◯14番(福本
千枝子議員)
今現在、
観光客はどれぐらいこの伊佐市に訪れているのか、資料がありましたらお知らせいただきたいと思いますが。
◯伊佐PR課長(宇都宮 安照君)
今、
観光客数としては25万人程度ということで県のほうへ報告をしております。
◯14番(福本
千枝子議員)
観光客が25万人との答弁でありますが、以前は40万人ぐらい訪れていたというのを記憶いたしておりますが、だんだん少なくなってきているのかなというのを感じているところであります。
私は旧
曽木大橋を歩道橋として存続を言ってまいりました。多くの住民の中でも存続の声が聞こえましたが、市長はアンケートをとられ、解体と存続は半々であって、結局、やむなく解体をせざるを得なくなったと苦渋の選択をされました。今後、上流から滝を望めなくなるということは本当に今でも残念であります。滝に沈む夕日は何とも言えない穏やかな気持ちにさせてくれますし、また、川が増水したときの滝は
水しぶきを上げて怒っているような気さえいたしております。橋の少し上流では
水鳥たちが行き交っています。
そこでお伺いいたしますが、橋の
解体工事はいつごろから始まるのか、間もなくであれば市民や県民にも知らすべきではありませんか。いきなり工事では不満の声も出てくるのではと思っております。知らせる手段は幾らでもあります。特に今、
南日本新聞社では伊佐市を取り上げてくれております。
そこで、もし解体した場合、駐車場からといいますか、道路からさっと切ってしまうのか、あるいは少し前に出て
展望デッキ等の構想があるものなのか、この件についてもお伺いいたしたいと思います。
◯市長(隈元 新君)
旧
曽木大橋の解体につきましては、県姶良・
伊佐地域振興局建設部伊佐市駐在に確認しましたところ、本年10月中旬ごろから工事に入る予定で、平成26年10月から平成29年7月ごろまで、足かけ3年かけて解体する計画のように聞いております。
市民の皆様方にお知らせするのは、どういうような形でお知らせするかというのは
振興局伊佐駐在と話し合って考えたいと思いますが、実際はこのように
一般質問で御質問いただいて、これは即時配信されていますので、ごらんの方はおわかりになると思いますし、また、議会報、あるいはこの
一般質問でのやりとりというのをマスコミが取り上げられることもございますので、そのように幾つかお伝えしていけることになるんじゃないかなと思っております。
展望デッキの建設につきましては、今のところ計画をしていないということで伺っております。また、私たちもこの橋に関しましては県が3年かけて最後まで整備するということでお聞きしておりますので、今のところ、
展望デッキについてのことは申し上げていないところでございます。
◯14番(福本
千枝子議員)
展望デッキの構想はないとおっしゃいましたが、こっち側はさっと切ってということになりますが、向こうの反対側に分水路がございます。あそこも27年にはまた少し、2メートルぐらい下がるということなんですけれども、向こうの分水路のほうはどのようになるんでしょうか。
◯市長(隈元 新君)
現在は分水路がまだ完成している状態ではありませんので、橋もかかっていましたここ1、2年の間、通行というのが許されておりましたが、今後は河川の一部になりますので、本来、私どもは原則としては通行できないということになりますので、分水路の堤防といいますか、そこを歩道として歩くという形になります。河川の中を歩くというのは原則、できないということになります。
◯14番(福本
千枝子議員)
ただいま分水路が入れる状況でなくて、今、柵をしてあるわけですけれども、もしこの旧
曽木大橋がなくなったらあそこをゆっくりと歩けるようになるということでよろしいでしょうか。まだはっきりは決めていないということで確認でよろしいでしょうか。
実は、せっかくの分水路もつくられて、
グッドデザイン賞をいただいたすごい分水路でありますので、あそこの分水路にもう行けなくなるとなかなか分水路の景観が見られないということになるんですが、
そこらあたりはどのようにお考えでしょうか。
◯市長(隈元 新君)
分水路の景観は、新大橋を渡っていただいて反対側のほうから回って河川の上に取りつけられる
管理道路──歩道になるわけですが、そこを歩きながら
グッドデザインになったその風景、光景というのはごらんいただけるというふうに思います。
◯14番(福本
千枝子議員)
はい、わかりました。
この旧
曽木大橋がつくられたのは私が中学校2年生のころだったと思います。
羽月中学校の
全校生徒みんなで橋桁の上に上の道路になる部分をずらしながら乗せていかれるのを今の橋の下で見ていたんですけれども、あれから40年を過ぎました。この橋は地域の
生活道路であったり、また
写真マニアや
観光客のカメラのポイントでもありました。
そこで、提案なんですが、以前は
子どもたちの
スケッチ大会等が盛んに行われていたんですけれども、現在はそのような行事さえなくなっております。橋のあるうちに
スケッチ大会や
フォトコンテスト、またお
別れウォーキング大会等のイベントの考えはないものかお伺いいたします。
◯市長(隈元 新君)
現在、
スケッチ大会あるいは
フォトコンテストというのは計画はしておりませんが、
ウォーキング大会につきましては、曽木の滝大橋お
別れウォーキング大会──仮称だと思うんですが、そういうような趣旨でNPO法人バイオマスワークあったらし会が音頭をとって進めようと思っていらっしゃるということはお聞きしております。
◯14番(福本
千枝子議員)
写真マニアの方も10月であれば早く写真撮りに行かんないかんなとおっしゃったので、ぜひ早目に御案内をしていただいて、このお
別れウォーキング大会についてはあったらし会のほうにということでありますが、ぜひ市民こぞって参加できるようなPR等もしていただきたいなというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
さて、今、NHKの朝ドラ「花子とアン」が放映されています。市長、見られたことがございますか。大変な視聴率であります。私もこれを見ないと1日が始まらないと毎回見ておりますが、見れないときは録画して見るほど楽しみであります。このドラマの中で
柳原白蓮が出てきます。私がびっくりしたのは、曽木の滝に白蓮の歌碑があります。このテレビに出てくる白蓮なのかなと思ったことであります。
すぐ白蓮について調べてみました。本名は
柳原アキ(火へんに華)子、明治18年生まれであります。大正から昭和にかけての歌人とあり、大正を代表する三大美人の一人であります。大正天皇とはいとこに当たります。
紹介してみますと、白蓮の生涯は波乱万丈でありました。一度目の結婚と離婚、実家の柳原家に戻ったのですが、本邸に入れず、隠居で門の外には出られない、幽閉同然となったとあります。その後、テレビに出てきた
東洋英和女学校に23歳で入学し、
寄宿舎生活、ここでテレビの主人公であります花子と親交を深めます。テレビを見ておられる方は流れでわかるんですけれども、その後、強引に九州の炭鉱王・
伊藤伝右衛門と結婚させられ、ゆがんだ
結婚生活、孤独を短歌に打ち込んだとあり、このころ白蓮と名乗るようになったとあります。三度目の結婚は
社会運動家の
宮崎龍介と恋に落ち、駆け落ちをし、その後、二人の子どもに恵まれました。学徒出陣した長男が昭和20年8月11日に
串木野基地で爆撃を受け戦死したとあります。終戦の4日前ですね。その後、
平和運動家として全国を回り、
世界連邦運動婦人部に発展をさせ、昭和28年に講演会で九州・福岡を訪れています。
皆さんのところにお配りをいたしておりますが、先日の
南日本新聞にいちき串木野市の長崎鼻の「右も海 左も海の色蒼く 沖の小島に 想ひはふかし」と詠んだ白蓮の歌碑が紹介されていました。いちき串木野市はこの5月中旬に
