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  1. 伊佐市議会 2019-12-02
    令和元年第4回定例会(第2日目) 本文 2019年12月02日開催


    取得元: 伊佐市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-28
    2019年12月02日:令和元年第4回定例会(第2日目) 本文 ▼最初のヒット発言へ(全 0 箇所)                △開  議△(9時59分) ◯議長(緒方 重則議員)  おはようございます。  これから本日の会議を開きます。  本日の日程は、配付しております議事日程のとおりであります。 ◯議長(緒方 重則議員)  日程第1、一般質問を行います。通告に基づき、順次発言を許可します。  まず、10番 前田 和文議員一般質問を許可します。  前田 和文議員。 ◯10番(前田 和文議員)   登  壇  おはようございます。  きのうは天候に恵まれ、非常にいい気候の中で駅伝競走が市民一体となって取り組まれました。非常にいいイベントが催されたものと思っております。各チーム、最大限の若い力を発揮され、子どもも壮年まで一生懸命な応援、そしてまた、市民が一体感を持てるイベントでありました。心よりお喜び申し上げたいと思います。  さて、一般質問に入りますが、今回は、広域農道延長要望の現状についてと小規模農家の支援策についてお伺いします。  まず、広域農道の件ですが、湧水町からカミチク付近まで整備されている広域農道の延長を望む声を聞いている。県境までの何らかの事業を模索し延長できれば、観光、物流、その他の産業に大いに貢献できると思いますが、市長の見解を示していただきたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  おはようございます。  広域農道についての御質問をいただいておりますが、この広域農道をどういうふうな道路として捉えるかということになると思うんですけども、産業道路として捉える場合は、日東地区に畜産を営む企業がございますので、既存の広域農道平出水地区を通る県道118号、湯出大口線の拡幅工事が進んでいることで、現状において、家畜や飼料を運ぶための物流ルートは確保されていると思っております。  伊佐市の一般会計予算で積雪や凍結が予想される冬場も含めまして畜産業に供する大型トラック等の車両が安全に通行できる程度の道路を日東地区から五女木方面まで整備すると考えた場合、羽月西、羽月北、日東から水俣方面への交通の便がよくなることは理解いたすわけでありますが、かかる費用についての経済的効果は限定的であり、今のところは現実的ではないというふうに考えられます。  また、農道としての整備となりますと、今の日東から先の水俣境まではほとんどが山林でございますので、農地がないため、農道としての利用形態からは事業効果が見込めないという判断があるだろうと思います。そういう意味では広域農道延長の整備はなかなか難しいのではないかなと思っております。  今後、農畜産物の生産、販売のために利用があれば、他機関を含めて利用形態に即した形での整備検討ということになるだろうと思いますが、現在のところは私どもの行政としては計画の範疇には入っていないというのが現状でございます。
    ◯10番(前田 和文議員)  今、市長のほうから御答弁がありましたが、確かに広域農道としましては、農道という言葉で限定した場合、非常に広域的な農地が確保されているかというとそうではないと。今、市長がおっしゃいましたとおり、国有林の中を走っていくといったような形でございます。  ですから、非常に難しい要望といいますか、難しい捉まえ方になるんですが、考えますに、今、カミチクさんから先の道路が非常に整備されているとはいえ、いわゆる国土強靱化とか、いろんな方面から考えた場合、熊本県境から山野西小学校の付近を通っての流通経路を整備するといったものはある程度模索し、要望していかないと、伊佐市のほうに全然そういう要望もないということになりますとこれは永久にできないわけでして、やはり要望をしながら、どういう形態の補助事業があるのか、どういうふうな開発が見込めるのか、そしてまたそれが経済効果的にどういうふうにつながっていくのか、ここが通りますと、曽木の滝方面へのルートが2本化されるわけですね。水俣、出水、県境の広域農道を伊佐市のほうから行きますと、白木の上を通って曽木の滝に行くという形態をしてみますとものすごく曽木の滝自体は近くなるわけですね。それを水俣、県境から横断できるというルートも開発できるんじゃないかと思いますので、いろんな農産物の輸送といったことも考えますと、高速道路に直結する道路になるわけですから、そういうものは模索し、そしてまた、林道なり、また国土強靱化に対する要望なり、やはり何らかの要望をしていく必要があるんであろうと思います。私たちもそれを努力しますが、執行部のほうもやはり同じ考え方を持ってそれに努めていってほしいと思うんですが、見解をお願いいたします。 ◯市長(隈元 新君)  例年実施されております伊佐市社会資本整備推進会議等での御意見等を受けて、事業として採択できるかなどにつきましては姶良・伊佐地域振興局と机上での検討はしているわけでありますが、現状としまして、路線の大部分を占める国有林は林道開設について要望はなされておりません。  また、林道事業森林施業を行うための道路でございますので、国有林、民有林を含めて将来的にどれだけの森林施業の計画があるかが重要となりますので、この森林施業の計画量によっては事業費との関係で費用対効果もなされるわけですけども、現在のところ、そのような計画が出ていない状態での要望というのは、林道に関しては難しゅうございますし、先ほど、農道につきましては、農地がないわけでありますので、まず採択要件に入らないという、そういう点がございます。  国土強靱化につきましては、伊佐市の中では国土強靱化はまだ優先する事業が、橋梁や、あるいは国道、県道、市道を含めまして既存の道路に対しての国土強靱化のほうが急がれるわけでございますので、新たにつくって、その管理についても市が行わなければならないというような条件がつくとするならばなかなか踏み出せない点がございますので、その点は御理解いただきたいと思います。  場所からしましても、急なのり面を切ったり、あるいは落石とか、もちろん先ほど申し上げましたように、凍結が十分心配されるわけでありますので、将来的には多大な維持管理費というのが予想されるわけであります。また、道路を開設する事業自体につきましても、市の負担金がなければということがあり得ないわけでありますので、その負担割合によりましては数十億円になりますので、そのことが果たしてできるかどうかというような長期的な財政運営の観点にも立たなくてはなりませんので、考え方としてはそういう考え方があるとしても、行政としては、それを県、国に要望として出すというにはまだまだ無理があると思っております。 ◯10番(前田 和文議員)  今、林道という言葉が出ましたが、あそこはほとんどが国有林ですね。昔の担当区があった場所でございます。市長も御存じだと思いますが。あそこ一帯は非常にいい木材が産出され、そしてまた今、造林がされ、また伐期に達している林区も非常に多く見られる地域だと思います。やはりそこは、その作業道といいますか、一つの営林署の考え方としてのすり合わせといったものは何か話されたことがあるのかどうか、担当部局でも結構ですが、お聞きします。 ◯市長(隈元 新君)  国有林に関しましては、私どものほうからそのお話をする筋合いではないというふうに考えております。国有林に計画がおありになって、それを私どもに御相談がある中で進めていくというのが通常ではないかと考えております。 ◯10番(前田 和文議員)  今の縦割り行政の中の一環としての話は十分わかりますが、国有林というのは国民の一つの大きな財産であるわけです。それを有効活用するにはどうしたらいいのかといったものは当然ながら森林管理署等々でお話をしていなかなければならないことですし、また、やはり担当の、そこの地域にある行政もある程度打ち合わせをしながら、自分たちの国の財産、そしてまた環境税も来ていることですので、やはり自然を守り育成していくという立場からの担当部局の動きも必要だと思いますが、いかがお思いでしょうか。担当部局でも結構です。 ◯林務課長(前田 健二君)  それでは、御説明をいたします。  今の御質問の件に対してですが、国有林や森林管理署の職員の方とも意見交換をしながら、いろいろ、市有林についても御教示いただきながらやっているところはございますが、当該地区につきましては、現道の林道、現道の作業道、あと、国有林野自体が分収造林地以外は皆伐はやらない、基本的には間伐施業を行っていくというような情報もございますので、現段階の私どもが知り得る情報はそのようなところでございます。 ◯10番(前田 和文議員)  この道路をつくっていくといういわゆる時間、費用、事業そのもの、そういうものがいろんなことで時代が変化してくる中でまた必要となるという部分もありますので、やはり横、縦との情報を共有しながら、長期的に考えた場合、この道が必要であるかどうか、そして費用が最終的にどれぐらいかかって、それを最終的に推進していくのかどうかといったものを考える時間も必要だと思いますので、まず、ある程度のわがままと言ったらおかしいですけど、我々市民の立場から、また各地区のコミュニティの要望等を考えますとやはりあってもいい道路になるわけですので、要望だけは議員の立場、そしてまた執行部の立場で模索していきたいと私は考えておりますので、執行部のほうにもまたお知恵を拝借できればと思いますので、協力のほどをよろしくお願いいたします。  それでは、次の質問ですが、伊佐の農業を守るためには小規模または兼業農家の支援が必要になるわけですが、今やっていらっしゃる施策の概要をお示しいただきたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  今の日本の農業は、農業従事者の高齢化によります後継者不足、あるいは耕作放棄地の増加などの問題を抱えておりますが、とはいいましても、若い世代の新規農業者は増加傾向にありますので、そこで、国が次世代を担う若い農業従事者の育成、確保のためにさまざまな取り組みをやっているわけでございます。その中で、国は農地の集積・集約化を進め、日本の農業を持続的に発展させるため、効率的な農業経営を目指して、大規模農業、集落営農、法人化等を推進している中であります。  御質問にございます伊佐の農業につきましては、まずは農地を守ることが大事だと考えております。水田、農道、農業用水等を維持管理していくためには多くの労力が必要でございますし、国は大規模化を推進しておりますが、伊佐市の現状は大型農家だけの力で済む問題ではないので、大型農家ではない担い手農家兼業農家小規模農家の役割がこれまで以上に必要になると思っております。  支援や施策の概要につきましては、課長のほうから答弁いたさせます。 ◯農政課長(永里 浩信君)  それでは、説明いたします。  支援や施策の概要については、それぞれ事業ごとに概要は異なりますが、今、市長のほうの答弁にもありましたように、国は農業、農村の多面的機能の維持・発揮を図るために、地域の共同活動、中山間地域等における農業生産活動自然環境の保全を行う農業生産活動を支援する日本型直接支払制度があり、多面的機能支払、中山間地域等直接支払、環境保全型農業直接支払の三つの事業とともに、伊佐市は県内では取り組み面積、交付額とも上位に位置しております。このような事業を継続していくことが伊佐の農業を守ることだと思っているところでございます。 ◯10番(前田 和文議員)  今の市長、課長のお答えのとおり、大規模農家、伊佐市で言いますと10町歩以上つくっていらっしゃる農家というのが国の定義的な大規模農家というふうな捉え方をされているんじゃないかなというふうに思います。それは非常に大切なことではあるんですが、何しろ山間部になりますと大規模農家が入り込めない、そしてまた入りたくない農地は非常に多く見かけられるわけです。  国の示している生産コストから言いますと、平均的には玄米60キロ当たり1万5,147円が平均的なコストです。そして、大規模農家、でもこれは15ヘクタール以上つくっていらっしゃるところは1万977円、コスト的に我々が一般的に言いますところの1俵当たり幾らかという形になりますと30キロですけど、普通のところが7,600円、大規模農家が5,500円。  伊佐の農業というのは、今、お米自体が7,600円から8,000円に行くか行かないかぐらいですので、コストぎりぎりなんですね。コストというのはもちろん自分の労働力が30%入っていますので、自分のところのこたつで──農繁期はこたつじゃないですけど──ごろごろ寝ているよりはましだと。自家米をつくるには労働力だけは出てくるんじゃないかということなんですね。つくり方によってはつくらんほうがましというようなことにもなりますが、これが機械部分が約20%のコストがかかっているわけですね。機械なしでは絶対に農業は成り立ちませんし、そして、小規模農家が新しい機械を入れるにしましても非常に制約があるということを聞いております。その機械的な導入を支援するための必要な定義といいますか、対象となる農業者というものはどういうふうな縛りというものがあるんでしょうか。 ◯農政課長(永里 浩信君)  先ほど言いましたように、事業によって概要がいろいろございますが、今の国のほとんどの事業が人・農地プランの実質化をしているところ、人・農地プランの地域に入っている、市がまたそれを推進しているということが国の事業の中では第一の条件になっております。  それと、小規模農家、それから兼業農家もですが、やはり認定農業者になっているかなっていないかというのも大きな条件になっております。そして、いろいろな事業をすると、農地を広げるとか、そういうポイント制度になっておりますので、そのポイントを高く取得できる農家が事業の採択をされているような状況でございます。  以上でございます。 ◯10番(前田 和文議員)  今お話しの担い手といいますか、認定農家というものが非常に一つの縛りになっているわけなんですが、ここに入れない、いわゆる小規模といいますか、1町歩、1ヘクタールぐらいつくって、そして会社勤めをしながら今、山間部の農地を維持されているのが現実ですよね。その方も高齢化して、だんだんだんだん労働力的にも大変だと。そしてまた、機械を入れかえたくても入れかえることはできない。そしてまた、それに追い打ちをかけるように鳥獣被害も多い。これは本当に暗い、マイナス面ばっかりイメージしてしまうんですが、中山間部が多い伊佐市の農業を源から考えるとすれば、やはりこの担い手、認定農家の幅を広げていただく、県や国が考え方をもう少し広げていく必要があると思いますが、担当のほうが県のほうとの打ち合わせの中でこういうものに対する、こういうニュアンスですということ、また国からこういうふうな情報を得ていますというようなことがあれば教えていただきたいと思います。 ◯農政課長(永里 浩信君)  私どもも振興局を通して、いろいろそういう会の中で小規模、それから兼業農家の補助金、県に対しても、県の単独事業でもいいですからそういうのをつくっていただけないでしょうかという要望はしておりますけど、市長のほうの答弁にありましたけど、なかなか、やはり国の考えで大規模農家、それから認定農業者に対する事業のほうを進めている状況でございます。  また、市の単独事業としましては、畜産にしろ、野菜にしろ、予算の範囲内でやっている単独事業がいろいろございます。 ◯10番(前田 和文議員)  確かに今、課長のおっしゃるように、私も農業というのは今、ただ作物をつくるいわゆる労働力だけの農業じゃなくて、頭を使わないといけない時代、それこそ頭の農業になっているんじゃないかと思っております。ある補助金を使うにしてもいろんな縛りがありますし、いろんなものをクリアできる情報量、また事務処理量も持っていなければ農業というのはやっていけませんし、考えられないわけですね。  そういうものをクリアしながら皆さん頑張っていらっしゃるんですが、国の施策の中には単独でも300万ぐらいの農業機械の補助は受けられますよといったものもあるようなんですが、そういう情報は入っていませんでしょうか。 ◯農政課長(永里 浩信君)  先ほど言いましたように、国の事業がいろいろありますけど、恐らく議員が言われるのも私どもは把握しております。令和元年度から少し事業名も変わりましたけど、令和元年度から変わる前の事業も農業に年間に2個、3個やってはいるところでございます。 ◯10番(前田 和文議員)  それもやはり認定農家ということになるんでしょうか。 ◯農政課長(永里 浩信君)  先ほど説明いたしましたように、ポイントの積み重ねになりますので、認定農業者であったりとか、伊佐市が人・農地プランの実質化をしている市町村なのか、それからどれだけ面積を増やしていくのか、そういう15から20ぐらいの項目がありまして、そのポイントを積み重ねていって高いところから採択を受けるというような事業でございます。恐らく今言われる事業も、ことし、令和元年もやっているところでございます。 ◯10番(前田 和文議員)  ポイント制があって、取り入れて、それをクリアし、事業をしているというところは今、具体的にどこがあるのでしょうか。 ◯農政課長(永里 浩信君)  お答えいたします。  令和元年度は菱刈地区の方で、乗用管理機のブーム、薬を振るのを入れていらっしゃる、ねぎ農家をされながら水稲をされている農家でございます。一応、元年度はそのような状況でございます。 ◯10番(前田 和文議員)  元年度ということですが、来年度もそういう該当するようなところが出てきそうですか。それとも見込みはないですか。我々は少しでも多い人にそういう恩恵を受けていただきたいと思うんですが、それについてちょっとお聞かせください。 ◯農政課長(永里 浩信君)  その前に、実績といたしまして、28年度が2件、29年度が1件、30年度が2件というような事業を行っているところでございます。  来年度につきましては、認定農業者担い手農業者のほうにこの資料をお送りしまして、今のところ、申請があれば県、国のほうに上げていく状況でございます。 ◯10番(前田 和文議員)  そうしますと、今のところ、来年度については今、募集中というところですね。  非常にいろいろな補助金といいますか、作物の中にWCSだとか、飼料米だとか、二毛作等の施策がなされまして、前よりも農業者の意欲は高まっているとは思います。ただ、これは拭えないものとしまして、日本国全体のことなんですが、高齢化はどうしようもない部分がありまして、非常に、もう少しいわゆる価格帯のいい作物を推進していかなければ、やっぱり伊佐に住みつく農業、そういうものにはなっていかないんじゃないかというふうに考えているわけです。大規模で残っていく農家の方は後継者も何人かはいらっしゃるんでしょうけど、それだけでは農業は守っていけないというふうに考えております。  いわゆる施設の管理、そしてまたあぜの刈り払い等は機械だけでは済まされない、やっぱり人間の数の問題も相当出てきておりまして、多面的にしましても、いろんなこういうふうなことをまた土地改良区でも取り組んではいるんですけど、やはり頭数がどんどん減っていく、どんどん高齢化していくというこれを何とかしないといけないなというところでありまして、今、いわゆる和牛、畜産の生産牛ほうが非常に値段的にも安定していまして皆さん喜びを持ちながら取り組んでいらっしゃるんですが、これに対する国、県、市のバックアップといったものはどういうふうなものがあるんでしょうか。 ◯農政課長(永里 浩信君)  お答えいたします。  