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  1. 川崎市議会 2017-02-02
    平成29年  2月環境委員会-02月02日-01号


    取得元: 川崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-06
    平成29年  2月環境委員会-02月02日-01号平成29年 2月環境委員会 環境委員会記録 平成29年2月2日(木)   午前10時00分開会                午前11時19分閉会 場所:601会議室 出席委員斉藤隆司委員長川島雅裕副委員長、山崎直史、橋本 勝、老沼 純、沼沢和明、      飯塚正良、林 敏夫、井口真美小田理恵子月本琢也各委員 欠席委員:なし 出席説明員:(港湾局)酒井港湾局長橋本港湾振興部長風巻港湾経営部長、        村田川崎管理センター所長高橋川崎管理センター副所長、        篠原庶務課長安藤誘致振興課長鈴木経営企画課長、        岡田経営企画課担当課長中上整備計画課長城後港営課長、        富永港営課担当課長、佐々木整備課長山﨑設備課長 日 程 1 陳情の審査      (港湾局)     (1)陳情第76号 船舶給水に関する陳情     2 所管事務の調査(報告)      (港湾局)
        (1)川崎港コンテナターミナル施設整備計画案について     3 その他                午前10時00分開会 ○斉藤隆司 委員長 ただいまから環境委員会を開会いたします。  本日の日程は、お手元に配付のとおりです。よろしくお願いいたします。  初めに、港湾局関係の陳情の審査として、「陳情第76号 船舶給水に関する陳情」を議題といたします。  まず、書記に陳情文を朗読させます。 ◎大原 書記 (陳情第76号の朗読) ○斉藤隆司 委員長 次に、理事者の方から説明をお願いいたします。 ◎酒井 港湾局長 それでは、「陳情第76号 船舶給水に関する陳情」に関して、担当する港営課担当課長より説明いたしますので、よろしくお願いします。 ◎富永 港営課担当課長 港営課担当課長の富永でございます。よろしくお願いいたします。  それでは、御説明させていただきます。説明に当たりまして、A3判、2枚の資料「船舶への給水事業について」を用意させていただきましたので、この資料に基づきまして、陳情に対する本市の見解をお示ししてまいります。  初めに、船舶への給水についてでございますが、生活用水等を必要とする船舶に対しての給水方法としましては、給水用のタンク等を積んでいる給水船から給水する運搬給水と岸壁に設置されている給水栓から給水する岸壁給水がございます。参考までに、それぞれの他港における作業の様子の写真を載せてあります。上2枚が運搬給水、下2枚が岸壁給水でございます。  次に、船舶への給水に係る法令についてでございますが、港湾法第12条に港務局の業務が規定されております。同条の規定は、第34条により、港湾管理者としての地方公共団体の業務に関しても準用されております。第1項第8号に、船舶に対する給水や離着岸の補助等の役務が、他の者によって適当かつ十分に提供されない場合には、これらの役務を提供することと規定されております。この部分の解釈につきましては、後ほど陳情事項に対する本市の見解の中で御説明させていただきます。  次に、川崎港における給水事業について御説明させていただきます。まず、①業務委託における運搬給水の概要でございますが、給水希望者が本市に対して船舶に対する給水の申請を行い、それに基づき本市が委託契約者に対し、給水を希望する船舶に給水するよう指示を出します。委託契約者は、給水船により、給水を希望する船舶に対して給水を行います。給水を希望した者は、本市に対して給水量に応じ手数料を納付することとなっております。本市と委託契約者単価契約を締結しており、本市は委託契約者に業務量に応じた委託料を支払っております。ちなみに、平成28年度の業務委託料は、1月31日現在、3,223万6,289円となっております。  次に、川崎港における運搬給水事業の現況でございますが、表1の申請件数内訳、表2の給水量内訳ともに、約6割を占めているのが千鳥町の公共バースに係留されるスクラップ船でございます。給水利用者としてスクラップ船が多い理由といたしましては、岸壁給水がないこと、コンテナ船等と違い、寄港地が少ないこと、古い船舶が多く、淡水化装置が普及していないことなどが挙げられます。  次に、タンカー船申請件数給水量ともに約2割を占めておりますが、これは川崎港が工業港という性格が強いことから、そもそもの入港隻数、特に内航タンカー船が多いことが挙げられます。また、岸壁給水のある民間バースに着岸しても荷役のスケジュールがタイトなため、錨地等で運搬給水を利用している場合もございます。なお、小型の内航タンカー船についても、スクラップ船同様、淡水化装置が普及していないこともございます。以下、いずれも1割以下となりますが、自動車船バラ貨物船、その他となっております。  2ページ目をお開きください。表3、平成28年度における近隣港との運搬給水業務比較についてでございますが、先ほど御説明させていただきましたように、川崎港においては業務委託を行っており、実施主体は、株式会社宏洋商会でございます。給水船は、同社が所有する第一タイヨーであり、直近の5年間の平均年間給水量は約5,400トンでございます。  次に、横浜港でございますが、横浜市と横浜はしけ運送事業協同組合が協定書を締結した上で同組合の事業として実施しており、横浜市から委託料等は支払われておりません。給水船は横浜市から有償譲渡されたもので、平均年間給水量は約9,000トンでございます。  次に、東京港でございますが、東京港埠頭株式会社指定管理業務の一環として実施されており、給水船は都所有、平均年間給水量は約1万7,000トンでございます。横浜港と比較しますと倍近くの数値となっておりますが、岸壁給水で比較しますと、東京港は横浜港の約半分となっております。  次に、千葉港でございますが、横浜港と同様に、千葉県と協定書を締結した上で、株式会社ダイトーコーポレーションが実施しており、委託料等は支払われておりません。横浜港との相違点といたしましては、給水船は千葉県所有であり、無償貸し付けされております。平均年間給水量は約1万6,000トンと東京港並みの数値となっておりますが、これは、右側中段の表に4港の比較がございますが、千葉港は港湾区域が我が国で一番広く、入港船隻数も非常に多いという点が大きな要因となっております。  次に、②自動給水器による給水についてでございますが、川崎港においては、記載のとおり3カ所に設置され、1トン当たり400円で給水が可能です。ただし、前面の水深が浅いため、小型の船舶しか利用できないのが実態でございます。  次に、③民間バース岸壁給水設備についてでございますが、記載のとおり、約90カ所に給水栓が設置されております。  