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平成 4年 第3回定例会-10月06日-06号

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    平成 4年 第3回定例会-10月06日-06号


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    平成 4年 第3回定例会-10月06日-06号平成 4年 第3回定例会 平成4年第3回川崎市議会定例会 会議録第1309号 平成4年10月6日(火)      第3回川崎市議会定例会会議録              (第 6 日)      第3回川崎市議会定例会会議録               第 6 日           ――――****―――― 議 事 日 程               議事日程第6号                      平成4年10月6日(火)                      午 前 10 時 開 議  第 1   一般質問         ――――――――――――――――
    付 議 事 件  議事日程のとおり         ―――――――――――――――― 出席議員 (61名)                 1番  稲 本   隆                 2番  竹 間 幸 一                 3番  宮 崎 光 雄                 4番  飯 塚 正 良                 5番  玉 井 信 重                 6番  小 林 貴美子                 7番  平 子 瀧 夫                 8番  本 間 悦 雄                 9番  潮 田 智 信                 10番  雨 笠 裕 治                 11番  薄 衣 敏 則                 12番  佐 藤 光 一                 13番  坂 本   茂                 14番  佐 藤 洋 子                 15番  猪 股 美 恵                 16番  千 葉 美佐子                 17番  斎 藤 隆 司                 18番  市 古 映 美                 19番  西 村 英 二                 20番  佐 藤   忠                 21番  菅 原 敬 子                 22番  志 村   勝                 23番  小 川 秀 明                 24番  大 場 正 信                 25番  佐 藤 忠 次                 26番  近 藤 正 美                 27番  矢 沢 博 孝                 28番  高     巖                 29番  長 瀬 政 義                 30番  笠 原 勝 利                 31番  長谷川 泰 弘                 32番  上 原 國 男                 33番  宮 原 春 夫                 34番  飯 塚 双 葉                 35番  青 山 仁 三                 36番  立 野 千 秋                 37番  栄 居 義 則                 38番  増 子 利 夫                 39番  松 島 輝 雄                 40番  深 瀬 浩 由                 41番  中 川   啓                 42番  増 渕 榮 一                 43番  小 泉 昭 男                 44番  原   修 一                 45番  小 島 一 也                 46番  田 辺 美 光                 47番  中 尾 治 夫                 48番  小 俣   博                 49番  市 村 護 郎                 50番  鈴 木   叡                 51番  小 島 恵 一                 53番  田 中 浜 男                 54番  渡 辺 好 雄                 55番  兼 次 吉 雄                 56番  水 科 宗一郎                 57番  山 根 堅 二                 58番  森   宏 一                 59番  宮 田 良 辰                 60番  野 村 敏 行                 61番  大 島   保                 62番  市 川 代三郎         ―――――――――――――――― 欠席議員 (3名)                 52番  山 田   保                 63番  原 島 兼 房                 64番  遠 藤   恭         ―――――――――――――――― 出席説明員             市長      髙 橋   清             助役      深 瀬 幹 男             助役      笹 田   清             収入役     森     博             技監・企画財政局長                     西 山 節 雄             総務局長    深 瀬 松 雄             市民局長    木 口   榮             経済局長    池 田 陽 介             環境保全局長  長谷川 陸 郎             衛生局長    井 澤 方 宏             清掃局長    杉 本   寛             民生局長    冨 田 三 郎             都市整備局長  中 原 國 雄             土木局長    佐 藤 美 好             建築局長    戸 田 重 雄             港湾局長    高 橋 宏 輔             教育長     大 熊 辰 熊             消防局長    小 山   茂             選挙管理委員会事務局長                     田 島 一 男             監査事務局長  来住野   正             人事委員会事務局長                     井 上   博             代表監査委員  早 川   潤             人事委員長   芹 澤 美 重             教育委員長   佐 藤 博 麿             市選挙管理委員会委員長
                        堀 口 哲 男             市長室長    山 田 喜一郎             市民オンブズマン事務局長                     橋 本   定         ―――――――――――――――― 出席事務局職員             事務局長    岡 庭 英 昭             次長      本 宮 富 賢             庶務課長    石 川 久 夫             議事課長    鈴 木 孝 雄             調査課長    石 渡 丈 師             主幹      金 子   浩             主幹      井 田 洋 司             庶務係長    土 倉 正 光             経理係長    原   久 夫             議事係長    黒 沢 践 行             調査係長    小 島   豊             資料係長    浮 揚 庸 夫             外関係職員           ――――****――――             午前10時2分開議    〔局長「ただいまの出席議員議長とも55名」と報告〕 ○議長(野村敏行) 昨日に引き続き,ただいまから会議を開きます。           ――――****―――― ○議長(野村敏行) 本日の議事日程を報告いたします。本日の議事日程は,お手元に印刷配付してあります議事日程第6号のとおりであります。           ――――****―――― ○議長(野村敏行) これより日程に従い,本日の議事を進めます。           ――――****―――― ○議長(野村敏行)  △日程第1の一般質問を行います。  発言を願います。43番,小泉昭男議員。 ◆43番(小泉昭男) それでは,通告をしておきました3点についてお伺いをいたします。  第1点でありますけれども,昨日からも出ておりましたけど,防災体制であります。毎年9月1日に実施をされております防災訓練,これは市民の意識の高揚,また啓蒙活動の上からしても大変貴重な行事であることは言うまでもないことでありますけれども,ただ少し心配なことは,市民がどのぐらい日ごろから防災に対する備えをされているかが疑問であります。  1923年,大正12年でありました。9月1日午前11時58分,突然爆発音に似た音とともに大きなショックを感じたかと思う間もなく,無気味な音の中,人々がどっと逃げ出すときの助けを求める悲鳴が聞こえ,一瞬にして周囲はパニックに陥り,やっと立ち上がって最初に目に飛び込んだ光景は,さながら地獄でありました。あちらこちらで火の手が上がりました。我が子を探す母親の声,倒れた材木の下敷きになった女性が必死に助けを求める叫び声。その方向を見ますと,既に炎は迫っていたということでありまして,助けようにも助け出せない状況の中で,悲鳴を聞きながらその女性を現場に残して,やっと逃げ出したという話を聞きました。その女性の叫び声がいまだにまだ頭から離れない。これは私の東京の知人の体験談でありまして,当時のことを思い出しますと背筋がぞっとするような光景があるわけであります。当時の人口は,東京は約230万と伺っております。本市はその翌年から市制を施行したわけでありますが,市制施行時が約5万人でありました。その当時に比べますと,東京は約6倍の人口に膨れ上がりました。川崎は約22倍になるわけであります。これだけ大きくなりました状況の中で,もし大地震が発生いたしますと,それに比例した被害が想定されるわけであります。  ここで防災対策についてお伺いをさせていただきます。必ず発生をすると言われております地震の被害でありますが,最小限に食いとめるためには,市民へ日常の防災への取り組みを本市として啓蒙することが重要なことであろうかと存じます。この点について,現在実施されていることがあればそのことと,今後についてお示しを賜りたいと存じます。  さらには防災の備蓄の状況でありますけれども,備蓄物資は各所にされておると思いますけれども,それらの量についても,例えば大震災が起きた場合に十分な量なのかどうか,その辺のところについても見解をお示しをいただきたいと存じます。  消防局長,昨日もコンビナートについてはほかの議員からも質問があったわけでありますけれども,これら防災体制は万全を期されているという内容でありました。近年は婦人消防隊も発足いたしまして,積極的に啓蒙活動,またいろいろな諸活動が進んでおるわけでありますけれども,これらについてもあわせてお示しを賜りたいと存じます。  関連いたしまして,建築局長にもお伺いをいたします。最近になりますと,町の中を歩いてみますと,特に目につきますのが屋外の広告用の看板であり,エアコンの室外機,それからまた屋上にあります水槽タンク,これらが大変目につくわけであります。しかし,一たび地震が発生しますと,これらのものが大変危険な状況になりまして,下の歩行者に容赦なく降り注ぐ状況にもなりかねないわけでありまして,これらの建築局としてのご指導の内容をお願いをいたします。  次に,道路整備を土木局長に伺います。昨年の議会で,生活道路の質の向上という観点から質問をさせていただきました。その後に当局のご努力をいただきまして,鷺沼公園の西側の道路の一部がコミュニティー化が実現したわけでありまして,地域の方々から大変評価をされております。こんな関係で,これからさらに国道246号線までの約500メートル余の距離でありますけれども,整備をする計画があれば具体的にお示しをいただきたいと存じます。  また,コミュニティ道路は比較的交通量の少ないところに計画をしやすい状況でありますけれども,質の向上を考えますと,交通量の多いところも取り組んでいくべきだと考えるところであります。最近,建設省も都市の貴重な公共空間と位置づけまして,快適な通行を確保するとともに自動車の排ガス対策両面から,街路緑化の補助制度も設けられると伺っております。本市を考えてみますと,まだまだ道路の緑化率が低いのではなかろうかと,このように思うところであります。これはご努力をお願いしたいと存じますけれども,具体例を挙げますと,尻手・黒川線の北部市場の前に十分なスペースがございますが,形だけの植栽のように思われまして,せっかくのスペースが何か生かされていないんじゃないかと思われますので,これらに対する具体的な計画等についてもお示しを賜りたいと存じます。  経済局長,北部市場が10周年を迎えまして,日ごろのご努力を高く評価するところでありますが,以前にも本議場でご質問を申し上げたことがございました。その1つは,青果棟,水産棟の周りの小さな排水溝,あの溝があるがために,フォークリフトそれからまた運搬車が通りにくいという状況であります。しかしながら,水産棟の一部は改修が進捗しているようでございます。その点について,青果側の計画もお示しを賜りたいと存じます。それと,以前にやはり質問をさせていただきましたが,駐車場の上屋設置なんですが,現在,雨の中でみんな段ボール箱を積んだりおろしたりしているわけです。それを考えますと,やはり上屋設置が必要じゃなかろうかなというふうに考えるところでありますので,この計画についても具体的にお示しを賜りたいと存じます。細かく言えば,青果棟,水産棟の中の照明器具の問題もあります。大分いろいろ改善はされておるようではありますけれども,水銀灯はつく時間もかかりますし,それとまた余り色もよくない。こんなことから,コストの面からも大分かかるようでありますので,この辺のお考えもお示しを賜りたいと存じます。以上です。 ○議長(野村敏行) 土木局長。 ◎土木局長(佐藤美好) 防災対策につきまして,まず市民への啓発活動の実施と今後の計画についてのお尋ねでございますが,まず初めに,現在実施をしております啓発活動でございますが,これは毎月15日の市民地震防災デーにおける広報車,あるいは防災行政無線等による広報活動を行うほか,印刷物によるものといたしましては,防災の広報紙「備える。」及び「わが家の防災ハンドブック」等を発行いたしまして,防災知識の普及に努めておるところでございます。また,自主防災組織や各事業所などの集会の機会をとらえまして,防災講演会や防災映画の上映を行い,防災意識の高揚と啓発を図っております。  次に,今後の計画でございますが,社会状況の変化や都市化の進展に伴い多様化する災害に対処するため,家庭,学校等での防災に関する意識をさらに高めるためのパンフレットなどの作成,及び今後さらに増加すると思われます外国人や高齢者等の災害の弱者対策や,防災ボランティア育成等に関する啓発活動を重点に行ってまいりたいと存じております。  次に,関東大震災規模の地震発生時の備蓄についてのお尋ねでございますが,本市における備蓄計画は,昭和63年度にまとめました川崎市地震被害想定調査報告書に基づきまして算出をいたしまして,食糧,資器材等を,南部防災センターを初めとする防災コミュニティ基地17ヵ所に備蓄をしております。また,さらに備蓄計画の充実を図るため,平常流通しております商品を災害時には本市に優先供給していただくよう,市内のデパート,スーパー等の小売業者,また米などにつきましても市内の卸売業者とそれぞれ協定を締結しております。  なお,本市内において十分な応急処置ができない場合も考慮いたしまして,首都圏の7都県市及び新潟市など他の4市などとも災害時における相互援助協定を締結しております。しかしながら,やはり市民の皆様には日ごろから3日分程度を目安に食糧,水の家庭内準備をしていただくよう,引き続きPRをしてまいりたいと考えております。なお,今後の備蓄計画につきましては,地震発生の切迫性が指摘をされております南関東直下の地震対策に関します大綱を踏まえまして,さらに充実してまいりたいと考えております。  次に,コミュニティ道路及び街路の緑化等についての幾つかのお尋ねでございますが,まず鷺沼公園西側コミュニティ道路は,全体計画延長が約740メートルございます。そのうち190メートルを3年度で整備を完了いたしました。残りの区間550メートルにつきましては,下水整備等地下埋設工事の完了を待って引き続き整備をする計画でございます。  次に,街路の緑化に対する考え方についてでございますが,これは潤いや沿道環境に配慮し,可能な範囲内で積極的な緑化を推進しておりますが,今後とも努力してまいりたいと考えております。  また,ご指摘の北部市場前の尻手・黒川線の歩道部の緑化についてでございますが,当該地は建設当時には水田,畑あるいは山林等でありました関係で,沿道利用がある程度熟成するまで段階的な整備手法による緑化を計画しておりまして,第1弾として現在のような植栽をして整備をしたところでございます。しかし,その後におきまして沿道に店舗やその他の施設が建ち,上下水道の新たな需要が見込まれておりますので,平成3年度から4年度にかけまして歩道部分に埋設工事が今現在行われておるところでございます。したがいまして,これらの地下理設工事の完了を待って,平成5年度からゆとりと豊かさを実感できるモデルロードとして,歩行者の安全と環境に配慮した緑豊かな公共空間をつくるべく2次整備に着手をする予定でございます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 消防局長。 ◎消防局長(小山茂) 石油コンビナート地区防災体制及び婦人消防隊等地域市民グループのあり方についてのご質問でございますが,初めに石油コンビナート防災体制についてでございますが,ご指摘されますとおり,当市の臨海部には危険物や高圧ガス等を多量に貯蔵し,取り扱う事業所が集中しておりますので,この地域の防災体制につきましては,消防法並びに石油コンビナート等災害防止法等によりまして,特に化学消防力を重点とした体制整備が義務づけられております。したがいまして,この地域を管轄いたします臨港消防署には大型高所放水車を初め,化学消防車や消防艇など,コンビナート防災体制上必要な特殊な消防力を整備いたしております。  また,各企業等におきましても単独に,あるいは共同して,主として専従の自衛消防隊等による消防体制が確立されておりますので,今後とも事業所単位の,あるいは島地区単位の防災体制をさらに育成強化する方向で,連携体制を強めてまいりたいと考えております。  次に,市民組織等の今後のあり方についてのご質問でございますが,地域や家庭の安全を守る上で,町ぐるみ,組織ぐるみでの取り組みが大変重要なポイントになりますので,消防団体制の充実,強化を初めといたしまして,自主防災組織婦人消防隊,さらには少年・幼年消防クラブ等,現に活動実績を積み上げてまいりました市民グループ等のさらに拡充,育成に努めてまいりたいと思いますほか,広く市民のご理解とご協力をいただきながら,多くの方々が積極的に参加されますような多彩な消防行事を企画してまいりたいと存じております。特に消防団や婦人消防隊の方々には,各種行事の指導的役割を果たしていただけますような,文字どおり地域を挙げた市民消防としての連携体制を大いに広めながら,防火思想の普及,啓発に向けた機運が市域の隅々にまで浸透するような施策の推進を図ってまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 建築局長。 ◎建築局長(戸田重雄) 地震時などにおける建物からの落下物についてのご質問でございますが,ご案内のように,昭和53年の宮城県沖地震におきまして,中高層ビルからの落下物に伴い多くの被害が生じましたところから,都市の安全性の確保や人的被害の防止など,落下物防止への重要性が認識されまして,その後,窓ガラス飛散防止外壁剥離防止などの指導強化を図ってきたところでございます。  また,落下物による災害は施工技術と密接なる関係がございますので,建設業協会や建築士会などの関係団体に対しましても,設計施工上の留意事項や日ごろからの建築物などの維持保全について指導しているところでございます。  なお,既存建築物につきましても,昭和61年度に落下物による災害発生のおそれの大きい商業地域などにおきまして,階数3以上の建築物2,366件について実態調査を行っております。その結果に基づきまして,改修を必要とする建築物につきましては,国の耐震診断等安全対策指針などによりまして改修指導を行っているところでございます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 経済局長。 ◎経済局長(池田陽介) 北部市場の施設整備について幾つかのご質問でございますが,初めに青果棟周辺雨水排水溝の改修でございますが,現在,全体計画の中から,特に損傷の激しい水産棟周辺の改修工事を実施中でございます。平成5年度で終了する予定でございますので,引き続き青果棟周辺の改修を計画しているところでございます。  次に,駐車場の上屋施設につきましては,第5次整備計画に基づく施設整備に合わせて計画してまいりたいと考えております。また,実施時期等につきましては,国及び業界と十分調整を図りながら検討してまいりたいと考えております。  次に,ご指摘の青果棟卸売市場内の照明器具の改善につきましては,業界の意向を踏まえながら,省エネルギー及び経費節減の面からも,今後改善の方向で検討してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 小泉昭男議員。 ◆43番(小泉昭男) 地震防災について土木局長から答弁をいただきまして,毎月15日が市民地震防災デーということであります。広報車,ヘリ,行政無線,こういうものを使いまして市民に呼びかけ,啓蒙活動をしておるということであります。