さて、新庁舎の
災害対策室の機能についてでございますけども、計画におきましては、防災・
災害対策拠点としての機能を発揮できる庁舎を基本方針の一つとして掲げておりまして、具体的な方針としては、耐震性能を有して安全性の高い庁舎、防災・災害対策の拠点となる庁舎としているところです。
基本的な考えとしましては、耐震性能の高い庁舎として、大地震などの災害発生時においても市民や職員の安全を確保し、防災拠点としての機能を維持できる安全性の高い庁舎となります。また、台風や豪雨災害、地震などの災害発生時に関係機関と連携を取りながら防災拠点としての市民の安全を守る庁舎、また、被災後は復旧復興の拠点として被害情報の収集や
応急救援活動の機能を持続できて
業務継続性を確保するシステムを構築するなど、
危機管理機能を強化した庁舎としているところであります。
特に今、台風9号と10号が接近中でありますし、この週末においては各コミュニティで
防災訓練等が行われる予定になっておりましたが、今朝早く担当とも打合せをしまして、防災訓練は中止といいますか、早急に本番に備える対策をしていただくように指示を変えましたし、この防災拠点となる新庁舎は立地条件の安全性的には一番いいところというふうに最初で折り紙をつけていただいておりますので、そういう点では安心できます。あとは、やはり情報を1か所に迅速に集中できて、判断をする責任ある立場の人が即座にそこで全体を見回して判断ができて指示が迅速にできるという、そのことがやはり一番求められることだと思っております。
災害の指示拠点となる
防災対策室になるわけでありますが、大口のふれあいセンターや大口の
元気こころ館をはじめ、他の行政機関と連携しやすい位置となっておりますので、会議室などとの兼用も検討してまいります。
災害対策本部として必要な
防災情報システムや
情報通信設備を整備しまして関係機関や避難所との連携を図るとしているところでございます。
また、なお今回のコロナの件でも明らかになっていますように、新しいシステムの中には、やはりリモートや、あるいは様々なことがこれからの検討の中では議論されると思っておりますので、これから始める基本設計において決定していくことになると思います。
以上でございます。
◯10番(前田 和文議員)
今、総体的な新庁舎の防災拠点としての在り方といったものをお聞かせいただきましたが、耐震性の確保ということで言いますと、耐震構造、制震構造、免震構造、いろいろこういう専門的な言葉でございますが、伊佐市の新庁舎は地震のときのどの程度の強度、震度6から7程度の規模に備えるのか、それをするとしましたらどういう構造を取り込もうという形で今お考えなんでしょうか。
◯財政課長(冨満 庸彦君)
それでは、説明いたします。
基本計画におきましては、基本的な考え方としまして耐震性能の高い庁舎とし、大地震などの災害発生時においても市民や職員の安全を確保し、防災拠点としての機能を維持できる安全性の高い庁舎としますとしておりますので、
耐震安全性につきましては、災害時の総合的な防災・
災害対策拠点としての役割を担うことができ、長期にわたる
復旧復興業務への対応が可能な庁舎とするために、構造体はI類、非構造部材はA類、建築設備は甲類の分類による目標を掲げ、検討を進めてまいる予定にしております。
また、構造形式につきましては、耐震、制震、免震の3種類の長所、短所を踏まえながら設計段階における建物構造、形状やコスト等の比較検討を行い、決定してまいる予定にしております。
以上でございます。
◯10番(前田 和文議員)
今お聞きしますと、構造体はI類、非構造部材はA類、建築設備としては甲類ということで、非常に安全性の高いものを構想の中に入れていらっしゃるということであります。耐震構造にしましても、制震構造にしましても、免震構造にしましても、安全性の求められる、非常にコストのかかるいわゆる
設計見積りになるのではないかというふうに思っております。
しかし、職員の命を守り、そしてまた住民の命を守る
災害防災拠点としての確立をするにはまずこれがないと話にならないんじゃないかと思っていますので、ここをまた慎重にお考えいただいて、なるべくコストはかからないにこしたことはありませんが、中途半端な構造体を造るといったことはおやめいただきたいなと私のほうからお話ししておきます。
それと、(2)のところまではお答えいただきましたので、非常用電力のことですが、電力の確保はどのようなイメージでいらっしゃいますか。
◯財政課長(冨満 庸彦君)
それでは、説明いたします。
こちらも、基本計画におきまして、
非常電源設備、
自家発電機設備等ですけれども、それを設置するなどし、
バックアップ設備の強化を図りますとしております。電源確保につきましては、安全かつ十分なものを整備したいと現時点で考えているところでございます。
以上です。
◯10番(前田 和文議員)
今の新庁舎は、全国各地でやられているんですが、一般的には電力確保は、電力の量もさることながら、72時間ぐらいはちゃんと機能を果たせるようなものが必要だと。その72時間の間に電力会社が何とかまた復旧してくれるんじゃなかろうかと。その72時間というものが一つの目安になっているようなんですが、担当者としてどういうふうにお考えなんでしょうか。
◯財政課長(冨満 庸彦君)
それでは、説明いたします。
一応、先ほど申されたような時間の制限とかもいろいろ基準が出ているようでございます。発電設備を整備する予定にしておりますので、それに必要な
燃料備蓄等も踏まえまして、これから設計段階において詳細に検討していく予定でございます。
以上です。
◯10番(前田 和文議員)
電力確保もともかくとしまして、ここの項目にはありませんが、いわゆる水道設備ですね、雑排水といいますか、トイレだとか、そこら辺の、避難者に対する清潔を保つためには雨水の貯蓄設備が必要であるといったような考え方も各地にあるようですが、ということは考えていらっしゃいませんか。
◯財政課長(冨満 庸彦君)
それでは、説明いたします。
雨水の確保とか水の効率的な利用につきましても、業者さんの提案の中にもいろいろなものがございました。そちらにつきましても、必要十分であるかどうか、その必要性を十分に吟味しながら、今後の設計段階の中でまた検討していくことになるかと考えておるところです。
以上です。
◯10番(前田 和文議員)
まあ言えば飲料水はペットボトルにしましても、非常用電源、そして非常用の雑排水、やはりそこら辺も大きな庁舎を維持するといいますか、多数の避難者に安全に生活していただくということになりますと必要なことだと思いますので、御検討をよろしくお願いいたします。
協力機関との連携は市長の話にも言葉として出てきましたが、消防、そして医療機関、そして警察、そしてまた各地の防災組織、それと、他の行政機関、そういうふうなものとの連携はどのように確保できるというふうにお考えなんでしょうか。
◯市長(隈元 新君)
具体的に申し上げれば、やはり病院に関しましては、いわゆる救急医療ができる病院がすぐ近くにあるわけでありますし、また振興局の伊佐駐在も近くにありますし、何よりもやはり
保健所機能というのがこういう災害の場合は非常に重要になってまいりますので、その連携につきましてもすぐ近くということでございます。
警察のほうも現在のところで建て替えるというような将来的な案があるやにも聞きますので、やはりそういう点では他の行政機関あるいは病院との連携というのはうまくいけると思います。ふれあい