次に、他港の給水事業の現況について御説明させていただきます。記載しております表は、毎年開催されている全国船舶給水主管者会議総会資料から、岸壁給水運搬給水自動給水の実施の有無についてまとめたものでございます。  最後に、参考までに、近隣港における平成27年の入港船隻数に係る公共・民間バースの内訳と割合を各港の港湾統計より作成しております。  資料の説明は以上とさせていただきます。  続きまして、陳情事項に対する本市の見解を御説明させていただきます。  陳情の要旨の1点目といたしまして、港湾法第12条第1項第8号における港湾管理者の責務とのことでございますが、当該規定につきまして、公益社団法人日本港湾協会が開催している港湾行政実務者研修の資料において、給水、離着岸の補助等の業務は、民間企業としても存立し得るので、港湾管理者としてはあくまで補完的に行うべきで、他の者によって適当かつ十分に役務の提供がなされない場合に限り行うこととしているとされています。また、第一法規から出版されております港湾法の逐条解説におきましても、民間事業者に委ねるべきであるが、公共埠頭等において民間事業者から適当かつ十分なサービスの提供がなされない場合に、港湾管理者が補完的な役割を果たすものである、私企業の参入を支援するため、これらのサービス港湾管理者が行うのは、民間事業者が提供しない場合に副次的に行うことに限定されるべきものであるとされております。川崎港においては、大部分を占める民間バースにおいて岸壁給水が設置されているほか、川崎市が委託業務という形態による運搬給水サービスの提供、自動給水器による給水を提供しており、十分に責務を果たしているものと認識しております。念のため、港湾法の運用、解釈を所管する国土交通省港湾局総務課に確認いたしましたが、何ら問題ないとの回答を得ております。  陳情の要旨の2点目といたしまして、東京、千葉、横浜は固有の船舶を有しており、本市においても船舶を所有するよう検討してほしいとのことでございますが、先ほどの港湾法第12条第1項第8号においては、役務の提供の方法や手段といった点についてまで規定しておらず、各港の実情に応じた提供方法を採用すればよいものでございます。川崎港においては、昭和45年当時から民間事業者の所有する船舶を使用して、問題なく運搬給水を提供してまいりました。なお、先ほど資料2枚目の平成28年度における近隣港との運搬給水業務の比較で御説明させていただきましたが、横浜市は現在、給水船を所有しておりません。また、横浜市及び千葉県は委託料等を支払わず、給水に係る水道料金実施主体が自治体に支払っているのに対し、川崎市においては委託料を支払い、給水のための水も無償で提供しております。  こうしたさまざまな観点から考慮いたしますと、港湾管理者が船舶を所有しないことが直ちに事業が安定しないことにはつながらないと考えており、川崎港の実情を踏まえるとともに、費用対効果を勘案いたしますと、運搬給水のための船舶を所有することは現実的ではないと認識しております。  以上で港湾局からの説明を終了させていただきます。 ○斉藤隆司 委員長 説明は以上のとおりです。ただいまの説明につきまして質問等がございましたらお願いいたします。また、意見・要望等がございましたら、あわせてお願いいたします。 ◆沼沢和明 委員 まず、陳情の要旨で今説明があった固有の船舶を有しておりということに関しては、これは事実の誤認があるということでいいですね。 ◎富永 港営課担当課長 横浜市、はしけ運送事業協同組合双方ともに確認いたしました。 ◆沼沢和明 委員 あと、陳情の理由の中に、競争入札したら云々と書いてあるんですけれども、競争入札で複数者から応札があったことはあるんですか。 ◎富永 港営課担当課長 昭和45年当時に、川崎市水道局から港湾局に船舶への給水業務が移管された際、川崎港運という会社がずっと給水を担っておりましたが、今現在、今年度受託しております宏洋商会が参入を希望しまして、そこで2者の競合になったという事実があります。 ◆沼沢和明 委員 事前の話ですと、川崎港運で大体5,000万円ぐらいで入札が行われていた。それが1者だけだったということですか。 ◎富永 港営課担当課長 1者による特命随契でございます。 ◆沼沢和明 委員 それで、2者で入札をしたときに、入札金額はどれくらいの開きがあったんですか。 ◎富永 港営課担当課長 約1,000万円です。 ◆沼沢和明 委員 当然安いほうが落札したということになりますけれども、その後は1者のみの入札ということでいいですか。 ◎富永 港営課担当課長 川崎港運が本市での給水を主な業務としていたんですが、その2者の入札の結果、宏洋商会が受託者となった関係上、川崎港運が廃業いたしまして、その後は宏洋商会1者の一般競争入札となっております。 ◆沼沢和明 委員 そうすると、船が特殊船ということなんですけれども、こういった経緯を見ると、特命随契ということも今後考えられるんですか。 ◎富永 港営課担当課長 現在、一般競争入札を実施しておりますので、第一段階目からの随契ということはちょっと難しいのかもしれませんけれども、いろんなケースにおいて特命随契という形も検討しなければいけないと思っております。 ◆沼沢和明 委員 そうした場合に、必要なコストの算出基準等があると思うんですけれども、水は無償提供ですよね。 ◎富永 港営課担当課長 はい。 ◆沼沢和明 委員 そうすると、今、入札されている金額で賄えるものなんですか。件数とか量によるんでしょうけれども、その辺の見通しというのはどうなんですか。 ◎富永 港営課担当課長 積算につきましては、国交省で使っている単価等を用いて損料ですとか燃料等を単価契約で結んでいるんですけれども、1年間定額での契約をしておりまして、傭船契約という形での契約と同等、あるいは今年度それを超えるんじゃないかというところまで委託料、つまり給水の件数が伸びておりますので、過去の受託者が入れてきた金額よりも上回ることが次に予想されますので、その費用は賄えるものと考えております。 ◆沼沢和明 委員 その費用の中に、例えば3年に1回とか5年に1回の点検の費用も算入されているという考え方でよろしいですか。 ◎富永 港営課担当課長 現在の積算は、労務費、燃料費、損料、現場管理費一般管理費と、大きな項目に分かれるとこういった項目なんですけれども、損料の中にそういった維持補修ですとか、点検費用も含まれております。 ◆沼沢和明 委員 そうすれば、結局は件数が伸びていけば十分賄える金額になってくるということでいいんですよね。わかりました。今後の特命随契もあり得るということでお話は理解できましたので、これが途絶えたときに、横浜のほうにお願いをしてやっていただいたときに大変単価の高いものになっていたという経緯もあるので、その辺、今後の推移を見ながら取り組んでいただきたいということだけ申し上げておきます。よろしくお願いします。 ◆橋本勝 委員 1点だけ確認をさせていただきたいと思います。