現実には,その日を過ぎちゃいますと,もう防災意識というのはほとんど市民の中から薄れてしまいます。こんなのが現状なんでありますけれども,実は神奈川県下のある市の状況なんですけれども,昭和56年の10月1日に発生したことでありましたが,突然,町の中に設置してありましたスピーカーから,市長の声で東海地震が発生する可能性があるという放送が流れたことがあったそうであります。この内容は,これから何が起こるのか,今何をすべきか,そして市民に避難を呼びかけるような内容だったそうであります。しかしながら,市民のほとんどの人たちが,市長が今言っていることがわからない。何を言っているんだろうかということであったそうです。その後,市役所,警察,消防署に事情を尋ねる電話が洪水のように殺到して大パニックになったということであります。実際には,その市長の声はあらかじめ用意してあった録音テープが何らかのミスで放送されてしまったということであります。このおかげで,この市は東海地震に対する関心が高まり,現在に至っているということであります。  だから,本市も同じようなまねをしろということじゃないんですが,ある地質学者の書いた本には,小田原を震源とした地震の過去のデータが載っておりました。1633年,1703年,1782年,1853年,そして1923年の関東大震災であります。70年,79年,71年,70年の間隔で過去に起きているわけであります。既に関東大震災から70年を経過するわけであります。今この瞬間に地震が発生してもおかしくない状況であろう,これを感じるわけであります。当局の一層のご努力によりまして,市民に日ごろの心の備え,物心両面の備えをするように,これからの啓蒙活動も徹底していただきたいと思います。  それと,9月1日を中心にしまして,各デパートなんかでも特設コーナーを設けまして,非常持ち出しコーナーなんかをつくるようでありますけれども,これはそのときだけじゃなく,継続的にどこか市の中でやっていくべきじゃなかろうか,こう思います。  建築局長,答弁の中で,落下物に対する指導をこれからも徹底してやっていくということであります。大きく期待をしておきます。  消防局長コンビナート防災体制に自信を持っているようでありますけれども,大変厳しいことが想定されますので,万全を期して努力をいただきたいと存じます。それと同時に,各市民グループの団体等につきましても,今後,防火思想の徹底をしていただきたいと存じます。  先ほど土木局長に伺いましたけれども,鷺沼公園の西側のコミュニティ道路は,早速検討をしていただいて,246号線までの550メートルをやっていただけるような方向の答弁をいただきました。感謝を申し上げます。早期に実現されるようにお願いしておきたいと存じます。北部市場の前も同様にご努力をいただきたいと存じます。  経済局長,北部市場の雨水の排水溝,それと駐車場の屋根は,日常の問題であります。厳しい中だとは思いますけれども,ご努力をお願いしたいと存じます。  ここで市長にお伺いをさせていただきたいと存じますが,けさNHKで,テレビのスイッチを入れまして見てみましたところ7時40分から55分まで15分間,本市のニュースが乗りました。産業振興会館から中継があったわけであります。川崎市の将来について,市長は大変すばらしい落ちついた表情で,すばらしいコメントを述べておりました。私も思わず画面にくぎづけになってしまいました。すばらしいこの川崎を守っていくために,先ほどから防災体制の質問をさせていただいたわけでありますけれども,この取り組みについては全庁的な問題でありますので,市長が先頭に立ちまして,なお一層本市職員を軸に啓蒙活動を進めていただきたいと存じます。  昨年,6都県市の防災訓練が行われました。市長もご存じのとおり,自衛隊が初めて参加したわけであります。そして,海部総理が参加されまして,大変記憶に新しいところでありますけれども,本年の9月の防災訓練も自衛隊が参加をいただいております。本市では昭和40年6月に久末の灰雪崩の事故がありまして,それ以来5回ぐらい自衛隊の出動があったようであります。そのことを考えてみますと,以前から我が党のほかの議員からも質問をさせていただいておりますけれども,本市として自衛官の募集の窓口をもうそろそろ開設してもいいんじゃないか。これは市長のお立場の中でいろいろなお考えがあろうかと存じますけれども,前向きなご答弁をいただきたいと思います。お願いいたします。 ○議長(野村敏行) 市長。 ◎市長(髙橋清) 自衛官の募集につきましてのお尋ねでございますけれども,これは自衛隊が実定法上も存在をする。しかも,これは法制上も無視できないということにつきましては,私も否定をするものではございませんで,毎回申し上げているとおりでございます。しかし,国家公務員の募集ということにつきましては,自衛官の募集だけ地方公共団体が行うという問題につきまして,どうも合理性あるいは必然性が見出せないということで,本市がその事務の一部を停止をしているところでございます。しかし,実態といたしましては,市民の皆さんから問い合わせ等がございましたら,市民サービスという立場から支障のないように,市内に2ヵ所ございます募集事務所の方にご案内をさせていただいておりますので,ご理解をいただきたいと存じます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 小泉昭男議員。 ◆43番(小泉昭男) 前回と同じ答弁でありましたけれども,これで質問を終わります。 ○議長(野村敏行) 21番,菅原敬子議員。 ◆21番(菅原敬子) それでは,福祉の町づくりについて,民生局長さんにお尋ねをいたします。川崎では昭和60年の1月に福祉の街づくり環境繋備要綱というのを制定をいたしました。私もこの議会で何度か取り上げさせていただきました。そしてほかの都市,例えば横浜,町田,京都,神戸,さまざまなところから要綱というものを取り寄せて比較をしてみましたけれども,その整備基準が川崎の場合は大変低いということと,制定以来もう既に7年もたっておりますので,高齢化社会,障害者の自立に対応できるものとして,ぜひ見直しをしていただきたいということで取り上げました。その際,改正に向けて検討をするとの答弁をいただいております。そして,ぜひ1局だけで見るのではなくて,土木,建築,民生,都市整備,環境,それぞれの局が総合的,そして横断的に取り組んでいただきたいということでお願いをしたという経過がございます。その後どのような体制で見直しを進められているのか,また見直しの進捗状況についてお伺いをしたいと思います。また,いつまでにその見直しを終わられるのか,またどの程度の内容で取り組まれているのかについてもお伺いしたいと思います。  建築局長さん,土木局長さんには,その中でそれぞれ見直しの視点はどういう点を視点として見直されているのか,改定についてどんなところを改定しようとしているのかについてもお伺いします。以上です。 ○議長(野村敏行) 民生局長。 ◎民生局長(冨田三郎) 福祉の街づくり環境基準要綱の見直しについてのご質問でございますが,まず見直しの体制につきましては,環境保全局,都市整備局,土木局,建築局及び私ども民生局によるプロジェクトを編成いたしまして,作業を進めているところでございます。  次に,進捗状況でございますが,現在,各局におきましてそれぞれ見直しの詰めの段階に入っているところでございます。次に,見直しの時期ということでございますけれども,本年度内を目途にしておりまして,内容につきましては,従来の建築物,道路,公園に加えまして,新たに公共交通機関を加えました環境整備基準等を考えております。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 建築局長。 ◎建築局長(戸田重雄) 建築局関連の要綱の見直しについてのご質問でございますが,本市が目指しております障害者や高齢者により優しい町づくりを推進するために,対象施設の拡大を図ろうとするものでございます。その主な内容といたしましては,働きやすく使いやすい建物とするため,事務所やまた日常生活に密着した美容院,公衆浴場,駅舎,共同住宅などを新しい対象施設として加えるものでございます。また現在,1,000平方メートル以上の比較的大きな施設を対象としておりますが,官公庁舎,学校,コミュニティー施設など,特に公共性の高い施設につきましては,面積にかかわらずすべて対象とするものでございます。さらに,障害者のための駐車施設や劇場などの客席を設置する基準も新たに設けるものでございます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 土木局長。 ◎土木局長(佐藤美好) 福祉の街づくり要綱のうち,土木局関係の見直しについてでございますが,これは本市の基本的理念にもなっております高齢者や障害者の方々にも優しく,また快適な道路環境の整備に視点を置きまして検討を進めているところでございます。主な点といたしましては,歩道段差のすりつけの方法や視覚障害者誘導ブロック等の積極的な採用を検討しております。また,要綱の中に構造基準の図集等も記載することによりまして,内容を明確に充実させてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 菅原敬子議員。 ◆21番(菅原敬子) 民生局長さんに,プロジェクトを編成をして作業が進められておりまして,現在,もう詰めの段階だということで,今年度中には完了するということですので,期待をしておきたいと思います。この福祉の街づくりの要綱の実施に当たっては,現在はどこが窓口になっているのか,お伺いしたいと思います。また,見直しが終わってからの要綱を取り扱うところはどのセクションになるのか,どのように考えていられるかについてお伺いしたいと思います。  土木,建築それぞれ,横浜とか神戸,町田などかなり進んでいるところに比して見劣りのしない内容にぜひしていただきたいと思いますし,積極的な見直しをしていただいていることを大変期待をしているところでございます。民生局長さんにお伺いします。 ○議長(野村敏行) 民生局長。 ◎民生局長(冨田三郎) 窓口についてのご質問でございますけれども,現行の要綱の実施に当たりましては,総合的な窓口は民生局が担当いたしておりますけれども,建築物等,専門的な知識を要するハード面の窓口につきましては,ただいまご答弁を申し上げました建築局等が担当をいたしております。  次に,見直し後の窓口でございますけれども,先ほど申し上げましたように,新たな環境整備基準等も加えましたので,今後,関係局とも十分検討,協議してまいりたいと存じております。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 菅原敬子議員。 ◆21番(菅原敬子) はい,わかりました。民生局長さんの,建築局が対応を現在――古いといいますか,今使っている要綱によりますと,これは建築局指導課が対応するというようになっておりまして,事前協議など相談を含めた建築の指導課対応ということでございますが,横浜等では民生局の地域福祉推進室というのを新しく設けまして,専門の職員を置いているわけです。そこで窓口の一本化を図って,その窓口を通って初めて要綱が生きてくるという,町づくりや建物づくりがその窓口を通らないと進んでいかないというようなふうになっております。  それで,川崎についても,今,関係局と協議,検討をするということでございますので,担当の助役さんにぜひお願いをしたいんですけれども,福祉の街づくり,内容はとてもいいものが,全国的にももっと中身がすぐれているところがいろいろあるんですが,実際どの程度進んでいるかといいますと,窓口がきちんとしていない,対応の窓口がちゃんとしていないところは,中身が進んでいないという実情があるようでございまして,ぜひ川崎の場合は福祉の町づくりとしての窓口を設置をしていただいて,一本化を図っていただきたい。また,この要綱についてのチェック機能を持つようにしていただきたい。そういう意味で,セクションをどういうふうにするか,担当の助役さんに要望しておきたいと思います。今,検討をするということでございましたので,その中でお考えをいただきたいなというふうに思います。  それから,民生局長さんに続けてお尋ねしたいんですが,福祉の町づくりを推進させるための1つの手だてとして,平成2年の7月に県では,民営の鉄道駅舎におけるエスカレーター,エレベーターの設置に対して経費の2分の1,特に車いす兼用のエレベーターには平成10年までに3分の2の補助金を交付するということになっておりますし,横浜市では平成2年の3月から,やはり鉄道駅舎のエレベーター等の設置に対する補助要綱を制定をいたしまして力を入れているところです。川崎でも補助要綱の制定をということで働きかけてきたところですけれども,この制定についてどのようになっているか,お伺いしたいと思います。 ○議長(野村敏行) 民生局長。 ◎民生局長(冨田三郎) 駅舎へのエレベーター等の設置に伴います補助要綱の制定についてのご質問でございますけれども,要綱につきましては,川崎市民営鉄道駅舎エレベーター等設置補助金の交付要綱をこの10月1日付で制定をさせていただきましたので,よろしくご理解をいただきたいと思います。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 菅原敬子議員。 ◆21番(菅原敬子) 10月1日からと,できたてのほやほやということで,制定をされたことは大変喜ばしいことだと思いますし,民営の駅舎のエレベーター化,エスカレーター化が,このことによって大変大きく進むのではないかというふうに期待をしております。ただし,この補助要綱の概要についてお伺いをしたいと思いますが,民生局長さん,お願いをいたします。  また,10月の1日から制定をされたことですので,今年度は予算がついていないということがあるかと思いますが,ぜひ12月の補正を組むなどして具体的補助に取り組むようにすべきだというふうに思いますが,第1号はどこに補助をするのか。現在,対象駅として進めているところはどこか,お伺いをしたいと思います。
     現在,東京急行,東急の田園都市線の溝の口駅は改築中でありまして,エスカレーター設置工事の絶好の機会ではないかというふうに思います。また,新百合ヶ丘駅についても,現在,ホームから階段のエスカレーター化と駅のコンコースの拡幅工事が進められておりまして,平成5年の7月には完成の予定であります。この新百合については,特に区役所とか保健所,市民館とか福祉パルのあります,公共施設のある北口については,小田急では計画がないということでございますけれども,高齢者それから障害者,多くの市民から,ぜひ北口にエスカレーターを設置してほしいという声が上がっておりまして,何度か要望を出させていただいておりますが,その見通しと,それから県の補助金交付とか市の補助要綱に基づいて,小田急と早期に実現できるように話し合いを進めていただきたいというふうに思います。そのことについてどうか,伺いたいと思います。またあわせて,要望の高い百合ヶ丘駅についてもお伺いしたいと思います。 ○議長(野村敏行) 民生局長。 ◎民生局長(冨田三郎) 補助要綱の概要等についてのご質問でございますが,まず要綱の概要につきましては,鉄道事業者が駅舎にエレベーターやエスカレーターを設置する場合に補助するものでございまして,障害者や高齢者の公共交通機関への利用を配慮した駅舎の環境を整備推進することを目的といたしております。  次に,補助金の額でございますが,エレベーターを設置する場合には,補助対象事業に要する経費の3分の2,エスカレーターを設置する場合には経費の2分の1といたしまして,移動施設1基当たりの補助金の限度額を7,000万円といたしております。  次に,第1号の対象駅はどこかということでございますけれども,10月1日制定いたしました要綱に基づきまして,現在,ご質問にございましたような東京急行電鉄株式会社と事前協議を行っているところでございます。  次に,新百合ヶ丘と百合ヶ丘の駅でございますけれども,両駅とも早期に設置するよう関係者と協議をしてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 菅原敬子議員。 ◆21番(菅原敬子) 県の補助要綱よりも川崎のは大変高い水準。県は5,000万を限度として,これはよく説明を受けましたら,大変まやかしの中身になっておりまして,全体のかかるものの半分のそのまた半分だというようなことで,最高でも1,250万しか補助がつかない文章のようでございます。そういう意味でも,川崎は全くかかるお金の半分ということでございますので,それも限度額が7,000万ということですから,大変高い補助率だというふうに思って評価をしていきたいと思います。要綱に基づきまして,具体的に溝の口,新百合ヶ丘,百合ヶ丘のエスカレーター化に向けて話を進めてくださっているというふうに理解をしておきます。ぜひ来年の7月まで小田急については続けて工事ができますようにお願いをしたいというふうに思います。  それから,エスカレーター化が北口にできましても,福祉パルあさおの入り口がまだスロープ化されていなくて,これも利用する障害者の皆さんから大変強い要望が出ておりますけれども,現在,大変努力をいただいているところですが,その見通しについてはどうなのか,お伺いをしたいと思います。民生局長さん。  それから市民局長さんには,これから計画をされます多摩の総合庁舎,それから市民館とか図書館などの総合的な建物について,福祉の街づくり,新しい要綱に基づいて設計されるべきだというふうに考えますけれども,それはどうなのかお伺いをしたいと思います。  あわせて市民局長さんですが,聴覚障害者が川崎には約1,800人ぐらいいるんですけれども,実際手話をコミュニケーションとしているのはその3分の1ぐらいの人なんですね。3分の1いないかな,4分の1ぐらいの人で,あとほかの人はほとんどが筆談とか口話,補聴器を使ったコミュニケーションをやっている。いわゆる中途失聴者,それから老人性難聴の人たちなんです。この人たちにとって,磁気ループというのがホールやなんかに入っておりますと,雑音が入らないでループを通して補聴器から大変いい声が聞こえてくるという,その磁気ループの設置などもぜひホールや会議室にしていただきたいと思いますが,川崎ではどこにもない。三田小学校のことばの教室に磁気ループがあるんですが,あとはどこにも設置されていないということですので,ぜひこのことについても設置をしていただきたいというふうに思いますが,市民局長さんにもお伺いします。以上です。 ○議長(野村敏行) 民生局長。 ◎民生局長(冨田三郎) 福祉パルあさお入り口のスロープ化についてのご質問でございますが,このことにつきましては現在,一般利用者との調和を考えながら,利便性の高い設置方法を検討中でございます。この結果を踏まえまして,今後,ビル管理者並びに関係各局とも調整の上,対応してまいりたいと考えておりますので,ご理解をいただきたいと思います。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 市民局長。 ◎市民局長(木口榮) 多摩区総合庁舎への補聴器誘導システムの導入についてのご質問でございますが,多摩区総合庁舎は区民の皆様から親しんでいただきまして,多摩区の行政,文化の拠点施設として建設計画を進めているところでございます。したがいまして,この施設の計画に当たりましては,ただいまご指摘の福祉の街づくりの要綱等も十分配慮いたしまして,健常者だけではなく,障害をお持ちの市民の皆様にとりましても利用しやすい施設としたいというふうに考えております。  ご指摘の聴力障害者に対します補聴器誘導システムの導入につきましては,設置場所の選定など,今後,関係局と協議しながら導入する方向で検討をしてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 菅原敬子議員。 ◆21番(菅原敬子) ありがとうございます。スロープ化はかなり具体的に話を当事者とも進めてくださっておりますので,期待をしておきたいと思いますし,その対応を大変一生懸命やっていただいておりまして,感謝申し上げたいと思います。  それから磁気ループのアンテナ,これは床に張りつけていくわけですけれども,建設時にいたしますと50万円もかからないで済んでしまうことなんですが,でき上がってからするということは大変また費用のかかることでございます。ぜひそのようにしていただきたいというふうに思います。現在は湘南台文化センターとか横浜のラポールなどには設置をされておりまして,ここをよく使っていらっしゃいますので,ぜひ導入に向けて検討してくださいますよう期待をしておきたいと思います。  それから,もう1点民生局長さんですが,王禅寺の地内に鹿島建設とそのほかの地権者によって造成をされておりました麻生台の住宅地造成工事が,先日ようやく終わったばかりでございます。このタウンハウスが建設をされる場所には,公園の隣に公益用地1,900平方メートルがありますので,この公益用地に地元住民の方々から柿生地区への老人いこいの家をぜひ建ててほしいという希望が上がっておりますが,この土地についてどのようなのか,お伺いしておきたいと思います。 ○議長(野村敏行) 民生局長。 ◎民生局長(冨田三郎) 麻生区王禅寺地内の公益用地についてのご質問でございますが,王禅寺地内の団地造成事業に伴う公益用地につきましては,社会福祉施設建設用地として確保するものでございまして,当該事業の造成工事がこの前終了いたしましたので,現在,完成検査中と伺っております。検査終了後できるだけ早い時期に用地を取得してまいりたいと存じますので,よろしくご理解をいただきたいと思います。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 菅原敬子議員。 ◆21番(菅原敬子) 社会福祉のための施設建設用地ということで取得をするということですので,ぜひ老人いこいの家の建設をお願いをしたいと思います。柿生ブロック,いわゆる中学校地区に1ヵ所ということで,岡上も柿生中学校の地域に入るんですが,飛び地でございまして,実質は柿生地区にはない,未設置と同じというふうに考えていただきまして,この麻生台の住宅地の公益用地,ちょうど広さもよろしいし,場所も適しております。ぜひそのようになりますように建設に向けて努力をいただきたいと思います。  次に,女性行政に関して市民局長さんにお尋ねをしたいと思いますが,平成2年の6月施行されました審議会等女性の参加促進要綱,これも要綱がありまして,平成4年度には女性の委員のいない審議会を解消するというのが目標でございました。しかし,達成率はまだ16.4%でございます。この目標達成に向けての具体的な取り組みについてお伺いしたいと思います。また,この平成4年度に改選をされました審議会の状況と,それへの女性の位置づけはどうなっているのか。また,これから改選をされます審議会の状況についてもお伺いしたいと思います。 ○議長(野村敏行) 市民局長。 ◎市民局長(木口榮) 女性委員のいない審議会等の解消に向けました具体的な取り組みについてどうかというご質問でございますが,審議会等委員への女性の参加につきましては,女性の参加促進要綱に基づきまして推進を図っているところでございます。