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  1. 伊佐市議会 2019-06-06
    令和元年第2回定例会(第2日目) 本文 2019年06月06日開催


    取得元: 伊佐市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-28
    2019年06月06日:令和元年第2回定例会(第2日目) 本文 ▼最初のヒット発言へ(全 0 箇所)                △開  議△(9時58分) ◯議長(緒方 重則議員)  おはようございます。  これから本日の会議を開きます。  本日の日程は、配付しております議事日程のとおりであります。 ◯議長(緒方 重則議員)  日程第1、一般質問を行います。通告に基づき、順次発言を許可します。  まず、17番 植松 尚志郎議員一般質問を許可します。  植松 尚志郎議員。 ◯17番(植松 尚志郎議員)   登  壇  伊佐市の人口減少について。びっくりするほど人口が減少しています。伊佐市の人口は平成20年11月1日の合併時、伊佐市になったときに3万1,080人いましたが、令和元年5月1日時点で2万5,791人となり、10年余りで5,173人減少しています。年間に約500人の減少となっています。10年後は2万人前後になると予想されます。  私の出身校である湯之尾小学校に行きましたところ、生徒の少ないのに驚きました。1年生から6年生で56人です。昔の1学級ですね、各学年の。平均で各学年10人弱。本城小75人、田中小92人、南永小9人、菱刈小80人で、菱刈地区の小学生は312人でした。菱刈中学校は、昭和43年に本城中と菱刈中が統合しました。当時1,000人を超していたのですが、それが現在では136人です。若干は明光学園に行く人もあるでしょうが、それにしても各学年1クラスで45人前後です。  市の助成は、就学前の保育園児、第3子に対し保育料を無料にしているとのことですが、それ以外の助成はないのか伺います。また、国、県の助成は10月から改正になるとのことですが、わかっておれば教えてください。これも少子化に対する助成であると考えます。伊佐市の人口減少に何らかの対策を講じて、一人でも多くの子どもさんが生まれることが将来の伊佐市のためになるのではないかと考えますが、市長の考えを伺います。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  少子化問題あるいは人口減少問題というのは今、日本全体を覆っている大きな問題でございますし、特に過疎自治体におきましてはその減少率が高いということで社会問題でもございます。私たちもその過疎の自治体の一つでございますので、そういう問題に直面しているわけでございます。日本の国の社会動態としてそういう形になってまいりましたので、非常に厳しいものがございます。  私どもも中学、高校を卒業して50年になりますが、私は山野中学校の出身でありますので当時、1学年で200人いましたし、また大口高校の場合、1学年で8クラスございましたので約400人というのが同級生になります。そういうような時代を振り返りますと、大変大きな変化が起きているということは認識しなければいけないと思っております。社会動態としての若者の流出をいかに抑えられるかということが最も重要でありまして、若者の移住促進有配偶者率や出生率の向上などを図る必要があると思います。働く場なくしては定住ということがございませんので、定住しなければそこには結婚、そして子どもが生まれるということにもつながっていきませんので、まずは働く場の確保、雇用拡大ということが大切かと思っております。労働力不足にある産業とのマッチング、新たな企業支援などを進めることが重要かと思います。  近年の市内高校生地元企業等への就職状況では、進学する人は除きまして平成30年度の高校生の就職者数が38人でございますが、その中で地元に就職した人が14人、これは37%に当たります。昨年の平成31年度は就職者数が34人に対しまして18人が地元に就職しております。53%になりますので、地元を卒業した人が地元の会社に就職するということは、若干ずつではありますが増えている傾向にございます。  それは若者が働きやすい地元企業環境づくりということに取り組んでいることも一つあるかとは思いますが、今後も移住促進として空き家等の有効活用や住まいの確保、食や子育て環境などの優位性を生かしながら、ライフスタイルを重視した移住サポートなどに取り組んでいかなければならないと思っております。また、非婚・晩婚化の解消を図るために、若者の出会いの場の提供などを進めながら、子育て相談、あるいは不妊治療支援、産前産後ケアの充実など、子育て支援策により出生率の向上も図っていかなければならないと思っております。  少子化は国を挙げての課題でもありますので一朝一夕に解決できるものでもありませんが、行政、民間、市民が一体となって粘り強く取り組んでいかなければならないと思っております。 ◯17番(植松 尚志郎議員
     10月から少子化対策が変わるのも、将来の日本の人口が減少することに対する対策と考えます。現在、日本で人口が増えているのは東京だけだと言われています。やはり人口減少に対する対策は最も必要だと考えておるんです。このままでは日本がだめになる。子どもを産み育てやすい環境をぜひ国はつくるべきではないでしょうか。少子高齢化で公的年金も減っている。県の会や市長会などもあるのですから、市長、ぜひこの問題も話してみてください。  私の集落でも、学校に通学する子どもを見ない、たまに一人で通っている。私たちの時代は5人前後、多いときは10人前後が一緒になって通っていました。この問題は今後の伊佐市のための重要な対策です。ぜひ市民の皆さんに理解できる対策を講じてください。  それと、第3子に対して保育料が無料になるということなんですが、第3子だけでいいですか。私は第1子からやるべきだと。こういう時代になって、歯どめはかからんですよ。そういうことをぜひ市長、考えてみてください。何かの対策を打たない限りは今のままではこの人口減少はとまりません。そんなに、保育料を第3子だけがというのもどうかなと。人口が減少しているわけですし、子どもも少ないわけですから、第1子からやっていいんじゃないですか。私はそう思っております。  答弁を求めます。 ◯こども課長(堀之内 博行君)  第3子無料化のみならず第1子からという御質問でございますが、御存じのとおり、国のほうで幼児教育・保育の無償化というのが今、打ち出されまして、今年の10月から実施されます。それによりますと、年齢で1号・2号認定及び3号認定という区分けをしております。3歳から5歳を1号・2号認定ということでしますけれども、3歳から5歳については今まで保育料を徴収しておりましたけど、これが基本、第1子も含めて無償化ということになります。ただ、0歳から2歳の関係については、待機児童などの問題もありまして、現時点では非課税世帯のみ無償化していく、将来的には国の安定的な財源が確保できた時点で無償化のほうに進めていきたいという話になっておるようです。国全体として無償化の方向に持っていって、子育て支援ということで10月から取り組まれるというふうになっております。  以上です。 ◯17番(植松 尚志郎議員)  今、こども課長から聞いてなるほどなと私も納得しています。市長、やはりそれに上積みができるものならしてください。そうしないと、この人口減少は歯どめがかかりませんよ、恐らく。合併時に3万いたのが今、2万5,000でしょう。10年ぐらいたっていますから、今後また10年たてば、5,000人減ると2万になりますよ。いろんな対策を考えてみてくださいませんか。市長の前向きの答弁をお願いします。 ◯市長(隈元 新君)  人口減少という数的な面を見ますと、確かに過疎地域というのは数字にあらわれる、先ほどおっしゃいました小学生の数、そういうのを取り上げて非常に衝撃的に聞こえるわけでありますけども、特殊出生率という点から考えますと、今、私どものまちは1.9ございます。鹿児島県平均が1.7でございます。全国平均が1.45だと思います、少し上下はあると思いますが。その点から考えますと、お子さんがお生まれになるというのは人口比の中で決して劣っているわけではないわけです。相対としての人口が少ないからそういうふうに見える、あるいは生産人口の人が少ないからそういうふうに見えるということでありまして、どこのまちでも一番の問題は、中学、高校、専門学校等を卒業して市外、県外にお出になります。その方々が帰ってこないというところに問題があるわけです。帰ってくるためにはやはり職業、働く場というのが必要なわけであります。  それでありますので、やはり最初に御答弁申し上げましたように、働く場の確保、労働条件をよくする、労働内容の質を高める、そういうことをやはり私どもは企業側に働きかけて、都会で就職するよりも自分たちのふるさとで就職する、あるいは、今ネット時代でありますので、ふるさとで起業、そういうようなことを取り組んでいくということでなければ、お子さんの数、小学生を増やすというそこだけに焦点を当ててしまうと全体が見えないのかなという感じもいたしますので、今、例を挙げてそういうふうに申し上げました。  もちろんその前に安定的な財源というのが前提になりますので、安定的な財源を考えながら子育て支援への施策は打ってまいりたいと思っております。行政でなければできないことというのがやはりございます。病院やドクターの確保や、あるいは障がいを持った方々への支援や、やはり個別的には多岐にわたるものがいろいろございますので、そういうことを考えながらこれからも進めてまいろうと思っております。先日のこどもまつりなども、皆さんに御協力いただいて大変盛り上がったところでございますし、そういうような子育て環境というのをつくっていくということも大切かなというふうに思っております。 ◯17番(植松 尚志郎議員)  若い人が県外に出るということを言われたわけですが、実を言うと、まだまだ──大分、世の中が変わったなと。例えば、御存じだと思うんですが、農業にしても、和牛の生産なんかは大したものですよ。鹿児島県は日本一と言われているわけですから、これを飼っている人なんかは親子世代でやっています。そうすると当然、そこに孫がまた生まれてくるわけですね。やはりこれも大事な問題ではないかと思っております。働き場がない、あるいは県外に出る、確かにそれもありますが、そうした問題もまたあることを考えていただきたいと思います。そして、並みではないですよ、この所得は。ですから、そういうこともあわせて皆さんに話をされていかれる、あるいは進めていく。  それと、先ほど言った少子化対策の中で、保育料を第3子だけでなくしてやはり第1子からされたらどうですか。これは私はやるべきだと思っております。  答弁を求めます。 ◯こども課長(堀之内 博行君)  先ほど言いましたが、10月から第1子も含めて3歳から5歳は無償になります。0歳から2歳は非課税世帯は無償。ただ、今後、安定的な財源が確保できたら無償にしたいという附帯決議が国会のほうで出ていますので、安定的な財源次第だろうというふうに思っています。  以上です。 ◯市長(隈元 新君)  ただいま課長のほうも答弁いたしましたですが、政府が主導的にこの問題をやっていくということが具体的に見えておりますので、そこを見ながら、私たちがそのすき間をどういうふうにして補完できるのか、それに対しての安定的な財源をどういうふうに確保していけるのか、そういうこと等を勘案しながら考えてみたいと思います。  また、農業に関しましては、今、畜産が非常に活気づいておりますが、やはり最初の資本投下などがありますので、一気にこの畜産を新規に拡大していくというのには少し、景気の動向等も見ながら進めていくことになろうというふうに思います。  私は社会動態という言葉を最初に使いましたけども、農業に関しましては、昔でしたら大体1町歩ある、それで経営が成り立っていたわけですが、現在は10町、20町でないと成り立たないという時代。ということは10人で行っていたのを1人で今行えるという、そういう時代になっている農業の分野で今後、生計を立てていけるというのはどういうようなジャンルになるのかなということで、そういう意味ではその一つが畜産だと思いますので、私どもも北海道から沖縄まで、今後も畜産にはブランド牛としての推進をやってまいろうというふうに考えております。 ◯17番(植松 尚志郎議員)  市長、私が言いたいのは、農業に対する──地方で働く場が少ないというようなことを言われ、確かにそうですね。しかし、最近の農業は今までの農業とはやはり変わってきていますよ。さっき申し上げましたが、和牛なんかは大変な所得を上げていらっしゃいますよ。だから、そうすることによって人口の減少に歯どめがかかるわけですから、その辺もよく考えてみてください。 ◯議長(緒方 重則議員)  植松議員、答弁を求められますか。(「はい、よかったら答弁してください。」と呼ぶ者あり……17番議員)今までの質問と同じ内容になっておりますので、執行部からその答弁については……(「いいです、いいです、それだったら。」と呼ぶ者あり……17番議員)よろしいですか。(「はい。もうよかが。」と呼ぶ者あり……17番議員)  市長はよろしいですか。 ◯市長(隈元 新君)  最初申し上げましたように、雇用の場所を確保していくという意味では、農業の分野においては雇用というよりも起業ということで、新たに農業のある分野で業を起こして、そして、それで家族で行っていくということになります。和牛だけに限らず、今の伊佐の場合、ネギの農家、ここにも後継者が育っておりますので、農業公社、そういうところで1年、2年研修をしていただいて、この場合は20代から40代までの方々が研修生として研修をお積みになって、そしてモデル的な農家にしばらく指導を受けて、そして自分が自立なさる。自立なさってから3年間は国のほうも支援制度がございますので、その支援制度等をもって自立していただく。これはまさに雇用というよりも、自分が一つの生活の柱として農業で事業を起こすという、そういう形になりますので、畜産も含めて、農業の分野で自立できる作物というのをこれから私たちもネギだけに限らず進めてまいりたいと思います。現在では、ネギは大体そういう新規就農者が育っております。畜産と、ネギと、それに伊佐米はそれ単独で自立する農業になっていると思っております。(「了解。」と呼ぶ者あり……17番議員) ◯議長(緒方 重則議員)  終わりでよろしいですか。(「はい。」と呼ぶ者あり……17番議員)  以上で、17番 植松 尚志郎議員一般質問を終わります。 ◯議長(緒方 重則議員)  次に、15番 柿木原 榮一議員一般質問を許可します。  柿木原 榮一議員。 ◯15番(柿木原 榮一議員)   登  壇  おはようございます。  現在、いろいろな事件、事故等が報道されておりますが、現在の病巣があらわれております。市民の皆様も、議員の皆様も、職員の皆様も、今から食中毒、熱中症に気をつけていただきたいと思います。  議長より一般質問の許可が出ましたので行ってまいります。今回の一般質問は、カヌー競技場の整備について、2番目に農業用施設の用水路の改修についての2点、質問を行います。  最初に、湯之尾の菱刈カヌー競技場の整備についてですが、今までカヌー場を2カ所ほど研修させていただき、個人的にも大隅の大隅湖カヌー場も見学しました。我が伊佐市のカヌー場施設建物、艇庫は立派なものであり、誇るべきものであります。私の体形から、一番本気なカヌー競技の質問になります。洋服なりとも体育系の洋服を着てまいりました。  5月14日に同僚の沖田 義一、森田 幸一両議員と全国規模大会実績を有する、富士山の麓にある山梨県富士河口湖町の精進湖カヌー場関東近圏カヌー部全国カヌーチームがあり、全国少年少女カヌー大会を開催しておられますところに研修に行きましたので、伊佐市でカヌー大会が成功裏に終わりますよう祈念し、整備について質問いたします。  国体リハーサル大会も6月14日、15日、16日と迫っており、高校総体も近づき、来年には国体も開催されますが、4月に行われたドラゴンカップとは違い、全国で優秀かつ歴々の記録、順位が競われるカヌー競技の準備をお伺いいたします。  まず、質問にはございませんけども、6月4日の南日本新聞に川内川の水量が少ないとの報道があり、水不足で川内川に25年ぶりに簡易井堰をつくる写真が記載されておりましたが、それと、市長は職員宛てのメールに農業に対しての水不足を気遣う話を載せられたとありましたが、カヌーの競技、農業関係に支障はないものか、まず、この点から市長の今現在のお気持ちをお願いいたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  カヌー場の整備につきましては教育委員会のほうからお答えさせていただきますが、現在、水不足の懸念をしていることにつきましては、これが直接、カヌーの競技に影響を与えるということにはなりませんので、水門によって水量は確保して、その大会当日というのはカヌーはいつものとおり行われますので御安心いただきたいと思います。  農業用水につきましては、御存じのとおり、やはり今年は雨が少ないですので、今までは、大農家が30町、50町つくる場合は、点々とするところを水をためながら、自分で計算して植えることができましたので水不足というのがさほど表面化しないわけですが、これからの田植えにつきましてはやはり全農家が一斉に田植えに入りますので、そうしますと極端に言えば水の取り合いが起こるという、そういうことのないように、水路水路、あるいは土地改良区水利組合等で整理をしながら田植えをしていただきたいということを職員に伝えたわけでございます。  ですので、危機感をあおっているというふうに捉えてもらうと少し困るんですけども、一応、警戒して、みんなで協力して水を分け合って使いましょうという趣旨でございますので、カヌーとは直接関係ございませんので御安心いただきたいと思います。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  心配がないということで安心しておりますが、私も少々つくりますので、よむとき、水が足りなかったらトラクターで水を連れて回るなりしながらよむのでありますが、ことしはどこも水量に不安があるようです。研修先の精進湖も少なかったです。富士五湖も、雪が少なかったせいもあるということを言われました。  では、質問に入ります。  可動井堰上流の静水域で川幅が約100メートルあり、500メートル・9レーンの公認コースが設置可能ですが、川内川の流れのあるカヌー競技場の整備、走行路の枠の浮き玉の設置はいつごろになるのか。議長に許可をいただいておりますので、富士河口湖町の精進湖のカヌー競技場配置図や裏のほうのコース別の写真を参考にして答弁していただければ幸いと思います。カヌー競技場配置図及び写真を使用することは研修先の富士河口湖教育委員会生涯学習課の課長の了承をいただいております。よろしくお願いいたします。 ◯教育長(森 和範君)  お答えいたします。  議員が精進湖等の研修をしてくださり、カヌー競技について非常に深い見識と、また協力してくださるその意欲を持っていただけることに感謝を申し上げます。  この精進湖のコースを見させてもらいますと、湖ですのでいわゆるコース等の設置は常時できるものであり、また安定的なものであるということを推測いたしますけれども、本市の伊佐市菱刈カヌー競技場については国土交通省が管理いたします1級河川でございます川内川を利用しておりますので、コースは常設ということはできません。