防災行政無線で紹介したと載っておりましたが、今も毎日、放送をしているようでございます。多分、白蓮は亡くなった長男を思って詠んだのではないでしょうかと思っております。
また、6月15日にはこの伊佐市で白蓮の直筆とされる皿が見つかっております。昭和32年の2月に
世界平和運動の講演中に曽木の滝を訪れ、
堀之内良眼房が行った川ざらえのことや、
豊臣秀吉が新納忠元公と関白陣で会見し、帰りの際に曽木の滝に立ち寄ったことなどを亡くなられた医師であり
民俗学者である
寺師三千夫さんから聞いて、その際詠んだ歌であります。「
もののふの──
もののふというのは武士ということなんですね──昔がたりを曽木の滝 水のしぶきにぬれつつぞ聞く」であります。
今、下の展望台にあります歌碑でありますが、現在は柵の
向こう側になっておりまして、書かれた文字もはっきりしておりません。私は以前、この白蓮の歌碑ももっと人目に触れるところがいいのではと言ったことがあります。現在、曽木の滝には白蓮の歌碑があると訪ねてこられる
観光客が多いようであります。曽木の滝のお店の方々も最初、場所がわからず、見に行かれたとのことであります。今が人々を寄せる
チャンスです。ドラマが終わってしまえばそれでいいと思わないでほしいと思います。この歌碑を展望台の内側の
観光客の目に触れるところに、そして文字もはっきり大きくして移すべきではないかと思っておりますが、いかがですか。また、NHKの
テレビドラマ「花子とアン」、これを
チャンスとして大きくPRすべきと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
◯市長(隈元 新君)
歌碑を移動するとか、彫り直すとか、そういう点はこれから検討は必要であろうと思いますが、今、この場で私がそういたしますというふうにお答えするのはなかなか苦しいところでございます。
私は個人的にはこの白蓮さんは存じ上げておりましたので、実は市長になる以前から古い石に彫られたのを時々見に行っておりました。炭鉱王と結婚なさったというそのあたりの
いきさつとか、そういうのには興味があった時代がありましたので。串木野との関係があるというのは私は今回初めて知ったわけですけども、1カ月ぐらい前の「ひろば」の欄のところにいちき串木野市の方が原稿を寄せていらっしゃいまして、長崎鼻っていちき串木野にもあるんだなと私は思ったぐらいだったんですが、伊佐にあれがあったという
いきさつは聞いておりましたし、今の
観光ガイドの方々もそういうことを知っていらっしゃいまして、やっと日の目を見たなというふうにおっしゃっていました。ですので、今後やはり
ボランティアガイドの方々や、あるいは
観光協会の方々と、どういうお考えでどうしたらいいかなというのはお話ししていければいいのではないかなと思っております。
白蓮さんの歌碑だけじゃなくて、今、
海音寺潮五郎先生の歌とか、あるいは
大口酒造にある歌碑とか、そういう幾つもの短歌や俳句や、そういうのがあると思いますので、それをやはり総合的に捉えて文学の里みたいな形でその一環として白蓮さんも紹介できればありがたいかなと思っております。
ドラマのほうは私はBSで7時半から見て、それから出勤しておりますので、ほとんど筋を追っておりますので、先ほどおっしゃったのは懐かしく思い出すことでございました。
以上が今、私の考えているところでございます。
◯14番(福本
千枝子議員)
この碑は以前、観光課におられた
山下浩二さんが自費でつくられたとお聞きをいたしております。せっかく今、
ボランティアガイドの方々も一生懸命頑張ってくださっておりますので、せっかく
チャンスですので、今のままでは本当に目に触れない、ただ説明書があるので「あ、これかな」というふうな感じで私も見ておりますが、もうちょっと人目に触れるような、もうちょっと字をはっきりわかるようにしていただくと、また
子どもたちも今から訪れますのでいい学習にもなるのではないかなと思いますが、ぜひ何とかしていただきたいというふうに思って要望をしておきます。
先日、またゆっくり散策をしてみました。月曜日の午後であって観光客はまばらでありましたが、年齢を問わず、ほとんど二人組が多いようです。今の季節はどこも一緒で、なかなか
観光客も少ないんですけれども、梅雨が明けますと、
観光シーズンになると
大型バスが入ってまいりますので、期待しているところであります。
昨年の
一般質問で公園内の
駐車場整備をお願いをいたしました。本年度着工するとのことでありましたが、いつごろから着工されるのか、まずお伺いいたします。
また、現在の
大型バスの駐車場は逆方向なんですね。前回も言ったんですが、
大型バスの運転手さんたちは非常に入れにくい、先に行ってバックをするのであればいいんですけども、今、行くと逆方向にとめないといけないということで、曽木の滝の駐車場にはとめたくないなという苦情も聞いております。この駐車場の整備をされるときには、
大型バスの運転手さん等やら曽木の
滝観光協会の皆様の御意見等もぜひ参考にされてしていただきたいなと思います。
それから、今、公園内で
レンタサイクル、自転車の
貸し出しなんですね、計画を聞いたんですけれども、聞いておられますか。聞いておられたら、市としてはどのような
バックアップができるのか、お伺いいたします。
◯伊佐PR課長(宇都宮 安照君)
それでは、まず駐車場の件からですけれども、曽木の滝の駐車場の補修、これは舗装を剥いでまた新たに舗装をし直すという工事ですけれども、今年度の事業で行う予定でおります。
それで、曽木の
滝観光協会の方々にも、一体いつごろ工事をしたほうがいいですかということで協議に行きましたところ、できるだけ
観光客の少ない1月の下旬から3月の初旬の間に工事をしてほしいなということでございましたので、一応、工事的には年度末の工事になるのかなというふうに思います。
あと、ただいまバスの駐車場の件が出ましたけれども、それは私どもも曽木の滝の
観光協会、あそこでお店をされる方々によく聞いておりまして、現状では全く逆方向だということでございましたので、実際、どの方向が一番いいのかということで協議も済ませております。その結果としては、さかき屋さんのところから駐車場に入ると、すぐ右折をしまして、駐車場の外側を、トイレの前ぐらいですね、左回りで回って現在地にバックで駐車をしていただく、この方向が一番いいのかなということで協議が済んでおります。ですので、
大型バスについてはさかき屋さんの手前から右折をするようなサインを道路のほうにわかりやすく引いてもらう予定でもおります。
それと、なかなか、駐車場の中に花壇とかツツジを植えてある部分があるんですが、これが非常にバスの転回に邪魔になるという話も聞いておりますので、ここらあたりも撤去をしようかというふうに思っております。
一応、駐車場の件は以上でございます。
あと、
レンタサイクルにつきましては、
花むしろの別館のほうで
貸し出しをしたいということで伺っております。曽木の滝の周辺を回る
レンタサイクル、これは結果的に伊佐市、いわば曽木の滝への滞在時間を増やすことになるということですので、大変ありがたいなと思っております。ですので、行政としましても、
周遊コースの検討、あるいは案内板の設置といったような部分で
バックアップができる部分は
バックアップをしていきたいなというふうに考えております。
以上でございます。
◯14番(福本
千枝子議員)
駐車場の整備については、私も多分、1月ごろが、お客さんが少ない時期がいいのかなというふうに思っておりましたので、ぜひそのようにお願いをしたいと思います。また、曽木の
滝観光協会の方々とも、今、バスの出入りを言われましたが、私は逆の方向を考えていたんですけれども、ぐるっと回って入りやすいようにするということで、また、花壇の撤去については前回もお願いをしておきましたので、ぜひとめやすい駐車場にしていただきたいなというふうにお願いしておきます。