その中で,女性委員のいない審議会等の解消に向けましては,関係局長で構成しております女性問題行政連絡推進会議等を通じまして,目標の達成に向けての取り組みを行っております。また,各局に対しましても,その都度女性委員の登用についてご理解をいただき,協力を依頼しているところでございます。  次に,平成4年の審議会等委員の改選についてのご質問でございますが,審議会,各種委員会など現在123ございますが,平成4年中に委員の改選があります審議会等は62でございます。そのうち,既に改選されましたのは52でございました。その内容でございますが,総委員数1,661人に対しまして女性委員の方は334人で,女性の構成比率は20.1%でございました。また,女性委員のいない審議会等は14でございます。本年中に改選されます審議会等が10委員会でございますので,改選に当たりましては,関係局と協議しながら女性委員の参加促進に努めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 菅原敬子議員。 ◆21番(菅原敬子) 改選をされました中で,女性が入らなかった委員会は14もあるということでございまして,大変遺憾なことだというふうに思います。今年度はOにするということで,各局が努力をいただいてきたことだろうというふうには思いますけれども,あとこれから改選をされます10については,この間の公文書公開審査会などは入っておりませんのに,ここへ提案されるということ自体が,やっぱりこれはおかしいのではないか。なくするということで努力をいただいているわけですから,せめて議会にかけて審議をする部分についてぐらい,何としても入れる努力をやはりしていただきたかったなというふうに思っているところです。特にこれから改選をされるところについては,衛生局もたくさん入っておりましたし,民生局も4つぐらいあるんですね。衛生局,民生局,総務,経済,入らなかったところがたくさんございますので,お願いをしたいと思います。  市民局だけの問題ではなくて,やはり各局長さんのまず理解が第1に必要なことではないかというふうに思っています。幾らアファーマティブアクションとしての女性の登用を推し進めようとしても,具体的な手だてを考えていかなければこれは進まないのではないかというふうに思います。1つはやはり女性の委員をもっと発掘をするということ,それから女性の選出を困難にしている条例や要綱をまず見直していただくということ,それから選出団体の固定化,それから団体の長に限るというふうに書かれているところ,こういうところを従来の慣行どおりということではなくて見直していかないと,なかなか入らないのではないかと思いますし,1人で7つも8つもの委員を兼任をしているということもございますので,こういう兼任の限度を決めるというようなことも必要なのではないかというふうに思っております。  市民局長さんにお尋ねをいたしますけれども,川崎でいろいろ行われております女性団体の活動,女性フォーラムとか地域保健・福祉をすすめるつどい,新しい視点で市民の方々が参加をしてこういうフォーラムなどが行われるわけですが,啓発活動やコーディネートが必要でありまして,その対応に女性行政推進室の方が追われている。1回の何かフォーラムを開くごとに20回も会合を開くというようなことですと,やはり推進室はそれが役割ではないんだというふうに思います。本来的な企画調整機能が十分発揮できるように体制をつくっていかなければ,このことも進まないのではないかというふうに思います。そのためにはまず体制づくりとして,市民の啓発それからコーディネートの対応ができるような人の確保が必要だろうというふうに思いますので,嘱託などでも結構だというふうに思いますが,人の確保についてどのように考えているか,お伺いしたいと思います。 ○議長(野村敏行) 市民局長。 ◎市民局長(木口榮) 女性行政推進室の機能強化についてのご質問でございますが,女性行政推進室は男女共同参画社会の実現に向けまして,行動計画推進のための企画調整機能が重要でございまして,その機能強化が必要であるということも認識をいたしております。また,ご指摘のとおり,女性フォーラムや地域保健・福祉をすすめるつどいの開催など,市民を対象といたしました啓発活動や女性団体のコーディネート業務など,幅広い活動領域もございますので,担当者の配置など具体的な強化策につきましては,関係局とも協議の上検討をしてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 菅原敬子議員。 ◆21番(菅原敬子) ありがとうございました。担当者の配置など強化策について関係局と協議をしてくださるということで,来年度はぜひ実施をされますように要望をして,私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(野村敏行) 2番,竹間幸一議員。 ◆2番(竹間幸一) それでは,ごみ対策について清掃局長にお伺いをいたします。本市では,1990年の6月にごみ非常事態を宣言いたしまして,市民,事業者,行政が一体となってごみの減量化,再資源化の取り組みを推進してきたわけであります。そこで,この間の取り組みの到達点とその評価についてお伺いをいたします。ごみの排出量については,再資源化等をされる空き缶,空き瓶,乾電池を除いた対比で示していただきたいと思います。次に,再生資源の利用の促進に関する法律の成立と,廃棄物処理及び清掃に関する法律及び廃棄物処理施設整備緊急措置法の改正を受けまして,各都市とも条例改正の取り組みが進められておりますが,本市の取り組みの現状について伺っておきたいと思います。  次は,都市整備局長にお伺いをいたします。幸区南加瀬の旧国鉄グラウンド跡地の利用計画についてであります。現在は南加瀬中学校の建てかえ期間中のグラウンドとして国鉄清算事業団から借りているわけでありますが,ことしの3月予算委員会でも質問をいたしました。答弁では,関係局で調整し,できるだけ早く利用計画を明らかにしていきたいという答弁をいただいたわけでありますが,その後の取り組み状況についてお知らせください。また,利用計画の案についていつごろ明らかにされるのか,この点についてもお答えをいただきたいと思います。 ○議長(野村敏行) 清掃局長。 ◎清掃局長(杉本寛) ごみの減量化,再資源化の取り組みの到達点,評価などについてのご質問でございますが,まず減量化でございますが,ごみの非常事態を平成2年6月に宣言をして以来,市民,事業者に対しましてごみの減量化,再資源化に向けて各種の取り組みを実施してきたところでございます。減量目標は当面,平成元年度をベースといたしまして,平成6年度時点で予想排出量の10%減量としてございます。  また,取り組みの今までの評価についてでございますが,昭和60年度から平成元年度までの排出量は毎年約5%程度増加しておりましたけれども,宣言以降,市民,事業者のご協力をいただきまして,これまでの増加傾向に歯どめがかかりまして,空き缶,空き瓶,乾電池を除きますと,平成2年度のごみの排出量は元年度に比べまして0.05%の増加にとどまりまして,3年度につきましては2年度に比べまして1.1%の減少に転じるなど,一定の効果が生じたものと考えてございます。しかし,決して十分とは申せませんので,今後さらに,先ほど申し上げました目標に向かいまして各種の取り組みを拡充強化してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(中原國雄) 幸区南加瀬の旧国鉄グラウンドの跡地についてのご質問でございますが,この用地は国鉄清算事業団が現在所有しているものでございます。将来的には,新川崎地区の総合整備計画案の中では,地域サービス施設用地として位置づけております。具体的にこの土地をどのように土地利用するかにつきましては,現在も引き続き関係局と協議,調整を行っている段階でございます。なお,この計画案につきましては,できるだけ早い時期に取りまとめを行いまして,この取りまとめができ次第,明らかにしてまいりたいと考えておりますので,ご理解いただきたいと思います。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 清掃局長。 ◎清掃局長(杉本寛) 失礼いたしました。1点だけ答弁を漏らしまして恐縮でございます。廃棄物の処理及び清掃に関する条例改正の取り組みの現状についてでございます。失礼いたしました。実はこの件でございますが,昨年10月に改正されました廃棄物の処理及び清掃に関する法律におきましては,従来の廃棄物の処理に加えまして,新たに廃棄物の排出抑制及び再生利用といった廃棄物の管理の思想が盛り込まれてきたわけでございます。また,同じく10月でございますが,資源の有効利用と廃棄物の発生の抑制等に資するために,再生資源の利用の促進に関する法律が施行されてございます。ただいま改正を検討しております廃棄物の処理及び清掃に関する条例につきましては,これらの法律の趣旨あるいはまた川崎市環境基本条例の理念を踏まえまして,またさらには他都市の動向をも勘案しながら,年度内の策定に向けまして鋭意改正作業に取り組んでいるところでございます。失礼をいたしました。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 竹間幸一議員。 ◆2番(竹間幸一) ごみ非常事態宣言後の取り組みについて伺いましたが,普通ごみ,一般ごみといいますか,この中にも事業系ごみが混入しているわけでありますが,普通ごみ,粗大ごみ,事業系ごみ,それぞれに平成2年度,3年度の収集実績を元年度比で示していただきたいと思います。また,今年度まだ途中ですけれども,今年度につきましてもわかる範囲で,元年度と比べたらどういう状況になっているのかと,こういう点もお答えをいただきたいと思います。同様に,宣言を出したときの予想排出量との対比では,現在の収集量はどういう状況になっているのか,この点についてもお答えをいただきたいと思います。  また,現在作業中の改正条例についてでありますが,川崎らしさを盛り込んだ条例としてつくられると思いますが,その基本的な考え方についてお伺いをいたします。  次は都市整備局長ですが,旧国鉄グラウンド跡地の土地利用計画についてでありますけども,この地域はこれまで住民の方々から議会に請願が出されておりまして,特別養護老人ホームの早期建設ということと,あと市民館・図書館分館の早期建設,これはいずれも議会で採択をされておりまして,土地さえあれば願意に沿いたいということで,それぞれ担当の局でも努力をされてきた経過があるわけですね。ですから,この旧国鉄グラウンドの土地利用に当たりましては,当然そういうこれまでの経過,地域住民の要望に沿う内容で検討が進められていると思いますが,検討内容と,答弁では利用計画についてはできるだけ早い時期に取りまとめを行いたいという答弁でありましたけども,その時期はいつごろになるのか,再度その点についてお伺いをいたします。 ○議長(野村敏行) 清掃局長。 ◎清掃局長(杉本寛) 平成2年度から4年度の収集実績の比率などについてのご質問でございますが,まず平成元年度との比較でございますけれども,普通ごみにつきましては0.2%の減,3年度につきましては1.7%の減,4年度は4月から8月までの5ヵ月間でございますが,その比較でいきますと3.7%の減となってございます。粗大ごみにつきましては,平成2年度は4.5%の増,3年度は8.7%増,4年度はやはり4月から8月までの5ヵ月の比較でございますが,10%の増となってございます。また,事業系ごみにつきましては,平成2年度は0.6%の増,平成3年度は元年度とほぼ同量となってございます。4年度につきましても,先ほど申し上げました4月から8月まででございますが,5ヵ月間の比較でほぼ同量となってございます。  次に,ごみ非常事態宣言時の予想に対してでございますが,要焼却量での比較で見ますと,総体で平成2年度は2.8%の減,3年度は7.6%の減となってございます。  次に,条例改正の基本的な考え方についてでございますが,廃棄物の排出抑制及び再生利用を大きな柱といたしまして,廃棄物の適正処理とその管理の強化並びに廃棄物にかかわる環境対策の充実を3つの柱といたしまして,資源循環型社会を目指した方向で改正してまいりたいと考えてございます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(中原國雄) 幸区南加瀬の旧国鉄グラウンドについてのご質問でございますが,ご指摘のように,当用地は約9,700平方メートルございまして,当地域にとっても貴重な空地でございます。利用計画案の策定につきましては,先ほどもご答弁申し上げましたように,現在,庁内で事務的な協議を進めている段階でございまして,市としての利用計画案をまとめるまでには至ってございませんので,いましばらくのお時間をいただきたいと存じます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 竹間幸一議員。 ◆2番(竹間幸一) それでは,旧国鉄グラウンドの問題で,市長にご要望させていただきたいと思います。現在は庁内で事務的な協議を進めているということで,いましばらくの時間が必要だということなんですが,ぜひともその協議が促進されますように市長の方からも働きかけをしていただければと思いますので,ひとつよろしくお願いしたいと思います。  それでは,清掃局長に再度お伺いをいたします。ご答弁にありましたように,焼却場に入るごみの内容を見ますと,大まかに言って3種類ある。普通ごみと事業系ごみ,粗大ごみ。普通ごみの中には,先ほども言いましたが,事業系のごみもまざってしまうわけですが,それでも普通ごみは減ってきているという状況ですね。事業系ごみはふえ方は鈍化したけども,まだ減には至っていない,横ばいという状況。粗大ごみは増加しているという状況ですね。これは今年度の4月から8月の期間もそういう傾向でずうっといっているということなんですね。ですから,こうした状況を念頭に置いて何点かお伺いしたいと思うんですが,まず普通ごみの一層の減量化のためにも,分別収集を一層強化していく必要があると思うわけです。まず,その強化策についてお伺いをいたします。  次は,空き缶,空き瓶,古紙などの回収が増加しても,それがリサイクルされる流れができていなければ,また極端な場合には焼却場に戻ってきてしまうということも言えるわけです。現状では,鉄スクラップの価格の暴落,あるいはパルプ価格の大幅下落でリサイクル化が危機的な状況に追い込まれて,社会問題化しているわけです。電炉メーカーは鋼材需要の低迷を理由に大幅な減産を続けております。これが鉄スクラップ暴落の大きな要因となっているわけでありますから,こうした状況を重視するならば,国がもっと積極的なイニシアチブを発揮して,将来の需要増を見込んで鉄スクラップの買い支えなどをやるべきだと思うわけですが,現在はそういう状況になっていない。深刻な状況が依然として続いていると。古紙の問題でも,大手製紙メーカーが低価格の輸入パルプに依存をいたしまして,再生紙の設備投資を怠っているという指摘もあります。こうした点についても,厳しく指導することが国に求められていると思います。鉄鋼メーカー,飲料メーカー,製紙メーカーなどの大企業がその社会的責任をきちんと果たすよう国が厳しく指導すべきですが,こうした点での国への働きかけについて本市ではどのようにしてきたのか,この点についてお伺いをいたします。  次に,事業系ごみについてですが,その状況が先ほども言いましたように横ばいとなっているわけですが,この原因と今後の課題についてどのようにお考えなのか,お伺いいたします。大規模事業所への一般廃棄物減量化・再資源化計画書に基づく指導の強化も必要だと思いますが,そうした点についてお伺いをいたします。  次に,粗大ごみについてですが,この粗大ごみだけが依然としてふえ続けている。こうした背景には,直すよりも買いかえた方が簡単だというような現在の状況,ここにメスを入れなければ粗大ごみはなかなか減らないのではと思うわけです。メーカーは売れればいいかもしれませんが,その後の処理が自治体だけに押しつけられるというのは,どう見ても不公平だと思います。そこで,例えば50ccバイクや大型家電などについては,製造企業に引き取り義務を負わせることなども検討すべきではないかというふうに思いますが,この点についてお伺いをいたします。 ○議長(野村敏行) 清掃局長。 ◎清掃局長(杉本寛) 分別収集の強化策など幾つかのご質問でございますが,まず分別収集ですが,空き缶につきましては,ほぼ全市で実施してございます。収集量も増加してきておりますが,なお一層市民の皆さんのご協力をお願いしてまいりたいと考えております。空き瓶につきましては,現在行っております大師地区に加えまして,今年度,各区にモデル地区を設定いたしまして,拡大を図る計画を進めてございます。市民の皆さん方のご要望もございますことから,できるだけ早い時期に全市域での実施に努めてまいりたいと考えてございます。  次に,メーカー等大企業に対する国への働きかけについてでございますが,自治体の横の連絡組織でございます全国都市清掃会議などを通じまして,国に対して企業の再生資源の積極的な活用あるいは回収システムの整備拡充,さらには,静脈産業の支援等を積極的に働きかけてまいりたいと考えてございます。  次に,事業系ごみの横ばい状況の原因と今後の課題についてでございますが,事業系ごみは平成2年度から3年度にかけまして実績が横ばい傾向を示しておりますが,その原因といたしましては,事業者サイドでの排出段階でいろんな努力をしていただいたこととあわせまして,行政からの減量,再資源化の要請などの相乗効果と,特に平成3年度に入りまして景気の後退の状況が顕著なことも関連しているものと考えてございます。  また,今後についてでございますが,まず事業者におきましては,事業活動から発生する廃棄物の管理の点で,自己処理責任を徹底して,減量,リサイクルなどを全うしていただくことが基本的なことでございます。また,市といたしましてもこれまでの施策を拡大強化するほか,指導面におきましても大規模事業所に対して計画書提出の徹底とともに,中小規模の事業所まで範囲を広げまして,総体的に減量を図ることを要請していくことなどが課題ではなかろうかと存じてございます。  次に,大型家電等のメーカー引き取りに関する考え方についてでございますが,現在,国におきまして市町村の処理の状況に照らしまして,適正な処理が困難なものを指定する作業が現在進められているところでございます。市といたしましても,これらの結果を踏まえまして対応してまいりたいと考えてございます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 竹間幸一議員。 ◆2番(竹間幸一) 一般ごみの減量化促進のためにも分別収集の一層の強化策について伺いましたが,行政として当面全力を挙げる必要があるのは,空き瓶分別収集の全市域への拡大だと思います。ご答弁ではできるだけ早い時期に全市域での実施に努めてまいりたいと,清掃局長の力強い意気込みが表明されました。そこで,市長に要望したいのですが,清掃局長の意気込み,決意が来年度大きく実るように,予算措置等のバックアップについてぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。  さて,事業系ごみや粗大ごみに比べて普通ごみの減量化が著しいのは,空き缶,空き瓶の分別収集に加えて,市民の資源集団回収が元年度比で平成3年度の実績は219.8%という大きな収集実績を挙げていることも要因となっていると思うわけです。ところが,ここに来まして資源集団回収にも赤信号が点滅してきております。資源集団回収の大半は古紙ですが,古紙価格が暴落しているわけですね。最近,私,問屋さんに伺ったわけですが,回収団体の古紙を問屋が引き取る価格ですけれども,1キロ当たり雑誌は値がつかない,0円です。ですから,雑誌はプロは集めない。回収団体が集めた場合は問屋さんからはお金をもらえないけども,そのキロ数に応じて市から助成金が3円後でくるという状況になっているわけです。新聞は1円,段ボールが4円だと。今言ったように,これに市の助成金キロ当たり3円がプラスされるという状況でありまして,このままですと回収団体の意欲が低下しかねない深刻な状況になっていると思います。仮に回収団体が今までどおり集めたとしても,問屋さんのところでストックヤードがもう満杯で,これ以上は引き取れないというふうに,引き取り拒否というような状況になっているところも出始めていると聞いております。  問屋さんの立場に立って考えますと,ストックヤードに山積みした古紙があるわけですが,そのまま4ヵ月から5ヵ月置いておきますと,紙ですから湿気を吸って劣化して,使い物にならない。商品としては商品価値がなくなっちゃうということで,引き取っても製紙メーカーがそれを使ってくれないと,投げ捨てあるいは処分料を払ってどこかで処分してもらわなきゃならなくなってしまう。こういう大変な状況になっているわけです。ですから,雑誌などは逆有償。持ってきた場合には処分料をもらわないと引き受けられないというふうな状況になる可能性が強まっているというふうに強調しておりました。  各自治体が,川崎市だけでなくて,今,ごみの減量化,リサイクル化ということで,多くの自治体が集団回収団体への助成策を打ち出して,そういうことで回収量はどんどんふえているわけです。しかし,製紙メーカーは再生紙を生産調整しているというふうなこともありまして,問屋さんのところに集まった古紙などが動かない。そういう状況で,問屋さんも大変な苦境に立たされていると思うわけです。メーカーへの働きかけを強めると同時に,こうした苦境に立たされております直納問屋への何らかの助成強化策も講じる必要があるのではないかと思うんですが,この点についてお伺いをいたします。  次は,分別収集あるいは集団回収で回収量がそれぞれ大きくふえているわけですが,組成分析の資料をいただいたんですが,紙類,金属類,ガラス・陶器類,これを見ますと2年度と3年度の比較ではいずれも減ってないんです。だから,分別収集の量はそれぞれふえているんですが,焼却場に持ち込まれている組成分析の結果ですと,逆にふえてしまっている。これはある時期の焼却場ごみピットに入っているごみ量の,そのまたある一区画をサンプルとしてやったわけですから,このサンプルが通年の傾向を示すかどうか,これは別問題であると思いますけども,しかし,その一瞬であったかもしれないけども,紙類,金属類,ガラス類,この分別収集がふえているのに,組成分析の中では逆に減らないでふえてしまっているという状況があるわけですから,これは大局的に見ますと,消費量全体がふえている。分別収集あるいは集団回収で回収量はふえていても,そのふえ方に追いついていない。だから,焼却場に今までどおり,あるいは今までよりも多く入っちゃう可能性があると,こういうことを示しているのではないかと受けとめるわけです。  そういう点から,やはり自販機,自動販売機の問題ですね。自販機については,デポジット方式に一定期間の猶予期間を設けて切りかえていくという措置も検討すべきではないかと思うわけです。