センター周辺にできることによって何よりも利便性が高まるのは、やはり旧大口駅跡地でありますので、従来から、例えば青木や、多々良石や、向こうからの
トロッコ線などもあそこに走っておりまして、あるいは山野からの材木の輸送にしてもそうでありますし、全てのものが集積されるという場所でありましたので、そういうところは外部から見たら、一旦何か伊佐市で事が起きた場合に、どこに集結したらいいかというのは感覚的に非常に分かりやすいところだと思います。そういう点でのやはり立地の利便性というのは、こういう災害のときは特に大事ではないかなというふうに思っております。
また、学校がすぐ簡単に使えるというわけではありませんけども、非常時におきましては
大口小学校や中央中や大口高校や、そういう広い敷地を有する公的な場所があるというのも私たちにとっては大きな安心といいますか、安全の確保になるのではないかなと思っております。
そういう点を考えました場合に、私たちが防災上はこれに勝るところはないというふうに考えてもまず差し支えないのではないかなと思っております。
◯10番(前田 和文議員)
協力機関、いわゆる消防、そして病院、そしてまた保健所、振興局との連携も密に取っていただける、機材確保といいますか、手法も強力なものを、いわゆるホットラインがすぐ使えるといったような状態のものを確保していく必要があるんじゃないかというふうに考えていますので、今から先の設計の詰めの段階において具体的に御検討いただきたいと思います。
今、市長のお言葉の中にもありましたが、いわゆる立地条件ですね、菱刈方面との動線の確保が望まれて、今、
大道下青木線、そしてまたそれからつなぐ菱刈庁舎との連携といいますか、菱刈市民との動線を確保するということは非常に大切になるんですが、いわゆる物理的な道路の拡幅工事、早く言いますと橋の取替え工事は地権者との問題もありまだ非常に難しい面もあるというふうに聞いておりますので、ここは鋭意努力していただいて、しっかりとした動線を確保していただきたいと考えております。
それでは、次に行きます。
避難所としての機能をどのように持たせていくのかということをお聞きします。と申しますのは、例えばあそこの近くに住む伊佐市の人の避難所としても使うことはもちろんですが、やはり行政単位の、例えばさつま町の方が、極端なことを言いますと川内市の方が避難所として使わせてくれとか、今、全国で発生しているいろんな災害を鑑みますと、いわゆる一般市民の方がもうそこしかないといったような状態になるということも必要になるんじゃないかと思いますが、避難所としての機能といったものをどういうふうに確保されるおつもりでしょうか。
◯財政課長(冨満 庸彦君)
それでは、説明いたします。
新庁舎の
建設予定地及びその周辺には大口地区の
指定避難所としての大口ふれあいセンターと
福祉避難所としての
大口元気こころ館が所在していることから、新たに建設する建物を避難所として指定するということは検討しておりません。ただし、両避難所と同じように、本来の用途のほか、一時避難所としての利用もできるスペースの確保等につきましては計画しているところでございます。
なお、
計画予定地内におきまして、災害発生時に関係機関や避難所等と連携を図りながら駐車場等を
救援活動スペースとして活用できるようにすることなども計画、検討する課題としているところでございます。
また、大規模な場合の他市町村からの避難場所につきましては、その状況に応じてまた新たな場所を検討するとか、そういう対応が必要になってくると考えているところです。
以上です。
◯10番(前田 和文議員)
避難所としての機能を確保するというのは、ハード的なものと、ソフトとまでは言えないかもしれませんが、食料等の備蓄、そこら辺も必要になってくると思うんですが、今、ふれあいセンターがその機能を果たしている部分もあると思いますが、その確認をさせてください。
◯総務課長(宇都宮 安照君)
食料の備蓄につきましては、現在、福祉課のほうで確保をしております。ただ、どのくらいの確保量かというのは現在、資料を持ってきておりませんので、御勘弁いただきたいと思います。
◯10番(前田 和文議員)
資料がないとはおっしゃいますが、どれぐらいは確保しているんだということぐらいは総務課長は常に頭の中に置いておいていただいて、足りない部分はいわゆる補填するということも必要だと思いますので、ちょっと意地悪な言い方ですが、また勉強していってください。
◯議長(緒方 重則議員)
ここで、前田議員、福祉課長のほうからの答弁が……(「いいですかね。」と呼ぶ者あり……福祉課長)よろしいですか。
◯10番(前田 和文議員)
いいです、はい、どうぞうどうぞ。
◯福祉課長(重久 元彦君)
食料備蓄についてですけれども、今、旧
健康センターのほうに、前回の23年の災害に必要としました1,500人の5食分ということで約7,500食分を保管してございます。
以上です。
◯10番(前田 和文議員)
それでは、ついでにお聞きしますが、食料並びに水、そこら辺のいわゆる更新といいますか、それはずっとそこに確保していてそのまま使えるかといいますと、やはり年次更新だとか、何年間ごとには更新していくべきだと思いますが、そこら辺はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
◯福祉課長(重久 元彦君)
備蓄につきましては、米につきましては今まではお湯とか水を入れて食べられる食事を用意していたんですけれども、今回は開封してそのまま食べられるという、そういう食料を購入しております。賞味期限約5年間ということで、年度によって増減はあるんですけれども、一応、今年につきましても食料を1,500食分ぐらいは購入しております。
以上です。
◯10番(前田 和文議員)
更新を気にしながら物を確保するというのは非常に経費もかかることですし、神経も使われるところだと思いますが、非常時の市民のために機能するものですから、滞りのないように業務を遂行していただきたいと思います。
次に、昨今の
コロナ対策の参考として、
オンライン会議、
テレワーク対策等が非常にクローズアップされております。ハード面、ソフト面の機能整備が必要であると思いますが、一般の職員の
テレワーク、そしてまた菱刈庁舎がどういう規模になるかというのはまた別問題としまして、そことの連携といったものが
オンライン等でできるような設備を確保されるのか、それは考えていらっしゃらないのか、そこら辺をちょっとお伺いします。
◯財政課長(冨満 庸彦君)
それでは、説明いたします。
市町村等の行政事務におきまして、職員の
テレワークというのは非常に難しい問題がございますが、そこについてはまた改めて検討することといたしまして、新庁舎に関しましては、
新型コロナウイルスの影響によることだけではなく、あらゆる災害や感染症に備えつつ、
新型コロナ対策後の会議や働き方の在り方を考慮しながら、ハード、ソフト両面の効率的な機能整備、施設整備を図っていきたいと考えているところです。
詳細につきましては、先ほどから申し上げておりますように、これからの基本設計で具体的に検討してまいります。
以上です。
◯10番(前田 和文議員)
今るる説明いただきましたが、今から検討、今から設計段階ということですので、議会のほうにも発表できる過程がありましたら随時、全協でもお聞かせいただければうれしいかなと思いますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。
