により発生抑制向上への効果もあったところでございます。また、家庭系ごみ収集量の主な収集品目ごとの割合につきましては、平成27年度実績として重量ベースで普通ごみは約69.2%、資源物の上位3品目では、ミックスペーパーは約3.9%、プラスチック製容器包装は約3.6%、空き瓶が約3.5%となっているところでございます。以上でございます。 ◆山田晴彦 委員 ごみの排出量につきましては、平成23年度と平成27年度を比べますと約2万トンの減少になっている。さらに、1人当たりのごみ量で考えてみると、同じく平成23年度から平成27年度で68グラムということで、68グラムというとわからないんですが、これを年間に換算すると約25キログラムに当たるということで、相当数のごみ減量ができたと考えております。さらには、ごみ処理費用についても、平成23年度から平成27年度に対して約12億円の縮減が図られたということでございますので、効果がある。さらには、資源ごみと可燃ごみを分けることによって、プラスチック製容器包装とミックスペーパーについては約1万2,000トン増加し、だから、これは資源化できたわけでございまして、有効に活用できる。さらには、可燃ごみのほうは逆に約2万7,000トン減少したということで、これも評価できると考えております。また、家庭ごみの収集の割合はどうですかということについては、普通ごみが69%、約70%で、それに続いてミックスペーパーとかプラスチックごみになっているということでございますけれども、生活実感からすると、これはあくまでも重量ベースですけれども、かさからいくとプラスチック製容器包装が大変に多いのではないか、このようにも思いますので、評価基準についても重層的な評価ができるようにお願いしたいと思います。  続きまして、生ごみの減量化について伺います。私は、平成27年の予算審査特別委員会で、普通ごみの中の約3割、約8万トンが生ごみであり、その生ごみのうち約8割は水分と言われていることに言及いたしました。約6万トンを超える量の水分をごみと一緒に燃やしている実態を指摘いたしまして、わかりやすくコスト計算で示すと、1トン当たりのごみ処理単価が約4万円ということでお聞きしましたので、1割減量するだけで約3億円の効果があることを明らかにさせていただきました。そして、水切り効果を市民にわかりやすく示すために、ぎゅっと絞って3億円、これはヒットしただろうなと思っているんですけれども、提唱させていただいたところでございます。また同時に、若者等への情報ツールとしては、スマホアプリをしっかりと活用するように提案もさせていただきました。これまでの水切り効果への取り組みと、スマホアプリのダウンロード、アクセス数など利用状況をお伺いいたします。平成28年度は新たにごみゼロカフェ等の取り組みが紹介されておりますけれども、これまでの普及啓発活動等を含めた生ごみ対策の取り組みと成果について伺います。以上です。 ◎加藤一宏 減量推進課長 生ごみの減量化についての御質問でございますが、川崎市ごみ分別アプリにつきましては、平成28年4月から配信を開始し、平成29年8月末現在で約3万8,000件のダウンロード数でございます。スマートフォンという新たな広報媒体を活用した広報は、学生を含めた若年層に対して、分別ルールの周知や3R意識の醸成に有効なものと考えておりますことから、今後におきましても、アプリ利用者に対して適切な情報提供を図るよう定期的な見直しを行うとともに、市民祭り等各種イベントにおいて、利用拡大に向けた普及広報に取り組んでまいります。  次に、普及啓発の取り組みにつきましては、ごみの減量化、資源化に係る市民参加を推進するため、さまざまな市民がごみ減量について、お茶を飲みながらカフェのようにくつろぎながら意見交換し、アイデアを出す場として、ごみゼロカフェを開催しております。平成28年度は、「“エコ暮らし”からごみ減量を考える」をテーマに3回開催し、計80人の参加者から、食べ残しをしないことや水切りの重要性などについての御意見をいただきました。いただいた御意見は、現在策定中の一般廃棄物処理基本計画第2期行動計画に反映してまいります。また、生ごみの約8割が水分と言われているため、水切りの必要性を市民の皆様に啓発することは大変重要であると考えております。これまでの取り組みとして、夏場において各区のスーパーの店頭等でチャレンジ生ごみダイエットキャンペーンを展開し、水切りネット活用の啓発を行っております。さらに、リーフレットの配布やエコ・クッキング講座の開催などにより、使い切り、食べ切り、水切りの3切りを呼びかけているところでございます。また、ことし8月のタウンニュースでは、水切りによって生ごみの総量を約1割減量でき、これはごみ処理にかかる年間コストの約3億円に相当するとの記事が掲載されたところでございます。これらの取り組みにより、人口が増加する中におきましても、着実にごみの減量が図られているところでございます。以上でございます。 ◆山田晴彦 委員 ありがとうございます。  次に、粗大ごみのリユースについてお伺いをしたいと思います。決算書の中では、粗大ごみに対する諸経費として、申込受付や運搬等の委託料に約3億7,350万円、処理場費に約6億6,780万円が計上されております。そこで、粗大ごみの取扱量の推移について伺います。また、現在は橘リサイクルコミュニティセンター等で行っているリユースですが、概要と実績をお伺いいたします。 ◎足利谷幸一 処理計画課長 粗大ごみ処理量についての御質問でございますが、本市では、王禅寺処理センター及び浮島処理センターの粗大ごみ処理施設におきまして、家庭から発生する粗大ごみの処理を行っているところでございます。過去3カ年における処理量の実績といたしましては、平成26年度は9,076トン、平成27年度は9,366トン、平成28年度は9,457トンでございます。以上でございます。 ◎加藤一宏 減量推進課長 粗大ごみのリユースについての御質問でございますが、ごみ減量化方策の一環といたしまして、物を大切にするという観点から、再利用可能な家具などの粗大ごみを市民の方々へ無償で提供しております。無償提供に当たりましては、粗大ごみを出される市民の方が再利用されることを希望される場合、生活環境事業所の職員が希望者の自宅等に訪問し、再利用の適否について確認の上、粗大ごみを回収し、橘リサイクルコミュニティセンター及び堤根処理センター内にあるリサイクルビレッジ堤根で軽易な補修や清掃を行い、一定期間展示した後、抽せんで希望する方々に提供しております。平成28年度に提供されたリサイクル家具は538点となっております。以上でございます。 ◆山田晴彦 委員 ありがとうございました。粗大ごみの取り扱いについては、年々ふえていることがわかりました。さらに、リユースを行っている橘や堤根についても、ここでお答えいただいた生活環境事業所の職員の方が希望者に対して自宅まで訪問をして、その粗大ごみを回収されている、こういった情報が果たして市民の方に広く知れ渡っているのかなということを今回のやりとりの中で感じました。こういった制度があれば、さらにリユースの機会というのがふえてくる。ですから、その周知にぜひ努めていただければな、このようなことを感じている次第でございます。  次に、環境教育として3Rの推進についてお伺いしたいと思います。3Rのリデュースについては、物を大切にし、ごみを減らす。リユースは、使えるものは繰り返し使う。リサイクルは、ごみを資源として再び利用するとの意味であります。そこで、橘リサイクルコミュニティセンター等のリユース商品の拡充や、浮島や王禅寺のかわさきエコ暮らし未来館や王禅寺エコ暮らし環境館への展開を考えていただいたらどうかと思います。さらには、おもちゃ等の修理を専門で行い、仮称おもちゃドクター等の導入を検討してはどうか、これを提案したいと思っております。大切なおもちゃでも年を重ねて要らなくなったものについては、ほかの方に使ってもらえるような形のことをすれば、それは今言う3Rにつながってくるのではないかなということから、そんな提案をさせていただきたいと思っております。そして、情報ツールとしては、今、最もヒットしているのがスマートフォンアプリでございますので、その中に今まで提案させていただいた、例えばごみの配送日の確認をするために、何日に何をするんだということだけではなくて、それだとリピートという部分からすると、1回聞いてしまえばわかってしまいますので、そういった意味では、もっと情報の刷新性ということからすれば、フリーマーケット情報なんかを載せていただけると、その利用者がもっとふえてくるのではないか、あるいは季節というか、時期によっては、子どもたちが進学するときに机が欲しいとか、椅子が欲しいとかといったときに、そういうリユース商品がそこに載っていれば、さらに活用というのは進むのではないか、こんなことを考えておりまして、環境局長の御所見をいただきたいと思います。 ◎大澤太郎 環境局長 3Rの推進についての御質問でございますが、物を大切にすることによってごみを発生させない、そして限りなくごみをつくらない、そうした社会の実現に当たりましては、子どもも含め、あらゆる世代での3Rの推進が必要でございます。推進に当たりましては、環境啓発施設を活用した取り組みも大変重要でございまして、王禅寺エコ暮らし環境館やかわさきエコ暮らし未来館における資源循環に係る展示や親子環境教室の物々交換会、ペットボトルを利用した工作教室などのイベントを開催してきたところでございます。今後につきましても、それぞれの環境啓発施設の特徴を生かし、玩具等の修繕を行う日本おもちゃ病院協会と連携を図るなど、さまざまな工夫をしながら環境教育、環境イベントを実施し、3Rを一層推進してまいりたいと考えております。また、フリーマーケットなどの環境イベントの情報を多くの方々にわかりやすくお伝えすることが重要でございますので、ごみ分別アプリを初め、さまざまな情報発信ツールを活用するなど、情報発信の充実に努めてまいります。以上でございます。 ◆山田晴彦 委員 どうもありがとうございました。今、玩具等の修繕についても、日本おもちゃ病院協会、これは市内でも3カ所か4カ所ですか、展開しておりますので、ぜひ連携をとっていただいて、実現方お願いしたいと思います。  それでは、最後にお伺いしてまいります。次に、3処理センターと加瀬クリーンセンターについてお伺いをしていきたいと思います。現在、橘処理センター建てかえ工事のために、これまで受け入れしていたごみについては王禅寺処理センターと加瀬クリーンセンターに振り分けております。加瀬クリーンセンターのごみ扱い量の影響についてお伺いをいたします。今後の3処理センターの建てかえ計画では、中継基地としての加瀬クリーンセンターの役割は大変に重要になってまいります。今後の役割について見解と取り組みをお伺いいたします。以上です。 ◎足利谷幸一 処理計画課長 加瀬クリーンセンターについての御質問でございますが、まず、3処理センター体制における加瀬クリーンセンターのごみ中継輸送量の変化についてでございますが、橘処理センターが稼働しておりました平成26年度は、主に幸区と中原区で収集したごみを年間約7万トン運搬しておりましたが、3処理センター体制後では、中原区と高津区のごみを中心に、平成27年度は約7万7,000トン、平成28年度は約7万5,000トンを運搬しているところでございます。次に、加瀬クリーンセンターの今後の役割についてでございますが、橘処理センターの更新工事が完成し、施設が稼働いたしますと、引き続き堤根処理センターの休止を計画しておりますことから、本施設の重要度は非常に高いものと認識しておりまして、今後とも、稼働している処理センターの位置関係等を踏まえながら、本施設を有効に活用し、安定的な処理体制の確保に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆山田晴彦 委員 どうもありがとうございました。