畜産は肉用牛規模拡大事業、肉用牛特別拡大事業、特定優良種雌牛保留導入事業、子牛生産拡大推進事業、肉用牛地域ブランド推進事業、牛舎施設整備事業などが市の事業でございます。 ◯10番(前田 和文議員)  肉用牛等のきめ細かな規模拡大、そしてまた優良牛種の保持といったものを取り組んでいただいてはいるんですが、大規模化するときに、やはり今度は農場に行くための道路、今までは3頭か4頭しか飼っていなかったから小さなトラクターに積んでいたんだけど、規模をだんだん拡大していくにつれて、今度は飼料を運ぶトラック等がどういうふうなルートで入ってくるのかというのが一つの大きなネックになるわけですね。  今度は生活道路といったものも含まれてはくるんですが、前々からいわゆる搬入路をどうやって確保していくのか、大きなトラクターとか機械等の搬入を里道でどういうふうに確保していくかといった問題も大きな問題になっておりますが、ここら辺についての対策といったものが何か模索されている分があればうれしいのですが、お聞かせいただきたいと思います。 ◯農政課長(永里 浩信君)  畜産農家の大規模農家の定義というのがどのぐらいまでを言うんだろうかというのがありまして、やはりいろいろ調べまして、その地区でその農業で生活できるというようなところが定義なのかなということで、伊佐市の場合は、畜産の場合は30から50頭以上の親がいらっしゃるところを大規模農家とするのかなというふうに思っているところでございます。そのような農家がございますが、そういうところで今言われる搬入道路、大型が入らないというようなことは今のところ相談は農政課のほうには受けていないところでございます。  また、そういう大規模にされる方は、ちょっと昔の牛小屋ではなくて、やはり離れたところの山を切り開いたりとか、畑につくられたりとか、もともとあったところを買われるような方が増えているところでございます。 ◯10番(前田 和文議員)  そういうところに畑、山林とか、そういう土地をお持ちなところはそういうことができるでしょうけど、いわゆる生産牛の場合、お産とかそういうもの、いろんな病気に対する対策としてどうしてもやはり自分たちが寝泊まりしている家と近い場所が多いわけですね。ですから、20頭でも30頭でも飼っていらっしゃるところになりますと、いわゆる里道だけでは飼料の大きなトラックが入ってこられない、そしてまた入ってきても生活道路を壊してしまうところが非常に多いわけです。そこは農業を守る、生活を守る意味からもやはり柔軟な対策が必要なのかなと。これは農政課だけでは済まされない問題でありますので、皆さんでまた、課長会議にでも問題を提示していただきたいなというふうに思います。  今、きめ細かにいろいろしてくださっていますのでいいんですが、特定優良種雌牛を確保していくというのが、今、値段が非常に高騰しているものですから、逆に保留できないといいますか、自分が欲しいなと思っていたのがとんでもない値段で新潟に行ってしまったとか、そういうようなものが大いにあるわけですね。そこら辺については──今、20万でしたかね。後でお答えください──もう少し上げる必要があるんじゃないかなと思いますが、どんなふうでしょうか。 ◯農政課長(永里 浩信君)  今の保留の金額でございますが、7万円、それから14万円、それと20万円の三つあります。牛の評価によっていろいろなんですが。今、議員のほうで言われますように、本当に高いですので購買するということはなかなか難しいんですけど、今いらっしゃる方はそれをほとんど自家保留、評価だけはしていただくんですけど、競りに出さないでそのいい雌牛を自分の家に残すということもこの事業でお金を補助としてもらいますので、自分で保留される方もこの事業に入りますので、できるだけいい牛は売らずに自家保留していただくというふうになっているところでございます。 ◯10番(前田 和文議員)  それでは、ちょっと私の勉強不足で申し訳ないんですけど、教えていただきたいんですけど、3通りのランクづけがあってということなんですけど、自家保留の場合、その評価は誰がどういうふうに行うのか。そしてまた、今度はそれに見合っただけの、例えば雌牛の場合は平均が80万程度ですから、80万ぐらいのものに対して補助金といったものがどのぐらい出るのか、ちょっと教えていただきたい。 ◯農政課長(永里 浩信君)  誰がこれを評価するかということは、生まれてから大体9カ月から10カ月で競りがあります。その3週間ぐらい前に伊佐市だけの品評会が花北のほうであります。その中で農協の技術員の方なんかがこの牛は種雌牛ですよとか、そういう指定をされます。一番上の20万円というのは一番大きい額なんですけど、それは1回の競りで1頭いるかいないかというような牛でございます。上限が20万円ですので、その20万円は競りの中の平均よりも20万円、例えば、雌の平均が80万円だったら100万円で買われたらちょうど20万円ということで、それだけ補助を受けられます。80万円平均でその牛が110万円で買われても20万円ということになります。逆に、80万円の平均の中で、いい牛だったんですけど90万円で落札されたら10万円というふうになっております。あとの7万円と14万円は、その競り前の品評会で指定される牛になります。  以上でございます。 ◯10番(前田 和文議員)  それで、ちょっと私の頭の中を整理しますと、市でとられたものは上限もあって20万円。いわゆる花北で品評会があって、そして技術者の方が見て、そしてまたいわゆる紫のリボンをつけてもらったり、いろいろされますよね。ああいうものに対する、それが一番いい牛だなという評価を受けた場合、自家保留した場合、14万円が適用されるということですか。どういうことですか。 ◯農政課長(永里 浩信君)  額のほうを私がちょっと勘違いしておりました。15万円と7万円と20万円でございました。申し訳ございません。  20万円につきましては競りでしないといけませんので、導入牛というふうになっております。それと、保留牛の15万円と7万円の分は、品評会のときに、まあ言えばその牛がこの牛に該当しますよというふうに技術員のほうが決められると、競りに出さなくてもその分は補助金としてもらうことができます。 ◯10番(前田 和文議員)  なら、自家保留の場合もいい牛はそれなりの収入が得られるということになるわけですね。丁寧なお答えをいただきまして、よくわかりました。ありがとうございました。  これはまた市長にちょっとお伺いしたいんですけど、前の知事のころ、金山、いわゆる菱刈鉱山の温水を使って園芸ハウスの加熱ができないかということを模索されたという話があったんですが──4、5年前の話です──これはどういうふうな経緯で、話はもうなくなっているんですかね。 ◯市長(隈元 新君)  そういう話がございましたけど、今はその話は進んでいないというか、検討していないところでございます。菱刈鉱山の温水を利用できないかという、そういうところからの発想でございましたけども、成分の問題や、あるいは場所の問題や、あるいは園芸をやった場合にどういう方々がそれに参入するかという、いろんなことが議論されたわけでございますけども、現実的には事業化しないことで一旦は終わっております。 ◯10番(前田 和文議員)  金山、いわゆる鉱山の温泉水そのものに配管していますのは、成分の詰まりだとか、そういうものがありますので施設的には非常に難しいと思うんですが、真水を加熱するぐらいの何らかの単純な熱交換器ですね、放流するために冷やしているタンクもあるわけですから、そこら辺の熱を利用して真水を循環させて、特にハウス園芸でもできるシステムといったものは全く考えられないことなんですかね。ちょっと市長、教えてください。 ◯市長(隈元 新君)  行政としてはそのノウハウは持っておりませんので、私どもがそれについて事業を起こすということは今のところは考えておりません。ただ、農業をなさる方、あるいは企業でも、そういうような施設園芸等を行いたいという方が私どものところに御相談にお見えになれば、どういう事業ができるかということは一緒に検討していくということはできると思いますが、行政自体でそれを行うというには、それだけのノウハウは全く持っていない状態ですので、素人と言えば素人ですので、簡単にできることではないと思います。 ◯10番(前田 和文議員)  それは全くおっしゃるとおりのことで、今、施設園芸に対するいろんな補助、そういう施設に対するバックアップといったものも非常に力を入れて国も取り組んでいるようですので、せっかくある温泉水、というよりも熱をどういうふうに利用するかといったものも我々も勉強していかないといけないし、また意見等もあるでしょうから、金山の実態等、そこら辺もまた我々も勉強していきたいと思います。そういう事業が展開できるのであれば、伊佐のまた新しい産業も考えられますので、模索を続けていきたいと考えております。  それでは、最終的なお答えをお聞かせ願いたいんですけど、やはり県とか国とかと連携を持ちながら新しい農業者を育てていくことが必要であると思いますが、これについて、国の情報を早く得て、県に逆に提案するだとか、伊佐市の再生協議会をもう少し活発に、具体的な取り組みをしていくということが必要になると思いますが、課長の見解を求めたいと思います。 ◯農政課長(永里 浩信君)
     それでは、説明いたします。  国、県との連携については、毎年、予算や事業内容の説明を大体10月から11月にかけてそれぞれ受けます。そして、伊佐市で事業内容を精査して、変わる国や県の施策や方針に農家が素早く対応し、意欲を持てる農業にするためにより早く正確な情報を提供をするとともに、伊佐の方向性を関係機関と協議して、新規就農者の育成や確保を行うなどの取り組みを行うことが今のところ必要だと思っております。  議員のほうが言われました伊佐市の再生協議会、これは伊佐市とJA、それから農業委員会、地域振興局、農業者で設立した協議会でございます。この再生協議会が主体となって、県、それから国と連携を深めていくことが必要だと考えているところでございます。  以上です。 ◯10番(前田 和文議員)  再生協議会の職員さんが4、5人いらっしゃいますよね。私も余りお尋ねしたことはないんですけど、具体的なメンバーというのはどういう構成になっているんでしょうか。市の職員さんと、JAから来られた方と、県の方も誰かいらっしゃるんでしょうか。 ◯農政課長(永里 浩信君)  再生協議会は市の職員が2人、それからJAから1人、それからパートさん3人が事務局としまして主な事務を行っているところでございます。それから、メンバーは、先ほど言いました市、JA、農業委員会、地域振興局、それから各農家、畜産であったりとか水稲であったり、その代表の方です。 ◯10番(前田 和文議員)  はい、わかりました。これは私が言う必要もありませんが、伊佐市の農業は本当に基幹産業でありますので、我々も勉強しながら、また執行部とも情報を共有しながら、市民の方が一番恩恵を受けられる形で我々も知恵を絞っていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。 ◯議長(緒方 重則議員)  以上で、10番 前田 和文議員一般質問を終わります。  ここで、しばらく休憩します。休憩時間を5分程度とします。                △休  憩△(10時52分)                △再  開△(10時59分) ◯議長(緒方 重則議員)  休憩前に引き続き会議を再開します。  次に、16番 福本 千枝子議員の一般質問を許可します。  福本 千枝子議員。 ◯16番(福本 千枝子議員)   登  壇  それでは、議長の許可を得ましたので、一般質問を行います。  ことしの台風15号、19号、21号は日本列島を次から次と襲い、各地で大雨を降らせ、あらゆる河川が氾濫し、その水が家屋を襲い、多くの方々が亡くなられ、被災されました。50年あるいは100年に一度の豪雨だったと口々に報道され、ハザードマップはできていましたが、それを大幅に超える事態となりました。これまでの台風が幸いに伊佐市を通過しませんでしたので安堵もありましたが、今後の防災計画も検証すべきではないかと思っているところであります。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げ、一日も早い復興を願っております。  鹿児島県の北海道と言われるこの伊佐市も、暑い夏を通り過ぎ、秋を見ないままに気温が氷点下まで下がり、早くも冬支度に追われておりましたけれども、その後、昼間は気温が上昇し、寒暖差により、その要因と関係があるかもしれませんが、早くもインフルエンザが発生しているようであります。外出後のうがい、手洗いは必須であります。  私も気管支が弱いので、よく喉の炎症を起こします。扁桃腺が真っ赤に腫れ、声も枯れてしまうことが多々あります。特にきょうのように一日中議場におりますと、乾燥しているせいか、よくせきも出ます。そこで、今回は耳鼻咽喉科医師不在についてと鳥獣被害対策の2問について、お伺いをしてまいります。  1問目の耳鼻咽喉科医師不在についてであります。  現在、本市において耳鼻咽喉科の医師不在の状況となっております。これまで市内の二つの病院に2人の医師に常駐していただいておりました。医師のそれぞれの事情がおありになったと人づてに聞いております。  以前、県立北薩病院に耳鼻咽喉科の医師が常駐しておられましたが、この耳鼻咽喉科の診療科がなくなりました。このことで私も一般質問をした経緯があったと記憶いたしております。あれから長い年月が過ぎました。  先ほども言いましたが、私も喉が弱く、重篤にならないよう早目に受診をしております。喉の痛みは内科の医師で診てもらえますけれども、耳鼻については専門の医師でなければなりません。この伊佐市に医師不在となりますと、隣のさつま町、それから人吉市、水俣市、姶良市まで通わなくてはなりません。時間的にも片道40分から1時間かかります。この状況を市長としてどう捉えていらっしゃるのか、お伺いいたします。  1回目の質問といたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  県立北薩病院の耳鼻咽喉科の診療がなくなりましたのが平成17年3月でございまして、その後、同年の12月から市内の一つの病院の中に耳鼻咽喉科が新設されましたが、ことし令和元年9月に診療科目の先生が不在となっておられます。もう一つの耳鼻咽喉科の医院はことし3月からお休みになっていらっしゃいますので、現在、伊佐市内に耳鼻咽喉科の先生がいらっしゃらないという状況でございますので、人吉、水俣、出水、さつま、霧島、そういうところに患者さんに行っていただかなければならないということで、交通の便、公共交通機関というのが非常に限られておりますので、大変御不便をおかけしているというふうに思っております。  このことは大変憂慮しているわけでございますが、どのように展望できるのかということで、まずは、今までありました病院が今後どういうふうに御決定なさるのかということをお伝えいただく、そういうところをまずは医師会と御相談していくということになろうかというふうに思います。 ◯16番(福本 千枝子議員)  それでは、学校医としての耳鼻科の健診はどうなるのかということで、教育長にもお伺いをしてまいります。  毎年4月になりますと入学式、始業式が行われ、学校生活が少し落ちついたころには各小・中学校において内科、眼科、歯科、耳鼻科の健診がそれぞれ学校ごとに実施されていると思いますね。この健診では子どもたちの身体の変化や異常が見つかり、治療が必要であればすぐ対処できます。特に虫歯の治療については、夏休み期間を利用して完治してくるように連絡が来ていると思います。  この児童生徒の健康診断は、学校教育法の中に「当該市町村に住所を有する者の就学に当たっては健康診断を行わなければならない」とあります。学校保健法が平成21年に学校保健安全法に変わりました。その中に健康診断が明記されております。健康な学校生活を送れることを目的に健診するとあります。  耳鼻科の健診の内容について調べてみますと、まず、音声言語のチェックをすることとあります。聞こえるということなんですね。オージオメーターを使って左右の耳の聴力を測定し、難聴の有無をチェックする。また、耳鏡というんですか、耳の中に鏡を入れて外耳道、鼓膜を視診し、聞こえに影響のある所見をチェックするとあります。音声言語のチェックは、児童生徒との会話や、絵のカードがあるそうですが、カードを使って音声異常や構音、言語異常をチェックするとあります。  このことから、大変重要な健診であると思っております。異常があれば学校生活にも支障を来すことになりますが、早目の対応が必要であります。そこで、来年度から耳鼻科の健診をどうされるのか伺います。それと、今私が言いましたチェックのところなんですが、耳鼻科の健診はこれまでどの程度まで行ってこられたのかについてもお伺いいたしたいと思います。 ◯教育長(森 和範君)  議員が耳鼻咽喉科の健診について大変詳しく調べられていることに驚いておりますが、学校保健安全法等において、教育委員会は就学時の健康診断を行う、各学校は定期的に児童生徒の健康診断を行うということになっておりますけども、教育委員会では、学校保健安全法施行規則第3条及び第5条の規定に基づき、児童生徒の定期健康診断を4月から5月に、また就学時健康診断を9月から10月に実施しております。  二つの健康診断とも耳鼻咽喉科の健診が必要ということでございますが、今年度の就学時健康診断において、本市の耳鼻咽喉科医師が不在となりました。伊佐市医師会に相談しましたところ、さつま町で開業している耳鼻咽喉科の医師を紹介していただき、その医師に相談いたしまして就学時健康診断を実施いたしました。  来年度の定期健康診断及び就学時健康診断につきましては、伊佐市医師会と連携をとりながらですけれども、さらにさつま町で開業しているこの耳鼻咽喉科の医師とも相談して実施していく予定でございます。  ただ、これを定期的に確実に実施していくためには、今後またこのさつま町の耳鼻咽喉科の医師とか、あと、定期健康診断は一人ではなかなかできませんので、またそのほか、姶良市とか、鹿児島市とか、いろいろの耳鼻咽喉科の医師の方々との相談をしながら実施していかなければならないということを考えておりまして、いろいろ情報を集めているところでございます。 ◯16番(福本 千枝子議員)  教育長の答弁では、現在、さつま町の医師にお願いをしてされているということでお聞きをしましたが、今後どうなるのかなというのが非常に心配なんですね。幾ら児童生徒の数は少ないとはいえ、やはり専門の耳鼻咽喉科の医師が地元におられるといろんな相談もできるのではと思いますが、地域外の先生たちもそれぞれお忙しいので、自分たちが思う時期に健診ができるのかなというのも私は心配してるところなんですね。  先ほどさつま町の医師が見えたということなんですけれども、この健診でもし異常が見つかった場合、どこの病院を紹介されるのかというのが非常に気になったものですから、どこか都合が悪いですよといった場合に、まず健診された病院を紹介されると思いますけれども、その保護者の方々にこういうことで向こうの病院に行ってくださいと言った場合にすごい心配があると思うんですが、そこらあたりをどのように捉えていらっしゃるか、もう一回、教育長にお願いしたいと思います。 ◯教育長(森 和範君)  結局、伊佐市内には耳鼻咽喉科の先生がいらっしゃらないわけですので、健診をしていただいた先生を保護者に紹介する、または、それを一つに限定しないで、さつま町、姶良市、そこにもいらっしゃいますので、子どもたちが受診しやすい、保護者が連れていきやすいところの医師を紹介してもらうというところが今のところは考えられる方法だと思っております。 ◯16番(福本 千枝子議員)  今の方法としては、医師がいないのでその方法しかないということなんですね。  