過去に特命随契があって、その後、競争入札になったときに受託をした業者が、今現在この業務を委託されて行っているということであります。そういう状況が続いているということは、推察するに、今現在業務をされている会社以外には、多分この業務を委託契約で行う会社というか、企業というのは恐らくないんだろうと思われますが、例えばそこの会社がどうしてもやり切れない、あるいは、企業ですから将来的にどうなるかわからないときに、港湾法の他の者によって適当かつ十分に提供されない場合においてという、ここの役務を川崎市港湾局としてきちっとできるということでよろしいですか。そこだけ確認させていただきたいと思います。 ◎富永 港営課担当課長 まず、先ほど申し上げましたように、給水の方法といたしましては、運搬給水岸壁給水自動給水とございます。まず、小型船舶に対しては、自動給水器による給水を考えております。それから、運搬給水を見ても、例えば現在の業者――実は、川崎港だけではなくて、各港とも給水を担っているのは大体1業者でして、それで協定によって締結しているという場合があるんですけれども、過去行われたように、運搬給水については、横浜はしけのほうから来る、それから、スクラップ船が非常に多いと申し上げましたけれども、利用している船舶が係留する場所が限られていますので、これはもちろん関係部局と相談しながらということになりますけれども、岸壁給水の新設を検討するですとか、いろんな手段を組み合わせて責務を果たしてまいりたいと考えています。 ◆橋本勝 委員 済みません、もう1点だけ。過去に1度業務が滞ったときに、横浜さんにちょっとお世話になったことがあるということなんですが、そのときに特段の問題はなかったということでよろしいですか。 ◎富永 港営課担当課長 船舶代理店にヒアリングを行いましたけれども、大きな問題はなくやられました。一番問題なのは、その状況を前もって確実に知らせるということで、私たちは船舶代理店を通して川崎市の委託による運搬給水は一時ストップします、そのかわり、はしけ運送事業協同組合の番号等を掲載して、ここで依頼してくださいという形にしていたんですけれども、まずそういった知らせがなくて給水のオーダーが来て、実際給水がされないということが一番の問題であります。要するに、船長判断によってどこで水を――水というのは寄港地のどこでもとれますものですから、事前の情報伝達さえしっかりしておけば特に問題はないということでした。 ◆橋本勝 委員 では、最後にもう1点。国やいろんな機関に問い合わせをして問題はないと判断されているということですが、横浜さんにお願いしたように、そういう状況も含めて川崎市港湾局のいろんな対応は問題がなかったという判断をされたということでよろしいですか。 ◎富永 港営課担当課長 はしけ運送事業協同組合は横浜市と協定を結んでいますけれども、あくまで民間の事業としてやっておりますので、隣接する川崎港のほうで給水することも何ら問題はなく、第12条に規定されている民間でというのも、特にどこの企業とは規定されておりませんので、問題ないと考えております。 ◆橋本勝 委員 そういう今のようなこともきちっと問い合わせの中に、こういうことも川崎港であったんだけれども問題がないと、国土交通省なり、先ほど照会をした団体のほうも、そういう判断だったかということをお聞きしているんですけれども。 ◎富永 港営課担当課長 今回は、業務委託という方式によってやっている、それから、こういった川崎港の実情を確認したというところなんですけれども、はしけ運送事業協同組合に一時依頼したときも、そのたびごとにいろいろ意見があったものですから、そこは確認しながらやってまいりました。 ◆橋本勝 委員 そうですか。わかりました。 ○斉藤隆司 委員長 ほかに質疑、意見・要望等がなければ、取り扱いについて御意見をお願いいたします。 ◆橋本勝 委員 今、確認もさせていただきました。ここの陳情の内容についても、沼沢委員が行われた質疑の中で、少し事実と異なる部分もあるようでございます。今後、給水方法とか、いろんな業務委託の入札の関係のこととか、少し検討の余地があるみたいな話ではありましたが、ちょっと最初でこういう言い方をして申しわけないんですけれども、取り扱い的には、私どもとしては不採択と思いますが、最初なものですから、後の皆さんがどういう御判断をされるかによって、申しわけございませんが意見を変えることもあるとは思っております。ただ、不採択でも構わないのかなと思っております。あとは皆さんの意見を聞かせていただきたいと思います。 ◆沼沢和明 委員 本来、民間でやるべき仕事で、港湾のほうは補完的責務なんだよということは条文を見ても明らかなわけでして、2番目に、長期安定し、必要なコスト云々と書いてあるんですけれども、自分のところが参入してきて競争入札をしなさいと言っておいて、それで今になって長期安定、必要なコストだというのは、ちょっと意味が解せぬものがございます。内容的には不採択でよろしいかと思います。 ◆飯塚正良 委員 2人の委員のやりとりでわかりました。やっぱり今後の安定的給水をという場合に、せっかく今、港湾の運営会社は横浜、川崎で1つになったわけですし、そういったことも鑑みますと、港湾全体の運営を含めてもう少しどういうふうにというか、多面的に、そして港湾全体の運営を担保していくような運営体をつくってほしいというのは前々から思っていましたので、まさにこういう細かな問題が出てきていることについても、きちんとした対応が求められていると思います。取り扱いについては、両委員が今言われたように、不採択でもいいんじゃないのかなと思います。 ◆井口真美 委員 港湾法の解釈は、民間事業者がやるべきことであって、管理者は補完的立場であるということは理解をしました。だけれども、やっぱり大変特殊なことなので、もしも今やっていらっしゃるところが、コストがかかるから手を引くよとなった場合に、先ほどの御答弁できちんとした責任を持つということを言っていただきましたし、うちだけ岸壁給水がなく、それも含めて検討するということで、通知を含めてちゃんとやるということは言われましたので、やっぱり民間の問題をこういう形で出してこられるのは我々としても理解しがたいところがあるんですね。確かに私も継続か不採択かと言われれば、継続して見守るということでもないんじゃないかなと思いますので、これは不採択で結構だと思いますが、いずれにしても、押さえるべきところは、必ず安定した給水は市が最初にするんだということが押さえられていることが私は重要だと思いますので、そこははっきり押さえましたので、そうしていただければと思います。 ◆月本琢也 委員 私も各委員確認やりとりで伺ったとおりで、やはり民間でやるのが第一義という中で、行政としても、いざというときは責任を持つということ、さっきの長期安定とか必要なコストというところで考えても、川崎市は水道代を負担されているということもありますので、ちょっとこれは陳情の趣旨をのむわけにいかないなと思いますので、不採択で。 ◆小田理恵子 委員 願意にあります給水業務の安定的な運営というところについては、議論とか検討の必要性というのは今後もあるとは思うんですけれども、ただ、各委員もおっしゃっていますけれども、事実誤認もありますし、願意は理解するんですけれども、この陳情の取り扱いという意味では不採択でよろしいかと思います。 ○斉藤隆司 委員長 それでは、採決に移ります。  「陳情第76号 船舶給水に関する陳情」につきましては、採択することに賛成の委員の挙手を願います。                 ( 賛成なし ) ○斉藤隆司 委員長 挙手なしです。よって本件は賛成者がありませんので、不採択とすべきものと決しました。  ここで理事者の一部交代をお願いいたします。                ( 理事者一部交代 )         ───────────────────────── ○斉藤隆司 委員長 次に、所管事務の調査として、港湾局から「川崎港コンテナターミナル施設整備計画案について」の報告を受けます。  それでは、理事者の方、よろしくお願いいたします。 ◎酒井 港湾局長 それでは、「川崎港コンテナターミナル施設整備計画案について」に関して、担当する経営企画課担当課長より説明いたしますので、よろしくお願いいたします。 ◎岡田 経営企画課担当課長 川崎港コンテナターミナルにおける貨物量の増加に対応するため、今後の施設整備について検討してまいりましたので、報告させていただきます。  それでは、資料「川崎港コンテナターミナル施設整備の考え方」をごらんください。川崎港コンテナターミナルにおきましては、平成24年度以降、コンテナ貨物取扱量が順調に増加しております。この機を逸することなく、着実に施設の整備、改修を進めることによりまして、さらなる航路の誘致、貨物取扱量の増加を図ってまいります。  1の貨物取扱量の推移と当面の目標についてでございますが、平成26年度、平成27年度は、2年連続でコンテナ貨物取扱量が前年度比で30%以上増加しております。平成28年度におきましても、前年度より増加することが見込まれております。今後はタイ等からの新規航路の誘致も見据え、当面、平成32年度に年15万TEUの取り扱いを目標として、積極的なポートセールスを行ってまいります。  2のターミナル施設の現状と対応策でございますが、コンテナ貨物取扱量、年15万TEUの目標達成に向けて、コンテナターミナルの各施設の現状の課題について的確に対応してまいります。  初めに、荷さばき地の現状についてでございますが、資料右側の3、ターミナル施設整備の考え方の図をあわせてごらんいただければと思います。今年度は⑤から⑦レーンの右側、黄色く網かけをしたエリアの荷さばき地の整備を実施いたしました。⑤レーンは、昨年12月に完成し、本年1月から供用を開始しております。⑥、⑦レーンにつきましても、年度内に工事が完成する予定でございます。しかしながら、荷さばき地の蔵置能力は、今年度に完成したエリアを含めても、年間で11万TEUから12万TEUが限界となっております。さらなる貨物量の増加を図るには、コンテナの蔵置能力を向上させることが必要となっております。  そのための対応策でございますが、1つ目といたしましては、③レーン目、図の左側から中央ほどにかけて赤く網かけをいたしました荷さばき地の改修を実施いたします。この場所は現在利用されておりますが、地盤が砂利敷きとなっており、4段積みができないこと、荷さばき地と平行してトラックが走行できる通路がなく、トラックとの貨物の積みおろしが荷さばき地の両端でしかできないことから、このレーンの利用を休止し、コンクリート井桁とトラック走行帯の設置を行いまして、コンテナ貨物の蔵置能力と荷役効率の向上を図るものでございます。図の左下には改修工事のイメージを示しております。  2つ目といたしましては、⑤から⑦レーンの左側、紫色で網かけをしたエリアに空コンテナ置き場の整備を行います。  3つ目といたしましては、さらなるコンテナ貨物の増加に対応するため、図では⑤から⑦レーンの中ほどに緑色で網かけをしましたエリアに、荷さばき地の整備に向けた検討を進めてまいります。  次に、トランスファークレーンの現状についてでございますが、現在稼動しているRMG、これは、レール式のトランスファークレーンでございますが、コンテナターミナルの開設時に設置されて以来、約21年が経過しております。そのため、現在③レーンに設置してあるRMG2基は老朽化によるふぐあいが発生しておりますが、機器部品の調達ができないなどから補修することが不可能になっております。荷役を安定して行うためにはクレーンを更新せざるを得ないことから、③レーンの荷さばき地整備の改修に合わせてRMG2基を更新いたします。なお、①、②レーンに設置しておりますRMG4基については、大規模改修により延命化を図っておりますので、当面は小まめにメンテナンスを行いながら、継続して使用してまいります。これら荷さばき地の整備、改修、RMGの更新については、おおむね資料右下のスケジュール(案)のとおり計画しておりますが、荷さばき地⑤から⑦レーンの整備につきましては、今後の貨物量増加の状況を見ながら実施を判断してまいります。  また、その他の施設整備といたしましては、貨物量の増加に伴い、ゲート前渋滞の発生のおそれがあることから、現在の入り口・出口兼用のゲートを入り口専用とし、図の左上、⑧と表示した位置に出口ゲートを開設することや、夜間荷役の効率化及び安全確保のため、照明設備の設置についても検討しているところでございます。 ○斉藤隆司 委員長 説明は以上のとおりです。ただいまの説明について質問等がございましたら、お願いいたします。 ◆小田理恵子 委員 確認をさせていただきたいんですけれども、2の施設の対応と見込み額のところなんですけれども、これは現状の取扱量のままでいったときにも、必ず維持補修のためにやらなきゃいけない部分と、拡張のために必要な対応と見込み額を分けて整理したいんですけれども、そちらについて教えてください。 ◎岡田 経営企画課担当課長 委員の御質問でございますけれども、今後の施設の改修に当たって、荷さばき地の部分でそれぞれ見込み額を記載しております。こちらは、今後の荷さばき地の整備に伴う費用を計上しております。荷さばき地につきましては、維持補修のために毎年度何か費用を負担するということはございませんので、ここの額は、ほぼ今後の整備のための費用になります。  トランスファークレーンについてでございますが、トランスファークレーンについても、現在1号機から6号機まで6台のRMGが稼働しています。こちらも年間の維持補修にかかわる経費が通常かかっております。その費用はここに計上しておりません。この約5.5億円という額は、現在ありますRMG5号機、6号機の2基を更新するための新たな費用になります。年間の維持については、設備課長からお願いします。 ◎山﨑 設備課長 年間の維持補修でございますが、点検によるふぐあいの発生状況によって年々違いますけれども、荷役会の関係で、ガントリークレーンとトランスファークレーンで1億弱程度の補修費となっております。その中には安全を確保するための改修をしなければ、法律が若干改正された関係ですとか、逸走防止対策の強化というものを含みまして、年間にすると、おおむね先ほどお話をさせていただいた金額になりますけれども、点検の内容によっては、年間の経費が少なかったり多かったりするような状況でございます。 ◎酒井 港湾局長 小田委員の御質問に少し補足させてください。小田委員からの質問の中では、まず現状で約10万TEUを取り扱っているときに今の投資が必要なのか、さらに、伸びていくための必要な投資はどれなのかという御質問だったかと思います。荷さばき地のところは、今、担当の課長から話をしたとおり、これからふえていくためにも必要な投資だと理解をしています。赤いところについては、若干両方にかかわる話なのかなと思っているところです。  他方、トランスファークレーンのところは、実は、ことしこれだけ貨物がふえてきたことによって、逆に荷役機械は結構悲鳴を上げておりまして、そういうことで、かなり老朽化が進んでいる中で新しい投資をしないと、今の貨物量もさばけないという現状まで来ているということでございます。 ◆小田理恵子 委員 今の局長の御説明を踏まえますと、トランスファークレーンの5.5億円というのは、現状を維持するにしても必要な見込み額であるという認識でよろしいんでしょうか。 ◎酒井 港湾局長 そのとおりでございます。 ◆小田理恵子 委員 わかりました。ありがとうございます。  最後に、その他の施設整備で出口ゲートの開設と照明設備の設置とありますけれども、これの大体の見込み額、概算でもいいんですけれども、教えてもらえますか。 ◎中上 整備計画課長 今、御説明させていただいたコンテナターミナル施設整備の考え方という現段階では、幾らかかるかというのは今後精査していかなきゃいけないのかなということでございまして、現時点ではまだ算出しているところではございません。今後の検討ということでございます。
    小田理恵子 委員 1億円なのか10億円なのかとか、大体このぐらいかかるであろうという見込みを知りたかったんですが、そういうのは全くわからないということですか。 ◎中上 整備計画課長 そういう意味では、一つの目安としましては、今考えられる機能を前提とした場合に、出口ゲートにつきましては、約1,200万円程度と想定しているところでございます。  照明設備については約10億円と今想定しております。ただ、この照明の規格ですとか仕様についても、まだ丼勘定的なところがございますので、あくまでも目安ということでございます。 ◆小田理恵子 委員 わかりました。そうしますと、拡張に向けて投資をしていくというのは大体11億円ぐらいという御報告だったんですね。 ◆井口真美 委員 伺ったばかりなので詳しいことはこれからかなというところもあるんですが、やはり必要な整備をすることは当然なので、幾つか伺っておきます。  まず最初に、③の赤い荷さばき地改修なんですけれども、①、②は既にトラックが入れるようになっていると理解をしていいのかということと、トランスファークレーンのレールがあって、トラックはどこを走るんですか。 ◎岡田 経営企画課担当課長 この資料の真ん中に荷さばき地の改修イメージという写真を載せさせていただいております。現在の③レーンの状況でございますが、この左側は、グラベルという方式の舗装がされている形になります。それで、トレーラーの積みおろしを行っているのが、③の赤い荷さばき地と図示した部分の左側、これは横浜側になるんですが、ここにトラックが進入できるような場所がございまして、ここをまず利用します。さらに、③レーン目の右側の部分にもトラックが進入することができるので、この両端でコンテナの積みおろしを行っているということです。とすると、やはりクレーンが移動する距離が非常に長いので、積みおろしに時間がかかる、非常に非効率だということになります。  ここにトラックの通行帯を入れるというのが右側の写真になります。このトラックがレーンの中に進入できるようになると、その場でコンテナを積みおろすことができることになりますので、より安全に、効率的に荷役を行うことができることになります。よって、効率的な荷役による処理能力の向上というのが期待されるという考え方でございます。 ◆井口真美 委員 ごめんなさいね、こんなことに時間をかけたくないんだけれども、トラックはレーンの横を走るんですか。真ん中はコンテナがあるんだものね。横を走っていって、トランスファークレーンからどのようにもらうんですか。 ◎岡田 経営企画課担当課長 この右端にレール式のトランスファークレーン、RMGという写真があると思うんですけれども、現在はこの門形のクレーンの中にトラックが進入することができないものになっています。トラック走行帯を整備しますとレーンの中に入っていけますので、今現在、このオレンジ色のクレーンはコンテナをつり上げていますが、ここの場で、門形クレーンの真下でトレーラーに積むことができるという形の改修工事になります。 ◆井口真美 委員 済みません、わかりました。結構です。  緑と紫の荷さばき地の整備というのは具体的に何をするんですか。下の地盤をよくするとか、そういうことなんですか。 ◎岡田 経営企画課担当課長 まず、この紫色の空コンテナ置き場の整備の中身につきましては、空コンテナを置くために必要なアスファルト舗装を整備するということになります。  緑色の荷さばき地整備は、今後検討してまいります整備でございますが、こちらはレール式ではなくて、タイヤ式のトランスファークレーンが動くことが可能な荷さばき地整備を行っていきたいと考えています。そちらについては、コンテナを置くためのコンクリーとの井桁と、さらに、トラックが進入できるような通行帯を整備するという内容になります。 ◆井口真美 委員 緑のタイヤ式のトランスファークレーンを設置するというのは、大きな門形クレーンの下がタイヤで、同じように動くというイメージでいいですか。 ◎岡田 経営企画課担当課長 委員の御指摘のとおり、タイヤ式のトランスファークレーンが動くという形になります。 ◆井口真美 委員 それは何基設置する予定ですか。 ◎岡田 経営企画課担当課長 現在、④、⑤、⑥、⑦レーンの4レーンにつきましては、タイヤ式のトランスファークレーンの設置を前提にしたヤード整備を進めております。タイヤ式のトランスファークレーンにつきましては、現在2基導入されていまして、これにつきましては、この荷役を行う運送事業者が2基のクレーンを今現在設置しているということになります。  今後につきましては、コンテナ貨物の取扱量の増加に応じて、その事業者がクレーンについても導入していっていただけるというような話を現在協議しておりますので、取り扱いに応じた整備をお願いしてまいりたいと考えています。 ◆井口真美 委員 そうすると、この6億円というのは、タイヤ式のトランスファークレーンの購入費は入っていないわけですね。 ◎岡田 経営企画課担当課長 こちらは荷さばき地の整備でございますので、クレーンの整備費用は入ってございません。 ◆井口真美 委員 そのクレーンは民間事業者が整備をするということでよろしいですね。 ◎岡田 経営企画課担当課長 そのとおりでございます。 ◆井口真美 委員 わかりました。  そうしたら、一番聞きたいことを伺うんですけれども、資料の左のページの2の荷さばき地の現状というところで、蔵置能力が11万TEUから12万TEUと書いてあるんですが、6月議会のときにそのことを議論させていただいた経過があって、蔵置能力は一体どのくらいで、蔵置能力から計算すると、現状のままでコンテナがどのくらい置けるのかという議論をさせていただいたときに、それは民間事業者の資料だから言えない、わからないというふうにお答えをいただいているんですね。今回、蔵置能力は11万TEUから12万TEUと教えていただいたんですけれども、これは市で検討された数字なのか、どこから出てきた数字か教えていただけますか。 ◎岡田 経営企画課担当課長 この蔵置能力の考え方でございますが、1つは、ターミナル内にコンテナを幾つ蔵置できるかという、荷さばき地そのものの整備がまず基本になってまいります。現在、この荷さばき地に約1,700TEUの実入りコンテナを置くことができます。今後、この整備により2,200TEU置けるものにしていきたい。これはまず、井桁を整備して1段目を積むものです。蔵置可能数という形で見ると、現在5,000TEU蔵置できるものを7,400TEU置ける荷さばき地に整備をしていくというのがまず考え方です。  もう一つが空コンテナの考え方ですけれども、現在、蔵置可能数が約3,900TEUですけれども、これに対して面積増を図って、この2倍程度の蔵置可能数をまず荷さばき地として整備していきたいと考えています。  あわせて、この蔵置可能数の考え方ですけれども、コンテナを処理するクレーンの能力が勘案される形になります。さらに、このコンテナがどの程度の回転率で輸入される、輸出される、ゲートから出し入れされるかという、コンテナの回転率というのも蔵置能力の考え方にかかわるものだと考えております。平成28年度の見込みとして、約10万TEUを取り扱えるという形になっていますが、今現在、かなり繁忙の時期においては、コンテナを輸入して船から揚げるんだけれども、ヤードに積み置けずにあふれてしまうような状況も発生をしているということで、現在のヤードの蔵置能力で言うと、まさに10万TEUで、逼迫するような情勢だということです。今後、この面積を増加する、あわせてクレーンの性能を向上させることによりまして、年間処理能力の向上を目指しております。  現在、右下のスケジュールで施設整備を行いますと、平成29年度には約13万TEU程度の処理が可能になるのではと推測をしています。さらに、平成32年度の整備まで完了いたしますと、約15万TEUから16万TEUまで蔵置可能なターミナルになると推測しております。 ◆井口真美 委員 ごめんなさいね、数字がいっぱい出てきてわからないんですけれども、まず一番初めに言われた実入りコンテナを地面にざっと置けると大体1,700TEUというのは、この前の質問で言うとグランドスロットというやつですね。要するに、1段だけ積んだときには、この前の御答弁で約1,522TEUと言われていましたけれども、その程度が1段目に置けると。これが2,200TEUになると理解していいんですか。 ◎岡田 経営企画課担当課長 グランドスロットという考え方で、現在約1,700TEUのものが2,200TEUになるという考え方でございます。 ◆井口真美 委員 それはあくまでも実入りコンテナということで先ほど御答弁がありましたので、実入りコンテナが2,200TEUぐらいになると。それから、先ほど5,000TEUが7,400TEUになると言われましたが、これは何の数字ですか。 ◎岡田 経営企画課担当課長 これは、1段目に対して段積みをするということですね。ヤード整備を行うことによって、最大4段積める施設として整備をしていきたいという形になりますので、グランドスロット、1段目の数に対して段積みをかけていくということで、それだけのコンテナが置ける蔵置可能数という考え方でございます。 ◆井口真美 委員 わかりました。  それと、もう一つは、空コンを今の3,900TEUから7,800TEUにするというのは、これはグランドスロットではなくて、段積みしたものの数字ですか。 ◎岡田 経営企画課担当課長 現在、平置きで考えますと、約1,200TEUを蔵置できる能力を持っております。この空コンテナの蔵置については、荷役の効率性を考えて、2段から3段積みという形で実際運用していますので、蔵置可能数で言うと3,900TEUという数が出てくるということでございます。 ◆井口真美 委員 わかりました。  今の言われた数字は、ぐるぐる回らない、とりあえずある瞬間に最大積んだ数字、これを蔵置能力と言うんじゃないんですか。蔵置能力とは何ですか。なぜここに11万から12万TEUという言葉が出てくるんですか。この11万TEU、12万TEUがよくわからないんですけれども。 ◎岡田 経営企画課担当課長 この荷さばき地の年間取り扱い能力の考え方につきましてですけれども、新たにコンテナターミナルを整備していくに当たって、国からの基準を参考資料として出されているものがございます。今回、私どもが御説明をさせていただきました蔵置能力という考え方ですけれども、川崎港コンテナターミナルの現在の利用実態、あわせて、実際にここで荷役を行っている港湾運送事業者との協議を踏まえて算出した数字というふうに御理解いただければと思います。 ◆井口真美 委員 そうしたら、それは取扱量じゃないんですか。1年間にぐるぐる回っているコンテナの全ての数が今10万TEUになってきて、15万TEUにしたいという数字でしょう。だから、ぐるぐる回っているコンテナ、今一瞬では7,400TEUと7,800TEUだから約1万5,000TEUが一瞬にあるコンテナが年間でぐるぐる回るから、合計すると15万TEUになるということなんだから、蔵置能力と取扱量というのは別であって、蔵置能力が今11万TEUというふうに言っているわけではないんじゃないですか。そこはいかがですか。 ◎酒井 港湾局長 井口委員のおっしゃるとおりでございまして、いわゆるそのときに置けるものと、実際、年間の取扱量というのは違うものでございまして、ここで言っている11万TEUから12万TEUを取り扱えるというのは、まさに年間の取扱量でございます。それから、目標として15万TEUを扱っていくというのも、年間としての取扱量ということでございます。  あと、補足させていただきますと、先ほど前回の議会の中で試算ができないんじゃないかという話がありましたけれども、そこはちょっと誤解があったのかなと思っていますが、算出基準みたいな算定式の中で計算できるかと言われると、やはり民間の個別の情報だとか、そういうところからスタートするものでございますので、あの計算式に従って計算してみろと言われると、それはできません。