最後に、新庁舎の
基本業務委託業者、今度、シーラカンスというところ1社がリーダーシップを取ってやっていくというようなことになっているようですが、最優秀とされた業者の
評価ポイントを具体的に教えていただきたいなと思います。
◯市長(隈元 新君)
この御質問に対しましては私が答弁する立場にございませんので、はっきり申し上げまして私はそれに関わっておりませんので、最終的に報告があって、それを是として私が決裁したということにはなりますけども、この判断については私には全然そういう権限はございませんので、そのときの会議の中におりましたのが副市長でございますので、副市長のほうから概要を説明いたさせます。
◯副市長(時任 良倫君)
ただいま市長の発言がございましたので、私が伊佐市新庁舎建設設計業務委託事業者選定委員会の委員でございましたので、その審査に直接関わりましたので、その審査講評の関係部分について読み上げまして答弁とさせていただきます。
その審査講評では、「選定されたシーラカンスアンドアソシエイツ・Dai建築DESIGN共同企業体は、庁舎をふれあい通り線まで張り出し、大口ふれあいセンターと2階を接続して一体的に整備する提案を行った。一体的に整備した部分に魅力的なピロティ空間と、大口ふれあいセンターの南端部の2階をテラス化した上で、オープンなカフェによる接続空間が評価された。また、市民の利用も見据えながら吹き抜けの議場を中心に配置して、全体を3層としてコンパクトに庁舎機能をまとめた点、ふれあい通り線に面したピロティ下のバス停や庁舎2階への大階段の配置、地上外部に開かれたアトリウムへの改修等にも評価が高かった。これらのスクエア広場を核とした諸提案に対して、伊佐市の密度感を踏まえた上で、身の丈にあったにぎわいの創出が期待できると好感が持たれた。また、実施体制も県内事務所が2分の1の業務を分担し、意匠設計も担当するとの回答があり、市民ワークショップ、設計段階、施工段階、竣工後のアフター段階の業務実施に対して強い安心感が得られた。
一方、ランドスケープでは、他案でも見られた旧線路敷を生かした緑化の提案があったが、審査員から、公園を計画地外に配置することへの懸念、庁舎北側の駐車場の景観や北側アクセス、全体イメージに明るさが不足しているとの意見もあり、市民ワークショップ等を通じて新たな提案が出されることが今後望まれる」とありまして、これは伊佐市新庁舎建設基本・実施設計業務プロポーザル審査報告書にお示ししておるところでございます。
また、審査に当たっての視点としまして、ふれあいセンターの利用、アトリウムの改修技術等、そしてまたセンターと新庁舎との関係、それから、提案された諸技術が機能するのかどうか、市民の利便性と公園、それから、先ほど防災についてのこともございましたけれども、各部屋の配置、それから、過剰な設計とならないか、建設コストの削減工夫があるかどうか、それから、メンテナンス、ランニングコスト等、それから、この建設の基本計画におきまして、整備目標として、みんなで時間を共有し、にぎわいを育む伊佐市のシンボルとしての新庁舎の整備を実現するためにどのようなことを重視して提案されたものであるか、それから、市内業者の事業参画は考えているかどうか、そして最後に、先ほどもございましたけれども、ワークショップ等を開かれるわけですが、そういう段階での市民の意見の受入れといいますか、それはどういう姿勢で受け止めますかというようなこと等の視点で審査を行ったところであります。
なお、技術提案書は設計業者の考え方や技術を審査するためのものでございまして、技術提案書がそのまま設計案になるわけではございませんで、どのような配置や建物にするかも含めてこれから設計を開始していくわけですから、市民ワークショップなどで市民の皆さんの御意見をお聴きしながら、基本計画における考え方や必要な機能等を設計に反映していくことになります。
以上でございます。
◯10番(前田 和文議員)
今から先、具体化していく設計の段階でワークショップが何回か開かれて、市民のアイデア、御意見を拝聴しながらまとめていくんだということで、今、シーラカンスが中心となってそういうことに携わっていくという形になるんじゃないかなという流れをお聞きしました。それはそれでまた副市長等も関わり合いを持っていかれるはずですので、よろしく御検討いただきたいと思います。
それと、この前、市報でしたか、新聞でしたか、私有林及び地元材、いわゆる木材を多く使ってほしいというような申出が森林組合等からあったということでございました。そこら辺も無理のないところで有効利用していただきたいと思います。その点は市長、担当部署が協力し合って情報を交換しながらまたお使いいただければ、林業事業体そのものも活気づくわけですので、よろしく御検討いただきたいと思います。
今回のこの質問に至りましては、今、40億円、8,000平米という豪華庁舎というような意見が市民の中でよく聞こえてきます。これはいろいろなことが独り歩きしているんじゃないかと私は思っております。やはり防災機能といったものを充実させるというためには必要経費というものが絶対条件としてあるわけです。これが一般的には建築コストの30%から40%かかるんじゃないかというような全国的な報道も聞こえてまいります。やはりしっかりした構造体、そしてまたいろんな、市民が安心して集える、また職員が安心して仕事ができる空間を造っていくんだということにコストがかかるんであって、豪華ホテルを造るといったことの捉まえ方ではいけないんじゃないかと思いますので、これは改めて防災機能、市民が安心して集える構造体、ハードの確保に努力していただきたいと考えますので、申し添えて、私の一般質問を終わります。
◯議長(緒方 重則議員)
以上で、10番 前田 和文議員の一般質問を終わります。
ここで、しばらく休憩します。休憩時間を5分程度とします。
△休 憩△(10時36分)
△再 開△(10時42分)
◯議長(緒方 重則議員)
ここで、昼食のため……(「あ、あと一言言い忘れていた。」と呼ぶ者あり……16番議員)
◯16番(福本 千枝子議員)
先ほど改善センターについての御説明がありましたが、統合となりますと菱刈の人たちがこっちに来ないといけないし、もしかするとこっちに行かないといけないということでまたいろいろ出るかもしれませんけれども、非常に劣化等があるということですので、十分検討されて検討に入っていただきたいと思います。
1問目はこれで終わりたいと思います。
◯議長(緒方 重則議員)
ここで、昼食のためしばらく休憩します。なお、再開は午後1時からとします。
△休 憩△(12時00分)
△再 開△(13時01分)
◯議長(緒方 重則議員)
休憩前に引き続き会議を再開し、一般質問を続けます。
16番 福本 千枝子議員。
◯16番(福本 千枝子議員)
それでは、第2問目に入ります。
通告しておりましたが、時間の都合上、個別に聞くということではなくて、今回、6項目まとめてお伺いしてまいりますのでよろしくお願いをいたします。