それと、この
レンタサイクルについては、やっぱり自転車に乗るわけですので、本当なら
鶴田ダムまで足を延ばせれば一番いい方法ではないかなというふうに思っております。先ほど公園内に案内板を設置するとおっしゃったんですけれども、少し余裕がありますれば、できたら
鶴田ダムの大鶴湖周辺まで行けるような案内板や、そういうのを設置していただくとまた
観光客も滞在が長くなるのではないかなというふうに思っておりますので、ぜひ御検討をよろしくお願いをいたしたいと思います。
最後に、前回の質問で、旧
曽木大橋を撤去した後、つり橋の構想はないかと私は市長にお尋ねをいたしました。そのとき市長は構想的にはいいと答弁されましたが、このつり橋の計画は進んでおりませんか、お伺いいたします。
◯市長(隈元 新君)
一つの構想としてはつり橋というのが、どういう形になるのかはわかりませんけども、対岸とを結ぶ何らかの方法ということで検討は必要だというふうに思っております。ただ、国が管轄する一級河川でありますので、やはり国交省あるいは県、そういうところを含めた形での曽木の滝の今後の整備のあり方、あるいは管理のあり方なども含めて、そして観光がどのように活性化できるかという話し合いをしていかなければならないかなと思っております。初めには7月2日にそのような会議を今のところは計画しておりますので、少しずつ進めてまいろうと思っております。
また、庁内的にも、企画政策課を中心にしまして、曽木の滝を中心とした、あるいは湯之尾のカヌーまで含めまして川に関する活性化のあり方、活用のあり方を検討していこうという会議に今入っているところでございます。これを今後も重ねていく中で見えてくるんじゃないかなというふうに考えております。
◯14番(福本
千枝子議員)
ありがとうございます。前に進んでいるというふうに私も理解いたしましたので、つり橋も、場所でしょうけれども、旧
曽木大橋を撤去をしてほしいというアンケートの中で、やはり滝百選に選ばれなかったということであそこも撤去をしたほうがいいのではないかなという声も聞いておりますので、つり橋もスリル感のあるところに設置していただければまたすごくいいのではないかなと思いますので、国、県を含めた中で協議をされるということでありますので、ぜひよろしくお願いをいたしたいと思います。
伊佐市の観光の目玉である曽木の滝をもっとPRしてほしいといつも願っております。白蓮については今しかありませんので、ぜひ情報発信をしてください。このことで
観光客が増えることを期待してこの質問を終わります。
それでは、2問目の
児童生徒の
学力向上についてお伺いいたします。
まず、本市の
児童生徒の学力は県下の中でどの位置にあるのか、5点アップを目標に努力され、小学生においては上がってきていると伺ってまいりましたが、状況はどうでしょうか。
私たち文教厚生委員会は5月に
学力向上に頑張る大分県の豊後高田市を調査に行きました。この前、委員長報告をいたしたところでございますが、この豊後高田市では、学力を身につけることは将来の選択の幅を広げることになると強調されました。そのため、ゆとり教育が始まる平成14年から
子どもたちが土曜日をどう過ごすかと心配されてのことだったと思います。塾に通う
子どもたちはいいのだが、金銭的余裕のない家庭において塾に行けない、そのようなことで教育に格差があってはならないと土曜日を利用した「いきいき土曜日」事業、「わくわく体験活動」事業、放課後に実施する「のびのび放課後活動」事業が始まりました。市長を初めとする職員、そして市民も一緒になり取り組んだと話されました。
大変な努力のおかげで、県下下から2番目の成績の
子どもたちが現在、8年連続でトップといいますから、さかのぼってみますと、この事業を始めて3年目ぐらいから効果が出てきたのではないかなというふうに考えます。そして、トップを守り続けるということはまたすごいなと思っているところでありますが、教育長、どうすれば学力が向上すると思われますか、お伺いいたします。
◯教育長(森 和範君)
豊後高田市のほうを議員の皆様方が研修されたということ、教育について非常に関心を高く持っていらっしゃるということ、うれしく思っております。ありがとうございます。
さて、本市の
児童生徒の学力の状況でございますが、県下の状況というのは、実は市町村ごとに学力の状況を公表されているわけではございませんので、本市の
子どもたちの学力がどのような位置なのかということはここで説明することはできません。
ただ、昨年度から鹿児島県では鹿児島学習定着度調査というのを実施しておりまして、ことしの1月にそれを実施しております。小学校5年生と中学校1年生、中学校2年生を対象として実施したものでございますけれども、小学校5年生は国語、社会、算数、理科の4教科実施いたしましたが、平均いたしますと県平均よりも約3ポイント下回っております。そして、中学1年生は国語、社会、数学、理科、英語の5教科をいたしましたけれども、中学1年生においては約8ポイント下回っております。中学2年生も5教科いたしましたが、平均して約5ポイント下回っております。ですから、小学生、中学生とも県下を上回っているという結果ではありませんが、小学生は県との差はほとんどありません。また、教科ごとの差もほとんどありません。ただ、中学生においては学年間の差や、また教科によって差があるようであります。特に中学校では数学と英語、これが大きな課題になっております。
さて、どうすれば学力が上がるかということでございますけれども、簡単な方法があればすぐ学力は上がっていくわけですけれども、これは地道に努力する以外にはないわけですが、大きく見て三つの面からのアプローチが必要であろうと考えております。
一つは、小・中学校の授業を改善をして、
子どもたちがわかるような授業にするということでございます。そして、そのわかるような授業を小学校、中学校とも連携して進めていく、小学校、中学校の連携ということでございます。
二つ目は、小・中学生の家庭学習の時間、これが伊佐の場合は非常に少ないように見受けられます。家庭学習の時間、これは小学校の低学年の時期からつけないといけないと思っておりまして、小学校低学年の時期から家庭学習を身につけさせて学習習慣をしっかり身につけていなければ中学校になってからの学力が伸びていかないということにもつながると思っております。
3番目には、市全体として
学力向上への機運を高めていくと。議員の皆様方が今度、研修をされてそのこともよくおわかりだったと思うんですけれども、市全体として
子どもたちの学力の向上をしていかなきゃならないんだという、そのような雰囲気をつくっていくことが大事ではないかと考えています。
それで、昨年度から少し手がけておりましたけれども、今年度、正式に取り上げています「土曜いきいき講座」、これは
子どもたちの家庭学習の補助となると同時に、市全体の
学力向上への雰囲気を高めていくということも狙っているところでございます。
以上です。
◯14番(福本
千枝子議員)
私は
子どもたちは学力は少し上がっているのかなと思いましたけれども、ポイント的には下がっている状況というのを今お聞きしたところでありますが、今、教育長が答弁された三つのことなんですが、私は秋田県がなぜ1位なのかというのを調べてみたんですね。そうしたら、一つ目は、知っていらっしゃると思いますが、伊佐市ではあんまり該当する学校はないんですけれども、まず小・中学校とも学年2学級以上の学校で30人学級を実施しているという、二つ目は、さっき言われた授業について、教師が学年や学級の枠を超えて自分の得意な教科を指導するということがあるようです。三つ目は、伊佐もありましたが、さっき言われた、算数、数学の授業では必ずTT(チームティーチング)と呼ばれる複数の先生が授業に当たっているということがあります。