私,何年か前に丹沢に行ったところ,多分秦野市だったと思うんですが,そこの登山の入り口の売店で,自動販売機の缶ジュース類は10円高く売られているわけです。そこで買った缶には印がついておりまして,その印を横の回収機に入れると10円戻ってくる。ほかから買ったやつはそういう印がついていませんから,入れてもお金は戻らない。こういうようなデポジット方式の自販機が置かれていたわけでありますが,こういう方式でしたら,よその市で安く買ったのを川崎へ持ち込んで10円持っていくなんていうことにもならないわけですから,ぜひそういうことも検討していただきたいというふうに,この点については要望しておきます。  それと,普通ごみには事業系ごみも混入しているわけですが,そういうものの対策として,最近実施されました川崎市クリーンリサイクルモデル商店街推進事業,これが仲見世通り商店街振興会で実施されて大きな注目を集めておりますが,このCRM推進事業の拡大についてもお伺いをいたします。 ○議長(野村敏行) 清掃局長。 ◎清掃局長(杉本寛) 古紙価格の暴落に伴う直納問屋への対策についてでございますが,確かにご指摘のとおり,最近の新聞紙上等では古紙の暴落についてたびたび報道されているところも事実でございます。これらの原因といたしましては,製紙メーカーにおきまして生産量の減産の一方で,全国的に資源集団回収が拡大しているため,古紙が余剰傾向にございます。このことから,直納問屋のストック量が増加しているため,回収業者からの受け入れを制限している状況ではないかと考えられます。ごみの減量化や再資源化政策からは何らかの対応を検討すべきものと考えておりますけれども,一方では市場原理をも無視できませんので,これらの課題を踏まえまして,現在,市内で組織されております川崎市資源集団回収事業連絡協議会の場におきまして,いろんな状況を勘案しながら,協議,検討して何らかの対策を考えていきたいと,こんなふうに考えてございます。  それからもう1点,クリーンリサイクルモデル商店街の推進事業の拡大でございますけれども,繁華街の清潔保持とイメージアップ,あるいはリサイクルの促進を図るために,本年度,川崎駅前の仲見世通りの商店街をモデルケースとして実施をいたしましたが,来年度は銀柳街並びにたちばな通の商店街の2ヵ所を計画してございます。今後につきましては,これらの実績を踏まえまして,事業の拡大を検討してまいりたいと考えてございます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 竹間幸一議員。 ◆2番(竹間幸一) 終わります。 ○議長(野村敏行) 24番,大場正信議員。 ◆24番(大場正信) 環境保全局長に伺います。児童公園空白地域の整備促進策について伺います。現在の対象地域はどの程度あるのか,明らかにしてください。また,これまでの整備促進への取り組みと今後の計画を示してください。さらに,ここ2,3年の公園用地の取得についても伺います。あわせて,公園管理について,砂場の設置状況と水飲み場,手洗い所の設置されていない公園があります。取り組みについてお答えをいただきたいと思います。  次に衛生局長に,児童公園整備との関連で,公園の砂場の汚染について伺います。公園の砂場が,犬や猫に寄生し人に感染し病害を起こす回虫卵等で汚染されているという報告が,東京,神戸,横浜市等各地でされております。本市におきましても昨年8月,中原保健所が砂場の汚染調査をしておりますが,その状況はどうだったのか,結果を明らかにしていただきたいと思います。  最後に,建築局長に市営住宅の入居における優遇内容の見直しについてであります。本市における市営住宅入居者募集の現在の優遇扱いの内容と,募集戸数に占める優遇扱いの比率について伺います。さらに,第2種住宅入居者選考の方法と優遇等の配慮をどうされているのか,伺います。それから,平成3年10月,建設省の住宅局長通達,多子世帯に対する優先入居の取り扱いについての本市の考え方と対応についても伺います。以上です。 ○議長(野村敏行) 環境保全局長。 ◎環境保全局長(長谷川陸郎) 児童公園についての幾つかのご質問でございますが,初めに公園のない地域についてでございますが,これを解消する方策といたしましては,昭和57年度に児童公園配置基準を設けまして,計画的に整備を進めてまいったところでございます。その結果,配置基準設置当初は70ヵ所でございましたが,現在では25ヵ所となってございます。  続きまして,今後の見通しでございますが,公園としての適地が少ないなど幾つかの難しい問題もございますが,今後,積極的に土地情報をとらえ,児童公園の設置に努力をしてまいりたいと存じます。  次に,平成2年度から現在までの公園用地の取得状況でございますが,都合7ヵ所の用地を取得したところでございます。  次に,公園の管理についてでございますが,初めに砂場の実態でございますが,現在,本市には797ヵ所の公園緑地がございます。そのうち遊戯施設でございます砂場は607基となってございます。  次に,手洗い場の今後の取り組みについてでございますが,鉄道高架下や借地公園などの一部の公園につきましては未設置のものもございますので,衛生上の観点からも手洗い場の設置に向け努力をしてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 衛生局長。 ◎衛生局長(井澤方宏) 公園砂場の犬,猫回虫卵などの検査実施状況と検査結果についてのご質問でございますが,公園の砂場検査につきましては,平成3年の1月24日から2月7日までと,同じく平成3年の8月1日から20日までの合わせて2回,中原保健所において実施いたしたものでございます。実施方法といたしましては,冬場,夏場とも中原区内の公園砂場33ヵ所,延べ100件の砂と道路わきの砂20件,合わせて120件について,犬,猫回虫卵の検査を実施したところでございます。  検査結果についてでございますが,犬,猫の回虫卵が検出されましたのは,冬季では3検体,3%,夏季では31検体,31%でありました。また,砂20グラム当たりに検出されました回虫卵数は,冬季では1個,夏季では平均1.8個でございました。いずれにいたしましても,夏季は冬に比較いたしまして高い傾向にありました。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 建築局長。 ◎建築局長(戸田重雄) 市営住宅の募集における優遇扱いについてのご質問でございますが,優遇扱いの対象といたしましては,まず心身障害者世帯,母子世帯や老人世帯,また5回以上の落選者など,全部で10区分ございまして,一般の方より当選率が高くなるよう配慮しております。  なお,平成4年8月の募集におきましては,申込者の約47%の方がいずれかの優遇扱いを受けております。  次に,第2種住宅についてでございますが,優遇対象は第1種と同様でございまして,入居者の選考に当たりましては,申込者の住宅困窮度を調査いたしまして,川崎市営第2種住宅入居者選考委員会の審議を経て入居者を決定しております。  次に,多子世帯についてでございますが,本市では既に家族の多い世帯を一般世帯より優遇して当選率を高くしておりますが,18歳未満の児童が3人以上いる多子世帯につきましては,子供を健やかに育てる居住環境づくりという観点から,他の優遇制度との整合性などを勘案しながら,現在,検討しているところでございます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 大場正信議員。
    ◆24番(大場正信) 環境保全局長,再度伺います。現在の児童公園の配置基準ですけれども,これは1平方キロメートルに4ヵ所ということで,半径250メートル当たり1ヵ所ということでございますけれども,この辺の周辺の状況等,お子さんが遊ぶ公園ですので,その辺の交通環境等に配慮した,またサンダル履き,げた履きで気軽に憩える,そういう公園誘致も考えるべきではないかというふうに思いますけれども,その辺に対する考え方について伺っておきたいと思います。  また,用地取得や開発絡みだけではなくて,借地方式による公園整備もあるというふうに思いますけれども,この辺は今後どういうふうに考えていくのか,お聞かせいただきたいと思います。  また,生産緑地法改正に伴う宅地化される農地の公園用地としての取得について,この辺は今そういう条件にあるというふうに思いますし,今,その取得のチャンスではないかというふうに理解をしているわけですけれども,その辺どういうふうに考えていくか,お聞かせいただきたいと思います。  また,公園砂場の衛生管理につきましては,幼児が遊ぶ場所だけに万全を期すべきだというふうに思いますけれども,その辺の取り組みについても伺っておきたいと思います。  それから,衛生局長にまた伺いたいと思いますが,今,るる実態が報告をされたわけでございますけれども,例えば東京都におきましても,都内の公園の砂場の慢性的,また高率で虫卵によって汚染されているという実態報告があるわけですけれども,その報告の内容を見ますと,虫卵の回収率は40%にもかかわらず,感染力を有する成熟卵というんですかね,専門的にはわかりませんけれども,40%の回収率に対して感染力を有する成熟卵が50%の砂場から検出されたと。また,肉眼的にはふん便等全く認められないというふうな砂場であったとしても,砂の深層部,こういうところから約42.9%の虫卵が検出されたというのが,東京都の動物管理事務所の調査によって明らかになっているわけです。  それから神戸におきましても,神戸大学が行っている調査におきましても,神戸市の公園の約227公園について,この辺の汚染状況を調査した報告がされておりますけれども,大体市街地におきましては,汚染されている陽性といいますか,このパーセントが約68.8%,それから住宅地につきましては18.4%,そのほかということで,合計しますと227公園のうち41.9%が汚染をされている。また,回収された虫卵数につきましても,今,報告がありましたように,川崎市の場合は20グラム当たり1.8個ということでございますけれども,この辺も神戸におきましては,市街地は川崎市と比較しますとちょっと高いんですけれども,20グラム当たり19.5個,住宅地につきましては川崎市と同じように大体1.7個というふうな状況にあります。  川崎市の実態をご報告いただいたわけですけれども,公園の砂場33ヵ所で夏場に調査した結果では,陽性ということで汚染されているのは比率が57%,それから公園より通路というんですかね,道路の調査箇所が20ヵ所ということでございますけれども,この報告によりますと,そのうち14ヵ所,これは70%ということですから,必ずしも公園の砂場だけが汚染されているのではなくて,まあどの辺の通路を調査をされたかわかりませんけれども,通路の方の比率が70%ということで非常に高いんですね。それから100検体に対する比率におきましても,現在,報告をされましたように,公園の砂におきましては夏場の場合は31%の比率,それから通路等の砂におきましては,これも報告がございますけれども,約70%というふうに非常に高い汚染率だと思います。それから,砂20グラム当たりの回虫卵数につきましても1.8ということでございます。  この辺は,神戸,そのほか横浜もございますけれども,横浜,東京,神戸,川崎市と,汚染の数値は大体似ているんですね。その辺の公園の砂場の場所の調査の,例えば市街地でやるのか住宅地でやるのか,田舎の方で比較的農村地帯でやるのか,その辺によっても全然違ってくると思いますけれども,こういう実態が明らかになっているわけでございますので,この辺の実態をやっぱり深刻に受けとめる必要があるのではないかというふうに思います。ですから,そういうことで,本市におきましても衛生管理の面から定期的な検査の実施をする必要があるのではないか。また,有効な対策がやっぱり望まれるわけですけれども,この辺の取り組みについても伺っておきたいと思います。  それから建築局長,ご答弁いただきました優遇扱いの問題ですけれども,今,答弁がありましたように,川崎市におきましては優遇区分を10区分設けている。他都市におきましては13区分設けている自治体があるんです。それから募集戸数における優遇扱い戸数,これは申し込み時点だそうですけれども,川崎市は47%,他都市では72%なんです。こういうようなこともありますし,当選率の問題にしましても,川崎市は4人以上の家族が同居する場合には当選率が3倍というふうになっておりますけれども,他都市におきましては4人世帯が入居申し込みされる場合の優遇扱いですけれども,当選率が5倍ということと,それから5人以上世帯につきましては7倍,それから建設省通達にもございますように,多子世帯,18歳未満の児童が3人以上いる家庭につきましては,やはり7倍というふうに,こういう事例があるわけでございます。ですから,そういう事例をとらえて,この辺の優遇枠の拡大というのは,現在,答弁でも検討しているということでございますけれども,結論と実施時期,この辺をお答えをいただきたいと思います。  それから,2種住宅につきましては,住宅困窮度を調査して選考委員会で決定をしているということでございますけれども,具体的に現在は何をもとに困窮度をはかっているのか,この辺伺っておきたいと思います。以上です。 ○議長(野村敏行) 環境保全局長。 ◎環境保全局長(長谷川陸郎) 児童公園の整備についての幾つかのご質問でございますけれども,まず児童公園の配置につきましては,ご指摘のとおりの公園の規模等の問題もございますが,現在,先ほど申し上げましたとおり,25ヵ所の公園のない地域への設置を最優先に取り組んでいるところでございます。  次に,借地公園につきましては,国において,500平方メートル以上の土地を20年以上,都市公園用地として貸し付ける場合におきましては,相続税評価額の40%を軽減する措置が講じられたところでございますので,今後はこうした制度をできるだけ活用してまいりたいと考えております。  次に,宅地化される農地を公園用地として使用することについてでございますが,必要な箇所につきましては,関係部局との調整を図りながらその確保に向けて努力をしてまいりたいと存じます。  次に,公園の砂場の衛生管理についてのご質問でございますが,近年,動物を飼っている市民の方々がふえたため,一部ご指摘のような砂場の衛生問題も起きているのが実情でございます。その対策といたしましては,愛犬家や愛猫家の方々のご協力をいただくことが必要なことと存じます。その徹底を図りますため,現在でも注意看板の設置なども行っているところでございますが,手洗いの励行,砂の入れかえなど,ご指摘の点を踏まえまして,今後とも衛生管理に対する対策に努めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 衛生局長。 ◎衛生局長(井澤方宏) 砂場におきます定期的な検査の取り組みについてのご質問でございますが,砂場におきます検査につきましては,先ほど申し上げましたように,平成3年度に実施いたしました検査結果に基づきまして,犬や猫を飼っておられる飼い主の方に対しての駆虫の徹底や砂場でふんをさせないなどの散歩時のマナーについて,正しい飼い方のパンフレットやプレートなどを用いまして指導をしているところでございます。また,お子様をお持ちのお母様方を中心に,砂場などで遊んだ後の手洗いの励行などについて啓発をしているところでございます。  次に,砂場の検査につきましては,今後,疫学的な手法を用いたモニタリング調査を検討してまいりたいと思っております。また,正しい飼い方などにつきましては,なお一層の普及啓発に努めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 建築局長。 ◎建築局長(戸田重雄) 市営住宅の募集における優遇扱い等についてでございますが,多子世帯を優遇するなど,優遇枠の拡大につきましては,来年度募集に間に合うよう検討をしているところでございます。  次に,第2種住宅の選考方法についてでございますが,申込者が住んでおられる住宅の日照,騒音などの環境,また居住の広さなどの居住の状況,収入に対する家賃負担の割合,そして台所,トイレ等の設備の状況などの各項目について,それぞれの評価を点数化いたしまして,これらをもとに選考をお願いしているところでございます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 大場正信議員。 ◆24番(大場正信) 建築局長,わかりました。優遇枠の拡大につきましては,来年度募集に間に合うよう検討しているということでございますので,その改善を期待をしておきたいと思います。  環境保全局長と衛生局長にもう1点ずつ伺っておきたいと思いますけれども,未設置公園25ヵ所あるわけですね。これの早期解消に対する整備が望まれるわけですけれども,この辺はもちろん財政的な裏づけも当然手当てもしていかなければいけないというふうには理解をしておりますけれども,生産緑地法改正に伴う宅地化申請がされた場所があるわけですけれども,この辺事前の調査で聞きますと,川崎区を除いた20数カ所についてはほとんど宅地化に入っているというふうに説明をしておりますけれども,この辺の用地取得の取り組みについて伺っておきたいと思います。  また,砂場の管理につきましては,手洗いの励行指導,また砂の入れかえなど,当面の衛生管理はそれで結構だと思いますけれども,中長期的にはどういうような考えを持ってこの問題に対処していくのか,この辺をお聞かせいただきたいと思います。  それから衛生局長に,砂場における定期的な検査につきましては,専門的に今後疫学的な手法を用いたモニタリング調査を検討していきたいということでございますけれども,この辺の具体的な内容についてお聞かせいただきたいと思います。以上です。 ○議長(野村敏行) 環境保全局長。 ◎環境保全局長(長谷川陸郎) 公園の未整備地域についてのご質問でございますが,未整備地域の達成等につきましては,可能な限り早期に設置するよう鋭意努力をしているところでございますが,今後におきましては宅地化される農地もございますので,現地調査や関係局との連携を強めながら,その推進に努めてまいりたいと存じます。  次に,砂場の衛生管理の中長期的な対策についてのご質問でございますが,基本的には先ほども申しましたとおり飼い主のマナーの問題と考えておりますが,砂場に犬,猫が入らないように,例えばフェンスの設置や砂場の構造の改善,あるいは砂場にシートをかけるなどの方法が考えられますが,なおよりよい方法について研究をしてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 衛生局長。 ◎衛生局長(井澤方宏) 公園砂場の検査の取り組みの内容についてのご質問でございますが,検査につきましては,市内数ヵ所に定点を設けまして犬や猫の回虫卵の検査と,それから細菌の検査を,季節的な消長を考慮した調査として実施するよう検討してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○議長(野村敏行) 大場正信議員。 ◆24番(大場正信) 環境保全局長,衛生管理についてはしっかりやってください。お願いいたします。  それから,平成2年以降の公園用地の取得箇所は7ヵ所ということですけれども7ヵ所といいますと,平成2年,3年,4年上半期ですよね,そうすると平均しますと年に3ヵ所というふうな形になるわけですけれども,あと25ヵ所残っているということは,計算しますと8年かかるわけですね。そういうことで,生産緑地の関係だとかそれから借地方式の公園整備,こういう問題についてもどうなんですかと聞いたわけですので,そういったものを総合的に勘案して,やっぱり財政的な裏づけをしっかりとっていただいて,早期解消に向けて努力をしていくということが大事だというふうに思いますので,よろしくお願いしておきたいと思います。以上です。 ○議長(野村敏行) お諮りいたします。暫時休憩いたしたいと思いますが,ご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(野村敏行) ご異議なしと認めます。暫時休憩いたします。再開は午後1時といたします。             午前11時50分休憩           ――――****――――             午後1時2分再開    〔局長「ただいまの出席議員副議長とも49名」と報告〕 ○副議長(栄居義則) 休憩前に引き続き,ただいまから会議を開きます。  引き続き一般質問を行います。発言を願います。9番,潮田智信議員。 ◆9番(潮田智信) 通告しておりました2点につき質問させていただきます。  最初に,環境保全局長さんにお伺いいたします。中原平和公園のことなんですが,中原平和公園の各種イベント開催は,であいの広場や野外音楽堂を使って,バザーやガレージセール,リサイクル,また音楽会の実施をしているわけであります。休日ともなれば多くの市民がこういった催し物を利用して買い物をしたりして,また遊んだりして休日をエンジョイしているわけでありますが,一方では平和公園内にあるジョギングコースが駐車場がわりになってしまい,非常に危険なわけであります。貸し出しに当たっては,環境保全局としてはどのように指導しているのか,お伺いいたします。  次に,土木局長さんにお伺いいたします。都市計画道路,東京・丸子・横浜線の拡幅工事についてでありますが,ご存じのように東京・丸子・横浜線は,本市を縦断する尻手・黒川線,苅宿・小田中線,国道409号線と交差し,市域の中央を横断する重要幹線道路でございますが,横浜市境より木月区間は事業がかなり進捗しているようでありますが,丸子通区間は事業の進捗がおくれているために,丸子橋交差点での渋滞が著しく,東京方面への通過にかなり時間がかかります。ひどいときは木月4丁目からずうっと数珠つなぎにつながって,約1時間以上かかるときもあります。経済活動や地域の活性化にも大きな支障となっているのです。町の発展,交通安全等を考えるならば,早期に完成させなければならないというふうに思います。そこで伺いますが,現在の事業の進捗状況と今後の取り組み及び見通しについて伺います。さらには,用地取得に当たっての問題点についてもあわせて伺います。以上です。 ○副議長(栄居義則) 環境保全局長。 ◎環境保全局長(長谷川陸郎) 川崎市中原平和公園内の駐車問題についてのご質問でございますが,この公園内には駐車スペースがございませんので,イベントの主催者に対し所管の公園事務所が許可をする際,荷物の積みおろし以外は車を園内に乗り入れないように指導してきたところでございます。今後,ご指摘のようなことがないよう,管理人による指導の徹底を図ってまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 土木局長。 ◎土木局長(佐藤美好) 都市計画道路の東京・丸子・横浜線の進捗状況等についてのお尋ねでございますが,当路線は横浜市境から多摩川までの延長約3.3キロメートル,幅員25メートルで計画をされておる,市域を横断する重要な幹線道路でございます。このうち約1.4キロメートルが完成をしております。事業の進捗率は約42%でございます。