ですから、大会開催の2週間ぐらい前から仮設のコースとして設置をして、そして大会終了後は撤去するというような計画で今進めておるところでございます。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  教育長の答弁のように、静水域ではありますが、流れがありますし、雨等による水の増量と、上流からのごみ等が浮き玉にひっかかる心配がされます。固定と違うので、流動があるので対策を伺うことでした。  カヌー競技場の競技の出発場所の整備、ゲートインの方法、しっかりした固定方法の考えはどのようにされるのか、答弁ください。 ◯スポーツ推進課長(田中 健一君)  お答えいたします。  国民体育大会及び全国高校総体・カヌースプリント競技の発艇は、スタート位置右岸に発艇審判台を設け、水路には公益財団法人日本カヌー連盟が購入した自動発艇装置を仮設します。自動発艇装置によるスタートは、各艇フライング防止のため、自動発艇装置のパケットに艇の先端を入れ、横一線に並び、スタートの準備後、信号音でスタートをいたします。  以上でございます。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  裏のほうの写真の下のほうになりますが、このような形のものと思っていいわけですね。この浮きが沈んで出発するものですね。(「そうです。」と呼ぶ者あり……スポーツ推進課長)  競馬場では、ゲートインは、馬が生き物ですので奇数か偶数が先に入り、ゲートの中で固定され、ゲートは一度に開きますが、どのように考えているのか、最初のスタートから公平性が保たれるのかお聞きしたところでございます。  進路妨害とかのジャッジは審判員の判定で行われますが、ゴール地点の整備及び審判判定の審判台の設置を伺いたいと思います。 ◯スポーツ推進課長(田中 健一君)  御説明いたします。  ゴール地点の整備については、決勝審判台1基、カメラタワー1基を仮設で設置します。決勝審判員は決勝線に到達した船の着順を見ます。カメラタワーに設置の判定用カメラも艇の着順を判定します。決勝審判員と判定用カメラでの二重チェックによる着順判定を行います。  以上でございます。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  皆様に写真でお示しをしておりますが、写真にありますように、高い物見やぐら等の縦パイプのものを想像しておりますが、河川敷ですので撤去可能なものだと思っております。このパイプにしても、審判台にしても、これは伊佐市で購買されるのか、リースされるのか、お伺いさせてください。 ◯教育長(森 和範君)  議員も参加されております実行委員会のときも説明したと思いますけれども、本市で購入するものではなくて、リースといいますか、全てを設置の業者にお願いしてするということでございます。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  そのほうが無難かなと思いながら、先ほどの視察に行きました富士河口湖町のところも、ある建設業者が購入されて、大会があるときにはその業者に設置をしていただくというような話もされておりましたが、先ほど判定の話がありましたが、カヌー競技のルールがあると思いますが、審判判定に写真判定を導入ということですが、ビデオとか、そのようなものまでしていかれるのか、お伺いさせてください。 ◯スポーツ推進課長(田中 健一君)  御説明いたします。  カヌースプリント競技の決勝判定は、公益財団法人日本カヌー連盟が公認した写真判定システムを使用し、決勝状況を確認するためのスロー再生が可能なビデオカメラ及びモニターを設置します。2人乗り、4人乗りの競技の場合はクルーのメンバーが全員乗った状態でフィニッシュしなければ着順として認められませんので、決勝判定は写真判定で行います。  以上でございます。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  もう一点気になることが、菱刈湯之尾カヌー場周辺のひしかり交流館、カヌー競技場艇庫にはお手洗いの施設がありますが、多くの方がお見えになりますので、トイレの設置場所、個数の整備はどのようにされるのか、また駐車場の状況の見通しの考えをお知らせください。それと、見物場所になります対岸の川内川河川事務所菱刈出張所側のトイレの設置の考え方をお知らせください。 ◯スポーツ推進課長(田中 健一君)  御説明いたします。  トイレについては、既存のカヌー競技場艇庫及び湯之尾体育広場のトイレに加え、会場内に仮設のトイレを設置します。カヌー競技場艇庫内には男子用大小10基、女子用6基、多目的トイレ1基の合計17基、湯之尾体育広場トイレには男子用大小4基、女子用2基の合計6基を供えてあります。  高校総体では仮設トイレを会場内に34基設置予定です。設置場所は、右岸艇発着場、競技コース300m付近の観覧エリア、ゴール近くの競技本部付近、選手・監督控え所の4カ所を予定しています。  駐車場の確保状況については、カヌー競技場周辺には駐車場及び臨時の駐車場として利用できる市有地及び河川敷等が点在しています。現在の計画では、選手、監督、競技役員及び一般観覧者は全て会場付近の駐車場等を利用し、500台の駐車スペースを予定しております。  また、対岸の川左岸側のトイレの設置につきましては、来年度の本国体のときには仮設トイレを設置をいたします。  以上です。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  ドラゴンカップのときも、行ったとき駐車場も大分埋まっておりまして、仮設のところも、パークゴルフをされる道を隔てて向こう側も大分ありましたけども、完全と言えるかなと思いながら見たところです。  それと、トイレの関係は、人が集まったらトイレが一番心配です。川内川河川事務所の菱刈出張所側のトイレも貸していただけるのかと思いますけど、あそこは国土交通省のものになりますのでちょっと難しかろうと思っております。整備を万端にしてください。  それと、これからの準備の設置総額費用のお見積もりを示していただきたいと思います。 ◯スポーツ推進課長(田中 健一君)  御説明いたします。  本年度の国体カヌースプリント競技関係経費については、「燃ゆる感動かごしま国体」伊佐市実行委員会の令和元年度予算に計上してあります。国体リハーサル大会、カヌースプリント仮設コース等競技施設、コース設備、簡易決勝審判台、乗降艇・審判艇桟橋、簡易計測システム装置の設置・撤去費は5,300万円を見込んでいます。2020年国民体育大会カヌースプリント競技の開催経費については、今後積算し、県との協議を経て決定することになります。  以上でございます。 ◯15番(柿木原 榮一議員
     るる説明をありがとうございました。  一般質問の提出日の前日にはまだ入札がされていないので公表できない状態であるということでしたが、予算、いろいろありましたけども、ちょうど私はあのときは行けなくて、言われましたので、気になっていることで、一応、納得いたしましたので、ぜひ、全国から選手、監督、関係者、見物者、たくさんおいでになります。伊佐市のイメージをよく印象づけ、また伊佐市に行こうかと思われるように願い、カヌー競技場の整備については終わります。  農業用施設の用水路の改修に入ります。  羽月川の渕辺橋より下流にサイフォン式で通水し、新納忠元公がつくったとされます牛ノ子井堰と山野川とが合流してこの中央水路に入っていきますが、小木原、郡山、高柳、大田、里、ふれあいセンター横、元町、小水流、原田国ノ十のほ場を潤しております。また、伊佐警察署の前を通り、大道、水ノ手のほうにも行きます。大口中央用水路はトラフ設置から60年を超えていると思います。防火用水路にも使用されておりますが、トラフの部分にも欠陥(トラフの外部湧水の漏れ)や修理の箇所が見られているが、対策はどのようにされるのかお伺いいたします。  年に2回ほど清掃を、土地改良区の音頭で場所を区切り、各自治体産業部で草払い、泥上げをしております。ことしも6月2日に1回目を実施いたしました。この中央水路の改修はどのような対策をされるのかお伺いします。 ◯農政課長(永里 浩信君)  説明いたします。  今、議員が言われました大口中央水路というのは、里水路と、それから大園水路と、それから羽月水路の三つに分かれているところでございます。この水路は昭和40年から45年にかけて整備をされております。土地改良区から施設の状況及び水路に設置されている水門について聞き取りを行いまして、それから、機能の診断を実施しているところでございます。  対策につきましては、土地改良区、多面的機能直接支払事業の関係組織、それと地元と補修の更新について協議をしているところでございます。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  実は6月2日に清掃の実施をしたときの写真がございます。トラフ系統の割れが何カ所も見られるんです。裏のほうも見てください。  確かに土地改良区の管轄になるかもしれませんが、防火用水としても使っておられます。その対価も幾らかいただいていると思います。今、大口土地改良区との話し合いをしているということですが、今、どのような話し合いの結果になっているのか、その辺をお聞かせください。 ◯農政課長(永里 浩信君)  説明いたします。  今、議員のほうから言われるところは、大田・里地区の多面的の施設だと思っております。その地元の役員の方等と話をしまして、すぐ補修できるもの、それから長期にかかるもの、そういうものを多面的支払事業の中の共同作業でするのか、長寿命化……(「これ、中央水路ですよ。ちっちゃいあれじゃないんですよ。それは次の問題です。本水路ですよ。」と呼ぶ者あり……15番議員)本水路のほうも、やはりそういう、大口の土地改良区とか、それから多面的のその組織等と話をしながら、優先順位をつけてやっていくということになると思っております。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  まだ現在は行われていないということになりますかね。その日は雨が降りましたので雨の水が流れて見えませんでしたけど、木崎のほうの水路は、トラフが経年劣化しているのか、やっぱり下から水が湧いてくるところが何カ所かあるんですよ。把握されておりますか。それと、この里水路の水系の利用面積を、わかっていたら教えてください。 ◯農政課長(永里 浩信君)  その水路の一つ一つということでは私のほうでは把握しておりません。ただ、地元の方がそういうところがあるというときには、土地改良区、今言いました多面的支払の組織、それと農政課の耕地係のほうが現場に行きまして、その都度、対応しているところでございます。  それと、利用の面積については、ちょっと資料を持ってきておりませんのでわかりません。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  大田・里環境組合も幾らか役員をしておりましたのですが、大田・里環境組合も今、面積的には90ヘクタールぐらいあるんですが、木崎の池とか、そういうのを使用している水路もございますので、何町歩になるか、私も計算をすればよかったんですけども、まだちょっとそこまではできませんでしたが、ぜひこの中央本水路は防火用水ともされていますので、土地改良だけのあれじゃなくて市でもやっぱり考えていかれるべきだと思いますが、その辺はどうでしょうか。 ◯市長(隈元 新君)  防火用の水路だからそちらのほうの事業を優先するということは第二義的になります。防火用水につきましては、原則としてはやはり防火槽をつくるとか、消火栓を引くとか、直接的にはそういうことで防火対策をしますが、たまたま水路、河川、そういうのに関しては、例えば、火事が起きたときには、水利がどこどこにあるということで各消防の分団が把握している、そういうのの位置づけでこの水路を防火水路として使わせていただくということになっております。ですので、土地改良区との協議において、水路に水を流さない場合というのがあるときが困るわけであります。ですので常時流していていただきたいとか、そういうことを常々協議している。それが防火用に使う水路としての私たちの位置づけであります。  この水路に関しての整備につきましては、まず第一義的には土地改良区のほうから要望が上がります。それに関して、私たちがどういうような補助事業を適用できるか、これは年次的なものがございますから、県のほうへ振興局を通じて早目に計画を出すとか、そういう手順で行い、災害等があったりしてどうしても緊急的にやる場合は行政のほうが土地改良区のほうに連絡申し上げてする場合がありますが、原則としては、やはり常々、美化作業等、あるいはあぜ払い等を水利組合や土地改良区の皆様方にしていただく、また、先ほどから御説明しておりますように、多目的機能直接支払事業というのがございます。そういうのの事業等を通じて不備な箇所というのを役員会等で諮っていただき、改良区として私どものほうに要望書が出てまいります。  当然、議員さんも役員をなさっていらっしゃったと思いますので、そういうような流れの中で市の事業を組み立てていくということは御存じだと思いますので、私どもはそういう点においては、申請のありました、あるいは点検を必要とするような要望がありましたところには、耕地係を中心にして現場のほうを把握させていただいております。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  わかっておりますけども、一応、トラフの割れ目が本当、多数に及んでおります。それは2例しかありませんけど、その中にもう一つ入っておりますので。だけど、行く行くは農業用水、防火水路としてできなくなる可能性もあります。それこそ経年劣化が問題になってくるだろうと思いますが、まず、じゃあ土地改良区から年度ごとの計画並びにそういうのを上げていただいてしていくという建前でよろしいでしょうか。(「はい。」と呼ぶ者あり……市長)  今から小溝の話になります。  グラウンド橋近くまで行く曲松水路の入り口が約80メートル、両端のトラフ──そのときは昭和20年、戦後に整備されて、下のほうはぬり切りだったと思いますが、福岡にあるエヌ建設というのの出張所が関係あるところの賦役を利用してつくられたものだと祖父から私も聞いております。この80メートルの両脇の崩壊が危惧されますが、改修の見込みはあるんでしょうか。それぞれ、農地・水支援事業の、先ほど言われました多面的支援事業等の共同作業でも、目塗り、割れているところやらほがっているところ、こういうところの補修も何回かしたことがございます。その辺の改修の見込みについて答弁ください。 ◯農政課長(永里 浩信君)  説明いたします。  曲松水路に関しましては、土地改良区、それから多面的支払の組織を通じて把握して、現場は見ております。応急的な対策も講じていただいておるところでございます。  それと、これからそれをどのようにまた改修していくかということでございますが、これは大田・里地区の環境組合のほうとも相談しまして、長寿命化でするか、共同作業でするか、そのあたりを協議しながら対応していきたいと考えているところでございます。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  計画に一応組んでもらっていたんですけども、市のほうでというような話が聞こえてきたもんですから、本当にされるのかなと思って質問をしているところでございます。長寿命化の関係の支援のほうで今から5年の歳月を経たところに計画をしていましたけども、そういう話があったものですから今度は入っていないと思います。6年ほど前に大口土地改良区にお願いし、見ておわかりだと思いますが、鉄パイプ8本で両岸につっかえをしました。それでもだんだんと倒れてくるんですよ。普通は台形を反対にしたような水路になっていくんですが、上のほうが寄ってきておりますものですから、4年ほど前に農地・水支援事業、それから多面的な共同作業でまた10センチの角材20本でつっかえ棒をいたしましたが、効果がないようです。枠の倒壊に拍車がかかっております。  また、続く大田の市道、上原とうふ屋、山野に行く市道があるんですよ。あの下の砂上げが容易ではありません。3人で中腰で作業をして難儀になっています。2、3年前も膝まで折って砂を徐々にさらい出したことも何回かございます。そのような場所もございますので、倒れないうちにぜひ対策が練られんものかどうか。市に言えば多面的支援事業があるとか、いろいろ責任の度合いがこのごろひどいようでございますので、その辺の考え方をもう一回下さい。 ◯農政課長(永里 浩信君)  説明いたします。  議員が言われるところの箇所でございます。実は先般、土地改良区、それからうちの耕地係、それから地元の多面的組織の役員の方々と、工法とか、そういうことも考えていろいろ協議いたしました。その中で、やはり総会にかけないと役員だけでは決められないということで、総会にかけて、それから事業のほうに移ると。その中で多面的の中の長寿命化でするのか、共同作業でするかというところはこれから前向きに考えていかれるところでございます。  それと、砂上げについてでございますが、これにつきましても、そこの箇所だけということで市が今のところどうすればいいということはちょっと言えませんので、そこはまた土地改良区とか、そういう地元の水利組合等と相談をしながらしていきたいと考えていますので。 ◯15番(柿木原 榮一議員)  話がとんとんと変わったりするものですから、確認のために質問をしたわけでございます。本当、清掃、泥上げ、いろいろございますけども、25~26年前も、本水路、さっき言った中央水路から出てくるところに直角に管が入っておりました。30センチありますかね。それを斜めにしたら砂の蓄積も少なくなりました。1年1年するのに、そのころはスコップを突っ込んで1杯半ぐらいずつありました。その砂も何年かに1回は耕運機等で運んだ経験もございますので、特に水路系統のことは今から土地改良区とも話をされてできるように、話が変わらないように、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  終わります。 ◯議長(緒方 重則議員)  以上で、15番 柿木原 榮一議員一般質問を終わります。  ここで、しばらく休憩します。休憩時間を5分程度とします。                △休  憩△(11時06分)                △再  開△(11時13分) ◯議長(緒方 重則議員)  休憩前に引き続き会議を再開します。  次に、10番 前田 和文議員の一般質問を許可します。  前田 和文議員。 ◯10番(前田 和文議員)   登  壇  おかげさまで中途半端な時間を残していただきまして、まことにありがとうございます。  質問の前に、一言お願いしておきたいことがありまして、あえて申し上げますが、今、多面的の、土地改良区の話が出ました。これは農家の方々も、土地改良区の方々も、また多面的の組織の役員の方、またメンバーの方、いろんなことで苦労をしながら守っておりますので、市に相談するのはいいんですけど、市がやれといったような不公平のないようにひとつ計らっていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。90町歩といえば240万から270万ぐらい長寿命化のお金も出ているわけですから、そういうものも活用していただいて、やはり公平な市民生活、産業育成を図っていただきたいと。要望です。  一つ目の観光行政についてお伺いいたします。  伊佐市全体の将来を見詰めた観光ビジョンを具体的に示されたい。