次に、今期限りで勇退される隈元市長には、旧大口市長から伊佐市長と通算7期の25年もの長きにわたり、市民の安心安全のため、まちづくりのかじ取りに頑張っていただきました。合併し、伊佐市の将来像を「大地の恵みを人が奏でるだれやめの郷」を掲げ、職員とともに多くの事業に携わってこられました。このキャッチフレーズは私も大好きで、名刺にも活用させていただいておりますが、名刺をもらわれた方々からは「伊佐に行ってゆっくり飲んでみたいね」などと言われております。大変インパクトの強い将来像と思っておりました。
そこで、これまでの事業の評価をと通告いたしましたが、評価については市民の方々がされるので成果についてお伺いし、少子高齢化の伊佐市のまちづくりを今後どのように期待されるのか伺ってまいります。
先ほども言いましたように、時間の都合がありますので、通告しておりました6項目について伺います。
まず、一つ目の農畜産業・地場産業・商店街の活性化、人口増対策については、若者の就労、地元企業への就職、空き店舗への補助、定住促進のための体験住宅や転入家族への住宅支援補助など、数多くの事業を実施されてきました。何がこの伊佐市にマッチして、今後も続けていけばいいと思われますか。一つ目です。
二つ目は、子育て支援、高齢者対策、障がい児・障がい者対策についてであります。私もこれまで病児・病後児保育や不妊治療の伊佐市独自の支援、高齢者の見守りや交通手段等について提案してまいりました。また、特別支援学校の誘致については、議会においても特別委員会をつくり、県知事、県議会の要望を行ってきたところであります。市長は特に障がいを持つ子どもたちについてはどこの自治体よりも力を注いでこられました。議員の県外視察研修時においても伊佐市の障がい児支援はすばらしいと逆に聞かれることがあり、自慢できる施策でもありました。このような幼児から高齢者まで含めたこれまでの施策をどのように総括されますか。これが二つ目です。
三つ目になりますが、地域医療であります。県立北薩病院は北薩地域の中核をなす大変重要な医療機関であります。小児科医の医師が常駐されていることは子育て中の保護者にとっては大変安心、安全であります。脳神経外科医不在となり長くなります。脳疾患の場合は1分1秒を争います。1次搬送で北薩病院に運ばれ、重篤であれば人吉の医療センターへ2次搬送される、この連携で命が助かります。大変ありがたいと思っております。昨年から耳鼻咽喉科医師不在もあり心配いたしましたが、市長や医師会のおかげで4月から寺田病院で開設され、解消されました。市民の命を守る観点から、今後の県立北薩病院をどのように考察されますか。
四つ目です。次に、伊佐市の生涯学習、生涯スポーツについてであります。本来ならば教育長に聞くべきでありますが、私もスポーツ推進で活動していることから、今後の指導に参考になればと思い、市長から見た生涯学習、生涯スポーツをどのように捉えておられるのかお伺いいたします。
五つ目と六つ目は一緒にいたしますが、
新型コロナウイルス感染対策については今回も伊佐市独自の補助金を補正で組まれました。市長の任期中には終息する見込みもありませんけれども、今後の伊佐市の商工業をどうすべきと思われますか、お伺いいたします。
次に、新庁舎に対する市長の思いと、これだけはとやり残された政策があるのか、そして期待する伊佐市のまちづくりについてお聞かせをください。
ばたばたと質問いたしますが、市長の見解をお聴きいたしたいと思います。
◯市長(隈元 新君)
農林畜産業についてでございますけども、伊佐米につきましては、メディアやイベントなどを通じてブランドの再認識、販売促進のためのPRに力を注いでまいりましたので一定の成果は出ていると思います。その他、カボチャや金山ネギの生産の促進、特にこの二つにつきましては名古屋や大阪の市場を当初は大きな消費地と考えて推進してきて現在に至っているというふうに思っております。
畜産のほうは、御存じのとおり、生産牛が非常に価格が高値安定していた時期が長く続きましたので、その間に若手の後継者や新規にお始めになる方々、Iターンなどをなさる方など出てきておりますし、後継者も、多くはないんですけども、金山ネギや、あるいは畜産と水田とを組み合わせるような形で毎年、研修生も出ておりましたので、これも成果として上がっているんじゃないかなと思っております。
地場産業は、特に観光特産品振興につきましては、これまでDMOの設置やふるさと納税、伊佐米を中心としたブランド推進によって取り組んでまいりました。ただ、地元の商店街の活性化につきましては、大規模店舗へお客様が流れることによって、やはり昔で言う駅前商店街、通り商店街と呼ばれる商店街は個々の特色のあるお店が生き残っているというような流れになっているんじゃないかなと思っております。
観光につきましては、曽木の滝や曽木発電所遺構を中心とした本市の雄大な自然を生かした観光を前面に押し出しまして、マスコミ等のメディアとの連携を図って全国放送の番組や旅行情報誌へ掲載などで広く情報発信できております。特にドローンが開発されてからはメディアの取材が全国版になってきているということなどは非常にいい材料ではないかなと思っております。今後も最大の観光地であるこの曽木の滝につきまして、その景観を守り、しっかりと次の世代につないでいくことができたことがよかったというふうに思っております。今では橋も取り除かれて、本来あるべき自然の中の滝としてこれからも来客数は増えていくのではないかなと思っております。
また、伊佐米を中心としました特産品振興につきましても、都市部や鹿児島県内でのイベントの情報発信などによりまして、伊佐米は一つのブランドとして確立しております。硫黄山で作れない時期もございましたが、逆にそのときに伊佐米の価値がいかに高いかというのも、生産者はもとより、購買していただくお客様方からしましても改めてそのブランドの高さというのを確認したような具合でございました。また、最近では市内の飲食店が伊佐米膳という新しいメニューを立ち上げるなど、6次産業化への展開も進んでおります。
地場産業、商店街の活性化としては、通り会や、あるいは商店街というのがどうしてもつながらない状態になっております。どうしても空き店舗が出てくるということもそれに拍車をかけておりますが、その空き店舗を有効に活用できないかという対策、そしてまたイベント等の支援などでかつてのにぎやかさを取り戻せればというふうに思っております。このコロナ禍の状態にありましては、なかなか、お客様の出足がどうしても消極的でありますので、このことは地域のお店は地域で支えるという、そういうような考え方も啓発していかなければならないかなというふうに思っているところです。
テイクアウトなどに協力していただいている市民の方々もいらっしゃいますので、職員にもそれを奨励しておりますし、私も自らそれを実践しておりますが、そういうことをやはり広げていく地道な努力が必要かというふうに思っております。そういうことをやりながら人口増というのが図られたらというふうに思います。
子育て支援、高齢者、障がい者につきましては、ある程度評価していただきながらの御質問だったというふうに思いますので詳しくは申し上げませんが、やはり何といいましても特別支援学校の新設誘致に向けての活動というのにつなげるべく、いろんなことは行っていくことがやはり肝要かなというふうに思います。これは、例えば北薩病院の小児科の先生方を手厚く配置していただくことに始まり、産婦人科医の支援、あるいは救急病院への支援、または一般の方々が子育てをボランティアで見ていただけるような仕組み、そういうもの等が幾つも縦糸、横糸で支えながら、機を織るみたいに織りながら、結果として一つの反物、一つの服ができる、それがすなわち特別支援学校ではないかなというふうに思っております。