現在,木月地区と丸子通地区の2区間で事業を進めておりますが,特に渋滞の著しい丸子通地区につきましては,平成元年度から丸子橋のかけかえ事業と整合を図るべく事業に着手をし,平成8年度を完成目途に努力をしているところでございます。なお,現在,丸子・中山・茅ヶ崎線との交差点につきましては,交通渋滞緩和に向けての暫定整備について,関係機関と協議を進めているところでございます。  次に,用地取得に際しての問題点についてでございますが,当路線は商業,業務系の建物が多く,移転先あるいは残地での生活再建等の問題が介在をいたしまして,用地取得の交渉に日時を要しているのが実情でございます。当路線の重要性を踏まえまして,今後とも地権者のご理解,ご協力をいただきながら,早期完成に向けて努力してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 潮田議員。 ◆9番(潮田智信) それでは,再質をさせていただきたいと思います。最初に環境保全局長さん。今までイベントの主催者に対し,荷物の積みおろし以外は車を園内に乗り入れないように指導してきたところでございますが,と答弁書にありますが,ずうっと長い間いろいろ催し物をやっているんですけれども,ずうっと何年も前からこのような状態だったわけであります。特にことしに限っては,6月の催しのときは,ジョギングコースに車をずうっと縦に並べてしまって,せっかくジョギングをやりにきたり,あと休日を利用して幼い子供を連れてきたときに非常に危険なわけであります。今後は管理人による指導の徹底を図っていくとのことですが,逆にそれでは伺います。今までジョギングコースに車をとめていた荷物の積みおろしなんですが,積みおろしが完了したときの車はどこにいくんですか。駐車するところがなくて路上駐車でもしたら,もっともっと危険だと思いますが,幸いにして平和公園に隣接する高校や川崎市平和館の駐車場を借りることはできませんか,伺いたいと存じます。  それから,土木局長さんにはこれは要望したいと思います。用地取得の問題点でありますが,東京・丸子・横浜線は,元住吉,市ノ坪,新丸子の商業地,また各種の企業や工場などの建物が多く,移転先などの生活再建等の問題があり,日時を要しているのが実情であるということであります。こういった議論になると必ずいつもなるんですが,代替地が必ずクローズアップされてくるわけなんです。木月地区12件,丸子通が33件もある。何代もこの土地で生活をし,商売をしている人がたくさんいる。道路拡幅はしようがないにしても,せめて同じ場所で,そうでなければ同じ区内に住んでいたい。これが住民の本当の願いなのであります。先ごろ新聞報道等で,川崎市に土地を売りたいという希望がたくさんあるわけであります。したがって,これから川崎縦貫道や東西道路などの事業を着手するときを考えてみますと,市長,今が千載一遇のチャンスだと思うんです。財源的な確保もあると思いますが,そこのところをよろしくお願いしたいというふうに思います。首を振っていただければいいと思います。 ○副議長(栄居義則) 環境保全局長。 ◎環境保全局長(長谷川陸郎) 駐車問題についてのご質問でございますが,荷物の積みおろし後の駐車問題につきましては,公園管理者が公園以外に駐車場を確保することは大変難しいというぐあいに実は考えてございます。したがいまして,運搬車両につきましては必要最小限にしていただくよう,指導の徹底を図ってまいりたいと存じます。  なお,駐車場の確保につきましては,今後,イベント主催者と調整をしながら対応に努めてまいりたいと,このように考えます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 潮田議員。 ◆9番(潮田智信) 最後にこれも要望なんでありますが,市長も皆さんもよく聞いておいてください。平和公園でいろいろな催し物を行うということは,人がたくさん集まって地域の活性化にもつながりますから,大変喜ばしいことだと思います。やはりこういったイベントには駐車場問題が不可欠なんですね。平和公園の前の東京・丸子・横浜線は,先ほど土木局長が平成8年度を目途に完成したいという強い決意を述べました。絶対できると思います。したがって,完成すると今以上に平和公園の利用頻度が多くなるわけであります。そうすると,イベントを開催する駐車場の問題がまた再燃してくるわけですから,さすが川崎市は市民のイベント開催にもちゃんと駐車場対策などがしっかりしている,と言われるような行政を目指さなければいけないというふうに思います。  車だってそうだと思うんですね。最初は車の廃車というのはそれぞれの業者さんがやっていた。ところが,このごろ放置自動車がふえてきたものですから,今では責任を持ってメーカーが対処するような話にもなってきております。したがって,平和公園を貸すときにだって,駐車場の手当てぐらいしてあげないと本当はいけないと思うんです。イベントをするわけですから,本当は駐車場がなければいけないというふうに思うわけです。それが市民のための行政だと思いますので,よろしくお願いして,これはまた続き物でどんどんこの後もやっていきたいと思いますので,よろしくお願いしまして,質問を終わります。 ○副議長(栄居義則) 41番,中川啓議員。 ◆41番(中川啓) 通告をしておりました2項目につき,1間1答方式で質問をさせていただきたいと思います。  まず最初に企画財政局長,本市の新総合計画素案,21世紀川崎新時代に向けての市民討議資料の内容について伺います。21世紀に向けた新しい都市づくりを実現していくための5つの基本方向の中で,4番目の創造発信都市づくりの項目で,新しい価値と情報を発信できる都市づくりとあります。現在,日本を動かしている国内情報の発信都市,これは経済学者等のデータによりますと,東京が70%出している。大阪が10%だと。その他の都市で20%で,これで日本の情報がぐうっと中でいろんな動きをしている。東京一極集中という,70%の情報量ということで分析をしておりますが,現状の本市としての情報発信量はどの程度あるのか,自己評価をお伺いいたしたいと思います。また,本市として全国に発信している評価のできる情報として何があるのかをお伺いいたします。 ○副議長(栄居義則) 技監・企画財政局長。 ◎技監・企画財政局長(西山節雄) 本市の情報発信量についての自己評価と評価できる情報についてのご質問でございますが,本市は首都圏における物づくりの拠点として,また,全国的にも枢要な産業都市として発展をしてきてございまして,今また全国屈指の研究開発機能の集積を見る新産業都市としての側面もございます。こうした点からも,首都圏のみならず,我が国及び海外へも情報の受発信が活発に行われているところでございます。  また,行政施策の面におきましても,総量規制方式を全国で初めて導入いたしました公害防止条例を初め,環境アセスメント条例あるいは各種の福祉施策の展開などについての評価は大変高いものがございますし,最近では市民オンブズマン制度や環境基本条例,また別の面では川崎総合科学高校なども時代を先取りする施策として注目をされてございます。  今後は,ソフト面では,川崎の特性を生かした文化施策の展開や都市としての魅力の創造をさらに進めていくとともに,ハードの面では都市としての自立機能の拡充に向けて,地域拠点や交通などの都市基盤の整備,新時代に向けての臨海部の整備を進め,ご指摘のような新しい価値と創造を発信できる,活気あふれる都市づくりを目指していきたいと考えてございます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 中川議員。 ◆41番(中川啓) 創造発信都市づくりの展開は理解いたしました。ここでちょっと再質問を願いますが,21世紀の川崎新時代に向けての都市づくりの全体像の評価。近年,市民の声として,隣の横浜,それから千葉が破竹の勢いで伸びているということをよく耳にします。現状の情勢で,都市の強弱という判断はどのような要素で決まるのか,企画財政局長,新総合計画の部局の責任者としてその考え方を再度お示しくださいませ。 ○副議長(栄居義則) 技監・企画財政局長。 ◎技監・企画財政局長(西山節雄) 新総合計画素案についての再度のご質問でございますが,都市の評価につきましては,人口の規模や財政力,あるいは社会資本の整備状況などとともに,歴史的,地理的条件などによる地域の特性などがございますし,一概には申せませんが,そこに住み,働き,集う多くの人々が共感する,豊かで質の高い都市社会を実現していくことが何よりも必要ではないかと考えてございます。いずれにいたしましても,21世紀の新時代にふさわしい風格と魅力ある都市の実現に向けて,今後も努力してまいりたいと考えてございます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 中川議員。 ◆41番(中川啓) ご答弁ありがとうございました。私はきょう本市の情報発信の評価について質問しましたけれども,先ほど小泉議員の方からもちょっと質問の中にありましたんですが,ちょうど本日,NHKの1チャンネルの総合放送で「首都圏スペシャル」を放映している中で,午前6時58分から始まり,夜の9時までの間に「川崎新時代」というテーマで5回にわたり現状の川崎市を紹介していただいておるというようなことでございますけど,NHKさんが「首都圏スペシャル」で本市を取り上げていただいたことは,それだけの評価をしてもらっていると判断をしておるところでございます。朝の放映で新総合計画作成素案が紹介されましたけど,市民の皆さん及び関東地区の首都圏の人々がずうっと見ていると思います。これは「首都圏スペシャル」ですから関東地区だけだと思うんです。そういう人が見ておりますので,きょう1日の放映の反響がどうであったかというのを,ぜひ後日フォローしていただいてお聞かせ願いたいと思います。これは市民局の広報部になると思いますので,市民局長,ひとつよろしくお願いをいたします。  ちょっともとに戻りますが,本市の新総合計画素案についてはこれから具現化されるわけですが,21世紀に入ったときに市民の皆様の声として,当時の市長の施策はすばらしいと言われるような,また,我々行政を知っている者から言わせると,市長の考えもあったかもしれないけど,当時,西山さんという非常に優秀な企画財政局長がいらっしゃって,この人が各部局を取りまとめたんだと,その結果が今出てんだと言われるような,今,素案でございますけど,これから具体案というものを作成していただけるように要望しておきます。  また,実現に向かっては,やはり2つのポイントがあると思います。取りまとめ組識の形成と,それから財源の確保だと思います。この2大要素というものがこれから展開していく中では,取りまとめの組織の強化,それから財源確保,これは今そこにお座りになっている市長と両助役の役割だと私は決めつけちゃいます。ぜひお3方,ひとつその面でよろしくお願いしたいと思います。  続きまして,ちょっと各論に入りますが,都市整備局長にお伺いをいたします。東京湾横断道路等における公的交通機関の導入について質問いたします。東京湾横断道路が現在急ピッチで,今の予定ですと平成7年度を目標に工事が進んでおりますが,本道路を利用した千葉県と川崎を結ぶ公共的交通機関導入計画の具体的計画を公表する時期に来ていると考えております。本件に関し,現在の取り組み状況についてお伺いをいたします。 ○副議長(栄居義則) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(中原國雄) 東京湾横断道路への公共的交通機関導入の現在の取り組み状況についてのご質問でございますが,東京湾横断道路につきましては,そのメリットを市民等が広く享受するためには,高速バスの運行等,横断道路の公共的な活用がぜひとも必要であるとの考え方がございます。現在,建設省と関係の自治体で横断道路に高速バスが運行された場合を想定いたしまして,その受け皿となる高速バスのターミナル整備のあり方等について,基礎的な検討を行っているところでございます。本市といたしましても,この検討の結果を踏まえまして積極的に取り組んでまいりたいと,このように考えております。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 中川議員。 ◆41番(中川啓) ちょっと再質問させていただきます。東京湾横断道路における現在の取り組みについてはわかりました。さらに関連して伺いますが,東京湾横断道路に連結する川崎縦貫道路に対し,横断道路を経由して乗り入れる,また縦貫道路を経由して本市の拠点から他都市への公共的交通機関導入は考えておられるのか,お伺いいたします。 ○副議長(栄居義則) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(中原國雄) 横断道路を経由して川崎縦貫道路への乗り入れ,また川崎縦貫道路を経由した公共的な交通機関を導入することについてのご質問でございますが,川崎縦貫道路等の高速性の高い道路へ公共的な交通機関を導入することは,本市域内の各拠点を育成する上からも,移動性あるいは機能性等を向上させるものと考えられます。したがいまして,このことは本市の目指すべき多角ネットワーク型の都市構造を構築するに資するものでございまして,今後の道路整備あるいは拠点整備の状況を見定めながら前向きに検討する必要があると,このように考えてございます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 中川議員。 ◆41番(中川啓) 今のご答弁ありがとうございました。本市の横との連結するアクセスについては,鉄道では小田急とか東急,JR,京急,道路としては北の方から東名,第3京浜,首都高,横羽線,それから今度できる湾岸線と,非常に便利な横の体系になっておりますね。縦の動脈としての東京湾横断道路,川崎縦貫道路は,21世紀の川崎新時代を迎えるに必要不可欠なアクセスであることは,市民の皆さん,我々も十分考えているところでございます。  本市の縦へ人が動く,移動するということが活発になれば,本市が発展するということはもう目に見えていると考えておりますが,いずれにせよ今後の展開としては,今,東京湾横断道路へ公共的なバスなりの路線を考えておりますと。いろんな難しいことはあるかもしれません。要は平成7年3月末,今の公表ではですね,そこで東京湾横断道路ができますと。そこにバス路線の認可をしましたといっても,これは私鉄が入るのかそれとも市営バスが入るのか,これからのことだと思います。ですけど,要はその先ができなくちゃ,私鉄が入るとしても――先ほど企画財政局長に私はお聞きしましたけど,東京がそれだけ情報のいわゆる拠点になっているわけですね。そしたら,木更津の方からバスがずうっと来て,それで,浮島に来ましたと。浮島から川崎に入らずに右折れして第2羽田空港に回っていく。それで東京の都心の路線を,要は申請しちゃうと。これは何だといったら,第1期の縦貫道路がそれに間に合わないからと。これはぜひ土木局長,全力をもってやってくれなくちゃ,川崎駅までの認可が取れない。こういう事態というものがあるというようなことです。あそこで右折れになったら,何にも川崎にはメリットがないんですね。それだけ東京というのは,私鉄のバスなんかには魅力です,東京へアクセスを結ぶというのが。これをぜひ土木局長にはお願いしておくところでございます。  それからもう1つは,川崎区を中心に臨海部で働いている方々が,今,千葉からフェリーで通っている方が,サラリーマンの方で,この間市民局に調べていただいたら大体300名強いるというようなところでございます。この人たちは,縦貫道路ができたときに本当にバスで通えるのかなと。それから,市役所の職員の皆さんでも例にとってみれば,平塚とか藤沢なんかから通ってきているよりは,これからそこにバスが通ったら,千葉の木更津のあたりにでっかい御殿を建てて通ったら30分で通えるというようなね。そういうことになりますよね。今,土地の価格も全然違います。そういうことで,早くこれ,やはり川崎で働いている人たちのためにも,そういう計画というのはきちっとやっていただかなくてはいかぬと思います。  これは,素案の21世紀に向けてという市民討議資料の29ページの総合交通体系の整備という中の一番下にちょこっと書いてありますね。これを私見つけちゃったんですけどね。東京湾横断道路高速バスの導入促進と。これは本当にね,先ほどの話に戻りますけど,縦貫道路にぜひ乗っけてほしいんですね。それで,やはり川崎のいわゆる都心に結びつけてほしいというようなところ,これをぜひお願いをいたしておきます。  それから,都市整備局長のご答弁の中で,高速バスターミナルの整備はこれから非常に難しいと思います。これは非常に難しい問題と私も考えますので,今言ったような形で,民間のバスそれから公営のバスと,これからしのぎを削るようになると思いますので,後追い行政にならないように取り組んでいただけることを要望して,質問を終わります。 ○副議長(栄居義則) 16番,千葉美佐子議員。 ◆16番(千葉美佐子) まず,通告してありました中学校部活動指導の手引きの見直しについて,教育長に伺います。いつもタイミングよくその日の新聞に出されますが,けさも出ておりました部活動見直しについて,私は3月議会で学校週5日制導入による土曜日の部活動について,勝利主義の加熱を懸念する市民の声が出ているので,土曜日は部活動をしない日とするよう要望してまいりましたが,どのように取り組まれていますか,伺います。  次に,同じく3月議会で,生徒,保護者の声を反映した見直しとなるようアンケート調査の実施をお願いしてありました。事前のやりとりの中で,実施されたアンケート結果をいただきましたが,生徒,保護者,教員の3者,それぞれの立場から部活動の問題点や改善策が明確に出されており,アンケート調査方法については高く評価しております。  そこで伺いますが,このアンケート調査は検討委員会の中でどのように生かされていくのか。また,今後のタイムチャートについてお聞かせください。さらに改正後,中学校部活動指導の手引きの配布方法について伺っておきます。 ○副議長(栄居義則) 教育長。 ◎教育長(大熊辰熊) 中学校の部活動の手引書の改定と学校週5日の土曜日の部活動の扱いについてのご質問でございますが,初めに休日となります土曜日の部活動の扱いにつきましては,この日を部活動日としないように指導をしてきたところでございます。  次に,部活動手引きの作成委員会では,生徒,保護者,教員にアンケート調査をお願いをいたしまして,ただいまその集約ができた段階でございますので,今後,これをもとにいたしまして考察を進めてまいりますが,その中で調査の結果を手引書の中に反映させてまいりたいと考えております。部活動指導の手引書は見やすく,わかりやすく,活用しやすいQ&Aの方式で改定を進めているところでございます。また,部活動指導の手引書作成委員会の今後の予定といたしましては,アンケートの考察を11月を目途に,それから抽出作業を来年1月までには完了いたしまして3月下旬には完成して各学校に配布してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 千葉議員。 ◆16番(千葉美佐子) 教育長,休日となる土曜日の部活動については,1日活動はしない日というふうに指導されておられるようですが,実際には午後の部活動を実施しているところもあり,徹底されていないのが現状であります。アンケート結果からも,それを望む声が,生徒,保護者,教員ともに出されておりますので,さらに指導を徹底していただくよう強く要望しておきます。  次に,再質問いたします。部活動の見直しの視点や今後のあり方,またアンケート結果など,保護者への情報提供については「教育だよりかわさき」を活用していただきたいと思いますが,お考えをお聞かせください。  次に,アンケート結果の中で,生徒が困ったり悩んだりしていることの1つに,生徒の意見を聞いてくれないこと,また保護者からは,保護者と顧問との話し合いの場が少ないことが挙げられております。本来,教育の場は教師,生徒,保護者がそれぞれの立場から意見を出し合い,議論し,合意形成を図りながら民主的に運営されなければならないと考えます。部活動においてもそのことを指導していくことが大切だと思います。しかし,学校現場では先生に意見を言うのは10年早いと言われたケースや,本来自発的活動である部活動が全員参加を強制されたり,退部したくてもなかなか認めてもらえないケースがあるなど,生徒と教員が対等に話し合えない実態があります。現在の部活動指導手引きの中に部活動の管理という項目があり,生徒を管理するという言葉が数ヵ所で使われておりますが,このことについてどのように検討されていますか。また,部活動の運営指導をどのように見直されるお考えか,伺います。 ○副議長(栄居義則) 教育長。