市側のビジョンにつきましては、こんなものをつくりたい、こんなものをしたい、こんなものをといろんな形で絵にしたのをいただいてはいるんですが、何しろ将来的なものが見えません。これについて、具体的なお示しをいただきたいと思います。  以上です。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  観光ビジョンについてでございますけども、観光ビジョンというのはあくまでもビジョンでございますので、どういうような具体的なものになっていくかということは個別的なことになってまいりますので、今取り組んでおります個別的なことというのを課長のほうから後ほど答弁させていただきたいと思います。  観光ビジョンとなりますと、これは総合振興計画でうたっております。豊かな自然を生かした観光資源の整備を行いながら、近隣自治体との連携の強化や積極的なPR活動を行うとともに、風土、文化やさまざまな地域資源を活用したツーリズムを民間と行政の協働で推進する、これがまさに観光ビジョンでございますので、私はこのことを一つの理念として、あとは具体的なことをそのときの状況に合わせて個別的に行っていくということに御理解いただきたいと思います。 ◯伊佐PR課長(西 直樹君)  それでは、説明いたします。  先ほど市長が申し上げましたビジョンを具体的に実施するために、現在特に配慮して取り組んでおります方針として申し上げます。  まず、さつま町、湧水町、人吉市、えびの市、水俣市、出水市など、市の周辺の自治体との広域的な連携による取り組みを進めるという考えを持って進めております。例えば、奥薩摩DMOの構成自治体でありますさつま町との連携、それから、県際交流推進会議の構成自治体でございます湧水町、人吉市、えびの市との連携、それから、西回り高速自動車道路の整備によります水俣インターチェンジからのアクセスや、海を有する近隣自治体との連携として担当レベル等で意見交換などを行っております。  続きまして、2番目に、既存資源、場でありますとか、食であるとか、わざを生かした体験型観光、滞在型ツーリズム観光を進めるという視点で取り組んでおります。他の観光地のまねや本市の観光資源にマッチしない造作物・施設の誘致ではなく、今あるもの、ことを生かした体験する観光を進めるというふうに考えております。これによりまして、滞在時間を延ばしたり、消費を上げる効果をつくることを目指しております。例えば、DMOの薬草・野草を活用した体と心に優しい観光づくりへの支援、それから、キャンプ場の魅力づくりと利用促進、PR、それから、川内川を生かした水辺の観光づくりとしまして川内川河川事務所、流域市町との連携をとっております。また、地元産品を生かした伊佐の食づくりに努めております。  3番目でございますが、誘客ターゲットを絞り込んだ観光誘致を進めるという視点で進めております。2次交通が難しいことを逆手にとりまして、車で来るなら伊佐市というものを売りに進めていきたいと考えております。車での来訪を考えますと、九州圏内、それから空港からのレンタカー、大型バスでのツアーというものをターゲットとして取り組みたいと思っております。また、アウトドア愛好者につきましては、キャンプ道具に非常にこだわっておられますので、こういう方々が道具を持参するということになりますと車での来訪となりますので、こういった方々をターゲットとしたいというふうに考えております。  4番目に、将来にツケを残さない観光施設の整備という視点で取り組んでおります。今あるものを生かす、今の景観を将来に引き継ぐことを念頭に、ソフト事業を中心としたことによる観光施設のブラッシュアップを図っていくということを考えております。  5番目といたしまして、民間事業者が中心となって取り組む持続可能な経済型観光の推進を図りたいと考えております。観光事業にかかわる事業者が利益を得て発展することを軸に置いた経済型観光の推進に向けた人材育成、環境整備、情報発信を我々で取り組んでまいりたいと考えております。これには観光特産協会、それからDMOとの連携による推進が欠かせないというふうに考えております。  6番目でございますが、工夫を凝らした情報発信を進めるという視点で取り組んでおります。市のパンフレット、ホームページやSNSを通じた情報発信に加えまして、県、近隣市町、関係機関、DMOの広報媒体、それからマスコミ等を活用した情報発信を行うということで取り組んでいるところでございます。例えますと、まちぶん。昨年、作品をつくっていただきました。こういったものを活用した情報発信など、民間とのコラボレーションによる取り組みも進めてまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◯10番(前田 和文議員)  今、観光に対する今の取り組みをるる述べていただきましたが、何しろ観光に対する文書的なビジョンといったものがなかなか出てきていないんですね。観光ビジョンが文書化されていないということもあります。まだそれはいただいていませんので、それはそれとしていいんですが、平成28年3月に策定されました「伊佐市まち・ひと・しごと創生総合戦略」というこの冊子の内容をいろいろ見てみますと、伊佐市民が一番誇れているのが観光名所が多いということですね。いわゆる曽木の滝だとか、忠元だとか、強いて言えば十曽キャンプ場だとか、そんなものが多いから市民は誇りに思っているということなんです。  しかし、この18ページにあるんですが、今後、力を入れていくべきものとしましても、またこれが多いんですね。この本によると「観光名所をもう少し発展させるべきだ」というのが12.5%。そして「娯楽がない」というのが11.9%。これは企画政策課がつくられた品物ですから偽りのない数字だと思いますが、こういうような要望があるんですね。やはりこれは非常に、観光と娯楽といったものは一体化したものが求められているんじゃないかと。娯楽というのが普通に、いわば遊園地だとか、パチンコ屋さんだとか、そういったものじゃなくて、やはり観光と娯楽といったものを融合したものを伊佐市民は求めているんだと思うんですね。この表を見ましても観光名所と娯楽が一体化しているんです。曽木の滝公園が断トツで一番誇れるもの、42.4%、約半分の方が曽木の滝はいいよねというふうに外部に伝えたいというふうに思っていらっしゃるんですね。  今度は、それが現在どういうふうに産業につながってきているのかということを考えたときに、観光スポットで市民を巻き込む新しい展開ができて、集客能力があって、そこに経済効果が生まれてきているのか、28年3月以降、今31年ですから約4年前ですね、4年の間にどういうふうに推移してきているのかお知らせください。 ◯伊佐PR課長(西 直樹君)  推移につきまして、統計的なものをきょうは準備しておりませんのでお答えできませんが、新しい観光スポット、しかもそれが経済的なものにつながっているかという御質問でございますけども、例えば、まごし温泉の前にコンテナカフェというのがございます。菱刈駅の跡地の公園でございまして、これまで何もないただの芝生の場でありました。これをお借りになりましてカフェを運営されております。こういった新しい取り組みも始まり、ここにお客さんが集まり、一つの観光スポットというふうに位置づけられるかと思います。また、山野にあります夢さくら館につきましても、現在、株式会社伊佐牧場のほうで運用をしていただいております。こういったところが最近、新しい取り組みでセルフ焼き肉というものをお始めになりました。このように、経済というものと結びついた新しい観光スポットという位置づけのものというのは生まれてきているというふうに思います。  私どもも、こういった情報を、例えば県の福岡事務所に御提供申し上げ、福岡のほうからの誘客につなげていくとかというような取り組みを現在行っているところでございます。 ◯10番(前田 和文議員)  今おっしゃいましたまごし温泉の前、あそこに赤いボックスができまして、若い人たちがコーヒーを飲んでいる姿が見えます。そういうことも非常に楽しい一つのものではあると思います。今度、カミチクさんもおつくりになりました焼き肉ですか、市長もおいしそうに食べていらっしゃる写真が今月の広報誌に載っていましたけど、そういうことも大切なことなんですが、一番集客数の多い曽木の滝に2014年で27万5,400人来ていますよという数字がここにあるわけです。曽木の滝が一番稼げるスポットになり得るんじゃないか。今、新しいところに期待する部分も多いんですけど、やはり曽木の滝に集まっていらっしゃるわけですから、集客能力は一番あるわけですから、ここで何とか集客を高め、滞在型、キャンプなりで経済効果を生むと。  今、一つの答えに薬草を使った滞在型を目指すというお話がありましたけど、具体的にはどういうふうな構想があって、そしてまた、その効果がどのように生まれてくるんですか。 ◯伊佐PR課長(西 直樹君)  説明いたします。  薬草・野草を使ったDMOの取り組みでございますが、5月30日に野草薬草館というものをオープンされました。これは既存の施設をリニューアルされまして、その中に入りますと薬草・野草についての展示がございます。それから、週がわりでいろんなお茶を出されたり、薬草のてんぷらを揚げてお越しになった方に召し上がっていただいたり、実際に体験ができて学べるというような施設として今、運用されております。今後は、曽木の滝周辺を実際に歩いて回って周辺の野草を摘んでお越しになり、それを乾燥させて、自分の体の状況に合った体によいものをつくるような加工施設についても整備をされております。また、それに見合った薬草マップについてもこちらの野草薬草館のほうにございます。  こういったものを活用になりまして、お越しになった方にまず長い時間いていただくということ、それと、また来たいというようなリピーターをつくっていくということも想定された施設となります。こういったことを市民も含め皆さんが取り組むことによってまちが元気になったり、また、そういったいろんなことを市民同士でこういうのが効くのよとかいう感じで御提供していただくというような雰囲気もつくりながら、伊佐市全体がそういう体と心に優しいまちというブランディングをやっていくということも想定されております。  また、現在協議中でございますけども、旧かっぱ亭の跡地に古民家の移設を検討されております。実際、具体的な図面等もでき上がっておりまして、現在、私どもと協議をしているところでございますが、こういったところではそういった薬草・野草を使った料理の提供をされるカフェをつくるというふうに伺っておりおます。このようなことで体験型のものを進めていくと聞いております。 ◯10番(前田 和文議員)  前にお猿さんの立っているあそこが薬草館に当たるんじゃないかと思いますが、お猿さんの表情も変わっていますので、またその薬草が効いているのかなというふうには思っていますが、それだけで若い世代を集めることができますか。若い人たちに来てもらえて、そして若い人たちに対する経済効果が生まれてきますかね。どうですか。 ◯市長(隈元 新君)  こういうのは大変時間のかかる問題だと思います。ですけども、今の時代はやはり健康志向の時代でありますので、また人生100年時代というようなことも言われていますので、長い目で育てていけばこれは一つの産業といいますか、浸透していくにつれて一つの私たちの誇るべきものになるのではないかなというふうに考えております。 ◯10番(前田 和文議員)  毎月、市の広報で薬草の欄というのをやりますね。あれはありがたく見させていただいているんですが、てんぷらにして食べたりするのもあります。でも、ほとんどは十分乾燥させた上でそれを煎じて飲むというようなことが多いんですね。そうした場合、即、そこにお金が生まれるというものではないみたいです。それはそれでいいんです。でも、もう一つ、やはり人口ビジョンに書かれております──32ページになりますけど──アウトドアを楽しむまち、そしてまた、DMOを利用して自然の中で体験、感動できるアクティビティー、クライミングだとか、そういう施設を整備したい、そしてまた、キャンプ場を活用したアウトドアのメッカとしての宿泊設備の整備などを調査、検討していくんだと。そしてまた、今おっしゃいました県際といいますか、隣のまちにしましても、他の自治体との連携による広域的なツーリズムをやっていくんだといったようなことを書かれているんですね。  そういうふうなことを考えましたときに、薬草だけで今のこの長期的なビジョンが賄えていくのか。きょうあしたの問題を話しているわけじゃありませんので、ここ5年ぐらいの間にどういうふうに曽木の滝ないし十曽キャンプ場が変わっていったほうがいいのかなというイメージを観光の所管である伊佐PR課の課長はどういうふうにお考えなのかということが非常に重要だと私は思うんですが、これはまた市長がお答えになりますか、よろしくお願いいたします。 ◯市長(隈元 新君)  この広域な連携をやりながら、海のあるまち、ないまち、あるいは高速道路が近いまち、あるいは空港が近いまち、私どもが広域連携しているまちにはそういうところがあります。そういう中で私たちが見えてくるものは、私たちのまちは限りなく自然を大事にして、そしてそこで暮らせば健康であるという、そのことがコンセプトだと思います。今取り組んでいてつくづくそれを思います。長期的には、やはり食材を含めて健康なものを味わうために、あるいは買わせてもらうために伊佐が一つのルートにあるという、これが一番大事なコンセプトじゃないかなと私は思っていますので、今行っているのはそういう意味では間違った方向ではないと思っております。  御存じのとおり、曽木の滝で何が一番大事かといえば、あの自然をあるがままに守っていくというのが一番大事なんであります。これは県外にいらっしゃるふるさとの出身の方々に聞いても、統計をとったわけじゃありませんけど、ふるさと会に来られる方の曽木の滝に対する評価は99%はそういう評価だと私は思います。それを今回、一番証明したのが、聖火リレーのスポット的な場所になったということです。私どもがもし自然を大事にしていなければ、あるいは何か開発していたら、これは選ばれなかったと思います。  それと、やはり今、SNSが非常に発達しまして、ドローンが発達しまして、中央のマスコミ、テレビ局がこの鶴田ダムから曽木の滝をかなり扱ってくれたという、このことが、「秘境」という言葉を使っています。秘境という言葉を使っているということは、やはり自然が100%、120%という意味だと思います。ですけど、駐車場の整備や、あるいはイベント広場の整備や、そういうことはやはりしていかなきゃならないと思いますけども、基本的には、限りなく自然を守っていくということで、長い目で見たら立ち寄っていただく、あるいは食材を求めていただく、そういうまちになるというか、そういうまちであり続けるんじゃないかなと思っています。 ◯10番(前田 和文議員)  誤解があるといけませんが、私も曽木の滝の今の自然、いわゆる新曽木大橋より上流の曽木の滝に近い部分、あそこの景観というものを維持していくのは非常に大切なことじゃないかなというふうに思います。ただ、今度は曽木大橋から下、いわゆる大鶴湖の上流、曽木大橋の下流の部分を使ったアウトドア型のいろんな、民間から御提案をいただいて、そこに何か施設ができて、そしてそこでまた子どもたち、若者たちも遊べるキャンプ場なり、いわゆるアウトドア型のものができたら、薬草とも絡んできますし、また若者世代も集まれる、そしてまた若者世代を必要とする雇用も発生すると思うんですね。
     ですから、今、DMOのやさしいまちさんに薬草を一生懸命やっていただいていますけども、それはそれで大切にしていただきながら、やはりそれだけではない、産業を埋める、集客力のある観光といったものを目指していくべきじゃないかと私は思います。全てが曽木の滝、あそこの周辺に工作物をつくってどうのこうのというものではなくて、やはり民間からいろんなアイデアをいただいて、協議して、使えるもの、それで、県の資料を見ますと、これは私の言う必要のないようなことですが、市長等が一番御存じのことだと思いますが、北薩地域で鶴田ダム周辺の整備事業、ダム周辺の環境整備、県道鶴田大口線の整備、曽木の滝公園のリニューアル、観音滝公園の整備、発電所の保存活用、展望等、この辺を県のほうも力を入れると言っているわけですね。現在も力を入れていただいています。やはりそこをもう少し広域的な取り組み、娯楽を伴った、かつ自然を楽しめる観光地として考えていくべきじゃないかと思います。  やさしいまちさんは今、御存じのように、そこの古民家の移設も我々は心待ちにしているんですが、それ以前にまちの中に宿泊施設をつくっていらっしゃいます。あれを見ましても、堺市あたりの社長のお知り合いの方等に来ていただいて、体験・奉仕型観光といいますか、そこでいわゆるワークショップ的な楽しみをされているようです。今、大きないろりもつくっていらっしゃいますし、露天風呂もできつつあります。やはりやさしいまちさんはそういう非常に優れたところもあるんじゃないかなと思っていますので、それはそれでいいと思います。でも、堺市でイベントをされまして、向こうで伊佐市のお菓子が幾ら売れました、何が売れましたという、それはそれでいいと思いますが、やはり観光客に来ていただいて、地元のどこかでお金を落としていただく、使っていただくというのが我々の観光だと思いますので、その点を留意できないかどうか、ひとつ、課長ないし市長の御答弁をいただきたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  市の収入を上げるためにはいろんな方法があると思うんですけども、それぞれ業を起こしていただいて、その起業が発展して、雇用が増えて、そこで働く市民の方々の給料となる、あるいは法人税として納めていただく、いろんな点があると思いますが、例えば、堺のほうでこちらのほうの物産展を兼ねてやさしいまちにさつま町と伊佐市の両方の物産をお売りいただく、そのことだけに限らず、ふるさと納税というのが100人単位で増えてくるという、こういうのは、観光とは別に、私たちのまちを知っていただいたがゆえにふるさと納税が増えてくるという、そういう効果もございます。  観光というのを昔のイメージの延長線だけで考えてはいけないときではないかなと思っております。また、娯楽という言葉からしましても、その娯楽がどういうものを意味するかということもございます。基本的には、先ほど申し上げましたように、自然を限りなく大切にする。曽木大橋から下流のほうをお使いになる、そういうことで何かの娯楽を創出しようという、それはそれでしかるべきところに申請なさってしていかれればできることであると思うんです。ただ、その場合に、私たちは自然の景観が壊れるということに関してはやはり意見書を出してもらいたいと思います。そのあたりは川内川河川事務所などと非常に連携をとりながら、今回、曽木発電所の近くに小舟をおろせるようなスロープをつくっていただくとか、そういうこと等は進めております。それは自然が壊れない範疇でのことだということで私たちも思いますし、河川事務所も河川の利用のほうからそうだと思います。  ですので、3番目の野外活動というのも御質問にいただいていますけども、カヌーや、あるいはサップや、そういう形での渓流あるいは水辺を使った娯楽はできると思います。ただ、それを私ども行政が準備をして招くという、そこまでは今の段階ではやろうという計画はございません。民間のほうからそういうのが出されて、そして河川事務所等をもそういう使い方はいいでしょうということならばできると思います。  実際、今の曽木発電所のあそこまでというのはイメージ的には非常に大事にしなくちゃいけないと思っています。