地域柄、秋田は学習塾に通う子どもが少ない中で実績を上げるということはすばらしいことでありまして、全く同じことを福島県もしていたようですけれども、福島県は残念ながら32位という形なんですね。秋田県は何かと言われたのが、先ほど言われた家庭生活が安定しており家庭学習が習慣化されていること、また
児童生徒は学校の授業に積極的に取り組んでいること、また地域の関心が高いということで、要は、毎日の予習・復習を初め家庭学習が習慣づけられており、先生の話をよく聞き、学校の授業には集中して取り組んでいるということであります。学校から帰ったらすぐ机に向かって宿題を済ませ、その日の復習をする、その後は次の日の予習をして、時間があれば自主学習に取り組む習慣がしっかりと定着しているということであるようです。
それに加えて、挨拶や早寝早起き、朝御飯をしっかり食べるなどの基本的生活習慣もしっかり身についています。最近の
子どもたちはテレビやゲーム等に夢中になっておりますけれども、テレビやゲーム漬けにならないようにする、規則正しい家庭生活の中で家族からの励ましも大事であるということは言っていますね。まさに昭和の時代の教育と言えるようです。私たちもこのように言われてきたんですけれども、自分の
子どもたちにはこのような指導がなかなか難しかったんですけれども、やはりこれが大事なのではないかなということを今実感しているところであります。
私も学校評議
員をさせていただいているんですけれども、どこの学校も一緒なんですが、今、羽月小学校では勉強を何時間したか、テレビを見る時間はどれぐらいか、朝御飯はしっかり食べたか、図書館の本は月に何冊読んだかなんかの統計をとっているんですね。目標に向かって一生懸命頑張る、努力をしているんですね。だけど、それもやっぱり家庭生活ではないのかな、やはり基本的な生活習慣を身につけることだと思っています。
先ほど教育長はこれをやればできるよとおっしゃったんですが、この秋田県の取り組みをこの伊佐市で取り組むことができるかどうか、御意見をお聞きしたいと思います。
◯教育長(森 和範君)
本市においても各学校ではTT、先生を二人配置しての授業とか、または少人数とか、習熟度別と申しまして理解の状況に合わせて授業をするとか、いろいろの手を尽くしながら授業を進めているところでありますので、これについてはもっともっと授業改善といいますか、それと、子どもの状況に合った授業といいますか、これは必要だと思いますが、もう一つ、家庭習慣、先ほど羽月小学校のことを例にとって言われましたけれども、羽月小学校では6090運動というのがあるわけで、これは小学校が60分、中学校は90分の家庭学習という、これは最低限なんですけれども、そのような活動を徹底していこうということで取り組まれておりまして、月に1回ずつ家庭学習強調週間というのを毎月しておりまして、そしてこれを今、3年間続けてやっておりまして、このことによって随分、家庭学習の習慣がついて、学力の向上は非常に目覚ましいものがございます。その
子どもたちが中学校に上がっていって、中学校の学力も非常に高いものが見られます。
これらの方法については、校長会や教頭会で私のほうから紹介をいたしまして、それぞれの学校で徹底すべきものは徹底していかなければ、中途半端に置いては
学力向上というのは図っていけないということを指導しているところでございます。秋田県の事例とか、そのほかのところもたくさんのすばらしい事例がありますが、私どものほうとしては、まずはできるところを徹底してやっていこうというところで今、取り組もうとしているところでございます。
◯14番(福本
千枝子議員)
先ほど羽月小学校のことを褒めていただいたんですけれども、今、先生たちは一生懸命頑張って、宿題もたくさんやろうとしているんですけれども、宿題をできる子どもはいいんですけれども、できない
子どもたちの保護者から苦情が出ているということで、本当は今、低学年でたくさん宿題をすることで学力が上がるというのをすごく思っているんですけれども、なかなか、これもやっぱり家庭環境ではないのかなというのをつくづく思っているんですが、やはり読み書き、計算をしっかりさせれば勉強はおもしろくなると思います。
先ほど福島が32位と言ったんですが、原発事故によって外遊びができなくなって、テレビゲーム、テレビ三昧になってしまって勉強をしなくなったということもあるようですが、なかなか学習環境が戻ってこないということは言えるようであります。
私、やはり家庭学習ももちろん一番大事と思っておりますが、今、中学校の保護者から少し相談を受けたんですけれども、中学校の授業に集中ができないということで問題が発生しております。これは去年も受けたんですけれども、またことしもということなんですが、自分の子どもは塾に通っているので何とか大丈夫なんだけれども、塾に行けない
子どもたちは授業を聞けないということが発生しているようで非常に切実だと話されましたが、教育長は把握されているかと思いますけれども、何か手だてがあるものでしょうか、お伺いしたいと思います。
◯教育長(森 和範君)
学校は勉強をするところでありまして、勉強ができないところは学校ではないわけであります。ですから、勉強ができないような状況がある場合には、すぐにそれを改善しなければならないということは皆様もおわかりのことと思いますけれども、そういう対象の学校につきましては、私自身も直接行きまして、校長を呼んだり、教頭を呼んだりしながら指導しておりますが、そのようなクラスにおいては、先生方を一人、二人の配置じゃなくて数人配置しながら、
子どもたちの落ちつきをまずしっかりとさせて、授業に集中できるような雰囲気をつくっていくということで今、進めているところであります。このことについては、私のほうとしても、教育委員会としても指導を厳しくしながら、
子どもたちがしっかりと学習ができる状況をつくるというようなことに取り組んでいるところでございます。
◯14番(福本
千枝子議員)
この問題は毎年出てくる問題でありますのでぜひ頑張っていただきたいと思います。本市の教育委員会も
学力向上に向けて先ほどの豊後高田市に視察に行かれて、「土曜いきいき講座」を今始められております。大変ありがたいと思っております。昨年受けた
子どもたちがまたことしも受けていますか。それと、保護者の方々の反響はどうでしょうか。一気に成果は出ないかもしれませんけれども、楽しく受講しておりますか。状況等についてお聞かせをください。また、現在、菱刈庁舎だけですね。これを今後、大口地区といいますか、大口のほうにも計画はあるのかお伺いいたします。
◯教育長(森 和範君)
「土曜いきいき講座」につきましては、5月17日に開講式をいたしまして、現在、受講者数は57人であります。小学生が14人、中学生が43人でございまして、昨年、試験的にやった講座でしたけれども、それから引き続いて受講している人もたくさんおります。欠席者がほとんどないというのもこの講座の特徴でありまして、勉強したいという子どもはたくさんいるということはよくわかります。年間40回の講座を予定しておりますけれども、基礎学力を中心にしておりますので、この40回の講座を重ねて受講することによってきっと
子どもたちは基本的な力を身につけていくのではないかと期待しております。講座の講師もことしは現在10人の講師でもって対応しているところでありまして、職員も毎回つくようにしております。
今後の拡大等につきましてですが、まずは今年度のこの状況をしっかりとやり遂げていく、そしてその成果を見ながら考えていかないといけないと思っておりますが、菱刈庁舎であっても伊佐市の中でやる講座でありまして、菱刈庁舎の中でやっていくものをさらに拡充していくということを考えなければならないんじゃないかと思っているところでございます。
◯7番(前田 和文議員)