今度の土曜日の10時か12時にニシムタのほうで署名活動が行われますので、ぜひ多くの市民の皆様方にお越しいただいて署名していただきたいと思います。新しく知事に就任されました塩田知事への第1回目の要望をこの署名を基にして組み立てていくということをお考えでございますので、私たちも一緒になって一生懸命やってまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
高齢者は4割を超えておりますので、この高齢者の方々がやはり生きがいを持って自分たちの家族、そして知人、友人、ひいてはそれが自治会であり、コミュニティでありという中での活動、活躍をしていただくような仕組みはつくってきているつもりでありますが、なかなかまだ大成しているとは言えないと思いますので、お元気な高齢者の方々にはそれを推進しながら、また体の不自由な方々にはやはり地域包括ケアシステムなどを使っていただき、また御紹介しながら、施設等に関しては県下の中では比較的整っている伊佐市だと思いますので、不安のないような老後というのを私たちも協力していかなければならないというふうに思っております。
地域医療は、先ほどの障がい者、障がい児、あるいは子育て支援のところと重なりますが、何といいましても、やはり県立北薩病院があることによって、またそこの先生方のアドバイス等によりまして、予防ワクチンや、そういうものに対する早い政策を実行できたことが一つにはよかったのかなというふうに思っております。
耳鼻科にしましても、比較的早く民間の病院に鹿児島大学のほうに御相談いただきましたし、また、救急搬送につきましては、これは前の伊藤知事のときに制度化されましたドクターヘリでございましたけども、ドクターヘリがこの5年の間に定着して、器具器材、そしてそれをつかさどる隊員の技量等も高まってまいりまして、今ではなくてはならない医療体制を支える一つの仕組みになっておりますので、今後もこういうことを、市内からは離れておりますけども、私たちはそんなに不利な条件ではないんだというふうに御理解いただきたいと思います。
また、水俣の総合病院あるいは人吉の医療センターなどとの連携も今までどおりつながりを強めつつ、最終的にはやはり鹿児島大学病院で治療いただくか、熊本大学ないしは済生会病院とか、そういうところでの治療というのが私たちのまちの患者さんにはありますので、このように、熊本県側との救急医療の、あるいは重篤な病気の治療に当たっては連携を深めてまいってきたつもりでありますので、これからもそれを続けていただきたいと思います。
生涯学習、生涯スポーツにつきましては、これは直接、私のほうが指導力を発揮する分野ではありませんが、やはりコミュニティ協議会というのがどこの校区も活発に活動していただくことによって、それぞれが研修をなさったり参考になさったりしながら同じものに取り組んで成果を上げたり、あるいは違うものをまた紹介したりというふうに、ある意味では競ったような状態も出てきているということはいいのじゃないかと思います。また、企画政策課のほうに毎月届きますが、各コミュニティだよりの内容を読ませていただきましてもそのことが非常によく分かるように広報、紹介されておりますので、こういうことを通じて、今後も活発になっていけばいいのではないかなと思っております。
スポーツとも関係しますけども、これからはカヌーを中心とした地域づくりというのが中・長期的には非常にこのまちを元気にしていくものになっていくんじゃないかなと思っております。これは学校の児童生徒はもとより、大人の方々まで共に楽しむことができる競技だというふうに思っております。3年後に国体が開催されるという一つの目標もありますし、また、そこは一つの通過点として、最終的には地域づくりの拠点としてのカヌー場ということを期待しております。
新型コロナウイルス感染症対策は、これはワクチンができないことには最終的に安心できるという状態ではないですので、慣れた頃に綻びが出るとよく言われますので、そういうことのないように、引き続き今の感染予防対策をしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
地域経済への影響は長期化するわけでありますけども、先ほども商店街のところでも申し上げましたけども、市民の皆様方に支えていただく、支えるというそのお気持ちをお持ちいただくように、私も大概、職員に、週末には4、5人での飲み会、10人以内だったらいいんじゃないですかということで、誘うというか、促しておりますが、時には私への案内もあったりしますので、その情報といいますか、私の意思は伝わっているんじゃないかなと思っております。
このようなことを考えながら、最後には新庁舎建設でありますけども、新庁舎建設は御質問もいただきます。そして必要性も申し上げております。そして、適地としての的確性というのもお話ししております。そういうことを市民の皆様方に御理解いただき、そして、これは大分先になりますけども、完成する日が来るのを楽しみにしております。
以上でございます。
◯16番(福本 千枝子議員)
ありがとうございます。まとめて質問いたしましたが、全てお答えをいただきました。やはり今の状態、コロナ禍の中では大変、それぞれの事業自粛、あるいは活動の自粛がありますので、なかなか、これを何年先というのは分かりませんけれども、市長がこれまでされたことの今、お答えです。これらがうまく回って、若者が残れる元気なまちづくりになればいいなと思っているところであります。
これまで私も多くの一般質問をしてまいりました。また長い間の中では意見の合わないこともありましたが、市長の政策に対する思いを熱弁されて、納得する部分も多々ありました。勉強することも大いにありました。今回で隈元市長への最後の一般質問と思いますと大変寂しい気もいたしますが、先ほども前田議員のほうからありましたが、健康管理にも十分留意されて頑張ってこられたことはすばらしいことだと私は実感いたしております。
先ほど3か月後とおっしゃったんですけれども、第一線を引かれるわけでありますけれども、伊佐市の発展のためにもぜひバックアップをお願いして、一般質問を終わりたいと思います。御答弁ありがとうございます。
◯議長(緒方 重則議員)
以上で、16番 福本 千枝子議員の一般質問を終わります。
ここで、執行部席入替えのため、しばらく休憩します。休憩時間を5分程度とします。
△休 憩△(13時21分)
△再 開△(13時25分)
◯議長(緒方 重則議員)
休憩前に引き続き会議を再開します。
次に、14番 左近充 諭議員の一般質問を許可します。
左近充 諭議員。
◯14番(左近充 諭議員)
今回の一般質問は私の約21年間の議会活動最後の質問となりますが、今まで質問した中での進捗状況などを伺ってまいりたいと思います。
また、市長も旧大口市、伊佐市の市長として25年間頑張ってこられました。今期で勇退されるということで、大変御苦労さまでございます。あと3か月あるので心を引き締めて頑張っていくということでございましたけれども、またよろしくお願いいたします。
山野地区で7月豪雨、4日には最大時間雨量116ミリを記録しました。被災された皆様にはお見舞い申し上げます。市の建設課、林務課、農政課の被害は全員協議会で報告を受けましたが、県河川ではございますが、羽月川、山野川、井立田川の被害状況をお伺いいたします。