お越しになる方々の御意見等を聞いたり、あるいは昨年、まちぶんで大賞をとりました3姉妹の舞台はまさに曽木発電所の前なんです。それが全国に放送されて、曽木の滝、それから曽木発電所遺構のイメージが上がっているという、そういうことでの認知度が高まっているということはやはり一つの観光であろうというふうに思っております。  観光で雇用が創出されて、そして収益が上がるという、それは短兵急にはいきません。非常に長期的なものでありますし、先行的な投資が要ると思っています。今、薬草に関して、あるいは古民家に関してお進めになっていることというのは投資をしていらっしゃる段階だと思います。私たちは事業というのはやはりそういうものだと理解して、長期的に考えなければならないと思っています。 ◯10番(前田 和文議員)  この観光に関しましては非常に長期的な、そしてまた大きな視野に立ったところで、これは川内川を使うわけですから、官民協力して、国、県、市、そしてまた民間のアイデアが一致して盛り上げていかないといけないと思いますので、今後ともそこら辺はアンテナを高くして、いろんな意味でいわゆる心を開いて、いろんな民間の情報を得ながら、お互いに話し合いをしながら、これは伊佐市の観光を長期的につくり上げていく、未来に残す大きな遺産だというふうに思いますので、今、市長がおっしゃいましたことをも理念に入れながら、それはそれ、これはこれでまたいろんな情報を仕入れて動いていっていただきたいと思います。  ふるさと納税が300万ほどまた収入があったというようなこともこの前の補正予算でありましたので、そういうことも非常にいいことですので、どうか大きな目で先を見ながら、産業が育つ、若者が住めるまちに、観光業もそれの一つのツールですので、考えていくべき課題であると思います。  それでは、時間も余りありませんので、議員の皆様に申し上げますけど、ちょっと12時が過ぎますけどよろしいでしょうか。議長、諮ってください。 ◯議長(緒方 重則議員)  続けてください。 ◯10番(前田 和文議員)  それでは、今度は介護保険事業についてお聞かせください。  介護保険事業の現状といいますか、利用者負担の段階別世帯数と割合をお示しいただきたいと思います。 ◯長寿介護課長(大塚 慎一君)  それでは、御説明申し上げます。  介護保険のサービスを利用したときの利用者負担の割合は、原則としてサービスにかかった費用の1割から3割になります。各段階の判定基準につきましては、まず、3割負担は、本人の合計所得金額が220万円以上で、かつ年金収入とその他の合計所得金額を合わせた額が世帯の1号被保険者が1人の場合が340万円以上、2人以上の場合が463万円以上となります。2割負担につきましては、3割負担の対象とならない人で、本人の合計所得金額が160万円以上で、かつ年金収入とその他の合計所得金額を合わせた金額が世帯の1号被保険者が1人の場合が280万円以上、2人以上の場合は346万円以上となります。1割負担はそれ以外の人ということになります。  要介護・要支援認定者及び事業対象者につきましては、利用者負担の割合が記載されております介護保険負担割合証を交付させていただいているところでございます。平成31年3月末時点の要介護・要支援認定者数は、1号被保険者と2号被保険者を合わせまして1,725人で、各段階別の認定者数と認定者数全体に占める割合につきましては、1割負担が1,673人で96.99%、2割負担が42人で2.43%、3割負担が10人で0.58%になります。これに総合事業対象者を加えますと、1割負担が1,949人で97.06%、2割負担が48人で2.39%、3割負担が11人で0.55%でございます。  以上です。 ◯10番(前田 和文議員)  今お知らせいただきましたように、1割負担の方が97%、そしてまた2割負担の方が2.4%ぐらい、3割負担の方が0.5%ということは、1割負担の方がほとんどだということですよね。ということは、介護保険の収入に比べて負担割合が少ないということは、どこからか補填しないといけないわけですね。そうしますと、介護保険料を上げるしかないか、いわゆる繰入金を入れていくかということになると思いますが、そういうことを危惧して申し上げているんですが、近ごろインターネットだとかテレビなんかでも報道されていますように、世帯分離というものが一つの手法として取り沙汰されているようです。これは適切な運用がされないと、これを悪用すれば介護保険そのものが崩壊し、そしてまた繰出金、今見ますと、これは一部ですけど、介護保険に5億4,000万円繰り入れているわけですね。これはこれが全てだとは申しませんよ。ほかに交付税の中から繰り入れている分もあるでしょうけど、財政課にとっては頭の痛い問題だろうと思います。  そこら辺も踏まえたときに、世帯分離をどういうふうに運用されているのか、また介護保険事業の利用家族と世帯分離した世帯の推移をお知らせいただきたいと思います。 ◯長寿介護課長(大塚 慎一君)  それでは、御説明申し上げます。  先日、医療や介護費用の負担軽減のための世帯分離がNHKでも取り上げられましたけれども、介護保険制度や医療保険制度などの社会保障制度におきましては、低所得者の負担能力に配慮しまして低所得者の利用者負担限度額や保険料を引き下げているところでございます。その際、世帯に課税者がいるかどうかによって負担を変えるなど、世帯単位で負担能力を判断する仕組みが一部ございます。世帯分離によりまして負担を引き下げるケースが増えてきております。  世帯分離につきましては、国は具体的な基準は示しておりません。それぞれの自治体の判断に委ねられております。全国各自治体では、世帯分離を申請した場合に確認するために、要綱等を設置しましてチェックリストにより届け出の審査を実施する自治体もあります。また、口頭での確認を行い、生計が別であると確認された場合のみ受理をする自治体もございます。また、特段の確認は行いませんけれども、夫婦間の分離は原則不受理という自治体もございます。さらには、特段の確認は行わず、親子、夫婦間の区別なく受理をされている自治体もございます。各市町村により事実確認の有無及び方法、受理の取り扱い等がそれぞれ違っております。  伊佐市の世帯分離の手続につきましては、市民課窓口で住民異動届の異動の事由欄にあります世帯分離にチェックを入れまして、必須項目に氏名等を記載して提出していただきますけれども、世帯分離の理由を問うなど特段の確認は行いません。また、長寿介護課のほうでも、介護サービス利用に当たって世帯分離に関する指導等は行っていないところでございます。  今後、医療や介護費用の負担軽減のための世帯分離が進み、介護保険関連施設や医療機関の利用者負担が下がると、高額介護サービス費や高額療養費等が給付費増となることによりまして他者が負担する保険料及び税負担が増える要因ともなります。これにより不公平感があらわとなりまして、社会保障制度全体の信頼も揺らぐということになります。  介護保険事業利用家族となって世帯分離した世帯件数の推移を示されたいという御質問でございますけれども、今答弁申し上げましたとおり、伊佐市の世帯分離の手続につきましては理由を問わないために、御質問の介護保険事業利用家族となって世帯分離した世帯件数は把握はできません。過去3年間の市民課におけます世帯分離受理件数につきましては、平成28年度が49件、平成29年度が62件、平成30年度が72件と増加傾向にあるという状況でございます。  以上でございます。 ◯10番(前田 和文議員)  それでは、市民課長はいらっしゃいますかね。あ、すみませんね。  市民課の窓口で世帯分離をしていただくという形になるということですが、伊佐市の場合、特段の確認はされていませんですね。夫婦間でもできますか。どうですか。 ◯市民課長(田之上 和美君)  御説明いたします。  市民課におきまして住民届を提出していただきます。転入届でありますとか転出届、それに加えまして市内転居届、それから今、御質問にあります世帯分離の届けでございます。全ての届け出におきまして、なぜ転入されるんですかとか、なぜ世帯分離されるんですかとか、なぜ転居されるんですかとかいうようなことは一つ一つお聞きしておりません。  今、御質問にあります夫婦間における世帯分離は、住所移動が伴わずにそのままの状態で夫婦間における世帯分離というのは通常考えにくいものですから、どうして夫婦なのに世帯分離されるんですかということはお聞きすることはありますけれども、それ以外につきましてはお聞きすることはないということでございます。 ◯10番(前田 和文議員)  それでは、これについて、世帯分離ということが非常に容易に行われるというふうに考えたほうがいいんじゃないかなと思うんですね。例えば、私の家族にしましても、今、夫婦で暮らしていますが、片一方が介護度3ぐらいになって特老に入るとした場合は、世帯分離したほうが当然、負担割合は減ってきますよね、介護保険のほうは。そういうふうな手法に使われるということはチェックされていないということですね。 ◯市民課長(田之上 和美君)  はい、事実上、確認はしていないところでございます。 ◯10番(前田 和文議員)  これは非常に残念なことですが、いわゆる性善説でそれをそのままにしている。しかし、今、スマホとか何とかで見ますと、こういう手法がありますよ、そして、市民窓口では、理由を聞かれたらとにかく分離しますということだけでほかのことは言わなくていいですよというような、そういうアドバイスも出てくるんですね。これは非常に嘆かわしいことではありますが、それに対して、我々は市民として、公平性を保つために、行政としてやはりプライバシーを侵さない程度の最低限のチェックだけはしてほしいなと思うんですね。それは必要だと思うんです。  鳥取県の大山町というところでその変更届の要綱をつくりまして──メモをしておいてください。後でインターネットで見てください──世帯分離要綱にチェックリストがありまして、どういう理由でしますかということが一つ一つ挙げてあります。そしてチェックが入っているののみ世帯分離を認めましょうということになっております。ここにそのチェックリストがありますが、ちなみに、あと10分ありますので読みます。  世帯変更届時申立書。居住実態について。世帯分離前に属していた世帯が居住する家屋に継続して居住しますか、しませんかということですね。これが一つの目安です。生計について。生計が本当に別になっていますかと。それと、台所、トイレ、風呂場等は設備が別にありますかと。これは二世帯住宅ですかということですね。そして、電気、ガス等の公共料金は分離前のまま一緒に払っているんじゃないでしょうかということですね。世帯分離の目的について。世帯の現況の変更によるものなのか、仕方のないものなのか、それか、社会保険とか介護保険等を安くするためにするんですかというようなチェックリストをつくっているんですね。  我々世代はどんどんどんどん高齢化が進んでいきます。これはやはり人ごとではありません。我々の世代になってきます。我々の世代は案外、高校を卒業して、いろんな形で大企業に勤め──市役所の公務員の方もいらっしゃるでしょう、そしてそれだけの年金をもらい、その方が容易に世帯分離してもらっちゃ、これは介護保険そのものが崩壊します。そしてまた市の一般財源からの持ち出しが多くなることは必至ですよね。これについて、どういうふうにお考えでしょうか。 ◯市民課長(田之上 和美君)  世帯分離につきましては、今、議員おっしゃいましたように、さまざまな影響、そういったこともある反面、世帯分離に来られた際に、生計の同一性とか、それから、公共料金の発生とか、そこまでを届け出の中で実際に把握することは事実上、本当に難しい部分がございます。介護保険料とか、それから個人負担に影響がある部分も確かにありますけれども、そこが届け出の中で逐次判明するというのはなかなか難しいところがございまして、現状といたしましては、御本人から世帯分離の届け出がありましたら、性善説といいますか、そういうことで一応受け付けているところが事実でございます。  先ほどの夫婦間についての世帯分離については、住所の変更が伴わないのに世帯分離することは通常考えにくいですので一応お伺いしますけれども、事実上、夫婦生活が破綻しているとか、そこまでおっしゃれば、本人の申し出に基づきまして世帯分離の届け出を受理しているところが実態でございます。 ◯10番(前田 和文議員)  市民課の窓口で非常にプライベートなことまで突っ込むということは難しいということはわかります。しかし、申告のときに最低限のチェックリスト、今申し上げましたとおり、簡単なチェックリストですよ。そんな、それを押しとどめるためのチェックリストじゃありません。その生活実態を把握するためのチェックリストです。そこは最低していかないと税金の公平感が薄れていくということになります。やはりそれは皆さん執行部のほうで今後、十分協議していただいて、一般財源に負担をかけないような──その全てがそれに当たるとは申しませんよ。しかし、最低限そこはしておかないと、やはり性善説だけでそれを進めていって、よかったよ、得したよといったような声が一般の市民に聞こえてきますと、それはみんな、支出が少ないというふうになればそれにこしたことはないわけですから。きのうおとといの新聞に、夫婦で公的年金で暮らすには2,000万円ためておかないとだめですよなんて出ていましたよ。それはとてもじゃないけど、20万もないぐらいのことですので。やはりそこは最低限のことを各課で連携されて、また財政課のほうも、財政見通しが平成31年度から令和3年度までで7億5,800万円──財政課長、そうですね。億の単位がちょっと間違っていますかね──足りなくなりますよという指標を自分たちでここに大きく出されているわけですから、やはり1円でもそういう無駄遣いといいますか、そこら辺の落としがないように、各課協力していただきたいと思います。  もう一件通告していましたが、これはまた課長のほうに改めて個人的に聞きに行きますので、12時10分となりましたのでこれで終わりたいと思います。どうもありがとうございました。 ◯議長(緒方 重則議員)  以上で、10番 前田 和文議員の一般質問を終わります。  ここで、昼食のため休憩とします。なお、再開を午後1時といたします。                △休  憩△(12時10分)                △再  開△(12時58分) ◯議長(緒方 重則議員)  休憩前に引き続き会議を再開します。  次に、16番 福本 千枝子議員の一般質問を許可します。  福本 千枝子議員。 ◯16番(福本 千枝子議員)   登  壇  それでは、午後の1番になりました。早速一般質問を始めていきますが、本格的な梅雨を迎え、早朝からトラクターの音があちらこちらで響き渡っております。昨年は硫黄山の噴火により稲の作付ができない地区もありましたが、ことしは全面解除となり、農家の方々はほっとされたことでしょう。ただ、水不足の報道もされ、農業の厳しさを感じております。  また、全国的には子どもたちを巻き込む悲惨な事件や高齢者の運転による事故など、後を絶ちません。防ぎようのない事件、事故であります。都会だけの話ではなく、これらの事件後、学校の下校時には通学路に多くの方々が立しょうされております。何か打開策が見出せるのでしょうか。本当に心が痛んでおります。  それでは、元号が令和に変わって記念すべき最初の年の一般質問となりました。よろしくお願いいたします。  今回は、若者世代の定住と交流人口増についてと、新庁舎建設、市営住宅の利用の3点についてお伺いをしてまいります。  まず、1点目の若者世代と交流人口増についてであります。先ほどの質問と重複いたしますが、よろしくお願いをいたします。  現在、全国では人口減少と高齢化が進み、地方の山間部では生活にも支障を来す地方自治体が増えてきております。子どもたちは都会へと流れ、地方の高齢者たちは先祖から引き継いだ田畑を守りながら何とか生活している状況であり、田舎に行くほど田畑は荒れ放題となり、消滅した集落も出てきております。私たちの住むこの伊佐市も例外ではなく、10年後はどうなるのか危機感を覚えます。  そこで、先ほども出ましたけれども、この伊佐市も毎年500人ほど人口減少を続けております。このことは伊佐市に限ったことではありませんが、このことをどのように検証されているのか、人口減少はいたし方ないと思われているのか、増やす手だてを考察中なのか、お伺いをいたします。  1回目の質問といたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  人口減少社会にあって全国的に地方の人口減少が進む中、本市でもなかなかこの流れに歯どめがかからない現状にあると言えます。過疎化に伴う高齢化と非婚化や少子化が相まって人口減少が加速化し、高齢化率は4割を超えまして、構造的にも今後の地域社会システムの維持にさまざまな影響が生じることが予想されます。  本市の人口減少の大きな要因は生産年齢人口の減少であり、年齢別の移動状況を見ますと15歳から24歳の進学や就職による転出が最も多く、その後に地元に戻ってこないことが生産年齢人口の減少に直結していると言えます。  そこで、若者の働く場の確保ということになりますが、一方では製造業や医療、介護、福祉、農業などで雇用する環境はあるものの、なかなか人材を確保することは難しく、県外や国外に求人するなど、労働力不足となっている面もございます。若者が望む仕事と地域にある仕事とのアンマッチをどのように解消していくかが今後の大きな課題であると言えます。  高校を卒業しての就職者の中で地元に就職するパーセンテージが一昨年よりも昨年が上がっているということは明るい兆しではありますが、絶対数的には少ない状態でありますので、この雇用環境を各企業の方々にもお願い申し上げながら定着を図らなければならないというふうに思っています。 ◯16番(福本 千枝子議員)  この人口減少については、先ほどの植松議員に対しての答弁等もありまして、予測されたとおりではないかなと思います。若者がこの地域に残らないというのがやっぱり最大の要因なのかなというふうに感じておりますが、その中で、私は本市の基幹産業であります農業について少しお伺いをしてまいります。  専門ではありませんけれども、伊佐米や金山ネギ、カボチャ、トマト栽培などに若い世代の後継者が頑張っておられ、農業の法人化による規模拡大や、それから家族経営などを見ておりますと私も元気が出てまいります。特に若者世代が農業に取り組んでおられる姿を見ると頼もしい限りであります。今後、伊佐の農業はどうなっていくと思われますか。そして今、どういう農業がよいのかお伺いをいたします。 ◯農政課長(永里 浩信君)  それでは、説明いたします。  伊佐市は耕地面積の7割以上を水田が占めております。県下一の生産量を誇る水稲については、ヒノヒカリ、あきほなみを中心に高品質、良食味の米を生産することでさらにブランド力が高まっており、今後も伊佐の農産物の中心になると考えております。  野菜については、ネギで若手農家の取り組みが増えていますが、カボチャ等のほかの野菜についても、関係機関と連携をとりながら維持、拡大を図っていきます。  畜産については、子牛の価格が依然高値で取引されており、後継者は少しずつ増えております。しかし、親や自身の畜産の経験のないゼロスタートの新規就農者については、牛舎や機械装置などの初期投資に多くの費用が必要であることから、簡単に就農できない状況でございます。  議員が言われるとおり、若い世代の後継者は増えておりますが、作物ごとに考えればそれぞれの課題があります。作物ごとにまたその課題解決を図っております。また、市では引き続き認定農業者を初めとする担い手の育成や、人・農地プランの策定により集落全員参加の合意形成活動を積極的に進め、集落営農や地域の営農の確立を推進した農業を中心とした地域の活性化を図っていきます。  