このごみ行政というのは、私は、今、行政で求められている行財政改革の中で、市民協働の一番のテーマになる内容だと思っておりまして、これだけいろいろと効果を出してきているということはよくわかりましたし、さらには市民の方々の御協力なしではできない事業でもございますので、さらに加速させるためには、市民がやりがいを持てるような形の内容にしていただけると、例えばその効果を還元するという考え方を仕組みの中につくっていただけると、さらに発展すると思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。以上で終わります。 ◆石川建二 委員 私は、6款2項公害対策費についてお聞きしたいと思います。まず初めに、大気汚染についてです。二酸化窒素――NO2が国の環境基準値を2年連続で達成したとのことです。ただ、国のこの環境基準値は0.04ppmから0.06ppmが基準となっていますが、もともとは0.02ppmを基準緩和したものです。川崎市の環境目標値は0.02ppmとなっています。この基準に照らしたときに達成状況はどうなっているのか、また、環境目標値への取り組みの姿勢について伺います。 ◎中村弘造 大気環境課長 二酸化窒素についての御質問でございますが、本市では、これまで、工場、事業場に対して独自の総量規制の導入や、最新規制に適合したディーゼル車の導入促進などの対策を行ってきたことで、平成27年度、平成28年度に初めて2年連続で環境基準を達成したところでございますが、環境目標値につきましては非達成となっております。次に、環境目標値の達成に向けた取り組みについてでございますが、引き続き工場、事業場の監視指導、低公害・低燃費車の普及促進などの対策を推進することで、環境基準の安定的な達成維持に努めるとともに、さらなる環境濃度の低減に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆石川建二 委員 さらに努力していかれるということですが、昨年の7月22日、環境省がサーベイランス調査の結果を記者会見しています。平成26年度大気汚染に係る環境保健サーベイランス調査結果についてということですが、その調査結果の概要では、統合解析のオッズ比による検討においては、3歳児調査では大気汚染とぜんそくに有意な正の関連性がある。6歳児調査では大気汚染とぜんそくに有意な正の関連性を示す結果が得られたという意味では、先ほど御答弁もありましたけれども、やはり引き続き環境をよくしていくという取り組みがより必要になっていると思います。  そこで次に、環境の測定についてお聞きをしたいんですが、自動車排出ガス・一般環境大気測定局18カ所中、PM2.5の観測は15カ所で実施をされております。残り3カ所の設置に向けた取り組みの状況について伺います。 ◎喜内博子 地域環境・公害監視課長 PM2.5の測定についての御質問でございますが、本市におきましては、大気環境の状況を把握するため、一般環境大気測定局9局、道路沿道の自動車排出ガス測定局9局、計18局の常時監視測定局を整備しております。PM2.5につきましては、平成21年9月に国において環境基準が告示され、順次測定機を設置しており、平成28年8月までに国の設置基準に適合する15カ所への設置が完了し、測定しているところでございます。その他の3カ所につきましては、国が定めております試料採気口の上部や周囲が十分に開けていること、周辺設置物などから1メートル以上離すことなどの設置基準に適合していないことから、現状では測定が困難な状況でございます。今後の測定機の設置につきましては、国の設置基準を満たすための環境整備などの課題や関係機関との調整などが必要となりますので、引き続き検討してまいりたいと存じます。以上でございます。 ◆石川建二 委員 引き続き検討してまいりたいということですので、ぜひ強化について取り組みを進めていただきたいと思います。  次に、集めた情報を市民に提供することも重要だと考えます。現在の取り組みについて伺います。また、市民団体からは、以前のように市庁舎前に電光表示盤で情報を提供するよう要望が出されています。以前あった電光表示盤を撤去した理由を伺います。あわせて、新庁舎建設時に電光表示盤の設置について庁内及び関係局と協議したことがあれば、いつ、どのような形で協議をされたのか伺います。 ◎中村弘造 大気環境課長 電光表示盤についての御質問でございますが、大気環境情報の提供につきましては、市のホームページ、テレビ神奈川のデータ放送、また、第3庁舎1階の大気汚染情報表示盤により、多くの市民の方々にリアルタイムで情報提供できるよう努めているところでございます。次に、旧本庁舎前電光表示盤を撤去した理由についてでございますが、設置後20年以上が経過し老朽化が進む一方、多様な情報媒体の活用が可能となる中で、旧公害監視センターの環境総合研究所への移設を契機に、テレビ神奈川のデータ放送による大気環境データの情報提供を行うなどの対応を図り、電光表示盤を撤去することとしたところでございます。また、新本庁舎への電光表示盤等の設置についての協議は行っておりませんが、さらに多くの市民にわかりやすい情報提供ができるよう、今後のICT技術の進展等を見据えて、効果的な手法について検討してまいります。以上でございます。 ◆石川建二 委員 効果的な手法について検討してまいりたいということですが、確認いたしたいと思います。電光表示盤の設置も含めて検討するということなのか、環境局長に伺います。 ◎大澤太郎 環境局長 情報提供の方法については、さまざまな方法があると考えております。今、担当課長が申し上げたとおり、近年ではICT技術の進展が著しくて、市民への情報提供方法が多様化している状況がございますので、さまざまな方法を含めて幅広に検討できればと考えております。以上でございます。 ◆石川建二 委員 終わります。 ◆添田勝 委員 私からは、6款3項1目ごみ処理総務費についてと6款1項1目環境総務費について一問一答で質問します。  まず、ごみ処理総務費の中のごみ収集です。先ほどごみ収集のコストの効率化という議論もありましたけれども、それは分別によるコストの効率化で、こちらは民間委託という観点から質問したいと思います。年々民間委託をふやしていく中で、行革効果が出ているというのは周知のとおりだと思うんですが、例えば、平成27年度から川崎区や幸区が空き缶、ペットボトルの収集の民間委託をスタートして、1億円強の行革効果が出ていて、前年度は中原、高津、宮前の各区において、同じ空き缶、ペットボトルの委託をして1億7,000万円以上の効果が出ました。また、王禅寺処理センター資源化処理施設の管理運営業務については、前年度の稼働開始時から既に民間委託がされているということです。そこで、まず確認ですが、資源物の収集業務の民間委託によって行革効果の最近の状況と、それによって見えてきた課題をお願いします。 ◎佐藤洋一 収集計画課長 資源物等の収集運搬業務の委託についての御質問でございますが、本市では、効果的かつ効率的な廃棄物の収集運搬体制を構築するため、平成20年度から資源物等の収集運搬業務について段階的に民間活力の導入を進め、今年度の多摩区及び麻生区の空き缶・ペットボトル収集運搬業務の民間への委託により、全ての資源物等の収集運搬業務が委託化されたところでございます。委託化による効果についてでございますが、平成27年度から今年度の3カ年にかけて実施した空き缶・ペットボトル収集運搬業務につきましては、総額で約3億8,000万円の削減が見込まれるところでございます。また、課題についてでございますが、委託した事業者の中には、退職等による従事者の入れかわりが激しいため、ノウハウの継承が困難となり、車両事故防止の取り組みや取り残しの対応などにおいて改善が必要な事業者もございます。そのため、安定的な市民サービスの提供を継続的に行うため、作業状況や集積所の状況等を把握し、適切に業務が遂行されるよう管理監督を行うモニタリングを充実させることなどにより、受託事業者の健全な育成を図る必要があると考えております。以上でございます。 ◆添田勝 委員 3年で約3億8,000万円の削減効果があるということで、それは結構だと思うんですが、一方で、事業者によっては、入れかわりの激しい業界ということで、ノウハウの継承が難しかったり、業務の質に課題があったりということでした。ゆえにモニタリングが必要ということですけれども、モニタリングをやるにも当然コストがかかってくるということで、そのモニタリングのコストはどんなものかということを事前に話をしたんですが、それについては、特にコスト分析はしていないということだったので、直営で行うコストよりも実はモニタリングコストのほうが高かったなんていうことがあってはいけないので、モニタリングコストがどんなものかというのも今後分析してもらいたいと思っています。  さて、改めて、ごみ収集のコストの細かい話ですが、ごみ収集車を稼働させるに当たってのコストとして、1車当たりの年間のコストとその内訳について教えてください。 ◎佐藤洋一 収集計画課長 ごみ収集車1台当たりの年間コストについての御質問でございますが、本市のごみ収集車両につきましては、主力車両であります小型ごみ収集車と大規模集合住宅等を中心に収集する中型ごみ収集車がございます。2名が乗車し作業を行う小型ごみ収集車の年間コストにつきましては約1,900万円、3名が乗車し作業を行う中型ごみ収集車につきましては約2,700万円となっております。その内訳につきましては、人件費としましては、市職員1人当たりの平均として約830万円、車両購入費としましては10年間使用することとして年間約150万円、燃料費と車検や架装部点検などの維持管理費として約90万円でございます。以上でございます。 ◆添田勝 委員 やはりコストのほとんどは人件費ということで、それが直営の特徴かなという感じもするんですが、もちろん直営が絶対だめだと言っているわけでは全くないんですけれども、でも、さまざまな官民比較のコストのシミュレーションというのは必要かなと思うので、今後ぜひやってもらえればと思っています。例えば、中型車両を運行するに当たって、本当に収集に3人も必要なのかということであったり、あるいは民間であれば中型車両でも2人で運行できる可能性があるのではないかとか、ぜひそこら辺を比べてもらえればと思っています。  これは最後ですけれども、民間委託化の効果や年間コストなどを伺ってきて、ごみ収集におけるコストについては、先ほどの1台のコストについてもそうだったんですが、恐らくそのほとんどは、やはり民間に比べて高いとされる人件費なのかなと考えられます。ついては、やはり民間委託はコスト面で有効な施策と考えますので、今後さらに委託を進めていくという意向はおありなんですけれども、何度も言いましたが、官民比較のシミュレーションを全くやっていないということですが、それを今後しっかりやってもらいたいと思うので、それに向けての考えがあるのか教えてください。 ◎石原賢一 生活環境部担当課長廃棄物政策担当〕 普通ごみ収集運搬業務についての御質問でございますが、本市事業における民間活力の導入につきましては、多様化する市民ニーズへの対応として、民間事業者のノウハウ等を導入することによる効果的な事業の推進、また、コスト縮減など費用面における優位性などから全庁的に取り組みを進めてきております。この間、ごみ収集事業におきましては、資源物等収集運搬業務の民間委託化を図り、効果的・効率的な廃棄物収集体制の構築に向けて取り組みを進めてきたところでございます。生ごみ等を多く含む普通ごみの収集運搬業務につきましては、生活環境の保全と公衆衛生の向上において、市民生活を支える重要なライフラインであり、平時における適切かつ迅速な処理はもとより、大規模災害等の緊急時における危機管理体制を確保する必要がございます。