私の知っている範囲で申し上げますと、忠元の下のほうの国ノ十自治会がちょっと丘になっていまして、集落の一番上のてっぺんのほうの大体7アールぐらいを太陽光発電で使っていらっしゃいます。設備そのものに問題があるわけではありませんが、やはりここは地面がむき出しになっておりまして、周辺の井戸水を使っていらっしゃる方が5軒ぐらいあるんだそうです。そういった関係もありまして、自治会とのトラブルと申しますか、話し合いということも行われているようですが、そういうことはどの程度把握されていますか。
◯環境政策課長(牧山 光徳君)
ただいま申し上げました事例が今、議員のほうから言われた事例でございますが、そういうところにつきましては、設置業者と地元の協議で解決をしていただくようにということでお願いをしているところでございます。
◯7番(前田 和文議員)
具体的に申し上げますと、自治会長さんたちの連名で業者さん、鹿児島にあるんだそうですが、そちらのほうに要望書といいますか、いわゆる井戸水を汚染しないようにといったような文書を出されたところ、「あなたたちはそれじゃ農業者として農薬等は使いませんか。あなたたちも使っているじゃないですか」といったようなお言葉だったそうです。これは私は聞いた話ですので当事者ではありませんが、そういうふうな話で、何とか相談できないものかというような話を聞きました。
伊佐市の環境美化条例を見ますと、第3条に、市は美しい自然と良好な生活環境を確保するためは具体的な施策を総合的に推進しなければならない、第4条には、市民も良好な生活環境を確保するために努めなければならないとあります。この生活環境といったものは、これは今、課長のほうからの答弁がありました除草剤とか、いわゆる汚染ですね、そういうものはどういうふうに捉まえていらっしゃいますか。
◯市長(隈元 新君)
このことをここで議論するというのは非常に難しい点があります。除草剤等につきましては、田んぼのあぜとかそういうところもまいていらっしゃる方がたまにありますので、そういうのまで含めて私たちが除草剤についてどういうふうに考えればいいかというのは、これはまた議論は別のところでしなきゃいけないかと思いますが、今、環境美化推進条例を出されましたのであえてその中で答弁させていただきますと、第8条に(土地建物等の管理)というのがございます。そこの条文を読みますと、それは持ち主が管理しなければならないというふうに規定されております。それは「雑草等が繁茂したときには、刈取り等の必要な措置を講ずるよう努めなければならない」となっていますので、この8条に従って、それは持ち主に管理していただくということになります。ですので、これを除草剤がどうかとか、そういう点の論議というのはちょっとここでは私は差し控えさせていただきたいと思います。
◯7番(前田 和文議員)
確かに、市長の今の御答弁のように、8条には、土地、建物または
工作物を所有する者は周辺を清潔に保ち、雑草等が繁茂したときは刈り取り等の必要な措置をせよというふうにあるわけです。これを刈り取りということだけを想定した条例であるというふうにお考えなのか、それとも安心安全な生活環境を確保するための総合的な条例なのかといったところをやはりまた整理していかなければいけない部分が出てくるんじゃないかなと思うんです。これは自分の庭先とか等にまかれるとか、お墓にまかれるだとかいう話じゃありませんで、いわゆる立地条件にもいろいろあるわけです。山に囲まれた中の広大な平地を太陽光に使って、そこでどういう管理をされるかという問題と、集落の地形的にはてっぺんでそれをやられた場合と、そこはやはり住民感情的なものがあると思います。そこをやっぱりそろそろ整理しておかないといろいろ出てくるんじゃないかというふうに考えております。
12条には規制に従えない者には市のほうが勧告できる、13条には従わない者には命令もできるというふうにあります。そこのところを考えますと、こういうふうな井戸水の汚染の不安を持っていらっしゃる事案がありましたら、やはり積極的にその中に入って、どういうふうにしたら一番いいのか市のほうにも、この美化条例を見ますと、私たちは全然知りませんよと言うわけにいかないんじゃないかなと思うんですね。これはつくられたときは今のこういうふうな事案が出てくるというのを想定したものでないとは思いますが、安心につながる市民生活を守っていくというのが行政の使命であるとすれば、やはりそれは時代の流れを敏感につかまえて考え方を整理され、指導をされるようなことも考えてもいいんじゃないかと私は思います。
一言で除草剤と言いましても、私は専門家じゃありませんので調べたところ、パラコート系と土壌処理除草剤系とアミノ酸系とあるそうです。このアミノ酸系というのが非常に安全性が高いというような評価を受けているようです。これは土壌によって分解されて、下に浸透しても全然差し支えないといったようなものなんですが、これの商品名をここで申し上げるわけにはいきませんので、皆さんも御存じの、ホームセンターあたりでも普通のよりもちょこっと高い除草剤等が当たるようですが、やはりここら辺でこれを使ったら土壌の汚染まではいきませんよとかいったような、自分たちも勉強しながら、住民の方々もまた勉強していただきながら、また業者さんのほうも勉強していただきながら、何とかそこを介入していくのが市の務めじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
◯市長(隈元 新君)
やはりそこのところは慎重にしなけりゃいけないだろうと思います。現在の条文のところでも「刈取り等の」と「等」というのを使ってありますし、仮にこれを薬剤を使うときはどうなのかというときに、社会通念上、どこまでが許容されるのかとか、そういうのは当事者の間で当然、話し合いが行われるわけでありますので、それをもって私たちのところに双方から調停の依頼があれば私たちの見解というのを述べることはあろうかとは思いますが、最初の段階から私たちがこのような問題を想定してそれを調停に入るということは、この環境美化推進条例をつくる場合、考えられないところであります。ましてや固有の薬剤の名前など明記するということはできないことでもあります。
もともとがやはり所有者がいらっしゃったわけでありますので、当然、その所有者と周辺の方々との人間関係、あるいは工事をなさった方、今後管理なさる方々の地域とのコミュニケーション、そういうことがまず最初に前提にあってということになると思います。
正直言いまして、まだこのような苦情というのは私どもはほかのところではお聞きしておりませんので、ですのでこのケースは特異なケースなんだろうというふうに思います。
◯7番(前田 和文議員)
確かにまだ事案としては少ないと思います。しかし、そこの集落の自治会長さんを始め周辺のいろんな自治会長さんあたりが皆さん不安を抱えて環境政策課のほうにも相談があったようです。そのときの答えとしては、建築基準法には全然触れていないから私たちは何も言えないといったような話であったらしいです。私はそのところをいわゆる施策、対応として今後また改めていかなければならないと。今、市長がおっしゃったとおり、訴えがあればそこのほうにしていく必要もあろうかと考えるということでしたので、住民の側に立つというわけでもなく、管理者のほうに立つということでもなく、やはりそれを調停し、ぜひともみんなの安心されるような話し合いの結果をつくっていただくように今後とも要望していきたいと思います。
それが頻繁に起こるようなことでは困るわけなんですが、今のところそこが1件だけですので、担当課長も現場を見ていらっしゃいますので御存じですので、それがちょうど地形的にも非常に住民の不安が納得できるような立地条件でございますので、またそういう事案が出てくると思いますので、この環境美化推進条例のほうもまた考え方を整理しておいていただきたいと思います。
これで質問を終わります。
◯議長(丸田 和時議員)