しかし、農地、特に水田を維持していくために多くの労力が必要であり、国は大規模化を推進していますが、伊佐市の現状としましては、大規模農家だけの力で済む問題ではございません。大規模農家でない担い手農家、兼業農家、小規模農家の役割がこれまで以上に必要となると考えております。  現在、農地を守る事業といたしまして、日本型直接支払、先ほどもありましたけど、多面的機能支払交付金、中山間地域等直接支払交付金、環境保全型農業直接支払交付金の三つがあります。三つの事業とも伊佐市は県内でも取り組み面積、交付額とも上位に位置しております。このような事業を継続して水田を守る必要があると考えております。  伊佐市の今後の農業といたしましては、まず、変わる国や県の政策や方針に農家が素早く反応しまして意欲を持てる農業とするために、より早く正確な情報を提供するとともに、伊佐市の農業の方向性を関係機関と協議しながら新規農業者の育成、確保を行うなどの対策に取り組むことが行政としては必要なことだと思っております。  それと、現在、新規農家で一番多いのは水田と根深ネギです。それと、先ほど言いましたように、畜産の場合はやはり初期の投資が要るということで、親がされている方で後継者になっている方が多くいらっしゃいます。  以上でございます。 ◯16番(福本 千枝子議員)  やはり伊佐は米のまちでありまして、水田が7割という回答でありますが、ブランド米として県下で非常に好まれている米どころであると思いますね。そういう中で、一番は水田を守ることと課長が今おっしゃったんですね。その次は担い手育成をすることが大事だということはありましたが、新規就農者に対しては、初期投資が要るのでなかなか難しいのではということをお聞きいたしました。  他の地区から見えて一生懸命みずから学び、頑張ってネギをつくっていらっしゃる方もいらっしゃったんですが、この地で農業で頑張っていこうとしていただいていた若者世帯の方々が結局は去って行く状況もありました。なので、せっかくこの地に来ていただいたので、米づくりだったり、ネギづくりだったりの指導をやはりしていただかないと、いきなり来て、さあネギをつくりましょうというのはなかなか難しいのではないかなというのを少し感じております。私の隣の畑でも新規で一生懸命頑張っておられますけど、いつネギが収穫できるのかなと心配しながら見ているんですけど、やはり羽月にあるドリームファームの山下さんから指導をいただくとか、そこらあたりを一生懸命していただくと若者がこの地で就農ができるのではないかなというのをすごく感じております。  そこでなんですが、その人たちというのは農地は持っていないわけですから、借地で耕作され、今現在活動していらっしゃる方がどれぐらいの規模でされているのか、そして利益が上がっているのかどうか、そこらあたりをお聞かせをください。 ◯農政課長(永里 浩信君)  今ありましたように、若い農家の方はなかなか技術が伴わなかったりして──この前、産地指定野菜の総会がございました。これは若い農家だけじゃございません。JAに出している総会がございまして、そのときに、金額で言いますと反当、10アール当たり37万ぐらいということで私のほうもびっくりして、これで伊佐のネギのほうの振興ができるのかなというふうに思ったところでございましたけど、今言われた羽月の法人の方等にお聞きしますと、まあ言えば収穫量のほうもその分の2倍から3倍というふうにありますので、技術が伴えば十分生活できる金額じゃないかと思います。  それと、今言われましたほ地に関してもですけど、作業に行くときにほ地まで遠いということで、やはり今自分の住んでいらっしゃる周辺のところを求められるものですからなかなかいいほ地に会えないというか、そこを確保できないという現状がございます。JAとか県のほうの指導員の方に一生懸命指導をしていただいているところでございますけど、やはりほ地によって条件等が違って、なかなか、その差が大きいように感じているところでございます。 ◯16番(福本 千枝子議員)
     今、なかなか反収が上がらないということもお聞きし、一生懸命頑張って指導を受ければこの反収も2倍から3倍に上がるのではないかなというのですごく期待感もあるわけですね。利益が上がって、よそから来られた方がここの伊佐の地で頑張ろうということが見えてくれば定住増にもつながると思いますので、ぜひ御指導のほうをよろしくお願いをいたします。何とかバックアップをしてやってください。  今、農業について伺いましたが、農業のほかに若者を呼び込む施策として何があると思われますか。通告が漠然としてこれは何だろうと思われたかもしれませんけれども、今後こういうことで若者を呼び込みたいなどの市長の考えをお聞かせをいただきたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  若い世代を呼び込みたい──それは若い世代に限らないと思うんですが──というよりも、来ていただくためには所得を上げていただかなければ長続きしないわけでありますので、やはりそういう意味では、働く場をいかにして私たちが各企業や団体にお願いして創出できるかということもあると思います。今、林業などが大変活発になっておりますので、そういうようなことをも含めて、農林業、また地場産業等、そういうまず働く場がないことには、呼び込むといっても、仮に観光で来られても、お住みになるわけではないですので、通り過ぎていかれるわけですので、地方交付税等の算定は人口ですので、実際の話はうちのまちが所得的に潤う、あるいは人口的に潤うという、そういうのにはならないわけでありますので、やはり働く場というのが一番大事じゃないかなと思います。そのためには、やはり働く環境、条件というのをそれぞれの会社のほうで引き上げていただくように私どももお願いしなければ、若者に限らず、働く人は比較して有利なほうに行くと思いますので、この辺を企業の方々に理解していただかなければと思います。  ただ、企業の場合も、やはりそれは経営上のことがありますから、私たちが思うようにはいきません。ですけども、やはり企業に対しては、私どもは周辺の防災的なことや、あるいは道路事情的なことや、そういう点に関して市で予算を立てて企業の環境を整えてやるということにはやってきているところであります。 ◯16番(福本 千枝子議員)  市長のおっしゃるとおり、働く場の提供がやっぱり定住につながるのではないかなというのは誰しもが思っているところでありますが、ただ、企業誘致を言いながらもなかなか来てくれる企業もなくて、今、前に進まないわけでありますが、市長、今現在、企業の誘致活動の状況はどのようになっていますか。簡単でいいですのでお知らせください。 ◯企画政策課長(吉加江 光洋君)  新たな企業誘致は難しい状況でありますが、県、NPO主催の企業誘致活動やふるさと会へ積極的に参加しながら、本市出身者が関係する企業を中心に訪問を行い、情報収集を行っているところでございます。  また、既存の市内立地企業に対しましては、随時の訪問や東京、大阪、名古屋など本社訪問を行うことにより、経営状況や近況を把握し、関係機関との連携を行い、補助事業を活用した工場等の増設や環境整備を進め、経営の発展や安定に努めているところでございます。  以上です。 ◯16番(福本 千枝子議員)  今の企業誘致活動を報告していただきました。やはり伊佐市というのは、地でいくと、要するに、高速道路が通っているわけでもなくということで非常に不便だというのはわかるわけですね。流通や交通の便も関係しておりますが、大きな企業誘致は今の状況では確かになかなか難しいと思います。最近の企業誘致を考えてみると、現在のカミチクさんは規模拡大をされて、雇用も生まれていますね。本市も大いに規模拡大に協力し、雇用の生まれる企業としてバックアップをしていかなければなりません。  先ほどから出ていますが、農業と畜産のまち、これが伊佐市ではないかと思っておりますので、やはり魅力ある情報発信をしていただいて、例えばこの伊佐で農業をやりたい、あるいは畜産の仕事をやりたいということからすると、やはり農業あるいは畜産の関係で定住してもらうことが一番いいのではないかなと思いますが、そこらあたりは市長はどのようにお考えでしょうか。 ◯市長(隈元 新君)  農業で定住していただくというのは、農業を行う方にそれなりの覚悟というのが必要だと思います。畜産に関しましてはやはり相当の準備資金が要ると思います、新規に行うとなると。そのことをできるかどうかというのは、やはり国の制度等の補助金を使いましたとしてもかなりのものがあります。ほかの作物の場合は、全く農業の経験のない方はまず農業を学ぶことから始まりますので、それは農業公社の研修生制度がありますからそこで学ぶことはできますけども、今現在言われているような働き方改革とか、そういうことで他のお仕事とお比べになって、そして同じような条件で仕事をしていこうというお考えの場合はまず難しいと私は思っております。これは私も自分で養鶏場を経営していましたので、経験上、やはり経営者となって農業をやっていくとなれば相当の覚悟が必要ですので、その覚悟のある方をそんなにたくさん私どもが定着いただくかというのは厳しいものがあります。  ですので、今、畜産を見ていた場合に、御両親はなさっていないんですけども、祖父母が1頭、2頭飼いの畜産をやっていたという方の孫さんに当たる方、こういう方々がやはりちらほら出てきています。その方々が農業大学校の畜産あるいは園芸のほうに行かれますので、そういう方々にこちらのほうに帰ってきていただくときに──すぐには帰ってこれませんけど。やはりよその御飯を食べて修行してですから数年はかかりますけど──老朽化したそういう祖父母の畜舎を改築するなりするのにどういうような支援ができるかとか、少しそういうかかわりがなければ、全く農業に素人の方を人口を増やす目的で招くというのはやはり非常に難しい点があります。  カミチクの場合は、たまたま県がかつての乳牛を飼っていました育成牧場をとにかく譲渡したかったわけでありますので、ちょうどその譲渡するのにカミチクさんが公募されて、鹿児島銀行が投資をしてというような、こういう流れがありましたので、こういうのは非常に特別なケースだというふうに思います。私どもが農業を中心にしてここへと考えた場合は、まずやはりこの農地をいかにして保全していくかということを先に考えながら耕畜連携の農業というのを進めていく、あるいはネギと水田とカボチャで複合的な経営を進めていくということを地道に続けていくことかなというふうに考えております。 ◯16番(福本 千枝子議員)  確かに基盤がないと農業も難しいというのが実感であります。ただ、若者世代がこの伊佐市に定住するには、今の状況を聞いていますと大変厳しい状況ではありますけれども、畜産を含めた農業後継者や現在ある地場産業の規模拡大等でこの伊佐市にとどまることができるよう、これからも企業訪問には努力をしていただきたいと思います。  私は時々、隣のさつま町に行くんですけれども、あそこは有名な日特工場があって、そのほかに工業団地がありいろいろの企業が入っていて、道路を通るときにすごく活気があるように見えました。また、物産館のちくりん館に行きますと多くのお客さんがあり、野菜の生産者や、それから総菜も次から次へと入れて持ってこられるんですね。売れたら運び、売れたら運びということで、さつま町は頑張りの度合いが違うねと思いながら帰ってくるんですが、地区外からのお客さんも非常にあり、伊佐市とは違う活気があるのかなというのを感じております。  ただいま定住人口が増えるということは至難のわざでありますが、今後はこの交流人口を増やす手だてがやはり必要なのではないかなというふうに思います。定住人口増は増で進めながら、やはり今後は交流人口も増やすことも大事なことではないかな、活気ある伊佐市になるのではないかなというふうに思っております。  そこで伺いますが、私はこれまで伊佐市の観光の目玉は曽木の滝と捉え、曽木の滝観光を何回となく質問をしてまいりました。その中で遊べて長く滞在ができる曽木の滝を提案してまいりましたが、やはり曽木の滝は自然を大事にという市長の考えは、先ほどもありましたので変わりませんね。既に公園内の自販機も撤去されています。撤去された理由はわかりませんが、お店に入って購入できるんでしょうけれども、観光客にとって不便な状況になります。観光の夏シーズンを迎えます。これも自然と捉えていいのでしょうか。このことを市長はどのように捉えていらっしゃいますか。まずそれをお伺いいたしますね。  それと、曽木の滝ばかりに私は目が向いていたんですけれども、交流人口を増やすために、発想の転換期に来ているのではないかな、やはり若者世代が遊べる交流観光づくりが必要なのではないかと考えます。現在、地域おこし協力隊も採用されて活動されております。布計小跡でのテントサウナを体験されている若者たちの活動がテレビで流されておりましたけれども、これもやはり協力隊の提案だと思っておりますが、また、大口南中跡のe-Gaなんちゅうで竹木工といいますか、竹や木を切って、それに漆を塗って一生懸命頑張って製作されているのが報道されておりました。わあすごいなと思いましたが、これも協力隊の活動がだんだんと動き始めているなということで私も大変期待をしているところであります。そういうことで、この協力隊の活動の中で、交流人口増に向けての発想とか提案等はありませんでしょうか。  この2点についてお伺いいたします。 ◯伊佐PR課長(西 直樹君)  まず、最初のお尋ねでございました、それについて説明をいたします。  自動販売機の撤去についてのお尋ねがございました。これにつきましては、株式会社セルビス様のほうで店舗借り上げをされている土地に設置された自動販売機の撤去ということでございました。私どもが確認いたしましたところ、空き缶とかペットボトルのポイ捨てというんでしょうか、捨ててあるものが非常に多く見られたと。定期的に空き缶拾いなどをされて対応されてきましたがなかなか減らない状況があったということで、ごみを捨てることにつながる自動販売機については撤去をし、店舗の中で買っていただくというようなことでされたというふうに伺っております。先日、話をいたしまして、自動販売機があった場所につきましては、飲み物は店舗の中で買えますというような表示をしてくださいということでお願いしてございます。 ◯企画政策課長(吉加江 光洋君)  地域おこし協力隊の件につきまして説明させてください。  地域おこし協力隊は、昨年度から3人、本年度から2人の計5人が活動中であります。おのおのの視点で研究や取り組みを今進めているところでございます。若者の交流人口増について言えば、アウトドアによるツーリズム開発やキャンプ場の利用形態についての研究、その受け皿としましてリノベーションによる交流の場づくりの研究などに取り組んでおり、具体的な例では、先ほどもありましたように、テントサウナイベントやリノベーションワークショップ、それからみそ玉ワークショップなどを実施しているところでございます。  また、市民グループが実施するマルシェイベントなど、新たな取り組みへの協力も行っているところでありまして、SNS等を活用した隊員の情報発信等は非常に有効な観光手段でもありますので、今、それについて進めている状況でございますので、よろしくお願いしたいと思います。  以上です。 ◯16番(福本 千枝子議員)  自販機は、ここ最近、非常に気温もどんどん、去年も夏は酷暑と言われる中で、多分、観光客は夏も多いんですけれども、なかなか、お店にまで行って買うという習慣が今は余りないので、自販機があればそこで買って飲む、買ってバスに乗るというのが習慣だと思います。一般の人たちも行って、あそこに自販機があるというのが今までは常習化されていたので、自販機が観光地になくなるというのも非常に気になるところなんですね。なので、もう一回これは検討ができないでしょうかね。観光客の皆さんが来られると非常に不便を感じます。ぜひまたお願いをされてみてください。これは、例えばセルビスさんじゃなければ取りつけられないんでしょうか。それとも一般の方々が曽木の滝の一角を借りてつけられるということもできるんでしょうか。それもお聞かせをいただきたいと思います。  それから、地域協力隊の活動なんですが、私は非常に期待しているんですね。なので、さっき言われたSNSで情報発信をしていただくと、伊佐市ってこんなところなんだなというのが、要は情報発信なので、こういうことで交流人口が増えることも期待しているんですが、このことについて、もう一回お聞きをしたいと思います。 ◯伊佐PR課長(西 直樹君)  説明いたします。  自動販売機につきましては、どこに設置されるのか、誰がするのかというところがまず課題になると思います。行政のほうで自動販売機を設置するということはなかなか難しゅうございますし、ましてや曽木の滝の公園内に自動販売機を設置したいという方がおられない限りは現状のままかなと思っております。  以上でございます。 ◯16番(福本 千枝子議員)  じゃ、誰かおられたらできるということも可能なんですね、今の答弁では。 ◯伊佐PR課長(西 直樹君)  自動販売機について、設置してはいけないという条項はございませんので、もしそういう方がおられたら、私どもに占有許可に関する申請が上がることになります。全体的な公園の使い方、あり方なども踏まえて、そこは今後検討になるというふうに思います。 ◯16番(福本 千枝子議員)  ありがとうございました。  私、今度は交流人口に入っているんですが、今、若者世代は車でのオートキャンプ場を非常に活用しているわけですが、先ほど前田議員からも若者世代の観光をどうするのかとありましたが、ホテルを使わず、車からテントを張り、近くに海辺があれば貝殻拾いをしながら、山であれば芝生の上で遊び、夜はバーベキュー、朝はお鍋で御飯を炊き、昼はカレーづくりといったぐあいにキャンプを楽しんでおりますが、これだったら経費もかからないわけですね。  こんな施設が伊佐市にあれば、多くの若者家族、あるいは中高年、あるいはバイクでのツーリングなどに利用できるのではと考えております。最小限必要なものというのは、電気が来ないといけませんので、まず電気が要るんですね。トイレが要ります。簡単な炊事棟、そして近場に温泉があれば最高だと思いますが、そこで提案なんですけれども、日本一と言われるカヌー競技場ができました。いよいよ高校総体、来年は国体を迎えます。その後の利用をどう考えておられるのか。カヌー競技者の合宿と思いますが、それと同時に、オートキャンプ場として活用できないものか、お伺いいたします。 ◯市長(隈元 新君)  オートキャンプ場として活用できるかどうかというのは検討する余地はあると思いますけども、今のところはやはりカヌー、あるいはボート、そういうことを中心とした使い方になりますので、さまざまな野外活動をなさる一般論としてのオートキャンプ場としての売り出しができるかどうかは、ちょっと今のところはお答えするのは難しいと思います。  ただ、それにかわるところは、今の市内であったら十曽がそれに向いておりますし、あるいは高熊温泉の駐車場奥のほうも実績を上げて牛尾コミュニティの一つの活動になっておりますし、行政が全てを準備して、そしていらっしゃいというふうに待つのがオートキャンプ場ではないと思っております。今の若い方々の考え方は、地域おこし協力隊が一番いい例ですけども、自分たちで考えて、自分たちの楽しみ方を見つけるという。だから、私も議員さんと同世代ですけども、私たちの世代の思考回路と今の30歳、40歳、若い方々の思考回路は全く違うと僕は思います。そこに私たちが気づかなければ、観光といえばこういうパターン、交流といえばこういうパターンというようなのがどうしてもいつまでも抜け切らないのじゃないかなと思っています。  