というのも、例えば今、多段積みにできたらこれだけのものが置けるんだと言われますけれども、では4段置いて一番下のものを取り出すというと、荷繰りを何回も繰り返さなきゃいけません。そのためにヤードの荷役時間がすごく長くなって、お客様のほうから早く出してくれという話になってもいけません。多段積みにすればいいんじゃないかというと、コンテナターミナルの能力といいますか、サービス水準が落ちるということになります。  では、グランドスロットの数だけではなくて、どれだけコンテナターミナルの中に滞留させることができるのかというのも実はターミナルのサービスの一つであります。長くなればなるほど荷主にとってみれば倉庫がわりに使われてしまう。もちろん、回転数がよくなればよくなるというのはありますけれども、逆にそれはコンテナターミナルサービスとしてちょっと使いにくいよねという話になると思います。そういうことですので、実はそういったサービスも、大口荷主と小口荷主との間でいろいろ峻別しながらやっています。それは、私たちというよりは、受け持っている民間の会社がサービスの一環として検討しているものですので、そうした算定式から自動的に計算できるものではなくて、やはりこの中でも民間の港運事業者と議論しながら、もちろん彼らの言いなりではなく、もっとここに置けるじゃないかとか、そういうことを議論しながらやっている数字で、私たちの整備のほうと民間が議論しながら今検討を進めているということでございます。 ◆井口真美 委員 わかりました。今回の御報告はここまでですので、これで結構ですけれども、今ある設備をどれだけ有効に、市の税金を活用してこの場所を活性化していくのかということがやはり大事だと思っておりますので、そこはまた引き続き議論していきたいと思います。結構です。 ◆橋本勝 委員 ちょっと単純にお聞きしたいんですが、こういうふうにRMGなりなんなりを新しくしていって、トラックがちゃんと通れるようにつくっていく。今はそのような状況になっていない。トラックが1つのコンテナを積んで船に持っていく、また帰ってくる、この作業を繰り返しているわけですよね。そうすると、今、1台のトラックが1個積んで船に持っていくまでに大体何分かかっていて、そして帰ってきてまた積んでという作業にこれぐらいの時間がかかっているので、こういうふうに整備していけば、今かかっている時間がどれぐらい短縮できるというのは出ているんですか。 ◎岡田 経営企画課担当課長 橋本委員の御質問でございますが、具体的な数値がどのようなものになるかというのは、私ども管理者側で把握はしていないところです。ただし、理論的にはまさにおっしゃるとおりでして、このヤードの荷さばき地改修を行うことによって、より効率的なトレーラーがここで荷役を行うことが可能になりますので、その効率性を高めることによって処理能力も高まるということです。取り扱い可能能力も高まることになるかと思います。 ◆橋本勝 委員 御説明を聞いていて、それはわかるんですよ。でも、こういうことも含めて、結局、川崎の港は利用しやすいんですよというポートセールスの一つになるわけですよね。そうすると、ここまで時間がかかっているんですが、こういうふうに整備しますので、これだけ効率的に、今まで仮に10分かかっていたものが何分になるんですよみたいなことは、ちょっとは考えなきゃいけないんじゃないんですか、出さなきゃいけないんじゃないんですか。出ないんですかね。 ◎酒井 港湾局長 委員御指摘ありがとうございます。その話は非常におもしろいというか、興味深い話でございまして、今、委員の御質問について私が知る限りでは、例えば博多港については、それをリアルタイムに出しています。例えば輸入コンテナであれば、今ゲート処理時間がどれぐらいで、どれぐらいで出てきますよというのを出している。というのは、それによってトラック運送の人が、今行ったら並ぶけれども、あいている時間に行こうというような形で、渋滞緩和策の一貫のサービスということで出しています。ただ、私が博多にいたときの経験で言うと、博多のターミナルの水準が高いのか低いのか、実はみんなわかっていなかったんです。というのも、日本全国の中でそんなオープンにしているデータというのはほとんどないと思います。  そういう中で、では、例えば川崎港の場合、今のサービスの一番の売りは、やはりゲート前に渋滞が発生していないことです。これは明らかです。そこで、今の委員の御質問は、ゲートに入ってから何分ぐらいで処理できているんだということであります。それもサービスの一つじゃないかということだと思いますが、まずはゲート前の渋滞がないということが今の一番の売りで、どことは言いませんけれども、周辺の港の渋滞状況から見て、こちらを使われているというのが大きな話でありますので、そういうことだと思っておりますし、もちろん、今、委員御指摘のようなメリットみたいなものをもっと大きく打ち出せばいいじゃないかというのも中で少し検討して、今の御示唆は恐らくそれだけではなくて、川崎港のコンテナターミナルの移転、サービスを含めて、何が自分たちの売りなんだというのをもう一度整理して、荷主の方に、運送業者の方にもっとPRしていきたいと思っています。ありがとうございます。 ◆橋本勝 委員 こちらこそどうもありがとうございました。 ◆沼沢和明 委員 平成32年度に15万TEUという目標値を掲げられておりますが、この計画で平成38年度ぐらいまでの目標値があったと思うので、最終の目標値は幾つでしたか。 ◎鈴木 経営企画課長 平成26年度に改定をいたしました港湾計画の数値でございますけれども、平成30年代後半に40万TEUという目標を掲げさせていただきました。こちらについては、平成22年の基準年において、川崎港を利用している貨物ですとか、東扇島の総合物流拠点等の新たな立地といったところ、あとは京浜港の中で川崎港が担っていく貨物ということで、およそ40万TEUという形で目標を設定させていただいたところでございまして、その目標が変わったというわけではございません。 ◆沼沢和明 委員 そうすると、さっき井口委員からもありましたけれども、今回の整備で15万TEUは取り扱えるようになるということなんですが、最終目標の40万TEUという数字が、前にも本当にできるのという話もさせていただきましたけれども、このままこうやって、要するに、平成32年までしか見ていなくて、その先はどうするんですかという話ですよね。目標はでかいところがあるけれども、今のキャパじゃとてもとてもできないよという話なのか、その辺を明らかにしてください。 ◎鈴木 経営企画課長 委員御指摘の港湾計画との違いでございますけれども、港湾計画を改定する際に、実は今現在、川崎港のコンテナターミナルは1バースしかございません。この1バースで今目標を掲げております40万TEUを取り扱うのは、実際のところ無理でございます。