以上で、7番 前田 和文議員の
一般質問を終わります。
ここで、しばらく休憩します。休憩時間は10分程度といたします。
△休 憩△(14時35分)
△再 開△(14時45分)
◯議長(丸田 和時議員)
休憩前に引き続き会議を再開し、
一般質問を続けます。
16番 中村 周二議員の
一般質問を許可します。
中村 周二議員。
◯16番(中村 周二議員) 登 壇
きょう最後の
一般質問者になりました。
有害鳥獣駆除の補助金のあり方について、また鹿の加工品をつくって販売している人が、仕入れが高いと売り値が上がる、安くする方法はないかと質問書を上げました。
まず、駆除で鹿をとると1万5,000円もらえます。鹿の被害も多くなってきていて、駆除してもらわなくてはどうにもならないと思っておりますが、山の仕事をする人やいろんな方と話をしますと、駆除した鹿はそのまま山に放置してあると聞きます。放置してある鹿は、話によると、イノシシやアナグマ、そのほかの動物が食べて骨だけになっていると聞きます。
私に言ってこられた人が、生態系が崩れていくよということを言われます。鹿の肉でほかの動物が元気になり、多くなる、イタチごっこみたいな気がいたします。鳥獣処理施設があるわけですので、処理施設に持ってきたときに補助金1万5,000円を渡して、駆除した人が家に持ち帰るときは持ち帰ってもいい許可を与え、それでない場合は処理施設で処理をする、これくらいのことを考えないと山の生態系が崩れていくと思いますが、市長はどう考えられますか、お伺いします。
◯市長(隈元 新君) 登 壇
自然に人間が手を入れた段階で生態系が崩れ始めているということがまずやっぱり言えると思いますが、しかし、それを言っていても仕方ありませんので、ある時期は保護する政策がとられ、それが行き過ぎたためにバランスが崩れてしまい増えてしまう、そうしているうちに里山に住む人が少なくなり、鳥獣が里までおりてくるという、そういうようなことで農作物や私たちに被害を及ぼすという、そういうような状況になっているわけでありますので、今や人間が手を入れないわけにいかないという状態になっているというふうにまず大枠としては理解しております。
議員も狩猟をなさいますので、この業界といいますか、この世界においては私よりも知識は深いわけですのであえて申し上げるわけですが、国が8,000円補助しまして、市の7,000円と一緒で1万5,000円、これは鳥獣の固体数を減らすということが第一の目的になっておりまして、これを再利用して将来的にはジビエというような形で食肉として回すというような、そういうような法律になっておりませんので、処理施設まで持ってきて、その段階で補助金というのはできないといいますか、難しいと思いますし、また、生体として使うには血抜きして2時間以内と常識的には言われておりますので、そうでなければ商品としては価値がないというようなことも言われておりますので、現実的にはやはり今、処理している量になっているんだというふうに思います。
したがいまして、それを販売する売り値としても、法外な黒字までは必要ないんですけども、どうしてもせめてとんとんで収支を回していかなければならないということで現在の販売価格になっているというふうに思います。そういう認識のもとに、私どもとしましては、今後もこういう形で進めざるを得ないかなというふうに考えております。
◯16番(中村 周二議員)
今の市長の答弁というのは想定をしていました。やはり国と県は、先ほども言われましたように、ジビエのところまで進めていくということではないということはわかっております。だけど、この補助のやり方でやっていけば、新聞にも載りましたけれども、山に放置してありまして、罰金刑を食らった方もいらっしゃいますね。わからないところでそういうのが出てくると、今、動物で一番増えているのはアナグマ、ムジナといいますけれども、それだと私は思います。家の近くに住んでおります。縄張りを持っていますからどんどんどんどん里のほうにおりてくる。今度はアナグマに1頭幾らの賞金をかけてとらせるという時代がまた来る。これは言ったら、本当のイタチごっこだと思います。
私が今、福岡の人と話をしまして、私の家の昔のそうめん流しの台所のところを使わせて、鹿の薫製といいましょうか、そういう製品をつくって、ようやく殺菌まで完全だということで、今から販売しようという段階になってきました。これは半年かかったんです。その人たちと話をすると、それをつくって売り出すまで相当なお金もかかるし、仕入れが高いと本当に高く売らんと間に合わないということを言われます。
私は、ちょうどこの補助金がこれだけあるんだから、1万5,000円払うときに処理場まで持ってきてくださると補助金の中で肉が手に入る、2時間以内に持ってきてくださったものについては3,000円追加してもいいのかなというような考えを持っているんです。今までもジビエの料理ということでいろんなところでつくって出しておりましたけれども、なかなか前に進みません。やはり皆さんに安く食べていただくことを十分にならしをして、2年間、3年間という間でそういう場所をつくっていただいて、そして、売れ出したらある程度もとの価格に補助金を切っていくとかいう形にできればいいのかなと思っています。
今、私が課題にしているのは、鹿でハンバーグをつくって、小学校の給食とか、それから介護施設とか、そういうところで使えるようになるまでどうしたらいいのかというのを福岡の方々とも話をしております。だから、狩猟をして、補助金を払って、さばいて、使うというところまで、これを一貫してやるという、伊佐市で決めてこうしますというわけにもいかないかもしれませんけど、そういうことを考えて県や国のほうに話しかけていきながらやっていく方法はないのかということをもう一回お伺いします。
◯市長(隈元 新君)
県も全県的なことでございますからいろんなことを考えているというふうには思いますが、やはり家畜の管理というのと動物の管理というものの難しさだと思います。これは当然、衛生上の問題もありますので、やはり豚や牛のように家畜化されて、それを一定のルートに乗せて、最初の育てるところからといいますか、しとめるところから消費者の胃袋に入るところまでを一つのルートに乗せてマニュアル化した形で処理していくのと違いまして、動物の場合は、その成育している、住んでいるところで持っているいろんな衛生上の問題、あるいは猟をする人材不足の問題、そういう点から一つのルートに乗せ切れないという大きな大きな課題があると思っております。
私たちのところの処理施設も、これを専業で行うというのがほとんど不可能に近いですので、やはりほかの仕事もお持ちになりながらこれに携わるということしかできませんので、処理していただく方々のマンパワーから見て、実際は現在のところが精いっぱいのところかなということで、私たちも、県にはこの施設を非常に高く評価していただくんですけども、正直申し上げまして、いわゆるこの規模でやっとやらせてもらっているというような、回していくには限界かなという、そういう状況でありますので、今後、やはり他の県で先進的におやりになって、最後の産業廃棄物としての処分にまで行き届いているところが出てくれば、こういう基盤がありますので私たちもそこをまねていくのもいいのかなというふうに思っているところです。
◯16番(中村 周二議員)
先ほど私が言いましたこと等を県、国のほうに話をしていく、伊佐市発信でやっていくということはできますか。
◯市長(隈元 新君)
はい。私自身もこの最終処分というのを実際、今はまだ内々に済ませていますけども、これがもっと規模が、頭数が増えた場合、限界が来るというのを予測しておりますので、これは私たちのまちだけじゃなくて、県としても何らかの最終処分の方法をお考えにならないと当然、やはり不法投棄というのが出てくるだろうというふうに思いますので、県のほうにはやはり私たちの抱えている問題を申し上げていこうと思っております。