それをわかりやすい例えで言うのに、私はこういうことを今使っています。私たちの世代は既製服の世代です。今の世代は注文服、オーダーメードの世代だというふうに私は思います。ですので、やはり今までの発想から転換して私たちが若かったらどうするかというようなことを考えて、最低限の危険を防止するだけのことにとどめておき、あとは自由な発想でお使いいただくという、そういうことがこれからの交流といいますか、このまちを訪れて通過していく、そういう方々にとって私たちが最低限準備することではないかなと思っています。 ◯16番(福本 千枝子議員)  先ほど今は私たちの世代と違うとおっしゃったんですけれども、私は今回のオートキャンプ場に関しては若い世代の皆さんからの声を聞きながら今質問しているわけですが、行政が何もかもお膳立てをしなさいということではないわけでありまして、さっき言いました十曽もとてもすてきな場所で、要は、あそこの芝のところに車がとめられてテントを張れるとか、そういう簡単なのでいいわけで、ただ、お風呂も高熊温泉に行けばあるよねと思いながら質問しているところであります。楠本公園だったり、伊佐市内には見てみますといっぱいあります。それと、曽木の滝の対岸にもともとのオートキャンプ場というところもあって、あそこももったいないなと思いながら見ているわけですが、芝もすごいきれいで、管理も非常にされております。行政はかかわりませんよというのではなくて、さっき言われた協力隊の方々とかいろんな方々の協力を得ながら、そういうところも伊佐市にはあるんですよという情報発信を行政に少しお手伝いをしていただくとまた何かみんなで頑張ろうよということも出てくるのではないかなと思いましたので今回は質問してきたわけです。  県内でもいっぱいあるんですけれども、一番いいのは、指宿休暇村にあるエコキャンプ場は前が海だそうですので、子どもたちは海で遊んで、近くに温泉があって、そして炊事棟があってということで非常に安心安全な場所もあります。熊本の南阿蘇なんかも非常に完備ができておりまして、そこでバーベキューの申し込みをすると、バーベキューセットとか、そういうのも全て業者さんが準備をしてくれるそうですので、こういうことでするとやっぱり地元の業者さんも潤うのではないかなと私は思っているわけですね。その南阿蘇なんかは、5月の連休には半年ぐらい前から申し込んでおかないとあきがないというような状況で、非常に人気の場所であります。  カヌー競技場の利用については、この前、リバースポーツで活性化ということで話し合いをされたようなんですね。カヌーはカヌーの合宿で、そしてあそこでオートキャンプができたらいいのかなというのも思っているわけです。そうすると、カヌーをする人、あるいはオートキャンプをしながらその人たちを見るとか、そういうことで人々が行き交えばいいのではないかなというのを非常に思っているところです。  以前、埼玉のカヌー場を議会で1回、見学したことがありました。国体が終わって何年か過ぎておりましたが、艇庫はそのままあったんですが、周りが非常に草ぼうぼうでほとんど使われていない状況を目の当たりにしているものですから、ぜひおくれをとらないように、できるだけ人々が通うような、そういう交流人口にしていただきたいなということで要望しておきます。お願いいたします。  それでは、時間も余りありませんので2問目に入ります。今、市民の一番の関心である新庁舎建設についてお伺いいたします。  これまで多くの議員から質問がありました。今回、伊佐市新庁舎建設基本構想の概要版ができて、市民にも配布されましたね。市民からは、建設費の総事業費40億円は高過ぎる、人口減少を続ける中で大きな庁舎は必要ないのではないかと、こう聞こえてきたわけですね。私は市民の皆さんには実施設計ができる段階で変わってくるのではないですかというふうにお答えはしているんですけれども、私たち議員仲間で研修した施設は、人口規模は似たようなところでもあったんですが、25億から30億を超えるぐらいの庁舎建設であったわけです。これを見てから当局に質問したときに、類似団体の研修をするとおっしゃったんですね。行かれたのか、研修された結果がこの最初の公表と一緒なのか、今後、実施設計で建設費が下がってくると思われるのか、ことしの10月から消費税も上がってまいりますが、このことも考慮しての建設費と思いますが、この40億というのは変わらないでそのままなのか、そこらあたりをお聞かせください。 ◯財政課長(冨満 庸彦君)  それでは、説明いたします。  まず、研修のことについてですけれども、この前、研修いたしますと言ったのは、これからの基本計画に向けての研修でございます。  今、基本構想でお示ししております建築費の見込みにつきましては、庁舎建設を行った他自治体の工事費等をもとに平方メートル当たりの単価を算出した上で、それに想定しております延べ床面積を乗じたものであります。そのため、実際の事業費につきましては、これから具体的に検討を始める基本計画及び基本設計により積算可能になっていくと考えております。基本構想でお示ししたのはあくまでも他自治体を参考とした目安となる額と考えていただければと思います。  以上です。 ◯16番(福本 千枝子議員)  ぜひ研修して、余りコストの上がらない施設にしていただければと、市民の皆様方もそのように思っていらっしゃるので。  そこで、建設地については中央公園のあたりとされたわけで、近くにふれあいセンターが隣接しています。基本構想はふれあいセンターと複合利用とすると書いてあったんですね。新庁舎とふれセンを、渡り廊下と言うんでしょうか、つなぎますと、会議室は多目的ホールも使えますし、今、伊佐PR課が入っていらっしゃるあのお部屋も会議室にうまく利用できるのではないかなということも思っているわけですね。だから、既存の施設と融合すれば4階まで行かなくていいのではないかな、3階までで済むのではないかなと思いますが、それでも床面積は足りませんかね。今後のスケジュールの中で検討されないのでしょうか。先ほど検討しますとおっしゃったんですが、市長はこれまで新庁舎建設については検討委員会の意見として答弁されてきておりますが、このことで市長の見解をお聞きをしたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  これから基本計画をつくる上でいろんな方々の御意見等をお聞きするわけでございますので、そういう中で、ふれあいセンターとの関連をどうするかとか、上に高く伸ばすのか、横に広げるのか、そういうようないろんな御意見あるいは御議論というのがあろうかと思います。  一言で言えば、機能性の高い庁舎にするという、その一言に尽きると思います。車椅子の方々、あるいは高齢の方々、そういう方々が短い動線、短い時間で動けて、体が楽なスペースでという、要するに、市民の皆様方にとって機能性の高いということがキーポイントだなというふうに思っています。 ◯16番(福本 千枝子議員)  市長の答弁としては、機能性の高い庁舎ということで今後も検討されていくと思いますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。  それでは、最後に、市営住宅の利用についてお伺いいたします。  山野に建設されているこっがら団地は空き家が多いと聞きました。現在の利用状況はどうなっていますか。空き家となっている要因は何だと思われますか。市民からは家賃いわゆる使用料が高いとの声があります。ここの住宅は伊佐市特定公共賃貸住宅としてある程度、所得の高い方々のために建設されたと思っておりますが、建設から20年を経過いたしております。家賃である使用料を改正し、利用しやすい住宅にすべきと思いますが、いかがでしょうか。 ◯建設課長(井上 修君)  まず、現在の利用状況について御説明いたします。こっがら団地は家族用が20戸、単身用が12戸、全個数で32戸の入居が可能であります。平成30年度末での入居状況は、家族用が2世帯入居、入居率で10%です。単身用が5世帯入居で入居率が42%になります。団地全体で7世帯入居で、入居率が22%となっています。  要因としましては、減少し始めた平成23年、24年度あたりから中堅所得者向けの間取り、設備、家賃設定を持った民間賃貸住宅が市中心部に台頭してきたことが大きな原因ではないかというふうに推察しているところであります。  使用料、家賃についてですが、現在のこっがら団地の家賃は中堅所得者等向けの設定で、家族用が月額4万4,000円に、ほか駐車場代が1台当たり700円の2台分の1,400円、合計で4万5,400円が家賃となります。一方、民間賃貸住宅は新築で5万円超ですが、市街地に立地しているため保育園や学校、病院、買い物などの利便性が高く、多少家賃が高く間取りが狭くても若い年代層は特に後者を選択する傾向にあります。これらの立地条件が当団地が敬遠されている一因になっていると推察しております。  使用料の改正についてですが、こっがら団地は平成9年、10年に特定公共賃貸住宅建設事業にて建設されており、入居者の収入基準として市営住宅条例等で月15万8,000円以上を定め、その基準を遵守してきたため近年の入居率の低下に至ったものと考えております。中堅所得者層は賃貸住宅の選択に際し家賃よりも居住性や利便性を優先するようであり、こっがら団地については、特定公共賃貸住宅の制限下では抜本的な空き家解消には至らないと考えております。  そこで、今後は当団地の空き家解消対策として家族用5棟のうち空き家である3棟12戸の特定公共賃貸住宅の用途を廃止し、公営住宅に変更する手法を検討しています。これは所得制限を低くし低所得者層への入居を広く促すものであり、今後早急に検討していく必要があると考えております。しかしながら、現在、2世帯入居しておられますので、その方たちの理解というか、協議が必要になると思いますので、早々にはそういうのはできないと考えておりますので、そういうことを考えながら検討していきたいと思っております。  以上です。 ◯16番(福本 千枝子議員)  ありがとうございました。先ほども説明がありましたけれども、今、入居率が非常に悪いということで、家賃を考えた場合に、市の郊外にある民間の新しいアパートなりマンション等と余り変わらないけれども、病院等、あるいは保育園、学校等のいろんな問題でなかなか入り手がおられないということで理解ができたんですね。  この前、小水流団地はどれぐらいなのかなとお聞きしますと、単身であったら1万6,800円、それから世帯用が2万5,000円なんですね。これらを見てみますと、こっがら団地は非常に高うございます。入るとすればやっぱり小水流団地に入ると思いますが、なかなか、便利が悪いのでどうしてもまちの中心に行くというのが現状だと思います。  それと、空き家ももちろんなんですけれども、住宅を閉め切ったままにしておくと建具だったり、畳だったりが非常に劣化してきます。だから、風を通さないでこのままで置きますと今度はまた修繕料がかかるのではないかなと非常に危惧しているわけですが、「市長は、特定公共賃貸住宅の入居者の居住の安定を図るため、当該特定公共賃貸住宅の管理開始後20年間を限度として、家賃の減額を行うことができる」と条例でありますので、ぜひ検討していただいて、できるだけ多くの方々がこっがら団地を利用できるように、そしてまた収入が少しでも入るように努力をしていただきたいとして要望で終わりますが、最後に市長の見解をお聞きします。 ◯市長(隈元 新君)  先ほど課長が答弁いたしましたが、私どもも内部でそれは打ち合わせていることで、実際言いまして、私は近くに住んでおりますので、数年前からいつも車の台数を数えておりました。平成23年、24年、25年、26年と経過するに従って、危機感は誰よりも私は持っておりました。ただ、制度上のことがありましてやはりすぐに手をつけられない点がございました。  他の自治体にもお聞きしながら、利用度が高まるような方策に向けて、先ほどの課長の答弁に沿ったような形で進めてまいりたいと思います。 ◯16番(福本 千枝子議員)  ありがとうございました。終わります。 ◯議長(緒方 重則議員)  以上で、16番 福本 千枝子議員の一般質問を終わります。  ここで、しばらく休憩します。休憩時間を5分程度とします。                △休  憩△(13時53分)                △再  開△(13時58分) ◯議長(緒方 重則議員)  休憩前に引き続き会議を再開します。  次に、11番 畑中 香子議員の一般質問を許可します。  畑中 香子議員。 ◯11番(畑中 香子議員)   登  壇
     日本共産党を代表して一般質問を行います。当局の明快なる答弁をお願いいたします。  1問目の質問は、高齢者が安心して住み続けられるまちづくりについてです。  東京池袋で起きた事故など、高齢者による交通事故が多発する中で、高齢を理由に運転免許証を返納する方が増える一方、本市などでは、地域的な事情から、高齢になっても車を運転しなければならない問題があります。市内に住む高齢者の多くがこのようなニュースを見て、本当に免許証を返納したい、子どもからもそのように言われるが、車がなければ買い物にも行けなくなり、生活がままならない、返納はできないと言われる方は多くおられます。本市のように広い土地に点在している地域では、車がなければ病院、買い物その他、大変不便になり、暮らしていけない状況があります。子どもさんなどが都会に住んでおられる場合は子どもさんなどを頼って市外に出ていかれる、都会で暮らすというケースが増えていると思いますが、このようなケースが現状でどのくらいあるのでしょうか。どのような傾向にあるか、現状を伺って、1回目の質問といたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  御質問の件でございますけども、高齢者で運転免許証を返納された方の転出理由、原因につきましては調査しておりませんので、詳しいことはわからない状態でございます。 ◯11番(畑中 香子議員)  調査をされていないということなんですが、実際に私の家の隣の方々も、その隣の方々も、車の免許証は返納されまして子どもさんのところに行かれているんです。そのようなケースがたくさんあると思っております。高齢になったら暮らすことができない、そんなまちではいけないと思います。そういうことではますますまちが寂れていってしまうのではないでしょうか。高齢になっても安心して暮らすことができるよう、交通網の充実が最重要課題となっているのではないでしょうか。  現在、市内バス、タクシー券、乗り合いタクシーの施策があります。乗り合いタクシーにつきましては、デマンド交通の導入について、平成20年9月議会で質問をいたしたことがあります。当時は補助制度があるのではないですか、導入を検討してはどうかと伺ったわけですけれども、水野課長だったと思いますけれども、一蹴されたわけですよね。本市の現状と合わないというようなことだったと思うんですが。  当時、合併前に旧菱刈町で走っていた巡回バスを取り入れた場合は幾らぐらいかかるものかと聞きましたところ、そのときで1,500万からかかるというふうに回答されております。その後、乗り合いタクシーは導入されております。この乗り合いタクシーの利用状況について、決算では平成27年度が年間6,595人、平成28年度が年間6,538人、29年度が年間6,214人の利用となっていますが、この利用状況をどのように分析しておられるでしょうか。  また、制度があるのを御存じないと言われる方もたくさんおられるのではないでしょうか。ある地区の民生委員さんが、制度を知らない方がまだまだたくさんおられる、制度を周知してほしいとお話をされておりました。利用状況とあわせて、周知方法についても伺いたいと思います。 ◯企画政策課長(吉加江 光洋君)  説明いたします。  利用状況については、今、畑中議員が言われたとおりでございますので、それにつきましてはやはり以前とするとかなり伸びてきている、増加傾向にあると。しかも65歳以上及び75歳以上の人口を平成29年度と平成30年度でそれぞれ比較すると、人口減少の中においても利用者は増加傾向にあるというふうに判断しているところでございます。  また、認知度が低いのではないかということで、周知方法ということでございました。今、民生委員の方からと言われましたのでちょっと私も迷うところもございますけど、周知方法としては、現在、民生委員や介護関係者への説明や、公共施設と警察署の窓口に乗り合いタクシーや市内バス等の運行情報や公共交通関係の連絡先等を掲載した時刻表を配置しておりまして、近年においては、利用状況でもわかるように、乗り合いタクシーの利用方法は定着しつつあると判断しております。  また、高齢者の移動手段としましてより利便性を高めるために、乗り合いタクシーや高齢者福祉タクシー利用券、それから市内バス等の情報を一緒に市報等で改めて周知してまいりたいと思っております。  さらに、人口減少と、路線や地域ごとの利用状況や生活環境──店舗、病院ですね──も勘案しながら、まちづくりの観点でのより効果的な周知の方法も今後検討していきたいというふうに考えております。  以上です。 ◯11番(畑中 香子議員)  乗り合いタクシーは、先ほどおっしゃっていますけども、便数も多くて、運賃も安いということもありまして便利な面がありまして、増加傾向にあるというふうに分析もしておられます。急な用事のときに使えないという問題があるというふうに伺ったこともありますけれども、そういう使い勝手が少しちょっとどうかなというところもあると思います。この点についてだけなんですが、前日の予約がなくても、急な場合でも、便があればですけれども、乗り合いタクシーを利用できるように、柔軟な対応を事業者にお願いするとか、こういうことが検討ができないか、1回伺ってみたいと思います。 ◯企画政策課長(吉加江 光洋君)  急な用事でということでございますが、まず、現在の利用方法を御説明したいと思います。  タクシーを利用したデマンド交通ですので、あらかじめ決まった運行区域の中で、幹線系統のバス──大口宮之城線、県際特急バス、それから栗野吉松線に接続されるように運行時刻が設定されております。利用者は希望する路線の運行時刻と乗車場所を前日の17時までに区域担当のタクシー事業者──伊佐交通と下小薗タクシーですね──に予約をします。キャンセルは朝7時までで、帰りの便の時刻変更は乗車30分までであれば変更が可能となっております。タクシー事業者2社で一般のタクシー車両との兼務で実施されており、事前に予約を受け付けることで適切な配車管理が可能となるシステム運行につながっております。急な用事等の場合、予約運行ができなくなり乗り合いタクシーの配車が困難となることから、通常のタクシーの利用をお願いしたいというふうに考えておりますが、今言われたように、できるだけの柔軟性を持って今後も協議はしていきたいというふうに考えております。 ◯11番(畑中 香子議員)  少しでも利便性が上がるようにお願いしたいと思います。  菱刈にお住まいの方々はこの乗り合いタクシーがありますけれども、知っておられる方でも、以前は町民バス、巡回バスがあって助かっていた、今は大変不便になったとおっしゃる方がおられます。巡回バス、以前の町民バスを走らせてほしいというお声を聞くわけですけれども、巡回バスの導入というのは検討はできないでしょうか。事業費について試算をされたことがあれば、その内容をお知らせください。平成20年の9月議会では500万から1,500万ぐらいかかるためちょっと考えられないというようなことだったんですが、試算されていないでしょうか。 ◯市長(隈元 新君)  試算は正式にはしておりません。また、導入するかどうかという検討というのもまだ今まではやっておりません。