    ◎教育長(大熊辰熊) 中学校の部活動の指導の手引書の改定についてのご質問でございますが,初めに部活動の見直しの視点や今後のあり方について,保護者の方への伝え方でございますが,各学校の部活動の保護者会や「教育だよりかわさき」などを利用しまして,望ましい部活動についてのご理解を深めていただくことを考えております。  次に,部活動の運営指導についてでございますが,現在,各学校におきまして部活動保護者会などを通しまして,保護者の方からのご意見を伺ったり,部活動ミーティングなどを開く中で,生徒からの意見を聞きながら運営をしているところでございます。現在,改定を進めております部活動指導の手引きにおきましても,部活動は生徒が管理されるという視点からではなく,生徒が自主的,主体的に参加して活動をするという視点から運営されることが大切であると考えております。したがいまして,手引書における用語の記述におきましても「指導」という用語で記述をいたしまして,生徒や保護者の意向を反映した運営指導に努め,生徒の自主的,実践的な態度を育成するようにしてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 千葉議員。 ◆16番(千葉美佐子) 教育長,中学校部活動の手引書には「管理」という言葉から「指導」に改め,生徒を管理するのではなく,生徒の主体的な運営が大切にされるよう指導していきたいとの答弁がありました。ぜひそのことが教育現場で徹底されますよう強く要望しておきます。  また,アンケート調査の中で出されました部活動の改善すべき項目については,長過ぎる練習時間,長期練習,多過ぎる休日練習,上級生との人間関係,顧問の負担軽減など,検討すべき課題が多く出されております。十分検討していただき,見直しの中に生かされるよう,これも要望しておきます。  次に市民局長に,市民事業の支援,育成についてお伺いいたします。3月議会で市民事業の啓発として,対象を女性だけではなく,男女ともに中高年者も対象とした講座やシンポジウムなど積極的な取り組みを要望してまいりましたが,どのように検討されていますか,お聞かせください。また,今後どのように進めていかれるのか,お考えを伺います。 ○副議長(栄居義則) 市民局長。 ◎市民局長(木口榮) 市民事業に対する支援についてのご質問でございますが,昨年度より専門の相談員に委嘱をいたしまして,市民事業を起こす際に相談窓口を開設をして,その相談に応じながらアドバイスをしてきたところでございます。また,講座等の開設につきましては,市民事業のあり方や実例,あるいは経営上の基礎的知識などの面を中心といたしました内容で,本年の11月末に広く市民各層の参加を得まして,市民事業を始める人たちのために入門セミナーを開催してまいりたいと存じます。現在,そのセミナー開催に向けまして,具体的な準備を進めているところでございます。今後の市民事業への支援策の展開につきましては,これまでの市民事業相談での相談内容の分析やただいま申し上げましたセミナーでの成果などを踏まえまして,具体的な検討を進めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 千葉議員。 ◆16番(千葉美佐子) 市民局長,11月にセミナーを開催する予定で具体的な準備が進められているとのことですので,市民とともに期待をしております。今後の支援策については,セミナーの成果を踏まえて具体的な検討を進めてくださるとのことですので,市民局長に要望しておきます。  市民事業の支援をしている自治体は川崎市の相談窓口を初め,山口県では支援貸し付けや金融機関への支援アドバイザーの配置,また神奈川県では,市民事業起業家支援システム調査委員会が設置されたと聞いております。市民事業を始める人のほとんどが事業経営について素人であります。会計,法律,マーケティング,税務など,事業化するための基本的なノーハウをアドバイスすることが,市民事業を支援する上で重要な課題であります。また,成功している事例の共有化を図り,日常的な経営のアドバイスも必要であります。さらに,事業化するための貸付援助が求められております。これらの支援策も含め検討していただけるよう要望しておきます。  続いて,市長にお伺いいたします。非営利団体による市民事業は150年ほど前,欧米諸国で広がり始めまして,日本でも生産より生活を,競争より共生を,効率より公正を価値とした新しい働き方として,NHKの特集でも紹介されるなど,全国的に着実に広がり始めています。職種についても環境,福祉,人権,国際交流と多岐にわたり,地域社会が抱える問題を市民みずから継続性を持って解決していくため,事業化をしております。まさに市民自治であります。今日,私たちが直面している問題は,急速に進む高齢化や地球規模の環境問題など,市民生活に密着しており,多様化,複雑化したニーズに対応するには,これまでの画一的な行政サービスや企業活動だけでは対応できず,公共での行政による限界性は明らかであると思います。それらの問題を解決するには,行政に要求するだけの市民から,自発的に地域の問題を解決する市民による自治の拡充が必要であると思います。今後の自治体にとっては,市民と行政との役割分担を明確にしていくことが重要課題であると考えます。市民事業をどのように位置づけ,今後支援していかれるのか,市長のお考えを伺います。 ○副議長(栄居義則) 市長。 ◎市長(髙橋清) 市民事業についての考え方,そういうご質問でございますが,市民事業というのは第四セクターという呼び方をされているそうでございますけれども,福祉とか医療,保健,環境などの分野で,地域に密着して,地域での担い手として市民みずからが社会的に有用な事業を起こして活動されるものと,そういうご説明がございましたが,そのとおりかと思います。また,これらの活動は,21世紀の市民社会を展望する新しい働き方として期待をいたしまして,支援策につきましては関係局に調査,検討をさせてまいりたいと,このように存じます。 ○副議長(栄居義則) 千葉議員。 ◆16番(千葉美佐子) 市長から市民事業について,21世紀の市民社会を展望する新しい働き方として期待して,支援策についても調査,検討していただけるとのことで,市民が元気の出る答弁をいただきました。市民事業の支援,育成システムの確立に向けて期待をしておりますので,どうぞよろしくお願いいたします。  次に,ボランティア情報誌の活用について,民生局長に伺います。代表質問の中で,ボランティア情報を一本化した情報誌の発行に向け取り組んでいただけるとの答弁をいただきました。ボランティア活動は本来,本人の自発性に基づいて活動されることが望ましいと考えます。そこで,発行されたボランティア情報誌の活用方法については,公共施設や市民が利用しやすい地域の場所に積極的に置いていただくことを提案します。また,現在,小中学校で児童生徒のボランティア活動普及事業に取り組まれているところがあります。そこで,休日に生徒が自主的にボランティア活動に参加するための情報として,生徒へ配布することを提案いたしますが,お考えをお聞かせください。 ○副議長(栄居義則) 民生局長。 ◎民生局長(冨田三郎) ボランティア情報誌の配布先についてのご質問でございますが,ボランティア情報誌はその性格上,市民の方々が身近に手にし,利用できるものが望ましいわけでございまして,ご提案いただきましたとおり,公共施設や学校,あるいは市民の皆様が利用しやすいところに配布しておくことが必要と考えます。したがいまして,関係機関との調整を図りながら,ご提案の趣旨に沿いまして検討してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 千葉議員。 ◆16番(千葉美佐子) 関係局と調整を図りながら検討していただけるとの前向きな答弁をいただきましたので,2点だけ要望させていただきます。  まず,この情報誌の活用方法については,生徒への配布だけではなく,学校週5日制に向け,家族でボランティア活動をするときの情報として,また,企業から社会貢献としてボランティア活動の問い合わせがあると聞いておりますが,これらの活用も含め,検討をしていただくことを要望しておきます。さらに,ボランティア活動の助成金や福祉基金などの情報を一本化し,情報誌に掲載していただけるよう,あわせて要望しておきます。  最後に市長に,新川崎地区都市づくりについて要望いたします。先日,大宮操車場跡地の開発は原点に戻って計画を見直すことが決まりました。その計画を担当するユーアンドアイプラン推進室に電話をかけ,話を伺いました。まず最初におっしゃったことは,都市計画とは何かということを埼玉県民とともにじっくり考え,ドームやメッセといったイベント施設案を練り直したいということでありました。今,市民が何を必要としているのか,将来にわたって市民のためになるものは何なのかを考えるよい機会を与えられたと,行政のお1人は熱っぽく話しておられました。今日,ドームに代表されるイベント開催を含めたスポーツ施設の出現が市民に何をもたらすのか,よく考える必要があると思います。大宮操車場跡地のように,ほとんど民家に接することもなく,そして当然のことながら住民の反対もなかったドーム建設案でさえ,今,都市計画を基本から見直すことが,市民のみならず,行政に携わる人からも歓迎されています。市民利用施設と言われながら,その実,市民が利用するには1時間10万円もかかり,24時間対応が可能であるエキサイティングなイベント施設が本当に必要なのか,未来の人々に恥じない町づくりを,いま1度考えなければならないときであると考えます。懇談会で取り上げられます市民の声も含め,十分検討していただきたく,市長に強く要望しておきます。以上で私の質問を終わります。 ○副議長(栄居義則) 30番,笠原勝利議員。 ◆30番(笠原勝利) 2点についてお伺いいたします。  まず住居表示について,都市整備局長さんにお伺いいたします。先日,第4委員会の委員長さんよりの報告によりますと,住居表示は住居表示の進んでいない区より重点的に行うとのことでした。麻生区は現在,53%の実施率で,市全体平均の57%に近い状況にありますが,王禅寺,上麻生地区は20年前に,山また山の山を崩して,谷また谷の谷を埋めて宅地開発がされた場所であります。1つの番地が広いことと,昔の地番は山の尾根や川,または山の細い道等で分けてありました。宅地造成によって道路も変わり,すっかり整備された宅地に家が建ち,造成後は隣が上麻生でうちが王禅寺,そしてそのまた何軒か先が上麻生というようなところがあり,そこに住んでおられる方はもちろん,そこに仕事等で携わられる方にとっても大変にわかりにくく,早く住居表示の整備をしてほしいと願っておられます。そこで,今後における市の住居表示に対する方針を伺っておきます。  次に,橋の景観整備につきまして,土木局長さんにお伺いいたします。川崎市にも北部を中心に大小いろいろな橋がありますが,橋は毎日そこを通って育った市民,特に子供たちには特別の思い出がありますし,また深い歴史もあろうと思います。具体的な実例では,麻生区高石に二枚橋という小さな橋がありますが,昨年橋を改修する計画が示されたときに,地元から,弁慶由来の橋であり,欄干のデザインに配慮してほしいという要望が出きれました。早速,麻生の土木事務所に相談をしましたところ,土木事務所の方が積極的に動いていただき,資料を集めたり,地域の多くの人の話を聞いてくださり,その意向を取り入れ,すばらしいデザインで欄干ができ上がりました。今では地域の方に大変喜ばれております。近年は市街化が進み,川が暗渠になり,橋の数も減っているように見受けられますが,それだけに残っている橋を大切にする必要があると思います。そこで,橋梁の点検等も実施されているようですが,橋の改修に当たっては,ガードレール等の無味乾燥なものはできるだけ早く地元の意向を聞いて,子供たちの思い出に残るようなデザインで整備していただきたいと考えますが,計画と考え方をお聞かせください。以上です。 ○副議長(栄居義則) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(中原國雄) 麻生区上麻生,王禅寺地区の住居表示の実施についてのご質問でございますが,上麻生,王禅寺地区は区域的にかなり広く,その上,当地区の歴史的な経過もございまして,ご指摘のように飛んでいる番地や欠番となっているところ,また枝番などの入り組み等により,住所番地が比較的わかりにくくなっておりますので,私どもといたしましても早急に住居表示を実施する必要性があると,このように認識しております。  また,住居表示を実施していく条件整備につきましては,やはり地元の皆様のご理解,ご協力が第1に必要でございます。いずれにいたしましても,市と地元の皆様が協力一致いたしまして積極的に対応し,実施に向けて努力してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 土木局長。 ◎土木局長(佐藤美好) 橋梁の景観整備についてのお尋ねでございますが,ご指摘のような景観整備も大切なことであると認識をしております。昨年度整備をいたしました高津区の二ヶ領用水にかかる大石橋あるいは浜田橋は,郷土の歴史や文化にちなみまして,地元のご意見等を取り入れまして,これらを基調とした景観の整備を図ったところでございます。今後につきましても,新しい橋はもとより,拡幅あるいは改修等の整備に当たりましても,できる限り地元のご意向を聞くなどして,郷土の歴史や文化と地域の景観に配慮した整備を行ってまいりたいと考えております。以上です。 ○副議長(栄居義則) 笠原議員。 ◆30番(笠原勝利) 都市整備局長さんには王禅寺,上麻生地区のことをよくご理解いただいておられるようですので再質問はいたしませんが,どうか今後,地元からの要望がなければやらないという行政でなく,積極的に行っていただきたいと考えますし,また,実施するに当たりましては難題があろうかとは思いますが,1人でも反対があったらやらない,できないでなく,粘り強く実施されますことを要望させていただきます。  次に,土木局長さんには,地元の意向を聞いて郷土の歴史,文化を考慮し,橋の改修等の時点には積極的に景観を考えた欄干の整備を進めてくださるとのお考えを示していただき,ありがとうございます。これで私の質問は終わらせていただきます。 ○副議長(栄居義則) 50番,鈴木叡議員。 ◆50番(鈴木叡) 4点伺います。まず総務局長ですが,市の職員の採用についてであります。とりわけ身体障害者の雇用についてですけれども,自主目標の到達状況及び受け入れの環境づくりへの努力,並びに精神薄弱者を障害者雇用の枠の拡充で雇用率を高めることについてお聞きいたします。  次は,公園の新設についてですけれども,環境保全局長に伺っておきます。子供が安心して遊べる児童公園の要望は切実であります。配置基準から見まして,各行政区比較で高津区が一番おくれております。用地取得などに特別尽力していただくよう求めておきましたが,新設の見通しも含めて対応を伺っておきます。  次は,土木局長に浸水地域の解消について伺っておきます。昨年夏の大雨の際に,高津区で唯一の床上浸水となった下作延の平瀬第2踏切付近及びJR津田山駅踏切で電車が不通となるなどの被害が起きました。平瀬川流入口水門から一定区間水路改修が行われたわけでありますが,浸水箇所には至らずに,さらに津田山駅の上流域では総合文化施設の道路づくりが行われるなど,住民から浸水の心配が改めて出ております。浸水解消対策について伺っておきます。  最後に,都市整備局長に障害者に優しい町づくりについて伺っておきます。溝口駅北口再開発事業に絞りまして伺いたいと思いますが,これまでの議会で,既に障害者などに優しい施設づくりとするために,実施設計段階で関係者団体等とよく協議をし,設計に生かすとの答弁を得ております。経過を見ますと,肝心のところで関係者の願いが満たされていないように思います。そこで伺いますが,バス,タクシー乗り場で,横断歩道の設置が強く望まれていると思いますが,なぜかなえようとされないのか。また,幹線道路とペデストリアンデッキの接合部でエレベーター設置も必要との指摘があります。方策について伺っておきます。以上です。 ○副議長(栄居義則) 総務局長。 ◎総務局長(深瀬松雄) 本市職員の身体障害者及び精神薄弱者の雇用についてのご質問でございますが,本市職員の障害者雇用につきましては,昭和57年度を実施初年度とする10ヵ年計画で雇用率3%の目標を設定し,以後その達成に向けて努力してきたところでございます。目標達成の10年目に当たる今年度の雇用率は,市長事務部局2.87%,全市では2.80%となっております。今後とも障害者の方が1人でも多く安心して受験することができるよう,職場環境の整備改善や職員全体の意識の改革を図り,受け入れ態勢を充実させ,目標達成に向け一層努力してまいります。  また,精神薄弱者につきましても,その能力に合った職につくことを通じて,職業生活において自立することを促進することは,大変重要なことと考えております。本市では現在8名の精神薄弱者を雇用しておりますが,この雇用実態を踏まえ,身体障害者雇用の枠内で今後とも精神薄弱者にふさわしい職域の開発と受け入れ態勢を整え,その雇用に努力してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 環境保全局長。 ◎環境保全局長(長谷川陸郎) 児童公園の設置についてのご質問でございますが,当面,公園を必要とする地域は,現在,全市で25ヵ所でございますが,ご指摘のとおり高津区におきましては12ヵ所ということでございます。そのうち平成4年度で1ヵ所の用地を取得いたしましたが,平成5年度以降につきましても4ヵ所が設置される予定でございます。残りの地域についての今後の対応でございますが,地権者の協力が得にくいなど幾つかの問題もございますが,借地方式による用地の確保,生産緑地に伴う宅地化する農地あるいは空閑地など,今後あらゆる土地情報をとらえ,関係局とも連携を強めながら,積極的に児童公園の設置に努力をしてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 土木局長。 ◎土木局長(佐藤美好) JR南武線の津田山駅周辺の浸水地区の解消についてのお尋ねでございますが,津田山駅前踏切から線路に沿って平瀬川に注ぐ水路の整備についてでございますが,下流部につきましては,雨量強度時間当たり50ミリ程度の雨に対応できるよう改修をしたところでございます。  次に,駅ホームと並行した中流部につきましては,排水施設の構造やJR南武線との用地管理問題もございますので,今後,JR側と協議しながら改善方法について検討をし,浸水の解消に向け努力してまいりたいと考えております。  また,津田山駅の上流部につきましては,総合文化施設に伴う道路拡幅と同時に,この区間の下水道管の布設がえと,津田山駅前の横断部の改良をあわせて今年度より行ってまいることになっております。  なお,総合文化施設関係につきましては,開発に対する流出抑制といたしまして,1ヘクタール当たり600立方メートルの雨水貯留施設を設置いたしますので,開発による流出増はないものと考えております。その他公共施設等についても,今後,雨水流出抑制策を検討し,浸水の解消に向けて努力してまいります。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(中原國雄) 溝口駅北口地区の市街地再開発事業における身体障害者対策についてのご質問でございますが,当再開発事業におきましては,市民の安全性,利便性そして快適性を確保するため,JRと東急の溝の口駅,同駅前広場及び再開発ビル等を結ぶペデストリアンデッキを有効利用することによりまして,人と車のいわゆる歩行者帯と車両の交通帯の分離を図るよう計画しているところでございます。当事業の計画を進めるに当たりましては,身体障害者等の利用について配慮した施設づくりを目指しまして,関係団体等とも協議し,またご意見,ご要望等を参考にいたしまして,ペデストリアンデッキの中にエレベーター及びエスカレーター等の設置を計画してございます。  次に,ご質問の横断歩道の設置につきましては,歩行者の安全確保の面から,また事故防止の面等から大変困難であろうと考えられますので,このためエレベーターを設置いたしたいと,このように考えております。また,エレベーターの増設につきましては,技術的な検討も必要でございますので,今後,関係機関等とも協議いたしまして検討してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 鈴木議員。 ◆50番(鈴木叡) まず土木局長ですが,浸水地域の解消について,ご答弁で理解をいたします。再度の被害が起きないように,万全を期しての対応を心から求めておきたいと思います。  総務局長ですが,再質問をいたします。障害者雇用の自主目標を早期に達成させることについてのご決意,また精神薄弱者の受験対策上,養護学校や能力開発センターなどとの連携を強めることが大切と考えますけれども,この点についても対応を伺っておきます。  環境保全局長に公園の新設について伺いますが,公園の新設は2,500平方メートルの標準面積にこだわりますと,用地取得がますます困難となります。旧市街地などでは小規模公園の設置を進めるべきと考えますけれども,方策をお聞かせください。  都市整備局長に伺いますが,エレベーターの設置は大変結構なことであります。横断歩道の設置問題ですけれども,交通安全の確保,事故防止上無理があるとの答弁は,神奈川県公安委員会の見解と受けとめておきます。障害者の方々は水平,垂直,しかも直近移動が望ましいわけでありまして,これにこたえてこそ優しい町づくりの対応と言えるのではないでしょうか。バス広場などの限定された狭い範囲での場所で,自動車などを優先させ,障害者に大変な遠回りをさせるような従来のやり方は,ぜひとも改めるべきと思います。市の見解並びに横断歩道設置のため県との再協議を行うことについてお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(栄居義則) 総務局長。 ◎総務局長(深瀬松雄) 障害者雇用の目標雇用率達成についてのご質問でございますが,本市では昭和57年度を障害者雇用の実施初年度とする10ヵ年計画でその雇用の推進に努めてまいりましたが,ちょうど10年目に至る本年度におきましては,先ほどご答弁させていただきました雇用率となっておりますが,これは1つには,身体障害者を対象とした採用選考の受験者が少なく,合格者を多く確保できなかったことでございます。また2つ目は,障害のある職員の中途退職者があったことなどが主な原因と考えておるところでございます。今後は,障害者の方の受験の促進と雇用の拡大を図るため,障害者の職域の拡大と障害者の方が1人でも多く安心して受験することができるよう,各職場の設備改善や職員意識の改革など受け入れ態勢の充実に努め,早期に達成してまいりたいと思いますので,ご理解をいただきたいと存じます。  次に,養護学校,能力開発センター等,関係機関との連携についてのご質問でございますが,先ほどもご答弁申し上げましたが,精神薄弱者の雇用に当たりましては,今後ともまず精神薄弱者にふさわしい職域の開発と受け入れ態勢を整え,職員採用選考の際には,ご指摘の関係機関に受験案内書を送付し,雇用する職域の説明と適性ある卒業生,修了生の情報交換などを行い,その職域への本人の適性等をよく見きわめながら雇用を図ってまいりますので,ご理解をいただきたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 環境保全局長。 ◎環境保全局長(長谷川陸郎) 小規模公園の設置についてのご質問でございますが,都市公園法に基づく児童公園の標準面積は2,500平方メートルと定められてございますが,都市公園を緊急かつ計画的に整備をするために,国が新たに提示をいたしております借地公園につきましては500平方メートル以上としていることから,今後この点を十分考慮するなど,積極的に用地の確保を図り,公園の整備に努めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(中原國雄) 溝口駅北口地区の市街地再開発事業区域における横断歩道の設置についてのご質問でございますが,駅前広場を計画するに当たりましては,身体障害者の方々の安全性,利便性,そして快適性の確保に十分に配慮をしております。このため,エレベーターやエスカレーター等の施設配置を計画しているところでございますが,さらにより一層の安全性,利便性を図るため,今後とも関係機関等とも協議いたしまして検討してまいりたいと存じます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 鈴木議員。 ◆50番(鈴木叡) それでは,いずれも要望を申し上げておきたいと思いますが,総務局長につきましては,精薄者の採用につきましては直近の受験の機会から実施してくださるように,特に要望しておきたいと思います。  環境保全局長ですが,平成5年度の4ヵ所の新規の確保につきましては,いずれも開発行為で確保されるものです。理由のいかんを問わず,増設されることについては大変結構ですけれども,用地取得につきまして大きな力を注いでいただきたいということであります。とりわけ公有地拡大の推進に関する法律,公拡法の対応としては200平米以上の土地の売買につきまして,情報が全部入手できるということで,これは企画財政の担当の方が頑張っているようですけれども,そういう意味では,積極的に環境保全局の方へ小規模公園などの対象地域が存分に情報提供できますように,連携を一層強めてご尽力をされますように,これも期待を強くしておきたいと思います。  