◯16番(中村 周二議員)
このことについてはどんどん上のほうに上げていただいて、できれば、この鳥獣関係につきましては鹿児島県自体がこの処理施設というのが少ないですね。やはりそれを多くすることとか、それと、今、市長が言われましたように、頭数が大きくなってくると処理施設、焼却施設が絶対必要になってくるということがあります。
諏訪議員とちょっと話をしましたところが、未来館のほうでキルンというのでやっておる時期に6頭ぐらい猟友会のほうが持ち込んで処理をしていただいたということを聞きましたけれども、今回はストーカ方式になっていくということですが、少しだけ教えてください。ストーカ方式になった場合にはこの鳥獣の処理というのは未来館のほうでもできるようになるのかならんのか、そこあたりを教えてください。
◯市長(隈元 新君)
これはちょっと答弁する場所が違いますので非常に答えにくいところですが、私どもの処理の範疇には入っていないというのが実際のところであります。これが一般廃棄物になるのか産業廃棄物になるのか、その違いというのがあります。一旦報酬を受け取られるということになると、これは解釈上は産業廃棄物になる可能性もございます。ですので、そのあたりの整理ができないことには一般廃棄物処分場での処理というのが可能かどうかというのは何とも答えられないところでございます。
◯16番(中村 周二議員)
わかりました。未来館というのがありますから、できればそこでも処理できればこれはありがたいことだなと思いますけれども、国の生産局農業環境対策課というところがありますが、そこの資料の中にいろんなのが書いてあります。鳥獣加工処理施設の造設、鳥獣の加工施設、そういうのも補助をする、それと、焼却施設の設置支援と書いてあるんですよ。焼却施設の補助も出してあげますと。これを見たら、地方でもそういうのを補助をもらってつくれるんだと思いました。伊佐市でつくった場合、これは今度はものが足りなくなると思いましたので、1市2町とか、1市3町とか、ここで言えば湧水町、それからさつま町、ここらあたりを含めてこういう焼却施設ができないのかということも考えました。これができ上がると鳥獣処理施設に鹿を搬入して補助金を出す仕組みができるんじゃないかと私は思っているんです。
何でこういうことを言うかというと、今、私なんかが福岡の人とジビエのパッケージに入ったやつをつくって売ろうとしています。私はお金を出しておりませんけれども、その人たちは一生懸命やってくださっております。それが売れるようになると、それをまねして伊佐市の人たちがまた何かつくろうかとか、そういうのを出していこうという機運が高まってくるともっとありがたいなというふうに考えるからです。
なぜかというと、うちの処理施設でつくった肉は物すごく質がいいそうです。だから言っているんです。うちの処理施設でつくった肉でやると完全に菌も殺してちゃんとすることができるということを言われるんです。
だから、今はぱっとできないんですけれども、やはり焼却施設を踏まえてどうしていくかというのが最後には出てくると思いますので、
そこらあたりを含めて各市町村の市長会、また県の中でも話ができる状態にしていただければありがたいと思いますので、ここいっときは我慢できるかもしれませんが、3年後ぐらいまでには何とか決着をつけていただければ、この道も伊佐市にとってはプラスになる材料がたくさんありますので、県、隣の市町村の方々と話をするときに持っていけるような、伊佐市からの発信ということでできるものかできないものか、
そこらあたりをもう一回お聞かせください。
◯市長(隈元 新君)
これは一部事務組合という考え方になるんじゃないかなと思いますが、私はそれも一つの方法だと思いますが、一部事務組合というのは運営を考えたときがなかなか難しいんですね。ですので、こういう問題はやはり県の事業だというふうに私は思います。つくることはつくれるんですけど、問題はその後の管理運営費だと思います。人件費等を伴いますので。ですので、これはやはり県が本腰を入れて、鳥獣被害をなくする、あるいはそれを食肉として、ジビエとして循環させるという県としての大きな政策課題でもあると思いますので、そういうことを県のほうには申し上げていこうというふうに思います。
それと、うちの処理施設の肉がいいというのは、これは正直申し上げまして、さばき人、料理する人の腕です。これはだから、今後、この処理施設がいろんなところにできるときに、施設はつくっても、いわゆるそのさばく人がどういう技術のレベルの人であるかによって、野獣といいますか、家畜でない野生の動物の場合の肉のよしあしはその包丁を入れる人の腕で全く違ってまいります。その点でうちが高く評価されているというのは、そのさばく人の技術の高さにあります。これは、せっかくおっしゃいましたのでつけ加えさせていただきます。
◯16番(中村 周二議員)
今、処理施設、焼却施設については県がやったほうがいいという話が出ましたけれども、私どもはそれが一貫して流れる仕組みをつくりたいという気持ちがありますので、県のほうにも言っていただきたいと思います。「県議会だより」ということで、こういうのの中に、1面のところにちょうど鳥獣被害対策やジビエを、鳥獣の食肉料理試食会を開催しましたとか、こういうことはどんどんどんどん県もうたってきておりますので、こういうふうになるように県ももう少し努力してくれますように、上のほうにどんどん突き上げていただければありがたいなと思いますので。
これはこの後、私以外の人も
一般質問が出てくると思いますが、それを踏まえてこの質問についてはここらでやめますけれども、できるだけ早い段階に、私は本当は2、3年以内に全部が一貫して流れるようになればおもしろくなるなと思っていますので、努力をしていただきたいと思います。
それと、もう一つは、北海道でこういうのがありました。今、女性のハンターの人たちを北海道に寄せて、撃ってみませんかと、こういうライフルを持たせていますね。びっくりしますね。女性は料理が上手ですから料理まで含めてのことだと思いますけれども、「狩りガール」という名前が出ていますね。「海ガール」とかいろんなのが出ていますね。「狩りガール」ということで出ておりましたので、こういう時代になったのかなと思いましたので紹介だけさせていただきます。
それと、2番目の問題に入りますが、前にも空き家対策について質問をいたしました。現在、空き家の把握等を含めてどんな対策をされているのかお伺いします。
◯企画政策課長(中馬 節郎君)
空き家の把握でございますが、現在、特には行っておりません。平成25年度の議会で質問のあった際に実施されました住宅・土地統計調査によって伊佐市内の住宅事情の傾向はわかると思われます。しかしながら、この結果をもっても空き家の全ての実態がわかるものではないことから、地域での空き家の状況把握や課題への対応について、地域住民の皆様も一緒に今後、検討していく必要があると思われます。この住宅・土地統計調査は平成27年度を目途に公表の予定でございます。
対策のほうでございますが、現在、空き家対策としまして、危険廃屋対策事業として補助事業を行っております。空き家を活用した定住促進を行う伊佐市定住促進空き家活用事業を実施しております。
以上でございます。
◯16番(中村 周二議員)
この空き家の質問を出したときに、またこれを出しますけれども、県議会のこれにも空き家対策等というのが出ております。県議会も一生懸命だなというふうに考えました。その次に見たのが
南日本新聞。もう2回ぐらい載るんですかね、空き家対策のことが。やはり県自体でもすごく注目していることだなというふうに考えています。