今の制度をより現実に合ったようにするようにという改善を加えるような検討はしておりますが、以前のような形に戻すということはまだ検討しておりません。 ◯11番(畑中 香子議員)  乗り合いタクシーは現在、永池楠原線から高塚線まで16路線で運行されております。乗り合いタクシーの運行のない地域は山野線から羽月田代線まで市内バス6路線が運行されています。インターネットで見ると地図がありまして、よく補完されているなというふうには思うんですが、やはりメリット、デメリットがそれぞれあると思うんですね。乗り合いタクシーが月曜日から土曜日まで運行されていて、100円から200円程度で主要なバス停まで行くことができるのに対して、市内バスが火、水、木のみであるところ、それから月、金のみのところなど、ばらばら。運賃も、75歳以上の割引があるということですけれども、75歳以下であれば500円近くかかるところもあります。乗りかえなどでも運賃はかさんでいくこともあるわけですね。  これを本当に利便性を高める検討というところで、ほかのまちのことも研究してみられたらというふうに、私も見てみたんですけれども、大分市などでは、65歳以上の高齢者に対しまして、市内のどこまで行っても100円となるように路線バスの運賃を助成をしているということがあったり、鹿児島市などは路線バスの利用料の3分の2を助成するとか、出水市はふれあいバス、姶良市がふるさとバス、霧島市もふれあいバスとそれぞれ巡回バスがありまして、デマンド交通と複合して利用できるようになっているようです。本市のほうが進んでいる部分もあるかと思うんですけれども、いろいろメリット、デメリットはあると思うんですが、これはやっぱり今の状況からして、高齢者の事故が多発していると報道がいっぱいあったりして、免許証をというお話が出てくるとやっぱり皆さん不安に思いますので、本当に考えていかなければならないところに来ているんじゃないかなと思うわけです。  本市でも、これまでの交通網に加えて、これを補完するという検討を加えてほしいということで提案もしていきたいと思うんですが、高齢者福祉として路線バス、市内バスの運賃を助成する、例えばワンコインで済む施策とか、巡回バスの事業も導入して、要するに複合利用できるように検討を加えていっていただけないかと思うわけです。先ほど巡回バスはまだ検討も全然されていないということだったんですけれども、こういうことを検討に加えていただけるかどうか、お伺いしたいと思います。 ◯企画政策課長(吉加江 光洋君)  現在、市内の公共交通の効率的で持続可能な交通体系維持等については年間3回、地域公共交通活性化協議会を開催しているところでございます。そこに今のようなことを少しまとめて、できることを考えていきたいとは思いますが、今後は庁舎建設や公共施設等の管理や再編の状況、それから路線によっては人口減少等の要因と思われる利用者の減少が見られることから、生活インフラの縮小等を踏まえて、まちづくりの視点で公共交通の再編を検討していく必要があると考えております。  また、今後、5Gの時代に即した有利な補助事業等が新設される可能性もありますので、国の動向を見ながら、地域の実情に即した効率的な再編検討の中で利便性向上についても検討してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◯11番(畑中 香子議員)  検討していただけるということですので期待したいと思うんですが、私自身、この間のニュースを見ていまして高齢になったときどうなるかなと心配になるんですが、車がない生活となればと考えますと、本当に私も公共交通機関の少ないところに住んでいますので大変不安なんですよね。生活していけるのだろうかと思うわけです。  市長は今、運転されているかと思うんですが、高齢になられて運転免許証を返納することになったらというようなことを想像されるでしょうかと市長のほうに1回お伺いしてみたいんですね。御自身がどのように暮らされることを想定されているかとか、この現状で車がなくても不便なく安心して生活していかれる状況であると御自身はお考えなのかどうか、お伺いしたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  私は免許返納いたしましても今の日常と変わらない生活ができるというふうに思っております。理由は幾つかありますけども、まず、今のような忙しい日々にならないわけですのでゆっくりとした24時間を過ごすことができます。もう一つは、向こう3軒両隣ということになるんですけども、私自身、市長をやめましたら自治会の活動の中心になっていこうと思っているんですけども、自治会で助け合う仕組みで病院の送り迎えをするとか、そういうことが簡単にできるかどうかは別にしまして、個人同士の話し合いであればお互い助け合うことができると思いますので、私は今と変わらない、ただ時間がゆっくり流れるだけということで、日常生活にはほぼ困らないというふうに思っています。 ◯11番(畑中 香子議員)  24時間ゆっくりと過ごすことができることが想像おできになるということはうらやましいなというふうに思います。私自身などはそんなときが来るんだろうかというふうに思うわけなんですけれども、参考ですけれども、大分市のワンコインバスの費用としては年間3億800万程度かかっているとのことです。市内のどこに住んでいても高齢になっても住み続けられるまちでなければならないと思います。今のデマンド交通、乗り合いタクシーはいい制度ですけれども、このデマンド交通とコミュニティバスなどを複合的に使えるよう、改めて検討してくださるようにもう一度お願いしておきたいと思います。充実させていっていただけますよう強く要望して、終わりたいと思います。  2問目の質問に移りたいというふうに思います。庁舎建設についてです。  市長は昨年の12月議会で菱刈は支所としても残さないと答弁をされまして、その後、議会では残すということも残さないということも何も発言はされておられないわけですが、年度初めの菱刈地区の行政説明会で、合併時の議長をされていた方から協定書の内容について正面から確認をされて「心配しないでください。5年やそこらで廃止するということはありません」と答えられたというふうにお聞きをしたわけですけれども、菱刈支所を当面残すことを示唆する回答ではなかったかと、多くの市民の方がそのように思われたということです。その後、大口地区の行政説明会では何も菱刈庁舎の規模のこと等については触れておられないそうですが、菱刈で言われたこのことについての御説明をお願いしたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  庁舎問題の前に、先ほどの質問で誤解がないようにしていただきたいんですけど、私がゆっくりとした生活をしてというふうに誤解を受けるといけませんので、あくまでもやはり自治会での活動、もっと言わせてもらえば、コミュニティの中をいかにしてお互い助け合うようにするかということでそういうような暮らしができるという意味ですから。私が個人的にゆっくり過ごすということが誤解されるのは非常に困りますので。  畑中議員の御質問というのは、最後は一方的に自分の考えを強調して終わられます。先ほどの免許の問題にしましても、実際は交通弱者だけで都会の息子さんのところに行かれるわけじゃありません。やはり御家庭のいろんな事情があったり、御健康のいろんな事情があって、そしてこちらを離れていかれます。ですけども、最終的には交通弱者だから向こうに行くんだねというようなぐあいに御質問をお締めになりますので。議会というのは議論をするところだと私は思っているんです、特に一般質問は。ですけど、私たちはどうしても議員さんのペースでお答えせざるを得ない、必要以上のことは私どものほうから御質問も原則としてはできないという、こういうところでの議論でございますので、そこのところは十分勘案して御質問や、あるいは議論をしていただければと思います。  さて、この菱刈庁舎の問題について、大口のほうでは同じような説明をしていないというのは、これは質問が出ないわけですから、だから私としては必要以上のことはお話ししていないというふうにお考えいただければと思います。  行政説明会で菱刈のほうで御説明しましたのは、一言で言って、支所というふうな言葉が意味する限定された意味があります。それは、やはり議会というこの場ではなかなか使いづらいんです。「あなたは支所を残すと言ったよね」と決めつけられます。そういうような議論になります。ですけど、一般の社会の中に出て市民の方々と意見交換する中では、例え話や、比喩的な話や、あるいは支所という言葉もイージーに使わせていただくことができます。そのほうが質問なさっている方にはわかりやすいんです。そして、後で必ずしもそれが未来永劫残るんじゃないですよ、しばらくの間、御不便をかけないために支所というような形になるんでしょうねというような、こういうお答えをそういう現場ではさせてもらっています。  ですけど、議会の場合ではそこをやはり私はある程度仕分けて、必要以上に「支所を残します」という言葉を使ってきていないわけであります。ですけど、現実の市民の皆様方の生活の中ではいきなりなくなるということはあってはならないわけですので、それをどういうふうにしてしばらく続けながら、さらに続けるのか、あるいはどういうふうに修正していくのかということは時とともにやはり住民の皆様方とお話し合いをして、あるべき姿でどの程度いくかということ、そういう意味での、支所的な形でしばらくは残すことになりますよというふうなお答えの仕方、お話の仕方をしたことはそのとおりでございます。 ◯11番(畑中 香子議員)  市長は今、支所的な形でしばらくは残しますよと言われたんですが、一方的に強調して終わるというふうに言われますので1回確認したいんですが、その支所的な形とおっしゃいますところが、住民説明会等でおっしゃるのと議会のほうとでどのように違うのかと。私たちも支所としての機能とか、総合支所とか、そういう言葉は一応知っていますので、支所的な形、そこのところをどういう意味でおっしゃるのか、もう一回お願いします。 ◯市長(隈元 新君)  いわゆる支所的なというのは支所的なですよね。支所と限定していないわけですから。だから、普通、支所と言った場合はやはり総合支所的なイメージをお持ちになると思います。また、議会では「支所」という言葉を使ったら、それは総合的な支所かなというふうにお考えになると思います。ですけど、一般の方々は、私が「支所」と使った場合、それを総合的な支所というふうに必ずしも考えられる人たちばかりではございません。そういう意味でございます。 ◯11番(畑中 香子議員)  窓口業務、例えば住民票をとるとか、戸籍をとるとか、そういうことを想定して支所の機能というふうに考えられる住民の方々もいらっしゃるんですけれども、支所というとやはり菱刈庁舎を残すのかどうかというところで普通は考えられると思いますので、市長がおっしゃることは、残すと言われたというふうに考える方もいるし、残さないというふうに答えられたというふうにとる場合も今のところはあると思うんですよね。菱刈の方の思いが強かったので、そのときの行政説明会の勢いに押されて市長はそのようにその場では言わざるを得なかったということではないのですかと思うんですが。違うと言われるかもしれないんですが、強引に持っていくというふうに言われたですのでじゃないですかと言っておきますけれども。  議員として市民の意見を多く聞くんですけれども、菱刈庁舎廃止、それから8,000平米で40億、この豪華庁舎──と言いますけれども──には反対の声が本当に多いです。市はなぜ市民の声を聞かないのかと言われております。これほど多くの菱刈庁舎存続を求める声がありながら、菱刈庁舎は存続させるとはっきりおっしゃれないのはなぜかというふうに思うわけです。肝心なことをはっきりさせないまま構想を発表し、計画を策定し、なし崩し的に進めていくというやり方であれば、それは間違っていると思います。計画策定に入ったらワークショップや住民説明会などを行うということがありましたけれども、今の時点で少なくとも庁舎建設構想についての住民説明会を行うとか、アンケートを行うとか、市民の意見を聞いておかなければどんどん住民の気持ちとかけ離れていってしまうと思いますが、この説明会やアンケートを1回行うという考えがないか伺っておきたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  アンケート調査とか、そういうのは今のところは考えておりません。これからワークショップを開いたり、あるいは基本計画をつくるためのさまざまな作業をしていただく、前回の臨時会で御承認いただいた予算の範囲内で委託するような形でさせていただきますが、そういう中でどういうふうにして市民の方々の意見を吸い上げられるかということを考えてまいりたいと思います。  それと、菱刈庁舎の建物自体は残るわけです。菱刈庁舎の建物自体がなくなるというふうにまた誤解されたら困るんですけども、その中の機能をどうするかということで今まで私は住民の皆様方からお尋ねがあったのに対してはお答えしているわけです。また、私どもの今の庁舎の中でも、今後、各課において、どうしても、団体じゃなくて一個人に関係がある業務は何かとか、そういうのをやはり洗い出しながら、どういう機能を残したらいいかということはこれから考えていくというか、作業を進めていくということになっています。 ◯11番(畑中 香子議員)  総合庁舎としてやっぱり残せというのが特に菱刈の住民の方の意向です。これは申し上げておきたいと思います。菱刈の住民の方々は、12月議会で市長がおっしゃった庁舎の一本化について、菱刈庁舎を廃止することは絶対に認められないとおっしゃっているわけですが、菱刈庁舎の今後の取り扱いについては、建物は残して、機能をどうするかを考えていくということで、菱刈の方々とすれば最悪、住民票がとれる、そういう機能だけを残されるとか、そういうことも考えていかなければならないわけなんですけれども、このように、今、基本構想を発表されて、菱刈庁舎のことは考えてありませんけれども、8,000平米、40億かかります、この基本構想についてなんですけれども、現菱刈庁舎と大口庁舎を合わせると7,000平米になるわけですけども、この菱刈庁舎を存続させるということがもし今後出てくれば、例えば福祉の関係とか介護の関係も皆さん大事ですので、農村のものですから農業関係も大事ですので、機能を残すとすれば、菱刈庁舎と大口庁舎を合わせて1万1,000平米もの総面積の庁舎となるわけです。  12月議会の谷山議員の質問の中で庁舎面積について尋ねられたくだりがございました。ほかの自治体の職員1人当たりの必要面積等を参考に算出したものが8,000平米であると財政課長が答えておられます。これは、現菱刈庁舎と大口庁舎を合わせた数字というふうに答えておられるんですね。これは統一庁舎、職員は全部、新しい庁舎に入るとしての考え方ということになります。そうすると、菱刈庁舎を総合支所として残すとすれば、職員1人当たりの面積が相当、基準とかけ離れたものになってくるわけです。8,000平米の根拠というのはないわけですよね。菱刈を総合庁舎として残すというのであれば、現大口庁舎の職員数をもとに算出した庁舎の面積というものがないといけないわけですよね。菱刈庁舎を総合支所として機能を、今申し上げました福祉とか、介護とか、農政課とか、そこを使うというふうに考えた場合の試算というのが出ているのか。大口庁舎に入る予定の職員の数で算出した庁舎の面積というのが算出されていればお答えください。 ◯市長(隈元 新君)  まだ算出しておりません。これからそれを算出していくことになります。 ◯11番(畑中 香子議員)  基本構想で8,000平米というふうに出しているのであれば、このことを今からとおっしゃるんですけど、菱刈庁舎を総合支所としてというふうには今、考えていないんですよね、結局。職員は全部、新しい庁舎に入るという考え方が残っているんですよね。  それ、この基本構想では無理があるというふうに私は思うんです。パブリックコメントでもさまざまな意見が出されていたんですけれども、先ほど福本議員もおっしゃったんですけど、ふれあいセンターの複合利用で規模を縮小するべきという意見がありました。この意見に対して検討するというふうに回答されております。それなのに基本構想では構想案と同じ、やっぱり8,000平米。  また、庁舎建設検討委員のお二人の方からお聞きしたんですが、検討委員会では建物の規模などの論議はなかった、場所の検討のみだったというふうにおっしゃっているんです。検討委員会では規模のことは話し合われていないんですよね。初めから今のような構想があって、パブリックコメントを行ったり検討委員会で検討もされたりしたんですけれども、それは形だけということではなかったんでしょうか。いろいろな意見を取り入れて検討するということは考えておられなかったのではないかという疑問が湧いてまいります。実際、多くの方がこんなやり方はひきょうだというふうにおっしゃって憤っておられます。住民の意見を全く聞かないというやり方だというふうに多くの方がおっしゃっています。こんな進め方でいいんでしょうか。市民に受け入れられない基本構想は一旦、白紙に戻すべきと考えますが、市長の見解を伺います。 ◯市長(隈元 新君)  受け入れられない市民の方々ばかりではないと思います。パブリックコメントでも賛成の意見の方々もいらっしゃいますので。それはいろんな方のお考えがありますので、これからやはりいろんな御意見等を聞きながら、基本計画というのをしっかりしたものにしていくということでございます。  基本構想は最初から具体的に伊佐市独自のかちっとしたものがあるわけではありません。それは、人口規模、あるいは地勢学的、あるいは財政規模を勘案した国の基準というのが国土交通省や総務省にあり、また私たちは類似自治体を参考にし、それぞれ、類似であっても職員数はばらばらであります。そういうところを押しなべて平均値をとりながら、パブリックコメント、基本構想というあたりでは皆様方にお示しする大体の目安として使わせてもらっております。それを基本計画でかっちりしたものにまとめ上げていくというのがこれからでございますので、議員さんのように最初からこれは認められている、認められていない、この数字は間違っていると、そこから論を発せられますと、私の答え方はまともに正面から受けて1の質問に1答えてということにはなりませんので、どうしても議員さんの私への理解というのがやはり少し異なってくるのかなというのを今は感じております。 ◯11番(畑中 香子議員)  私、この基本構想の規模、8,000平米、40億、これは基本だと思うんですよね。基本構想は何で決めるかというところで、やっぱり基本がないといけないと思うんですけど、この面積と金額というのは最初の一丁目1番地じゃないかなというふうに思うんですけど、ここを違うんじゃないかというところなので、これは、私の考えとしては、この基本構想を撤回する以外は住民が望んでいるふうにはならないんじゃないかなというふうに思うわけです。菱刈の庁舎を総合庁舎として残すことができないという可能性が今残っているほうがおかしいという状況だと思うんですね。住民が今後、庁舎に機能はそんなにたくさん要らないというふうになる可能性があるというふうに見ておられるのが私は不思議なんですよね。基本構想で決めたことを計画を立てていって、住民はその後で説き伏せよう、強引に納得させようというふうにされているんじゃないかなという気がしてならないわけです。そういうことは市政として絶対にやってはいけないことだというふうに思うわけですけれども。  