本市に耳鼻咽喉科の医師不在となったわけですが、私は先ほど教育長には児童生徒の健診を伺いましたが、実は児童生徒だけではなくて、市長、今度は子育て中の母親や高齢者を介護している方々からの多くの要望があったわけです。電話でも切実にお願いをされました。市外の病院に行くにも時間がかかり、また仕事が終わってからでは診療時間もあり間に合わないということと、それから、そうなりますと仕事を休まないといけないということもございました。また、今現在、虚弱な高齢者を車に乗せ、人吉市の病院に通院しておられるそうですが、バスもなく、車で連れていっているけれども、介護人も高齢者でありながら往復2時間かかり、病院の患者も多く、半日では帰ってこられないということも話されましたので、非常に大変だなというのを感じております。ますます高齢化しますとこの問題も多くなるかと思いますが、私たちはまだ耳がどうこうというのが余りないのでそんなに思わないんですけれども、やっぱり高齢者を抱えている方々にとっては大変重要なことであります。  子どもたちの健康診断、そしてまた高齢者の伊佐市以外の病院への通院などと大きな問題であります。特に冬になりますと峠越えというのが大変であります。春になりますと、今度は杉による花粉症も出てきますね。そうすると非常にこのごろは花粉症、あるいはアレルギーの方々も多くいらっしゃいますが、どこの病院に行けばいいんだろうかということも話されております。  何とか耳鼻科の医師確保が求められるわけでありますが、先ほど市長は医師会にお願いする、診療科目のあった病院にお願いをしていくということを答弁されたんですけれども、県立北薩病院はこの北薩地域の中核をなす病院でありますね。地域住民の生命を守る使命もあると思っておりますが、県下では医師不足の問題もあります。県や大学病院に医師派遣をお願いすべきと思いますが、そこらあたりのお考えはないでしょうか。市長の見解をお聞きいたします。 ◯市長(隈元 新君)  県立北薩病院の診療科目の中で消化器内科の常勤医師不在、循環器内科及び神経内科医の減というのが北薩病院の患者数減少の要因と捉えて、また私ども市民に対する医療体制の充実というのが少なからず劣っているということで、要望というのを近隣の湧水町、さつま町と連携しまして県及び医師会派遣元の鹿児島大学にこれらの診療科目の充実について現在、要望活動を行っているところでございます。先日も、市単独でございますけども、小児科医確保を含めて担当職員と1週間前に行ってきたところでもございます。  耳鼻咽喉科につきましては、医師会の情報というのがまずは一番優先されると思いますが、お休みになっていらっしゃる市内の医院、病院が今後再開されるということを優先して考えたいと思っておりますので、まずは医師会のお話を今後の見通しを含めてお聞きするのが大切かなと思っております。  なお、県立北薩病院は鹿児島県立病院事業設置等に関する条例の中で、診療科目は内科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、神経内科、外科、脳神経外科、小児科、放射線科の九つ、総ベッド数は150ということで決められております。調べてみますと、御質問の耳鼻咽喉科は平成26年4月の県条例改正によって北薩病院から現状はなくなっているような状態でございますので、先ほど申し上げました、医師会のお話をお聞きし、そこの可能性いかんによっては県立北薩病院にまずこの県の条例の中に耳鼻咽喉科を入れていただくことをお願いして、そしてということに手順的にはなるのじゃないかなというふうに思っております。 ◯16番(福本 千枝子議員)  確かに、北薩病院なんですが、いろんな診療科目が減ってきております。非常に私もかかわっているんですけれども、そのこともありまして診察に訪れる患者さんたちも目に見えて減少しているなというのを感じているところです。  先ほど市長が平成26年度に条例改正で県立北薩病院に耳鼻咽喉科の診療科目がなくなっているとおっしゃったんですけれども、やはりこれまで大丈夫かなと思いながらも私たちとしては余り運動してこなかったのがいけなかったのかなというのをすごく感じているわけですが、小児科に対しては市長は一生懸命バックアップをしてくださり、小児科の先生も今回、表彰されたとお伺いをいたしておりますが、耳鼻咽喉科にかかるのは幼児から小学生までが多いのではないかなというのを感じているわけです。耳が痛くなる中耳炎は夜中に発症し、子どもは痛がり泣き叫ぶ、このような状況は誰しもが経験されておりますが、遠くの病院まで車を走らせて診てもらうのに、さっき言いました、半日がかりであります。できるだけ近くの病院で対処してもらえれば、保護者の負担も軽減されるわけですが。  そこで、先ほど医師会にお願いして休んでいらっしゃるところの診療科目を再開されることをということで言われましたけれども、現在、伊佐市の子育て支援の一つに産婦人科のバックアップとして医師派遣をしていただいているわけですが、ただ、これは月1回の派遣ですね。これは生命誕生にかかわることであり耳鼻科とは多少異なりますが、このような支援で医師を呼べないものかとも思っているわけです。  北薩病院がどうしても医師派遣が無理であれば、無理かもしれませんが、例えば、さっき話された、耳鼻咽喉科として診療科があった個人病院への医師派遣の働きかけをもっと率先してやるべきではないかと思います。なので、住民の健康を守るという観点からも、名前は言えませんけれど、もっと頑張って診療科目のあった病院へ足を運んでいただいて、何とか医師派遣をできるようにお願いはできないものでしょうか。市長にお伺いいたします。 ◯市長(隈元 新君)  平成26年に県条例を改正して北薩病院から削除されたということについても、当時、やはり耳鼻咽喉科が複数医院あったわけでございますので、それで県のほうもそういうふうに判断なさったんだろうと思いますし、昨年までは医師は2人、この町で診療なさっていたわけでありますので、今年度に入って急遽こういうことが起きたわけであります。  まだそんなに日もたっていないわけでありますので、医師に対して支援するにしましても、医師会との共同作業でなければこれは私どもが単独でプランを練ってもうまくいくものではないと思いますので、まずは医師会のお考えをしっかりとお聞きして、医師会の意向に沿った形で行ってまいりたいと思いますので、その時期が参りましたら行政としては支援していかなければならないと思っております。北薩病院に関しましては、地元の医師の再開、あるいは医師会のお考えを整理してからでないと、やはり段階的なものがございます。勇み足みたいになってしまってもいけませんので、ボタンのかけ違えというのがあってもいけませんので、そのあたりは考えながら行っていきたいと思います。  今回、全国の病院再編のニュースが新聞ですっぱ抜かれたような形で出ましたけど、あれはなかったことにということで今、厚生労働省のほうではなっているんですけども、私どもは心配していたんですけども、北薩病院はあの中に入っていないんです。入っていないということは、地域医療をしっかり守っていく公立の病院として位置づけられているというふうに理解していいと思いますので、そういう意味では、県の当局に対しましてはしっかりとした考え方で要望はできると思います。ですけど、その前にまず医師会との間でやるべきことをということで動きたいと思っております。 ◯16番(福本 千枝子議員)  市長がまずは医師会との協議の中で頑張っていくということでしたので、置いておけないので、頑張ってできるだけ早く対処していただきたいなというのが願いであります。  何年前でしたか、県立北薩病院へ脳神経外科医の派遣をと鹿児島大学病院まで県議、市長、議長、私も参加してお願いに行きましたが、大学病院に医師の絶対数が足りないということで断念せざるを得なかったこともありました。このときも耳鼻科の医師も足りないということだったと私は記憶しております。  先ほども市長もおっしゃいましたが、あれから15年ぐらいたっているかと思います。脳疾患については現在、北薩病院へ第一次搬送され、人吉市の総合病院へ二次搬送されておりますので、重篤の患者についてはドクターヘリで県内の病院に搬送されておりますので、それも少し安堵感はあります。耳鼻科は重症化にはならない、生命には関係はないんだよという、そういう問題ではなくて、やはりこの伊佐市に耳鼻咽喉科医師がいないということは、市民の安心のためにもやはり大事なことでありますので、先ほど言いました医師会との協議の中でぜひお願いをしていただきたいと思います。  今回の質問は子育て中のお母さんたちや高齢者を含め、伊佐市民からの要望であります。耳鼻咽喉科は非常に必要であります。大事な医療機関だと私は思っておりますので、耳鼻咽喉科ぐらいはと思われないで何とか対処してほしいということで今回質問したところであります。最後に市長の見解、頑張りをお聞かせいただきたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  耳鼻咽喉科は専門の科目になりますので、私はやはり重要な診療科だと思っております。個人的には、私も左のほうの鼻が出血をしやすい構造になっているということで、今休診なさっているお医者さんで何回か焼いてもらったこともございますが、この2年ぐらいは出血しませんので安心しているんですけど、こういうこともございますし、やっぱり市民の皆様方、お子様から高齢者まで、本当に大切な診療科だと思いますので、一生懸命やりたいと思います。  その間、本当にお願い申し上げたいのは、やはり市民の皆様方にもかかりつけ医というお医者さんをぜひお持ちいただいて、まずやはりそこで御相談していただいて、そこから紹介状を書いていただいてということが、当面はというよりも、これからは全ての疾患に関してそのことが非常に大切かなと思います。  それは、北薩病院も一つのかかりつけ医で十分いいと私は思いますし、私の場合は近くにクリニックがございますけども、私もそこから耳鼻咽喉のほうを紹介していただいた経緯がありますし、肺の検査についても紹介していただいた経緯がございますので、ぜひそういうのを含めてお考えいただければありがたいと思います。頑張りますので、一生懸命やってまいりましょう。 ◯16番(福本 千枝子議員)  ありがとうございます。よろしくお願いをいたしたいと思います。  それでは、2問目の鳥獣被害対策についてお伺いいたしてまいります。  去る11月7日から8日にかけ、国の政策である米生産者支援、森林環境譲与税、日米貿易協定、地方道整備と管理、食品ロスの削減、地方教育行政の充実などを含め、各関係省庁の事業の政務調査をしてまいりました。その中から私は鳥獣被害対策についてお伺いをしてまいりました。農林水産省の職員の方々から懇切丁寧に説明していただきました。そのこともあり今回、一般質問をいたすこととしたところであります。  今や鳥獣被害は全国に広がり、有害鳥獣による農作物の被害額は平成30年度で158億円です。全体の約7割が鹿、イノシシ、猿であります。また、森林の被害面積は全国で年間6,000ヘクタールで、この4分の3が鹿によるものだと説明がありました。  この有害鳥獣被害は営農意欲を減退させ、耕作放棄による離農が増加しております。まさに私の田んぼもイノシシや鹿の被害を受け、現在、米はつくらず減反していますが、やがては米をつくらなければならない日がやってくるのかなと思い、耕うんや草払いをしながら保全に努めております。それでもイノシシは出てきて荒らしている状況であります。また、車両との衝突事故等の被害も多く聞きます。最近では山から村里や市街地等へ進出し、全国では熊による人への被害も報道されております。  そこで、1点目の、本市における山林を含め農作物の被害はどれぐらいなのか、把握していらっしゃればお伺いしたいと思います。お願いいたします。 ◯市長(隈元 新君)  今回、研修をなさったということを私も同級生からお聞きしていまして、大変積極的なすばらしい活動だなというふうに思っております。たまたま同級生がある代議士の秘書を今行っておりますのでそのことを先日聞いたわけでございますが、早速このような御質問をいただき、私たち担当としましても関心を持っていただくことに大変ありがたいと思っております。  平成30年度の被害額は、イノシシ、ニホンジカによります水稲被害が26.13ヘクタールの902万7,000円、ニホンジカ、野ウサギによるヒノキ等の山林被害が211.46ヘクタールの2,351万円、合わせまして3,253万円余りというのが被害でございます。これは近年ずっと続いているような被害でございますので、大変憂慮しているところでございます。 ◯16番(福本 千枝子議員)  年間3,000万を超えている被害額ということで私もびっくりしているところです。最近、それぞれの地域の駆除隊員の活動が見えて、活発化していると思っております。私の主人も羽月西の猟友会の駆除隊員として活動しておりますが、駆除期間になりますと土曜、日曜日は必ず、そしてまたその間でも鹿が出た、イノシシが出たとなりますと駆除隊員に連絡をとりながら出かけますけれども、どうかすると1週間に2回、3回出ることもあります。もちろん1頭もとれない日も出てくるわけですね。  そういう中なんですけれども、今それぞれの地域で頑張っておられますけれども、これらの伊佐市の捕獲実績について、それと捕獲数がここ最近増えてきているのか、そのことについてもここでお伺いしたいと思います。 ◯林務課長(前田 健二君)  それでは、御説明いたします。  駆除による捕獲実績です。平成30年度でイノシシ343頭、ニホンジカ2,597頭、カラス44羽、タヌキ142頭、アナグマ686頭、カモ、カワウ、カワラバトなどが20羽でございます。  なお、令和元年度10月31日現在でイノシシ378頭、ニホンジカ1,399頭、カラス29羽、タヌキ153頭、アナグマ330頭、カモ、カワウ、カワラバトなど97羽となっております。  今、最後に言われました捕獲頭数につきましては、本当、猟友会の皆様のお力をもって、イノシシについては横ばい状態でございますが、ニホンジカについては急増しているというか、捕獲頭数の実績が多くなっているのが現状でございます。  以上です。 ◯16番(福本 千枝子議員)  先ほど課長に答弁していただきましたが、特に鹿が非常に多いというのが見えておりまして、いろんなところで出没しているわけですね。駆除しても駆除しても特に鹿の個体数が増え続けていると聞きます。国の調査では、鹿については25年間で10倍に増えているそうです。イノシシは25年間で3倍に増えているという報告もあります。  私も、9月になりますと夜にマスゲームの指導に回るわけです。私は特に山手のほうが多いので羽月西小、それから針持小と出向くんですけれども、羽月西小の住宅地にかかるところも夜な夜な3頭、4頭、目がきらきら光っておりますが、ことしも針持からの帰りに鹿3頭に遭遇いたしました。以前にも遭遇したのでスピードは出さずゆっくり走行していたんですけれども、難は逃れましたが、毎年、夜な夜な出てくる状況なんですね。あそこを夜通られると多分出てくるのではないかなと思います。確実に増えているというのが実感なんですね。  そういう状況の中でそれぞれの地域の猟友会も高齢化してまいりました。狩猟をやめる方々も増えてきているそうです。それと、狩猟免許は取得しても、駆除隊員として駆除には参加しない方々も出てきておりますが、現在、猟友会員と駆除隊員数はどのような状況なのか、その推移についてもお伺いいたしたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  令和元年の9月現在の猟友会員が253人で、指示書を発行する捕獲隊員数が205人でございます。6年前と比べてみますと、平成26年が猟友会員が301人で捕獲隊員が170人ということで、猟友会員は50人ほど減っておりますけども、捕獲隊員は逆に30人ぐらい増えておりまして、この猟友会員と捕獲隊員数がほぼ重なるようになってきていますが、まだ差がございますので、現場では猟友会員ではあるけども捕獲隊員ではないというようなところもあるかと思います。
     先ほど御主人のお話も言われましたが、大変お世話になります。私も猟友会の会へは時々参ります。土日に本当に頑張っていらっしゃいます。また、私のおります山野は元林務課長が猟友会長で捕獲隊の隊長でありますので私も情報をいただいていて、皆さん方が連携しながらそのことに当たっていただいているようでございますので、今後、猟友会の提言等をお聞きしながら、どうして増やしていけるかということも考えなくてはいけないと思っております。 ◯16番(福本 千枝子議員)  先ほど猟友会員の方々の数値を、6年前と比べて50人ほど少なくなっているということなんですが、今、なかなか若い人が狩猟免許を取らないそうで、その要因は何だろうかなと思っているわけです。  そこで、国の鳥獣被害防止総合対策交付金としては、令和元年が102億円、令和2年になりますと118億円要求しているようであります。現在、本市ではわなによる捕獲を含め、捕獲手当として国から報償金7,000円と、伊佐市単独の報償金、鹿であれば7,000円、イノシシは6,500円が加わり、1頭当たり鹿が1万4,000円、イノシシが1万3,500円となります。また、これに加え、伊佐市からは隊員1人当たり1,300円の出動手当がつきますので、この報償金のおかげで捕獲隊員の頑張りも出ていると思います。  本市の誘致企業であるジャパンファームにおいても駆除依頼が来ました。柵は設置してあるものの、敷地内にはたくさんの鹿、イノシシが入っているようであります。豚コレラ防疫の面からしても駆除が必須と言えます。5回までの駆除で鹿60頭、イノシシ2頭が駆除されたようです。年次ごとに鹿の個体数が増えているようであります。  そこで、今回の質問の趣旨でありますが、11月1日から3月31日まで狩猟解禁になりますね。この期間は国の報償金はなく、市から単独で鹿、アナグマ、タヌキに3,000円だけの報償金となります。しかし、先日の研修の農林水産省の説明では有害鳥獣捕獲の奨励金は年間を通じてありますよということだったので、このことがどうなっているのかなということで今回お伺いするわけです。どうでしょうか、課長。お願いいたします。 ◯林務課長(前田 健二君)  それでは、御説明いたします。  ただいま御質問のありました報償費の支払い条件である鳥獣被害防止緊急捕獲活動支援事業の緊急捕獲活動のための捕獲指示は11月からの狩猟期間中は出しておりません。ただし、平成24年度からニホンジカの増加による農作物の被害が増加したため、狩猟期における市単独の事業として、ニホンジカ、先ほどありましたが、現在はアナグマとタヌキもございますが、1頭当たり3,000円を支払っております。  この事業を入れるに当たりましては、猟友会の会長会がございますが、その中で検討していただいた結果に基づいて市単独のみで行っている状況です。要因としましては、先ほどありました、猟友会員と捕獲隊員の差がございますので、狩猟期につきましては猟友会員に広く捕獲をしてもらってニホンジカ等を減らすということも話し合いの中で検討されて、今に至っていると聞いております。 ◯16番(福本 千枝子議員)  課長の説明では、それぞれグループが違いますので、広く駆除してほしいということでの3,000円ということなんですね。それはわかっておりますが、伊佐市でも田んぼに鹿の侵入を防ぐ防護柵も張りめぐらされておりますね。しかし、先ほどから言っておりますように、鹿の個体数が確実に増えてきております。そして、庭先まで出てくるということでお電話等もいただいているようですが、駆除に一生懸命頑張っていただきたいと思っているところなんですね。これは農家の方々からの依頼なんですね。  そこで、狩猟期間中、11月から3月までは3,000円しか出ないので、実情としては、もし狩猟でトンとやった場合に、鹿を山のずっと下から持ち出すのも非常に大変な作業なんだそうです。