◯市長(隈元 新君) 登 壇
今回の7月豪雨におきましては、私たちの近くで言えば球磨、人吉に甚大な被害をもたらし、また、私たちは山野北部を中心に、平出水から山野北部にかけまして大きな被害を受けました。被災された皆様方に心から本当にお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧復興へ向けて頑張っていただきたいし、私たちも一緒になって頑張りたいと思います。
また、この被災地に関しましては、多くの皆様方からお見舞いや、あるいはいろんなものを頂いたり、あるいはボランティアなど、復旧作業に当たっていただきましたこと、この場をおかりしまして御礼申し上げたいと思います。
さて、この7月の豪雨は3日から4日の間でございました。特に4日の早朝8時過ぎぐらいに、今おっしゃいました河川の堤防が決壊したところが数多くございました。後もって課長のほうで答弁いたさせますが、私も現地に行きまして、線状降雨帯によって本当に短時間に集中して降る雨の恐ろしさというのを改めて感じたような次第でございます。私自身も山野出身ということでもありますし、被災した方々の中に同級生も何人かおりまして、かける言葉もなかった次第でございました。
しかし、これらの中で人的被害が出なかったということが一つ救われたわけでございますが、人的被害が出なかったがゆえにマスコミからの飛びつきが遅れたといいますか、早い取材ということではなかったので、若干、皆さん方に情報が届くのが遅くなったかとも思いますが、おわび申し上げたいと思います。
しかし、その後は、地元選出の国会議員の方々をはじめ、幹事長や、大臣や、あるいは農水土地改良担当の議員の皆様方もお越しいただき、中央に対しての発信力はかなり強いものがあったというふうに思っておりますので、今後、そういうこと等を糧にしながら復旧に取り組んでまいりたいと思います。
状況につきましては、課長のほうから詳しく述べさせます。
◯建設課長(井上 修君)
御説明いたします。
御指摘の当該河川は3河川とも県の管理河川でありますので、姶良・伊佐地域振興局伊佐市駐在に被災状況、これは災害査定を受ける前の数字になりますので、被害報告をされた数字を今から言います。
羽月川につきましては、特に尾之上・荒平地区でありますが、
箇所数は10か所、復旧延長が1,208メートル、被害報告額が2億8,700万円。山野川につきましては、主に石井地区です。これにつきましてが、
箇所数が9か所、復旧延長が981メートル、被害報告額が2億7,300万円。井立田川は、主に井立田地区と猩々地区になりますが、
箇所数が5か所、復旧延長が683メートル、被害報告額が1億3,100万円となります。
以上です。
◯14番(左近充 諭議員)
今、羽月川では10か所、1,208メートル、山野川では9か所、981メートル、井立田川では5か所、683メートルということで報告を受けましたけれども、今回、激甚災害に指定されたようでございますけれども、災害は壊れたところだけを復旧されますが、抜本的な復旧はお願いできないものかお伺いいたします。
◯建設課長(井上 修君)
これにつきましても姶良・伊佐地域振興局の伊佐市駐在に確認をいたしましたところ、それぞれの河川の復旧計画につきましては現在、国土交通省と協議中でありますので、原形復旧になるのか改良復旧になるのか、どちらになるのかはまだはっきりと決定していないという状況であります。今後は、災害査定で決定した計画で復旧を行うということになるようでございます。
以上です。
◯14番(左近充 諭議員)
まだ協議中ということで御報告がございましたけれども、次に、川内川改修効果についてお伺いいたします。
川内川には伊佐市全体、湧水町、えびの市の支流より流れ込んでおります。激特事業で分水路や、また鶴田ダムの再開発事業で水位を下げる事業を行っていただきましたが、7月豪雨に対し効果がどれぐらいあったのか、お伺いいたします。
◯建設課長(井上 修君)
御説明いたします。
川内川河川事務所に確認をいたしましたところ、今回の7月豪雨で山野観測所において平成18年7月、平成23年7月を上回る雨量を観測したということでございました。平成18年以前の河川断面を用いて今回の出水流量時の水位を推算すると、河川改修を実施しなかった場合の水位は約8.9メートルでした。羽月川では激特事業の整備後も防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策による河道掘削を進捗しており、平成18年以前の河川改修前と比較して、花北水位観測所地点で約7.7メートルであったため、約1.2メートルの水位低減効果が図られたと推算したとのことでございました。よって、激特事業での改修は効果があったと推察しております。
以上です。
◯14番(左近充 諭議員)
平成18年以前の水位と比べますと1.2メートルの差があったということで、1.2メートルは水位が下がったということでございますけれども、7月4日に羽月川と合流するところに行ってみましたけれども、堤防がいっぱいになっておりました。曽木の滝分水路のところに行きますと分水路と本流と分かれておりましたけれども、もうちょっとのみ口を広げると水位がまだ下がるんじゃないかと思っておりますけれども、そこら辺をお願いすることはできないか、お伺いいたします。
◯建設課長(井上 修君)
これにつきましても川内川河川事務所に確認いたしましたところ、曽木の滝分水路ですが、当面の整備計画の中ではのみ口部改修の予定はありませんということでございました。ただし、参考までに、将来的な整備の基本方針でありますが、この中では分水路の分派流量を増やす必要がありますが、手法がまだ決まっていないということで、のみ口部の切下げの有無を今現在明確に言及することはできませんとの回答でございました。
◯14番(左近充 諭議員)
分水路の計画は現在のところではないということでございますけれども、将来的には考えるということでございましたけれども、今後また何らかの形で下げるなり、広げるなり、要望していっていただきたいと思います。そこら辺についてお伺いします。
◯市長(隈元 新君)
このように御提案をいただいておりますので、のみ口部を下げた場合にどれぐらいの効果が出るかということを川内川河川事務所の所長をはじめ、技術担当の方々の御意見等をもいただきながら、ある程度の説得力のある内容にして、そして要望していくということも必要かなと感じておりますので、今後の私たちの検討の一つにさせていただきたいと思います。
◯14番(左近充 諭議員)
よろしくお願いいたします。
次に、道路改良についてお伺いします。
市道鵜泊2号線の進捗状況はどのようになっているのかお伺いいたします。
◯建設課長(井上 修君)
当該路線は菱刈湯之尾地区の川内川廃線敷に架かる湯之元橋を撤去し、現在、盛土方式で道路整備を進めているところでございます。全体計画といたしまして、道路延長が200メートル、幅員が歩道部を含めて6.7メートル、総事業費3億1,300万円。現在までの整備状況でありますが、平成30年度までの完了工事として、湯之元橋の撤去、大型ボックスカルバート工1基、仮設道路委託費、用地費、補償費、事業費としまして1億4,300万円であります。令和元年度には道路改良工事が延長が200メートル、大型ボックスカルバートが2基、仮設工事業費として1億2,000万円を計上しております。