将来的な民間活力の導入につきましては、こうした観点を初め、職員の退職動向等を考慮するとともに、担い手となる市内事業者の育成手法や民間活力の導入の規模や時期などの検討を行い、あわせて費用面での効果等についても検証しながら、普通ごみ収集業務のあり方についての検討を進め、引き続き効果的・効率的な廃棄物収集体制の構築を目指してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆添田勝 委員 おっしゃったように、確かにごみ収集は災害時においてライフラインという意味合いがあるのも当然だと思います。つまり公共性がなくてはいけないというふうにも思うんですが、民間でも災害協定を結んでいるところがあって、契約している。そしてライフラインを担っている部門はほかにもあるはずですから、ぜひそこも考慮の上で、何でもかんでも公共でなければいけないという観点ではなくて、幅広く考えてもらえればと思っています。  次に、6款1項1目環境総務費、地球温暖化対策事業についてです。ちょっと大きい話ですけれども、昨年パリ協定発効以来、来年にはその詳細なルールづくりが決まると言われています。一方で、アメリカが離脱の方向を示す中で、パリ協定を実行に移していこうとする主要国の役割は小さくないと思います。そうすると、我が国もその先頭に立って行動していかなければいけない。そして、アメリカに対して協定離脱の再考をさせるよう促していかなければいけないという動きになっていくのかなと思うんですが、そうなってくると、各自治体レベルにおいては、温室効果ガスに向けた縛りは今後より厳しくなっていくのかなと思っています。その点で、川崎市においても温室効果ガスの削減をより進めていくためには、やはり行政だけではなくて民間レベルの協力も不可欠であるというところだと思うんですが、それを踏まえて、まず温室効果ガスの削減状況について確認ですが、市内各企業における実績について教えてください。また、各企業は自主的に削減目標を自分たちで設定していると聞いていますが、その適正性についてもどう考えているのか、見解をお願いします。 ◎鈴木洋昌 地球環境推進室担当課長 温室効果ガスの削減状況等についての御質問でございますが、本市におきましては、平成22年度から地球温暖化対策推進条例に基づき、事業活動地球温暖化対策計画書制度を導入いたしまして、エネルギー使用量等が一定以上の事業者に対して、3カ年ごとの温室効果ガスの削減計画書及びそれに対する毎年の報告書の提出を求めているところでございます。この制度では、それぞれの事業者が市の指導や助言を受けながら、これまでの削減の取り組みや今後の事業計画などを考慮した上で、削減目標を自主的に設定することとしておりまして、その目標は市のホームページで公表しているところでございます。本制度では、約160の大規模事業者が対象でございまして、全体排出量は、制度開始から平成27年度までの6カ年で1,861万トンから1,776万トンと約4.5%削減しております。また、平成25年度から平成27年度の3カ年を計画期間として設定した事業者のうち、約7割が自主的に設定した目標を達成するなど、適正な運用が行われているものと考えております。以上でございます。 ◆添田勝 委員 各企業がそうした目標を設定していることについては適正だと見ていらっしゃるとは思うんですが、これは見方を変えれば、自主的な目標設定なので、例えば達成しやすい目標設定をしているのではないかという可能性もあったりとか、もちろん大半の企業はちゃんと適正にやっているとは思うんですけれども、そのような設定をしているところもあるのではないかというふうにも考えられるので、そこは厳格に見ていってもらえればと思っています。基本的に目標設定というのは、考え方として、届きそうで届かない、届かなそうで届くという程度が適正なのかなと思うので、各企業に対して、他の自治体の実績とかも見ながら、例えば目標設定の仕方に対して本市としても助言をしていくというような、各企業がより目標設定を適正にできやすいような環境整備もまた重要かなと思うので、そういうかかわり方もぜひ御検討いただければと思っています。また、先ほどの答弁では、3割は未達成ということだったので、未達成企業についての対策というのも考えていかなければいけないと思うので、ぜひそれも御検討ください。  以上より、目標設定に対してより積極的にかかわるべきだということを今申しましたが、例えば、東京都や埼玉県でやっているキャップ・アンド・トレードとか、そうした考え方も本市としても考慮すべきかなと思うんですが、そのあたりの見解を伺います。 ◎鈴木洋昌 地球環境推進室担当課長 事業者の削減目標設定等についての御質問でございますが、本市で導入している計画書制度と同様の制度は、全国で約40の自治体で導入されておりまして、多くの自治体では指導や助言を行い、事業者が自主的な目標設定を行うことで一定の削減効果を上げているところでございます。こうした中で、自治体が二酸化炭素排出量の総量削減義務を課し、達成できない場合には、その未達成部分を事業者間の排出量取引により削減する、いわゆるキャップ・アンド・トレードを導入しているのは、東京都と埼玉県のみとなっているところでございます。東京都はオフィスビルなど業務部門からの二酸化炭素排出量が最も多く、約4割を占めてございますが、川崎市は工場など産業部門からの二酸化炭素排出量が全体の約7割を占めるなど、産業構造が異なっておりますことから、これらを考慮しながら、引き続き効果的な取り組みを推進していく必要があるものと考えております。以上でございます。 ◆添田勝 委員 キャップ・アンド・トレードは一つの有効な考え方だとは思うんですけれども、東京都はオフィス部門が多くて、こっちは製造業、工場とかが多いということで、産業構造が違うので導入はなかなか難しいということだと思うんですが、それは余り理由にならないのかなと思っています。例えば、埼玉県にしたって結構製造業とかもあるし、オフィス部門は確かに東京都は圧倒的に多いですけれども、埼玉県がやっているというのは一つ参考になるのかなと思うので、引き続き、ぜひお考えいただければと思っています。  さて、最後に、本市内は、今回の目標設定をしている企業というのは基本的には大企業だけと聞いていまして、しかし、多くの中規模並びに中小企業、そうした事業者が本市の雇用の大半の受け皿になっているというところで言えば、大規模事業者のみならず中規模程度の事業者については、温室効果ガスの削減について、ある程度、義務づけまではいかなくても、動機づけをしっかり行っていくべきかなと思うんですが、そのあたりの見解をお願いします。 ◎鈴木洋昌 地球環境推進室担当課長 中小規模事業者の温室効果ガス削減についての御質問でございますが、本市には多くの中小規模事業者がおり、これらの事業者につきましても、省エネを初めとする温暖化対策に取り組んでいただくことが重要と考えているところでございます。こうしたことから、中小規模事業者に対しましては、省エネパンフレットの配付に加え、川崎市工業団体連合会などの会合に出席し説明するなど、温室効果ガス削減につながる情報提供とともに、無料の省エネルギー診断や、LED照明、高効率の空調設備など省エネ設備導入の際の補助金などの支援を行っておりまして、直近3年間の補助金の予算執行率は平均約90%となっているところでございます。引き続き、これらの取り組みを推進し、中小規模事業者の温暖化対策を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆添田勝 委員 もろもろ答弁ありがとうございました。温暖化対策の補助金の執行率は約9割ということで、中小規模事業者も非常に関心が高い分野かなと思うので、引き続きそれを進めてもらえればと思うんですが、民間側からすれば補助金を受けるという権利でもらっているわけであって、やはり権利には義務というものはつきものかなと思うので、そういう点では、補助金ということだけではなくて、それこそ中小規模事業者にも目標設定に向けて本市が後押ししていくというような、権利と義務をバランスのいい形で進めてもらえればと思っていますし、また、今後、温暖化対策について進めていくことは、間違いなく国のほうからどんどん圧力が強まってくると思うので、その前に先んじて対策を打っていくということは本市のためにもなると思うので、ぜひ御考慮ください。以上です。 ◆三宅隆介 委員 私からは1点だけ、6款2項1目公害対策総務費について質問させていただきたいと思います。この事業の主な目的と、どのようなことをやっているのか、具体的な内容について質問したいと思います。 ◎中村弘造 大気環境課長 公害対策総務費の内容についての御質問でございますが、公害対策総務費の主な事業内容につきましては、大気、水質等に係るものがございまして、環境及び発生源の監視や事業者指導を行っております。大気に係るものといたしましては、有害大気汚染物質及びダイオキシン類の大気中の濃度測定、大手23工場の窒素酸化物排出量及び硫黄酸化物排出量を把握するための常時監視、大気汚染防止法及び市条例の規制対象となる、ばい煙発生施設等の排出基準の適合状況や排出量を把握するための測定などを実施しております。また、水質関係といたしましては、市内河川・海域における水質汚濁物質の測定や、事業所の排出水の監視指導等を実施しております。今後とも、よりよい大気・水質環境の実現に向けて事業を継続してまいります。以上でございます。 ◆三宅隆介 委員 ここで1点だけ確認したいんですけれども、こうした調査の結果、現段階において公害と断定できるような深刻な状況は発生しているのかどうか、1点だけお答えください。 ◎中村弘造 大気環境課長 現在のところ、大気環境の状況は、二酸化窒素については、先ほどの答弁にありましたように、平成27年度、平成28年度と2年連続で環境基準を達成している状況でございます。ほかの項目についても、以前と比べては減少傾向が見られている状況でございます。以上でございます。 ◆三宅隆介 委員 公害と断定できるような深刻な状態ではないという御答弁だと思います。御承知のとおり、本市は平成9年に健康都市宣言をしておりまして、その宣言文の中で、多摩川や海辺の潤いと多摩丘陵の緑などの恵みを健康に生かすと。当時の時点において、多摩川や海辺は潤っているのだという宣言文が市民の総意によってなされているわけでございます。それに加えて、ただいま御答弁いただきましたように、こうした調査によって特段公害と呼べるような状況ではない状況に今なっていて、そのいい状態をいかに保全するかということが主眼となって今この事業が進められているということでございます。とすれば、公害対策総務費の公害対策という言葉自体が実情に合った名称ではないのではないか、むしろ市の内外に対してあらぬ誤解を招くのではないかと思いますので、ぜひ実情に合った名称に改めるべきではないかと思いますが、見解を伺いたいと思います。 ◎中村弘造 大気環境課長 公害対策総務費の名称についての御質問でございますが、公害対策総務費につきましては、公害防止対策事業の取り組みを開始してから継続して使用している科目名称でございます。当該事業を執行する部署における取り組みの根拠となっている法律が大気汚染防止法、水質汚濁防止法、騒音規制法、振動規制法など、いわゆる典型七公害の監視や事業者指導を目的としたものでございますことから、公害対策総務費の名称を引き続き使用しているものでございますが、科目名称につきましては、市民に対するわかりやすさや各種関係法令との整合性も考慮してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆三宅隆介 委員 この名称にこだわっているわけではないという御答弁だと思いますので、ぜひ、市民に誤解を与えない、実情に沿った、今の川崎市にふさわしいものに変えることを検討していただくことを強く要望して、終わります。 ○押本吉司 会長 以上で、環境局関係の議案の審査を終わります。  傍聴の皆さん、御苦労さまでした。退席を願います。    〔傍聴者退室〕 ○押本吉司 会長 ここで理事者の退室もお願いいたします。    〔理事者退室〕 ○押本吉司 会長 暫時休憩をしたいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○押本吉司 会長 御異議なしと認めます。再開は午後1時といたします。                 午前11時33分休憩                 午後1時0分再開 ○押本吉司 会長 それでは、分科会を再開いたします。