その始末も大変なので、なかなか鹿を撃たないという状況も出てきているそうです、本音としては。  しかし、そこで、伊佐市独自の報償金もあり、予算的には難しいかもしれませんが、狩猟期間中でも国の報償金が7,000円もえるのであれば、市の3,000円の報償金を含めると1万円になりますね。これがあるとみんな頑張るとも話しているそうです。そういうことなんですね、1万円あれば頑張ると。うまく活用できるのではと思うんですが、どうでしょうか。  隣のさつま町では国の報償金が出ているともお聞きをしているわけですが、それぞれの自治体での取り組みが、多分、先ほど課長がおっしゃった、猟友会での話し合いでそういうふうになったと思いますが、再度検討していただいきたいと思いますが、このことについてもお伺いします。どうでしょうか、見解は。 ◯林務課長(前田 健二君)  今、貴重な御意見もお伺いいたしました。ただし、先ほどから申しますように、猟友会長会、猟友会員の方々の御意見がまずは優先と考えておりますので、今後、そのような会合の場で再度、御提案もしながら、あと、狩猟期に捕獲指示を出すということは市の単独費も膨れ上がるという可能性も少しは考えられますので、そこらあたりも含めながら、猟友会長さんを含め協議をさせていただきたいと考えております。  以上でございます。 ◯16番(福本 千枝子議員)  先ほども言いましたが、狩猟期に入りますと、捕獲隊員とは別に、地元ではない人たちのグループも入ってこられ、捕獲申請等も煩雑になるかと、それは思っているわけです。それによって今回、猟友会のほうで協議をされたということなんですが、これらの事務手続上問題がなければ、何とか国の報償金がもらえるものであれば国に申請を行って、私は伊佐市の報償金を上げよと言うのではないんですね。それはそのままとして、国の7,000円がもらえるのであれば、また猟友会の皆様方と御相談し、この期間は市からは3,000円しか出ませんよ、それでも大丈夫ですか、頑張りますかというような話し合いをしていただいて、できるだけしていただきたいなというふうに思っているわけです。  厳しい財政状況の中で伊佐市独自の報償金は大変ありがたい事業であります。国からの報償金も減額してきていることから、今後どう変わるか国の動向も見なければなりませんが、先ほど言いました、狩猟期間中は3,000円でも皆さんがよしとするならば国の報償金をもらえるように手続していただいて、そして、伊佐市の農地及び農作物が守られるように頑張っていただいて、猟友会の皆様方とぜひ捕獲計画をしていただきたいと思って要望するんですが、課長の、市長でも構いませんが、最後の答弁をよろしくお願いいたします。(「議長。」と呼ぶ者あり……林務課長) ◯議長(緒方 重則議員)  ちょっと待って。市長の答弁を求めておられますので、市長。 ◯市長(隈元 新君)  これは課長の答弁と同じになると思うんですが、猟友会の場合は、やはりわなと銃を扱う方々の集団でありますので、議会でもこういう御意見が出ているということはもちろん参考にしながら、いかがでしょうかということでのお話し合いを進めさせていただきたいと思います。  また、いろんな条件等がやはりございますので、手続上、非常に面倒くさくなる点というのが仮にあるとすると、猟友会の方々がそこまでしてはねというようなこともありますし、そのあたりをざっくばらんに、いろんな具体的な例を挙げながら、それこそ本音でいろんなことをお話し合いさせていただきたいと思います。 ◯16番(福本 千枝子議員)  ありがとうございます。今回の質問の趣旨は、国の報償金が1年間あるんですよということから、ぜひそれがあるならばうまく活用していただいて、伊佐の農地が荒れないようにということで質問させていただきました。ぜひ課長も頑張っていただいて、猟友会の皆様方の話し合いでうまくいきますように、よろしくお願いしたいと思います。  課長、何かありますか。 ◯林務課長(前田 健二君)  先ほど市長のほうの答弁の中で、事務というか、書類等が煩雑になるという部分を、少々だけ御説明をさせてください。  今、狩猟期間中における市の単独補助につきましては、捕獲した鹿の尻尾を持ってきていただければ、それの確認でお支払いすると。ただし、国の事業になりますと三つのことで煩雑になりまして、まずは、しとめた個体にペンキで日付と、あと、捕獲者番号とかを書きながら、その個体にまた指示書と許可証とか、あと、本人が写真に写らないといけないとか、本当に非常に御迷惑をかけている。しかし、これにつきまして、近隣で平成27年度に不正な補助金の受給があったものですから、国のほうも本当に厳しくなりまして。あと、2点目が、射とめた個体の耳を必ず提出すること。あと、捕獲個体の計測記録表、この3点をそろえて初めて国の補助が出るような状態です。今現在もですが、過去にも写真の不備とかいうので、本当はお支払いをしないといけないんですけどできなかったケースも多々ございますので、本当、市長も申しましたが、そのあたり猟友会の方々に納得していただきながら今後に進めていきたいと思っております。  以上でございます。 ◯16番(福本 千枝子議員)  課長のおっしゃったことは私もよく存じ上げておりますので、それをチェックするのも猟友会長の仕事なので、そこの事務が煩雑にならないように、皆さんとそれぞれの地区の会長さんたちの話し合いの中でそれがうまくいくようであればぜひお願いしたいと思って、質問を終わりたいと思います。  終わります。 ◯議長(緒方 重則議員)  以上で、16番 福本 千枝子議員の一般質問を終わります。  ここで、昼食のためしばらく休憩します。なお、再開は午後1時からとします。                △休  憩△(11時50分)                △再  開△(12時57分) ◯議長(緒方 重則議員)  休憩前に引き続き会議を再開します。  次に、15番 柿木原 榮一議員の一般質問を許可します。  柿木原 榮一議員。 ◯15番(柿木原 榮一議員)   登  壇  こんにちは。眠たい時間になりますけども、よろしくお願いいたします。  ことしは国では平成から令和に移り、国の行事も増えて忙しい年でした。また、国土では台風、大雨の災害があり、国民が厳しい面もありました。県では県体への対応、また伊佐市ではカヌー大会等で忙しい、厳しい仕事を職員並びに市民にもさせました。本当、厳しい年でしたが、ことしの最後の質問になりますが、議長より許可がありましたので、通告書に従い、3点について一般質問をいたします。よろしくお願いいたします。  平成30年度の一般会計予算・決算も済みました。伊佐市広報紙12月号に掲載してありましたので、そこで参考にしたものを含め進めてまいります。  最初に、減債基金の現状と今後についてですが、地方債の借入状況は決算委員会の資料で調べましたが、これからの汚泥センター、橋梁の改修、学校関係の改修等、また債務負担行為で債務が増加してくると思いますが、減債基金残高と減債基金を充当した後の同基金の当面向こう5年間の動向を提示してください。数字を示されると思いますので、ごゆっくり説明をお願いいたします。  1回目の質問といたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  減債基金の現在高は平成30年度末におきまして9億4,386万2,000円となり、令和元年度末見込みにおいて10億1,500万円程度とする予定であります。  減債基金につきましては、今後増大していくと考えております地方債の元利償還金等の公債費に係る一般財源の負担を平準化するために活用していきたいと考えております。  以下、財政課長のほうで補足説明いたします。 ◯財政課長(冨満 庸彦君)  それでは、補足して説明いたします。  減債基金につきましては、年度ごとに一定額を取り崩すということは考えておらず、予算編成に際し、公債費の割合が一般財源に対して大きな負担となる場合に取り崩し、充当していく予定としております。一般財源の収入見込みは各年度において異なってまいりますので減債基金からの繰入額を事前に決定することは難しいと考えており、予算編成の過程において、公債費負担比率を勘案しながら、必要となる額を繰り入れていくことを考えております。  公債費負担比率といいますのは、公債費に充当された一般財源が一般財源総額に対してどの程度の割合を占めているかを示す指標となります。この公債費負担比率につきましては、一般に15%を超えると警戒ライン、20%を超えると危険ラインとされております。  伊佐市の公債費負担比率は平成30年度決算においては14.7%であり、令和元年度決算見込みにおいては15%になるであろうと考えております。警戒ラインに近づいてきている状況と考えられます。そのため、これから各年度の当初予算編成時におきまして公債費負担比率の見込みが危険ラインとなる20%を超えることがないよう、減債基金を繰り入れながら予算を編成していきたいと考えているところです。  以上です。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  毎年繰り入れていくということでしましたが、やっぱり家庭と一緒でございますから、本当に、いろいろ借り入れをする場合においても、家庭でも20%を超えますと毎年の生活も希望を持てません。言われましたように、私も20%ぐらいが一番の目安じゃないかなと思っております。  債務が増加してくることが以上でわかりましたが、当初予算で減債基金の積み立てを予算化していくのか、平成30年度決算のように歳入から歳出を引いて残額があったとき減債基金を積み立てていくのか、お伺いいたします。 ◯財政課長(冨満 庸彦君)  それでは、説明いたします。  現在、令和2年度の当初予算は編成作業の過程に入っております。ですので、現時点において、減債基金を来年度積み立てるかどうかというのは今後の編成作業の状況によるかと考えております。  また、公債費につきましては当初予算編成後に補正で大きく増減することはないと考えておりますが、年度内の歳入及び歳出の執行状況に応じて減債基金からの繰入額等は増減させる必要が出てくるであろうと考えております。その調整の過程において執行額が大きく出るようであれば減債基金への積み立てを行う場合もあるとは考えております。  以上です。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  減債基金の積み立ても場合によってはしたいということですが、減債基金が平成30年度末残高で9億4,386万2,000円との説明がありました。将来返済する額は将来の市民サービスの負担にならないように、目的のある減債基金で積み立てていくのが当たり前で最良でありますが、その年その年で違うと言われましたけど、支払いもわかっていることだろうと思いますので、年々、大体いかほどずつが最低だと考えてよいのか。 ◯財政課長(冨満 庸彦君)  説明いたします。  先ほども申し上げましたように、歳出額だけではなく、歳入における一般財源がどれくらい発生するかということも検討する必要があるかと考えております。そのために、一般財源が不足すると見込まれた場合には多くの額、一般財源が十分に入ってくるであろうと見込まれた場合には少ない額となりますので、基本的に、幾らほどということは現在想定しているものではございません。  以上です。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  現在は考えていないというのも確かだろうと思います。家庭であっても借りたお金は返すのが常識であり、伊佐市の信用問題にも響いてまいります。今までもよい条件の補助金、例えば過疎債とか辺地債などをされて交付金で処置されるものがありましたが、余裕があれば、優遇な措置の償還前の返還も可能か。1回、水道会計がそういうことがありましたけども、平成30年度末の債務負担行為額の6億6,148万2,000円で、ほ場整備事業の1億9,163万1,762円を含んでおりますが、他の主な債務負担行為名、額を挙げていただきたいと思います。主なものだけで結構です。 ◯財政課長(冨満 庸彦君)  済みません、債務負担行為については公債費とは異なりますので、基本的に、ただいま資料を持ってきておりません。ただ、毎年、当初予算に債務負担の一覧表を別表でつけております。ほ場整備の負担金というものが今まで多くを占めてまいりましたが、実はもう小さくなっております。あと何年か、37年ぐらいだったと思いますけれども、そのぐらいで債務負担の償還は終わるものと考えております。  あとは、毎年といいますか、定期的に発生するものとしまして、今回12月補正で上げております指定管理の債務負担、そういうものがございます。基本的には、債務負担は建設事業ということだけじゃなくて、普通の事業においても長期的な契約におきまして発生するものでございます。そのために債務負担に係る費用は公債費には含まれませんので、減債基金を充てる対象とはなり得ないということも考えております。そのために、今、減債基金では公債費だけの対応を考えているところでございます。  以上です。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  減債基金の考え方を示していただきましたが、債務負担行為は別物だろうと思っております。平成18年ぐらいがほ場整備の回数、お金が一番少なかったことをおぼろげに覚えておりますが。  それと、予備的に聞きますが、財源保障の定義式で学んだことですが、交付団体ベースの一般財源は、基準財政収入額、プラス留保財源、プラス特別交付税、プラス普通交付税、または特別交付税、プラス基準財政需要額、プラス留保財源が絡み合うということで学んでおりましたが、今、伊佐市には留保財源があるものかどうか、その辺をお聞かせください。歳入のほうになりますが。 ◯財政課長(冨満 庸彦君)  それでは御説明いたします。  ただいま言われました留保財源といいますのは交付税算定時に使う言葉でございまして、実際にお金が余っているとか、そういうものではございません。基本的には、基準財政収入額には市税等の75%ということで算入されていきます。その残りの25%を留保財源という言い方をするだけでございますので、留保財源自体が実際に幾らあるという形ではございません。前年度の基準財政収入額に算定されない部分、額という形になりますので、計算上の額でしかございません。  以上です。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  法令による枠づけの強度でも弱いほうでございますし、自治体が提供することが定着している度合いも弱いほう、国策との整合性なども弱いほうでございますが、留保財源というのはやってみないとわからないような口ぶりでしたが、それで納得いたしましょう。減債基金積み立ては、先ほど言いましたとおり、将来の市民サービスが低下しないように、長期計画的に処理していただけるようお願いをして、減債基金関係の質問を終わります。  2番目の教育委員会の事務評価報告についてに入ります。  余り教育委員会をいじめるんじゃありませんけども、また先生方にもいろいろかかわってきますが、今からまた先生方の異動時期になりますが、伊佐市に来れば、やめたいなというような考えやら、伊佐市に来たくないなと思われないように質問をしてまいりますので、よろしくお願いいたします。  学識経験を有する方への評価要請を個別に行ったのかどうか、またその結果はどうであったのか、具体的な答弁を望みます。  地方教育行政の組織及び運営に関する法律の第26条の第1項及び第2項により、公表し、教育に関し学識を有する者の知見の活用を図るものとするとのことでありますが、伊佐市教育委員会外部評価委員会の委員を委託されておられますが、教育委員会の事務の点検・評価報告書には合議制で年度事業に対する外部評価を記載してありますが、有識者で元教育者、もと行政におられた方、現場での教育者など5人の委員ですが、学力の向上、後期計画の施策についての意見はないのか、お願いいたします。 ◯教育長(森 和範君)  教育委員会では平成30年度から平成34年度までの教育振興基本計画の後期計画を作成して今、実施中でございますけれども、この後期計画の一番の基本になっているところは伊佐のふるさと教育の推進であり、その中身は「地域と学び、未来に生かす人づくり」、そして「伊佐らしい活力ある教育、文化の創造」を掲げて教育の推進しております。  基本方針には「時代を超えて変わらないもの、価値あるものを大切にする教育」など5本を立てながら、9本の基本計画を立てております。例えば、一つ目は「生きる力と豊かな感性・確かな学力を育む学校教育の充実」、青少年教育とか生涯学習、スポーツの推進等、柱を立てながら、またそれらを具体的に進めるためにそれぞれに具体施策を取り組んでおりますが、今取り組んでいる施策は全部で38本ございます。今年度はこの38本中の9本について、外部評価委員会に諮って評価をしていただいたものであります。  この外部評価委員会というのは、議員先ほどおっしゃってくださいましたように、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づいてのものでございます。外部評価委員は、先ほど議員の御発言の中にありましたように、教育に関係されていた方とか中央行政に関係されていた方、または現職の高校の校長等にお願いしてございますが、この外部評価委員会に私どもが意見を求めるためにどのようにやっているかと申しますと、私どもが進めていますこの施策について、それぞれの担当の課の中で詳しく内部評価をして、それを一つ一つ施策ごとに整理したものを第1回目の外部評価委員会のほうに諮ります。このときに内部評価とともに事業の説明等を行います。そして、事業の説明及び内部評価をもとに、それぞれの委員の方々に私どもが評価したものの内容それぞれについて意見や、また改善点等を求めることにしております。そして、それを取りまとめて第2回目の外部評価委員会を開催いたしまして、そこで整理をして私どものほうに提案、提言、または評価等をいただいくというような方法でやっております。  それから、具体的にどのようなものをしたのかということにつきましては、課長のほうに答弁させます。 ◯教育委員会総務課長(万膳 正見君)