今後の計画といたしましては、令和2年度、今年度でありますが、水道・温泉管の布設工事、舗装工事が110メートルを予定しております。今年度末に完成するように一応計画しているところでございます。
伊佐市鹿児島県立大口高等学校活性化基金がありますが、先ほど市長のほうでそういうのはできるということですが、今回、広報紙に載られたのは4人ぐらいだったと思いますが、写真が載っておりましたが、生徒数確保の目的もあったが、基金が枯渇するまで存続と議会でも決定いたしましたが、2019年度は80人定数に41人入学、令和2年度進路希望状況調査8月8日発表では38人と記憶しておりますが、基金残高はありますが、他の伊佐市内の高校との公平性から見直す考えはないのか、お伺いいたします。
◯教育長(森 和範君)
伊佐市にとりまして、普通教育を施す普通科のある大口高校の存在というのは、地域活性化とか、子どもたちの学びを保障していくために不可欠のものであると思います。大口高校から大学に合格して進路実績が向上することによって大口高校の入学希望者が増えることを目的としている基金でございますので、この基金の活用は大口高校に特化したものであると考えます。大口高校以外の高校にはそれぞれの学校の特色に合った支援を行っておりまして、伊佐農林高校には技能資格取得補助、大口明光学園高校には生徒確保事業補助及び私立学校運営補助等でございます。
特に大口高校につきましては、他の2校、特に伊佐農林高校は希望者、入学者がほぼ横ばいというところでございます。令和3年度の入学希望についても、今年度よりもやや多いぐらいでほぼ横ばいというところでございますが、大口高校のほうは3学級募集が2学級募集に下がった途端に急に少なくなっているというところでございまして、3学級が2学級に減るとやはり気持ち的にそこに心が向くという生徒が少なくなるのではないかなということも考えられますので、今ある活性化基金を活用しながら進めていきたいと思っております。
なお、先週、私はさつま町の教育委員会や中学校、湧水町の教育委員会や中学校に伊佐市内の3校への進学を促してほしいということをお願いに参りましたけれども、それぞれのまちの教育委員会や学校においても伊佐市内の3校に対する進学したいという気持ちの生徒が多数いるということをまた感じたところでありまして、一層この高校の、伊佐農林もそうですが、特にまた大口高校の支援もしていかないといけないということを感じたところでございます。
◯15番(柿木原 榮一議員)
大口高校に限ってというようなことで御答弁をいただきましたけども、国立の有名大学に行った子どもが果たして伊佐市に帰ってくるだろうかというような不平の声も聞かれます。また、さつま町、湧水町から通ってくださる子どもたちがいるわけですが、その子どもたちが伊佐市に戻ってくるかなという不安な声も聞こえてきます。いろいろ問題があろうかと思いますが、伊佐農林高校から鹿大に行かれる子どももいます。それと、明光からは阪大とか、ああいう大きな昔の大学、こういうところに行っておられますが、伊佐農林も先ほどは定数が横ばいだと言っておられますが、今でも充足数に足りておりません、伊佐農林も。そして、この頃は、高校野球は今年はなかったですけど、高校野球も、ラグビーも、弓道も、活躍の場が見えません。野球部の特にバッティングの機械ですけど、雨ざらし日ざらしのような状態です。やっぱりもうちょっと部活の活躍もできるような考え方も持っていかれないのかなと思っておりますが、その辺はどうでしょうか。
◯教育長(森 和範君)
この大口高校の活性化ということにつきましては、今議員が提案されましたように、部活が盛んになるとか、サッカーがより盛んになるとか、野球が盛んになるとかというようなことも含めながら、学校長とはいろいろ知恵を出していただきながら進めているところではございます。ともかく本市の高校生の数がより増えて、子どもたち、中学生、小学生の目の前に高校生のお兄さん、お姉さんが学ぶ姿、頑張っている姿が見えるということが教育全体にとっての活性化につながっていくということを考えております。
◯15番(柿木原 榮一議員)
県教育庁高等教育課のこの資料によりますと、令和3年度が中学校等卒業予定者の一番底になるんですね。これから先は7年ぐらい横ばいです。今のうちに考えて、やっぱり子どもたちに魅力ある科を創設したり、新設するための助言を検討する機会というか、そういう科は教育委員会自体が持っていかれるわけですよね。そして、昔は科を違った科に特命として任命されたこともありますけども、本当、もうちょっと子どもたちの将来を考えて、やっぱり助言をするところは助言していかれたほうがいいと思いますが、そう言っても首は縦に振られないでしょうから。
市民の皆さんの不平の声が、また高校に対しての期待の声が聞こえてまいりません。今年は中学生の女性が5人ほど鹿児島の高校のスポーツの科に行かれてスポーツをやっておいでになるということもお聞きします。子どもがそれだけ希望がないのかな、お金だけじゃどうしても、大体、お金だけの解決策というのは無理なような、いたします。また、早めに諮問されてきて、県から意見を聴取されたときには結論を出されていたほうがいいんじゃないかと思います、私は。
それ以上のことは期待できそうにありませんので、ふるさと納税についてお聞きします。
寄附の総額が財源的に魅力があり、市の財政を潤しています。2019年度ふるさと納税は全国的に7年ぶりに減少に転じたものの、鹿児島県内は29市町村で寄附額が増えました。国が導入した返礼品規制により過当競争が是正されましたが、地場産品の豊富な県内自治体に追い風が吹いた感がいたしますが、そこで、質問をいたします。
前年度は2019年度のふるさと納税が伊佐市は5,391件、1億3,703万円。令和2年8月11日の南日本新聞を参照としております。件数で前年度よりも約1,600件、給付額で約1,000万円落ち込んだ理由は何なのか。鹿児島県の10億円を超える寄附総額が前年度比1.37倍で、7年連続過去最高を更新のふるさと納税の実態ですが、落ち込んだ理由を教えてほしいと思います。
◯伊佐PR課長(西 直樹君)
それでは、説明いたします。
御指摘のとおり、先日の南日本新聞の記事にもありましたとおり、令和元年度のふるさと納税につきましては5,391件の1億3,703万円となりました。前年度に比較しまして1,627件、1,024万3,000円の減額となっております。
この要因といたしましては、国の平成31年4月1日付の総務省告示によりまして、平成30年度まで取り扱っておりました株式会社財宝の温泉水やウナギの加工品などが本市の返礼品として認められなくなったことが大きな要因と考えております。これらの返礼品を対象としました平成30年度の実績が約3,000万円ございましたので、この額が入ってこなかったということになります。
また、同告示第2条の規定によりまして、返礼品を強調した寄附者を誘引するための宣伝広告が行えなくなりまして、平成30年度に行って収納額の向上に効果のあったウェブサイトでのリスティング広告といった直接的な募集に係る広告ができなくなりました。当初は1億を割り込むおそれがございましたけども、年末に行いました取扱事業者の変更などにより何とか持ち直し、前年度比約1,000万の減額で収まっております。