     次に、港湾局関係の議案の審査を行います。  議案第106号、平成28年度川崎市一般会計歳入歳出決算認定についてのうち、港湾局の所管分並びに議案第114号、平成28年度川崎市港湾整備事業特別会計歳入歳出決算認定についての議案2件を一括して審査したいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○押本吉司 会長 御異議ありませんので、議案2件を一括で審査いたします。  それでは、末永副会長から発言を願います。 ◆末永直 副会長 皆様、こんにちは。私からは2項目ありまして、初めに、港湾整備事業特別会計1款2項3目東扇島コンテナ機能施設整備費の東扇島コンテナ事業推進費について伺います。タイ航路誘致に向けたポートセールスについてですが、先般の代表質問等でも御答弁がありまして、要望が多数寄せられている事業であります。具体的には、9節旅費の支出済額280万6,930円のうちの特別旅費187万5,642円の使い道について質問したいと思います。平成27年度決算によると、特別旅費における予算額は439万2,000円、決算額は335万6,580円、不用額は103万5,420円、予算額の約4分の1が不用額となっております。平成28年度の特別旅費における予算額は428万5,000円、決算額は187万5,642円ですから、不用額は240万9,358円もあります。予算額の半分以上も不用額です。平成28年度は約240万円も使っておりません。平成27年度と平成28年度を比較すると、平成28年度は特別旅費の不用額が137万3,938円もふえています。それにもかかわらず、平成29年度予算には645万2,000円も計上されています。平成28年度予算は605万3,000円ですから、39万9,000円も増額されています。不用額がなぜこれほどふえているのか伺います。 ◎安藤毅 誘致振興課長 特別旅費についての御質問でございますが、平成28年度は、新規航路誘致に向けた取り組みを初め、船社や荷主等の関係機関との連携強化、新規顧客の開拓などのポートセールス活動を国内外で実施いたしました。特に海外においては、川崎港と既存航路で結ばれている都市を中心に、中国上海、青島やタイのバンコク及び海外友好港である中国の連雲港港、ベトナムのダナン港において、荷主や船社へのポートセールス活動を計5回実施し、特別旅費、海外旅費として187万5,642円を支出しております。なお、予算と決算との差額につきましては、当初、航路開設直前の海外ポートセールスを行うことを予定していたものでありますが、現在、海外における情報をもとに国内の荷主や船社との調整に注力しているところでございます。 ◆末永直 副会長 御答弁からしますと、当初は海外へ赴いてポートセールスを積極的にする予定だったが、戦略的にまず国内企業等に働きかけて国内固めをということですね。理解できました。  さて、御答弁の中でダナン港とおっしゃいましたが、私ども議員の場合は、調査で視察に赴いた場合、必ず成果等を報告書にまとめて市民に公開しなければなりません。私は、昨年の川崎市議団の海外視察ではダナン港に行っておりませんが、アジア視察団の報告書を読ませていただき、非常に有意義な視察だったと感じております。川崎港とダナン港間の定期航路構築には現在至っておりませんが、報告書の質疑応答では、ダナン港のゼネラルディレクターに次のような質問をしていました。読み上げます。質問、仮に川崎港にダナン港の船舶が来た場合、船から荷をおろし空になった後、今度は川崎港からダナン港へ荷を持っていくことに関してはどうだろうかと。答えとして、とてもすばらしいアイデアだと思う、ダナン港は、そのいただいたアイデアから今後時間をかけて研究していきたいとの答えを得たということです。人と人との関係は、やはり直接対面して強くなる。やはり現地に赴くからこそ動く世界というのはあるのだと思います。ポートセールスにおける現地で得た課題についての認識を伺います。 ◎安藤毅 誘致振興課長 ポートセールスにおける課題等についての御質問でございますが、川崎港コンテナターミナルを利用する場合の荷主からの要望や課題である海上運賃、所要日数、輸送品質等の条件や、それに伴う貨物量を把握しつつ、現在、複数の船社と意見交換を行っているところでございます。 ◆末永直 副会長 今後の新規航路誘致に向けたアジア戦略についてはいかがでしょうか。 ◎安藤毅 誘致振興課長 新規航路誘致に向けたアジア戦略についての御質問でございますが、新規航路誘致に向けたポートセールス活動の内容、特にタイ航路誘致に関する取り組みにつきましては、冷凍冷蔵倉庫が集積している東扇島地区の多くの荷主から要望がなされており、荷主等の協力を得ながら船社との調整を行っております。こうした中、タイからのコンテナ貨物だけで航路を誘致することは難しいため、途中の寄港地として想定される中国の華南エリアやベトナムなどのアジア地域内のコンテナ貨物の集貨、輸出入貨物の確保が非常に重要であると認識して取り組んでいるところでございます。引き続き、船社や荷主等との連携を図りながら、海外におけるポートセールス活動にしっかりと取り組むとともに、国内におきましても、既存航路の安定と新規航路誘致に必要な顧客獲得を目指して、荷主等へのポートセールス活動を進めてまいりたいと考えております。 ◆末永直 副会長 タイ航路等新規航路を誘致するためには、今後、何度も何度も現地へ赴き、営業活動をするほかありません。稼ぐ川崎市になるためには営業に使う費用は惜しまず使うべきでありまして、そして成果を得る、大事なことだと思いませんか。取り組み姿勢を港湾局長に伺います。 ◎酒井浩二 港湾局長 ポートセールスに対する取り組み姿勢についての御質問でございますが、海外旅費を初め、ポートセールス活動を行っていくための必要な経費につきましては、荷主や船社との調整を行っていく上で、適切なタイミングで海外でのポートセールスを実施するなど、適正な経費の支出を考えています。航路誘致は本市に立地している企業の競争力強化などにつながるものであり、積極的に取り組んでまいります。これまでも官民一体となって川崎港戦略港湾推進協議会とともに国内外におけるポートセールス活動を実施してまいりましたが、今後もさらに民間との連携を図って進めてまいりたいと思います。以上です。 ◆末永直 副会長 ありがとうございます。積極的に進めていただきたいと思います。  次に、9款2項2目港湾改修費について伺います。緊急物資輸送路の液状化対策についてですが、川崎港東扇島には首都圏における災害時に重要な役割を担う基幹的広域防災拠点が整備されています。このため、基幹的広域防災拠点と市街地を結ぶ緊急物資輸送路は大変重要です。震災時に緊急物資輸送路の機能を確保するための対策について、平成28年度の実績並びにその内容と効果について伺います。 ◎小松正 整備課長 川崎港の防災・減災対策における緊急物資輸送路の液状化対策についての御質問でございますが、初めに、平成28年度の実績につきましては、全体で6工区のうち、千鳥町1工区、東扇島2工区の合計3工区の工事を行っております。次に、内容及び効果といたしましては、緊急物資輸送路に埋設管が横断している箇所を対象に、コンクリート版を設置し、液状化現象による段差を抑制することにより、緊急物資等の市街地への円滑かつ確実な輸送を確保することでございます。なお、今後の予定といたしましては、平成29年度に東扇島において2工区の工事を実施することとしており、残りの1工区につきましても、適切な時期に工事を実施してまいります。以上です。 ◆末永直 副会長 首都直下地震が起きる確率は今後30年以内で約70%とも言われております。来月にはみなと祭りも行われますので、大勢の方が港に集まったときに地震が起きたら大変なことになりますので、一刻も早く港湾全体の震災対策を進めていただき、緊急物資輸送路の液状化対策につきましては、早急に工事を進めていただきますよう要望して、質問を終わります。 ◆かわの忠正 委員 私からは、最初に、9款1項5目港湾保安対策費1億6,460万7,285円のうち、港湾保安対策事業について伺ってまいります。きょうは、午前中は環境局にも全体的な取り組みを質問させていただきました。水際である港湾局にも特定外来生物の対策について伺ってまいりたいと思います。ことしはヒアリが国内で初めて確認され、市民の不安が高まりました。市民の安全・安心を築くとともに、港湾労働者の方々の安全を守る取り組みも重要でございます。そこでまず、平成28年度の川崎港における特定外来生物などの侵入対策状況について伺います。あわせて、今年度の状況についても伺います。 ◎坂本利晴 港営課担当課長 川崎港における特定外来生物等の対策についての御質問でございますが、平成28年度における特定外来生物等の侵入を初めとする港の安全につきましては、日ごろより検疫所や税関など関係機関と情報交換を行うとともに、連携協力を行ってきたところでございます。その結果、特定外来生物等の侵入を初めとした問題はございませんでした。こうした中、本年6月、兵庫県尼崎市において国内で初めてヒアリが確認されたとの報道を受け、本市では、速やかにコンテナターミナル内の目視調査及び殺虫餌の設置を行うとともに、川崎港の事業者に対し注意喚起のための情報提供を行ったところです。また、7月下旬に国土交通省関東地方整備局においてコンテナターミナルの舗装のすき間を埋める工事が行われたところでございます。さらに、環境省及び国土交通省によるヒアリの侵入調査のため、8月中旬にコンテナターミナル及びその周辺へ捕獲用トラップによる調査を実施しましたが、川崎港ではヒアリの確認はされませんでした。なお、この調査は9月及び10月にも引き続き実施する予定でございます。 ◆かわの忠正 委員 本年6月から10月まで、毎月さまざまな対策がなされるという御答弁でございました。また、7月下旬にはコンテナターミナルの舗装のすき間も埋める工事が行われたということでございまして、こういう舗装なんかも年々当然老朽化していきますので、今後の取り組みも大事だなと思います。今後、ヒアリ等の害虫から市民を守るためには、水際で防ぐ対策がますます重要になってくると思います。今後の対策強化を含めた取り組みを伺います。 ◎坂本利晴 港営課担当課長 今後のヒアリ等の対策についての御質問でございますが、ヒアリ等の防除を確実に実施するため、引き続き、環境省、国土交通省及び庁内関係局と連携し、目視点検や捕獲用トラップなどによる調査を実施するとともに、必要に応じてコンテナターミナル内における舗装に関して適切な改修工事を行うなど、効果的な対策を進めてまいります。また、コンテナターミナルから離れた内陸の物流施設などからヒアリ等が発見されるケースもあることから、港湾局としましては、物流関係の事業者等に対し、ヒアリ等が発見された場合に的確な初期対応ができるよう、引き続き情報提供を行ってまいります。 ◆かわの忠正 委員 ただいまの御答弁のとおり、すき間を埋めるとき、どこにすき間があったかというのは、当然誰がそれを見つけるのかということもありますし、また、こういう害虫なんかを見つけたときに、どういう情報が市のほうに入ってくるかというところが大事だと思います。