     それでは、御説明いたします。  まず、評価の項目でございますけれども、4評価項目がございます。教育委員会の運営改善について、2番目としまして、教育委員の研修について、3番目、委員の活動状況につきまして、4番目、先ほど教育長が言われました教育振興基本計画の内容についてでございます。  具体的に申し上げます。  1番の教育委員会の運営改善についてでございますけれども、委員の御意見でございますが、「定例会の事前準備が図られ、会議においては適正な運営に努めていると考えられる。また、公開についての取り組みについては評価できる」との評価がございました。「引き続き庁舎以外での会議開催について検討してほしい」との御意見がございました。市長部局との連携でございますけれども、「教育委員は引き続き幅広い意見を集約し、委員会への報告や学校現場への助言をしてほしい。また、インターハイは成功裏に終わった。来年度の国体は市長部局との連携強化を図り、推進してほしい」との御意見がございました。  2番目の教育委員の研修についてでございますけれども、喫緊の課題について研修が実施されていることを評価されました。「研修結果が各施策等に十分反映されることを期待する」との御意見がございました。  3番目の委員の活動状況についてでございますけれども、「学校訪問や各種行事への参加を通して伊佐の教育力の向上や提言につなげてほしい」という御意見がございました。  4番目の教育基本計画についてでございますけれども、教育振興基本計画後期計画に掲げた今後5年間に集中して取り組む各施策、先ほど教育長からございました38の施策について評価を受けておりますが、今年度につきましてはその中から九つの施策をピックアップして評価をいただいてございます。  項目だけ申し上げます。まず、確かな学力の定着ということで評価をいただいております。2番目に、開かれた学校の推進という項目で評価をいただいております。3番目に、読書活動の推進ということで評価いただいております。4番目に、市立図書館の活用という項目で評価をいただいております。5番目に、海音寺潮五郎記念事業の実施について評価をいただいております。6番目に、地域スポーツ活動の推進について評価をいただいております。7番目に、学校給食センターの円滑な運営について評価をいただいております。8番目に、学校施設の安全対策と教育環境の整備について評価をいただいております。最後に、9番目に、人権問題への正しい認識と理解について評価をいただいております。それぞれ御意見をいただいております。  以上でございます。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  評価を行った対象事業を今おっしゃってくださいましたが、また評価をなさった分がたくさんありましたが、評価について、今後どのように対処するのか、対処方法を伺いたいと思います。今まで言われなかった点がございましたら教えてください。 ◯教育長(森 和範君)  外部評価委員会から出された意見とか私どもへの要望等につきましては、これは貴重な外部からの意見ではありますので、私どもの事業の推進、または展開、改善方策等を考える際に大変参考になる御意見でありますので、大事にさせていただきたいと考えております。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  大事にして対処をしていくということですが、確かな学力を育む学校教育の充実を質問をした際に保護者の責任だと市長、教育長は答弁されたと聞こえたが、また今回発行の「伊佐の学校教育No.17」で、小学校の平均正答率は成果が見えますが、高校入試や実社会に近い中学校3年生の平均正答率は国語、数学、英語は全国よりそれぞれ6.8、11.8、9ポイント低い状況でありますが、この「伊佐の学校教育17」には「昨年度比、市平均が3.1ポイントアップ」という見出しで大きく載っておりますが、実態をもうちょっと市民の皆様方へお伝えできないものか、お伺いいたします。  教育委員会は保護者に理解される活動及び市民に協力を仰ぐ施策をしておいでか。また、より以上の社会教育、生涯教育の充実も必要ではないか。旧大口市の時代には生涯学習課があり、行政で力を入れ対応された時代がありました。現在でもSNS、ツイッターが原因で新たな問題が、このごろ家での推進とかが新聞紙上でにぎやかになっておりますが、現在の学校教育にない法教育の導入は必要と思うが、どのようにお考えか御教授願い、対策を具体的に示してください。 ◯教育長(森 和範君)  先般、広報紙「伊佐の学校教育」を全家庭に配布させていただきましたが、あの中のまず最初に、学力の状況等を掲載させていただきました。小学校においては、議員が先ほどおっしゃってくださいましたように、全国平均を超えていくぐらいの力を育ててきていますけれども、中学校は、少しずつですが上昇してきていますが、全国並みにはまだ至っていないという状況でございまして、そのより詳しい状況と申しますのは、各学校がそれぞれの保護者または地域へ「学校だより」というものを発行しておりますが、その中にそれぞれの学校が自分たちの学校の状況をきちんと載せて公表するようにしております。よきにつけ、そうでなかった学校もありますけれども、そういうところも包み隠さず表に出すようにしております。なお、この確かな学力を育むということは、私どもにとって、各学校にとって大きな、また責任のある問題だと考えておりまして、どこの学校も全力を挙げて取り組んでおります。  また、さきのこの議会の中で家庭の協力も必要だというようなことを申し上げましたけども、これにつきましては、教育委員会のほうでも進めていますけれども、今、それぞれの学校で家庭学習のあり方とか家庭の生活のあり方等を積極的に保護者に諮っているところでありますし、また、教育委員会としては、コミュニティスクールを設置をして、家庭、学校、地域が一体となって子どもたちを育てていこうということをしております。  また、菱刈中学校校区は既に何年もやっておりますけれども、小中一貫教育という形で小中連携して、家庭での学習のあり方とか学校での学習の準備の仕方というのを小学校から中学校まで統一できるように、中学校に行ったときに困らないような形でしておりますし、また、中学校の期末検査、中間検査等がありますが、そのときには小学校も中学校と同じように家庭での学習により力を入れていこうというようなことも取り組んでおります。  大口中央中学校校区におきましては昨年度から小中一貫教育を取り組みまして、九つの小学校と1中学校ができるだけそろう形で家庭学習や学校の学習が進められるようにということを取り組んでおります。  なお、社会教育等につきましても私どもはかつてと同じように力を入れているつもりでございます。社会教育については社会教育課長のほうからどのような事業を進めているのかということを話してもらいますけれども、新しい伊佐としての取り組みを議員のほうから今問われましたけれども、私どものほうでは、今取り組んでいるコミュニティスクールとか、小中一貫教育とか、それぞれの学校または中学校区単位で取り組んでいるこの事業をより浸透して質の高いものにしていくということが大事ではないかということを考えております。  なお、新しく取り入れようと私が願っているのはキャリア教育でございます。大人の生き方をどうして子どもたちに伝えていくかということがまた今後取り組んでいかないといけない問題だと考えております。  以上です。 ◯社会教育課長(橋本 欣也君)  それでは、教育長の説明に補足をして説明をさせていただきます。  現在、社会教育・生涯教育事業では、主なものとして以下の事業を行っております。  社会教育推進事業では、社会教育指導員を配置し、青少年健全育成活動、女性団体の育成、女性・高齢者学級の運営などを行っております。また、各学校やPTAと連携を図りながら、伊佐市PTA連絡協議会の努力目標である家庭教育の充実で保護者の責任につながる早寝・早起き・朝御飯運動の推進などを行っております。  また、公民館講座運営事業では、各種生涯学習講座を開設し、市民の教養向上と生きがいづくりを進めるとともに、ほとんどの小・中学校区に社会教育推進員を配置し、青少年体験活動、ふるさと学寮事業、高齢者との触れ合い事業、青少年対策会議、地域生涯学習講座、高齢者女性学級、コミュニティスクール実施における学校運営協議会などの学校支援活動、コミュニティ協議会で実施されている社会教育活動を行っています。  青少年教育推進事業では、心豊かで確かに生きる力を持った時代を担う青少年を育成するために、子ども会やジュニアリーダークラブ、成人式の実施、ふるさと学寮、「青少年育成の日」の体験活動などを行っております。  家庭教育推進事業では、家庭が教育の原点であるという認識に立ち、家庭の教育力向上のために公立幼稚園、小・中学校全てに家庭教育学級を開設し、保護者に対し、子育てに関する「親業出前講座」などを行っています。また、家庭教育情報紙を年5回発行し、家庭教育に関する情報を発信しています。そのほか、人権啓発事業として人権同和問題に対して取り組んでおります。  社会教育・生涯教育事業の推進におけるスキルアップを目的として県教育委員会や姶良・伊佐教育事務所の主催で研修会が多く行われておりますが、その中で、先日、湧水町で行われました姶良・伊佐地区社会教育関係職員研修会で講演されました鹿児島大学の金子満准教授から「伊佐市ではコミュニティ協議会が充実し、その中に社会教育推進員を配置し、各種事業が積極的に行われている」との紹介をされ、評価をいただいたところです。  このようなことから、今、実施している各事業のさらなる参加者の増加とかを目標にしながら、現在の社会教育・生涯学習事業を継続して推進することが重要であると考えております。  以上でございます。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  いろいろと実施された例を出していただきましたが、続けてやっぱり目に見えるような教育活動をよろしくお願いいたします。  事務の点検・評価報告書は、内部評価は、自己評価ですね、児童生徒の通知表みたいに判定が1から5の評価で、部門別に指標が示され、わかりやすさを感じました。平成30年度教育委員会の事務の点検・評価報告書の外部評価委員の意見は「地元の高校入試における市内中学校からの合格者の点数が低下しており、入学後も高校生として基礎学力、特に数学が乏しい。指導主事が学校現場教師の授業をサポートする体制づくりなど、さまざまな取り組みを進めていることは認める」ということで、「具体的にどれだけ学力に反映しているのか、変化を見える化してほしい」という意見が出ております。「学力の高い県では教育委員会と現場の連携が密であり、より積極的な支援を行って教師ひとりひとりの資質向上を図ることが必要である。児童生徒の伸ばすべき能力や課題を共有し、子どもたちがみずから考える授業への転換など、意欲的に授業改善を推し進めてほしい」ということが平成30年度の外部評価委員の評価となっております。  「令和元年度では指導主事が教員の授業をサポートするなど、指導体制が確立されていることは評価できる。確かな学力を身につけることが将来、進路選択の幅を広げることにつながるので、小中一貫教育、家庭学習の習慣化及び、先ほど言われましたキャリア教育と並行して指導できる教師の資質向上と課題分析をして、さらなる改善が図られるよう、市教育委員会と学校現場との取り組みを期待したい。また、教師は知識を伝えるだけでなく、児童生徒がみずから考える主体的、対話的な授業展開も必要。生徒指導上の課題もあるが、教師自身が意識改革をし、授業力向上を目指してほしい」とあるので、先生方は中学校時代だけの先生になりますが、同窓会をやりますと先生の周りには昔の生徒たちの集まりがあり、先生の恩がわかってまいります。保護者は生徒の一生に責任を持たなきゃなりません。こういう状況もございますが、外部評価委員の意見がさらに反映されるように期待いたしますが、このような意見が出ておりますが、何か言われることはございませんか。 ◯教育長(森 和範君)  先ほど申し上げましたように、この外部評価委員の意見は真摯に受けとめて、より高い質の教育活動がなされるように、教育委員会、そして学校、また教育委員会内の各課の事業を、より質の高さと、そして市民への浸透を求めて取り組んでいきたいと思っております。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  よろしくお願いいたします。  学力向上ということで教育長も「教育長コラム」というところで書いておられますけども、子どもたちは全国へ、また国内外に巣立っていかなきゃならない人間です。学力の達成は必ずしていっていただきたいと思います。事務の点検・評価報告書の30年度、令和元年度をいろいろ言いましたけども、本当、子どもたちにも一生の問題でございます。また、特に学力は、言われますように、最初の基本計画の中に入っておりますので、本当、先生方の協力は必要だろうと思いますが、その辺はまたこれからもよろしくお願いいたします。  次に、中高生連携推進事業基金(文化交流)についてですが、ある建設会社の寄附金1,000万円で始まった事業であり、中高生連携推進事業基金が平成30年度末残高17万4,000円で、積み立てが令和元年度で終わる事業でありますが、楽器の購入・修理や中高生の文化活動育成に貢献したと思うが、継続はないのかお伺いいたします。 ◯教育長(森 和範君)  中高生連携事業は、中学校と高校の共通の活動である芸術文化、特に吹奏楽部活動支援に、そして育成、連携強化を目的としてこれまで実施してまいりました。この事業を実施してきたことにより、中高生の芸術文化活動育成が図られるとともに、各学校から出されていた楽器の購入・修理についても要求に応えることができましたので、今後は、基金の事業はなくなりましたが、教育委員会といたしましては、みやまコンセールに通じた専門家による楽器指導や文化芸術活動を継続して実施しながら、中高生連携による芸術文化活動の育成を推進していきたいと考えております。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  ここに文化交流基金の実績、特に楽器の購入・修理、またカリスマ指導者に吹奏楽のスキルアップとか、フェスティバルの吹奏楽部門でもいろいろと御指導を願って、演奏会も開催されたという表もいただいておりますが、本当、このように続けていっていただきたいと私は思っております。  音楽活動は情緒教育に重要であると考えます。財源確保のために医師会、PTA団体へ協力をいただけないものか相談されたことがございますか。楽器購入等や文化活動育成に御理解願えないものか、お伺いいたします。  また、今回は社会教育課が担当でしたが、教育委員会学校教育課及び市長は他に方策がないか、お考えはないのか、お伺いいたします。 ◯教育長(森 和範君)  議員が御指摘くださいましたように、この中高生連携事業に伴う音楽活動というのは情緒教育に大変重要で、またその成果も上げてきていると思います。今回、地元企業の善意による寄附行為によって実施できましたこの事業ですけども、先ほど申し上げましたように、各学校からの楽器の修理とか購入等が調いまして、今、それぞれの学校ですばらしい演奏ができるようになってきておりますし、特に生徒指導で問題になった学校等においては、この吹奏楽の演奏が随分、生徒たちの心情を育てたような気もしておりまして、体育大会等ですごく元気のいい演奏を聞きますと、子どもたちの足並み、行進もきちんとしたものになっている感じがして、非常に効果があったと思っております。  また、専門家による楽器指導は吹奏楽等では非常に重要なことで、小学校から中学校に上がってそれぞれの楽器の指導をする場合に、専門家が教えるのと、またそうでない方が教えるのとで随分違うようで、専門家が教えますと全部そろって音が出せるというような状況がすごく見られるようであります。それからスキルアップが随分図られるということでありますが、そのような面もありましたが、今後において、この事業をさらに浸透させるというよりも、楽器が全て調いましたので、今後はこの楽器を活用した活動を推進していきたいと考えております。ですから、各団体への協力要請については今のところ考えておりません。それを学校のほうで今後うまく活用し、教育委員会はそれぞれの学校をうまくつなげていく働きをしていきたいと考えております。 ◯議長(緒方 重則議員)  市長、何か答弁はございませんか。答弁を求められておりますが。 ◯市長(隈元 新君)  これは演奏する生徒だけの情操教育ではなくて、やはりそれを聞いている小中高生につきましても、その情緒教育になっているのではないかなと思っております。  私は昨夜は9時から10時半までNHKの教育テレビの演奏会を聞いていました。ラフマニノフの2番ホ短調のピアノ協奏曲とドボルザークの「新世界」ですけど、個人的には、私は楽器は小さいときは全くやっていないんですけど、周囲がそういう環境でありましたので、こういう大人になりましても、そういうのをみずから聞こうというふうにしてわざわざテレビの前に座って聞いておりましたけども、今の小中高生がそういう環境で教育を受けている、あるいは暮らしているというそのことがやはり生涯学習にもつながることでございますので、大変重要ではないかなと思っております。  これを私どもが企業とか、あるいはいろんな方々にお願いするというのは順序としては逆だろうと思いますので、やはりそういうので貢献したいという方々がいらっしゃるならば、その方の御厚意をいただくというようなことはこれからもあるかもしれませんが、私どもがするということはなかなかできないことだと思います。  ただ、一つだけ、こういう方法があると思います。例えば、今月12月22日に「ちむどん」の舞台発表があります。これは有料でございます。私ども職員や議員の皆様方へもお願いし、そして市民の皆様方にもこのようなチケットをお買いいただくこと、これが青少年の情操教育への下支えだ、市民がそれを支えるというような、このことはやはり大事じゃないかなと思っております。  これはやはり長い目で見ましたら、12月に合唱つきの第九の演奏会というのがあります。「ちむどん」の今の舞台発表がこういうようなものになっていくんじゃないかなと。なぜならば、小学生から高校3年生までしか資格がありません。ですので高校を卒業するとOB、OGになるわけです。その抜けた分はまた次の人がその主演を演じていきます。すなわちこれは継続していく文化活動であり、子どもたちの情操教育であると思います。  一昨日からけさまで平田大一さんが沖縄から来て、最後の仕上げの指導をしていただいているんですが、南中の体育館が3日間、まるで生き返ったような、命を吹き込まれたような場所に感じました。平田さんに非常に評価していただいたのは、バックバンドは全て保護者、プラス音楽の担当の方々です。その中には市の職員もおります。あるいは職員を今やめて自分で事業をなさっている方もピアノで参加しています。そのように、やはり情操教育というのは学校教育の間に子どもたちがその機会に触れて、それを社会に出てからも一緒に行っていくということに本当の意味があるんだろうというのを感じておりました。  ですので、寄附はもらいに行くことはしませんが、チケットをお買いいただいて、そして御協力いただくという、このことがこれからは非常に大事じゃないかなというふうに私は思っています。また、そういうふうにしてお金をいただいて見ていただくわけですから、本当にすばらしいものをパフォーマンスしなければそれだけの値打ちはございません。先日の太鼓まつりもやはり同じだと思います。実行委員の皆様方がその役割をなさっていて、大変多くの方々で会場はいっぱいでございました。こういうことが続けられていくことのルーツがどこにあるかといえば、今のこの小・中・高校の時代に行った情操教育にあるんじゃないかなというのを改めて感じているところでございます。  御意見を求められましたので急遽このような答弁になりましたが、お許しいただきたいと思います。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  市長のほうからも公演の協力依頼みたいな感じでしていただいて、そうだなと思っております。  三つの中学校が統合して大口中央中学校になりましたが、その際、楽器等も持ち込まれ、大口中央中学校と菱刈中学校で利用していたと記憶しております。数はあっても古くなり、正確な音程が出ないのもあったと思います。楽器はそれぞれ高価で、楽器に興味のある中高生には手の届くものではありません。思い出しますが、22年ほど前、娘が大口中学校吹奏楽部に入部し、後援会に入りました。吹奏楽部の顧問の先生から音が出にくい、演奏に支障があるとのことで、県のコンクール、夏の祭典、吹奏楽の定期演奏会はできそうにないとの相談を受け、陳情書を教育委員会や市長に提出し、採択され、ある程度の楽器が準備され、夏休みの前半にありました県のコンクール、夏の祭典に出場し、銀賞に輝きました。子どもたちと保護者も感謝いたしました。  吹奏楽の楽器の購入、修理は定期的に学校教育課のほうで点検されたり、購入されたりへの手順は今まで検討されたことはありますか、お伺いいたします。 ◯教育長(森 和範君)  先ほど申し上げましたけども、この中高生連携事業である程度の基金がございましたので、新しい楽器の購入を初め、これまでの楽器の修理等をして、今、演奏には不自由がないような状況をつくっているところです。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  演奏に支障がないような状態であるということでお答えいただきましたが、部員は楽器のしんちゅうをピカールで磨き、マウスピースのリードを紙やすりでこすり、摩耗したときは購入して大切に使用しております。備品、消耗品になると思いますが、予算要求は出てきて、対応はできているのか、伺います。 ◯教育長(森 和範君)  現在のところ楽器のほうは整備されているという状況ですので、今ところ、中学校のほうから楽器の整備等で予算要求は上がってきておりません。上がってきましたら、また検討するところでございます。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  各中学校の子どもたちのほうから要求がありますときは、ぜひ支障のないようによろしくお願いします。  吹奏楽の部活は中・高校の文化活動育成では唯一、団体で残された部であります。大事に育成ができるようにお願いし、質問を終わります。 ◯議長(緒方 重則議員)  以上で、15番 柿木原 榮一議員の一般質問を終わります。  ここで、しばらく休憩します。休憩時間を5分程度とします。                △休  憩△(13時56分)                △再  開△(14時02分) ◯議長(緒方 重則議員)  休憩前に引き続き会議を再開します。  次に、3番 岩元 努議員の一般質問を許可します。  岩元 努議員。 ◯3番(岩元 努議員)   登  壇  皆さん、こんにちは。早速、一般質問に入りたいと思います。  伊佐市の来期の見通しとして、令和2年度当初必要一般財源の収入見込みが減少し、歳出に係る義務的経費、経常経費が膨らむ見込みであります。そうした背景を受け、財政負担の軽減を図り、持続可能な自治体運営を目指さなければならない。その一つの手法として、観光産業の成長があると思います。県内外あるいは外国からの交流人口を増やすことで地域が潤う仕組みづくり、つまり観光で外貨を稼ぐことも必要であると考えます。そこで、今回は伊佐市の観光名所である十曽青少年旅行村と曽木の滝の利用に関する現状と課題について、見解を伺ってまいりたいと思います。  十曽青少年旅行村は自然体験型公園として整備されていますが、年間利用状況を見てみると、平成28年度2,453人、平成29年度2,780人、平成30年度2,884人と少しずつ増加の傾向であります。この現状をどう捉え、今後の運営計画の具体性として、より多くの観光客、利用客を呼び込む具体策はあるのかについて見解を伺い、1回目の質問といたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  十曽青少年キャンプ村の利用人数につきましては御指摘のとおりで、わずかずつでございますが、毎年伸びてきている状況でございます。今年度におきましては、10月までの実績で比較しますと、昨年度の同時期2,230人に比較しまして400人多い2,632人の方に御利用いただいております。台風や雨など、自然環境によって利用者数も変わりますので単純な比較はできませんが、昨今のキャンプブームもございまして、またことし7月より導入したキャンプ場予約サイト「なっぷ」の導入の影響もあると思います。  最近の傾向としましては、持ち込みテントなどテント泊での御利用が増えてきております。キャンプブームを反映して、こだわりの道具を自分で持ち込むキャンパーが増えているからと思われます。また、ピザ焼き体験ができる「わらの家」や五右衛門風呂の利用についても、昨年同時期に比較して188人の増加となっております。  このように、利用状況については劇的な増加はないものの、年々増えてきている状況でございます。今後さらに利用者を伸ばすことがこれからの課題であると思いますが、最近のキャンプブームを受けまして、ベテラン、ビギナーを問わず快適に楽しめるキャンプ場づくりが必要であると考えます。自分のキャンプ道具にこだわるキャンパーもいらっしゃいますが、道具なしでも気楽にキャンプしたいとお考えのビギナーの方などもいるとのことでございます。また、豪華な食事をおいしい供えを施したキャンプ場などで楽しむグランピングなどのニーズもあり、これらへの対応なども魅力あるキャンプ場として利用者を増やす要素となると考えられます。このような多種多様なキャンパーへの情報提供や、そのニーズにお応えできるような環境整備、管理運営が必要と考えられます。  具体的には、キャンプ場予約サイト「なっぷ」による利用者の予約支援、キャンプ場の情報発信などを引き続き行います。また、今年度は鹿児島市内のアウトドア用品を取り扱うショップを訪問し、キャンプ場の紹介とパンフレットの設置・配布をお願いしてきておりますので、引き続きアウトドア愛好者へ直接PRする取り組みを行いたいと考えています。  このほか、テント泊の増加を踏まえ、キャンプ場のテントサイトの見直しや、テントサイトへの車両乗り入れなど利用者ニーズへの対応を検討するとともに、バンガローや常設テントの老朽化対策、コテージ、「わらの家」等の維持補修、周辺の支障木の伐採、スズメバチの駆除など、広い管理地域の適切な環境保全などを行ってまいりたいと思っております。 ◯3番(岩元 努議員)  今御説明いただきましたけれども、十曽に関しては、今後、より一層の公園のポテンシャル、パフォーマンスを上げていく必要があると思います。その中でも、課題である規則の見直しということでまず質問していきたいと思うんですが、規則の見直しについて検討してほしいという要望をいただきました。伊佐市十曽青少年旅行村の設置及び管理に関する条例施行規則として、平成20年11月1日規則第133号、(行為の禁止)第7条、「旅行村においては、次に掲げる行為をしてはならない。(2)行商、募金その他これらに類する行為をすること」、この規則を見直してほしい、イベント開催時における販売行為が禁止されているため苦労している、マルシェイベントなどを開催するときに本当に効果を発揮できていないということであります。  この規則の見直しについて要望がありまして、先日、伊佐PR課のほうへ伺いましたところ、第7条の(2)については削除をいたしましたということでした。今回の見直しについてイベント関係者に報告をしたところ、来年からまた新しい取り組みができると大変喜んでおられました。私からも感謝を申し上げたいと思います。  規則について、もう一点、(1)の「公告又は宣伝のための張り紙等をすること」については見直しをされなかったんですけれども、この分を正しく理解するために、具体的な説明と、削除をしなかった理由について、見解を伺います。
    ◯伊佐PR課長(西 直樹君)  それでは、説明をさせていただきます。  今回、伊佐市十曽青少年旅行村の設置及び管理に関する条例の改正を反映した規則の改正を行う際に、御指摘のように、第7条第2項にございました「行商、募金その他これらに類する行為をすること」の条文を削除いたしました。これは、自然の中でのマルシェイベントの開催などといったニーズに対応するために行ったものでございます。  御質問の第1項に規定されております「公告又は宣伝のための張り紙等をすること」につきましては、これを削除すると無秩序に張り紙や看板などを掲示されるおそれもあり、自然を楽しむ空間や青少年旅行村としての環境へ悪影響を及ぼす可能性があることから、改正の対象としておりません。削除しました第2項に定められておりました行為につきましては利用申請の中で内容の確認ができますが、第1項の規定につきましては、私どもが把握できないところで張り紙、看板表示などが行われる可能性がございます。このようなことから、第1項については削除をしておりません。  イベントなどで必要な掲示につきましては、利用申請をされる際にその内容などを申し出ていただき、適切であると判断できる場合は、その利用に付随する行為として許可できるものというふうに考えております。 ◯3番(岩元 努議員)  よく理解できました。ありがとうございます。  この規則を残したことについても、申請のときにしっかりと判断していただくということで理解いたしましたので、この件についてはそのように報告をしたいと思っております。  ほかにも、やはり平成20年の施行でございますので今の時代に合わないところもまた多々出てくるとは思いますので、その都度、見直しのほうも検討していただくように要望しておきます。  次に、管理運営について質問をいたします。  現在、管理者はシルバー人材センターへ委託されておりますけれども、その現状について伺います。現在の管理体制として、人数、管理人の勤務時間は適正に管理されているのか。運営について、適正な管理とサービス面の質の向上も当然必要になってきますので、キャンプ、アウトドアの専門性を高めていただきたいと利用者からの要望もあります。今後、管理体制のあり方として、管理人のスキルアップ、なり手不足問題などはどのように考えていらっしゃるのか、見解を伺いたいと思います。 ◯伊佐PR課長(西 直樹君)  御説明いたします。  十曽青少年旅行村の管理運営につきましては、現在、利用に係る予約受付事務を伊佐PR課で、現場での利用に関する管理業務と施設、トイレなどの清掃等を伊佐市シルバー人材センターに委託して行っております。具体的には、施設の利用に係る予約は伊佐PR課に直接申し込んでいただくか、先ほど触れましたキャンプ場予約サイト「なっぷ」で申し込んでいただきます。その情報を伊佐PR課からシルバー人材センターにファクスなどで連絡し、センターは人員配置、数や作業内容などについてスケジュールを組んで調整して行っているところでございます。  管理人の業務内容といたしましては、管理人室、フレンドハウス内の事務所にございますが、こちらでの申請受け付け、使用料金の徴収及び納入、キャンプ場内の案内及び点検、設備管理、五右衛門風呂の管理、キャンプ用具の貸し出し及び準備、コテージやバンガローの清掃、村内で危険性のある樹木の枝の除去、まき割り、運搬等に加え、必要に応じて除草作業も行っていただいております。  通常は1人体制で、3人がローテーションを組み管理業務に対応しておりますが、繁忙期でございます夏、7月中旬から9月の頭にかけましては、5人でローテーションを組んで2人体制で対応していただいているところでございます。基本的に、日中の宿泊以外の時間帯10時から16時は管理人が1人で対応しており、宿泊を伴う予約がある場合は、17時から翌朝の9時において管理人がお一人宿泊して対応していただいているところでございます。ただし、予約団体が多いなどの理由から、特に繁忙期には予約客の受け入れ準備のための増員が行われまして、宿泊時、宿泊以外の両方の場合において、1人ではなく2人で対応する場合がございます。  清掃作業につきまして、通常は2人体制で週に1、2回程度、トイレ、コテージなどの清掃を行っていただいているほか、管理人の補助として、まきの運搬などの作業を行っていただいております。ただし、連日の宿泊準備、対応等が発生する繁忙期には週3、4回、4人での対応となることもございます。  また、村内の除草を適宜行っていただくほか、薬剤散布も年に1、2回程度、作業員4人で行っていただいているところでございます。  管理人からは毎月、業務報告が出されておりまして、利用状況、施設環境の状況について報告をいただいているところでございます。  キャンプ、アウトドアについての専門性についての御質問がございましたが、実際、アウトドア経験者などに着目した配置、研修などは行っていないというふうに伺っておりますが、火や刃物の取り扱い、それから気候への対応など、高齢者ならではの経験などで御対応いただいているというふうに考えております。  今年度も数回、予約サイトの導入にあわせまして管理面のことでシルバー人材センターと協議を行っておりますが、センターとしても利用者のニーズに応えられるよう、人員配置を含め適切な管理ができるようにしていくというお話をいただいております。  基本的にお2人の方が中心となって管理を行っていただいておりましたが、利用の多い時期の対応について、3人のサポート体制ができるようにしていただいております。うち1人は新規に管理人として登録していただいているということで、これからも必要に応じてサポートできる体制をしていただくということでございます。  これからも利用者の満足度、キャンプ場の魅力向上について、できるところから取り組み、効果的な情報発信を行って利用者の増加につなげていきたいというふうに考えております。 ◯3番(岩元 努議員)  今説明をいただきましたけども、今のところは、繁忙期においても増員をして適正に管理ができているということで理解をいたしました。高齢者ならではのおもてなしもできているということなので今のところは大丈夫なんですけれども、やはり今からそういうキャンプなどで入ってこられる方が増えてきた場合の対応策も継続できるように、管理体制をお願いしたいと思います。  次に、十曽青少年旅行村の観光戦略として、これは提案なんですけれども、夏場はSAP、カヌー、ボートなど体験型イベントのサポートはできないか。また、利用状況で見ると、年度によって違いはありますけれども、11月から2月の間は利用者がゼロという統計が出ております。伊佐は南国なのに寒いというイメージを利用して冬キャンプに力を入れてもおもしろいと思うのですが、例えば家族向けのまき割りからたき火体験とか、火を囲んで音楽イベントや星空観察などの自然体験型イベントの民間募集をしたり、それをサポートするだけでも多くの利用者を見込めると思いますけれども、いかがでしょうか。 ◯伊佐PR課長(西 直樹君)  説明いたします。  十曽青少年旅行村の利用者増加、それから地域観光拠点としての振興につきましては、周辺の自然環境を生かしながら、御指摘のようなアクティビティーを絡めたメニューづくりが必要であるというふうに考えております。これまでも「わらの家」でのピザ焼き体験はピザマイスター協会の御協力で好評いただいておりますし、テレビなどでも取り上げていただいております。また、五右衛門風呂につきましても、火を使った楽しみの一つとして、ピザ焼き体験とあわせ、十曽青少年旅行村を御利用される方の一つの定番メニューというふうになっております。このほか、地域おこし協力隊によるサウナテントを使ったイベントの実施や、県内の有志で構成されますたき火研究会によるキャンプツアーなどが行われており、参加者からは好評いただくとともに、SNSなどで情報発信をしていただいているところでございます。  今年度はコンタクト・インプロビゼーションダンスフェスティバルも開催されまして、国内外から多くのアーティストが参加され、市民文化会館での公演やワークショップ、食事のサポーターなどで多くの市民の皆様に御参加いただいております。マスコミでも取り上げられまして、参加者のSNSでの情報発信もあわせ、旅行村の魅力を広くお伝えいただいたというふうに考えております。  このようなイベントやツアーなどによりまして旅行村の魅力を増していくものと考えておりますが、まずその実施主体となる人材、それから団体等との連携なども必要であると考えます。最近では、キャンプブームに加えまして、たき火の癒やし効果などが注目されております。それで、これまでオフシーズンとなっておりました冬の時期のキャンプも想定されるようになってまいりました。このことから、冬季のキャンプなどについても利用を増やすべく、予約サイト「なっぷ」の活用などで情報発信をしていきたいというふうに考えております。  また、十曽池を使ったカヌーやSAP体験などについてでございますが、これまでも山野校区コミュニティ協議会が主催して夏休みにふるさと体験塾を開催され、十曽池でカヌー教室を行っていただいております。伊佐カヌークラブの指導のもと、7月下旬に小学生を対象に約20人の参加があったというふうに聞いております。また、伊佐市の学校に赴任された先生方を対象にカヌー体験教室も行われておりまして、45人の参加がございました。  このように、カヌーの体験などにつきましては指導者の指導のもとに行われておりますが、事業の実施には指導者や事業としての実施主体がまず必要となってまいります。また、保険などのリスク対応などをしっかりした上でイベント実施を行う必要がございます。さらに、十曽池につきましては、土地改良区、それから川内川上流漁協の御理解も必要でございます。今後、地域おこし協力隊等の協力をいただきながら、人材確保や育成などが図られたらというふうに考えております。 ◯3番(岩元 努議員)  やはりせっかくの自然体験型の場所がありますので、今説明があったように、そちらのほうも本当に利用者が増えるような取り組みになっていくんじゃないかと期待を持っております。  それで、もう一つ、公園地に駐車場からキャンプ道具を運ぶのに、車の乗り入れができなかったりすると、若い人たちは無理してでも持てるんですけども、やっぱり年配の方々は結構不自由を感じていらっしゃる方々も、すぐ横につけられるような、そういう整備も必要かなというふうに感じました。  もう一つ、RVパークの設置と公園内市有地の杉を広葉樹に植えかえられないかということで、花粉症対策として年次計画で伐採をして、木を切った後に広葉樹の植樹体験イベントを計画して子どもたちとの交流イベントにすれば森林環境税も使うことが可能だと思いますし、青少年旅行村としての役割を十分果たすことにもつながると考えますが、見解をお願いします。 ◯市長(隈元 新君)  RVパークの施設につきましては、曽木の滝につきましては補助事業がございましたけども、電源の確保、あるいは施工など一定の経費が必要になってまいりますので、また区画の設定など、キャンプ場全体の今後のあり方を踏まえた検討が必要ですので、今すぐに取り組めるということではないと思いますが、今後の状況によっては、こういうような御提案等が参考になるだろうというふうに思います。  また、公園内の杉、ヒノキの伐採について、広葉樹に植えかえるということでございますが、公園内の市有地にあるのは約50本の杉とヒノキでございますので、伐採には相当の予算というのも必要になるかと思います。ただ、花粉症対策と考えた場合は、山一帯に広がる杉、ヒノキもございますし、また花粉症の原因が杉、ヒノキだけに限らない場合もございますので、私どもの市有地のところを切っただけで済む問題ではないというふうに思いますので、このあたりは林業関係者の方々や、あるいはお医者様や、やはりいろんな方々の意見等を聞いて慎重に取り組む必要があるだろうというふうに思います。  やはりいろんな点で魅力的なツアーにするためには自然環境を改善していくというのは大切なことであろうと思いますが、森林環境税等がこの使途に使えるかどうかというのは、これは森林環境税がまだ今始まりましたばっかりでございますので、まず事務局体制を整えて民有林の管理からというところがまず始まっていますので、今の段階でいきなりすぐに森林環境税に直接結びつけるには少し無理があるかなというふうに思います。  それと、十曽のキャンプ場は、この名称からもおわかりのように、十曽青少年旅行村ということで始まっておりますので、これは非常に長い歴史がありまして、九州で7、8カ所、最初に協議会ができてこのような旅行村ができた、そのうちの一つが十曽青少年旅行村でございましたので、やはりそのあたりのことも踏まえながら、時代に合わせたものにする場合も基本的なところはしっかり押さえながらやっていく必要があるかなというふうに考えております。 ◯3番(岩元 努議員)  さまざまな要因があると思いますけれども、言われたように、市有林だけを切っても花粉症対策にはならないということでございますけれども、やはりそういう取り組みを市がしているよという一つの案として聞いていただければと思います。  