先ほど申し上げた取扱いができなくなった返礼品を対象とした減額である3,000万円に比較しまして全体で1,000万円の減額で済んだことは、新たに楽天サイトでの募集を開始したことや、返礼品の開発・PR、応募サイト利用に係る委託事業者の変更、DMOの企画による関西地域でのイベントの実施などの効果もあったかと考えているところでございます。
以上です。
◯15番(柿木原 榮一議員)
先ほど言いました8月11日付の南日本新聞では、北海道の次に鹿児島県が全国2位、返礼品規制が追い風になった、地場産品の豊富さが奏功したとも書いてございますが、財宝の関係が3,000万ぐらい少なくなったという考え方ですが、返礼品の考え方はどのように変化したのか、先ほど言われましたけど、詳しくお願いいたします。
◯伊佐PR課長(西 直樹君)
説明いたします。
返礼品につきましては、地方税法第314条の7第2項第1号により、寄附額に対する返礼品の割合が3割以下とすることが規定されております。また、取り扱える返礼品につきましては、平成31年4月1日付の総務省告示179号の第5条により定められているところでございます。
この第5条を本市に当てはめて申し上げますと、これによると本市で返礼品として取り扱えるものとしては、伊佐市内で生産されたもの、伊佐市内において返礼品の原材料の主要な部分が生産されたもの、伊佐市内において返礼品の製造、加工などの工程のうち主要な部分を行うことで相応の付加価値が生じているもの、伊佐市内において生産されたもので近隣の市町村で生産されたものと流通構造上混在することが避けられないもの、伊佐市の広報の目的で生産された市のキャラクターグッズ、オリジナルグッズなどでその特徴から伊佐市の独自の返礼品であることが明確なもの、他の自治体の返礼品と併せて提供する場合で伊佐市の返礼品が主要な部分を占めるもの、伊佐市の区域内において提供される役務その他などで当該役務の主要な部分が伊佐市に相当程度関係性のあるものであること、その他といたしまして、伊佐市が近隣の他の市町村と共同で開発した返礼品、また、鹿児島県が区域内の複数の市町村と連携して県及び市町村の共通の返礼品とするものなどが今、規定として定められているところでございます。よって、まず、基本的に地元で生産、加工されたものというものが対象となったというふうにお考えいただきたいと思います。
◯15番(柿木原 榮一議員)
制度が変わったということで、地元の関係するものは使えるということですが、大阪のある市ではその総務省の通達よりも前にしていたから今度は裁判は勝っておりますけども、2020年度も新型コロナ感染症で落ち込むことが予想されるが、今後もふるさと納税に協力していただいた方々の件数、納税額を増やすためどのような方法及び手段が考えられるのか、お聞かせください。
◯伊佐PR課長(西 直樹君)
説明いたします。
令和2年度のふるさと納税の状況につきましては昨年度よりも好転しております。直近の納付状況を申し上げますと、8月末時点で3,219件、5,235万3,439円の納付がございました。これは、昨年度の同時期の寄附が1,070件、2,900万4,000円でしたので、これと比較し件数で2,149件で3倍、寄附額で2,335万円、約1.8倍の増となっております。また、今年7月に発生いたしました豪雨水害に対しても返礼品のない寄附の募集を納税サイトで行いましたところ、これまで352件、321万3,000円の寄附が集まっています。これは先ほどの実績に含まれております。
件数、納税を増やすためには、寄附者にとってより魅力的な返礼品をより魅力的に見せるかが重要な要素となると考えております。このため、昨年度の年末から県内の事務取扱事業者に委託し、納税サイトで表示する返礼品の写真などについて、撮影からデザイン、表示などを一括して委託しております。既に御覧になっているかと思いますが、現在の申込みサイト「ふるさとチョイス」や楽天での本市の返礼品の掲載写真などが見栄えのよいものとなっております。この効果はすぐ現れ、年末からの納税額が一昨年に比較しても増えているところでございます。ちなみに、近隣の自治体にもヒアリングをいたしましたところ、同じ事業者に委託し、効果が出ているということでございます。
当初からこのような取組ができたらよかったのですが、以前の取扱事業者との契約期間の縛り、それから返礼品の輸送に係るシステムとの関係から、本市では昨年末での委託開始となっております。
また、今年度は寄附の受付確認、返礼品の送付等に係る事務につきましても事業者に委託して事務の簡素化を図るとともに、新たな返礼品の発掘や効果が上がるための取組について検討を行っています。例えば、返礼品のパンフレットの見直しや新たな納税サイトへの参加、返礼品取扱事業者を超えた返礼品の組合せによる新たなパッケージの開発などを検討しているところでございます。
さらに、さきの議会で補正予算をお認めいただきました市外の大学生などを支援する事業、伊佐の「絆」づくり事業でございますが、これに参加された事業者の中にふるさと納税の返礼品事業者となっていないところもございましたので、これを機に呼びかけなどを行っており、参加したいという意向をお示しになっているところもあります。
また、市外にお住まいで最も本市と関わりのあるふるさと会の皆様に対しましても、今年度は新型ウイルス禍の中、総会の中止が相次ぎ、ふるさと納税についてもお願いできておりませんので、各会から出される会員へのお知らせなどに市の記事を掲載し、併せてふるさと納税についてのお願いをするなどしたいというふうに考えております。
また、市民の皆様もふるさと納税について親戚、知人の方に依頼していただくように広報紙などで特集を組むなど周知を図り、御理解、御協力をお願いしたいと思っております。
ふるさと納税につきましては、
新型コロナウイルス感染症の拡大の中、帰省しなくてもふるさとを自宅で味わえる一つのツールとして注目されております。今後も国の基準を踏まえ、より魅力的な返礼品をより魅力的に見せることに視点を置きながら、市全体のPRも含め取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
◯15番(柿木原 榮一議員)
努力されているのは分かります。しかし、どこの市町村も法は一緒だろうと思っております。増えているところもございます。この鹿児島県43市町村のふるさと納税の状況を見ますと増えているところのほうが多かったと分かります。
ちなみに、伊佐市の場合、パンフレットで魅力ある返礼品としては何品目あるのかお伺いいたします。
◯伊佐PR課長(西 直樹君)
しばらくお待ちください。
◯伊佐PR課長(西 直樹君)
失礼しました。
令和元年度の取扱品目についてお答えしたいと思います。
品目が198品ございます。関係している事業者が36事業者でございます。
以上です。
◯15番(柿木原 榮一議員)
先ほども申しましたけど、本当、努力されているんでしょうけども、ほかの市町村と比べやっぱりなかなか実績が増になっていないなということで致しました。新聞にも観光協会や事業者との連携を深め、ポータルサイトの画像の見せ方や商品名を工夫してくださいということも書いてございますので、そのようにまた努力してください。
終わります。
◯議長(緒方 重則議員)
以上で、15番 柿木原 榮一議員の一般質問を終わります。
◯議長(緒方 重則議員)
以上で本日の日程は全部終了しました。
本日はこれで散会します。
△散 会△(14時45分)
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