今後とも注意力を持続しての対応をぜひお願いしたいと思います。  次のテーマに移ります。次は、一般会計9款港湾費及び港湾整備事業特別会計1款港湾整備事業費に係る工事請負費について伺います。市内経済の活性化と市税収入向上のためには、市が発注する工事の分離発注の取り組みは大変重要であると思います。そこでまず、分離発注の取り組み状況について、工事請負費の中の塗装及び設備関係の平成28年度完成工事件数と金額を伺います。 ◎白井啓 庶務課担当課長技術監理担当〕 分離発注の取り組み状況等についての御質問でございますが、港湾局といたしましても、市内経済の活性化に当たっては、市内の中小企業へ受注機会の増大を図ることがとても重要だと認識しております。分離発注に当たりましては、施工管理や安全管理、周辺等への影響などを考慮し、可能な限り取り組んできたところでございます。平成28年度決算における港湾局の塗装工事及び設備工事の件数、金額につきましては、塗装工事はゼロ件、設備工事は8件、請負金額の合計は約4億6,800万円でございます。 ◆かわの忠正 委員 請負金額は合計約4億6,800万円、塗装工事がゼロ件というのはほかになかったかなと思うところでございますけれども、可能な限り取り組まれたということでございました。今後とも、そういう注意力といいますか、思いを持って市内経済の活性化のために取り組んでいただきたいと思いますけれども、今後の取り組みを伺います。 ◎白井啓 庶務課担当課長技術監理担当〕 今後の取り組みについての御質問でございますが、今後につきましても、川崎市契約条例や川崎市中小企業活性化のための成長戦略に関する条例にのっとり、関係部局と調整を図りながら、市内の中小企業者の受注機会の増大につながるよう、可能な限り分離発注に努めてまいります。 ◆かわの忠正 委員 また可能な限り努めていただけるということでございますので、期待をして、私も今後とも、それぞれの局、どこの局もそうですけれども、どういうふうに工事が発注されているかなという目で注目をしてまいりたいと思いますので、ぜひ可能な限りの取り組みを今後ともお願いしたいと思います。以上で終わります。 ◆石川建二 委員 私は、9款2項3目港湾改良費について、また、港湾整備事業特別会計歳入1款1項3目港湾使用料等について関連して伺いたいと思います。  まず初めに、千鳥町のJA全農から購入した土地の取得理由と現在の整備状況及び供用がおくれた理由について伺います。 ◎高橋正力 整備計画課長 千鳥町のJA全農から購入した土地の取得理由と整備事業等についての御質問でございますが、当該地は、千鳥町再整備計画において循環資源貨物ゾーンの荷さばき地として活用することとしており、JA全農が火災により当該地での事業を廃止し、本市に取得の意向を示したことから、本市におきまして効率かつ効果的に当該整備計画を推進する必要があるため、土地の取得を行ったものでございます。取得した土地につきましては、今年度に荷さばき地として整備する予定となっております。供用がおくれた理由につきましては、千鳥町モータープールの整備において、同用地を利用していた事業者が暫定的に旧JA全農の土地を活用せざるを得なかったことから、整備開始に時間を要したものでございます。以上です。 ◆石川建二 委員 循環資源貨物ゾーンの荷さばき地として、つまり鉄くずの置き場として活用するために購入したということです。取得した2014年――平成26年10月から整備をして、2015年――平成27年4月から供用を開始するという当初の予定でした。しかし、整備が始まったのは今年度からです。この土地はJA全農から15億円もの巨費を投じて購入したものです。3年間も整備されなかったということは、鉄くず置き場として整備する必然性に欠けていたということではないでしょうか。そこで、鉄くずの輸出量の直近5年間の推移と現在の取扱可能量をお聞きします。 ◎高橋正力 整備計画課長 鉄くずなど金属くずの輸出量についての御質問でございますが、川崎港全体の輸出量として、平成24年につきましては102万8,680トン、平成25年につきましては82万4,687トン、平成26年につきましては86万1,677トン、平成27年につきましては99万2,572トン、平成28年につきましては速報値で104万2,695トンとなっております。取扱可能貨物量につきましては、スクラップにもさまざまな種類がございまして、そのスクラップの種類ごとに重量や必要なスペース、搬入、搬出の回転率が異なることから、一概に貨物量を算出することは難しいものと考えております。以上です。 ◆石川建二 委員 鉄くずの輸出量は、昨年増加したものの、それまでは2012年の102万8,680トンを下回っていて、取扱量が増加して置き場がどうしても足りないという状況ではなかったということがわかりました。また、取扱可能量もわからないということでは、15億円も出して購入する必要が本当にあったのかと指摘せざるを得ません。どうしても購入が必要だったのか、改めて伺います。 ◎高橋正力 整備計画課長 土地の購入の必要性についての御質問でございますが、千鳥町再整備計画は、計画地内に点在する民有地を移転集約し、さらに荷姿が同じ貨物の集約化を図ることで荷役の効率の向上を目指すものでございまして、金属くずなど循環資源貨物、砂利、砂等の原料資材貨物や完成自動車、製材を主な貨物とし、これらを効率的に取り扱う施設配置としております。千鳥町公共埠頭の主要な貨物である金属くず等の循環資源貨物を適切に取り扱うことは大変重要であり、また、再整備計画に基づく配置転換に必要な種地の確保が重要となりますことから、JA全農の土地を取得することは、計画を推進する上で必要であったと考えております。以上です。 ◆石川建二 委員 当該地は、もともと市の土地との交換を目指して交渉していましたけれども、JA全農との協議の結果、土地交換では合意に至らずに、2013年2月にはJA全農から市に対して、交換ではなく買い取ってほしい旨の申し入れがありました。福田市政が誕生した2013年10月からJA全農と土地売買に向けた調整がスタートし、11月の企画調整会議を経て、12月の政策調整会議で交換から購入へと方向転換を図って、交換する予定地だった市の所有地のモータープールを立体モータープールにすることとしました。その際、モータープールの市の土地を港湾整備事業特別会計が15億円で買い、一般会計にその15億円を入れて、それと同額で市がJA全農から購入するという手続が行われたわけです。市が運営していたモータープールの土地をわざわざ港湾局が買い、立体のモータープールを整備するという複雑な経過を経る必要が本当にあったのでしょうか。特別会計に移すことなく、市がそのまま立体モータープールの整備ができなかったのか伺います。 ◎高橋正力 整備計画課長 立体モータープール整備についての御質問でございますが、完成自動車は川崎港における主要取扱貨物でございますが、そのストックヤードとなるモータープールが慢性的に不足している状況にあったため、立体モータープールを千鳥町に整備したものでございます。整備につきましては、東扇島の立体モータープール整備事業と同様に、港湾関係起債事業の一つである港湾機能施設整備事業を活用して使用料収入で償還するため、港湾整備事業特別会計により実施したものでございます。以上です。 ◆石川建二 委員 特別会計で処理ができることはわかりました。しかし、私の質問は、一般会計で整備は可能なのか不可能なのかと伺ったのですが、その辺、もう一度お答えください。 ◎高橋正力 整備計画課長 一般会計での整備についての御質問でございますが、立体モータープールの整備を一般会計で行うことにつきましては、制度上可能となっておりますが、収益性が見込まれる事業であったことから、港湾整備事業特別会計で実施したものでございます。以上です。 ◆石川建二 委員 2階建ての前、平置きの場所でも事業活動をやっていたわけで、その意味では、そちらのほうでも収益性が見込まれる事業だったと。しかし、それは一般会計のほうで行っていたということですね。一般会計でも購入は可能との答えでした。わざわざ特別会計予算で買ったということは、JA全農の土地の購入費を特別会計で補って、一般会計の負担をかけないということにしたかったからではないかと思われます。それでは、旧JA全農の土地とモータープールの土地と面積が異なるのに、購入価格は約15億円と同じなのも不思議な話です。それぞれの平米単価をお答えください。 ◎高橋正力 整備計画課長 土地の平米単価についての御質問でございますが、旧JA全農の土地につきましては、平米当たり10万7,500円となっております。モータープールの土地につきましては、平米当たり11万6,000円となっております。以上です。 ◆石川建二 委員 旧JA全農の土地よりもモータープールの土地のほうが1割以上も高くなっていますが、この違いはどこから来たのでしょうか。 ◎高橋正力 整備計画課長 土地の価格の違いについての御質問でございますが、双方の土地の価格の算定におきましては、土地の評価を外部の鑑定士に依頼して算定した結果によるものでございます。以上です。 ◆石川建二 委員 鑑定の結果と言うんですけれども、例えば、旧JA全農の土地は、正確に言うと1万4,114平米、モータープールの土地は1万2,822平米で、その差は1,292平米です。これは決して少ない数字ではありません。モータープール用地のほうが狭い。それを同様の金額で取り扱うことによって、いわゆるモータープールのほうが高く設定されたというふうになるのではないかと思います。これでは、単価の積み上げというよりは、先に15億円という購入金額の数字があったのではないかと疑念を抱かざるを得ません。これは詳しい調査がこの審査中には出ませんでしたので、引き続き調査をしていきたいと思います。  モータープールの整備以前は、先ほども言ったように平置きの駐車場でした。収益の差額は幾らになるのか伺います。また、土地の購入費と整備を合わせた金額をお示しください。モータープールの整備は利用収入で償還に充てると説明されてきましたが、償還の年数についても伺います。 ◎高橋正力 整備計画課長 収益の差額等についての御質問でございますが、立体モータープール整備以前の使用料収入は月額228万1,140円、整備後の使用料は月額359万4,780円となっておりまして、収益の差額といたしましては、整備前と比較して、月額131万3,640円の増となっております。これを年額に換算いたしますと、1,576万3,680円の増となります。また、土地の購入費と整備費を合わせた金額につきましては、19億9,259万2,040円となっております。立体モータープールの整備費の償還年数につきましては、20年で設定しております。以上でございます。 ◆石川建二 委員 20年という設定ですが、これは約5億円の整備費を収益でやった場合です。旧JA全農の土地の整備について、荷さばき地不足が逼迫していたという説明でしたけれども、逼迫していた状況はないということが鉄くずの輸出量の推移や、さらに土地の取得後3年間を経ても整備が始まらなかったということにもあらわれているのではないかと。買い取りを急ぐ必要がなかったことが、きょうの審査でもわかったと思います。また、2階建てのモータープールの整備についても、平置きの駐車場として活用されていたわけで、利用料収入があったものをあえて2階建てに整備する事業も、土地の購入、施設整備費を2階建てにすることで収入増になる金額で割り返すと、償還が126年かかるんですね。前は平置きの収入があって、しかも、それをわざわざ2階建てにした。それには土地の購入や整備費およそ20億円のお金がかかる。その差額で割り返すと126年。これは事業として大変無理がある事業だと言わなければならないのではないかと思います。今回の審査で、この2つの事業がJA全農からの土地の購入先にありきの計画で、一つ一つの計画は後づけだったのではないかという疑念を抱かざるを得ません。