十曽青少年旅行村までの道路整備も、少しずつですけれども進んでおります。今後の利用客の増加と利便性の向上につながるよう検討をお願いして、次の質問に入りたいと思います。  曽木の滝周辺整備について。22日のライトアップイベントでの職員の皆様の交通誘導、雨の降る寒い中、本当に御苦労さまでございました。御協力に感謝を申し上げたいと思います。  曽木の滝公園における滞在型観光の構築に向けての現状はということで、現在、民間投資で店舗のリニューアルや新店舗展開が進んでおりますけれども、これによる観光客の増加と滞在時間の増加が見込めるのではないかと大変期待しているところでございますが、市としてはどのような効果を見込んでいるのか、またそれに伴う整備計画はあるのか、見解をお伺いいたします。 ◯市長(隈元 新君)  曽木の滝公園につきましては、県の魅力ある観光地づくり事業や地域振興推進事業によります公園内の環境整備、DMOやさしいまちのお取り組みによりまして、最近では休日のみならず平日においても多くの観光客が訪れる県内屈指の観光スポットとなっていると思います。マスコミ等での報道もかなり影響していると思いますし、特にもみじ祭りに関係なく、鹿児島県の観光スポットをNHKで1分間で放送しているのが、1日に何回も放送されます。その中の最初が曽木発電所、小水力発電所の放水路のところから水が落ちる、それを真上から動画におさめている、そこからスタートしますので本当にびっくりするような、どこだと思うような、そういうようなことで曽木の滝なんだというふうに皆さんが気づいてくださるという、そういう効果もかなりあるのかなというふうに思います。  現在、DMOやさしいまちにおきまして、野草薬草館をオープンしていただき、曽木発電所遺構展望所のある公園内に設置された薬草園と連動した滞在型観光につながる取り組みを行っていただいております。また先日「ピクマル」をオープンしていただき、サンドイッチなどといった軽食、飲み物をテイクアウトして公園内の芝生広場でゆっくりとしながら楽しむといったことにつながる取り組みも行っていただいております。さらに、以前から議会でも御質問いただいておりますが、岐阜県飛騨市から古民家を移設し、野草、薬草を使ったメニューを提供される施設「野草庵おばあちゃんの家」も来年のオープンに向けて建設が始まっており、先月の27日に上棟式が行われたところでございます。また、インスタ映えするということで、最近、清水神社のところに大きなハートマークのスポットができているのも皆様御存じのとおりでございます。  このような取り組みによりましてさらに曽木の滝の魅力が増して、曽木の滝に来て自然景観を楽しむことはもちろん、健康や癒やし、自然体験などといったテーマでの活動などにつながり、お越しになった方の滞在時間が延びていくと同時に、また来てみたい、来たいと思える雰囲気づくりが醸成されて、交流人口の増加による活性化が図られると期待しております。  市としましては、今年度においては伊佐市フォトジェニックスポット推進事業を行いまして、先ほど申し上げましたインスタ映えのハートのオブジェをつくったり、ブロガーを招いて情報発信を行っております。このように、ここにしかないものや注目度が上がることなどをクローズアップして知名度を上げたり、来訪者の増加を図っているところでございます。  また、野草薬草館前の植栽帯に段差などがあり公園から同館へアクセスする際に支障となっていることから、これに対応するために、植栽等の抜根や整地を行うための工事経費を9月議会でお認めいただき、執行しております。  さらに、今議会に上程しました補正予算におきまして、第1駐車場南側の古民家建設近くの植樹帯の撤去、処理を行うべく、必要な経費を計上しております。これは、第1駐車場南側の芝生広場を現在、臨時駐車場として利用しておりますが、車乗り入れの際に植栽帯の木々に歩行者が隠れて見通しが悪く危険なことを改善しようとするものでございます。  このように、既存のスペースの有効活用や危険回避など、できることから取り組んでいこうと考えております。 ◯3番(岩元 努議員)  今後、観光客の増加を期待しているのであれば、やはり少しでも滞在時間を延ばす必要があるかと思います。22日のライトアップイベントでの課題として、公園全体が暗い印象を受けました。駐車場、遊歩道の照明など、設備設計を早急に見直す必要があると思います。  そこで、次の駐車場整備の利便性向上を図る具体策について。ことしももみじと滝を楽しみに、早い時期から大勢の観光客でにぎわいを見せておりました。しかし、駐車場の少なさが原因となり、渋滞が相変わらず見られました。より快適に楽しんでいただくためには駐車場の拡幅、バスレーンの見直しでとめられるスペースを増やし、駐車場内での事故防止対策として駐車場の照明設置や公園入り口と店舗前の死角の解消などを検討しなければならないと思います。これらの現状の課題に対し検討されている内容があればお示しください。 ◯伊佐PR課長(西 直樹君)  説明いたします。  曽木の滝公園の駐車場につきましては、第1駐車場が一般車両約120台、バス専用レーンが10台、第2駐車場が一般車両84台となっております。いずれにつきましても県の地域振興推進事業によって整備を行っております。  御指摘のように、公園の駐車場につきましては、ピーク時の絶対的な駐車台数の不足が課題となっております。また、バスレーンにつきましても、場所や台数、運用について課題として捉えており、現在、検討を行っているところでございます。  例えば、第2駐車場にバス駐車場をつくり、第1駐車場に乗降レーンをつくるなど検討しておりますが、第1駐車場を出て第2駐車場へバスが移動する際のカーブの道路幅が狭く、現状では何度も切り返しを行う必要があるなどといった技術的な問題や、整備を行うための財源の問題など、課題がございます。このような課題を踏まえ、駐車場の確保や運用などについて、できることから取り組みたいと考えているところでございます。  また、駐車場の近くに市道がございますが、市道と駐車場の取り合いが明確でなく危険な箇所につきましては、警察などの御指導、御協力もいただきながら現場確認を行い、対策を講じてまいりたいと思います。12月に一応、現場での検証というのを行う予定でございます。この件につきましても、駐車場全体のこと、公園全体の今後の開発のあり方などを念頭に置きながら議論、検討してまいりたいと思います。  また、今年度は11月23日にライトアップがあったんですが、当日は昼の11時ごろからたくさんの方に渋滞の御迷惑おかけすることになりました。夜のライトアップの対応をする中で、対岸に多目的広場がございます。そちらの運用も、対応した職員が機転をきかしまして、80台ぐらいとめていただきました。約1キロのところでございますので、長い間渋滞に並ぶよりも、歩いて曽木の滝に行けます、15分ぐらいで行けるところでございます、そういった説明をしましたら、その多目的広場におとめいただき、新曽木大橋を歩いて渡りながら曽木の滝のライトアップを見ていただく、そういった楽しみを持って実際、曽木の滝公園まで来ていただいた方もいらっしゃるということでございます。ですので、もう少し広い範囲で駐車場のあり方なども検討して、今後、活用について考えてまいりたいというふうに考えております。 ◯3番(岩元 努議員)  今御説明がありましたけれども、機転をきかせてということで、ほかの利用できるところをしたということでありますけれども、この渋滞の中で一番問題なのはやはりトイレ問題だと思います。1時間我慢していると結構厳しいものでありますので。これは聞いた話なんですけども、特に女性の方々なんかは、そこに着いて、とにかく我慢できないからと「済みません」と言って男性のほうに入っていかれた方もいらっしゃるということなので、渋滞は途中に臨時でもトイレがあればまだ対応はいいのかなとは思うんですけども、そこら辺も含めて、やはりこの駐車場のあり方を再検討して少しでも駐車スペースを確保していただいて、植栽なんかを伐根した跡があります。ああいうところも平らにして安全性も確保していただきたいなというふうに思っております。どうかよろしくお願いいたします。  ライトアップについては、今後も続けてほしいという要望が大変多いわけですけれども、滝の遊歩道としては階段が暗く、危険だなというふうに感じました。足元の安全確保として景観照明の設置は必須だと思いますけれども、検討はしていないのでしょうか。  そして、旧曽木発電所の導水路跡も最近、SNSなどで人気になっておりますけれども、真っ暗でそこに誘導する照明もないし、仕掛けもありません。もったいないと思っております。魅力発信につながっていないなと思うわけです。公園の持っているポテンシャルを引き出せていない感があると思います。  通過型観光から滞在型、着地型観光へつなげる効果的な方法はたくさんあると思います。曽木の滝もみじ祭りでの高校生の取り組みもその一つで、大変すばらしいものがあると思います。予算がないから祭りやイベントを縮小するという考えでは魅力ある観光地にはならないと思います。繰り返しになりますが、観光でたくさんの方に来てもらってお金を落としてもらう工夫が必要だと思います。来てもらうためには今までの課題は何なのか整理をして、成果と効果を上げることが重要だと思います。  そのためには、まず戦略的な事業計画を立てて予算を確保する、これが担当課としての責務であると思います。限られた予算の中で大変だとは思いますけれども、市でできないところは県や国との連携で整備していく、観光庁の観光地域づくりに対する支援メニューなどを調査研究していただいて整備費用を確保するなど、検討すべきだと思いますし、観光で稼ぐために必要な整備は公園管理者である市の責任としてお金をかけるべきだと思います。持続可能な観光振興のための必要経費であり、将来投資だと私は考えております。  最後に、まとめとして、市の考える観光振興の充実とは何か、見解をお伺いいたします。 ◯市長(隈元 新君)  曽木の滝公園の整備につきましては、これまで曽木地区周辺整備計画のもとに、県の御協力をいただきながら、駐車場、あるいは舗装、あるいはステージなど広場の機能というのの整備を取り組んできております。しかしながら、曽木の滝の持つ固有の課題でございます滝あるいは河川を隣り合わせにした公園であることや、地形自体が高低差のある問題等も踏まえまして、安全の確保といった最も優先すべき課題についてもしっかりと対応していかなければならないと考えております。  夜間のライトアップなどの取り組みにつきましても、安全を優先して行っておりますが、導水路跡などへの照明なども夜間の安全性を十分に考慮したものにしなければならないと思っております。当然、ハード整備としての投資のための予算確保も必要ですし、それを運用するためのソフト的な取り組みを誰がどのようにしていくのかという課題もありますので、そのあたりも整理しなければならないと思っております。  一定期間だけのイベント的な取り組みの場合のライトアップあるいは安全確保というのは臨時的なものでございますのでそれなりにできるということになると思うんですが、ただ、日常的にそれを行っていくとなりますと、自然環境を重視する空間でありますので、夜間に植物に光を当て続けることがどのような影響をもたらすかとか、あるいは夜行動物を含めて、そういうような環境的な検証というのも一方では行わなければならないかなというふうに思います。  いずれにしましても、御指摘のような戦略的な計画のためのソフト、ハードの課題整理にはそれ相当の時間もかかりますし、地形的なものを考えての事業、作業となりますと、国、県の事業を導入するという将来像を明確にした計画策定が必要であると思います。  ただ、今、古民家を移築していただいているとか、あるいは薬草館とか、民間が投資なさるそういうことに関しましては、自然環境が損なわれない範囲の中では大いに行っていただく、民間投資でありますので私どもとしましては負担はないわけでありますので、これからも積極的に受け入れていきたいなと思っております。  市としましては、全体的な行政運営もございますので、観光行政に対する予算配分あるいは施策の決定などはまた一方で全庁的に考えなくてはいけませんので、担当課としては、必要な情報を収集して、課題を整理して、そういうような会議にかけて、全庁的な予算配分の中でできるものをやっていくということに今後もなっていくと思っております。  今後の観光については、市の施策の中で私どもの収入が直接的に潤うということはまだ時間がかかると思います。それは、民間が稼がれたのの税金が収入となるわけでありますので、実際は市が稼ぐというよりも民間が稼がれたのを税金として私どもに納めていただくというような、こういう流れになるんですが、ただ、やはり観光あるいは交流人口が活発だということで市としてのイメージは高まりますし、やさしいまちが常々、理念、哲学のところでおっしゃっているように、そのことがやがては優しい、住みやすいまちづくり、それはすなわち福祉や教育、あるいは農業といったようなものが市民生活あるいは経済を豊かにしてくれているというのにつながりますので、戦略と言えば戦略になるのじゃないかなと思っております。 ◯3番(岩元 努議員)  DMOも来年3月で事業は終わるということなので、今後、やはり事業に対しての何らかのことをまた考えなければいけないのかなというふうに考えております。財政が厳しくなると、何からとるのかとなるとやはり住民税あるいは法人税、そういったところが増えていくような仕組みも必要じゃないかというふうに考えておりますので、観光はとにかくたくさんの人に来ていただいてそこを楽しんでいただいて、また来年も行きたいなというところになっていけば伊佐市もイメージ的にアップして、そしてまた、より住みやすい地域になっていくんじゃないかというふうに考えておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。 ◯市長(隈元 新君)  DMOはこの3年間で終わりますが、地方創生に関するDMOというのは4年目からは自立していくということが前提なっておりますので、私どもが今後協力していくことは、国や県の事業を取り入れたり、あるいはまた、場合によっては、私どもの一般財源のわずかな部分をやはり使いながら環境に関しての整備を行っていく、あるいは広報・宣伝まで入るかもしれませんけども、そういうようなことでお手伝いをしていくということでありまして、DMOやさしいまちの活動自体は伊佐市とさつま町を含めて自立して行われるということになります。  離陸する、飛び立つまでの支援をというのがこの地方創生のDMOでありますけども、実際の話は、今の株式会社やさしいまちに関して言えば、内部資金をお使いなってむしろ私たち以上の投資を既になさっていらっしゃいますので、私どもから言ったら自主財源ですよね、私ども伊佐市とさつま町がDMOという手法を使って国の予算のトンネルになっているのと同じよりもっと多額の投資をなさっているということを私たちはやはり知っておく必要があるんじゃないかなと思っております。  行政が今行っている国からの支援策だけであそこまではとてもできなかったと思います。一緒に事業にかかわっていて、人を集めるのがこういうことなのかということを本当に教えられます。今の駐車場の規模ではイベント一つ打てないとおっしゃいます。私どもは今までそういうことに気がついていませんでした。もっと私が恥ずかしかったのは、大型バスをお店の真ん前にとめさせるかということですね。どこの観光地に行っても、大型バスは一旦そこでお客さんをおろした後、遠いところに駐車して、また迎えに来るんだとおっしゃるんですね。ところが、曽木の滝は何十年の間、お店の一番近いところに大型バスをとめるわけですね。そのことによって後から来る小型自動車からおりた方々が店に入りにくいわけですね。なぜこういうことに気がつかなかったか。やはり行政の非常に硬直化した融通性のない物の考え方、前例主義でやってきたのがこういう結果だろうなというふうに考えております。  そういうこともありまして、今後の駐車場の整備におきましては、第2駐車場に今すぐに大型観光バスを持っていくことができないんです。あそこのヘアピンのところの180度Uターンが曲がり切れないんですね。ですので、もっと総合的に、駐車場は遠いところにあったほうがいいのじゃないかなと。1キロは余りにも遠過ぎるかもしれませんけど、今回は臨時的でしたけど、コンサルを入れるなりしてやはりそういうような大きな図を描かないといけないのじゃないかなということ等も含めて、今後の課題だというふうに思っております。 ◯3番(岩元 努議員)  観光についてはやはりある程度時間をかけてゆっくりと整備していかなければならないということでございますので、期待をしながら、次の質問に入ります。  次に、里親制度の周知と課題についてですけども、先月11月15日に里親説明会に参加し、感想として徹底した周知が重要だと思い、今回質問させていただきます。  まずは、里親制度の内容についてまだまだ知らない人が多いということでしたので、この機会に議会の中継のインターネットなどを通してより多くの方々に関心を持っていただき、この制度を広く周知する必要性を感じました。より理解を深めるために、まず、里親制度の背景、里親の委託の効果、里親の種類について説明を求めたいと思います。 ◯こども課長(堀之内 博行君)  説明いたします。  里親制度につきましては、基本的に都道府県知事、児童相談所長、児童養護施設の長が児童福祉法に基づいて運営し、管理するものとなっておりますので、県中央児童相談所の事務ということで、その背景とか里親委託の効果等について市町村で詳細に説明するということはなかなか難しいところがございます。  その上でですけれども、一般的に、里親制度の背景については、児童養護施設や乳児院などの施設が中心となって運営されてきておりましたが、政府の方針の転換がありまして、親元で暮らせない子どもさん、傷ついた子どもさん方をできるだけ家庭環境のもとで養育することが望ましいというふうに言われるようになってきているようでございます。  また、厚生労働省のチラシ等でも見てみますと、里親制度とは、一般的に、親の死亡、行方不明、長期の入院、拘禁、離婚、経済的な理由、虐待、養育能力の欠如など、さまざまな事情により自分の家庭で生活することができなくなった児童をみずからの家庭で温かく迎え入れ愛情と真心を込めて養育するもので、原則として0歳から18歳までのお子さんで保護を必要とする児童が対象となっているようでございます。  それと、3番目の里親の種類についてでございますが、養育里親、専門里親、養子縁組里親、親族里親となっているようでございます。  以上でございます。 ◯3番(岩元 努議員)  社会的養護を必要とする児童の約9割は施設に入所している現状、そして里親は家庭養護に当たる、そしてより家庭に近い環境での養育の推進を図ることが必要であるとしています。もっともだと思います。しかし、その子の人生を託される心配や不安はやはり大きなものがあります。その中で、短期間の受け入れという制度があるというのを知りました。このことについて、短期の里親とは、一時預かり、レスパイトケアの受け入れについて、具体的に内容の説明をお願いいたします。