都市整備局長ですが,横断歩道の設置について協議,検討をしてくださるというご答弁で,結構であります。成果を期待しておきたいと思いますが,その他の障害者団体から,さまざまな障害者に対する優しい町づくりの実施設計細目が提起をされておるわけでして,これらにつきましては設計の専門職員が障害者の方々と,例えば武蔵新城であるとか小杉の駅前だとか,川崎の駅広であるとか,近接の都市にも出かけて,そして障害者の提示された設計に生かすべきそういう項目について,実際に実践的に障害者とともに勉強してみるというご決意も出ておりますので,必ずこれは実行していただきまして,都市整備局で最初の事業であります溝口再開発事業で,全国からも,市長が今進めておられる公共事業における障害者の方々に優しい公共施設づくりと相まちまして,町の外部でも,本当に障害者に優しい町づくりが進んでいるんだという,そういう画期的なモデルが溝口駅前再開発で実現できますように,心から見守りたいと思います。よろしくお願いいたします。終わります。 ○副議長(栄居義則) 22番,志村勝議員。 ◆22番(志村勝) 4点にわたりまして通告をさせていただきました。その中の1点でございますが,都市整備局長と市民局長になりますが,南武線の高架下のコミュニティー用地の取り組みについて。これにつきましては,事前のやりとりで現状の進捗状況等よくわかりました。測量が終わり,いよいよ契約に入るんだと。そして,地元の皆さんへの説明会をこれから行っていきますと。地元の皆さんの意見を聞きながら調整を図り,ぜひともしっかりした取り組みをしていくということでございますので,この点については要望で終わっておきたいと思います。よろしくお願いいたします。  それでは初めに,駐車場条例の見通しと現時点における課題についてでございますが,たしか平成2年3月16日予算特別委員会で,駐車場条例の問題,駐車問題にかかわるいろんな観点からの質問をさせていただきました。駐車場条例の制定についても提案をさせていただいたわけでございますが,そのとき市長は,早い時期に新しい川崎らしい駐車場条例を制定していきたい,それに向けて努力していくと,こういう答弁をいただきました。早くももう大分時間が経過しているわけでございまして,平成2年3月,今はもう平成4年の10月ということでございますので,この辺の現時点における課題,制定の見通し,この辺をしっかり伺いたいと思います。 ○副議長(栄居義則) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(中原國雄) 附置義務駐車場条例の制定の見通しと現時点における課題についてのご質問でございますが,附置義務条例の制定見通しといたしましては,現在までに国,県等の関係機関及び庁内の関係局で協議を重ねながら,制定に向けて取り組んでまいったところでございます。現時点でございますが,条例案の骨子が固まってまいったところでございますので,引き続きこれの運用面あるいはこの条例を施行したときの経過措置の問題並びに罰則規定等について若干の微調整を必要としておりますので,この辺の調整を図っているところでございます。今後,できるだけ早い時期に制定に向けて努力して,その実現を図りたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 志村議員。 ◆22番(志村勝) またまたできるだけ早い時期に制定に向けてと,こういうお答えが返ってくるわけでありますが,運用面,罰則規定等に向けていろいろ今詰めているんだということなんですが,早期に制定というのは,例えば12月議会ぐらいを目標に今準備ができているのか,その辺の見通しについて具体的にちょっと伺っていますので,ぜひその辺を明らかにしていただきたいと思います。 ○副議長(栄居義則) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(中原國雄) 制定の時期についてのご質問でございますが,駐車場法に基づく附置義務条例の制定につきましては,先ほどご答弁申し上げましたとおり,条例案の骨子が固まった段階でございますが,あとは細部の点で若干残ってございますが,目標といたしましては遅くとも本年度内の市議会にご提案できるように努力してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 志村議員。 ◆22番(志村勝) 遅くとも年度内目標に提案していただけるということで,抜本的な駐車場対策をこの条例の中でしっかり取り組んでいただくということで,いろいろ内々伺っておりますので,大変これは期待させていただきたいと思います。骨子につきましても今はまだ明らかにできないということですが,私も伺った点についてはまだ述べないようにしたいと思いますが,ぜひとも取り組みについてはよろしくお願いしたいと思います。  それでは,次の問題に移りますが,学校改築に当たっての取り組み,複合施設の促進について,これを伺いたいと思います。平成4年度,今年度は京町小学校,末長小学校の改築が今始まっていくわけであります。また,来年は中野島中学,井田中学,西御幸小学校の改築が予定されているということでありますが,最近,学校の改築に合わせて福祉施設等の一緒になった複合施設ができるとか,そういうことで各地でいろいろ進められているわけでありまして,その結果として,すばらしい結果が出ております。お年寄りの方々と生徒たちとの交流が生まれたり,多くのメリットが評価されているわけでありますが,本市としての考え方をまず伺います。 ○副議長(栄居義則) 教育長。 ◎教育長(大熊辰熊) 学校を含めた複合施設についてのご質問でございますが,複合化によります施設につきましては,メリットとして学校と他の施設の複合化について多くのメリットが挙げられておりますが,教育的な視点からのメリットといたしましても,施設を利用する方々と子供たちとの触れ合いを通じて,子供の成長にとっていろいろな学習ができるなど,大変有意義であると考えております。教育委員会といたしましてはこういった考え方がございますが,学校を改築する際に,子供たちが1日の大半を学校で過ごしていることから,子供たちにとって豊かな学習環境を持った学校として,また,地域の方々にも生涯学習の場として学校を開放するなどのことを基本に,建築計画を立てているところでございます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 志村議員。 ◆22番(志村勝) 教育長の方からそのような答弁をいただきました。企画財政局長になりますか,ちょっと伺いますが,2010の素案の中に,市民同士が学び合える地域社会を目指してという中で,生涯学習とも連携をした学校施設の有効活用及び学校,幼稚園,社会教育施設との複合化の推進と,こううたってあるわけでありますが,この複合化の推進もあくまでも教育委員会,例えてみますと社会教育,例えば1つのセクションの教育なら教育の範囲を超えていない,こういう形で素案の中に出ているわけでありますが,私が今提案させていただいている複合化というのは,例えば東京の中央区晴海に,晴海の中学校と高齢社会特別養護老人ホームと保育園,こういうような施設ができたり,品川区に新しいそういった施設ができたり,今までにない行政の垣根を払った複合施設が今いろんな面で進められているわけであります。例えば学校と高齢化施設の同居,学校と市民施設,例えば行政サービスコーナーだとかそういったものとの組み合わせ,こういう新たな市民に向けての教育とまた市民サービスだとか,いろんな観点からの取り組みについて,ぜひこの辺,見解を伺っておきたいと思います。 ○副議長(栄居義則) 技監・企画財政局長。 ◎技監・企画財政局長(西山節雄) 施設の複合化,複合施設の基本的な考え方についてというようなご質問かと思いますけども,高齢社会の到来や生涯学習,地域活動の高まりなどを背景に,今後,ますます多様な施設整備が求められるものと考えてございます。そういうことから,用地の確保,施設の利便性,効率などの面から,ご指摘の施設の複合化につきましては十分考慮していかなければならないと考えてございます。  そういうことから,施設の複合化の基本的な考え方でございますが,1つは複合化するそれぞれの施設がその設置目的,機能を十分果たすことが可能かどうか,また1つは,公共施設について規定されている法律なり,あるいは国の指針なりとどう整合をとるか,このようなことを考え合わせながら,より積極的に施設複合化について検討してまいりたいと考えてございます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 志村議員。 ◆22番(志村勝) 教育長に伺いますが,例えば,こんな例でどうなのかということで,先ほど申し上げました井田中学が今改築で,地元の説明会に入りました。いろんな計画の内容について事前に伺ったわけでございますが,中原区の井田地区にはかねてより,要するにあの地区は区役所の出張所ですとか,図書館の分館,保健所のブランチ等の,そういった用地をさんざん探しているところでもあるわけですね。そういった中で,井田中学の改築の方向のまだたたき台という状況ですから,検討はできないのか。井田中学は敷地面積約1万2,300。中学校としては校庭の配置計画だとか,ちょっと狭いかなという気もするんですが,従来の考え方と違い,こういう複合施設ができるというのは,学校というのは校庭が広いわけですから,建ぺいが200,容積60という中では,今,学校の建物というのは,このデータで見させていただきましても,まだまだ建物を建てるスペースとしては工夫が必要かもしれないけれども,建築基準法に沿っての建て方としては配慮できるような部分があると思うんです。ぜひこの辺の,井田中学についてこういったものが出た場合にどうお考えになるか,伺っておきたいと思います。 ○副議長(栄居義則) 教育長。 ◎教育長(大熊辰熊) 一例として井田中学校の場合の複合化についてのご質問でございますが,今ご指摘がございましたように,同校の敷地面積は約1万2,300平方メートルで,中学校としては狭い方でございまして,校地の配置計画もほぼ同じ位置に予定しておりますので,新たな大型の建物を複合化するということは,グラウンドの有効面積に支障が出てくる,あるいはまた建物の高さを上げることにつきましても,近隣に与える日影の問題など生じてまいります。また,同校の生徒数の推計からも極端な減少は予測されませんで,学校施設面での縮小はないことから,同校と他の施設との複合化は大変難しいと考えております。やはり先ほど申しましたように,地域の生涯学習の場としての機能を持つ特別教室ですとか,図書室等を設けまして,地域の皆様に身近なところでご利用いただけるということを考えております。  こういった方法として考えられないかということでございますが,私ども,学校の校地はただいま学校の教育活動として,学校でスポーツを盛んにするという一面の要請もございますし,また生涯スポーツということで,身近なところで地域の皆様が学校の施設を使っていろいろなスポーツを今後やりたいというような構想もございまして,こういった地域等からのスポーツ施設としての校庭の要望もございますもので,そういう意味で,生涯学習あるいは生涯スポーツの施設としての機能を持った学校ということで考えているところでございます。 ○副議長(栄居義則) 志村議員。 ◆22番(志村勝) 市長,今教育長さんの答弁等も聞いていただいていたと思うんですが,私が申し上げた――まあ企画財政局長の方からお答えいただきましたけれども,従来のそういった枠を超えた,行政の垣根を取っ払う。新しいそういったこれからの複合施設という形で今質問させていただいているんですが,やはり教育長さんというのは教育委員会の責任者として,なかなかその辺の枠を超えるということは難しいなという感じがするわけであります。  例えば井田中学の場合には,今,予定しているのは,これは現場段階では少しボリュームを絞らなきゃいかぬかなということで,大きさのことを言ってましたけれども,しかし現時点での容積率を予定しているのは63.02,建ぺいが28.82というようなことでありまして,当然敷地が広いわけでありますから,こういう形になるわけでありますが,活用という面でいけば工夫ができないものではないなという私は感じがするわけです。地域の方々としましても,学校というのはそういった意味では,地域の拠点となるような位置にもあるわけでありまして,井田地区の場合にはこういったことで活用ということをぜひ検討していく必要があるんじゃないかなと私は思うんですが,ぜひこの辺についての新しい複合施設の考え方,市長からちょっと伺いたいと思うんです。  1つにはまた,学校を福祉の拠点にする計画づくりを進めようじゃないかという運動も今あるわけであります。また,厚生省は老人保健福祉局が中心になっておりますが,保育所の改築に当たっては,保育所と老人福祉施設の併設を進めていってくださいと,こういう要請が各自治体にも来ているわけであります。国レベルでも教育は文部省,福祉は厚生省ということで,今までなかなかうまくいっていなかったことが,ある程度歩み寄ってきた。また,ぜひともそういった意味では,縄張りが今まであったものを取っ払う。本市でも教育委員会と民生,さらには市民局,そういったようなことはいろいろあろうかと思いますが,今回の晴海中学校,また高齢社会特別養護老人ホーム等の施設,保育園等の入っているいろんなところのお話を聞きますと,本当に子供たちがお年寄りの方々と直接接して,すばらしい子供たちに育っているなという,そういったお声が聞こえてくるわけでありまして,敬老の心や障害者との共生というのは小さいころから交流しなければ育たないという,こういうようなことが現実に見られるわけであります。  市長,専門家の方々にぜひともいろんな意見を聞くような,複合施設に対する取り組みの検討委員会みたいな,そういうような外の方々からの意見が聞けるような,そういった取り組みをお考えになりませんか。いかがですか。 ○副議長(栄居義則) 市長。 ◎市長(髙橋清) 複合施設についてのご質問でございますが,これからはご指摘ございましたような,子供たちとお年寄り,それから職種の違う人たちのいろいろな交流とか,あるいは障害を持った方との交流,いろんな意味で複合施設というのは大変大事だと。他都市の例もお示しになったようでございますが,そういう方向に向いていることは確かであります。私たちと申しましょうか,私なんかも考えておりますのは,井田中学校のような場合ですと,やっぱり中学校というのは広いグラウンドが欲しい。きちっとした校舎管理もしたいという,教育委員会等を含めました子供たち,あるいは学校の責任者のご意向もあると思いますので,そうした問題を説得をしたり,あるいはいろいろ話し合いをしていくという必要はあると思います。
     ただ,直ちに手をつけられるという問題は,学校がやっぱり人口のいろんな移動によりまして過疎化してきている。校舎が大変空き教室が多いという現象が見られるわけです。そこを有効利用するという,そのことが大変大事になってきております。例えば河原町団地のようなところは子供の人口が減ってまいりまして,現在10学級しかいない。35学級あったんですから25教室が余っている。これをどうするかという問題は,やっぱり有効利用という点から大事な問題でございます。ただ,中央の省庁というのはそれぞれの垣根がありまして,今のように了解をしてくださるという時点になりますとよろしいんですけれども,まだあそこは我々が貸し付けたお金を払ってないじゃないかとか,あるいは補助は文部省の方からやってんだから,厚生省関係のものはノーだという,そういういろいろな困難な問題があるわけでございます。これをやはり国も理解をし始めてきておりますし,私たちも強力に呼びかけて,どうしても突破をしていかなくちゃいかぬと思っているところでございます。したがって,そうした場合には,勢い複合施設ができ上がるわけでございますから,できるだけ端緒としては空き教室の利用等から実現をさせていきたい。そうするとスムーズに事が運ぶんじゃないかと思います。  なお,今,そうした問題について,いろいろの専門家の検討あるいは構想について委員会等を持ってはどうかというご指摘がございましたが,教育長とも相談をしまして,早急にやっぱり対策を講ずる必要があるんじゃないか。あのままで空き教室があるということについては,管理上も不安だと思いますし,私たちはそうしたものを専門家の意見を聞きながら,あるいは中央にいろいろな交渉をする際にも,ちゃんとしたプランを持っていって,きちんと話をつけるという意味からも必要だと思いますので,できるだけ早くそうした専門家の集まりを教育長とともに考えてまいりたいと思います。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 志村議員。 ◆22番(志村勝) では,次のテーマに移らしていただきます。次は近代,現代美術館の建設についてということで。私は近代ということでテーマを出させていただきましたが,非常に幅が広くなりますので,現代も含めて美術館の建設について伺いたいと思います。  1988年11月,今から4年前でありますが,市民ミュージアムがオープンいたしました。早いものでもう4年がたっちゃったわけでありますが,開館前,美術館文芸作品は3,012点,現在は1万1,909点,博物館資料が考古,歴史,民俗についてなんですが,開館前は1万2,780点,これは今現在3万1,054点,大変ふえたわけであります。現代美術映像資料については何もなかったわけですが,現在は8,843点と,収集作品,資料も開館前の1万5,792点から現在は5万1,806点になっていると,こういう実情だそうでございます。  そこで,現在,展示方法の改善だとか,特に考古,歴史,民俗の常設展示展についてはいろんな検討をされている。この辺の収蔵庫が非常に狭くなって,足りなくて,今困っているんだというお話も聞いているわけであります。そこで考古,歴史,民俗,こういう博物館資料についてはミュージアムとは分離させて,新たな美術館としての本格的な取り組みをミュージアムは目指していったらどうなのか,こういうことについて伺いたいと思います。  また,本市には民家園があって,すばらしい博物館なわけでありますが,本館もいよいよ完成いたしました。そういうことでもありますので,博物館についても民家園と一体的な新たな取り組みを考えたらどうなのか。この辺についてちょっと伺いたいと思います。 ○副議長(栄居義則) 教育長。 ◎教育長(大熊辰熊) 市民ミュージアムと美術館,博物館にかかわります幾つかのご質問でございますが,ただいま教育委員会で所管をしております博物館施設といたしまして,人文科学と美術にかかわる分野を持つ市民ミュージアムと,自然科学分野を中心とした青少年科学館及び民俗,建築の分野を持った日本民家園の3つの施設がございます。これらの既存の施設につきまして,収集資料の増加に伴う収蔵施設の検討や展示方法の検討あるいは広報活動の拡充,学芸活動の充実,施設の再整備など,それぞれに幾つかの課題を研究をしているところでございます。ただいま市民ミュージアムは開館いたしまして,ご指摘のように4年目を迎えて,年間20万人に近い方々にご利用いただいておりまして,収蔵品も相当ふえている状況でございますが,当面はもっと多くの方々にご利用をいただけるよう,企画展なども含めて工夫を重ねてまいりたいと考えております。  それから,日本民家園はことし7月に,運営棟,研究棟及び展示棟が完成をいたしました。現在,国や県の重要文化財の古民家を初めとして,民俗資料が約2万点収蔵されております。今後とも多くの皆様にご利用いただくために,民具等の民俗資料の収集展示につきましてもさらに拡充整備をいたしまして,市民ミュージアムとの連携と任務分担につきましても,今後,検討してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 志村議員。 ◆22番(志村勝) 私,10分から始めましたので,あと7分か8分しかないので,直接市長さんに伺います。市長,今,教育長の方からそういった考えについてお答えを聞いたんですが,答えが出てこないということで,その辺がすれ違うわけでありますが1つには,今現在そういった収集等の問題等もあるわけでありますけれども,博物館は常設展のところが非常に工夫が必要だなと。企画展の方はものすごくたくさんの方が見に来ていただくけども,常設の方には何かまだ魅力が足りない。博物館のスペースの面積につきましては,大変広いスペースをとっているわけでありまして,3,140平米の常設展示室の中の1,490平米,半分が博物館の展示室になっている。この辺を新たなそういった博物館構想といいましょうか,民家園の新しいああいう取り組みもできたということで,どうですかということ。これについて答えがない。これはぜひ市長に伺いたい。また,本格的な美術館の取り組みについて伺いたいと思います。 ○副議長(栄居義則) 市長。 ◎市長(髙橋清) 博物館,美術館の関係についてのご質問でございますけれども,これはご承知の岡本太郎氏からちょうだいいたしました美術関係の展示の方法について,今,構想委員会で案を練っていただいているわけでございまして,この美術館をどこにどのように建てるか,どうした性格にするかという問題も含めまして,やっぱりそれとの関連をきちっと整理をしなくちゃいかぬじゃないか。  それからもう1つは,川崎市はご承知の産業都市でございますから,産業都市としてのいろんな大事なものを保存していかなくちゃならぬという性格もございまして,それらをきちっと整理をするといいますか,構想をきちっとして,やっぱり仕分けをしてきちっとした市民にもわかりやすい方法が一番いいんじゃないか。また,私は展示をする方法としては,一定の場所にだけあるんじゃなくて,各区にそれぞれの空間を求めて,どうせ収納しておくわけですから,その収納の期間をなるべく短くして,市民の方が遠くまで足を運ばなくても,一定期間ずうっと見て回ってもらえるというようなことも,そうした構想をきちっとやっていただくということが大事だと思っておりますので,そうした点をやはり専門家とともにきちっと整理をしていきたいと考えております。 ○副議長(栄居義則) 志村議員。 ◆22番(志村勝) 岡本太郎氏からいただいたすばらしい作品352点,数々あるわけでありまして,また浜田先生の作品もたくさんある。そういったことで,今現在,今年度中には構想もまとまるということですが,仮称岡本太郎記念館,川崎市ゆかりの芸術家資料館,こういったような方向に今なっているわけであります。そういった意味では,ミュージアムが新しいそういった美術館という方向に行くのか,また今市長がお話しになったように,個々に幾つか,各区にという話でありますけれども,岡本太郎先生のそういった記念館だとかいうことを新たな美術館という形で,これは市長,伺いますが,岡本太郎記念館は独自のそういった美術館という形で建設を考えているのか,その辺,ちょっと伺います。 ○副議長(栄居義則) 市長。 ◎市長(髙橋清) これは構想委員会でお願いをしてございますから,構想委員会の結論を得まして,私たちはそれを尊重していくという立場にございますが,個人的な考えでは,やはり岡本太郎氏につきましては,500億の美術品をちょうだいしたわけでございますから,それに一平さんとかの子さんの3者,これを合わせて,それぞれ分けるかどうかは別として,場所を同じにしましてつくるということが大変大事だと思っております。ただ,構想委員会の中で論じられているのをお聞きしますと,やっぱりそこにも市民が活動をするための,創作活動をする,あるいはギャラリーというものも附属させた方がいいじゃないかという論が出ておりますから,そうした傾向のものになる独立した記念美術館というふうに考えております。 ○副議長(栄居義則) 志村議員。 ◆22番(志村勝) 私は個々のものという考えではなく,できれば近代,現代美術館という形の建設をある程度川崎市の美術館という形で,確かに別名岡本記念館という形ではいいと思いますけれども。そして,すばらしいそういった方向を目指していった方がいいんじゃないのか。そうした場合にミュージアムはどうなるのかという,こういう形にもなるわけであります。ぜひともその辺の問題,さらにまた今,ミュージアムは美術部門の収集状況等を平成元年から伺いましたけれども,なかなか予算が足りなくて大変だということも聞くわけであります。横浜は美術振興財団が80億の基金を持って,美術品というのはオークションで購入するわけでありますから,いい物が出たというときに,もたもたしている間になくなっちゃうというのはこれは現状でありまして,しっかりした取り組みというのが大事だということがありますので,こういった点も含めて,川崎市の美術館構想ということについての取り組みについて,ぜひともそういう点も含めてご検討をいただければと,この辺要望して終わります。 ○副議長(栄居義則) 44番,原修一議員。 ◆44番(原修一) 3点通告しておきました。環境基本条例の施行については事前の調査で理解いたしましたので,環境保全局長,結構でございます。  臨海部周辺の交通体系,そして公共事業の執行の手法について,一括して質問を行います。川崎臨海部は昭和63年6月に,学識者,各種団体,企業,住民代表等によって構成されました川崎臨海部21世紀懇談会に,川崎臨海部の将来像及び具体的整備のあり方について諮問があったところでございます。そして平成2年3月に答申がなされ,川崎臨海部が明治の後半以降約80年間にわたって京浜工業地帯の中核的機能を担っており,我が国の産業の近代化を先導,発展してきた歴史的な総括を踏まえて,今後の新たな町づくりに当たっては,川崎臨海部に集積された産業的,技術的蓄積を有効に活用しつつ,多様な機能の展開を図るとともに,生活の場としてふさわしい豊かな都市環境を整備し,川崎臨海部の新たなイメージを形成していくことが求められていると総括しております。  これらの要請を踏まえて,2025年の川崎臨海部の将来像を国際的,複合的な研究開発の中枢であり,海に開かれ,職,住,遊の機能を有する文化創造都市を描いております。また,この将来像を実現するために,交通網の整備に合わせた埋立地の土地利用転換等,高度利用の促進を提言しております。  この答申及び提言を受けてさらに計画の具現化を図るべく,川崎臨海部整備基本計画の策定が急がれるべきものであります。この川崎臨海部の再生を図るには,都市部と臨海部を有機的にネットワークできる交通体系の確立が最大の課題であると考えます。  まず道路計画としては,現在,事業進捗中の東京湾横断道路,東京湾岸道路3期,4期と,そして浮島で結節する川崎の背骨であり,既に計画決定され,事業化されております川崎縦貫道路1期の早期供用の開始が望まれております。また,新たな路線として構想計画の中にある高速扇町線であります。また,鉄道計画といたしましては,神奈川臨海鉄道の旅客化,羽田アクセスとしての計画予定の京浜急行大師線の連続立体交差事業計画等であります。さらには,新交通システム等の導入が予定されておるところでございます。  道路,鉄道等の計画実施には巨額な投資を必要としますが,約80年にわたっての川崎臨海部に,市民との共生を希求し,新たな構想を具現化していくには,交通アクセスを根幹としての動脈を基軸にして,計画の遂行をしなければならないということは言うまでもありません。  さらに,現在,計画が検討されている個々の課題について検証してみますと,21世紀を間近に控えての交通アクセスというのは,何か大変疑問を投げかけなければなりません。特に地域の活性化と環境保全的な視点から鉄道計画について伺いますが,既に相当の期間にわたって検討経緯を経ているわけですが,いまだにその方向性まで示されていないままの川崎臨海鉄道の旅客化については,さらに関係者の協議機関を設けていくということですが,本当に実現が可能なのか否か,早急に一定の結論を出していくべきと,そんな時期じゃないかと考えます。そこで,路線免許を所管している運輸省の見解と,既設路線を有する神奈川臨海鉄道の見解をまず明らかにしてください。また,市としてどのような条件が整えばその運行の目途につながるのか。さらには,運行の時期をどこに考えているのか,あわせて所見を伺います。  次に,羽田アクセス,神奈川東部方面線についてであります。計画の方向性として,京急大師線を活用することが自明であります。しかしながら,小島新田駅からの先が全然見えてこないのが実感であります。横浜市は羽田アクセスについて,現実的な考えとして東海道貨物線の旅客化を将来は京葉線の旅客化とを接続させて,東京湾環状鉄道のネットワークの検討計画があると伺います。この点につきましては,昨日も薄衣議員より指摘がありました,東京湾南西地域調査報告書にもはっきりと明示されているところであります。そこで本市でも,羽田アクセスについてはあくまでも新線計画に固持するのでなくて,小島新田駅付近を通過する東海道貨物線の結合を図り,この線路の旅客化を緊急課題として検討することにより,来年度に羽田拡張に呼応して延長されますモノレールの羽田駅に隣接し,さらには将来,京急羽田線の延伸部分計画に隣接するなどの計画の接合を私は重点的に考えるべきと思いますが,ここらの所見を伺っておきます。  さらには臨海部博覧会,イベントについてでありますが,この問題につきましても交通アクセスが最大の課題であると認識するものですが,どのような環境整備が進捗すれば可能なのか,ここらもひとつ明らかにしてください。以上です。 ○副議長(栄居義則) 都市整備局長。 ◎都市整備局長(中原國雄) 神奈川臨海鉄道浮島線の旅客線化についての幾つかのご質問でございますが,まず運輸省の見解についてでございますが,運輸省に対しましては,当旅客線化計画の概要について,事務的には本市としてもその考え方等の説明は行ってきたところでございますが,いまだ市,地元企業,神奈川臨海鉄道株式会社のこの3者の合意が得られていない現段階では,公式の見解を伺うまでには至っていないのが現状でございます。  次に,事業者としての神奈川臨海鉄道株式会社の見解につきましては,中長期的展望に立った経営面,事故等の安全面,これを中心に,今まで行ってきた貨物輸送を中心としたものから,旅客輸送を兼ねることについては重要な課題であることから,慎重に取り組むべきと考えられているようでございます。  次に,客車運行のめどと運行の時期についてでございますが,具体的な問題点として,まず旅客線化することによる経営収支の見通しを立てることが必要となっております。このため,中長期的な乗車需要の確保策や,行政側としての支援方策等を立てることが必要でございます。これらの諸課題を解決するため,地元の関連企業と本市を中心に協議,検討を継続して行っているところでございます。  次に,運行時期の見通しにつきましては,鉄道事業者である神奈川臨海鉄道株式会社と地元関連企業,それに本市による3者の合意が成立しました後に,鉄道事業者における免許の取得,工事施行等におおよそ2年程度は必要と考えております。これらの諸課題につきましてはできるだけ早急に解決し,事業化へ取り組みができるよう努力してまいります。  次に,羽田アクセスに関連して,東海道貨物線の活用構想についてのご質問でございますが,昭和60年の運輸政策審議会の答申において,川崎から臨海部方面におけるいわゆる羽田アクセスについては,今後,新設を検討すべき方向と位置づけられてございます。一方,川崎都心部から臨海部へのアクセス,また羽田方面へのアクセスにつきましては,本市にとりましても将来の重要な課題と考えておりまして,川崎駅からのアクセスに加えて,ご指摘の東海道貨物線の旅客線化構想と東京湾岸地域の再編整備を進めていく上で大きなインパクトになるものと思われます。したがいまして,川崎都心部から臨海部へのいわゆる縦のアクセスと,東海道貨物線等のいわゆる横の幹線の連絡,連携は大変重要であると認識しているところでございます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 技監・企画財政局長。 ◎技監・企画財政局長(西山節雄) 臨海部イベントに関する交通アクセスについてのご質問でございますが,臨海部イベントにつきましては,東京湾岸道路,東京湾横断道路及び川崎縦貫道路の整備を契機に開催する考えでございます。したがいまして,昨年10月に臨海部イベント開催等庁内検討会議を設置いたしまして,浮島埋立地を中心としたイベント開催に当たっての会場のスペース,交通等の条件整備を検討をしてまいったところでございますが,ご指摘のありましたイベント開催の交通アクセスの環境整備につきましては,イベント会場へのシャトルバス,海上輸送など,公共輸送機関,さらには新交通システム等も含め,総合的な観点から検討を進めているところでございます。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 原議員。 ◆44番(原修一) 臨海部の交通体系につきまして,都市整備局長から答弁があったわけでございますが,臨海部に限らず,いわゆる総合交通体系については,我が党も再三質問もして指摘もしてきたところでございますし,特に臨海鉄道の客車化導入につきましては,私どもだけでなくて,ほかの会派も今日までいろいろと質問をしてきたところでございますが,どうも一向に前に進まない。特にこの数年間全く同じような答弁の繰り返しです。逆にきょうの答弁を聞きますと,運輸省の見解は,3者の合意が得られていないから,まだそういう見解を伺うまででないと。事業者については,事業者自体が慎重に取り組むべきと考えていると。何か逆にトーンダウンしちゃったような気がするんです。  そこで,再度伺うんですが,もともと臨海鉄道客車化導入をしようという構想を市長さんが打ち上げまして,今,縦貫道路のいわゆる工事のための交通混雑緩和対策と,そんなのも1つあったんじゃないかなと。また後ほど質問いたしますけど,これからイベント,博覧会構想もある,また臨海部のいろんな構想もあるんですけど,やはり当面,今交通体系はどういうのが必要かという,何かそういうビジョンが,先が見えてこないんです。  縦貫道路の1期区間の工事区間,特にあの工業地帯のあたりは,羽横線までは何とか急いで工事を終わって,供用開始していこうという中で,当然工事が始まれば工事車両の増加なり,また交通規制なり,大変な交通渋滞に拍車がかかるわけなんです。そういうことから見ても,今すぐにでも客車化導入ということを検討しなきゃいけないんじゃないか。先ほど答弁では,全部の手続が終わっても2年かかりますよと。今始まったとしても客車化導入が,営業が開始するのは2年後なんです。ここは市長さん,ぜひひとつこれは政治公約,選挙のときもたしかそんなような公約もしていました。いつ開業目標に置いているのか。また,それがお答えできなかったら,そこらの結論を出せるのはいつごろまでに出せるのか。先ほど都市整備局長の答弁だと,できるだけ早くと,こんなような答弁でしたけど,そういう答弁でなくて,もう一歩踏み込んだ答弁をひとつお願いしたいと思います。  さらに,京急大師線の小島新回以降の羽田アクセスについてのことですが,答弁によりますと,東海道貨物線の旅客化構想については大変重要と認識しているということですが,そこで今後,事業主体でありますJR東日本だとか,お隣の横浜市だとか,積極的に働きをかけて実現化へのプロセスといいますか,そういう考えがあるのかどうか,再度そこらを明らかにしていただきたいと思います。  次は博覧会,イベントです。この問題につきましても,今日までいろいろと議会の中のやりとりを聞きますと,どうも内容だとか規模だとか,じゃいつごろやるのか,こういうことについていまひとつ不明確でありました。そこで何点か伺うわけでございますが,先ほど来お話し申し上げているように,博覧会のイベントについては,成功のかぎを握っているのは何といっても交通アクセス,都心部から臨海部にどう結びつけるかであります。今までの経過を見ますと,市長さんは,イベント,博覧会構想については,東京湾横断道路と縦貫とそれから湾岸道路と3点セットですよと。先ほども都市整備局長さんからご答弁がありましたけど,先般のいわゆる全員説明会,代表質問の中で,1期区間の工事が3年間延びてしまったと,こんなような答弁でしたけど,そうしますと博覧会も3年後のいわゆる平成10年度末になってしまうのかどうか,まずそこらの時期をひとつ明らかにしていただきたいと思います。  次にイベント,博覧会の中身,内容ですが,イベント構想が示されて,庁内でもそういう体制に入っている。そういう執行体制に入っていながら,なかなかイベントの中身というのが見えてこないんです。具体的な博覧会のメーンテーマといつのがやはりしっかりと提示をされて,そしていわゆる庁内の事務執行体制が動くんじゃないかなというふうに受けとめますが,市長さん自身どういうふうに考えているのか。特に今申し上げているように,3つの道路,3点セットと言われておりまして,あの道路ができることによって,横浜市やまた横断道路,先ほど中川議員からも高速バスを使って縦貫と横断道路を結んで川崎と千葉をと,こんなような強い要望もあったところでございますけど,何といっても人との交流,開かれた海の交流といいますか,何か東京湾とまた川崎市の将来が明るく展望できるような,こんなイベントにすべきと思いますが,ぜひひとつ市長さんの,私見で結構でございますから,どういうビジョン,メーンテーマをどんなイメージしているのか,そこらをひとつ伺いたいと思います。また,その規模,また庁内の今後の執行体制をどうしていくのか,あわせて伺いたいと思います。  あわせて,このイベント計画の実働部隊と申しますか,これについては,さきの21世紀懇談会で提言していますように,計画,運営等には第三セクター方式による民活の参加等も強く求めていると,こんなような提言もあったところでございます。私も全く同感だと思います。ここらの進め方,対応についても伺っておきます。以上です。 ○副議長(栄居義則) 市長。 ◎市長(髙橋清) それでは,幾つかご質問ございましたので,お答えをします。  まず最初は,臨海鉄道の問題でございますけれども,これは局長がお答えをしたとおりでございまして,相当煮詰まってきております。相手があることでございますんで,私たちは早く実現したい。とにかく期限としましては,あそこの縦貫道というのが動き出しますと,工事が動き出しますと,大変な量のトラックも行き来するわけでございますから,それではあそこに通っている方々に大変ご迷惑をおかけしますから,その前にどうしても客車を動かしてもらいたいという希望があるわけでございますから,この議会が終わりましたら,企業の方々のご意見も最終的にまとまったというお話を聞いておりますんで,私たちと企業とそして臨海鉄道の3者で話をきちっと詰めてまいりたいと思っております。臨海鉄道の方もやらないというわけではございませんが,やはり会社でございますから,採算の面で不安があっては困るというのでちゅうちょしておりますので,私たち市としてどの程度これに応援をした方がいいかという問題を含めまして話を詰めなくちゃいかぬ。運輸省の方でも第三セクターならよろしいじゃないかということも最初から言っているわけでございますが,それよりも会社にやってもらう方がより早いわけでございますから,申請をしてお願いをしたり,事務的にも大変かかわるわけですが,そういう面も含めまして,スピーディーに客車が走ることができる方法を私たちは模索をしておったわけですから,結論をこの辺で,あと1歩ですから,詰めてまいりたいと考えておるところでございます。  それから,2点目は東海道貨物線の旅客化についてでございますが,これはきのうもご質問ございましたとおり,私たちもこの線を旅客化するということは臨海部にとりまして大変明るいことでございまして,横浜も賛成,川崎も賛成,そして東京も賛成ということになれば,これは申し分ないわけでございますが,私たちもこれは賛成すべきだと思っております。ただ,構想が発表されましてまだ時期的にそう日がたっておりませんので,どのような形になるか。つまり,私たちが心配しておりますのは,東部方面線というのが新横浜から川崎にやってまいります。そして,川崎からは京浜急行がずうっと向こうの小島新田まで来まして,それからどうするか。つまり,羽田アクセスという形で私たちは呼んでおりましたんで,それとの関連もございますんで,私たちといたしましては両方羽田に通じるということは一向差し支えないんじゃないかというふうに考えているわけですが,運輸関係の方々が許可条件としてどう出てくるかという問題を含めまして,真剣に取り組んで,私たちは両方実現できればこんな結構なことはないと思っているわけでございます。どちらを優先するかということになりますと,まだ向こうは未定でございますので,始まっただけでございますから,私たちはこちらの線を直ちに放棄するということにはなりませんで,こちらも主張してまいりたいというふうに考えております。  次に,イベントの問題ですけれども,これは臨海部の方のあそこ工事が着工したわけでございますけれども,浮島のところにでき上がりますところのインターを含めまして,交通の要衝の地と。これは土木の技術の粋を集めたということで,土木の関係者にとりましては大変誇らしいと申しましょうか,誇りに思っている作業の1つですというお話をよく聞きます。したがいまして東京湾の横断道路,そして東京の湾岸道路,そして縦貫道,この3つが合わさりますと,まさに交通の要衝の地でございますから,ここでやっぱりこれを披露すると申しましょうか,お祝いをしながら,浮島と隣の東扇島,ここも連結させて,臨海部の発展を私たちは期していくというような催し物が大事じゃないかというふうに考えているわけでございます。  その時期はいつかということでございますが,やっぱり縦貫道との関係を考えませんと,横断道と湾岸道路だけでは3つの主要道路と言えませんので,これとの関連で3年後になるんじゃないかというご指摘がございましたが,私たちもそれを想定していかざるを得ないんじゃないかと現在考えております。  また,どんな内容でやるのか,こういうお話でございますが,お話にございましたとおり,やはり道路の交流の点から考えましても,隣にすぐ羽田がある。これは空の拠点でございまして,5,6分で行ってしまいますし,それから海の玄関として川崎港もございます。これは海への展開でございますし,それから道路。どうも川崎は南と北の方の交流が少ないというご指摘を受けますけれども,縦貫道によって川崎自体の交流もできる。それから,海によって海外との交流もできる。空によっても国内との交流ができるということになりますと,やっぱり私たちはテーマとしましては交流と申しましょうか,短い言葉で言えば交流,その内容としては,そうしたものを土木技術の粋を集めたというその効果を発表してもらう。それから,国内,市内,海外との交流をどのように展開してきたか,これからするかということがメーンテーマになった方がよろしいじゃないかというふうに,これはあくまでも個人的でございまして,これを決めるには各層各界のご意見も伺って決めたいと思いますんですが,今のところそういう方向がよろしいんじゃないかと個人的に考えております。  それからもう1つございました,規模でございますけれども,これはそれぞれ各層のご意見を聞きながらやる必要があると思いますが,私たちは後々まで残る施設というのを大事にしながらやると。1回で終わりだ,それでもうおしまいなんですよという施設を幾らつくっても,これは単なるお祭りでございますから,技術的にも大変難しいとは思いますけれども,採算が取れたか取れないかということじゃなくて,後々まで川崎の市民のために役立つと,あるいはあそこの臨海部がこれから発展するためになくちゃならないという核が残ったということが,実感として持たれるようなそうしたものをあそこにつくる必要があるんじゃないかというふうに,そういう規模でやっていきたい。もちろん企業の方のご協力も得たり,あるいはご意見を聞いたりしてやりますけれども,最終的にはそうした方向がいいじゃないかというふうに考えております。  最後に,執行体制でございますが,これは庁内でももちろんでございますが,ご指摘ございました第三セクターという形でやるのが一番よろしいと思っております。以上でございます。 ○副議長(栄居義則) 原議員。 ◆44番(原修一) 市長さんから大変ご丁寧にご答弁いただきまして,もう1問質問しようかなと思ったんですけど,最後,要望させていただきます。  臨海鉄道につきましては,市長さんからあと一歩だという力強いご答弁でした。ぜひひとつ,せめて今年度中には何とかひとつめどがつくように,特段の努力をお願いいたします。  土木局長,要望させていただきます。先ほども要望があったんですけど,今市長さんからイベント,いわゆる博覧会は,先般示された第1期工事の平成10年度末を予定したいと。これまた1期工事が延びちゃうと,また博覧会も延びちゃうんですね。市長さんが平成11年にやると,そういう今力強いお話があったんですから,ぜひひとつ工事の方も早く,特に平成10年には神奈川国体があるわけです。せめて先ほど申し上げたように,羽横線までぐらいでしたら,1期区間3年といいますけど,何とか平成10年にはできるんじゃないかなと,こんなような気もしますので,ぜひひとつ特段のご努力をお願いいたします。  それと今回,臨海部の交通体系,道路,鉄道とほんの一部ですけど質問させていただいたわけでございますが,いろいろとイベントに対する交通アクセスについてはよく理解いたしましたが,やはり臨海部に対して何が今一番必要なのか,優先順位は何なのか,ぜひひとつそうした哲学といいますか,理念をしっかり持って,悔いの残さない開発を強く要望いたしまして,私の質問を終わります。           ――――****―――― ○副議長(栄居義則) お諮りいたします。本日はこれをもちまして延会することとし,次回の本会議は明7日午前10時より再開し,引き続き一般質問を行いたいと思いますが,ご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(栄居義則) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定いたしました。           ――――****―――― ○副議長(栄居義則) 本日はこれをもちまして延会いたします。             午後3時6分延会...