この点については引き続き調査をしてまいりたいと思います。終わります。 ○押本吉司 会長 それでは、私から質疑をさせていただきますので、副会長と交代いたします。 ○末永直 副会長 押本会長から発言を願います。 ◆押本吉司 会長 それでは、9款1項3目、港湾振興会館に関連して伺います。この施設につきましては、本市からの指定管理受託収入の割合が高く、施設の稼働率が直結する会館使用料収入の改善が課題となっていました。また、平成26年度からは第3期の指定管理期間も始まりましたが、この平成28年度決算はその中間年に当たりますので、課題の改善が図られているのか伺ってまいります。まず、平成26年度、平成27年度、平成28年度におけるそれぞれの年間の来館者数とその要因について伺います。また、会館事業収入の主である施設の港湾事務室、会議室及び研修室、テニスコート、体育室、ビーチバレー場、バーベキュー場の稼働率の推移についても経年で伺います。 ◎大石陳郎 港湾管理課長 港湾振興会館の施設稼働率の推移についての御質問でございますが、平成26年度から平成28年度における川崎マリエンの来館者数でございますが、平成26年度が約40万2,100人、平成27年度が約40万1,800人、平成28年度が約34万5,500人となっております。平成28年度は前年度と比較しまして約5万6,000人の減となっておりますが、これは平成28年度のみなと祭りが悪天候だった影響により、みなと祭りの来場者が減少したことによるものでございます。次に、施設ごとの年間稼働率でございますが、港湾事務室の利用率については、全ての年度において100%となっております。会議室及び研修室は平成26年度が16.6%、平成27年度が16.5%、平成28年度が14.9%、テニスコートは平成26年度が51%、平成27年度が57.1%、平成28年度が64.6%、体育室の専用利用は平成26年度が54.9%、平成27年度が64.6%、平成28年度が54.1%、ビーチバレー場は平成26年度が24.4%、平成27年度が34.2%、平成28年度が45.4%、バーベキュー場は4月から9月までの休日における利用で平成26年度が59.1%、平成27年度は63.9%、平成28年度が60.3%となっております。以上でございます。 ◆押本吉司 会長 続けて、これまでも指摘をしてきたトレーニングジム室について伺います。この直近3年間の一般利用の人数と1日当たりの平均利用人数の推移について伺います。また、ビーチバレーコートについて、バレーやテニス以外の活用策についても積極的な対応を提案してまいりました。その後の取り組み実績についても確認をしておきます。 ◎大石陳郎 港湾管理課長 トレーニング室とビーチバレーコートについての御質問でございますが、トレーニング室につきましては、ビーチバレー強化対象選手の利用を除く一般の方の利用人数は、平成26年度が1,967人、1日当たり5.5人、平成27年度が3,109人、1日当たり8.6人、平成28年度が3,504人、1日当たり9.7人となっております。また、ビーチバレー場の活用策につきましては、ビーチバレーで御利用いただいているほか、毎週月曜のナイターでビーチサッカー、その他ビーチテニスなどでも御利用いただいており、そうした利用が稼働率の増につながっている要因の一つであると考えております。以上でございます。 ◆押本吉司 会長 平成22年度決算時の年間来館者数はおよそ22万1,000人でしたので、天候に左右されるみなと祭り来場者への依存度が高いことを踏まえれば、ようやくどん底から抜け出して、スポーツ施設を中心として会館事業に明るい兆しも見え始めたと言えます。そこで改めて、会館事業収入の改善策を提言しますが、まず現存施設の活用の観点から、平成28年12月に営業を終了したスカイレストランについて、用途の変更も視野に、このスペースを今後どのように活用していくのか見解を伺います。 ◎大石陳郎 港湾管理課長 川崎マリエンのレストランについての御質問でございますが、川崎マリエンのレストランにつきましては、昨年の12月上旬をもって事業者が撤退しており、その後は空室となっております。これまでも何社かの事業者が運営をしてまいりましたが、定着してこなかった現状があり、また、12月の事業者撤退後、複数の関係事業者の意見を聞くなど調査を行ってまいりましたが、レストランとしての運営は条件的に厳しいのではないかとの見解でございました。このため、川崎港の港湾振興の観点から、レストランやそれ以外の活用も含め、継続的な運用が可能となるよう検討することが必要と考えております。以上でございます。 ◆押本吉司 会長 検討することが必要との認識を示していただき、ヒアリングにおいては実際に検討を始めているとも仄聞をいたします。また、最も稼働率が低く、利益幅ののりしろが残っている会議室及び研修室についても、用途変更の検討を行うべきであり、特に稼働率100%と高く、必要な機能が似通う港湾事務室としての利用拡大を積極的に図るよう要望しておきます。  次に、ビーチバレーコートについてですが、川崎マリエンがJOC認定のバレーボール競技強化センターとなっていることから、東京オリパラに向けて戦略を持ってこの機会を捉えれば、メディア露出等もふえ、注目を集める施設となることも可能です。次期指定管理期間に向けては、この環境を生かし、会館事業収入の一部として、ビーチバレーコートへのネーミングライツ導入を提案いたしますが、対応を伺います。 ◎大石陳郎 港湾管理課長 川崎マリエンビーチバレー場のネーミングライツについての御質問でございますが、ネーミングライツの導入は、さらなる財源を確保する上で有効な手段と考えておりますが、平成22年度と平成26年度に検討した際には、事前調査の結果が思わしくなく、導入までには至りませんでした。こうした中、2020年の東京オリンピックの開催を3年後に控え、状況の変化が考えられますことから、関係団体や企業等への事前調査を行うなど、次期指定管理期間に向けて検討を行ってまいります。以上でございます。 ◆押本吉司 会長 取り組みをお願いしたいと思います。また、ビーチバレー等の大会に対しても、企業の冠がつくような幅の広い取り組みもあわせてお願いしておきます。  次に、次期指定管理者への指定管理委託費に関連して、第2期期間5年間の会館事業収入の平均額を伺います。第3期は3年分のデータしかありませんが、その平均額及び第2期平均と比べた増減額について伺います。さらに、その増減額を踏まえた上で、金額を含めた次期指定管理受託収入のあり方の検討を行い、その結果を当然、次期指定管理に反映すべきと考えますが、見解と対応を伺います。 ◎大石陳郎 港湾管理課長 川崎マリエンの指定管理委託費についての御質問でございますが、初めに、平成21年度から平成25年度までの第2期5年間の会館事業収入の平均額でございますが、およそ6,600万円でございます。次に、平成26年度から平成30年度までの第3期5年間のうち、平成28年度までの3年間の会館事業収入の平均額は、およそ7,100万円となっており、第2期の指定管理期間と比較して、およそ500万円の増となっております。会館事業収入の増収を図ることは、施設運営を適切に行いつつ、市民へのサービスを向上させる上で大変重要であると考えております。次期指定管理者の公募におきましては、適正な指定管理料を検討するとともに、多様化する市民ニーズや社会情勢の変化を的確に捉えた事業提案を多くの事業者からいただくよう、募集要項、仕様書等の検討をしてまいります。以上でございます。 ◆押本吉司 会長 答弁ありがとうございました。この収入増の改善については、額面という側面ももちろんですけれども、さらなる施設やサービスの拡充にも生かせるさまざまな提案を第4期に当たっての事業計画案として事業者より受けて、検討したいという答弁だったと思います。今回提案した改善策の進捗とともに、来年度この指定管理者の募集が行われますので、引き続きその推移を注意してまいりたいと存じます。以上で質問を終わります。 ○末永直 副会長 それでは、会長の質疑が終了しましたので、会長と交代いたします。 ○押本吉司 会長 坂本委員から発言を願います。 ◆坂本茂 委員 それでは、私からは、港湾整備事業特別会計1款1項1目の港湾物流推進事業の内訳ということで幾つか伺っていきますが、初めに、質問者1番の内容でかなり重複した部分がありましたので、その辺は適宜さばきながら伺っていきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。まず初めに、ポートセールスの展開についてでありますけれども、川崎の港というのは、東京港、横浜港、川崎港の京浜3港での連携をとりながら今日までしっかりとした対応を続けてきた。今年度は総括の中で、官民一体となったポートセールスによって大きな成果を上げてきたということがございますので、これに関連して、ポートセールスを展開してきた実績と評価について、まず伺いたいと思います。 ◎安藤毅 誘致振興課長 ポートセールスの評価等についての御質問でございますが、本市では、平成22年8月に川崎港が国際コンテナ戦略港湾に選定されたことを契機に、川崎港におけるコンテナ利用の一層の拡大を図るため、港湾局、川崎港振興協会、川崎港運協会、川崎商工会議所、かわさきファズ株式会社、川崎臨港倉庫埠頭株式会社で組織する川崎港戦略港湾推進協議会による官民一体となった国内外におけるポートセールス活動を積極的に展開し、コンテナ貨物集貨とサービス水準の向上を推進しているところでございます。こうした活動の結果、平成24年には12年ぶりの新規航路が中国青島との間に開設され、その後も中国、東南アジアを中心に定期航路が相次いで開設されたことにより、貨物量が増加する、航路数が増加するという好循環のサイクルが継続し、川崎港のコンテナ貨物取扱量は順調に増加してまいりました。あわせて、平成23年に創設いたしました川崎港利用促進コンテナ貨物補助制度によって、荷主などが川崎港を利用する機会が広がり、その効果も貨物量増加に寄与しているものと認識しているところでございます。これらの取り組みの結果、平成28年の速報値ベースでは、公共埠頭におけるコンテナ貨物取扱量が初めて10万TEUを超え、平成23年と比較して約3倍に増加するなど順調に推移しているところでございます。以上でございます。 ◆坂本茂 委員 官民一体となったポートセールス、これこそが一番大事なことで、ただ、私たちとしても、今、青島とか新たな航路ができた。黙って待つのではなくて、お客の来ない販売店はそのまま放置しておくというわけにいきませんから、やっぱりリニューアルしたり、基盤を整備したりしながら受け入れ体制を整えていくわけなので、そこの視点は絶対忘れていただきたくないんですね。そういうところで、まずアジア地域ということで、ベトナム、タイ、ラオスが挙げられますけれども、これについて、さきの質問と若干ダブりますけれども、航路開設の取り組みとか可能性、この辺はどうなのでしょう、伺います。 ◎安藤毅 誘致振興課長 アジア地域との航路開設に向けた取り組みについての御質問でございますが、現在、多くの荷主から要望のあるタイ航路の実現に向け、荷主や船社等から状況をヒアリングし、関係者間のマッチングや情報提供を行うことなど、コンテナ補助制度も活用しつつ、新規航路開設に向けたポートセールス活動を行っております。また、急増するコンテナ貨物に対応するため、コンテナターミナル内の荷さばき地の改修やRMG設備の更新など、ヤード内の整備の計画的な実施にも取り組んでいるところでございます。このように、ソフト面でのポートセールス活動とハード面でのコンテナターミナル整備、両面での対応を図りながら、引き続きタイ航路誘致並びにコンテナ貨物の取扱量の増加に向けて取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆坂本茂 委員 ここではポートセールスということで絞り込んで伺います。