港湾計画改定時にマイナス14メートルをあと1バース、また、マイナス9メートルのバースをもう1バースという、あと2つのバースが必要というふうに位置づけているところでございます。今後、コンテナ貨物量をふやすために、新規航路ですとか、新たな荷主の開拓といったところを一緒に進めていければと考えているところでございます。 ◆沼沢和明 委員 では、荷物の増加に伴って新たなバースも必要になってくるという、こういう考え方ですよね。わかりました。確認だけです。結構です。 ◆老沼純 委員 ざっくりした質問になるんですけれども、今、蔵置能力が年間11万TEUから12万TEUと限界に近づいているということで、ここでも機会損失が発生しているという御認識があるのかないのか、いかがでしょうか。 ◎安藤 誘致振興課長 現在の川崎港コンテナターミナルを御利用いただけるお客様なんですけれども、実はターミナル直背後の御利用が多かったんですが、ここ数年、関東周辺まで物流施設を持つお客様が川崎港を非常に御利用いただいていまして、関東周辺のお客様まで荷主が広がったという意味合いでも、さらに川崎港を使いたいというお客様の要望もございますので、先ほど沼沢委員からも御指摘があった15万TEUというのは、そういったお客様の意見を聞いた非常に実行性の高い数字だと思っていまして、今取り組んでいるさまざまなお客様というと、航路誘致も含めて考えますと、できるだけ早期にターミナルの処理能力を上げたほうが、老沼委員御指摘のとおり、機会損失にはならないのかなと考えております。 ◆老沼純 委員 今の考え方を示されたんですけれども、例えばタイの新航路を考え誘致を見据えているということで、川崎港がこのように整備されるのであれば、ぜひ使いたいというウオンツのニーズとの間でマーケティング的な考え方をしてやっているのか、川崎としてまずこれだけ整備するからぜひ来てくださいよと出していくのか、それとも、ニーズを受け入れるのかという考え方なのか、その前提だけ教えていただきたいと思います。 ◎安藤 誘致振興課長 ただいまの御質問でございますけれども、基本的には、私どもはお客様のニーズをしっかり把握しながらターミナル整備を実施していこうと考えておりますので、そういった見解でございます。 ◆老沼純 委員 ありがとうございます。先ほどもいろんな話の中で、工事車両のトラックとかも、GPSで滞留時間であるとか、走行スピードであるとかいったところもつけながら管理するところも大分始まってきていますので、そういったものを、何か新しいものというか、川崎としての売りを設備と別にやることで、確実に平成32年度の15万TEUを達成するということを何かお考えかどうか、ちょっと先の話なんですけれども、伺わせていただければと思います。 ◎酒井 港湾局長 委員御質問ありがとうございます。1つ、今のソフトの対策も含めて目標に向けてのシナリオがあるのかという質問だったかと思います。私が来て、川崎港の一番メリットというか、すごいサービスだなと思っているのは、実は荷役をやっている人たちは、荷主の人とすごくきめの細かい情報交換をやって、例えば昨年で言ったならば、あるロッドの大きなところには、12月23日でしたか、この時期はとてもじゃないけれども、ゲートをあけて物を出してくれないかというお願いに対して、普通だったらとめているのをお受けしますということで出したりしています。今、ITみたいな技術を使ってシステマチックにやれるかというと、それはコストが民間のほうにかかる話で、現実には川崎港のほうで人海戦術といいますか、きめの細かい情報のやりとりをやっている中で、そういうサービスをこなしているということでございます。恐らく今、委員御質問の情報化みたいなことを含めてどこまでサービスをふやしていけるのかというのは、まさに民間等も含めて投資と効果を見きわめながらやっていくということだと思っていますし、今のアイデアといいますか、情報化みたいなものを取り入れながらやっていくべきじゃないかというのは、一つの手段、あとタイミング等の話だと思っています。 ◆老沼純 委員 ありがとうございます。 ◆飯塚正良 委員 コンテナターミナル施設整備の考え方については、おおむね理解いたしました。確かにターミナル施設の内部は、今後いろいろ改善されて利便性も出てきて、非常にスムーズな運営になるんだろうと期待をしていますが、島内全体の問題ですとか――実は我々委員会で先般、臨港道路東扇島水江町線の視察もさせていただいて、事業計画の進捗を伺ったら8年かかっちゃうよと、そんな時間で果たして島内への渋滞の問題は一体どうなるんだとか、あるいは、この間たまたま港湾労協の関係者の新年会が島内でありまして、我々御案内いただいたので行きました。空コンテナじゃないんですけれども、馬の、そのまま荷置きが港湾道路自体にずっと数珠つなぎでできちゃっていて、これではやっぱり島内に渋滞が起こっちゃうと非常に実感をしたんですね。港湾道路だから道路規制がかからないというのはわかりますけれども、あの辺は荷主あるいは運送業の方々と十分に意思統一をしないと渋滞も解消されないし、非常に難しいんじゃないのかと思うんですね。先般、我々の議員連盟もでき上がって、事業者との話し合いを持たれたときに一番議論になったのは、島内の渋滞の問題をどうしていくのかということだったかと思いますので、これとは直接関係ありませんけれども、どういうふうに考えていったらいいのか、局長、どうですかね。 ◎酒井 港湾局長 飯塚委員、御指摘ありがとうございます。おっしゃるとおり、コンテナターミナルの経営というのは、コンテナターミナルのところだけの議論ではなくて、実は東扇島全体の話だと思っています。貨物の集荷につきましても、実は物流団地のとのやりとりでありますし、そういったところのサービスをいかにしていくのかということもあります。また、今、委員御指摘の渋滞問題もしかりでございます。きょうは余り細かく説明できませんけれども、全体を補完するような形で、問題として捉えながら進めていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。 ◆飯塚正良 委員 結構です。 ○斉藤隆司 委員長 ほかにないようでしたら、以上で「川崎港コンテナターミナル施設整備計画案について」の報告を終わります。  ここで理事者の退室をお願いします。お疲れさまでした。                 ( 理事者退室 )         ───────────────────────── ○斉藤隆司 委員長 次に、その他として、今後の委員会日程につきまして御協議をお願いします。   協議の結果、2月8(水)、2月9日(木)に開催することとした。         ───────────────────────── ○斉藤隆司 委員長 その他、委員の皆様から何かございますでしょうか。                  ( なし ) ○斉藤隆司 委員長 それでは、以上で本日の環境委員会を閉会いたします。                午前11時19分閉会...