私たちは総務産業委員会ということで、空き家対策のことをちょっと勉強しようということで日南町のほうに行ってまいりました。そこに行ったときにびっくりしたんですよ。こういう資料が全部できているんです。ただ、今回、私が質問するのは、空き家を活用して定住をしましょうというのは次の問題であって、空き家を完全に把握するためにはどうしたらいいのかというのを質問したいんです。この日南町ののを見たときに、これを見ていただければすごくわかると思いますが、次にステップアップするようにどうして調べたほうがいいのか、条例まで決めて事細かくつくっております。伊佐市もこのとおりつくってもらえばいいのかなというぐらいの資料です。
これを見たときに、幾らかかったんだろうというふうに考えました。前にPR課の質問をしたときにも、総務省のお金を使って、そして人を雇用してやれるんじゃないですかということも言いましたけれども、この日南町に行ったら、お金を使っていません。全部、国の補助金ばっかりですということを言われるんです。そういうお金を使ってこういう資料ができ上がってくるということであれば、やはり伊佐市も早急にしたほうがいいと思いますけれども、
そこらあたりを教えてください。
◯市長(隈元 新君)
日南町のことが質問に出ておりましたので取り寄せて見させていただきましたが、空き家の管理不全な状態の防止と環境保全、防犯の推進というのを目的とされております。これがどのような補助金でつくられたかという、そこのところは私は把握しておりませんが、活用をというよりも適正な管理をということが主体となっているようでありますので、導入なさった補助金等をお使いになってこのようにしてまず現状を把握する、これだけののをつくられるというのはすばらしいことじゃないかなというふうに思っております。
◯16番(中村 周二議員)
日南町でつくられたこういう資料ができ上がれば、次の空き家対策をどうすればいいのか、定住をどうすればいいのかというところまでどんどんどんどん波及していくような気がいたします。ただ、私が申し上げたいのは、伊佐市も早急にこういうのをつくろうとする考えがあるのかないのか、そこあたりを教えてください。
◯市長(隈元 新君)
私どもが早急にこういうことを利用して調査をしようというようなことはまだ議論しておりません。
◯16番(中村 周二議員)
議論はしていないということですが、今後、議論していく考えはあるのかお伺いします。
◯市長(隈元 新君)
当面のところはございません。どのような補助金等があるかというのも私どもがまだ全然把握しておりませんし、この御質問をいただいて私どもが考えたことは、不動産業者の方々の御協力をいただいて、どの程度のそういう空き家の活用というのができるのかという、私どもは防犯上、廃屋になったところを調べて、それにどういう対応をするかというよりも、活性化策の一つとして空き家をどういうふうに活用するかという点から考えた場合、単なる空き家で家財道具がいっぱい中にあるものは対象外としております。家財道具まで片づけて、それを何らか活用できないかというその意志のある方々の空き家を活用させていただいて定住促進を図るという政策を考えておりますので、そういう点からの情報収集としては、不動産業者の方々の情報収集、そして、私どもがそういう空き家をあっせんすることを不動産業者の方々がどうお考えになるのかという、そちらの議論のほうが先ではないかなというふうに一定の結論づけをしているところでございます。
◯16番(中村 周二議員)
前回、PR課のことで質問したときに、市長は答弁の中で、PR課を成功させていくためには省庁等の有利な補助金を検討し、または探してみたいと思うということを言われました。当然、この空き家対策はPR課のほうにも降りかかってくると思いますが、今、空き家をどうするのかということで県のほうも一生懸命、先ほど紹介しましたように、これに書いてありますけれども、雇用労政課で緊急雇用、人材育成を図るということで補助金を出しております。これを使って空き家対策、空き家を調べ上げて何とかしようということで、お隣の湧水町は今度、動き出すというお話を聞きました。
だから、今こういう補助金を県も出す、国も出すというところがありますので、やっぱり
そこらあたりを取り組みながらどう動いていくかということにならんと、補助金がなくなってからどうしようかと言ったんじゃ前に進まないような気がいたしますが、
そこらあたりはどうお考えでしょうか。
◯市長(隈元 新君)
確かに補助金の活用というのは必要だと思います。ただ、さっきも申し上げましたが、空き家といいましても、これは個人の財産であります。本来、個人が責任を持って管理する、あるいは処分するものであって、また税制上の優遇措置等々もありますので更地にしないでそのまま残していらっしゃるという方々もいらっしゃいます。
空き家を有効に使って定住に結びつけるとなった場合は、先ほども申し上げましたが、不動産業者とか、あるいはコミュニティの方々とか、そういうところからのこういうような家を使ってほしいんだけどという情報をもとにした活用策のほうが私どもとしては今、取り組んでいることの一つだというふうにしておりますので、あえて今、空き家を全部調査するというような国の補助金を導入してまでの大々的なことは今のところまだやれる余裕というのはないというふうに考えております。
◯16番(中村 周二議員)
どこの市町村──一番多いのが、NPO法人を立ち上げさせて、そちらのほうで調べをしているところもあります。一つのコミュニティから上がってくるのを待っていて、そして空き家対策、そういうのに取り組んでいくという方法もあると思います。だけどやはり、今からは待ちの精神より攻めていくことで何かが生まれてくるような気もいたします。
だから、前々からいろんなことで補助金を使えないかなというような質問もいっぱいしておりますけれども、私に自分の考えをぽっと言えと言われれば、しっかりとしたNPO法人をちゃんとつくって、そこに任せていく、それを大きく言えば、この日南町もそういうのを町長がつくっていらっしゃいましたけれども、やはり核となるNPOをつくって、そこに任せながらやっていくということをされておりますね。だから、弱いNPOじゃなくて、市全体が支援する大きなどっしりとしたNPOをつくりながら、市の職員でやれないことはないと思いますけれども、そういうのをさせていく団体というのですか、そんな仕組みがつくれたらありがたいなというふうにも考えますが、そちらのほうはどう考えていらっしゃいますでしょうか。
◯市長(隈元 新君)
NPOの育成というのは人材次第だと私は思います。成功しているNPOというのはやはりリーダーシップをとられる方を含めて数人がしっかりした能力の持ち主の方とそれだけの場を踏んできた方々ですので、当然、しっかりとしたNPOになると思います。行政のほうが音頭をとってNPOをつくりませんかというふうに旗を振っても、それだけの人のめどがあってしているわけじゃありませんので、なかなかそんなに強いNPOというのはできにくいというふうに思います。行政から頼まれたからNPOをつくりました、だから行政が支援してくださいという形で進むと行く先が見えているような気がいたします。
それと、この空き家に関しましては、個人の財産ですので非常に取り扱いの難しいところがあります。今、県人会で外に出ますと、家、土地とも買ってくれというふうに市に言われます。うちは利用目的がないのに買えないわけです。そういう問い合わせが今、ちらほら出てくるという状況の中にあって私たちがこういうことを積極的に取り組んだ場合、ある程度の混乱が起こる、あるいは解釈違いが起こるという、そういう危険性、リスクというのも私としては考えないわけではありません。ですので、私たちが定住促進に関して空き家をどう活用するかという観点から取り組むのが行政としてのリスクは少ないというふうに考えております。行政がやるがゆえにいろんな要求が持ち出されてきます。実際の話、それをきれいに処理していくというのは難しいなというのは感じております。
◯16番(中村 周二議員)