先ほども言いましたけれども、官民一体となったという、これについては評価したいんですが、ただ、私たち川崎市議会も、政治に携わっている以上、そこに政治の政も、政官民一体となってやっていかなければいけないとは思うんです。そういう部分から、昨年、実は川崎市議会の海外視察でベトナム、タイ、ラオス、シンガポールの4カ国を訪問してきました。特に本市との姉妹港であるベトナムのダナン港、これは姉妹港だということで、随分前にそういうことを伺っているんですけれども、最近少し関係が見えてこないということで、そういう部分も視察団の中で、やはりポートセールスを視点に入れた中で、我々議会側としても、そうした可能性に積極的に協力していきたい、可能性はどうなんだという意思をかなりの部分で表明させていただきました。これは先ほどちょっと触れていただいたことなので、これ以上言いませんけれども、これらの経過を踏まえた上で、特に姉妹港ですから、ベトナムのダナン港、近隣のハイフォン港、こうした航路について、ただ、これは集貨物の物流が多いか少ないかということも当然条件に入ってきますし、あちらの課題というのは、インフラ整備がなされていない、立ちおくれているということが弱点ということで、大きなポイントになっていました。それは、逆に言うと川崎でも言われるんですね。受け入れの港のほうでもしっかりとしたインフラ整備がなされていないと、船のほうがなかなか来ない。近隣に流れてしまう。同様に、ベトナムとかシンガポールにしても、タイ、ラオスとかでも、流通経路が脆弱なものですから、今、国際的な協力を受けながら、一生懸命道路交通体系をつくっている最中なんですね。そうなると劇的に変化していく。しっかりと現場視察をさせていただいて、意見交換させていただいたときに、それが見えてきた。こういうことがありますから、特にベトナムのダナン港やハイフォン港との航路について、評価を伺いますとともに、今後の川崎港としての取り組みはどうなのでしょう、伺います。 ◎安藤毅 誘致振興課長 ベトナム航路についての御質問でございますが、ダナン港は東西経済回廊の起点として将来の発展が期待されることから、平成6年1月に友好港提携の本調印を行い、主にダナン港整備における技術協力を行ってまいりました。平成16年3月には川崎港ダナン港友好港交流確認書を取り交わし、貨物取扱量の増加や航路誘致等に向けた意見交換や共同企業訪問等のポートセールス活動を中心に行っているところでございます。現在はダナン港との直行航路はございませんが、ダナン港はベトナム国内において、ホーチミン港、ハイフォン港に次ぐ第三の商業港であり、日系企業の進出が進められている地域であることから、航路誘致に当たっては、ダナン港背後に進出する日系企業に対する貨物量動向の調査を関係者と共同で行うなど、直行航路開設に向けた取り組みを引き続き進めてまいりたいと考えております。  次に、ハイフォン港への取り組みにつきましては、周辺に既に多くの日系企業が進出しておりますハイフォン港には、現在、川崎港と週2便の直行航路が開設されております。この直行航路を通じて日用雑貨品等が川崎港へ輸送され、川崎港のコンテナ貨物は順調に増加しているところでございます。引き続き、荷主や船社から状況や要望をヒアリングし、航路維持等について取り組んでまいりたいと考えております。経済発展著しい東南アジア地域からの貨物集貨や新規航路の誘致は非常に重要と考えており、引き続き川崎港戦略港湾推進協議会を中心としたポートセールス活動に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆坂本茂 委員 ありがとうございます。そういう動きというのは大変重要なので、これからも継続してやっていただきたいんですが、ちょっと視点を変えまして、ベトナムへ行ったときに、現地の政財界関係者から想定外に大変大きな歓待を受けまして、川崎でならば議場、大会議室、テレビカメラ入りのところに案内されて、そこで意見交換をする機会がありまして、その後に想定外の晩さん会を開催していただきました。普通は商習慣でいくと、晩さん会を開催していただくと、今度は答礼で我々が晩さん会を開かなければいけないということをちょっと聞いたものですから、さあ、日程がない中でどうしようという中で、現況を説明して丁重におわびしたんですが、交流会の中で皆さんと議会の各参加代表者が、川崎港との関係について、我々議会関係もぜひ協力したいので、何とか可能性についてつくり上げようではないか、それから定期的な交流会も開こうではないか、ぜひこちらに来たときには港だけではなくて議会も訪問してくれとか、商工会議所と連携しながらとか、いろんなお話をすることができました。ここで言いたいのは、行政側が官民一体となってポートセールスする場合に、当然今言ったような晩さん会だとか、そうすると、答礼の形でやらなければいけないだとか、その国その国のいろんな習慣がありますから、ここでのポートセールスというところで、今の晩さん会ということで、そうしたセールス活動もあると思うんですよ。それは無駄なことをやるのではなくて、効果的に官民一体として、私は、そうした費用はしっかりと支出根拠を持ってやるべきだと思うんですが、そのことについて港湾局長に考えを伺いたいと思います。 ◎酒井浩二 港湾局長 効果的なポートセールス費用の支出についての御質問でございますが、効果的なポートセールス活動を行うことは重要だと考えており、今年度も既に、川崎港に寄港している外航船社の就航5周年記念と称して、関係する荷主等も含め、感謝の集いを開いたところであります。これは単なる感謝の集いではなく、ビジネスマッチングの機会であったとも捉えております。なお、こうしたポートセールスに係る経費につきましては、本市も構成メンバーである官民一体となった組織の川崎港戦略港湾推進協議会により適宜適切に対応していくこととしております。以上です。 ◆坂本茂 委員 それでは、次の質問に移りますが、同様に港湾整備事業特別会計1款1項2目港湾保安対策費について伺います。時間の関係もあるものですから、項目だけ順次伺います。港湾保安対策事業の業務内容と内訳について伺いたいと思います。 ◎城後健 港営課長 港湾保安対策事業についての御質問でございますが、初めに、港湾保安対策事業についてでございますが、平成13年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件を契機に、平成14年、国際航海船舶及び国際港湾施設の保安対策などの強化が盛り込まれたSOLAS条約が改正され、平成16年、我が国において同条約を担保する国内法として国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律が制定されました。現在、同法に従い、川崎港コンテナターミナル並びに東扇島及び千鳥町の外貿埠頭の立ち入りを制限する区域における出入り管理や区域内外の監視を行っているものでございます。次に、内訳についてでございますが、委託料につきましては、立ち入りを制限する区域における出入り管理や区域内外の監視を行う保安警備業務と、フェンスや照明、カメラなどの保安設備の定期的な保守点検業務を行うためのものでございます。また、需用費につきましては、保安設備の電気料や保安施設の修繕などを行うためのものでございます。なお、これまで警察、海上保安署、入国管理局等の関係機関と連携を図って対応しており、テロ事件につながるような保安事案は発生しておりません。今後とも、より安全な国際貿易港として川崎港を管理してまいります。以上です。 ◆坂本茂 委員 次に、良好な港湾状態を保つという視点から、海面清掃事業についてです。業務の実績と今後の事業展開について評価を伺います。 ◎城後健 港営課長 海面清掃事業についての御質問でございますが、初めに、海面清掃事業の事業実績についてでございますが、平成28年度の業務委託料は4,062万6,360円、清掃船の点検修理費は1,052万7,694円となっております。また、海面に浮遊するごみの回収量は、台風や大雨の発生状況により大きく変動しますが、平成28年度における浮遊ごみの回収量は約305立方メートルとなっているところでございます。次に、今後の事業展開についてでございますが、現在は、土日を除く平日、2隻の清掃船が川崎港を巡回しながら海上に浮遊しているごみの回収を行い、通報があったときは土日にかかわらず回収を行っております。さらに、清掃船がドック入り、または故障等が生じたときは、本市の巡視船が協力して対応しており、これまで特に問題は発生しておりません。今後とも、川崎港の環境保全及び船舶の航行安全を図るため、引き続き委託業者と港湾管理者が連携してしっかり取り組んでまいります。以上です。 ◆坂本茂 委員 現況の海面清掃というのは防波堤の内側の浮遊物除去とか回収が主たる業務と聞いていたんですが、今後の展開では、コンテナ貨物の増加とか良好な海面状況を保つという視点から、防波堤の内側だけでいいのか外側でもいいのか、それとも一体となってやっていくのか、そうしたことを含めた巡回業務を行うべきと思いますけれども、今後の方向を教えてください。 ◎城後健 港営課長 海面清掃事業の実施状況についての御質問でございますが、これまでも2隻の清掃船を使って、浮遊ごみの集まりやすい海域を中心に、東扇島防波堤の外側を含む川崎港全域を巡回しながら海面に浮遊するごみの回収を行ってきたところでございます。今後においても、これまでの取り組みを継続してまいります。以上です。 ◆坂本茂 委員 終わります。 ◆斉藤隆司 委員 川崎港利用促進コンテナ貨物補助制度について伺いますので、よろしくお願いいたします。川崎港へのコンテナ誘導策として川崎港利用促進コンテナ貨物補助制度が続けられています。2015年度からは新たにアジア貿易促進事業が始まりました。また、ことしからはリーファー貨物促進事業やコンテナラウンドユース促進事業など、新たな目的を持った制度が創設され、際限のない税金の投入が続けられています。昨年度の新規事業は、定期航路の新規開設がなかったため、対象取扱貨物量、FEUは、2015年度1万1,190から2016年度459まで落ち込み、単純にはコンテナ取扱量はふえないのではないでしょうか。韓国の大手船会社の倒産や世界の景気低迷などの影響が懸念されますが、伺います。また、2016年度のガントリークレーン使用料収入額7,174万6,290円に対して、コンテナ貨物補助額は1億2,474万4,000円となっており、収入より補助金支出が多くなっています。東京港は川崎港のコンテナ取扱量の45倍ですが、補助金合計は川崎市とほぼ同じような金額になっています。横浜港は既に実施されていません。私たちの計算では、コンテナ取扱量に占める補助対象個数の割合は、2012年が約49%だったのに、2016年は約71%にも引き上がっています。いつになったら補助金依存がなくなるのか伺います。以上です。 ◎富永憲雄 経営企画課担当課長 川崎港利用促進コンテナ貨物補助制度についての御質問でございますが、初めに、今後のコンテナ貨物取扱量の見込みについてでございますが、本補助制度の実施以降、川崎港のコンテナ貨物取扱量は着実に増加しております。しかしながら、東扇島地区を初めとする川崎港の背後圏には、川崎港コンテナターミナルの利用に至っていない荷主も多く存在し、こうした荷主が内陸輸送コストの削減等を目的として利用転換を図ることが十分想定されることから、引き続きコンテナ貨物の増加が見込まれるところでございます。次に、コンテナ補助制度の今後のあり方についてでございますが、コンテナターミナルに係る使用料収入は、ガントリークレーン使用料のほかにも、荷さばき地使用料、シャーシ置場使用料等があり、その合計は約2億5,000万円と、コンテナ補助金の支出額約1億2,000万円を大きく上回っております。