菱刈の方々だけじゃなくて、大口の方々もやっぱり豪華な庁舎だ、40億もかける庁舎というのは必要ないんじゃないかというふうに先ほど福本議員がおっしゃっているわけです。これからの人口の推移を考えると無駄な箱物というふうに多くの方が言われています。市長はパブリックコメントを出した19人の方のうち賛成の声もあったというふうにおっしゃるんですけど、19人ですからね。そうなんですけど、私たちは直接、住民とかかわっていまして、いろんな方からお声を聞きますけれども、お手紙をいただいたり、電話をいただいたりもすごくするんですけども、本当に9割方、反対と言っているんじゃないかなというふうに感じるわけです。そんなことよりも、今、県下で最低水準になっています子ども医療費とか、防災無線が整備されていないところがあるとか、ごみ袋が高いとか、国保が高いとか、そういう問題が山積しているじゃないか、そういうところにこそ市民の税金を使うべきと声が上がるのは当然じゃないかなというふうに私も思います。  基本構想が破綻しているということの理由の一つに、本庁方式にして指揮系統を一本化するというふうなこともあったわけですけれども、これまでも支障もなくて指揮をとってこられたというふうに思います。そうじゃなかったでしょうか。今はパソコンやスマホなどの端末もあります。どこにいても方針を伝えることはできるわけですね。一つの庁舎でなければならないということに根拠はないと思います。  また、現計画地は防災拠点として病院、消防、警察署と連携がとりやすいということが理由の一つにも挙げられているわけですが、来年4月には湧水町の警察署は統合されることになっていますよね。消防署も古くなっておりまして、警察署も消防署も移転となる可能性があります。  また、12月議会で谷山議員が質問されたように、建物の構造について、十分な耐震性、防火性を備え、国交省の官庁施設の総合耐震計画基準に基づいて建設とありますけれども、国の最も重要施設である指定行政機関が入る建物と同じ水準で構想を練られているということになるわけです。農村部にある伊佐のような人口規模の地方都市にそんな強固で豪華な建物をつくる必要はないと考えます。一般官庁施設としての基準で検討し直すべき、構想を練り直すべきだというふうに思います。  合併のときに伊佐に統一庁舎をつくるという話は一切なかったわけです。対等合併、同格の庁舎というふうにして菱刈の方が納得されて合併をしたというふうに聞いています。菱刈庁舎を廃止するということは可能性としてあってはならないと思います。構想は破綻しているのではないでしょうか。積立金の範囲で大口庁舎を解体し、建てかえることも視野に入れて検討し直すべきだと私は思います。今、署名運動や住民投票という声も上がっています。この構想のままで進めるということは不可能だというふうに思っています。  パブコメに新庁舎で市役所が利用しやすくて便利になる、役所の職員がわくわくして働けるというような意見もありましたけれども、菱刈の住民にとっては当然、不便になるわけです。庁舎は市民のものです。全国どこを見ても支所を廃止するなどということはないわけですね。  けさの南日本新聞に、曽於市が24億かけて支所を整備というふうに載っていました。やっぱり支所を大切にするまちでないといけないということだというふうに思います。菱刈庁舎を総合支所として残す、これが大前提だというふうに思います。8,000平米、40億もの豪華庁舎構想は白紙に戻し、積立金の範囲で現庁舎を解体し、建てかえることを視野に入れて検討し直すよう求めるものです。  1回、市長の見解を伺いたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  一般質問でございますし、今の御意見は畑中議員の御意見として賜っておきたいと思います。  その前に、私が強引に認めさせるみたいな御発言がございましたけども、これも誤解を受けますので、ここで私が反論しませんと、ああそうなんだなというふうに、議事録に載ってしまいます。私はそこまでの権力者じゃないですよ。それは、今まで皆さん方と一緒に議論していてそれほど私が強権を発動したということはありません。これからもそれはありません。  それと、最初の基本構想につきましては、それは一つの目安といいますか、先ほど言いましたような総務省や国土交通省や類似団体や、そういうところから持ってきて調整してこれぐらいになりますねというのをお示ししたのがその金額やその8,000平米なんであります。それをこれから基本計画の中でどういうふうに適正なものにしていくかということを市民の皆様方と議論、あるいは話し合いをしていこうという、今そういう段階でございますので、この基本構想自体が間違いだというふうに最初から議論をされますと、私たちは議会の皆様方に何もお出しする案はないということになります。  庁舎の建設というのは、これからの防災上のことを考えたり、人口減少、地域が生き残っていくために、庁舎だけではありませんけど、先ほどおっしゃいました消防署もありますし、警察署もありますし、さまざまなそういう核としたものをどのように伊佐市としてしっかりしたものにしていくかという、やはりこれは長期的な構想の中にある一つのプロジェクトでありますので、このことだけを取り上げて、基本構想自体が間違っていたんだというふうに決めつけて議論なさるのに対して私がそれにお答えするというよりも、御意見として拝聴するということにとどめさせていただきたいと思います。 ◯11番(畑中 香子議員)  強権的に強引に納得をさせようとしてはいけないということを言ったんですね。市長がそういうふうにしているというふうなことではないんですね。  基本構想は、先ほども言いましたけども、基本が間違っている、もともとの根本、土台が間違っているというふうに私は思いますので、土台が間違っている以上は撤回していただくというふうにお願いするしかないので、これからこの基本構想をもとに計画を立てていけばやはり間違ったものになるというふうに思いますので、これは撤回を要求したいと思います。  3番目の風力発電所計画についてお尋ねをしたいと思います。  さつま町の紫尾山系に計145基の風力発電所設置の計画が持ち上がり、そのうち電源開発株式会社が設置する50基のうち東側の20基が本市の田代地域に影響を及ぼす可能性があるため、5月8日に羽月西青少年センターで説明会がありました。説明では、建設するに当たってどのような影響を与えるかについて予測するための調査項目、内容についての説明があったわけです。説明では、風力発電を行い、全量を九州電力に売電。西地区4,300キロワット・30基で12万9,000キロワット、東地区で4,300キロワット・20基で8万6,000キロワットの予定ということで、平成30年1月より手続を開始しているとのことでした。  市に対しては環境影響評価方法書が提出をされて、閲覧が終了しているようです。風力発電所に関しては、全国で騒音、振動被害など生活環境に対する被害や自然破壊の問題、災害を引き起こす問題などを一般に耳にするわけですけれども、田代自治会は全国でも有名な黒豚の牧場があります。家畜への影響はまだ治験がないため不明だと説明会で電源開発のほうの回答だったわけですけれども、市としてこの風力発電所計画に対してどのような見解を持っておられるか伺います。環境影響評価方法書の閲覧は何件あったのでしょうか。またそれに対する意見は何件あったのでしょうか。 ◯企画政策課長(吉加江 光洋君)  それでは、環境影響評価方法書についてまずちょっと説明させてください。  環境影響評価方法書は国・環境省の環境影響評価法の手続の一つでございます。この環境影響評価法の目的は、開発事業者による重大な環境影響を防止するため、事業の採算性だけでなく、環境保全についてもあらかじめ事業者みずからが調査、予測、評価を行い、その結果を一般の方々に公表し、地方公共団体等から意見を聴取し、環境保全の観点からよりよい事業計画をつくり上げることを目的としております。  今回質問にあります環境影響評価方法書とは、環境影響評価法の段階的に踏む手続の一部に当たるようでございます。このことから、御質問にあります牧場や家畜への影響や人々の生活環境への影響は、計画区域が当初より狭まったこと、それからまた、伊佐市では一番近い人家で3キロ以上、牧場では5キロ以上離れていること、ここでなんですけど、その羽月西青少年センターの説明会に畑中議員は行かれていると……(「はい。」と呼ぶ者あり……11番議員)行かれたということで、となると、このキロについては、一応、2キロ以上の影響に関しては確認できていないという説明が電源開発株式会社からあったと思います。そいうことで、一番近い人家で3キロ以上、それから牧場では5キロ以上離れていること、それと手続の過程で現地調査等も実施され、市独自の調査は現時点では必要ないというふうに認識しております。  現在、事業者により環境影響評価法の手続が開始され、環境影響評価方法書については、先ほどもありましたように、現在、縦覧期間を置いて意見聴取を行っている最中で、住民説明会も終わったと聞いておりますので、今後の手続の過程でも住民説明会が開催され、環境保全の見地から意見を述べる機会はあるようでございますので、より効果的な環境配慮がされるよう市としては期待をするものでございます。  また、今、方法書なんですけど、次が準備書、それから評価書という流れになりますので、これで今度、その意見書が出て準備書ができるわけですね。そのできることでまた、特に近いところは田代自治会と聞いておりますので、その辺のところでまたその機会を設けて説明をして、よりよい、やはりそこに住む人が納得しないといけませんので、その辺の説明会は会社と連携をとって実施されるよう申し添えております。  以上でございます。
    ◯11番(畑中 香子議員)  手続は昨年の1月に開始されているんですが、私も本当に説明会で初めて知ったことがいっぱいありまして、風力発電の騒音被害というのは一般的に耳にはっきり聞こえない音の被害というのがインターネット等を引けばわかります。小さな音、低周波、超低周波が人の体に重大な被害を引き起こすことがあるそうです。動物は人間よりも音などの感覚が鋭いわけで、家畜への影響が心配と言われる牧場の経営者の方とかがおられてもおかしくないと思います。  説明会の中で事業者の方に質問いたしましたけれども、そのような報告は聞いていない、治験がないのでというふうに言われたわけですけれども、市としても、本当にこれがどうなのか、きちんとした調査をされたほうがいいのではないかというふうに思います。独自の調査をやはりされて、建設されてしまってから被害があらわれたということがないよう対策をとるべきだというふうに私は思っております。今のところ必要はないとおっしゃったんですが。  このことについてもう一つ問題なのが、住民の多くが詳しいことを知らないまま進められるということじゃないかというふうに思います。環境アセスの手続というのは昨年の1月に始まったというふうに言われて、最近、私たちも知ったんですけれども、まず、計画段階の配慮書を作成、公表し、住民、地元知事や市町村長の意見を聞く、環境大臣、さらに経済産業大臣が意見を述べるということがあって、次に環境影響評価の項目、調査、予測、評価方法をまとめた方法書が作成され、その上で評価書がつくられるということですけれども、この方法書の閲覧があったわけですけれども、手続のほぼ真ん中あたりに来ているんですよね、ちょうど今。その時点で初めて知る方がたくさんいるというのは本当にどうなのかなというふうに思うわけです。  環境アセスの手続では国民及び地元知事、市町村長が意見を述べる機会が3回あるそうです。私たち住民も今から説明会等で意見を言っていかなければならないということはあったんですけれども、ただ、意見聴取は義務ということですけれども、違反があっても罰則がないというふうなところで全国では問題が起こっているんだというふうにも聞いています。手続上、半分済んでしまっている状態で説明を聞いて、だけれども詳しいことは本当に最後の段階でしか知らされないということもあったり、問題がいろいろ、一般的にですよ、この風力発電所がということではないんですけど、そういうことを聞きますので、不安になることがあるというふうに言いたいと思います。  説明会で資料がなくて、映像を見せていただいて説明を受けたわけですけれども、カメラ撮影、録音等は一切しないでくださいということでした。どのような影響があるのかわからないものの建設計画をいきなり聞かされて不気味さを感じるというふうに住民の方がおっしゃっていましたけども、私も同じように思います。市として正確な情報収集をして市民に提供、発信されるお考えがないか、お尋ねしたいと思います。 ◯環境政策課長(宇都宮 安照君)  環境影響評価の手続の関係ですけれども、県のほうも環境林務部が所管をしておりまして、私のほうにも届いております。先ほど議員がおっしゃいましたように、平成30年の1月25日に計画段階の環境配慮書──これはステップワンです──が届いております。その10日ぐらい後に今度は県のほうから配慮書が届いておりますけれども、市としての意見は何かありませんかということで求められておりまして、これを10日間ぐらいのうちに返送しなさいということでございましたので、私どものほうで関係の林務とか、農政とか、私ども環境も含めて返答を出しております。  その返答が、簡単に言いますと、森林開発等については、自然環境など環境保全に適正な配慮をお願いしたい、それから、土砂の流出とか、そういうことがないように、そして下流域の利害関係者に承諾を得てやってくださいねとか、それから、もし被害等が発生したら、その発生したときの対処法を明確に計画してくださいというような要望書をこのステップワンのところで出しております。  それを受けて、今回、方法書というのができております。方法書が届いたのがことしの4月です。4月に来まして、4月16日から5月21日まで公告、縦覧をしております。この公告、縦覧のPRは南日本新聞にでかでかと載せて、そして市のホームページにも載せてあります。その中で、この方法書というのは必ず地元の説明会を開催しなさいということですので、5月8日にこの田代地区で説明会があって皆さん方の意見を聞かれたわけです。この意見の提出は5月21日が終わってから6月4日まで受け付けますよということで、その意見を取りまとめた上で今度は経産省のほうに出します。経産省は今度はまた鹿児島県のほうに意見を聞きます。県はまたこの方法書について市のほうに意見を求めますので、私のところに結果的に回ってくると思うんです。ですから、今議員がおっしゃいますように、家畜への影響、そのあたりを住民の方々が懸念していらっしゃるというのを我々のところでそういうふうに書き添えていくというのも一つの方法かなというふうに思います。  ただ、今、超低周波と普通の低周波、ミリヘルツ以下を超低周波と言うんですが、このあたりで環境省の低周波問題に関するQ&A、こういうのが出ておりまして……(「また資料をください、意見書とか。」と呼ぶ者あり……11番議員)はいはい。結果的には、国内外の風車騒音と人への健康被害について、過去の研究を広く整理し、専門家による審査を経て、医学会誌等に掲載されたレビューや論文、各国政府による報告書等を整理したところ、風力発電施設から発生する超低周波、低周波と健康影響については明らかな関連を示す治験を確認できませんでしたという結論で出ておりますので、これはまた後で差し上げたいと思います。  以上です。 ◯11番(畑中 香子議員)  市のほうで意見を出された部分と、いろんな──住民は調べる方法がなかなかないんですよね。そこの風力発電所があるところに行って音を聞いてみるとか、そんなことをするしかなかったり、住んでみたりとかするしかなかったり、長時間かけて体調が悪くなることなんかもありますので情報をいただければいいですし、また発信もしていただきたいなというふうに思います。  風力発電は本当にそのように、特にやっぱり住民の方々は、家畜だけじゃなくて人の生活にも、水の問題だったり、工事車両が通って危険じゃないかとか、いろんなこともありますので、また市のほうでも調査をしたり、情報をください。風力発電の問題はこれで一応、終了したいと思います。  最後の未来館の運営に関して、霧島市が敷根清掃センターをつくるということで、2025年稼働だそうですけれども、整備計画の中で、これまで未来館に搬入していた牧園・横川地区のごみについて、新施設で一本化するというふうなことを発表されたそうですが、霧島市からの未来館のほうへの搬入量は可燃ごみで約25%、不燃ごみで32%を占めておりまして、決算の額ですけれども、負担金として1億2,925万円が入ってきておりますが、資源物の売り上げについても影響が出てくるということになると思うんですが、このことに関してどのように対策を考えておられるか伺いたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)  対策というよりも、現状をお伝えしておくほうが正しいかなというふうに思います。伊佐北姶良環境管理組合の事務に関する御質問でございますが、私が管理者を兼務していることと、今後の伊佐市の財政運営にも大きくかかわってくることですので、把握している範囲でお答えしたいと思います。  現在、未来館では霧島市の横川地区と牧園地区のごみを処理していますが、霧島市が国分敷根地区に所有するごみ処理施設を建てかえる方向で計画されており、霧島市としては、諸条件が整えばごみ処理を一本化したいとのお考えをお持ちのようです。  昨年10月に霧島市の中重市長がお見えになり、その方向性について説明されました。そのときの計画案では、新しい施設は2025年の本格稼働を目指しますが、現在稼働中の施設でも横川、牧園のごみを受け入れることは可能であることから、条件が整い次第、霧島市としてごみ処理を一本化し、伊佐北姶良環境管理組合からは脱退したいとの説明でございました。突然のことでしたので、私としましては「霧島市としてのお考えもあることは理解しますが、未来館の今後の運営に大きくかかわる問題なので慎重に対応させていただきたい。脱退されるとしても、10年間の債務負担を約束している長期包括運営委託満了前の脱退はあり得ないです」とお答えしております。  その後、霧島市から組合移設にかかわる協議については文書等での申し入れはございませんし、牧園・横川地区のごみ処理の取り扱いについても具体的な計画も示されておりませんので現段階で検討する、対処するという状況に至っていないところですが、どのような影響があるかというのをシミュレートしておくように事務局には指示しておりますし、また、ごみ処理関係の担当の各部署の職員を含めて、未来館、組合の事務局が中心になって今後の変わりゆく情報、あるいは文書での申し入れ、そういうことが出てきた場合にはまた緊急に会議を開いていこうというふうに思っております。  これが今までの現状でございますので、次にどういう文書でまたこちらのほうにお出しになるのか、それ次第ということになります。 ◯11番(畑中 香子議員)  取り決めがあるわけですのでとおっしゃったということですので、対応としてはそのようにされたということで伺っておきたいと思います。運営に支障を来すようなことにならないようにお願いしたいと思います。  終わります。 ◯議長(緒方 重則議員)  以上で、11番 畑中 香子議員の一般質問を終わります。 ◯議長(緒方 重則議員)  以上で本日の日程は全部終了しました。  本日はこれで散会します。                △散  会△(15時00分) このサイトの全ての著作権は伊佐市議会が保有し、国内の法律または国際条約で保護されています。 Copyright (c) Isa City Council, All rights reserved....