    ◯こども課長(堀之内 博行君)  これにつきましても市町村事務でないものですから一般的な御説明ということになってしまって申し訳ないんですけれども、里親制度については、一般的に、成人するまで預かって育てていかないといけないんだという認識があったりすることもあるんですけど、そうじゃなくて、よく説明していただくのが、数日または数週間から預かることができるんだよというのが言われておりますので、行政としてはそういうことを十分周知ができたらというふうに思っています。  また、里親の一時的な休息のレスパイトケアにつきましては、委託児童を養育している里親家庭が一時的に休息や援助が欲しい場合に乳児院や児童養護施設等に養育をお願いするものですが、これも児童相談所の予算の中で実施されているということで、何回も実施ができないというのが現実的にあったようです。  そのほか、児童相談所につきましては、市としてはショートステイというケースでよくお願いをしております。親元からとりあえず今は一旦離れようということで、各児童養護施設の空き状況を確認しながら、あいているところに預かっていただけませんかというのをお願いしたりということはしているところでございます。  以上です。 ◯3番(岩元 努議員)  これについては短期ということで、土日であったり夏休みの一部の期間を受け入れをする家庭ということになると思うんですけども、夏休みの間とか、一時的に家庭に帰る子どももいれば、預けられた事情によってはやはり家に帰れない子どもたちもいるわけですね。そういった子どもたちを短期で受け入れる家庭があれば、ほかの子どもたちと同じように家庭の温かさを感じることができるんですね。  ですから、短期の里親は子どもとの出会いでお互いが幸せになると思っております。例えば、子どもたちが親元を離れてさみしく生活している家庭や、ひとり暮らしで手伝ってほしいことをお願いしたり、買い物に行ったりするだけでも幸せを感じたりできると思います。限られた時間の中で日々の生活を楽しく過ごすために、この短期の里親制度はお互い求め合う者同士にとってすばらしい制度だと思っております。  そのためにはまず知ってもらうことが大切で、この短期の里親制度自体、私も初めて知りましたし、まだまだ知らない人のほうが多いのではないかと思っております。そのために、この質問の機会にこうして周知を促すことも大切だろうと私は思いました。ぜひ行政でできること、子どもたちを一時的に預かっていただける家庭をもっと増やす努力をしていただきますよう要望したいと思います。  次に、伊佐市の現状と課題について。伊佐市の里親制度の周知活動の実績内容として、年間計画及び説明会の参加者数、里親の数がわかればお示しください。 ◯こども課長(堀之内 博行君)  現状と課題ということですが、鹿児島県では里親として登録されている方が、延べ人数でございますけれども、31年4月1日現在で403人、里親として登録され現に児童を養育している方というのは132人で86世帯とのことであります。伊佐市では里親として登録されている世帯は現在4世帯となっております。  里親制度の周知につきましては、厚生労働省が毎年、里親制度のチラシをつくり、児童相談所とかから各施設に送ってきますので、これを配布して掲示していただいているところでございます。  また、福祉大会のときにブースを設けまして、児童養護施設の職員の方と市の職員でそういう周知をしながら説明ができるような体制をとっておりますけど、来られる方というのも少ない状況でございます。  また、そのほか、先月の11月には元気こころ館で個別に里親制度の説明会も実施させていただきました。これは広報紙等で毎年掲載しまして御案内させていただいているところですけれども、ここにおいても毎年数家庭という状況で、なかなか里親登録までに行かないというのが現状のようでございまして、できるだけ多くの里親の方に登録していただくよう、市としても児童養護施設の方に協力をしながら取り組めたらいいなというふうに思っているところでございます。  以上です。 ◯3番(岩元 努議員)  その説明会の中で県の方に登録の世代ということでちょっと聞いてみましたら、60代が3割、50代が3割、40代が2から3割ということなんですけども、私は説明会に行くまでは結婚をして子どもができない家庭のほうが圧倒的に多いのかなという感じでいたんですけども、60代ということは、やはり仕事も一段落ついて定年前の方々も多いのかなと。そして、子どもたちも立派に育て上げて、自分の中で夫婦二人で余裕が出たから受け入れをしようという方々もその制度に登録していらっしゃるということですので、里親になって18まで面倒を見るということはまた大変なことだとは思うんですけども、この短期間で受け入れというのは本当に子どもたちに希望を持たせる、またほかの子どもたちと同じように帰るところがあるとか、やっぱり子どもたちにとってもいい教育になると思いますので、そういったところをもう少し市としても周知をしていただければなというふうに思っております。  受け入れ家庭が増えること、多くの方々の理解をもらう必要があると思いますけども、まず周知の徹底をしていただいて、子育て政策については他市町村と比べて評価の高い伊佐市ですので、今後ますます虐待などの理由で家庭で生活できない子どもたちが増えていくと言われております。その中でどのように向き合っていくのかについて、児童相談所や児童養護施設、関係機関との連携強化を図っていただいて、この制度を広く周知して、子どもたちの平穏と明るい未来のために市としても全力で取り組まれることを期待しております。  最後に、市長の見解をお伺いいたしたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  御家庭によってはまだそういうような詳しいところを御存じでない点もあろうかと思いますので、今後、広報等はしっかりとわかりやすくしていきたいと思いますし、こういう優しい心の皆様方に増えていただくことによって地域づくりがしっかりできるようになればなというふうに思っております。(「終わります。」と呼ぶ者あり……3番議員) ◯議長(緒方 重則議員)  以上で、3番 岩元 努議員の一般質問を終わります。  ここで、しばらく休憩します。休憩時間5分程度とします。                △休  憩△(14時59分)                △再  開△(15時06分) ◯議長(緒方 重則議員)  休憩前に引き続き会議を再開します。  次に、14番 左近充 諭議員の一般質問を許可します。  左近充 諭議員。 ◯14番(左近充 諭議員)   登  壇  本日最後の一般質問となりましたが、よろしくお願いいたします。  有害鳥獣駆除対策についてお伺いいたします。このことにつきましてはけさほど福本議員の一般質問のほうで一部、答弁をいただいたところでございますが、改めて質問したいと思います。  私どもは地元衆議院議員小里泰弘事務所にお願いいたしまして、このことにつきましては農林水産省農村振興局鳥獣対策室課長補佐の説明を受け、質疑応答させていただきました。  まず、鶴田保護区伊佐地区の解除についてお伺いいたします。  保護区内針持地区、西方や田代、深川の水田には防護柵が設置され、効果を発揮しているようでございます。柵のない水田や畑には鹿、イノシシが出没して作物を荒らしております。鶴田保護区西太良地区については地元より解除の要請があったと思うが、どのように進められているかお伺いいたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  大口鶴田鳥獣保護区は平成24年11月1日に存続期間の変更を行い、令和4年10月31日までの10年間、指定があります。期間の更新につきましても、平成23年度から24年度にかけ、関係機関との協議のもと、指定に至っております。解除または指定地の変更などは鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律により行われますので、大口鶴田鳥獣保護区の解除等の検討は令和3年度以降になります。  また、平成24年4月27日付で伊佐市西太良土地改良区より鳥獣保護区の解除の要望書が提出され、協議を行っております。平成24年度の結論として、大口鶴田鳥獣保護区は川内川を挟んだ北側には畜産関係や公園、国有林があり、南側には、イノシシやニホンジカの被害は多いが個別での鳥獣対策を実施しているところが少なく、また近くに曽木の滝公園や曽木発電所遺構などがあり、事業所関係者や観光施設での狩猟事故の発生が考えられるなどの理由を説明し、保護区の更新をしております。  なお、個別の鳥獣被害防止対策として、平成24年度より国や市単独による鹿用電気柵や侵入防止用ワイヤーメッシュ設置事業を行っております。  以上でございます。 ◯14番(左近充 諭議員)  私も保護区の近くにお菓子用のサツマイモを植えておりますけれども、植えたときにはつるを食べられ、また、収穫しようとして電気牧柵を外した一晩のうちに鹿が出てきて、たくさんのサツマイモをかじられてしまいました。保護区の解除をぜひお願いしたいという質問をしておりますけれども、令和3年以降ということで、令和3年以降には解除することができるのかお伺いします。 ◯林務課長(前田 健二君)  説明いたします。  前回の存続期間の更新に関しましては、関係機関、コミュニティの会長さんとか関係する猟友会の会長さん等に御出席いただきながら協議しております。なので、その時点で再協議ということで、解除になるのか、保護区の範囲が変わるのかというような形の順番でなっていくと思われます。 ◯14番(左近充 諭議員)  またそのときに協議ということでございますけれども、この解除は環境省なのかどこなのか、ちょっとお尋ねします。 ◯林務課長(前田 健二君)  鳥獣保護区の法律の定義の中に「環境大臣は」となっておりますので、環境省、あと、都道府県が代行するような形になると思われます。 ◯14番(左近充 諭議員)  協議をしてということでございますので、解除を環境省に上げることはできないというわけですね。令和3年までですか。3年までであればそれ以前に協議しなければならないと思いますけど、そこら辺はどうなっておりますか。 ◯林務課長(前田 健二君)  先ほどの答弁もありましたように、令和4年10月31日までとなっておりますので、前回が平成23年度より始まっておりますので令和3年度から協議が始まるものと思っております。 ◯14番(左近充 諭議員)  この保護区以外の、本城、下荒田や荒田、または田原、関白陣の辺より犬を入れて追跡をさせますと保護区の中に逃げ込んでしまいます。以前は保護区の害獣駆除が出ておりまして捕獲できたわけでございますけども、昨年からですか、この駆除が出ていないみたいですけども、ここら辺はなぜか、お伺いします。 ◯林務課長(前田 健二君)  保護区につきましては4月から10月までの間につきましては駆除を出しておりますので、被害軽減のために伊佐市有害鳥獣捕獲隊員選出基準に適合した隊員の方に駆除をしてもらっております。また、過去におきましては、狩猟期間中に農作物の甚大な被害があり、緊急捕獲事業で駆除をした経過はありますが、ここ数年間は、議員がおっしゃるように、猟友会会長の駆除は出しておりませんけど、その理由としましては、猟友会長会の席におきまして、4月から10月末の駆除期間中にしっかりと捕獲活動を行い、狩猟期間中には保護区への捕獲指示は出さないというようなことが話し合われているようでございます。ですので、このことで狩猟期間中への駆除につきましては指示を出していないというのが現状でございます。 ◯14番(左近充 諭議員)  害獣駆除期間中の4月から10月までで駆除をして狩猟期間中は駆除しないということで猟友会長会で決まったそうですけれども、狩猟期間中にずうっと追い込んで、イノシシ、鹿は保護区に逃げ込んでいくんですよね。そしてまたそこで繁殖して、ずっとまた本城の辺まで出てきております。追い込んだとき、前は数えるだけしかイノシシも残っていなかったんだけど、今は保護区に相当数おって、その保護区から出てくるんですね。さつま町は加治木の猟友会にお願いして駆除をしておりますよね。猟友会がしたくないんだったらば、農家のためにそこら辺も考えたことはないか、お伺いします。 ◯林務課長(前田 健二君)  御説明しますというか、現実的に猟友会の方々のお力をかりてやっている部分がございますので、よそからの隊を呼ぶとか、そういったことは今のところは考えておりません。  議員さんのほうからの質問に関しましては、猟友会の会長会ないし、そういう会議の中で今後はどうしていくべきなのかというのは御相談といいますか、話し合いの場を設けていかなければならないのかなとは思っております。 ◯14番(左近充 諭議員)  さつま町は一歩進んでおりますよね。柵であっても5年ぐらい前に終わっておりまして、また、針持やらを周回しておった猿も100頭ぐらい捕獲してありますよね。そしてまた加治木の猟友会へお願いして伊佐のすぐ隣まで駆除されるんですよね。それで、農家が困っているのに猟友会が駆除しないというのはちょっとおかしいと思いますけど、そういうことを会のときには猟友会の方々とよくお話しされてですね。そこら辺をまた答弁をお願いします。 ◯林務課長(前田 健二君)  さつま町のほうの駆除の仕方とか、またこちらのほうも改めて検証しながら、あと、猟友会の会長さん方のほうにも御意見があったことはお伝えしながら、何が一番いいやり方なのか、そういうお知恵をもらいながら進めていきたいと思います。 ◯14番(左近充 諭議員)  次に、けさほど福本議員への答弁で大体わかりましたけれども、狩猟期に入って、針持の牛舎の飼料を食べているということで捕獲をしてくれと頼まれまして、犬に追跡させますとさつま町まで逃げて、さつま町の猟友会の方のわなに追い込んで、写真を撮られるものだから、何をしていらっしゃるのかなと思ったら、先ほど福本議員のほうから質問があったとおり、さつま町は国の補助と市の補助をもらえるんだということで写真を撮られましたけれども、けさほど答弁もあったんですけれども、もう一回、国のほうからの補助金をいただけないか。それもこの前、研修のときに課長補佐のほうに質問したんですよ。防護柵を今しているから、私はあれの予算を駆除の費用に使えないかと思って質問したところが、いや、あれは補助金が別ですよ、駆除の費用は1年中出しておりますよということで答弁されましたけれども、そこら辺をなぜ出さないのか、もう一回、答弁いただきたいと思います。 ◯林務課長(前田 健二君)  御説明いたします。  今回の御質問を受けまして近隣市町村のほうの聞き取り調査も行っております。さつま町のほうは出ましたけど、ほかのところはあえて名称等は避けさせていただきますけど、やり方がまちまちで、決まったものがないようでございます。あるところは国の事業を使った報償費しか支払いはしない、市の単独補助はしていないとか、さつま町さんみたいに両方出すところとか、いろいろあるようでございますので、これも、本当に申し訳ございませんが、していただく猟友会の方々がどうお考えなのかというのが一番ですので、午前中も言いましたけど、聞いたところによると、国の報償費をもらうのに煩雑な作業が増えてくるというのを嫌がって要らないという方もいらっしゃる。これは全員の方じゃないみたいですけど。なので、いろんなケースがございますので、こちらとしては猟友会長さん方の御意見、お知恵を関係機関と調整していくということで今のところは考えております。 ◯14番(左近充 諭議員)  研修のときにこれも質問したんですよ。事務が多いから簡素化してくださいませんかということで質問したんですけども、先ほどあったとおり、不正があったものだから、それは厳重にしなければいけないということで言われました。何人か写真判定が、私もでしたけども、山で撮るものだから、木が生えておれば日光が当たるところと暗いところと、字が見えなくなってしまって。それで、書類と写真だけはぴしゃっとしてくれということでございました。  けさほど全部の猟友会員が駆除隊員じゃないということで答弁がございましたけれども、イノシシ、鹿をしない人が隊員でないだけで、やる人はほとんど駆除隊員になっておりますね。そして、先ほど答弁がありましたとおり、先ほど福本議員のほうもあったように、会長ですので、出るんだったら出してもらったらいいんじゃないかと言う隊員も何人かはいらっしゃると思いますので、もらう人は少しでも多いほうがいいと思いますので、ぜひそういうことをもう一回、お話し合いをしていただければありがたいと思いますけど。 ◯林務課長(前田 健二君)  この件につきましては、先ほどから申しますように、猟友会の会長さんの中にもそういう御意見があるということであれば、お話しした時点でまた協議がなされると思いますので、それを受けまして、市としても行動を起こしていきたいと思っております。 ◯14番(左近充 諭議員)  先ほどもちょっとお話ししましたけれども、針持に出てきた猿は相当の群れでございましたけど、さつま町から針持の辺を回ってきておったんですけども、おりわなで100頭ぐらい一緒に捕獲されたということで当分はいなかったんですけども、今、10頭ぐらい高塚の辺に回ってきているということで連絡がありましたけれども、本城のほうにまた30、40頭の群れがおって、しょっちゅう私なんかも電話が来て行くんですけど、なかなか銃では捕獲できないというか、逃げてしまうということで処分できないんですけれども、おりわなを、大きなわななんですけど、国の補助で設置できないかお伺いいたします。 ◯林務課長(前田 健二君)  御説明いたします。  おりわなにつきましては、議員さんがおっしゃるように、最初に餌づけをしながら、100頭近い数を捕獲したというのを確認をしております。ただし、国の補助事業等もございますので、それにつきましては、今後、設置場所と、どこの隊でやるとか、いろんな部分を協議しながら、進められるものであれば進めていくような形で検討をいたしたいと思います。 ◯14番(左近充 諭議員)  さつま町は嘱託職員がいらっしゃって、そして、とった猿に発信機をつけて、どこら辺を回るんだという縄張りをずっと調査をされて、そして、おりのほうに行くようにしてあるようでございます。またぜひ設置できるようにお願いしておきます。  次に、通告書にはありませんでしたが、電話でお願いいたしました植林地の被害対策についてお伺いいたします。  大きくなったヒノキは、保護区内では特に雄鹿の角研ぎで一番よいところが枯れてしまいますけれども、植えたばかりの幼木は新芽を食べられてしまいます。国有林はネットを張って防護してありますけれども、市有林はどのようになっているのかお伺いいたします。 ◯林務課長(前田 健二君)  御説明いたします。  伊佐市の市有林に関しましては、平成26年度より、皆伐、全ての一小班を切ったときの場所、あと、平成27年度の台風被害で皆植を行った土地があるんですけど、そこを初めとして、現在も皆伐箇所につきましては鹿防止のネット、柵等の防護策を実施しております。 ◯14番(左近充 諭議員)  26年度から皆伐したところはネットを張っているということでございます。民有林はどのようになっているのかお伺いいたします。補助か何かが出るのかどうかですね。 ◯林務課長(前田 健二君)  御説明いたします。  民有林につきましては県の補助と市の補助がございまして、事業を実施していただいております。これは林業事業体のほうが実施をしているという形になります。 ◯14番(左近充 諭議員)  全部補助でしていらっしゃるんですかね。個人負担があるんですかね。 ◯林務課長(前田 健二君)  御説明いたします。  個人負担につきましては、ほとんど再造林地での施業になりますので、その前に切った木の代金等とかの関係もございますけど、基本的には、ある程度の個人負担はございます。(「終わります。」と呼ぶ者あり……14番議員)
    ◯議長(緒方 重則議員)  以上で、14番 左近充 諭議員の一般質問を終わります。 ◯議長(緒方 重則議員)  以上で本日の日程は全部終了しました。  本日はこれで散会します。                △散  会△(15時29分) このサイトの全ての著作権は伊佐市議会が保有し、国内の法律または国際条約で保護されています。 Copyright (c) Isa City Council, All rights reserved....