現在、全国の港湾管理者の多くがインセンティブ制度を活用して貨物集貨に取り組んでいるところですが、横浜港におきましても、港湾管理者である横浜市及び港湾運営会社である横浜川崎国際港湾株式会社による補助制度が実施されております。こうした中、川崎港におきましても、当面の間は限られた予算の範囲内で本補助制度を効果的に活用し、さらなる貨物集貨に取り組んでまいります。以上でございます。 ◆斉藤隆司 委員 ありがとうございました。横浜市による補助制度は市とターミナル運営会社が船会社に補助制度で支援しています。横浜市はコンテナ貨物への補助制度を実施していません。横浜港航路補助制度などのパイロット料金などを実施しております。コンテナ貨物への補助金は実施していないのです。川崎市は2年前から新規のアジア貿易促進事業などを創設し、新規だけでなく継続して補助を受けられるように新たな目的まで追加し、予算を年々増加し、今年度も新たな事業目的を3つもふやしました。コンテナ取扱量総量に占める補助対象個数の割合は、創設時の5割程度だったのが、近年では7割から8割へと増加しています。補助金をふやさなければ成り立たない事業は事業と言えるでしょうか。事業目的を新たに追加し、予算額を年々増額していく事業はやめるべきですと主張して、質問を終わります。 ◆三宅隆介 委員 まず、川崎港コンテナターミナルにおけますコンテナ取扱量について何点か伺います。平成28年に初めてコンテナ取扱量が10万TEUを超えて過去最高を記録したと聞いておりますが、取扱量増加の要因とその効果について並びにことしのコンテナ取扱量はどのような状況になるのか伺いたいと思います。 ◎柳賢一 経営企画課長 川崎港コンテナターミナルにおけるコンテナ取扱量についての御質問でございますが、川崎港は平成22年に国際コンテナ戦略港湾に選定され、川崎港戦略港湾推進協議会を中心に、官民一体となって国内外におけるポートセールスを積極的に展開するとともに、川崎港利用促進コンテナ貨物補助制度を活用した貨物集貨の推進を行ってまいりました。また、ハード面においても、官民連携のもと、ガントリークレーンの増設や荷さばき地の整備、民間企業による荷役機械の導入などの整備を進め、サービス向上に向けた取り組みを推進してまいりました。こうした取り組みにより、中国、東南アジアを中心に定期航路数が5年間で6から11に増加するとともに、コンテナ貨物量も順調に増加して、平成28年において10万TEUを超え、本市歳入の増加や市内経済の活性化、雇用の創出等に大きく貢献できているものと考えております。また、平成29年の公共埠頭におけるコンテナ取扱量につきましては、港湾統計調査の速報値では、4月時点で前年の約6%増となっています。 ◆三宅隆介 委員 続いて伺います。川崎港のコンテナ取扱量が順調に増加するに伴いまして、港湾関連産業に生じる直接的な経済効果は大きいと思われますけれども、川崎市内の経済に及ぼす効果はどの程度あるのか伺いたいと思います。また、とりわけ完成自動車は川崎港の主要な輸出品目ですが、自動車輸出における川崎市内への経済波及効果はどの程度あるのか伺いたいと思います。 ◎柳賢一 経営企画課長 経済波及効果についての御質問でございますが、コンテナ貨物の取り扱いや自動車の輸出は、直接効果として、それらを取り扱うコンテナ船や自動車運搬船の入港により発生する入港料やガントリークレーン使用料など、港湾関係産業等への直接的な需要増加を見込めるとともに、間接効果として、当該事業活動を行う川崎市内企業の生産活動の活性化や雇用者の消費支出の増加、さらには誘発される生産活動の増加に伴う雇用創出につながることとなり、その経済波及効果は非常に大きなものと考えております。なお、平成27年の川崎港におけるコンテナ取扱実績約9.4万TEUから試算した直接効果としての本市への需要増加額は年間約45億円、間接効果としての本市への経済波及効果は年間約61億円となります。一方、自動車輸出台数約48万台から試算した直接効果としての本市への需要増加額は年間約46億円、間接効果としての本市への経済波及効果は年間約66億円となり、合わせて年間約218億円の需要増加や経済波及効果があることから、本市経済活動における川崎港の果たす役割は非常に重要であると考えております。 ◆三宅隆介 委員 次に、臨港道路東扇島水江町線について伺います。この橋梁はコンテナターミナルの利便性を高めるためにも必要なインフラだと考えますが、改めて、この事業の港全体における効果について伺いたいと思います。 ◎高橋正力 整備計画課長 臨港道路東扇島水江町線の整備効果についての御質問でございますが、東扇島地区と内陸部を結ぶ貨物流動や通勤ルートの分散化が図られることで、川崎港海底トンネルの混雑が緩和されるだけでなく、東扇島内の移動が円滑になり、コンテナターミナルを初め東扇島へのアクセスが向上することで、利便性を生かした民間企業の立地促進、産業、物流の効率化が期待されるところでございます。また、東扇島地区にある基幹的広域防災拠点は、発災時に東扇島から市内だけでなく首都圏及び背後に大量の物資を輸送する役目を担っております。現在、川崎港海底トンネルが唯一のルートであり、臨港道路東扇島水江町線は、新たに橋梁による緊急物資輸送ルートが構築され、首都圏の防災機能の強化が期待されております。以上です。 ◆三宅隆介 委員 そこで、今現在その整備状況はどうなっているのかについて伺いたいと思います。 ◎高橋正力 整備計画課長 臨港道路東扇島水江町線の整備状況についての御質問でございますが、臨港道路東扇島水江町線につきましては、国の直轄事業として整備しており、現在、京浜運河をまたぐ橋梁の6つの橋脚の工事を中心に施工が行われているところでございます。ことしの8月には東扇島地区に位置する1つの橋脚の下部工事が完成をし、残りの5つの橋脚の下部工事も来年度の完成に向け鋭意整備を実施しております。本市といたしましても、国から委託を受け、東扇島地区において主橋梁との取りつけ部の橋脚の整備をしているところで、平成28年度には1工区の下部工事を完成し、平成29年度からは擁壁工事を実施しております。平成35年度の事業完了に向け、国から受託している工事についてしっかりと整備をしてまいります。加えて、引き続き、臨港道路東扇島水江町線の早期整備の重要性を国へ伝えるとともに、完成に向けた財源措置、さらなる工期短縮やコスト削減策を講じることを要望してまいります。以上です。 ◆三宅隆介 委員 続いて、コンテナターミナルの施設整備についてですが、川崎港のコンテナターミナルにつきましては、当面、年間15万TEUを目標に整備を実施していくと聞いておりますけれども、今後どのように新規航路の誘致、施設整備を進めていくのか、先ほどと質問が重複しますが、改めて伺いたいと思います。 ◎高橋正力 整備計画課長 コンテナターミナルの航路誘致と施設整備についての御質問でございますが、新規航路の誘致につきましては、東扇島の冷凍冷蔵倉庫群を利用する荷主から要望の高いタイ航路など、現在、川崎港戦略港湾推進協議会を中心に官民一体となったポートセールスを展開しております。今後も、船社に影響力のある国内外の関係企業と連携を図りながら、現地企業を対象としたセミナーを開催するとともに、引き続き船社へのポートセールス活動を展開し、タイ航路誘致を推進していきたいと考えております。コンテナターミナルの施設整備につきましては、荷さばき地や空コンテナ置き場の整備による蔵置能力の向上を図るとともに、2基のヤード荷役機械の更新を行ってまいります。また、取扱量の増加に伴う出口ゲートの開設や、夜間荷役の効率化及び安全確保を目的に、照明設備の設置についても検討を進めてまいります。以上です。 ◆三宅隆介 委員 施設整備に当たりまして、実際に荷役を行っている利用者との調整状況についてどうなっているのか伺いたいと思います。 ◎高橋正力 整備計画課長 利用者との調整についての御質問でございますが、実際に利用している者との調整状況につきましては、平成23年9月に開設した川崎港戦略港湾推進協議会とその部会を定期的に開催し、意見交換を行いながら、適切に調整を行っているところでございます。今後も、サービス向上に向け、利用者の視点に立った効率的かつ効果的な施設整備について検討調整を行いながら、官民一体となった施設整備を行ってまいります。以上です。 ◆三宅隆介 委員 最後に、15万TEUを達成した後に必要となる施設整備と、その今後の進め方について伺っておきたいと思います。 ◎高橋正力 整備計画課長 15万TEUを達成した後の施設整備についての御質問でございますが、アジア航路等においても就航コンテナ船の大型化が進められており、今後、貨物量の増加が見込まれる中、コンテナ船舶の複数接岸のケースが予想されますが、既存のコンテナ1号岸壁では対応できないケースも見受けられます。こうした状況に対応するため、平成26年に改訂した港湾計画において、マイナス14メートルとマイナス9メートルの新たな2つのバースを位置づけたところでございます。産業活動を支え、地域経済や市民生活の安定、向上に貢献する川崎港を実現するためには新たな整備が必要と考えますが、まずは当面の目標である15万TEUの目標達成に向け、新規航路の開拓に努めるとともに、既存ターミナル内の施設整備を着実に進めてまいります。また、新たな岸壁の整備やガントリークレーンの増設等については、今後の貨物量動向等を踏まえ、適切なタイミングで検討を行っていきたいと考えております。以上です。 ◆三宅隆介 委員 港湾局長、去る6月議会の一般質問でも申し上げさせていただいたんですが、これから川崎市は大きな公共インフラの整備を主に大きな事業が続くんですけれども、一つ一つ一般財源の持ち出し額を年度ごとに調べていくと、意外と大したことないんだなと僕は思ったんですね。南武線ですら、たかだか――たかだかと言ったらあれですけれども、一般財源の持ち出しは大体2億円から3億円ですね。意外とインフラというのはお金のかからないものだなと私は思っていまして、港湾についても同じことが言えるのではないかと。しかも、先ほど来お話をお伺いしている限り、ほかのインフラに比べても港湾の投資効果って比率として大きいものがあるのではないかなと思っております。  ただ問題は、このようにして順調に効果を上げていただくのはありがたいことなんですけれども、その効果を市全体に広げていくと考えていた場合、圧倒的に不足しているのは港湾から内陸に向かっての交通インフラだと思うんですね。特に道路なんですけれども、これは横浜、東京と比べて川崎が非常に弱いところだと思うんです。ただ、これは港湾局の所管外の話なので、私も、財政局とか――特に財政局なんですけれども、建設緑政局なんかはよくわかっておられるんですが、結局、最後はお金の問題になるんですけれども、川崎市はこの10年間プライマリーバランスが大幅な黒字でございますので、私は現川崎市において深刻な財政問題なんて存在しないと思っておりますから、引き続き財政局やら他方面に声を大きくして訴えていきたいと思っておるんですけれども、ぜひとも港湾局としても、私と同じ考え方を共有しているものと思っておりますので、声を大きくして主張していただきたいと思っております。そのことを一つ要望として申し上げて、終わります。 ○押本吉司 会長 以上で、港湾局関係の議案の審査を終わります。
     傍聴者の方、本日は以上のとおりでございます。どうぞ御退席ください。お疲れさまでございました。    〔傍聴者退室〕 ○押本吉司 会長 ここで理事者の退室もお願いいたします。お疲れさまでございました。    〔理事者退室〕 ○押本吉司 会長 次に、その他でございますが、委員の皆様から何かございますでしょうか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○押本吉司 会長 それでは、以上で本日の環境分科会を閉会いたします。                 午後2時14分閉会...